(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】コンデンサ構造体
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20220830BHJP
H01L 27/11582 20170101ALI20220830BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220830BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220830BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
H01L27/04 C
H01L27/11582
H01L27/11556
H01L29/78 371
H01L27/06 102A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576781
(86)(22)【出願日】2020-06-17
(85)【翻訳文提出日】2022-02-04
(86)【国際出願番号】 US2020038033
(87)【国際公開番号】W WO2020263635
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ミハレフ ウラジーミル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイオレット マイケル
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F038AC02
5F038AC03
5F038AC04
5F038AC05
5F038AC07
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5F038AC16
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5F083EP01
5F083EP22
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5F083GA10
5F083JA02
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5F083PR21
5F083PR40
5F101BA00
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH02
5F101BH03
5F101BH14
(57)【要約】
第1の導電性型を有する、第1の導電性領域の第1のアイランド及び第1の導電性領域の第2のアイランドと、第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する第2の導電性領域のアイランドと、第1の導電性領域の第1のアイランドの上にある誘電体と、誘電体の上にある導体と、第1の導電性領域の第2のアイランドの上にあり、第2の導電性領域のアイランドの上にあるダイオードの端子とを含むコンデンサ構造体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電性型を有する、第1の導電性領域の第1のアイランド及び前記第1の導電性領域の第2のアイランドであって、前記第1の導電性領域は、前記第1の導電性型を有する連続する導電性領域である、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
前記第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する第2の導電性領域のアイランドと、
前記第1の導電性領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にある導体と、
前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドの上にあり、前記第2の導電性領域の前記アイランドの上にあるダイオードの端子と
を含むコンデンサ構造体。
【請求項2】
前記第1の導電性領域は、n型導電性ドープ単結晶シリコンの領域を含み、前記導体は、n型導電性ドープポリシリコンを含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項3】
前記ダイオードの前記端子は、n型導電性ドープシリコン材料を含む、請求項2に記載のコンデンサ構造体。
【請求項4】
前記n型導電性ドープシリコン材料は、n型導電性ドープ単結晶シリコン及びn型導電性ドープポリシリコンからなるグループから選択される、請求項3に記載のコンデンサ構造体。
【請求項5】
前記導体は第1の導体であり、前記ダイオードの端子は、前記第1の導体と同時に形成された第2の導体を含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項6】
前記誘電体は第1の誘電体であり、前記第1の誘電体と同時に形成された第2の誘電体は、前記ダイオードの前記端子と前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドとの間、及び前記ダイオードの前記端子と前記第2の導電性領域の前記アイランドとの間にある、請求項5に記載のコンデンサ構造体。
【請求項7】
前記第1の導電性領域は、n型導電性ドープ単結晶シリコンの領域であり、前記導体は、p型導電性ドープポリシリコンである、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項8】
前記誘電体は、前記第1の導電性領域の前記第1のアイランドの熱酸化物を含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項9】
前記ダイオードは、前記ダイオードの前記端子と前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドとの間に形成されたツェナーダイオードと、前記ダイオードの前記端子と前記第2の導電性領域の前記アイランドとの間に形成されたツェナーダイオードとからなるグループから選択されるツェナーダイオードである、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項10】
前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は3~7Vの範囲内にある、請求項9に記載のコンデンサ構造体。
【請求項11】
前記導体は他の導電性材料から絶縁される、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項12】
半導体の第1の導電性ドープ領域の第1のアイランド及び前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の第2のアイランドであって、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域は第1の導電性型を有し、前記半導体は、前記第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
前記第2の導電性型を有する前記半導体の第2の導電性ドープ領域のアイランドと、
前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にある導体と、
前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランドの上にあり、前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドの上にあるダイオードの端子と
を含み、
前記ダイオードの前記端子は、前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランドと前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドとの間の導電性経路の一部分であるように構成される、
コンデンサ構造体。
【請求項13】
前記半導体はp型半導体を含み、前記半導体の前記第2の導電性ドープ領域は、前記半導体のp型導電性ドープ領域を含み、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域は、前記半導体のn型導電性ドープ領域を含む、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項14】
前記半導体はp型単結晶シリコンを含み、前記導体は、n型導電性及びp型導電性からなるグループから選択される導電性型を有する導電性ドープポリシリコンを含む、請求項13に記載のコンデンサ構造体。
【請求項15】
前記ダイオードの前記端子は、単結晶シリコン及びポリシリコンからなるグループから選択される導電性ドープシリコン材料を含み、前記導電性ドープシリコン材料は、n型導電性及びp型導電性からなるグループから選択される導電性型を有する、請求項14に記載のコンデンサ構造体。
【請求項16】
前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドは、前記コンデンサ構造体のコンデンサの第1の電極を形成し、前記導体は、前記コンデンサ構造体の前記コンデンサの第2の電極を形成する、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項17】
前記ダイオードの第2の端子は、前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランド及び前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドからなるグループから選択される、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項18】
