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特表2022-539109窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-07
(54)【発明の名称】窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/14 20060101AFI20220831BHJP
   E06B 9/52 20060101ALI20220831BHJP
   E06B 1/36 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
E06B7/14
E06B9/52 Z
E06B1/36 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577089
(86)(22)【出願日】2020-01-08
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 KR2020000351
(87)【国際公開番号】W WO2020262784
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】10-2019-0075722
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510244710
【氏名又は名称】エルエックス・ハウシス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ジュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ボン・ファン・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】テワン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒムチャン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ユ・ハン・イ
【テーマコード(参考)】
2E011
2E036
【Fターム(参考)】
2E011DA02
2E011DC00
2E036RA08
2E036RC02
2E036TA05
(57)【要約】
本発明は、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップに関し、これを実現するための本発明は、底面が開放され、内部に所定の大きさの空間部を有する筐体の前面に、前記排水孔と連通する開口部が形成され、前記筐体の両側面及び上面に多数の通孔が形成されて、前記排水孔の内側に設置される内部キャップと、ボディーの前面中心部に前記排水孔と連通する孔が形成され、前記ボディーの後面の両側には一対の係止片が突出形成され、前記係止片には、前記排水孔の内側周縁部が嵌合されて固定される係止部と、前記開口部の内側周縁部が嵌合されて固定される嵌合部とが順に形成されて、排水孔の外側に設置される外部キャップとを含んで構成されたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠フレームの排水孔に設置されて害虫が入り込むのを遮断する防虫キャップであって、
底面が開放され、内部に所定の大きさの空間部(111)を有する筐体(110)の前面に、前記排水孔(321)と連通する開口部(112)が形成され、前記筐体(110)の両側面及び上面に多数の通孔(113)が形成される、内部キャップ(100’)で構成された、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項2】
窓枠フレームの排水孔に設置されて害虫が入り込むのを遮断する防虫キャップであって、
ボディー(210)の前面中心部に前記排水孔(321)と連通する孔(211)が形成され、前記孔(211)には遮断部材(216)が設置され、前記ボディー(210)の後面の両側には一対の係止片(213)が突出形成され、前記係止片(213)は、前記排水孔(321)の内側周縁部が嵌合されて固定可能なように係止部(214)が形成される、外部キャップ(200’)で構成された、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項3】
窓枠フレームの排水孔に設置されて害虫が入り込むのを遮断する防虫キャップであって、
底面が開放され、内部に所定の大きさの空間部(111)を有する筐体(110)の前面に、前記排水孔(321)と連通する開口部(112)が形成され、前記筐体(110)の両側面及び上面に多数の通孔(113)が形成されて、前記排水孔(321)の内側に設置される内部キャップ(100)と、
ボディー(210)の前面中心部に前記排水孔(321)と連通する孔(211)が形成され、前記ボディー(210)の後面の両側には一対の係止片(213)が突出形成され、前記係止片(213)は、前記排水孔(321)の内側周縁部が嵌合されて固定される係止部(214)と、前記開口部(112)の内側周縁部が嵌合されて固定される嵌合部(215)とが順に離隔して形成されて、排水孔(321)の外側に設置される外部キャップ(200)とを含む、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項4】
前記開口部(112)の内側周縁部に移動防止突起(114)が突出形成された、請求項1に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項5】
