(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-02
(54)【発明の名称】カートリッジ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/00 20200101AFI20220826BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20220826BHJP
【FI】
A24F40/00
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021575383
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-17
(86)【国際出願番号】 IB2020055980
(87)【国際公開番号】W WO2020261147
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス フレデリク
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC13
4B162AD06
(57)【要約】
エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジは、側壁および底部壁を備える本体と、本体の内側の空洞と、を含む。壁のうちの1つ以上は、閾値温度を上回る露出に応答して開口を形成するように構築された熱変形可能な部分を含み、空洞は、形成された開口を介してカートリッジ本体の外側と流体連通する。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーシャ装置で使用するためのエアロゾル形成シーシャ基体を収容するためのシーシャカートリッジであって、前記シーシャカートリッジが、
側壁および底部壁を備える本体と、
前記本体の内側の空洞と、
閾値温度を上回る露出に応答して開口を形成するように構成された熱変形可能な部分を含む前記壁のうちの1つ以上と、を備え、前記空洞が、前記形成された開口を介して前記カートリッジ本体の外側と流体連通する、シーシャカートリッジ。
【請求項2】
前記壁のうちの少なくとも1つが、前記閾値温度以下で熱変形可能ではない第2の材料を含み、前記第2の材料が、開口を備え、前記熱変形可能な材料が、前記閾値温度に露出される前に、前記第2の材料内の前記開口の閉鎖を形成する、請求項1に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項3】
前記壁のうちの少なくとも1つが、第1の厚さを有する第1の面積および第2の厚さを有する第2の面積を有する、熱変形可能な材料を含み、前記第2の厚さの前記面積が、前記熱変形可能な部分を形成する、請求項1または請求項2に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項4】
前記壁のうちの少なくとも1つが、ガスポケットを備える熱変形可能な材料を含み、前記ガスポケットが、前記熱変形可能な部分を形成する、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項5】
前記壁のうちの少なくとも1つが、スリットまたはカットに隣接した熱変形可能な材料を含み、前記スリットまたはカットに隣接した前記熱変形可能な材料が、前記熱変形可能な部分を形成する、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項6】
前記熱変形可能な部分が、形状記憶材料の領域を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項7】
前記熱変形可能な部分が、前記閾値温度を下回る第1の状態と、前記閾値温度を上回る第2の状態と、を有し、前記第1の状態では、前記本体が閉鎖され、前記第2の状態では、前記本体が開放され、前記熱変形可能な部分が、前記第1の状態から前記第2の状態へ、および前記第2の状態から第1の状態へ遷移することができる、請求項6に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項8】
前記熱変形可能な部分が、ポリマーを含む熱変形可能な材料を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項9】
前記閾値温度が、250℃以下、225℃以下、200℃以下、175℃以下、または150℃以下である、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項10】
前記閾値温度が、シーシャ装置の動作温度にある、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項11】
前記熱変形可能な部分が、前記底部壁、前記側壁、上部壁、またはこれらの組み合わせに配置される、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項12】
前記壁が、前記熱変形可能な部分に隣接した金属を含む、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項13】
前記空洞内に配置されたエアロゾル形成シーシャ基体を備え、前記エアロゾル形成シーシャ基体が、たばこを含むことが好ましい、先行請求項のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジ。
【請求項14】
シーシャシステムであって、
前記カートリッジ内に配置されたエアロゾル形成シーシャ基体を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載のシーシャカートリッジと、
シーシャ装置であって、
前記カートリッジを受容するためのレセプタクル、
前記カートリッジが前記シーシャ装置の前記レセプタクル内に受容されたときに、前記エアロゾル形成シーシャ基体を加熱するための発熱体、
液体充填レベルを有し、かつ前記液体充填レベルより上の上部空間を画定するベッセル、
前記レセプタクルから前記ベッセルにエアロゾルを搬送するためのエアロゾル導管、および
前記上部空間と流体連通する出口、を備えるシーシャ装置と、を含む、シーシャシステム。
【請求項15】
請求項14のシーシャシステムを使用する方法であって、前記方法が、
前記シーシャカートリッジを前記レセプタクル内に置くことと、
前記発熱体を起動させて、前記閾値温度を超えて前記熱変形可能な部分を加熱することにより、開口を前記熱変形可能な部分の中に形成し、前記空洞を前記エアロゾル導管と流体連通させることと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置で使用するためのエアロゾル形成基体を含有するカートリッジに関する。本開示の実施形態は、シーシャ装置、およびシーシャ装置で使用するためのエアロゾル形成基体を備えるカートリッジに関する。
【0002】
従来のシーシャ装置は、たばこを喫煙するために使用され、かつ消費者によって吸入される前にベイパーおよび煙が水盤を通過するように構成されている。シーシャ装置は、1つの出口を含んでもよいか、または2人以上の消費者によって同時に装置を使用してもよいように2つ以上の出口を含んでもよい。シーシャ装置の使用は、一部の人によって娯楽活動および社交体験であると考えられている。
【0003】
典型的には、従来のシーシャは、基体と組み合わせて使用され、当該技術において、フーカたばこ、たばこモラス、または単にモラスと称される場合がある。従来のシーシャ基体は、糖分が比較的高い(場合により、可燃性紙巻たばこなどの従来のたばこ基体で通常見られる約20%に対して、最大約50%)。シーシャ装置で使用されるたばこは、例えば生成されるベイパーおよび煙の量を増やすため、または風味を変化させるため、またはその両方のために、他の成分と混合されてもよい。
【0004】
従来のシーシャ装置は、たばこ基体を加熱し、場合によっては燃焼させて、ユーザが吸入するためのエアロゾルを発生させるために、木炭ペレットなど、木炭を採用する。たばこを加熱するために木炭を使用することにより、たばこまたは他の成分を完全にまたは部分的に燃焼させることができる。追加的に、木炭は一酸化炭素などの有害な、または潜在的に有害な生成物を発生させる場合があり、この有害な生成物はシーシャのベイパーと混合する場合があり、かつ水盤を通過して出口へと至る場合がある。
【0005】
一酸化炭素および燃焼副産物の生成を低減する1つの方法は、たばこではなくeリキッドを採用することである。eリキッドを採用するシーシャ装置は、燃焼による副産物を除去するが、シーシャ消費者から、従来のたばこ由来の体験を奪う。
【0006】
たばこを加熱するが燃焼させない電気ヒーターを採用するその他のシーシャ装置が提案されている。このような電気加熱非燃焼式シーシャ装置は、基体を燃焼することなく、基体からエアロゾルを生成するために十分な温度までたばこ基体を加熱し、したがって、たばこの燃焼に関連付けられる副産物を低減させるか、または除去する。
【0007】
シーシャ装置は、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジを採用してもよい。カートリッジは、このようなエアロゾル形成基体で充填されてもよい。エアロゾル形成基体は、たばこ、好ましくはシーシャ基体、例えば糖蜜(たばこ、水、糖、およびグリセリン、風味剤などの他の成分の混合物など)を含んでもよい。電気加熱式シーシャ装置の加熱システムは、カートリッジの内容物を加熱してエアロゾルを発生させ、このエアロゾルは、気流経路を通ってユーザに搬送される。
【0008】