前記導体は、カップリングコンデンサ、デカップリングコンデンサ、及び蓄積コンデンサからなるグループから選択される特定のコンデンサの第1の電極を形成し、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドは、前記特定のコンデンサの第2の電極を形成する、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項19】
前記特定のコンデンサは、3次元NANDメモリアレイのための周辺回路の電圧生成回路のカップリングコンデンサ、前記3次元NANDメモリアレイのための前記周辺回路の前記電圧生成回路の蓄積コンデンサ、及び前記3次元NANDメモリアレイのための前記周辺回路の電力レール間に接続されたデカップリングコンデンサからなるグループから選択される、請求項18に記載のコンデンサ構造体。
【請求項20】
前記特定のコンデンサは、3次元NANDメモリアレイのための周辺回路の一部分を形成し、前記周辺回路は、前記3次元NANDメモリアレイの下に形成される、請求項18に記載のコンデンサ構造体。
【請求項21】
n型導電性ドープシリコン材料の第1の領域の第1のアイランド、及びn型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の第2のアイランドであって、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域はn型導電性ドープシリコン材料の連続する領域である、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
p型導電性ドープシリコン材料の領域のアイランドと、
n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にあるn型導電性ドープシリコン材料の第2の領域と、
n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドの上にあり、p型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドの上にある、n型導電性ドープシリコン材料の第3の領域と
を含むコンデンサ構造体。
【請求項22】
前記誘電体は第1の誘電体であり、前記コンデンサ構造体は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域とn型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドとの間、及びn型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域とp型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドとの間に第2の誘電体を更に含む、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【請求項23】
前記第1の誘電体及び前記第2の誘電体は同時に形成される、請求項22に記載のコンデンサ構造体。
【請求項24】
前記第1の誘電体及び前記第2の誘電体は熱酸化物を含む、請求項22に記載のコンデンサ構造体。
【請求項25】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドの上にあって接触し、p型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランド上にあって接触する、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【請求項26】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドとp型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドとの間のp型半導体の一部分と更に接触する、請求項25に記載のコンデンサ構造体。
【請求項27】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第1のアイランドと、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドとの間で連続する、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、集積回路素子に関し、特に、1つ以上の実施形態では、本開示は、集積回路デバイスのためのコンデンサ構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路デバイスは、広範囲の電子デバイスを横断する。1つの特定のタイプは、メモリデバイスを含み、多くの場合、単にメモリと称される。メモリデバイスは、典型的には、コンピュータ又はその他の電子デバイスの内部半導体集積回路デバイスとして提供される。ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、及びフラッシュメモリを含む多くの様々なタイプのメモリがある。
【0003】
フラッシュメモリは、幅広い電子アプリケーションに対する不揮発性メモリの一般的なソースに発展している。フラッシュメモリは、典型的には、高メモリ密度、高信頼性、及び低電力消費を可能にする1トランジスタメモリセルを使用する。電荷蓄積構造体(例えば、フローティングゲート若しくは電荷トラップ)のプログラミング(書き込みとしばしば称される)又はその他の物理現象(例えば、相変化若しくは分極)を通じたメモリセルの閾値電圧(Vt)の変化は、各メモリセルのデータ状態(例えば、データ値)を判定する。フラッシュメモリ及びその他の不揮発性メモリに対する一般的な使用は、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、デジタルメディアプレーヤ、デジタルレコーダ、ゲーム、電気器具、車両、無線デバイス、携帯電話、及びリムーバブルメモリモジュールを含み、不揮発性メモリの使用は拡大し続けている。
【0004】
NANDフラッシュメモリは、所謂、基本的なメモリセル構成が配列される論理形式に対する、一般的なタイプのフラッシュメモリデバイスである。典型的には、NANDフラッシュメモリのためのメモリセルのアレイは、ワード線等のアクセス線を形成するために、アレイの行の各メモリセルの制御ゲートが相互に接続されるように配列される。アレイの列は、選択ゲートの対、例えば、ソース選択トランジスタ及びドレイン選択トランジスタの間に直列に相互に接続されたメモリセルのストリング(NANDストリングとしばしば呼ばれる)を含む。各ソース選択トランジスタはソースに接続され得る一方、各ドレイン選択トランジスタは列ビット線等のデータ線に接続され得る。メモリセルのストリングとソースとの間、及び/又はメモリセルのストリングとデータ線との間で複数の選択ゲートを使用するバリエーションが知られている。
【0005】
集積回路デバイスは、一般的に、様々な用途のコンデンサを含む。例えば、電力バスとグランドとの間にデカップリングコンデンサが接続され得る。また、電圧生成デバイスは、正又は負の何れかの出力電圧レベルの生成及び調整にカップリングコンデンサ及び蓄積コンデンサを利用し得る。集積回路デバイスの製造中にそうしたコンデンサが損傷した場合、その集積回路デバイスは使用不可能になり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態に従った、電子システムの一部としてプロセッサと通信するメモリの簡略化されたブロック図である。
【
図2A】
図1を参照して説明されたタイプのメモリで使用され得るようなメモリセルのアレイの部分の概略図である。
【
図2B】
図1を参照して説明されたタイプのメモリで使用され得るようなメモリセルのアレイの部分の概略図である。
【
図3A】一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
【
図3B】一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
【
図3C】一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
【
図3D】一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
【
図3E】一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
【
図5A】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図5B】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図5C】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図5D】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図5E】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図5F】製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
【
図6】
図5Dに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の平面図である。
【
図7A】
図5Cに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
【
図7B】
図5Cに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
