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特表2022-539488基板処理装置用のガス供給装置および基板処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-12
(54)【発明の名称】基板処理装置用のガス供給装置および基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/448 20060101AFI20220905BHJP
   C23C 14/24 20060101ALI20220905BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20220905BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
C23C16/448
C23C14/24 D
H01L21/31 B
H01L21/302 101G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021567054
(86)(22)【出願日】2020-05-25
(85)【翻訳文提出日】2021-11-10
(86)【国際出願番号】 KR2020006743
(87)【国際公開番号】W WO2021002590
(87)【国際公開日】2021-01-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0079764
(32)【優先日】2019-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ジャエワン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨンヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ユーンジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ユンホエ
(72)【発明者】
【氏名】パク チャンキュン
【テーマコード(参考)】
4K029
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K029BA01
4K029BA10
4K029BA18
4K029CA01
4K029DB15
4K030AA16
4K030BA08
4K030BA11
4K030BA21
4K030EA01
5F004BB18
5F004BC03
5F004BD04
5F045AF03
5F045AF07
5F045AF10
5F045CA13
5F045DP03
5F045DP27
5F045EC07
5F045EC08
5F045EE02
5F045EE11
5F045EM10
(57)【要約】
本発明は、基板に対する工程空間を提供するチャンバーに、第1ガスを供給するための第1ガス供給部、前記第1ガスに比べて、より大きな蒸気圧(Vapor Pressure)を有する第2ガスを前記チャンバーに供給するための第2ガス供給部、前記第1ガスの流動力が増加するように、前記第1ガス供給部に第1キャリアガスを供給する第1キャリア供給部、前記第2ガスの流動力が増加するように前記第2ガス供給部に第2キャリアガスを供給する第2キャリア供給部を含む、基板処理装置用ガス供給装置および基板処理装置に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に対する工程空間を提供するチャンバー、
第1蒸気(Vapor Pressure)を有する第1ガスを前記チャンバーに供給するための第1ガス供給部、
前記第1蒸気圧に比べて、より大きな第2蒸気圧を有する第2ガスを前記チャンバーに供給するための第2ガス供給部、および
前記第2蒸気圧に比べて、より大きな第3蒸気圧を有する第3ガスを前記チャンバーに供給するための第3ガス供給部を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記第1ガス供給部から前記チャンバーまで連結したガス流路の長さが、前記第2ガス供給部から前記チャンバーまで連結したガス流路の長さよりも長く形成され、
前記第2ガス供給部から前記チャンバーまで連結したガス流路の長さは、前記第3ガス供給部から前記チャンバーまで連結したガス流路の長さよりも長く形成されることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記チャンバー内部の工程空間に設置して基板を支持する基板支持部、および
前記工程空間の上部から前記基板支持部に向かってプロセスガスを噴射するガス噴射部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1ガスが、インジウム(Indium)で構成され、
前記第2ガスは、亜鉛(Zinc)で構成され、
前記第3ガスは、ガリウム(Gallium)で構成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
基板に対する工程空間を提供するチャンバーに第1ガスを供給するための第1ガス供給部、
前記第1ガスに比べて、より大きな蒸気圧(Vapor Pressure)を有する第2ガスを前記チャンバーに供給するための第2ガス供給部、
前記第1ガスの流動力が増加するように、前記第1ガス供給部に第1キャリアガスを供給する第1キャリア供給部、および
前記第2ガスの流動力が増加するように前記第2ガス供給部に第2キャリアガスを供給する第2キャリア供給部を含み、
前記第1キャリア供給部が、前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスに比べて、より大きな流量で前記第1ガス供給部に供給されるように、前記第1キャリアガスを供給し、
前記第1ガス供給部は、前記第2ガス供給部が前記チャンバーから離隔した距離に比べてより長い距離で、前記チャンバーから離隔したことを特徴とする、基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項6】
前記第1ガス供給部に連結した第1ガス流路、および
前記第2ガス供給部に連結した第2ガス流路をさらに含み、
前記第1ガス流路が、前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスよりも大きい流量で流動するために前記第2ガス流路に比べて、より大きな面積を有するように形成されたことを特徴とする、請求項5に記載の基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項7】
前記第1ガス供給部が、前記第1ガスと前記第1キャリアガスを前記チャンバーに注入させるための第1注入部材、および前記第1注入部材に形成された第1注入孔を含み、
前記第2ガス供給部は、前記第2ガスと前記第2キャリアガスを前記チャンバーに注入させるための第2注入部材、および前記第2注入部材に形成された第2注入孔を含み、
