(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-05
(54)【発明の名称】IL-17調節剤としてのイミダゾピリジン誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 471/04 20060101AFI20220829BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220829BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220829BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20220829BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
C07D471/04 108A
C07D471/04 CSP
A61P43/00 111
A61P29/00
A61P37/06
A61K31/437
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571604
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-01
(86)【国際出願番号】 IB2020055970
(87)【国際公開番号】W WO2020261141
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514232085
【氏名又は名称】ユーシービー バイオファルマ エスアールエル
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォーリー、アン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ルコント、ファビアン クロード
(72)【発明者】
【氏名】リューバーソン、ジェイムズ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】セルビー、マシュー ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー、リチャード デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ヒックフォード、ポール ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ブレイス、ガレス ニール
【テーマコード(参考)】
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C065AA03
4C065BB06
4C065CC01
4C065DD02
4C065EE02
4C065HH05
4C065JJ01
4C065KK05
4C065LL01
4C065PP08
4C065PP10
4C065PP16
4C065QQ04
4C065QQ05
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB08
4C086ZB11
4C086ZC01
(57)【要約】
イミダゾ[1,2-α]ピリジン誘導体及びその類似体を含む一連の置換縮合二環式イミダゾール誘導体は、ヒトIL-17活性の強力な調節剤であり、したがって、炎症及び自己免疫障害を含む、様々なヒトの病気の処置及び/又は防止において利益になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化1】
(式中、
Aは、C-R
1又はNを表し、
Bは、C-R
2又はNを表し、
Dは、C-R
3又はNを表し、
Eは、C-R
4又はNを表し、
Zは、-CH(R
5)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)N(H)S(O)
2R
6、-C(=CR
5aR
5b)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)R
7、-CH(R
5)N(H)R
7又は-CH(R
5)C(O)N(H)R
7を表し、
R
1、R
2、R
3及びR
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、-OR
a、-SR
a、-SOR
a、-SO
2R
a、-NR
bR
c、-NR
cCOR
d、-NR
cCO
2R
d、-NHCONR
bR
c、-NR
cSO
2R
e、-NHSO
2NR
bR
c、-N=S(O)R
bR
c、-COR
d、-CO
2R
d、-CONR
bR
c、-CON(OR
a)R
b、-SO
2NR
bR
c若しくは-S(O)(NR
c)R
a、又はC
1~6アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルケニル、C
4~9ヘテロビシクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5は水素を表し、又はR
5は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、C
4~12ビシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
8~11トリシクロアルキル、C
8~11トリシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5aは、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
5bは、水素若しくはC
1~6アルキルを表し、又は
R
5a及びR
5bが、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル若しくはC
3~7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
6は、-OR
6a若しくは-NR
6bR
6cを表し、又はR
6は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6aはC
1~6アルキルを表し、又はR
6aはC
3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6bは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
6cは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
7は、アリール、ヘテロアリール又はスピロ[(C
3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
aはトリフルオロメチルを表し、又はR
aは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
b及びR
cは、水素若しくはトリフルオロメチル、又はC
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、或いは
R
b及びR
cが、それらの両方が結合した窒素原子と一緒になった場合は、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イル又はホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
dは水素を表し、又はR
dは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
eは、C
1~6アルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る)。
【請求項2】
式(I-1)により表される、請求項1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化2】
(式中、Z、R
1、R
2、R
3及びR
4は請求項1で定義されている通りである)。
【請求項3】
Zが-CH(R
5)N(H)C(O)R
6を表し、R
5及びR
6が請求項1で定義されている通りである、請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R
6がヘテロアリールを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
式(IIA)により表される、請求項1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化3】
(式中、
R
11は水素又はハロゲンを表し、
R
16はメチル又はエチルを表し、
R
2及びR
5は請求項1で定義されている通りである)。
【請求項6】
R
11がフルオロを表す、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R
2がC
1~6アルキル又はC
3~7ヘテロシクロアルケニルを表し、これらの基のいずれかが任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
R
5がC
3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
本明細書において実施例のいずれか1つで具体的に開示されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
治療に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
【請求項11】
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害の処置及び/又は防止に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
【請求項12】
炎症又は自己免疫障害の処置及び/又は防止に使用するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
【請求項13】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を、医薬上許容できる担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項14】
追加の医薬的活性成分をさらに含む、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
【請求項16】
炎症又は自己免疫障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
【請求項17】
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項18】
炎症又は自己免疫障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘテロ環式化合物、及び治療におけるその使用に関する。より詳細には、本発明は、イミダゾ[1,2-α]ピリジン誘導体及びその類似体を含む薬理学的に活性な置換縮合二環式イミダゾール誘導体に関わる。これらの化合物は、IL-17活性の調節剤として作用し、したがって、有害な炎症及び自己免疫障害を含む、病理学的状態を処置及び/又は防止する医薬品として利益になる。
【背景技術】
【0002】
IL-17A(元々CTLA-8と名付けられ、IL-17としても公知)は、炎症性サイトカインであり、IL-17ファミリー規定時のメンバーである(Rouvierら、J.Immunol.、1993年、150、5445~5456頁)。続いて、ファミリーの追加メンバー5種(IL-17BからIL-17F)が同定されており、これには、IL-17Aとおよそ55%のアミノ酸配列相同性を共有する、最も近縁なIL-17F(ML-1)が含まれる(Moseleyら、サイトカイン成長因子Rev.(Cytokine Growth Factor Rev.)、2003年、14、155~174頁)。IL-17A及びIL-17Fは、Tヘルパー細胞の最近定義された自己免疫関連サブセットであるTh17によって発現され、これは、IL-21及びIL-22といったシグネチャーサイトカインも発現する(Kornら、Ann.Rev.Immunol.、2009年、27、485~517頁)。IL-17A及びIL-17Fは、ホモ二量体として発現するが、IL-17A/Fヘテロ二量体としても発現し得る(Wrightら、J.Immunol.、2008年、181、2799~2805頁)。IL-17A及びFは、受容体IL-17R、IL-17RC又はIL-17RA/RC受容体複合体を介してシグナル伝達する(Gaffen、サイトカイン(Cytokine)、2008年、43、402~407)。IL-17A及びIL-17Fのいずれも、いくつかの自己免疫性疾患に関連している。
【0003】
ヒトIL-17活性の有力な調節剤である本発明による化合物は、したがって、炎症及び自己免疫障害を含む、様々なヒトの病気の処置及び/又は防止に有益である。
【0004】
さらに、本発明による化合物は、新たな生物学的テストの開発、及び新たな薬剤の調査に使用する薬理学的標準として有益になり得る。したがって、本発明の化合物は、薬理活性化合物を検出するアッセイにおける放射性リガンドとして有用になり得る。
【0005】
WO2013/116682及びWO2014/066726は、IL-17の活性を調節し、炎症性疾患を含む医学的状態の処置に有用であると述べられている、別の分類の化合物に関する。
【0006】
WO2018/229079は、IL-17活性の調節剤として作用すると述べられている、ある分類のスピロ環オキソインドリン誘導体、及びその類似体について記載しており、したがって、有害な炎症及び自己免疫障害を含む、病理学的状態の処置において利益になる。
【0007】
同時係属の国際特許出願PCT/EP2019/050594(2019年7月18日WO2019/138017として公開)は、IL-17活性の調節剤として作用すると述べられている、ベンズイミダゾール誘導体及びその類似体を含む、ある分類の縮合二環式イミダゾール誘導体について記載しており、したがって、有害な炎症及び自己免疫障害を含む、病理学的状態の処置において利益になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、今日利用できる従来技術に、本発明により提供される置換イミダゾ[1,2-α]ピリジン誘導体、及びその類似体と全く同じ構造分類を開示又は示唆するものはない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を提供する
【化1】
(式中、
Aは、C-R
1又はNを表し、
Bは、C-R
2又はNを表し、
Dは、C-R
3又はNを表し、
Eは、C-R
4又はNを表し、
Zは、-CH(R
5)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)N(H)S(O)
2R
6、-C(=CR
5aR
5b)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)R
7、-CH(R
5)N(H)R
7又は-CH(R
5)C(O)N(H)R
7を表し、
R
1、R
2、R
3及びR
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、-OR
a、-SR
a、-SOR
a、-SO
2R
a、-NR
bR
c、-NR
cCOR
d、-NR
cCO
2R
d、-NHCONR
bR
c、-NR
cSO
2R
e、-NHSO
2NR
bR
c、-N=S(O)R
bR
c、-COR
d、-CO
2R
d、-CONR
bR
c、-CON(OR
a)R
b、-SO
2NR
bR
c若しくは-S(O)(NR
c)R
a、又はC
1~6アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルケニル、C
4~9ヘテロビシクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5は水素を表し、又はR
5は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、C
4~12ビシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
8~11トリシクロアルキル、C
8~11トリシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5aは、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
5bは、水素若しくはC
1~6アルキルを表し、又は
R
5a及びR
5bが、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル若しくはC
3~7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
6は、-OR
6a若しくは-NR
6bR
6cを表し、又はR
6は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6aはC
1~6アルキルを表し、又はR
6aはC
3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6bは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
6cは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
7は、アリール、ヘテロアリール又はスピロ[(C
3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
aは、トリフルオロメチルを表し、又はR
aは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
b及びR
cは、水素若しくはトリフルオロメチル、又はC
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、或いは
R
b及びR
cは、それらの両方が結合した窒素原子と一緒になった場合は、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イル又はホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
dは水素を表し、又はR
dは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
eは、C
1~6アルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る)。
【0010】
本発明は、上で定義されている式(I)の化合物又は医薬上許容できるその塩も提供する。
【0011】
本発明は、治療に使用するための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩も提供する。
【0012】
本発明は、IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害の処置及び/又は防止に使用するための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩も提供する。
【0013】
本発明は、IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用も提供する。
【0014】
本発明は、IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む方法も提供する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上記式(I)の化合物における基のいずれかが、任意選択で置換されていると述べられている場合、この基は、非置換であり得る、又は1個若しくは複数の置換基により置換され得る。典型的には、そのような基は、非置換である、又は1、2若しくは3個の置換基により置換されている。適切には、そのような基は、非置換である、又は1、若しくは2個の置換基により置換されている。
【0016】
薬における使用では、式(I)の化合物の塩は、医薬上許容できる塩である。しかし、他の塩も、式(I)の化合物、又はその医薬上許容できる塩の調製に有用になり得る。医薬上許容できる塩の選択及び調製の基礎をなす標準的原理は、例えば、医薬塩のハンドブック:特性、選択及び使用(Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use)、P.H.Stahl&C.G.Wermuth編、Wiley-VCH、2002年に記載されている。式(I)の化合物の適切な医薬上許容できる塩は、例えば、式(I)の化合物の溶液と医薬上許容できる酸の溶液を混合することにより形成され得る酸付加塩を含む。
【0017】
本発明は、上記式(I)の化合物の共結晶もその範囲内に含む。技術用語「共結晶」は、中性分子成分が結晶性化合物内に、限定的な理論混合比で存在する状況を説明するために使用される。医薬的共結晶を調製することで、結晶形態の有効成分の修飾が可能になり、続いて、意図されている生物学的活性を損なわずに、その物理化学的性質を変えることができる(医薬塩及び共結晶(Pharmaceutical Salts and Co-crystals)、J.Wouters&L.Quere編、RSC Publishing、2012年を参照されたい)。
【0018】
本発明における使用の、化合物に存在し得る適切なアルキル基は、直鎖及び分岐鎖C1~6アルキル基、例えばC1~4アルキル基を含む。典型的な例は、メチル及びエチル基、並びに直鎖又は分岐鎖プロピル、ブチル及びペンチル基を含む。詳細なアルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2,2-ジメチルプロピル及び3-メチルブチルを含む。派生表現、例えば「C1~6アルコキシ」、「C1~6アルキルチオ」、「C1~6アルキルスルホニル」及び「C1~6アルキルアミノ」は、それに応じて解釈すべきである。
【0019】
適切なC2~6アルケニル基は、ビニル及びアリルを含む。
【0020】
適切なC2~6アルキニル基は、エチニル及びプロパルギルを含む。
【0021】
本明細書で使用されている「C3~9シクロアルキル」という用語は、飽和単環式炭化水素に由来する3から9個の炭素原子の一価基を指し、そのベンゾ-縮合類似体を含み得る。適切なC3~9シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル及びシクロノナニルを含む。
【0022】
本明細書で使用されている「C4~9シクロアルケニル」という用語は、不飽和単環式炭化水素に由来する4から9個の炭素原子の一価基を指し、そのベンゾ-縮合類似体を含み得る。適切なC4~9シクロアルケニル基は、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニルを含む。
【0023】
本明細書で使用されている「C4~12ビシクロアルキル」という用語は、飽和二環式炭化水素に由来する4から12個の炭素原子の一価基を指す。典型的なビシクロアルキル基は、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル及びビシクロ[2.2.2]オクタニルを含む。
【0024】
本明細書で使用されている「C5~9スピロシクロアルキル」という用語は、5から9個の炭素原子を含有し、2つの環が共通の原子により連結している飽和二環式環系を指す。適切なスピロシクロアルキル基は、スピロ[2.3]ヘキサニル、スピロ[2.4]ヘプタニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[3.5]ノナニル及びスピロ[4.4]ノナニルを含む。
【0025】
本明細書で使用されている「C8~11トリシクロアルキル」という用語は、飽和三環式炭化水素に由来する8から11個の炭素原子の一価基を指す。典型的なトリシクロアルキル基は、アダマンタニルを含む。
【0026】
本明細書で使用されている「C7~13ジスピロシクロアルキル」という用語は、7から13個の炭素原子を含有し、3つの環が2つのスピロ連結を組み込む飽和三環式環系を指す。適切なジスピロシクロアルキル基は、ジスピロ[2.0.24.13]ヘプタニルを含む。
【0027】
