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特表2022-539306試験システム内でデバイスを位置決めするための、振動の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-08
(54)【発明の名称】試験システム内でデバイスを位置決めするための、振動の使用
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/26 20200101AFI20220901BHJP
【FI】
G01R31/26 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573508
(86)(22)【出願日】2020-05-11
(85)【翻訳文提出日】2021-12-10
(86)【国際出願番号】 US2020032293
(87)【国際公開番号】W WO2020263437
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】16/456,700
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502391840
【氏名又は名称】テラダイン、 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ、 クリストファー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン、 マーク エス.
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル、 フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】スミス、 マルク ルスュール
(72)【発明者】
【氏名】カーリド、 アドナン
【テーマコード(参考)】
2G003
【Fターム(参考)】
2G003AA07
2G003AG11
2G003AG16
(57)【要約】
例示的試験システムは、被試験デバイス又は試験されたデバイスを含むデバイスを保持するためのトレイ;振動を引き起こすように制御可能であるモータ;及びモータの振動に応答してトレイを振動させるためにモータをトレイへ結合する部品を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験デバイス又は試験されたデバイスを含むデバイスを保持するためのトレイと、
振動を引き起こすように制御可能であるモータと、
前記モータの前記振動に応答して前記トレイを振動させるべく前記モータを前記トレイへ結合する部品と
を含む、試験システム。
【請求項2】
前記部品は、前記モータを前記トレイへ直接結合するべく前記モータを前記トレイに対して保持するように構成される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項3】
前記トレイを保持するフレームをさらに含み、
前記部品は、前記フレームを介して前記モータを前記トレイへ結合するべく前記モータを前記フレームに対し保持するように構成される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項4】
前記部品は柔軟性であり、及び前記トレイとの接触に応じて曲折し前記トレイから離れるように構成される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項5】
前記トレイは第1のトレイであり、
前記モータは第1のモータであり、
前記部品は第1の部品であり、
前記試験システムは、
デバイスを保持する第2のトレイと、
振動を引き起こすように制御可能である第2のモータと、
前記第2のモータの前記振動に応答して前記第2のトレイを振動させるべく前記第2のモータを前記第2のトレイへ結合する第2の部品と
をさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項6】
デバイスを保持する第3のトレイと、
振動を引き起こすように制御可能である第3のモータと、
前記第3のモータの前記振動に応答して前記第3のトレイを振動させるべく前記第3のモータを前記第3のトレイへ結合する第3の部品と
をさらに含み、
前記第1のトレイ、前記第2のトレイ及び前記第3のトレイは前記試験システム内で並列に配置される、請求項5に記載の試験システム。
【請求項7】
前記トレイはそれぞれがデバイスを保持するように構成された容器を含み、
前記振動は、前記容器内の誤配置されたデバイスを前記容器内に収めるために較正される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項8】
前記モータに給電する電源をさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項9】
前記モータは偏心質量を含み、
前記試験システムは、前記偏心質量の回転速度を制御し、特定周波数及び振幅における前記振動を引き起こし、並びに前記モータの動作期間を設定するために電圧入力を前記モータへ設定する制御システムを含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項10】
前記電圧は3ボルト~4ボルトであり、前記期間は1秒~3秒である、請求項9に記載の試験システム。
【請求項11】
未試験デバイスを含む前記トレイを前記モータに近接した所定位置へ移動させるフィーダをさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項12】
