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特表2022-538088アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される共結晶、および、その調製法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-31
(54)【発明の名称】アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される共結晶、および、その調製法
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20220824BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALN20220824BHJP
   A61P 7/02 20060101ALN20220824BHJP
【FI】
C07D471/04 106Z
A61K31/4545
A61P7/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576298
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2019125115
(87)【国際公開番号】W WO2021056850
(87)【国際公開日】2021-04-01
(31)【優先権主張番号】201910919747.X
(32)【優先日】2019-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518443258
【氏名又は名称】浙江天宇薬業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】朱国栄
(72)【発明者】
【氏名】柯春龍
(72)【発明者】
【氏名】王臻
(72)【発明者】
【氏名】屠勇軍
(72)【発明者】
【氏名】張鵬
【テーマコード(参考)】
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C065AA05
4C065BB05
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ04
4C065KK08
4C065LL01
4C065PP03
4C065PP12
4C065QQ09
4C086AA03
4C086CB05
4C086ZA54
(57)【要約】
アピキサバンおよびカルボン酸により形成される共結晶、および、その調製方法を提供する。前記共結晶は、アピキサバン/マロン酸共結晶、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶、アピキサバン/マレイン酸共結晶、アピキサバン/L-プロリン共結晶、および、アピキサバン/L-酒石酸共結晶を含む。前記共結晶は、アピキサバンの遅い溶解速度および低い溶解速度という欠点を解決し、アピキサバンの改善された溶解速度を有し、生物学的利用能を改善するのに有益である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アピキサバンとカルボン酸とによって形成され、前記アピキサバンと前記カルボン酸とのモル比が1:0.5である、共結晶。
【請求項2】
前記カルボン酸は、マロン酸、D-リンゴ酸、マレイン酸、L-プロリン、または、L-酒石酸である、請求項1に記載の共結晶。
【請求項3】
前記アピキサバンおよび前記マロン酸は、式1で表される共結晶形Iを形成し、
【化1】

Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項1または2に記載の共結晶。
【請求項4】
前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.1°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、15.5°±0.2°、15.7°±0.2°、16.0°±0.2°、17.4°±0.2°、21.0°±0.2°、および、21.4°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項3に記載の共結晶。
【請求項5】
前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.1°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、15.7°±0.2°、16.0°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、20.2°±0.2°、21.0°±0.2°、21.4°±0.2°、21.8°±0.2°、22.4°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項3に記載の共結晶。
【請求項6】
前記アピキサバンおよび前記D-リンゴ酸は、式2で表される共結晶形IIを形成し、
【化2】

Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、17.6°±0.2°、20.1°±0.2°、および、21.8°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項1または2に記載の共結晶。
【請求項7】
前記結晶形IIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、20.1°±0.2°、21.8°±0.2°、23.1°±0.2°、および、25.1°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項6に記載の共結晶。
【請求項8】
