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特表2022-538593液体食品のための密封パッケージを製造するためのシート包装材料
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-05
(54)【発明の名称】液体食品のための密封パッケージを製造するためのシート包装材料
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/06 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
B65D5/06 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577228
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2020067737
(87)【国際公開番号】W WO2020260409
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】19183042.1
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ・ガルティ
(72)【発明者】
【氏名】マルチェッロ・バルビエリ
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB01
3E060BB03
3E060BC01
3E060BC04
3E060CF06
3E060DA26
3E060EA02
3E060EA13
(57)【要約】
食品を含む密封パッケージ(101)であって、密封パッケージの少なくとも2つのサイドパネル(153、154)が台形を与えられるように互いに向かって角度が付いているセクションを有する折り線を含む密封パッケージ(101)を作るためのシート包装材料。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を含む密封パッケージ(101)を作るためのシート包装材料(100)であって、前記シート包装材料(100)が、
第1エッジ(1)、前記第1エッジ(1)に平行な第2エッジ(2)、第3エッジ(3)、第3エッジ(3)に平行な第4エッジ(4)であって、前記第3及び第4エッジ(3、4)が、前記シート包装材料(100)が長方形を有するように前記第1及び第2エッジ(1、2)をつなげる、第1エッジ(1)、前記第1エッジ(1)に平行な第2エッジ(2)、第3エッジ(3)、第3エッジ(3)に平行な第4エッジ(4)、
前記第1及び第2エッジ(1、2)の間に平行に延在する第1折り線(11)及び第2折り線(12)、
前記第1及び第2エッジ(1、2)の間に平行に延在するとともに前記第1及び第2折り線(11、12)の間にある第3折り線(13)及び第4折り線(14)、
前記第1及び第2折り線(11、12)の間に延在する第5折り線(15)及び第6折り線(16)、
前記第1及び第2折り線(11、12)の間に延在するとともに前記第5及び第6折り線(15、16)の間にある第7折り線(17)及び第8折り線(18)
を含み、
前記折り線(11~18)が、前記シート包装材料(100)を
- 前記密封パッケージ(101)の頂部パネル(150)を形成するように構成された長方形の、中央部分(50)、
- 前記中央部分(51)に隣接するとともに互いに反対側サイドにあり、前記密封パッケージ(101)の第1サイドパネル(151)及び第2サイドパネル(152)を形成するように構成された第1サイド部分(51)及び第2サイド部分(52)、
- 前記中央部分(51)に隣接するとともに互いに反対側サイドにあり、前記密封パッケージ(101)の第3サイドパネル(153)及び第4サイドパネル(154)を形成するように構成された第3サイド部分(53)及び第4サイド部分(54)、
- 前記サイド部分(53、54)のうちの2つに隣接するとともに、前記密封パッケージ(101)の底部パネル(155)を形成するために互いに接合されるように構成された2つの端部(55a、55b)
へ分割する、シート包装材料(100)において、
前記第7及び第8折り線(17、18)が、前記第1サイド部分(51)の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第1対(17a、18a)を含み、前記折りセクションの第1対(17a、18a)が、前記第1サイド部分(51)が台形を有するように互いに向かって角度が付いており、
