(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】衣類ケア設備用の衣類振動装置
(51)【国際特許分類】
D06F 37/40 20060101AFI20220830BHJP
D06F 58/00 20200101ALI20220830BHJP
【FI】
D06F37/40 Z
D06F58/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021578135
(86)(22)【出願日】2020-06-30
(85)【翻訳文提出日】2021-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2020099232
(87)【国際公開番号】W WO2021000854
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】201910590580.7
(32)【優先日】2019-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】フェンガン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】シューメイ ワン
(72)【発明者】
【氏名】リ マ
(72)【発明者】
【氏名】ゾンジャン チン
【テーマコード(参考)】
3B165
3B168
【Fターム(参考)】
3B165AC14
3B165BA64
3B165CA01
3B165GA02
3B168AC14
3B168AE01
3B168BA64
3B168WA08
(57)【要約】
本発明は衣類ケア技術分野に属し、具体的には衣類ケア設備用の衣類振動装置を提供し、ケア設備は筐体を含み、振動装置は駆動部材、第1接続部材、第2接続部材、横梁及び横梁に設けられる接続構造を含み、駆動部材が第1接続部材を駆動して回転させ、それによって第2接続部材を駆動して移動させると、遊動構造は接続構造に、接続構造と横梁とを一緒に往復移動させる力を加えることができ、かつ横梁に垂直な方向において、第2接続部材を介して横梁に伝達される運動を弱めることができる。遊動構造が接続構造と接続されることによって、駆動部材が第1接続部材を駆動して回転させ、それによって第2接続部材を駆動して移動させると、遊動構造は横梁を駆動して往復移動させると同時に、横梁に垂直な方向において第2接続部材を介して横梁に伝達される運動を弱めることができ、それによって横梁に垂直な方向における横梁の運動幅を減少させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体を含む、衣類ケア設備用の衣類振動装置であって、
駆動部材、第1接続部材、第2接続部材、横梁及び前記横梁に設けられる接続構造を含み、前記駆動部材は前記筐体に固定接続され、前記横梁は前記筐体に可動接続され、前記駆動部材は前記第1接続部材の第1端部に接続され、前記第1接続部材の第2端部は、前記第2接続部材の第1端部に枢動可能に接続され、前記第2接続部材の第2端部に遊動構造が設けられ、前記遊動構造は前記接続構造と駆動接続され、前記駆動部材が前記第1接続部材を駆動して回転させ、それによって前記第2接続部材を駆動して移動させると、前記遊動構造は、前記接続構造と前記横梁とを一緒に往復移動させる力を前記接続構造に加えることができ、かつ前記横梁に垂直な方向において、前記第2接続部材を介して前記横梁に伝達される運動を弱めることができることを特徴とする衣類ケア設備用の衣類振動装置。
【請求項2】
前記遊動構造はスリップリングであり、前記接続構造の少なくとも一部は前記スリップリング内に収容され、前記駆動部材が前記第1接続部材を駆動して回転させ、それによって前記第2接続部材を駆動して移動させると、前記スリップリングは、前記接続構造に、前記接続構造と前記横梁とを一緒に往復運動させる力を加えることができ、かつ前記接続構造を前記スリップリング内で前記横梁に垂直な方向にスライドさせることができることを特徴とする請求項1に記載の衣類振動装置。
【請求項3】
前記スリップリングの内側壁の間の第1間隔は、前記接続構造の最大長さよりも大きく、前記スリップリングの内側壁の間の第2間隔は、前記接続構造の最大長さ以上であり、
前記第1間隔は、前記横梁に垂直な方向における前記スリップリングの内側壁の間隔であり、前記第2間隔は、前記横梁と平行な方向における前記スリップリングの内側壁の間隔であることを特徴とする請求項2に記載の衣類振動装置。
【請求項4】
前記スリップリングの内側壁によって共同で長円孔構造が囲まれることを特徴とする請求項2に記載の衣類振動装置。
【請求項5】
