(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-07
(54)【発明の名称】生物学的流体処理デバイスを実装するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G16H 40/60 20180101AFI20220831BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
G16H40/60
A61L2/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577414
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(85)【翻訳文提出日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 US2020039984
(87)【国際公開番号】W WO2020264421
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500031766
【氏名又は名称】シーラス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チャーチ, ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】アイソン, ロイド
(72)【発明者】
【氏名】アッコユン, セイハン
【テーマコード(参考)】
4C058
5L099
【Fターム(参考)】
4C058AA22
4C058AA30
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD12
4C058KK02
4C058KK12
4C058KK28
4C058KK46
5L099AA03
(57)【要約】
生物学的流体を処理する電子デバイス、及びこれらのデバイスを操作する方法が開示される。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、複数の安全上重要ではないコンポーネント、これら複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合される第1のコントローラ、複数の安全上重要であるコンポーネント、及びこれら複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合される第2のコントローラを含む。いくつかの実施形態では、電子デバイスは処理インタフェースを含む。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは1つ以上の生物学的流体を処理するように合わせて構成される複数のコンポーネントを含み、前記デバイスは、
第1のコンポーネントグループであって、前記第1のコンポーネントグループは前記デバイスのユーザから1つ以上の入力を受信するように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、前記第1のコンポーネントグループと、
前記第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、第1のコントローラと、
第2のコンポーネントグループであって、前記第2のコンポーネントグループが、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォーム、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジン、
を有する、前記第2のコンポーネントグループと、
前記第2のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1のコントローラに通信可能に結合される第2のコントローラであって、前記第2のコントローラは前記第2のコンポーネントグループに関与する1つ以上の動作を調整するように構成される、前記第2のコントローラと、
を含み、
前記第2のコントローラは、第2の通信プロトコルを使用して前記第1のコントローラ及び前記第2のコンポーネントグループと通信し、
前記第2の通信プロトコルは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラからの1つ以上のコマンドに応答して前記第2のコンポーネントグループが動作するように構成される、前記デバイス。
【請求項2】
前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、請求項1または請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1のコンポーネントグループはディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記ディスプレイは、前記デバイスの前記ユーザから1つ以上のタッチ入力を受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、請求項1~10のいずれかに記載のデバイス。
【請求項12】
前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、請求項11または請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である、請求項11~13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、請求項10~15のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項17】
第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内で前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内で前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、請求項9~16のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記デバイスは、前記デバイスのユーザから1つ以上の入力を受信するように構成され、
前記デバイスは、
前記第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは処理プロセスを前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で開始するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、前記第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を行うように構成される、請求項1~17のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項19】
前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、請求項1~18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
1つ以上の生物学的流体を電子デバイスで処理する方法であって、
1つ以上の入力を前記デバイスのユーザから受信することと、
第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記デバイスの第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、前記第1のコントローラは前記デバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記デバイスの第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【請求項21】
前記第2のコンポーネントグループは、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォームと、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジンと、
を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、請求項20または請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、請求項20~22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、請求項20~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のコンポーネントグループは、ディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、請求項20~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記ディスプレイは、1つ以上のタッチ入力を前記デバイスの前記ユーザから受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、請求項20~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、請求項20~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記電子デバイスは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される、請求項20~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項20~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、請求項20~30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、請求項31または請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である、請求項31~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項20~34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、請求項30~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記電子デバイスは、
第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内の前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内の前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、請求項20~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、請求項20~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ以上のプログラムは命令を含み、前記命令は1つ以上の生物学的流体を処理するように構成される電子デバイスによって実行されると、前記デバイスに、
1つ以上の入力を前記デバイスのユーザから受信することと、
第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記デバイスの第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、前記第1のコントローラは前記デバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記デバイスの第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を行わせる、前記コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記第2のコンポーネントグループは、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォームと、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジンと、
を含む、請求項39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、請求項39または請求項40に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、請求項39~41のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、請求項39~42のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記第1のコンポーネントグループは、ディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、請求項39~43のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記ディスプレイは、1つ以上のタッチ入力を前記デバイスの前記ユーザから受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、請求項44に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、請求項39~45のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項47】
前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォーム上に配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、請求項39~46のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項48】
前記電子デバイスは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内で位置決めされるように構成される、請求項39~47のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項49】
前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項39~48のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項50】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、請求項39~49のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項51】
前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、請求項50に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項52】
前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、請求項50または請求項51に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項53】
前記1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は発光ダイオード(LED)である、請求項50~52のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項54】
前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、請求項39~53のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項55】
前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、請求項49~54のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項56】
前記電子デバイスは、
第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内の前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内の前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、請求項39~55のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項57】
前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、請求項39~56のいずれか1項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2019年6月28日に出願された米国仮出願第62/868,859号の優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、一般に、生物学的流体及び光化学物質の混合物を含む生物学的流体を光で処理するためのシステム、方法、及びデバイスに関し、より具体的には、生物学的流体処理デバイスのさまざまなシステム及びサブシステムを実装して調整するためのシステムアーキテクチャに関する。
【背景技術】
【0003】
生物学的流体を光で処理するためのシステム及び方法は周知である。たとえば、米国特許第7,459,695号、同第6,986,867号、及び同第5,593,823号は、生物学的流体を光で処理して、生物学的流体中の病原体を不活性化するためのシステムについて記載している。光は、生物学的流体中の病原体を、特に病原体の光化学的不活性化によって不活性化するのに有効な選択された波長範囲内で放出される。生物学的流体を光で処理するための他のシステム及び方法としては、たとえば、米国特許第6,843,961号、同第7,829,867号、同第9,320,817号、及び同第8,778,263号、ならびにSchlenke,2014,Transfus.Med.Hemother.41:309-325に記載されているシステム及び方法を含むことができる。
【0004】
たとえば、血小板及び血漿成分ならびにそれらの誘導体を含む血液製剤の場合、血液製剤を受容する個体が感染する危険性を最小限にするために、血液製剤が確実に病原体を含まないようにすることが重要である。血液中の病原体の存在に関する試験は、試験が利用可能な病原体及びアッセイの感度によって制限される。病原体の試験の代替法または補助として、さまざまな化合物(たとえば、化学物質、光化学物質)に基づく不活性化方法を使用して、病原体を不活性化して輸血感染の危険性を低減するための方法(たとえば、Schlenke et al.,Transfus Med Hemother,2014,41,309-325及びProwse,Vox Sanguinis,2013,104,183-199に開示されるようなもの)が、当該技術分野において公知である。血液製剤を処理するためのソラレン及び紫外線光に基づく光化学的病原体不活性化システムとしては、市販入手可能なINTERCEPT(登録商標)Blood System(Cerus Corporation)が含まれ、これは、使い捨てのプロセシングセット及び紫外線照射デバイス(INT-100)を利用している。血漿または血小板などの血液製剤は、処理セット内でソラレン、アモトサレンと混合されてから、A領域紫外光で照射される。処理される血液製剤の種類、及びそれらの血液製剤の特定の特性、たとえば、例として、体積及び血小板数に応じて、複数の異なる使い捨てプロセシングセットを使用することができる。
【0005】
生物学的流体を処理するように構成される電子デバイスは、多くの場合、システム及びサブシステムの多様なセットを含むことができ、これらシステム及びサブシステムの多様なセットは、互いに連携して動作し、生物学的流体を処理する必要がある。たとえば、電子デバイスは、生物学的流体(たとえば、病原体不活化化合物の有無にかかわらず)を照明して(照射などして)流体内の潜在的な病原体を不活化するように構成されるため、照明システム、アジテータ、セーフティシステムなどの複数のシステムを含むことができる。これらのさまざまなシステムは、連携して、生物学的流体への処理の適切な適用を確実にする必要がある。
【0006】
たとえば、血小板及び血漿ならびにそれらの誘導体を含む血液製剤などの生物学的流体を処理するための以前のシステム及び方法は、概して十分に実施されているが、デバイス内のコンポーネントに必要となる可能性のある調整が高レベルであるため、流体を処理するプロセスは、コンピューティング及びハードウェアリソースの観点から非効率的でコストがかかる可能性がある。さらに、これらのデバイスのシステムアーキテクチャは、デバイスに行われる変更に理想的ではない可能性がある。たとえば、改良または旧式化などが原因で、たとえば、デバイスの安全上重要である、もしくは安全上重要ではないコンポーネントが交換される、もしくは修正される場合、またはさらなる1つ以上の安全上重要である、もしくは安全上重要ではないコンポーネントがデバイスに加えられる場合、変更は、デバイス内の他のコンポーネントに重大な影響を与える可能性がある。この影響は、それらのようなコンポーネント、及びデバイス全体が、このデバイスが商業用途に承認されるために維持する必要がある規制当局の承認または規格を含む場合がある。
【0007】
さらに、デバイスは、外部にアクセス可能な(すなわち、外部コンピューティングネットワークへの接続を介して)コンポーネントを含むことができ、これらのコンポーネントは、デバイスをハッカー行為または侵入に対して脆弱にする可能性がある。デバイスが安全上重要であるコンポーネントを多く含むことから、悪意のあるユーザがデバイスの外部アクセシビリティを不当に利用してデバイスの制御を得ることができた場合、デバイスが実行する処理プロトコルの安全性及び有効性を危うくする可能性がある。
【0008】
必要である可能性のある複雑なシステム間の高レベルの調整を考慮して、生物学的流体処理デバイスを操作すると、そのようなデバイスの操作に関連するコスト、効率の悪さ、及び/またはセキュリティリスクを最小にしながら、デバイスのさまざまなシステムの調整を最大にする生物学的流体処理デバイスを実装するシステム及び方法が必要である可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書に開示されるのは、生物学的流体を処理する電子デバイスであり、これらのデバイスを操作する方法が開示される。本開示のいくつかの例は、電子デバイスを対象とし、この電子デバイスは複数のコンポーネントを含み、これら複数のコンポーネントは合わせて、1つ以上の生物学的流体を処理するように構成される。このデバイスは、第1のコンポーネントグループであって、第1のコンポーネントグループは1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信するように構成される1つ以上のコンポーネントを有する、この第1のコンポーネントグループと、第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して第1のコンポーネントグループを操作するように構成される第1のコントローラと、第2のコンポーネントグループであって、第2のコンポーネントグループは1つ以上のプラットフォームであって、これら1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームが1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、これら1つ以上のプラットフォーム、1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンが1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、これら1つ以上のライトエンジンを有する、この第2のコンポーネントグループと、第2のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1のコントローラに通信可能に結合される第2のコントローラであって、第2のコントローラは第2のコンポーネントグループに関与する1つ以上の動作を調整するように構成される、この第2のコントローラと、を含み、第2のコントローラは、第2の通信プロトコルを使用して第1のコントローラ及び第2のコンポーネントグループと通信し、第2の通信プロトコルは、第2の通信プロトコルを使用して第2のコントローラからの1つ以上のコマンドに応答して第2のコンポーネントグループが動作するように構成される。
【0010】
上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、第2の通信プロトコルを使用して第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、メッセージを生成したコンポーネントに関する情報を含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、外部ユーザがデバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループはディスプレイを含み、このディスプレイは、ビジュアルキューをデバイスのユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、スキャナ及びセンサを含む、デバイスのコンポーネントから1つ以上の入力を受け入れるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、ディスプレイは、デバイスのユーザから1つ以上のタッチ入力を受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、スキャナは、生物学的流体(たとえば、容器上の、容器に関連する)に関連する識別情報を可視形式(たとえば、バーコード、Qコードなど)、または電波(たとえば、RFID)形式で収集するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、各アジテータは、デバイスの1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、生物学的流体を分散させるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバをさらに含み、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、デバイスの動作条件、または生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは1つ以上の光源を含み、各光源は、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、各光源は、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコントローラは、1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、第1の生物学的流体を運搬し、第1の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、第2の生物学的流体を運搬し、第2の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、第1の処理チャンバ内の第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び第2の処理チャンバ内の第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイとをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信するようにさらに構成され、デバイスは、第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを第1のコントローラに送信することであって、1つ以上のコマンドは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成される、送信することと、第1のコントローラでは、第1の通信プロトコルをの1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを第2のコントローラに送信することと、第2のコントローラでは、第2の通信プロトコルの受信した1つ以上のコマンドを、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、1つ以上のコマンドを第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドは、デバイスに、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、送信することと、を行うように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の生物学的流体を処理することは、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で生物学的流体を照射することを含む。
【0011】
本開示のいくつかの例は、電子デバイスで1つ以上の生物学的流体を処理する方法を対象とし、この方法は、1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信することと、第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドをデバイスの第1のコントローラに送信することであって、1つ以上のコマンドは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、第1のコントローラはデバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、送信することと、第1のコントローラでは、第1の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドをデバイスの第2のコントローラに送信することと、第2のコントローラでは、第2の通信プロトコルの受信した1つ以上のコマンドを、デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、1つ以上のコマンドを第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドは、デバイスに、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、送信することとを含む。
【0012】