前記第7及び第8折り線(17、18)が前記第2サイド部分(52)の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第2対(17b、18b)を含み、前記折りセクションの第2対(17b、18b)が、前記第2サイド部分(52)が台形を有するように互いに向かって角度が付いていることを特徴とする、シート包装材料(100)。
【請求項2】
前記折りセクションの第1対(17a、18a)が、前記中央部分(50)に対して見られたとき、前記折りセクションの第2対(17b、18b)の反対側に位置する、請求項1に記載のシート包装材料(100)。
【請求項3】
前記第1折りセクション(17a、18a)及び前記第2折りセクション(17b、18b)の前記角度が付いている折りセクションの間の距離(D)が、前記密封パッケージ(101)の前記頂部(150)の面積が前記密封パッケージ(101)の前記底部(155)の面積より大きくなるように、中央部分(50)からの距離とともに減少する、請求項1又は2に記載のシート包装材料(100)。
【請求項4】
前記折りセクションの第1対(17a、18a)が、前記第1サイド部分(51)が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜し、
前記折りセクションの第2対(17b、18b)が、前記第2サイド部分(52)が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜する、
請求項1~3のいずれか一項に記載のシート包装材料(100)。
【請求項5】
前記折り線(11~18)が前記シート包装材料(100)を、
- 第1フラップ部分(61)及び第2フラップ部分(62)であって、前記第1サイド部分(51)に隣接するとともに前記第1サイド部分(51)の反対側サイドにあり、前記密封パッケージ(101)の前記第1サイドパネル(151)で折り畳まれる第1フラップ及び第2フラップを形成するように構成された第1フラップ部分(61)及び第2フラップ部分(62)、
- 第3フラップ部分(63)及び第4フラップ部分(64)であって、前記第2サイド部分(52)に隣接するとともに前記第2サイド部分(52)の反対側サイドにあり、前記密封パッケージ(101)の前記第2パネル(152)で折り畳まれる第3フラップ(158)及び第4フラップ(159)を形成するように構成された第3フラップ部分(63)及び第4フラップ部分(64)、
に分割し、
前記第5及び第6折り線(15、16)が、前記折りセクション(17a、18a)の第1対と一緒に前記第1フラップ部分(61)及び前記第2フラップ部分(62)のサイドを画定する折りセクションの第3対(15a、16a)を含み、折りセクションの第3対(17a、18a)が、前記第1フラップ部分(61)及び前記第2フラップ部分(62)が平行四辺形の形状を有するように互いに向かって角度が付いており、
前記第5及び第6折り線(15、16)が、前記折りセクションの第2対(17b、18b)と一緒に前記第3フラップ部分(63)及び前記第4フラップ部分(64)のサイドを画定する折りセクションの第4対(15b、16b)を含み、前記折りセクションの第4対(15b、16b)が、前記第3フラップ部分(63)及び前記第4フラップ部分(62)が平行四辺形の形状を有するように互いに向かって角度が付いている、
請求項1~4のいずれか一項に記載のシート包装材料(100)。
【請求項6】
各フラップ部分(61)が、前記フラップ部分(61)を各々三角形を有する3つのセクション(61a、61b、61c)に分割する折り線のそれぞれの対(22a、22b)を含み、前記折り線の対(22a、22b)の前記第1折り線(22a)が、前記折り線の対(22a、22b)の前記第2折り線(22b)と比較すると
- より長く、
- 前記第1及び第2サイド部分(51、52)の中心を通って延在する中央線(A1)からさらに離れて位置する、
請求項5に記載のシート包装材料(100)。
【請求項7】
前記第3及び第4折り線(13、14)が前記第3サイド部分(53)の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第5対(13a、14a)を含み、前記折りセクションの第5対(13a、14a)が、前記第3サイド部分(53)が台形を有するように互いに向かって角度が付いており、
前記第3及び第4折り線(13、14)が、前記第4サイド部分(54)の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第6対(13b、14b)を含み、前記折りセクションの第6対(13b、14b)が、前記第4サイド部分(54)が台形を有するように互いに向かって角度が付いている、請求項1~6のいずれか一項に記載のシート包装材料(100)。
【請求項8】
