(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(54)【発明の名称】網
(51)【国際特許分類】
D04C 1/06 20060101AFI20220824BHJP
B65D 65/02 20060101ALI20220824BHJP
D04C 1/02 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
D04C1/06 A
B65D65/02 E
D04C1/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575246
(86)(22)【出願日】2020-06-21
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 IL2020050689
(87)【国際公開番号】W WO2020255146
(87)【国際公開日】2020-12-24
(32)【優先日】2019-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521550367
【氏名又は名称】タマ グループ
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブリフ,ウリ
(72)【発明者】
【氏名】エイタン,ロテム
【テーマコード(参考)】
3E086
4L046
【Fターム(参考)】
3E086AB01
3E086BA42
3E086CA35
3E086CA40
4L046AA01
4L046AA24
4L046AD01
4L046BA00
4L046BB00
(57)【要約】
複数の横方向バンドと、交差する複数の縦方向バンドとを備え、複数の縦方向バンドはそれぞれ、2つの断続的に接着されたフィルムを含み、フィルムは、フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、縦方向バンドと横方向バンドとの少なくとも1つの交点で、少なくとも1つの横方向バンドが、少なくとも1つの縦方向バンドのチャネルの少なくとも1つに挿通される網。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の横方向バンドと、交差する
複数の縦方向バンドと、を備え、
前記複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドが、2つの断続的に接着されたフィルムを含み、前記フィルムは、前記フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、
縦方向バンドと横方向バンドとの交点で、横方向バンドが前記縦方向バンド内のチャネルに挿通される、網。
【請求項2】
前記チャネルのうちの少なくとも1つのチャネルが、前記チャネルを通る前記横方向バンドの動きを妨害するように構成される、請求項1に記載の網。
【請求項3】
前記チャネルのうちの少なくとも1つのチャネルが、前記チャネルと前記横方向バンドとの間に半接着ゾーン、非接着ゾーン、摩擦ゾーンまたはそれらの組み合わせを含む、請求項1~2のいずれか一項に記載の網。
【請求項4】
複数の横方向バンドのうちの少なくとも2つが、複数の前記縦方向バンドのうちの少なくとも2つのチャネルに挿通され、前記縦方向バンドと前記横方向バンドとの間に4つの交点を形成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の網。
【請求項5】
前記交点内の前記横方向バンドと前記フィルムとの間の接着強度が、前記フィルム間の前記接着より少なくとも30%弱い、請求項1~4のいずれか一項に記載の網。
【請求項6】
前記チャネルが、互いに面する内面を備え、前記横方向バンドが、前記内面の表面区域の20~90%を占める、請求項1~5のいずれか一項に記載の網。
【請求項7】
前記チャネルにおける前記フィルムの接着部の表面区域と前記フィルムの表面区域との間の比が少なくとも3:1である、請求項1~6のいずれか一項に記載の網。
【請求項8】
前記チャネルにおける前記縦方向バンドに対する前記横方向バンドの位置および/または向きが、調節可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載の網。
【請求項9】
前記縦方向バンドと前記横方向バンドとの間の交点の場所が、前記縦方向バンドおよび/または前記横方向バンドの少なくとも一方の長さに沿って調節可能である、請求項1~8のいずれか一項に記載の網。
【請求項10】
網の調節性が、前記横方向バンドおよび前記縦方向バンドの弾性とは無関係である、請求項9に記載の網。
【請求項11】
前記横方向バンドが、蛇状またはジグザグに縁の縦方向バンドをさらに横切る、請求項1~8のいずれか一項に記載の網。
【請求項12】
前記横方向バンドが、前記網の前記縁の縦方向バンドを横切り、1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方で半ループを形成する、請求項11に記載の網。
【請求項13】
前記半ループが、前記1つの網の縦方向縁、前記別の網の縦方向縁、またはその両方を越えて延びる、請求項12に記載の網。
【請求項14】
前記半ループの長さ(L)が、前記1つの網の縦方向縁、前記別の網の縦方向縁、またはその両方における前記半ループと前記縁の縦方向バンドとの前記交点間の所定の距離(D)に対応する、請求項12および13のいずれか一項に記載の網。
【請求項15】
少なくとも1つの前記縁の縦方向バンドに挿通された前記横方向バンドの2つの隣接する区分が、2つの隣接する区分の間に前記縁の縦方向バンドの半ループロック部を画定する、請求項11~14のいずれか一項に記載の網。
【請求項16】
前記チャネルを除く前記ロック部の区域(a)と前記チャネルを含む区域(b)との間の比が、(0.1b>a)で表される、請求項15に記載の網。
【請求項17】
複数の横方向バンドと、交差する
複数の縦方向バンドと、を備え、
前記複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドは、2つの断続的に接着されるフィルムを含み、前記フィルムは、前記フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、縦方向バンドと横方向バンドとの交点で、横方向バンドは、前記縦方向バンド内のチャネルに挿通され、
前記チャネルの前記少なくとも1つのチャネルは、チャネルに挿通される前記少なくとも1つの横方向バンドの動きを妨害するように構成され、
前記チャネル内の前記フィルムのそれぞれのフィルムと前記横方向バンドとの間の前記接着は、前記接着されたフィルム間の接着より少なくとも30%弱い、網。
【請求項18】
前記チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル内の前記接着が、前記フィルム間に半接着ゾーン、非接着ゾーン、摩擦ゾーンまたはそれらの組み合わせを含む、請求項17に記載の網。
【請求項19】
複数の横方向バンドのうちの少なくとも2つが、複数の前記縦方向バンドのうちの少なくとも2つのチャネルに挿通され、前記縦方向バンドと前記横方向バンドとの間に4つの交点を形成する、請求項17および18のいずれか一項に記載の網。
【請求項20】
前記チャネルが、互いに面する内面を備え、前記横方向バンドが、前記内面の表面区域の20~90%を占める、請求項17~19のいずれか一項に記載の網。
【請求項21】
前記チャネルでの前記フィルムの接着部の表面区域と前記フィルムの表面区域との間の比が、少なくとも3:1である、請求項17~20のいずれか一項に記載の網。
【請求項22】
前記チャネルでの前記縦方向バンドに対する前記横方向バンドの位置および/または向きが、調節可能である、請求項17~21のいずれか一項に記載の網。
【請求項23】
前記縦方向バンドと前記横方向バンドとの間の交点の場所が、前記縦方向バンドおよび/または前記横方向バンドの少なくとも一方の長さに沿って調節可能である、請求項17~22のいずれか一項に記載の網。
【請求項24】
網の調節性が、前記横方向バンドおよび前記縦方向バンドの弾性とは無関係である、請求項23に記載の網。
【請求項25】
前記横方向バンドが、縁の縦方向バンドを蛇状またはジグザグにさらに横切る、請求項17~23のいずれか一項に記載の網。
【請求項26】
前記横方向バンドが、前記網の前記縁の縦方向バンドを横切り、1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方で半ループを形成する、請求項25に記載の網。
【請求項27】
前記半ループが、前記1つの網の縦方向縁、前記網の縦方向縁、またはその両方を越えて延びる、請求項26に記載の網。
【請求項28】
前記半ループの長さ(L)が、前記1つの網の縦方向縁、前記別の網の縦方向縁、またはその両方における、前記半ループと少なくとも1つの前記縁の縦方向バンドとの前記交点間の所定の距離(D)に対応する、請求項26および27のいずれか一項に記載の網。
【請求項29】
前記縁の縦方向バンドに挿通された前記横方向バンドの2つの隣接する区分が、前記2つの隣接する区分の間に前記縦方向バンドの前記半ループロック部を画定する、請求項26~28のいずれか一項に記載の網。
【請求項30】
