(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】ピラゾロン縮合ピリミジン化合物、その製造方法及び使用
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20220830BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220830BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20220830BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20220830BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220830BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220830BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
C07D487/04 143
C07D487/04 CSP
A61P35/00
A61P35/02
A61K31/519
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K31/5377
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021578117
(86)(22)【出願日】2020-06-28
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2020098611
(87)【国際公開番号】W WO2020259703
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】201910579671.0
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514023416
【氏名又は名称】シャンハイ ファーマシューティカルズ ホールディング カンパニー,リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ワン チェン
(72)【発明者】
【氏名】シュー スージエ
(72)【発明者】
【氏名】シヤ グォンシン
(72)【発明者】
【氏名】グオ フイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ビンビン
(72)【発明者】
【氏名】フオ グオユン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン リン
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ ジャンスン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン チュ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジュフイ
(72)【発明者】
【氏名】マオ ユ
(72)【発明者】
【氏名】ユイ ジェンシン
(72)【発明者】
【氏名】クー ユン
(72)【発明者】
【氏名】リオ イェンジュン
【テーマコード(参考)】
4C050
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB05
4C050CC08
4C050EE04
4C050FF01
4C050GG04
4C050HH04
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA52
4C084MA56
4C084MA66
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB271
4C084ZB272
4C084ZC201
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086CB06
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC20
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明はピラゾロン縮合ピリミジン化合物、その製造方法及び使用を開示する。本発明は式(II)に示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物を提供し、当該一群の化合物はWEE1キナーゼに優れた阻害活性がある。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【化1】
(式中、Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立してハロゲン、-OR
1-1、-SR
1-2、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
8アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1は独立して所望により1つ、2つ又は3つのR
1-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-1-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-1-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-2は独立して水素、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-2-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-2-1は独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-2-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-2-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
又は、R
1-3、R
1-4及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-12によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-13)-によって置換され、R
1-3-13は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素、-CN、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-5、R
1-3-6及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-5-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-5-2)-によって置換され、R
1-3-5-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-5-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-7、R
1-3-8及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-7-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-7-2)-によって置換され、R
1-3-7-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-7-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-9、R
1-3-10及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-9-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-9-2)-によって置換され、R
1-3-9-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-9-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-12は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~
C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-12-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-12-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-5-1、R
1-5-2及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-5-1-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-5-1-2)-によって置換され、R
1-5-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-1-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OH、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-6-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-6-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-6-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-6-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基もしくはC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7は独立して水素、-OR
1-7-1、-NR
1-7-2R
1-7-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-7-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-1は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により
1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-7-2-2)-によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-7-2-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-7-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-7-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソ、ハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は-OR
2-1、シアノ基、カルボキシ基、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-1はC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
2-2は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。
【請求項2】
式Iに示すピラゾロンピリミジン系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の式IIに示す系化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【化2】
(式中、Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
R
1は独立してハロゲン、-OR
1-1、-SR
1-2、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、又は、所望により1つ、2
つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
8アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1は独立して所望により1つ、2つ又は3つのR
1-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-1-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-1-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-2は独立して水素、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-2-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-2-1は独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-2-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-2-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
又は、R
1-3、R
1-4及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-12によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-13)-によって置換され、R
1-3-13は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素、-CN、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-5、R
1-3-6及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-5-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上
のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-5-2)-によって置換され、R
1-3-5-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-5-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-7、R
1-3-8及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-7-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-7-2)-によって置換され、R
1-3-7-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-7-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-9、R
1-3-10及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-9-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-9-2)-によって置換され、R
1-3-9-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-9-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-12は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-12-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-12-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-5-1、R
1-5-2及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-5-1-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-5-1-2)-によって置換され、R
1-5-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-1-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OH、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-6-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-6-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-6-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-6-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7は独立して水素、-OR
1-7-1、-NR
1-7-2R
1-7-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-7-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-1は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-7-2-2)-によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-7-2-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-7-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-7-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
2は-OR
2-1、シアノ基、カルボキシ基、又は、所望により1つ、2つもしくは
3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-1はC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
2-2は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。)
【請求項3】
Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20シクロアルキル基はC
3~C
20単環シクロアルキル基、C
3~C
20スピロ環シクロアルキル基、C
3~C
20縮合環シクロアルキル基又はC
3~C
20架橋環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20シクロアルキル基はC
3~C
20飽和シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基はC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子は置換されず、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基は替えられず、
且つ/又は、R
1が独立して1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基はC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1が独立して1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、R
1-8を除いて、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子は置換されず、
且つ/又は、R
1が独立して1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基は替えられず、
且つ/又は、R
1-3、R
1-4が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はC
1~C
3アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-3-1が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はC
1~C
3アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-3-2がC
3~C
14シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14シクロアルキル基はC
3~C
14単環シクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環シクロアルキル基、C
3~C
14縮合環シクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-3-2がC
3~C
14シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14シクロアルキル基はC
3~C
14飽和シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、
前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基はC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子は置換されず、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基は替えられず、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はC
1~C
3アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
3~C
14シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14シクロアルキル基はC
3~C
14単環シクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環シクロアルキル基、C
3~C
14縮合環シクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
3~C
14シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14シクロアルキル基はC
3~C
14飽和シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5-3が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はC
1~C
3アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-9が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はC
1~C
3アルキル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
2~C
7アルキル基である場合に、前記C
2~C
7アルキル基はC
2~C
4アルキル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基はC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C
3~C
14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC
3~C
14架橋環ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、R
2-2を除いて、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子は置換されず、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基は替えられず、
且つ/又は、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物における各異性体の比率は均等であり、
且つ/又は、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける原子はいずれもその天然存在比の形態で存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項4】
Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基で、前記C
3~C
20シクロアルキル基がC
3~C
20単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20単環シクロアルキル基はC
3~C
6単環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基で、C
3~C
20シクロアルキル基がC
3~C
20架橋環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20架橋環シクロアルキル基はC
5~C
8架橋環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC
3~C
9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、
且つ/又は、R
1が独立して1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC
3~C
9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、
且つ/又は、R
1-3、R
1-4が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はメチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基であり、
且つ/又は、R
1-3-1が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はメチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基であり、
且つ/又は、R
1-3-2がC
3~C
14シクロアルキル基で、前記C
3~C
14シクロアルキル基がC
3~C
14単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環シクロアルキル基はC
3~C
6単環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC
3~C
9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はメチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基であり、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
3~C
14シクロアルキル基で、前記C
3~C
14シクロアルキル基がC
3~C
14単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環シクロアルキル基はC
3~C
6単環シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5-3が独立してC
1~C
7アルキル基である場合に、前記C
1~C
7アルキル基はメチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
2~C
7アルキル基である場合に、前記C
2~C
7アルキル基はエチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基又はtert-ブチル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC
3~C
9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、
且つ/又は、前記式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物における各異性体の比率は均等であり、
且つ/又は、前記式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける原子はいずれもその天然存在比の形態で存在することを特徴とする請求項3に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項5】
Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基で、前記C
3~C
20シクロアルキル基がC
3~C
20単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20単環シクロアルキル基はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、
且つ/又は、Aが1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基で、C
3~C
20シクロアルキル基がC
3~C
20架橋環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
20架橋環シクロアルキル基は
【化3】
であり、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は
【化4】
であり、
且つ/又は、R
1が独立して1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基は
【化5】
であり、
且つ/又は、R
1-3-2がC
3~C
14シクロアルキル基で、前記C
3~C
14シクロアルキル基がC
3~C
14単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環シクロアルキル基はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は
【化6】
であり、
且つ/又は、R
1-5-1、R
1-5-2が独立してC
3~C
14シクロアルキル基で、前記C
3~C
14シクロアルキル基がC
3~C
14単環シクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環シクロアルキル基はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、
且つ/又は、R
2が所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~
C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基はオキセタン-3-イルであることを特徴とする請求項4に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項6】
Aが1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基である場合に、前記Aは
【化7】
であり、
且つ/又は、R
1が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は
【化8】
であり、
且つ/又は、R
1-5が独立してC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基がC
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C
3~C
14単環ヘテロシクロアルキル基は
【化9】
であり、
且つ/又は、R
2が1つのR
2-2によって置換されたC
2~C
7アルキル基で、R
2-2がヒドロキシ基である場合に、前記1つのR
2-2によって置換されたC
2~C
7アルキル基は
【化10】
であり、
且つ/又は、R
2が1つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基で、R
2-2がハロゲン又はヒドロキシ基である場合に、前記1つのR
2-2によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基は
【化11】
であることを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和
物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項7】
Aが1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基である場合に、前記Aは
【化12】
であり、前記
【化13】
は
【化14】
であり、前記
【化15】
は
【化16】
であることを特徴とする請求項6に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項8】
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
且つ/又は、XはNであり、
且つ/又は、R
1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9、C
1~C
7ヘテロアリール基もしくは所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、もしくはC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、もしくは、C
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-3は水素であり、R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
且つ/又は、R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基もしくはC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は独立して水素もしくはC
1~C
7アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-8は独立してオキソであり、
且つ/又は、R
2は所望により1つ、2つもしくは3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2は独立してハロゲンもしくはヒドロキシ基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項9】
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、C
1~C
7ヘテロアリール基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1もしくはC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基もしくはC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は独立して水素もしくはC
1~C
7アルキル基であり、
且つ/又は、R
2は所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2は独立してハロゲンもしくはヒドロキシ基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項10】
R
1は独立して-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
且つ/又は、R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基もしくはC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素であり、
且つ/又は、R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はハロゲンもしくはヒドロキシ基であることを特徴とする請求項9に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項11】
前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物の定義は、
【化17】
Aは1つ又は2つのR
1によって置換された
【化18】
であり、
R
1は独立してハロゲン、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~
C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R
1-7は独立して水素、-NR
1-7-2R
1-7-3であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
2は所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである、形態(1)、
【化19】
であって、
Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
R
1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、C
1~C
7ヘテロアリール基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である、形態(2)、
【化20】
であって、
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(3)、
【化21】
であって、
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(4)、
【化22】
であって、
Aは
【化23】
であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(5)、
【化24】
であって、
Aは
【化25】
であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は
【化26】
である、形態(6)、
Aは1つ又は2つのR
1によって置換された
【化27】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立してハロゲン、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール
基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R
1-7は独立して水素、-NR
1-7-2R
1-7-3であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子は共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソ、ハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである、形態(7)、
Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9、C
1~C
7ヘテロアリール基又は所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である、形態(8)、
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R
1は-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(9)、
Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R
1は-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は水素であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(10)、
Aは
【化28】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又は、C
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である、形態(11)、
Aは
【化29】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立して-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又は、C
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は
【化30】
である、形態(12)、のうちのいずれかの形態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項12】
