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特表2022-538594パッケージシール管理システム、アップグレードキット、並びに、包装及び充填機においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-05
(54)【発明の名称】パッケージシール管理システム、アップグレードキット、並びに、包装及び充填機においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するための方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
B65B57/00 H
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577229
(86)(22)【出願日】2020-06-23
(85)【翻訳文提出日】2022-02-22
(86)【国際出願番号】 EP2020067494
(87)【国際公開番号】W WO2020260278
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】19182893.8
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TETRA PAK
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】アレサンドロ・ブレハス
(72)【発明者】
【氏名】ルカ・マルトーニ
(72)【発明者】
【氏名】ルベン・マルティネス ガルシア
(57)【要約】
本発明は、管理ユニット(308)と、管理ユニットに通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段(306)とを備え、前記データ記録手段(306)が、包装及び充填機(100)における包装材料(たとえば、Tetra Pak社製)の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール(302)を監視するように適合される、パッケージシール管理システム(300)に関する。本発明はさらに、パッケージシール管理システム(300)の使用、並びに、包装及び充填機(100)においてパッケージ材料の縦方向シール(302)を監視及び任意選択的に管理するための方法に関する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理ユニット(308)と、
前記管理ユニットに通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段(306)と
を備え、
前記データ記録手段(306)が、包装及び充填機(100)における包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール(302)を監視するように適合される、
パッケージシール管理システム(300)。
【請求項2】
前記データ記録手段(306)が、好ましくは、チューブ状形態の前記パッケージ材料上の縦方向シールのスペクトルデータ及び空間データとして色彩及び/又は画像を記録するように適合されたカメラ又はビジョンシステムを備える、
請求項1に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項3】
前記データ記録手段(306)によって監視されている前記縦方向に密封されるパッケージ材料の領域を照らすように適合された光源
をさらに備える、
請求項1又は2に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項4】
前記データ記録手段(306)に取り付けられた一端と、前記縦方向シール(302)の監視を可能にするために前記包装材料の流れ方向に一致する方向における前記縦方向密封装置の下流に位置付けられた他端とを有する光ファイバケーブル(304)
をさらに備える、
請求項1~3のいずれか一項に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項5】
前記光ファイバケーブル(304)を取り囲むように適合された収容パイプ(204)
をさらに備え、
前記収容パイプ(204)が好ましくは、前記包装及び充填機(100)の充填パイプ(104、202)に取り付けられている、
請求項4に記載のパッケージシール管理システム。
【請求項6】
穴が前記収容パイプ(204)に設けられ、前記穴が、前記データ記録手段(306)に取り付けられない前記光ファイバケーブル(304)の前記端部を含むように適合され、好ましくは、前記穴が、前記充填パイプ(104、202)の出口の上流、又は、前記包装材料の流れ方向に一致する方向における前記縦方向密封装置の下流、又は、前記縦方向に密封されるパッケージ材料の液体レベルより上に位置付けられる、
請求項5に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項7】
前記管理ユニット(308)が、データベース、ファイル、データを受信するためのデータプロセッサを有し、前記視感色及び/又は画像上の受信データを、少なくとも所定の設定点色及び/又は画像値に関連づけ、ユーザのために表示され、前記ユーザがネットワークに接続されてもよい、
請求項1~6のいずれか一項に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項8】
前記管理ユニット(308)が前記ネットワークを介して遠隔管理ユニット(310)に接続され、前記遠隔管理ユニット(308)がユーザインタフェース機能を有し、それにより、前記縦方向密封プロセスのデータが、接続されているユーザのために表示される前記管理ユニット(308)から、前記遠隔管理ユニット(310)へ、前記ネットワークを介して転送されてもよい、
請求項1~7のいずれか一項に記載のパッケージシール管理システム(300)。
【請求項9】
包装及び充填機上に適用されるパッケージシール管理アップグレードキットであって、
管理ユニット(308)と、
前記管理ユニット(308)に通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段(306)と
を備え、
前記データ記録手段が、前記包装及び充填機における包装材料の流れの方向に一致する方向に延在する縦方向シールを監視するように適合される、
