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特表2022-539378複数の温度プロファイルで誘導加熱エアロゾル発生システムを動作させる方法
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  • 特表-複数の温度プロファイルで誘導加熱エアロゾル発生システムを動作させる方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-08
(54)【発明の名称】複数の温度プロファイルで誘導加熱エアロゾル発生システムを動作させる方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20220901BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220901BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021577538
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(85)【翻訳文提出日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 EP2020068911
(87)【国際公開番号】W WO2021001566
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】19184557.7
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】クルバ ジェローム クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ミロノフ オレク
(72)【発明者】
【氏名】ストゥラ エンリコ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル発生システムを制御する方法、エアロゾル発生システム、およびエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生装置。エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設と、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源とを備える。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタ(12、14)を含む、誘導発熱体(10)と、第一のインダクタコイル(32)と、第二のインダクタコイル(34)とを含む。方法は、第一のインダクタコイル(32)が誘導発熱体(10)の第一の部分を加熱する第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル(32)内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体(10)の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御することを含む。方法はさらに、第二のインダクタコイル(34)が誘導発熱体(10)の第二の部分を加熱する第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル(34)内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体(10)の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御することを含む。第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルとは異なる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムを制御する方法であって、前記システムが、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
前記誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、を備え、
前記方法が、
前記第一のインダクタコイルが前記誘導発熱体の第一の部分を加熱する第一の変動する磁界を発生するように、前記第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、前記誘導発熱体の前記第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、前記第一の変動する電流を制御することと、
前記第二のインダクタコイルが前記誘導発熱体の第二の部分を加熱する第二の変動する磁界を発生するように、前記第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、前記誘導発熱体の前記第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、前記第二の変動する電流を制御することと、を含み、
前記第二の動作温度プロファイルが、前記第一の動作温度プロファイルとは異なる、方法。
【請求項2】
前記第一の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第一の変動する電流および前記第二の変動する電流が、
第一の段階で、前記第一の変動する電流が前記第一のインダクタコイルに供給され、
第二の段階で、前記第二の変動する電流が前記第二のコイルに供給されるように制御される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の段階の少なくとも一部分では、前記第一の動作温度プロファイルが、前記第二の動作温度プロファイルよりも大きい、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第一の段階の少なくとも一部分では、前記第一の動作温度プロファイルが、前記第二の動作温度プロファイルよりも少なくとも摂氏約50度だけ大きい、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の動作温度プロファイルが、前記第一の段階全体を通して、前記第二の動作温度プロファイルよりも大きい、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記第二の段階の少なくとも一部分では、前記第二の動作温度プロファイルが、前記第一の動作温度プロファイルよりも大きい、請求項4~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第二の段階では、前記第二の動作温度プロファイルが、前記第一の動作温度プロファイルよりも摂氏約50度以下だけ大きい、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の段階が、所定の持続時間を有する、請求項4~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第二の段階が、所定の持続時間を有する、請求項4~10に記載の方法。
【請求項12】
前記第二の段階の前記持続時間が、前記第一の段階の前記持続時間より短い、請求項4~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第二の段階の前記持続時間が、前記第一の段階の前記持続時間より長い、請求項4~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第一の段階で、前記第一の変動する電流および前記第二の変動する電流が交互に駆動されて、前記第一のインダクタコイル内に前記第一の変動する電流を駆動し、前記第二のインダクタコイル内に前記第二の変動する電流を駆動する、請求項4~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第二の段階で、前記第一の変動する電流および前記第二の変動する電流が交互に駆動されて、前記第一のインダクタコイル内に前記第一の変動する電流を駆動し、前記第二のインダクタコイル内に前記第二の変動する電流を駆動する、請求項4~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第一の変動する電流が駆動されているときには前記第二の変動する電流は駆動されず、
前記第二の変動する電流が駆動されているときには前記第一の変動する電流は駆動されない、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第一の変動する電流が、複数のパルスで駆動され、前記第一の変動する電流が、パルス幅変調によって制御される、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第二の変動する電流が、複数のパルスで駆動され、前記第二の変動する電流が、パルス幅変調によって制御される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
前記エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
前記誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
請求項1~18のいずれか一項に記載の方法工程を実施するように構成されたコントローラと、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項20】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
前記エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
前記誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
コントローラであって、
前記誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、前記第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、前記誘導発熱体の前記第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、前記第一の変動する電流を制御し、
前記誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、前記第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、前記誘導発熱体の前記第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、前記第二の変動する電流を制御するように構成された、コントローラと、を備え、
前記第二の動作温度プロファイルが、前記第一の動作温度プロファイルとは異なる、エアロゾル発生装置。
【請求項21】
前記第二のコイルが、前記第一のコイルとは異なる方向に巻かれる、請求項19または20に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項22】
前記第二のコイルが、前記第一のコイルとは異なる巻数を有する、請求項19、20、または21に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項23】
前記第二のコイルが、前記第一のコイルとは異なる長さを有する、請求項19~22に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項24】
前記エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するように構成された装置空洞を備え、前記第一のインダクタコイルが、前記装置空洞の周りに配置され、前記第二のインダクタコイルが、前記装置空洞の周りに配置され、前記誘導発熱体の前記第一の部分が、前記第一のインダクタコイルと前記装置空洞との間に配置され、前記誘導発熱体の前記第二の部分が、前記第二のインダクタコイルと前記装置空洞との間に配置される、請求項19~23のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項25】
前記誘導発熱体が、内部空洞を画定する管状誘導発熱体であり、前記装置空洞が、前記誘導発熱体内部空洞内に配置される、請求項24に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項26】
前記装置空洞が、近位端と、前記近位端の反対側の遠位端とを有し、前記近位端が、前記エアロゾル発生物品を受容するために実質的に開放している、請求項24または25に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項27】
前記第一のインダクタコイルが、前記装置空洞の前記近位端に向かって配設され、前記第二のインダクタコイルが、前記装置空洞の前記遠位端に向かって配設される、請求項26に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項28】
前記エアロゾル発生物品が前記装置空洞の中に受容されたときに、前記コントローラが、前記第一のインダクタコイル内に前記第一の変動する電流を駆動し、その後、前記第二のインダクタコイル内に前記第二の変動する電流を駆動することによって、前記エアロゾル形成基体の加熱を開始するように構成される、請求項27に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項29】
前記コントローラが、複数のパルスで前記第一の変動する電流を駆動するように構成され、前記コントローラが、パルス幅変調によって前記第一の変動する電流を制御するように構成される、請求項19~28のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項30】
前記コントローラが、複数のパルスで前記第二の変動する電流を駆動するように構成され、前記コントローラが、パルス幅変調によって前記第二の変動する電流を制御するように構成される、請求項19~29のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項31】
前記エアロゾル発生装置が、前記電源と前記第一のインダクタコイルとの間に第一のスイッチ、および前記電源と前記第二のインダクタコイルとの間に第二のスイッチをさらに備え、前記コントローラが、前記第二のスイッチがオフのままであるときに、第一の切替速度で前記第一のスイッチをオンオフして、前記第一のインダクタコイル内に前記第一の変動する電流を駆動するように構成され、前記コントローラが、前記第一のスイッチがオフのままであるときに、第二の切替速度で前記第二のスイッチをオンオフして、前記第二のインダクタコイル内に前記第二の変動する電流を駆動するように構成される、請求項19~30のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項32】
エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品と、
請求項19~31のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置であって、前記エアロゾル装置が、前記エアロゾル発生物品を受容するように構成されている、エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項33】
エアロゾル発生システムであって、前記エアロゾル発生システムが、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
前記エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
前記誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
請求項1~18のいずれか一項に記載の方法工程を実施するように構成されたコントローラと、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項34】
前記エアロゾル発生システムが、
前記エアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生装置であって、
前記エアロゾル発生物品を受容するように構成された装置空洞、
前記電源、
前記コントローラ、
前記第一のインダクタコイル、および、
前記第二のインダクタコイル、を含む、エアロゾル発生装置と、を備える、請求項33に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項35】
前記エアロゾル発生装置が、前記誘導発熱体を含む、請求項33または34に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、誘導加熱配設を有するエアロゾル発生システムを制御する方法、誘導加熱配設を有するエアロゾル発生システム、および誘導加熱配設を有するエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこプラグなどのエアロゾル形成基体を加熱するために電気ヒーターを有するエアロゾル発生装置が使用される数多くの電気的に作動するエアロゾル発生システムが、当該技術分野において提唱されてきた。こうしたエアロゾル発生システムの一つの目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解によって生成されるタイプの周知の有害な煙成分を減少させることである。典型的に、エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生装置の空洞の中に挿入されるエアロゾル発生物品の一部として提供される。一部の周知のシステムにおいて、エアロゾルを形成することができる揮発性成分を放出することが可能な温度にエアロゾル形成基体を加熱するために、加熱ブレードなどの抵抗発熱体は、物品がエアロゾル発生装置内に受容されている時にエアロゾル形成基体の中に、またはその周りに挿入される。他のエアロゾル発生システムにおいて、抵抗発熱体ではなく誘導ヒーターが使用されている。誘導ヒーターは典型的に、エアロゾル発生装置の一部を形成するインダクタコイルと、エアロゾル形成基体と熱的に近接するように配設されたサセプタとを備える。インダクタは変動する磁界を発生して、サセプタ内に渦電流およびヒステリシス損失を発生させ、サセプタを加熱し、それによってエアロゾル形成基体を加熱する。誘導加熱は、ヒーターをエアロゾル発生物品に露出することなく、エアロゾルを発生することを可能にする。これは、ヒーターが洗浄されうる容易さを改善することができる。
【0003】
一部の公知のエアロゾル発生装置は、複数のインダクタコイルを備え、各インダクタコイルは、サセプタの異なる部分を加熱するように配設されている。こうしたエアロゾル発生装置は、異なる時間で、または異なる温度にエアロゾル発生物品の異なる部分を加熱するために使用され得る。しかしながら、こうしたエアロゾル発生装置において、エアロゾル発生物品の隣接する部分も間接的に加熱することなく、エアロゾル発生物品の一つの部分を加熱することは困難であり得る。
【0004】
周知のシステムでのこれらの問題を軽減または克服するエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。
【発明の概要】
【0005】
本開示によると、エアロゾル発生システムを制御する方法が提供されている。エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設と、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源とを備える。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、第一のインダクタコイルと、第二のインダクタコイルとを含む。方法は、第一のインダクタコイルが誘導発熱体の第一の部分を加熱する第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御することを含む。方法はさらに、第二のインダクタコイルが誘導発熱体の第二の部分を加熱する第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御することを含む。第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルとは異なる。
【0006】
本開示では、第一の変動する電流は、第一の温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御される。第一の温度プロファイルは、誘導発熱体の第一の部分の経時的な所定の所望の温度である。任意の所与の時点において、誘導発熱体の第一の部分の実際の温度が、その時点の第一の温度プロファイルの温度とは異なる場合、第一の変動する電流は、誘導発熱体の第一の部分の温度を、その時点において第一の温度プロファイルによって指定される温度に調整するように調整される。
【0007】
同様に、第二の変動する電流は、第二の温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御される。第二の温度プロファイルは、誘導発熱体の第二の部分の経時的な所定の所望の温度である。任意の所与の時点において、誘導発熱体の第二の部分の実際の温度が、その時点の第二の温度プロファイルの温度とは異なる場合、第二の変動する電流は、誘導発熱体の第二の部分の温度を、その時点において第二の温度プロファイルによって指定される温度に調整するように調整される。
【0008】
