(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-01
(54)【発明の名称】CB1アロステリック調節因子としての尿素誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 211/56 20060101AFI20220825BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/30 20060101ALI20220825BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20220825BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/04 20060101ALI20220825BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 15/08 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 21/02 20060101ALI20220825BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20220825BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20220825BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 19/10 20060101ALI20220825BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20220825BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220825BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20220825BHJP
A61P 27/06 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20220825BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20220825BHJP
A61P 25/36 20060101ALI20220825BHJP
C07D 401/04 20060101ALI20220825BHJP
C07D 213/75 20060101ALI20220825BHJP
C07D 333/36 20060101ALI20220825BHJP
C07D 277/48 20060101ALI20220825BHJP
C07D 409/04 20060101ALI20220825BHJP
C07D 213/53 20060101ALI20220825BHJP
C07D 307/66 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/44 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/381 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/426 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/445 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/4436 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/341 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/495 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/5375 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/40 20060101ALI20220825BHJP
A61K 31/17 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
C07D211/56
A61P43/00 111
A61P25/30
A61P3/04
A61P35/00
A61P25/04
A61P29/00
A61P15/08
A61P25/28
A61P25/16
A61P25/00
A61P21/02
A61P9/10
A61P7/06
A61P1/00
A61P19/10
A61P3/06
A61P3/10
A61P27/02
A61P27/06
A61P25/22
A61P25/24
A61P3/00
A61P25/36
C07D401/04 CSP
C07D213/75
C07D333/36
C07D277/48
C07D409/04
C07D213/53
C07D307/66
A61K31/4439
A61K31/44
A61K31/381
A61K31/426
A61K31/445
A61K31/4436
A61K31/341
A61K31/495
A61K31/5375
A61K31/40
A61K31/17
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577920
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(85)【翻訳文提出日】2022-02-25
(86)【国際出願番号】 US2020039644
(87)【国際公開番号】W WO2020264176
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521567468
【氏名又は名称】アールティーアイ インターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザン,ヤナン
(72)【発明者】
【氏名】ヌグイェン,スイ,ティー.
【テーマコード(参考)】
4C055
4C063
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C055AA01
4C055BA01
4C055BA02
4C055BA03
4C055BA53
4C055BB17
4C055CA01
4C055CA03
4C055CA53
4C055CB17
4C055DA01
4C055DA08
4C055DA28
4C055DA53
4C055DB17
4C063AA01
4C063BB02
4C063CC12
4C063CC92
4C063DD03
4C063DD12
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BA03
4C086BB02
4C086BC05
4C086BC17
4C086BC21
4C086BC50
4C086BC73
4C086BC82
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA08
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA05
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA23
4C086ZA33
4C086ZA36
4C086ZA55
4C086ZA66
4C086ZA70
4C086ZA81
4C086ZA97
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZC21
4C086ZC33
4C086ZC35
4C086ZC39
4C086ZC41
4C206AA01
4C206AA02
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4C206MA01
4C206MA04
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4C206NA14
4C206ZA01
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4C206ZA05
4C206ZA08
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4C206ZA15
4C206ZA16
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4C206ZA55
4C206ZA66
4C206ZA70
4C206ZA81
4C206ZA97
4C206ZB11
4C206ZB26
4C206ZC21
4C206ZC33
4C206ZC35
4C206ZC39
(57)【要約】
【化1】
式(I)のジアリール尿素系カンナビノイド1受容体(CB1R)アロステリック調節因子のヘテロアリール及び脂肪族類似体が記載される。例示的な類似体は、改善された効力及び薬物動態特性を提供することができる。類似体を使用して、CB1Rにより媒介される疾患、例えば物質乱用及び肥満症を処置する方法が記載される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中、
X
1は-C-又は-N-であり、
R
1、R
2、R
3、及びR
5のそれぞれは独立して、H、アルキル、置換アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、及びシアノからなる群から選択され、又はR
2及びR
3は一緒になってアルキレン基を形成し、
R
4は存在又は非存在であり、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、及びシアノからなる群から選択され、
L
1は、アルキレン、置換アルキレン、シクロアルキレン、置換シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、ヘテロアリーレン、及び置換ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
R
6は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、N-複素環、及び置換N-複素環からなる群から選択される]
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項2】
X
1が-C-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
1、R
2、R
4、及びR
5がそれぞれHであり、式(I)の化合物が、式(Ia):
【化2】
の構造を有する、請求項2に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項4】
R
3がClである、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
L
1が、チオフェニレン、ピリジニレン、チアゾリレン、アルキレン、及び置換アルキレンからなる群から選択される、請求項3又は4に記載の化合物。
【請求項6】
R
6が、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、フラニル、置換フラニル、及び-NHC(=O)CH
3からなる群から選択される、請求項3から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
L
1がチオフェニレンであり、化合物が、式(II):
【化3】
の構造を有する、請求項3から6のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項8】
R
6が、フェニル、置換フェニル、又はピリジニルから選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R
3がClであり、R
6がフェニル又は置換フェニルであり、式(II)の化合物が、式(IIa):
【化4】
[式中、
nは、0、1、2、3、4、又は5であり、
各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アリール、アシル、エステル、アルコキシ、スルホニル、及びジアルキルアミノからなる群から選択される]
の構造を有する、請求項7又は8に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項10】
nが1又は2であり、各R
7が、ハロ、場合によりクロロ又はフルオロである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
nが1であり、R
7がメトキシ又はメチルである、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(24)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)、
3-[5-(3-アセチルフェニル)チオフェン-2-イル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(26)、
メチル3-(5-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}チオフェン-2-イル)ベンゾエート(27)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(28)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)、
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)、及び
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35);
からなる群から選択される、請求項9に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項13】
L
1がエチレン又は置換エチレンであり、式(Ia)の化合物が、式(III):
【化5】
[式中、
R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれは独立して、H、ハロ、及びアルキルからなる群から選択され、又はR
8、R
9、R
10、及びR
11のうちの2つが一緒になってアルキレン基を形成する]
の構造を有する、請求項3から6のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項14】
R
3がクロロであり、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれがHであり、R
6がフェニル又は置換フェニルであり、式(III)の化合物が、式(IIIa):
【化6】
[式中、
nは、0、1、2、3、4、又は5であり、
各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ペルフルオロアルキル、アリール、アシル、エステル、アルコキシル、スルホニル、及びジアルキルアミノからなる群から選択される]
の構造を有する、請求項13に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項15】
各R
7が独立して、フルオロ、クロロ、メチル、tert-ブチル、フェニル、ニトロ、メトキシ、ジメチルアミノ、シアノ、及びトリフルオロメチルからなる群から選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(15)、
cis-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(16)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-フェニルエチル)尿素(44)、
1-[2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(45)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フェニルフェニル)エチル]尿素(46)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]尿素(47)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]尿素(48)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]尿素(49)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(50)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(51)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メタンスルホニルフェニル)エチル]尿素(52)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]尿素(53)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(54)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(55)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(56)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,5-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(57)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]尿素(58)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルフェニル)エチル]尿素(59)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]尿素(60)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]尿素(61)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-フルオロフェニル)エチル]尿素(62)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]尿素(63)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジフルオロフェニル)エチル]尿素(64)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エチル]尿素(65)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エチル]尿素(66)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]尿素(67)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]尿素(69)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)エチル]尿素(70)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]尿素(71)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-シアノフェニル)エチル]尿素(72)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(73)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(75)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-4-イル)エチル]尿素(76)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-3-イル)エチル]尿素(77)
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]尿素(78)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エチル]尿素(79)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル]尿素(80)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピペリジン-1-イル)エチル]尿素(81)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(モルホリン-4-イル)エチル]尿素(82)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(ピロリジン-1-イル)エチル]尿素(83)、
N-(2-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}エチル)アセトアミド(84)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-2-フェニルプロピル)尿素(38)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2,2-ジフルオロ-2-フェニルエチル)尿素(39)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル)尿素(40)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[(1-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(41)、及び
3-(1-ベンジルシクロプロピル)-1-(4-クロロフェニル)尿素(42);
からなる群から選択される、請求項13に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項17】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-メトキシ-5-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]フェニル}尿素(6)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルピリジン-2-イル)尿素(7)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(6-フェニルピリジン-2-イル)尿素(8)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルピリジン-3-イル)尿素(9)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルピリジン-4-イル)尿素(10)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(12)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-3-イル)尿素(13)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)尿素(14)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[(3R)-1-フェニルピペリジン-3-イル]尿素(17)、
1-ベンジル-3-(4-クロロフェニル)尿素(36)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-フェニルプロピル)尿素(37)、及び
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-[(2-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(43);
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項19】
その処置を必要とする対象においてカンナビノイド1受容体(CB1R)媒介性の疾患又は状態を処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物又は請求項18に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項20】
対象が、哺乳動物、場合によりヒトである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
疾患又は状態が、薬物依存症、肥満症、がん、疼痛、女性不妊症、記憶喪失、認知機能障害、パーキンソン病、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、トゥーレット症候群、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、低血圧、麻痺性イレウスにおける腸運動低下、炎症、骨粗鬆症、高コレステロール血症、異脂肪血症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、抑うつ及び他の気分障害、胃腸障害、並びに代謝障害からなる群から選択される、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
疾患が、肥満症又は薬物依存症であり、場合により薬物依存症が、コカイン依存症、オピオイド依存症、アンフェタミン依存症、カンナビノイド依存症、タバコ依存症、及びアルコール依存症から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
化合物が、式(II):
【化7】
[場合により式中、R
3はクロロであり、さらに場合によりR
6は置換フェニルである]
の化合物である、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
化合物が、式(III):
【化8】
[場合により式中、R
3はクロロであり、さらに場合によりR
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれはHである]
の化合物である、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
化合物が、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物からなる群から選択される、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
その処置を必要とする対象において肥満症を処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物又は請求項18に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項27】
化合物が、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
物質乱用及び/若しくは物質依存症、依存行動、又は物質乱用及び/若しくは物質依存症に関連する症状、行動、若しくは状態を予防又は阻害する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物又は18に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項29】
物質乱用及び/又は物質依存症が、コカイン依存症、オピオイド依存症、アンフェタミン依存症、カンナビノイド依存症、タバコ依存症、及びアルコール依存症から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
投与が、再発を予防又は阻害する、請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
化合物が、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物からなる群から選択される、請求項28から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
カンナビノイド1受容体(CB1R)の活性を調節する方法であって、CB1Rを含む試料を請求項1から17のいずれか一項に記載の化合物又は請求項18に記載の医薬組成物と接触させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2019年6月28日に出願された米国仮特許出願番号第62/868,126号の利益を主張する。
【0002】
政府利益
本発明は、米国国立衛生研究所(the National Institutes of Health)により授与された認可番号DA040693の下での政府支援によりなされたものである。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
本開示の主題は、尿素系カンナビノイド1受容体(CB1R)アロステリック調節因子化合物、並びにその医薬組成物及び使用に関する。化合物の使用には、CB1R活性の調節、並びにCB1Rにより媒介される疾患及び状態、例えば、肥満症、薬物乱用、アルコール依存症、不安、抑うつ、代謝症候群、脳卒中、低血圧症、受精能障害、がん、炎症、パーキンソン病、麻痺性イレウス、及び骨粗鬆症の処置が含まれる。
【背景技術】
【0004】
2017年の薬物使用と健康に関する全国調査(2017 National Survey on Drug Use and Health)によれば、米国において1870万人の成人が物質乱用障害に罹患していた。覚醒剤(例えば、コカイン、メタンフェタミン)及び大麻(マリファナ)に対する渇望の処置のためのFDAに承認された薬剤は現在のところ存在しない。他の依存性物質(例えば、オピオイド、タバコ、及びアルコール)の再発予防のための利用可能な薬剤は存在する。しかしながら、これらの薬剤は禁断症状の処置に有効であり得る一方、長期の禁断率は依然として低い。例えば、禁煙のための数種の薬剤であっても、1年禁断率は、プラセボの約10%と比較して約20%にすぎない。したがって、長期間にわたって物質渇望を軽減する薬剤に対してまだ満たされていない要求が存在する。
【0005】
カンナビノイド1及びカンナビノイド2受容体(それぞれ、CB1R及びCB2R)は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)のクラスAロドプシン様スーパーファミリーに属する。CB1Rは、脳内で最も豊富に発現される受容体の1つである。Matsuda et al., Nature 1990, 346,561-564を参照されたい。CB1Rは、多くの生理学的プロセス、例えば、疼痛、学習及び記憶、食欲及び摂食行動、不安及び抑うつにおいて役割を果たす。Porter et al., Pharmacol. Ther. 2001, 90, 45-60; Harkany et al., Trends Pharmacol. Sci. 2007, 28, 83-92;及びKreitzer and Regehr, Curr. Opin. Neurobiol. 2002, 12, 324-330を参照されたい。(-)-trans-Δ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)は、マリファナにおいて見出される主要なフィトカンナビノイドであり、食欲及び体重増加、並びに依存症を誘発することが何世紀もわたって知られているので、CB1Rは、肥満症、代謝障害及び物質乱用に対する治療的介入を開発するために調査されてきた。Van Gaal et al., Lancet 2005, 365, 1389-1397; Pi-Sunyer et al., JAMA 2006, 295, 761-775; Scheen et al., Lancet 2006, 368, 1660-1672; Rosenstock et al., Diabetes Care 2008, 31, 2169-2176; Despres et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 2009, 29, 416-423; Steinberg and Foulds, Vasc. Health Risk Manag. 2007, 3, 307-311;及びHuestis et al., Psychopharmacology (Berl) 2007, 194, 505-515を参照されたい。CB1Rアンタゴニスト/インバースアゴニストの他の潜在的な使用には、がん、女性における受精能障害、脳卒中、低血圧症、及び麻痺性イレウスにおける腸運動低下の処置が含まれる。Pertwee and Thomas, “Therapeutic Applications for Agents that Act at CB1 and CB2 Receptors,” in The Cannabinoid Receptors, Reggio, Ed., Humana Press: 2009, pp. 361-392;及びYoussif et al., European Journal of Medicinal Chemistry 2019, 177, 1-11を参照されたい。残念ながら、2006年に肥満症の処置についてFDAの承認を受けた最初のCB1Rインバースアゴニスト/アンタゴニストであるリモナバント(rimonabant)(SR141716Aとしても公知)は、その後、自殺念慮を含む副作用のために取り下げられた。
【0006】
したがって、CB1活性を調節して、物質依存症、及びCB1Rを介して調節され得る他の状態を処置することができる、追加の化合物が継続的に必要とされている。例えば、低減された副作用、改善された薬物動態特性(例えば、代謝安定性)、及び改善された効力を有する、追加のCB1R調節因子化合物が継続的に必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、式(I):
【0008】
【化1】
[式中、X
1は-C-又は-N-であり、R
1、R
2、R
3、及びR
5のそれぞれは独立して、H、アルキル、置換アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、及びシアノを含む群から選択され、又はR
2及びR
3は一緒になってアルキレン基を形成し、R
4は存在又は非存在であり、存在する場合、H、アルキル、置換アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ、及びシアノを含む群から選択され、L
1は、アルキレン、置換アルキレン、シクロアルキレン、置換シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、ヘテロアリーレン、及び置換ヘテロアリーレンを含む群から選択され、R
6は、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、N-複素環、及び置換N-複素環を含む群から選択される]
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を提供する。いくつかの実施形態において、X
1は-C-である。
【0009】
いくつかの実施形態において、R1、R2、R4、及びR5はそれぞれHであり、式(I)の化合物は、式(Ia):
【0010】
【化2】
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、R
3はClである。いくつかの実施形態において、L
1は、チオフェニレン、ピリジニレン、チアゾリレン、アルキレン、及び置換アルキレンを含む群から選択される。いくつかの実施形態において、R
6は、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、フラニル、置換フラニル、及び-NHC(=O)CH
3を含む群から選択される。
【0011】
いくつかの実施形態において、L1はチオフェニレンであり、化合物は、式(II):
【0012】
【化3】
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、R
6は、フェニル、置換フェニル、又はピリジニルから選択される。
【0013】
いくつかの実施形態において、R3はClであり、R6はフェニル又は置換フェニルであり、式(II)の化合物は、式(IIa):
【0014】
【化4】
[式中、nは、0、1、2、3、4、又は5であり、各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アリール、アシル、エステル、アルコキシ、スルホニル、及びジアルキルアミノを含む群から選択される]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、nは1又は2であり、各R
7は、ハロ、場合によりクロロ又はフルオロである。いくつかの実施形態において、nは1であり、R
7はメトキシ又はメチルである。
【0015】
いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(24)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)、
3-[5-(3-アセチルフェニル)チオフェン-2-イル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(26)、
メチル3-(5-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}チオフェン-2-イル)ベンゾエート(27)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(28)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)、
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)、及び
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0016】
いくつかの実施形態において、L1はエチレン又は置換エチレンであり、式(Ia)の化合物は、式(III):
【0017】
【化5】
[式中、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれは独立して、H、ハロ、及びアルキルを含む群から選択され、又はR
8、R
9、R
10、及びR
11のうちの2つが一緒になってアルキレン基を形成する]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、R
3はクロロであり、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれはHであり、R
6はフェニル又は置換フェニルであり、式(III)の化合物は、式(IIIa):
【0018】
【化6】
[式中、nは、0、1、2、3、4、又は5であり、各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、ペルフルオロアルキル、アリール、アシル、エステル、アルコキシル、スルホニル、及びジアルキルアミノを含む群から選択される]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。
【0019】
いくつかの実施形態において、各R7は独立して、フルオロ、クロロ、メチル、tert-ブチル、フェニル、ニトロ、メトキシ、ジメチルアミノ、シアノ、及びトリフルオロメチルを含む群から選択される。いくつかの実施形態において、化合物は、
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(15)、
cis-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(16)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-フェニルエチル)尿素(44)、
1-[2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(45)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フェニルフェニル)エチル]尿素(46)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]尿素(47)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]尿素(48)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]尿素(49)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(50)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(51)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メタンスルホニルフェニル)エチル]尿素(52)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]尿素(53)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(54)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(55)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(56)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,5-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(57)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]尿素(58)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルフェニル)エチル]尿素(59)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]尿素(60)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]尿素(61)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-フルオロフェニル)エチル]尿素(62)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]尿素(63)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジフルオロフェニル)エチル]尿素(64)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エチル]尿素(65)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エチル]尿素(66)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]尿素(67)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]尿素(69)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)エチル]尿素(70)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]尿素(71)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-シアノフェニル)エチル]尿素(72)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(73)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(75)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-4-イル)エチル]尿素(76)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-3-イル)エチル]尿素(77)
