(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-05
(54)【発明の名称】抑制トンネル及び関連する特徴を備えたマイクロ波加熱システム
(51)【国際特許分類】
H05B 6/78 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
H05B6/78 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577981
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(85)【翻訳文提出日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 US2020040464
(87)【国際公開番号】W WO2021003250
(87)【国際公開日】2021-01-07
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518438209
【氏名又は名称】エー.エル.エム.ホールディング カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100126848
【氏名又は名称】本田 昭雄
(72)【発明者】
【氏名】ドルー ジェイ.フレドリクソン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ ジー.ヘアール
(72)【発明者】
【氏名】ケネス ディー.ジャエガー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アール.バーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド エイチ.ラインケ
(72)【発明者】
【氏名】バーノン アール.ヘッグ
【テーマコード(参考)】
3K090
【Fターム(参考)】
3K090AA12
3K090CA01
3K090EA03
3K090HB04
(57)【要約】
なくとも1つのマイクロ波発生器と、当該少なくとも1つのマイクロ波発生器を少なくとも第1のコンベヤユニットに動作可能に結合する少なくとも1つのマイクロ波導波管と、第1のマイクロ波導波管を介してマイクロ波エネルギーを収受するように構成された少なくとも1つの開口を備える第1のハウジング内に設けられた第1のコンベヤユニットとを含む、材料を加工するためのシステム。第1のコンベヤユニットは、第1のハウジング内で材料にマイクロ波エネルギーを印加することによって材料を第1の温度まで加熱することを含めて、材料の量を収受して加工するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのマイクロ波発生器と、
前記少なくとも1つのマイクロ波発生器を少なくとも第1のコンベヤユニットに動作可能に結合する少なくとも1つのマイクロ波導波管と、
第1のマイクロ波導波管を介してマイクロ波エネルギーを収受するように構成された少なくとも1つの開口を備える第1のハウジング内に設けられた前記第1のコンベヤユニットと、を含み、
前記第1のコンベヤユニットが、前記第1のハウジング内である量の材料にマイクロ波エネルギーを印加することによって前記材料を第1の温度まで加熱することを含む、ある量の材料を収受して加工するように構成された、材料を加工するためのシステム。
【請求項2】
第2のコンベヤユニットをさらに備え、前記第2のコンベヤユニットが、第2のマイクロ波導波管を介してマイクロ波エネルギーを収受するように構成された少なくとも1つの開口を備える第2のハウジング内に設けられ、前記第2のコンベヤが、前記第2のハウジング内で前記材料にマイクロ波エネルギーを印加することによって、前記材料を前記第1の温度よりも高い第2の温度まで加熱することを含めて、前記量の材料を収受して加工するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのマイクロ波発生器が複数のマイクロ波発生器を備える、請求項1から2の何れか一項に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのマイクロ波導波管が複数のマイクロ波導波管を備える、請求項1から3の何れか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記材料が、少なくとも再生アスファルト製舗装材(RAP)を含む、請求項1から4の何れか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記RAPが、分別又は非分別RAPの使用に基づいて、骨材と1%~10%のアスファルトバインダーとを含む、請求項1から5の何れか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記RAPが、分別又は非分別RAPの使用に基づいて、骨材と2.5%~7.0%のアスファルトバインダーとを含む、請求項1から6の何れか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記RAPが、破砕RAP、粉砕RAP、又は両方の混合物である、請求項1から7の何れか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記材料が、少なくともバージン骨材材料及び/又はバージン瀝青を含む、請求項1から8の何れか一項に記載のシステム。
【請求項10】
生成される瀝青混合物に適した濃度まで総瀝青含有量を調整するために前記材料にバージン瀝青が追加される、請求項1から9の何れか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記材料が、バイオ由来又は石油由来の原料から選択されたバージン瀝青及び非瀝青添加剤でさらに変性されて、生成される瀝青混合物の老化特性を緩和又は改善する、請求項1から10の何れか一項に記載のシステム。
【請求項12】
1つ又は複数の添加剤が、再生添加剤、圧縮助剤添加剤、軟化添加剤、剥離防止剤、及び寒冷地用助剤添加剤からなるグループから選択される、請求項1から11の何れか一項に記載のシステム。
【請求項13】
少なくともある量のバージン骨材材料が前記システム内で前記材料に追加される
請求項1から12の何れか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記加工される材料が再生アスファルトシングル(RAS)及びRAPの少なくとも一方を含む、請求項1から13の何れか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記加工される材料が、初期の最大粒径を有し、前記初期の粒径が前記第1及び第2のコンベヤの少なくとも一方によって第2の粒径に小さくされる、請求項1から14の何れか一項に記載のシステム。
【請求項16】
第3のマイクロ波導波管を介してマイクロ波エネルギーを収受するように構成された少なくとも1つの開口を備える第3のハウジング内に設けられた第3のコンベヤユニットをさらに含み、前記第3のコンベヤが、前記第3のハウジング内で前記材料にマイクロ波エネルギーを印加することによって、前記材料を前記第2の温度よりも高い第3の温度まで加熱することを含めて、前記量の材料を収受して加工するように構成された、請求項1から15の何れか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記材料を収受して前記第1のコンベヤユニットに供給するように構成された第1のローダユニットをさらに含む、請求項1から16の何れか一項に記載のシステム。
【請求項18】
少なくとも1つの入口と1つの出口と、
少なくとも1つの可撓性及び/又は可動性マイクロ波反射構成要素を内部に備える、前記入口及び出口の少なくとも一方の内部にあるトンネルと、を備え、
前記少なくとも1つの可動性マイクロ波反射構成要素の少なくとも一部が、前記材料が前記トンネルを通過する際に偏向し、次いで、材料がもはやトンネルを通過していないときに休止状態の閉位置に戻るように構成された、少なくとも1つのマイクロ波抑制システムをさらに含む、請求項1から17の何れか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記可動性マイクロ波反射構成要素がメッシュフラップである、請求項1から18の何れか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記可動性マイクロ波反射構成要素がステンレス鋼製である、請求項1から19の何れか一項に記載のシステム。
【請求項21】
前記可動性マイクロ波反射構成要素が保護材料で被覆された、請求項1から20の何れか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記保護材料が、シリコーン、テフロン(登録商標)、ポリウレタン、及びプラスチックからなるグループから選択される、請求項1から21の何れか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記可動性マイクロ波反射構成要素が複数のストリップで作られた、請求項1から22の何れか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記可動性マイクロ波反射構成要素が複数のチェーンで作られた、請求項1から23の何れか一項に記載のシステム。
【請求項25】
少なくとも第2のマイクロ波抑制システムをさらに含む、請求項1から24の何れか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記第1、第2、及び第3のコンベヤユニットが少なくとも1つのヘリカルオーガーを備える、請求項1から25の何れか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1つのヘリカルオーガーで回転するように構成されたモータをさらに備える、請求項1から26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記モータが約50~150キロワットの定格電力を有する、請求項1から27の何れか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記モータが約70~130キロワットの定格電力を有する、請求項1から28の何れか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記モータが約80~110キロワットの定格電力を有する、請求項1から29の何れか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記モータが約90~100キロワットの定格電力を有する、請求項1から30の何れか一項に記載のシステム。
【請求項32】
コンベヤユニットから前記加工される材料を収受するように構成されたミキサーをさらに備え、前記材料が、前記ミキサーから排出された後に異なるコンベヤユニットに進入する、請求項1から31の何れか一項に記載のシステム。
【請求項33】
前記ミキサーが、土こね機、ドラムミキサー、又は混合チャンバである、請求項1から32の何れか一項に記載のシステム。
【請求項34】
前記ミキサーから前記加工される材料を収受するように構成され、前記材料が異なるコンベヤユニットに進入する前に前記材料を持ち上げるように構成された昇降コンベヤをさらに含む、請求項1から33の何れか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記加工される材料が乾燥される生成物を含む、請求項1から34の何れか一項に記載のシステム。
【請求項36】
前記生成物が食品生産物である、請求項1から35の何れか一項に記載のシステム。
【請求項37】
前記食品生産物が植物由来又は動物由来の生成物である、請求項1から36の何れか一項に記載のシステム。
【請求項38】
前記生成物が砂である、請求項1から37の何れか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記加工される材料が少なくとも水分を包含する、請求項1から38の何れか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記加工される材料が10重量%未満の水分を包含する、請求項1から39の何れか一項に記載のシステム。
【請求項41】
前記加工される材料が少なくとも10重量%の水分を包含する、請求項1から40の何れか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記加工される材料が6重量%未満の水分を包含する、請求項1から41の何れか一項に記載のシステム。
【請求項43】
前記加工される材料が2~4重量%の水分を含有する、請求項1から42の何れか一項に記載のシステム。
【請求項44】
前記加工される材料が2重量%未満の水分を含有する、請求項1から43の何れか一項に記載のシステム。
【請求項45】
前記加工される材料から熱副生成物を回収するように構成された少なくとも1つの熱交換器をさらに備える、請求項1から44の何れか一項に記載のシステム。
【請求項46】
前記熱副生成物が前記加工される材料内の水分の加熱から回収される、請求項1から45の何れか一項に記載のシステム。
【請求項47】
各々のコンベヤユニットが対応する開口を介して1~30個のマイクロ波導波管を受けるように構成された、請求項1から46の何れか一項に記載のシステム。
【請求項48】
各々のコンベヤユニットが対応する開口を介して7~10個のマイクロ波導波管を受けるように構成された、請求項1から47の何れか一項に記載のシステム。
【請求項49】