カートリッジを通る気流およびカートリッジからのエアロゾルの流れを容易にするために、シーシャカートリッジは、1つ以上の壁を通る1つ以上の孔を有してもよい。カートリッジは、上部に1つ以上の孔を、底部に1つ以上の孔を、または上部の1つ以上の孔および底部の1つ以上の孔の両方を含み得る。孔はまた、カートリッジの側面に沿って配置されてもよい。
【0009】
カートリッジの孔または開口部は、シールされていない場合、漏れの問題だけでなく、基体の新鮮さ(例えば、含水量)の喪失、または汚染をもたらす可能性がある。新鮮さを維持するため、基体の漏れを防止するため、または保管中に基体の品質および完全性を保持するためなどの1つ以上の理由から、使用前または、カートリッジの全内容物が一度に全部使用されない場合、使用と使用との間に、カートリッジの開口部または孔を、閉じるか、またはシールすることが望ましい。
【0010】
カートリッジを加熱することによって開口部が自動的に形成される、シーシャカートリッジを提供することが望ましいであろう。開口部をシールするために剥離可能なステッカーまたはライナーを必要としないシーシャカートリッジを提供することが望ましいであろう。閾値温度以上の温度に露出される前には閉鎖されており、閾値温度以上の温度に露出された後に開口部を有する、シーシャカートリッジを提供することが望ましいであろう。
【0011】
本発明の実施形態によれば、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジが提供される。カートリッジは、本体を備え得る。本体は、側壁および底部壁を備え得る。カートリッジは、本体の内側に空洞を備え得る。空洞は、エアロゾル形成基体を受容するためのものであってもよい。本体の壁のうちの1つ以上は、熱変形可能な部分を備え得る。熱変形可能な部分は、閾値温度を上回る温度への熱変形可能な部分の露出に応答して開口を形成するように構成され得る。空洞は、形成された開口を介してカートリッジ本体の外側と流体連通し得る。有利なことに、カートリッジの加熱時に、空洞と、形成された開口との間に気流経路が提供され得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基体は、たばこを含む。いくつかの実施形態では、カートリッジは、シーシャカートリッジであり、エアロゾル形成基体は、フーカたばこなどのシーシャ基体を含む。いくつかの実施形態では、後で説明されるように、1つ以上の追加の開口部が、カートリッジの本体内に提供される。有利なことに、これは、カートリッジを通る気流経路を提供する。
【0012】
本発明の実施形態によれば、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジが提供される。カートリッジは、本体を備える。本体は、少なくとも側壁および底部壁を備える。カートリッジは、本体の内側に空洞を備え、空洞は、エアロゾル形成基体を受容するためのものである。本体の壁のうちの1つ以上は、熱変形可能な部分を備える。熱変形可能な部分は、閾値温度を上回る温度への熱変形可能な部分の露出に応答して開口を形成するように構成されている。空洞は、形成された開口を介してカートリッジ本体の外側と流体連通する。有利なことに、カートリッジの加熱時に、空洞と、形成された開口との間に気流経路が提供される。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基体は、たばこを含む。いくつかの実施形態では、カートリッジは、シーシャカートリッジであり、エアロゾル形成基体は、フーカたばこなどのシーシャ基体を含む。いくつかの実施形態では、後で説明されるように、1つ以上の追加の開口部が、カートリッジの本体内に提供される。有利なことに、これは、カートリッジを通る気流経路を提供する。
【0013】
本開示の様々な実施形態は、熱変形可能な部分を含むカートリッジに関する。熱変形可能な部分が加熱されると、熱変形可能な部分に開口が露出されるか、または形成される。いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、エアロゾル発生装置の動作中に加熱され得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置の動作は、エアロゾル発生装置の予熱動作モードを含む。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態は、シーシャカートリッジに関する。いくつかの実施形態では、カートリッジは、熱変形可能な部分を含むシーシャカートリッジである。熱変形可能な部分が加熱されると、熱変形可能な部分に開口が露出されるか、または形成される。いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、エアロゾル発生装置の動作中に加熱され得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置は、シーシャ装置である。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置の動作は、エアロゾル発生装置の予熱動作モードを含む。
【0015】
カートリッジは、使用前に閉鎖することができる。カートリッジは、取り外し可能な閉鎖要素なしで、使用前に閉鎖することができる。いくつかの実施形態では、カートリッジは、使用前にシールすることができる。いくつかの実施形態では、カートリッジは、取り外し可能なシール要素なしで、使用前にシールすることができる。例えば、カートリッジは、フィルム、ステッカー、またはライナーなどの取り外し可能な層なしで、使用前に閉鎖またはシールすることができる。いくつかの実施形態によれば、カートリッジは、剥離可能なシール、フィルム、またはステッカーを必要としない。カートリッジ内の開口は、カートリッジを加熱することによって露出または形成される。有利なことに、開口を形成または開放するために、ユーザによる追加の行為は必要とされない。カートリッジのユーザは、最初にシール、フィルム、またはステッカーを取り外すことを必要とせずに、単にカートリッジをエアロゾル発生装置内に置くことができる。特定の他の実施形態では、漏れに対する追加の保護を提供するために、取り外し可能な(例えば、剥離可能な)シール、フィルム、またはステッカーが含まれる。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態によると、熱変形可能な部分は、閾値温度を有する。カートリッジが閾値温度を超えて加熱されると、1つ以上の開口がカートリッジの1つ以上の壁に形成または露出され得る。いくつかの実施形態では、閾値温度は、エアロゾル発生装置の動作温度にある温度である。有利なことに、開口は、エアロゾル発生装置内のカートリッジの加熱によって形成または露出される。
【0017】
熱変形可能な部分は、熱変形可能な材料を含み得る。熱変形可能な材料は、ポリマーフィルムを含み得る。熱変形可能な部分は、熱変形可能な材料の比較的薄い部分、熱変形可能な材料および熱変形可能ではない材料のラミネートであって、熱変形可能ではない材料が、熱変形可能な材料によって覆われるか、またはシールされる開口を備える、ラミネート、熱変形可能な材料内の1つ以上のカットまたは穿孔、熱変形可能な材料内のガスポケット、形状(例えば、カール、屈曲、縮小)を変化させる熱変形可能な材料、ならびに閾値温度より上で形状(例えば、カール)を変化させる形状記憶材料である熱変形可能な材料のうちのいずれか1つ、またはこれらの組み合わせを含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、形状記憶材料を含む熱変形可能な部分は、可逆的であってもよい。例えば、カートリッジが回復温度を下回るまで冷却されると、形状記憶材料が、その初期形状をとり、開口が閉鎖される場合がある。回復温度は、閾値温度と同じであってもよい。いくつかの実施形態では、回復温度は、閾値温度よりも低い。いくつかの実施形態では、回復温度は、閾値温度よりも高い。
【0019】
「エアロゾル」という用語は、本明細書では、揮発性風味化合物を含有していてもよい、空気などのガス中の微細固体粒子または液滴の懸濁物を指すために使用される。
【0020】
「エアロゾル形成基体」という用語は、本明細書では、エアロゾル形成基体の1つ以上の構成成分を揮発させてエアロゾルを発生させるように加熱される材料を指すために使用される。エアロゾル形成基体は、カートリッジの内側に配置され得る。
【0021】
本明細書で使用される「一体型の」および「一体的に形成された」という用語は、1つの部品(単一の一元的部品)で形成されており、その部品に構造的な損傷を引き起こすことなく、互いに分離可能に取り外すことができない要素を表す。
【0022】
「熱変形可能な」という用語は、本明細書では、閾値温度以上で変形する(例えば、形状を変化させる)材料を指すために使用される。例えば、いくつかの実施形態では、熱変形可能な材料は、閾値温度まで加熱されると、収縮、縮小、破壊、破損、屈曲、またはカールし得る。
【0023】
「形状記憶材料」という用語は、本明細書では、閾値温度(例えば、第1の閾値温度)以上で形状を変化させ、第2の閾値温度(例えば、回復温度)以下で実質的に元の形状に戻る材料を指すために使用される。いくつかの実施形態では、第2の閾値温度は、第1の閾値温度よりも低くてもよい。
【0024】
本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0025】
本明細書で使用される場合、「または」は概して、「一方、または他方、または両方」を含む意味で採用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0026】
「約」という用語は、本明細書では、当業者によって期待される測定値の正常な変動を含むように数値と併せて使用され、かつ「およそ」と同じ意味を有するように理解される。「約」という用語は、典型的な誤差の範囲を網羅するように理解される。典型的な誤差の範囲は、例えば、指定された値の±5%であってもよい。
