(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-02
(54)【発明の名称】ねじ回しおよびねじエクステンダによって引き起こされる軸線外力から生じる骨構造上の横方向応力を防止するための方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/58 20060101AFI20220826BHJP
B25B 13/02 20060101ALI20220826BHJP
B25B 13/48 20060101ALI20220826BHJP
【FI】
A61B17/58
B25B13/02 M
B25B13/48 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576069
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(85)【翻訳文提出日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 IB2020056216
(87)【国際公開番号】W WO2021001764
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2019/055640
(32)【優先日】2019-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515314867
【氏名又は名称】ネオ・メディカル・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ベイヤー, モーテン
(72)【発明者】
【氏名】レファウコニアー, ヴィンセント
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL21
4C160LL24
4C160LL70
(57)【要約】
ねじ回しを含む骨ねじ締付装置であって、ねじ回しは、ねじ回しの軸線に沿って、半径方向の曲げ性を備えると同時に、ねじの長手方向延長軸線に沿ったねじり剛性を保つための装置を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ回しを含む骨ねじ締付装置であって、前記ねじ回しが、長手方向延長軸線に沿って、半径方向の曲げ性を備えると同時に、ねじの長手方向延長軸線に沿ったねじり剛性を保つための装置を有する、骨ねじ締付装置。
【請求項2】
前記装置が、ユニバーサルジョイントまたは二重螺旋管を含む、請求項1に記載の骨ねじ締付装置。
【請求項3】
前記ねじを保持し、前記ねじ回しを収容するためのねじエクステンダと、
前記ねじエクステンダを保持するための第1のハンドルと、
前記ねじ回しと係合するための第2のハンドルとをさらに備え、
前記第1のハンドルが、第1のサスペンション機構を含み、
前記第2のハンドルが、第2のサスペンション機構を含む、
請求項1に記載の骨ねじ締付装置。
【請求項4】
前記第1のハンドルが、ユーザによって保持されるように構成された領域と前記ねじエクステンダへの取り付け点との間にユニバーサルジョイント機構を含み、
前記第2のハンドルが、ユーザによって保持されるように構成された領域と前記ねじ回しへの取り付け点との間にユニバーサルジョイント機構を含むことをさらに含む、
請求項1に記載の骨ねじ締付装置。
【請求項5】
骨締結ロッドの長手方向延長軸線と整形外科用インプラントキットの椎弓根ねじのねじ頭の軸線との間の角度を測定するための装置であって、前記装置が、
前記整形外科用インプラントキットのねじエクステンダ上をスライドするように構成された管状要素であって、前記管状要素の回転中心軸線の方向において2つの前端突起部を有する、管状要素を備え、
前記2つの前端突起部のうちの第1の突起部が、凹状の前面縁部を有し、前記2つの前端突起部のうちの第2の突起部が、前記管状要素の前記回転中心軸線の方向において前記第1の突起部よりも突起している、
装置。
【請求項6】
骨締結ロッドの長手方向延長軸線と整形外科用インプラントキットの椎弓根ねじのねじ頭の軸線との間の角度を測定するための装置であって、前記装置が、
前記整形外科用インプラントキットのねじエクステンダ上をスライドするように構成された装置を備え、前記装置が、前記装置の前面端部に互いに向い合う2つの距離測定センサを有し、前記距離測定センサが、前記センサと前記ねじ頭の各側における前記ロッドの位置との間の距離を測定するように構成される、
装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
