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特表2022-538498電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置、及びその制御方法
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  • 特表-電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置、及びその制御方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-02
(54)【発明の名称】電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置、及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220826BHJP
   B60L 53/35 20190101ALI20220826BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/35
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500535
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(85)【翻訳文提出日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 GB2020051611
(87)【国際公開番号】W WO2021001662
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】1909650.2
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522004391
【氏名又は名称】アイピーエフティー フューエルズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェパリ、アウロスカンダ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5G503GD04
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BE02
5H125CC06
5H125DD03
5H125EE55
5H125FF12
(57)【要約】
電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置、及びその制御方法
電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置は、電気ビークル上の第2のコネクタと係合可能な第1のコネクタと、電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送するように構成された電力回路と、第1のコネクタに対する第2のコネクタの現在位置を検出するように構成された1つ又は複数のセンサと、第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構と、1つ又は複数のセンサから受信された情報に応じて第1のコネクタを第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定し、第1のコネクタと第2のコネクタとを位置合わせするように調整機構を制御し、位置合わせされると第1のコネクタを第2のコネクタと係合するように構成されたコントローラとを備える。第1のコネクタは、電気ビークルが駐車され得る空間の下方に配置され、これによりコンパクトかつ目立たないビークル充電装置が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する装置であって、
電気ビークル上の第2のコネクタと係合可能な第1のコネクタであって、前記第1のコネクタは、前記電気ビークルが駐車され得る空間の下方に配置される、第1のコネクタと、
前記第1のコネクタに対する前記第2のコネクタの現在位置を検出するように構成された1つ又は複数のセンサと、
前記第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構と、
前記第2のコネクタに対する前記第1のコネクタの前記現在位置を示す情報を前記1つ又は複数のセンサから受信し、前記1つ又は複数のセンサから受信された前記情報に応じて前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定し、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを位置合わせするために前記決定された調整に従って前記調整機構を制御し、及び、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが位置合わせされると前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに係合させることにより前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するための電気接続を形成するように構成されたコントローラと、
前記電気接続を介して、前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するように構成された電力回路と
を備える、装置。
【請求項2】
前記コントローラ、前記電力回路、前記調整機構及び前記1つ又は複数のセンサのうちの1つ又は複数は、前記電気ビークルが駐車され得る前記空間の地表面の下方に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のコネクタが設置されるコネクタ筐体を備え、
前記コネクタ筐体の最上面は、前記電気ビークルが駐車され得る前記空間の地表面に又は地表面の下方に配置される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ又は複数のセンサは、前記電気ビークルが前記第1のコネクタの上方の前記空間に位置付けられるときに前記電気ビークルの下側の画像を捕捉するように配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記捕捉された画像を、前記捕捉された画像内の前記第2のコネクタの異なる位置に各々対応する複数の画像クラスのうちの1つに割り当てるために機械学習アルゴリズムを用いるように構成されるとともに、前記割り当てられた画像クラスに関連付けられた記憶済みの所定の調整を取得することによって、前記必要とされる調整を決定するように構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記第2のコネクタを前記第1のコネクタとおおよそ位置合わせするにおいて前記電気ビークルのユーザを補助するために、前記電気ビークルが前記第1のコネクタの上方の前記空間内に駐車されている前記捕捉された画像を前記電気ビークルに送信するように構成される、請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記捕捉された画像は、可視波長において捕捉される画像、又は赤外線画像、又は超音波画像を含む、請求項4から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、前記調整機構の範囲を示す情報を前記電気ビークルに送信するように構成される、請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
前記調整機構の範囲を示す前記情報は、前記第1のコネクタが内部で前記調整機構によって位置決めされることが可能であるエリアを示すために前記捕捉された画像上に重ね合わされるバウンディングボックスを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記電気ビークルが、前記第2のコネクタが前記調整機構の範囲の外にあるように位置決めされているか否かを判断するように構成されるとともに、前記第2のコネクタが前記調整機構の範囲の外にあるという判断に応じて、前記電気ビークルに位置合わせ不良通知メッセージを送信するように構成される、請求項1から9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