パッケージシール管理アップグレードキット。
【請求項10】
前記データ記録手段によって監視されている前記縦方向に密封されるパッケージ材料の領域を照らすように適合された光源
をさらに備える、
請求項9に記載のパッケージシール管理アップグレードキット。
【請求項11】
前記データ記録手段に取り付けられるように適合された一端と、
前記縦方向シールの監視を可能にするために前記包装材料の流れ方向に一致する方向における前記包装及び充填機の縦方向密封装置の下流に位置付けられるように適合された他端と
を有する光ファイバケーブル
をさらに備える、
請求項9又は10に記載のパッケージシール管理アップグレードキット。
【請求項12】
前記光ファイバケーブルを取り囲むように適合された収容パイプ
をさらに備え、
好ましくは、前記収容パイプ(204)に穴が設けられ、前記穴が、前記データ記録手段(306)に取り付けられない前記光ファイバケーブル(304)の前記端部を含むように適合される、
請求項9~11のいずれか一項に記載のパッケージシール管理アップグレードキット。
【請求項13】
包装及び充填機(100)におけるパッケージ材料の縦方向シール(302)を監視及び任意選択的に管理するための方法において、
密封装置を使用してパッケージ材料に縦方向シール(302)を設けるステップであって、包装材料の対向する縦方向側縁に、前記包装材料をチューブ状形態に形成することに対して、前記シールが設けられ、前記縦方向シールが、前記包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する、設けるステップと、
データ記録手段(306)を使用してチューブ状形態の前記パッケージ材料の前記縦方向シール(302)を監視するステップと、
管理ユニット(308)を使用してチューブ状形態の前記パッケージ材料の前記縦方向シール(302)を任意選択的に管理するステップであって、前記管理ユニット(308)が、前記データ記録手段(306)からデータを受信し、前記縦方向シールの状態を判定する出力データを提供するために、前記受信データを少なくとも所定の設定点値と関連づけ、ユーザのために前記出力データを任意選択的に表示し、前記ユーザがネットワークに接続されていてもよい、任意選択的に管理するステップと
を含む方法。
【請求項14】
好ましくは、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、前記縦方向シールを製作するための加熱及び/又は電気の量を調整するために、前記管理ユニット(308)を介して、前記縦方向密封装置を管理すること
をさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
好ましくは、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、前記縦方向シール(302)を製作するために前記縦方向密封装置が加熱及び/又は電気の量を調整することを可能にするために、前記包装及び充填機(100)をシャットダウンし、任意選択的に再起動するように、前記管理ユニット(308)を介して、前記包装及び充填機(100)を管理すること
をさらに含む、
請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも所定の設定点値(単数又は複数)に関連づけられた受信データに基づいて前記管理ユニット(308)によって示された欠陥のある縦方向シールの時間帯に製造された、ある量の完成した充填済パッケージを前記包装及び充填機(100)から取り除く廃棄装置を、前記管理ユニット(308)を介して管理すること
をさらに含む、
請求項13~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
包装及び充填機(100)においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するための、
請求項1~8のいずれか一項に記載のパッケージシール管理システム(300)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、食品包装技術などの包装技術の分野に関する。より詳細には、流動食品を保持するパッケージのための、厚紙ベースの包装材料の縦方向シールを管理する方法及び機器が示される。
【背景技術】
【0002】
今日、さまざまな種類の食品、たとえば牛乳のために、ロール供給式包装機を使用することが一般的に知られている。ロール供給式包装機は、充填機とも呼ばれ、いくつかの利点を有する。1つは、パッケージの連続的な製造により、ブランク供給式包装システムと比較してより速い速度の実現が可能になることである。別の利点は、包装材料のチューブを連続的に充填し、チューブの下端においてパッケージを形成することによって、望ましくない微生物がパッケージに混入する危険性を下げることができることである。
【0003】
包装材料には、チューブを形成するために、縦方向シールが設けられる。その後、チューブ形状の包装材料には、流動食品が充填され、最後に、最終的な食品パッケージを提供するため横方向に密封される。パッケージ形成速度は非常に速く、製造は連続的である。よって、たとえば、縦方向密封プロセスに何か異常が発生した場合、廃棄する必要のあるパッケージの数は非常に多くなる。また、製造ラインは、製造を再開する前に、停止、調整、清掃、及び衛生化する必要があることがある。これは、経済、環境、安全、及び時間的な観点から、製品供給に大きな影響をもたらす。
【0004】
よって、十分なパッケージ性能を保証するよりよい方法を見いだす要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の上記の制限のうちの1つ又は複数を少なくとも部分的に克服することが目的である。特に、包装及び充填機における包装材料の縦方向シールを管理する方法を提供することが目的である。本明細書で提供される解決策により、多くの時間及び資源を最小化することができ、プロセス管理は増加する。包装機の休止時間は最小化され、縦方向密封の欠陥による最終製品の廃棄などの廃棄量を、十分に減少させることができる。また、製品安全性及び耐久性は、本解決策によって、より良好に保証される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様により、管理ユニットと、管理ユニットに通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段とを備え、前記データ記録手段306が、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シールを監視するように適合される、パッケージシール管理システムが提供される。