前記加工される材料が、前記材料内に存在するあらゆる水分を含めて、ポンド当たり約0.33及び0.44キロワット未満のマイクロ波電力を収受する、請求項1から48の何れか一項に記載のシステム。
【請求項50】
前記加工される材料が、前記材料内に存在するあらゆる水分を含めて、ポンド当たり0.33キロワット未満のマイクロ波電力を収受する、請求項1から49の何れか一項に記載のシステム。
【請求項51】
各々のコンベヤユニットが、少なくとも500ポンド(約226.8kg)の材料の可搬重量を有する、請求項1から50の何れか一項に記載のシステム。
【請求項52】
各々のコンベヤユニットが、少なくとも8,500ポンド(約3855.6kg)の材料の可搬重量を有する、請求項1から51の何れか一項に記載のシステム。
【請求項53】
各々のコンベヤユニットが、少なくとも40,000ポンド(約18144kg)の材料の可搬重量を有する、請求項1から52の何れか一項に記載のシステム。
【請求項54】
前記第1のコンベヤユニットが、前記加工される材料が前記第1のハウジングを通過するときに前記加工される材料を制限し、形状化するように構成されたバッフルを備える、請求項1から53の何れか一項に記載のシステム。
【請求項55】
前記加工される材料に再生組成物が添加される、請求項1から54の何れか一項に記載のシステム。
【請求項56】
前記加工される材料に軟化油が添加される、請求項1から55の何れか一項に記載のシステム。
【請求項57】
前記軟化油が瀝青を含む、請求項1から56の何れか一項に記載のシステム。
【請求項58】
前記軟化油が、瀝青及びバイオ由来の生成物の少なくとも一方を含む、請求項1から57の何れか一項に記載のシステム。
【請求項59】
前記軟化油が、瀝青及びその他の石油由来の生成物の少なくとも一方を含む、請求項1から58の何れか一項に記載のシステム。
【請求項60】
前記軟化油が、瀝青、バイオ由来の生成物、及び石油由来の生成物を含む、請求項1から59の何れか一項に記載のシステム。
【請求項61】
前記加工される材料にステロール及び瀝青が添加される、請求項1から60の何れか一項に記載のシステム。
【請求項62】
前記加工される材料にステロール、瀝青、及び軟化添加剤が添加される、請求項1から61の何れか一項に記載のシステム。
【請求項63】
前記加工される材料が8インチ(約20.32cm)の最大寸法を有する、請求項1から62の何れか一項に記載のシステム。
【請求項64】
前記加工される材料が6インチ(約15.24cm)の最大寸法を有する、請求項1から63の何れか一項に記載のシステム。
【請求項65】
前記加工される材料の最大寸法を小さくするように構成された衝撃部材をさらに備える、請求項1から64の何れか一項に記載のシステム。
【請求項66】
前記システムが1時間当たり約10トン~約1000トンの材料を加工する、請求項1から65の何れか一項に記載のシステム。
【請求項67】
前記システムが1時間当たり約50トン~約100トンの材料を加工する、請求項1から66の何れか一項に記載のシステム。
【請求項68】
前記加工される材料の少なくとも一部が、前記第1のコンベヤユニット内で又は前記第1のコンベヤユニットに進入する前に破砕又は縮小される、請求項1から67の何れか一項に記載のシステム。
【請求項69】
前記システムがモジュール式且つ可搬式である、請求項1から68の何れか一項に記載のシステム。
【請求項70】
前記加工される材料がRAPを出発材料とし、バージン骨材材料、バージン瀝青及び/又は再生添加剤が前記システム内でRAPに添加される、請求項1から69の何れか一項に記載のシステム。
【請求項71】
前記加工される材料がバージン骨材材料を出発材料とし、バージン瀝青及び/又は再生添加剤が前記システム内で前記材料に添加される、請求項1から70の何れか一項に記載のシステム。
【請求項72】
少なくとも1つのコンベヤユニットが加熱されたオーガーを備える、請求項1から71の何れか一項に記載のシステム。
【請求項73】
前記加熱されたオーガーがジャケットオーガーである、請求項1から72の何れか一項に記載のシステム。
【請求項74】
再生剤、再生添加剤、及びバージンバインダーの少なくとも1つが、ミキサー内で前記加工される材料に追加される、請求項1から73の何れか一項に記載のシステム。
【請求項75】
第1のハウジング内に設けられた第1のコンベヤユニットにおいてある量の材料を収受することと、
前記第1のコンベヤユニットの前記ハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて前記第1のコンベヤユニット内で前記量の材料に対して第1の加工ステップを実行することと、を含み、前記材料が前記第1のコンベヤユニット内で加熱される、材料を加工する方法。
【請求項76】
前記量の材料をミキサーで収受することをさらに含み、前記ミキサー内で前記材料に対して混合ステップが実行される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記材料の少なくとも一部が前記第1の加工ステップの前又はその間に破砕又は縮小される、請求項75から76の何れか一項に記載の方法。
【請求項78】
第2のハウジング内に設けられた第2のコンベヤユニットにおいて前記量の材料を収受することと、
前記第2のコンベヤのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて前記第2のコンベヤユニット内で前記量の材料に対して第2の加工ステップを実行することと、をさらに含み、前記材料が、前記第1の加工ステップよりも前記第2の加工ステップにおいてより高い温度まで加熱される、請求項75から77の何れか一項に記載の方法。
【請求項79】
第3のハウジング内に設けられた第3のコンベヤユニットにおいて前記量の材料を収受することと、
前記第3のコンベヤのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて前記第3のコンベヤユニット内で前記量の材料に対して第3の加工ステップを実行することと、をさらに含み、前記材料が、前記第2の加工ステップよりも前記第3の加工ステップにおいてより高い温度まで加熱される、請求項75から78の何れか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記ミキサーで収受された前記量の材料がコンベヤユニットから収受され、前記材料が、前記ミキサーから排出された後に別のコンベヤユニットに進入する、請求項75から79の何れか一項に記載の方法。
【請求項81】
前記少なくとも第1のコンベヤユニットが、所望の結果を得られるように選択された複数のコンベヤユニット及びその構成を備える、請求項75から80の何れか一項に記載の方法。
【請求項82】
少なくとも2つのコンベヤユニットが直列に配置される、請求項75から81の何れか一項に記載の方法。
【請求項83】
少なくとも2つのコンベヤユニットが並列に配置される、請求項75から82の何れか一項に記載の方法。
【請求項84】
少なくとも1つのコンベヤユニットの加工速度が、直列又は並列配置に基づいて調整される、請求項75から83の何れか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記加工速度を低減して、前記少なくとも1つのコンベヤユニット内で加工する材料の加熱を増加させるか、又は前記加工速度を増加して前記加工する材料の加熱を低減することができる、請求項75から84の何れか一項に記載の方法。
【請求項86】
所与の加工速度において、並列に動作する複数のコンベヤユニットが、少なくとも並列コンベヤユニットの数に基づいて材料の加工能力を増加させる、請求項75から85の何れか一項に記載の方法。
【請求項87】
いずれの加熱マイクロ波とも異なる周波数のマイクロ波レーダーを用いて少なくともレベル測定を実行することをさらに含む、請求項75から86の何れか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記レベル測定に基づいて、加工速度及び加熱電力の少なくとも一方が調整される、請求項75から87の何れか一項に記載の方法。
【請求項89】
請求項1から88の何れか一項に記載の何れかのシステム又は方法によって生成される生成物。
【請求項90】
第1の位置で第1の量の加工済み骨材に対する要求を収受することと、
前記第1の位置が前記第1の位置から第1の電力出力の外部電源までの距離を少なくとも含む第1の特性グループを有することを決定することと、
少なくとも前記第1の量の骨材及び前記第1の特性グループに基づいて、前記第1の位置に前記材料を加工する可搬式システムを配備することであって、
前記可搬式システムが、
少なくとも前記第1の電力出力を提供するように構成された少なくとも1つの発電機と、
前記発電機に動作可能に結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器と、
ある量の材料を収受して加工するように構成された少なくとも1つのコンベヤユニットと、を備えることと、
前記可搬式システムの前記コンベヤユニット内で前記材料にマイクロ波エネルギーを印加することと、を含む、加工済み材料を要求に応じて可搬状態で提供する方法。
【請求項91】
少なくとも1つの入口と1つの出口と、
内部に少なくとも1つの可動メッシュフラップを備える、前記入口及び出口の少なくとも一方の内部にあるトンネルと、を備え、
前記少なくとも1つの可動メッシュフラップが、マイクロ波エネルギーを吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように構成され、
前記少なくとも1つの可動メッシュフラップが、材料が前記トンネルを通過する際に偏向し、次いで、前記材料がもはや前記トンネルを通過していないときには休止状態の閉位置に戻るように構成された、マイクロ波抑制システム。
【請求項92】
前記可動メッシュフラップがステンレス鋼製である、請求項91に記載のマイクロ波抑制システム。
【請求項93】
オーガーの回転軸線に沿って設けられたオーガーの主軸を有するヘリカルオーガーを備えるコンベヤユニットであって、前記オーガーが、前記コンベヤユニットにおいて収受されたある量の材料が前記オーガーの回転軸線に合わせて搬送されるような方向に回転するように構成されたコンベヤユニットと、
少なくとも1つのマイクロ波エネルギー発生器であって、各々のマイクロ波エネルギー発生器が、前記マイクロ波エネルギー発生器によって放射されたマイクロ波に対して、前記コンベヤユニット内で前記量の材料の少なくとも一部によって吸収されたときに前記マイクロ波を熱に変換することによって前記コンベヤユニット内で前記材料を加熱するように構成されたそれぞれのマイクロ波導波管に動作可能に結合された、少なくとも1つのマイクロ波エネルギー発生器と、を備え、
前記マイクロ波エネルギーを用いて前記量の材料が加熱され、前記量の材料が標的温度まで加熱された後に前記コンベヤユニットから排出される、材料を加工するための装置。
【請求項94】
前記オーガーの主軸が、前記オーガーの回転軸線に沿って設けられた内部オーガー流体経路を画定し、前記オーガーを加熱し、前記オーガーを通して前記量の材料に熱を伝達するように構成された流体管理装置をさらに備え、前記量の材料が、前記マイクロ波エネルギーと流体熱との組み合わせを用いて加熱される、請求項93に記載の装置。
【請求項95】
1つの材料入口及び1つの材料出口と、
マイクロ波抑制システムを備える、前記材料入口及び材料出口の少なくとも一方の内部にあるトンネルと、
マイクロ波エネルギーを吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように構成され、材料が前記トンネルを通過する際に偏向し、次いで、前記材料がもはやトンネルを通過していないときには休止状態の閉位置に戻るように構成された、前記トンネル内の少なくとも1つの可動メッシュフラップと、を備える、請求項93に記載の装置。
【請求項96】
前記可動メッシュフラップがステンレス鋼製である、請求項95に記載の装置。
【請求項97】
オーガーを備えるコンベヤユニットにおいてある量の再生アスファルト製舗装材(RAP)を収受することであって、前記RAPが、前記コンベヤユニットに進入する前に入口側マイクロ波抑制トンネルを通過することと、
前記オーガーを回転させることによって、前記コンベヤユニットに沿って前記量のRAPを搬送することと、
マイクロ波エネルギー発生器によって放射されたマイクロ波が、前記コンベヤユニット内で前記量のRAPの少なくとも一部によって吸収されたときに、前記マイクロ波を熱に変換することによって、前記コンベヤユニット内で前記量のRAPを加熱するように構成されたそれぞれのマイクロ波導波管に動作可能に結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて前記コンベヤユニット内で前記量のRAPを加熱することと、
前記加熱された量のRAPが、出口側マイクロ波抑制トンネルを通して前記コンベヤユニットから排出されるようにすることであって、前記コンベヤユニットから排出される前記量のRAPが瀝青混合物であることと、を含む、瀝青混合物を生成する方法。
【請求項98】
前記量のRAPが前記コンベヤユニットから排出される前に標的温度まで加熱される、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
バージン骨材、バージンバインダー、軟化添加剤、及びアンチエイジング添加剤からなるグループのうちの少なくとも1つが、前記コンベヤユニットから排出される前に前記量のRAPに添加される、請求項97に記載の方法。
【請求項100】
前記アンチエイジング添加剤が、複数種の純粋な植物ステロールの混合物又は純粋な植物ステロールと粗製ステロールとの混合物を含み、前記粗製ステロールが、大豆油、コーン油、ヒマワリ種子油、及びなたね油からなるグループから選択された植物由来油の蒸留残渣のトール油ピッチから得られる、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
