(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-01
(54)【発明の名称】リピータ方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20220825BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20220825BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20220825BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W16/26
H04W16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577932
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(85)【翻訳文提出日】2022-01-28
(86)【国際出願番号】 US2020040200
(87)【国際公開番号】W WO2021003112
(87)【国際公開日】2021-01-07
(32)【優先日】2019-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521567789
【氏名又は名称】ミックスコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナスワミー、ハリシュ
(72)【発明者】
【氏名】サンパス、アシュウィン
(72)【発明者】
【氏名】レーン、フランク
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067CC04
5K067DD11
5K067EE06
(57)【要約】
リピータを実装するための方法および装置について説明する。様々な実施形態では、リピータは、基地局からブロードキャストされた情報からまたは受信信号および/もしくは受信信号間のギャップを監視することから、アップリンク/ダウンリンクタイミング情報を決定する。様々な実施形態では、リピータは、アップリンク/ダウンリンク時間期間を決定するために制御情報を復号し得るが、ユーザデータは、復号および再符号化されない。様々な実施形態では、アップリンク回路とダウンリンク回路との間の干渉は、動作モードに基づいて、リピータ内の増幅器に対する利得、合成重み、および/または電力を制御することによって低減または最小化される。記憶された情報は、所与の時間に使用される動作モードおよび/またはビームフォーミングアンテナパターンに対する異なる重みおよび/またはパラメータのセットを含むことができる。
【選択図】
図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リピータを動作させる方法であって、
アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出すること(706)と、
前記TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチを制御すること
を備える方法。
【請求項2】
前記TDDタイミングスケジュールを検出することは、
システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット指示(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信することと、
TDDタイミング情報を復元するために、前記SIB(システム情報ブロードキャスト)またはSFIブロードキャストのうちの前記受信された少なくとも1つを復号することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う信号消去を引き起こす値の第1のセットに設定すること(732)と
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、
ii)ドナー側受信増幅器の利得を減少させること
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ドナー側受信増幅器の利得を減少させることは、前記増幅器に供給される前記電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記より低い電圧は非ゼロ電圧である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記より低い電圧はゼロ電圧である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
サービス側通信よりも狭いビームをドナー側通信に使用することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
複数の異なるアンテナビーム配置に対するサービング重みおよびヌル化重みを含むアップリンクモード情報を含むコードブックを記憶することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記TDDタイミングスケジュールに基づいて、所与の時間にどのドナー側アンテナ重みのセットが使用されるべきかを自動的に選択することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を備えるリピータであって、前記プロセッサは、
アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出することと、
前記TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチを制御することと
を行うように構成される、リピータ。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記TDDタイミングスケジュールを検出することの一部として、
システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット指示(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信することと、
TDDタイミング情報を復元するために、前記SIB(システム情報ブロードキャスト)またはSFI(スロットフォーマット指示)ブロードキャストのうちの前記受信された少なくとも1つを復号することと
を行うように構成される、請求項11に記載のリピータ。
【請求項13】
前記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う信号消去を引き起こす値の第1のセットに設定すること、
請求項12に記載のリピータ。
【請求項14】
ドナー側受信増幅器をさらに備え
前記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、前記プロセッサは、
ドナー側受信増幅器の利得を減少させるようにリピータを制御するようにさらに構成される、
請求項12に記載のリピータ。
【請求項15】
前記ドナー側受信増幅器の利得を減少させることは、前記増幅器に供給される前記電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減させることを含む、請求項14に記載のリピータ。
【請求項16】
前記より低い電圧は非ゼロ電圧である、請求項15に記載のリピータ。
【請求項17】
前記より低い電圧はゼロ電圧である、請求項15に記載のリピータ。
【請求項18】
サービス側通信よりも狭いビームをドナー側通信に使用することをさらに含む、請求項11に記載のリピータ。
【請求項19】
複数の異なるアンテナビーム配置に対するサービング重みおよびヌル化重みを含むアップリンクモード情報を含む、前記メモリに記憶されたコードブック
をさらに備える、請求項18に記載のリピータ。
【請求項20】
前記プロセッサは、
前記TDDタイミングスケジュールに基づいて、所与の時間にどのドナー側アンテナ重みのセットが使用されるべきかを自動的に選択すること
を行うようにさらに構成される、請求項10に記載のリピータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、ワイヤレス通信方法および装置に関し、より詳細には、リピータ方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]第5世代セルラーワイヤレス技術(又は略して5G)は、ミリメートル波スペクトル帯域1の使用に大きく依拠する。周知のとおり、これらの帯域は、典型的には3GHz(または波長が10cm)未満である「従来の」セルラー帯域よりも劣悪な伝搬に悩まされる。さらに、帯域によっては、大気からの吸収による(例えば、水蒸気、酸素などによる)さらなる損失を被る可能性がある。人体は、大部分が水で構成されており、ミリメートル波信号を大幅に遮蔽する。また、回折(信号が遭遇するエッジ上で信号が曲がる伝搬モード)により、波長が短くなるにつれてもたらされる損失が大きくなる。まとめると、これは、ミリメートル波帯域において、セル半径が100~200メートル程度となり、さらに、リンクを維持するために見通し線(LOS)または強い鏡面反射を必要とすることを意味する。
【0003】
[0003]これらの伝搬制限に対処するために使用される中核技術は、ビームフォーミングであり、ビームフォーミングでは、基地局(5GコンテキストではgNBと呼ばれる)およびユーザ機器(UE)において多くのアンテナ素子を使用して、対象の方向に、空間的にそれらの信号を建設的に加算することが可能である。正味の効果は、対象の方向で各アンテナからの信号の振幅和と、それによる電磁放射の集中、すなわちビームである。ユーザが移動するかまたは環境内の何かが変化した場合、「新しい」ビームを送信機と受信機との間で見つけなければならない。これは
図1に示されている。したがって、ビームフォーミングは一般に、必要に応じてビームを変更するために、関連する測定および制御機構を用いてUEごとに行われなければならないであろう。
【0004】
[0004]そのような動的なビームフォーミング機構を有するにもかかわらず、いくつかの状況では、カバレージを得ることは事実上不可能である。例えば、ユーザがマンハッタンストリート/アベニュー環境を歩いている場合を考慮すると、ユーザがストリートからアベニューに曲がると、ユーザは、優れた見通し線(LOS)リンクからリンクを全く有さない状態になる可能性がある。これらの問題を克服するためにgNBをどんどん追加してネットワークを確実に高密度化することはできるが、これはオペレータにとって大きなコストおよびネットワーク管理のペナルティを伴う。
【0005】
[0005]リピータおよび/またはリレーは、時々、送信デバイスのカバレージエリアを拡張するために使用される。「リピータ」という用語は、一般に、「ボックス」が信号を復号しようとするのではなく、単に無線でRF信号を受信し、増幅し、再送信するときに使用される。「リレー」という用語は、一般に、ボックスがRF信号を受信し、典型的にはRFからベースバンドにダウンコンバートして、ビットの完全な復号までの何らかのデジタル処理を行い、その後、ビットを再符号化し、送信前にRFにアップコンバートするときに使用される。上記は、当技術分野における専門用語の一般的な使用であるが、リピータであるものとリレーであるものとの間の区別は厳密ではない。リピータはまた、受信周波数および送信周波数が同じである完全帯域内であり得る(f1/f1リピータと呼ばれることがある)か、またはそれらは、受信周波数および送信周波数が異なる帯域外であり得る(f1/f2リピータと呼ばれることがある)。
【0006】
[0006]リレーは、再送信する前に、受信信号のビットを完全に復号しなければならないことに悩まされる。これは、復号回路がデバイスにコストを追加することによるコストの問題だけでなく、データを復号し、次いで送信前に再符号化することに関連する遅延にも悩まされる。非常に動的な環境では、このような遅延は望ましくないことがある。
【0007】
[0007]リピータおよびリレーは、新しい概念ではないが、デバイスが電力送信制約を受けるビームフォーミングシステムの場合、再送信されるべき信号のソースによって使用されているビームおよび/または送信のタイミングを考慮する必要性と、リピータに課される送信電力制約と、再送信によって引き起こされ得る潜在的な干渉および/または信号の再送信に関連する遅延とに関するいくつかの実装問題に直面する。さらに、複数の方向、例えばアップリンクおよびダウンリンクにおける通信をサポートするリピータの場合、そこにおいて、一方に中継されている信号からのフィードバックが漏れて、もう一方の方向に完全にまたは部分的に再送信される可能性がある。
【0008】
[0008]様々な理由から、再送信、例えば中継されるトラフィックデータを完全に復号する必要なく、アップリンク送信とダウンリンク送信との間の切替えが行われる動的環境において送信に依拠し得るデバイスを実装することができることが望ましい。リレーとして動作するデバイスが、元の送信デバイス、例えば、基地局またはユーザ機器デバイスによって、1つまたは複数の信号が中継される先のデバイスとは別個のエンティティとして見える必要および認識される必要がない場合が望ましいであろう。加えて、必ずしもすべてではないが少なくともいくつかの実施形態では、ビームフォーミングが、中継デバイスの少なくとも片側、場合によっては両側、例えば、クライアントデバイスに面する側または基地局もしくはアクセスポイントに面する側で、中継デバイスによってサポートされ得る場合が望ましいであろう。
【発明の概要】
【0009】
[0009]様々な特徴は、リピータデバイスを実装するための方法および装置に関する。いくつかの実施形態では、リピータデバイスは、制御情報および/またはシグナリング情報を復号することができるが、通常、再送信の前にデータを再符号化しない。様々な実施形態では、タイミングおよび/または他の制御情報は、受信信号に基づく。タイミングおよび制御情報は、場合によっては、アクセスポイントと呼ばれることもある基地局と、単にUEと呼ばれることもあるUEデバイスとの間に位置する本発明のリピータを用いて、基地局とユーザ機器(UE)デバイスとの間で通信されているトラフィックデータ、例えば、テキスト、音声、または他のデータを復号する必要なしに、受信信号から導出される。
【0010】
[0010]タイミングおよび/または周波数に関する制御情報は、例えば、基地局からの信号が1つまたは複数のUEデバイスに通信されるリピータダウンリンク動作モードと、信号が1つまたは複数のUEデバイスからアクセスポイントに通信されるリピータアップリンク動作モードとの間の切替えなどのリピータ動作の制御を容易にするために、検査、例えば復号、および使用されてもよく、時には検査および使用される。これは、TDDタイミング情報を復元するために、SIB(システム情報ブロードキャスト)またはSFI(スロットフォーマット指示)ブロードキャストを受信して復号し得、必ずしもすべてではないがいくつかの実施形態では、受信して復号する。そのような復号により、リピータ動作の一部として送信されているトラフィックデータを復号することなくブロードキャスト制御を復号することができる比較的単純なデコーダが使用可能となる。他の実施形態では、アップリンクおよび/またはダウンリンクスケジュールは、サイドチャネルと呼ばれることがある通信チャネルを介して基地局または他のデバイスからリピータによって受信される。サイドチャネルは、UEにデータを通信するために使用されないワイヤレス通信チャネルであってもよく、時にはそうである。
【0011】
[0011]受信信号、例えば、ブロードキャスト情報に基づいて、リピータは、いつアップリンク動作モードで動作すべきであり、いつダウンリンク動作モードで動作すべきかを決定することができる。1つまたは複数の送信/受信スイッチの切替えは、リピータデバイスがアップリンク動作モードとダウンリンク動作モードとを切り替えると決定されたときに基づく。