上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、1つ以上のプラットフォームであって、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、1つ以上のプラットフォームと、1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、1つ以上のライトエンジンとを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、第2の通信プロトコルを使用して第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、メッセージを生成したコンポーネントに関する情報を含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、外部ユーザがデバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループはディスプレイを含み、このディスプレイは、ビジュアルキューをデバイスのユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、ディスプレイは、デバイスのユーザから1つ以上のタッチ入力を受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、各アジテータは、デバイスの1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、生物学的流体を分散させるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、電子デバイスは、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、デバイスの動作条件、または生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは1つ以上の光源を含み、各光源は、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコントローラは、1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、第1の生物学的流体を運搬し、第1の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、第2の生物学的流体を運搬し、第2の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、第1の処理チャンバ内の第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び第2の処理チャンバ内の第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイとをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信するようにさらに構成され、デバイスは、第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを第1のコントローラに送信するように構成され、1つ以上のコマンドは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、第1のコントローラでは、第1の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを第2のコントローラに送信するように構成され、第2のコントローラでは、第2の通信プロトコルの受信した1つ以上のコマンドを、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、1つ以上のコマンドを第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信するように構成され、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドはデバイスに、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の生物学的流体を処理することは、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で生物学的流体を照射することを含む。
【0013】
本開示のいくつかの例は、1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体を対象とし、1つ以上のプログラムは命令を含み、これらの命令は、1つ以上の生物学的流体を処理するように構成される電子デバイスによって実行されると、デバイスに、1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信することと、第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドをデバイスの第1のコントローラに送信することであって、1つ以上のコマンドは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、第1のコントローラはデバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、送信することと、第1のコントローラでは、第1の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドをデバイスの第2のコントローラに送信することと、第2のコントローラでは、第2の通信プロトコルの受信した1つ以上のコマンドを、デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、1つ以上のコマンドを第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドはデバイスに、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、送信することと、を行わせる。
【0014】
上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、1つ以上のプラットフォームであって、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、1つ以上のプラットフォームと、1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、1つ以上のライトエンジンとを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、第2の通信プロトコルを使用して第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、メッセージを生成したコンポーネントに関する情報を含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、外部ユーザがデバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループはディスプレイを含み、このディスプレイは、ビジュアルキューをデバイスのユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、ディスプレイは、デバイスのユーザから1つ以上のタッチ入力を受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、各アジテータは、デバイスの1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォーム上に配置される容器内で、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、生物学的流体を分散させるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、電子デバイスは、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコンポーネントグループは、デバイスの動作条件、または生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは1つ以上の光源を含み、各光源は、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、各光源は、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、第2のコントローラは、1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、第1の生物学的流体を運搬し、第1の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、第2の生物学的流体を運搬し、第2の処理チャンバ内に位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、第1の処理チャンバ内の第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び第2の処理チャンバ内の第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイとをさらに含む。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、デバイスは、1つ以上の入力をデバイスのユーザから受信するようにさらに構成され、デバイスは、第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを第1のコントローラに送信するように構成され、1つ以上のコマンドは1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体上に処理プロセスを開始するように構成され、第1のコントローラでは、第1の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドを第2のコントローラに送信するように構成され、第2のコントローラでは、第2の通信プロトコルの受信した1つ以上のコマンドを、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、1つ以上のコマンドを第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信するように構成され、第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドはデバイスに、1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される。上記に開示されている1つ以上の例に加えて、またはそれらの代替に、1つ以上の生物学的流体を処理することは、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で生物学的流体を照射することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なデバイスを示す。
【
図2A】本開示の例による生物学的流体を処理するために、
図1に関して説明されているデバイスの他の例示的な図を示す。
【
図2B】本開示の例による生物学的流体を処理するために、
図1に関して説明されているデバイスの他の例示的な図を示す。
【
図2C】本開示の例による生物学的流体を処理するために、
図1に関して説明されているデバイスの他の例示的な図を示す。
【
図3】本開示の例による生物学的流体を処理するための別の例示的なデバイスを示す。
【
図4】本開示の例による生物学的流体を処理するためのシステムの例示的なプロセス図を示す。
【
図5】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムの斜視図である。
【
図6】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムの斜視図である。
【
図7】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムの斜視図を示す。
【
図8A】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムの斜視図を示す。
【
図8B】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムの斜視図を示す。
【
図9】本開示の例による生物学的流体を処理するシステムのための例示的な内部ハードウェアレイアウトを示す。
【
図10】本開示の例による生物学的流体を処理するためのイルミネータシステムの例示的なシステム図を示す。
【
図11】本開示の例による生物学的流体を処理するためのイルミネータシステムの例示的なコンポーネントアーキテクチャを示す。
【
図12】本開示の例による生物学的流体を処理するためのシステムの例示的なブロック図を示す。
【
図13】本開示の例によるドメイン固有通信プロトコルの例示的な実装を示す。
【
図14】本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムを操作する例示的な方法を示す。
【
図15】本開示の例によるコンピューティングデバイスの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、例示的な方法、パラメータなどを述べる。しかしながら、そのような説明は、本開示の範囲を制限することを意図するものではなく、代わりに、例示的な実施形態の説明として提供されることを認識されたい。
【0017】
本開示及び実施形態の以下の説明では、例示として示される添付の図面、実施されることができる特定の実施形態に参照が行われる。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態及び例が実施されることができ、変更されることができることを理解されたい。
【0018】
さらに、以下の説明に使用される、単数形「a」、「an」、及び「the」が別段に文脈が明確に示さない限り、複数形も含むことが意図されることをも理解されたい。本明細書で使用される場合、「及び/または」という用語は、関連する列挙した項目のうちの1つ以上の任意の及びすべての可能な組み合わせを指し、包含することも理解されるべきである。「含む(includes)」、「含む(including)」、「含む(comprises)」、及び/または「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/または単位の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、単位、及び/またはそれらの群の存在または追加を排除しないことをさらに理解されたい。
【0019】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットに対する操作のアルゴリズム及び記号表現の観点から提示される。これらのアルゴリズムの説明及び表現は、データ処理の当該技術での当業者が彼らの作業の実体を他の当業者に最も効率的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、本明細書では、一般に、所望の結果につながる自己無撞着ステップ(命令)シーケンスであることが想起される。これらのステップは、物理量の物理的操作を必要とするステップである。通常、必須ではないが、これらの量は、格納され、転送され、組み合わされ、比較され、そしてその他の方法で操作されることが可能な電気信号、磁気信号、または光信号の形式を取る。主に一般的使用上の理由で、これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、番号、または類似物と称することは、時に好都合である。さらに、一般性を失うことなく、物理量の物理的操作を必要とするステップのある特定の配置をモジュールまたはコードデバイスと称することもまた時に好都合である。
【0020】
ただし、これらの用語、及び類似した用語のすべては、適当な物理量に関連付けられる必要があり、これらの量に適用される単に好都合な標識である。以下の議論から明らかなように別段に明記されない限り、説明全体を通して、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「表示」などの用語を使用する議論が、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたは他のそのような情報のストレージ、伝送もしくは表示装置内に物理(電子)量として表現されるデータを操作して変換するコンピュータシステムまたは類似した電子コンピューティングデバイスのアクション及びプロセスを指すことを理解する。
【0021】
本発明のある特定の態様は、アルゴリズムの形式で本明細書に記載されているプロセスステップ及び命令を含んでもよい。本発明のプロセスステップ及び命令がソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで具現化されることができ、ソフトウェアで具現化されると、それらがダウンロードされて、さまざまなオペレーティングシステムによって使用される異なるプラットフォーム上に存在し、それら異なるプラットフォームから操作されることができることに留意されたい。
【0022】
図1は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム100を示している。本明細書で使用される場合、「生物学的流体」は、生物(たとえば、ヒト、動物、植物、微生物)において見出されるか、もしくはそれに由来する任意の流体、または生物において見出されるか、それから単離されるか、もしくはそれに由来する1つ以上の成分(たとえば、生物剤)を、その合成バージョンを含め、含んでいる、任意の流体を指す。生物学的流体としては、血液及び血液製剤、ワクチン、細胞(たとえば、初代細胞、細胞株、細胞培養物)、天然及び組換えのペプチドまたはタンパク質(たとえば、治療薬、抗体)、細菌培養物、ウイルス懸濁液などを含むことができるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、「血液製剤」は、血液(たとえば、全血)、または血液の成分もしくは由来物、たとえば、例として、赤血球、白血球、血小板、血漿、もしくはこれらの成分(たとえば、凝固因子、アルブミン、フィブリノーゲン)、クリオプレシピテート及び脱クリオ(たとえば、クリオ低減)血漿、または血液から分離されたそのような成分のうちの1つ以上の組み合わせを指す。1つ以上の例では、生物学的流体は、非生物学的流体、たとえば、例として、生理食塩水、緩衝溶液、栄養液、血小板添加剤溶液(PAS)、及び/または抗凝血溶剤溶液を含むがこれらに限定されない、生理学的溶液(たとえば、希釈溶液)をさらに含み得る。1つ以上の例では、生物学的流体が生物学的流体処理システムのチャンバ(図示せず)内に配置される(たとえば、生物学的流体がプラットフォーム上に位置決めされる、または運搬される処理バッグなどの容器内にある)とき、生物学的流体は、指定された強度で所定の期間、ある特定のスペクトルプロファイルを有する光(たとえば、可視光、紫外線光)によって照射される。
【0023】
システム100は、電源スイッチ110と、ディスプレイ120と、スキャナ130と、プラットフォーム140と、プラットフォーム150と、を含む。
図1のシステム100は記載された要素を含むが、システム100の例は、本開示の範囲から逸脱することなく、記載された要素または追加の要素の異なる組み合わせを含むことができる。いくつかの例では、システム100は、有線または無線接続を介して、コンピューティングデバイス(たとえば、コンピュータ、モバイルデバイス)(図示せず)に連結することができる。
【0024】
いくつかの例では、電源スイッチ110への入力に応答して、電力がシステム100に提供される。たとえば、電源スイッチ110は、機械的なボタンであり得る。システム100がオフであるとき、電源スイッチ110の押下に応答して、電力がシステム100に提供される(たとえば、システム100がオンになる)。システム100がオンであるとき、電源スイッチ110の押下に応答して、システム100への電力提供が停止する(たとえば、システム100がオフになる)。いくつかの例では、処理中、システム100はオンのままであり、電源スイッチの押下に応答してオフにならない。
【0025】
別の例として、電源スイッチ110は、タッチ入力を用いて(たとえば、電源スイッチ上にユーザの指を置くことによって)作動させることができる容量性スイッチであり得る。さらに別の例として、電源スイッチは、2つ以上の状態を有するボタンであり得る。電源スイッチが第1の位置にある(たとえば、押されていない、第1の側に切り替えられている)とき、電源スイッチは「オフ」状態になり得る。電源スイッチが第2の位置にある(たとえば、押されている、第2の側に切り替えられている)とき、電源スイッチは「オン」状態になり得る。
【0026】
いくつかの例では、ディスプレイ120はタッチスクリーンである。たとえば、ディスプレイ120は、容量性タッチスクリーンまたは抵抗性タッチスクリーンであり得る。いくつかの例では、ディスプレイ120は、システム100を操作するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するように構成されている。いくつかの実施形態では、ディスプレイ120は、スキャナ130からの入力を受け取るように構成されている。もう1つの例では、ディスプレイ120は、GUI上の入力を受け取るように構成されている。たとえば、GUI上に表示される複数のGUIオブジェクトのうちの1つのGUIオブジェクトは、タッチスクリーン上にユーザの手動入力(たとえば、タッチまたはホバー入力)を提供することによって選択され得る。入力を受け取ることに応答して、システム100は、選択されたGUIオブジェクトに関連付けられている操作を実施することができる。たとえば、GUIオブジェクトは、生物学的流体処理の開始に関連付けられてもよく、GUIオブジェクトを選択する入力を受け取ることに応答して、システム100は、生物学的流体を処理するためのプロセスを開始する。もう1つの例では、ディスプレイ120は、GUI上のユーザオペレータへの命令(たとえば、オペレータ命令)を表示するように構成されている。いくつかの実施形態では、ディスプレイ120は、スキャナ130からユーザオペレータへの入力を表示するように構成されている。いくつかの実施形態では、ディスプレイ120は、音声入力(たとえば、1つ以上のマイクロフォン)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって視覚的形態にプロセシング(たとえば、音声からテキストへの変換)された音からの入力をディスプレイ120上に表示するように構成され、その形態は、ユーザが、入力コマンド、たとえば、例として、1つ以上のマイクロフォン(たとえば、システム100の内部、外部、及び/または外部ハウジングの一部の任意の構成で位置付けられている)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって、ユーザが入力コマンドとして認識できるディスプレイ120上のコマンドテキストに変換される、ユーザの音声コマンドとして認識できるものである。いくつかの実施形態では、ディスプレイ120は、動きセンサ(たとえば、1つ以上のカメラ)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって視覚的形態(コマンドテキスト、コマンドコード、コマンドアイコン、コマンドグラフィック)にプロセシングされる(たとえば、動きからテキストへの変換、動きからグラフィックへの変換)ユーザの視覚的動き(たとえば、手の動きまたはジェスチャー、スワイプする動きにおけるオブジェクト)からの入力をディスプレイ120に表示するように構成されており、その形態は、ユーザが、入力コマンド、たとえば、例として、1つ以上のカメラ(たとえば、システム100の内部、外部、及び/または外部ハウジングの一部の任意の構成で位置付けられている)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって、ユーザが入力コマンドとして認識できるディスプレイ120上の視覚的コマンドテキストまたは視覚的グラフィックに変換される、ユーザの手のジェスチャー(たとえば、スワイプする動きにおける手)として認識できるものである。1つのディスプレイ120が
図1に示されているが、システム100は、いくつかの例では、複数のディスプレイを含むことができる。
【0027】
タッチスクリーンを入力構成要素及び/またはスキャナ130からの入力として使用することによって、システム100のユーザインタフェースを単純化することができる。たとえば、タッチスクリーンを使用すると、タッチスクリーンを使用して同様に実施され得る機能に対応する物理的なボタンの必要性を低減することができる。システム100を使用する生物学的流体処理は、単純化されたユーザインタフェースを使用することにより、より効率的にすることができる。
【0028】
電源スイッチ110及びディスプレイ120は、ユーザ入力を受け取るように構成され得るシステム100の要素として記載されているが、本開示の範囲を逸脱することなく、他の要素または入力手段をシステム100に含めることができる。たとえば、システム100は、方向入力キー、マウスパッド、またはディスプレイ120上に表示されたGUIを操作するように構成されたスクロールホイールを含むことができる。いくつかの実施形態では、システム100は、音声入力(たとえば、1つ以上のマイクロフォン)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって言語形態(たとえば、コマンドテキスト、コマンドコード)にプロセシングされる(たとえば、音声からテキストへの変換)音からのユーザの入力を受け取るように構成されており、その形態は、システム100が、入力コマンド、たとえば、例として、1つ以上のマイクロフォン(たとえば、システム100の内部、外部、及び/または外部ハウジングの一部の任意の構成で位置付けられている)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって、システム100が入力コマンドとして認識できるコマンドテキストに変換される、ユーザの音声コマンドとして認識できるものである。いくつかの実施形態では、システム100は、動きセンサ(たとえば、1つ以上のカメラ)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって言語形態(たとえば、コマンドテキスト、コマンドコード)にプロセシングされる(たとえば、動きからテキストへの変換)ユーザの視覚的動き、(たとえば、手の動きまたはジェスチャー、スワイプする動きにおけるオブジェクト)からの入力を受け取るように構成されており、その形態、たとえば、例として、ユーザの手のジェスチャー(たとえば、スワイプする動きにおける手)は、1つ以上のカメラ(たとえば、システム100の内部、外部、及び外部ハウジングの一部の任意の構成で位置付けられている)によって検出され、1つ以上のプロセッサによって、システム100が入力コマンドとして認識できるコマンドテキストに変換される。代替または追加として、システム100は、たとえば、例として、システム100のために実装された1つ以上のセンサから、ユーザ入力以外の入力を受け取るように構成されてもよい。(たとえば、処理チャンバ内に)実装され得るさまざまなセンサの非限定的な例としては、処理チャンバのさまざまな部分における光強度及び/または1つ以上の生物学的流体のさまざまな部分に入射する光強度を測定するように構成された1つ以上の光センサ、1つ以上の空気流センサ、処理チャンバの温度及び/または1つ以上の生物学的流体の温度を測定するための1つ以上の熱センサ、1つ以上の生物学的流体の存在及び/または種類を検出するための1つ以上のセンサ(たとえば、圧力センサ、光再帰反射センサ、光透過センサ、ラベルリーダー、スキャナ、バーコードスキャナ、RFIDセンサなど)、生物学的流体の特性(たとえば、透過性)を検出するための1つ以上のセンサ(たとえば、光学センサ、分光センサ)、生物学的流体中の光化学化合物を検出するための1つ以上のセンサ(たとえば、蛍光分光分析)、ならびに1つ以上の生物学的流体の一部分(たとえば、さまざまな部分)の流体の深さを検出するように配置された1つ以上のセンサ(たとえば、超音波センサ)が含まれる。
【0029】
いくつかの実施形態では、システム100は、システム100のために実装された1つ以上のスキャナからの入力を受け取るように構成されてもよい。いくつかの例では、スキャナ130は、生物学的流体に関連する情報を取得するように構成されている。いくつかの例では、スキャナ130は、処理される生物学的流体に関連する識別情報を取得するように構成されてもよい。たとえば、生物学的流体は、容器(たとえば、血液適合性バッグ、処理バッグ)(図示せず)に保存されてもよく、その容器または複式容器アセンブリ(たとえば、使い捨て流体プロセシングセット)内の他の容器は、可視形態(たとえば、バーコード、QRコード(登録商標)など)及び/または送信可能な形態(たとえば、電子識別子、無線周波数識別(RFID))などの、何らかの形態の識別情報を含むタグもしくはラベルまたは指定された領域を含むことができる。いくつかの例では、識別情報は、生物学的パラメータまたは他のパラメータ(たとえば、提供ID、製品コード、セットコード、ロット番号、生物学的流体の種類、生物学的流体の体積、生物学的流体の内容物、たとえば、血小板数)、及び治療パラメータなどの、生物学的流体に関する情報を表すことができる。いくつかの例では、生物学的パラメータまたは他のパラメータは、任意選択で、1つ以上のセンサからの入力及び/またはユーザ入力と組み合わせて処理パラメータを決定してもよい。いくつかでは、識別情報の複数のセットを取得することができる。たとえば、識別情報の複数のセットは、生物学的流体に関連付けられている(たとえば、生物学的流体を格納するか、またはこれを格納する複式容器アセンブリの一部である)1つ以上のそれぞれの容器上に位置付けることができ、識別情報のセットは、スキャナ130によってそれぞれの容器から取得することができる。いくつかの例では、スキャナは、マルチスキャンスキャナ(たとえば、マルチスキャン機能を備えたカメラ、マルチスキャンプロセシング機能を有する回路(たとえば、ハードウェア及び/またはソフトウェア)と連携したカメラ、マルチスキャン機能を備えたハンドヘルドスキャナ、マルチスキャンプロセシング機能を有する回路(たとえば、ハードウェア及び/またはソフトウェア)と連携したハンドヘルドスキャナ、マルチスキャン機能を備えたラベルリーダー、マルチスキャンプロセシング機能を有する回路(たとえば、ハードウェア及び/またはソフトウェア)と連携したラベルリーダーとすることができ、これらは、1つ以上の容器に配置された、識別情報の複数のセット(たとえば、複数のバーコード、複数のQRコード(登録商標)、複数のラベル、英数字テキスト及び/または記号の異なる文字列または構成の光学的文字認識(OCR)、画像認識など)を順次または実質的に同時に捕捉する(たとえば、取得する)、たとえば、例として、「バッチ」モードで識別情報の複数のセットを捕捉する(たとえば、識別情報の複数のセットを取得するマルチスキャン操作を、命令する、トリガーする、または他の方法で開始する単一のユーザ入力または単一のデバイス入力に応答して)ように構成されている。単一のマルチスキャン操作は、順次または実質的に同時に(たとえば、同時に)、識別情報の複数のセットを捕捉することができる(たとえば、単一の操作において、カメラは、生物学的製品の複数のパラメータ、たとえば、例として、提供ID、製品コード、セットコード、ロット番号、生物学的流体の種類、生物学的流体の体積、生物学的流体の内容物を示す1つ以上のラベルの1つ以上の画像を捕捉することができ、単一の操作において、マルチスキャナは、上記の複数のパラメータを示す1つ以上のラベルのうちの1つ以上のスキャンを実施することができる)。いくつかの実施形態では、マルチスキャナまたはシステム100は、マルチスキャン操作において捕捉された識別情報の複数のセット(たとえば、バーコード、QRコード(登録商標)、英数字テキスト、及び/または記号、画像を認識(及び/または解読))する(及び/またはマルチスキャナもしくはシステム100によって認識される別の形態に変換する)ように構成されている。識別情報の複数のセット(たとえば、捕捉された画像(複数可)、実施されたスキャン(複数可))を捕捉した後、マルチスキャナは、それらを、認識された(及び/または変換された)形態(たとえば、システム100がすでに認識できる言語形態、たとえばパラメータデータとして)、または認識されない形態(たとえば、捕捉された画像(複数可)、実施されたスキャン(複数可))で、(たとえば、有線または無線接続を介して)システム100に伝達または通信することができる。認識されない形態である場合、システム100は、捕捉された識別情報の複数のセットを認識される形態にプロセシングすることができる。システム100は、処理される生物学的流体に関連付けられている処理チャンバのGUIを表示するときに、ディスプレイ120のGUIの対応するフィールド(たとえば、自動入力情報フィールド)に識別情報の複数のセットを割り当てることができる。したがって、マルチスキャン操作は、便利で効率的で時間を節約できる自動入力技術を介して、生物学的流体のすべてまたはほとんどのパラメータデータの複数の特定のデータフィールドへのデータ入力を提供することができる。たとえば、マルチスキャン操作では、ユーザは、特定の順序で提示され得る識別情報の複数のセットを捕捉するために、特定の順序で複数のスキャンを実施する必要がない(たとえば、GUI上でユーザに提示される特定のデータフィールドの視覚的順序で、容器上の各ラベルに対してスキャンを実施する必要がない)。
【0030】