本明細書で使用されている「アリール」という用語は、単一の芳香族環又は複数の縮合芳香族環に由来する一価の炭素環式芳香族基を指す。適切なアリール基は、フェニル及びナフチル、好ましくはフェニルを含む。
【0028】
適切なアリール(C1~6)アルキル基は、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル及びナフチルメチルを含む。
【0029】
本明細書で使用されている「C3~7ヘテロシクロアルキル」という用語は、3から7個の炭素原子、並びに酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する飽和単環式環を指し、そのベンゾ-縮合類似体を含み得る。適切なヘテロシクロアルキル基は、オキセタニル、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ピロリジニル、インドリニル、イソインドリニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロピラニル、クロマニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリニル、ヘキサヒドロ-[1,2,5]チアジアゾロ[2,3-α]ピラジニル、ホモピペラジニル、モルホリニル、ベンゾオキサジニル、チオモルホリニル、アゼパニル、オキサゼパニル、ジアゼパニル、チアジアゼパニル及びアゾカニルを含む。
【0030】
本明細書で使用されている「C3~7ヘテロシクロアルケニル」という用語は、3から7個の炭素原子、並びに酸素、硫黄及び窒素から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する一価不飽和又は多価不飽和単環式環を指し、そのベンゾ-縮合類似体を含み得る。適切なヘテロシクロアルケニル基は、2,5-ジヒドロピロリル、チアゾリニル、イミダゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチオピラニル、1,2-ジヒドロピリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、2,3-ジヒドロ-1,4-オキサジニル及び6,7-ジヒドロ-5H-1,4-オキサゼピニルを含む。
【0031】
本明細書で使用されている「C4~9ヘテロビシクロアルキル」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素から選択される1個又は複数のヘテロ原子により置き換えられているC4~9ビシクロアルキルに相当する。典型的なヘテロビシクロアルキル基は、6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、6-アザビシクロ[3.2.0]ヘプタニル、6-オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、2-オキサビシクロ[2.2.2]オクタニル、キヌクリジニル、2-オキサ-5-アザビシクロ-[2.2.2]オクタニル、8-オキサビシクロ[3.2.1]オクタニル、3-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、8-アザビシクロ-[3.2.1]オクタニル、3-オキサ-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,6-ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル、3-オキサ-7-アザビシクロ[3.3.1]ノナニル、3,7-ジオキサ-9-アザビシクロ-[3.3.1]ノナニル及び3,9-ジアザビシクロ[4.2.1]ノナニルを含む。
【0032】
本明細書で使用されている「ヘテロアリール」という用語は、単環又は複数の縮合環に由来する少なくとも5個の原子を含有し、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素から選択される1個又は複数のヘテロ原子により置き換えられている一価芳香族基を指す。適切なヘテロアリール基は、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、チエノ[2,3-c]ピラゾリル、チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシニル、ジベンゾチエニル、ピロリル、インドリル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピロロ[3,2-c]ピリジニル、ピロロ[3,4-b]ピリジニル、ピラゾリル、ピラゾロ[1,5-α]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミジニル、ピラゾロ[1,5-α]ピラジニル、インダゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロインダゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、イミダゾ[1,2-α]ピリジニル、イミダゾ[4,5-b]ピリジニル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、プリニル、イミダゾ[1,2-α]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル、イミダゾ[1,2-α]ピラジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5-α]ピリミジニル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-α]ピラジニル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、フタラジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、ピラジニル、キノキサリニル、プテリジニル、トリアジニル及びクロメニル基を含む。
【0033】
本明細書で使用されている「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子、典型的にはフッ素、塩素又は臭素を含むよう意図されている。
【0034】
式(I)の化合物が、1つ又は複数の不斉中心を有する場合、これらは、それに応じて鏡像異性体として存在し得る。本発明による化合物が、2つ以上の不斉中心を所有する場合、これらは、ジアステレオ異性体としてさらに存在し得る。本発明が、そのような鏡像異性体及びジアステレオ異性体すべて、並びに、ラセミ化合物を含む、ある比率のそれらの混合物の使用にまで及ぶことは理解されるべきである。式(I)及び以後に描写されている式は、特に規定されていない限り、又は示されていない限り、個々の立体異性体すべて及び考えられるそれらの混合物すべてを表すよう意図されている。さらに、式(I)の化合物は、互変異性体、例えばケト(CH2C=O)⇔エノール(CH=CHOH)互変異性体、又はアミド(NHC=O)⇔ヒドロキシイミン(N=COH)互変異性体として存在し得る。式(I)及び以後に描写されている式は、特に規定されていない限り、又は示されていない限り、個々の互変異性体すべて及び考えられるそれらの混合物すべてを表すよう意図されている。
【0035】
式(I)に、又は以後に描写されている式に存在する個々の原子それぞれは、実際に、天然に存在する同位体のいずれかの形態で存在し得、最も多量の同位体(複数可)が好ましいことは理解されるべきである。したがって、例として、式(I)に、又は以後に描写されている式に存在する個々の水素原子それぞれは、1H、2H(重水素)又は3H(三重水素)原子、好ましくは1Hとして存在し得る。同様に、例として、式(I)に、又は以後に描写されている式に存在する個々の炭素原子それぞれは、12C、13C又は14C原子、好ましくは12Cとして存在し得る。
【0036】
一実施形態では、AはC-R1を表す。別の実施形態では、AはNを表す。
【0037】
一実施形態では、Bは、C-R2を表す。別の実施形態では、Bは、Nを表す。
【0038】
一実施形態では、Dは、C-R3を表す。別の実施形態では、Dは、Nを表す。
【0039】
一実施形態では、Eは、C-R4を表す。別の実施形態では、Eは、Nを表す。
【0040】
特定の実施形態では、AはC-R1を表し、BはC-R2を表し、DはC-R3を表し、EはC-R4を表す。
【0041】
適切には、本発明は、式(I-1)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を提供する
【化2】
(式中、Z、R
1、R
2、R
3及びR
4は、上で定義されている通りである)。
【0042】
一般的に、R1、R2、R3及びR4は、水素、ハロゲン、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd若しくは-N=S(O)RbRc、又はC1~6アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0043】
適切には、R1、R2、R3及びR4は、水素若しくはハロゲン、又はC1~6アルキル又はC3~7ヘテロシクロアルケニルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0044】
適切には、R1、R2、R3及びR4は、水素又はC3~7ヘテロシクロアルケニルを独立して表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0045】
適切には、R1、R2、R3及びR4は、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd若しくは-N=S(O)RbRc、又はメチル、エチル、プロピル、フェニル、ベンジル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキサゼピニル、ピロリジニルメチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、2,5-ジヒドロピロリル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-ピリジニル、2,3-ジヒドロ-1,4-オキサジニル、6,7-ジヒドロ-5H-1,4-オキサゼピニル、フリル、ピラゾリル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジニルメチル若しくはピリジニルエチルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0046】
より詳細には、R1、R2、R3及びR4は、水素若しくはフルオロ、又はプロピル若しくは2,5-ジヒドロピロリルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0047】
典型的には、R1、R2、R3及びR4は、水素又は2,5-ジヒドロピロリルを独立して表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0048】
R1、R2、R3又はR4に存在し得る任意の置換基の例示的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、ジフルオロエチル、フェニル、フルオロフェニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、オキサジアゾリル、(C1~6)アルキル-オキサジアゾリル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロ-メトキシ、ペンタフルオロチオ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、(C1~6)アルキル(イミノ)スルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、ヒドロキシ(C1~6)アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、クロロ(C1~6)アルキルアミノ-カルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アゼチジニルカルボニル、ヒドロキシアゼチジニルカルボニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)-(メチル)アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、(C1~6)アルキルピラゾリルカルボニル、アミノ-スルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニル、(C1~6)アルキルスルホキシミニル、トリフルオロメチルスルホキシミニル、[(C1~6)アルキル][N-(C1~6)アルキル]スルホキシミニル、[(C1~6)アルキル][N-カルボキシ(C1~6)アルキル]スルホキシミニル、[N-(C2~6)アルコキシカルボニル(C1~6)アルキル][(C1~6)アルキル]-スルホキシミニル、(C3~7)シクロアルキルスルホキシミニル、N-[ジ(C1~6)アルキルスルホキソ]イミニル及びジ(C1~6)アルキルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。さらなる例は、トリフルオロエチルアミノカルボニルを含む。
【0049】
R1、R2、R3又はR4に存在し得る任意の置換基の適切な例は、ハロゲン、C2~6アルコキシカルボニル、トリフルオロエチルアミノカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0050】
R1、R2、R3又はR4に存在し得る任意の置換基の典型的な例は、C2~6アルコキシカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0051】
R1、R2、R3又はR4に存在し得る特定の置換基の例示的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、ジフルオロエチル、フェニル、フルオロフェニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、オキサジアゾリル、メチルオキサジアゾリル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシイソプロピル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロチオ、メチルチオ、メチルスルフィニル、(イミノ)(メチル)スルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノ-エチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシアセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、エチルアミノカルボニル、クロロプロピルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アゼチジニルカルボニル、ヒドロキシアゼチジニルカルボニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)-(トリフルオロメチル)アゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)(メチル)アゼチジニルカルボニル、モルホリニル-カルボニル、エチルピラゾリルカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノ-スルホニル、メチルスルホキシミニル、エチルスルホキシミニル、トリフルオロメチルスルホキシミニル、(メチル)-(N-メチル)スルホキシミニル、(N-カルボキシメチル)(メチル)スルホキシミニル、(N-tert-ブトキシ-カルボニルメチル)(メチル)スルホキシミニル、シクロプロピルスルホキシミニル、N-(ジメチルスルホキソ)-イミニル及びジメチルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。さらなる例は、トリフルオロエチルアミノカルボニルを含む。
【0052】
R1、R2、R3又はR4に存在し得る特定の置換基の適切な例は、フルオロ、tert-ブトキシカルボニル、トリフルオロエチルアミノカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0053】
R1、R2、R3又はR4上における特定の置換基の典型的な例は、tert-ブトキシカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0054】
R1、R2、R3又はR4の具体的な意義は、水素、フルオロ、クロロ、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd、-N=S(O)RbRc、tert-ブトキシカルボニルメチル、ジメチル-アミノカルボニルメチル、アセチルアミノエチル、カルボキシエチル、tert-ブトキシカルボニルエチル、メチル-アミノカルボニルエチル、ジメチルアミノカルボニルエチル、アセチルアミノプロピル、メチルスルホニル-フェニル、メチルスルホニルアミノフェニル、tert-ブトキシカルボニルフェニル、ジメチルアミノカルボニル-フェニル、エトキシカルボニルベンジル、カルボキシテトラヒドロフラニル、メトキシカルボニルテトラヒドロ-フラニル、ジメチルアミノカルボニルテトラヒドロフラニル、ヒドロキシアゼチジニルカルボニルテトラヒドロ-フラニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルテトラヒドロフラニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)-アゼチジニルカルボニルテトラヒドロフラニル、モルホリニルカルボニルテトラヒドロフラニル、メトキシ-カルボニルピロリジニル、tert-ブトキシカルボニルピロリジニル、ジメチルアミノカルボニル-ピロリジニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルピロリジニル、(エトキシカルボニル)(メチルスルホニル)-ピロリジニル、(アセチル)(エトキシカルボニル)ピロリジニル、(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロ-アゼチジニルカルボニル)ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、エトキシカルボニルテトラヒドロピラニル、ジメチルアミノカルボニルテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、メチルピペリジニル、アセチル-ピペリジニル、ヒドロキシアセチルピペリジニル、メトキシカルボニルピペリジニル、tert-ブトキシカルボニル-ピペリジニル、ジメチルアミノカルボニルピペリジニル、エチルピラゾリルカルボニルピペリジニル、メチルピペラジニル、モルホリニル、メチルオキサジアゾリルモルホリニル、メチルスルホニル-モルホリニル、アセチルモルホリニル、ヒドロキシアセチルモルホリニル、メトキシカルボニル-モルホリニル、エトキシカルボニルモルホリニル、tert-ブトキシカルボニルモルホリニル、エチルアミノ-カルボニルモルホリニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルモルホリニル、オキサゼピニル、tert-ブトキシ-カルボニルオキサゼピニル、オキソピロリジニルメチル、カルボキシピロリジニルメチル、メトキシ-カルボニルピロリジニルメチル、ジメチルアミノカルボニルピロリジニルメチル、メチルスルホニル-ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、メチルピペラジニルメチル、オキセタニルピペラジニル-メチル、メチルスルホニルピペラジニルメチル、アセチルピペラジニルメチル、tert-ブトキシカルボニル-ピペラジニルメチル、(アセチル)(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、エトキシカルボニル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、ジメチルアミノカルボニル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、tert-ブトキシカルボニル-1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、tert-ブトキシカルボニル-2,3-ジヒドロ-1,4-オキサジニル、tert-ブトキシカルボニル-6,7-ジヒドロ-5H-1,4-オキサゼピニル、ジフルオロ-アゼチジニルカルボニルフリル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルピラゾリル、アセチル-6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、(イミノ)(メチル)スルフィニルピリジニル、エトキシカルボニル-ピリジニル、クロロプロピルアミノカルボニルピリジニル、ジメチルアミノカルボニルピリジニル、アゼチジニルカルボニルピリジニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルピリジニル、(ヒドロキシ)(メチル)-アゼチジニルカルボニルピリジニル、(ジメチルアミノカルボニル)(フルオロ)ピリジニル、ジメチルアミノ-カルボニルピリミジニル、(ジメチルアミノカルボニル)(メチル)ピリミジニル、ジメチルアミノ-カルボニルピラジニル、ピリジニルメチル、シアノピリジニルメチル、オキサジアゾリルピリジニルメチル、エトキシカルボニルピリジニルメチル、アミノカルボニルピリジニルメチル、ピリジニルエチル及びヒドロキシピリジニルエチルを含む。さらなる意義は、(ジフルオロ)(トリフルオロエチルアミノカルボニル)プロピルを含む。
【0055】
R1、R2、R3又はR4の選択される意義は、水素、フルオロ、(ジフルオロ)(トリフルオロエチルアミノカルボニル)プロピル及び(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリルを含む。
【0056】
R1、R2、R3又はR4の適切な意義は、水素及び(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリルを含む。
【0057】
適切には、R1は、水素、ハロゲン、シアノ又は-ORaを表す。
【0058】
適切には、R1は水素又はハロゲンを表す。
【0059】
第1の実施形態では、R1は水素を表す。第2の実施形態では、R1はハロゲンを表す。この実施形態の一態様では、R1はフルオロを表す。この実施形態の別の態様では、R1はクロロを表す。第3の実施形態では、R1はシアノを表す。第4の実施形態では、R1は-ORaを表す。
【0060】
R1の例示的な意義は、水素、フルオロ、クロロ、シアノ及び-ORaを含む。
【0061】
R1の選択される意義は、水素及びフルオロを含む。
【0062】
一般的に、R2は、水素、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd若しくは-N=S(O)RbRcを表し、又はR2は、C1~6アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0063】
適切には、R2は、C1~6アルキル又はC3~7ヘテロシクロアルケニルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0064】
適切には、R2は、C3~7ヘテロシクロアルケニルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0065】