前記筐体(110)の両側面に複数の滑り止め突起(115)が形成され、前記滑り止め突起(115)の間に前記通孔(113)が形成された、請求項1又は3に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項6】
前記筐体(110)の前面及び後面は長手方向に湾曲して構成され、障子レール(310)と防虫網レール(320)との間に圧入により結合された、請求項1又は3に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項7】
前記筐体(110)の両側面は傾斜して形成された、請求項1又は3に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項8】
前記外部キャップ(200)の孔(211)の内側周縁部には水膜防止突起(212)が形成された、請求項3に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項9】
前記外部キャップ(200)の孔(211)には遮断部材(216)が設置される、請求項3に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【請求項10】
前記遮断部材(216)は、前記孔(211)に着脱可能に組み立てられる、請求項2又は9に記載の窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に用いられる防虫キャップに関し、より詳細には、窓枠フレームの排水孔に設置されることで、窓枠フレームの内部に溜まった水は外部に排出させ、かつ害虫が入り込むのを防止する、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建具は、建物の内部を外部と遮断するために窓や出入口などの開口部に設置される各種の窓や扉をいい、窓を支持する窓枠フレームの場合、使用する材料に応じて木製窓枠フレームと金属製窓枠フレームとに分類することができ、最近は、PVCなどのような合成樹脂を通じて窓枠フレームが作製されている。
【0003】
一方、窓枠フレームには、加工過程で排水孔を形成するようになり、このような排水孔は、夏季の雨水または冬季の結露現象により生成された水滴などが外部に容易に排出されるようにすることによって、雨水などが室内に流入することを防止している。
【0004】
しかし、前記のように開孔された排水孔の場合、水は容易に排水される反面、排水孔を介してコバエなどの害虫が室内に入り込み得るという問題があった。
【0005】
これによって、雨水などは容易に排水され、害虫は侵入できないようにするための防虫キャップが特許文献1を通じて既に提示されている。
【0006】
しかし、従来の防虫キャップは、設置後に清掃や点検のための着脱が難しく、雨水の排出や害虫の侵入に対して効果的でないという問題を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2013-0052070号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために案出されたもので、防虫キャップを外部キャップと内部キャップとで構成して排水孔に簡単に着脱させることができるように構成することによって、排水は容易に行われ、害虫が入り込むのを効果的に遮断することができ、清掃や点検などのためのメンテナンスの効率性を向上させることができるようにした、窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップを提供することにその目的がある。
【0009】
本発明が解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は、以下の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したような目的を実現するための本発明に係る窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップは、一実施例として、底面が開放され、内部に所定の大きさの空間部を有する筐体の前面に、前記排水孔と連通する開口部が形成され、前記筐体の両側面及び上面に多数の通孔が形成される、内部キャップで構成される。
【0011】
本発明に係る窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップは、他の実施例として、ボディーの前面中心部に前記排水孔と連通する孔が形成され、前記孔には遮断部材が設置され、前記ボディーの後面の両側には一対の係止片が突出形成され、前記係止片は、前記排水孔の内側周縁部が嵌合されて固定され得るように係止部が形成される、外部キャップで構成される。
【0012】
本発明に係る窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップは、更に他の実施例として、底面が開放され、内部に所定の大きさの空間部を有する筐体の前面に、前記排水孔と連通する開口部が形成され、前記筐体の両側面及び上面に多数の通孔が形成されて、前記排水孔の内側に設置される内部キャップと、ボディーの前面中心部に前記排水孔と連通する孔が形成され、前記ボディーの後面の両側には一対の係止片が突出形成され、前記係止片は、前記排水孔の内側周縁部が嵌合されて固定される係止部と、前記開口部の内側周縁部が嵌合されて固定される嵌合部とが順に離隔して形成されて、排水孔の外側に設置される外部キャップとで構成される。
【0013】
より好ましくは、前記開口部の内側周縁部に、先端の一部が前記排水孔に嵌め込まれる移動防止突起が突出形成されてもよい。
【0014】
より好ましくは、前記筐体の両側面に複数の滑り止め突起が形成され、前記滑り止め突起の間に前記通孔が形成されてもよい。
【0015】
