(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-07
(54)【発明の名称】監視デバイス
(51)【国際特許分類】
G01P 15/00 20060101AFI20220831BHJP
G01F 23/2962 20220101ALI20220831BHJP
【FI】
G01P15/00 Z
G01F23/2962
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021578225
(86)(22)【出願日】2020-06-17
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2020066840
(87)【国際公開番号】W WO2021001154
(87)【国際公開日】2021-01-07
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522001138
【氏名又は名称】ザ・スマート・コンテナ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】THE SMART CONTAINER COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】BUSINESS DEVELOPMENT CENTRE MAIN AVENUE, TREFOREST INDUSTRIAL ESTATE, TREFOREST, PONTYPRIDD, CF37 5UR, UNITED KINGDOM
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】フェラー,オーランド
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア,エドゥアルド
【テーマコード(参考)】
2F014
【Fターム(参考)】
2F014AB04
2F014FB01
(57)【要約】
流体を保管するための容器に取り付けるためのデバイスであって、流体または容器のパラメータを測定するための1つ以上のセンサを備え、実質的に円筒形またはバレル形を有する容器の上方または下方のリムの曲率に適合するための可撓性外部構造を有する、デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保管するための容器に取り付けるためのデバイスであって、
前記流体または前記容器のパラメータを測定するための1つ以上のセンサと、
複数のセグメントであって、可撓性材料によって接続されている複数のセグメントと、を備え、
実質的に円筒形またはバレル形状を有する容器の上方または下方のリムの曲率に適合するための可撓性外側構造を有する、デバイス。
【請求項2】
前記デバイスは、曲度を有するほぼ弓形状を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記可撓性材料は、前記曲度が変えられることを可能にする、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
第1のセグメントが処理ユニットを収容し、第2のセグメントが無線通信モジュールを収容し、第3のセグメントが電源を収容し、第4のセグメントが加速度計および温度モニタのうちの一方を収容する、請求項1~3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
超音波トランスデューサトランシーバをさらに備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記デバイスは、1つ以上の半径方向アームを備え、前記1つ以上の半径方向アームのうちの少なくとも1つは、前記デバイスが容器のリムの下に配置されたとき、前記1つ以上の半径方向アームが前記容器の長手方向中心軸に向かって延在するように、前記超音波トランスデューサトランシーバを備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
スーパーキャパシタをさらに備え、前記スーパーキャパシタは、周囲または専用の無線信号から採取されたRF電力を保存するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
熱電発電機をさらに備え、前記熱電発電機は、前記容器の洗浄中に前記少なくとも1つの電池を充電するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
圧電部品をさらに備え、前記圧電部品は、前記容器の移動中に運動エネルギーを採取するように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
容器内の液体を監視するためのデバイスであって、
温度を検出するための温度検出手段と、
前記デバイスの移動を検出するための移動検出手段と、
前記容器内の液体の量を決定するための量決定手段と、
外部コンピューティングシステムと通信するための無線通信手段と、
前記温度検出手段、移動検出手段、および量決定手段からのデータを処理するための処理手段であって、前記無線通信手段と通信する処理手段と、を備え、
前記処理手段は、前記温度検出手段、移動検出手段、および量決定手段の動作を制御し、一連の規則に従ってデータを前記外部コンピュータシステムに送信するように構成され、前記一連の規則は、前記容器の使用状態に基づいて決定される、デバイス。
【請求項11】