前記スリップリングの内側壁によって共同で矩形孔構造が囲まれることを特徴とする請求項2に記載の衣類振動装置。
【請求項6】
前記接続構造は揺動レバーと前記揺動レバーに設けられる接続柱を含み、前記揺動レバーは前記横梁に接続され、前記接続柱は前記スリップリング内に収容されることを特徴とする請求項2に記載の衣類振動装置。
【請求項7】
前記横梁には第1固定構造と第2固定構造が設けられ、前記揺動レバーの両端はそれぞれ前記第1固定構造と前記第2固定構造に接続されることを特徴とする請求項6に記載の衣類振動装置。
【請求項8】
防護箱をさらに含み、前記防護箱は前記筐体に固定接続され、前記第1接続部材、前記第2接続部材、前記揺動レバー及び前記接続柱は、いずれも前記防護箱内に設けられ、前記防護箱の前記横梁に向かう側に貫通孔が設けられ、前記第1固定構造及び前記第2固定構造はいずれも前記貫通孔を貫通して前記揺動レバーに接続されることを特徴とする請求項7に記載の衣類振動装置。
【請求項9】
前記貫通孔は、第1貫通孔と第2貫通孔とを有し、前記第1固定構造は、前記第1貫通孔を貫通して前記揺動レバーの一端に接続され、前記第2固定構造は、前記第2貫通孔を貫通して前記揺動レバーの他端に接続されることを特徴とする請求項8に記載の衣類振動装置。
【請求項10】
前記駆動部材はモータであり、及び/又は
前記第1接続部材は第1リンクであり、前記第2接続部材は第2リンクであることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の衣類振動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類ケア技術分野に属し、具体的に衣類ケア設備用の衣類振動装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機が衣類を洗濯する時、衣類は洗濯機内で絶えず転倒し、回転し、互いに絡まり、洗濯が完了した後に若干のしわが発生することがある。
【0003】
従来技術では、衣類ケア設備によって衣類のしわを解消することができ、具体的には、衣類ケア設備の筐体内には、駆動モータと、伝動機構と横梁とを備える衣類振動装置が設けられ、駆動モータは、伝動機構によって横梁と枢動可能に接続され、横梁を往復移動させることができ、ハンガーによって皺付き衣類を横梁に吊り下げ、横梁が往復移動する時に衣類を駆動して振動させることができ、したがって皺除去の目的を実現する。しかしながら、駆動モータが横梁を駆動して往復移動させると、横梁に垂直な方向の横梁の移動幅が大きくなるため、ハンガーが筐体の内壁に連続的に衝突して大きな騒音が発生し、使用者の使用体験に影響を与える。
【0004】
したがって、本技術分野では、上記問題を解決するために、新しい衣類ケア設備用の衣類振動装置を必要とする。
【発明の概要】
【0005】
上記課題を解決するために、すなわち、従来の衣類振動装置の動作時に、横梁に吊り下げられたハンガーが衣類ケア設備の筐体の内壁に連続的に衝突し、大きな騒音を発生させるという問題を解決するために、本発明は筐体を含む、衣類ケア設備用の衣類振動装置を提供し、前記衣類振動装置は駆動部材、第1接続部材、第2接続部材、横梁及び前記横梁に設けられる接続構造を含み、前記駆動部材は前記筐体に固定接続され、前記横梁は前記筐体に可動接続され、前記駆動部材は前記第1接続部材の第1端部に接続され、前記第1接続部材の第2端部は、前記第2接続部材の第1端部に枢動可能に接続され、第2接続部材の第2端部に遊動構造が設けられ、前記遊動構造は前記接続構造と駆動接続され、前記駆動部材が前記第1接続部材を駆動して回転させ、それによって前記第2接続部材を駆動して移動させると、前記遊動構造は、前記接続構造と前記横梁とを一緒に往復移動させる力を前記接続構造に加えることができ、かつ前記横梁に垂直な方向に前記第2接続部材を介して前記横梁に伝達される運動を弱めることができる。
【0006】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記遊動構造はスリップリングであり、前記接続構造の少なくとも一部は前記スリップリング内に収容され、前記駆動部材が前記第1接続部材を駆動して回転させ、それによって前記第2接続部材を駆動して移動させると、前記スリップリングは、前記接続構造に、前記接続構造を前記横梁と一緒に往復運動させる力を加えることができ、前記接続構造を前記スリップリング内で前記横梁に垂直な方向にスライドさせることができる。