【0012】
[0012]個々の動作モード中、アップリンク信号経路またはダウンリンク信号経路におけるスイッチ位置、利得、合成される信号の位相、および/または増幅器への電力は、特定のアップリンク動作モードまたはダウンリンク動作モード中に使用されるべきでない信号経路からの干渉を低減または最小化するように制御される。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、制御情報のセットを含むルックアップテーブルがアクセスされ、所与の時間に使用されるべき動作モードおよび/またはアンテナ構成に応じて、リピータ内の構成要素を制御するために使用される。様々な適用構成要素の利得、合成される信号の位相、および/または特定のデバイスへの電力は、他の実施形態ではすべて制御されてもよく、時には制御されるが、これらのうちの1つまたは2つは、所与の時間に実施されている動作モードに基づいて制御される。例えば、いくつかの実施形態では、増幅器への電力は、アップリンク信号経路とダウンリンク信号経路との間の干渉を最小限に抑えるために増幅器の信号の位相および/または利得が制御されたことによる電力変化に起因する過渡現象を回避するために、動作モードにかかわらず維持される。他の実施形態では、単に信号の位相が、アップリンク信号経路とダウンリンク信号経路との間の干渉を低減または最小限に抑えるために制御される。
【0014】
[0014]アップリンク/ダウンリンクスケジューリングを決定するために使用され得る情報は、いくつかの実施形態では、デバイスがアップリンク動作モードで動作するかダウンリンク動作モードで動作するかを制御するために復号されて使用されるが、他の実施形態では、受信信号の電力が、デバイスがアップリンク動作モードで動作しているかダウンリンク動作モードで動作しているかおよびそのような動作モードのスケジュールを推測するために使用される。したがって、いくつかの実施形態では、ブロードキャスト制御/スケジューリングが復号されて使用されるが、他の実施形態は、ブロードキャストまたはスケジューリング情報の復号を必要とすることもそれに依存することもない。
【0015】
[0015]いくつかの実施形態では、制御/スケジューリングが復号されるが、そのような情報は通常、データ送信の前に送られる。したがって、いくつかの実施形態では、制御/スケジューリング情報を復号するためにデコーダが使用されるが、デコーダは、特定のデバイスへのデータ送信を復号する必要がなく、また復号せず、さらに、少なくともいくつかの実施形態では、リピータは、他のデバイスへの送信のために復号済みデータを再符号化しないため、エンコーダが復号済みデータを再符号化する必要はない。このように、必ずしもすべてではないがいくつかの実施形態では、本発明のリピータは、エンコーダまたは再エンコーダを欠いている、すなわち含んでいない。
【0016】
[0016]方法および装置は、異なる時間に異なるアンテナパターンの使用をサポートするデバイスとともに使用されることができ、リピータが、電柱または交差点にある交通信号ポールなどのポールに取り付けられていてもよく、時には取り付けられている屋外用途によく適している。リピータを使用して、システム内のユーザデバイスおよびアクセスポイントに対して比較的透過的である、費用対効果が高く実装が容易な方法で、建物の周りおよび交差点の角で送信範囲を拡張することができる。
【0017】
[0017]本発明にしたがって実装されたリピータによる信号の再送信に関連する遅延は小さいため、UEデバイスおよび/またはアクセスポイントによって受信される信号は、元の送信デバイスから直接受信された信号と合成され、例えば、それらが元の送信デバイスからのマルチパス送信の結果であるかのように復号され得る。
【0018】
[0018]いくつかの特徴は、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出することと、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチ(T/Rスイッチ)を制御することとを備える、リピータを動作させる方法を対象とする。様々な実施形態では、アップリンク/ダウンリンクスケジュールの検出は、通信、例えば、反復または中継されているデータまたは信号の再符号化なく実行される。
【0019】
[0019]他の特徴は、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出することと、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチ(T/Rスイッチ)を制御することとを行うようにリピータを制御するように構成されたプロセスを含むリピータに関する。
【0020】
[0020]様々な特徴および方法について説明してきたが、すべての実施形態は、概要において言及されたすべての特徴またはステップを含む必要はない。以下の詳細な説明では多数の追加の特徴および実施形態について述べる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】[0021]
図1は、例示的な実施形態による例示的な通信システムの図である。
【
図2】[0022]
図2は、例示的な実施形態によるリピータに含まれ得るアンテナアレイアセンブリの例示的な回路設計実装形態の図である。
【
図3】[0023]
図3は、例示的な実施形態によるリピータに含まれ得るアンテナアレイアセンブリの別の例示的な回路設計実装形態の図である。
【
図4】[0024]
図4は、例えば、
図2に示されるアンテナアレイアセンブリの回路設計に対応する実施形態のための例示的な第1のコードブックの図である。
【
図5】[0025]
図5は、例示的な第2のコードブック、例えば、
図3に示されるアンテナアレイアセンブリの回路設計に対応する実施形態の図である。
【
図6】[0026]
図6は、例示的な実施形態による例示的なリピータの図である。
【
図7A】[0027]
図7Aは、例示的な実施形態による、リピータ、例えば
図6のリピータを動作させる例示的な方法のフローチャートの第1の部分である。
【
図7B】[0028]
図7Bは、例示的な実施形態による、リピータ、例えば
図6のリピータを動作させる例示的な方法のフローチャートの第2の部分である。
【
図8】[0030]
図8は、例示的な実施形態による例示的なリピータの図である。
【
図9A】[0031]
図9Aは、例示的な実施形態によるリピータに含まれ得る構成要素の例示的なアセンブリの第1の部分である。
【
図9B】[0032]
図9Bは、例示的な実施形態によるリピータに含まれ得る構成要素の例示的なアセンブリの第2の部分である。
【
図10】[0034]
図10は、左側にシステムの要素を示し、右側に要素に対応するタイミング図を示し、異なる構成要素の動作間のタイミング関係の理解を助けるために整列されたタイミング図の左側から右側に時間が進むにつれてタイミングスケールが異なる要素間で一致する、リピータにおける自律TDDスイッチ検出のタイミング図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[0035]
図1は、例示的な実施形態による例示的な通信システム100の図である。例示的な通信システム100は、
図1に示されるように互いに結合された基地局1(BS1)102、基地局2 104、リピータ1 106、ネットワークノード108、およびネットワークノード110を含む。基地局1 102は、対応するワイヤレスカバレージエリア103を有する。基地局2 104は、対応するワイヤレスカバレージエリア105を有する。リピータ1 106は、対応するサービス側ワイヤレスカバレージエリア107を有する。例示的な通信システム100は、複数のユーザ機器(UE)デバイスをさらに含む。UEの少なくともいくつかは、システム100中を移動し得るモバイルデバイスである。
図1に示されるように、複数のUE(UE 1A 112、UE 2A 114,...,UE N1 116)は、ワイヤレスカバレージエリア103内に現在位置しており、i)BS 1 102からダウンリンクワイヤレス信号を受信することと、ii)BS 1 102にアップリンクワイヤレス信号を送信することとを行ってもよく、時には行う。
図1に示すように、複数のUE(UE 1B 118,...,UE mB 120)は、ワイヤレスカバレージエリア105内に現在位置しており、i)BS 2 104からダウンリンクワイヤレス信号を受信することと、ii)BS 2 104にアップリンクワイヤレス信号を送信することとを行ってもよく、時には行う。
図1に示されるように、複数のUE(UE 1C 122、UE 2C 124,...,UE NC 126)は、リピータ1のサービス側ワイヤレスカバレージエリア107内に現在位置しており、i)リピータ1 106からダウンリンクワイヤレス信号を受信することと、ii)リピータ1 106にアップリンクワイヤレス信号を送信することとを行ってもよく、時には行う。
【0023】
[0036]基地局1 102は、通信リンク128を介してネットワークノード108に結合される。ネットワークノード108は、通信リンク132を介して他のネットワークノード、他の基地局、および/またはインターネットに結合される。基地局2 104は、通信リンク130を介して他のネットワークノード、他の基地局、および/またはインターネットに結合される。リピータ1 106は、通信リンク134を介してネットワークノード110に結合される。ネットワークノード110は、通信リンク136を介して他のネットワークノード、他のリピータ、および/またはインターネットに結合される。
【0024】
[0037]リピータ1 106は、基地局1 102と通信するための1つまたは複数のドナーアンテナを含むドナー側を含む。リピータ1 106は、リピータ1のサービス側カバレージエリア107を有するユーザ機器(UE)デバイスと通信するための1つまたは複数のドナーアンテナを含むサービスを含む。リピータ1 106は、基地局1 102と、リピータ1のサービス側カバレージエリア107内に位置しているUEデバイスとの間の中間デバイスとして機能する。いくつかの実施形態では、リピータ1 106は、戦略的に位置付けられており、例えば、経路中の障害物、例えば、山、建物などにより、基地局1からのワイヤレス信号に関して通常は受信ができないかまたは受信が不十分であるエリアにカバレージを与えるために使用される。
【0025】
[0038]
図2は、例示的な実施形態による、リピータに含まれ得るアンテナアレイアセンブリ200の例示的な回路設計実装形態の図である。
図2の例示的な回路設計実装形態は、別個の送信(Tx)および受信(Rx)アレイの場合の自己干渉をヌル化するためにスイッチおよび重みを使用する。
図2の例示的な回路設計実装形態は、ドナー受信アンテナ1(DRA1)202、ドナー受信アンテナ2(DRA2)204、低ノイズ増幅器(LNA)206、LNA208、信号ミキサ210、信号ミキサ212、コンバイナ214、スプリッタ216、信号ミキサ218、信号ミキサ220、電力増幅器(PA)222、PA224、ダウンリンク(DL)送信/受信(T/R)スイッチ226、DL T/Rスイッチ228、サービス送信アンテナ1(STA1)230、およびサービス送信アンテナ2(STA2)232を含む。
【0026】
[0039]DRA1 202の出力は、LNA206の入力に結合される。LNA206は、ドナー受信利得1(DRG1)制御線207上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA206の出力はミキサ210に入力され、ドナー受信重み1(DRW1)制御線211上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ210の出力は、信号コンバイナ214への第1の入力である。
【0027】
[0040]DRA2 204の出力は、LNA208の入力に結合される。LNA208は、ドナー受信利得2(DRG2)制御線209上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA208の出力はミキサ212に入力され、ドナー受信重み2(DRW2)制御線213上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ212の出力は、信号コンバイナ214への第2の入力である。
【0028】
[0041]コンバイナ214の出力は、スプリッタ216の入力に結合される。スプリッタ216の第1の出力は、ミキサ218の第1の入力に結合される。ミキサ218への第2の入力は、サービス送信重み1(STW1)制御線219上で受信される制御重み信号である。ミキサ218の出力は、PA222の入力に結合される。PA222は、サービス送信利得1(STG1)制御線223上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA222の出力は、DLスイッチであるT/Rスイッチ226の入力に結合される。T/Rスイッチ226は、DLスイッチ制御線227上で受信される信号に基づいて、閉鎖または開放されるように制御される。スイッチ226の出力は、サービス送信アンテナ1(STA1)230の入力に結合される。
【0029】
[0042]スプリッタ216の第2の出力は、ミキサ220の第1の入力に結合される。ミキサ220への第2の入力は、サービス送信重み2(STW2)制御線221上で受信される制御重み信号である。ミキサ220の出力は、PA224の入力に結合される。PA224は、サービス送信利得2(STG2)制御線225上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA225の出力は、DLスイッチであるT/Rスイッチ228の入力に結合される。T/Rスイッチ228は、DLスイッチ制御線229上で受信される信号に基づいて、閉鎖または開放されるように制御される。スイッチ228の出力は、サービス送信アンテナ2(STA2)232の入力に結合される。
【0030】
[0043]
図2の例示的な回路設計実装形態は、サービス受信アンテナ1(SRA1)234、サービス受信アンテナ2(SRA2)236、低ノイズ増幅器(LNA)238、LNA240、信号ミキサ242、信号ミキサ244、コンバイナ246、スプリッタ248、信号ミキサ250、信号ミキサ252、電力増幅器(PA)254、PA256、アップリンク(UL)送信/受信(T/R)スイッチ258、UL T/Rスイッチ260、ドナー送信アンテナ1(DTA1)262、およびドナー送信アンテナ2(DTA2)264をさらに含む。
【0031】
[0044]SRA1 234の出力は、LNA238の入力に結合される。LNA238は、サービス受信利得1(SRG1)制御線239上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA238の出力は、ミキサ242に入力され、サービス受信重み1(SRW1)制御線243上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ242の出力は、信号コンバイナ246への第1の入力である。
【0032】
[0045]SRA2 236の出力は、LNA240の入力に結合される。LNA240は、サービス受信利得2(SRG2)制御線241上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA240の出力は、ミキサ244に入力され、サービス受信重み2(SRW2)制御線245上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ244の出力は、信号コンバイナ246への第2の入力である。
【0033】
