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特表2022-538859少なくとも1つのバネ要素を有する光モジュールの保持装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】少なくとも1つのバネ要素を有する光モジュールの保持装置
(51)【国際特許分類】
   B41F 23/04 20060101AFI20220830BHJP
   B41M 7/00 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
B41F23/04 Z
B41F23/04 B
B41M7/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577174
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 EP2020067881
(87)【国際公開番号】W WO2020260484
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】102019209358.2
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593129320
【氏名又は名称】ヘレーウス ノーブルライト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Heraeus Noblelight GmbH
【住所又は居所原語表記】Heraeusstrasse 12-14, Hanau, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】メルツ フリードリヒ
【テーマコード(参考)】
2C020
2H113
【Fターム(参考)】
2C020CA05
2C020CB01
2H113FA35
2H113FA43
2H113FA44
(57)【要約】
本発明は、a)保持体であって、少なくとも第1側および第1側とは反対側のさらなる側で内部領域を画定する保持体と、b)少なくとも1つのバネ要素と、を備える保持装置に関し、保持体は、第1側に、内部領域に面する第1受け部と、さらなる側に、内部領域に面する第2受け部と、を備え、保持装置は、光入力側および対向する光出力側を有する少なくとも1つの光モジュールを、第1受け部、第2受け部、および少なくとも1つのバネ要素によって、保持状態に保持するように具現化され、保持状態にある少なくとも1つの光モジュールが、a.光入力側から光出力側に延びる第1方向に、i.第1受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、およびii.第2受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、およびb.少なくとも1つの光モジュールに対して向けられた少なくとも1つのバネ要素のバネ力によって、第1方向とは反対の方向に、保持されるようになっている。さらに、本発明は、本発明による保持装置を有する照明器具、本発明による照明器具を有する印刷機、本発明による照明器具を使用する製造方法、および本発明による保持装置の、および照明器具の使用に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持装置(100)であって、
a)保持体(101)であって、少なくとも第1側(103)および第1側(103)とは反対側のさらなる側(104)で内部領域(102)を画定する保持体(101)と、
b)少なくとも1つのバネ要素(105,106)と、
を備え、
前記保持体(101)は、第1側(103)に、前記内部領域(102)に面する第1受け部(107)と、さらなる側(104)に、前記内部領域(102)に面する第2受け部(108)と、を備え、前記保持装置(100)は、光入力側(113)および対向する光出力側(114)を有する少なくとも1つの光モジュール(111)を、第1受け部(107)、第2受け部(108)、および少なくとも1つのバネ要(105,106)によって、保持状態に保持するように具現化され、保持状態にある前記少なくとも1つの光モジュール(111)が、
a.前記光入力側(113)から前記光出力側(114)に延びる第1方向(117)に、
i.第1受け部(107)との前記少なくとも1つの光モジュール(111)のインターロックによって、および
ii.第2受け部(108)との前記少なくとも1つの光モジュール(111)のインターロックによって、および
b.前記少なくとも1つの光モジュール(111)に対して向けられた少なくとも1つのバネ要(105,106)のバネ力によって、第1方向(117)とは反対の方向に、
保持されるようになっている、保持装置(100)。
【請求項2】
請求項1に記載の保持装置(100)であって、保持状態にある前記少なくとも1つの光モジュール(111)は、さらに、
c.前記少なくとも1つの光モジュール(111)と第2受け部(108)との間のインターロックによって第1側(103)からさらなる側(104)に延びる第2方向(118)に、および
d.前記少なくとも1つの光モジュール(111)と第1受け部(107)との間のインターロックによって第2方向とは反対の方向に、
保持される、保持装置(100)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の保持装置(100)であって、第1受け部(107)は、保持領域(109)と組立領域(110)とを備え、前記組立領域(110)における第1受け部(107)の深さは、前記保持領域(109)におけるよりも大きい、保持装置(100)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の保持装置(100)であって、保持状態にある前記少なくとも1つのバネ要素(105,106)は、第1方向(117)と反対におよびそれに垂直な第3方向(119)に張力をかけられる、保持装置(100)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の保持装置(100)であって、前記少なくとも1つのバネ要(105,106)は、少なくとも1つの曲げバネである、保持装置(100)。
【請求項6】
請求項5に記載の保持装置(100)であって、前記少なくとも1つの曲げバネは、細長く、
前記少なくとも1つの曲げバネは、その長手方向に沿って第1セクション(502)、第2セクション(503)、および第3セクション(504)をこの順序で備え、前記少なくとも1つの曲げバネは、第1セクション(502)における第1曲げ方向(506)の第1曲げ部と、第2セクション(503)における、第1曲げ方向(506)と反対の、さらなる曲げ方向(507)の第2曲げ部と、第3セクション(504)における第1曲げ方向(506)の第3曲げ部と、を備える、保持装置(100)。
【請求項7】
請求項5または6に記載の保持装置(100)であって、前記少なくとも1つの曲げバネの、第1端部(501)と、それとは反対側のさらなる端部(505)とは、保持状態で具現化され、前記光モジュール(111)を、第2方向(118)に垂直な第3方向(119)に、および前記第3方向とは反対に、保持する、保持装置(100)。
【請求項8】
照明器具(600)であって、
A)少なくとも1つの光源(704)と、
B)請求項1から7のいずれか1つに記載の保持装置(100)と、
C)保持状態にある少なくとも1つの光モジュール(111)と、
を備え、
前記少なくとも1つの光モジュール(111)は、第1方向(117)において前記少なくとも1つの光源(704)の下流側に配置される、照明器具(600)。
【請求項9】
請求項8に記載の照明器具(600)であって、前記照明器具(600)は、UVエミッタまたはIRエミッタである、照明器具(600)。
【請求項10】
請求項8または9に記載の照明器具(600)を備える印刷機(801)。
【請求項11】
製品を製造するための方法(900)であって、前記方法は、方法ステップとして、
a)以下を提供するステップ
i)請求項8または9に記載の照明器具(600)、および
ii)照射される対象、および
b)前記少なくとも1つの光源(704)によって発せられた光で照射される対象を照射するステップであって、それによって製品が得られる、ステップ
を含む、方法(900)。
【請求項12】
UVエミッタのまたはIRエミッタの二次光学ユニットを前記少なくとも1つの光モジュール(111)として保持するための請求項1から7のいずれか1つに記載の保持装置(100)の使用。
【請求項13】
照明器具(600)を少なくとも1つの光モジュール(111)に接続するための請求項1から7のいずれか1項に記載の保持装置(100)の使用。
【請求項14】
組成物を硬化させるための請求項8または9に記載の照明器具(600)の使用。
【請求項15】
印刷機(801)における請求項8または9に記載の照明器具(600)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
a)保持体であって、少なくとも第1側および第1側とは反対側のさらなる側で内部領域を画定する保持体と、
b)少なくとも1つのバネ要素と、
を備える保持装置に関し、
保持体は、第1側に、内部領域に面する第1受け部と、さらなる側に、内部領域に面する第2受け部と、を備え、保持装置は、光入力側および対向する光出力側を有する少なくとも1つの光モジュールを、第1受け部、第2受け部、および少なくとも1つのバネ要素によって、保持状態に保持するように具現化され、保持状態にある少なくとも1つの光モジュールが、