【0007】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記スリップリングの内側壁の間の第1間隔は、前記接続構造の最大長さよりも大きく、前記スリップリングの内側壁の間の第2間隔は、前記接続構造の最大長さ以上であり、ここで、前記第1間隔は、前記横梁に垂直な方向における前記スリップリングの内側壁の間隔であり、前記第2間隔は、前記横梁と平行な方向における前記スリップリングの内側壁の間隔である。
【0008】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記スリップリングの内側壁によって共同で長円孔構造が囲まれる。
【0009】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記スリップリングの内側壁によって共同で矩形孔構造が囲まれる。
【0010】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記接続構造は揺動レバーと前記揺動レバーに設けられる接続柱を含み、前記揺動レバーは前記横梁に接続され、前記接続柱は前記スリップリング内に収容される。
【0011】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記横梁には第1固定構造と第2固定構造が設けられ、前記揺動レバーの両端はそれぞれ前記第1固定構造と前記第2固定構造に接続される。
【0012】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記衣類振動装置は防護箱をさらに含み、前記防護箱は前記筐体に固定接続され、前記第1接続部材、前記第2接続部材、前記揺動レバー及び前記接続柱は、いずれも前記防護箱内に設けられ、前記防護箱の前記横梁に向かう側に貫通孔が設けられ、前記第1固定構造及び前記第2固定構造はいずれも前記貫通孔を貫通して前記揺動レバーに接続される。
【0013】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記貫通孔は、第1貫通孔と第2貫通孔とを有し、前記第1固定構造は、前記第1貫通孔を貫通して前記揺動レバーの一端に接続され、前記第2固定構造は、前記第2貫通孔を貫通して前記揺動レバーの他端に接続される。
【0014】
上記衣類振動装置の好ましい技術案では、前記駆動部材はモータであり、及び/又は前記第1接続部材は第1リンクであり、前記第2接続部材は第2リンクである。
【0015】
当業者には理解されるように、本発明の好ましい技術案では、第2接続部材の第2端部に遊動構造を設置することによって、遊動構造を介して横梁に設けられる接続構造と駆動接続され、駆動部材が第1接続部材を駆動して回転させ、それによって第2接続部材を駆動して移動させると、遊動構造は横梁を駆動して往復移動させると同時に、横梁に垂直な方向に第2接続部材を介して横梁に伝達される運動を弱めることができる。それによって、横梁に垂直な方向における横梁の運動幅を減少させることができ、それにより、横梁に取り付けられたハンガーが筐体の内壁に衝突することを回避し、さらに、騒音の発生を回避して、ユーザの使用体験を向上させることができる。
【0016】
さらに、横梁に第1固定構造と第2固定構造が設けられ、揺動レバーの両端はそれぞれ第1固定構造と第2固定構造に接続される。このように設けることにより、横梁の応力点が増加し、応力集中による横梁の損傷を回避することができ、さらに横梁の耐用年数を向上させることができる。
【0017】
さらに、衣類振動装置は防護箱をさらに含み、防護箱は筐体に固定接続され、第1接続部材、第2接続部材、揺動レバー及び接続柱はいずれも防護箱内に設けられる。このように設けることにより、衣類振動装置の美観性を向上させることができ、かつ第1接続部材、第2接続部材、揺動レバー及び接続柱を外部の埃などの不純物の染みから保護し、第1接続部材、第2接続部材、揺動レバー及び接続柱間の伝動は影響を受けず、衣類振動装置の確実性を向上させる。また、防護箱は筐体と固定接続され、横梁と固定接続されず、これにより、衣類振動装置が動作する時、駆動部材は横梁を駆動して往復移動させるだけでよく、防護箱も一緒に往復移動させる必要がなく、これにより、駆動部材の負荷を軽減し、振動効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】本発明に係る衣類振動装置の構成概略図である。
【
図3】本発明に係る第1接続部材、第2接続部材及び接続構造の接続概略図である。
【
図4】本発明に係る横梁、防護箱、第1接続部材、第2接続部材及び接続構造の接続概略図である。
【
図5】本発明に係る横梁と防護箱の構成概略図である。
【