【
図7C】
図5Fに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
【
図7D】
図5Fに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
【
図8】実施形態に従ったコンデンサ構造体を形成する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書のその一部を形成し、例証として特定の実施形態が示されている添付の図面への参照がなされる。図面において、同様の参照番号は、幾つかの図を通して実質的に同様のコンポーネントを説明している。他の実施形態が利用され得、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的、論理的、及び電気的変更がなされ得る。以下の詳細な説明は、それ故、限定的な意味で捉えられるべきではない。
【0008】
本明細書で使用される用語“半導体”は、例えば、材料の層、ウェハ、又は基板を指し得、任意のベース半導体構造体を含む。“半導体”は、シリコンオンサファイア(SOS)技術、シリコンオンインシュレータ(SOI)技術、薄膜トランジスタ(TFT)技術、ドープ及び非ドープ半導体、ベース半導体構造体により支持されたシリコンのエピタキシャル層、並びに当業者に周知のその他の半導体構造体を含むと理解されるべきである。更に、以下の説明で半導体への言及がなされる場合、ベース半導体構造体内の領域/接合を形成するために、以前のプロセスステップが利用され得、用語、半導体は、そうした領域/接合を含む下にある層を含み得る。
【0009】
本明細書で使用されるとき、用語“導電性(conductive)”、並びにその様々な関連する形式、例えば、導電性(conduct)、導電性(conductively)、導電性(conducting)、導電性(conduction)、導電性(conductivity)等は、文脈から別段に明らかでない限り、電気的な導電性を指す。同様に、本明細書で使用されるとき、用語“接続(connecting)”、並びにその様々な関連する形式、例えば、接続(connect)、接続(connected)、接続(connection)等は、文脈から他に明らかでない限り、電気的な接続を指す。
【0010】
図1は、一実施形態に従った、電子システムの形式の第3の装置の一部としてのプロセッサ130の形式の第2の装置と通信するメモリ(例えば、メモリデバイス)100の形式の第1の装置の簡略化されたブロック図である。電子システムの幾つかの例は、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ、デジタルメディアプレーヤ、デジタルレコーダ、ゲーム、電気器具、車両、無線デバイス、及び携帯電話等を含む。プロセッサ130、例えば、メモリデバイス100の外部のコントローラは、メモリコントローラ又はその他の外部ホストデバイスであり得る。
【0011】
メモリデバイス100は、行及び列に論理的に配列されたメモリセル104のアレイを含む。論理行のメモリセルは、典型的には、同じアクセス線(一般的にワード線と称される)に接続される一方、論理列のメモリセルは、典型的には、同じデータ線(一般的にビット線と称される)に選択的に接続される。単一のアクセス線は、メモリセルの複数の論理行と関連付けられ得、単一のデータ線は、複数の論理列と関連付けられ得る。メモリセル104のアレイの少なくとも一部分のメモリセル(
図1に示さず)は、少なくとも2つの対象データ状態の内の1つにプログラミング可能である。
【0012】
行デコード回路108及び列デコード回路110は、アドレス信号をデコードするために提供される。アドレス信号は、メモリセル104のアレイにアクセスするために受信及びデコードされる。メモリデバイス100はまた、メモリデバイス100へのコマンド、アドレス、及びデータの入力と、メモリデバイス100からのデータ及びステータス情報の出力とを管理するための入力/出力(I/O)制御回路112を含む。アドレスレジスタ114は、デコードする前にアドレス信号をラッチするために、I/O制御回路112並びに行デコード回路108及び列デコード回路110と通信する。コマンドレジスタ124は、着信コマンドをラッチするために、I/O制御回路112及び制御ロジック116と通信する。
【0013】
コントローラ(例えば、メモリデバイス100の内部の制御ロジック116)は、コマンドに応答してメモリセル104のアレイへのアクセスを制御し、外部プロセッサ130に対するステータス情報を生成し、すなわち、制御ロジック116は、メモリセル104のアレイ上でアクセス動作(例えば、センシング動作[読み出し動作及び検証動作を含み得る]、プログラミング動作、及び/又は消去動作)を実施するように構成され、実施形態に従った方法を実施するように構成され得る。制御ロジック116は、アドレスに応答して行デコード回路108及び列デコード回路110を制御するために、行デコード回路108及び列デコード回路110と通信する。
【0014】
制御ロジック116はまた、キャッシュレジスタ118と通信する。キャッシュレジスタ118は、メモリセル104のアレイが他のデータを夫々書き込み又は読み出しすることにビジーである間にデータを一時的に蓄積するように制御ロジック116による指示に従って、着信又は発信の何れかのデータをラッチする。プログラミング動作(例えば、書き込み動作)中に、データは、メモリセル104のアレイへの転送のために、キャッシュレジスタ118からデータレジスタ120に渡され得、その後、新たなデータがI/O制御回路112からキャッシュレジスタ118内にラッチされ得る。読み出し動作中に、データは、外部プロセッサ130への出力のために、キャッシュレジスタ118からI/O制御回路112に渡され得、その後、新たなデータがデータレジスタ120からキャッシュレジスタ118に渡され得る。キャッシュレジスタ118及び/又はデータレジスタ120は、メモリデバイス100のページバッファを形成し得る(例えば、その一部を形成し得る)。ページバッファは、例えば、そのメモリセルに接続されたデータ線の状態をセンシングすることによって、メモリセル104のアレイのメモリセルのデータ状態をセンシングするためのセンシングデバイス(
図1に示さず)を更に含み得る。ステータスレジスタ122は、プロセッサ130への出力のためのステータス情報をラッチするために、I/O制御回路112及び制御ロジック116と通信し得る。
【0015】
メモリデバイス100は、制御ロジック116において、制御リンク132を介したプロセッサ130からの制御信号を受信する。制御信号は、チップイネーブルCE#、コマンドラッチイネーブルCLE、アドレスラッチイネーブルALE、書き込みイネーブルWE#、読み出しイネーブルRE#、及び書き込み保護WPを含み得る。メモリデバイス100の性質に依存して、追加的又は代替的な制御信号(図示せず)が制御リンク132を介して更に受信され得る。メモリデバイス100は、(コマンドを表す)コマンド信号、(アドレスを表す)アドレス信号、及び(データを表す)データ信号を多重化された入力/出力(I/O)バス134を介してプロセッサ130から受信し、I/Oバス134を介してプロセッサ130にデータを出力する。
【0016】
例えば、コマンドは、I/O制御回路112においてI/Oバス134の入力/出力(I/O)ピン[7:0]を介して受信され得、コマンドレジスタ124中にその後書き込まれ得る。アドレスは、I/O制御回路112においてI/Oバス134の入力/出力(I/O)ピン[7:0]を介して受信され得、アドレスレジスタ114中にその後書き込まれ得る。データは、8ビットデバイスに対しては入力/出力(I/O)ピン[7:0]を介して、又は16ビットデバイスに対しては入力/出力(I/O)ピン[15:0]を介してI/O制御回路112において受信され得、キャッシュレジスタ118中にその後書き込まれ得る。その後、メモリセル104のアレイをプログラミングするために、データはデータレジスタ120中に書き込まれ得る。別の実施形態に対しては、キャッシュレジスタ118は省略され得、データはデータレジスタ120中に直接書き込まれ得る。データはまた、8ビットデバイスに対しては入力/出力(I/O)ピン[7:0]を介して、又は16ビットデバイスに対しては入力/出力(I/O)ピン[15:0]を介して出力され得る。I/Oピンへの言及がなされ得るが、それらは、一般的に使用されるような導電性パッド又は導電性バンプ等の、外部デバイス(例えば、プロセッサ130)によるメモリデバイス100への電気的接続を提供する任意の導電性ノードを含み得る。
【0017】
メモリデバイス100及び/又はプロセッサ130は、電源136から電力を受け取り得る。電源136は、メモリデバイス100及び/又はプロセッサ130に電力を提供するための回路の任意の組み合わせを表し得る。例えば、電源136は、スタンドアローンの電源(例えば、バッテリー)、ライン接続された電源(例:デスクトップコンピューター及びサーバーにおいて一般的なスイッチモード電源、若しくはポータブル電子デバイスに対して一般的なACアダプター)、又はそれら2つの組み合わせを含み得る。電力は、典型的には、供給電圧ノード(例えば、Vcc又はVccq)及びリファレンス電圧ノード(例えば、グランド又は0V等のVss又はVssq)等の2つ以上の電圧供給ノード137を使用して電源136から受け取られる。電源136が3つ以上の電圧供給ノード137を提供することは珍しいことではない。簡単にするために、電圧供給ノード137からメモリデバイス100内のコンポーネントへの電力の分配は描写されていない。
【0018】
追加の回路及び信号が提供され得ること、及び
図1のメモリデバイス100が簡略化されていることは、当業者によって理解されるであろう。