【0007】
第2の態様により、管理ユニットと、管理ユニットに通信可能に接続されたデータ記録手段とを備える包装及び充填機上に適用されるパッケージシール管理アップグレードキットが提供され、前記データ記録手段は、包装及び充填機における包装材料の流れの方向に一致する方向に延在する縦方向シールを監視するように適合される。
【0008】
この第2の態様に従って包装及び充填機上にパッケージシール管理アップグレードキットを適用するとき、第1の態様によるパッケージシール管理システムを実現することができる。
【0009】
第3の態様により、包装及び充填機においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するための方法であって、
密封装置を使用してパッケージ材料に縦方向シールを設けるステップであって、包装材料の対向する縦方向側縁に、包装材料をチューブ状形態に形成することに対して、前記シールが設けられ、縦方向シールが、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する、設けるステップと、
データ記録手段を使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シールを監視するステップと、
管理ユニットを使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シールを任意選択的に管理するステップであって、管理ユニットが、データ記録手段からデータを受信し、縦方向シールの状態を判定する出力データを提供するために、受信データを少なくとも所定の設定点値と関連づけ、ユーザのために出力データを任意選択的に表示し、そのユーザがネットワークに接続されていてもよい、任意選択的に管理するステップと
を含む方法が提供される。
【0010】
第4の態様により、包装及び充填機においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するためのパッケージシール管理システムの使用が提供される。
【0011】
さらに他の目的、特徴、態様、及び利点は、以下の詳細説明並びに図面から明らかであろう。
【0012】
ここで、実施形態は、一例として、添付の概咯図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ロール供給式包装機の一般説明図である。
図2】収容パイプ204及び充填パイプ104、202を含む配管200の概略図である。
図3】縦方向密封を監視及び管理する方法を示す図である。
図4】1つの例による縦方向密封の品質管理を実行するように構成された品質管理システムを示す。
図5】品質管理システムにおいてデータの配列をどのように比較することができるかを示す。
図6】品質管理システムの別の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照すると、時として充填機とも呼ばれる包装機100が、一例として概ね示されている。包装機100は、厚紙ベースのパッケージに流動食品を包装するために使用されるロール供給式包装機である。すでに1940年代に、この種類の包装機はTetra Pakによって導入され、それは、今日では、安全且つ経済的方法で、牛乳及び他の流動食品を包装するためのよく知られたアプローチである。一般的なアプローチは、ポテトチップスなどの非流動食品のために使用することもできる。
【0015】
現在、包装材料は、多くの場合、印刷物加工工場とも呼ばれる、包装材料製造センターで印刷及び作成され、包装機100が置かれている場所、たとえば、乳業会社に送られる。通常、包装材料は、輸送される前に、リールにロードされる。その場所に到着した後、リールは、図1に示されるように、包装機に配置される。
【0016】
製造中、包装材料のウェブ102は、リールから包装機を通してウェブ供給方向Aに供給することができる。図1には示されていないが、包装材料は、ウェブ102に望ましくない微生物がいないことを保証するために、殺菌装置、たとえば、過酸化水素槽又はLVEB(低電圧電子ビーム)ステーションを通過してもよい。食品を提供する前に、縦方向密封を形成することによって、チューブをウェブ102から形成することができる。食品は、充填パイプ104を介してチューブに供給することができ、弁106が、充填パイプ104を通る流れを調整するために使用されてもよい。チューブの下端108は、横方向密封が作られる折り曲げ装置110に供給することができ、チューブは、弱め線とも呼ばれる折り曲げ線に従って折り曲げられ、パッケージ112を形成することができるように切断される。折り曲げ装置110が1つの単一の装置として示されているが、折り曲げ装置110は、複数の異なる装置を備えてもよい。
【0017】
本発明は、パッケージシール管理システム300に関する。
【0018】
システム300は、
管理ユニット308と、
管理ユニット308に通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段306と
を備え、
前記データ記録手段306は、包装材料の、ウェブ供給方向Aとも考えられる流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール302を監視するように適合される。
【0019】
システム300は、
管理ユニット308と、
管理ユニット308に通信可能に接続されるように適合されたデータ記録手段306と
を備えてもよく、
前記データ記録手段306は、包装材料の対向する縦方向側縁をチューブ状形態に密封するように適合された縦方向密封装置を出る包装材料の、ウェブ供給方向Aとも考えられる流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール302を監視するように適合される。
【0020】
縦方向シール302を監視するように適合されたデータ記録手段306は、包装材料の流れ方向に一致する方向における、縦方向密封装置の下流に位置付けられてもよい。データ記録手段306は、縦方向密封装置の近くに、たとえば、チューブ状形態の任意の液体レベルの密封包装材料の上、又は、任意の横方向密封装置の前に、位置付けられてもよい。データ記録手段306は、前記縦方向密封装置を含む無菌チャンバ内、又は、包装及び充填機100の前記無菌チャンバの外側に位置付けられてもよい。