図6】本発明に係る防護箱の一実施例の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい技術案について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。これらの実施形態は本発明の技術的原理を説明するためのものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではないことを、当業者は理解するであろう。例えば、図面中の各部品間は一定の比例関係で描かれているが、このような比例関係は必ずしも一定ではない。当業者は必要に応じてそれを調整して、具体的な応用状況に適応することができ、調整後の技術的解決策は依然として本発明の保護範囲に含まれる。
【0021】
なお、本発明の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの方向又は位置関係を示す用語は、単に図面に示された方向又は位置関係に基づくものであり、これは単に説明を容易にするためのものであって、上記装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成し動作しなければならないことを示すものではない。したがって、本発明に対する制限として理解することはできない。また、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対的な重要性を示すもの又は暗示的なものとして理解することはできない。
【0022】
なお、本発明の説明においては、特に明確な規定や限定がない限り、用語「設置」、「取り付け」、「接続」、「連結」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、一体的な接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体によって間接的に接続されてもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況によって上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0023】
背景技術で指摘した従来の衣類振動装置の動作時に、横梁に取り付けられたハンガーが衣類ケア設備の筐体の内壁に連続的に衝突して大きな騒音を発生させるという問題に対し、本発明は、横梁に取り付けられたハンガーが筐体の内壁に衝突することを回避し、ユーザの使用体験を向上させるために、横梁に垂直な方向における横梁の運動幅を減少させることを目的とする衣類振動装置を提供する。
【0024】
具体的には、
図1及び
図2に示すように、衣類ケア設備は筐体1を含み、衣類振動装置は駆動部材2、第1接続部材3、第2接続部材4、横梁5及び横梁5に設けられる接続構造6を含む。駆動部材2は筐体1に固定接続され、横梁5は筐体1に可動接続され、駆動部材2は第1接続部材3の第1端部に接続され、第1接続部材3の第2端部は、第2接続部材4の第1端部に枢動可能に接続され、第2接続部材4の第2端部に遊動構造41が設けられる。遊動構造41は接続構造6と駆動接続され、駆動部材2が第1接続部材3を駆動して回転させ、それによって第2接続部材4を駆動して移動させる。これにより、遊動構造41は、接続構造6と横梁5とを一緒に往復移動させる力を接続構造6に加えることができ、かつ横梁5に垂直な方向に第2接続部材4を介して横梁5に伝達される運動を弱めることができる。背景技術から明らかなように、従来の衣類振動装置は動作時に、横梁5に垂直な方向(
図2に矢印で示す方向)における横梁5の運動幅が大きいため、ハンガー7が筐体1の内壁に連続的に衝突するようになっている。本発明は第2接続部材4に遊動構造41を設置し、遊動構造41を介して横梁5に設けられる接続構造6と接続し、遊動構造41は横梁5を往復移動させると同時に横梁5を駆動して往復移動させると同時に、横梁5に垂直な方向(
図2に矢印で示す方向)における、第2接続部材4を介して横梁5に伝達される運動を弱めることができ、これにより、横梁5に垂直な方向(
図2に矢印で示す方向)における横梁5の運動幅を減少して、横梁5に取り付けられたハンガー7が筐体1の内壁に衝突することを回避する。ここでは、駆動部材2はモータ2であり、第1接続部材3は第1リンク3であり、第2接続部材4は第2リンク4であるが、勿論、駆動部材2は油圧モータや空気圧モータ等として設けられてもよい。このような、駆動部材2の具体的なタイプの調整及び変更は、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明の保護範囲内に限定されるべきである。また、例えば、第1接続部材3は円盤として設けられてもよく、第2接続部材4はリンクとして設けられ、円盤の第1端部はモータ2の出力軸に固定接続され、円盤の第2端部は、リンクに枢動可能に接続され、円盤の第1端部と第2端部との連結線は円盤の中心を通過し、あるいは、第1接続部材3は方形板として設けられてもよく、第2接続部材4は接続板として設けられ、方形板の第1端部はモータ2の出力軸に固定接続され、方形板の第2端部は、接続板に枢動可能に接続され、方形板の第1端部及び第2端部の連結線は方形板の中心を通過し、このような、第1接続部材3及び第2接続部材4の具体的な構造形態の調整は、本発明の原理及び範囲から逸脱するものではない。
