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特表2022-538005空気貯蔵空間が形成された塗布手段が組み込まれた化粧品容器
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  • 特表-空気貯蔵空間が形成された塗布手段が組み込まれた化粧品容器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(54)【発明の名称】空気貯蔵空間が形成された塗布手段が組み込まれた化粧品容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/22 20060101AFI20220824BHJP
【FI】
A45D33/22 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575256
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2022-02-16
(86)【国際出願番号】 KR2020007668
(87)【国際公開番号】W WO2020256356
(87)【国際公開日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】10-2019-0071566
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0028122
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0065174
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521550655
【氏名又は名称】テイーエムビーエム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TMBM CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】(Seongsu-dong 1-ga, Seoulsup BizFore) 405, 6, Wangsimni-ro 10-gil, Seongdong-gu, Seoul 04778 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】イ デギュ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン ジュフィ
(57)【要約】
本発明は、内部に化粧品の内容物が保管される保管容器部15と、前記保管容器部15の蓋としての塗布手段Pが収容される塗布手段収容部18とが形成され、その底板401は、塞がった塗布手段収容兼用蓋12を有する容器部10を含んで形成される化粧品容器1000aにおいて、前記塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18には、上方に突出した複数の突出部80が設けられており、前記塗布手段収容部18において、前記塗布手段Pが前記突出部80の上面に接するように置かれ、前記塗布手段Pと前記塗布手段収容兼用蓋12の底面124との間には、第1空気貯蔵部600aを形成することを特徴とする化粧品容器1000aを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)内部に化粧品の内容物が保管される保管容器部と、前記保管容器部の蓋として塗布手段が収容される塗布手段収容部とが形成され、その底板は塞がった塗布手段収容兼用蓋を有する容器部を含んで形成される化粧品容器において、
(b)前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部には上方に突出した複数の突出部が設けられており、
(c)前記塗布手段収容部において、前記塗布手段が前記突出部の上面と接するように置かれ、前記塗布手段と前記塗布手段収容兼用蓋の底面との間に第1空気貯蔵部を形成することを特徴とする化粧品容器。
【請求項2】
前記突出部は、上部は開いた垂直孔を有し、前記突出部の上面に置かれる前記塗布手段において前記垂直孔と接する部分も空気と接し、乾燥が促進されることを特徴とする、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項3】
前記突出部は、前記垂直孔と交差する横方向の貫通孔が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の化粧品容器。
【請求項4】
前記突出部は、前記塗布手段収容兼用蓋の底板の上面に形成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧品容器。
【請求項5】
(a)前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部には、前記塗布手段収容兼用蓋の底板から上部に離間した位置に板状の中間部材が横方向に設置され、
(b)前記突出部は、前記板状の中間部材の上面に設置され、
(c)前記突出部の垂直孔は、前記板状の中間部材を貫通して前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の底板との間に形成される第2空気貯蔵部と連通することを特徴とする、請求項2または3に記載の化粧品容器。
【請求項6】