適切には、R2は、水素、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd若しくは-N=S(O)RbRcを表し、又は、R2はメチル、エチル、プロピル、フェニル、ベンジル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキサゼピニル、ピロリジニルメチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、2,5-ジヒドロピロリル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、2,3-ジヒドロ-1,4-オキサジニル、6,7-ジヒドロ-5H-1,4-オキサゼピニル、フリル、ピラゾリル、6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]-トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジニルメチル又はピリジニルエチルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0066】
より詳細には、R2は、プロピル又は2,5-ジヒドロピロリルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0067】
典型的には、R2は2,5-ジヒドロピロリルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0068】
R2上における任意の置換基の例示的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロ-メチル、フェニル、フルオロフェニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、オキサジアゾリル、(C1~6)アルキルオキサジアゾリル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、(C1~6)アルキル-(イミノ)スルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)-アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシ-カルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、ヒドロキシ(C1~6)アルキル-カルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、クロロ-(C1~6)アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アゼチジニルカルボニル、ヒドロキシ-アゼチジニルカルボニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニル-カルボニル、(ヒドロキシ)(メチル)アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、(C1~6)アルキル-ピラゾリルカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。さらなる例は、トリフルオロエチルアミノカルボニルを含む。
【0069】
R2上における任意の置換基の適切な例は、ハロゲン、C2~6アルコキシカルボニル、トリフルオロエチルアミノカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0070】
R2上における任意の置換基の典型的な例は、C2~6アルコキシカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0071】
R2上における特定の置換基の例示的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、オキサジアゾリル、メチルオキサジアゾリル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチル-チオ、メチルスルフィニル、(イミノ)(メチル)スルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、アセチルアミノ-エチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシアセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチル-アミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、クロロプロピルアミノカルボニル、ジメチルアミノ-カルボニル、アゼチジニルカルボニル、ヒドロキシアゼチジニルカルボニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニルカルボニル、(ヒドロキシ)(メチル)アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、エチルピラゾリルカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル及びジメチルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。さらなる例は、トリフルオロエチルアミノカルボニルを含む。
【0072】
R2上における特定の置換基の適切な例は、フルオロ、tert-ブトキシカルボニル、トリフルオロエチルアミノカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0073】
R2上における特定の置換基の典型的な例は、tert-ブトキシカルボニル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0074】
R2の例示的な意義は、水素、シアノ、-ORa、-SORa、-NRbRc、-NRcCORd、-N=S(O)RbRc、tert-ブトキシカルボニルメチル、ジメチルアミノカルボニルメチル、アセチルアミノエチル、カルボキシエチル、tert-ブトキシカルボニルエチル、メチルアミノカルボニルエチル、ジメチルアミノカルボニルエチル、アセチルアミノプロピル、メチルスルホニルフェニル、メチルスルホニル-アミノフェニル、tert-ブトキシカルボニルフェニル、ジメチルアミノカルボニルフェニル、エトキシ-カルボニルベンジル、カルボキシテトラヒドロフラニル、メトキシカルボニルテトラヒドロフラニル、ジメチル-アミノカルボニルテトラヒドロフラニル、ヒドロキシアゼチジニルカルボニルテトラヒドロフラニル、ジフルオロ-アゼチジニルカルボニルテトラヒドロフラニル、(ヒドロキシ)(トリフルオロメチル)アゼチジニルカルボニル-テトラヒドロフラニル、モルホリニルカルボニルテトラヒドロフラニル、メトキシカルボニルピロリジニル、tert-ブトキシカルボニルピロリジニル、ジメチルアミノカルボニルピロリジニル、ジフルオロアゼチジニル-カルボニルピロリジニル、(エトキシカルボニル)(メチルスルホニル)ピロリジニル、(アセチル)-(エトキシカルボニル)ピロリジニル、(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、エトキシカルボニルテトラヒドロピラニル、ジメチルアミノ-カルボニルテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、メチルピペリジニル、アセチルピペリジニル、ヒドロキシ-アセチルピペリジニル、メトキシカルボニルピペリジニル、tert-ブトキシカルボニルピペリジニル、ジメチル-アミノカルボニルピペリジニル、エチルピラゾリルカルボニルピペリジニル、メチルピペラジニル、モルホリニル、メチルオキサジアゾリルモルホリニル、メチルスルホニルモルホリニル、アセチル-モルホリニル、ヒドロキシアセチルモルホリニル、メトキシカルボニルモルホリニル、エトキシカルボニル-モルホリニル、tert-ブトキシカルボニルモルホリニル、エチルアミノカルボニルモルホリニル、ジフルオロ-アゼチジニルカルボニルモルホリニル、オキサゼピニル、tert-ブトキシカルボニルオキサゼピニル、オキソ-ピロリジニルメチル、カルボキシピロリジニルメチル、メトキシカルボニルピロリジニルメチル、ジメチルアミノカルボニルピロリジニルメチル、メチルスルホニルピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、メチルピペラジニルメチル、オキセタニルピペラジニルメチル、メチルスルホニル-ピペラジニルメチル、アセチルピペラジニルメチル、tert-ブトキシカルボニルピペラジニルメチル、(アセチル)(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル、(tert-ブトキシ-カルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、エトキシカルボニル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、ジメチルアミノカルボニル-3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、tert-ブトキシカルボニル-1,2,3,4-テトラヒドロピリジニル、tert-ブトキシカルボニル-2,3-ジヒドロ-1,4-オキサジニル、tert-ブトキシカルボニル-6,7-ジヒドロ-5H-1,4-オキサゼピニル、ジフルオロ-アゼチジニルカルボニルフリル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルピラゾリル、アセチル-6,8-ジヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジニル、(イミノ)(メチル)スルフィニルピリジニル、エトキシカルボニル-ピリジニル、クロロプロピルアミノカルボニルピリジニル、ジメチルアミノカルボニルピリジニル、アゼチジニルカルボニルピリジニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニルピリジニル、(ヒドロキシ)(メチル)-アゼチジニルカルボニルピリジニル、(ジメチルアミノカルボニル)(フルオロ)ピリジニル、ジメチルアミノ-カルボニルピリミジニル、(ジメチルアミノカルボニル)(メチル)ピリミジニル、ジメチルアミノ-カルボニルピラジニル、ピリジニルメチル、シアノピリジニルメチル、オキサジアゾリルピリジニルメチル、エトキシカルボニルピリジニルメチル、アミノカルボニルピリジニルメチル、ピリジニルエチル及びヒドロキシピリジニルエチルを含む。さらなる意義は、(ジフルオロ)(トリフルオロエチルアミノカルボニル)プロピルを含む。
【0075】
R2の選択される意義は、(ジフルオロ)(トリフルオロエチルアミノカルボニル)プロピル及び(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリルを含む。
【0076】
R2の適切な意義は、(tert-ブトキシカルボニル)(ジフルオロアゼチジニルカルボニル)-2,5-ジヒドロピロリルを含む。
【0077】
典型的には、R3は、水素、ハロゲン若しくは-NRbRcを表し、又はR3は、C1~6アルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得る。
【0078】
適切には、R3は、水素、フルオロ若しくは-NRbRcを表し、又はR3は、エチル、フェニル、モルホリニル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルメチル若しくはピリジニルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0079】
R3上における任意の置換基の典型的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロ-メチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロ-メトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、ジフルオロアゼチジニル-カルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0080】
R3上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、ジメチルアミノカルボニル、ジフルオロアゼチジニルカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル及びジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0081】
R3の例示的な意義は、水素、フルオロ、-NRbRc、tert-ブトキシカルボニルエチル、ジメチルアミノカルボニルフェニル、モルホリニル、メチルスルホニルピペリジニルメチル、メチルスルホニルピペラジニルメチル、アセチルピペラジニルメチル、モルホリニルメチル及びジフルオロアゼチジニルカルボニルピリジニルを含む。
【0082】
特定の実施形態では、R3は水素を表す。
【0083】
典型的には、R4は水素、ハロゲン又は-ORaを表す。
【0084】
第1の実施形態では、R4は水素を表す。第2の実施形態では、R4はハロゲンを表す。この実施形態の一態様では、R4はフルオロを表す。この実施形態の別の態様では、R4はクロロを表す。第3の実施形態では、R4は-ORaを表す。
【0085】
R4の典型的な意義は、水素、フルオロ及び-ORa、とりわけ水素を含む。
【0086】
第1の実施形態では、Zは、-CH(R5)N(H)C(O)R6を表す。
【0087】
第2の実施形態では、Zは、-CH(R5)N(H)S(O)2R6を表す。
【0088】
第3の実施形態では、Zは、-C(=CR5aR5b)N(H)C(O)R6を表す。
【0089】
第4の実施形態では、Zは、-CH(R5)R7を表す。
【0090】
第5の実施形態では、Zは、-CH(R5)N(H)R7を表す。
【0091】
第6の実施形態では、Zは、-CH(R5)C(O)N(H)R7を表す。
【0092】
本発明による化合物の第1の下位分類は、式(IA)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化3】
(式中、A、B、D、E、R
5及びR
6は、上で定義されている通りである)。
【0093】
本発明による化合物の第2の下位分類は、式(IB)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化4】
(式中、
A、B、D、E、R
5及びR
6は、上で定義されている通りである)。
【0094】
本発明による化合物の第3の下位分類は、式(IC)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化5】
(式中、
A、B、D、E、R
5及びR
7は、上で定義されている通りである)。
【0095】
本発明による化合物の第4の下位分類は、式(ID)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化6】
(式中、
A、B、D、E、R
5及びR
7は、上で定義されている通りである)。
【0096】
本発明による化合物の第5の下位分類は、式(IE)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化7】
(式中、
A、B、D、E、R
5及びR
7は、上で定義されている通りである)。
【0097】
本発明による化合物の第6の下位分類は、式(IF)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化8】
(式中、
A、B、D、E、R
5a、R
5b及びR
6は、上で定義されている通りである)。
【0098】
一般的に、Zは、-CH(R5)N(H)C(O)R6を表す。
【0099】
したがって、本発明による化合物の特定の下位分類は、上で定義されている式(IA)の化合物、及び医薬上許容できるその塩により表される。
【0100】
典型的には、R5は、C1~6アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、C4~9シクロアルケニル、C4~12ビシクロアルキル、C5~9スピロシクロアルキル、C5~9スピロシクロアルキル(C1~5)アルキル、C8~11トリシクロアルキル、C8~11トリシクロアルキル(C1~6)アルキル、C7~13ジスピロシクロアルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0101】
適切には、R5は、C3~9シクロアルキル、C4~12ビシクロアルキル、C5~9スピロシクロアルキル又はC7~13ジスピロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0102】
適切には、R5はC3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0103】
第1の実施形態では、R5は水素を表す。第2の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC1~6アルキルを表す。第3の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキルを表す。第4の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第5の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC4~9シクロアルケニルを表す。第6の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC4~9ビシクロアルキルを表す。第7の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC5~9スピロシクロアルキルを表す。第8の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC5~9スピロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第9の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC8~11トリシクロアルキルを表す。第10の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC8~11トリシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第11の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているアリールを表す。第12の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているアリール(C1~6)アルキルを表す。第13の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第14の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第15の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているヘテロアリールを表す。第16の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているヘテロアリール(C1~6)アルキルを表す。第17の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC7~13ジスピロシクロアルキルを表す。第18の実施形態では、R5は、任意選択で置換されているC7~13ジスピロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。
【0104】
特定の実施形態では、R5は水素以外である。
【0105】
R5の典型的な意義は、メチル、イソプロピル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、シクロプロピル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロヘキシルメチル、シクロオクテニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[2.5]オクタニル、スピロ[3.3]ヘプタニルメチル、アダマンタニル、アダマンタニルメチル、ジスピロ[2.0.24.13]ヘプタニル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチルメチル、チエニル、インドリル、ピリジニル、チエニルメチル、インドリルメチル及びピリジニルメチルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0106】
R5の例示的な意義は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、スピロ[2.5]オクタニル及びジスピロ[2.0.24.13]ヘプタニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0107】
R5の適切な意義は、シクロヘキシル及びシクロオクチルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0108】
R5の適切な意義は、シクロヘキシルを含み、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0109】
R5上における任意選択の置換基の典型的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロ-メチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキル-アミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキル-アミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0110】
R5上における任意選択の置換基の適切な例は、ハロゲン、シアノ、C1~6アルキル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ及びアミノカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基、とりわけC1~6アルキルを含む。
【0111】
R5上における任意選択の置換基の選択される例は、ハロゲン及びC1~6アルキルから独立して選択される1、2又は3個の置換基、とりわけC1~6アルキルを含む。
【0112】
R5上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノ-スルホニル、メチルアミノスルホニル及びジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0113】
R5上における特定の置換基の適切な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、tert-ブトキシ及びアミノカルボニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基、とりわけメチルを含む。
【0114】
R5上における特定の置換基の選択される例は、フルオロ及びメチルから独立して選択される1、2又は3個の置換基、とりわけメチルを含む。
【0115】
R5の特定の意義の例示的な例は、水素、メチル、イソプロピル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、シクロプロピル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、メチル-シクロヘキシル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、ジフルオロシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロヘキシルメチル、シクロオクテニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、スピロ-[3.3]ヘプタニル、スピロ[2.5]オクタニル、ジスピロ[2.0.24.13]ヘプタニル、フェニル、クロロフェニル、ベンジル、フルオロベンジル、クロロベンジル、(クロロ)(フルオロ)ベンジル、ジクロロベンジル、ブロモベンジル、シアノ-ベンジル、メチルベンジル、トリフルオロメチルベンジル、フェニルベンジル、ヒドロキシベンジル、メトキシ-ベンジル、tert-ブトキシベンジル、アミノカルボニルベンジル、フェニルエチル、クロロフェニルエチル、ナフチルメチル、チエニルメチル、インドリルメチル及びピリジニルメチルを含む。
