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特表2022-539573染色剤用の添加剤およびその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-12
(54)【発明の名称】染色剤用の添加剤およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/36 20060101AFI20220905BHJP
   A61Q 5/10 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/362 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/365 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/35 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20220905BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
A61K8/36
A61Q5/10
A61K8/67
A61K8/49
A61K8/44
A61K8/362
A61K8/365
A61K8/34
A61K8/35
A61K8/37
A61K8/46
A61K8/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021578029
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 US2020039759
(87)【国際公開番号】W WO2020264257
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】62/868,210
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513048117
【氏名又は名称】リビング プルーフ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(74)【代理人】
【識別番号】100220098
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 薫
(72)【発明者】
【氏名】カン,スヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,シャオシア
(72)【発明者】
【氏名】ビリャヌエバ,ディナラ・エイ
(72)【発明者】
【氏名】アベイラスナ,ナウォディ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC251
4C083AC291
4C083AC292
4C083AC301
4C083AC302
4C083AC351
4C083AC421
4C083AC471
4C083AC472
4C083AC491
4C083AC492
4C083AC581
4C083AC582
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC681
4C083AC771
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC861
4C083AC862
4C083AD621
4C083AD631
4C083AD641
4C083AD661
4C083BB47
4C083CC36
4C083EE26
4C083EE29
(57)【要約】
1種以上の毛髪染料と、前処置として、同時処置として、後処置として、またはそれらの組み合わせとしての添加剤と、を含む混合物を適用することを含む、毛髪を染色する方法を開示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項5】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む、方法。
【請求項7】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
前記添加剤が、1種以上の酸化防止剤、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、1種以上の酸性化剤、1種以上のポリカルボン酸、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、1種以上の脂肪酸エステル、1種以上のペプチド、1種以上のチオール化合物、1種以上のモノマー、1種以上の触媒、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記添加剤が、1種以上の酸化防止剤を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1種以上の酸化防止剤が、1種以上のポリフェノールを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記添加剤が、アセチル-L-カルニチン、α-カロチン、αリポ酸、α-トコフェロール、アピゲニン、アスコルビン酸、アスタキサンチン、ベンセラジド、β-カロチン、カフェ酸、カンタキサンチン、カテキン、カテコールアミン、チコリ酸、クロロゲン酸、ケイ皮酸、補酵素Q10、クリプトキサンチン、クルクミン、シアニジン、ダイゼイン、デルフィニジン、ドーパミン、エダラボン(edravone)、エラグ酸、エピカテキン、エピガロカテキン、エリオジクチオール、エリソルビン酸、フェルラ酸、没食子酸、ガロカテキン、ゲニステイン、グルタチオン、グリシテイン、ゴシペチン、グアヤコール、ヘスペリジン、ヘスペレチン、イソプレナリン、イソラムネチン、ケンペロール、ルテイン、ルテオリン、リコピン、マルビジン、メラトニン、メキノール、ミリセチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ノルエピネフリン、p-クマル酸、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、プロトカテク酸、プテロスチルベン、ピロガロール、ケルセチン、レソルシノール、レスベラトロル、レチノール、ロスマリン酸、ルチン、サリチル酸、シナピン酸、シリング酸、タンゲレチン、タキシフォリン、テアフラビン、トコフェロール、トコトリエノール、ユビキノール、尿酸、バニリン酸、およびゼアキサンチンからなる群から選択される1種以上の酸化防止剤である、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記1種以上の酸化防止剤が、αリポ酸である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記添加剤が、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、または1種以上のペプチドを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記添加剤が、1種以上のアミノ酸および/または1種以上のアミノ酸誘導体を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記添加剤が、1種以上のアミノ酸誘導体を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1種以上のアミノ酸誘導体が、1種以上のN-アセチルアミノ酸である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1種以上のアミノ酸または前記1種以上のアミノ酸誘導体が、グリシン(Gly)、L-アラニン(L-Ala)、L-システイン(L-Cys)、L-セリン(L-Ser)、N-アセチルグリシン(Ac-Gly)、N-アセチルアラニン(Ac-Ala)、N-アセチルシステイン(Ac-Cys)、およびN-アセチルセリン(Ac-Ser)からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記1種以上のアミノ酸または前記1種以上のペプチドが、FISION(登録商標)KeraVeg18、PRODEW(登録商標)500、Vegetamide 18MEA-NJ、Vegetamide 18MEA-MR、KERARICE(商標)、KERATRIX(商標)、Promois WK-PD、GLUADIN(登録商標)Kera-PLM、およびKERANUTRI(商標)からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記添加剤が、1種以上の酸性化剤および/または1種以上のポリカルボン酸を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項20】
前記添加剤が、アルドビオン酸、アゼライン酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸、グルコノラクトン、グルタミン酸N,N-ジ酢酸、乳酸、メチルグリシンジ酢酸、酒石酸、タルトロン酸、グルコン酸、コハク酸、イタコン酸、酢酸、マロン酸、リンゴ酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の酸性化剤および/または1種以上のポリカルボン酸である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記1種以上の酸性化剤および1種以上のポリカルボン酸が、クエン酸およびグルコノラクトンを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記添加剤が、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、および/または1種以上の脂肪酸エステルを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項23】
