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特表2022-538754磁気抵抗差動フルブリッジを備える磁気電流磁場センサ
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  • 特表-磁気抵抗差動フルブリッジを備える磁気電流磁場センサ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】磁気抵抗差動フルブリッジを備える磁気電流磁場センサ
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/09 20060101AFI20220830BHJP
   G01R 15/20 20060101ALI20220830BHJP
   G01R 17/16 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
G01R33/09
G01R15/20 B
G01R17/16 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571860
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 IB2020056067
(87)【国際公開番号】W WO2021005447
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】19315059.6
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509096201
【氏名又は名称】クロッカス・テクノロジー・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(72)【発明者】
【氏名】ティモフィーエフ・アンドレイ
【テーマコード(参考)】
2G017
2G025
【Fターム(参考)】
2G017AA02
2G017AD55
2G017BA09
2G025AB01
2G025AC01
2G025EB01
2G025EC09
(57)【要約】
【解決手段】2つの直列接続され斜めに対向するトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素(21、22)を含む第1のハーフブリッジと、2つの直列接続され斜めに対向するTMRセンサ要素(21-24)を含む第2のハーフブリッジとを備えるセンサブリッジ回路(10)であって、各TMRセンサ要素(21-24)は、トンネル障壁層(220)と、ピン止めされた基準磁化(231)を有する基準層(230)と、自由に配向できるセンス磁化(211)を有するセンス層(210)とを備え、TMRセンサ要素(21-24)は、実質的に同一の方向に向いている基準磁化(231)を持っている、センサブリッジ回路(10)と、
磁場(42)を生成する磁場電流(41)を通過させるように構成された磁力線(4)であって、第1ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素(21、22)のセンス磁化(211)と、第2ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素(23、24)は、磁場(42)の方向に沿って、そして互いに反対方向に向けられているように、構成されている磁力線(4)と、
を備える磁気電流センサ(1)であって、
第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素(21、22)と第2ハーフブリッジ要素のTMRセンサ要素(23、24)の間の非ヌル電圧差出力(-Vout、Vout)が、界磁電流(41)が磁力線(4)を通過しているときにが測定可能な場合に測定可能であり、
電圧差出力(-Vout、Vout)が、外部均一磁場(60)に感度を持っていない、磁気電流センサ(1)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの直列接続され斜めに対向するトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素(21、22)を含む第1のハーフブリッジと、2つの直列接続され斜めに対向するTMRセンサ要素(21-24)を含む第2のハーフブリッジとを備えるセンサブリッジ回路(10)であって、各TMRセンサ要素(21-24)は、トンネル障壁層(220)と、ピン止めされた基準磁化(231)を有する基準層(230)と、自由に配向できるセンス磁化(211)を有するセンス層(210)とを備え、TMRセンサ要素(21-24)は、実質的に同一の方向に向いている基準磁化(231)を持っている、センサブリッジ回路(10)と、