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]尿素(78)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エチル]尿素(79)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル]尿素(80)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピペリジン-1-イル)エチル]尿素(81)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(モルホリン-4-イル)エチル]尿素(82)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(ピロリジン-1-イル)エチル]尿素(83)、
N-(2-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}エチル)アセトアミド(84)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-2-フェニルプロピル)尿素(38)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2,2-ジフルオロ-2-フェニルエチル)尿素(39)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル)尿素(40)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[(1-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(41)、及び
3-(1-ベンジルシクロプロピル)-1-(4-クロロフェニル)尿素(42);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0020】
いくつかの実施形態において、化合物は、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-メトキシ-5-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]フェニル}尿素(6)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルピリジン-2-イル)尿素(7)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(6-フェニルピリジン-2-イル)尿素(8)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルピリジン-3-イル)尿素(9)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルピリジン-4-イル)尿素(10)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(12)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-3-イル)尿素(13)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)尿素(14)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[(3R)-1-フェニルピペリジン-3-イル]尿素(17)、
1-ベンジル-3-(4-クロロフェニル)尿素(36)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-フェニルプロピル)尿素(37)、及び
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-[(2-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(43);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0021】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、本開示の化合物の1つと、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。
【0022】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、カンナビノイド1受容体(CB1R)媒介性の疾患又は状態を、その処置を必要とする対象において処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の本開示の主題の化合物又はその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、対象は、哺乳動物、場合によりヒトである。
【0023】
いくつかの実施形態において、疾患又は状態は、薬物依存症、肥満症、がん、疼痛、女性不妊症、記憶喪失、認知機能障害、パーキンソン病、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、トゥーレット症候群、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、低血圧、麻痺性イレウスにおける腸運動低下、炎症、骨粗鬆症、高コレステロール血症、異脂肪血症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、抑うつ及び他の気分障害、胃腸障害、並びに代謝障害を含む群から選択される。いくつかの実施形態において、疾患は、肥満症又は薬物依存症であり、場合により薬物依存症は、コカイン依存症、オピオイド依存症、アンフェタミン依存症、カンナビノイド依存症、タバコ依存症、及びアルコール依存症から選択される。
【0024】
いくつかの実施形態において、化合物は、式(II)又は式(III)の化合物である。いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0025】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、肥満症を、その処置を必要とする対象において処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の本開示の主題の化合物又はその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0026】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、物質乱用及び/若しくは依存症、依存行動、又は物質乱用及び/若しくは依存症に関連する症状、行動、若しくは状態を予防又は阻害する方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量の本開示の主題の化合物又はその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、物質乱用及び/又は依存症は、コカイン依存症、オピオイド依存症、アンフェタミン依存症、カンナビノイド依存症、タバコ依存症、及びアルコール依存症から選択される。いくつかの実施形態において、投与は、再発を予防又は阻害する。いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0027】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、カンナビノイド1受容体(CB1R)の活性を調節する方法であって、CB1Rを含む試料を本開示の主題の化合物又はその医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。
【0028】
本開示の主題の目的は、例えば、CB1アロステリック調節因子(例えば、CB1ネガティブアロステリック調節因子)としての活性を有する式(I)の化合物、及び化合物を含む医薬組成物、並びに化合物又はそれらの医薬組成物を使用して疾患、例えば薬物依存症、疼痛、肥満症、炎症、不安及び抑うつを処置する方法を提供することである。
【0029】
本開示の主題のある特定の目的が上に記載されており、これらは全体的又は部分的に本開示の主題により扱われているが、他の目的及び態様は、本明細書で以下に最も良く記載されている添付の実施例と関連して解釈される場合に、記載が進むにつれて明らかとなるであろう。
【0030】
本開示の主題は、以下の図を参照することにより、よりよく理解することができる。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではなく、むしろ本開示の主題の原理を例示することに重点が置かれている。図面は、添付される又はその後補正される特許請求の範囲に詳細に記載される本開示の主題の範囲を限定することを意図するものではなく、単に本開示の主題を明確にし、例証することを意図するものである。
【0031】
本開示の主題をより完全に理解するために、ここで以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1A】ヒトCB1Rを発現する安定したヒトCB1R-CHO-RD-HGA16細胞でのカルシウム動員アッセイにおける、CB1Rアゴニストである100ナノモル濃度(nM)のCP55,940に対する、カンナビノイド1受容体(CB1R)の例示的なアロステリック調節因子である化合物11の活性を示すグラフである。
【
図1B】ヒトCB1Rを安定して発現する安定したHEK293細胞での硫黄-35グアノシン5'-O-[ガンマ-チオ]トリホスフェート[
35S]GTPγS結合アッセイにおける、CB1Rアゴニストである100ナノモル濃度(nM)のCP55,940に対する、カンナビノイド1受容体(CB1R)の例示的なアロステリック調節因子である化合物11の活性を示すグラフである。
【
図1C】雄性ICRマウスの小脳での硫黄-35グアノシン5'-O-[ガンマ-チオ]トリホスフェート[
35S]GTPγS結合アッセイにおける、CB1Rアゴニストである100ナノモル濃度(nM)のCP55,940に対する、カンナビノイド1受容体(CB1R)の例示的なアロステリック調節因子である化合物11の活性を示すグラフである。
【
図2】CB1RアゴニストCP55,940の非存在下でのカンナビノイド1受容体(CB1R)アロステリック調節因子及びCB1-選択的アンタゴニスト/インバースアゴニスト(SR141716)の固有の活性を示すグラフである。活性は、調節因子又はアゴニスト濃度(1リットル当たりのモル(M)での)の対数の関数としての、基底硫黄-35グアノシン5'-O-[ガンマ-チオ]トリホスフェート([
35S]GTPγS)結合の百分率(%)として報告する。アロステリック調節因子には、PSNCBAM-1(下向きの三角形)、並びに本開示の主題の4つの尿素系化合物、すなわち、化合物14(花形)、化合物9(星形)、化合物35(菱形)、及び化合物11(上向きの三角形)が含まれる。SR141716についてのデータは丸印で示す。
【
図3A】ラットでのコカイン探索研究の薬物誘発性復活における化合物11及び化合物68の行動効果を示す対のグラフである。作動レバー応答に対する、コカイン探索行動のコカイン誘発性復活前の1キログラム当たり10ミリグラム(mg/kg)の化合物68(灰色のバー)又は化合物11(黒色のバー)による前処置の効果を左側のグラフに示す一方、非作動レバー応答に対する効果を右側のグラフに示す。両方のグラフにおいて、ビヒクルによる処置の効果(塗りつぶしてないバー)を対照として示す。*p<0.05。
【
図3B】ラットにおける移動運動に対する化合物68及び化合物11の効果を示すグラフである。移動運動は、投与後の合計距離(ミリメートル(mm))対時間(分)として表される。ビヒクルによる処置の効果も対照として示す。
【
図4】雄性Sprague-Dawleyラットに対する10mg/kgでの単回i.p.投与後の化合物68の脳及び血漿薬物動態プロファイルのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本開示の主題は、ここで添付の実施例を参照して以下により完全に記載され、そこでは代表的な実施形態が示される。しかしながら、本開示の主題は、別の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が十分及び完全となり、当業者に対して実施形態の範囲を完全に伝えるように提供される。
【0034】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本明細書に記載の主題が属する技術分野の当業者により一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で言及した全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。
【0035】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて、所与の化学式又は化学名は、特に別段の指示がない限り、全ての光学及び立体異性体、並びにそのような異性体及び混合物が存在するラセミ混合物を包含するものとする。
【0036】
I.定義
長年にわたる特許法の慣例に従って、「a」、「an」、及び「the」という用語は、特許請求の範囲を含む本出願で使用される場合、「1つ以上」を指す。したがって、例えば、「溶媒」への言及には、1つ以上の溶媒、2つ以上の溶媒などの混合物が含まれる。
【0037】
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される成分、反応条件などの量を表す全ての数字は、全ての場合において「約」という用語により修飾されていると理解されるべきである。したがって、反対の指示がない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメーターは、本開示の主題により得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
【0038】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、測定可能な値、例えば重量、モル当量、時間、温度などを指す場合に、指定された量から一例では±20%又は±10%、別の例では±5%、別の例では±1%、さらに別の例では±0.1%の変動を包含することを意味するが、それは、そのような変動が、開示された方法を実施するのに適切であるためである。
【0039】
「及び/又は」という用語は、2つ以上の活性、条件、又は結果を記載するために使用される場合、列挙された条件の両方が含まれる、又は2つの列挙された条件のうちの1つのみが含まれる状況を指す。
【0040】
「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「を特徴とする」と同義であり、包括的又は非限定的(open-ended)であり、追加の列挙されていない要素又は方法ステップを排除するものではない。「含む(Comprising)」は、特許請求の範囲の文言で使用される専門用語であり、指定された要素は必須であるが、他の要素を付加して特許請求の範囲内の構成物をさらに形成することができることを意味する。
【0041】
本明細書で使用される場合、「からなる(consisting of)」という語句は、特許請求の範囲で指定されていない任意の要素、ステップ、又は成分を排除する。「からなる(consisting of)」という語句が、プリアンブルの直後ではなく、特許請求の範囲の本体の節に現れる場合、それはその節に記載された要素のみを制限し、他の要素は全体として特許請求の範囲から除外されない。
【0042】
本明細書で使用される場合、「から本質的になる(consisting essentially of)」という語句は、特許請求の範囲を、特定の材料又はステップ、並びに特許請求の範囲の主題の基本的及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさないものに制限する。
【0043】
「含む」、「からなる」、及び「から本質的になる」という用語に関して、これらの3つの用語のうちの1つが本明細書で使用される場合、本開示及び特許請求の範囲の主題は、他の2つの用語のいずれかの使用を含み得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、C1~C20を含み、線状(すなわち、「直鎖」)、分枝、又は環状、飽和若しくは少なくとも部分的に及び場合によっては完全に不飽和の(すなわち、アルケニル及びアルキニル)炭化水素鎖を指し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、及びアレニル基を含む。「分枝」は、低級アルキル基、例えばメチル、エチル又はプロピルが線状アルキル鎖に結合しているアルキル基を指す。「低級アルキル」は、1~約8個の炭素原子(すなわち、C1~C8アルキル)、例えば、1、2、3、4、5、6、7、又は8個の炭素原子を有するアルキル基を指す。いくつかの実施形態において、「低級アルキル」は、C1~6又はC1~C5アルキル基を指し得る。「高級アルキル」は、約10~約20個の炭素原子、例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の炭素原子を有するアルキル基を指す。ある特定の実施形態において、「アルキル」は、特に、C1~CC直鎖又は分岐鎖アルキルを指す。
【0045】
アルキル基は、同一であっても異なっていてもよい1つ以上のアルキル基置換基で場合により置換することができる(「置換アルキル」)。「アルキル基置換基」という用語には、限定するものではないが、アルキル、置換アルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アリールアミノ、アシル、ヒドロキシル、アリールオキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルオキシル、アラルキルチオ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、オキソ、及びシクロアルキルが含まれる。アルキル鎖に沿って1個以上の酸素、硫黄又は置換若しくは非置換窒素原子を場合により挿入することができ、窒素置換基は、水素、低級アルキル(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも呼ばれる)、又はアリールである。
【0046】
したがって、本明細書で使用される場合、「置換アルキル」という用語は、本明細書で定義される通りのアルキル基であって、アルキル基の1個以上の原子又は官能基が、例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、エステル、アシル、アミド、スルホニル、サルフェート、及びメルカプトを含む別の原子又は官能基で置き換えられている、アルキル基を含む。
【0047】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、上記で定義した通りのアルキル基を指す。例示的なアルケニル基としては、限定するものではないが、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、及びアレニル基が挙げられる。アルケニル基は、限定するものではないが、アルキル(飽和又は不飽和)、置換アルキル(例えば、ハロ-置換及びペルハロ-置換アルキル、例えば、限定するものではないが、-CF3)、シクロアルキル、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、アシル、アルコキシル、アリールオキシル、アラルコキシル、チオアルキル、チオアリール、チオアラルキル、アミノ(例えば、アミノアルキル、アミノジアルキル、アミノアリールなど)、スルホニル、及びスルフィニルを含む、同一であっても異なっていてもよい1つ以上のアルキル基置換基で場合により置換することができる。
【0048】
「環状」及び「シクロアルキル」は、約3~約10個の炭素原子、例えば、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の炭素原子の非芳香族単環式又は多環式環系を指す。いくつかの実施形態において、シクロアルキル環系は、3~6個の炭素原子を含む。シクロアルキル基は、場合により部分的に不飽和であってもよい。シクロアルキル基はまた、本明細書で定義される通りのアルキル基置換基で場合により置換されていてもよい。環状アルキル鎖に沿って1個以上の酸素、硫黄又は置換若しくは非置換窒素原子を場合により挿入することができ、窒素置換基は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、又は置換アリールであり、したがって複素環式基が提供される。代表的な単環式シクロアルキル環としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。さらに、シクロアルキル基は、連結基、例えば本明細書で以下に定義される通りのアルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレンなどで場合により置換されていてもよい。そのような場合、シクロアルキル基は、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルなどと呼ぶことができる。加えて、多環式シクロアルキル環には、アダマンチル、オクタヒドロナフチル、デカリン、カンファー、カンファン、及びノルアダマンチルが含まれる。
【0049】
したがって、本明細書で使用される場合、「置換シクロアルキル」という用語は、本明細書で定義される通りのシクロアルキル基であって、シクロアルキル基の1個以上の原子又は官能基が、例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、エステル、アシル、アミド、スルホニル、サルフェート、及びメルカプトを含む別の原子又は官能基で置き換えられている、シクロアルキル基を含む。
【0050】
「アリール」という用語は、本明細書では、単一の芳香族環、或いは一緒に縮合している、共有結合している、又は共通の基、例えば、限定するものではないが、メチレン若しくはエチレン部分に連結している複数の芳香族環であり得る、芳香族置換基を指すために使用される。共通の連結基はまた、ベンゾフェノンにおけるようなカルボニル、又はジフェニルエーテルにおけるような酸素、又はジフェニルアミンにおけるような窒素であってもよい。「アリール」という用語は、複素環式芳香族化合物(すなわち、「ヘテロアリール」)を特に包含する。芳香族環(複数可)は、とりわけ、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン及びベンゾフェノンを含み得る。特定の実施形態において、「アリール」という用語は、約5~約10個の炭素原子、例えば、5、6、7、8、9、又は10個の炭素原子を含む環状芳香族を意味し、5及び6員の炭化水素及び複素環式芳香族環を含む。
【0051】
アリール基は、同一であっても異なっていてもよい1つ以上のアリール基置換基で場合により置換することができ(「置換アリール」)、「アリール基置換基」は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、アラルキルオキシル、カルボキシル、アシル、ハロ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アシルオキシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキレン、及び-NR'R''を含み、R'及びR''はそれぞれ独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、及びアラルキルであり得る。
【0052】
したがって、本明細書で使用される場合、「置換アリール」という用語は、本明細書で定義される通りのアリール基であって、アリール基の1個以上の原子又は官能基が、例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、及びメルカプトを含む別の原子又は官能基で置き換えられている、アリール基を含む。
【0053】
アリール基の具体例としては、限定するものではないが、シクロペンタジエニル、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラゾール、ピラジン、トリアジン、チアゾール、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、インドール、カルバゾール、ナフチルなどが挙げられる。
【0054】
「複素環式」、「複素環」、又は「ヘテロシクロ」は、単独で又は別の基の一部として本明細書で使用される場合、環状アルキル又はアリール炭素鎖に沿って挿入される1個以上のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、及び置換又は非置換窒素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子)を含む、脂肪族(例えば、完全に又は部分的に飽和したヘテロシクロ)又は芳香族(例えば、ヘテロアリール)の単環式又は二環式環系を指す。単環式環系は、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される1、2、3、又は4個のヘテロ原子を含有する、任意の5又は6員環により例示される。5員環は、0~2つの二重結合を有し、6員環は、0~3つの二重結合を有する。単環式環系の代表的な例としては、限定するものではないが、エチレンオキシド、アゼチジン、アゼピン、アジリジン、ジアゼピン、1,3-ジオキソラン、ジオキサン、ジチアン、フラン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、モルホリン、オキサジアゾール、オキサジアゾリン、オキサジアゾリジン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフェン(チオランとしても公知)、テトラジン、テトラゾール、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チオフェン、チオモルホリン、チオモルホリンスルホン、チオピラン、トリアジン、トリアゾール、トリチアンなどが挙げられる。二環式環系は、本明細書で定義される通りのアリール基、本明細書で定義される通りのシクロアルキル基、又は本明細書で定義される通りの別の単環式環系と縮合した、上記の単環式環系のいずれかにより例示される。二環式環系の代表的な例としては、限定するものではないが、例えば、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラン、ベンゾジオキシン、1,3-ベンゾジオキソール、カルバゾール、シンノリン、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、ナフチリジン、イソベンゾフラン、イソベンゾチオフェン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、フタラジン、プリン、ピラノピリジン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、キナゾリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、チオピラノピリジンなどが挙げられる。これらの環は、その四級化誘導体を含み、1つ以上のアルキル及び/又はアリール基置換基で場合により置換され得る。
【0055】
「置換複素環式」は、本明細書で使用される場合、1個以上の水素原子がアルキル又はアリール基置換基により置き換えられている、複素環式基を指す。
【0056】
「N-複素環」という用語は、ヘテロ原子のうちの少なくとも1個が窒素原子である複素環を指す。N-複素環の例としては、限定するものではないが、アゼチジン、ピロリジン、ピロール、ピロリン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピリジン、ピペラジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、モルホリン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、インドール、カルバゾール、キノリン、イソキノリン、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、及びチアジンが挙げられる。
【0057】
「置換N-複素環」は、1個以上の水素がアルキル又はアリール基置換基により置き換えられている、N-複素環を指す。
【0058】
「ヘテロアリール」という用語は、環状アリール炭素鎖に沿って挿入される1個以上のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、及び置換又は非置換窒素から選択される1、2、又は3個のヘテロ原子であり、N-オキシド、硫黄酸化物及び二酸化物は、許容されるヘテロ原子置換である)を含む、芳香族単環式又は二環式環系(縮合、架橋又はスピロ環式環系)を指す。いくつかの実施形態において、単環式ヘテロアリール基は、5~7員芳香族環である。代表的なヘテロアリール基としては、限定するものではないが、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール(thiaciazole)、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン、ピラゾロピリジン(pyrazolopyrindine)、及びピラゾロピリミジンが挙げられる。
【0059】
「置換ヘテロアリール」という用語は、1個以上の水素原子がアリール基置換基により置き換えられている、本明細書で定義される通りのヘテロアリール基を指す。
【0060】
「アラルキル」は、アリール及びアルキルが前述の通りであり、置換アリール及び置換アルキルを含み得る、アリール-アルキル-又は-アルキル-アリール基を指す。したがって、「置換アラルキル」は、1つ以上のアルキル又はアリール基置換基を含むアラルキル基を指し得る。例示的なアラルキル基としては、ベンジル、フェニルエチル、及びナフチルメチルが挙げられる。
【0061】
「アルキレン」は、1~約20個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の炭素原子を有する直鎖又は分枝の二価脂肪族炭化水素基を指し得る。アルキレン基は、直鎖、分枝又は環状であり得る。アルキレン基はまた、場合により不飽和(すなわち、アルケン又はアルキン基を含む)であってもよく、及び/又は1つ以上の「アルキル基置換基」で置換されていてもよい。アルキレン基に沿って1個以上の酸素、硫黄又は置換若しくは非置換窒素原子を場合により挿入することができ(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも呼ばれる)、窒素置換基は前述の通りアルキルである。例示的なアルキレン基としては、メチレン(-CH2-);エチレン(-CH2-CH2-);プロピレン(-(CH2)3-);シクロヘキシレン(-C6H10-);-CH=CH-CH=CH-;-CH=CH-CH2-;-(CH2)q-N(R)-(CH2)r-(式中、q及びrのそれぞれは独立して、0~約20の整数、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20であり、Rは、水素又は低級アルキルである);メチレンジオキシル(-O-CH2-O-);及びエチレンジオキシル(-O-(CH2)2-O-)が挙げられる。アルキレン基は、約2~約3個の炭素原子を有することができ、6~20個の炭素をさらに有することができる。
【0062】
「アリーレン」は、置換又は非置換であってもよい二価のアリール基を指す。
【0063】
「アラルキレン」という用語は、アルキレン基及びアリーレン基の組合せ(例えば、-アリーレン-アルキレン-、アルキレン-アリーレン-アルキレン-、アリーレン-アルキレン-アリーレン-など)を含む二価の基を指す。
【0064】
同様に、「シクロアルキレン」、「ヘテロシクロアルキレン」及び「ヘテロアリーレン」という用語は、1つ以上のアルキル又はアリール基置換基で場合により置換され得る、二価のシクロアルキル基、複素環式基、及びヘテロアリール基を指す。
【0065】
本明細書で使用される場合、「アシル」という用語は、カルボン酸基の-OHが別の置換基で置き換えられている、有機カルボン酸基を指す。したがって、アシル基は、RC(=O)-(式中、Rは、本明細書で定義される通りのアルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール又は置換アリール基である)により表すことができる。このように、「アシル」という用語は、アリールアシル基、例えばフェナシル基を特に含む。アシル基の具体例としては、アセチル(すなわち、-C(=O)CH3)及びベンゾイルが挙げられる。
【0066】
「アルコキシル」は、アルキルが置換アルキルを含めて前述の通りであるアルキル-O-基を指す。「アルコキシル」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、メトキシル、エトキシル、プロポキシル、イソプロポキシル、ブトキシル、t-ブトキシル、及びペントキシルを指し得る。「オキシアルキル」及び「アルコキシ」という用語は、「アルコキシル」と互換的に使用することができる。
【0067】
「アリールオキシル」及び「アリールオキシ」は、アリール基が置換アリールを含めて前述の通りであるアリール-O-基を指す。「アリールオキシル」という用語は、本明細書で使用される場合、フェニルオキシル又はヘキシルオキシル、及びアルキル、置換アルキル、又はアルコキシル置換フェニルオキシル又はヘキシルオキシルを指し得る。
【0068】
「アラルキルオキシル」又は「アラルコキシ」は、アラルキル基が前述の通りであるアラルキル-O-基を指す。例示的なアラルキルオキシル基は、ベンジルオキシルである。
【0069】
「カルボニル」という用語は、-C(=O)-基を指す。「カルボニル炭素」という用語は、カルボニル基の炭素原子を指す。他の基、例えば、限定するものではないが、アシル基、無水物、アルデヒド、エステル、ラクトン、アミド、ケトン、カーボネート、及びカルボン酸は、カルボニル基を含む。
【0070】
「カルボキシル」及び「カルボン酸」という用語は、-C(=O)OH又は-C(=O)O-基を指す。
【0071】
「酸塩化物」という用語は、-C(=O)Cl基を指し得る。
【0072】
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、本明細書で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード基を指す。
【0073】
「ハロアルキル」という用語は、1つ以上のハロ基により置換されている、本明細書で定義される通りのアルキル基を指す。
【0074】
「ペルハロアルキル」という用語は、全てのC-H結合が炭素-ハロゲン結合により置き換えられている、本明細書で定義される通りのアルキル基を指す。「ペルフルオロアルキル」という用語は、全てのC-H結合がC-F結合により置き換えられているアルキル基を指す。例示的なペルフルオロアルキル基は、トリフルオロメチル(-CF3)である。
【0075】
「スルホニル」という用語は、-S(=O)2R基(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールである)を指す。「アルキルスルホニル」という用語は、-S(=O)2R基(式中、Rはアルキル又は置換アルキルである)を指す。いくつかの実施形態において、スルホニル基は-S(=O)2CH3である。
【0076】
「エステル」という用語は、R'-O-C(=O)-基(式中、カルボニル炭素は別の炭素原子に結合しており、R'はアルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールであり、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールは場合により置換されている)を指す。「エステル化」という用語は、カルボン酸又はその誘導体を含有する化合物(例えば、酸塩化物)を、ヒドロキシル基を含有する化合物(例えば、アルコール又はフェノール)と接触させることによりエステルを形成することを指し得る。
【0077】
「アミド」という用語は、構造R'-NR''-C(=O)-R(式中、Rはアルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール又は置換アリールであり、R'及びR''は独立して、水素、アルキル、アラルキル、又はアリールであり、アルキル、アラルキル、又はアリールは場合により置換されている)を含む化合物を指す。いくつかの実施形態において、R'は、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールである。
【0078】
「尿素」という用語は、本明細書で使用される場合、構造R-NR'-C(=O)-NR'-R(式中、各Rは独立して、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールであり、各R'は独立して、H、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールである)を含む化合物を指す。
【0079】
【化7】
のような式により一般に表される構造は、本明細書で使用される場合、環構造、例えば、限定するものではないが、3-炭素、4-炭素、5-炭素、6-炭素などの脂肪族及び/又は芳香族環状化合物で置換基R基を含むものを指し、R基は存在又は非存在であり得、存在する場合は、1つ以上のR基はそれぞれ、環構造の1個以上の利用可能な炭素原子上で置換され得る。R基の存在又は非存在及びR基の数は、整数nの値により決定される。各R基は、1つよりも多い場合、別のR基上ではなく、環構造の利用可能な炭素上で置換される。例えば、構造:
【0080】
【化8】
[式中、nは0~2の整数である]
は、限定するものではないが、
【0081】
【0082】
芳香族環又は複素環式芳香族環の指定原子が「非存在」と定義される場合、指定原子は直接結合により置き換えられる。連結基又はスペーサー基が非存在と定義される場合、連結基又はスペーサー基は直接結合により置き換えられる。
【0083】
例えば、構造:
【0084】
【化10】
において波線と交差する直線は、化学的部分が別の基に結合し得る部位を示す。
【0085】
「アミン」という用語は、式N(R)3を有する分子、又はそのプロトン化形態(式中、各Rは独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換アラルキルであるか、又は2つのR基が一緒になってアルキレン若しくはアリーレン基を形成する)を指す。「第1級アミン」という用語は、少なくとも2つのR基がHであるアミンを指す。「第2級アミン」という用語は、1つのR基のみがHであるアミンを指す。「アルキルアミン」という用語は、2つのR基がHであり、他のR基がアルキル又は置換アルキルであるアミンを指し得る。「ジアルキルアミン」は、2つのR基がアルキルであるアミンを指し得る。「アリールアミン」は、1つのR基がアリールであるアミンを指し得る。アミンはまた、プロトン化することもでき、すなわち、式[NH(R)3]+を有することもできる。
【0086】
「アミノ」という用語は、-N(R)2基(式中、各Rは独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、又は置換アラルキルである)を指す。「アミノアルキル」及び「アルキルアミノ」という用語は、-N(R)2基(式中、各RはH、アルキル又は置換アルキルであり、少なくとも1つのRはアルキル又は置換アルキルである)を指し得る。「ジアルキルアミノ」という用語は、両方のR基が、同一であっても異なっていてもよいアルキル又は置換アルキルである、アミノアルキル基を指す。
【0087】
「アシルアミノ」及び「アミノアシル」という用語は、-N(R)-C(=O)R'基(式中、Rは、H、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、及び置換アリールから選択され、R'は、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、及び置換アリールから選択される)を指す。
【0088】
「シアノ」という用語は、-C≡N基を指す。
【0089】
「ヒドロキシル」及び「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
【0090】
「メルカプト」及び「チオール」という用語は、-SH基を指す。
【0091】
「オキソ」という用語は、炭素原子が酸素原子により置き換えられている、本明細書で前述した化合物を指す。
【0092】
「ニトロ」という用語は、-NO2基を指す。
【0093】
「チオアルキル」という用語は、-SR基(式中、Rは、H、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、及び置換アリールから選択される)を指し得る。同様に、「チオアラルキル」及び「チオアリール」という用語は、-SR基(式中、Rはそれぞれ、アラルキル及びアリールである)を指す。
【0094】
「独立して選択される」という用語が使用される場合、言及されている置換基(例えば、R基、例えばR1及びR2基、又はX及びY基)は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、R1及びR2の両方が置換アルキルであってもよく、又はR1が水素であってもよく、R2が置換アルキルであってもよい、などである。
【0095】