前記第5折りセクション(13a、14a)及び前記第6折りセクション(13b、14b)の前記角度が付いている折りセクションの間の距離が、前記密封パッケージ(101)の前記頂部(150)の面積が前記密封パッケージ(101)の前記底部(155)の面積より大きくなるように、中央部分(50)からの距離とともに減少する、請求項7に記載のシート包装材料(100)。
【請求項9】
前記折りセクションの第5対(13a、14a)が、前記第3サイド部分(53)が等脚台形の形状を有するように、同じ角度で互いに向かって傾斜し、
前記折りセクションの第6対(13b、13b)が、前記第4サイド部分(54)が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜する、請求項7又は8に記載のシート包装材料(100)。
【請求項10】
前記頂部パネル(150)が、前記密封パッケージ(101)が開けられ得るように解放されることを可能にするために、前記シート包装材料(100)が前記中央部分(50)の少なくとも3つのサイドに沿って延在する開口構造(200)を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載のシート包装材料(100)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のシート包装材料(100)でできている密封パッケージ(101)であって、前記密封パッケージ(101)内に含まれる液体食品を含む密封パッケージ(101)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体食品を含む密封パッケージを製造するためのシート包装材料に関する。これはまた、シート包装材料でできているとともに液体食品を含む密封パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に知られているとおり、多くの液体食品、例えば果汁、殺菌牛乳、UHT(超高温熱処理)牛乳、ヨーグルト及び他の発酵乳製品、ワイン、トマトソース、スープなどは異なるタイプのパッケージに入れて販売され、これらパッケージのうちのいくつかは、滅菌された包装材料でできている。
【0003】
典型的なパッケージ例は、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られている、液体又は注ぐことが可能な食品のためのパッケージであり、このパッケージは、積層包装材料のウェブを折り畳む、密封する、及び切断することにより作られる。特に、包装材料は、両側がポリエチレンなどヒートシールプラスチック材料の層で覆われた、例えば紙のベース層を含む、多層構造を有している。UHT牛乳など長期保存製品のための無菌パッケージの場合、包装材料はまた、アルミニウム箔などの酸素バリア材料の層であって、ヒートシールプラスチック材料の層の上に重ね合わされ、ひいては、最終的に食品に接触するパッケージの内面を形成する別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われる酸素バリア材料の層を含む。
【0004】
この種類のパッケージは、通常は全自動包装機械により製造され、この全自動包装機械においては連続的なチューブがウェブ巻取包装材料から形成され、包装材料のウェブは包装機械上で、例えば過酸化水素水などの化学的滅菌剤を塗布することにより滅菌されることが多く、この化学的滅菌剤は、滅菌が完了すると、包装材料の表面から除去され、例えば加熱により蒸発させられる。そのように滅菌されたウェブは次いで閉鎖された、無菌の環境において保たれ、垂直に供給されるチューブの形へ長手方向に折り畳まれるとともに密封される。
【0005】
形成作業を完了するために、チューブは、該当する場合は滅菌されてもよい液体食品で充填され、均一に間隔を空けて配された断面に沿って密封され、続いて切断され、枕状パックがそのようにして得られ、これらは次いで機械的に折り畳まれて、最終フォルダでそれぞれの完成したパッケージを形成する。
【0006】
形成及び最終折り畳みの両方の間にウェブ包装材料の折り畳みを可能にするために、折り線、すなわち弱化線が製造プラントで折り目付け工具により包装材料に形成される。実際には、折り線が、折り畳み線であって、それに沿って枕状パックが望ましい最終構成を得るように折り畳まれる折り畳み線を画定する。
【0007】
代替的に、包装材料はブランクへと切断されることができ、これはスピンドル形成時にパッケージへと折られる。結果としてのパッケージは次いで食品で充填されるとともに密封される。このタイプのパッケージの一例はTetra Rex(登録商標)により既知であるいわゆる「ゲーブルトップ」パッケージである。
【0008】
上述のパッケージを開くために、それらには取り外し可能な部分が設けられてもよく、これは、製品を注ぎ出すための注ぎ開口を解放するために、包装材料の残りの部分から開口デバイスにより部分的に分離される。