[0046]コンバイナ246の出力は、スプリッタ248の入力に結合される。スプリッタ248の第1の出力は、ミキサ250の第1の入力に結合される。ミキサ250への第2の入力は、ドナー送信重み1(DTW1)制御線251上で受信される制御重み信号である。ミキサ240の出力は、PA254の入力に結合される。PA254は、ドナー送信利得1(DTG1)制御線255上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA254の出力は、ULスイッチであるT/Rスイッチ258の入力に結合される。T/Rスイッチ258は、ULスイッチ制御線259上で受信される信号に基づいて、閉鎖または開放されるように制御される。スイッチ258の出力は、ドナー送信アンテナ1(DTA1)262の入力に結合される。
【0034】
[0047]スプリッタ248の第2の出力は、ミキサ252の第1の入力に結合される。ミキサ252への第2の入力は、ドナー送信重み2(DTW2)制御線253上で受信される制御重み信号である。ミキサ252の出力は、PA256の入力に結合される。PA256は、ドナー送信利得2(DTG2)制御線257上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA256の出力は、ULスイッチであるT/Rスイッチ260の入力に結合される。T/Rスイッチ260は、ULスイッチ制御線261上で受信される信号に基づいて、閉鎖または開放されるように制御される。スイッチ260の出力は、ドナー送信アンテナ2(DTA2)264の入力に結合される。
【0035】
[0048]
図3は、例示的な実施形態による、リピータに含まれ得るアンテナアレイアセンブリ300の例示的な回路設計実装形態の図である。
図3の例示的な回路設計実装形態は、共通の送信(Tx)アレイおよび受信(Rx)アレイの場合の自己干渉をヌル化するためにスイッチおよび重みを使用する。
図3の例示的な回路設計実装形態は、ドナーアンテナ1(DA1)302、ドナーアンテナ2(DA2)304、ドナーT/Rスイッチ1(DTRS1)306、ドナーT/Rスイッチ2(DTRS2)308、低ノイズ増幅器(LNA)310、LNA312、信号ミキサ314、信号ミキサ316、コンバイナ318、スプリッタ320、信号ミキサ322、信号ミキサ324、電力増幅器(PA)326、PA328、サービス送信/受信(T/R)スイッチ1(STRS1)330、STRS2 332、サービスアンテナ1(SA1)334、およびサービスアンテナ2(SA2)336を含む。
【0036】
[0049]DA1 302は、DTRS1 306に結合される。DTRS1 306の位置は、T/R制御線307上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。DA1 302が受信アンテナとして使用されるべきであるとき、DTRS1 306は、DA1 302をLNA310の入力に結合するように制御され、したがって、受信信号をDA1 302からLNA310の入力にルーティングする。LNA310は、ドナー受信利得1(DRG1)制御線311上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA310の出力はミキサ314に入力され、ドナー受信重み1(DRW1)制御線315上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ314の出力は、信号コンバイナ318への第1の入力である。
【0037】
[0050]DA2 304は、DTRS2 308に結合される。DTRS2 308の位置は、T/R制御線309上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。DA2 304が受信アンテナとして使用されるべきであるとき、DTRS2 308は、DA2 304をLNA312の入力に結合するように制御され、したがって、受信信号をDA2 304からLNA312の入力にルーティングする。LNA312は、ドナー受信利得1(DRG2)制御線313上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA312の出力はミキサ316に入力され、ドナー受信重み2(DRW2)制御線317上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ316の出力は、信号コンバイナ318への第2の入力である。
【0038】
[0051]コンバイナ318の出力は、スプリッタ320の入力に結合される。スプリッタ320の第1の出力は、ミキサ322の第1の入力に結合される。ミキサ322への第2の入力は、サービス送信重み1(STW1)制御線323上で受信される制御重み信号である。ミキサ322の出力は、PA326の入力に結合される。PA326は、サービス送信利得1(STG1)制御線327上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA326の出力は、サービスT/Rスイッチ1(STRS1)330に結合される。STRS1 330の位置は、T/R制御線331上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。SA1 334が送信アンテナとして使用されるべきであるとき、STRS1 330は、PA326の出力をSA1 334に結合するように制御され、したがって、生成された送信信号をPA326からSA1 334にルーティングする。
【0039】
[0052]スプリッタ320の第2の出力は、ミキサ324の第1の入力に結合される。ミキサ324への第2の入力は、サービス送信重み2(STW2)制御線325上で受信される制御重み信号である。ミキサ324の出力は、PA328の入力に結合される。PA328は、サービス送信利得2(STG2)制御線329上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA328の出力は、サービスT/Rスイッチ2(STRS2)332に結合される。STRS2 332の位置は、T/R制御線333上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。SA2 336が送信アンテナとして使用されるべきであるとき、STRS2 332は、PA328の出力をSA2 336に結合するように制御され、したがって、生成された送信信号をPA328からSA2 336にルーティングする。
【0040】
[0053]
図3の例示的な回路設計実装形態は、低ノイズ増幅器(LNA)338、LNA340、信号ミキサ342、信号ミキサ344、コンバイナ346、スプリッタ348、信号ミキサ350、信号ミキサ352、および電力増幅器(PA)354を含む。
【0041】
[0054]SA1 3334は、STRS1 330に結合される。STRS1 330の位置は、T/R制御線331上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。SA1 302が受信アンテナとして使用されるべきであるとき、STRS1 330は、SA1 334をLNA3338の入力に結合するように制御され、したがって、受信信号をSA1 334からLNA3338の入力にルーティングする。LNA338は、サービス受信利得1(SRG1)制御線339上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA338の出力はミキサ342に入力され、サービス受信重み1(SRW1)制御線343上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ342の出力は、信号コンバイナ346への第1の入力である。
【0042】
[0055]SA2 336は、STRS2 332に結合される。STRS2 332の位置は、T/R制御線333上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。SA2 336が受信アンテナとして使用されるべきであるとき、STRS2 332は、SA2 336をLNA340の入力に結合するように制御され、したがって、受信信号をSA2 336からLNA340の入力にルーティングする。LNA340は、サービス受信利得2(SRG2)制御線341上で受信される制御利得信号を介して制御される。LNA340の出力はミキサ344に入力され、サービス受信重み2(SRW2)制御線345上で受信される制御重み信号と混合される。ミキサ344の出力は、信号コンバイナ346への第2の入力である。
【0043】
[0056]コンバイナ346の出力は、スプリッタ348の入力に結合される。スプリッタ348の第1の出力は、ミキサ350の第1の入力に結合される。ミキサ350への第2の入力は、ドナー送信重み1(DTW1)制御線351上で受信される制御重み信号である。ミキサ350の出力は、PA354の入力に結合される。PA354は、ドナー送信利得1(DTG1)制御線355上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA354の出力は、ドナーT/Rスイッチ1(DTRS1)306に結合される。DTRS1 306の位置は、T/R制御線307上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。DA1 302が送信アンテナとして使用されるべきであるとき、DTRS1 3306は、PA354の出力をDA1 302に結合するように制御され、したがって、生成された送信信号をPA354からDA1 302にルーティングする。
【0044】
[0057]スプリッタ348の第2の出力は、ミキサ353の第1の入力に結合される。ミキサ352への第2の入力は、ドナー送信重み2(DTW2)制御線353上で受信される制御重み信号である。ミキサ352の出力は、PA356の入力に結合される。PA356は、ドナー送信利得2(DTG2)制御線357上で受信される制御利得信号を介して制御される。PA356の出力は、ドナーT/Rスイッチ2(DTRS2)308に結合される。DTRS2 308の位置は、T/R制御線309上で受信されるT/R受信制御信号に基づいて制御される。DA2 304が送信アンテナとして使用されるべきであるとき、DTRS2 308は、PA356の出力をDA2 304に結合するように制御され、したがって、生成された送信信号をPA3356からDA2 304にルーティングする。
【0045】
[0058]
図4は、例示的な実施形態1、例えば、
図2に示される回路設計に対応する実施形態のための例示的なコードブックの図である。第1の列402は、アンテナ配置情報を含む。第2の列404は、モード情報を含む。第3の列406は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信重み1(DRW1)制御要素の値を含む。第4の列408は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信重み2(DRW2)制御要素の値を含む。第5の列410は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信重み1(STW1)制御要素の値を含む。第6の列412は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信重み2(STW2)制御要素の値を含む。第7の列414は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信利得1(DRG1)制御要素の値を含む。第8の列416は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信利得2(DRG2)制御要素の値を含む。第9の列418は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信利得1(STG1)制御要素の値を含む。第10の列420は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信利得2(STG2)制御要素の値を含む。第11の列422は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信重み1(SRW1)制御要素の値を含む。第12の列424は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信重み2(SRW2)制御要素の値を含む。第13の列426は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信重み1(DTW1)制御要素の値を含む。第14の列428は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信重み2(DTW2)制御要素の値を含む。第15の列430は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信利得1(SRG1)制御要素の値を含む。第16の列432は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信利得2(SRG2)制御要素の値を含む。第17の列434は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信利得1(DTG1)制御要素の値を含む。第18の列436は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信利得2(DTG2)制御要素の値を含む。
【0046】
[0059]第1の行438は、例示的な実施形態1に対応するものとしてコードブック400を識別する情報を含む。第2の行440は、i)第1の列402がアンテナ配置(AA)情報を含むことを識別し、ii)第2の列404がモード情報を含むことを識別し、iii)第3の列406から第18の列436が制御要素情報を含むことを識別する列ヘッダ情報を含む。第3の行442は、第3の列406から第18の列436の各々についての特定の制御要素を識別する列ヘッダ情報を含む。
【0047】
[0060]第4の行444は、アンテナ配置1(AA1)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第5の行446は、アンテナ配置1(AA1)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第6の行448は、アンテナ配置2(AA2)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第7の行450は、アンテナ配置2(AA2)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第8の行452は、アンテナ配置3(AA3)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第9の行454は、アンテナ配置3(AA3)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第10の行456は、アンテナ配置X(AAX)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第11の行458は、アンテナ配置X(AAX)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。
【0048】
[0061]
図5は、例示的な実施形態2、例えば、