a.光入力側から光出力側に延びる第1方向に、
i.第1受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、および
ii.第2受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、および
b.少なくとも1つの光モジュールに対して向けられた少なくとも1つのバネ要素のバネ力によって、第1方向とは反対の方向に、
保持されるようになっている。さらに、本発明は、本発明による保持装置を有する照明器具、本発明による照明器具を有する印刷機、本発明による照明器具を使用する製造方法、および本発明による保持装置の、および照明器具の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の技術分野である印刷産業では、印刷インクおよびワニスを硬化させるために照明器具を工業的に使用することが長い間知られている。さらに、UV硬化型のインクおよびワニス、すなわち、適切な紫外線放射で照射することによって硬化することができるインクやワニス、の使用が知られている。従来、そのようなインクおよびワニスの硬化には、水銀灯が使用されている。しかしながら、これらの照明器具には、例えば、耐用年数やメンテナンス度合、およびまた熱の発生に関して、重大な欠点がある。これは、従来技術ですでに指摘されていた。その結果、発光半導体部品、特に発光ダイオードモジュール(LEDモジュール)が、UV硬化型インクおよびワニスを照射するために、水銀灯の代わりにより頻繁に使用される。発光ダイオードの使用は、従来の水銀灯に比べてすでに多くの利点があるが、LEDを有する、特にしかし排他的でなくUV LEDを有する照明器具、の構成に関して改善の余地がある。従って、十分に大きな照射面を得るために、産業用の照明器具は、複数のLEDを備えなければならない。この場合、1つのプリント回路基板に複数の光提供半導体チップを有するチップオンボードLEDがよく使用される。半導体チップから発せられた光は、光学ユニットによって、可能な限り段差や縞のない所望の空間強度プロファイルが得られるように、修正されなければならない。半導体チップに直接設置された一次光学ユニットに加えて、半導体チップから間隔を置かれた二次光学ユニットも、この目的のためによく使用される。これらは平面的な光モジュールにおいて組み合わせられることが多い。これらの光モジュールは、照明器具内の規定距離で確実に保持されなければならない。適切な保持装置が、この目的のために必要である。図11は、従来技術から知られている保持装置を示し、少なくとも図の説明で述べた欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の全体的な目的は、先行技術から生じる欠点を少なくとも部分的に克服することである。
【0004】
本発明のさらなる目的は、照明器具の光源から規定された距離で、光モジュールを照明器具内に可能な限りしっかりと保持することができる保持装置を提供することである。
【0005】
本発明のさらなる目的によれば、前述の保持装置は、さらに、可能な限り簡単であり、好ましくは工具なしで可能な、照明器具の個々の光モジュールの交換を、容易にする。本発明のさらなる目的は、前述の保持装置の1つを提供することであり、それは、さらに、照明器具の光モジュールおよび/または他の要素への損傷のリスクを低減して光モジュールを保持および交換することを容易にする。本発明のさらなる目的によれば、前述の保持装置の1つは、さらに、可能な限り均一な照明器具の空間強度プロファイルを容易にする。本発明のさらなる目的によれば、前述の保持装置の1つは、さらに、純粋に照明器具のユーザ側から光モジュールの交換を可能にする。本発明のさらなる目的は、前述の保持装置の1つを提供することであり、それは、さらに、好ましくは放射方向および/またはその横方向に、低減された空間要件によって区別される。本発明のさらなる目的によれば、前述の保持装置の1つは、さらに、プラスチック部品を保持することなく行うことができ、プラスチック部品は、照明器具の動作環境で疲労し、従ってエラーにつながる可能性がある。本発明のさらなる目的によれば、前述の保持装置の1つは、さらに、照明器具の最も簡単なおよび/または可能な限り迅速な製造を容易にし、そのハウジングに保持装置が一体化される。本発明のさらなる目的は、前述の保持装置の1つを提供することであり、それは、既存の照明器具を組み込むのにさらに適している。
【0006】
さらに、本発明の目的は、前述の保持装置の1つの利点から利益を得る照明器具および/または印刷機を提供することである。本発明のさらなる目的は、可能な限り均一な大面積印刷用の印刷機を提供することである。さらに、本発明の目的は、修理の観点から可能な限り利便性の高い印刷機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的の少なくとも1つの、好ましくは前述の目的の複数の、少なくとも部分的な達成への寄与は、独立請求項によってなされる。従属請求項は、これらの目的の少なくとも1つの少なくとも部分的な達成に寄与する好ましい実施形態を提供する。
【0008】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、保持装置の実施形態1によって提供され、それは、
a)保持体であって、少なくとも第1側および第1側とは反対側のさらなる側で内部領域を画定する保持体と、
b)少なくとも1つのバネ要素と、
を備え、
保持体は、第1側に、内部領域に面する第1受け部と、さらなる側に、内部領域に面する第2受け部と、を備え、保持装置は、光入力側および対向する光出力側を有する少なくとも1つの光モジュールを、第1受け部、第2受け部、および少なくとも1つのバネ要素によって、保持状態に保持するように具現化され、保持状態にある少なくとも1つの光モジュールが、
a.光入力側から光出力側に延びる第1方向に、
i.第1受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、および
ii.第2受け部との少なくとも1つの光モジュールのインターロックによって、および
b.少なくとも1つの光モジュールに対して向けられた少なくとも1つのバネ要素のバネ力によって、第1方向とは反対の方向に、
保持されるようになっている。好ましい保持装置は、照明器具に少なくとも1つの光モジュールを保持するための保持装置である。
【0009】
好ましい実施形態2では、本発明による保持装置は、その実施形態1に従って構成され、保持状態にある少なくとも1つの光モジュールは、さらに、
c.少なくとも1つの光モジュールと第2受け部との間のインターロックによって第1側からさらなる側に延びる第2方向に、および
d.少なくとも1つの光モジュールと第1受け部との間のインターロックによって第2方向とは反対の方向に、
保持される。
【0010】
好ましい実施形態3では、本発明による保持装置は、その実施形態1または2に従って構成され、保持体において、第1受け部は第1溝であり、第2受け部は第2溝である。好ましくは、第1溝または第2溝またはその両方は、第1方向にまたは第2方向にまたはその両方に垂直な第3方向に延びる。
【0011】
好ましい実施形態4では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持体は、少なくとも1つのさらなる受け部を備え、少なくとも1つのバネ要素は、保持状態にある少なくとも1つのさらなる受け部に受けられる。
【0012】
好ましい実施形態5では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、少なくとも1つのさらなる受け部は、保持体の少なくとも1つのさらなる溝である。好ましくは、少なくとも1つのさらなる溝は、第1方向にまたは第2方向にまたはその両方に垂直な第3方向に延びる。
【0013】
好ましい実施形態6では、本発明による保持装置は、その実施形態1から3のいずれか1つに従って構成され、保持装置は、第1バネ要素とさらなるバネ要素とを備え、保持状態にある少なくとも1つの光モジュールは、少なくとも1つの光モジュールに対して向けられた第1バネ要素のバネ力によって、第1方向と反対に第1の側で保持され、少なくとも1つの光モジュールに対して向けられたさらなるバネ要素のバネ力によって、第1方向と反対にさらなる側で保持される。
【0014】
好ましい実施形態7では、本発明による保持装置は、その実施形態6に従って構成され、保持体は、第3受け部と第4受け部とを備え、第1バネ要素は、保持状態で第3受け部に受けられ、さらなるバネ要素は、保持状態で第4受け部に受けられる。
【0015】
好ましい実施形態8では、本発明による保持装置は、その実施形態7に従って構成され、第3受け部は、保持体の第3溝であり、第4受け部は、保持体の第4溝である。好ましくは、第3溝または第4溝またはその両方は、第1方向にまたは第2方向にまたはその両方に垂直な第3方向に延びる。好ましくは、第1溝と第2溝、または第3溝と第4溝、または第1溝から第4溝は、同じ溝方向に延びる。
【0016】
好ましい実施形態9では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、第1受け部は、保持領域と組立領域とを備え、組立領域における第1受け部の深さは、保持領域における深さよりも大きい。深さは、好ましくは第2方向と反対に延びる。
【0017】
