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特表2022-539040臨床家のインタラクションに基づいた医療用デバイスの適応制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-07
(54)【発明の名称】臨床家のインタラクションに基づいた医療用デバイスの適応制御
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/60 20180101AFI20220831BHJP
【FI】
G16H40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576639
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 US2020039455
(87)【国際公開番号】W WO2020264049
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】62/865,906
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/897,199
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネステレンコ、イゴール
(72)【発明者】
【氏名】ディゲット、リサ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】フーラン、グレッグ、ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ガエタノ、ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】ラジェンドラン、カルティー
(72)【発明者】
【氏名】レゲダンツ、ロバート
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
方法及びシステムは、ユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとのインタラクションを識別し、1つ又は複数のインタラクション及び規則の所定のセットに基づいて、第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定し、コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしていないことに応答して、1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つに対するユーザのアクセス・レベルを低減し、少なくとも1つの医療用デバイス及び1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成し、自動的に、ユーザの関与なしに、訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージをユーザに伝送し、訓練パッケージを使用して訓練プログラムを完了するようにユーザに通知する。システム及び方法はまた、第1のシフト・スケジュールが基準を満たしておらず、臨床家がそれぞれのパフォーマンス・スコアを満たしていないことに応答して、臨床家の新しいシフト・スケジュールを生成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別することと、
前記1つ又は複数のインタラクション及び規則の所定のセットに基づいて、前記第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定することと、
前記コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしていないことに応答して、前記第1のユーザが利用可能な少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を低減することを含めて、前記1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つに対する前記第1のユーザのアクセス・レベルを低減し、前記少なくとも1つの医療用デバイス及び前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成することと、
自動的に、ユーザの関与なしに、前記訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージを前記第1のユーザに伝送し、前記訓練パッケージを使用して前記訓練プログラムを完了するように前記第1のユーザに通知することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のユーザに前記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスさせる要求を受信することと、
前記要求に応答して、前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了していないと判断することと、
前記第1のユーザに前記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスさせる前記要求を承諾する前に、前記少なくとも1つの医療用デバイスを使用するように認可された第2のユーザからの認可を要求することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記訓練プログラムが、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリに基づいて生成され、前記少なくとも1つの医療用デバイスの前記それぞれの特徴の数に関連付けられた1つ又は複数の訓練タスクを含み、前記方法が更に、
前記第1のユーザが、前記1つ又は複数の訓練タスクを含む前記訓練プログラムを完了したと判断することと、
前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了したという判断に応答して、前記少なくとも1つの医療用デバイスに関する前記第1のユーザの前記アクセス・レベルを回復することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記医療用デバイスの前記1つ又は複数のそれぞれの特徴がそれぞれ、各特徴に関連付けられた対応する訓練タスクが前記第1のユーザによって完了されると、前記第1のユーザに利用可能にされる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ又は複数の医療用デバイスに対して複数のユーザによって実施される医療用デバイス・インタラクションに基づいて、前記複数のユーザそれぞれにパフォーマンス・スコアを割り当てることと、
前記複数のユーザに関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信することと、
前記第1のシフト・スケジュールが、医療施設に関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすか否かを判断することと、
前記第1のシフト・スケジュールが、前記1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしておらず、第1のユーザに対する第1のパフォーマンス・スコアが、前記1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾値を満たしていないという判断に応答して、(1)第1の期間の間スケジューリングされた第1のユーザを、第2のユーザの第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、前記期間の間は現在スケジューリングされていない前記第2のユーザと交換する、前記複数のユーザに対する新しい第2のシフト・スケジュールを生成し、(2)前記第1の期間の間、前記第1のユーザが前記1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つを使用するのを電子的に防止することと、
前記シフトに関する前記新しいスケジュールを、ユーザ・スケジューリング・システムに関連付けられた表示デバイスに表示させることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のユーザのサブセットのパフォーマンス・スコアに基づいて、1つ又は複数の高性能リソース・センタを識別することと、
前記1つ又は複数の高性能リソース・センタから、前記複数のユーザに含まれない1人又は複数のユーザに対する要求を生成することと、
前記要求を前記ユーザ・スケジューリング・システムに送信することと、を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアを満たしている前記複数のユーザのサブセットを決定することと、
前記サブセットのユーザと医療用デバイスとのインタラクションに関する情報を受信することと、
前記情報に基づいて、前記医療用デバイスで開始されるワークフローを識別することと、
前記ワークフロー及び格納された規則のセットに基づいて、前記ワークフローの次のステップを識別することと、
前記次のステップを医療用デバイスに関連付けられた表示デバイスに表示させることと、を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ又は複数のインタラクションに関する前記情報に基づいて、前記ユーザに対する1つ又は複数の追跡活動を決定することと、
前記1つ又は複数の追跡活動に対するアラートを生成することと、
前記1つ又は複数の追跡活動に対する前記アラートを、前記ユーザに関連付けられたコンピューティング・デバイスに送信することと、
前記1つ又は複数の追跡活動に基づいて、前記医療施設の投薬システムにおける患者の電子記録の更新が必要か否かを判断することと、
前記電子記録の更新が必要であるという判断に応答して、前記アラートを前記投薬システムに関連付けられた表示デバイスに、前記電子記録に隣接して表示させることと、を更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のユーザのうちのユーザと医療用デバイスとのインタラクションのセットに関する情報を受信することと、
前記医療用デバイスの位置情報に基づいて、前記医療用デバイスの所定のケア・エリアを識別することと、
前記情報に基づいて、患者に投与される医薬に関連付けられたパラメータ値を決定することと、
前記パラメータ値が所定の閾値外であるという判断に応答して、前記所定のケア・エリアに関連付けられた、前記所定の閾値外のパラメータ値を使用して前記医薬が投与される回数を示す医薬カウンタを更新することと、
前記医薬カウンタが第2の閾値を満たすか否かを判断することと、
前記医薬カウンタが前記第2の閾値を満たしているという判断に応答して、前記医薬及び前記所定のケア・エリアを識別するアラートを、薬剤管理システムの表示デバイスに表示させることと、を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記カウンタが前記閾値を満たしているという判断に応答して、前記医薬が投与される前記医薬の前記パラメータに対する前記値に少なくとも基づいて、前記パラメータに対する新しい値を計算することと、
前記パラメータの現在の値を前記パラメータに対する前記新しい値に更新するため、アラートを前記薬剤管理システムのユーザに送信することと、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記医薬カウンタが前記第2の閾値を満たしていないという判断に応答して、前記ユーザの前記パフォーマンス・スコアを所定の量低減することと、
低減された前記パフォーマンス・スコアが、所定の閾値低パフォーマンス・スコアを満たすか否かを判断することと、
前記低減されたパフォーマンス・スコアが前記所定の閾値低パフォーマンス・スコアを満たしているという判断に応答して、前記ユーザが前記1つ又は複数の医療用デバイスを使用するのを電子的に防止するように、前記ユーザに関連付けられた許可を更新することと、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記低減されたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアを満たしているという判断に応答して、指導ユーザを前記ユーザに割り当てることと、
前記指導ユーザに関連付けられたユーザ識別情報が受信されるまで、前記ユーザが前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの医療用デバイスを使用するのを電子的に防止することと、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
命令を格納するメモリと、
前記命令を実行して前記システムに、
第1のユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別させ、
前記1つ又は複数のインタラクション及び規則の所定のセットに基づいて、前記第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定させ、
前記コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしていないことに応答して、前記第1のユーザが利用可能な少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を低減することを含めて、前記1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つに対する前記第1のユーザのアクセス・レベルを低減させ、前記少なくとも1つの医療用デバイス及び前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成させ、
自動的に、ユーザの関与なしに、前記訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージを前記第1のユーザに伝送させ、前記訓練パッケージを使用して前記訓練プログラムを完了するように前記第1のユーザに通知させる、ように構成された1つ又は複数のプロセッサと、を備える、システム。
【請求項14】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記第1のユーザに前記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスさせる要求を受信させ、
前記要求に応答して、前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了していないと判断させ、
前記第1のユーザに前記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスさせる前記要求を承諾する前に、前記少なくとも1つの医療用デバイスを使用するように認可された第2のユーザからの認可を要求させるように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了したと判断させ、
前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了したという判断に応答して、前記少なくとも1つの医療用デバイスに関する前記第1のユーザの前記アクセス・レベルを回復させるように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記訓練プログラムが、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリに基づいて生成され、前記少なくとも1つの医療用デバイスの前記それぞれの特徴の数に関連付けられた1つ又は複数の訓練タスクを含み、前記医療用デバイスの前記1つ又は複数のそれぞれの特徴がそれぞれ、各特徴に関連付けられた対応する訓練タスクが前記第1のユーザによって完了されると、前記第1のユーザに利用可能にされる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記1つ又は複数の医療用デバイスに対して複数のユーザによって実施される医療用デバイス・インタラクションに基づいて、前記複数のユーザそれぞれにパフォーマンス・スコアを割り当てさせ、
前記複数のユーザに関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信させ、
前記第1のシフト・スケジュールが、医療施設に関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすか否かを判断させ、
前記第1のシフト・スケジュールが、前記1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしておらず、第1のユーザに対する第1のパフォーマンス・スコアが、前記1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾値を満たしていないという判断に応答して、(1)第1の期間の間スケジューリングされた第1のユーザを、第2のユーザの第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、前記期間の間は現在スケジューリングされていない前記第2のユーザと交換する、前記複数のユーザに対する新しい第2のシフト・スケジュールを生成させ、(2)前記第1の期間の間、前記第1のユーザが前記1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つを使用するのを電子的に防止させ、
前記シフトに関する前記新しいスケジュールを、ユーザ・スケジューリング・システムに関連付けられた表示デバイスに表示させるように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアを満たしている前記複数のユーザのサブセットを決定させ、
前記サブセットのユーザと医療用デバイスとのインタラクションに関する情報を受信させ、
前記情報に基づいて、前記医療用デバイスで開始されるワークフローを識別させ、
前記ワークフロー及び格納された規則のセットに基づいて、前記ワークフローの次のステップを識別させ、
前記次のステップを医療用デバイスに関連付けられた表示デバイスに表示させるように構成される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記1つ又は複数のインタラクションに関する前記情報に基づいて、前記ユーザに対する1つ又は複数の追跡活動を決定させ、
前記1つ又は複数の追跡活動に対するアラートを生成させ、
前記1つ又は複数の追跡活動に対する前記アラートを、前記ユーザに関連付けられたコンピューティング・デバイスに送信させ、
前記1つ又は複数の追跡活動に基づいて、前記医療施設の投薬システムにおける患者の電子記録の更新が必要か否かを判断させ、
前記電子記録の更新が必要であるという判断に応答して、前記アラートを前記投薬システムに関連付けられた表示デバイスに、前記電子記録に隣接して表示させるように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記医療用デバイスの位置情報に基づいて、前記医療用デバイスの所定のケア・エリアを識別させ、
前記情報に基づいて、患者に投与される医薬に関連付けられたパラメータ値を決定させ、
前記パラメータ値が所定の閾値外であるという判断に応答して、前記所定のケア・エリアに関連付けられた、前記所定の閾値外のパラメータ値を使用して前記医薬が投与される回数を示す医薬カウンタを更新させ、
前記医薬カウンタが第2の閾値を満たすか否かを判断させ、
前記医薬カウンタが前記第2の閾値を満たしているという判断に応答して、前記医薬及び前記所定のケア・エリアを識別するアラートを、薬剤管理システムの表示デバイスに表示させるように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記1つ又は複数のプロセッサが、前記命令を実行して前記システムに更に、
前記医薬カウンタが前記第2の閾値を満たしていないという判断に応答して、前記ユーザの前記パフォーマンス・スコアを所定の量低減させ、
前記低減されたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアを満たしているという判断に応答して、指導ユーザを前記ユーザに割り当てさせ、
前記指導ユーザに関連付けられたユーザ識別情報が受信されるまで、前記ユーザが前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの医療用デバイスを使用するのを電子的に防止させるように構成される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
1つ又は複数のコンピューティング・デバイスによって実行されると、
第1のユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別することと、
前記1つ又は複数のインタラクション及び規則の所定のセットに基づいて、前記第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定することと、
前記コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしていないことに応答して、前記第1のユーザが利用可能な少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を低減することを含めて、前記1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つに対する前記第1のユーザのアクセス・レベルを低減させ、前記少なくとも1つの医療用デバイス及び前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成することと、
自動的に、ユーザの関与なしに、前記訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージを前記第1のユーザに伝送し、前記訓練パッケージを使用して前記訓練プログラムを完了するように前記第1のユーザに通知することと、を含む、1つ又は複数の動作を前記1つ又は複数のコンピューティング・デバイスに実施させる、命令を格納する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「ADAPTIVE CONTROL OF MEDICAL DEVICES BASED ON CLINICIAN INTERACTIONS」という名称の2019年9月6日に出願された米国出願第62/897,199号の非仮出願として優先権の利益を主張し、また、「SYSTEMS AND METHODS FOR IDENTIFYING NON-COMPLIANCE PATTERNS OF INTERACTIONS WITH A MEDICAL DEVICE」という名称の2019年6月24日に出願された米国出願第62/865,906号の非仮出願として優先権の利益を主張し、それらそれぞれの全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本出願は、全体として、臨床家の評価、及び医療機関における医療用デバイスと臨床家それぞれとのインタラクションに基づいた、医療用デバイスの制御に関する。
【背景技術】
【0003】
輸液デバイスなどの医療用デバイスは、様々な利便性を提供し、医療施設の看護師などの臨床家による患者への医薬の投与を単純にする。医療施設及び医療用デバイスのメーカーは、流体又は医薬が、異なる経験及び訓練レベルの異なる臨床家によって安全に一貫して投与されることを担保する、様々なプロトコル及び/又はセーフガードを確立してもよい。しかしながら、経験及び訓練レベルが異なることにより、臨床家によってはその行為が医療施設のプロトコルから外れ、患者及び医療施設の運用の安全性を脅かすことがある。更に、医療機関は、患者の治療を支援するのに、様々なベンダーによる様々なシステム、及びシステムの習熟度にばらつきがある臨床家を利用する。したがって、1つの懸念事項は、医療機関が、医療機関にとっての運用リスクを識別し低減する一方で、運用効率を改善することである。しかしながら、既存のヘルスケア・システムは、利用されるシステムの1つ又は複数の習熟度が低い臨床家を適切に識別せず、したがって、患者が怪我をするリスクが増加し、並びに/或いは医療機関の運用効率が減少する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,713,856号
【特許文献2】米国仮特許出願第62/865,906号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
臨床家と異なる医療用デバイス及びシステムとの様々なインタラクションは、医療機関に対する運用リスクを増加させることがある。例えば、臨床家は、医薬を患者に投与する際に1つ又は複数のプロトコルに従わないことがある。既存のシステムは、コンプライアンスが低い臨床家のインタラクションを、複数の医療用デバイスにわたって追跡しモニタリングするのには適切に構成されていない。医療機関はまた、医療機関の異なる医療用デバイス及びシステムの使用に際して訓練レベル及び専門知識にばらつきがある、臨時雇用の又は巡回する臨床家による運用リスクに直面することがある。既存のシステムはまた、最良の実施及び/又はプロトコル基準を満たすか、或いは十分に訓練された臨時雇用の臨床家を有するソース・センタを効率的に識別して、運用リスクを低減する形で、かかる臨床家を自動的に支援してタスクを無事に完了させることができない。更に、既存のシステム及び方法では、医療機関が効率的にスケジューリング基準を指定し、スケジューリング基準に基づいて医療機関のシフトに臨床家をスケジューリングすることができない。加えて、医療機関の運用リスクは、医療機関での異なるシフトに対する臨床家の不適切及び/又は非効率なスケジューリングによって増加することがある。
【0006】