指定された「R」、「R'」、「X」、「Y」、「Y'」、「A」、「A'」、「B」、「L」、又は「Z」基は、本明細書で別段の指定がない限り、その名称を有する基に対応するものとして当技術分野で認識されている構造を一般に有することになる。例示の目的のために、上記の通りのある特定の代表的な「R」、「X」、及び「Y」基について以下に定義する。これらの定義は、本開示を検討すれば当業者に明らかとなる定義を補足及び例示することを意図するものであり、除外することを意図するものではない。
【0096】
「処置」及び「処置する」などの用語は、本明細書で使用される場合、動物又は哺乳動物、特にヒトにおける疾患及び/又は状態の任意の処置を指し、以下を含む:(i)疾患、障害及び/若しくは状態にかかりやすい、又は疾患、障害、及び/若しくは状態を引き起こし得る作用因子に曝される危険性があるが、未だその診断を受けていないヒトにおいて、疾患、障害及び/又は状態が生じるのを予防すること;(ii)疾患、障害及び/又は状態を阻害すること、すなわち、その発症を止めること;並びに(iii)疾患、障害及び/又は状態を軽減すること、すなわち、疾患、障害及び/又は状態の回復を引き起こすこと。
【0097】
「保護基」は、本明細書で使用される場合、任意の好適な保護基を含み、「保護形態」は、原子、例えば水素が除去されて、対応する保護基で置き換えられている置換基を指す。保護基は公知である。全般的には、T. H. Greene and P. G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York (1999)を参照されたい。例としては、限定するものではないが、ヒドロキシ保護基(ヒドロキシの保護形態を生成するための);カルボキシ保護基(カルボン酸の保護形態を生成するための);アミノ-保護基(アミノの保護形態を生成するための);スルフヒドリル保護基(スルフヒドリルの保護形態を生成するための)などが挙げられる。特定の例としては、限定するものではないが、
ベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、4-ブロモベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2-フルフリルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t-ブチル、2,2,2-トリクロロエチル、
2-トリメチルシリルエチル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、3-メチル-3-ブテニル、アリル、ベンジル、パラ-メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロフリル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル(triehloroethoxymethyl)、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、パラ-トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bn)、及びトリメチルシリル(TMS)など;ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)など;並びにヘミチオアセタール、例えば1-エトキシエチル及びメトキシメチル、チオエステル、又はチオカーボネートなどが挙げられる。
【0098】
「アロステリック調節因子」という用語は、本明細書で使用される場合、オルソステリック部位(すなわち、高分子の一次結合部位)とは異なる高分子上の部位(例えば、受容体)に結合する化合物(又は「リガンド」)を指す。アロステリック調節因子は、オルソステリック部位で結合するオルソステリック又は一次リガンドの効果に間接的に影響を及ぼし得る。例えば、CB1受容体のアロステリック調節因子は、オルソステリック部位とは異なる部位で受容体に結合し、受容体コンフォメーションに変化をもたらすことができる。結果として、オルソステリックリガンド(複数可)及び細胞宿主環境に関する受容体の相互作用特性が、ポジティブ又はネガティブいずれかの方向で修正される可能性があり、それぞれ、ポジティブアロステリック調節因子(「PAM」)及びネガティブアロステリック調節因子(「NAM」)と呼ばれる。アロステリック調節因子は、以下の薬理学的特性を示し得る:(i)生じたコンフォメーションがオルソステリックリガンド上での会合/解離速度を変化させ得る、親和性調節;(ii)アロステリック効果が細胞内応答を修正して、オルソステリックリガンドのシグナル伝達能に変化をもたらし得る、効力調節;及び/又は(iii)アロステリック調節因子が、オルソステリック調節因子の有無にかかわらず、ポジティブ若しくはネガティブいずれかの方向で受容体シグナル伝達を乱し得る、アゴニズム/インバースアゴニズム。
【0099】
II.一般的考察
前臨床及び臨床研究は、CB1Rの遮断が、多くの一般的な乱用薬物、並びに例えば、限定するものではないが、肥満症、不安、がん、炎症、パーキンソン病、骨粗鬆症、女性不妊症、代謝障害、疼痛、脳卒中、低血圧、及び腸運動低下を含むいくつかの他の状態の処置のための有望な戦略であることを示唆している。残念ながら、今日まで、精神医学的副作用、例えば抑うつ、不安、又はさらに自殺念慮のために、臨床におけるCB1Rアンタゴニスト/インバースアゴニストの使用は制限されてきた。
【0100】
この挫折にもかかわらず、CB1Rは、薬物開発の標的であり続け、有益な治療効果を保ちながらCB1Rシグナル伝達の精神医学的副作用を克服するために様々な戦略が模索されてきた。多くのGPCRと同様に、CB1Rは、ニューロン(Pan et al., Mol. Pharmacol. 1998, 54, 1064-1072;及びHillard et al., FEBS Lett. 1999, 459, 277-281を参照されたい)及び非神経細胞の両方において外因性リガンドの非存在下で高レベルの構成的活性を示す。Bouaboula et al., J. Biol. Chem. 1997, 272, 22330-22339を参照されたい。構成的活性は、細胞恒常性(homeostatsis)を維持するために重要であるので、CB1Rアンタゴニスト/インバースアゴニストであるリモナバントの副作用は、CB1R基礎緊張を低減させるそのCB1Rインバースアゴニズムに由来するものと考えられる。したがって、過活性状態ではCB1Rシグナル伝達を減弱するが、CB1R基礎レベルを変化させないニュートラルアンタゴニストは、副作用がより少ない可能性があると仮定されている。Greasley and Clapham, Eur. J. Pharmacol. 2006, 553, 1-9を参照されたい。血液脳関門を通過しない末梢制限アンタゴニストもまた、中枢神経系(CNS)副作用の不利な点なしに肥満症及び糖尿病の処置において有望な治療効力を示している。Chorvat, Bioorg. Med. Chem. Lett. 2013, 23, 4751-4760を参照されたい。
【0101】
加えて、CB1Rアロステリック結合部位の発見は、治療上の利益のためにCB1Rシグナル伝達を調節する有望な代替アプローチをもたらした。アロステリック調節因子は、アロステリック結合部位でCB1Rを標的とし、オルソステリックリガンドに対するいくつかの利点、例えば、より良好な受容体サブタイプ選択性があること、「シーリング(ceiling)」効果により過剰投与の危険性がより低いこと、及び内因性カンナビノイドの存在に依存する結果として薬理学的効果がより一時的であることなどの利点をもたらす。Nguyen et al., Med. Res. Rev. 2017, 37, 441-474を参照されたい。
【0102】
以前に研究された2つのCB1Rネガティブアロステリック調節因子であるOrg27569(1)及びPSNCBAM-1(2)の構造を、以下のスキーム1に示す。German et al., J. Med. Chem. 2014, 57, 7758-7769;及びNguyen et al., Bioorg. Med. Chem. 2015, 23, 2195-2203を参照されたい。化合物2は、例えば、THCの効果を模倣するカンナビノイド受容体アゴニストであるCP55,940とポジティブな結合協同性を示し、いくつかの機能アッセイにおいてアゴニストの効力を低減させ、ラットにおいて食物摂取及び体重を低減させる。Horswill et al., Br. J. Pharmacol. 2007, 152, 805-814を参照されたい。
【0103】
化合物2に対する構造-活性関係(SAR)の努力により、ピロリジニル環はCB1R調節活性に必要ではないことが示され、例えば、[35S]GTPγS結合アッセイにおいて化合物2よりも大きな効力を示し、[3H]CP55,940結合アッセイにおいてより高い最大結合レベルを示す、やはりスキーム1に示されるRTICBM-229(5)におけるように、ピリジニル環は置換フェニル環又は5員複素環で置き換えられ得ることが示された。German et al., J. Med. Chem. 2014, 57, 7758-7769;Nguyen et al., J. Med. Chem. 2017, 60, 7410-7424;及びNguyen et al., ACS Chem. Neurosci. 2019, 10, 518-527を参照されたい。
【0104】
【0105】
スキーム1.代表的なインドール系及びジアリール尿素系CB1アロステリック調節因子の構造。
また、ジアリール尿素系化合物2を最適化する努力により、化合物RTICBM-74(4)ももたらされた。スキーム1を参照されたい。化合物4は、コカイン探索のプライム誘発性復活(restatement)を減弱する一方、2の外側フェニル環におけるクロロ基がシアノにより置き換えられているRTICBM-28(3)は、薬物弁別におけるTHCの効力を低減させ、コカイン依存症の再発(Nguyen et al., J. Med. Chem. 2017, 60, 7410-7424を参照されたい)及びTHC依存の処置に対するこれらのCB1Rアロステリック調節因子の治療可能性を実証している。Gamage et al., Neuropharmacology 2017, 125, 365-375を参照されたい。全体として、外側フェニル環のSARは、4-位が電子吸引官能性に有利であることを示した。German et al., J. Med. Chem. 2014, 57, 7758-7769を参照されたい。
【0106】
本開示の主題は、中央フェニル環における構造最適化による、2のジアリール尿素系足場のSAR理解を広げるさらなる努力に部分的に基づいている。以下のスキーム2を参照されたい。本明細書に記載の化合物は、化合物2の中央フェニル環の置換/置き換えが研究されている第1シリーズであると考えられる。より詳細には、本開示の化合物は、中央フェニル環が、ピリジン、チオフェノン及びチアゾールを含む様々なヘテロアリール環、並びに非芳香族環、例えばシクロプロピル又はピペリジニル環、並びに非環状脂肪族基(例えば、エチレン)で置き換えられているものである。
【0107】
【0108】
スキーム2.2のSARを調査するための戦略。
以下の実施例2に記載される通り、化合物2の中央フェニル環をヘテロアリール又はアルキレン部分で置き換えることにより、CB1R調節活性が改善又は保持された。本開示の化合物のいくつか、例えば、1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)及び1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)は、カルシウム動員及び[35S]GTP-γ-S結合アッセイにおいてCB2受容体に優先する良好な選択性を維持しながら、CB1受容体で化合物2よりも良好なin vitro効力を有していた。以下の実施例3に記載される通り、本開示の主題の2つの例示的な化合物、すなわち、化合物11及び20は、肝臓酵素において化合物2よりも良好な代謝安定性を示した一方、化合物11は化合物2よりも可溶性であった。実施例4に記載される通り、例示的な化合物68は、ラットでのコカイン探索行動モデルの復活において、腹腔内注射により投与された場合、10mg/kgで良好なin vivo効力を実証した。さらに、本開示の化合物は、CB1受容体インバースアゴニスト/アンタゴニスト、例えばSR141716とは異なり、有利なことにインバースアゴニズムをほとんどないし全く示さない。したがって、それらは、精神医学的副作用を引き起こしにくいことが期待されており、これは、既存の化合物に比べて著しい進歩である。
【0109】
III.尿素系CB1Rアロステリック調節因子
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、式(I):
【0110】
【化13】
[式中、
X
1は-C-又は-N-であり、
R
1、R
2、R
3、及びR
5のそれぞれは独立して、H、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、置換アルキル(例えば、C1~C6置換アルキル)、ハロ、ハロアルキル(例えば、C1~C6ハロアルキル、例えばC1~C6ペルフルオロアルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、ニトロ、及びシアノを含む群から選択され、又はR
2及びR
3は一緒になってアルキレン基(例えば、オキソ含有アルキレン基、例えば-OCH
2O-、若しくはアルケン含有アルキレン基、例えば-CH=CH-CH=CH-)を形成し、
R
4は存在(すなわち、X
1が-C-である場合)又は非存在(すなわち、X
1が-N-である場合)であり、存在する場合、H、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、置換アルキル(例えば、C1~C6置換アルキル)、ハロ、ハロアルキル(例えば、C1~C6ハロアルキル、例えばC1~C6ペルフルオロアルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、ニトロ、及びシアノを含む群から選択され、
L
1は、アルキレン(例えば、C1~C6飽和アルキレン)、置換アルキレン(例えば、C1~C6置換アルキレン)、シクロアルキレン(例えば、シクロプロピレン)、置換シクロアルキレン(例えば、置換シクロプロピレン)、ヘテロシクロアルキレン(例えば、ピペリジニレン)、置換アリーレン(例えば、置換フェニレン)、ヘテロアリーレン(例えば、チオフェニレン、ピリジニレン、チアゾリレン)、及び置換ヘテロアリーレンを含む群から選択され、
R
6は、アリール(例えば、フェニル)、置換アリール(例えば、置換フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジニル又はフラニル)、置換ヘテロアリール、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ)、アシルアミノ(すなわち、-NHC(=O)CH
3)、N-複素環(例えば、ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニル、又はピロリジニル)及び置換N-複素環を含む群から選択される]
の構造を有する化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を提供する。
【0111】
いくつかの実施形態において、X1は-C-である。いくつかの実施形態において、R1及びR5はそれぞれHである
【0112】
いくつかの実施形態において、R1、R2、R4、及びR5のそれぞれはHであり、式(I)の化合物は、式(Ia):
【0113】
【化14】
[式中、R
3、L
1及びR
6は、式(I)の化合物について定義した通りである]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。
【0114】
いくつかの実施形態において、R3は電子吸引性基である。「電子吸引性」という用語は、水素原子と比較して、電子密度を隣接原子からそれ自体の方向に引き寄せる(例えば、誘起効果又は共鳴効果により)原子、置換基、又は部分を指す。いくつかの実施形態において、R3は、電子吸引性基、例えば、限定するものではないが、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ又はブロモ)、トリハロメチル(例えば、トリフルオロメチル)、ホルミル、アシル(例えば、アセチル)、-C(=O)OH、エステル(例えば、メチルエステル(-C(=O)-OCH3)、シアノ、及びニトロである。いくつかの実施形態において、R3は、ハロ、ニトロ、又はシアノである。いくつかの実施形態において、R3はClである。
【0115】
いくつかの実施形態において、L1は、チオフェニレン、ピリジニレン、チアゾリレン、アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、又はブチレン)、及び置換アルキレン(例えば、アルキル-置換アルキレン又はハロ-置換アルキレン)を含む群から選択される。例えば、L1は、
【0116】
【化15】
から選択されるヘテロアリーレンであり得る。
【0117】
いくつかの実施形態において、R6は、アリール(例えば、フェニル又はナフチル)、置換アリール(例えば、置換フェニル)、ヘテロアリール(例えば、ピリジニル又はフラニル)、置換ヘテロアリール(例えば、置換フラニル)、及びアシルアミノを含む群から選択される。いくつかの実施形態において、R6は、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、及びアシルアミノから選択される。いくつかの実施形態において、R6は、置換フェニル、ピリジニル、フラニル、及び-NHC(=O)CH3から選択される。
【0118】
いくつかの実施形態において、L1はチオフェニレンであり、化合物は、式(II):
【0119】
【化16】
[式中、R
3及びR
6は、式(I)の化合物について上記で定義した通りである]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。
【0120】
いくつかの実施形態において、R3は電子吸引性基である。いくつかの実施形態において、R3はハロである。いくつかの実施形態において、R3はクロロである。
【0121】
いくつかの実施形態において、R6は、フェニル、置換フェニル又はピリジニルである。いくつかの実施形態において、R6は、置換フェニル又はピリジニル(例えば、3-ピリジニル若しくは4-ピリジニル)である。例えば、R6は、1つ以上のハロ、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、アシル、エステル、スルホニル、又はジアルキルアミノ基により置換されているフェニルであり得る。いくつかの実施形態において、R6は、1つ以上のフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アシル、-C(=O)OMe、-S(=O)2Me、又はジメチルアミノ基により置換されているフェニルである。いくつかの実施形態において、R6は、モノ又はジ置換フェニルである。
【0122】
いくつかの実施形態において、R3はClであり、R6はフェニル又は置換フェニルであり、式(II)の化合物は、式(IIa):
【0123】
【化17】
[式中、
nは、0、1、2、3、4、又は5であり、
各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル、アリール、アシル、エステル、アルコキシル、スルホニル、及びジアルキルアミノを含む群から選択される]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、又は5である。
【0124】
いくつかの実施形態において、nは1又は2である。いくつかの実施形態において、R7はハロである。いくつかの実施形態において、R7はクロロ又はフルオロである。
【0125】
いくつかの実施形態において、nは1であり、R7は、クロロ、フルオロ、メトキシ、ジメチルアミノ、又はメチルである。いくつかの実施形態において、R7は、クロロ、フルオロ、メトキシ、又はメチルである。
【0126】
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(24)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)、
3-[5-(3-アセチルフェニル)チオフェン-2-イル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(26)、
メチル3-(5-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}チオフェン-2-イル)ベンゾエート(27)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(28)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)、
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)、及び
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0127】
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)以外である。したがって、いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(24)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)、
3-[5-(3-アセチルフェニル)チオフェン-2-イル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(26)、
メチル3-(5-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}チオフェン-2-イル)ベンゾエート(27)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(28)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)、
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)、及び
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35);
又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0128】
いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、1-(4-クロロ-フェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、及び 1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)を含む群から選択される。いくつかの実施形態において、式(II)の化合物は、1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、1-(4-クロロ-フェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、及び1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)から選択される。
【0129】
いくつかの実施形態において、式(I)におけるL1はエチレン又は置換エチレンであり、式(Ia)の化合物は、式(III):
【0130】
【化18】
[式中、R
3及びR
6は、式(I)の化合物について上記で定義した通りであり、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれは独立して、H、ハロ、及びアルキル(例えば、C1~C6アルキル)を含む群から選択され、又はR
8、R
9、R
10、及びR
11のうちの2つが一緒になってアルキレン基を形成する]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、R
8、R
9、R
10、及びR
11のうちの2つが一緒になって、メチレン又はエチレン基を形成する。いくつかの実施形態において、R
10及びR
11は一緒になってエチレン基を構成し、それにより、R
10及びR
11が結合している炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する。いくつかの実施形態において、R
8及びR
10は一緒になってメチレン基を構成し、それにより、R
8及びR
10が結合している炭素原子と一緒になってシクロプロピル環を形成する。いくつかの実施形態において、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれは独立して、H、メチル、及びフルオロから選択される。いくつかの実施形態において、R
8、R
9、R
10、及びR
11のうちの2つ(例えば、R
8及びR
9又はR
10及びR
11)は、メチル又はフルオロである。いくつかの実施形態において、R
8、R
9、R
10、及びR
11のそれぞれはHである。
【0131】
いくつかの実施形態において、R3は電子吸引性基である。いくつかの実施形態において、R3はハロである。いくつかの実施形態において、R3はクロロである。
【0132】
いくつかの実施形態において、R6は、フェニル、置換フェニル、ヘテロアリール(例えば、フラニル若しくはピリジニル)、又は置換ヘテロアリール(例えば、メチル-置換フラニル)である。いくつかの実施形態において、R6は、フェニル、置換フェニル、又はメチル-置換フラニルである。いくつかの実施形態において、R6は、フェニル又は置換フェニルである。例えば、R6は、1つ以上のハロ、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、アシル(例えば、アセチル)、エステル、スルホニル、又はジアルキルアミノ基により置換されているフェニルであり得る。いくつかの実施形態において、R6は、1つ以上のフルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アシル、-C(=O)OMe、-S(=O)2Me、又はジメチルアミノ基により置換されているフェニルであり得る。いくつかの実施形態において、R6は、モノ又はジ置換フェニルである。いくつかの実施形態において、R6は、トリ-、又はペンタ-フルオロ-置換フェニルである。
【0133】
いくつかの実施形態において、R3はクロロであり、R8、R9、R10、及びR11のそれぞれはHであり、R6はフェニル又は置換フェニルであり、式(III)の化合物は、式(IIIa):
【0134】
【化19】
[式中、
nは、0、1、2、3、4、又は5であり、
各R
7は独立して、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、ペルフルオロアルキル(例えば、C1~C6ペルフルオロアルキル)、アリール、アシル、エステル、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、スルホニル、及びジアルキルアミノを含む群から選択される]
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物の構造を有する。いくつかの実施形態において、各R
7は独立して、フルオロ、クロロ、メチル、tert-ブチル、フェニル、ニトロ、メトキシ、ジメチルアミノ、シアノ、及びトリフルオロメチルを含む群から選択される。いくつかの実施形態において、nは、1、2、3、4、又は5である。
【0135】
いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(15)、
cis-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(16)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-フェニルエチル)尿素(44)、
1-[2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(45)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フェニルフェニル)エチル]尿素(46)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]尿素(47)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]尿素(48)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]尿素(49)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(50)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(51)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メタンスルホニルフェニル)エチル]尿素(52)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]尿素(53)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(54)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(55)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(56)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,5-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(57)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]尿素(58)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルフェニル)エチル]尿素(59)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]尿素(60)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]尿素(61)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-フルオロフェニル)エチル]尿素(62)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]尿素(63)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジフルオロフェニル)エチル]尿素(64)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エチル]尿素(65)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エチル]尿素(66)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]尿素(67)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]尿素(69)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)エチル]尿素(70)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]尿素(71)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-シアノフェニル)エチル]尿素(72)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(73)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74)、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(75)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-4-イル)エチル]尿素(76)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-3-イル)エチル]尿素(77)
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]尿素(78)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エチル]尿素(79)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル]尿素(80)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピペリジン-1-イル)エチル]尿素(81)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(モルホリン-4-イル)エチル]尿素(82)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(ピロリジン-1-イル)エチル]尿素(83)、
N-(2-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}エチル)アセトアミド(84)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-2-フェニルプロピル)尿素(38)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2,2-ジフルオロ-2-フェニルエチル)尿素(39)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル)尿素(40)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[(1-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(41)、及び
3-(1-ベンジルシクロプロピル)-1-(4-クロロフェニル)尿素(42);又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0136】
上記の式(II)及び(III)の化合物(これらは式(I)の化合物でもある)に加えて、いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-メトキシ-5-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]フェニル}尿素(6)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルピリジン-2-イル)尿素(7)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(6-フェニルピリジン-2-イル)尿素(8)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルピリジン-3-イル)尿素(9)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルピリジン-4-イル)尿素(10)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(12)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-3-イル)尿素(13)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)尿素(14)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[(3R)-1-フェニルピペリジン-3-イル]尿素(17)、
1-ベンジル-3-(4-クロロフェニル)尿素(36)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-フェニルプロピル)尿素(37)、及び
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-[(2-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(43);又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物を含む群から選択される。
【0137】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、化合物9、11、又は14以外である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、化合物6~8、10、12、13、17、36、37、及び43を含む群から選択される。
【0138】
いくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)又は(IIIa)の化合物は、カルシウム動員アッセイを使用して測定して1,000nM以下の(例えば、1,000nM以下の、500nM以下の、400nM以下の、300nM以下の、250nM以下の、200nM以下の、又は150nM以下の)ヒトCB1R(hCB1R)についてのIC50を有する。いくつかの実施形態において、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、又は(IIIa)の化合物は、カルシウム動員アッセイを使用して測定して100nM以下のhCB1RについてのIC50を有する。いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(12)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-3-イル)尿素(13)、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)尿素(14)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)、
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35)、
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-フェニルエチル)尿素(44)、
1-[2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(45)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]尿素(48)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]尿素(60)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-フルオロフェニル)エチル]尿素(62)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジフルオロフェニル)エチル]尿素(64)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エチル]尿素(65)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エチル]尿素(66)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物から選択される。
【0139】
いくつかの実施形態において、化合物は、
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)、
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)、
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)、及び
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74);又はそれらの薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物から選択される。
【0140】
いくつかの実施形態において、化合物は、化合物9、化合物11、又は化合物14以外である。
【0141】
上で示した通り、本開示の化合物は薬学的に許容される塩を含み得ることが理解されるべきである。そのような塩としては、限定するものではないが、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される塩基付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩、並びにそれらの組合せが挙げられる。
【0142】
酸付加塩には、無機酸及び有機酸の塩が含まれる。好適な無機酸の代表的な例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。好適な有機酸の代表的な例としては、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸塩などが挙げられる。
【0143】
塩基付加塩としては、限定するものではないが、エチレンジアミン、N-メチル-グルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リシン及びアルギニンジシクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
【0144】
金属塩の例としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩の例としては、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムの塩などが挙げられる。有機塩基の例としては、リシン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリンなどが挙げられる。
【0145】
さらに、本開示の化合物は、1種以上の多形又は非晶質結晶形態を有することができ、これらはそのまま本開示の主題の範囲に含まれることが意図される。加えて、本開示の主題の化合物のいくつかは、水(すなわち、水和物)又は一般的な有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、エタノール(EtOH)、メタノール(MeOH)など)と溶媒和物を形成し得る。したがって、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、及び(IIIa)の化合物の溶媒和物もまた、本開示の主題の範囲内に包含されることが意図される。
【0146】
IV.医薬組成物
