(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】リフトトラックアタッチメントのためのハイブリッドクランプ力制御
(51)【国際特許分類】
B66F 9/22 20060101AFI20220830BHJP
【FI】
B66F9/22 X
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569429
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2022-01-05
(86)【国際出願番号】 US2020034298
(87)【国際公開番号】W WO2020237179
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592229487
【氏名又は名称】カスケード コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CASCADE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・エム・ウォルサーズ
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AE22
3F333AE25
3F333BA28
3F333BB12
3F333BE02
(57)【要約】
第1及び第2の液圧アクチュエーターを選択的に液圧作動に連結し、その液圧作動の連結の回避が操作可能な液圧制御回路を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプから加圧流体を受けて非加圧流体を貯油器に戻すよう構成された入力ポートと、
第1の液圧アクチュエーターに接続可能な第1の出力ポートと第2の液圧アクチュエーターに接続可能な第2の出力ポートであって、それぞれが、加圧流体をそれぞれに接続された液圧アクチュエーターに同時に送り、且つ、そこから排出された流体を受けるよう構成された第1の出力ポートと第2の出力ポートと、
前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧するために、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用可能なセレクターと、
を備える液圧制御回路。
【請求項2】
前記セレクターが、前記液圧制御回路に提供された流体圧の大きさに基づいて自動的に、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用し、前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧する、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項3】
前記セレクターが、入力ポートのどちらの接続が加圧流体を受けるのかに基づいて自動的に、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用し、前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧する、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項4】
前記セレクターが、クランプが積荷を係合するとき自動的に、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用し、前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧する、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項5】
前記セレクターが、前記液圧アクチュエーターの開き動作の間自動的に、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用し、前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧する、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項6】
前記セレクターが、前記液圧アクチュエーターの閉じ動作の一部の間及び前記液圧アクチュエーターの開き動作の間自動的に、前記第1の液圧アクチュエーターから排出された流体を選択的に使用し、前記第2の液圧アクチュエーターに送られた流体を加圧する、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項7】
前記セレクターが、前記液圧アクチュエーターが直列で連結されている第1のモード及び前記液圧アクチュエーターが直列で連結されていない第2のモード間で前記液圧制御回路を交互にする、請求項1に記載の液圧制御回路。
【請求項8】
前記第2のモードにおいて、前記液圧アクチュエーターが並列で駆動される、請求項7に記載の液圧制御回路。
【請求項9】
分流器からの流れを制御する第2のセレクターを含む、請求項8に記載の液圧制御回路。
【請求項10】
前記第2のモードにおいて、1つの液圧アクチュエーターが前記液圧制御回路によって動く一方で、もう1つの液圧アクチュエーターが前記液圧制御回路によって動くことを防ぐ、請求項7に記載の液圧制御回路。
【請求項11】
ポンプから加圧流体を受けて非加圧流体を貯油器に戻すよう構成された液圧制御回路であって、前記液圧制御回路が第1の液圧アクチュエーター及び第2の液圧アクチュエーターに接続されているとき、第1の状態と第2の状態間で交互に動作可能なセレクターを備え、前記第1の状態において、前記第1の液圧アクチュエーター及び前記第2の液圧アクチュエーターが液圧作動に連結されており、且つ、前記第2の状態において、前記第1の液圧アクチュエーター及び前記第2の液圧アクチュエーターが液圧作動に連結されていない、液圧制御回路。
【請求項12】
前記セレクターが、前記液圧制御回路に提供された流体圧の大きさに基づいて、前記第1の状態と前記第2の状態間で自動的に交互にする、請求項11に記載の液圧制御回路。
【請求項13】
前記セレクターが、入力ポートのどちらの接続が加圧流体を受けるのかに基づいて、前記第1の状態と前記第2の状態間で自動的に交互にする、請求項11に記載の液圧制御回路。
【請求項14】
前記第1の液圧シリンダを前記第2の液圧シリンダと同期させるよう動作可能な再同期弁を含む、請求項11に記載の液圧制御回路。
【請求項15】
前記第1の液圧アクチュエーターと前記第2の液圧アクチュエーターを有するリフトトラックのアタッチメントに含まれた、請求項11に記載の液圧制御回路。
【請求項16】
前記第1の液圧アクチュエーターと前記第2の液圧アクチュエーターの少なくとも1つが、前記液圧アクチュエーターのそれぞれのロッド側とヘッド側間を流体が通ることを選択的にできるようにする弁として動作する、請求項15に記載の液圧制御回路。
【請求項17】
前記弁が、前記第1の液圧アクチュエーターを前記第2の液圧アクチュエーターと同期させるよう構成された再同期弁である、請求項16に記載の液圧制御回路。
【請求項18】
前記弁が、閉じ動作のストロークエンドにて、前記液圧アクチュエーターのそれぞれのロッド側とヘッド側間を流体が通ることをできるようにする、請求項16に記載の液圧制御回路。
【請求項19】