前記添加剤が、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、アルガンオイル、ココナツオイル、ホホバ油、オリーブオイル、パーム油、tert-ブチルアルコール、tert-アミルアルコール、3-メチル-3-ペンタノール、エスクロルビノール、カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリンアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘネイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、1-ヘプタコサノール、モンタニルアルコール、1-オクタコサノール、1-ノナコサノール、ミリシルアルコール、メリシルアルコール、ラクセリルアルコール、ゲジルアルコール、セテアリルアルコール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ミリストレイン酸セチル、パルミチン酸セチル、ジグリセリド、デカン酸エチル、マカデミアナッツ脂肪酸エチル、オクタン酸エチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリコール、ステアリン酸グリコール、モノラウリン酸グリセロール、パルミチン酸イソプロピル、モノグリセリド、2-オレオイルグリセロール、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、および/または1種以上の脂肪酸エステルである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記添加剤が、モノチオール化合物、保護チオール化合物、ジチオール化合物、トリチオール化合物、テトラチオール化合物、チオマー、および環状ジスルフィド化合物からなる群から選択される1種以上のチオール化合物を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1種のチオール化合物が、1-ブタンチオール、1-デカンチオール、1-ドデカンチオール、1-ヘプタンチオール、1-ヘキサデカンチオール、1-ヘキサンチオール、1-ノナンチオール、1-オクタデカンチオール、1-オクタンチオール、1-ペンタデカンチオール、1-ペンタンチオール、1-プロパンチオール、1-テトラデカンチオール、1-デカンチオール、1-ウンデカンチオール、1-ドデカンチオール、臭化(11-メルカプトウンデシル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム、(11-メルカプトウンデシル)ヘキサ(エチレングリコール)、(11-メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)、1-(11-メルカプトウンデシル)イミダゾール、1-メルカプト-2-プロパノール、11-(1H-ピロール-1-イル)ウンデカン-1-チオール、11-(フェロセン化)ウンデカンチオール、塩酸11-アミノ-1-ウンデカンチオール、11-アジド-1-ウンデカンチオール、11-メルカプト-1-ウンデカノール、11-メルカプトウンデカンアミド、11-メルカプトウンデカン酸、11-メルカプトウンデシルヒドロキノン、11-メルカプトウンデシルホスホン酸、12-メルカプトドデカン酸、塩酸16-アミノ-1-ヘキサデカンチオール、16-メルカプトヘキサデカンアミド、16-メルカプトヘキサデカン酸、塩酸3-アミノ-1-プロパンチオール、3-クロロ-1-プロパンチオール、3-メルカプト-1-プロパノール、3-メルカプトプロピオン酸、4-メルカプト-1-ブタノール、6-(フェロセン化)ヘキサンチオール、塩酸6-アミノ-1-ヘキサンチオール、6-メルカプト-1-ヘキサノール、6-メルカプトヘキサン酸、塩酸8-アミノ-1-オクタンチオール、8-メルカプト-1-オクタノール、8-メルカプトオクタン酸、9-メルカプト-1-ノナノール、トリエチレングリコールモノ-11-メルカプトウンデシルエーテル、11-メルカプトウンデシルトリフルオロアセテート、1H,1H,2H,2H-ペルフルオロデカンチオール、2-エチルヘキサンチオール、2-メチル-1-プロパンチオール、2-メチル-2-プロパンチオール、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロ-1-ヘキサンチオール、3-メルカプト-N-ノニルプロピオンアミド、3-メチル-1-ブタンチオール、4-シアノ-1-ブタンチオール、ブチル3-メルカプトプロピオネート、シス-9-オクタデセン-1-チオール、メチル3-メルカプトプロピオネート、tert-ドデシルメルカプタン、tert-ノニルメルカプタン、1,1’,4’,1”-テルフェニル-4-チオール、1,4-ベンゼンジメタンチオール、1-アダマンタンチオール、1-ナフタレンチオール、2-フェニルエタンチオール、4’-ブロモ-4-メルカプトビフェニル、4’-メルカプトビフェニルカルボニトリル、4,4’-ビス(メルカプトメチル)ビフェニル、4-ジメルカプトスチルベン、4-(6-メルカプトヘキシルオキシ)ベンジルアルコール、4-メルカプト安息香酸、9-フルオレニルメチルチオール、9-メルカプトフルオレン、ビフェニル-4-チオール、シクロヘキサンチオール、シクロペンタンチオール、m-カルボラン-1-チオール、m-カルボラン-9-チオール、チオフェノール、トリフェニルメタンチオール、L-システイン、チオグリコール酸、チオグリセリン、チオ乳酸、N-アセチルL-システイン、1,4-ブタンジチオールジアセテート、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]ヘキサ(エチレングリコール)メチルエーテル、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]テトラ(エチレングリコール)、[11-(メチルカルボニルチオ)-ウンデシル]-トリ(エチレングリコール)酢酸、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]トリ(エチレングリコール)メチルエーテル、ヘキサ(エチレングリコール)モノ-11-(アセチルチオ)ウンデシルエーテル、S,S’-[1,4-フェニレンビス(2,1-エチンジイル-4,1-フェニレン)]ビス(チオアセテート)、S-[4-[2-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]エチニル]-フェニル]チオアセテート、S-(10-ウンデセニル)チオアセテート、S-(11-ブロモウンデシル)チオアセテート、S-(4-アジドブチル)チオアセテート、S-(4-ブロモブチル)チオアセテート、S-(4-シアノブチル)チオアセテート、ジチオスレイトール(DTT)、1,2-エタンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,7-ヘプタンジチオール、1,8-オクタンジチオール、1,9-ノナンジチオール、1,10-デカンジチオール、1,11-ウンデカンジチオール、1,12-ドデカンジチオール、1,13-トリデカンジチオール、1,14-テトラデカンジチオール、1,16-ヘキサデカンジチオール、ジチオールブチルアミン(DTBA)、テトラ(エチレングリコール)ジチオール、ヘキサ(エチレングリコール)ジチオール、2-メルカプトエチルエーテル、2,2’-チオジエタンチオール、2,2’-(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、プロパン-1,2,3-トリチオール、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリチルテトラチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、4アーム-PEG2K-SH、4アーム-PEG5K-SH、4アーム-PEG10K-SH、4アーム-PEG20K-SH、4アーム-ポリ(エチレンオキシド)チオール末端、8アーム-PEG10K-SH(ヘキサグリセロールコア)、8アーム-PEG10K-SH(トリペンタエリスリトールコア)、8アーム-PEG20K-SH(ヘキサグリセロールコア)、8アーム-PEG20K-SH(トリペンタエリスリトールコア)、8アーム-ポリ(エチレンオキシド)チオール末端、1,2-ジチアン-4,5-ジオール、αリポ酸、βリポ酸、3H-1,2-ジチオール、3-プロピル-1,2-ジチオラン、3-アセチル-1,2-ジチオラン、1,2-ジチオラン-4-カルボン酸、1,2-ジチオラン-3-ペンタノール、1,2,4-ジチアゾリジン、1,2-ジチアン、1,2-ジチエパン、1,2-ジチオカン、および1,2-ジチオカン-3,8-ジオールからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1種のチオール化合物が、モノチオール化合物である、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
少なくとも1種のチオール化合物が、少なくとも1つの遊離チオール基および少なくとも1つの追加の官能基を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1種のチオール化合物が、少なくとも2つの遊離チオール基を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項29】
前記添加剤が、アクリレート、メタクリレート、ビニル基を含むモノマー、アルキン基を含むモノマー、およびマレイミド基を含むモノマーからなる群から選択される1種以上のモノマーを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項30】
前記添加剤が、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸シクロオクチル、アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸3,5,5-トリメチルヘキシル、アクリル酸8-メチルノニル、アクリル酸3-イソブチルノニル、アクリル酸3-(シクロヘキシルメチル)ノニル、アクリル酸3-ブチル-7,11-ジメチルドデシル、アクリル酸(E)-3-ブチル-7,11-ジメチルドデカ-2-エン-1-イル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸PEG、ジアクリル酸1,6-ヘキサンジオール、アクリル酸オクタフルオロペンチル、フルオレセイン-o-アクリレート、フルオレセイン-o-o-ジアクリレート、ポリ(エチレングリコール)-ジアクリレート(PEG-DA)、およびマルチアームPEGアクリレート(PEG-AA)からなる群から選択される1種以上のアクリレートまたはメタクリレートモノマーである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記添加剤が、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、ヘプチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、N,N-ジメチル-2-(ビニルオキシ)-エチルアミン、シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘプチルビニルエーテル、シクロオクチルビニルエーテル、2-(ジメチルアミノ)エチルビニルエーテル、2-(ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、1-(ビニルオキシ)アダマンタン、ビニルオキシトリメチルシラン、およびビニルオキシトリエチルシランからなる群から選択されるビニル基を含む1種以上のモノマーである、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記添加剤が、N-エチルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-アラキドニルマレイミド、フルオレセイン-5-マレイミド、スクシンイミジル-[(N-マレイミドプロピオンアミド)-ジエチレングリコール]エステル、ポリ(エチレングリコール)(PEG)-マレイミド、およびメトキシ-PEG-マレイミドからなる群から選択されるマレイミド基を含む1種以上のモノマーである、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記添加剤が、1種以上の触媒を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項34】