障害物を検出し、及び/又は前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間のパスから取り除く手段を備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のコネクタは、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと係合させるべく、前記第2のコネクタに向かう第1の方向において伸長可能であるように構成され、
前記調整機構は、前記第1のコネクタの前記位置を調整するために前記第1の方向に対して傾斜した平面において前記第1のコネクタを移動させるように構成される、請求項1から11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記電気ビークルは自動車である、請求項1から12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記コントローラは、前記第1のコネクタの上方の前記空間内に駐車されたビークルが前記第1のコネクタに適合したものであるか否かを判断し、且つ、前記ビークルが前記第1のコネクタに適合していないという判断に応答して自動的にアクションを取るように構成される、請求項1から13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記コントローラは、前記ビークルが内燃機関ビークルであるか否かを判断するために、前記1つ又は複数のセンサによって捕捉された画像を解析するように構成されるとともに、前記ビークルが内燃機関ビークルであるという判断に応じて、前記ビークルが前記第1のコネクタに適合していないと判断するように構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記コントローラは、内燃機関ビークルを示す1つ又は複数の特徴を検出するために、前記1つ又は複数のセンサによって捕捉された前記画像に画像認識アルゴリズムを適用するように構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ又は複数のセンサは、空気の特性を検出する空気センサを含み、前記コントローラは、前記空気センサが内燃機関ビークルの排気物質を示す特性を検出することに応じて、前記ビークルが前記第1のコネクタに適合していないと判断するように構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
前記アクションは、
アラームをアクティブ化することと、
駐車違反通知を自動的に発行することと、
前記空間内の適合していないビークルの存在に対して当局に警告することと
のうちの1つ又は複数を含む、請求項14から17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
電気ビークル充電装置の制御方法であって、前記電気ビークル充電装置は、電気ビークル上の第2のコネクタと係合可能な第1のコネクタであって、前記第1のコネクタは、前記電気ビークルが駐車され得る空間の下方に配置される、第1のコネクタと、前記第1のコネクタに対する前記第2のコネクタの現在位置を検出するように構成された1つ又は複数のセンサと、前記第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構と、前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するように構成された電力回路とを有し、前記電気ビークル充電装置の制御方法は、
前記第2のコネクタに対する前記第1のコネクタの前記現在位置を示す情報を前記1つ又は複数のセンサから受信する段階と、
前記1つ又は複数のセンサから受信された前記情報に応じて前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定する段階と、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを位置合わせするために前記決定された調整に従って前記調整機構を制御する段階と、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが位置合わせされると前記第1のコネクタを前記第2のコネクタに係合させることにより前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するための電気接続を作成する段階と、
前記電力回路を用いて、前記電気接続を介して前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する段階と
を備える、電気ビークル充電装置の制御方法。
【請求項20】
1つ又は複数のプロセッサに、請求項19に記載の電気ビークル充電装置の制御方法を行わせるための、コンピュータプログラム。
【請求項21】
請求項20に記載のコンピュータプログラムを記憶する不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気ビークルは、石油及びディーゼルエンジン等の他の推進形式に依拠するビークルに対する、より環境に優しい代替手段を提供することができる。電気ビークルの人気は、近年大幅に増大している。しかしながら、一部の消費者は、電気ビークルのバッテリを再充電することができる充電ポイント(charging points)の利用可能性に関する懸念に起因して、電気ビークルを導入することを思い留まる場合がある。
【0003】
既存の充電ポイントの1つの欠点は、関連するハードウェアを収容するキャビネットであり、これは、通常、従来の石油又はディーゼルポンプと同様のサイズである。都市環境において、限られた道路脇(kerbside)の空間を有するエリア、例えば狭い住宅街に充電ポイントを設置することが可能ではない場合がある。この欠点は、住宅所有者及び地方自治体に、新たな充電ポイントを設置することを思い留まらせる可能性があり、ひいては、電気ビークルの広範な導入を遅らせる場合がある。
【0004】
本発明は、この文脈において行なわれる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する装置が提供され、前記装置は、電気ビークル上の第2のコネクタと係合可能な第1のコネクタであって、前記第1のコネクタは、前記電気ビークルが駐車され得る空間の下方に配置される、第1のコネクタと、前記第1のコネクタに対する前記第2のコネクタの現在位置を検出するように構成された1つ又は複数のセンサと、前記第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構と、前記第2のコネクタに対する前記第1のコネクタの前記現在位置を示す情報を前記1つ又は複数のセンサから受信し、前記1つ又は複数のセンサから受信された前記情報に応じて前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定し、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを位置合わせするために前記決定された調整に従って前記調整機構を制御し、位置合わせされると前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと係合し、これにより前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するための電気接続を作成するように構成されたコントローラと、前記電気接続を介して前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するように構成された電力回路とを備える。
【0006】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラ、前記電力回路、前記調整機構及び前記1つ又は複数のセンサのうちの1つ又は複数は、前記電気ビークルが駐車され得る前記空間の地表面の下方に配置される。
【0007】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記装置は、前記第1のコネクタが設置されるコネクタ筐体を備え、前記配置コネクタ筐体の最上面は、前記電気ビークルが駐車され得る前記空間の地表面に又は地表面の下方に配置される。
【0008】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記1つ又は複数のセンサは、前記電気ビークルが前記第1のコネクタの上方の前記空間に位置付けられるときに前記電気ビークルの下側の画像を捕捉するように配置される。