前記チャネルを除く前記ロック部の区域(a)と前記チャネルを含む区域(b)との間の比が、(0.1b>a)で表される、請求項29に記載の網。
【請求項31】
複数の縦方向バンドと、交差する
少なくとも1つの横方向バンドと、を備え、
前記複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドが、2つの断続的に接着されたフィルムを含み、前記フィルムが、前記フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、
縦方向バンドと前記横方向バンドとの交点で、前記横方向バンドが前記縦方向バンド内の少なくとも1つのチャネルに挿通され、
前記横方向バンドが、前記複数の縦方向バンドの少なくとも一部分を蛇状またはジグザグに横切る、網。
【請求項32】
前記横方向バンドが、前記網の前記縁の縦方向バンドを横切り、1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方で半ループを形成する、請求項31に記載の網。
【請求項33】
前記半ループが、前記1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方を越えて延びる、請求項32に記載の網。
【請求項34】
前記半ループの長さ(L)が、前記1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方において、前記半ループと少なくとも1つの縦方向バンドとの前記交点間の所定の距離(D)に対応する、請求項32および33のいずれか一項に記載の網。
【請求項35】
前記縁の縦方向バンドに挿通された前記横方向バンドの2つの隣接する区分が、前記2つの隣接する区分の間に前記縦方向バンドの前記半ループロック部を画定する、請求項26~28のいずれか一項に記載の網。
【請求項36】
前記チャネルを除く前記ロック部の区域(a)と前記チャネルを含む区域(b)との間の比が、(0.1b>a)で表される、請求項35に記載の網。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「網」と題する2019年6月20日出願の米国仮特許出願第62/863,909号の優先権の利益を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、網に関連し、より詳細には、しかし排他的にではなく、調節可能な網に関する。
【背景技術】
【0003】
通常使用される網は、折り畳まれて、接着され、3次元形状を形成することができる平坦な2次元形状を有する。網は、品目、販売時点展示ユニット、ティッシュ箱、包装紙、塗装、障壁などを梱包するためによく使用される。
【0004】
通常使用される網は、網によって少なくとも部分的に囲まれた要素を支持すると同時に、要素に保護を与え得る。例えば、網を使用して、全ての種類の固形製品を包む。網は、様々な製品を安全で安定した方法で輸送するために使用される。一部の通常使用される網は、網の開口を貫通する空気を必要とする梱包および医療において使用される。
【発明の概要】
【0005】
以下の実施形態およびその態様は、模範的かつ例示的であるが、範囲を制限しないことを意味するシステム、ツールおよび方法と共に説明および例示される。
【0006】
いくつかの実施形態の態様に従って、複数の横方向バンド、交差する複数の縦方向バンドを含む網が提供され、複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドは、2つの断続的に接着されるフィルムを含み、フィルムは、フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、縦方向バンドと横方向バンドとの交点で、横方向バンドは、該縦方向バンド内のチャネルに挿通される。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、チャネルのうちの少なくとも1つのチャネルは、チャネルと横方向バンドとの間に半接着ゾーン、非接着ゾーン、摩擦ゾーンまたはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、チャネルのうちの少なくとも1つのチャネルは、チャネルを通じて横方向バンドの動きを妨害するように構成される。いくつかの実施形態では、複数の横方向バンドのうちの少なくとも2つは、複数の縦方向バンドのうちの少なくとも2つのチャネルに挿通され、縦方向バンドと横方向バンドとの間に4つの交点を形成する。
【0008】
いくつかの実施形態では、交点の横方向バンドとフィルムとの間の接着強度は、フィルム間の接着より少なくとも30%弱い。いくつかの実施形態では、チャネルは互いに面する内面を含み、横方向バンドは、内面の表面区域の20~90%を占める。いくつかの実施形態では、チャネルでのフィルムの接着部の表面区域とフィルムの表面区域の比は、少なくとも3:1である。
【0009】
いくつかの実施形態では、チャネルでの縦方向バンドに対する横方向バンドの位置および/または向きは、調節可能である。いくつかの実施形態では、縦方向バンドと横方向バンドとの間の交点の場所は、縦方向バンドおよび/または横方向バンドの少なくとも一方の長さに沿って調節可能である。いくつかの実施形態では、網の調節性は、横方向バンドおよび縦方向バンドの弾性とは無関係である。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態の態様に従って、複数の横方向バンド、交差する複数の縦方向バンドを含む網が提供され、複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドは、2つの断続的に接着されるフィルムを含み、フィルムは、フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、縦方向バンドと横方向バンドとの交点で、横方向バンドは、該縦方向バンド内のチャネルに挿通され、チャネルのうちの少なくとも1つのチャネルは、チャネルに挿通される少なくとも1つの横方向バンドの動きを妨害するように構成され、チャネル内のフィルムのそれぞれのフィルムと横方向バンドとの間の接着は、接着されたフィルム間の接着より少なくとも30%弱い。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル内の接着は、フィルム間の半接着ゾーン、非接着、摩擦ゾーンまたはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、複数の横方向バンドのうちの少なくとも2つは、複数の縦方向バンドのうちの少なくとも2つのチャネルに挿通され、縦方向バンドと横方向バンドとの間に4つの交点を形成する。いくつかの実施形態では、チャネルは、互いに面する内面を含み、横方向バンドは、内面の表面区域の20~90%を占める。いくつかの実施形態では、チャネルでのフィルムの接着部の表面区域とフィルムの表面区域の比は、少なくとも3:1である。
【0012】
いくつかの実施形態では、チャネルでの縦方向バンドに対する横方向バンドの位置および/または向きは、調節可能である。いくつかの実施形態では、縦方向バンドと横方向バンドとの間の交点の場所は、縦方向バンドおよび/または横方向バンドの少なくとも一方の長さに沿って調節可能である。いくつかの実施形態では、網の調節性は、横方向バンドおよび縦方向バンドの弾性とは無関係である。いくつかの実施形態では、横方向バンドは、蛇状またはジグザグに縁の縦方向バンドをさらに横切る。いくつかの実施形態では、横方向バンドは、網の縁の縦方向バンドを横切り、1つの網の縦方向縁で、別の網の縦方向縁で、またはその両方で、半ループを形成する。いくつかの実施形態では、半ループは、1つの網の縦方向縁を越えて、別の網の縦方向縁を越えて、又はその両方を越えて延びる。いくつかの実施形態では、半ループの長さ(L)は、1つの網の縦方向縁で、別の網の縦方向縁で、またはその両方で、半ループの交点と縁の縦方向バンドとの間の所定の距離(D)に対応する。いくつかの実施形態では、横方向バンドの2つの隣接する区分は、少なくとも1つの縁の縦方向バンドに挿通され、2つの隣接する区分の間に縦方向バンドの縁の半ループロック部を画定する。いくつかの実施形態では、チャネルを除く前述のロック部の区域(a)とチャネルを含む区域(b)との間の比は、(0.1b>a)で表される。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、複数の縦方向バンドと、交差する少なくとも1つの横方向バンドであって、前述の複数の縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドが、2つの断続的に接着されたフィルムを含み、フィルムは、フィルム間の接着の不連続部でチャネルを形成し、縦方向バンドと横方向バンドとの交点で、横方向バンドが縦方向バンド内の少なくとも1つのチャネルに挿通され、横方向バンドが、前述の複数の縦方向バンドの少なくとも一部を、蛇状またはジグザグに横切る、横方向バンドとを備える網が本明細書に提供される。横方向バンドは、網の縁の縦方向バンドを横切り、1つの網の縦方向縁で、別の網の縦方向縁で、またはその両方で半ループを形成する。いくつかの実施形態では、半ループは、1つの網の縦方向縁、別の網の縦方向縁、またはその両方を越えて延びる。いくつかの実施形態では、半ループの長さ(F)は、1つの網の縦方向縁で、別の網の縦方向縁で、またはその両方で、半ループの交点と少なくとも1つの縦方向バンドとの間の所定の距離(D)に対応する。いくつかの実施形態では、縁の縦方向バンドに挿通される横方向バンドの2つの隣接する区分は、その間に前述の縦方向バンドの半ループロック部を画定する。