【0116】
R5の具体的な意義の適切な例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジフルオロシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、スピロ[2.5]オクタニル及びジスピロ[2.0.24.13]ヘプタニルを含む。
【0117】
R5の具体的な意義の選択される例は、メチルシクロヘキシル及びジフルオロシクロヘキシルを含む。
【0118】
R5の特定の意義の代表的な例は、メチルシクロヘキシル及びシクロオクチルを含む。
【0119】
第1の実施形態では、R5はメチルシクロヘキシル、とりわけ4-メチルシクロヘキシルを表す。第2の実施形態では、R5は、ジフルオロシクロヘキシル、とりわけ4,4-ジフルオロシクロヘキシルを表す。第3の実施形態では、R5はシクロオクチルを表す。
【0120】
第1の実施形態では、R5aは、任意選択で置換されているC3~7シクロアルキルを表す。第2の実施形態では、R5aは、任意選択で置換されているC4~9ビシクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R5aは、任意選択で置換されているアリールを表す。第4の実施形態では、R5aは、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第5の実施形態では、R5aは、任意選択で置換されているヘテロアリールを表す。
【0121】
R5aの典型的な意義は、シクロブチル、シクロペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、フェニル、ジヒドロベンゾフラニル及びピロリルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0122】
R5a上における任意選択の置換基の典型的な例は、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ及びジ(C1~6)アルキルアミノを含む。
【0123】
R5a上における任意選択の置換基の選択される例は、C1~6アルキル及びハロゲンを含む。
【0124】
R5a上における特定の置換基の典型的な例は、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノを含む。
【0125】
R5a上における特定の置換基の選択される例は、メチル及びクロロを含む。
【0126】
R5aの選択される意義は、シクロブチル、シクロペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル、フェニル、クロロフェニル、ジヒドロベンゾフラニル及びメチルピロリルを含む。
【0127】
適切には、R5bは水素、メチル又はエチルを表す。
【0128】
第1の実施形態では、R5bは水素を表す。第2の実施形態では、R5bは、C1~6アルキル、とりわけメチル又はエチルを表す。
【0129】
或いは、R5a及びR5bは、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、C3~7シクロアルキル、C4~9ビシクロアルキル若しくはC3~7ヘテロシクロアルキルを表し得、これらの基のいずれかが、非置換であり得、又は1個若しくは複数の置換基、典型的には1若しくは2個の置換基により置換され得る。
【0130】
第1の実施形態では、R5a及びR5bは、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、適切には、任意選択で置換されているC3~7シクロアルキル表し得る。例は、シクロブチル、ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、インダニル、シクロヘキシル、テトラヒドロナフタレニル、シクロヘプタニル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクタニル及びシクロノナニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0131】
第2の実施形態では、R5a及びR5bは、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、適切には、任意選択で置換されているC4~9ビシクロアルキルを表し得る。例は、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル及びビシクロ[3.2.1]オクタニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0132】
第3の実施形態では、R5a及びR5bは、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、適切には、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキルを表し得る。例は、テトラヒドロピラニル及びピペリジニルを含み、これらの基のいずれかが、1個又は複数の置換基により任意選択で置換され得る。
【0133】
そのような基上における任意選択の置換基の典型的な例は、C1~6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル、アミノ、C1~6アルキルアミノ及びジ(C1~6)アルキルアミノを含む。
【0134】
そのような基上における任意選択の置換基の選択される例は、C1~6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル及びC1~6アルコキシを含む。
【0135】
そのような基上における特定の置換基の典型的な例は、メチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル、ヒドロキシ、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アセチル、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノを含む。
【0136】
そのような基上における特定の置換基の選択される例は、メチル、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、フェニル及びメトキシを含む。
【0137】
R5a及びR5bの選択される意義は、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、メチルシクロブチル、ジメチルシクロブチル、フェニルシクロブチル、ベンゾシクロブテニル、メチルベンゾシクロブテニル、クロロベンゾシクロブテニル、メトキシ-ベンゾシクロブテニル、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、インダニル、クロロインダニル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、トリフルオロメチルシクロヘキシル、テトラヒドロ-ナフタレニル、シクロヘプタニル、ベンゾシクロヘプテニル、シクロオクタニル、シクロノナニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.2.1]オクタニル、テトラメチルテトラヒドロピラニル及びトリフルオロエチルピペリジニルを含む。
【0138】
典型的には、R6は、-OR6a若しくは-NR6bR6cを表し、又はR6は、C1~6アルキル、C3~9シクロアルキル、C3~9シクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0139】
適切には、R6は-OR6aを表し、又はR6は、C1~6アルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得る。
【0140】
適切には、R6は、-OR6aを表し、又はR6はヘテロアリールを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0141】
第1の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているC1~6アルキルを表す。第2の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキルを表す。第3の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第4の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているアリールを表す。第5の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているアリール(C1~6)アルキルを表す。第6の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。第7の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを表す。第8の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているヘテロアリールを表す。第9の実施形態では、R6は、任意選択で置換されているヘテロアリール(C1~6)アルキルを表す。第10の実施形態では、R6は、-OR6aを表す。第11の実施形態では、R6は、-NR6aR6bを表す。
【0142】
R6の典型的な意義は、-OR6a又は-NR6aR6b、及びメチル、エチル、プロピル、2-メチルプロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、トリアゾリルメチル、ベンゾトリアゾリルメチル又はピリジニルメチルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0143】
R6の例示的な意義は、-OR6a、及びメチル、フェニル、ピラゾリル、イソオキサゾリル又はオキサジアゾリルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0144】
R6の適切な意義は、ピラゾリル、イソオキサゾリル及びオキサジアゾリルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0145】
R6の具体的な意義は、オキサジアゾリルを含み、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0146】
R6上における任意の置換基の典型的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロ-メチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロ-メトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノ-カルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル、ジ(C1~6)アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0147】
R6上における任意の置換基の適切な例は、C1~6アルキルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0148】
R6上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチル-アミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチルアミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニル-アミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル、ジメチルアミノスルホニル及びジメチルスルホキシミニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0149】
R6上における特定の置換基の選択される例は、メチル及びエチルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0150】
R6上における特定の置換基の適切な例は、メチルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0151】
R6の具体的な意義の例示的な例は、メチル、ジフルオロメチル、メチルスルホニルメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル、ジフルオロエチル、カルボキシエチル、ジフルオロプロピル、2-メチルプロピル、ブチル、シアノシクロプロピル、メチルシクロプロピル、エチル-シクロプロピル、ジメチルシクロプロピル、トリフルオロメチルシクロプロピル、フェニルシクロプロピル、フルオロフェニルシクロプロピル、ヒドロキシシクロプロピル、アミノシクロプロピル、シクロブチル、トリフルオロメチルシクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、フェニル、フルオロフェニル、クロロ-フェニル、シアノフェニル、メチルフェニル、ヒドロキシフェニル、メチルスルホニルフェニル、ジメチル-スルホキシミニルフェニル、ベンジル、フルオロベンジル、ジフルオロベンジル、クロロベンジル、(クロロ)(フルオロ)-ベンジル、ジクロロベンジル、(クロロ)(ジフルオロ)ベンジル、ブロモベンジル、シアノベンジル、メチル-ベンジル、ジメチルベンジル、トリフルオロメチルベンジル、フェニルベンジル、ヒドロキシベンジル、ヒドロキシメチルベンジル、ベンゾイル、メトキシベンジル、ジメトキシベンジル、トリフルオロメトキシ-ベンジル、メチルスルホニルベンジル、アミノメチルベンジル、アミノエチルベンジル、ジメチルアミノ-ベンジル、ピロリジニルベンジル、(ジメチル)(ピロリジニル)ベンジル、モルホリニルベンジル、(ジメチル)(モルホリニル)ベンジル、ピペラジニルベンジル、アセチルアミノエチルベンジル、フェニルエチル、クロロフェニルエチル、メチルピラゾリル、エチルピラゾリル、(メチル)(テトラヒドロピラニル)ピラゾリル、メチルイソオキサゾリル、エチルイソオキサゾリル、メチルオキサジアゾリル、エチルオキサジアゾリル、ピリジニル、トリアゾリルメチル、ベンゾトリアゾリルメチル、ピリジニルメチル及びアミノピリジニルメチルを含む。
【0152】
R6の好ましい意義は、メチルピラゾリル、エチルピラゾリル、メチルイソオキサゾリル、エチルイソオキサゾリル、メチルオキサジアゾリル及びエチルオキサジアゾリルを含む。
【0153】
R6の選択される意義は、メチルオキサジアゾリル及びエチルオキサジアゾリルを含む。
【0154】
R6の具体的な意義は、メチルオキサジアゾリルである。
【0155】
一般的に、R6aはC1~6アルキルを表す。
【0156】
第1の実施形態では、R6aはC1~6アルキルを表す。第2の実施形態では、R6aは、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキルを表す。
【0157】
典型的には、R6aはC1~6アルキルを表し、又はR6aはシクロブチルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0158】
R6a上における任意の置換基の典型的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、トリフルオロ-メチル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロ-メトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0159】
R6a上における任意の置換基の適切な例は、ハロゲンから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0160】
R6a上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、トリフルオロメチルヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノ-カルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル及びジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0161】
R6a上における特定の置換基の適切な例は、フルオロから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0162】
R6aの特定の意義の例示的な例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル及びジフルオロシクロブチルを含む。
【0163】
R6aの特定の意義の適切な例は、tert-ブチル及びジフルオロシクロブチルを含む。
【0164】
典型的には、R6aはtert-ブチルを表す。
【0165】
典型的には、R6bは、水素又はメチルを表す。
【0166】
第1の実施形態では、R6bは水素を表す。第2の実施形態では、R6bは、C1~6アルキル、とりわけメチルを表す。
【0167】
典型的には、R6cは、水素又はメチルを表す。
【0168】
第1の実施形態では、R6cは水素を表す。第2の実施形態では、R6cは、C1~6アルキル、とりわけメチルを表す。
【0169】
第1の実施形態では、R7はアリールを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。第2の実施形態では、R7はヘテロアリールを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。第3の実施形態では、R7は、スピロ[(C3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0170】
R7の典型的な意義は、フェニル、ピラゾロ[1,5-α]ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル、プリニル、ピリジニル、ピリダジニル、シンノリニル、ピリミジニル、ピラジニル及びスピロ[テトラヒドロピラニル][インドール]を含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0171】
R7上における任意選択の置換基の典型的な例は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1~6アルキル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、オキソ、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、アミノ、アミノ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、ホルミル、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノカルボニル、アミノスルホニル、C1~6アルキルアミノスルホニル及びジ(C1~6)アルキルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0172】
R7上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、フルオロフェニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、オキソ、メトキシ、イソプロポキシ、tert-ブトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アミノ、アミノメチル、アミノエチル、メチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、アセチルアミノ、アセチルアミノエチル、メトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニル-アミノ、ホルミル、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルアミノスルホニル及びジメチルアミノスルホニルから独立して選択される1、2又は3個の置換基を含む。
【0173】
R7の例示的な意義は、フェニル、ピラゾロ[1,5-a]ピラジニル、ベンゾオキサゾリル、フルオロベンゾオキサゾリル、メチルベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、フルオロ-ベンゾイミダゾリル、イミダゾ[1,2-b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2-c]ピリミジニル、プリニル、ピリジニル、シアノピリジニル、メチルピリジニル、メトキシピリジニル、ピリダジニル、クロロピリダジニル、シアノピリダジニル、メチルピリダジニル、エチルピリダジニル、イソプロピルピリダジニル、ジフルオロ-メチルピリダジニル、トリフルオロメチルピリダジニル、メトキシピリダジニル、イソプロポキシ-ピリダジニル、ジフルオロメトキシピリダジニル、ジメチルアミノピリダジニル、シンノリニル、ピリミジニル、ピラジニル、メチルピラジニル及びスピロ[テトラヒドロピラニル][オキソインドール]を含む。
【0174】
Ra、Rb、Rc、Rd若しくはRe、又はヘテロ環式部分-NRbRc上における適切な置換基の典型的な例は、ハロゲン、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、C1~6アルコキシ(C1~6)アルキル、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、C2~6アルキルカルボニルオキシ、アミノ、C1~6アルキルアミノ、ジ(C1~6)アルキルアミノ、フェニルアミノ、ピリジニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ、アミノカルボニル、C1~6アルキルアミノカルボニル及びジ(C1~6)アルキルアミノカルボニルを含む。
【0175】
Ra、Rb、Rc、Rd若しくはRe、又はヘテロ環式部分-NRbRc上における特定の置換基の典型的な例は、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、イソプロポキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシメチル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、アミノメチル、シアノ、トリフルオロメチル、オキソ、アセチル、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アセトキシ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニルアミノ、ピリジニルアミノ、アセチルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ、アセチルアミノメチル、メチルスルホニルアミノ、アミノカルボニル、メチルアミノカルボニル及びジメチルアミノカルボニルを含む。
【0176】
一般に、Raは、C1~6アルキル、C3~9シクロアルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0177】
適切には、Raは、C1~6アルキル、C3~9シクロアルキル、アリール、C3~7ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0178】
適切には、Raは、C1~6アルキル、アリール(C1~6)アルキル又はヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0179】
Raの例示的な意義は、メチル、エチル、シクロプロピル、フェニル、ベンジル、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリダジニル及びイソインドリルプロピルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0180】