前記第1注入孔は、前記第2注入孔に比べて、より大きな大きさで形成されたことを特徴とする、請求項5に記載の基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項8】
基板に対する工程空間を提供するチャンバーに互いに異なる蒸気圧(Vapor Pressure)を有するプロセスガスを供給するN(Nは3以上の整数)個のガス供給部、および
前記プロセスガスの流動力が増加するように前記ガス供給部のそれぞれにキャリアガスを供給するN個のキャリア供給部を含み、
前記ガス供給部の中の第1ガス供給部が、前記ガス供給部の中の第2ガス供給部に比べて、より小さな蒸気圧を有する第1ガスを前記チャンバーに供給するが、前記第2ガス供給部に比べてより長い距離で、前記チャンバーから離隔し、
前記キャリア供給部の中の第1キャリア供給部は、前記キャリア供給部の中の第2キャリア供給部に比べて、より大きな流量を有する第1キャリアガスを前記第1ガス供給部に供給することを特徴とする、基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項9】
前記第1ガス供給部に連結した第1ガス流路、および
前記第2ガス供給部に連結した第2ガス流路をさらに含み、
前記第1ガス流路が、前記第2ガス流路に比べて、前記チャンバーからより遠くに配置されたことを特徴とする、請求項5または請求項8に記載の基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項10】
前記第1キャリア供給部が、前記第1キャリアガスの流量を調節する第1制御モジュールを含むことを特徴とする、請求項5または請求項8に記載の基板処理装置用ガス供給装置。
【請求項11】
前記第1ガス供給部に連結した第1ガス流路、
前記第2ガス供給部に連結した第2ガス流路、および
前記第1ガス流路、前記第2ガス流路、および前記チャンバーのそれぞれに連結した共通流路をさらに含み、
前記共通流路が、前記第1ガス流路に連結した第1共通流路、および前記第2ガス流路に連結した第2共通流路を含むことを特徴とする、請求項5または請求項8に記載の基板処理装置用のガス供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行なう基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイ等を製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならない。そのため、基板上に特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板処理工程が行われる。これらの基板の処理工程は、基板処理装置によって行われる。
【0003】
このような処理工程を行なうために、基板処理装置用のガス供給装置が使用される。前記基板処理装置用のガス供給装置は、チャンバー内に所定のプロセスガスを噴射する複数のガス供給部を含む。前記ガス供給部のそれぞれは、ソースガス、反応ガスの中から選択されるいずれか一つを注入することにより、前記基板上に所定の薄膜層を蒸着させるなどの処理工程を行なうことができる。
【0004】
ここで、従来の技術による基板処理装置用のガス供給装置は、前記ガス供給部から排出されたプロセスガスが低い蒸気圧(Vapor Pressure)により、前記チャンバーに到達する流量が低下する問題がある。したがって、従来の技術による基板処理装置用のガス供給装置は、前記処理工程に関与するプロセスガスの量が減少することによって、前記処理工程を経た基板の品質を低下させる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述のような問題点を解決しようと案出されたもので、チャンバーに到達するプロセスガスの流量を増大させることができる基板処理装置用のガス供給装置および基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述したような課題を解決するために、本発明は、下記のような構成を含むことができる。
【0007】
本発明に係る基板処理装置は、基板の工程空間を提供するチャンバー、第1蒸気(Vapor Pressure)を有する第1ガスを前記チャンバーに供給するための第1ガス供給部、前記第1蒸気圧に比べて、より大きな第2蒸気圧を有する第2ガスを前記チャンバーに供給するための第2ガス供給部、前記第2蒸気圧に比べて、より大きな第3蒸気圧を有する第3ガスを前記チャンバーに供給するための第3ガス供給部を含むことができる。
【0008】
本発明に係る基板処理装置用のガス供給装置は、基板の工程空間を提供するチャンバーに第1ガスを供給するための第1ガス供給部、前記第1ガスに比べて、より大きな蒸気圧(Vapor Pressure)を有する第2ガスを前記チャンバーに供給するための第2ガス供給部、前記第1ガスの流動力が増加するように、前記第1ガス供給部に第1キャリアガスを供給する第1キャリア供給部、前記第2ガスの流動力が増加するように前記第2ガス供給部に第2キャリアガスを供給する第2キャリア供給部を含むことができる。前記第1キャリア供給部は、前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスに比べて、より大きな流量で前記第1ガス供給部に供給されるように、前記第1キャリアガスを供給することができる。前記第1ガス供給部は、前記第2ガス供給部が前記チャンバーから離隔した距離に比べてより長い距離で、前記チャンバーから離隔することができる。
【0009】
本発明に係る基板処理装置用のガス供給装置は、基板に対する工程空間を提供するチャンバーに互いに異なる蒸気圧(Vapor Pressure)を有するプロセスガスを供給するN(Nは3以上の整数)個のガス供給部、および前記プロセスガスの流動力が増加するように前記ガス供給部のそれぞれにキャリアガスを供給するN個のキャリア供給部を含むことができる。前記ガス供給部の中の第1ガス供給部は、前記ガス供給部の中の第2ガス供給部に比べて、より小さな蒸気圧を有する第1ガスを前記チャンバーに供給するが、前記第2ガス供給部に比べてより長い距離で、前記チャンバーから離隔することができる。前記キャリア供給部の中の第1キャリア供給部は、前記キャリア供給部の中の第2キャリア供給部に比べて、より大きな流量を有する第1キャリアガスを前記第1ガス供給部に供給することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0011】
本発明は、処理工程に関与するプロセスガスの量を増大させるように具現することで、処理工程を経た基板の品質を向上させることができる。
【0012】
本発明は、チャンバー内でプロセスガスの混合量を増大させるように具現することで、処理工程を経た基板の量産性を増大させることができる。
【0013】
本発明は、チャンバー内に到達するプロセスガスの流量偏差を減少させるように具現することで、処理工程に関与するプロセスガスの均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る基板処理装置の一実施例を示す概略的な側面図。