前記弁が、閉じ動作のストロークエンドにて、前記液圧アクチュエーターのそれぞれのロッド側とヘッド側間を流体が通ることをできるようにする、請求項18に記載の液圧制御回路。
【請求項20】
前記弁が、閉じ動作のストロークエンドにて、前記液圧アクチュエーターのそれぞれのロッド側とヘッド側間を流体が通ることをできるようにする、請求項16に記載の液圧制御回路。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2019年5月22日に出願された米国仮特許出願第16/420,000号に対する優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の背景】
【0002】
本願発明の主題は、概して、積荷を掴んで移動させるために使用されるリフトトラックのアタッチメントを操作する改良されたシステム及び方法に関する。
【0003】
リフトトラックのようなマテリアル移動車両は、ある場所から別の場所へ積荷を持ち上げて移動させる目的で使用される。リフトトラックは、通常多くの異なるタイプの積荷を運ぶ必要があるため、リフトトラックは、通常垂直に拡張可能なキャリッジを支持するマストを含み、様々な異なる液圧駆動のリフトトラックのアタッチメントの任意の一つに選択的に相互接続可能であり、特定のタイプの積荷を固く係合して移動させることを目的とする。例えば、特定のリフトトラックのアタッチメントは、移動する積荷を支持するパレットのそれぞれの隙間に滑り込ませる一対の水平方向に離れたフォークを含んでよい。別のリフトトラックのアタッチメントでは、リフトトラックが積荷を持ち上げ移動できるよう、積荷の側面を固く掴む一対の対向する垂直面指向のクランプを含んでよい。
【0004】
この後者のタイプのアタッチメントの例では、箱又はその他の長方形積荷を掴むカートンクランプアタッチメント、円筒形積荷を掴むペーパーロールクランプ等が含まれる。カートン又はロールクランプアタッチメントのようなリフトトラックのアタッチメントは、積荷への損傷を避けるため設計された液圧制御システムを必要とする。一例として、クランプ型のアタッチメント用の液圧制御システムは、運搬中落とさないよう積荷を固く掴む十分な水平方向の力を提供する必要があるが、同時に積荷に力をかけ過ぎて損傷しないようにする必要がある。それゆえ、クランプアタッチメント用の液圧制御システムは、通常、比較的低い初期圧から滑らずに積荷が持ち上がる適度に十分な圧力になるまで、自動的にグリッピング流体圧を徐々に増加させることで把持力を規制する制御システムと併せて、いくつかのタイプの積荷荷重感知機構を含む。
【0005】
しかしながら、低い初期圧の使用が、積荷係合面が積荷との初期接触へと閉じられる速度を制限し、それにより、積荷クランピングシステムの生産性を制限する。この問題は、高速閉が所望の低閾圧より高い閉じ圧を要求するために起こる。そのようなより高い圧力は、初期の閉じている間、流体入力チェック弁によってシステムにて留まり、グリップ圧力の自動規制が開始可能になる前に、所望のより低い閾圧を超える。
【0006】
クランプアタッチメント用の液圧制御システムは、通常、積荷に向かうクランプの動きも調整し、一つのクランプが通常より早く動いて積荷を損傷したり、もう片方のクランプへと積荷が滑ったりしないようにする。この目的を達成するために、このような制御システムは、通常、例えばスプールやギヤ分流器のような分流器を利用し、液圧流体をクランプのそれぞれに等しく分ける。スプール型分流器は、流動調節固定開口を通って流れを分け、注入口及び/又は出口の圧力が変動する時でも、その開口を通してほぼ同量の流れを確保する。しかしながら、スプール型分流器は、失敗することなく、油汚染を許容する能力と併せて正確さをバランスよく保つ必要がある。スプール分流器は、流量の狭い範囲内でのみ正確に流れを分けるよう設計されており、スプール分流器は、固定開口を使用するため、特定の分流器での流量を下回って使用されると、流れの等しい分流が起こらないこともあり得、流れが弁の流量を超える場合、弁全体で高圧が下がり、性能が下がり流体加熱を引き起こす。ギヤ分流器は、スプール分流器よりも広範囲の機動流量で実行可能であるが、通常大変高価であり、液圧回路は、一つのクランプの動作が制限される場合、強化増大を防ぐよう適切に設計される必要がある。
【0007】
液圧クランプ制御システムにおけるスプール分流器やギヤ分流器のような分流器の使用は、対向するクランプが積荷方向へ動く閉速度を制限しようともする。具体的には、前述の通り、各クランプの内側への速度を増加するとより高い圧力が必要となるため、且つ、各クランプが同じ圧力で積荷に向かって駆動されるため、クランプが同時に積荷に接触すると、その積荷に対するクランプ力がかなり高くなり得る。そのため、積荷に対する力を制限することは、2つの対向するクランプが分流器を通って提供された流体で制御した瞬間に、閉じ圧、更に閉速度を制限することを意味する。高速閉及び低い初期クランプ力を提供するために、複雑な液圧制御システムは、クランプの閉じ速度に応じて、手動又は自動のいずれかで選択可能な高低リリーフ設定を提供してよい。
【0008】
それゆえ、積荷に対し対向するクランプの高速の同期閉を可能にし、クランプ接触の際の積荷への損傷を防ぐ改良された液圧制御回路が望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の更なる理解のため、並びに、実行方法を示す目的で、例示として、ここで添付の図面に言及する。
【0010】
【
図1】
図1は、リフトトラックから供給された流体を使用しそれぞれの液圧シリンダを操作する液圧制御回路の一例を示し、各液圧シリンダはリフトトラックのアタッチメントのそれぞれのクランプを駆動させる。
【0011】
【
図2】
図2は、
図1の回路によって制御される液圧シリンダによりかけられた圧力及び力を示す。
【0012】
【
図3】
図3は、ピボットアームクランプを操作するために使用される一対の液圧シリンダに接続された
図1の液圧制御回路の一例を示す。
【0013】
【
図4】
図4は、
図1の液圧制御回路で使用され得る第1の同期プランジャーの一例を示す。
【0014】
【
図5A】
図5Aは、ミッドストローク位置にて、ロッド側から加圧された
図3の同期プランジャーを示す。
【0015】
【
図5B】
図5Bは、ストロークエンド位置にて、ロッド側から加圧された
図3の同期プランジャーを示す。
【0016】
【
図5C】
図5Cは、ミッドストローク位置にて、ヘッド側から加圧された
図3の同期プランジャーを示す。
【0017】
【
図6】
図6は、
図1の液圧制御回路で使用され得る第2の同期プランジャーの一例を示す。
【0018】
【
図7A】
図7Aは、ミッドストローク位置にて、ロッド側から加圧された
図5の同期プランジャーを示す。
【0019】
【
図7B】
図7Bは、ストロークエンド位置にて、ロッド側から加圧された
図5の同期プランジャーを示す。
【0020】
【
図7C】
図7Cは、ミッドストローク位置にて、ヘッド側から加圧された
図5の同期プランジャーを示す。
【0021】
【
図7D】
図7Dは、ストロークエンド位置にて、ヘッド側から加圧された
図5の同期プランジャーを示す。
【0022】
【
図8】
図8は、リフトトラックのアタッチメントのそれぞれの液圧駆動モーターを制御するために使用される別の制御回路84を示す。
【0023】
【
図9】
図9は、液圧アクチュエーターが連結されている又は連結されていない状態で、液圧アクチュエーターの動作を調整できる別の制御回路90を示す。