前記フィーダが前記所定位置へ移動された後に前記モータの動作を制御して前記振動を引き起こす制御システムをさらに含む、請求項11に記載の試験システム。
【請求項13】
前記トレイを保持するフレームをさらに含み、
前記フィーダは、前記トレイを保持する前記フレームを、前記トレイが前記モータに対して所定位置に存在するように移動させるべく構成され、
前記フィーダは、前記トレイを移動するためのベルトと、前記トレイを前記フレームの表面に押し付けるための押し付けデバイスとを含む、請求項11に記載の試験システム。
【請求項14】
前記トレイは、複数のトレイのカセットの一部であり、前記試験システムを保持する表面に対して、前記カセット内で上下に移動可能である、請求項1に記載の試験システム。
【請求項15】
前記トレイ内のデバイスの全質量に基づいて前記モータの動作を引き起こす制御システムをさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項16】
試験済みデバイスを含む前記トレイを前記モータから離すフィーダをさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項17】
前記フィーダが前記モータから離される前に前記モータの動作を引き起こす制御システムをさらに含む、請求項11に記載の試験システム。
【請求項18】
試験済みデバイスを含む前記トレイを前記モータから離し、及び試験済みデバイスを含む前記トレイを前記モータの方向へ移動させるフィーダをさらに含む、請求項1に記載の試験システム。
【請求項19】
前記フィーダが前記モータから離される前に、及び前記トレイが前記モータの方向へ移動された後に、前記モータの動作を引き起こす制御システムをさらに含む、請求項11に記載の試験システム。
【請求項20】
前記デバイスの少なくともいくつかを保持するための試験キャリアと、
前記デバイスの少なくともいくつかを前記トレイと前記試験キャリアとの間で輸送するデバイスシャトルと、
前記デバイスの少なくともいくつかを前記試験キャリアと前記デバイスシャトルとの間で移動する第1のロボットと
をさらに含み、
前記デバイスシャトルは、試験されなかったデバイスのうちの第1のデバイスを、前記第1のロボットを含む前記試験システムのステージの方向へ第1の次元に移動させるように構成され、
前記第1のロボットは、前記第1のデバイスを、前記デバイスシャトルから前記試験キャリアへ前記第1の次元とは異なる第2の次元に移動させるように構成される、請求項1に記載の試験システム。
【請求項21】
前記デバイスのうちの少なくともいくつかを、前記トレイと前記デバイスシャトルとの間で移動させる第2のロボットをさらに含む、請求項20に記載の試験システム。
【請求項22】
前記トレイは第1のトレイであり、
前記試験システムはさらに、
デバイスを保持する第2のトレイと、
前記第1のデバイスを前記第1のトレイから前記シャトルへ移動させ、及び試験された前記デバイスの中から第2のデバイスを前記シャトルから前記第2のトレイへ移動させる第2のロボットと
を含む、請求項20に記載の試験システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は一般的に、デバイスを試験システム内で位置決めするために集中振動を使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
試験システムは、マイクロプロセッサ及びメモリチップなどの電子デバイスの動作を試験するように構成される。試験は、信号をデバイスへ送信することと、デバイスがその応答に基づきどのようにその信号に反応したかを判断することとを含み得る。デバイスの反応は、デバイスが試験に合格したか又は不合格であったかを定める。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示的試験システムは、被試験デバイス又は試験されたデバイスを含むデバイスを保持するためのトレイ;振動を引き起こすように制御可能であるモータ;及びモータの振動に応答してトレイを振動させるためにモータをトレイへ結合する部品を含む。試験システムは、以下の特徴のうち1つ又は複数を、単独で又は組み合わせてのいずれかで含み得る。
【0004】
部品は、モータをトレイへ直接結合するためにモータをトレイに対して保持するように構成され得る。例示的試験システムは、トレイを保持するためのフレームを含み得る。部品は、フレームを介しモータをトレイへ結合するためにモータをフレームに対し保持するように構成され得る。部品は柔軟性であり得、及びトレイとの接触に応じて曲折しトレイから離れるように構成され得る。
【0005】
トレイは、それぞれがデバイスを保持するように構成された容器を含み得る。振動は、容器内の誤配置されたデバイスを容器内に収めるために較正され得る。例示的試験システムはまた、モータを給電する電源を含み得る。モータは偏心質量を含み得る。例示的試験システムは、偏心質量の回転速度を制御し、特定周波数及び振幅における振動を引き起こし、並びにモータの動作期間を設定するために電圧入力をモータへ設定する制御システムを含み得る。電圧は3ボルト~4ボルトであり得、動作期間は1秒~3秒であり得る。
【0006】
例示的試験システムはまた、未試験デバイスを含むトレイをモータに近接した所定位置へ移動するフィーダを含み得る。制御システムは、フィーダが所定位置へ移動された後にモータの動作を制御して振動を引き起こすように構成され得る。既に述べたように、例示的試験システムはまた、トレイを保持するためのフレームを含み得る。フィーダは、トレイを保持するフレームを、トレイがモータに対して所定位置に在るように移動するように構成され得る。フィーダは、トレイを移動するためのベルトと、トレイをフレームの表面に押し付けるための押し付けデバイスとを含み得る。トレイは複数のトレイのカセットの一部であり得る。トレイは、試験システムを保持する表面に対して、カセット内で上下に移動可能であり得る。