[0001]本特許出願は、2019年7月2日に出願されたシリアル番号PCT/IB2019/055640を伴う国際特許出願の優先権を主張し、その全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本特許出願は、骨、例えば椎骨に取り付けることができる骨ねじを使用する外科的方法、ならびに骨ねじを骨に締め付けるまたは締結するための方法、装置、およびシステムの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]外科医またはオペレータが、例えば骨、骨片、または異なる骨を一緒に、例えば外科的切開を介して生体に固定または締結するために、骨ねじを骨に取り付けまたは締結する必要がある手術の分野では、骨ねじの骨アンカ部の延長部によって画定される第1の軸線と、締結ツールのねじ回しによって画定される第2の軸線とが位置ずれすることが多い。理想的には、ねじ頭および骨ねじの骨アンカが一軸性である場合、第1および第2の軸線は互いに軸線を維持する必要がある。位置ずれは、通常、外科医またはオペレータが手術部位に対して有する不十分な視野、または骨アンカが骨の内部に取り込んだ実際の軸線に対する非常に限られたまたは存在しない視野の結果である。位置ずれは、骨アンカの最初に所望される位置および軸線にある骨アンカの第1の軸線を力で動かし、それによって骨を最初の位置から移動させる可能性がある。これは、手術後でも残存し得る、ねじ頭の骨アンカと骨との間の付随的な横トルク、歪みまたは応力の問題につながり得る。また、外科医は、第1の軸線および第2の軸線がずれている間に締結ツールに強いトルクを加える傾向があり、その結果、横方向の歪みが悪化する。
【0004】
[0004]例えば、整形外科の分野において、米国特許第10058355号明細書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、椎弓根ねじ、対応する止めねじ、ロッド、およびこれらを操作するためのツールを提供する整形外科用インプラントキットを記載しており、椎弓根ねじを保持するためのねじエクステンダ(screwextender)と、椎弓根ねじのねじ頭に対して止めねじを螺合可能に締め付けるための止めねじ回しとを含む。このツールキットでは、骨ねじのねじ部が骨、例えば椎骨に締結されることが可能であり、ねじ回しとねじ頭との間の接続部は非常に剛性であり得るため、骨ねじを当初画定された第1の軸線から締め付けると、骨も受ける横方向の歪みが生じる。加えて、ねじ頭の向きは、ねじ頭の溝の内側に配置されたロッドの向きによって与えることができ、理想的には、ロッドは、ねじ頭によって画定された軸線に対して垂直に配置されるべきであるが、ロッドを溝の内側に保持している止めねじによって画定された軸線を、例えば止めねじ回しでずらすことによって、ねじ頭は、骨ねじが締結される骨に加わる歪みをもたらす望ましくない横方向の歪みを受け得る。これらの望ましくない横方向の歪みは、術後に実質的な問題を引き起こし得、術後の生きている者によって慢性的な痛みとして感じ得、また、手術によって影響を受けた骨構造の不適切な治癒につながり得る。横方向の歪みはまた、インプラントの過負荷につながり得、その結果、例えば術後に材料の破損またはインプラントの緩みを引き起こし得る。
【0005】
[0005]したがって、上述の欠点に照らして、外科医、医師、実験室オペレータに骨締結システムおよび整形外科用インプラントキットを提供するための実質的に改善された解決策が強く必要とされている。加えて、椎弓根ねじの頭部の中心軸線に対する骨締結ロッドの配向軸線を測定することができるツールまたは装置を提供することが強く必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
[0006]本発明の一態様によれば、ねじ回しを含む骨ねじ締付装置が提供され、ねじ回しは、ねじ回しの軸線に沿って、半径方向の曲げ性を備えると同時に、ねじの長手方向延長軸線に沿ったねじり剛性を保つための装置を有する。
【0007】
[0007]本発明の別の態様によれば、骨締結ロッドの長手方向延長軸線と整形外科用インプラントキットの椎弓根ねじのねじ頭の軸線との間の角度を測定するための装置が提供され、当該装置は、整形外科用インプラントキットのねじエクステンダ上をスライドするように構成された装置を含む。
【0008】
[0008]本発明のさらに別の態様によれば、骨締結ロッドの長手方向延長軸線と整形外科用インプラントキットの椎弓根ねじのねじ頭の軸線との間の角度を測定するための装置が提供され、当該装置は、好適には、整形外科用インプラントキットのねじエクステンダ上をスライドするように構成され、当該装置は、当該装置の前面端部に互いに向い合う2つの距離測定センサを有し、当該距離測定センサは、センサとねじ頭の各側におけるロッドの位置との間の距離を測定するように構成される。
【0009】
[0009]本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の現在好適な実施形態を示し、上記の一般的な説明および以下の詳細な説明と共に、本発明の特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ねじ回し26、ハンドル25、29、骨ねじ1用の係合要素10、および骨ねじ1を伴う例示的な整形外科用骨ねじ締付システム、および骨Vを示し、ねじ1を骨Vに締め付けるときの潜在的な問題を示す図である。
【
図2】ねじ回し20、ねじエクステンダ6、固定ロッド7、多軸骨ねじ1、ロッド7をねじ頭2に保持するための止めねじ3を伴う例示的な骨ねじ締付システム、および椎骨Vを示し、ねじ1を骨Vに締め付けるときの別の潜在的な問題を示す図である。