したがって、個々の臨床家のインタラクションを追跡し、コンプライアンスが低いインタラクションを識別し、コンプライアンスが低いインタラクションに対処及び/又はそれを矯正する訓練プランを生成することによって、コンプライアンスが低い臨床家による患者及び/又は医療施設へのリスクを低減する、システム及び方法が必要とされている。また、医療機関の最良の実施及び/又はプロトコル基準を忠実に守らない臨床家を識別し、該臨床家を支援して最良の実施及び/又はプロトコル基準を満たすように機関内におけるデバイスの運用を適合させ、更なる十分に訓練された臨床家のソース・センタを識別し、医療機関のスケジューリング・システムが、運用リスクを低減するように指定されたスケジュール基準に基づいて臨床家を動的且つ効率的にスケジューリングできるようにすることができる、システム及び方法が必要とされている。本明細書に開示するシステム及び方法は、臨床家のコンプライアンスが低いインタラクションを有効に識別し、その臨床家に対して生成された訓練プランを介して該臨床家に対処することによって、患者を治療しながら使用される医療用デバイス及びシステムの安全性を増加させることで、運用リスクを低減することができる。
【0007】
様々な実現例によれば、方法は、第1のユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別することと、1つ又は複数のインタラクション及び規則の所定のセットに基づいて、第1のユーザと関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定することと、コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしていないことに応答して、第1のユーザが利用可能な少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を低減することを含めて、1つ又は複数の医療用デバイスの少なくとも1つに対する第1のユーザのアクセス・レベルを低減し、少なくとも1つの医療用デバイス及び1つ又は複数のインタラクションと関連付けられた訓練プログラムを生成することと、自動的に、ユーザの関与なしに、訓練プログラムと関連付けられた訓練パッケージを第1のユーザに伝送し、訓練パッケージを使用して訓練プログラムを完了するように第1のユーザに通知することと、を含む。
【0008】
いくつかの実現例によれば、方法は、第1のユーザと1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを追跡することと、格納された規則のセット及び1つ又は複数のインタラクションに基づいて、コンプライアンス・スコアを決定することと、コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たすか否かを判断することと、コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアを満たしているという判断に応答して、1つ又は複数のインタラクションに基づいて、第1のユーザに対する訓練プランを生成することと、訓練プランに基づいて、1つ又は複数の医療用デバイスにおいて第1のユーザが利用可能な1つ又は複数の医療用デバイスの1つ又は複数の特徴を調節することと、を含む。
【0009】
いくつかの実現例によれば、方法は、複数の臨床家と1つ又は複数の医療用デバイスとのインタラクションを識別することと、格納された規則のセット及び複数の臨床家の各ユーザの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、インタラクションと関連付けられた複数の臨床家それぞれに対するパフォーマンス・スコアを生成することと、を含む。方法は、複数の臨床家と関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信することと、第1のシフト・スケジュールが医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすか否かを判断することと、を含む。第1のシフト・スケジュールが、1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしておらず、第1の臨床家に対する第1のパフォーマンス・スコアが、1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾値を満たしていないという判断に応答して、(1)臨床家に対する訓練プランを生成するか、或いは第1の期間の間スケジューリングされた第1の臨床家を、第2の臨床家の第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、その期間の間は現在スケジューリングされていない第2の臨床家と交換する、複数の臨床家に対する新しい第2のシフト・スケジュールを生成し、(2)第1の期間の間、第1の臨床家が複数の医療用デバイスの少なくとも1つを使用するのを電子的に防止する。方法は、シフトに関する新しいスケジュール、又は訓練プランを、臨床家スケジューリング・システムと関連付けられた表示デバイスに表示させることを含む。
【0010】
他の態様は、上述の方法を実現するための、対応するシステム、装置、及びコンピュータ・プログラム製品を含む。
【0011】
いくつかの実現例によれば、システムは、命令を格納するメモリと、メモリと結合された1つ又は複数のプロセッサとを含み、プロセッサは命令を実行してシステムに、複数の臨床家と1つ又は複数の医療用デバイスとのインタラクションを識別させ、格納された規則のセット及び複数の臨床家の各ユーザの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、複数の臨床家それぞれに対するパフォーマンス・スコアを生成させ、複数の臨床家と関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信させるように構成される。1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行してシステムに、第1のシフト・スケジュールが、医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすか否かを判断させ、第1のシフト・スケジュールが、1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしておらず、第1の臨床家に対する第1のパフォーマンス・スコアが、1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾値を満たしていないとき、(1)第1の期間の間スケジューリングされた第1の臨床家を、第2の臨床家の第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、その期間の間は現在スケジューリングされていない第2の臨床家と交換する、複数の臨床家に対する新しい第2のシフト・スケジュールを生成させ、(2)第1の期間の間、第1の臨床家が複数の医療用デバイスの少なくとも1つを使用するのを電子的に防止させるように構成される。1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行してシステムに、シフトに関する新しいスケジュールを、臨床家スケジューリング・システムと関連付けられた表示デバイスに表示させるように構成される。他の態様は、システムを実現するための、対応するシステム、装置、及びコンピュータ・プログラム製品を含む。
【0012】
いくつかの実現例によれば、デバイス管理サーバは、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプロセッサによって実行するように構成された1つ又は複数のプログラムを格納するメモリとを含む。1つ又は複数のプログラムは、本出願に記載する方法のいずれかの動作を実施するための命令を含む。いくつかの実現例によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、サーバ・システムによって実行されると、サーバ・システムに、本出願に記載する方法のいずれかの動作を実施させる、命令を格納する。
【0013】
様々な記載の実現例をより良く理解するため、以下の「発明を実施するための形態」を以下の図面と併せて参照されたい。図面及び明細書全体を通して、同様の参照番号は対応する部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】例示の実現例による、臨床家の非コンプライアンス・パターンを判断する一例のネットワーク・アーキテクチャを示すブロック図である。
図1B】例示の実現例による、医療用デバイスと通信している一例のデバイス管理サーバ、及び医療施設のコンピューティング・システムを示すブロック図である。
図2】例示の実現例による、図1のアーキテクチャからの一例のサーバ・システムを示すブロック図である。
図3】例示の実現例による、図1のアーキテクチャからの例示のクライアント・デバイスを示すブロック図である。
図4】医療機関内で臨床家とインタラクションさせてもよい一例の医療用デバイスを示す図である。
図5図4に示される医療用デバイスの一部分を示す拡大図である。
図6】例示の実現例による、医療用デバイスを介して臨床家を登録し、医療用デバイスへのアクセスを承諾又は拒否する一例のプロセスを示すフローチャートである。
図7】例示の実現例による、医療施設の1人又は複数の臨床家に対するパフォーマンス・スコアを決定する一例のプロセスを示すフローチャートである。
図8】例示の実現例による、医薬投与の運用パラメータがオーバーライドされることを投薬システム及び/又は調剤技師に警告し、臨床家のインタラクションに基づいて1つ又は複数の医薬投与パラメータを調節できるか否かを判断する、一例のプロセスを示すフローチャートである。
図9】例示の実現例による、1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを格付けし識別する一例のプロセスを示すフローチャートである。
図10】例示の実現例による、臨床家のスケジュールを検証及び/又は最適化する一例のプロセスを示すフローチャートである。
図11】複数の例示的実現例による、ワークフローを識別し、低いパフォーマンス・スコアを有する臨床家のための追跡活動のためにアラート及び/又はリマインダを生成するプロセスの一例のフローチャートである。
図12】複数の例示的実現例による、臨床家の不遵守パターンを決定するプロセスの一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1つ又は複数の実現例においては、各図面に描かれたコンポーネントの全てが必要とされ得るというわけではなく、また、1つ又は複数の実現例は図面に示されない追加コンポーネントを含む場合がある。コンポーネント配置及び種類の変化は、本開示の主題の技術範囲を逸脱しない範囲でなされ得る。本開示の範囲内で、コンポーネントの追加、コンポーネントの変更、又は、コンポーネント数の削減が用いられ得る。
【0016】
以下に示す詳細な説明は、本開示の様々な構成の説明として意図されるものであり、本開示を実施することができる唯一の構成を表すことを意図しない。添付図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明は、本開示の徹底的な理解を提供する目的で具体的な詳細を含む。しかしながら、本開示は具体的な詳細なしで実施されてもよいことも、当業者には明白となるであろう。場合によっては、本開示の概念が不明瞭になるのを回避するため、構造及び構成要素はブロック図で示される。理解しやすくするため、同様の構成要素には同一の符号が付される。
【0017】
本明細書に記載する様々な実現例の説明で使用する専門用語は、特定の実現例のみについて説明するためのものであり、限定しようとするものではない。記載する様々な実現例の説明及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈によって別段の明示がない限り、複数形も含むものとする。また、「及び/又は」という用語は、本明細書で使用するとき、関連の列挙される用語の1つ又は複数のあらゆる可能な組み合わせを指し、それらを包含することが理解されるであろう。また、「第1の」及び「第2の」という用語が様々な要素を説明するのに本明細書で使用されるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるものではないことが理解されるであろう。これらの用語は要素同士を区別するためにのみ使用される。更に、「含む」、「含んでいる」、「備える」、及び/又は「備えている」という用語は、本明細書で使用するとき、提示された特徴、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素が存在することを指定するが、1つ若しくは複数の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在或いは追加を除外しないことが、理解されるであろう。臨床家は、医療機関において、それによって、又はそのために、医療用デバイスを運用、維持、修理、配達、又は別の形でそれとインタラクションする、有資格若しくは無資格の個人を含んでもよい。本明細書で使用するとき、医療機関の例としては、病院、長期ケア施設、介護施設、外来患者治療センタ、店頭販売型治療センタ(store-front retail treatment centers)、薬局、地域診療所、非救急治療施設、救急治療施設などが挙げられる。
【0018】
様々な態様によれば、主題の技術は、診療行為及び他の行為をユーザと関連付けられるように、個人又は役割のどちらかによってユーザを識別する手段を提供する。これに関して、医療用デバイスは、無線周波数識別(RFID)タグ読取機を有して、臨床家のバッジ又は識別カードなど、RFIDタグに格納された臨床家の識別情報に関連するデータを無線で受信するように構成されてもよい。医療用デバイスは、受信した臨床家の識別情報、1つ若しくは複数の許可と関連付けられたパスコードのセット、及び/又は1つ若しくは複数の許可と関連付けられた臨床家の1つ若しくは複数のバッジに基づいて、医療施設と関連付けられた医療用デバイス及び/又はコンピューティング・システムの1つ若しくは複数の保護された機能へのアクセスを承諾又は拒否するように構成されてもよい。保護された機能としては、医療用デバイスのロック解除、医療用デバイスの特別な臨床機能又はワークフロー(例えば、制限及び/又は分類された薬剤の輸液)、バイオメッド・サービス機構へのアクセス(例えば、医療用デバイスの洗浄モード及び/又は機構、医療用デバイスの保守モード及び/又は機構など)、並びに医療用デバイスの他の類似の機能を挙げることができるが、それらに限定されない。
【0019】
様々な実現例によれば、開示の医療用デバイスは、中央コンピューティング・システム、ノード、及び/又はサーバで事前登録する必要なく、医療施設と関連付けられた新しいユーザを識別してもよい。例えば、臨床家が、医療用デバイスをロック解除するなど、医療用デバイスの保護された機能へのアクセスを試みたこと、制限された機能へのアクセスを試みたことなどに応答して、医療用デバイスは、バッジをスキャンすることなどによって臨床家識別情報を提供するように、医療用デバイスと関連付けられた表示デバイスにプロンプトを表示してもよい。医療用デバイスは、受信した臨床家識別情報が、医療用デバイスと関連付けられた1つ又は複数のデータ記憶部に存在するか否かを判断するように構成されてもよい。医療用デバイスが、臨床家の識別情報が存在しないと判断した場合、医療用デバイスは、臨床家のパスコードを入力するように、医療用デバイスと関連付けられた表示デバイスにプロンプトを表示してもよい。入力されたパスコードが有効であるという判断に応答して、医療用デバイスは、パスコードと関連付けられた許可を識別してもよく、関連付けられた許可に基づいて、医療用デバイスは、機能へのアクセスを臨床家に対して承諾及び/又は拒否してもよい。いくつかの実現例では、パスコードの使用によって、バッジをスキャンすることなく、及び/又は臨床家がバッジを有さない場合に、臨床家が医療用デバイスの1つ又は複数の機能にアクセスすることが可能になる。
【0020】
医療用デバイスは、臨床家から受信したバッジ情報及び関連付けられた許可を識別するデバイス管理サーバに、メッセージを送信してもよい。デバイス管理サーバは、許可と関連するバッジ情報を、デバイス管理サーバと関連付けられた1つ又は複数のデータ記憶部に自動的に格納し、並びに/或いは臨床家バッジのマスタ・リスト及び関連付けられた許可を更新するように構成されてもよい。デバイス管理サーバは、新しいバッジ情報及び関連付けられた許可を、医療施設の他の医療用デバイスに自動的に送信してもよい。
【0021】
主題の技術はまた、臨床家(例えば、看護師)と医療機関(例えば、病院)の医療用デバイスとのインタラクションを識別し追跡するように構成されたデバイス管理サーバを含んでもよく、臨床家と医療用デバイスとのインタラクションに基づいて、デバイス管理サーバは、医薬が所定の医薬投与パラメータ値(例えば、用量)外で投与される回数を決定してもよい。回数が閾値を満たす場合、デバイス管理サーバは、所定の薬剤投与パラメータ値外で投与される医薬のセットに医薬を追加してもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、1つ又は複数のアラートをユーザ(例えば、薬剤師、調剤技師など)に提供して、所定の薬剤投与パラメータ値外で投与される医薬のセットを示すように構成されてもよい。これに関して、いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、医療機関の薬剤管理システムの薬剤ライブラリにおける医薬のセットの対応するエントリを提供及び/又は指示してもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、臨床家による医薬の投与に関するデータ(例えば、医薬が投与される用量)に基づいて、医薬のセットのそれぞれのエントリに対する変更を決定するように構成されてもよい。
【0022】
いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、臨床家と医療用デバイスとのインタラクションに基づいて、1人又は複数の臨床家に対するスコアを生成し、臨床家のスコアに基づいて臨床家が異なるシフトに入るようにスケジューリングしてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、高スコアの臨床家とより低いスコアの臨床家との所定のパーセンテージ又は比を含むように、臨床家のシフトをスケジューリングするように構成されてもよい。いくつかの実現例では、1人又は複数の低スコアの臨床家があるシフトにスケジューリングされている場合、デバイス管理サーバは、低スコアの臨床家に対する指導役として割り当てられた臨床家をその同じシフトにスケジューリングしてもよい。いくつかの実現例では、医療機関は、様々な臨床家人材派遣会社から1人又は複数の臨床家を臨時雇用してもよく、臨床家のスコアに基づいて、デバイス管理サーバは、高スコアの臨床家の大多数と関連付けられた臨床家人材派遣会社から臨床家を要求するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、臨床家と異なる医療用デバイスとのインタラクションに基づいて、臨床家に対するスコアを生成及び/又は更新してもよい。
【0023】
いくつかの実現例では、低スコアの臨床家に対して、デバイス管理サーバは、臨床家が次に実施すべき1つ又は複数のリマインダ又はフォローアップのステップを提供するように構成されてもよい。かかるステップの例としては、デバイス設定のチェック、バイタル・サインのチェックなどを挙げることができるが、それらに限定されない。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバは、臨床家が医療用デバイスを使用して処置(例えば、医薬投与処置)を実施している間、処置に関連する1つ又は複数のステップを、医療用デバイスと関連付けられた表示デバイスに表示してもよい。主題の技術の更なる詳細について、図1図12を参照して本明細書に記載する。
【0024】
図1Aは、主題の技術のいくつかの実現例による、ネットワーク・アーキテクチャ100のブロック図である。
【0025】
ネットワーク・アーキテクチャ100は、本明細書では集合的に医療用デバイス104と呼ばれる、1つ又は複数の医療用デバイス104-1、104-2、…、104-nを含む。1つ又は複数の医療用デバイス104は、1つ又は複数の通信ネットワーク106によって、デバイス管理サーバ108、及び/又は本明細書では集合的にコンピューティング・システム110と呼ばれる、医療施設の1つ若しくは複数のコンピューティング・システム110-1、110-2、…、110-mと通信可能に結合されてもよい。1つ又は複数の通信ネットワークの例としては、イントラネット、インターネット、携帯電話ネットワーク、モバイル・データ・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、ローカル・エリア・ネットワーク、メトロポリタン・エリア・ネットワークなどが挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実現例では、1つ又は複数の通信ネットワーク106は、公衆通信ネットワーク(例えば、インターネット及び/又はセルラー・データ・ネットワーク)、専用通信ネットワーク(例えば、プライベートLAN若しくは専用回線)、或いはかかる通信ネットワークの組み合わせを含む。デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104及び/又はコンピューティング・システム110と通信するように構成されてもよい。
【0026】
デバイス管理サーバ108は、臨床家関連データを医療用デバイス104及び/又はコンピューティング・システム110から受信し、並びに/或いはそれらに転送するように構成されてもよい。臨床家関連データとしては、臨床家の識別子、臨床家の人物情報、臨床家訓練プランに関連する情報などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0027】
いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、コンピュータ・サーバなどの単一のコンピューティング・デバイスであってもよいが、他の実現例では、デバイス管理サーバ108は、協働してサーバ・システムの動作(例えば、クラウド・コンピューティング)を実施する複数のコンピューティング・デバイスによって実現される。デバイス管理サーバ108の更なる詳細について、図2を参照して本明細書に記載する。
【0028】
医療用デバイス104は、医療用デバイス104に対する入力を受信するように構成された、1つ又は複数の入力デバイス(図3に図示)を含んでもよい。本明細書では集合的にユーザ102と呼ばれるユーザ102-1、102-2、…102-nなどの臨床家は、1つ又は複数の入力デバイスを介して1つ又は複数の医療用デバイス104とインタラクションしてもよい。ユーザ102は、医療用デバイス104を利用して、デバイス管理サーバ108及び/又はコンピューティング・システム110にアクセスして、デバイス管理サーバ108及び/又はコンピューティング・システム110によって提供される対応するサービスに関与してもよい。
【0029】
次に図1Bを参照すると、医療用デバイス104と通信しているデバイス管理サーバ108、及びコンピューティング・システム110のブロック図が示されている。上述したように、デバイス管理サーバ108は、ネットワーク・アーキテクチャ100を通じて医療用デバイス104と通信してもよい。いくつかの実現例では、図4に示されるように、医療用デバイス104は、1つ又は複数の機能的モジュールに接続されるように構成されたプログラミング・モジュール60を含んでもよい。
【0030】
デバイス管理サーバ108は、図1Bに示されるように、コンピューティング・システム110から、臨床家の1つ若しくは複数のバッジ及び/又はパスコードに関連するデータと、バッジ及び/又はパスコードと関連付けられた1つ又は複数の医療用デバイス104の1つ又は複数の機能に対する許可を受信するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、臨床家のバッジ及び/又はパスコードに関連するデータ、並びに関連付けられた許可は、臨床家を1つ又は複数の投薬システム(例えば、従業員データベースなど)に追加するオンボーディング・プロセスの間に、医療施設のコンピューティング・システム110を介して収集されてもよい。デバイス管理サーバ108は、図1Bに示されるように、デバイス管理サーバ108と通信可能に結合された1つ又は複数の医療用デバイス104に対する、構成データ及び/又はファームウェアを受信するように構成されてもよい。構成データ及び/又はファームウェアは、医療施設の1つ又は複数の他のコンピューティング・システム110から受信されてもよい。
【0031】
デバイス管理サーバ108は、構成データ及び/又はファームウェア、1つ若しくは複数のバッジ及び/又はパスコードに関連するデータ、並びに関連付けられた許可を、図1Bに示されるように、デバイス管理サーバ108と通信可能に結合された、1つ又は複数の医療用デバイス104に送信するように構成されてもよい。1つ又は複数のバッジに関連するデータは、1つ又は複数の臨床家の臨床家識別情報と関連付けられてもよい。いくつかの実現例では、臨床家識別情報は、従業員識別子、バッジ識別子、医療機関の別の投薬システム(例えば、EMRシステム)の臨床家と関連付けられた識別子など、臨床家と関連付けられた、並びに/或いは臨床家を識別するように構成された、一意の識別子であってもよい。
【0032】
1つ又は複数の医療用デバイス104は、(例えば、臨床家が医療用デバイスのRFIDリーダを使用してバッジをスキャンすることによって)医療用デバイスに提供された臨床家識別情報、及び/又は医療用デバイスのユーザから受信したパスコードが、1つ又は複数のバッジ及び/又はパスコードに関連する受信データに基づいて、有効か否かを判断するように構成されてもよい。医療用デバイス104は、1つ若しくは複数のバッジ及び/又はパスコードと関連付けられた許可に関連する受信データに基づいて、医療用デバイスの1つ又は複数の機能(例えば、医療用デバイスをロック解除する、医療用デバイスの制限された機能にアクセスするなど)に対するアクセスを、承諾又は拒否するように構成されてもよい。受信データにおいて見出されない任意の臨床家識別情報に関して、医療用デバイス104は、関連付けられた臨床家を登録し、新しい臨床家識別情報をデバイス管理サーバ108に送信するように構成されてもよい。デバイス管理サーバ108は、臨床家識別情報を、それに関連付けられた許可とともに、医療施設の他の医療用デバイス104に送信してもよい。臨床家の識別情報が有効か否かを判断し、医療用デバイスの1つ又は複数の機能へのアクセスを承諾すること、及び医療用デバイス104を介して臨床家を登録することの更なる詳細については、図6を参照して本明細書に記載する。