いくつかの例では、識別情報は、スキャナ130の視野に入ることができ、スキャナ130は、情報が視野内にあるときに識別情報を取得することができる。たとえば、ユーザは、バーコードを備えた生物学的流体処理容器(たとえば、バッグ)をスキャナ130に向けて保持することができ、スキャナ130は、バーコードを画像捕捉するか、スキャンするか、または読み取ることができ、取得されたバーコードに基づいて、システム100は、生物学的流体製品に関する情報を決定することができる。いくつかの例では、識別情報は、スキャナ130の検出範囲に入ることができ、スキャナ130は、情報が検出範囲内にあるときに識別情報を取得することができる。たとえば、ユーザは、RFIDタグを備えた生物学的流体処理バッグをスキャナ130の近くに保持することができ、スキャナ130は、RFIDタグを検出することができ、検出されたRFIDタグから取得された情報に基づいて、システム100は、生物学的流体製品に関する情報を決定することができる。
【0031】
スキャナ130は、
図1においてシステム100の外部に位置付けられているものとして示されているが、スキャナ130は、システム100の異なる位置に位置付けられてもよい。もう1つの例では、スキャナ130は、システム100の内側に位置付けられている。たとえば、スキャナ130は、システム100の処理チャンバの上部に位置付けられてもよい。スキャナ130は、生物学的流体がプラットフォーム上及び/またはチャンバ内に置かれた後、生物学的流体に関連する情報を取得することができる。
【0032】
いくつかの例では、スキャナ130は、システム100に連結されたデバイスに含まれてもよい。たとえば、スキャナ130は、システム100に連結されたハンドヘルドスキャナ(たとえば、バーコードスキャナ、QRコード(登録商標)スキャナ)に含まれてもよい。いくつかの例では、スキャナ130は、有線接続を介してシステム100に連結する。いくつかの例では、スキャナ130は、無線接続を介してシステム100に連結する。
【0033】
1つのスキャナ130が
図1に示されているが、システム100は、複数のスキャナ130を含むことができる。たとえば、システム100は、複数の処理チャンバを含むことができ、各処理チャンバは、対応するスキャナ(たとえば、内部スキャナ)を有してもよい。別の例として、システム100は、複数のプラットフォームを含むことができ、各プラットフォームは、それぞれのプラットフォームの開口部の近くまたは開口部に位置付けられた対応するスキャナ(たとえば、外部スキャナ)を有してもよい。プラットフォームが開口部を通って移動すると、生物学的流体を格納する容器(たとえば、処理バッグ)がそれぞれのスキャナの視野を横切ることができ、生物学的流体に関連付けられている情報が、容器または関連する複式容器アセンブリの容器上の可視形態で、それぞれのスキャナによって取得され得る。
【0034】
いくつかの例では、プラットフォーム140(たとえば、引き出し、トレイ、ウェル、プレート、ステージ)は、処理中に生物学的流体(たとえば、生物学的流体を格納する容器)を保持するように構成されている。いくつかの例では、プラットフォームは、処理チャンバの内部と外部との間を移動可能である(たとえば、摺動可能に移動可能であり、処理チャンバの内側から処理チャンバの外側(たとえば、処理チャンバの部分的に外)と並進するように構成されている)。いくつかの例では、プラットフォームは、閉位置と開位置との間で移動可能な第1のパネル180をさらに備え、第1のパネル180は、閉位置において第1の処理チャンバへの第1の開口部を覆い、第1のパネルは、開位置において第1の処理チャンバへの第1の開口部を覆わない。いくつかの実施形態では、第1のパネルは、プラットフォーム140に取り付けられるか、それと一体化されるか、または一緒に形成される(たとえば、引き出し構成において)。いくつかの例では、第1のパネル180は、プラットフォーム140とは別個の構造体であり(たとえば、第1の処理チャンバへの第1の開口部を覆い、また覆わない別個のヒンジ式ドア)、プラットフォーム140は、第1のパネル180とは別個に第1の処理チャンバの中及び外に摺動することができる。
【0035】
いくつかの例では、プラットフォーム及び/または第1のパネルを、処理中に閉位置に留まるように係止することができる。システム100は、第1のパネルを係止して閉位置に留まらせることによって、処理中にユーザがプラットフォーム140の内容物に早々にアクセスすること(たとえば、処理チャンバにアクセスすること)を防ぐことができる。もう1つの例では、第1のパネルは、ピン(たとえば、ソレノイド及びピン)または磁気係止機構によって係止することができる。システム100は、ユーザが、第1のパネルを係止解除することによって、処理の前後にプラットフォーム140の内容物にアクセスすること(たとえば、生物学的流体をプラットフォーム140に載せること、生物学的流体をプラットフォーム140から降ろすこと)、または入力(たとえば、GUI上の入力、ラッチを開くための入力、ボタンスイッチへの入力)の後にアクセスすることを可能にすることができる。
【0036】
図1に示されるように、プラットフォーム150の構造体は、垂直軸を中心としたプラットフォーム140の構造体を対称的に反映している。もう1つの例では、プラットフォーム150は、サイズ、形状、または向きがプラットフォーム140と実質的に同様である。図示されるように、プラットフォーム140及び150は、第1のプラットフォーム上及び第2のプラットフォーム上にそれぞれ配置されたときに、第1の生物学的流体及び第2の生物学的流体が同一平面内にあるように、水平に配設されている。上述したように、第1のパネル180はプラットフォーム140に関連付けられてもよいので、第2のパネル190はプラットフォーム150に関連付けられてもよい。
【0037】
図1において2つのプラットフォームがシステム100の一部であるものとして示されているが、システム100は、本開示の範囲から逸脱することなく、プラットフォーム140またはプラットフォーム150と実質的に同様である1つのプラットフォームまたは3つ以上のプラットフォームを含むことができる。一般に、システム100~300に関連付けられている図示されたプラットフォーム及び処理チャンバの数は例示的なものであり、システム100~300の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、プラットフォーム、処理チャンバ、及びそれらの関連要素(たとえば、スキャナ、光アレイ、区画)の異なる数及び組み合わせを含むことができる。たとえば、もう1つの例では、システムは、1つのプラットフォームのみを備えた1つのチャンバのみを含むことができる。もう1つの例では、システムは、2つ以上のプラットフォームを備えた1つのチャンバのみを含むことができる。いくつかの実施形態では、システムは、各々が1つのプラットフォームのみを備えた2つのチャンバを含むことができる。いくつかの実施形態では、システムは、各々が2つ以上のプラットフォームを備えた2つのチャンバを含むことができる。
【0038】
いくつかの例では、プラットフォームは、第1の区画と、第1の区画とは別個の第2の区画と、を備える。いくつかの例では、第1の区画は、生物学的流体を格納する容器(たとえば、複式容器アセンブリの容器)を照射のための位置に保持する(たとえば、運搬する)ように構成されている。いくつかの例では、第2の区画は、生物学的流体を格納しない容器(たとえば、複式容器アセンブリの容器)を照射のためではない位置に保持するように構成されている。いくつかの例では、プラットフォームは、少なくとも第1の生物学的流体を備えた第1の容器と、第2の生物学的流体を備えた第2の容器とを別個に保持するように構成されている。いくつかの例では、プラットフォームは、照射に使用される光のピーク波長の100nm以内の波長(たとえば、75nm、50nm、40nm、30nm、20nm)の光に対して透明である(たとえば、実質的に透明であり、95%超透明であり、90%超透明であり、80%超透明であり、80%超透明である)。いくつかの例では、プラットフォームは、紫外線光(たとえば、UV-A、UV-B、及び/またはUV-C)に対して透明である(たとえば、実質的に透明であり、95%超透明であり、90%超透明であり、80%超透明であり、80%超透明である)
【0039】
図2は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム200を示している。もう1つの例では、
図1に示されるように、システム200は、システム100と実質的に同様である。電源スイッチ210は、電源スイッチ110に対応することができる。ディスプレイ220はディスプレイ120に対応することができる。プラットフォーム240及び250は、プラットフォーム140及び150にそれぞれ対応することができる。パネル280及び290は、パネル180及び190にそれぞれ対応することができる。
【0040】
いくつかの例では、システム200は、外部スキャナ230を含む。図示されるように、外部スキャナ230は、他の要素を収容するハウジングの外部にあり、システム200のプロセッサに動作可能に連結することができる。いくつかの例では、外部スキャナ230は、ハンドヘルドスキャナである。外部スキャナ230は、
図2Aに無線接続で示されているが、外部スキャナ230は、有線接続を使用して動作可能に連結することができる。
【0041】
図2Aに示されるように、プラットフォーム240及び250は、
図1において閉位置にあるプラットフォーム140及び150とは対照的に、開位置において引き出し構成にある。プラットフォーム240とプラットフォーム250との両方が、
図2において引き出し構成で開いているものとして図示されているが、引き出し構成にある一方のプラットフォームが一度に開くこともできる(たとえば、他の一方は閉じたままである)。
【0042】
いくつかの実施形態では、プラットフォーム240及び250に関連付けられている第1のパネル280及び第2のパネル290は、いずれのハンドルも欠いている。いくつかの実施形態では、閉位置において、パネルは、開く方向と反対の力を適用することによって開くことができる(たとえば、パネルの外部を押して、パネルを開くために解放するプッシュラッチに係合させる)。いくつかの実施形態では、閉位置において、パネルは、パネルを作動させるために(たとえば、ヒンジ式ドアとして、引き出し構成のプラットフォームの一部として)、機械的構成要素(たとえば、モータ、サーボ)を使用して開くことができる。いくつかの実施形態では、システムは、ユーザが、パネルを開くことによって(たとえば、ばね機構によって)プラットフォームの内容物にアクセスすることを可能にし、ユーザが、プラットフォームをさらに手動で摺動して引き出すことを可能にすることができる。たとえば、処理手順が開始または完了しているという決定に従って、システムは、1つ以上の生物学的流体容器(たとえば、処理バッグ)を載せたり降ろしたりするための処理に対応する1つ以上のパネルを機械的に開くことができる。
【0043】
いくつかの例では、プラットフォームは、本明細書に記載される区画と実質的に同様の区画260を含む。
図2Aは、1つの区画が可視であるようにプラットフォームを示している(たとえば、開位置にある引き出し構成のプラットフォームの場合)が、システム200のプラットフォームの各々は、適用の範囲から逸脱することなく、任意の数の区画を含むことができる。
【0044】
図3は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム300を示している。いくつかの例では、システム300は、システム100と実質的に同様であるが、処理チャンバ及びプラットフォームが垂直に配設されているという違いがある。電源スイッチ310は、電源スイッチ110に対応することができる。ディスプレイ320は、ディスプレイ120に対応することができる。スキャナ330は、スキャナ130に対応することができる。プラットフォーム140及び150が水平に配設されたシステム100とは対照的に、プラットフォーム340及び350は、第1のプラットフォーム上及び第2のプラットフォーム上にそれぞれ配置されたときに、第1の生物学的流体及び第2の生物学的流体が並列の平面上にあるように、垂直に配設されている。また、パネル180及び190が水平に配設されているシステム300とは対照的に、パネル380及び390は垂直に配設されている。
【0045】
図1~3の例は、以下で詳細に説明されるシステムアーキテクチャについての例示的なコンテキストを提供することを意図しており、アーキテクチャに限定することを意図するものではない。本明細書に提示されるシステムアーキテクチャは、
図1~3に関して上記に記載されていないさまざまな生物学的流体処理デバイスで利用されることができる。
【0046】
図4は、本開示の例による生物学的流体を処理するためのシステムの例示的なプロセス図を示す。
図4の図解400は、生物学的流体を処理するシステムのさまざまなコンポーネントを示し、各コンポーネントが処理プロセスに関して実行する機能のマッピングを提示する。
図4の例では、図解は、複数のプロセス402、404、406、408、及び410を含むことができ、これらのプロセスは、合わせて、生物学的流体を処理するように互いに連携することができる。1つ以上の例では、生物学的流体のサンプルを処理するデバイス及びシステムは、特定の生物学的流体に適用される光(たとえば、UV光)の量を監視するように構成される光感知プロセス402を含むことができる。1つ以上の例では、光感知プロセス402は、1つ以上の光センサ(たとえば、フォトダイオード)412を利用する(たとえば、それらとインタラクトする)ことができる。光センサ412は、光を電流に変換するように構成されることができる。1つ以上の例では、光センサ412から放出される電流は、光センサによって受光される光量に比例することができる。また、光感知プロセス402は、1つ以上の光源(たとえば、UV光源)414とインタラクトすることができる。一例では、光感知プロセス402は、1つ以上の光センサ412を使用して1つ以上の光源(たとえば、UV光源)414によって発生する光を感知することを含むことができる。1つ以上の例では、光源(たとえば、UV光源)414によって発生する光に基づいて光センサ412によって発生する電流をコントローラ416に伝導させることができることで、処理中の生物学的流体が生物学的流体を処理するために必要である適切な光量を受光していることをコントローラ416が確実にすることができる。
【0047】
1つ以上の例では、生物学的流体を処理するデバイス及びシステムは、特定の生物学的流体に適用される光(たとえば、UV光)を発生するように構成される照射プロセス404を含むことができる。照射プロセス404は、1つ以上の光源(たとえば、UV光源)414に光(たとえば、UV光)を発生させる(上記で議論されるように)ことで生物学的流体を処理させることを含むことができる。図解400に示されるように、照射プロセス404は、たとえば血液成分(たとえば、血小板/血漿)428などの生物学的流体だけでなく、生物学的流体中の(それと混合した)ソラレン及び/またはアモトサレンなどの光活性病原体不活化化合物430にも作用することができる。
【0048】
1つ以上の例では、デバイスは、撹拌プロセス406を含むことができる。撹拌プロセス406は、処理容器の内容物を撹拌して(たとえば、照射による生物学的流体の処理中に)、生物学的流体及び/または生物学的流体中の(それと混合した)病原体不活化化合物を分散させる(たとえば、均一に分散させる)ように構成されることができる。撹拌は、たとえば、生物学的流体中の化合物(たとえば、光化学化合物、病原体不活性化化合物)の混合を提供することによって、または生物学的流体の成分(たとえば、血小板、細胞)を懸濁状態に維持することによって、処理を促進することができる。1つ以上の例では、撹拌プロセス406は、機械のアジテータ418に生物学的流体(たとえば、光活性病原体不活化化合物430を含む生物学的流体)を撹拌させることを含むことができる。1つ以上の例では、コントローラ416は、撹拌プロセス406を実行するようにアジテータ418を制御することができる。1つ以上の例では、1つ以上のモータまたはサーボ(たとえば、プラットフォームに、またはその上に取り付けられる)は、機械のアジテータ418として構成されてもよい。1つ以上のモータまたはサーボは、プラットフォームまたはその一部分に物理的に結合されてもよく、プラットフォームまたはその一部分を前後に(たとえば、レールまたはトラックに沿って)動かし、プラットフォーム上に運搬される生物学的流体(たとえば、容器中の生物学的流体)を撹拌してもよい。1つ以上のモータまたはサーボは、任意の好適な撹拌設計(たとえば、1つ以上のモータまたはサーボがプラットフォームまたはその一部分に取り付けられた親ねじを移動させる親ねじ設計、1つ以上のモータまたはサーボがプラットフォームまたはその一部分に取り付けられた1つ以上のトラックに係合し、これを移動させる1つ以上のギア(たとえば、歯を備えたギア)を回転させる1つ以上のベルトを移動させるベルト駆動設計)の一部であってもよく、制御回路に電気的に接続された電気配線からの制御信号に基づいて動作してもよい。1つ以上の例では、システムは、撹拌運動の1つ以上の態様、たとえば、オフセット(すなわち、撹拌中の往復(線形、前後方向など)運動のストローク長)、速度、加速、及び減速を制御する(たとえば、調整可能に制御する)ように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、撹拌速度は、調整可能であってもよい(たとえば、異なる処理の間に異なる速度を有するように調整され、1回の処理の間に異なる速度を有するように調整され、所定の速度計画に基づいて調整され、リアルタイムでのユーザの入力に基づいてリアルタイムで動的に調整される)。そのような制御回路は、制御回路のソフトウェア及び/またはハードウェアとして実装された制御プログラムに基づいて、アジテータ(たとえば、1つ以上のモータまたはサーボ)を制御し得る。
【0049】
1つ以上の例では、デバイスは、移送プロセス408を含むことができる。1つ以上の例では、移送プロセス408は、処理チャンバの内外に生物学的流体を移送させるために必要な操作を含むことができる。たとえば、移送プロセス408は、デバイスが現在行っている処理プロセスの部分に応じて、照射チャンバ420の1つ以上のドアを開き、閉じ、ロックする、またはロック解除するように操作することを含むことができる。1つ以上の例では、コントローラ416は、移送プロセス408を実行するように照射チャンバ420を制御することができる。
【0050】
1つ以上の例では、デバイスは、温度管理プロセス410を含むことができる。1つ以上の例では、温度プロセス410は、1つ以上のハードウェアコンポーネントの操作を含むことができ、これら1つ以上のハードウェアコンポーネントは合わせて、特定の温度範囲内にデバイスを保つように構成される。1つ以上の例では、温度管理プロセス410は、1つ以上のファン426を操作するように構成されることができ、これら1つ以上のファンは、デバイスの内部温度が所定の温度閾値を超える事象では、外気432に作用して、デバイスを冷却することができる。1つ以上の例では、コントローラ416は、温度管理プロセス410を実行するように1つ以上のファン426を制御することができる。
【0051】
図5は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム500の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム500は、
図1に示されているように、システム100と実質的に同様である。生物学的流体を処理するための例示的なシステム500は、1つ以上の生物学的流体510を受容するための第1の処理チャンバ502及び第2の処理チャンバ504と、1つ以上の生物学的流体510を照射するように位置決めされる光源アレイ506とを含む。いくつかの実施形態では、光源アレイ506は、1つ以上の生物学的流体510を照射するように位置決めされるチャンバ502及び504内の唯一の光源を備え得る。
図6に関する下記の他の実施形態では、複数の光源アレイを使用して、さまざまな実施形態のチャンバ502及び504内に位置決めされる1つ以上の生物学的流体を照射してもよい。本明細書に記載されるように、「光源アレイ」は、任意の2次元または3次元の表面(たとえば、連続表面、非連続表面)上に配設された1つ以上の光源を意味する。
【0052】
1つ以上の光源チャネルが、本開示の光源アレイに含まれ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の光源チャネル508が、光源アレイ506に含まれる。特定の光源は特定の光源チャネルに属するものとして示されているが、光源の異なる組み合わせが異なる光源チャネルを形成し得ることが理解される。各光源チャネル508は、同じ波長(たとえば、ピーク波長、最大ピーク波長)を有する1つ以上の光源のセットであり得る。例示的なセットにおいて、1つの光源は、1つのピーク波長を有し得る。別の例示的なセットでは、2つの光源は、互いに同じピーク波長を有し得る。さらに別の例示的なセットでは、複数の光源の各々は、互いに異なるピーク波長を有し得る。さらなる例示的なセットでは、1つ以上の光源の第1のサブセットは、1つのピーク波長を有し得、1つ以上の光源の第2のサブセットは、異なるピーク波長を有し得る。複数の光源を有する光源チャネル内で、光源のすべては、それぞれのピーク波長(たとえば、最大ピーク波長)を有し得、これは、すべてが光源チャネルの波長範囲内である(たとえば、1~20nm、1~10nmの範囲、たとえば、特定の波長を1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、またはそれを超えて、上回る及び/または下回る)。たとえば、いくつかの実施形態では、複数の光源を有する光源チャネル内で、光源のすべてが、本開示に記載される範囲内、たとえば、例として、約315nm~約350nm(たとえば、約315nm~約335nm、約330nm~約350nm、約340nm~約350nm)のピーク波長を有し得る。光源チャネルにおいて、各光源は、望ましい特性(たとえば、ピーク波長、最大ピーク波長、スペクトルバンド幅)の光を提供する任意の光源であり得、これには、ソリッドステート照射(SSL)、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード(PLED)、及びレーザーダイオードが含まれるが、これらに限定されない。光源アレイの光源チャネルは、直列回路、並列回路、または直列回路と並列回路との組み合わせで接続することができる。複数の光源を有する光源チャネルにおいて、それらの光源は、一緒にまたは別々に制御することができる。
【0053】
各光源チャネルは、1つ以上のピーク波長の光が生物学的流体の1つ以上の部分に適用される異なる強度で光を放出するように調整または設定する(たとえば、光の線量を調整する、エネルギーの線量を調整する)ことができる。たとえば、各光源チャネルは、最大強度(たとえば、100%)、または最大よりも低い強度(たとえば、約90%、約80%、約70%、約60%、約50%、約40%、約30%、約20%、またはそれより低い)で光を放出し得る。
【0054】
各光源チャネルは、さまざまな種類の光を放出し得る。たとえば、各光源チャネルは、紫外線光、紫外線A光、紫外線B光、紫外線C光、及び/または可視光を放出し得る。さらに、各光源チャネルは、さまざまなピーク波長の光を放出し得る。たとえば、放出されるピーク波長(複数可)は、紫外線Aスペクトル(たとえば、315~400nm)、紫外線Bスペクトル(たとえば、280~315nm)、紫外線Cスペクトル(たとえば、100~280nm、200~280nm、240~280nm)、または可視光スペクトル(たとえば、400~800nm)にあり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長(複数可)は、約240nm~約250nm、約245nm~約255nm、約250nm~約260nm、約255nm~約265nm、約260nm~約270nm、約265nm~約275nm、約270nm~約280nm、または約275nm~約285nmの間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長(複数可)は、約280nm~約290nm、約285nm~約295nm、約290nm~約300nm、約300nm~約310nm、約305nm~約315nm、または約310nm~約320nmの間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長(複数可)は、約315nm~約325nm、約320nm~約330nm、約325nm~約335nm、約330nm~約340nm、約335nm~約345nm、約340nm~約350nm、約345nm~約355nm、約350nm~約360nm、約355nm~約365nm、約360nm~約370nm、約365nm~約375nm、約370nm~約380nm、約375nm~約385nm、約380nm~約390nm、約385nm~約395nm、約390nm~約400nmの間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約240nm、約245nm、約250nm、約255nm、約260nm、約265nm、約270nm、約275nm、約280nm、約285nm、約290nm、約295nm、約300nm、約305nm、約310nm、約315nm、約320nm、約325nm、約330nm、約335nm、約340nm、約345nm、約350nm、約355nm、約360nm、約365nm、約370nm、約375nm、約380nm、約385nm、約390nm、約395nm、または約400nmであり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約255nm~約275nm(たとえば、約260nm~約270nm、約265nmの間)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約275nm~約295nm(たとえば、約280nm~約290nm、約285nmの間)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約300nm~約320nm(たとえば、約305nm~約315nmの間、約310nm)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約315nm~約335nm(たとえば、約320nm~約330nmの間、約325nm)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約330nm~約350nm(たとえば、約335nm~約345nmの間、約340nm~約350nmの間、約340nm、約345nm)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約355nm~約375nm(たとえば、約360nm~約370nmの間、約365nm)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、約375nm~約395nm(たとえば、約380nm~約390nmの間、約385nm)の間であり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、(1)紫外線Aスペクトル(たとえば、315~400nm)、及び(2)紫外線Bスペクトル(たとえば、280~315nm)または紫外線Cスペクトル(たとえば、100~280nm、200~280nm、240~280nm)にあり得る。いくつかの実施形態では、放出されるピーク波長は、紫外線Aスペクトル、約315nm~約350nm(たとえば、約320nm~約345nmの間、約315nm~約335nmの間、約330nm~約350nmの間、約340nm~約350nmの間)の間にあり得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、光源アレイのすべての光源チャネルは、ほぼ同じ(たとえば、変動範囲±1nm、±2nm、±3nm、±4nm、±5nm、±6nm、±7nm、±8nm、±9nm、±10nm以内)ピーク波長(たとえば、最大ピーク波長)の光を放出し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、光源アレイのすべての光源チャネルは、325±10nm、330±10nm、335±10nm、340±10nm、325±5nm、330±5nm、335±5nm、340±5nm、345±5nm、345±4nm、345±3nm、または345±2nmのピーク波長の光を放出し得る。光源チャネルは、ある変動性範囲内の異なるピーク波長(たとえば、測定されるピーク波長)を有する複数の光源を含み得る。いくつかの実施形態では、単一の光源チャネルの複数の光源にわたる平均のピーク波長は、単一の光源チャネル内の特定の光源の特定のピーク波長と同じであり得る。他の実施形態では、単一の光源チャネルの複数の光源にわたる平均のピーク波長は、単一の光源チャネル内の各光源のすべての特定のピーク波長とは異なっていてもよい(たとえば、約1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、またはそれを上回って高いかまたは低い)。いくつかの実施形態では、いくつかの光源チャネルは、第1のピーク波長の光を放出し得、他の光源チャネルは、第2のピーク波長の光を放出し得る。第1のピーク波長は、第2のピーク波長とは、少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれ以上、異なり得る。たとえば、非限定的な実施形態では、第1の光源チャネルは、紫外線Aスペクトル、たとえば、上述のもの(たとえば、約315nm~約335nmの間、約330nm~約350nmの間、約340nm~約350nmの間)にあるピーク波長を有する光を放出し得、第2の光源チャネルは、紫外線Cスペクトル、たとえば、上述のもの(たとえば、約250nm~約260nmの間、約260nm~約270nmの間)または紫外線Bスペクトル、たとえば、上述のもの(たとえば、約305nm~約315nmの間)にあるピーク波長を有する光を放出し得る。別の非限定的な実施形態では、第1の光源チャネルは、紫外線Aスペクトル、たとえば、上述のもの(たとえば、約330nm~約350nm、約340nm~約350nm)にあるピーク波長を有する光を放出し得、第2の光源チャネルは、同様に紫外線Aスペクトル、たとえば、上述のもの(たとえば、約315nm~約335nm、約355nm~約375nm)にあるピーク波長を有する光を放出し得る。いくつかの実施形態では、第1のピーク波長は、第1の光源チャネルの1つ以上の光源の平均ピーク波長である。いくつかの実施形態では、光源アレイは、各々が第1、第2、及び第3のピーク波長の光をそれぞれ放出する、第1、第2、及び第3の光源チャネルを備え得る。いくつかの実施形態では、第1のピーク波長は、第2のピーク波長とは少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれ以上、異なり得る、及び/または第2のピーク波長は、第3のピーク波長とは少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれを上回って異なり得る。あるいは、第1、第2、及び第3のピーク波長の各々は、互いに、少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれ以上、異なり得る。いくつかの実施形態では、光源アレイは、各々が第1、第2、第3、及び第4のピーク波長の光をそれぞれ放出する、第1、第2、第3、及び第4の光源チャネルを備え得る。いくつかの実施形態では、第1、第2、第3、及び第4のピーク波長のうちの少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つは、互いに、少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれ以上、異なり得る。あるいは、第1、第2、第3、及び第4のピーク波長の各々は、互いに、少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、もしくは20nm、またはそれ以上、異なり得る。あるいは、第1のピーク波長は、第3のピーク波長とほぼ同じであってもよく(たとえば、変動範囲±1nm、±2nm、±3nm、±4nm、±5nmでそれに等しくてもよく)、第2のピーク波長は、第4のピーク波長とほぼ同じであってもよく(たとえば、それに等しくてもよく)、第1のピーク波長は、第2のピーク波長とは少なくとも(たとえば、以下を上回って)5nm、10nm、15nm、または20nm異なってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、各光源チャネルは、狭いスペクトル帯域幅を有する光を放出し得る。たとえば、各光源チャネルによって放出される光の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅(たとえば、最大ピーク強度のスペクトル帯域幅)は、20nm未満、18nm未満、16nm未満、14nm未満、12nm未満、10nm未満、9nm未満、8nm未満、7nm未満、6nm未満、または5nm未満であり得る。いくつかの実施形態では、各光源チャネルによって放出される光の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅は、ピーク波長よりも下10nm以内及び/または上10nm以内である(たとえば、ピーク波長よりも10nmを上回らずに高い、10nmを上回らずに低い)。いくつかの実施形態では、各光源チャネルによって放出される光の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅は、1nmを超える、2nmを超える、3nmを超える、もしくは4nmを超える、またはそれ以上であり得る。他の例では、各光源チャネルによって放出される光の最大ピーク強度の50%は、ピーク波長の10nm以内、9nm以内、8nm以内、7nm以内、6nm以内、5nm以内、4nm以内、または3nm以内である(たとえば、ピーク波長よりも10nmを上回らずに高い、10nmを上回らずに低い;ピーク波長よりも下10nm以内、上10nm以内)。他の例では、各光源チャネルによって放出される光の最大ピーク強度の50%の光強度は、20nm未満、18nm未満、16nm未満、14nm未満、12nm未満、10nm未満、9nm未満、8nm未満、7nm未満、6nm未満、または5nm未満のスペクトル幅内である(たとえば、ピーク波長よりも10nmを上回らずに高い、10nmを上回らずに低い;ピーク波長よりも下10nm以内、上10nm以内)。市販入手可能なLED及びレーザーダイオードは、上記に考察されるピーク波長においてそのような狭いスペクトル帯域幅の照射を提供することができる光源の非限定的な例である。