前記結晶形IIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、16.2°±0.2°、16.5°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、20.1°±0.2°、21.8°±0.2°、23.1°±0.2°、25.1°±0.2°、および、25.8°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項6に記載の共結晶。
【請求項9】
前記アピキサバンおよび前記マレイン酸は、式3で表される共結晶形IIIを形成し、
【化3】

Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項1または2に記載の共結晶。
【請求項10】
前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、19.9°±0.2°、20.3°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項9に記載の共結晶。
【請求項11】
前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、19.9°±0.2°、20.3°±0.2°、21.0°±0.2°、21.9°±0.2°、22.5°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項9に記載の共結晶。
【請求項12】
前記アピキサバンおよび前記プロリンは、式4で表される共結晶形IVを形成し、
【化4】

Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°、19.0°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項1または2に記載の共結晶。
【請求項13】
前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.0°±0.2°、11.9°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、17.8°±0.2°、19.0°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項12に記載の共結晶。
【請求項14】
前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.0°±0.2°、11.9°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、17.8°±0.2°、19.0°±0.2°、21.0°±0.2°、21.5°±0.2°、22.5°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項12に記載の共結晶。
【請求項15】
前記アピキサバンおよび前記L-酒石酸は、式5で表される共結晶形Vを形成し、
【化5】

Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、および、22.7°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項1または2に記載の共結晶。
【請求項16】
前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、14.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、20.3°±0.2°、20.5°±0.2°、21.2°±0.2°、21.5°±0.2°、および、22.7°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項15に記載の共結晶。
【請求項17】
前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、12.8°±0.2°、14.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、20.0°±0.2°、20.3°±0.2°、20.5°±0.2°、21.2°±0.2°、21.5°±0.2°、22.7°±0.2°、および、24.5°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する、請求項15に記載の共結晶。
【請求項18】
前記カルボン酸およびアピキサバンを、トリフルオロエタノールと貧溶媒との混合溶媒中に溶解させ、撹拌して結晶化させ、濾過および乾燥させ、前記アピキサバン/カルボン酸共結晶を得る、請求項1~17のいずれか1項に記載の共結晶を調製する方法。
【請求項19】
前記カルボン酸およびアピキサバンを、トリフルオロエタノールと貧溶媒との混合溶媒中に溶解させ、30℃~35℃で18時間撹拌し、次いで、0℃~5℃に冷却し、2時間~10時間結晶化させ、前記得られた固体をろ過し、55℃で真空乾燥させることにより、前記アピキサバン/カルボン酸共結晶を得る、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記アピキサバンと前記カルボン酸とのモル比は、1:0.5~1.1であり、好ましくは、1:0.7~1であり、前記アピキサバンと前記トリフルオロエタノールとの重量-体積比は、1:5~6であり、前記アピキサバンと前記貧溶媒との重量-体積比は、1:2.5~3.0である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記貧溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、または、tert-ブタノール、好ましくは、メタノールから選択され;
前記カルボン酸は、マロン酸、D-リンゴ酸、マレイン酸、L-プロリン、または、L-酒石酸から選択される、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、医薬品化学の分野に関し、特にアピキサバン/カルボン酸共結晶およびその調製法に関する。
【0002】
〔背景〕