図1を参照して説明された様々なブロックコンポーネントの機能は、必ずしも、集積回路デバイスの別個のコンポーネント又はコンポーネント部分に分離されないことがあることを認識すべきである。例えば、集積回路デバイスの単一のコンポーネント又はコンポーネント部分は、
図1の複数のブロックコンポーネントの機能を実施するように適合させられ得る。或いは、集積回路デバイスの1つ以上のコンポーネント又はコンポーネント部分は、
図1の単一のブロックコンポーネントの機能を実施するように組み合わされ得る。
【0019】
また、特定のI/Oピンは、様々な信号の受信及び出力に対する一般的な規則に従って説明されているが、他の組み合わせ又は数のI/Oピン(又は他のI/Oノード構造体)が様々な実施形態で使用され得ることに留意されたい。
【0020】
図2Aは、例えば、メモリセル104のアレイの一部として、
図1を参照して説明したタイプのメモリで使用され得るような、NANDメモリアレイ等のメモリセル200Aのアレイの一部分の概略図である。メモリアレイ200Aは、ワード線202
0~202
N等のアクセス線、及びビット線204
0~204
M等のデータ線を含む。ワード線202は、多対1の関係で、
図2Aには示されていないグローバルアクセス線(例えば、グローバルワード線)に接続され得る。幾つかの実施形態に対しては、メモリアレイ200Aは、例えば、pウェルを形成するためのp型導電性、又は例えば、nウェルを形成するためのn型導電性等の導電性型を有するように、例えば、導電的にドープされ得る半導体に渡って形成され得る。
【0021】
メモリアレイ200Aは、(ワード線202に各々対応する)行及び(ビット線204に各々対応する)列内に配列され得る。各列は、NANDストリング2060~206Mの内の1つ等の、直列接続されたメモリセル(例えば、不揮発性メモリセル)のストリングを含み得る。各NANDストリング206は、共通ソース(SRC)216に接続(例えば、選択的に接続)され得、メモリセル2080~208Nを含み得る。メモリセル208は、データの蓄積のための不揮発性メモリセルを表し得る。各NANDストリング206のメモリセル208は、(例えば、選択ゲートソースと一般的に称される、ソース選択トランジスタであり得る)選択ゲート2100~210Mの内の1つ等の選択ゲート210(例えば、電界効果トランジスタ)と、(例えば、選択ゲートドレインと一般的に小さ称される、ドレイン選択トランジスタであり得る)選択ゲート2100~210Mの内の1つ等の選択ゲート212(例えば、電界効果トランジスタ)との間に直列に接続され得る。選択ゲート2100~210Mは、一般的に、ソース選択線(SGS)等の選択線214に接続され得、選択ゲート2120~212Mは、一般的に、ドレイン選択線(SGD)等の選択線215に接続され得る。従来の電界効果トランジスタとして描写されているが、選択ゲート210及び212は、メモリセル208と同様の(例えば、同じ)構造を利用し得る。選択ゲート210及び212は、直列に接続された複数の選択ゲートを表し得、直列の各選択ゲートは、同じ又は独立した制御信号を受信するように構成される。
【0022】
各選択ゲート210のソースは、共通ソース216に接続され得る。各選択ゲート210のドレインは、対応するNANDストリング206のメモリセル2080に接続され得る。例えば、選択ゲート2100のドレインは、対応するNANDストリング2060のメモリセル2080に接続され得る。それ故、各選択ゲート210は、対応するNANDストリング206を共通ソース216に選択的に接続するように構成され得る。各選択ゲート210の制御ゲートは、選択線214に接続され得る。
【0023】
各選択ゲート212のドレインは、対応するNANDストリング206に対するビット線204に接続され得る。例えば、選択ゲート2120のドレインは、対応するNANDストリング2060に対するビット線2040に接続され得る。各選択ゲート212のソースは、対応するNANDストリング206のメモリセル208Nに接続され得る。例えば、選択ゲート2120のソースは、対応するNANDストリング2060のメモリセル208Nに接続され得る。それ故、各選択ゲート212は、対応するNANDストリング206を対応するビット線204に選択的に接続するように構成され得る。各選択ゲート212の制御ゲートは、選択線215に接続され得る。
【0024】
図2Aのメモリアレイは、準2次元メモリアレイであり得、一般的に平面構造を有し得、例えば、共通ソース216、NANDストリング206、及びビット線204は、実質的に平行な平面に延伸する。或いは、
図2Aのメモリアレイは、3次元メモリアレイであり得、例えば、NANDストリング206は、共通ソース216を含む平面と、共通ソース216を含む平面に実質的に平行であり得るビット線204を含む平面とに対して実質的に垂直に延伸し得る。
【0025】
メモリセル208の典型的な構築物は、
図2Aに示されるように、メモリセルのデータ状態を(例えば、閾値電圧の変化を通じて)判定し得るデータ蓄積構造体234(例えば、フローティングゲート、電荷トラップ、又は電荷を蓄積するように構成されたその他の構造体)と、制御ゲート236とを含む。データ蓄積構造体234は、導電性構造体と誘電性構造体との両方を含み得る一方、制御ゲート236は、一般的に、1つ以上の導電性材料で形成される。幾つかの場合、メモリセル208は、画定されたソース/ドレイン(例えば、ソース)230及び画定されたソース/ドレイン(例えば、ドレイン)232を更に有し得る。メモリセル208は、ワード線202に接続された(幾つかの場合、形成する)それらの制御ゲート236を有する。
【0026】
メモリセル208の列は、所与のビット線204に選択的に接続されたNANDストリング206又は複数のNANDストリング206であり得る。メモリセル208の行は、所与のワード線202に一般的に接続されたメモリセル208であり得る。メモリセル208の行は、所与のワード線202に一般的に接続された全てのメモリセル208を含み得るが、必ずしもそうである必要はない。メモリセル208の行は、メモリセル208の物理ページの1つ以上のグループにしばしば分割され得、メモリセル208の物理ページは、所与のワード線202に一般的に接続された他の全てのメモリセル208をしばしば含む。例えば、ワード線202
Nに一般的に接続され、偶数のビット線204(例えば、ビット線204
0、204
2、204
4等)に選択的に接続されたメモリセル208は、メモリセル208(例えば、偶数のメモリセル)の1つの物理ページであり得る一方、ワード線202
Nに一般的に接続され、奇数のビット線204(例えば、ビット線204
1、204
3、204
5等)に選択的に接続されたメモリセル208は、メモリセル208(例えば、奇数のメモリセル)の別の物理ページであり得る。ビット線204
3~204
5は
図2Aに明示的に描写されていないが、メモリセル200Aのアレイのビット線204がビット線204
0からビット線204
Mまで連続して番号が付され得ることは図から明らかである。所与のワード線202に一般的に接続されたメモリセル208の他のグループもまた、メモリセル208の物理ページを画定し得る。幾つかのメモリデバイスに対しては、所与のワード線に一般的に接続された全てのメモリセルは、メモリセルの物理ページとみなされ得る。単一の読み出し動作中に読み出される、又は単一のプログラミング動作中にプログラムされるメモリセルの物理ページの部分(例えば、メモリセルの上部又は下部ページ)(幾つかの実施形態では、依然として行全体であり得る)は、メモリセルの論理ページとみなされ得る。メモリセルのブロックは、ワード線202
0~202
Nに接続された全てのメモリセル(例えば、共通のワード線202を共有する全てのNANDストリング206)等、一緒に消去されるように構成されたそれらのメモリセルを含み得る。明示的に区別されない限り、本明細書におけるメモリセルのページへの言及は、メモリセルの論理ページのメモリセルを指す。
【0027】
図2Aの例はNANDフラッシュと併せて論じられているが、本明細書で説明する実施形態及び概念は、特定のアレイアーキテクチャ又は構造体に限定されず、その他の構造体(例えば、電荷を蓄積するように構成されたSONOS又はその他のデータ蓄積構造体)及びその他のアーキテクチャ(例えば、ANDアレイ、NORアレイ等)を含み得る。
【0028】
図2Bは、例えば、メモリセル104のアレイの一部分として、
図1を参照して説明したタイプのメモリで使用され得るようなメモリセル200Bのアレイの一部分の別の概略図である。
図2Bの同様の番号付きの素子は、
図2Aに関して提供したような説明に対応する。
図2Bは、3次元NANDメモリアレイ構造体の一例の追加の詳細を提供する。3次元NANDメモリアレイ200Bは、ピラーの一部分がNANDストリング206のメモリセルのチャネル領域として機能し得る半導体ピラーを含み得る垂直構造体を組み込み得る。NANDストリング206は、(例えば、選択ゲートドレインと一般的に称されるドレイン選択トランジスタであり得る)選択トランジスタ212によりビット線204
0~204
Mに、及び(例えば、選択ゲートソースと一般的に称されるソース選択トランジスタであり得る)選択トランジスタ210により共通ソース216に選択的に各々接続され得る。複数のNANDストリング206は、同じビット線204に選択的に接続され得る。NANDストリング206のサブセットは、NANDストリング206とビット線204との各々の間で特定の選択トランジスタ212を選択的に活性化するために選択線215
0~215
Kにバイアスをかけることによって、それらの個別のビット線204に接続され得る。選択トランジスタ210は、選択線214にバイアスをかけることによって活性化され得る。各ワード線202は、メモリアレイ200Bのメモリセルの複数の行に接続され得る。特定のワード線202によって相互に一般的に接続されたメモリセルの行は、纏めてティアと称され得る。
【0029】
