(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】グラフィカルユーザインターフェースを備えたアブレーションシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20220830BHJP
A61M 25/10 20130101ALI20220830BHJP
【FI】
A61B18/14
A61M25/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021578073
(86)(22)【出願日】2020-06-25
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 IB2020056006
(87)【国際公開番号】W WO2021001732
(87)【国際公開日】2021-01-07
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アガーワル・アミット
(72)【発明者】
【氏名】アブデラル・アフメド
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK23
4C160KK30
4C160KK38
4C160MM38
4C267AA06
4C267BB02
4C267BB42
4C267BB62
4C267CC19
4C267DD10
4C267HH11
(57)【要約】
コンピュータシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)について本明細書において説明する。GUIは、第1セクター及び第2セクターを含むディスプレイ(例えば、スクリーン)を含み、これは、ユーザが上部に電極が配設されたバルーンを有するカテーテルを使用して、外科的介入、例えば、心臓アブレーション処置を実施するのを支援するために使用され得る。第1セクターは、ダイアログボックスを含んだメニューを含むことができる。第2セクターは、バルーンの画像及び電極の表現を含むことができる。GUIはまた、プロセッサを含むことができる。プロセッサは、例えば、ダイアログボックスから入力を受信し、ダイアログボックスの外観を変更し、電極表現から入力を受信し、電極表現の外観を変更し、バルーンへの灌注を制御し、そして電極への電力を制御するように構成されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及びディスプレイを備えるコンピュータシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を使用して、上部に配設された拡張可能なバルーンを含むカテーテルを制御する方法であって、前記拡張可能なバルーンは、表面と、上部に配設された第1電極を含む複数の電極とを含み、前記方法は、
前記ディスプレイの第1セクターに、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、及び最終ダイアログボックスを含むメニューを提供することと、
前記ディスプレイの第2セクターに、第1電極表現を含んだ複数の電極表現を含む前記拡張可能なバルーンの画像を提供することと、
前記プロセッサにおいて、前記第1ダイアログボックスから第1の第1ダイアログボックス入力を受信することと、
前記第1ダイアログボックスの外観を変更することと、
前記第2ダイアログボックスの外観を変更することと、
前記プロセッサにおいて、前記第1電極表現から第1の第1電極入力を受信することと、
前記第1電極表現を変更することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記バルーンの前記画像を変更することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の電極表現のうちの少なくとも1つが、英数字インジケータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の電極表現のうちの少なくとも1つが、形状インジケータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の電極表現のそれぞれの前記外観を変更することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の電極表現のそれぞれの前記外観が同時に変更される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の電極のうちの少なくとも1つを活性化することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
進捗の尺度を表示することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記進捗の尺度がタイマーを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
グローバル電力を表示することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1電極表現を2回目に変更することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記第1電極表現を3回目に変更することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ポンプを作動させて、灌注流体に前記拡張可能なバルーンを拡張させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の第1電極入力は、前記複数の電極のうちの少なくとも別の電極の後方に配設されているものとして前記第1電極を指定するコマンドを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1電極に対応する電力設定を変更することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の電極は、第2電極を更に含み、
前記複数の電極表現は、第2電極表現を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記プロセッサにおいて第1の第2電極入力を受信することと、
前記第2電極表現を変更することと、を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2電極表現を2回目に変更することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2電極表現を3回目に変更することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の第2電極入力は、前記複数の電極のうちの前記少なくとも別の電極の後方に配設されているものとして前記第2電極を指定するコマンドを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも別の電極が前記第1電極を含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法第119条の下で2019年7月1日に出願された米国仮特許出願第62/869,516号に対する優先権を主張する。本出願はまた、2016年11月23日に出願された米国特許出願第15/360,966号、2018年3月28日に出願された米国特許出願第15/939,154号、2019年5月31日に出願された米国意匠特許出願第29/693,273号、2019年5月31日に出願された米国意匠特許出願第29/693,281号、及び2019年5月31日に出願された米国意匠特許出願第29/693,296号に記載された主題に関する。これらの出願の全内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本明細書に開示される主題はアブレーションシステム、特に、心臓組織を切除することができるカテーテルと、アブレーションの実施を支援するグラフィカルユーザインターフェースシステムとを含むものに関する。
【背景技術】
【0003】
心臓組織のアブレーションは、心不整脈の治療に使用されている。アブレーションエネルギーは、通常、切除すべき組織に沿って切除エネルギーを送達することができる先端部分によって心臓組織に供給される。これらのカテーテルの一部は、様々な電極3次元構造からの切除エネルギーを投与する。このようなカテーテルを組み込んだ切除処置は、例えば、蛍光透視法を用いて視覚化することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
コンピュータシステムのグラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)について本明細書において説明する。GUIは、第1セクター及び第2セクターを含むディスプレイ(例えば、スクリーン)を含む。第1セクターは、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、及び最終ダイアログボックスを含んだメニューを含むことができる。第2セクターは、第1電極表現を含んだ複数の電極表現を含むバルーンの画像を含むことができる。GUIはまた、プロセッサを含むことができる。プロセッサは、第1ダイアログボックスから第1の第1ダイアログボックス入力を受信し、第1の第1ダイアログボックス入力の受信に応じて第1ダイアログボックスの外観を変更し、第2ダイアログボックスの外観を変更し、第1電極表現から第1の第1電極入力を受信し、そして第1の第1電極入力を受信すると第1電極表現を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1の第1ダイアログボックス入力の受信に応じてバルーンの画像を変更するように構成されてもよい。
【0005】
複数の電極表現は、それらを互いに区別するのを助けるためのインジケータを含むことができる。例えば、複数の電極表現のうちの少なくとも1つは、形状インジケータ、英数字インジケータ、又はその両方を含むことができる。
【0006】