【0021】
データ記録手段306は、好ましくは、チューブ状形態の前記パッケージ材料上の縦方向シールのスペクトルデータ及び空間データとして色彩及び/又は画像を記録するように適合されたカメラ又はビジョンシステムを備えてもよい。非限定的な例として、色彩は、温度に直接関連してもよい。さらに別の非限定的な例として、データ記録手段306はヒートカメラを備えてもよく、それは、図4及び5に関連してさらに詳細に論じられる。
【0022】
データ記録手段306は、無線通信及び/又は有線通信を使用して、管理ユニット308に通信可能に接続されてもよい。
【0023】
データ記録手段306は、パッケージ材料に設けられる縦方向シール302を監視するために、縦方向密封装置の近くに位置付けられてもよい。しかしながら、縦方向シール302がパッケージ材料に提供される縦方向密封装置の状況及びその近くの状況により、データ記録手段306をその近くに位置付けないことが有利であってもよい。縦方向密封装置の周囲の利用可能な空間は、非常に限定される。さらに、縦方向密封装置の周囲の処理条件及び安全要件が、データ記録手段306をそこに位置付けることを難しくすることがある。温度は、データ記録手段に問題を引き起こすことがある縦方向シール監視の前記領域において、非常に高くてもよい。
【0024】
データ記録手段306は、光ファイバケーブル304に接続されてもよい。光ファイバケーブル304は、チューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を検査するために位置付けられてもよい。
【0025】
光ファイバケーブル304は、一端で、データ記録手段306に接続され、反対端で、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール302を監視するように適合されてもよい。これは、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シールを監視するように適合されたデータ記録手段306が無菌チャンバの外側に位置付けられる可能性があることを意味する。データ記録手段306に接続された光ファイバケーブル304は、その他端において、パッケージ材料に設けられる縦方向シール302を監視するために、縦方向密封装置の近くで位置付けられてもよい。光ファイバケーブル304は、縦方向密封装置及びその近くの状況に対処して耐えるように適合されてもよい。
【0026】
パッケージシール管理システム300は、データ記録手段306に取り付けられた一端と、縦方向シール302の監視を可能にするために包装材料の流れ方向に一致する方向における縦方向密封装置の下流に位置付けられた他端とを有する光ファイバケーブル304を備えてもよい。
【0027】
パッケージシール管理システム300は、光ファイバケーブル304を取り囲むように適合された収容パイプ204を備えてもよい。
【0028】
光ファイバケーブル304は、収容パイプ204の内部にはめ込まれるように適合されてもよい。収容パイプ204は、包装及び充填機100の充填パイプ104、202に取り付けられてもよい。収容パイプ204は、充填パイプ104、202に溶接又は接着されてもよい。図2は、収容パイプ204及び充填パイプ104、202を含む配管200の概略図を開示する。
【0029】
光ファイバケーブル304は、たとえば、無菌チャンバ内の状況及び/又は縦方向密封装置の近くの状況から光ファイバケーブル304を保護するために、収容パイプ204内に位置付けられてもよい。このようにして、無菌チャンバ内の状況及び/又は縦方向密封装置の近くの状況との光ファイバケーブルの接触面積は最小化される。たとえば、光ファイバケーブル304の端部、好ましくは、最端部のみ、前記状況にさらされてもよい。光ファイバケーブル304を使用して、データ記録手段306は、設けられる縦方向シール302の状態を監視することができる。収容パイプ204は多くの目的を有してもよく、その目的の1つが光ファイバケーブルを保護することである。収容パイプ204の別の目的は、縦方向密封装置の周囲の機器の殺菌の容易さであってもよく、縦方向密封装置を囲む無菌チャンバ全体の殺菌の容易さであってもよい。
【0030】
前記データ記録手段306に取り付けられない光ファイバケーブル304の端部は、収容パイプ204の穴に取り付けられてもよく又はその穴に挿入されてもよく、前記穴は、包装材料の流れ方向に一致する方向における縦方向密封装置の下流に、好ましくは、縦方向密封装置の近くに設けられる。収容パイプ204の穴は、縦方向に密封されるパッケージ材料の液体レベルより上に位置付けられてもよい。
【0031】
収容パイプ204の穴は、包装材料の流れ方向に一致する方向における充填パイプ104、202の出口の上流に位置付けられてもよい。
【0032】
収容パイプ204の穴は、縦方向密封装置の近く、たとえば、チューブ状形態の縦方向に密封される包装材料の任意の液体レベルより上、又は、任意の横方向密封装置の前に位置付けられてもよい。
【0033】
パッケージシール管理システム300は、データ記録手段によって監視されている縦方向に密封されるパッケージ材料の領域を照らすように適合された光源を備えてもよい。光源は、設けられる縦方向シールのより良好な視覚認識を可能にするために設けられてもよい。光源は、光がデータ記録手段によって監視されている縦方向シールに与えられるように位置付けられてもよい。光源は、データ記録手段306内に組み込まれてもよい。光源がデータ記録手段306に組み込まれる場合、縦方向シールを監視するために前記データ記録手段306に接続される任意の光ファイバケーブル304は、光を監視されている縦方向シール302上に与えることを可能にするために、データ記録手段306から光ファイバケーブル304の他端まで光を伝えることもできてもよい。
【0034】
光源は、可視光、赤外(IR)光、紫外(UV)光、又はその任意の組合せを使用してもよい。光源は、約380~740ナノメートル(nm)の波長の可視光を提供してもよい。光源は、約740nm~1mmの波長のIR光を提供してもよい。光源は、約1~380nmの波長のUV光を提供してもよい。
【0035】
光源によって提供される光は、偏光されてもよい。偏光は、直線偏光、円偏光、楕円偏向、又はその任意の組合せから選択されてもよい。パッケージ材料が金属箔、たとえば、アルミニウム箔を含むとき、偏光の使用により、不適合の検出に関して、縦方向シールの監視をより容易にすることができる。