前記添加剤が、アミン、ホスフィン、およびラジカル開始剤からなる群から選択される1種以上の触媒である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記添加剤が、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンからなる群から選択される1種以上のアミン触媒である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記添加剤が、ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリ(p-トリル)ホスフィン、トリス(2,4,6-トリメチルフェニル)-ホスフィン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン、ジシクロヘキシル-(2,6-ジイソプロピルフェニル)ホスフィン、およびトリス(ヒドロキシメチル)ホスフィンからなる群から選択される1種以上のホスフィン触媒である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記添加剤が、過酸化物、アゾ化合物、光開始剤からなる群から選択される1種以上のラジカル開始剤触媒である、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記添加剤の濃度が、約0.1重量%~約10重量%である、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記添加剤の濃度が、約0.1重量%~約5重量%である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記1種以上の毛髪染料が、1種以上の酸化染料を含む、請求項1から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記1種以上の酸化染料が、複数の酸化染料前駆体から形成される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記複数の酸化染料前駆体が、1種以上の初期中間体および1種以上のカプラーを含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記1種以上の初期中間体が、パラ-フェニレンジアミン、4-アミノフェノール、1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記1種以上のカプラーが、3-アミノフェノール、レゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、1-ナフトール、2-メチル-5-アミノフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン、4-クロロレゾルシノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-アミノ-ヒドロキシエチルアミノアニソール、メタフェニレンジアミン、2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、6-ヒドロキシインドール、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記混合物が、アルカリ化剤をさらに含む、請求項1から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記アルカリ化剤が、水酸化アンモニウム、アンモニア、アルキルアミン、アルカンジアミン、アルカノールアミン、ポリアルキレンポリアミン、複素環アミン、アルカリ土類水酸化物、アルカリ金属水酸化物、およびカーボネートからなる群から選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記アルカリ化剤が、水酸化アンモニウム、アンモニア、エチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、n-プロピルアミン、イソブチルアミン、2-エチルブチルアミン、ジエチルアミン、1,3-ジアミノプロパン、エチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、2,2’-イミノジプロピルアミン、3,3-イミノジプロピルアミン、ビス-ヘキサメチレントリアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジイソプロピルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)アニリン、N-メチル-N(2-ヒドロキシエチル)アニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アニリン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-ヒドロキシエチルモルホリン、N-フェニルモルホリン、ピペリジン、N-ヒドロキシエチルピペリジン、ピペラジン、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、および重炭酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記アルカリ化剤がアンモニアである、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記混合物が、酸化剤をさらに含む、請求項1から48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記酸化剤が、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸tert-ブチル、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジクミル、過酸化ベンゾイル、および過酸化tert-ブチルからなる群から選択される過酸化物である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記酸化剤が過酸化水素である、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記1種以上の毛髪染料が、1種以上の直接毛髪染料を含む、請求項1から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記1種以上の直接毛髪染料が、Acid Blue 1、Acid Blue 3、Acid Blue 5、Acid Blue 7、Acid Blue 9、Acid Blue 62、Acid Blue 104、Acid Brown 13、Acid Orange 3、Acid Orange 6、Acid Orange 7、Acid Orange 10、Acid Orange 11、Acid Orange 20、Acid Orange 24、Acid Red 14、Acid Red 33、Acid Red 35、Acid Red 41、Acid Red 50、Acid Red 51、Acid Red 52、Acid Red 87、Acid Red 92、Acid Red 94、Acid Red 95、Acid Red 98、Acid Red 184、Acid Green 1、Acid Green 9、Acid Green 22、Acid Green 25、Acid Green 50、Acid Yellow 1、Acid Yellow 9、Acid Yellow 73、Acid Violet 9、Acid Violet 50、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 99、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 2、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet 11、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 40、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87、Direct Black 51、Direct Red 23、Direct Red 80、Direct Red 81、Direct Violet 48、Direct Yellow 12、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Blue 72、Disperse Brown 1、Disperse Orange 3、Disperse Red 1、Disperse Red 3、Disperse Red 11、Disperse Red 13、Disperse Red 14、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Red 19、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15、Disperse Violet 27、HC Blue 2、HC Blue 4、HC Blue 5、HC Blue 6、HC Blue 8、HC Blue 9、HC Blue 10、HC Blue 11、HC Blue 12、HC Blue 13、HC Blue 14、HC Blue 15、HC Brown 1、HC Brown 2、HC Green 1、HC Orange 1、HC Orange 2、HC Orange 3、HC Orange 5、HC Red 1、HC Red 3、HC Red 7、HC Red 8、HC Red 9、HC Red 10、HC Red 11、HC Red 13、HC Red 14、HC Violet 1、HC Violet 2、HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、HC Yellow 6、HC Yellow 7、HC Yellow 8、HC Yellow 9、HC Yellow 10、HC Yellow 11、HC Yellow 12、HC Yellow 13、HC Yellow 14、HC Yellow 15、Disperse Red 3、Disperse Red 19、Acid Black 1、Acid Red 1、Acid Red 73、Solvent Red 