【0014】
上述の例示的な態様および実施形態に追加で、さらなる態様および実施形態が、図面の参照および以下の詳細な説明の検討により明らかになるであろう。
【0015】
例示的な実施形態が、参照した図面に示される。図に示された構成要素の寸法および特徴は、全体として便宜的および説明の明瞭さのために選択され、必ずしも縮尺通りに示されていない。図面は、以下に列挙される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による、網の一実施形態の斜視図の単純化された例証である。
【0017】
【
図2A-2B】
図2Aおよび2Bは、本発明のいくつかの実施形態による、網内の交点の実施形態の断面図の単純化された例証である。
【0018】
【
図3A-3E】
図3Aから3Eは、本発明のいくつかの実施形態による、網内の交点の実施形態の例証の断面図である。
【0019】
【
図4A-4B】
図4Aおよび4Bは、本発明のいくつかの実施形態による、網のテンションシステムの単純化された例証を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のいくつかの実施形態によれば、調節可能な交点114を備える網が提供される。いくつかの実施形態では、網は、複数の横方向バンドおよび複数の縦方向バンドを備える。いくつかの実施形態では、それぞれの縦方向バンドは、2つの断続的に接着されたフィルムを含む。いくつかの実施形態では、断続的に接着されたフィルムの接着された区分は、非可逆的に接着される。いくつかの実施形態では、フィルムの非接着部は、フィルム間でチャネルを形成する。いくつかの実施形態では、横方向バンドは、チャネルに挿通される。いくつかの実施形態では、フィルムの非接着部は、チャネルに挿通された横方向バンドの動きを妨害する。いくつかの実施形態では、チャネルおよび/または横方向バンドの寸法および物理的特性は、調節性、すなわち、チャネル内の横方向バンドの幾何学的変形を決定する。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態の一態様によれば、縦方向バンドが、横方向バンドが、チャネルに挿通されるチャネルを備える縦方向バンドおよび横方向バンドを備える網が提供される。いくつかの実施形態では、チャネルは,チャネルに挿通される横方向バンドに少なくとも部分的に接着される。いくつかの実施形態では、接合、交点または横断とも呼ばれるチャネルでの横方向バンドとフィルムとの間の接着(交差するバンドの弱い接着)は、接着部でのフィルム間の接着より少なくとも30%弱い。いくつかの実施形態では、接合、交点または横断とも呼ばれるチャネルでの横方向バンドとフィルムとの間の接着は、反転接着である。いくつかの実施形態では、縦方向バンドの横方向バンドへの接着は、接合(例えば、熱接着、接着剤結合、糊付けなど)、溶接、化学接着またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つまたは複数によって少なくとも部分的に形成される。いくつかの実施形態では、縦方向バンドの縁の横方向バンドへの接着(交差するバンドの強い接着)は、熱接着、溶接、化学接着またはそれらの組み合わせによって形成され、縦方向バンドの縁でのこの接着は、接合における接着よりも少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、8倍または10倍強い。一実施形態では、縦方向バンドの縁は、縦方向バンドの端で0.01~5cmの長さである。いくつかの実施形態では、交差するバンドの強い接着は、網の縦方向縁に位置する、または配置される縦方向バンドでのみ実施される。
【0022】
本発明のいくつかの実施形態の一態様によれば、網の調節性が、横方向および縦方向バンドの弾性とは無関係である横方向および縦方向バンドを備える網が提供される。いくつかの実施形態では、網は、二次元および三次元幾何学形状の調節可能な形状を備える。いくつかの実施形態では、横方向バンドは、縦方向バンドのチャネルに挿通されて、網目状構造体を形成する。いくつかの実施形態では、交点114で互いに対する縦方向バンドおよび横方向バンドの調節性は、横方向バンドの長さ、交点での横方向バンドと縦方向バンドとの間の角度、および交点114間の横方向バンドの長さに沿って交点の変位可能な位置を備える。
【0023】
一実施形態では、縦方向バンドは、縁の縦方向バンドを備える。一実施形態では、縁の縦方向バンドは、網の縦方向縁または縦方向端に位置決めされる。一実施形態では、網の縦方向縁または縦方向端は、少なくとも1つの縦方向バンドまたは少なくとも1つの縁の縦方向バンドを備える。一実施形態では、網の縦方向縁または縦方向端はそれぞれ、1~10本の縦方向バンド/縁の縦方向バンドを備える。一実施形態では、網の縦方向縁はそれぞれ、1~6本の縦方向バンド/縁の縦方向バンドを備える。一実施形態では、網の縦方向縁はそれぞれ、1つの縦方向バンド/縁の縦方向バンドからなる。一実施形態では、網の縦方向縁はそれぞれ、2~4本の縦方向バンド/縁の縦方向バンドを備える。
【0024】
一実施形態では、横方向バンドは、縁の縦方向バンドを蛇状またはジグザグにさらに横切る。一実施形態では、横方向バンドは、網の縁の縦方向バンドを横切り、網の一縦方向縁、網の別の縁の縦方向、またはその両方で半ループを形成する。一実施形態では、半ループは、網の1つの縁、網の別の縁、またはその両方を越えて延びる。
【0025】
一実施形態では、半ループの長さ(L)は、半ループの交点と少なくとも1つの縦方向バンドまたは網の1つの縁、網の別の縁、またはその両方における縁の縦方向バンドとの間の所定の距離(D)に対応する。
【0026】
一実施形態では、少なくとも1つの縁の縦方向バンドに挿通された横方向バンドの少なくとも2つの隣接する区分は、2つの隣接する区分の間に縦方向バンドまたは縁の縦方向バンド(網の縦方向縁における)の半ループロック部を画定する。一実施形態では、チャネルを除くロック部の区域(a)と該チャネルを含む区域(b)との比は、(0.1b>a)で表される。
【0027】
一実施形態では、複数の横方向バンドと、複数の縦方向バンドとを備え、該縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドが、2つのフィルムを含み、それぞれの縦方向バンドが、少なくとも2つの接着部とその間にチャネルを形成する非接着部とを含む網が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、チャネルは、フィルム間および/または2つの接着部の間のフィルムの接着における少なくとも部分的な不連続間に形成された開口である。
【0028】
いくつかの実施形態では、接着部のそれぞれの接着部は、チャネルで終了し、チャネル(および/または非接着部)は、半接着ゾーン、非接着ゾーンまたはその両方を含み、横方向バンドの少なくとも50%のそれぞれの横方向バンドは、縦方向バンドと横方向バンドとの間に交点を形成するチャネルに挿通される。一実施形態では、1つの横方向バンドは、少なくとも2つのチャネルに通され、少なくとも2つのチャネルのそれぞれのチャネルは、異なる縦方向バンド上にある。一実施形態では、少なくとも1つの横方向バンドは、少なくとも2つのチャネルに通され、少なくとも2つのチャネルのそれぞれのチャネルは、異なる縦方向バンド上にある。
【0029】
一実施形態では、半接着ゾーン、非接着ゾーンまたはその両方は、チャネル内にのみ存在する。一実施形態では、半接着ゾーン、非接着ゾーンまたはその両方は、縦方向バンド内にのみ存在する。一実施形態では、半接着ゾーンは、フィルムが、互いに緩く接着されるゾーンである。一実施形態では、半接着ゾーンは、フィルムがそれぞれ、横方向バンドに緩く接着されるゾーンである。一実施形態では、非接着ゾーンは、フィルムが互いに接着されないゾーンである。一実施形態では、非接着ゾーンは、フィルムのそれぞれが、横方向バンドに接着されないゾーンである。
【0030】
一実施形態では、2つのフィルムは、互いに糊付けされる。一実施形態では、2つのフィルムのそれぞれのフィルムは、2つの面を備え、一方の面は、粘着性があるか、または糊を含み、他方の面は、非粘着性であるか、また糊がついてない。一実施形態では、粘着性のある面または2つのフィルムのそれぞれのフィルムの糊を備える面は、接着部のうちの接着部内に接触する。一実施形態では、粘着性のある面または2つのフィルムのそれぞれのフィルムの糊を備える面は、チャネル内の横方向バンドに接触する。一実施形態では、横方向バンドは、糊がついてないか、または粘着性のある面である。一実施形態では、横方向バンドは、糊がついてないか、粘着性のある面の単一フィルムを含む。一実施形態では、縦方向バンドは、それぞれのフィルムが、2つの面(または、表面)を有する2つのフィルムを含み、1つの面または表面は、糊がついてないか、または粘着性のある面であり、第2の面又は表面は、糊または粘着性のある面を備える。
【0031】
