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特表2022-539437放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法
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  • 特表-放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法 図1
  • 特表-放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-08
(54)【発明の名称】放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 51/02 20060101AFI20220901BHJP
   A61K 51/12 20060101ALI20220901BHJP
   A61K 49/04 20060101ALI20220901BHJP
   C01B 25/37 20060101ALI20220901BHJP
【FI】
A61K51/02 100
A61K51/12 100
A61K49/04
A61K51/02 200
A61K51/12 200
C01B25/37 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515629
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(85)【翻訳文提出日】2022-03-08
(86)【国際出願番号】 US2020035733
(87)【国際公開番号】W WO2021002994
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】16/459,466
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522091391
【氏名又は名称】コレンコ・マイケル
(71)【出願人】
【識別番号】522091405
【氏名又は名称】スワンバーグ・デビッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】コレンコ・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】スワンバーグ・デビッド
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
【Fターム(参考)】
4C084AA12
4C084MA23
4C084NA20
4C084ZB261
4C084ZB262
4C085HH03
4C085HH05
4C085JJ03
4C085KA29
4C085KB11
4C085KB23
4C085LL18
(57)【要約】
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からの可溶性イットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに好適なpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることを含む、複数のステップを含む、放射性イットリウム塩粒子懸濁液を調製する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン酸イットリウム粒子を調製する方法であって、
ステップ1 - 試薬を調製することであって、
ステップ1.1 - 塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群から、非放射性(すなわち、Y-89)イットリウム塩を量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を添加し;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - 89+3溶液を前記メスフラスコからシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集め、
ステップ1.3 - 0.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過し;前記試薬を室温で保管する、ことと、
ステップ2 - 放射性90YCl溶液を調製することであって、
90YClを収容するソースバイアルに、十分な体積の0.05M HClを添加して、前記ソースバイアルからの所望量の放射性物質の回収を達成する、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順であって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルにHOを加え;撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌し、
ステップ3.2 - 0.15M NaHPOを添加し、
ステップ3.3 - 89+3溶液を添加し、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に90Yを添加し、
ステップ3.5 - 最終pHを記録し、
ステップ3.6 - 前記バイアルをマイクロ波反応器に移送し、
ステップ3.7 - 反応温度を110℃~160℃の範囲の温度に設定し、反応時間を1時間~20時間に設定し、前記反応器を始動させる、合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 前記マイクロ波バイアルを粒子と共に遠心分離機に入れ、前記粒子を遠心分離にかけ、
ステップ4.2 - 上清液を除去し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水で置換し、ステップ4.1および4.2をさらに2回繰り返し、
ステップ4.3 - 前記バイアルから過剰な上清液を除去し、
ステップ4.4 - 前記バイアルにアイデンティティ、ロット番号、および製造日のラベルを貼る、最終ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
ステップ1.1 - 1.0M 89YCl:非放射性(すなわち、Y-89)YCl・6HOを量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を前記メスフラスコに加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - 1.0M 89YCl溶液をシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集める、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順であって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルに1.0mLのHOを加え;撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌し、