式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は、
形態A、
【化31】
形態B、
【化32】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.85(s,1H),8.00(t,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.1Hz,1H),7.68(d,J=7.7Hz,1H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.6Hz,2H),5.78-5.68(m,1H),5.06(d,J=10.3Hz,1H),4.95(s,1H),4.82(s,2H),3.82-3.76(m,1H),2.81(s,1H),2.71(s,3H),2.49(s,1H),2.08(d,J=10.9Hz,3H),1.94(d,J=15.0Hz,3H),1.72(s,4H),1.59(d,J=7.0Hz,6H)
【化33】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(d,J=2.1Hz,1H),7.91(td,J=7.9,1.5Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.54(t,J=7.9Hz,2H),7.39(d,J=7.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.07(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H
),4.25-4.10(m,2H),3.95(s,1H),2.73(s,1H),2.56(dt,J=15.5,10.8Hz,1H),2.28(d,J=7.9Hz,1H),2.14(d,J=10.6Hz,1H),2.05-1.97(m,1H),1.78(dd,J=19.0,8.5Hz,1H),1.67(dt,J=10.1,6.1Hz,3H),1.61(s,6H),1.59-1.44(m,1H),1.34-1.26(m,3H)
【化34】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(d,J=1.4Hz,1H),8.00(td,J=7.9,4.0Hz,1H),7.83-7.76(m,1H),7.67(dd,J=7.7,0.7Hz,1H),7.60(dd,J=8.4,5.7Hz,2H),7.19(dd,J=13.2,8.6Hz,2H),5.73(ddd,J=17.0,6.1,4.1Hz,1H),5.08-5.03(m,1H),4.95(d,J=1.3Hz,1H),4.86-4.79(m,2H),2.72(s,1H),2.58(s,1H),2.27(d,J=6.7Hz,1H),2.13(d,J=10.0Hz,1H),1.96(d,J=10.2Hz,1H),1.80-1.66(m,4H),1.64-1.52(m,7H)
【化35】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(d,J=4.2Hz,1H),7.97-7.88(m,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.53(dd,J=12.3,8.5Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.28-7.15(m,2H),5.80-5.65(m,1H),5.06(d,J=10.0Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.0Hz,2H),3.10(d,J=12.1Hz,3H),2.98(s,3H),2.67-2.57(m,1H),2.14(dd,J=20.9,10.3Hz,1H),2.06-1.97(m,2H),1.92(d,J=14.0Hz,1H),1.78-1.66(m,4H),1.61(s,6H),1.49(dd,J=22.8,12.2Hz,1H)
【化36】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.85(d,J=4.7Hz,1H
),7.91(dt,J=10.7,7.9Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.53(dd,J=12.0,8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,2.4Hz,1H),7.22(dd,J=19.5,8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.1Hz,2H),4.21(dd,J=16.4,8.6Hz,2H),4.10-4.02(m,2H),2.63-2.52(m,2H),2.35-2.20(m,2H),2.15-2.07(m,1H),2.00(dd,J=13.4,3.0Hz,2H),1.92-1.83(m,1H),1.79-1.63(m,4H),1.60(s,6H),1.48(ddd,J=24.7,12.5,2.5Hz,1H)
【化37】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)
【化38】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.84(d,J=3.7Hz,1H),7.94(dd,J=14.8,6.9Hz,1H),7.76(d,J=7.9Hz,1H),7.58-7.50(m,2H),7.42(dd,J=7.5,4.1Hz,1H),7.22(dd,J=15.8,8.5Hz,2H),5.71(dd,J=11.5,5.4Hz,2H),5.07(d,J=10.2Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.1Hz,2H),2.82-2.72(m,1H),2.60(s,1H),2.12-2.01(m,3H),1.92(d,J=12.5Hz,1H),1.81-1.67(m,3H),1.62(s,6H),1.54-1.43(m,1H),0.93-0.78(m,3H),0.52(s,2H)
【化39】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.88(s,1H),7.91(t,J=7.9Hz,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),7.56(d,J=8.5Hz,2H),7.40(d,J=7.4Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.78-5.66(m,1H),5.07(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.42(d,J=7.6Hz,1H),3.49-3.35(m,1H),3.04(s,3H),2.57-2.46(m,1H),2.29-2.17(m,2H),2.05-1.96(m,8H),1.56-1.65(m,2H),1.41-1.50(m,2H)
【化40】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.02(m,1H),7.80(m,1H),7.72-7.58(m,3H),7.25(m,2H),5.73(ddt,J=16.5,10.3,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(d,1H),4.83(d,J=6.1Hz,2H),3.54-3.42(m,1H),2.59(m,1H),2.14(m,1H),1.98(m,2H),1.83(m,1H),1.68(m,2H),1.60(s,6H),1.50(m,2H)
【化41】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.28(s,1H),8.88(d,J=1.8Hz,1H),8.09-7.97(m,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=20.6,8.5Hz,3H),7.19(dd,J=11.1,8.7Hz,2H),5.74-5.61(m,1H),5.00(d,J=10.2Hz,1H),4.82(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.5Hz,2H),3.23(s,1H),2.74(t,J=12.1Hz,1H),2.53(s,1H),2.12(d,J=10.1Hz,1H),1.98(d,J=13.2Hz,1H),1.82(d,J=13.2Hz,2H),1.77-1.57(m,3H),1.49(d,J=18.2Hz,6H)
【化42】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.89(s,1H),8.12(s,1H),7.74(dd,J=22.6,8.3Hz,3H),7.64(d,J=7.3Hz,1H),7.37(d,J=8.5Hz,2H),5.76-5.61(m,1H),5.34(s,1H),5.01(dd,J=10.3,1.2Hz,1H),4.84(d,J=17.1Hz,1H),4.70(d,J=5.7Hz,2H),3.62(s,1H),3.12(s,1H),2.71-2.58(m,8H),2.38(d,J=9.2Hz,2H),1.47(s,6H),1.32-1.24(m,1H)
【化43】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.26(s,1H),8.88(s,1H),8.07(t,J=7.8Hz,1H),7.76(d,J=8.0Hz,1H),7.65(dd,J=14.5,7.9Hz,2H),7.22(d,J=8.5Hz,2H),5.74-5.60(m,1H),5.35(s,1H),5.00(d,J=10.3Hz,1H),4.83(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.6Hz,2H),3.74(s,3H),3.24-3.15(m,1H),2.77(t,J=12.0Hz,1H),2.37(d,J=14.0Hz,1H),2.25(td,J=13.4,4.6Hz,1H),1.99-1.84(m,3H),1.67-1.50(m,2H),1.49(d,J=14.0Hz,6H)
【化44】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,0H),8.11-8.01(m,1H),7.94(d,J=7.9Hz,2H),7.67(d,J=7.6Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.5Hz,2H),5.83-5.74(m,1H),5.09(dd,J=7.9,4.4Hz,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,2H),4.85(d,J=6.7Hz,2H),2.87(s,1H),2.64(s,1H),2.47(s,3H
),1.97-1.67(m,8H)
【化45】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.87(d,J=6.6Hz,1H),8.06(t,J=7.9Hz,1H),7.95(d,J=7.9Hz,1H),7.68(dd,J=7.8,5.4Hz,2H),7.61(d,J=8.6Hz,1H),7.41(d,J=8.4Hz,1H),7.24(t,J=8.7Hz,1H),5.84-5.72(m,1H),5.09(d,J=6.2Hz,2H),5.07(d,J=1.3Hz,1H),5.02-4.94(m,2H),4.90(s,2H),4.84(d,J=6.7Hz,2H),3.15(d,J=2.6Hz,1H),3.08(s,1H),2.95(s,1H),2.71(s,1H),2.43(s,1H),1.93-2.03(m,3H),1.76(s,2H),1.51(s,1H),1.31(d,J=4.3Hz,3H),0.89(dd,J=20.1,9.0Hz,4H)
【化46】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87-8.79(m,1H),8.14-8.07(m,1H),8.04-7.96(m,1H),7.89-7.80(m,1H),7.61-7.50(m,2H),7.38-7.32(m,1H),7.25-7.19(m,1H),7.01(t,J=3.4Hz,1H),5.72(ddd,J=16.6,11.1,8.6Hz,1H),5.17-5.09(m,2H),5.04-4.98(m,1H),4.98-4.92(m,1H),4.87-4.77(m,2H),4.73-4.64(m,2H),4.20-4.06(m,1H),3.47-3.38(m,1H),3.38-3.29(m,1H),3.05-2.98(m,1H),2.49-2.35(m,2H),2.27-2.17(m,1H),2.07-1.86(m,4H),1.75-1.60(m,3H)
【化47】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.77(s,1H),8.16-8.07(m,1H),8.03(d,J=7.6Hz,1H),7.83-7.75(m,1H),7.56(dd,J=12.6,6.1Hz,2H),7.33(d,J=8.5Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.72(dd,J=17.0,10.3Hz,1H),5.13(dd,J=9.1,6.1Hz,2H),4.96(d,J=17.0Hz,2H),4.81(d,J=7.2Hz,2H),4.69(d,J=6.2Hz,2H),4.41-4.28(m,2H),3.86(s,1H),3.77(t,J=6.6Hz,1H),3.63-3.50(m,2H),2.98(m,1H),2.15(m,1H),1.97(dd,J=18.9,9.6Hz,2H),1.78(d,J=5.0Hz,2H),1.65(d,J=8.7Hz,2H)
【化48】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.69(s,1H),8.18(d,J=8.0Hz,1H),8.10(dd,J=17.9,7.6Hz,1H),7.81-7.72(m,1H),7.63-7.49(m,2H),7.25(d,J=8.4Hz,1H),7.19(d,J=8.3Hz,1H),5.70(d,J=6.8Hz,1H),5.15(d,J=10.1Hz,1H),5.14-5.07(m,1H),4.95(d,J=16.6Hz,1H),4.83(t,J=6.7Hz,2H),4.71(s,2H),2.54(dd,J=24.9,12.6Hz,2H),2.30(d,J=11.2Hz,1H),2.18(d,J=13.5Hz,1H),2.02(d,J=12.9Hz,1H),1.96-1.80(m,2H),1.78(d,J=16.1Hz,1H),1.49(dd,J=26.4,11.2Hz,2H)
【化49】
1H NMR(400MHz,CH
3OH-d
4)δ 8.85(d,J=1.1Hz,1H),8.05(td,J=7.9,4.8Hz,1H),7.96-7.86(m,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.59(ddd,J=9.2,4.6,2.3Hz,2H),7.25-7.19(m,1H),7.19-7.11(m,1H),5.78(ddt,J=16.5,10.1,6.1Hz,1H),5.12-5.07(m,2H),5.06(t,J=1.3Hz,1H),4.98(dd,J=17.0,1.4Hz,1H),4.90(d,J=1.4Hz,2H),4.25-4.19(m,1H),4.14(dd,J=14.1,7.1Hz,1H),2.34-2.12(m,2H),2.07(dd,J=17.0,4.1Hz,1H),1.99-1.82(m,1H),1.74-1.65(m,2H),1.65-1.53(m,2H),1.31(d,J=4.2Hz,3H),1.29-1.25(m,2H)
【化50】
1H NMR(400MHz,CH
3OH-d
4)δ 8.84(s,1H),8.05(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.66(dd,J=7.6,0.9Hz,1H),7.63-7.53(m,2H),7.22-7.14(m,2H),5.84-5.74(m,1H),5.10-5.07(m,2H),5.06(q,J=1.3Hz,1H),4.98(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.89(dt,J=6.1,1.4Hz,2H),2.71(d,J=6.9Hz,1H),2.59(s,1H),2.24(dd,J=16.4,7.8Hz,2H),2.04(d,J=8.5Hz,1H),1.73(td,J=10.9,6.8Hz,6H)
形態C、
【化51】
形態D、
【化52】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.85(s,1H),8.46(s,2H),7.99(t,J=7.9Hz,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.65(dd,J=16.6,8.1Hz,3H),7.22(d,J=8.6Hz,2H),5.73(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.3,1.1Hz,1H),4.93(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.82(d,J=6.1Hz,2H),2.90(s,6H),2.60(d,J=8.4Hz,1H),2.21(s,2H),2.10(d,J=10.6Hz,2H),1.70(d,J=11.4Hz,4H),1.59(s,6H)
【化53】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),8.54(s,1H),7.95(t,J=7.9Hz,1H),7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.59(d,J=8.5Hz,2H),7.43(d,J=7.6Hz,1H),7.32(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.5,10.3
,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.0Hz,1H),4.75(d,J=6.1Hz,2H),3.05(m,1H),2.93(m,1H),2.68(s,6H),2.32(m,2H),1.84(m,6H),1.60(s,6H)
【化54】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.90(t,J=7.9Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.53(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.5Hz,1H),7.20(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.76(d,J=6.2Hz,2H),4.04(s,1H),2.66(m,4H),2.58-2.47(m,1H),2.16(m,4H),1.96(m,2H),1.87-1.78(m,4H),1.60(s,6H),1.58-1.39(m,4H)
【化55】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.92(t,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.29(t,J=4.2Hz,2H),5.79-5.66(m,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.02(s,1H),2.70-2.50(m,5H),2.26(s,1H),1.98(m,4H),1.82(s,4H),1.69-1.56(m,10H)
【化56】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)
【化57】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.82-5.63(m,1H),5.12-4.91(m,2H),4.78(d,J=6.2Hz,2H),4.01(s,1H),3.17(s,4H),2.53(s,1H),2.33(s,1H),2.06(d,J=4.4Hz,2H),1.89(d,J=11.6Hz,2H),1.75(d,J=14.1Hz,2H),1.59(d,J=17.2Hz,8H),1.46(t,J=13.1Hz,2H)
【化58】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,2H),7.21(d,J=8.6Hz,2H),5.78(ddt,J=16.3,10.3,6.1Hz,1H),5.12-5.05(m,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.89(d,J=6.1Hz,2H),4.84(s,2H),3.68(s,2H),2.97-2.86(m,1H),2.66(s,6H),2.60-2.50(m,1H),2.15(d,J=8.6Hz,2H),2.04(d,J=9.0Hz,2H),1.66-1.54(m,4H)
【化59】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.83(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.62(m,1H),7.59(d,J=8.6Hz,2H),7.29(d,J=8.5Hz,2H),5.76(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.10-5.02(m,3H),4.96(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.87(d,J=6.8Hz,2H),4.82(d,J=6.8Hz,2H),2.73(d,J=4.2Hz,1H),2.29(d,J=21.9Hz,7H),2.04-1.90(m,4H),1.66(dd,J=15.6,6.1Hz,4H)
【化60】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.88(d,J=2.6Hz,1H),8.09(dd,J=15.0,7.8Hz,1H),7.99-7.83(m,2
H),7.54(t,J=9.5Hz,2H),7.39(d,J=8.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.74(dq,J=10.5,5.9Hz,1H),5.12(t,J=8.8Hz,3H),4.99(d,J=17.1Hz,1H),4.80(d,J=6.3Hz,2H),4.67(d,J=6.0Hz,2H),3.39-3.24(m,4H),2.60-2.34(m,3H),2.14(dt,J=14.0,6.8Hz,3H),1.96(d,J=10.8Hz,4H),1.55-1.37(m,2H),1.27-1.12(m,2H)
【化61】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,1H),8.02(dt,J=24.0,7.9Hz,3H),7.64(dd,J=27.1,8.1Hz,3H),7.27(t,J=8.6Hz,2H),7.01-6.91(m,3H),6.72-6.64(m,3H),5.79(ddd,J=16.3,11.2,6.1Hz,1H),5.10-5.05(m,2H),4.85(d,J=6.8Hz,2H),2.57(d,J=10.7Hz,1H),2.48-2.28(m,3H),2.23-2.06(m,3H),1.98-1.71(m,6H),1.58(dd,J=23.2,12.9Hz,3H),1.44(ddd,J=16.1,13.2,3.5Hz,2H),1.19-1.00(m,2H)
【化62】
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 9.00(s,1H),8.30(d,J=8.6Hz,1H),8.22(d,J=2.4Hz,1H),7.96(t,J=7.9Hz,1H),7.73(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.55(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.44(dd,J=7.7,0.8Hz,1H),5.77-5.66(m,1H),5.12-5.05(m,1H),4.97(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.76(dt,J=6.3,1.3Hz,2H),2.70(s,1H),2.56(s,6H),2.23(q,J=9.5Hz,4H),2.11-2.01(m,4H),1.58(t,J=10.3Hz,6H)
【化63】
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 8.99(s,1H),8.54(s,1H),8.32(d,J=8.7Hz,1H),8.26(d,J=2.4Hz,1H),8.10(t,J=7.7Hz,1H),7.92(s,1H),7.78(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.47-7.41(m,1H),5.79-5.71(m,1H),5.08(dq,J=10.1,1.2Hz,1H),4.97(dq,J=17.0,1.3Hz,1H),4.77(dt,J=6.2,1.4Hz,2H),3.99(s,1H),2.75(d,J=11.0Hz,1H),2.52(s,6H),2.32-2.18(m,1H),2.09(d,J=14.4Hz,4H),1.31(d,J=22.8Hz,4H)
式中、
【化64】
とは不確定なシス-トランス配置であり、
形態E、
【化65】
その
1H NMR(400MHz,CDCl
3)において1.23-1.08にピークがあり、
式中、
【化66】
とは不確定なシス-トランス配置であり、
形態F、
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が10.55分の
【化67】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が10.78分の
【化68】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が11.01分の
【化69】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が11.20分の
【化70】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が10.78分の
【化71】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が11.00分の
【化72】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が7.02分の
【化73】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が7.16分の
【化74】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が7.14分の
【化75】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が7.15分の
【化76】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が6.17分の
【化77】
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である前記条件で保持時間が6.28分の
【化78】
式中、
【化79】
とは不確定なシス-トランス配置であり、
形態G、
【化80】
、のうちのいずれかの形態に記載のいずれかの化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグ。
【請求項13】
化合物II-1Aを有機溶媒において酸化剤によって酸化させて化合物II-1Bを得るステップ1と、化合物II-1Bと化合物II-1Cが有機溶媒において塩基性条件で反応して化合物IIを得るステップ2とを含む方法1、
【化81】
化合物II-2A(R
1は-(C=O)-O-C
2H
5)の加水分解により化合物II-2B(R
1は-(C=O)-OH)を得るステップ1と、化合物II-2Bとアミン化合物が有機溶媒において縮合反応して化合物II(R
1は-(C=O)-NR
1-5-1R
1-5-2)を得るステップ2とを含む方法2、
【化82】
のいずれかの方法である、請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物の製造方法。
【請求項14】
式II-1Cに示す化合物。
【化83】
(式中、XはCH又はNであり、Aの定義は請求項1~12の少なくとも1項に記載のとおりである。)
【請求項15】
式1Cに示す化合物であることを特徴とする請求項14に記載の式II-1Cに示す化合物。
【化84】
(式中、Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基で、R
1は-NR
1-3R
1-4又は-C(=O)R
1-5で、前記R
1-3、R
1-4及びR
1-5の定義は請求項1~12の少なくとも1項に記載のとおりである。)
【請求項16】
以下のいずれかの形態に記載のいずれかの化合物であることを特徴とする請求項14に記載の式II-1Cに示す化合物:
形態a、
【化85】
形態b、
【化86】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.08-6.96(m,2H),6.70-6.60(m,2H),3.57(s,2H),3.22(t,J=7.0Hz,4H),2.38(tt,J=12.1,3.2Hz,1H),2.15-1.95(m,5H),1.95-1.81(m,4H),1.51-1.30(m,2H),1.21-1.04(m,2H)
又は、
【化87】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.10-6.97(m,2H),6.74-6.63(m,2H),4.22-4.08(t,J=8.0Hz,4H),3.47-3.38(m,1H),2.61-2.52(m,1H),2.52-2.28(m,2H),1.92-1.62(m,8H)。
【請求項17】
キナーゼ阻害剤、又はWEE1キナーゼに関連する疾患もしくはがんを治療及び/又は予防するために用いられる薬物を製造するための、請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xの使用。
【請求項18】
請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xと、医薬品添加物とを含む医薬組成物。
【請求項19】
請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xと、抗がん薬とを含む組み合わせ。
【請求項20】
がんを予防及び/又は治療する薬物を製造するための請求項19に記載の組み合わせの使用。
【請求項21】
抗がん薬と組み合わせてがんを予防及び/又は治療するために用いられる薬物を製造するための、請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xの使用。
【請求項22】
請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xと組み合わせてがんを予防及び/又は治療するために用いられる薬物を製造するための、抗がん薬の使用。
【請求項23】
請求項19に記載の組み合わせと医薬品添加物とを含む医薬組成物。
【請求項24】
請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xと医薬品添加物とを含む医薬組成物Aと、抗がん薬と医薬品添加物とを含む医薬組成物Bとを含む組み合わせキット。
【請求項25】
患者に治療有効量の請求項1~12の少なくとも1項に記載の式IIに示す系化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである物質Xを投与することを含むWEE1キナーゼに関連する疾患又はがんを治療及び/又は予防する方法。
【請求項26】
患者に治療有効量の請求項19に記載の組み合わせを投与することを含むがんを治療及び/又は予防する方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は出願日が2019年6月28日の中国特許出願201910579671.0号の優先権を主張する。本願には前記中国特許出願の全文を引用する。
[技術分野]
【0002】
本発明は、ピラゾロン縮合ピリミジン化合物、その製造方法及び使用に関する。
[背景技術]
【0003】
細胞周期はDNA損傷修復のプロセスと密接に関連している。細胞周期とは細胞分裂の全過程で、細胞分裂間期(interphase)と分裂期(mitotic phase、M)の2つの段階に分けられる。細胞周期チェックポイント(checkpoint)は細胞周期を調節する重要なポイントで、主な役割は周期内の各イベントが所定のタイミングと順番で行われるようにし、外部環境に適合するように細胞の状態を調節することである。細胞の主なチェックポイントとして次のものがある。1)G1/Sチェックポイントで、哺乳動物でR(restriction)ポイントと呼ばれ、休止期のG1期からDNA合成期に入るよう細胞を制御する。2)S期チェックポイントで、DNAの複製が完了するかどうかを示す。3)G2/Mチェックポイントで、分裂期に入るよう細胞を調節するコントロールポイントである。4)中期-後期チェックポイントで、スピンドルアセンブリチェックポイントとも呼ばれ、セントロメアがスピンドルに正しく接続されないと、細胞周期の中断となる。細胞分裂周期の特定のプロセスにDNA損傷などの異常がある場合に、チェックポイントがそれを直ちに検知して修復を開始する。P53タンパク質はG1チェックポイントを調節する重要なタンパク質で、DNAが損傷すると、細胞がS期に入るのを防ぎ、DNA修復メカニズムを活性化し、これは細胞ゲノムの完全性を維持するために極めて重要なことである。一方、腫瘍細胞にはいつもP53変異があるため、G1チェックポイントに欠陥があり、そのためP53変異のある細胞では細胞分裂周期の調節がG2/Mチェックポイントに依存する。WEE1キナーゼは細胞周期を調節するタンパク質で、サイクリン依存性キナーゼ1(cyclin-dependent kinase 1、CDK1)のリン酸化の状態を調節することで、CDK1とサイクリンB(cyclinB)の複合体の活性を調節して細胞周期の調節を実現し、しかもDNA損傷チェックポイントにも極めて重要な調節効果がある。WEE1はG2/M期を停止するための重要な遺伝子で、モニタリングの面で重要な役割を果たし、一部のがんで過剰発現される。WEE1キナーゼの阻害又は下方制御はいずれも有糸分裂に支障をきたすため、WEE1キナーゼ阻害剤は抗がん治療において重要な役割を果たすものとして、抗がん剤の研究開発ではホットスポットとなっている。
【0004】
国際特許出願WO2019037678、WO2019028008、WO2018133829、WO2010098367、WO2010067886、WO2008115742、WO2008115738、WO2007126122、WO2007126128、WO2004007499などにはいくつかの小分子WEE1キナーゼ阻害剤が開示されているが、販売承認を得た小分子WEE1キナーゼ阻害剤がまだないことから、本分野では抗がん活性に優れ、安全性の高いWEE1キナーゼ阻害剤を開発することが必要である。
[発明の開示]
[発明が解決しようとする課題]
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は次のとおりである。WEE1キナーゼに阻害活
性のある従来の化合物は構造が単純であるため、本発明はピラゾロン縮合ピリミジン化合物、その製造方法及び使用を提供し、当該一群の化合物はWEE1キナーゼに優れた阻害活性がある。
【0006】
本発明は式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグを提供し、
【0007】
【化1】
式中、Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立してハロゲン、-OR
1-1、-SR
1-2、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9(式中、「=」とはシクロアルキル基におけるメチレン基の2つの水素が置換されていることである)、又は、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-8によって置換された、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
8アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1は独立して所望により1つ、2つ又は3つのR
1-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-1-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-1-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-2は独立して水素、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-2-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-2-1は独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-2-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-2-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
又は、R
1-3、R
1-4及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-12によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-13)-によって置換され、R
1-3-13は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素、-CN、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-5、R
1-3-6及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-5-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-5-2)-によって置換され、R
1-3-5-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-5-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-7、R
1-3-8及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-7-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-7-2)-によって置換され、R
1-3-7-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-7-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-9、R
1-3-10及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-9-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-9-2)-によって置換され、R
1-3-9-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-9-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-12は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-12-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-12-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-5-1、R
1-5-2及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-5-1-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-5-1-2)-によって置換され、R
1-5-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-1-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OH、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-6-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-6-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-6-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-6-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7は独立して水素、-OR