【
図3A】軸線外防止のための骨締結システムに関連する異なる装置を伴う異なる実施形態を示しており、ねじエクステンダ、ねじ回し、および骨ねじを含む、骨締結システムの概略的および例示的な側面図を示し、骨ねじは、骨アンカおよびねじ頭、ならびにばね付勢ハンドル25、29を有する図である。
【
図3B】軸線外防止のための骨締結システムに関連する異なる装置を伴う異なる実施形態を示しており、ねじエクステンダ6と係合するための例示的なハンドル290の上面図を示す。
【
図3C】軸線外防止のための骨締結システムに関連する異なる装置を伴う異なる実施形態を示しており、ねじ回し20、26と係合するための例示的なハンドル250の上面図を示す。
【
図4】ユニバーサルジョイントUJ1および/またはUJ2の可能な実装形態を示す図である。
【
図5】螺旋管、または他のタイプの可撓性ロッドを、例えばUJ1およびUJ2の位置で、ねじ回し26の1つまたは複数の部分に使用することができることを示す図である。
【
図6】ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けすること、またはHA2とRA2とが互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする装置100を例示的かつ概略的に示す図である。
【
図7】ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けすること、またはHA2とRA2とが互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする装置100を例示的かつ概略的に示す図である。
【
図8】ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けすること、またはHA2とRA2とが互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする装置100を例示的かつ概略的に示す図である。
【
図9】ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けすること、またはHA2とRA2とがアクティブな手段によって互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする別の装置200を例示的かつ概略的に示す図である。
【
図10】ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けすること、またはHA2とRA2とがアクティブな手段によって互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする別の装置200を例示的かつ概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0017]本明細書では、可能であれば、図に共通する同一の要素を示すために同一の参照番号が使用される。また、画像は、例示目的のために簡略化されており、縮尺通りに描かれていない場合がある。
【0012】
[0018]
図1は、例えば外科医またはオペレータが、例えばハンドル25、29およびねじ回し26によってねじ1を骨Vに締め付けるときに、骨ねじ1の骨アンカ4の間に存在する付随的な歪みS2によって引き起こされ得る問題を示す第1の図を示す。具体的には、この変形形態では、骨ねじ1は、頭部2と骨アンカ4とが互いに固定され、常に互いに対して同じ向きを有する単軸ねじであってもよい。この点において、それらは軸線HA1に沿って向けられている。次に、ねじ回し26は、係合部10によってねじ頭2に取り外し可能に係合され、長手方向延長軸線HA2を有する。ねじ頭2は、ねじ頭2にアクセスすることを可能にする外科的切開SIの内側に配置される。オペレータまたは外科医が、軸線外移動S1によってねじ回し26 HA2の軸線を骨ねじ1の軸線HA2に保持しない可能性がある。ねじ回し26とねじ1との間の接続は、この変形形態では、HA1とHA2との間の角度変化を許容しないため、移動S1は、ねじ1の骨アンカ4の間に歪みS2を引き起こすか、または骨Vを軸線HA1によって画定された向きから外れて、骨の所望の位置から移動させる。
【0013】
[0019]
図2は、整形外科固定システムに特有の、オペレータまたは外科医によって引き起こされ得る問題を示す第2の図を示しており、椎弓根骨ねじ1は、骨アンカ4によって椎骨Vに既に固定されており、その後、ロッド7を用いて椎弓根骨ねじ1を介して隣接する椎骨を固定する。この問題は、ロッド7が、頭部2と螺合可能であり、ロッド7を収容するための溝を有する止めねじ3によって椎弓根ねじ1のねじ頭4に取り付けられ、または締め付けられるときに生じ得る。この状況では、椎弓根ねじ1は多軸または多軸ねじであり、頭部2およびねじ部または骨アンカ4は、接合、係合、または配向機構13に起因して、互いに対して異なる角度位置をとることができる。この図では、例示的に、骨アンカ4および頭部2は、同じ軸線に整列するように示されており、例えばHA1はHA2に等しいが、多軸ねじが使用されるため、これらの軸線は互いに斜めになる可能性がある。