より好ましくは、前記筐体の前面及び後面は長手方向に湾曲して構成され、障子レールと防虫網レールとの間に圧入されてもよい。
【0016】
より好ましくは、前記筐体の両側面は傾斜して形成されてもよい。
【0017】
より好ましくは、前記外部キャップの孔の内側周縁部には水膜防止突起が形成されてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上のような本発明に係る窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップは、次のような効果を有する。
【0019】
すなわち、防虫キャップが内部キャップと外部キャップで構成された後、防虫網レールの排水孔を挟んで内側に内部キャップが位置し、外側に外部キャップが位置して、互いに簡単かつ迅速に結合及び分離されることによって、防虫キャップの清掃や点検のような維持及び管理の効率性を倍加させることができ、必要に応じて、内部キャップ又は外部キャップのみで防虫キャップの役割を行うこともできるので、使用者の利便性を向上させることができる効果を有する。
【0020】
なお、このように記載された本発明の効果は、発明者が認知するか否かに関係なく、記載された内容の構成によって当然発揮されるものであって、上述した効果は、記載された内容による一部の効果に過ぎず、発明者が把握した又は実在するすべての効果を記載したものと認められてはならない。
【0021】
また、本発明の効果は、明細書の全体的な記載によって追加で把握されなければならず、たとえ明示的な文章で記載されていなくても、記載された内容が属する技術分野における通常の知識を有する者が、本明細書を通じてそのような効果があると認めることができる効果であれば、本明細書に記載された効果と見なすべきである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップを示した斜視図である。
図2】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップの分離状態を示した分離斜視図である。
図3】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの構成を示した分離斜視図である。
図4】本発明の他の実施例によって内部キャップの構成を示した斜視図である。
図5図4による内部キャップが排水孔に設置され、内部キャップのみで防虫キャップが構成された状態を示した平断面図である。
図6】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの結合された状態を示した底面斜視図である。
図7】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの結合された状態を示した底面斜視図である。
図8】本発明の他の実施例によって外部キャップの構成を示した斜視図である。
図9図8による外部キャップが排水孔に設置され、外部キャップのみで防虫キャップが構成された状態を示した平断面図である。
図10】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に内部キャップと外部キャップが設置される過程を示した側断面図である。
図11】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に内部キャップと外部キャップが設置された状態を示した平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例に係る構成及び作用を詳細に説明する。
【0024】
これは、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の内容を容易に実施できる程度に詳細に説明するためのものであり、これにより本発明の技術的な思想及び範疇が限定されることを意味するものではない。
【0025】
また、各図面の構成要素に対して参照符号を付加するにおいて、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号で表記されたことに留意しなければならず、本発明の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は、使用者、運用者の意図又は慣例によって変わり得、このような用語に対する定義は、本明細書全般にわたる内容に基づいて判断されなければならない。
【0026】
まず、本発明に係る窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップの構成は、防虫網レール320に形成された排水孔321の内側に設置される内部キャップ100と、排水孔321の外側に設置されて内部キャップ100に結合される外部キャップ200とに大別することができ、各構成要素をより具体的に説明すると、次の通りである。
【0027】
まず、内部キャップ100は、図1におけるように、窓枠フレーム300の障子レール310と防虫網レール320との間で防虫網レール320の排水孔321のすぐ後方に設置されて、窓枠フレーム300に溜まった雨水などは排水孔を介して外部に排出されるように案内し、害虫は排水孔を介して室内に入り込まないように防止する。
【0028】
内部キャップ100の好ましい実施例を、図2及び図3を通じて具体的に説明する。
【0029】
内部キャップ100は、底面が開放されて内部に所定の大きさの空間部111を有する六面体形状の筐体110で構成され、障子レール310と防虫網レール320との間に位置することによって、筐体110は、長さが長く、幅が短い直六面体の形状となり得る。
【0030】
筐体110は、防虫網レール320に形成された排水孔321のすぐ後方に位置することによって、筐体110の前面には、排水孔321と連通できるように所定の大きさの開口部112が形成される。