第1の使用状態において、前記データは、スライドモード制御プロセスに従って収集および送信される、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
第2の使用状態において、前記データは、時系列予測プロセスに従って収集および送信される、請求項10または11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記デバイスの前記使用状態は、前記移動検出手段によって検出された割り込みイベントに基づいて決定される、請求項10~12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記デバイスの前記使用状態は、前記量決定手段による前記容器内の前記液体の量の測定値の変化に基づいて決定される、請求項10~13のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記容器が第1の使用状態にあるとき、前記処理手段は、時系列予測パターンに従って量を検出するように前記量検出手段に指示するように構成されている、請求項10~14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
第2の使用状態において、前記処理手段は、スライドモード制御プロセスに従って前記容器の内容物の移動を決定するように前記移動検出手段に指示するように構成されている、請求項10~15のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項17】
第3の使用状態において、前記処理手段は、スライドモード制御プロセスに従って前記容器の前記内容物の温度を決定するように前記温度検出手段に指示するように構成されている、請求項10~16のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項18】
請求項1~10のいずれか一項に記載のデバイスを備える液体用容器。
【請求項19】
デバイスの電力節約のためのシステムであって、
容器の液体内容物を監視するためのデバイスと、
外部コンピューティングシステムと、を備え、
前記デバイスは、
温度を感知するための温度感知手段と、
前記デバイスの移動を検出するための移動検出手段と、
前記容器内の液体の量を決定するための量決定手段と、
外部コンピューティングシステムと通信するための無線通信手段と、
前記通信手段と通信する処理手段であって、前記温度検出手段、無線信号検出手段、移動検出手段、および量決定手段の動作を制御し、一連の規則に従ってデータを記憶し、前記外部コンピュータシステムに送信するように構成され、前記一連の規則は、前記デバイスの使用状態に基づいて決定される処理手段と、を備える、システム。
【請求項20】
前記外部コンピューティングシステムは、前記デバイスに近接する1つ以上のネットワークゲートウェイに関連する位置データを受信するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記外部コンピューティングシステムは、前記無線通信モジュールから送信され、前記ネットワークゲートウェイによって受信された信号の信号強度に関連するデータを受信するようにさらに構成されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記外部コンピューティングシステムは、前記1つ以上のネットワークゲートウェイの位置に関連する信号強度およびデータに基づいて前記デバイスの位置を決定するように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記通信手段は、IoTネットワークを使用して前記外部コンピューティングシステムと通信する、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記無線通信手段は、広域ネットワークゲートウェイを検出するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
容器の液体内容物を監視するためのデバイスの電力管理の方法であって、
前記デバイスの使用状態を判定することと、
前記デバイスが第1の使用状態にあると判定された場合、前記容器の前記内容物の第1のパラメータを記録または測定し、スライドモード制御プロセスに従って前記パラメータを外部コンピューティングシステムに送信することと、
前記デバイスが第2の使用状態にあると判定された場合、前記容器の前記内容物のパラメータを記録または測定し、時系列予測プロセスに従って前記パラメータを外部コンピューティングシステムに送信することと、を含む方法。
【請求項26】
前記第1のパラメータは、温度であり、前記第2のパラメータは、量である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
容器内に含まれる液体の量を決定するためのシステムであって、
前記容器内に含まれる液前記体の表面から反射された超音波信号の飛行時間を測定し、前記飛行時間のデータを外部コンピューティングシステムに送信するように構成されたデバイスと、
前記デバイスと通信する外部コンピューティングシステムであって、複数のタイプの容器の寸法を記憶するように構成され、
前記飛行時間データを受信し、
前記飛行時間データに基づいて前記容器内に含まれる前記液体の高さを決定し、
前記容器内に含まれる前記液体の前記決定された高さに基づいて、前記容器の寸法を決定し、