【0009】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラは、前記捕捉された画像を、前記捕捉された画像内の前記第2のコネクタの異なる位置に各々対応する複数の画像クラスのうちの1つに割り当てるために機械学習アルゴリズムを用いるように構成されるとともに、前記割り当てられた画像クラスに関連付けられた記憶済みの所定の調整を取得することによって、前記必要とされる調整を決定するように構成される。
【0010】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記装置は、前記第2のコネクタを前記第1のコネクタとおおよそ位置合わせする際に前記電気ビークルのユーザを補助するために、前記電気ビークルが前記第1のコネクタの上方の前記空間内に駐車されている前記捕捉された画像を前記電気ビークルに送信するように構成される。
【0011】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記捕捉された画像は、可視波長において捕捉される画像、又は赤外線画像、又は超音波画像を含む。
【0012】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記装置は、前記調整機構の範囲を示す情報を前記電気ビークルに送信するように構成される。
【0013】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記調整機構の範囲を示す前記情報は、前記第1のコネクタが内部で前記調整機構によって位置決めされることが可能であるエリアを示すために前記捕捉された画像上に重ね合わされるバウンディングボックスを含む。
【0014】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラは、前記電気ビークルが、前記第2のコネクタが前記調整機構の範囲の外にあるように位置決めされているか否かを判断するように構成されるとともに、前記第2のコネクタが前記調整機構の範囲の外にあるという判断に応じて、前記電気ビークルに位置合わせ不良通知メッセージを送信するように構成される。
【0015】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記装置は、障害物を検出し、及び/又は前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間のパスから取り除く手段を備える。
【0016】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記第1のコネクタは、前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと係合するように、前記第2のコネクタに向かう第1の方向において伸長可能であるように構成され、前記調整機構は、前記第1のコネクタの前記位置を調整するために前記第1の方向に対して傾斜した平面において前記第1のコネクタを移動させるように構成される。
【0017】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記電気ビークルは自動車である。
【0018】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラは、前記第1のコネクタの上方の前記空間内に駐車されたビークルが前記第1のコネクタに適合したものであるか否かを判断し、前記ビークルが前記第1のコネクタに適合していないという判断に応答して自動的にアクションを取るように構成される。
【0019】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラは、前記ビークルが内燃機関ビークルであるか否かを判断するために、前記1つ又は複数のセンサによって捕捉された画像を解析するように構成されるとともに、前記ビークルが内燃機関ビークルであるという判断に応じて、前記ビークルが前記第1のコネクタに適合していないと判断するように構成される。
【0020】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記コントローラは、内燃機関ビークルを示す1つ又は複数の特徴を検出するために、前記1つ又は複数のセンサによって捕捉された前記画像に画像認識アルゴリズムを適用するように構成される。
【0021】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記1つ又は複数のセンサは、空気の特性を検出する空気センサを含み、前記コントローラは、前記空気センサが内燃機関ビークルの排気物質を示す特性を検出することに応じて、ビークルが前記第1のコネクタに適合していないと判断するように構成される。
【0022】
第1の態様に係るいくつかの実施形態において、前記アクションは、アラームをアクティブ化することと、駐車違反通知を自動的に発行することと、前記空間内の適合していないビークルの存在に対して当局に警告することとのうちの1つ又は複数を含む。
【0023】
本発明の第2の態様によれば、電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する装置が提供され、前記装置は、コンピュータプログラム命令を記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラム命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサとを備え、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記コンピュータプログラム命令は、前記装置に、電気ビークル上に配置された第2のコネクタに対する第1のコネクタの現在位置を示す情報を1つ又は複数のセンサから受信する手順であって、前記第1のコネクタは前記第2のコネクタと係合可能である、手順と、前記1つ又は複数のセンサから受信された前記情報に応じて前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定する手順と、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを位置合わせするために前記決定された調整に従って、前記第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構を制御する手順と、位置合わせされると前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと係合し、これにより前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するための電気接続を作成する手順と、前記電力回路を用いて、前記電気接続を介して前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する手順とを行わせるように適応される。
【0024】
本発明の第3の態様によれば、電気ビークル充電装置の制御方法が提供され、前記電気ビークル充電装置は、電気ビークル上の第2のコネクタと係合可能な第1のコネクタであって、前記第1のコネクタは、前記電気ビークルが駐車され得る空間の下方に配置される、第1のコネクタと、前記第1のコネクタに対する前記第2のコネクタの現在位置を検出するように構成された1つ又は複数のセンサと、前記第1のコネクタの位置を調整するように構成された調整機構と、前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するように構成された電力回路とを備え、前記方法は、前記第2のコネクタに対する前記第1のコネクタの前記現在位置を示す情報を前記1つ又は複数のセンサから受信する段階と、前記1つ又は複数のセンサから受信された前記情報に応じて前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと位置合わせするために必要とされる調整を決定する段階と、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとを位置合わせするために前記決定された調整に従って前記調整機構を制御する段階と、位置合わせされると前記第1のコネクタを前記第2のコネクタと係合し、これにより前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送するための電気接続を作成する段階と、前記電力回路を用いて、前記電気接続を介して前記電気ビークルに又は前記電気ビークルから電力を転送する段階とを備える。