プロセッサはまた、第1の第1ダイアログボックス入力の受信に応じて第2ダイアログボックスの外観を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1の第2ダイアログボックス入力の受信に応じて第2ダイアログボックスの外観を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1の第2ダイアログボックス入力の受信に応じて第1ダイアログボックスの外観を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1の第1ダイアログボックス入力を受信する前に第2ダイアログボックスの外観の変更を防ぐように構成されてもよい。プロセッサはまた、第2ダイアログボックスから第2の第2ダイアログボックス入力を受信し、第2の第2ダイアログボックス入力の受信に応じて第2ダイアログボックスの外観を更に変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第2の第2ダイアログボックス入力の受信に応じて、複数の電極表現の外観を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、最終ダイアログボックス入力の受信に応じて、プロセッサに接続された複数の電極のうちの少なくとも1つを活性化するように構成されてもよく、複数の電極は、第1電極を含む。プロセッサはまた、最終ダイアログボックス入力の受信に応じて進捗の尺度(例えば、タイマー)を表示するように構成されてもよい。プロセッサはまた、最終ダイアログボックス入力の受信に応じてディスプレイにグローバル電力設定を表示させるように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1電極表現から第2の第1電極入力を受信し、第2の第1電極入力を受信すると第1電極表現を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1電極表現から第3の第1電極入力を受信し、第3の第1電極入力を受信すると第1電極表現を変更するように構成されてもよい。プロセッサはまた、第1の第1電極入力、第2の第1電極入力、及び第3の第1電極入力のうちの少なくとも1つを受信したことに応じて、第2ダイアログボックスの外観を変更するように構成されてもよい。
【0007】
一例として、第1の第1ダイアログボックス入力は、プロセッサに接続されたポンプを作動させるためのプロセッサへのコマンドを含むことができる。別の例として、第1の第1電極入力は、複数の電極のうちの少なくとも別の電極に対する第1電極の位置を指定するコマンドを含むことができる。別の例として、第2の第1電極入力は、第1電極が活性化されるのを防ぐコマンドを含むことができる。
【0008】
更なる実施形態では、複数の電極は、第2電極を含むことができ、複数の電極表現は、第2電極表現を含むことができる。したがって、プロセッサは、第2電極表現から第1の第2電極入力を受信し、第1の第2電極入力を受信すると第2電極表現を変更するように構成されてもよい。更に、プロセッサは、第2電極表現から第2の第2電極入力を受信し、第2の第2電極入力を受信すると第2電極表現を変更するように構成されてもよい。更に、プロセッサは、第2電極表現から第3の第2電極入力を受信し、第3の第2電極入力を受信すると第2電極表現を変更するように構成されてもよい。
【0009】
そのような実施形態では、第1の第2電極入力は、複数の電極のうちの少なくとも別の電極、例えば第1電極に対する第2電極の位置を指定するコマンドを含むことができる。更に、第2の第2電極入力は、第2電極が活性化されるのを防ぐコマンドを含むことができ、第3の第2電極入力は、第2電極に対応する電力設定を変更するコマンドを含むことができる。
【0010】
コンピュータシステムの前述のGUIは、一部、又はサブシステム、又はアブレーションシステムを形成することができる。コンピュータシステムのGUIに加えて、アブレーションシステムは、上部に配設された拡張可能なバルーンを含むカテーテルを更に含むことができ、拡張可能なバルーンは、表面と、表面上に配設された第1電極及び第2電極を含む複数の電極とを含む。
【0011】
したがって、コンピュータシステムのGUIを使用して、バルーンの拡張及び電極の活性化を含むカテーテルの制御を容易にして、少なくとも以下のステップ、ディスプレイの第1セクターに、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、及び最終ダイアログボックスを含むメニューを提供するステップと、ディスプレイの第2セクターに、第1電極表現を含んだ複数の電極表現を含む拡張可能なバルーンの画像を提供するステップと、プロセッサにおいて、第1ダイアログボックスから第1の第1ダイアログボックス入力を受信するステップと、第1ダイアログボックスの外観を変更するステップと、第2ダイアログボックスの外観を変更するステップと、プロセッサにおいて、第1電極表現から第1の第1電極入力を受信するステップと、第1電極表現を変更するステップとを含むアブレーション処置を実施することができる。
【0012】
この方法はまた、バルーンの画像を変更するステップと、第2ダイアログボックスの外観を変更するステップと、複数の電極表現のそれぞれの外観を同時に又は順次に変更するステップと、複数の電極のうちの少なくとも1つを活性化するステップと、進捗の尺度(例えば、タイマー)を表示するステップと、グローバル電力を表示するステップと、第1電極表現を2回目に変更するステップと、第1電極表現を3回目に変更するステップと、ポンプを作動させて灌注流体に拡張可能なバルーンを拡張させるステップと、複数の電極のうちの少なくとも別の電極(例えば、第1電極)の後方に配設されているものとして第1電極を指定するステップと、第1電極に対応する電力設定を変更するステップとを含むことができる。
【0013】
複数の電極が第2電極を含み、複数の電極表現が第2電極表現を含む場合、この方法の更なる変形例は、プロセッサにおいて第1の第2電極入力を受信し、次に第2電極表現を変更してから2回目に変更し、次に第2電極表現を3回目に変更するステップを含むことができる。一部の更なる変形例では、第1の第2電極入力は、複数の電極のうちの少なくとも別の電極の後方に配設されているものとして第2電極を指定するコマンドを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本明細書は、本明細書に記載の主題を特に指摘し、かつ明確にその権利を主張する特許請求の範囲で終了するが、その主題は、添付の図面と併せて取られた特定の実施例の以下の説明からよりよく理解されると考えられ、図面において、同様の参照番号は同じ要素を特定する。
【
図2】拡張状態のバルーンを有するカテーテルを、ラッソーカテーテルと共に使用する場合の上面図である。
【
図3】ラッソーカテーテルを伴う
図2のバルーンの斜視図である。
【
図4】肺静脈及びその口の領域に配備された
図2のカテーテルの遠位端の側面図である。
【
図5】グラフィカルユーザインターフェース(GUI)ディスプレイの第1表現である。
【
図18】GUIディスプレイを使用する方法のフローチャートである。
【
図19】組織を切除する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく例として本発明の原理を示す。この説明は、当業者が本発明を製造及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物及び使用を説明する。
【0016】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「ほぼ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に記載される意図された目的のために機能することを可能にする適切な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」という用語は、記載された値の±10%の値の範囲を指してもよく、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指してもよい。更に、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「被験者」という用語は、任意のヒト又は動物被験体を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。
【0017】
図1は、一実施形態による、装置12を使用する侵襲的医療処置の概略図である。この処置は医療専門家14によって実施され、一例として、以下の説明における処置は、ヒト患者18の心臓の心筋16の一部のアブレーションを含むと仮定される。ただし、本明細書に開示される実施形態は、この特定の処置に単に適用可能であるわけでなく、生物学的組織又は非生物学的材料に対する実質的に任意の処置を含み得ることが理解される。
【0018】
アブレーションを実施するために、医療専門家14は、患者の管腔に事前に配置されたシース21にプローブ20を挿入する。シース21は、プローブ20の遠位端が患者の心臓に入るように配置されている。診断/治療用カテーテル24(例えば、バルーンカテーテル)は、
図2を参照して以下により詳細に説明されるが、プローブ20の管腔を通して配備され、プローブ20の遠位端から出る。
【0019】
図1に示されるように、装置12は、装置の操作コンソール48内にあるシステムプロセッサ46によって制御され、これも、参照番号15で概略的に示されている。コンソール48は、医療専門家14がプロセッサと通信するために使用することができる制御装置49及びスクリーン62を含む。したがって、スクリーン62はタッチスクリーンを含むことができ、制御装置49は、例えば、マウス又はトラックボールを含むことができる。処置の間、プロセッサ46は、通常、当技術分野で公知の任意の方法を使用してプローブ20の遠位端の場所及び方向を追跡する。例えば、プロセッサ46は、磁気追跡方法を使用することができ、患者18の外部にある磁気送信機25X、25Y、及び25Zは、プローブ20の遠位端に配置されたコイル内で信号を生成する。CARTO(登録商標)システム(Biosense Webster,Inc.(Irvine,California)から入手可能)は、このような追跡方法を使用する。
【0020】
プロセッサ46用のソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子形式でプロセッサにダウンロードすることができる。代替的に又は追加的に、ソフトウェアは、光、磁気又は電子記憶媒体などの非一時的な有形媒体上に提供されてもよい。遠位端22の追跡は、スクリーン62上の患者18の心臓の3次元表現60上に表示されてもよい。ただし、それは、例えば、蛍光透視法又はMRIによって2次元的に表示されてもよい。
【0021】
装置12を動作させるために、プロセッサ46は、装置を動作させるためにプロセッサによって使用される多くのモジュールを有するメモリ50と通信する。したがって、メモリ50は、温度モジュール52、アブレーションモジュール54、及び心電計(ECG)モジュール56を含む。メモリ50は、典型的には、遠位端22にかかる力を測定するための力モジュール、プロセッサ46によって使用される追跡方法を操作するための追跡モジュール、及びポンプに接続され、プロセッサがポンプ、ひいてはカテーテルに供給される灌注を制御することを可能にする灌注モジュール53などの他のモジュールを含む。簡略化のために、そのような他のモジュールは
図1には示されていない。モジュールは、ハードウェア要素及びソフトウェア要素を含むことができる。例えば、モジュール54は、少なくとも1つの出力部又は出力チャネル、例えば、10個の出力部又は10個の出力チャネルを有する高周波発生器を含むことができる。出力部のそれぞれは、スイッチによって個別にかつ選択的に起動又は停止されてもよい。即ち、各スイッチは、信号発生器とそれぞれの出力部との間に配設されてもよい。したがって、10個の出力部を有する発生器は、10個のスイッチを含むことになる。これらの出力部はそれぞれ、以下に更に詳細に説明されるアブレーションカテーテル上の電極、例えばバルーン80上の10個の電極33に個別に結合されてもよい。このような電気的接続は、各出力部と各電極との間に電気経路を確立することによって達成することができる。例えば、各出力部は、1つ以上のワイヤ又は適切な電気コネクタによって対応する電極に接続されてもよい。したがって、一部の実施形態では、電気経路は、少なくとも1本のワイヤを含むことができる。一部の実施形態では、電気経路は、電気コネクタ及び少なくとも第2ワイヤを更に含むことができる。したがって、電極33は、スイッチにより選択的に活性化及び非活性化されて、他の電極のそれぞれから個別に高周波エネルギーを受け取ることができる。