入口側抑制トンネルが、
前記入口側抑制トンネルの内部の少なくとも1つの入口側可動メッシュフラップを備え、
前記少なくとも1つの入口側可動メッシュフラップがマイクロ波エネルギーを吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように構成され、
前記少なくとも1つの入口側可動メッシュフラップが、前記量のRAPが前記入口側抑制トンネルを通過する際に偏向し、次いで、前記量のRAPがもはや前記入口側抑制トンネルを通過していないときには休止状態の閉位置に戻るように構成された、請求項97に記載の方法。
【請求項102】
前記入口側可動メッシュフラップがステンレス鋼製である、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
出口側抑制トンネルが、
前記出口側抑制トンネルの内部の少なくとも1つの出口側可動メッシュフラップを備え、
前記少なくとも1つの出口側可動メッシュフラップがマイクロ波エネルギーを吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように構成され、
前記少なくとも1つの出口側可動メッシュフラップが、前記量のRAPが前記出口側抑制トンネルを通過する際に偏向し、次いで、前記量のRAPがもはや前記出口側抑制トンネルを通過していないときには休止状態の閉位置に戻るように構成された、請求項97に記載の方法。
【請求項104】
前記出口側可動メッシュフラップがステンレス鋼製である、請求項103に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、「MICROWAVE SUPPRESSION TUNNEL AND RELATED FEATURES」と題された2019年7月1日出願の米国仮出願第62/869,305号の優先権を主張し、全ての目的に関してその内容全体を参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波エネルギーを筐体内で放射して材料を加工することができる。マイクロ波エネルギーへの曝露によって生じる材料内の分子の攪拌によって、材料を加熱又は乾燥するためのエネルギーが提供される。マイクロ波エネルギーを用いて材料を加熱することは、材料の量、化学組成物、水分率、所望の最終加熱温度、及び最終的に加工された形態での材料の意図された用途に特有のその他の要因に基づいて、一定量の時間が掛かる可能性がある。
【0003】
また、特に信頼性のある常設の電力が存在しない場所では、加熱システムの移動式の配備に関する課題も存在する。
【0004】
いくつかの政府機関は、マイクロ波加熱システムで使用する915MHz及び2450MHzを中心とする周波数帯域を割り当てている。漏洩が許容されるマイクロ波エネルギーの強度は、1cm2当たり10ミリワット(mW)未満に制限されることがある。
【0005】
産業用のマイクロ波加熱用途では、例えばコンベヤユニット又はその他の機構などを用いて材料を連続的に輸送できるように、筐体内へのアクセス開口があることが必要である。上記開口からのマイクロ波エネルギーを抑制することが望まれる。連続マイクロ波加熱装置は、より簡単なバッチマイクロ波システムから漏洩するマイクロ波エネルギーの抑制よりも複雑な問題を提示している。
【0006】
水分粒子にマイクロ波加熱を印加する際の1つの課題は、例えば、マイクロ波が印加されるチャネル又は領域からマイクロ波が入口及び/又は出口/放電領域へ漏出するのを防止することである。これは、現在、2インチ(約5.08cm)四方の金属チャネルを含む金属格子を介して材料を導入することによって対処できる。同じタイプの格子及びチャンネルを出口端に採用してよい。ただし、これらの格子には制約事項がある。例えば、粒状材料又は粒子(水分を含んだ粒状材料などの)は、方形チャネルシステムを介して導入されることがある。これらのシステムでは、プロセス中に停止又は減速が起こる可能性がある。
【0007】
その他の技法もマイクロ波放射の危険を防止するために現在使用されているが、所望するものよりも柔軟性がない。例えば、生成物又は材料が移動する際にマイクロ波エネルギーがマイクロ波システムから漏出するのを抑制するその他の方法は、例えば、ウォータージャケット又は反射器を含んでいてもよい。
【0008】
とりわけ連続マイクロ波加熱システムにおいて、マイクロ波抑制を改善することが望まれている。また、必要に応じて柔軟に配備できるモジュール式及び/又は可搬式加熱システムを提供することが依然として望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、アスファルト混合物を生成するための連続加熱システムに関する(欧州では、アスファルト混合物又は仕上がりアスファルト混合物は、通常、瀝青混合物又は仕上がり瀝青混合物と呼ばれる。当業者であれば、この区別を容易に理解できるであろう)。特に、本開示は、生成の時点でマイクロ波加熱プロセスを用いる連続混合システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示によれば、モジュール式加熱システムは、複数のコンベヤユニット、ミキサー、及び昇降ユニットを順次配置するように構成できる。別の構成では、任意選択として、複数のコンベヤユニットの少なくとも部分的な並列配置が、連続的な構成と組み合わせて提供される。
【0011】
また、マイクロ波エネルギー抑制トンネルの実施形態が開示され、マイクロ波エネルギー抑制トンネルは、例えばコンベヤユニット上のマイクロ波容器からのマイクロ波エネルギーの漏洩をほぼ低減又は防止し、一方で当該容器及び抑制トンネルを通過する生成物又は材料の連続的な流れを有する、メッシュフラップなどの1つ又は複数の可撓性の又は屈曲可能な(例えば、鋼製の)マイクロ波反射構成要素を備える。抑制トンネルは、容器の入口及び出口に設置することができ、生成物の大きさにかかわらず、マイクロ波システムによって生成されるマイクロ波の漏洩を抑制する大きさになっている。
【0012】
言い方を変えると、本発明の実施形態は、マイクロ波エネルギー供給システムの1つ又は複数のアクセス開口からのマイクロ波エネルギーの漏洩をほぼ防止するように構成された少なくとも1つのマイクロ波エネルギー抑制トンネルの追加を含み、一方、加熱する生成物は、例えば、ヘリカルオーガーも装着されたコンベヤユニットのトラフを含むマイクロ波容器を通って連続的に流れる。抑制トンネルは、マイクロ波エネルギー供給システムの入口及び/又は出口で使用でき、いくつかの実施例では、各抑制トンネルは、矩形又はU字形又はトラフの内側上部に装着された金属遮蔽メッシュ等の、鋼又はその他のマイクロ波材料の複数の積み重ね又は層を有し、水平又は好ましくは約45度以下の角度で取り付けられた長さが約3フィート(91.44cm)以上の矩形、U字形、又はその他の好適な形状のトンネルを備える。加熱される対象物/材料のサイズは、様々な実施形態に合わせてトンネル又はトラフの大きさを調整するための基準として用いることができる。加熱システムのトンネル及びトラフは、様々な実施形態で異なるようにサイズ及び形状を変更することができる。
【0013】
可撓性又は屈曲可能なメッシュ遮蔽体(例えば、フラップ形態の)は、約6インチ(約15.24cm)の間隔を空けて配置され、それらが取り付けられるトンネルと同じ断面サイズであってよい。遮蔽メッシュは、好ましくは、様々な周波数範囲、好ましくは、無線周波数(RF)及び低周波数(LF)電界内の約1MHzから50GHzまでの様々な周波数範囲を吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように動作する。
【0014】
本開示の第1の態様によれば、マイクロ波抑制システムが開示される。第1の態様によれば、マイクロ波抑制システムは、少なくとも1つの入口と1つの出口とを含む。また、マイクロ波抑制システムは、入口及び出口の少なくとも一方の内部にトンネルを含み、トンネル内部に少なくとも1つの可動メッシュフラップを備える。第1の態様によれば、少なくとも1つの可動メッシュフラップは、マイクロ波エネルギーを吸収し、偏向させ、又は堰き止めるように構成されている。また、第1の態様によれば、少なくとも1つの可動メッシュフラップは、材料がトンネルを通過する際に偏向し、次いで、材料がもはやトンネルを通過していないときには休止状態の閉位置に戻るように構成されている。
【0015】
本開示の第2の態様によれば、材料を加工する装置が開示される。第2の態様によれば、材料を加工する装置は、オーガーの回転軸線に沿って設けられたオーガーの主軸を有するヘリカルオーガーを含むコンベヤユニットを含み、オーガーは、コンベヤユニットにおいて収受されたある量の材料がオーガーの回転軸線に合わせて搬送されるような方向に回転するように構成されている。また、第2の態様によれば、装置は、少なくとも1つのマイクロ波エネルギー発生器を含み、各々のマイクロ波エネルギー発生器は、マイクロ波エネルギー発生器によって放射されたマイクロ波に対して、コンベヤユニット内で当該量の材料の少なくとも一部によって吸収されたときに当該マイクロ波を熱に変換することによってコンベヤユニット内で材料を加熱するように仕向けるように構成されたそれぞれのマイクロ波導波管に動作可能に結合されている。また、第2の実施形態によれば、マイクロ波エネルギーを用いて当該量の材料が加熱され、当該量の材料は標的温度まで加熱された後にコンベヤユニットから排出される。
【0016】
本開示の第3の態様によれば、瀝青混合物を生成する方法が開示される。第3の態様によれば、この方法は、オーガーを備えるコンベヤユニットにおいてある量の再生アスファルト製舗装材(RAP)を収受することを含み、RAPは、コンベヤユニットに進入する前に入口側マイクロ波抑制トンネルを通過する。またこの方法は、オーガーを回転させることによって、コンベヤユニットに沿って当該量のRAPを搬送することを含む。またこの方法は、マイクロ波エネルギー発生器によって放射されたマイクロ波が、コンベヤユニット内で当該量のRAPの少なくとも一部によって吸収されたときに当該マイクロ波を熱に変換することによって、コンベヤユニット内で当該量のRAPを加熱するように構成されたそれぞれのマイクロ波導波管に動作可能に結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いてコンベヤユニット内で当該量のRAPを加熱することを含む。またこの方法は、当該加熱された量のRAPが、出口側マイクロ波抑制トンネルを通してコンベヤユニットから排出されるようにすることを含み、コンベヤユニットから排出される当該量のRAPは、瀝青混合物である。
【0017】
本開示の第4の態様によれば、材料を加工するためのシステムが開示される。第4の態様によれば、システムは、少なくとも1つのマイクロ波発生器を含む。またこのシステムは、当該少なくとも1つのマイクロ波発生器を少なくとも第1のコンベヤユニットに動作可能に結合する少なくとも1つのマイクロ波導波管を含む。第4の態様によれば、第1のコンベヤユニットは、第1のマイクロ波導波管を介してマイクロ波エネルギーを収受するように構成された少なくとも1つの開口を備える第1のハウジング内に設けられる。また第4の態様によれば、第1のコンベヤユニットは、第1のハウジング内で材料にマイクロ波エネルギーを印加することによって材料を第1の温度まで加熱することを含めて、ある量の材料を収受して加工するように構成されている。
【0018】
本開示の第5の態様によれば、材料を加工する方法が開示される。第5の態様によれば、この方法は、第1のハウジング内に設けられた第1のコンベヤユニットにおいてある量の材料を収受することを含む。またこの方法は、第1のコンベヤユニットのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて、第1のコンベヤユニット内で当該量の材料に対して第1の加工ステップを実行することを含み、当該材料は第1のコンベヤユニット内で加熱される。
【0019】
本開示の第6の態様によれば、加工された材料を要求に応じて運搬できる状態で提供する方法が開示される。第6の態様によれば、この方法は、第1の量の加工済み骨材に対する要求を第1の位置で収受することを含む。また、この方法は、第1の位置が第1の位置から第1の電力出力の外部電源までの距離を少なくとも含む第1の特性のグループを有することを決定することを含む。またこの方法は、材料を加工する可搬式システムを、少なくとも第1の量の骨材と第1の特性のグループとに基づいて、第1の位置に配備することを含み、当該可搬式システムは、少なくとも第1の電力出力を提供するように構成された少なくとも1つの発電機を備える。また第6の態様によれば、可搬式システムは、発電機に動作可能に結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を含む。また第6の態様によれば、可搬式システムは、ある量の材料を収受して加工するように構成された少なくとも1つのコンベヤユニットを含む。またこの方法は、可搬式システムのコンベヤユニット内で材料にマイクロ波エネルギーを印加することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、様々な実施形態による可搬式連続混合システムの側面図である。
【0021】
【
図2】
図2は、
図1の連続混合システムのトラフ及び抑制トンネル構成要素の側面図である。
【0022】
【0023】
【
図4】
図4は、
図1の連続混合システムのトラフの斜視分解図である。
【0024】
【
図5】
図5は、
図1の連続混合システムのトラフの上面図である。
【0025】
【
図6】
図6は、
図1の連続混合システムのトラフと併用するオーガーの上面図である。
【0026】
【
図7】
図7は、
図1の連続混合システムと併用する代替トラフの斜視図である。
【0027】