【0027】
本明細書で使用される「有する(have)」、「有している(having)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、またはこれに類するものは、制約のない意味で使用され、概して「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的になる(consisting essentially of)」、「からなる(consisting of)」、およびこれに類するものは、「からなる(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0028】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。さらに、1つ以上の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0029】
「実質的に」という用語は、本明細書で使用される「著しく」と同じ意味を有し、修飾する後続の用語の意味の度合いが少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%であると理解され得る。「実質的に~ではない」という用語は、本明細書で使用される「著しく~ではない」と同じ意味を有し、および「実質的に」と逆の意味を有し、すなわち修飾する後続の用語の意味の度合いが10%以下、5%以下、または2%以下であると理解され得る。
【0030】
「上」、「下」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または配向など、本明細書で言及される任意の方向は、明瞭化および簡潔性のために本明細書に記載され、実際の装置またはシステムを限定すること意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および配向で使用されてもよい。
【0031】
本開示のカートリッジは、空洞を画定する任意の好適な本体を備え得る。エアロゾル形成基体は、カートリッジの空洞の中に配置され得る。本体は、好ましくは耐熱性の金属またはポリマーなどの1つ以上の耐熱性の材料から形成されている。本体は、熱伝導性のある材料を含んでもよい。例えば、本体はアルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、それらの任意の合金、およびそれらの組み合わせのいずれかを含んでもよい。好ましくは、本体はアルミニウムを含む。いくつかの実施形態では、本体は、ラミネート状の材料を含む。
【0032】
一実施形態によれば、カートリッジ本体の壁のうちの少なくとも1つは、閾値温度以上の温度に加熱されたときに開口(例えば、1つ以上の孔)を形成する熱変形可能な部分を含む。
【0033】
カートリッジは、任意の好適な形状のものであってもよい。例えば、カートリッジは、シーシャ装置によって受容されるように構成された形状を有してもよい。カートリッジは、実質的に立方体形状、円筒形状、円錐台形状、または任意の他の好適な形状を有してもよい。好ましくは、カートリッジは、略円筒形状または略円錐台形状を有する。
【0034】
エアロゾル発生装置は、シーシャ装置であってもよい。エアロゾル発生装置は、カートリッジ内のエアロゾル形成基体を加熱するように構成されている。装置は、伝導によって、カートリッジ中でエアロゾル形成基体を加熱するように構成され得る。カートリッジは、好ましくはカートリッジ中で発熱体からエアロゾル形成基体への効率的な熱伝達を提供するために、シーシャ装置の発熱体との接触を可能にするように、またはシーシャ装置の発熱体との間の距離を最小化するように形状設定およびサイズ設定されている。熱は、抵抗加熱によって、または誘導によって、または抵抗加熱と誘導加熱との組み合わせによってなど、任意の好適な機構によって発生し得る。誘導加熱を容易にするために、カートリッジにはサセプタが提供されてもよい。例えば、カートリッジ本体は、サセプタとして機能を果たすことができる材料(例えば、アルミニウム)から作製されてもよいか、もしくはそれを含んでもよく、またはサセプタ材料は、カートリッジの空洞内に提供されてもよい。サセプタ材料は、任意の形態(例えば、粉末、中実ブロック、断片など)でカートリッジの空洞内に提供されてもよい。
【0035】
任意の好適なエアロゾル形成基体は、カートリッジの本体によって画定された空洞中に提供されてもよい。エアロゾル形成基体は、好ましくは揮発性化合物を放出することができる基体である。エアロゾル形成基体は、好ましくはエアロゾルを形成し得る化合物を放出することができる基体である。揮発性化合物はエアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体もしくは液体であってもよいか、または固体構成要素および液体構成要素の両方を含んでもよい。好ましくは、エアロゾル形成基体は、シーシャ基体である。シーシャ基体は、シーシャ装置での使用に好適な消耗品材料を意味すると理解される。シーシャ基体は、糖蜜を含み得る。
【0036】
エアロゾル形成基体はニコチンを含み得る。ニコチン含有エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスを含んでもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、好ましくはたばこを含む。たばこ含有材料は、好ましくは加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有する。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。エアロゾル形成基体は、代替的または追加的に、非たばこ含有材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでもよい。
【0037】
エアロゾル形成基体は、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの1つ以上を含み得る。エアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押し出し成形たばこ、および膨化たばこのうちの1つ以上を含有してもよい。
【0038】
エアロゾル形成基体は少なくとも1つのエアロゾル形成体を含んでもよい。好適なエアロゾル形成体は、使用時に高密度で安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシーシャ装置の動作温度で熱分解に対して実質的に耐性のある化合物、または化合物の混合物を含む。好適なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、およびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくはグリセリンなど)である。エアロゾル形成基体は、任意の好適な量のエアロゾル形成体を含んでもよい。例えば、基体のエアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で5%以上であってもよく、好ましくは乾燥重量基準で30重量%より高い。エアロゾル形成体含有量は、乾燥重量基準で約95%未満であってもよい。好ましくは、エアロゾル形成体含有量は最大約55%である。
【0039】
エアロゾル形成基体は、好ましくはニコチンおよび少なくとも1つのエアロゾル形成体を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成体は、グリセリンまたはグリセリンおよび1つ以上の他の好適なエアロゾル形成体(上記のものなど)の混合物である。
【0040】
エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤、甘味料など)などを含んでもよい。いくつかの実施例では、エアロゾル形成基体は、任意の好適な量の1つ以上の糖を含む。好ましくは、エアロゾル形成基体は、転化糖を含む。転化糖は、スクロースを分割することによって得られた、グルコースおよびフルクトースの混合物である。好ましくは、エアロゾル形成基体は、約1重量%~約40重量%の糖(転化糖など)を含む。いくつかの実施例では、1つ以上の糖は、コーンスターチまたはマルトデキストリンなどの好適な担体と混合されてもよい。
【0041】
いくつかの実施例では、エアロゾル形成基体は1つ以上の感覚促進剤を含む。好適な感覚増強剤としては、風味剤および感覚剤(冷感剤など)が挙げられる。好適な風味剤としては、天然または合成のメントール、ペパーミント、スペアミント、コーヒー、茶、スパイス(シナモン、クローブ、ショウガ、またはこれらの組み合わせなど)、ココア、バニラ、果実風味、チョコレート、ユーカリ、ゼラニウム、オイゲノール、リュウゼツラン、ビャクシン、アネトール、リナロール、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0042】
いくつかの実施例では、エアロゾル形成基体は懸濁液の形態である。例えば、エアロゾル形成基体は、糖蜜を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「糖蜜」とは、約20%以上の糖を含むエアロゾル形成基体組成物を意味する。例えば、糖蜜は、少なくとも約35重量%の糖など、少なくとも約25重量%の糖を含んでもよい。典型的に、糖蜜は、約50重量%未満の糖など、約60重量%未満の糖を含有する。
【0043】