磁場(42)を生成する磁場電流(41)を通過させるように構成された磁力線(4)であって、第1ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素(21、22)のセンス磁化(211)と、第2ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素(23、24)は、磁場(42)の方向に沿って、そして互いに反対方向に向けられているように、構成されている磁力線(4)と、
を備える磁気電流センサ(1)であって、
第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素(21、22)と第2ハーフブリッジ要素のTMRセンサ要素(23、24)の間の非ヌル電圧差出力(-Vout、Vout)が、界磁電流(41)が磁力線(4)を通過しているときにが測定可能な場合に測定可能であり、
電圧差出力(-Vout、Vout)が、外部均一磁場(60)に感度を持っていない、磁気電流センサ(1)。
【請求項2】
センサブリッジ回路(10)はホイートストンブリッジを形成している、請求項1に記載の磁気センサ回路。
【請求項3】
磁力線(4)は、磁場(42)がセンサブリッジ回路(10)の中央の中心点(5)について対称的な方向となるように構成されている、請求項2に記載の磁気センサ回路。
【請求項4】
磁力線(4)が円形ループを形成している、請求項3に記載の磁気センサ回路。
【請求項5】
磁力線(4)は、第1部分(4a)と、第1部分(4a)から電気的に絶縁されている第2部分(4b)とを備える、請求項4に記載の磁気センサ回路。
【請求項6】
第1部分(4a)と第2部分(4b)とが対称的である、請求項5に記載の磁気センサ回路。
【請求項7】
磁力線(4)が正方形である、請求項2に記載の磁気センサ回路。
【請求項8】
磁場(42)が、センサブリッジ回路(10)のセンサ要素(21-24)に実質的に直交するように、磁力線(4)が構成されている、請求項7に記載の磁気センサ回路。
【請求項9】
各TMRセンサ要素(21-24)が磁場(42)の実質同一の磁気に曝されるように、前記TMRセンサ要素(21-24)が前記中央点(5)について等距離にある、請求項3から8のいずれか一項に記載の磁気センサ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気電流センサに関する。より具体的には、本開示は、磁気抵抗差動フルブリッジを備える磁気電流センサに関する。磁気電流センサは、温度差の援用を必要としないプログラミングであり、外部の均一な磁場の存在に影響されない。
【背景技術】
【0002】
トンネル磁気抵抗(TMR)に基づく従来の(磁気)電流センサ1を図1に模式的に示す。電流センサ1は、U字形の電流線4と、電流線4の第1部分4aの近くにある第1TMRセンサ要素21と、電流線4の第2部分4bの近くにある第2TMRセンサ要素22とを備える。
【0003】
図2は、固定された基準磁化231を有する強磁性基準層230と、磁場内で自由に配向可能なセンス磁化211を有する強磁性検知層210との間に挟まれたトンネルバリア層220を備えるTMRセンサ素子21、22の側面図を示す。
【0004】
再び図1を参照すると、第1TMRセンサ要素21は、その基準磁化231が第1方向に固定されていて、第2TMRセンサ素子22は、その基準磁化231が第1方向とは反対の第2方向に固定されている。電流線4に界磁電流41を流すことにより、第1部分4aを流れる界磁電流41は、第2部分4bを流れる界磁電流41によって誘導される第2検知磁界42bとは逆向きの第1検知磁界42aを誘導する。したがって、通過する界磁電流41の極性に応じて電流線4では、第1及び第2TMRセンサ要素21、22のセンス磁化211は、基準磁化231に対して反平行に配向されて2つのTMRセンサ要素21、22の抵抗を増加するか、又は基準磁化に平行に配向されて2つのTMRセンサ要素21、22の抵抗を減少する。
【0005】
図1の矢印60で表される均一な外部磁場の存在下で、第1及び第2TMRセンサ要素21、22のセンス磁化211は、外部磁場60の向きに依存して、基準磁化231に対して逆平行及び平行に配向される。その結果、TMRセンサ要素21、22の1つの電気コンダクタンスは増加し、他のTMRセンサ要素21、22の電気コンダクタンスは減少する。2つのTMRセンサ要素21、22の合計抵抗は、外部磁場60の向きによっては変化しない。
【0006】
電流センサ1は、そのように、外部磁場60に敏感ではなく、電流線4を通過する界磁電流41によって生成される第1検知磁場42a及び第2検知磁場42bに比例する。
【0007】