ステップ3.2 - 2.67mLの0.15M NaHPOを添加し、
ステップ3.3 - 0.32mLの89YCl溶液を添加し、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に最大0.05mLの90Yを添加し、
ステップ3.5 - 最終pHを記録し、
ステップ3.6 - 前記バイアルをマイクロ波反応器に移送し、
ステップ3.7 - 反応温度を150℃に設定し、反応時間を1時間に設定し、前記反応器を始動させる、合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを1.5未満~8のpH範囲に調整し、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに01.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
【請求項3】
ステップ1.1 - 1.0M 89YCl:非放射性(すなわち、Y-89)YCl・6HOを、予定された1回の腫瘍処置のために、概算0.01g単位で)3.03±0.15g量り分け、定量的に10mLのメスフラスコに移し;10mLの脱イオン水を10mLのマークまで加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - ~8~10mLの1.0M 89YClをシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集め、
ステップ1.3 - 0.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過する、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを7~8のpH範囲に調整し、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに1.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、請求項2に記載の、ある体積のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
【請求項4】
放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法であって、
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からのイットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~7.4の範囲、好ましくは7~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることと、
前記溶液を連続的に撹拌しながら混合し、密閉容器中で110℃~160℃の範囲まで急速に加熱し、1~20時間保持して、可溶性イットリウムの不溶性YPOへの99.99%を超える変換を生じさせ、所望の粒子径分布を達成することと、
ヒトまたは動物組織への直接注入に適した中性pHで緩衝生理食塩水中に懸濁されたYPO粒子の所望の粒子径分布を生じることと、
を含む、方法。
【請求項5】
粒子径が2μm未満である、前記放射性粒子懸濁液をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
0.1μm~2μmの範囲の粒子からなる総粒子体積の少なくとも90%で構成された、前記放射性粒子懸濁液をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.5~3.0モル/リットルの範囲であり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が10~100%の範囲であることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.08モル/リットルであり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が25%であることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項4の粒子前駆体溶液を調製し、混合および加熱して、制御された沈殿によって前記YPO粒子を形成し、次いで、前記粒子を後処理して、ヒトまたは動物組織への注入に適した中性pHでリン酸緩衝生理食塩水溶液中のYPO粒子の懸濁を達成することによって形成される、前記粒子懸濁液をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記後処理が、滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液で前記粒子を3回すすぎ、PBSを除去または添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、前記粒子懸濁液をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記後処理が、最終溶液のpHを水酸化ナトリウムで調整し、次いで過剰溶液を除去するか、または滅菌PBSを添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、前記粒子懸濁液をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記リン酸イットリウム粒子が、癌性腫瘍および他の疾患を処置するための治療用放射線の分布源として役立つように放射性である、請求項4の粒子懸濁液、ならびに、
請求項4の粒子前駆体溶液に少量の可溶性放射性同位体を添加し、これが不溶性リン酸イットリウム粒子マトリックスに均一に取り込まれるようになることによって、前記粒子を放射性にすること、
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲である、請求項4のリン酸イットリウム粒子懸濁液をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野および背景〕
固形腫瘍を含む腫瘍の処置のための放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法。
【0002】
本明細書で言及されている特許および刊行物は、37 CFR 1.97に従って情報開示陳述書において本明細書と共に提供される。
【0003】
〔発明の概要〕