【0014】
[0020]例えば、外科的切開SIの内部で、止めねじ3をねじ頭2に締め付けるとき、配向軸線RA2を有するロッド7は、主にねじ頭2の配向によって画定される軸線HA2に対して非垂直に配置される可能性がある。ねじ頭2およびねじエクステンダ6と、止めねじ3を介した止めねじ3用のねじ回し20との間の接続により、ねじ回し20は、同じ軸線HA2を有する。
図2に例示的に示すように、止めねじ3が締め付けられ、軸線HA2およびRA2が互いに垂直ではないと、これは、ロッド7がねじ頭2の溝の側面に当接し、溝の内側に適切に位置しないので、椎骨Vへの歪みS2に変わる歪みS1をねじ頭2に生じさせる可能性がある。上述したように、この変形形態では、ねじ頭2は、配向機構13によって骨アンカ4に対して自由に配向可能であり、それによって多軸ねじを形成することができ、骨アンカ4の軸線HA1とねじ頭2の軸線HA2とは一致しない場合がある。
【0015】
[0021]外科的切開SIによって外科医またはオペレータに提供される限られた視野、および場合によっては脊椎の延長部に対する軸線RA1ロッド7の斜めの位置に起因して、ねじ頭2およびねじ頭2の配向HA2は、追加の助けなしには、理想的にはRA2に対して垂直に配置されるように、ロッド7に対して適切に向けられない可能性がある。止めねじ3が締め付けられると、通常、椎弓根ねじ1の多軸性が失われ、このため、ねじ頭2は、止めねじ回し3によって止めねじ3をねじ頭2に締め付けるだけでは、ロッド7に対して自ら垂直に自動的に配向されない場合がある。したがって、外科手術中にねじ頭2に対するロッド7の配向を測定することができる装置、システムまたは方法が望まれ、その結果、外科医またはオペレータは、ロッド7を椎弓根ねじ1に取り付けるため、止めねじ3を頭部2に締め付ける前に、ねじ頭2をロッド7に対して垂直または略垂直になるように適切に配向することができる。
【0016】
[0022]本発明の一態様によれば、
図3Aに側面図および概略的な例示的な方法で示すように、1つまたは複数のユニバーサルジョイントUJ1、UJ2を有するねじ回し26を使用することができ、ねじエクステンダ6を使用して、骨ねじ1のねじ頭2に取り外し可能に取り付けることができる。例示的なユニバーサルジョイントUJが
図4に示されている。これは、ねじエクステンダ6および止めねじ回しアセンブリ26によって、ねじ頭2およびさらに骨アンカ4(ねじ山部分)へのあらゆる付随的な横トルクを制限する方法である。設定された機構は、以下で説明するように、2つの異なるユニバーサルジョイント(UJ1およびUJ2)および単純なジョイント(SJ1)を使用する。基本的な動作原理は、ねじエクステンダ6(SA2)および1つの止めねじ回し26の延伸方向が、外科医またはオペレータにねじエクステンダ6および/または止めねじ回し26を操作して配向SA3を変更させることによってではなく、椎弓根ねじ1のねじ頭2(SA3)の配向によって与えられることである。
【0017】
[0023]ユニバーサルジョイントUJ1は、下側止めねじ回し軸線SA2の角度位置が上側止めねじ回し軸線SA1から分離されるが、角度アルファ1およびアルファ5との固定された角度回転接続を維持し、止めねじ回し26の上側セクション8を下側セクション20と接続する。
図4は、ねじエクステンダに容易に組み込むことができる例示的な小型ユニバーサルジョイントUJを示す。この特徴は、チタンまたはステンレス鋼の止めねじ回し26が非常に剛性であるため、ハンドル25、26から止めねじ3または他のタイプの骨ねじへのトルクの伝達を維持しながら、止めねじ回し26または他のタイプのねじ回しに曲げ性を付加することを可能にする。
【0018】
[0024]さらに、ねじエクステンダ6が使用される場合、ハンドル25、29が配置され得る箇所の下方のねじエクステンダ6の部分はまた、ねじエクステンダの残りの部分よりも軸線SA1から離れる方向での剛性を低くすることができるが、ねじエクステンダのねじり剛性を実質的に保持し、特に、椎弓根ねじ1のねじ頭2と係合するねじエクステンダの部分よりも剛性を低くすることができる。具体的には、ねじエクステンダ6aは、軸線SA1に対してより曲げることができるようにされるが、トルクを伝達するために比較的高いねじり剛性を依然として保持する。例えば、ハンドル29の取り付け領域の下の領域におけるねじエクステンダ6へのスロットまたは開口部OSは、ねじエクステンダ6を介して伝達されるときに軸線SA1からの横方向トルクがはるかに弱くなるようなものとすることができる。ねじエクステンダ6は、追加のスロットまたは他のタイプの開口部OSによってこの領域で軸線SA1からより曲げることができるようにすることができ、スロットは、例えば角度的に交互するスロットとして軸線SA1に垂直であり、またはこの領域でより柔らかい材料を使用することができる。これにより、ガイドロッド7および止めねじ回し26の機能に影響を与えることなく、ねじエクステンダ6にさらなる曲げ性を加えることができる。この領域は、ねじエクステンダ6の上部にあり、したがって、ねじの動作、すなわち止めねじ回し26とねじエクステンダ6との間のねじ係合に最小限の影響しか与えない。さらに、開口部OSまたは横方向の柔軟性を備える他の要素を伴う領域は、止めねじ3または他のタイプの骨ねじ1と係合するときに、ねじ回し26のユニバーサルジョイントUJが位置する位置の範囲にあるようにすることができる。