【0028】
【
図9】
図9は、
図1の連続混合システムの代替トラフの上面図である。
【0029】
【
図10】
図10は、様々な実施形態によるマルチコンベヤ連続混合システムの斜視図である。
【0030】
【0031】
【
図12】
図12は、
図10のマルチコンベヤ連続混合システムと併用するミキサーの斜視図である。
【0032】
【0033】
【
図14】
図14は、様々な実施形態による移動式マルチコンベヤ連続混合システムの斜視図である。
【0034】
【
図15】
図15は、様々な実施形態による代替の移動式マルチコンベヤ連続混合システムの斜視図である。
【0035】
【
図16】
図16は、様々な実施形態によるマイクロ波抑制トンネルの斜視図である。
【0036】
【0037】
【
図18】
図18は、閉位置にある複数のフラップを示す、
図16のマイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0038】
【
図19】
図19は、流動材料がフラップを通過する際に開放位置にある複数のフラップを示す、
図16のマイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0039】
【
図20】
図20は、マイクロ波抑制トンネル内で使用する代替構成のメッシュストリップフラップの正面図である。
【0040】
【0041】
【
図22】
図22は、出口側のU字形マイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0042】
【0043】
【
図24】
図24は、入口側のU字形マイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0044】
【
図25】
図25は、入口側の矩形マイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0045】
【0046】
【
図27】
図27は、出口側の矩形マイクロ波抑制トンネルの側面断面図である。
【0047】
【
図28】
図28は、マイクロ波抑制トンネルに装着されたメッシュを有する非ループマイクロ波吸収フラップ取付金具詳細部の概略側面図である。
【0048】
【
図29A】
図29Aは、上部に取り付けられた枢動メッシュフラップが閉位置にある、U字形マイクロ波抑制トンネル構成の端面断面図である。
【0049】
【
図29B】
図29Bは、メッシュフラップが部分的開放位置にある、
図29AのU字形マイクロ波抑制トンネル構成の端面断面図である。
【0050】
【
図29C】
図29Cは、メッシュフラップが全開位置にある、
図29AのU字形マイクロ波抑制トンネル構成の端面断面図である。
【0051】
【
図30A】
図30Aは、上部に取り付けられた枢動メッシュフラップが閉位置にある、矩形マイクロ波抑制トンネル構成の端面断面図である。
【0052】
【
図30B】
図30Bは、メッシュフラップが部分的閉位置にある、
図30Aの矩形マイクロ波抑制トンネル構成の端面断面図である。
【0053】
【0054】
【
図31】
図31は、マイクロ波抑制トンネルの様々な代替シュートの断面形状を示す図である。
【0055】
【
図32】
図32は、本開示の様々な実施形態による加工のフローチャートである。
【0056】
【
図33】
図33は、様々な実施形態によるRFI遮蔽メッシュの詳細図である。
【0057】
【0058】
【0059】
【
図36】
図36は、様々な実施形態による別の遮蔽メッシュの詳細図である。
【0060】
【0061】
【発明を実施するための形態】
【0062】
本開示によれば、加熱中に材料を連続的に移動させながら、マイクロ波エネルギーを用いて材料を所望の温度まで加熱することに関する技術において、現在は、問題が存在する。ある種の既存の構成は、「バッチ」式の加熱及び加工システムを使用している。バッチシステムでは、ある量の材料が単一の段階として加熱され、且つ/又は共に混合され、次いで定量分配される。加熱及び/又は混合システムの柔軟な動作が好ましいため、バッチ式加熱システムよりも高い柔軟性を有することが望ましいことが多い。したがって、利点のうちでもとりわけ、より大きい効率、制御、並びに柔軟な規模の変更可能性及び動作を提供できるという点から、連続式加熱及び/又は混合システムが好ましい。
【0063】
加熱システムから漏出するマイクロ波放射に関するその他の課題も当技術分野に存在する。連続生成システムで材料流量が大きい場合、マイクロ波エネルギーの漏洩は特に望ましくなく、困難な課題であり得る。
【0064】
当技術分野における別のよくある厄介な事態は、遠隔又は非グリッド接続された領域又は状況への加熱装置の迅速な分配及び配備に関するものである。マイクロ波ベースの加熱方式は、概ね、その他のタイプの加熱装置よりも可搬性が高く、系統電力に容易にアクセスできない場合には、可搬式発電機からマイクロ波加熱ユニット(例えば、マイクロ波発生器)及びシステムに給電することができる。系統電力が利用可能でない状況のいくつかの例は、田園又は遠隔の領域、又は一時的に系統電力接続が利用できないその他の領域を含む。
【0065】
本開示によれば、可搬式、モジュール式、並列式、並びに/或いは順次加熱及び/又は加工コンベヤユニットは、遠隔の、又はその他の理由で系統電力が得られない位置においても、材料を加熱するモジュール式の、拡張可能な、可搬式のシステムを提供することができる。様々なミキサー及び/又は昇降コンベヤも、適宜、コンベヤユニットと直列で使用することができる。様々な動作可能な構成要素をパッケージすること又は、出荷コンテナなどのコンテナ又はハウジングに取り付けることは、更に簡単にすることができ、迅速且つ簡潔な分配、セットアップ及び動作を効率よくすることができる。
【0066】
本開示によれば、入口/出口側トンネル内に又はそれに関連して含まれるような様々なマイクロ波抑制システム及び特徴は、全てが瀝青混合物の成分とすることができる、再生アスファルト製舗装材(RAP)又は再生アスファルトシングル(RAS)、バージン骨材、又は砂などの、加熱及び/又は加工されるあらゆる生成物又は材料の流れの大きさを収容するサイズとすることができる。この材料は、本明細書では骨材材料とも呼ばれる。場合によっては、本開示のマイクロ波加熱システムは、1時間当たり約100トンのRAPを加工/加熱するように構成できるが、このプロセスは1時間当たり100トン未満の材料を収容するように拡大/縮小することができることは当業者には明らかであろう。
【0067】
1つ又は複数の(例えば、可撓性及び/又は可動性の)布並びに/或いはメッシュフラップを備える1つ又は複数のマイクロ波抑制システム(例えば、トンネル又はシュート)を、マイクロ波ベースの加熱システム内の1つ又は複数の開口部で用いて、このシステムがなければ加熱システムの外に達したはずのマイクロ波放射を低減することができる。各マイクロ波抑制システムは、マイクロ波加熱システムから1つ又は複数の入口及び/又は出口を保護でき、また保護するように構成されたフラップ又は一連のフラップを備えることができる。マイクロ波抑制システムは、加熱システムからのマイクロ波放射の漏出を防止又は抑制することができる。したがって、布及び/又はメッシュフラップの1つ以上を連続マイクロ波加熱システムの出口及び/又は入口に配置することができる。各々のフラップは、概ね、対応する抑制トンネル、シュートなどの形状に適合する形状とすることができる。連続マイクロ波加熱システムの出口及び/又は入口は、1つ又は複数の抑制トンネルを含み得る。特に、水分を含む材料、骨材、RAP、RAS又はその他の瀝青混合物構成要素粒子又は材料を、マイクロ波加熱の加熱領域内に進入させることができ、一方でマイクロ波がシステム内の抑制トンネルを介して加熱トラフから漏出するのをほぼ防止できる。複数のモジュール式加熱及び加工コンベヤを順次且つ/又は並列に配置できるので、様々な材料の入口及び出口は、トンネル及びその他の関連する特徴を含むマイクロ波抑制システムに特に好適である。好ましい実施形態では、トンネルなどの別個の抑制システムが供給され、システムの入口と出口の両方に接続される。別の実施形態では、システムの開口からのマイクロ波の抑制を最大限にする目的でそのような抑制システムを複数個含めるように、追加の抑制トンネル又は関連する特徴をシステムの途中に含めることができる。
【0068】
マイクロ波エネルギーは、水(例えば、水分子)を加熱するのに特に効率的であり、このことは、そのような水分子の少なくとも一部を含む材料の効率的なマイクロ波加熱を可能にすることが知られている。水は、水がその沸点(例えば、華氏約212度(°F)(約100℃))まで加熱されると、蒸気というガス状の形態で材料を漏出することがある。蒸気は、換気を介して加熱システムから漏出することがあり、場合によっては、システム(例えば、換気を促進又は支援する温風送風機又はファン)に印加される正又は負の圧力による強制換気によって漏出することがある。通気性を改善し、蒸気漏出特性を容易にするために、通気孔を追加することもできる。ただし、過剰な量の水は、様々なRAP、RAS、及びその他の材料の加熱に対して悪影響を与える場合がある。さらに、熱交換器を用いて、マイクロ波加熱プロセス中に蒸気として(又はその他の方法で)放出される熱を回収することができ、特に、少なくともいくらかの水分を含む材料が加熱されたときの水の相変化(例えば、沸騰)から放出される熱を回収することができる。
【0069】
いくつかの典型的なケースでは、RAPは約3~8%の含水率であってよく、別の場合には、軟化剤も含んでいてもよい乳化アスファルトを追加して混合効率を向上させることができる。軟化剤を含有する乳化アスファルトの添加(使用する場合)は、含水率向上に寄与することができる。乳化アスファルト及び軟化剤は、マイクロ波加熱システムに追加される固体瀝青混合物成分の0.5~5重量%で追加することができる。乳化アスファルト及び軟化剤は、乳剤を生成するのに使用する水分を含有することができ、含水率は、通常、20%~80%であって、別の任意選択の構成要素はアスファルトと軟化剤との混合物である。例えば、固形の瀝青混合物の構成要素に50%の水分を含有する乳化アスファルト及び軟化剤が2%追加される場合、追加の1%の水分が、加熱システムから流れる材料に追加されたことになる。それ以外の量の乳剤は、乳剤中に追加された乳剤の量と乳剤内の水分量とに応じて、様々な量の水分を含有する。
【0070】
水の沸点(約212°F(約100℃))を超える温度まである量の材料又はアスファルト生成物(RAPなどの)を加熱することは、水の粒子が沸騰して蒸気として漏出するので、効率が悪くなる。一定の温度、例えば沸点以上まで加熱する間に、マイクロ波が振動によって容易に加熱することができる小さな双極子分子(例えば、水)の数が減少する場合がある。そこで、材料又は生成物の加熱は、より多くのエネルギーを必要とする、より大きな粒子の振動を引き起こすマイクロ波に依存することになる。したがって、加熱温度が上昇するにつれて、加熱されたアスファルト生成物からより多くの水が除去される。液体水の気体蒸気への相変化は、180~200°F(約82.2℃~約93.3℃)付近で発生し、様々な実施形態によれば、アスファルト生成物などの材料を約225~275°F(約107.2℃~約135℃)まで加熱することが望ましい。加熱から発生する蒸気は、相変化が発生すると、通気孔を介して加熱システムから漏出することがある。本明細書で想定される様々な実施形態によれば、マイクロ波加熱中に生成され、且つ/又は放出される蒸気及び/又はその他の熱を捕捉して、1つ又は複数の空気対空気、及び気液熱交換器などを用いて再使用することができる。蒸気は、自然及び/又は強制的換気によってシステムから漏出することがある。いくつかのケースでは、約250°F(約121.1℃)未満、又は、最大約270~275°F(約132.2℃~約135℃)未満で、瀝青の放出がほとんど又は全くないことがある。
【0071】
様々な実施形態によれば、加熱及び/又は加工される材料は、骨材材料又はその他の材料である。ある種の実施形態では、材料は、加熱する粒子などの様々な粒子であってもよい。材料は、様々な粒状材料から構成されていてもよい。骨材材料の例は、様々な粒状材料の様々な混合物を含み得る、少なくともいくつかの再生アスファルト製舗装材(RAP)を含んでいてもよい。RAPは、分別又は未分別のRAPにおいて、1%~10%のアスファルトバインダーを含んでいてもよい。任意選択として、RAPは、分別又は未分別のRAPの使用に基づいて、骨材と2.5%~7.0%のアスファルトバインダーとを含む。いくつかの実施形態では、RAPは、破砕RAP、粉砕RAP、又は両方の混合物である。
【0072】
いくつかの実施形態では、材料は、バージン骨材、バージンバインダー、及び/又はRAP及び/又はRASなどの再生又は再生瀝青材料を含み得る瀝青混合物を含むことができる。いくつかの実施形態における材料は、最終的な瀝青混合物特性を改善するために、その他の非瀝青材料添加剤を含むことができる。本明細書で使用される、「骨材材料」は、幅広く使用されることが意図され、本明細書に記載のマイクロ波エネルギーを用いて加熱できる何れかの材料、粒子、混合物、骨材、又はその他の何れかの好適な材料を指すことができる。骨材材料は、様々な実施形態において、何れかの流動性材料とすることができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、骨材材料は、少なくともいくつかのバージン骨材材料及び/又はバージン瀝青を含む。いくつかの実施形態では、少なくともいくつかのバインダー材料が、例えばシステム内で、骨材材料に追加される。別の実施形態では、骨材材料は、再生添加剤などの少なくともいくつかの添加剤を含む。この添加剤は、再生添加剤、圧縮助剤添加剤、軟化添加剤、剥離防止剤、及び寒冷地用助剤添加剤からなるグループから選択することができる。更なる実施形態では、少なくともある量のバージン骨材材料がシステム内で骨材材料に追加される。さらに別の実施形態では、骨材材料は、RAS及びRAPの少なくとも一方を含む。いくつかの実施形態では、バージン骨材、バージンバインダー、軟化添加剤、及びアンチエイジング添加剤からなるグループのうちの少なくとも1つが、コンベヤユニットから排出される前にある量のRAPに追加される。いくつかの実施例では、アンチエイジング添加剤は、複数種の純粋な植物ステロールの混合物又は純粋な植物ステロールと粗製ステロールとの混合物を含み、粗製ステロールは、大豆油、コーン油、ヒマワリ種子油、なたね油又は同様の植物由来油を含む植物由来油の蒸留残渣のトール油のピッチから得られる。