【0033】
医療用デバイス104は、図1Bに示されるように、臨床家と医療用デバイスとのインタラクションを、受信した臨床家の識別情報(例えば、受信したバッジ情報)と関連付け、インタラクションに関連するデータをデバイス管理サーバ108に送信するように構成されてもよい。デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104から受信したインタラクションデータに基づいて、臨床家に対するパフォーマンス・スコアを決定するように構成されてもよく、デバイス管理サーバ108は、図1Bに示されるように、パフォーマンス・スコアに関連するデータ及び対応する臨床家識別情報(例えば、臨床家のバッジ情報、臨床家のパスコード、臨床家のユーザ識別子)を、医療施設のコンピューティング・システム110に送信して、コンピューティング・システム110及び/又はコンピューティング・システム110のユーザが、医療施設における臨床家のパフォーマンスに関連する報告などの報告を生成するのを可能にするように構成されてもよい。デバイス管理サーバ108は、決定されたパフォーマンス・スコアに基づいて、医療用デバイスの1つ若しくは複数の機能を使用禁止及び/又はロックするように構成されてもよい。臨床家のパフォーマンス・スコアを生成し、医療用デバイスの1つ若しくは複数の機能を使用禁止及び/又はロックすることの更なる詳細については、図7図11を参照して本明細書に記載する。
【0034】
次に図2を参照すると、いくつかの実現例による、デバイス管理サーバ108を示すブロック図が示されている。デバイス管理サーバ108は、一般的に、1つ又は複数の処理装置(プロセッサ若しくはコア)202と、1つ若しくは複数のネットワーク又は他の通信インターフェース204と、メモリ206と、これらの構成要素を相互接続する1つ又は複数の通信バス208とを含む。通信バス208は、任意に、システム構成要素間を相互接続し、通信を制御する回路類(場合によってはチップセットと呼ばれる)を含む。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は表示デバイス212を含んでもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、キーボード、マウス、トラックパッド、及び/又は入力ボタンなどの入力デバイスを含んでもよい。いくつかの実現例では、表示デバイス212は接触感知面を含んでもよく、その場合、ディスプレイは接触感知式ディスプレイである。
【0035】
メモリ206は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダム・アクセス固体メモリ・デバイスなどの高速ランダム・アクセス・メモリであってもよく、1つ又は複数の磁気ディスク記憶デバイス、光学ディスク記憶デバイス、フラッシュ・メモリ・デバイス、及び/又は他の不揮発性固体記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでもよい。いくつかの実現例では、メモリ206は、プロセッサ202から遠隔に配置された1つ又は複数の記憶デバイスを含む。メモリ206、或いはメモリ206内の不揮発性メモリ・デバイスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。いくつかの実現例では、メモリ206又はメモリ206のコンピュータ可読記憶媒体は、デバイス管理サーバ108の1つ又は複数の動作を実施するのに使用されてもよい、プログラム、モジュール、及び/又はデータ構造を格納する。例えば、メモリ206は、オペレーティング・システム226、ネットワーク通信モジュール228、臨床家情報モジュール230、臨床家追跡モジュール232、臨床家採点モジュール234、臨床家訓練プラン・モジュール235、セキュリティ・モジュール236、及びアクセス・デバイス・モジュール238のための、プログラム、モジュール、及び/又はデータ構造を含む。
【0036】
いくつかの実現例では、オペレーティング・システム226のモジュールは、様々な基本的システム・サービスを扱い、ハードウェア依存のタスクを実施するための手順を含んでもよい。ネットワーク通信モジュール228は、1つ又は複数の通信ネットワーク・インターフェース204(有線若しくは無線)及び1つ又は複数の通信ネットワーク106を介して、デバイス管理サーバ108を他のコンピューティング・デバイスに接続するために構成されてもよい。臨床家情報モジュール230は、臨床家識別子、臨床家人物情報、臨床家の現在のコンプライアンス・スコアなどを含むがそれらに限定されない、臨床家に関連するデータを格納するように構成されてもよい。臨床家追跡モジュール232は、臨床家と医療用デバイス104とのインタラクションに関連する情報を追跡するように構成されてもよい。臨床家追跡モジュール232は、臨床家のキャリアにわたる臨床家のインタラクションを追跡するように構成されてもよい。臨床家追跡モジュール232は、臨床家のインタラクションを1つ若しくは複数のグループ及び/又はカテゴリにグループ化及び/又はカテゴリ化するように構成されてもよい。インタラクションのグループ化及び/又はカテゴリ化の追加の詳細について、図6を参照して本明細書に記載する。
【0037】
臨床家採点モジュール234は、1つ又は複数のインタラクションがコンプライアンスに合っているか否かの決定に基づいて、臨床家に対するスコアを生成するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、1つ又は複数のインタラクションがコンプライアンスに合っている場合、臨床家採点モジュール234はスコアを増加させてもよく、1つ又は複数のインタラクションのコンプライアンスが低い場合、臨床家採点モジュール234はスコアを減少させてもよい。いくつかの実現例では、臨床家採点モジュール234は、インタラクションの各グループ及び/又はカテゴリに対してスコアを生成及び/又は維持するように構成されてもよい。アクセス・モジュール238は、デバイス管理サーバ108、並びに/或いはデバイス管理サーバ108に通信可能に結合された1つ若しくは他のコンピューティング・システム又はデバイスへのアクセスを、承諾、拒否、及び/又は修正するように構成されてもよい。
【0038】
臨床家訓練プラン・モジュール235は、1つ又は複数のインタラクションがコンプライアンスにあっているか否かを判断し、1つ又は複数のインタラクションがコンプライアンスに合っているか否かに基づいて、コンプライアンス・スコアを生成及び/又は更新するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、1つ又は複数のインタラクションがコンプライアンスに合っている場合、臨床家訓練プラン・モジュール235はコンプライアンス・スコアを増加させてもよく、1つ又は複数のインタラクションのコンプライアンスが低い場合、臨床家訓練プラン・モジュール235はコンプライアンス・スコアを減少させてもよい。臨床家訓練プラン・モジュール235は、コンプライアンス・スコアに基づいて訓練プランを生成するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、臨床家訓練プラン・モジュール235は、インタラクションの各グループ及び/又はカテゴリに対してコンプライアンス・スコアを生成及び/又は維持するように構成されてもよく、閾値訓練プラン・コンプライアンス・スコアを満たすコンプライアンス・スコアを有するインタラクションのグループ及び/又はカテゴリに対して訓練プランを生成してもよい。アクセス・モジュール238は、サーバ・システム108、並びに/或いはサーバ・システム108に通信可能に結合された1つ若しくは他のコンピューティング・システム又はデバイスへのアクセスを、承諾、拒否、及び/又は修正するように構成されてもよい。
【0039】
次に図3を参照すると、医療用デバイス104を示すブロック図が示されている。医療用デバイス104は、1つ若しくは複数のプロセッサ302と、1つ若しくは複数のネットワーク又は通信インターフェース304と、メモリ306と、1つ若しくは複数の通信バス308と、ユーザ・インターフェース部310と、送信機デバイス322と、センサ・デバイス323とを含んでもよい。1つ若しくは複数のプロセッサ302、1つ若しくは複数のネットワーク又は通信インターフェース304、メモリ306、及びユーザ・インターフェース部310は、1つ若しくは複数の通信バス308を介して互いと通信するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、通信バス308は、医療用デバイス104の構成要素間を相互接続し、それらの間の通信を制御する、回路類(場合によってはチップセットと呼ばれる)を含んでもよい。いくつかの実現例では、医療用デバイス104は、カメラなどの画像/映像キャプチャ・デバイス324を含んでもよい。
【0040】
ユーザ・インターフェース部310は、ディスプレイ312、キーボード若しくはマウスなどの1つ又は複数の入力デバイス316、1つ若しくは複数の音声出力デバイス318、及び/又は1つ若しくは複数の音声入力デバイス320を含んでもよい。いくつかの実現例では、ディスプレイ312は、ユーザ102からの入力を受け取るように構成された、接触感知式のディスプレイ又は表面314を含んでもよい。1つ又は複数の音声出力デバイス318としては、スピーカ、音声に関連するデータを、音声を伝えるように構成されたデバイスに転送するように構成されたインターフェースなどを挙げることができるが、それらに限定されない。1つ又は複数の入力デバイス320としては、マイクロフォン、音声を受信するように構成されたデバイスから音声に関連するデータを受信するように構成されたインターフェースを挙げることができるが、それらに限定されない。
【0041】
メモリ306は、DRAM、SRAM、DDR RAM、又は他のランダム・アクセス固体メモリ・デバイスなどの高速ランダム・アクセス・メモリであってもよく、1つ又は複数の磁気ディスク記憶デバイス、光学ディスク記憶デバイス、フラッシュ・メモリ・デバイス、又は他の不揮発性固体記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでもよい。いくつかの実現例では、メモリ306は、プロセッサ302から遠隔に配置された1つ又は複数の記憶デバイスを含む。メモリ306、或いはメモリ306内の不揮発性メモリ・デバイスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含む。いくつかの実現例では、メモリ306又はメモリ306のコンピュータ可読記憶媒体は、医療用デバイス104の動作を実施するのに、また医療用デバイス104とのインタラクションの非コンプライアンス・パターンを識別する、本明細書に記載する技術を実施するのに使用されてもよい、プログラム、モジュール、及びデータ構造を格納する。メモリ306は、オペレーティング・システム326、ネットワーク通信モジュール328、画像/映像キャプチャ・モジュール330、音声入力/出力モジュール332、臨床家情報モジュール334などを含んでもよい。
【0042】
オペレーティング・システム326は、ハードウェア及びソフトウェア依存のタスクが挙げられるがそれらに限定されない、医療用デバイス104の様々なシステム・サービスの実行手順を実施するように構成されてもよい。ネットワーク通信モジュール328は、医療用デバイス104を、1つ又は複数の通信インターフェース304及び通信ネットワーク106などの通信ネットワークを介して、デバイス管理サーバ108、コンピューティング・システム110などの1つ又は複数の他のコンピューティング・デバイスに接続する、命令を実行するように構成されてもよい。画像/映像キャプチャ・モジュール330は、画像又は画像の連続ストリームをキャプチャする命令を実行するように構成されてもよい。音声入力モジュール332は、受信した入力データを処理し、命令及び/又は関連するデータを、医療用デバイス104の1つ又は複数の他の構成要素に送信するように構成されてもよい。アクセス・モジュール338は、医療用デバイス104へのアクセスを承諾、拒否、及び/又は修正するように構成されてもよい。例えば、アクセス・モジュール338は、医療用デバイス104に対する受信したログイン証明書に基づいて、医療用デバイス104へのアクセスを承諾又は拒否するように構成されてもよい。
【0043】
上記で特定したモジュール及びアプリケーションは、上述したような、並びに/或いは本出願に記載する方法(例えば、コンピュータ実装方法及び本明細書に記載する他の情報処理方法)における、1つ若しくは複数の機能を実施する実行可能命令のセットに対応してもよい。モジュールのうち1つ又は複数は、適切な入力及び出力信号路を備えた専用ハードウェア・デバイスとして実現されてもよい。モジュールは、様々な実現例では、組み合わされるか又は別の形で再配置されてもよい。いくつかの実現例では、メモリ206及び/又はメモリ306は、上記で特定したモジュール及びデータ構造のサブセットを格納する。いくつかの実現例では、メモリ206及び/又はメモリ306は、上述していない追加のモジュール及びデータ構造を格納する。いくつかの実現例では、プロセッサ302は、1つ若しくは複数の上述の機能及び/又は技術を実行するため、上記で特定したモジュールを実行するように構成されてもよい。図4は、医療機関内で臨床家とインタラクションさせてもよい一例の医療用デバイスを示す図である。図4に示される医療用デバイス104は、それぞれの流体投与セット30、32、34、及び36とそれぞれ動作可能に係合している、4つの流体輸液ポンプ22、24、26、及び28など、1つ又は複数の機能的モジュールに接続するように構成されたプログラミング・モジュール60を含んでもよい。流体供給装置38、40、42、及び44は様々な形態を取ってもよいが、本例ではボトルとして示されており、逆さまにされポンプの上方で吊り下げられる。流体供給装置はまた、袋又は他のタイプの容器の形態を取ってもよい。医療用デバイス104並びに流体供給装置38、40、42、及び44は両方とも、ローラ台又はポール46に装着される。特定の流体供給装置、並びにケア・エリア内でのそれらの配向(例えば、装着位置、装着高さ、装着のタイプなど)は、1つ又は複数のインタラクション記録によって生成されてもよい。セットに対するインタラクション記録は、例えば、一部には、使用前にセットと関連付けられたスキャン可能なコードを検出することによって生成されてもよい。スキャンされると、インタラクション記録は記録され、本明細書に記載するように使用されてもよい。
【0044】
図4の例示の実現例に示されるように、各投与セット30、32、34、及び36は、患者が全ての流体供給装置の流体を受け入れることができるように、それぞれの流体供給装置38、40、42、及び44と同じ患者48との間に接続される。投与セットは、例えば、臨床家によるスキャンによって能動的に、又は例えば、投与セットの無線若しくは光学検出によって受動的に識別されてもよい。流体供給装置と同様に、一旦識別されると、投与セット及び臨床家の1人若しくは複数、プログラミング・モジュール、ポンプ、投与セットの位置決め(例えば、投与位置(例えば、左前腕、右上腕など))を識別する、インタラクション記録が生成されてもよい。
【0045】
別個の輸液ポンプ22、24、26、及び28が、流体供給装置の流体それぞれを患者に点滴するのに使用されてもよい。輸液ポンプは、流体投与セットのそれぞれのチューブ又は流体導管に作用して、流体を流体供給装置から導管を通して患者48へと移動させる、流量制御デバイスである。個別のポンプが使用されるので、特定の薬液を、臨床家によってその流体に処方された特定の速度で、それぞれの流体供給装置から患者に点滴するのに必要な注入又は動作パラメータに合わせて、それぞれ個別に設定することができる。特定の薬液を点滴するのにポンプ又は臨床家によって実施される行為は、記載したように記録され処理されてもよい、1つ又はインタラクションと関連付けられてもよい。
【0046】
一般的に、薬液投与セットは、図4に示されるよりも多くの部品を有する。多くは、逆止弁、滴下チャンバ、弁付きポート、コネクタ、及び当業者には良く知られている他のデバイスを有する。例示の明瞭性を保つため、これらの他のデバイスは図面には含まれていない。
【0047】
図5は、図4に示される医療用デバイスの一部分の拡大図である。図5は、プログラミング・モジュールの両側に装着された流体輸液ポンプのうち2つと、それぞれのディスプレイ及び制御キーとを示し、プログラミング・モジュールは両方の輸液ポンプをプログラムすることができる。ポンプ22は、ドア50及びハンドル52を含み、ハンドルは、操作のためにドアを閉位置でロックし、内部の注入及び感知メカニズムにアクセスするためにドアをロック解除して開き、投与セットをポンプに装填するように動作する。ドア50が開いていると、チューブをポンプ22と接続することができる。ドア50が閉じられると、チューブは、注入メカニズム、上流及び下流の圧力センサ、並びにポンプの他の機器と動作係合される。いくつかの実現例では、LEDディスプレイなどのディスプレイ54が、ドアの目に付く場所に配置されてもよく、警告指示(例えば、アラーム・メッセージ)など、ポンプ22に関連する様々な情報を視覚的に伝達するのに使用することができる。制御キー56は、所望に応じて輸液ポンプの動作をプログラミングし制御するために存在する。いくつかの実現例では、制御キーは省略され、インタラクション要素としてディスプレイ54(例えば、タッチスクリーン・ディスプレイ)に提示されてもよい。輸液ポンプ24はまた、スピーカ(図示なし)の形態の音声アラーム機器も有する。
【0048】
図4に示される例では、プログラミング・モジュール60は輸液ポンプ24の左側に取り付けられる。別の輸液ポンプを含む他のデバイス又はモジュールは、図4に示されるように、輸液ポンプ24の右側に取り付けられてもよい。かかるシステムでは、取り付けられた各ポンプは、医療用デバイス20全体のポンプ・チャネルを表す。いくつかの実現例では、プログラミング・モジュールは、輸液ポンプ24と外部デバイスとの間にインターフェースを提供するのに、並びに輸液ポンプ24に対するオペレータ・インターフェースのほとんどを提供するのに使用される。プログラミング・モジュールが高度なインターフェース・ユニットとして記載されている、参照により本明細書に組み込む、Eggersらの「Modular Patient Care System」という名称の米国特許第5,713,856号に注目されたい。
【0049】
図5に戻ると、プログラミング・モジュール60は、ポンプ24の動作パラメータ並びに警告指示及びアラーム・メッセージなど、様々な情報を視覚的に伝達するディスプレイ62を含む。プログラミング・モジュール60はまた、可聴アラームを提供するスピーカを含んでもよい。プログラミング・モジュール60はまた、輸液、患者、臨床家などに関連する情報をスキャンする、制御キー64又はバー・コード・スキャナ(図示なし)などの1つ又は複数の入力デバイスを含んでもよい。いくつかの実現例では、ディスプレイ62は、タッチスクリーン・ディスプレイ(例えば、ディスプレイ312)として実現されてもよい。かかる実現例では、制御キー64は、ディスプレイ62を介して提示されるグラフィカル・ユーザ・インターフェースを介して、対応するインタラクティブ要素を提供することによって、省略されるか又は数が低減されてもよい。プログラミング・モジュール60は通信システム(図示なし)を含んでもよく、それを用いてプログラミング・モジュール60は、医療施設のサーバ又は他のコンピュータなどの外部機器と、並びに手持ち式通信デバイス又はラップトップ・タイプのコンピュータなどの可搬型プロセッサ、或いは情報を転送するとともに薬剤ライブラリをプログラミング・モジュール60若しくはポンプにダウンロードするのに臨床家が有してもよい他の情報デバイスと、通信してもよい。通信モジュールは、プログラミング・モジュール又はそれと結合されたデバイス(例えば、ポンプ22若しくはバー・コード・スキャナ)に遭遇する臨床家のアクセス及びインタラクション情報を転送するのに使用されてもよい。通信システムは、RFIDシステムなどの無線周波数(RF)システム、赤外線などの光学システム、BLUETOOTH(商標)システム、又は他の有線若しくは無線システムのうち1つ若しくは複数を含んでもよい。バー・コード・スキャナ及び通信システムは、或いは、プログラミング・モジュールが使用されない場合など、輸液ポンプ24と一体的に、又はそれに加えてプログラミング・モジュール60と一体的に含まれてもよい。更に、情報入力デバイスは必ずしも医療機器に配線されなくてもよく、情報はまた、無線接続を通して転送されてもよい。
【0050】
図5に示される例は、プログラミング・モジュール60に接続された第2のポンプ・モジュール26を含む。図4に示されるように、より多くのポンプ・モジュールが接続されてもよい。加えて、他のタイプのモジュールがポンプ・モジュールに、又はシリンジ・ポンプ・モジュール、オキシメータ・リーダ・モジュール、患者制御の鎮痛剤モジュールなどのプログラミング・モジュールに接続されてもよい。各モジュールは、1つ又は複数のインタラクションタイプのインタラクション記録を生成してもよい。インタラクション記録は、インタラクションが実施されたモジュール又はデバイスの識別子を含んでもよい。識別子は、デバイス・タイプ識別子、モデル若しくはシリーズ識別子、又は特定のデバイスに対する一意の識別子を含んでもよい。
【0051】
次に図6を参照すると、医療用デバイスを介して臨床家を登録し、医療用デバイスへのアクセスを承諾又は拒否するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を例示するため、図1Aを参照して図示し記載したネットワーク・アーキテクチャ100の構成要素は、図1Bを参照して図示し記載した構成要素、図2を参照して図示し記載したデバイス管理サーバ108の構成要素、並びに図3図4、及び図5を参照して図示し記載した医療用デバイス104の構成要素が、医療用デバイスを介して臨床家を登録し、医療用デバイスへのアクセスを承諾又は拒否するプロセスを説明するのに使用されてもよい。
【0052】
方法600は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、1人又は複数の臨床家と関連付けられた臨床家識別情報及び/又はパスコードに関連するデータを、医療用デバイス104に送信することを含む(ブロック601)。上述したように、臨床家の臨床家識別情報の例としては、臨床家と関連付けられた、バッジ識別子、パスコード、異なる医療及び/又は投薬システム(例えば、EMRシステム)の識別子などを挙げることができるが、それらに限定されない。上述したように、デバイス管理サーバ108は、1人若しくは複数の臨床家の臨床家識別情報及び/又はパスコードを、医療用デバイスの1つ又は複数の機能に対する許可とともに格納してもよい。デバイス管理サーバ108は、パスコードと関連付けられた許可データを医療用デバイス104に送信してもよい。医療用デバイス104は、ユーザに臨床家識別情報を提供させるプロンプトを表示デバイスに表示する(ブロック602)。例えば、医療用デバイス104のプロセッサ302は、医療用デバイス104と関連付けられた表示デバイス(例えば、ディスプレイ62)に、ユーザに医療用デバイスのRFIDリーダの近くにいるユーザのバッジをスキャンさせるプロンプトを表示してもよい。医療用デバイス104は臨床家識別情報を受信する(ブロック603)。医療用デバイス104のプロセッサ302は、医療用デバイス104のRFIDリーダを介して、臨床家識別情報をRFIDタグ(例えば、臨床家のバッジ又は識別カード)から受信してもよい。
【0053】
医療用デバイス104は、受信した臨床家識別情報が存在するか否かを判断するように構成されてもよい(ブロック604)。いくつかの実現例では、医療用デバイス104は、臨床家識別情報をデバイス管理サーバ108に提供することによって、受信した臨床家識別情報が存在するか否かを判断し、識別情報と関連付けられた臨床家が有効である、アクティブである、及び/又は良好な状態にある(例えば、臨床家が停職中ではない)という確認を受信してもよい。上述したように、例えば、図1Bを参照すると、デバイス管理サーバ108は、様々な臨床家のバッジ識別子に関連するデータ(「バッジ識別子データ」)、パスコードに関連するデータ(「パスコード・データ」)、異なる投薬及び/又は医療システム(例えば、EMRシステム)における臨床家識別子に関連するデータなど、様々な臨床家の臨床家識別情報に関連するデータを、異なる臨床家に対する臨床家識別情報と関連付けられた許可とともに受信してもよい。
【0054】
例えば、医療用デバイス104は、臨床家のバッジ識別子を臨床家識別情報として受信してもよく、バッジ識別子をデバイス管理サーバ108(又は医療用デバイス104)に提供することによって、受信したバッジ識別子が存在するか否かを判断してもよい。デバイス管理サーバ108は、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ記憶部に格納されたバッジ識別子データ内のバッジ識別子を検索し、検索結果に基づいて、バッジ識別子が有効であるか、アクティブであるか、及び/又は良好な状態にあるか否かを示す確認メッセージを医療用デバイス104に提供してもよい。
【0055】
いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104から受信した臨床家識別情報が有効である、アクティブである、及び/又は良好な状態にあるという判断に応答して、それと関連付けられた許可を識別し、それを医療用デバイス104に送信して、医療用デバイス104が最近の許可データを備えることを担保するように構成されてもよい。医療用デバイス104は、臨床家に対する格納された許可データを、デバイス管理サーバ108から最近受信した許可データで更新するように構成されてもよい。
【0056】
医療用デバイス104が、受信した臨床家識別情報が存在すると判断した場合(ブロック604の「はい」)、方法600はブロック605に進む。医療用デバイス104は、臨床家識別情報と関連付けられた1つ又は複数の許可を適用し、臨床家が医療用デバイス104へのアクセスを承諾されたか否かを示すメッセージをデバイス管理サーバ108に送信する(ブロック605)。上述したように、いくつかの実現例では、臨床家識別情報と関連付けられた許可は、臨床家がデバイスをロック解除することを許可されているか否か、臨床家の低パフォーマンス・スコアに基づいて、デバイスをロック解除する許可が変更されているか否か、臨床家が第2の臨床家にもその臨床家識別情報を提供してデバイスへのアクセスを承諾するよう要求しているか否か、臨床家が特定の制限された機能にアクセスする許可を有するか否かなどを示してもよい。医療用デバイス104が、受信した臨床家識別情報が存在しないと判断した場合(ブロック604の「いいえ」)、方法600はブロック606に進む。