任意の好適な量のエアロゾル形成基体(例えば、糖蜜またはたばこ基体)を空洞の中に配置してもよい。一部の好ましい実施形態では、約3g~約25gのエアロゾル形成基体が空洞の中に配置されている。カートリッジは、少なくとも6g、少なくとも7g、少なくとも8g、または少なくとも9gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。カートリッジは、最大15g、最大12g、最大11g、または最大10gのエアロゾル形成基体を含んでもよい。好ましくは、約7g~約13gのエアロゾル形成基体が、空洞の中に配置されている。
【0044】
エアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもよく、またはその中に包埋されてもよい。本明細書で使用される「熱的に安定な」という用語は、基体が典型的に加熱される温度(例えば、約150℃~約300℃)で実質的に分解しない材料を示す。担体は、第1の主表面、第2の主外表面、または第1の主表面および第2の主表面の両方の上に基体が堆積された薄層を備えてもよい。担体は、例えば、紙もしくは紙様の材料、不織布炭素繊維マット、低質量の目の粗いメッシュ金属スクリーン、または穿孔された金属箔、あるいは任意の他の熱的に安定した高分子マトリクスで形成され得る。別の方法として、担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片またはシートなどの形態を取ってもよい。担体は、たばこ成分が組み込まれた不織布繊維または繊維束とし得る。不織布または繊維の束は、例えば炭素繊維、天然セルロース繊維、またはセルロース誘導体繊維を含んでもよい。
【0045】
カートリッジの本体は、1つ以上の壁を含み得る。いくつかの実施形態では、本体は、上部壁、底部壁、および側壁を含む。側壁は、底部から上部へと延びる、円筒形または円錐台形であってもよい。本体は、1つ以上の部品を含んでもよい。例えば、側壁および底部壁は、一体型の単一部品であってもよい。側壁および底部壁は、任意の好適な様式で互いに係合するように構成された2つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および底部壁は、一緒に接合された2つの部品であってもよい。例えば、側壁および底部壁は、溶接によって、または接着剤によって、一緒に接合されてもよい。上部壁および側壁は、単一の一体型の部品であってもよい。側壁および上部壁は、任意の好適な様式で互いに係合するように構成された2つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、螺合または締まり嵌めによって互いに係合するように構成されてもよい。側壁および上部壁は、一緒に接合された2つの部品であってもよい。例えば、側壁および上部壁は、溶接によって、または接着剤によって、一緒に接合されてもよい。上部壁、側壁、および底部壁はすべて、単一の一体型の部品であってもよい。上部壁、側壁、および底部壁は、任意の好適な様式で互いに係合するように構成された3つの別個の部品であってもよい。例えば、上部壁、側壁、および底部壁は、螺合締まり嵌め、溶接、または接着剤によって互いに係合するように構成されてもよい。
【0046】
本体の1つ以上の壁は、加熱可能な壁または表面を形成し得る。本明細書で使用される場合、「加熱可能な壁」および「加熱可能な表面」は、直接的または間接的のいずれかによって熱を適用し得る壁または表面の領域を意味する。加熱可能な壁または表面は熱伝達表面として機能してもよく、この表面を通して熱が本体の外側から、空洞または空洞の内部表面に伝達され得る。
【0047】
好ましくは、カートリッジの本体は、約15cm以下の長さ(例えば、垂直中心軸に沿った軸長さ)を有する。いくつかの実施形態では、本体は、約10cm以下の長さを有する。本体は約1cm以上の内径を有してもよい。本体の内径は、約1.75cm以上であってもよい。上部壁、底部壁、または上部壁および底部壁の両方は、約1cm~約5cmの直径を有し得る。カートリッジは空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約25cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは、約25cm3~約40cm3である。いくつかの実施形態では、本体は、約3.5cm~約7cmの範囲の長さを有する。本体の内径は、約1.5cm~約4cmであってもよい。本体は空洞中に、約70cm2~約100cm2など、約30cm2~約100cm2の加熱可能な表面積を有してもよい。空洞の容積は、約10cm3~約50cm3であってもよく、好ましくは、約25cm3~約40cm3である。好ましくは、本体は円筒形または円錐台形である。
【0048】
本開示の一実施形態によれば、エアロゾル形成基体を収容するためのカートリッジは、側壁および底部壁を備える、本体を有する。空洞が本体の内側に形成されている。壁のうちの1つ以上は、閾値温度以上の温度への露出に応答して開口を形成するように構築された熱変形可能な部分を含み、それにより、空洞は、形成された開口を介してカートリッジ本体の外側と流体連通する。
【0049】
本体の壁は、1つ以上の材料から作製され得、材料、材料の構築物、または材料および材料の構築物の両方のいずれかは、熱変形可能な部分が1つ以上の壁の上に形成されるように選択される。本体は、耐熱性の金属またはポリマーなどの、1つ以上の耐熱性の(熱変形可能ではない)材料を含み得る。例えば、本体はアルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、それらの任意の合金、およびそれらの組み合わせのいずれかを含んでもよい。本体はまた、閾値温度で形状を変化させることができる、熱変形可能なポリマーまたは他の材料などの、1つ以上の熱変形可能な材料を含み得る。いくつかの実施形態では、本体は、ラミネート状の材料、または2つ以上の材料を含む複数の層を含む。1つの例示的な実施形態では、本体は、耐熱性の材料および熱変形可能な材料を含む。
【0050】
カートリッジの形成された開口および考えられる他の開口を含む開口は、本体の1つ以上の壁を通る、開口部または通気孔であってもよい。通気孔は、入口、出口、またはその両方であってもよい。通気孔は、カートリッジの底部壁に、上部壁に、側面に、またはこれらの組み合わせに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、通気孔(例えば、1つ以上の入口および1つ以上の出口)は、カートリッジがシーシャ装置とともに使用されるときに空気がエアロゾル形成基体を通って流れることを可能にするように、カートリッジが加熱されたときに形成される。いくつかの実施形態において、カートリッジの上部壁は、カートリッジの1つ以上の入口を形成するために1つ以上の開口部を画定してもよい。カートリッジの底部壁は、カートリッジの1つ以上の出口を形成するための1つ以上の開口部を画定してもよい。好ましくは、1つ以上の入口および出口は、カートリッジを通した好適な引き出し抵抗(RTD)を提供するようにサイズ設定および形状設定されている。いくつかの実施例では、入口(複数可)から出口(複数可)へのカートリッジを通したRTDは、約10mmのH2O~約50mmのH2Oであってもよく、好ましくは、約20mmのH2O~約40mmのH2Oである。試料のRTDは、体積流量が出力端で17.5ミリリットル/秒である安定した条件下で気流によって横断されたときの、試料の2つの端の間の静圧の差を指す。試料のRTDは、ISO規格6565:2002に記載の方法を使用して測定してもよい。
【0051】
本体上の1つ以上の開口または開口部は、一旦形成されると、上に開口部がある壁の面積の5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、または25%以上を覆ってもよい。例えば、開口部が上部壁上にある場合、開口部は、上部壁の面積の少なくとも5%を覆ってもよい。本体上の1つ以上の開口部は、上に開口部がある壁の面積の75%以下、50%以下、40%以下、または30%以下を覆ってもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、開口の形成は、本体の壁の材料中の弱化または変形可能な部分に起因し得る。以下で考察されるように、弱化または変形可能な部分は、任意の好適な様式で提供され得る。弱化または変形可能な部分は、閾値温度以上の温度に露出されたときに、壁の中に開口を形成し得る。いくつかの実施形態では、閾値温度は、シーシャ装置の動作温度以下である。シーシャ装置の動作温度は、存在する場合、予熱段階中の予熱温度を含み得る。好ましい実施形態では、シーシャ装置は、装置の加熱(例えば、予熱)の第1の段階中に閾値温度に到達する。
【0053】
いくつかの実施形態では、壁のうちの少なくとも1つは、閾値温度以下で変形可能ではない第2の材料を含む。いくつかの実施形態では、第2の材料は、シーシャ装置の動作温度では変形可能ではない。第2の材料は、熱変形可能な材料が、閾値温度以上の温度に露出される前に、第2の材料の開口の閉鎖を形成するような、開口を含み得る。熱変形可能な材料が閾値温度に露出される(例えば、カートリッジが閾値温度以上に加熱される)と、熱変形可能な材料は、カートリッジの壁を通る開口が形成されるように、変形する(例えば、形状を変化させる)。いくつかの実施形態では、壁は、熱変形可能ではない第2の材料の層に隣接した熱変形可能な材料の層を含む。第2の材料の層は、層を通る開口を有し、熱変形可能な材料の層は、第2の材料の開口を覆う。
【0054】
熱変形可能な材料である第1の材料および熱変形可能ではない第2の材料を含む実施形態は、ラミネート状または層状の構造を有し得る。第1の材料は、外層であっても、内層であっても、外層および内層の両方であってもよく、外層と内層との間の第2の材料の層、または2つの他の層の間(例えば、第2の材料の2つの層の間)の層を備える。第1の材料は、第2の材料の上に連続層を形成し得、ここで、第2の材料は、予めカットされた孔を含む。別の実施形態では、第1の材料は、第2の材料内の予めカットされた孔を覆う複数の部品を含み得る。例えば、第1の材料は、第2の材料内の複数の予めカットされた孔の各々を覆う個々の部品を含み得る。