図2】本発明に係る基板処理装置において、第1ガス供給部、第2ガス供給部、第3ガス供給部、第1ガス流路、第2ガス流路、および第3ガス流路を拡大して示した概略的な側面図。
図3図2のA部分の概略的な拡大図。
図4】本発明に係る基板処理装置において、第1キャリアガスが第1共通流路と第2共通流路を順に流動する実施例の概略的な側面図。
図5】第1キャリアガスが、第1共通流路と第2共通流路を順に流動しない比較例の概略的な側面図。
図6】本発明に係る基板処理装置が、4つのガス供給装置と、4つのキャリア供給部を含む実施例の概略的な側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本発明に係る基板処理装置の実施例を、添付した図を参照して詳細に説明する。本発明に係る基板処理装置用のガス供給装置は、基板の処理工程を行なうために使用されるプロセスガスを供給するもので、本発明に係る基板処理装置に含むことができる。したがって、本発明に係る基板処理装置用のガス供給装置は、本発明に係る基板処理装置の実施例を説明しながら、一緒に説明する。
【0016】
図1を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、基板(S)の処理工程を行なうものである。前記基板(S)は、ガラス基板、シリコン基板、金属基板などであり得る。本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に薄膜を蒸着する蒸着工程、前記基板(S)に蒸着した薄膜の一部を除去するエッチング工程を行なうことができる。以下では、本発明に係る基板処理装置1が、前記蒸着工程を行なう実施例に基づいて説明するが、このことから、本発明に係る基板処理装置1が、前記エッチング工程などのように、他の処理工程を行なう実施例を導出することは、本発明が属する技術分野に属する当業者には自明であろう。
【0017】
図1を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、チャンバー100と、基板支持部200、およびガス噴射部(未図示)を含むことができる。
【0018】
前記チャンバー100は、前記基板(S)の工程空間を提供するものである。前記チャンバー100内に前記プロセスガスが供給されることによって、前記プロセスガスを利用した所定の蒸着工程を行なうことができる。前記チャンバー100は、全体的に中空の円筒形に形成することができるが、これに限定されず、中空の直方体形に形成することもできる。
【0019】
前記基板支持部200は、前記基板(S)を支持するものである。前記基板支持部200は、前記チャンバー100内部の工程空間に配置された前記基板(S)を支持することができる。前記基板支持部200は、前記チャンバー100内に設置することができる。前記基板支持部200は、所定の方向に回転可能に前記チャンバー100内に設置することができる。前記基板(S)が、前記基板支持部200に支持された状態で、前記基板(S)の所定の薄膜層を蒸着する蒸着工程を行なうことができる。図1に示したハッチングは、前記チャンバー100、および前記基板支持部200の概略的な断面線を模式的に示したものである。
【0020】
図1を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、ガス供給システム(1A)を含むことができる。本発明に係る基板処理装置用のガス供給装置は、前記ガス供給システム(1A)を含むように具現することができる。
【0021】
前記ガス供給システム(1A)は、第1ガス、第2ガス、および第3ガスを前記チャンバーに供給するためのものである。ここで、前記第1ガス、第2ガス、前記第3ガスのそれぞれは、前記蒸着工程に用いられるプロセスガスであり得る。前記ガス供給システム(1A)は、前記チャンバー100の外部に配置され得る。
【0022】
前記ガス供給システム(1A)は、第1混合ガス、および第2混合ガスを混合させて前記チャンバー100に供給するためのものである。ここで、前記第1混合ガスは、前記第1ガスと前記第2ガスが混合されたガスであるとともに、前記第2混合ガスは、前記第1混合ガスと前記第3ガスが混合されたガスであり得る。前記ガス供給システム(1A)は、前記第1ガスと前記第2ガスを優先して混合させ、順に前記第1混合ガスと前記第3ガスを混合させることができる。前記ガス供給システム(1A)は、複数のガス供給部は、複数のキャリア供給部、および前記プロセスガスが流動する複数のガス流路を含むことができる。
【0023】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第1ガス供給部2を含むことができる。
【0024】
前記第1ガス供給部2は、前記チャンバー100に第1ガスを供給するためのものである。前記第1ガス供給部2は、第1蒸気圧を有する前記第1ガスを前記チャンバー100に供給することができる。前記第1ガス供給部2が前記第1ガスを前記チャンバー100に供給することにより、前記チャンバー100内では、前記第1ガスを用いた処理工程を行なうことができる。前記第1ガスは、前記処理工程に関与するプロセスガスであり得る。前記第1ガスは、前記基板(S)上に蒸着される薄膜のソース物質を構成する前駆体(Precursor)であり得る。例えば、前記第1ガスは、インジウム(Indium)で構成され得る。前記第1ガスは、ソース物質と反応する反応ガスでもあり得る。
【0025】
前記第1ガス供給部2は、前記チャンバー100から離隔することができる。前記第1ガス供給部2は、前記チャンバー100の外部に配置され得る。前記第1ガス供給部2は、前記第1ガスを貯蔵して、前記第1ガスを前記チャンバー100に供給する機能を行なうことができる。図に示していないが、前記第1ガス供給部2は、第1ガス供給ユニットを介して外部から前記第1ガスの供給を受けることができる。
【0026】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第2ガス供給部3を含むことができる。
【0027】
前記第2ガス供給部3は、前記チャンバー100に第2ガスを供給するためのものである。前記第2ガス供給部3は、第2蒸気圧を有する前記第2ガスを前記チャンバー100に供給することができる。前記第2ガス供給部3が前記第2ガスを前記チャンバー100に供給することにより、前記チャンバー100内では、前記第2ガスを用いた処理工程を行なうことができる。前記第2ガスは、前記処理工程に関与するプロセスガスであり得る。前記第2ガスは、前記基板(S)上に蒸着する薄膜のソース物質を構成する前駆体であり得る。つまり、前記第2ガスと前記第1ガスは、すべてソースガスであり得る。これとは異なり、前記第2ガスと前記第1ガスは互いに異なるガスでもあり得る。例えば、前記第1ガスがソースガスの場合、前記第2ガスは、反応ガスであり得る。
【0028】