有利なことに、エアロゾル形成基体の異なる部分を異なる温度プロファイルで加熱することにより、特に望ましい特性を有するエアロゾルを発生することが可能になり得る。有利なことに、エアロゾル形成基体の異なる部分を異なる温度プロファイルで加熱することにより、特に図9を参照して以下でより詳細に説明するように、エアロゾル形成基体の一部分が同じ温度に加熱される場合よりも、望ましい特性を有するエアロゾルをより長期間発生することが可能になり得る。
【0009】
本開示によると、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、エアロゾル形成基体、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源、およびコントローラを備える。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、第一のインダクタコイルと、第二のインダクタコイルとを含む。コントローラは、上述の方法工程を実施するように構成されている。
【0010】
具体的には、本開示によると、エアロゾル形成基体、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源、およびコントローラを備える、エアロゾル発生システムが提供されている。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、第一のインダクタコイルと、第二のインダクタコイルとを含む。コントローラは、誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御するように構成されている。コントローラは、誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するように構成されている。第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルとは異なる。
【0011】
本開示によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体と、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体とを備えるエアロゾル発生物品を受容するように構成されている。エアロゾル発生装置は、第一のインダクタコイル、第二のインダクタコイル、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルに電力を供給するように構成された電源、およびコントローラを備える。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御するように構成されている。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するようにさらに構成されている。第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルとは異なる。
【0012】
具体的には、本開示によると、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源、およびコントローラを備える、エアロゾル発生装置が提供されている。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、第一のインダクタコイルと、第二のインダクタコイルとを含む。コントローラは、上述の方法工程を実施するように構成されている。
【0013】
具体的には、本開示によると、エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設、誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源、およびコントローラを備える、エアロゾル発生装置が提供されている。誘導加熱配設は、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、第一のインダクタコイルと、第二のインダクタコイルとを含む。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御するように構成されている。コントローラは、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するようにさらに構成されている。第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルとは異なる。
【0014】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することができる有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は、典型的に、エアロゾル発生物品の一部である。
【0015】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出することが可能なエアロゾル形成基体を含む物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、システムの近位端またはユーザー側の端でマウスピースを吸うまたは吸煙するユーザーによって直接吸入可能なエアロゾルを発生する物品であってもよい。エアロゾル発生物品は、使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を含む物品は、たばこスティックとして本明細書で言及され得る。
【0016】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置を指す。
【0017】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置の組み合わせを指す。エアロゾル発生システムでは、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置は協働して、呼吸に適したエアロゾルを発生する。
【0018】
本明細書で使用される場合、「変動する電流」という用語は、変動する磁界を発生するよう時間と共に変化する任意の電流を含む。「変動する電流」という用語は、交流電流を含むことが意図されている。変動する電流は、交流電流であり、交流電流は、交番磁界を発生する。
【0019】
本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、エアロゾル発生装置の長軸方向、エアロゾル発生物品の長軸方向、またはエアロゾル発生装置の構成要素の長軸方向、またはエアロゾル発生物品の構成要素の長軸方向における主要寸法を指す。
【0020】
本明細書で使用される場合、「幅」という用語は、エアロゾル発生装置の、エアロゾル発生物品の、またはエアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の構成要素の、その長さに沿った特定の位置における、横断方向の主要寸法を指す。「厚さ」という用語は、幅と直角を成す横断方向における寸法を指す。
【0021】
本明細書で使用される場合、「横断面」という用語は、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の、あるいは、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の構成要素の、長軸方向と直角を成す方向における、特定の位置での、その長さに沿った断面を記述するのに使用される。
【0022】
本明細書で使用される場合、「近位」という用語は、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品のユーザー端部または口側端を指す。エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の構成要素の近位端は、ユーザー端部に最も近い構成要素の端部、またはエアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の口側端である。本明細書で使用される場合、「遠位」という用語は、近位端の反対側の端部を指す。
【0023】
第一の変動する電流および第二の変動する電流は、第一の段階で、第一の変動する電流が第一のインダクタコイルに供給され、第二の段階で、第二の変動する電流が第二のコイルに供給されるように制御され得る。
【0024】
一部の実施形態では、第一の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する。
【0025】
一部の実施形態では、第二の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する。
【0026】
第一の段階は、所定の持続時間を有してもよい。第二の段階は、所定の持続時間を有してもよい。第一の段階の持続時間と第二の段階の持続時間は、同じであってもよい。第二の段階の持続時間は、第一の段階の持続時間とは異なってもよい。有利なことに、これにより、システムがエアロゾル形成基体の第一の部分およびエアロゾル形成基体の第二の部分を異なる時間の間加熱することが可能になり得る。第二の段階の持続時間は、第一の段階の持続時間より短くてもよい。第二の段階の持続時間は、第一の段階の持続時間より長くてもよい。
【0027】
第一の段階の持続時間は、約50秒~約200秒であってもよい。第二の段階の持続時間は、約50秒~約200秒である。第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間は、約100秒~約400秒であってもよい。第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間は、約150秒~約300秒であってもよい。
【0028】
一部の実施形態では、システムは、ユーザーがシステムを吸煙してエアロゾルを受容するときを検出するように構成された吸煙検出器をさらに備える。これらの実施形態では、第一の段階の持続時間は、吸煙検出器によって検出される第一の所定の吸煙回数に基づいてもよい。第一の所定の吸煙回数は、2~5回であり得る。これらの実施形態では、第二の段階の持続時間は、吸煙検出器によって検出される第二の所定の吸煙回数に基づいてもよい。第二の所定の吸煙回数は、2~5回であり得る。これらの実施形態では、第一の段階と第二の段階の組み合わされた持続時間は、吸煙検出器によって検出される組み合わされた所定の吸煙回数に基づいてもよい。組み合わされた吸煙回数は、3~10回のユーザー吸煙であり得る。
【0029】
一部の好ましい実施形態では、第一の段階は、第一の最大吸煙回数が検出された後、または第一の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する。第一の最大吸煙回数は、2~5回であってもよく、第一の最大持続時間は、50秒~約200秒である。
【0030】
一部の好ましい実施形態では、第二の段階は、第二の最大吸煙回数が検出された後、または第二の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する。第二の最大吸煙回数は、2~5回であってもよく、第二の最大持続時間は、50秒~約200秒であってもよい。
【0031】
第一の変動する電流は、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御されてもよい。第一の温度プロファイルは、誘導発熱体の第一の部分の経時的な所定の所望の温度である。任意の所与の時点において、誘導発熱体の第一の部分の実際の温度が、その時点の第一の温度プロファイルの温度とは異なる場合、第一の変動する電流は、誘導発熱体の第一の部分の温度を、その時点において第一の温度プロファイルによって指定される温度に調整するように調整される。
【0032】
同様に、第二の変動する電流は、第二の温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御されてもよい。第二の温度プロファイルは、誘導発熱体の第二の部分の経時的な所定の所望の温度である。任意の所与の時点において、誘導発熱体の第二の部分の実際の温度が、その時点の第二の温度プロファイルの温度とは異なる場合、第二の変動する電流は、誘導発熱体の第二の部分の温度を、その時点において第二の温度プロファイルによって指定される温度に調整するように調整される。
【0033】
一部の実施形態では、第一の動作温度プロファイルは、実質的に一定である。一部の実施形態では、第一の動作温度プロファイルは、時間と共に変化する。
【0034】
一部の実施形態では、第二の動作温度プロファイルは、実質的に一定である。一部の実施形態では、第二の動作温度プロファイルは、時間と共に変化する。
【0035】
一部の実施形態では、第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルは、第二の動作温度プロファイルよりも大きい。これらの実施形態では、第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルは、第二の動作温度プロファイルよりも少なくとも摂氏約50度だけ大きい。第一の動作温度プロファイルは、第一の段階全体を通して第二の動作温度プロファイルよりも大きくてもよい。
【0036】
一部の実施形態では、第二の段階では、第一の動作温度プロファイルおよび第二の動作温度プロファイルは、実質的に同じである。一部の実施形態では、第二の段階では、第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルの摂氏約5度以内である。
【0037】
一部の実施形態では、第二の段階の少なくとも一部分では、第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルよりも大きい。これらの実施形態では、第二の段階では、第二の動作温度プロファイルは、第一の動作温度プロファイルよりも摂氏約50度以下だけ大きくてもよい。
【0038】
一部の実施形態では、第一の動作温度プロファイルは、第一の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である。第一の動作温度プロファイルは、第一の段階の間一定であってもよい。
【0039】
一部の実施形態では、第一の動作温度プロファイルは、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である。第一の動作温度プロファイルは、第二の段階の間一定であってもよい。
【0040】
一部の実施形態では、第二の動作温度プロファイルは、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である。第二の動作温度プロファイルは、第二の段階の間一定であってもよい。
【0041】
第一の動作温度プロファイルは、第一の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏300度であり得る。第一の動作温度プロファイルは、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約160度~摂氏約260度であり得る。第二の動作温度プロファイルは、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏約300度であり得る。
【0042】
一部の実施形態では、第一の段階で第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する。
【0043】
一部の実施形態では、第二の段階で第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する。
【0044】
一部の実施形態では、第一の段階の少なくとも一部分では、第二の変動する電流は、第一の変動する電流と同時に駆動される。
【0045】
一部の実施形態では、第二の段階の少なくとも一部分では、第一の変動する電流は、第二の変動する電流と同時に駆動される。
【0046】
一部の好ましい実施形態では、第一の変動する電流が駆動されているときには第二の変動する電流は駆動されず、第二の変動する電流が駆動されているときには第一の変動する電流は駆動されない。
【0047】
本開示によると、エアロゾル発生システムのための誘導発熱体が提供されている。
【0048】
誘導発熱体は、任意の適切な形態を有し得る。誘導発熱体は、一元的構造を有してもよい。誘導発熱体は、複数の一元的構造を含んでもよい。誘導発熱体は、細長くてもよい。誘導発熱体は、任意の適切な横断面を有してもよい。例えば、誘導発熱体は、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有し得る。
【0049】
一部の実施形態では、誘導発熱体は内部発熱体を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「内部発熱体」という用語は、エアロゾル形成基体内に挿入されるように構成された発熱体を指す。
【0050】
一部の実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル発生装置の一部を形成してもよく、エアロゾル形成基体が装置によって受容されたときに、エアロゾル形成基体を貫通するように構成されてもよい。これらの実施形態では、内部発熱体は、エアロゾル形成基体の中に挿入可能であるように構成されることが好ましい。内部発熱体は、ブレードの形態であってもよい。内部発熱体は、ピンの形態であってもよい。内部発熱体は、コーンの形態であってもよい。エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するための装置空洞を備える場合、内部発熱体は装置空洞内に延びることが好ましい。
【0051】
一部の実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品の一部を形成してもよい。これらの実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体の中に包埋されてもよい。これらの実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体によって少なくとも部分的に囲まれてもよい。
【0052】
一部の実施形態では、誘導発熱体は外部発熱体であってもよい。本明細書で使用される場合、「外部発熱体」という用語は、エアロゾル形成基体の外表面を加熱するように構成された発熱体を指す。外部発熱体は、エアロゾル形成基体がエアロゾル発生装置によって受容されたときに、エアロゾル形成基体を少なくとも部分的に囲むように構成されることが好ましい。誘導発熱体は、エアロゾル形成基体が誘導発熱体空洞の中に受容されたときに、エアロゾル形成基体の外表面を加熱するように構成され得る。
【0053】
誘導発熱体がエアロゾル発生装置の一部を形成する実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体が装置によって受容されているときにエアロゾル形成基体を実質的に囲むように構成されてもよい。
【0054】
誘導発熱体が、エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品の一部を形成する実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を囲んでもよい。これらの実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体の周りに巻かれたラッパーの形態を取ってもよい。
【0055】
誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を受容するための空洞を含み得る。誘導発熱体は、外側と外側の反対側の内側とを含み得る。内側は、エアロゾル形成基体を受容するための誘導発熱体空洞を少なくとも部分的に画定し得る。誘導発熱体の第一の部分は、管状であって、誘導発熱体空洞の一部分を画定してもよい。誘導発熱体の第二の部分は、管状であって、誘導発熱体空洞の一部分を画定してもよい。
【0056】
一部の実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を受容するための複数の内部空洞を含む。誘導発熱体の第一の部分の内部空洞は、誘導発熱体の第一の空洞を形成してもよく、誘導発熱体の第二の部分の内部空洞は、誘導発熱体の第二の空洞を形成してもよい。
【0057】
一部の好ましい実施形態では、誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を受容するための単一の内部空洞を含む。これらの実施形態では、誘導発熱体の第一の部分の内部空洞は、誘導発熱体の単一の内部空洞の一部分を画定し、誘導発熱体の第二の部分の内部空洞は、誘導発熱体の単一の内部空洞の第二の部分を画定する。一部の好ましい実施形態では、誘導発熱体は、管状誘導発熱体である。管状誘導発熱体の内表面は、誘導発熱体空洞を画定し得る。
【0058】
エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するための装置空洞を備える実施形態では、誘導発熱体は、装置空洞を少なくとも部分的に囲み得る。誘導発熱体空洞は、装置空洞と整列されてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、誘導加熱配設は、少なくとも一つの内部発熱体と、少なくとも一つの外部発熱体と、を含む。
【0060】
一部の実施形態では、エアロゾル発生物品は、誘導発熱体の第一の部分を備え、エアロゾル発生装置は、誘導発熱体の第二の部分を備える。
【0061】
一部の実施形態では、エアロゾル発生物品は、誘導発熱体の第二の部分を備え、エアロゾル発生装置は、誘導発熱体の第一の部分を備える。
【0062】