アピキサバンは、英語名がApixaban(商品名:Eliquis)であって、化学名が、4,5,6,7-テトラヒドロ-1-(4-メトキシフェニル)-7-オキソ-6-[4-(2-オキソ-1-ピペリジニル)フェニル]-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-3-カルボキサミドであり、CASが503612-47-3であって、化学構造は以下のとおりである:
【0003】
【化1】
【0004】
アピキサバンは、新世代の抗血栓薬である。アピキサバンは、ブリストルマイヤーズスクイブ(Bristol-Myers Squibb)およびファイザー(Pfizer)によって共同開発された、第Xa因子の新しい直接的な阻害剤である。現在、当該薬剤は、選択的に股関節または膝関節の置換手術を受けたことのある成人患者の静脈血栓塞栓症(Venous thromboembolism:VTE)の予防のために、臨床使用されている。
【0005】
アピキサバンは、水にほとんど溶解せず、溶解速度が遅く、体内における薬物吸収が好ましくない、という欠点を有する。アピキサバンの溶解速度を改善する方法を、至急見つける必要がある。当該問題を解決するために、特許CN101065379、US20070203178、および、CN104086544では、水和物および溶媒和物を含む、アピキサバンの様々な結晶形が提供されている。しかしながら、これらの結晶形は、アピキサバンの溶解速度の改善に効果的ではない。
【0006】
特許CN106986868には、シュウ酸、イソニコチン、3-アミノピリジン、および、尿素とアピキサバンとによって形成される共結晶が開示されている。これらの共結晶は、アピキサバンの溶解速度をある程度改善した。しかしながら、共結晶中の塩基の小分子(例えば、上述の特許に開示されているイソニコチン、3-アミノピリジン、および、尿素)は、人体に対してある種の副作用を有する。例えば、3-アミノピリジンは、遺伝毒性のある不純物である可能性がある。これらの好ましくない要因は、ヒトに対して安全な経口製剤としての、前述した共結晶の開発につながらない。
【0007】
〔発明の概要〕
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、特定の分子比率を有する新型のアピキサバン/カルボン酸共結晶およびその調製方法を開発することである。前記共結晶は、安全な投薬条件を満たしながら、アピキサバンの溶解速度を改善し、アピキサバンの遅い溶解速度(dissolving speed)および低い溶解速度(dissolution rate)という欠点を解決し、かつ、生物学的利用能(bioavailability)を改善することができる。
【0008】
本発明は、アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される共結晶を提供し、アピキサバンとカルボン酸とのモル比は1:0.5である。
【0009】
本発明のアピキサバンおよびカルボン酸によって形成される共結晶では、カルボン酸は、マロン酸、D-リンゴ酸、マレイン酸、L-プロリン、または、L-酒石酸であって、すなわち、これらの5つの共結晶は、アピキサバン/マロン酸共結晶、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶、アピキサバン/マレイン酸共結晶、アピキサバン/L-プロリン共結晶、および、アピキサバン/L-酒石酸共結晶であり、これらに対応して、結晶形I、結晶形II、結晶形III、結晶形IV、および、結晶形Vと称する。
【0010】
アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される本発明の共結晶において、アピキサバン/マロン酸共結晶形Iの構造式は、以下の式1に示される:
【0011】
【化2】
【0012】
前記結晶形Iは、以下の特徴を有する:
Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0013】
さらに、前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.1°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、15.5°±0.2°、15.7°±0.2°、16.0°±0.2°、17.4°±0.2°、21.0°±0.2°、および、21.4°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0014】
さらに、前記結晶形IのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.1°±0.2°、11.0°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、15.7°±0.2°、16.0°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、20.2°±0.2°、21.0°±0.2°、21.4°±0.2°、21.8°±0.2°、22.4°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0015】
限定されないが、結晶形IのX線粉末回折パターンを図1に示す。
【0016】
限定されないが、結晶形Iは、160℃で、その重量の10.80%を失い(マロン酸分子を失う)、理論的計算によれば、アピキサバン対マロン酸のモル比は1:0.5であり、その熱重量分析(TGA)グラフを図2に示す。
【0017】
限定されないが、結晶形Iは、約160.2℃および238.7℃に2つの吸熱ピークを示し、その示差走査熱量測定(DSC)グラフを図3に示す。
【0018】
結晶形Iは、良好な外観および流動性を有する粉末であり、その溶解速度はアピキサバンの溶解速度の1.4倍であり、経口調製物に調製されることに適している。
【0019】
アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される本発明の共結晶において、アピキサバン/D-マレイン酸共結晶形IIの構造式は、以下の式2に示される:
【0020】
【化3】
【0021】
前記結晶形IIは、以下の特徴を有する:
Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、17.6°±0.2°、20.1°±0.2°、および、21.8°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0022】
さらに、前記結晶II形のX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、20.1°±0.2°、21.8°±0.2°、23.1°±0.2°、および、25.1°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0023】
その上、前記結晶形IIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.7°±0.2°、8.7°±0.2°、11.5°±0.2°、13.2°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、16.2°±0.2°、16.5°±0.2°、17.6°±0.2°、18.5°±0.2°、20.1°±0.2°、21.8°±0.2°、23.1°±0.2°、25.1°±0.2°、および、25.8°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0024】
限定されないが、結晶形IIのX線粉末回折パターンを図4に示す。
【0025】
限定されないが、結晶形IIは、241℃でその重量の12.01%を失い(D-リンゴ酸分子を失う)、理論的計算によれば、アピキサバン対D-リンゴ酸のモル比は1:0.5であり、そのTGAグラフを図5に示す。
【0026】
限定されないが、結晶形IIは約216.8℃に吸熱ピークを有し、そのDSCグラフを図6に示す。
【0027】
結晶形IIは、良好な外観および流動性を有する粉末であり、その溶解速度はアピキサバンの溶解速度の1.44倍であり、経口調製物に調製するのに適している。
【0028】
アピキサバンおよびカルボン酸により形成される本発明の共結晶において、アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIの構造式は、以下の式3で示される:
【0029】
【化4】
【0030】
前記結晶形IIIは、以下の特徴を有する:
Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0031】
さらに、前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、19.9°±0.2°、20.3°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0032】
その上、前記結晶形IIIのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、6.0°±0.2°、7.2°±0.2°、11.5°±0.2°、11.9°±0.2°、13.3°±0.2°、13.5°±0.2°、15.8°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、19.1°±0.2°、19.9°±0.2°、20.3°±0.2°、21.0°±0.2°、21.9°±0.2°、22.5°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0033】
限定されないが、結晶形IIIのX線粉末回折パターンを図7に示す。
【0034】
限定されないが、結晶形IIIは、161℃でその重量の10.40%を失い(マレイン酸分子を失う)、理論的計算によれば、アピキサバン対マレイン酸のモル比は1:0.5であり、そのTGAグラフを図8に示す。
【0035】
限定されないが、結晶形IIIは、約155.3℃、180.1℃、および、238.6℃に吸熱ピークを示し、そのDSCグラフを図9に示す。
【0036】
結晶形IIIは良好な外観および流動性を有する粉末であり、その溶解速度はアピキサバンの溶解速度の1.53倍であり、経口調製物に調製するのに適している。
【0037】
アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される本発明の共結晶において、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVの構造式は、以下の式4で示される:
【0038】
【化5】
【0039】
結晶形IVは、以下の特徴を有する:
Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.9°±0.2°、17.4°±0.2°、19.0°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に特徴的なピークを有する。
【0040】
さらに、前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.0°±0.2°、11.9°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、17.8°±0.2°、19.0°±0.2°、および、21.0°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0041】
その上、前記結晶形IVのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、5.7°±0.2°、5.9°±0.2°、7.0°±0.2°、11.0°±0.2°、11.9°±0.2°、13.5°±0.2°、15.5°±0.2°、16.1°±0.2°、17.4°±0.2°、17.8°±0.2°、19.0°±0.2°、21.0°±0.2°、21.5°±0.2°、22.5°±0.2°、および、24.1°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0042】