Raの代表的な意義は、メチル、シクロペンチル、フェニル、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピリジニル及びピリダジニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0181】
Raの選択される意義は、メチル、エチル、ベンジル及びイソインドリルプロピルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0182】
Ra上における適切な置換基の選択される例は、C1~6アルコキシ、オキソ及びC1~6アルキルスルホニルを含む。
【0183】
Ra上における特定の置換基の選択される例は、メトキシ、オキソ及びメチルスルホニルを含む。
【0184】
一実施形態では、Raは、任意選択で置換されているC1~6アルキルを表す。この実施形態の一態様では、Raは、理想的には、非置換C1~6アルキル、とりわけメチルを表す。この実施形態の別の態様では、Raは、理想的には、置換C1~6アルキル、例えばメトキシエチルを表す。別の実施形態では、Raは、任意選択で置換されているアリールを表す。この実施形態の一態様では、Raは、非置換アリール、とりわけフェニルを表す。この実施形態の別の態様では、Raは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。別の実施形態では、Raは、任意選択で置換されているアリール(C1~6)アルキル、理想的には非置換アリール(C1~6)アルキル、とりわけベンジルを表す。さらなる実施形態では、Raは、任意選択で置換されているヘテロアリールを表す。さらなる実施形態では、Raは、任意選択で置換されているヘテロアリール(C1~6)アルキル、例えばジオキソイソインドリルプロピルを表す。さらなる実施形態では、Raは、任意選択で置換されているC3~9シクロアルキル、例えばシクロペンチルを表す。さらなる実施形態では、Raは、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキルを表す。
【0185】
Raの具体的な意義は、メチル、メトキシエチル、シクロペンチル、フェニル、ベンジル、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、メチルスルホニルピペリジニル、ジオキソイソインドリルプロピル、ピリジニル及びピリダジニルを含む。
【0186】
特定の態様では、Rbは水素若しくはトリフルオロメチル、又はC1~6アルキル、C3~7シクロアルキル、C3~7シクロアルキル(C1~6)アルキル、アリール、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0187】
Rbの選択される意義は、水素、又はC1~6アルキル、アリール(C1~6)アルキル、C3~7ヘテロシクロアルキル若しくはC3~7ヘテロシクロアルキル(C1~6)アルキルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0188】
Rbの典型的な意義は、水素及びC1~6アルキルを含む。
【0189】
例示として、Rbは、水素若しくはトリフルオロメチル、又はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、アゼチジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、アゼチジニルメチル、テトラヒドロフリルメチル、ピロリジニルメチル、ピロリジニルエチル、ピロリジニルプロピル、チアゾリジニルメチル、イミダゾリジニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペリジニルエチル、テトラヒドロキノリニルメチル、ピペラジニルプロピル、モルホリニルメチル、モルホリニルエチル、モルホリニルプロピル、ピリジニル、インドリルメチル、ピラゾリルメチル、ピラゾリルエチル、イミダゾリルメチル、イミダゾリルエチル、ベンゾイミダゾリルメチル、トリアゾリルメチル、ピリジニルメチル若しくはピリジニルエチルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0190】
Rbの代表的な意義は、水素、又はメチル、エチル、n-プロピル、ベンジル、ピロリジニル若しくはモルホリニルプロピルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0191】
Rb上における適切な置換基の選択される例は、C1~6アルコキシ、C1~6アルキルチオ、C1~6アルキルスルフィニル、C1~6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、C2~6アルコキシカルボニル、ジ(C1~6)アルキルアミノ及びC2~6アルコキシカルボニルアミノを含む。
【0192】
Rb上における特定の置換基の選択される例は、メトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、シアノ、tert-ブトキシカルボニル、ジメチルアミノ及びtert-ブトキシカルボニルアミノを含む。
【0193】
Rbの特定の意義は、水素、メチル、メトキシエチル、メチルチオエチル、メチルスルフィニルエチル、メチルスルホニルエチル、ヒドロキシエチル、シアノエチル、ジメチルアミノエチル、tert-ブトキシカルボニルアミノエチル、ジヒドロキシプロピル、ベンジル、ピロリジニル、tert-ブトキシカルボニルピロリジニル及びモルホリニルプロピルを含む。
【0194】
一実施形態では、Rbは水素を表す。別の実施形態では、Rbは、C1~6アルキル、とりわけメチルを表す。
【0195】
Rcの選択される意義は、水素、又はC1~6アルキル、C3~7シクロアルキル若しくはC3~7ヘテロシクロアルキルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0196】
好ましくは、RcはC3~7ヘテロシクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0197】
特定の態様では、Rcは水素、C1~6アルキル又はC3~7シクロアルキルを表す。
【0198】
Rcの代表的な意義は、水素、又はメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニル及びピペリジニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0199】
Rcの選択される意義は、テトラヒドロピラニル及びピペリジニルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0200】
Rc上における適切な置換基の選択される例は、C1~6アルキルスルホニル、C2~6アルキルカルボニル及びC2~6アルコキシカルボニルを含む。
【0201】
Rc上における特定の置換基の選択される例は、メチルスルホニル、アセチル及びtert-ブトキシカルボニルを含む。
【0202】
Rcの特定の意義は、水素、メチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニル、メチルスルホニルピペリジニル、アセチルピペリジニル及びtert-ブトキシカルボニルピペリジニルを含む。
【0203】
Rcの具体的な意義は、テトラヒドロピラニル及びメチルスルホニルピペリジニルを含む。
【0204】
適切には、Rcは、水素又はC1~6アルキルを表す。一実施形態では、Rcは水素である。別の実施形態では、Rcは、C1~6アルキル、とりわけメチル又はエチル、特にメチルを表す。さらなる実施形態では、Rcは、C3~7シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルを表す。
【0205】
或いは、部分-NRbRcは、適切には、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イル又はホモピペラジン-1-イルを表し得、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0206】
ヘテロ環式部分-NRbRc上における適切な置換基の選択される例は、C1~6アルキル、C1~6アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C1~6)アルキル、アミノ(C1~6)アルキル、シアノ、オキソ、C2~6アルキルカルボニル、カルボキシ、C2~6アルコキシカルボニル、アミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ、C2~6アルキルカルボニルアミノ(C1~6)アルキル、C2~6アルコキシカルボニルアミノ、C1~6アルキルスルホニルアミノ及びアミノカルボニルを含む。
【0207】
ヘテロ環式部分-NRbRc上における特定の置換基の選択される例は、メチル、メチルスルホニル、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、シアノ、オキソ、アセチル、カルボキシ、エトキシカルボニル、アミノ、アセチルアミノ、アセチルアミノメチル、tert-ブトキシカルボニルアミノ、メチルスルホニルアミノ及びアミノカルボニルを含む。
【0208】
部分-NRbRcの特定の意義は、アゼチジン-1-イル、ヒドロキシアゼチジン-1-イル、ヒドロキシメチルアゼチジン-1-イル、(ヒドロキシ)(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-イル、アミノメチル-アゼチジン-1-イル、シアノアゼチジン-1-イル、カルボキシアゼチジン-1-イル、アミノアゼチジン-1-イル、アミノカルボニルアゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、アミノメチルピロリジン-1-イル、オキソピロリジン-1-イル、アセチルアミノメチルピロリジン-1-イル、tert-ブトキシカルボニルアミノピロリジン-1-イル、オキソ-オキサゾリジン-3-イル、ヒドロキシイソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、オキソチアゾリジン-3-イル、ジオキソ-イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、ヒドロキシピペリジン-1-イル、ヒドロキシメチルピペリジン-1-イル、アミノピペリジン-1-イル、アセチルアミノピペリジン-1-イル、tert-ブトキシカルボニルアミノピペリジン-1-イル、メチルスルホニルアミノピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、メチルピペラジン-1-イル、メチルスルホニルピペラジン-1-イル、オキソピペラジン-1-イル、アセチルピペラジン-1-イル、エトキシカルボニルピペラジン-1-イル及びオキソホモピペラジン-1-イルを含む。
【0209】
適切には、Rdは水素、又はC1~6アルキル、アリール若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0210】
Rdに対する適切な意義の選択される例は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、チアゾリジニル、チエニル、イミダゾリル及びチアゾリルを含み、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0211】
Rd上における適切な置換基の選択される例は、ハロゲン、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、オキソ、C2~6アルキルカルボニルオキシ及びジ(C1~6)アルキルアミノを含む。
【0212】
Rd上における特定の置換基の選択される例は、フルオロ、メチル、メトキシ、オキソ、アセトキシ及びジメチルアミノを含む。
【0213】
一実施形態では、Rdは水素を表す。別の実施形態では、Rdは、任意選択で置換されているC1~6アルキルを表す。この実施形態の一態様では、Rdは、理想的には、非置換C1~6アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピル、2-メチルプロピル又はtert-ブチル、とりわけメチルを表す。この実施形態の別の態様では、Rdは、理想的には、置換C1~6アルキル、例えば、アセトキシメチル、ジメチルアミノメチル及びトリフルオロエチルを含む置換メチル又は置換エチルを表す。別の実施形態では、Rdは、任意選択で置換されているアリールを表す。この実施形態の一態様では、Rdは、非置換アリール、とりわけフェニルを表す。この実施形態の別の態様では、Rdは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。この実施形態のさらなる態様では、Rdは、二置換アリール、例えばジメトキシフェニルを表す。さらなる実施形態では、Rdは、任意選択で置換されているヘテロアリール、例えばチエニル、クロロチエニル、メチルチエニル、メチルイミダゾリル又はチアゾリルを表す。別の実施形態では、Rdは、任意選択で置換されているC3~7シクロアルキル、例えばシクロプロピル又はシクロブチルを表す。さらなる実施形態では、Rdは、任意選択で置換されているC3~7ヘテロシクロアルキル、例えばチアゾリジニル又はオキソチアゾリジニルを表す。
【0214】
Rdに対する特定の意義の選択される例は、水素、メチル、アセトキシメチル、ジメチルアミノメチル、エチル、トリフルオロエチル、イソプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フェニル、ジメトキシフェニル、チアゾリジニル、オキソチアゾリジニル、チエニル、クロロチエニル、メチルチエニル、メチルイミダゾリル及びチアゾリルを含む。
【0215】
適切には、Reは、C1~6アルキル又はアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る。
【0216】
Re上における適切な置換基の選択される例は、C1~6アルキル、とりわけメチルを含む。
【0217】
一実施形態では、Reは、任意選択で置換されているC1~6アルキル、理想的には非置換C1~6アルキル、例えばメチル又はプロピル、とりわけメチルを表す。別の実施形態では、Reは、任意選択で置換されているアリールを表す。この実施形態の一態様では、Reは、非置換アリール、とりわけフェニルを表す。この実施形態の別の態様では、Reは、一置換アリール、とりわけメチルフェニルを表す。さらなる実施形態では、Reは、任意選択で置換されているヘテロアリールを表す。
【0218】
Reの選択される意義は、メチル、プロピル及びメチルフェニルを含む。
【0219】
本発明による化合物のある下位分類は、式(IIA)の化合物及びそのN-オキシド、及び医薬上許容できるその塩により表される
【化9】
(式中、
R
11は、水素又はハロゲンを表し、
R
16は、メチル又はエチルを表し、
R
2及びR
5は、上で定義されている通りである)。
【0220】
第1の実施形態では、R11は水素を表す。第2の実施形態では、R11は、ハロゲン、とりわけフルオロを表す。
【0221】
適切には、R11は、水素又はフルオロを表す。
【0222】
第1の実施形態では、R16はメチルを表す。第2の実施形態では、R16は、エチルを表す。
【0223】
本発明による特定の新規な化合物は、調製が添付の実施例に記載されている化合物、及び医薬上許容できるその塩及び溶媒和物のそれぞれを含む。
【0224】
本発明による化合物は、炎症及び自己免疫障害を含む、様々なヒトの病気の処置及び/又は防止に有益である。
【0225】
本発明による化合物は、炎症性IL-17サイトカインにより媒介される、又は、炎症性IL-17サイトカインレベルの上昇に関連する病理学的障害の処置及び/又は予防に有用である。一般的に、病理学的状態は、感染症(ウイルス、細菌、真菌及び寄生生物)、感染に関連する内毒素性ショック、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、全身型若年性特発性関節炎(JIA)、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患(COAD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性肺損傷、骨盤炎症性疾患、アルツハイマー病、クローン病、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、キャッスルマン病、強直性脊椎炎及び他の脊椎関節症、皮膚筋炎、心筋炎、ブドウ膜炎、眼球突出、自己免疫性甲状腺炎、ペーロニー病、セリアック病、胆嚢疾患、毛巣病、腹膜炎、乾癬、アトピー性皮膚炎、血管炎、外科的癒着、卒中、自己免疫性糖尿病、I型糖尿病、ライム病関節炎、髄膜脳炎、中枢及び末梢神経系の免疫媒介炎症性障害、例えば多発性硬化症及びギランバレー症候群、他の自己免疫障害、膵炎、外傷(手術)、移植片対宿主病、移植拒絶、肺線維症、肝線維症、腎線維症、強皮症又は全身性硬化症を含む線維形成障害、癌(固形腫瘍、例えば黒色腫、肝芽腫、肉腫、扁平上皮癌、移行上皮癌、卵巣癌並びに血液悪性腫瘍、詳細には急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病の両方、胃癌及び結腸癌)、虚血性疾患、例えば心筋梗塞並びにアテローム性動脈硬化を含む心疾患、血管内凝固、骨吸収、骨粗鬆症、歯周炎、低塩酸症及び疼痛(特に炎症に関連する疼痛)からなる群から選択される。
【0226】
WO2009/089036により、IL-17活性の調節剤は、眼の炎症性障害、詳細には、ドライアイ症候群(DES)を含む眼表面の炎症性障害の重症度を阻害する、又は低下させるために投与され得ることが明らかになっている。結果として、本発明による化合物は、IL-17に媒介される眼の炎症性障害、詳細には、ドライアイ症候群を含むIL-17に媒介される眼表面の炎症性障害の処置及び/又は防止に有用である。眼表面の炎症性障害は、ドライアイ症候群、全層角膜移植、角膜移植、層状又は部分層移植、選択的内皮移植、角膜血管新生、人工角膜移植手術、眼表面である角膜の炎症状態、結膜瘢痕障害、眼の自己免疫状態、類天疱瘡症候群、スティーブンス-ジョンソン症候群、眼のアレルギー、重度のアレルギー性(アトピー性)眼疾患、結膜炎及び微生物性角膜炎を含む。特定の分野のドライアイ症候群は、乾性角結膜炎(KCS)、シェーグレン症候群、シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、非シェーグレン症候群関連乾性角結膜炎、乾性角膜炎、乾燥症候群、眼球乾燥症、涙膜障害、涙液産生の減少、水性涙液欠乏(ATD)、マイボーム腺機能不全及び蒸発による喪失を含む。
【0227】
例示として、本発明の化合物は、関節炎、関節リウマチ、乾癬、乾癬性関節炎、全身型若年性特発性関節炎(JIA)、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、慢性閉塞性肺疾患、アトピー性皮膚炎、強皮症、全身硬化症、肺線維症、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性結腸炎を含む)、強直性脊椎炎及び他の脊椎関節症、癌及び疼痛(特に炎症に関連する疼痛)からなる群から選択される病理学的障害の処置及び/又は予防に有用になり得る。
【0228】
適切には、本発明の化合物は、乾癬、乾癬性関節炎又は強直性脊椎炎の処置及び/又は予防に有用である。
【0229】
本発明は、上述の本発明による化合物、又は医薬上許容できるその塩を、医薬上許容できる1つ又は複数の担体と共に含む医薬組成物も提供する。
【0230】
本発明による医薬組成物は、経口、バッカル、非経口、経鼻、局所、眼科若しくは直腸投与に適している形態、又は、吸入若しくは吹送による投与に適している形態をとり得る。
【0231】
経口投与では、医薬組成物は、例えば、医薬上許容できる賦形剤、例えば結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシプロピルメチルセルロース)、フィラー(例えばラクトース、微結晶セルロース又はリン酸水素カルシウム)、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、滑石又はシリカ)、崩壊剤(例えばジャガイモデンプン又はグリコール酸ナトリウム)又は湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)と、従来の手段により調製される錠剤、ロゼンジ剤又はカプセル剤の形態をとり得る。錠剤は、当業界で周知の方法によりコーティングされ得る。経口投与のための液体調製物は、例えば、液剤、シロップ剤若しくは懸濁液剤の形態をとり得る、又は、これらは、使用前に水又は他の適切なビヒクルで構成する乾燥生成物として提示され得る。そのような液体調製物は、医薬上許容できる添加剤、例えば懸濁剤、乳化剤、非水性ビヒクル又は防腐剤と、従来の手段により調製され得る。調製物は、適切であれば、緩衝塩、香味剤、着色剤又は甘味剤も含有し得る。
【0232】
経口投与のための調製物は、適切に製剤化して、活性化合物を徐放できる。
【0233】
バッカル投与では、組成物は、従来の手段で製剤化された錠剤又はロゼンジ剤の形態をとり得る。
【0234】
本発明による化合物は、注入、例えばボーラス注入又は注射による非経口投与のために製剤化され得る。注入するための製剤は、単位剤形で、例えばガラスアンプル又は多回投与用容器、例としてガラスバイアル中で提示され得る。注入するための組成物は、懸濁液、溶液又は油性若しくは水性ビヒクル中のエマルションのような形態をとり得、配合剤、例えば懸濁剤、安定化剤、保存剤及び/又は分散剤を含有し得る。或いは、活性成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば無菌パイロジェンフリー水で構成する粉末形態であり得る。
【0235】
上述の製剤に加えて、本発明による化合物は、デポー調製物としても製剤化され得る。そのような長時間作用する製剤は、埋め込み又は筋肉内注射により投与され得る。
【0236】
経鼻投与又は吸入による投与では、本発明による化合物は、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、フルオロトリクロロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の適切なガス若しくはガス混合物を使用する加圧パック又はネブライザー用に、エーロゾルスプレーの提示形態で都合よく送達され得る。
【0237】
組成物は、必要に応じて、活性成分を含有する1つ又は複数の単位剤形を含有できるパック又はディスペンサーデバイスとして提示され得る。パック又はディスペンシングデバイスは、投与指示書を伴い得る。
【0238】
局所投与では、本発明による化合物は、1つ又は複数の医薬上許容できる担体に懸濁又は溶解した活性成分を含有する適切な軟膏として、都合よく製剤化され得る。詳細な担体は、例えば、鉱油、液体石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、乳化ワックス及び水を含む。或いは、本発明による化合物は、1つ又は複数の医薬上許容できる担体に懸濁又は溶解した活性成分を含有する適切なローションとして製剤化され得る。詳細な担体は、例えば、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、ベンジルアルコール、2-オクチルドデカノール及び水を含む。
【0239】
眼科用投与では、本発明による化合物は、防腐剤、例えば殺菌又は殺真菌剤、例として硝酸フェニル水銀、塩化ベンジルアルコニウム又は酢酸クロルヘキシジンの有無を問わず、等張のpH-調整済み無菌生理食塩水中の微粉化懸濁液として、都合よく製剤化され得る。或いは、眼科用投与では、本発明による化合物は、軟膏、例えばワセリンとして製剤化され得る。
【0240】
直腸投与では、本発明による化合物は、坐剤として都合よく製剤化され得る。これらは、活性成分と、室温にて固体であるが、直腸温度にて液体であるので、直腸で溶融して、活性成分を放出することになる適切な非刺激性賦形剤を混合することにより調製され得る。そのような材料は、例えば、ココアバター、ミツロウ及びポリエチレングリコールを含む。
【0241】
特定の状態の予防又は処置に必要とされる本発明による化合物の量は、選択される化合物及び処置される患者の状態に応じて変化する。しかし、一般に、一日投与量は、経口又はバッカル投与では、およそ10ng/kgから1000mg/kg、典型的には100ng/kgから100mg/kg、例えば、およそ0.01mg/kgから40mg/kg体重、非経口投与では、およそ10ng/kgから50mg/kg体重、経鼻投与又は吸入若しくは吹送による投与では、およそ0.05mgからおよそ1000mg、例えばおよそ0.5mgからおよそ1000mgの範囲になり得る。