【0074】
RAPで構成された骨材材料は、初期の第1の最大粒径を有することができる。初期の第1の粒径は、本明細書に記載のバッフルなどの第1及び第2のコンベヤユニットの少なくとも1つの構成要素又は特徴、又は衝撃部材などの当該技術分野で周知の粒子径を小さくするその他の何れかの好適な構成要素によって、第2のより小さい最大粒径へ小さくすることができる。衝撃部材は、設けられる場合、第1及び第2のコンベヤユニットから別体とすることができる。
【0075】
様々な実施形態によれば、上述したように、骨材材料は、少なくともいくらかの水分を含む。任意選択として、骨材材料は10重量%未満の水分を含有する。様々な別の例では、骨材材料は少なくとも10重量%の水分を含有する。さらに別の例では、骨材材料は6重量%未満の水分を含有する。さらに別の例では、骨材材料は2~4重量%の水分を含有する。さらに別の例では、骨材材料は2重量%未満の水分を含有する。本明細書に記載するように、少なくともいくつかの実施形態では、1つの熱交換器装置は、骨材材料から熱副生成物を回収するように構成されている。いくつかの実施例では、熱副生成物は、骨材材料内の水分の加熱から回収される。
【0076】
いくつかの実施形態では、加熱されるアスファルト生成物に、加工中の様々な段階で、1種以上の添加剤を追加することができる。様々な添加剤は、加工される材料に追加した場合に複数の異なる品質を提供することができる。例えば、添加剤は、加熱中のマイクロ波エネルギーの吸収及び効率を向上させることができる。軟化をもたらす別の添加剤もある。添加剤のいくつかの例は、ステロール、瀝青、バイオ由来の生成物、石油由来の生成物、軟化油、及び/又は再生組成物を含む。様々なアスファルト生成物に添加できる添加剤の一例は、グラファイト、マグネタイト、ヘマタイトなど、磁気特性を有し、マイクロ波に対してより高い親和性を有することができ、しかも水分の蒸発が引き起こすような熱の散逸がほぼ生じない、タコナイト尾鉱、及び/又は鉱物を含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、連続マイクロ波加熱プロセスは、滞留時間、強化時間、保持時間、及び様々な加熱ピークを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、物理的性質が異なる瀝青生成物を混合し、非瀝青添加剤を利用することで、マイクロ波加熱の間の性能を向上させることができる。
【0078】
最大の加工能力を得るためにサイズを決定された従来の連続マイクロ波加熱システムは、加熱される生成物の物理的サイズと、当該生成物の時間当たりの重量(例えば、1時間当たりのポンド(約0.45kg))の制約を受ける。これは、既存の加熱、混合、及びトンネル設計などの制約による場合がある。
図1に示す(また以下に詳述する)マイクロ波出口側抑制トンネル200の例示的な(例えば、鋼製の)メッシュ又は布フラップの設計は、様々なサイズの生成物の高容量連続フローに好適である。マイクロ波出口側抑制トンネル200は、本明細書で使用されるマイクロ波抑制システムの一例である。また、
図1に示すように、複数のフラップを単一のマイクロ波出口側抑制トンネル200に使用することができ、例えば図示のように4つのフラップを順次配置することができる。各フラップは、好ましくは、対応する出口側抑制トンネル200、シュートなどの形状に適合する形状である。
【0079】
本明細書では、瀝青混合物又はアスファルト材料などの材料の乾燥、加熱、及び/又は混合が想定される。ただし、マイクロ波加熱システムによって加熱でき、搬送又は流動させることができるその他の何れかの生成物などの、何れかのタイプの好適な材料を加熱することができる。例えば、サトウダイコン、木材パルプ、ジャガイモ、トウモロコシ、燕麦、その他の穀物、寸断又は細断された中古タイヤ、又はその他の何れかの粒状材料を加熱することによって乾燥させることができる。食品生産物、植物由来生成物、動物由来生成物、砂なども加熱し、乾燥させることができる。さらに、様々な材料又は生成物の消毒、殺菌なども想定される。本開示のさらに別の使用法は、マイクロ波を用いて岩石/鉱物などを破壊といった採鉱産業に関する。マイクロ波加熱のその他の用途は、セラミック、触媒、加硫、複合材料、バルク繊維構成要素、砂質土コア、一般的な乾燥及び電気的非導電性材料の汎用の乾燥及び加熱、並びに研究開発を含む。
【0080】
本明細書に記載の加熱及び/又は加工システムの様々な実施形態は、寸法、電力容量、構成などに応じて、様々な総重量、及び/又は加工能力を有することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の連続材料加工システムは、骨材材料の1時間当たり約10~1000米トン(約9.07185トン~約907.185トン)の加工能力を有する。別の実施形態では、骨材材料の加工能力は、1時間当たり50~100米トン(約45.3592トン~約90.7185トン)に達する。
【0081】
図1~
図9は、各々が、少なくとも、マイクロ波の誘導路を画定する対応する導波管153を含む1つ又は複数のマイクロ波加熱ユニット151を含むマイクロ波加熱装置を備える、ハウジング、容器、又はトラフ102(若しくは代替トラフ104)を有する可搬式連続(例えば、アスファルト)混合システム100の実施形態を示す。また、連続混合システム100は、図示のように、好ましくは少なくとも出口側抑制トンネル200を含む。図示のように、連続混合システム100は、1つ又は複数のマイクロ波加熱ユニット151を含むトラフ102と、オーガー106などのコンベヤシステムと、入口側抑制トンネル202と、出口側抑制トンネル200とを含むハウジングをさらに含む。これらの構成要素はより多く本明細書に記載されている。
【0082】
図1~
図9によれば、単一のコンベヤユニット連続加熱及び/又は加工システム100が示されているが、本明細書の様々な実施形態では、所与のコンベヤユニットサイズに対して所望の加熱能力及び加工能力を達成するために、複数のコンベヤユニットを順次、又並列に、或いはその両方のやり方で組み立てることができることも示されている。例えば、好適なマイクロ波加熱ユニットが設けられたという条件で、2つのコンベヤユニットを並列に運転することによって、単一のコンベヤユニットの場合と比べて、加工された材料の加熱能力及び/又は加工能力の2倍を実現することができる。
【0083】
図4、
図6及び
図8に最もよく示されているように、ヘリカルオーガー106(例えば、ヘリカルねじ)は、材料粒子に対してハウジングトラフ102を長手方向に通過させるようにすることができる搬送機構の一つのオプションである。オーガー106は、動作中に加熱される粒子の中に完全に又は部分的に覆われることがあるが、図を見やすくするために粒子は図示していない。オーガー106は、加熱されたオーガーであってもよく、ある実施例では、被覆されたオーガーであってもよい。出口側抑制トンネル200は、トラフ102の出口及び/又は入口に接続することができ、トラフ102は、様々な実施形態に応じて水平であってもよく、水平面に対してある角度で傾斜させてもよい。傾斜したトラフ102(いくつかの実施形態ではそれに加えて/又はオーガー106)は、下向きの流れへの重力による補助を利用して、加工中の材料の移動を容易にすることができる。例示的なトラフ102は、全長を約12フィート(約3.6576m)、全幅を約5フィート(約1.524m)とすることができるが、何れかの好適なサイズ及び/又は形状も可能である。
【0084】
図2~
図9は、トラフ102の様々な構成要素、オーガー106、入口側抑制トンネル202、出口側抑制トンネル200、及びシステム100のその他の構成要素を詳細に示す。入口側抑制トンネル202及び出口側抑制トンネル200並びにそれらの構成要素の選択された実施形態及び変形形態が、
図16~
図31に関してさらに詳細に示されている。また、複数のコンベヤシステムの様々な実施形態が、
図10~
図15を参照して示されている。
【0085】
図3は、単一コンベヤユニット152、8つのマイクロ波加熱ユニット151、各加熱ユニット151のマイクロ波導波管153、トラフ102を備えるオーガーベースの連続加熱アセンブリ、及び様々なその他の構成要素を含む、本明細書の連続加熱システム100の概略構成を示す。特に、
図3は、XMTR1、XMTR2、XMTR3、XMTR4、XMTR5、XMTR6、XMTR7、及びXMTR8とラベリングされた8つのマイクロ波加熱ユニット151を含む実施例を示す。代替実施形態では、それよりも少ない、又は多いマイクロ波加熱ユニット151(及びそれに対応する導波管153)を使用できる。トラフ102と併用される複数の導波路153、したがってマイクロ波発生器151は、トラフ102の頂部(そこに含まれる何れかの通気孔、入口、及び/又は出口を含めて)の表面積によって制約される。いくつか実施例では、1~30本の導波路153を各コンベヤユニットに利用でき、より具体的な実施形態では、7~10本の導波路を各コンベヤユニットに利用できる。
【0086】
1つの例示的なマイクロ波加熱ユニット151は、Thermax Thermatron社から供給されるマイクロ波電力システムであってもよい。マイクロ波加熱ユニット151は、連続加熱プロセス及びシステム100の要求事項に応じた様々な形状及びサイズを有することができる。各マイクロ波加熱ユニットは、加熱される生成物に約100kWの電力を印加でき、好ましくは約915MHzで動作する。
【0087】
様々な実施例では、骨材材料は、コンベヤユニット内にある間に、様々な量のマイクロ波エネルギーを収受する。例えば、骨材材料内に存在するあらゆる水分を含めて、ポンド単位重量当たり約0.33kW~0.44kWのマイクロ波エネルギーを伝達して収受することができる。或いは、ポンド単位重量当たり0.33kW未満又は0.44kWを超えるマイクロ波エネルギーも可能である。
【0088】
本明細書に記載の様々なコンベヤユニット(例えば、コンベヤユニット152)は、約500~40,000lbs(ポンド)(約226.8kg~約18144kg)の公称可搬重量を有することができる。いくつかの実施例では、コンベヤユニットは、それぞれ、瞬間的に約8,5001bs(約3855.6kg)の材料の可搬重量を有することができる。
【0089】
図1及び
図3に、単一のコンベヤユニット152の様々な導波路153の構成及び実施例を示す。様々な導波管153は、2つの導波路153が衝突しないように屈曲して引き回されるように構成可能で、場合によっては、導波路は、実際には、導波路の曲がり又は屈曲を最小限にするように構成できる。同様の導波路153の構成は、以下に記載する多重コンベヤユニットシステムと併用するように構成できる。各マイクロ波加熱ユニット151は、任意選択として、複数の導波管153に接続することができる。
【0090】
再度
図1を参照すると、システム100の例示的な入口側抑制トンネル202、出口側抑制トンネル200及びトラフ102を含む連続加熱アセンブリの側面図が示されている。図示されていないが、トラフ102は、概して、例えば、少なくとも部分的に重力を利用してその他の材料のアスファルトをトラフ102を通過させることで、本明細書に記載の加工に供する材料の加熱及び/又は搬送中のアスファルトの移動又は生成を容易にするように、取り付け又は配置され、或いは水平に対して概ねある角度を備える形状を有する。
【0091】
図4は、システム100の分解図である。オーガー106を回転させるためのコンベヤモータ161と、加熱される材料(例えば、骨材、アスファルト)などを保持し搬送するためのハウジングトラフ102と、入口側抑制トンネル202と、出口側抑制トンネル200と、様々なその他の構成要素とが示されている。コンベヤモータ161は、電気モータ又はその他のタイプのモータであってもよく、適宜、任意の電圧又は電力の交流(AC)又は直流(DC)電源を利用できる。特に、
図4は、トラフ102、オーガー106、入口側抑制トンネル202、出口側抑制トンネル200、及び関連する構成要素を含む、システム100の詳細図を提供する。
【0092】
トラフ102の頂部にある複数の導波管153を介したマイクロ波の様々な例示的な進入地点が
図5に示されている。
図9は、代替トラフ104の頂部における代替の例示的な進入地点を示す。トラフ、コンベヤユニット及び/又はシステムの様々なその他の配置及び構成も、本明細書では可能である。導波路153は、本明細書ではマイクロ波導波管とも呼ばれる。
図7及び
図8に示すように、代替トラフ104は、材料入口110と材料出口112とを含んでいてもよい。入口110及び出口112の一方又は両方は、本明細書に記載のマイクロ波抑制トンネル及び/又はその特徴を含んでいてもよい。
【0093】
図6のコンベヤユニット152の構成において、連続加熱アセンブリの代替トラフ104(又はハウジング)は、オーガー106を含む。任意選択として、オーガー106を加熱して、液体加熱及び/又はマイクロ波加熱を用いてアスファルトを加熱し、材料の加熱、加工又は生成中にコンベヤユニット152のトラフ102に沿って長手方向に移動させるために、オーガー106を使用することができる。また、オーガー106は、様々な実施形態によれば、コンベヤモータ161(