誘導発熱体は、少なくとも一つのサセプタを含む。誘導発熱体は、単一のサセプタを含み得る。誘導発熱体は、単一のサセプタからなってもよい。誘導発熱体の第一の部分は、第一のサセプタを含んでもよい。誘導発熱体の第二の部分は、第二のサセプタを含んでもよい。
【0063】
本明細書で使用される場合、「サセプタ」という用語は、磁気エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタが変動する磁界内に位置しているときに、サセプタは加熱される。サセプタの加熱は、サセプタ材料の電気的特性および磁性に依存して、サセプタ内で誘導されるヒステリシス損失および渦電流のうちの少なくとも一つの結果であり得る。
【0064】
サセプタは、任意の好適な材料を含んでいてもよい。サセプタは、エアロゾル形成基体をエアロゾル化するのに十分な温度に誘導加熱され得る任意の材料から形成され得る。好ましいサセプタは、約摂氏250度を超える温度に加熱されてもよい。好ましいサセプタは、導電性材料で形成されてもよい。本明細書で使用される場合、「導電性」は、摂氏20度で1 x10-4オームメートル(Ω.m)以下の電気抵抗率を有する材料を指す。好ましいサセプタは、熱伝導性材料から形成されてもよい。本明細書で使用される場合、「熱伝導性材料」という用語は、摂氏23度で少なくとも約10ワット/メートルケルビン(W/(m.K))の熱伝導率、および改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した50パーセントの相対湿度を有する材料を記述するために使用される。
【0065】
サセプタに好適な材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、および金属材料の複合体が挙げられる。一部の好ましいサセプタは金属または炭素を含む。いくつかの好ましいサセプタは、例えば、フェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、およびフェライトなどの強磁性材料を含んでいてもよい。いくつかの好ましいサセプタは、強磁性材料からなる。好適なサセプタはアルミニウムを含んでよい。好適なサセプタはアルミニウムからなり得る。サセプタは、強磁性または常磁性材料の少なくとも約5パーセント、少なくとも約20パーセント、少なくとも約50パーセント、または少なくとも約90パーセントを含んでいてもよい。
【0066】
好ましくは、サセプタは、気体に対して実質的に不透過性である材料から形成される。言い換えれば、サセプタは、ガス透過性ではない材料から形成されることが好ましい。
【0067】
誘導発熱体のサセプタは、任意の好適な形態を有してもよい。例えば、サセプタは、細長い場合がある。サセプタは、任意の好適な横断面を有してもよい。例えば、サセプタは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有してもよい。
【0068】
誘導発熱体の第一の部分は、管状サセプタであってもよい。誘導発熱体の第二の部分は、管状サセプタであってもよい。管状サセプタは、内部空洞を画定する環状本体を含む。サセプタ空洞は、エアロゾル形成基体を受容するように構成されてもよい。サセプタ空洞は、開放空洞であってもよい。サセプタ空洞は、一方の端で開放していてもよい。サセプタ空洞は、両端で開放していてもよい。
【0069】
複数のサセプタを有する一部の実施形態では、各サセプタは実質的に同一であってもよい。例えば、第二のサセプタは、第一のサセプタと実質的に同一であってもよい。各サセプタは、同じ材料から形成されてもよい。各サセプタは、実質的に同じ形状および寸法を有してもよい。各サセプタを他のサセプタと実質的に同一のものにすることにより、所与の変動する磁界に曝露されたときに、各サセプタを実質的に同じ温度に加熱し、実質的に同じ速度で加熱することが可能になり得る。
【0070】
一部の実施形態では、第二のサセプタは、少なくとも一つの特性において第一のサセプタとは異なる。第二のサセプタは、第一のサセプタとは異なる材料から形成されてもよい。第二のサセプタは、第一のサセプタに対して異なる形状および寸法を有してもよい。第二のサセプタは、第一のサセプタの長さよりも長い長さを有してもよい。各サセプタを他のサセプタとは異なるものにすることにより、異なるエアロゾル形成基体に対して最適な熱を提供するように各サセプタを適合させることが可能になり得る。
【0071】
一実施例では、第一のエアロゾル形成基体を、所望の特性を有する第一のエアロゾルを発生するために第一の温度に加熱する必要がある場合があり、第二のエアロゾル形成基体を、所望の特性を有する第二のエアロゾルを発生するために第一の温度とは異なる第二の温度に加熱する必要がある場合がある。この実施例では、第一のサセプタは、第一のエアロゾル形成基体を第一の温度に加熱するのに好適な第一の材料から形成されてもよく、第二のサセプタは、第二のエアロゾル形成基体を第二の温度に加熱するのに好適な、第一の材料とは異なる第二の材料から形成されてもよい。
【0072】
別の実施例では、エアロゾル発生物品は、第一の長さを有する第一のエアロゾル形成基体と、第二のエアロゾル形成基体を加熱すると、第一のエアロゾル形成基体を加熱するのとは異なる量のエアロゾルが発生されるように、第一の長さとは異なる第二の長さを有する第二のエアロゾル形成基体とを備えてもよい。この実施形態では、第一のサセプタは、第一の長さと実質的に等しい長さを有してもよく、第二のサセプタは、第二の長さと実質的に等しい長さを有してもよい。
【0073】
一部の好ましい実施形態では、第一のサセプタは細長い管状サセプタであり、第二のサセプタは細長い管状サセプタである。これらの好ましい実施形態では、第一のサセプタと第二のサセプタは、実質的に整列されてもよい。言い換えれば、第一のサセプタと第二のサセプタは、同軸に整列されてもよい。
【0074】
誘導発熱体は、任意の適切な数のサセプタを含んでもよい。誘導発熱体は、複数のサセプタを含み得る。誘導発熱体は、少なくとも二つのサセプタを含み得る。例えば、誘導発熱体は、三つ、四つ、五つ、または六つのサセプタを含んでもよい。誘導発熱体が二つ以上のサセプタを含む場合、中間要素は、隣接するサセプタの対それぞれ間に配置されてもよい。
【0075】
いくつかの好ましい実施形態では、サセプタは、支持体上に提供されるサセプタ層を含んでいてもよい。第一のサセプタおよび第二のサセプタを有する実施形態では、第一のサセプタおよび第二のサセプタの各々は、支持体およびサセプタ層から形成されてもよい。サセプタを変動する磁界に配設すると、サセプタ表面に近接した渦電流が誘導され、皮膚効果と呼ばれる効果がもたらされる。したがって、サセプタが変動する磁界の存在下で効果的に加熱されることを確実にしながら、サセプタ材料の比較的薄い層からサセプタを形成することができる。サセプタを支持体および比較的薄いサセプタ層から作製することは、シンプルで安価かつ頑強であるエアロゾル発生物品の製造を容易にし得る。
【0076】
支持体は、誘導加熱の影響を受けやすくない材料から形成されてもよい。有利なことに、これは、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面の加熱を低減することができ、ここで支持体の表面は、エアロゾル形成基体と接触していないサセプタの表面を形成する。
【0077】
支持体は、電気絶縁材料を含んでいてもよい。本明細書で使用される場合、「電気絶縁」は、摂氏20度で少なくとも1x104オームメートル(Ω.m)の電気抵抗率を有する材料を指す。
【0078】
支持体は、断熱性を含み得る。本明細書で使用される場合、「断熱性材料」という用語は、摂氏23度で約40ミリワット/メートルケルビン(W/(m.K))以下のバルク熱伝導率、および改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した50パーセントの相対湿度を有する材料を記述するために使用される。
【0079】
断熱性材料から支持体を形成することは、サセプタ層と、誘導発熱体を囲むインダクタコイルなどの誘導加熱配設の他の構成要素との間に、断熱性バリアを提供し得る。有利なことに、これにより、サセプタと誘導加熱システムの他の構成要素との間の熱伝達を低減することができる。
【0080】
支持体が管状支持体である場合、サセプタ層は、管状支持体の内表面上に提供されてもよい。サセプタ層を支持体の内表面上に提供することによって、サセプタ層を、誘導発熱体の空洞内でエアロゾル形成基体に隣接させて位置決めすることができ、サセプタ層とエアロゾル形成基体との間の熱伝達が改善され得る。
【0081】
第一のサセプタおよび第二のサセプタを有する一部の好ましい実施形態では、第一のサセプタは、断熱性材料から形成された管状支持体と管状支持体の内表面上のサセプタ層とを含む。一部の好ましい実施形態では、第二のサセプタは、断熱性材料から形成された管状支持体と管状支持体の内表面上のサセプタ層とを含む。
【0082】
サセプタは、保護外部層、例えば保護セラミック層または保護ガラス層を備え得る。保護外部層は、サセプタの耐久性を改善し、サセプタの洗浄を容易にし得る。保護外部層は、サセプタを実質的に取り囲んでもよい。サセプタは、ガラス、セラミック、または不活性金属から形成される保護被覆を含み得る。
【0083】
誘導発熱体は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間に分離部を含み得る。
【0084】
分離部は、誘導発熱体の第一の部分を誘導発熱体の第二の部分から断熱するための任意の適切なサイズであってもよい。
【0085】
誘導発熱体は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間に配置される中間要素を含んでもよい。中間要素は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の分離部内に配置されてもよい。中間要素は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間に延びてもよい。中間要素は、誘導発熱体の第一の部分の端と接触してもよい。中間要素は、誘導発熱体の第二の部分の端と接触してもよい。中間要素は、誘導発熱体の第一の部分の端に固定されてもよい。中間要素は、誘導発熱体の第二の部分の端に固定されてもよい。中間要素は、誘導発熱体の第二の部分を誘導発熱体の第一の部分に接続してもよい。中間要素が誘導発熱体の第二の部分を誘導発熱体の第一の部分に接続する場合、中間要素は、誘導発熱体に構造的支持を提供し得る。有利なことに、中間要素は、誘導発熱体を、誘導加熱配設から除去および置換するのが容易であり得る単一の一元的要素として提供することを可能にし得る。
【0086】
中間要素は任意の適切な形態を有し得る。中間要素は、任意の適切な横断面を有してもよい。例えば、中間要素は、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有してもよい。中間要素は、管状であってもよい。管状中間要素は、内部空洞を画定する環状本体を含む。中間要素は、気体が中間要素の外側から内部空洞内に透過することを可能にするように構成されてもよい。中間要素空洞は、エアロゾル発生物品の一部分を受容するように構成されてもよい。中間要素空洞は、開放空洞であってもよい。中間要素空洞は、一方の端で開放していてもよい。中間要素空洞は、両端で開放していてもよい。
【0087】
一部の好ましい実施形態では、誘導発熱体の第一の部分および誘導発熱体の第二の部分は管状サセプタであり、中間要素は管状中間要素である。これらの実施形態では、管状の第一のサセプタ、管状の第二のサセプタ、および管状の中間要素は、実質的に整列されてもよい。管状の第一のサセプタ、管状の中間要素、および管状の第二のサセプタは、管状ロッドの形態で端と端を接して配設されてもよい。管状の第一のサセプタ、管状の中間要素、および管状の第二のサセプタの内部空洞は、実質的に整列されてもよい。管状の第一のサセプタ、管状の中間要素、および管状の第二のサセプタの内部空洞は、誘導発熱体空洞を画定し得る。
【0088】
中間要素は任意の好適な材料から形成されてもよい。
【0089】
好ましい実施形態では、中間要素は、誘導発熱体の第一の部分および誘導発熱体の第二の部分とは異なる材料から形成される。
【0090】
中間要素は、誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を断熱するための断熱性材料を含み得る。中間要素は、摂氏23度で約100ミリワット/メートルケルビン(mW/(m.K)以下のバルク熱伝導率、および改良非定常平面熱源(MTPS)法を使用して測定した50パーセントの相対湿度を有する材料を含み得る。誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の分離部に断熱性材料から形成される中間要素を提供することにより、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の熱伝達がさらに低減し得る。有利なことに、これは、誘導発熱体がエアロゾル形成基体の別個の部分を選択的に加熱する能力を向上させ得る。これはまた、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の分離部のサイズを低減することを可能にし、次いで、誘導発熱体のサイズを低減することを可能にし得る。
【0091】
中間要素は、誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を電気絶縁するための電気絶縁材料を含み得る。サセプタは、摂氏20度で、少なくとも1×104オームメートル(Ωm)の電気抵抗を有する材料を含み得る。
【0092】
中間要素は、誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を断熱するための断熱性材料、および誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を電気絶縁するための電気絶縁材料のうちの少なくとも一つを含み得る。一部の好ましい実施形態では、中間要素は、誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を断熱するための断熱性材料、および誘導発熱体の第二の部分から誘導発熱体の第一の部分を電気絶縁するための電気絶縁材料を含む。
【0093】
中間要素に特に適切な材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの高分子材料、Kevlar(登録商標)などの液晶ポリマー、特定のセメント、ガラス、および二酸化ジルコニウム(ZrO2)、窒化ケイ素(Si3N4)、および酸化アルミニウム(Al2O3)などのセラミック材料が挙げられる。
【0094】
中間要素は、気体透過性であってもよい。言い換えれば、中間要素は、気体が中間要素を透過することを可能にするように構成される。典型的には、中間要素は、中間要素の一方の側から中間要素の他方の側に気体が透過することを可能にするように構成される。中間要素は、外側と、外側の反対側の内側とを含み得る。中間要素は、気体が外側から内側へ透過することを可能にするように構成されてもよい。
【0095】
一部の実施形態では、中間要素は、中間要素を通る空気の通過を可能にするように構成された空気通路を含む。これらの実施形態では、中間要素は、気体透過性材料から形成されることを必要としない場合がある。したがって、一部の実施形態では、中間要素は、気体に対して透過性のない材料から形成され、中間要素を通る空気の通過を可能にするように構成された空気通路を含む。中間要素は、複数の空気通路を含み得る。中間要素は、任意の適切な数の空気通路、例えば、二つ、三つ、四つ、五つ、または六つの空気通路を含んでもよい。中間要素が複数の空気通路を含む場合、空気通路は、中間要素上で規則的に間隙を介していてもよい。
【0096】
中間要素が内部空洞を画定する管状中間要素である場合、中間要素は、空気が中間要素の外表面から内部空洞内に流れることを可能にするように構成された空気通路を含み得る。中間要素は、外表面から内表面へ延びる空気通路を含み得る。管状中間要素が複数の空気通路を含む場合、空気通路は管状中間要素の周囲の周りに規則的に間隙を介していてもよい。
【0097】
誘導発熱体は、誘導加熱配設の中に含まれてもよい。
【0098】
誘導加熱配設は、インダクタコイルをさらに含む。誘導加熱配設は、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを含むことが好ましい。
【0099】
第一のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルに供給された変動する電流が変動する磁界を発生するように構成されている。第一のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルに供給される変動する電流が、誘導発熱体の誘導発熱体の第一の部分を加熱する変動する磁界を発生するように、誘導発熱体に対して配設される。
【0100】
第二のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルに供給される変動する電流が第二の変動する磁界を発生するように構成されている。第二のインダクタコイルは、第二のインダクタコイルに供給される変動する電流が、誘導発熱体の誘導発熱体の第二の部分を加熱する変動する磁界を発生するように、誘導発熱体に対して配設される。
【0101】
インダクタコイルは、任意の好適な形態を有し得る。例えば、インダクタコイルは、平坦なインダクタコイルであってもよい。平坦なインダクタコイルは、実質的に平面において、らせん状に巻かれ得る。インダクタコイルは、内部空洞を画定する管状インダクタコイルであることが好ましい。典型的には、管状インダクタコイルは、軸の周りにらせん状に巻かれる。インダクタコイルは、細長いものとすることができる。特に好ましくは、インダクタコイルは、細長い管状インダクタコイルであってもよい。インダクタコイルは、任意の好適な横断面を有し得る。例えば、インダクタコイルは、円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の多角形横断面を有し得る。
【0102】
インダクタコイルは、任意の好適な材料から形成され得る。インダクタコイルは、導電性材料から形成される。インダクタコイルは、金属または合金から形成されることが好ましい。
【0103】
インダクタコイルが管状インダクタコイルである場合、誘導発熱体の一部分は、インダクタコイルの内部空洞内に配設されることが好ましい。特に好ましくは、第一のインダクタコイルは管状インダクタコイルであり、誘導発熱体の第一の部分の少なくとも一部分は、第一のインダクタコイルの内部空洞内に配設される。管状の第一のインダクタコイルの長さは、誘導発熱体の第一の部分の長さと実質的に類似していてもよい。特に好ましくは、第二のインダクタコイルは管状インダクタコイルであり、誘導発熱体の第二の部分の少なくとも一部分は、第二のインダクタコイルの内部空洞内に配設される。管状の第二のインダクタコイルの長さは、誘導発熱体の第二の部分の長さと実質的に類似していてもよい。
【0104】
一部の実施形態では、第二のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルと実質的に同一である。言い換えれば、第一のインダクタコイルと第二のインダクタコイルは、同じ形状、寸法、および巻数を有する。特に好ましくは、誘導発熱体の第二の部分が誘導発熱体の第一の部分と実質的に同一である実施形態では、第二のインダクタコイルは第一のインダクタコイルと実質的に同一である。
【0105】
一部の実施形態では、第二のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルとは異なる。例えば、第二のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルとは異なる長さ、巻数、または横断面を有してもよい。特に好ましくは、誘導発熱体の第二の部分が誘導発熱体の第一の部分と異なる実施形態では、第二のインダクタコイルは第一のインダクタコイルとは異なる。
【0106】
第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、任意の適切な配設で配設されてもよい。特に好ましくは、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、軸に沿って同軸に整列されている。第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルが細長い管状インダクタコイルである場合、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、コイルの内部空洞が長軸方向軸に沿って整列されるように、長軸方向軸に沿って同軸に整列されてもよい。
【0107】
一部の実施形態では、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、同じ方向に巻かれる。一部の実施形態では、第二のインダクタコイルは、第一のインダクタコイルとは異なる方向に巻かれる。
【0108】
誘導加熱配設は、任意の適切な数のインダクタコイルを含み得る。誘導発熱体は、複数のインダクタコイルを含む。誘導加熱配設は、少なくとも二つのインダクタコイルを含む。誘導加熱配設のインダクタコイルの数は、誘導発熱体のサセプタの数と同じであることが好ましい。誘導加熱配設のインダクタコイルの数は、誘導発熱体のサセプタの数とは異なってもよい。インダクタコイルの数がサセプタの数と同じである場合、各インダクタコイルはサセプタの周りに配置されることが好ましい。特に好ましくは、各インダクタコイルは、その周りにインダクタコイルが配置されるサセプタの長さに実質的に延びる。
【0109】
誘導発熱体は、磁束コンセントレータを含んでもよい。磁束コンセントレータは、誘導加熱配設のインダクタコイルの周りに配置されてもよい。磁束コンセントレータは、インダクタコイルによって発生される変動する磁界を誘導発熱体に向かってゆがめるように構成されている。
【0110】