【0057】
いくつかの実施形態では、発光のピーク波長、発光のスペクトル帯域幅、発光の期間、及び各光源チャネル508の発光の強度のうちの1つ以上を調整または設定することができる。
【0058】
これらのさまざまな光源チャネルパラメータの調整は、処理チャンバ502及び504、光源アレイ506及び/またはコンピュータシステム524に動作可能に連結された(たとえば、通信可能に連結された)制御回路520によって実施することができる。本明細書で使用される場合、「動作可能に連結された」とは、2つ以上の構成要素が情報、制御命令、及び/または制御シグナルを交換することを可能にする、2つ以上の構成要素の間の任意の有線または無線接続を指す。以下により詳細に考察されるように、制御回路520は、コンピュータシステム524から制御命令及び/または制御シグナルを受信することができ、制御命令及び/または制御シグナルを処理チャンバ502及び504のさまざまな構成要素に送信して、チャンバ502及504のさまざまな構成要素に関連付けられているさまざまなパラメータを調整または設定することができる。チャンバの処理パラメータが、1つ以上の生物学的流体510の処理プロファイルに確実に従うように、チャンバ502及び504のさまざまなパラメータの調整が望ましい場合がある。いくつかの例では、制御回路520及び/または制御回路520の機能は、コンピュータシステム524内に含まれ得ることが、認識されるはずである。いくつかの例では、制御回路520は、コンピュータシステム524及び/またはコンピュータシステム524の機能を含み得る。いくつかの例では、制御回路520は、処理チャンバ502及び504に構造的に取り付けられ得る(たとえば、外側、上部、及び/または処理チャンバ502及び504の底面)。いくつかの例では、制御回路520は、処理チャンバ502及び504に構造的に一体化されてもよい(たとえば、処理チャンバ502及び504の内側に位置付けられるか、または処理チャンバ502及び504の構造体の一部を形成していてもよい)。
【0059】
コンピュータシステム524は、制御回路520及び/または本明細書で考察されるさまざまなセンサのいずれかに動作可能に(有線または無線で)連結することができる。コンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサ544(
図5の544、
図6の644)と、メモリ542(
図5の542、
図6の642)と、入力/出力(I/O)インタフェース546(
図5の546、
図6の646)と、ユーザインタフェース(UI)548(
図5の548、
図6の648)と、を含み得る。1つ以上のプロセッサ544は、任意の種類の汎用コンピュータプロセッサのうちの1つ以上であり得る。メモリまたはコンピュータ可読媒体542は、容易に利用可能なメモリ、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、光記憶媒体(たとえば、コンパクトディスクまたはデジタルビデオディスク)、フラッシュドライブ、またはローカルもしくはリモートの任意の他の形態のデジタルストレイジのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの例では、メモリ542の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、以下に考察されるように、1つ以上の生物学的流体に、その1つ以上の処理プロファイルに従って照射するための命令を記憶するために使用することができる。コンピュータシステム524は、任意の種類のコンピュータ、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、コンピュータ端末、サーバコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)などを包含し得る。いくつかの例では、制御回路520及び/または制御回路520の機能は、コンピューターシステム524内に含まれ得る。
【0060】
UI548において、ユーザは、1つ以上の生物学的流体(たとえば、生物学的流体510)の特徴セットの1つ以上の特徴を入力することができる。代替または追加として、1つ以上の生物学的流体の特徴セットの1つ以上の特徴は、処理チャンバ(たとえば、処理チャンバ502、処理チャンバ504)の1つ以上のセンサからコンピュータシステム524及び/または制御回路520へのフィードバック入力に基づいて決定されてもよい。生物学的流体の特徴セットの特徴としては、たとえば、生物学的流体の種類(たとえば、血液製剤、たとえば、血漿、血小板、赤血球;細胞、たとえば、真核細胞;タンパク質、たとえば、抗体;ワクチン)、生物学的流体中の光化学物質(たとえば、種類、体積、濃度)、生物学的流体の体積、生物学的流体の光透過性、生物学的流体を保持する容器の種類及び/または形状、ならびに生物学的流体の温度を含むことができる。
【0061】
UI548において、ユーザは、1つ以上の生物学的流体(たとえば、生物学的流体510)の処理プロファイルを含む、1つ以上のパラメータを入力することができる。代替または追加として、コンピュータシステム524は、1つ以上の生物学的流体のそれぞれの特徴セットに基づいて、1つ以上の生物学的流体(たとえば、生物学的流体510)の1つ以上の処理プロファイルの1つ以上のパラメータを自動で決定することができる。具体的には、メモリ542は、生物学的流体の1つ以上の特徴を、各生物学的流体に対して、生物学的流体の処理プロファイルの1つ以上のパラメータにマッピングする命令を含む、コンピュータプログラムを記憶することができる。生物学的流体の1つ以上の特徴を、各生物学的流体に対して、生物学的流体の処理プロファイルの1つ以上のパラメータにマッピングする命令は、ユーザプログラム可能な規則のセットとして実装することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、光源アレイ506は、熱交換器528に熱的に連結されてもよい(たとえば、動作可能に結合され、制御回路520によって制御され得るヒートシンク、フィンヒートシンク、熱交換器)。熱交換器528は、1つ以上の生物学的流体510に面するアレイ506から熱エネルギーを奪い、それによって、生物学的流体510の熱エネルギー(たとえば、生物学的機能を損傷し得る熱エネルギー)への曝露を最小限にすることができる。チャンバ502及び504の温度及び/または1つ以上の生物学的流体510の温度のさらなる制御は、制御回路520に動作可能に連結され、それによって制御され得、チャンバ502及び504の温度を調整または設定するように構成され得る、加熱/冷却ユニット526によって提供され得る。加熱/冷却ユニット526は、たとえば、例として、ファン、ヒートポンプ、ペルチェクーラー、及び/またはヒートパイプなど、当該技術分野において公知の任意の好適な技術であり得る。加熱/冷却ユニット526は、チャンバ502及び504の外部にあってもよく、内側にあってもよく、及び/またはそれと一体化されていてもよい。たとえば、1つ以上のファンを処理チャンバ(複数可)の後側に配置して、システム500の外部ハウジングの入口を通じて空気を取り込み、外部ハウジングの背面の出口排気口を通じて空気を排出することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、加熱/冷却ユニット526は、加熱ユニットまたは冷却ユニットまたは加熱―冷却ユニットであり得る。加熱/冷却ユニット526の使用を通じて、システム500は、照射による生物学的流体の処理中に、生物学的流体の温度を一定の温度範囲(たとえば、1℃の範囲、2℃の範囲、3℃の範囲など)内に維持するように、加熱/冷却ユニット526を制御することができる。たとえば、熱または温度センサは、制御回路520に、または制御回路520を介してコンピュータシステム524に温度表示または測定値を提供することができる。制御回路520及び/またはコンピュータシステム524が、温度指示または測定値を、目標温度値またはプロファイルに関連する特定の閾値または条件の交差を示すものとしてプロセシングまたは解釈した場合、制御回路520及び/またはコンピュータシステム524は、チャンバ502または504の温度及び/または1つ以上の生物学的流体510の温度を調整するためのアクションをとるように、加熱/冷却ユニット526に、指示または命令または有効化または係合または作動を行うことができる。たとえば、制御回路520及び/またはコンピュータシステム524は、冷却を開始するために送風を始めるように、増加した冷却速度を提供するためにより速く送風するように、減少した冷却速度を提供するためにより遅く送風するように、または冷却を停止するために送風を止めるように、1つ以上のファンに、指示または命令または有効化または係合または作動を行うことができる。照射による生物学的流体の処理中、生物学的流体の温度を一定の温度範囲(たとえば、1℃の範囲、2℃の範囲、3℃の範囲など)内に維持するために、制御回路520及び/またはコンピュータシステム524の制御下で、1つ以上のファンが動作サイクルで動作してもよい。制御回路520及び/またはコンピュータシステム524は、チャンバ502もしくは504の温度及び/または1つ以上の生物学的流体510の温度を調整するためのアクションをとるように、たとえば、例として、ファン、ヒートポンプ、ペルチェクーラー及び/またはヒートパイプなどの当技術分野で公知の任意の他の好適な技術、またはそのような技術の任意の組み合わせに、指示または命令または有効化または係合または作動を行うことができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、1つ以上のファンは、処理チャンバ(複数可)の後側に位置付けられてもよい。1つ以上のファンは、前から後ろの方向または後ろから前の方向、あるいはその両方に空気を吹き込むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のファンは、空気を取り込んで処理チャンバを通過させ、システムの後側にある排気口を通して空気を排出することができる。1つ以上のファンへの入口空気は、処理チャンバ(複数可)の前側もしくは側面(複数可)またはその近くにある通気口を通って入ることができ、1つ以上のファンからの出口空気は、処理チャンバ(複数可)の後側にある通気口から出ることができる。
【0065】
処理チャンバ502及び504は、光を吸収するように構成された複数の内部表面(たとえば、各々が光を吸収するように構成されている)、たとえば、例として、ある特定の波長の光を実質的に吸収する材料(たとえば、黒色プラスチック、黒色珪酸塩、黒色塗料)から作製されるかまたはそれがコーティングされた1つ以上の壁をさらに含み得る。代替または追加として、いくつかの実施形態では、処理チャンバ502及び504は、光を反射するように構成された(たとえば、各々が光を反射するように構成された)1つ以上の内部表面、たとえば、例として、ある特定の波長の光を実質的に反射する材料から作製されるかまたはそれがコーティングされた1つ以上の壁をさらに含み得る。
【0066】
処理チャンバ502及び504は、1つ以上の生物学的流体510(たとえば、生物学的流体の容器)を保持するように構成されたプラットフォーム530をさらに備え得る。プラットフォーム530は、生物学的流体または生物学的流体の容器を保持するのに好適な任意の支持体であり得る。プラットフォーム530は、それがチャンバ502及び504の中及び外に手動で摺動可能に移動可能となるような「引き出し構成」で配置することができる。プラットフォーム530は、電気モータまたはサーボなどの任意の好適なアクチュエータによって、自動で摺動可能に移動可能であってもよい。生物学的流体510を保持するプラットフォーム530は、光源アレイ506の上に、光源アレイ506がプラットフォーム530に面する状態で配置され得る。しかしながら、他の実施形態では、1つ以上の生物学的流体を保持するプラットフォーム530は、光源アレイ506の下に、光源アレイ506がプラットフォーム530に面する状態で配置されてもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、システム500は、処理チャンバ502及び504内に1つ以上のスキャナ532を含む。1つ以上のスキャナ532は、流体が処理のために配置されたときに、生物学的流体510の上に位置付けられてもよい(たとえば、第1の処理チャンバ内のスキャナ532A、第2の処理チャンバ内のスキャナ532B)。図示されるように、1つ以上のスキャナ532(たとえば、スキャナ532C)はまた、システム500の外部(たとえば、外部ハウジング、外面)の第1の処理チャンバと第2の処理チャンバとの間に位置付けることもできる。1つ以上のスキャナ532は、本明細書に記載されるスキャナと実質的に同様であり得る。生物学的流体がそれぞれの処理チャンバに載せられると、それぞれのチャンバ内のそれぞれのスキャナは、本明細書に記載されるように、生物学的流体に関する識別情報を取得することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のスキャナは、第1の処理チャンバ502の第1の開口部、第2の処理チャンバ504の第2の開口部、または両方のチャンバの開口部に位置決めされることができる。
【0068】
図6は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム600の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム600は、
図5に示されるようにシステム500と実質的に同様である。生物学的流体を処理するための例示的なシステム600は、1つ以上の生物学的流体610を受容するための第1の処理チャンバ602及び第2の処理チャンバ604と、1つ以上の生物学的流体610を下から照射するように配置された各チャンバ内の第1の光源アレイ606と、1つ以上の生物学的流体610を上から照射するように配置された各チャンバ内の第2の光源アレイ608と、1つ以上の生物学的流体610(たとえば、生物学的流体の容器)を保持するように構成された各チャンバ内のプラットフォーム630と、処理チャンバに載せられた生物学的流体の識別情報を取得するように構成されたセンサ(たとえば、スキャナ)632と、を含む。処理チャンバ602及び604の各々内の1つ以上の生物学的流体610の上下に配置された第1の光源アレイ606及び第2の光源アレイ608は、1つ(すなわち、上もしくは下)または2つ(すなわち、両方)のいずれかの方向から生物学的流体を照射することを提供する。
【0069】
システム600は、第1の処理チャンバ602に関連する位置に(たとえば、第1の処理チャンバ602の開口部に、またはその近くに)システム600の外部(たとえば、外部ハウジング、外面)に位置決めされるスキャナ632Aと、第2の処理チャンバ604に関連する位置に(たとえば、第2の処理チャンバ604の開口部に、またはその近くに)システム600の外部(たとえば、外部ハウジング、外面)に位置決めされるスキャナ632Bとを含むことができる。システム600は、第1の処理チャンバ602と第2の処理チャンバ604との間のシステム600の内側に(たとえば、内壁部上に、天井部内に、床部内に)位置決めされるスキャナ632Cも含むことができる。いくつかの実施形態では、スキャナ632Cは、いずれかの処理チャンバまたは両方の処理チャンバ内に配置された容器から情報を取得するように構成することができる。
【0070】
図7は、生物学的流体を処理するための例示的なシステム700の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム700は、
図3に示されているシステム300、及び
図6に示されているシステム600と実質的に同様であり、第1の処理チャンバ702及び第2の処理チャンバ704がシステム700内で垂直に(互いの上及び下に)配置されている点で異なる。生物学的流体を処理するための例示的なシステム700は、1つ以上の生物学的流体710を受容するための第1の処理チャンバ702及び第2の処理チャンバ704と、1つ以上の生物学的流体710を下から照射するように配置された各チャンバ内の第1の光源アレイ706と、1つ以上の生物学的流体710(たとえば、生物学的流体の容器)を保持するように構成された各チャンバ内のプラットフォーム730と、処理チャンバ内に載せられた生物学的流体の識別情報を取得するように構成されたセンサ(たとえば、スキャナ)732と、を含む。生物学的流体710を保持するプラットフォーム730は、光源アレイ706の上に、光源アレイ706がプラットフォーム730に面する状態で配置され得る。しかしながら、他の実施形態では、1つ以上の生物学的流体を保持するプラットフォーム730は、光源アレイ706の下に、光源アレイ706がプラットフォーム730に面する状態で配置され得る。光源チャンバ702及び704の各々は、
図6に示されるように、たとえば、例としてシステム600と同様に、1つ以上の生物学的流体710の上下に配置された、第2の光源アレイ(図示せず)をさらに備え得る。
【0071】
システム700は、第1の処理チャンバ702の内側(たとえば、生物学的流体710A及び710Bのための区画の上の天井)に配置されたスキャナ732A及び732Bと、第2の処理チャンバ704の内部(たとえば、生物学的流体710C及び710Dのための区画の上の天井)に同様に配置された2つのスキャナと、を含むことができる。システム700は、第1の処理チャンバ702と第2の処理チャンバ704との間のシステム700の外部(たとえば、外部ハウジング、外面)に配置されたスキャナ732Eをも含むことができる。いくつかの実施形態では、スキャナ732Eは、いずれかの処理チャンバまたは両方の処理チャンバ内に配置された容器から情報を取得するように構成することができる(たとえば、引き出し構成にあるプラットフォームがスキャナ732Eの視野内の開位置にあるとき、RFIDタグがスキャナ732Eの検出範囲内にあるとき)。
【0072】
図8Aは、処理チャンバ812内に位置決めされる光源アレイ804を含む1つ以上の生物学的流体806及び808の処理のための例示的なシステム800の斜視図を示す。光源アレイ804は、生物学的流体のためのプラットフォーム810に対向する。光源アレイ804は、熱交換器816に熱で結合されてもよい。処理チャンバ812は、光源アレイ804の下に位置決めされるプラットフォーム810を含んでもよく、このプラットフォームは、1つ以上の生物学的流体806及び808を保持するように構成されてもよい。処理チャンバ812、光源アレイ804、熱交換器816、及びプラットフォーム810はそれぞれ、制御回路818に操作可能に結合されてもよく、この制御回路は、それらのそれぞれのパラメータを調整してもよい、または設定してもよい。
図8Bは、例示的なシステム800が障壁部(たとえば、光障壁部、保護障壁部)858、及びさまざまなセンサ812、866、868、880をも処理チャンバ812内に含むことができることを示す。いくつかの実施形態では、障壁部は、第1のピーク波長の30nm以内の(たとえば、第1のピーク波長より15ナノメートル以内小さい、第1のピーク波長より15ナノメートル以内大きい;第1のピーク波長より15ナノメートル以下大きい、第1のピーク波長より15ナノメートル以下小さい)波長を有する光に対して透過性(たとえば、実質的に透過性、>95%透過性、>90%透過性、>80%透過性)である。いくつかの実施形態では、障壁部は、紫外光、たとえば、紫外線Aスペクトル内の波長を有する光などに対する透過性(たとえば、実質的に透過性、>95%透過性、>90%透過性、>80%透過性)である。いくつかの実施形態では、障壁部は、光、たとえば、UVAスペクトル内の光の波長未満の波長を有する光などの透過率を低下させる(たとえば、最小にする、減衰させる、遮断する)ように構成される光障壁部(たとえば、濾光器)である。いくつかの実施形態では、障壁部は、UVBスペクトル内の光の波長未満の波長を有する光の透過率を低下させるように構成される光障壁部である。いくつかの実施形態では、障壁部は、第1のピーク波長より少なくとも20nm小さい(たとえば、少なくとも25nm小さい、少なくとも30nm小さい)、及び/または別のピーク波長より少なくとも20nm小さい(たとえば、第2の、第3の、または第4のピーク波長より少なくとも20nm小さい)波長を有する光の透過率を低下させる(たとえば、最小にする、減衰させる、遮断する)ように構成される光障壁部(たとえば、濾光器)である。いくつかの実施形態では、障壁部は、第1のピーク波長より少なくとも20nm大きい(たとえば、少なくとも25nm大きい、少なくとも30nm大きい)、及び/または別のピーク波長より少なくとも20nm大きい(たとえば、第2の、第3の、または第4のピーク波長より少なくとも20nm大きい)波長を有する光の透過率を低下させるように構成される光障壁部(たとえば、濾光器)である。障壁部858は、光源アレイ804とプラットフォーム810(たとえば、1つ以上の生物学的流体806及び808)との間に位置決めされる。センサ812、866、868は、プラットフォーム810に添着されてもよい、またはこのプラットフォーム内に位置決めされてもよい。センサ880は、障壁部858(の上または下)に添着されてもよい、またはこの障壁部内に位置決めされてもよい。
【0073】
光源アレイ804は、光源チャネルのアレイを含んでもよい。光源アレイ804の各光源チャネルは、上記で議論されるさまざまなピーク波長の光を、上記で議論される光源及び光源チャネルのさまざまな配置内で発するように構成されてもよい。
【0074】
光源アレイ804及びプラットフォーム810の両方は、上記に議論される並進運動のように、互いに関して並進して、それらの間の距離826を増加させる、または減少させるように構成されてもよい。プラットフォーム810は、処理チャンバ812の底部まで下げられてもよく、外部の底面(たとえば、床、地面、机など)から上げられてもよい(たとえば、センサもしくは回路のような任意のコンポーネントを含む、任意の構造上の基部によって)、またはその外部の底面と同一平面上にあってもよい。光源アレイ804は、処理チャンバ812の頂部まで上げられてもよい。
図8Bでは、光源アレイ804、障壁部858、及びプラットフォーム810は、すべて、互いに関して並進して、光源アレイ804、障壁部858、及びプラットフォーム810のうちの任意の対の間の距離826、882、及び884を増加させる、または減少させるように構成されてもよい。この並進運動は、制御回路818によって制御される任意の数のアクチュエータ(たとえば、電気モータ、サーボなど)によってもたらされてもよく、この制御回路は、光源アレイ804、障壁部858、及びプラットフォーム810の並進運動を別個に制御することができる。いくつかの実施形態では、光源アレイ804、障壁部858、及びプラットフォーム810のうちの1つまたは2つは、処理チャンバ812内の適所に固定されてもよい。たとえば、障壁部858は、処理チャンバ812内の適所に固定されてもよい。別の例として、障壁部858及び光源アレイ804は、プラットフォーム810が並進して距離826及び884を増加させる、または減少させるように構成されることができる処理チャンバ812内の互いに関して適所に固定距離882で固定されてもよい。別の例として、障壁部858及びプラットフォーム810は、光源アレイ804が並進して距離826及び882を増加させる、または減少させるように構成されることができる処理チャンバ812内の互いに関して適所に固定距離884で固定されてもよい。
【0075】
図1~8(a及びb)に関して上記のような、生物学的流体処理デバイスは、複数のコンポーネント及びシステムを含むことができ、これら複数のコンポーネント及びシステムは、生物学的流体を安全かつ効率的に処理するために別のものと連携して動作する必要がある。上記のこれらの例は、デバイス内の1つ以上の生物学的流体を処理するために使用されるコンポーネントの例示的なレイアウトを示すことができ、このレイアウトでは、2つの処理チャンバが上記のように互いに関して水平方向に合わされるが、処理チャンバが互いに関して垂直方向に合わされることもできる。
図9は、本開示の例による生物学的流体を処理するシステムのための別の例示的な内部ハードウェアレイアウトを示す。デバイス900の例では、処理チャンバは、デバイスが2つの生物学的流体を同時に処理していると、生物学的流体がデバイス内で上下に配置されることができるように、互いに関して垂直方向に合わされることができる。
【0076】
デバイス900は、2つの別個の処理チャンバ918及び920を含むことができるが、デバイス900の例では、処理チャンバ918及び920は、互いに関して垂直方向に合わされることができる。1つ以上の例では、各処理チャンバ918及び920は、1つ以上のプラットフォーム(たとえば、引き出し)及び関連するトレイ908を含むことができ、これらは、生物学的流体(たとえば、容器内の)を運搬し、ユーザが生物学的流体にアクセスすることを可能にするように構成され、ユーザがデバイス内の生物学的流体を除去する、及び/または配置することができる。1つ以上の例では、各プラットフォーム(たとえば、引き出し)908は、アジテータ(たとえば、モータ、サーボ)とともに構成され、たとえば、アジテータと統合されることなどができるため、任意の生物学的流体は、プラットフォーム(たとえば、引き出し及び関連するトレイ)908上に運搬されると、処理中に撹拌されることで、生物学的流体、及び/または生物学的流体中の(それと混合した)病原体不活化化合物を分散させる(たとえば、均一に分散させる)ことができる。
【0077】
1つ以上の例では、各処理チャンバ918及び920は、1つ以上のライトエンジンコンポーネント910をも含むことができる。1つ以上の例では、各処理チャンバ918及び920のライトエンジンコンポーネント910は、1つ以上の光源(たとえば、UV光源)アレイを含むことができ、これら1つ以上の光源アレイは、所望の光(たとえば、UV光)の量を各処理チャンバ上に、またはそれらの内に位置決めされる生物学的流体に伝達するように構成される。
【0078】
1つ以上の例では、以下でさらに詳細に議論されるように、デバイスは、デバイスの1つ以上の安全上重要であるコンポーネントの動作を調整するように構成される制御システムボード(CSB)904を含むことができる。1つ以上の例では、安全上重要であるコンポーネントは、処理される生物学的流体とインタラクトするデバイスの1つ以上のコンポーネントを指すことができ、その操作が誤って行われると、生物学的流体に関する処理プロセスの安全性及び有効性(たとえば、必要な仕様を満たす)を危うくする可能性がある。1つ以上の例では、CSB904は、ドメイン固有のカスタマイズされた通信プロトコルを使用して、安全上重要であるコンポーネント(以下でさらに詳細に説明される)のそれぞれと通信し、それぞれにコマンドを発行するように構成されることができ、このドメイン固有のカスタマイズされた通信プロトコルは、安全上重要であるコンポーネントを保護して悪意のあるユーザにアクセスさせないように構成され、動作の中断を最小にしながら、及び/またはデバイスの規制への準拠を維持しながら、デバイスがモジュラ及びスケーラブルの両方であることを可能にするように構成されることができる。1つ以上の例では、CSB904は、プラットフォーム/トレイ/引き出し908及びライトエンジンコンポーネント910と通信するように構成され、とりわけ、これらのコンポーネントが生体サンプルと直接インタラクトする場合、及びこれらのコンポーネントの誤った操作が処理プロセスの安全性及び有効性を危うくする可能性がある場合、これらのコンポーネントの操作を制御するように構成されることができる。1つ以上の例では、CSB904は、1つ以上のファン912を動作させることで、デバイスの前部からデバイスの後部に空気を引き込み、デバイス及び処理される生物学的流体を冷却し、いかなる過熱も防ぐように構成されることもできる。各コンポーネントを制御することに加えて、システムCSB904は、各コンポーネントからの結果を評価するように構成されることができ、これらの評価した結果は、1つ以上の例では、それに連続して通信されることができる。CSB904は、これらの結果を使用して、たとえば、撹拌を停止するステップ、または処理プロセスを完了するステップなど、デバイスの後続の操作ステップを決定するように構成されることができる。
【0079】
上記の処理チャンバ固有のコンポーネントに加えて、1つ以上の例では、デバイス900は、1つ以上のコンポーネントを含むことができ、これら1つ以上のコンポーネントは、特定の処理チャンバに専用ではないが、代わりにデバイス全体を操作するように構成されるため、両方の処理チャンバに共通である。1つ以上の例では、デバイス900は、デバイス900の1つ以上のコンポーネントの操作を管理するように構成されることができるユーザインタフェースコントローラ(UIC)902を含むことができる。1つ以上の例では、UIC902は、1つ以上の安全上重要ではないハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの操作を調整するように構成されることができる(以下でさらに詳細に説明される)。たとえば、1つ以上の例では、UIC902は、ディスプレイ914に表示される1つ以上のグラフィカルユーザインタフェースを操作するように構成されることができる。1つ以上のグラフィカルユーザインタフェースは、処理プロセスを通してユーザをガイドし、処理される生物学的流体に関する情報だけでなく、デバイスが処理プロセスを実行するために必要とする可能性がある任意の他の情報をも決定する入力をユーザから受信するように構成されることができる。1つ以上の例では、ディスプレイ914は、「タッチディスプレイ」として実装されることができ、このタッチディスプレイでは、ユーザが処理プロセス中に、ディスプレイの表面に触れて任意の入力を入力する、またはその他の方法でデバイスとインタラクトすることができる。
【0080】
1つ以上の例では、UIC902は、スキャナ(たとえば、バーコードスキャナ)916とも通信し、それを制御することができる。スキャナ916は、生物学的流体を保持する容器上に見いだされる識別情報の1つ以上のソース(たとえば、バーコード)をスキャンするように構成されることができ、この識別情報は、生物学的流体の識別に関連する情報だけでなく、材料の適切な処理を確実にするために必要な他の情報をも含む。
【0081】
図10は、本開示の例による生物学的流体を処理するためのイルミネータシステムの例示的なシステム図を示す。1つ以上の例では、システム1000によって処理される生物学的流体は、血小板、血漿、血液、及び血液製剤のうちの1つ以上を含むことができる。
図1~3に関する上記のような、デバイスは、1つ以上の例では紫外線A(UVA)スペクトル内の波長を有するような、光(たとえば、紫外光、1つ以上の光波)による照射に生物学的流体を曝露することによって、この生物学的流体を処理することができる。光を使用して流体を処理するために、デバイスは、病原体不活化の目的で、決定された期間、指定された強度で光(たとえば、紫外光、UVA光)を生物学的流体に照射するように構成されることができる。
【0082】