【発明の詳細な説明】
【0024】
本開示は、リフトトラック又はリフトトラックのアタッチメントのような産業装置上の液圧アクチュエーターが、アクチュエーターが液圧作動に連結された第1の構成及びアクチュエーターが液圧作動に連結されていない第2の構成間を交互にすることを可能にする新規のシステム及び方法を記載する。本明細書及び請求項に使用されるように、用語「液圧アクチュエーター」は、第1及び第2の流体ラインの接続を有する任意の装置を意味し、接続での流体圧の相違がアクチュエーターに動作を与えるために使用される。液圧アクチュエーターの例として、限定するものではないが、液圧シリンダ及び液圧駆動モーターが含まれる。本明細書及び請求項に使用されるように、1つ又は複数のそのようなアクチュエーターを制御するために使用される液圧制御回路を言及する際、用語「入力ポート」は、一対の接続を意味し、制御回路の動作中、リフトトラック等の外部ソースから加圧流体を受けることができ、それにより、制御回路の少なくとも1つの出力ポートを加圧し、以下で定義されるように、一方で、同時にリフトトラック等の外部ソースへ非加圧流体を戻すことができる。同様に、本明細書及び請求項に使用されるように、「出力ポート」は、液圧制御回路を言及する際、一対の接続を意味し、制御回路の動作中、且つ先に定義されたように、両方が液圧アクチュエーターに接続されているとき、制御回路の入力ポートによって加圧された流体を液圧アクチュエーターへ送ることができ、同時に液圧アクチュエーターから制御回路へ流体を戻すことができる。また、本明細書及び請求項に使用されるように、用語「液圧作動に連結された」、「液圧作動に連結する」及び同様の語は、2つ以上の液圧アクチュエーターを言及する際、第1のアクチュエーターの排出側での流体圧が、第2のアクチュエーターの流入側に流体連絡する、つまり、液圧作動に連結されたアクチュエーターが直列に接続される、ことを意味する。更に、本明細書及び請求項に使用されるように、文言「液圧作動に連結されていない」、「液圧作動に連結しない」、及び2つの液圧アクチュエーターに対して使用される同様の語は、いずれかのアクチュエーターの排出側での流体圧がもう片方のアクチュエーターの流入側に接続されていないことを意味する。また、本明細書に使用されるように、用語「調整された」は、2つ以上の液圧アクチュエーター、液圧シリンダ、クランプ等に対して使用される際、そのような要素の動作は一緒に起こることを意味し、一方で、用語「調整されていない」は、1つの液圧アクチュエーター、液圧シリンダ、クランプ等の動作が、そのような要素のもう片方とは無関係に起こり得ることを意味する。本開示の目的のために、本明細書は具体的に液圧シリンダを言及するが、当業者は、流体力アクチュエーターを介する流体圧の変化によって、伸張する、収縮する、回転する、又は移動することで接続されている装置を動かす任意の流体力アクチュエーターが、開示されたシステム及び方法において使用され得ることを理解する。
【0025】
既に述べたように、積荷を掴んで移動させるマテリアル移動車両は、通常、異なる作業モードを交互に行う。一例として、ペーパーロールクランプ又はカートンクランプは、液圧アクチュエーターを使用し、クランプアームに積荷を確実に持ち上げるよう積荷に力をかけさせるだけでなく、共に動いて最初に積荷に接触する、若しくは離れて動いて積荷を放すかによりクランプアームを位置する。そのようなアプリケーションでは、クランプアームが高速及び低力にて位置される場合に効率性が改善されるが、クランピングの際の積荷の損傷を避けるために低速及び高程度の力が望まれる。別の例として、いくつかのマテリアルハンドリング装置は、把持された積荷が軸を中心に回転することが可能であり、そのため、クランプが、まず積荷と平行になるよう回転し、その後積荷が掴まれた後に回転すること必要である。繰り返しになるが、効率的な作業のためには、積荷が把持されていないときは高速にて低トルク回転が望まれるが、積荷が把持されているときは低速にて高トルク回転が望まれ、積荷の損傷を避ける、若しくは車両にあまり惰力をかけ過ぎないようにする。更に別の例として、サイドシフティングフォークは、時折独立して動いてフォーク間の所望の空間を提供するだけでなく、フォークに把持された積荷をサイドシフトする際は協働する。
【0026】
これら実施例のそれぞれにおいて、本願に開示された新規のシステム及び方法は、マテリアル移動車両やアタッチメント等が、1つの作業モード間にアクチュエーターに液圧作動に連結する、及び、別の作業モード間にその液圧作動の連結を解除することが有益にできるようにする。例えば、前述の段落に記載されるようにクランプアタッチメントを参照し、積荷に向かう又は積荷から離れる2つのクランプの動きを調整する際、クランプを動かす液圧シリンダ又はその他のアクチュエーターの同時操作は高速作業で実行可能であるが、その高速作業は接触後に積荷損傷のリスクがある。このリスクは液圧シリンダを連続して操作することによって軽減できるが、この場合、クランプ力を生成するために使用される効率良いシリンダ領域を減少させることで、クランプが積荷を把持する効率が減少する。そのため、開示されたシステム及び方法の1つの実施形態は、クランプの位置決めの間、例えば、積荷を放すためにクランプを外方向に動かす時、及び/又は、積荷を掴むためにクランプを内方向に動かす時、クランプが積荷を掴む時間の際までの、液圧シリンダがもはや連結されていない時点で、シリンダを液圧作動に連結し、効率良いシリンダ領域が増加され、クランプ力制御がより効率的に調整され得る。開示されたシステム及び方法のその他別の実施形態は、例えば、開き動作時にクランプを動かすシリンダに液圧作動に連結し、閉じ動作時に液圧作動の連結を避けてよい。当業者は、例えば、サイドシフティングフォークアタッチメントや回転クランプ等のその他のタイプのマテリアルハンドリングアプリケーションにおいて、同様の利点が達成されることを理解するであろう。
【0027】
また、そのような利点は、好ましくは分流器を使用せずに達成されてよい。既に述べたように、積荷を係合し動かす既存のマテリアルハンドリング装置は、分流器を使用して、互いに近づいたり離れたりするクランプ、フォーク、その他のそのような部材の動きを調整するよう通常設計されている。そのようなクランプ、フォーク等のそれぞれが、例えば、液圧シリンダのようなそれぞれの流体力アクチュエーターによって通常駆動され、且つ、分流器は、各クランプを動かす液圧アクチュエーターのそれぞれへ加圧流体を等しく分けるために使用される。そのため、分流器は、基本的に同一の圧力のもとで、互いに近づいたり離れたりして、対向するクランプが調整されて動くが、そうする際に、クランプが最初に積荷に接触するとき低い初期圧が望まれるため、クランプが動く速度を抑止するようにする。しかしながら、開示されたシステム及び方法は、クランプを動かす流体力アクチュエーターに液圧作動に連結することで、流体が分流器を通らずに、互いに近づいたり離れたりして、対向するクランプの動きを調整するために使用されてよい。
【0028】