【0022】
図2は、バルーン80が拡張構成にある診断/治療用カテーテル24の概略斜視図である。カテーテル24は、ハンドル27、プランジャ28、及び灌注チューブ29を含むことができる。プランジャ28は、カテーテル24を通過し、かつチューブ29をバルーン80に接続する灌注管腔を開閉するために使用することができ、その結果、灌注流体(例えば、生理食塩水)は、灌注流体の供給源及び灌注モジュール53に接続されたポンプによって、チューブ29を通して導入又は送られ、最終的にバルーン80に入ることができる。具体的には、プランジャ28をハンドル27に向かって近位に引っ張って灌注管腔を開き、ハンドル27から離れて遠位に押して灌注管腔を閉じることができる。
図3及び
図4を更に参照すると、診断/治療用カテーテル24は、肺静脈13などの管腔の口11を切除するために使用される場合、診断/治療用カテーテル24は、近位シャフト部分82及び遠位シャフト端部88を有する管状シャフト70によって支持されてもよい。シャフト70は中空の中央チューブ74を含み、これは、ラッソーカテーテル72などの別のカテーテルが内部を通って、遠位シャフト端部88を通過することを可能にする。ラッソーカテーテル72を肺静脈に挿入して、診断/治療用カテーテル24を口に対して正確に配置してから、口の切除を行うことができる。カテーテル72の遠位ラッソー部分は、通常、ニチノールなどの形状記憶保持材料で形成される。診断/治療用カテーテル24はまた、PV内又は心臓の他の場所で、線形カテーテル又は局所カテーテル99(
図3の破線で示されているように)と共に使用することができることを理解されたい。局所カテーテル99は、その遠位先端に力センサを含むことができる。適切な力送達遠位先端は、2013年1月22日に発行された「CATHETER WITH PRESSURE SENSING」と題するGovariらの米国特許第8,357,152号、及び2009年11月30日に出願された「CATHETER WITH PRESSURE MEASURING TIP」と題するBeecklerらの米国特許出願第2011/0130648号に開示されており、これらの両方の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。診断/治療用カテーテルと共に使用される任意のカテーテルは、例えば、圧力感知、アブレーション、診断、例えば、ナビゲーション及びペーシングを含む特徴及機能を有し得る。
【0023】
診断/治療用カテーテル24のバルーン80は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン又はPEBAX(登録商標)などのプラスチックから形成された生体適合性材料の外壁、表面、又は膜26を有する。シャフト70及び遠位シャフト端部88は、バルーン80の長手方向軸78を画定する。バルーン80は、プローブ20の管腔23を介して折り畳まれた構成で配備され、また遠位端から出た後に拡張することができる。バルーン80の膜26は、灌注孔又は開口部35を有するように形成されてもよく、これを通して、流体(例えば、生理食塩水)が、バルーン80の内部からバルーンの外側に出て、口における組織アブレーション部位を冷却することができる。
図2及び
図4は、バルーン80から出る流体をジェット流として示しているが、流体は、流体がバルーンからしみ出る速度を含めて、任意の所望の流速又は圧力でバルーンから出ることができる。
【0024】
膜26は、それぞれが多層フレキシブル回路電極組立体84として構築された、組み合わされた電極及び温度感知部材を支持して担持する。「フレックス回路電極組立体」84は、多くの異なる幾何学的構造を有してもよい。図示の実施形態では、フレックス回路電極組立体84は、複数の放射基板又はストリップ30を有し、その上に電極33が配設されている。基板30は、遠位端88及びバルーン80の周りに均等に分布している。各基板は、より狭い遠位部分に対して徐々に先細りするより広い近位部分を有する。
【0025】
スクリーン62又はその追加の反復は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)の1つ以上の表示を表示するために使用することができ、これは、医療専門家14がプロセッサ46と通信し、そこから情報を受信して診断/治療用カテーテル24を使用してアブレーション処置を実施するのを支援することができる。GUIの例示的な表示の表現は、
図5~
図18に反映されている。医療専門家14は、様々なGUI表示を介してプロセッサ46に特定の入力を提供することができる。様々なGUI表示はまた、例えば、勧告、通知、及び警告を提供することによって、処置を通して医療専門家14を導くために使用されてもよい。したがって、各表示は、アブレーション処置の別個のステップ又はセグメントに対応することができる。したがって、GUI表示は、医療専門家14が、プロセッサ46に、所与のスクリーンに対応するアブレーション処置のステップ又はセグメントに関連する入力を行うことを可能にする一方で、医療専門家14が、プロセッサ46に、アブレーション処置のステップ又はセグメントに関連しない入力を行うことを防ぐように構成されてもよい。更に、プロセッサ46によって行われた決定に基づいて、プロセッサ46は、表示を修正して、特定の入力がもはや医療専門家14によってプロセッサ46に提供されない可能性があることを伝達することができる。
【0026】
GUI表示100の第1の例示的な表現は、
図5に反映されている。表示100は、第1セクター102及び第2セクター104を含むことができる。第1セクター102及び第2セクター104は、処置に対応する異なる情報を示すために使用されてもよい。例えば、図示のように、第1セクター102は、ダイアログボックス106、ダイアログボックス108、ダイアログボックス110、ダイアログボックス112、及びダイアログボックス114などの複数のダイアログボックスを含むメニューを含むことができる。更に、ダイアログボックス106は展開された構成で示され、一方、ダイアログボックス108、110、112、及び114は折り畳まれた構成で示されている。これらのダイアログボックスはそれぞれ、アブレーション処置の別個のステップ又はセグメントに対応する。例えば、
図5に見られるように、処置の第1セグメントは、ダイアログボックス106に関連する。したがって、処置の第1セグメントの間に、ダイアログボックス106は展開されるが、残りは折り畳まれ、したがって専門家14が、バルーン80の拡張とは関係のない入力をプロセッサ46に提供することを防止する。処置のこのセグメントでは、潅注流体、例えば生理食塩水が、カテーテル24を通ってバルーン80内に供給されてもよく、これはバルーン80が拡張するのを助ける。したがって、ダイアログボックス106は、処置のこのセグメントに関する指示、例えば、テキスト及びグラフィックを提供する。図示のように、ダイアログボックス106は、例えば、「プランジャをハンドルに向かって引っ張る」ように指示し、カテーテル24の特徴であり得るプランジャの画像を示す。更に、ダイアログボックス106は、アイコン140a及び140bを含み、医療専門家14はこれらと相互作用して、このセグメントに関連するコマンドをプロセッサ46に提供することができる。例えば、専門家14は、アイコン140をタッチ又はクリックすることで開始コマンドをプロセッサ46に伝達することによって、処置のこのセグメントを開始することができ、したがって、バルーン80を拡張するのに十分な体積流量を有する灌注流体の流れを生じさせる。更に、専門家14が、例えばバルーン80を再配置するために、それを折り畳むことが必要な場合があるため、アイコン140bを使用して、プロセッサ46に、灌注流体の流れを遅くするように指示することができ、これはバルーンを折り畳むのを助ける。
【0027】
第2セクター104は、カテーテル24のグラフィック表現116を含むことができ、これは、バルーン80の表面を伴う又は伴わない電極33など、バルーン80の表現又はアイコンを含むことができる。
図5に見られるように、カテーテル24のカテーテル本体は、カテーテル本体118として反映され、番号1~10の電極33は、アイコン120、122、124、126、128、130、132、134、136及び138として反映されている。バルーン80の表現116では、バルーン80がまだ拡張されていないため、バルーン80の膜26は示されていない。しかしながら、バルーン80が拡張されたアブレーションプロセスのセグメントに対応する後続の図に示される後続の表示では、膜26の表現を反映することができる。例えば、
図6において、膜26は、参照番号242によって表されている。中央部分144は、アブレーション処置に関する情報、例えば、アブレーションエネルギーが電極に供給され始めてからの経過時間を示すタイマーを提供することができる。したがって、アブレーションエネルギーが供給される前のアブレーション処置のセグメントに対応する
図5では、タイマーは「0:00」を反映する。更に、バルーン表現116は、様々な電極33上に配設され得るマーカー、例えば米国特許出願第15/939,154号に記載されたような放射線不透過性マーカーに対応するアイコン、例えば中空長方形146、中実三角形148、及び中空三角形150を含むことができる。したがって、これらのマーカーアイコンは、対応するマーカーを有する電極表現上に、又はそれに隣接して配置される。例えば、バルーン80の第1電極33(電極1)が中空長方形形状を有する放射線不透過性マーカーを含む場合、アイコン146は第1電極アイコン120に隣接して配設される。
【0028】
GUI表示200の第2の例示的な表現は、
図6に反映されている。GUI表示200は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示100と同様である。例えば、この例では、GUI表示200は、GUI表示100に対応するアブレーションプロセスのセグメントに続くアブレーションプロセスのセグメントに対応する。具体的には、GUI表示200は、専門家14が、バルーン80が配設された、又は配設されるべき肺静脈を決定し、次に、今や展開されたダイアログボックス208内の情報及びアイコンを用いてこれをプロセッサ46に通知するセグメントに対応する。ダイアログボックス206、210、212、及び214は、プロセスの他のセグメントに関連する指示が提供されないように折り畳まれている。図示のように、ダイアログボックス206は、LSpv、RSpv、LIpv、及びRlpv、即ち、左上肺静脈、右上肺静脈、左下肺静脈、右下肺静脈の略語としてラベル付けされた4つのアイコン250a、250b、250c、及び250dを含む。専門家14は、バルーン80が配設される肺静脈をプロセッサ46に伝達することができる。
【0029】
本明細書に記載のアブレーション処置のバージョンでは、バルーン80が拡張されているため、表示200におけるバルーン80の表現は、ここで、膜26の表現242を含む。更に、1つ以上の電極33に関連する物理量又は電気量、例えば電流又はインピーダンスの表示を、対応する電極アイコンと共に提供することができる。