【0057】
医療用デバイス104のプロセッサ302は、臨床家にパスコードを入力させるプロンプトを、医療用デバイス104と関連付けられた表示デバイスに表示する(ブロック606)。プロセッサ302は、臨床家によって提供されたパスコードを受信してもよく、プロセッサ302はパスコードが有効か否かを判断する(ブロック607)。プロセッサ302は、パスコードがデバイス管理サーバ108から受信したパスコードのリストに見出されるか否かに基づいて、パスコードが有効か否かを判断するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ302がパスコードを受信したパスコードのリスト内に見出すことができない場合、プロセッサ302は、パスコードが有効ではないと判断する。プロセッサ302が、パスコードが有効ではないと判断した場合、方法600はブロック608に進む。プロセッサ302は、臨床家が医療用デバイスを使用するのを電子的に防止する(ブロック608)。プロセッサ302は、臨床家が医療用デバイス104にログインするのを防止すること、臨床家に対して医療用デバイス104及び/又は医療用デバイス104に接続されたモジュールの機能へのアクセスを拒否すること、医療用デバイス104を電子的にロックすること、並びに/或いは医療用デバイス104を電子的に使用不能にすることによって、臨床家が医療用デバイス104を使用するのを電子的に防止するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ302は、医療用デバイス104に接続された任意のモジュールの機能を使用不能にしてもよい。例えば、プロセッサ302は、医療用デバイス104が電子的にロック・アウト及び/又は電子的に使用不能にされた後、医療用デバイス104に接続されたポンプ・モジュールを介する、患者に対する医薬の輸液の開始を停止又は防止してもよい。
【0058】
プロセッサ302は、医療用デバイス104が医療用デバイス104の1つ又は複数の機能に対する許可と関連付けられた臨床家識別情報を受信するまで、医療用デバイス104を電子的にロックされた及び/又は使用不能にされた状態にしてもよい。例えば、プロセッサ302は、プロセッサ302が、医療用デバイス104をロック解除する許可を含む臨床家のバッジ情報及び/又はパスコードを受信するか、或いは医療用デバイス104を使用する電子アクセスが承諾されるまで、医療用デバイス104を電子的にロックされた及び/又は使用不能にされた状態にしてもよい。ブロック607に戻ると、プロセッサ302が、パスコードが有効であると判断した(例えば、パスコードを受信したパスコードのリスト内で識別した)場合、方法600はブロック609に進む。プロセッサ302は、パスコードと関連付けられた許可を適用する(ブロック609)。プロセッサ302は、パスコードと関連付けられた許可に基づいて、医療用デバイス104へのアクセスを承諾する。プロセッサ302は、パスコードと関連付けられた許可及びパスコードを、ブロック604で受信した臨床家識別情報(例えば、臨床家のバッジ識別子)に関連付けてもよく、臨床家識別情報、関連付けられたパスコード、及び関連付けられた許可をデバイス管理サーバ108に送信する(ブロック610)。デバイス管理サーバ108のプロセッサ202は、新しい臨床家識別情報を関連付けられたパスコード及び許可とともに他の医療用デバイス104に送信する(ブロック611)。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、新しい臨床家識別情報を関連付けられたパスコード及び許可とともに、医療機関の複数の医療施設における他の医療用デバイス104に送信してもよい。プロセッサ202は、新しい臨床家識別情報を、関連付けられたパスコード及び許可とともに、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ記憶部に格納してもよい。
【0059】
デバイス管理サーバ108が、新しい臨床家識別情報を関連付けられた許可とともに、医療施設及び/又は機関の他の医療用デバイス104に送信することにより、デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104が最近の臨床家識別情報及び関連付けられた許可で更新されることを担保する。したがって、1つの医療用デバイス104によって登録された臨床家は、他の医療用デバイス104で登録する必要なく、他の医療用デバイス104で認識される。臨床家に対して承諾及び/又は更新された許可はまた、他の医療用デバイス104で適用され、したがって類似のアクセス及び/又は機能性が臨床家に提供される。例えば、第1の医療用デバイス104によって登録された臨床家が、自身のバッジを第2の医療用デバイス104でスキャンすることなどによって、自身の臨床家識別情報を第2の医療用デバイス104に提供した場合、第2の医療用デバイス104は、デバイス管理サーバ108から受信した対応する臨床家識別情報に基づいて、臨床家識別情報が存在すること、有効であること、アクティブであること、及び/又は良好な状態にあることを判断し、デバイス管理サーバ108から受信した対応する許可データに基づいて、臨床家識別情報と関連付けられた許可を適用してもよい。第2の医療用デバイス104は、ブロック604及び605を参照して上述した技術を利用して、臨床家識別情報が存在する、有効である、アクティブである、及び/又は良好な状態にあるか否かを判断し、関連付けられた許可を適用するように構成されてもよい。
【0060】
いくつかの実現例では、運用パラメータ及び/又は嗜好が、1人若しくは複数の臨床家と関連付けられ(例えば、対応する臨床家識別情報と関連付けられ)てもよい。運用パラメータ及び/又は嗜好の例としては、臨床家によって高頻度で投与される1つ又は複数の医薬と関連付けられたユーザ・インターフェース及び/又はワークフローに対して、臨床家によって行われる修正などを挙げることができるが、それらに限定されない。かかる実現例では、デバイス管理サーバ108は、臨床家と関連付けられた運用パラメータを医療用デバイス104に提供してもよく、医療用デバイス104のプロセッサ302は、関連付けられた運用パラメータに基づいて、医療用デバイス104と関連付けられた表示デバイスを更新するように構成されてもよい。例えば、高頻度で投与される医薬として識別された医薬の場合、プロセッサ302は、医薬を投与している間に臨床家によって以前に行われたユーザ・インターフェースに対する修正を示す、1つ又は複数の運用パラメータ及び/又は嗜好に基づいて、関連付けられたユーザ・インターフェースを修正してもよい。
【0061】
上述したように、いくつかの実現例では、医療用デバイス104は、臨床家の識別子を医療施設の患者関連システム(例えば、EMRシステム)で受信するように構成されてもよい。プロセッサ302は、臨床家の識別子(例えば、EMRにおける臨床家の識別子)が、医療用デバイス104と関連付けられた1つ又は複数のデータ記憶部に存在するか否かを判断するように構成されてもよい。識別子が存在する場合、プロセッサ302は医療用デバイス104と関連付けられた許可を適用してもよい。プロセッサ302が、識別子が存在しないと判断した場合、プロセッサ302は、他の臨床家識別情報(例えば、臨床家のバッジをスキャンする)及び/又は臨床家のパスコードに関して臨床家にプロンプトして、医療用デバイス104へのアクセスを承諾するか否かを判断してもよい。プロセッサ302が、有効な臨床家識別情報及び/又はパスコードが提供されたと判断した場合、プロセッサ302は、関連付けられた許可を適用し、患者関連システムにおける臨床家の識別子に関連する情報をデバイス管理サーバ108に送信してもよく、デバイス管理サーバ108は、患者関連システムにおける臨床家の識別子、並びに関連付けられた許可、パスコード、及び/又は他の臨床家識別情報で、他の医療用デバイス104を自動的に更新してもよい。
【0062】
他の医療用デバイス104が患者関連システムにおける臨床家の識別子及び関連付けられた許可を受信すると、臨床家はここで、他の医療用デバイス104によって認識される。したがって、医療用デバイス104の患者関連システムにおける臨床家の識別子と関連付けられた許可は、患者関連システムにおける臨床家の識別子を受信する、別の医療用デバイス104によって適用されてもよい。例えば、第2の医療用デバイス104と関連付けられた患者が臨床家のケア下にあり、第2の医療用デバイス104が、EMRシステムにおける臨床家の対応する識別子を受信した場合、第2の医療用デバイス104は、第2の医療用デバイス104でEMRシステムにおける臨床家の識別子を登録することなく、臨床家の識別子と関連付けられた許可を適用するように構成されてもよい。
【0063】
次に図7を参照すると、医療施設における1人又は複数の臨床家のパフォーマンス・スコアを決定するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を例示するため、図1Aを参照して図示し記載したネットワーク・アーキテクチャ100の構成要素、図1Bを参照して図示し記載した構成要素、図2を参照して図示し記載したデバイス管理サーバ108の構成要素、並びに図3図4、及び図5を参照して図示し記載した医療用デバイス104の構成要素が、医療施設の1人又は複数の臨床家に対するパフォーマンス・スコアを決定するプロセスを説明するのに使用されてもよい。
【0064】
方法700は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、医療用デバイス104における臨床家の識別子に関連する情報を受信することを含む(ブロック701)。上述したように、プロセッサ202は、臨床家が(例えば、自身の識別カードを医療用デバイス104でスキャンすることによって)医療用デバイス104のアクセスを試みたことに応答して、臨床家の識別子に関連する情報を受信してもよい。プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連する情報を受信する(ブロック702)。上述したように、臨床家と医療用デバイス104とのインタラクションに関連する情報の例としては、2つ以上の医薬の同時の投与、同時に投与される医薬における医薬間のインタラクション、投与される医薬の量、投与される医薬の用量、臨床家が医療用デバイスとインタラクションしたケア・エリア、投与される医薬のクラス、医薬が投与される患者のタイプ、医療用デバイスによって生成される1つ又は複数のアラームに対する応答時間、医薬を投与する治療ルート(例えば、静脈内、皮下、動脈、硬膜外など)、流体又は医薬を投与するためのセットのタイプ(例えば、管材、注射器、若しくは接続)、投薬のためのセット使用の持続時間、輸液の間使用される管材及び接続のタイプ、管材の交換(例えば、72時間、96時間などで交換される管材)、患者に対する特定の医薬の投与、投与される医薬の体積流量(例えば、毎時75ミリリットルの流量で医薬を投与する)、並びに他の類似の情報が挙げられるが、それらに限定されない。インタラクションはまた、どのインタラクションが行われたか、及びインタラクションが行われた順序又はタイミングを決定するシーケンスと関連付けられてもよい。
【0065】
プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、臨床家に対するパフォーマンス・スコアを生成及び/又は更新する(ブロック703)。デバイス管理サーバ108は、臨床家と関連付けられた(例えば、臨床家の識別子と関連付けられた)臨床家のパフォーマンス・スコアを、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ格納システムに格納するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ格納システムを検索することによって、パフォーマンス・スコアが臨床家に対して利用可能か否かを判断するように構成されてもよい。プロセッサ202が臨床家と関連付けられたパフォーマンス・スコアを取得した場合、プロセッサ202は、臨床家の1つ又は複数のインタラクションに関連する受信した情報に基づいて、パフォーマンス・スコアを更新する。パフォーマンス・スコアが取得されなかった場合、プロセッサ202は、臨床家の1つ又は複数のインタラクションに関連する受信した情報に基づいてパフォーマンス・スコアを生成し、臨床家と関連付けられたパフォーマンス・スコアを、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ格納システムに格納する。
【0066】
プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとのインタラクションが、患者を治療するための1つ又は複数の処置と関連付けられた規則のセットを満たすか否かに基づいて、パフォーマンス・スコアを生成及び/又は更新するように構成されてもよい。患者を治療する1つ又は複数の処置の例としては、医療用デバイスを使用して医薬を患者に投与すること、患者に接続された医療用デバイスによって生成されたアラームに応答すること、特定の医薬を投与した後の患者のフォローアップ、患者モニタリングなどが挙げられるが、それらに限定されない。処置と関連付けられたセットの規則の例は、1つ又は複数の医薬に関して、所定の体積流量、圧力レート、用量、体積などを指定してもよい。いくつかの実現例では、規則のセットはまた、同時に又は連続して投与されてもよい医薬の1つ若しくは複数のグループを指定してもよい。いくつかの実現例では、規則のセットは、異なるタイプの患者(例えば、心臓の症状がある患者、糖尿病患者、1つ若しくは複数のアレルギーがある患者など)に対して、異なる体積流量、圧力レート、用量レートなどを指定してもよい。いくつかの実現例では、規則のセットは更に、医薬を投与するのに介してもよい、投与の異なる治療ルート(例えば、静脈内、硬膜外、皮下、他の非経口経路など)を指定してもよい。
【0067】
プロセッサ202は、1つ又は複数のインタラクションに関連する受信した情報と規則のセットによって指定された対応する値及び/又はインタラクションとの比較に基づいて、患者を治療する処置に関する臨床家の医療用デバイスとのインタラクションが、対応する規則のセットを満たすか否かを判断してもよい。例えば、臨床家が2つの医薬を同時に投与し、規則のセットが同時に投与されてもよい医薬の1つ若しくは複数のセット及び/又はグループを指定する場合、プロセッサ202は、両方の医薬が同時に投与することができる医薬のグループ又はセットの一部として指定されているか否かを検証してもよい。プロセッサ202が、両方の医薬が同時に投与することができる医薬のグループ又はセットの一部ではないと判断した場合、プロセッサ202は、臨床家のインタラクションが医薬を投与する処置に関する規則のセットを満たしていないと判断してもよく、臨床家のインタラクションを反映するように臨床家のパフォーマンス・スコアを生成及び/又は調節(例えば、低減)してもよい。プロセッサ202が、両方の医薬が同時に投与することができる医薬のグループ又はセットの一部であると判断した場合、プロセッサ202は、臨床家のインタラクションが規則のセットを満たすと判断してもよく、臨床家のインタラクションを反映するように臨床家のパフォーマンス・スコアを生成及び/又は調節(例えば、増加)してもよい。
【0068】
いくつかの実現例では、パフォーマンス・スコアは、選択された期間のインタラクションに適用可能な規則を識別することによって決定されてもよい。期間は入力として提供されてもよい。いくつかの実現例では、期間は、ユーザ・インターフェースを介して入力として提供されてもよい。いくつかの実現例では、期間は、デバイス管理サーバ108に対する構成パラメータで指定されてもよい。プロセッサ202は、期間にわたって対象に関するインタラクションを取得してもよい。プロセッサ202は次に、その処置に対する規則のセットから適用可能な規則を取得してもよい。このフィルタ処理は、対象に対するパフォーマンス・スコアを生成するのに必要なリソースの量を低減することができる。適用可能な規則が取得されると、プロセッサ202は次に、インタラクションを適用可能な規則と比較することによってインタラクションを査定してもよい。インタラクション記録はインタラクションのタイプを含んでもよい。インタラクションのタイプは、例えば、インタラクションのタイプに関する識別子を、処置に関する規則において又はそれによって指定された値と一致させることによって、関連するコンプライアンス規則を識別するためのキーとして使用されてもよい。インタラクション記録はまた、例えば、プログラムされた体積、プログラムされた量、又はインタラクションに関する他の臨床家の挙動を識別する、インタラクションデータを含んでもよい。各規則は複合パフォーマンス・スコアに値を与えてもよい。
【0069】
プロセッサ202は、所定の調節量でパフォーマンス・スコアを更新するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、所定の期間にわたって、どの程度の頻度で臨床家のインタラクションが対応する規則を満たしたかに基づいて、量を決定するように構成されてもよい。例えば、臨床家が30日間にわたって複数回、不適正な用量で医薬を投与した場合、プロセッサ202は、連続する回ごとにより大きい量でパフォーマンス・スコアを減少させてもよい。
【0070】
プロセッサ202は、パフォーマンス・スコアを臨床家の識別子と関連付けることによって、臨床家のキャリアにわたってパフォーマンス・スコアを更新及び/又は維持してもよい。いくつかの実現例では、臨床家のパフォーマンス・スコアは、異なる医療用デバイス製品にわたる臨床家のパフォーマンス・スコアを反映する製品間共通パフォーマンス・スコアであってもよい。例えば、プロセッサ202は、臨床家のデバイス固有のパフォーマンス・スコアを更新及び/又は維持してもよく、各デバイス固有のパフォーマンス・スコアは異なる医療用デバイス製品と関連付けられてもよく、デバイス固有のパフォーマンス・スコアは、1人又は複数の臨床家と医療用デバイス製品とのインタラクションに基づいてもよい。かかる実現例では、プロセッサ202は、デバイス固有のパフォーマンス・スコアの1つ若しくは複数に基づいて、累積パフォーマンス・スコアを生成、維持、及び/又は更新してもよい。
【0071】
プロセッサ202は、臨床家のパフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアを満たすか否かを判断する(ブロック704)。閾値低パフォーマンス・スコアは、患者を治療する際の1つ又は複数の処置を満足に完了するのに、臨床家が追加のガイダンス及び支持を必要とすることを示す、所定のパフォーマンス・スコアであってもよい。プロセッサ202が、パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアを満たしていない(例えば、パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアよりも高い)と判断した場合(ブロック704の「はい」)と判断した場合、方法700はブロック707に進む。プロセッサ202は、パフォーマンス・スコアが閾値高パフォーマンス・スコアを満たすか否かを判断する(ブロック707)。
【0072】
プロセッサ202が、パフォーマンス・スコアが閾値高パフォーマンス・スコアを満たしていない(例えば、高パフォーマンス・スコア未満)と判断した場合(ブロック707の「いいえ」)、方法700はブロック701に進む。プロセッサ202が、パフォーマンス・スコアが閾値高パフォーマンス・スコアを満たしている(例えば、高パフォーマンス・スコア以上である)と判断した場合(ブロック707の「はい」)、方法700はブロック708に進む。プロセッサ202は、臨床家を指導臨床家のリストに追加する(ブロック708)。いくつかの実現例では、指導臨床家のリストにおける各臨床家は、閾値高パフォーマンス・スコアを満たすパフォーマンス・スコアと関連付けられてもよい。プロセッサ202は、指導臨床家のリストをデータ構造の形で、デバイス管理サーバ108と関連付けられた1つ又は複数のデータ格納システムに格納してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、臨床家の識別子を指導臨床家のリストを備えるデータ構造に追加することによって、臨床家を指導臨床家のリストに追加してもよい。
【0073】
ブロック704で、プロセッサ202が、パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアを満たす(例えば、パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコア以下である)と判断した場合(ブロック704の「はい」)、方法700はブロック705に進む。プロセッサ202は、臨床家に対する指導臨床家を識別する(ブロック705)。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、最も少数の臨床家と関連付けられた指導臨床家を識別する。プロセッサ202は、指導臨床家を臨床家と関連付ける(ブロック706)。プロセッサ202は、指導臨床家と臨床家との関連付けを、デバイス管理サーバ108と関連付けられたデータ格納システムに格納する。
【0074】
デバイス管理サーバ108は、臨床家のパフォーマンス・スコアを利用して、デバイス管理サーバ108に通信可能に結合された医療施設の他のシステムの効率及びパフォーマンスを改善するように構成されてもよい。例えば、いくつかのシナリオでは、医療施設は、医療施設を支援することができる臨時雇用の又は巡回する臨床家のための外部臨床家人材派遣リソース・センタを利用してもよく、デバイス管理サーバ108は、それらの臨床家のパフォーマンス・スコアに基づいて、1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを識別するように構成されてもよい。
【0075】
1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを識別することに関する追加の詳細については、図9を参照して本明細書に記載する。別の実例では、デバイス管理サーバ108は、臨床家のパフォーマンス・スコア及び/又はスケジューリング基準に基づいて、それらのスケジューリングを最適化するように構成されてもよい。臨床家の最適化されたスケジューリングに関する追加の詳細については、図10を参照して本明細書に記載する。更に別の実例では、デバイス管理サーバ108は、低パフォーマンス・スコアの臨床家を識別し、臨床家に対する追跡活動を完了するためのアラート及び/又はリマインダを生成してもよい。低パフォーマンス・スコアの臨床家に対する追跡活動のためのアラート及び/又はリマインダを生成することに関する追加の詳細については、図11を参照して記載する。
【0076】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、閾値量の時間(例えば、数週間、連続する数か月間など)にわたって高閾値パフォーマンス・スコアを満たすパフォーマンス・スコアを有する臨床家のセットを、高評価の臨床家として識別し、肩書(例えば、「殿堂入り」、「M.V.P.」など)及び/又は図形アイコン(例えば、王冠の図形など)を臨床家と関連付けるように構成されてもよく、肩書及び/又は図形アイコンと臨床家との関連付けを医療用デバイス104に送信してもよい。例えば、プロセッサ202は、連続5か月間にわたって高閾値パフォーマンス・スコアを満たすパフォーマンス・スコアを有する臨床家のセットを、「殿堂入り」の臨床家として識別するように構成されてもよく、「殿堂入り」の肩書及び王冠の図形アイコンを対応する臨床家の臨床家識別情報と関連付ける。いくつかの実現例では、医療用デバイス104のプロセッサ302は、医療用デバイス104へのアクセスを要求する臨床家が、いずれかの特定の肩書(例えば、「殿堂入り」、「M.V.P.」など)及び/又は図形アイコンと関連付けられるか否かを判断し、関連付けられた肩書及び/又は図形アイコンを、医療用デバイス104と関連付けられた表示デバイスに(例えば、臨床家の名前の近くに)に表示するように構成されてもよい。
【0077】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、ケア・エリアと関連付けられた臨床家のパフォーマンス・スコアに基づいて、医療施設の1つ又は複数の高パフォーマンス・ケア・エリア(例えば、集中治療室、救急治療室、病棟など)及び/又は1つ又は複数の低パフォーマンス・ケア・エリアを決定するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、1つ又は複数の高パフォーマンス・ケア・エリアを、医療施設の1つ又は複数のフロアに位置付けられた1つ又は複数の表示デバイスに表示するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、低パフォーマンス・ケア・エリアと関連付けられた臨床家に対して、それらと関連付けられたケア・エリアが低パフォーマンス・ケア・エリアであることを示すメッセージを生成し送信するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、閾値期間にわたって低パフォーマンス・スコアを有する臨床家のセット、及び/又はグループを有する低パフォーマンス・ケア・エリアを識別し、臨床家のセット及び/又はケア・エリアをグループ名(例えば、「恥の壁」のグループ名など)と関連付けるように構成されてもよい。
【0078】
いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104から電子的にロック・アウトする、及び/又は医療用デバイス104の1つ若しくは複数の特徴へのアクセスを拒否する、低パフォーマンス閾値スコアを満たすパフォーマンス・スコアを有する臨床家に対する命令を、医療用デバイス104に送信するように構成されてもよい。命令を受信したのに応答して、医療用デバイス104は、医療用デバイスの任意の機能性(例えば、医療用デバイス104をロック解除する)に対するアクセスを臨床家に承諾しないように構成されてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、医療用デバイス104が低パフォーマンス・スコアを有する臨床家のアクセスを承諾するために、低パフォーマンス閾値スコアを満たすパフォーマンス・スコアを有する臨床家を、第2の臨床家(例えば、指導臨床家)と関連付け、第2の臨床家にも臨床家識別情報を提供することを要求するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、訓練パッケージをコンパイルして、臨床家の低パフォーマンス・スコアに対処するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、臨床家のパフォーマンス・スコアに対する変更に基づいて、訓練パッケージの有効性を決定するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、デバイス管理サーバ108は、低パフォーマンス・スコアを有する臨床家が医療用デバイスとインタラクションしている間、追加のセーフティ・アラートを医療用デバイスと関連付けられた表示デバイスに表示させ、及び/又は医療用デバイスのワークフローを修正して、あらゆる安全リスクを低減するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、低パフォーマンス・スコアを有する臨床家を医療用デバイス104から電子的にロック・アウトし、及び/又は医療用デバイス104に接続された機能的モジュール(例えば、医療用デバイス104に接続された輸液ポンプ)の1つ若しくは複数の特徴へのアクセスを拒否して、臨床家が医薬の投与を開始及び/又はそれに干渉するのを防止してもよい。臨床家を医療用デバイスから電子的にロック・アウトすること及び/又は医療用デバイスの1つ若しくは複数の特徴へのアクセスを拒否すること、訓練パッケージを生成及び/又はコンパイルすること、訓練の有効性を査定すること、並びに/或いは医療用デバイス及び/又は医療用デバイスの1つ若しくは複数の機能に第2の臨床家がアクセスする認可を要求することの追加の詳細が、出願を参照により本明細書に組み込む、米国仮特許出願第62/865,906号に記載されている。
【0079】
次に図8を参照すると、医療施設の投薬システム及び/又は調剤技師に、臨床家が医薬投与の運用パラメータをオーバーライドしていることを警告し、1人又は複数の臨床家と医薬を投与するのに使用される医療用デバイスとのインタラクションに基づいて、1つ又は複数の医薬投与パラメータを調節することができるか否かを判断する、プロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を例示するため、図1Aを参照して図示し記載したネットワーク・アーキテクチャ100の構成要素、図1Bを参照して図示し記載した構成要素、図2を参照して図示し記載したデバイス管理サーバ108の構成要素、並びに図3図4、及び図5を参照して図示し記載した医療用デバイス104の構成要素が、医療施設の投薬システム及び/又は調剤技師に、臨床家が医薬投与の運用パラメータをオーバーライドしていることを警告し、1人又は複数の臨床家と医薬を投与するのに使用される医療用デバイスとのインタラクションに基づいて、1つ又は複数の医薬投与パラメータを調節することができるか否かを判断する、プロセスを説明するのに使用されてもよい。
【0080】
方法800は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、医療用デバイス104における臨床家の識別子に関連する情報を受信することを含む(ブロック801)。プロセッサ202は、臨床家が医療用デバイス104へのアクセスを試みたことに応答して、臨床家の識別子に関連する情報を受信してもよい。いくつかの実現例では、臨床家は、医療用デバイス104に対する自身のアクセス証明書を提供する(例えば、自身の識別カードを医療用デバイス104でスキャンする)ことによって、医療用デバイス104へのアクセスを試みてもよい。臨床家のアクセス証明書は、臨床家の一意の識別子と関連付けられ及び/又はそれを含んでもよく、医療用デバイス104は、臨床家に対するアクセスの承諾が成功したことに応答して、臨床家と関連付けられた一意の識別子をデバイス管理サーバ108に送信するように構成されてもよい。臨床家の一意の識別子の例としては、ユーザ識別子、従業員識別子などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0081】
プロセッサ202は、医療用デバイスの位置情報に基づいて、医療施設の所定のケア・エリアを識別する(ブロック802)。医療用デバイスの位置は、医療用デバイス内のGPSロケータ・システムを用いて、又は医療用デバイスが既知の位置にある特定のWiFi送受信機を通じて送信するか、若しくはそれと接続することによって、決定されてもよい。ケア・エリアの例としては、集中治療室(ICU)、病棟などが挙げられるが、それらに限定されない。プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連する情報を受信する(ブロック803)。臨床家と医療用デバイス104とのインタラクションに関連する情報の例としては、患者に対する特定の医薬の投与、投与される医薬の体積流量(例えば、毎時105ミリリットルの流量での医薬の投与)などが挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、医療用デバイスと臨床家のインタラクションを、医療用デバイスが位置する所定のケア・エリアと関連付けられたグループにグループ分けしてもよい。例えば、プロセッサ202は、臨床家と集中治療室に位置する医療用デバイスとのインタラクションを、集中治療室と関連付けられたグループにグループ分けしてもよく、臨床家と病棟に位置する異なる医療用デバイスとのインタラクションを、病棟と関連付けられたグループにグループ分けしてもよい。
【0082】
プロセッサ202は、医薬デバイスを使用して患者に投与される医薬を識別する(ブロック804)。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、医薬を識別してもよい。例えば、臨床家と医療用デバイスとのインタラクションは、医薬が医療用デバイスを使用して患者に投与されるようにプログラムすることであってもよく、インタラクションに関連する情報は、医薬の識別子及び/又は名称を示してもよく、プロセッサ202は、インタラクションに関連する情報によって示される医薬の識別子及び/又は名称に基づいて、患者に投与される医薬を決定してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、デバイス管理サーバ108に通信可能に結合されたEMRシステムにおける患者の記録に基づいて、投与される医薬を識別してもよい。
【0083】
プロセッサ202は、医薬が医薬の投与パラメータの所定値外で投与されるか否かを判断する(ブロック805)。医薬の投与パラメータの例としては、医薬の用量、投与される医薬の体積流量、2つ以上の医薬の同時の投与、同時に投与される医薬における医薬間のインタラクション、投与される医薬の量、医薬を同時に投与するのに用いられてもよい医薬のリストなどを挙げることができるが、それらに限定されない。医薬の投与パラメータの所定値は、薬剤管理システムと関連付けられたデータ格納システムに、医薬と関連付けて格納されてもよい。医薬の投与パラメータの所定値は、薬剤師など、薬剤管理システムのユーザによる、薬剤管理システムへの入力として提供されてもよい。デバイス管理サーバ108は、薬剤管理システムに通信可能に結合されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、医療用デバイス及び/又は薬剤管理システムから、医薬の1つ又は複数の投与パラメータの所定値を受信してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、医薬の投与パラメータのうち1つ又は複数の所定値に関して、薬剤管理システムに問い合わせるように構成されてもよい。
【0084】
プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連する受信した情報に基づいて、臨床家による医薬の1つ又は複数の投与値を決定してもよい。例えば、受信した情報は、臨床家が毎時100ミリリットルの体積流量で医薬を投与したことを示してもよい。プロセッサ202は、投与値と対応する投与パラメータの所定値との比較に基づいて、医薬が所定の投与パラメータ値外で投与されたか否かを判断してもよい。例えば、プロセッサ202は、臨床家によって医薬が投与された体積流量がその医薬に対する所定の体積流量よりも多いか又は少ない場合、医薬が所定の投与パラメータ値外で投与されたと判断してもよい。
【0085】
プロセッサ202が、医薬が所定の投与パラメータ値外で投与されなかったと判断した場合(ブロック805の「いいえ」)、方法800はブロック801に進む。プロセッサ202が、医薬が所定の投与パラメータ値外で投与されたと判断した場合(ブロック805の「はい」)、方法はブロック806に進む。プロセッサ202は、カウンタを更新する(ブロック806)。カウンタは、医薬及び/又は医薬の投与パラメータと関連付けられてもよい。カウンタは、所定のケア・エリアと関連付けられてもよい。例えば、プロセッサ202は、単一の医薬及び/又は医薬の投与パラメータに対して複数のカウンタを維持してもよく、各カウンタは、医療施設の異なる所定のケア・エリアと関連付けられてもよい。プロセッサ202は、医薬が所定の投与パラメータ値外で再び投与されたことを示すのに、カウンタを所定値分増加させる(例えば、値を1増加させる)ことによって、カウンタを更新してもよい。
【0086】
プロセッサ202は、医薬が投与パラメータの所定値外で投与された回数が閾値を満たすか否かを判断する(ブロック807)。プロセッサ202は、カウンタの値に基づいて、閾値が満たされているか否かを判断してもよい。閾値が満たされていない場合(ブロック807の「いいえ」)、方法800はブロック801に進む。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、臨床家と関連付けられたスコアを更新して(例えば、減少させて)、臨床家が医薬の投与に関して予期される処置に十分に従わなかったことを示してもよい。プロセッサ202が、閾値が満たされていると判断した場合(ブロック807の「はい」)、方法800はブロック808に進む。いくつかの実現例では、プロセッサ202が、閾値が満たされていると判断した場合、プロセッサ202は臨床家のパフォーマンス・スコアを下げる調節を行わないことがある。
【0087】
プロセッサ202は、医薬に関する1つ又は複数のアラートを薬剤管理システムのユーザに送信する(ブロック808)。プロセッサ202は、医薬の薬剤管理システムにおける対応するエントリ、及び/又はアラートにおける医薬の投与に関連する他の情報を示してもよい。例えば、プロセッサ202は、薬剤管理システムにおける医薬の識別子、及び所定値外で医薬を投与した所定のケア・エリアの臨床家に関連する情報を含んでもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、医薬を、その投与パラメータの1つ又は複数のそれぞれの所定値外で閾値の回数投与されてきた医薬のリストに追加してもよい。プロセッサ202は、薬剤管理システムに、薬剤管理システムと関連付けられた表示デバイスに図形アイコンを表示させる命令を、薬剤管理システムに送信してもよく、図形アイコンは、医薬のリストを識別し、それらの医薬が最も頻繁に所定値外で投与されていることを示す。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、医薬が所定値外で投与された回数(例えば、上位10件の投薬違反者)に基づいて、医薬のリストを順序付け、順序付けたリストをアラートに含めてもよい。いくつかの実現例では、閾値回数が満たされない場合、プロセッサ202は、最も高頻度で所定のパラメータ外で医薬を投与した臨床家のリストを順序付け、そのリストをアラートに含めて、投薬システムと関連付けられた表示デバイスにそのリストを表示させてもよい。
【0088】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、リスト内における医薬の投与パラメータの所定値に対する新しい値を決定してもよい。プロセッサ202は、医薬が投与される投与パラメータの値に基づいて、投与パラメータに対する新しい値を決定してもよい。例えば、所定の体積流量値(例えば、100ml/時)外の体積流量で閾値の回数医薬が投与された場合、プロセッサ202は、投与体積流量の平均(例えば、105ml/時)を計算し、医薬の体積流量の新しい値を投与体積流量の平均(例えば、105ml/時)として決定してもよく、並びに/或いは体積流量の新しい値を、投薬システムのエディタを介して表示させてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、投与パラメータに対する所定値外で医薬が投与されている所定のケア・エリアに対してのみ、新しい値を決定してもよい。例えば、医薬がICUにおいて所定の体積流量値外の体積流量で閾値の回数投与された場合、プロセッサ202は、医薬がそのICUで投与された体積流量の平均を計算してもよく、そのICUにおける医薬の体積流量の新しい値を、そのICUにおける投与体積流量の平均として決定してもよい。
【0089】
プロセッサ202は、決定した新しい値を、新しい値を所定値に対して提案される更新として示すメッセージで、薬剤管理システムのユーザに送信してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、新しい値が所定のケア・エリアに対するものであることをメッセージで示してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、薬剤管理システムと関連付けられたデータ格納システムに格納された様々な医薬に関して、決定した新しい値をエディタ・ユーザ・インターフェースに表示してもよい。
【0090】
次に図9を参照すると、1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを格付けし識別するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を例示するため、図1Aを参照して図示し記載したネットワーク・アーキテクチャ100の構成要素、図1Bを参照して図示し記載した構成要素、図2を参照して図示し記載したデバイス管理サーバ108の構成要素、並びに図3図4、及び図5を参照して図示し記載した医療用デバイス104の構成要素が、1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを識別するプロセスを説明するのに使用されてもよい。
【0091】
方法900は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、外部臨床家人材派遣リソース・センタと関連付けられた1人又は複数の臨床家を識別することを含む(ブロック901)。デバイス管理サーバ108は、臨床家情報を医療施設の臨床家人材派遣システムから受信してもよく、臨床家情報は、臨時雇用の及び/又は巡回する臨床家である臨床家に関して、外部臨床家人材派遣リソース・センタを指定してもよい。プロセッサ202は、臨床家(例えば、臨床家の識別子)を対応する外部臨床家人材派遣リソース・センタと関連付けて、デバイス管理サーバ108と関連付けられたデータ格納システムに格納してもよい。プロセッサ202は、外部臨床家人材派遣リソース・センタとの関連に基づいて、1人又は複数の臨床家を識別してもよい。
【0092】
プロセッサ202は、閾値パフォーマンス・スコアを満たす1人又は複数の臨床家から臨床家のセットを決定する(ブロック902)。上述したように、プロセッサ202は、臨床家のパフォーマンス・スコアを臨床家(例えば、臨床家の識別子)と関連付けて、データ格納システムに格納する。プロセッサ202は、1人又は複数の臨床家それぞれに対するパフォーマンス・スコアを識別し、パフォーマンス・スコアが閾値パフォーマンス・スコアを満たす(例えば、パフォーマンス・スコアが閾値パフォーマンス・スコア以上である)か否かを判断してもよい。閾値パフォーマンス・スコアは、医療施設によって指定された所定のパフォーマンス・スコアであってもよい。臨床家のパフォーマンス・スコアが閾値パフォーマンス・スコアを満たす場合、プロセッサ202は臨床家を臨床家のセットに追加してもよい。
【0093】
プロセッサ202は、臨床家のセットに基づいて、1つ又は複数の外部臨床家人材派遣リソース・センタを優秀な臨床家のリソース・センタとして識別する(ブロック903)。プロセッサ202は、所定のセットに閾値数の臨床家を有する、1つ又は複数の外部臨床家人材派遣リソース・センタを識別し、それらを1つ又は複数の外部臨床家人材派遣リソース・センタとして識別してもよい。例えば、閾値数は3に予め定められてもよく、プロセッサ202は、関連付けられた外部臨床家人材派遣リソース・センタに基づいて臨床家をセットでグループ化し、少なくとも3人の臨床家を有する外部臨床家人材派遣リソース・センタを識別してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、最高のパフォーマンス・スコアを有する1人又は複数の臨床家を識別し、それらに関連付けられた外部臨床家人材派遣リソース・センタを優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタとして識別するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、閾値パフォーマンス・スコアを満たすパフォーマンス・スコアを有し、リソース・センタと関連付けられた臨床家の数に基づいて、1つ又は複数の外部臨床家人材派遣リソース・センタそれぞれに対する格付けを生成するように構成されてもよい。
【0094】
プロセッサ202は、医療施設の人材派遣システムに対して1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタを示すメッセージを、医療施設の人材派遣システムに送信してもよい(ブロック904)。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、メッセージを人材派遣システムに送信したのに応答して、人材派遣システムに、1つ又は複数の優秀な外部臨床家の人材派遣リソース・センタからの臨床家を要求させてもよい。
【0095】
次に図10を参照すると、臨床家に対するシフト・スケジュールを検証及び/又は最適化するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を例示するため、図1Aを参照して図示し記載したネットワーク・アーキテクチャ100の構成要素、図1Bを参照して図示し記載した構成要素、図2を参照して図示し記載したデバイス管理サーバ108の構成要素、並びに図3図4、及び図5を参照して図示し記載した医療用デバイス104の構成要素が、臨床家の最適化されたスケジューリングのプロセスを説明するのに使用されてもよい。
【0096】
方法1000は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、医療施設における臨床家に対するシフト・スケジュールを受信することを含む(ブロック1001)。いくつかの実現例では、シフト・スケジュールにおける臨床家のパフォーマンス・スコアが受信されてもよい。プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールが、医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすか否かを判断する(ブロック1002)。デバイス管理サーバ108は、医療施設に対する1つ又は複数のスケジューリング基準を受信するように構成されてもよく、プロセッサ202は、受信したスケジューリング基準を医療施設と関連付けて格納してもよい。プロセッサ202は、医療施設と関連付けられたスケジューリング基準に基づいて、受信したシフト・スケジュールを検証及び/又は最適化するように構成されてもよい。いくつかの実現例では、スケジューリング基準は、低パフォーマンス・スコアではない臨床家と低パフォーマンス・スコアの臨床家との比を示してもよい。例えば、スケジューリング基準は、スケジューリングされている低パフォーマンス・スコアの臨床家2人ごとに、低パフォーマンス・スコアではない臨床家が3人スケジューリングされるべきであることを示してもよい。
【0097】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、シフトの時間に基づいてスケジューリング基準を適用するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ202は、夜間シフトの場合は、低パフォーマンス・スコアの臨床家2人ごとに低パフォーマンス・スコアではない臨床家2人を示すスケジューリング基準、及び午後のシフトの場合は、低パフォーマンス・スコアの臨床家2人ごとに低パフォーマンス・スコアではない臨床家4人を示すスケジューリング基準を適用するように構成されてもよい。プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールに含まれる臨床家のパフォーマンス・スコアを識別し、臨床家のパフォーマンス・スコアに基づいて、シフト・スケジュールに含まれる低パフォーマンス・スコアではない臨床家と低パフォーマンス・スコアの臨床家との比が、スケジューリング基準の示される比を満たすかどうかを判断してもよい。比が満たされた場合、プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールがそのスケジューリング基準を満たしていると判断してもよい。
【0098】
いくつかの実現例では、スケジューリング基準は、シフトにスケジューリングされた臨床家のパフォーマンス・スコアに基づいて、シフトに対する閾値平均パフォーマンス・スコアを示す。プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールに含まれる臨床家と関連付けられたパフォーマンス・スコアに基づいて、平均パフォーマンス・スコアを計算してもよく、計算された平均パフォーマンスが示される閾値平均パフォーマンス・スコアを満たす場合に、かかるスケジューリング基準が満たされていると判断してもよく、次にプロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールがかかるスケジューリング基準を満たすと判断してもよい。いくつかの実現例では、スケジューリング基準は、医療施設における異なるシフトにわたってパフォーマンス・スコアの均等な分布を達成するため、シフト・スケジュールに含まれる臨床家のパフォーマンス・スコア間の閾値偏差を示してもよい。プロセッサ202は、シフト・スケジュールに含まれる臨床家のパフォーマンス・スコア間の差が閾値偏差を満たすか否かに基づいて、シフト・スケジュールがこのスケジューリング基準を満たすか否かを判断するように構成されてもよい。
【0099】
プロセッサ202が、受信したシフト・スケジュールが医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしていないと判断した場合(ブロック1002の「いいえ」)、方法1000はブロック1003に進む。プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールを調節する(ブロック1003)。プロセッサ202は、シフト・スケジュールに含まれる1人又は複数の臨床家を、そのシフト及び/又は受信したシフト・スケジュールと関連付けられたシフトの期間と同じ期間のシフトに、現在スケジューリングされていない1人又は複数の他の臨床家と入れ替えることによって、受信したシフト・スケジュールを調節するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ202は、指定された閾値パフォーマンス・スコアを満たす第2の臨床家のパフォーマンス・スコアに基づいて、受信したシフト・スケジュールのスケジューリング基準で指定された閾値パフォーマンス・スコアを満たしていないパフォーマンス・スコアを有する第1の臨床家を、受信したシフト・スケジュールのシフトの期間と同じ期間の間スケジューリングされていない第2の臨床家と交換することによって、受信したシフト・スケジュールを調節、及び/又は新しいシフト・スケジュールを生成してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、受信したシフト・スケジュールのシフトの期間の間、第1の臨床家が1つ又は複数の医療用デバイスを使用するのを電子的に防止してもよい。
【0100】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、異なるシフトにスケジューリングされた1人又は複数の臨床家を入れ替えるように構成されてもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、まだ開始していないシフトにスケジューリングされた1人又は複数の臨床家を入れ替えてもよい。プロセッサ202は、各シフトのスケジュールが医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすまで、異なるシフトの間で1人又は複数の臨床家を入れ替え続けるように構成されてもよい。プロセッサ202は、1つ又は複数の調節されたスケジュールを、デバイス管理サーバ108と関連付けられたデータ格納システムに格納するように構成されてもよい。プロセッサ202は、1つ又は複数の調節されたスケジュールを示すメッセージを臨床家スケジュール・システムに送信する(ブロック1004)。プロセッサ202は、臨床家スケジュール・システムに、臨床家スケジュール・システム内の調節されたスケジュールの対応するスケジュールを更新させる命令を、メッセージに含んでもよい。
【0101】
次にブロック1002に戻ると、プロセッサ202が、受信したシフト・スケジュールが医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たしていると判断した場合(ブロック1002の「はい」)、方法1000はブロック1005に進む。プロセッサ202は、シフト・スケジュールが医療施設と関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準を満たすのに成功していることを示すメッセージを、臨床家スケジュール・システムに送信する(ブロック1005)。
【0102】