【0019】
[0025]ハンドル25とねじ回し26の上側セクション8との間に第2のユニバーサルジョイントUJ2を配置することができる。これにより、ハンドル25(アルファ2)の角度に対する止めねじ回し26の上側セクション8の角度アルファ1の回転を阻止することができるが、ハンドル軸線HA1および上側止めねじ回し軸線SA1の自由な配向が可能になる。ハンドル25が横運動によって大きな力を加えることができることを回避するために、ハンドル25は付勢ばね機構S1によって付勢され得る。これは、付勢ばね機構S1なしで横方向にスリップすることができるハンドルによって行うこともできる。これにより、ハンドル25からの付随的な運動の実質的にすべてが切り離され、ねじ回し26が軸線SA1から離れるように設定される。他の方向をカバーするよう、軸線HA1に垂直になるように追加の付勢機構を追加することもできる。同様に、ハンドル29は、ハンドル29の自由な上下の枢動運動を可能にする単純なジョイントSJ1を有することができるが、ねじエクステンダ6に対するより少ないトルクで減衰されるハンドル29の横方向運動を可能にする付勢ばね機構S2も有する。変形形態では、単純なジョイントSJ1は、UJ1またはUJ2と同様に、ユニバーサルジョイントとして実装することもできる。
【0020】
[0026]ユニバーサルジョイントUJ1、場合によってはUJ2、整形外科用椎弓根ねじ締付システム、または他のタイプの骨ねじ締付システムを有するハンドル25、29および止めねじ回し26を伴うこれらの要素は、完全に機械的であり、ツールキットに完全に統合することができる。また、骨固定が行われている様々なタイプの手術ツールに普遍的に適用可能であり、歯科および他の用途にも使用することができる。ユーザが付随的なトルクを加えることは依然として可能であるが、この設定は、そのようなトルクを、おそらく現在の解決策と比較して90%以上、大幅に低減することができる。
【0021】
[0027]
図3Aに示すように、例えば、米国特許第10058355号明細書に示されているものに限定されないが、既存のねじエクステンダ/ねじ回しシステムに追加または実装することができる様々な機構が示されており、これは、トルクによって骨ねじを締め付けるために加えられるトルクに特に向けられていない止めねじまたは骨ねじの歪みを低減することを可能にする。具体的には、低減する必要がある歪みは、骨ねじとして、ねじ回し/ねじエクステンダSA1またはHA21の長手方向延長軸線から任意の半径方向(360度)に離れた歪みであり、
図1~
図3を参照すると、例えば、単軸骨ねじまたは多軸ではない椎弓根ねじは、そのような横方向の動きを骨Vへの歪みに変える。この目的のために、
図3のシステムは、曲げ性に関して柔軟に追加することができ、これにより、骨ねじ頭2としっかりと係合するねじ回し26の要素10の向きと、骨ねじを締めるときに外科医によって操作される部品とを切り離すことができる。これらの機構のいくつかは、特定の位置にあるユニバーサルジョイントUJ1およびUJ2として示されており、ユニバーサルジョイントUJ1およびUJ2のいくつかは、軸線HA1、HA2用のハンドルにばね付勢サスペンションを提供するためのばねS1、S2として示されている。別の要素は、ねじ回しと一緒にねじエクステンダを曲げることができるように、ねじ回しが位置する中のUJ1が位置する領域における、例えばスロットまたは開口部OSを伴う、上側領域におけるねじエクステンダの軟化である。
【0022】
[0028]もちろん、ユニバーサルジョイントUJを可能な限り単純に、例えば、曲げることができるエラストマー以外の可動部を伴わないエラストマージョイントとして、または他のタイプの単純化された可撓性継手、例えば二重ばね継手として実装することが可能である。この意味で、存在する場合にはねじ回し26およびねじエクステンダ6のねじり剛性を保ちまたは実質的に保ち、同時に骨ねじの主軸線と締結要素の主軸線との間の分離を提供することによって締結トルクを骨ねじに伝達する主な機能が実現され、可能な均等物、例えばユニバーサルジョイント、カルダンジョイント、ビーム継手、エラストマー継手、顎継手などで実施することができる。
【0023】
[0029]
図3Bは、ねじエクステンダ6を保持するために、椎弓根ねじ4に対してある位置でねじエクステンダ6と係合して保持するために使用することができるハンドル290の別の変形形態を示す。ねじエクステンダ6の一部は、