【0009】
包装材料を折り畳むとともに密封して完成したパッケージを形成する前に、取り外し可能な部分が包装材料上に形成される。
【0010】
取り外し可能な部分は、「予積層」穴、すなわち、円形の穴であって、包装材料のみでできているベース層を通じて形成されるとともに、材料が積層されるときに、当該穴で互いに接着されるヒートシールプラスチック材料の層及び遮蔽材料で覆われる円形の穴を含んでもよい。
【0011】
包装材料のチューブから切り出されたか又は形成スピンドル上で形成された上記タイプの各パッケージは、所与の折り線を有する包装材料の基本ユニットから得られる。
【0012】
換言すると、上記の基本ユニットは、1つの単一のパッケージを製造するために使用される包装材料の厳密な長さを表す。
【0013】
包装材料のチューブから作られたパッケージの場合、元のウェブは互いに接合された複数の基本ユニットを含み、形成スピンドル上で作られたパッケージの場合、基本ユニットは、形成及び密封作業を始める前にウェブから切り出されたブランクにより画定される。
【0014】
基本ユニットは典型的には、長方形又は四角形の構成を有し、2つの境界エッジが長手方向に平行であり、2つの他の境界エッジが長手方向に直交する横断方向に平行である。
【0015】
基本ユニットが折り畳まれ密封されて完成したパッケージを形成すると、長手方向がパッケージ自体の全高が画定される方向になり、長手方向はまた基本ユニットが得られるウェブの拡張の主方向を表す。
【0016】
基本ユニットは通常は少なくとも2つの横断方向折り線を含み、この少なくとも2つの横断方向折り線は、長手方向に対して横方向に延在するとともに、基本ユニット自体を底部折り線パターンを含むとともに完成したパッケージの底部を形成するように構成された底部領域と、頂部折り線パターンを含むとともに完成したパッケージの頂部を形成するように構成された頂部領域と、底部領域と頂部領域との間に挿入されるとともに通常は完成したパッケージの複数の側壁の側稜を形成するように設計された複数の長手方向折り線を有する横断方向折り線間に含まれる中間領域とに分割する。パッケージの向きに依存して、基本ユニットの中間領域は代わりに、パッケージの頂部、底部及び2つの反対側サイドを形成することができ、一方で基本ユニットの底部及び頂部領域はパッケージの2つの残りの反対側サイドを形成する。
【0017】
完成したパッケージの底部は、通常は、パッケージ自体の静止時の表面を画定する、平らで水平な底部パネルを含む。
【0018】
完成したパッケージの頂部は、底部パネルに平行な平らで水平な頂部パネルを含んでもよい。いくつかのタイプのパッケージのために、傾斜した頂部パネルが開口デバイスと組み合わされて都合よく使用され、その理由は、それらは平行六面体又は角型パッケージの対応する平らな頂部パネルよりも幅が広く、したがって、例えばねじ蓋などが設けられたより大きい開口デバイスの適用を可能にするためである。言及されたもの以外の開口デバイス及び原理もしばしば使用される。
【0019】
既知のとおり、それらの製造後、パッケージは、予め決められたサイズを有する輸送パレットに載せられることにより販売地点へ輸送される。したがって、完成したパッケージでの輸送パレットの充填を最適化しながらそのようなパッケージの魅力的な外観を維持することの必要性が、包装分野において特に感じられる。
【0020】
パッケージの製品及び意図された適用領域に、及び場合によりパッケージがどのように開けられることを意図されているのかに依存して、パッケージの異なるサイズ及び形が望ましいことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、上記の必要性及び希望を単純で費用効率の高いやり方で満たすことができるシート包装材料と液体食品を含む密封パッケージとを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
これらの目的を解決するために、添付の請求項によるシート包装材料及びパッケージが提供される。シート包装材料及びパッケージは、それらがその頂部よりも狭いベースを有する、すなわちパッケージの底部の面積がパッケージの頂部の面積より小さいカップに似た形状を有するパッケージを提供するという点で、有利である。これは、特にパッケージから製品をスプーンですくい出すときに、パッケージから製品を出すことをより容易にする。
【0023】
本発明他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかとなる。
【0024】
本発明の実施形態はここで一例として、添付の概略図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】第1実施形態により密封パッケージを製造するためのシート包装材料の上面図である。