前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部の底板の上面との間には、前記板状の中間部材を支持する支持柱が設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の化粧品容器。
【請求項7】
前記板状の中間部材は、随所に貫通空間部が形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の化粧品容器。
【請求項8】
前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部の底板の上面との間には、前記板状の中間部材を支持する支持柱が設けられていることを特徴とする、請求項7に記載の化粧品容器。
【請求項9】
前記容器部が設けられる容器部設置部と、前記容器部設置部に前記容器部とが設けられると、前記塗布手段収容兼用蓋を覆う蓋を有する外部容器部をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗布手段を組み込む化粧品容器に関し、より詳細には、空気貯蔵空間を形成し、パフのような塗布手段が容易に乾燥し、乾燥した状態を良好に維持できる空気貯蔵空間が形成された塗布手段を組み込む化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明において、化粧品容器とは、クッション、ファンデーション、メイクアップベース製品類などの化粧品の内容物を保管するものをいい、本発明に係る化粧品容器は、上記化粧品の内容物が保管される場所と分離された独立した空間が別途設けられ、上記別途の独立した空間に塗布手段が組み込まれるものをいう。
【0003】
パフ(puff)が最も代表的な塗布手段とされるが、その他のスポンジなども塗布手段として用いられることができる。
【0004】
このような塗布手段を用いてユーザはクッション、ファンデーション、メイクアップベース製品類などの化粧品の内容物を肌に塗ることができる。
【0005】
図1は、上述のように化粧品の内容物を保管し、塗布手段は化粧品の内容物が保管される場所と分離され、独立した空間に保管される化粧品容器100の一例を示す。
【0006】
上記化粧品容器100は容器部10と外部容器部20とを有し、容器部10は化粧品の内容物4を組み込む容器であり、外部容器部20はこのような容器部10が設けられる容器である。
【0007】
図示のように、容器部10は、内部に化粧品の内容物4が保管される保管容器部15と、上記保管容器部15を覆う蓋12とを有する。
【0008】
上記蓋12は、パフPが収容されるパフ収容部18が上部に形成され、パフを収容しながら蓋の役割を果たすものであり、パフ収容兼用蓋12となる。
【0009】
上記パフ収容兼用蓋12の底面124の周辺から上部に延びる延長部125が形成され、上記延長部125の内部がパフ収容部18を形成し、ここにパフPが収容されるものである。
【0010】
上記外部容器部20は、内部容器設置部25を有し、内部容器設置部25に上記容器部10が設けられている。
【0011】
この図で例示する従来の化粧品容器100において、上記内部容器設置部25は、平らな円筒の形状をした広い貫通孔258が形成され、上記貫通孔258に上記容器部10が引き込まれて設けられている。
【0012】
上記外部容器部20は、上記内部容器設置部25と結合された外部蓋22を有し、上記内部容器設置部25の貫通孔258に上記容器部10が引き込まれて設けられると、上記外部蓋22は上記容器部10のパフ収容兼用蓋12を覆うことになる。
【0013】
また、多くの場合、上記外部蓋22の内側にはミラー223が設けられている。
【0014】
このような従来の化粧品容器100は、容器部10がパフ収容兼用蓋12を有し、パフ収容兼用蓋12にパフ収容部18が設けられ、ここにパフPが置かれて組み込まれるが、このパフPのような塗布手段に空気が良好に流通せず、それによってパフが良好に乾燥しないという問題がある。
【0015】
つまり、パフPでファンデーション、メイクアップベースなどの化粧品4を顔に塗る過程で、化粧品4または顔の持つ水分や油分がパフPに浸透することになるが、これが浸透したままパフPはパフ収容兼用蓋12の底面124に置かれて保管され、湿ったままの状態になる。
【0016】
そのため、ユーザはパフPを時々洗浄して乾燥した後、再び化粧品容器100に組み込んで使用するか、湿ったパフPを捨てて新しいものを購入して化粧品容器100に組み込んで使用することになる。
【0017】
よって、パフのような塗布手段を組み込んだ化粧品容器において、塗布手段を容易に乾燥でき、乾燥した状態を維持できることが望ましい。本発明は化粧品容器においてパフのような塗布手段が組み込まれる際に空気貯蔵空間が形成されるようにし、このような空気貯蔵空間の空気がパフなどの塗布手段と効率的に接触して容易に乾燥できるようにしている。
【0018】
本発明者の検索の結果、本件発明と同様の目的を有するものとしては、大韓民国特許第1385339号の湿気及び乾燥防止用化粧品容器が見出された。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、パフなどの塗布手段を組み込んだ化粧品容器において、塗布手段が組み込まれる際に空気貯蔵空間が形成されるようにし、このような空気貯蔵空間の空気が塗布手段と効率的に接触して塗布手段が容易に乾燥し、乾燥した状態を維持できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は