図3Bの左側の側面図で示されている。ハンドル290は、ユーザ、オペレータ、または外科医の手によって保持されるように構成された握り部292と、握り部294に移動不能に取り付けられた第1のフレーム294と、弾性要素272、274によって第1のフレーム294に対して第1の直線軸線に沿って懸架された第2のフレーム296とを含み、変形形態では、弾性要素272、274は一対のばねであり、第2のフレーム296は、第1のフレーム294および第2のフレーム296の側部に配置された直線ガイド構造によってガイドされ、第2のフレーム296が、一対の弾性要素272、274によって付勢された、第1のフレーム294内の特定の運動範囲内で直線的にスライドすることを可能にする。直線ガイド構造は、相補的なガイドレール、例えばキャリッジおよびガイドレール、伸縮スライド、または第1のフレーム294と第2のフレーム296との間の摩擦を低減するためのスライド面を伴う直線支持構造として実装され得る。さらに、ハンドル290は、例えば円形に配置された係合歯または隆起部を伴う円形開口部を有することによって、ねじエクステンダ6の対応する係合構造32と係合するための中央係合要素298をさらに含む。係合要素298は、例えば、これに限定されないが、コイルまたは板ばね282、284などの2つの弾性要素により第2のフレーム296に対して弾性的に付勢され、その結果、係合要素298は、第1の直線軸線に略垂直な第2の直線軸線に沿って第2のフレーム296に対して特定の運動範囲内でスライドすることができる。さらに、これに限られるわけではないが相補的なレール構造などの直線ガイド構造を、係合要素298の側壁および第2のフレーム296の側壁に設けて、第2の直線軸線に沿った直線運動をガイドすることができる。
【0024】
[0030]第1の中心位置または中立位置から離れた第2のフレーム296の増大した位置のためのばね272、274による増大する第1の付勢力による第1のフレーム294に対する第2のフレーム296の直線懸架と、第2の中心位置または中立位置から離れた中央係合要素298の増大した位置のためのばね282、284による増大する第2の付勢力による第2のフレーム296に対する中央係合要素298の直線懸架とによって、ハンドル290が2つの垂直に配置された方向でねじエクステンダ6と係合しているときの中心軸線HA2の位置に対応する第1および第2の中心位置は、ユーザ、オペレータまたは外科医がねじエクステンダを、椎弓根ねじ4のねじ頭によって画定される軸線HA1によって画定される軸線から離し、ねじエクステンダ6の軸線HA2によってねじエクステンダの延伸を最小限にすることが可能である(
図2を参照)。
【0025】
[0031]加えて、ねじエクステンダ6の係合構造32およびハンドル290の係合要素298は、例えばハンドル290の係合要素298の開口部を係合構造にスライドさせることによって、互いに係合すると、互いに特定の角度範囲内で自由に配向されるように構成されるが、それでもなお軸線HA2を中心としたハンドル290に対するねじエクステンダ6の回転を完全にロックするように形成される。これは、例えば、これに限定されないが、ボールの六角形またはボールのトルクス(登録商標)構造などの係合隆起部または溝を伴う球状またはボール状の係合要素を有する係合構造32によって実装することができ、少なくとも部分的に取り囲む傾斜縁部34はハンドル290からねじエクステンダ6への下方配置を制限する。縁部34は、連続的な周囲構造から、またはねじエクステンダ6の外側円筒面の周りの2つ以上のノブによって作製することができる。変形形態では、中央係合要素298は湾曲構造を有し、係合構造32は円筒形状でありことが可能であり、軸線HA2に対するハンドル290の特定の範囲の角運動を可能にする。係合構造32および中央係合要素298を伴う、ハンドル290とねじエクステンダ6との間のこの機構は、ハンドル290と椎弓根ねじ4を保持するためのねじエクステンダ6との間の角度公差を可能にし、それによってユニバーサルジョイントと機能的に同等であるが、容易な取り外しも可能にする。
【0026】
[0032]
図3Cは、椎弓根ねじ4を締め付けるために、ねじ回し20、26の端部の中央に配置することができるハンドルまたはノブ250の例示的な実施形態を示す。例えば、ハンドルまたはノブ250は、ねじ回し20、26と動作可能に接続しているときに、ユーザ、オペレータ、または外科医の一方の手によって軸線HA2の周りで回転させて、ねじ回し20、26をねじエクステンダ6に対して回転させることができ、他方の手はハンドル290でねじエクステンダ6を保持することができる。ハンドル250は、外周の周りに半径方向に配置された複数のノブまたは突起部253、またはユーザの手との保持摩擦を増加させるための他の配置を有することができ、スライドフレーム256を収容する内側矩形形状の開口部を有する外側リングまたはホルダ254を含む。スライドフレーム256は、第1の軸線に沿って力によって付勢された直線運動範囲に沿って、各側の2対の弾性要素232、234、例えばコイルばねまたは板ばねによって開口部の内側に直線的に懸架されて配置される。スライドフレーム256は、例えば対応するレール構造、または他のタイプの直線支持構造を用いて、開口部およびフレームの側壁によって直線的にガイドすることができる。さらに、中央係合要素258は、スライドフレーム256の矩形形状の開口部の内側に配置され、弾性要素242、244によって各側で付勢され、第1の軸線に垂直な第2の軸線に沿った直線運動範囲を可能にする。