【0242】
必要に応じて、本発明による化合物は、別の医薬的活性剤、例えば抗炎症分子と同時投与してよい。
【0243】
上の式(IA)の化合物は、式R
6-CO
2Hのカルボン酸と、式(III)の化合物を反応させるステップを含むプロセスにより調製され得る
【化10】
(式中、A、B、D、E、R
5及びR
6は、上で定義されている通りである)。
【0244】
反応は、カップリング剤及び塩基の存在下で都合よく達成される。適切なカップリング剤は、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド及び2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージドを含む。適切な塩基は、有機アミン、例えばトリアルキルアミン、例としてN,N-ジイソプロピルエチルアミンを含む。反応は、周囲又は上昇温度にて、適切な溶媒、例えば環状エーテル、例としてテトラヒドロフラン、又は双極性非プロトン溶媒、例としてN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、又は塩素化溶媒、例としてジクロロメタン中で都合よく行われる。
【0245】
R6が、C1~6アルキル、例えばメチルを表す場合、上記式(I)の化合物は、式R6-COClの化合物、例えば塩化アセチルと、上で定義されている式(III)の化合物を反応させるステップを含むプロセスにより調製され得る。反応は、塩基の存在下で都合よく達成される。適切な塩基は、有機アミン、例えばトリアルキルアミン、例としてN,N-ジイソプロピルエチルアミンを含む。反応は、周囲温度にて、適切な溶媒、例えば環状エーテル、例としてテトラヒドロフラン中で都合よく行われる。
【0246】
R6が-OR6aを表す場合、上記式(I)の化合物は、理想的には塩基、例えば有機アミン、例としてトリエチルアミンの存在下で、(i)式R6a-OHの化合物と、N,N′-ジスクシンイミジルカーボナートを反応させるステップ、及び(ii)生じた材料と、上で定義されている式(III)の化合物を反応させるステップを含む2ステッププロセスにより調製され得る。ステップ(i)及び(ii)は、周囲温度にて、適切な溶媒、例えば塩素化溶媒、例としてジクロロメタン中で都合よく行われる。
【0247】
上記式(IB)の化合物は、上で定義されている式(III)の化合物と、R6が上で定義されており、L1が適切な脱離基を表す式L1-S(O)2R6の化合物を反応させるステップを含むプロセスにより調製され得る。
【0248】
脱離基L1は、適切にはハロゲン原子、例えばクロロである。
【0249】
反応は、周囲温度にて、ピリジンの存在下で、都合よく実行される。或いは、反応は、周囲温度にて、塩基、例えば有機アミン、例としてN,N-ジイソプロピルエチルアミンの存在下で、適切な溶媒、例えば塩素化溶媒、例としてジクロロメタン中で実行され得る。
【0250】
上記式(IC)の化合物は、上で定義されている式(III)の化合物と、R7が上で定義されており、L2が適切な脱離基を表す式L2-R7の化合物を反応させるステップを含むプロセスにより調製され得る。
【0251】
脱離基L2は、適切には、ハロゲン原子、例えばクロロ又はブロモである。
【0252】
反応は、塩基の存在下で都合よく実行される。適切な塩基は、有機アミン、例えばトリアルキルアミン、例としてN,N-ジイソプロピルエチルアミンを含む。反応は、上昇温度にて、適切な溶媒、例えば環状エーテル、例として1,4-ジオキサン、又は環状アミド、例として1-メチル-2-ピロリジノン、又は有機スルホキシド、例としてジメチルスルホキシド中で典型的には行われる。
【0253】
或いは、反応は、遷移金属触媒の存在下で行われ得る。この手順で使用する適切な遷移金属触媒は、[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-3,6-ジメトキシ-2′,4′,6′-トリイソプロピル-1,1′-ビフェニル)-2-(2′-アミノ-1,1′-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホナート(tBuBrettPhos Pd G3)を含む。反応は、上昇温度にて、塩基、例えば無機塩基、例としてカリウムtert-ブトキシドの存在下で、適切な溶媒又は溶媒混合物中で都合よく実行される。溶媒(複数可)は、適切には、環状エーテル、例えば1,4-ジオキサン、及びスルホキシド溶媒、例えばジメチルスルホキシドから選択され得る。
【0254】
上記式(III)の中間体は、以下のステップ
(i)式(IV)の化合物と式(V)
【化11】
(式中、A、B、D、E及びR
5は、上で定義されている通りであり、L
3は、適切な脱離基を表す)の化合物を反応させて、式(VI)
【化12】
(式中、A、B、D、E及びR
5は、上で定義されている通りである)の化合物を得るステップ、及び
(ii)化合物(VI)からのtert-ブチルスルフィニル基を除去するステップを含む手順により調製され得る。
【0255】
脱離基L3は、適切には、ハロゲン原子、例えばブロモである。
【0256】
ステップ(i)は、適切には、化合物(IV)の塩基、例えば有機塩基、例としてn-ブチルリチウムを用いた処理、続いて化合物(V)との反応により遂行される。反応は、適切な溶媒、例えば塩素化溶媒、例としてジクロロメタン、又は環状エーテル、例としてテトラヒドロフラン中で都合よく達成される。
【0257】
ステップ(ii)における、化合物(VI)からのtert-ブチルスルフィニル基の除去は、酸、例えば鉱酸、例として塩酸を用いた処理により都合よく達成され得る。
【0258】
上の式(V)の中間体は、式R5-CHOのアルデヒド誘導体と、2-メチル-2-プロパンスルフィンアミドを反応させることにより調製され得る。反応は、適切にはピリジニウムp-トルエンスルホナート及び硫酸マグネシウムの存在下で遂行される。反応は、周囲温度にて、適切な溶媒、例えば塩素化溶媒、例としてジクロロメタン中で都合よく実行される。
【0259】
代替手順では、上記式(III)の中間体は、式(VII)の化合物からのN-保護基R
pの除去により調製され得る
【化13】
(式中、A、B、D、E及びR
5は、上で定義されている通りであり、R
pはN-保護基を表す)。
【0260】
N-保護基Rpは、適切には、tert-ブトキシカルボニル(BOC)であり、このケースではその除去は、酸、例えば鉱酸、例として塩酸、又は有機酸、例としてトリフルオロ酢酸を用いた処理により都合よく遂行され得る。
【0261】
或いは、N-保護基Rpは、ベンジルオキシカルボニルであり得、このケースではその除去は、水素化触媒、例えば炭素上パラジウム又は炭素上水酸化パラジウムの存在下で、接触水素化により、典型的には水素ガス又はギ酸アンモニウムを用いた処理により、都合よく遂行され得る。
【0262】
上の式(VII)の中間体は、式(VIII)の化合物と、式(IX)の化合物を反応させることにより調製され得る
【化14】
(式中、A、B、D、E、R
5及びR
pは、上で定義されている通りであり、L
4は、適切な脱離基を表す)。
【0263】
脱離基L4は、典型的にはハロゲン原子、例えばブロモである。
【0264】
反応は、上昇温度にて、適切な溶媒、例えばC1~4アルカノール、例としてイソプロパノール中で都合よく遂行される。
【0265】
上記式(ID)の化合物は、化合物(III)と式R
6-CO
2Hのカルボン酸の間の反応について上述のものと類似した条件下で、式R
7-NH
2の化合物と、式(X)の化合物を反応させるステップを含むプロセスにより調製され得る
【化15】
(式中、A、B、D、E、R
5及びR
7は、上で定義されている通りである)。
【0266】
これらが市販されていない場合、式(IV)、(VIII)、(IX)及び(X)の出発材料は、添付の実施例に記載されているものに類似した方法により、又は、当技術分野から周知の標準的方法により調製され得る。
【0267】
上記プロセスのいずれかから最初に得られた式(I)のいずれかの化合物は、適切な場合、続いて、当技術分野から公知の技術により、さらなる式(I)の化合物へと合成され得ることが理解される。例として、N-BOC部分(BOCは、tert-ブトキシカルボニルの省略である)を含む式(I)の化合物は、酸、例えば鉱酸、例として塩酸、又は有機酸、例としてトリフルオロ酢酸を用いた処理により、N-H部分を含む対応する化合物に変換され得る。
【0268】
N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には、塩基、例えば無機カーボナート、例として炭酸ナトリウムの存在下で、適切なハロゲン化アルキル、例えばヨードメタンを用いた処理により、アルキル化され得、例えばメチル化され得る。
【0269】
N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてN,N-ジイソプロピルエチルアミン又はトリエチルアミンの存在下で、適切なハロゲン化アシル、例えば塩化アセチルを用いた処理によりアシル化され得、例えばアセチル化され得る。同様に、N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてトリエチルアミンの存在下で、適切なアシル無水物、例えば無水酢酸を用いた処理によりアシル化され得、例えばアセチル化され得る。
【0270】
同様に、N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてトリエチルアミンの存在下で、適切なC1~4塩化アルキルスルホニル試薬、例えば塩化メチルスルホニルを用いた処理により、N-S(O)2Alk1官能基(式中、Alk1はC1~4アルキル、例えばメチルを表す)を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0271】
同様に、N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてトリエチルアミンの存在下で、適切なクロロホルマート又は塩化カルバモイル試薬を用いた処理により、カルバマート又は尿素部分をそれぞれ含有する対応する化合物に変換され得る。或いは、N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてトリエチルアミンの存在下で、適切なアミン-置換(3-メチルイミダゾール-3-イウム-1-イル)メタノンヨージド誘導体を用いた処理により、尿素部分を含有する対応する化合物に変換され得る。或いは、適切なイソシアナート誘導体Alk1-N=C=Oを用いた処理により、N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、典型的には塩基、例えば有機塩基、例としてトリエチルアミンの存在下で、尿素部分N-C(O)N(H)Alk1(式中、Alk1は、上で定義されている通りである)を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0272】
N-H官能基を含有する式(I)の化合物は、還元剤、例えばトリアセトキシホウ水素化ナトリウムの存在下で、適切なアルデヒド又はケトンを用いた処理により、N-C(H)官能基を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0273】
化合物は、典型的には塩基、例えばジアルキルアミド塩、例としてリチウムジイソプロピルアミドの存在下で、適切には置換アルキルトリフルオロメタンスルホナートを用いた処理によりアルキル化され得る。
【0274】
C1~4アルコキシカルボニル部分-CO2Alk1(式中、Alk1は、上で定義されている通りである)を含有する式(I)の化合物は、塩基、例えば水酸化アルカリ金属塩、例として水酸化リチウムを用いた処理により、カルボン酸(-CO2H)部分を含有する対応する化合物に変換され得る。或いは、tert-ブトキシカルボニル部分を含有する式(I)の化合物は、トリフルオロ酢酸を用いた処理により、カルボン酸(-CO2H)部分を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0275】
カルボン酸(-CO2H)部分を含有する式(I)の化合物は、化合物(III)と式R6-CO2Hのカルボン酸との間の反応について上述のものと類似した条件下で、適切なアミンを用いた処理により、アミド部分を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0276】
C1~4アルコキシカルボニル部分-CO2Alk1(式中、Alk1は、上で定義されている通りである)を含有する式(I)の化合物は、還元剤、例えば水素化アルミニウムリチウムを用いた処理により、ヒドロキシメチル(-CH2OH)部分を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0277】
C1~4アルキルカルボニルオキシ部分-OC(O)Alk1(式中、Alk1は、上で定義されている通りである)、例えばアセトキシを含有する式(I)の化合物は、塩基、例えば水酸化アルカリ金属塩、例として水酸化ナトリウムを用いた処理により、ヒドロキシ(-OH)部分を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0278】
ハロゲン原子、例えばブロモを含有する式(I)の化合物は、適切には有機ジオール、例えばピナコール、1,3-プロパンジオール又はネオペンチルグリコールと形成された置換アリール、ヘテロシクロアルケニル若しくはヘテロアリールボロン酸又はその環状エステルを用いた処理により、任意選択で置換されているアリール、ヘテロシクロアルケニル又はヘテロアリール部分を含有する対応する化合物に変換され得る。反応は、典型的には遷移金属触媒及び塩基の存在下で遂行される。遷移金属触媒は、[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)であり得る。別の方法では、遷移金属触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり得、これは、有利には2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2′,4′,6′-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)とともに用いられ得る。適切には、塩基は、無機塩基、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムであり得る。
【0279】
ハロゲン原子、例えばクロロ又はブロモを含有する式(I)の化合物は、2ステップ手順を介して、任意選択で置換されているアリール、ヘテロシクロアルケニル又はヘテロアリール部分を含有する対応する化合物に変換され得、この手順は、(i)ビス(ピナコラト)ジボロンとの反応、及び(ii)化合物の反応を含み、それにより、適切な脱離基、例えばハロゲン原子、例としてブロモ又はスルホニルオキシ部分、例としてトリフルオロメチルスルホニルオキシで置換されている適切なブロモアリール、ヘテロシクロアルケニル又はブロモヘテロアリール誘導体を用いて得られる。ステップ(i)は、遷移金属触媒、及び塩基、例えば酢酸カリウムの存在下で都合よく遂行される。適切には、遷移金属触媒は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり得、これは、有利には、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2′,4′,6′-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)とともに用いられ得る。或いは、遷移金属触媒は、[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)であり得る。ステップ(ii)は、遷移金属触媒、例えば[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、及び塩基、例えば無機塩基、例として炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの存在下で都合よく遂行される。
【0280】
ハロゲン原子、例えばブロモを含有する化合物は、tert-ブチル2-(ブロモジンシオ)アセタートを用いた処理により、tert-ブトキシカルボニルメチル部分を含有する対応する化合物に変換され得る。反応は、遷移金属触媒、例えば塩化アリルパラジウム(II)の存在下で都合よく実行され、これは、一般的にXPhosとともに用いられる。
【0281】
シアノ(-CN)部分を含有する式(I)の化合物は、2ステッププロセスにより1-アミノエチル部分を含有する対応する化合物に変換され得、このプロセスは、(i)理想的にはチタン(IV)イソプロポキシドの存在下での塩化メチルマグネシウムとの反応、及び(ii)生じた材料の還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用いた処理を含む。過剰な塩化メチルマグネシウムがステップ(i)で用いられる場合、1-アミノ-1-メチルエチル部分を含有する対応する化合物が得られる。
【0282】
部分-S-を含有する式(I)の化合物は、(ジアセトキシヨード)ベンゼン及びカルバミン酸アンモニウムを用いた処理により、部分-S(O)(NH)-を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0283】
C=C二重結合を含有する式(I)の化合物は、水素化触媒、例えば炭素上パラジウムの存在下で、水素ガスを用いた処理により、CH-CH単結合を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0284】
芳香族窒素原子を含有する式(I)の化合物は、適切な酸化剤、例えば3-クロロ過安息香酸を用いた処理により、N-オキシド部分を含有する対応する化合物に変換され得る。
【0285】
生成物の混合物が、本発明による化合物の調製について上述のプロセスのいずれかから得られる場合、望ましい生成物は、従来の方法、例えば分取HPLC、又は、例えば、適切な溶媒系とともにシリカ及び/若しくはアルミナを利用するカラムクロマトグラフィーにより、適切な段階でそこから分離され得る。
【0286】
本発明による化合物の調製について上に記載されているプロセスにより、立体異性体の混合物が生じる場合、これらの異性体は、従来の技術により分離され得る。詳細には、式(I)の化合物の特定の鏡像異性体を得ることが望ましい場合、これは、鏡像異性体を分割する任意の適切な従来の手順を使用して、対応する鏡像異性体の混合物から生成され得る。したがって、例えばジアステレオ異性体誘導体、例として塩は、式(I)の鏡像異性体、例えばラセミ化合物、及び適切なキラル化合物、例えばキラル塩基の混合物の反応により生成され得る。ジアステレオ異性体は、その結果、任意の都合のよい手段により、例えば結晶化により分離され得、例えば、ジアステレオ異性体が塩である例では、酸を用いた処理により、望ましい鏡像異性体が回収される。別の分割プロセスでは、式(I)のラセミ化合物は、キラルHPLCを使用して分離され得る。さらに、必要に応じて、特定の鏡像異性体は、上述のプロセスの1つで、適切なキラル中間体を使用することにより得られる。或いは、特定の鏡像異性体は、鏡像異性体に特異的な酵素的生体内変化、例えばエステラーゼを使用するエステル加水分解を行い、その結果、未反応のエステル対掌体から、鏡像異性的に純粋な加水分解された酸のみを精製することにより得られる。クロマトグラフィー、再結晶化及び他の従来の分離手順も、本発明の特定の幾何異性体を得ることが望ましい場合は、中間体又は最終生成物に対して使用してよい。
【0287】
上記合成シークエンスのいずれかの間、当該分子のいずれかに対して感受性又は反応性の基を保護することが必須、且つ/又は望ましいことがある。これは、従来の保護基、例えば、Greeneの有機化学における保護基(Greene′s Protective Groups in Organic Synthesis)、P.G.M.Wuts編、John Wiley&Sons、第5版、2014年に記載されているものによって達成され得る。保護基は、当技術分野から公知の方法を利用して、任意の都合のよい後続する段階で除去され得る。
【0288】
本発明による化合物は、IL-17AがIL-17RAに結合する能力を強力に阻害する。以下に記載されているIL-17 FRETアッセイでテストした場合、本発明の化合物は、10μM以下、一般的に5μM以下、通常1μM以下、典型的には500nM以下、適切には100nM以下、理想的には50nM以下、好ましくは25nM以下のIC50値を呈する(当業者は、IC50の数値が低いほど活性な化合物を表すことを認識する)。
【0289】
さらに、本発明によるある化合物は、IL-17に誘導されるヒト真皮線維芽細胞からのIL-6放出を強力に阻害する。実際に、以下に記載されているHDF細胞系アッセイでテストした場合、本発明の化合物は、10μM以下、一般的に5μM以下、通常1μM以下、典型的には500nM以下、適切には100nM以下、理想的には50nM以下、好ましくは25nM以下のIC50値を呈する(前述のように、当業者は、IC50の数値が低いほど活性な化合物を表すことを認識する)。
【0290】
IL-17 FRETアッセイ
このアッセイの目的は、化合物が、IL-17Aと可溶性IL-17受容体A(IL-17RA)の間の相互反応を妨害する能力をテストすることである。化合物がIL-17AのIL-17RAへの結合を阻害する能力は、このアッセイで測定される。
【0291】
IL-17AA-TEV-ヒトFc構築物は、CHO SXE細胞系で発現させ、タンパク質Aクロマトグラフィー及びサイズ排除により精製した。タンパク質は、アミン反応性AlexaFluor 647色素(Thermo Fisher#A20006)で、製造者の指示の通りに標識した。
【0292】
可溶性IL-17RA(33-317)-HKH-TEV-Fcは、Expi HEK293細胞系で発現させ、タンパク質Aクロマトグラフィー及びサイズ排除により精製した。Fcタグは、TEVにより切断し、IL-17RA(33-317)-HKHを生成し、タンパク質は、アミン反応性テルビウム(Thermo Fisher#PV3581)で標識した。
【0293】
アッセイ緩衝液[Dulbecco′s PBS(Sigma#14190-094)、0.05%P20(Thermo Scientific#28320)、1mg/mL BSA(Sigma#A2153-500G)]中で、以下の溶液を調製した。
IL-17Aアッセイ用
・IL-17A-Fc-AF647、5nM
・IL-17RA-HKH-Tb、5nM
【0294】
化合物をDMSO中で段階希釈してから、水性希釈液を384ウェル希釈プレート(Greiner#781281)中に入れて、25%DMSO溶液を得た。
【0295】
IL-17A(10μL)を、黒色低体積アッセイプレート(Costar#4511)に添加し、希釈した化合物(5μL)を、水性希釈液プレートから移した。サイトカイン及び化合物を1hインキュベーションし、次いでIL-17RA(10μL)を添加した。プレートをホイルで包み、穏やかに振とうしながら(<400rpm)、室温にて18~20hインキュベーションしてから、Perkin Elmer Envisionプレートリーダー(励起:330nm、発光615/645nm)で読み取った。
【0296】
最終アッセイ濃度は、IL-17A-AF647、2nM及びIL-17RA-Tb、2nM、5%DMSOであった。
【0297】
IL-17 FRETアッセイでテストした場合、添付の実施例の化合物はいずれも、10μM又はそれより優れたIC50値を呈することを見出した。
【0298】
IL-17 FRETアッセイでテストした場合、添付の実施例の化合物は、一般的に約0.01nMから約10μMの範囲、通常約0.01nMから約5μMの範囲、典型的には約0.01nMから約1μMの範囲、適切には約0.01nMから約500nMの範囲、適切には約0.01nMから約100nMの範囲、理想的には約0.01nMから約50nMの範囲、好ましくは約0.01nMから約25nMの範囲のIC50値を呈する。
【0299】
IL-17Aに誘導される真皮線維芽細胞細胞系からのIL-6放出の阻害