図4参照)(或いはエンジン)によって直接又は間接的に回転させることができる。さらに、標的温度、マイクロ波加熱電力などの必要性又は用途に基づくことが可能な様々なパラメータに応じて、オーガー106をコンベヤモータ161によって、より低速又は高速で回転させることができる。モータ161は、様々な実施形態で、50~150kW、70~130kW、80-110kW、又は90~100kWの定格電力を有することができる。図示のように、オーガー106は螺旋状であってもよく、いくつかの実施形態では、オーガー106は、変形形態のうち、単一螺旋状又は二重螺旋状であってもよい。さらに別の変形形態では、単一のトラフ104は、二重反転するか又はそれ以外の動作をする(図示せず)2つの別個のオーガー106を備えていてもよい。図示のように、オーガー106の1つ又は複数の端部に流体接続部を取り付けることができ、この構成によって、生成又は加熱されるアスファルトの追加のオーガーに基づく加熱又は冷却に用いることができる。
【0094】
図7~
図9は、代替構成104の様々な図を示し、代替トラフ104のカバーの様々な開口が、トラフ102とは別の位置に配置されている。具体的には、マイクロ波入口114及び通気孔116は、概ね、図示にようにトラフ104に沿って配置されている。トラフ104を用いる様々な実施形態は、トラフ102を用いる実施形態と同様であってもよく、また、様々なその他の構成も本明細書で想定される。
【0095】
図10及び
図11は、例示的なマルチコンベヤ連続混合システム150を示す。図示のシステム150は、ミキサー158、昇降コンベヤ160、並びに入口162及び出口164に示す2つのマイクロ波抑制トンネル(例えば、200、202)に加えて、上述したコンベヤユニット152と同様の例示的な3つのコンベヤユニットを備える。本明細書に記載の複数の対応する導波路153を介してコンベヤユニットに接続された複数のマイクロ波加熱ユニット151も示されている。
【0096】
図示のように、第1のコンベヤユニット152は、加熱する材料を収受し、システム150は、第1のコンベヤユニット152に続く第2のコンベヤユニット154と、第2のコンベヤユニット154に続く第3のコンベヤユニット156とに材料を渡すことによって順次動作する。ミキサー158(
図12及び
図13を参照して詳述する)及び昇降コンベヤ160も、第2のコンベヤユニット154と第3のコンベヤ156との間に、順次又は直列配置で一列に示されている。特に、ミキサー158は、第2のコンベヤユニット154の出口の後段に順次配置することができ、昇降コンベヤ160は、ミキサー158の後段、第3のコンベヤユニット156の前段に、順次配置することができる。ミキサー158は、当技術分野で周知のように、土こね機、ドラムミキサー、混合チャンバ、又はその他の何れかのタイプの好適なミキサーとすることができる。
【0097】
本明細書に記載され、図示されているように、任意の数のコンベヤユニット152、154、156など、及び任意の数のミキサー158、昇降コンベヤ160を150などの様々なシステムで使用することができる。さらに、システム150内の様々な構成要素を、所望又は必要に応じて任意の好適な順序で配置することができる。さらに、マイクロ波抑制トンネル(例えば、200、202)は、好ましくは、様々な実施形態によるシステム150の様々な入口及び/又は出口で使用される。
【0098】
様々なコンベヤユニット152、154、156は、第1のコンベヤユニット152が垂直に上昇し、第2及び/又は第3のコンベヤユニット154、156が重力を利用して使用時に様々なコンベヤユニット間で加熱される材料の移動を容易にするように、第1のコンベヤユニット152よりの下方に順次配置されている。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の昇降コンベヤ160を用いて、加熱される材料を持ち上げ又は上昇させ、様々なコンベヤユニットに必要な総高を低減することもできる。
【0099】
順次使用される場合、様々な実施形態に応じて、第1のコンベヤユニット152は、流動する材料を第1の温度まで加熱することができ、第2のコンベヤユニット154は、材料を第1の温度よりも高い第2の温度まで加熱することができ、第3のコンベヤユニット156は、材料を第2の温度よりも高い第3の温度まで加熱することができる。各々のコンベヤは、好ましくは、材料が加熱及び/又は加工システムから抜ける前に第3又は最終的な所望の温度に到達するように、材料が流動するときにマイクロ波エネルギーを用いて材料を加熱する。
【0100】
第1のコンベヤユニット152などの任意のコンベヤユニットは、バッフル108(
図8参照)、好ましくは垂直バッフル、又はそれ以外の方式でコンベヤユニット152内の材料の流れの方向に対して少なくとも部分的に横断するバッフルをさらに備えていてもよく、バッフル108は、骨材材料が第1のコンベアユニット152の第1のハウジングの中を進むように骨材材料を制限し、ガイドし、及び形作るようになっている。例えば、バッフル108は、材料を第1のコンベヤユニット152内の所望の最大レベルに一致させるか、又は材料の流れを制限し、或いは、加工及び/又は加熱のために、収受した材料の粒径を所望の直径まで小さくする際にオーガー106を補助することができる。いくつかの実施形態では、バッフル108を通過する前又は後に加工される材料は、約8インチ(約20.32cm)の最大径又はサイズを有する。別の実施形態では、最大径は約6インチ(約15.24cm)である。さらに別の実施形態では、1つ又は複数の衝撃部材を追加して、骨材材料(例えば、RAP又はその他の材料)の最大寸法を小さくする。例えば、いくつかの実施形態では、少なくともいくつかの骨材材料が、第1のコンベヤユニット152内で、又は第1のコンベヤユニット152に進入する前に破砕又は縮小される。また、別のコンベヤユニットは、様々なタイプのバッフル(例えば、バッフル108)又はその他の制限的又は材料案内部材又は特徴を含むことができる。
【0101】
図12及び13は、システム150の任意選択のミキサー158の詳細図である。ミキサー158は、概して、様々な実施形態で高さが調節可能なミキサー支持構造174によって支持された、ミキサートラフ163を含む。また、ミキサー158は、好ましくは、1つ又は複数のミキサー通気孔172と、ミキサー材料入口166と出口168とを備える。特に、
図13のミキサー158の断面図を参照すると、ミキサートラフ163は、加工される材料を保持し、混合するための内部159を有する。またミキサートラフ163は、ミキサーモータ176によって動作可能に駆動されるミキサーシャフト178を支持する(例えば、図示されていない1つ又は複数の軸受けを介して)。ミキサーの軸線方向に取り付けられた、ミキサートラフ163の内部159内に入っている材料を混合するように構成された1つ又は複数のパドル170が、ミキサーシャフト178に接続されそこから突き出している。任意選択として、様々な熱交換器の構成要素及び/又は熱回収構成要素若しくは特徴をミキサー158の内部又はその付近に配置することができる。図示のように、材料は、ミキサー158内での混合の間は加熱されない。ただし、代替実施形態では、材料は、ミキサー158内で加熱することができる。本明細書に記載の様々な添加剤は、ミキサー158内で、ステロール、瀝青、バイオ由来の生成物、石油由来の生成物、軟化油、及び/又は再生組成物の1つ以上を含め、材料に追加することができる。任意選択として、複数のミキサーシャフト178をミキサー158に含めることができる。
【0102】
図14及び
図15は、180(3つのコンベヤユニット)及び190(2つのコンベヤユニット)を含む様々な移動式マルチコンベヤ連続混合システムを示す。
【0103】
システム180又は190などの移動体及び/又はモジュール式マルチコンベヤ連続混合システムは、有益なことにはモジュール化され、容易に輸送できる。移動式、モジュール式システムでは、充分なスペースがあり、追加の製作を必要としないという条件で、追加の移動式ユニットを必要に応じて現場に追加することができるので、生産の規模の変更可能性を向上させることができる。
【0104】
図14に、3つのモジュールからなる移動式マルチコンベヤアスファルトミキサーシステム180が示されている。図示のシステム180は、各々がそれぞれコンベヤユニット182、184及び186を備える3つの概ね同様の移動式コンテナユニット194、196及び198から構成される。図示のように、各移動式コンテナユニットは、また、1つ又は複数のマイクロ波ユニット189、1つ又は複数の導波路181、及び任意選択として1つ又は複数のシステム材料入口192及び/又は出口193を備える。いくつかの実施形態によれば、各々の移動式コンテナユニット194、196、及び/又は198は、1つ又は複数の再使用又は改造された業界標準の波形鋼出荷コンテナである。様々な開口及び/又は部分は、様々な構成要素が各々の移動式コンテナユニット上に又は各々の移動式コンテナユニット内に適合するように、取り外し、又は改造することができる。図示のように、コンベヤユニット182、184、186は、概ね、それぞれの移動式コンテナユニット194、196、198の上部の上方又は上に配置されている。マイクロ波加熱又は電力ユニット189は、少なくとも部分的に移動式コンテナユニット194、196、198に一体化された状態で示され、各マイクロ波加熱ユニット189の少なくとも一部は、移動式コンテナユニット内に設置されたときに外部に露出することができる。
【0105】
各々の移動式コンテナユニット194、196、198は、移動式コンテナユニットの動作可能な構成要素、例えば、コンベヤユニットの高さの垂直位置を調整するための機構をさらに備えることができる。この機構は、1つ又は複数の調整可能な高さ支持構造188、例えば、各移動式コンテナユニットの各々の隅に1つ配置された4つの調整可能な高さ支持構造188を含むことができる。図示のように、第1の移動式コンテナユニット194は、比較的高い上昇位置に配置され、第2の移動式コンテナユニット196は、比較的低い上昇位置に配置され、第3の移動式コンテナユニット198は、調整可能な高さ支持構造188を使用することなく、完全に下がった位置、例えば、地上又は床に設置されている。システム180内にミキサー(例えば、158)又は昇降コンベヤ(例えば、160)は示されていないが、別の実施形態では、1つ又は複数のミキサー及び/又は昇降コンベヤをシステム180と併用することができ、194、196、及び/又は198などの1つ又は複数の移動式コンテナユニットに一体化することができる。
【0106】
図15は、2つのコンベヤユニット182、184を内部に有する単一の組み合わされた移動式コンテナユニット199を含む代替の移動式マルチコンベヤアスファルトミキサーシステム190を示す。図示のように、出荷コンテナなどの単一のコンテナを改造して、2つのコンベヤユニット182、184を順次収容することができ、任意選択として、第1及び第2のコンベヤユニット182、184の間に配置された混合及び/又は通気チャンバ183を含むことができる。複数のシステム190は、移動式操作の特定の必要性又は要望に応じて、加熱された材料の加工能力を調整するために、並列に操作できる。
【0107】
図16~
図31は、入口側抑制トンネル202又は出口側抑制トンネル200などのマイクロ波抑制トンネル又はシュートの様々な構成を示す。本明細書で使用される、入口側抑制トンネル202及び出口側抑制トンネル200は、動作面で同様であり、様々な実施形態において、何れか一方のトンネルの特徴を他方に組み込むことができる。例えば、入口側抑制トンネル202が単一のフラップ218を含んで示されているが、複数のフラップ218を、出口側抑制トンネル200のその他の特徴に加えて、入口側抑制トンネル202内で使用することができる。
【0108】
図16に示すように、出口側抑制トンネル200は、入口及び出口側抑制トンネルの様々な実施形態において、1つ又は複数の吸収、偏向、又は堰止めフラップ214を含むように構成できる。各々の抑制トンネルは、本明細書に記載されるように、様々なコンベヤユニットの材料入口(例えば、入口側抑制トンネル202)又は出口(例えば、出口側抑制トンネル200)に取り付けるか、又はその内部に備えることができる。例示的な出口側抑制トンネル200は、好ましくは、例えば、コンベヤユニット出口又はその付近への取付のためのシュートフランジ207を備える。また抑制トンネル200は、シュートフランジ207の位置、出口側抑制トンネル200に対する許容されるフラップ214の移動方向、位置決めなどのわずかな変更だけで「入口側」抑制トンネルとして使用するように構成することもできる。フラップ214は、以下に説明するように、例えば、可動性と可撓性とがある単一のユニットとすることができる。フラップ214は、出口側抑制トンネル200の上部に取り付け可能であり、且つ/又は枢動可能に取り付けられている。
【0109】
図17の透視断面図に示すように、出口側抑制トンネル200は、出口側抑制トンネル200に接触した状態のフラップ214のデフォルトの閉位置205から、材料209(例えば、骨材材料)が通過する(
図19を参照)ことでフラップ214に圧力を印加し、材料209が流れなくなるか又は出口側抑制トンネル200(
図18参照)から放出されるまでフラップ214を開いたままにする。
図16及び
図17に示す出口側抑制トンネル200は、取付側、トンネル入口211、及び出口側、トンネル出口203を含む。
【0110】
本明細書で使用するフラップ220の代替実施形態は、マイクロ波堰止め、偏向、又は吸収材料の取り除きなどの複数のサブ部分222から構成され、複数のサブ部分222は、抑制トンネル220の上部へのフラップ220の取付け(例えば、枢動可能な取付け)に使用できるフラップ224の取付フランジ224のために取り付けられている。抑制フラップのさらに別の代替実施形態では、チェーン、材料の組み合わせ、又はその他の何れかの好適なマイクロ波抑制の構成要素を利用することができる。
【0111】