23、Scarlet Red、Brilliant Black 1、Brown 1、CI 20040、CI 21100、CI 21108、CI 21230、CI 27755、CI 28440、Acid Black 52、Acid Red 18、Acid Red 27、Lithol Rubin B、Betanine、Lithol Red、CI 15800、CI 15880、Hansa Red B、CI 12085、Pigment Red 22、CI 15865:2、CI 16155、Acid Red 26、CI 14700、Solvent Orange 7、Acid Red 88、CI 11680、CI 11710、CI 11725、CI 11920、CI 12010、CI 12085、CI 12120、CI 12150、CI 12370、CI 12420、CI 12480、CI 12490、Acid Yellow 23、Acid Red 195、CI 12700、CI 14700、CI 14815、CI 15525、CI 15580、CI 15630、CI 15850、CI 15980、CI 15985、CI 16035、Acid Red 155、Acid Yellow 121、Acid Red 180、Acid Yellow 11、CI 12075、CI 12100、CI 42053、Acid Violet 43、CI 69825、Solvent Blue 63、CI 58000、CI 61565、Acid Blue 80、CI 69800、CI 10006、Rhodamine B、Japan Red 104、Japan Red 223、Acid Yellow 73、CI 45396、CI 45410、CI 45370、CI 51319、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記混合物を、約30秒~約60分間適用する、請求項1から53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記混合物を、約30分間適用する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
各添加剤を、約30秒~約60分間適用する、請求項2から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
各添加剤を、約1分~約30分間適用する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
各添加剤を、約15分間適用する、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記混合物を、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、処置した毛髪サンプルに適用する、請求項2および8から58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記混合物を、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、処置した毛髪サンプルに適用する、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記混合物を、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、処置した毛髪サンプルに適用する、請求項4、5および7から58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項3および8から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記第2の添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項5、6、および8から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記第3の添加剤を、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、染色処置した毛髪サンプルに適用する、請求項7から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記混合物が溶媒をさらに含む、請求項1から68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記添加剤が溶媒をさらに含む、請求項2、3、または8から69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記第1の添加剤が溶媒をさらに含む、請求項4、5、または7から69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記第2の添加剤が溶媒をさらに含む、請求項5、6、または8から69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記第3の添加剤が溶媒をさらに含む、請求項7から69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
前記溶媒が、ジメチルスルホキシド、水、C~C低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン、C~C10アルキル、ジメチルイソソルビド、エトキシジグリコール、プロピレングリコール、緩衝剤、またはこれらの混合物を含む、請求項69から73のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
1)毛髪を濯ぐステップ、
2)毛髪を洗浄するステップ、および
3)毛髪を乾燥するステップ
のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1から74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
毛髪を染色する方法が、毛髪の疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する、請求項1から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
i)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
ii)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項78】
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項79】
i)複数の酸化染料前駆体を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項80】
i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項81】
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iv)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項82】
i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、
iv)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項83】
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iv)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、
v)取扱説明書と、
を含むキット。
【請求項84】
各添加剤の濃度が、約0.1重量%~約15重量%である、請求項77から83のいずれか一項に記載のキット。
【請求項85】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料、αリポ酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくも1種のN-アセチルアミノ酸の混合物を含む毛髪組成物を、ある期間、前記毛髪サンプルに適用し、ここで、前記αリポ酸ならびに前記少なくとも1種のアミノ酸および/または前記少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、前記毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約10重量%であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項86】
前記少なくとも1種のアミノ酸がグリシンである、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、グリシンとチロシンとの組み合わせである、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2重量%、約0.2重量%~約1.5重量%、または約0.3重量%~約1.5重量%のαリポ酸を含む、請求項85から87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.4重量%~約0.6重量%のαリポ酸を含む、請求項85から88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%のαリポ酸を含む、請求項85から89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2重量%、約0.2重量%~約1.5重量%、または約0.3重量%~約1.5重量%のグリシンを含む、請求項85から90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.4重量%~約0.6重量%または約0.9重量%~約1.1重量%のグリシンを含む、請求項85から91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%または約1.0重量%のグリシンを含む、請求項85から92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2重量%、約0.2重量%~約1.5重量%、または約0.3重量%~約1.5重量%のチロシンを含む、請求項85および87から93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.4重量%~約0.6重量%または約0.9重量%~約1.1重量%のチロシンを含む、請求項85および87から93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記毛髪組成物が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%または約1.0重量%のチロシンを含む、請求項85および87から94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、グリシン、アラニンおよびチロシンの組み合わせである、請求項85に記載の方法。