図6に示されるように、インピーダンス表示は、電極アイコンに隣接して提供され、例えばインピーダンス表示150a、b、及びcは、アイコン220、222、及び224と共に提供される。例えば、インピーダンス表示は、プロセッサ46が各電極33に対して許容する最大インピーダンスを専門家14に通知することができ、それにより、最大インピーダンスを超えた場合にプロセッサ46は電極を非活性化することができる。
【0030】
GUI表示300の第3の例示的な表現は、
図7に反映されている。GUI表示300は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示200と同様である。更に、この例では、GUI表示300は、GUI表示200について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのステップに対応する。肺静脈が専門家14によって選択された後、ダイアログボックス308は、例えば、確認アイコン又はボックス354を介して、専門家14にメッセージを提供することができる。例えば、患者がアブレーション処置のアブレーションセグメント中に正常に呼吸し続けるように、例えばペーシングシステムを介して横隔神経ペーシングが有効にされていることを確認するように専門家14に注意することが有用であり得る。更に、プロセッサ46は、プロセッサ46がGUI表示300を後続のGUI表示に進める前に、専門家14がアイコン354をタッチ又はクリックすることに対応する入力の受信を要求することができる。
【0031】
GUI表示400の第4の例示的な表現は、
図8に反映されている。GUI表示400は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示300と同様である。更に、この例では、GUI表示400は、GUI表示300について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのセグメントに対応する。具体的には、GUI表示400は、専門家14がどの電極33が他の電極33に対して患者の後方に向かって配置されているかを判定するアブレーションプロセスのセグメントに対応する。この判定に基づいて、専門家14は、電極アイコン420、422、424、426、428、430、432、434、436、及び438の中から対応する電極アイコンをタッチ又はクリックして、プロセッサ46にこの判定を通知することができる。肺静脈の後部、ひいてはその近くに配設された電極が食道に近接して位置しており、この解剖学的構造から安全性の考慮事項を考慮する必要があるため、このような判定は、電流が電極33に供給されている処置のセグメントの間に有用であり得る。したがって、表示400において、ダイアログボックス408は展開されて表示され得るが、ダイアログボックス406、408、412、及び414は折り畳まれて表示される。更に、ダイアログボックス408は、後部電極33をクリック又はタッチすることによって電極位置の判定を示すように専門家14に指示することができる。これに対応して、電極アイコン420、422、424、426、428、430、432、434、436、及び438は、表示400上で表示100、200、及び300とは異なる外観を有することができる。例えば、電極33に対応するプロセッサ46への入力は、表示100、200、及び300に対応するアブレーション処置のステップ又はセグメントに関連していなかったため、電極アイコンは灰色で示すことができるが、表示400上では、それらは白色で示されてもよく、又は白色と灰色との間で点滅して示されてもよく、したがって、専門家14からの入力を要求しているように専門家14の注意をそれに向けさせる。
【0032】
GUI表示500の第5の例示的な表現は、
図9に反映されている。GUI表示500は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示400と同様である。更に、この例では、GUI表示500は、GUI表示400について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのステップに対応する。具体的には、図示のように、電極アイコン526、528及び530は、表示400内のアイコン426、428及び430とは異なって表示され、これは、プロセッサ46に対して3つの電極33(電極4~6)が、患者の後方に向かって位置しているものとして特定されたことを反映している。図示のように、電極アイコン526、528、及び530は、他の電極アイコンよりも太い輪郭を有する。これらの電極アイコンを他の電極アイコンと容易に区別するために、より太い輪郭を色又は陰影で提供することができる。更に、後部電極を表す頭字語「PE」は、アイコン526、528、及び530上にも提供され得る。追加的に又は代替的に、輪郭の色だけでなく、アイコン526、528、及び530の全体的な色は、他の電極アイコンに対して変更されてもよい。更に、ダイアログボックス510は、選択された電極を示すために、ダイアログボックス410に対して更新されてもよい。これらの表示は、電極33の相対位置に関する専門家14の判定を明らかにし、専門家に思い出させるために使用することができる。
【0033】
GUI表示600の第6の例示的な表現は、
図10に反映されている。GUI表示600は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示400と同様である。更に、この例では、GUI表示600は、GUI表示400について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのステップに対応する。GUI表示600は、プロセッサ46に対していかなる後部電極も特定しないという専門家14による決定を反映する。したがって、変化した外観を対応する電極アイコン(例えば、526、528、530)に反映する代わりに、GUI表示600は、後部電極が選択されなかったという警告を提供することができる。例えば、ダイアログボックス606のチェックマーク606a及びダイアログボックス608のチェックマーク608aのようなチェックマークの代わりに、アスタリスク610aをダイアログボックス610に配置することができる。
【0034】
更に、GUI表示600は、専門家14が、組織を切除するために電極33が活性化されるべきではないか、即ち、電流を受け取るべきでないかを判定し、次にこの判定をプロセッサ46に伝達するアブレーション処置のステップに対応する。専門家14がすべての電極を活性化すべきであると判定することができるため、電極を無効にするステップ、又は表示600を介してそれをプロセッサ46に通知するステップは、任意であると見なされてもよい。これは、表示600上に展開して表示されたダイアログボックス612内の指示に反映することができ、一方、ダイアログボックス606、608、610及び614は折り畳まれて示されている。
【0035】
第7の例示的なGUI表示700は、
図11に反映されている。GUI表示700は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示600と同様である。GUI表示700は、専門家14が第10電極33を無効にすべきであると判定し、そして電極アイコン738をタッチ又はクリックすることによって、この判定をプロセッサ46に伝達したことを反映している。したがって、電極アイコン738の外観は、他の電極アイコンの外観に対して変化している。追加的に又は代替的に、第10電極が無効にされたことを示す注記をダイアログボックス712に提供することができる。GUI表示700はまた、GUI表示500と同様に、電極アイコン726、728及び730に対応する様々な電極33(即ち、電極4~6)が、プロセッサ46に対して後部電極として特定されたことを反映している。
【0036】
第8の例示的なGUI表示800は、
図12に反映されている。GUI表示800は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示700と同様である。更に、この例では、GUI表示800は、GUI表示700について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのステップに対応する。具体的には、GUI表示800は、組織アブレーションを開始することができるアブレーション処置のセグメントに対応する。表示800は、組織アブレーションを開始するように専門家14からの指示をプロセッサ46に誘引するように構成され、これにより、プロセッサ46は、以前は無効にされていなかった任意の電極33を活性化する。したがって、ダイアログボックス814は展開された構成で示され、一方、ダイアログボックス806、808、810、及び812は折り畳まれている。ダイアログボックス814は、その中にボックス856を含み、外科医は電極33を活性化するためにそれをタッチ又はクリックすることができる。専門家14による意図的な活性化を確認するために、プロセッサ46は、専門家14が約1~5秒、例えば約2秒などの期間、ボックス856をタッチ又はクリックすることを要求するように構成されてもよい。したがって、ダイアログボックス814は、そのようないかなる要求の書面による指示を提供することができる。
【0037】
第9の例示的なGUI表示900は、
図13に反映されている。GUI表示900は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示800と同様である。更に、この例では、GUI表示900は、GUI表示800について説明されたステップに続くアブレーションプロセスのステップに対応する。具体的には、表示900は、少なくとも一部の電極33が活性化されているアブレーションプロセスのセグメントに対応する。中央部分944に見られるように、20秒が経過し、電力が15ワットで活性電極に供給されていると思われる。ダイアログボックス914は展開された構成のままであるが、ボックス956は、すべての活性電極33を非活性化するために専門家14から入力を受け取るように構成されている。更に、ダイアログボックス914は、対応する電極アイコンをタップすることによって任意の個々の電極33を非活性化することができるという指示を提供する。図示のように、表示900は、ハッチング線によって示されている電極アイコン924に対応する第3電極に対してそのようなことが行われたことを反映している。
【0038】
表示900はまた、例えば、これらの電極の温度が安全最大値を超える可能性があると判定したときに、プロセッサ46によって無効にされ得る特定の電極33を反映することができる。図示のように、電極アイコン936に対応する第9電極は、プロセッサ46によって無効にされている。これは、例えば、電極アイコンの輪郭を太くすること、その色を変えること、マーク(例えば、「x」)を加えること、アイコンの中央部分944への接続を除去すること(
図12の表示800上の参照番号836aに留意)によって、様々な方法で示すことができる。対応する警告は、表示900上に、例えば図示のようにその下部に提供されてもよい。
【0039】
活性であるすべての電極33、例えば、表示900上の電極アイコン920、922、926、928、930、932、及び934に対応する電極は、任意選択で、それらの色を、例えば金色に変更することもできる。表示900はまた、各活性電極の物理的属性、例えば、電流及びインピーダンスの表示を提供してもよい。図示のように、各電極における瞬時インピーダンスを示すステータスバー958が提供されている。