有利なことに、磁界を誘導発熱体に向かってゆがめることによって、磁束コンセントレータは、誘導発熱体に磁界を集中させることができる。これは、磁束コンセントレータが提供されていない実施形態と比較して、誘導加熱配設の効率を増加させ得る。本明細書で使用される場合、「磁界を集中させる」という語句は、磁界が「集中する」場所で磁界の磁気エネルギー密度が増大するように磁界をゆがめることを意味する。
【0111】
本明細書で使用される場合、「磁束コンセントレータ」という用語は、インダクタコイルによって発生した磁界または磁力線を集中させる、および導くように働く、高比透磁率を有する構成要素を指す。本明細書で使用される場合、「比透磁率」という用語は、磁束コンセントレータなどの材料または媒体の透磁率の自由空間の透磁率「μ0」に対する比を指し、ここで、μ0は、4π×10-7ニュートン/平方アンペア(N.A-2)である。
【0112】
本明細書で使用される場合、「高比透磁率」という用語は、摂氏25度で少なくとも5、例えば、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも80、または少なくとも摂氏100度での比透磁率を指す。これらの例示的な値は、6~8メガヘルツ(MHz)の周波数および摂氏25度の温度の場合の比透磁率の値を指すことが好ましい。
【0113】
磁束コンセントレータは任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。磁束コンセントレータは、強磁性材料(例えばフェライト材料など)、結合剤に保持されたフェライト粉末、またはフェライト材料(フェライト鉄、強磁性鋼鉄、またはステンレス鋼など)を含む任意のその他の適切な材料を含むことが好ましい。
【0114】
一部の実施形態では、誘導加熱配設は、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルの周りに配置された磁束コンセントレータを含む。これらの実施形態では、磁束コンセントレータは、第一のインダクタコイルによって発生される変動する磁界を誘導発熱体の誘導発熱体の第一の部分に向かってゆがめ、第二のインダクタコイルによって発生される変動する磁界を誘導発熱体の誘導発熱体の第二の部分に向かってゆがめるように構成されている。
【0115】
これらの実施形態の一部では、磁束コンセントレータの一部分は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の中間要素内に延びる。誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の中間要素内に磁束コンセントレータの一部分を延ばすことにより、第一のインダクタコイルによって発生する磁界および第二のインダクタコイルによって発生する磁界がさらにゆがみ得る。このさらなるゆがみは、第一のインダクタコイルによって発生する磁界が誘導発熱体の第一の部分に向かってさらに集中し、第二のインダクタコイルによって発生する磁界が誘導発熱体の第二の部分に向かってさらに集中することをもたらし得る。これは、誘導加熱配設の効率をさらに改善し得る。
【0116】
一部の実施形態では、誘導加熱配設は、複数の磁束コンセントレータを含む。一部の好ましい実施形態では、個々の磁束コンセントレータは、各インダクタコイルの周りに配置される。各インダクタコイルに専用の磁束コンセントレータを提供することによって、磁束コンセントレータを、インダクタコイルによって発生される磁界を最適にゆがめるように最適に構成することが可能になり得る。また、こうした配設により、モジュール式誘導加熱ユニットから誘導加熱配設を形成することが可能になり得る。各誘導加熱ユニットは、インダクタコイルおよび磁束コンセントレータを含み得る。モジュール式誘導加熱ユニットを提供することは、誘導加熱配設の標準化された製造を容易にし、個々のユニットの取り外しおよび交換を可能にし得る。
【0117】
一部の好ましい実施形態では、誘導加熱配設は、第一のインダクタコイルの周りに配置された第一の磁束コンセントレータであって、第一のインダクタコイルによって発生した変動する磁界を誘導発熱体の第一の部分に向かってゆがませるように構成される、第一の磁束コンセントレータと、第二のインダクタコイルの周りに配置された第二の磁束コンセントレータであって、第二のインダクタコイルによって発生した変動する磁界を誘導発熱体の第二の部分に向かってゆがませるように構成される、第二の磁束コンセントレータとを含む。
【0118】
これらの好ましい実施形態では、第一の磁束コンセントレータの一部分は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の中間要素内に延びてもよい。これらの好ましい実施形態では、第二の磁束コンセントレータの一部分は、誘導発熱体の第一の部分と誘導発熱体の第二の部分との間の中間要素内に延びてもよい。磁束コンセントレータの一部分をサセプタ間の中間要素内に延ばすことにより、磁束コンセントレータが、インダクタコイルによって発生した磁界をサセプタに向かってさらにゆがませることが可能になり得る。
【0119】
誘導加熱配設は、誘導加熱配設ハウジングをさらに含み得る。ハウジングは、誘導発熱体、インダクタコイル、および磁束コンセントレータを一緒に維持し得る。これは、誘導加熱配設の構成要素の相対的配設を固定し、構成要素間の結合を改善するのに役立ち得る。誘導加熱配設ハウジングは、電気絶縁材料から形成されることが好ましい。
【0120】
誘導加熱配設が、インダクタコイルおよび磁束コンセントレータを含む個々の誘導加熱ユニットを含む場合、各誘導加熱ユニットは、誘導加熱ユニットハウジングを含み得る。誘導加熱ユニットハウジングは、誘導加熱ユニットの構成要素を一緒に維持し、構成要素間の結合を改善し得る。誘導加熱ユニットハウジングは、電気絶縁材料から形成されることが好ましい。
【0121】
誘導加熱配設は、エアロゾル発生装置の中に含まれてもよい。
【0122】
エアロゾル発生装置は、電源を備え得る。電源は任意の適切なタイプの電源であってもよい。電源はDC電源であってもよい。一部の好ましい実施形態では、電源は、リチウムイオン電池などの電池である。電源は、コンデンサーなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合がある。電源は、装置の一回以上の使用のために十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な発生を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の装置の使用回数、または不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。一実施形態において、電源は、約2.5ボルト~約4.5ボルトの範囲のDC供給電圧、および約1アンペア~約10アンペアの範囲のDC供給電流(約2.5ワット~約45ワットの範囲のDC電源に対応)を有するDC電源である。
【0123】
エアロゾル発生装置は、誘導加熱配設および電源に接続されたコントローラを備えてもよい。具体的には、エアロゾル発生装置は、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイル、および電源に接続されたコントローラを備えてもよい。コントローラは、電源から誘導加熱配設への電力の供給を制御するように構成されている。コントローラは、マイクロプロセッサを含んでいてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路であってもよい。コントローラは、さらなる電子構成要素を含んでいてもよい。コントローラは、誘導加熱配設への電流の供給を調節するように構成されてもよい。電流はエアロゾル発生装置の起動後、誘導加熱配設に連続的に供給されてもよく、または断続的(例えば、毎回の吸煙ごと)に供給されてもよい。
【0124】
エアロゾル発生装置は有利なことにDC/ACインバータを備えてもよく、これはクラスC、クラスDまたはクラスEの電力増幅器を含み得る。DC/ACコンバータは、電源と誘導加熱配設との間に配設されてもよい。
【0125】
エアロゾル発生装置は、電源とDC/ACコンバータとの間にDC/DCコンバータをさらに備えてもよい。コントローラは、DC/DCコンバータを使用して第一の変動する電流の振幅を制御することによって、第一の変動する電流を制御するように構成されてもよい。コントローラは、DC/DCコンバータを使用して第二の変動する電流の振幅を制御することによって、第二の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0126】
一部の実施形態では、コントローラは、複数のパルスで第一の変動する電流を駆動するように構成されてもよい。これらの実施形態では、コントローラは、パルス幅変調によって第一の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0127】
一部の実施形態では、コントローラは、複数のパルスで第二の変動する電流を駆動するように構成されてもよい。これらの実施形態では、コントローラは、パルス幅変調によって第二の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0128】
エアロゾル発生装置は、電源と第一のインダクタコイルとの間に第一のスイッチ、および電源と第二のインダクタコイルとの間に第二のスイッチを備えてもよい。コントローラは、第二のスイッチがオフのままであるときに、第一の切替速度で第一のスイッチをオンオフして、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動するように構成されてもよい。コントローラは、第一のスイッチがオフのままであるときに、第二の切替速度で第二のスイッチをオンオフして、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動するように構成されてもよい。
【0129】
コントローラは、変動する電流を任意の適切な周波数を有する誘導加熱配設に供給するように構成されてもよい。コントローラは、変動する電流を約5キロヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有する誘導加熱配設に供給するように構成されてもよい。一部の好ましい実施形態では、コントローラは、変動する電流を約5キロヘルツ~約500キロヘルツの誘導加熱配設に供給するように構成される。一部の実施形態では、コントローラは、高周波の変動する電流を誘導加熱配設に供給するように構成される。本明細書で使用される「高周波で変動する電流」という用語は、約500キロヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有する、変動する電流を意味する。高周波で変動する電流は、約1メガヘルツ~約30メガヘルツ、例えば、約1メガヘルツ~約10メガヘルツ、または例えば、約5メガヘルツ~約8メガヘルツの周波数を有し得る。
【0130】
エアロゾル発生装置は、装置ハウジングを備えてもよい。装置ハウジングは細長くてもよい。装置ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。好適な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に好適な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0131】
装置ハウジングは、エアロゾル形成基体を受容するための装置空洞を画定し得る。装置空洞は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成されてもよい。装置空洞は、任意の適切な形状およびサイズを有してもよい。装置空洞は、実質的に円筒状であり得る。装置空洞は、実質的に円形の横断面を有し得る。
【0132】
誘導発熱体は、装置空洞の中に配置されてもよい。誘導発熱体は、装置空洞の周りに配置されてもよい。誘導発熱体が管状誘導発熱体である場合、誘導発熱体は装置空洞を囲んでもよい。誘導発熱体の内表面は、装置空洞の内表面を形成し得る。
【0133】
第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、装置空洞の中に配置されてもよい。第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、装置空洞の周りに配置されてもよい。第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルは、装置空洞を囲んでもよい。第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルの内表面は、装置空洞の内表面を形成してもよい。
【0134】
装置は、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを有し得る。装置空洞は、装置の近位端に配設されることが好ましい。
【0135】
装置空洞は、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを有し得る。装置空洞の近位端は、エアロゾル発生物品を受容するために実質的に開放していてもよい。
【0136】
一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の装置空洞の中への挿入を防止するために、装置空洞の近位端にわたって移動可能なカバーをさらに備える。
【0137】
一部の好ましい実施形態では、第一のインダクタコイルは、装置空洞の近位端に向かって配設され、第二のインダクタコイルは、装置空洞の遠位端に向かって配設される。これらの好ましい実施形態では、コントローラは、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、その後、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動することによって、エアロゾル形成基体の加熱を開始するように構成されてもよい。こうした動作は、装置空洞の遠位部分を加熱する前に、装置空洞の近位部分を加熱する。
【0138】
装置ハウジングは、空気吸込み口を含み得る。空気吸込み口は、周囲空気が装置ハウジング内に入ることを可能にするように構成されてもよい。装置ハウジングは、任意の適切な数の空気吸込み口を含み得る。装置ハウジングは、複数の空気吸込み口を含んでもよい。
【0139】
装置ハウジングは空気出口を含んでもよい。空気出口は、空気が装置ハウジング内から装置空洞に入ることを可能にするように構成されてもよい。装置ハウジングは、任意の適切な数の空気出口を含み得る。装置ハウジングは、複数の空気出口を含んでもよい。
【0140】
誘導発熱体の中間要素が気体透過性である場合、エアロゾル発生装置は、空気吸込み口から誘導発熱体の中間要素まで延びる気流経路を画定してもよい。こうした気流経路によって、空気吸込み口からエアロゾル発生装置を通り、中間要素を通して装置空洞内に空気を引き込むことが可能になり得る。
【0141】
一部の実施形態では、装置空洞は、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを含む。これらの実施形態では、装置空洞は、エアロゾル発生物品を受容するために近位端で開放していてもよい。これらの実施形態では、装置空洞は、遠位端で実質的に閉じていてもよい。装置ハウジングは、装置空洞の遠位端に空気出口を含んでもよい。エアロゾル発生装置は、装置空洞の近位端に向かって環状シールをさらに備えてもよい。環状シールは、装置空洞内に延びてもよい。環状シールは、装置ハウジングと、装置空洞の中に受容されたエアロゾル発生物品の外表面との間に実質的に気密シールを提供し得る。これにより、エアロゾル発生物品の外表面と装置空洞の内表面との間に存在する任意のギャップを通して、使用中に装置空洞内に引き込まれる空気の体積が低減し得る。これは、浸透性中間要素を通してエアロゾル発生物品内に引き込まれる空気の体積を増加させ得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、装置ハウジングは、マウスピースを含む。マウスピースは、少なくとも一つの空気吸込み口と、少なくとも一つの空気出口と、を含んでいてもよい。マウスピースは、二つ以上の空気吸込み口を含んでいてもよい。空気吸込み口のうちの一つ以上は、エアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの温度を低減してもよく、またエアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの濃度を低下させてもよい。
【0143】
いくつかの実施形態では、マウスピースは、エアロゾル発生物品の一部として提供される。本明細書で使用される場合、「マウスピース」という用語は、エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品から、エアロゾル発生システムによって発生されたエアロゾルを直接吸い込むためにユーザーの口に入れられるエアロゾル発生システムの一部分を指す。
【0144】
一部の実施形態では、コントローラは、誘導加熱配設に供給される電流を監視するように構成されてもよい。コントローラは、監視された電流に基づいて、誘導発熱体の温度を決定するように構成されてもよい。コントローラは、第一の変動する電流を監視し、監視された第一の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第一の部分の温度を決定するように構成されてもよい。コントローラは、第二の変動する電流を監視し、監視された第二の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第二の部分の温度を決定するように構成されてもよい。
【0145】
エアロゾル発生装置は温度センサーを備えてもよい。温度センサーは、誘導発熱体の温度を感知するように配設されていてもよい。コントローラは、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて、第一の変動する電流を制御するように構成されてもよい。コントローラは、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて、第二の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0146】
温度センサーは、任意の適切なタイプの温度センサーであってもよい。例えば、温度センサーは、熱電対、負温度係数抵抗温度センサー、または正温度係数抵抗温度センサーであってもよい。
【0147】
一部の好ましい実施形態では、エアロゾル発生装置は、誘導発熱体の第一の部分の温度を感知するように配設された第一の温度センサーを備えてもよい。これらの実施形態では、コントローラは、第一の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第一の部分の温度に基づいて、第一の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0148】
一部の好ましい実施形態では、エアロゾル発生装置は、誘導発熱体の第二の部分の温度を感知するように配設された第二の温度センサーを備えてもよい。これらの実施形態では、コントローラは、第二の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第二の部分の温度に基づいて、第二の変動する電流を制御するように構成されてもよい。
【0149】
エアロゾル発生装置は、装置を起動するためのユーザーインターフェース、例えば、エアロゾル発生物品の加熱を開始するボタンを含み得る。
【0150】
エアロゾル発生装置は、装置またはエアロゾル形成基体の状態を示すディスプレイを含み得る。
【0151】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体の存在を検出するための検出器を備えてもよい。エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するための装置空洞を備える場合、エアロゾル発生装置は、装置空洞内のエアロゾル形成基体の存在を検出するための検出器を備え得る。エアロゾル発生装置が、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成される場合、エアロゾル発生装置は、装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するように構成されたエアロゾル発生物品検出器を備え得る。
【0152】
エアロゾル形成基体検出器がエアロゾル形成基体の存在を検出するときに、コントローラは、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動することによって加熱を開始するように構成されてもよい。
【0153】
エアロゾル発生物品検出器が装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するときに、コントローラは、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動することによって加熱を開始するように構成されてもよい。
【0154】
エアロゾル形成基体検出器およびエアロゾル発生物品検出器は、任意の適切なタイプの検出器を含み得る。例えば、検出器は、光学検出器、音響検出器、静電容量検出器、または誘導検出器であってもよい。
【0155】
一部の実施形態では、エアロゾル発生物品は誘導発熱体を備える。これらの実施形態では、エアロゾル発生装置は、インダクタを含むエアロゾル発生物品検出器を備えてもよい。これらの実施形態では、エアロゾル発生物品検出器は、エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されて、装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するときに、インダクタンスの変化を検出するように構成されてもよい。