しかしながら、従来の電流センサ1は、2つの反対方向に第1TMRセンサ要素21及び第2TMRセンサ要素22の基準磁化231をプログラムする必要がある。そのプログラミングは温度を援用する手順である。各センサ要素は、磁場の存在下で加熱され、次に冷却される。磁場方向は、それらの基準層磁化231の固定方向を決定する。センサプログラミングは、装置ごと2つの磁場方向を必然的に含む。このようなプログラミングは、大量生産の帯域幅を制限する装置1個ごとにだけ実行できる。
【0008】
さらに、電流線4の湾曲部分4cにおける界磁電流41によって生成される検知磁場の直交成分の存在が、電流センサ1の直線性をゆがめる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、
2つの直列接続され斜めに対向するトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素を含む第1のハーフブリッジと、2つの直列接続され斜めに対向するTMRセンサ要素を含む第2のハーフブリッジとを備えるセンサブリッジ回路であって、各TMRセンサ要素は、トンネル障壁層と、ピン止めされた基準磁化を有する基準層と、自由に配向できるセンス磁化を有するセンス層とを備え、TMRセンサ要素は、実質的に同一の方向に向いている基準磁化を持っている、センサブリッジ回路と、
磁場を生成する磁場電流を通過させるように構成された磁力線であって、第1ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素のセンス磁化と、第2ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素は、磁場の方向に沿って、そして互いに反対方向に向けられているように、構成されている磁力線と、
を備える磁気電流センサであって、
第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素と第2ハーフブリッジ要素のTMRセンサ要素の間の非ヌル電圧差出力が、界磁電流が磁力線を通過しているときにが測定可能な場合に測定可能であり、
電圧差出力が、外部均一磁場に感度を持っていない、磁気電流センサに関する。
【0010】
磁気電流センサは、差熱援用プログラミングを必要とせず、外部の均一な磁場の存在に影響されない。
【0011】
本発明は、例として与えられ、図によって示される実施形態の説明の助けを借りて、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、2つのTMRセンサ要素を備える従来の磁場センサを概略的に示す。
図2図2は、TMRセンサ要素の側面図を示す。
図3図3は、それぞれが2つの直列接続されたTMRセンサ要素を備える2つのハーフブリッジを備えるセンサブリッジ回路を示す。
図4図4は、1実施形態による、センサブリッジ回路を備える磁気検知装置を示す。
図5図5は、別の実施形態による、磁気検知装置を示す。
図6図6は、さらに別の実施形態による、磁気検知装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図3は、2つの直列接続されたトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素21、22を備える第1ハーフブリッジと、2つの直列接続されたTMRセンサ要素23、24を備える第2ハーフブリッジとを有するセンサブリッジ回路10を示す。センサ要素21から24は、ホイートストンブリッジを形成するように配置されている。TMRセンサ素子21から24は、ピン止めされた基準磁化231を有する強磁性基準層230と、自由に配向可能なセンス磁化211を持つ強磁性層210と、TMRセンサ要素のそれぞれについて実質的に同一であるセンス磁化211を持つ強磁性センス層210とを備える。基準磁化231は、各TMRセンサ要素に実質的に等しい所定のピン止め方向232を持つ。ピン止め方向232は、第1及び第2ブリッジの検知軸線に対応している。
【0014】
図4は、1実施形態による、センサブリッジ回路10を備える磁気電流センサ1を示す。磁気電流センサ1は、界磁電流41を通過させ、センス磁化211の向きを変化させるように適合された磁場42を生成するように構成された磁力線4を備える。磁力線4は、センサブリッジ回路10の周りに円形ループを形成する。円形磁力線4は、磁場42がセンサブリッジ回路10の中心点について対称的に方向付けられるように、半径方向に磁場42を生成する。ここで、中心点は円5で表され、円形磁力線4の幾何学的中心に相当している。
【0015】
図4の例では、センサブリッジ回路10の各TMRセンサ要素21から24のピン止め方向232は、半径方向の磁場42の(矢印42aで表される)平均方向に対して約45°に向けられている。したがって、円形磁力線4によって生成された半径方向の磁場42は、第1ハーフブリッジセンサ素子21及び第2ハーフブリッジセンサ素子23のセンス磁化211を、第1ハーフブリッジセンサ素子22及び第2ハーフブリッジセンサ要素24それぞれのセンス磁化211の1つと反対の方向に向ける。