3次元NANDメモリアレイ200Bは、周辺回路226の上方に形成され得る。周辺回路226は、メモリアレイ200Bにアクセスするための様々な回路を表し得る。周辺回路226は、相補的な回路素子を含み得る。例えば、周辺回路226は、同じ半導体基板上に形成されたnチャネルトランジスタ及びpチャネルトランジスタの両方、CMOSと一般的に称されるプロセス、又は相補型金属酸化物半導体を含み得る。集積回路の製造及び設計の進歩に起因して、CMOSは厳密な金属酸化物半導体構造体をもはや利用しないことがしばしばあるが、CMOSの呼称は便宜上のそのままである。周辺回路226は、デカップリングコンデンサ、カップリングコンデンサ、及び/又は蓄積コンデンサとして使用するための実施形態に従ったコンデンサ構造体(
図2Bに示さず)を更に含み得る。
【0030】
図3A~
図3Eは、一実施形態に従った、コンデンサを有する集積回路デバイスの部分の概略図である。
図3A~
図3Cは、集積回路デバイス内の電力レール電圧間のデカップリングコンデンサの使用例を描写する一方、
図3D及び
図3Eは、集積回路デバイスの電圧生成回路内のカップリングコンデンサ及び蓄積コンデンサの使用例を描写する。電圧生成回路は、典型的には、集積回路内の回路素子を動作させるために必要な、より高い又はより低い出力電圧を夫々提供するために、入力供給電圧を増加又は減少させる。以下に説明するようなデカップリングコンデンサ、カップリングコンデンサ、及び/又は蓄積コンデンサは、例えば、
図2Bの3次元NANDメモリアレイ200Bの周辺回路226の間に分散され得る。
【0031】
図3Aは、メモリデバイス100の導電性ノード342
0及び342
1に夫々接続された電圧供給ノード137
0及び137
1を描写する。導電性ノード342
0及び342
1は、一般的に使用されるような導電性パッド又は導電性バンプ等の、外部デバイス(例えば、プロセッサ130)によるメモリデバイス100への電気的接続を提供する導電性ノードを表し得る。電圧供給ノード137
0は、VssQ等の底部レール供給電圧を供給するように構成され得る一方、電圧供給ノード137
1は、VccQ等の低上部レール供給電圧を供給するように構成され得る。一例として、VssQ及びVccQは、メモリデバイス100のデータ経路のための電力レールを表し得る。更なる例として、VssQの標準値は0V又はグランドであり得る一方、VccQの標準値は1.2Vであり得る。導電性ノード342
0及び342
1は、レール電圧をメモリデバイス100の様々な回路に分配するために、導体346
0及び346
1に夫々接続され得る。1つ以上のデカップリングコンデンサ344は、レール電圧からの高周波ノイズをデカップリングするために、導体346
0と346
1との間に接続され得る。そうしたデカップリングコンデンサ344は、高速データ通信中のVccQバスノイズを軽減するために、VccQ及びVssQを運ぶ導体間に、メモリデバイス100を含むダイに渡って分散され得る。
【0032】
図3Bは、電圧レギュレータ340の第1の入力に接続され、メモリデバイス100の導電性ノード342
0に接続された電圧供給ノード137
0を描写する。
図3Bは、導電性ノード342
1に接続された出力を有する電圧レギュレータ340の第2の入力に接続された電圧供給ノード137
1を更に描写する。導電性ノード342
0及び342
1は、一般的に使用されるような導電性パッド又は導電性バンプ等の、外部デバイス(例えば、プロセッサ130及び/又は電圧レギュレータ340)によるメモリデバイス100への電気的接続を提供する導電性ノードを各々表し得る。電圧供給ノード137
0は、Vss等の底部レール供給電圧を供給するように構成され得る一方、電圧供給ノード137
1は、VccX等の上部レール供給電圧を供給するように構成され得る。電圧レギュレータ340は、調整された上部レール電圧VccRを生成するように構成され得る。例として、Vss及びVccRは、メモリデバイス100の内部ロジックの動作のための電力レールを表し得る。更なる例として、Vssの標準値は0V又はグランドであり得、VccXの標準値は2.4~3.6Vであり得る一方、VccRの標準値は2.2~2.3Vであり得る。導電性ノード342
0及び342
1は、レール電圧をメモリデバイス100の様々な回路に分配するために、導体346
0及び346
1に夫々接続され得る。1つ以上のデカップリングコンデンサ344は、レール電圧からの高周波ノイズをデカップリングするために、導体346
0と346
1との間に接続され得る。そうしたデカップリングコンデンサ344は、メモリデバイス100の内部ロジックからのVccRバスノイズを軽減するために、VccR及びVssを運ぶ導体間に、メモリデバイス100を含むダイに渡って分散され得る。
【0033】
図3Cは、電圧ノード350
0を描写し、それは、メモリデバイス100の内部の電圧ノードであり得、VssPump等の底部レール電圧を供給するように構成され得る一方、電圧ノード350
1は、メモリデバイス100の内部の電圧ノードであり得、VccPump等の上部レール電圧を供給するように構成され得る。例として、VssPump及びVccPumpは、メモリデバイス100の電圧生成回路から受け取った電力レールを表し得る。更なる例として、VssPumpの標準値は0V又はグランドであり得、VccPumpの標準値は15~32Vであり得る。電圧ノード350
0及び350
1は、メモリデバイス100の様々な回路にレール電圧を分配するために、導体346
0及び346
1に夫々接続され得る。1つ以上のデカップリングコンデンサ344は、レール電圧からの高周波ノイズをデカップリングするために、導体346
0と346
1との間に接続され得る。
【0034】
図3Dは、例えば、その出力において減少する電圧レベルを発生させるための負のチャージポンプの例を描写する。
図3Dのチャージポンプは入力電圧Vinを受け取る。第1のクロック信号CLK1は、カップリングコンデンサ345
1の1つの入力において受信され得る一方、第2のクロック信号CLK2は、カップリングコンデンサ345
2の1つの入力において受信され得る。クロック信号CLK1及びCLK2は、一般的に、逆位相、同じ周波数、及び同様の(例えば、同じ)振幅を有し、それは供給電圧の振幅に対応し得る。カップリングコンデンサ345
0及び345
1は単一のコンデンサとして各々描写れているが、一方又は両方は、代替的に、並列に接続された複数のコンデンサを各々表し得る。
【0035】
図3Dのチャージポンプは、2つの並列ステージ341を含み得る。ステージ341
1及び341
2は各々、カップリングコンデンサ345
1及び345
2を夫々含み得る。ステージ341
1及び341
2は、電圧絶縁デバイス343
1及び343
2、例えば、ダイオードとして機能するように構成されたトランジスタを夫々更に含み得る。電圧絶縁デバイス343は、負荷、例えば、出力電圧Voutを受け取るように構成された回路を保護するために含まれ得る。
図3Dのチャージポンプでは、電圧絶縁デバイス343は、一般的に、それらの個別のクロック信号CLK1又はCLK2のサイクル間のカップリングコンデンサ345の充電又は放電を軽減し得る。交差結合トランジスタ(例えば、p型電界効果トランジスタ)348
1及び348
2は、それらの個別のクロック信号CLK1及びCLK2が(例えば、相補クロック信号の論理ローレベルの容量性効果に起因して)論理ハイである間に、それらの個別のカップリングコンデンサ345
1及び345
2を放電するために、及びそれらの個別のクロック信号CLK1及びCLK2が論理ローに遷移する場合に、それらの個別のカップリングコンデンサ345
1及び345
2を絶縁するために含まれ得る。したがって、
図3Dのチャージポンプは、各ステージのカップリングコンデンサ345から電荷を徐々に除去し得、減少する電圧レベルを生み出し得る。蓄積コンデンサ347は、
図3Dのチャージポンプの出力と電圧ノード(例えば、グランドノード)349との間に接続され得る。蓄積コンデンサ347は、単一のコンデンサとして描写されているが、代替的に、並列に接続された複数のコンデンサを表し得る。
【0036】
図3Eは、例えば、その出力において増加する電圧レベルを発生させるための正のチャージポンプの例を描写する。
図3Eのチャージポンプは、例えばVccであり得る入力電圧Vinを受け取る。第1のクロック信号CLK1は、交互のカップリングコンデンサ、例えば、カップリングコンデンサ345
1、345
3、345
5等の1つの入力(例えば、電極)において受信され得る一方、第2のクロック信号CLK2は、交互のカップリングコンデンサ、例えば、カップリングコンデンサ345
2、345
4、345
6等の1つの入力(例えば、電極)において受信され得る。カップリングコンデンサ345
4、345
5、及び345
6は、
図3Eには直接示されていないが、カップリングコンデンサ345の1からNまでの番号付けから明らかである。カップリングコンデンサ345は、単一のコンデンサとして各々描写されているが、1つ以上は、代替的に、並列に接続された複数のコンデンサを各々表し得る。クロック信号CLK1及びCLK2は、一般的に、逆位相、同じ周波数、及び同様の(例えば、同じ)振幅を有し、それは供給電圧の振幅に対応し得る。
【0037】
図3Eのチャージポンプは、N個のステージ341を含み得る。ステージ341
1~341
N-1は、カップリングコンデンサ345を各々含み得る。ステージ341
1~341
Nは、電圧絶縁デバイス343、例えば、ダイオードを更に含み得る。
図3Eのチャージポンプの第Nステージ341
Nは、対応するカップリングコンデンサ345のない電圧絶縁デバイス343
Nを含み得る。電圧絶縁デバイス343
Nは、負荷、例えば、出力電圧Voutを受け取るように構成された回路を保護するために含まれ得る。