好ましい実施形態10では、本発明による保持装置は、その実施形態9に従って構成され、第1受け部、第2受け部、および少なくとも1つのバネ要素は、少なくとも1つのバネ要素のバネ力に対抗して第1側で光モジュールを移動させ、前記の光モジュールを第1受け部の保持領域から組立領域に移すことによって、光モジュールを保持状態から組立状態に移すことができるように具現化および配置され、光モジュールは、組立状態で保持装置から取り外すことができる。
【0018】
好ましい実施形態11では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持状態にある少なくとも1つのバネ要素は、第1方向と反対におよびそれに垂直な第3方向に張力をかけられる。好ましくは、第3方向は、第2方向にも垂直である。
【0019】
好ましい実施形態12では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、少なくとも1つのバネ要素は、少なくとも1つの曲げバネである。
【0020】
好ましい実施形態13では、本発明による保持装置は、その実施形態12に従って構成され、少なくとも1つの曲げバネは、細長く、少なくとも1つの曲げバネは、その長手方向に沿って第1セクション、第2セクション、および第3セクションをこの順序で備え、少なくとも1つの曲げバネは、第1セクションにおける第1曲げ方向の第1曲げ部と、第2セクションにおける、第1曲げ方向と反対の、さらなる曲げ方向の第2曲げ部と、第3セクションにおける第1曲げ方向の第3曲げ部とを備える。長手方向の広がりに沿った少なくとも1つの曲げバネの形状が、ここで変数の数学的関数によって記述されている場合、この数学的関数のグラフは、第1方向がグラフに対して上向きであることを条件に、第1セクションにおける極小値、第2セクションにおける極大値、および第3セクションにおけるさらなる極小値を含む。第2セクションは、好ましくはグラフの2つの変曲点の間に位置する。好ましくは、グラフは、それぞれ、曲げバネの第1端部で、または第1端部と反対側のさらなる端部で、または両方の端部で、最大値を有する。
【0021】
好ましい実施形態14では、本発明による保持装置は、その実施形態12または13に従って構成され、少なくとも1つの曲げバネの、第1端部と、それとは反対側のさらなる端部は、保持状態で具現化され、光モジュールを、第2方向に垂直な第3方向に、および前記の第3方向とは反対に、保持する。好ましくは、第3方向は、第1方向にも垂直である。好ましくは、第1端部またはさらなる端部またはその両方は、直線的な実施形態を有する。
【0022】
好ましい実施形態15では、本発明による保持装置は、その実施形態12から14のいずれか1つに従って構成され、少なくとも1つの曲げバネは、線バネまたは板バネである。
【0023】
好ましい実施形態16では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、光モジュールは、少なくとも1つの光学ユニット、好ましくは複数の光学ユニットを備える。
【0024】
好ましい実施形態17では、本発明による保持装置は、その実施形態16に従って構成され、少なくとも1つの光学ユニットは、二次光学ユニットである。好ましくは、複数の光学ユニットの光学ユニットは、二次光学ユニットを備える。より好ましくは、複数の光学ユニットの光学ユニットは、二次光学ユニットである。
【0025】
好ましい実施形態18では、本発明による保持装置は、その実施形態16または17に従って構成され、少なくとも1つの光学ユニットはレンズである。好ましくは、複数の光学ユニットの光学ユニットは、レンズを備える。より好ましくは、複数の光学ユニットの光学ユニットは、レンズである。
【0026】
好ましい実施形態19では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、光モジュール、好ましくは少なくとも1つの光学ユニット、より好ましくは複数の光学ユニットの光学ユニットは、ガラスまたはシリコーンまたはその両方を含み、好ましくはそれらから構成される。好ましいガラスは、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラスである。一実施形態では、光モジュールは、好ましくは第1方向に互いに重ね合わされる層として、ガラス層およびシリコーン層を備える。好ましくは、光モジュールは、前述の層で構成される。
【0027】
好ましい実施形態20では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持体は、光学窓を保持するための少なくとも1つの追加の受け部をさらに備え、少なくとも1つの追加受け部は、少なくとも1つの追加受け部によって保持された光学窓が、保持状態で第1方向において光モジュールの下流側に配置されるように、配置および具現化される。好ましくは、少なくとも1つの追加受け部は、保持体の少なくとも1つの追加溝である。好ましくは、保持体は、第1側の第1追加受け部と、さらなる側の第2追加受け部とを備える。光学窓は、平面光学素子であり、それは、光学窓を透過した光を可能な限り修正しないように具現化される。この目的のために、光学窓の入射面および出射面は、好ましくは平行平面実施形態を有する。その結果、光学窓は、少なくとも1つの光モジュールと区別されるべきである。光学窓は、例えば、埃などの外部からの影響に対する保護として機能することが多い。好ましい実施形態では、保持装置は、少なくとも1つの追加受け部によって保持された光学窓を備える。
【0028】
好ましい実施形態21では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持体は、構造プロファイルを備え、好ましくは構造プロファイルである。構造プロファイルは、中空チャンバプロファイルまたはアセンブリプロファイルとも称されることが多い。構造プロファイルは、細長い半完成品であり、好ましくは、必ずしもそうではないが、金属で構成される。この場合、アルミニウムが好ましい金属である。好ましくは、構造プロファイルは、押出法によって得られる。
【0029】
好ましい実施形態22では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持体は、照明器具のハウジングに接続するように具現化される。好ましい接続は、少なくとも1つの締結手段によって、好ましくは少なくとも1つのねじによって、または保持体を照明器具のハウジングに挿入する、好ましくはスライドさせることによって実施される。この実施形態では、保持装置は、既存の照明器具を後付けするのに特に適している。
【0030】
好ましい実施形態23では、本発明による保持装置は、その実施形態1から21のいずれか1つに従って構成され、保持体は、照明器具のハウジングと一体に具現化される。
【0031】
好ましい実施形態24では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持装置は、好ましくは保持状態にある光モジュールを備える。
【0032】
好ましい実施形態25では、本発明による保持装置は、その先行する実施形態のいずれか1つに従って構成され、保持装置は、それぞれ保持状態にある複数の光モジュールを備える。好ましくは、光モジュールは、第3方向に連続して配置される。
【0033】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、照明器具の実施形態1によって提供され、それは、
A)少なくとも1つの光源と、
B)その実施形態1から23のいずれか1つに記載の本発明による保持装置1と、
C)保持状態にある少なくとも1つの光モジュールと、
を備え、
少なくとも1つの光モジュールは、第1方向において少なくとも1つの光源の下流側に配置される。
【0034】
好ましい実施形態2では、本発明による照明器具は、その実施形態1に従って構成され、少なくとも1つの光モジュールは、第1方向において少なくとも1つの光源から離間される。
【0035】
好ましい実施形態3では、本発明による照明器具は、その実施形態1または2に従って構成され、少なくとも1つの光源は、発光半導体部品である。発光ダイオード(LED)は、好ましい発光半導体部品である。UV LEDまたはIR LEDは、好ましいLEDである。
【0036】
好ましい実施形態4では、本発明による照明器具は、その実施形態1から3のいずれか1つに従って構成され、照明器具は、UVエミッタまたはIRエミッタである。
【0037】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、本発明による照明器具をその実施形態のいずれか1つの通りに含む、印刷機の実施形態1によって提供される。
【0038】
好ましい実施形態2では、本発明による印刷機は、その実施形態1に従って構成され、印刷機は、オフセット印刷機、好ましくは枚葉オフセット印刷機である。
【0039】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、製品を製造するための方法の実施形態1によって提供され、その方法は、方法ステップとして以下を含む:
a)以下を提供するステップ
i)その実施形態のいずれか1つに記載の本発明による照明器具、および
ii)照射される対象、および
b)少なくとも1つの光源によって発せられた光で照射される対象を照射するステップであって、それによって製品が得られる、ステップ。
【0040】