【0156】
エアロゾル発生装置は、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸煙するときを検出するように構成された吸煙検出器を備え得る。本明細書で使用される場合、「吸煙」という用語は、ユーザーがエアロゾル発生システムを吸ってエアロゾルを受容することを言及するために使用される。
【0157】
エアロゾル発生装置は携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生装置は、従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこに匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生装置は、約30ミリメートル~約150ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生装置は、約5ミリメートル~約30ミリメートルの外径を有してもよい。
【0158】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生システムの一部を形成してもよい。
【0159】
エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品をさらに備え得る。エアロゾル発生物品は、第一のエアロゾル形成基体および第二のエアロゾル形成基体を備え得る。エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されると、第一のエアロゾル形成基体の少なくとも一部分が装置空洞の第一の部分の中に受容されてもよく、第二のエアロゾル形成基体の少なくとも一部分が装置空洞の第二の部分の中に受容されてもよい。
【0160】
エアロゾル発生装置の誘導加熱配設の一部を形成する誘導発熱体は、エアロゾル形成基体を加熱するように構成されている。
【0161】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体は、ニコチン塩マトリクスであってもよい。
【0162】
エアロゾル形成基体は液体であってもよい。エアロゾル形成基体は、固体成分および液体成分を含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、固体であることが好ましい。
【0163】
エアロゾル形成基体は、植物由来材料を含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、非たばこ材料を含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、均質化した植物由来材料を含んでいてもよい。エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料を含んでいてもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起またはコルゲーションを有するシートを意味する。
【0164】
エアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでいてもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度において熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の好適な既知の化合物または化合物の混合物である。好適なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールなど)を含み得る。エアロゾル形成体は、グリセリンであることが好ましい。存在する場合、均質化したたばこ材料は、乾燥質量基準で5重量パーセント以上(例えば、乾燥質量基準で約5重量パーセント~約30重量パーセント)のエアロゾル形成体含有量を有してもよい。エアロゾル形成基体は、他の添加物および成分(風味剤など)を含んでいてもよい。
【0165】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の中に含まれてもよい。誘導加熱配設を備えるエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成され得る。エアロゾル発生物品は、任意の好適な形態を有し得る。エアロゾル発生物品は実質的に円筒状の形状であってもよい。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周と、を有してもよい。
【0166】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生セグメントとして提供されてもよい。エアロゾル発生セグメントは、複数のエアロゾル形成基体を含み得る。エアロゾル発生セグメントは、第一のエアロゾル形成基体および第二のエアロゾル形成基体を含み得る。いくつかの実施形態では、第二のエアロゾル形成基体は、第一のエアロゾル形成基体と実質的に同一である。いくつかの実施形態では、第二のエアロゾル形成基体は、第一のエアロゾル形成基体とは異なる。
【0167】
エアロゾル発生セグメントが複数のエアロゾル形成基体を含む場合、エアロゾル形成基体の数は、誘導発熱体内のサセプタの数と同じであってもよい。同様に、エアロゾル形成基体の数は、誘導加熱配設におけるインダクタコイルの数と同じであってもよい。
【0168】
エアロゾル発生セグメントは、実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル発生セグメントは、実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生セグメントはまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周と、を有してもよい。
【0169】
エアロゾル発生セグメントが複数のエアロゾル形成基体を含む場合、エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生セグメントの軸に沿って端と端を接して配設されてもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生セグメントは、隣接するエアロゾル形成基体間の分離部を含んでいてもよい。
【0170】
いくつかの好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品は、約30ミリメートル~約100ミリメートルの全長を有し得る。いくつかの実施形態において、エアロゾル発生物品は、約45ミリメートルの全長を有する。エアロゾル発生物品は、約5ミリメートル~約12ミリメートルの外径を有してもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル発生物品は、約7.2ミリメートルの外径を有してもよい。
【0171】
エアロゾル発生セグメントは、約7ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有してもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生セグメントは、約10ミリメートル、または12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0172】
エアロゾル発生セグメントは、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。エアロゾル発生セグメントの外径は、約5ミリメートル~約12ミリメートルであり得る。一実施形態において、エアロゾル発生セグメントは、約7.2ミリメートルの外径を有してもよい。
【0173】
エアロゾル発生物品は、フィルタープラグを含んでいてもよい。フィルタープラグは、エアロゾル発生物品の近位端に位置してもよい。フィルタープラグは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。いくつかの実施形態では、フィルタープラグは、約5ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有してもよい。いくつかの好ましい実施形態では、フィルタープラグは、約7ミリメートルの長さを有してもよい。
【0174】
上述のように、エアロゾル発生物品は、誘導発熱体の少なくとも一部分を備え得る。一部の実施形態では、エアロゾル発生物品は、誘導発熱体全体を備える。誘導発熱体の第一の部分は、エアロゾル形成基体の第一の部分を加熱するように配設されてもよい。誘導発熱体の第一の部分は、エアロゾル形成基体の第一の部分の中に包埋されてもよい。誘導発熱体の第一の部分は、エアロゾル形成基体の第一の部分を実質的に囲んでもよい。誘導発熱体の第二の部分は、エアロゾル形成基体の第二の部分を加熱するように配設されてもよい。誘導発熱体の第二の部分は、エアロゾル形成基体の第二の部分の中に包埋されてもよい。誘導発熱体の第二の部分は、エアロゾル形成基体の第二の部分を実質的に囲んでもよい。
【0175】
エアロゾル発生物品は、外側ラッパーを含んでいてもよい。外側ラッパーは、紙から形成され得る。外側ラッパーは、エアロゾル発生セグメントで気体透過性であってもよい。具体的には、複数のエアロゾル形成基体を備える実施形態では、外側ラッパーは、隣接するエアロゾル形成基体間の境界面に穿孔または他の空気吸込み口を含んでいてもよい。隣接するエアロゾル形成基体間に分離部が提供される場合、外側ラッパーは、分離部に穿孔または他の空気吸込み口を含み得る。これにより、エアロゾル形成基体に、別のエアロゾル形成基体を通して引き出されていない空気が直接的に提供されることを可能にし得る。これは、各エアロゾル形成基体によって受容される空気の量を増加し得る。これは、エアロゾル形成基体から生成されるエアロゾルの特性を改善し得る。
【0176】
エアロゾル発生物品はまた、エアロゾル形成基体とフィルタープラグとの間に分離部を備えてもよい。分離部は、約18ミリメートルであってもよいが、約5ミリメートル~約25メートルの範囲であってもよい。
【0177】
また、当然ながら、上記の様々な特徴の特定の組み合わせを独立して実施、供給または使用し得る。
【0178】
ここで本開示の実施形態を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるが説明する。
【図面の簡単な説明】
【0179】
図1図1は、一対のインダクタコイルの間に配設された、本開示の一実施形態による誘導発熱体の概略図を示す。
図2図2は、一対のインダクタコイルの間に配設された、本開示の一実施形態による誘導発熱体の概略図を示す。
図3図3は、本開示の一実施形態による誘導発熱体の分解斜視図を示す。
図4図4は、図3の誘導発熱体の斜視図を示す。
図5図5は、本発明の一実施形態によるエアロゾル発生システムの断面図を示しており、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品と、誘導加熱配設接を有するエアロゾル発生装置とを備えている。
図6図6は、図5のエアロゾル発生装置の近位端の断面図である。
図7図7は、図5のエアロゾル発生システムの断面図を示しており、エアロゾル発生物品はエアロゾル発生装置の中に受容されている。
図8図8は、一対のインダクタコイルの間に配設された本開示の一実施形態による誘導発熱体の概略図を示す。
図9図9は、図8の誘導発熱体の経時的な温度のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0180】
図1は、本開示の一実施形態による誘導発熱体10の概略図を示す。誘導発熱体10は、円形の横断面を有する細長い管状要素である。誘導発熱体10は、第一のサセプタ12、第二のサセプタ14、および第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の分離部15を含む。第一のサセプタ12および第二のサセプタ14はそれぞれ、円形の横断面を有する細長い管状要素である。第一のサセプタ12および第二のサセプタ14は、端と端を接して長軸方向軸A-Aに沿って同軸に整列されている。
【0181】
誘導発熱体10は、第一のサセプタ12および第二のサセプタ14の内表面によって画定される、両端で開放している円筒状の空洞20を含む。空洞20は、エアロゾル発生物品の外表面が第一のサセプタおよび第二のサセプタによって加熱され、それによってエアロゾル形成基体を加熱し得るように、エアロゾル形成基体を備える円筒状のエアロゾル発生物品(図示せず)の一部分を受容するように構成されている。
【0182】
空洞20は、管状の第一のサセプタ12の内表面によって画定される第一の端にある第一の部分22、第一の端の反対側の、管状の第二のサセプタ14の内表面によって画定される第二の端にある第二の部分24、および第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の分離部15によって境界がつけられた中間部分26、の三つの部分を含む。第一のサセプタ12は、空洞20の第一の部分22の中に受容されているエアロゾル発生物品の第一の部分を加熱するように配設され、第二のサセプタ14は、空洞20の第二の部分24の中に受容されているエアロゾル発生物品の第二の部分を加熱するように配設されている。
【0183】
第一のインダクタコイル32は、第一のサセプタ12の周りに配置され、実質的に第一のサセプタ12の長さに延びる。このように、第一のサセプタ12は、その長さに実質的に沿って、第一のインダクタコイル32によって囲まれている。変動する電流が第一のインダクタコイル32に供給されると、第一のインダクタコイル32は、空洞20の第一の部分22に集中した変動する磁界を発生する。第一のインダクタコイル32によって発生されるこうした変動する磁界は、第一のサセプタ12内に渦電流を誘発し、第一のサセプタ12を加熱する。
【0184】
第二のインダクタコイル34は、第二のサセプタ14の周りに配置され、実質的に第二のサセプタ14の長さに延びる。このように、第二のサセプタ14は、その長さに実質的に沿って、第二のインダクタコイル34によって囲まれている。変動する電流が第二のインダクタコイル34に供給されると、第二のインダクタコイル34は、空洞20の第二の部分24に集中した変動する磁界を発生する。第二のインダクタコイル34によって発生されるこうした変動する磁界は、第二のサセプタ14内に渦電流を誘発し、第二のサセプタ14を加熱する。
【0185】
第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の分離部15は、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間に、第一のインダクタコイル32または第二のインダクタコイル34のいずれかによって発生される変動する磁界に曝露されたときに誘導によって加熱されない空間を提供する。さらに、分離部15は、第一のサセプタおよび第二のサセプタが直接熱的に接触して互いに隣接して配設される誘導発熱体と比較して、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の熱伝達速度が低減されるように、第二のサセプタ14を第一のサセプタ12から断熱している。結果として、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間に分離部15を提供することにより、空洞20の第二の部分24の加熱を最小限とした、第一のサセプタ12による空洞20の第一の部分22の選択的加熱が可能になり、また、空洞20の第一の部分22の加熱を最小限とした、第二のサセプタ14による空洞20の第二の部分24の選択的加熱が可能になる。
【0186】
第一のサセプタ12および第二のサセプタ14は、変動する電流を第一のインダクタコイル32および第二のインダクタコイル34に同時に供給することによって同時に加熱されてもよい。別の方法として、第一のサセプタ12および第二のサセプタ14は、電流を第二のインダクタコイル34に供給することなく、変動する電流を第一のインダクタコイル32に供給することによって、そしてその後、電流を第一のインダクタコイル32に供給することなく、変動する電流を第二のインダクタコイル34に供給することによって、独立して、または交互に加熱されてもよい。また、変動する電流が、第一のインダクタコイル32および第二のインダクタコイル34に順に供給され得ることも想定される。
【0187】
図2は、本開示の別の実施形態による誘導発熱体の概略図を示す。図2に示す誘導発熱体は、図1に示す誘導発熱体と実質的に同一であり、同様の特徴を示すために、同様の参照番号が使用されている。
【0188】
図2の誘導発熱体10は、円形の横断面を有する細長い管状要素である。誘導発熱体10は、第一のサセプタ12、第二のサセプタ14を含む。図1の誘導発熱体10と図2の誘導発熱体10の差異は、図2の誘導発熱体10が、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間に配置される中間要素16を含むことである。図2の実施形態では、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の分離部は依然として存在するが、分離部は中間要素16によって充填されている。この実施形態では、中間要素16は、第一のサセプタ12の端に固定され、また、第二のサセプタ14の端にも固定されている。中間要素16を第一のサセプタ12の端に固定し、かつ中間要素16を第二のサセプタ14の端に固定することにより、第一のサセプタ12は第二のサセプタ14に間接的に接続される。有利なことに、第一のサセプタ12を第二のサセプタ14に間接的に固定することによって、誘導発熱体が一元的構造を形成することが可能になる。
【0189】
中間要素16は、断熱性材料を含む。また、断熱性材料は電気絶縁性でもある。この実施形態では、中間要素16は、PEEKなどの高分子材料から形成される。このように、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の中間要素16は、第一のインダクタコイル32または第二のインダクタコイル34のいずれかによって発生される変動する磁界に曝露されたときに誘導によって加熱されない、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の空間を提供する。さらに、中間要素16は、第一のサセプタおよび第二のサセプタが直接熱的に接触して互いに隣接して配設される誘導発熱体と比較して、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の熱伝達速度が低減されるように、第二のサセプタ14を第一のサセプタ12から断熱している。中間要素16はまた、図1の誘導発熱体10の分離部15と比較して、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間の熱伝達速度をさらに低減し得る。結果として、第一のサセプタ12と第二のサセプタ14との間に中間要素16を提供することにより、空洞20の第二の部分24の加熱を最小限とした、第一のサセプタ12による空洞20の第一の部分22の選択的加熱が可能になり、また、空洞20の第一の部分22の加熱を最小限とした、第二のサセプタ14による空洞20の第二の部分24の選択的加熱が可能になる。
【0190】
図3~7は、本開示の一実施形態によるエアロゾル発生システムの概略図を示す。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置100およびエアロゾル発生物品200を備える。エアロゾル発生装置100は、本開示による誘導加熱配設110を備える。誘導加熱配設110は、本開示による誘導発熱体120を含む。
【0191】
図3および4は、誘導発熱体120の概略図を示す。誘導発熱体120は、第一のサセプタ122、第二のサセプタ124、第三のサセプタ126、第一の中間要素128、および第二の中間要素130を含む。第一の中間要素128は、第一のサセプタ122と第二のサセプタ124との間に配置されている。第二の中間要素130は、第二のサセプタ124と第三のサセプタ126との間に配置されている。
【0192】
この実施形態では、第一のサセプタ122、第二のサセプタ124、および第三のサセプタ126の各々は同一である。各サセプタ122、124、126は、内部空洞を画定する細長い管状サセプタである。各サセプタ、およびその対応する内部空洞は、実質的に円筒状であり、サセプタの長さに沿って一定である円形の横断面を有する。第一のサセプタ122の内部空洞は、第一の領域134を画定する。第二のサセプタ124の内部空洞は、第二の領域136を画定する。第三のサセプタの内部空洞は、第三の領域138を画定する。
【0193】
同様に、第一の中間要素128および第二の中間要素130は同一である。中間要素128、130は、管状であり、内部空洞を画定している。各中間要素128、130は、実質的に円筒状であり、中間要素の長さに沿って一定である円形の横断面を有する。中間要素128、130の外径は、中間要素128、130の外表面がサセプタ122、124、126の外表面と同一平面上で整列され得るように、サセプタ122、124、126の外径と同一である。また、中間要素128、130の内径も、中間要素128、138の内表面がサセプタ122、124、126の内表面と同一平面上で整列され得るように、サセプタ122、124、126の内径と同一である。
【0194】
第一のサセプタ122、第一の中間要素128、第二のサセプタ124、第二の中間要素130および第三のサセプタ126は、端と端を接して、軸B-B上に同軸に整列されて配設される。この配設では、サセプタ122、124、126および中間要素128、130は、管状の細長い円筒状構造を形成する。この構造は、本開示の一実施形態による誘導発熱体120を形成する。