図3Eのチャージポンプでは、電圧絶縁デバイス343は、一般的に、それらの個別のクロック信号CLK1又はCLK2のサイクル間のカップリングコンデンサ345の充電又は放電を軽減し得る。したがって、
図3Eのチャージポンプは、各ステージのカップリングコンデンサ上により多くの電荷を徐々に蓄積し得、チャージポンプに一緒に配置された幾つかのそうしたステージは、増加する電圧レベルを生み出し閲る。蓄積コンデンサ347は、
図3Eのチャージポンプの出力と電圧ノード、例えば、グランドノード349との間に接続され得る。蓄積コンデンサ347は、単一のコンデンサとして描写されているが、代替的に、並列に接続された複数のコンデンサを表し得る。
【0038】
図3A~
図3Eを参照して説明されたコンデンサの様々な使用は、それらが含まれる集積回路デバイスの効果的な動作にとって重要であり得る。しかしながら、コンデンサ内の電荷ビルドアップが製造中に発生し得、そうした電荷ビルドアップの未制御の放電は、コンデンサの誘電体を突き抜け得、その電極間に導電経路を創出し得、そのコンデンサを事実上破壊する。
【0039】
図4A~
図4Bは、そうした危険の例を提供するための関連技術のコンデンサの断面図である。
図4A及び
図4Bのコンデンサは、半導体452内に形成された第1の導電性領域454を含む。半導体452は、第1の導電性型を有し得る。例えば、半導体452は、p型又はn型の単結晶シリコン又はその他の半導体であり得る。第1の導電性領域454は、第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有し得、コンデンサの第1の電極として機能し得る。例えば、半導体452がp型半導体である場合、第1の導電性領域454は、n型導電性を有し得る。
図4A及び4Bのコンデンサは、半導体452内に形成された第2の導電性領域456を更に含む。第2の導電性領域456は、第1の導電性型を有し得る。
図4A及び4Bのコンデンサを組み込む集積回路デバイスのその他の回路は、第2の導電性領域456内に形成され得る。
【0040】
図4A及び4Bのコンデンサは、誘電体458及び導体460を更に含む。誘電体458は、一般的に、1つ以上の誘電体材料で形成され得る一方、導体460は、一般的に、1つ以上の導電性材料で形成され得る。導体460は、コンデンサの第2の電極として機能し得る。
【0041】
コンデンサの製造中に、静電荷461は、
図4Aに描写されるように、第1の導電性領域454に転送され得、そこに蓄積され得る。例えば、不均一なプラズマドーピング(PLAD)を有するプラズマ処理は、静電荷を生み出し得る。機械的に誘発された静電荷は、化学機械平坦化(CMP)中に発生し得る。不均一な化学蒸着(CVD)、不均一なドライエッチングプラズマ、不均一なインプラントビームエネルギー等、他の製造プロセスも静電荷のビルドアップを導き得る。メカニズムに関係なく、こうした静電荷461は、第1の導電性領域454に転送され得る。この蓄積された電荷は、第1の導電性領域454内で高電圧レベルを導き得、25Vを超え得る。しかしながら、誘電体458の典型的には低いトンネル障壁に起因して、導体460は、実質的に同様の電圧レベルにあり得る。後続の処理は、
図4Bに描写されるように、導体460がグランドノード463に接続されることをその後もたらし得る。例えば、導電性ウェット又はプラズマプロセスは、導体460の接地をもたらし得る。或いは、導体460の接地は、金属層形成等の追加の導体の形成中に生じ得る。誘電体458に渡ってもたらされる電圧差により、第1の導電性領域454内に蓄積されたエネルギーは、誘電体458を通って突然放出され得、第1の導電性領域454を導体460と融合させ得、永久的なコンデンサ短絡を創出する。関連技術の設計は、典型的には、静電放電に対する保護を提供するために、後続の処理中に導体460をダイオード、例えば、ボタンダイオードに接続することを提供し得る。そうした接続は、一般的に、導体460及びダイオードに接続された追加の導体、例えば、金属線の形成に依存し、それは、一般的に、ダイオードへの接続前に導体460を不注意に接地し得る金属層形成又はその他の処理の後に生じ得る。そのため、このダイオード保護は、静電放電からの損傷が発生した後まで利用できないことがある。
【0042】
様々な実施形態は、コンデンサの電極からの蓄積エネルギーの未制御の放出の軽減を容易にするためのコンデンサ構造体を提供する。幾つかの実施形態は、コンデンサの電極を形成し、導電性型、例えば、n型導電性を有する第1の導電性領域と、異なる導電性型、例えば、P型導電性を有する第2の導電性領域との間の逆バイアス、例えば、NP接合を提供する。
【0043】
図5A~
図5Fは、製造の様々な段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の断面図である。
図5Aは、半導体552と、半導体552内に形成された第1の導電性領域(例えば、ウェル)554と、半導体552内に形成された第2の導電性領域(例えば、ウェル)556とを描写する。
【0044】
半導体552は、第1の導電性型を有し得る。例えば、半導体552は、p型又はn型の単結晶シリコン又はその他の半導体であり得る。第1の導電性領域554は、第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有し得、コンデンサ構造体の第1の電極として機能し得る。例えば、半導体552がp型半導体である場合、第1の導電性領域554は、N+導電性等のn型導電性を有し得る。集積回路製造において典型的であるように、“+”は、例えば、半導体552のこの領域に導電性を添加するのに十分な、より高いレベルのドーピングを示す。第2の導電性領域556は、第1の導電性型、例えば、この例では、P+導電性等のp型導電性を有し得る。
図5A~
図5Fのコンデンサ構造体を組み込む集積回路デバイスのその他の回路は、第2の導電性領域556内に形成され得る。
【0045】
第1の導電性領域554及び第2の導電性領域556は、個別のドーパント種を半導体552に注入することによって形成され得る。当技術分野でよく理解されているように、そうした注入は、一般的に、半導体552の表面に向けられたイオンの加速を伴い得る。n型導電性を生み出すために、ドーパント種は、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、リン(P)、又は別のn型不純物のイオンを含み得る。p型導電性を生み出すために、ドーパント種は、ホウ素(B)又は別のp型不純物のイオンを含み得る。半導体内に導電性領域を形成するその他の方法が知られており、本明細書の実施形態は、導電性領域を形成する何れかの方法に限定されない。
【0046】
図5Bにおいて、誘電体558は、第1の導電性領域454、半導体552、及び第2の導電性領域556の上にあるように形成され得る。導体560は、誘電体558の上にあるように形成され得る。導体560は、一般的に、1つ以上の導電性材料から形成され得る。例えば、導体560は、導電性ドープポリシリコンを含み得、それからなり得、若しくは本質的にそれからなり得、並びに/又は高融点金属等の金属、若しくは高融点金属ケイ化物若しくは金属窒化物、例えば、高融点金属窒化物等の金属含有材料、及びその他の任意の導電性材料を含み得、それからなり得、若しくは本質的にそれからなり得る。導体560は、導電性型を有し得る。一例として、導体560は、導電性ドープシリコン材料、例えば、ポリシリコンと一般的に称される多結晶シリコンであり得る。そうした実施形態に対しては、導電性型は、第1の導電性型又は第2の導電性型の何れかであり得る。
【0047】
誘電体558は、一般的に、1つ以上の誘電体材料上に形成され得る。例えば、誘電体558は、酸化物、例えば二酸化ケイ素を含み得、それからなり得、又は本質的にそれからなり得、及び/又は酸化アルミニウム(AlOx)、酸化ハフニウム(HfOx)、酸化ハフニウムアルミニウム(HfAlOx)、酸化ハフニウムシリコン(HfSiOx)、酸化ランタン(LaOx)、酸化タンタル(TaOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、酸化ジルコニウムアルミニウム(ZrAlOx)、酸化イットリウム(Y2O3)等の高k誘電体材料、及びその他の誘電体材料等を含み得、それからなり得、又は本質的にそれからなり得る。一例として、誘電体558は、下にあるシリコン含有の第1の導電性領域554、半導体552、及び第2の導電性領域556の反応によって形成された熱酸化物であり得る。
【0048】
図5Cにおいて、導体560、誘電体558、第1の導電性領域554、及び第2の導電性領域556は、トレンチ562を形成するためにパターンニングされ得る。パターンニングは、等方性エッチング又はこれらの材料の除去のためのその他の適切な1つ以上のプロセスを含み得る。トレンチ562の形成は、第1の導電性領域554の第1のアイランド566
0と、第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と、第2の導電性領域556のアイランド565と、第1のアイランド566
0の上にある第1の誘電体部分558
0と、第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1の上にあり、第2の導電性領域556のアイランド565の上にある第2の誘電体部分558
1と、第1の誘電体部分558
0の上にある第1の導体部分560
0と、第2の誘電体部分558
1の上にある第2の導体部分560
1とを画定し得る。第1の導体部分560
0、第1の誘電体部分558
0、及び第1の導電性領域554の第1のアイランド566
0は、纏めて、
図5Cのコンデンサ構造体のコンデンサを形成し得る。トレンチ562は、
図5Dに描写されるように、絶縁領域564を形成するために誘電体材料でその後充填され得る。絶縁領域564は、
図6に描写されるように、第1及び第2の導体部分560
0及び560
1を取り囲み得る。