【0007】
制御システムは、トレイ内のデバイスの全質量に基づきモータの動作を引き起こすように構成され得る。フィーダは、試験済みデバイスを含むトレイをモータから離すように構成され得る。制御システムは、フィーダがモータから離される前にモータの動作を引き起こすように構成され得る。フィーダは、試験済みデバイスを含むトレイをモータから離すように構成され得、及び試験済みデバイスを含むトレイをモータの方向へ移動するように構成され得る。制御システムは、フィーダがモータから離される前及びトレイがモータの方向へ移動された後にモータの動作を引き起こすように構成され得る。
【0008】
例示的試験システムはまた、デバイスの少なくともいくつかを保持するための試験キャリア;デバイスの少なくともいくつかをトレイと試験キャリアとの間で輸送するデバイスシャトル;及びデバイスの少なくともいくつかを試験キャリアとデバイスシャトルとの間で移動する第1のロボットを含み得る。デバイスシャトルは、デバイスの中でも試験されなかった第1のデバイスを、第1のロボットを含む試験システムのステージの方向へ移動するように構成され得る。デバイスシャトルは、第1の次元に移動するように構成され得る。第1のロボットは、第1のデバイスをデバイスシャトルから試験キャリアへ移動するように構成され得る。第1のロボットは、第1の次元とは異なる第2の次元に移動するように構成され得る。第2のロボットは、デバイスの少なくともいくつかをトレイとデバイスシャトルとの間で移動するように構成され得る。例示的試験システムはまた、第1のデバイスを第1のトレイからシャトルへ移動し、及び試験されたデバイスの中から第2のデバイスをシャトルから第2のトレイへ移動するための第2のロボットを含み得る。
【0009】
トレイは第1のトレイであり得;モータは第1のモータであり得;及び部品は第1の部品であり得る。例示的試験システムはまた、デバイスを保持する第2のトレイ;振動を引き起こすように制御可能である第2のモータ;及び第2のモータの振動に応答して第2のトレイを振動させるために第2のモータを第2のトレイへ結合する第2の部品を含み得る。例示的試験システムはまた、デバイスを保持する第3のトレイ;振動を引き起こすように制御可能である第3のモータ;及び第3のモータの振動に応答して第3のトレイを振動させるために第3のモータを第3のトレイへ結合する第3の部品を含み得る。第1のトレイ、第2のトレイ及び第3のトレイは、試験システム内で並列に配置され得る。
【0010】
本概要を含む本明細書で述べる特徴のうちの任意の2つ以上は、本明細書において具体的に述べられない実装形態を形成するために組み合わせられ得る。
【0011】
本明細書で述べるシステム並びに技術及びプロセス、又はそれらの部分は、1つ又は複数の非一時的機械可読ストレージ媒体上に格納される命令であって、本明細書で述べる動作を制御(例えば、コーディネート)するために1つ又は複数の処理デバイス上で実行可能である命令を含むコンピュータプログラム製品として実現され得る/上記コンピュータプログラム製品により制御され得る。本明細書で述べるシステム及び技術及びプロセスは、1つ又は複数の処理デバイスと様々な動作を実施するための実行可能命令を格納するメモリとを含み得る装置、方法又は電子システムとして実現され得る。
【0012】
1つ又は複数の実装形態の詳細は、添付図面及び以下の明細書に記載される。他の特徴、目的、及び利点は、本明細書及び添付図面、並びに特許請求の範囲から明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】例示的試験システムの斜視図である。
図2】動作中の様々な構成における図1の試験システムの内部部品の例を示す斜視図である。
図3】動作中の様々な構成における図1の試験システムの内部部品の例を示す斜視図である。
図4図1図3の例示的システム内の試験トレイへ振動を加えるための部品を含む例示的アセンブリの一部の斜視図である。
図5図3に示すアセンブリのいくつかの部分の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な図面内の同様な参照符号は同様な要素を示す。
【0015】
本明細書において説明されるのは、キャリアベース試験システムの例示的実装形態である。例示的キャリアベース試験システムは、他の部品の中でも、試験すべきデバイスをそれぞれが収容する1つ又は複数の試験ソケットを有するキャリアを含む。試験されているデバイスは、被試験デバイス(device under test)すなわちDUTと呼ばれる。DUTは、JEDEC(電子素子技術連合評議会:Joint Electron Device Engineering Council)トレイなどのトレイを使用することにより試験システム内にロードされ、及びそれから除去され得る。例えば、輸送ロボットは、試験済みデバイスをトレイ内に置き、及び試験のために未試験デバイスをトレイから移動するように構成され制御可能であり得る。各トレイは複数の容器(「ネスト」とも呼ばれる)を含み得る。容器は、試験されているDUTを収容するように寸法決めされ得る。しかし、輸送ロボットの各容器へのアライメントは常に完全とは限らないかもしれず、その結果、DUTのうちの1つ又は複数が偏心する又は容器内で回転され得る。技術員による未試験DUTのハンドリングミスもまた、DUTのうちの1つ又は複数が容器内で偏心することになる。これに対処するために(例えばトレイ容器内のDUTの位置決めを改善するために)、トレイは集中且つ制御可能振動に付され得る。例えば、回転振動モータがトレイへ直接又は間接的に物理的に結合され得る。適切な時間の間の及び適切な周波数におけるモータの動作はそれぞれの容器内のDUTの運動を引き起こす。DUTのこの運動が、DUTのすべて又はいくつかを、それぞれの容器内に正しく収める。その結果、DUTのすべて又はいくつかは、試験システムのロボット又は他の自動化部品により、それぞれのトレイ内に除去のためにより良く位置決めされ得る。