【0031】
開口部112は、筐体110の前面と共に後面に形成されることもでき、筐体110の前面と後面の両方に開口部112が形成される場合、筐体110を障子レール310と防虫網レール320との間に設置する過程で、開口部112が形成された筐体110の前・後面の方向性を考慮する必要がなくなるので、障子レール310と防虫網レール320との間に筐体110が設置されるとき、排水孔321と開口部112とが一致しないため再設置するなどの不便さを未然に防止することができる。
【0032】
筐体110の両側面及び上面には多数個の通孔113が形成され、通孔113の大きさは、害虫が通過しないと共に、雨水などは通過できる大きさに構成され、設計条件に応じて通孔113が小さな害虫が通過できる大きさで形成される場合には、通孔113に一字または格子などの形状で引っ掛かり部材を形成して害虫が入り込むのを防止することもできる。
【0033】
筐体110に形成される通孔113の個数、配列及び位置などは、ある一つの形態に定められる必要はなく、窓枠フレーム300内で移動する雨水などの移動方向及び移動量などを考慮して多様に変形して実施することができる。
【0034】
筐体110の両側面は、好ましくは、傾斜して形成されてもよく、傾斜した状態の側面に通孔113が形成される場合、筐体110の両側面に移動する雨水などと両側面との接触面積が広くなることで、多くの量の雨水などが円滑に通孔113を通過できるようになり、筐体110を障子レール310と防虫網レール320との間に嵌め込んで設置する場合、筐体110の両側面を把持して外力を加えるようになることによって、傾斜して形成される筐体110の両側面に外力を正確かつ効果的に伝達することができる。
【0035】
なお、筐体110の両側面は、内部キャップ100の設置や分離時に使用者の手が把持するようになる部分であるので、筐体110の両側面に幅方向に“一”字状をなす複数の滑り止め突起115を形成することもできる。
【0036】
筐体110の両側面に滑り止め突起115が形成される場合には、筐体110の両側面に形成される通孔113が滑り止め突起115の間ごとに形成されてもよく、または滑り止め突起115にわたって形成されてもよい。
【0037】
一方、内部キャップ100は、後で詳細に説明される外部キャップ200と結合されながら排水孔321に設置されて防虫キャップを構成することもできるが、外部キャップ200の使用なしに内部キャップ100’のみで防虫キャップが構成されることもできる。
【0038】
外部キャップ200の使用なしに内部キャップ100’のみが排水孔321に設置されて防虫キャップを構成する場合、障子レール310と防虫網レール320との間に位置した内部キャップ100’が不必要に移動するようになると、内部キャップ100’の筐体110に形成された開口部112が防虫網レール320の排水孔321と連通できず、窓枠フレーム300の内部に流入した雨水などが排水孔321を介して排水されないこともあるので、障子レール310と防虫網レール320との間に設置される内部キャップ100’は、不必要な移動が防止される必要がある。
【0039】
したがって、内部キャップ100’が不必要に移動することを防止するための実施例として、筐体110の長手方向の前面、または長手方向の後面、または長手方向の前面と後面の両方を、障子レール310及び防虫網レール320の内面に向かって突出するように湾曲して形成することによって、筐体110の湾曲した部位が、障子レール310の内面、または防虫網レール320の内面、または障子レール310及び防虫網レール320の内面に圧入により結合されるようにして、不必要な遊動を防止することができる。
【0040】
また、内部キャップ100’の不必要な移動を防止するための他の実施例としては、図4及び図5に例示したように、筐体110の開口部112の内側周縁部における上側の両側に前方に突出する移動防止突起114を形成することができ、障子レール310と防虫網レール320との間に筐体110が設置されると、このような移動防止突起114が防虫網レール320の排水孔321の内側周縁部に係止される状態となることによって、障子レール310と防虫網レール320との間に設置された筐体110の不必要な移動を防止することもできる。
【0041】
ここで、移動防止突起114が筐体110の開口部112の内側周縁部から過度に突出する場合、障子レール310と防虫網レール320との間に筐体110が嵌め込まれる過程で、移動防止突起114が防虫網レール320の内面と不必要な干渉を引き起こすため、弾性可能な範囲で適切に突出することが好ましく、移動防止突起114の底面を傾斜するように構成することによって、移動防止突起114が防虫網レール320の内面に沿って円滑に移動するように構成することも好ましい。
【0042】
なお、筐体110の不必要な移動の防止のために、上述した筐体110の湾曲した形状に加え、移動防止突起114を共に形成することで、筐体110の不必要な移動をさらに効果的に防止することもできる。
【0043】
外部キャップ200は、図2に示すように、防虫網レール320に形成された排水孔321の前方に設置され、障子レール310と防虫網レール320との間で排水孔321の後方に設置される上述した内部キャップ100と結合される。
【0044】
図3及び図6を通じて、外部キャップ200の好ましい実施例を具体的に説明する。
【0045】
外部キャップ200は、ボディー210の前面中心部には、排水孔321に相応する形状及び大きさの孔211が形成され、ボディー210の後面の対向する両側には、後面に対して直角をなし、かつ所定の長さで突出した一対の係止片213が形成され、このような係止片213は排水孔321に嵌め込まれる。
【0046】