【0195】
細長い管状誘導発熱体120は、内部空洞140を含む。誘導発熱体空洞140は、サセプタ122、124、126の内部空洞および中間要素128、130の内部空洞によって画定される。誘導発熱体空洞140は、以下でより詳細に説明するように、エアロゾル発生物品200のエアロゾル発生セグメントを受容するように構成されている。
【0196】
中間要素128、130は、電気絶縁性かつ断熱性材料から形成される。このように、サセプタ122、124、126は、実質的に互いから電気的かつ熱的に絶縁されている。また、中間要素128、130の材料は、気体に対して実質的に不透過性である。この実施形態では、管状誘導発熱体120は、外表面から誘導発熱体空洞140を画定する内表面への気体に対して実質的に不浸透性である。
【0197】
図5、6および図7は、エアロゾル発生装置100およびエアロゾル発生物品200の概略断面図を示す。
【0198】
エアロゾル発生装置100は、従来の葉巻たばこに類似した形状およびサイズを有する、実質的に円筒状の装置ハウジング102を備える。装置ハウジング102は、近位端に装置空洞104を画定する。装置空洞104は、実質的に円筒状であり、近位端で開放しており、近位端の反対側の遠位端で実質的に閉じている。装置空洞104は、エアロゾル発生物品200のエアロゾル発生セグメント210を受容するように構成されている。したがって、装置空洞104の長さおよび直径は、エアロゾル発生物品200のエアロゾル発生セグメント210の長さおよび直径と実質的に類似している。
【0199】
エアロゾル発生装置100は、充電式ニッケルカドミウム電池の形態の電源106と、マイクロプロセッサを含むプリント回路基板の形態のコントローラ108と、電気コネクター109と、誘導加熱配設110とをさらに備える。電源106、コントローラ108、および誘導加熱配設110はすべて、装置ハウジング102内に収容されている。エアロゾル発生装置100の誘導加熱配設110は、装置100の近位端に配設され、概して装置空洞104の周りに配置される。電気コネクター109は、装置空洞104の反対側の装置ハウジング109の遠位端に配設されている。
【0200】
コントローラ108は、電源106から誘導加熱配設110への電力の供給を制御するように構成されている。コントローラ108は、クラスD電力増幅器を含むDC/ACインバータをさらに含み、変動する電流を誘導加熱配設110に供給するように構成されている。コントローラ108はまた、電気コネクター109からの電源106の再充電を制御するように構成されている。加えて、コントローラ108は、ユーザーが装置空洞104の中に受容されたエアロゾル発生物品を吸うときを感知するように構成された吸煙センサー(図示せず)を含む。
【0201】
誘導加熱配設110は、第一の誘導加熱ユニット112、第二の誘導加熱ユニット114、および第三の誘導加熱ユニット116を含む、三つの誘導加熱ユニットを含む。第一の誘導加熱ユニット112、第二の誘導加熱ユニット114、および第三の誘導加熱ユニット116は、実質的に同一である。
【0202】
第一の誘導加熱ユニット112は、管状円筒形の第一のインダクタコイル150、第一のインダクタコイル150の周りに配置された管状円筒形の第一の磁束コンセントレータ152、および第一の磁束コンセントレータ152の周りに配置された管状円筒形の第一のインダクタユニットハウジング154を含む。
【0203】
第二の誘導加熱ユニット114は、管状円筒形の第二のインダクタコイル160、第二のインダクタコイル160の周りに配置された管状円筒形の第二の磁束コンセントレータ162、および第二の磁束コンセントレータ162の周りに配置された管状円筒形の第二のインダクタユニットハウジング164を含む。
【0204】
第三の誘導加熱ユニット116は、管状円筒形の第三のインダクタコイル170、第三のインダクタコイル170の周りに配置された管状円筒形の第三の磁束コンセントレータ172、および第三の磁束コンセントレータ172の周りに配置された管状円筒形の第三のインダクタユニットハウジング174を含む。
【0205】
したがって、各誘導加熱ユニット112、114、116は、円形の横断面を有する実質的に管状のユニットを形成する。各誘導加熱ユニット112、114、116では、磁束コンセントレータは、インダクタコイルが磁束コンセントレータの環状空洞内に配設されるように、インダクタコイルの近位端および遠位端にわたって延びる。同様に、各誘導加熱ユニットハウジングは、磁束コンセントレータおよびインダクタコイルが誘導加熱ユニットハウジングの環状空洞内に配設されるように、磁束コンセントレータの近位端および遠位端にわたって延びる。この配設により、磁束コンセントレータが、インダクタコイルによって発生した磁界をインダクタコイルの内部空洞内に集中させることが可能になる。また、この配設により、インダクタユニットハウジングが、磁束コンセントレータおよびインダクタコイルをインダクタユニットハウジング内に保持することが可能になる。
【0206】
誘導加熱配設110は、誘導発熱体120をさらに含む。誘導発熱体120は、装置空洞104の内表面の周りに配置される。この実施形態では、装置ハウジング102は、装置空洞104の内表面を画定する。しかしながら、一部の実施形態では、装置空洞の内表面は、誘導発熱体120の内表面によって画定されることが想定される。
【0207】
誘導加熱ユニット112、114、116は、誘導発熱体120と誘導加熱ユニット112、114、116が装置空洞104の周りに同心円状に配設されるように、誘導発熱体120の周りに配設される。第一の誘導加熱ユニット112は、装置空洞104の遠位端に、第一のサセプタ122の周りに配置される。第二の誘導加熱ユニット114は、装置空洞104の中央部分に、第二のサセプタ124の周りに配置される。第三の誘導加熱ユニット116は、装置空洞104の近位端に、第三のサセプタ126の周りに配置される。一部の実施形態では、磁束コンセントレータはまた、インダクタコイルによって発生した磁界をサセプタに向かってさらにゆがませるために、誘導発熱体の中間要素内に延びてもよい。
【0208】
第一のインダクタコイル150は、コントローラ108および電源106に接続されており、コントローラ108は、変動する電流を第一のインダクタコイル150に供給するように構成されている。変動する電流が第一のインダクタコイル150に供給されると、第一のインダクタコイル150が変動する磁界を発生し、磁界が誘導によって第一のサセプタ122を加熱する。
【0209】
第二のインダクタコイル160は、コントローラ108および電源106に接続されており、コントローラ108は、変動する電流を第二のインダクタコイル160に供給するように構成されている。変動する電流が第二のインダクタコイル160に供給されると、第二のインダクタコイル160が変動する磁界を発生し、磁界が誘導によって第二のサセプタ124を加熱する。
【0210】
第一のインダクタコイル170は、コントローラ108および電源106に接続されており、コントローラ108は、変動する電流を第三のインダクタコイル170に供給するように構成されている。変動する電流が第三のインダクタコイル170に供給されると、第三のインダクタコイル170が変動する磁界を発生し、磁界が誘導によって第三のサセプタ126を加熱する。
【0211】
装置ハウジング102はまた、装置空洞106の遠位端に近接した空気吸込み口180を画定する。空気吸込み口180は、周囲空気が装置ハウジング102内に引き込まれることを可能にするように構成されている。気流経路181は、空気が空気吸込み口180から装置空洞104内に引き込まれることを可能にするように、空気吸込み口180と装置空洞104の遠位端の空気出口との間に、装置を通して画定される。
【0212】
エアロゾル発生物品200は概して、装置空洞104の内径と同様の直径を有する円筒状のロッドの形態である。エアロゾル発生物品200は、紙巻たばこ紙の外側ラッパー220で一緒に巻かれた、円筒状の酢酸セルロースフィルタープラグ204および円筒状のエアロゾル発生セグメント210を備える。
【0213】
フィルタープラグ204は、エアロゾル発生物品200の近位端に配設され、システムによって発生されたエアロゾルを受容するためにユーザーが吸う、エアロゾル発生システムのマウスピースを形成する。
【0214】
エアロゾル発生セグメント210は、エアロゾル発生物品200の遠位端に配設され、装置空洞104の長さと実質的に等しい長さを有する。エアロゾル発生セグメント210は、エアロゾル発生物品200の遠位端にある第一のエアロゾル形成基体212と、第一のエアロゾル形成基体212に隣接する第二のエアロゾル形成基体214と、エアロゾル発生セグメント210の近位端にある、第二のエアロゾル形成基体216に隣接する第三のエアロゾル形成基体216とを含む、複数のエアロゾル形成基体を備える。当然のことながら、いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基体のうちの二つ以上は、同じ材料から形成され得る。しかしながら、この実施形態では、エアロゾル形成基体212、214、216の各々は異なっている。第一のエアロゾル形成基体212は、追加の風味剤を含まない、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。第二のエアロゾル形成基体214は、メントールの形態の風味剤を含む、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。第三のエアロゾル形成基体は、メントールの形態の風味剤を含んでもよく、たばこ材料またはニコチンの任意の他の供給源を含んでいない。エアロゾル形成基体212、214、216の各々はまた、エアロゾル形成基体を加熱することが望ましい有機刺激性を有するエアロゾルを発生するように、一つ以上のエアロゾル形成体および水などのさらなる構成要素を含む。
【0215】
第一のエアロゾル形成基体212の近位端は、外側ラッパー220によって覆われていないため、露出している。この実施形態では、空気は、物品200の近位端において、第一のエアロゾル形成基体212の近位端を介して、エアロゾル発生セグメント210内に引き込まれることができる。
【0216】
この実施形態では、第一のエアロゾル形成基体212、第二のエアロゾル形成基体214、および第三のエアロゾル形成基体216は、端と端を接して配設されている。しかしながら、他の実施形態では、第一のエアロゾル形成基体と第二のエアロゾル形成基体との間に分離部が提供されてもよく、第二のエアロゾル形成基体と第三のエアロゾル形成基体との間に分離部が提供されてもよいことが想定される。
【0217】
図7に示すように、エアロゾル発生物品200のエアロゾル発生セグメント210が装置空洞104の中に受容されたとき、第一のエアロゾル形成基体212の長さは、第一のエアロゾル形成基体212が装置空洞104の遠位端から、第一のサセプタ122の第一の領域134を通って、第一の中間部材128まで延びるようなものである。第二のエアロゾル形成基体214の長さは、第二のエアロゾル形成基体214が、第一の中間部材128から、第二のサセプタ124の第二の領域136を通って、第二の中間部材130まで延びるようなものである。第三のエアロゾル形成基体216の長さは、第三のエアロゾル形成基体216が、第二の中間部材130から装置空洞104の近位端まで延びるようなものである。
【0218】
使用時に、エアロゾル発生物品200が装置空洞104の中に受容されると、ユーザーは、エアロゾル発生物品200の近位端を吸って、エアロゾル発生システムによって発生されるエアロゾルを吸入し得る。ユーザーがエアロゾル発生物品200の近位端を吸うと、空気は、空気吸込み口180で装置ハウジング102内に引き込まれ、気流経路181に沿って装置空洞104内に引き込まれる。空気は、装置空洞104の遠位端の出口を通して、第一のエアロゾル形成基体212の近位端でエアロゾル発生物品200内に引き込まれる。
【0219】
この実施形態では、エアロゾル発生装置100のコントローラ108は、誘導加熱配設110のインダクタコイルに所定の順序で電力を供給するように構成されている。所定の順序は、ユーザーからの第一の引き出し中に変動する電流を第一のインダクタコイル150に供給することと、その後、第一の引き出しが終わった後に、ユーザーからの第二の引き出し中に変動する電流を第二のインダクタコイル160に供給することと、その後、第二の引き出しが終わった後に、ユーザーからの第三の引き出し中に変動する電流を第三のインダクタコイル170に供給することとを含む。第四の引き出しでは、順序は、第一のインダクタコイル150で再び始まる。この順序は、第一の吸煙で第一のエアロゾル形成基体212の加熱、第二の吸煙で第二のエアロゾル形成基体214の加熱、および第三の吸煙で第三のエアロゾル形成基体216の加熱をもたらす。物品100のエアロゾル形成基体212、214、216はすべて異なっているため、この順序は、エアロゾル発生システムでの各吸煙においてユーザーにとって異なる体験をもたらす。
【0220】
当然のことながら、コントローラ108は、ユーザーへのエアロゾルの所望の送達に応じて、異なる順序で、または同時に、インダクタコイルに電力を供給するように構成されてもよい。一部の実施形態では、エアロゾル発生装置は、順序を変更するようユーザーによって制御可能であり得る。
【0221】
図8は、本開示の一実施形態による誘導発熱体310の概略図を示す。誘導発熱体310は、円形の横断面を有する細長い管状要素である。誘導発熱体310は、第一の部分312および第二の部分314を有する、単一の細長いサセプタを含む。第一の部分312および第二の部分314はそれぞれ、円形の横断面を有する細長い管状要素である。第一の部分312および第二の部分314は、端と端を接して長軸方向軸A-Aに沿って同軸に整列されている。
【0222】
誘導発熱体310は、第一の部分312および第二の部分314の内表面によって画定される、両端で開放している円筒状の空洞320を含む。空洞320は、エアロゾル発生物品の外表面が第一のサセプタおよび第二のサセプタによって加熱され、それによってエアロゾル形成基体を加熱し得るように、エアロゾル形成基体を備える円筒状のエアロゾル発生物品(図示せず)の一部分を受容するように構成されている。
【0223】
当然のことながら、誘導発熱体310は、エアロゾル発生装置の一部を形成してもよく、またはエアロゾル発生物品の一部を形成してもよい。誘導発熱体310がエアロゾル発生装置の一部を形成する実施形態では、空洞320は、エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品の一部分を受容するように構成される。誘導発熱体310がエアロゾル発生物品の一部を形成する実施形態では、誘導発熱体310は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル発生物品の一部分を囲む。これらの実施形態では、誘導発熱体310は、エアロゾル形成基体の外表面の周りのラッパーの形態を取り得る。
【0224】
空洞320は、誘導発熱体310の第一の部分312の内表面によって画定される、第一の端にある第一の部分322と、誘導発熱体310の第二の部分314の内表面によって画定される、第一の端の反対側の第二の端にある第二の部分324、の二つの部分を含む。誘導発熱体310の第一の部分312は、空洞320の第一の部分322の中に受容されたエアロゾル発生物品の第一の部分を加熱するように配設され、誘導発熱体310の第二の部分314は、空洞320の第二の部分324の中に受容されたエアロゾル発生物品の第二の部分を加熱するように配設される。
【0225】
第一のインダクタコイル332は、誘導発熱体310の第一の部分312の周りに配置され、実質的に誘導発熱体310の第一の部分312の長さに延びる。このように、誘導発熱体310の第一の部分312は、実質的にその長さに沿って第一のインダクタコイル332によって囲まれる。変動する電流が第一のインダクタコイル332に供給されると、第一のインダクタコイル332は、空洞320の第一の部分322に集中する変動する磁界を発生する。第一のインダクタコイル332によって発生されるこうした変動する磁界は、誘導発熱体310の第一の部分312に渦電流を誘発し、誘導発熱体310の第一の部分312を加熱する。
【0226】
第二のインダクタコイル334は、誘導発熱体310の第二の部分314の周りに配置され、実質的に誘導発熱体310の第二の部分314の長さに延びる。このように、誘導発熱体310の第二の部分314は、実質的にその長さに沿って誘導発熱体310の第二のインダクタコイル334によって囲まれる。変動する電流が第二のインダクタコイル334に供給されると、第二のインダクタコイル334は、空洞320の第二の部分324に集中する変動する磁界を発生する。第二のインダクタコイル334によって発生するこうした変動する磁界は、誘導発熱体310の第二の部分314に渦電流を誘発し、第二のサセプタ314を加熱する。
【0227】
誘導発熱体310の第一の部分312および誘導発熱体310の第二の部分314は、変動する電流を第一のインダクタコイル332および第二のインダクタコイル334に同時に供給することによって、同時に加熱されてもよい。別の方法として、誘導発熱体310の第一の部分312および誘導発熱体310の第二の部分314は、電流を第二のインダクタコイル334に供給することなく、変動する電流を第一のインダクタコイル332に供給することによって、そしてその後、電流を第一のインダクタコイル332に供給することなく、変動する電流を第二のインダクタコイル334に供給することによって、独立して、または交互に加熱されてもよい。また、変動する電流が、第一のインダクタコイル332および第二のインダクタコイル334に順に供給され得ることも想定される。
【0228】
熱電対の形態の温度センサーもまた、誘導発熱体310の外表面上に提供されている。第一の熱電対342は、誘導発熱体310の第一の部分312の外表面上に提供されて、誘導発熱体310の第一の部分312の温度を感知する。第二の熱電対344は、誘導発熱体310の第二の部分314の外表面上に提供されて、誘導発熱体310の第二の部分314の温度を感知する。
【0229】
図9は、第一の熱電対342からの読取値を使用した、誘導発熱体310の第一の部分312の、および第二の熱電対344からの読取値を使用した、誘導発熱体310の第二の部分の、一つの加熱サイクル中の、時間404の関数としての温度402のグラフを示す。図9では、第一の熱電対342からの誘導発熱体310の第一の部分312の温度は、実線406によって示されている。図9では、第二の熱電対344からの誘導発熱体310の第二の部分314の温度は、破線408によって示されている。
【0230】
図9に示すように、加熱が開始されると、誘導発熱体310の第一の部分312は、第一の段階410の間に急速に加熱され、約60秒の第一の期間414の後、動作温度に達する。誘導発熱体310の第二の部分314は、第一の段階410の間加熱されるが、第一の部分312よりもはるかに遅い速度で加熱される。誘導発熱体310の第一の部分312の温度は、第一の段階410全体を通して、誘導発熱体310の第二の部分314の温度よりも大きい。誘導発熱体310の第二の部分314は、第一の段階410の間に動作温度に達していない。この実施形態では、動作温度は、最も望ましいエアロゾルがエアロゾル形成基体から放出される所望の温度を指す。
【0231】
また、図9に示すように、加熱の開始から約150秒の第二の期間416の後、第一の段階410は終了し、第二の段階412が開始する。第二の段階412では、誘導発熱体312の第一の部分312は、より低い温度に加熱されるが、依然として動作温度の摂氏約50度以内である。また、第二の段階412では、誘導発熱体310の第二の部分314は、動作温度まで急速に加熱され、加熱の開始から約210秒の第三の期間418の後に動作温度に達する。
【0232】
具体的には、図9は、エアロゾル発生システムの望ましい温度プロファイルを示しており、誘導発熱体310の第一の部分312は、エアロゾル形成基体の近位部分を加熱するように配設され、誘導発熱体310の第二の部分314は、エアロゾル形成基体の遠位部分を加熱するように配設されている。エアロゾル形成基体の近位部分は、エアロゾル形成基体を備えるエアロゾル発生物品のマウスピース端に近い。エアロゾル形成基体にわたるこうした温度プロファイルは、拡張されたエアロゾル発生期間全体を通して所望の特性を有するエアロゾルを発生させることを可能にする。基体の遠位部分を加熱する前にエアロゾル形成基体の近位部分を加熱することにより、発生されたエアロゾルのユーザーへの最適な送達が促進される。具体的には、これは、エアロゾル形成基体の加熱された近位部分からの高温エアロゾルが、第一の段階の間、エアロゾル形成基体の加熱されていない遠位部分と相互作用しないためであり、したがって、近位部分からの高温エアロゾルは、遠位部分から揮発性化合物を放出しないと考えられる。
【0233】
こうした温度プロファイルは、第一のインダクタコイル312および第二のインダクタコイル314内に変動する電流を様々な方法で駆動することによって達成することができる。例えば、第一の段階で、第一のインダクタコイル312内に第一の変動する電流を第一の負荷サイクルで駆動することができ、第二のインダクタコイル314に第二の変動する電流を駆動することができ、第一の段階中、第一のインダクタコイル312内に駆動される電流が第二のインダクタコイル314内に駆動される電流よりも大きくなるよう、第二の変動する電流の負荷サイクルは第一の変動する電流の負荷サイクル未満である。当然のことながら、一部の実施形態では、第一の段階410で、変動する電流が第二のインダクタコイル314に供給されない。第二の段階では、反対のことがあてはまり、第一の変動する電流の負荷サイクルが第二の変動する電流の負荷サイクル未満であってもよい。
【0234】
上述の実施形態は、特定の実施例のみであり、他の実施形態は本開示に従って想定されることが理解されよう。
【0235】
また、以下の番号付きの項目が本開示に従って提供される。
【0236】
1.