【0036】
データ記録手段306は、縦方向シールの色及び画像、すなわち、形状及び位置を検出して、記録することができる。色及び画像は、パッケージ材料の縦方向シールの製作中に収集されるスペクトルデータ及び空間データに基づく。
【0037】
管理ユニット308は、データベース、ファイル、データを受信するためのデータプロセッサを有し、視感色及び/又は画像(スペクトルデータ及び空間データ)上の受信データを、少なくとも所定の設定点色及び/又は画像(スペクトルデータ及び/又は空間データ)値と関連づけてもよく、ユーザのために表示され、そのユーザはネットワークに接続されてもよい。
【0038】
縦方向シールのスペクトルデータ及び空間データに関してデータ記録手段306から提供される視感色及び/又は画像値は、管理ユニット308において比較されてもよく、値が縦方向シールの所定の設定点スペクトルデータ及び/又は空間データである少なくとも所定の設定点色及び/又は画像値に関連づけられてもよい。管理ユニット308は、機器の種類、温度範囲、シールの種類、及びパッケージのためのデータなどの、使用されるさらなるデータをさらに含んでもよく、それらは、縦方向シールの評価においてさらなる正確さを提供することができる。
【0039】
管理ユニット308は、ネットワークを介して遠隔管理ユニット310に接続されてもよく、遠隔管理ユニット310は、ユーザインタフェース機能を有し、それにより、縦方向密封プロセスのデータは、接続されているユーザのために表示される管理ユニット308から、遠隔管理ユニット310へ、ネットワークを介して転送されてもよい。
【0040】
遠隔管理ユニット310は、クラウドベースコンピューティング環境に配置されてもよい。遠隔管理ユニット310は、仮想管理ユニットであってもよい。遠隔管理ユニット310は、データベース、ファイル、データを受信するためのデータプロセッサを有し、視感色及び/又は画像(スペクトルデータ及び空間データ)上の受信データを、少なくとも所定の設定点色及び/又は画像(スペクトルデータ及び/又は空間データ)値と関連づけてもよく、ネットワークに接続されるユーザのために表示される。
【0041】
管理ユニット308はユーザインタフェース機能を有し、それにより、縦方向密封プロセスのデータは、ネットワークを介して、管理ユニット308に接続されているユーザのために表示されてもよい。
【0042】
管理ユニット308は、たとえば、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、縦方向シールを製作するための加熱及び/又は電気の量を調整するために、縦方向密封装置を管理するように適合されてもよい。
【0043】
管理ユニット308は、たとえば、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、縦方向シールを製作するために縦方向密封装置が加熱及び/又は電気の量を調整することを可能にするために、包装及び充填機をシャットダウンし、任意選択的に再起動するように、包装及び充填機を管理するように適合されてもよい。
【0044】
パッケージシール管理システム300は廃棄装置を備えてもよい。
【0045】
管理ユニット308は、廃棄装置を管理するように適合されてもよく、その廃棄装置は、前記少なくとも所定の設定点値に関連づけられた受信データに基づいて管理ユニット308によって示された欠陥のある縦方向シールの時間帯に製造された、ある量の完成した充填済パッケージを包装及び充填機から取り除くように適合される。
【0046】
管理ユニット308は、機器などの位置決めも含む、材料及び使用される機器の多くのデータを含んでもよい。管理ユニット308は、データ記録手段306の、監視された結果の判断を支援する。管理ユニット308は、包装材料及びその成分の種類、縦方向シールの位置決め、縦方向に密封された包装材料の端部の位置決め、縦方向密封のための電力及び電気の入力、使用される光の種類、たとえば、波長及び/又は任意選択の偏光、などに関する所定の又は予め設定された入力データを含んでもよい。次いで、そのような所定の入力データは、一緒に使用されて、連続監視入力データとして、縦方向シールの連続的な監視から得られる値に関連づけられる。次いで、さまざまな入力データの相関関係からの得られた出力データは、パッケージシールシステムを管理するために使用されてもよい。
【0047】
縦方向シールのスペクトルデータ及び空間データの監視時間外の評価の精度の改善を可能にし、縦方向シールの位置、状態、及び性能を改善するために、機械学習アルゴリズムが管理ユニット308に含まれてもよいことに留意されたい。
【0048】
本パッケージシール管理システム300は、
包装材料の対向する縦方向側縁をチューブ状形態に密封するように適合された縦方向密封装置、及び、包装材料の流れ方向Aに一致する方向に延在する縦方向シール302と、
包装及び充填機100の充填パイプ104、202に取り付けられた収容パイプ204と、
充填パイプ104、202に取り付けられた収容パイプ204にはめ込まれるように適合された光ファイバケーブル304と、
前記光ファイバケーブル304に取り付けられた、好ましくは光源を含む、データ記録手段306と、
管理ユニット308と
を備えてもよく、
光ファイバケーブル304は、一端において前記データ記録手段306に取り付けられ、且つ、他端において収容パイプ204の穴に取り付けられ又は挿入され、前記穴は、包装材料の流れ方向に一致する方向における縦方向密封装置の下流に、好ましくは、縦方向密封装置の近くに設けられる。
【0049】
本発明は、包装及び充填機上に適用されるパッケージシール管理アップグレードキットであって、
管理ユニット308と、
管理ユニットに通信可能に接続されたデータ記録手段306と
を備え、
前記データ記録手段306が、包装及び充填機100における包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する縦方向シール302を監視するように適合され、包装材料は、包装材料の対向する縦方向側縁をチューブ状形態に密封するように適合された縦方向密封装置を出ていてもよい、パッケージシール管理アップグレードキットに関する。データ記録手段306は、好ましくは、チューブ状形態の前記パッケージ材料上の縦方向シールのスペクトルデータ及び空間データとして発色及び/又は画像を記録するように適合されたカメラ又はビジョンシステムを備えてもよい。非限定的な例として、色彩は、温度に直接関連してもよい。さらに別の非限定的な例として、データ記録手段306はヒートカメラを備えてもよく、それは、図4及び5に関連してさらに詳細に論じられる。