【0016】
基準磁化231のピン止め方向232は、各TMRセンサ要素について実質的に同一であるため、磁気電流センサ1は、差熱援用プログラミングを必要とせず、それにより、TMRセンサ要素21から24のサブセットが加熱され、第1方向に、対応する基準磁化231がプログラムされる。そして、TMRセンサ要素21から24の別のサブセットが加熱され、第1方向とは異なる第2方向に、対応する基準磁化231がプログラムされる。
【0017】
特に、半径方向の磁場42は、TMRセンサ要素21及び24のセンス磁化211を基準磁化231に対してより平行に配向し、これらの2つのTMRセンサ要素21、24の抵抗を減らす。半径方向の磁場42は、TMRセンサ要素22及び23のセンス磁化211を基準磁化231に対してより反平行に配向し、これらの2つのTMRセンサ要素の抵抗を増やす。
【0018】
その結果、界磁電流41が円形磁力線4を流れるとき、電圧出力Vout-は、第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素21と22の間で測定可能であり、電圧出力Vout+は、第2ハーフブリッジのTMRセンサ素子23と24の間で測定可能である。センサブリッジ回路10は、そのように、差動構成、又は分圧器構成を形成する。
【0019】
図4から分かるように、センス磁化211は、磁場42によって磁場42と同じ方向に向けられている。よって、センス磁化211及び磁場42は、各TMRセンサ要素21から24について、ピン止めされた基準磁化231の方向に対して実質的に同じ角度をなしている。
【0020】
1観点では、強磁性センス層210は、センス磁化211が安定した磁化渦構成を備えるように構成される。渦キャンセル磁場よりも小さい外部磁場に、その渦構成が存在し、その渦コアは、強磁性検知層210の平面内で弾性的かつ可逆的に移動する。
【0021】
好ましい構成では、各TMRセンサ要素21から24は、磁力線4を通過する界磁電流41の所与の振幅範囲に対して線形応答を有する。換言すると、その所与の振幅範囲において、TMRセンサ要素21から24の抵抗は、界磁電流41とともに線形に変化する。その場合、電圧出力Vout-及びVout+は、界磁電流41の振幅変動に比例する。
【0022】
基準磁化231は、全てのTMRセンサ要素21から24に対して同じ所定のピン止め方向232にプログラムされているので、磁気電流センサ1は、均一な外部磁場60を検知しない。実際、TMRセンサ素子21-24のセンス磁化211は、均一な外部磁場60の方向に従って配向され、その結果、全てのTMRセンサ素子21-24が同じ抵抗を有する。その結果、磁気電流センサ1は、外部磁場の存在下で測定可能な電圧出力Vout-及びVout+を生成しない。換言すると、電圧差出力Vout-及びVout+は、外部の均一な磁場60の存在に感度を持たない。
【0023】
全てのTMRセンサ要素21から24について同じ所定のピン止め方向232に基準磁化231をプログラミングすることが、磁場の存在下でウェーハ全体を加熱及び冷却することによって単一工程で達成可能である。
【0024】
好ましい構成では、TMRセンサ要素21から24は、中心点5に対して等距離に配置され、その結果、センサブリッジ回路10の各TMRセンサ素子21から24は、実質的に同じ大きさの磁場42に曝される。この構成では、磁気電流センサ1の測定可能な電圧出力Vout-及びVout+は、1つのTMRセンサ要素21から24から別のTMRセンサ要素21から24への磁場42の向きの唯一の変化によって決定される。
【0025】
図5は、別の実施形態による磁気電流センサ1を示していて、円形磁力線4は、第1部分4aから電気的に絶縁された第1部分4a及び第2部分4bを備える。この例では、円形力線は、円形力線4の2つの反対側部分に絶縁間隙43を含む対称的な第1磁力線部分4a及び第2磁力線部分4bを備える。図5の配置の円形磁力線4は、図4の配置よりも対称的である。
【0026】
図4図5の両方の構成について、センサブリッジ回路10は、好ましくは、磁力線4(及び中心点5)と同心に配置される。
【0027】
図6は、さらに別の実施形態による、磁気電流センサ1を示していて、磁力線4は、方形を形成するように構成されている。磁力線4のこの構成では、磁場42は、センサブリッジ回路10のTMRセンサ要素21から24に実質的に直交するように向けられている。磁場42がより均一であるため、各TMRセンサ要素21から24内の半径方向の勾配は、そのため、より小さくなり、より良い感度が得られるはずである。
【0028】
本発明は、上記の例示的な実施形態及び他の実施例に限定されないことが理解される。特許請求の範囲内で、他の実装例も可能である。
【0029】