図3に示されている回路設計に対応する実施形態の例示的なコードブックの図である。第1の列502は、アンテナ配置情報を含む。第2の列504は、モード情報を含む。第3の列506は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信重み1(DRW1)制御要素の値を含む。第4の列508は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信重み2(DRW2)制御要素の値を含む。第5の列510は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信重み1(STW1)制御要素の値を含む。第6の列512は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信重み2(STW2)制御要素の値を含む。第7の列514は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信利得1(DRG1)制御要素の値を含む。第8の列516は、異なるアンテナ配置に対応するドナー受信利得2(DRG2)制御要素の値を含む。第9の列518は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信利得1(STG1)制御要素の値を含む。第10の列520は、異なるアンテナ配置に対応するサービス送信利得2(STG2)制御要素の値を含む。第11の列522は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信重み1(SRW1)制御要素の値を含む。第12の列524は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信重み2(SRW2)制御要素の値を含む。第13の列526は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信重み1(DTW1)制御要素の値を含む。第14の列528は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信重み2(DTW2)制御要素の値を含む。第15の列530は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信利得1(SRG1)制御要素の値を含む。第16の列532は、異なるアンテナ配置に対応するサービス受信利得2(SRG2)制御要素の値を含む。第17の列534は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信利得1(DTG1)制御要素の値を含む。第18の列536は、異なるアンテナ配置に対応するドナー送信利得2(DTG2)制御要素の値を含む。
【0049】
[0062]第1の行538は、例示的な実施形態1に対応するものとしてコードブック400を識別する情報を含む。第2の行540は、i)第1の列502がアンテナ配置(AA)情報を含むことを識別し、ii)第2の列504がモード情報を含むことを識別し、iii)第3の列506から第18の列536が制御要素情報を含むことを識別する列ヘッダ情報を含む。第3の行542は、第3の列506から第18の列536の各々についての特定の制御要素を識別する列ヘッダ情報を含む。
【0050】
[0063]第4の行544は、アンテナ配置1(AA1)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第5の行546は、アンテナ配置1(AA1)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第6の行548は、アンテナ配置2(AA2)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第7の行550は、アンテナ配置2(AA2)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第8の行552は、アンテナ配置3(AA3)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第9の行554は、アンテナ配置3(AA3)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第10の行556は、アンテナ配置X(AAX)およびアップリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。第11の行558は、アンテナ配置X(AAX)およびダウンリンクモードに対応する制御要素の各々の値を含む。
【0051】
[0064]
図6は、例示的な実施形態による例示的なリピータ600の図である。例示的なリピータ600は、データおよび制御信号が送信され得る接続610、612、620、622、614、616、および618によって形成されるバスによって互いに結合される、アンテナアレイアセンブリ602、例えば
図2のアンテナアレイアセンブリ200または
図3のアンテナアレイアセンブリ300と、プロセッサ601と、メモリ611とを含む。プロセッサ601は、本発明にしたがって動作するように、例えば、リピータによって実装されるステップまたは方法を示す本出願の他の図に示される方法のいずれか1つを実装するようにリピータを制御する。プロセッサ603は、時分割複信(TDD)スケジュール検出器603およびTDDモードコントローラ606を含み、これらは、いくつかの実施形態ではハードウェアで実装されるが、他の実施形態では、本発明にしたがってリピータを制御するようにプロセッサを構成するプロセッサ実行ソフトウェアによって実装される。重みおよび利得のコードブック604は、メモリ611に記憶され、受信された情報および/または信号に基づいて検出器603によって検出され得る決定されたTDDスケジュールに基づいて、特定の時点において使用されるべき重みおよび利得のセットを取り出すおよび/または決定するために、必要に応じてプロセッサ601によってアクセスされ得る。1つまたは複数のTDDスケジュールは、メモリ611に格納されてもよく、時には格納される。いくつかの実施形態では、メモリ611は、
図9Aおよび
図9Bの組合せから構成される
図9に示される構成要素のアセンブリを含む。重みおよび利得のコードブック604は、例えば、
図4のコードブック400または
図5のコードブック500のうちの1つである。
【0052】
[0065]ドナー側およびサービス側受信信号608は、TDDスケジュール検出器602に入力され、このTDDスケジュール検出器は、受信信号を処理し、モード変更がいつ行われるべきかを決定し、例えば、アップリンクモードからダウンリンクモードへのモード変更またはダウンリンクモードからアップリンクモードへのモード変更がいつ行われるべきかを示す情報をTDDコードコントローラに伝える信号610を生成する。いくつかの実施形態では、TDDスケジュール検出器603は、システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット情報(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信し、受信信号を復号して、TDDタイミング情報、例えば、TDDタイミングスケジュールを復元し、復元されたTDDタイミングスケジュールとこのスケジュールに関する現在の時間とを使用して、例えば、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへのまたはダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出する。いくつかの他の実施形態では、TDDスケジュール検出器603は、基地局送信およびUE送信におけるギャップを監視して検出し、検出されたギャップと、ギャップに先行する送信がダウンリンクであったかアップリンクであったかを示す情報とを使用して、例えば、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへのまたはダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出する。
【0053】
[0066]TDDモードコントローラ606は、受信されたTDDスケジュール検出情報610およびコードブック情報612を使用して、例えばコードブックルックアップに基づいて、アンテナアレイアセンブリ602に入力される重み値620のセットおよび利得値622のセットを決定する。加えて、TDDモードコントローラ606は、アンテナアレイアセンブリに送られる、T/Rスイッチ制御信号614、ULスイッチ制御信号616、およびDLスイッチ制御信号を生成する。
【0054】
[0067]
図7Aと
図7Bとの組合せから構成される
図7は、例示的な実施形態による、リピータ、例えば、
図6のリピータ600を動作させる例示的な方法のフローチャート700である。例示的な方法の動作は、リピータに電源が投入され、初期化されるステップ702で開始する。動作は、ステップ702からステップ704に進む。
【0055】
[0068]ステップ706において、リピータは、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出する。いくつかの実施形態では、ステップ706は、ステップ708および710を含む。いくつかの他の実施形態では、ステップ706は、ステップ712および714を含む。
【0056】
[0069]ステップ708において、リピータは、システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット情報(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信する。動作は、ステップ708からステップ710に進む。ステップ710において、リピータは、TDDタイミング情報を復元するために、SIBブロードキャストまたはSFIブロードキャストのうちの受信された少なくとも1つを復号する。動作は、ステップ710からステップ716に進む。
【0057】
[0070]ステップ716において、リピータは、現在の時間を監視し、タイミングスケジュールにしたがって遷移を検出する。ステップ716は、ステップ718および720を含み、そのうちの1つが、検出された各遷移について実行される。ステップ716は、繰り返し、例えば継続的に実行される。ステップ718において、リピータは、復元されたTDDタイミング情報にしたがって、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出する。動作は、ステップ718から接続ノードB730を介してステップ738に進む。ステップ720に戻り、ステップ720において、リピータは、復元されたTDDタイミング情報にしたがって、ダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出する。動作は、ステップ720から接続ノードA728を介してステップ732に進む。
【0058】
[0071]ステップ712に戻り、ステップ712において、リピータは、基地局(BS)送信およびユーザ機器(UE)送信における少なくとも1つのギャップを監視する。ステップ712は、繰り返し、例えば継続的に実行される。動作は、検出されたギャップに応答して、ステップ712からステップ714に進む。ステップ714において、リピータは、ギャップに先行したのがアップリンク信号であるかダウンリンク信号であるかを決定する。動作は、ステップ714からステップ722に進む。ステップ722において、アップリンク送信がギャップに先行したとリピータが決定した場合、動作は、ステップ722からステップ724に進み、リピータは、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出する。動作は、ステップ724から接続ノードB730を介してステップ738に進む。
【0059】
[0072]ステップ722に戻り、ダウンリンク送信がギャップに先行したとリピータが決定した場合、動作は、ステップ722からステップ726に進み、リピータは、ダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出する。動作は、ステップ726から接続ノードA728を介してステップ732に進む。
【0060】
[0073]ステップ732に戻り、ステップ732において、リピータは、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う消去(constructive cancellation)を引き起こす値の第1のセットに設定する。動作は、ステップ732からステップ734に進む。ステップ734において、リピータは、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を減少させることによってまたはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を減少させることによって、ドナー側受信増幅器の利得を減少させる。いくつかの実施形態では、ステップ734は、リピータが、増幅器に供給される電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減するステップ736を含む。動作は、ステップ734からステップ744に進む。
【0061】
[0074]ステップ738に戻り、ステップ738において、リピータは、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、上記ダウンリンク動作モードにおいて使用される値の第2のセットに設定し、値の上記第2のセットは、位相成分に関しては値の上記第1のセットと異なるが、振幅成分に関しては値の上記第1のセットとは異ならない。いくつかの実施形態では、ステップ738において、リピータは、複数のアンテナ重みのうちのどれが所与の時間に使用されるかを自動的に制御し、場合によっては、複数のドナー側アンテナ重みのうちのどれが所与の時間に使用されるかを、受信または選択された制御情報のセットに基づいて、例えば、TDDタイミングスケジュールに基づいて自動的に選択する。
【0062】
[0075]動作は、ステップ738からステップ740に進む。ステップ740において、リピータは、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を増加させることによってまたはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を増加させることによって、ドナー側受信増幅器の利得を増加させる。いくつかの実施形態では、ステップ740は、リピータが、増幅器に供給される電圧を、アップリンク動作モード中に供給される電圧より高い電圧に増加させるステップ742を含む。動作は、ステップ740からステップ744に進む。
【0063】
[0076]ステップ744において、リピータは、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチを制御する。動作は、ステップ744からステップ746に進む。
【0064】
[0077]ステップ746において、リピータは信号を受信し、スイッチ設定、アンテナ重み、およびアンテナ利得を含む制御情報のセットにしたがって上記信号を再送信する。いくつかの実施形態では、ステップ746は、リピータが、上記信号を受信し、復号/符号化および/または解読/暗号化動作を実行することなく、スイッチ設定、アンテナ重み、およびアンテナ利得を含む制御情報のセットにしたがって上記信号を再送信するステップ748を含む。いくつかの実施形態では、ステップ748は、リピータが、サービス側通信よりも狭いビームをドナー側通信に使用するステップ750を含む。
【0065】
[0078]
図8は、例示的な実施形態による例示的なリピータ800の図である。例示的なリピータ800は、例えば、
図1のシステム100のリピータ106、
図6のリピータ600、および/または
図7のフローチャート700の方法を実装するリピータである。
【0066】