図1は、例えば、ポンプ又はモーター14及び貯油器16を有するリフトトラック又はその他の産業装置から供給される加圧流体を使用して、液圧アクチュエーター20及び22を作動させる液圧制御回路12を含むシステム10の一例を示す。好ましくは、液圧回路12は、接続19a及び19bを有する入力ポートを含み、そのため、リフトトラック又はその他の産業装置への流体接続を可能にし、流体が圧力をかけられて入力接続19a、19bの一つに提供され得る一方で、減圧された流体は、入力接続19a、19bの別の一つを介して、リフトトラックへと戻る。制御回路12の動作中、接続19a、19bのそれぞれが、流体が回路を通って流れる方向によって、例えば、シリンダ20、22が収縮しているか又は伸張しているかどうかによって、加圧流体を受ける及び非加圧流体を排出することを交互に行うことを当業者は理解するであろう。
【0029】
液圧回路12は、好ましくは、接続21a、21bを有する第1の出力ポート及び接続23a、23bを有する第2の出力ポートを含む。各出力ポートは、それぞれの液圧アクチュエーター、例えば、シリンダ20、22の一つに選択的に接続可能であり、そのためアクチュエーターは、それぞれの出力ポートのどちらの接続を加圧すべきか選択することによって、所望の方向又はその他のモードで駆動されてよく、一方で、それにより流体をアクチュエーターから排出して出力ポートの別の一つの接続から回路12へと戻すことができる。例えば、
図1に図示されるように、接続21aがシリンダ20のロッド側に接続され、接続21bがシリンダ20のヘッド側に接続されるとき、出力接続21aが加圧される場合、流体が、その後収縮するシリンダ20のロッド側に流れ込み、シリンダ20のヘッド側から流体が排出され接続21bを介して回路12へと戻るようにする。或いは、出力接続21bが加圧される場合、流体が、シリンダ20のヘッド側に流れ込み、伸張してシリンダ20から流体が流れ接続21aを介して回路21へと戻るようにする。
【0030】
液圧回路12はまた、好ましくは、例えば、
図1のシーケンス弁28のようなセレクターを含み、本明細書で後程詳細に説明されるように、第1の出力ポート21a、21b及び第2の出力ポート23a、23bが、直列で操作されるか否かを決定する。セレクターとして使用される特定の装置(複数可)は、回路によって制御されている液圧装置のタイプ(複数可)に基づいて異なり得るが、幅広く、セレクターは、制御回路12が出力ポートに接続するか否かを交互に選択可能な液圧回路12に構成された装置、又は装置のアレンジメントであり、1つの液圧アクチュエーターから制御回路12へと戻る流体が、もう1つの液圧アクチュエーターのポートの接続を加圧するために使用されることを当業者は理解するであろう。いくつかの実施形態では、後述のように、セレクターは、接続された液圧アクチュエーターが制御回路12の入力ポートに直列接続されているか、若しくは、接続された液圧アクチュエーターが制御回路12の入力ポートに並列接続されているかを交互に選択してよい。その他の実施形態では、セレクターは、接続された液圧アクチュエーターが制御回路12の入力ポートに直列接続されているか、若しくは、1つの液圧アクチュエーターが制御回路の入力ポートによって加圧され入力ポートへ流体を排出する一方で、もう1つの液圧アクチュエーターが入力ポートによって加圧されず入力ポートへ流体を排出しないかを選択してよい。そのような変更に関わらず、液圧アクチュエーターが直列で連結されているのか否かを選択的に決定することによって、制御回路12が、リフトトラックのアタッチメントのような異なる様々な液圧駆動の装置において使用されてより効率的に操作されてよい。
【0031】
例えば、
図1の実施形態は、カートンクランプ又はロールクランプアタッチメントの典型的な一対の液圧シリンダ20及び22へ加圧流体を提供するために使用される回路12を示し、液圧シリンダ20及び22のロッドの収縮がクランプ同士を近づけ、液圧シリンダ20及び22のロッドの伸張がクランプ同士を離す。液圧シリンダ20及び22の開閉動作は、方向制御弁18によって手動で選択可能であり、
図1に示すニュートラル位置から左に動かすと、制御回路12のポート19aに加圧流体を提供することで積荷に向かってクランプを閉じ、制御回路12のポート19bを通ってタンク16へ非加圧流体を戻し、並びに、
図1に示すニュートラル位置から右に動かすと、制御回路12のポート19bに加圧流体を提供することで積荷から離れてクランプが開き、制御回路12のポート19aを通ってタンク16へ非加圧流体を戻す。通常、ポンプ又はモーター14、貯油器又はタンク16、方向制御弁18は、それぞれ、リフトトラックのマストをかけてアタッチメントまで延びる流体ラインを介してリフトトラックのアタッチメントに加圧流体を供給するリフトトラックに位置され、リフトトラックのアタッチメントはその逆で、通常それらの関連したクランプ及びアタッチメントを操作するために使用される制御回路12と一緒に、液圧シリンダ20及び22を含むことになる。
【0032】
リフトトラックの操作者が最初に方向制御弁18を動かして制御回路12のポート19aを圧縮すると、加圧流体が、第1次シリンダ20において積荷把持力(圧力)を維持するために使用されるパイロット操作チェック弁24を通って、出力ポート接続21aを通って、そしてそれに応じ、例えば積荷に向かって内側にその関連するクランプを動かすために収縮する第1次シリンダ20のロッド側へと流れる。流体は、その後第1次シリンダ20のヘッド側から制御回路12の出力ポート接続21bを介して排出される。流体シーケンス弁28(その操作は前述のセレクターと同様後述する)がポート19bを介してタンク16へと流体が戻ることを防ぐために、第1次シリンダ20から排出された流体は、パイロット操作チェック弁26を通って、制御回路12の出力ポート接続23aを通って、第2次シリンダ22のロッド側へと流れて、例えば積荷に向かって内側にその関連するクランプを動かすために、同じく収縮する。流体は、その後第2次シリンダ22のヘッド側から排出され、出力ポート接続23bを通って、制御回路12のポート19bを介してタンク16へと戻る。そのため、シーケンス弁28が
図1に示すように閉位置に維持されると、液圧シリンダ20及び22は直列接続され、クランプの動作は調整される一方で、クランプは積荷に接触する前に積荷に向かって内側に動いて、分流器を使用せずに、クランプ速度における改良を提供する。
【0033】
クランプが積荷に接触するとき、シーケンス弁28が接続するライン30で圧力が上昇する。圧力が閾値に達すると、シーケンス弁28の設定は、積荷がクランプされていることを示すが、弁が開いて流体が第1次シリンダ20のヘッド側から流れ非加圧タンク16へと流れるようにし、それゆえ、流体がシリンダ22のロッド側へと流れることを防ぐ。積荷が第1次シリンダ20によって更にクランプされると、第2次シリンダ22は固定される。パイロット弁26のポート3は減圧され、ポート1が加圧されるため、流体は第2次シリンダ22のロッド側へ入れなくなりロッドが収縮する一方、同様に、第2次シリンダ22は、パイロット弁26がシリンダ22のロッド側からの流れを止めるため、ロッドを伸張できない。そのため、シーケンス弁28は作動し、閉じ動作中、第1次シリンダ20と第2次シリンダ22が、第1次シリンダの第1の動作範囲の間液圧作動に連結されている第1の作業モード及び第1次シリンダ20と第2次シリンダ22が、第1次シリンダの第2の動作範囲の間液圧作動に連結されていない第2の作業モードの間で、第1次シリンダ20と第2次シリンダ22の操作モードを交互にする。