ボディー210の前面中心部に形成される孔211は、排水孔321を介して排出される雨水などが移動する際に表面張力により水膜が形成されることがあり、このような水膜は、排水の機能性を低下させるため、孔211に水膜が形成されることを防止する必要があり、このために、孔211の内側周縁部に、中心部に向かって突出する少なくとも1つの水膜防止突起212を形成することもできる。
【0047】
図7に例示したように、ボディー210の後面に形成される両側の係止片213の対向する間隔は、排水孔321の長手方向の間隔に相応する間隔で構成することができ、両側の係止片213の長手方向に沿って外側面には、ボディー210の後面から所定距離離隔した地点に第1突起214aが形成されて、ボディー210の後面と第1突起214aとの間に係止部214が形成され、第1突起214aから所定距離離隔した地点に第2突起215aが形成されて、第1突起214aと第2突起215aとの間に嵌合部215が形成され得る。
【0048】
ここで、係止部214は、排水孔321が形成された障子レール310の厚さに相応する間隔を有し、排水孔321の内側周縁部が嵌合され、嵌合部215は、内部キャップ100の筐体110に形成された開口部112の内側周縁部の厚さに相応する間隔を有し、開口部112の内側周縁部が嵌合される。
【0049】
したがって、外部キャップ200を排水孔321の外側から嵌め込むと、係止片213が弾性作用を起こし、係止片213の両側の係止部214に排水孔321の内側周縁部が嵌合されることで、排水孔321の外側に外部キャップ200が固定され、このとき、係止片の嵌合部215は、排水孔321の内側に自然に位置することによって、排水孔321の後方で下降移動して設置される内部キャップ100の筐体110に形成された開口部112の内側周縁部がそのような嵌合部215に嵌合されることで、外部キャップ200によって内部キャップ100が固定され、内部キャップ100の開口部112は自然に排水孔321と一致するようになる。
【0050】
一方、外部キャップ200は、内部キャップ100と結合されながら排水孔321に設置されて防虫キャップを構成することもできるが、内部キャップ100の使用なしに外部キャップ200’のみで防虫キャップが構成されることもできる。
【0051】
内部キャップ100の使用なしに外部キャップ200’のみが排水孔321に設置されて防虫キャップを構成する場合には、図8及び図9に示すように、係止片213に係止部214のみが構成され、窓枠フレーム300に流入した雨水などは、外部キャップ200’のボディー210に形成された孔211を介して外部に排出され、害虫は、そのような孔211を介して入り込まないように、孔211にはメッシュ網のような遮断部材216が設置され得、遮断部材216は、必要に応じて、孔211に組立可能に設置されてもよい。
【0052】
このように構成される本発明の一実施例に係る防虫キャップの着脱過程を説明すると、次の通りである。
【0053】
すなわち、図4及び図5に示すように、窓枠フレーム300の排水孔321に設置される防虫キャップが内部キャップ100’のみで構成される場合、内部キャップ100’の筐体110を障子レール310と防虫網レール320との間に下降させて防虫網レール320の排水孔321の後方に固定させ、筐体110の開口部112と排水孔321とを一致させることによって、窓枠フレーム300の内部に流入した雨水などは、筐体110の通孔113を経て開口部112と一致する排水孔321を介して窓枠フレーム300の外部に排出され得、排水孔321を介して入り込む害虫は、筐体110の空間部111に捕獲されるか、または室内に入り込むことができず、再び排水孔321の外に抜け出るようになる。
【0054】
そして、筐体110の空間部111に捕獲された害虫を除去したり、または内部キャップ100’の清掃や点検が必要な場合には、障子レール310と防虫網レール320との間に位置した筐体110の両側面を把持した状態で上昇させて内部キャップ100’を窓枠フレーム300から簡単に分離させた後、筐体110の空間部111に捕獲された害虫を除去し、内部キャップ100’の内外部を清掃及び点検することができる。
【0055】
また、図8及び図9に示すように、窓枠フレーム300の排水孔321に設置される防虫キャップが外部キャップ200’のみで構成される場合、ボディー210の後面に位置した係止片213を排水孔321に嵌め込むと、ボディー210の孔211と排水孔321が自然に一致するようになり、係止片213の係止部214が排水孔321に固定されることによって、窓枠フレーム300の内部に流入した雨水などは、排水孔321及びボディー210の孔211を経て窓枠フレーム300の外部に排出され得、ボディー210の孔211を介して入り込む害虫は、ボディー210の孔211に設置される遮断部材216によって遮断され得る。
【0056】
そして、遮断部材216や外部キャップ200’の清掃及び点検などの理由で、排水孔321から外部キャップ200’を分離させる場合、両側の係止片213を内側に引き寄せると、係止部214から排水孔321の内側周縁部が外れるようになるので、外部キャップ200’を排水孔321の外側に押して簡単かつ迅速に分離させることができる。
【0057】
また、窓枠フレーム300の排水孔321に設置される防虫キャップが内部キャップ100と外部キャップ200で構成される場合には、図10及び図11に例示したように、外部キャップ200の係止片213を排水孔321に嵌め込んで係止片213の係止部214に排水孔321の内側周縁部が嵌合されるようにすることによって、排水孔321に外部キャップ200を先に固定させた後、障子レール310及び防虫網レール320の上側から垂直下方に内部キャップ100の筐体110を下降させると、筐体110に形成された開口部112の内側周縁部が、排水孔321を貫通している外部キャップ200の係止片213の嵌合部215に嵌合されることによって、排水孔321を挟んで内部キャップ100と外部キャップ200が互いに強固かつ簡単に結合され得る。