好ましい実施形態では、本方法は、ステップb)の前に、基板上に組成物を重ね合わせ、ステップb)で照射される対象として組成物を照射することを、含む。印刷基板は、好ましい基板である。後者を重ね合わせる場合、組成物は、好ましくは液体である。重ね合わせは、好ましくは印刷として実施される。好ましい実施形態では、重ね合わせの場合の組成物は、少なくとも1つの着色剤を含み、重ね合わせの場合の組成物にそれぞれ基づいて、好ましくは0.5から20重量%、より好ましくは1から15重量%、より好ましくは2から10重量%、最も好ましくは3から8重量%の範囲の割合である。さらに好ましい実施形態では、重ね合わせの場合の組成物は、ビヒクルを含み、重ね合わせの場合の組成物にそれぞれ基づいて、好ましくは10から95重量%、より好ましくは20から95重量%、より好ましくは30から95重量%、最も好ましくは40から90重量%の範囲の割合である。さらに好ましい実施形態では、重ね合わせの場合の組成物は、光開始剤を含み、重ね合わせの場合の組成物にそれぞれ基づいて、好ましくは1から30重量%、より好ましくは2から25重量%、より好ましくは3から20重量%、最も好ましくは5から15重量%の範囲の割合である。さらに好ましい実施形態では、重ね合わせの場合の組成物は、少なくとも1つのモノマーを含み、重ね合わせの場合の組成物にそれぞれ基づいて、好ましくは10から95重量%、より好ましくは20から95重量%、より好ましくは30から90重量%、より好ましくは40から85重量%、より好ましくは50から85重量%、最も好ましくは60から80重量%の範囲の割合である。さらに好ましい実施形態では、重ね合わせの場合の組成物は、少なくとも1つのモノマー、少なくとも1つのオリゴマーを含み、重ね合わせの場合の組成物にそれぞれ基づいて、好ましくは1から50重量%、好ましくは1から40重量%、より好ましくは2から30重量%、より好ましくは3から25重量%、最も好ましくは5から20重量%の範囲の割合である。さらに好ましい実施形態では、製品を得ることは、組成物の硬化を含む。硬化は、好ましくは、組成物中のビヒクルの割合の減少を含む。代替として、またはそれに加えて、硬化は、好ましくは、組成物中のモノマーまたはオリゴマーまたはその両方の重合を含む。特に好ましい組成物は、印刷インクまたはワニスまたはその両方である。好ましい実施形態では、本方法は、印刷製品を製造するための方法である。好ましい印刷製品は、定期刊行物、本、ポスター、広告、ラベル、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択されるものである。本発明による方法の一実施形態では、その実施形態のいずれか1つに記載の本発明による印刷機が、方法ステップa)で提供される。
【0041】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、UVエミッタのまたはIRエミッタの二次光学ユニットを少なくとも1つの光モジュールとして保持するための、その実施形態1から23のいずれか1つに記載の本発明による保持装置の使用1の実施形態1によって提供される。
【0042】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、少なくとも1つの光モジュールに照明器具を接続するための、本発明による保持装置のその実施形態1から23のいずれか1つによる使用2の実施形態1によって提供される。この場合、好ましい接続は、少なくとも1つの光モジュールで照明器具を後付けする範囲内で実施される。
【0043】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、組成物を硬化させるための、本発明による照明器具のその実施形態のいずれか1つによる使用3の実施形態1によって提供される。
【0044】
本発明による目的の少なくとも1つを達成するための寄与は、印刷機におけるその実施形態のいずれか1つに記載の本発明による照明器具の使用4の実施形態1によって提供される。好ましい印刷機は、その実施形態のいずれか1つに記載の本発明による印刷機のように構成される。さらに、印刷機における照明器具は、好ましくは、組成物を硬化させるために使用される。硬化は、好ましくは、本発明による方法の一実施形態の通りに実施される。
【0045】
本発明による1つのカテゴリーにおいて、例えば本発明の保持装置によって好ましいとして記載された特徴は、本発明によるさらなるカテゴリーの実施形態、例えば本発明による照明器具の実施形態、印刷機、方法、または使用1から4において、同様に好ましい。
【0046】
受け部
他に何も指定されていない限り、以下の説明は、本発明に関連する第1から第4、さらなる、および追加受け部に適用される。原則として、それぞれの目的のために当業者に適していると思われる任意の受け部が、受け部として問題となる。この場合、受け部は、別の要素を、少なくとも部分的に空間的に固定するために、部分的に受ける要素である。この場合、部分的な固定という語句は、他の要素が少なくとも1つの空間方向への移動に関して制限されること、またはそのような移動が完全に防止されることを、意味する。この場合、少なくとも部分的な固定は、受け部と他の要素との間のインターロックによって実施される。好ましい受け部は、保持される要素、少なくとも1つの光モジュール、少なくとも1つのバネ要素、またはこの場合光学窓を、少なくとも部分的に、好ましくは部分的に受けるための窪みを備える。受け部は、好ましくは窪みとして具現化される。溝は、好ましい窪みである。溝は、細長い窪みである。溝は多くの場合、切削によって、特にフライス盤によって導入されるが、必ずしもそうである必要はない。原則として、溝の断面は、適切と思われる任意の形状を有することができ、例えば、長方形の形状である。第2溝または第3溝またはその両方は、好ましくは長方形の断面を有する。第1溝は、好ましくは長方形の断面を有していない。これは、特に、第1溝が、好ましくは保持領域および組立領域を備えるため、当てはまる。溝の断面は、好ましくは溝の長さに沿って実質的に一定である。
【0047】
光モジュール
本発明による保持装置と関連して、当業者に適切と思われる任意の光モジュールが問題となる。この場合、少なくとも1つの光モジュールが具現化され、保持状態において、光出力側への経路で、光入力側で少なくとも1つの光モジュールに衝突する、光源によって発せられた光を光学的に修正するように配置され、好ましくはこの光の伝搬を修正する。光の伝搬の好ましい変形例は、集束、散乱、およびコリメートからなる群から選択されるものである。この目的のために、少なくとも1つの光モジュールは、光学ユニットを備える。ここで、光学ユニットは、意図される通りに使用されたる場合、電磁放射、すなわち光を、操作するように具現化および配置される要素である。この場合、光学部品と光学構成要素の両方が、問題となる。好ましい光学ユニットは、透過光学ユニット、変換光学ユニット、および反射光学ユニット、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択されるものである。透過光学ユニットは、電磁放射を操作する目的で電磁放射によって横断される光学ユニットである。好ましい透過光学ユニットは、レンズまたは透過回折格子である。変換光学ユニットは、電磁放射の波長を変えるように配置および具現化された光学ユニットである。光源としてのLEDの場合、前記の変換光学ユニットは、好ましくはLEDが発する光の色を調整する役割を果たすことができる。好ましい変換光学ユニットは、変換層、すなわち、少なくとも1つの蛍光色素を含む層である。反射光学ユニットは、電磁放射を操作する目的で、特に電磁放射の伝搬方向に、電磁放射を反射する光学ユニットである。好ましい反射光学ユニットは、ミラーまたは反射回折格子である。光モジュールは、好ましくは複数の光学ユニットを備える。光モジュールと関連して、透過光学ユニット、特にレンズが特に好ましい。少なくとも1つの光モジュールは、好ましくは、モジュール平面内で平面状に広がる。この場合、光モジュールは、好ましくは、モジュール平面に垂直な光モジュールの厚さの方向よりも、モジュール平面の各方向に少なくとも10倍の距離離れて延びる。好ましくは、光モジュールの少なくとも1つの光学ユニットの光軸は、モジュール平面に垂直である。好ましくは、第2方向または第3方向またはその両方が、モジュール平面内にある。光モジュールと関連して、二次光学ユニットが光学ユニットとして特に好ましい。この場合、二次光学ユニットは、一次光学ユニットと区別されるべきである。一次光学ユニットは、光源に直接、および好ましくは非破壊的に着脱可能な方法ではなく搭載される光学ユニットである。意図するように使用される場合、二次光学ユニットは、関連する光源から、光源の発光方向に距離を置いて配置される。この場合、二次光学ユニットは、好ましくは可逆的に配置される。これは、光源と二次光学ユニットが、非破壊的に互いに分離できることを意味する。従って、二次光学ユニットは、好ましくは、光源が同じままで、交換されることができる。光モジュール自体は、好ましくは光源を有しない。第1および第2受け部と、少なくとも1つのバネ要素とは、好ましくは、保持状態において照明器具の光源から離れた位置で、少なくとも1つの光モジュールを照明器具に保持するように、配置および具現化される。
【0048】
バネ要素
原則として、当業者に適していると思われる任意のバネ要素が、本発明による保持装置のバネ要素として問題となる。この場合、曲げバネが好ましく、線バネが特に好ましい。少なくとも1つのバネ要素のバネ力は、少なくとも1つのバネ要素の弾性変形から生じる力であり、前記の力は、弾性変形の方向に対抗する。
【0049】
保持体