前記第2ガス供給部3が供給する前記第2ガスは、前記第1ガスに比べて、より大きな蒸気圧(Vapor Pressure)を有することができる。すなわち、前記第2蒸気圧は、前記第1蒸気圧に比べて、より大きくなり得る。例えば、前記第1ガスがインジウム(Indium)で構成された場合、前記第2ガスは、亜鉛(Zinc)で構成され得る。前記第2ガスが、前記第1ガスに比べて、より高い蒸気圧を有する場合、前記第2ガスは、前記第1ガスに比べて、より大きな流動力を有することができる。つまり、前記第2ガスは、前記第1ガスに比べてより長い流動距離を流動することができる。
【0029】
前記第2ガス供給部3は、前記チャンバー100から離隔することができる。前記第2ガス供給部3は、前記チャンバー100の外部に配置され得る。前記第2ガス供給部3は、前記第2ガスを貯蔵し、前記第2ガスを前記チャンバー100に供給する機能を行なうことができる。図に示していないが、前記第2ガス供給部3は、第2ガス供給ユニットを介して外部から前記第2ガスの供給を受けることができる。
【0030】
前記第2ガス供給部3は、前記第1ガス供給部2に比べて、前記チャンバー100から近くに配置され得る。例えば、前記第2ガス供給部3から前記チャンバー100まで連結したガス流路の長さは、前記第1ガス供給部2から前記チャンバー100まで連結したガス流路の長さよりも短く形成することができる。すなわち、前記第1ガス供給部2は、前記第2ガス供給部3が前記チャンバー100から離隔した距離に比べてより長い距離で離隔するように配置され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、低蒸気圧のプロセスガスを供給するガス供給部が、前記チャンバー100からより遠くに配置されるように具現することができる。
【0031】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第3ガス供給部4を含むことができる。
【0032】
前記第3ガス供給部4は、前記チャンバー内に第3ガスを供給するためのものである。前記第3ガス供給部4は、第3蒸気圧を有する前記第3ガスを前記チャンバー100に供給することができる。前記第3ガス供給部4が前記第3ガスを前記チャンバー100に供給することにより、前記チャンバー100内では、前記第3ガスを用いた処理工程を行なうことができる。前記第3ガスは、前記処理工程に関与するプロセスガスであり得る。前記第3ガスは、前記基板(S)上に蒸着する薄膜のソース物質を構成する前駆体であり得る。すなわち、前記第3ガス、前記第2ガス、および前記第1ガスは、すべてソースガスであり得る。これとは異なり、前記第3ガスは、前記第2ガス、前記第1ガスと互いに異なるガスでもあり得る。例えば、前記第1ガスと第2ガスがともにソースガスの場合、前記第3ガスは、反応ガスであり得る。
【0033】
前記第3ガス供給部4が供給する前記第3ガスは、前記第2ガスに比べて、より大きな蒸気圧を有することができる。すなわち、前記第3蒸気圧は、前記第2蒸気圧に比べて、より大きくなり得る。例えば、前記第1ガスがインジウム(Indium)で構成され、前記第2ガスが亜鉛(Zinc)で構成された場合、前記第3ガスは、ガリウム(Gallium)で構成され得る。本明細書でプロセスガスの例として記載された前記第1ガス、第2ガス、および前記第3ガスが有する蒸気圧の大小関係は、第1蒸気圧<第2蒸気圧<第3蒸気圧で具現され得る。前記第3ガスが前記第2ガスに比べて、より高い蒸気圧を有する場合、前記第3ガスは、前記第2ガスおよび前記第1ガスに比べて、より大きな流動力を有することができる。すなわち、前記第3ガスは、前記第2ガスおよび前記第1ガスに比べて、より長い流動距離を流動することができる。
【0034】
前記第3ガス供給部4は、前記チャンバー100から離隔することができる。前記第3ガス供給部4は、前記チャンバー100の外部に配置され得る。前記第3ガス供給部4は、前記第3ガスを貯蔵して、前記第3ガスを前記チャンバー100に供給する機能を行なうことができる。図に示していないが、前記第3ガス供給部4は、第3ガス供給ユニットを介して外部から前記第3ガスの供給を受けることができる。
【0035】
前記第3ガス供給部4は、前記第2ガス供給部3に比べて、前記チャンバー100から近くに配置され得る。例えば、前記第3ガス供給部4から前記チャンバー100まで連結したガス流路の長さは、前記第2ガス供給部3から前記チャンバー100まで連結したガス流路の長さよりも短く形成することができる。すなわち、前記第2ガス供給部3は、前記第3ガス供給部4が前記チャンバー100から離隔した距離に比べてより長い距離で、前記チャンバー100から離隔するように配置され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、低蒸気圧のプロセスガスを供給するガス供給部が前記チャンバー100からより遠くに配置されるように具現することができる。
【0036】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第1キャリア供給部5を含むことができる。
【0037】
前記第1キャリア供給部5は、前記第1ガス供給部2に、第1キャリアガスを供給するものである。前記第1キャリアガスは、前記第1ガスの流動力を増加させるためのガスであり得る。前記第1キャリアガスは、前記第1ガスを前記チャンバー100の方に押し出すことによって前記第1ガスの流動可能な距離を増大させることができる。前記第1キャリアガスは、N2、Ar、He、Neから選ばれたいずれか一つのガスであり得る。前記第1キャリア供給部5は、前記第1ガス供給部2に連結することができる。図2に示した点線の矢印は、前記第1キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。
【0038】
前記第1キャリア供給部5は、前記チャンバー100から離隔したままで、前記第1ガス供給部2に連結することができる。前記第1キャリア供給部5は、前記第1キャリアガスを貯蔵し、前記第1キャリアガスを前記第1ガス供給部2に供給する機能を行なうことができる。
【0039】
図1および図2を参考にすると、第1キャリア供給部5は、第1制御モジュール51を含むことができる。
【0040】
前記第1制御モジュール51は、前記第1キャリアガスの流量を調節するものである。前記第1制御モジュール51は、前記第1キャリア供給部5の出口側に配置され得る。前記第1制御モジュール51は、前記第1キャリアガスの流量を調節することにより、前記第1ガスの流動力を調節することができる。前記第1制御モジュール51は、全体的にバルブ(Valve)で具現され得る。
【0041】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第2キャリア供給部6を含むことができる。
【0042】
前記第2キャリア供給部6は、前記第2ガス供給部3に第2キャリアガスを供給するものである。前記第2キャリアガスは、前記第2ガスの流動力を増加させるためのガスであり得る。前記第2キャリアガスは、前記第2ガスを前記チャンバー100の方に押し出すことによって前記第2ガスの流動可能な距離を増大させることができる。前記第2キャリアガスは、N2、Ar、He、Neから選ばれたいずれか一つのガスであり得る。前記第2キャリアガスは、前記第1キャリアガスと同じガスであり得る。前記第2キャリア供給部6は、前記第2ガス供給部3に連結することができる。図2に示した一点鎖線の矢印は、前記第2キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。