【0050】
パッケージシール管理アップグレードキットは、データ記録手段306によって監視されている縦方向に密封されるパッケージ材料の領域を照らすように適合された光源を備えてもよい。
【0051】
パッケージシール管理アップグレードキットは、データ記録手段306に一端で取り付けられるように適合された光ファイバケーブル304を備えてもよく、他端は、縦方向シールの監視を可能にするために、包装材料の流れ方向に一致する方向における包装及び充填機の縦方向密封装置の下流に位置付けられる。
【0052】
パッケージシール管理アップグレードキットは、光ファイバケーブルを取り囲むように適合され、好ましくは、包装及び充填機100の充填パイプ104、202に取り付けられるように適合された収容パイプを備えてもよい。
【0053】
本発明は、包装及び充填機100におけるパッケージ材料の縦方向シール302を監視及び任意選択的に管理するための方法であって、
密封装置を使用してパッケージ材料に縦方向シール302を設けるステップであって、包装材料の対向する縦方向側縁に、包装材料をチューブ状形態に形成することに対して、前記シールが設けられ、縦方向シールが、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する、設けるステップと、
データ記録手段306を使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を監視するステップと、
管理ユニット308を使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を任意選択的に管理するステップであって、管理ユニット308が、データ記録手段306からデータを受信し、縦方向シールの状態を判定する出力データを提供するために、受信データを少なくとも所定の設定点値と関連づけ、ユーザのために出力データを任意選択的に表示し、そのユーザがネットワークに接続されていてもよい、任意選択的に管理するステップと
を含む方法に関する。
【0054】
管理ユニット308は、たとえば、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、縦方向シールを製作するための加熱及び/又は電気の量を調整するために、縦方向密封装置をさらに管理してもよい。
【0055】
管理ユニット308は、たとえば、加熱温度の増減及び/又は電気量の増減によって、縦方向シール302を製作するために縦方向密封装置が加熱及び/又は電気の量を調整することを可能にするために、包装及び充填機100をシャットダウンし、任意選択的に再起動するように、包装及び充填機100を管理してもよい。
【0056】
管理ユニット308は、前記少なくとも所定の設定点値に関連づけられた受信データに基づいて管理ユニット308によって示された欠陥のある縦方向シールの時間帯に製造された、ある量の完成した充填済パッケージを包装及び充填機100から取り除く廃棄装置を管理してもよい。
【0057】
光ファイバケーブル304が、チューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を監視するために、データ記録手段306とともに使用されてもよい。包装及び充填機100におけるパッケージ材料の縦方向シール302を監視及び任意選択的に管理するための方法は、
密封装置を使用してパッケージ材料に縦方向シール302を設けるステップであって、包装材料の対向する縦方向側縁に、包装材料をチューブ状形態に形成することに対して、前記シールが設けられ、縦方向シールが、包装材料の流れ方向に一致する方向に延在する、設けるステップと、
光ファイバケーブル304及び前記光ファイバケーブル304に取り付けられたデータ記録手段306を使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を監視するステップと、
管理ユニット308を使用してチューブ状形態のパッケージ材料の縦方向シール302を任意選択的に管理するステップであって、管理ユニット308が、データ記録手段306からデータを受信し、縦方向シールの状態を判定する出力データを提供するために、受信データを少なくとも所定の設定点値と関連づけ、ユーザのために出力データを任意選択的に表示し、そのユーザがネットワークに接続されていてもよい、任意選択的に管理するステップと
を備えてもよい。
【0058】
所定の設定点値を提供する所定の入力データは、包装材料及びその成分の種類、縦方向シールの位置決め、縦方向に密封された包装材料の端部の位置決め、縦方向密封のための電力及び電気の入力、使用される光の種類、たとえば、波長及び/又は任意選択の偏光、並びに、以前に測定された値などの縦方向シール測定値のスペクトルデータ及び空間データに関する経験に基づいてもよい。
【0059】
記録手段306から管理ユニット308で受信されるデータ、及び、所定の設定点値は、視感色及び/又は画像に基づいてもよい。視感色及び/又は画像(スペクトルデータ及び空間データ)上の受信データは、少なくとも所定の設定点色及び/又は画像(スペクトルデータ及び/又は空間データ)値に関連づけられてもよい。
【0060】
光ファイバケーブル304は、包装材料の流れ方向に一致する方向における縦方向密封装置の下流に設けられてもよい。
【0061】
本発明は、
パッケージ材料に縦方向シールを設けることと、
シールが所定値/閾値から見て欠陥であるかどうか判定するためにパッケージ材料の縦方向シールを監視することと
を含む流動食品パッケージ材料の縦方向シールの品質を評価する方法に関し、
その欠陥は、存在する場合、前記パッケージ材料のパッケージに含まれる流動食品の品質悪化の可能性を増加させる。
【0062】
本パッケージシール管理システムは、包装及び充填機100においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するために使用されてもよい。
【0063】
本パッケージシール管理アップグレードキットは、前記包装及び充填機100においてパッケージ材料の縦方向シールを監視及び任意選択的に管理するために、包装及び充填機100に組み付けられてもよい。
【0064】