図1は、積荷がクランプされる際に圧力の上昇によってシーケンス弁28が作動することを示しているが、その他の手段が、シーケンス弁を作動させるために用いられてよく、若しくは、第1の液圧作動に連結されているモードから第2の液圧作動に連結されていないモードへとシリンダ20と22を切り替えるために用いられてよく、例えば、クランプアーム又はシリンダが、特定の位置を超えて伸張又は収縮するとき、作動された弁を使用、又は、センサー作動電磁弁等を使用することを当業者は理解するであろう。そのような方法では、例えば、第1次シリンダと第2次シリンダは、クランプが積荷にはまだ接触していないが、積荷に近接した位置に到達する際、液圧作動に連結されている状態から切り替わってよい。
【0034】
リフトトラックの操作者が、方向制御弁18を
図1に示す位置に対して右に動かし制御回路12のポート19bを加圧するとき、加圧流体は、第2次シリンダ22のヘッド側に流れ、ロッドを伸張する。パイロット操作チェック弁24のポート3及びパイロット操作チェック弁26のポート3が、現在加圧されているライン32にそれぞれ接続されているため、第2次シリンダ22を補給するが、チェック弁24及びチェック弁26のそれぞれが開いて、シーケンス弁28のスプリング力に追加されるライン32の圧力でシーケンス弁28が閉じるようになる。そのため、第2次シリンダ22が伸張するため、流体は、そのロッド側から排出され、パイロット操作チェック弁26を介し、第1次シリンダ20のヘッド側に入るが、第2次シリンダ22と協働して伸張し、それにより、調整されてクランプが互いに離れて動く。第1次シリンダ20が伸張するため、流体は、そのロッド側から排出され、パイロット操作チェック弁24を介し、タンク16へと戻る。
【0035】
この方法で、液圧制御回路12が作動し、第1次シリンダ20と第2次シリンダ22が液圧作動に連結されているクランプ開き動作及び第1次シリンダ20と第2次シリンダ22が閉じ動作の少なくとも一部の間液圧作動に連結されていないクランプ閉じ動作の間で、第1次シリンダ20と第2次シリンダ22の操作モードを交互にする。別の実施形態が、開き動作の間ずっと連結されて、閉じ動作の間ずっと連結されていない、シリンダ20とシリンダ22を有する液圧制御回路を含んでよいことを当業者は理解するであろう。
【0036】
図2は、圧力及び力が第1次シリンダ20と第2次シリンダ22を介してどのように伝わるか、及び、前述のように、液圧制御回路12の作動により関連するクランプを全体的に示す。好ましくは、第1次シリンダ20のロッド側領域A
1は、予期された入力油圧にて必要とされる積荷把持力を生み出すよう設計されている。例えば、必要とされるシリンダ力が、入力圧力2000psiにおいて4、180lbsである場合、必要とされるロッド側領域A
1は、2.09平方インチである。この領域は、ロッド直径1.10インチ(28mm)及び口径1.97インチ(50mm)を用いて達成できる。第2次シリンダ22のロッド側領域A
3は、好ましくは、第1次シリンダのヘッド側領域A
2に等しい領域、若しくは、ほぼ等しい領域を有するよう設計されている。この一致した領域が各シリンダの等しい動作を可能にし、例えば、第1次シリンダ20のロッドの1インチの動作で、第2次シリンダ22のロッドの1インチの動作となる。例えば、ロッド直径1.10インチ(28mm)及び1.97インチ(口径50mm)の寸法で第1次シリンダ20を使用すると、第1次シリンダのロッド側領域A
1は、2.09平方インチ、且つヘッド側領域A
2は、3.04平方インチである。そのため、第2次シリンダ22は、好ましくは、3.04平方インチの等しいロッド側領域A
3を有する。そのようなシリンダは、ロッド直径1.26インチ(32mm)及び口径2.34インチ(59.4mm)で構成されてもよい。
【0037】
図2から決定され得るように、第2次シリンダ22のロッド側領域A
3が第1次シリンダ20のヘッド側領域に等しいと想定して、シーケンス弁28の駆動で、負荷F
P、F
Sに対するクランプ力が2倍になる。具体的には、シリンダが液圧作動に連結されていようといまいと、両方の力が同じ不動の負荷に対して作用するため、F
P及びF
Sは等しくなり、液圧作動に連結された場合では、タンク圧に接続されているとP
4がゼロに等しくなるために、F
PはP
1A
1-P
2A
2と等しくなり、F
Sは単純にP
3A
3と等しくなる。更に、A
2はA
3に等しくなるよう設計されているため、液圧作動の連結のためにP
2がP
3に等しいとすると、P
2A
2は、P
3A
3と等しくなる。これらの関係性を示すと、次のようになる:
ゆえに、
式を再整理すると、次のようになる:
【0038】
しかしながら、シーケンス弁28の駆動が液圧作動の連結を無効にすると、タンクに接続されているためP
4とP
2の両方がゼロとなり、次のようになる:
そのため、シリンダ20及びシリンダ22が液圧作動に連結されていないとき、F
Pは、シリンダ20及びシリンダ22が液圧作動に連結されているときの値の2倍となる。従って、位置決めの間、シリンダを液圧作動に連結することで、クランプアームの動きが、(注入流量に制限を不都合にかけるであろう)分流器を使用せずに調整されてよく、最初にクランプされるときに積荷にかかる力を最小限にする一方で高速で行うことが可能である。いったんクランピングが起こると、シリンダ20及びシリンダ22の液圧作動の連結が回避され、クランプ力がより効果的にかかるようになる。
【0039】
図3は、
図1の液圧制御回路12が、ピボットアームクランプで通常みられる液圧アクチュエーター又はシリンダ27、29を制御するために使用され得る別の実施形態を示し、シリンダ27、29の伸張が積荷にかかる把持力を提供し、シリンダ27、29の収縮が積荷を放す。そのため、
図1の実施形態とは異なり、シリンダ27、29は、制御回路に接続されており、クランプが閉じている間、加圧流体は、第1次シリンダ27のヘッド側に供給され、シリンダ27のロッド側から排出されるようになり、液圧作動に連結されているとき、接続23bに、それゆえ19bに接続されたシリンダ29のロッド側と共に、シリンダ27のロッド側から排出された流体は、シリンダ29のヘッド側に供給される。この実施形態では、液圧作動に連結されているときシリンダ27、29の同等の動きが起こるよう、シリンダ29のヘッド側領域は、好ましくは、シリンダ27のロッド側領域に同等である。
【0040】
図1及び3を参照し、前述したように、シーケンス弁28が開き、それにより第1次液圧シリンダ20及び第2次液圧シリンダ22間の液圧作動の連結を回避し、更に積荷をクランプするとき、いくつかの実施形態では、第2次液圧シリンダ22は、静止したままでよく、一方で第1次液圧シリンダ20は、追加のクランプ力をかける。第1次シリンダと第2次シリンダのこの非同期動作のために、液圧回路10の継続した使用が、シリンダ20、22の一つが、もう片方のシリンダよりも前にストロークエンドに到達するようにするが、積荷を適切にクランプする、若しくは、十分収縮された位置にクランプを収縮するシステムの能力を抑止しし得る。
【0041】
従って、いくつかの実施形態では、液圧回路10は、好ましくは、一つのシリンダが、もう片方のシリンダよりも前にストロークエンドに到達したとき、流体が液圧作動の連結を回避できるようにする再同期弁25を任意的に含んでよい。シリンダ20、22のロッドを収縮する際、第1次シリンダ20のロッド側と第2次シリンダ22のロッド側間の圧力差が、再同期弁25のスプリング設定によって設定された閾値量を超えるときはいつでも、再同期弁25は、加圧されたライン30から第2次シリンダ22のロッド側に直接作動油を流れるようにする。例えば、圧力がクランピングポート19aに供給される間、第1次シリンダ20のロッドが十分に収縮する場合、再同期弁25が開いて加圧されたライン30から第2次シリンダ22のロッド側に直接流体を流れるようにするまで、圧力はライン30にて上昇し、十分収縮された位置に移動し続けてシリンダ20、22を再同期できる。反対に、第2次シリンダ22が、第1次シリンダ20の前にストロークエンドに到達する場合、シーケンス弁28の圧力設定値に到達するまで、圧力はライン30にて上昇し、両方のシリンダが十分に同期されるまで、第1次シリンダ20のヘッド側から、作動油が排出できるようになる。