【0025】
本発明の第4の態様によれば、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、第2の態様に係る方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラムが提供される。
【0026】
本発明の第5の態様によれば、第4の態様に係るコンピュータプログラムを記憶する不揮発性コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
ここで、本発明の実施形態を、添付図面を参照して、単に例示として説明する。
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係る、電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る、図1において示される装置の制御方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の一実施形態に係る、図1において示された装置の第1のコネクタと第2のコネクタとを位置合わせし、係合する方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態に係る、図1の電気ビークルと装置との間の無線通信を可能にするシステムを示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る、ビークルが第1のコネクタの上方で不適切に駐車された場合に自動的にアクションを取る方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の詳細な説明において、本発明の特定の例示的実施形態のみが、単に例示として図示及び説明される。当業者であれば理解するように、説明される実施形態は、全て本発明の範囲から逸脱することなく、様々な異なる方法において修正されてよい。したがって、図面及び説明は、限定ではなく、本質的に例示的なものとみなされる。本明細書全体を通して、同様の参照符号は、同様の要素を指定する。
【0030】
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る、電気ビークルに又は電気ビークルから電力を転送する装置が示されている。装置100は、電気ビークル110上の第2のコネクタ111と係合可能であるように構成された第1のコネクタ101を備える。本実施形態においては、電気ビークル110は自動車、例えば電気自動車であるが、他の実施形態においては、本装置は、航空機又は海洋船舶等の他のタイプのビークルとともに用いられるように構成されてよい。装置100は、第2のコネクタ111の位置を検出する1つ又は複数のセンサ102と、調整機構103と、筐体104と、筐体カバー105と、コントローラ106と、電力回路107とを更に備える。
【0031】
図1において示されるように、第1のコネクタ101は、電気ビークル110が駐車され得る空間の下方に配置される。いくつかの実施形態において、上記空間は、例えば装置100が駐車場内又は道路沿いのマーク付き駐車帯(marked parking bay)に設置される場合、地面上の適切なマーキングによって画定されてよい。第1のコネクタ101は、マーキングが、第1のコネクタ101の上方にビークル110を駐車する際に運転者を補助するガイドとして機能するように、マーキングによって画定された空間内に配置されてよい。他の実施形態において、上記空間は、例えば装置100がユーザの家における私有車道上又は私有の車庫内に設置される場合、マーキングなしであってもよい。
【0032】
1つ又は複数のセンサ102は、第1のコネクタ101に対する第2のコネクタ111の現在位置を検出し、第2のコネクタ111に対する第1のコネクタ101の現在位置を示す情報を送信するように構成される。1つ又は複数のセンサ102は、ビークル110が第1のコネクタ101の上方の空間内に駐車されているか又は駐車されていた場合に検出し、ビークル110の存在が検出された場合にコントローラ106に情報を自動的に送信するように構成されてよい。実施形態に応じて、第2のコネクタ111の位置を検出することが可能である任意の好適なタイプのセンサ102が用いられてよい。例えば、1つ又は複数のセンサ102は、可視波長における第2のコネクタ111の画像を捕捉するように構成されたカメラを含んでよく、及び/又は赤外線センサ又は超音波センサを含んでよい。本実施形態において、1つ又は複数のセンサ102は、電気ビークル110が第1のコネクタ101の上方の空間内に位置付けられた場合に電気ビークル110の下側の画像を捕捉するように配置される。
【0033】
いくつかの実施形態において、第2のコネクタ111、及び/又は第2のコネクタ111がビークル110上で収容される収容器は、コントローラ106が1つ又は複数のセンサ102によって捕捉された画像内で第2のコネクタ111をより容易に位置特定することができるように、第2のコネクタ111及び/又は第2のコネクタ111の収容器に隣接したビークルの部分に対する高コントラストを提供するように構成される。例えば、1つ又は複数のセンサ102が可視波長における画像を捕捉するように構成される場合、第2のコネクタ111及び/又は収容器は、ビークルの隣接部の色に対する高コントラストを提供する色を有してよい。別の例として、異なる色を用いる代わりに、形状及び/又は表面反射率等の第2のコネクタ111及び/又はその収容器の別の特性が、1つ又は複数のセンサ102によって捕捉される画像内で高コントラストをもたらすように構成されてよい。
【0034】
コントローラ106は、1つ又は複数のセンサ102から、第2のコネクタ111に対する第1のコネクタ101の現在位置を示す情報を受信し、1つ又は複数のセンサ102から受信された情報に応じて第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と位置合わせするのに必要とされる調整を決定するように構成される。コントローラ106は、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と位置合わせし、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合することを可能にするように、決定された調整に従って第1のコネクタ101の位置を調整するために調整機構103を用いることができる。いくつかの実施形態において、調整機構103は、第1のコネクタ101を1つ又は複数の軸に沿って直線的に移動させるように構成されてよく、及び/又は第1のコネクタ101を1つ又は複数の軸の周りに回転させるように構成されてよい。例えば、1つの実施形態において、調整機構103は、第1のコネクタ101が取り付けられる可動型のプラットフォームを備え、また、プラットフォームを1つ又は複数の軸に沿って移動させる作動手段を備える。好適な作動手段の例として、ラックアンドピニオン機構に接続された電気モータ、又は油圧ラムが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、調整機構は、第1のコネクタ101を収容する筐体104を上昇又は下降、及び/又は回転させるように構成されてよい。例えば、調整機構は、ライジングボラード(rising bollard)と同様の方式で筐体104を上昇又は下降させてよい。その場合、係合機構は、筐体104が上昇位置になると、筐体104から延び出るアームを備えてよい。
【0035】
充電ポイント装置100内に調整機構103を提供することによって、任意の必要な調整を充電ポイント100が実行することができるので、ビークル110上の対応するコネクタ111のコスト及び複雑度を低減することができる。さらに、第1のコネクタ101の位置をビークル110上の第2のコネクタ111の位置に一致するように調整することを可能にすることによって、装置100は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との或る程度の位置合わせ不良を補償することができ、ビークル110を駐車するときに第2のコネクタ111を第1のコネクタ101と正確に位置合わせすることが不必要となり得るので、駐車操作が運転者にとってより容易になる。
【0036】