特許請求される方法は、固形腫瘍における間質適用に好ましいサイズの放射性リン酸イットリウム粒子の調製である。
【0004】
本発明の上記および他の特徴および利点は、添付の図面と併せて解釈される場合に本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって、より良く理解されるものであるとして、より容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】pH7.35で、0.2450μmの粒子メジアン径をもたらす、特許請求されたプロセスを通じて決定された粒子径を示しており、図1の粒子は細胞空間適用について間質有効性を提供するものである。
図2】pH7.4で、0.1844μmの粒子メジアン径をもたらす、特許請求されたプロセスを通じて決定された粒子径を示しており、図2の粒子は細胞空間適用について間質有効性を提供するものである。
【0006】
本発明の特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。それらは、網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図したものではなく、上記の説明および図面に照らして、明らかに多くの修正および変形が可能である。例示的な実施形態は、当業者および製品の製造者が本発明および様々な実施形態を、企図される特定の用途に適した様々な修正を施して最良に利用できるようにする目的で、本発明の原理およびその実用的な適用を最良に説明するために選択され、説明された。
【0007】
〔発明の詳細な説明〕
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からの可溶性イットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることを含む、複数のステップを含む、放射性イットリウム塩粒子懸濁液を調製する方法。
【0008】
これらの溶液を連続的に撹拌しながら混合し、密閉容器中で150℃まで急速に加熱し、1~10時間保持して、可溶性イットリウムの不溶性YPOへの99.99%を超える変換を生じさせ、所望の粒子径分布を達成すること、および;
【0009】
ヒトまたは動物組織への直接注入に適した中性pHで緩衝生理食塩水中に懸濁されたYPO粒子の所望の粒子径分布を生じること。
【0010】
粒子径が2μm未満である、放射性粒子懸濁液。
【0011】
0.1μm~2μmの範囲の粒子からなる総粒子体積の少なくとも90%で構成された、放射性粒子懸濁液。
【0012】
混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.5~3.0モル/リットルの範囲であり、かつ化学量論的に過剰なリン酸塩が10~100%の範囲であることをさらに含む。
【0013】
混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.08モル/リットルであり、かつ化学量論的に過剰なリン酸塩が25%であることをさらに含む。
【0014】
この方法は、粒子前駆体溶液を調製し、混合および加熱して、制御された沈殿によってYPO粒子を形成し、次いで、粒子を後処理して、ヒトまたは動物組織への注入に適した中性pHでリン酸緩衝生理食塩水溶液中のYPO粒子の懸濁を達成することによって形成される、粒子懸濁液をさらに含む。
【0015】
この方法は、後処理が、滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液で粒子を3回すすぎ、PBSを除去または添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、粒子懸濁液をさらに含む。
【0016】
この方法は、後処理が、最終溶液のpHを水酸化ナトリウムで調整し、次いで過剰溶液を除去するか、または滅菌PBSを添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、粒子懸濁液をさらに含む。
【0017】
この方法は、リン酸イットリウム粒子が、癌性腫瘍および他の疾患を処置するための治療用放射線の分布源として役立つように放射性である、粒子懸濁液、ならびに粒子前駆体溶液に少量の可溶性放射性同位体を添加し、これが不溶性リン酸イットリウム粒子マトリックスに均一に取り込まれるようになることによって、粒子を放射性にすること、をさらに含む。
【0018】
この方法は、ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように、粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲である、リン酸イットリウム粒子懸濁液をさらに含む。
【0019】
〔実施の態様〕
(1) リン酸イットリウム粒子を調製する方法であって、
ステップ1 - 試薬を調製することであって、
ステップ1.1 - 塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群から、非放射性(すなわち、Y-89)イットリウム塩を量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を添加し;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - 89+3溶液を前記メスフラスコからシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集め、
ステップ1.3 - 0.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過し;前記試薬を室温で保管する、ことと、
ステップ2 - 放射性90YCl溶液を調製することであって、
90YClを収容するソースバイアルに、十分な体積の0.05M HClを添加して、前記ソースバイアルからの所望量の放射性物質の回収を達成する、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順であって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルにHOを加え;撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌し、
ステップ3.2 - 0.15M NaHPOを添加し、
ステップ3.3 - 89+3溶液を添加し、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に90Yを添加し、
ステップ3.5 - 最終pHを記録し、
ステップ3.6 - 前記バイアルをマイクロ波反応器に移送し、