【0042】
再同期弁25のスプリング設定は、再同期弁25が開く前にシーケンス弁28が開くことと、若しくは、積荷をクランプする前に積荷に向かって位置づけされながら、シリンダ20、22が液圧作動に連結されているとき、再同期弁25が開くのを防ぐことの両方で確実であるために十分に高い必要がある。その例では、第1次シリンダ20のヘッド側が第2次シリンダ22のロッド側に接続されているため、再同期弁25のスプリングの圧力設定は、位置づけされる間、第1次シリンダ20全体で予想される最高の圧力低下よりも高い値に設定する必要があり、これに対し、弁回路10の意図された最高の位置づけ速度に関連している。第1次シリンダ20及び第2次シリンダ22が積荷に対してクランプする際、シリンダ20、22が液圧作動に連結されていようがいまいが、第1次シリンダがストロークエンドにない限り、両方のシリンダのロッド側での圧力は同じくなり、上記条件を満たす再同期弁25の任意のスプリング設定は、それゆえ常に弁を閉じたままにする。好適な実施形態では、再同期弁25のスプリング設定は、好ましくは、システム圧力設定より約150psi低く設定されてよい。
【0043】
再同期弁25が、両方のシリンダのロッドを十分収縮された位置に動かすことによってシリンダ20と22を再同期するよう構成されているが、その代わりに、例えば、ライン30の代わりにライン32に再同期弁25の入力を接続することによって、かつ、第2次シリンダ22のロッド側の代わりに第1次シリンダ20のヘッド側に再同期弁25の出力を接続することによって、両方のシリンダのロッドを十分伸張された位置に動かすことによってシリンダ20と22を再同期するよう構成されてよいことを当業者は理解するであろう。
【0044】
再同期弁25を使用する別の例として、第1次シリンダ20及び第2次シリンダ22の一つ又は両方は、シリンダがストロークエンド位置に達した際、シリンダのロッド側からヘッド側に、又はその逆で、作動油が流れるようにすることで、再同期できる弁として選択的に動作するよう構成されてよい。例えば、
図4を参照して、第1次シリンダ20及び第2次シリンダ22のいずれか、又はその両方は、スライディングピストン46のねじ口径48に固定されたスライディングシリンダロッド44の少なくとも一部を含む円筒シェル42を有する同期シリンダ40を備えてよい。スライディングピストン46は、好ましくは、ウェアバンド50及びピストンシール52を含み、円筒シェル42内でピストンの密閉したスライディング動作を提供する。シリンダロッド44は、ピストン46の内側へ加圧された作動油がシリンダ40のロッド側領域(例えば、
図2の領域A
1又はA
3)間を行き来して流れる導管を画定してよい。例えば、シリンダロッド44は、シリンダロッド44の周辺へ複数の放射状の水路を含む第2部分へピストン46にはめ込まれたシリンダロッド44の端から内部へ軸方向に延びる第1部分を有する水路を備える導管53を含んでよい。導管53のピストン側は、導管53の第1の軸部分に向かってチェックボール58押すスプリング56に取り付けられたチェックボール58によって選択的に密閉されてよい。チェックボール58に対にしてスプリング56の端は、スライディングプランジャー54のフランジ周りで固定されている。プランジャー54のフランジは、ピストン46の内側の作動油が、シリンダ40のヘッド側領域(例えば、
図2の領域A
2又はA
4)に流入することから、若しくは、プランジャー54のフランジが保持器59の台座にて止まるとき反対方向に流れることから密閉されるように、保持器59の台座内に嵌合する。
【0045】
図5Aを参照して、シリンダ40がロッドを収縮させるためにロッド側から加圧され、ストロークエンド位置にないとき、加圧された作動油は、シリンダ40のロッド側領域から流れ、放射状部分とその後チェックボール58を内側に押す水路52の軸部分を通って、作動油がピストン46内側の空洞に到達できる。しかし、スプリング56は保持器59の台座に対してプランジャー54を押し、そのため、シリンダ40のヘッド側領域へと作動油が流れるのを防ぐ。しかしながら、シリンダ40が、ロッドのストロークエンド位置に到達する十分な距離でロッドを収縮するとき、
図5Bに見られるように、プランジャー54は、プランジャー54と台座を外れたチェックボール58間でスプリング56を圧縮するシリンダヘッド57に接触し、プランジャー54が、保持器59の台座から外れ、そして作動油が、シリンダ40のロッド側領域からピストン46の内側へと流れ、シリンダ40のヘッド側領域を出て、最終的には、ポーティング55を介してその他のシリンダ20又は22(又はタンク16)に流れて、再同期できる。
図5Cに示すように、シリンダ40が、ミッドストローク位置にてヘッド側から加圧されるとき、加圧された作動油が、保持器59の台座から外れてプランジャー54を押し、作動油がピストン46内側へ流れるようにするが、プランジャー54はスプリング56にチェックボール58を押して導管53を密閉するようにし、そのため作動油はシリンダ40のロッド側領域へ流れなくなり得る。
【0046】
図6は、別の同期シリンダ60を示し、シリンダ60のロッドの十分収縮された、又は十分伸縮されたストロークエンド位置のいずれかにて再同期可能である。具体的には、シリンダ60は、その中にピストン66が、シール74及び1つ又は複数のウェアバンド72を介して、摺動自在に、且つ密閉可能に固定される円筒シェル62を備えてよい。ピストン66と摺動するシリンダロッド64の端が、例えば、熱収縮接続によって、ピストン66の第1口径65内に固く取り付けられている。ピストン66は、また、第2口径67の形状に全体的に合致するスプール68を収容する第2口径67を画定し、スプール68の外面と第2口径67の内面間で隙間が画定される。第2口径67及びスプール68の両方が、それぞれ、第2口径67及びスプール68の対向する周辺領域よりも大きな径/幅を持つ中央領域を有し、スプール68の中央領域は、第2口径67の中央領域よりも長さが短く、且つ、第2口径67及びスプール68は、結合して形成されている。そのため、スプール68の中央領域は、スプール68の一つの周辺領域が第2口径67の関連する周辺領域から出て延びる第1最端とスプール68の対向する周辺領域が第2口径67の関連する周辺領域から出て延びる第2最端の間で第2口径67の中央領域内で前後に摺動してよい。いくつかの実施形態では、スプール68を近くに囲うよう形づけられた第2口径67の形成を促すために、第2口径67は、熱収縮接続でピストン66内に固定された保持プラグ70を使用して、スプール68の一つの周辺領域を囲うために、一つの端に形成されてよい。
【0047】
図7Aを参照し、シリンダ60がロッド側から加圧されると、スプール68は、第2口径67内で押されて、作動油が第2口径67とスプール68のロッド側の間の隙間を流れるようになるが、スプール68は第2口径67のヘッド側の周辺領域へと押されて閉じるため、作動油は、シリンダ60のヘッド側への入り口からブロックされる。しかしながら、収縮するロッドが