原則として、第1および第2受け部と少なくとも1つのバネ要素とによって光モジュールを保持するために当業者に適切と思われる任意の保持体が、本発明による保持装置の保持体として問題となる。保持体は、好ましくは長手方向に細長い。長手方向は、好ましくは第1方向に垂直であり、さらに好ましくは第2方向に追加的に垂直である。長手方向は、好ましくは第3方向である。長手方向において、保持体は、好ましくは100から3000mm、より好ましくは200から3000mm、より好ましくは300から3000mm、さらにより好ましくは400から3000mm、最も好ましくは400から2000mm、の範囲の長さを有する。保持体は、さらに好ましくは一体的に具現化される。保持体は、好ましくは、押出成形と、例えばドリル加工などの任意の後続のサブトラクティブ処理ステップとによって、一体的に得ることができる。本発明による保持装置のおよび照明器具のそれぞれの実施形態では、保持体は、照明器具のハウジングとして、照明器具の場合には照明器具のハウジングとして、具現化される。この場合、ハウジングは、照明器具の構成要素であり、それは、照明器具の残りの構成要素を受け入れ、実質的に、すなわちあり得る窓、開口部、および接続部は別として、光源の外面を形成し、それは、埃や機械的影響などの周囲の影響から内部構成要素を保護する。保持体は、好ましくは、導電性材料を含み、好ましくはそれで構成される。この場合、金属が、好ましい導電性材料である。好ましい金属は、アルミニウム、銅、金、ニッケル、および鋼からなる群から選択されたもの、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせである。好ましくは、保持体は、アルミニウムで構成される。
【0050】
照明器具
照明器具は、光源に加えて、意図した通りに光源を動作させるためのさらなる要素を備える、または光源によって発せられる光を意図した通りに使用するために必要な要素を備える、装置である。例として、これらの要素は、1つ以上の二次光学ユニット、冷却システム、電子素子、およびハウジングを含むことができる。本発明の範囲内では、本発明による使用に、好ましくは印刷機での使用に、当業者に適切と思われる任意の装置が、照明器具として問題になる。好ましくは、本発明による照明器具は、好ましくは工業的プロセスで使用するための、特に好ましくは工業的印刷方法で使用するための、エミッタである。好ましいエミッタは、紫外線エミッタ(UVエミッタ)または赤外線エミッタ(IRエミッタ)である。UVエミッタおよびIRエミッタおよびそのようなエミッタを1つ以上含むモジュールは、数多くの工業的プロセスで使用されている。例として、これは、コーティングの乾燥および硬化、成形、エンボス加工、ラミネート加工、接合、溶接、褐色化、加熱、昇温、予熱を含み、細菌減少も含む。この場合、好ましい工業プロセスは、連続法である。各場合におけるプロセスおよび方法に関して上述した説明は、好ましい実施形態における本発明による方法にも適用される。本発明による照明器具は、好ましくはバラストを備え、それは、特に光源としてのLEDモジュールの場合に、光源を動作させるように配置および具現化される。好ましいバラストは、電子安定器である。好ましい電子安定器は、LEDドライバである。さらに好ましくは、本発明による照明器具は、光源を冷却するための手段、特に、例えば、冷却フィンなどの冷却構造、および/または、冷却流体、特に冷却液を供給および除去するための冷却チャネルを、備える。
【0051】
光源
原則として、電磁放射を発するための任意の要素が、この場合光源として問題となる。本発明による照明器具の光源は、規定されたスペクトルを有する電磁放射を発するように配置および具現化された照明器具の要素である。この目的のために、光源は、好ましくは、電磁放射を発する発光媒体を備える。好ましい発光媒体は、固体または気体またはその両方である。好ましい気体は、希ガスまたは金属蒸気またはその両方である。好ましい固体は、フィラメントまたは半導体またはその両方である。発光媒体としての半導体の場合、光源は、本明細書では発光半導体部品とも称される。
【0052】
好ましい光源は、発光半導体部品である。本発明による光源の発光部品として当業者に適切と思われる半導体を備える任意の部品が、この場合、発光半導体部品として問題となる。発光半導体部品は、特に、発光ダイオード(LED)およびレーザーダイオード(半導体レーザーとも称される)を含み、この場合、発光ダイオードが特に好ましい。
【0053】
特に好ましいLEDは、IR LED(赤外線LED)またはUV LED(紫外線LED)またはその両方である。好ましいUV LEDは、UV-A LED、UV-B LED、およびUV-C LEDからなる群から選択されるもの、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせである。IR LEDは、IR波長範囲のピーク波長を含むスペクトルを有する光を発するように配置および具現化されたLEDである。UV LEDは、UV波長範囲のピーク波長を含むスペクトルを有する光を発するように配置および具現化されたLEDである。好ましいUV波長範囲は、UV-A波長範囲、UV-B波長範囲、およびUV-C波長範囲、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択されるものである。
【0054】
発光媒体としての半導体チップに加えて、好ましい発光半導体部品は、好ましくは、一次光学ユニットであることが多い、少なくとも1つの光学ユニットを追加的に備え、それは、少なくとも1つの半導体チップに発光方向に重ね合わせられる。発光半導体部品としてのLEDの場合、半導体チップを搭載した基板と、半導体チップ自体と、任意で、1つ以上の光学ユニットと、を備える前述のセットアップは、技術分野でパッケージと称されることが多い。パッケージとLEDは、同義的に使用されることが多い。本発明の範囲内でまた問題となるチップオンボード技術の場合、複数の半導体チップが、共通の基板上に配置される。従って、パッケージは、この場合、複数の半導体チップを備える。一般に、パッケージは、電気接点、保護回路、および熱放散のための要素などの、さらなる要素を含むことができる。
【0055】
電磁放射
本明細書において、電磁放射という用語は、光という用語と同義的に使用される。可視光に加えて、どちらも、人間の目には見えない電磁スペクトルの成分も含む。好ましい電磁放射は、10nmから1mmの波長範囲にある。さらに好ましい電磁放射は、赤外線放射(IR放射)または紫外線放射(UV放射)、またはその両方の混合である。DIN 5031-7規格によると、UV放射の波長範囲は10から380nmに及ぶ。その定義によると、UV-A放射は315から380nmの範囲にあり、UV-B放射は280から315nmの範囲にあり、UV-C放射は100から280nmの範囲にあり、EUV放射は10から121nmの範囲にある。本発明の範囲内では、UV-A放射、UV-B放射、およびUV-C放射放からなる群から選択されるUV放射、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせが、特に好ましい。この場合、前述の規格は、UV放射の波長範囲を定義しているが、後述するように、本発明の範囲内で好ましい光源を表すLEDの技術分野では、規格で指定された波長範囲にない波長の場合に発光強度(技術分野ではピーク波長とも称される)の最大値を有するLEDは、UV LEDと称されることに、留意すべきである。例として、385nm、395nmおよび405nmの波長で発光強度の最大値を持つLEDは、UV-A LEDとも称される。本発明の範囲内で、そのようなLEDも、光源として好ましい発光半導体部品に属する。さらに、技術分野の用語がここでは採用され、そのようなLEDは、UV LEDとも称される。
【0056】
印刷機
本発明による照明器具の使用に適した任意のタイプの印刷機が、本発明による印刷機として問題となる。好ましい印刷機は、本発明による方法をその実施形態のいずれか1つの通りに実施するように具現化される。好ましくは、照明器具は、印刷基板上に印刷された組成物を照射するように、印刷機に配置および具現化される。組成物は、好ましくは、印刷インクまたはワニスまたはその両方である。好ましい印刷機は、印刷画像記憶手段のない印刷機である。印刷画像記憶手段のない好ましい印刷機は、ノンインパクト印刷(NIP)のために具現化される。印刷画像記憶手段のない好ましい印刷機は、インクジェットプリンタまたはレーザプリンタまたはその両方である。代替となる好ましい印刷機は、印刷画像記憶手段を備える。好ましい印刷画像記憶手段は、印刷ローラまたは印刷プレートである。さらに、好ましい印刷機は、印刷画像記憶手段による間接印刷のために配置および具現化される。間接印刷のための好ましい印刷機は、オフセット印刷機である。好ましいオフセット印刷機は、枚葉オフセット印刷機である。
【0057】
照射される対象