[0079]リピータ800は、様々な要素がデータおよび情報を交換し得るバス811を介して互いに結合されたプロセッサ802、例えばCPUと、アンテナアレイアセンブリ804と、ネットワークインターフェース806、例えばワイヤードまたは光インターフェースと、ハードウェア構成要素のアセンブリ808、例えば回路のアセンブリと、メモリ810とを含む。ネットワークインターフェース806は、受信機844と送信機846とを含む。ネットワークインターフェース806は、例えば、バックホールネットワークを介して、リピータ800をネットワークノード、例えば、ネットワークノード110に、および/またはマクロセル基地局に結合する。多くの場合、ネットワークインターフェースは必要とされず、リピータに含まれない。少なくともいくつかの適用例では、リピータを導入することで、バックホールを拡張する必要性および対応する関連コストを回避することができる。そのような適用例では、ワイヤードバックホール接続のためのネットワークインターフェースを有さないリピータは、費用対効果が高いであろう。いくつかのそのような場合、リピータの制御および/または構成は、デバイス構成および管理のためにワイヤレスチャネルおよびリピータワイヤレスインターフェースを使用することによってサポートされることができ、またサポートさている。いくつかのそのような場合、リピータデバイス構成のために使用されるワイヤレスチャネルは、UEデバイスに制御情報およびデータを通信するために使用される1つまたは複数のワイヤレスチャネルとは異なり、多くの場合はそれとは別個であるため、サイドチャネルと呼ばれる。したがって、少なくともいくつかの実施形態では、リピータは、ワイヤードまたは光ネットワークインターフェースを有さず、制御および構成は、リピータに含まれるワイヤレスインターフェースのうちの1つを介して行われる。したがって、様々な図にはワイヤードネットワークインターフェースが示されているが、それは任意選択の要素であり、少なくともいくつかの実施形態では含まれず、そのような実施形態では、ネットワークインターフェースは、ワイヤレスネットワークインターフェースとして実装され得る。
【0067】
[0080]アンテナアレイアセンブリ804は、互いに結合されたアンテナアレイアセンブリ回路812と、ドナー側アンテナ814と、サービス側アンテナ816とを含む。ドナー側アンテナ814は、ドナー側アンテナまたはドナー側アンテナ素子(818、802)を含む。いくつかの実施形態では、ドナー側アンテナ814は、ドナー側アンテナまたはドナー側アンテナ素子(822、824)をさらに含む。サービス側アンテナ816は、サービス側アンテナまたはサービス側アンテナ素子(826、828)を含む。いくつかの実施形態では、サービス側アンテナ816は、サービス側アンテナまたはサービス側アンテナ素子(830、832)をさらに含む。いくつかの実施形態では、アンテナアレイアセンブリ804は、
図2のアンテナアレイアセンブリ200であり、アンテナアレイ804のドナー側アンテナ(818、820、822、824)は、
図2のアンテナアレイ200のドナー側アンテナ(202、204、262、264)であり、アンテナアレイ804のサービス側アンテナ(826、828、830、832)は、
図2のアンテナアレイ200のサービス側アンテナ(230、232、234、236)である。いくつかの実施形態では、アンテナアレイアセンブリ804は、
図3のアンテナアレイアセンブリ300であり、アンテナアレイ804のドナー側アンテナ(818、820)は、
図3のアンテナアレイ300のドナー側アンテナ(302、304)であり、アンテナアレイ804のサービス側アンテナ(826、828)は、
図3のアンテナアレイ300のサービス側アンテナ(334、336)である。いくつかの実施形態では、アンテナアレイアセンブリ804は、
図6のアンテナアレイアセンブリ602である。リピータ800は、ドナー側アンテナ814を介して通信されるワイヤレス信号を介して、基地局、例えば基地局1 102と通信する。リピータ800は、サービス側アンテナ816を介して通信されるワイヤレス信号を介して、UE、例えばUE 1C 122と通信する。
【0068】
[0081]メモリ810は、制御ルーチン834と、構成要素のアセンブリ838、例えばソフトウェア構成要素のアセンブリと、データ/情報840とを含む。データ情報840は、コードブック842を含む。コードブック842は、例えば、
図4のコードブック400または
図5のコードブック500である。
【0069】
[0082]
図9Aおよび
図9Bの組合せから構成される
図9は、例示的な実施形態による、部分A 901および部分B 903の組合せから構成される構成要素のアセンブリ900の図である。構成要素のアセンブリ900は、
図1の例示的なリピータ106、
図8の例示的なリピータ800、
図6の例示的なリピータ600、
図7の方法フローチャート700を実装するリピータ、および/または他の図のいずれかに関して示されるおよび/または説明されるリピータに含まれることができ、時にはそれらに含まれている。
【0070】
[0083]構成要素のアセンブリ900中の構成要素は、例えば、個々の回路として、プロセッサ802内のハードウェアにおいて完全に実装されることができ、いくつかの実施形態では完全に実装される。構成要素のアセンブリ900内の構成要素は、例えば、異なる構成要素に対応する個々の回路として、構成要素のアセンブリ808内のハードウェアにおいて完全に実装されることができ、いくつかの実施形態では完全に実装される。他の実施形態では、構成要素のうちのいくつかは、例えば、プロセッサ802内の回路として実装され、他の構成要素は、例えば、プロセッサ802の外部にあり、それに結合された構成要素のアセンブリ808内の回路として実装される。理解されるように、プロセッサ上の構成要素および/またはプロセッサの外部にあるいくつかの構成要素との統合のレベルは、設計選択のうちの1つであり得る。代替的に、回路として実装されるのではなく、構成要素のすべてまたはいくつかは、ソフトウェアにおいて実装され、リピータ800のメモリ810に記憶され得、構成要素は、構成要素がプロセッサ、例えばプロセッサ802によって実行されると、構成要素に対応する機能を実装するようにリピータの動作を制御する。いくつかのそのような実施形態では、構成要素のアセンブリ900は、構成要素のアセンブリ838としてメモリ810に含まれる。さらに他の実施形態では、構成要素のアセンブリ900中の様々な構成要素は、ハードウェアとソフトウェアとの組合せとして実装され、例えば、プロセッサ802の外部にある別の回路がプロセッサ802に入力を提供し、次いでプロセッサ802が、ソフトウェア制御下で、構成要素の機能の一部を実行するように動作する。プロセッサ802は、
図8の実施形態では単一のプロセッサ、例えばコンピュータとして示されているが、プロセッサ802は、1つまたは複数のプロセッサ、例えば複数のコンピュータとして実装され得ることは理解されるべきである。
【0071】
[0084]ソフトウェアにおいて実装される場合、構成要素は、プロセッサ802によって実行されると、構成要素に対応する機能を実装するようにプロセッサ802を構成するコードを含む。構成要素のアセンブリ900がメモリ810に記憶される実施形態では、メモリ810は、少なくとも1つのコンピュータ、例えばプロセッサ802に、構成要素が対応する機能を実装させるためのコード、例えば各構成要素のための個々のコードを備えるコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品である。
【0072】
[0085]完全にハードウェアベースのまたは完全にソフトウェアベースの構成要素が使用され得る。しかしながら、ソフトウェアおよびハードウェアの任意の組合せ、例えば回路実装構成要素が、機能を実装するために使用され得ることは理解されるべきである。理解されるように、
図9に例示される構成要素は、フローチャート、シグナリング図のうちの1つまたは複数の方法において例示および/または説明される、ならびに/あるいは図のいずれかに関して説明される対応するステップの機能を実行するように、リピータ800、またはプロセッサ802などのその中の要素を制御および/または構成する。したがって、構成要素のアセンブリ900は、例示的な方法の対応する1つまたは複数の説明および/または例示されたステップ、例えば、
図7のフローチャート700の方法のステップおよび/または他の図のいずれかに関して説明または示されたステップの機能を実行する様々な構成要素を含む。
【0073】
[0086]構成要素のアセンブリ900は、複数の異なるアンテナビーム配置に対するサービング重みおよびヌル化重みを含むアップリンクモード情報を含むコードブックを記憶するように構成された構成要素904と、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含むTDDタイミングスケジュールを検出するように構成された構成要素906とを含む。構成要素906は、システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット情報(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信するようにリピータを動作させるように構成された構成要素908と、TDDタイミング情報を復元するために、SIBまたはSFIブロードキャストのうちの受信された少なくとも1つを決定するように構成された構成要素910と、基地局(BS)送信およびユーザ機器(UE)送信における少なくとも1つのギャップを監視するように構成された構成要素912とを含む。構成要素912は、ギャップを検出するように構成された構成要素913を含む。構成要素のアセンブリ900は、ギャップ、例えば、監視中に検出されたギャップに先行したのがアップリンク通信であるかダウンリンク通信であるかを決定するように構成された構成要素914をさらに含む。構成要素のセット900はまた、いくつかの実施形態では、サイド通信チャネル、例えば、基地局とUEとの間でデータまたは制御情報を通信するために使用されないチャネルを介して受信されることができ、時には受信されるアップリンク/ダウンリンクスケジュール情報および/または他のリピータ制御情報を検出するように構成されたサイドチャネル情報検出構成要素915を含む。サイドチャネルは、ワイヤレスサイドチャネルまたはワイヤードサイドチャネルであり得る。サイドチャネルは、すべての実施形態において使用されるわけではなく、ワイヤレスサイドチャネルまたは他のサイドチャネルが使用されない場合には、構成要素915は、リピータから省略されてもよく、時には省略される。
【0074】
[0087]構成要素のアセンブリ900は、現在の時間を監視し、TDDタイミングスケジュールにしたがって遷移を検出するように構成された構成要素916をさらに含む。構成要素916は、復元されたTDDタイミング情報にしたがってアップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出するように構成された構成要素918と、復元されたTDDタイミング情報にしたがってダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出するように構成された構成要素920とを含む。
【0075】
[0088]構成要素のアセンブリ900は、検出されたギャップに先行したのがアップリンク送信であるかダウンリンク送信であるかの決定に応じて動作を制御するように構成された構成要素922と、例えば、ギャップを検出し、アップリンク信号がギャップに先行したと決定したことに応答して、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出するように構成された構成要素924と、例えば、ギャップを検出し、ダウンリンク信号がギャップに先行したと決定したことに応答して、ダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの遷移を検出するように構成された構成要素926とをさらに含む。
【0076】
[0089]構成要素のアセンブリ900は、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う信号消去を引き起こす値の第1のセットに設定するように構成された構成要素932と、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を減少させることによってまたはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を減少させることによって、ドナー側受信増幅器の利得を減少させるように構成された構成要素934とをさらに含む。構成要素934は、増幅器に供給される電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減するように構成された構成要素936を含む。
【0077】
[0090]構成要素のアセンブリ900は、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、上記ダウンリンク動作モード中に使用される値の第2のセットに設定するように構成された構成要素938と、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を増加させることによってまたはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を増加させることによって、ドナー側受信増幅器の利得を増加させるように構成された構成要素940とをさらに含み、値の上記第2のセットは、位相成分に関しては値の上記第1のセットと異なるが、振幅成分に関しては値の上記第1のセットとは異ならない。構成要素940は、増幅器に供給される電圧を、上記アップリンク動作モード中に供給される電圧より高い電圧に増加させるように構成された構成要素942を含む。
【0078】
[0091]構成要素のアセンブリ900は、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチを制御するように構成された構成要素944と、信号を受信し、スイッチ設定、アンテナ重み、およびアンテナ利得を含む制御情報のセットにしたがって上記信号を再送信するようにリピータを動作させるように構成された構成要素946とをさらに含む。構成要素946は、上記信号を受信し、復号/符号化および/または解読/暗号化動作を実行することなく、スイッチ設定、アンテナ重み、およびアンテナ利得を含む制御情報のセットにしたがって上記信号を再送信するように上記リピータを動作させるように構成された構成要素948を含む。いくつかの実施形態では、構成要素948は、複数のアンテナ重みのうちのどれが使用されるかを自動的に制御し、場合によっては、所与の時間に複数のドナー側アンテナ重みのうちのどれが使用されるかを、制御情報のセットに基づいて、例えば、TDDタイミングスケジュールに基づいて自動的に選択する。構成要素948は、サービス側通信(リピータ/ユーザ機器通信)よりも狭いビームをドナー側通信(基地局/リピータ通信)に使用するように構成された構成要素を含む。
【0079】
[0092]
図10は、左側にシステムの要素を示し、右側に要素(gNB)1002、リピータ1004、およびUE1006に対応するタイミング図を示し、異なる構成要素の動作間のタイミング関係の理解を助けるために整列されたタイミング図の左側から右側に時間が進むにつれてタイミングスケールが異なる要素間で一致する、リピータ1004における自律TDDスイッチ検出のためのタイミング図のセット1008を示す
図1000である。タイミング
図1010は、gNB、例えば基地局、の動作に関する。タイミング
図1012は、リピータの動作に関し、タイミング
図1014は、gNB1002から最も遠い使用であってもよく、時にはそうであり、本出願の他の図のうちの1つまたは複数に示される1つまたは複数のリピータなどの、本発明にしたがって実装されるリピータであってもよく、時にはそれであるリピータ1004を介したサービスであるUE1006の動作に関する。