【0049】
図5Eにおいて、第2の導体部分560
1及び第2の誘電体部分558
1は、第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1及び第2の導電性領域556のアイランド565、並びに第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第2の導電性領域556のアイランド565との間の半導体552の任意の部分を露出するために除去され得る。
図5Fにおいて、第3の導電性領域568は、第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1及び第2の導電性領域556のアイランド565内に、並びに第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第2の導電性領域556のアイランド565との間の半導体552の任意の部分内に形成され得る。第3の導電性領域568は、それらの形成物にドーパント種を注入することによって形成され得る。第3の導電性領域568は、第1の導電性領域554と同じ又は異なる導電性型を有し得る。
図5Eに描写した間隙を充填するために、第3の導電性領域568の上にあるように追加の誘電体材料が形成され得る。
【0050】
図6は、
図5Dに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の平面図である。特に、
図6は、絶縁領域564によって取り囲まれた第1の導体部分560
0及び第2の導体部分560
1を描写する。第1の導体部分560
0及び第2の導体部分560
1は、プロファイルにおいて正四角形として描写されているが、他の形状も使用され得る。第1の導体部分560
0は、デカップリングコンデンサとしてのコンデンサ構造体の使用のための
図3A~
図3Cを参照して説明したように、レール電圧、例えば、上部レール電圧を提供するように構成された導体346、例えば導体346
1にその後接続され得る。別の例として、第1の導体部分560
0は、カップリングコンデンサとしてのコンデンサ構造体の使用のための
図3D及び
図3Eを参照して説明したように、クロック信号CLK1又はCLK2を受信するようにその後接続され得る。更なる例として、第1の導体部分560
0は、蓄積コンデンサとしてのコンデンサ構造体の使用のための
図3D及び
図3Eを参照して説明したように、電圧ノード349にその後接続され得る。
【0051】
図7A~
図7Bは、
図5Cに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
図7A及び
図7Bは、第2の導体部分560
1を除去する前の第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1の部分及び第2の導電性領域556のアイランド565の部分、並びに第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第2の導電性領域556のアイランド565との間の半導体552の任意の部分を描写する。
【0052】
N+導電性を有する第1の導電性領域554及びP+導電性を有する第2の導電性領域556の一般的な例を使用すると、
図7Aの第2の導体部分560
1はN+導電性を有し得る一方、
図7Bの第2の導体部分560
1はP+導電性を有し得る。両方の場合において、導電性経路770は、
図7Aの場合には第2の導体部分560
1と第2の導電性領域556のアイランド565との間にもたらされ、又は
図7Bの場合には第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第2の導体部分560
1との間にもたらされるダイオード772、例えば、逆バイアスされたツェナーダイオードを通じて、第1の導電性領域554から第2の導電性領域556まで確立され得る。両方の場合において、第2の導体部分560
1は、ダイオード772の一方の端子を形成し得る一方、第2の導電性領域556のアイランド565又は第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1は、
図7A又は
図7Bに対するダイオード772の第2の端子を夫々形成し得る。
【0053】
ドープされた接合の性質に起因して、ダイオード772のツェナー電圧は、例えば、第1の導電性領域554と第1の導体部分5600との間のブレークダウン電圧よりも低い、例えば、遥かに低い、例えば、可能性として25~30Vに対して約5Vであると予想され得る。一例として、ダイオード772のツェナー電圧は、3~7Vの範囲内にあり得る。そのようなものだとして、第1の導電性領域554内の蓄積エネルギーは、コンデンサに損傷を与えることなく、製造の非常に早い段階でダイオード772を通じて第2の導電性領域556に放電され得る。具体的には、第1の導電性領域554内の蓄積エネルギーは、第1の導体部分5600を任意の他の回路に接続する前、例えば、第1の導体部分5600が他の導電性材料から絶縁され得る間に放電され得る。第2の誘電体部分5581への損傷は、それが犠牲的であるとみなされ得るので、重要ではないことがある。
【0054】
図7C~
図7Dは、
図5Fに対応する製造段階における実施形態に従ったコンデンサ構造体の部分の断面図である。
図7C及び
図7Dは、第3の導電性領域568の形成後の第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1の部分及び第2の導電性領域556のアイランド565の部分、並びに第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第2の導電性領域556のアイランド565との間の半導体552の任意の部分を描写する。
【0055】
N+導電性を有する第1の導電性領域554及びP+導電性を有する第2の導電性領域556の一般的な例を使用すると、
図7Cの第3の導電性領域568はN+導電性を有し得る一方、
図7Dの第3の導電性領域568はP+導電性を有し得る。両方の場合において、導電性経路770は、
図7Cの場合には第3の導電性領域568と第2の導電性領域556のアイランド565との間にもたらされ、又は
図7Dの場合には第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1と第3の導電性領域568との間にもたらされるダイオード774、例えば、逆バイアスされたツェナーダイオードを通じて、第1の導電性領域554から第2の導電性領域556まで確立され得る。両方の場合において、第3の導電性領域568は、ダイオード774の一方の端子を形成し得る一方、第2の導電性領域556のアイランド565又は第1の導電性領域554の第2のアイランド566
1は、
図7C又は
図7Dに対するダイオード774の第2の端子を夫々形成し得る。
図7A及び7Bに関して提示されたものと同様の理由のため、この構造体は、同様に、第1の導体部分560
0を任意の他の回路に接続する前後にコンデンサの保護を提供し続け得る。
【0056】
図8は、実施形態に従ったコンデンサ構造体を形成する方法のフローチャートである。881において、第1の導電性型を有する第1の導電性領域が半導体材料内に形成され得、第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する第2の導電性領域が半導体材料内に形成され得る。半導体材料は、第1の導電性型又は第2の導電性型を有し得る。
【0057】
883において、第1の導電性領域の上にあり、第2の導電性領域の上にあるように誘電体が形成され得る。885において、誘電体の上にあるように導体が形成され得る。
【0058】
887において、導体、誘電体、第1の導電性領域、及び第2の導電性領域は、第1の導電性領域の第1のアイランドと、第1の導電性領域の第2のアイランドと、第2の導電性領域のアイランドと、誘電体の第2の部分から分離された誘電体の第1の部分と、導体の第2の部分から分離された導体の第1の部分とを形成するようにパターンニングされ得る。
【0059】
随意に、889において、導体の第2の部分及び誘電体の第2の部分は除去され得、891において、第1の導電性領域の第2のアイランドから第2の導電性領域のアイランドに延伸する第3の導電性領域が形成され得る。第3の導電性領域は、第1の導電性型又は第2の導電性型を有し得る。
【0060】
結論
具体的実施形態が本明細書で例証及び説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の配置が、示された具体的実施形態の代わりになり得ることは当業者によって理解されるであろう。実施形態の多くの適合は、当業者には明らかであろう。したがって、この出願は、実施形態の任意の適合又は変形を包含することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電性領域の第1のアイランド及び前記第1の導電性領域の第2のアイランドであって、前記第1の導電性領域は
、第1の導電性型を有する連続する導電性領域である、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
前記第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する第2の導電性領域のアイランドと、
前記第1の導電性領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にある導体と、
前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドの上にあり、前記第2の導電性領域の前記アイランドの上にあるダイオードの端子と
を含むコンデンサ構造体。
【請求項2】