一実施形態では、テープが感圧接着剤を含む。一実施形態では、テープが、ガラス繊維フィラメントを含む。一実施形態では、テープは、フィラメントテープである。一実施形態では、テープは、ポリプロピレンまたはポリエステルフィルム上にコーティングされ、繊維ガラスフィラメントが埋め込まれたた感圧接着剤を含む。一実施形態では、テープは、液状ゴムから構成される。一実施形態では、テープは、エチレンプロピレンゴム(EPR)を含む。一実施形態では、テープは、ポリイソブチレンを含む。
【0032】
一実施形態では、テープは、摩擦テープである。一実施形態では、テープは、その上にしみ込んだ接着剤を含む。一実施形態では、接着剤は、ゴムベースの接着剤である。一実施形態では、テープは、自己融着性テープである。一実施形態では、テープは、非粘着性テープである。
【0033】
一実施形態では、テープは、テープの一方の面にコーティングされた感圧接着剤を含む。一実施形態では、感圧接着剤は、ポリプロピレンまたはポリエステルフィルムで構成されたテープ上にコーティングされる。一実施形態では、テープは、縦(機械)方向および横方向の両方に強度を有する。一実施形態では、テープは、接着剤を含む。一実施形態では、テープは、アクリル接着剤を含む。一実施形態では、「接着剤」および「糊」という用語は、交換可能に使用される。
【0034】
一実施形態では、テープは、薄いプラスチック材料のストリップを含む。一実施形態では、テープは、ラテックスを含む。一実施形態では、テープは、それ自体または別の同じテープのみに付着する。一実施形態では、テープは、布で裏打ちされた、またはスクリムで裏打ちされた感圧テープである。一実施形態では、テープは、ポリエチレンでコーティングされる。
【0035】
一実施形態では、「緩く接着される」は、縦方向バンドの接着部内の2つのフィルム間の粘着強度、接合強度、接着力、凝集力または任意のそれらの組み合わせより、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%低い 強度、接合強度、接着力、凝集力または任意のそれらの組み合わせを有する2つのフィルム間の粘着である。
【0036】
一実施形態では、複数の横方向バンド、および複数の縦方向バンドを備える網が、本明細書に提供される。一実施形態では、縦方向バンドのそれぞれの縦方向バンドは、2つのフィルムを含む。一実施形態では、それぞれの縦方向バンドは、少なくとも2つの接着部を含む。一実施形態では、接着部は、2つのフィルム間の接着によって特徴づけられる部分、または区域である。一実施形態では、それぞれの接着部は、チャネルのうちの1つまたは2つのチャネルと隣り合う。
【0037】
一実施形態では、チャネルのそれぞれのチャネルは、2つのフィルム間またはそれぞれのフィルムと横方向バンドとの間に少なくとも部分的接着を含む。一実施形態では、チャネルのそれぞれのチャネルは、2つのフィルム間またはそれぞれのフィルムと横方向バンドとの間に非接着を含む。一実施形態では、それぞれのチャネルは、フィルム間の横方向バンドの少なくとも一部を収容するように構成される。
【0038】
一実施形態では、横方向バンドの少なくとも40%、50%、60%、70%、80%、90%またはすべてのそれぞれの横方向バンドは、チャネルのそれぞれのチャネルに挿通される。一実施形態では、チャネルに挿通された横方向バンドは、縦方向バンドと前記横方向バンドとの間に交点を形成する。一実施形態では、交点における横方向バンドとチャネルとの間の粘着強度、接合強度、接着力、凝集力または任意のそれらの組み合わせは、1つまたは複数の接着部における2つのフィルム間の粘着強度、接合強度、接着力、凝集力または任意のそれらの組み合わせより、少なくとも30%弱い。
【0039】
一実施形態では、横方向バンドは、チャネル区域の90%、80%、75%、70%、60%または50%以下を占める。一実施形態では、「横方向バンドは占める」は、横方向バンドの横方向区分と同義である。
【0040】
一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、少なくとも2:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、少なくとも2.5:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、少なくとも3:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、少なくとも4:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、少なくとも5:1である。
【0041】
一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、1.5:1~100:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、1.5:1~75:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、2:1~50:1である。一実施形態では、接着部の表面区域とチャネルの表面区域との間の比は、4:1~50:1である。
【0042】
一実施形態では、横方向バンドは、チャネル内を移動可能である。一実施形態では、横方向バンドは、チャネル内を移転可能である。一実施形態では、横方向バンドは、チャネルの長さ、チャネルの幅、またはその両方に沿って移動可能である。一実施形態では、横方向バンドは、チャネルの長さ、チャネルの幅、またはその両方内で移転可能である。
【0043】
一実施形態では、横方向バンドの縦方向バンドに対する向きは調節可能である。一実施形態では、チャネル内の横方向バンドの縦方向バンドに対する向きは、調節可能である。一実施形態では、チャネル内の横方向バンドと縦方向バンドとの間の角度は、調節可能である。一実施形態では、交点およびまたはチャネルは、移動可能および/または再配置可能である。
【0044】
一実施形態では、網は、調節可能な網であり、非変形可能、剛性、半剛性、および/または弾性、およびそれに類するものでであってよい要素からなる変形可能な構造体であり、その結果、網100の構造体の調節性は、互いに対する要素の調節可能な向きおよび/または位置によって少なくとも部分的に形成される。一実施形態では、本明細書に説明される網は、伸縮可能である。
【0045】
一実施形態では、本明細書に記載される網は、その初期長さおよび/または幅の少なくとも1.5だけ伸縮可能である。いくつかの実施形態では、網 は、その初期長さの少なくとも1.2だけ伸縮可能である。いくつかの実施形態では、網は、その初期長さの少なくとも1.7だけ伸縮可能である。いくつかの実施形態では、網は、その初期幅の少なくとも1.2だけ伸縮可能である。いくつかの実施形態では、網は、その初期幅の少なくとも1.5だけ伸縮可能である。いくつかの実施形態では、網は、その初期幅の少なくとも1.7だけ伸縮可能である。
【0046】
図1を参照すると、それは、本発明のいくつかの実施形態による、網の例示的な実施形態の斜視図である。いくつかの実施形態では、網100は、複数の縦方向バンド102を備える。いくつかの実施形態では、網100は、複数の横方向バンド104を備える。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、2つ以上のフィルム112の間に形成された少なくとも1つのチャネル110を備える。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、フィルム112の間におよび/またはチャネル110に挿通される。
【0047】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、少なくとも1つのチャネル110を備える。いくつかの実施形態では、それぞれの縦方向バンド102は、少ない2つのチャネル110を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの横方向バンド104は、それぞれのチャネル110に挿通される。いくつかの実施形態では、1つの横方向バンド104が、それぞれのチャネル110に挿通される。いくつかの実施形態では、複数の横方向バンド104は、それぞれのチャネル110に挿通される。
【0048】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所により詳細に説明される網100の要素は、縦方向バンド102および/または横方向バンド104である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104と縦方向バンド102との交点114は、横方向バンド104および縦方向バンド102の少なくとも一方の長さに沿って変位可能である。いくつかの実施形態では、網100は、例えば、チャネル110内の横方向バンド104の位置および/または向きを調節することによって変形可能である。
【0049】
調節可能な交点114の潜在的な利点は、網100の幾何学的形状が、横方向バンド104および縦方向バンド102の弾性とは無関係に調節可能である点にある。
【0050】