図10では、タイミング図のセット1008は、基地局1002、例えばgNBに対応するタイミング図を含み、これは、ダウンリンク送信TX時間期間1016と、それに続く、gNBにおけるダウンリンク送信からアップリンク動作モードへの切替えが実施される切替え時間期間1030とを含む。切替え期間1030に加えて、基地局1002が送信を控えるギャップ期間GAP1 1002がある。アップリンク動作からダウンリンク動作への切替えが行われるポイント間の総ギャップは、GAP1+Sの持続時間を有し、ここで、Sは、切替えが行われる時間1030である。切替え期間およびギャップ期間の後には、基地局においてアップリンク送信期間1018”が続き、その後には、別の切替え期間1030が続き、ここでは基地局が、アップリンク送信モードからダウンリンク送信モードに切り替わり、ダウンリンク送信期間1020においてダウンリンク送信が行われる。
【0080】
[0093]リピータ1004は、基地局1004からいくらか離れており、ダウンリンクTx期間1016’において基地局1012によって送信されたダウンリンク信号を受信し、ドナー側受信機において受信されたこれらの信号を、リピータのサービス側送信機を介してUEデバイスに再送信する。検出および切替え期間1036中に、リピータは、基地局1002からの信号の減衰、例えば停止を検出し、それを、アップリンクTXモードへの切替えが行われていることを示す指示として解釈することができ、またそうするであろう。次いで、リピータは、アップリンクTXモード1018’中にアップリンクモードで動作し、サービス側受信機(複数可)から、例えば、リピータのドナー側送信機(複数可)を介して1つまたは複数のUEデバイスから受信された信号を、これらの信号を復号することなく、再送信する。ダウンリンク送信モードへの切替えが基地局において行われるサイレンス期間1030’は、再送信のために受信されているUE信号の減衰に基づいて、期間1038中にリピータによって検出される。期間1038の間、リピータ1004は、基地局1002から受信されている信号がリピータ1004のカバレージエリア内のUEおよび/または他のCPEデバイスに送信されている状態で、ダウンリンク動作モードに切り替わる。信号増幅の制御および/または合成に使用される利得および重みのセットは、リピータ1004において実装されているアップリンク動作モードまたはダウンリンク動作モードおよび/または受信信号に基づいて決定された動作モードに基づいて実装されるアップリンク/ダウンリンク動作モード中に使用されているアンテナアレイビームパターンに基づいて、メモリから取得されてもよく、時には取得される。
【0081】
[0094]
図10の最後のタイミング
図1014は、例えば基地局1002から最も遠いUEにおけるタイミングシーケンスを示す。UE1006は、gNBからの元の信号に加えて、リピータ1004のサービス側によって送信された信号を受信する可能性がある。UEは、これらの信号のうちの一部がリピータ送信からのものであることに気づかずに、これらの信号をマルチパス信号として扱い得る。gNBからの信号およびUEによって送信された繰り返し信号が両方とも、少なくともいくつかの実施形態では、サイクリックプレフィックス期間内に受信され、UEがリピータ1004の存在を知る必要なしに容易に処理されることは理解されるべきである。
【0082】
[0095]UEのタイミング
図1014は、基地局1002およびリピータ1004からのダウンリンク信号が受信され、合成されるダウンリンク時間期間1016”と、それに続く切替え期間1030’とを含み、その後に、UE1006に向けられた基地局1002からのタイミングアドバンス信号によって決定される開始時点1037を有するアップリンク送信時間期間1018が続く。UEと同様に、基地局はリピータの存在を知る必要はなく、個々のUEをタイミング制御するが、個々のタイミングアドバンス信号を個々のリピータに送らない。UE1006が基地局1002に送信するアップリンク送信期間1018に続いて、UE1006は、例えば、他のUEが基地局に送信する間、サイレントのままとなる。次いで、UEは、基地局1002およびリピータ1004の両方によって送信された信号を受信してUE1006に送信する時間期間1020の間、ダウンリンク動作を再開する。
【0083】
[0096]ここから、リピータ安定性に関する本発明の様々な態様について説明する。専門用語の観点から、リピータは、それに対して2つの側面、すなわち、ドナー側と呼ばれる、インフラストラクチャ、例えば、基地局に面する側面と、サービス側と呼ばれる、デバイス(例えば、ユーザ機器デバイスまたは顧客構内機器(CPE))に面する側面とを有する。双方向リピータの目標は、CPEが基地局から信号を受信することができるように、システムのダウンリンク動作中にはドナー(サービス)側から信号を受信し、増幅し、次いで、サービス(ドナー)側で再送信すること、および、基地局がCPEデバイスから信号を受信することができるように、システムのアップリンク動作中には信号をサービス側から受信し、増幅し、次いでドナー側で再送信することである。
【0084】
[0097]リピータは、信号漏れ/自己干渉による安定性の問題に直面する。ドナー側信号がサービス側で受信され、増幅され、送信される順方向経路を考慮する。この場合、(ドナーからの)受信動作が(最終受信機への)送信動作と同時に行われるため、無線で送信信号が受信機に漏れるリスクがある。これにより、信号経路における利得がフィードバック経路における利得の逆数よりも小さい場合、安定性が保証され得るフィードバックループが作成され、言い換えれば、リピータが動作することができる利得は、サービス側送信機アンテナからドナー側受信アンテナまでの減衰によって制限される。そうでない場合、リピータは不安定になる可能性がある。例えば、リピータの目標利得が例えば80dBである場合を考慮すると、サービス側送信機アンテナからドナー側受信機アンテナまでの信号の減衰は、リピータが安定するためには少なくとも80dB以上でなければならない。不安定性とは、リピータへの有限の入力信号レベルに対して、出力レベルが無限に徐々に増加し続けて、出力回路を飽和させ、出力信号を著しく歪ませることを意味する。安定性を確保する主な方法は、2つのアンテナを物理的に分離することおよび/または互いに遮蔽することで漏れを低減して、2つのアンテナを互いに分離しようとすることによるものである。特定の状況では、漏れの能動的な除去などの他の方法が必要であり得る。
【0085】
[0098]別の干渉源は、ドナー側-ドナー側およびサービス側-サービス側の送信機-受信機間干渉である(これを「同一側」または「二重化」干渉と呼ぶ)。これは、典型的には二重化制約によって処理され、リピータに固有ではない。しかしながら、「同一側」干渉のレベルは、リピータの最大利得に影響を与え、したがって結合される。ドナー側およびサービス側の各々が別個のTxおよびRxを示すとしても、このモデルは、各側の共通のTxアンテナおよびRxアンテナについて等しく有効であることに留意されたい。
【0086】
[0099]ドナー側とサービス側との間の分離が完全であっても、「同一側」干渉の存在は、安定性が保たれるリピータの最大利得を依然として制限する。典型的な二重化方法は、周波数分割二重化(FDD)、時分割二重化(TDD)および全二重化(FD)である。
【0087】
[00100]FDDでは、リピータの同一側での送信信号および受信信号は、かなり大きな周波数分離によって分離される。さらに、フィルタは、送信機から受信機への望ましくない干渉を遮断するために使用されてもよく、時には使用される。そのようなフィルタリングは、典型的には、デュプレクサと呼ばれるRFデバイスを使用して達成することができる。
【0088】
[00101]TDDシステムでは、同じ周波数帯域またはチャネルが送信動作と受信動作の両方に使用されるが、それらは異なる時間に行われる。送信モードと受信モードとの間の切替えは、通常基地局によって告知され管理される、明確に定義された時間に行われる。T/Rスイッチは、任意の所与の時間にどの信号経路が接続されるかを管理する。現実の状況では、T/Rスイッチは、経路間の完全な分離を提供しないであろう。
【0089】
[00102]全二重(FD)リピータでは、送信および受信は同じ帯域内で同時に起こる。サーキュレータと呼ばれる3ポートRFデバイスを使用して、送信経路と受信経路とを分離することができる。サーキュレータは、信号がポート1からポート2には流れるがポート3には流れないようにし、同様にポート2からポート3には流れるがポート1には流れないようにし、ポート3からポート1には流れるがポート2には流れないようにする。デバイスは、望ましくないポートに入る信号を完全には抑制しないため、不完全な分離からいくらかの漏れが予想され得る。単一アンテナシステムでは、これは典型的には、残留漏れの能動的な干渉除去を必要とする。
【0090】
[00103]リピータが、基礎となるTDD構造の知識を有さないTDDリピータは、FDリピータのように実装され得ることに留意することが重要である。
【0091】
[00104]本発明のすべてではないがいくつかの実施形態では、TDD構造は、リピータにおいて学習され、次いで、FDリピータを不必要に構築または使用することを回避するために利用される。
【0092】
[00105]ここから、ミリメートル波リピータに関する様々な態様について説明する。本発明のリピータは、多くの実施形態では、ミリメートル波リピータである。ミリメートル波システム用のリピータとサブ6GHzシステム用のリピータとの主な違いは、ミリメートル波システムが通信にアンテナアレイを使用することである。アンテナアレイにより、信号が対象の方向に集束されることを可能にするビームの形成を可能にするため、これらの周波数における伝搬の課題のいくつかを克服する。様々な実施形態では、ミリメートル波リピータは、ドナー側およびサービス側のために別個のアンテナアレイを有するであろう。例えば、ドナー側アンテナアレイはサイズ256のアンテナ素子であり得、サービス側もサイズ256のアンテナ素子であり得る。
【0093】
[00106]本明細書で先に述べた単一アンテナシステムに存在する干渉モードに加えて、ミリメートル波システムで対処する必要がある「同一側」アンテナ素子間の無線干渉が存在する。送信および受信に同じアレイが使用される場合、いくつかの実施形態では、単一アンテナ構造が複製される。このアーキテクチャは、コンパクトであるが、高い「同一側」自己干渉をもたらす可能性がある。いくつかの実施形態で使用される別の手法は、ドナーおよび受信側の各々において送信および受信のために異なるアレイを使用することである。
【0094】
[00107]大半の5Gミリメートル波展開ならびに802.11展開は、TDDであると予想される。TDD構造が受信機において知られている場合、それは、共通および別個の両方のアンテナ構成における自己干渉の程度を低減するために利用され得る。
【0095】
[00108]共通のアンテナ構造の1つの利点は、別個のアンテナ構造と比較してはるかに少ないハードウェアしか必要としないことである。主な欠点は、各アレイ内の素子がビームフォーミング利得を達成するために互いにかなり近接して設置されなければならないことであり、典型的には、それらは、30GHzの周波数で約0.5cmとなる半波長離れて設置される。明らかに、このような近接した設置は、無線結合および結果として生じる干渉をかなり高くするであろう。複数の別個のアンテナ構造を使用することにより、送信アレイおよび受信アレイを互いから少し離れて(数センチメートル離れて)リピータの各側に設置することができ、それによって、他の実装形態と比較して結合および自己干渉の程度が低減される。次いで、各アレイは、その素子間の半波長分離の要件を遵守することができる。別個のアレイ手法の1つの欠点は、当然ながら、2倍の数の素子を必要とし、関連するRF回路の一部も重複を必要とすることである。
【0096】
[00109]いずれの手法においても、本発明による干渉軽減は、自己干渉をヌル化するためにアンテナ重みを使用することによって強化され得、例えば、重みは、所与の動作モードについて1つまたは複数のルックアップテーブルから決定される。
【0097】
[00110]この図では、ダウンリンクトラフィックが流れているとき(例えば、ドナーが受信し(Rx)、サービス側が送信する(Tx)とき)、サービスRxアンテナ上の重みは、干渉をヌル化するように選択され得る。スイッチ分離と合わせて、これは、自己干渉の大幅な低減を提供することができる。これは、TDD構造が知られているときに行われることができ、またいくつかの実施形態では行われる。そのような実施形態では、使用される重みは、所与の時間にダウンリンク動作がサポートされているかアップリンク動作がサポートされているに応じて、「ヌル化」重みになったり「ビームフォーミング」重みになったりする。
【0098】
[00111]データのダウンリンクフローを仮定すると、ヌル化するために選択される重みはサービスRxアンテナ上にある。サービスTxアンテナjからのサービスRxアンテナi上の実効チャネル応答をhiとする。これが「実効」チャネルと呼ばれる理由は、それがサービスTxアンテナj上で選択された重みと実際のチャネル係数との積であるからである。各アンテナに重みを適用する前の送信信号は同じであるため、サービスRxアンテナコンバイナの出力における信号は、w1s*(h1,1+h1,2)*s+w2s*(h2,1+h2,2)*sとなる。これは、1つの重みを任意にユニティに割り当てることと、上記の加重和がゼロとなるように2の目の重みを選択することとによって、ゼロに設定され得る。これは、サンプルsに関係なく当てはまることに留意されたい。実際には、ユニティとなるように1つを選択するのではなく、バランスのとれた重みが選択され得る。この方法は、2つのアンテナだけでなく任意の数のアンテナに拡張されることに留意されたい。また、ここでは、オフラインキャリブレーションにより実効チャネル係数が算出されることが想定される。
【0099】
[00112]これは、1つの重みを任意にユニティに割り当てることと、上記の加重和がゼロとなるように2つ目の重みを選択することとによって、ゼロに設定され得る。これは、サンプルsに関係なく当てはまることに留意されたい。実際には、ユニティとなるように1つを選択するのではなく、バランスのとれた重みが選択され得る。この方法は、2つのアンテナだけでなく任意の数のアンテナに拡張されることに留意されたい。また、ここでは、オフラインキャリブレーションにより実効チャネル係数が算出されることが想定される。
【0100】
[00113](a)TxおよびRxのためのアンテナを分離すること、(b)必要に応じて経路をオンおよびオフに切り替えるためにTDD構造を利用すること、(c)自己干渉をヌル化するためにアンテナ重みを使用することに加えて、いくつかの実施形態では、干渉をさらに低減するために、全二重リピータについて示されたような能動的な消去が行われることができ、また行われる。さらに、任意選択で、未使用方向の増幅器利得をほぼゼロ利得まで低下させることができ、それによって、フィードバック干渉を低減または最小化することができる。加えてまたは代替的に、未使用方向における電力増幅器への供給電圧は、フィードバック干渉をさらに低減するために遮断されることができ、時には遮断される。
【0101】
[00114]電力は、送信が回避されるべき方向における増幅器に変更され得るが、いくつかの実施形態では、両方向における増幅器への電力が保たれ、リピータの部分に面している基地局またはデバイスに使用されているリピータの一方側への干渉を最小化または回避するように、送信側または受信側において使用される利得または他の重みを制御することによって制御が達成される。
【0102】
[00115]したがって、リピータにおけるTDD構造の知識を使用して、自己干渉を効果的に管理し、それによって非常に高くて安定した利得でリピータを動作させることができることが理解されるべきである。