【0016】
本明細書において説明される概念は、本明細書において説明される試験システムと共に使用すること又は試験と共に使用することに概して限定されない。むしろ、上記概念は任意の適切な技術的文脈において適用され得る。
【0017】
図1図2、及び図3を参照すると、例示的試験システム10は自動化試験サブシステム毎に5つのステージ(又はゾーン)を含むが;任意の適切な数のステージが試験システム内に含まれ得る。この点に関し、例示的試験システムはモジュラ式であり、試験システムが様々な試験要件に対処することを可能にする。試験システムの各ユニットはスライスと呼ばれる。2つ以上のスライスは、試験動作を行うために協力して(例えば依存して)又は独立に動作するように組み合わされ、及び制御され得る。
【0018】
例示的実装形態では、5つのステージは、入力/出力(I/O)ステージ14、輸送ステージ17、ローディングステージ18、挿入ステージ19及び試験ステージ20を含む。様々なステージの定義は制限することを意味せず、及び1つ又は複数の部品は2つ以上のステージで機能を行い得る。いくつかの実装形態では、様々なステージが様々なレベルの精度でもって動作するように構成される。例えば、高レベルの精度(例えばマイクロメートルレベルまで)がローディングステージにおいて使用され得、一方、低レベルの精度はいくつかの又はすべての他のステージおいて使用され得る。機械部品などのシステム部品は、いくつかのステージにおいて低レベルの精度を可能にする公差内の動作のために構成され得る。必要とし得るステージへ高精度を付託することにより、いくつかの場合では、試験システムの費用及び複雑性は制御され得る。
【0019】
コンピュータシステム45は、試験システム10を制御し及びその動作をコーディネートするために、試験システム10と通信する。コンピュータシステム45は、その例が本明細書において説明される1つ又は複数の処理デバイスを含み得る。試験システム10とコンピュータシステム45との間の通信は破線矢印46により表される。
【0020】
試験システムの様々なステージは、独立に且つ同時に動作し得る。図2の例では、各ステージは2つの並列経路21及び22を含む。並列経路のそれぞれは、トレイ、キャリア、デバイス又はその両方を隣接ステージ間で渡すためにロボットなどの自動化を含む。様々なステージの動作は、独立に、同時に、及び並列経路において、いくつかの類似試験システムより高い試験スループット及び速度を支援し得る。
【0021】
図1の例では、I/Oステージ14は、限定しないが、試験済みデバイスのトレイを収容するための、及び未試験デバイスのトレイを試験システムへ提供するためのフィーダを含む。フィーダは、人間のオペレータがテスタシステムと相互作用する場所である。上に指摘したように、使用され得るトレイの例はJEDECトレイを含むが;本システムは任意の適切なタイプのトレイを使用し得る。図1の例では、スライス当たり3つのフィーダ23、24、25が存在するが;本システムは3つのフィーダと共に使用することに限定されない。第1のフィーダ23は未試験デバイスを含むトレイのためのものであり;第2のフィーダ24は試験に合格しなかった試験済みデバイスを含むトレイのためのものであり、及び第3のフィーダ25は試験に合格したデバイスを含むトレイのためのものである。この例では、フィーダ23は未試験デバイスのトレイと共に手動でロードされる。未試験デバイスを含むトレイのスタックのうちの1つのトレイがフィーダ23から輸送ステージ17へ供給される。当該トレイ上のすべてのデバイスが試験のために転送され、及びトレイが空になった後、トレイはフィーダ内へ待避され、及び未試験デバイスを含む新しいトレイが輸送ステージへ供給される。デバイスが試験に続いて当該トレイ上にロードされ、及びトレイが一杯になった後(いくつかの実装形態では)、トレイはフィーダ内へ待避され、及び新しい空のトレイがI/Oステージから(フィーダ24又は25のいずれかから)輸送ステージへ供給される。いくつかの実装形態では、フィーダ24及び25の動作は試験に合格したデバイスを含むトレイ及び試験に合格しなかったデバイスを含むトレイに関し同じであり得る。いくつかの実装形態では、フィーダ24により扱われるトレイは、フィーダ内で上下移動する複数のトレイを含むカートリッジの一部である。デバイスは、なぜこれらのデバイスが試験に失敗したかに基づき、フィーダ24により扱われる様々なトレイ上にビニングされ得る。例示的ビンは、試験後ソーティングのためにデバイスを分離する物理的及び論理的場所である。したがって、フィーダ24の場合、フィーダは、試験済みデバイスを含む第1のトレイをシステム内へ供給し、試験済みデバイスが追加された後にこの第1のトレイを除去し、第2のトレイをシステム内へ供給し、試験済みデバイスが追加された後この第2のトレイを除去し、及び他のデバイスと同じ理由のために試験に失敗したデバイスを第1のトレイ内に収容するために第1のトレイをシステム内へ再び供給し得る。
【0022】