原則として、照明器具からの光の照射によって製品を得るように変更できる対象が、照射される対象として問題となる。この場合、照射のプロセス自体が、変更をトリガーまたは容易にする。この場合、変更は、物理的変更、化学的変更、および生物学的変更からなる群から選択される変更、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせ、であることができる。好ましい物理的変更は、変形、接合、表面張力の調整、および蒸発からなる群から選択される物理的変更、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせ、を含む。好ましい変形は、深絞り加工またはエンボス加工またはその両方である。好ましい接合は、溶接加工またはラミネート加工またはその両方である。好ましい化学的変更は、化学反応を含む。好ましい化学反応は、重合反応または架橋反応またはその両方である。好ましい生物学的変更は、電磁放射での照射による細菌の数の減少を含む。好ましくは、照射される対象は、好ましくは平面状の基板と、組成物とを含む。好ましい構成では、好ましくは平面状の基板は、組成物を含む。さらに好ましい構成では、組成物は、少なくとも部分的に、照明器具に面する基板の側で、基板に重ね合わせられる。組成物は、好ましくは液体を含み、より好ましくは、組成物は液体である。液体は、好ましくは、溶媒または化学反応の開始剤またはその両方を含む。より好ましくは、液体は、溶媒または化学反応の開始剤、あるいはその両方である。溶媒の場合、照明器具は、好ましくは、照射される対象を光で照射することにより、溶媒を少なくとも部分的に蒸発させるように具現化され、特に好ましくは、前記の照明器具は、出力放射束または光の発光スペクトルまたはその両方に関して構成される。水または有機溶媒またはその両方は、好ましい溶媒である。化学反応の開始剤の場合、照明器具は、好ましくは、照射される対象を光で照射することによって化学反応を開始するように具現化され、特に好ましくは、前記の照明器具は、出力放射束もしくは光の発光スペクトル、またはその両方に関して構成される。好ましい平面状の基板は、例えば、紙、板紙、段ボールなどの繊維性材料、または、例えば、おむつや生理用ナプキンなどの衛生用品用の不織布を含む。基板は、特に好ましくは、繊維性材料で構成される。さらに好ましい平面基板は、フィルム、好ましくはポリマーフィルム、または複数の層、例えばポリマー層を含む積層体である。好ましい組成物は、印刷インク、インク、およびワニスからなる群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから選択される。好ましいインクは、分散インクである。本発明による構成では、照射される対象は、印刷インクで印刷された印刷基板である。本発明によるさらなる構成では、照射される対象は、光での照射によって乾燥させることができる不織布などの水分を含む物体である。本発明によるさらなる構成では、照射される対象は、保護ワニスでコーティングされた基板であり、保護塗料は、光での照射によって硬化することができる。本発明によるさらなる構成では、照射される対象は、ブランクであり、それは、光での照射によって少なくとも部分的に変形可能であり、例えば、深絞り加工によって成形体に加工されたり、エンボス加工をされたりすることができるようになっている。
【0058】
一体
要素は、様々な構成部品を後から接合することなく、好ましくは形のない材料から、一体で製造された場合、一体の実施形態を有する。従って、要素は、好ましくは、例えば、継ぎ目、溶接継ぎ手、はんだ接合、または接着接合継ぎ手などの継ぎ手を含まない。従って、製造におけるサブトラクティブ製造ステップは、要素の一体特性に対する障害ではない。
【0059】
重ね合わせ
ある要素、例えば層または構成要素が、別の要素に重ね合わせられると本明細書において定義されている場合、これらの要素は、直接的に互いに、すなわち介在するさらなる要素なしに、続くことができる、または、間接的に互いに、すなわち少なくとも1つの介在するさらなる要素を伴って、続くことができる。直接的に互いに続く要素は、好ましくは互いに隣接する、すなわちそれらは互いに接触している。さらに、互いに重ね合わせられた要素は、好ましくは互いに接続される。互いに重ね合わせられた要素は、間接的にまたは直接的に互いに接続されることができる。2つの要素は、互いの付着力が魅力的なファンデルワールス力を超える場合、互いに接続される。互いに接続された要素は、好ましくは、互いにはんだ付けされた要素、互いに溶接された要素、互いに焼結された要素、互いにねじ込まれた要素、および互いに接着結合された要からなる群、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせから、選択される。層列が、列記された層またはコーティングを含むという表現は、少なくとも特定された層またはコーティングが、特定された順序で存在することを意味する。この表現は、これらの層またはコーティングが、互いに直接的に続くことを必ずしも述べていない。2つの層が互いに隣接するという表現は、これらの2つの層が互いに直接的に続き、結果的に中間層がないことを述べている。1つの層が、層列の別の層に重ね合わせられる場合、その層は、必ずしも一方または他方の層の全領域にわたって他の層に重ね合わせられる必要はなく、好ましくは2つの層の平面領域にわたって重ね合わせられる。平面複合体の層列を形成する層は、好ましくは互いに平面的に接続される。
【0060】
硬化
この場合、組成物の硬化は、組成物の固化であり、好ましくは硬化中に下層基板にも接続される層が組成物から得られる。この層は、組成物としてワニスの場合に好ましい連続層、または、例えば印刷インクから形成された文字の形をした非連続の層、であることができる。好ましい硬化は、物理的硬化または化学的硬化またはその両方である。乾燥は、物理的硬化の好ましい形態である。乾燥は、好ましくは、組成物中のビヒクルの割合を、好ましくは0重量%まで、好ましくはビヒクルを蒸発させることによって、減少させることを含む。好ましいビヒクルは、有機ビヒクルまたは無機ビヒクルである。水は、無機ビヒクルとして好ましい。さらに好ましいビヒクルは、溶媒である。化学的硬化は、化学反応を含む。好ましい化学反応は、重合反応または架橋反応またはその両方である。組成物が粉末状組成物である場合、硬化は、粉末状組成物の粒子の結合を含み、それによって連続した固体が得られ、それは、好ましくはさらに下層基板に接続される。液状組成物の場合、硬化中に液相から固相へと移行する。
【0061】
印刷基板
本発明の範囲内で当業者に適切と思われる任意の対象が、印刷材料とも称される印刷基板として問題となる。好ましい印刷基板は、平面的実施形態を有する。これは、印刷基板の長さおよび幅が、印刷基板の厚さよりも、少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも100倍、さらにより好ましくは少なくとも1000倍、大きいことを意味する。好ましい平面的印刷基板は、ウェブ状実施形態を有する。これは、印刷基板の長さが、印刷基板の幅よりも、少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも5倍、さらにより好ましくは少なくとも10倍、最も好ましくは少なくとも100倍、大きいことを意味する。好ましい印刷基板は、紙、フィルム、または積層体を含む。好ましい積層体は、1つ以上のポリマー層、1つ以上の紙層、1つ以上の金属層、または層列における前述の層の組み合わせを含む。
【0062】
印刷インク
印刷インクは、薄層としての適用に適した粘度を有する着色剤含有混合物である。この場合、硬化状態の薄層は、好ましくは0.5から50μm、好ましくは1から30μm、より好ましくは1から20μmの範囲の厚さ(乾燥厚さ)を有する。好ましい印刷インクは、1種以上の着色剤、バインダー、ビヒクル、および添加剤からなる群から選択される1種、または前述の少なくとも2種の組み合わせ、好ましくは全ての組み合わせを含む。この場合、好ましいバインダーは、樹脂またはポリマーまたは両者の混合物である。好ましいビヒクルは、溶媒である。好ましい添加剤は、印刷インクの所望の特性、好ましくは所望の処理特性、例えば印刷インクの粘度、を設定する役割を果たす。好ましい添加剤は、分散添加剤、消泡剤、ワックス、潤滑剤、および基板湿潤剤からなる群から選択されるもの、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせである。さらに、好ましい印刷インクは、トナー、インクジェットプリンタ用インク、オフセット印刷インク、イラスト印刷インク、液体インク、および放射硬化印刷インクからなる群から選択されるもの、またはこれらの少なくとも2つの組み合わせである。好ましいオフセット印刷インクは、輪転(web-fed)オフセット印刷インクまたは枚葉オフセット印刷インクまたはその両方である。好ましい輪転オフセット印刷インクは、輪転コールドセットオフセット印刷インクまたは輪転ヒートセットオフセット印刷インクまたはその両方である。好ましい液体インクは、水性液体インクまたは溶剤系液体インクまたはその両方である。特に好ましい印刷インクは、8から15重量%の少なくとも1つの着色剤、好ましくは少なくとも1つの顔料と、合計25から40重量%の少なくとも1つの樹脂または少なくとも1つのポリマーまたはその2つの混合物と、30から45重量%の少なくとも1つの高沸点鉱油(沸点範囲250から210℃)と、合計2から8重量%の少なくとも1つの添加剤と、をそれぞれ印刷インクの重量に関連して含む。
【0063】
ワニス
ワニスは、液体あるいは粉末状コーティング物質であり、それは薄層としての適用に適した粘度を有し、それから硬化によって固体の、好ましくは連続した、フィルムを得ることができる。ワニスは、少なくとも1つのバインダー、少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つのビヒクル、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの樹脂および/または少なくとも1つのアクリレート、および少なくとも1つの添加剤からなる群のうちの少なくとも1つ、またはそれらのうちの少なくとも2つの組み合わせを、含むことが多く、全ての前述の構成要素(樹脂および/またはアクリレートを含む)の組み合わせが、好ましい。この場合、殺生物剤が、好ましい添加剤である。缶内防腐剤が、好ましい殺生物剤である。ワニスは、それでコーティングされた対象を保護したり、装飾したり、対象の表面を機能化したりする役割を果たすことが多く、例えば、電気的特性や耐摩耗性を変化させること、または前述の機能の組み合わせである。本発明の範囲内で好ましいワニスは、水ベースのワニス、溶剤ベースのワニス、UVベースのワニス、すなわちUV硬化性ワニス、および分散ワニスからなる群から選択されるもの、またはそれらの少なくとも2つの組み合わせである。特に好ましいワニスは、印刷面を保護するように具現化される。