ステップ3.7 - 反応温度を110℃~160℃の範囲の温度に設定し、反応時間を1時間~20時間に設定し、前記反応器を始動させる、合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 前記マイクロ波バイアルを粒子と共に遠心分離機に入れ、前記粒子を遠心分離にかけ、
ステップ4.2 - 上清液を除去し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水で置換し、ステップ4.1および4.2をさらに2回繰り返し、
ステップ4.3 - 前記バイアルから過剰な上清液を除去し、
ステップ4.4 - 前記バイアルにアイデンティティ、ロット番号、および製造日のラベルを貼る、最終ステップと、
を含む、方法。
(2) ステップ1.1 - 1.0M 89YCl:非放射性(すなわち、Y-89)YCl・6HOを量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を前記メスフラスコに加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - 1.0M 89YCl溶液をシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集める、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順であって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルに1.0mLのHOを加え;撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌し、
ステップ3.2 - 2.67mLの0.15M NaHPOを添加し、
ステップ3.3 - 0.32mLの89YCl溶液を添加し、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に最大0.05mLの90Yを添加し、
ステップ3.5 - 最終pHを記録し、
ステップ3.6 - 前記バイアルをマイクロ波反応器に移送し、
ステップ3.7 - 反応温度を150℃に設定し、反応時間を1時間に設定し、前記反応器を始動させる、合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを1.5未満~8のpH範囲に調整し、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに01.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、実施態様1に記載のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
(3) ステップ1.1 - 1.0M 89YCl:非放射性(すなわち、Y-89)YCl・6HOを、予定された1回の腫瘍処置のために、概算0.01g単位で)3.03±0.15g量り分け、定量的に10mLのメスフラスコに移し;10mLの脱イオン水を10mLのマークまで加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - ~8~10mLの1.0M 89YClをシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集め、
ステップ1.3 - 0.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過する、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを7~8のpH範囲に調整し、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに1.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、実施態様2に記載の、ある体積のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
(4) 放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法であって、
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からのイットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~7.4の範囲、好ましくは7~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることと、
前記溶液を連続的に撹拌しながら混合し、密閉容器中で110℃~160℃の範囲まで急速に加熱し、1~20時間保持して、可溶性イットリウムの不溶性YPOへの99.99%を超える変換を生じさせ、所望の粒子径分布を達成することと、
ヒトまたは動物組織への直接注入に適した中性pHで緩衝生理食塩水中に懸濁されたYPO粒子の所望の粒子径分布を生じることと、
を含む、方法。
(5) 粒子径が2μm未満である、前記放射性粒子懸濁液をさらに含む、実施態様4に記載の方法。
【0020】
(6) 0.1μm~2μmの範囲の粒子からなる総粒子体積の少なくとも90%で構成された、前記放射性粒子懸濁液をさらに含む、実施態様5に記載の方法。
(7) 混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.5~3.0モル/リットルの範囲であり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が10~100%の範囲であることをさらに含む、実施態様6に記載の方法。
(8) 混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.08モル/リットルであり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が25%であることをさらに含む、実施態様6に記載の方法。
(9) 実施態様4の粒子前駆体溶液を調製し、混合および加熱して、制御された沈殿によって前記YPO粒子を形成し、次いで、前記粒子を後処理して、ヒトまたは動物組織への注入に適した中性pHでリン酸緩衝生理食塩水溶液中のYPO粒子の懸濁を達成することによって形成される、前記粒子懸濁液をさらに含む、実施態様4に記載の方法。
(10) 前記後処理が、滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液で前記粒子を3回すすぎ、PBSを除去または添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、前記粒子懸濁液をさらに含む、実施態様9に記載の方法。
【0021】
(11) 前記後処理が、最終溶液のpHを水酸化ナトリウムで調整し、次いで過剰溶液を除去するか、または滅菌PBSを添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、前記粒子懸濁液をさらに含む、実施態様9に記載の方法。