いくつかの実現例では、プロセッサ202は、臨床家のスケジュールを医療用デバイス104の表示デバイスに表示させるように構成されてもよい。例えば、プロセッサ202は、検証及び/又は最適化されたスケジュールに基づいて、各臨床家と関連付けられた患者、及び患者と関連付けられた医療用デバイス104を識別してもよい。プロセッサ202は、臨床家のシフト・スケジュールを医療用デバイス104の表示デバイスに表示させるため、臨床家のスケジュールに関連する情報(例えば、臨床家のシフトがいつ始まりいつ終わるかに関連する情報)を、医療用デバイス104に送信してもよい。いくつかの実現例では、プロセッサ202は、検証及び/又は最適化されたスケジュールを送信して、臨床家スケジューリング・システムと関連付けられた表示デバイスに表示させるように構成されてもよい。
【0103】
図11を参照すると、ワークフローを識別し、低いパフォーマンス・スコアを有する臨床家のための追跡活動のためにアラート及び/又はリマインダを生成するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を示すために、図1Aを参照して示され記述されるネットワーク・アーキテクチャ100の複数のコンポーネント、図1Bを参照して示され記述される複数のコンポーネント、図2を参照して示され記述されるデバイス管理サーバ108の複数のコンポーネント、並びに、図3図4、及び、図5を参照して示され記述される医療用デバイス104の複数のコンポーネントが、低いパフォーマンス・スコアを有する臨床家のための追跡活動のためにアラート及び/又はリマインダを生成するプロセスを記述するために用いられ得る。
【0104】
方法1100は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって医療用デバイスから臨床家の識別情報を受信することを含む(ブロック1101)。上述の通り、いくつかの実現例においては、臨床家が医療用デバイスへのアクセスを許可された後、プロセッサ202は臨床家の識別情報を受信することができる。プロセッサ202は、臨床家に関連付けられたパフォーマンス・スコアを識別する(ブロック1102)。上述の通り、臨床家のパフォーマンス・スコアはデバイス管理サーバ108に関連付けられたデータ記憶システムに、臨床家(例えば、臨床家の識別情報)に関連付けて格納され得、プロセッサ202は、臨床家に関連した情報及び/又は受信した臨床家の識別情報に基づいてパフォーマンス・スコアを識別する。
【0105】
プロセッサ202は、臨床家と医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連した情報を受信する(ブロック1103)。プロセッサ202は、臨床家のパフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断する(ブロック1104)。プロセッサ202が臨床家のパフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たさない(ブロック1104の『NO』)と判断する場合、方法1100は終了する。プロセッサ202が臨床家のパフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たす(ブロック1104の『YES』)と判断する場合、方法1100はブロック1105へ進む。
【0106】
プロセッサ202は、臨床家のための1つ又は複数の次のステップを識別する(ブロック1105)。プロセッサ202は、医療用デバイスが設定される様々のワークフローにおいて1つ又は複数の次のステップを指定する格納されたルールのセットに基づいて複数の臨床家のための1つ又は複数の次のステップを識別するように設定され得る。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、1つのワークフローにおける最後の完了されたステップ及び/又は現在のステップに基づいて、そのワークフローにおける適切な次のステップを識別するように設定され得る。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家による医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連して受信された情報に基づいて、そのワークフローにおける最後の完了されたステップ及び/又は現在のステップを識別することができる。例えば、1つ又は複数のインタラクションに関連して受信された情報がその臨床家によって完了された最終ステップが薬剤の注入の選択であることを示す場合、次のステップがその医療用デバイス用の注入ワークフローのための格納されたルールのセットによって指定された1つ又は複数の次のステップに基づいて医療用デバイスの設定をチェックしていることをプロセッサ202が確認することができる。
【0107】
プロセッサ202は、1つ又は複数の識別された次のステップが、医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に表示されるようにすることができる(ブロック1106)。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、1つ又は複数の識別された次のステップ、及び、医療用デバイスに1つ又は複数の送信された次のステップを表示させる命令を送信し、医療用デバイスに医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に1つ又は複数の次のステップを表示させることができる。いくつかの実現例においては、医療用デバイスは、医療用デバイスが設定される1つのワークフローにおけるステップに関連付けられた画像アイテム(例えば、アラート・ボックス、メッセージ・ボックス等)を表示するように設定され得、プロセッサ202は、識別された次のステップに関連付けられた識別情報を示すメッセージ及び/又は命令を送信し、医療用デバイスのプロセッサ(例えば、プロセッサ302)にそのワークフローのための格納されたステップのうちの次のステップを識別させ、それらを関連する画像アイテムを用いて医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に表示させることができる。
【0108】
プロセッサ202は、臨床家のための1つ又は複数の追跡活動を決定する(ブロック1107)。追跡活動の実例としては、医療用デバイスの1つ又は複数の設定及び/又はコンフィギュレーション・データをチェックすること、医療用デバイスの誤操作をチェックすること、患者等のバイタル・サインをチェックすることを含むが、これらに限定されない。プロセッサ202は、1つ又は複数の識別された次のステップに基づいて1つ又は複数の追跡活動を決定することができる。例えば、識別された次のステップが薬剤の注入を始めるための入力を提供することである場合、プロセッサ202は、所定の時間以後に医療用デバイスに接続しているポンプ・モジュールの運転状態を確認するという追跡活動を決定することができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連した情報に基づいて、1つ又は複数の追跡活動を決定することができる。例えば、臨床家の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連した情報が、医療用デバイスに関連付けられた1人の患者が医療用デバイスから分離されることを示す場合、プロセッサ202は、EMRシステムにおけるその患者の記録が、臨床家が医療用デバイスから分離される時間を正確に示すことを確認するという追跡活動を決定することができる。
【0109】
プロセッサ202は、デバイス管理サーバ108に通信で接続される健康管理施設の臨床家及び/又は他のコンピューティング・システムに対して1つ又は複数の決定された追跡活動を示す1つ又は複数のアラート及び/又はリマインダを生成して送信する(ブロック1108)。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、決定された追跡活動が、健康管理施設のコンピューティング・システムにおいて1つ又は複数のタスクを実行することを含むかどうかに基づいて、決定された追跡活動のためのアラート及び/又はリマインダを送信するように設定され得る。追跡活動がコンピューティング・システムにおいて1つ又は複数のタスクを実行することを含むとプロセッサ202が判断する場合、プロセッサ202は、アラート及び/又はリマインダをコンピューティング・システムに送信し、アラート及び/又はリマインダがコンピューティング・システムのディスプレイ・デバイスに表示されるようにすることができる。例えば、追跡活動が健康管理施設のEMRシステムで患者記録を更新することを含む場合、プロセッサ202は、追跡活動のためのアラート及び/又はリマインダをEMRに送信し、EMRにアクセスしている臨床家に応答してアラート及び/又はリマインダが表示されるようにすることができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、1つ又は複数のアラート及び/又はリマインダを臨床家(例えば、臨床家のモバイル機器)に関連付けられたコンピューティング・デバイスに送信し、1つ又は複数のアラート及び/又はリマインダを臨床家に提供することができる。いくつかの実現例においては、臨床家が追跡活動の1つ又は複数のタスクを追跡活動に関連付けられた時間の所定の閾値以内に(例えば、3時間以内に)完了する場合、プロセッサ202は臨床家を医療用デバイス104から締め出すように設定され得る。
【0110】
図12を参照すると、コンプライアンス・スコアを決定し、臨床家の訓練計画を生成するプロセスを示すフローチャートが示されている。明確な実例を示すために、図1を参照して示され記述されるネットワーク・アーキテクチャ100の複数のコンポーネント、図2を参照して示され記述されるデバイス管理サーバ108の複数のコンポーネント、並びに、図3を参照して示され記述される医療用デバイス104の複数のコンポーネントが、コンプライアンス・スコアを決定し、臨床家の訓練計画を生成するプロセスを記述するために用いられ得る。
【0111】
方法400は、デバイス管理サーバ108のプロセッサ202によって、医療用デバイス104において臨床家の識別情報と関連付けられた情報を受信することを含む(ブロック401)。プロセッサ202は、医療用デバイス104にアクセスすることを試みている臨床家に応答して、臨床家の識別情報に関連した情報を受信することができる。いくつかの実現例においては、臨床家は、彼又は彼女のアクセス証明書を医療用デバイス104に提供することによって医療用デバイス104にアクセスすることを試みることができる(例えば、医療用デバイス104において彼又は彼女の識別情報カードを走査する)。臨床家のアクセス証明書は、臨床家の独自の識別情報に関連付けられ、且つ/又は、臨床家の独自の識別情報を含むことができ、医療用デバイス104は、臨床家のアクセス証明書及び/又はこの独自の識別情報を受信することに応答して、臨床家に関連付けられた独自の識別情報をデバイス管理サーバ108に送信するように設定され得る。臨床家の独自の識別情報の実例は、ユーザ識別情報、従業員識別情報等を含むが、これらに限定されない。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家が臨床家のための2次的な権利付与を必要とするかどうかに基づいて、医療用デバイス104へのアクセスを臨床家に許可するべきかどうかを判断することができる。
【0112】
プロセッサ202は、臨床家の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションに関連した情報を受信する(ブロック402)。臨床家の医療用デバイス104とのインタラクションに関連した情報の実例は、患者への一定の薬剤の投与、投与される薬剤の体積流量(例えば、毎時5ミリリットルの流量で薬剤を投与する)、同時に2つ以上の薬剤の投与、同時に投与された薬剤の薬剤間の相互作用、投与される薬剤の体積、投与される薬剤の投与量、臨床家が医療用デバイスとインタラクションしたケア・エリア、投与される薬剤のクラス、薬剤が投与される患者の種類、医療用デバイスによって発生した1つ又は複数のアラームに対する応答時間、薬剤の投与の医学的経路(例えば、静脈内、皮下、動脈、硬膜外等)、流体又は薬剤の投与セットの種類(例えば、チューブ、シリンジ、又は、接続)、投与セットの連続使用時間、注入時に使用されるチューブの種類及び接続、チューブ交換パラメータ(例えば、チューブは72時間、96時間等で交換される)、並びに、他の類似の情報を含むが、これらに限定されない。インタラクションは、どのインタラクションが発生したか、及び、発生したインタラクションの順序又はタイミングを判断するシーケンスと関係付けられ得る。
【0113】
プロセッサ202は、1つ又は複数のインタラクションに基づいて、臨床家のためのコンプライアンス・スコアを生成する(ブロック403)。プロセッサ202は、インタラクションが1つ又は複数のプロトコルを遵守するかどうかに基づいてコンプライアンス・スコアを生成するように設定され得る。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、1つ又は複数の対応するプロトコル遵守インタラクションを示すか又は指定する、格納されたルールのセットに基づいてインタラクションがプロトコル遵守かどうかを判断することができる。例えば、ルールのセットは、1つ又は複数の薬剤のためのプロトコル遵守体積流量を指定することができる。同様に、ルールのセットは、1つ又は複数の圧力比、投与量、体積、セットの種類等を指定することができる。いくつかの実現例においては、ルールのセットは、1つ又は複数の薬剤のための1つ又は複数のプロトコル遵守パラメータ、患者の種類、健康管理施設内のケア・エリア、薬剤のクラス等を指定することができる。ルールのセットは、同時に、又は、順次投与され得る薬剤の1つ又は複数のグループを指定することもできる。いくつかの実現例においては、ルールのセットは、様々の種類の患者(例えば、心臓病患者、肥満患者、1つ又は複数のアレルギーを有する患者等)のための様々のプロトコル遵守の体積流量、圧力比、投与速度等を指定することができる。ルールのセットは、薬剤が投与され得る様々の医学的な投与経路を更に指定することができる。医学的な投与経路の実例は、静脈、硬膜外、皮下、他の非経口経路等を含むが、これに限定されるものではない。
【0114】
プロセッサ202は、1つ又は複数の受信したインタラクションに関連する情報と、ルールのセットで指定された対応するプロトコル遵守のインタラクションとを比較して、インタラクションがプロトコル遵守かどうかを判断することができる。例えば、臨床家が同時に2つの薬剤を投与し、ルールのセットが同時に投与され得る薬剤の1つ又は複数の組及び/又はグループを指定する場合、プロセッサ202は、両方の薬剤が、同時に投与され得るグループか組の薬剤の一部として指定されているかどうか確認することができる。両方の薬剤が同時に投与され得る薬剤のグループ又は組の一部ではないとプロセッサ202が判断する場合、プロセッサ202は、臨床家のインタラクションがプロトコル不遵守であると判断することができ、臨床家のコンプライアンス・スコアを生成、且つ/又は、調整して(例えば、減じて)、臨床家のプロトコル不遵守のインタラクションを反映させる。両方の薬剤が同時に投与され得る薬剤のグループ又は組の一部であるとプロセッサ202が判断する場合、プロセッサ202は、臨床家のインタラクションがプロトコル遵守すると判断することができ、臨床家のコンプライアンス・スコアを生成、且つ/又は、調整(例えば、増加)して臨床家のプロトコル遵守のインタラクションを反映させる。
【0115】
コンプライアンス・スコアは、選択された期間中にインタラクションに適用可能なルールを識別することによって決定され得る。対話型の実現例においては、この期間はユーザ・インターフェースを介して選択され得る。(例えば、周期的コンプライアンス報告エンジンのような)無人の実現例においては、上記の期間は、報告エンジンの設定パラメータとして指定され得る。プロセッサ202は、上記の期間にわたって対象のためのインタラクションを獲得することができる。それから、プロセッサ202は、コンプライアンス・ルールのセットから、適用できるコンプライアンス・ルールを獲得することができる。このフィルタリングは、対象のためのコンプライアンス・スコアを生成するために必要なリソースの量を減らすことができる。一旦適用できるコンプライアンス・ルールが得られると、それから、プロセッサ202はインタラクションと適用できるルールとを比較することによってインタラクションを評価することができる。インタラクション記録は、インタラクションの種類を含むことができる。インタラクションの種類は、例えば、インタラクションの種類の識別情報と一致する、コンプライアンス・ルールにおいて、又は、コンプライアンス・ルールによって指定された値を見つけることによって、関係するコンプライアンス・ルールを識別するためのキーとして使用され得る。インタラクション記録は、例えば、インタラクションのための、プログラムされる量、プログラムされる速度、又は、その他の臨床家の振舞いを識別するインタラクションのデータを含むこともできる。各ルールは、複合コンプライアンス・スコアに値を提供することができる。ルールはリスク・スケールに正規化され得る。ここで、第1の制限は安全又はプロトコル遵守の挙動と関連付けられ、第2の制限は不安全又はプロトコル不遵守の振舞いと関連付けられている。この正規化によって、各ルールが等しく複合スコアに寄与することができる。
【0116】
式(1)は、複合コンプライアンス・スコアを生成するための1つの例示的な式を提供する。いくつかの実現例は重みファクタを含み、特定のルール又はインタラクションが、より重く又はより軽くコンプライアンス・スコアに寄与することができる。重みファクタは、全てのスコアについて指定されてもよく、或いは、特定の臨床家、又は、臨床家のグループのために特定の活動のパフォーマンスを重視する、又は、しないように調整され得る。
【数1】

ここで、nはインタラクションの数、xは所与のインタラクション(i)に適用可能なルールの数、ωは所与のルール(r)又はインタラクション(i)のための重みファクタ、及び、srは、インタラクション(i)からのデータに適用されるときの所与のルール(r)のためのスコアリング関数である。
【0117】
いくつかの実現例においては、1人の臨床家の1つ又は複数のインタラクションに関連した情報を他の臨床家のインタラクションと比較し、1人の臨床家の1つ又は複数のインタラクションがプロトコル遵守かどうか判断するようにプロセッサ202が設定され得る。例えば、第1の臨床家について、第1の臨床家がある圧力比で薬剤を投与したことを示すインタラクションに関連した情報をプロセッサ202が受信すると、プロセッサ202は第1の臨床家が薬剤を投与した圧力比が他の臨床家の過半数で使用される圧力比の範囲外にあるかどうかについて比較することができる。プロセッサ202が圧力比が範囲外にあると判断する場合、プロセッサ202は第1の臨床家のインタラクションがプロトコル不遵守と判断することができる。同様に、プロセッサ202が圧力が圧力比の範囲外にないと判断する場合、プロセッサ202は第1の臨床家のインタラクションがプロトコルを遵守していると判断することができる。
【0118】
プロセッサ202は、所定の調整量だけコンプライアンス・スコアを調整するように設定され得る。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家のインタラクションがどのくらいの頻度で所定の期間にわたってプロトコル不遵守であったかに基づいて調整量を決定するように設定され得る。例えば、臨床家が30日間にわたって数回誤った投与量で薬剤を投与する場合、臨床家が誤った投与量で薬剤を投与する度に、プロセッサ202はより大きな量だけコンプライアンス・スコアを減少させることができる。いくつかの実現例においては、各臨床家はコンプライアンス・スコアを始めるデフォルトと関連付けられ得、プロセッサ202は臨床家の識別情報に関連付けてコンプライアンス・スコアを格納することができる。プロセッサ202は、臨床家の経歴にわたってコンプライアンス・スコアを更新、且つ/又は、維持することができる。
【0119】
いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、所定のルールのセットに基づいて、臨床家のインタラクションを所定のグループ及び/又はカテゴリにグループ分け、且つ/又は、カテゴリ分けすることができる。例えば、プロセッサ202は、ある投与量で薬剤を投与することに関連したインタラクションをインタラクションの1つのグループ及び/又はカテゴリにというようにグループ分け且つ/又はカテゴリ分けすることができ、ある体積流量で薬剤を投与することに関連したインタラクションをインタラクションの第2のグループ及び/又はカテゴリにというようにグループ分け且つ/又はカテゴリ分けすることができ、同時に複数の薬剤を投与することに関連したインタラクションをインタラクションの第3のグループ及び/又はカテゴリにというようにグループ分け且つ/又はカテゴリ分けすることができでる。プロセッサ202は、インタラクションのグループ、及び/又は、カテゴリごとにコンプライアンス・スコアを生成することができて、及び/又は、結び付けることができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ220は、インタラクションの1つ又は複数のグループ及び/又はカテゴリのコンプライアンス・スコアに基づいて全体のコンプライアンス・スコアを生成することができる。
【0120】
プロセッサ202は、コンプライアンス・スコアが訓練計画閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断する(ブロック404)。訓練計画閾値コンプライアンス・スコアは、所定の閾値コンプライアンス・スコアでもよい。閾値コンプライアンス・スコアは、全システム設定可能値として指定されてもよい。いくつかの実現例においては、設定可能値は、ユーザ・インターフェースを介して指定でもよい。いくつかの実現例においては、閾値コンプライアンス・スコアは、例えば、特定の臨床家又は臨床家のグループに対して動的に生成され得る。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、コンプライアンス・スコアが訓練計画閾値コンプライアンス・スコアに対応する場合、コンプライアンス・スコアが訓練計画閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすと判断するように設定され得る。いくつかの実現例においては、コンプライアンス・スコアが訓練計画閾値コンプライアンス・スコア以上である場合、プロセッサ202はコンプライアンス・スコアが訓練計画閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすと判断するように設定され得る。
【0121】
プロセッサ202がコンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たさないと判断する(例えば、臨床家がプロトコル遵守であると考えられる)場合、方法400はブロック401へ進む。プロセッサ202がコンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすと判断する(例えば、臨床家はプロトコル不遵守であると考えられる)と判断する場合、方法400はブロック405へ進む。プロセッサ202は訓練計画を生成する(ブロック405)。プロセッサ202は、1つ又は複数のインタラクション及び/又は1つ又は複数のインタラクションのカテゴリに関連付けられた訓練モジュールを識別することができる。例えば、1つ又は複数のプロトコル不遵守インタラクションがある体積流量で薬剤を投与するカテゴリと関連付けられている場合、プロセッサ202はそのカテゴリに関連付けられた訓練モジュールを識別することができる。いくつかの実現例においては、1つ又は複数の訓練モジュールは1つ又は複数のトレーニング・ビデオと関連付けられ得、プロセッサ202は1つ又は複数のトレーニング・ビデオをソフトウェア・パッケージに纏め得、パッケージを訓練計画と関連付けることができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、キー操作及び/又はタッチ入力を受信するように設定される医療用デバイスからキー操作及び/又はタッチ入力データを要求、及び/又は、受信することができ、プロセッサ202は、受信されたキー操作及び/又はタッチ入力データをトレーニング・ビデオ及び/又は訓練計画と関連させることができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、キー操作及び/又はタッチ入力データに基づいて1つ又は複数のビデオを生成し、それらを臨床家の医療用デバイスとのインタラクションの視覚的フィードバックのために臨床家に提供することができる。
【0122】
プロセッサ202は、訓練計画の1つ又は複数の訓練タスクを指定することができる。1つ又は複数の訓練タスクは、臨床家が訓練計画を完成するために行うために命令及び/又はタスクを指定することができる。訓練タスクは、臨床家がレヴューするために、そして/又は、臨床家が訓練材料、レヴュー用トレーニング・ビデオ等をレヴューしたことを確かめるためのテストのために、訓練材料を指定することができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家が訓練タスクを完了したかどうかに基づいて訓練計画を終了したかどうかを判断することができる。プロセッサ202は、訓練計画を臨床家に送信することができる。いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、臨床家の識別情報に関連付けて訓練計画を保存し、訓練計画へのリンクを含むメッセージを臨床家に送信することができる。
【0123】
いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、当該臨床家を、当該臨床家より高いコンプライアンス・スコアを有する他の臨床家からの2次的な権利付与と関連付けることができる。例えば、プロセッサ202は、特定の閾値コンプライアンス・スコア以上のコンプライアンス・スコアを有する臨床家を識別し、識別された臨床家のうちの1人又は複数を、当該臨床家のための2次的な権利付与として関連付けることができる。臨床家のための2次的な権利付与として1人又は複数の他の臨床家を関連付けることによって、プロセッサ202は、臨床家が医療用デバイスにアクセスしているときに1人又は複数の他の臨床家が医療用デバイスにログイン又はアクセスするためのプロンプトを医療用デバイスに表示させる。