【請求項98】
前記少なくとも1種のアミノ酸が、グリシン、チロシンおよびプロリンの組み合わせである、請求項85に記載の方法。
【請求項99】
前記毛髪組成物のアミノ酸の総濃度が、2重量%に固定される、請求項85、97および98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記毛髪組成物が、ピロリドンカルボン酸をさらに含む、請求項85から99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
前記毛髪組成物が、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、セチル酸、およびミリスチルアルコール酸から選択される共添加剤をさらに含む、請求項85から100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記共添加剤が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約0.1重量%~約0.5重量%の量で存在する、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記共添加剤が、前記毛髪組成物の総重量に基づいて約3重量%の量で存在する、請求項101または102に記載の方法。
【請求項104】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料を含む第1の毛髪組成物を、ある期間、前記毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)グルコノラクトン、クエン酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニンおよびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の毛髪組成物を、前記毛髪に適用し、ここで、前記グルコノラクトン、クエン酸、ならびに前記少なくとも1種のアミノ酸および/または前記少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、前記第2の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約10重量%であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項105】
前記少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸が、N-アセチルグリシンである、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2.5重量%、約0.2重量%~約2重量%、または約0.5重量%~約2重量%のN-アセチルグリシンを含む、請求項104または105に記載の方法。
【請求項107】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%~約2重量%のN-アセチルグリシンを含む、請求項104から106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2.5重量%、約0.2重量%~約2重量%、または約0.5重量%~約2重量%のグルコノラクトンを含む、請求項104から107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%~約2重量%のグルコノラクトンを含む、請求項104から108のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約3重量%、約0.2重量%~約2.5重量%、約0.2重量%~約2重量%、または約0.5重量%~約2重量%のクエン酸を含む、請求項104から109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
前記第2の毛髪組成物が、前記第2の毛髪組成物の総重量に基づいて約0.5重量%~約2重量%のクエン酸を含む、請求項104から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
ステップiii)が、グルコノラクトン、クエン酸、およびN-アセチルグリシンを含む第2の毛髪組成物を前記毛髪に適用することを含む、請求項104から111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニンまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む組成物を、ある期間、前記毛髪サンプルに適用し、ここで、前記N-アセチル-L-システインならびに前記少なくとも1種のアミノ酸および/または前記少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、前記処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む、方法。
【請求項114】
前記N-アセチル-L-システインが、前記組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約10重量%、約0.2重量%~約8重量%、約0.2重量%~約6重量%、約0.2重量%~約4重量%、約0.2重量%~約2重量%、または約0.2重量%~約1重量%の量で存在する、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記N-アセチル-L-システインが、前記組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約1重量%の量で存在する、請求項113または114に記載の方法。
【請求項116】
前記N-アセチル-L-システインが、前記組成物の総重量に基づいて約0.5重量%の量で存在する、請求項113から115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
前記組成物が、グリシンまたはプロリンを含む、請求項113から116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
前記組成物が、前記組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約10重量%、約0.2重量%~約8重量%、約0.2重量%~約6重量%、約0.2重量%~約4重量%、約0.2重量%~約2重量%、または約0.2重量%~約1重量%の量のグリシンまたはプロリンを含む、請求項113から117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記組成物が、前記組成物の総重量に基づいて約0.2重量%~約1重量%の量で存在するグリシンまたはプロリンを含む、請求項113から118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記組成物が、前記組成物の総重量に基づいて約0.5重量%の量で存在するグリシンまたはプロリンを含む、請求項113から119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
ステップii)が、N-アセチル-L-システインおよびグリシンまたはプロリンを含む組成物を適用することを含む、請求項113から120のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全内容が参照により本明細書に組み込まれる、2019年6月28日出願の米国仮特許出願第62/868210号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
毛髪染色は、最高に人気のある形態の化学的毛髪処置である。その目的が、白髪を覆うことであろうと、頭髪全体の色を変えることであろうと、毛髪染色はそれを実現するのが簡単なプロセスである。染色に使用されるヘアカラリング剤(毛髪染料とも呼ばれる)は、色の耐久性に基づいて3つのカテゴリー:一時的、半永久、および永久に分類することができる。これらのうち、永久毛髪染料が最も一般的に使用されている。永久毛髪染料は、一般的に、過酸化水素によって酸化して毛髪内部で巨大な色分子を形成する酸化染料前駆体(すなわち、初期中間体およびカプラー)からなる。
【0003】
酸化染料は、長持ちする色を付与するが、染色プロセスの間に使用または形成される侵襲性薬品は、多大な毛髪の損傷を引き起こしうる。染色による毛髪の損傷を低減するために、添加剤を用いて毛髪を染色するためのさまざまな方法が開発されてきた。例えば、添加剤は、染色剤混合物に取り入れてもよく、または、染毛する前もしくは後に、別々の前処理もしくは後処理ステップとして使用してもよい。染毛によって生じた損傷に加えて、毛髪は、洗髪、乾燥、ブラッシング、コーミング、ラビング、スタイリング、および日光曝露などのストレスに応じて繰り返し傷められ、18-メチルエイコサン酸層が失われ、毛髪の表面は、より親水性になり、負に帯電し、損傷を受けた感覚を持つようになる。また、毛髪全体によりむらのない毛色を与え、定期的なシャンプーとコンディショナーによる洗髪に耐性を持つ改善された色、すなわち改善された保色性をもたらすような努力がなされた。毛髪染料を用いて、損傷を減らし、よりむらのない毛色を与える方法が要求されているが、依然として満たされていない。
【発明の概要】
【0004】
一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0005】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0006】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0007】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0008】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0009】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0010】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0011】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0012】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0013】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0014】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0015】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0016】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0017】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第3の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を含む第3の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0018】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