限定されないが、結晶形IVのX線粉末回折パターンを、図10に示す。
【0043】
限定されないが、結晶形IVは、158℃でその重量の10.50%を失い(L-プロリン分子を失う)、理論的計算によれば、アピキサバン対L-プロリンのモル比は1:0.5であり、そのTGAグラフを図11に示す。
【0044】
限定されないが、結晶形IVは、約159.1℃および237.0℃に吸熱ピークを示し、そのDSCグラフを図12に示す。
【0045】
結晶形IVは、良好な外観および流動性を有する粉末であり、その溶解速度はアピキサバンの溶解速度の1.54倍であり、経口調製物に調製するのに適している。
【0046】
アピキサバンおよびカルボン酸によって形成される本発明の共結晶において、アピキサバン/L-酒石酸共結晶形Vの構造式は、以下の式5に示される:
【0047】
【化6】
【0048】
結晶形Vは、以下の特徴を有する:
Cu-Kα線を用いることにより、前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、および、22.7°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0049】
さらに、前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、14.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、20.3°±0.2°、20.5°±0.2°、21.2°±0.2°、21.5°±0.2°、および、22.7°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0050】
その上、前記結晶形VのX線粉末回折は、前記回折角2θが5.5°±0.2°、7.1°±0.2°、8.6°±0.2°、11.0°±0.2°、12.8°±0.2°、14.3°±0.2°、15.8°±0.2°、16.0°±0.2°、17.9°±0.2°、19.1°±0.2°、20.0°±0.2°、20.3°±0.2°、20.5°±0.2°、21.2°±0.2°、21.5°±0.2°、22.7°±0.2°、および、24.5°±0.2°である位置に、特徴的なピークを有する。
【0051】
限定されないが、結晶形VのX線粉末回折パターンを図13に示す。
【0052】
限定されないが、結晶形Vは、161.8℃でその重量の12.13%を失い(L-酒石酸分子を失う)、理論的計算によれば、アピキサバン対L-酒石酸のモル比は1:0.5であり、そのTGAグラフを図14に示す。
【0053】
限定されないが、結晶形Vは、約165.7℃、215.7℃、および234.0℃に吸熱ピークを示し、そのDSCグラフを図15に示す。
【0054】
結晶形Vは良好な外観および流動性を有する粉末であり、その溶解速度はアピキサバンの溶解速度の1.45倍であり、経口調製物に調製するのに適している。
【0055】
前記5つのアピキサバン/カルボン酸共結晶の溶解速度の曲線を、図16B図16Fに示す。結果は、5つの共結晶の溶解速度が全て、アピキサバンの溶解速度よりも高く、アピキサバン/プロリン共結晶形IVの溶解速度が最も高く、アピキサバン/プロリン共結晶形IVの溶解速度は、アピキサバンの溶解速度の2倍にすぐに達することができ、次いで次第に低下し得ることを示す。
【0056】
本発明はまた、前記5つのタイプの共結晶を調製するための方法を提供し、当該方法は、以下を含む:
前記カルボン酸およびアピキサバンを、トリフルオロエタノールと貧溶媒との混合溶媒中に溶解させ、撹拌して結晶化させ、濾過および乾燥させ、前記アピキサバン/カルボン酸共結晶を得る。
【0057】
好ましくは、本発明の共結晶調製方法は、以下を含む:
前記カルボン酸およびアピキサバンを、トリフルオロエタノールと貧溶媒との混合溶媒中に溶解させ、30℃~35℃で18時間撹拌し、次いで、0℃~5℃に冷却し、2時間~10時間結晶化させ、前記得られた固体をろ過し、55℃で真空乾燥させることにより、前記アピキサバン/カルボン酸共結晶を得る。
【0058】
本発明の共結晶調製方法において、アピキサバンと前記カルボン酸との前記モル比は、1:0.5~1.1であり、好ましくは、1:0.7~1である。
【0059】
本発明の共結晶調製方法において、アピキサバンとトリフルオロエタノールとの前記重量-体積比(g/mL)は、1:5~6である。
【0060】
本発明の共結晶調製方法において、前記アピキサバンと前記貧溶媒との前記重量-体積比(g/mL)は、1:2.5~3.0である。
【0061】
本発明の共結晶調製方法において、前記貧溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、または、tert-ブタノール、好ましくは、メタノールから選択される。
【0062】
本発明の共結晶調製方法において、前記カルボン酸は、マロン酸、D-リンゴ酸、マレイン酸、L-プロリン、または、L-酒石酸から選択される。
【0063】
〔図面の説明〕
図1は、アピキサバン/マロン酸共結晶形IのX線粉末回折パターンである;
図2は、アピキサバン/マロン酸共結晶形IのTGAグラフである;
図3は、アピキサバン/マロン酸共結晶形IのDSCグラフである;
図4は、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのX線粉末回折パターンである;
図5は、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのTGAグラフである;
図6は、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのDSCグラフである;
図7は、アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのX線粉末回折パターンである;
図8は、アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのTGAグラフである;