【0124】
プロセッサ202は、訓練計画に基づいて、1つ又は複数の医療用デバイスで臨床家が利用できる1つ又は複数の特徴を調整することができる(ブロック406)。臨床家が医療用デバイスへのアクセスを許可されると判断したことに応答して、プロセッサ202は、生成された訓練計画に基づいて、医療用デバイスに、臨床家への追加のプロンプト又はメッセージを表示させることができる。例えば、プロセッサ202は、訓練計画に関連したトレーニング・ビデオを医療用デバイスに送信し、医療用デバイスに、臨床家が医療用デバイスへのアクセスを許可されることに応答してトレーニング・ビデオを表示させることができる。プロセッサ202は、医療用デバイスに、訓練計画に関連付けられた様々のトレーニング・ビデオをインタラクションの様々のステップにおいて表示させることができる。例えば、臨床家が静脈内に薬剤を投与している場合、プロセッサ202は、薬剤が静脈内投与され得るかどうかをユーザに確認するように指示する第1の訓練ビデオを表示するように医療用デバイスに指示し、薬剤が静脈内投与され得ることを確認するためのプロンプトを臨床家に提供することができる。臨床家から確認を受け取ることに応答して、プロセッサ202は、薬剤の投与量が特定の患者に適しているかどうかを確認するように臨床家に指示する第2のビデオを医療用デバイスに表示させることができる。
【0125】
いくつかの実現例においては、プロセッサ202は、訓練計画に基づいて1つ又は複数の医療用デバイスにおいて臨床家のための特定の特徴を無効にする。例えば、プロセッサ202は、熟練した臨床家がいくつかの中間ステップをスキップすることを許容する特徴を無効にすることができ、訓練計画に関連付けられた臨床家に、より高いコンプライアンス・スコアを有する臨床家は実行する必要はない追加ステップ(例えば、点検ラベル及び確認ラベルが確認される)を実行させることができる。いくつかの実現例においては、臨床家が訓練計画を正常に終了したとプロセッサ202が判断するまで、プロセッサ202は臨床家を1つ又は複数の医療用デバイスから締め出すことができる。医療用デバイスは、アイドル・タイム・ロック・アウト(idle time lock out)値を含むことができる。一旦臨床家が医療用デバイスにアクセスすると、インタラクションが一定時間医療用デバイスによって検出されない場合、臨床家は活動していない状態にあるとみなされ得る。この活動の欠如は医療用デバイスとのインタラクションとして記録され得、記述されているように処理され得る。非活動を評価するために用いる時間は動的に調整され得る。例えば、低いコンプライアンス・スコアを有する臨床家は、より高いコンプライアンス・スコアを有する臨床家より高いアイドル・タイムを有し得る。このことは、医療用デバイスと対話する間に、パフォーマンスが低い臨床家が時間をかけることを助けることができる。より有能な臨床家のための下側閾は、医療用デバイスの安全を改善することができる。上記の一定時間は、供給される薬、注入の種類、投与セット、又は、薬剤供給の他の検出可能な特性に基づいて更に作り出され得る。
【0126】
プロセッサ202は、臨床家が訓練計画の1つ又は複数のタスクを完了したかどうかを判断するために訓練計画をモニタ及び/又は追跡することができる。いくつかの実現例においては、訓練計画の1つ又は複数のタスクが完了したと判断したことに応答して、プロセッサ202は、訓練タスクに関連付けられた1つ又は複数の特徴を有効にすることができる。いくつかの実現例においては、閾数の訓練タスクが完了した場合、プロセッサ202は1つ又は複数の医療用デバイスへのアクセスを臨床家に対して許可することができる。
【0127】
プロセッサ202は、能力スコアに基づいて医療用デバイスの追加又は代替の態様を制御することができる。例えば、医療用デバイスは、その活動を引き起こす臨床家の能力スコアに基づいて、活動のための2次的なレヴューを動的に要求することができる。例えば、規制薬剤が医療用デバイスを介して供給されることになっており、臨床家の能力スコアが閾レベルより下である場合、医療用デバイスは、第2の臨床家によって確認されるまで、供給の開始を防止することができる。いくつかの実現例においては、医療用デバイスは、第1の臨床家より大きい、又は、閾レベルより大きい能力スコアを有する第2の臨床家から確認を受け取るように設定され得る。閾レベルは、医療用デバイス、薬、臨床家のためのケア・エリア、又は、標準能力閾レベルと関係していてもよい。2次的なレヴューのための医療用デバイスを構成するために用いられ得る、追加又は代替のファクタは、注入の種類、プログラミング・モジュールのために実行されるチャネル数、命令と実際のプログラムされたパラメータとの違い(例えば、提供されたプログラミング・パラメータからの違いがより多ければ、臨床家のエラーの確率がより高いことが示され得る)、投与セットの種類(例えば、いくつかのセットは、特定のプライミングを必要とする、又は、装填ミスの傾向がある場合がある)、患者特性(例えば、患者は、特定の医学的状態、ニーズ等を有する)を含む。
【0128】
いくつかの実現例においては、医療用デバイスは、特定の臨床家がインタラクションをレヴューし承認することを要求するように設定され得る。例えば、下級看護師によって入れられたプログラムを開始するためには看護マネージャの確認が必要であり得る。別の実例として、特定の医師の確認は、(例えば、臨床試験の一部としての)試験的な薬又は治療のためのプログラムを開始するために必要であり得る。本人確認は、2次的なレビュアのための識別情報を受け取る信任状提出システムを起動させることによって確認され得る。例えば、医療機器は、2次的なレビュアに関連付けられたバッジをスキャンすることができる。スキャンによって、開始した臨床家の仕事をレヴューすることができるかどうかを評価するために本人確認、能力スコア、又は、他のファクタを確認するために用いられ得る2次的なレビュアの識別情報を提供することができる。特定の2次的なレビュアについての試み及び結果(例えば、許可される、拒絶される)は、インタラクションとして格納され得、本明細書において記述されている処理に含まれ得る。
【0129】
ここまでに記述されているコンプライアンス・スコアは、通常、臨床家と関連付けられている。いくつかの実現例においては、コンプライアンス・スコアは、デバイスのために生成され得る。場合によっては、(臨床家でなく)デバイスが注意を必要とする。この種の実現例においては、特定のデバイス、特定のモデル又はシリーズのデバイス、或いは、特定の種類のデバイスとのインタラクションが識別され、スコアが記録され得る。コンプライアンス・スコアに基づいて、1つ又は複数の制御信号が、コンプライアンス不遵守であると識別されたデバイスに送信され得る。制御信号は、ログインを無効にすること、又は、電源ステータス(例えば、スリープ・モード、又は、電源オフ)を調整することのような、デバイスの1つ又は複数の特徴を調整することができる。いくつかの実現例においては、制御信号は、ユーザ・インターフェース、又は、他の知覚可能なフィードバック要素を、デバイスが適切に機能していない可能性があることを示すように調整することができる。いくつかの実現例においては、制御信号は、デバイスのメンテナンスを開始する技術者、又は、他の自動トラブルシューティング・システムに送信され得る。メンテナンスは、デバイスの欠陥を識別又は修正するために遠隔診断プロセス又はシステム・リフレッシュを実行することを含むことができる。
【0130】
様々の図面のうちのいくつかが多くの論理的ステージを特定の順序で例示するが、順序によらないステージについては、順序を変更することも、他のステージが組み合わされることも、又は、分割することもできる。いくつかの順序変更又はその他のグループ分けについては特別に言及されているが、その他については当業者にとって明らかであるので、本明細書において提示される順位付け及びグループ分けは変形例の網羅的なリストではない。更に、ステージは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの任意の組み合わせによって実装され得ると認識されるべきである。
【0131】
図1図12を更に参照すると、主題技術のシステムは、第1のユーザの1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別することができ、1つ又は複数のインタラクション及び所定のルールのセットに基づいて、第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定することができる。閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たさないコンプライアンス・スコアに応答して、システムは、1つ又は複数の医療用デバイスのうちの少なくとも1つへの第1のユーザのアクセス・レベルを下げ、少なくとも1つの医療用デバイス及び1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成することができる。この点に関しては、アクセス・レベルを下げることによって、第1のユーザが利用できる少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を減らすことを含むことができる。それから、ユーザに無関係に且つ自動的に、訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージを纏め且つ/又は第1のユーザに送信して、訓練パッケージを用いて訓練プログラムを完了するように第1のユーザに通知するようにシステムは設定される。
【0132】
それから(後で)、システムは、第1のユーザが上記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスすることを求める要求を受信することがあり得る。例えば、第1のユーザは、医療用デバイスにログインすることを試みる(例えば、彼又は彼女のバッジをスワイプ(swipe)する)可能性がある。それから、システムは、この要求に応答して、第1のユーザがまだ訓練プログラムを完了していないと判断し、第1のユーザの上記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスすることを求める要求を許可する前に、上記少なくとも1つの医療用デバイスを使用する権利を付与されている第2のユーザに対して、権利付与を求めることができる。様々の実現例によれば、訓練プログラムは、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリに基づいて生成され得、上記少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数に関連付けられた1つ又は複数の訓練タスクを含む。いくつかの実現例においては、システムは、第1のユーザが上記1つ又は複数の訓練タスクを含む訓練プログラムを完了したと判断することができ、第1のユーザが訓練プログラムを完了したと判断したことに応答して、少なくとも1つの医療用デバイスに関して第1のユーザのアクセス・レベルを回復させることができる。いくつかの実現例においては、各特徴に関連付けられた対応する訓練タスクが第1のユーザによって完了されると、上記医療用デバイスの上記1つ又は複数のそれぞれの特徴は第1のユーザに対して利用可能にされる。
【0133】
項としての主題技術の説明
本開示の態様の様々の実例が、便宜上、番号を付けられた項(1、2、3等)として記載される。これらは実例として提供されるものであり、主題技術を制限しない。図面の識別及び参照番号は、単に実例として、そして、説明目的で、以下に提供され、以下の項はそれらの識別によって制限されない。
【0134】
第1項.
第1のユーザの1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを追跡することと、1セットの格納されたルール及び前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、コンプライアンス・スコアを決定することと、前記コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断することと、前記コンプライアンス・スコアが前記閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすと判断したことに応答して、前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記第1のユーザのための訓練計画を生成することと、前記1つ又は複数の医療用デバイスにおいて前記第1のユーザが利用可能である、前記1つ又は複数の医療用デバイスの1つ又は複数の特徴を前記訓練計画に基づいて調整することとを含む、方法。
【0135】
第2項.
前記第1のユーザの識別情報と関連付けられ、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの1つの医療用デバイスへのアクセスを求める要求を受信することと、複数のユーザのうちの前記第2のユーザの識別情報が前記医療用デバイスに対するアクセスを許可されているかどうかを判断することと、前記第2のユーザの前記識別情報が前記医療用デバイスへのアクセスを許可されていると判断したことに応答して、前記第1のユーザの前記識別情報に対して前記医療用デバイスへのアクセスを許可することとを更に含む、第1項に記載の方法。
【0136】
第3項.
前記第2のユーザの前記識別情報は、前記第1のユーザの前記識別情報のための2次的な権利付与として関連付けられている、第2項に記載の方法。
【0137】
第4項.
前記第2のユーザの前記識別情報が前記医療用デバイスへのアクセスを許可されているかどうかを判断することは、前記第1のユーザからのアクセスを求める前記要求を受信することに応答して、前記医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上の表示のために、前記第2のユーザの前記識別情報に関連付けられた証明書を求める要求を提供することと、前記第2のユーザの前記識別情報に関連付けられた証明書を受信することと、前記第2のユーザの前記識別情報に対して前記医療用デバイスへのアクセスを許可することとを更に含む、第3項に記載の方法。
【0138】
第5項.
前記第2のユーザのコンプライアンス・スコアが前記第1のユーザの前記コンプライアンス・スコアより大きい、第3項に記載の方法。
【0139】
第6項.
前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて前記第1のユーザのための訓練計画を生成することは、前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリを決定することと、前記カテゴリに基づいて、1つ又は複数の訓練モジュールを識別することと、前記1つ又は複数の訓練モジュールに基づいて前記訓練計画を生成することとを更に含む、第1項に記載の方法。
【0140】
第7項.
前記訓練計画は、前記1つ又は複数の訓練モジュール及び前記1つ又は複数の医療用デバイスの特徴に対応する1つ又は複数の訓練タスクを含む、第6項に記載の方法。
【0141】
第8項.
前記訓練計画の前記1つ又は複数の訓練タスクのうちの1つの訓練タスクが完了したかどうかを判断することと、前記訓練タスクが完了したと判断したことに応答して、前記医療用デバイスの対応する特徴へのアクセスを前記第1のユーザに対して許可することとを更に含む、第7項に記載の方法。
【0142】
第9項.
前記1つ又は複数の医療用デバイスにおいて前記第1のユーザが利用可能である、前記1つ又は複数の医療用デバイスの前記1つ又は複数の特徴を前記訓練計画に基づいて調整することは、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの1つに関連付けられたディスプレイ・デバイス上の表示のための前記1つ又は複数の特徴に関連付けられたトレーニング・ビデオを提供することを更に含む、第1項に記載の方法。
【0143】
第10項.
前記1つ又は複数の医療用デバイスから前記第1のユーザを締め出すことと、前記第1のユーザによる前記1つ又は複数の医療用デバイスへのアクセスを求める要求を受信することと、前記要求を受信することに応答して、前記第1のユーザが前記訓練計画を完成したかどうかを判断することと、前記第1のユーザが前記訓練計画を完成したと判断したことに応答して、前記1つ又は複数の医療用デバイスへのアクセスを前記第1のユーザに許可することとを更に含む、第1項に記載の方法。
【0144】
第11項.
命令を格納するメモリ、及び、前記メモリと接続する1つ又は複数のプロセッサを具備するシステムであって、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記命令を実行して前記システムに、第1のユーザの1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数インタラクションを追跡することと、1セットの格納されたルール及び前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、コンプライアンス・スコアを決定することと、前記コンプライアンス・スコアが閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断することと、前記コンプライアンス・スコアが前記閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たすとき、前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記第1のユーザのための訓練計画を生成することと、前記1つ又は複数の医療用デバイスにおいて前記第1のユーザが利用可能である、前記1つ又は複数の医療用デバイスの1つ又は複数の特徴を前記訓練計画に基づいて調整することとを実行させるように設定される、システム。
【0145】
第12項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記第1のユーザの識別情報と関連付けられ、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの1つの医療用デバイスへのアクセスを求める要求を受信することと、複数のユーザのうちの第2のユーザの識別情報が前記医療用デバイスに対するアクセスを許可されているかどうかを判断することと、前記第2のユーザの前記識別情報が前記医療用デバイスへのアクセスを許可されていると判断すると、前記第1のユーザの前記識別情報に対して前記医療用デバイスへのアクセスを許可することとを実行させるように設定される、第11項に記載のシステム。
【0146】
第13項.
前記第2のユーザの前記識別情報は、前記第1のユーザの前記識別情報のための2次的な権利付与として関連付けられている、第12項に記載のシステム。
【0147】
第14項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記第1のユーザからのアクセスを求める前記要求を受信すると、前記医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上の表示のために、前記第2のユーザの前記識別情報に関連付けられた証明書を求める要求を提供することと、前記第2のユーザの前記識別情報に関連付けられた証明書を受信することと、前記第2のユーザの前記識別情報に対して前記医療用デバイスへのアクセスを許可することとを実行させるように設定される、第13項に記載のシステム。
【0148】
第15項.
前記第2のユーザのコンプライアンス・スコアが前記第1のユーザの前記コンプライアンス・スコアより大きい、第13項に記載のシステム。
【0149】
第16項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリを決定することと、前記カテゴリに基づいて、1つ又は複数の訓練モジュールを識別することと、前記1つ又は複数の訓練モジュールに基づいて前記訓練計画を生成することとを実行させるように設定される、第11項に記載のシステム。
【0150】
第17項.
前記訓練計画は、前記1つ又は複数の訓練モジュール及び前記1つ又は複数の医療用デバイスの特徴に対応する1つ又は複数の訓練タスクを含む、第16項に記載のシステム。
【0151】
第18項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記訓練計画の前記1つ又は複数の訓練タスクのうちの1つの訓練タスクが完了したかどうかを判断することと、前記訓練タスクが完了したと判断すると、前記医療用デバイスの対応する特徴へのアクセスを前記第1のユーザに対して許可することとを実行させるように設定される、第17項に記載のシステム。
【0152】
第19項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの1つに関連付けられたディスプレイ・デバイス上の表示のための前記1つ又は複数の特徴に関連付けられたトレーニング・ビデオを提供することを実行させるように設定される、第11項に記載のシステム。
【0153】
第20項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記1つ又は複数の医療用デバイスから前記第1のユーザを締め出すことと、前記第1のユーザによる前記1つ又は複数の医療用デバイスへのアクセスを求める要求を受信することと、前記要求を受信すると、前記第1のユーザが前記訓練計画を完成したかどうかを判断することと、前記第1のユーザが前記訓練計画を完成したと判断すると、前記1つ又は複数の医療用デバイスへのアクセスを前記第1のユーザに許可することとを実行させるように設定される、第11項に記載のシステム。
【0154】
第21項.
複数の臨床家の1つ又は複数の医療用デバイスとのインタラクションを識別することと、1セットの格納されたルール、及び、前記複数の臨床家の各ユーザの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記複数の臨床家の各々のためのパフォーマンス・スコアを生成することと、前記複数の臨床家に関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信することと、前記第1のシフト・スケジュールが健康管理施設に関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準の条件を満たすかどうかを判断することと、前記第1のシフト・スケジュールが前記1つ又は複数のスケジューリング基準の条件を満たしていないと判断すること、及び、第1の臨床家のための第1のパフォーマンス・スコアが前記1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾の条件を満たしていないことに応答して、(1)第2の臨床家の第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、第1の時間区間のスケジュールに入れられていた前記第1の臨床家を、現在その時間区間のスケジュールに入れられていなかった前記第2の臨床家に置き換える、前記複数の臨床家の新しい第2のシフト・スケジュールを生成し、(2)前記第1の臨床家が前記第1の時間区間の間、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの少なくとも1つを使用することを電子的に妨げることと、前記シフトの前記新しいスケジュールを、臨床家スケジューリング・システムに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に表示させることとを含む、方法。
【0155】
第22項.
前記複数の臨床家の一部のパフォーマンス・スコアに基づいて、1人又は複数の高パフォーマンス・リソース・センタを識別することと、前記複数の臨床家の中からでなく、前記1人又は複数の高パフォーマンス・リソース・センタから、1人又は複数の臨床家を求める要求を生成することと、前記要求を前記臨床家スケジューリング・システムへ送信することとを更に含む、第21項に記載の方法。
【0156】
第23項.
パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たす前記複数の臨床家の一部を決定することと、前記一部に属する1人の臨床家の1つの医療用デバイスとのインタラクションに関連する情報を受信することと、前記情報に基づいて、前記1つの医療用デバイスにおいて開始されるワークフローを識別することと、前記ワークフロー及び前記1セットの格納されたルールに基づいて、前記ワークフローにおける次のステップを識別することと、前記次のステップを、前記1つの医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に表示させることとを更に含む、第21項に記載の方法。
【0157】
第24項.
前記1つ又は複数のインタラクションに関連する前記情報に基づいて、前記1人の臨床家のための1つ又は複数の追跡活動を決定することと、前記1つ又は複数の追跡活動のためのアラートを生成することと、前記1つ又は複数の追跡活動のためのアラートを、前記1人の臨床家に関連付けられたコンピューティング・デバイスへ送信することとを更に含む、第23項に記載の方法。
【0158】
第25項.
前記1つ又は複数の追跡活動に基づいて、前記健康管理施設の投与システムにおける患者の電子記録に対する更新が必要であるかどうかを判断することと、前記電子記録に対する更新が必要であると判断したことに応答して、前記投与システムに関連付けられたディスプレイ・デバイス上で前記電子記録に隣接して前記アラートを表示させることとを更に含む、第24項に記載の方法。
【0159】
第26項.
前記複数の臨床家のうちの1人の臨床家の1つの医療用デバイスとの1組のインタラクションに関連した情報を受信することと、前記1つの医療用デバイスの位置情報に基づいて前記1つの医療用デバイスの所定のケア・エリアを識別することと、前記情報に基づいて、患者に投与された薬剤に関連付けられたパラメータ値を決定することと、前記パラメータ値が所定の閾値外にあると判断したことに応答して、前記所定のケア・エリアと関連付けられ前記薬剤が前記所定の閾値外のパラメータ値を使用して投与される回数を示す薬剤カウンタを更新することと、前記薬剤カウンタが第2の閾値の条件を満たすかどうかを判断することと、前記薬剤カウンタが前記第2の閾値の条件を満たすと判断したことに応答して、前記薬剤及び前記所定のケア・エリアを識別するアラートを、薬剤管理システムのディスプレイ・デバイス上に表示させることとを更に含む、第21項に記載の方法。
【0160】
第27項.