例えば、磁力線4は、第1ハーフブリッジセンサ素子22及び第2ハーフブリッジセンサ素子24のセンス磁化211の1つを、第1ハーフブリッジセンサ素子21及び第2ハーフブリッジセンサ素子23のセンス磁化211の1つに対して反対方向に方向付けるという条件で、円形磁力線4によって生成された検知磁場42をセンサブリッジ回路10内又は他の任意の構成で配置してよい。
【0030】
好ましくは、磁場42は、センサブリッジ回路10の中心点を中心に対称的に配向される。
【0031】
磁気電流センサ1の中心対称配置は、センサブリッジ回路10を異なるサイズの磁力線4と組み合わせてよい。例えば、より高い磁力線41を使用する必要がある場合、円形の磁力線4又は四角形の磁力線4の側面の直径を大きくできる。センサブリッジ回路10が製造される円形磁力線4の内径内の型枠の部分は、変更しないでおく場合がある。
【符号の説明】
【0032】
1 磁気検知装置
10 センサブリッジ回路
2 磁気トンネル接合
21、22 TMRセンサ要素
23、24 TMRセンサ要素
210 センス層
211 センス磁化
220 トンネル障壁層
230 基準層
231 基準磁化
232 固定方向
4 電流線
4 電流線の第1部分
4b 電流線の第2部分
4c 電流線の湾曲部分
41 界磁電流
42 センス磁場
43 絶縁間隙
44 プログラミング電流
5 中心点
60 外部磁場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、磁気電流センサに関する。より具体的には、本開示は、磁気抵抗差動フルブリッジを備える磁気電流センサに関する。磁気電流センサは、温度差の援用を必要としないプログラミングであり、外部の均一な磁場の存在に影響されない。
【背景技術】
【0002】
トンネル磁気抵抗(TMR)に基づく従来の(磁気)電流センサ1を図1に模式的に示す。電流センサ1は、U字形の電流線4と、電流線4の第1部分4aの近くにある第1TMRセンサ要素21と、電流線4の第2部分4bの近くにある第2TMRセンサ要素22とを備える。
【0003】
図2は、固定された基準磁化231を有する強磁性基準層230と、磁場内で自由に配向可能なセンス磁化211を有する強磁性検知層210との間に挟まれたトンネルバリア層220を備えるTMRセンサ素子21、22の側面図を示す。
【0004】
再び図1を参照すると、第1TMRセンサ要素21は、その基準磁化231が第1方向に固定されていて、第2TMRセンサ素子22は、その基準磁化231が第1方向とは反対の第2方向に固定されている。電流線4に界磁電流41を流すことにより、第1部分4aを流れる界磁電流41は、第2部分4bを流れる界磁電流41によって誘導される第2検知磁界42bとは逆向きの第1検知磁界42aを誘導する。したがって、通過する界磁電流41の極性に応じて電流線4では、第1及び第2TMRセンサ要素21、22のセンス磁化211は、基準磁化231に対して反平行に配向されて2つのTMRセンサ要素21、22の抵抗を増加するか、又は基準磁化に平行に配向されて2つのTMRセンサ要素21、22の抵抗を減少する。
【0005】
図1の矢印60で表される均一な外部磁場の存在下で、第1及び第2TMRセンサ要素21、22のセンス磁化211は、外部磁場60の向きに依存して、基準磁化231に対して逆平行及び平行に配向される。その結果、TMRセンサ要素21、22の1つの電気コンダクタンスは増加し、他のTMRセンサ要素21、22の電気コンダクタンスは減少する。2つのTMRセンサ要素21、22の合計抵抗は、外部磁場60の向きによっては変化しない。
【0006】
電流センサ1は、そのように、外部磁場60に敏感ではなく、電流線4を通過する界磁電流41によって生成される第1検知磁場42a及び第2検知磁場42bに比例する。
【0007】
しかしながら、従来の電流センサ1は、2つの反対方向に第1TMRセンサ要素21及び第2TMRセンサ要素22の基準磁化231をプログラムする必要がある。そのプログラミングは温度を援用する手順である。各センサ要素は、磁場の存在下で加熱され、次に冷却される。磁場方向は、それらの基準層磁化231の固定方向を決定する。センサプログラミングは、装置ごと2つの磁場方向を必然的に含む。このようなプログラミングは、大量生産の帯域幅を制限する装置1個ごとにだけ実行できる。
【0008】
さらに、電流線4の湾曲部分4cにおける界磁電流41によって生成される検知磁場の直交成分の存在が、電流センサ1の直線性をゆがめる可能性がある。
【0009】
特許文献1(US2014242418)は、自由強磁性層と、ピン止め強磁性層と、非磁性トンネルバリア層を備える磁気抵抗要素を開示している。自由強磁性層は、薄い非磁性スペーサ副層によって互いに分離された2つの磁性副層を備える。自由強磁性層は、膜表面に垂直に向けられた磁化方向を有する。
【0010】