図4を参照すると、縦方向密封の品質管理を実行するように構成される品質管理システム400が一例として示されている。品質管理システム400は、データ記録手段306と、管理ユニット308と、データベース402とを備えてもよい。データ記録手段306は、画像データを管理ユニット308に送信するように構成されてもよい。データ記録手段308は、管理ユニット308からコマンドを受け取るように構成されてもよい。管理ユニット308は、情報、たとえば、画像データをデータベース402に送信するように構成されてもよい。さらに、データベース402は、管理ユニット308から受信した情報を保存するように構成されてもよい。
【0065】
包装材料は、縦方向及び横方向に密封するために加熱される。加熱プロセスは、さまざまな方法で行うことができる。材料がアルミニウムの層を有する場合、電磁誘導技術の使用が可能であることがある。さらに、どのような材料が使用された場合でも、高温空気の使用が可能であることがある。包装材料は、厚紙材料から製品を守る機能を有してもよい外側プラスチック層を有してもよいが、それは、包装材料を密封する機能であってもよい。
【0066】
包装材料の密封は、溶け合う2つの表面を必要とすることがある。表面の少なくとも一方は、プラスチックを溶融させて、圧力によって他方の表面とくっつけることを可能とするために、特定の温度で加熱される。このプロセスにおいて、さまざまな重要な要素があってもよい。非限定的な例によると、重要な要素は、材料が加熱される温度、材料が加熱される領域、加熱プロセスの速度、及び外気温度であってもよい。
【0067】
さらに別の非限定的な例によると、密封の品質に影響を与えることがある重要な要素は、好ましくは、加熱される温度及び領域であってもよい。これらの2つのパラメータを管理することによって、密封プロセスは、より高い確率で確実なものとすることができる。
【0068】
従来のシステムでは、包装材料のプラスチック表面が加熱される温度も、加熱される領域も、それが正しいか、充填機において集中的に管理されていない。材料に伝達されるエネルギー(アルミニウム材料の場合)又はプラスチック表面の加熱に使用される空気の温度の管理のみ存在する。さらに、品質管理は、一定の間隔で、操作者によって手動で行われることがある。
【0069】
本開示は、1点だけでなく、加熱されるすべての領域、さらにその周囲における、包装材料のプラスチックの温度を測定する能力を有する。上で開示されたように、データ記録手段306はヒートカメラを備えてもよい。ヒートカメラは、包装材料の近く、且つ、加熱要素の後に設置されてもよい。非限定的な例によると、ヒートカメラはIR技術に基づいてもよい。カメラは、密封しなければならない領域に焦点が合うように配置されてもよい。領域は長方形であり、加熱される領域より4~5倍広く、加熱される領域より2~3倍長い。よって、ヒートカメラは、加熱されてもよい包装材料の領域、さらに、加熱される領域の周辺領域も監視するように構成されてもよい。
【0070】
ヒートカメラは、包装材料の温度を測定するように構成されてもよい。確認される領域は、画素と呼ぶことができる小さい部分に分割されてもよい。各画素は、個々の温度センサであってもよい。温度値は、その画素領域の平均温度を表す。全体領域は、特定の数の画素の幅及び長さを有する。1つの非限定的な例によると、画素の幅及び長さは80×60画素であってもよい。
【0071】
カメラは、包装材料から特定の距離に設置されてもよい。この距離は、合焦領域の寸法を計算並びに較正するために重要であることがある。この寸法は、以下の式によって計算される。
W=D×tan(25)×2、ここで、Wは幅方向の長さであり、Dはカメラから表面までの距離であり、
H=D×tan(19.5)×2、ここで、Hは高さ方向の長さであり、Dはカメラから表面までの距離である。
【0072】
次いで、画素の各部分は特定の寸法を有してもよく、これは以下によって計算される。
Wp=W/80、ここで、Wpは画素幅であり、
Hp=H/60、ここで、Hpは画素高さである。
【0073】
包装材料の種類及び使用することができる機械に基づいて、特定の温度で加熱されるために重要であってもよい特定の領域があってもよい。この領域は長方形であり、特定の寸法を有する。ヒートカメラでその領域を部分ごとにマッピングすることによって、領域全体の温度を監視することが可能であってもよい。
【0074】
図4に示される品質管理システム400は、27ミリ秒程の測定間隔を有してもよい。各キャプチャにおいて、各画素の読み取り値が更新されてもよい。システムは、すべての値のコピーを作ることができ、キャプチャ時刻とともに、データの配列としてそれらを保存することができる。次いで、この配列は、データベース402へ転送されてもよい。各パッケージ容積及び機械設定について、品質の高い密封とするために、予め定義されてもよい密封領域及び温度が必要とされてもよい。その予め定義された領域及び温度パラメータは、管理ユニット308のメモリに保存されてもよい。品質管理システム400が管理ユニット308を実行する準備ができていてもよいとき、品質管理システム400はパラメータの正しいレシピを選択してもよく、データの配列に正しいレシピを転送してもよい。次いで、この配列は、材料が密封されてもよいときに、現在のパラメータと比較されてもよく、管理ユニット308は、すべての画素についての温度の偏差を計算してもよい。この比較は、例として図5にさらに示される。
【0075】
上に示された概念は、以下のような一般的な方法として説明されてもよい。
【0076】
包装材料の縦方向シールの品質管理を実行するための方法であって、当該方法は、
ヒートカメラを使用して包装材料の領域を部分ごとにマッピングすることと、
マッピングされた領域の各部分を組み合わせることによって全体領域を生成することと、
全体領域を複数の画素に分割することと、
ヒートカメラ及び温度センサを使用して複数の画素の各画素の温度を測定することと、
複数の画素の各画素の各温度を組み合わせることによって全体温度を生成することと、
全体領域を所定の密封領域と、且つ、全体温度を所定の温度と比較することと
を含み、
2つの比較が一致する場合、縦方向シールの品質管理は承認される。
【0077】
当該方法は、全体領域及び全体温度をデータベース402に保存することをさらに含んでもよい。
【0078】
概ね上に説明してきたが、図4に関して上で説明したさまざまな特定の特徴は、一般的な方法と1つずつ組み合わせて、又は、一緒に使用されてもよい。同じことは、他の図に関して説明される他の態様及び利点にも当てはまる。