交点114における互いに対しての縦方向バンド102および横方向バンド104の調節性の潜在的な利点は、網100の構造の調節性が、横方向バンド104の縦方向バンド102に対する位置および/または向きの範囲を確立することによって増加する点にある。いくつかの実施形態では、網100の調節性は、横方向バンド104および該縦方向バンド102の弾性とは無関係である。
縦方向バンド
【0051】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、集合的にフィルム112と呼ばれる2つのフィルム112-1および112-2で構成される。いくつかの実施形態では、フィルム112は、コード、ワイヤ、ベルト、フィルム、糸などを含む。いくつかの実施形態では、フィルム112は、テープを含む。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、2層のフィルム112を含む。いくつかの実施形態では、フィルム112は、形状およびサイズが類似する。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所でより詳細に説明するように、フィルム112は、少なくとも部分的に互いに接着する。
【0052】
いくつかの実施形態では、フィルム112は、互いに面する内面(例えば、集合的に内面122と呼ばれる内面122-1および122-2)を含む。いくつかの実施形態では、フィルム112の内面122は、縦方向バンド102に沿って少なくとも2つの接着部106で接着される。いくつかの実施形態では、内面122の一部は、縦方向バンド102の少なくとも接着部106で粘着性がある。いくつかの実施形態では、フィルム112の内面は、接着剤を含む。例えば、
図1に示される例示的な実施形態などいくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、互いに接着された2つのフィルム112を含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、フィルム112は、接触する、粘着される、結合される、拘束される、糊付けされる、接続される、接合する、隣接する、取り付けされる、接着される、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0054】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、可撓性、半剛性、剛性、弾性、変形可能、延性、伸縮可能などである。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、鋼、ポリマー、合金、ポリエチレン、プラスチック、弾性ポリマー、金属、またはそれらの任意の組み合わせなどの材料からなる。
【0055】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の幅は、1~150mmである。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の幅は、10~50mmである。いくつかの実施形態では、縦方向バンドの幅は、15~25mmである。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の幅は、一定である。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の幅は、変化する。
【0056】
一実施形態では、テープの幅は、2mm~150mmである。一実施形態では、テープの幅は、5mm~75mmである。一実施形態では、テープの幅は、10mm~75mmである。一実施形態では、テープの幅は、10mm~50mmである。一実施形態では、テープの幅は、15mm~45mmである。一実施形態では、2つのテープの両方のテープは、同じ幅を持つ。一実施形態では、2つのテープのうちの両方のテープは、同じ長さを有する。一実施形態では、2つのテープの両方のテープは、同じ厚さを有する。一実施形態では、2つのテープの両方のテープと縦方向バンドとは、同じ幅を有する。一実施形態では、2つのテープの両方のテープと縦方向バンド102とは、同じ長さを有する。
【0057】
一実施形態では、テープの厚さは、0.02~1mmである。一実施形態では、テープの厚さは、0.05~1mmである。一実施形態では、テープの厚さは、0.05~0.5mmである。一実施形態では、テープの厚さは、0.06~0.8mmである。一実施形態では、テープの厚さは、0.08~0.5mmである。
【0058】
一実施形態では、縦方向バンド102の厚さは、0.03~2mmである。一実施形態では、縦方向バンドの厚さは、0.05~1.8mmである。一実施形態では、縦方向バンドの厚さは、0.1~1mmである。一実施形態では、縦方向バンド102の厚さは、0.12~1.8mmである。一実施形態では、縦方向バンド102の厚さは、0.16~1.2mmである。いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、フィルム112が接着される少なくとも2つの接着部106を備える。いくつかの実施形態では、接着部106は、その間にチャネル110を閉じ込める。
接着部
【0059】
いくつかの実施形態では、接着部106の総表面区域は、縦方向バンド102の総表面区域の少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%であるか、またはその間の任意の値および範囲である。
【0060】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の長さに沿った接着部106の長さは、0.5~150mmである。いくつかの実施形態では、接着部106の長さは、0.5~75mmである。いくつかの実施形態では、接着部106の長さは、1~25mmである。いくつかの実施形態では、接着部106の長さは、1~13mmである。いくつかの実施形態では、接着部106の長さは、1~7mmである。
【0061】
いくつかの実施形態では、それぞれの縦方向バンド102は、等しい長さの接着部106を備える。いくつかの実施形態では、接着部106の長さは、それぞれ個別の縦方向バンド102に沿って変化する。
【0062】
いくつかの実施形態では、および本明細書の他の箇所により詳細に説明されるように、フィルム112は、テープを含む。いくつかの実施形態では、および本明細書の他の箇所により詳細に説明されるように、テープは、接合強度および/または摩擦などの接着特性を含む、フィラメントテープ、摩擦テープ、自己融着性テープのうちの1つまたは複数を含む。
チャネル
【0063】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102は、複数のチャネル110を含む。いくつかの実施形態では、チャネル110は、チャネル110を通して横方向バンド104を収容するように形状設定される。いくつかの実施形態では、チャネル110は、縦方向バンド102の断続的接着における不連続部により形成される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるように、網100それぞれ内の接着部106の少なくとも50%は、少なくとも2つのチャネル110を閉じ込める。いくつかの実施形態では、網100それぞれ内の接着部106の少なくとも60%~80%が、少なくとも2つのチャネル110を閉じ込める。
【0064】
いくつかの実施形態では、縦方向バンド102の2つのフィルム112間のチャネル110は、フィルム112間に開口、部分開口、部分接着、および/または非接着を含む。いくつかの実施形態では、開口には、2つのフィルム112間の間隙、溝、および/または接着の不連続部が含まれる。いくつかの実施形態では、および本明細書の他の箇所により詳細に説明されるように、チャネル110は、半接着ゾーン、非接着ゾーン又はその両方を含む。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104を収容する。
【0065】
一実施形態では、半接着ゾーンは、フィルム112が互いに緩く接着されるゾーンおよび少なくとも1つのフィルム112が横方向バンド104に緩く接着されるゾーンのうちの1つまたは複数を含む。例えば、いくつかの実施形態では、緩く接着されたフィルム112は、接着剤の強度が、接着部106におけるフィルム112間の接着強度より弱い接着剤を含む。例えば、いくつかの実施形態では、緩く接着されたフィルム112は、互いにおよび/または横方向バンド104と摩擦相互作用を有する表面を含む。
【0066】