前記容器内に含まれる前記液体の前記決定された高さに対して、前記決定されたケグの寸法を使用して、前記容器内に保管された前記液体の量を計算するようにさらに構成されている、外部コンピューティングシステムと、を備えるシステム。
【請求項28】
容器内に含まれる液体を監視する方法であって、
前記容器の底から超音波信号を放射し、前記容器内に含まれる前記液体の表面における気体と液体との界面によって反射された前記信号を前記容器の底で受信することと、
前記容器内に含まれる前記液体の高さを決定することと、
前記容器内に含まれる前記液体の前記決定された高さに基づいて、前記容器の寸法を決定することと、
前記容器内に含まれる前記液体の決定された高さに基づいて、前記決定された容器の寸法を使用して、前記容器内に保管されている前記液体の量を計算することと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の内容物を監視するためのシステムに関し、より具体的には、容器の液体消耗品の内容物を監視するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
有価物を追跡するためのシステムが広く使用されている。そのようなシステムは、様々な商品がサプライチェーンを進むとき、それらの位置を特定するための有用な情報を提供することができ、多くの場合、手動スキャンを必要とし得るRFIDタグを利用する。これらのシステムは、損失や損傷を最小限に抑えることができたり、その助けとなり得るが、商品または製品自体の状態に関する識見をあまり提供することがなく、したがって、一般的に消耗品には適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サプライチェーンの様々なポイントにおける製品の量および質(ならびに、多くの場合、位置や温度など、製品に関連する他の変数)の決定を容易にする他のデバイスおよびシステムが知られている。しかしながら、当技術分野で知られているそのようなデバイスおよびシステムは、それらの用途が限定されており、実装コストが高く、サプライチェーンのすべての段階で有用な情報の抽出を容易するものではない。本発明の目的は、先行技術の欠陥を回避するか、または少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の第1の態様によれば、流体を保管するための容器に取り付けるためのデバイスであって、流体または容器のパラメータを測定するための1つ以上のセンサを備え、実質的に円筒形またはバレル形を有する容器の上方または下方のリムの曲率に適合するための可撓性外側構造を有する、デバイスが提供される。
【0005】
好ましくは、デバイスは、複数のセグメントを備え、複数のセグメントは可撓性材料によって接続されている。デバイスは、好ましくは、曲度を有するほぼ弓形状を有する。可撓性材料は、好ましくは、曲度が変えられることを可能にする。任意選択的には、第1のセグメントが処理ユニットを収容し、第2のセグメントが無線通信モジュールを収容し、第3のセグメントが電源を収容し、第4のセグメントが加速度計および温度モニタのうちの一方を収容する。デバイスは、好ましくは、超音波トランスデューサトランシーバをさらに備える。デバイスは、任意選択的に、1つ以上の半径方向アームを備え、1つ以上の半径方向アームのうちの少なくとも1つは、デバイスが容器のリムの下に配置されたときに、1つ以上の半径方向アームが容器の長手方向中心軸に向かって延在するように、超音波トランスデューサトランシーバを備える。デバイスは、光源をさらに備え得、好ましくは、光源はLEDである。デバイスはまた、音声を出力するための手段、および/または熱電発電機であって、容器の洗浄中に少なくとも1つの電池を充電するように構成されている熱電発電機、および/または圧電部品であって、容器の洗浄中に運動エネルギーを採取するように構成されている圧電部品をさらに備える。
【0006】
発明の第2の態様によれば、容器内の液体を監視するためのデバイスであって、温度を検出するための温度検出手段と、デバイスの移動を検出するための移動検出手段と、容器内の液体の量を決定するための量決定手段と、外部コンピューティングシステムと通信するための無線通信手段と、温度検出手段、移動検出手段、および量決定手段からのデータを処理するための処理手段であって、無線通信手段と通信する処理手段と、を備え、プロセッサ手段は、温度検出手段、移動検出手段、および量決定手段の動作を制御し、一連の規則に従ってデータを外部コンピュータシステムに送信するように構成され、一連の規則は、容器の使用状態に基づいて決定される、デバイスが提供される。
【0007】
第1の使用状態では、データは、好ましくは、スライドモード制御プロセスに従って収集および送信される。第2の使用状態では、データは、好ましくは、時系列予測プロセスに従って収集および送信される。デバイスの使用状態は、好ましくは、移動検出手段によって検出された割り込みイベントに基づいて決定されるか、かつ/または量決定手段による容器内の液体の量の測定値の変化に基づく。容器が第1の使用状態にあるとき、処理手段は、任意選択的には、時系列予測パターンに従って量を検出するように量検出手段に指示するように構成されている。容器が第2の使用状態にあるとき、処理手段は、任意選択的には、スライドモード制御プロセスに従って容器の内容物の移動を判定するように移動検出手段に指示するように構成されている。容器が第3の使用状態にあるとき、処理手段は、任意選択的には、スライドモード制御プロセスに従って容器の内容物の温度を決定するように温度検出手段に指示するように構成されている。
【0008】