【0027】
[0033]中央係合要素258は、回転トルクツール、例えば、六角形構造、トルクス構造、またはねじ回し20、26にトルクを加えるための他のタイプのツール係合構造の形状の開口部を有することができる。例えば、中央係合要素は、ねじ回し20、26の球状係合要素28との係合深さを制限する床部を有する非横断開口部とすることができる。
図3Cの左側に示すように、ハンドルまたはノブ259の中央係合要素258と係合するための球状係合要素28を有する、ねじ回し20、26の上端が示されており、例えば、限定はしないが、六角ボール、六角トルクス、またはハンドル250とねじ回し20、26との間の自由な角度配向範囲を可能にするが、同時にねじ回し20、26への軸線HA2の周りのトルクの伝達を可能にする他のタイプのツールである。この点において、中央係合要素258および球状係合要素28は、ユニバーサルジョイントの機能的な同等性を有するが、ハンドル259をねじ回し20、26から容易に取り外す可能性を伴う。ハンドル250は、トルク制限装置、例えば、破断可能なピン、またはトルクラチェットを装備することも可能である。変形形態では、つる巻きばね272、274、282、284、232、234、242、244を使用する代わりに、他のタイプの弾性要素、例えば、これらに限定されないが、弾性クッション、懸架ピストン、弾性コード、板ばね構成、板ばね、渦巻きばねを、プッシュまたはプル構成の両方で使用して、それぞれのフレームまたはスライダを中立位置に復元する力を提供することが可能である。
【0028】
[0034]
図5に示す変形形態では、螺旋管、または他のタイプの可撓性ロッドを、ねじ回し26、またはねじ回しの一部、例えばUJ1およびUJ2の位置に使用することができる。これは、軸線HA2またはSA1の周りのねじり剛性を保つことを可能にし、同時に軸線HA2またはSA1からの曲げ性を可能にする別の装置である。具体的には、二重螺旋管を使用することができ、2つの螺旋は互いに向い合って延び、強いねじり剛性を実現する。
【0029】
[0035]次に、
図6~
図8を用いて、ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けする、またはHA2およびRA2が互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする例示的な装置100が説明され、その結果、外科医またはオペレータは、ねじエクステンダ6を移動させることによってロッド7に対するねじ頭2の向きを補正することができる。これは、骨アンカ4が既に椎骨Vに完全に取り付けられているか、または締結されている手術中に行うことができ、したがって、外科的切開を通して、ねじエクステンダ6上を外科的切開にスライドすることができる装置100によって行うことができる。
【0030】
[0036]基本的には、
図6に示すように、装置100は、中空である管状要素であり、例えば、ねじエクステンダ6の外径よりもわずかに大きい内径DIAを有する中空の内部円筒空洞を有し、その結果、装置100は、例えば、
図8に示すように、ハンドル25、29のいずれもねじエクステンダ6に取り付けられていないときに、ねじエクステンダ6上をスライドすることができ、装置100はねじエクステンダ6上をスライドしており、
図7では、ねじエクステンダ6、および任意選択的にねじ回し20の周りに配置された装置100を示す断面図として示されている。管状装置100は、中空であり、ねじエクステンダ6上をスライドすることができる限り、他の断面形状、例えば六角形、正方形、多角形などを有することができる。管状装置100の前面において、円形の前縁部は、互いに180°に配置された2つの突起部、隆起部、または縁部E1、E2を含む。一方の突起部E1は、溝を有するか、窪んでいるか、鋸歯状であるか、または前面から面する他のタイプの機械的凹凸50を有し、突起部E1を脊髄ロッド7に押し付けて滑らせた場合に管状装置100に振動を発生させることができ、他方の突起部E2は滑らかであるため、突起部E2を脊髄ロッド7に押し付けて滑らせたときに振動は発生しない。好適には、管状装置100の半径方向の中心軸線から見て、突起部E1は、好適には90°~180°の間、より好適には90°~120°の間の円形前縁をカバーする角度範囲で溝50と共に配置される。加えて、突起部E1およびE2は互いに軸対称であり、互いに対して180°回転しているが、窪み突起部E1は、例えば距離差ΔDだけ、非窪み突起部E2ほど管状要素100の前面から遠くに突起しない。言い換えれば、窪み突起部E1の突起距離D1は、非窪み突起部E1の突起距離D2よりも、例えば1mmの差だけ小さい。
【0031】
[0037]