本明細書で開示される化合物は、所望の投与経路に適合したルーチン手順に従って製剤化することができる。したがって、いくつかの実施形態において、本開示の主題は、治療有効量の上記開示の化合物(例えば、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)及び/又は式(IIIa)の化合物)、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。治療有効量は、化合物をin vitro又はin vivoモデルにおいて試験し、次いでそこから目的の対象、例えば、ヒトにおける投与量について外挿することにより決定することができる。治療有効量は、組成物で処置される対象において望ましくない副作用なしに治療上有用な効果を発揮するのに十分なものでなければならない。
【0147】
薬学的に許容される担体は、当業者に周知であり、限定するものではないが、約0.01~約0.1M、好ましくは0.05Mのリン酸緩衝液又は0.8%生理食塩水を含む。そのような薬学的に許容される担体は、水性又は非水性の液剤、懸濁液剤及び乳剤であり得る。本開示の主題での使用に適した非水性溶媒の例としては、限定するものではないが、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油、及び注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。本開示の主題での使用に適した水性担体としては、限定するものではないが、水、エタノール、アルコール性/水性液剤、グリセロール、乳剤又は懸濁液剤が挙げられ、生理食塩水及び緩衝媒体が含まれる。経口担体は、エリキシル剤、シロップ剤、カプセル剤、錠剤などであり得る。
【0148】
本開示の主題での使用に適した液体担体は、液剤、懸濁液剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤及び加圧した化合物の調製に使用することができる。活性成分は、薬学的に許容される液体担体、例えば水、有機溶媒、両方の混合物又は薬学的に許容される油若しくは脂肪に溶解又は懸濁させることができる。液体担体は、他の好適な薬学的な添加剤、例えば可溶化剤、乳化剤、緩衝剤、保存料、甘味料、香味剤、懸濁化剤、増稠剤、着色剤、粘度調節剤、安定剤、又は浸透圧調節剤を含有し得る。
【0149】
本開示の主題での使用に適した液体担体としては、限定するものではないが、水(上記の添加剤、例えばセルロース誘導体、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を部分的に含有する)、アルコール(一価アルコール及び多価アルコール、例えばグリコールを含む)及びそれらの誘導体、並びに油(例えば分画されたココナッツ油及びラッカセイ油)が挙げられる。非経口投与では、担体はまた、油性エステル、例えばオレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルを含み得る。滅菌液体担体は、非経口投与のための化合物を含む滅菌液体形態で有用である。本明細書で開示される加圧した化合物のための液体担体は、ハロゲン化炭化水素又は他の薬学的に許容される噴射剤であり得る。
【0150】
本開示の主題での使用に適した固体担体としては、限定するものではないが、不活性物質、例えばラクトース、デンプン、グルコース、メチル-セルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、マンニトールなどが挙げられる。固体担体は、香味剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、増量剤、流動促進剤、圧縮補助剤、結合剤又は錠剤崩壊剤として作用する1つ以上の物質をさらに含むことができ、これはカプセル化材料でもあり得る。散剤では、担体は、微粉化活性化合物と混合される微粉化固体であり得る。錠剤では、活性化合物は、必要な圧縮特性を有する担体と好適な割合で混合され、所望の形状及びサイズに圧縮される。散剤及び錠剤は、好ましくは最大99%の活性化合物を含有する。好適な固体担体としては、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス及びイオン交換樹脂が挙げられる。
【0151】
本開示の主題での使用に適した非経口担体としては、限定するものではないが、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸リンゲル並びに不揮発性油が挙げられる。静脈内担体としては、流体及び栄養補充剤、電解質補充剤、例えばリンゲルデキストロースに基づくものなどが挙げられる。保存料及び他の添加剤、例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、不活性ガスなども存在し得る。
【0152】
本開示の主題での使用に適した担体は、当技術分野で公知の従来の技術を使用して、必要に応じて、崩壊剤、希釈剤、顆粒化剤、潤沢剤、結合剤などと混合することができる。担体はまた、当技術分野で一般に公知であるように、化合物と有害に反応しない方法を使用して滅菌することもできる。本明細書で開示される化合物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液剤、溶剤又は乳化剤のような形態をとることができ、製剤化剤、例えば懸濁化剤、安定化剤及び/又は分散剤を含有し得る。本明細書で開示される化合物はまた、移植又は注射のための調製物として製剤化することもできる。したがって、例えば、化合物は、好適なポリマー若しくは疎水性材料(例えば、許容される油中の乳化剤のような)又はイオン交換樹脂とともに、或いは難溶性誘導体として(例えば、難溶性の塩として)製剤化することができる。代替的に、活性成分は、例えば、使用前に好適なビヒクル、例えば滅菌の発熱物質不含水で構成するために粉末形態であり得る。これらの投与方法のそれぞれのための好適な製剤は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, A. Gennaro, ed., 20th edition, Lippincott, Williams & Wilkins, Philadelphia, Paにおいて見出すことができる。
【0153】
例えば、非経口投与のための製剤は、共通の賦形剤として、滅菌水又は生理食塩水、ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール、植物由来の油、水素化ナフタレンなどを含有し得る。特に、生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、又はポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマーは、活性化合物の放出を制御するための有用な賦形剤であり得る。他の潜在的に有用な非経口送達システムとしては、エチレン-ビニルアセテートコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム、及びリポソームが挙げられる。吸入投与のための製剤は、賦形剤として、例えば、ラクトースを含有し、又は例えば、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル(auryl ether)、グリココール酸塩及びデオキシコール酸塩を含有する水性液剤であってもよく、若しくは点鼻薬の形態で投与するための油性液剤であってもよく、若しくは鼻腔内に塗布するためのゲル剤としてであってもよい。非経口投与のための製剤はまた、口腔投与のためのグリココール酸塩、直腸投与のためのメトキシサリチル酸塩、又は膣投与のためのクエン酸を含み得る。
【0154】
さらに、静脈内投与のための製剤は、滅菌等張性水性緩衝液中の液剤を含み得る。必要な場合、製剤はまた、可溶化剤、及び注射部位の痛みを和らげるための局所麻酔剤も含み得る。一般に、成分は、密閉容器、例えば、活性剤の量を示すアンプル又はサシェの中で、例えば、凍結乾燥した散剤又は無水濃縮物として、単位剤形で、別々に又は一緒に混合して供給される。化合物が注入により投与される場合、これは、滅菌の医薬品グレードの水、生理食塩水又はデキストロース/水を含有する注入ボトルを用いて製剤に調剤することができる。化合物が注射により投与される場合、注射用滅菌水又は生理食塩水のアンプルを提供することができ、これにより投与前に成分を混合することができる。
【0155】
好適な製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、殺菌性抗生物質、及び製剤を意図する受け手の体液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性滅菌注射液剤;並びに懸濁化剤及び増稠剤を含み得る水性及び非水性滅菌懸濁液剤がさらに含まれる。
【0156】
化合物はさらに、局所投与のために製剤化することができる。好適な局所製剤は、液体、ローション剤、クリーム剤又はゲル剤の形態で1つ以上の化合物を含む。局所投与は、処置領域に直接塗布することにより達成することができる。例えば、そのような塗布は、製剤(例えば、ローション剤若しくはゲル剤)を処置領域の皮膚上に塗りつけることにより、又は処置領域上に液体製剤をスプレー塗布することにより達成することができる。
【0157】
いくつかの製剤では、生体移植材料を化合物で被覆して、細胞と移植片との間の相互作用を改善することができる。
【0158】
化合物の製剤は、少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含有し得る。化合物を含む製剤は、液剤、懸濁液剤、乳化剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、持続放出製剤、又は散剤であり得る。
【0159】
化合物は、伝統的な結合剤及び担体、例えばトリグリセリドを用いて、坐剤として製剤化することができる。
【0160】
経口製剤は、標準的な担体、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含み得る。
【0161】
いくつかの実施形態において、本開示の主題の化合物を含む医薬組成物は、化合物の放出を制御し、それにより時限又は持続放出化合物を提供する薬剤を含み得る。
【0162】
V.処置の方法
上記の通り、CB1及びCB2カンナビノイド受容体は、N型カルシウムチャンネルを阻害する、及び/又はアデニル酸シクラーゼを阻害してQ型カルシウムチャンネルを阻害する、Gタンパク質共役受容体(GCPR)ファミリー、7回膜貫通ドメインの特徴的なパターンを有する受容体スーパーファミリーに属する。
【0163】
CB1受容体は、CNSに存在し、記憶及び運動に関連する脳領域、例えば、海馬(記憶保存)、小脳(運動機能、体位及びバランスの調和)、脳幹神経節(運動制御)、視床下部(熱調節、神経内分泌放出、食欲)、脊髄(侵害受容)、大脳皮質(嘔吐)、並びに末梢領域、例えば、リンパ様器官(細胞媒介性及び先天免疫)、血管平滑筋細胞(血圧)、胃腸管(食道及び胃腸管の運動を制御する、胃腸管における(例えば、食道、十二指腸、空腸、回腸及び結腸における)先天抗炎症応答)、肺平滑筋細胞(気管支拡張)、目の毛様体(眼内圧)で主に発現する。CB2受容体は、リンパ組織(細胞媒介性及び先天免疫)、末梢神経末端(末端神経系)、脾臓免疫細胞(免疫系調節)及び網膜(眼内圧)で末梢に主に発現されるようである。CB2 mRNAは、小脳の顆粒細胞(運動機能の調和)におけるCNSでも見出される。
【0164】
したがって、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、及び(IIIa)の化合物を含む、カンナビノイド受容体アロステリック調節因子は、限定するものではないが、食欲の制御、代謝の調節、糖尿病、緑内障に関連する眼内圧、疼痛、社会及び気分障害、発作関連障害、物質乱用障害、学習、認知及び/又は記憶障害、腸障害、呼吸障害、移動活動障害、運動障害、免疫障害又は炎症障害、器官収縮及び筋攣縮の制御、学習、認知及び/又は記憶の強化、細胞増殖の調節(例えば、がんの処置)、神経保護の提供などを含む、カンナビノイド受容体媒介性症候群、障害又は疾患を処置し、改善し、又は予防するのに有用である。
【0165】
食欲に関連する症候群、障害又は疾患としては、肥満症、体重過多状態、食欲不振、食欲異常亢進、悪液質、食欲調節不全などが挙げられる。肥満症に関連する症候群、障害又は疾患としては、遺伝子、食事、食料摂取容量、代謝症候群、障害又は疾患、視床下部障害又は疾患、加齢、低下した活動、異常な脂肪塊分布、異常な脂肪区画分布などの結果としての肥満症が挙げられる。代謝に関連する症候群、障害又は疾患としては、代謝症候群、異脂肪血症、上昇した血圧、糖尿病、インスリン感受性又は耐性、高インスリン血症、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、アテローム性動脈硬化症、肝肥大、脂肪症、異常なアラニンアミノトランスフェラーゼレベル、炎症、アテローム性動脈硬化症などが挙げられる。糖尿病に関連する症候群、障害又は疾患としては、グルコース調節不全、インスリン耐性、グルコース不耐性、高インスリン血症、異脂肪血症、高血圧、肥満症などが挙げられる。
【0166】
II型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病(NIDDM))は、グルコース調節不全及びインスリン耐性が、青年及び成人の両方に慢性の長期の医学的合併症をもたらし、目、腎臓、神経及び血管に影響を及ぼし、失明、末期腎疾患、心筋梗塞又は肢切断などにつながるおそれがある、代謝障害(すなわち代謝に関連する症候群、障害又は疾患)である。グルコース調節不全には、十分なインスリンを作れないこと(異常なインスリン分泌)、及びインスリンを有効に使用できないこと(標的器官及び組織におけるインスリン作用に対する耐性)が含まれる。II型糖尿病を罹患している個人は、相対的なインスリン欠乏症を有している。すなわち、そのような個体において、血漿インスリンレベルは、存在する血漿グルコースのレベルで予想されるものよりは低いが、絶対的に正常から高レベルである。II型糖尿病は以下の臨床的兆候又は症状を特徴とする:持続的に高い血漿グルコース濃度又は高血糖症;多尿症;多渇症及び/又は多食症;慢性微小血管合併症、例えば網膜症、腎症及びニューロパシー;並びに大血管合併症、例えば高脂血症及び高血圧。これらの微小-及び大-血管合併症は、失明、末期腎疾患、肢切断及び心筋梗塞につながるおそれがある。インスリン耐性症候群(IRS)(症候群X、代謝症候群又は代謝症候群Xとも呼ばれる)は、II型糖尿病及び心血管疾患を発症する危険因子を与える障害であり、グルコース不耐性、高インスリン血症、インスリン耐性、異脂肪血症(例えば高トリグリセリド、低いHDL-コレステロールなど)、高血圧及び肥満症を含む。
【0167】
社会又は気分に関連する症候群、障害又は疾患としては、抑うつ、不安、精神病、社会情動障害又は認知障害などが挙げられる。物質乱用に関連する症候群、障害又は疾患としては、薬物乱用、薬物禁断症状、アルコール乱用、アルコール禁断症状、ニコチン禁断症状、コカイン乱用、コカイン禁断症状、ヘロイン乱用、ヘロイン禁断症状などが挙げられる。学習、認知又は記憶に関連する症候群、障害又は疾患としては、加齢、疾患、薬剤の副作用(有害事象)などの結果としての記憶喪失又は障害が挙げられる。
【0168】
筋痙攣症候群、障害又は疾患としては、多発性硬化症、脳性麻痺などが挙げられる。移動活動及び運動症候群、障害又は疾患としては、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症、てんかんなどが挙げられる。腸に関連する症候群、障害又は疾患としては、腸運動障害に関連する障害(疼痛、下痢若しくは便秘を伴う又は伴わない)、過敏性腸症候群(及び腸運動障害などの他の形態)、炎症性腸疾患(例えば潰瘍性大腸炎、クローン病など)及び小児脂肪便症が挙げられる。呼吸に関連する症候群、障害又は疾患としては、慢性肺閉塞障害、気腫、喘息、気管支炎などなどが挙げられる。免疫又は炎症に関連する症候群、障害又は疾患としては、アレルギー、関節リウマチ、皮膚炎、自己免疫疾患、免疫不全症、慢性神経障害性疼痛などが挙げられる。
【0169】
細胞増殖に関連する症候群、障害又は疾患としては、がん、例えば、限定するものではないが、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、及び腎細胞癌などが挙げられる。疼痛に関連する症候群、障害又は疾患としては、中枢及び末梢経路媒介性疼痛、骨及び関節痛、偏頭痛に関連する疼痛、がん疼痛、生理痛、陣痛などが挙げられる。神経変性に関連する症候群、障害又は疾患としては、パーキンソン病、多発性硬化症、てんかん、虚血、又は外傷性の頭若しくは脳損傷、脳炎症、目の損傷若しくは脳卒中に付随する二次的な生化学的損傷などが挙げられる。
【0170】
アンタゴニスト活性に基づいて、本開示の化合物は、CB1受容体媒介性疾患、例えば、統合失調症を含む精神病、不安障害、ストレス、抑うつ、てんかん、神経変性障害、脊髄小脳障害、認知障害、頭蓋外傷、パニック発作、末梢ニューロパシー、緑内障、偏頭痛、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、レイノー症候群、振せん、強迫性障害(OCD)、健忘症、老人性痴呆、胸腺障害、ツーレット症候群、遅発性ジスキネシア、双極性障害、がん、薬物誘発性ジスキネシア、失調症、敗血症性ショック、出血性ショック、低血圧症、不眠症、炎症を含む免疫学的疾患、多発性硬化症、嘔吐、下痢、喘息、食欲障害、例えば過食拒食症、食欲不振など、肥満症、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、記憶障害、泌尿器障害、心血管障害、不妊障害、感染症、髄鞘脱落関連疾患、神経炎、ウィルス性脳炎、脳血管事故、肝硬変、又は腸通過障害を含む胃腸管障害の予防及び/又は処置のための薬剤として有用であり得る。加えて、本開示の化合物は、物質依存症の処置のための薬剤として使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、本開示の化合物は、慢性処置、アルコール依存又は薬物乱用(例えば、オピオイド、バルビツール酸塩、マリファナ、コカイン、ヘロイン、アンフェタミン、フェンシクリジン、幻覚誘発剤、ベンゾジアゼピン化合物など)からの禁断症状を処置するために使用され得る。さらに、本開示の化合物は、鎮痛薬又は麻酔薬などの鎮痛活性を増強するための薬剤として、又は禁煙(喫煙若しくはニコチン依存からの禁断症状)のための薬剤として有用であり得る。
【0171】
したがって、いくつかの実施形態において、本開示の主題は、それを必要とする対象においてCB1R媒介性疾患又は状態を処置する方法であって、対象に、治療有効量の式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、若しくは(IIIa)のうちの1つ以上の化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又はその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。
【0172】
本開示の主題の方法に関して、好ましい対象は脊椎動物対象である。好ましい脊椎動物は温血であり、好ましい温血脊椎動物は哺乳動物である。本開示の方法により処置される対象は、望ましくはヒトであるが、本開示の主題の原理は、「対象」という用語に含まれる全ての脊椎動物種に関して効果を示すことは理解されるべきである。この文脈において、脊椎動物は、CB1R媒介性状態の処置が望ましい任意の脊椎動物種であることが理解される。本明細書で使用される場合、「対象」という用語には、ヒト及び動物対象の両方が含まれる。したがって、獣医学上の治療的使用が本開示の主題に従って提供される。
【0173】
したがって、本開示の主題は、哺乳動物、例えばヒト、及び絶滅の危機に瀕しているために重要な哺乳動物、例えばシベリアトラ;経済的に重要な動物、例えば、ヒトによる消費のために農場で飼育される動物;並びに/又はヒトにとって社会的に重要な動物、例えば、ペットとして若しくは動物園で飼育されている動物の処置を提供する。そのような動物の例としては、限定するものではないが、肉食動物、例えばネコ及びイヌ;ブタ(pig)、ブタ(hog)、及びイノシシを含むブタ(swine);反芻動物及び/又は有蹄動物、例えば、ウシ(cattle)、ウシ(oxen)、ヒツジ、キリン、シカ、ヤギ、バイソン、及びラクダ;並びにウマが挙げられる。また提供されるのは、鳥類の処置であり、絶滅の危機に瀕している及び/又は動物園で飼育されている種類の鳥類、並びに家禽、より詳細には家畜化した家禽、すなわち、飼鳥類、例えばシチメンチョウ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロチョウなどの処置が含まれ、それらはまた、ヒトにとって経済的に重要である。したがって、また提供されるのは、限定するものではないが、家畜化したブタ、反芻動物、有蹄動物、ウマ(競走馬も含む)、家禽などを含む家畜の処置である。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
【0174】
いくつかの実施形態において、CB1R媒介性疾患又は状態は、限定するものではないが、薬物依存症(例えば、アルコール、タバコ又は他の物質依存症)、肥満症、がん(例えば、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、腎細胞癌、又は線維形成性小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors))、疼痛(例えば、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛(meropathic pain)、炎症性疼痛)、女性不妊症、記憶喪失、認知機能障害、パーキンソン病、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、トゥーレット症候群、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、低血圧、麻痺性イレウスにおける腸運動低下、炎症、骨粗鬆症、高コレステロール血症、異脂肪血症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、抑うつ及びその他の気分障害、胃腸障害、並びに代謝障害を含む群から選択される。
【0175】
不安の処置は、例えば、不安障害、例えば、限定するものではないが、全般性不安障害(GAD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、パニック障害、社会恐怖症、広場恐怖症、又はその他のさらに特定の恐怖症の処置を含み得る。摂食障害としては、限定するものではないが、食欲不振、食欲異常亢進、及び過食症が挙げられる。気分障害としては、限定するものではないが、躁うつ病(双極性障害)、大うつ病、及び産後うつ病が挙げられる。認知機能障害としては、障害、例えば、認知症、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症及び自閉症スペクトラム障害(ASD)、ダウン症候群、外傷性脳損傷(TBI)、失読症などが挙げられる。アルコール依存症及び物質乱用に関連する障害は、アルコール、ニコチン、又はその他の薬物(例えば、アヘン剤(例えば、ヘロイン)、カンナビノイド、吸入剤並びに精神刺激薬、例えばコカイン、アンフェタミン及びメタンフェタミン)に対する乱用及び/又は依存症を含み得る。
【0176】
より詳細には、CB1Rにおける生物学的活性又はCB1Rを介したシグナル伝達の阻害が望ましい疾患又は状態としては、限定するものではないが、肥満症、アルコール依存症、並びにその他の物質乱用及び/又は依存症に関連する障害が挙げられる。したがって、いくつかの実施形態において、本開示の主題は、それを必要とする対象において肥満症を処置する方法であって、対象に、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、若しくは(IIIa)のうちの1つの化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又はその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
【0177】
さらなる例として、本開示のCB1Rアロステリック調節因子は、物質使用、乱用及び/又は依存症(薬物、アルコール及びニコチン依存症を含む)、本明細書で例示した物質乱用及び依存症に関連する依存行動及び症状及び状態の処置において用途を見出すことができる。いくつかの実施形態において、依存症は、ニコチン、エタノール、コカイン、オピオイド、アンフェタミン、マリファナ、又は合成カンナビノイドアゴニストのうちの少なくとも1つに対するものである。
【0178】
物質、例えばアルコール、アヘン剤、カンナビノイド、ニコチン、マリファナ、及び精神刺激薬に対する依存症は、依存者により示されるいくつかの有害又はネガティブな行動に典型的に関連しており、これらの行動は、再発を悪化させ、長引かせ、又は物質の使用若しくは乱用に誘導し、依存症を強化し、又は悪化させ、又は再発を依存症及び依存行動パターンに誘導する役割を果たし得る。物質使用又は依存症に関連するネガティブな行動のその他の例としては、不安、不快気分、ストレス反応性、及びキュー反応性が挙げられる。アルコール依存症の1つの特定の問題は、物質依存症全般と同様に、障害の慢性的な再発性である。この行動パターンは、げっ歯類において効果的にモデル化することができ、多くの研究によって、薬物プライミングの能力、心理的ストレス、或いは消去後、その後の薬物報酬が非存在であっても薬物探索行動を復活させる薬物入手可能性に以前関連していたキューの再提示が実証されている。
【0179】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、物質乱用及び/若しくは依存症、依存行動、又は物質乱用及び/若しくは依存症に関連する症状、行動、若しくは状態の予防又は阻害のための方法であって、それを必要とする対象に、有効量の本開示のCB1Rアロステリック調節因子化合物(すなわち、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、若しくは(IIIa)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物)、又はそのような化合物を含む薬学的に許容される組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
【0180】
いくつかの実施形態において、物質乱用及び/又は依存症に関連する行動は、物質使用(すなわち、自己投与)及び/又は物質探索行動を含む。いくつかの実施形態において、物質乱用及び/又は依存症は、アルコール乱用及び/又は依存症(すなわち、アルコール依存症)を含む。いくつかの実施形態において、物質乱用及び/又は依存症は、ニコチン乱用及び/又は依存症を含む。いくつかの実施形態において、物質乱用及び/又は依存症は、アヘン剤乱用及び/又は依存症を含む。いくつかの実施形態において、物質乱用又は依存症に関連する行動は、再発である。
【0181】
いくつかの実施形態において、本開示の主題の方法のうちの1つで投与される化合物は、式(II)、式(IIa)、式(III)、又は式(IIIa)の化合物である。いくつかの実施形態において、化合物は、7、9、10~15、17~35、44~48、51、54、55、59~75及び79から選択される。いくつかの実施形態において、化合物は、11~14、18~23、25、29、30~35、44、45、48、60、62、64、65、66、68、及び74から選択される。いくつかの実施形態において、化合物は、11、20、21、31、68、及び74から選択される。いくつかの実施形態において、化合物は、9、11、又は14以外である。
【0182】
本明細書で開示される化合物の有効量は、顕著な効果、例えば、限定するものではないが、アルコール又は別の乱用物質の自己投与の低減又は停止、体重減少、体重増加の欠如などを生じさせるのに十分な量を含む。本開示の主題の治療化合物における活性化合物の実際の投与量レベルは、特定の対象及び/又は用途に対して所望の治療応答を達成するのに有効な活性化合物の量を投与するために変動させることができる。好ましくは、最小用量を投与し、用量を、用量制限毒性の非存在下で最小有効量まで段階的に増加させる。治療有効用量の決定及び調整、並びにそのような調整をいつどのように行うかの評価は、当業者に公知である。
【0183】
化合物の治療有効量は、いくつかの因子に依存し得る。例えば、対象の種、年齢、及び体重、治療を必要とする正確な状態及びその重症度、製剤の性質、並びに投与経路は全て、考慮され得る因子である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、約0.1~約100mg/kg対象の体重/日の範囲である。いくつかの実施形態において、治療有効量は、約0.1~約20mg/kg体重/日の範囲である。したがって、70kgの成体哺乳動物について、1日当たりの実際量の一例は、約10~約2000mgの間である。この量は、1日当たり単回用量で投与することができ、又は1日総用量が同じになるように1日当たり数回(例えば、2、3、4、又は5回)の分割用量で投与することができる。その塩又は溶媒和物の有効量は、化合物自体の有効量の割合として決定することができる。
【0184】
本開示の主題の化合物はまた、上記疾患/障害の処置のための補助的、付加的又は補足的な療法としても有用であり得る。前記補助的、付加的又は補足的な療法は、示された状態の処置のための1つ以上の追加の治療剤、例えば、1つ以上の公知の抗うつ剤、抗精神病剤又は不安緩解剤の投与を既に受けた、投与を受けている、又は投与を受けることになる対象への、本開示の主題の化合物の同時又は逐次投与を意味する。
【0185】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、活性治療物質として使用するための式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)又は(IIIa)の化合物を提供する。いくつかの実施形態において、化合物は、CB1Rにより媒介される疾患の処置において使用するためのものである。いくつかの実施形態において、本開示の主題は、CB1Rにより媒介される疾患の処置のための医薬の調製のための、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、又は(IIIa)の化合物の使用を提供する。
【0186】
いくつかの実施形態において、本開示の主題は、CB1Rの活性を調節する方法であって、CB1Rを含む試料を、式(I)、(Ia)、(II)、(IIa)、(III)、若しくは(IIIa)のうちの1つの化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、又はその医薬組成物と接触させることを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態において、試料はex vivo試料である。いくつかの実施形態において、試料は、生体液、例えば血漿、脳脊髄液、唾液を含む。いくつかの実施形態において、試料は、器官、組織、細胞又は細胞抽出物を含む。いくつかの実施形態において、試料は対象由来のものである。いくつかの実施形態において、方法は、試料を、第2の化合物、例えば、CB1Rアゴニスト又はアンタゴニスト活性を有する、又は有する疑いのある化合物と接触させることをさらに含み得る。
【0187】
VI.尿素誘導体を調製する方法
本開示のアンタゴニストは、当技術分野で公知の標準的な合成方法を使用して調製することができる。例えば、化合物は、本明細書で以下に記載される方法、又は本開示に基づいて当業者に明らかとなるその変法により作製することができる。必要に応じて、当技術分野で公知の保護基を、化合物の合成中に利用することができる。
【0188】
一般に、本開示の尿素系化合物は、アミン(例えば、式(I)の化合物の右側を表す、すなわち、L1基及びR6基を表す)とイソシアネート(例えば、分子の左側を表す)とのカップリングにより調製することができる。例えば、本開示の化合物のいくつかは、式(I)のL1-R6基のアミン誘導体を4-クロロフェニルイソシアネートとカップリングさせることにより調製することができる。代替的に、尿素は、アミンとアシルアジドとのクルチウス反応により調製することができ、アシルアジド自体は、酸塩化物又は無水物をアジ化ナトリウム又はトリメチルシリルアジドと反応させることにより調製することができる。いくつかの実施形態において、尿素の右側を表すアミンは、商業的供給源から購入することができる。いくつかの実施形態において、アミンは、例えば、鈴木カップリング反応(例えば、ハロゲン化アリールを、Pd(0)触媒、例えばPd(PPh3)4の存在下、アリールボロン酸と反応させる)、又は式(I)の化合物のL1基及びR6基の前駆体の別の好適なカップリング反応により調製することができる。いくつかの実施形態において、カップリングパートナーのうちの1つはニトロ基を含み、これを好適な還元剤(例えば、ラネーニッケル)とのカップリング反応後に還元して、アミノ基を得ることができる。以下のスキーム3~7は、異なるL1基を有する式(I)の化合物の合成を示す。当業者に理解されるように、これらのスキームは、他の出発材料を使用することにより、追加の化合物を調製するように適合させることができる。
【0189】
より詳細には、化合物6は、L1が置換アリーレンである式(I)の例示的な化合物であり、2-ブロモ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジンから以下のスキーム3に示す通りに調製した。German et al., J. Med. Chem. 2014, 57, 7758-7769を参照されたい。2-ブロモ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジンを4-メトキシ-3-ニトロ-フェニルボロン酸との鈴木カップリングに供して、ニトロ化合物85を得、その後、これをラネー-ニッケル及びヒドラジンにより還元して、アミン86を得た。次いで、尿素6を、86と4-クロロフェニルイソシアネートとのカップリングにより得た。中心置換フェニル環を有する追加の化合物は、4-メトキシ-3-ニトロ-フェニルボロン酸を別のニトロ-フェニルボロン酸で置き換えることにより、及び/又は2-ブロモ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジンを別のハロゲン化アリールで置き換えることにより調製することができる。
【0190】
【0191】
スキーム3.化合物6の合成。試薬及び条件:a)4-メトキシ-3-ニトロ-フェニルボロン酸、Pd(PPh3)4、NaHCO3水溶液、DME、還流、16時間 b)N2H4.H2O、ラネー-Ni、EtOH、60℃、1時間 c)4-ClPhNCO、CHCl3、60℃、16時間。
【0192】
中心ピリジニル環を含む化合物7~10を、以下のスキーム4に示す通りに調製した。スキーム4に示す通り、対応するブロモピリジンアミンをフェニルボロン酸との鈴木カップリングに供して、中間体87~90を得、その後、これを4-クロロフェニルイソシアネートとカップリングさせて、化合物7~10を得た。中心ピリジニル環を有する追加の化合物は、他の置換フェニルボロン酸及び/又はさらなる置換ブロモ-アミノピリジンを使用して、類似の方法で作製することができる。
【0193】
【0194】
スキーム4.化合物7~10の合成。試薬及び条件:a)フェニルボロン酸、Pd(PPh3)4、NaHCO3水溶液、DME、還流、16時間 b)4-ClPhNCO、CHCl3、60℃、16時間。
【0195】
チオフェニル-及びシクロプロピル-含有化合物は、以下のスキーム5において例示的な化合物12、13、15、及び16について示すものと同様の経路に従って調製することができる。スキーム5に示す通り、ブロモチオフェンカルボン酸をフェニルボロン酸との鈴木カップリングに供して、中間体91及び92を得た。最終生成物12及び13は、ジフェニルホスホリルアジドの存在下、4-クロロフェニルアミンとのクルチウス転位(Kulkarni et al., J. Org. Chem. 2017, 82, 992-999を参照されたい)によるそれぞれカルボン酸91及び92のマイクロ波支援カップリングにより得た。同様に、シクロプロペニル化合物15及び16を、それぞれ対応するcis-又はtrans-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸及び4-クロロフェニルアミンのクルチウス転位反応から得た。ここでも、中心チオフェニル又はシクロプロペニル基を有する追加の化合物は、置換フェニルボロン酸及び/又は他のハロフェニルアミンを使用することにより調製することができる。
【0196】
【0197】
スキーム5.化合物12、13、15、及び16の合成。試薬及び条件:a)フェニルボロン酸、Pd(PPh3)4、NaHCO3水溶液、DME、還流、16時間 b)4-ClPhNH2、DPPA、Et3N、トルエン、mw、100℃、5分。
【0198】
2-ブロモ-5-ニトロチアゾールとフェニルボロン酸との間の鈴木カップリングでは、チアゾール中間体93を得られなかった。したがって、中心チアゾール基を有する化合物のチアゾール環を形成するための異なる経路を探索した。中心チアゾール基を有する化合物は、例示的なチアゾール化合物14について示すものと同様の方法で調製することができる。以下のスキーム6を参照されたい。フェニルアセトアルデヒドを臭素で処理して、2-ブロモ-2-フェニルアセトアルデヒドを得、これをチオ尿素による環化に供して、中間体93を得た。Guo and Yan, Eur. J. Inorg. Chem. 2010, 1267-1274を参照されたい。93と4-クロロフェニルイソシアネートとのカップリングにより、14を得た。追加のチアゾール-含有化合物は、フェニルアセトアルデヒドをアリール-置換フェニルアセトアルデヒドで置き換えることにより調製することができる。
【0199】
【0200】
スキーム6.化合物14の合成。試薬及び条件:a)臭素、DCM、-10℃、30分、次いで還流、16時間 b)チオ尿素、EtOH、還流、8時間 c)4-ClPhNCO、CHCl3、60℃、16時間。
【0201】
ピペリジン化合物は、例示的なピペリジン化合物17について以下のスキーム7に示す通りに調製することができる。(R)-3-(Boc-アミノ)ピペリジンとフェニルボロン酸との間の銅触媒カップリングにより、中間体94を得た。Boc保護基の除去の結果、アミン95を得、その後、これを4-クロロフェニルイソシアネートとのカップリングに供して、化合物17を得た。
【0202】
【0203】
スキーム7.化合物17の合成。試薬及び条件:a)PhB(OH)2、Cu(OAc)2、Et3N、DCM、60℃、72時間 b)4N HCl/1,4-ジオキサン、室温、1時間 c)4-ClPhNCO、CHCl3、60℃、16時間。
【0204】
5-フェニル-チオフェン-2-イル類似体を調製するために利用する標準的な手順を、以下のスキーム8に示す。2-ブロモ-5-ニトロチオフェンと置換フェニルボロン酸との間の鈴木カップリングから出発して、ニトロ中間体96~113及び140を得、これらをラネー-Ni及びヒドラジンにより還元して、アミン114~131及び141を得た。これらのアミンと4-クロロフェニルイソシアネートとのカップリングにより、化合物11、及び18~35を得た。
【0205】
【0206】
スキーム8.化合物11及び18~35の合成。試薬及び条件:a)対応するフェニルボロン酸、Pd(PPh3)4、NaHCO3水溶液、DME、還流、16時間 b)N2H4.H2O、ラネー-Ni、EtOH、60℃、1時間 c)4-ClPhNCO、CHCl3、60℃、16時間。
【0207】
中心環が脂肪族基により置き換えられている化合物、例えば、例示的な化合物36~39及び41~84は、以下のスキーム9に示す通り、対応する脂肪族第1級アミンを4-クロロフェニルイソシアネートにカップリングさせることにより得た。第1級アミンは、商業的供給業者から購入するか、又はスキーム9に示す通りに調製した。カルボキサミド132は、trans-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸とアンモニアとのアミドカップリングから調製した。アミン133~135は、ボランジメチルスルフィドによる対応するベンゾニトリル又はカルボキサミドの還元から調製した。代替的に、アミン136及び137は、THF中LiAlH4による対応する置換ベンゾニトリルの還元から得た。
【0208】
40を調製するために、臭化ベンジルによるイソ酪酸メチルのエノレートアニオンのアルキル化により、中間体138を得、これを加水分解して、酸139を得、これを、ジフェニルホスホリルアジドの存在下、4-クロロフェニルアミンとのクルチウス転位(Kulkarni et al., J. Org. Chem. 2017, 82, 992-999を参照されたい)によるマイクロ波支援カップリングに供して、化合物40を得た。
【0209】
【0210】
スキーム9.化合物36~84の合成。試薬及び条件:a)(i)BH3.Me2S、THF、0℃~室温、16時間 (ii)2N HCl/Et2O、室温 b)(i)COCl2、DCM、DMF、室温、3時間 (ii)NH4OH 28%水溶液、MeCN、室温、16時間 c)LiAlH4、AlCl3、THF、室温、16時間 d)対応するアミン、CHCl3、60℃、16時間 e)(i)LDA、THF、-78℃、1時間 (ii)BnBr、-78℃、2時間 f)LiOH、MeOH、H2O、室温、3時間 g)4-ClPhNH2、DPPA、Et3N、トルエン、mw、100℃、5分。
【実施例】
【0211】
本開示の主題の代表的な実施形態を実施するための当業者への手引きを提供するために、以下の実施例を含めた。本開示及び当業者の一般的なレベルに照らして、当業者は、以下の実施例が例示のみを意図され、本開示の主題の範囲から逸脱することなく、無数の変更、変形形態及び修正を採用することができることを諒解することができる。
【0212】
[実施例1]
CB1アロステリック調節因子の合成
全ての溶媒及び化学物質は試薬グレードであった。別途言及されない限り、全ての試薬及び溶媒は販売業者から購入し、受け取ったまま使用した。フラッシュカラムクロマトグラフィーを、Teledyne ISCO COMBIFLASH(商標)Rfシステム(Teledyne ISCO Co.、Lincoln、Nebraska、United States of America)上で、充填カラムを使用して行った。使用した溶媒には、ヘキサン、酢酸エチル(EtOAc)、ジクロロメタン及びメタノールが挙げられる。化合物の純度及び特徴付けは、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、質量分析法(MS)及び核磁気共鳴(NMR)分析の組合せにより確立した。1H及び13C NMRスペクトルを、Bruker Avance DPX-300(300 MHz)分光計(Bruker Corporation、Billerica、Massachusetts、United States of America)上で記録し、テトラメチルシラン(TMS)(0.00ppm)又は内部標準としての溶媒ピークを有するCDCl3、DMSO-d6若しくはCD3OD中で決定した。化学シフトを基準シグナルに対するppm単位で報告し、結合定数(J)値をヘルツ(Hz)単位で報告する。TLCをEMDプレコートシリカゲル 60 F254プレート(MilliporeSigma、Merck KGH、Darmstadt、Germany)上で行い、スポットをUV光又はヨウ素染色を用いて可視化した。名目上の質量スペクトルを、Agilent 1260 Infinity IIシステム(エレクトロスプレーイオン化(ESI))(Agilent Technologies、Santa Clara、California、United States of America)を使用して得た。高分解能質量スペクトルを、Agilent 1290 Infinity UHPLC-6230 TOFシステム(ESI)(Agilent Technologies、Santa Clara、California、United States of America)を使用して得た。全ての最終化合物は、Agilent ZORBAX(商標)SB-フェニル、2.1mm×150mm、5μmカラム(Agilent Technologies、Santa Clara、California、United States of America)を使用するAgilent 1100システム上で1mL/分での15分の5~95%溶媒Bの勾配溶離、続けて10分の95%溶媒B(溶媒A、0.1%TFAを有する水;溶媒B、0.1%TFA及び5%水を有するアセトニトリル、吸光度を220及び280nmでモニタリングした)を使用するHPLCにより決定される場合、95%を超えて純粋であった。