図7Bに図示されたストロークエンド位置に到達すると、シリンダヘッド76は、スプール67を内側に押し、そのため、加圧された作動油が第2口径67のヘッド側の周辺領域に流入可能となり、ポーティング78を介して、その他のシリンダ50又は52、若しくはタンク16へと逃れる。
【0048】
図7C及び
図7Dに見られるように、シリンダ60がヘッド側から加圧されると、この工程は逆となる。ミッドストローク位置にある間、シリンダ60のヘッド側からスプール68と第2口径67の間の領域へと作動油が流れるようスプール68は摺動するが、シリンダ60のロッド側領域に作動油が流入するのを防ぐ。伸張するロッド64がストロークエンド位置に到達すると、シリンダ保持器80は、スプール67を内側に押し、そのため、加圧された作動油が第2口径67のロッド側の周辺領域に流入可能となり、ポーティング82を介して、その他のシリンダ50又は52、若しくはタンク16へと逃れる。
【0049】
図1及び
図3に示す実施形態は、液圧アクチュエーターが調整されて動くように直列接続されている第1のモード、及び、例えば、液圧アクチュエーターの一つがその場で動かない一方でもう1つの液圧アクチュエーターが動くような、液圧アクチュエーターの動作が調整されていない第2のモードにおいて交互に液圧アクチュエーターを操作する目的で制御回路12を使用する。
図8は、回転デュアルドライブモーターでの別の制御回路84を示しており、制御回路84は、直列又は並列で2つの液圧モーター86a、86bを交互に起動できるセレクター88a、88bを含み、モーターの動作は両方の例において調整されている。具体的には、制御回路84は、ポンプ14及び貯油器16に選択的に接続可能な入力ポート19a、19bを含んでよく、例えば、リフトトラックは、前述のように、交互に積荷を掴んで放す目的でクランプセレクター弁18と、中心となる位置の左又は右に弁を動かすことで所望の方向で軸を中心にクランプを選択的に回転させるために、若しくは、弁83を中心となる位置に動かすことで固定されたクランプの角度方向を維持するために使用される回転セレクター弁83の両方を有する。
【0050】
制御回路84は、好ましくは、接続21a、21bを有する第1の出力ポート及び接続23a、23bを有する第2の出力ポートを有し、それぞれが液圧モーター86a、86bの各々に選択的に接続可能である。そのため、
図8に示すように接続されると、液圧モーター86aは、接続21aを加圧して、接続21bを介し、流体がモーターから制御回路84へと排出できるようにすることで、一つの方向で駆動されてよく、且つ、接続21bを加圧して、接続21aを介し、流体がモーターから制御回路84へと排出できるようにすることで、反対の方向で駆動されてよい。モーター86bは、同様に、接続23aと32bを介して、駆動されてよい。
【0051】
制御回路84は、好ましくは、セレクターを有し、この例で示すように、第1及び第2の電磁弁88a、88bを備え、且つ、入力ポート19a、19bを介して受けた加圧流体は、モーター86a、86bを(例えば、積荷が把持されていないとき高速でクランプを回転するのに役立つ)直列で又は(例えば、積荷が把持されているとき低速だが高トルクでクランプを回転するのに役立つ)並列で駆動するかどうかを判断するために使用される。具体的には、電磁弁88a、88bがそれぞれ通電されていない状態にあるとき、入力ポート接続のいずれかで出た加圧流体は、入力接続19aが加圧されると、ポンプ14から加圧された流体を接続21a、23bに送ることで、且つ、入力接続19bが加圧されると、ポンプ14から加圧された流体を接続21b、23bに送ることで、モーター86a、86bを並列で駆動する。両方の構成では、モーター86aと86bへの非加圧の出力接続のそれぞれが、貯油器16に独立して接続されており、モーターが流体を直接貯油器16に向かって排出できるようにする。
【0052】
しかしながら、両方の電磁弁が通電されているとき、モーター86bへの制御回路の出力ポートの接続23bは、モーター86aとモーター86bを連続で回転させるために、モーター86aへの制御回路の出力ポートの接続21aに接続されている。この構成では、接続19aがポンプ14によって加圧されるとき、加圧流体が接続23aから出てモーター86bへと流れ、モーター86aへの接続21aを介して接続23bへ流体を排出する。モーター86aからの流体は、接続21bを介して制御回路84へと戻り、そして制御回路84から出て入力接続19bを介してタンク16へと流れる。反対に、両方の電磁弁が通電されている間、接続19bを加圧することは、モーター86a、モーター86bの直列接続を維持するが、接続19aが加圧されると起きる回転に対してその他の方向でそれらを回転する。
図8は、並列構成と直列構成間で制御回路84を交互にするセレクターとして、2つの電磁弁88a、88bを図示しているが、その他の実施形態が、例えば、検知されたクランピング圧に基づいて構成を変えるパイロット制御弁のような、異なるセレクターを使用してよいことを当業者は理解するだろう。
【0053】
図9は、直列構成と並列構成の一つを選択的に交互にすることにおいて、液圧アクチュエーターの動作を調整する制御回路の更に別の実施形態を図示する。具体的には、液圧制御回路は、例えば、液圧制御回路の入力ポートの接続19a、19bに提供された加圧流体を使用して、クランプを積荷に向かって又は積荷から離れてそれぞれ動かす液圧シリンダ92、94の動作を調整するために使用される。
図9から見られるように、制御回路90は、
図1と
図3に示す制御回路12の全ての要素を含むだけでなく、制御回路90への入力ポートの接続19aに挿入された分流器96及び圧力作動弁98を含む。
【0054】
加圧流体が制御回路90の入力ポートの接続19bに提供されると、制御回路90は、
図1の制御回路12と同じ方法で動作する。シリンダ92と94は、シリンダのロッドを調整されて伸張するために直列接続されており、流体は、制御回路90からシリンダ94のヘッド側へと流れ、シリンダ94のロッド側から制御回路90へと戻り、制御回路90からシリンダ92のヘッド側へと流れ、シリンダ92のロッド側から出て制御回路へと戻るが、対して、流体をタンク16へと排出する。しかしながら、加圧流体が制御回路90の入力ポートの接続19aに提供されると、加圧流体は、圧力作動弁98の位置によって決定された方法で、分流器96によって分配される。具体的には、分流器96は、接続19aから提供された流体を、シリンダ92のロッド側に接続された接続21aに向かう第1パス又はライン及び圧力作動弁98に向かう第2パス又はラインに分ける。圧力作動弁98は、分流器96によって分けられた流れを再び合体させる位置にばねで偏倚され、そのため流れ全体がポート21aを加圧し、再び、制御回路が、例えば、シリンダ92と94が直列接続されて、調整して積荷に向かって閉じる動きにクランプを位置するように、
図1の制御回路12と全く同じように動作するようにする。クランプが積荷に接触するとき、ポート19aでの圧力が、記述したように、第2パスからの流体を、一方向チェック弁99を介してシリンダ94のロッド側へ迂回させるために、圧力作動弁98を動かすレベルに増加し、そのため、制御回路90の入力ポート接続19aを介して提供された圧力が、シリンダ92と94を積荷がクランプされている際並列で操作する。
【0055】