図8に示すように、オペレータまたは外科医は、例えばハンドル25、29を取り外した後または配置する前に、管状要素100をねじエクステンダ100上にスライドさせることができ、管状要素100を完全に挿入して、管状要素100が脊椎固定ロッド7の少なくとも1つの上面、ねじ頭2の少なくとも片側に接触することを確実にすることができる。これは、米国特許第10058355号明細書に例示的に示されているように、整形外科用インプラントキットのねじエクステンダに対して行うことができる。その後、外科医またはオペレータは、回転矢印ROTによって示されるように、例えば親指と人差し指で、管状要素をロッド7にわずかに押して、管状要素100を手動で回転させることができる。第1の場合では、ロッド7がねじ頭2に対して略垂直であり、これは軸線HA2がロッド7の所望の向きである軸線RA2に対して垂直であることを意味する場合、ねじエクステンダ6に対する管状要素100の回転ROTは、歯50が距離差ΔDだけわずかに引っ込んで配置され、突起部E1およびE2の両方が互いに非対称であるため、いかなる振動も引き起こさない。
【0032】
[0038]しかしながら、ロッド7がねじ頭2に対して垂直でない第2の場合、すなわち軸線HA2が、頭部2に対するロッド7の望ましくない向きである軸線RA2に対して垂直でない場合、管状要素の手動回転ROTは、歯50をロッド7の表面に係合させて、外科医またはオペレータが手で感知し、また聞くことができる、振動および場合によってはラチェットノイズを引き起こす。これは、ねじ頭2の各側におけるロッド7の相対オフセット距離が、特定の閾値を超える斜角によって引き起こされる距離差ΔDを超えるとすぐに起こる。
【0033】
[0039]この装置100では、非常に簡単な機構で、必要な視覚的フィードバックなしに、ロッド7がねじ頭2に対して垂直に配置されていないかどうかを容易に検出することができ、外科医またはオペレータがねじエクステンダ6で非垂直性を検出した場合、ねじ頭2に取り付けられたねじエクステンダ6を配向することによって、止めねじ2が締め付けられる前に、例えば椎弓根ねじ1の多軸性が失われるか制限される前に、ねじ頭2を所望の位置にすることができる。
【0034】
[0040]次に、
図9~
図10を用いて、ねじエクステンダ6およびねじ頭2の軸線HA2とロッド7の軸線RA2との間を測定して角度付けする、またはHA2およびRA2が互いに垂直であるかどうかを決定することを可能にする別の装置200が説明され、その結果、外科医またはオペレータは、ねじエクステンダ6を移動させることによってロッド7に対するねじ頭2の向きを補正することができる。装置100と比較して、本装置は、装置200の前面に配置されるか、または椎弓根ねじ1のねじ頭2の各側で、脊椎ロッド7までのそれぞれのセンサ86、88の距離を測定できるように配置される距離測定センサ86、88のユーザによってアクティブに距離を測定するための電子機器および電源を含む。センサ86、88は、例示的には、これらに限定されないが、光学、音響、超音波、容量性または誘導性の距離測定センサとして実装することができる。
図9は、ねじエクステンダ6の上に配置された装置200を示しており、左側にはねじ頭2に対して垂直に配置されたロッド7(所望の位置)を示し、右側にはねじ頭2に対して垂直に配置されていないロッド7を示している。センサ88、86は、ねじ頭2の各側における距離D11およびD12を測定して、距離が等しいかどうかを決定し、垂直性が存在するかどうかを確認することができる。センサ86、88からの信号は、バッテリによって電力供給されるマイクロコントローラによって処理することができ、測定距離D11およびD12の比較の結果は、例えば、光学的、音響的、触覚的、または振動的手段によって、例えば、緑色光による垂直性、または赤色光、例えばLED82による非垂直性を示すことができる2つの光82を介して、ユーザに示すことができる。変形形態では、信号は、例えば、垂直性のための音響低周波信号、および非垂直性のための音響高周波信号を示すスピーカ84を用いて音響的であり得る。
【0035】
[0041]
図10では、半円形の接触面を有する検出センサ94、96が装置200の円形の前面の各半分に配置される別の変形形態を示す。さらに、装置200は、ねじエクステンダ6上に配置されると装置200の所望の回転位置を示す矢印、線または他のインプリントまたは表示93を有し、その結果、装置200は、例えば、通常はロッドに略平行な切開に沿って、ロッド7の長手方向延長軸線にほぼ整列させることができる。向きのインジケータはまた、装置200の向きを示すために小さなノブ、塊、または突起部91、92で実装することもできる。検出センサ94、96の前面は、例えば、押圧可能なボタンのように配置されたセンサ94、96によって、または例えばロッド7の近接を検出するための容量測定によって、ねじ頭2の両側のロッド7への接触または近接を検出することができる。
【0036】
[0042]本発明は、特定の好適な実施形態を参照して開示されているが、本発明の領域および範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に対する多数の修正、改変、および変更、ならびに本発明の同等物が可能である。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の文言に従って最も広い合理的な解釈が与えられることが意図される。
【国際調査報告】