ii)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【0019】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【0020】
別の態様において、本開示は、
i)複数の酸化染料前駆体を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を提供する。
【0021】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iii)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【0022】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iv)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【0023】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、
iv)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【0024】
別の態様において、本開示は、
i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、
ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、
iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、
iv)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、
v)取扱説明書と、
を含むキットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】添加剤を含まない対照と比較した、最終染色剤混合物中、0.5重量%(wt%)~2重量%(wt%)の範囲の種々の濃度のαリポ酸(ALA)による1×脱色毛束の発色を示す画像である。
図2】添加剤を含まない対照と比較した、種々の濃度の添加剤としてのαリポ酸(ALA)を用いて染色処置した毛束で測定された変性温度を示す。
図3】添加剤を含まない対照と比較した、1重量%のALAの存在下で染色処置した毛髪サンプルの10回の洗浄に対する色の保持性を示す画像である。
図4】添加剤を含まない対照と比較した、最終染色剤混合物中、2重量%のALAで処置した1×脱色毛束の発色を示す画像である。
図5】添加剤を含まない対照と比較した、添加剤としての2%のALAで染色処置した毛髪サンプルを3回、7回および10回洗浄した後の全色差(ΔE)を示す画像である。
図6】添加剤を含まない対照と比較した、添加剤としての2重量%のALAでサロンカラーを施した毛束で測定された変性温度を示す。
図7】片方側(左側)が添加剤を用いずに染色を施し、他方側(右側)が添加剤としての2重量%のALAで染色処置した、脱色されたマネキンの画像を示す。
図8】片方側(左側)が添加剤を用いずに染色を施し、他方側(右側)が添加剤としての1重量%のALAで染色処置した、脱色されたマネキンを示す画像である。
図9】未処置の毛髪サンプルおよび添加剤を含まない染色処置した毛髪サンプルと比較した、添加剤としての1重量%のALAでサロンカラーを施した毛髪サンプルで測定された変性温度を示す。
図10】添加剤を含まない対照と比較した、最終染色剤混合物中1重量%のアミノ酸またはN-アセチルアミノ酸で処置した1×脱色毛束における発色を示す画像である。
図11A】1回洗浄した後の、アミノ酸またはN-アセチルアミノ酸添加剤を使用した、またはそれらを使用せずに染色処置した毛束における色の保持性を示す画像である。
図11B】7回洗浄した後の、アミノ酸またはN-アセチルアミノ酸添加剤を使用した、またはそれらを使用せずに染色処置した毛束における色の保持性を示す画像である。
図11C】15回洗浄した後の、アミノ酸またはN-アセチルアミノ酸添加剤を使用した、またはそれらを使用せずに染色処置した毛束における色の保持性を示す画像である。
図12】3回、7回、10回、および15回洗浄した後の、アミノ酸またはN-アセチルアミノ酸添加剤を使用して、またはそれらを使用せずに処置した、染色処置した毛束の全色差(ΔE)を示す。
図13】添加剤を含まない対照と比較した、最終染色剤混合物中2重量%のGLCA-NAGで処置した1×脱色毛束における発色を示す画像である。
図14】添加剤を含まない対照と比較した、添加剤としての2重量%のGLCA-NAGでサロンカラーを施した毛束で測定された変性温度を示す。
図15】添加剤を含まない対照と比較した、最終染色剤混合物中2重量%の没食子酸、カテキン、もしくはフェルラ酸または2%のポリフェノール(カテキン)+2%アミノ酸(リジンもしくはL-アルギニン)で処置した1×脱色毛束における発色を示す画像である。
図16】一切の前処理をしない染色処置した毛束と比較した、3つの異なる濃度(2重量%、5重量%、および10重量%)のN-アセチル-L-Cys(NALC)で前処理した毛束の画像を示す。
図17】一切の前処理をしない対照と比較した、3つの異なる濃度(2重量%、5重量%、および10重量%)のNALCで前処理した毛束の、初期(1回目)および7回の洗浄後の色の保持性を示す画像である。
図18】後処理をしない対照と比較した、染色処置した後、2重量%のGLCA-NAG水性混合物で後処理した1×脱色毛束における発色を示す画像である。
図19】後処理をしない対照と比較した、後処理として2重量%のGLCA-NAGを用いた、ホームカラーを施した毛束において測定された変性温度を示す。
図20】2重量%のGLCA-NAG後処理をした場合または後処理しない場合の、染色処置した毛髪サンプルの10回の洗浄に対する色の保持性を示す画像である。
図21】後処理をしない染色処置した毛束と比較した、2つの濃度(2重量%、4重量%)のタンニン酸(TA)で後処理した、染色処置した毛束の画像を示す。
図22】1回および10回洗浄した後の、ALAと単一アミノ酸添加剤の混合物の存在下で染色した毛束における色の保持性を示す画像である。
図23】1重量%のALA単独で染色した毛束および一切の添加剤を使用せずに染色した毛束と比較した、3回、7回、および10回の洗浄後の、1重量%のALAと1重量%の単一アミノ酸との混合物の存在下で染色した毛束における全色差(ΔE)を示す。
図24】添加剤混合物なしで染色された毛束および1重量%のALA単独の存在下で染色した毛束と比較した、1重量%のALAと1重量%の単一アミノ酸との混合物の存在下で染色した毛束の変性温度を示す。
図25】ALAと二元アミノ酸ブレンドとの混合物の存在下で染色した毛束の変性温度を示す。
図26】ALAと二元アミノ酸ブレンドとの混合物を使用して染色処置した、またはこれを使用せずに染色処置した毛束の、1回および10回の洗浄後の色の保持性を示す画像である。
図27】ALAと二元アミノ酸ブレンドとの混合物を使用して染色処置した、またはこれを使用せずに染色処置した毛束の、3回、7回および10回の洗浄後の全色差(ΔE)を示す画像である。
図28】未処置の毛束および添加剤なしで染色した毛束と比較した、0.5重量%または1重量%いずれかのALA、1重量%のグリシンと、0.5重量%または1重量%いずれかの濃度の1種または2種以上のアミノ酸との混合物の存在下で染色した毛束の変性温度を示す。
図29】未処置の毛束および添加剤を添加せずに染色した毛束と比較した、0.5重量%のALAと1重量%の市販のアミノ酸ブレンド(液体形態)との混合物の存在下で染色した毛束で測定された変性温度を示す。
図30】ALA、グリシン、チロシン、およびパルミチン酸の混合物の存在下で染色した毛束の、1回および10回の洗浄後の色の保持性ならびに3回、7回および10回の洗浄後の全色差(ΔE)を示す画像である。
図31】ALA、グリシン、チロシン、およびパルミチン酸の混合物の存在下で染色した毛束の、1回および10回の洗浄後の色の保持性ならびに3回、7回および10回の洗浄後の全色差(ΔE)を示す画像である。
図32(a)】1回および10回の洗浄後の三元アミノ酸ブレンド系の存在下で染色した毛束を示す。
図32(b)】3回、7回、および10回の洗浄後の全色落ちΔEを示す。
図33】さまざまな第3級アミノ酸ブレンドを使用した染色処置およびこれを使用せずに行った染色処置後の毛束の変性温度を示す。
図34】3~7回の洗浄および乾燥サイクルを模倣して毛束を30分間水中に浸漬した後の全色落ちを示す。毛束は、市販の染色剤混合物(Olaplex、Wellaplex、Pro-Force、およびColorKick)で処置したが、N-アセチルL-システイン前処理を行った場合と行わなかった場合を示す。
図35(a)】LP発色系または市販製品のいずれかで処置した毛束の、3回、7回および10回の洗浄後の全色落ちを示す。
図35(b)】LP発色系または市販製品のいずれかで処置した染色処置後の毛束の変性温度を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
概要
永久毛髪染料は、一般的に、過酸化水素によって酸化し、毛髪内に巨大色分子を形成する酸化染料前駆体(すなわち、初期中間体およびカプラー)からなる。酸化染料は、長持ちする色をもたらすが、染色プロセス中で使用されるまたは形成される侵襲性薬品は、多大な毛髪の損傷を引き起こしうる。毛髪は、通常の摩耗および裂け、強い洗剤(溶媒を含む)、洗浄、乾燥、ブラッシング、コーミング、ラビング、スタイリング、脱色、染毛、および日光曝露を含めたストレスに応答して傷み、損傷していく。染色または他のプロセスによる毛髪の損傷を低減するために、添加剤を用いて毛髪を染色するさまざまな方法が開発されてきた。例えば、添加剤を染色剤混合物に取り入れてもよい、または染毛する前後の別個の前処理もしくは後処理ステップとして用いてもよい。また、毛髪全体によりむらのない毛色を与え、定期的なシャンプーとコンディショナーによる洗髪に耐性を持つ改善された色、すなわち改善された保色性をもたらすような努力がなされた。毛髪染料を用いて、損傷を減らし、よりむらのない毛色を与える方法が要求されているが、依然として満たされていない。
添加剤を用いて毛髪を染色するための例示的な方法