発明の第3の態様によれば、デバイスの電力節約のためのシステムであって、容器の液体内容物を監視するためのデバイスと、外部コンピューティングシステムと、を備え、デバイスは、温度を感知するための温度感知手段と、デバイスの移動を検出するための移動検出手段と、容器内の液体の量を決定するための量決定手段と、外部コンピューティングシステムと通信するための無線通信手段と、通信手段と通信する処理手段であって、温度検出手段、無線信号検出手段、移動検出手段、および量決定手段の動作を制御し、一連の規則に従ってデータを記憶し、外部コンピュータシステムに送信するように構成されていて、一連の規則は、デバイスの使用状態に基づいて決定される処理手段と、を備える、システムが提供される。
【0009】
好ましくは、外部コンピューティングシステムは、デバイスに近接する1つ以上のネットワークゲートウェイに関連する位置データを受信するように構成され、無線通信モジュールから送信され、ネットワークゲートウェイによって受信された信号の信号強度に関連するデータを受信するようにさらに構成され得る。外部コンピューティングシステムは、1つ以上のネットワークゲートウェイの位置に関連する信号強度およびデータに基づいてデバイスの位置を決定するように構成され得る。通信手段は、好ましくは、IoTネットワークを使用して外部コンピューティングシステムと通信し、好ましくは、広域ネットワークゲートウェイを検出するように構成されている。
【0010】
発明の第4の態様によれば、容器の液体内容物を監視するためのデバイスの電力管理の方法であって、デバイスの使用状態を判定することと、デバイスが第1の使用状態にあると判定された場合、容器の内容物の第1のパラメータを記録または測定し、スライドモード制御プロセスに従ってパラメータを外部コンピューティングシステムに送信することと、デバイスが第2の使用状態にあると判定された場合、容器の内容物のパラメータを記録または測定し、時系列予測プロセスに従ってパラメータを外部コンピューティングシステムに送信することと、を含む方法が提供される。好ましくは、第1のパラメータは温度であり、第2のパラメータは量である。
【0011】
発明の第5の態様によれば、容器内に含まれる液体の量を決定するためのシステムであって、容器内に含まれる液体の表面から反射された超音波信号の飛行時間を測定し、飛行時間のデータを外部コンピューティングシステムに送信するように構成されたデバイスと、デバイスと通信する外部コンピューティングシステムであって、複数のタイプの容器の寸法を記憶するように構成され、飛行時間データを受信し、飛行時間データに基づいて容器内に含まれる液体の高さを決定し、容器内に含まれる液体の決定された高さに基づいて、容器の寸法を決定し、容器内に含まれる液体の決定された高さに対して、決定されたケグの寸法を使用して、容器内に保管された液体の量を計算するようにさらに構成されている、外部コンピューティングシステムと、を備えるシステムが提供される。
【0012】
発明の第6の態様によれば、容器内に含まれる液体を監視する方法であって、容器の底から超音波信号を放射し、容器内に含まれる液体の表面における気体と液体との界面によって反射された信号を容器の底で受信することと、容器内に含まれる液体の高さを決定することと、容器内に含まれる液体の決定された高さに基づいて、容器の寸法を決定することと、容器内に含まれる液体の決定された高さに基づいて、決定された容器の寸法を使用して、容器内に保管されている液体の量を計算することと、を含む方法が提供される。容器に保管されている液体の計算された量は、好ましくは、処理システムに出力される。
【0013】
発明の第7の態様によれば、容器内の液体を監視するためのデバイスであって、温度を検出するための温度検出手段と、デバイスの移動を検出するための移動検出手段と、容器内の液体の量を決定するための量決定手段と、外部コンピューティングシステムと通信するための無線通信手段と、電源と、温度検出手段、移動検出手段、および量決定手段からのデータを処理するための処理手段であって、無線通信手段と通信する処理手段と、を備える、デバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
発明の態様を、図面を参照して説明する。
【0015】
【
図1a】発明の一実施形態によるデバイスの上からの斜視図である。
【
図1b】
図1bのデバイスの下からの斜視図である。
【
図2】容器の下面に位置する発明の一実施形態によるデバイスの斜視図である。
【
図3】発明の一実施形態による、
図1aのデバイスの内部部品の概略図である。
【
図5】サプライチェーンの段階における容器の使用状態を示す図である。
【
図6a】発明の一実施形態による、デバイス部品の制御のための動的スライド動作のプロセスステップの図である。
【
図6b】発明の一実施形態による、デバイス部品の制御のための時系列予測動作のプロセスステップの図である。
【
図6c】発明の一実施形態による、デバイス部品の制御のための動的スライド動作のプロセスステップの図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
容器の流体内容物を監視するためのデバイスを