図1b図1aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの斜視図である。
図1c図1aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの側面図である。
図1d図1aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの下面図である。
図2a】第2実施形態により密封パッケージを製造するためのシート包装材料の上面図である。
図2b図2aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの斜視図である。
図2c図2aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの側面図である。
図2d図2aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの下面図である。
図3a】第3実施形態による密封パッケージを製造するためのシート包装材料の上面図である。
図3b図3aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの斜視図である。
図3c図3aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの側面図である。
図3d図3aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの下面図である。
図4a図3aに示されたシート包装材料の上面図であり、ここではまた開口構造も示す。
図4b図4aに示されたシート包装材料により製造されたパッケージの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1a~1dを参照すると、食品を含む密封パッケージ101を製造するためのシート包装材料100が示されている。シート包装材料100は上で望まれた「基本ユニット」に対応する。これは、両側がポリエチレンなどのヒートシールプラスチック材料の層で覆われた例えば紙のベース層を含む多層構造を有する、積層包装材料のウェブでできている。これは、アルミニウム箔などの酸素バリア材料の層であって、ヒートシールプラスチック材料の層の上に重ね合わされるとともに、ひいては、最終的に食品に接触するパッケージの内面を形成する別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われる酸素バリア材料の層を有してもよい。
【0027】
シート包装材料100をパッケージ101へと折り畳むために、これは、製造プラントで折り目付け工具により包装材料上に形成されたいくつかの折り線、すなわち弱化線を有する。シート包装材料100をパッケージ101を形成するために折り畳むことはこれらの折り線に沿って行われる。シート包装材料100が作られる積層包装材料のウェブの製造は、それ自体好適な及び一般的に利用可能な技術により達成される。また、シート包装材料100上に折り線を作り出すために任意の好適な及び一般的に利用可能な技術が使用され得る。液体食品を充填するために及び製品を含む密封パッケージ101を形成する最終密封を実施するためにシート包装材料100を密封パッケージ101へと折り畳むために既知の技術もまた使用され得る。本発明は本明細書において、特に折り線の特定の構成、したがって密封パッケージ101の最終形状に関する。
【0028】
詳細には、シート包装材料100は4つのエッジを有する。第1エッジ1及び第2エッジ2は2つの反対側にある平行なエッジである。第3エッジ3及び第4エッジ4は2つの反対側にある平行なエッジである。第3及び第4エッジ3、4は第1及び第2エッジ1、2とつながり、それによりシート包装材料100を長方形とする。
【0029】
第1折り線11及び第2折り線12は、第1及び第2エッジ1、2の間で、第1エッジ1から第2エッジ2へ平行に延在する。第3折り線13及び第4折り線14は第1及び第2エッジ1、2の間で平行に延在するとともに第1及び第2折り線11、12の間にある。第3折り線13及び第4折り線14はしたがって、第1折り線11及び第2折り線12よりもシート包装材料100の中心に近い。第5折り線15及び第6折り線16は第1及び第2折り線11、12の間に延在する。第7折り線17及び第8折り線18は第1及び第2折り線11、12の間に延在するとともに第5及び第6折り線15、16の間にある。第7折り線17及び第8折り線18はしたがって、第5折り線15及び第6折り線16よりもシート包装材料100の中心に近い。
【0030】