【0040】
第10の例示的なGUI表示1000は、
図14に反映されている。GUI表示1000は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示900と同様である。GUI表示1000は、GUI表示900と同様に、少なくとも一部の電極33が活性化されているアブレーションプロセスのセグメントに対応する。具体的には、GUI表示は、個々の電極に供給される電力を変更することができるモードに対応する。GUI表示1000は、アイコンを含む制御オーバーレイを含み、専門家14は、そのアイコンを使用して個々の電極に供給される電力を変更する必要があることをプロセッサ46に伝達することができる。図示のように、第1電極に対応する電極アイコン1020は、それに供給される電力の表示(例えば、15ワット)を含む。電極アイコン1020は、電力増加ボックス1020a及び電力減少ボックス1020bを更に含み、専門家14は、これらをタッチ又はクリックして、電極に供給される電力を増加又は減少させるようにプロセッサ46に命令することができる。所望の電力が設定された後、専門家14は、保存ボックス1044a又はキャンセルボックス1044bをタッチ又はクリックして、表示900に戻ることができる。
【0041】
第11の例示的なGUI表示1100は、
図15に反映されている。GUI表示1100は、本明細書で説明する違いを除いて、GUI表示900と同様である。GUI表示1100は、以前に活性化されたすべての電極33が非活性化された後のアブレーション処置のセグメントに対応する。したがって、中央部分1144は、「アブレーション完了」のようなメッセージを示すことができる。すべてのダイアログボックス1106、1108、1110、1112、及び1114は、折り畳まれた構成で表示される。外科医がタッチ又はクリックしてプロセッサ46に新しいアブレーション処置が実施されることを示すことができるアイコン又はボックス1162が提供される。
【0042】
第12の例示的なGUI表示1200は、
図16に反映されている。GUI表示1200は、電極33に対するアブレーション処置の要約情報又は統計を提供しており、専門家14は、それらが更なる治療の決定を行うのに有用であると考える場合がある。図示のように、提供された情報が第1電極に対応するように、電極アイコン1220が強調表示されている。
【0043】
第13の例示的なGUI表示1300は、
図17に反映されている。GUI表示1300は、電極33に対するアブレーション処置の要約情報又は統計を提供しており、専門家14は、それらが更なる治療の決定を行うのに有用であると考える場合がある。図示のように、提供された情報が第1電極に対応するように、電極アイコン1320が強調表示されている。
【0044】
プロセッサ46は、表示100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200及び1300の中から、例えば、これらの表示を介して専門家14から受信した入力、又はカテーテル24のセンサ、例えば温度感知部材から受信した入力に基づいて順次に、表示をこれらの表示の別の1つに変更するように更に構成されてもよい。したがって、プロセッサ46は、スクリーン62又はコンソール49などのユーザインターフェースデバイスから様々な入力を受信するように構成されてもよい。そのような入力は、専門家14が上述の表示の1つを示すスクリーン62をタッチするときにプロセッサ46に送信される入力を含むことができる。例えば、専門家14がダイアログボックス、例えば、ダイアログボックス106を表示する場所でスクリーン62をタッチすると、スクリーン62は、ダイアログボックス入力をプロセッサ46に送信することができる。同様に、専門家14が電極アイコン、例えばアイコン426を表示する場所でスクリーン62をタッチすると、スクリーン62は電極入力をプロセッサ46に送信することができる。
【0045】
ダイアログボックス入力は、表示100上のボックス106、108、110、112及び114、又は他の表示におけるそれらの対応するものなど、任意のダイアログボックスから生成することができる。例えば、ダイアログボックス入力は、専門家14が閉じた構成にあるダイアログボックス106をタッチすることであってもよく、これにより、スクリーン62からの入力をプロセッサ46に送信させ、プロセッサ46は、それを、ダイアログボックス106の外観を変更するための、例えばダイアログボックス106を展開するためのコマンドとして解釈する。ダイアログボックス入力はまた、例えば、ダイアログボックス106が展開された構成にある間に、専門家14が折り畳まれた構成にあるダイアログボックス108をタッチすることであってもよい。プロセッサ46は、それに基づいてスクリーン62から入力を受信し、プロセッサ46は、それを、ダイアログボックス106及び108の外観を変更するコマンドとして解釈する。例えば、ダイアログボックス106を折り畳まれた構成にし、ダイアログボックス108を展開された構成にすることができる。この移行は、例えば、GUI表示100からGUI表示200への移行に対応することができる。
【0046】
ダイアログボックス入力はまた、専門家14が、ダイアログボックスに含まれたアイコン、例えばアイコン140a、250b、354及び856をタッチすることに基づいて、プロセッサ46によって受信された入力と見なすことができる。したがって、例えば、専門家14がアイコン140aをタッチすると、スクリーン62はプロセッサ46に入力を送信することができ、プロセッサ46は、それを、例えば表示200内に膜表現242を表示するコマンドとして解釈する。
【0047】
電極入力は、表示400上のアイコン420、422、424、426、428、430、432、434、436、及び438、又は他の表示におけるそれらの対応するものなど、任意の電極アイコンから生成することができる。例えば、電極入力は、専門家14が電極アイコン426をタッチすることであってもよく、これにより、スクリーン62からの入力をプロセッサ46に送信させ、プロセッサ46は、それを、第4電極33を後部電極として指定し、その外観を、例えば表示500上の電極アイコン526について示されている外観に変更するコマンドとして解釈する。
【0048】
プロセッサ46は、特定の入力を受信する後まで、ダイアログボックス及び電極アイコンを含む様々な表示の外観における特定の変化を防ぐように更に構成されてもよい。したがって、例えば、プロセッサ46は、例えばダイアログボックス106又はアイコン140aから入力を受信する後まで、例えばダイアログボックス108が折り畳まれた構成から展開された構成に変更されるのを防ぐことができる。したがって、プロセッサ46は、本明細書に記載される様々な表示が、設定された順序で、例えば順次に表示されることを要求するように構成されてもよい。例えば、ダイアログボックス108は、プロセッサ46がダイアログボックス106又はアイコン140aからダイアログボックス入力を受信した後にのみ、ダイアログボックス208に展開することができ、ダイアログボックス310は、プロセッサ46がダイアログボックス308又はアイコン354からダイアログボックス入力を受信した後にのみ、ダイアログボックス410に展開することができる。
【0049】
更に、プロセッサ46は、スクリーン62からダイアログボックス入力を受信したときに電極アイコンの外観を変更するように構成されてもよい。例えば、専門家14が切除アイコン856をタッチし、プロセッサ46がスクリーン62から対応するダイアログボックス入力を受信すると、プロセッサ46は、それを、複数の電極33を活性化するだけでなく、対応する電極アイコンの外観、例えば色も変更するコマンドとして解釈する。したがって、例えば、アイコン832は、白色であってもよく、次に、表示800から表示900への移行に対応して、金色のアイコン932に変更されてもよい。
【0050】
同様に、プロセッサ46は、スクリーン62から電極入力を受信したときにダイアログボックスの外観を変更するように構成されてもよい。例えば、専門家14が電極アイコン426をタッチし、プロセッサ46がスクリーン62から対応する電極入力を受信すると、プロセッサ46は、それを、ダイアログボックス510のように、ダイアログボックス410の外観を変更して第4電極が後部電極として設定されたことを示すコマンドとして解釈する。
【0051】
プロセッサ46はまた、進捗の尺度を表示し、その進捗の尺度の外観を変更するように構成されてもよい。例えば、表示100に示されるように、タイマーは、「60秒の0:00」を示すものとして中央部分144に示されている。表示900に示されるように、中央部分944のタイマーは、「60秒の20」を示す。プロセッサ46は、切除アイコン856からダイアログボックス入力を受信したときにタイマーを増分するように更に構成されてもよい。代替的に又は追加的に、アイコン856がタッチされた後の経過時間は、例えば、デジタルビデオを示す表示の下部に時々見られるようなスクラバーバーによって反映されてもよい。本明細書に開示される実施形態では、アイコン856がクリックされたときにプロセッサ46に提供されるダイアログボックス入力は、プロセッサ46がダイアログボックスから受信する最後の入力であるため、最終ダイアログボックス入力と見なすことができる。
【0052】
ダイアログボックス入力及び電極入力はまた、システム12に更なる変更を加えるためのコマンドとしてプロセッサ46によって受信されてもよい。例えば、アイコン140aからダイアログボックス入力を受信したことに応じて、プロセッサ46は、ポンプを作動させることができる。
【0053】
本明細書に例示及び記載される実施形態により、本出願人は、プロセッサ及びディスプレイ(例えば、スクリーン)を含むコンピュータシステムのGUIを使用して、上部に配設された拡張可能なバルーンを含むカテーテルを制御するための方法及びその変形例を考案した。特に、この方法は、被験者の心臓におけるアブレーション処置などの処置を実施するために、上記のように、とりわけ、表面(例えば、膜)と、表面上に配設された複数の電極33とを有するバルーン80を有するカテーテル24などのカテーテルの使用を容易にするために使用することができる。
図18のフローチャートに反映されているように、例示的な方法1400は、ステップ1401で開始することができ、また以下の追加のステップを含むことができる。ステップ1402において、ダイアログボックスのメニュー、電極表現を有するバルーンの画像、進行の尺度、及びグローバル電力を含むものとしてディスプレイを提供することができる。例えば、ステップ1402において、例えば表示100(
図5)、表示200(
図6)、又は表示300(