1-7-1、-NR
1-7-2R
1-7-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-7-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-1は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキ
ル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-7-2-2)-によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-7-2-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-7-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-7-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソ、ハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は-OR
2-1、シアノ基、カルボキシ基、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-1はC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
2-2は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。
【0008】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける一部の置換基はさらに次のとおりに定義され、以下言及されていない置換基はその定義が上記のいずれかの形態に記載のとおりである(以下、「一形態において」と略記する)。
Aが1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記C3~C20シクロアルキル基は、例えば、C3~C20単環シクロアルキル基、C3~C20スピロ環シクロアルキル基、C3~C20縮合環シクロアルキル基又はC3~C20架橋環シクロアルキル基である。
【0009】
前記C3~C20単環シクロアルキル基は、例えば、C3~C6単環シクロアルキル基であり、また、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシク
ロヘキシル基であり、さらに、例えば、シクロヘキシル基である。
【0010】
前記C3~C20架橋環シクロアルキル基は、例えば、C5~C8架橋環シクロアルキル基であり、また、例えば、
【0011】
【0012】
一形態において、
Aが1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記C3~C20シクロアルキル基は、例えば、C3~C20飽和シクロアルキル基である。
【0013】
一形態において、
Aが1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記Aは、例えば、
【0014】
【0015】
前記
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
前記
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0026】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、アゼチジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基又はピペラジニル基である。
【0027】
前記アゼチジニル基は、例えば、
【0028】
【化12】
である。前記モルホリニル基は、例えば、
【0029】
【化13】
である。前記ピペリジニル基は、例えば、
【0030】
【化14】
である。前記ピペラジニル基は、例えば、
【0031】
【0032】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0033】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0034】
一形態において、
R1が独立して1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0035】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、アゼチジニル基、
【0036】
【化16】
、モルホリニル基、ピペリジニル基又はピペラジニル基である。
【0037】
前記アゼチジニル基は、例えば、
【0038】
【化17】
である。前記モルホリニル基は、例えば、
【0039】
【化18】
である。前記ピペリジニル基は、例えば、
【0040】
【化19】
である。前記ピペラジニル基は、例えば、
【0041】
【0042】
一形態において、
R1が独立して1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、R1-8を除いて、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0043】
一形態において、
R1が独立して1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0044】
一形態において、
R1が独立して1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基は
【0045】
【0046】
一形態において、
R1-3、R1-4が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0047】
一形態において、
R1-3-1が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0048】
一形態において、
R1-3-2がC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロ
アルキル基は、例えば、C3~C14単環シクロアルキル基であり、また、例えば、C3~C6単環シクロアルキル基であり、さらに、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、またさらに、例えば、シクロプロピル基である。
【0049】
一形態において、
R1-3-2がC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロアルキル基は、例えば、C3~C14飽和シクロアルキル基である。
【0050】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0051】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、アゼチジニル基である。
【0052】
前記アゼチジニル基は、例えば、
【0053】
【0054】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0055】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0056】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0057】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環シクロアルキル基、C3~C14スピロ環シクロアルキル基、C3~C14縮合環シクロアルキル基又はC3~C14架橋環シクロアルキル基である。
【0058】
前記C3~C14単環シクロアルキル基は、例えば、C3~C6単環シクロアルキル基であり、また、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、さらに、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
【0059】
前記C3~C14架橋環シクロアルキル基は、例えば、C5~C8架橋環シクロアルキル基であり、また、例えば、
【0060】
【0061】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロアルキル基は、例えば、C3~C14飽和シクロアルキル基である。
【0062】
一形態において、
R1-5-3が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0063】
一形態において、
R1-9が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0064】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基である場合に、前記C2~C7アルキル基は、例えば、C2~C4アルキル基であり、また、例えば、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基又はtert-ブチル基であり、さらに、例えば、イソプロピル基である。
【0065】
一形態において、
R2が1つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基で、R2-2がヒドロキシ基である場合に、前記1つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基は、例えば、
【0066】
【0067】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテ
ロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0068】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、オキセタニル基である。
【0069】
前記モルホリニルオキセタニル基は、例えば、オキセタン-3-イルである。
【0070】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、R2-2を除いて、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0071】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0072】
一形態において、
R2が1つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基で、R2-2がハロゲン又はヒドロキシ基である場合に、前記1つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、
【0073】
【0074】
一形態において、
前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物における各異性体の比率が均等であってもよく、例えば、ラセミ体である。
【0075】
一形態において、
前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける原子はいずれもその天然存在比の形態で存在してもよい。
【0076】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である。
【0077】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換された
【0078】
【0079】
一形態において、
Aは
【0080】
【0081】
一形態において、
R1は独立してハロゲン、-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、=N-O-R1-9、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-8によって置換された、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基もしくはC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、-S(=O)2NR1-3-7R1-3-8、-C(=O)NR1-3-9R1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-3-11によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR1-3-1-1によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基又はC6~C10アリール基であり、R1-3-1-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-3-3は独立して水素であり、
R1-3-5、R1-3-6、R1-3-7、R1-3-8、R1-3-9、R1-3-10は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R1-3-11-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5は独立して水素、-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-5-4によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14
シクロアルキル基であり、
R1-5-3は独立して水素、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基又はC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R1-5-4-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R1-7は独立して水素、-NR1-7-2R1-7-3であり、
R1-7-2、R1-7-3は独立してC1~C7アルキル基、又はC3~C14シクロアルキル基であり、
又は、R1-7-2、R1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR1-7-2-1によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R1-7-2-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-8は独立してオキソ、ハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R1-8-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基である。
【0082】
一形態において、
R1は独立してハロゲン、-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-8によって置換された、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基もしくはC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、-S(=O)2NR1-3-7R1-3-8、-C(=O)NR1-3-9R1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-3-11によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR1-3-1-1によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基又はC6~C10アリール基であり、R1-3-1-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-3-3は独立して水素であり、
R1-3-5、R1-3-6、R1-3-7、R1-3-8、R1-3-9、R1-3-10は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R1-3-11-1は独立してC1~C7アルキル基又
はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5は独立して水素、-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-5-4によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5-3は独立して水素、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基又はC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R1-5-4-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R1-7は独立して水素、-NR1-7-2R1-7-3であり、
R1-7-2、R1-7-3は独立してC1~C7アルキル基、又はC3~C14シクロアルキル基であり、
又は、R1-7-2、R1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR1-7-2-1によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R1-7-2-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R1-8-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基である。
【0083】
一形態において、
R1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、=N-O-R1-9、C1~C7ヘテロアリール基又は所望により1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である。
【0084】
一形態において、
R1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、C1~C7ヘテロアリール基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基である。
【0085】
一形態において、
R1は-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、=N-O-R1-9、又は、所望により1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である。
【0086】
一形態において、
R1は独立して-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5又はC3~C14ヘテロ
シクロアルキル基である。
【0087】
一形態において、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、又はC1~C7アルキル基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立してC1~C7アルキル基、又は、C3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-3は水素であり、
R1-3-5、R1-3-6は水素である。
【0088】
一形態において、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1又はC1~C7アルキル基であり、R1-3-1は独立してC1~C7アルキル基である。
【0089】
一形態において、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は独立して水素又はC1~C7アルキル基である。
【0090】
一形態において、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は水素である。
【0091】
一形態において、
R1-8は独立してオキソである。
【0092】
一形態において、
R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基である。
【0093】
一形態において、
R2は所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0094】
一形態において、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0095】
一形態において、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0096】
一形態において、
R2は
【0097】
【0098】
一形態において、
XはNである。
【0099】
一形態において、
R1は=N-O-R1-9であり、R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基である。
【0100】
一形態において、
R1-3-5、R1-3-6、R1-3-7、R1-3-8、R1-3-9、R1-3-10は水素である。
【0101】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換された
【0102】
【化29】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立してハロゲン、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によ
って置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R
1-7は独立して水素、-NR
1-7-2R
1-7-3であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソ、ハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。
【0103】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、=N-O-R1-9、C1~C7ヘテロアリール基又は所望により1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1
-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、又はC1~C7アルキル基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立してC1~C7アルキル基、又は、C3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-3は水素であり、
R1-3-5、R1-3-6は水素であり、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は独立して水素又はC1~C7アルキル基であり、
R1-8は独立してオキソであり、
R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0104】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R1は-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、=N-O-R1-9、又は、所望により1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、又はC1~C7アルキル基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立してC1~C7アルキル基、又は、C3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-3は水素であり、
R1-3-5、R1-3-6は水素であり、
R1-5は-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5-3は水素又はC1~C7アルキル基であり、
R1-8は独立してオキソであり、
R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0105】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
XはCH又はNであり、
R1は-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、=N-O-R1-9、又は、所望により1つのR1-8によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、又はC1~C7アルキル基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立してC1~C7アルキル基、又は、C3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-3は水素であり、
R1-3-5、R1-3-6は水素であり、
R1-5は-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5-3は水素であり、
R1-8は独立してオキソであり、
R1-9は独立して水素又はC1~C7アルキル基であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0106】
一形態において、
Aは
【0107】
【化30】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又は、C
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である。
【0108】
一形態において、
Aは
【0109】
【化31】
であり、
XはCH又はNであり、
R
1は独立して-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、=N-O-R
1-9、又は、所望により1つのR
1-8によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、又は、C
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立してC
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6は水素であり、
R
1-5は独立して-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-8は独立してオキソであり、
R
1-9は独立して水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は
【0110】
【0111】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物であってもよく、
【0112】
【化33】
式中、Aは1つ又は2つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、
R
1は独立してハロゲン、-OR
1-1、-SR
1-2、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
8アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1は独立して所望により1つ、2つ又は3つのR
1-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基
、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-1-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-1-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-1-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-2は独立して水素、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-2-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、又は、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-2-1は独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-2-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-2-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
又は、R
1-3、R
1-4及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-12によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-13)-によって置換され、R
1-3-13は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素、-CN、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-5、R
1-3-6及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-5-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-5-2)-によって置換され、R
1-3-5-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-5-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-7、R
1-3-8及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により
1つ、2つ又は3つのR
1-3-7-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-7-2)-によって置換され、R
1-3-7-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-7-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-3-9、R
1-3-10及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-3-9-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-3-9-2)-によって置換され、R
1-3-9-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-3-9-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-12は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-12-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-12-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-5-1、R
1-5-2及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-5-1-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-5-1-2)-によって置換され、R
1-5-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-1-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OH、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-6-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-6-1は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-6-1-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-6-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7は独立して水素、-OR
1-7-1、-NR
1-7-2R
1-7-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-7-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-1は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、又は、C
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基、エテニレン基又は-N(R
1-7-2-2)-によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-7-2-2は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-7-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-7-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-7-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
2は-OR
2-1、シアノ基、カルボキシ基、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基もしくはC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-1はC
1~C
7アルキル基、C
2~C
7アルケニル基、C
2~C
7アルキニル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
2-2は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1
~C
7アルコキシ基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。
【0113】
一形態において、前記式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける一部の置換基はさらに次のとおりに定義され、以下言及されていない置換基はその定義が上記のいずれかの形態に記載のとおりである(以下、「一形態において」と略記する)。
Aが1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記C3~C20シクロアルキル基は、例えば、C3~C20単環シクロアルキル基、C3~C20スピロ環シクロアルキル基、C3~C20縮合環シクロアルキル基又はC3~C20架橋環シクロアルキル基である。
【0114】
前記C3~C20単環シクロアルキル基は、例えば、C3~C6単環シクロアルキル基であり、また、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、さらに、例えば、シクロヘキシル基である。
【0115】
前記C3~C20架橋環シクロアルキル基は、例えば、C5~C8架橋環シクロアルキル基であり、また、例えば、
【0116】
【0117】
一形態において、
Aが1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記C3~C20シクロアルキル基は、例えば、C3~C20飽和シクロアルキル基である。
【0118】
一形態において、
Aが1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である場合に、前記Aは、例えば、
【0119】
【0120】
前記
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】
前記
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0131】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、アゼチジニル基、モルホリニル基、ピペリジニル基又はピペラジニル基である。
【0132】
前記アゼチジニル基は、例えば、
【0133】
【化44】
である。前記モルホリニル基は、例えば、
【0134】
【化45】
である。前記ピペリジニル基は、例えば、
【0135】
【化46】
である。前記ピペラジニル基は、例えば、
【0136】
【0137】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0138】
一形態において、
R1が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0139】
一形態において、
R1-3、R1-4が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0140】
一形態において、
R1-3-1が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0141】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0142】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、アゼチジニル基である。
【0143】
前記アゼチジニル基は、例えば、
【化48】
である。
【0144】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0145】
一形態において、
R1-5が独立してC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0146】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0147】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環シクロアルキル基、C3~C14スピロ環シクロアルキル基、C3~C14縮合環シクロアルキル基又はC3~C14架橋環シクロアルキル基である。
【0148】
前記C3~C14単環シクロアルキル基は、例えば、C3~C6単環シクロアルキル基であり、また、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基であり、さらに、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
【0149】
前記C3~C14架橋環シクロアルキル基は、例えば、C5~C8架橋環シクロアルキル基であり、また、例えば、
【0150】
【0151】
一形態において、
R1-5-1、R1-5-2が独立してC3~C14シクロアルキル基である場合に、前記C3~C14シクロアルキル基は、例えば、C3~C14飽和シクロアルキル基である。
【0152】
一形態において、
R1-5-3が独立してC1~C7アルキル基である場合に、前記C1~C7アルキル基は、例えば、C1~C3アルキル基であり、また、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基又はイソプロピル基である。
【0153】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基である場合に、前記C2~C7アルキル基は、例えば、C2~C4アルキル基であり、また、例えば、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基又はtert-ブチル基であり、さらに、例えば、イソプロピル基である。
【0154】
一形態において、
R2が1つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基で、R2-2がヒドロキシ基である場合に、前記1つのR2-2によって置換されたC2~C7アルキル基は、例えば、
【0155】
【0156】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14スピロ環ヘテロシクロアルキル基、C3~C14縮合環ヘテロシクロアルキル基又はC3~C14架橋環ヘテロシクロアルキル基である。
【0157】
前記C3~C14単環ヘテロシクロアルキル基は、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C9単環ヘテロシクロアルキル基」であり、また、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」であり、さらに、例えば、「ヘテロ原子数が1つ又は2つで、ヘテロ原子がN、O及びSのうちの1種又は2種から選ばれるC3~C5単環ヘテロシクロアルキル基」で、且つ窒素原子を介してベンゼン環に接続されたものであり、またさらに、例えば、オキセタニル基である。
【0158】
前記モルホリニルオキセタニル基は、例えば、オキセタン-3-イルである。