本明細書において、添加剤を用いて毛髪を染色するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上の毛髪染料を含む混合物中に存在する。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上の毛髪染料を含む混合物を適用する前に適用される。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上の毛髪染料を含む混合物を適用した後に適用される。
【0027】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、添加剤組成物は、1種以上の添加剤を含む。いくつかの実施形態では、添加剤組成物は、ドロップイン(drop-in)組成物である。いくつかの実施形態では、添加剤を、1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と同時に適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0028】
別の態様では、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0029】
別の態様では、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料、αリポ酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/またはN-アセチルアミノ酸の混合物を含む毛髪組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0030】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、前処理として添加剤を適用する。いくつかの実施形態では、毛髪染料組成物より先に添加剤組成物を適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)処置した毛髪サンプルを、1種以上の毛髪染料を含む混合物に適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0031】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)処置した毛髪サンプルを、1種以上の毛髪染料を含む混合物に適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0032】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニンまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0033】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態では、後処理として添加剤を適用する。いくつかの実施形態において、添加剤組成物を、毛髪染料組成物の後に適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0034】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0035】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料を含む第1の毛髪組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)グルコノラクトン、クエン酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニンおよびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の毛髪組成物を、毛髪に適用し、ここで、グルコノラクトン、クエン酸、ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態において、毛髪を染色する方法の複数のステップの間に、添加剤を適用する。いくつかの実施形態では、添加剤は異なる。いくつかの実施形態では、添加剤は同一である。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を前処理として適用し、第2の添加剤を、1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と同時に適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%
の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0037】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0038】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニンまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびトリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約10重量%であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0039】
いくつかの実施形態において、第1の添加剤を前処理として適用し、第2の添加剤を後処理として適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0040】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
含む方法を提供する。
【0041】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)グルコノラクトンおよびクエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、グルコノラクトン、クエン酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含む方法を提供する。
【0042】
いくつかの実施形態において、第1の添加剤は、1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と同時に適用し、第2の添加剤は、後処理として適用する。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0043】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0044】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)グルコノラクトンおよびクエン酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、グルコノラクトン、クエン酸および少なくとも1種のアミノ酸または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含む方法を提供する。
【0045】
いくつかの実施形態において、第1の添加剤は、前処理として適用され、第2の添加剤は、1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と同時に適用され、第3の添加剤は、後処理として適用される。一態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0046】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第3の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を含む第3の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含む方法を提供する。
【0047】
別の態様において、本開示は、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニンまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)グルコノラクトンおよびクエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第3の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、グルコノラクトン、クエン酸、ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第3の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含む方法を提供する。
【0048】
添加剤
いくつかの実施形態において、添加剤は、染色処置の間の毛髪の損傷を低減し、毛色の送達におけるむらのなさを改善し、洗浄時の色の保持性を改善する。いくつかの実施形態では、添加剤は、染色処置した毛髪サンプルの知覚特性を改善する。いくつかの実施形態では、知覚特性は、触感特性(例えば、扱いやすさ、滑らかさ、コンディショニングされた感覚)および/または視覚特性(例えば、縮れ、毛髪の揃い、およびカール形状)である。
【0049】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、前処理として1種以上の添加剤を、後処理として1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と組み合わせて、またはこれらの組み合わせを適用する。いくつかの実施形態では、添加剤を適用する各ステップは、1種以上の添加剤を適用することを含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上の酸化防止剤、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、1種以上の酸性化剤、1種以上のポリカルボン酸、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、1種以上の脂肪酸エステル、1種以上のペプチド、1種以上のチオール化合物、1種以上のモノマー、1種以上の触媒、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0050】
酸化防止剤