【0079】
上記の一般的な方法に従って、概念は、以下のような一般的なシステムとして説明されてもよい。
【0080】
包装材料の縦方向シールの品質管理を実行するように構成された品質管理システム400であって、品質システム400は、
包装材料の領域を部分ごとにマッピングし、
包装材料のマッピングされた領域の温度を測定する
ように構成されたヒートカメラと、
ヒートカメラ306から測定された温度及びマッピングされた領域を受信する
ように構成された管理ユニット308と、
測定された温度及びマッピングされた領域を保存する
ように構成されたデータベース402と
を備える。
【0081】
好ましくは、ヒートカメラは、加熱された領域全体の温度を測定するように構成されてもよい。好ましくは、ヒートカメラは、加熱された領域に関連する周囲の温度を測定するように構成されてもよい。
【0082】
一般的な方法に関して、この一般的システムは、図4又は任意の他の図を参照して説明される他の特徴と組み合わせてもよい。一般的な方法及びシステムは、添付の特許請求の範囲に提示される特徴とも組み合わされてもよい。
【0083】
図6を参照すると、包装材料の縦方向シールの品質管理を実行するように構成される品質管理システム600が例として示されている。品質管理システム600は、データ記録手段306と、マシンコントローラ602と、密封プロセス604とを備えてもよい。記録手段306は、温度配列伝達をマシンコントローラ602に送信するように構成されてもよい。マシンコントローラ602は、密封電力管理を密封プロセス604に送信するように構成されてもよい。密封プロセスは、温度読み取り値を記録装置306に送信するように構成されてもよい。非限定的な例として、計算の結果は、3つの異なる方法で使用することができる。よって、コントローラは、材料の密封が適切ではない場合に、警報を出して、機械を停止することができる、又は、単に警告を与えて、正しいシーリング品質を有しないパッケージを浪費する可能性がある。その結果は、プロセス管理パラメータとして使用することができ、所定の温度からの偏差を補正し、最小化するために、電源設定を調整することができる。加熱領域が適切な場所に配置されているかを確認することが可能であってもよい。そうでない場合、誘導子又は加熱要素を正しい位置に移動するために必要な距離を移動させる調整装置があってもよい。上記の概念は、以下のような方法として表されてもよい。
【0084】
包装材料の縦方向シールの品質管理を実行するための方法において、方法は、
包装材料の領域を加熱することであって、加熱された領域が密封されるように構成される、加熱することと、
データ記録手段306を使用して、包装材料の加熱された領域の温度を測定することと、
温度をマシンコントローラ602に伝達することと、
マシンコントローラ602において、密封電力を調整するように構成された密封電力管理を決定することと、
密封電力管理を密封プロセス604に伝達することと
を含み、
密封プロセス604は、密封電力管理に基づいて調整されてもよい。
【0085】
方法は、
監視された温度に基づいて温度配列を生成することであって、監視された温度が1つ又は複数の監視された温度を備えてもよい、生成することと、
温度配列を所定の温度配列と比較することと、
をさらに含んでもよく、
温度配列と所定の温度配列とが一致する場合、品質管理は受け入れられてもよく、
一致しなければ、マシンコントローラ602からの警報を伝え、警報は品質管理が却下されることがあることを示してもよい。
【0086】
方法は、品質管理が却下された場合に、
温度配列と所定の温度配列との間の偏差を補正及び最小化するために、電源設定を調整すること
をさらに含んでもよい。
【0087】
方法は、
データ記録手段306を使用して、包装材料の加熱される領域を監視することと、
加熱された領域をマシンコントローラ602に伝達することと、
加熱された領域の監視された領域に基づいて領域配列を生成することと、
領域配列を所定の領域配列と比較することと
をさらに含んでもよく、
領域配列と所定の領域配列とが一致する場合、品質管理は受け入れられてもよく、
一致しなければ、領域配列と所定の領域配列との間の偏差が最小化されてもよいように、誘導子を備える加熱要素を調整する。
【0088】
上記の方法に従って、概念は、以下のようなシステムとして表されてもよい。
【0089】
包装材料の縦方向シールの品質管理を実行するように構成された品質管理システム600であって、品質システム600は、
包装材料の縦方向シールの温度を測定して、包装材料の領域を監視するように構成されたデータ記録手段306と、
測定された温度に基づいて、縦方向シールの密封電力管理を決定するように構成されたマシンコントローラ602と、
密封電力管理に基づいて調整されるように構成された密封プロセス604と
を備える。
【0090】
開示される品質管理システム400、500による利点は、縦方向及び横方向の密封の品質についての知識を改善することができることである。よって、品質管理システム400、500は、包装材料の横方向密封並びに縦方向密封の品質管理を実行してもよい。さらなる利点は、縦方向及び横方向の密封の品質についての管理を改善することができることである。
【0091】
縦方向及び横方向の密封についての改善された知識及び管理による利点は、密封要件を満たさないパッケージのみ廃棄物となることがあることである。さらに、操作者によって行われるパッケージ確認の量は減少させることができ、確認間の時間間隔を広げることができる。
【0092】
さらに別の利点は、密封電力及び/又は密封温度の閉ループ制御を有することが可能であることである。表面温度のフィードバックは、包装材料に伝達されるエネルギーを管理する重要なパラメータである。よって、これにより、機械の停止が避けられる。
【0093】
さらに別の利点は、密封要素の位置の閉ループ制御を有することが可能であり、これにより機械の停止を避ける補正を即座に行うことである。
【0094】
図6に関して上で示された方法及びシステムは、他の図又は特許請求の範囲に関して提示されるさまざまな特徴と組み合わされてもよい。
【0095】
上記の説明から、本発明のさまざまな実施形態を説明し図示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に定義される主題の範囲内で他の方法で具現化されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】