【0159】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、R2-2を除いて、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子が置換されなくてもよい。
【0160】
一形態において、
R2が所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基である場合に、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基におけるメチレン基が替えられなくてもよい。
【0161】
一形態において、
R2が1つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基で、R2-2がハロゲン又はヒドロキシ基である場合に、前記1つのR2-2によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基は、例えば、
【0162】
【0163】
一形態において、
前記式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物における各異性体の比率が均等であってもよく、例えば、ラセミ体である。
【0164】
一形態において、
前記式Iに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグにおける原子はいずれもその天然存在比の形態で存在してもよい。
【0165】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換された
【0166】
【0167】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基である。
【0168】
一形態において、
Aは
【0169】
【0170】
一形態において、
R1は独立してハロゲン、-CN、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-8によって置換された、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基もしくはC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1、-C(=O)R1-3-2、-C(=NR1-3-3)NR1-3-5R1-3-6、-S(=O)2NR1-3-7R1-3-8、-C(=O)NR1-3-9R1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-3-11によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-3-1、R1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR1-3-1-1によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基又はC6~C10アリール基であり、R1-3-1-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-3-3は独立して水素であり、
R1-3-5、R1-3-6、R1-3-7、R1-3-8、R1-3-9、R1-3-10は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R1-3-11-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5は独立して水素、-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR1-5-4によって置換された、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、もしくは、C1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-5-3は独立して水素、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基又はC1~C7ヘテロアリール基であり、
R1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R1-5-4-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R1-7は独立して水素、-NR1-7-2R1-7-3であり、
R1-7-2、R1-7-3は独立してC1~C7アルキル基、又はC3~C14シクロアルキル基であり、
又は、R1-7-2、R1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR1-7-2-1によって置換されたC3~C14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C3~C14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R1-7-2-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、
R1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C1~C7アルキル基、C1~C7アルコキシ基、C1~C7アルキルチオ基、C3~C14シクロアルキル基、C3~C14ヘテロシクロアルキル基、C6~C10アリール基、C1~C7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R1-8-1は独立してC1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基である。
【0171】
一形態において、
R1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、C1~C7ヘテロアリール基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基である。
【0172】
一形態において、
R1は独立して-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基である。
【0173】
一形態において、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1又はC1~C7アルキル基であり、R1-3-1は独立してC1~C7アルキル基である。
【0174】
一形態において、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は独立して水素又はC1~C7アルキル基である。
【0175】
一形態において、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は水素である。
【0176】
一形態において、
R2は所望により1つ、2つ又は3つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0177】
一形態において、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0178】
一形態において、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0179】
一形態において、
R2は
【0180】
【0181】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換された
【0182】
【化55】
であり、
R
1は独立してハロゲン、-CN、-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5、-C(=NR
1-6)R
1-7、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-8によって置換された、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基もしくはC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1、-C(=O)R
1-3-2、-C(=NR
1-3-3)NR
1-3-5R
1-3-6、-S(=O)
2NR
1-3-7R
1-3-8、-C(=O)NR
1-3-9R
1-3-10、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-3-11によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-3-1、R
1-3-2は独立して所望により1つ又は2つのR
1-3-1-1によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基又はC
6~C
10アリール基であり、R
1-3-1-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-3-3は独立して水素であり、
R
1-3-5、R
1-3-6、R
1-3-7、R
1-3-8、R
1-3-9、R
1-3-10は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-3-11は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-3-11-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-3-11-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5は独立して水素、-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3、又は、所望により1つ、2つもしくは3つのR
1-5-4によって置換された、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、もしくは、C
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-5-3は独立して水素、C
1~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基又はC
1~C
7ヘテロアリール基であり、
R
1-5-4は独立してハロゲン、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-5-4-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-5-4-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-6は独立して水素、-CN、-OHであり、
R
1-7は独立して水素、-NR
1-7-2R
1-7-3であり、
R
1-7-2、R
1-7-3は独立してC
1~C
7アルキル基、又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
又は、R
1-7-2、R
1-7-3及びそれに接続された窒素原子が共に、所望により1つ、2つ又は3つのR
1-7-2-1によって置換されたC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基を形成し、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基における1つ又は2つ以上のメチレン基は所望により、独立して酸素原子、硫黄原子によって置換され、R
1-7-2-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
1-8は独立してハロゲン、-OH、アミノ基、メルカプト基、シアノ基、C
1~C
7アルキル基、C
1~C
7アルコキシ基、C
1~C
7アルキルチオ基、C
3~C
14シクロアルキル基、C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
6~C
10アリール基、C
1~
C
7ヘテロアリール基、又は、1つもしくは2つのR
1-8-1によって置換されたアミノ基であり、R
1-8-1は独立してC
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、
R
2は所望により1つ、2つ又は3つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基、C
3~C
14シクロアルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
2-2は独立してハロゲン又はヒドロキシ基であり、
上記のいずれの場合でも、前記C
3~C
14ヘテロシクロアルキル基、C
1~C
7ヘテロアリール基におけるヘテロ原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種から独立して選ばれ、ヘテロ原子数は独立して1つ、2つ、3つ又は4つである。
【0183】
一形態において、
Aは1つ又は2つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
R1は独立してシアノ基、ハロゲン、-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5、-C(=NR1-6)R1-7、C1~C7ヘテロアリール基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1又はC1~C7アルキル基であり、R1-3-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-5は独立して-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は独立して水素又はC1~C7アルキル基であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はハロゲン又はヒドロキシ基である。
【0184】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
R1は-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1又はC1~C7アルキル基であり、R1-3-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-5は-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は水素又はC1~C7アルキル基であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0185】
一形態において、
Aは1つのR1によって置換されたC3~C20シクロアルキル基であり、
R1は-NR1-3R1-4、-C(=O)R1-5又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、
R1-3、R1-4は独立して水素、-S(=O)2R1-3-1又はC1~C7アルキル基であり、R1-3-1は独立してC1~C7アルキル基であり、
R1-5は-NR1-5-1R1-5-2、-OR1-5-3又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R1-5-1、R1-5-2は独立して水素、C1~C7アルキル基又はC3~C14シクロアルキル基であり、R1-5-3は水素であり、
R2は1つのR2-2によって置換された、C2~C7アルキル基又はC3~C14ヘテロシクロアルキル基であり、R2-2はヒドロキシ基である。
【0186】
一形態において、
Aは
【0187】
【化56】
であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は1つのR
2-2によって置換された、C
2~C
7アルキル基又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
2-2はヒドロキシ基である。
【0188】
一形態において、
Aは
【0189】
【化57】
であり、
R
1は-NR
1-3R
1-4、-C(=O)R
1-5又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、
R
1-3、R
1-4は独立して水素、-S(=O)
2R
1-3-1又はC
1~C
7アルキル基であり、R
1-3-1は独立してC
1~C
7アルキル基であり、
R
1-5は-NR
1-5-1R
1-5-2、-OR
1-5-3又はC
3~C
14ヘテロシクロアルキル基であり、R
1-5-1、R
1-5-2は独立して水素、C
1~C
7アルキル基又はC
3~C
14シクロアルキル基であり、R
1-5-3は水素又はC
1~C
7アルキル基であり、
R
2は
【0190】
【0191】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容さ
れるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0192】
【0193】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0194】
【化60】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.85(s,1H),8.00(t,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.1Hz,1H),7.68(d,J=7.7Hz,1H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.6Hz,2H),5.78-5.68(m,1H),5.06(d,J=10.3Hz,1H),4.95(s,1H),4.82(s,2H),3.82-3.76(m,1H),2.81(s,1H),2.71(s,3H),2.49(s,1H),2.08(d,J=10.9Hz,3H),1.94(d,J=15.0Hz,3H),1.72(s,4H),1.59(d,J=7.0Hz,6H)。
【0195】
【化61】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(d,J=2.1Hz,1H),7.91(td,J=7.9,1.5Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.54(t,J=7.9Hz,2H),7.39(d,J=7.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.07(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.25-4.10(m,2H),3.95(s,1H),2.73(s,1H),2.56(dt,J=15.5,10.8Hz,1H),2.28(d,J=7.9Hz,1H),2.14(d,J=10.6Hz,1H),2.05-1.97(m,1H),1.78(dd,J=19.0,8.5Hz,1H),1.67(dt,J=10.1,6.1Hz,3H),1.61(s,6H),1.59-1.44(m,1H),1.34-1.26(m,3H)。
【0196】
【化62】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(d,J=1.4Hz,1H),8.00(td,J=7.9,4.0Hz,1H),7.83-7.76(m,1H),7.67(dd,J=7.7,0.7Hz,1H),7.60(dd,J=8.4,5.7Hz,2H),7.19(dd,J=13.2,8.6Hz,2H),5.73(ddd,J=17.0,6.1,4.1Hz,1H),5.08-5.03(m,1H),4.95(d,J=1.3Hz,1H),4.86-4.79(m,2H),2.72(s,1H),2.58(s,1H),2.27(d,J=6.7Hz,1H),2.13(d,J=10.0Hz,1H),1.96(d,J=10.2Hz,1H),1.80-1.66(m,4H),1.64-1.52(m,7H)。
【0197】
【化63】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(d,J=4.2Hz,1H),7.97-7.88(m,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.53(dd,J=12.3,8.5Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.28-7.15(m,2H),5.80-5.65(m,1H),5.06(d,J=10.0Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.0Hz,2H),3.10(d,J=12.1Hz,3H),2.98(s,3H),2.67-2.57(m,1H),2.14(dd,J=20.9,10.3Hz,1H),2.06-1.97(m,2H),1.92(d,J=14.0Hz,1H),1.78-1.66(m,4H),1.61(s,6H),1.49(dd,J=22.8,12.2Hz,1H)。
【0198】
【化64】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.85(d,J=4.7Hz,1H),7.91(dt,J=10.7,7.9Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.53(dd,J=12.0,8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,2.4Hz,1H),7.22(dd,J=19.5,8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.1Hz,2H),4.21(dd,J=16.4,8.6Hz,2H),4.10-4.02(m,2H),2.63-2.52(m,2H),2.35-2.20(m,2H),2.15-2.07(m,1H),2.00(dd,J=13.4,3.0Hz,2H),1.92-1.83(m,1H),1.79-1.63(m,4H),1.60(s,6H),1.48(ddd,J=24.7,12.5,2.5Hz,1H)。
【0199】
【化65】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)。
【0200】
【化66】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.84(d,J=3.7Hz,1H),7.94(dd,J=14.8,6.9Hz,1H),7.76(d,J=7.9Hz,1H),7.58-7.50(m,2H),7.42(dd,J=7.5,4.1Hz,1H),7.22(dd,J=15.8,8.5Hz,2H),5.71(dd,J=11.5,5.4Hz,2H),5.07(d,J=10.2Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.1Hz,2H),2.82-2.72(m,1H),2.60(s,1H),2.12-2.01(m,3H),1.92(d,J=12.5Hz,1H),1.81-1.67(m,3H),1.62(s,6H),1.54-1.43(m,1H),0.93-0.78(m,3H),0.52(s,2H)。
【0201】
【化67】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.88(s,1H),7.91(t,J=7.9Hz,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),7.56(d,J=8.5Hz,2H),7.40(d,J=7.4Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.78-5.66(m,1H),5.07(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.42(d,J=7.6Hz,1H),3.49-3.35(m,1H),3.04(s,3H),2.57-2.46(m,1H),2.29-2.17(m,2H),2.05-1.96(m,8H),1.56-1.65(m,2H),1.41-1.50(m,2H)。
【0202】
【化68】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.02(m,1H),7.80(m,1H),7.72-7.58(m,3H),7.25(m,2H),5.73(ddt,J=16.5,10.3,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(d,1H),4.83(d,J=6.1Hz,2H),3.54-3.42(m,1H),2.59(m,1H),2.14(m,1H),1.98(m,2H),1.83(m,1H),1.68(m,2H),1.60(s,6H),1.50(m,2H)。
【0203】
【化69】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.28(s,1H),8.88(d,J=1.8Hz,1H),8.09-7.97(m,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=20.6,8.5Hz,3H),7.19(dd,J=11.1,8.7Hz,2H),5.74-5.61(m,1H),5.00(d,J=10.2Hz,1H),4.82(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.5Hz,2H),3.23(s,1H),2.74(t,J=12.1Hz,1H),2.53(s,1H),2.12(d,J=10.1Hz,1H),1.98(d,J=13.2Hz,1H),1.82(d,J=13.2Hz,2H),1.77-1.57(m,3H),1.49(d,J=18.2Hz,6H)。
【0204】
【化70】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.89(s,1H),8.12(s,1H),7.74(dd,J=22.6,8.3Hz,3H),7.64(d,J=7.3Hz,1H),7.37(d,J=8.5Hz,2H),5.76-5.61(m,1H),5.34(s,1H),5.01(dd,J=10.3,1.2Hz,1H),4.84(d,J=17.1Hz,1H),4.70(d,J=5.7Hz,2H),3.62(s,1H),3.12(s,1H),2.71-2.58(m,8H),2.38(d,J=9.2Hz,2H),1.47(s,6H),1.32-1.24(m,1H)。
【0205】
【化71】
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.26(s,1H),8.88(s,1H),8.07(t,J=7.8Hz,1H),7.76(d,J=8.0Hz,1H),7.65(dd,J=14.5,7.9Hz,2H),7.22(d,J=8.5Hz,2H),5.74-5.60(m,1H),5.35(s,1H),5.00(d,J=10.3Hz,1H),4.83(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.6Hz,2H),3.74(s,3H),3.24-3.15(m,1H),2.77(t,J=12.0Hz,1H),2.37(d,J=14.0Hz,1H),2.25(td,J=13.4,4.6Hz,1H),1.99-1.84(m,3H),1.67-1.50(m,2H),1.49(d,J=14.0Hz,6H)。
【0206】
【化72】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,0H),8.11-8.01(m,1H),7.94(d,J=7.9Hz,2H),7.67(d,J=7.6Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.5Hz,2H),5.83-5.74(m,1H),5.09(dd,J=7.9,4.4Hz,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,2H),4.85(d,J=6.7Hz,2H),2.87(s,1H),2.64(s,1H),2.47(s,3H),1.97-1.67(m,8H)。
【0207】
【化73】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.87(d,J=6.6Hz,1H),8.06(t,J=7.9Hz,1H),7.95(d,J=7.9Hz,1H),7.68(dd,J=7.8,5.4Hz,2H),7.61(d,J=8.6Hz,1H),7.41(d,J=8.4Hz,1H),7.24(t,J=8.7Hz,1H),5.84-5.72(m,1H),5.09(d,J=6.2Hz,2H),5.07(d,J=1.3Hz,1H),5.02-4.94(m,2H),4.90(s,2H),4.84(d,J=6.7Hz,2H),3.15(d,J=2.6Hz,1H),3.08(s,1H),2.95(s,1H),2.71(s,1H),2.43(s,1H),1.93-2.03(m,3H),1.76(s,2H),1.51(s,1H),1.31(d,J=4.3Hz,3H),0.89(dd,J=20.1,9.0Hz
,4H)。
【0208】
【化74】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87-8.79(m,1H),8.14-8.07(m,1H),8.04-7.96(m,1H),7.89-7.80(m,1H),7.61-7.50(m,2H),7.38-7.32(m,1H),7.25-7.19(m,1H),7.01(t,J=3.4Hz,1H),5.72(ddd,J=16.6,11.1,8.6Hz,1H),5.17-5.09(m,2H),5.04-4.98(m,1H),4.98-4.92(m,1H),4.87-4.77(m,2H),4.73-4.64(m,2H),4.20-4.06(m,1H),3.47-3.38(m,1H),3.38-3.29(m,1H),3.05-2.98(m,1H),2.49-2.35(m,2H),2.27-2.17(m,1H),2.07-1.86(m,4H),1.75-1.60(m,3H)。
【0209】
【化75】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.77(s,1H),8.16-8.07(m,1H),8.03(d,J=7.6Hz,1H),7.83-7.75(m,1H),7.56(dd,J=12.6,6.1Hz,2H),7.33(d,J=8.5Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.72(dd,J=17.0,10.3Hz,1H),5.13(dd,J=9.1,6.1Hz,2H),4.96(d,J=17.0Hz,2H),4.81(d,J=7.2Hz,2H),4.69(d,J=6.2Hz,2H),4.41-4.28(m,2H),3.86(s,1H),3.77(t,J=6.6Hz,1H),3.63-3.50(m,2H),2.98(m,1H),2.15(m,1H),1.97(dd,J=18.9,9.6Hz,2H),1.78(d,J=5.0Hz,2H),1.65(d,J=8.7Hz,2H)。
【0210】
【化76】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.69(s,1H),8.18(d,J=8.0Hz,1H),8.10(dd,J=17.9,7.6Hz,1H),7.81-7.72(m,1H),7.63-7.49(m,2H),7.25(d,J=8.4Hz,1H),7.19(d,J=8.3Hz,1H),5.70(d,J=6.8Hz,1H),5.15(d,J=10.1Hz,1H),5.14-5.07(m,1H),4.95(d,J=16.6Hz,1H),4.83(t,J=6.7Hz,2H),4.71(s,2H),2.54(dd,J=24.9,12.6Hz,2H),2.30(d,J=11.2Hz,1H),2.18(d,J=13.5Hz,1H),2.02(d,J=12.9Hz,1H),1.96-1.80(m,2H),1.78(d,J=16.1Hz,1H),1.49(dd,J=26.4,11.2Hz,2H)。
【0211】
【化77】
1H NMR(400MHz,CH
3OH-d
4)δ 8.85(d,J=1.1Hz,1H),8.05(td,J=7.9,4.8Hz,1H),7.96-7.86(m,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.59(ddd,J=9.2,4.6,2.3Hz,2H),7.25-7.19(m,1H),7.19-7.11(m,1H),5.78(ddt,J=16.5,10.1,6.1Hz,1H),5.12-5.07(m,2H),5.06(t,J=1.3Hz,1H),4.98(dd,J=17.0,1.4Hz,1H),4.90(d,J=1.4Hz,2H),4.25-4.19(m,1H),4.14(dd,J=14.1,7.1Hz,1H),2.34-2.12(m,2H),2.07(dd,J=17.0,4.1Hz,1H),1.99-1.82(m,1H),1.74-1.65(m,2H),1.65-1.53(m,2H),1.31(d,J=4.2Hz,3H),1.29-1.25(m,2H)。
【0212】
【化78】
1H NMR(400MHz,CH
3OH-d
4)δ 8.84(s,1H),8.05(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.66(dd,J=7.6,0.9Hz,1H),7.63-7.53(m,2H),7.22-7.14(m,2H),5.84-5.74(m,1H),5.10-5.07(m,2H),5.06(q,J=1.3Hz,1H),4.98(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.89(dt,J=6.1,1.4Hz,2H),2.71(d,J=6.9Hz,1H),2.59(s,1H),2.24(dd,J=16.4,7.8Hz,2H),2.04(d,J=8.5Hz,1H),1.73(td,J=10.9,6.8Hz,6H)。
【0213】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0214】
【0215】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0216】
【化80】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.85(s,1H),8.46(s,2H),7.99(t,J=7.9Hz,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.65(dd,J=16.6,8.1Hz,3H),7.22(d,J=8.6Hz,2H),5.73(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.3,1.1Hz,1H),4.93(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.82(d,J=6.1Hz,2H),2.90(s,6H),2.60(d,J=8.4Hz,1H),2.21(s,2H),2.10(d,J=10.6Hz,2H),1.70(d,J=11.4Hz,4H),1.59(s,6H)。
【0217】
【化81】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),8.54(s,1H),7.95(t,J=7.9Hz,1H),7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.59(d,J=8.5Hz,2H),7.43(d,J=7.6Hz,1H),7.32(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.5,10.3,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.0Hz,1H),4.75(d,J=6.1Hz,2H),3.05(m,1H),2.93(m,1H),2.68(s,6H),2.32(m,2H),1.84(m,6H),1.60(s,6H)。
【0218】
【化82】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.90(t,J=7.9Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.53(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.5Hz,1H),7.20(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.76(d,J=6.2Hz,2H),4.04(s,1H),2.66(m,4H),2.58-2.47(m,1H),2.16(m,4H),1.96(m,2H),1.87-1.78(m,4H),1.60(s,6H),1.58-1.39(m,4H)。
【0219】
【化83】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.92(t,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.29(t,J=4.2Hz,2H),5.79-5.66(m,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.02(s,1H),2.70-2.50(m,5H),2.26(s,1H),1.98(m,4H),1.82(s,4H),1.69-1.56(m,10H)。
【0220】
【化84】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)。
【0221】
【化85】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.87(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.82-5.63(m,1H),5.12-4.91(m,2H),4.78(d,J=6.2Hz,2H),4.01(s,1H),3.17(s,4H),2.53(s,1H),2.33(s,1H),2.06(d,J=4.4Hz,2H),1.89(d,J=11.6Hz,2H),1.75(d,J=14.1Hz,2H),1.59(d,J=17.2Hz,8H),1.46(t,J=13.1Hz,2H)。
【0222】
【化86】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,2H),7.21(d,J=8.6Hz,2H),5.78(ddt,J=16.3,10.3,6.1Hz,1H),5.12-5.05(m,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.89(d,J=6.1Hz,2H),4.84(s,2H),3.68(s,2H),2.97-2.86(m,1H),2.66(s,6H),2.60-2.50(m,1H),2.15(d,J=8.6Hz,2H),2.04(d,J=9.0Hz,2H),1.66-1.54(m,4H)。
【0223】
【化87】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.83(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.62(m,1H),7.59(d,J=8.6Hz,2H),7.29(d,J=8.5Hz,2H),5.76(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.10-5.02(m,3H),4.96(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.87(d,J=6.8Hz,2H),4.82(d,J=6.8Hz,2H),2.73(d,J=4.2Hz,1H),2.29(d,J=21.9Hz,7H),2.04-1.90(m,4H),1.66(dd,J=15.6,6.1Hz,4H)。
【0224】
【化88】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.88(d,J=2.6Hz,1H),8.09(dd,J=15.0,7.8Hz,1H),7.99-7.83(m,2H),7.54(t,J=9.5Hz,2H),7.39(d,J=8.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.74(dq,J=10.5,5.9Hz,1H),5.12(t,J=8.8Hz,3H),4.99(d,J=17.1Hz,1H),4.80(d,J=6.3Hz,2H),4.67(d,J=6.0Hz,2H),3.39-3.24(m,4H),2.60-2.34(m,3H),2.14(dt,J=14.0,6.8Hz,3H),1.96(d,J=10.8Hz,4H),1.55-1.37(m,2H),1.27-1.12(m,2H)。
【0225】
【化89】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,1H),8.02(dt,J=24.0,7.9Hz,3H),7.64(dd,J=27.1,8.1Hz,3H),7.27(t,J=8.6Hz,2H),7.01-6.91(m,3H),6.72-6.64(m,3H),5.79(ddd,J=16.3,11.2,6.1Hz,1H),5.10-5.05(m,2H),4.85(d,J=6.8Hz,2H),2.57(d,J=10.7Hz,1H),2.48-2.28(m,3H),2.23-2.06(m,3H),1.98-1.71(m,6H),1.58(dd,J=23.2,12.9Hz,3H),1.44(ddd,J=16.1,13.2,3.5Hz,2H),1.19-1.00(m,2H)。
【0226】