図1aに示す。分かるように、デバイス100は、概ね湾曲形状を有し、いくつかのセグメントを備える。セグメントは、以下でさらに詳細に説明されるように、剛性であり、電子部品を収容している。図示されたようなデバイス100は、7つのセグメントを含むが、より多くのセグメントまたはより少ないセグメントを含み得る。セグメントの数は、デバイスによって収容される異なる部品の数に依存し得る。デバイス100の外側ハウジングは、熱可塑性エラストマーなどの、可撓性で耐水性および耐久性のある材料である。セグメントは、可撓性外側ハウジングによって接続され、したがって、セグメント間の接続部は変形可能である。これは、デバイス100を、その湾曲角度を変化させることができるように屈曲させることを可能にする。外側ハウジングの材料はまた、変形圧力が除去された後にデバイスが元の曲度に戻るように弾性である。
【0017】
デバイス100の遠位端に概ね位置するアーム102が、半径方向に延在している。図示されたように、各アームが部品を備えるが、代替実施形態では、デバイスは、ただ1つのアームを備え得、さらなる実施形態では、ただ1つのアームが部品に譲歩し得る。
図1bは、製品の下面を示す。下面は、実質的に平坦な表面と直接接触するために、概ね平面である。アーム102に備えられた部品は、少なくとも部分的に露出している。
【0018】
図2には、逆さまにされた容器が示され、デバイス100は、容器の底部リムの下に配置されている。容器は、ビールまたはエールなどの液体消耗品を保管および輸送するためのケグなど、液体を保管するためのバレルであり得る。しかしながら、デバイスは、典型的にはエールおよびワインを保管するカスクであって、上部および底部よりも広い中央幅を有するカスク含む、任意の容器に保管された任意の液体製品を監視するために使用され得る。典型的には、ケグは、概ね円筒形である、密閉されたステンレス鋼バレルである。ケグの寸法は広く標準化されており、ヨーロッパでは、ケグは(指定された高さおよび直径で)50L、30L、および20Lであり、米国では一般的に、15.5ガロン(半バレル)、7.75ガロン(四分の一バレル)、または5.17ガロン(六分の一バレル)のいずれかである。デバイス100の可撓性外側エンクロージャは、異なる直径を有する容器のリム内に嵌め込まれるように適合できることを意味する。
【0019】
デバイス100は、典型的には、ケグが充填される前に醸造所で保管されている間に、ケグに固定される。このようにして、デバイスは、任意の既存のケグに据え付けることができる。しかしながら、デバイス100は、代わりに、ケグの製造の最終段階でケグに添着されてもよい。さらなる代替として、デバイスがケグに一体化されるように、デバイスの1つ以上の部品がケグに組み込まれてもよい。例えば、デバイスの1つ以上の部品が、ケグのリム部分に組み込まれ得る。
【0020】
発明の好ましい実施形態では、デバイス100は、締まり嵌めによって容器200に固定され、デバイス100の高さは、容器の底端面と、容器の底面から張り出してリムを画定するリップとの間のギャップの高さよりもわずかに大きくなるように構成されている。代替実施形態では、デバイス100は、接着剤などの任意の周知の手段によってケグの底端面に接着される。ケグにデバイス100を添着するために使用される接着剤および/または手段は、洗浄プロセス中にケグが受ける高温に耐えなければならない。ケグは、互いの上に積み重ねられるように構成されている。デバイス100が容器のリップの下に部分的に延在するようにデバイス100をリム内に配置することによって、デバイス100の位置は、容器の積み重ねに干渉しない。
【0021】
図3は、デバイス300の主な部品を示す。デバイス300は、1つ以上の長寿命充電式電池320を備える。電池は、ユーザが交換することができるようにアクセス可能である。1つ以上の処理モジュール350が、規定の一連の規則またはパターンに従って、デバイス300の他の部品と通信してデバイス300内の他のモジュールの動作を指示し、他のモジュールによって収集されたデータを記録し、低電力無線モジュールによるデータの送信を指示する。以下でさらに詳細に説明されるように、モジュール動作、データ記録、およびデータ送信を決定する特定の一連の規則は、デバイス300が取り付けられた容器の使用状態に依存する。
【0022】
AudiowellのUS0014-001トランスデューサであり得る超音波トランスデューサトランシーバ310が、モノスタティック構成で送信および受信するように構成されている。信号は、Texas InstrumentsのTDC1000などのアナログフロントエンド部品によって分析される。発信され、容器内の液体の表面から反射され、戻って受信される信号の飛行時間は、互換性のある開発ボードによって決定される。容器内の液体が多いほど、飛行時間が長くなる。一実施形態では、デバイス100は、2つのトランスデューサを備え、したがって、2つのうちの一方を冗長性のために使用することができる(したがって、両方のトランスデューサが動作可能であり、一方のトランスデューサからの結果および計算が他方を検証するか、または、一方のトランスデューサが「バックアップ」であり、他方のトランスデューサが故障した場合に動作可能になるかのいずれか)。デバイス100がただ1つのトランスデューサを備える一実施形態では、デバイスは、ただ1つのアームを含む。代替的に、第2のアームは、電池を含み得る。トランスデューサ(複数可)は、デバイス100の本体から延在する部分またはアーム内の外側可撓性材料内に部分的に埋め込まれたステンレス鋼エンクロージャ内に封入されている。デバイスの本体からアーム102上へ延在するので、トランスデューサ(複数可)は、(デバイスが使用中であり、ケグに固定されているときに)ケグの側壁から離れたケグの底端面のステンレス鋼と直接接触している。この配置により、ケグの長さにわたって送信される超音波信号の開けた経路が容易になる。代替実施形態では、(好ましくは、1Mhzで、および8MHzの外部クロック周波数で動作する)2つの超音波センサが、バイスタティック構成で使用される。