【0025】
好ましくは、
図2に示すように、遊動構造41はスリップリング41であり、接続構造6の少なくとも一部はスリップリング41内に収容され、駆動部材2が第1接続部材3を駆動して回転させ、それによって第2接続部材4を駆動して移動させると、スリップリング41は、接続構造6に、接続構造6を横梁5と一緒に往復運動させる力を加えることができ、かつ接続構造6をスリップリング41内で横梁5に垂直な方向にスライドさせることができる。衣類振動装置の動作時、接続構造6は横梁5に対して垂直な方向(
図2に矢印で示す方向)にスリップリング41内でスライドすることができ、これにより、横梁5に垂直な方向(
図2に矢印で示す方向)における横梁5の運動幅を減少させることができ、横梁5に取り付けられたハンガー7が筐体1の内壁に衝突することを防止する。ここでは、スリップリング41の内側壁により、共同で長円孔構造(図中に示すのが長円孔構造)が囲まれる。当然のことながら、スリップリング41の内側壁におり共同で例えば矩形孔構造等のような他の構造が囲まれてもよく、このようなスリップリング41の具体的な構造形状の調整と変更は、本発明の原理及び範囲から逸脱するものではなく、本発明の範囲内に限定されるべきである。もちろん、遊動構造41は、上述したスリップリング構造に限られるものではなく、例えば、遊動構造41を板状構造とし、板状構造に弾性部材を設け、弾性部材を接続構造6に駆動接続させてもよい。衣類振動装置が動作するとき、弾性部材は、横梁に垂直な方向における第2接続部材を介して横梁に伝達される動きを弱めるように、弾性変形することができる。
【0026】
好ましくは、
図2及び
図3に示すように、スリップリング41の内側壁の間の第1間隔は、接続構造6の最大長さよりも大きく、スリップリング41の内側壁の間の第2間隔は、接続構造6の最大長さ以上であり、ここで、第1間隔は、横梁5に垂直な方向におけるスリップリング41の内側壁の間隔であり、第2間隔は、横梁5と平行な方向におけるスリップリング41の内側壁の間隔である。なお、接続構造6の最大長さとは、接続構造6がスリップリング41内に収容される部位の最大長さを意味し、具体的には、本発明の接続構造6は、揺動レバー61と、揺動レバー61に設けられる接続柱62とを備え、揺動レバー61は横梁5に接続され、接続柱62はスリップリング41内に収容される。接続構造6の最大長さは接続柱62の最大長さ、すなわち接続柱62の直径dであり、第1間隔は直径dよりも大きいので、接続柱62は横梁5に垂直な方向にスライドすることができ、第2間隔は好ましくは直径dよりも僅かに大きいので、接続柱62とスリップリング41の内側壁との間に大きな摩擦力が発生して、接続柱62がスリップリング41内でスライドすることに影響することを回避する。もちろん、第2間隔を直径dに等しくすることも可能であり、次いで、接続柱62とスリップリング41の内壁との間に潤滑剤を加えることによって、接続柱62とスリップリング41の内壁との間の摩擦力を減少させることができる。また、接続構造6を他の構造形態に設けてもよく、例えば、揺動レバー61をなくし、接続構造6を接続柱62として設け、接続柱62の底部を横梁5に接続してもよく、又は、そのまま横梁5に柱状の突起が形成され、柱状の突起の頂部は、スリップリング41内に収容されているなど、このような接続構造6の具体的な構造形態の調整及び変更は本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明の範囲内に限定されるべきである。
【0027】
好ましくは、
図2に示すように、横梁5に第1固定構造51と第2固定構造52が設けられ、揺動レバー61の両端はそれぞれ第1固定構造51と第2固定構造52に接続される。ここでは、第1固定構造51は第1固定柱51であり、第1固定柱51は横梁5に固定接続され又は一体に設けられ、第2固定構造52は第2固定柱52であり、第2固定柱52は横梁5に固定接続され又は一体に設けられ、揺動レバー61の左端は第1固定柱51に固定接続され、揺動レバー61の右端は第2固定柱52に固定接続される。もちろん、第1固定構造51は固定ボス又は固定座などの構造に設けることもでき、同様に、第2固定構造52は固定ボス又は固定座などの構造に設けることもでき、このような第1固定構造51と第2固定構造52の具体的な構造形態の調整と変更は本発明の原理と範囲から逸脱することなく、本発明の保護範囲に限定されるべきである。