【0043】
前記第2キャリア供給部6は、前記チャンバー100から離隔したままで、前記第2ガス供給部3に連結することができる。前記第2キャリア供給部6は、前記第2キャリアガスを貯蔵し、前記第2キャリアガスを前記第2ガス供給部3に供給する機能を行なうことができる。前記第2キャリア供給部6は、前記第1キャリア供給部5に比べて、前記チャンバー100から、より短い離隔距離で離隔することができる。
【0044】
前記第2キャリア供給部6は、前記第2キャリアガスが前記第1キャリアガスに比べて、より小さな流量で前記第2ガス供給部3に供給されるように、前記第2キャリアガスを供給することができる。すなわち、前記第1キャリアガスは、前記第2キャリアガスに比べて、より大きな流量で流動することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、次のような作用効果を図ることができる。
【0045】
第一に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスの流量が前記第2キャリアガスの流量に比べて大きくなるように具現することで、前記第1ガスの流動可能な距離を増大させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記チャンバー100に到達する前記第1ガスの流量を増大させることにより、前記処理工程に関与している前記第1ガスの量を増大させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記の処理工程を経た前記基板(S)の品質を向上させることができる。
【0046】
第二に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第1ガスの流動力を増加させるとともに、前記第2キャリアガスが前記第2ガスの流動力を増加させることができるよう具現する。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記チャンバー100に到達する前記第1ガスと前記第2ガスの流量を増大させることによって、前記チャンバー100内でのプロセスガスの混合量を増大させることができるように具現することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記の処理工程を経た前記基板(S)の量産性を増大させることができる。
【0047】
第三に、本発明に係る基板処理装置1は、小さな蒸気圧を有するプロセスガスが高い流量のキャリアガスにより前記チャンバー100に到達するとともに、高い蒸気圧を有するプロセスガスが低い流量のキャリアガスにより前記チャンバー100に到達するように具現する。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記キャリアガスによって、前記チャンバー100に到達するプロセスガスの流量偏差を減少させることができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記の処理工程に関与するプロセスガスの均一性を向上させることができる。
【0048】
図2に示した点線の矢印の長さと一点鎖線の矢印の長さは、前記第1キャリアガスと前記第2キャリアガスのそれぞれの概略的な流量の大きさを模式的に示したものである。
【0049】
図1および図2を参考にすると、前記第2キャリア供給部6は、第2制御モジュール61を含むことができる。前記第2制御モジュール61は、前記第2キャリアガスの流量を調節するものである。前記第2制御モジュール61は、前記第2キャリア供給部6の出口側に配置され得る。前記第2制御モジュール61は、前記第2キャリアガスの流量を調節することにより、前記第2ガスの流動力を調節することができる。前記第2制御モジュール61は、全体的にバルブで具現され得る。
【0050】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第3キャリア供給部7を含むことができる。
【0051】
前記第3キャリア供給部7は、前記第3ガス供給部4に第3キャリアガスを供給するものである。前記第3キャリアガスは、前記第3ガスの流動力を増加させるためのガスであり得る。前記第3キャリアガスは、前記第3ガスを前記チャンバー100の方に押し出すことによって前記第3ガスの流動可能な距離を増大させることができる。前記第3キャリアガスはN2、Ar、He、Neから選ばれたいずれか一つのガスであり得る。前記第3キャリアガスは、前記第2キャリアガスと同じガスであり得る。前記第3キャリア供給部7は、前記第3ガス供給部4に連結することができる。図2に示した実線の矢印は、前記第3キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。
【0052】
前記第3キャリア供給部7は、前記チャンバー100から離隔したままで、前記第3ガス供給部4に連結することができる。前記第3キャリア供給部7は、前記第3キャリアガスを貯蔵し、前記第3キャリアガスを前記第3ガス供給部4に供給する機能を行なうことができる。前記第3キャリア供給部7は、前記第2キャリア供給部6に比べて、前記チャンバー100から、より短い離隔距離で離隔することができる。
【0053】
前記第3キャリア供給部7は、前記第3キャリアガスが前記第2キャリアガスに比べて、より小さな流量で前記第3ガス供給部4に供給されるように、前記第3キャリアガスを供給することができる。すなわち、前記第2キャリアガスは、前記第3キャリアガスに比べて、より大きな流量で流動することができる。図2に示した実線の矢印の長さは、前記第3キャリアガスの概略的な流量の大きさを模式的に示したものである。
【0054】
図1および図2を参考にすると、第3キャリア供給部7は、第3制御モジュール71を含むことができる。前記第3制御モジュール71は、前記第3キャリアガスの流量を調節するものである。前記第3制御モジュール71は、前記第3キャリア供給部7の出口側に配置され得る。前記第3制御モジュール71は、前記第3キャリアガスの流量を調節することにより、前記第3ガスの流動力を調節することができる。前記第3制御モジュール71は、全体的にバルブで具現され得る。
【0055】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第1ガス流路8、および第2ガス流路9を含むことができる。
【0056】
前記第1ガス流路8は、前記第1ガス供給部2に連結したものである。前記第1ガス流路8は、前記第1ガスと前記第1キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第1ガス流路8は、前記第1ガスと前記第1キャリアガスが流動する方向に対して垂直な方向を基準とする断面積が円形を有するように形成することができる。