特許文献2(EP1566651)は、ヒステリシスの発生を抑制して1/fノイズを低減することにより、信号磁場を高感度で安定して感知できる磁気感知装置を開示している。磁気感知装置は、所定の方向に固定された磁化方向を有するピン止め層と、外部磁場に応じて変化し、外部磁場がゼロのとき、ピン止め層の磁化方向に平行になる磁化方向を有する自由層と、ピン止め層と自由層の間に挟まれた中間層とを備える積層体を有する。
【0011】
非特許文献1(Boeve H.ら、「オンチップIC試験のためのTMR電流センサの幾何学的最適化」、2005年IEEE国際磁気会議(INTERMAG)、2005年、1261から1262頁)は、磁気ランダムアクセスメモリと同様の構造を持つ、サブミクロン及びミクロンサイズのトンネル磁気抵抗センサを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/242418号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1566651号明細書
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Boeve H. et al.,“Geometry optimization of TMR current sensors for on-chip IC testing”,2005 IEEE International Magnetics Conference(INTERMAG),2005,pp.1261-1262
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示は、
2つの直列接続され斜めに対向するトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素を含む第1のハーフブリッジと、2つの直列接続され斜めに対向するTMRセンサ要素を含む第2のハーフブリッジとを備えるセンサブリッジ回路であって、各TMRセンサ要素は、トンネル障壁層と、ピン止めされた基準磁化を有する基準層と、自由に配向できるセンス磁化を有するセンス層とを備え、TMRセンサ要素は、実質的に同一の方向に向いている基準磁化を持っている、センサブリッジ回路と、
磁場を生成する磁場電流を通過させるように構成された磁力線であって、第1ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素のセンス磁化と、第2ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素は、磁場の方向に沿って、そして互いに反対方向に向けられているように、構成されている磁力線と、
を備える磁気電流センサであって、
第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素と第2ハーフブリッジ要素のTMRセンサ要素の間の非ヌル電圧差出力が、界磁電流が磁力線を通過しているときにが測定可能な場合に測定可能であり、
電圧差出力が、外部均一磁場に感度を持っていない、磁気電流センサに関する。各TMRセンサ要素のピン止め方向は、磁力線の正接線に対して約45°を向いている。
【0015】
磁気電流センサは、差熱援用プログラミングを必要とせず、外部の均一な磁場の存在に影響されない。
【0016】
本発明は、例として与えられ、図によって示される実施形態の説明の助けを借りて、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、2つのTMRセンサ要素を備える従来の磁場センサを概略的に示す。
図2図2は、TMRセンサ要素の側面図を示す。
図3図3は、それぞれが2つの直列接続されたTMRセンサ要素を備える2つのハーフブリッジを備えるセンサブリッジ回路を示す。
図4図4は、1実施形態による、センサブリッジ回路を備える磁気検知装置を示す。
図5図5は、別の実施形態による、磁気検知装置を示す。
図6図6は、さらに別の実施形態による、磁気検知装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図3は、2つの直列接続されたトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素21、22を備える第1ハーフブリッジと、2つの直列接続されたTMRセンサ要素23、24を備える第2ハーフブリッジとを有するセンサブリッジ回路10を示す。センサ要素21から24は、ホイートストンブリッジを形成するように配置されている。TMRセンサ素子21から24は、ピン止めされた基準磁化231を有する強磁性基準層230と、自由に配向可能なセンス磁化211を持つ強磁性層210と、TMRセンサ要素のそれぞれについて実質的に同一であるセンス磁化211を持つ強磁性センス層210とを備える。基準磁化231は、各TMRセンサ要素に実質的に等しい所定のピン止め方向232を持つ。ピン止め方向232は、第1及び第2ブリッジの検知軸線に対応している。