例えば、いくつかの実施形態では、緩く接着されたフィルム112および横方向バンド104は、接着剤の強度が、接着部106におけるフィルム112間の接着強度より弱い接着剤を含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、半接着ゾーンは、縦方向バンド102のフィルム112間の接着より少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、または99%弱い、あるいはそれらの間の任意の値もしくは範囲である接着を含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、非接着ゾーンは、フィルム112の一方または両方が、横方向バンド104に接着されない、および/またはフィルム112が互いに接着されないゾーンを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104を収容する。いくつかの実施形態では、チャネル110は、1~3個の横方向バンド104を収容する。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104を収容する開口を提供するように適合される。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104および横方向バンド104の幅の20~200%の区域を収容する開口を提供するように適合される。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104および横方向バンド104の幅の30%~150%の区域を収容する開口を提供するように適合される。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104および横方向バンド104の幅の40%~100%の区域を収容する開口を提供するように適合される。
【0070】
いくつかの実施形態では、接着部106におけるフィルム112の外部表面の表面区域とチャネル110におけるフィルム112の外部表面の表面区域との間の比は、8:1、6:1、4:1、または2:1、あるいはその間の任意の値もしくは範囲である。例えば、
図1に示される例示的な実施形態では、接着部106におけるフィルム112の外部表面の表面区域とチャネル110におけるフィルム112の外部表面の表面区域との間の比は、3:1である。いくつかの実施形態では、接着部106におけるフィルム112の幅は、チャネル110におけるフィルム112の幅に等しい。
【0071】
いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、縦方向バンド102の長さに平行するチャネル110を横切る距離として定義される。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104より少なくとも2mm広い。いくつかの実施形態では、チャネル110は、横方向バンド104より少なくとも5mm広い。いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、横方向バンド104の幅より1~20mm広い。
【0072】
いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、横方向バンド104の幅より5~10mm広い。いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、横方向バンド104の幅より1~5mm広い。いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、一定である。いくつかの実施形態では、チャネル110の幅は、変化する。いくつかの実施形態では、チャネル110の幅と横方向バンド104の幅との間の差は、横方向バンド104がチャネル110内で調節できる距離の範囲を定義する。
【0073】
横方向バンド104の幅より広いチャネル110の幅の潜在的な利点は、縦方向バンド102および/または横方向バンド104の弾性とは無関係に網100の構造の調節性を増大させる、横方向バンド104の位置および/または向きが、チャネル110内で調節可能な点にある。
【0074】
チャネル110を備える縦方向バンド102の潜在的な利点は、横方向バンドの表面が、チャネル110内で縦方向バンドの表面に対して平行なままであり得る点であり、それにより網100の平坦さを保持する。網100は、荷解きおよび/または効率的な保管中ローラに巻かれてもよい。
【0075】
チャネル110内の接着より接着が強いフィルム112の潜在的な利点は、接着部106および/または縦方向バンド102のチャネル110の寸法が、網100に加えられる力により変更されない点にある。いくつかの実施形態では、フィルム112の粘着性は、縦方向バンド102に加えられる外部の力がチャネル110を変形するのを防ぐ。いくつかの実施形態では、フィルム112の粘着性は、横方向バンド104に加えられる外部の力がチャネル110を変形するのを防ぐ。
横方向バンド
【0076】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、コード、ワイヤ、ベルト、フィルム、糸などを含む。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、縦方向バンド102のチャネル110内に十分に合う寸法を有する少なくとも一部を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、可撓性、半剛性、剛性、弾性、変形可能、伸縮可能、延性などである。例えば、いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、鋼、ポリマー、合金、金属、ポリエチレン、プラスチック、弾性ポリマー、またはそれらの任意の組み合わせなどの材料からなる。
【0078】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、0.03~2mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、0.05~1.8mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、0.1~1mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、0.12~1.8mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、0.04~1.3mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、一定である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、変化する。
【0079】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、チャネル110の開口の高さ以下である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の厚さは、チャネル110の開口内に十分合い、それにより横方向バンド104は、チャネル110のフィルム112の両方に当接する。
【0080】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、チャネル110の幅より短い。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、1~50mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、0.2~30mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、0.5~15mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、3~17mmである。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、一定である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の幅は、変化する。
【0081】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110内で折り畳まれ、その結果、チャネル110内の横方向バンド104の幅は、平らにされた横方向バンド104より短い。
【0082】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110の区域の90%以下を占める。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110の区域の70%以下を占める。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110の区域の60~99%を占める。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110の区域の20~65%を占める。
【0083】
いくつかの実施形態では、横方向バンドは、チャネル110内の一部およびチャネル110の外側のままである外側部分118を含む。いくつかの実施形態では、外側部分118の寸法は、チャネル110の寸法より大きい(本明細書の他の箇所により詳細に説明され、
図2Bに示されるように)。例えば、いくつかの実施形態では、外側部分118の幅は、チャネル110の幅より大きい。いくつかの実施形態では、外側部分118は、横方向バンド104が、横方向バンド104の縦軸に沿う移動が制限されるように、サイズ設定され、位置付けられる。いくつかの実施形態では、チャネル110内の横方向バンド104の動きは、部分118によって制限される。