【0023】
各々異なるケグサイズは、満杯のときに、特定の飛行時間測定値をもたらす。ケグが充填された後、但し、開栓される前に、トランスデューサおよび処理モジュールは、上述したように、超音波信号の飛行時間を決定するように構成されている。結果は、既知のケグサイズの飛行時間測定値と比較され、デバイスが取り付けられているケグのタイプ、したがってケグの容積の識別を可能とする。ケグの容積(またはその高さおよび幅)の認識は、ケグが開栓されたときの量測定のための後の計算に使用され、すなわち、後の飛行時間測定値は、ケグ内に残る液体の量またはケグ内に残るパーセンテージ量を決定するために、ケグ幅または容積と併せて使用される。あるいは、ケグの高さを推定するために、ケグが空であるときに飛行時間測定値がとられる。超音波信号は、ケグの反対側の端部、すなわちケグの上端面から反射される。次いで、決定された高さを、その容積および幅が既知である標準ケグタイプの高さと比較し、後の量測定で同様に使用することができる。
【0024】
カスクについては、デバイス100は、カスクの分注端上に配置される。カスク内の液体の量は、(以下でさらに説明されるように)加速度計330を使用することによって、またはトランスデューサによって、測定または近似され得る。一般に、カスクは、開栓されたときに(分注端が反対側の端部よりも低くなるように)わずかな傾きで横にして置かれ、すなわち、それらの内容物が(少なくとも部分的に)重力によって抽出される。固定傾斜シナリオに対して、すなわちカスクが開栓のために固定傾斜に配置されたとき、トランスデューサおよび付属のアナログフロントエンドおよび開発ボードを使用した飛行時間測定が、量測定の基礎として使用される。デバイス100は、トランスデューサが注ぎ穴にできるだけ近づくように、カスクの分注端に配置されている。この変形では、トランスデューサの位置、カスクの長さにわたる超音波信号の方向、およびカスクの傾きの故に、カスク内の液体の量がある範囲内にある場合にのみ、正確な量測定が達成可能であることが理解される。また、測定可能な量の範囲は傾き角に依存すること、傾き角が大きいほど、測定可能な量の範囲が大きいことも理解されたい。カスクの特定の傾斜角およびサイズに対して、量と飛行時間信号との関係を使用して、(カスク内の液体の量が測定可能な範囲内にあるとき)飛行時間信号を較正し、量決定を提供することができる。カスクは、平らに置かれているときに開栓され、その後特定の量だけ傾けられ得る。カスクが平らに置かれているとき、超音波量測定はできない。流れの圧力が緩やかであるとき、液体が注ぎ穴から分注され続けるように、カスクを傾ける。いったん傾けられると、説明されたように、飛行時間を使用して量決定が可能である。
【0025】
カスクチルト(カスク内の液体が減少するにつれて、カスクをより大きな角度に傾けるデバイス)を使用すると、加速度計ベースのアプローチが採用される。傾きの程度を正確に測定し、角度が大きいほど残りの液体の量が小さいことに基づいて、カスク内に残っている液体の量を推定するために、加速度計が使用される。特定のカスクサイズに対しては、量と傾き角との関係を使用して、傾き角を較正し、量決定を提供することができる。直立していて、鉛直エール抽出器を使用して圧送されるカスクに対しては、液体の量は、ケグについて上述したように、トランスデューサから送信された超音波信号の飛行時間に基づいて測定される。
【0026】
加速度計330は、転がり、振とう、または落下などのデバイスの角度の変化を測定するように構成され、MPU-6050加速度計であり得る。角度の変化が検出されると、加速度計は、処理モジュール350に変化を割り込み信号として通知する。
【0027】
温度センサ340は、周囲温度を測定するように構成され、DHT22センサであり得る。以下でさらに説明されるように、温度センサは、所定の動作パターンに従って、既定の時間間隔で周囲温度を検知するように構成されている。検知された温度は、処理モジュールによって記録される。
【0028】
空のケグは、すべてのサイクルの終わりに高圧かつ高温の洗浄プロセスを受ける。デバイス100はまた、任意選択的に、(ゼーベック効果の結果として)洗浄プロセス中にエネルギーを採取し、デバイス100の1つ以上の電池を再充電するように構成されている熱電部品を備える。代替的または追加的に、デバイス100は圧電部品を備え、圧電部品は、ケグが動かされているとき、運動エネルギーを採取し、電池を再充電するように構成されている。デバイス100はまた、太陽充電または誘導充電のための手段を含み得る。1つの実施形態では、デバイス100は、RFエネルギー採取のための(充電式電池350と併せて使用され得る)スーパーキャパシタなどのRF作動二次電池を備える。無線通信モジュールのトランシーバ(または別個のトランシーバ)は、受信した周囲無線信号(例えば、WiFi)を、二次電池/スーパーキャパシタへのACまたはDC電力供給に変換する。代替的または追加的に、採取された電力は、充電式電池に直接供給されてもよい。採取された電力は、システム動作および充電式電池の充電の両方に使用することができる。
【0029】
低電力無線モジュールは、中央処理モジュールからの指示のもとで、Google Firebaseなどのクラウドベースコンピューティングシステムにデータをアップロードするように構成されている。そのようなデータは、デバイス300が取り付けられているケグの固有の識別子、タイムスタンプを有する現在または過去の液体量、タイムスタンプを有する現在または過去の温度、およびタイムスタンプを有する現在または過去の移動データを含む。