【0057】
前記第2ガス流路9は、前記第2ガス供給部3に連結したものである。前記第2ガス流路9は、前記第2ガスと前記第2キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第2ガス流路9は、前記第2ガスと前記第2キャリアガスが流動する方向に対して垂直な方向を基準とする断面積が円形を有するように形成することができる。
【0058】
前記第2ガス流路9は、前記第1ガス流路8から離隔することができる。前記第2ガス流路9は、前記第1ガス流路8に比べて、前記チャンバー100から、より近くに配置され得る。すなわち、前記第1キャリアガスが流動する前記第1ガス流路8は、前記第2キャリアガスが流動する前記第2ガス流路9に比べて、前記チャンバー100からより遠くに離隔することができる。前記第2ガス流路9は、前記第1ガス流路8と同じ長さを有するように形成することができる。
【0059】
前記第2ガス流路9は、前記第1ガス流路8に比べて、より小さな面積を有するように形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスに比べて、より大きな流量で流動するように具現することができる。
【0060】
図1および図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、第3ガス流路10をさらに含むことができる。
【0061】
前記第3ガス流路10は、前記第3ガス供給部4に連結したものである。前記第3ガス流路10は、前記第3ガスと前記第3キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第3ガス流路10は、前記第3ガスと前記第3キャリアガスが流動する方向に対して垂直な方向を基準とする断面積が円形を有するように形成することができる。
【0062】
前記第3ガス流路10は、前記第2ガス流路9、および前記第1ガス流路8のそれぞれから離隔することができる。前記第3ガス流路10は、前記第2ガス流路9に比べて、前記チャンバー100から、より近くに配置され得る。すなわち、前記第2キャリアガスが流動する前記第2ガス流路9は、前記第3キャリアガスが流動する前記第3ガス流路10に比べて、前記チャンバー100からより遠くに離隔することができる。前記第3ガス流路10は、前記第2ガス流路9と同じ長さを有するように形成することができる。
【0063】
前記第3ガス流路10は、前記第2ガス流路9に比べて、より小さな面積を有するように形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2キャリアガスが前記第3キャリアガスに比べて、より大きな流量で流動するように具現することができる。
【0064】
図2および図3を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスと前記第1ガス(「第1ガス」とする)、第2キャリアガスと前記第2ガス(「第2ガス」とする)、および前記第3キャリアガスと前記第3ガス(「第3ガス」とする)のそれぞれの流量を調節するように具現することができる。このために、第1ガス供給部2と、前記第2ガス供給部3は、それぞれ次のような構成を含むことができる。
【0065】
前記第1ガス供給部2は、第1注入部材21、および第1注入孔22を含むことができる。
【0066】
前記第1注入部材21は、前記第1ガスを前記チャンバー100に注入させるものである。前記第1注入部材21は、前記第1ガス供給部2、および前記第1ガス流路8のそれぞれに連結することができる。前記第1ガス供給部2に貯蔵された前記第1ガス等は、前記第1注入部材21を介して前記第1ガス流路8に注入することができる。
【0067】
前記第1注入孔22は、前記第1注入部材21に形成されたものである。前記第1注入孔22は、前記第1注入部材21を貫通して形成することができる。前記第1ガスは、前記第1注入孔22を通過して前記第1ガス流路8に注入することができる。前記第1注入孔22は、面積が調節可能なように前記第1注入部材21に形成することができる。
【0068】
前記第2ガス供給部3は、第2注入部材31、および第2注入孔32を含むことができる。
【0069】
前記第2注入部材31は、前記第2ガスを前記チャンバー100に注入させるものである。前記第2注入部材31は、前記第2ガス供給部3、および前記第2ガス流路9のそれぞれに連結することができる。前記第2ガス供給部3に貯蔵された前記第2ガス等は、前記第2注入部材31を介して前記第2ガス流路9に注入することができる。前記第2注入部材31は、前記第1注入部材21に比べて、前記チャンバー100の近くに配置され得る。
【0070】
前記第2注入孔32は、前記第2注入部材31に形成されたものである。前記第2注入孔32は、前記第2注入部材31を貫通して形成することができる。前記第2ガスは、前記第2注入孔32を通過して前記第2ガス流路9に注入することができる。前記第2注入孔32は、面積が調節可能なように前記第2注入部材31に形成することができる。前記第2注入孔32は、前記第1注入孔22に比べて、前記チャンバー100の近くに配置され得る。
【0071】
前記第2注入孔32は、前記第1注入孔22に比べて、より小さな大きさで形成され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1ガスが、前記第2ガスに比べて、より大きな流量で流動するように具現することができる。
【0072】
前記第3ガス供給部4は、第3注入部材41、および第3注入孔(未図示)を含むことができる。
【0073】
前記第3注入部材41は、前記第3ガスを前記チャンバー100に注入させるものである。前記第3注入部材41は、前記第3ガス供給部4、および前記第3ガス流路10のそれぞれに連結することができる。前記第3ガス供給部4に貯蔵された前記第3ガス等は、第3注入部材41を介して前記第3ガス流路10に注入することができる。前記第3注入部材41は、前記第2注入部材に比べて、前記チャンバー100の近くに配置され得る。
【0074】
前記第3注入孔は、前記第3注入部材41に形成されたものである。前記第3注入孔は、前記第3注入部材41を貫通して形成することができる。前記第3ガスは、前記第3注入孔を通過して前記第3ガス流路10に注入することができる。前記第3注入孔は面積が調節可能なように前記第3注入部材41に形成することができる。前記第3注入孔は、前記第2注入孔に比べて、前記チャンバー100の近くに配置され得る。
【0075】
前記第3注入孔は、前記第2注入孔に比べて、より小さな大きさで形成され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2ガスが、前記第3ガスに比べて、より大きな流量で流動するように具現することができる。
【0076】
図1図5を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、共通流路11を含むことができる。
【0077】