図7)を示すものとしてスクリーン62を提供することができる。したがって、ステップ1402において、複数のダイアログボックス(例えば、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、及び最終ダイアログボックス)を含むメニューをディスプレイの第1セクターに提供することができ、電極の表現又はアイコン(例えば、第1電極アイコン又は表現)を含む拡張可能なバルーンの画像をディスプレイの第2セクターに提供することができる。ステップ1404において、プロセッサは、閉じた構成又は展開された構成にあるダイアログボックスのうちの1つ、例えば、106、108、208、308、310、410、412、612、712、及び814から入力を受信することができる。例えば、プロセッサは、第1ダイアログボックスから第1ダイアログボックス入力、第2ダイアログボックスから第2ダイアログボックス入力、及び最終ダイアログボックスから最終ダイアログボックス入力を受信することができる。この方法の異なる変形例を言及する目的で、第1、第2、又は最終という形容詞はディスプレイ上のダイアログボックスの位置を指さないことを理解すべきであり、その結果、第1ダイアログボックスは最上部のダイアログボックスに限定される必要はなく、最終ダイアログボックスは最下部のダイアログボックスに限定される必要はない。したがって、例えば、第1ダイアログボックスは、例えば、ダイアログボックス106、ダイアログボックス108、ダイアログボックス208、ダイアログボックス310、又は他のダイアログボックスであってもよい。したがって、第1ダイアログボックス入力は、それに応じて変化してもよい。例えば、第1ダイアログボックスがダイアログボックス106である場合、第1ダイアログボックス入力は、専門家14が膨張ボックス140aをタッチしたことに応じて送信された、プロセッサ46で受信されたコマンドであってもよい。更に、例えば、第1ダイアログボックスがダイアログボックス208である場合、第1ダイアログボックス入力は、専門家14が、
図5に示されている閉じた構成にある第2ダイアログボックス108をタッチしたことに応じて送信された、プロセッサ46で受信されたコマンドであってもよい。
【0054】
プロセッサが複数のダイアログボックス入力を受信するように構成することができるため、この方法の変形例は、追加的に又は代替的に、プロセッサにおいて、第1ダイアログボックスからの第1の第1ダイアログボックス入力、第1ダイアログボックスからの第2の第1ダイアログボックス入力、第2ダイアログボックスからの第1の第2ダイアログボックスの入力、第2ダイアログボックスからの第2の第2ダイアログボックス入力、第3ダイアログボックスからの第1の第3ダイアログボックス入力、第3ダイアログボックスからの第2の第3ダイアログボックス入力、最終ダイアログボックスからの第1の最終ダイアログボックス入力、及び最終ダイアログボックスからの第2の最終ダイアログボックス入力を受信するステップを含むことができる。これらの変形例では、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、第3ダイアログボックス、最終ダイアログボックスの外観、電極表現のいずれか、又はこれらの任意の組み合わせは、前述のダイアログボックス入力のいずれかを受信したことに応じてプロセッサによって変更されてもよい。好ましくは、これらの変更は、あるGUI表示から別のGUI表示への移行を反映する。
【0055】
第1ダイアログボックスはダイアログボックス106であり、第1の第1ダイアログボックス入力であり得る第1ダイアログボックス入力が、専門家14が膨張ボックス140aをタッチしたためにプロセッサ46で受信されるこれらの変形例では、この方法はステップ1406及び1408を含む。即ち、ステップ1406において、専門家14が膨張ボックス140aをタッチしたことに応じてコマンドを受信すると、プロセッサ46は、ステップ1406においてポンプを作動させることができ、それにより、バルーン80が拡張する。それに対応して、ステップ1408において、例えば、膜26の表現を示さない表示100(
図5)からの移行時に、表示200(
図6)上に膜26の表現242を表示させることによって、バルーンの画像を変更することができる。
【0056】
どのダイアログボックスがこの方法及び変形例で言及されている第1ダイアログボックスであるかに関係なく、第1ダイアログボックス入力を受信すると、ステップ1410において、第1ダイアログボックスの外観が変更される。例えば、第1ダイアログボックス入力が、専門家14がダイアログボックス106の膨張ボックス140aをタッチすることに対応するコマンドである場合、ボックス140aの色を変更するか、又はその輪郭を強調表示することができる。更に、例えば、第1ダイアログボックス入力が、専門家14が折り畳まれた構成にあるタッチダイアログボックス108をタッチすることに対応するコマンドである場合、ダイアログボックス108は、表示100(
図5)から表示200(
図6)への移行時にダイアログボックス208になるように展開されてもよい。
【0057】
ステップ1412において、例えば、プロセッサ46において第1ダイアログボックス入力を自動的に受信したことに応じて、別の又は第2ダイアログボックスの外観を変更することができ、これは、本明細書に記載の方法のすべての変形例に含まれる必要がないように任意選択であり得る。例えば、第1ダイアログボックスがダイアログボックス108である場合、第2ダイアログボックスはダイアログボックス106であり得る。したがって、表示100(
図5)上に展開された構成で示されている第1ダイアログボックス106は、表示200(
図6)上のダイアログボックス206に対応する折り畳まれた構成に移行することができる。第2ダイアログボックスの外観への変更が自動的ではないこれらの変形例では、専門家14は、例えば、閉じた構成にある第2ダイアログボックスをタッチすることによって、又は第2ダイアログボックスに含まれている別のボタン若しくはボックスをタッチすることによって、第2ダイアログボックスの外観を変更させることができる。例えば、第1ダイアログボックスがダイアログボックス106であり、第2ダイアログボックスがダイアログボックス108である場合、専門家14は、ダイアログボックス108をタッチすることができ、したがって、スクリーン62に、第1の第2ダイアログボックス入力をプロセッサ46に送信させ、プロセッサ46は、それを、ダイアログボックス108を展開して表示200(
図6)のダイアログボックス208に移行させるコマンドとして解釈することができる。したがって、専門家14は、対応するボックス250a、250b、250c、又は250dをタッチすることによって、プロセッサ46に対して処置中に切除すべき肺静脈を特定するように促される。これらのボックスのうちの1つをタッチすると、スクリーン62は、第2の第2ダイアログボックス入力をプロセッサ46に提供して、それに切除すべき肺静脈を通知する。
【0058】
ステップ1414において、特にバルーンが拡張され(例えば、ボックス106を介して)、肺静脈が設定された後に(例えば、ボックス208を介して)、電極表現をそれぞれ変更することができ、これは、本明細書に記載の方法のすべての変形例に含まれる必要がないように任意選択であり得る。例えば、電極表現のそれぞれの色を変更することができる。更なる変形例では、この変更は同時であってもよい。電極表現のそれぞれに対する変更は、電極表現がスクリーン62からプロセッサ46に入力を送信するために使用され得ることを専門家14に示すのに有用であり得る。即ち、表示100~300(
図5~
図7)は、専門家14が灌注及びバルーン位置に関する入力を行うことを可能にするが、電極33の電極配向又はそれへの電力供給に関する入力を行わないように構成される。したがって、電極表現(例えば、
図6の126、128、130)は、例えば、灰色で示されてもよい。しかしながら、表示400(
図8)は、他の電極に対して後方に位置する、即ち他の電極よりも患者の食道に近い電極33の特定に関する。専門家14は、これらの後部電極に対応する電極表現をタッチすることによって、プロセッサ46に対して後部電極を特定することができる。したがって、表示300(
図7)のような本方法の前の部分に対応する表示から表示400(
図8)に移行する際に、表示400で電極表現の色を白色に変更することによって、専門家14の注意は、電極表現に集中することができる。
【0059】
ステップ1416において、電極表現を使用して、電極33の配向(例えば、相対位置)、電極33に供給される電力、又はその両方に関する入力をプロセッサ46に提供することができる。例えば、ステップ1414に関して述べたように、対応する電極表現をタッチすることによって、プロセッサに対して後方に位置するそれらの電極33を特定することができる。したがって、専門家14が第1電極表現、例えば426をタッチすると、第1の第1電極入力がスクリーン62からプロセッサ46に送信され得る。同様に、専門家14が他の電極表現、例えば428及び430をタッチすると、第1の他の電極入力がスクリーン62からプロセッサ46に送信され得る。代替的に又は追加的に、また表示600及び700(
図10及び
図11)を参照すると、専門家14は、少なくとも1つの電極表現をタッチして、その電極が無効にされるべきであること、即ち、アブレーションのために電力を受け取る他の電極と共に活性化されてはならないことをプロセッサ46に示すことができる。
【0060】
ステップ1418において、電極表現を変更して、専門家14がそれらをタッチしたこと、及び対応する入力がプロセッサ46に送信されたことを示すことができる。例えば、表示500(
図9)に見られるように、電極表現526、528、及び530は、表示500(
図8)上の電極表現426、428、及び430よりも太い輪郭を有する。更に、電極表現526、528、及び530は「PE」ラベルを含むが、電極表現426、428、及び430は含まない。したがって、表示500は、専門家14が、電極表現426、428、及び430、並びに電極表現526、528及び530にそれぞれ対応する第4、第5、及び第6電極33が、残りの電極33、即ち第1~第3電極33及び第7~第10電極33に対して後方に配向されていることをプロセッサ46に示したことを反映する。同様に、表示700(
図11)に見られるように、電極表現738は、第10電極33が無効にされたことを専門家14に示すために陰影が付けられている。
【0061】
ステップ1420において、電極33の少なくとも1つを活性化して組織を切除することができる。表示800(
図12)を参照すると、専門家14が切除ボックス856を、例えば約2秒間タッチして電極33の少なくとも1つを活性化することができ、即ち、それらのすべてがステップ1416の間に無効にされたわけではない。
【0062】
ステップ1422において、電極表現を再び変更することができる。今回、例えば、それらを変更して、組織を切除するための電力を受けていることを専門家14に示すことができる。したがって、例えば、それらの色を例えば金色に変更することができる。例えば、一部の電極33が電力を受けているアブレーション処置のセグメントに対応する表示900を参照すると、対応する電極表現920、922、926、928、930、932、934、及び936は、金色で示され得る。
【0063】
ステップ1424において、電極表現を再び変更することができる。今回、例えば、それらを変更して、各電極33に供給される電力を調整することができることを専門家14に示すことができる。例えば、
図14を参照すると、電極表現1020は、第1電極33が受けている電力の表示(「15W」は「15ワット」を意味するとして示される)を含み、プラス及びマイナスアイコン又はボックス1020a及び1020bを更に含む。
【0064】
ステップ1426において、専門家14は、任意の電極の電力設定を変更することができる。例えば、再び