係合されると、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111は、それを介して電力回路107がビークル110に又はビークル110から電力を転送することができる電気接続を作成する。例えば、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111のうちの一方は、プラグを備えてよく、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111のうちの他方は、安全な接続を提供するために摩擦又は機械的手段を用いてソケット内にプラグを保持することができるように、プラグに対して相補的な形状を有するソケットを備えてよい。第1のコネクタ101は、「充電ポイントコネクタ」と呼ばれ得るとともに、第2のコネクタ111は、「ビークルコネクタ」と呼ばれ得る。コントローラ106は、電気ビークル110への又は電気ビークル110からの電力の転送の速度、時点及び持続時間を制御するように電力回路を制御してよい。いくつかの実施形態において、コントローラ106は、一日の一定の時間帯、例えばグリッドに対する需要が低いとき及び/又は電気のコストが比較的低いときにのみ、ビークル110に電力を供給するように電力回路107を制御してよい。逆に、電気のコストが比較的高い時間帯には、いくつかの実施形態において、電力回路107は、ビークル110からグリッドに電力を転送するように制御されてよい。
【0037】
第1のコネクタ101は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを係合するように、第2のコネクタ111に向かう方向において第1のコネクタ101を移動させるように構成される係合機構108上に取り付けられる。第1のコネクタ101を係合するための適切な機構の例として、伸縮式カラム、リニアアクチュエータ、又はx、y及びzデカルト軸上で独立した調整を行うことが可能であるロボットアームが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、調整機構103は、平面内で第1のコネクタ101を移動させるように構成され、係合機構108は、調整機構103の平面に対して傾斜した方向において第1のコネクタ101を移動させるように構成される。このようにして、調整機構103及び係合機構108の移動を組み合わせることによって、第1のコネクタ101は、空間において少なくとも3の自由度を用いて正確に位置決めすることができる。
【0038】
調整機構108を用いて第1のコネクタ101の位置を調整した後、コントローラ106は、1つ又は複数のセンサ102から新たな情報を受信し、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111が正しく位置合わせされていることを確認してよい。その場合、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111が位置合わせされているという決定に応じて、コントローラ106は、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と自動的に係合するように係合機構108を制御してよい。
【0039】
コントローラ106は、充電が完了すると第1のコネクタ101を第2のコネクタ111から自動的に係合解除するように係合機構108を制御するように構成されてよい。例えば、電気ビークル110は、自身の内蔵バッテリの充電状態をモニタリングし、バッテリが完全に充電されていることを示す信号をコントローラ106に送信してよい。いくつかの実施形態において、電気ビークル110は、バッテリ充電が100%充電未満の特定の閾値レベルに達すると、上記信号をコントローラ106に送信してよい。例えば、ユーザが高速充電モードを選択していた場合、電気ビークル110は、バッテリが特定の充電レベル、例えば、総バッテリ容量の80%又は90%に達すると、充電動作を終了するために上記信号をコントローラ106に送信してよい。コントローラ106は、運転者が選択時に充電プロセスを中断するとともに自身の行程を続行することを可能にするために、ユーザコマンドに応答して第1のコネクタ101を第2のコネクタ111から係合解除するように構成されてよい。
【0040】
いくつかの実施形態において、充電動作は、バッテリ充電レベルがユーザ定義閾値と呼ばれ得るユーザによって定義された閾値に達すると終了されてよい。例えば、ユーザは、ユーザ定義閾値を、自身の現在の行程の残り部分のために十分な充電量を表すと自身がみなすレベルに設定してよい。いくつかの実施形態において、充電動作は、現在の行程の残り部分を完了するのに必要とされるバッテリ充電量を予測するように構成されたアルゴリズムによって決定される閾値にバッテリ充電のレベルが達すると終了されてよい。アルゴリズムは、予測を行うときに、ユーザの予期される運転パターン及び/又はユーザの最も可能性が高い目的地等の情報を考慮に入れるように構成されてよい。例えば、アルゴリズムに、ユーザによって実行された以前の行程を示す情報、及び/又はユーザの運転スタイル(例えば、加速度レート及び/又はブレーキレート、コーナリング速度、特定の速度における特定のギヤの好み等)について示す情報を提供してよい。
【0041】
本実施形態において、ビークルコネクタとも呼ばれ得る第2のコネクタ111は、電気ビークル111の下側に配置される。しかしながら、他の実施形態において、第2のコネクタ111は、ビークル111の別の部分、例えば、ビークル111の側部、前部、後部、又は上部に配置されてよい。第2のコネクタ111がビークルの下側以外のビークルの部分に配置される実施形態において、調整機構103及び/又は係合機構108は、それに応じて適応されてよい。例えば、第2のコネクタ111がビークル110の側部に配置される一実施形態において、調整機構103は、ビークル110の下から水平に外方に第1のコネクタ101を移動させるとともに、第1のコネクタ101が第2のコネクタ111と同じ高さになるまでビークル110と並んで鉛直に第1のコネクタ101を上昇させるように構成されたロボットアームを備えてよい。その場合、アームは、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを係合するために第1のコネクタ101を第2のコネクタ111に向けて水平に移動させるように制御されてよい。この実施形態において、ロボットアームは、調整機構103及び係合機構108双方の機能を実行し、別個の係合機構108は、不必要とし得る。
【0042】
更なる例として、いくつかの実施形態において、筐体104及び1つ又は複数のセンサ102は、駐車空間の一方の側に配置されてよく、調整機構103は、筐体104を上昇又は下降させるように構成されてよい。例えば、調整機構103は、第1のコネクタ101がビークル110と並んだ位置に上昇するように、ライジングボラードと同様の機構を使用して筐体104を上昇又は下降させてよい。調整機構103は、第1のコネクタ101がビークル110と同じ筐体104の側にあることを保証するために筐体104を回転させるように構成されてよい。その場合、係合機構108は、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合するために、第1のコネクタ101を筐体104から、例えば水平方向において、延出してよい。そのような実施形態は、第2のコネクタ111がビークル110の側部に配置されるビークル110に特に適合し得る。
【0043】
図1において示されるように、本実施形態において、コントローラ106、電力回路107、調整機構103、及び1つ又は複数のセンサ102は、地表面120の下方に配置される。このようにして、街路面120において歩行者又は道路使用者に対する障害物を一切もたらさないコンパクトかつ目立たない充電ポイント装置100を提供することができる。これは、視覚障害者、高齢者、身体障害を有する歩行者等の、可動性が低下した若しくは損なわれた歩行者、又は負傷した若しくは医療的緊急事態にある歩道の他のユーザにとって特に有利である場合があり、これらの者の全てが、従来の地面の上の電気ビークル充電ポイントによってもたらされる障害物を避けて進むことは困難であると感じ得る。しかしながら、いくつかの実施形態において、コントローラ106、電力回路107、調整機構103及び1つ又は複数のセンサ102のうちの1つ又は複数は、地表面の上方に配置されてよい。
【0044】