【0084】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110の一方の側または両側に外側部分118を備え、その結果、横方向バンド104の運動は、チャネル110内に制限される。いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、少なくとも1つの外側部分118をチャネル110の少なくとも一方の側に備え、その結果、横方向バンド104の長さに沿った交点114の運動は、少なくとも一方向に制限される。
【0085】
いくつかの実施形態では、2つの連続する外側部分118の間の距離は、20~90mmである。いくつかの実施形態では、2つの連続する外側部分118の間の距離は、30~100mmである。いくつかの実施形態では、2つの連続する外側部分118の間の距離は、40~60mmである。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態による網内の交点の例示的な実施形態の断面図である
図2Aおよび
図2Bを参照する。
図2Aおよび
図2Bによって示される例示的な実施形態では、縦方向バンド204/214は、各交点200/250において横方向バンド206/216のいずれかの側に1つのフィルム210/224を含む。
【0087】
図2Aに示されるなどのいくつかの実施形態では、チャネル202は、横方向バンド206を収容するように形状設定される。いくつかの実施形態では、チャネル202は、縦方向バンド204に対する向きの範囲で横方向バンド206を収容するように形状設定される。
【0088】
図2Bに示されるなどのいくつかの実施形態では、横方向バンド216の幅は、変化する。いくつかの実施形態では、チャネル212内の横方向バンドの部分220の幅は、チャネル212の幅より狭い。いくつかの実施形態では、チャネル212の外側の横方向バンド216の部分218の幅は、チャネル212の幅より広い。いくつかの実施形態では、チャネル212より広い横方向バンド216の部分218の間の距離は、横方向バンド216の長さに沿った交点250移動の範囲を決定した。
【0089】
いくつかの実施形態では、チャネル212は、非対称である。いくつかの実施形態では、非対称なチャネル212は、横方向バンド216が横方向バンド216の長さに沿って一方向だけにチャネルを介して摺動することを防ぐ。
交点
【0090】
いくつかの実施形態では、網100は、複数の交点114を備える。いくつかの実施形態では、交点114には、第1のフィルム、例えば、フィルム112-1、横方向バンド104および第2のフィルム、例えば、112-2が含まれる。いくつかの実施形態では、第1のフィルム112-1および第2のフィルム112-2は、縦方向バンド102の構成要素である。いくつかの実施形態では、第1のフィルム112の表面の少なくとも一部分が第2のフィルムの表面の少なくとも一部分に接着される。いくつかの実施形態では、フィルム112の一方または両方は、粘着性のある面を含む。一実施形態では、交点114は、2つのフィルム112の間に挟まれた横方向バンド104を含む。
【0091】
いくつかの実施形態では、交点114は、第1のフィルム112を含む第1の部分、横方向バンド104および第2のフィルムならびに横方向バンド104の無い第1のフィルム112および第2のフィルム112を含む第2の部分を備える。いくつかの実施形態では、交点114は、第1および第3の領域は第1の部分を含み、第2の領域は、第2の部分を含む3つの領域を含む。一実施形態では、第2の領域は、第1の領域と第3の領域との間に挟まれている。
【0092】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104と縦方向バンド102のフィルム112のそれぞれとの間の接着は、閾値より高い力を交点114のバンドのうちの1つに加えると、他方に対する一方のバンドの向きを変えるような接着である。
【0093】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104と縦方向バンド102のフィルム112のうちの1つまたは複数との間の接着は、横方向の接着を含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、横方向バンド104は、チャネル110内で摺動可能である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の長さに沿った交点114の場所は、調節可能である。いくつかの実施形態では、横方向バンド104の向きは、チャネル110および/または縦方向バンド102に対して調節可能である。
網目状構造体
【0095】
いくつかの実施形態では、網100は、網目状構造体を備える。いくつかの実施形態では、網目状構造体は対称である。いくつかの実施形態では、網目状構造体は、格子または格子状である。
【0096】
いくつかの実施形態では、引っ張り力を横方向バンド104に加えることにより、網100の少なくとも一部の幅、長さ、または厚さのうちの1つまたは複数が低減されるように、少なくとも1つの横方向バンド104は、縦方向バンド102のチャネル110内に位置決めされ得る。いくつかの実施形態、および本明細書の他の箇所により詳細に説明されるように、網100の構造は、三次元の物体をぴたりと包装するように調節される。
【0097】
いくつかの実施形態では、網100の対角線の長さは、1つまたは複数の横方向バンド104の長さに沿って交点114の点の位置を変更することによって細長くされる。いくつかの実施形態では、網100の延伸性は、1つまたは複数のチャネル110から横方向バンド104を除去することによって増大する。
網の緊張制御システム
【0098】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による網緊張制御システムの平面図の単純化された例証である
図3A、
図3B、
図3Cおよび
図3Dを参照する。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で説明したように、網300は、縦方向バンド102に沿って接着部106を備え、1つまたは複数の横方向バンド104は、1つまたは複数のチャネル312を介して網300の一方側から別の側に本明細書の他の箇所に記載のチャネル110と同様に蛇状またはジグザグに1つまたは複数の縦方向バンド102を横切る。いくつかの実施形態では、網300は、網300の縁の縦方向バンド304を蛇状またはジグザグに横切る1つまたは複数の横方向バンド104を備える。
【0099】
場合によっては、網300は、非対称幾何学形状の品目、ふくらみおよび/または突起部を囲み得る。したがって、いくつかの実施形態では、網300は、少なくともその縦軸に沿って伸縮可能である。しかし、場合によって、過伸長は、網300の繊維/バンドの弾性の損失または網の繊維/バンドの引き裂けさえ引き起こし得る。したがって、いくつかの実施形態では、網300は、網300の伸縮の程度を制限し、過伸長および可能性のある網の引き裂けを防止する網緊張制御システム350を含む。
【0100】
いくつかの実施形態では、網緊張制御システム350は、蛇状またはジグザグに網300を通り抜ける1つまたは複数の横方向バンド302を備える。いくつかの実施形態では、網緊張制御システム350は、網300の縁の縦方向バンド304を蛇状またはジグザグに横切る、旋回する、およびまたは囲む1つまたは複数の横方向バンド302を備える。いくつかの実施形態では、バンド302は、網300を通り抜けるか、または他のパターン、例えば、十字模様に、ジグザグに(ZパターンまたはNパターン)網300の端または縁に平行に、もしくは梱包された材料上の網300の張力を増大することに適合する任意の他のパターンに続いて縁の縦方向バンドを横切る、旋回する、およびまたは囲む。
【0101】
いくつかの実施形態では、
図3Aに示すように、横方向バンド302は、1つまたは複数の網300の縁304の調節可能な交点114でチャネル312から出て再度進入することによって網300の縁304または縁の縦方向バンド304を越えて延在して1つまたは複数の半ループ306を形成する。例えば、横方向バンド302は出口点308でチャネル312から出て、第2のチャネル312で入口点310を経由して網300の縁304に再度進入してもよい。いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、事前決定された場所、例えば、網300の折り目または曲がり目のように引き裂きやすい場所で1つまたは複数の半ループ306を形成する。代替でおよび任意選択で、横方向バンド302は、例えば、網300の縁などの寸法を通じて反復パターン半ループ306を形成する。一実施形態では、縁304は、縁の縦方向バンド304であるか、又はそれを備える。
【0102】
いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、例えば、バンドのフィルム112の間でならびに/あるいはチャネル110および/またはバンド302の収容に対応および支持する幾何学形状を有するように形状設定された専用チャネル312を通じて網300に挿通される。いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、少なくとも部分的に例えば、本明細書の他の箇所でより詳細に説明される分岐、交点または十字路などの専用チャネル内の1つまたは複数の場所で網300に接着される。いくつかの実施形態では、横方向バンド302の粘着性は、出口と入口点308/310でチャネル110および/または専用チャネル312内の粘着点沿いと同じである。いくつかの実施形態では、横方向バンド302の粘着は、入口および出口点308/310でチャネル110および/または専用チャネル312内の粘着点に沿った横方向バンド302の粘着より大きい。