【0213】
一般手順A.ジメトキシエタン(0.1M)中の臭化アリール(1当量)、ボロン酸(1.1当量)の混合物に、1M NaHCO3水溶液(3当量)、続けてPd(Ph3)4(0.075当量)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で終夜還流した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3溶液及びブラインで洗浄した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)、所望の生成物を得た。
【0214】
2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン(85)を、2-ブロモ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン(0.30g、1.32mmol、Germanら、J. Med. Chem. 2014年、57巻、7758~7769頁)及び4-メトキシ-3-ニトロフェニルボロン酸(0.29g、1.45mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.12g、30%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.23 (dd, J = 1.22, 8.76 Hz, 1H), 7.46 - 7.56 (m, 1H), 7.13 (d, J = 8.85 Hz, 1H), 6.91 - 7.00 (m, 2H), 6.34 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 3.54 (t, J = 6.50 Hz, 4H), 1.99 - 2.07 (m, 4H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 300.1; 実測値: 300.4.
【0215】
4-フェニルピリジン-2-アミン(87)をフェニルボロン酸(0.10g、0.58mmol)及び4-ブロモピリジン-2-アミン(0.08g、0.64mmol)から一般手順Aに従って白色固体として調製した(0.09g、89%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.12 (d, J = 5.27 Hz, 1H), 7.62 - 7.73 (m, 2H), 7.51 - 7.61 (m, 3H), 7.38 - 7.49 (m, 5H), 6.88 (d, J = 5.27 Hz, 1H), 6.70 (s, 1H), 4.57 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 171.1; 実測値: 171.1.
【0216】
6-フェニルピリジン-2-アミン(88)を6-ブロモピリジン-2-アミン(0.10g、0.58mmol)及びフェニルボロン酸(0.08g、0.64mmol)から一般手順Aに従って黄色の液体として調製した(0.10g、79%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.92 (dd, J = 1.22, 8.19 Hz, 2H), 7.32 - 7.52 (m, 4H), 7.07 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.43 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 4.55 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 171.1; 実測値: 171.2.
【0217】
5-フェニルピリジン-3-アミン(89)を5-ブロモピリジン-3-アミン(0.10g、0.58mmol)及びフェニルボロン酸(0.08g、0.64mmol)から一般手順Aに従って白色固体として調製した(0.10g、60%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.24 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.45 Hz, 1H), 7.62 - 7.71 (m, 3H), 7.42 - 7.47 (m, 3H), 7.15 (dd, J = 1.88, 2.64 Hz, 1H), 3.89 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 171.1; 実測値: 171.0.
【0218】
2-フェニルピリジン-4-アミン(90)を2-ブロモピリジン-4-アミン(0.10g、0.58mmol)及びフェニルボロン酸(0.08g、0.64mmol)から一般手順Aに従って黄色の液体として調製した(0.04g、44%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30 (d, J = 5.46 Hz, 1H), 7.91 (s, 2H), 7.32 - 7.49 (m, 3H), 6.93 (s, 1H), 6.47 (dd, J = 2.17, 5.56 Hz, 1H), 4.25 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 171.1; 実測値: 171.2.
【0219】
2-ニトロ-5-フェニルチオフェン(140)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.20g、0.96mmol)フェニルボロン酸(0.13g、1.06mmol)から一般手順Aに従って黄色の液体として調製した(0.06g、28%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.91 (d, J = 4.10 Hz, 1H), 7.61-7.64 (m, 2H), 7.42-7.48 (m, 3H), 7.24 (d, J = 5.20 Hz, 1H) ppm. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 203.1; 実測値: 203.3.
【0220】
2-(4-フルオロフェニル)-5-ニトロチオフェン(96)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.20g、0.96mmol)及び4-フルオロフェニルボロン酸(0.15g、1.06mmol)から一般手順Aに従って白色固体として調製した(0.03g、12%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.62 (dd, J = 5.18, 8.76 Hz, 2H), 7.11 - 7.21 (m, 3H).
【0221】
2-(3-フルオロフェニル)-5-ニトロチオフェン(97)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-フルオロフェニルボロン酸(0.15g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.10g、45%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.39 - 7.49 (m, 2H), 7.29 - 7.36 (m, 1H), 7.25 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.09 - 7.18 (m, 1H).
【0222】
2-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-ニトロチオフェン(98)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び2,4-フルオロフェニルボロン酸(0.20g、1.0mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.07g、29%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.93 (d, J = 0.75 Hz, 1H), 7.64 (dt, J = 6.03, 8.85 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 6.93 - 7.05 (m, 2H).
【0223】
2-(2-クロロフェニル)-5-ニトロチオフェン(99)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び2-クロロフェニルボロン酸(0.21g、1.0mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.08g、33%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.92 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.50 - 7.57 (m, 2H), 7.34 - 7.40 (m, 2H), 7.29 (d, J = 4.33 Hz, 1H).
【0224】
2-(3-クロロフェニル)-5-ニトロチオフェン(100)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-クロロフェニルボロン酸(0.17g、1.0mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.09g、38%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.59 - 7.63 (m, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 1H), 7.38 - 7.44 (m, 2H), 7.23 - 7.27 (m, 1H).
【0225】
2-(4-クロロフェニル)-5-ニトロチオフェン(101)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び4-クロロフェニルボロン酸(0.17g、1.0mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.09g、38%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.54 - 7.59 (m, 2H), 7.41 - 7.46 (m, 2H), 7.22 (d, J = 4.33 Hz, 1H).
【0226】
2-(3,4-ジクロロフェニル)-5-ニトロチオフェン(102)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.20g、1mmol)及び2,4-ジクロロフェニルボロン酸(0.20g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.02g、8%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.43 - 7.47 (m, 1H), 7.24 (d, J = 4.33 Hz, 1H).
【0227】
2-(3,5-ジクロロフェニル)-5-ニトロチオフェン(103)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3,5-ジクロロフェニルボロン酸(0.21g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.05g、16%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.89 - 7.94 (m, 1H), 7.50 (br. s., 2H), 7.40 - 7.45 (m, 1H), 7.24 - 7.29 (m, 1H).
【0228】
1-[3-(5-ニトロチオフェン-2-イル)フェニル]エタン-1-オン(104)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(0.20g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.09g、40%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.22 (s, 1H), 8.00 (d, J = 6.59 Hz, 1H), 7.91 - 7.96 (m, 1H), 7.77 - 7.86 (m, 1H), 7.53 - 7.63 (m, 1H), 7.23 - 7.37 (m, 2H), 2.67 (s, 3H).
【0229】
メチル 3-(5-ニトロチオフェン-2-イル)ベンゾエート(105)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-アセトキシフェニルボロン酸(0.18g、1.1mmol)から一般手順Aに従って赤色の固体として調製した(0.09g、33%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30 (s, 1H), 8.10 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.91 - 7.96 (m, 1H), 7.81 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.51 - 7.59 (m, 1H), 7.33 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H).
【0230】
2-(3-メタンスルホニルフェニル)-5-ニトロチオフェン(106)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(0.22g、1.1mmol)から一般手順Aに従って赤色の固体として調製した(0.08g、28%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.20 (t, J = 1.60 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.66 - 7.73 (m, 1H), 7.37 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 3.12 (s, 3H).
【0231】
2-(2-メトキシフェニル)-5-ニトロチオフェン(107)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び2-メトキシフェニルボロン酸(0.17g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.20g、85%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 4.52 Hz, 1H), 7.73 (dd, J = 1.22, 7.82 Hz, 1H), 7.38 - 7.44 (m, 2H), 7.01 - 7.11 (m, 2H), 4.01 (s, 3H).
【0232】
2-(3-メトキシフェニル)-5-ニトロチオフェン(108)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-メトキシフェニルボロン酸(0.17g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.15g、66%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.31 - 7.35 (m, 1H), 7.18 - 7.25 (m, 2H), 7.13 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 1.98, 8.19 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H).
【0233】
2-(4-メトキシフェニル)-5-ニトロチオフェン(109)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び4-メトキシフェニルボロン酸(0.17g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.15g、80%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.85 - 7.91 (m, 1H), 7.57 (d, J = 8.10 Hz, 2H), 7.10 - 7.17 (m, 1H), 6.97 (d, J = 6.41 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H).
【0234】
2-(3-メチルフェニル)-5-ニトロチオフェン(110)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-メチルフェニルボロン酸(0.17g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.08g、35%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.41 - 7.46 (m, 2H), 7.34 (t, J = 7.82 Hz, 1H), 7.21 - 7.27 (m, 2H), 2.42 (s, 3H).
【0235】
N,N-ジメチル-3-(5-ニトロチオフェン-2-イル)アニリン(111)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-(N,N-ジメチルアミノ)フェニルボロン酸(0.18g、1.1mmol)から一般手順Aに従って橙色の固体として調製した(0.06g、26%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 7.25 - 7.32 (m, 1H), 7.21 (d, J = 4.33 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.86 (s, 1H), 6.78 (dd, J = 1.88, 8.29 Hz, 1H), 3.01 (s, 6H).
【0236】
3-(5-ニトロチオフェン-2-イル)ピリジン(112)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び3-ピリジルボロン酸(0.14g、1.1mmol)から一般手順Aに従って橙色の固体として調製した(0.07g、34%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.92 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 8.68 (d, J = 3.96 Hz, 1H), 7.89 - 7.97 (m, 2H), 7.42 (dd, J = 4.90, 7.91 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 4.14 Hz, 1H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 207.1; 実測値: 207.1.
【0237】
4-(5-ニトロチオフェン-2-イル)ピリジン(113)を2-ブロモ-5-ニトロチオフェン(0.21g、1mmol)及び4-ピリジルボロン酸(0.14g、1.1mmol)から一般手順Aに従って黄色の固体として調製した(0.07g、17%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.69 - 8.76 (m, 2H), 7.95 (d, J = 4.14 Hz, 1H), 7.48 - 7.54 (m, 2H), 7.43 (d, J = 4.33 Hz, 1H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 207.1; 実測値: 207.2.
【0238】
一般手順B.エタノール(0.1M)中のニトロベンゼン誘導体(1当量)の溶液にヒドラジン水和物(15当量)を添加した。反応物を50℃で15分撹拌し、水中の過剰のラネーニッケルスラリー(1.2当量)をゆっくりと添加した。1時間後、発泡が終了し、混合物を室温に冷却し、セライトを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を精製することなく次のステップに使用するか、またはカラムクロマトグラフィーにより精製して(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)所望の生成物を得た。
【0239】
2-メトキシ-5-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アニリン(86)を85(0.12g、0.4mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.10g、93%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.49 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.44 - 7.48 (m, 1H), 7.39 - 7.43 (m, 1H), 6.92 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 8.29 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.84 (br. s., 2H), 3.54 (t, J = 6.59 Hz, 4H), 2.00 (t, J = 6.59 Hz, 4H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 270.1; 実測値: 270.3.
【0240】
5-フェニルチオフェン-2-アミン(141)を140(0.06g、0.3mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.05g、96%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.46 (s, 2H), 7.31 (d, J = 15.26 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.93 (s, 1H), 6.15 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.82 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 176.1; 実測値: 176.1.
【0241】
5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-アミン(114)を96(0.03g、0.12mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.01g、36%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.34 - 7.46 (m, 2H), 6.95 - 7.07 (m, 2H), 6.83 (d, J = 2.45 Hz, 1H), 6.11 - 6.19 (m, 1H), 3.82 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 194.1; 実測値: 194.2.
【0242】
5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-アミン(115)を97(0.10g、0.45mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.07g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.24 (d, J = 9.42 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 9.80 Hz, 1H), 6.91 - 7.00 (m, 1H), 6.80 - 6.90 (m, 1H), 6.10 - 6.20 (m, 1H), 3.88 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 194.1; 実測値: 194.3.
【0243】
5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-アミン(116)を98(0.07g、0.68mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.03g、49%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.41 (dt, J = 6.41, 8.57 Hz, 15H), 7.01 (dd, J = 1.13, 3.77 Hz, 14H), 6.79 - 6.90 (m, 29H), 6.17 (d, J = 3.77 Hz, 14H), 3.88 (br. s., 28H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 212.1; 実測値: 212.1.
【0244】
5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-アミン(117)を99(0.08g、0.33mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.04g、56%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.45 (dd, J = 1.51, 7.72 Hz, 1H), 7.41 (dd, J = 1.32, 7.72 Hz, 1H), 7.19 - 7.24 (m, 1H), 7.16 (dd, J = 1.51, 7.54 Hz, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.19 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.87 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 210.1; 実測値: 210.1.
【0245】
5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-アミン(118)を100(0.09g、0.38mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.04g、20%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.42 (t, J = 1.70 Hz, 1H), 7.28 - 7.34 (m, 1H), 7.19 - 7.24 (m, 1H), 7.09 - 7.16 (m, 1H), 6.94 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.89 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 210.0; 実測値: 210.1.
【0246】
5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-アミン(119)を101(0.10g、0.40mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.03g、29%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.33 - 7.40 (m, 2H), 7.23 - 7.30 (m, 2H), 6.90 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 3.58 Hz, 1H), 3.86 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 210.0; 実測値: 210.2.
【0247】
5-(2,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-アミン(120)を102(0.02g、0.07mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.01g、36%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.50 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.33 - 7.39 (m, 1H), 7.23 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.91 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 244.0; 実測値: 244.0.
【0248】
5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-アミン(121)を103(0.05g、0.16mmol)から一般手順Bに従って淡黄色の固体として調製した(0.01g、38%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.29 (d, J = 1.70 Hz, 2H), 7.13 (s, 1H), 6.95 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.14 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.95 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 244.0; 実測値: 244.1.
【0249】
1-[3-(5-アミノチオフェン-2-イル)フェニル]エタン-1-オン(122)を104(0.10g、0.40mmol)から一般手順Bに従って黄色の固体として調製した(0.06g、68%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.99 - 8.05 (m, 1H), 7.74 (d, J = 6.40 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 5.84 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 6.96 - 7.05 (m, 1H), 6.13 - 6.24 (m, 1H), 3.91 (br. s., 2H), 2.62 (s, 3H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 218.1; 実測値: 218.2.
【0250】
メチル 3-(5-アミノチオフェン-2-イル)ベンゾエート(123)を105(0.09g、0.33mmol)から一般手順Bに従って黄色の固体として調製した(0.04g、49%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.09 - 8.16 (m, 1H), 7.83 (d, J = 6.22 Hz, 1H), 7.57 - 7.67 (m, 1H), 7.32 - 7.44 (m, 1H), 6.98 - 7.05 (m, 1H), 6.13 - 6.21 (m, 1H), 3.93 (s., 3H), 3.82 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 234.1; 実測値: 234.3.
【0251】
5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-アミン(124)を106(0.08g、0.28mmol)から一般手順Bに従って黄色の固体として調製した(0.04g、54%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.98 (t, J = 1.79 Hz, 1H), 7.64 - 7.73 (m, 2H), 7.45 - 7.54 (m, 1H), 7.05 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.17 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.99 (br. s., 2H), 3.07 (s, 3H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 254.1; 実測値: 254.3.
【0252】
5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-アミン(125)を107(0.20g、0.85mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.04g、18%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.51 (dd, J = 1.51, 7.72 Hz, 1H), 7.09 - 7.21 (m, 2H), 6.89 - 6.99 (m, 2H), 6.17 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.80 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 206.1; 実測値: 206.2.
【0253】
5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-アミン(126)を108(0.15g、0.65mmol)から一般手順Bに従って黄色の固体として調製した(0.06g、43%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.99 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.71 - 6.76 (m, 1H), 6.15 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 206.1; 実測値: 206.2.
【0254】
5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-アミン(127)を109(0.19g、0.80mmol)から一般手順Bに従って白色固体として調製した(0.02g、12%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.79 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 3.58 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 206.1; 実測値: 206.2.
【0255】
5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-アミン(128)を110(0.08g、0.35mmol)から一般手順Bに従って橙色の液体として調製した(0.02g、35%)。1H NMR (300 MHz, CHCl3) δ 7.24 - 7.29 (m, J = 5.70 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 3.58 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.80 (br. s., 2H), 2.35 (s, 3H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 190.1; 実測値: 190.3.
【0256】
5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-アミン(129)を111(0.06g、0.26mmol)から一般手順Bに従って橙色の液体として調製した(0.06g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.18 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.80 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.59 (dd, J = 2.17, 8.38 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.77 (br. s., 2H), 2.95 (s, 6H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 219.1; 実測値: 219.3.
【0257】
5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-アミン(130)を112(0.07g、0.34mmol)から一般手順Bに従って白色の液体として調製した(0.06g、14%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.73 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.40 (dd, J = 1.32, 4.71 Hz, 1H), 7.70 (td, J = 1.88, 8.10 Hz, 1H), 7.20 - 7.25 (m, 1H), 6.99 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.19 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.94 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 177.1; 実測値: 177.4.
【0258】
5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-アミン(131)を113(0.04g、0.17mmol)から一般手順Bに従って白色の液体として調製した(0.005g、16%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.44 - 8.50 (m, 2H), 7.27 - 7.31 (m, 2H), 7.17 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.18 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 4.06 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 177.1; 実測値: 177.3.
【0259】
5-フェニル-1,3-チアゾール-2-アミンヒドロブロミド(93)。ジクロロメタン(1.5ml)中のフェニルアセトアルデヒド(0.49ml、4.16mmol)の溶液に、-10℃の15mlの臭素(0.21ml)溶液を滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、次に16時間還流した。室温に冷却した後、反応混合物を重炭酸ナトリウムの飽和溶液でクエンチし、ジクロロメタン(3x)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮して粗製の2-ブロモ-2-フェニルアセトアルデヒドを得て、これをエタノール(10ml)中のチオ尿素の懸濁液(0.38g、5mmol)に添加した。反応混合物を8時間還流した。室温に冷却した後、溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、MeOH/ジクロロメタン)、生成物を白色固体として得た(0.56g、77%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.75 (br. s., 2H), 7.36 - 7.46 (m, 5H), 7.21 (s, 1H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 177.1; 実測値: 177.4.
【0260】
tert-ブチル N-[(3R)-1-フェニルピペリジン-3-イル]カルバメート(94) 封管中のジクロロメタン(4ml)中の(R)-3-(Boc-アミノ)ピペリジン(0.16g、1mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.28ml、2mmol)、酢酸銅(0.20g、1.1mmol)及びフェニルボロン酸(0.27g、2.2mmol)を添加した。反応物を窒素でパージし、密封し、60℃で3日加熱した。室温に冷却した後、反応混合物をセライトを通して濾過し、10%v/v MeOH/DCMで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、MeOH/DCM)、生成物を無色の液体として得た(0.09g、32%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.27 - 7.29 (m, 1H), 7.22 - 7.25 (m, 1H), 6.94 (d, J = 7.72 Hz, 2H), 6.82 - 6.89 (m, 1H), 4.93 (br. s., 1H), 3.87 (br. s., 1H), 3.32 (d, J = 11.11 Hz, 1H), 2.94 - 3.21 (m, 3H), 1.54 - 1.88 (m, 4H), 1.46 (s, 9H).