さらに、本実施形態において、コネクタ筐体104は、筐体104の最上面が、電気ビークル110が駐車され得る空間の地表面120に又は地表面120の下方にあるように配置される。例えば、筐体104は、地表面120と面一に設置されてよく、すなわち、筐体104の最上面及び道路表面120は、ビークル110が困難を伴わずに筐体104の真上を運転することができるように実質的に平坦かつ水平な表面を呈してよい。他の実施形態において、筐体104は、筐体104の一部又は全体が地表面120の上方にあるように設置されてよい。これは、例えば地表面の下方にある共用サービス又は他の障害物の存在に起因して、筐体104を地面に完全に埋設することが可能ではない状況において有益であり得る。
【0045】
いくつかの実施形態において、ビークル110は、第1のコネクタ101、及び/又は筐体104、及び/又は筐体カバー105等の装置100の部分の、第2のコネクタ111に対する位置を検出するように構成された1つ又は複数のビークルセンサ112を備えてよい。1つ又は複数のビークルセンサ112からの情報は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを位置合わせするのを補助するために用いられてよい。例えば、いくつかの実施形態において、ビークル110は、1つ又は複数のビークルセンサ112から取得された情報を充電ポイントコントローラ106に送信してよい。いくつかの実施形態において、ビークル110上のコントローラは、例えば自律駐車操作中に、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを自動的に位置合わせするのを補助するために1つ又は複数のビークルセンサ112から取得された情報を利用してよく、及び/又は、手動駐車操作中に第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを位置合わせする際にユーザを補助するために、1つ又は複数のビークルセンサ112から取得された情報を表示してよい。
【0046】
1つ又は複数のビークルセンサ112が設けられる実施形態において、1つ又は複数のビークルセンサ112によって検出される装置100の部分は、装置100の隣接部に対する高コントラストを提供し、及び/又は道路表面120の隣接部に対する高コントラストを提供するように構成されてよい。すなわち、1つ又は複数のビークルセンサ112によって検出される装置100の部分は、装置100のその部分を捕捉された画像内でより容易に位置特定することができるように、1つ又は複数のビークルセンサ112によって捕捉される画像内で高コントラストを提供するように構成されてよい。例えば、1つ又は複数のビークルセンサ112が可視波長における画像を捕捉するように構成される場合、装置100の部分は、装置100の隣接部及び/又は道路表面120の隣接部の色に対する高コントラストを提供する色を有してよい。別の例として、異なる色を用いる代わりに、形状及び/又は表面反射率等の装置100の部分の別の特性が、1つ又は複数のビークルセンサ112によって捕捉される画像内で高コントラストをもたらすように構成されてよい。
【0047】
本実施形態の装置100は、適切なヒンジの周りを旋回することができる1つ又は複数の部材の形態の筐体カバー105を備える。閉鎖位置にあるとき、筐体カバー105の1つ又は複数の部品は、塵埃、液体又は他の異物が筐体104に入り込むことを防止するシールとして機能することができる。さらに、図1において破線によって示されるように開放位置に持ち上げられたとき、塵埃、デブリ又はさもなければ第1のコネクタ101を妨害する可能性がある他の物質一切を筐体カバー105から傾けて落とすことができ、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合するためのパスがクリアリングされる。このようにして、筐体カバー105のヒンジ式の1つ又は複数の部品は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との間のパスから障害物を取り除く手段として機能することができる。
【0048】
本実施形態においては筐体カバー105は筐体104の上のヒンジ式の蓋の形態を取るものの、他の実施形態においては異なる形態のカバー105が設けられてよい。例えば、いくつかの実施形態において、剛性の筐体カバー105が、摺動又は回転機構を用いて開放及び閉鎖してよく、又はシャッタの形態の可撓性又はセグメント式の筐体カバーが、筐体104の一方の側のドラム又はスピンドルの周りに筐体カバーを巻き取ることによって開放されてよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、ヒンジ式の筐体カバー105の代わりに又はこれに加えて、障害物を取り除く異なる手段が設けられてよい。障害物を取り除く手段は、パスクリアリング機構とも呼ばれ得る。例えば、いくつかの実施形態において、装置は、筐体104の表面から物質を除去するとともに、第1のコネクタ101のためのパスをクリアリングするように筐体104の表面にわたって気体又は液体の噴流を誘導するように構成されたノズルの形態のパスクリアリング機構を備えてよい。
【0050】
ここで図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る、充電装置の制御方法を示すフローチャートが示されている。図2において示される方法等の方法は、図1において示される装置と同様の装置によって実行されてよい。
【0051】
まず、段階S201において、コントローラ106は、例えば第2のコネクタ111の位置を示すビークル110の下側の画像の形態の、第2のコネクタ111に対する第1のコネクタ101の現在位置を示す情報を1つ又は複数のセンサ102から受信する。次に、段階S202において、コントローラ106は、例えば画像内で第2のコネクタ111を識別するために形状認識アルゴリズムを適用し、次に第2のコネクタ111の現在位置と既知の基準点との間のオフセットを決定することによって、1つ又は複数のセンサ102から受信された情報に応じて第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と位置合わせするために必要とされる調整を決定する。
【0052】
必要な調整が決定されると、段階S203において、コントローラ106は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを位置合わせするために、決定された調整に従って調整機構103を制御する。次に、段階S204において、コントローラ106は、コネクタ101、111が位置合わせされると、電気ビークル110に又は電気ビークル110から電力を転送するための電気接続を作成するために、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合するように係合機構108を制御する。次に、段階S205において、電力回路107は、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との間の電気接続を介して電気ビークル110への又は電気ビークル110からの電力の転送を開始する。
【0053】
上記で説明されたように、装置100において第2のコネクタ111に対する第1のコネクタ101の位置を調整することによって、ビークル110を第1のコネクタ101に対して高度の精度で駐車することが不必要となり得る。さらに、ビークル110上ではなく装置100において必要な調整を実行することができるので、ビークル110上に簡単な固定コネクタ111が設けられてよく、ビークル110の全体的なコスト及び複雑度が低減する。
【0054】
それにもかかわらず、いくつかの実施形態において、ビークル110は、第2のコネクタ111の位置を調整するためのビークル自身の機構を備えてもよい。装置100及びビークル110の双方が各々、第1のコネクタ101及び第2のコネクタ111の位置をそれぞれ調整する機構を備える場合、より広い範囲の調整が可能となり得、それに応じて、システムは、装置100とビークル110との間のより程度が大きい位置合わせ不良を許容することを可能となり得る。
【0055】
ここで図3を参照すると、本発明の一実施形態に係る、図1において示された装置の第1のコネクタと第2のコネクタとを位置合わせし、係合する方法を示すフローチャートが示されている。以下の説明から明らかになるように、図3において示される特定の段階は、装置100において実行されるとともに、他の段階は、ビークル110において実行される。
【0056】