本開示のもう1つの例では、システム1000は、制御モジュール1016及び処理モジュール1002を含むことができる。本開示のもう1つの例では、処理モジュール1002は、(1)一次サブシステム1004及びセーフティサブシステム1014、という2つのサブシステムを含むことができる。本開示のもう1つの例では、一次サブシステム1004は光処理(たとえば、UVA光処理)を実行するコンポーネント及びシステムを含むことができ、セーフティサブシステム(以下で詳細に説明される)は一次サブシステム1004によって実行されるアクティビティを監視するように構成されるコンポーネント及びシステムを含むことができる。
【0083】
もう1つの例では、一次サブシステム1004は、生物学的流体を処理するために光源(複数可)(たとえば、光源アレイ(複数可))を有する1つ以上のライトエンジン1006を含んでもよい。各ライトエンジン1006は、1つ以上の光源を含んでもよく、これら1つ以上の光源は、可変強度の光(たとえば、UVA光)を発するように構成されることができ、デバイス内で位置決めされるため、光源が発光していると、デバイス内の生物学的流体は、光源から発する光(たとえば、光波)に曝露される。本開示のいくつかの例では、生物学的流体は、容器(たとえば、バッグ)内に含まれてもよく、光源から発する光(たとえば、光波)に曝露されることができるように、デバイス内に、たとえばプラットフォーム上などに位置決めされることができる。
【0084】
また、一次サブシステム1004は、処理される生物学的流体を含む処理容器(たとえば、バッグ)を受容する1つ以上のチャンバ(図示せず)を含んでもよい。処理容器は、処理チャンバ内のプラットフォーム(たとえば、製剤トレイ)1008上に置かれてもよい。各処理チャンバは、それに関連する1つ以上のライトエンジンを含んでもよい。たとえば、各チャンバは、1つまたは複数のライトエンジン1006から光(たとえば、UVA光)を受光し、処理チャンバ内の処理容器中の生物学的流体を処理してもよい。もう1つの例では、処理は、複数のライトチャンバ内の複数の処理容器(たとえば、バッグ)上で同時に実行されてもよい。
【0085】
いくつかの例では、一次サブシステムは、アジテータ1010を含んでもよい。アジテータ1010を使用して、処理容器の内容物を撹拌し、生物学的流体、及び/または生物学的流体中の(たとえば、それと混合した)病原体不活化化合物を分散させる(たとえば、均一に分散させる)ことができる。一次システムは、処理プロセスを支援するさまざまな他の機能を実行するために、種々のコンポーネント1012をさらに含んでもよい。これらの機能は、1つ以上のセンサ(たとえば、光、光強度、光線量を検出するための)、処理容器の配置の検出、及び特定の処理容器で処理が行われたことを示すマーキングメカニズムを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0086】
本開示のいくつかの例では、処理モジュール1002内のセーフティサブシステム1014を使用して、一次サブシステム1004で発生する処理アクティビティを監視してもよい。セーフティサブシステム1014の機能は、インターロック、ロックアウト、ハードウェア及びソフトウェアのウォッチドッグなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0087】
いくつかの例では、イルミネータシステム1000は、ユーザが処理要求を行い、イルミネータシステム1000とインタラクトすることを可能にする制御モジュール1016を含んでもよい。いくつかの例では、制御モジュール1016は、イルミネータシステム1000から物理的に分離されてもよい。物理的に分離されると、制御モジュール1016は、有線で、または所定の無線通信規格、たとえば、Bluetooth(登録商標)もしくはWiFiなどを使用して無線で、イルミネータシステム1000に接続されてもよい。いくつかの例では、1つの制御モジュール1016は、イルミネータシステム1000のような複数のシステムに関連付けられてもよい。
【0088】
本開示の1つ以上の例では、制御モジュール1016は、ユーザインタフェース1018を含んでもよい。ユーザインタフェース1018は、ユーザがイルミネータシステム1000とインタラクトすることを可能にするディスプレイであってもよい。1つ以上の例では、ユーザインタフェース1018は、デバイスとのユーザインタラクションを容易にするために、ユーザが選択可能なボタン、アイコン、及びテキストを利用するタッチスクリーンインタフェースを備えたLEDディスプレイとして実装されることができる。ユーザインタフェースは、タッチパッド、キーボード、マウス、バーコードを読み取るためのカメラなどのような入出力デバイスを含んでもよい。
【0089】
本開示のもう1つの例では、システム1000は、共通インタフェース1022を含むことができる。いくつかの例では、システム1000は生物学的流体を処理するための電子デバイスであり、共通インタフェース1022は電子デバイスの処理インタフェースである。
【0090】
いくつかの実施形態では、共通インタフェース1022は、制御モジュール1016(たとえば、制御モジュール1016の制御サブシステム1020)、一次サブシステム1004、及びセーフティサブシステム1014に通信可能に結合される。共通インタフェース1022は、制御モジュール1016と、一次サブシステム1004またはセーフティサブシステム1014との間の通信経路を提供するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、制御モジュールとサブシステムとの間の通信は、ユーザインタフェース1018への入力によって引き起こされる。いくつかの実施形態では、制御モジュールとサブシステムとの間の通信は、サブシステムまたはコンポーネントのイルミネータシステムへの導入(たとえば、ライトエンジンがシステムにインストールされること)によって引き起こされる。
【0091】
上記のモジュール及びコンポーネント及びシステムはそれぞれ、それらの機能に関連するさまざまなコンポーネントを含むことができる。これらのコンポーネントは、システムアーキテクチャ内に配置されることができ、このシステムアーキテクチャによって、これらのコンポーネントは、1つ以上の生物学的流体の効果的かつ効率的な処理を容易にするように互いに調整されることができる。
【0092】
図11は、本開示の例による生物学的流体を処理するためのイルミネータシステムの例示的なコンポーネントアーキテクチャを示す。本開示のいくつかの例では、システムアーキテクチャ1100は、制御モジュール1116及び処理モジュール1102を含むことができる。制御モジュール1116は、さまざまな機能を実行することができる制御サブシステム1120を含んでもよい。たとえば、制御サブシステム1120は、ユーザインタフェース1118でのグラフィックアイコン、画面遷移、ボタン押下、及び他のユーザインタラクションを管理してもよい。それは、発生した処理の記録を印刷してもよい。それは、たとえばイーサネット(登録商標)などを介して、イルミネータシステム1100の外部のネットワークとインタラクトすることによって、通信マネージャとして機能してもよい。1つ以上の例では、制御サブシステム1120は、発生した処理のデータベースを維持することによってデータマネージャとしても機能してよい。1つ以上の例では、制御サブシステム1120は、イルミネータシステム1100に(たとえば、その内側及び/または外側で)発生するさまざまなイベントを記録することによって、イベントログマネージャとしても機能することができる。これらのイベントは、正常かつ異常な環境条件、警告、不具合などを含んでもよいが、これらに限定されない。1つ以上の例では、コントローラは、CPUまたはマイクロプロセッサであってもよく、揮発性及び不揮発性メモリを含んでもよい。
【0093】
1つ以上の例では、制御サブシステム1120は、ポート(たとえば、イーサネット(登録商標)ポート)1126を介した制御モジュール1116と外部ネットワークとの間の通信を可能にしてもよい。たとえば、イルミネータシステム1100の外部の任意のデバイスは、ポート1126を介して制御サブシステム1120に接続されることができる。これらのデバイスは、外部パーソナルコンピュータ、イルミネータシステム1100の内外にデータを伝送するための外部血液管理システムなどを含んでもよいが、これらに限定されない。たとえば、血液管理システムは、イルミネータシステム1100からレポートを収集してもよい。また、それは、ソフトウェア及びデータをイルミネータシステム200に送信し、異なる制御機能を実行してもよい。これらの機能は、異なる処理プロファイル及びユーザ情報を用いたイルミネータシステム1100のプログラミング、イルミネータシステム1100のメンテナンス及び健全性チェック(たとえば、診断)の実行などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0094】
1つ以上の例では、制御モジュール1116は、共通インタフェース1122(以下でさらに詳細に説明される)の援助により、処理モジュール1102から分離されることができる。たとえば、そのような分離は、処理モジュール1102内の重要である機能を、制御モジュール1116内の重要ではない機能から物理的に分離するのを援助してもよい。本開示の1つ以上の例では、重要であるコンポーネントと、重要ではないコンポーネントとの間の分離により、処理モジュール1102ではより厳格なテストを必要とする安全上重要であるソフトウェア及びハードウェア、ならびに制御モジュール1116ではあまり厳格ではないテストを必要とする安全上重要ではないソフトウェア及びハードウェアを配置することが可能になる。このようにして、デバイスの重要ではないコンポーネントから重要であるコンポーネントへの交換または変更によって生じる影響を最小にすることができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、共通インタフェースは、所定のドメイン固有の通信プロトコルを使用することによって、制御モジュール1116と処理モジュール1102との間の通信を可能にする。たとえば、制御モジュール1116内の制御サブシステム1120(1つ以上の例ではコントローラとして実装されることができる)は、処理モジュール1102内の別個のコントローラ1124と通信してもよい。
【0096】
1つ以上の例では、制御サブシステム1120は、制御モジュール1116内に位置している1つ以上の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合されることができ、そのうえ、コントローラ1124を介して処理モジュール1102に通信可能に結合されることもできる。処理モジュール1102内のコントローラ1124は、ライトエンジン1128及びアジテータ1110などの1つ以上の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合されることができ、そのうえ、制御モジュール1116の制御サブシステム1120に通信可能に結合されることもできる。
【0097】
1つ以上の例では、処理モジュール1102のコンポーネントと制御サブシステム1120の唯一のインタフェースは、コントローラ1124を介することができ、制御モジュール1116内のコンポーネントとコントローラ1124の唯一のインタフェースは、制御サブシステム1120を介することができる。このようにして、制御モジュール1116内の安全上重要ではないコンポーネントと、処理モジュール1102内の安全上重要であるコンポーネントとの間の分離を維持することができる。この分離を、2つの別個のコントローラを使用することで維持することにより、制御モジュール1116内のコンポーネントへの今後の変更(すなわち、コンポーネントの変更または拡張)によって処理モジュール1102に引き起こされる影響を最小にすることができる。したがって、制御モジュール1116内の変更は、規制当局の調査に合格しなければならない、処理モジュール1102内のコンポーネントの面倒な再試験に従事する必要がない場合がある。さらに、所定のドメイン固有の通信プロトコル1122を使用して、制御サブシステム1120とコントローラ1124との間の通信を容易にすることによって、制御モジュール1116内の安全上重要ではないコンポーネントと処理モジュール1102との間のさらなる分離をさらに維持することができる。制御サブシステム1120とコントローラ1124との間の通信に使用されるドメイン固有のインタフェースプロトコル522は、制御モジュール1116及び処理モジュール1102を構成するコンポーネントにおけるいかなる変更にもかかわらず、2つのモジュール1116及び1120が一貫性を維持する方法を意味することができる。
【0098】
1つ以上の例では、コントローラ1124は、処理モジュール1102内で安全関連機能を実行することができる。たとえば、コントローラ1124は、イルミネータシステム1100が安全かつ適切な方法で取り扱われることを監視してもよく、安全でない、または不適切な状態が検出されるときにインターロックまたはロックアウトメカニズムを実施してもよい。また、コントローラ1124は、アラームを実装してもよく、これらのアラームは、処理プロセス中に発生するエラーを示し、ユーザインタフェース1118を介してユーザにアラーム情報を示すようにプログラムされてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ1124は、特定の処理プロファイルに従ってイルミネータシステム1100内のさまざまなコンポーネントを管理することによって、処理タスクを実行してもよい。たとえば、コントローラ1124は、ライトエンジン1106のオンオフ時間、及び光の強度を制御することによって、生物学的流体(たとえば、生物学的流体を含む処理バッグ)が曝露される光エネルギー(たとえば、UVAエネルギー)の量を制御してもよい。いくつかの例では、コントローラ1124は、ライトエンジンが発する光の波長、及び/またはアジテータ1110の速度を制御してもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ1124は、シングルボードコンピュータ、またはプロセッサを備えたカスタムプリント回路基板であってもよい。コントローラ1124は、揮発性及び不揮発性メモリを含んでもよい。
【0099】
本開示の1つ以上の例では、イルミネータシステム1100は、1つ以上のスマートコンポーネント1128を含んでもよい。これらのスマートコンポーネント1128は、ライトエンジン1106、コントローラ1124、ユーザインタフェース1118、制御サブシステム1120のようなコンポーネントを含むことができるが、各コンポーネントから独立している内蔵のコンピューティングハードウェアを含むことができる。各スマートコンポーネントのコンピューティングハードウェアは、そのコンポーネントに一意である機能を実行するようにプログラムされてもよい。たとえば、コントローラ1124内のコンピューティングハードウェアは、すべてのコンポーネント間のインタラクションを管理して処理プロセスを行うアルゴリズムを実行してもよい。いくつかの実施形態では、ライトエンジン1106のスマートコンポーネントは、伝達される光(たとえば、UV)エネルギーを監視し、処理時間及び線量率を調整するためのアルゴリズムを有してもよい。さらに、ライトエンジン1106は、コントローラ1124から指示及びコマンドを受信することができてもよい。いくつかの実施形態では、スマートコンポーネント1128内のコンピューティングハードウェアは、カスタムプリント回路基板、FPGA、ASICを使用して実装されてもよく、揮発性及び不揮発性メモリを含んでもよい。
【0100】
本開示の1つ以上の例では、イルミネータシステム1100は、1つ以上のセンサ(図示せず)を含んでもよい。たとえば、ライトエンジン1106は、ライトエンジン1106中の光源(複数可)が発する(たとえば、LEDを出る)光(たとえば、光エネルギー)の量(たとえば、総線量)、及び/または処理容器内などの生物学的流体に伝達される光(たとえば、光エネルギー)の量を検出するための光センサ(たとえば、フォトダイオード)を含んでもよい。センサの他の例は、近接センサ、重量センサ、空気センサ、温度センサなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0101】
いくつかの例では、システム1100は生物学的流体を処理するための電子デバイスであり、共通インタフェース1122は電子デバイスの処理インタフェースである。いくつかの例では、システムの制御モジュール(たとえば、制御モジュール1016、制御モジュール1116)は、第1のコントローラ及び第2のコントローラを含む。処理インタフェースを介して、第1のコントローラは本明細書に記載されるものなど、複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合されることができ、第2のコントローラは本明細書に記載されるものなど、複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合されることができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、複数の安全上重要ではないコンポーネントを処理インタフェースに通信可能に結合し、複数の安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに通信結合に結合することに応答して、システムは、制御モジュールを用いて電子デバイス中の、複数の安全上重要ではないコンポーネント、及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在を検出する。
【0103】
いくつかの例では、システムは、処理インタフェースを介して第1のコントローラと、安全上重要ではないコンポーネントとの間で安全上重要ではないコンポーネントに関連する第1のメッセージを送信することができ、システムは、処理インタフェースを介して第2のコントローラと、安全上重要であるコンポーネントとの間で第2のメッセージを送信することができる。いくつかの実施形態では、第1及び第2のメッセージは、ドメイン固有のインタフェース言語に基づく。たとえば、ドメイン固有のインタフェース言語はTCP/IPである。いくつかの実施形態では、メッセージを受信することに応答して、コントローラモジュールまたはコンポーネントは、応答(たとえば、メッセージ受理、メッセージ拒否、メッセージ欠落情報、受信側がビジーであること)を送信側に送信して、それぞれのメッセージの受信に肯定応答してもよい。
【0104】
いくつかの例では、システムは、第1のメッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントの状態、及び第2のメッセージに基づいて安全上重要であるコンポーネントの状態を決定する。たとえば、状態は、「未初期化」、「初期化」、「準備完了」、「実行中」、「較正中」、「シャットダウン中」、「サービス中」、及び「障害」のうちの1つ以上であることができる。状態が本明細書に記載されているものに限定されないことが理解される。
【0105】
いくつかの例では、メッセージは、メッセージヘッダー及びメッセージデータを含んでもよい。メッセージヘッダーは、1つ以上のコマンド、トランザクション番号、メッセージタイプ、及びメッセージサイズに関連する情報を含むことができる。メッセージデータは、本明細書で説明される1つ以上の状態に関連する情報を含むことができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、メッセージは、システムに関する情報を含むことができる。たとえば、システムに関する情報は、処理される生物学的流体に関連する処理線量、生物学的流体の最大処理時間、処理が完了した後の最大保持時間、データ更新インタフェース(たとえば、処理の進行状況についてシステムに通知する頻度)、コンポーネントの速度(たとえば、アジテータの現在の速度(Hz))を含むことができる。記載されている情報が例示的なものであり、限定的なものではないことが理解される。いくつかの実施形態では、メッセージ内の情報は、ユーザによって定義されたパラメータである(たとえば、ユーザ定義の処理パラメータから得られた情報)。
【0107】
いくつかの例では、メッセージは処理に関する情報を含むことができる。たとえば、処理に関する情報は、処理の経過時間、適用される線量、チャンバの温度、生物学的流体の温度、及びコンポーネントの速度(たとえば、アジテータの現在の速度(Hz))を含むことができる。記載されている情報が例示的なものであり、限定的なものではないことが理解される。
【0108】
いくつかの例では、メッセージは、システムに実行をキャンセルさせる(たとえば、処理を停止させる)ための情報を含むことができる。いくつかの例では、メッセージは、実行が完了した(たとえば、処理が終了した)ことをシステムに通知するための情報、及び完了した処理に関連するデータ(たとえば、統計値)を含むことができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、メッセージは、システムのサービスに関連付けられることができる。いくつかの例では、メッセージはシステム上でサービスを開始するための要求であることができる。いくつかの例では、メッセージは、システム上で実行されている現在のサービス(メンテナンスなど)に関する情報を含む。いくつかの例では、メッセージは、完了したサービスに関する情報(通知、サービスログなど)を含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、メッセージは、システムのシャットダウン(たとえば、システムをシャットダウンする要求、特定の時間にシステムをシャットダウンする要求)に関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、メッセージは、システム障害(たとえば、障害のあるコンポーネントの識別、障害回復のための命令、障害に関連するログ)に関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、メッセージは、システム較正(たとえば、較正ファイルの転送、コンフィグレーションファイルの転送)に関連付けられることができる。いくつかの実施形態では、メッセージは、サブシステムまたはコンポーネントのバージョン(たとえば、インタフェースバージョン、ファームウェアバージョン、OSバージョン、BIOSバージョン、ハードウェアバージョン、コンポーネントバージョン、サブシステムシリアル番号)に関連付けられることができる。たとえば、サブシステムまたはコンポーネントのバージョンに関連するメッセージにより、システムの安全性、信頼性、または互換性の要件が最新の状態であることを確保することができる。
【0111】
いくつかの例では、安全上重要ではないコンポーネント、または安全上重要であるコンポーネントが状態を変更することができる。たとえば、安全上重要ではないコンポーネント、または安全上重要であるコンポーネントは第1の状態にある。システムは、安全上重要ではないコンポーネント、または安全上重要であるコンポーネントの状態を第1の状態から第2の状態に変更することができる(たとえば、ユーザ入力に応じて)。いくつかの例では、状態の変更に応答して、システムは、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントから共通インタフェースを介して制御モジュールに第2のメッセージ(たとえば、第1のメッセージとは異なる)を送信する。いくつかの実施形態では、システムは、第1のコントローラまたは第2のコントローラで第2のメッセージを受信し、第2のメッセージの受信に応答して、システムは、処理コンポーネントの第2の状態を決定する。
【0112】
いくつかの例では、電力がシステムに供給され、システムへの電力の供給に応答して、複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在が検出される。たとえば、電源投入時、及びシステムの初期化中に、これらのコンポーネントの存在が検出される。
【0113】
いくつかの例では、システムに供給される電力に応答して、システムは、ローカルネットワークアドレス(たとえば、IPアドレス、MACアドレス)及びポート(たとえば、TCPポート)を、複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントに割り当てる。いくつかの実施形態では、ローカルネットワークアドレス及びポートは、ドメイン固有のインタフェース言語に基づく。たとえば、ローカルアドレスはIPアドレスまたはMACアドレスであることができ、ローカルポートはTCPポートであることができる。
【0114】
図12は、本開示の例による生物学的流体を処理するためのシステムの例示的なブロック図を示す。
図12の例示的なシステム1200は、
図11に関して上記で提供された例に関する追加の例示的なシステム図として機能することができる。1つ以上の例では、システム1200は、デバイスの1つ以上の安全上重要ではないコンポーネントとインタフェースすることができるユーザインタフェースコントローラ1202を含むことができる。1つ以上の例では、安全上重要ではないコンポーネントは、ディスプレイ(たとえば、タッチディスプレイ)1208、スキャナ(たとえば、バーコードスキャナ)1210、イーサネット(登録商標)ポート1212、及び1つ以上のUSBポート1214を含むことができる。安全上重要ではないコンポーネントは、デバイスによって処理されている1つ以上の生物学的流体と直接インタラクトせず、その動作が処理プロセスの安全性及び有効性に実質的な影響を及ぼさないシステム1200内のコンポーネントを指すことができる。
【0115】
1つ以上の例では、UIC1202は、デバイスの外部ユーザによってアクセス可能なシステムの1つ以上のコンポーネントを制御し、それらとインタラクトすることができる。たとえば、1つ以上の例では、UIC1202は、タッチディスプレイ1208とインタラクトすることができ、このタッチディスプレイは1つ以上のグラフィカルユーザインタフェースを表示するように構成されることができ、ユーザから1つ以上のタッチ入力を受信するように構成される。1つ以上の例では、UIC1202は、1つ以上のバーコードスキャナ1210を制御し、それらとインタラクトすることができ、これら1つ以上のバーコードスキャナは、生物学的流体に関連する1つ以上のバーコード(たとえば、生物学的流体に関連する容器上)をスキャンするように構成されることができ、これら1つ以上のバーコードは、生物学的流体に関する識別情報を含むことができる。1つ以上の例では、UIC1202は、デバイスが外部コンピューティングネットワーク(インターネットまたはエンタープライズコンピューティングシステムなど)に接続されることを可能にするように構成されることができるイーサネット(登録商標)ポート1212とインタラクトすることができるため、デバイスは、イーサネット(登録商標)ポート1212を介してデバイスに接続されたコンピュータによって外部から制御される、またはアクセスされることができる。1つ以上の例では、UIC1202は、1つ以上のユニバーサルシリアルバス(USB)ポート1214を制御し、それらとインタラクトするように構成されることができる。USBポート1214は、マウスまたはキーボードなどの外部デバイスをシステム1200に接続することを可能にすることができる。
【0116】
1つ以上の例では、UIC1202は、1つ以上の外向きのコンポーネント(すなわち、システムの一部ではないユーザまたはデバイスによって制御されることができるコンポーネント)とインタラクトすることができるが、ユーザまたはデバイスがデバイスの1つ以上の安全上重要であるコンポーネント1218を直接制御することを可能にしない。以下で詳細に説明されるように、UIC1202は、制御システムボード(CSB)1206と通信することができ、この制御システムボードは、UIC1202からコマンドを受信し、それらのコマンドを、1つ以上の安全上重要であるコンポーネント1218によって実行される1つ以上の操作に変換するように構成されることができる。
【0117】
本開示の1つ以上の例では、システム1200は、ネットワークスイッチ1204を含むことができ、このネットワークスイッチは、パケット交換を使用してデータを受信し、システム内の特定のコンポーネントに転送することによって、システムのコンポーネント間での伝送をルーティングすることができる。1つ以上の例では、ネットワークスイッチ1204は、UIC1202からCSB1206への1つ以上のパケット(コマンドまたは情報を含む)を受信するように構成されることができる。たとえば、UIC1202は、タッチディスプレイ1208を介して外部ユーザから1つ以上の入力を受信することができてから、それらのコマンドを、ネットワークスイッチ1204を介してCSB1206に送信することができるため、CSB1206はユーザの入力に基づいてデバイスの安全上重要であるコンポーネントを制御することができる。1つ以上の例では、ネットワークスイッチ1204は、CSB1206から1つ以上のパケットを受信することもでき、1つ以上のパケットを1つ以上の安全上重要であるコンポーネント1218(処理チャンバ1220及び1222の両方を含むことができる処理モジュールに関連する)にルーティングすることができ、処理チャンバ1220及び1222内の生物学的流体の処理のために安全上重要であるコンポーネントを操作することができる。
【0118】
上記で簡単に説明されるように、処理チャンバ1220及び1222のそれぞれは、1つ以上の安全上重要であるコンポーネント1218を含むことができる。安全上重要であるコンポーネント1218は、1つ以上の生物学的流体を処理するためにデバイスによって使用されるセンサ及びハードウェアを指すことができる。1つ以上の例では、各処理チャンバ内に含まれる安全上重要であるコンポーネントは、ライトエンジンコンポーネント(LEC)モジュール1224、温度センサ1226、プラットフォーム(たとえば、引き出し)ラッチセンサ1228、セット検出センサ1230、トレイ位置決めセンサ1232、プラットフォーム(たとえば、引き出し)1234、プラットフォーム(たとえば、引き出し)ロック1236、及びアジテータ1238を含むことができる。
【0119】
1つ以上の例では、LECモジュール1224は、1つ以上の光源(たとえば、UV光源)及び光センサを含むことができ、光(たとえば、UV光)を生物学的流体に伝達するだけではなく、生物学的流体に伝達される、及び/または生物学的流体によって受光される光量を監視するように構成される。本開示の1つ以上の例では、安全上重要であるコンポーネント1218はアジテータを含むことができ、このアジテータは、処理容器の内容物を撹拌し、生物学的流体、及び/または生物学的流体中の(たとえば、それと混合した)病原体不活化化合物を分散させる(たとえば、均一に分散させる)ように構成されることができる。1つ以上の例では、アジテータ1238は、生物学的流体、または生物学的流体中の(たとえば、それと混合した)光活性病原体不活化化合物を撹拌するように構成される機械のアジテータ(たとえば、モータ、サーボ)を含むことができる。1つ以上の例では、安全上重要であるコンポーネントは、プラットフォーム(たとえば、引き出し)ロック1236を含むことができ、このプラットフォームロックは、CSB1206からのコマンドに基づいて、処理チャンバのプラットフォーム(たとえば、引き出し)をロックする、またはロック解除する(すなわち、プラットフォーム(たとえば、引き出し)が開くのを防ぐ)ように構成される。
【0120】
安全上重要であるコンポーネント1218は、CSB1206にデバイスの動作に関する情報を提供するように構成される複数のセンサをさらに含むことができる。1つ以上の例では、温度センサ1226は、システム及び/または生物学的流体の温度を監視するように構成されることができ、生物学的流体及び/またはデバイスの温度を示す更新をCSB1206に送信するように構成されることができる。本開示の1つ以上の例では、プラットフォーム(たとえば、引き出し)ラッチセンサ1228は、デバイスのプラットフォーム(たとえば、引き出し)上のラッチ(たとえば、ロック)(上記で詳細に説明されている)が開位置にあるか、閉位置にあるかを検出するように構成されることができ、ラッチの位置を示す信号をCSB1206に送信するように構成されることができる。1つ以上の例では、セット(たとえば、処理セット、流体処理セット)検出センサ1230は、プラットフォーム(たとえば、引き出し、関連するトレイ)上に、またはその中に、及び/または処理チャンバ内に、生物学的流体を含む容器(たとえば、バッグ)の存在を検出するように構成されることができ、容器(たとえば、バッグ)の存在またはその欠如を示す信号をCSB1206に送信するように構成されることができる。本開示の1つ以上の例では、トレイ位置決めセンサ1232は、デバイス(上記で詳細に説明される)の、トレイの存在及び/またはトレイの位置、たとえば、プラットフォーム(たとえば、引き出し)内の、トレイの存在及び/またはトレイの位置(たとえば、動き)などを決定するように構成されることができ、プラットフォーム/トレイ/引き出しの位置を示す信号をCSB1206に送信するように構成されることができる。1つ以上の例では、プラットフォーム(引き出しなど)及び/または関連するセンサ1234は、処理チャンバのプラットフォーム(引き出しなど)の位置を決定する(たとえば、プラットフォーム(引き出しなど)が処理チャンバ内側の閉位置にあるかどうかを決定する)ように構成されることができ、引き出しの位置を示す信号をCSB1206に送信するように構成されることができる。1つ以上の例では、「トレイ」は、処理中に生物学的流体を収容し、1つ以上の表面、たとえばトレイの床部(たとえば、底部)などの上で透過性(たとえば、光が通過できるように完全に、または部分的に透過性)であることができるプラットフォームの取り外し可能な部分またはコンポーネントを指すことができる。1つ以上の例では、「引き出し」という用語は、トレイを保持し、アジテータのモータを固定することができるプラットフォーム及び関連するフレームを指すことができる。1つ以上の例では、引き出しは、トレイをオペレータに提示するように構成されることができる。1つ以上の例では、トレイは、たとえば、プラットフォーム(たとえば、引き出し)内の直線経路内で前後に移動することなどによって、処理中に撹拌されることができる。