【0103】
図の対の番号3B/3Cおよび3D/3Eに示される例示的な実施形態の横方向バンド302は、全体的に固定長(L)および互いからの距離(D1)に位置する出口点308と入口点310との間の1つまたは複数の網300の縁304の外側の突起を有する半ループ306を形成する。
図3B/3Cに示されるように、網300が、例えば、参照番号375を示す矢印で示された方向に伸ばされると、入口308と出口310との間の距離は、距離(D1)から距離(D2)に増大する。すなわち、全体的に固定長(L)を有する半ループ306が、軸方向に引っ張られ、矢印350で示された方向に平行にまっすぐになり、網300の縁304に対するその長さに従い、かつその長さに沿って付勢された結果として、(D2)>(D1)になる。
【0104】
いくつかの実施形態では、半ループ306は、網300の伸長の量が、半ループ306の網100の縁304に対する長さ寸法の平坦さまたは近接のレベルに対応するという点で、網300の伸長の量の視覚インジケータとして作用する。その趣旨で、
図3Bに示される半ループ306の長さ(L1)は、出口点308と入口点310との間の網300の伸長後の距離(D2)に全体的に等しくなるように設計される(L1=D2)。したがって、半ループ306の長さ(L)は、最大許容距離(D2)に等しい。いくつかの実施形態では、半ループ306の長さ(L)は、網300の伸縮性の所望の制限に従って、事前設定される。例えば、
図3Dおよび
図3Eに示されるように、ループ306’は、網300が制限された距離(D3)まで延びることができる長さ(L2)を有する。すなわち、(L2=D3)であり、距離(D3)は、
図3Cの距離(D2)より長い(D3>D2)。この例では、(L2/L1)は、(D3/D2)に比例する。
【0105】
いくつかの実施形態では、網300の伸長中、網300を通じて横方向バンド302のいくらかの分布をもたらす調節可能な交点114のチャネル110内の横方向バンド302の少なくともいくらかの運動/摺動がある。横方向バンド302のこの目立たない分布は、伸長中、網300の縁304に沿う半ループ306の延伸になんらかの影響があるかどうかは、無視してもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、網300の最大許容伸長性は、例えば、縦方向バンド102が作られる材料、チャネル312内の横方向バンド104/302の接着の程度および横方向バンド302の十字路の密度次第である。いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、不適合材料で作られる。いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、例えば、網のヤング率(Enet)以下のヤング率(Eband)を有するなど、網300が作られる材料より適合性が低い材料で作られる。いくつかの実施形態では、横方向バンド302は、弾性材料で作られ、その弾性制限は、網300の繊維の引裂きに要求されるものより小さい引張力にも到達しない。いくつかの実施形態では、横方向バンド302の材料の種類は、横方向バンド104および縦方向バンド102自体の弾性のレベルに関わらず、網300の弾性の程度または網300の伸縮性の所望の程度による。
【0107】
ここで、本発明のいくつかの実施形態による、網300の緊張システムの平面図の単純化された例証である
図4Aおよび
図4Bを参照する。いくつかの実施形態では、半ループ306は、網300の過伸長の物理的リミッタとして作用する。
図4Aに示されるように、網緊張制御システム300は、横方向バンド302の伸長が網300を引裂くことを止める1つまたは複数の網300の縁304で1つまたは複数の縁の縦方向バンド(網の縦方向縁で)106に沿って横方向バンド302、半ループ306、ロック部402を備える。
【0108】
一実施形態では、1つまたは複数の縁は、縦方向縁である。一実施形態では、1つまたは複数の縁は、網の縁または縦方向縁に位置決めされた縦方向バンドの一部を含む。一実施形態では、網は、2つの縦方向縁を備える。一実施形態では、それぞれの縦方向縁は、少なくとも1つの縦方向バンドを備える。一実施形態では、それぞれの縦方向縁は、1~10本の縦方向バンドを備える。一実施形態では、それぞれの縦方向縁は、1~6本の縦方向バンドを備える。一実施形態では、それぞれの縦方向縁は、2~4本の縦方向バンドを備える。いくつかの実施形態では、本明細書の他の箇所で説明されるように、網300の横方向バンド302は、チャネル110および/または専用チャネル312内の粘着点に沿って配置される。いくつかの実施形態では、例えば、縁304のバンド106に沿った網300の縁部における1つまたは複数のチャネル110および/または専用チャネル312内の横方向バンド302の粘着は、網300の非縁部304における網300の横方向バンド104および縦方向バンド102の粘着より強い。この構成は、1つまたは複数のチャネル110および/または専用チャネル312の間に配置された網300の1つまたは複数の縁部に沿ってロック部402を形成する。いくつかの実施形態では、横方向バンド104/302の1つまたは複数の部分は、接着剤でコーティングされる。いくつかの実施形態では、横方向バンド104/302は、その全体を接着剤でコーティングされる。いくつかの実施形態では、横方向バンド104/302の1つまたは複数の部分は、1つまたは複数の縦方向バンド106に溶接される、および/または接着される。
【0109】
この構成の潜在的な利点は、網300の伸長の際の局所の変化が、例えば、縁304の引裂けを引き起こさないなど、網300の縁304に影響を与えない点にある。ロック部402の潜在的な利点は、網300が張力をかけられたとき、ロック部402は、半ループ306が矢印395で示される方向に網300の中心に向かって内側に縁304から移動するのを止める点にある。
【0110】
いくつかの実施形態では、ロック部402の区域(a)と、破線404で記された、区域(a)を含み、チャネル110および/または専用チャネル312を含む区域(b)との間の比は、(0.1b>a)である。網300の区域(b)は、網300の縦方向バンドおよび横方向バンドの密度によって決定され、必ずしも網300の伸長性によるものではない。
【0111】
いくつかの実施形態では、縁304に沿う1つまたは複数の部分402のバンド106は、網300の横方向バンド104および縦方向バンド102の密度の増加、網300の追加された層、ポリマーまたは類似の追加された層あるいは任意の他の増強機構によって強化され得る。
【0112】
本出願を通して、本発明の様々な実施形態が、範囲の形式で提示され得る。範囲の形式での説明は、単に便宜上および簡略化のためであることが理解されるべきであり、本発明の範囲についての柔軟性のない制限と解釈されるべきではない。したがって、範囲の説明は、具体的に開示されたすべての可能な部分範囲ならびにその範囲内の個々の数値を有することが考慮される。例えば、1~6などの範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの具体的に開示された部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数値、例えば、1、2、3、4、5、および6を有することを考慮されたい。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0113】
数値の範囲が本明細書に示されている場合は、示された範囲内の任意の挙げられた数字(分数または整数)を含むことを意味する。第1に示す数字と第2に示す数字と「の間に及んでいる/及ぶ」および第1に示す数字「から」第2に示す数字「に及んでいる/及ぶ」という語句は、本明細書では交換可能に使用され、第1および第2に示された数字およびその間のすべての分数と整数を含むことを意味する。
【0114】
本出願の明細書および特許請求の範囲では、「備える(comprise)」「含む(include)」および「有する(have)」、という単語それぞれおよびその形態は、単語が関連付けられ得る列記内の要素に必ずしも制限されない。追加で、本出願と参照により組み入れられた任意の文献との間の不一致がある場合、本出願が支配することをここに意図する。
【0115】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示目的で提示されてきたが、開示された実施形態を網羅するまたは制限することを意図しない。説明された実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することのない、多くの修正および変形は当業者には明らかになるであろう。本明細書で使用される用語法は、実施形態の原理、実際の用途または市場で見つけられた技術を超える技術的改善を最良に説明するため、または当業者以外の他に本明細書に開示された実施形態を理解することができるように選択されている。
【国際調査報告】