(12) 前記リン酸イットリウム粒子が、癌性腫瘍および他の疾患を処置するための治療用放射線の分布源として役立つように放射性である、実施態様4の粒子懸濁液、ならびに、
実施態様4の粒子前駆体溶液に少量の可溶性放射性同位体を添加し、これが不溶性リン酸イットリウム粒子マトリックスに均一に取り込まれるようになることによって、前記粒子を放射性にすること、
をさらに含む、実施態様4に記載の方法。
(13) ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲である、実施態様4のリン酸イットリウム粒子懸濁液をさらに含む、実施態様4に記載の方法。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン酸イットリウム粒子を調製する方法であって、
薬を調製し、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群から、非放射性(すなわち、Y-89)イットリウム塩を量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を添加し;完全に混ざるようにかき混ぜることと
Cl 溶液を前記メスフラスコからシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集めることと
.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過し;前記試薬を室温で保管することと、
射性90YCl溶液を調製することであって YClを収容するソースバイアルに、十分な体積の0.05M HClを添加して、前記ソースバイアルからの所望量の放射性物質の回収を達成することによって調製することと、
射性(90Y+89Y)P 合成手順を実施することであって、前記合成手順が、
菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルにHOを加え撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌し、0.15M NaHPOを添加し 90 溶液を添加することと
ースバイアルから0.05M HCl中に90Yを添加することと
終pHを記録し、前記バイアルをマイクロ波反応器に移送することと
応温度を110℃~160℃の範囲の温度に設定し、反応時間を1時間~20時間に設定し、前記反応器を始動させることと、を含むことと、
記マイクロ波バイアルを粒子と共に遠心分離機に入れ、前記粒子を遠心分離にかける最終ステップを行うことと
清液を除去し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水で置換し、前記最終ステップをさらに2回繰り返すことと
その後、前記バイアルから過剰な上清液を除去することと
記バイアルにアイデンティティ、ロット番号、および製造日のラベルを貼ることと、
を含む、方法。
【請求項2】
ステップ1.1 - 1.0M 89YCl 非放射性(すなわち、Y-89)YCl Oを量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を前記メスフラスコに加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - 1.0M 89YCl溶液をシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集める、ことと、
ステップ3 - 放射性(90Y+89Y)PO合成手順であって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルに1.0mLのHOを加え撹拌プレート上に反応容器を配置し連続撹拌し、
ステップ3.2 - 2.67mLの0.15M NaHPOを添加し、
ステップ3.3 - 0.32mLの89YCl溶液を添加し、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に最大0.05mLの90Yを添加し、
ステップ3.5 - 最終pHを記録し、
ステップ3.6 - 前記バイアルをマイクロ波反応器に移送し、
ステップ3.7 - 反応温度を150℃に設定し、反応時間を1時間に設定し、前記反応器を始動させる、合成手順と、
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを1.5~8のpH範囲に調整し、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに01.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
【請求項3】
ステップ1.1 - 1.0M 89YCl:非放射性(すなわち、Y-89)YCl・6HOを、予定された1回の腫瘍処置のために、概算0.01g単位で)3.03±0.15g量り分け、定量的に10mLのメスフラスコに移し;10mLの脱イオン水を10mLのマークまで加え;完全に混ざるようにかき混ぜ、
ステップ1.2 - ~8~10mLの1.0M 89YClをシリンジ内に引き上げ、前記溶液をフィルターに押し通し、前記溶液を滅菌容器内に集め、
ステップ1.3 - 0.15M NaHPO試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過する、ことと
ステップ4 - 最終ステップであって、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを7~8のpH範囲に調整し、
ステップ4. - 予定された各腫瘍処置のために前記バイアルに1.0mLを残して上清を除去する、最終ステップと、
をさらに含む、請求項2に記載の、ある体積のリン酸イットリウム粒子を調製する方法。
【請求項4】
放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する方法であって、
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からのイットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることと、
前記溶液を連続的に撹拌しながら混合し、密閉容器中で110℃~160℃の範囲まで加熱し、1~20時間保持して、可溶性イットリウムの不溶性YPOへの99.99%を超える変換を生じさせ、粒子が2μm以下である粒子径分布を達成することと、
ヒトまたは動物組織への直接注入に適した中性pHで緩衝生理食塩水中に懸濁されたYPO粒子の所望の粒子径分布を生じることと、
を含む、方法。
【請求項5】
密閉容器中での前記加熱が、混合溶液の急速加熱である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