【0058】
このとき、害虫の侵入は、内部キャップ100の筐体110に形成された空間部111が遮断することによって、外部キャップ200の孔211には遮断部材216が必要でないが、必要に応じて、外部キャップ200の孔211に遮断部材216を設置しても構わなく、例えば、外部キャップ200の孔211に間隙が広い遮断部材216を設置する場合、このような遮断部材216が、害虫ではなくても、落葉や小石のような異物の流入を防止できるので、防虫キャップをさらに効果的に、また清潔かつ安全に使用することができる。
【0059】
そして、排水孔321を挟んで内部キャップ100と外部キャップ200を結合させて使用する中で、内部キャップ100の清掃又は点検が必要な場合、外部キャップ200はそのままにした状態で、内部キャップ100を上昇させて筐体110の開口部112の内側周縁部を外部キャップ200の係止片213に備えられた嵌合部215から分離させると、内部キャップ100が窓枠フレーム300から簡単に分離されることによって清掃や点検を行うことができ、清掃や点検後には内部キャップ100を再び元の位置に下降させて簡単に設置することができる。
【0060】
また、外部キャップ200の清掃又は点検が必要な場合、外部キャップ200は、内部キャップ100と結合された状態で排水孔321から分離できないので、内部キャップ100を上昇させた状態で係止片213を内側に引き寄せながら外側に押すと、排水孔321の内側周縁部から係止片213の係止部214が離脱するようになり、外部キャップ200が排水孔321から簡単に分離され得、反対に、外部キャップ200を排水孔321に結合する際には、係止片213を排水孔321に押し込んで簡単に結合させることができる。
【0061】
以上のように、本発明の詳細な説明では、具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で様々な変形が可能であることは勿論である。したがって、記載された内容の範囲は、説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
【符号の説明】
【0062】
100,100’ 内部キャップ
110 筐体
111 空間部
112 開口部
113 通孔
114 移動防止突起
115 滑り止め突起
200,200’ 外部キャップ
210 ボディー
211 孔
212 水膜防止突起
213 係止片
214 係止部
214a 第1突起
215 嵌合部
215a 第2突起
216 遮断部材
300 窓枠フレーム
310 障子レール
320 防虫網レール
321 排水孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-12-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
図1】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップを示した斜視図である。
図2】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に設置される防虫キャップの分離状態を示した分離斜視図である。
図3】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの構成を示した分離斜視図である。
図4】本発明の他の実施例によって内部キャップの構成を示した斜視図である。
図5図4による内部キャップが排水孔に設置され、内部キャップのみで防虫キャップが構成された状態を示した平断面図である。
図6】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの結合された状態を示した底面斜視図である。
図7】本発明の一実施例によって防虫キャップを構成する内部キャップと外部キャップの結合された状態を示した底面斜視図である。
図8】本発明の他の実施例によって外部キャップの構成を示した斜視図である。
図9図8による外部キャップが排水孔に設置され、外部キャップのみで防虫キャップが構成された状態を示した平断面図である。
図10】本発明の一実施例によって窓枠フレームの排水孔に内部キャップと外部キャップが設置される過程を示した側断面図である
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
ここで、係止部214は、排水孔321が形成された防虫網レール320の厚さに相応する間隔を有し、排水孔321の内側周縁部が嵌合され、嵌合部215は、内部キャップ100の筐体110に形成された開口部112の内側周縁部の厚さに相応する間隔を有し、開口部112の内側周縁部が嵌合される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
また、窓枠フレーム300の排水孔321に設置される防虫キャップが内部キャップ100と外部キャップ200で構成される場合には、図10に例示したように、外部キャップ200の係止片213を排水孔321に嵌め込んで係止片213の係止部214に排水孔321の内側周縁部が嵌合されるようにすることによって、排水孔321に外部キャップ200を先に固定させた後、障子レール310及び防虫網レール320の上側から垂直下方に内部キャップ100の筐体110を下降させると、筐体110に形成された開口部112の内側周縁部が、排水孔321を貫通している外部キャップ200の係止片213の嵌合部215に嵌合されることによって、排水孔321を挟んで内部キャップ100と外部キャップ200が互いに強固かつ簡単に結合され得る。
【国際調査報告】