図9は、アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのDSCグラフである;
図10は、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのX線粉末回折パターンである;
図11は、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのTGAグラフである;
図12は、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのDSCグラフである;
図13は、アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのX線粉末回折パターンである;
図14は、アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのTGAグラフである;
図15は、アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのDSCグラフである;
図16A図16Fは、それぞれ、アピキサバンN-1結晶形、および、本発明の5つのアピキサバン/カルボン酸共結晶の溶解速度プロファイル(profile)である。
【0064】
〔実施形態〕
本発明の実施形態において、使用した主な原料は以下のとおりである。
【0065】
【表1】
【0066】
本発明で得られた共結晶は、以下の装置によって特徴付けられる:
X線粉末回折パターンは、Panalytical社の「X’pert Powder」粉末X線回折装置、銅パラジウム、入射波長:1.54オングストロームで得られた。
【0067】
示差走査熱量測定グラフはMettler-Toledo示差走査熱量計を用いて得られ、サンプル装填量は5.00mgであり、加熱速度は10.00K/分であった。
【0068】
熱重量分析グラフに関しては、TGAデータをTA Instruments Q500で収集した。TGAグラフにおいて、横座標は温度(℃)を表し、縦座標は重量損失率(%)を表す。
【0069】
実施例1:アピキサバン/マロン酸共結晶形Iの調製
室温で、10.2gのマロン酸、60gのアピキサバン、350mLのトリフルオロエタノールおよび170mLのメタノールを反応フラスコに添加し、1時間撹拌し、溶解させた。得られた溶液を30℃~35℃に保ち、18時間撹拌を続けた。冷却速度を10℃~15℃/時間に制御することによって、結晶化溶液を0℃~5℃に冷却して結晶化させた。5時間の結晶化後、大量の結晶が沈殿した。得られた結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、55℃で24時間真空乾燥し、53.5gのアピキサバン/マロン酸共結晶を得た。試験後、得られた共結晶はアピキサバン/マロン酸共結晶形Iである。試料のX線粉末回折データを図1および表1に示し、TGAグラフを図2に示し、DSCグラフを図3に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
実施例2:アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIの調製
室温で、13.2gのD-リンゴ酸、60gのアピキサバン、350mLのトリフルオロエタノールおよび170mLのメタノールを反応フラスコに添加し、1時間撹拌し、溶解させた。得られた溶液を30℃~35℃に保ち、18時間撹拌を続けた。冷却速度を10℃~15℃/時間に制御することによって、結晶化溶液を0℃~5℃に冷却して結晶化させた。6時間の結晶化後、大量の結晶が沈殿した。得られた結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、55℃で24時間真空乾燥し、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶48.6gを得た。試験後、得られた共結晶は、アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIである。試料のX線粉末回折データを図4および表2に示し、TGAグラフを図5に示し、DSCグラフを図6に示す。
【0072】
【表3】
【0073】
実施例3:アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIの調製
室温で、11.3gのマレイン酸、60gのアピキサバン、350mLのトリフルオロエタノールおよび170mLのメタノールを反応フラスコに添加し、1時間撹拌し、溶解させた。得られた溶液を30℃~35℃に保ち、18時間撹拌を続けた。冷却速度を10℃~15℃/時間に制御することによって、結晶化溶液を0℃~5℃に冷却して結晶化させた。5時間の結晶化後、大量の結晶が沈殿した。得られた結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、55℃で24時間真空乾燥し、45.3gのアピキサバン/マレイン酸共結晶を得た。試験後、得られた共結晶は、アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIである。試料のX線粉末回折データを図7および表3に示し、TGAグラフを図8に示し、DSCグラフを図9に示す。
【0074】
【表4】
【0075】
実施例4:アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVの調製
室温で、11.3gのL-プロリン、60gのアピキサバン、350mLのトリフルオロエタノールおよび170mLのメタノールを反応フラスコに添加し、1時間撹拌し、溶解させた。得られた溶液を30℃~35℃に保ち、18時間撹拌を続けた。冷却速度を10℃~15℃/時間に制御することによって、結晶化溶液を0℃~5℃に冷却して結晶化させた。6時間の結晶化後、大量の結晶が沈殿した。得られた結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、55℃で24時間真空乾燥し、54.3gのアピキサバン/L-プロリン共結晶を得た。試験後、得られた共結晶は、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVである。試料のX線粉末回折データを図10および表4に示し、TGAグラフを図11に示し、DSCグラフを図12に示す。