図4図5は、図2図3のトレイ34、35、及び36などのトレイを保持するためにI/Oステージ14へ組み込まれ得る例示的アセンブリ72の部品を示す。図4はアセンブリ72の一部(線73において切除された)の斜視図を示し、図5はアセンブリ72の一部の部分的分解図を示す。アセンブリ72では、トレイ74(例えば図2図3のトレイ34、35、及び36であり得る)は試験済みDUT、未試験DUT、又は試験済みDUT及び未試験DUTの両方を保持するための容器75の二次元アレイを含む。いくつかの実装形態では、トレイは容器の一次元アレイを含み得る。いくつかの実装形態では、トレイは容器の三次元アレイを含み得る。
【0023】
アセンブリ72はトレイ74を保持するフレーム76を含む。フレームはトレイを矢印82及び83の方向に移動するために制御可能であるベルト80(1つのベルトだけが図4に見られる)を含む。図4図5に示すように矢印82の方向に十分に延ばされると、トレイは、図2図3のトレイ34、35及び36により示す位置に在る。図2図3のトレイ34、35、及び36により示す位置に在ると、以下に説明される輸送ロボット30は、以下においても説明されるように未試験DUTをトレイから除去し得る又は試験済みDUTをトレイへ追加し得る。矢印83の方向に移動されると、トレイはフィーダ23、24、又は25などのその対応フィーダ内へ後退する。次に、新しいトレイが矢印82の方向の運動によりシステム内へ導入され得る。
【0024】
図4図5に示すように、アセンブリ72は振動を引き起こすように制御可能であるモータ84を含む。例えば、モータは、テスタシステムを制御し得るコンピュータシステム45により制御され得る。いくつかの実装形態では、モータは偏心質量を含む。コンピュータシステムは、振動を引き起こすために偏心質量の回転速度を制御し、及びモータの動作期間を設定するために電圧入力をモータへ設定するように構成され得る。振動の大きさ又は振幅、周波数、及び期間はトレイ及びDUTの物理的特性に依存することになる。例えば、振動の大きさ又は振幅、周波数、及び期間は、DUTのサイズ、容器のサイズ、容器のサイズに対するDUTのサイズ、トレイの重量、DUTが追加されたときのトレイの重量等に依存し得、及びそれに基づき設定され得る。
【0025】
いずれにせよ、振動の大きさ、周波数、及び期間は、個々のDUTをそれぞれの容器内で移動するのに十分であるべきであるが、個々のDUTをそれぞれの容器から出させるために十分であってはならない。例えば、振動の大きさ、周波数、及び期間は、個々のDUTのすべて又はいくつかをそれぞれの容器内に収まらせるために十分であり得る。例えば、振動は容器内の誤配置されたデバイスを容器内に収まらせるために較正され得る。例えば、振動の大きさ、周波数、及び期間は、各DUTのほぼ中心が対応容器のほぼ中心とアライメントするように、個々のDUTのすべて又はいくつかをそれぞれの容器内に収まらせるために十分であり得る。DUTはまた、容器と正しく配向するためにその中心のまわりで回転し得る。
【0026】
例示的実装形態では、モータ84はコインセルモータである。一例では、コインセルモータはモータの中心の内部シャフトの周囲に三極転流回路を含むプリント回路基板(PCB)を含む。2つのボイスコイル及び1つの偏心質量が、その中央に軸受けを有する平坦なプラスチック円盤内へ組み込まれる。この配置はシャフト上に搭載される。プラスチック円盤の下側のブラシが、PCB転流パッドと接触し、及び電力をボイスコイルへ供給する。これは磁場を生成する。この磁場は、モータのシャーシへ取り付けられる円盤磁石により生成される磁束と相互作用する。転流回路はボイスコイルを介し磁場の方向を交番する。この交番磁界は磁石の一部であるN極/S極対と相互作用する。この結果、プラスチック円盤は回転する。円盤内の偏心質量はこうして回転し振動を引き起こす。これらの振動はモータ筐体へ伝達される。いくつかの実装形態では、コインセルモータは3ボルト~4ボルトである電圧を使用することにより1秒~3秒間動作する。いくつかの実装形態では、コインセルモータは異なる電圧を使用することにより異なる期間の間動作する。電源(図示せず)は電力をモータへ供給するために含まれ得る。
【0027】
配置72はまた、モータの振動に応答してトレイを振動させるために、モータ84をトレイ74へ結合するアーム85などの部品を含む。モータとトレイとの間の結合は直接的であり得る。例えば、モータはトレイと直接接触し得る。この場合、モータの振動はトレイへ直接伝達される。モータとトレイとの間の結合は間接的であり得る。例えば、モータとトレイとの間にはフレーム76などの1つ又は複数の部品が存在し得る。この場合、モータからの振動はトレイとモータとの間のフレーム76などの1つ又は複数の部品を介しトレイへ伝達される。
【0028】
図4の例では、アーム85はフレーム76へ物理的に接続される。アーム85はトレイ74に面するアームの側面86上にモータを保持する。この例では、フレーム76はその端89に開口88を含む。この結果、図4図5に示す位置に移動されると、トレイ74はモータ84に直接アクセス可能であり、及びそれと接触する。したがって、モータはトレイ74に直接接触する。しかし、いくつかの実装形態では、モータはトレイに直接接触することができないかもしれない。例えば、モータはフレーム76の側面90又は91に位置し得る。代替的に、フレーム76はトレイを完全に囲み得る。モータとトレイとの間接的結合を構成するこれらの例では、振動はモータからフレームへ、及び次にトレイへ伝達される。
【0029】