【0055】
熱変形可能ではない第2の材料としての使用に適した材料としては、閾値温度以下で変形しない材料が挙げられる。例示的な材料としては、アルミニウム、鋼、銅、スズ箔などといった金属、および熱変形可能な材料よりも高いガラス転移温度を有するポリマー材料が挙げられる。
【0056】
いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、材料中のより薄い部分によって形成される。熱変形可能な材料は、第1の厚さを有する第1の面積と、第2の厚さを有する第2の面積と、を有し得、第2の厚さは、第2の厚さの面積が熱変形可能な部分を形成するように、第1の厚さよりも小さい。
【0057】
いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、壁のうちの少なくとも1つの熱変形可能な材料内のガスポケットまたは複数のガスポケットによって形成される。ガスポケットにより、材料が、ガスポケットに隣接した面積で薄くなる。カプセル壁の材料の温度が増加すると、ガスポケットの周りの熱変形可能な材料が変形し得る。さらに、ガスポケットの内側の蒸気圧が増加することにより、ガスポケットが破壊され得る。複数のガスポケットを使用することにより、熱変形可能な材料が閾値温度まで加熱されたときに、複数の開口を形成することができる。
【0058】
好ましくは、ガスポケットの内側のガスは、不活性であり、エアロゾルの臭気に負に寄与せず、かつシーシャ装置内でのカートリッジの使用から生じる濃度でユーザが息を吸ったときに有害ではない。好適なガスの一例は、CO2である。
【0059】
ポリマー壁によって取り囲まれたガスポケットを含む材料の一例は、閉鎖セル発泡体である。ガスポケットを含む材料は、ラミネート状の構造と組み合わされてもよく、熱変形可能な部分を有する壁は、熱変形可能ではなく、ガスポケットに隣接した予めカットされた孔を含む、第2の材料の層も含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、発泡体の少なくとも1つの側面上に非多孔性のスキンを有する開放セル発泡体を含む。非多孔性のスキンを有する開放セル発泡体を作製するための技法の実施例は、Tai et al.のControl of Pore Size and Structure of Tissue Engineering Scaffolds Produced by Supercritical Fluid Processing、European Cells and Materials Vol.14.2007(pages 64-77)に記載されている。Taiらは、高圧ポンプを使用し、製造の様々な段階の間に温度および圧力を制御して、CO2ガスが押し込まれポリ-DL-ラクチド(PDLLA)またはポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)から作製されたフィルムを例証している。
【0061】
ガスポケットのサイズおよび形状は、材料の製造中および/または押出成形プロセス中に、界面活性剤または発泡剤を使用することによって調整され得る。セルのサイズおよび形状を調整するための技法の実施例は、Meller et al.に対するEP2671911B1に記載されている。ガスポケットのサイズおよび形状は、熱変形可能な部分が閾値温度で十分に脆弱であるように調整され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、開口は、材料内のスリットまたはカットから形成される。例えば、材料は、部分的にカットされた孔を有し得、孔の円周の一部は、いかなる材料も取り外すことなくカットされる。スリットまたはカットの両側にある材料の縁は、熱変形可能な材料が閾値温度まで加熱される前には、互いに接触していてもよい。熱変形可能な材料が閾値温度まで加熱されると、材料の縁が、材料の収縮、縮小、またはカールに起因して後退し、開口が形成される場合がある。
【0063】
いくつかの実施形態では、熱変形可能な部分は、形状記憶材料の領域を含む。閾値温度まで加熱される前に、熱変形可能な部分は、第1の状態を有し得る。いくつかの実施形態では、第1の状態では、本体は閉鎖されている。閾値温度まで加熱された後、熱変形可能な部分は、第2の状態を有し得る。いくつかの実施形態では、第2の状態では、本体は開放されている。形状記憶材料は、回復温度以下で、第1の閉状態に戻り得る。形状記憶材料は、第2の閾値温度の回復温度以下で、第1の閉状態に戻り得る。
【0064】
形状記憶材料は、開口の可逆的な開口部を提供し得る。熱変形可能な部分は、第1の状態から第2の状態へ、そして第2の状態から第1の状態へと戻って遷移するか、または第1の状態と実質的に同じである第3の状態へと遷移することができる場合がある。例えば、熱変形可能な部分は、第3の状態もまた閉状態であるように、第3の状態において、第1の状態のものと実質的に同じ形状を有し得る。
【0065】
形状記憶材料は、熱変形可能ではない第2の材料と層状にすることができる。第2の材料は、形状記憶材料によって覆われる予めカットされた孔を有し得る。形状記憶材料は、第2の状態にある変形した材料がカートリッジから外方に突出するように配向され得る。層状の構造では、形状記憶材料は、外層を形成し得る。
【0066】
任意の好適な材料を使用して、熱変形可能な部分を作製することができる。例えば、熱変形可能な部分は、ポリマーを含む熱変形可能な材料を含み得る。好適なポリマーの例としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ならびに熱収縮可能な用途および収縮ラップ用途で使用されるポリマーが挙げられる。特に、PLA、ポリオレフィン、ならびに熱収縮可能な用途および収縮ラップ用途で使用されるポリマーは、材料の変形または収縮挙動が求められる実施形態において好適な場合がある。一方で、材料の形状記憶挙動が望ましい場合、PEEKまたは(例えば、スルホン化PEEKイオノマー、およびオレイン酸ナトリウムなどの高い温度の脂肪酸塩(high temperature fatty acid salt)から調製された)修飾PEEKが使用され得る。好適な非ポリマー形状記憶材料の例としては、アルミニウム-ステンレス鋼シートなどのバイメタル材料が挙げられる。ガスポケットを含む熱変形可能な材料の一例は、ポリマーによって取り囲まれた、閉じ込められたガスセルを有する、閉鎖セル発泡体である。
【0067】
閾値温度は、1つ以上の添加剤を熱変形可能な材料のポリマーに混合することによって調整され得る。例えば、ポリ-D-乳酸をPLAに混合して、閾値温度を約50℃増加させることができる。
【0068】
熱変形可能な材料は、所望の範囲の閾値温度を有するように選択され得る。例えば、熱変形可能な材料は、シーシャ装置の、予熱温度内などの動作温度以下の閾値温度を有するように選択され得る。閾値温度は、400℃以下、350℃以下、300℃以下、250℃以下、225℃以下、200℃以下、175℃以下、または150℃以下であってもよい。閾値温度は、60℃以上、70℃以上、80℃以上、100℃以上、または125℃以上であってもよい。
【0069】
好ましい実施形態では、本体の材料は、加熱時に有害な構成成分、有毒な構成成分、または危険な構成成分を放出しない。さらに、材料は、好ましくは加熱時に臭気または可燃性の材料を放出しない。いくつかの実施形態では、熱変形可能な材料を含む本体の材料は、閾値温度またはシーシャ装置の動作温度では溶融しない。
【0070】
カプセルが、壁のうちの2つ以上の上に熱変形可能な部分を含む場合、熱変形可能な部分は、材料および構築物内で同様であり得るか、または互いに異なり得る。例えば、熱変形可能な部分は、本明細書で考察される実施形態の任意の組み合わせを含み得る。
【0071】
熱変形可能な部分は、底部壁、上部壁、側壁、またはこれらの任意の組み合わせに配置され得る。いくつかの好ましい実施形態では、底部壁および上部壁は、熱変形可能な部分を含む。底部壁および上部壁が熱変形可能な部分を含む実施形態では、閾値温度まで加熱すると、開口が底部壁および上部壁の両方に形成され、気流がカートリッジを通ることを可能にすることができる。気流経路は、カートリッジの垂直中心軸と実質的に平行であってもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、1つ以上の壁を覆うリッド、シール、または層をさらに含み得る。例えば、熱変形可能な部分が材料内のスリットまたはカットを含む実施形態では、壁を、取り外し可能なカバーによってさらに覆うことができる。取り外し可能なカバーは、好ましくはカートリッジの内容物の漏れを防止し、かつ貯蔵寿命を延ばすために、気流が入口および出口を通ることを防止するのに十分である。取り外し可能なカバーは、リッドもしくはキャップ、またはステッカー、箔などの剥離可能なラベルを含み得る。ラベル、ステッカー、または箔は、接着剤、捲縮、溶接、または別様に容器に接合されるなど、任意の好適な様式でカートリッジに貼り付けられてもよい。シールは、ラベル、ステッカー、または箔をカートリッジから剥がす、または取り外すために把持されてもよいタブを含んでもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、任意の好適なシーシャ装置とともに使用され得るシーシャカートリッジである。好ましくは、シーシャ装置は、エアロゾル形成基体からエアロゾルを形成するためにカートリッジ中のエアロゾル形成基体を十分に加熱するが、エアロゾル形成基体を燃焼しないように構成されている。例えば、シーシャ装置は、エアロゾル形成基体を、約150℃~約300℃、より好ましくは約180℃~約250℃、または約200℃~約230℃の範囲の温度(例えば、動作温度)まで加熱するように構成され得る。いくつかの実施形態では、シーシャ装置は、第1の加熱段階(例えば、予熱段階)で、カートリッジを閾値温度まで、または閾値温度を超えて加熱するように構成され得る。シーシャ装置の動作温度は、予熱段階中の予熱温度を含み得る。第1の加熱段階により、開口を1つ以上の壁の中に形成することができる。シーシャ装置は、カートリッジおよびその中のエアロゾル形成基体を、第2の加熱段階で所望の動作温度まで加熱するようにさらに構成され得る。