【0121】
本開示の1つ以上の例では、CSB1206は、デバイスをオンまたはオフにするためにデバイスの電源ボタンと直接通信した後に、動作を停止させる、または動作を開始させるコマンドを安全上重要であるコンポーネント1218のそれぞれに発行するように構成されることができる。また、システム1200は、電源1240を含むことができ、この電源を使用して、システム1200内の各コンポーネントに電気信号を提供し、それらの動作に電力を供給することができる。
【0122】
図12に示されるように、システム1200は、2つの別個のコントローラ、UIC1202及びCSB1206を含むことができ、これらは、それぞれ安全上重要ではないコンポーネント及び安全上重要であるコンポーネント1218を制御することができる。2つの別個のコントローラを含むことにより、システム1200は、外部ユーザまたはデバイスからのデバイスの不正な操作、または誤った操作が、安全上重要であるコンポーネント1218の動作に与える影響を最小にできることを確実にすることができる。安全上重要ではないコンポーネントに対して、安全上重要であるコンポーネントをさらに分離するために、UIC1202は、第1の通信プロトコルで安全上重要ではないコンポーネントと通信するように構成されることができ、CSB1206は、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルで安全上重要であるコンポーネントと通信することができる。1つ以上の例では、システム1200は、システムに固有である、ドメイン固有の通信プロトコルをさらに利用して、安全上重要であるコンポーネント1218と通信し、それらに命令することができる。
図12の例では、ドメイン固有の通信プロトコルは、処理モジュールインタフェース(TMI)プロトコルと称されることができる。
【0123】
1つ以上の例では、TMIプロトコルは、安全上重要であるコンポーネントがCSB1206から送信されるコマンドにのみ応答するように構成されることができる。このように、すべての外向きのコンポーネント(すなわち、外部のユーザまたはデバイスがアクセスすることができるコンポーネント)を制御するように構成されるUIC1202を使用して、安全上重要であるコンポーネント1218を直接制御することはできないことにより、処理プロセスに追加のセキュリティ層を提供することができる。したがって、1つ以上の例では、ユーザがタッチディスプレイ1208などの安全上重要ではないコンポーネントの1つに入力する場合、およびコマンドが安全上重要であるコンポーネント1218の1つからのアクションを必要とする場合、コマンドは、UIC1202からネットワークスイッチ1204を介してCSB1206に送信されることができる。1つ以上の例では、ネットワークスイッチ1204は任意選択であり、必須ではない場合がある。CSB1206は、UIC1202から所望のアクションを受信すると、TMIプロトコルを使用して、安全上重要であるコンポーネント1218に対して、それらのコンポーネントをUIC1202によって登録された所望のアクションに従って操作する1つ以上のコマンドを生成することができる。
【0124】
上記のインタラクションを容易にするために、TMIプロトコルは、1つ以上の例では、あらゆるパケットの送信側/発信元を識別するように構成されることができるため、パケットの受信側は、コマンドがCSB1206から発行されているかどうかを決定することができる。本開示の1つ以上の例では、TMIプロトコルは、CSB1206から発信されるコマンドがあらゆる安全上重要であるコンポーネント1218に作用することのみを可能にするように構成されることができる。したがって、安全上重要であると見なされる、あらゆるコンポーネントは、CSB1206からのTMIパケットのみを受け入れるように構成されることができる。
【0125】
1つ以上の例では、TMIプロトコルは、CSB1206と処理モジュールのコンポーネントとの間のメッセージ及びコマンドトランスポートとして機能することができるカスタム通信インタフェースとして構成されることができる。TMIは、安全上重要ではない機能と安全上重要である機能とを分離することによって、安全性及びサイバーセキュリティ(上記のような)をサポートするように構成されることができる。安全性のサポートに加えて、TMIプロトコルは、デバイスのモジュラリティ及びスケーラビリティを可能にするうえ、デバイスの信頼性及び試験性を向上させるようにさらに構成されることができる。1つ以上の例では、TMIプロトコルは、イーサネット(登録商標)、UDP/IPトランスポート媒体を利用して、プロトコルで書き込まれる通信を中継することができる。
【0126】
図13は、本開示の例によるドメイン固有通信プロトコルの例示的な実装を示す。
図13の例示的な図解1300は、プロセスを示し、これらのプロセスによって、外部ユーザが発行するコマンドは、生物学的流体を処理する電子デバイスの個々のコンポーネントを操作するために使用される1つ以上のコマンドに変換される。
【0127】
1つ以上の例では、図解1300に示されるプロセスは、生物学的流体の処理を開始するコマンドをデバイスに発行するユーザ1302から開始することができる。1つ以上の例では、ユーザ1302は、ユーザインタフェース1304を介してコマンド1316を発行することができる。ユーザインタフェース1304は、ディスプレイ(たとえば、タッチスクリーンディスプレイ)、音声認識コンポーネント、動体検知コンポーネント、キーボード、または任意の他のデバイスを含むことができ、これらは、ユーザがその所望のアクションを電子デバイスに入力することを可能にするように構成されることができるため、これらのコマンドに基づいてデバイスが動作することができる。
【0128】
1つ以上の例では、ユーザインタフェース1304がユーザ1302からコマンド1316を受信すると、ユーザインタフェース1304は、ユーザのコマンドを、ユーザインタフェースコントローラ(UIC)1306と互換性があるように特別にフォーマットされるコマンド1318に変換することができる(上記で詳細に説明されている)。UIC1306は、コマンド1318を受信すると、1320に示されるようにコマンドを処理し、妥当性確認することができる。UICが受信したコマンド1318の妥当性確認が正常である場合(すなわち、コマンドが適切であり、1つ以上の例では認証される場合)、UIC1306は、処理が正常に開始されたという表示をユーザインタフェース1304がインタフェース1304を介してユーザ1302に提供することができるような、信号1322をユーザインタフェース1304に送信することができる。
【0129】
1つ以上の例では、受信したコマンド1318を処理して妥当性確認した後、UIC1306は、システムコントローラ1308(
図12に関して上述されている)に電子デバイスのユーザの所望の操作について警告するように構成される、ドメイン固有のTMI通信プロトコルを使用してフォーマットされるコマンド1324を生成し、送信することができる。1つ以上の例では、TMIプロトコルでフォーマットされたコマンド1324は、コマンド1324(この場合はUIC1306)の送信側に関する情報を含むことができ、システムコントローラは、UIC1306によって送信された処理を開始するコマンドのみを受け入れるように構成されることができる。システムコントローラ1308がUIC1306からTMIフォーマットされたメッセージ1324を受信すると、システムコントローラ1308は、1326に示されるようにコマンドを処理し、妥当性確認することができる。
【0130】
1つ以上の例では、1326においてシステムコントローラ1308がUIC1306からのTMIフォーマットされたメッセージ1324を処理して妥当性確認すると、システムコントローラは、生物学的流体上で処理プロセスを開始する1つ以上のコマンドを生成し、コンポーネント1310、1312、及び1314のそれぞれに送信することができる。1つ以上の例では、コンポーネント1310、1312、及び1314は、デバイスの処理チャンバ内に位置している、安全上重要であるコンポーネントを表すことができ、これらの安全上重要であるコンポーネントは、1つ以上の例では、
図12に関して上記で詳細に議論される、ライトエンジンコンポーネント、アジテータ、プラットフォーム/トレイ/引き出しのロック、及びセンサを含むことができる。1つ以上の例では、システムコントローラは、生物学的流体の処理に関与することができるコンポーネント1310、1312、及び1314のそれぞれに対して、別個のコマンド1328、1332、及び1336を生成することができる。1つ以上の例では、コマンド1328、1332、及び1336は、電子デバイス内のコンポーネントにのみ認識されているドメイン固有のTMI通信プロトコルを使用してフォーマットされることができる。さらに、TMI通信プロトコルを使用して生成されたコマンド1328、1332、及び1336は、コマンドの発信元(この場合、システムコントローラ1308)に関する情報を含むことができ、コンポーネント1310、1312、及び1314のそれぞれは、システムコントローラ1308から発信されたと決定されるコマンドにのみ応答するように構成されることができる。
【0131】
1つ以上の例では、システムコントローラ1308は、コンポーネントがとるべきアクションを示してメッセージの発信元を識別するTMIメッセージ1328を、処理チャンバ1310の第1のコンポーネントに対して生成することができる。第1のコンポーネント1310は、コマンド1328を受信すると、1330ではコマンドを処理して妥当性確認し、コマンドが適切であるだけでなく、それがシステムコントローラ1308から発信されたことも確保することができる。コマンド1328が不適切であるとコンポーネント1310が決定する場合、またはコマンド1328がシステムコントローラ1308から発信されたとそのコンポーネントが決定することができない場合、そのコンポーネントは、システムコントローラ1308に、エラーを警告するメッセージを送信することができる(図示せず)。ただし、コマンドの妥当性確認及び認証が適切である場合、1つ以上の例では、コンポーネント1310は、メッセージ1328によって示されるアクションを実行することができる。コンポーネント1310は、アクションを実行すると、要求されたアクションが実行されたことをシステムコントローラ1308に伝える、TMIプロトコルを使用してフォーマットされたメッセージ1344をも生成することができる。
【0132】
1つ以上の例では、システムコントローラ1308は、コンポーネントがとるべきアクションを示してメッセージの発信元を識別するTMIメッセージ1332を、処理チャンバ1312の第2のコンポーネントに対して生成することができる。第2のコンポーネント1312は、コマンド1332を受信すると、1334ではコマンドを処理して妥当性確認し、コマンドが適切であるだけでなく、それがシステムコントローラ1308から発信されたことも確保することができる。コマンド1332が不適切であるとコンポーネント1312が決定する場合、またはコマンド1332がシステムコントローラ1308から発信されたとそのコンポーネントが決定することができない場合、コンポーネント1312は、システムコントローラ1308に、エラーを警告するメッセージを送信することができる(図示せず)。ただし、コマンドの妥当性確認及び認証が適切である場合、1つ以上の例では、コンポーネント1312は、メッセージ1332によって示されるアクションを実行することができる。コンポーネント1312は、アクションを実行すると、要求されたアクションが実行されたことをシステムコントローラ1308に伝える、TMIプロトコルを使用してフォーマットされたメッセージ1340をも生成することができる。
【0133】
1つ以上の例では、システムコントローラ1308は、コンポーネントがとるべきアクションを示してメッセージの発信元を識別するTMIメッセージ1336を、処理チャンバの第3のコンポーネント1314に対して生成することができる。第3のコンポーネント1314は、コマンド1336を受信すると、1338ではコマンドを処理して妥当性確認し、コマンドが適切であるだけでなく、それがシステムコントローラ1308から発信されたことも確保することができる。コマンド1336が不適切であるとコンポーネント1314が決定する場合、またはコマンド1336がシステムコントローラ1308から発信されたとそのコンポーネントが決定することができない場合、コンポーネント1314は、システムコントローラ1308に、エラーを警告するメッセージを送信することができる(図示せず)。ただし、コマンドの妥当性確認及び認証が適切である場合、1つ以上の例では、コンポーネント1314は、メッセージ1336によって示されるアクションを実行することができる。コンポーネント1314は、アクションを実行すると、要求されたアクションが実行されたことをシステムコントローラ1308に伝える、TMIプロトコルを使用してフォーマットされたメッセージ1342をも生成することができる。
【0134】
図13の例は、3つのコンポーネント1310、1312、1314を含むデバイスについての通信プロセスを示すが、この例は、
図13に関する上記の方法及びプロセスから逸脱することなく、任意の数のコンポーネントを含むデバイスに容易に適用されることができる。したがって、コンポーネント1310、1312、及び1314は、例示の目的のために意図されたものであり、限定するものと見なされるべきではない。
【0135】
1つ以上の例では、システムコントローラ1308がコンポーネント1310、1312、及び1314からメッセージ1340、1342、及び1344を受信すると、システムコントローラ1308は、1346では、受信したメッセージを処理して妥当性確認することができ、次いで、処理が終了した(たとえば、処理が完了した)ことを示すTMIフォーマットされたメッセージ1348を生成し、UIC1306に送信することができる。1つ以上の例では、処理が終了したことを示すメッセージ1348をシステムコントローラ1308から受信すると、UICは、処理プロセスが終了したことをユーザに示す1つ以上のグラフィカルユーザインタフェースを表示するようにユーザインタフェースに指令するメッセージ1350(TMIフォーマットかディスプレイがわかる別のフォーマットかいずれかでの)をユーザインタフェース1304に送信することができる。
【0136】
図13の例に関して上記に示されるように、デバイスは、UIC1306によって制御されるコンポーネントと、ドメイン固有のTMI通信プロトコルを使用してシステムコントローラ1308によって制御されるコンポーネントとの間の分離を提供するように構成されることができる。生物学的流体を処理するために使用される、安全上重要であるコンポーネントがTMIプロトコル(デバイスによって内部でのみ認識される)で生成されたコマンドのみを受け入れることができ、システムコントローラ1308によって生成されたコマンドのみを受け入れることができるようにTMIプロトコルを設定することにより、悪意のあるユーザまたは他の外部の関係者が承認なくデバイスに命令する機会を最小にする。1つ以上の例では、システムコントローラが新しいコンポーネントを検出し、そのシステムコントローラだけがそれらコンポーネントを操作するコマンドを発行することができることを確保するように構成されることができる場合、TMI通信プロトコルは、デバイスの中断を最小にしながら、処理チャンバ内の新しいコンポーネントの導入またはコンポーネントの交換を容易にするようにさらに構成されることができる。
【0137】
1つ以上の例では、TMI通信プロトコルは、コントローラ1308と各処理チャンバ内に位置しているコンポーネントとの間のメッセージ及びコマンドトランスポートとして機能することができる。TMI通信プロトコルは、安全上重要であるコンポーネントを安全上重要ではないコンポーネントから分離し、隔離することでデバイスの安全性及びサイバーセキュリティのニーズをサポートし、モジュラリティ及びスケーラビリティを可能にし、信頼性及び試験性を向上させることができる。1つ以上の例では、TMI通信プロトコルは、状態ベースの設計を使用して構成されることができ、この状態ベースの設計は、設計の複雑さを軽減し、誤用による変更を減らし、コンポーネント間のエラーを分離し、デバイスに効率的な方法でイベントを報告することができる。1つ以上の例では、TMI通信プロトコルは、イーサネット(登録商標)またはUDP/IPなど、商用オフザシェルフのトランスポートプロトコルを利用して、デバイスのさまざまなコンポーネント間で往復してメッセージを転送することができる。
【0138】
図14は、本開示の例による生物学的流体を処理するための例示的なシステムを操作する例示的な方法1400を示す。いくつかの例では、方法1400は、本明細書に開示されるデバイスまたはシステムを用いて実行されることができる。
【0139】
方法1400は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合すること(ステップ1402)を含む。たとえば、
図10及び11を参照すると、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントのうちの1つは、共通インタフェース1022または1122に通信可能に結合される。
【0140】
この方法は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの処理インタフェースへの結合に応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内の安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出すること(ステップ1404)を含む。たとえば、
図10及び11を参照すると、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在は、ステップ1402で実行された結合に応答して検出される。
【0141】
この方法は、ドメイン固有のインタフェース言語に基づいているメッセージを、コントローラと、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介して送信すること(ステップ1406)を含む。たとえば、
図10及び11を参照すると、メッセージは、本明細書に開示されるように、結合されたコンポーネントとコントローラモジュールとの間で送信されている。
【0142】
この方法は、メッセージに基づいて、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定すること(ステップ1408)を含む。たとえば、
図10及び11を参照すると、本明細書に開示されるような、結合されたコンポーネントの状態は、ステップ1406で送信されたメッセージに基づいて決定される。
【0143】
共通インタフェースが複数の安全上重要ではないコンポーネント及び安全上重要であるコンポーネントを含むシステムに関して説明されているが、上記の説明が個々の安全上重要ではないコンポーネントまたは個々の安全上重要であるコンポーネントにも適用可能であることが理解される。たとえば、システムは、制御モジュール、安全上重要ではないコンポーネント、安全上重要であるコンポーネント、及び共通インタフェース(たとえば、生物学的流体を処理するための電子デバイスの処理インタフェース)を含む。共通インタフェースを使用した、制御モジュールと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間のインタラクションは、本明細書で説明される制御モジュール、安全上重要ではないコンポーネント、及び安全上重要であるコンポーネントの間の共通インタフェースのインタラクションと実質的に同様であることができる。簡潔にするために、制御モジュールと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間のインタラクションは説明されていない。これらのインタラクションもまた、本開示の範囲内に含まれることが理解される。
【0144】
図15は、一実施形態によるコンピューティングデバイスの例を示している。デバイス1500は、ネットワークに接続されたホストコンピュータであり得る。デバイス1500は、クライアントコンピュータまたはサーバであり得る。
図15に示されるように、デバイス1500は、任意の好適な種類のマイクロプロセッサベースのデバイス、たとえば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、または電話機もしくはタブレットなどのハンドヘルドコンピューティングデバイス(ポータブル電子デバイス)であり得る。デバイスは、たとえば、プロセッサ1502、入力デバイス1506、出力デバイス1508、ストレージ1510、及び通信デバイス1504のうちの1つ以上を含むことができる。入力デバイス1506及び出力デバイス1508は、一般に、上記のものに対応することができ、接続可能にするか、またはコンピュータと一体化することができる。
【0145】
入力デバイス1506は、入力を提供する任意の好適なデバイス、たとえば、タッチスクリーン、キーボードもしくはキーパッド、マウス、または音声認識デバイスであり得る。出力デバイス1508は、出力を提供する任意の好適なデバイス、たとえば、タッチスクリーン、触覚デバイス、またはスピーカーであり得る。
【0146】
ストレージ1510は、ストレージを提供する任意の適切なデバイス、たとえば、RAM、キャッシュ、ハードドライブ、またはリムーバブルストレージディスクを含む電気的、磁気的、または光学的メモリであり得る。通信デバイス1504は、ネットワークを介して信号を送受信することができる任意の適切なデバイス、たとえば、ネットワークインタフェースチップまたはデバイスを含むことができる。コンピュータの構成要素は、任意の好適な方法で、たとえば、物理バスを介してまたは無線で接続することができる。
【0147】
ストレージ1510に記憶され、プロセッサ1510によって実行され得るソフトウェア1512は、たとえば、本開示の機能を具現化するプログラミング(たとえば、上述したデバイスに具体化される)を含むことができる。
【0148】
ソフトウェア1512はまた、命令実行システム、装置、またはデバイス、たとえば、上述したような、ソフトウェアに関連付けられている命令を命令実行システム、装置、またはデバイスから取り出して命令を実行することができるものによって、またはそれらに関連して使用するために、任意の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内に記憶及び/または輸送することもできる。本文書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のために、またはそれらと接続して使用するためのプログラムを含むまたは記憶することができる任意の媒体、たとえば、ストレージ1510であり得る。
【0149】
ソフトウェア1512はまた、命令実行システム、装置、またはデバイス、たとえば、上述したような、ソフトウェアに関連付けられている命令を命令実行システム、装置、またはデバイスから取り出して命令を実行することができるものによって、またはそれらに関連して使用するために、任意の輸送媒体内に伝播させることもできる。本開示の文脈において、輸送媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するために、プログラミングを通信、伝播、または輸送することができる任意の媒体であり得る。輸送可読媒体としては、電子、磁気、光、電磁気、または赤外線の有線または無線の伝播媒体が含まれるが、これらに限定されない。
【0150】
デバイス1500は、任意の好適な種類の相互接続された通信システムであり得るネットワークに接続され得る。ネットワークは、任意の好適な通信プロトコルを実装することができ、任意の好適なセキュリティプロトコルによって保護され得る。ネットワークは、無線ネットワーク接続、T1もしくはT3回線、ケーブルネットワーク、DSL、または電話回線などのネットワーク信号の送受信を実装できる任意の好適な構成のネットワークリンクを含むことができる。
【0151】
デバイス1500は、ネットワーク上での動作に好適な任意のオペレーティングシステムを実装することができる。ソフトウェア1512は、C、C++、Java(登録商標)、またはPythonなどの任意の好適なプログラミング言語で書くことができる。さまざまな実施形態では、本開示の機能を具現化するアプリケーションソフトウェアは、たとえば、クライアント/サーバ構成で、またはウェブベースのアプリケーションもしくはウェブサービスとしてウェブブラウザを介してなど、異なる構成で導入することができる。
【0152】
一態様では、生物学的流体を処理するための電子デバイスは、複数の安全上重要ではないコンポーネントと、複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合され、複数の安全上重要ではないコンポーネントを操作するように構成される第1のコントローラと、複数の安全上重要であるコンポーネントであって、安全上重要であるコンポーネントは1つ以上のプラットフォームを備え、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームが1つ以上の生物学的流体を運搬するように構成される、これら複数の安全上重要であるコンポーネントと、1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンが生物学的流体を照射するように構成される、これら1つ以上のライトエンジンと、1つ以上のセーフティコンポーネントであって、1つ以上のセーフティコンポーネントが安全上重要であるコンポーネントの動作を監視するように構成される、これら1つ以上のセーフティコンポーネントと、複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合され、かつ第1のコントローラに通信可能に結合される第2のコントローラであって、第2のコントローラは複数の安全上重要であるコンポーネントが関与する1つ以上の動作を調整するように構成される、この第2のコントローラとを含み、第1のコントローラ及び第2のコントローラは、複数の安全上重要ではないコンポーネントを複数の安全上重要であるコンポーネントから分離するように構成されるドメイン固有のインタフェース言語を使用して互いに通信する。
【0153】
特定の構成要素、構成、特徴、及び機能が、上記に提供されているが、当業者であれば、他の変化形を使用することができることを理解するであろう。加えて、特徴は、特定の実施形態と関連して記載されているように見え得るが、当業者であれば、記載される実施形態のさまざまな特徴を組み合わせることができることを認識するであろう。さらに、ある実施形態と関連して記載される態様は、単独であってもよい。
【0154】
いくつかの実施形態では、上述した処理システムのいずれかを使用して、1つ以上の病原体不活化化合物(たとえば、光活性病原体不活化化合物、ソラレン)と混合した生物学的流体などを含む、1つ以上の生物学的流体内の病原体(複数可)を不活化することができる。具体的には、上述した処理システム及びデバイスのいずれかが、1つ以上の病原体不活性化化合物と、生物学的流体、たとえば、例として、血液または血液製剤(たとえば、血小板組成物、血漿組成物、及びそれらの誘導体)との混合物に、ある特定の波長の光(たとえば、紫外線光)を照射して光化学反応を引き起こし、生物学的流体中に存在する可能性のある病原体(複数可)、たとえば、ウイルス、細菌、寄生虫、及び他の混入物質、たとえば、例として、細胞混入物質(たとえば、白血球)を不活性化することができる。いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物は、付加物及び/または架橋を光化学的に形成するために核酸を標的とする。たとえば、本開示のデバイスは、生物学的流体を処理する方法において使用され得、方法は、光活性病原体不活性化化合物(たとえば、ソラレン、アモトサレン)と混合した生物学的流体を提供することと、たとえば1つ以上の第1の光源のセットによって放出された約315nm~約350nm(たとえば、約315nm~約335nm、約330nm~約350nm、約340nm~約350nm、約340nm、約345nm)の第1のピーク波長を有する紫外線光など、紫外線光で生物学的流体を照射することと、を含み、生物学的流体を照射することは、生物学的流体中の病原体を不活性化するのに十分な期間及び強度で行われる。いくつかの例では、本開示のデバイスは、生物学的流体を処理する方法に使用されてもよく、この方法は、1つ以上の第1の光源のセットが発する紫外光(たとえば、UV-A、UV-B、UV-C)を用いて生物学的流体を照射することを含み、生物学的流体を照射することは生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で行われる。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。いくつかの実施形態では、1つ以上の第1の光源の各々は、発光ダイオード(LED)である。
【0155】
「病原体不活性化化合物」という用語は、生物学的流体、たとえば、例として血液または血液製剤に存在している可能性のある病原体を不活性化するために使用することができる、任意の好適な化合物、たとえば、小分子有機化合物を指す。「光活性」または「光活性化」または「光化学的」または「光感作性」化合物である病原体不活性化化合物は、病原体を十分に不活性化するための、なんらかのレベルの光を必要とする、好適な化合物である。そのような化合物は、不活性化プロセスに対する制御を提供するため、生物学的製剤中の病原体の不活性化において好ましい。いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物は、ソラレン、イソアロキサジン、アロキサジン、フタロシアニン、フェノチアジン、ポルフィリン、及びメロシアニン540からなる群から選択される光活性病原体不活性化化合物である。いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物はソラレンである。いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物は、アモトサレン(たとえば、S-59)である。本明細書に記載されるそのような光活性化または光化学的病原体不活性化化合物としては、ソラレン、イソアロキサジン、アロキサジン、フタロシアニン、フェノチアジン、及びポルフィリンを含むことができるが、これらに限定されず、ここで、これらの用語は、化合物の一般的なクラス、すなわち、コア化合物及びその好適な誘導体を包含するように理解される。たとえば、ソラレン(複数または単数)は、一般に、ソラレンコア化合物及びその任意の誘導体(たとえば、アモトサレン)を指し、イソアロキサジン(複数または単数)は、一般に、イソアロキサジンコア及びその任意の誘導体(たとえば、リボフラビン)を指すなどである。そのような誘導体は、コア化合物構造、ならびにコアにおける追加の置換基を含む。そのような化合物の説明には、それらの任意の塩が含まれる。
【0156】
「アモトサレン」という用語は、化合物3-(2-アミノエトキシメチル)-2,5,9-トリメチルフロ[3,2-g]クロメン-7-オン及びその任意の塩を意味する。この化合物はまた、4’-(4-アミノ-2-オキサ)ブチル-4,5’,8-トリメチルソラレンとも称され得る。本開示の方法が、アモトサレンHCl(アモトサレンのHCl塩)を添加することを含む場合、この化合物を生物学的流体、たとえば、例として血液製剤(たとえば、血小板組成物、血小板のユニット、血漿組成物、全血組成物、血漿組成物)から除去することは、アモトサレンが、他の塩または遊離塩基として溶液中に存在し得るため、アモトサレンHClの除去に限定されない。本明細書に記載される方法において使用する場合、アモトサレンの除去は、本明細書に記載されるアッセイによって測定される、任意の形態、たとえば、遊離塩基または任意の塩としてのこの化合物の除去を意味する。