前記カウンタが前記閾値の条件を満たすと判断したことに応答して、少なくとも、その値で投与される前記薬剤の前記パラメータの値に基づいて、前記パラメータのための新しい値を算出することと、前記薬剤管理システムのユーザにアラートを送信し、前記パラメータの現在の値を前記パラメータの前記新しい値に更新することとを更に含む、第26項に記載の方法。
【0161】
第28項.
前記薬剤カウンタが前記第2の閾値の条件を満たさないと判断したことに応答して、前記1人の臨床家の前記パフォーマンス・スコアを所定の量だけ減らすことと、前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断することと、前記減らされたパフォーマンス・スコアが前記所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすと判断したことに応答して、前記1人の臨床家と関連付けられた許可を更新して、前記1人の臨床家が前記1つ又は複数の医療用デバイスを使用することを電子的に妨げることとを更に含む、第26項に記載の方法。
【0162】
第29項.
前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすと判断したことに応答して、訓練パッケージを前記1人の臨床家に割り当てることと、前記訓練パッケージが正常に完了されたかどうかを判断することと、前記訓練パッケージが正常に完了されたと判断したことに応答して、前記1つ又は複数の医療用デバイスを使用するためのアクセスを前記1人の臨床家に対して電子的に許可することとを更に含む、第26項に記載の方法。
【0163】
第30項.
前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすと判断したことに応答して、前記1人の臨床家に指導役臨床家を割り当てることと、前記指導役臨床家に関連付けられた臨床家識別情報が受信されるまでは、前記1つ又は複数の医療用デバイスの中の1つの医療用デバイスを前記1人の臨床家が使用することを電子的に妨げることとを更に含む、第26項に記載の方法。
【0164】
第31項.
命令を格納するメモリ、及び、前記メモリと接続する1つ又は複数のプロセッサを具備するシステムであって、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記命令を実行して前記システムに、複数の臨床家の1つ又は複数の医療用デバイスとのインタラクションを識別することと、1セットの格納されたルール及び前記複数の臨床家の各ユーザの1つ又は複数のインタラクションに基づいて、前記複数の臨床家の各々のためのパフォーマンス・スコアを生成することと、前記複数の臨床家に関連付けられた第1のシフト・スケジュールを受信することと、前記第1のシフト・スケジュールが健康管理施設に関連付けられた1つ又は複数のスケジューリング基準の条件を満たすかどうかを判断することと、前記第1のシフト・スケジュールが前記1つ又は複数のスケジューリング基準を満たさず、且つ、第1の臨床家の第1のパフォーマンス・スコアが前記1つ又は複数のスケジューリング基準の第1の評価閾の条件を満たしていないとき、(1)第2の臨床家の第2のパフォーマンス・スコアに基づいて、第1の時間区間のスケジュールに入れられていた前記第1の臨床家を、現在その時間区間のスケジュールに入れられていなかった前記第2の臨床家に置き換える、前記複数の臨床家の新しい第2のシフト・スケジュールを生成し、(2)前記第1の臨床家が前記第1の時間区間の間、前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの少なくとも1つを使用することを電子的に妨げることと、前記シフトの前記新しいスケジュールを、臨床家スケジューリング・システムに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に表示させることとを実行させるように設定される、システム。
【0165】
第32項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記複数の臨床家の一部のパフォーマンス・スコアに基づいて、1人又は複数の高パフォーマンス・リソース人材を識別することと、前記複数の臨床家の中からでなく、前記1人又は複数の高パフォーマンス・リソース人材から1人又は複数の臨床家を求める要求を生成することと、前記要求を前記臨床家スケジューリング・システムに送信することとを実行させるように設定される、第31項に記載のシステム。
【0166】
第33項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、パフォーマンス・スコアが閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たす、前記複数の臨床家の一部を決定することと、前記一部に属する1人の臨床家の1つの医療用デバイスとのインタラクションに関連する情報を受信することと、前記情報に基づいて、前記1つの医療用デバイスにおいて開始されたワークフローを識別することと、前記ワークフロー及び前記格納されたルールのセットに基づいて、前記ワークフローにおける次のステップを識別することと、前記1つの医療用デバイスに関連付けられたディスプレイ・デバイス上に前記次のステップを表示させることとを実行させるように設定される、第31項に記載のシステム。
【0167】
第34項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記1つ又は複数のインタラクションに関連する前記情報に基づいて、前記1人の臨床家のための1つ又は複数の追跡活動を決定することと、前記1つ又は複数の追跡活動のためのアラートを生成することと、前記1つ又は複数の追跡活動のための前記アラートを、前記1人の臨床家に関連付けられたコンピューティング・デバイスへ送信することとを実行させるように設定される、第33項に記載のシステム。
【0168】
第35項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記1つ又は複数の追跡活動に基づいて、健康管理施設の投与システムにおける患者の電子記録に対する更新が必要とされるかどうかを判断することと、前記電子記録に対する更新が必要とされるときに、前記アラートに、前記投与システムに関連付けられるディスプレイ・デバイス上で前記電子記録に隣接して表示させることとを実行させるように設定される、第34項に記載のシステム。
【0169】
第36項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記複数の臨床家のうちの1人の臨床家の1つの医療用デバイスとの1組のインタラクションに関連する情報を受信することと、前記1つの医療用デバイスの位置情報に基づいて、前記1つの医療用デバイスの所定のケア・エリアを識別することと、前記情報に基づいて、患者に投与される薬剤に関連付けられたパラメータ値を決定することと、前記パラメータ値が所定の閾値外にあるとき、前記所定のケア・エリアと関連付けられ前記薬剤が前記所定の閾値外のパラメータ値を使用して投与される回数を示す薬剤カウンタを更新することと、前記薬剤カウンタが第2の閾値の条件を満たすかどうかを判断することと、前記薬剤カウンタが第2の閾値の条件を満たすとき、前記薬剤及び前記所定のケア・エリアを識別するアラートを、薬剤管理システムのディスプレイ・デバイス上に表示させることとを実行させるように設定される、第31項に記載のシステム。
【0170】
第37項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記カウンタが前記閾値の条件を満たすときに、少なくとも、その値で投与される前記薬剤の前記パラメータの値に基づいて、前記パラメータのための新しい値を算出することと、前記薬剤管理システムのユーザにアラートを送信し、前記パラメータの現在の値を前記パラメータの前記新しい値に更新することとを実行させるように設定される、第36項に記載のシステム。
【0171】
第38項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記薬剤カウンタが前記第2の閾値の条件を満たさないとき、前記1人の臨床家の前記パフォーマンス・スコアを所定の量だけ減らすことと、前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすかどうかを判断することと、前記減らされたパフォーマンス・スコアが前記所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすとき、前記1人の臨床家と関連付けられた許可を更新して、前記1人の臨床家が前記1つ又は複数の医療用デバイスを使用することを電子的に妨げることとを実行させるように設定される、第36項に記載のシステム。
【0172】
第39項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすときに、訓練パッケージを前記1人の臨床家に割り当てることと、前記訓練パッケージが正常に完了されたかどうかを判断することと、前記訓練パッケージが正常に完了されたときに、電子的に、前記1つ又は複数の医療用デバイスを使用するためのアクセスを前記1人の臨床家に対して電子的に許可することとを実行させるように設定される、第36項に記載のシステム。
【0173】
第40項.
前記1つ又は複数のプロセッサは、命令を実行して前記システムに、前記減らされたパフォーマンス・スコアが所定の閾値低パフォーマンス・スコアの条件を満たすと判断すること、前記1人の臨床家に指導役臨床家を割り当てることと、前記指導役臨床家に関連付けられた臨床家識別情報が受信されるまでは、前記1つ又は複数の医療用デバイスの中の1つの医療用デバイスを前記1人の臨床家が使用することを電子的に妨げることとを実行させるように設定される、第36項に記載のシステム。
【0174】
第41項.
第1のユーザの1つ又は複数の医療用デバイスとの1つ又は複数のインタラクションを識別することと、前記1つ又は複数のインタラクション及び所定のルールのセットに基づいて、前記第1のユーザに関連付けられたコンプライアンス・スコアを決定することと、コンプライアンス・スコア前記が閾値コンプライアンス・スコアの条件を満たさないことに応答して、前記第1のユーザが利用可能な前記少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数を減らすことを含んで前記第1のユーザのへのアクセス・レベルを前記1つ又は複数の医療用デバイスのうちの少なくとも1つに下げ、前記少なくとも1つの医療用デバイス及び前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられた訓練プログラムを生成することと、ユーザに無関係に且つ自動的に、前記訓練プログラムに関連付けられた訓練パッケージを前記第1のユーザに送信し、前記訓練パッケージを用いて訓練プログラムを完了するように前記第1のユーザに通知することとを含む、方法。
【0175】
第42項.
前記第1のユーザが前記少なくとも1つの医療用デバイスへのアクセスすることの要求を受信することと、前記要求に応答して、前記第1のユーザが訓練プログラムをまだ完成していないと判断することと、前記第1のユーザの前記少なくとも1つの医療用デバイスにアクセスすることの要求を許可する前に、前記少なくとも1つの医療用デバイスを使用する権利を付与されている第2のユーザに対して権利付与を求めることとを更に含む、第41項に記載の方法。
【0176】
第43項.
前記訓練プログラムは、前記1つ又は複数のインタラクションに関連付けられたカテゴリに基づいて生成され、前記少なくとも1つの医療用デバイスのそれぞれの特徴の数に関連付けられた1つ又は複数の訓練タスクを含み、前記方法は、前記第1のユーザが、前記1つ又は複数の訓練タスクを含む前記訓練プログラムを完了したと判断することと、前記第1のユーザが前記訓練プログラムを完了したと判断したことに応答して、前記少なくとも1つの医療用デバイスに関して前記第1のユーザの前記アクセス・レベルを回復させることとを更に含む、第41項に記載の方法。
【0177】
第44項.
前記1つ又は複数の医療用デバイスそれぞれの特徴の各々は、各特徴に関連付けられた対応する訓練タスクが前記第1のユーザによって完了されたとき、前記第1のユーザに利用可能にされる、請求項3に記載の方法。
【0178】
第45項.
命令を格納するメモリ、及び、1つ又は複数のプロセッサを具備するシステムであって、前記1つ又は複数のプロセッサは、前記命令を実行して前記システムに、第41項から第44項までに記載の方法のいずれかを実行させるように設定される、システム。
【0179】
第46項.
1つ又は複数のコンピューティング・デバイスによって実行されるときに、前記1つ又は複数のコンピューティング・デバイスに、第41項から第44項までに記載の方法のステップのいずれかを含む1つ又は複数のオペレーションを実行させる命令を格納する非一過性のコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【0180】
更なる考察
いくつかの実施例では、本明細書における上記の複数の項のいずれかが、独立形の項のいずれか1つ又は従属形の項のいずれか1つに従属し得る。1つの態様では、上記の複数の項のいずれか(例えば、従属形又は独立形の項)は、1つ又は複数の他の任意の項(例えば、従属形又は独立形の項)と組み合わされ得る。1つの態様では、1つの請求項が、1つの項、文、句、又は、段落において記載される複数の単語(例えば、ステップ、オペレーション、手段、又は、コンポーネント)の一部若しくは全部を含み得る。1つの態様では、1つの請求項が、1つ又は複数の項、文、句、又は、段落において記載される複数の単語の一部若しくは全部を含むことができる。1つの態様では、項、文、句、又は、段落の各々における複数の単語のうちいくつかは削除され得る。1つの態様では、付加的な単語又は要素が、項、文、句、又は、段落に追加され得る。1つの態様では、主題技術は、本明細書において記載されているコンポーネント、要素、機能、又は、オペレーションのいくつかを用いずに実現され得る。1つの態様では、主題技術は、付加的なコンポーネント、要素、機能、又は、オペレーションを用いて実現され得る。
【0181】
以上の記述は、いかなる当業者も本明細書において記載されている様々の態様を実施することができるように提供されている。以上の記述は、主題技術の様々の実例を提供するが、主題技術はこれらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々の変更は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書において定義される一般的な原理は他の態様にも適用され得る。したがって、全ての請求項は、本明細書において示される態様に限定されることを意図せず、言語によって記載された請求項と矛盾しない技術範囲全体に一致するとみなされる。ここで、単数形の要素への言及は、具体的にそのように述べられない限り「唯一のもの」を意味することを意図せず、むしろ「1つ又は複数」を意味することを意図する。特に別途述べられない限り「いくつか」という言葉は1つ又は複数を意味する。男性形の代名詞(例えば、彼)は女性及び中性性(例えば、彼女、及び、その)の場合をも含み、逆もまた同じである。見出し及び小見出しは、もしあれば、便宜のために使われ、本開示を制限しない。
【0182】
本説明は、医療用デバイスの実例としてモジュール式の注入ポンプを用いて特定の特徴について述べるとともに、適応制御機能は、異なる医療用デバイス(例えば、スタンドアロンの薬剤注入ポンプ、シリンジ・ポンプ、薬剤準備ワークステーション、又は、自動薬剤調剤キャビネット)を用いて実装され得る。「するように設定された」、「するように実施可能な」、そして、「するようにプログラムされた」という述語は、対象のいかなる特定の有形又は無形の変更をも暗示せず、むしろ、互いに置き換えて使われることを意図する。例えば、オペレーション又はコンポーネントをモニタして制御するように設定されたプロセッサは、オペレーションをモニタして制御するようにプログラムされたプロセッサ、或いは、オペレーションをモニタして制御するように実施可能なプロセッサを意味することもできる。同様に、コードを実行するように設定されたプロセッサは、コードを実行するようにプログラムされるか、又は、コードを実行するように実施可能なプロセッサとして解釈され得る。
【0183】
本明細書で用いられるとき、「自動的な」という言葉は、ユーザ操作なしのコンピュータ又はマシンによる(例えば、コンピュータ又はマシン又は他の始動メカニズムによる断定的アクションに応答する命令による)実行を含むことができる。「実例」という言葉は、本明細書では、「実例又は説明として役立つ」ことを意味するために用いられる。本明細書において「実例」として記載されるいかなる態様又は設計も、必ずしも、好ましい、或いは、他の態様又は設計より有利であると解釈されるべきであるというわけではない。
【0184】
「態様」のような言葉は、この種の態様が主題技術にとって重要である、又は、この種の態様が主題技術の全ての構成に適用されることを意味しない。1つの態様に関する開示は、全ての構成、或いは、1つ又は複数の構成に適用され得る。1つの態様は1つ又は複数の実例を提供することができる。1つの態様のような語句は、1つ又は複数の態様及びその逆を意味することができる。「実現例」のような言葉は、この種の実現例が主題技術にとって重要である、又は、この種の実現例が主題技術の全ての構成に適用されることを意味しない。1つの実現例に関する1つの開示は、全ての実現例、又は、1つ又は複数の実現例に適用される場合がある。1つの実現例は1つ又は複数の実例を提供することができる。「実現例」のような言葉は、1つ又は複数の実現例及びその逆を指すことができる。「設定」のような言葉は、この種の構成が主題技術にとって重要である、又は、この種の構成が主題技術の全ての構成に適用されることを意味しない。1つの構成に関する1つの開示は、全ての構成、又は、1つ又は複数の構成に適用され得る。1つの構成は、1つ又は複数の実例を提供し得る。「設定」のような言葉は、1つ又は複数の設定及びその逆を意味することができる。
【0185】
本明細書で用いられるとき、「決定する(determine)」又は「決定すること(determining)」という言葉は多種多様な動作を含む。例えば、「決定すること」は、ハードウェア要素を介してユーザの介入なしで、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、生成すること、獲得すること、検索すること(例えば、テーブル、データベース、又は、他のデータ構造で探すこと)、確認すること等を含むことができる。また、「決定すること」は、ハードウェア要素を介してユーザの介入なしで、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリのデータにアクセスすること)等を含むことができる。「決定すること」は、ハードウェア要素を介してユーザの介入なしで、決定すること(resolving)、選択すること、選ぶこと、確立すること等を含むことができる。
【0186】
本明細書で用いられるとき、「提供する(provide)」又は「提供すること(providing)」という言葉は多種多様な動作を含む。例えば、「提供する」は、次の読出しのために記憶デバイスのある位置に値を格納すること、少なくとも1つの有線又は無線通信媒体を介して直接受取人に値を送信すること、値の意味内容を送信又は格納すること等を含むことができる。「提供する」は、ハードウェア要素を介して、符号化すること、符号を復号すること、暗号化すること、暗号を復号すること、確証すること、確認すること等を含むこともできる。
【0187】
本明細書で用いられるとき、「メッセージ」という言葉は、情報を伝達する(例えば、送信又は受信する)ための多種多様なフォーマットを含む。メッセージは、XMLドキュメント、固定フィールド・メッセージ、コンマで区切られたメッセージ等のような、機械で読取り可能な情報の集合体を含むことができる。メッセージは、いくつかの実現例で、情報の1つ又は複数の表現を送信するために利用される信号を含むことができる。単数形で記載されても、1つのメッセージは、複数の部分で、組み立てられ、送信され、格納され、受信される等されることが理解されるであろう。
【0188】
本明細書で用いられるとき、「選択的に」又は「選択的な」という言葉は多種多様な動作を含むことができる。例えば、「選択的な」プロセスは、複数のオプションから1つのオプションを決定することを含むことができる。「選択的な」プロセスは、以下の1つ又は複数を含むことができる:決定をするための動的に決定された入力、予め設定された入力、又は、ユーザ始動の入力。いくつかの実現例においては、n入力スイッチは、nが選択をするために用いられる入力の数である、選択的な機能性を提供するために含まれ得る。
【0189】
本明細書において用いられるとき、「対応する(correspond)」又は「対応している(corresponding)」という言葉は、2つ以上の対象、データ・セット、情報、及び/又は、その他の間の構造的、機能的、定量的、及び/又は、質的な相関又は関係を含み、好ましくは、その対応又は関係は、同一又は等しいように見える2つ以上の対象、データ・セット、情報、及び/又は、その他から、1つ又は複数を解釈するために用いられ得る。対応は、閾値、値の範囲、ファジー論理、パターン・マッチング、機械学習評価モデル、又は、それらの組み合わせの1つ又は複数を用いて評価され得る。
【0190】
いかなる実施例においても、生成又は検出されたデータは「遠隔の(remote)」デバイス又は場所へ転送され得る。ここで、「遠隔の(に)」は、プログラムが実行される場所又はデバイス以外の場所又はデバイスを意味する。例えば、遠隔地は、同じ都市の他の場所(例えば、オフィス、研究室等)、異なる都市の他の場所、異なる州の他の場所、異なる国の他の場所等であり得る。このように、1つのアイテムが他のアイテムから「遠隔である」と示されるとき、その意味は、2つのアイテムが同じ部屋にあるが離されている、或いは、少なくとも異なる部屋又は建物にあるという場合があり得る。更に、2つのアイテムが、少なくとも、1.6km(1マイル)、16km(10マイル)、又は、少なくとも、160km(100マイル)離れているという場合があり得る。情報を「伝達すること」は、適切な通信チャネル(例えば、私的又は公的なネットワーク)上の電気信号として情報を示すデータを送信することを意味する。アイテムを「転送する」とは、そのアイテムを1つの場所から次の場所まで運ぶあらゆる手段を意味する。ここで、あらゆる手段は、そのアイテムを物理的に輸送するか、又は、(もし可能ならば)他の方法によるかにかかわらず、少なくともデータの場合には、そのデータを保持する媒体を物理的に輸送すること、又は、そのデータを伝送することを含む。伝送媒体の実例は、無線又は赤外線の送信チャネル、他のコンピュータ又はネットワーク化されたデバイスへのネットワーク接続、及び、Eメール送信及びウェブサイト上に記録された情報を含むインターネット等を含む。
【0191】
既に当業者に知られている、又は、後に当業者に知られることになる、本開示の全体にわたって記載されている様々の態様の要素に対する全ての構造的及び機能的な等価物は、引用により本明細書に明確に組み入れられ、請求項の範囲に含まれたものと意図されている。更に、この種の開示が請求項において明示的に記載されるか否かにかかわらず、本明細書において開示された何ものも公に捧げられることを意図するものではない。請求項のいかなる要素も、これらの要素が「ための手段」との語句を使用して明示的に記載されない限り、又は、方法の請求項の場合には、これらの要素が「ためのステップ」という語句を使用して記載されない限り、米国特許法第112条、第6段落の規定の下に解釈されるべきではない。更に、「含む(include)」、「有する(have)」等の言葉が本説明又は請求項において使用される範囲では、そのような言葉は、「含む、備える、具備する(comprise)」という言葉が請求項の中で移行句として使用されるときに解釈されるのと同様に包括的であることが意図されている。
図1A
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【国際調査報告】