【0064】
着色剤
当業者に公知であって本発明に適した固体および液体の両方の着色剤が、着色剤として考慮される。DIN 55943:2001-10によれば、着色剤は、全ての着色物質、特に染料および顔料の総称である。好ましい着色剤は、顔料である。好ましい顔料は、有機顔料である。本発明に関連して注目すべき顔料は、特にDIN 55943:2001-10に記載されている顔料、および“Industrial Organic Pigments,Third Edition”(Willy Herbst,Klaus Hunger Copyright2004 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co.KGaA,Weinheim ISBN:3-527-30576-9)に記載されている顔料である。顔料は、好ましくは塗布媒体に不溶性である着色剤である。染料は、好ましくは塗布媒体に可溶性である着色剤である。
【0065】
方法ステップ
本明細書に記載の方法では、ステップシーケンスの方法ステップは、それらの順序記号の指定されたシーケンスで実施される。この場合、ステップシーケンスのステップは、間接的にまたは直接的に互いに続くことができる。さらに、連続する方法ステップは、時間的に連続して、時間的に重複して、または同時に、実施されることができる。
【0066】
測定プロセス
以下に示す測定プロセスが、本発明の範囲内で使用された。特に明記しない限り、測定は、周囲温度23℃、周囲圧力100kPa(0.986atm)、相対湿度50%で実施された。
【0067】
以下、本発明を実施例および図面を参照して説明するが、実施例および図面は本発明のいかなる限定をも意味するものではない。説明において、またはそれぞれの図に関連して特に明記しない限り、図面は概略的であり、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】本発明による保持装置の概略断面図を示す。
図2図1の本発明による保持装置の概略透視図を示す。
図3図1の本発明による保持装置のさらなる概略透視図を示す。
図4図1の本発明による保持装置のさらなる概略断面図を示す。
図5図1の保持装置のバネ要素の1つを示す概略透視図を示す。
図6】本発明による照明器具の概略透視図を示す。
図7図6の本発明による照明器具の概略部分図を示す。
図8】本発明による印刷機の概略図を示す。
図9】本発明による方法のフローチャートを示す。
図10】非発明的保持装置の概略断面図を示す。
図11】さらなる非発明的保持装置の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
図1は、本発明による保持装置100の概略断面図を示す。この保持装置100は、保持体101を備え、それは、第1側103と、第1側103とは反対のさらなる側104とで、内側領域102を画定する。保持体101は、アルミニウム製の構造プロファイルであり、それは、押出成形法によって得られ、照明器具600のハウジングを形成する(図6参照)。さらに、保持装置100は、図1に示す第1バネ要素105およびさらなるバネ要素106を含む、複数のバネ要素を備える。第1側103に、保持体101は、第1受け部107を備え、それは、内側領域102に面し、第1溝107として具現化される。さらなる側104に、保持体101は、第2受け部108を備え、それは、内側領域102に面し、第2溝108として具現化される。さらに、保持状態にある光モジュール111が、図1に見られる。この光モジュール111は、光入力側113と光出力側114とを有する。さらに、光モジュール111は、モジュール面(この図では水平で図の平面に延びている)で平面状に延び、石英ガラスで構成される。光モジュール111は、複数の光学ユニット112、より正確にはレンズ112から構成され、それは、この場合、平凸収束レンズとして具現化される。これらのレンズ112は、光入射側113と光出射側114とを定める。第1方向117は、この場合、光入射側113から光出射側114に延びることによって定められる。第1方向117は、図中、鉛直上方に向けられている。第2方向118は、第1側103から第2側104に延びることによって定められる。第2方向118は、図中、左から右に水平に向けられている。第3方向119は、右手直交系において、第1方向117および第2方向118に垂直である。従って、第3方向119は、図の平面内に向けられている。
【0070】
さて、保持装置100は、第1受け部107、第2受け部108、第1バネ要素105、および、さらなるバネ要素106によって、図示の光モジュール111を保持状態で保持するように具現化され、保持状態にある光モジュール111が、光モジュール111と第1受け部107との間および光モジュール111と第2受け部108との間のインターロックによって第1方向117に保持され、第1バネ要素105およびさらなるバネ要素106の光モジュール111に向けられたバネ力によって第1方向117に反して保持されるようになっている。さらに、保持状態にある光モジュール111は、光モジュール111と第2受け部108との間のインターロックによって第2方向118に保持され、光モジュール111と第1受け部107との間のインターロックによって第2方向118に反して保持される。このために、第1側103およびさらなる側104にある光モジュール111のエッジ領域は、第1溝107におよび第2溝108に着座する。さらに、第1バネ要素105は、そのバネ力で、第1側103で光モジュール111を下方から押し付け、さらなるバネ要素106は、そのバネ力で、第2側104で光モジュール111を下方から押し付ける。この場合、第1バネ要素105は、保持体101の第3溝である第3受け部115に受けられ、さらなるバネ要素106は、保持体101の第4溝である第4受け部116に受けられる。図5に示されている第1およびさらなるバネ要素105,106の形状の結果として、これらは、光モジュール111を第3方向119に追加的に固定する。
【0071】
第2溝108は、単純な長方形断面を有するが、第1溝107は、保持領域109と組立領域110を備える。この場合、組立領域110における第1溝107の深さは、保持領域109における深さよりも大きい。その結果、光モジュール111を第1溝107の保持領域109から組立領域110に移すために、光モジュール111は、第1バネ要素105のバネ力に対抗して、第1側103で下向きに押し付けられることができ、従って第1方向117と反対に移動することができる。その結果、光モジュール111は、保持状態から組立状態に移される。後者は、図3および図4で見ることができる。その結果、光モジュール111は、最初に第2溝108から取り外され、次に第1溝107からも取り外され、その結果、保持装置100から取り外されることができる。従って、光モジュール111の取り外しは、非常に簡単であり、特に工具を必要とせず、ネジを外さずに行うことができ、ユーザ側(図では上部)から可能である。ここで、図1に示される光モジュール111に類似する複数の光モジュール111が、さらなるバネ要素(図2参照)によって保持装置100に保持されている場合、これらの光モジュール111は、第3方向119に互いにほとんど間隔を空けずに連続して配置されることができる。これにより、スペースを節約するだけでなく、保持装置100を備えた照明器具600の比較的高均一の空間強度プロファイルを可能にし、従って照明器具600によって照射される対象の均一な照明を可能にする。その結果、例えば、大面積に塗布されたワニスを均一に硬化させることが可能であり、得られるワニス層の品質を向上させる。大面積に印刷された印刷インクも、均一に硬化することができ、印刷機801の生産性を向上させる(図8参照)。
【0072】
さらに、光モジュール111は、第1バネ要素105およびさらなるバネ要素106によって規定される力によって保持装置100に常に保持される。図11に示す保持装置1000の場合とは異なり、きつくねじ込まれたネジのために過剰に力を費やすことや、それに起因する光モジュール111への損傷は、生じ得ない。図10に示す保持装置の場合とは異なり、本発明による保持装置100の場合、光モジュール111は、組み立て中であっても、照明器具600のハウジング内に過って落ちることはない。その結果、本発明による保持装置100は、光モジュール111への、また、その下に位置する照明器具600内の要素、特にあり得る一次光学ユニットを有する光源704への、損傷のリスクを低減する。
【0073】
図1に示す保持装置100の保持体101は、第1側103に設けられた追加溝120と、さらなる側104に設けられた第2追加溝121と、をさらに備える。光学窓(図示せず)を、第3方向119に沿ってこれらの追加溝120、121に挿入することができ、前記の光学窓は、内部領域102を粉塵などの外的影響から保護する。さらに、保持体101は、冷却液を供給および除去するための冷却チャネル122を備え、それは、保持装置100を備える照明器具600の光源704(図7参照)を、その動作中に冷却することができる
【0074】
図2は、図1の本発明による保持装置100の概略透視図を示す。ここでは、複数の光モジュール111が見られ、前記の光モジュールは、保持装置100において保持状態で保持される。互いに隣り合って配置されたバネ要素の端部は、それぞれ2つの光モジュール111の間に位置する。その結果、光モジュール111は、第3方向にも固定される。