【0030】
低電力無線モジュールは、データを、狭帯域のIoTネットワーク、LTE-M、またはLoRaWANなどの、低電力広域ネットワークの1つ以上のゲートウェイに送信する。低電力無線モジュールは、IoTネットワークのLoRaWANゲートウェイに送信するためのESP32開発ボードを有するLoRaモジュールであり得る。無線モジュールがデータを通過させると、以下で説明されるように、利用可能なネットワークゲートウェイがデータを受信し、それをクラウドデータベースにアップロードする。ゲートウェイによってデータが受信されると、ゲートウェイは、ゲートウェイ、その位置、および信号強度を識別するメタデータを無線通信モジュールへ返送する。信号強度は、ゲートウェイへのデバイスの近接性を推定するために使用される。ゲートウェイからのデバイスの推定距離は、(例えば、Collos Geolocation APIを使用して)デバイスの位置を近似するために、ゲートウェイの位置と併せて使用される。様々な興味対象の位置(例えば、醸造所、倉庫、小売店など)の認識は、デバイス100の位置の決定を簡易化し得ることが理解されるであろう。したがって、デバイス100の位置に関する判定は、データがアップロードされるときに行われる。代替実施形態では、デバイス100は、周知のGPS法を使用してデバイスの位置を決定することができるGPSモジュールを含む。
【0031】
処理モジュールは、異常値または偽である、温度、センサ、トランスデューサ、および加速度計からの測定値(例えば、ケグの使用状態が「開栓されている」であるときに量の増加を示唆する読み取り値)を識別し、破棄するために、データ補正規則を適用するようにプログラムされている。
【0032】
図示されていないが、デバイス300はまた、電池出力レベル、ネットワーク接続性、電池出力モード、または判定された使用状態(例えば、空、未開栓、開栓)に関する視覚的指標を提供するための、LEDなどの光源を含み得る。デバイス300はまた、電池出力モード、使用状態などに同様に関する音声通知の出力のためのスピーカを含み得る。処理モジュールは、ケグが規定のエリアまたはジオフェンスの外にあると地理的位置決定が識別したとき、温度が所定の値を上回るかもしくは下回るとき、および/またはケグ内の液体の決定された量が閾値を下回るときに、視覚的または聴覚的な警告を出力するようにプログラムすることができる。同様に、クラウドベースの外部コンピューティングシステムは、デバイス300からアップロードされたデータを利用可能にし、必要に応じて様々なデータ分析を提供することに加えて、それらに関する通知を出力することができる。
【0033】
システムアーキテクチャ400を、
図4に大まかに示す。(全体が410で示された)ケグに固定されたデバイスは、クラウドデータベース420と通信する。クラウドデータベース420内のデータは、API430と交換され、そのようなデータは、APIポータル440、および特定のクライアントシステムを介して利用可能にされる。集計データに基づくデータはまた、クラウドアクセス460から、クラウドデータベース420から直接利用可能である。ベースプラットフォームAPIを介してユーザに構成可能なデータには、容認可能な温度範囲、量閾値、ケグタイプ、液体タイプ、および地理的位置/ジオフェンスが含まれる。APIを介してユーザにとってアクセス可能なデータには、リアルタイムおよび履歴の量、温度、位置、および移動が含まれる。そのようなAPIアクセスは、ユーザのアクセス制御に依存し、特定のユーザ(例えば、醸造所、小売業者、流通業者)が特定のデバイス/ケグに関連するデータへのアクセスを許可されていることに依存する。クラウドアクセスおよび/またはAPI430を介してアクセス可能な集計データに基づくデータ分析、そして、在庫管理、経路最適化、浪費管理、および製品リコールを含む、ビールおよびケグの選択、発注、流通、および収集をより良く情報提供し、最適化するのに役立つように、教師つき学習技術を使用して、履歴データから識別された傾向に基づく、品質管理および消費予測に関連し得る。
【0034】
図5は、ケグの充填、空、充填のライフサイクル400を通した主な段階の概要を示す。各段階は、未開栓、開栓、および空の3つのケグ使用状態のうちの1つに該当する。410では、空のケグが、典型的には、醸造所に保管されて充填されるのを待つ。加速度計が、いかなる有意な動きの変化も識別し、低電力無線モジュールが、所定の間隔でウェイクアップされて、デバイス100の位置の決定を可能にするために近接ゲートウェイとの通信を試みる。この段階で、デバイス100は、上述したようにケグのサイズを決定し得る。420において、ケグは、充填され(したがって、「未開栓」であり)、密封され、デバイス100がケグに固定される。好ましくは、デバイス100の処理モジュールが、ケグの内容物を識別するデータを用いてすでにプログラムされる。温度および移動の感知が、以下に説明する動作に従って行われる。ケグは、醸造所に保管されるか、または倉庫もしくは他の流通センターに輸送され得る。430で、ケグは、小売店に輸送され、そこでケグは、440で使用するために保管され、待ち行列に入れられる。輸送中、温度、移動が定期的に感知され、温度データと移動データとがアップロードされたときに、位置が決定される。ケグが、使用のために待ち行列に入れられているとき、量は、変化するとは予期されない(したがって、量決定は低頻繁で行われる)が、製品の品質を監視するために、温度を定期的に感知することは有用である。移動または位置の変化は、予期されない。450において、ケグが開栓され、内容物が消費される。この段階では、量および温度の測定が頻繁に行われるが、位置および移動は頻繁ではない。ケグが空またはほぼ空であるとき、小売店に保管されてから回収され、470で洗浄するために醸造所(または流通センター)に返却される。空のケグが輸送中のとき、位置変化は頻繁である。