生成された前記放射性粒子懸濁液が、0.1μm~2μmの範囲の粒子を含む総粒子体積の少なくとも90%で構成され、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.5~3.0モル/リットルの範囲であり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が10~100%の範囲である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度が0.08モル/リットルであり、かつ前記化学量論的に過剰なリン酸塩が25%である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項4の粒子前駆体溶液を調製し、前記前駆体溶液を混合および加熱して、制御された沈殿によって前記YPO粒子を形成し、次いで、前記粒子を後処理して、ヒトまたは動物組織への注入に適した中性pHでリン酸緩衝生理食塩水溶液中のYPO粒子の懸濁を達成することによって、前記粒子懸濁液が形成される、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記粒子懸濁液の前記後処理が、滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液で前記粒子を3回すすぎ、PBSを除去または添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記粒子懸濁液の前記後処理が、最終溶液のpHを水酸化ナトリウムで調整し、次いで過剰溶液を除去するか、または滅菌PBSを添加して最終的な所望の体積を達成することからなる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記粒子懸濁液の前記リン酸イットリウム粒子が、癌性腫瘍および他の疾患を処置するための治療用放射線の分布源として役立つように放射性であ
前記粒子前駆体溶液に少量の可溶性放射性同位体を添加し、前記同位体を不溶性リン酸イットリウム粒子マトリックスに均一に取り込ことによって、前記粒子を放射性にする、
求項4に記載の方法。
【請求項13】
ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように前記リン酸イットリウム粒子懸濁液の粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲であ
前記リン酸ナトリウムの溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および7~8の範囲のpHを有する、請求項4に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本明細書で言及されているいかなる特許および刊行物参照により本明細書に組み込まれる
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
〔発明の詳細な説明〕
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からの可溶性イットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~8の範囲のpH、好ましくは7~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることを含む、複数のステップを含む、放射性イットリウム塩粒子懸濁液を調製する方法。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
この方法は、ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように、粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲である、リン酸イットリウム粒子懸濁液をさらに含む。
〔実施例I〕
本発明の方法を実施するための1つの例示的なプロセスを以下に示す:
ステップ1 - 試薬を調製することであって、
ステップ1.1 - 塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群から、非放射性(すなわち、Y-89)イットリウム塩を量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水を添加し;完全に混ざるようにかき混ぜることと、
ステップ1.2 - 89 +3 溶液をメスフラスコからシリンジ内に引き上げ、溶液をフィルターに押し通し、溶液を滅菌容器内に集めることと、
ステップ1.3 - 0.15M Na HPO4試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過し;試薬を室温で保管することと、
によって、調製すること、
ステップ2 - 放射性 90 YCl 溶液を調製することであって、
90 YCl を収容するソースバイアルに、十分な体積の0.05M HClを添加して、ソースバイアルからの所望量の放射性物質の回収を達成すること、
によって、調製すること、
ステップ3 - 放射性( 89 Y+ 90 Y)PO 合成手順を実施することであって、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルにH Oを加え;撹拌プレート上に反応容器を配置し;連続撹拌することと、
ステップ3.2 - 0.15M Na HPO を添加することと、
ステップ3.3 - 89 +3 溶液を添加することと、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に 90 Yを添加することと、
ステップ3.5 - 最終pHを記録することと、
ステップ3.6 - バイアルをマイクロ波反応器に移送することと、
ステップ3.7 - 反応温度を110℃~160℃の範囲の温度に設定し、反応時間を1時間~20時間に設定し、反応器を始動させることと、
によって、実施すること、
ステップ4 - 最終ステップを実施することであって、最終ステップは、
ステップ4.1 - マイクロ波バイアルを粒子と共に遠心分離機に入れ、粒子を遠心分離にかけることと、
ステップ4.2 - 上清液を除去し、これを滅菌リン酸緩衝生理食塩水で置換し、ステップ4.1および4.2をさらに2回繰り返すことと、
ステップ4.3 - バイアルから過剰な上清液を除去することと、
ステップ4.4 - バイアルに適切にラベルを貼ることと、
を含む、実施すること。
〔実施例II〕
実施例Iの方法から開始し、実施例Iの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