【0157】
いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物は、4-第1級アミノ置換ソラレンであり、これは、2~20個の炭素の全長を有する炭化水素鎖によってソラレンの4’位に連結されたNH2基を有するソラレン化合物であり、ここで、これらの炭素のうちの0~6個は、独立して、NHまたはOによって置き換えられ、置き換えの各々の点は、互いの置き換え点から少なくとも2炭素離れており、ソラレンから少なくとも1炭素離れている。4’-第1級アミノ置換ソラレンは、ソラレンの4、5’、及び8位に追加の置換を有してもよく、当該置換としては、以下の基が含まれるがこれらに限定されない:H及び(CH2)nCH3、式中、n=0~6。いくつかの実施形態では、4’-第1級アミノ置換ソラレンは、a)-(CH2)u-NH2、-(CH2)w-R2-(CH2)z-NH2、-(CH2)w-R2-(CH2)x-R3-(CH2)z-NH2、及び-(CH2)w-R2-(CH2)x-R3-(CH2)y-R4-(CH2)z-NH2を含む群から選択される、4’炭素原子上の置換基R1(式中、R2、R3、及びR4は、独立して、O及びNHを含む群から選択され、uは、1~10の整数であり、wは、1~5の整数であり、xは、2~5の整数であり、yは、2~5の整数であり、zは、2~6の整数である)、ならびにb)H及び(CH2)vCH3またはそれらの塩を含む群から独立して選択される、それぞれ4、5’、及び8位の炭素原子上の置換基R5、R6、及びR7(式中、vは、0~5の整数である)を含む。
【0158】
いくつかの実施形態では、病原体不活性化化合物は、5-第1級アミノ置換ソラレンであり、これは、1~20個の炭素の全長を有する炭化水素鎖によってソラレンの5’位に連結されたNH2基を有するソラレン化合物であり、ここで、これらの炭素のうちの0~6個は、独立して、NHまたはOによって置き換えられ、置き換えの各々の点は、互いの置き換え点から少なくとも2炭素離れており、ソラレンから少なくとも1炭素離れている。5’-第1級アミノ置換ソラレンは、ソラレンの4、4’、及び8位に追加の置換を有してもよく、当該置換としては、以下の基が含まれるがこれらに限定されない:H及び(CH2)nCH3、式中、n=0~6。いくつかの実施形態では、5’-第1級アミノ置換ソラレンは、a)-(CH2)u-NH2、-(CH2)w-R2-(CH2)z-NH2、-(CH2)w-R2-(CH2)x-R3-(CH2)z-NH2、及び-(CH2)w-R2-(CH2)x-R3-(CH2)y-R4-(CH2)z-NH2を含む群から選択される、5’炭素原子上の置換基R1(式中、R2、R3、及びR4は、O及びNHを含む群から独立して選択され、uは、1~10の整数であり、wは、1~5の整数であり、xは、2~5の整数であり、yは、2~5の整数であり、zは、2~6の整数である)、ならびにb)H及び(CH2)vCH3またはその塩を含む群から独立して選択される、それぞれ4、4’、及び8の炭素原子上の置換基R5、R6、及びR7(式中、vは、0~5の整数であり、R1が、-(CH2)u-NH2を含む群から選択される場合、R7は、(CH2)vCH3であり、R5、R6、及びR7が、(CH2)vCH3である場合、uは、3~10の整数である)を含む。例示的なソラレン化合物は、たとえば、米国特許第5,593,823号に記載されている。
【0159】
いくつかの実施形態では、生物学的流体は、血小板保存液(PAS)中の病原体不活性化化合物(PIC)と混合される。いくつかの実施形態では、PICは、生物学的流体と混合する前に、PASと混合される。血小板添加剤溶液は、たとえば、Alhumaidanら及びRingwaldら(Alhumaidan,H.and Sweeney,J.,J Clin Apheresis,27:93-98 (2012)、Ringwald et al.,Transfusion Medicine Reviews,20:158-64(2006))によって説明されているように、当該技術分野において公知であり、これらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、血小板添加剤溶液(PAS)は、塩化物、酢酸塩、クエン酸塩、カリウム、マグネシウム、リン酸塩、グルコン酸塩、グルコース、及び重炭酸塩のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、血小板添加剤溶液(PAS)は、規制当局または当該分野において一般に受け入れられている認定機関によって承認されたPASである。
【0160】
いくつかの実施形態では、方法は、生体学的流体を撹拌することをさらに含む。本明細書に提供される方法のいずれかのいくつかの実施形態では、生物学的流体に照射する紫外線光の総線量(たとえば、1つ以上の光源によって放出される、1つ以上の光源のセットによって放出される、光源アレイによって放出される)は、約0.5J/cm2~約50J/cm2、たとえば、約0.5J/cm2~約10J/cm2、約0.5J/cm2~約15J/cm2、約0.5J/cm2~約25J/cm2、約1J/cm2~約10J/cm2、約1J/cm2~約15J/cm2、約1J/cm2~約25J/cm2、約3J/cm2~約10J/cm2、約3J/cm2~約15J/cm2、約3J/cm2~約25J/cm2、約5J/cm2~約10J/cm2、約5J/cm2~約15J/cm2、約5J/cm2~約25J/cm2、約10J/cm2~約30J/cm2、約10J/cm2~約20J/cm2、約15J/cm2~約50J/cm2、約15J/cm2~約35J/cm2、約20J/cm2~約30J/cm2、約25J/cm2~約50J/cm2、約30J/cm2~約40J/cm2、または約40J/cm2~約50J/cm2のいずれかである。いくつかの実施形態では、生物学的流体に照射する紫外線光の総線量は、約0.5J/cm2以上、たとえば、およそで、1J/cm2以上、2J/cm2以上、3J/cm2以上、4J/cm2以上、5J/cm2以上、6J/cm2以上、7J/cm2以上、8J/cm2以上、9J/cm2以上、10J/cm2以上、15J/cm2以上、20J/cm2以上、25J/cm2以上、30J/cm2以上、35J/cm2以上、40J/cm2以上、45J/cm2以上、または50J/cm2以上のうちのいずれかである。いくつかの実施形態では、生物学的流体に照射する紫外線光の総線量は、約50J/cm2未満、約40J/cm2未満、約30J/cm2未満、約25J/cm2未満、約20J/cm2未満、約15J/cm2未満、または約10J/cm2未満である。いくつかの実施形態において、生物学的流体を照射することは、生物学的流体中の病原体を不活性化するのに十分な期間及び強度で生じる(たとえば、生物学的流体中に存在する場合)。たとえば、いくつかの実施形態では、生物学的流体を照射することは、生物学的流体に照射する紫外線光の総線量(たとえば、所望の総線量、所定の総線量、前述の総線量)を提供するに十分な期間及び強度(たとえば、総線量の紫外線光を提供するに十分な期間及び強度の任意の好適な組み合せ)で生じる。いくつかの実施形態では、強度は、1~1000mW/cm2(たとえば、1~100mW/cm2の間)の間である。いくつかの実施形態では、期間は、1秒間~2時間(たとえば、1分間~60分間の間)の間である。
【0161】
存在する可能性のある病原体(複数可)を不活性化するための生物学的流体の処理は、必ずしも存在する可能性のあるすべての病原体を完全に不活性化するものではなく、病原体の存在から生じる危険性(たとえば、病原体が混入した生物学的流体の投与に関連する感染症、血液製剤による輸血関連疾患、血液製剤による輸血で伝達される感染)を大幅に低減するために、病原体の量を実質的に低減するものであることを理解されたい。病原体の不活性化は、ある特定の体積中の感染性病原体(たとえば、ウイルス粒子、細菌)の数を測定することによってアッセイすることができ、不活性化のレベルは、典型的に、病原体の感染力の対数低減値、すなわち力価の対数低減値で表される。力価の対数低減値をアッセイする方法、及び病原体不活性化のレベルをアセスメントするためのその測定は、当該技術分野において周知である。いくつかの実施形態では、処理するためのシステム、デバイス、及び/または方法は、存在するときに生物学的流体中の少なくとも1対数(たとえば、少なくとも2対数、少なくとも3対数、少なくとも4対数、またはそれ以上)の病原体を不活性化するのに十分である。いくつかの実施形態では、照射後の生物学的流体は、残留病原体不活性化化合物またはその光産物(複数可)を除去するためにさらにプロセシングすることなく、対象への注入に好適である。いくつかの実施形態では、処理するためのシステム、デバイス、及び/または方法は、存在するときに生物学的流体中の少なくとも1対数(たとえば、少なくとも2対数、少なくとも3対数、少なくとも4対数、またはそれ以上)の病原体を不活性化するのに十分であり、生物学的流体は、生物学的流体を照射した後に10μM以下の病原体不活性化化合物を含む。いくつかの実施形態では、処理するためのシステム、デバイス、及び/または方法は、存在するときに生物学的流体中の少なくとも1対数(たとえば、少なくとも2対数、少なくとも3対数、少なくとも4対数、またはそれ以上)の病原体を不活性化するのに十分であり、生物学的流体は、照射後に、7.5μM以下の病原体不活性化化合物を含む。いくつかの実施形態では、処理するためのシステム、デバイス、及び/または方法は、存在するときに生物学的流体中の少なくとも1対数(たとえば、少なくとも2対数、少なくとも3対数、少なくとも4対数、またはそれ以上)の病原体を不活性化するに十分であり、生物学的流体は、照射後に、5μM以下(たとえば、4μM以下、3μM以下、2μM以下、1μM以下、0.5μM以下)の病原体不活性化化合物を含む。いくつかの実施形態では、照射前の生物学的流体と混合した病原体不活性化化合物の濃度は、少なくとも約10μM(たとえば、少なくとも約30μM、少なくとも約60μM、少なくとも少なくとも約90μM、少なくとも約110μM)である。いくつかの実施形態では、照射前の生物学的流体と混合した病原体不活性化化合物の濃度は、約15μM~約150μM(たとえば、約30μM~約110μM、約60μM~約90μM、約75μM)である。いくつかの実施形態では、照射後の生物学的流体と混合した病原体不活性化化合物の濃度は、照射前の生物学的流体と混合した病原体不活性化化合物の濃度の高くとも1/3である。いくつかの実施形態では、照射後の生物学的流体は、十分な生物学的活性を維持しており、結果として、生物学的流体は、対象への注入に好適である。前述の実施形態のいずれかでは、生物学的流体は、血液製剤(たとえば、血小板、血漿)であってもよい。
【0162】
上記のデバイスのいくつかの態様では、第1のコントローラは出力ポートを含み、第1のコントローラは、出力ポートを使用して外部コンピューティングデバイスと通信するように構成される。
【0163】
上記のデバイスのいくつかの態様では、複数の安全上重要ではないコンポーネントを複数の安全上重要であるコンポーネントから分離することは、安全上重要ではないコンポーネントに対する1つ以上の変更からの複数の安全上重要であるコンポーネントに対する影響を最小にするようにドメイン固有のインタフェース言語を設定することを含む。
【0164】
上記のデバイスのいくつかの態様では、デバイスは、生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバをさらに含み、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される。
【0165】
上記のデバイスのいくつかの態様では、安全上重要であるコンポーネントは、1つ以上のアジテータをさらに含み、各アジテータは、1つ以上のプラットフォームのうちの少なくとも1つを撹拌するように構成される。
【0166】
上記のデバイスのいくつかの態様では、安全上重要であるコンポーネントは、1つ以上のライトエンジンからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。
【0167】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のライトエンジンは、生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される。
【0168】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む。
【0169】
上記のデバイスのいくつかの態様では、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。
【0170】
上記のデバイスのいくつかの態様では、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。
【0171】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。
【0172】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上の安全上重要であるコンポーネントは、コンピューティングハードウェアを含み、このコンピューティングハードウェアは、1つ以上のアルゴリズムを実行するように構成され、電子デバイスの動作に関する情報を格納するように構成される。
【0173】
上記のデバイスのいくつかの態様では、第2のコントローラは、デバイスの1つ以上の動作条件に基づいて、1つ以上の安全上重要であるコンポーネントをオンまたはオフにするように構成される。
【0174】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のセーフティコンポーネントは、合わせて、ハードウェアウォッチドッグを実装するように構成される。
【0175】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のセーフティコンポーネントは、合わせて、ソフトウェアウォッチドッグを実装するように構成される。
【0176】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上の安全上重要ではないコンポーネントは、ディスプレイを含み、このディスプレイは、デバイスのユーザに情報を提供する、及び/またはデバイスのユーザから入力を受信するように構成される。
【0177】
上記のデバイスのいくつかの態様では、生物学的流体を処理する方法に使用する場合、この方法は、光活性病原体不活化化合物と混合した生物学的流体を提供することと、1つ以上の第1の光源のセットが発する約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を用いて生物学的流体を照射することとを含み、1)1つ以上の第1の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、または2)1つ以上の第1の光源のそれぞれは、発光ダイオード(LED)であり、生物学的流体を照射することは、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で行われる。
【0178】
上記のデバイスのいくつかの態様では、デバイスは、処理インタフェースであって、第1のコントローラは複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合され、第2のコントローラは処理インタフェースを介して複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合される、処理インタフェースと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムであって、1つ以上のプログラムはメモリに格納され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成される、1つ以上のプログラムとを含み、1つ以上のプログラムは、複数の安全上重要ではないコンポーネントを処理インタフェースに通信可能に結合し、複数の安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに通信可能に結合することに応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、第1のコントローラと安全上重要ではないコンポーネントとの間で処理インタフェースを介して第1のメッセージを送信することと、第2のコントローラと安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することであって、第1のメッセージ及び第2のメッセージはドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、第1のメッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントの状態を決定することと、第2のメッセージに基づいて安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、のための命令を含む。
【0179】
上記のデバイスのいくつかの態様では、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントは、第1の状態にあり、1つ以上のプログラムは、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を第1の状態から第2の状態に変更することと、状態を変更することに応答して、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントから第1のコントローラまたは第2のコントローラに処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することと、第1のコントローラまたは第2のコントローラで第2のメッセージを受信することと、第2のメッセージを受信することに応答して、処理コンポーネントの第2の状態を決定することと、のための命令をさらに含む。
【0180】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のプログラムは、電子デバイスに電力を供給するための命令をさらに含み、複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在は、電子デバイスへの電力の供給に応答してさらに検出される。
【0181】
上記のデバイスのいくつかの態様では、1つ以上のプログラムは、電子デバイスへの電力の供給に応答して、ローカルネットワークアドレス及びポートを複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントに割り当てるための命令をさらに含み、ローカルネットワークアドレスまたはポートは、ドメイン固有のデバイスのインタフェース言語に基づく。
【0182】
上記のデバイスのいくつかの態様では、ドメイン固有のインタフェース言語で書き込まれる1つ以上のメッセージは、TCP/IPを使用して送信されることができる。
【0183】
別の態様では、生物学的流体を処理する方法は、光活性病原体不活化化合物と混合した生物学的流体を提供することと、上記のデバイスのいずれかを用いて、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で生物学的流体を照射することとを含む。
【0184】
別の態様では、生物学的流体を処理するための電子デバイスを操作する方法であって、電子デバイスはコントローラ、安全上重要ではないコンポーネント、安全上重要であるコンポーネント、及び処理インタフェースを含み、方法は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することに応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、コントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージはドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することとを含む。
【0185】
上記の方法のいくつかの態様では、電子デバイスは処理インタフェースに結合される第2のコントローラをさらに含み、安全上重要であるコンポーネントは処理インタフェースに結合され、方法は、安全上重要ではないコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントを安全上重要であるコンポーネントから分離することであって、分離は、ドメイン固有のインタフェース言語を設定することで、安全上重要ではないコンポーネントに対する1つ以上の変更からの、安全上重要であるコンポーネントに対する影響を最小にすることを含む、分離することとをさらに含む。
【0186】
上記の方法のいくつかの態様では、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントは、第1の状態にあり、方法は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を第1の状態から第2の状態に変更することと、状態を変更することに応答して、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントからコントローラに処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することと、コントローラで第2のメッセージを受信することと、第2のメッセージを受信することに応答して、処理コンポーネントの第2の状態を決定することとをさらに含む。
【0187】
上記の方法のいくつかの態様では、安全上重要であるコンポーネントは、プラットフォーム、ライトエンジン、アジテータ、及びセーフティコンポーネントのうちの1つであり、1つ以上のセーフティコンポーネントは、安全上重要であるコンポーネントの動作を監視するように構成される。
【0188】
上記の方法のいくつかの態様では、この方法は、ドメイン固有のインタフェース言語を使用して、処理インタフェースを外部ネットワークから分離することをさらに含む。
【0189】
上記の方法のいくつかの態様では、この方法は、電子デバイスに電力を供給することをさらに含み、処理コンポーネントの存在は、電子デバイスへの電力の供給に応答してさらに検出される。
【0190】
上記の方法のいくつかの態様では、この方法は、電子デバイスへの電力の供給に応答して、ローカルネットワークアドレスまたはポートを安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントに割り当てることをさらに含み、ローカルネットワークアドレスまたはポートは、ドメイン固有のインタフェース言語に基づく。
【0191】
上記の方法のいくつかの態様では、ドメイン固有のインタフェース言語で書き込まれる1つ以上のメッセージは、TCP/IPを使用して送信されることができる。
【0192】
別の態様では、生物学的流体を処理するための電子デバイスは、コントローラ、安全上重要ではないコンポーネント、安全上重要であるコンポーネント、処理インタフェース、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び1つ以上のプログラムであって、1つ以上のプログラムはメモリに格納され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成される、これら1つ以上のプログラムを含み、1つ以上のプログラムは、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの処理インタフェースへの結合に応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、処理インタフェースに対してコントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージがドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、のための命令を含む。
【0193】
別の態様では、1つ以上のプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプログラムは命令を含み、これら命令は1つ以上のプロセッサ及びメモリを含む電子デバイスによって実行されると、このデバイスに、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの処理インタフェースへの結合に応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、処理インタフェースに対してコントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージがドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、を行わせる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。
【0194】
いくつかの実施形態では、電子デバイスは、複数の安全上重要ではないコンポーネント、これら複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合される第1のコントローラ、複数の安全上重要であるコンポーネント、及びこれら複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合される第2のコントローラを含む。いくつかの実施形態では、電子デバイスは処理インタフェースを含む。
【0195】
いくつかの実施形態では、生物学的流体を処理するための電子デバイスは、複数の安全上重要ではないコンポーネントと、複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合され、複数の安全上重要ではないコンポーネントを操作するように構成される第1のコントローラと、複数の安全上重要であるコンポーネントであって、安全上重要であるコンポーネントは1つ以上のプラットフォームであって、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームが1つ以上の生物学的流体を運搬するように構成される、これら1つ以上のプラットフォーム、を備える、これら複数の安全上重要であるコンポーネントと、1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンが生物学的流体を照射するように構成される、これら1つ以上のライトエンジンと、1つ以上のセーフティコンポーネントであって、1つ以上のセーフティコンポーネントが安全上重要であるコンポーネントの動作を監視するように構成される、これら1つ以上のセーフティコンポーネントと、これら複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合され、かつ第1のコントローラに通信可能に結合される第2のコントローラであって、第2のコントローラは複数の安全上重要であるコンポーネントが関与する1つ以上の動作を調整するように構成される、この第2のコントローラとを含み、第1のコントローラ及び第2のコントローラは、複数の安全上重要ではないコンポーネントを複数の安全上重要であるコンポーネントから分離するように構成されるドメイン固有のインタフェース言語を使用して互いに通信する。
【0196】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラは出力ポートを含み、第1のコントローラは、出力ポートを使用して外部コンピューティングデバイスと通信するように構成される。
【0197】
いくつかの実施形態では、複数の安全上重要ではないコンポーネントを複数の安全上重要であるコンポーネントから分離することは、安全上重要ではないコンポーネントに対する1つ以上の変更からの複数の安全上重要であるコンポーネントに対する影響を最小にするようにドメイン固有のインタフェース言語を設定することを含む。
【0198】
いくつかの実施形態では、デバイスは、生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバをさらに含み、1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される。
【0199】
いくつかの実施形態では、安全上重要であるコンポーネントは、1つ以上のアジテータをさらに含み、各アジテータは、1つ以上のプラットフォームのうちの少なくとも1つを撹拌するように構成される。
【0200】
いくつかの実施形態では、安全上重要であるコンポーネントは、1つ以上のライトエンジンからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。
【0201】
いくつかの実施形態では、1つ以上のライトエンジンは、生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される。
【0202】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、これら1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する。
【0204】
いくつかの実施形態では、第1の光源チャネルは、1つ以上の光源を含み、1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である。
【0205】
いくつかの実施形態では、1つ以上のライトエンジンは、1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む。
【0206】
いくつかの実施形態では、1つ以上の安全上重要であるコンポーネントは、コンピューティングハードウェアを含み、このコンピューティングハードウェアは、1つ以上のアルゴリズムを実行するように構成され、電子デバイスの動作に関する情報を格納するように構成される。
【0207】
いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、デバイスの1つ以上の動作条件に基づいて、1つ以上の安全上重要であるコンポーネントをオンまたはオフにするように構成される。
【0208】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセーフティコンポーネントは、合わせて、ハードウェアウォッチドッグを実装するように構成される。
【0209】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセーフティコンポーネントは、合わせて、ソフトウェアウォッチドッグを実装するように構成される。
【0210】
いくつかの実施形態では、1つ以上の安全上重要ではないコンポーネントは、ディスプレイを含み、このディスプレイは、デバイスのユーザに情報を提供する、及び/またはデバイスのユーザから入力を受信するように構成される。
【0211】
いくつかの実施形態では、生物学的流体を処理する方法に使用する場合、この方法は、光活性病原体不活化化合物と混合した生物学的流体を提供することと、1つ以上の第1の光源のセットが発する約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を用いて生物学的流体を照射することとを含み、1)1つ以上の第1の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、または2)1つ以上の第1の光源のそれぞれは、発光ダイオード(LED)であり、生物学的流体を照射することは、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で行われる。
【0212】