いくつかの実装形態では、アームは、柔軟性であり、及びトレイとの接触に応じて曲折しトレイから離れるように構成される。例えば、アームは、曲折可能なプラスチック、ゴム、アルミニウム、複合物、又は曲折してその元の位置へ戻る他の適切な材料で作製され得る。いくつかの実装形態では、アームはバネ装架され得る。動作中、トレイが矢印82の方向に進むと、トレイは最終的に、アーム85上に搭載されたモータ84と接触する。アームは、この接触に応じて曲折し、及びモータをトレイに押し付ける。例えばフレームがトレイを囲むいくつかの実装形態では、アームはモータをフレームを介しトレイへ結合するためにモータをフレームに対し保持する。
【0030】
いくつかの実装形態では、フレーム76は柔軟性材料で作製される部材92を含む。部材92は対角線力を矢印94の方向にトレイ74へ印加する。力の量は、トレイがフレーム内で移動することを妨げることなくトレイをフレーム及びアームに対し付勢するのに十分である。必要とされる力の量は、トレイのサイズ、形状及び重量、トレイとフレームとの間の既存コンプライアンス、フレームの形状、及びアームの柔軟性などの要因に基づき変化することになる。他の要因もまた、必要とされ得る力の量に影響を与え得る。
【0031】
いくつかの実装形態では、モータは、トレイが図4に示す位置に在ると振動を引き起こすように作動される。例えば、トレイが未試験DUTを含む場合、振動は、未試験デバイスをトレイ容器内に収まらせるためにトレイが図4に示す位置に在ると活性化される。例えば、トレイが試験済みDUTを含む場合、振動は、試験済みデバイスをトレイ容器内に収まらせるために、トレイが図4に示す位置に在ると活性化される。次に、試験DUTを含むトレイは、本明細書において説明されるようにフィーダ内へ待避され、及び追加の試験済みDUTを収容するために、いくつかの試験済みDUT及び未占拠容器を含む新しい空のトレイ又は異なるトレイと置換され得る。
【0032】
いくつかの実装形態では、モータは上に説明した時とは異なる時に作動され得る。例えば、モータがフレームと接触するいくつかの実装形態では、振動は任意の適切な時間に誘起され得る。例えば、振動はトレイが図4に示す場所に在ると誘起され得る。振動は、トレイがフィーダから図4に示す場所へ走行すると誘起され得る。振動は、トレイが、例えばフィーダに隣接する場所においてシステム内へ当初導入されると誘起され得る。
【0033】
本明細書で説明されるように、いくつかの実装形態では、システムは、それぞれが図2図3に示すアセンブリを有する並列に配置された3つのトレイを含み得る。いくつかの実装形態では、2つ未満のトレイ又は3つ以上のトレイが存在し得る。
【0034】
図2図3を参照すると、輸送ステージ17は、限定しないが輸送ロボット30(例えば図2)及び2つのデバイスシャトル31、32(例えば図3)を含む。2つのデバイスシャトルは、以下に説明されるローディングステージ18内への並列輸送経路及びそれから外への並列輸送経路の両方を提供し、並びにいくつかの例では、試験スループット及び冗長信頼性を支援する。輸送ロボット30は、トレイ34(例えば図2)から未試験デバイスをピックアップし、及びこれをデバイスシャトル31及び/又は32(例えば図3)上に置くように制御可能である。輸送ロボット30は、特定デバイスが試験に合格したか又は合格しなかったかに依存してデバイスシャトル31及び32から試験済みデバイスをピックアップし、これをトレイ35又は36のうちの適切な一方に入れるように制御可能である。いくつかの実装形態では、輸送ロボット30は、空気吸引を介し又は機械的グリップ若しくは他の機械的機構を使用することによりデバイスをピックアップし保持し得る。輸送ロボットの操作に続き、振動が図4図5に関して説明したようにトレイ内へ導入され得る。
【0035】
いくつかの実装形態では、2つのデバイスシャトルは並列に、独立に、同時期に、及び/又は同時に動作するように構成され制御され得る。例えば、輸送ロボットは、試験されたデバイスを別のデバイスシャトルから除去する間に被試験デバイスを1つのデバイスシャトルに提供し得る。2つのデバイスシャトルは、ローディングステージと輸送ステージとの間で独立に、並列に、同時期に、及び/又は同時に移動するように構成され得る。例えば、一方のデバイスシャトルは被試験デバイスを輸送ステージからローディングステージの方向へ、及びローディングステージへ輸送し得、他方のデバイスシャトルは試験されたデバイスを輸送してローディングステージから離し、及び輸送ステージへ輸送する。加えて、一方のデバイスシャトルは他方のデバイスシャトルが移動している間静止し得る。例えば、一方のデバイスシャトルは、他方のデバイスシャトルがデバイスをローディングステージへ又はそれから輸送している間に被試験デバイスを受け取り得る。
【0036】
いくつかの実装形態では、ローディングステージ18は、限定しないが、デバイスを試験キャリア(50と51など)内へロードし、及びそれからデバイスをアンロードするためのローディングロボット48、49及びエリアを含む。この例では、スライス当たり2つのローディングロボットがあるが;試験システムは任意の適切な数のローディングロボットを含み得る。この例では、ローディングロボット48、49はデバイスに対しピックアンドプレース操作を行うためにX次元及びZ次元に移動するように構成される。例えば、未試験デバイスは試験のためにシャトルからピックアップされ、及びキャリア内へ移動され、及び試験済みデバイスはキャリアからピックアップされ、及びシャトルへ移動される。
【0037】
図2図3の例では、スライス当たり2つの試験アーム77、78が示されるが;試験システムは任意の適切な数の試験アームを含み得る。試験アームは、未試験デバイスを含む試験キャリアを試験ラック内の試験スロット内へ挿入し、及び試験済みデバイスを含む試験キャリアを試験ラック内の試験スロットから抽出又は除去するために三次元(X、Y及びZ)すべてに移動(回転及びフリップを含む)可能である。試験済みデバイスを含むキャリアはローディングステージへ戻され、ここでデバイスは、ローディングロボットによりシャトル上へアンロードされる。