前記共通流路11は、前記第1ガス流路8、前記第2ガス流路9、および前記チャンバー100のそれぞれに連結したものである。本発明に係る基板処理装置1が前記第3ガス流路10をさらに含む場合、前記共通流路11は、前記第1ガス流路8、前記第2ガス流路9、前記第3ガス流路10、前記チャンバー100のそれぞれに連結することができる。前記共通流路11は、前記第1ガス、第1キャリアガス、前記第2ガス、前記第2キャリアガス、前記第3ガス、および前記第3キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。
【0078】
図2図5を参考にすると、前記共通流路11は、前記第1共通流路111、前記第2共通流路112、および第3共通流路113を含むことができる。
【0079】
前記第1共通流路111は、前記第1ガス流路8に連結したものである。前記第1共通流路111は、前記第1ガス流路8、および前記第2共通流路112のそれぞれに連結することができる。前記第1共通流路111は、前記第1ガスと前記第1キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第1キャリア供給部5から供給された前記第1キャリアガスは、前記第1ガス供給部2、第1ガス流路8、前記第1共通流路111、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。図4に示した点線の矢印は、前記第1キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。前記第1ガス供給部2から供給された前記第1ガスは、前記第1ガス流路8、前記第1共通流路111、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。
【0080】
前記第1共通流路111と前記第1ガス流路8が連結する部分には、第1連結ポイント(CP1)が形成され得る。前記第1連結ポイント(CP1)は、図4に示すように、前記第1キャリアガスと前記第1ガスの流動方向が変化する前記共通流路11の一部であり得る。
【0081】
前記第2共通流路112は、前記第2ガス流路9に連結したものである。前記第2共通流路112は、前記第2ガス流路9、前記第1共通流路111、および前記第3共通流路113のそれぞれに連結することができる。前記第2共通流路112は、前記第2ガスと前記第2キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第2キャリア供給部6から供給された前記第2キャリアガスは、前記第2ガス供給部3、前記第2ガス流路9、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。図4に示した一点鎖線の矢印は、前記第2キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。前記第2ガス供給部3から供給された前記第2ガスは、前記第2ガス流路9、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。
【0082】
図4および図5を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111と前記第2共通流路112を順に流動するように具現することができる。このため、第1共通流路111は、前記第2共通流路112に比べて、前記チャンバー100からより遠く離隔することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111と前記第2共通流路112を順に流動しない比較例と対比して見たときに、第1キャリアガスが前記第2ガスの流動力を増大させるように具現することができる。これを添付の図を参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0083】
まず、図5は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111と前記第2共通流路112を順に流動しない比較例を示すものである。比較例は、前記第1キャリアガスの流動方向と前記第2キャリアガスの流動方向が互いに対向し得る。これにより、比較例は、相対的に高い流量の前記第1キャリアガスが前記第2共通流路112に逆流、浸透することにより、前記第2キャリアガスを前記第2ガス供給部3の方に押し出し得る。したがって、比較例では、前記第2キャリアガスが前記第2ガスの流動可能な距離を増大させる程度を減少させることがあり得る。これと共に、比較例は、前記第1キャリアガスが前記第2ガスの流動方向と逆になるので、前記第1キャリアガスにより前記チャンバー100に到達する前記第2ガスの量を減らすことがあり得る。したがって、比較例では、前記の処理工程に関与する前記第2ガスの量を減少させることが起こり得る。図5に示した点線の矢印の長さと一点鎖線の矢印の長さは、前記第1キャリアガスと前記第2キャリアガスのそれぞれの流量の大きさを模式的に示したものである。
【0084】
次に、図4は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111と前記第2共通流路112を順に流動する実施例を示したものである。実施例は、前記第1キャリアガスの流動方向が前記第2キャリアガスの流動方向と同一であり得る。これにより、実施例は、相対的に高い流量の前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスを補充して、前記第2ガスを前記チャンバー100の方に押し出すことができる。また、比較例は、前記第2共通流路112内で前記第1キャリアガスと前記第2ガスの流動方向が同じになるよう具現される。したがって、実施例は、前記第1キャリアガスが前記第1ガスだけでなく、前記第2ガスの流動可能な距離を増大させるように具現することができる。これにより、実施例は、前記の処理工程に関与する前記第2ガスの量を増大させることによって、前記チャンバー100内で混合されるプロセスガスの量を増大させることができる。図4に示した点線の矢印の長さと一点鎖線の矢印の長さは、前記第1キャリアガスと前記第2キャリアガスのそれぞれの流量の大きさを模式的に示したものである。
【0085】
前記第2共通流路112と前記第1共通流路111は、互いに同一の方向に延長して形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記共通流路11内で前記第1キャリアガスの流動経路が変わらないように具現することができる。図4は、前記第2共通流路112と前記第1共通流路111が、互いに直線的に連結した場合を模式的に示したものである。
【0086】
前記第2共通流路112は、前記第1共通流路111に比べて、より長く形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2共通流路112内で前記第1キャリアガスの流動時間を増大させることによって、前記第1キャリアガスによる前記第2ガスの流動力を増大させることができる。前記第2共通流路112は、前記第1共通流路111と同じ長さに形成することもできる。