【0028】
好ましくは、
図1、
図4、
図5及び
図6に示すように、衣類振動装置は防護箱8をさらに含み、防護箱8は筐体1に固定接続され、第1接続部材3、第2接続部材4、揺動レバー61及び接続柱62は、いずれも防護箱8内に設けられる。防護箱8の横梁5に向かう側には貫通孔81が設けられ、第1固定構造51及び第2固定構造52はいずれも貫通孔81を貫通して揺動レバー61に接続される。なお、衣類振動装置の動作時には、第1固定構造51と第2固定構造52とは、貫通孔81内を自由に移動することができ、すなわち、貫通孔81が横梁5の移動を規制しない。ここで、貫通孔81は、第1貫通孔811と第2貫通孔812とを有し、第1固定構造51は、第1貫通孔811を貫通して揺動レバー61の一端に接続され、第2固定構造52は、第2貫通孔812を貫通して揺動レバー61の他端に接続される。もちろん、第1貫通孔811と第2貫通孔812とを連通させて1つの貫通孔81を形成してもよい(
図6に示すのがこのような構成である)。
【0029】
なお、防護箱8の筐体1への取り付けを容易にするために、衣類の振動装置は、防護箱8が筐体1に位置決めされる位置決め構造をさらに含む。ここでは、位置決め構造は位置決め柱が位置決め孔と適合する構造として設けられてもよく、又は、位置決め板が位置決め溝と適合する構造として設けられてもよく、あるいは、位置決めブロックが位置決め口に適合する構造として設けられる。また、位置決め構造は、防護箱8のみに設けられてもよいし、あるいは、筐体1のみに設けられてもよいし、さらに、一部が防護箱8に設けられ、一部が筐体1に設けられてもよい。当業者は、防護箱8を筐体1に位置決めすることができる限り、位置決め構造の具体的な構造形態及び具体的な設置位置を、実際の用途において柔軟に設定することができる。
【0030】
好ましくは、
図1、
図4及び
図5に示すように、位置決め構造は、防護箱8に設けられる第1位置決め部82と、筐体1に設けられる第2位置決め部(図示せず)とを備え、防護箱8及び筐体1は、第1位置決め部82及び第2位置決め部によって位置決めされる。ここでは、第1位置決め部82は、防護箱8に設けられる位置決め柱であり、第2位置決め部は、筐体1に設けられる位置決め孔である(但し、図示しない)、位置決め柱は位置決め孔に適合する。ここでは、位置決め柱は円形柱でありかつ数は4個であり、相応して、位置決め孔は円形孔であり、かつ数も4個であり、円形柱は円形孔と一々対応する。もちろん、位置決め柱は方形柱、菱形柱などの構造として設けてもよく、それに応じて、位置決め孔は方形孔又は菱形孔として設けられる。また、位置決め柱及び位置決め孔の数は、2個、3個又は5個等であってもよい。このような位置決め柱及び位置決め孔の具体的な構造の形状や具体的な数の調整及び変更は、本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、本発明の保護範囲内に限定されるべきである。また、第1位置決め部82は、防護箱8に設けられる位置決め孔であってもよく、それに応じて、第2位置決め部は、筐体1に設けられる位置決め柱であって、位置決め柱は位置決め孔に適合し、このような柔軟な調整は、本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0031】
以上、図面に示す好ましい技術案に関連して本発明の技術的解決策を説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に限定されないことは明らかである。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は、関連する技術的特徴を同等に変更又は置換することができ、これらの変更又は置換後の技術的解決策は、本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体
2 駆動部材(モータ)
3 第1接続部材(第1リンク)
4 第2接続部材(第2リンク)
5 横梁
6 接続構造
7 ハンガー
8 防護箱
41 遊動構造(スリップリング)
51 第1固定構造(第1固定柱)
52 第2固定構造(第2固定柱)
61 揺動レバー
62 接続柱
81 貫通孔
82 第1位置決め部
811 第1貫通孔
812 第2貫通孔
【国際調査報告】