このアッセイの目的は、ヒト初代細胞系において、IL-17タンパク質を無効化する能力をテストすることである。IL-17のみを用いた通常のヒト真皮線維芽細胞(HDF)の刺激は、きわめて弱いシグナルしか生成しないが、他のあるサイトカイン、例えばTNFαと組み合わせることにより、炎症性サイトカイン、すなわちIL-6の産生に相乗効果がみられる。
【0300】
HDFを、TNF-α(25pM)と組み合わせたIL-17A(50pM)で刺激した。得られたIL-6反応は、次いで、Cisbioの均一時間分解FRETキットを使用して測定した。キットは、2つのモノクローナル抗体、1つめはEu-Cryptateで標識したもの(供与体)、及び2つめはd2又はXL665で標識したもの(受容体)を利用する。シグナルの強度は、試料に存在するIL-6の濃度に比例する(比は、665/620×104により計算される)。
【0301】
IL-17に誘導されるヒト真皮線維芽細胞からのIL-6放出を化合物が阻害する能力が、このアッセイで測定される。
【0302】
HDF細胞(Sigma#106-05n)を、完全培地(DMEM+10%FCS+2mM L-グルタミン)中で培養し、標準的技術を使用して、組織培養フラスコで維持した。細胞は、TrypLE(Invitrogen#12605036)を使用して、アッセイ当日の朝に組織培養フラスコから採取した。TrypLEは、完全培地(45mL)を使用して中和し、細胞を300×gで3分遠心分離した。細胞を、完全培地(5mL)中で再度懸濁し、計数し、3.125×104個の細胞/mLの濃度に調整してから、384ウェルアッセイプレート(Corning#3701)に、ウェル当たり40μLで添加した。細胞を37℃/5%CO2にて最短でも3時間放置して、プレートに付着させた。
【0303】
化合物を、DMSO中で段階希釈してから、水性希釈液を384ウェル希釈プレート(Greiner#781281)中に入れ、滴定プレートから5μLを45μLの完全培地に移し、混合して、10%DMSOを含有する溶液を得た。
【0304】
TNFα及びIL-17サイトカインの混合物を、TNFα 25pM/IL-17A 50pMの最終濃度に完全培地中で調製し、次いで30μLの溶液を、384ウェル試薬プレート(Greiner#781281)に添加した。
【0305】
水性希釈液プレートから10μLを、30μLの希釈したサイトカインを含有する試薬プレートに移して、2.5%DMSO溶液を得た。化合物を、サイトカイン混合物で、37℃にて1時間インキュベーションした。インキュベーション後、10μLをアッセイプレートに移して、0.5%DMSO溶液を得、次いで、37℃/5%CO2にて18~20hインキュベーションした。
【0306】
Cisbio IL-6 FRETキット(Cisbio#62IL6PEB)から、ユーロピウムクリプタート及びAlexa 665を再構成緩衝液中で希釈し、キット説明書の通りに1:1で混合した。白色低体積384ウェルプレート(Greiner#784075)に、FRET試薬(10μL)を添加し、次いで上澄み(10μL)をアッセイプレートからGreiner試薬プレートに移した。混合物を、穏やかに振とうしながら(<400rpm)室温にて3hインキュベーションしてから、Synergy Neo 2プレートリーダー(励起:330nm、発光:615/645nm)で読み取った。
【0307】
上記アッセイでテストした場合、添付の実施例の化合物は、10μM又はそれより優れたIC50値を呈することを見出した。
【0308】
上記アッセイでテストした場合、添付の実施例の化合物は、一般的に、約0.01nMから約10μMの範囲、通常約0.01nMから約5μMの範囲、典型的には約0.01nMから約1μMの範囲、適切には約0.01nMから約500nMの範囲、適切には約0.01nMから約100nMの範囲、理想的には約0.01nMから約50nMの範囲、好ましくは約0.01nMから約25nMの範囲のIC50値を呈する。
【0309】
以下の実施例は、本発明による化合物の調製を例示する。
【実施例】
【0310】
略語
DCM:ジクロロメタン EtOAc:酢酸エチル
MeOH:メタノール THF:テトラヒドロフラン
DMSO:ジメチルスルホキシド DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
TBME:tert-ブチルメチルエーテル IPA:イソプロピルアルコール
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート
Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(dppf)Cl2:[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
XPhos:2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2′,4′,6′-トリイソプロピルビフェニル
h:時間 r.t.:室温
M:質量 RT:保持時間
FCC:フラッシュカラムクロマトグラフィー
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
LCMS:液体クロマトグラフィー質量分析
【0311】
分析条件
化合物は、ACD/Name Batch(Network)バージョン11.01、及び/又はAccelrys Draw 4.2、及び/又はElemental、Dotmatics、及び/又はChemAxonを利用して命名した。
【0312】
空気又は湿度感受性試薬を伴う反応はすべて、乾燥溶媒及びガラス器具を使用して、窒素雰囲気下で行った。
【0313】
NMRスペクトルは、Bruker Avance III HD 500MHz、400MHz、300MHz又は250MHz分光計で記録した。
【0314】
Biotage(登録商標)SNAP KP-Sil充填済みシリカゲルカラムを備えたBiotage(登録商標)Isolera 4システムを使用して、カラムクロマトグラフィー分離を行った。
【0315】
HPLC-MSは、UV Detection(230から400nm及び215nm)及びMass Spec Detection Agilent 6120質量分析計(ES)に連結したAgilent 1200-6120 LC-MSシステムで行った、m/z 120から800。
【0316】
方法1
固定相:X-Bridge C18 Waters 2.1×20mm、2.5μmカラム
移動相A:水中10nMギ酸アンモニウム+0.1%NH3(pH10)
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%NH3(pH10)
流量:1mL/分
勾配プログラム:
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.50 5.00 95.00
2.25 5.00 95.00
2.50 95.00 5.00
【0317】
方法2
Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×50mmカラム
移動相A:10mMギ酸アンモニウム+0.1%NH3(pH10)
移動相B:アセトニトリル+5%H2O+0.1%NH3(pH10)
流量:1.5mL/分
勾配プログラム:
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
0.10 95.00 5.00
3.50 5.00 95.00
4.00 5.00 95.00
4.05 95.00 5.00
【0318】
方法3
XBridge Prep C18(19×100mm、5μm)カラム
移動相A:水中10mM炭酸水素アンモニウム+0.1%NH3(pH10)
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%NH3(pH10)
流量:19mL/分
勾配プログラム:
時間 A% B%
0.00 65.00 35.00
2.50 65.00 35.00
11.00 50.00 50.00
11.50 5.00 95.00
13.00 65.00 35.00
【0319】
方法4
固定相:X-Bridge C18 Waters 2.1×20mm、2.5μmカラム
移動相A:水中10nMギ酸アンモニウム+0.1%アンモニア溶液
移動相B:アセトニトリル+5%水+0.1%アンモニア溶液
流量:1mL/分
勾配プログラム:
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
1.50 5.00 95.00
2.25 5.00 95.00
2.50 95.00 5.00
【0320】
方法5
uPLC-MSは、Waters Acquity PDA検出器、ELS検出器及びMSD(スキャンポジティブ:150~850)に連結したWaters Acquity UPLCシステムで行った。
固定相:Phenomenex Kinetex-XB、C18 2.1×100mm、1.7μmカラム
移動相A:水中0.1%ギ酸
移動相B:アセトニトリル中0.1%ギ酸
流量:0.6mL/分
勾配プログラム:
時間 A% B%
0.00 95.00 5.00
5.30 0.00 100.0
5.80 0.00 100.0
5.82 95.00 5.00
7.00 95.00 5.00
【0321】
中間体1
(NE)-2-メチル-N-[(4-trans-メチルシクロヘキシル)メチレン]プロパン-2-スルフィンアミド
trans-4-メチルシクロヘキサンカルバルデヒド(8.7g、69mmol)、2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(9.2g、76mmol)、ピリジニウムp-トルエンスルホナート(870mg、3.4mmol)及び硫酸マグネシウム(41g、340mmol)をDCM(140mL)中に懸濁した。混合物を周囲温度にて18h撹拌し、次いで濾過し、真空で濃縮した。生じた材料を、イソヘキサン中EtOAc(0~20%)の勾配を使用し、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4.1g、26%)を淡黄色油状物として得た。
【数1】
【0322】
中間体2
(7-クロロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)(4-trans-メチルシクロヘキシル)メタンアミン塩酸塩
2-ブロモ-7-クロロイミダゾ[1,2-α]ピリジン(500mg、2.2mmol)をDCM(20mL)に溶解し、-78℃に冷却し、次いでn-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、1.6mL、2.5mmol)の溶液を添加した。混合物を-78℃にて撹拌し、次いでDCM(20mL)中の中間体1(495mg、2.2mmol)の溶液を5分にわたって添加した。溶液を-78℃にて1h撹拌し、次いで周囲温度に温め、4h撹拌した。1,4-ジオキサン(10mL)中のHClの4N溶液を添加した。混合物を周囲温度にて30分撹拌し、次いで真空で濃縮して、表題化合物(600mg)を得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数2】
【0323】
中間体3
N-[(7-クロロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)(4-trans-メチルシクロヘキシル)メチル]-4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
中間体2(600mg、2.16mmol)をDCM(20mL)に溶解し、次いで4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(277mg、2.16mmol)、DIPEA(1.51mL、8.64mmol)及びHATU(1g、2.59mmol)を添加した。混合物を周囲温度にて18h撹拌し、次いでDCM(50mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄した。水性層をDCM(50mL)でさらに抽出し、次いで合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で脱水し、真空で濃縮した。粗材料を、MeOH/DCM(0~10%)の勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(636mg、76%)を得た。
【数3】
【0324】
中間体4
O
1-tert-ブチルO
3-エチル4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)-2,5-ジヒドロピロール-1,3-ジカルボキシラート
1-tert-ブチル3-エチル4-オキソピロリジン-1,3-ジカルボキシラート(15.0g、55.4mmol)をDCM(80mL)に溶解し、ドライアイス/アセトン浴中で-78℃に窒素下で冷却した。DIPEA(10.6mL、61.0mmol)を添加した。反応混合物を窒素下で撹拌し、次いでDCM(58mL、58mmol)中のトリフルオロメタンスルホン無水物の1M溶液を添加した。反応混合物を窒素下で、-78℃にて30分撹拌し、次いで室温に温め、18h撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を添加した。混合物をr.t.にて5分撹拌し、次いで疎水性PTFEフリットを通して濾過し、DCM(25mL)で洗浄した。合わせた濾液を真空で濃縮した。生じた油状物をジエチルエーテル(150mL)に溶解し、得られた白色固体を濾別し、ジエチルエーテル(2×25mL)で洗浄した。濾液を真空で濃縮した。粗材料を、イソヘキサン中EtOAc(0~20%)の勾配を使用し、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(14.3g、66%)を無色油状物として得、これを静置させると固化した。
【数4】
【0325】
中間体5
O
1-tert-ブチルO
3-エチル4-(2-{(4-trans-メチルシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル)-2,5-ジヒドロピロール-1,3-ジカルボキシラート
中間体3(280mg、0.722mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(220mL、0.866mmol)、酢酸カリウム(143mg、1.44mmol)及びXPhos(35mg、0.0722mmol)を1,4-ジオキサン(5mL)中で懸濁し、バイアル中で封止し、これを3サイクルの真空及び窒素で脱気した。Pd
2(dba)
3(34mg、0.0361mmol)を添加した。反応混合物を100℃にて7h加熱し、次いで冷却し、セライトを通して濾過し、真空で濃縮した。粗材料を1,4-ジオキサン(5mL)及び水(5mL)の混合物に溶解し、次いで中間体4(422mg、1.08mmol)及び炭酸カリウム(302mg、2.17mmol)を添加した。混合物をバイアル中で封止し、これを3サイクルの真空及び窒素で脱気した。Pd(dppf)Cl
2(28mg、0.0361mmol)を添加した。混合物を100℃にて2h加熱し、次いで周囲温度に冷却し、DCM(20mL)で希釈した。有機相は、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、次いで真空で濃縮した。粗材料を、DCM中MeOH(0~10%)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(291mg、68%)を得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数5】
【0326】
中間体6
1-tert-ブトキシカルボニル-4-(2-{(4-trans-メチルシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル)-2,5-ジヒドロピロール-3-カルボン酸
中間体5(291mg、0.491mmol)を、THF(5mL)及び水(5mL)の混合物に溶解し、次いで水酸化リチウム(24mg、0.982mmol)を添加した。混合物を周囲温度にて3h撹拌し、次いで2N塩酸(2mL)を添加した。混合物をDCM(2×25mL)に抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で脱水し、真空で濃縮して、表題化合物(347mg、100%)を得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数6】
【0327】
中間体7
ベンジルN-{(1S)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-[メトキシ(メチル)アミノ]-2-オキソエチル}-カルバマート
DCM(90mL)中の(2S)-2-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)酢酸(9.00g、27.5mmol)及びN-メトキシメタンアミン塩酸塩(3.22g、33.0mmol)の撹拌した溶液に、HATU(12.55g、33.0mmol)を周囲温度にて少しずつ添加し、続いてDIPEA(12mL、68.7mmol)を滴下添加した。反応混合物を周囲温度にて45分撹拌した。飽和炭酸ナトリウム水溶液(50mL)及び水(50mL)を反応混合物に添加し、撹拌を5分続けた。有機相を収集し、水性相をDCM(100mL)で逆抽出した。有機層を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。溶媒を真空で除去した。残渣を、ヘプタン中TBME(5~70%)の勾配で溶出する自動クロマトグラフィー(350g SFAR-duo column)により精製して、表題化合物(10.01g、92%)を透明ガムとして得た。
【数7】
【0328】
中間体8
ベンジルN-[(1S)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-オキソプロピル]カルバマート
無水THF(132mL)中の中間体7(10.0g、25.4mmol)の撹拌した溶液を予め-20℃に冷却し、これに、ジエチルエーテル(25mL、76.1mmol)中の3M臭化メチルマグネシウムを滴下添加し、温度を-10℃未満に維持した。反応混合物を4.5h撹拌し、温度を周囲温度に穏やかに上昇させた。反応混合物を0℃に冷却し、氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶液(300mL)に滴下添加した。撹拌を0℃にてさらに5分続け、次いで反応混合物を、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(140mL)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。溶媒を真空で除去して、表題化合物(7.98g、95%)をオフホワイト固体として得た。
【数8】
【0329】
中間体9
ベンジルN-[(1S)-3-ブロモ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-2-オキソプロピル]カルバマート
0℃に冷却したクロロホルム(12mL)中の中間体8(1.18g、3.63mmol)の撹拌した溶液に、臭素(0.2mL、3.63mmol)を5分にわたって滴下添加した。反応混合物を周囲温度にて3h撹拌し、次いで溶媒を真空で除去した。残渣を水(5mL)及び酢酸エチル(10mL)との間で分配した。有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(5mL)及びブライン(5mL)でさらに洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。溶媒を真空で除去した。残渣は、ヘプタン中TBME(5~50%)の勾配で溶出する自動クロマトグラフィー(Isolera 4、50g SFAR Duo column)を使用して精製して、表題化合物(0.35g、24%)をオフホワイト固体として得た。
【数9】
【0330】
中間体10
ベンジルN-[(S)-(7-ブロモ-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル)(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]カルバマート
IPA(9mL)中の4-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-アミン(520mg、2.72mmol)及び中間体9(912mg、2.26mmol)の懸濁液を窒素下で封止し、80℃にて24h加熱した。冷却後、混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。生じた褐色粘性粗油状物(1.54g)を、ヘプタン中0~50%EtOAcで溶出するFCC(100g Biotage Isolera Sfar Duo column)により精製して、表題化合物(632mg、57%)を黄褐色粉末として得た。
【数10】
【0331】
中間体11
tert-ブチル2-{2-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル}アセタート
無水THF(1.8mL)中の中間体10(90%、100mg、0.18mmol)の溶液に、塩化アリルパラジウム(II)(3.3mg、9.02μmol)及びXPhos(8.6mg、0.018mmol)を添加した。混合物を超音波処理し、窒素で5分パージした。tert-ブチル2-(ブロモジンシオ)アセタート(THF中0.5M、1.1mL、0.55mmol)を添加した。混合物を超音波処理し、窒素で5分パージした。反応混合物を窒素下で封止し、50℃にて3h加熱し、次いでr.t.にて終夜撹拌した。追加の塩化アリルパラジウム(II)(3.3mg、9.02μmol)及びXPhos(8.6mg、0.018mmol)を添加し、続いてtert-ブチル2-(ブロモジンシオ)アセタート(THF中0.5M、2.2mL、1.10mmol)を添加し、混合物を窒素下で封止し、50℃にてさらに18h加熱した。r.t.に冷却した後で、混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(20mL)で分配した。混合物をCelite(登録商標)padで濾過し、酢酸エチル(2×10mL)で洗浄した。二相濾液を分離し、水性層を、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。生じた褐色粗粉末(137mg)を、ヘプタン中10~100%EtOAcで溶出するFCC(25g Biotage Isolera Sfar Duo column)により精製して、表題化合物(56mg、48%)をオフホワイトワックスとして得た。
【数11】
【0332】
中間体12
tert-ブチル2-{2-[(S)-ベンジルオキシカルボニルアミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル]-4,4-ジフルオロブタノアート
リチウムジイソプロピルアミド溶液(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2.0M、0.62mL、1.24mmol)を、無水THF(10mL)中の中間体11(93%、281mg、0.49mmol)の撹拌した溶液に、窒素下で-78℃にて滴下添加した。混合物を-78℃にて1h撹拌した。2,2-ジフルオロエチルトリフルオロメタンスルホナート(0.1mL、0.75mmol)を滴下添加し、撹拌を窒素下で-78℃にて1.5h続けた。反応混合物は、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を添加することにより、-78℃にてクエンチした。混合物をr.t.に温め、次いで水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。生じた褐色粘性粗油状物(380mg)を、ヘプタン中10~60%EtOAcで溶出するFCC(25g、Biotage Isolera Sfar HC Duo column)により精製して、表題化合物(174mg、56%)を黄褐色粘性油状物として得た。
【数12】
【0333】
中間体13
tert-ブチル2-{2-[(S)-アミノ(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)メチル]-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]-ピリジン-7-イル}-4,4-ジフルオロブタノアート