【化90】
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 9.00(s,1H),8.30(d,J=8.6Hz,1H),8.22(d,J=2.4Hz,1H),7.96(t,J=7.9Hz,1H),7.73(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.55(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.44(dd,J=7.7,0.8Hz,1H),5.77-5.66(m,1H),5.12-5.05(m,1H),4.97(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.76(dt,J=6.3,1.3Hz,2H),2.70(s,1H),2.56(s,6H),2.23(q,J=9.5Hz,4H),2.11-2.01(m,4H),1.58(t,J=10.3Hz,6
H)。
【0227】
【化91】
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 8.99(s,1H),8.54(s,1H),8.32(d,J=8.7Hz,1H),8.26(d,J=2.4Hz,1H),8.10(t,J=7.7Hz,1H),7.92(s,1H),7.78(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.47-7.41(m,1H),5.79-5.71(m,1H),5.08(dq,J=10.1,1.2Hz,1H),4.97(dq,J=17.0,1.3Hz,1H),4.77(dt,J=6.2,1.4Hz,2H),3.99(s,1H),2.75(d,J=11.0Hz,1H),2.52(s,6H),2.32-2.18(m,1H),2.09(d,J=14.4Hz,4H),1.31(d,J=22.8Hz,4H)。
式中、
【0228】
【化92】
とは不確定なシス-トランス配置である。
【0229】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0230】
【化93】
その
1H NMR(400MHz,CDCl
3)において1.23-1.08にピークがあり、
式中、
【0231】
【化94】
とは不確定なシス-トランス配置である。
【0232】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が10.55分の
【0233】
【化95】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が10.78分の
【0234】
【化96】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が11.01分の
【0235】
【化97】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が11.20分の
【0236】
【化98】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が10.78分の
【0237】
【化99】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が11.00分の
【0238】
【化100】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が7.02分の
【0239】
【化101】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が7.16分の
【0240】
【化102】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が7.14分の
【0241】
【化103】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が7.15分の
【0242】
【化104】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が6.17分の
【0243】
【化105】
である。
Agilent 1260高速液体クロマトグラフを用いて、移動相Aが水(0.1%ギ酸)で、移動相Bがアセトニトリルであり、カラム通過時間が15分で、カラム形式がWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmであり、5%移動相B
→95%移動相Bの勾配溶出である。前記条件で保持時間が6.28分の
【0244】
【0245】
【化107】
とは不確定なシス-トランス配置である。
【0246】
一形態において、前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグに係る、式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物は次のいずれかの化合物である。
【0247】
【0248】
本発明はさらに前記化合物IIの製造方法を提供し、次のいずれかの方法である。
方法1であって、化合物II-1Aを有機溶媒において酸化剤によって酸化して化合物II-1Bを得るステップ1と、化合物II-1Bと化合物II-1Cが有機溶媒において塩基性条件で反応して化合物IIを得るステップ2とを含む。
【0249】
【化109】
方法2であって、化合物II-2A(R
1は-(C=O)-O-C
2H
5)の加水分解により化合物II-2B(R
1は-(C=O)-OH)を得るステップ1と、化合物II-2Bとアミン化合物が有機溶媒において縮合反応して化合物II(R
1は-(C=O)-NR
1-5-1R
1-5-2)を得るステップ2とを含む。
【0250】
【0251】
方法1に記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記有機溶媒はメタノール、ジクロロメタン、アセトニトリル、トルエン及びDMFのうちの1種又は複数種であることが好ましく、ジクロロメタン又はトルエンがより好ましく、前記酸化剤は本分野で一般的にチオエーテルをスルホキシドに酸化するための酸化剤であってもよく、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)が好ましく、化合物II-1AとmCPBAのモル比は1:(1~1.2)が好ましく、反応時間は1~12時間が好ましく、反応温度は0~35℃が好ましい。
【0252】
ステップ2において、前記有機溶媒はジクロロメタン又はトルエンが好ましく、前記塩基性条件は、有機塩基であることが好ましく、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又はトリエチルアミンであり、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)がより好ましく、化合物II-1B、化合物II-1C、DIPEAのモル比は1:1:2が好ましく、反応時間は0~12時間が好ましく、反応温度は0~35℃が好ましい。
【0253】
方法2に記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記加水分解の反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、塩基加水分解又は酸加水分解であり、塩基加水分解は、例えば、水酸化ナトリウムによる加水分解又は水酸化リチウムによる加水分解である。
【0254】
ステップ2において、前記アミン化合物は第一級アミン又は第二級アミンであってもよく、前記有機溶媒はジクロロメタン又はDMFが好ましく、前記縮合反応の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、EDCI/HOBT/DIPEA又はHATU/DIPEAである。
【0255】
本発明はさらに式II-1Cに示す化合物を提供し、
【0256】
【化111】
式中、XはCH又はNであり、Aの定義は上述したとおりである。
【0257】
一形態において、式II-1Cに示す化合物は次のいずれかの化合物であってもよい。
【0258】
【0259】
一形態において、式II-1Cに示す化合物は次のいずれかの化合物であってもよい。
【0260】
【化113】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.08-6.96(m,2H),6.70-6.60(m,2H),3.57(s,2H),3.22(t,J=7.0Hz,4H),2.38(tt,J=12.1,3.2Hz,1H),2.15-1.95(m,5H),1.95-1.81(m,4H),1.51-1.30(m,2H),1.21-1.04(m,2H)。
又は、
【0261】
【化114】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.10-6.97(m,2H),6.74-6.63(m,2H),4.22-4.08(t,J=8.0Hz,4H),3.47-3.38(m,1H),2.61-2.52(m,1H),2.52-2.28(m,2H),1.92-1.62(m,8H)。
【0262】
本発明はさらに前記式II-1Cに示す化合物の製造方法を提供し、次のいずれかの方法である。
方法Aであって、ステップ1において、化合物II-1C1に対して有機溶媒において塩基性条件でアミノ基Nを保護して化合物II-1C2を得る。ステップ2において、化合物II-1C2と化合物II-1C3から鈴木・宮浦カップリングによって化合物II-1C4を得る。ステップ3において、化合物II-1C4からケタールを除去して化合物II-1C5を得る。ステップ4において、化合物II-1C5の還元的アミノ化反応により化合物II-1C6を得る。ステップ5において、化合物II-1C6から還元剤を用いてアミノ保護基PGを除去すると同時に二重結合を還元して化合物II-1Cを得る。
【0263】
【化115】
式中、PGはアミノ保護基であり、R
1は-NR
1-3R
1-4であり、前記R
1-3及びR
1-4の定義は上述したとおりである。
方法Bであって、化合物II-1C’と化合物II-1C2’から鈴木・宮浦カップリングによって化合物II-1C3’を得るステップ1と、化合物II-1C3’の還元反応により化合物II-1Cを得るステップ2とを含む。
【0264】
【化116】
式中、R
1は-C(=O)R
1-5であり、前記R
1-5の定義は上述したとおりである。
方法Cであって、化合物II-1C1’’(環Aは酸素置換C
4~C
6シクロアルキル基)の還元的アミノ化反応により化合物II-1C2’’(R
1は-NR
1-3R
1-4)を得るステップ1と、化合物II-1C2’’とベンゾフェノンイミンのバックワルド・ハートウィッグアミノ化により化合物II-1C3’’(R
1は-NR
1-3R
1-4)を得るステップ2と、化合物II-1C3’’からジフェニル基を除去して化合物II-1Cを得るステップ3とを含む。
【0265】
【化117】
式中、前記A、R
1-3及びR
1-4の定義は上述したとおりである。
【0266】
方法Aに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記アミノ保護基PGは本分野でよく利用する任意の適切なアミノ保護基であってもよく、Cbzが好ましく、目的は化合物II-1C1を保護して、反応する時、その一部の反応性基(例えば、アミノ基)が反応に加わらないようにすることである。前記化合物II-1C1は臭化物又はヨウ化物が好ましい。
【0267】
ステップ2において、前記鈴木・宮浦カップリングの条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記鈴木・宮浦カップリングの条件はPd(Ph3P)4又はPd(dppf)Cl2、炭酸カリウム、1,2-ジメトキシエタン又はジオキサンが好ましい。
【0268】
ステップ3において、前記ケタール除去の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、塩酸を用いて除去することが好ましく、反応温度は50~100℃が好ましい。
【0269】
ステップ4において、前記還元的アミノ化の反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、還元剤はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドが好ましい。
【0270】
ステップ5において、還元剤を用いてアミノ保護基PGを除去すると同時に二重結合を還元する前記ステップの条件は本分野の当該方法の通常の条件であってもよい。前記アミノ保護基PGは、例えば、ベンジル基又はCbzであり、Cbzが好ましい。前記還元剤はパラジウム炭素/水素ガスが好ましい。
【0271】
方法Bに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記鈴木・宮浦カップリングの条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記鈴木・宮浦カップリングの条件はPd(Ph3P)4又はPd(dppf)Cl2、炭酸カリウム、1,2-ジメトキシエタン又はジオキサンが好ましい。
【0272】
ステップ2において、前記還元反応的条件はニトロ基を還元でき且つ二重結合を還元できる本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、パラジウム炭素/水素ガス、パラジウム炭素/ギ酸アンモニウム、パラジウム炭素/ヒドラジン水和物である。
【0273】
方法Cに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記還元的アミノ化の反応条件は本分野でよく利用する任意の適
切な反応条件であり、還元剤はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドが好ましい。
【0274】
ステップ2において、前記バックワルド・ハートウィッグアミノ化の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記バックワルド・ハートウィッグアミノ化の条件はPd2(dba)3/ナトリウムtert-ブトキシド/Binapが好ましい。
【0275】
ステップ3において、ジフェニル基を除去する前記ステップの反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、当該反応条件は酢酸ナトリウム/塩酸ヒドロキシルアミンが好ましい。
【0276】
本発明はさらに前記化合物Iの製造方法を提供し、次のいずれかの方法である。
方法1であって、化合物1Aを有機溶媒において酸化剤によって酸化して化合物1Bを得るステップ1と、化合物1Bと化合物1Cが有機溶媒において塩基性条件で反応して化合物Iを得るステップ2とを含む。
【0277】
【化118】
方法2であって、化合物2A(R
1は-(C=O)-O-C
2H
5)の加水分解により化合物2B(R
1は-(C=O)-OH)を得るステップ1と、化合物2Bとアミン化合物が有機溶媒において縮合反応して化合物I(R
1は-(C=O)-NR
1-5-1R
1-5-2)を得るステップ2とを含む。
【0278】
【0279】
方法1に記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記有機溶媒はメタノール、ジクロロメタン、アセトニトリル、トルエン及びDMFのうちの1種又は複数種であることが好ましく、ジクロロメタン又はトルエンがより好ましく、前記酸化剤は本分野で一般的にチオエーテルをスルホキシドに酸化するための酸化剤であってもよく、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)が好ましく、化合物1AとmCPBAのモル比は1:(1~1.2)が好ましく、反応時間は1~12時間が好ましく、反応温度は0~35℃が好ましい。
【0280】
ステップ2において、前記有機溶媒はジクロロメタン又はトルエンが好ましく、前記塩基性条件は、有機塩基であることが好ましく、例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)又はトリエチルアミンであり、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)がより好ましく、化合物1B、化合物1C、DIPEAのモル比は1:1:2が好ましく、反応時間は0~12時間が好ましく、反応温度は0~35℃が好ましい。
【0281】
方法2に記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記加水分解の反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、塩基加水分解又は酸加水分解であり、塩基加水分解は、例えば、水酸化ナトリウムによる加水分解又は水酸化リチウムによる加水分解である。
【0282】
ステップ2において、前記アミン化合物は第一級アミン又は第二級アミンであってもよく、前記有機溶媒はジクロロメタン又はDMFが好ましく、前記縮合反応の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、EDCI/HOBT/DIPEA又はHATU/DIPEAである。
【0283】
本発明はさらに式1Cに示す化合物を提供し、
【0284】
【化120】
式中、Aは1つのR
1によって置換されたC
3~C
20シクロアルキル基であり、R
1は-NR
1-3R
1-4又は-C(=O)R
1-5であり、前記R
1-3、R
1-4及びR
1-5の定義は上述したとおりである。
【0285】
一形態において、式1Cに示す化合物は次のいずれかの化合物であってもよい。
【0286】
【0287】
一形態において、式1Cに示す化合物は次のいずれかの化合物であってもよい。
【0288】
【化122】
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 7.08-6.96(m,2H),6.70-6.60(m,2H),3.57(s,2H),3.22(t,J=7.0Hz,4H),2.38(tt,J=12.1,3.2Hz,1H),2.15-1.95(m,5H),1.95-1.81(m,4H),1.51-1.30(m,2H),1.21-1.04(m,2H)。
又は、
【0289】
【化123】
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.10-6.97(m,2H),6.74-6.63(m,2H),4.22-4.08(t,J=8.0Hz,4H),3.47-3.38(m,1H),2.61-2.52(m,1H),2.52-2.28(m,2H),1.92-1.62(m,8H)。
【0290】
本発明はさらに前記式1Cに示す化合物の製造方法を提供し、次のいずれかの方法である。
方法Aであって、ステップ1において、化合物1C1に対して有機溶媒において塩基性条件でアミノ基Nを保護して化合物1C2を得る。ステップ2において、化合物1C2と化合物1C3から鈴木・宮浦カップリングによって化合物1C4を得る。ステップ3において、化合物1C4からケタールを除去して化合物1C5を得る。ステップ4において、化合物1C5の還元的アミノ化反応により化合物1C6を得る。ステップ5において、化合物1C6から還元剤を用いてアミノ保護基PGを除去すると同時に二重結合を還元して化合物1Cを得る。
【0291】
【化124】
式中、PGはアミノ保護基であり、R
1は-NR
1-3R
1-4であり、前記R
1-3和R
1-4の定義は上述したとおりである。
方法Bであって、化合物1C’と化合物1C2’から鈴木・宮浦カップリングによって
化合物1C3’を得るステップ1と、化合物1C3’の還元反応により化合物1Cを得るステップ2とを含む。
【0292】
【化125】
式中、R
1は-C(=O)R
1-5であり、前記R
1-5の定義は上述したとおりである。
方法Cであって、化合物1C1’’(環Aは酸素置換C
4~C
6シクロアルキル基)の還元的アミノ化反応により化合物1C2’’(R
1は-NR
1-3R
1-4)を得るステップ1と、化合物1C2’’とベンゾフェノンイミンのバックワルド・ハートウィッグアミノ化により化合物1C3’’(R
1は-NR
1-3R
1-4)を得るステップ2と、化合物1C3’’からジフェニル基を除去して化合物1Cを得るステップ3とを含む。
【0293】
【化126】
式中、前記A、R
1-3及びR
1-4の定義は上述したとおりである。
【0294】
方法Aに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記アミノ保護基PGは本分野でよく利用する任意の適切なアミノ保護基であってもよく、Cbzが好ましく、目的は化合物1C1を保護して、反応する時に、その一部の反応性基(例えば、アミノ基)が反応に加わらないようにすることである。前記1C1化合物は臭化物又はヨウ化物が好ましい。
【0295】
ステップ2において、前記鈴木・宮浦カップリングの条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記鈴木・宮浦カップリングの条件はPd(Ph3P)4又はPd(dppf)Cl2、炭酸カリウム、1,2-ジメトキシエタン又はジオキサンが好ましい。
【0296】
ステップ3において、前記ケタール除去の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、塩酸を用いて除去することが好ましく、反応温度は50~100℃が好ま
しい。
【0297】
ステップ4において、前記還元的アミノ化の反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、還元剤はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドが好ましい。
【0298】
ステップ5において、還元剤を用いてアミノ保護基PGを除去すると同時に二重結合を還元する前記ステップの条件は本分野の当該方法の通常の条件であってもよい。前記アミノ保護基PGは、例えば、ベンジル基又はCbzであり、Cbzが好ましい。前記還元剤はパラジウム炭素/水素ガスが好ましい。
【0299】
方法Bに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記鈴木・宮浦カップリングの条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記鈴木・宮浦カップリングの条件はPd(Ph3P)4又はPd(dppf)Cl2、炭酸カリウム、1,2-ジメトキシエタン又はジオキサンが好ましい。
【0300】
ステップ2において、前記還元反応的条件はニトロ基を還元でき且つ二重結合を還元できる本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、例えば、パラジウム炭素/水素ガス、パラジウム炭素/ギ酸アンモニウム、パラジウム炭素/ヒドラジン水和物である。
【0301】
方法Cに記載の反応の条件とステップは本分野通常の条件とステップであってもよい。本発明において下記の反応条件であることが特に好ましい。
ステップ1において、前記還元的アミノ化の反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、還元剤はナトリウムトリアセトキシボロヒドリドが好ましい。
【0302】
ステップ2において、前記バックワルド・ハートウィッグアミノ化の条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件である。前記バックワルド・ハートウィッグアミノ化の条件はPd2(dba)3/ナトリウムtert-ブトキシド/Binapが好ましい。
【0303】
ステップ3において、ジフェニル基を除去する前記ステップの反応条件は本分野でよく利用する任意の適切な反応条件であり、当該反応条件は酢酸ナトリウム/塩酸ヒドロキシルアミンが好ましい。
【0304】
本発明はさらにキナーゼ(例えば、WEE1キナーゼ)阻害剤を製造するための物質Xの使用を提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0305】
本発明はさらに薬物を製造するための物質Xの使用を提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0306】
本発明はさらに薬物を製造するための物質Xの使用を提供する。前記薬物はWEE1キナーゼに関連する疾患を治療及び/又は予防するために用いられる。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0307】
前記WEE1キナーゼに関連する疾患は、例えば、がんである。前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0308】
本発明はさらに薬物を製造するための物質Xの使用を提供する。前記薬物はがんを治療及び/又は予防するために用いられる。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0309】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0310】
本発明はさらに、患者に治療有効量の物質Xを投与することを含むWEE1キナーゼに関連する疾患を治療及び/又は予防する方法を提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0311】
前記WEE1キナーゼに関連する疾患は、例えば、がんである。前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0312】
本発明はさらに、患者に治療有効量の物質Xを投与することを含むがんを治療及び/又は予防する方法を提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0313】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸
がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0314】
本発明はさらに、物質Xと(1種又は複数種の)医薬品添加物とを含む医薬組成物を提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0315】
本発明はさらに、物質Xと抗がん薬とを含む組み合わせを提供する。
前記物質Xは前記式IIに示すピラゾロン縮合ピリミジン化合物、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物又はそのプロドラッグである。
【0316】
前記抗がん薬は本分野の通常の抗がん薬であってもよく(ただし前記物質Xではなく)、例えば、抗がんアルキル化剤、抗がん代謝拮抗剤、抗がん抗生物質、植物に由来する抗がん剤、抗がん白金配位化合物、抗がんカンプトテシン誘導体、抗がんチロシンキナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節物質、ミトキサントロン、L-アスパラギナーゼ、プロカルバジン、ダカルバジン、ヒドロキシ尿素、ペントスタチン、レチノイン酸、アレファセプト、ダルベポエチンアルファ、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカルタミド、リュープロレリン、フルタミド、フルベストラント、ペガプタニブナトリウム、デニロイキン ジフチトクス2、アルデスロイキン、甲状腺刺激ホルモンα、三酸化二ヒ素、ボルテゾミブ、カペシタビン及びゴセレリンのうちの1種又は複数種であり、また、例えば、抗がん代謝拮抗剤である。
【0317】
前記抗がんアルキル化剤は本分野通常の抗がんアルキル化剤であってもよく、例えば、窒素マスタードN-オキシド、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、ブスルファン、ジブロモマンニトール、カルボコン、チオテパ、ラニムスチン、ニムスチン、テモゾロミド及びカルムスチンのうちの1種又は複数種である。
【0318】
前記抗がん代謝拮抗剤は本分野通常の抗がん代謝拮抗剤であってもよく、例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、5-フルオロウラシル、テガフール、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクタデシルリン酸ナトリウム、エノシタビン、S-1、ゲムシタビン、フルダラビン及びペメトレキセド二ナトリウムのうちの1種又は複数種であり、また、例えば、5-フルオロウラシルである。
【0319】
前記抗がん抗生物質は本分野通常の抗がん抗生物質であってもよく、例えば、アクチノマイシンD、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ネオカルジノスタチン、ブレオマイシン、ペプロマイシン、マイトマイシンC、アクラルビシン、ピラルビシン、エピルビシン、ジノスタチンスチマラマー、イダルビシン、シロリムス及びバルルビシンのうちの1種又は複数種である。
【0320】
前記植物に由来する抗がん剤は本分野通常の植物に由来する抗がん剤であってもよく、例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ラステット、ソブゾキサン、ドセタキセル、パクリタキセル及びビノレルビンのうちの1種又は複数種である。
【0321】
前記抗がん白金配位化合物は本分野通常の抗がん白金配位化合物であってもよく、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン及びオキサリプラチンのうちの1種又は複数種である。
【0322】
前記抗がんカンプトテシン誘導体は本分野通常の抗がんカンプトテシン誘導体であってもよく、例えば、イリノテカン、トポテカン及びカンプトテシンのうちの1種又は複数種である。
【0323】
前記抗がんチロシンキナーゼ阻害剤は本分野通常の抗がんチロシンキナーゼ阻害剤であってもよく、例えば、ゲフィチニブ、イマチニブ及びエルロチニブのうちの1種又は複数種である。
【0324】
前記モノクローナル抗体は本分野通常のモノクローナル抗体であってもよく、例えば、セツキシマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、アレムツズマブ及びトラスツズマブのうちの1種又は複数種である。
【0325】
前記インターフェロンは本分野通常のインターフェロンであってもよく、例えば、インターフェロンα、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ-1a及びインターフェロンγ-n1のうちの1種又は複数種である。
【0326】
前記生物学的応答調節物質は本分野通常の生物学的応答調節物質であってもよく、例えば、カワラタケ多糖体、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニール及びウベニメクスのうちの1種又は複数種である。
【0327】
前記組み合わせの各成分は同時に使用してもよいし又は分けて使用してもよく(例えば、順次使用する)。前記組み合わせの各成分を同時に使用する場合に、前記組み合わせの各成分を均一に混合してもよい(つまり、各成分の混合物である)。
【0328】
前記組み合わせの各成分を単一の医薬組成物にして同時に使用してもよいし、各成分をそれぞれ単独な医薬組成物(例えば、キットの形態)にしてもよく、これらの単独な医薬組成物を同時に使用してもよいし又は分けて使用してもよい(例えば、順次使用する)。
【0329】
本発明はさらに、がんを予防及び/又は治療する薬物を製造するための前記組み合わせの使用を提供する。
【0330】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0331】
本発明に記載の使用において、前記物質X、前記抗がん薬を同時に投与してもよいし又は分けて投与してもよい(例えば、順次投与する)。
【0332】
本発明はさらに、患者に治療有効量の前記組み合わせを投与することを含むがんを治療
及び/又は予防する方法を提供する。
【0333】
前記抗がん薬は上述したものであってもよい。
【0334】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0335】
本発明はさらに、薬物を製造するための前記物質Xの使用を提供し、前記薬物は抗がん薬と組み合わせてがんを予防及び/又は治療するために用いられる。
【0336】
前記抗がん薬は上述したものであってもよい。
【0337】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0338】
本発明に記載の使用において、前記物質X、前記抗がん薬を同時に投与してもよいし又は分けて投与してもよい(例えば、順次投与する)。
【0339】
本発明はさらに、薬物を製造するための抗がん薬の使用を提供し、前記薬物は前記物質Xと組み合わせてがんを予防及び/又は治療するために用いられる。
【0340】
前記抗がん薬は上述したものであってもよい。
【0341】
前記がんは、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、肺がん、胃がん、胆嚢胆管がん、肝臓がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮腫、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣がん、胎児性がん、腎芽腫、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟組織腫瘍、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、又は、ホジキンリンパ腫であり、また、例えば、乳がん、肺がん、膵がん、結腸がん、卵巣がん、急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンリンパ腫であり、さらに、例えば、結腸がん又は卵巣がんである。
【0342】
本発明に記載の使用において、前記物質X、前記抗がん薬を同時に投与してもよいし又は分けて投与してもよい(例えば、順次投与する)。
【0343】
本発明はさらに、前記組み合わせと(1種又は複数種の)医薬品添加物とを含む医薬組成物を提供する。
【0344】
前記医薬組成物は前記組み合わせと前記医薬品添加物とからなってもよい。
【0345】
本発明はさらに、医薬組成物Aと医薬組成物Bとを含む組み合わせキットを提供する。
前記医薬組成物Aは前記物質Xと、(1種又は複数種の)医薬品添加物とを含み、
前記医薬組成物Bは抗がん薬と、(1種又は複数種の)医薬品添加物とを含む。
【0346】
前記抗がん薬は上述したものであってもよい。
【0347】
前記組み合わせキットは前記医薬組成物Aと、前記医薬組成物Bとからなってもよい。
【0348】
前記医薬組成物Aは物質Xと、医薬品添加物とからなってもよく、
前記医薬組成物Bは抗がん薬と、医薬品添加物とからなってもよい。
【0349】
前記組み合わせキットの各医薬組成物を同時に使用してもよいし又は分けて使用してもよい(例えば、順次使用する)。
【0350】
特に説明がある場合を除き、本発明の明細書と特許請求の範囲に出現する次の用語は下記の意味を有する。
用語「薬学的に許容される」とは、塩、溶媒、添加物などは一般に毒性がなく、安全で、しかも患者への使用に適することである。前記「患者」とは好ましくは哺乳動物で、より好ましくはヒトである。
【0351】
用語「薬学的に許容される塩」とは本発明に係る化合物と相対的に毒性がなく薬学的に許容される酸又は塩基とから製造される塩である。本発明に係る化合物に相対的に酸性を示す官能基が含まれる場合に、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される塩基と当該化合物の中性の形態とを接触させることによって塩基付加塩を得る。薬学的に許容される塩基付加塩はリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、ビスマス塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩を含み、ただしそれらに限定されない。本発明に係る化合物に相対的に塩基性を示す官能基が含まれる場合に、純粋な溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の薬学的に許容される酸と当該化合物の中性の形態とを接触させることによって酸付加塩を得る。前記薬学的に許容される酸は無機酸を含み、前記無機酸は塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、リン酸、亜リン酸、硫酸などを含み、ただしそれらに限定されない。前記薬学的に許容される酸は有機酸を含み、前記有機酸は酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クエン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、イソニコチン酸、酸性のクエン酸、オレイン酸、タンニン酸、パントテン酸、酒石酸水素、アスコルビン酸、ゲンチジン酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、ギ酸、エタンスルホン酸、パモ酸(即ち、4,4’-メチレン-ビス(3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸))、アミノ酸(例えば、グルタミン酸、アルギニン)などを含み、ただしそれらに限定されない。本発明に係る化合物は相対的に酸性を示す官能基と相対的に塩基性を示す官能基を含む場合に、塩基付加塩又は酸付加塩に変換されることが可能である。詳しくはBerge et al.,「Pharmaceutical Salts」,Journal of Pharmaceutical Science 66:1-19(1977)、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use(P.Heinrich Stahl and Camille G.Wermuth,ed.,Wiley-VCH,2002)を参照する。
【0352】
用語「溶媒和物」とは本発明に係る化合物が定比又は不定比の溶媒と結合して形成され
た物質である。溶媒和物における溶媒分子は規則正しく又は不規則的に配列して存在する。前記溶媒は水、メタノール、エタノールなどを含み、ただしそれらに限定されない。
【0353】
用語「薬学的に許容される塩の溶媒和物」で「薬学的に許容される塩」と「溶媒和物」は上述したとおり、(1)本発明に係る化合物と相対的に毒性がなく薬学的に許容される酸又は塩基とから製造され、且つ(2)本発明に係る化合物が定比又は不定比の溶媒と結合して形成された物質である。前記「薬学的に許容される塩の溶媒和物」は本発明に係る化合物の塩酸一水和物を含み、ただしそれらに限定されない。
【0354】
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」又は「薬学的に許容される塩の溶媒和物」に係るものは結晶又は非晶質の形態で存在する。用語「結晶」とは対象におけるイオン又は分子が確定した形態で3回元空間において厳密かつ周期的に配列され、しかも一定の間隔を置いて周期的に繰り返して出現するという規則性を有することを意味し、このような周期的な配列の違いから、複数種の結晶形、つまり多形が生じる。用語「非晶質」とは対象におけるイオン又は分子が不規則的に分布する状態を言い、即ちイオン、分子が非周期的に配列している。
【0355】
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」、「薬学的に許容される塩の溶媒和物」に係るものは立体異性体がある場合に、単一の立体異性体又はそれらの混合物(例えば、ラセミ体)の形態で存在する。用語「立体異性体」とはシス-トランス異性体又は光学異性体である。このような立体異性体は不斉合成法又はキラル分離法(薄層クロマトグラフィー、回転型薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどを含み、ただしそれらに限定されない)によって分離、精製又は濃縮することができ、他のキラル化合物との結合形成(化学的結合など)又は塩形成(物理的結合など)などによるキラル分割から得る。用語「単一の立体異性体」とは本発明に係る化合物の特定の立体異性体の当該化合物の全ての立体異性体に対する質量含有量が95%以上のことである。
【0356】
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」又は「薬学的に許容される塩の溶媒和物」に係るものは互変異性体がある場合に、単一の互変異性体又はそれらの混合物の形態で存在し、好ましくは安定的な互変異性体が主となる形で存在する。
【0357】
用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」又は「薬学的に許容される塩の溶媒和物」に係るものにおいて原子が天然存在比の形態又は非天然存在比の形態で存在する。例えば、水素原子の場合は、天然存在比の形態とは約99.985%が軽水素、約0.015%が重水素ということで、非天然存在比の形態では、例えば、約95%が重水素となる。言い換えれば、用語「化合物」、「薬学的に許容される塩」、「溶媒和物」又は「薬学的に許容される塩の溶媒和物」に係るものに1つ又は複数の原子が非天然存在比の形態で存在する原子であってもよい。
【0358】
特定の変数(例えば、R1-1-1)が化合物の定義で複数回出現する場合に、当該変数の各出現位置についての定義は他の出現位置についての定義と関係がなく、それらの意味が互いに独立して、互いに影響し合うものではない。したがって、特定の基が1つ、2つ又は3つの基R1-1-1によって置換されるとは、当該基は最大3つのR1-1-1までによって置換されることで、当該位置のR1-1-1の定義は他の位置のR1-1-1の定義とは互いに独立している。なお、置換基及び/又は変数の組み合わせは当該組み合わせによって安定的な化合物が生成される場合に限って認められる。
【0359】
用語「所望により置換」とは置換されてもよいし置換されなくてもよいことである。