前記第1の導電性領域は、n型導電性ドープ単結晶シリコンの領域を含み、前記導体は、n型導電性ドープポリシリコンを含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項3】
前記ダイオードの前記端子は、n型導電性ドープシリコン材料を含む、請求項2に記載のコンデンサ構造体。
【請求項4】
前記n型導電性ドープシリコン材料は、n型導電性ドープ単結晶シリコン及びn型導電性ドープポリシリコンからなるグループから選択される、請求項3に記載のコンデンサ構造体。
【請求項5】
前記導体は第1の導体であり、前記ダイオードの端子は、前記第1の導体と同時に形成された第2の導体を含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項6】
前記誘電体は第1の誘電体であり、前記第1の誘電体と同時に形成された第2の誘電体は、前記ダイオードの前記端子と前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドとの間、及び前記ダイオードの前記端子と前記第2の導電性領域の前記アイランドとの間にある、請求項5に記載のコンデンサ構造体。
【請求項7】
前記第1の導電性領域は、n型導電性ドープ単結晶シリコンの領域であり、前記導体は、p型導電性ドープポリシリコンである、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項8】
前記誘電体は、前記第1の導電性領域の前記第1のアイランドの熱酸化物を含む、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項9】
前記ダイオードは、前記ダイオードの前記端子と前記第1の導電性領域の前記第2のアイランドとの間に形成されたツェナーダイオードと、前記ダイオードの前記端子と前記第2の導電性領域の前記アイランドとの間に形成されたツェナーダイオードとからなるグループから選択されるツェナーダイオードである、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項10】
前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は3~7Vの範囲内にある、請求項9に記載のコンデンサ構造体。
【請求項11】
前記導体は他の導電性材料から絶縁される、請求項1に記載のコンデンサ構造体。
【請求項12】
半導体の第1の導電性ドープ領域の第1のアイランド及び前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の第2のアイランドであって、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域は第1の導電性型を有し、前記半導体は、前記第1の導電性型とは異なる第2の導電性型を有する、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
前記第2の導電性型を有する前記半導体の第2の導電性ドープ領域のアイランドと、
前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にある導体と、
前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランドの上にあり、前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドの上にあるダイオードの端子と
を含み、
前記ダイオードの前記端子は、前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランドと前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドとの間の導電性経路の一部分であるように構成される、
コンデンサ構造体。
【請求項13】
前記半導体はp型半導体を含み、前記半導体の前記第2の導電性ドープ領域は、前記半導体のp型導電性ドープ領域を含み、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域は、前記半導体のn型導電性ドープ領域を含む、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項14】
前記半導体はp型単結晶シリコンを含み、前記導体は、n型導電性及びp型導電性からなるグループから選択される導電性型を有する導電性ドープポリシリコンを含む、請求項13に記載のコンデンサ構造体。
【請求項15】
前記ダイオードの前記端子は、単結晶シリコン及びポリシリコンからなるグループから選択される導電性ドープシリコン材料を含み、前記導電性ドープシリコン材料は、n型導電性及びp型導電性からなるグループから選択される導電性型を有する、請求項14に記載のコンデンサ構造体。
【請求項16】
前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドは、前記コンデンサ構造体のコンデンサの第1の電極を形成し、前記導体は、前記コンデンサ構造体の前記コンデンサの第2の電極を形成する、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項17】
前記ダイオードの第2の端子は、前記第1の導電性ドープ領域の前記第2のアイランド及び前記第2の導電性ドープ領域の前記アイランドからなるグループから選択される、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項18】
前記導体は、カップリングコンデンサ、デカップリングコンデンサ、及び蓄積コンデンサからなるグループから選択される特定のコンデンサの第1の電極を形成し、前記半導体の前記第1の導電性ドープ領域の前記第1のアイランドは、前記特定のコンデンサの第2の電極を形成する、請求項12に記載のコンデンサ構造体。
【請求項19】
前記特定のコンデンサは、3次元NANDメモリアレイのための周辺回路の電圧生成回路のカップリングコンデンサ、前記3次元NANDメモリアレイのための前記周辺回路の前記電圧生成回路の蓄積コンデンサ、及び前記3次元NANDメモリアレイのための前記周辺回路の電力レール間に接続されたデカップリングコンデンサからなるグループから選択される、請求項18に記載のコンデンサ構造体。
【請求項20】
前記特定のコンデンサは、3次元NANDメモリアレイのための周辺回路の一部分を形成し、前記周辺回路は、前記3次元NANDメモリアレイの下に形成される、請求項18に記載のコンデンサ構造体。
【請求項21】
n型導電性ドープシリコン材料の第1の領域の第1のアイランド、及びn型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の第2のアイランドであって、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域はn型導電性ドープシリコン材料の連続する領域である、前記第1のアイランド及び前記第2のアイランドと、
p型導電性ドープシリコン材料の領域のアイランドと、
n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第1のアイランドの上にある誘電体と、
前記誘電体の上にあるn型導電性ドープシリコン材料の第2の領域と、
n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドの上にあり、p型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドの上にある、n型導電性ドープシリコン材料の第3の領域と
を含むコンデンサ構造体。
【請求項22】
前記誘電体は第1の誘電体であり、前記コンデンサ構造体は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域とn型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドとの間、及びn型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域とp型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドとの間に第2の誘電体を更に含む、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【請求項23】
前記第1の誘電体及び前記第2の誘電体は同時に形成される、請求項22に記載のコンデンサ構造体。
【請求項24】
前記第1の誘電体及び前記第2の誘電体は熱酸化物を含む、請求項22に記載のコンデンサ構造体。
【請求項25】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドの上にあって接触し、p型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランド上にあって接触する、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【請求項26】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第3の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第2のアイランドとp型導電性ドープシリコン材料の前記領域の前記アイランドとの間のp型半導体の一部分と更に接触する、請求項25に記載のコンデンサ構造体。
【請求項27】
n型導電性ドープシリコン材料の前記第
3の領域は、n型導電性ドープシリコン材料の前記第1の領域の前記第
2のアイランドと、
p型導電性ドープシリコン材料の前
記領域の前
記アイランドとの間
の導電性経路の一部分であるように構成される、請求項21に記載のコンデンサ構造体。
【国際調査報告】