図22は、出口側のU字形出口側抑制トンネル200の側面断面図である。図示のように、一連の4つのシングルプライ(例えば、単層)のマイクロ波抑制フラップ214が、出口側抑制トンネル200内の下がった位置に示されている。
図28の金具詳細部400において、フラップ214は、ボルト締結具206、ナット208、ボルト座金210、金属ブラケット212、及び遮蔽メッシュフラップ214を含む取付金具と共に、出口側抑制トンネル200の頂部出口側部分216に取り付けることができる。
【0112】
図23は、
図22の出口のU字形マイクロ波出口側抑制トンネル200の上面断面図である。各フラップ214に対する複数の取付点(例えば、
図28に示す金具を用いた)が想定されるが、フラップ214のための任意の好適な取付け又は配置も本明細書で想定されている。
【0113】
図24は、システム100のコンベヤユニット152などのコンベヤユニットの入口側で使用するか又は入口側に接続するU字形入口側マイクロ波抑制トンネル202の側面断面図である。特に
図1~4を参照して前述したシステム100は、連続運動粒子の通路(例えば、オーガー106又はコンベヤユニット152のその他の搬送機構によって動かされる)の入口及び出口端を有していてもよい。入口側抑制トンネル202は、
図22及び
図23に示すように、出口側抑制トンネル200と併用でき、又は出口側抑制トンネル200なしでも使用できる。単一のシングルプライ(例えば、単層)のマイクロ波抑制フラップ218は、
図28に関して以下に図示し説明する金具を用いて、頂部の入口側部分217に取り付けられた状態で
図24に示されている。
図22~
図24の実施形態に示すように、出口側抑制トンネル200/入口側抑制トンネル202は、それぞれ、シングルプライ(例えば、単層)のマイクロ波吸収、偏向、又は堰止めメッシュフラップ214又は218を使用する。メッシュフラップ214及び218などを参照すると、用語「吸収」は、マイクロ波の吸収、偏向、堰止め、及び/又はその他のマイクロ波抑制技法の何れかを任意選択として含むものと概ね理解される。
【0114】
図25~
図27は、マイクロ波吸収を増加させるためにメッシュフラップ314、318を2プライとして二重にした代替実施形態を示す。
図25~
図27は、折り畳まれた2プライ(2層)メッシュフラップ314、318を用いる点を除いて、それぞれ
図22~
図24に類似している。
【0115】
図25は、矩形マイクロ波出口側抑制トンネル300の側面断面図である。4つのフラップ314が示され、各フラップ314は、ボルト締結具206、ナット208、ボルト座金210、金属ブラケット212及び遮蔽メッシュフラップ314を含む取付金具と共に、出口側抑制トンネル300の頂部316に取り付けることができる。
【0116】
図26は、
図25の矩形マイクロ波出口側抑制トンネル300の上面断面図である。
図27は、対応する矩形マイクロ波入口側抑制トンネル302の側面断面図である。図示のように、折り畳みフラップ318は、頂部出口側317に取り付けられている。
【0117】
図28は、
図22の金具詳細部400の詳細を示す。図示のように、フラップ214は、ボルト締結具206、ナット208、ボルト座金210、金属ブラケット212、及び遮蔽メッシュフラップ214を含む取付金具と共に、抑制トンネル(例えば、その上部入口又は出口側部分)に取り付けることができる。
図28は、抑制トンネル(又はそのシュートなど)の上部に取り付けられた、本明細書で詳述されるマイクロ波吸収、偏向、又は堰止めメッシュを有する、非ループ、シングルプライのマイクロ波吸収、偏向、又は堰止めフラップ214の側面図を示す。金具詳細部400には、1つの例示的な締結構成のみが示されているが、その他の構成も想定される。別の実施形態では、メッシュ付きフラップ214は、環状にすることができ、2プライ(例えば、2層)フラップを、金具詳細部400に示される締結構成と同様の方法で2つの端部に取り付けることができる。
【0118】
図28に示すフラップ214(及び本明細書に記載のフラップのその他の何れかの実施形態)は、好ましくは、加熱システムフレーム201に電気的に接地されている。加熱システムフレーム201は、好ましくは、様々な実施形態に応じて電源電気グリッド(図示せず)に接地される。
【0119】
図29A~
図29C及び
図30A~30Cを参照すると、連続的な材料(例えば、アスファルト)の生成及びトンネルに沿った移動の間に生じるフラップの回旋又は屈曲に加えて、抑制トンネル又はシュート内のフラップ構成の詳細を示す様々な端面断面図が示されている。
【0120】
入口及び/又は出口側用のマイクロ波抑制トンネル(例えば、202、200など)は、本明細書に記載するように、連続加熱アセンブリ又はシステムに関連して配置し、接続することができる。加熱動作中、少なくとも一部のマイクロ波エネルギーは、アセンブリ内で加熱される材料又はその他の構成要素によって吸収されない可能性がある。この吸収されない、漏出した、すなわち、「漏洩した」マイクロ波エネルギーは、場合によっては危険であり、望ましくないか、又はそれ以外の点で実際に回避することが有益である。この欠点に対処するために、1つ又は複数の可動及び/又は枢動可能なフラップを入口側トンネル、出口側トンネル、又はその両方に配置することができる。
【0121】
様々な実施形態では、例えば、アスファルトなどの材料の入口又は出口側用のマイクロ波吸収、偏向、又は堰止めフラップは、本明細書に記載の移動中の骨材材料が接触したときに自在に枢動するように構成された可撓性メッシュを備えていてもよい。入口及び/又は出口側のマイクロ波抑制トンネルは、丸身を帯び、直線的で、又は両者の組み合わせであることで多様なトンネルに従った輪郭を形成してもよい。
【0122】
様々な実施形態では、様々なマイクロ波抑制トンネルは、好ましくは、ほぼ水平な位置にあるが、好ましくは、水平方向に対して45度以下の角度をなす。
【0123】
図29Aは、頂部に取り付けられた枢動式メッシュフラップ506が閉位置にある、U字形マイクロ波抑制トンネル構成500Aの端面断面図である。例示的な取付点502は、フラップ506がU字形フラップ囲い508内で枢動できるようにする1つの代替の取り付け構成を示す。フラップ506は、頂部フラップ部分又は軸線504に沿って枢動でき、又は、フラップ506に圧力が印加されたときに屈曲することができる。
【0124】
図29Bは、メッシュフラップ506が部分的な開位置にある、
図29Aの500Aと同様のU字形マイクロ波抑制トンネル構成500Bの端面断面図である。粒子が囲い508によって画定されるトラフに沿って移動すると、フラップ506は、フラップ506と囲い508との間の開口510が露出するように、枢動又は屈曲させることができる。開口510は、漏出するマイクロ波を最小限に抑えながら材料粒子を通過させることができる。フラップ506を開かせる材料粒子は、この仕組みがなければマイクロ波抑制トンネル(例えば、本明細書に記載の例のうち、とりわけ、出口側抑制トンネル200又は入口側抑制トンネル202)から漏出していたはずのマイクロ波を少なくとも部分的に堰き止めることができる。
【0125】
図29Cは、メッシュフラップ506が全開位置にあり、開口510が構成500Bよりも広がった状態の、
図29Aの500Aと同様のU字形マイクロ波抑制トンネル構成500Cの端面断面図である。
【0126】
また
図29A~
図29Cに示す実施形態は、
図30A~
図30Cに示すように、矩形フラップ606を含み、対応する矩形トンネル又はシュート囲い608を備えるように変更してもよい。
【0127】
図30Aは、頂部に取り付けられた枢動式メッシュフラップ606が閉位置の状態の矩形マイクロ波抑制トンネル構成600Aの端面断面図である。例示的な取付点602は、フラップ606が矩形フラップ囲い608内で枢動できるようにする1つの代替の取り付け構成を示す。フラップ606は、頂部フラップ部分又は軸線604に沿って枢動でき、又は、フラップ606に圧力が印加されたときに屈曲することができる。
【0128】
図30Bは、メッシュフラップが部分的な開位置にある状態の、
図30Aの600Aと同様の矩形マイクロ波抑制トンネル構成600Bの端面断面図である。粒子が囲い608によって画定されるトラフに沿って移動すると、フラップ606は、フラップ606と囲い608との間の開口610が露出するように、枢動又は屈曲させることができる。開口610は、漏出するマイクロ波を最小限に抑えながら粒子を通過させることができる。フラップ606を開かせる材料粒子は、この仕組みがなければマイクロ波抑制トンネルから漏出していたはずのマイクロ波を少なくとも部分的に堰き止めることができる。
【0129】
図30Cは、メッシュフラップ606が全開位置にあり、開口610が構成600Bよりも広がった状態の、
図30Aの600Aと同様の矩形マイクロ波抑制トンネル構成600Cの端面断面図である。
【0130】
多くのその他のマイクロ波抑制システムフラップ及びトンネル構成も本明細書で想定されており、上記の例は好ましい実施例の選択された例として示されているに過ぎない。例えば、シュートの様々な例示的な、また代替の断面形状が
図31に示されている。概ね正方形のシュート断面が226に示されており、概ね円形のシュート断面が228に示され、概ね矩形のシュートが230に示されている。シュート又は抑制トンネル(及びそれに対応する形状1つ又は複数のフラップ)のその他の何れかの形状も、本明細書で想定されている。
【0131】
図32は、本開示の実施形態による例示的なプロセス630のフローチャートである。
【0132】
プロセス630は、動作632及び/又は633で開始できる。動作632で、RAPの1つ又は複数のホッパー(例えば、コンテナ)が任意選択として計量される。動作633では、骨材の1つ又は複数のホッパー(例えば、コンテナ)が任意選択として計量される。664に示すように、所望の最終材料の混合物を得るために、複数の容器に詰めた材料(例えば、RAP、骨材、アスファルトなど)を異なる材料に添加できる。以下、プロセスを分かりやすくするため、最終的な材料の混合物を材料と呼ぶ。
【0133】
次に、プロセス630は動作634へ進み、コンベヤ(例えば、ローダユニット)は、材料(例えば、RAP及び/又は骨材)を、635で予熱器又は乾燥器へ搬送する。任意選択として、動作636で、再生剤が材料に添加される。また、後述するように、635で、動作657から空気又はグリコールなどの加熱された媒体から予熱器又は乾燥器へエネルギーを伝達することができる。
【0134】
動作635に続いて、動作638で材料がマイクロ波抑制入口側シュート又はトンネルに到達するまで、動作637で、別のコンベヤを用いて材料をさらに移動できる。次いで、材料は、641で加熱された排蒸気を放出できるマイクロ波加熱チャンバ(例えば、コンベヤユニットのトラフ)へ進み、642でマイクロ波発生器から放射されるマイクロ波を介して(例えば、本明細書に記載の1つ又は複数の導波管を介して)電力を収受することができる。
【0135】
任意選択として、材料は、640で別のコンベヤユニットの別のマイクロ波加熱チャンバへ進むことができ、当該マイクロ波加熱チャンバも、643での排蒸気を放出し、且つ/又は、644で別のマイクロ波発生器(例えば、マイクロ波加熱ユニットなど)からマイクロ波エネルギーを収受することができる。665に示すように、特定の加工能力に達するために必要なエネルギー入力を得るために複数の加熱部を追加してもよい。材料が所望の仕様に従って充分に加熱された後、材料は、645でマイクロ波抑制出口側シュート(又はトンネル)を通過することができる。
【0136】
材料が645でマイクロ波抑制出口側シュートを通過した後、任意選択として、材料は646で攪拌機又はミキサーに進入することができる。ミキサー内にある材料は、647で、排蒸気を放出でき、任意選択として、648で液体アスファルトセメントを収受することができる。646で材料が充分に混合されると、649で材料は別のマイクロ波抑制入口側シュート(又はトンネル)に進入することができる。650で(639及び640と同様に)、材料は650で第3のマイクロ波加熱チャンバへ進むことができる。チャンバ650も651で1つ又は複数のマイクロ波発生器を介してマイクロ波エネルギーを収受することができ、さらに652で排蒸気を用いて加熱された材料から熱を抽出することができる。650で材料が所望の最終温度まで加熱されると、材料は、653で別のマイクロ波抑制出口側シュートを通過し、コンベヤ654を経由し、655で、保管又は使用のための様々な遠隔位置を含む行先の中でとりわけサイロ又は出荷トラックなどの貯蔵媒体へ進むことができる。
【0137】
641、643、及び/又は652で収受された排蒸気熱は、1つ又は複数の熱交換器656を用いて廃熱として回収できる。熱交換器656は、様々な実施形態において、空気対空気熱交換器、又は空気対液体(例えば、グリコール)熱交換器とすることができる。その後、熱交換器656は、上述したように、657において、予熱器又は乾燥器635で使用される加熱された媒体を介して熱を提供することができる。
【0138】
また、656での熱交換器との熱交換においても、冷却された水(蒸気から得た)を658で排出し、且つ/又は、659で冷却された排気を排出することができる。次いで、658で排出された冷却された水は、660で衛生下水道又は水処理へ進むことができる。さらに、659で排出された冷却された排気は、661でバグハウスへ進み、次いで、662で1つ又は複数の排気筒へ進むことができる。
【0139】
図33及び
図34は、例示的なステンレス鋼RFI遮蔽メッシュ700を示す。メッシュ700は炭素被覆金属であってもよい。
【0140】
例えば、遮蔽メッシュ700は、Aaronia USA/Aaronia AGから購入することができる。遮蔽メッシュ700は、様々な過酷な使用事例を満足する軍事又は工業上の等級のスクリーニングを提供できる80dBステンレス鋼RFI遮蔽Aaronia X-Steelモデルとすることができる。いくつかの実施例では、遮蔽メッシュ700は、ポリテトラフルオロエチレン(すなわち、PTFE又は「テフロン(登録商標)」)コーティング、シリコーン、ポリウレタン、プラスチックなどで被覆することができる。