【0261】
(3R)-1-フェニルピペリジン-3-アミン塩酸塩(95) 1,4-ジオキサン中の4N HClの溶液を94(0.09g、0.32mmol)に添加し、室温で1時間撹拌した。次に反応混合物を減圧下で濃縮し、所望の生成物を白色固体として得た(0.07g、定量)。MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 176.1; 実測値: 176.3.
【0262】
一般手順C.無水クロロホルム(0.04M)中のアリールアミン(1当量)の溶液に4-クロロフェニルイソシアネート(1当量)を室温で添加した。反応混合物を次に60℃で16時間加熱した。沈殿生成物を濾過し、ジクロロメタンで充分に洗浄した。
【0263】
一般手順D.トルエン(0.2M)中の4-クロロアニリン(1当量)の溶液に、酸(1.5当量)、トリエチルアミン(3当量)及びジフェニルホスホリルアジド(1.2当量)を添加した。反応混合物を、マイクロ波照射により100℃に5分加熱した。室温に冷却した直後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl溶液でpH4~5に酸性化した。相を分離し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機画分を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して(SiO2、酢酸エチル:ヘキサン)、所望の生成物を得た。
【0264】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-メトキシ-5-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]フェニル}尿素(6)を86(0.02g、0.11mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、64%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.58 (s, 1H), 8.85 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.75 (dd, J = 2.07, 8.48 Hz, 1H), 7.52 - 7.66 (m, 3H), 7.40 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 8.67 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.42 (d, J = 8.29 Hz, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.48 - 3.59 (m, 4H), 1.99 - 2.10 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) d 156.6, 154.3, 152.3, 148.3, 138.8, 137.7, 132.2, 128.6, 128.3, 125.2, 120.4, 119.5, 116.9, 110.6, 106.6, 104.4, 55.9, 46.2, 25.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 423.1; 実測値: 423.3.
【0265】
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルピリジン-2-イル)尿素(7)を87(0.09g、0.51mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.10g、60%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.61 (br. s., 1H), 9.57 (s, 1H), 8.36 (d, J = 5.27 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.73 (d, J = 6.78 Hz, 2H), 7.57 - 7.61 (m, 2H), 7.54 (d, J = 7.72 Hz, 2H), 7.49 - 7.52 (m, 1H), 7.37 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.33 - 7.35 (m, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 153.4, 152.1, 149.6, 147.6, 138.0, 137.4, 129.4, 129.2, 128.7, 126.7, 126.0, 120.3, 115.6, 109.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 324.1; 実測値: 324.2.
【0266】
1-(4-クロロフェニル)-3-(6-フェニルピリジン-2-イル)尿素(8)を88(0.08g、0.45mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、56%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.73 (br. s., 1H), 9.64 (s, 1H), 8.01 (d, J = 7.35 Hz, 2H), 7.83 - 7.90 (m, 1H), 7.50 - 7.60 (m, 5H), 7.47 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.39 (d, J = 8.67 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.0, 152.5, 152.1, 139.6, 138.3, 138.0, 129.2, 128.9, 128.8, 126.5, 126.0, 120.2, 114.3, 110.7. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 324.1; 実測値: 324.2.
【0267】
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルピリジン-3-イル)尿素(9)を89(0.07g、0.37mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、35%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.05 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.59 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 1.51 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.69 (d, J = 7.16 Hz, 2H), 7.48 - 7.57 (m, 4H), 7.45 (d, J = 6.97 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.6, 141.1, 139.1, 138.4, 137.1, 136.4, 135.5, 129.1, 128.6, 128.2, 126.8, 125.7, 123.2, 120.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 324.1; 実測値: 324.1.
【0268】
1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルピリジン-4-イル)尿素(10)を90(0.05g、0.27mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、45%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.26 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 8.47 (d, J = 5.65 Hz, 1H), 7.96 - 8.02 (m, 3H), 7.43 - 7.55 (m, 5H), 7.33 - 7.41 (m, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 156.8, 152.1, 150.1, 147.4, 139.0, 138.1, 128.9, 128.7, 128.7, 126.4, 126.0, 120.2, 111.3, 108.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 324.1; 実測値: 324.2.
【0269】
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(11)を141(0.05g、0.30mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、57%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.83 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 7.53 (dd, J = 8.19, 14.22 Hz, 4H), 7.31 - 7.41 (m, 4H), 7.20 - 7.26 (m, 2H), 6.58 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 140.6, 138.3, 134.5, 132.5, 129.0, 128.6, 126.4, 125.7, 124.3, 120.8, 120.0, 110.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 327.1; 実測値: 327.3.
【0270】
1-(4-クロロフェニル)-3-(4-フェニルチオフェン-2-イル)尿素(12)を91(0.03g、0.16mmol)から一般手順Dに従って白色固体として調製した(0.04g、65%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.54 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.31 - 7.45 (m, 4H), 7.28 (d, J = 7.35 Hz, 2H), 6.97 (s, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.6, 141.5, 138.3, 137.8, 135.4, 128.7, 128.6, 126.9, 125.6, 119.9, 111.4, 108.2. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 327.1; 実測値: 327.4.
【0271】
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニルチオフェン-3-イル)尿素(13)を92(0.03g、0.5mmol)から一般手順Dに従って白色固体として調製した(0.04g、65%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.97 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.64 (d, J = 1.32 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.48 - 7.52 (m, 2H), 7.39 - 7.46 (m, 3H), 7.27 - 7.37 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.2, 141.3, 138.7, 137.7, 133.6, 129.1, 128.6, 127.7, 125.3, 125.0, 119.7, 117.6, 106.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 329.1; 実測値: 329.2.
【0272】
1-(4-クロロフェニル)-3-(5-フェニル-1,3-チアゾール-2-イル)尿素(14)を93(0.03g、0.2mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、34%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.77 (br. s., 1H), 9.14 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.52 - 7.62 (m, 4H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 1H), 7.33 - 7.45 (m, 5H), 7.26 - 7.32 (m, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 138.5, 137.7, 131.6, 129.1, 128.7, 128.6, 127.3, 126.3, 125.5, 125.4, 120.2, 119.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 330.1; 実測値: 330.0.
【0273】
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(15)をtrans-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸(0.06g、0.38mmol)から一般手順Dに従って白色固体として調製した(0.05g、80%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.53 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.23 - 7.31 (m, 4H), 7.17 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 7.10 - 7.15 (m, 2H), 6.64 (d, J = 2.64 Hz, 1H), 2.72 (dd, J = 4.33, 7.16 Hz, 1H), 1.97 (ddd, J = 3.30, 6.36, 9.18 Hz, 1H), 1.10 - 1.21 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.6, 141.4, 139.3, 128.4, 128.1, 125.9, 125.5, 124.6, 119.3, 32.7, 24.5, 15.7. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 285.1; 実測値: 285.6.
【0274】
cis-1-(4-クロロフェニル)-3-(2-フェニルシクロプロピル)尿素(16)をcis-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸(0.06g、0.38mmol)から一般手順Dに従って白色固体として調製した(0.06g、83%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.26 (s, 2H), 7.17 - 7.25 (m, 3H), 7.11 - 7.16 (m, 2H), 7.00 - 7.06 (m, 2H), 6.78 (s, 1H), 4.67 (br. s., 1H), 2.84 - 2.95 (m, 1H), 2.25 - 2.37 (m, 1H), 1.38 (td, J = 6.50, 9.23 Hz, 1H), 1.08 (dt, J = 4.33, 6.40 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 155.1, 135.9, 134.6, 134.6, 127.8, 127.4, 127.3, 125.7, 120.3, 27.8, 21.5, 11.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 287.1; 実測値: 287.2.
【0275】
3-(4-クロロフェニル)-1-[(3R)-1-フェニルピペリジン-3-イル]尿素(17)を95(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、32%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.37 - 7.44 (m, 2H), 7.23 - 7.29 (m, 2H), 7.17 - 7.22 (m, 2H), 6.95 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 6.76 (t, J = 7.16 Hz, 1H), 6.35 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 3.77 (dd, J = 3.67, 7.82 Hz, 1H), 3.41 - 3.49 (m, 1H), 3.25 (br. s., 1H), 2.94 - 3.06 (m, 1H), 2.84 (dd, J = 7.82, 11.96 Hz, 1H), 1.70 - 1.86 (m, 2H), 1.57 - 1.67 (m, 1H), 1.41 - 1.53 (m, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.4, 151.2, 139.4, 128.9, 128.4, 124.4, 119.0, 118.7, 116.0, 54.4, 48.9, 45.1, 29.7, 22.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 329.1; 実測値: 329.2.
【0276】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(18)を114(0.01g、0.04mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、71%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.84 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.58 (dd, J = 5.46, 8.85 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.15 - 7.25 (m, 3H), 6.57 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 140.6, 138.3, 131.4, 128.6, 126.3, 126.1, 125.7, 120.9, 120.0, 116.0, 115.7, 110.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 345.1; 実測値: 345.1.
【0277】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-フルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(19)を115(0.07g、0.37mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.g、%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.91 (br. s., 1H), 8.99 (br. s., 1H), 7.51 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.85 Hz, 6H), 6.95 - 7.12 (m, 1H), 6.49 - 6.69 (m, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 164.3, 161.1, 151.4, 141.4, 138.2, 136.9, 130.9, 128.6, 125.8, 122.2, 120.3, 120.3, 120.0, 112.8, 110.7. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 345.1; 実測値: 345.2.
【0278】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(20)を116(0.03g、0.14mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、72%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.92 (s, 9H), 9.01 (s, 9H), 7.66 - 7.78 (m, 9H), 7.51 (d, J = 8.85 Hz, 18H), 7.21 - 7.41 (m, 37H), 7.07 - 7.18 (m, 9H), 6.62 (d, J = 3.96 Hz, 9H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 141.9, 138.2, 128.7, 128.6, 125.8, 124.6, 123.7, 120.0, 118.8, 112.3, 112.0, 109.9, 104.6, 96.3. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 363.1; 実測値: 363.3.
【0279】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(21)を117(0.03g、0.18mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、13%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.90 (s, 1H), 8.99 (s, 1H), 7.59 (dd, J = 1.51, 7.72 Hz, 1H), 7.48 - 7.55 (m, 3H), 7.25 - 7.41 (m, 4H), 7.21 (d, J = 3.96 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 142.3, 138.2, 132.9, 130.5, 130.5, 130.3, 128.6, 128.5, 128.2, 127.6, 125.8, 125.3, 120.0, 109.7. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 361.1; 実測値: 361.0.
【0280】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(22)を118(0.02g、0.08mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、64%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (br. s., 1H), 9.02 (br. s., 1H), 7.61 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 7.47 - 7.57 (m, 3H), 7.30 - 7.43 (m, 4H), 7.21 - 7.29 (m, 1H), 6.59 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 150.4, 140.5, 137.2, 135.6, 132.8, 129.8, 129.5, 127.6, 124.9, 124.8, 122.6, 121.8, 121.3, 119.0, 109.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 361.1; 実測値: 361.3.
【0281】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-クロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(23)を119(0.02g、0.12mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、60%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.88 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.54 (dd, J = 8.57, 18.37 Hz, 4H), 7.37 (dd, J = 8.57, 17.80 Hz, 4H), 7.26 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.58 (d, J = 3.77 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 150.4, 140.1, 137.2, 132.4, 130.0, 129.6, 127.9, 127.6, 124.8, 120.6, 119.0, 109.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 361.1; 実測値: 361.2.
【0282】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(24)を120(0.01g、0.03mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、67%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.97 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 7.82 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.57 - 7.62 (m, 1H), 7.48 - 7.54 (m, 3H), 7.39 (d, J = 3.96 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.60 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 142.0, 138.2, 135.3, 131.7, 131.0, 129.4, 128.6, 128.2, 125.8, 125.5, 124.2, 122.9, 120.0, 110.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 397.1; 実測値: 397.1.
【0283】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3,5-ジクロロフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(25)を121(0.02g、0.06mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、54%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.01 (br. s., 1H), 9.04 (br. s., 1H), 7.55 - 7.62 (m, 2H), 7.44 - 7.54 (m, 3H), 7.30 - 7.42 (m, 3H), 6.61 (s., 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 150.3, 141.4, 137.0, 137.0, 133.6, 127.7, 127.6, 124.8, 124.1, 122.6, 121.3, 119.0, 109.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 397.1; 実測値: 397.2.
【0284】
3-[5-(3-アセチルフェニル)チオフェン-2-イル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(26)を122(0.06g、0.28mmol)から一般手順Cに従って黄色の固体として調製した(0.01g、7%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.91 (br. s., 1H), 9.01 (br. s., 1H), 8.05 (s, 1H), 7.77 - 7.88 (m, 2H), 7.51 (d, J = 5.27 Hz, 3H), 7.30 - 7.42 (m, 3H), 6.56 - 6.65 (m, 1H), 2.63 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 197.8, 151.4, 141.3, 138.2, 137.5, 134.9, 131.3, 129.4, 128.7, 128.6, 126.0, 125.8, 123.4, 121.9, 120.0, 110.6, 26.8. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 369.1; 実測値: 369.1.
【0285】
メチル 3-(5-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}チオフェン-2-イル)ベンゾエート(27)を123(0.04g、0.16mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、85%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.93 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.86 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.46 - 7.57 (m, 3H), 7.34 (d, J = 8.85 Hz, 3H), 6.60 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 166.0, 151.4, 141.3, 138.2, 135.0, 131.0, 130.4, 129.5, 128.7, 128.6, 126.7, 125.8, 124.4, 121.8, 120.0, 110.6, 52.2. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 385.1; 実測値: 385.4.
【0286】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メタンスルホニルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(28)を124(0.04g、0.15mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、75%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.98 (br. s., 1H), 9.03 (br. s., 1H), 8.03 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.70 - 7.79 (m, 1H), 7.59 - 7.68 (m, 1H), 7.48 - 7.57 (m, 2H), 7.40 - 7.46 (m, 1H), 7.28 - 7.39 (m, 2H), 6.63 (s, 1H), 3.29 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 142.0, 141.7, 138.2, 135.7, 130.2, 130.1, 128.8, 128.6, 125.9, 124.2, 122.8, 122.0, 120.0, 110.6, 43.4. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 405.1; 実測値: 405.4.
【0287】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(2-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(29)を125(0.02g、0.15mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、78%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (br. s., 1H), 8.93 (br. s., 1H), 7.58 - 7.68 (m, 1H), 7.46 - 7.57 (m, 2H), 7.26 - 7.39 (m, 3H), 7.15 - 7.24 (m, 1H), 7.04 - 7.13 (m, 1H), 6.92 - 7.02 (m, 1H), 6.53 - 6.63 (m, 1H), 3.89 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.7, 151.4, 141.4, 138.4, 128.6, 128.5, 127.3, 126.8, 125.6, 123.1, 122.7, 120.9, 119.9, 112.1, 109.7, 55.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 357.1; 実測値: 357.3.
【0288】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(30)を126(0.04g、0.28mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、55%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.84 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.52 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.21 - 7.28 (m, 2H), 7.06 - 7.17 (m, 2H), 6.75 - 6.85 (m, 1H), 6.58 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 159.7, 151.4, 140.7, 138.3, 135.8, 132.4, 130.0, 128.6, 125.8, 121.2, 120.0, 116.8, 112.1, 110.5, 109.7, 55.0. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 357.1; 実測値: 357.2.
【0289】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(31)を127(0.02g、0.10mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、86%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.73 (br. s., 1H), 8.93 (br. s., 1H), 7.49 (t, J = 8.95 Hz, 4H), 7.34 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 3.01 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 3.01 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 158.6, 151.9, 140.0, 138.8, 133.3, 129.1, 127.7, 126.2, 126.1, 120.4, 119.9, 114.9, 111.1, 55.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 357.1; 実測値: 357.3.
【0290】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(3-メチルフェニル)チオフェン-2-イル]尿素(32)を128(0.02g、0.12mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、62%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.81 (br. s., 1H), 8.96 (br. s., 1H), 7.46 - 7.57 (m, 2H), 7.30 - 7.43 (m, 4H), 7.17 - 7.29 (m, 2H), 6.98 - 7.07 (m, 1H), 6.51 - 6.63 (m, 1H), 2.33 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 140.4, 138.3, 138.1, 134.4, 132.7, 128.8, 128.6, 127.1, 125.7, 124.9, 121.5, 120.7, 119.9, 110.6, 21.0. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 341.1; 実測値: 341.4.
【0291】
1-(4-クロロフェニル)-3-{5-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]チオフェン-2-イル}尿素(33)を129(0.06g、0.26mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、58%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.79 (br. s., 1H), 8.97 (br. s., 1H), 7.47 - 7.58 (m, 2H), 7.35 (d, J = 6.59 Hz, 2H), 7.10 - 7.22 (m, 2H), 6.79 - 6.92 (m, 2H), 6.51 - 6.65 (m, 2H), 2.93 (s, 6H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 150.7, 140.1, 138.3, 135.0, 133.7, 129.4, 128.6, 125.7, 120.4, 119.9, 112.8, 110.9, 110.4, 108.1. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 370.1; 実測値: 370.2.
【0292】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル]尿素(34)を130(0.08g、0.05mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、88%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.81 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.40 (dd, J = 1.32, 4.71 Hz, 1H), 7.93 (td, J = 1.81, 8.05 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.33 - 7.41 (m, 4H), 6.62 (d, J = 3.96 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 151.4, 147.2, 145.2, 141.7, 138.2, 131.3, 130.5, 128.6, 125.8, 123.9, 122.4, 120.0, 119.8, 110.6. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 328.1; 実測値: 328.4.
【0293】
1-(4-クロロフェニル)-3-[5-(ピリジン-4-イル)チオフェン-2-イル]尿素(35)を131(0.004g、0.03mmol)から一般手順Cに従って黄色の固体として調製した(0.007g、75%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.07 (br. s., 1H), 9.05 (br. s., 1H), 8.42 - 8.53 (m, 2H), 7.43 - 7.61 (m, 5H), 7.36 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 6.62 - 6.68 (m, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 150.0, 143.2, 141.4, 138.1, 128.9, 128.6, 125.9, 124.3, 120.1, 119.8, 118.3, 110.7. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 328.1; 実測値: 328.4.
【0294】
2-メチル-2-フェニルプロパン-1-アミン塩酸塩(133) 無水THF(4ml)中の2-メチル-2-フェニルプロパンニトリル(0.15ml、1mmol)の溶液にBH3.Me2S(0.5ml、1mmol)を0℃で滴下添加した。反応混合物を室温に上昇させ、次に16時間還流した。室温に冷却した直後、メタノールをゆっくりと添加して、反応物をクエンチし、混合物を真空中で濃縮した。このクエンチをさらに2回繰り返した。粗生成物を最小量のジエチルエーテル中に溶解し、2N エーテル性HClで処理した。白色の固体沈殿物を濾過し、氷冷ジエチルエーテルで洗浄して、純粋な生成物を得た(0.17g、92%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.37 - 7.48 (m, 4H), 7.26 - 7.32 (m, 1H), 3.18 (s, 2H), 1.44 (s, 6H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 150.1; 実測値: 150.2.
【0295】
2,2-ジフルオロ-2-フェニルエタン-1-アミン塩酸塩(134)を2,2-ジフルオロ-2-フェニルアセトアミド(0.17g、1mmol)から14014-151と同じ手順に従って調製し、所望の生成物を黄色の固体として得た(0.11g、58%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.39 - 7.76 (m, 5H), 3.70 (d, J = 15.64 Hz, 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 158.1; 実測値: 158.2.
【0296】
メチル 2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノエート(138)。-78℃のTHF(1.2ml、1.2mmol)中の2M LDAの溶液に、イソ酪酸メチル(0.11mmol、1mmol)を滴下添加した。1時間後、THF(0.5ml)中の臭化ベンジルの溶液(0.12ml、1.2ml)を滴下添加した。反応物を-78℃で1.5時間撹拌し、ゆっくりと室温に加温した。反応物を次に飽和NH4Clでクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を橙色の液体として得た(2.0g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.31 - 7.35 (m, 1H), 7.20 - 7.25 (m, 2H), 7.07 - 7.13 (m, 2H), 3.66 (s, 3H), 2.85 (s, 2H), 1.18 (s, 6H).
【0297】
2,2-ジメチル-3-フェニルプロパン酸(139)。メタノール(20ml)中のメチル 2,2-ジメチル-3-フェニルプロパノエート(2.0g、10mmol)の溶液に、室温で水(20ml)中の水酸化リチウム(1.20g)の溶液を添加した。反応混合物を3時間撹拌した後、反応体積を真空中での蒸発により減少させた。反応混合物を次に酢酸エチルで希釈し、4N HClによりpH3に調整した。相を分離し、水層を酢酸エチルでさらに2回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物を白色固体として得た(1.8g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.23 - 7.29 (m, 3H), 7.14 - 7.19 (m, 2H), 2.89 (s, 2H), 1.21 (s, 6H). MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 177.1; 実測値: 177.2.
【0298】
trans-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボキサミド(132)。無水ジクロロメタン(5ml)中のtrans-2-フェニルシクロプロパン-1-カルボン酸(0.16g、1mmol)の溶液に、塩化オキサリル(0.1ml、1.21mmol)及び2~3滴のDMFを添加した。反応物を室温で3時間撹拌した後、溶媒を真空中で蒸発させた。残渣を次に無水アセトニトリル(5ml)中に希釈し、濃縮水性水酸化アンモニウム25%(0.5ml)で処理した。反応物を室温で16時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈した。相を分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を白色固体として得た(0.17g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.27 - 7.33 (m, 2H), 7.19 - 7.24 (m, 1H), 7.08 - 7.13 (m, 2H), 5.29 - 5.69 (m, 2H), 2.48 - 2.56 (m, 1H), 1.60 - 1.71 (m, 2H), 1.27 - 1.36 (m, 1H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 162.1; 実測値: 162.2.
【0299】
trans-(2-フェニルシクロプロピル)メタンアミン塩酸塩(135)を132(0.17g、1mmol)から14014-151と同じ手順に従って調製し、所望の生成物を黄色の固体として得た(0.14g、78%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.06 - 7.44 (m, 5H), 3.54 - 3.62 (m, 2H), 2.95 - 3.05 (m, 1H), 1.55 - 1.64 (m, 2H), 1.03 - 1.14 (m, 1H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 148.1; 実測値: 148.2.
【0300】
2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エタン-1-アミン(136)。0℃のTHF中のLiAlH4の溶液に、無水AlCl3を添加した。5分後、2,4,6-トリフルオロベンゾニトリル(0.13ml、1mmol)をゆっくりと滴下添加した。室温で1時間撹拌した後、残留したLiAlH4を、水で、次に1.6mlの6N H2SO4で慎重にクエンチした。KOHペレットで溶液のpHを11に調整し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。黄色の液体の粗生成物(0.16g、90%)を、さらに精製することなく次のステップで使用した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.59 - 6.69 (m, 3H), 2.87 - 2.95 (m, 2H), 2.71 - 2.80 (m, 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 176.1; 実測値: 176.5.
【0301】
2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エタン-1-アミン(137)を2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゾニトリル(0.12ml、1mmol)から14014-165と同じ手順に従って調製し、所望の生成物を黄色の液体として得た(0.17g、81%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.53 - 3.86 (m, 1H), 2.77 - 3.08 (m, 1H), 1.57 - 2.17 (m, 2H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 212.1; 実測値: 212.1.
【0302】
1-ベンジル-3-(4-クロロフェニル)尿素(36)をベンジルアミン(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、71%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (s, 1H), 7.44 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.20 - 7.37 (m, 7H), 6.66 (t, J = 5.75 Hz, 1H), 4.30 (d, J = 6.03 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 140.2, 139.4, 128.4, 128.3, 127.1, 126.7, 124.5, 119.2, 42.7. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 261.1; 実測値: 261.3.
【0303】
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-フェニルプロピル)尿素(37)を3-フェニルプロピルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.17 - 7.31 (m, 7H), 7.09 (d, J = 6.78 Hz, 2H), 5.42 (t, J = 5.37 Hz, 1H), 3.18 (q, J = 6.78 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 7.63 Hz, 2H), 1.70 - 1.78 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, CHCl3) δ 156.1, 141.3, 137.4, 129.1, 128.5, 128.4, 128.3, 126.0, 121.5, 39.9, 33.1, 31.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 289.1; 実測値: 289.3.
【0304】
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-フェニルエチル)尿素(44)をフェネチルアミン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、63%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.29 - 7.35 (m, 2H), 7.15 - 7.25 (m, 7H), 6.12 (br. s., 1H), 4.58 (br. s., 1H), 3.53 (q, J = 6.59 Hz, 2H), 2.85 (t, J = 6.69 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, CHCl3) δ 155.1, 138.9, 137.0, 129.2, 128.9, 128.8, 128.7, 126.6, 122.0, 41.5, 36.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 275.1; 実測値: 275.2.
【0305】
1-[2-(4-tert-ブチルフェニル)エチル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(45)を4-tert-ブチルフェネチルアミン(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、29%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.63 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.33 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.16 (d, J = 8.10 Hz, 2H), 6.15 (t, J = 5.46 Hz, 1H), 3.27 - 3.32 (m, 2H), 2.70 (t, J = 7.16 Hz, 2H), 1.27 (s, 9H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) d 154.9, 148.3, 139.5, 136.4, 128.4, 128.3, 125.1, 124.4, 119.0, 35.2, 34.0, 31.2. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 331.1; 実測値: 331.2.