折り線11~18はシート包装材料100を7つの部分、すなわち中央部分50、第1サイド部分51、第2サイド部分52、第3サイド部分53、第4サイド部分54及び2つの端部55a、55bに分割する。
【0031】
中央部分50は長方形を有するとともに密封パッケージ101の頂部パネル150を形成するものであり、図1bを参照されたい。第1サイド部分51及び第2サイド部分52は中央部分51に隣接するとともに互いに反対側にあり、密封パッケージ101の第1サイドパネル151及び第2サイドパネル152を形成する。第3サイド部分53及び第4サイド部分54は中央部分51に隣接するとともに互いに反対側にあり、密封パッケージ101の第3サイドパネル153及び第4サイドパネル154を形成する。2つの端部55a、55bは、サイド部分53、54の隣接する2つであり、より具体的には及び図示の実施形態においては、第3サイド部分53及び第4サイド部分54に隣接する。端部55a、55bは、シート包装材料100が密封パッケージ101へと折り畳まれると、互いに接合されて密封パッケージ101の底部パネル155を形成するように配置される。端部55a、55bは参照符号6により示された線で重複する。
【0032】
第7及び第8折り線17、18は、第1サイド部分51の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第1対17a、18aを有する。折りセクションの第1対17a、18aは、第1サイド部分51が台形を有するように互いに向かって角度が付いている。
【0033】
第7及び第8折り線17、18はまた、第2サイド部分52の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第2対17b、18bを有する。折りセクションの第2対17b、18bは、第2サイド部分52もまた台形を有するように互いに向かって角度が付いている。
【0034】
得られた台形は、シート包装材料100から折り畳まれると密封パッケージ101に、同様に台形を有するサイドパネルを与え、図1b~1dにおける2つのパネル153及び154並びに図2b~2dそれぞれ3b~3dにおける4つのパネル151~154を参照されたい。より詳細には、台形のパネルは等脚台形の形状を有する。結果として、底部パネル155の面積は頂部パネル150の面積より小さい。これは、特に密封パッケージ101から製品をスプーンですくい出すときにパッケージから製品を出すことをより容易にする。密封パッケージ101に含まれ得る製品のいくつかの例はヨーグルト及び他の発酵乳製品である。
【0035】
折りセクションの第1対17a、18aは、中央部分50に対して見られたとき、折りセクションの第2対17b、18bの反対側に位置する。第1折りセクション17a、18a及び第2折りセクション17b、18bの角度が付いている折りセクションの間の距離Dは、中央部分50からの距離とともに減少する。これは密封パッケージ101の頂部150に密封パッケージ101の底部155の面積より大きい面積を与える。
【0036】
折りセクションの第1対17a、18aは、第1サイド部分51が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜してもよい。対応する状況は折りセクションの第2対17b、18bについても当てはまってもよく、すなわちそれらは、第2サイド部分52が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜してもよい。
【0037】
包装材料100を密封パッケージ101へと折り畳むために、これはシート包装材料100をこの場合も4つのフラップ部分61~64に分割する折り線11~18を有してもよい。このとき、第1フラップ部分61及び第2フラップ部分62は第1サイド部分51に隣接するとともに第1サイド部分51の反対側サイドにあり、密封パッケージ101の第1サイドパネル151で折り畳まれた第1フラップ及び第2フラップを形成する。第3フラップ部分63及び第4フラップ部分64は第2サイド部分52に隣接するとともに第2サイド部分52の反対側サイドにあり、密封パッケージ101の第2パネル152で折り畳まれた第3フラップ158及び第4フラップ159を形成する。第5及び第6折り線15、16は、折りセクションの第1対17a、18aと一緒に第1フラップ部分61及び第2フラップ部分62のサイドを画定する折りセクションの第3対15a、16aを有する。折りセクションの第3対17a、18aは、第1フラップ部分61及び第2フラップ部分62が四辺形の形状を有するように互いに向かって角度が付いている。第5及び第6折り線15、16もまた、折りセクションの第2対17b、18bと一緒に第3フラップ部分63及び第4フラップ部分64のサイドを画定する折りセクションの第4対15b、16bを有する。折りセクションの第4対15b、16bは、第3フラップ部分63及び第4フラップ部分62が四辺形の形状を有するように互いに向かって角度が付いている。いくつかの実施形態において、フラップ部分61~64は平行四辺形(図1a~1d)の形状を有している一方で、他の実施形態においてはそれらは四辺形の形状(図2a~2d及び図3a~3d)の形状を有している。