シリンダ92と94の調整された動作は、互いに直列で液圧作動に連結されたとき、シリンダ92のヘッド側領域がシリンダ94のロッド側領域に合致することを求めるため、シリンダ92のロッド側領域が、シリンダ94のロッド側領域より通常小さくなる。そのため、シリンダ92と94によってかけられた力を等しくし、シリンダ92と94の動作を調整するために、それらが、液圧作動に連結されておらず並列で制御されてないとき、分流器96は、好ましくは、それぞれ分けられた流体の流れによって駆動されるシリンダのロッド側領域に比例する量で、入力接続19aからの流れを不均等に分ける。そのため、
図9の例では、シリンダ92は2.09平方インチのロッド側領域を有し、シリンダ94は5.13平方インチの全体領域に対して3.04平方インチのロッド側領域を有するが、分流器96は、積荷をクランピングする際、好ましくは、シリンダ92へ流れの41%(例えば、2.09in
2/5.13in
2)及びシリンダ94へ流れの59%(例えば、3.04in
2/5.13in
2)を送る。こうすることで、シリンダ92と94へのそれぞれの流れが各シリンダにおいてロッドの同じ直線の収縮を引き起こすことを確実にする。
【0056】
制御回路12に比較して、制御回路90の一つの有利な点は、積荷に対するクランプを操作するために使用される際、制御回路90が、
図4と
図6に示すように、再同期弁25の必要性又は液圧シリンダにおける弁の使用を減少させる、若しくは可能な限り無くすことである。シリンダ92と94が、クランプの位置決めの間及び積荷がクランプされている間の両方で、協働するため、シリンダ90と92のそれぞれが、もう片方のシリンダよりも前にストロークエンドに到達する可能性はあまりない。
【0057】
本願発明が説明された特定の実施形態に制限されないこと、並びに、添付の特許請求の範囲に定義された発明の範囲から逸脱することなく、均等論、又は、文言上の発明の範囲を超えて実施できる請求項の範囲を拡大するその他のいかなる原則を含む現行法の原則に従って解釈されるような、変更がなされうることが理解できるであろう。特に明示しない限り、請求項中の構成要素の例の数への言及は、1又は複数の例に言及していようとも、少なくとも構成要素の例の述べられた数を必要とするが、述べられている以上の多くの構成要素を持つ構成や方法を、請求項の範囲から除外することを意図したものでない。特許請求の範囲で使用される際、用語「含む」又は、その派生語は、請求された構造や方法でのその他の構成要素やステップの存在を除外することを意図するものではない非排他的意味で使用されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
液圧回路12は、好ましくは、接続21a、21bを有する第1の出力ポート及び接続23a、23bを有する第2の出力ポートを含む。各出力ポートは、それぞれの液圧アクチュエーター、例えば、シリンダ20、22の一つに選択的に接続可能であり、そのためアクチュエーターは、それぞれの出力ポートのどちらの接続を加圧すべきか選択することによって、所望の方向又はその他のモードで駆動されてよく、一方で、それにより流体をアクチュエーターから排出して出力ポートの別の一つの接続から回路12へと戻すことができる。例えば、
図1に図示されるように、接続21aがシリンダ20のロッド側に接続され、接続21bがシリンダ20のヘッド側に接続されるとき、出力接続21aが加圧される場合、流体が、その後収縮するシリンダ20のロッド側に流れ込み、シリンダ20のヘッド側から流体が排出され接続21bを介して回路12へと戻るようにする。或いは、出力接続21bが加圧される場合、流体が、シリンダ20のヘッド側に流れ込み、伸張してシリンダ20から流体が流れ接続21aを介して回路
12へと戻るようにする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図7Aを参照し、シリンダ60がロッド側から加圧されると、スプール68は、第2口径67内で押されて、作動油が第2口径67とスプール68のロッド側の間の隙間を流れるようになるが、スプール68は第2口径67のヘッド側の周辺領域へと押されて閉じるため、作動油は、シリンダ60のヘッド側への入り口からブロックされる。しかしながら、収縮するロッドが
図7Bに図示されたストロークエンド位置に到達すると、シリンダヘッド76は、スプール
68を内側に押し、そのため、加圧された作動油が第2口径67のヘッド側の周辺領域に流入可能となり、ポーティング78を介して、その他のシリンダ50又は52、若しくはタンク16へと逃れる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
図7C及び
図7Dに見られるように、シリンダ60がヘッド側から加圧されると、この工程は逆となる。ミッドストローク位置にある間、シリンダ60のヘッド側からスプール68と第2口径67の間の領域へと作動油が流れるようスプール68は摺動するが、シリンダ60のロッド側領域に作動油が流入するのを防ぐ。伸張するロッド64がストロークエンド位置に到達すると、シリンダ保持器80は、スプール
68を内側に押し、そのため、加圧された作動油が第2口径67のロッド側の周辺領域に流入可能となり、ポーティング82を介して、その他のシリンダ50又は52、若しくはタンク16へと逃れる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
制御回路84は、好ましくは、接続21a、21bを有する第1の出力ポート及び接続23a、23bを有する第2の出力ポートを有し、それぞれが液圧モーター86a、86bの各々に選択的に接続可能である。そのため、
図8に示すように接続されると、液圧モーター86aは、接続21aを加圧して、接続21bを介し、流体がモーターから制御回路84へと排出できるようにすることで、一つの方向で駆動されてよく、且つ、接続21bを加圧して、接続21aを介し、流体がモーターから制御回路84へと排出できるようにすることで、反対の方向で駆動されてよい。モーター86bは、同様に、接続23aと
23bを介して、駆動されてよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
制御回路84は、好ましくは、セレクターを有し、この例で示すように、第1及び第2の電磁弁88a、88bを備え、且つ、入力ポート19a、19bを介して受けた加圧流体は、モーター86a、86bを(例えば、積荷が把持されていないとき高速でクランプを回転するのに役立つ)直列で又は(例えば、積荷が把持されているとき低速だが高トルクでクランプを回転するのに役立つ)並列で駆動するかどうかを判断するために使用される。具体的には、電磁弁88a、88bがそれぞれ通電されていない状態にあるとき、入力ポート接続のいずれかで出た加圧流体は、入力接続19aが加圧されると、ポンプ14から加圧された流体を接続21a、23bに送ることで、且つ、入力接続19bが加圧されると、ポンプ14から加圧された流体を接続21a、23bに送ることで、モーター86a、86bを並列で駆動する。両方の構成では、モーター86aと86bへの非加圧の出力接続のそれぞれが、貯油器16に独立して接続されており、モーターが流体を直接貯油器16に向かって排出できるようにする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項18】
前記弁が、
開き動作のストロークエンドにて、前記液圧アクチュエーターのそれぞれのロッド側とヘッド側間を流体が通ることをできるようにする、請求項16に記載の液圧制御回路。
【国際調査報告】