図3におけるフローチャートは、段階S301において、運転状態のビークル110から開始する。或る時点において、ビークル110は、段階S302において、例えばユーザがバックギヤを選択するか、又はビークルの駐車センサをアクティブ化することを選択し、及び/又は自律駐車機能に係合する場合、駐車操作を検出する。ビークル110に搭載されたコントローラは、段階S303において、ビークル110の間近にある図1において示された装置等の地上充電装置を無線探索し、これに接続するように試みることによって応答する。明確にするために、ビークル110に搭載されたコントローラは、以下で「ビークルコントローラ」と呼ばれることになり、充電ポイント装置100のコントローラ106は、以下で充電ポイントコントローラ106と呼ばれることになる。実施形態に応じて、ビークルコントローラは、ビークル内に設置される電子制御ユニット(ECU)を備えてよく、又は物理的に別個のデバイス、例えばタブレットコンピュータ又はスマートフォン等のポータブルユーザデバイスを備えてよい。ビークルコントローラは、任意の適切な技術、例えば、WiFi、Long Range(LoRa)又はBluetooth(登録商標)を用いて装置100への無線接続を確立するように試みてよい。
【0057】
接続が確立されると、ビークルコントローラは、段階S304において地上充電ポイント装置100の1つ又は複数のセンサ102から画像、例えば、可視波長において捕捉される画像、又は赤外線画像、又は超音波画像を受信する。段階S305において、ビークルコントローラは、充電ポイントコントローラ106からの調整機構103の範囲を示す情報を取得する。例えば、段階S305において充電ポイントコントローラ106によってビークルコントローラに送信された情報は、第1のコネクタ101に対して1つ又は複数の事前定義された軸に沿って可能である調整の最大範囲を規定してよい。
【0058】
次に、段階S306において、ビークルコントローラは、段階S304において受信された画像の全体又は一部を、運転者に対して可視のディスプレイ、例えば、ダッシュボード搭載(dash-mounted)ディスプレイスクリーン、又はタブレットコンピュータ若しくはスマートフォンハンドセット等のモバイルユーザデバイスのディスプレイスクリーン上に表示する。本実施形態において、表示される画像は、第1のコネクタ101がその内部で調整機構103によって位置決めされることが可能であるエリアを示すために、1つ又は複数のセンサ102によって捕捉された画像上に重ね合わされるバウンディングボックスを含む。実施形態に応じて、バウンディングボックスは、充電ポイントコントローラ106によって、捕捉された画像に追加され、次にビークルコントローラに送信されてよく、又は段階S304において捕捉された画像を受信した後であって、運転者に対して可視のディスプレイ上にバウンディングボックスを含む画像を表示する前に、ビークルコントローラによって追加されてよい。
【0059】
段階S307において、ビークルコントローラは、第2のコネクタ111が第1のコネクタ101の可達範囲(reach)内にあるか否かをチェックする。すなわち、ビークルコントローラは、第2のコネクタ111が調整機構103によって提供することができる可能な調整の範囲内にあるか否かをチェックしてよい。第2のコネクタ111が調整機構103及び第1のコネクタ101の範囲外にあるとビークルコントローラが判断した場合、運転者がビークル110を異なる位置に操作するように促すために位置合わせ不良通知メッセージが表示されてよい。これを行う場合、運転者は、第2のコネクタ111を第1のコネクタ101とおおよそ位置合わせする際に運転者を補助するために、表示された画像とバウンディングボックスとを用いてよい。いくつかの実施形態において、段階S307において、ビークルコントローラは、運転者が関与することなく、自律駐車モードを用いて、ビークルを自動的に再位置決めしてよい。
【0060】
第2のコネクタ111が第1のコネクタ101の可達範囲内にあると判断されると、段階S308において、ビークルコントローラは、ビークル110が正しく駐車されていることを充電ポイントコントローラ106にシグナリングする。次に、段階S309において、充電ポイントコントローラ106は、1つ又は複数のセンサ102を用いて第2のコネクタ111の現在位置の画像を捕捉する。次に、本実施形態において、充電ポイントコントローラ106は、段階S310において、捕捉された画像を機械学習アルゴリズムを用いて解析する。機械学習アルゴリズムは、捕捉された画像を複数の画像クラスのうちの1つに割り当てるように構成され、各クラスは、捕捉された画像内の第2のコネクタ111の異なる位置に対応する。機械学習アルゴリズムが画像を複数のクラスのうちの1つに割り当てることに成功した場合、充電ポイントコントローラ106は、段階S311において、割り当てられた画像クラスに関連付けられた記憶済みの所定の調整を取得することによって、必要とされる調整を決定することに進む。異なるシナリオについて必要な調整を事前算出し、事前算出された調整をメモリに記憶することによって、充電ポイントコントローラ106は、段階S311において必要な調整を迅速かつ効率的に決定することができる。また、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との相対位置決めの観点で現在のシナリオに適切な記憶済みの所定の調整を取得することによって、コントローラ106は、リアルタイムにおいて調整をガイドするために1つ又は複数のセンサ102からの情報に依拠する必要なく、調整機構103を制御することができる。
【0061】
次に、段階S312において、充電ポイントコントローラ106は、例えば1つ又は複数のセンサから受信された情報に基づいて、第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との間のパス内に何らかの障害物が存在するか否かをチェックする。障害物が段階S312において検出された場合、又は機械学習が段階S311において画像を分類することが不可能である場合、充電ポイントコントローラ106は、人間のオペレータ、例えば運転者又は搭乗者が、段階S315において調整機構103及び/又は係合機構108を手動で制御するためにユーザ入力を提供する手動モードに切り替えるためにビークルコントローラにシグナリングする。例えば、調整機構103及び/又は係合機構108を制御するためのユーザインタフェースが、ビークル内のタッチスクリーンディスプレイ上に表示されてよく、ビークルコントローラは、ユーザインタフェースを通して受信されたユーザコマンドを充電ポイントコントローラ106に送信してよく、充電ポイントコントローラ106はさらに、ユーザコマンドに従って調整機構103及び/又は係合機構108を制御することができる。
【0062】
充電ポイントコントローラ106が段階S311において機械学習アルゴリズムを用いて画像を複数のクラスのうちの1つに割り当てることに成功し、かつコネクタ101とコネクタ111との間のパスが段階S312において障害物を有しないと判断すると、段階S313において、充電ポイントコントローラ106は、実行可能な接続が可能であることをビークルコントローラにシグナリングする。例えば、ビークルコントローラは、ビークルが正しく位置決めされていることを運転者にシグナリングするためにメッセージ又は他の形態の通知を表示することによって応答してよい。
【0063】
次に、段階S316において、充電ポイントコントローラ106は、調整機構103に命令を送信し、調整機構103は、段階S317において要求された調整を実行する。調整が完了すると、段階S318において、充電ポイントコントローラ106は、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合するように係合機構108を制御する。充電ポイントコントローラ106は、例えば電力回路107を用いて第1のコネクタ101と第2のコネクタ111との間の接続の抵抗を診断することによって、適切な接続が確立されたことを確認するためのチェックを実行してよい。接続の確立に成功したことを充電ポイントコントローラ106が確認すると、段階S319において、充電ポイントコントローラ106は、接続に成功したことをビークルコントローラにシグナリングする。次に、電力回路107は、充電が必要とされるのか又は放電が必要とされるのかに従ってビークルへの又はビークルからの電力の転送を開始する。例えば、いくつかの実施形態において、電力回路は、グリッドに対する需要が高い時間帯においてビークル110からグリッドに電力を転送してよく、需要が低い時間帯においてビークル110に電力を転送してよい。所望の転送が完了すると、ビークルコントローラは、段階S320において、ビークル110について係合解除及び運転の準備ができていることを運転者に通知してよい。
【0064】