【0074】
シーシャ装置は、カートリッジを受容するためのレセプタクルを含んでもよい。シーシャ装置は、カートリッジがレセプタクルの中に受容されているときに、カートリッジの本体に接触するように、またはこれに近接するように構成された発熱体を含み得る。発熱体は、レセプタクルの少なくとも一部を形成してもよい。例えば、発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。シーシャカートリッジは、伝導によって発熱体から空洞中のエアロゾル形成基体に熱を伝達するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、発熱体は電気発熱体を含む。いくつかの実施形態では、発熱体は抵抗加熱構成要素を含む。例えば、発熱体は、1つ以上の抵抗性ワイヤまたは他の抵抗素子を含んでもよい。抵抗性ワイヤは熱伝導性材料と接触して、生成した熱をより広い領域にわたって配分してもよい。好適な導電性材料の例としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、銀、およびこれらの組み合わせが挙げられる。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部分を形成してもよい。
【0075】
シーシャ装置は、発熱体に動作可能に連結された制御電子機器を含んでもよい。制御電子機器は発熱体の加熱を制御するように構成され得る。制御電子機器は、カートリッジ中のエアロゾル形成基体が加熱される温度を制御するように構成されてもよい。制御電子機器は任意の好適な形態で提供されてもよく、例えばコントローラ、またはメモリおよびコントローラを含んでもよい。コントローラは、特定用途向け集積回路(ASIC)状態機械、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイ、マイクロプロセッサ、または等価のディスクリート論理回路もしくは集積論理回路のうちの1つ以上を含んでもよい。制御電子機器は、回路の1つ以上の構成要素に制御電子機器の機能または実施形態を実行させる命令を含有するメモリを含んでもよい。本開示における制御電子機器に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアのうちの1つ以上として具現化されてもよい。
【0076】
電子回路はマイクロプロセッサを含んでもよく、これはプログラム可能なマイクロプロセッサであってもよい。電子回路は電力の供給を調節するように構成されてもよい。電力は、電流パルスの形態で発熱体に供給されてもよい。
【0077】
いくつかの実施例では、制御電子機器は、発熱体の電気抵抗をモニターするように、かつ発熱体の電気抵抗に応じて発熱体への電力の供給を制御するように構成されてもよい。このように、制御電子機器は抵抗素子の温度を調節し得る。
【0078】
シーシャ装置は、熱電対などの温度センサを含んでもよい。温度センサは、発熱体の温度を制御するために制御電子機器に動作可能に連結されてもよい。温度センサは、任意の好適な場所に位置付けられてもよい。例えば、温度センサは、加熱されているエアロゾル形成基体の温度をモニターするために、レセプタクル内に受容されたときにカートリッジの中に挿入されるように構成されてもよい。加えて、または代替的に、温度センサは発熱体と接触してもよい。加えて、または代替的に、温度センサは、シーシャ装置のエアロゾル出口またはその一部分で温度を検出するように位置付けられてもよい。センサは、感知された温度に関連する信号を制御電子機器に送信してもよい。制御電子機器は、センサで好適な温度を達成するために、信号に応答して発熱体の加熱を調整してもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置は、カプセル内に1つ以上の開口部を作り出すように構成された穿刺要素を有し得る。例えば、エアロゾル発生装置は、カプセルの底部に1つ以上の開口部を作り出すように構成された穿刺要素を有し得る一方、カプセルの上部、側面、または上部および側面の両方には、熱変形可能な材料が含まれる。別の実施例では、エアロゾル発生装置は、カプセルの上部に1つ以上の開口部を作り出すように構成された穿刺要素を有し得る一方、カプセルの底部、側面、または底部および側面の両方には、熱変形可能な材料が含まれる。穿刺要素は、1つ以上のスパイク、ブレード、針を含み得る。穿刺要素は、カプセルがエアロゾル発生装置内に置かれる際に、カプセルの1つ以上の壁を穿孔するように構成され得る。エアロゾル発生装置は、シーシャ装置であってもよい。シーシャ装置は、レセプタクルを備え得る。穿刺要素は、レセプタクル内に配置され得る。例えば、穿刺要素は、レセプタクルの底部、上部、または底部および上部の両方に置かれ得る。
【0080】
シーシャ装置は、レセプタクル内のカプセルの存在を検出するように構成されたセンサをさらに含み得る。特に、シーシャ装置は、カプセルの存在、およびカプセルが開口を有するかどうか、またはカプセルを加熱することによって開口を作り出すかどうかを検出するように構成された、センサを含み得る。シーシャカートリッジは、開口を含まないカプセルが検出されると、加熱の第1の段階を惹起するように構成され得る。
【0081】
制御電子機器は電源に動作可能に連結されてもよい。シーシャ装置は任意の好適な電源を含んでもよい。例えば、シーシャ装置の電源は、電池または電池の組であってもよい。電源の電池は、再充電可能であってもよいか、または取り外し可能かつ交換可能であってもよいか、または再充電可能かつ取り外し可能かつ交換可能であってもよい。任意の好適な電池が使用されてもよい。例えば、市販のヘビーデューティータイプの電池または標準的な電池(産業用のヘビーデューティー電動工具のために使用される電池など)である。代替的に、電源は、スーパーコンデンサまたはハイパーコンデンサを含む任意のタイプの電力であってもよい。代替的に、組立品は、外部電力供給源に接続されてもよく、このような目的のために電気的および電子的に設計されていてもよい。採用される電源のタイプにかかわらず、電源は、好ましくは再充電される、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、エアロゾルがカートリッジ中のエアロゾル形成基体から枯渇するまで、少なくとも1回のシーシャセッションの間に組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供する。好ましくは、電源は、再充電されるか、または外部電力供給源への接続を必要とする前に、少なくとも約70分の装置の連続動作の間、組立品の通常の機能のために十分なエネルギーを提供する。
【0082】
一実施例では、シーシャ装置は、カートリッジレセプタクル、発熱体、エアロゾル出口、および外気入口を含む、エアロゾル発生要素を含む。カートリッジレセプタクルは、エアロゾル形成基体を含有する、本開示によるカートリッジを受容するように構成されている。発熱体は、レセプタクルの表面の少なくとも一部を画定してもよい。
【0083】
シーシャ装置は、レセプタクルと流体接続している外気入口チャネルを含む。使用時、カートリッジ内の基体が加熱されると、基体中のエアロゾル形成体構成要素が気化する。外気入口チャネルからカートリッジを通して流れる空気は、カートリッジ中のエアロゾル形成体構成要素から発生したエアロゾルに同伴されるようになる。
【0084】
一部の電気加熱式シーシャ装置は、予熱された空気を採用し、かつ吸煙に伴い空気が熱源の近くを移動するように気流経路を典型的に採用する。さらに、一部の電気加熱式シーシャ装置は、加熱される表面積を増大することによって放射熱伝達を増大させる要素を採用する。
【0085】
外気入口チャネルは、シーシャ装置の外側からの外気がチャネルを通って、かつ1つ以上の開口を通してカートリッジレセプタクルの中に流れることができるように、カートリッジレセプタクルを通る1つ以上の開口を含んでもよい。チャネルが2つ以上の開口を含む場合、チャネルは、チャネルを通って各開口に流れる空気を方向付けるためのマニホールドを含んでもよい。好ましくは、シーシャ装置は、2つ以上の外気入口チャネルを含む。
【0086】
上述のように、カートリッジは、本体内に形成された1つ以上の開口部(入口または出口など)を含み、空気がカートリッジを通って流れることを可能にする。レセプタクルが1つ以上の入口開口を含む場合、カートリッジ中の入口のうちの少なくとも一部は、レセプタクルの上部の開口と整列してもよい。カートリッジは、カートリッジがレセプタクルの中へと挿入されたときに、レセプタクルの相補的な整列機構と嵌合して、カートリッジの入口をレセプタクルの開口と整列させるように構成された整列の特徴を含む場合がある。
【0087】
カートリッジに入る空気は、エアロゾル形成基体にわたって、またはそれを通って、またはそれにわたってかつそれを通って流れ、エアロゾルを同伴し、エアロゾル出口を介してカートリッジおよびレセプタクルを出てもよい。エアロゾル出口から、エアロゾルを搬送する空気は、シーシャ装置のベッセルに入る。
【0088】