【0038】
第1フラップ部分61は、第1フラップ部分61を各々三角形を有する3つのセクション61a、61b、61cに分割する折り線のそれぞれの対22a、22bを有してもよい。折り線の対22a、22bの第1折り線22aは、折り線の対22a、22bの第2折り線22bと比較すると、より長いとともに、第1及び第2サイド部分51、52の中心を通って延在する中央線A1からさらに離れて位置する。別の中央線A2は、中央線A1に垂直であるとともに第3及び第4サイド部分53、54の中心を通って延在する。
【0039】
第2、第3及び第4フラップ部分62~64は、これらのフラップ部分62~64を各々三角形を有するそれぞれの3つのセクション62a~62c、63a~63c及び64a~64cへ分割する折り線の対応する対19a、19b、21a、21b、20a、20bを有してもよい。
【0040】
図2a~2d及び3a~3dを参照すると、第3及び第4折り線13、14は、第3サイド部分53の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第5対13a、14aを有し得る。折りセクションの第5対13a、14aは、第3サイド部分53が台形を有するように互いに向かって角度が付いている。対応するやり方において、第3及び第4折り線13、14は、第4サイド部分54の2つの反対側サイドを画定する折りセクションの第6対13b、14bを含み得る。折りセクションの第6対13b、14bは、第4サイド部分54が台形を有するように互いに向かって角度が付いている。折りセクションの第5対13a、14a及び折りセクションの第6対13b、14bから、折り線13、14は、それぞれ第3及び第4エッジ3、4に平行に第1及び第2エッジ1、2に延在する端部セクション13c、14c及び13d、14dを有する。
【0041】
第5折りセクション13a、14a及び第6折りセクション13b、14bの角度が付いている折りセクションの間の距離は、中央部分50からの距離とともに減少する。結果として、密封パッケージ101の頂部150の面積は密封パッケージ101の底部155の面積よりはるかに大きくなる。
【0042】
折りセクションの第5対13a、14aは、第3サイド部分53が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜してもよい。折りセクションの第6対13b、13bもまた第4サイド部分54が等脚台形の形状を有するように同じ角度で互いに向かって傾斜してもよい。
【0043】
図3a~3dを参照すると、4つのフラップ部分61~64及びそれらのそれぞれの折り線22a、22bは、図示のとおり、密封パッケージ101上で互いに向かって折り畳まれたときにフラップが重複しないような形状及び比率を与えられてもよく、特に図3bを参照されたい。
【0044】
図4a及び4bを参照すると、シート包装材料100は、中央部分50の少なくとも3つのサイドに沿って延在する開口構造200を有してもよい。これは、頂部パネル150が、密封パッケージ101が開けられ得るように解放されることを可能にする。開口構造の例は、中央部分50の関連するエッジで部分的にできている従来のプラスチックステアリングリボンである。中央部分のエッジに沿ってパッケージを引裂くプルタブシステムもまた使用されてもよい。代替的に又は追加的に、開口構造200は、弱い端部であって、それが弱い端部に沿って破れて開くように消費者がパッケージを押し通すことを可能にする弱い端部であってもよい。一実施形態において、パッケージには開口構造が無く、この場合、それは例えばナイフ又は尖ったはさみの対で開かれてもよい。図示されたものとは異なる開口構造の他の形状が使用されてもよい。例えば、これは頂部パネル150に位置する十字の形を有してもよい。
【0045】
説明されたシート包装材料100を使用することにより、密封パッケージ101内に囲まれる液体食品を含むために密封され得る密封パッケージ101が製造されてもよい。
【0046】
上記の説明から、様々な本発明の実施形態が説明及び図示されたが、本発明はそれらに限定されず、以下の特許請求の範囲において定義された主題の範囲内の他の方法において実現されてもよい。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図2c
図2d
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
【国際調査報告】