【0103】
[00116]所与の時間期間中にリピータをどのように制御するかを決定するためにいくつかの実施形態において使用されるTDD構造についての情報を取得する1つの簡単な方法は、基地局、例えばgNBが、今後の構造をリピータに通知することである。例えば、いくつかのLTE(登録商標)実施形態では、構造は、1ms間隔にわたる繰返しパターンであり、LTE規格は、そこから選択するパターンの許容されるセットを規定する。所与の時間にどのTDDパターンが使用されるべきかについてのこの情報は、ブロードキャストメッセージ(SIBと呼ばれる)において基地局によって提供される。様々な実施形態では、TDD構造メッセージ、例えばSIBは、TDD構造を学習するために、リピータによって受信および復号される。同様の機構が、TDD構造を学習するために利用され得る5G NR規格において利用可能である。TDD構成が既存のSIBメッセージを介して伝達されない場合、いくつかの実施形態にしたがって、既存の仕様においてサポートされる値の範囲外にあるメッセージIDとともに新しいSIBメッセージが送られ得、それによって、本発明のリピータは、TDD構造情報を提供する新しいメッセージ内の情報を認識および理解することが可能になる。そのような手法では、UEは、使用すべきでないまたは理解しないメッセージIDを有するSIBメッセージを単に無視するため、UE上で不適切な挙動は起きないであろう。いくつかの実施形態で使用される、本発明のリピータにTDDタイミング構造を通知する別の方法は、リピータに固有である基地局からのRNTI(無線ネットワーク一時識別子)を定義して通信し、このRNTI上でSIBメッセージを送信することである。UEは、このRNTIを知ることはないため、結果として、このRNTIで受信された制御チャネルメッセージを廃棄する。いくつかの実施形態で使用されるさらに別の手法は、帯域外サイドチャネルを介して本発明のリピータにTDDタイミング構造情報を提供するか、またはリピータに、例えば、定期的な間隔でデータベースからこの情報を取り出させることである。サイドチャネルは、LTEまたは何らかの他のワイヤードまたはワイヤレス通信チャネルを介することができる。
【0104】
[00117]TDD構造を通信するためにSIBまたはSIBのようなシグナリングに依存することにはいくつかの問題がある。第1に、オペレータ、例えば基地局オペレータおよび基地局(例えば、gNB)ベンダがこのシグナリングをサポートすることが必要であり得る。多くの場合、リピータは、オペレータ認証を有するプライベートパーティによって配備され、オペレータは全く関与していない場合がある。第2に、5G NR規格は、構成を介して指定されるのではなく、オンザフライで決定されるはるかに動的なTDD構造を可能にする。そのような場合、リピータがTDDスイッチング構造を自律的に学習することが望ましい。TDD構造の自律学習のサポートは、必ずしもすべてではないがいくつかの実施形態に含まれる。
【0105】
[00118]TDDシステムでは、ダウンリンクからアップリンクへの切替えおよびその逆の切替えは、ギャップが先行し、ギャップは、規格では、典型的に、1つまたは複数の空白記号によって表される。例えば、
図10に示されるギャップを考慮する。ギャップは、送信機および受信機における切替え時間に適応し、gNBとUEとの間の往復遅延を許容するためのものである。後者は、UEが、予想時間にgNB(その時間は固定されたゴールデンと見なされる)に到達するために必要に応じてそのタイミングを進める必要があるためである。したがって、gNBに近いUEは、より小さい伝搬遅延を経験することになるため、アップリンク上でそのタイミングを進める必要がない。
【0106】
[00119]本発明にしたがって実施されるリピータにおけるギャップ検出の方法は、特定の方向(すなわち、ダウンリンクまたはアップリンク)で受信されている信号が突然大幅に低下したことを検出することである。切替えのエッジにおける信号レベルの低下はかなり大きいため、この検出は比較的容易に行うことができ、かなりの量のノイズ平均化を必要としない。また、切替えはシンボル境界と同時に起こり、この情報も切替えを発見するために利用することができる。したがって、リピータにおいて信号レベルを監視し、ギャップを認識することによって、アップリンク動作とダウンリンク動作との間の切替えを検出することができ、リピータは、送信方向における切替えが検出された場合に適切な動作モードで動作するように切り替えることができる。
【0107】
[00120]ミリメートル波リピータに対処する別の態様は、リンクのドナー側およびサービス側の両方におけるビーム管理である。ビーム管理のために5Gおよび802.11ad/ayシステムの両方で使用されるプロトコルは、基本的に、送信機および受信機におけるビーム掃引と、それに続く、必要に応じてビームの変更を実行するためのフィードバックシグナリングとに基づく。送信ビームおよび受信ビームはペアを成すことが多いため、ビーム変更は、両方のビームを同期的に変更することを伴うことに留意されたい。
【0108】
[00121]ドナー側のビーム管理
[00122]最初の手順:5G NRでは、gNBは、規則的な周期性で同期信号を掃引する。同期信号の各送信は、同期信号ブロック(SSブロック)と呼ばれる。これは、最初にダウンリンクを獲得し、時間、周波数、および最良のビームを固定するためにUEによって使用される。掃引された各基地局ビームに対して測定を行うことに加えて、UEはまた、最良のビームペア、すなわち、最良のgNB送信ビームおよび対応する最良のUE受信ビームを決定するために、その受信ビームを掃引する。UEがgNBとの接続を確立することを望む場合、通常、ビームフォーミングされたランダムアクセス手順がこれに続く。接続が確立されると、gNBおよびUEは典型的に、ユニキャストシグナリングを使用して、システムダイナミクスによって指示されるように測定、報告、および維持または変更を行う。
【0109】
[00123]いくつかの実施形態における本発明のいくつかの態様によるリピータは、UEが初期獲得のために行うのと同じまたは同様の方法で、Rxビームの掃引SSブロックおよびそのコードブックを処理する。Rxビームのセットから、リピータは、最良のものを選択し、それをその値に設定する。選択されたRxビームは、基地局、例えばgNBに送信するためのTxビームとしても使用される。
【0110】
[00124]リピータが移動式ではなければ、最良のドナー側TxおよびRxビームが変化する可能性は低いことが予想される。リピータは、複数の処理チェーンを有し得るため、1つがサービングRxビームにロックされている間に、候補Rxビームを1つの処理チェーン上で定期的に走査することができる。候補ビーム処理は、現在使用されているものより良好なRxビームもまたgNBのTxビームの変更を必要とすることを発見することができる。様々な実施形態で使用される、これに対処する代替方法は3つ存在する。
【0111】
[00125] 1.リピータからgNBへの帯域内シグナリング。
【0112】
[00126] 2.リピータからgNBへの帯域外シグナリング。
【0113】
[00127] 3.UEを介してこのビーム変更を達成するためのリピータにおける自律的適応。
【0114】
[00128]ビーム変更を実行するためのリピータからgNBへの帯域内シグナリングは、かなりの複雑さをリピータに追加する可能性がある。リピータは、少なくともビーム管理の目的のために、ドナーリンク上でUEのように挙動しなければならない。これは、獲得に応じて、リピータがランダムアクセス信号をgNBに送信して接続を確立し、gNBからIDを取得すべきであることを意味する。その後、それは、ダウンリンク制御チャネルを監視し、5G仕様によって求められるとおりにアップリンク制御チャネルを送って、ビーム管理を実行する。これらの期間中に、それは、UEからサービス側リンクを介して到着したアップリンクトラフィックを送ることとなるため、多重化タスクを実行しなければならない。
【0115】
[00129]LTEにおけるアプリケーションレイヤパケットとして専用メッセージングを使用する、リピータからgNBへのLTEのようなサブ6GHz技術を使用した帯域外シグナリングは、いくつかの実施形態において使用される別の手法である。リピータからTxビーム変更要求を受信すると、gNBは、基準信号で新しいビームをUEに提供し始め、最終的には、タイミング良くTxビームを変更することができる。これは、gNBとUEとの間のビーム変更と事実上同じプロトコルであるが、リピータが、新しいgNB Txビームに対してそのRxビームを正しく設定することができるように、事前に変更をリピータに通知する追加のステップを伴う。
【0116】
[00130]Rxビームのリピータにおける自律的適応は、最終的に、gNBにそのTxビームを変更させることができる。しかしながら、リピータがRxビームを突然切り替えると、UEへのリンクが劇的に低下して、一時的な機能停止をもたらす可能性がある。UEは、gNBによって常に行われるSSブロック掃引で新しいビームペアを見つけるため、最終的に回復するであろう。別の手法は、リピータが、ソフト遷移を達成するために、ある期間にわたって古いRxビームからの信号と新しいRxビームからの信号との加重和を使用することである。この期間中、gNBおよびUEにおける通常のビーム掃引プロセスにより新しいビームペアが見つかり、それに遷移する。しかしながら、リピータは、遷移時間の正確な知識を有しておらず、プロセス中にエラーが発生する可能性がある。SSブロック掃引が最終的に新しいビームペアに落ち着くため、これらのエラーからの回復は依然として実現可能である。
【0117】
[00131]ドナー側リピータ送信の場合、少なくともいくつかの実施形態では、発見されたRxビームをTxにも使用するために相反性が使用されることが予想される。これは、非リピータ動作モードにおいてUEによっても行われるかなり標準的な仮定である。
【0118】
[00132]サービス側のビーム管理
[00133]サービス側(例えば、CPEデバイス対面側)では、理想的には、リピータは、固定ビームをサポートし、それらのビーム上でgNBからの受信信号を同時に繰り返すべきである。これは、リピータが、3GPP(登録商標)で規定されているUEごとのビーム管理プロトコルを実装する必要がないため、リピータの複雑さを低く保つのを助ける。固定ビーム手法の欠点は、(a)ビームフォーミング利得がUEに対して常に最大化されるとは限らないこと、および(b)適切な最小利得を維持しながら固定ビームでエリアをカバーするために必要なビームの数が多くなり得ることである。より高い電力の電力増幅器(PA)を使用することによって、ビーム拡大を使用することができ、最小のビームフォーミング利得でサービス側に展開され得るビームの数を効率的にトレードオフすることができる。
【0119】
[00134]番号付けされた例示的な方法実施形態
[00135]方法実施形態1. リピータを動作させる方法であって、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出すること(706)と、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチ(T/Rスイッチ)を制御すること(744)とを含む方法。
【0120】
[00136]方法実施形態1A. 上記スイッチは、所与の時間に第1のドナー側アンテナ素子を第1のアップリンク信号経路または第1のダウンリンク信号経路に結合する第1の送信/受信スイッチである、方法実施形態1に記載の方法。
【0121】
[00137]方法実施形態1B. 上記スイッチは、ドナー側送信アンテナ素子を第1のアップリンク信号経路に結合するドナー側アップリンクスイッチである、方法実施形態1に記載の方法。
【0122】
[00138]方法実施形態2. TDDタイミングスケジュールを検出すること(706)は、システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット指示(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信すること(708)と、TDDタイミング情報を復元するために、SIB(システム情報ブロードキャスト)またはSFI(スロットフォーマット指示)ブロードキャストのうちの受信された少なくとも1つを復号すること(710)とを含む、方法実施形態1に記載の方法。
【0123】
[00139]方法実施形態2A. TDDタイミングスケジュールを検出すること(706)は、基地局(BS)送信およびユーザ機器(UE)送信における少なくとも1つのギャップを監視すること(712)と、上記ギャップに先行したのがアップリンク信号であるかダウンリンク信号であるかを決定すること(714)とを含む、方法実施形態1に記載の方法。
【0124】
[00140]方法実施形態2B. 検出されたギャップにアップリンク信号が先行したと決定されたとき、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出すること(724)をさらに含む、方法実施形態2Aに記載の方法。
【0125】
[00141]方法実施形態2C. TDDスケジュールを検出することは、TDDスケジュール情報をリピータに通信するために使用されるサイドチャネルにおいて上記リピータに通信されるTDDスケジュール情報を受信することを含む、方法実施形態1に記載の方法。
【0126】
[00142]方法実施形態2D. 上記サイドチャネルは、UEデバイスにシステム情報を提供するために、またはUEデバイスにユーザデータを通信するために使用される通信チャネルとは異なる、方法実施形態2Cに記載の方法。
【0127】
[00143]方法実施形態3. (例えば、アップリンクデータの場合)上記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う信号消去を引き起こす値の第1のセットに設定すること(732)をさらに含む、方法実施形態2に記載の方法。
【0128】
[00144]方法実施形態3A. ドナー側アンテナ受信重みの上記第1のセットは重みのセットであり、各重みは、振幅成分および対応する位相成分を含み、値の上記第1のセットは、上記ダウンリンク動作モード中に使用される値の第2のセットとは異なる、方法実施形態3に記載の方法。
【0129】
[00145]方法実施形態3AA. 値は、位相成分に関しては異なるが、振幅成分に関しては異ならない、方法実施形態3Aに記載の方法。
【0130】
[00146]方法実施形態3AAA. 値は、振幅成分に関しては異なるが、位相成分に関しては異ならない、方法実施形態3Aに記載の方法。
【0131】
[00147]方法実施形態4. 上記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、ii)ドナー側受信増幅器の利得を減少させること(734)をさらに実行することをさらに含む、方法実施形態2に記載の方法。
【0132】
[00148]方法実施形態4A. ドナー側受信増幅器の利得を減少させること(734)は、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を減少させることによって、またはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を減少させることによって実施される、方法実施形態4に記載の方法。
【0133】
[00149]方法実施形態5. ドナー側受信増幅器の利得を減少させること(734)は、増幅器に供給される上記電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減すること(736)を含む、方法実施形態4に記載の方法。
【0134】
[00150]方法実施形態6. 上記より低い電圧は非ゼロ電圧である、方法実施形態5に記載の方法。
【0135】