シーシャ装置は、液体を含有するように構成された内部容積を画定し、かつ液体充填レベルより上の上部空間内の出口を画定する、任意の好適なベッセルを含み得る。ベッセルは、ベッセル内に含有された内容物を消費者が観察することを可能にする光学的に透明または不透明なハウジングを含んでもよい。ベッセルは、液体充填ラインなどの液体充填境界を含んでもよい。ベッセルハウジングは任意の好適な材料で形成されてもよい。例えば、ベッセルハウジングは、ガラスまたは好適な剛直なプラスチック材料を含んでもよい。好ましくは、ベッセルは、消費者がベッセルを充填する、空にする、または洗浄することを可能にするように、エアロゾル発生要素を含むシーシャ組立品の一部分から取り外し可能である。
【0089】
ベッセルは、消費者によって液体充填レベルまで充填されてもよい。液体は、好ましくは水を含み、これには1つ以上の着色剤、風味剤、または着色剤および風味剤が任意選択で注入されてもよい。例えば、水には、植物および薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されてもよい。
【0090】
レセプタクルのエアロゾル出口を出る空気中に同伴されたエアロゾルは、ベッセル内に位置付けられた導管を通って移動してもよい。ベッセルを通って流れるエアロゾルが、消費者への送達のために、導管の開口部を通った後、液体を通って、ベッセルの上部空間の中に入り、上部空間出口を通って出るように、導管はエアロゾル発生要素のエアロゾル出口に連結されてもよいか、またベッセルの液体充填レベルの下に開口部を有してもよい。
【0091】
上部空間出口は、エアロゾルを消費者に送達するためのマウスピースを含むホースに連結されてもよい。マウスピースは、ユーザによって起動可能なスイッチ、マウスピースでのユーザの吸煙を検出するように配設された吸煙センサ、またはユーザによって起動可能なスイッチおよび吸煙センサの両方などの、起動要素を含んでもよい。起動要素は、シーシャ装置の制御電子機器に動作可能に連結される。起動要素は、制御電子機器に無線で連結されてもよい。起動要素の起動は、エネルギーを発熱体に常に供給するのではなく、制御電子機器に発熱体の起動を生じさせてもよい。したがって、起動要素の使用は、このような要素を採用していない装置と比較してエネルギーを節約するよう機能して、一定の加熱ではなく要求に応じた加熱を提供する場合がある。
【0092】
例示の目的のために、本明細書に記載の通りのシーシャ装置を使用するための1つの方法が下記に、時系列で提供されている。ベッセルは、シーシャ装置の他の構成要素から取り外されて、水で充填されてもよい。天然果汁、植物浸出液、および薬草浸出液のうちの1つ以上が、風味付けのために水に添加されてもよい。添加される液体の量は、導管の一部分を覆うべきであるが、ベッセル上に任意選択で存在する場合がある充填レベルのマークを越えてはならない。次いで、ベッセルは、シーシャ装置に再び組み立てられる。カートリッジは、任意の取り外し可能な層(存在する場合)を除去することによって準備されてもよい。エアロゾル発生要素の一部分は、カートリッジをレセプタクルの中に挿入することを可能にするように取り外されてもよいか、または開かれてもよい。次いで、エアロゾル発生要素は再び組み立てられるか、または閉じられる。次いで、装置はオンにされてもよい。装置をオンにすることにより、カートリッジの熱変形可能な部分を加熱し、そしてカートリッジの壁の中に開口を形成するか、露出させ、次いで、エアロゾル形成基体を、エアロゾル形成基体の気化温度以上の温度であるが、燃焼温度を下回る温度まで加熱するように、発熱体の加熱プロファイルを初期化することができる。エアロゾル形成基体のエアロゾル形成化合物は気化し、エアロゾルを発生させる。ユーザは所望のようにマウスピースを吸煙することができる。ユーザは、所望の長さ、またはエアロゾルが見えなくなるまで、もしくは送達されなくなるまで、装置を使用し続けてもよい。いくつかの実施形態では、カートリッジ、またはカートリッジの区画で使用可能なエアロゾル形成基体が枯渇したときに、装置が自動的に停止するように配設されてもよい。いくつかの実施形態では、消費者は、例えばカートリッジ中のエアロゾル形成基体が枯渇した、またはほとんど枯渇したという合図を装置から受信した後、装置を未使用のカートリッジで再充填してもよい。シーシャ装置は、例えば装置のスイッチをオフにすることにより、消費者によっていつでもオフにし得る。
【0093】
シーシャ装置は、任意の好適な空気管理を有してもよい。一実施例では、ユーザからの吸煙動作は、吸込み効果を作り出して、装置内部に低圧を引き起こすことになり、これは外部の空気を装置の空気吸込み口を通して外気入口チャネルの中に、およびレセプタクルの中に流れさせる。次いで、空気は、レセプタクル内のカートリッジを通って流れ、エアロゾル形成基体から生成されたエアロゾルに同伴されるようになる場合がある。次いで、同伴されたエアロゾルを含む空気は、レセプタクルのエアロゾル出口を出て、導管を通ってベッセル内部の液体に流れる。次いで、エアロゾルは、泡になって液体から出て、ベッセルの中の液体のレベルより上の上部空間の中に入り、上部空間出口を出て、消費者への送達のためにホースおよびマウスピースを通る。外部の空気の流れ、およびシーシャ装置内部のエアロゾルの流れは、ユーザからの吸煙の動作によって駆動されてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、方法は、カートリッジをシーシャ装置のレセプタクル内に置くことを含む。カートリッジは、側壁および底部壁を有する本体と、本体の内側にある空洞と、を備え得る。エアロゾル発生基体が、空洞内に配置され得る。本体の壁のうちの1つ以上は、閾値温度を上回る温度への熱変形可能な部分の露出に応答して開口を形成するように構成された熱変形可能な部分を含み得る。空洞は、形成された開口を介してカートリッジ本体の外側と流体連通し得る。シーシャ装置は、カートリッジを受容するためのレセプタクルと、カートリッジを加熱するための発熱体と、レセプタクルから、液体充填レベルを有し、液体充填レベルより上の上部空間を画定するベッセルにエアロゾルを搬送するためのエアロゾル導管と、上部空間と流体連通する出口と、を含み得る。発熱体を起動させて、熱変形可能な部分を、閾値温度を超えて加熱することができる。発熱体を用いて加熱することにより、開口を熱変形可能な部分に形成し、空洞をエアロゾル導管と流体連通させることができる。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基体は、たばこを含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基体は、フーカたばこなどのシーシャ基体を含む。
【0095】
ここで、本開示で説明される1つ以上の実施形態を図示する図面を参照する。しかしながら、図面に図示されていない他の実施形態が本開示の範囲および趣旨の中にあることが理解されよう。図中で使用されている類似の番号は、類似の構成要素を指す。異なる図において構成要素を指すための異なる番号の使用は、異なる番号付きの構成要素が他の番号付きの構成要素と同じまたは同様であることはできないと示すことを意図しない。図は例示の目的で提示されていて、制限の目的で提示されていない。図中に提示された概略図は、必ずしも実寸に比例していない。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【
図2A-2B】
図2A及び
図2Bは、一実施形態による、
図1のシーシャ装置で使用するためのシーシャカートリッジの本体の、それぞれ概略上面斜視図および概略底面斜視図である。
【
図4A-4B】
図4A及び
図4Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略平面図である。
【
図5A-5B】
図5A及び
図5Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略断面図である。
【
図6A-6B】
図6A及び
図6Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略断面図である。
【
図7A-7B】
図7A及び
図7Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略断面図である。
【
図8A-8B】
図8A及び
図8Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略断面図である。
【
図9A-9B】
図9A及び
図9Bは、一実施形態によるカートリッジの底部壁の概略断面図である。
【0097】
図1は、シーシャ装置100の一実施例の概略断面図である。装置100は、液体19を含むように構成される内部容積を画定し、液体19に対する充填レベルの上方の上部空間出口15を画定するベッセル17を含む。液体19は、好ましくは水を含み、この水には1つ以上の着色剤、1つ以上風味剤、または1つ以上着色剤および1つ以上の風味剤が任意選択で注入されてもよい。例えば、水には、植物の浸出液および薬草の浸出液のうちの一方または両方が注入されていてもよい。
【0098】
装置100はまた、エアロゾル発生要素130を含む。エアロゾル発生要素130は、エアロゾル形成基体を含むカートリッジ200を受容するように構成されたレセプタクル140を含む。エアロゾル発生要素130はまた、発熱体160を含み得る。発熱体160は、レセプタクル140の少なくとも1つの表面を形成し得る。図示した実施形態では、発熱体160は、レセプタクル140の側面および上面を画定する。発熱体160は、カートリッジ200を加熱するよう構築されている。エアロゾル発生要素130はまた、外気を装置100の中へと引き出す外気入口チャネル170を含む。いくつかの実施形態では、外気入口チャネル170の一部分は、空気がレセプタクル140に入る前に空気を加熱するために発熱体160によって形成されている。次いで、予熱された空気はカートリッジ200に入り、これはまた発熱体160によって加熱され、エアロゾル形成体およびエアロゾル形成基体によって発生したエアロゾルを搬送する。空気はエアロゾル発生要素130の出口を出て、導管190に入る。