図14を参照すると、専門家14は、プラスボックス1020aをタッチすることによって第1電極33が受け取る電力を増加させてもよく、又はマイナスボックス1020bをタッチすることによって第1電極33が受け取る電力を減少させてもよい。
【0065】
ステップ1428において、処置に関する情報、例えば表示1200(
図16)、表示1300(
図17)、又はその両方をスクリーン62上に表示することができる。専門家14は、この情報を検討して、新しいラウンドのアブレーションを同じ肺静脈に対して実施する必要があるか、別の肺静脈に対して実施する必要があるか、又はカテーテルを被験者から取り外す必要があるか否かを判定することができる。
【0066】
前述の方法を使用するアブレーション処置を実施する際に医療専門家を支援するために、GUIディスプレイ及びプロセッサは、この方法のステップが時期尚早に実施されるのを防ぐように機能することができる。例えば、プロセッサは、ダイアログボックスの外観、電極表現、又はこれらの任意の組み合わせを変更することを防ぐように構成されてもよい。したがって、この方法の更なる変形例では、プロセッサは、例えば、第1ダイアログボックスからの入力、例えばバルーン80を拡張するためにボックス140aに関連付けられたコマンドであり得る第1の第1ダイアログボックス入力を受信するまで、第2ダイアログボックスの外観の変更を防止することができる。
【0067】
上記に基づいて、カテーテル(例えば24)と、プロセッサ(例えば46)及びGUI表示(例えば上述のGUI表示)を表示できるスクリーン(62)を含む操作コンソール(例えば48)とを含むアブレーションシステムは、例えば患者18の心臓においてアブレーション処置を実施するために専門家14によって使用され得る。
図19は、変形を伴うそのような例示的な方法1500の1つを示す。方法1500は、折り畳まれた構成にあるバルーン80が患者18の心臓に配置された後に開始する。
【0068】
ステップ1502において、カテーテル24及びバルーン80を通して灌注を開始することによってバルーン80を拡張することができる。即ち、ステップ1502は、灌注液をカテーテル24を通して、バルーン80を拡張させるのに十分な流量でバルーン80内にポンプで送るために、専門家14がとる任意の動作を含むことができる。表示100(
図5)は、専門家14にダイアログボックス106で2つの動作を取るように促すことによって、専門家14がステップ1502を実行するのを支援するために提供される。即ち、ダイアログボックス106は、1)カテーテル24のハンドル上のプランジャの画像と共に、「プランジャをハンドルに向かって引く」こと、及び2)「次に、膨張を押す」ことを指示する。したがって、専門家14は、これらの指示に従って、カテーテルのプランジャをハンドルに向かって引っ張り、それによって、カテーテル本体を通して配設された灌注管腔を開き、バルーン80を灌注流体(例えば、生理食塩水)の供給源と流体連通するように配置することができる。次に、指示されたように、専門家14は、表示100(
図5)のダイアログボックス106内の膨張ボックス140aをタッチすることができ、これにより、スクリーン62は、対応するダイアログボックス入力をプロセッサ46に送信し、プロセッサ46は、それを、ポンプを作動させて潅注流体を供給源からカテーテル本体を通してバルーン80内に流すためのコマンドとして解釈する。したがって、ステップ1502は、ポンプが作動され、バルーン80が拡張された後に終了する。
【0069】
ステップ1504において、専門家14は、方法1500に従って実施される次のラウンドのアブレーション中に、バルーン80上の電極33からアブレーション治療を受ける肺静脈を設定する。即ち、専門家14は、バルーン80が配置される肺静脈、又はより具体的にはバルーン80が配置される肺静脈口をプロセッサ46に通知する。ステップ1504は、ダイアログボックス108が折り畳まれた構成から開いた構成に展開されたときに開始することができる。上述したように、このようなことは、ダイアログボックス106が折り畳まれたとき、又は専門家14がダイアログボックス108をタッチしたときに自動的に起こり得る。いずれの変形例においても、プロセッサ46は、例えば、ダイアログボックス208を含む表示200(
図6)への移行を介して、スクリーン62から入力を受信してダイアログボックス108を展開する。
【0070】
ダイアログボックス208は、専門家14に対する「肺静脈を設定する」という指示、並びに、上記の4つの肺静脈のそれぞれにそれぞれ対応する肺静脈アイコン又はボックス250a、250b、250c、及び250dを含むことができる。したがって、専門家14は、ボックス250a、250b、250c、及び250dのうちの1つをタッチして、スクリーン62に、選択された肺静脈を特定する対応するダイアログボックス入力をプロセッサ46に送信させることができる。
【0071】
方法1500の更なる変形例では、任意選択のステップ1506において、選択された肺静脈を示すダイアログボックス入力を受信すると、プロセッサ46は、スクリーン62を表示200(
図6)から表示300(
図7)に移行させることができ、これは、「横隔神経ペーシングを確認する」という指示を含む確認アイコン又はボックス354を有するものとしてダイアログボックス308を含む。プロセッサ46は、方法1500が更に続行することを可能にする前に、専門家14がボックス354をタッチしたことに応じてスクリーン62によって送信されたダイアログボックス入力の受信を要求することができる。したがって、ボックス354は、横隔神経ペーシングが有効にされたことを確認するための外科医へのリマインダーとして、また、専門家14がこのペーシングを有効にしたことを示すまでいかなるアブレーションも発生しないようにする安全機能として機能する。
【0072】
ステップ1508において、専門家14は後部電極を設定する。即ち、専門家14は、特に他の電極に対して、患者の後方に位置する電極33をプロセッサ46に伝達する。このような表示は、患者の食道の偶発的な切除を回避するのに有用であり得る。ステップ1508は、表示300(
図7)のダイアログボックス310が表示400(
図8)のダイアログボックス410に展開したときに開始することができる。この移行は、専門家14がボックス250a~dのいずれか、及びおそらくボックス354もタッチしたことに対応するダイアログボックス入力を受信したときに、プロセッサ46によって引き起こすことができる。あるいは、この移行は、例えば、専門家14が、ボックス250a~dのいずれかをタッチした後、及びボックス354をタッチしたか又はタッチしなかった後、閉じた構成にあるボックス310をタッチすることに対応するダイアログボックス入力を受信したときに、プロセッサ46によって引き起こすことができる。
【0073】
表示300から表示400への移行はまた、電極表現を、例えば灰色から白色に変更することを含んでもよい。この変更は、表示400上の対応する電極表現をタッチすることによって、専門家14に、どの電極が後方に配設されているかの判定をプロセッサ46に示すように促すことができる。したがって、プロセッサ46は、白色の電極表現を有する表示400を示すスクリーン62から電極入力を受け取ることができるが、この方法の好ましい変形例では、スクリーン62が灰色の電極表現を有する表示100、200及び300を示していたときには受け取らない。
【0074】
スクリーン62上の表示400により、専門家14は、後方に配設された電極33に対応する電極表現をタッチすることができる。専門家がタッチする各電極表現について、対応する電極入力をスクリーン62からプロセッサ46に送信して、プロセッサ46にその選択を通知することができる。それに応じて、プロセッサ46は、とりわけ、電極表現の外観を更に変更してその選択を確認し、方法の後のステップの間に、専門家14にその選択を思い出させることができる。表示400(
図8)及び表示500(
図9)に反映された例において、専門家14は、第4、第5、及び第6電極33が後部電極であると判定し、電極表現426、428及び430をタッチし、したがって、スクリーン62に、対応する電極入力をプロセッサ46に送信させ、それにより、プロセッサ46に、これらの電極表現の外観を電極表現526、528、及び530の外観に更に変更させる。例えば、表示500に示されるように、それらの輪郭を太くし、「後部電極」に対して「PE」とラベル付けすることができる。更に、スクリーン62からこれらの電極入力を受信すると、プロセッサ46は、ダイアログボックス410の外観をダイアログボックス510の外観に変更して、例えば、選択のテキストによる確認及びリマインダーを提供することができる。図示のように、ダイアログボックス510は「4、5、及び6を設定した」と示す。
【0075】
ステップ1510において、GUIは、電極33のいずれかを無効にするオプションを専門家14に提供し、これにより、無効にされた電極は電力を受け取らない一方で、無効にされていない電極は、次のステップ1512、1514、及び1516の間に電力を受け取る。ステップ1510は、ステップ1508と同様の方法で実行される。即ち、ダイアログボックス412は、プロセッサ46がスクリーン62からダイアログボックス入力(例えば、専門家14がダイアログボックス412をタッチすること)を受信した後に、ダイアログボックス612になるように展開されてもよい。図示のように、ダイアログボックス12は、「アブレーションの前に、バルーン上の任意の電極をタップしてオフにする」という専門家14に対するテキストプロンプトを含む。したがって、専門家14が無効にすべき電極に対応する電極表現をタッチすることによって、プロセッサ46に対して、無効にすべき電極を特定することができる。表示600(
図10)及び表示700(
図11)に反映された例において、専門家14は、第10電極33を無効にする必要があると判定し、対応する電極表現をタッチした。これにより、スクリーン62は、対応する電極入力をプロセッサ46に送信して第10電極33を無効にした。それに応じて、プロセッサ46は、電極表現を変化させ、例えば、738で見られるようにグレーアウトさせた。更に、スクリーン62からこれらの電極入力を受信すると、プロセッサ46は、ダイアログボックス612の外観をダイアログボックス712の外観に変更して、例えば、選択のテキストによる確認又はリマインダーを提供することができる。図示のように、ダイアログボックス712は「10を無効にした」と示す。
【0076】
次に、ステップ1512、即ち、アブレーション開始ステップから開始して、この方法のアブレーションセグメントが実施される。ステップ1512は、専門家14が、例えば表示600(
図10)のダイアログボックス614をタッチして、スクリーン62にダイアログボックス入力をプロセッサ46に送信させることを含んでもよく、プロセッサ46は、ダイアログボックス入力を、ダイアログボックス614を表示800(
図12)のダイアログボックス814に展開するコマンドとして解釈する。ダイアログボックス814は、切除ボックス856及びその下の「2秒間保持する」という指示を含む。したがって、ダイアログボックス814は、専門家14に、ボックス856を押すことによって電極33を活性化するように促すが、ボックスに少なくとも一定の時間、例えば少なくとも約2秒間接触することを要求することによって、不注意な活性化を防止する。プロセッサ46が、スクリーン62から、2秒ボックス856を保持することに対応するダイアログボックス入力を受信すると、プロセッサ46は、ステップ1510の間に無効にされなかったすべての電極を活性化する。