【0141】
鋼製メッシュ700は、極めて耐久性が高く、約600℃まで有効であり、非常に高い周波数範囲で動作し、空気に対して透過性である。
【0142】
具体的には、遮蔽メッシュ700は、無線周波数(RF)及び低周波数(LF)電界の両方を少なくとも部分的に遮蔽するように動作可能なAaronia X-Steel構成要素である。
【0143】
遮蔽メッシュ700のいくつかの仕様が含む内容は、1MHz~50GHzの周波数範囲、80dBのデシベル(dB)の減衰量、ステンレス鋼を含む遮蔽材料、ステンレス鋼を含む遮蔽材料、ステンレス鋼を含むキャリア材料、ステンレス鋼の色(銀)、0.25m又は1m又はいくつかのバリエーションを含む幅、約1mmの厚さ、約0.25m2又はlm2の入手可能なサイズ、約0.1mm(多プライ/層)のメッシュサイズ、及び約1000g/m2の重量、を含むことができる。遮蔽メッシュ700は、好適な耐久性があり、工業上の又はその他の用途での使用に合わせて構成し定格を定めることができ、最大600℃の温度範囲を有し、空気に対して透過性であり、取り扱いが極めて容易である。
【0144】
いくつかの実施例では、遮蔽メッシュ700は、100%のステンレス鋼繊維から製造できるAaronia AG製のEMCスクリーニングAaronia X-Steelであってもよい。遮蔽メッシュ700は、様々な工業上の又は軍事上の規格を満足できる。遮蔽メッシュ700は、少なくとも600℃の温度で極めて安定性があり、腐敗せず、空気に対して透過性である。遮蔽メッシュ700は、例えば、空気入口のEMCスクリーニングに好適で、極めて優秀なEMC防護服である。遮蔽メッシュ700は、多種のRF電界からの防護が可能で、様々なその他のタイプの遮蔽メッシュと比較して、特に、極めて高いGHz範囲において1000倍の良好な遮蔽性能及び防護を提供することができる。遮蔽メッシュ700は、通気性EMCスクリーニング材料の内部で高いスクリーニングを提供する。
【0145】
遮蔽メッシュ700の適用例は以下を含む。ラジオ及びテレビ、TETRA、ISM434、LTE800、ISM868、GSM(登録商標)900、GSM(登録商標)1800、GSM(登録商標)1900、DECT、UMTS、WLANなど。
【0146】
図35は、
図33及び
図34のメッシュ700の、様々な遮蔽メッシュの実施例における、1~10GHz範囲について、dBで表した透過減衰チャート702である。図示のように、4つの遮蔽メッシュが示される。図示のように、1~10GHzにかけての透過減衰量は降順に、Aaronia X-Dream、Aaronia X-Steel、Aaronia-Shield、A2000+である。
【0147】
図36及び
図37は、別の例示的な遮蔽メッシュである防火遮蔽布メッシュ800を示す。
【0148】
防火遮蔽布メッシュ800は、Aaronia AGから入手でき、極端な条件下で使用するステンレス鋼EMC/EMF遮蔽メッシュである。防火遮蔽メッシュ800は、1200℃まで使用可能であり、半透明であってもよく、高い減衰率を有し、無臭で耐腐敗性がある。防火遮蔽布メッシュ800は、1kHzで108dB、1MHzで100dB、100MHzで60dB、1GHzで44dB、10GHzで30dBのマイクロ波減衰量を有する。
【0149】
防火遮蔽布メッシュ800のいくつかの仕様は以下を含む。レーン幅:1m、厚さ:0.2mm、メッシュサイズ:約0.1mm、色:ステンレス鋼、重量:約400g/m、約1200℃まで使用可能、降伏強度:220MPa;引張り強さ:550MPa、
硬度:180HB、通気性あり、無臭、透明;耐腐敗性あり、耐凍害性あり、洗浄可能、折りたたみ可能な、屈曲、メッシュ材料:ステンレス鋼。
【0150】
防火遮蔽布メッシュ800は、静電界に対する99.9999%~99.99999%(例えば、接地された場合)のスクリーニング性能を有する。防火遮蔽布メッシュ800は、低電界に対する99.9999%~99.99999%(例えば、接地された場合)のスクリーニング性能を有する。
【0151】
防火遮蔽布メッシュ800は、工業上の用途及び研究開発に好適である。防火遮蔽布メッシュ800は、不利な条件(含塩空気、超高温/超低温、真空など)下で使用するように特別に設計されている。
【0152】
防火遮蔽布メッシュ800は、100%ステンレス鋼で製造され、1200℃まで温度安定性を有し、高いマイクロ波減衰率を有し、しかも通気性がある。メッシュ800の材料は、E&H界(電磁界)を確実に吸収する。特に、KHz及び低MHz範囲のメッシュ800は、最大108Db(電界)の高い遮蔽係数を示す。メッシュ800は、加工が容易であり、標準的な1丁の鋏で切断できる。
【0153】
図38は、
図36及び
図37の防火メッシュ800の、1~10GHzの範囲のdBで表した透過減衰チャート802である。
【0154】
本明細書で使用する、コンベヤ又はコンベヤユニットは、入口から出口へ材料を移動させる何れかの容器又は機構とすることができる。加熱される生成物又は材料は、様々な実施例において、独自のコンベアベルトなどの別のタイプの搬送機構によって搬送することができる。したがって、いくつかの代替実施形態では、システム100などのオーガーベースのシステムの代わりにコンベヤ化モジュール式産業用マイクロ波電力システムを使用することができる。
【0155】
電力要件に基づいて、複数のマイクロ波電力モジュール又は加熱ユニットを同じコンベヤ上に設置することができる。多数の様々な負荷構成において均一な熱分布を保証するために、マルチモード空洞は、デュアルマイクロ波供給点とモード攪拌機とを含む導波管スプリッタを備えていてもよい。
【0156】
コンベヤベルトを使用する実施形態では、ベルト材料及び構成は、加熱される生成物の性質に基づいて選択される。また、コンベヤの各端部には、好ましくは、マイクロ波の漏洩を抑制するための特別な前室が設けられる。加熱プロセス中に蒸気又は煙霧が発生する場合に使用される、空気を循環させるための吸排気孔又は吸排気口が設けられている。
【0157】
家庭用マイクロ波オーブンとは異なり、本明細書で想定される例示的な産業用マイクロ波システムは、好ましくは、トラフ又はハウジングなどの加熱/乾燥空洞からマイクロ波発生を分離する。例示的な産業用マイクロ波加熱システムは、1つ又は複数のマイクロ波発生器ユニットを使用するように構成できる。例示的なマイクロ波発生器及び加熱ユニットは、75kW及び100kW(出力電力)のモデルで入手できる。導波管又はマイクロ波導波管と呼ばれる特殊なダクトを使用すると、マイクロ波エネルギーは1つ又は複数の産業用マイクロ波空洞へ搬送される。コンベヤベルトベースの実施形態では、コンベヤベルト、オーガーなどは、空洞を通って生成物を搬送する。簡単な例示のシステムは、1つのマイクロ波発生器と1つの空洞とを含んでいてもよく、一方、より大型の、且つ/又はより複雑なシステムは、1ダースの発生器と6つの空洞とを有していてもよい。この固有のモジュール性によって、システムを拡大縮小する際、又は将来的に容易に拡張可能なシステムを構築する際に高い柔軟性が発揮される。
【0158】
本開示のある種のいくつかの好ましい実施形態は、以下のように説明される。本発明の一実施形態によれば、骨材材料を加工する方法は、第1のハウジング内に設けられた第1のコンベヤユニットにおいてある量の骨材材料を収受することを含む。またこの方法は、第1のコンベヤユニットのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて第1のコンベヤユニット内で当該量の骨材材料に対して第1の加工ステップを実行することを含み、当該骨材材料は第1のコンベヤユニット内で加熱される。
【0159】
任意選択の実施形態では、この方法はまた、ミキサーにおいて当該量の骨材材料を収受することを含み、ミキサー内で骨材材料に対して混合ステップが実行される。別の任意選択の実施形態では、骨材材料の少なくとも一部は、第1の加工ステップの前又はその間に破砕又は縮小される。別の任意選択の実施形態では、方法は、第2のハウジング内に設けられた第2のコンベヤユニットにおいて当該量の骨材材料を収受することと、第2のコンベヤのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて第2のコンベヤユニット内で当該量の骨材材料に対して第2の加工ステップを実行することとをさらに含み、当該骨材材料は、第1の加工ステップよりも第2の加工ステップにおいてより高い温度まで加熱される。様々な実施形態によれば、この方法は、第3のハウジング内に設けられた第3のコンベヤユニットにおいて当該量の骨材材料を収受することと、第3のコンベヤのハウジングに結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器を用いて第3のコンベヤユニット内で当該量の骨材材料に対して第3の加工ステップを実行することとをさらに含み、当該骨材材料は、第1又は第2の加工ステップよりも第3の加工ステップにおいてより高い温度まで加熱される。さらに別の実施形態では、ミキサーで収受された当該量の骨材材料は、コンベヤユニットから収受され、当該骨材材料は、ミキサーから排出された後に別のコンベヤユニットに進入する。別の実施形態では、少なくとも第1のコンベヤユニットは、所望の結果に到達するように選択された複数のコンベヤユニット及びその構成を備える。別の実施形態では、少なくとも2つのコンベヤユニットが直列に配置される。別の実施形態では、少なくとも2つのコンベヤユニットが並列に配置される。別の実施形態では、少なくとも1つのコンベヤユニットの加工速度は、直列又は並列配置に基づいて調整される。別の実施形態では、加工速度を低減して、少なくとも1つのコンベヤユニット内で骨材材料の加熱を増加させるか、又は加工速度を増加させて当該骨材材料の加熱を低減することができる。別の実施形態では、所与の加工速度において、並列に動作する複数のコンベヤユニットは、少なくとも並列コンベヤユニットの数に基づいて骨材材料の加工能力を増加させる。別の実施形態では、この方法は、どの加熱マイクロ波とも異なる周波数のマイクロ波レーダーを用いて少なくともレベル測定を実行することをさらに含む。別の実施形態では、レベル測定に基づいて、加工速度及び加熱電力の少なくとも一方が調整される。また、先行する何れかの請求項の何れかのシステム又は方法によって生成される生成物が本明細書で想定される。
【0160】
別の方法が本明細書で想定される。具体的には、加工済み骨材材料を要求に応じて可搬状態で提供する方法が開示されている。この方法は、第1の位置で第1の量の加工済み骨材に対する要求を収受することを含む。またこの方法は、第1の位置が第1の位置から第1の電力出力の外部電源までの距離を少なくとも含む第1の特性グループを有することを決定することを含む。またこの方法は、少なくとも第1の量の骨材及び第1の特性のグループに基づいて、第1の位置に骨材材料を加工する可搬式システムを配備することを含み、当該可搬式システムは、少なくとも第1の電力出力を提供するように構成された少なくとも1つの発電機と、当該発電機に動作可能に結合された少なくとも1つのマイクロ波発生器と、ある量の骨材材料を収受して加工するように構成された少なくとも1つのコンベヤユニットとを含む。この方法は、可搬式システムのコンベヤユニット内で骨材材料にマイクロ波エネルギーを印加することをさらに含む。
【0161】
上記の、及びその他の利点は、当業者には明らかであろう。本発明の様々な実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明の方法及び装置は、必ずしも特定の分野に限定されるものではなく、ユーザとコンピューティングデバイスとの間のインタフェースが当てはまる任意の分野に適用することができる。
【0162】
公開されたPCT特許出願、国際出願PCT/US2017/023840号明細書(国際公開第2017165664号パンフレット)、国際出願PCT/US2013/039687号明細書(国際公開第2013166489号パンフレット)、及び国際出願PCT/US2013/039696号明細書(国際公開第2013166490号パンフレット)の開示は、その内容を参照により本明細書に援用される。
【0163】
代替実施形態では、例示的なマイクロ波抑制フラップ(単数又は複数)は、剛性及び非可撓性であってもよいが、蝶番又は当技術分野で周知のその他の何れかの首振り金具を用いて頂部に取り付けることができる。代替の金具及びフラップ締結構成も想定されている。
【0164】
特に断りのない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって普通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載される方法及び材料と同様又は同等の方法及び材料を、本発明の実施又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料を以下に説明する。本明細書に記載される全ての刊行物、特許出願、特許、及びその他の参考文献は、適用可能な法律及び規制によって許容される程度までその内容全体を参照により本明細書に援用される。競合する場合には、定義を含めて本明細書が優先する。
【0165】
本発明の趣旨又は本質的な属性から逸脱することなく、本発明を別の特定の形態で具体化することができ、したがって、本実施形態は全ての点で例示的であって限定的でなく、本発明の範囲を示すために前述の説明ではなく添付の特許請求の範囲を参照することが望まれる。本開示を手にした当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、修正及び変更を加えることができる。
【国際調査報告】