いくつかの実施形態では、デバイスは、処理インタフェースであって、第1のコントローラは複数の安全上重要ではないコンポーネントに通信可能に結合され、第2のコントローラは処理インタフェースを介して複数の安全上重要であるコンポーネントに通信可能に結合される、処理インタフェースと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムであって、1つ以上のプログラムはメモリに格納され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成される、1つ以上のプログラムとを含み、1つ以上のプログラムは、複数の安全上重要ではないコンポーネントを処理インタフェースに通信可能に結合し、複数の安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに通信可能に結合することに応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、第1のコントローラと安全上重要ではないコンポーネントとの間で処理インタフェースを介して第1のメッセージを送信することと、第2のコントローラと安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することであって、第1のメッセージ及び第2のメッセージはドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、第1のメッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントの状態を決定することと、第2のメッセージに基づいて安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、のための命令を含む。
【0213】
いくつかの実施形態では、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントは、第1の状態にあり、1つ以上のプログラムは、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を第1の状態から第2の状態に変更することと、状態を変更することに応答して、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントから第1のコントローラまたは第2のコントローラに処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することと、第1のコントローラまたは第2のコントローラで第2のメッセージを受信することと、第2のメッセージを受信することに応答して、処理コンポーネントの第2の状態を決定することと、のための命令をさらに含む。
【0214】
いくつかの実施形態では、1つ以上のプログラムは、電子デバイスに電力を供給するという命令をさらに含み、複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントの存在は、電子デバイスへの電力の供給に応答してさらに検出される。
【0215】
いくつかの実施形態では、1つ以上のプログラムは、電子デバイスへの電力の供給に応答して、ローカルネットワークアドレス及びポートを複数の安全上重要ではないコンポーネント及び複数の安全上重要であるコンポーネントに割り当てるための命令をさらに含み、ローカルネットワークアドレスまたはポートは、ドメイン固有のインタフェース言語に基づく。
【0216】
いくつかの実施形態では、ドメイン固有のインタフェース言語で書き込まれる1つ以上のメッセージは、TCP/IPを使用して送信されることができる。
【0217】
いくつかの実施形態では、生物学的流体を処理する方法は、光活性病原体不活化化合物と混合した生物学的流体を提供することと、上記のデバイスのいずれかを用いて、生物学的流体中の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で生物学的流体を照射することとを含む。
【0218】
いくつかの実施形態では、生物学的流体を処理するための電子デバイスを操作する方法であって、電子デバイスはコントローラ、安全上重要ではないコンポーネント、安全上重要であるコンポーネント、及び処理インタフェースを含み、方法は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することに応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、コントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージはドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することとを含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、電子デバイスは処理インタフェースに結合される第2のコントローラをさらに含み、安全上重要であるコンポーネントは処理インタフェースに結合され、方法は、安全上重要ではないコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントを安全上重要であるコンポーネントから分離することであって、分離は、ドメイン固有のインタフェース言語を設定することで、安全上重要ではないコンポーネントに対する1つ以上の変更からの、安全上重要であるコンポーネントに対する影響を最小にすることを含む、分離することとをさらに含む。
【0220】
いくつかの実施形態では、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントは、第1の状態にあり、方法は、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を第1の状態から第2の状態に変更することと、状態を変更することに応答して、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントからコントローラに処理インタフェースを介して第2のメッセージを送信することと、コントローラで第2のメッセージを受信することと、第2のメッセージを受信することに応答して、処理コンポーネントの第2の状態を決定することとをさらに含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、安全上重要であるコンポーネントは、プラットフォーム、ライトエンジン、アジテータ、及びセーフティコンポーネントのうちの1つであり、1つ以上のセーフティコンポーネントは、安全上重要であるコンポーネントの動作を監視するように構成される。
【0222】
いくつかの実施形態では、この方法は、ドメイン固有のインタフェース言語を使用して、処理インタフェースを外部ネットワークから分離することをさらに含む。
【0223】
いくつかの実施形態では、この方法は、電子デバイスに電力を供給することをさらに含み、処理コンポーネントの存在は、電子デバイスへの電力の供給に応答してさらに検出される。
【0224】
いくつかの実施形態では、この方法は、電子デバイスへの電力の供給に応答して、ローカルネットワークアドレスまたはポートを安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントに割り当てることをさらに含み、ローカルネットワークアドレスまたはポートは、ドメイン固有のインタフェース言語に基づく。
【0225】
いくつかの実施形態では、ドメイン固有のインタフェース言語で書き込まれる1つ以上のメッセージは、TCP/IPを使用して送信されることができる。
【0226】
いくつかの実施形態では、生物学的流体を処理するための電子デバイスは、コントローラ、安全上重要ではないコンポーネント、安全上重要であるコンポーネント、処理インタフェース、1つ以上のプロセッサ、メモリ、及び1つ以上のプログラムであって、1つ以上のプログラムはメモリに格納され、1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成される、これら1つ以上のプログラムを含み、1つ以上のプログラムは、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの処理インタフェースへの結合に応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、処理インタフェースに対してコントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージがドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、のための命令を含む。
【0227】
いくつかの実施形態では、1つ以上のプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、1つ以上のプログラムは命令を含み、これら命令は1つ以上のプロセッサ及びメモリを含む電子デバイスによって実行されると、このデバイスに、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントを処理インタフェースに結合することと、安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの処理インタフェースへの結合に応答して、コントローラを用いて、電子デバイス内での安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの存在を検出することと、処理インタフェースに対してコントローラと安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントとの間で処理インタフェースを介してメッセージを送信することであって、メッセージがドメイン固有のインタフェース言語に基づく、送信することと、メッセージに基づいて安全上重要ではないコンポーネントまたは安全上重要であるコンポーネントの状態を決定することと、を行わせる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。
【0228】
本明細書に提供される実施形態の変化形は、前述の説明を読めば、当業者には明らかになり得る。当業者であれば、適宜、そのような変化形、ならびに本明細書に具体的に記載されるもの以外の本明細書に記載される組成物、方法、及びキットの実施を用いることができることが予想される。したがって、本明細書に記載されるシステム及び方法には、該当する法律によって許容される本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙される主題のすべての修正形及び均等物が含まれる。さらに、上述の要素のそのすべての可能性のある変化形における任意の組合せが、本明細書に別途示されるかまたは文脈により明らかに矛盾しない限り、本説明に包含される。以下は、本開示の特定の実施形態のリストである。このリストは例示的なものであり、本明細書で提供される本開示を限定することを意図するものではない。
【0229】
実施形態1:電子デバイスであって、前記電子デバイスは1つ以上の生物学的流体を処理するように合わせて構成される複数のコンポーネントを含み、前記デバイスは、
第1のコンポーネントグループであって、前記第1のコンポーネントグループは前記デバイスのユーザから1つ以上の入力を受信するように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、前記第1のコンポーネントグループと、
前記第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、第1のコントローラと、
第2のコンポーネントグループであって、前記第2のコンポーネントグループが、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォーム、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジン、
を有する、前記第2のコンポーネントグループと、
前記第2のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1のコントローラに通信可能に結合される第2のコントローラであって、前記第2のコントローラは前記第2のコンポーネントグループに関与する1つ以上の動作を調整するように構成される、前記第2のコントローラと、
を含み、
前記第2のコントローラは、第2の通信プロトコルを使用して前記第1のコントローラ及び前記第2のコンポーネントグループと通信し、
前記第2の通信プロトコルは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラからの1つ以上のコマンドに応答して前記第2のコンポーネントグループが動作するように構成される、前記デバイス。
【0230】
実施形態2:前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、実施形態1に記載のデバイス。
【0231】
実施形態3:前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、実施形態1または実施形態2に記載のデバイス。
【0232】
実施形態4:前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、実施形態1~3のいずれか1つに記載のデバイス。
【0233】
実施形態5:前記第1のコンポーネントグループはディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、実施形態1~4のいずれか1つに記載のデバイス。
【0234】
実施形態6:前記ディスプレイは、前記デバイスの前記ユーザから1つ以上のタッチ入力を受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、実施形態5に記載のデバイス。
【0235】
実施形態7:前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載のデバイス。
【0236】
実施形態8:前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、実施形態1~7のいずれか1つに記載のデバイス。
【0237】
実施形態9:前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される、実施形態1~8のいずれか1つに記載のデバイス。
【0238】
実施形態10:前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態1~9のいずれか1つに記載のデバイス。
【0239】
実施形態11:前記1つ以上のライトエンジンは、前記生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、実施形態1~10のいずれかに記載のデバイス。
【0240】
実施形態12:前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、実施形態11に記載のデバイス。
【0241】
実施形態13:前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、実施形態11または実施形態12に記載のデバイス。
【0242】
実施形態14:前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は、発光ダイオード(LED)である、実施形態11~13のいずれか1つに記載のデバイス。
【0243】
実施形態15:前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態1~14のいずれか1つに記載のデバイス。
【0244】
実施形態16:前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、実施形態10~15のいずれか1つに記載のデバイス。
【0245】
実施形態17:第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内の前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内の前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、実施形態9~16のいずれか1つに記載のデバイス。
【0246】
実施形態18:前記デバイスは、前記デバイスのユーザから1つ以上の入力を受信するように構成され、
前記デバイスは、
前記第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは処理プロセスを前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で開始するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、前記第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を行うように構成される、実施形態1~17のいずれか1つに記載のデバイス。
【0247】
実施形態19:前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、実施形態1~18のいずれか1つに記載のデバイス。
【0248】
実施形態20:1つ以上の生物学的流体を電子デバイスで処理する方法であって、
1つ以上の入力を前記デバイスのユーザから受信することと、
第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記デバイスの第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、前記第1のコントローラは前記デバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記デバイスの第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を含む、前記方法。
【0249】
実施形態21:前記第2のコンポーネントグループは、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォームと、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジンと、
を含む、実施形態20に記載の方法。
【0250】
実施形態22:前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、実施形態20または実施形態21に記載の方法。
【0251】
実施形態23:前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、実施形態20~22のいずれか1つに記載の方法。
【0252】
実施形態24:前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、実施形態20~23のいずれか1つに記載の方法。
【0253】
実施形態25:前記第1のコンポーネントグループは、ディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、実施形態20~24のいずれか1つに記載の方法。
【0254】
実施形態26:前記ディスプレイは、1つ以上のタッチ入力を前記デバイスの前記ユーザから受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、実施形態25に記載の方法。
【0255】
実施形態27:前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、実施形態20~26のいずれか1つに記載の方法。
【0256】
実施形態28:前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォームに配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、実施形態20~27のいずれか1つに記載の方法。
【0257】
実施形態29:前記電子デバイスは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内に位置決めされるように構成される、実施形態20~28のいずれか1つに記載の方法。
【0258】
実施形態30:前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態20~29のいずれか1つに記載の方法。
【0259】
実施形態31:前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、実施形態20~30のいずれかに記載の方法。
【0260】
実施形態32:前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、実施形態31に記載の方法。
【0261】
実施形態33:前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、実施形態31または実施形態32に記載の方法。
【0262】
実施形態34:前記1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は発光ダイオード(LED)である、実施形態31~33のいずれか1つに記載の方法。
【0263】
実施形態35:前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態20~34のいずれか1つに記載の方法。
【0264】
実施形態36:前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、実施形態30~35のいずれか1つに記載の方法。
【0265】
実施形態37:前記電子デバイスは、
第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内の前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内の前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、実施形態20~36のいずれか1つに記載の方法。
【0266】
実施形態38:前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、実施形態20~37のいずれか1つに記載の方法。
【0267】
実施形態39:1つ以上のプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記1つ以上のプログラムは命令を含み、前記命令は1つ以上の生物学的流体を処理するように構成される電子デバイスによって実行されると、前記デバイスに、
1つ以上の入力を前記デバイスのユーザから受信することと、
第1の通信プロトコルを使用して1つ以上のコマンドを前記デバイスの第1のコントローラに送信することであって、前記1つ以上のコマンドは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体で処理プロセスを開始するように構成され、前記第1のコントローラは前記デバイスの第1のコンポーネントグループに通信可能に結合され、前記第1の通信プロトコルを使用してフォーマットされる1つ以上のコマンドを使用して前記第1のコンポーネントグループを操作するように構成される、前記送信することと、
前記第1のコントローラでは、前記第1の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを、第2の通信プロトコルの1つ以上のコマンドに変換し、前記第2の通信プロトコルの前記1つ以上のコマンドを前記デバイスの第2のコントローラに送信することと、
前記第2のコントローラでは、前記第2の通信プロトコルの前記受信した1つ以上のコマンドを、前記デバイスの第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントを制御する1つ以上のコマンドに変換し、前記1つ以上のコマンドを前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上のコンポーネントに送信することであって、前記第2のコンポーネントグループのうちの前記1つ以上のコンポーネントを制御する前記1つ以上のコマンドは、前記デバイスに、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を処理させるように構成される、前記送信することと、
を行わせる、前記コンピュータ可読記憶媒体。
【0268】
実施形態40:前記第2のコンポーネントグループは、
1つ以上のプラットフォームであって、前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を運搬するように構成される、前記1つ以上のプラットフォームと、
1つ以上のライトエンジンであって、各ライトエンジンは前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように構成される、前記1つ以上のライトエンジンと、
を含む、実施形態39に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0269】
実施形態41:前記第2のコンポーネントグループは、前記第2の通信プロトコルを使用して前記第2のコントローラから送信される1つ以上のコマンドにのみ応答して動作するように構成される、実施形態39または実施形態40に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0270】
実施形態42:前記第2の通信プロトコルで送信されるメッセージは、前記メッセージを生成した前記コンポーネントに関する情報を含む、実施形態39~41のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0271】
実施形態43:前記第1のコンポーネントグループは、外部ユーザが前記デバイスとインタフェースすることを可能にするように構成される1つ以上のコンポーネントを含む、実施形態39~42のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0272】
実施形態44:前記第1のコンポーネントグループは、ディスプレイを含み、
前記ディスプレイは、ビジュアルキューを前記デバイスの前記ユーザに提供するように構成され、1つ以上の入力を受け入れるように構成される、実施形態39~43のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0273】
実施形態45:前記ディスプレイは、1つ以上のタッチ入力を前記デバイスの前記ユーザから受け入れるように構成されるタッチスクリーンディスプレイである、実施形態44に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0274】
実施形態46:前記第1のコンポーネントグループは、処理される生物学的流体に関連する識別情報を収集するように構成されるスキャナを含む、実施形態39~45のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0275】
実施形態47:前記第2のコンポーネントグループは、1つ以上のアジテータをさらに含み、
各アジテータは、前記デバイスの前記1つ以上のプラットフォームのうちの1つのプラットフォーム上に配置される容器内で、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を撹拌することで、前記生物学的流体を分散させるように構成される、実施形態39~46のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0276】
実施形態48:前記電子デバイスは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を受容するように構成される1つ以上の処理チャンバを含み、
前記1つ以上のプラットフォームの各プラットフォームは、前記1つ以上の処理チャンバのうちの1つの処理チャンバ内で位置決めされるように構成される、実施形態39~47のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0277】
実施形態49:前記第2のコンポーネントグループは、前記デバイスの動作条件、または前記生物学的流体の特性を検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態39~48のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0278】
実施形態50:前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の生物学的流体のうちの1つの生物学的流体を照射するように位置決めされる1つ以上の光源アレイを含み、
前記1つ以上の光源アレイは、紫外光スペクトル内の光を発するように構成される、実施形態39~49のいずれかに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0279】
実施形態51:前記1つ以上の光源アレイはそれぞれ、約315nm~約350nmの第1のピーク波長を有する紫外光を発するように構成される第1の光源チャネルを含む、実施形態50に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0280】
実施形態52:前記1つ以上の光源アレイは、1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源のそれぞれは、20ナノメートル未満の半値全幅(FWHM)スペクトル帯域幅を有する光を発する、実施形態50または実施形態51に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0281】
実施形態53:前記1つ以上の光源アレイは1つ以上の光源を含み、
前記1つ以上の光源は発光ダイオード(LED)である、実施形態50~52のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0282】
実施形態54:前記1つ以上のライトエンジンは、前記1つ以上の光源アレイからの光エネルギーを検出するように構成される1つ以上のセンサをさらに含む、実施形態39~53のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0283】
実施形態55:前記第2のコントローラは、前記1つ以上のセンサによって送信される1つ以上の信号に基づいて前記第2のコンポーネントグループのうちの1つ以上をオンまたはオフにするように構成される、実施形態49~54のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0284】
実施形態56:前記電子デバイスは、
第1の生物学的流体を受容するように構成される第1の処理チャンバと、
第2の生物学的流体を受容するように構成される第2の処理チャンバと、
前記第1の生物学的流体を運搬し、前記第1の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第1のプラットフォームと、
前記第2の生物学的流体を運搬し、前記第2の処理チャンバ内で位置決めされるように構成される第2のプラットフォームと、
前記第1の処理チャンバ内の前記第1の生物学的流体を照射するように位置決めされる第1の光源アレイ、及び前記第2の処理チャンバ内の前記第2の生物学的流体を照射するように位置決めされる第2の光源アレイと、
を含む、実施形態39~55のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0285】
実施形態57:前記1つ以上の生物学的流体を処理することは、前記生物学的流体内の病原体を不活化するのに十分な期間及び強度で前記生物学的流体を照射することを含む、実施形態39~56のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0286】
前述の説明は、説明の目的のために、特定の実施形態を参照している。しかしながら、上記の例示的な考察は、網羅的であることを意図するものではなく、または本開示を開示された正確な形態に限定するものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正及び変形が可能である。実施形態は、技法の原理及びそれらの実用的な応用を最もよく説明するために選択され、説明された。それにより、当業者であれば、企図される特定の使用に適したさまざまな修正形態を用いて、本技法及びさまざまな実施形態を最適に利用することが可能となる。
【0287】
本開示及び例は、添付の図を参照して完全に説明されているが、さまざまな変更及び修正が当業者に明らかになることに留意されたい。そのような変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義される開示及び実施例の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。
【国際調査報告】