ここで図4を参照すると、本発明の一実施形態に係る、図1の電気ビークルと装置との間の無線通信を可能にするシステムが示されている。装置100及びビークル110は各々、装置100及びビークル110が互いに無線通信することを可能にするためのそれぞれの無線インターフェース401、411を備える。図3を参照して上記で説明されたように、任意の適切な無線通信技術が用いられ得る。ビークル110は、例えば一体型ダッシュボード搭載ディスプレイスクリーンの形態の、又はタブレット若しくはスマートフォン等のポータブルデバイスの形態のディスプレイ412も備える。ディスプレイ412は、図3を参照して上記で説明されたように、運転者に情報を表示するのに使用されてよい。
【0065】
装置100は、センサ102と、充電ポイントコントローラ106とを備える。装置は、明確にするために図4では示されていない、図1において示された要素等の他の要素を備えてもよい。本実施形態において、装置100は、上記で説明されたように、複数の画像クラスのうちの1つに各々関連付けられた複数の所定の調整を記憶するように構成されるコンピュータ可読メモリ106aを更に備える。いくつかの実施形態において、所定の調整をローカルメモリ106aに記憶する代わりに、コントローラ106は、記憶済みの所定の調整を取得するためにリモートストレージ、例えばクラウドベースストレージにアクセスするように構成されてよい。さらに、いくつかの実施形態において、充電ポイント装置100内のローカルコントローラ106によって実行されるものと説明された動作のうちのいくつか又は全ては、代わりに、充電ポイント装置100から遠隔のコントローラにおいて、例えばクラウドコンピューティングサーバにおいて実行することができる。したがって、本明細書における「コントローラ」に対する言及は、対応する処理段階が充電ポイント装置100においてローカルで実行されなければならないということを暗に意味することなく、それに応じて解釈されるべきである。
【0066】
コントローラ106は、1つ又は複数のプロセッサを備えてよく、メモリ106aは、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、コントローラ106に、上記で説明された方法のうちのいずれかを実行させる命令を備えるコンピュータプログラムを記憶してよい。例えば、コンピュータプログラム命令は、充電ポイントコントローラ106に、機械学習アルゴリズムを用いて1つ又は複数のセンサ102によって捕捉された画像を分類する手順と、メモリ106aから関連付けられた所定の調整を取得する手順と、調整機構103を用いて必要な調整を適用する手順と、第1のコネクタ101を第2のコネクタ111と係合するように係合機構108を制御する手順とを行わせてよい。
【0067】
ここで図5を参照すると、本発明の一実施形態に係る、ビークルが第1のコネクタの上方で不適切に駐車された場合に自動的にアクションを取る方法を示すフローチャートが示されている。方法は、図1及び図4において示される装置等の装置によって実行されてよい。まず、段階S501において、コントローラ106は、センサ102のうちの1つ又は複数から情報を受信する。次に、段階S502において、コントローラ106は、段階S501において受信された情報に基づいて、ビークル110が第1のコネクタ101の上方の空間内に駐車されているか否かを判断する。例えば、1つ又は複数のセンサ102が光センサを含む場合、コントローラ106は、光センサによって検出された光レベルが特定の閾値未満に低下し、物体が光センサを覆うように影を落としていることを示した場合、ビークルが第1のコネクタ101の上方の空間内に駐車されていると判断してよい。ビークルが検出されない場合、コントローラ106は、待機するとともに、ビークルが第1のコネクタ101の上方に駐車されたか否かを判断するためにセンサ情報を繰り返しチェックする。
【0068】
段階S502においてビークルが検出されると、コントローラ106は、段階S503に進み、ビークル110が充電装置100に適合したものであるか否かをチェックする。例えば、段階S502において、コントローラ106は、ビークル110上の第2のコネクタ111の検出を試みるために、1つ又は複数のセンサ102によって捕捉された画像に画像認識アルゴリズムを適用してよい。いくつかの実施形態において、コントローラ106は、1つ又は複数のセンサ102からの情報に基づいて異なるタイプのビークルを認識することが可能であってよい。
【0069】
例えば、コントローラ106は、電気ビークルと内燃機関ビークルとを区別するために、1つ又は複数のセンサ102からの情報を解析するように構成されてよい。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のセンサ102は、空気の特性を検出する空気センサを含み、コントローラ106は、空気センサ102が内燃機関ビークルの排気物質を示す特性を検出することに応じて、ビークル110が第1のコネクタ101に適合していないと判断するように構成される。いくつかの実施形態において、コントローラ106は、燃料ポンプ、排気管、触媒コンバータ等の内燃機関ビークルを示す特徴を検出するために、ビークルの下側の画像に画像認識を適用してよい。1つ又は複数のこのような特徴が検出されることに応答して、コントローラ106は、段階S503において、ビークル110が内燃機関ビークルであり、したがって、充電装置100に適合していないと判断してよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、段階S503において、コントローラ106は、ビークル110が段階S502において検出された後に1つ又は複数のセンサ102から受信された情報に基づいて判断を行なってよい。換言すれば、コントローラ106は、第2のコネクタ111が予期される位置に存在するか否かを判断するために、段階S502と段階S503との間で新たなセンサ情報を受信してよい。他の実施形態において、コントローラは、段階S502及び段階S503双方において同じセンサ情報を用いてよく、その場合、段階S502と段階S503との間で新たなセンサ情報を受信することは不必要とし得る。
【0071】
段階S503において、第2のコネクタ111が存在しているとコントローラ106が判断した場合、コントローラ106は、段階S504に進み、上記で説明されたように、調整機構を用いて第1のコネクタ101と第2のコネクタ111とを自動的に位置合わせし、接続してよい。他方でビークルが第1のコネクタ101の上方の空間内に駐車されている間に段階S503において第2のコネクタ111が検出されない場合、コントローラ106は、段階S505に進み、ビークルが電気ビークル充電空間内に不適切に駐車されたことに応答して自動的にアクションを取る。段階S505におけるアクションは、実施形態に応じて異なる形式を取ってよい。例えば、1つの実施形態において、コントローラ106は、駐車違反等の施行通知を自動的に発行してよく、又は不適切に駐車されたビークルの存在に対して適切な当局に警告してよい。別の実施形態において、コントローラ106は、第1のコネクタ101の上方の駐車空間内又は駐車空間付近で可聴又は視覚アラームをアクティブ化してよい。例えば、適合していないビークル110の運転者が、自身が駐車した空間が電気ビークル充電空間であることを認識していない状況では、その電気ビークル充電空間の存在に対してビークル110の運転者に警告するためにアラームをアクティブ化することにより、ビークル110を駐車空間外に移動させるように運転者が促されてよく、適合した電気ビークルのユーザのために空間が空けられる。
【0072】
いくつかの実施形態において、段階S505において取られるアクションは、所定のものであってよい。他の実施形態において、アクションは、例えば1つ又は複数のセンサから受信された情報及び/又は他の要因に従って複数の所定のアクションのうちの1つを選択することによって、コンテキスト依存であってよい。1つのそのような実施形態において、コントローラ106は、例えば日照時間中に上記で説明されたようなアラームをアクティブ化する一方で、夜間には付近の居住者の迷惑となることを回避するために、無音で施行当局に警告する又は駐車違反通知を発行する等の、より目立たないアクションを取ることによって、一日の異なる時間帯において異なる所定のアクションを取ってよい。
【0073】
本発明の特定の実施形態が図面を参照して本明細書において説明された一方で、添付された特許請求の範囲において規定された本発明の範囲を逸脱することなく、多くの変形形態及び修正形態が可能となることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】