【0019】
図4は、1実施形態による、センサブリッジ回路10を備える磁気電流センサ1を示す。磁気電流センサ1は、界磁電流41を通過させ、センス磁化211の向きを変化させるように適合された磁場42を生成するように構成された磁力線4を備える。磁力線4は、センサブリッジ回路10の周りに円形ループを形成する。円形磁力線4は、磁場42がセンサブリッジ回路10の中心点について対称的に方向付けられるように、半径方向に磁場42を生成する。ここで、中心点は円5で表され、円形磁力線4の幾何学的中心に相当している。
【0020】
図4の例では、センサブリッジ回路10の各TMRセンサ要素21から24のピン止め方向232は、半径方向の磁場42の(矢印42aで表される)平均方向に対して約45°に向けられている。したがって、円形磁力線4によって生成された半径方向の磁場42は、第1ハーフブリッジセンサ素子21及び第2ハーフブリッジセンサ素子23のセンス磁化211を、第1ハーフブリッジセンサ素子22及び第2ハーフブリッジセンサ要素24それぞれのセンス磁化211の1つと反対の方向に向ける。
【0021】
基準磁化231のピン止め方向232は、各TMRセンサ要素について実質的に同一であるため、磁気電流センサ1は、差熱援用プログラミングを必要とせず、それにより、TMRセンサ要素21から24のサブセットが加熱され、第1方向に、対応する基準磁化231がプログラムされる。そして、TMRセンサ要素21から24の別のサブセットが加熱され、第1方向とは異なる第2方向に、対応する基準磁化231がプログラムされる。
【0022】
特に、半径方向の磁場42は、TMRセンサ要素21及び24のセンス磁化211を基準磁化231に対してより平行に配向し、これらの2つのTMRセンサ要素21、24の抵抗を減らす。半径方向の磁場42は、TMRセンサ要素22及び23のセンス磁化211を基準磁化231に対してより反平行に配向し、これらの2つのTMRセンサ要素の抵抗を増やす。
【0023】
その結果、界磁電流41が円形磁力線4を流れるとき、電圧出力Vout-は、第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素21と22の間で測定可能であり、電圧出力Vout+は、第2ハーフブリッジのTMRセンサ素子23と24の間で測定可能である。センサブリッジ回路10は、そのように、差動構成、又は分圧器構成を形成する。
【0024】
図4から分かるように、センス磁化211は、磁場42によって磁場42と同じ方向に向けられている。よって、センス磁化211及び磁場42は、各TMRセンサ要素21から24について、ピン止めされた基準磁化231の方向に対して実質的に同じ角度をなしている。
【0025】
1観点では、強磁性センス層210は、センス磁化211が安定した磁化渦構成を備えるように構成される。渦キャンセル磁場よりも小さい外部磁場に、その渦構成が存在し、その渦コアは、強磁性検知層210の平面内で弾性的かつ可逆的に移動する。
【0026】
好ましい構成では、各TMRセンサ要素21から24は、磁力線4を通過する界磁電流41の所与の振幅範囲に対して線形応答を有する。換言すると、その所与の振幅範囲において、TMRセンサ要素21から24の抵抗は、界磁電流41とともに線形に変化する。その場合、電圧出力Vout-及びVout+は、界磁電流41の振幅変動に比例する。
【0027】
基準磁化231は、全てのTMRセンサ要素21から24に対して同じ所定のピン止め方向232にプログラムされているので、磁気電流センサ1は、均一な外部磁場60を検知しない。実際、TMRセンサ素子21-24のセンス磁化211は、均一な外部磁場60の方向に従って配向され、その結果、全てのTMRセンサ素子21-24が同じ抵抗を有する。その結果、磁気電流センサ1は、外部磁場の存在下で測定可能な電圧出力Vout-及びVout+を生成しない。換言すると、電圧差出力Vout-及びVout+は、外部の均一な磁場60の存在に感度を持たない。
【0028】
全てのTMRセンサ要素21から24について同じ所定のピン止め方向232に基準磁化231をプログラミングすることが、磁場の存在下でウェーハ全体を加熱及び冷却することによって単一工程で達成可能である。
【0029】
好ましい構成では、TMRセンサ要素21から24は、中心点5に対して等距離に配置され、その結果、センサブリッジ回路10の各TMRセンサ素子21から24は、実質的に同じ大きさの磁場42に曝される。この構成では、磁気電流センサ1の測定可能な電圧出力Vout-及びVout+は、1つのTMRセンサ要素21から24から別のTMRセンサ要素21から24への磁場42の向きの唯一の変化によって決定される。
【0030】