【0075】
図3は、図1の本発明による保持装置100の概略透視図を示す。これは、組立状態の光モジュール301を示す。第1側103で、この光モジュール301は、第1溝107の組立領域110に移されており、その結果、第2溝108から取り外され得る。その結果、ここでは、さらなるバネ要素106をここで容易に識別することができる。
【0076】
図4は、図1の発明による保持装置100のさらなる概略断面図を示す。図1とは対照的に、ここでは、第3方向119に連続して配置された2つの光モジュール111、301を見ることができる。奥側の光モジュール301は、組立状態にあり、手前側の光モジュール111は保持状態にある。
【0077】
図5は、図1の保持装置100のバネ要素105、106の1つの概略透視図を示す。保持装置100で光モジュール111を保持する全てのバネ要素は、図5に示すように具現化される。従って、これらは、曲げバネ、より正確には線バネである。これらの曲げバネのそれぞれは、細長く、、この順序で、第1端部501、第1セクション502、第2セクション503、第3セクション504、およびさらなる端部505を、その長手方向の広がりの方向に沿って有する。第1端部501およびさらなる端部505は、直線的な実施形態を有している。第1セクション502では、曲げバネは、第1曲げ方向506に第1曲げ部を有する。第2セクション503では、曲げバネは、第1曲げ方向506と反対にさらなる曲げ方向507に第2曲げ部を有する。第3セクション504では、曲げバネは、再び第1曲げ方向506に第3曲げ部を有する。その結果、曲げバネは、「S」の1つのおよび半分の形状をほぼ有する。第1から第3曲げ部502から504により、曲げバネは、保持状態において、第1方向117と反対に、および第3方向119に張力をかけられることができる。その結果、曲げバネは、光モジュール111に第1方向117にバネ力を及ぼすことができ、従ってこの光モジュール111を第1方向117と反対に保持することができる。直線端部501、505との組み合わせでは、曲げバネの上述の張力は、さらに、光モジュールの第3方向119への固定を容易にする。さらに、各曲げバネの空間要件は、第2方向118において非常に小さく、その結果、これらは、保持された光モジュール11を可能な限り少なくカバーする。その結果、曲げバネはまた、保持装置100を備えた照明器具600の発光面の可能な限り少ない部分をカバーする。
【0078】
図6は、本発明による照明器具600の概略透視図を示す。照明器具600は、光源704(図7参照)と、図1の保持装置100と、保持状態にある複数の光モジュール111とを備える。光モジュール111は、光源704の1つの下流側に、第1方向117(図1参照)に、そこから距離を置いて、それぞれ配置され、その結果、図6では光源704が隠れている。光モジュール111のレンズ112は、この場合、光源704の二次光学ユニットである。図1に関連して既に述べたように、保持装置100の保持体101は、照明器具600のハウジングを形成する。さらに、照明器具600は、冷却液回路の冷却液供給用のコネクタ602と、冷却液戻り用のコネクタ603とを備える。コネクタ602および603は、接続要素601によって保持体101の冷却チャネル122に接続される。
照明器具600は、UVエミッタであり、それは、図7に関連した光源704の説明から明らかになる。
【0079】
図7は、図6の発明による照明器具600の概略部分図を示す。この場合、光モジュール111は、図示されておらず、その下に位置する要素の図を見えるようにしている。光源704のうちの1つだけが、ここで示されている。この光源704は、UV LEDであり、チップオンボード技術を用いてプリント回路基板702上に配置された複数の半導体チップ703を備える。光源704は、キャリア701上に配置され、それは、保持体101にネジによって接続される。各UV LEDは、そのようなキャリア701上に個々に配置されるので、光源704は、個別に取り外し可能である。
【0080】
図8は、図6の照明器具600を備える、本発明による印刷機801の概略図を示す。印刷インクは、印刷機801によって印刷基板802に印刷されることができ、その後、照明器具600からのUV光を用いた照射によって前記の印刷インクを硬化させることが可能である。印刷機801は、枚葉オフセット印刷機である。
【0081】
図9は、本発明による方法900のフローチャートを示す。方法ステップa)901では、図8の印刷機801と、照射される対象として、図8に示される印刷基板と、が提供される。ステップ902では、印刷基板は、印刷機801によって印刷インクで印刷される。方法ステップb)903では、適用された印刷インクは、照明器具600からのUV光を用いた照射によって硬化され、こうして印刷製品が得られる。
【0082】
図10は、非発明的保持装置1000の概略断面図を示す。この場合、光入力側113および光出力側114を有する光モジュール111は、溝101にクランプされたクランプ1002によって第1側103およびさらなる側104に保持される。この場合、クランプ1002は、第1側103からさらなる側104に延びる第2方向118には張力がかけられるが、光入力側113から光出力側114に延びる第1方向117には張力がかけられない。その結果、クランプ1002は、モジュール111に第1方向117におよびそれと反対に、バネ力を及ぼさない。その結果、保持状態は、クランプ1002の一方がそれぞれの溝1001から抜け出た場合に、解除されることができる。特に、これは、第1方向117と反対に光モジュール111に外部圧力がある場合に起こり得る。さらに、光モジュール111の保持状態は、このようにしてユーザ側(光出力側114)からしか解除できず、それは、光モジュール111やその下に配置された素子に対する損傷のリスクを含む。あるいは、この保持装置1000を備える照明器具のハウジングが開けられなければならず、光モジュール111が下から解放されなければならない。これは、本発明による保持装置100からの光学素子111の上述した取り外しよりも実質的に面倒である。
【0083】
図11は、さらなる非発明的保持装置1100の概略断面図を示す。この場合、図の平面に連続して配置されている、光入力側113および光出力側114を有する光モジュール111は、第1側103およびさらなる側104で、それぞれの場合に2つのクランプストリップ1101によって、保持状態で保持されている。2つのクランプストリップは、ネジ1102によって互いに接続される。この保持装置100は、明らかであるように見えるが、多くの欠点を有する。1つの光モジュール111に欠陥があり、交換しようとすると、面倒な方法で多数のネジ1102を解放する必要がある。その結果、クランプストリップ1101によって保持されている全ての光モジュール111は、調整が狂ってしまい、1つの欠陥のある光モジュール111の交換に続いて多大な費用をかけて再調整しなければならない。さらに、クランプストリップ1102によって光モジュール111に加えられる保持力は、ネジ1102の締め付け具合に依存する。保持力が大きくなりすぎると、光モジュール111が破損する可能性がある。さらに、解放されたネジ1102は、照明器具のハウジング内に落下し、そこに損傷を与えたり、単に紛失したりする可能性がある。対照的に、本発明による保持装置100は、光モジュール111を保持するためのネジ1102を無しに、またクランプストリップ1102を無しにする。さらに、各光モジュール111は、他の光モジュール111を調整不能にすることなく、個別に交換することができる。さらに、本発明による保持装置100は、第1方向117においておよび第2方向118において、必要な空間がより少ない。その結果、照明器具は、照射される対象のより近くに配置されることができる。さらに、複数の照明器具は、第2方向118において互いに隣り合うように緊密に配置されることができる。その際、光モジュール111は、ユーザ側からのみ取り外しを行うことができるため、容易に交換可能なままである。
【符号の説明】
【0084】
100 本発明による保持装置
101 保持体
102 内側領域
103 第1側
104 さらなる側
105 第1バネ要素
106 第2バネ要素
107 第1受け部/第1溝
108 第2受け部/第2溝
109 保持領域
110 組立領域
111 保持状態の光モジュール
112 光学ユニット/レンズ
113 光入力側
114 光出射側
115 さらなる受け部/さらなる溝/第3受け部/第3溝
116 さらなる受け部/さらなる溝/第4受け部/第4溝
117 第1方向
118 第2方向
119 第3方向
120 追加受け部/追加溝/第1追加受け部/第1追加溝
121 追加受け部/追加溝/第2追加受け部/第2追加溝
122 冷却チャネル
301 組立状態にある光モジュール
501 第1端部
502 第1セクション
503 第2セクション
504 第3セクション
505 さらなる端部
506 第1曲げ方向
507 さらなる曲げ方向
600 本発明による照明器具
601 接続要素
602 冷却液供給用コネクタ
603 冷却液戻り用コネクタ
701 キャリア
702 プリント回路基板
703 半導体チップ
704 光源/LED
801 本発明による印刷機
802 基板/印刷基板
900 本発明による方法
901 方法ステップa)
902 印刷
903 方法ステップb)
1000 非発明的保持装置
1001 溝
1002 クランプ
1100 さらなる非発明的保持装置
1101 クランプストリップ
1102 ねじ


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】