【0035】
図5を参照して概要を上述したように、ケグのライフサイクル中に発生する特定のサプライチェーンイベントは、ブロックチェーンを使用して記録され得る。例えば、分散型台帳に記録され得るイベントは、倉庫からの出発の日時およびその日時における温度、小売店への到着の時刻およびそのデータと時間における温度、ケグが開栓された日時およびその日時における温度、ならびにケグが振られたことを示す加速度計からの割り込み信号の日時などである。
【0036】
電池寿命を最適化するために、必要な場合および/またはかかる動作から有用なデータが収集され得る場合にのみ、デバイス11の部品を動作させることが望ましい。例えば、ケグの「開栓」使用状態の間、ケグの内容物の量は比較的高速で減少し、したがって、定期的な量測定が有用であるが、デバイス100の位置に関して頻繁に決定することは一般的には必要ではない(但し、いくつかの特定の状況では必要であり得る)。逆に、空のケグが小売店から輸送されて保管場所または醸造所に戻されるとき、ケグは空なので、量測定は必要ではないが、位置情報は有用であり、したがって、デバイス100の位置は定期的に決定される。いくつかのセンサに対して動作パターンを適用することによって、ケグのライフサイクルを通して、電力使用量を最小限に抑えることができ、それによってデバイス内の電池の寿命を延ばすことができる。
【0037】
図6aは、ケグの使用状態が未開栓であるときの温度センサ動作の頻度を決定するためのスライドモード制御プロセス510を示す。プロセス510は、
図5の段階420、430、および440に適用される。スライドモード制御は、デフォルト状態または値からの逸脱を示す検出された変化に基づく時間間隔の動的調整に基づく。プロセス510は、3つの異なる時間間隔、X、Y、およびZを示し、ここで、XはY未満であり、YはX未満である。開始時の時間周期は、Xによって定義され、したがって、X分後に、測定値がとられ、測定値がデフォルト状態の変化を示すかどうかの判定が行われる。変化がある場合、処理モジュールはデータのアップロードを指示し、X分後に別の測定値がとられる。変化がない場合、Y分後に測定値がとられ、ここで、YはXより大きい。Y分後に変化が検出された場合、測定値に関連するデータがアップロードされ、X分後に再度、測定値がとられる。変化がない場合、Z分後に測定値がとられ、ここで、ZはYよりも大きい。変化がある場合、変化に関連するデータがアップロードされ、X分後に、次の測定値がとられる。変化がない場合、次の測定は、Z分後に起こる。考えられる時間間隔の数と時間間隔自体とは、構成可能である。ケグが「未開栓」の使用状態にあるとき、移動イベントは割り込みに基づき、低電力無線モジュールはオンであり、したがって、IoTゲートウェイの存在を常に検出している。加速度計が(ケグが開栓されていることを示す)所定の動きを検出した場合、処理モジュールは、
図6bを参照して説明されるプロセスに従って、容器内の液体の量を計算するようにトランスデューサおよび関連開発ボードに指示する。
【0038】
図6bは、ケグの使用段階が開栓であるときのトランスデューサおよび関連開発ボード動作の頻度を決定するためのスライドモード制御プロセス520を示し、したがって、段階450に適用される。この状態における量変化は、頻繁に、通常は設定パターンに従って起こる(例えば、午後の時間帯と比較して、晩の時間帯に変化率がより高い可能性があり、朝の時間帯には変化はわずかまたはまったくない可能性がある)。「予測間隔」は、履歴データに基づいて設定された時間間隔であり、通常、量変化が予期されるときの予測パターンに基づく。この状態では、
図6bにX分として示されるように、「時系列予測」が、定期的な間隔の動作/測定と併せて使用される。したがって、トランスデューサは、予測間隔に関係なく、X分ごとに測定値をとる。いかなる量変化もアップロードされる。ケグが開栓状態にあるとき、定期的ではあるが低頻度の間隔で温度が感知され、位置決定は無効になり、移動検出は再び、加速度計からの割り込み信号に基づくようになる。プロセス520が起こるかどうかは、ユーザ(例えば、醸造所または小売業者であり得る)が量監視を要求したかどうかに依存し得る。
【0039】
図6cは、デバイス100の位置の判定の頻度を判定するためのスライドモード制御プロセス530を示す。空の状態では、量および温度は測定されない。プロセス530は、段階410、460、および470で適用される。プロセス530は、プロセス510に類似である。電池出力を節約するために、ケグが空であるとき、低電無線モジュールはデフォルトで無効化されている。しかしながら、プロセス530に示されるように、低電力無線モジュールは、X分後にインターネットゲートウェイを検出するためにウェイクアップされ、何も検出されない場合、Y分が経過して再びウェイクアップされるまで、再びスリープに入る。ゲートウェイが検出されなかった場合、次のウェイクアップ間隔はZ分である。ゲートウェイが検出された場合、関連データがアップロードされ、モジュールは、X分が経過するまで再びスリープする。
【0040】
説明されたデバイスは、ビール、エール、サイダー、ワイン、カクテル、ワクチン、燃料、酸素、二酸化炭素、窒素などの液体消耗品を保管する任意の容器と併せて使用することができる。
【国際調査報告】