図5は、別の実施形態による磁気電流センサ1を示していて、円形磁力線4は、第1部分4aから電気的に絶縁された第1部分4a及び第2部分4bを備える。 この例では、円形力線は、円形力線4の2つの反対側部分に絶縁間隙43を含む対称的な第1磁力線部分4a及び第2磁力線部分4bを備える。図5の配置の円形磁力線4は、図4の配置よりも対称的である。
【0031】
図4図5の両方の構成について、センサブリッジ回路10は、好ましくは、磁力線4(及び中心点5)と同心に配置される。
【0032】
図6は、さらに別の実施形態による、磁気電流センサ1を示していて、磁力線4は、方形を形成するように構成されている。磁力線4のこの構成では、磁場42は、センサブリッジ回路10のTMRセンサ要素21から24に実質的に直交するように向けられている。磁場42がより均一であるため、各TMRセンサ要素21から24内の半径方向の勾配は、そのため、より小さくなり、より良い感度が得られるはずである。
【0033】
本発明は、上記の例示的な実施形態及び他の実施例に限定されないことが理解される。特許請求の範囲内で、他の実装例も可能である。
【0034】
例えば、磁力線4は、第1ハーフブリッジセンサ素子22及び第2ハーフブリッジセンサ素子24のセンス磁化211の1つを、第1ハーフブリッジセンサ素子21及び第2ハーフブリッジセンサ素子23のセンス磁化211の1つに対して反対方向に方向付けるという条件で、円形磁力線4によって生成された検知磁場42をセンサブリッジ回路10内又は他の任意の構成で配置してよい。
【0035】
好ましくは、磁場42は、センサブリッジ回路10の中心点を中心に対称的に配向される。
【0036】
磁気電流センサ1の中心対称配置は、センサブリッジ回路10を異なるサイズの磁力線4と組み合わせてよい。例えば、より高い磁力線41を使用する必要がある場合、円形の磁力線4又は四角形の磁力線4の側面の直径を大きくできる。センサブリッジ回路10が製造される円形磁力線4の内径内の型枠の部分は、変更しないでおく場合がある。
【符号の説明】
【0037】
1 磁気検知装置
10 センサブリッジ回路
2 磁気トンネル接合
21、22 TMRセンサ要素
23、24 TMRセンサ要素
210 センス層
211 センス磁化
220 トンネル障壁層
230 基準層
231 基準磁化
232 固定方向
4 電流線
4 電流線の第1部分
4b 電流線の第2部分
4c 電流線の湾曲部分
41 界磁電流
42 センス磁場
43 絶縁間隙
44 プログラミング電流
5 中心点
60 外部磁場
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの直列接続され斜めに対向するトンネル磁気抵抗(TMR)センサ要素を含む第1のハーフブリッジと、2つの直列接続され斜めに対向するTMRセンサ要素を含む第2のハーフブリッジとを備えるセンサブリッジ回路であって、各TMRセンサ要素は、トンネル障壁層と、ピン止めされた基準磁化を有する基準層と、自由に配向できるセンス磁化を有するセンス層とを備え、TMRセンサ要素は、実質的に同一の方向に向いている基準磁化を持っている、センサブリッジ回路と
場を生成する磁場電流を通過させるように構成された磁力線であって、第1ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素のセンス磁化と、第2ハーフブリッジの対角線上に対向するTMRセンサ要素は、磁場の方向に沿って、そして互いに反対方向に向けられているように、構成されている磁力線と
を備える磁気電流センサであって、
第1ハーフブリッジのTMRセンサ要素と第2ハーフブリッジ要素のTMRセンサ要素の間の非ヌル電圧差出力が、界磁電流が磁力線を通過しているときにが測定可能な場合に測定可能であり、
電圧差出力が、外部均一磁場に感度を持たず、
各TMRセンサ要素におけるピン止め方向が磁力線の正接線に対して約45°に配向されている、磁気電流センサ。
【請求項2】
センサブリッジ回路はホイートストンブリッジを形成している、請求項1に記載の磁気センサ回路。
【請求項3】
磁力線は、磁場がセンサブリッジ回路の中央の中心点について対称的な方向となるように構成されている、請求項2に記載の磁気センサ回路。
【請求項4】
磁力線が円形ループを形成している、請求項3に記載の磁気センサ回路。
【請求項5】
磁力線は、第1部分と、第1部分から電気的に絶縁されている第2部分とを備える、請求項4に記載の磁気センサ回路。
【請求項6】
第1部分と第2部分とが対称的である、請求項5に記載の磁気センサ回路。
【請求項7】
磁力線が正方形である、請求項2に記載の磁気センサ回路。
【請求項8】
場が、センサブリッジ回路のセンサ要素に実質的に直交するように、磁力線が構成されている、請求項7に記載の磁気センサ回路。
【請求項9】
各TMRセンサ要素が場の実質同一の磁気に曝されるように、前記TMRセンサ要素は前記中央点について等距離にある、請求項3から8のいずれか一項に記載の磁気センサ回路。
【国際調査報告】