(a)内部に化粧品の内容物が保管される保管容器部と、前記保管容器部の蓋として塗布手段が収容される塗布手段収容部とが形成され、その底板は塞がった塗布手段収容兼用蓋を有する容器部を含んで形成される化粧品容器において、
(b)前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部には上方に突出した複数の突出部が設けられており、
(c)前記塗布手段収容部において、前記塗布手段が前記突出部の上面と接するように置かれ、前記塗布手段と前記塗布手段収容兼用蓋の底面との間に第1空気貯蔵部を形成することを特徴とする化粧品容器を提供する。
【0021】
本発明によれば、前記突出部は、上部は開いた垂直孔を有し、前記突出部の上面に置かれる前記塗布手段において前記垂直孔と接する部分も空気と接し、乾燥が促進されることが望ましい。
【0022】
この場合、前記突出部は、前記垂直孔と交差する横方向の貫通孔が形成されることが望ましい。
【0023】
本発明によれば、前記突出部は、前記塗布手段収容兼用蓋の底板の上面に形成されることが望ましい。
【0024】
本発明によれば、
(a)前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部には、前記塗布手段収容兼用蓋の底板から上部に離間した位置に板状の中間部材が横方向に設置され、
(b)前記突出部は、前記板状の中間部材の上面に設置され、
(c)前記突出部の垂直孔は、前記板状の中間部材を貫通して前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の底板との間に形成される第2空気貯蔵部と連通することが望ましい。
【0025】
この場合、前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部の底板の上面との間には、前記板状の中間部材を支持する支持柱が設けられることが望ましい。
【0026】
また、本発明によれば、前記板状の中間部材は、随所に貫通空間部が形成されることが望ましい。この場合も、前記板状の中間部材と前記塗布手段収容兼用蓋の塗布手段収容部の底板の上面との間には、前記板状の中間部材を支持する支持柱が設けられることが望ましい。
【0027】
本発明によれば、前記容器部が設けられる容器部設置部と、前記容器部設置部に前記容器部とが設けられると、前記塗布手段収容兼用蓋を覆う蓋を有する外部容器部をさらに有することが望ましい。
【発明の効果】
【0028】
本発明の第1の側面によれば、塗布手段収容兼用蓋の底面とパフとの間に第1空気貯蔵部が形成されることにより、パフの下面が空気と接し、パフの乾燥が促進される。
【0029】
突出部に垂直孔が形成される場合、突出部に接するパフの部分も垂直孔を介して空気が接触し、乾燥が促進される。
【0030】
さらに、突出部に垂直孔と交差する横方向の貫通孔が形成されると、横方向の貫通孔を通過する空気が上記垂直孔を経由し、パフが突出部と接した部位に流通してパフの上記垂直孔と接する部分の乾燥がさらに促進されることになる。
【0031】
本発明の第2の側面によれば、上記第1の側面による効果に加え、第2空気貯蔵部に貯蔵された空気が垂直孔を介して突出部の上面に置かれるパフの垂直孔と接する部分に流通し、その部分の空気をさらに豊富にすることができる。
【0032】
また、上記突出部が横方向の貫通孔を有する場合、上記第2空気貯蔵部の空気が横方向の貫通孔を介して第1空気貯蔵部に流通し、第1空気貯蔵部の空気を豊富にし、この部分と接するパフの下面の乾燥を促進することになる。
【0033】
本発明の第3の側面によれば、第1及び第2の側面による効果を有しながら、同時に第2空気貯蔵部の空気が板状の中間部材の貫通空間部を介し、その後第1空気貯蔵部を介して突出部の上部に置かれたパフの下面と接触してパフの乾燥をさらに促進することになる。つまり、第2の側面による場合より、板状の中間部材の貫通空間部によって第2空気貯蔵部の空気がより広い面積のパフの下面と接触し、これにより乾燥がさらに良好に行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】容器部と外部容器部とを有する従来の化粧品容器の構造を示す図である。
図2】~
図3】本発明の第1の側面に係る化粧品容器の構造を示す図である。
図4】~
図6】本発明の第2の側面に係る化粧品容器の構造を示す図である。
図7】~
図11】本発明の第3の側面に係る化粧品容器の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の望ましい実施例を添付の図面を参照にして詳細に説明する。
まず、以下の実施例において、クッション、ファンデーション、メイクアップベース製品類などの化粧品の内容物を保管する化粧品容器において、これらの内容物を顔などの肌に塗るための塗布手段としてパフPを示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。つまり、本発明の塗布手段は、パフPが代表的であるが、これに限定されるものではなく、例えば、薄い平板の形態で作られたスポンジ(sponge)等も含まれる。
【0036】
一方、以下の実施例は、保管容器部15と塗布手段収容兼用蓋12とを有する容器部10を図示し、これを中心に説明するが、これら容器部10は外部容器部20と結合され、全体として化粧品容器を形成する。
【0037】
一方、容器部10は、必ずしも本実施例の外部容器部20と結合されるべきではなく、他の構造の化粧品容器に容器部として結合されてもよい。