エアロゾル発生システムを制御する方法であって、システムが、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、を備え、
方法が、
第一のインダクタコイルが誘導発熱体の第一の部分を加熱する第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御することと、
第二のインダクタコイルが誘導発熱体の第二の部分を加熱する第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御することと、を含み、
第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルとは異なる、方法。
2.
第一の動作温度プロファイルが、実質的に一定である、項目1に記載の方法。
3.
第一の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、項目1に記載の方法。
4.
第二の動作温度プロファイルが、実質的に一定である、項目1、2および3のいずれか一つに記載の方法。
5.
第二の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、項目1、2および3のいずれか一つに記載の方法。
6.
第一の変動する電流および第二の変動する電流が、
第一の段階で、第一の変動する電流が第一のインダクタコイルに供給され、
第二の段階で、第二の変動する電流が第二のコイルに供給されるように制御される、項目1~5のいずれか一つに記載の方法。
7.
第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルが、第二の動作温度プロファイルよりも大きい、項目6に記載の方法。
8.
第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルが、第二の動作温度プロファイルよりも少なくとも摂氏約50度だけ大きい、項目7に記載の方法。
9.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階全体を通して、第二の動作温度プロファイルよりも大きい、項目7または8に記載の方法。
10.
第二の段階では、第一の動作温度プロファイルおよび第二の動作温度プロファイルが、実質的に同じである、項目6~9のいずれか一つに記載の方法。
11.
第二の段階では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルの摂氏5度以内である、項目6~9のいずれか一つに記載の方法。
12.
第二の段階の少なくとも一部分では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルよりも大きい、項目6~9のいずれか一つに記載の方法。
13.
第二の段階では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルよりも摂氏約50度以下だけ大きい、項目12に記載の方法。
14.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目6~13のいずれか一つに記載の方法。
15.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の間一定である、項目14に記載の方法。
16.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目6~15のいずれか一つに記載の方法。
17.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の間実質的に一定である、項目16に記載の方法。
18.
第二の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目6~17のいずれか一つに記載の方法。
19.
第二の動作温度プロファイルが、第二の段階の間一定である、項目18に記載の方法。
20.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏約300度である、項目6~19のいずれか一つに記載の方法。
21.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約160度~摂氏約260度である、項目6~20のいずれか一つに記載の方法。
22.
第二の動作温度が、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏約300度である、項目6~21のいずれか一つに記載の方法。
23.
第一の段階が、所定の持続時間を有する、項目6~22のいずれか一つに記載の方法。
24.
第二の段階が、所定の持続時間を有する、項目6~23に記載の方法。
25.
第二の段階の持続時間が、第一の段階の持続時間より短い、項目6~24のいずれか一つに記載の方法。
26.
第二の段階の持続時間が、第一の段階の持続時間より長い、項目6~24のいずれか一つに記載の方法。
27.
第一の段階の持続時間が、約50秒~約200秒である、項目6~26のいずれか一つに記載の方法。
28.
第二の段階の持続時間が、約50秒~約200秒である、項目6~27のいずれか一つに記載の方法。
29.
第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間が、約100秒~約400秒である、項目6~28のいずれか一つに記載の方法。
30.
システムが、ユーザーがシステムで吸煙してエアロゾルを受容するときを検出するように構成された吸煙検出器をさらに備える、項目6~29のいずれか一つに記載の方法。
31.
第一の段階の持続時間が、吸煙検出器によって検出される第一の所定の吸煙回数に基づく、項目30に記載の方法。
32.
第一の所定の吸煙回数が、2~5回である、項目31に記載の方法。
33.
第二の段階の持続時間が、吸煙検出器によって検出される第二の所定の吸煙回数に基づく、項目30~32のいずれか一つに記載の方法。
34.
第二の所定の吸煙回数が、2~5回である、項目33に記載の方法。
35.
第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間が、吸煙検出器によって検出される組み合わされた所定の吸煙回数に基づく、項目30~34のいずれか一つに記載の方法。
36.
組み合わされた所定の吸煙回数が、3~10回のユーザー吸煙である、項目35に記載の方法。
37.
第一の段階が、第一の最大吸煙回数が検出された後、または第一の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する、項目30に記載の方法。
38.
第一の最大吸煙回数が、2~5回であり、第一の最大持続時間が、50秒~約200秒である、項目37に記載の方法。
39.
第二の段階が、第二の最大吸煙回数が検出された後、または第二の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する、項目30、37または38のいずれか一つに記載の方法。
40.
第二の最大吸煙回数が、2~5回であり、第二の最大持続時間が、50秒~約200秒である、項目39に記載の方法。
41.
第一の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する、項目6~40のいずれか一つに記載の方法。
42.
第二の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する、項目6~41のいずれか一つに記載の方法。
43.
第一の段階の少なくとも一部分では、第二の変動する電流が、第一の変動する電流と同時に駆動される、項目6~42のいずれか一つに記載の方法。
44.
第二の段階の少なくとも一部分では、第一の変動する電流が、第二の変動する電流と同時に駆動される、項目6~43のいずれか一つに記載の方法。
45.
第一の変動する電流が駆動されているときには第二の変動する電流は駆動されず、
第二の変動する電流が駆動されているときには第一の変動する電流は駆動されない、項目1~42のいずれか一つに記載の方法。
46.
方法が、第一の変動する電流を監視することと、監視された第一の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第一の部分の温度を決定することと、をさらに含む、項目1~45のいずれか一つに記載の方法。
47.
方法が、第二の変動する電流を監視することと、監視された第二の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第二の部分の温度を決定することと、をさらに含む、項目1~46のいずれか一つに記載の方法。
48.
システムが、誘導発熱体の温度を感知するように構成された温度センサーをさらに備える、項目1~45のいずれか一つに記載の方法。
49.
第一の変動する電流が、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて制御される、項目48に記載の方法。
50.
第二の変動する電流が、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて制御される、項目48または49に記載の方法。
51.
システムが、
誘導発熱体の第一の部分の温度を感知するように構成された第一の温度センサーと、
誘導発熱体の第二の部分の温度を感知するように構成された第二の温度センサーと、を備える、項目1~45に記載の方法。
52.
第一の変動する電流が、第一の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第一の部分の温度に基づいて制御される、項目51に記載の方法。
53.
第二の変動する電流が、第二の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第二の部分の温度に基づいて制御される、項目51または52に記載の方法。
54.
電源がDC電源であり、システムが、電源と誘導加熱配設との間にDC/ACコンバータをさらに備える、項目1~53のいずれか一つに記載の方法。
55.
第一の変動する電流が、複数のパルスで駆動され、第一の変動する電流が、パルス幅変調によって制御される、項目1~54のいずれか一つに記載の方法。
56.
第二の変動する電流が、複数のパルスで駆動され、第二の変動する電流が、パルス幅変調によって制御される、項目1~55のいずれか一つに記載の方法。
57.
システムが、電源とDC/ACコンバータとの間にDC/DCコンバータをさらに備える、項目54に記載の方法。
58.
第一の変動する電流が、DC/DCコンバータを使用して第一の変動する電流の振幅を制御することによって制御される、項目57に記載の方法。
59.
第二の変動する電流が、DC/DCコンバータを使用して第二の変動する電流の振幅を制御することによって制御される、項目57または58に記載の方法。
60.
システムが、誘導発熱体によって加熱される位置におけるエアロゾル形成基体の存在を検出するように構成されたエアロゾル形成基体検出器をさらに備える、項目1~59のいずれか一つに記載の方法。
61.
方法が、
エアロゾル形成基体検出器を使用してエアロゾル形成基体の存在を検出することと、
エアロゾル形成基体が検出されたときに、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動することと、をさらに含む、項目60に記載の方法。
62.
エアロゾル発生システムであって、エアロゾル発生システムが、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
項目1~61のいずれか一つに記載の方法工程を実施するように構成されたコントローラと、を備える、エアロゾル発生システム。
63.
エアロゾル発生システムであって、エアロゾル発生システムが、
エアロゾル形成基体と、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
コントローラであって、
誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御し、
誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するように構成され、
第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルとは異なる、エアロゾル発生システム。
64.
誘導発熱体が、第一の部分、第二の部分、および第一の部分と第二の部分との間の分離部、を含む、項目62または63に記載のエアロゾル発生システム。
65.
第一の部分が第一のサセプタであり、第二の部分が第二のサセプタである、項目64に記載のエアロゾル発生システム。
66.
中間要素が、第一の部分と第二の部分との間の分離部内に配置される、項目64または65に記載のエアロゾル発生システム。
67.
中間要素が、断熱性材料を含む、項目66に記載のエアロゾル発生システム。
68.
中間要素が、電気絶縁材料を含む、項目66または67に記載のエアロゾル発生システム。
69.
誘導発熱体が、細長いサセプタからなり、誘導発熱体の第一の部分がサセプタの第一の部分を含み、誘導発熱体の第二の部分が、サセプタの第二の部分を含む、項目62または63に記載のエアロゾル発生システム。
70.
エアロゾル発生システムが、
エアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生物品を受容するように構成された装置空洞を含むエアロゾル発生装置と、を備える、項目62~69のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
71.
エアロゾル発生装置が、電源とコントローラと、を備える、項目70に記載のエアロゾル発生システム。
72.
エアロゾル発生装置が、第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルを備える、項目70または71に記載のエアロゾル発生システム。
73.
第一のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置され、第二のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置される、項目72に記載のエアロゾル発生システム。
74.
装置空洞が、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを有し、近位端が、エアロゾル発生物品を受容するために実質的に開放している、項目73に記載のエアロゾル発生システム。
75.
第一のインダクタコイルが、装置空洞の近位端に向かって配設され、第二のインダクタコイルが、装置空洞の遠位端に向かって配設される、項目74に記載のエアロゾル発生システム。
76.
コントローラが、エアロゾル発生物品が、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、その後、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動することによって、装置空洞の中に受容されたときに、エアロゾル形成基体の加熱を開始するように構成される、項目75に記載のエアロゾル発生システム。
77.
エアロゾル発生装置が、誘導発熱体を備える、項目72~76に記載のエアロゾル発生システム。
78.
誘導発熱体が、内部空洞を画定する管状誘導発熱体であり、装置空洞が、誘導発熱体内部空洞内に配置される、項目77に記載のエアロゾル発生システム。
79.
誘導発熱体が、装置空洞の周りに配置され、誘導発熱体の第一の部分が、第一のインダクタコイルと装置空洞との間に配置され、誘導発熱体の第二の部分が、第二のインダクタコイルと装置空洞との間に配置される、項目77または78に記載のエアロゾル発生システム。
80.
誘導発熱体が、装置空洞内に延び、エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されたときにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を貫通するように構成される、項目77に記載のエアロゾル発生システム。
81.
誘導発熱体が、ブレードまたはピンの形態である、項目80に記載のエアロゾル発生システム。
82.
エアロゾル発生物品が、誘導発熱体を備える、項目72~76に記載のエアロゾル発生システム。
83.
誘導発熱体が、誘導発熱体がエアロゾル形成基体の外表面を加熱するように配設されるように、エアロゾル形成基体を実質的に囲む、項目82に記載のエアロゾル発生システム。
84.
誘導発熱体が、内部空洞を画定する管状誘導発熱体であり、エアロゾル形成基体が、誘導発熱体内部空洞内に配置される、項目82または83に記載のエアロゾル発生システム。
85.
誘導発熱体が、エアロゾル形成基体を実質的に囲む金属ラッパーを含む、項目82、83または84のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
86.
誘導発熱体が、誘導発熱体がエアロゾル形成基体によって実質的に囲まれるようにエアロゾル形成基体内に配設される、項目82に記載のエアロゾル発生システム。
87.
誘導発熱体が、エアロゾル形成基体によって実質的に囲まれた細長いサセプタを含む、項目86に記載のエアロゾル発生システム。
88.
誘導発熱体が、エアロゾル形成基体内に配設された複数のサセプタを含む、項目86に記載のエアロゾル発生システム。
89.
エアロゾル発生物品が、近位端および遠位端を有するロッドの形態であり、マウスピースが、近位端に提供され、エアロゾル形成基体が、遠位端に提供される、項目82~88に記載のエアロゾル発生システム。
90.
誘導発熱体の第一の部分が、エアロゾル形成基体の近位端に向かって配設され、誘導発熱体の第二の部分が、エアロゾル形成基体の遠位端に向かって配設される、項目89に記載のエアロゾル発生システム。
91.