【0099】
導管190は、空気およびエアロゾルをベッセル17内の液体19のレベルの下方に搬送する。空気およびエアロゾルは、泡になって液体19を通して、ベッセル17の上部空間出口15を出てもよい。エアロゾルをユーザの口へと搬送するために、ホース20を上部空間出口15に取り付けてもよい。マウスピース25は、ホース20に取り付けられてもよいか、またはその一部を形成してもよい。
【0100】
使用時における装置の例示的な気流経路は、
図1に太い矢印で図示されている。
【0101】
マウスピース25は、起動要素27を含んでもよい。起動要素27は、スイッチ、ボタンもしくはこれに類するものであってもよいか、または吸入センサもしくはこれに類するものであってもよい。起動要素27は、装置100の任意の他の好適な場所に配置されてもよい。起動要素27は制御電子回路30と無線通信して、例えば、電源35に発熱体160を給電させることによって、装置100を使用状態にするか、または制御電子回路に発熱体160を起動させてもよい。
【0102】
制御電子機器30および電源35は、
図1に図示されるような要素130の底部部分以外の場所を含む、エアロゾル発生要素130の任意の好適な位置に位置し得る。
【0103】
ここで
図2Aおよび
図2Bを参照して、カートリッジ200の本体210の様々な実施形態を示す。本体210は、空洞218を画定する、側壁212、上部壁215、および底部壁213を含み得る。側壁212は、図示するように、円筒形または円錐台台形であってもよい。
図2Aは、上部を含まない本体210を示しており、本体の内側の空洞218を示す。本体210は、本体210を通って延びる中心軸Aを画定し得る。
図2Bに示されるように、上部は、側壁212から延びるフランジ219を備え得る。フランジ219は、フランジを把持することによって使用後にカートリッジ200をレセプタクルから容易に取り外し得るように、シーシャ装置のレセプタクルのショルダー部の上に置かれるように配置され得る。
【0104】
ここで
図3Aおよび
図3Bを参照すると、概して、本体の上部215および底部213は、カートリッジが使用されているときに気流がカートリッジを通ることを可能にするために、複数の開口217、216を有してもよい。上部215および底部213の開口216、217は、互いに整列していてもよい。カートリッジ200はまた、もしくは別の方法として、側壁212に沿って開口を含んでもよい。
【0105】
本開示の一実施形態によれば、開口216、217は、最初は、熱変形可能な部分317によって閉鎖されている。熱変形可能な部分は、上部215、底部213、もしくは側壁212、またはこれらの組み合わせ(上部215および底部213の両方など)に提供され得る。
図4A~
図10Bは底部213を図示しているが、実施形態は、上部215または側壁212に等しく適用され得る。
【0106】
図4Aおよび
図4Bはそれぞれ、閾値温度以上の温度に露出される前(
図4A、閉状態)、および閾値温度以上の温度に露出された後(
図4B、開状態)のカートリッジの底部213を示す。壁(例えば、底部213)は、第1の表面225および対向する第2の表面235を有する。いくつかの実施形態では、第1の表面225は、外表面であり、第2の表面235は、内表面である。閉状態では、壁は、1つ以上の熱変形可能な部分317を含む。開状態では、閾値温度以上の温度に露出された後、壁は、熱変形可能な部分317から形成されるか、または熱変形可能な部分317で形成される、開口217を含む。熱変形可能な部分317の様々な例示的な実施形態の断面図を、
図5A~
図9Bに示す。
【0107】
図5Aおよび
図5Bは、第2の材料237の層に隣接した第1の材料227の層から形成される、カートリッジの底部213の断面を示す。第1の材料227は、熱変形可能な材料であり、第2の材料237は、熱変形可能ではない。第2の材料237の層は、層を通って延びる予め形成された開口207を有し得る。第1の閾値温度以上の温度に露出される前(
図5A、閉状態)、第1の材料227の層は、第2の材料237の層の予め形成された開口207を覆う熱変形可能な部分317を形成する。カートリッジ壁(例えば、底部213)が第1の閾値温度以上の温度に露出されると、熱変形可能な部分317が変形することにより、開口217が形成される。開口217が二層状の壁を通って延びることにより、気流900が壁を通ることを可能にする(開状態、
図5B)。
【0108】
図6Aおよび
図6Bに示される別の実施形態では、カートリッジの底部213は、より薄い部分または部分的な開口207を有する、単一の層から作製されている。閉状態(
図6A)では、底部213は、第1の厚さT1の面積を有し、部分的な開口207の面積では、第2の厚さT2を備える熱変形可能な部分317を有する。第2の厚さT2は、第1の厚さT1よりも小さい。カートリッジ壁(例えば、底部213)が第1の閾値温度以上の温度に露出されると、熱変形可能な部分317の材料が変形することにより、開口217が形成される。例えば、カートリッジ壁(例えば、底部213)が閾値温度以上の温度に露出されると、熱変形可能な部分317の材料が破壊され、開口217が形成される。開口217が壁を通って延びることにより、気流900が壁を通ることを可能にする(開状態、
図6B)。
【0109】
図7Aおよび
図7Bは、カートリッジ壁(例えば、底部213)を示しており、ここで、熱変形可能な部分317は、ガスポケット307によって形成される。ガスポケット307は、いくつかの実施形態では、多孔性の閉鎖セル材料によって提供され得る。閉状態(
図7A)では、ガスポケット307により、材料227が、ガスポケットに隣接した面積で薄くなる。カートリッジ壁(例えば、底部213)が閾値温度以上の温度に露出されると、ガスポケット307が破壊され得、かつ/または熱変形可能な部分317の材料が変形することにより、開口217が形成される場合がある。開口217が壁を通って延びることにより、気流900が壁を通ることを可能にする(開状態、
図7B)。
【0110】
図8Aおよび
図8Bは、第2の材料237の層に隣接した第1の材料227の層から形成されるカートリッジ壁(例えば、底部213)を示す。第1の材料227は、熱変形可能な材料である。第2の材料237は、ガスポケット307を含む開放セル発泡体であってもよい。ガスポケット307のうちの少なくともいくつかが接続され、層を通って延びる開口207を形成する。閾値温度以上の温度に露出される前(
図8A、閉状態)、第1の材料227の層は、第2の材料237の層の予め形成された開口207を覆う熱変形可能な部分317を形成する。カートリッジ壁(例えば、底部213)が閾値温度以上の温度に露出されると、熱変形可能な部分317が変形することにより、開口217が形成される。開口217が二層状の壁を通って延びることにより、気流900が壁を通ることを可能にする(開状態、
図8B)。
【0111】
図9Aおよび
図9Bに示されるように、壁内の予め形成された開口207は、形状記憶材料247によって覆われ得る。形状記憶材料247は、示されるように、例えば、予め形成された開口207を各々が覆う複数の材料片を含み得るか、またはいくつかの実施形態では、形状記憶材料は、複数の予め形成された開口207を覆う単一のシートとして提供され得る(閉位置、
図9A)。カートリッジ壁(例えば、底部213)が閾値温度以上の温度に露出されると、形状記憶材料247が形状を変化させることにより(例えば、縮小、屈曲、または
図9Bに示されるように、カール)、開口217が形成される。開口217が壁を通って延びることにより、気流900が壁を通ることを可能にする(開位置、
図9B)。
【0112】
図10Aは、閾値温度以上の温度に露出される前のカートリッジの底部213が、熱変形可能な部分317を形成する部分的にカットされた孔319またはスリットを有する、一実施形態を示す。例えば、材料は、部分的にカットされた孔を有し得、孔の円周の一部は、いかなる材料も取り外すことなくカットまたは穿孔される。スリットまたはカットの両側にある材料の縁は、壁が閉状態にあるように、熱変形可能な材料が閾値温度まで加熱される前には、互いに接触していてもよい(
図10A)。
図10Bに示されるように、カートリッジ壁(例えば、底部213)が閾値温度以上の温度に露出されると、壁の熱変形可能な材料が変形(例えば、収縮またはカール)し、開口217が、材料内の部分的にカットされた孔319またはスリットに隣接して形成される。いくつかの実施形態では、熱変形可能な材料は、変形が実質的に可逆的であるように、形状記憶材料であってもよい。カートリッジ壁(例えば、底部213)は、単一の層で形成され得るか、または2つ以上の層を含み得る。カートリッジ壁(例えば、底部213)は、任意選択で、部分的にカットされた孔またはスリットを通る漏れを防止するように、取り外し可能なフィルムまたはステッカーによって覆われ得る。
【0113】
したがって、シーシャ装置などのエアロゾル発生装置のためのカートリッジが説明される。本発明の様々な修正および変形が、本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明してきたが、当然のことながら、特許請求の通りの本発明は、このような特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、機械技術分野、化学技術分野、およびエアロゾル発生物品製造または関連分野の当業者にとって明らかである、本発明を実行するための記述された方法の様々な修正は、以下の特許請求の範囲内に収まるものであることが意図される。
【国際調査報告】