【0038】
以下の実施例の図示符号1000aなどは、容器部10が外部容器部20と結合された全体としての化粧品容器を意味する。
【0039】
図2及び図3を参照して、本発明の第1の側面に係る化粧品容器1000aの構造について説明する。
【0040】
図示のように、化粧品容器1000aの容器部10は、内部に化粧品の内容物が保管される保管容器部15と、上記保管容器部15の蓋である塗布手段収容兼用蓋12とを有する。
【0041】
上記塗布手段収容兼用蓋12は、パフPが収容される塗布手段収容部18が形成され、その底板401は塞がっており、そのため、底板401によって上記保管容器部15と塗布手段収容兼用蓋12とは相互に塞がれる。
【0042】
本発明によれば、上記容器部10の塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18には、上方に突出した複数の突出部80が設けられている。
【0043】
本実施例の場合、上記突出部80は、上記塗布手段収容兼用蓋12の底板401の上面に、本実施例の場合、塗布手段収容兼用蓋12の底面124に設けられている。
【0044】
これにより、上記突出部80の上面にパフPが置かれると、上記パフPの下面と上記底面124との間には空気が貯蔵される空気貯蔵部600aが形成される。(図3参照)
【0045】
これにより、上記パフPの下面は空気貯蔵部600aの空気と接触し、乾燥が行われる。
【0046】
特別に本発明によれば、上記突出部80は、上部は開いた垂直孔87を有することが望ましい。
【0047】
すると、上記突出部80の上面に置かれるパフPにおいて、垂直孔87と接する部分も空気と接し、乾燥が促進される。
【0048】
また、上記突出部80は、上記垂直孔87と交差する横方向の貫通孔84が形成されることが望ましい。
【0049】
この場合、横方向の貫通孔84を通過する空気が、上記垂直孔87を介して上記パフPが突出部80と接した部位に流通し、パフPにおいて上記垂直孔87と接する部分の乾燥がさらに促進される。
【0050】
図4図6は、本発明の第2の側面に係る化粧品容器1000b1、1000b2、1000b3の構造を示す。
【0051】
上述した第1の側面に係る化粧品容器1000aと比較して、本第2の側面に係る化粧品容器によれば、上記塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18には、上記塗布手段収容兼用蓋12の底板401から上部に離間した位置に板状の中間部材800aが設置され、上記複数の突出部80は上記板状の中間部材800aの上面に設けられている。
【0052】
また、上記突出部80の垂直孔87は、上記板状の中間部材800aを貫通する。これにより、図面では、垂直孔87の下部に板状の中間部材800aを貫通する貫通孔879が示されている。
【0053】
本第2の側面によれば、上記板状の中間部材800aと上記塗布手段収容兼用蓋12の底板401との間には第2空気貯蔵部600bが形成され、上記突出部80の垂直孔87は、上記第2空気貯蔵部600bと連通する。
【0054】
上記突出部80は、垂直孔87のみを有するか、または図示のように垂直孔87と横方向の貫通孔84とをともに有することができる。
【0055】
このような第2の側面によれば、第2空気貯蔵部600bは空気を貯蔵し、このように貯蔵された第2空気貯蔵部600bの空気が垂直孔87を介して突出部80の上面に置かれるパフPの垂直孔87と接する部分に流通し、その部分の乾燥が行われる。
【0056】
この場合、第2空気貯蔵部600bにより、第1の側面による場合より多くの空気に接することができ、乾燥がさらに効率的になる。
【0057】
一方、上記突出部80が横方向の貫通孔84を有する場合、上記第2空気貯蔵部600bの空気が横方向の貫通孔84を介し第1空気貯蔵部600aに流通して第1空気貯蔵部600aの空気を豊富にし、この部分と接するパフPの下面の乾燥を促進する。
【0058】
また、第1の側面による場合と同様に、横方向の貫通孔84を通過する空気が、上記垂直孔87を介して上記パフPが突出部80と接した部位に流通し、パフPにおいて上記垂直孔87と接する部分も空気と接し、乾燥がさらに促進される。
【0059】
本第2の側面によれば、上記板状の中間部材800aと上記塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18の底板401との間には、上記板状の中間部材800aを支持する支持柱849、849′を設置することができる。
【0060】
図5の化粧品容器1000b2の場合、支持柱849は突出部80のうちの一部から下に拡張されている。
【0061】
図6の化粧品容器1000b3の場合、突出部80に関係なく独立した支持柱849′が設けられている。
【0062】
このような支持柱849、849′を置く理由は、板状の中間部材800aが下に弛むことを防止するためのものであるが、付随的に、塗布手段収容兼用蓋12を突出部80が設けられている板状の中間部材800aのように一体として射出できるようにするためである。つまり、突出部80に関連して垂直方向に引っ張られる力に対応できるようにし、射出が安定的に行われるようにするためである。
【0063】
一方、本発明によれば、上記突出部80が形成される板状の中間部材800aは、塗布手段収容兼用蓋12とは別に設けられ、上記塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18に組み立てることができる。