エタノール-水(9:1、4mL)中の中間体12(93%、174mg、0.27mmol)及び10%パラジウム炭素(50%水ウェット)(40mg、0.019mmol)の懸濁液を、水素雰囲気下に置き、20℃にて20h撹拌した。フラスコを空にし、窒素で3回再充填し、次いで固体は、Celite(登録商標)padを通した濾過により除去し、エタノール(4×20mL)で洗浄した。濾液を真空で濃縮して、表題化合物(ジアステレオ異性体の1:1混合物)(132mg、98%)を褐色粘性油状物として得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数13】
【0334】
中間体14
tert-ブチル2-(2-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)-アミノ]メチル}-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル)-4,4-ジフルオロブタノアート
DIPEA(125μL、0.72mmol)を、DCM(1.5mL)中の4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボン酸(49mg、0.34mmol)及びHATU(141mg、0.37mmol)の撹拌した溶液に20℃にて添加した。混合物を窒素下で20℃にて10分撹拌した。得られた橙色溶液を、DCM(1.5mL)中の中間体13(93%、132mg、0.27mmol)の撹拌した溶液に20℃にて添加した。混合物を窒素下で20h撹拌し、次いで飽和炭酸ナトリウム水溶液(5mL)でクエンチし、疎水性フリットを使用してDCM(4×5mL)で抽出して、相を分離した。有機濾液を真空で濃縮した。生じた橙色粘性粗油状物(234mg)を、FCC(25g Biotage isolera Sfar Duo column、溶離液:ヘプタン中0~60%酢酸エチル)により分離して、表題化合物(ジアステレオ異性体の1:1混合物)(118mg、68%)を橙色粉末として得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数14】
【0335】
中間体15
2-(2-{(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)[(4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル)-4,4-ジフルオロブタン酸
トリフルオロ酢酸(0.54mL、7.27mmol)を、DCM(2mL)中の中間体14(90%、118mg、0.18mmol)の撹拌した溶液に添加した。混合物を20℃にて20h撹拌し、次いで真空で濃縮した。残渣をDCM(3×10mL)及びクロロホルム(1×5mL)と共沸し、次いで高真空下で40℃にて2h乾燥させて、表題化合物(TFA塩)(ジアステレオ異性体の1:1混合物)(118mg、91%)を黄褐色粉末として得、これをさらなる精製なしで利用した。
【数15】
【0336】
(例1)
【化16】
tert-ブチル3-(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-カルボニル)-4-(2-{(4-trans-メチルシクロヘキシル)[(4-メチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボニル)アミノ]メチル}イミダゾ[1,2-α]ピリジン-7-イル)-2,5-ジヒドロピロール-1-カルボキシラート
中間体6(316mg、0.615mmol)をDCM(20mL)に溶解し、次いでDIPEA(0.15mL、2.15mmol)、HATU(214mg、0.738mmol)及び3,3-ジフルオロアゼチジン塩酸塩(72mg、0.738mmol)を添加した。混合物を周囲温度にて1h撹拌し、次いでDCM(50mL)及びブライン(25mL)で希釈した。有機層は、疎水性PTFEフリットを使用して分離し、次いで真空で濃縮した。粗材料を、イソヘキサン中EtOAc(0~100%)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。残渣を分取HPLC(方法3)によりさらに精製して、表題化合物(5mg、2%)を白色固体として得た。
【数16】
【0337】
(例2)
【化17】
N-[(S)-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル){7-[3,3-ジフルオロ-1-(2,2,2-トリフルオロエチルカルバモイル)-プロピル]-8-フルオロイミダゾ[1,2-α]ピリジン-2-イル}メチル]-4-エチル-1,2,5-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
DMA(1.2mL)中の中間体15(117mg、0.18mmol)の溶液を、DMA(1.2mL)中の2,2,2-トリフルオロエチルアミン(25.7μL、0.33mmol)、2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド(60.3mg、0.24mmol)及びDIPEA(158μL、0.91mmol)の撹拌した溶液に滴下添加した。混合物を封止バイアル中で40℃にて40分加熱した。冷却した後で、混合物をブライン(5mL)、水(20mL)と酢酸エチル(30mL)との間で分配した。有機相を分離し、水性層を、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(2×20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、真空で濃縮した。生じた褐色粘性粗油状物(118mg)を、低pH分取HPLC(ギ酸-水-アセトニトリル)により分離して、フリーズドライ後、表題化合物(ジアステレオ異性体の1:1混合物)(57mg、51%)をオフホワイト粉末として得た。
【数17】
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化1】
(式中、
Aは、C-R
1又はNを表し、
Bは、C-R
2又はNを表し、
Dは、C-R
3又はNを表し、
Eは、C-R
4又はNを表し、
Zは、-CH(R
5)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)N(H)S(O)
2R
6、-C(=CR
5aR
5b)N(H)C(O)R
6、-CH(R
5)R
7、-CH(R
5)N(H)R
7又は-CH(R
5)C(O)N(H)R
7を表し、
R
1、R
2、R
3及びR
4は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、-OR
a、-SR
a、-SOR
a、-SO
2R
a、-NR
bR
c、-NR
cCOR
d、-NR
cCO
2R
d、-NHCONR
bR
c、-NR
cSO
2R
e、-NHSO
2NR
bR
c、-N=S(O)R
bR
c、-COR
d、-CO
2R
d、-CONR
bR
c、-CON(OR
a)R
b、-SO
2NR
bR
c若しくは-S(O)(NR
c)R
a、又はC
1~6アルキル、C
2~6アルケニル、C
2~6アルキニル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルケニル、C
4~9ヘテロビシクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5は水素を表し、又はR
5は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
4~9シクロアルケニル、C
4~12ビシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル、C
5~9スピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
8~11トリシクロアルキル、C
8~11トリシクロアルキル(C
1~6)アルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル、C
7~13ジスピロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5aは、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
5bは、水素若しくはC
1~6アルキルを表し、又は
R
5a及びR
5bが、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、C
3~7シクロアルキル、C
4~9ビシクロアルキル若しくはC
3~7ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
6は、-OR
6a若しくは-NR
6bR
6cを表し、又はR
6は、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6aはC
1~6アルキルを表し、又はR
6aはC
3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6bは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
6cは、水素又はC
1~6アルキルを表し、
R
7は、アリール、ヘテロアリール又はスピロ[(C
3~7)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
aはトリフルオロメチルを表し、又はR
aは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
b及びR
cは、水素若しくはトリフルオロメチル、又はC
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、C
3~9シクロアルキル(C
1~6)アルキル、アリール、アリール(C
1~6)アルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル、C
3~7ヘテロシクロアルキル(C
1~6)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、或いは
R
b及びR
cが、それらの両方が結合した窒素原子と一緒になった場合は、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イル又はホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
dは水素を表し、又はR
dは、C
1~6アルキル、C
3~9シクロアルキル、アリール、C
3~7ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
eは、C
1~6アルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る)。
【請求項2】
式(I-1)により表される、請求項1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化2】
(式中、Z、R
1、R
2、R
3及びR
4は請求項1で定義されている通りである)。
【請求項3】
Zが-CH(R
5)N(H)C(O)R
6を表し、R
5及びR
6が請求項1で定義されている通りである、請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R
6がヘテロアリールを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
式(IIA)により表される、請求項1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
【化3】
(式中、
R
11は水素又はハロゲンを表し、
R
16はメチル又はエチルを表し、
R
2及びR
5は請求項1で定義されている通りである)。
【請求項6】
R
11がフルオロを表す、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
R
2がC
1~6アルキル又はC
3~7ヘテロシクロアルケニルを表し、これらの基のいずれかが任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
R
5がC
3~9シクロアルキルを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
を含む、治療に使用するための組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
を含む、IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害の処置及び/又は防止に使用するための組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
を含む、炎症又は自己免疫障害の処置及び/又は防止に使用するための組成物。
【請求項12】
追加の医薬的活性成分をさらに含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を、医薬上許容できる担体と共に含む、医薬組成物。
【請求項14】
追加の医薬的活性成分をさらに含む、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
【請求項16】
炎症又は自己免疫障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明は、IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の上で定義されている式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む方法も提供する。
他と重複するが、以下に本発明の一態様を記す。
[発明1]
式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
[化1]
(式中、
Aは、C-R
1
又はNを表し、
Bは、C-R
2
又はNを表し、
Dは、C-R
3
又はNを表し、
Eは、C-R
4
又はNを表し、
Zは、-CH(R
5
)N(H)C(O)R
6
、-CH(R
5
)N(H)S(O)
2
R
6
、-C(=CR
5a
R
5b
)N(H)C(O)R
6
、-CH(R
5
)R
7
、-CH(R
5
)N(H)R
7
又は-CH(R
5
)C(O)N(H)R
7
を表し、
R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、-OR
a
、-SR
a
、-SOR
a
、-SO
2
R
a
、-NR
b
R
c
、-NR
c
COR
d
、-NR
c
CO
2
R
d
、-NHCONR
b
R
c
、-NR
c
SO
2
R
e
、-NHSO
2
NR
b
R
c
、-N=S(O)R
b
R
c
、-COR
d
、-CO
2
R
d
、-CONR
b
R
c
、-CON(OR
a
)R
b
、-SO
2
NR
b
R
c
若しくは-S(O)(NR
c
)R
a
、又はC
1~6
アルキル、C
2~6
アルケニル、C
2~6
アルキニル、C
3~9
シクロアルキル、C
3~9
シクロアルキル(C
1~6
)アルキル、C
4~9
シクロアルケニル、アリール、アリール(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルケニル、C
4~9
ヘテロビシクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6
)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5
は水素を表し、又はR
5
は、C
1~6
アルキル、C
3~9
シクロアルキル、C
3~9
シクロアルキル(C
1~6
)アルキル、C
4~9
シクロアルケニル、C
4~12
ビシクロアルキル、C
5~9
スピロシクロアルキル、C
5~9
スピロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、C
8~11
トリシクロアルキル、C
8~11
トリシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、C
7~13
ジスピロシクロアルキル、C
7~13
ジスピロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、アリール、アリール(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリール(C
1~6
)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
5a
は、C
3~7
シクロアルキル、C
4~9
ビシクロアルキル、アリール、C
3~7
ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
5b
は、水素若しくはC
1~6
アルキルを表し、又は
R
5a
及びR
5b
が、それらの両方が結合した炭素原子と一緒になった場合は、C
3~7
シクロアルキル、C
4~9
ビシクロアルキル若しくはC
3~7
ヘテロシクロアルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個若しくは複数の置換基により置換され得、
R
6
は、-OR
6a
若しくは-NR
6b
R
6c
を表し、又はR
6
は、C
1~6
アルキル、C
3~9
シクロアルキル、C
3~9
シクロアルキル(C
1~6
)アルキル、アリール、アリール(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6
)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6a
はC
1~6
アルキルを表し、又はR
6a
はC
3~9
シクロアルキルを表し、この基が任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
6b
は、水素又はC
1~6
アルキルを表し、
R
6c
は、水素又はC
1~6
アルキルを表し、
R
7
は、アリール、ヘテロアリール又はスピロ[(C
3~7
)ヘテロシクロアルキル][ヘテロアリール]を表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
a
はトリフルオロメチルを表し、又はR
a
は、C
1~6
アルキル、C
3~9
シクロアルキル、C
3~9
シクロアルキル(C
1~6
)アルキル、アリール、アリール(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6
)アルキルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
b
及びR
c
は、水素若しくはトリフルオロメチル、又はC
1~6
アルキル、C
3~9
シクロアルキル、C
3~9
シクロアルキル(C
1~6
)アルキル、アリール、アリール(C
1~6
)アルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル、C
3~7
ヘテロシクロアルキル(C
1~6
)アルキル、ヘテロアリール若しくはヘテロアリール(C
1~6
)アルキルを独立して表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、或いは
R
b
及びR
c
が、それらの両方が結合した窒素原子と一緒になった場合は、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、オキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-2-イル、チアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-2-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、ホモピペリジン-1-イル、ホモモルホリン-4-イル又はホモピペラジン-1-イルを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
d
は水素を表し、又はR
d
は、C
1~6
アルキル、C
3~9
シクロアルキル、アリール、C
3~7
ヘテロシクロアルキル若しくはヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得、
R
e
は、C
1~6
アルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、これらの基のいずれかが、任意選択で、1個又は複数の置換基により置換され得る)。
[発明2]
式(I-1)により表される、発明1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
[化2]
(式中、Z、R
1
、R
2
、R
3
及びR
4
は発明1で定義されている通りである)。
[発明3]
Zが-CH(R
5
)N(H)C(O)R
6
を表し、R
5
及びR
6
が発明1で定義されている通りである、発明1又は発明2に記載の化合物。
[発明4]
R
6
がヘテロアリールを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、発明1~3のいずれか一項に記載の化合物。
[発明5]
式(IIA)により表される、発明1に記載の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩
[化3]
(式中、
R
11
は水素又はハロゲンを表し、
R
16
はメチル又はエチルを表し、
R
2
及びR
5
は発明1で定義されている通りである)。
[発明6]
R
11
がフルオロを表す、発明5に記載の化合物。
[発明7]
R
2
がC
1~6
アルキル又はC
3~7
ヘテロシクロアルケニルを表し、これらの基のいずれかが任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、発明1~6のいずれか一項に記載の化合物。
[発明8]
R
5
がC
3~9
シクロアルキルを表し、この基が任意選択で1個又は複数の置換基により置換され得る、発明1~7のいずれか一項に記載の化合物。
[発明9]
本明細書において実施例のいずれか1つで具体的に開示されている、発明1に記載の化合物。
[発明10]
治療に使用するための、発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
[発明11]
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害の処置及び/又は防止に使用するための、発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
[発明12]
炎症又は自己免疫障害の処置及び/又は防止に使用するための、発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩。
[発明13]
発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を、医薬上許容できる担体と共に含む、医薬組成物。
[発明14]
追加の医薬的活性成分をさらに含む、発明13に記載の医薬組成物。
[発明15]
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
[発明16]
炎症又は自己免疫障害を処置及び/又は防止する医薬を製造するための、発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩の使用。
[発明17]
IL-17機能の調節剤の投与が指示される障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
[発明18]
炎症又は自己免疫障害を処置及び/又は防止するための方法であって、そのような処置を必要とする患者に、有効量の発明1に記載の式(I)の化合物、又はそのN-オキシド、又は医薬上許容できるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【国際調査報告】