【0360】
用語「ハロゲン」とはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素である。
【0361】
用語「アルキル基」とは1~12個の炭素原子を有する飽和の直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基(例えば、C1~C6アルキル基、C1~C4アルキル基)である。アルキル基の例はメチル基、エチル基、1-プロピル基、2-プロピル基、1-ブチル基、2-メチル-1-ブチル基、2-ブチル基、2-メチル-2-プロピル基、1-ペンチル基、2-ペンチル基、3-ペンチル基、2-メチル-2-ブチル基、3-メチル-2-ブチル基、3-メチル-1-ブチル基、2-メチル-1-ブチル基、1-ヘキシル基、2-ヘキシル基、3-ヘキシル基、2-メチル-2-ペンチル基、3-メチル-2-ペンチル基、4-メチル-2-ペンチル基、3-メチル-3-ペンチル基、2-メチル-3-ペンチル基、2,3-ジメチル-2-ブチル基、3,3-ジメチル-2-ブチル基、1-ヘプチル基、1-オクチル基を含み、ただしそれらに限定されない。
【0362】
用語「アルケニル基」とは少なくとも1つの不飽和部位、即ち炭素-炭素sp2二重結合を有し2~12個の炭素原子からなる直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基(例えば、C2~C6アルケニル基、C2~C4アルケニル基)であり、且つ「シス」、「トランス」配向又は「E」、「Z」配向を有する基を含む。その例はエテニル基、アリル基を含み、ただしそれらに限定されない。
【0363】
用語「アルキニル基」とは少なくとも1つの不飽和部位、即ち炭素-炭素sp三重結合を有し2~12個の炭素原子からなる直鎖又は分岐鎖の一価炭化水素基(例えば、C2~C6アルキニル基、C2~C4アルキニル基)である。その例はエチニル基、プロピニル基を含み、ただしそれらに限定されない。
【0364】
用語「シクロアルキル基」とは3~20個の炭素原子を有する飽和又は部分的に不飽和の(1つ又は2つの二重結合を含む)非芳香族環状炭化水素なる原子団(例えば、C3~C6シクロアルキル基)であり、単環シクロアルキル基、多環シクロアルキル基を含む。シクロアルキル基は3~20個の炭素原子を含み、好ましくは3~12個の炭素原子を含み、より好ましくは3~6個の炭素原子を含む。
【0365】
単環シクロアルキル基の例はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、1-シクロペント-1-エニル基、1-シクロペント-2-エニル基、1-シクロペント-3-エニル基、5-ヘキセニル基、1-シクロヘキセン-1-エニル基、1-シクロヘキセン-2-エニル基、1-シクロヘキセン-3-エニル基を含み、ただしそれらに限定されない。
【0366】
多環シクロアルキル基は多環式(例えば、二環式、三環式)のシクロアルキル構造で、スピロ環、縮合環及び架橋環のシクロアルキル基を含む。なお、「スピロ環シクロアルキル基」とは5~20員の単環同士が1つの炭素原子(スピロ原子という)を共有する多環式基で、1つ又は複数の二重結合を含んでもよく、完全な共役π電子系を有する環は存在しない。好ましくは6~14員で、より好ましくは7~10員である。環同士に共有するスピロ原子の数量からスピロシクロアルキル基はモノスピロシクロアルキル基、ビススピロシクロアルキル基、マルチスピロシクロアルキル基に分けられ、好ましくはモノスピロシクロアルキル基、ビススピロシクロアルキル基である。より好ましくは4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員モノスピロシクロアルキル基である。スピロシクロアルキル基の例は
【0367】
【化127】
を含み、ただしそれらに限定されない。「縮合環シクロアルキル基」とは5~20員で、環系の各環が環系の他の環と隣接する1対の炭素原子を共有する全炭素多環式基で、1つ又は複数の二重結合を含んでもよく、完全な共役π電子系を有する環は存在しない。好ましくは6~14員で、より好ましくは7~10員である。成分環の数量から二環式、三環式、四環式、多環式の縮合シクロアルキル基に分けられ、好ましくは二環式又は三環式であり、より好ましくは5員/5員又は5員/6員のビスシクロアルキル基である。縮合シクロアルキル基の例は
【0368】
【化128】
を含み、ただしそれらに限定されない。「架橋環シクロアルキル基」とは5~20員で、任意の2つの環が直接的には接続していない2つの炭素原子を共有する全炭素多環式基であり、1つ又は複数の二重結合を含んでもよいが、完全な共役π電子系を有する環は存在しない。好ましくは6~14員であり、より好ましくは7~10員である。成分環の数量から二環式、三環式、四環式、多環式の架橋シクロアルキル基に分けられ、好ましくは二環式、三環式、四環式であり、より好ましくは二環式、三環式である。架橋シクロアルキル基の例は
【0369】
【化129】
を含み、ただしそれらに限定されない。
【0370】
用語「ヘテロシクロアルキル基」とは3~20個の環原子を有する飽和炭素環式基で、その少なくとも1つの環原子はホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セレン、窒素及びリンから独立して選ばれるヘテロ原子で、残りの環原子はCである。当該基は炭素基又はヘテロ原子基であってもよい(即ち、Cに接続されたものでもよいしNに接続されたものでもよく、存在するものであれば問題はない)。複素環式基の例はピロリジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、4-チオモルホリニル基、チオキサニル基、ピペラジニル基を含み、ただしそれらに限定されない。縮合環の部分、スピロ環の部分及び架橋環の部分も当該定義の範囲に含まれる。例えば、テトラヒドロピロールから誘導される基はテトラヒドロピロール-1-イル(Nに接続されたもの)でもよいしテトラヒドロピロール-3-イル(Cに接続されたもの)でもよい。例えば、3~7員環の単環(1から6個の炭素原子とN、O、P、B、Si、S、Seから選ばれる1~3個のヘテロ原子からなり、N、B、P又はSeが所望により1つ又は複数の酸素原子によって置換されてNO、BOH、PO、PO2、SeOなどの基になり、Nは所望により四級化されてもよ
い。S原子が所望により1つ又は複数の酸素原子又は窒素原子によって置換されてSO、SO2、S(=O)(=NRa)、S(=NRb)、S(=NRc)2などの基となり、また、Ra、Rb、Rcは独立してシアノ基、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、「ヘテロ原子がホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種で、ヘテロ原子数が1~4個であるC3~C14ヘテロシクロアルキル基」、「ヘテロ原子がホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種で、ヘテロ原子数が1~4個となるC1~C7ヘテロアリール基」、C6~C10アリール基又はC1~C7アルコキシ基であり、また、-CH2-基が所望により-C(=O)-、-C(=S)-又は-C(=NRd)-によって置換されてもよく、Rdは独立してシアノ基、C1~C7アルキル基、C3~C14シクロアルキル基、「ヘテロ原子がホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種で、ヘテロ原子数が1~4個であるC3~C14ヘテロシクロアルキル基」、「ヘテロ原子がホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンのうちの1種又は複数種で、ヘテロ原子数が1~4個であるC1~C7ヘテロアリール基」、C6~C10アリール基又はC1~C7アルコキシ基である。前記環が3員環である場合に、ヘテロ原子は1つだけである)、又は、7~10個の原子からなる二環(4~9個の炭素原子とN、O、P、B、Si、Sから選ばれる1~3個のヘテロ原子からなり、N、S、B又はPが所望により1つ又は複数の酸素原子に置換されてNO、BOH、SO、SO2、PO、PO2、SeOなどの基となり、また、-CH2-基が所望により-C(=O)-によって置換される)である。その構造により、複素環式基は一価基でもよいし二価基(即ちヘテロシクリレン基)でもよい。
【0371】
用語「アリール基」とは各環に最大10個の原子を有する任意の安定的な単環式又は二環式の炭素環で、その少なくとも1つの環が芳香族環である。前記アリール単位の例はフェニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、インダニル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントリル基、アセナフチル基(acenaphthyl)を含む。なお、アリール置換基が二環式置換基で、且つその1つの環が非芳香族環である場合に、芳香族環を介して接続されるということは理解できる。
【0372】
用語「ヘテロアリール基」とは各環に最大7個の原子を有する安定的な単環又は二環で、その少なくとも1つの環が芳香族環で、且つホウ素、ケイ素、酸素、硫黄、セリン、窒素及びリンから選ばれる1~4個のヘテロ原子を含む。当該定義の範囲に該当するヘテロアリール基はアクリジニル基、カルバゾリル基、シンノリニル基、キノキサリニル基、ピラゾリル基、インドリル基、ベンゾトリアゾリル基、フリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフリル基、キノリル基、イソキノリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、インドリル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、テトラヒドロキノリンを含み、ただしそれらに限定されない。「ヘテロアリール基」とは含窒素ヘテロアリール基を含む任意のN-オキシド誘導体であってもよい。そのヘテロアリール置換基が二環式置換基で、且つ1つの環が非芳香族環で又はヘテロ原子を含まない場合に、それぞれの接続が芳香族環を介して行われるということは理解できる。芳香族複素環と芳香族環、二環式芳香族複素環の環系は縮合によって形成されてもよい。なお、N、S、B、P又はSeが所望により1つ又は複数の酸素原子によって置換されてNO、SO、SO2、BOH、PO、PO2、SeOなどの基となり、N原子は四級化されてもよい。ヘテロアリール基が任意のヘテロ原子又は炭素原子から本体構造に接続されて安定的な化合物を形成してもよい。その構造により、ヘテロアリール基は一価基でもよいし二価基(即ちヘテロアリーレン基)でもよい。
【0373】
用語「アルコキシ基」とは酸素架橋を介して接続されたアルキル基で、前記アルキル基の定義は上述したとおりである。
【0374】
用語「アルキルメルカプト基」とは硫黄架橋を介して接続されたアルキル基で、前記アルキル基の定義は上述したとおりである。
【0375】
用語「不確定なシス-トランス配置」とはシス配置又はトランス配置である。
【0376】
用語「成分」とは本発明に係る組み合わせの各成分で、即ち、化合物I(又は化合物II)、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物もしくはそのプロドラッグ、又は抗がん薬である。
【0377】
用語「医薬品添加物」とは医薬品の製造と配合に使用する賦形剤と添加物で、薬物製剤に含まれる有効成分以外の全ての物質である。中国薬局方(2015年版)第四部、Handbook of Pharmaceutical Excipients(Raymond C Rowe,2009 Sixth Edition)を参照する。
【0378】
用語「治療」とは治療を目的とする療法である。特定の病症が対象となる場合に、治療とは(1)疾患もしくは病症の1種もしくは複数種の生物学的挙動を緩和すること、(2)(a)病症の原因となるもしくは病症を引き起こす生物学的カスケードの1つもしくは複数の箇所、又は(b)病症の1種もしくは複数種の生物学的挙動を干渉すること、(3)病症に関連する1種又は複数種の症状、影響もしくは副作用、又は病症もしくはその治療に関連する1種もしくは複数種の症状、影響もしくは副作用を寛解すること、又は(4)病症もしくは病症の1種もしくは複数種の生物学的挙動の進行を遅延することである。
【0379】
用語「予防」とは疾患又は障害が生じ又はそれに罹患するリスクを低減することである。
【0380】
用語「治療有効量」とは患者に投与して、本明細書に記載の疾患又は病症を治療するために十分な化合物の量である。「治療有効量」は化合物、病症、その重症度、及び治療対象の患者の年齢によって変わるもので、当業者はニーズに応じて調整することができる。
【0381】
用語「患者」とは本発明の実施例に係る当該化合物又は組成物の投与を受ける予定が立ち又は既に投与を受けている任意の動物で、好ましくは哺乳動物で、中でもヒトが最も好ましい。用語「哺乳動物」は任意の哺乳動物を含む。哺乳動物の例はウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、サル、ヒトなどを含み、ただしそれらに限定されず、この中でヒトは最も好ましい。
【0382】
用語「有効成分」とは本発明の医薬組成物又は組み合わせキットにおける有効成分、即ち化合物I(もしくは化合物II)、薬学的に許容されるその塩、その溶媒和物、薬学的に許容されるその塩の溶媒和物、その代謝産物もしくはそのプロドラッグ、抗がん薬、又は、それらによって形成される上記の組み合わせである。
【0383】
本分野の常識に反しなければ、上記の各好ましい条件を任意に組み合わせると、本発明の各好ましい例を得る。
【0384】
本発明で使用する試薬と原料はいずれも市販品であってもよい。
【0385】
本発明は次の有益な効果を有する。本発明に係る化合物はWEE1キナーゼに優れた阻害活性があり、且つ優れた生物学的利用能を有する。
【発明を実施するための形態】
【0386】
以下、実施例によって本発明を一層説明し、本発明はこれらの実施例の範囲に限定され
ない。下記の実施例で条件を詳しく記載していない実験方法は、従来の方法と条件で行われ、又は商品の取扱説明書に基づいて選択する。
【0387】
本発明において全ての化合物の構造は、核磁気共鳴(1H NMR)且つ/又は質量分析(MS)によって同定することができる。
【0388】
1H NMRにおいて化学シフト(δ)はppm(10-6)で記録される。NMRは核磁気共鳴装置Bruker AVANCE-400において測定する。
【0389】
LC-MSは質量分析計Agilent 1200HPLC/6120によって測定する。
【0390】
HPLCデータはAgilent 1260高速液体クロマトグラフにおいて測定する。HPLCの条件は具体的に次のとおりである。移動相Aは水(0.1%ギ酸)、移動相Bはアセトニトリルで、カラム通過時間は15分で、カラム形式はWaters社製Xselectで、5μm、4.6×250mmである。
【0391】
シリカゲルTLCプレートは安徽良臣珪源材料有限公司製HSGF254、又は青島海洋化工有限公司製GF254シリカゲルプレートである。カラムクロマトグラフィーにおいて一般に煙台黄海製200~300メッシュのシリカゲルを担体とする。
【0392】
実施例1:
【0393】
【0394】
ステップ1:
4-ブロモアニリン(I-1-a、58.1mmol)をトルエン(250mL)に溶解し、反応液に炭酸カリウム(87.2mmol)、塩化ベンジル(87.2mmol)を加えて、反応液を室温下で16時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物を酢酸エチルで洗浄して目的化合物ベンジル(4-ブロモフェニル)カルバメート(I-1-b、15.2g、85.4%)を得た。灰色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=307.0。
【0395】
ステップ2:
ベンジル(4-ブロモフェニル)カルバメート(16.0mmol、I-1-b)を1
,2-ジメトキシエタン(50mL)に溶解し、反応液に4,4,5,5-テトラメチル-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)-1,3,2-ジオキサボラン(式I-1-c、16.0mmol)、炭酸ナトリウム(42.0mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.6mmol)を加えて、反応液を80℃に加熱して16時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:0~95:5)により精製して目的化合物ベンジル(4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)フェニル)カルバメート(I-1-d、5.6g、94%)を得た。
白色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=366.2。
【0396】
ステップ3:
ベンジル(4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)フェニル)カルバメート(I-1-d、15mmol)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解した。反応液に塩酸(30.0mL、4N)を加えて、反応液を50℃下で16時間攪拌した。炭酸カリウムを用いて反応液をpH=9に調整して、ジクロロメタンで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し蒸発乾固して目的化合物ベンジル(4’-オキソ-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-1-e、4.0g、81%)の粗生成物を得た。黄色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=322.1。
【0397】
ステップ4:
ベンジル(4’-オキソ-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-1-e、12.0mmol)をジクロロメタン(25mL)に溶解し、反応液にジメチルアミン塩酸塩(25.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(25.0mmol)を加えて、反応液を室温下で2時間攪拌し、反応液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(37.0mmol)を加えて、反応液を室温下で16時間攪拌した。反応液に飽和炭酸カリウム水溶液を加えてpH=9に調整して、ジクロロメタンで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:0~95:5)により精製して目的化合物ベンジル(4’-(ジメチルアミノ)-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-1-f、3.5g、80%)を得た。黄色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=351.2。
【0398】
ステップ5:
ベンジル(4’-(ジメチルアミノ)-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-1-f、10.0mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、パラジウム炭素(0.35g)を加えて、室温下で反応液を水素雰囲気において16時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物を酢酸エチルで洗浄して、濾過し、フィルターケーキは目的化合物4-(4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アニリン(I-1-g、1.20g、55%)であった。白色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=219.2。
【0399】
ステップ6:
2-(1,1-ジフルオロアリル)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル
)ピリジン-2-イル)-6-((4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(式I-1-h、150mg、0.42mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、3-クロロフェノキシギ酸(105mg、0.47mmol)を加えて、反応液を室温下で30分間攪拌し、反応液を蒸発乾固して、スルホキシド中間体を得てジメチルスルホキシド(10mL)に溶解し、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(120mg、0.55mmol)、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加えて、反応液を60℃に加熱して24時間攪拌した。飽和炭酸ナトリウム溶液を用いて反応液をpH=9に調整して、水(50mL)とジクロロメタン(50mL)を加えて、分層し、有機相を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固して、分取液体クロマトグラフィーにより精製して化合物I-1-1、化合物I-1-2を得た。
化合物I-1-1:HPLC保持時間(RT)=10.55分(HPLC条件:5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)の化合物収率が56%(110mg)であった。白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.85(s,1H),8.46(s,2H),7.99(t,J=7.9Hz,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.65(dd,J=16.6,8.1Hz,3H),7.22(d,J=8.6Hz,2H),5.73(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.3,1.1Hz,1H),4.93(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.82(d,J=6.1Hz,2H),2.90(s,6H),2.60(d,J=8.4Hz,1H),2.21(s,2H),2.10(d,J=10.6Hz,2H),1.70(d,J=11.4Hz,4H),1.59(s,6H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=528.3。
化合物I-1-2:HPLC保持時間(RT)=10.78分(HPLC条件:5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)の化合物収率が72%(160mg)であった。白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.86(s,1H),8.54(s,1H),7.95(t,J=7.9Hz,1H),7.75(d,J=8.0Hz,1H),7.59(d,J=8.5Hz,2H),7.43(d,J=7.6Hz,1H),7.32(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.5,10.3,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.0Hz,1H),4.75(d,J=6.1Hz,2H),3.05(m,1H),2.93(m,1H),2.68(s,6H),2.32(m,2H),1.84(m,6H),1.60(s,6H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=528.3。
【0400】
実施例3:
【0401】
【化131】
化合物I-3-1、化合物I-3-2はシクロペンタンを原料として、実施例1と同じ
方法で合成することができる。具体的には次のとおりである。
【0402】
【0403】
ステップ1:
tert-ブチルカルバメート(4’-オキソ-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(0.46g、1.6mmol、I-8-c)及びテトラヒドロピロール(0.28g、3.9mmol)が20mLのジクロロメタンに入った溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.85g、4mmol)を加えて、室温下で一晩攪拌した。飽和炭酸ナトリウム水溶液(20mL)、水(2×10mL)、飽和食塩水の順に反応液を洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、シリカゲルと混合してカラムクロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=12:2)=0~15%)により化合物I-3-aを得た。白色の固体200mgであった。収率が40%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=343。
【0404】
ステップ2:
(4’-(ピロリジン-1-イル)-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)tert-ブチルカルバメート(300mg、0.87mmol、I-3-a)、10%のパラジウム炭素(100mg)を30mLのメタノールに加えて、反応フラスコを水素バルーンで3回換気して、室温下で反応液を水素雰囲気において一晩攪拌した。反応液を濾過し蒸発乾固して粗生成物を得、シリカゲルTLCプレート(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=9:3)=1:12)によって分離して、化合物I-3-2-bを得、白色の固体70mg(Rf=0.7)であった。そして化合物I-3-1-bを得、白色の固体90mg(Rf=0.5)であった。総収率が52%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=345。
【0405】
ステップ3:
(4-(4-(ピロリジニル-1-イル)シクロヘキシル)フェニル)tert-ブチ
ルカルバメート(I-3-2-b、Rf=0.7、70mg、0.2mmol)を2mLのジクロロメタンに加え、その後、2mLのトリフルオロ酢酸を加えて、室温下で2時間攪拌した。反応液を濃縮して褐色の油状物(I-3-2-c)を得た。そのまま次のステップに使用した。
LC-MS:m/z:(M+H)+=245。
【0406】
(4-(4-(ピロリジニル-1-イル)シクロヘキシル)フェニル)tert-ブチルカルバメート(I-3-1-b、Rf=0.5、70mg、0.2mmol)を2mLのジクロロメタンに加え、その後、2mLのトリフルオロ酢酸を加えて、室温下で2時間攪拌した。反応液を濃縮して褐色の油状物を得た。そのまま次のステップに使用した(I-3-1-c)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=245。
【0407】
ステップ4:
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-1-h、90mg、0.25mmol)が10mLのトルエンに入った溶液にメタクロロ過安息香酸(66mg、0.326mmol)を加えて、溶液を得て室温下で1時間攪拌した。前記反応液を濃縮して4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)アニリンのトリフルオロ酢酸塩(I-3-1-c、0.26mmol)、0.15mLのトリフルオロ酢酸、3mLのジメチルスルホキシドを加えて、60℃下で一晩攪拌した。前記反応液に2mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液、10mLの水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出して(3×10mL)、有機相を合わせ、5mLの水、5mLの飽和塩化ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得、粗生成物を薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=5:1)=1:12)により分離して、化合物I-3-1を得た。白色の固体40mg(Rf=0.4)で、収率が28%であった。化合物1-3-1:HPLC保持時間(RT)=11.01分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),7.90(t,J=7.9Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.53(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.5Hz,1H),7.20(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.76(d,J=6.2Hz,2H),4.04(s,1H),2.66(m,4H),2.58-2.47(m,1H),2.16(m,4H),1.96(m,2H),1.87-1.78(m,4H),1.60(s,6H),1.58-1.39(m,4H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=554。
【0408】
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-1-h、80mg、0.22mmol)が10mLのトルエンに入った溶液にメタクロロ過安息香酸(60mg、0.296mmol)を加えて、溶液を得て室温下で1時間攪拌した。前記反応液を濃縮して4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)アニリンのトリフルオロ酢酸塩(I-3-2-c、0.2mmol)、0.15mLのトリフルオロ酢酸、3mLのジメチルスルホキシドを加えて、60℃下で一晩攪拌した。前記反応液に2mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液、10mLの水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出して(3×10mL)、有機相を合わせ、5mLの水、5mLの飽
和塩化ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得、粗生成物を薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=5:1)=1:12)により分離して、化合物I-3-2を得た。白色の固体50mg(Rf=0.6)で、収率が40%であった。化合物1-3-2:HPLC保持時間(RT)=11.20分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),7.92(t,J=7.9Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.38(d,J=7.6Hz,1H),7.29(t,J=4.2Hz,2H),5.79-5.66(m,1H),5.06(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.02(s,1H),2.70-2.50(m,5H),2.26(s,1H),1.98(m,4H),1.82(s,4H),1.69-1.56(m,10H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=554。
【0409】
実施例4:
【0410】
【0411】
ステップ1:
1-ブロモ-4-ニトロベンゼン(I-4-a、692mg、3.43mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロンシクロペンタン-2-イル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボン酸エチル(I-4-b、800mg、2.85mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(330mg、0.286mmol)、トリフェニルホスフィン(75mg、0.286mmol)、炭酸カリウム(789mg、5.71mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解し、アルゴンで保護して温度を90℃に上げて約16時間攪拌した。その後、反応液を濃縮して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100%~90%)により精製して式I-4-cに示す化合物450mgを得、白色の固体であった。収率が47%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.23-8.16(m,2H),7.57-7.49(m,2H),6.33(dd,J=5.1,2.8Hz,1H),4.26-4.15(m,2H),2.72-2.61(m,1H),2.59-2.51(m,4H),2.24(ddd,J=9.3,8.0,3.9Hz,1H),1.90(dddd,J=13.1,11.0,8.8,6.7Hz,1H),1.31(dd,J=9.2,5.1Hz,3H)。
【0412】
ステップ2:
4-(4-ニトロフェニル)シクロヘキサ-3-エン-1-カルボン酸エチル(I-4-c、450mg、1.63mmol)をメタノール(10mL)に溶解し、パラジウム/炭素触媒(45mg、10%)を加えて、水素雰囲気において室温下で約2日間攪拌して、濾過し、濾液を濃縮してカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:酢酸エチル=100%~90%)により精製して式I-4-dに示す化合物280mgを得、白色の固体であった。収率が69%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=248.4。
【0413】
ステップ3:
2-アリル-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-2-ピリジニル]-6-メチルチオピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-1-h、428mg、1.20mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、メタクロロ過安息香酸(259mg、1.5mmol)を加えて、室温下で約1時間攪拌し、その後、4-(4-アミノフェニル)シクロヘキサンカルボン酸エチル(247mg、1.0mmol)、DIPEA(258mg、2.0mmol)を加えて、温度を90℃に上げて約16時間攪拌した。反応液を濃縮してカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=100%~90%)、分取高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー(DCM:CH3OH:NH3・CH3OH=10:1:0.15)により精製して式I-4に示す化合物440mgを得、白色の固体であった。収率が79%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87(d,J=2.1Hz,1H),7.91(td,J=7.9,1.5Hz,1H),7.78(d,J=8.0Hz,1H),7.54(t,J=7.9Hz,2H),7.39(d,J=7.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,2H),5.72(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.07(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.25-4.10(m,2H),3.95(s,1H),2.73(s,1H),2.56(dt,J=15.5,10.8Hz,1H),2.28(d,J=7.9Hz,1H),2.14(d,J=10.6Hz,1H),2.05-1.97(m,1H),1.78(dd,J=19.0,8.5Hz,1H),1.67(dt,J=10.1,6.1Hz,3H),1.61(s,6H),1.59-1.44(m,1H),1.34-1.26(m,3H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=557.4。
【0414】
実施例5:
【0415】
【化134】
4-[4-[[2-アリル-1-[6-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-2-ピリジニル]-3-オキソ-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-エチル[アミノ
]フェニル]シクロヘキサンカルボキシレート(I-4、420mg、0.75mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えて、室温下で約3日間攪拌し、濃縮してメタノールを除去し、ジクロロメタンで抽出し、有機層を捨て、水層に1N塩酸水溶液を加えてpH=4にし、その後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮してカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン:メタノール=100%~95%)により精製して式I-5に示す化合物256mgを得た。白色の固体で、収率が64%であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(d,J=1.4Hz,1H),8.00(td,J=7.9,4.0Hz,1H),7.83-7.76(m,1H),7.67(dd,J=7.7,0.7Hz,1H),7.60(dd,J=8.4,5.7Hz,2H),7.19(dd,J=13.2,8.6Hz,2H),5.73(ddd,J=17.0,6.1,4.1Hz,1H),5.08-5.03(m,1H),4.95(d,J=1.3Hz,1H),4.86-4.79(m,2H),2.72(s,1H),2.58(s,1H),2.27(d,J=6.7Hz,1H),2.13(d,J=10.0Hz,1H),1.96(d,J=10.2Hz,1H),1.80-1.66(m,4H),1.64-1.52(m,7H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=529.3。
【0416】
実施例6:
【0417】
【化135】
40mg(0.076mmol)の4-(4-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)フェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-5)を5mLのジクロロメタンに溶解し、9mg(0.11mol)のジメチルアミン塩酸塩、17mgのEDCI(0.11mmol)、15mgのHOBt(0.11mmol)、19mg(0.15mmol)のDIPEAを加えて、室温下で約16時間攪拌し、その後、薄層クロマトグラフィー(DCM:CH
3OH=100:10)により精製して15mgの淡黄色の固体(I-6)を得、収率が35%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.86(d,J=4.2Hz,1H),7.97-7.88(m,1H),7.79(d,J=8.0Hz,1H),7.53(dd,J=12.3,8.5Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.28-7.15(m,2H),5.80-5.65(m,1H),5.06(d,J=10.0Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.0Hz,2H),3.10(d,J=12.1Hz,3H),2.98(s,3H),2.67-2.57(m,1H),2.14(dd,J=20.9,10.3Hz,1H),2.06-1.97(m,2H),1.92(d,J=14.0Hz,1H),1.78-1.66(m,4H),1.61(s,6H),1.49(dd,J=22.8,12.2Hz,1H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=556.3。
【0418】
実施例7:
【0419】
【化136】
40mg(0.076mmol)の4-(4-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)フェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸(I-5)を5mLのジクロロメタンに溶解し、9mg(0.11mol)の塩酸アゼチジン(I-7-a)、17mgのEDCI(0.11mmol)、15mgのHOBt(0.11mmol)、19mg(0.15mmol)のDIPEAを加えて、室温下で約16時間攪拌し、その後、薄層クロマトグラフィー(DCM:CH
3OH=100:10)により精製して15mgの淡黄色の固体(I-7)を得、収率が35%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.85(d,J=4.7Hz,1H),7.91(dt,J=10.7,7.9Hz,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.53(dd,J=12.0,8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,2.4Hz,1H),7.22(dd,J=19.5,8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.06(d,J=10.2Hz,1H),4.95(d,J=17.1Hz,1H),4.77(d,J=6.1Hz,2H),4.21(dd,J=16.4,8.6Hz,2H),4.10-4.02(m,2H),2.63-2.52(m,2H),2.35-2.20(m,2H),2.15-2.07(m,1H),2.00(dd,J=13.4,3.0Hz,2H),1.92-1.83(m,1H),1.79-1.63(m,4H),1.60(s,6H),1.48(ddd,J=24.7,12.5,2.5Hz,1H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=568.4。