【0076】
【表5】
【0077】
実施例5:アピキサバン/L-酒石酸共結晶Vの調製
室温で、19.6gのL-酒石酸、60gのアピキサバン、350mLのトリフルオロエタノールおよび170mLのメタノールを反応フラスコに添加し、1時間撹拌し、溶解させた。得られた溶液を30℃~35℃に保ち、18時間撹拌を続けた。冷却速度を10℃~15℃/時間に制御することによって、結晶化溶液を0℃~5℃に冷却して結晶化させた。6時間の結晶化後、大量の結晶が沈殿した。得られた結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄した後、55℃で24時間真空乾燥し、アピキサバン/L-酒石酸共結晶を得た。試験後、得られた共結晶はアピキサバン/L-酒石酸共結晶形Vである。試料のX線粉末回折データを図13および表5に示し、TGAグラフを図14に示し、DSCグラフを図15に示す。
【0078】
【表6】
【0079】
試験実施例1:アピキサバン/カルボン酸共結晶の溶解速度試験
現中国薬局方(Chinese Pharmacopoeia)の溶解速度試験指針に従い、本発明によって調製した5種のアピキサバン/カルボン酸共結晶の溶解速度をそれぞれ調べるために溶解速度実験を計画した。具体的なスキームは以下の通りである:
本発明の5つのアピキサバン/カルボン酸共結晶およびアピキサバンN-1結晶形(特許CN101065379Aにおいて開示された方法に従って調製)をサンプリングし、溶解媒体(0.1mol/L塩酸)中での平衡溶解度の試験を行った。
【0080】
【表7】
【0081】
【表8】
【0082】
溶解媒体の調製
0.1mol/L塩酸溶液:1000mLの水に対して、9mLの塩酸を加え、よく撹拌した。
【0083】
飽和溶解度を有する溶液の調製
溶解条件に達した後、500mgのサンプル粉末を秤量し、溶解カップに入れ、回転させ、直ちに時間を計数し、1、2、3、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22および24時間後、10μmポリエチレン重合体フィルター膜を備えたサンプリング針でサンプリングし、0.45μmポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルター膜を通して一連の作業(on-line)で濾過した。
【0084】
結果を図16A図16Fに示す。図16A図16Fから、本発明の5つの共結晶の溶解速度はすべて、アピキサバンN-1結晶形の溶解速度よりも高く、アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVの溶解速度が最も高いことが分かる。
【0085】
本発明の方法は、好ましい実施例を通して記載されている。当業者(relevant person)は、本発明の内容、趣旨および範囲内で、本明細書に記載の方法および使用に対して変更または適切な変更および組み合わせを行うことができることは明らかである。技術的な観点から、実施工程におけるいくつかの最適化もまた、本発明の範囲内(protection scope)とみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1】アピキサバン/マロン酸共結晶形IのX線粉末回折パターンである。
図2】アピキサバン/マロン酸共結晶形IのTGAグラフである。
図3】アピキサバン/マロン酸共結晶形IのDSCグラフである。
図4】アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのX線粉末回折パターンである。
図5】アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのTGAグラフである。
図6】アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶形IIのDSCグラフである。
図7】アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのX線粉末回折パターンである。
図8】アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのTGAグラフである。
図9】アピキサバン/マレイン酸共結晶形IIIのDSCグラフである。
図10】アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのX線粉末回折パターンである。
図11】アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのTGAグラフである。
図12】アピキサバン/L-プロリン共結晶形IVのDSCグラフである。
図13】アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのX線粉末回折パターンである。
図14】アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのTGAグラフである。
図15】アピキサバン/L-酒石酸共結晶形VのDSCグラフである。
図16A】アピキサバンN-1結晶形の溶解速度プロファイルである。
図16B】アピキサバン/マロン酸共結晶の溶解速度プロファイルである。
図16C】アピキサバン/D-リンゴ酸共結晶の溶解速度プロファイルである。
図16D】アピキサバン/マレイン酸共結晶の溶解速度プロファイルである。
図16E】アピキサバン/L-酒石酸酸共結晶の溶解速度プロファイルである。
図16F】アピキサバン/L-プロリン共結晶の溶解速度プロファイルである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
【国際調査報告】