エアロゾル発生物品が、誘導発熱体の第一の部分を含み、エアロゾル発生装置が、誘導発熱体の第二の部分を含む、項目72~76に記載のエアロゾル発生システム。
92.
エアロゾル発生物品が、誘導発熱体の第二の部分を含み、エアロゾル発生装置が、誘導発熱体の第一の部分を含む、項目72~76に記載のエアロゾル発生システム。
93.
エアロゾル発生装置が、装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するように構成されたエアロゾル発生物品検出器をさらに備え、エアロゾル発生物品検出器が、エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されているときにインダクタンスの変化を検出するように構成される、項目82~92に記載のエアロゾル発生システム。
94.
コントローラが、装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するときに、エアロゾル形成基体の加熱を開始するようにさらに構成される、項目93に記載のエアロゾル発生システム。
95.
システムが、ユーザーがシステムで吸煙してエアロゾルを受容するときを検出するように構成された吸煙検出器をさらに備え、コントローラが、システムでの吸煙を検出するときに、第一のコイル内に第一の変動する電流を駆動するように構成される、項目62~94のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
96.
エアロゾル発生物品が、エアロゾル発生セグメントを備え、エアロゾル発生セグメントが、第一のエアロゾル形成基体および第二のエアロゾル形成基体を含む、項目70~95のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
97.
第一のエアロゾル形成基体が、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置によって受容されているときに誘導発熱体の第一の部分によって加熱されるように配設され、第二のエアロゾル形成基体が、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置によって受容されているときに誘導発熱体の第二の部分によって加熱されるように配設される、項目96に記載のエアロゾル発生システム。
98.
第二のエアロゾル形成基体の組成物が、第一のエアロゾル形成基体の組成物と実質的に同一である、項目96または97に記載のエアロゾル発生システム。
99.
第二のエアロゾル形成基体の組成物が、第一のエアロゾル形成基体の組成物とは異なる、項目96または97に記載のエアロゾル発生システム。
100.
方法が、項目1~61のいずれか一つに記載の方法工程を含む、項目62~99のいずれかに記載のエアロゾル発生システムを動作させる方法。
101.
項目62~99のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生装置。
102.
エアロゾル形成基体と、エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体と、を備えるエアロゾル発生物品を受容するように構成されたエアロゾル発生装置であって、エアロゾル発生装置が、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイルと、
第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルに電力を供給するように構成された電源と、
コントローラであって、
エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御し、
エアロゾル発生装置によって受容されたエアロゾル発生物品の誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するように構成される、コントローラと、を備え、
第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルとは異なる、エアロゾル発生装置。
103.
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
項目1~61のいずれか一つに記載の方法工程を実施するように構成されたコントローラと、を備える、エアロゾル発生装置。
104.
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を加熱するように構成された誘導加熱配設であって、
エアロゾル形成基体を加熱するために変動する磁界の透過によって加熱可能な少なくとも一つのサセプタを含む、誘導発熱体、
第一のインダクタコイル、および、
第二のインダクタコイル、を含む、誘導加熱配設と、
誘導加熱配設に電力を供給するように構成された電源と、
コントローラであって、
誘導発熱体の第一の部分を加熱するための第一の変動する磁界を発生するように、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第一の変動する電流を制御し、
誘導発熱体の第二の部分を加熱するための第二の変動する磁界を発生するように、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動し、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように、第二の変動する電流を制御するように構成された、コントローラと、を備え、
第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルとは異なる、エアロゾル発生装置。
105.
誘導発熱体が、第一の部分、第二の部分、および第一の部分と第二の部分との間の分離部、を含む、項目103または104に記載のエアロゾル発生装置。
106.
第一の部分が第一のサセプタであり、第二の部分が第二のサセプタである、項目105に記載のエアロゾル発生装置。
107.
中間要素が、第一の部分と第二の部分との間の分離部内に配置される、項目105または106に記載のエアロゾル発生装置。
108.
中間要素が、断熱性材料を含む、項目107に記載のエアロゾル発生装置。
109.
中間要素が、電気絶縁材料を含む、項目107または108に記載のエアロゾル発生装置。
110.
誘導発熱体が、細長いサセプタからなり、誘導発熱体の第一の部分が、サセプタの第一の部分を含み、誘導発熱体の第二の部分が、サセプタの第二の部分を含む、項目103または104に記載のエアロゾル発生装置。
111.
エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するように構成された装置空洞を備え、第一のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置され、第二のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置され、誘導発熱体の第一の部分が、第一のインダクタコイルと装置空洞との間に配置され、誘導発熱体の第二の部分が、第二のインダクタコイルと装置空洞との間に配置される、項目103~110のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
112.
誘導発熱体が、内部空洞を画定する管状誘導発熱体であり、装置空洞が、誘導発熱体内部空洞内に配置される、項目111に記載のエアロゾル発生システム。
113.
エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するように構成された装置空洞を備え、誘導発熱体が、装置空洞内に延び、かつエアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されたときにエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を貫通するように構成される、項目103~110のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
114.
誘導発熱体が、ブレードまたはピンの形態である、項目113に記載のエアロゾル発生システム。
115.
エアロゾル発生装置が、エアロゾル形成基体を受容するように構成された装置空洞を備える、項目102~110のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
116.
第一のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置され、第二のインダクタコイルが、装置空洞の周りに配置される、項目113~115のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
117.
装置空洞が、近位端と、近位端の反対側の遠位端とを有し、近位端が、エアロゾル発生物品を受容するために実質的に開放している、項目111~116に記載のエアロゾル発生装置。
118.
エアロゾル発生装置が、エアロゾル発生物品の装置空洞の中への挿入を防止するために装置空洞の近位端にわたって移動可能であるカバーをさらに備える、項目117に記載のエアロゾル発生装置。
119.
第一のインダクタコイルが、装置空洞の近位端に向かって配設され、第二のインダクタコイルが、装置空洞の遠位端に向かって配設される、項目117または118に記載のエアロゾル発生装置。
120.
エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されたときに、コントローラが、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、その後、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動することによって、エアロゾル形成基体の加熱を開始するように構成される、項目119に記載のエアロゾル発生装置。
121.
エアロゾル発生装置が、装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するように構成されたエアロゾル発生物品検出器をさらに備える、項目111~120のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
122.
エアロゾル発生物品検出器が、インダクタを含み、エアロゾル発生物品が装置空洞の中に受容されたときにインダクタンスの変化を検出して装置空洞内のエアロゾル発生物品の存在を検出するように構成される、項目121に記載のエアロゾル発生装置。
123.
エアロゾル発生物品検出器が装置空洞内にエアロゾル発生物品の存在を検出するときに、コントローラが、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、その後、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動することによって、加熱を開始するように構成される、項目121または122に記載のエアロゾル発生装置。
124.
エアロゾル発生装置が、ユーザーがシステムを吸煙してエアロゾルを受容するときを検出するように構成された吸煙検出器をさらに備える、項目102~123のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
125.
吸煙検出器がシステムでの吸煙を検出するときに、コントローラが、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、その後、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動することによって加熱を開始するように構成される、項目124に記載のエアロゾル発生装置。
126.
コントローラが、第一の変動する電流を監視し、監視された第一の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第一の部分の温度を決定するように構成される、項目104~127のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
127.
コントローラが、第二の変動する電流を監視し、監視された第二の変動する電流に基づいて、誘導発熱体の第二の部分の温度を決定するように構成される、項目102~126のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
128.
エアロゾル発生装置が、誘導発熱体の温度を感知するように構成された温度センサーをさらに備える、項目102~125のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
129.
コントローラが、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて、第一の変動する電流を制御するように構成される、項目128に記載のエアロゾル発生装置。
130.
コントローラが、温度センサーによって感知された誘導発熱体の温度に基づいて、第二の変動する電流を制御するように構成される、項目128または129に記載のエアロゾル発生装置。
131.
エアロゾル発生装置が、
誘導発熱体の第一の部分の温度を感知するように構成された第一の温度センサーと、
誘導発熱体の第二の部分の温度を感知するように構成された第二の温度センサーと、をさらに備える、項目102~125に記載のエアロゾル発生装置。
132.
コントローラが、第一の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第一の部分の温度に基づいて、第一の変動する電流を制御するように構成される、項目131に記載のエアロゾル発生装置。
133.
コントローラが、第二の温度センサーによって感知された誘導発熱体の第二の部分の温度に基づいて、第二の変動する電流を制御するように構成される、項目131または132に記載のエアロゾル発生装置。
134.
電源がDC電源であり、システムが、電源と誘導加熱配設との間にDC/ACコンバータをさらに備える、項目102~133のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
135.
コントローラが、複数のパルスで第一の変動する電流を駆動するように構成され、コントローラが、パルス幅変調によって第一の変動する電流を制御するように構成される、項目102~1342のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
136.
コントローラが、複数のパルスで第二の変動する電流を駆動するように構成され、コントローラが、パルス幅変調によって第二の変動する電流を制御するように構成される、項目102~135のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
137.
エアロゾル発生装置が、電源とDC/ACコンバータとの間にDC/DCコンバータをさらに備える、項目134に記載のエアロゾル発生装置。
138.
コントローラが、DC/DCコンバータを使用して第一の変動する電流の振幅を制御することによって第一の変動する電流を制御するように構成される、項目137に記載のエアロゾル発生装置。
139.
コントローラが、DC/DCコンバータを使用して第二の変動する電流の振幅を制御することによって第二の変動する電流を制御するように構成される、項目137または138に記載のエアロゾル発生装置。
140.
エアロゾル発生装置が、電源と第一のインダクタコイルとの間に第一のスイッチ、および電源と第二のインダクタコイルとの間に第二のスイッチをさらに備え、コントローラが、第二のスイッチがオフのままであるときに、第一の切替速度で第一のスイッチをオンオフして、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動するように構成され、コントローラが、第一のスイッチがオフのままであるときに、第二の切替速度で第二のスイッチをオンオフして、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動するように構成される、項目102~139のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
141.
第一のインダクタコイルおよび第二のインダクタコイルが、同じ方向に巻かれる、項目102~140のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
142.
第二のコイルが、第一のコイルとは異なる方向に巻かれる、項目102~140のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
143.
コントローラが、
第一の段階で、第一の変動する電流が第一のインダクタコイルに供給され、
第二の段階で、第二の変動する電流が第二のコイルに供給されるようにさらに構成される、項目102~142のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
144.
コントローラが、第一の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動するようにさらに構成される、項目143に記載のエアロゾル発生装置。
145.
コントローラが、第二の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動するようにさらに構成される、項目143または144に記載のエアロゾル発生装置。
146.
第一の段階が、所定の持続時間を有する、項目143、144または145のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
147.
第二の段階が、所定の持続時間を有する、項目143~146のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
148.
第二の段階の持続時間が、第一の段階の持続時間より短い、項目143~147のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
149.
第二の段階の持続時間が、第一の段階の持続時間より長い、項目143~147のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
150.
第一の段階の持続時間が、約50秒~約200秒である、項目143~149のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
151.
第二の段階の持続時間が、約50秒~約200秒である、項目143~150のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
152.
第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間が、約100秒~約400秒である、項目143~151のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
153.
エアロゾル発生装置が、ユーザーがシステムを吸煙してエアロゾルを受容するときを検出するように構成された吸煙検出器をさらに備える、項目143~152のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
154.
第一の段階の持続時間が、吸煙検出器によって検出される第一の所定の吸煙回数に基づく、項目153に記載のエアロゾル発生装置。
155.
第一の所定の吸煙回数が、2~5回である、項目154に記載のエアロゾル発生装置。
156.
第二の段階の持続時間が、吸煙検出器によって検出される第二の所定の吸煙回数に基づく、項目153~155のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
157.
第二の所定の吸煙回数が、2~5回である、項目156に記載のエアロゾル発生装置。
158.
第一の段階および第二の段階の組み合わされた持続時間が、吸煙検出器によって検出される組み合わされた所定の吸煙回数に基づく、項目153~157のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
159.
組み合わされた所定の吸煙回数が3~10回のユーザー吸煙である、項目158に記載のエアロゾル発生装置。
160.
第一の段階が、第一の最大吸煙回数が検出された後、または第一の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する、項目153に記載のエアロゾル発生装置。
161.
第一の最大吸煙回数が、2~5回であり、第一の最大持続時間が、50秒~約200秒である、項目160に記載のエアロゾル発生装置。
162.
第二の段階が、最大吸煙回数が検出された後、または第二の最大持続時間に達した場合にはそれより前に終了する、項目153、160または161のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
163.
第二の最大吸煙回数が、2~5回であり、第二の最大持続時間が、50秒~約200秒である、項目162に記載のエアロゾル発生装置。
164.
コントローラが、
第一の変動する電流が、第一の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第一の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御され、
第二の変動する電流が、第二の動作温度プロファイルに従って、誘導発熱体の第二の部分の温度を初期温度から上昇させるように制御されるように構成される、項目143~163のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
165.
第一の動作温度プロファイルが、実質的に一定である、項目164に記載のエアロゾル発生装置。
166.
第一の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、項目164に記載のエアロゾル発生装置。
167.
第二の動作温度プロファイルが、実質的に一定である、項目164、165および166のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
168.
第二の動作温度プロファイルが、時間と共に変化する、項目164、165および166のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
169.
第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルが、第二の動作温度プロファイルよりも大きい、項目164に記載のエアロゾル発生装置。
170.
第一の段階の少なくとも一部分では、第一の動作温度プロファイルが、第二の動作温度プロファイルよりも少なくとも摂氏50度だけ大きい、項目169に記載のエアロゾル発生装置。
171.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階全体を通して、第二の動作温度プロファイルよりも大きい、項目169または170に記載のエアロゾル発生装置。
172.
第二の段階では、第一の動作温度プロファイルおよび第二の動作温度プロファイルが、実質的に同じである、項目164~171のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
173.
第二の段階では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルの摂氏5度以内である、項目164~171のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
174.
第二の段階の少なくとも一部分では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルよりも大きい、項目164~171のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
175.
第二の段階では、第二の動作温度プロファイルが、第一の動作温度プロファイルよりも摂氏約50度以下だけ大きい、項目174に記載のエアロゾル発生装置。
176.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目164~175のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
177.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の間一定である、項目176に記載のエアロゾル発生装置。
178.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目164~177のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
179.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の間一定である、項目178に記載のエアロゾル発生装置。
180.
第二の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間実質的に一定である、項目164~169のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
181.
第二の動作温度プロファイルが、第二の段階の間一定である、項目180に記載のエアロゾル発生装置。
182.
第一の動作温度プロファイルが、第一の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏300度である、項目164~181のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
183.
第一の動作温度プロファイルが、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約160度~摂氏約260度である、項目164~182のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
184.
第二の動作温度が、第二の段階の少なくとも一部分の間、摂氏約180度~摂氏約300度である、項目164~183のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
185.
第一の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する、項目143~184のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
186.
第二の段階で、第一の変動する電流および第二の変動する電流が交互に駆動されて、第一のインダクタコイル内に第一の変動する電流を駆動し、第二のインダクタコイル内に第二の変動する電流を駆動する、項目143~185のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
187.
第一の変動する電流が駆動されているときには第二の変動する電流は駆動されず、
第二の変動する電流が駆動されているときには第一の変動する電流は駆動されない、項目102~186のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
188.
第一の段階の少なくとも一部分では、第二の変動する電流が、第一の変動する電流と同時に駆動される、項目143~184のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
189.
第二の段階の少なくとも一部分では、第一の変動する電流が、第二の変動する電流と同時に駆動される、項目143~185および188のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
190.
項目102~189のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品と、を備える、エアロゾル発生システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】