【0420】
実施例8:
【0421】
【0422】
ステップ1:
4,4,5,5-テトラメチル-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)-1,3,2-ジオキサボラン(I-1-c、19g、71.4mmol)、(4-ブロモフェニル)tert-ブチルカルバメート(I-8-a、18.4g、67.6mmol)、2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(75mL)、Pd(dppf)Cl2(3.3g、4.5mmol)を250mLの1,4-ジオキサンに加えて、反応フラスコを窒素バルーンで3回換気して、98℃下で一晩攪拌した。反応液を濾過して濃縮し、水相を酢酸エチルで抽出し(2×100mL)、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=0~40%)により精製して、19gの褐色の固体(I-8-b)を得た。収率が84.8%であった。
LC-MS:m/z:(M-56+H)+=276。
【0423】
ステップ2:
(4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)フェニル)tert-ブチルカルバメート(I-8-b、16g、48mmol)が100mLのテトラヒドロフランに入った溶液に1.38mol/Lの塩酸(160mL)を加えて、室温下で一晩攪拌した。酢酸エチルで抽出し(2×150mL)、有機相を合わせて飽和食塩水で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して黄褐色の固体(I-8-c)13.5gを得た。そのまま次のステップに使用した。収率が97%であった。
LC-MS:m/z:(M-56+H)+=232。
【0424】
ステップ3:
tert-ブチルカルバメート(4’-オキソ-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-8-c、10g、34.8mmol)及び塩酸アゼチジン(3g、32mmol)が100mLのジクロロメタンに入った溶液にN,N’-ジイソプロピルエチルアミン(12mL、69mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(14g、71mmol)を加えて、室温下で一晩攪拌した。溶媒を蒸発除去して100mLのジクロロメタンを加え、飽和炭酸ナトリウム水溶液(20mL)、水(2×30mL)、飽和食塩水の順に洗浄して、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、シリカゲルと混合してカラムクロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=15:1)=0~15%)により、白色の固体(I-8-d)7.3gを得た。収率が64%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=329。
【0425】
ステップ4:
tert-ブチル(4’-(アゼチジン-1-イル)-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-8-d、7.3g、22mmol)、10%のパラジウム炭素(200mg)を150mLのメタノールに加えて、反応フラスコを水素バルーンで3回換気して、室温下で反応液を水素雰囲気において一晩攪拌した。反応液を濾過し蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物を酢酸エチルで洗浄して、濾過し、フィルターケーキは白色の固体4.1gで、化合物I-8-e(Rf=0.4)であった。総収率が85%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=331。
【0426】
ステップ5:
tert-ブチル(4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)フェニル)カルバメート(3g、9mmol、式I-8-e)を20mLのジクロロメタンに加え、次に、20mLのトリフルオロ酢酸を加えて、室温下で2時間攪拌した。反応液を濃縮して10mLの水及び20mLの飽和炭酸ナトリウム溶液を加えて、固体を得て濾過して水で洗浄し排水して、褐色の固体1.8gで化合物I-8-fを得た。そのまま次のステップに使用した。収率が86%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.08-6.96(m,2H),6.70-6.60(m,2H),3.57(s,2H),3.22(t,J=7.0Hz,4H),2.38(tt,J=12.1,3.2Hz,1H),2.15-1.95(m,5H),1.95-1.81(m,4H),1.51-1.30(m,2H),1.21-1.04(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=231。
【0427】
ステップ6:
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(1.86g、5.2mmol、式I-1-h)が60mLのトルエンに入った溶液にメタクロロ過安息香酸(1.33g、6.57mmol)を加えて、溶液を得て室温下で1時間攪拌した。前記反応液を濃縮して4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)アニリン(1.2g、5.2mmol、式I-8-f)、0.8mLのトリフルオロ酢酸、20mLのジメチルスルホキシドを加えて、60℃下で一晩攪拌した。前記反応液に20mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液及び50mLの水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出し(3×50mL)、有機相を合わせ、50mLの水、30mLの飽和塩化ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得、粗生成物を薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=5:1)=1:12)により分離して、化合物I-8を得た。白色の固体1.88gで、収率が67%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=540.4。
【0428】
実施例8-1:
実施例8の生成物(化合物I-8)をHPLCにより測定し(条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)、その保持時間が1つだけで、HPLC保持時間(RT)=10.78分であった。したがって、そのシクロヘキシル基の部分はシス配置又はトランス配置で、つまり
【0429】
【0430】
【化139】
とはシス配置又はトランス配置である。
【0431】
反応経路は次のとおりである。
【0432】
【0433】
実施例8-2:
【0434】
【化141】
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロピル)ピリジン-2-イル)-6-((4-(4-オキソシクロヘキシル)フェニル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾリン[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-19-d、19.0mmol)をジクロロメタン(500mL)に溶解し、反応液に塩酸アゼチジン(21.0mmol)、N-エチル-N-イソプロピル-2-アミン(38.0mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(57mmol)を加えて、反応液を30℃下で16時間攪拌した。反応液に水(300mL)、炭酸カリウムを加えて、pH=9に調整して、ジクロロメタンで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濾液を蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=0:100~5:95)により精製して、目的化合物I-8-1(1.8g、24.7%)及び目的化合物I-8-2(4.7g、65.3%)を得た。いずれも白色の固体であった。
【0435】
化合物I-8-1:HPLC保持時間(RT)=10.78分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.86(s,1H),7.93-7.85(m,1H),7.78(d,J=7.8Hz,1H),7.52(d,J=8.5Hz,2H),7.39(dd,J=7.6,0.7Hz,1H),7.19(d,J
=8.5Hz,2H),5.71(ddt,J=16.4,10.2,6.2Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.1Hz,1H),4.94(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.11(d,J=8.9Hz,1H),3.24(t,J=7.0Hz,4H),2.52-2.43(m,1H),2.14-2.00(m,3H),1.92(d,J=11.2Hz,4H),1.60(s,6H),1.45(dt,J=14.9,7.5Hz,2H),1.23-1.08(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=540.4。
【0436】
化合物I-8-2:HPLC保持時間(RT)=11.00分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→50%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.82-5.63(m,1H),5.12-4.91(m,2H),4.78(d,J=6.2Hz,2H),4.01(s,1H),3.17(s,4H),2.53(s,1H),2.33(s,1H),2.06(d,J=4.4Hz,2H),1.89(d,J=11.6Hz,2H),1.75(d,J=14.1Hz,2H),1.59(d,J=17.2Hz,8H),1.46(t,J=13.1Hz,2H)。
LC-MS:540.0[M+1]+。
【0437】
上記から明らかなように、シス配置とトランス配置の1H NMRデータに差異が大きいため、両者の区別が可能である。
【0438】
実施例8-3:
【0439】
【0440】
ステップ1:
tert-ブチル(4’-(アゼチジン-1-イル)-2’,3’,4’,5’-テトラヒドロ-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)カルバメート(I-8-d、7.3g、22mmol)、10%のパラジウム炭素(200mg)を150mLのメタノールに加えて、反応フラスコを水素バルーンで3回換気して、室温下で反応液を水素雰囲気において一晩攪拌した。反応液を濾過し蒸発乾固して粗生成物を得、シリカゲルと混合してカラムクロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=12:3)=0~15%)により、白色の固体2.1gで化合物I-8-e’’(Rf=0.6)、白色の固体4.1gで化合物I-8-e’(Rf=0.4)を得た。総収率が85%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=331。
【0441】
ステップ2:
tert-ブチル(4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)フェニル)カルバメート(2g、9mmol、式I-8-e’’)を20mLのジクロロメタンに加え、その後、20mLのトリフルオロ酢酸を加えて、室温下で2時間攪拌した。反応液を濃縮して10mLの水及び20mLの飽和炭酸ナトリウム溶液を加えて、固体を得て濾過して水で洗浄し排水して、褐色の固体1.2gで化合物I-8-f’’を得た。そのまま次のステップに使用した。収率が86%であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.10-6.97(m,2H),6.74-6.63(m,2H),4.22-4.08(t,J=8.0Hz,4H),3.47-3.38(m,1H),2.61-2.52(m,1H),2.52-2.28(m,2H),1.92-1.62(m,8H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=231。
【0442】
ステップ3:
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(1.86g、5.2mmol、式I-1-h)が60mLのトルエンに入った溶液にメタクロロ過安息香酸(1.33g、6.57mmol)を加えて、溶液を得て室温下で1時間攪拌した。前記反応液を濃縮して4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)アニリン(1.2g、5.2mmol、式I-8-f’’),0.8mLのトリフルオロ酢酸、20mLのジメチルスルホキシドを加えて、60℃下で一晩攪拌した。前記反応液に20mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液及び50mLの水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出し(3×50mL)、有機相を合わせ、50mLの水、30mLの飽和塩化ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得、粗生成物を薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=5:1)=1:12)により分離して、化合物I-8-2を得た。白色の固体1.88gで、収率が67%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),7.92(d,J=7.8Hz,1H),7.80(d,J=8.0Hz,1H),7.52(d,J=8.4Hz,2H),7.39(d,J=7.6Hz,1H),7.29-7.25(m,2H),5.82-5.63(m,1H),5.12-4.91(m,2H),4.78(d,J=6.2Hz,2H),4.01(s,1H),3.17(s,4H),2.53(s,1H),2.33(s,1H),2.06(d,J=4.4Hz,2H),1.89(d,J=11.6Hz,2H),1.75(d,J=14.1Hz,2H),1.59(d,J=17.2Hz,8H),1.46(t,J=13.1Hz,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=540。
【0443】
実施例15:
【0444】
【0445】
ステップ1:
1g(4.22mmol)の2,6-ジブロモピリジン(I-15-a)を30mLのジクロロメタンに溶解し、-78℃に冷却して、ゆっくりと1.86mL(4.64mmol、2Mのジオキサン溶液)のn-ブチルリチウム溶液を滴加し、約15分間攪拌した後、0.3g(4.22mmol)のオキセタン-3-オン(式I-15-b)を加え、引き続き約1時間攪拌して、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、その後、ジクロロメタンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100%~50%)により精製して3-(6-ブロモ-2-ピリジニル)オキセタン-3-オール(I-15-c)660mgを得、白色の固体であった。収率が68%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=230.1。
【0446】
ステップ2:
106mg(0.48mmol)の2-アリル-6-メチルチオ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-15-d)、100mg(0.43mmol)の3-(6-ブロモ-2-ピリジニル)オキセタン-3-オール(I-15-c)を10mLの1,4-ジオキサンに溶解し、その後、90mg(0.65mmol)の炭酸カリウム、83mg(0.43mmol)のヨウ化第一銅、77mg(0.87mmol)のN1,N2-ジメチルエチル-1,2-ジアミンを加えて、アルゴンで保護して温度を100℃に上げて一晩攪拌した。濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(UV、ジクロロメタン:メタノール=100%~10%)により精製して2-アリル-1-[6-(3-ヒドロキシオキセタニル-3-イル)-2-ピリジニル]-6-メチルチオピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-15-e)を得た。褐色の油状物140mgで、収率が86%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=372.1。
【0447】
ステップ3:
549mg(1.478mmol)の2-アリル-1-[6-(3-ヒドロキシオキセタニル-3-イル)-2-ピリジニル]-6-メチルチオピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(式I-15-e)を30mLのトルエンに溶解し、397mg(1.7
714mmol)の3-クロロ過安息香酸を加えて、室温下で約1時間攪拌し、その後、354mg(1.622mmol)の4-(4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アニリン(I-1-f)、381mg(2.9480mmol)のDIPEAを加えて、温度を30℃に上げて約3時間攪拌し、反応液を濃縮して薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:アンモニアのメタノール溶液=25:1:0.15)により精製して化合物I-15-1、化合物I-15-2を得た。
化合物I-15-1:HPLC保持時間(RT)=7.02分(HPLC条件:5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)の化合物収率が10%(80mg)で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.60(d,J=8.6Hz,2H),7.21(d,J=8.6Hz,2H),5.78(ddt,J=16.3,10.3,6.1Hz,1H),5.12-5.05(m,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.89(d,J=6.1Hz,2H),4.84(s,2H),3.68(s,2H),2.97-2.86(m,1H),2.66(s,6H),2.60-2.50(m,1H),2.15(d,J=8.6Hz,2H),2.04(d,J=9.0Hz,2H),1.66-1.54(m,4H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=542.4。
化合物I-15-2:HPLC保持時間(RT)=7.16分(HPLC条件:5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)の化合物収率が20%(160mg)で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.83(s,1H),8.04(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.67-7.62(m,1H),7.59(d,J=8.6Hz,2H),7.29(d,J=8.5Hz,2H),5.76(ddt,J=16.3,10.2,6.1Hz,1H),5.10-5.02(m,3H),4.96(dd,J=17.1,1.3Hz,1H),4.87(d,J=6.8Hz,2H),4.82(d,J=6.8Hz,2H),2.73(d,J=4.2Hz,1H),2.29(d,J=21.9Hz,7H),2.04-1.90(m,4H),1.66(dd,J=15.6,6.1Hz,4H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=542.3。
【0448】
実施例19:
【0449】
【0450】
ステップ1:
4,4,5,5-テトラメチル-2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン-8-イル)-1,3,2-ジオキサボラン(0.8g、3mmol、式I-1-c)、1-ブロモ-4-ニトロベンゼン(0.606g、3mmol、I-4-a)、1mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液(6mL)、Pd(PPh3)2Cl2(106mg、0.15mmol)を30mLの1,4-ジオキサンに加えて、反応フラスコを窒素バルーンで3回換気して、95℃下で一晩攪拌した。反応液を濾過して濃縮し、水相を酢酸エチルで抽出し(2×30mL)、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して粗生成物を得、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=0~30%)により精製して、8-(4-ニトロフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン(I-19-a)0.73gを得た。褐色の固体で、収率が90%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.24-8.14(m,2H),7.60-7.50(m,2H),6.21(td,J=4.0,2.0Hz,1H),4.06(s,4H),2.71(ddd,J=6.5,4.2,1.7Hz,2H),2.59-2.49(m,2H),1.97(t,J=6.5Hz,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=262.3。
【0451】
ステップ2:
8-(4-ニトロフェニル)-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-7-エン(650mg、0.25mmol、I-19-1)、10%のパラジウム炭素(100mg)を50mLのジクロロメタンに加えて、反応フラスコを水素バルーンで3回換気して、室温下で反応液を水素雰囲気において4時間攪拌した。反応液を濾過し蒸発乾固して、4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)アニリン(I-19-b)560mgを得た。褐色の固体で、そのまま次のステップに使用した。収率が96%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=234.3。
【0452】
ステップ3:
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-
3-オン(72mg、0.2mmol、I-1-h)が15mLのトルエンに入った溶液にメタクロロ過安息香酸(55mg、0.246mmol)を加えて、溶液を得て室温下で1時間攪拌した。前記反応液を濃縮して4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)アニリン(48mg、0.2mmol、I-19-b)、0.15mLのトリフルオロ酢酸、3mLのジメチルスルホキシドを加えて、60℃下で一晩攪拌した。前記反応液に10mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液、25mLの水を加えて、ジクロロメタンで3回抽出し(3×20mL)、有機相を合わせ、10mLの水、10mLの飽和塩化ナトリウム溶液でそれぞれ洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得、粗生成物を薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=5:1)=1:12)により分離して、6-((4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-8-イル)フェニル)アミノ)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(式I-19-c)60mgを得た。白色の固体で、収率が54%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=543.3。
【0453】
ステップ4:
6-((4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デク-8-イル)フェニル)アミノ)-2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(60mg、0.11mmol、I-19-c)を3mLのテトラヒドロフランと3mLの2mol/L塩酸とからなる混合溶液に加えて、室温下で一晩攪拌した。炭酸水素ナトリウムを用いて反応液のpHを約10に調整し、ジクロロメタンで抽出し(2×20mL)、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を薄層クロマトグラフィー(メタノール:(ジクロロメタン:酢酸エチル=9:3)=1:12)により分離して、2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((4-(4-オキソシクロヘキシル)フェニル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-19-d)50mgを得た。白色の固体で、収率が90%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=499.3。
【0454】
ステップ5:
2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((4-(4-オキソシクロヘキシル)フェニル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(50mg、0.1mmol、I-19-d)、酢酸アンモニウム(77mg、1mmol)を10mLのメタノールに加えて、室温下で10分間攪拌し、その後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(30mg、0.5mmol)を加えて、室温下で一晩攪拌した。反応液を濃縮して20mLのジクロロメタンを加えて、10mLの1mol/L炭酸ナトリウム溶液、5mLの水の順に洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して粗生成物を得、粗生成物をそのまま次のステップに使用した。白色の固体(I-19-e)40mgで、収率が80%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=500.3。
【0455】
ステップ6:
2-アリル-6-((4-(4-アミノシクロヘキシル)フェニル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(35mg、0.07mmol、I-19-e)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.02mL)を10mLのジクロロメタンに加え、次に、メタンスルホニルクロリド(9mg、0.078mmol)を
加えて、室温下で一晩攪拌した。反応液を濃縮して高速液体クロマトグラフィーによりN-(4-(4-((2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)フェニル)シクロヘキシル)メタンスルホンアミド(I-19)9mgを得た。白色の固体で、収率が22%であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.88(s,1H),7.91(t,J=7.9Hz,1H),7.77(d,J=7.9Hz,1H),7.56(d,J=8.5Hz,2H),7.40(d,J=7.4Hz,1H),7.19(d,J=8.5Hz,2H),5.78-5.66(m,1H),5.07(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.96(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),4.77(d,J=6.2Hz,2H),4.42(d,J=7.6Hz,1H),3.49-3.35(m,1H),3.04(s,3H),2.57-2.46(m,1H),2.29-2.17(m,2H),2.05-1.96(m,8H),1.56-1.65(m,2H),1.41-1.50(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=578.3。
【0456】
実施例20:
【0457】
【化145】
2-アリル-6-((4-(4-アミノシクロヘキシル)フェニル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(120mg、0.24mmol、化合物I-19-c)、1H-ピラゾール-1-カルボキシルイミンアミド塩酸塩(45mg、0.31mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.2mL)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに加えて、65℃下で一晩攪拌した。反応液を濃縮して薄層クロマトグラフィー(7Mアンモニア・メタノール:ジクロロメタン=1:8)により分離して、白色の固体30mg(化合物I-20)を得、収率が23%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=542。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.84(s,1H),8.02(m,1H),7.80(m,1H),7.72-7.58(m,3H),7.25(m,2H),5.73(ddt,J=16.5,10.3,6.1Hz,1H),5.05(dd,J=10.2,1.0Hz,1H),4.95(d,1H),4.83(d,J=6.1Hz,2H),3.54-3.42(m,1H),2.59(m,1H),2.14(m,1H),1.98(m,2H),1.83(m,1H),1.68(m,2H),1.60(s,6H),1.50(m,2H)。
【0458】
実施例23:
【0459】
【化146】
カリウムtert-ブトキシド(2当量、0.2006mmol)を乾燥したジメチルスルホキシド(1mL、100質量%)に溶解し、その後、室温下で、p-トルエンスルホニルメチルイソシアニド(1.5当量、0.1504mmol)が乾燥したジメチルスルホキシド(1mL)に入った溶液に加えた。化合物I-19-d(50mg、0.1003mmol)を乾燥したメタノール(0.5mL)に溶解し、当該溶液を前記反応液に加え、その後、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:メタノール系で、メタノールの濃度が0%~10%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-23(15mg、0.02943mmol)を得た。収率が29.35%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.28(s,1H),8.88(d,J=1.8Hz,1H),8.09-7.97(m,1H),7.75(d,J=8.4Hz,1H),7.66(dd,J=20.6,8.5Hz,3H),7.19(dd,J=11.1,8.7Hz,2H),5.74-5.61(m,1H),5.00(d,J=10.2Hz,1H),4.82(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.5Hz,2H),3.23(s,1H),2.74(t,J=12.1Hz,1H),2.53(s,1H),2.12(d,J=10.1Hz,1H),1.98(d,J=13.2Hz,1H),1.82(d,J=13.2Hz,2H),1.77-1.57(m,3H),1.49(d,J=18.2Hz,6H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=510.2。
【0460】
実施例31:
【0461】
【0462】
ステップ1:
3-(4-ブロモフェニル)シクロブタノン(I-31-a、4.40mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、反応液にトリエチルアミン(8.9mmol)、ジメチルアミン塩酸塩(8.9mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(8.9mmol)を加えて、反応液を室温下で16時間攪拌した。炭酸カリウム水溶液を用いて反応液をpH=9に調整して、ジクロロメタンで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を蒸発乾固して目的化合物3-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチルシクロブチルアミン(式I-31-b)の粗生成物1.1gを得た。無色の油状物で、収率が97%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=255.4。
【0463】
ステップ2:
3-(4-ブロモフェニル)-N,N-ジメチルシクロブチルアミン(I-31-b、4.30mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、反応液にジフェニルメチルアミン(I-31-c、4.8mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(6.9mmol)、1,1’-ビナフチル-2,2’-ビスジフェニルホスフィン(0.43mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.13mmol)を加えて、窒素で保護して反応液を90℃に加熱して16時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、濃縮して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:0~95:5)により精製して目的化合物3-(4-((ジフェニルメチレン)アミノ)フェニル)-N,N-ジメチルシクロブチルアミン(I-31-d)1.5gを得た。無色の油状物で、収率が98%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=355.3。
【0464】
ステップ3:
4-(3-ジメチルアミノ)シクロブチル)アニリン(I-31-d、4.2mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、反応液に酢酸ナトリウム(13.0mmol)、塩酸ヒドロキシルアミン(8.5mmol)を加えて、反応液を50℃下で16時間攪拌した。反応液を蒸発乾固して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジク
ロロメタン:メタノール=100:0~95:5)により精製して目的化合物4-(3-ジメチルアミノ)シクロブチル)アニリン(I-31-e)0.75gを得、収率が93%であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=191.3。
【0465】
ステップ4:
2-アリル-1-(7-ヒドロキシ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[b]ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-1-h、0.65mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、3-クロロフェノキシギ酸(0.62mmol)を加えて、反応液を室温下で30分間攪拌した。反応液に4-(3-ジメチルアミノ)シクロブチル)アニリン(I-31-e、0.67mmol)を加えて、反応液を室温下で16時間攪拌した。反応液を蒸発乾固して粗生成物を得、酢酸エチルとジクロロメタンを用いて粗生成物をパルプ化して目的化合物2-アリル-6-((4-(3-(ジメチルアミノ)シクロブチル)フェニル)アミノ)-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(I-31)92mgを得た。白色の固体で、収率が32.9%であった。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.27(s,1H),8.89(s,1H),8.12(s,1H),7.74(dd,J=22.6,8.3Hz,3H),7.64(d,J=7.3Hz,1H),7.37(d,J=8.5Hz,2H),5.76-5.61(m,1H),5.34(s,1H),5.01(dd,J=10.3,1.2Hz,1H),4.84(d,J=17.1Hz,1H),4.70(d,J=5.7Hz,2H),3.62(s,1H),3.12(s,1H),2.71-2.58(m,8H),2.38(d,J=9.2Hz,2H),1.47(s,6H),1.32-1.24(m,1H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=500.3。
【0466】
実施例32:
【0467】
【化148】
化合物I-19-d(80mg、0.1604mmol、100質量%)をエタノール(4mL、100質量%)に溶解し、その後、室温下で水(2mL、100質量%)、塩酸ヒドロキシルアミン(3当量、0.4813mmol、100質量%)を加えて、反応液を70℃下で12時間攪拌した。反応液をNaHCO
3水溶液でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をメタノール2mLで洗浄し、濾過して、化合物I-32(60mg、0.1137mmol)を得た。収率が70.88%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 10.26(s,1H),8.88(s,1H),8.07(t,J=7.8Hz,1H),7.76(d,J=8.0Hz,1
H),7.65(dd,J=14.5,7.9Hz,2H),7.22(d,J=8.5Hz,2H),5.74-5.60(m,1H),5.35(s,1H),5.00(d,J=10.3Hz,1H),4.83(d,J=17.1Hz,1H),4.69(d,J=5.6Hz,2H),3.74(s,3H),3.24-3.15(m,1H),2.77(t,J=12.0Hz,1H),2.37(d,J=14.0Hz,1H),2.25(td,J=13.4,4.6Hz,1H),1.99-1.84(m,3H),1.67-1.50(m,2H),1.49(d,J=14.0Hz,6H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=528。
【0468】
実施例33:
【0469】
【0470】
ステップ1:
化合物I-15-c(400mg、1.077mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、その後、室温下でmCPBA(1.2当量、1.292mmol、77質量%)を加えて、反応液を室温下で2時間攪拌した。化合物I-33-a(1.2当量、1.292mmol)、DIPEA(2当量、2.154mmol)をこの順に前記反応液に加え、引き続き室温下で反応液を12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、酢酸エチル:ジクロロメタン系で、酢酸エチルの濃度が0%~10%、体積がカラム24個分)により精製して化合物I-33-b(120mg、0.2341mmol)を得た。収率が21.74%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 8.91(d,J=2.4Hz,1H),8.11(t,J=7.9Hz,1H),7.89(d,J=8.3Hz,1H),7.68(d,J=8.2Hz,2H),7.57(d,J=7.7Hz,1H),7.28(d,J=8.6Hz,2H),5.72(ddd,J=23.0,10.3,5.9Hz,1H),5.02(dd,J=10.3,1.3Hz,1H),4.95-4.89(m,2H),4.87(d,J=1.4Hz,1H),4.75(d,J=5.8Hz,1H),4.70(t,J=6.2Hz,2H),3.04(t,J=11.9Hz,1H),2.67-2.53(m,2H),2.30(t,J=15.0Hz,2H),2.08(d,J=10.0Hz,2H),1.96-1.81(m,2H)。
【0471】
ステップ2:
化合物I-33-b(100mg、0.1951mmol)をメタノール(3mL)に溶解し、その後、DIPEA(5当量、0.9754mmol)を加えて、反応液を室温下で5分間攪拌した。その後、Na(OAc)3BH(3当量、0.5853mmol)を加え、引き続き室温下で反応液を12時間攪拌した。反応液をNaHCO3水溶液でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:メタノール(1%アンモニア・メタノール)系
で、メタノールの濃度が0%~10%で、体積がカラム12個分)により精製して、化合物I-33(80mg、0.15mmol)を得た。収率が77.3%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,0H),8.11-8.01(m,1H),7.94(d,J=7.9Hz,2H),7.67(d,J=7.6Hz,2H),7.62(d,J=8.6Hz,2H),7.28(d,J=8.5Hz,2H),5.83-5.74(m,1H),5.09(dd,J=7.9,4.4Hz,3H),4.98(dd,J=17.1,1.3Hz,2H),4.85(d,J=6.7Hz,2H),2.87(s,1H),2.64(s,1H),2.47(s,3H),1.97-1.67(m,8H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=529.2。
【0472】
実施例34:
【0473】
【化150】
化合物I-33(40mg、0.07582mmol)、シクロプロピル酢酸(1.1当量、73mg)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、その後、DIPEA(2当量、0.1516mmol)、HATU(1当量、0.07582mmol)をこの順に加え、反応液を室温下で6時間攪拌した。反応液を水でクエンチしてジクロロメタン(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:メタノール系で、メタノールの濃度が0%~10%で、体積がカラム12個分)により精製して、化合物I-34(10mg、0.01679mmol)を得た。収率が22.14%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.87(d,J=6.6Hz,1H),8.06(t,J=7.9Hz,1H),7.95(d,J=7.9Hz,1H),7.68(dd,J=7.8,5.4Hz,2H),7.61(d,J=8.6Hz,1H),7.41(d,J=8.4Hz,1H),7.24(t,J=8.7Hz,1H),5.84-5.72(m,1H),5.09(d,J=6.2Hz,2H),5.07(d,J=1.3Hz,1H),5.02-4.94(m,2H),4.90(s,2H),4.84(d,J=6.7Hz,2H),3.15(d,J=2.6Hz,1H),3.08(s,1H),2.95(s,1H),2.71(s,1H),2.43(s,1H),1.93-2.03(m,3H),1.76(s,2H),1.51(s,1H),1.31(d,J=4.3Hz,3H),0.89(dd,J=20.1,9.0Hz,4H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=596.2。
【0474】
実施例35:
【0475】
【0476】
ステップ1:
化合物I-35-a(100mg、0.3444mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解してTEA(5当量、1.722mmol)、化合物I-35-b(2当量、0.6887mmol)を加え、反応液を室温下で8時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、石油エーテル:酢酸エチル系で、酢酸エチルの濃度が10%~60%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-35-c(100mg、0.2532mmol)を得た。収率が73.54%で、白色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H-tBu)+=339.1。
【0477】
ステップ2:
化合物I-35-c(200mg、0.5065mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、その後、水素化ナトリウム(2当量、1.013mmol、60質量%)を加えて、反応液を50℃下で2時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して化合物I-35-d(180mg、0.502mmol)を得た。収率が99.14%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.31(dt,J=11.6,8.5Hz,3H),7.15(d,J=8.5Hz,1H),4.07-3.92(m,1H),3.47(dt,J=29.5,7.2Hz,2H),2.39(dt,J=16.3,8.1Hz,2H),2.22(d,J=10.1Hz,1H),2.03(s,4H),1.84-1.57(m,6H),1.53(d,J=2.8Hz,9H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=359.1。
【0478】
ステップ3:
化合物I-35-d(180mg、0.669mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、その後、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えて、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を濃縮した後、NaHCO3水溶液を加えて酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃
縮して化合物I-35-e(120mg、0.464mmol)を得た。収率が100%で、黄色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=259.1。
【0479】
ステップ4:
化合物I-15-c(100mg、0.2693mmol)をトルエン(2mL)に溶解し、室温下でmCPBA(1.2当量、0.3231mmol、77質量%)を加えて、反応液を室温下で2時間攪拌した。化合物I-35-e(1.2当量、0.3231mmol)、DIPEA(2当量、0.5385mmol)をこの順に室温下で反応液に加え、引き続き室温下で反応液を12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:テトラヒドロフラン系で、テトラヒドロフランの濃度が0%~30%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-35(40mg、0.06876mmol)を得た。収率が25.54%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.87-8.79(m,1H),8.14-8.07(m,1H),8.04-7.96(m,1H),7.89-7.80(m,1H),7.61-7.50(m,2H),7.38-7.32(m,1H),7.25-7.19(m,1H),7.01(t,J=3.4Hz,1H),5.72(ddd,J=16.6,11.1,8.6Hz,1H),5.17-5.09(m,2H),5.04-4.98(m,1H),4.98-4.92(m,1H),4.87-4.77(m,2H),4.73-4.64(m,2H),4.20-4.06(m,1H),3.47-3.38(m,1H),3.38-3.29(m,1H),3.05-2.98(m,1H),2.49-2.35(m,2H),2.27-2.17(m,1H),2.07-1.86(m,4H),1.75-1.60(m,3H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=582.2。
【0480】
実施例36:
【0481】
【化152】
2-アリル-1-(6-(3-(ヒドロキシオキセタン-3-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(式1-15-c、200mg、0.538mmol)を5mLのトルエンに溶解し、3-クロロ過安息香酸(140mg、0.69mmol)を加えて、反応液を20℃下で2時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮乾固した。固体を得て5mLのDMSOに溶解し、トリフルオロ酢酸(20mg、0.2mmol)、4-(4-(アゼチジン-1-イル)シクロヘキシル)アニリン(式I-36-a、140mg、0.64mmol)を加えて、反応液を65℃下で16時間攪拌した。反応液を水でクエンチし、その後、ジクロロメタンで抽出し(30mL×3)、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(メタノール:ジクロロメタン:酢酸エチル=0.5:10:4~1:10:4)により精製して黄色の固体(I-36-2、22mg、7
.4%)、黄色の固体(I-36-1、64mg、21.4%)を得た。
化合物I-36-1:HPLC保持時間(RT)=7.14分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 8.88(d,J=2.6Hz,1H),8.09(dd,J=15.0,7.8Hz,1H),7.99-7.83(m,2H),7.54(t,J=9.5Hz,2H),7.39(d,J=8.7Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.74(dq,J=10.5,5.9Hz,1H),5.12(t,J=8.8Hz,3H),4.99(d,J=17.1Hz,1H),4.80(d,J=6.3Hz,2H),4.67(d,J=6.0Hz,2H),3.39-3.24(m,4H),2.60-2.34(m,3H),2.14(dt,J=14.0,6.8Hz,3H),1.96(d,J=10.8Hz,4H),1.55-1.37(m,2H),1.27-1.12(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=554.1。
化合物I-36-2:HPLC保持時間(RT)=7.15分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 8.86(s,1H),8.02(dt,J=24.0,7.9Hz,3H),7.64(dd,J=27.1,8.1Hz,3H),7.27(t,J=8.6Hz,2H),7.01-6.91(m,3H),6.72-6.64(m,3H),5.79(ddd,J=16.3,11.2,6.1Hz,1H),5.10-5.05(m,2H),4.85(d,J=6.8Hz,2H),2.57(d,J=10.7Hz,1H),2.48-2.28(m,3H),2.23-2.06(m,3H),1.98-1.71(m,6H),1.58(dd,J=23.2,12.9Hz,3H),1.44(ddd,J=16.1,13.2,3.5Hz,2H),1.19-1.00(m,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)
+=554.1。
【0482】
実施例37:
【0483】
【0484】
ステップ1:
化合物I-35-a(150mg、0.5165mmol)をテトラヒドロフラン(6
mL)に溶解してDIPEA(5当量、2.583mmol)、化合物I-37-a(3当量、1.550mmol)を加え、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、石油エーテル:酢酸エチル系で、酢酸エチルの濃度が0%~40%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-37-b(120mg、0.3023mmol)を得た。収率が58.53%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.38-7.27(m,2H),7.24-7.18(m,1H),7.18-7.09(m,1H),4.38-4.23(m,2H),3.83-3.67(m,2H),2.63(td,J=14.1,6.0Hz,1H),2.52-2.37(m,1H),2.31(s,1H),2.25-2.13(m,1H),2.00-1.84(m,3H),1.82-1.63(m,3H),1.53(s,9H)。
【0485】
ステップ2:
化合物I-37-b(120mg、0.30mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、その後、水素化ナトリウム(2当量、0.607mmol、60質量%)を加えて、反応液を50℃下で2時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して化合物I-37-c(80mg、0.22mmol)を得た。収率が73.4%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.31(dt,J=18.7,8.6Hz,3H),7.15(d,J=8.5Hz,1H),4.42-4.26(m,2H),3.66(ddd,J=16.1,12.2,5.9Hz,2H),2.50(s,1H),2.15(dd,J=17.3,6.4Hz,2H),1.99-1.79(m,4H),1.77-1.61(m,3H),1.53(d,J=1.7Hz,9H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=305.1。
【0486】
ステップ3:
化合物I-37-c(80mg、0.22mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、その後、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えて、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を濃縮した後、NaHCO3水溶液を加えて酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、石油エーテル:酢酸エチル系で、酢酸エチルの濃度が0%~50%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-37-d(60mg、0.2305mmol)を得た。収率が100%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,MeOD)δ 7.11(d,J=8.1Hz,1H),7.00(d,J=8.3Hz,1H),6.78-6.66(m,2H),4.40-4.29(m,2H),3.70-3.57(m,4H),2.10(d,J=17.5Hz,1H),1.97-1.81(m,4H),1.72-1.57(m,3H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=261.1。
【0487】
ステップ4:
化合物I-15-c(60mg、0.1616mmol)をトルエン(2mL)に溶解し、その後、室温下でmCPBA(1.2当量、0.1939mmol、77質量%)を加えて、反応液を室温下で2時間攪拌した。化合物I-37-d(1.4当量、0.2262mmol)、DIPEA(2当量、0.3231mmol)をこの順に室温下で反応液に加え、引き続き室温下で反応液を12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2S
O4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:テトラヒドロフラン系で、テトラヒドロフランの濃度が0%~50%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-37(15mg、0.02570mmol)を得た。収率が15.91%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.77(s,1H),8.16-8.07(m,1H),8.03(d,J=7.6Hz,1H),7.83-7.75(m,1H),7.56(dd,J=12.6,6.1Hz,2H),7.33(d,J=8.5Hz,1H),7.21(d,J=8.5Hz,1H),5.72(dd,J=17.0,10.3Hz,1H),5.13(dd,J=9.1,6.1Hz,2H),4.96(d,J=17.0Hz,2H),4.81(d,J=7.2Hz,2H),4.69(d,J=6.2Hz,2H),4.41-4.28(m,2H),3.86(s,1H),3.77(t,J=6.6Hz,1H),3.63-3.50(m,2H),2.98(m,1H),2.15(m,1H),1.97(dd,J=18.9,9.6Hz,2H),1.78(d,J=5.0Hz,2H),1.65(d,J=8.7Hz,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=584.1。
【0488】
実施例38:
【0489】
【0490】
ステップ1:
化合物I-33-a(150mg、0.79260mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、その後、(Boc)2O(1.2当量、0.95112mmol)、DIPEA(2当量、1.5852mmol)を加えた。反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を水でクエンチしてジクロロメタン(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して、化合物I-38-a(250mg、0.8639mmol)を得た。収率が100.0%で、黄色の固体であった。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 9.25(s,1H),7.37(d,J=8.4Hz,2H),7.17(d,J=8.6Hz,2H),2.98(ddd,J=12.0,8.7,3.3Hz,1H),2.65-2.52(m,2H),2.2
5(dd,J=12.5,2.0Hz,2H),2.11-1.97(m,2H),1.83(ddd,J=25.9,13.2,4.0Hz,2H),1.47(s,9H)。
【0491】
ステップ2:
カリウムtert-ブトキシド(3当量、1.866mmol)を乾燥したテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、その後、室温下で、p-トルエンスルホニルメチルイソシアニド(1.5当量、0.933mmol)が乾燥したテトラヒドロフラン(1mL)に入った溶液を加えた。化合物I-38-a(180mg、0.6220mmol)を乾燥したメタノール(0.5mL)に溶解し、当該溶液を前記反応液に加え、その後、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:メタノール系で、メタノールの濃度が0%~10%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-38-b(60mg、0.1997mmol)を得た。収率が32.11%で、黄色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=244.7。
【0492】
ステップ3:
化合物I-38-b(50mg、0.16mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、その後、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えて、反応液を室温下で12時間攪拌した。反応液を濃縮した後、NaHCO3水溶液を加えて酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して化合物I-38-c(50mg、0.159mmol)を得た。収率が96%で、黄色の固体であった。
LC-MS:m/z:(M+H)+=201.1。
【0493】
ステップ4:
化合物I-15-c(50mg、0.1346mmol)をトルエン(2mL)に溶解し、室温下でmCPBA(1.2当量、0.1616mmol、77質量%)を加えて、反応液を室温下で2時間攪拌した。化合物I-38-c(50mg、0.1346mmol)、DIPEA(2当量、0.2693mmol)をこの順に室温下で反応液に加え、引き続き室温下で反応液を12時間攪拌した。反応液を水でクエンチして酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、有機相を塩水(1×20mL)で洗浄して、Na2SO4で乾燥し、濾過し濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を順相シリカゲルカラム(溶出条件は、ジクロロメタン:テトラヒドロフラン系で、テトラヒドロフランの濃度が0%~30%で、体積がカラム12個分)により精製して化合物I-38(10mg、0.01910mmol)を得た。収率が14.19%で、白色の固体であった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.69(s,1H),8.18(d,J=8.0Hz,1H),8.10(dd,J=17.9,7.6Hz,1H),7.81-7.72(m,1H),7.63-7.49(m,2H),7.25(d,J=8.4Hz,1H),7.19(d,J=8.3Hz,1H),5.70(d,J=6.8Hz,1H),5.15(d,J=10.1Hz,1H),5.14-5.07(m,1H),4.95(d,J=16.6Hz,1H),4.83(t,J=6.7Hz,2H),4.71(s,2H),2.54(dd,J=24.9,12.6Hz,2H),2.30(d,J=11.2Hz,1H),2.18(d,J=13.5Hz,1H),2.02(d,J=12.9Hz,1H),1.96-1.80(m,2H),1.78(d,J=16.1Hz,1H),1.49(dd,J=26.4,11.2Hz,2H)。
LC-MS:m/z:(M+H)+=524.1。
【0494】
実施例40:
【0495】
【化155】
化合物I-39(70mg、0.12mmol)をエタノール(2mL)とテトラヒドロフラン(2mL)と水(2mL)の混合液に溶解し、水酸化リチウム一水和物(15mg、0.36mmol)を加えて、室温下で16時間攪拌した後、反応液を濃縮し、薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:アンモニア・メタノール(7M):酢酸エチル=7:1:1)により分離精製して白色の固体(I-40、40mg、60%)を得た。
1H NMR(400MHz,CH
3OH-d
4)δ 8.84(s,1H),8.05(t,J=7.9Hz,1H),7.92(d,J=8.1Hz,1H),7.66(dd,J=7.6,0.9Hz,1H),7.63-7.53(m,2H),7.22-7.14(m,2H),5.84-5.74(m,1H),5.10-5.07(m,2H),5.06(q,J=1.3Hz,1H),4.98(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.89(dt,J=6.1,1.4Hz,2H),2.71(d,J=6.9Hz,1H),2.59(s,1H),2.24(dd,J=16.4,7.8Hz,2H),2.04(d,J=8.5Hz,1H),1.73(td,J=10.9,6.8Hz,6H)。
LC-MS:m/z:[M+1]
+=543.0。
【0496】
実施例41:
【0497】
【化156】
化合物I-41-1、化合物I-41-2は5-ブロモ-2-ニトロピリジンを原料として、実施例1と同じ方法で合成することができる。
化合物1-41-1:HPLC保持時間(RT)=6.17分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 9.00(s,1H),8.30(d,J=8.6Hz,1H),8.22(d,J=2.4Hz,1H),7.96(t,J=7.9Hz,1H),7.73(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.55(dd,J=8.7,2.4Hz,1H),7.44(dd,J=7.7,0.8Hz
,1H),5.77-5.66(m,1H),5.12-5.05(m,1H),4.97(dq,J=17.0,1.4Hz,1H),4.76(dt,J=6.3,1.3Hz,2H),2.70(s,1H),2.56(s,6H),2.23(q,J=9.5Hz,4H),2.11-2.01(m,4H),1.58(t,J=10.3Hz,6H)。
LC-MS:m/z:[M+1]
+=529.1。
化合物1-41-2:HPLC保持時間(RT)=6.28分(HPLC条件:移動相Aが水(HCOOHを0.1%含有)、移動相Bがアセトニトリルで、5%移動相B→95%移動相Bの勾配溶出)。
1H NMR(400MHz,CHCl
3-d)δ 8.99(s,1H),8.54(s,1H),8.32(d,J=8.7Hz,1H),8.26(d,J=2.4Hz,1H),8.10(t,J=7.7Hz,1H),7.92(s,1H),7.78(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.47-7.41(m,1H),5.79-5.71(m,1H),5.08(dq,J=10.1,1.2Hz,1H),4.97(dq,J=17.0,1.3Hz,1H),4.77(dt,J=6.2,1.4Hz,2H),3.99(s,1H),2.75(d,J=11.0Hz,1H),2.52(s,6H),2.32-2.18(m,1H),2.09(d,J=14.4Hz,4H),1.31(d,J=22.8Hz,4H)。
LC-MS:m/z:[M+1]
+=529.1。
【0498】
前記実施例を参照して、表1に示す化合物を製造する。その構造特性は次に示すとおりである。
【0499】
【0500】
効果実施例1:
一.WEE1キナーゼに対する化合物のインビトロ阻害効果
試験方法:
ELISA法を用いて、ATP濃度がKmでWEE1キナーゼにおいて被験化合物をスクリーニングする。WEE1キナーゼにおける化合物のスクリーニングにより、被験化合物のキナーゼ阻害活性を評価する。測定する過程で、被験化合物の初期濃度はいずれも100nMとし、各化合物はいずれも6つの勾配希釈濃度とし、勾配希釈の倍数が4倍で、各濃度は2つの同一のウェルにおいて繰り返し測定し、MK1775を基準コントロールとする。
【0501】
WEE1はCarnaBiosciences,Inc.から購入し、カタログ番号が05-177であり、ジメチルスルホキシドはSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号がD8418であり、ATPはSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号がA7699であり、DTT溶液はSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号が43816であり、プロテインチロシンキナーゼ(protein tyrosine kinase、PTK)基質(substrate)(poly-Glu-Tyr)はSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号がP4476であり、P-Tyr(PY99)はSanta Cruzから購入し、カタログ番号がsc-7020であり、抗マウスIgG HRP結合抗体(Anti-mouse IgG HRP-linked Antibody)はSanta Cruzから購入し、カタログ番号が7076Sであり、TMB液体基質システム(TMB liquid Substrate System)はSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号がT0440であり、コスタストリップウェルマイクロプレート蓋なし1×8フラットボトム(Costar Stripwell Microplate No Lid 1×8 Flat Bottom)認定済み高結合(Certified High Binding)はSigma-Aldrichから購入し、カタログ番号が42592であり、化合物保管用96ウェルプレートはThermo Scientificから購入し、カタログ番号が267245である。
【0502】
試験手順:
1.基質によるコーティングである。1)適切な体積の基質貯蔵液プロテインチロシンキナーゼ(protein tyrosine kinase、PTK)基質(substrate)(poly-Glu-Tyr)をPBSで10倍希釈し、濃度は250mg/mLから25mg/mLに希釈した。高吸着96ウェルプレートに加え、各ウェルは125μLであった。37℃インキュベーターに置いて一晩コーティングした。2)24時間後に、96ウェルプレートを取り出して、96ウェルプレートから液体を捨て、洗浄バッファー(washing buffer)で3回洗浄し、37℃インキュベーターにおいて逆さまにして2時間乾燥した。
【0503】
2.化合物の調製と移し替えである。1)化合物の希釈である。10mMの被験化合物貯蔵液を使用し、化合物保管用96ウェルプレートにおいて、DMSOで化合物を段階的に希釈して、初期濃度が100×の化合物を得た。その後、当該濃度の化合物を最初の濃度として、DMSOで4倍勾配希釈して、希釈で6つの濃度を得た。その後、2μLの勾配希釈液をそれぞれ48μLの1×反応バッファーに加え、使用に備えて4×化合物を調製した。2)4×化合物の移し替えである。前記ステップで構成した化合物保管用96ウェルプレートから10μLの4×化合物を乾燥した高吸着96ウェルプレートに移し替え、化合物なしコントロールウェル及びATPコントロールウェルに、2μLのDMSOを48μLの1×反応バッファーに加えた液体を10μL加えた。
【0504】
3.酵素反応段階である。1)1×反応バッファーを用いて、WEE1キナーゼから2×酵素溶液を、ATPから4×ATP溶液を調製した。当該スクリーニングでは、WEE1キナーゼの最終濃度が0.15ng/μLで、ATPの最終濃度が12μMであった。
2)高吸着96ウェルプレートに20μLの2×酵素溶液を加えた。3)高吸着96ウェルプレートに10μLの4×ATP溶液を加え、ATPコントロールウェルに10μLの1×反応バッファーを加えた。4)プレートをHERAEUS Multifuge X1R遠心分離機に置いて2000rpmで20秒間遠心した後、室温下で静置して60分間反応させた。
【0505】
4.反応終了段階である。1)プレートから反応液を捨て、各ウェルに200μLの洗浄バッファー(washing buffer)を加えて、5回洗浄した。一次抗体P-Tyr(PY99)(希釈比率1:2000)を各ウェルに100μL加え、室温下で30分とした。2)プレートから一次抗体を捨て、各ウェルに200μLの洗浄バッファー(washing buffer)を加えて、5回洗浄した。二次抗体抗マウスIgG HRP結合抗体(Anti-mouse IgG HRP-linked Antibody)(希釈比率1:2000)を各ウェルに100μL加え、室温下で30分とした。3)プレートから二次抗体を捨て、洗浄バッファー(washing buffer)で5回洗浄し、TMBを各ウェルに100μL加えて、色の明暗に応じて10~30分間発色させた。結果を読み取る前に1N硫酸で反応を終了させた。
【0506】
5.測定とデータ処理である。1)ThermoScientific MultiScan GOにおいて波長450nmでの吸光度を読み取ると同時に、650nmにおけるバックグラウンドを読み取った。2)Graphpad Prism 5.0を用いてデータに対しLog阻害剤と応答-可変勾配(4パラメータ)(Log(inhibitor)vs.response-Variable slope(four parameters))による曲線当てはめを行って、対応のIC50(半数阻害濃度(half
maximal inhibitory concentration))を計算した。
【0507】
二.試験結果データ
試験で使用するコントロールサンプルの構造は表2を参照する。
【0508】
【0509】
試験結果の詳細は表3を参照する。
【0510】
【表3】
結論:表3から明らかなように、本発明に係る化合物はWEE1キナーゼに優れた阻害効果がある。
【0511】
効果実施例2:マウスによるインビボ生物学的利用能実験
一.実験動物及び試料
1.実験動物
【0512】
【表4】
上記の動物は上海西普爾必凱実験動物有限公司が提供する。
【0513】
2.試料の調製
2.1 母液の調製
本発明に係る化合物の粉末に404.6μLのDMSOを加え、完全に溶解して、50mg/mLの母液を得た。清澄化した状態である。
【0514】
2.2 投与溶液の調製
本発明に係る化合物の母液を正確に24μL計量し、0.9%の生理食塩水:PEG400=8:2の比率で4mLに希釈して、濃度が0.3mg/mLとなるよう調製し、溶液が清澄化した状態で、これを静脈内投与溶液とする。また正確に80μLの母液を計量し、0.5%CMC-Naを加え8mLにして研磨して、濃度が0.5mg/mLの均一
な懸濁液を得、これを胃内投与溶液とする。
【0515】
二.動物実験
静脈群は、20±2gのICRマウスが24匹で、本発明に係る化合物の静脈内投与溶液を静脈内投与し、投与体積は10mL/kgで、投与用量は3mg/kgであり、投与前と投与後の2、5、15、30、60、90、120、240、360、480、600、1440分後に、マウスの眼窩静脈叢から0.08mL採血した。
【0516】
胃内投与群は、20±2gのICRマウスが24匹で、本発明に係る化合物の胃内投与溶液を胃内投与し、投与体積は20mL/kgで、投与用量は10mg/kgであり、投与前と投与後の5、15、30、60、90、120、240、360、480、600、1440分後に、マウスの眼窩静脈叢から0.08mL採血した。
【0517】
血液サンプルを8000rpmで5分間遠心し、血漿を遠心管に取って使用に備えて-20℃で保存しておいた。
【0518】
三.血漿サンプルの処理
1.標準曲線の作成
標準曲線作業溶液の濃度範囲は、60、20、6、2、0.6、0.2、0.1、0.04、0.02μg/mLであった。
【0519】
47.5μLのブランクマウス血漿に2.5μLの標準曲線作業溶液を加えて、3、1、0.3、0.1、0.0.3、0.01、0.005、0.002、0.001μg/mLのシリーズ濃度のサンプルを調製し、ボルテックスして均一に混合して、内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、ボルテックスして10分間振とうし、6000gと4℃で10分間遠心して、上清を96ウェルプレートに注入した。
【0520】
2.QCサンプルの処理
QC作業溶液の濃度範囲は、低(Low)が0.06μg/mLで、中(Middle)が1.6μg/mLで、高(High)が48μg/mLであった。
【0521】
47.5μLのブランクマウス血漿に2.5μLのQC作業溶液を加えて、2.4、0.08、0.003μg/mLのシリーズ濃度のサンプルを調製し、ボルテックスして均一に混合して、内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、ボルテックスして10分間振とうし、6000gと4℃で10分間遠心して、上清を96ウェルプレートに注入した。
【0522】
3.血漿サンプルの処理
50μLの血漿サンプルに内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、10分間ボルテックスし、6000gと4℃で10分間遠心して、静脈内投与1時間前の上清を内部標準物質を含むアセトニトリルで10倍希釈し、残りの上清は希釈せず、再び6000gと4℃で10分間遠心して、上清を96ウェルプレートに注入した。
【0523】
四.マウスによるインビボ生物学的利用能実験の結果
1.試験パラメータ
投与量Dose、ピーク濃度Cmax、ピーク時間Tmax、0から時間tまでの薬物時間曲線下の面積AUClast、半減期T1/2、平均滞留時間MRT、クリアランス
率Cl、見かけの分布容積Vz、定常状態分布容積Vss、絶対生物学的利用能Fである。
【0524】
2.マウスの薬物動態データ
化合物の静脈内注射及び胃内投与後のマウスの薬物動態パラメータは下記の表4及び表5を参照する。
【0525】
【0526】
【表6】
結論:本発明に係る化合物はマウスにおける薬物動態を明らかに改善できる。
【0527】
効果実施例3:カニクイザルによるインビボ生物学的利用能実験
一.実験動物及び試料
Non-Naive雄カニクイザルが12匹で、広西桂東霊長類開発実験有限公司から購入する。
【0528】
【0529】
二.試料の調製
試料の調製は遊離塩基濃度基準で、純度に関係がない。
【0530】
三.投与溶液の調製
1.I-8-1の調製:
正確に54.31mgのI-8-1を秤量して、1.08mLのDMSOを加え、1分間ボルテックスして、15分間超音波処理し、次に10%HP-β-シクロデキストリン(生理食塩水調製):PEG=8:2の比率で36mLに希釈して、1分間ボルテックスした。濃度が1.5mg/mLで無色で清澄化した投与溶液(pH7程度)を調製し、群1の静脈内投与にこれを使用する。
【0531】
正確に300.9mgのI-8-1を秤量して、75mLの0.5%CMC-Naを加
え、充分に研磨して、5分間攪拌した。濃度が4mg/mLで白色の懸濁液(pH7程度)を調製し、群2の経口投与にこれを使用する。
【0532】
2.AZD1775の調製:
正確に54.05mgのAZD1775を秤量して、1.08mLのDMSOを加え、1分間ボルテックスして、15分間超音波処理し、次に10%HP-β-シクロデキストリン(生理食塩水調製):PEG=8:2の比率で36mLに希釈して、1分間ボルテックスした。濃度が1.5mg/mLで黄色で清澄化した投与溶液(pH7程度)を調製し、群3の静脈内投与にこれを使用する。
【0533】
正確に300.7mgのAZD1775を秤量して、75mLの0.5%CMC-Naを加え、充分に研磨して、5分間攪拌した。濃度が4mg/mLで黄色の懸濁液(pH7程度)を調製し、群4の経口投与にこれを使用する。
【0534】
四.動物実験
1.投与用量と投与方法
投与前に、全ての動物は一晩(約12時間)絶食し、規定通りに給餌し、次のとおりに投与する。
【0535】
【0536】
2.血漿サンプルの採取及び処理
静脈群:投与前(0時間)、投与後0.033時間、0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、24時間。
経口群:投与前(0時間)、投与後0.083時間、0.25時間、0.5時間、1.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、24時間。
【0537】
下肢静脈又は他の適切な血管で1mL/時点にて穿刺採血して(投与前は各動物から3mLの血液サンプルを採取)、ヘパリンナトリウムで抗凝固し、採取後は氷上に置く。2200g/分で10分間したら、2~8℃で分離して血漿を得、血漿サンプルを依頼主に渡す前に-80℃冷蔵庫内で保管しておいた。血漿サンプルをドライアイスに保存して依頼主に渡す。サンプルの最終処理は実験記録に記録する。
【0538】
五.血漿サンプルの処理
1.標準曲線の作成
標準曲線作業溶液の濃度範囲は、60、20、6、2、0.6、0.2、0.1、0.04、0.02μg/mLであった。
【0539】
47.5μLのブランクカニクイザル血漿に2.5μLの標準曲線作業溶液を加えて、3、1、0.3、0.1、0.03、0.01、0.005、0.002、0.001μg/mLのシリーズ濃度のサンプルを調製し、ボルテックスして均一に混合して、内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、ボルテックスして10分間振とうし、6000gで10分間遠心した。上清の80μLを96ウェルプレートに注入した。
【0540】
2.QCサンプルの処理
QC作業溶液の濃度範囲は、低(Low)が0.06μg/mLで、中(Middle)が1.6μg/mLで、高(High)が48μg/mLであった。
【0541】
47.5μLのブランクカニクイザル血漿に2.5μLの標準曲線作業溶液を加えて、2.4、0.08、0.003μg/mLのシリーズ濃度のサンプルを調製し、ボルテックスして均一に混合して、内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、ボルテックスして10分間振とうし、6000gで10分間遠心した。上清の80μLを96ウェルプレートに注入した。
【0542】
3.血漿サンプルの処理
50μLの血漿サンプルに内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)を300μL加えてタンパク質を沈殿させて、10分間ボルテックスし、6000g10分間遠心して、I-8-1及びAZD1775静脈内投与群は投与1時間前に内部標準物質を含むアセトニトリル(プロプラノロール(Propranolol)、25ng/mL)で10倍希釈し、残りの上清は希釈せず、再び6000gと4℃で10分間遠心して、上清を96ウェルプレートに注入した。
【0543】
六.カニクイザルによる生物学的利用能実験の結果
1.試験パラメータ
投与量Dose、ピーク濃度Cmax、ピーク時間Tmax、0から時間tまでの薬物時間曲線下の面積AUClast、半減期T1/2、平均滞留時間MRT、クリアランス率Cl、見かけの分布容積Vz、定常状態分布容積Vss、絶対生物学的利用能Fである。
【0544】
2.薬物動態データ
化合物の静脈内注射及び胃内投与後のカニクイザルのインビボ薬物動態パラメータは表6を参照する。
【0545】
【表9】
結論:本発明に係る化合物はカニクイザルにおける薬物動態を明らかに改善できる。
【0546】
なお、当業者が理解できるように、上記で本発明の具体的な実施形態を説明しているが、これらは例を挙げた説明で、本発明の原理と趣旨を逸脱していなければ、これらの実施形態にも様々な変更又は補正を行うことができる。よって、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲から限定される。
【国際調査報告】