【0077】
電力は、一定時間、例えば60秒間、バルーン80上の無効にされていない電極33に供給される。この期間中、ステップ1514を任意選択で実行して、活性電極のうちの1つ以上に供給される電力を調整することができる。ここでは、4つの調整例について説明する。すべて実行することも、一部だけ実行することも、まったく実行しないこともある。まず、表示900(
図13)を参照すると、ダイアログボックス914は、停止ボックス956を含む。専門家14は、停止ボックス956をタッチして、すべての活性電極へのすべての電力供給を停止することができる。即ち、停止ボックス956をタッチすると、スクリーン62は、プロセッサ46にダイアログボックス入力を送信し、プロセッサ46は、それを、すべての電極への電力供給を停止するコマンドとして解釈する。この方法の一部の変形例では、停止ボックス956をタッチすると、この方法のアブレーションセグメントが終了し、これもまた、アブレーション終了ステップ1516を実行する1つの方法である。この方法の他の変形例では、停止ボックス956をタッチすると、表示900(
図13)が表示800(
図12)に戻るように移行し、その結果、ステップ1512を新たに実行することができる。
【0078】
第2調整について、ボックス914は、「任意の電極をタップして、一度に1つを停止する」と指示する。したがって、専門家14は、電極33のいずれかを非活性化すべきであると判定した場合、対応する電極表現をタッチして電極を非活性化することができる。表示900に見られるように、専門家は電極表現924をタッチし、これは、第3電極33を無効にすべきであると判定したことを示す。電極表現924をタッチすることによって、スクリーン62は、プロセッサ46に電極入力を送信し、プロセッサ46は、それを、第3電極33への更なる電力供給を停止するコマンドとして解釈する。
【0079】
第3調整について、プロセッサ46は、これらの電極の温度が安全最大値を超えた可能性があると判定したときに、特定の電極33を自動的に無効にすべきであると判定することができる。そのような場合、プロセッサ46は、対応する電極表現を変更させることができる。例えば、表示900は、電極表現936を太い輪郭で、及びおそらく例えば赤色に変更された色で示すことによって、第9電極33が安全最大値を超えたために無効にされたことを反映する。更に、Xを電極表現936上に提供することができる。更に、表示800(
図12)の接続836aを除去することができる。また、テキスト表示を提供することもでき、例えば、表示900の下部に、「電極9がシャットダウンされ、温度が55℃に達した。」と示す警告が表示される。
【0080】
第4調整について、例えば、専門家14が、バルーン表現の中央部分944をタッチすることによって、プロセッサ46に「電力編集」モードに入るように指示すると、表示1000(
図14)を提供することができる。表示1000の「電力編集」モードでは、電極表現の上に制御オーバーレイを提供することができる。表示1000上、即ち電極表現1020上にはそのようなオーバーレイが1つしか提供されないが、制御オーバーレイは、活性電極33に対応する電極表現の一部又はすべての上に提供され得ることを理解されたい。上述したように、制御オーバーレイは、ボックス又はアイコン1020a及び1020bを含み、専門家14は、それらを使用して、個々の電極に供給される電力を修正する必要があることをプロセッサ46に伝達することができる。これらのボックスをタッチすると、電極入力がスクリーン62によってプロセッサ46に提供され、プロセッサ46は、それを、電極、例えば図示のような第1電極33に供給される電力を増加又は減少させるコマンドとして解釈する。所望の電力が設定された後、専門家14は、保存ボックス1044a又はキャンセルボックス1044bをタッチ又はクリックして、表示900に戻ることができる。
【0081】
一定時間、例えば約60秒間、電力が電極33に供給された後、アブレーションセグメントはステップ1516で自動的に終了し、ここでプロセッサ46は自動的に電極33を非活性化する。表示1100(
図15)を参照すると、中央部分1144は「アブレーション完了」を示すことができる。更に、新しいアブレーションボックス1162を提供することができる。専門家1162は、ボックス1162をタッチして、表示500(
図9)及びステップ1502に戻ることができる。例えば、専門家14は、同じ肺静脈が、ステップ1518を参照して以下で論じられる別のラウンドのアブレーション療法を受けるべきであること、又は別の肺静脈がアブレーション療法を受けるべきであることを判定した可能性がある。
【0082】
ステップ1518において、専門家14は、同じ肺静脈が別のラウンドのアブレーション療法を受けるべきか否かを判定する。このステップは、専門家14が、アブレーションの完了したラウンドに関する情報を検討することを含む。そのような情報は、表示1200(
図16)の形式のテキストデータとして、又は表示1300(
図17)のグラフィカルデータとして提供されてもよい。提供される要約は、以前に実施されたアブレーションの任意のラウンドの累積であり得る。したがって、例えば、表示1200及び表示1300は両方とも、左上のボックス「1回目」と「2回目」で示されているように、2ラウンドのアブレーションが実施されたことを反映している。図示のように、「2回目」ボックスは、太い輪郭を含み、これは、表示上に反映されている情報が、2回目のラウンドのアブレーションに対応することを示す。更に、電極表現1220及び1320は強調表示され、これは、表示上に反映されている情報が、2回目のラウンドのアブレーション中の第1電極33に対応することを更に示す。したがって、専門家14は、表示1220及び1320上で適切な選択を行うことによって、1ラウンドのアブレーション及び各電極に対応する情報を表示するようにプロセッサ46に命令することができる。
【0083】
本明細書に記載の実施例又は実施形態のいずれも、上記のものに加えて又はそれらの代わりに様々な他の特徴を含むことができる。本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適切な方法は、本明細書の教示に鑑みて当業者には明らかであるべきである。
【0084】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上記の方法及びステップが特定の順序で発生する特定の事象を示す場合、特定のステップは、説明された順序で実行される必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図された目的のために機能することを可能にする限り、任意の順序で実行されることが意図される。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上述の実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例示的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0085】
〔実施の態様〕
(1) プロセッサ及びディスプレイを備えるコンピュータシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を使用して、上部に配設された拡張可能なバルーンを含むカテーテルを制御する方法であって、前記拡張可能なバルーンは、表面と、上部に配設された第1電極を含む複数の電極とを含み、前記方法は、
前記ディスプレイの第1セクターに、第1ダイアログボックス、第2ダイアログボックス、及び最終ダイアログボックスを含むメニューを提供することと、
前記ディスプレイの第2セクターに、第1電極表現を含んだ複数の電極表現を含む前記拡張可能なバルーンの画像を提供することと、
前記プロセッサにおいて、前記第1ダイアログボックスから第1の第1ダイアログボックス入力を受信することと、
前記第1ダイアログボックスの外観を変更することと、
前記第2ダイアログボックスの外観を変更することと、
前記プロセッサにおいて、前記第1電極表現から第1の第1電極入力を受信することと、
前記第1電極表現を変更することと、を含む、方法。
(2) 前記バルーンの前記画像を変更することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記複数の電極表現のうちの少なくとも1つが、英数字インジケータを含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記複数の電極表現のうちの少なくとも1つが、形状インジケータを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記複数の電極表現のそれぞれの前記外観を変更することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
【0086】
(6) 前記複数の電極表現のそれぞれの前記外観が同時に変更される、実施態様5に記載の方法。
(7) 前記複数の電極のうちの少なくとも1つを活性化することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 進捗の尺度を表示することを更に含む、実施態様7に記載の方法。
(9) 前記進捗の尺度がタイマーを含む、実施態様8に記載の方法。
(10) グローバル電力を表示することを更に含む、実施態様8に記載の方法。
【0087】
(11) 前記第1電極表現を2回目に変更することを更に含む、実施態様7に記載の方法。
(12) 前記第1電極表現を3回目に変更することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(13) ポンプを作動させて、灌注流体に前記拡張可能なバルーンを拡張させることを更に含む、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記第1の第1電極入力は、前記複数の電極のうちの少なくとも別の電極の後方に配設されているものとして前記第1電極を指定するコマンドを含む、実施態様12に記載の方法。
(15) 前記第1電極に対応する電力設定を変更することを更に含む、実施態様12に記載の方法。
【0088】
(16) 前記複数の電極は、第2電極を更に含み、
前記複数の電極表現は、第2電極表現を更に含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記プロセッサにおいて第1の第2電極入力を受信することと、
前記第2電極表現を変更することと、を更に含む、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記第2電極表現を2回目に変更することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記第2電極表現を3回目に変更することを更に含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記第1の第2電極入力は、前記複数の電極のうちの前記少なくとも別の電極の後方に配設されているものとして前記第2電極を指定するコマンドを含む、実施態様19に記載の方法。
【0089】
(21) 前記少なくとも別の電極が前記第1電極を含む、実施態様20に記載の方法。
【国際調査報告】