【0064】
また、上記突出部80も別途製造され、板状の中間部材800aに組み立てることもできる。
図7図11は、本発明の第3の側面に係る化粧品容器1000c1、1000c2、1000c3の構造を示す。
【0065】
本第3の側面に係る化粧品容器によれば、上述した第2の側面に係るものと比較し、随所に貫通空間部844が形成された板状の中間部材800bが提供される。
【0066】
つまり、塗布手段収容兼用蓋12の底板401から上部に離間した位置に設けられている板状の中間部材800bは、随所に貫通空間部844が形成されるものである。
【0067】
図7及び図8は、このような構造の一例を示すものであり、上記板状の中間部材800bは相互に交差する複数の帯部材83、85から形成され、上記帯部材83、85の間の貫通空間が上記貫通空間部844が形成される。上記貫通空間部844は、パフ収容兼用蓋12のパフ収容部18の側壁125と、帯部材83、85との間に形成される空間も含むことになる。
【0068】
図9は、上記容器部10が外部容器部20に設置され、全体化粧品容器1000c1を形成することを示す。これは、図1を参照して説明したものと同じものである。
【0069】
このような本発明の第3の側面によれば、パフPが板状の中間部材800bの上面に置かれると、図示のように、パフPと板状の中間部材800bとの間に第1空気貯蔵部600aが形成され、板状の中間部材800bと底板401との間に第2空気貯蔵部600bが形成される。
【0070】
この場合、第2空気貯蔵部600bの空気は、板状の中間部材800bの貫通空間部844を介し第1空気貯蔵部600aの空気と共に上記パフPの下面に接触し、これによって上記空気が接触するパフPの下面は、乾燥がさらに促進される。
【0071】
つまり、第2の側面による場合より、板状の中間部材800bの貫通空間部844によって、第2空気貯蔵部600bの空気がより広い面積のパフの下面と接触することになる。
【0072】
突出部80の垂直孔87が上記板状の中間部材800bを貫通して上記第2空気貯蔵部600bと連通し、第2実施例と同様にパフPが上記突出部80と接する部位も乾燥できるようになる。
【0073】
第1及び第2の側面に係る化粧品容器の場合のように、上記突出部80は上記垂直孔87と交差する横方向の貫通孔を有することが望ましい。
【0074】
すると、第1の側面による場合と同様に、横方向の貫通孔84を通過する空気が、上記垂直孔87を介して上記パフPが突出部80と接した部位に流通し、パフPにおいて上記垂直孔87と接する部分も空気と接し、乾燥がさらに促進される。
【0075】
また、第2の側面による場合と同様に、上記第2空気貯蔵部600bの空気が横方向の貫通孔84を介し第1空気貯蔵部600aに流通して第1空気貯蔵部600aの空気を豊富にし、この部分と接するパフPの下面の乾燥を促進する。
【0076】
本第3の側面によれば、上記板状の中間部材800bと上記塗布手段収容兼用蓋12の塗布手段収容部18の底板401との間には、上記板状の中間部材800bを支持する支持柱849、849′を設置することができる。
【0077】
図10の化粧品容器1000c2の場合、支持柱849は突出部80のうちの一部から下に拡張されている。
【0078】
図11の化粧品容器1000c3の場合、突出部80に関係なく独立した支持柱849′が設けられている。
【0079】
これらの場合は、第2の側面の場合と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0080】
本発明の第1の側面によれば、パフ収容兼用蓋12の底面124とパフPとの間に第1空気貯蔵部600aが形成されることによりパフPの底面が空気と接してパフPの乾燥が促進される。
【0081】
突出部80に垂直孔87が形成される場合、突出部80と接するパフPの部分も垂直孔87を介して空気が接触し、乾燥が促進される。
【0082】
さらに、突出部80に垂直孔87と交差する横方向の貫通孔84が形成されると、横方向の貫通孔84を通過する空気が上記垂直孔87を経由し、上記パフPが突出部80と接した部位に流通し、パフPにおいて上記垂直孔87と接する部分の乾燥がさらに促進される。
【0083】
本発明の第2の側面によれば、上記第1の側面による効果に加え、第2空気貯蔵部600bに貯蔵された空気がこれと連通する垂直孔87を介して突出部80の上面に置かれるパフPが垂直孔87と接する部分に流通し、その部分の空気をより豊富にすることができる。
【0084】
また、上記突出部80が横方向の貫通孔84を有する場合、上記第2空気貯蔵部600bの空気が横方向の貫通孔84を介して第1空気貯蔵部600aに流通し、第1空気貯蔵部600aの空気を豊富にし、この部分と接するパフPの下面の乾燥を促進する。
【0085】
本発明の第3の側面によれば、第1及び第2の側面による効果を有しながら、同時に第2空気貯蔵部600bの空気が板状の中間部材800bの貫通空間部844を通過した後、第1空気貯蔵部600aを介して突出部80の上部に置かれるパフPの下面と接触してパフPの乾燥をさらに促進する。
【0086】
つまり、第2の側面による場合より、板状の中間部材800bの貫通空間部844によって、第2空気貯蔵部600bの空気がより広い面積のパフの下面と接触し、それによって乾燥がさらに良好に行われるようになる。
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【国際調査報告】