【0087】
前記第2共通流路112と前記第2ガス流路9が連結する部分には、第2連結ポイント(CP2)が形成され得る。前記第2連結ポイント(CP2)は、図4に示すように、前記第2キャリアガスと前記第2ガスの流動方向が変化する点に該当するとともに、前記第2キャリアガスと前記第2ガスおよび前記第1キャリアガスと前記第1ガスが合流する前記共通流路11の一部分であり得る。本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第2キャリアガスに比べて、より大きな流量を有するので、前記第2キャリアガスが、前記第2連結ポイント(CP2)から前記第1連結ポイント(CP1)の方に拡散、浸透することを防止する防止力を具現することができる。
【0088】
前記第2連結ポイント(CP2)は、前記第1連結ポイント(CP1)から離隔して配置され得る。前記第2連結ポイント(CP2)は、前記第1連結ポイント(CP1)に比べて、前記チャンバー100の方に近くに配置され得る。前記第1キャリアガスは、前記第1連結ポイント(CP1)と前記第2連結ポイント(CP2)を順に流動することができる。
【0089】
前記第3共通流路113は、前記第3ガス流路10に連結したものである。前記第3共通流路113は、前記第2共通流路112、前記第3ガス流路10、および前記チャンバー100のそれぞれに連結することができる。前記第3共通流路113は、前記第3ガスと前記第3キャリアガスが流動するための配管で具現され得る。前記第3キャリア供給部7から供給された前記第3キャリアガスは、前記第3ガス供給部4、前記第3ガス流路10、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。図2に示した実線の矢印は、前記第3キャリアガスの概略的な流れの方向を模式的に示したものである。前記第3ガス供給部4から供給された前記第3ガスは、前記第3ガス流路10、前記第3共通流路113を順に流動して前記チャンバー100に供給することができる。
【0090】
図2を参考にすると、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動するように具現することができる。このため、第1共通流路111は、前記第2共通流路112に比べて、前記チャンバー100から遠くに離隔するように配置するとともに、前記第2共通流路112は、前記第3共通流路113に比べて、前記チャンバー100から遠くに離隔するように配置され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスが前記第1共通流路111、前記第2共通流路112、前記第3共通流路113を順に流動しない比較例と対比してみると、前記第1キャリアガスが前記第2ガスおよび前記第3ガスの流動力を増大させるように具現することができる。したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記の処理工程に関与する前記第2ガスと前記第3ガスの量を増大させることによって、前記チャンバー100内で混合するプロセスガスの量を増大させることができる。
【0091】
前記第3共通流路113、前記第2共通流路112、および前記第1共通流路111は、互いに同一の方向に延長して形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記共通流路11内で前記第1キャリアガスの流動経路が変わらないように具現することができる。前記第3共通流路113、前記第2共通流路112、および前記第1共通流路111は、互いに直線的に連結することができる。
【0092】
前記第3共通流路113は、前記第2共通流路112と前記第1共通流路111のそれぞれに比べて、より長く形成することができる。前記第3共通流路113、前記第2共通流路112、および前記第1共通流路111は、すべて同じ長さを有するように形成することもできる。
【0093】
前記第3共通流路113と前記第3ガス流路10が連結する部分には、第3連結ポイント(CP3)が形成され得る。前記第3連結ポイント(CP3)は、図2に示すように、前記第3キャリアガスと前記第3ガスの流動方向が変化する点に該当するとともに、前記第3キャリアガスと前記第3ガス、第2キャリアガスと前記第2ガス、および前記第1キャリアガスと前記第1ガスが合流する前記共通流路11の一部分であり得る。本発明に係る基板処理装置1は、前記第1キャリアガスと前記第2キャリアガスそれぞれが、前記第3キャリアガスに比べて、より大きな流量を有するので、前記第3キャリアガスが、前記第3連結ポイント(CP3)から前記第2連結ポイント(CP2)に拡散、浸透することを防止する防止力を具現することができる。
【0094】
前記第3連結ポイント(CP3)は、前記第2連結ポイント(CP2)および、前記第1連結ポイント(CP1)のそれぞれから離隔して配置され得る。前記第3連結ポイント(CP3)は、前記第2連結ポイント(CP2)に比べて、前記チャンバー100の方に近く配置され得る。前記第1キャリアガスは、前記第1連結ポイント(CP1)、第2連結ポイント(CP2)、第3連結ポイント(CP3)を順に流動することができる。
【0095】
前記では、本発明に係る基板処理装置1が3つのガス供給部と、3つのキャリア供給部を含むことを基準に説明したが、これは例示的なものであり、本発明に係る基板処理装置1は、4つ以上のガス供給部と4つ以上のキャリア供給部を含むことができる。
【0096】
そのため、本発明に係る基板処理装置1は、前記チャンバー100に、互いに異なる蒸気圧を有するプロセスガスを供給するN(Nは3以上の整数)個のガス供給部、および前記プロセスガスの流動力が増加するように前記ガス供給部のそれぞれにキャリアガスを供給するN個のキャリア供給部を含むことができる。前記ガス供給部の中で第1ガス供給部20は、前記ガス供給部の中で第2ガス供給部20'に比べて、より小さな蒸気圧を有する第1ガスを前記チャンバー100に供給し、前記第2ガス供給部3に比べてより長い距離で、前記チャンバー100から離隔することができる。前記キャリア供給部の中で第1キャリア供給部30は、前記キャリア供給部の中で第2キャリア供給部30'に比べて、より大きな流量を有する第1キャリアガスを前記第1ガス供給部20に供給することができる。
【0097】
図6は、本発明に係る基板処理装置1が、4つのガス供給部20、20'、20''、20'''と、4つのキャリア供給部30、30'、30''、30'''を含む実施例を示したものである。この場合、本発明に係る基板処理装置1は、前記ガス供給部20、20'、20''、20'''のそれぞれに連結した4つのガス流路40、40'、40''、40'''と前記ガス流路40、40'、40''、40'''に連結した一つの共通流路50を含むことができる。
【0098】
以上で説明した本発明は、前述した実施例および添付した図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形および変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】