ステップ1.1 - 1.0M 89 YCl 、非放射性(すなわち、Y-89)YCl ・6H Oを量り分け、定量的にメスフラスコに移し;脱イオン水をメスフラスコに加え;完全に混ざるようにかき混ぜること、
ステップ1.2 - 1.0M 89 YCl 溶液をシリンジ内に引き上げ、溶液をフィルターに押し通し、溶液を滅菌容器内に集めること、
ステップ3 - 放射性( 90 Y+ 89 Y)PO 合成手順、
ステップ3.1 - 滅菌磁気撹拌子を用いてマイクロ波反応バイアルに1.0mLのH Oを加え、撹拌プレート上に反応容器を配置し、連続撹拌すること、
ステップ3.2 - 2.67mLの0.15M Na HPO を添加すること、
ステップ3.3 - 0.32mLの 89 YCl 溶液を添加すること、
ステップ3.4 - ソースバイアルから0.05M HCl中に最大0.05mLの 90 Yを添加すること、
ステップ3.5 - 最終pHを記録すること、
ステップ3.6 - バイアルをマイクロ波反応器に移送すること、
ステップ3.7 - 反応温度を150℃に設定し、反応時間を1時間に設定し、反応器を始動させること、
ステップ4 - 最終ステップ、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを1.5~8のpH範囲に調整すること、
ステップ4.3 - 予定された各腫瘍処置のためにバイアルに1.0mLを残して上清を除去すること。
〔実施例III〕
実施例IIの方法から開始し、実施例IIの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
ステップ1.1 - 1.0M 89 YCl :非放射性(すなわち、Y-89)YCl 6H Oを、予定された1回の腫瘍処置のために、概算0.01g単位で)3.03±0.15g量り分け、定量的に10mLのメスフラスコに移し;10mLの脱イオン水を10mLのマークまで加え;完全に混ざるようにかき混ぜること、
ステップ1.2 - ~8~10mLの1.0M 89 YCl をシリンジ内に引き上げ、溶液をフィルターに押し通し、溶液を滅菌容器内に集めること、
ステップ1.3 - 0.15M Na HPO 試薬および0.05M HCl試薬を調製および濾過すること、
ステップ4 - 最終ステップ、
ステップ4.1 - 1.0N NaOHで生成物溶液のpHを7~8のpH範囲に調整すること、
ステップ4.2 - 予定された各腫瘍処置のためにバイアルに1.0mLを残して上清を除去すること。
〔実施例IV〕
放射性リン酸イットリウム粒子懸濁液を調製する代替方法は、
塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウムおよび臭化イットリウムの群からのイットリウム塩の溶液が、化学量論的に過剰なリン酸塩、および混合されたときに1.5~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液と混合される、熱水プロセスを用いることと、
溶液を連続的に撹拌しながら混合し、密閉容器中で110℃~160℃の範囲まで加熱し、1~20時間保持して、可溶性イットリウムの不溶性YPO への99.99%を超える変換を生じさせ、粒子が2μm以下である粒子径分布を達成することと、
ヒトまたは動物組織への直接注入に適した中性pHで緩衝生理食塩水中に懸濁されたYPO 粒子の所望の粒子径分布を生じることと、
を含む。
〔実施例V〕
実施例IVの方法から開始し、実施例IVの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
混合溶液の加熱が、急速加熱である。
〔実施例VI〕
実施例Vの方法から開始し、実施例Vの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
この方法により用いられる放射性粒子懸濁液が、0.1μm~2μmの範囲の粒子からなる総粒子体積の少なくとも90%を含む。
〔実施例VII〕
実施例VIの方法から開始し、実施例VIの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
0.5~3.0モル/リットルの範囲である、混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度を用い、化学量論的に過剰なリン酸塩が10~100%の範囲である。
〔実施例VIII〕
実施例VIの方法から開始し、実施例VIの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
0.08モル/リットルである、混合溶液中の可溶性イットリウムの開始濃度を用い、化学量論的に過剰なリン酸塩が25%である。
〔実施例IX〕
実施例IVの方法から開始し、実施例IVの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
粒子前駆体溶液を調製することによって形成された粒子懸濁液を混合および加熱して、制御された沈殿によってYPO 粒子を形成し、次いで、粒子を後処理して、ヒトまたは動物組織への注入に適した中性pHでリン酸緩衝生理食塩水溶液中のYPO 粒子の懸濁を達成すること。
〔実施例X〕
実施例IXの方法から開始し、実施例IXの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液で粒子を3回すすぎ、PBSを除去または添加して最終的な所望の体積を達成することによって、後処理を実施すること。
〔実施例XI〕
実施例IXの方法から開始し、実施例IXの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
最終溶液のpHを水酸化ナトリウムで調整し、次いで過剰溶液を除去するか、または滅菌PBSを添加して最終的な所望の体積を達成することによって、後処理を実施すること。
〔実施例XII〕
実施例IVの方法から開始し、実施例IVの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
リン酸イットリウム粒子が、癌性腫瘍および他の疾患を処置するための治療用放射線の分布源として役立つように放射性である、粒子懸濁液を用いること、
実施例IVの粒子前駆体溶液に少量の可溶性放射性同位体を添加し、これが不溶性イットリウムに均一に取り込まれるようになることによって、粒子を放射性にすること。
〔実施例XIII〕
実施例IVの方法から開始し、実施例IVの記載されたステップに以下の修正および追加を加える:
ヒトまたは動物組織への注入のために生体適合性ヒドロゲルまたは他の適切な液体担体溶液と体積で1対4の比率で混合された後で、X線コンピュータ断層撮影による画像化を容易にするように粒子濃度が40mg/mL~125mg/mLの範囲である、実施例IVのリン酸イットリウム粒子懸濁液を使用すること、
化学量論的に過剰なリン酸塩、および7~8の範囲のpHを有する、リン酸ナトリウムの溶液を使用すること。
【国際調査報告】