【0038】
各試験アームは2つの試験キャリアを試験アームの各面又は各側面上に1つずつ同時に保持するように構成される。いくつかの実装形態では、試験アーム(例えば77又は78)の各側面は、試験キャリアを収容、保持、及び解放するためのキャリア保持容器(グリッパなど)を含む。一例では、グリッパは、未試験デバイスを含む試験キャリアをキャリアシャトルから受容し、及び試験済みデバイスを含む試験キャリアを(同じ又は異なる)キャリアシャトルへ解放するためにバネ装填される。キャリアシャトルは、各グリッパの開閉を制御するように構成され得る。キャリアシャトル82は、キャリアを試験アームとローディング位置との間で移動し得る。
【0039】
試験ラック70は複数の試験スロットを含む。キャリア71は試験ラックの対応スロットの内部に示される。各試験スロットは、試験キャリア上の試験ソケット内のデバイスを試験し、及び試験システムを制御するコンピュータシステムへ試験結果を報告するように構成され及び制御可能であり得る。コンピュータシステムは、どのデバイスが試験に合格したか及びどのデバイスが試験に失敗したかを追跡し、それにしたがってデバイスをソートし、及び試験結果を報告する。試験ラック内の試験スロットは試験アームによりサービスされる。いくつかの実装形態では、試験中、試験スロットは試験キャリアが試験スロット内で交換される短い時間以外は常に占拠されたままである。例えば、試験アーム77又は78は、未試験デバイスを含む試験キャリアを保持する間に試験スロットに到達し、試験済みデバイスを含む試験キャリアを試験スロットから抽出し、及び、未試験デバイスを含む試験キャリアを他の試験キャリアが抽出された同じ試験スロット内へ挿入することができる。したがって、試験キャリアの除去と挿入との間の時間以外は、試験スロットは占拠されたままである。試験ラック内の各試験スロットは、試験スループットを強化するために、このようなやり方でサービスされ得る。試験キャリアがどのように挿入され抽出されるかの例が以下に提供される。
【0040】
動作中、試験アーム77又は78は、未試験デバイスを含む試験キャリアをキャリアシャトル(キャリアシャトル50など)からピックアップし、及び試験済みデバイスを含む試験キャリアを(同じ又は異なる)キャリアシャトル上へ置くように自ら位置決めするために移動(例えば、フリップ及び回転)する。この例では、試験キャリアは(例えば約170°)回転しフリップする。この回転は試験アームの長手軸を中心としており、フリップはX次元の回転を含む。この運動の結果、試験アーム上の空の第1のグリッパは、未試験デバイスを含む試験キャリアをキャリアシャトルからピックアップするための所定位置に在る。したがって、第1のグリッパは未試験デバイスを含む試験キャリアをキャリアシャトルからピックアップするように制御される。次に、試験アームは、試験済みデバイスを含む試験キャリアをキャリアシャトル上への蓄積のために位置決めするためにキャリアシャトルの上の点又はそれに近接した点においてその長手軸に沿って回転する。試験キャリアを保持している試験アーム上の第2のグリッパが開かれ、その結果、試験済みデバイスを含む試験キャリアがキャリアシャトル上に蓄積される。その後、キャリアシャトルは試験済みデバイスを含む試験キャリアをローディングステージへ輸送する。
【0041】
したがって、この時、第2のグリッパは空であり、第1のグリッパは未試験デバイスを含む試験キャリアを保持する。したがって、試験アームは、試験スロットをサービスするように試験アームを位置決めするために回転しフリップする。試験アームはまた、サービスされる標的試験スロットの前に自ら位置決めするために垂直方向に移動し得る。この回転及びフリップは、試験アームをキャリアシャトルの上に位置決めするために行われる回転及びフリップと反対である。したがって、試験アームは試験されたデバイスを含む試験キャリアを標的試験スロットから抽出又は収容するように位置決めされる。試験されたデバイスを含む試験キャリアは、それ以前は空であった第2のグリッパ内へ収容される。試験されたデバイスを含む試験キャリアの収容に続き、試験アームは、第1のグリッパ内の試験キャリア(試験されなかったデバイスを含む)を同じ試験スロット内への挿入のための位置へ位置決めするために回転する。その後、試験されなかったデバイスを含む試験キャリアは当該試験スロット内に押し込まれ、及び前述の操作がスロット毎に反復される。
【0042】
図1図3のいくつかの特徴を含むシステムの例示的実装形態は、2017年8月28日出願の米国特許出願公開第2019/0064305号明細書:題名「Calibration Process For An Automated Test System」に記載されている。参照により本明細書に米国特許出願公開第2019/006430号明細書を援用する。例えば、ロボット、並びに入力/出力(I/O)ステージ14、輸送ステージ17、ローディングステージ18、挿入ステージ19及び試験ステージ20の他の部品は、米国特許出願公開第2019/006430号明細書から参照により本出願内へ援用される。
【0043】
キャリアベース試験システムは、必ずしもではないが、システムレベル試験(SLT:system-level test)システムであり得る。システムレベル試験は、デバイスの個々の部品よりむしろデバイス全体を試験することに関わる。デバイスが一連のシステムレベル試験に合格すれば、デバイスの個々の部品が正しく動作していると想定される。SLTは、デバイスの複雑性及びデバイス内の部品の数が増加されるにつれ、より優勢になった。例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)などのチップ実装システムは、チップを含む部品が正しく機能しているということを判断するために、システムレベルで試験され得る。