【0306】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フェニルフェニル)エチル]尿素(46)を4-フェニルフェネチルアミン(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.09g、76%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 7.63 (dd, J = 8.10, 10.55 Hz, 4H), 7.31 - 7.50 (m, 7H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.19 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.36 - 3.42 (m, 2H), 2.80 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 140.0, 139.5, 138.8, 138.0, 129.2, 128.9, 128.4, 127.2, 126.6, 126.5, 124.4, 119.0, 35.3, 30.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 351.1; 実測値: 351.2.
【0307】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]尿素(47)を4-クロロフェネチルアミン(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、66%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.61 (s, 1H), 7.38 (dd, J = 8.57, 11.59 Hz, 4H), 7.22 - 7.29 (m, 4H), 6.14 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.28 - 3.33 (m, 2H), 2.74 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.5, 138.5, 130.7, 130.5, 128.4, 128.2, 124.4, 119.0, 35.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 309.1; 実測値: 309.1.
【0308】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]尿素(48)を4-ニトロフェネチルアミン塩酸塩(0.07g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、54%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 8.18 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.53 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 6.22 (t, J = 5.75 Hz, 1H), 3.37 - 3.43 (m, 2H), 2.90 (t, J = 6.88 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 148.0, 146.1, 139.4, 130.0, 128.4, 124.4, 123.4, 119.1, 35.5, 30.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 320.1; 実測値: 320.2.
【0309】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)エチル]尿素(49)を4-ヒドロキシ-3-メトキシフェネチルアミン(0.07g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、27%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.77 (s, 1H), 6.67 - 6.72 (m, 1H), 6.58 - 6.64 (m, 1H), 6.08 (t, J = 5.46 Hz, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.24 - 3.30 (m, 2H), 2.63 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 147.4, 144.8, 139.5, 130.1, 128.4, 124.3, 120.7, 119.0, 115.4, 112.8, 55.5, 35.3. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 319.1; 実測値: 319.4.
【0310】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(50)を3-ジメチルアミノフェネチルアミン(0.07g、0.33mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、50%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.13 - 7.24 (m, 5H), 6.59 - 6.64 (m, 1H), 6.53 - 6.58 (m, 2H), 6.14 (s, 1H), 4.60 - 4.67 (m, 1H), 3.53 (q, J = 6.53 Hz, 2H), 2.93 (s, 6H), 2.80 (t, J = 6.69 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, CHCl3) δ 155.2, 151.0, 139.7, 137.2, 129.5, 129.2, 128.8, 122.0, 116.9, 113.0, 110.9, 41.6, 40.6, 36.4. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 318.1; 実測値: 318.2.
【0311】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル}尿素(51)を4-ジメチルアミノフェネチルアミン(0.03g、0.18mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、17%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.63 - 8.71 (m, 1H), 7.41 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.68 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.08 - 6.16 (m, 1H), 3.26 (d, J = 6.22 Hz, 2H), 2.85 (s, 6H), 2.61 (t, J = 7.16 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 149.1, 139.5, 129.0, 128.4, 126.9, 124.3, 119.0, 112.7, 40.9, 40.3, 34.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 318.1; 実測値: 318.2.
【0312】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メタンスルホニルフェニル)エチル]尿素(52)を2-(4-メチルスルホニル-フェニル)エチルアミン塩酸塩(0.08g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、35%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.52 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.21 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.36 - 3.43 (m, 2H), 3.20 (s, 3H), 2.87 (t, J = 6.88 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 145.8, 139.4, 138.7, 129.6, 128.4, 127.0, 124.4, 119.1, 43.6, 35.5, 30.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 353.1; 実測値: 353.2.
【0313】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]尿素(53)を2-メトキシフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、46%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.58 (br. s., 1H), 7.41 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 7.11 - 7.22 (m, 2H), 6.97 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.89 (t, J = 7.16 Hz, 1H), 6.12 (br. s., 1H), 3.78 (s, 3H), 3.29 (d, J = 5.65 Hz, 2H), 2.68 - 2.77 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 157.3, 154.9, 139.5, 130.0, 128.4, 127.5, 127.2, 124.3, 120.2, 119.0, 110.7, 55.3, 30.3. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 305.1; 実測値: 305.4.
【0314】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(54)を3-メトキシフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、47%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.63 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.23 - 7.29 (m, 2H), 7.19 - 7.23 (m, 1H), 6.75 - 6.84 (m, 3H), 6.13 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.29 - 3.34 (m, 2H), 2.72 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 159.3, 154.9, 141.0, 139.5, 129.3, 128.4, 124.4, 120.9, 119.0, 114.2, 111.5, 54.9, 40.4, 35.7. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 305.1; 実測値: 305.4.
【0315】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メトキシフェニル)エチル]尿素(55)を4-メトキシフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、66%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.41 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.48 Hz, 2H), 6.11 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.24 - 3.31 (m, 2H), 2.67 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 157.7, 154.9, 139.5, 131.3, 129.6, 128.4, 124.3, 119.0, 113.8, 55.0, 34.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 305.1; 実測値: 305.4.
【0316】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(56)を3,4-ジメトキシフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、38%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.16 - 7.24 (m, 4H), 6.75 - 6.81 (m, 1H), 6.67 - 6.74 (m, 2H), 6.52 (s, 1H), 4.83 (t, J = 5.18 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.49 (q, J = 6.66 Hz, 2H), 2.77 (t, J = 6.69 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, CHCl3) δ 155.3, 149.0, 147.7, 137.3, 131.4, 129.2, 128.6, 121.7, 120.7, 112.0, 111.4, 55.9, 55.8, 41.4, 35.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 335.1; 実測値: 335.3.
【0317】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,5-ジメトキシフェニル)エチル]尿素(57)を3,5-ジメトキシフェネチルアミン(0.06ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、70%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.40 (s, 2H), 6.35 (br. s., 1H), 6.11 (t, J = 5.09 Hz, 1H), 3.72 (s, 6H), 3.31 - 3.36 (m, 2H), 2.68 (t, J = 6.78 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 160.4, 154.9, 141.8, 139.5, 128.4, 124.4, 119.0, 106.6, 98.0, 55.0, 36.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 335.1; 実測値: 335.3.
【0318】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]尿素(58)を4-ヒドロキシフェネチルアミン(0.04g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、78%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.19 (br. s., 1H), 8.62 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 6.69 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 6.10 (t, J = 5.46 Hz, 1H), 3.26 (q, J = 6.66 Hz, 2H), 2.62 (t, J = 7.16 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.6, 154.9, 139.5, 129.5, 128.4, 124.3, 119.0, 115.1, 34.9. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 289.1; 実測値: 289.2.
【0319】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルフェニル)エチル]尿素(59)を4-メチルフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、32%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.08 - 7.15 (m, 4H), 6.11 (t, J = 5.46 Hz, 1H), 3.26 - 3.32 (m, 2H), 2.69 (t, J = 7.16 Hz, 2H), 2.27 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.5, 136.3, 135.0, 128.9, 128.5, 128.4, 124.3, 119.0, 35.3, 20.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 289.1; 実測値: 289.2.
【0320】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-メチルフェニル)エチル]尿素(60)を3-メチルフェネチルアミン(0.05g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、62%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.16 - 7.22 (m, 1H), 7.04 (d, J = 3.96 Hz, 2H), 7.01 (s, 1H), 6.14 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.27 - 3.33 (m, 2H), 2.70 (t, J = 7.16 Hz, 2H), 2.29 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.5, 139.3, 137.3, 129.3, 128.4, 128.2, 126.7, 125.6, 124.4, 119.0, 35.7, 21.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 289.1; 実測値: 289.1.
【0321】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-フルオロフェニル)エチル]尿素(61)を2-フルオロフェネチルアミン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、21%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 7.21 - 7.35 (m, 4H), 7.11 - 7.20 (m, 2H), 6.22 (t, J = 5.27 Hz, 1H), 3.26 - 3.33 (m, 2H), 2.79 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.4, 137.8, 132.5, 131.6, 128.4, 126.7, 125.8, 125.7, 124.5, 119.1, 32.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 293.1; 実測値: 293.3.
【0322】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-フルオロフェニル)エチル]尿素(62)を3-フルオロフェネチルアミン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、17%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.38 - 7.44 (m, 2H), 7.30 - 7.37 (m, 1H), 7.25 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.99 - 7.05 (m, 1H), 6.17 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.32 - 3.40 (m, 2H), 2.77 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 142.5, 142.4, 139.5, 130.2, 130.1, 128.4, 124.8, 124.8, 124.4, 119.1, 115.5, 115.2, 112.9, 112.7, 35.3. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 291.1; 実測値: 291.1.
【0323】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]尿素(63)を4-フルオロフェネチルアミン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、48%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.61 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.21 - 7.31 (m, 4H), 7.09 - 7.17 (m, 2H), 6.15 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.27 - 3.33 (m, 2H), 2.74 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 162.4, 159.2, 154.9, 139.5, 135.6, 135.6, 130.4, 130.3, 128.4, 124.4, 119.0, 115.1, 114.8, 34.8. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 291.1; 実測値: 291.0.
【0324】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3,4-ジフルオロフェニル)エチル]尿素(64)を3,4-ジフルオロフェネチルアミン(0.18g、1mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、50%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 1H), 7.38 - 7.43 (m, 2H), 7.28 - 7.38 (m, 2H), 7.22 - 7.27 (m, 2H), 7.08 (ddd, J = 2.26, 4.10, 6.26 Hz, 1H), 6.16 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.28 - 3.34 (m, 2H), 2.74 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.4, 137.4, 128.4, 125.5, 125.4, 124.4, 119.1, 117.6, 117.4, 117.2, 117.0, 34.7. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 291.1; 実測値: 291.1.
【0325】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)エチル]尿素(65)を136(0.11g、0.6mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.11g、54%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.67 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.30 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.17 - 7.25 (m, 2H), 6.32 (t, J = 5.93 Hz, 1H), 3.33 (q, J = 6.59 Hz, 2H), 2.82 (t, J = 6.69 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 162.6, 159.3, 154.9, 139.4, 128.6, 128.4, 124.4, 119.8, 119.1, 111.2, 100.3, 30.6, 22.7. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 329.1; 実測値: 329.2.
【0326】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニル)エチル]尿素(66)を137(0.17g、0.78mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、23%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) d 7.50 (s, 1H), 7.24 - 7.27 (m, 2H), 7.18 - 7.23 (m, 2H), 5.53 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.46 (q, J = 6.59 Hz, 2H), 2.93 (t, J = 6.69 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 146.6, 143.5, 143.3, 143.2, 140.5, 139.3, 138.4, 137.2, 137.0, 135.3, 135.1, 128.6, 128.4, 124.6, 119.6, 119.2, 113.4, 113.2, 113.1, 112.9, 38.2, 23.2. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 365.1; 実測値: 365.5.
【0327】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロフェニル)エチル]尿素(67)を2-クロロフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、17%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.61 (s, 1H), 7.39 - 7.46 (m, 3H), 7.30 - 7.38 (m, 2H), 7.28 (d, J = 1.70 Hz, 4H), 6.24 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.34 - 3.40 (m, 2H), 2.88 (t, J = 7.06 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.5, 136.8, 133.1, 131.0, 129.2, 128.4, 128.1, 127.2, 124.4, 119.1, 33.5. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 309.1; 実測値: 309.3.
【0328】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(3-クロロフェニル)エチル]尿素(68)を3-クロロフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.09g、92%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.27 - 7.31 (m, 1H), 7.22 - 7.25 (m, 3H), 7.17 - 7.21 (m, 3H), 7.06 - 7.11 (m, 1H), 6.11 (br. s., 1H), 4.55 (t, J = 5.46 Hz, 1H), 3.51 (q, J = 6.66 Hz, 2H), 2.83 (t, J = 6.78 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 142.1, 139.4, 132.9, 130.1, 128.5, 128.4, 127.4, 126.1, 124.4, 119.1, 35.2. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 309.1; 実測値: 309.0.
【0329】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)エチル]尿素(69)を2,4-ジクロロフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、19%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 1H), 7.59 (d, J = 1.32 Hz, 1H), 7.37 - 7.43 (m, 4H), 7.25 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 6.22 (t, J = 5.75 Hz, 1H), 3.28 - 3.34 (m, 2H), 2.86 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.4, 136.1, 134.1, 132.3, 131.6, 128.6, 128.4, 127.3, 124.4, 119.1, 32.9. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 341.1; 実測値: 341.4.
【0330】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)エチル]尿素(70)を2-クロロ-6-フルオロフェネチルアミン(0.06g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、23%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (br. s., 1H), 7.39 (s, 2H), 7.29 (d, J = 17.52 Hz, 5H), 6.29 (br. s., 1H), 3.29 - 3.37 (m, 2H), 2.87 - 2.99 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.4, 134.5, 134.4, 129.0, 128.8, 128.4, 125.3, 125.3, 124.4, 119.1, 114.4, 114.1, 96.3, 27.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 327.1; 実測値: 327.3.
【0331】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-ブロモフェニル)エチル]尿素(71)を4-ブロモフェネチルアミン(0.08g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、50%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.43 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.18 - 7.25 (m, 4H), 7.08 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 6.23 (s, 1H), 4.61 (br. s., 1H), 3.45 - 3.55 (m, 2H), 2.74 - 2.85 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.5, 138.9, 131.1, 131.0, 128.4, 124.4, 119.1, 119.0, 35.0. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 353.1; 実測値: 353.1.
【0332】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-シアノフェニル)エチル]尿素(72)を4-シアノフェネチルアミン(0.10g、0.64mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、22%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 (s, 1H), 7.78 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.45 (d, J = 8.10 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.26 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.35 - 3.42 (m, 2H), 2.84 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 145.7, 139.4, 132.2, 129.8, 128.4, 124.4, 119.1, 118.9, 109.0, 35.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 300.1; 実測値: 300.3.
【0333】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[2-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(73)を2-トリフルオロメチルフェネチルアミン(0.06ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、15%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.70 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.61 - 7.67 (m, 1H), 7.51 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.44 - 7.48 (m, 1H), 7.39 - 7.43 (m, 2H), 7.25 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 6.32 (t, J = 5.75 Hz, 1H), 3.36 - 3.43 (m, 1H), 2.93 (t, J = 7.16 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 139.4, 137.8, 132.5, 131.6, 128.4, 126.7, 125.8, 125.7, 124.5, 119.1, 32.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 343.1; 実測値: 343.3.
【0334】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(74)を3-トリフルオロメチルフェネチルアミン(0.06ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、76%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.52 - 7.62 (m, 4H), 7.42 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.21 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.34 - 3.44 (m, 2H), 2.86 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 141.0, 139.4, 132.8, 129.2, 128.4, 125.2, 125.1, 124.5, 122.8, 122.8, 119.1, 40.2, 35.4. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 343.1; 実測値: 343.3.
【0335】
3-(4-クロロフェニル)-1-{2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}尿素(75)を4-トリフルオロメチルフェネチルアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、64%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.61 (s, 1H), 7.67 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.47 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.18 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.37 - 3.42 (m, 2H), 2.85 (t, J = 6.97 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 144.5, 139.4, 129.5, 128.4, 125.1, 125.1, 125.0, 124.4, 119.1, 35.5. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 343.1; 実測値: 343.3.
【0336】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-4-イル)エチル]尿素(76)を4-(2-アミノエチル)ピリジン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、34%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 8.48 (d, J = 5.84 Hz, 2H), 7.40 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.22 - 7.30 (m, 4H), 6.19 (t, J = 5.65 Hz, 1H), 3.35 - 3.43 (m, 2H), 2.77 (t, J = 6.88 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.9, 149.5, 148.4, 139.4, 128.4, 124.4, 124.2, 119.1, 34.9. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 276.1; 実測値: 276.1.
【0337】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-3-イル)エチル]尿素(77)を3-(2-アミノエチル)ピリジン(0.04g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、91%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30 - 8.38 (m, 2H), 7.53 - 7.63 (m, 2H), 7.18 - 7.26 (m, 5H), 5.49 (t, J = 5.50 Hz, 1H), 3.52 (q, J = 5.71 Hz, 2H), 2.78 - 2.87 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, CHCl3) δ 155.6, 149.8, 147.6, 137.5, 136.8, 135.0, 129.1, 128.2, 123.9, 121.0, 40.7, 33.3. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 276.1; 実測値: 276.1.
【0338】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピリジン-2-イル)エチル]尿素(78)を2-(2-アミノエチル)ピリジン(0.04g、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、84%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.38 (d, J = 4.14 Hz, 1H), 7.87 (br. s., 1H), 7.55 - 7.62 (m, 1H), 7.10 - 7.24 (m, 6H), 6.15 - 6.24 (m, 1H), 3.62 (q, J = 5.84 Hz, 2H), 2.94 - 3.01 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 159.6, 156.0, 148.8, 137.8, 136.9, 129.0, 128.0, 123.6, 121.7, 121.3, 39.6, 37.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 276.1; 実測値: 276.2.
【0339】
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(5-メチルフラン-2-イル)エチル]尿素(79)を2-(5-メチル-2-フリル)エタンアミン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、44%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.18 - 7.25 (m, 4H), 6.34 (br. s., 1H), 5.84 - 5.96 (m, 2H), 4.90 (t, J = 5.75 Hz, 1H), 3.51 (q, J = 6.22 Hz, 2H), 2.80 (t, J = 6.40 Hz, 2H), 2.23 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 155.2, 151.2, 137.1, 129.2, 128.9, 122.1, 107.2, 106.1, 39.1, 28.6, 13.5. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 279.1; 実測値: 279.1.
【0340】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エチル]尿素(80)を(4-メチルピペラジン-1-イル)エタンアミン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、43%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.31 - 7.38 (m, 2H), 7.18 - 7.24 (m, 2H), 4.83 - 4.88 (m, 2H), 2.34 - 2.77 (m, 10H), 2.28 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, CD3OD) δ 158.0, 140.0, 129.7, 128.1, 121.3, 58.6, 55.8, 53.7, 46.0, 37.8. MS (ESI) m/z [M-H]- 計算値: 297.1; 実測値: 297.2.
【0341】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(ピペリジン-1-イル)エチル]尿素(81)を1-(2-アミノエチル)ピペリジン(0.05ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.06g、66%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.53 (br. s., 1H), 7.24 - 7.33 (m, 2H), 7.12 - 7.22 (m, 2H), 6.13 (br. s., 1H), 3.97 - 4.12 (m, 1H), 3.26 - 3.39 (m, 2H), 2.35 - 2.60 (m, 6H), 1.53 - 1.66 (m, 4H), 1.46 (d, J = 4.71 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 156.8, 138.1, 128.8, 127.5, 121.0, 77.5, 77.1, 76.6, 58.8, 54.5, 37.3, 25.3, 23.8. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 282.1; 実測値: 282.3.
【0342】
3-(4-クロロフェニル)-1-[2-(モルホリン-4-イル)エチル]尿素(82)を4-(2-アミノエチル)モルホリン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.08g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.56 (br. s., 1H), 7.19 - 7.32 (m, 4H), 5.52 - 5.64 (m, 1H), 3.62 - 3.77 (m, 4H), 3.34 (q, J = 5.46 Hz, 2H), 2.36 - 2.56 (m, 6H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 156.0, 137.6, 129.0, 128.3, 121.4, 66.8, 58.0, 53.5, 36.9. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 284.1; 実測値: 284.5.
【0343】
1-(4-クロロフェニル)-3-[2-(ピロリジン-1-イル)エチル]尿素(83)を1-(2-アミノエチル)ピロリジン(0.04ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.01g、12%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.67 (br. s., 0H), 6.99 - 7.33 (m, 4H), 5.96 (br. s., 1H), 3.32 (q, J = 5.15 Hz, 2H), 2.63 - 2.72 (m, 2H), 2.49 - 2.63 (m, 4H), 1.72 - 1.89 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 157.0, 138.3, 128.8, 127.5, 120.8, 56.7, 54.1, 39.7, 23.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 268.1; 実測値: 268.1.
【0344】
N-(2-{[(4-クロロフェニル)カルバモイル]アミノ}エチル)アセトアミド(84)をN-アセチルエチレンジアミン(0.03ml、0.32mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.02g、24%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.69 (s, 1H), 7.93 (br. s., 1H), 7.42 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 6.20 (br. s., 1H), 3.03 - 3.22 (m, 4H), 1.81 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 169.4, 155.1, 139.5, 128.4, 124.4, 119.1, 50.2, 30.6, 22.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 256.1; 実測値: 256.4.
【0345】
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-2-フェニルプロピル)尿素(38)を133(0.10g、0.56mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.14g、81%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.34 (d, J = 4.14 Hz, 4H), 7.20 - 7.25 (m, 1H), 7.16 - 7.20 (m, 2H), 7.05 - 7.11 (m, 2H), 6.14 (br. s., 1H), 4.37 (br. s., 1H), 3.45 (d, J = 6.03 Hz, 2H), 1.35 (s, 6H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 155.4, 146.6, 137.2, 129.0, 128.6, 128.5, 126.3, 126.0, 121.6, 51.7, 38.9, 26.6. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 303.1; 実測値: 303.2.
【0346】
3-(4-クロロフェニル)-1-(2,2-ジフルオロ-2-フェニルエチル)尿素(39)を134(0.06g、0.29mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.05g、52%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.72 (s, 1H), 7.49 - 7.62 (m, 5H), 7.36 - 7.43 (m, 2H), 7.24 - 7.30 (m, 2H), 6.57 (t, J = 6.22 Hz, 1H), 3.88 (dt, J = 6.22, 14.98 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.6, 139.0, 135.0, 134.7, 134.3, 130.3, 128.6, 128.5, 125.2, 125.1, 125.1, 124.9, 124.2, 121.0, 119.2, 117.8, 45.1, 44.6, 44.2. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 311.1; 実測値: 311.2.
【0347】
3-(4-クロロフェニル)-1-(2-メチル-1-フェニルプロパン-2-イル)尿素(40)を139(0.06g、0.38mmol)から一般手順Dに従って白色固体として調製した(0.07g、57%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.20 - 7.27 (m, 5H), 7.12 - 7.19 (m, 4H), 6.21 (s, 1H), 4.41 (s, 1H), 3.03 (s, 2H), 1.33 (s, 6H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 154.4, 138.1, 137.4, 130.6, 129.2, 128.7, 128.1, 126.4, 122.0, 53.7, 45.5, 27.9. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 303.1; 実測値: 303.2.
【0348】
1-(4-クロロフェニル)-3-[(1-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(41)を(1-フェニルシクロプロピル)メチルアミン(0.03g、0.2mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.04g、68%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.28 - 7.39 (m, 4H), 7.10 - 7.24 (m, 5H), 6.22 (br. s., 1H), 4.70 (br. s., 1H), 3.43 (d, J = 5.46 Hz, 2H), 0.89 (s, 4H). MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 301.1; 実測値: 301.4.
【0349】
3-(1-ベンジルシクロプロピル)-1-(4-クロロフェニル)尿素(42)を(1-ベンジルシクロプロピル)アミン塩酸塩水和物(0.04g、0.2mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.03g、48%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.29 - 7.34 (m, 2H), 7.27 - 7.28 (m, 1H), 7.20 - 7.24 (m, 2H), 7.17 - 7.20 (m, 2H), 7.10 - 7.15 (m, 2H), 6.34 (s, 1H), 4.86 (s, 1H), 2.86 (s, 2H), 0.91 - 0.98 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 153.5, 136.9, 135.5, 127.9, 127.3, 127.2, 126.8, 125.5, 119.6, 41.5, 33.3, 13.0. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 301.1; 実測値: 301.4.
【0350】
trans-1-(4-クロロフェニル)-3-[(2-フェニルシクロプロピル)メチル]尿素(43)を135(0.08g、0.45mmol)から一般手順Cに従って白色固体として調製した(0.07g、51%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.62 (s, 1H), 7.38 - 7.46 (m, 2H), 7.20 - 7.29 (m, 4H), 7.11 - 7.15 (m, 1H), 7.04 - 7.10 (m, 2H), 6.32 (t, J = 5.56 Hz, 1H), 3.16 - 3.28 (m, 1H), 2.99 - 3.11 (m, 1H), 1.79 - 1.88 (m, 1H), 1.21 - 1.35 (m, 1H), 0.83 - 0.96 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 142.8, 139.5, 128.4, 128.1, 125.5, 125.2, 124.4, 119.1, 42.9, 23.4, 21.3, 14.3. MS (ESI) m/z [M+H]+ 計算値: 301.1; 実測値: 301.2.