[00151]方法実施形態7. 上記より低い電圧はゼロ電圧である、方法実施形態5に記載の方法。
【0136】
[00152]方法実施形態8. サービス側通信よりも狭いビームをドナー側通信に使用すること(750)をさらに含む、方法実施形態1に記載の方法。
【0137】
[00153]方法実施形態9. 複数の異なるアンテナビーム配置に対するサービング重みおよびヌル化重みを含むアップリンクモード情報を含むコードブックを記憶すること(704)をさらに含む、方法実施形態8に記載の方法。
【0138】
[00154]方法実施形態10. TDDタイミングスケジュールに基づいて、所与の時間にどのドナー側アンテナ重みのセットが使用されるべきかを自動的に選択すること(738)をさらに含む、方法実施形態1に記載の方法。
【0139】
[00155]番号付けされた例示的な装置実施形態
[00156]装置実施形態1:メモリ(611または810)と、上記メモリに結合されたプロセッサ(601または802)とを備え、プロセッサは、アップリンク通信とダウンリンク通信との間で切替えが行われる複数の時間を含む時分割複信(TDD)タイミングスケジュールを検出すること(706)と、TDDタイミングスケジュールに基づいて送信位置と受信位置との間で変化するようにドナー側スイッチ(T/Rスイッチ)(258または260または306または308)を制御すること(744)とを行うように構成される、リピータ(106または600または800)。
【0140】
[00157]装置実施形態1A. 上記スイッチ(306または308)は、所与の時間に第1のドナー側アンテナ素子(302または304)を第1のアップリンク信号経路または第1のダウンリンク信号経路に結合する第1の送信/受信スイッチである、装置実施形態1に記載のリピータ(106または600または800)。
【0141】
[00158]装置実施形態1B. 上記スイッチ(258または260)は、ドナー側送信アンテナ素子(262または264)を第1のアップリンク信号経路に結合するドナー側アップリンクスイッチである、装置実施形態1に記載のリピータ(106または600または800)。
【0142】
[00159]装置実施形態2. プロセッサ(601または802)は、TDDタイミングスケジュールを検出すること(706)の一部として、システム情報ブロードキャスト(SIB)またはスロットフォーマット指示(SFI)ブロードキャストのうちの少なくとも1つを受信すること(708)と、TDDタイミング情報を復元するために、SIB(システム情報ブロードキャスト)またはSFI(スロットフォーマット指示)ブロードキャストのうちの受信された少なくとも1つを復号すること(710)とを行うように構成される、装置実施形態1に記載のリピータ(106または600または802)。
【0143】
[00160]装置実施形態2A. プロセッサ(601または802)は、TDDタイミングスケジュールを検出すること(706)の一部として、基地局(BS)送信およびユーザ機器(UE)送信における少なくとも1つのギャップを監視すること(712)と、上記ギャップに先行したのがアップリンク信号であるかダウンリンク信号であるかを決定すること(714)とを行うようにさらに構成される、装置実施形態1のリピータ(106または600または802)。
【0144】
[00161]装置実施形態2B. プロセッサ(601または802)は、検出されたギャップにアップリンク信号が先行したと決定されたとき、アップリンク動作モードからダウンリンク動作モードへの遷移を検出する(724)ようにさらに構成される、装置実施形態2Aのリピータ(106または600または802)。
【0145】
[00162]装置実施形態2C. プロセッサは、TDDスケジュール情報を通信するために使用されるサイドチャネルにおいてリピータに通信された情報を受信することによって、TDD TDDスケジュールを検出するようにさらに構成される、装置実施形態1に記載のリピータ。
【0146】
[00163]装置実施形態2D. 上記サイドチャネルは、UEデバイスにシステム情報を提供するために、またはUEデバイスにユーザデータを通信するために使用される通信チャネルとは異なる、装置実施形態2Cに記載の方法。
【0147】
[00164]装置実施形態3. 上記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、ドナー側アンテナ受信重みの第1のセットを、ドナー側アンテナのドナー側受信アンテナ出力から受信された信号を合成するときに、強め合う信号消去を引き起こす値の第1のセットに設定すること(732)、装置実施形態2のリピータ(106または600または802)。
【0148】
[00165]装置実施形態3A. ドナー側アンテナ受信重みの上記第1のセットは、上記メモリ(611または810)に記憶された重みのセットであり、各重みは振幅成分および対応する位相成分を含み、値の上記第1のセットは、上記ダウンリンク動作モード中に使用される値の第2のセットとは異なる、装置実施形態3に記載のリピータ(106または600または800)。
【0149】
[00166]装置実施形態3AA. 値は、位相成分に関しては異なるが、振幅成分に関しては異ならない、装置実施形態3Aのリピータ(106または600または800)。
【0150】
[00167]装置実施形態3AAA. 値は、振幅成分に関しては異なるが、位相成分に関しては異ならない、装置実施形態3Aのリピータ(106または600または800)。
【0151】
[00168]装置実施形態4. ドナー側受信増幅器(206または208または310または312)をさらに備え、上記TDDタイミングスケジュールがダウンリンク動作モードからアップリンク動作モードへの変更を示すとき、プロセッサ(601または802)は、ドナー側受信増幅器(206または208または310または312)の利得を減少させる(734)ようにリピータ(106または600または800)を制御するようにさらに構成される、装置実施形態2に記載のリピータ(106または600または800)。
【0152】
[00169]装置実施形態4A. ドナー側受信増幅器の利得を減少させること(734)は、ドナー側受信増幅器に供給される電圧を減少させることによって、またはドナー側受信増幅器に供給されるバイアス電流を減少させることによって実施される、装置実施形態4に記載のリピータ(106または600または800)。
【0153】
[00170]装置実施形態5. ドナー側受信増幅器の利得を減少させること(734)は、増幅器に供給される上記電圧を、ダウンリンク動作モード中に供給される電圧より低い電圧に低減すること(736)を含む、装置実施形態4に記載のリピータ(106または600または800)。
【0154】
[00171]装置実施形態6. 上記より低い電圧は非ゼロ電圧である、装置実施形態5に記載のリピータ(106または600または800)。
【0155】
[00172]装置実施形態7. 上記より低い電圧はゼロ電圧である、装置実施形態5に記載のリピータ(106または600または800)。
【0156】
[00173]装置実施形態8. サービス側通信よりも狭いビームをドナー側通信に使用すること(750)をさらに備える、装置実施形態1に記載のリピータ(106または600または800)。
【0157】
[00174]装置実施形態9. 複数の異なるアンテナビーム配置に対するサービング重みおよびヌル化重みを含むアップリンクモード情報を含む、上記メモリ(611または810)に記憶されたコードブック(842または400または500)をさらに備える、装置実施形態8に記載のリピータ(106または600または800)。
【0158】
[00175]装置実施形態10. プロセッサ(601または802)は、TDDタイミングスケジュールに基づいて、所与の時間にどのドナー側アンテナ重みのセットが使用されるべきかを自動的に選択するようにさらに構成される、装置実施形態1に記載のリピータ。
【0159】
[00176]本出願では、基地局は、アクセスポイントを含むものとして理解されるべきであり、ワイヤレス端末は、基地局と対話するデバイス、例えば、アクセスポイント、例えばWiFi STA(局)と対話するUEデバイスを指すために使用される。UEのようなワイヤレス端末は、例えば、携帯電話、タブレット、移動式または据置型の顧客構内機器であり得る。通信デバイスは、基地局またはワイヤレス端末のいずれかであり得る。
【0160】
[00177]様々な実施形態の技法は、ソフトウェア、ハードウェア、および/またはソフトウェアとハードウェアの組合せを使用して実装され得る。様々な実施形態は、装置および/またはシステム、例えば、ワイヤレス通信システム、ワイヤレス端末、ユーザ機器(UE)デバイス、アクセスポイント、例えばWiFiワイヤレスアクセスポイント、セルラーワイヤレスAP、例えばeNBまたはgNB、ユーザ機器(UE)デバイス、ワイヤレスセルラーシステム、例えばセルラーシステム、WiFiネットワークなどを対象とする。様々な実施形態はまた、方法、例えば、システムまたはデバイス、例えば、通信システム、アクセスポイント、基地局、ワイヤレス端末、UEデバイスなどを制御および/または動作させる方法を対象とする。様々な実施形態はまた、方法の1つまたは複数のステップを実装するように機械を制御するための機械可読命令を含む、機械、例えば、コンピュータ、可読媒体、例えば、ROM、RAM、CD、ハードディスクなどを対象とする。コンピュータ可読媒体は、例えば、非一時的コンピュータ可読媒体である。
【0161】
[00178]開示されるプロセスおよび方法におけるステップの特定の順序または階層が例示的な手法の一例であることは理解されるべきである。設計選好に基づいて、プロセスおよび方法におけるステップの特定の順序または階層は、本開示の範囲内にとどまりながら並び替えられ得ることが理解される。添付の方法請求項は、様々なステップの要素を例示的な順序で提示するものであり、提示された特定の順序または階層に限定されることを意図していない。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプロセッサが、説明される方法の各々の1つまたは複数のステップを実行するために使用される。
【0162】
[00179]様々な実施形態では、方法のステップまたは要素の各々は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実装される。いくつかの実施形態では、要素またはステップの各々は、ハードウェア回路を使用して実装される。
【0163】
[00180]様々な実施形態では、本明細書で説明されるノードおよび/または要素は、1つまたは複数の方法に対応するステップ、例えば、制御するステップ、確立するステップ、メッセージを生成するステップ、メッセージを受信するステップ、信号処理するステップ、送るステップ、通信するステップ、例えば受信および送信するステップ、比較するステップ、決定を下すステップ、選択するステップ、決定を行うステップ、修正するステップ、制御するステップ、決定するステップ、および/または送信するステップを実行するために1つまたは複数の構成要素を使用して実装される。したがって、様々な特徴は、いくつかの実施形態では、構成要素を使用して実装され、いくつかの実施形態では、例えば論理回路などの論理を使用して実装される。そのような構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを使用して実装され得る。上で説明した方法または方法ステップの多くは、例えば、1つまたは複数のノードにおいて、上で説明した方法のすべてまたは一部を実装するように、機械、例えば、追加のハードウェアを有するまたは有しない汎用コンピュータを制御するために、メモリデバイス、例えば、RAM、フロッピー(登録商標)ディスクなどの機械可読媒体に含まれる、ソフトウェアなどの機械実行可能命令を使用して実装され得る。したがって、とりわけ、様々な実施形態は、機械、例えば、プロセッサおよび関連するハードウェアに、上で説明した方法(複数可)のステップのうちの1つまたは複数を実行させるための機械実行可能命令を含む、機械可読媒体、例えば、非一時的コンピュータ可読媒体を対象とする。いくつかの実施形態は、本発明の1つまたは複数の方法のステップのうちの1つ、複数、またはすべてを実装するように構成されたプロセッサを含むデバイス、例えば、セルラーAPまたはWifi APなどの、ビームフォーミングをサポートする多素子アンテナアレイを含むワイヤレス通信デバイス、ワイヤレス端末、UEデバイスなどを対象とする。
【0164】
[00181]いくつかの実施形態では、1つまたは複数のデバイスの1つまたは複数のプロセッサ、例えばCPUは、デバイス、例えば通信ノードによって実行されるものとして説明される方法のステップを実行するように構成される。プロセッサの構成は、プロセッサ構成を制御するために1つまたは複数の構成要素、例えば、ソフトウェア構成要素を使用することによって、および/または記載されたステップを実行するためにおよび/またはプロセッサ構成を制御するためにプロセッサ内にハードウェア、例えば、ハードウェア構成要素を含めることによって、ことによって達成され得る。したがって、すべてではないがいくつかの実施形態は、プロセッサが含まれるデバイスによって実行される様々な説明される方法のステップの各々に対応する構成要素を含むプロセッサを有するデバイス、例えばアクセスポイントを対象とする。すべてではないがいくつかの実施形態では、デバイス、例えば、アクセスポイントまたは基地局などのワイヤレス通信ノードは、プロセッサが含まれるデバイスによって実行される様々な説明される方法のステップの各々に対応する構成要素を含む。構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアを使用して実装され得る。
【0165】
[00182]いくつかの実施形態は、コンピュータまたは複数のコンピュータに、様々な機能、ステップ、行為、および/または動作、例えば、上で説明した1つまたは複数のステップを実装させるためのコードを備える、コンピュータ可読媒体、例えば、非一時的コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品を対象とする。実施形態に応じて、コンピュータプログラム製品は、実行されるステップごとに異なるコードを含むことができ、時には含む。したがって、コンピュータプログラム製品は、方法、例えば、アクセスポイントなどのワイヤレス通信デバイスを制御する方法の個々のステップごとのコードを含むことができ、時には含む。コードは、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読取り専用メモリ)、または他のタイプの記憶デバイスなどのコンピュータ可読媒体、例えば、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された機械、例えば、コンピュータ実行可能命令の形態であり得る。コンピュータプログラム製品を対象とすることに加えて、いくつかの実施形態は、上で説明した1つまたは複数の方法の様々な機能、ステップ、行為、および/または動作のうちの1つまたは複数を実装するように構成されたプロセッサを対象とする。したがって、いくつかの実施形態は、本明細書で説明する方法のステップの一部または全部を実装するように構成されたプロセッサ、例えばCPUを対象とする。プロセッサは、例えば、本出願で説明されるアクセスポイントなどのワイヤレス通信デバイスにおいて使用するためのものであり得る。
【0166】
[00183]上で説明した様々な実施形態の方法および装置に関する多数の追加の変形は、上記の説明を考慮すれば当業者には明らかであろう。そのような変形は、本発明の範囲内であると見なされるべきである。本発明の範囲内の多数の追加の実施形態は、上記の説明および以下の特許請求の範囲を考慮すれば当業者には明らかであろう。そのような変形は、本発明の範囲内であると見なされるべきである。
【国際調査報告】