【0044】
本明細書において説明される例示的システムは、ハードウェアを含む又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを含む1つ又は複数のコンピュータシステムを使用することにより実現及び/又は制御され得る。例えば、本明細書で説明されるようなシステムは、自動化された要素の動作を制御するためにシステム内の様々な点に位置する様々なコントローラ及び/又は処理デバイスを含み得る。中央コンピュータが、様々なコントローラ又は処理デバイス間の動作をコーディネートし得る。中央コンピュータ、コントローラ、及び処理デバイスは、様々な自動化要素の制御及びコーディネーションを行うために様々なソフトウェアルーチンを実行し得る。
【0045】
本明細書において説明される例示的システムは、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品、例えば、1つ又は複数のデータ処理装置(例えば、プログラム可能プロセッサ、コンピュータ、複数のコンピュータ及び/又はプログラム可能ロジック部品)により実行するために、又はそれらの動作を制御するために、1つ又は複数の非一時的機械可読媒体など、1つ又は複数の情報キャリア内に有形に具現化された1つ又は複数のコンピュータプログラムを使用することにより、少なくとも部分的に制御され得る。
【0046】
コンピュータプログラムは、コンパイル型又はインタープリター型言語を含む任意の形式のプログラミング言語で書かれ得、スタンドアロンプログラム、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又はコンピュータ環境内の使用に好適な他のユニットを含む任意の形式で展開され得る。コンピュータプログラムは、1つのサイトにおいて1つのコンピュータ又は複数のコンピュータ上で実行されるように展開され得るか、又は複数のサイトにわたって分散されネットワークにより相互接続され得る。
【0047】
試験のすべて又は一部を実施することに関連する行為は、本明細書で述べた機能を行うために1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラム可能プロセッサにより行われ得る。試験のすべて又は一部は、専用論理回路構成、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ:field programmable gate array)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路:application-specific integrated circuit)を使用することにより実施され得る。
【0048】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、一例として、汎用及び専用マイクロプロセッサと、任意のタイプのデジタルコンピュータの1つ又は複数のプロセッサとの両方を含む。通常、プロセッサは、読み取り専用ストレージ領域又はランダムアクセスストレージ領域から又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータ(サーバを含む)の要素は、命令を実行するための1つ又は複数のプロセッサと、命令及びデータを格納するための1つ又は複数のストレージ領域デバイスとを含む。通常、コンピュータはまた、データを格納するためのマスストレージデバイスなどの、1つ又は複数の機械可読ストレージ媒体(例えば、磁気、光磁気ディスク、又は光ディスクなど)を含むか、又はそれらからデータを受信するか若しくはそれらへデータを送信するか又はその両方を行うように、作動可能に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するために好適な機械可読ストレージ媒体は、一例として半導体ストレージ領域デバイス、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュストレージ領域デバイス;磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスク又は取り外し可能ディスク;光磁気ディスク;並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む、すべての形式の不揮発性ストレージ領域を含む。
【0049】
本明細書で使用される任意の「電気的接続」は、直接的物理的接続、又は介在部品を含むか若しくは含まないにもかかわらず電気信号が接続部品間で流れるようにする、有線若しくは無線接続を意味し得る。信号が流れることを可能にする電気回路構成に関与する任意の「接続」は、別途明示されないかぎり電気的接続であるが、用語「電気的」が「接続」を修飾するために使用されるかどうかにかかわらず、必ずしも直接的物理的接続ではない。
【0050】
本明細書で述べた様々な実装形態の要素は、上に具体的に記載されない他の実施形態を形成するために組み合わせられ得る。要素は、それらの動作に悪影響を与えることなく、本明細書で述べた構造から省かれ得る。さらに、様々な個別の要素が、本明細書で述べた機能を行うために1つ又は複数の個々の要素へ合成され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】