【0351】
[実施例2]
in vitroアッセイ
カルシウム動員アッセイ:ヒトCB1受容体を安定して発現するCHO-RD-HGA16細胞(Molecular Devices、San Jose、California、United States of America)を、96ウェル黒壁アッセイプレート(96-well black-walled assay plate)中へと、100μLのHam's F12(10%ウシ胎児血清、100単位のペニシリン/ストレプトマイシン及び100μg/mL ノルモシンを補充)中25,000個の細胞/ウェルで播種し、終夜37℃、5%CO2でインキュベートした。Calcium 5染料(Molecular Devices、San Jose、California、United States of America)を、製造元の使用説明書に従って再構成した。再構成された染料を、予め加温した(37℃)アッセイ緩衝液(1x HBSS、20mM HEPES、2.5mM プロベネシド、pH7.4、37℃)中に1:40で希釈した。成長培地を除去し、細胞を100μLの予め加温した(37℃)アッセイ緩衝液で優しく洗浄した。細胞を、45分、37℃、5%CO2で、200μLの希釈Calcium 5染料溶液中でインキュベートした。IC50値を決定するためのアンタゴニストアッセイのために、CP55,940のEC80濃度を、0.25%BSA/0.5%DMSO/0.5%EtOH/アッセイ緩衝液中の10×所望の最終濃度で調製し、96ウェルポリプロピレンプレートにアリコートし、37℃に加温した。試験化合物の段階希釈を2.25%BSA/4.5%DMSO/4.5%EtOH/アッセイ緩衝液中の10×所望の最終濃度で調製した。染料充填インキュベーション期間の後、細胞を25μLの試験化合物段階希釈で前処理し、15分37℃でインキュベートした。前処置インキュベーション期間の後、プレートをFLIPR Tetra(Molecular Devices、San Jose、Califorina、United States of America)で読み取った。蛍光のカルシウム媒介性変化を、1秒毎に90秒の期間にわたり、Tetraを用いて25μLのCP55,940 EC80濃度を10秒の時点で添加してモニタリングした(励起/発光:485/525nm)。相対蛍光単位(RFU)を、化合物濃度の対数に対してプロットした。アゴニストスクリーニングのために、細胞を2.25%BSA/4.5%DMSO/4.5%EtOH/アッセイ緩衝液で前処置すること、及びTetraに0.25%BSA/0.5%DMSO/0.5%EtOH/アッセイ緩衝液中に10×所望の最終濃度で調製した試験化合物の単一の濃度の希釈液を添加することを除き、上記の手順に従った。試験化合物RFUをCP55,940 Emax RFUと比較して、%Emax値を生成した。CB2アゴニスト及びアンタゴニストアッセイのために、安定ヒトCB2-CHO-RD-HGA16細胞を使用することを除き、同じ手順に従った。
【0352】
[35S]GTPγS結合アッセイ:受容体シグナル伝達のために、ICRマウス小脳(6~8週齢、Enviga International、Indianapolis、Indiana、United States of America)又はCB1受容体を安定して発現するHEK細胞のいずれかからの膜(10μgタンパク質)を、アッセイ緩衝液中で10分、3単位/mlアデノシンデアミナーゼとともにプレインキュベートし、次に60分、30℃で30μM GDP及び0.1nM [35S]GTPγS(Perkin Elmer Life Sciences、Boston、Massachusetts、United States of America)とともにインキュベートした。非特異的結合を、30μM非標識GTPγSを添加することにより決定した。アロステリック調節因子についての濃度反応曲線を、CP55,940(100nM又は1μM)の存在下で行って、IC50値を算出した。
【0353】
cAMPアッセイ:cAMPアッセイを、前に記載したように行った。Cawstonら、J. Med. Chem. 2015年、58巻、5979~5988頁を参照されたい。簡潔には、フォルスコリン(FSK)刺激による環状アデノシン一リン酸(cAMP)産生を、トランスフェクトされた生物発光共鳴エネルギー転移(BRET)cAMPセンサーを使用してリアルタイムで測定した。プラスミドは黄色蛍光タンパク質(YFP)及びウミシイタケルシフェラーゼ(RLuc)アッセイに隣接するcAMP結合ドメイン(Epac1)をコードし、後者はセレンテラジンHを酸化し光子を副生成物として産生することができる。cAMPは、Epac1ドメインに結合する場合にRLuc及びYFPを分離し、そのためRlucのみが光子を460nmの波長で放出する。cAMPが結合しない場合、RLucはYFPを励起し、535nmの波長で光を放出する。プレートリーダーは両方の波長を測定し、これらの比である460/535を算出してcAMPレベルを定量化し、比の増大はcAMPの増大を示す。ヒトカンナビノイド1型(CB1)で安定してトランスフェクトされたヒト胚腎臓293(HEK293)細胞を、37℃、5%CO2で維持し、トランスフェクションのために100mMの皿中に播種した。次の日、細胞に新鮮な培養培地を与え、直鎖状ポリエチレンイミン(25kDa、Polysciences、Warrington、Pennsylvania、United States of America)を1:6 DNA:PEI(ATCC、Manassas、Virginia、United States of America)比で使用して、5μgのpcDNA3L-His-CAMYELでトランスフェクトした。次の日、細胞をPBS中の1mM EDTAを使用して持ち上げ、200×gで5分スピンダウンした。上清を除去し、細胞を成長培地中に再懸濁し、ポリ-D-リシン(Sigma Aldrich、St. Louis、Missouri、United States of America)でコーティングされた白色96ウェルプレート上にウェルあたり60,000個の細胞で播種し、各プレートあたり2列の8ウェル、すなわちプレート(Perkin Elmer、Waltham、Massachusetts、United States of America)あたり8つの試料を2連で充填した。翌日、培地を除去し、細胞をPBSですすぎ、緩衝液/試薬/薬物を以下のように添加した。0分にて175μLの刺激緩衝液(Ca2+及びMg2+を含むHBSS中の5mg/ml ウシ血清アルブミン)、10分にて25μLのアロステリック調節因子を添加し、15分にて25μL セレンテラジンを添加し(最終5μM)、25分にてCP55,940(最終100nM)を有するか又は有しない25μLのフォルスコリン(最終10μM)を添加した。フォルスコリン及びプローブアゴニストCP55,940の添加の直後に、蛍光を460nm及び535nmで同時に、ウェルあたり1秒で22分、37℃で、Clariostar(BMG Labtech、Ortenberg、Germany)を使用して測定する。460/535の比を各時点で算出し、時間を通してプロットし、曲線下面積分析を各反復について行い、状態/日により平均し、各日は独立した実験としての役割を果たす。データを、式[(試料-基礎)/(フォルスコリン-基礎)×100]を使用して%FSKとして算出した。IC50値を、これらの正規化した濃度-反応データから、3パラメーター非線形回帰を使用するPrism 6(Graphpad Software、San Diego、California、United States of America)を使用して算出した。データを、フォルスコリン(濃度反応データ)又は算出された460/535 BRET比(時間経過データ)に対して正規化したいずれかの、少なくともN=3の独立した実験の平均としてプロットする。
【0354】
データ分析:カルシウム動員実験のために、データを3パラメーターロジスティック曲線に適合し、IC50値を生成した(GraphPad Prism 6.0、Graphpad Software、San Diego、California、United States of America)。[35S]GTPγS実験のために、データを試験化合物の不在下(すなわち、ビヒクル=100%)での最大CP55,940(100nM)刺激に対して正規化した。曲線の適合をGraphPad Prism 6.0(Graphpad Software、San Diego、California、United States of America)を使用して達成し、データを、IC50算出のために、底及び頂点をそれぞれ>0及び=100に制限して3パラメーター非線形回帰に適合させた。
【0355】
結果:本開示の化合物は、前に記載したような、ヒトCB1Rを過剰発現するCHO細胞を使用するカルシウム動員アッセイ及びヒトCB1Rを過剰発現するHEK細胞における[
35S]GTPγS結合アッセイを特徴とする。化合物11についての結果を
図1A及び1Bに示す。一部の化合物を、CB1Rの高発現を有するマウス小脳における[
35S]GTPγS結合アッセイでも評価した。化合物11についての結果を
図1Cに示す。加えて、表1は、3つのアッセイにおけるCP55,940(100nM)のEC
80濃度に対する化合物2及び6~17のIC
50値を示す。
【0356】
【0357】
ジアリール尿素2は平坦な構造を有し、結果として緊密なパッキング及び制限された水溶性を生じるため、メトキシ基を中間フェニル環(6)の2位に導入して立体障害を誘導し、よって平面構造を防止し、緊密なパッキングを妨げた。残念ながら、アロステリック調節活性は減弱した(6、IC50=1268nM)。
【0358】
前に示すように(Nguyenら、J. Med. Chem. 2017年、60巻、7410~7424頁を参照されたい)、化合物2のピロリジニル環は、活性のためには必要とされない。よって、合成の労力を簡素化するため、中間フェニル環を他の芳香族複素環、例えばピリジン、チオフェン及びチアゾールで置換する場合、ピロリジニル環を除去した。3つのピリジニル類似体(7、9、10)は活性のわずかな低下を示したが、一方で2,6-ピリジニル類似体(8)の活性はより減弱した。興味深いことに、5員環類似体、すなわちチオフェン及びチアゾールは、これらの6員のピリジン対応物よりも良好な活性を示した。特に、2,5-チオフェニル類似体(11、IC50=7nM)は、2と比較して有意に改善された活性を有した。中間フェニル環が非芳香族環式環(cyclic ring)、例えばシクロプロピル(15及び16)又はピペリジニル(17)で置換される場合、アロステリック調節活性は減少した。
【0359】
化合物6~17のヒトCB1Rに対する[35S]GTPγS結合アッセイからの結果はカルシウム動員アッセイと比較的よく一致したが、効力は全体的により低い。全体的に、カルシウムアッセイにおいて弱い活性を有する化合物(6、8、15、16、17)は、[35S]GTPγS結合アッセイでも不活性であった。カルシウムアッセイにおいて中等度の活性を有するピリジニル類似体(7、9及び10)は、[35S]GTPγS結合アッセイにおいて活性を示さないか、又は弱い活性を示した。5員環類似体は、[35S]GTPγS結合アッセイにおいて、2と同等な良好な活性を依然として維持した。
【0360】
アッセイ間及び種間でいくつかの違いが観察された。例えば、7は両方の[35S]GTPγS結合アッセイにおいて活性を有しなかったが、カルシウムにおいて中等度の活性を示した。11は、マウスCB1Rに対するカルシウム及び[35S]GTPγS結合アッセイにおいて2よりも良好な効力を示したが、ヒトCB1Rに対する[35S]GTPγS結合アッセイにおいては同等な効力を示した。他方では、12はヒトCB1Rに対するカルシウム及び[35S]GTPγS結合アッセイにおいて同等な効力を有したが、マウスCB1Rに対する[35S]GTPγS結合アッセイにおいてはより弱い効力を有した。最後に、15はマウスCB1Rに対するカルシウム及び[35S]GTPγS結合アッセイにおいて弱い活性を有し、ヒトCB1Rに対する[35S]GTPγS結合アッセイにおいてはいかなる効果も有しなかった。
【0361】
【0362】
上記の全ての3つのアッセイにおいてチオフェン11がより良好な又は等効力の活性を示すという有望な結果をもって、着目された一連の化合物を調製してチオフェン類似体のフェニル環に対する置換基効果を調査し、これらの化合物をヒトCB1Rに対するカルシウム及び[35S]GTPγS結合アッセイにおいてスクリーニングした。
【0363】
上記の表2に示すように、1又は2つのフルオロ置換基及び1つのクロロ基(18、19、20~23)の存在は、結果としてカルシウムアッセイにおいて2と同等な効力を生じた。しかし、3,4-ジクロロ及び3,5-ジクロロ類似体(24及び25)におけるような2つのクロロ基の包含は、活性をわずかに弱めた。電子求引基、例えばアセチル、メトキシカルボニル又はメチルスルホニルの3位での付加も、活性を弱めた(26、27及び28)。3つの位置異性のメトキシ類似体のうち、4-メトキシ類似体(31)は最も強力な調節因子であり、一方で他の2つの類似体はわずかにより低い効力を示した。より小さな3-メチル基(32)は、より大きな3-N,N-ジメチルアミノ基(33)よりも強力であった。2つのピリジニル類似体(34及び35)も活性であったが、これらの効力はフェニル対応物よりもわずかに低かった。全体として、これらの結果は、小さな置換基がより大きな基よりもフェニル環上で良好に許容されることを示す。ヘテロ原子の存在も許容されるが、結果として活性のわずかな減少が生じる。
【0364】
[35S]GTPγS結合アッセイからの結果は、カルシウムアッセイからのものと比較的一致した。カルシウムアッセイにおいて2と等効力の活性を有する化合物は、[35S]GTPγS結合アッセイにおいても同等の活性を示した(18、19、21、22、23及び31)。カルシウムアッセイにおいてより弱い活性を有する化合物は、[35S]GTPγS結合アッセイにおいても弱い活性を示した(24~29及び31~33)。いくつかの化合物は、[35S]GTPγS結合アッセイにおいて、カルシウムアッセイよりも良好な活性を示した。例えば、2つのピリジニル類似体(34及び35)は[35S]GTPγS結合アッセイにおいて2と同等な効力を示し、一方でこれらはカルシウムアッセイにおいてより弱い活性を示した。魅力的なことに、2,4-ジフルオロ類似体(20)は[35S]GTPγS結合アッセイにおいて2と比較して有意により良好な効力を示した(20、IC50=84nM対2、IC50=455nM)。
【0365】
【0366】
選択された化合物を、マウス小脳膜を使用して、2つのCP55,940濃度、100nM及び1μMでのCP55,940誘導[35S]GTPγS結合アッセイにおいて評価した。3つのアッセイにおいて、効力の順位付けにいくつかの変動が観察された。上記の表3を参照されたい。11はカルシウム及びmCB1R GTPγSアッセイにおいて2よりも良好な効力を示したが、hCB1R GTPγSアッセイにおいては同等の効力を示した。18及び31は、3つのアッセイにわたり2と比較して同等の効力を有した。20はカルシウム及びhCB1R GTPγSにおいてより良好な効力を有したが、mGTPγSアッセイにおいては2と同等の効力を有した。21はカルシウムアッセイにおいてより良好な効力を示し、2つのGTPγSアッセイにおいて同等の効力を示した。化合物25、30及び33はカルシウムアッセイにおいて1よりもわずかに効力が弱かったが、2つのGTPγSアッセイにおいて弱い活性を示した。他方では、35はカルシウムアッセイにおいてわずかにより弱い効力を示したが、2つのGTPγSアッセイにおいて類似する効力を示した。
【0367】
興味深いことに、アロステリック調節活性は、マウス小脳膜を使用する[35S]GTPγS結合アッセイにおいて、より高いCP55,940濃度(すなわち1μM)でより強力なようであった。最も有意なシフトは20で観察された。100nM CP55,940では、そのIC50値は190nMであり、これは100nM CP55,940では57nMに減少した。35も、287nMから129nMへのIC50値の変化を示した。この阻害効力のシフトは、これらのPAM-アンタゴニストの正の協同作用の特徴を反映する。
【0368】
代表的な化合物を、リアルタイム動力学BRET CAMYEL cAMPアッセイにおいて評価した。HEK-hCB1細胞では、フォルスコリン(5μM)は、5分後に達したプラトーで有意なcAMP産生を誘導した。cAMP産生のレベルは、アゴニストCP55,940(10nM)により阻害された。全ての試験されたCB1アロステリック調節因子は、インドールベースの類似体のいくつかで観察されたいかなる「ラグ」時間もなく、CP55,940により阻害されたcAMP産生をすぐに減弱させた。Cawstonら、J. Med.Chem.2015年、58巻、5979~5988頁を参照されたい。興味深いことに、21を除き、1と異なり、試験されたジアリール尿素ベースの化合物のうち最大10μMの濃度でインバースアゴニズムを示すものはなかった。
【0369】
全ての化合物をカルシウム動員アッセイにおいてCB1Rでのアゴニスト活性についてスクリーニングし、有意なアゴニスト効果(CP55,940 Emaxの<30%、補足情報)は化合物のいずれにおいても観察されなかった。これらの化合物の全てをCB2Rでのアゴニスト及びアンタゴニスト活性についてもスクリーニングし、受容体サブタイプ選択性を決定した。化合物のうち、有意なCB2Rアゴニスト活性(CP55,940 Emaxの<10%)を有するものはなかった。全ての化合物は有意なCB2Rアンタゴニスト活性(10μMでのCP55,940 EC80濃度の<50%阻害又はIC50値>10μM)を有しなかった。
【0370】
【0371】
【0372】
【0373】
CB1Rは、正常な生理学的機能を維持するために求められる常時活性を有することが示されている。SR141716はCB1Rインバースアゴニストとして作用し、それ自体でCB1Rシグナル伝達を減少させる。この基礎活性の阻害は結果としてSR141716の有害作用を生じることが示唆されている。したがって、本開示の化合物の固有の活性を、CB1RアゴニストCP55,940の不在下で試験した。
図2に示すように、SR141716は、2.8nMのIC
50で有意なインバースアゴニズムをもたらした。化合物2は、10μMの最も高い濃度で、SR141716のみにより生じるものと同じレベルのインバースアゴニズムに達した(IC
50=1.47μM)。10μMでは、化合物9、11、14、及び35はある程度のインバースアゴニズムのみを示した。特に、チオフェン類似体11は、10μMまでインバースアゴニズムをほぼ生じなかった。これらの結果は、CB1Rアロステリック調節因子はSR141716の有害作用をもたらす傾向がより低いことを示す。
【0374】
[実施例3]
安定性、溶解度、透過性及び薬物動態学試験
【0375】
代謝安定性評価:化合物をラット肝ミクロソームとともに37℃で合計45分インキュベートした。反応を、0.5mg/mLのラット肝ミクロソームタンパク質を含有するpH7.4、100mMリン酸カリウム緩衝液中で行った。第1相代謝を、NADPHを1mMの最終濃度まで添加することにより、並びに試料を0、5、15、30及び45分の時点で収集することにより評価した。全ての収集された試料を氷冷停止溶液(アセトニトリル中の1μMラベタロール及び1μMグリブリド)で1:1にクエンチし、遠心分離して、沈殿したタンパク質を除去した。結果として生じた上清を、アセトニトリル:水(1:1)で1:4にさらに希釈した。試料をLC/MS/MSにより分析し、半減期及びin vitroのクリアランスの算出をMicrosoft Excel(2007)を使用して達成した。
【0376】
動力学的溶解度評価:10μLの試験化合物原液(20mM DMSO)を490μLのリン酸緩衝液と合わせ、標的の400μMの濃度を達成した。溶液をVX-2500 multi-tube vortexer(VWR International、Radnor、Pennsylvania、United States of America)で、2時間室温で撹拌した。撹拌に続き、試料をガラス繊維フィルター(1μm)上で濾過し、溶出液をアセトニトリル:水(1:1)の混合物で400倍に希釈した。各実験の折に、ニカルジピン及びイミプラミンを参照化合物として、それぞれ低及び高溶解度について評価した。全ての試料を3連で評価し、エレクトロスプレーイオン化を使用するLC-MS/MSにより、同じ基質中に調製した標準に対して分析した。
【0377】
結果:CB1Rアロステリック調節因子を治療法の開発へと進めるため、本開示の化合物のいくつかの予備的なADME評価を行った。化合物11(T
1/2=65分)は、2(T
1/2=13分)よりも良好な代謝安定性を示した。以下の表7を参照されたい。溶解度は、化合物吸収を予測するための別のパラメーターであり、一般的にバイオアベイラビリティーを反映するが(
Kernsら、Curr. Drug Metab. 2008年、9巻、879~885頁を参照されたい)、これは製剤化により軽減されることがある。以下の表7に示すように、化合物11(溶解度=1.5μM)は化合物2(溶解度<0.5μM)と比較して改善された溶解度を有した。任意の一理論により拘束されることを望むものではないが、改善された溶解度は、フェニル環と比較して5員環チオフェンのより緩いパッキングに起因することがある。68は、in vitroでラット肝ミクロソームに対して限られた代謝安定性を有したが(T
1/2=9.6分)、MDCK-MDR1 Transwellアッセイにおいて優秀な血液脳透過性を示し、両方の方向についてのPapp値は、一般的にCNS受動的透過と考えられるカットオフ値である15×10
-6cm/sを超えた。
23これはp-糖タンパク質基質ではない(排出比BA/AB<2.5)。in vitroのPKデータはin vitroの薬物動態学試験で裏付けられ、68が高度に脳浸透性であり、脳濃度が血漿濃度のおよそ2倍であることを示した(K
p=2.01、
図4)。これは、i.p.投与の30分後に血漿及び脳の両方でピークレベルに達し、C
max値は血漿と脳でそれぞれ220.6及び546ng/mLであった。
【0378】
透過性評価。双方向性のMDCK-MDR1透過性アッセイを、Paraza Pharma Inc.(Montreal、Canada)により行った。継代5代目のMDCK-mdr1細胞を12ウェルCostar トランズウェルプレート中のパーミアブルポリカーボネートサポート上に播種し、3日増殖及び分化させた。3日目に、培養培地(10%FBSを補充したDMEM)をトランズウェルインサートの両方の側から除去し、細胞を温HBSSですすいだ。すすぐステップの後、チャンバーを温輸送緩衝液(transport buffer)(10mM HEPES、0.25%BSAを含有するHBSS、pH7.4)で充填し、プレートを37℃で30分インキュベートした後、TEER(経上皮電気抵抗)を測定した。
【0379】
ドナーチャンバー(A-to-Bアッセイについては頂端側、B-to-Aアッセイについては基底外側)中の緩衝液を除去し、検量線用溶液(輸送緩衝液中10μMの試験物)と置き換えた。プレートを次に37℃での軽い撹拌下に置いた。指定された時点(30、60及び90分)で、レシーバーチャンバーからの輸送緩衝液のアリコートを除去し、新鮮な輸送緩衝液を補充した。試料を内部標準を含有する氷冷ACNでクエンチし、次に遠心分離にかけてタンパク質をペレットとした。結果として生じた上清を50/50 ACN/H2O(アテノロールについてはH2Oのみ)でさらに希釈し、LC-MS/MS分析に供した。報告された見かけの透過(Papp)値を、単一の測定から算出した。アテノロール及びプロプラノロールを、低及び中等度透過性基準として試験した。ジゴキシンの双方向性の輸送を評価して、Pgp活性/発現を表した。
【0380】
化合物の見かけの透過性(Papp、cm/sで測定)を、2連の2つの独立した実験から以下の式に従って決定する。
【0381】
【数1】
[式中、dQ/dtはレシーバー室における出現の正味の割合であり、Aはcm
2で測定されたトランズウェルの面積(1.12cm
2)であり、Ciはドナーチャンバーに添加された化合物の最初の濃度であり、60は分から秒への変換係数である]
【0382】
薬物動態学評価。in vivoの薬物動態学アッセイを、Paraza Pharma Inc.(Montreal、Canada)により行った。PK試験の朝、体重258~277gの雄Sprague-Dawleyラットに、ビヒクル(生理食塩水中5%クレモフォール、5%エタノール)又は14014-149(10mg/kg、i.p.)を投与した。選択された時点で(用量後0.25、0.5、1、3、5、8及び24時間)、2匹のラットをイソフルランガスで麻酔し、心臓の穿刺を行って血液を収集し(血漿分析のため)、続けてリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.4)で全身を還流して、いかなる残留する血液も臓器から洗い流した。脳を採取し、ポリトロンでの水中の1:4(w/v)25%イソプロパノールを用いた機械的分断により均質化した。脳ホモジネートを、薬物定量化のためにLC-MS/MSにより抽出した。
【0383】
【0384】
[実施例4]
消失したコカイン探索行動の回復
体重280~300gの成体雄Sprague-Dawleyラット(Harlan、Indianapolis、Indiana、United States of America)を試験において使用した。動物を12/12時間の明/暗周期で個別に飼育し(行動実験は明期間に行った)、実験セッションの間を除き自由に飲水及び摂食させた。
【0385】
回復手順は前に記載されている。Jingら、Drug Alcohol Depend.2014年、143巻、251~256頁、及びThornら、Neuropsychopharmacology 2014年、39巻、2309~2316頁を参照されたい。簡潔には、ラットに慢性留置頸静脈カテーテル(chronic indwelling jugular catheter)を手術移植した。1週間の回復の後、ラットを、14日間での2時間のセッションの間、固定比[FR]スケジュール(FR=1で開始、これを5回の訓練セッション以内にFR5に増大させた)の下で、コカインの注入(0.75mg/kg/inf)のために作動レバー(左のレバー)を押すように訓練した。強化因子(Reinforcer)送達は作動レバー上の刺激光の提示を伴い、続けてレバーの押下が計画された結果を何も有しない30秒のタイムアウト期間とした。コカイン自己投与の獲得の後、レバーの押下が何の結果ももたらさない2時間の毎日のセッションの間に、薬物探索行動の消失が起こった。全ての他の条件は未変化のままとした。消失の7日後、全てのラットは消失基準(反応の合計が訓練セッションの20%未満)に達した。
【0386】
薬物誘発性回復試験を、最後の消失セッションの次の日に行った。ラットを、ビヒクル、化合物2(15、30mg/kg)又は34(10mg/kg)で10分前処理した後、コカインのプライミング注射(10mg/kg、i.p.)を投与し、その直後に回復セッションを開始した。
【0387】
データ分析:データを平均±S.E.Mとして表した。最後の消失セッションと回復セッションとの間の作動レバー反応の差を、対応ありt検定を用いて決定した(対象内比較)。回復に対する化合物2の効果を、1元配置分散分析(ANOVA)により、続けて事後ボンフェローニ検定により分析した(対象間比較)。回復に対する化合物34の効果をスチューデントのt検定により分析した。P<0.05は統計学的に有意であると考えられた。
【0388】
結果:アンタゴニスト/インバースアゴニストSR141716Aを用いたin vivoのCB1受容体の遮断は、美味な食物の摂取、いくつかの依存性薬物の自己投与、並びに食物及び薬物探索行動の回復を減少させることが示されている。1及び2で前処理されたラットは、消失の期間の後に依存性薬物、例えばコカイン又はメタンフェタミンを探索する傾向が低いことが前に示されている。したがって、本開示の化合物のうちの2つ、すなわち化合物11及び68を試験して、これらがin vivoで同じ効果を達成するかどうかを決定した。
【0389】
図3Aに示すように、コカイン刺激は、消失した作動レバー反応を有意に回復させた(t検定:t[7]=16.29、p<0.0001)。68(10mg/kg、i.p.)での前処置は、コカイン誘導性のコカイン探索行動の回復を減弱したが、11(10mg/kg、i.p.)での前処置ではそうではなかった。興味深いことに、投与の5分後に歩行運動の有意な減少を示した化合物11とは対照的に、10mg/kg i.p.の用量の化合物68は歩行運動に影響を与えなかった。
図3Bを参照されたい。
【0390】
本開示の主題の様々な詳細は、本開示の主題の範囲から逸脱することなく変更することができることが理解されるであろう。さらに、上記の記載は例示目的のためのみのものであり、制限目的のためのものではない。
【国際調査報告】