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の酸化防止剤を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、アセチル-L-カルニチン、α-カロチン、αリポ酸、α-トコフェロール、アピゲニン、アスコルビン酸、アスタキサンチン、ベンセラジド、β-カロチン、カフェ酸、カンタキサンチン、カテキン、カテコールアミン、チコリ酸、クロロゲン酸、ケイ皮酸、補酵素Q10、クリプトキサンチン、クルクミン、シアニジン、ダイゼイン、デルフィニジン、ドーパミン、エダラボン(edravone)、エラグ酸、エピカテキン、エピガロカテキン、エリオジクチオール、エリソルビン酸、フェルラ酸、没食子酸、ガロカテキン、ゲニステイン、グルタチオン、グリシテイン、ゴシペチン、グアヤコール、ヘスペリジン、ヘスペレチン、イソプレナリン、イソラムネチン、ケンペロール、ルテイン、ルテオリン、リコピン、マルビジン、メラトニン、メキノール、ミリセチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ノルエピネフリン、p-クマル酸、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、プロトカテク酸、プテロスチルベン、ピロガロール、ケルセチン、レソルシノール、レスベラトロル、レチノール、ロスマリン酸、ルチン、サリチル酸、シナピン酸、シリング酸、タンゲレチン、タキシフォリン、テアフラビン、トコフェロール、トコトリエノール、ユビキノール、尿酸、バニリン酸、およびゼアキサンチンからなる群から選択される1種以上の酸化防止剤である。いくつかの実施形態では、添加剤は、以下の構造式:
【0051】
【化1】
【0052】
を有するαリポ酸である。
いくつかの実施形態において、1種以上の酸化防止剤は、1種以上のポリフェノールを含む。いくつかの実施形態では、1種以上のポリフェノールとしては、これらに限定されないが、アピゲニン、ベンセラジド、カテキン、チコリ酸、クロロゲン酸、ケイ皮酸、クルクミン、シアニジン、ダイゼイン、デルフィニジン、エラグ酸、エピカテキン、エピガロカテキン、エリオジクチオール、フェルラ酸、没食子酸、ガロカテキン、ゲニステイン、グリシテイン、ゴシペチン、グアヤコール、ヘスペリジン、ヘスペレチン、イソプレナリン、イソラムネチン、ケンペロール、ルテオリン、マルビジン、メキノール、ミリセチン、ナリンゲニン、ナリンギン、ノルエピネフリン、p-クマル酸、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、プロトカテク酸、プテロスチルベン、ピロガロール、ケルセチン、レソルシノール、レスベラトロル、ロスマリン酸、ルチン、サリチル酸、シナピン酸、タンゲレチン、タキシフォリン、およびテアフラビンが挙げられる。
【0053】
アミノ酸、アミノ酸誘導体、およびペプチド
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、または1種以上のペプチドを含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、以下の表に示す従来の3文字の略語から特定することができる1種以上のアミノ酸(天然L型またはD型)を含む。
【0054】
【表1】
【0055】
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のアミノ酸または1種以上のアミノ酸誘導体を含む。いくつかの実施形態では、1種以上のアミノ酸誘導体は、1種以上のN-アセチルアミノ酸(例えば、N-アセチルアラニンおよびN-アセチルL-システイン(NALC))である。いくつかの実施形態では、添加剤は、グリシン(Gly)、L-アラニン(L-Ala)、L-システイン(L-Cys)、L-セリン(L-Ser)、N-アセチルグリシン(Ac-Gly)、N-アセチルアラニン(Ac-Ala)、N-アセチルシステイン(Ac-Cys)、およびN-アセチルセリン(Ac-Ser)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸および/または1種以上のアミノ酸誘導体を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、Ac-Gly、Ac-Ala、Ac-Cys、およびAc-Serからなる群から選択されるアミノ酸混合物を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、およびピロリドンカルボン酸、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、添加剤はグリシンである。いくつかの実施形態では、添加剤は、グリシンとチロシンとの組み合わせである。いくつかの実施形態では、添加剤は、グリシン、アラニンおよびチロシンの組み合わせである。いくつかの実施形態では、添加剤は、グリシン、チロシン、およびプロリンの組み合わせである。いくつかの実施形態では、添加剤(例えば、アミノ酸またはアミノ酸の組み合わせ)の濃度は、該添加剤を含む組成物の総重量の約2%で固定される。いくつかの実施形態では、添加剤は、N-アセチルアミノ酸である。いくつかの実施形態では、添加剤は、パーソナルケア産業において使用されるアミノ酸混合物またはペプチド混合物を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、FISION(登録商標)KeraVeg18(植物性アミノ酸のブレンド)、PRODEW(登録商標)500(アミノ酸ブレンド)、Vegetamide 18MEA-NJ(セテアラミドエチルジエトニウムスクシノイル加水分解エンドウタンパク)、Vegetamide 18MEA-MR(セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパク)、KERARICE(商標)(コメペプチドおよびアミノ酸)、KERATRIX(商標)(イナゴマメ加水分解物)、Promois WK-PD(加水分解ケラチン)、GLUADIN(登録商標)Kera-P LM(低分子量植物性ペプチド)、およびKERANUTRI(商標)(Ceratonia Siliqua種子抽出物および加水分解ダイズタンパク)からなる群から選択される1種以上のアミノ酸または1種以上のペプチドを含む。幾つかの実施形態では、添加剤は、FISION(登録商標)KeraVeg 18、PRODEW(登録商標)500、Vegetamide 18MEA-NJ、Vegetamide 18MEA-MR、KERARICE(商標)、KERATRIX(商標)、Promois WK-PD、GLUADIN(登録商標)Kera-P LM、およびKERANUTRI(商標)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、添加剤はKERATRIX(商標)である。
【0056】
酸性化剤およびポリカルボン酸
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の酸性化剤および/または1種以上のポリカルボン酸を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、アルドビオン酸、アゼライン酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸、グルコノラクトン、グルタミン酸N,N-ジ酢酸、乳酸、メチルグリシンジ酢酸、酒石酸、タルトロン酸、グルコン酸、コハク酸、イタコン酸、酢酸、マロン酸、リンゴ酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の酸性化剤および/または1種以上のポリカルボン酸である。いくつかの実施形態では、1種以上の酸性化剤および1種以上のポリカルボン酸は、クエン酸およびグルコノラクトンを含む。
【0057】
脂肪酸、脂肪アルコール、および脂肪酸エステル
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、および/または1種以上の脂肪酸エステルを含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、アルガンオイル、ココナツオイル、ホホバ油、オリーブオイル、パーム油、tert-ブチルアルコール、tert-アミルアルコール、3-メチル-3-ペンタノール、エスクロルビノール、カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリンアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘネイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、1-ヘプタコサノール、モンタニルアルコール、1-オクタコサノール、1-ノナコサノール、ミリシルアルコール、メリシルアルコール、ラクセリルアルコール、ゲジルアルコール、セテアリルアルコール、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ミリストレイン酸セチル、パルミチン酸セチル、ジグリセリド、デカン酸エチル、マカデミアナッツ脂肪酸エチル、オクタン酸エチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリコール、ステアリン酸グリコール、モノラウリン酸グリセロール、パルミチン酸イソプロピル、モノグリセリド、2-オレオイルグリセロール、およびこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、および/または1種以上の脂肪酸エステルである。
【0058】
チオール化合物
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のチオール化合物を含む。いくつかの実施形態では、各添加剤は、少なくとも1つの遊離チオール基を含むチオール化合物である。いくつかの実施形態では、各添加剤は、少なくとも2つの遊離チオール基を含むチオール化合物である。いくつかの実施形態では、少なくとも1種の添加剤は、少なくとも2つの遊離チオール基を含むチオール化合物である。いくつかの実施形態では、各添加剤は、独立して、モノチオール化合物、保護チオール化合物、ジチオール化合物、トリチオール化合物、テトラチオール化合物、チオマー、および環状ジスルフィド化合物からなる群から選択されるチオール化合物である。いくつかの実施形態では、少なくとも1種のチオール化合物は、モノチオール化合物である。
【0059】
いくつかの実施形態において、添加剤は、少なくとも1つの追加の官能基を含むモノチオール化合物である。いくつかの実施形態では、添加剤は、少なくとも1つの遊離チオール基および少なくとも1つの追加の官能基を含むチオール化合物である。いくつかの実施形態では、添加剤は、少なくとも2つの遊離チオール基および少なくとも1つの追加の官能基を含むチオール化合物である。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の官能基は、アルキル、アルケン、アルコキシル、アセテート、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ポリ(エチレングリコール)、カルボラン、アルキルアミン、アルキルアミド、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびフェロセンからなる群から選択され、ここで、アルキル、アルケン、アセテート、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、ポリ(エチレングリコール)、カルボラン、アルキルアミン、アルキルアミド、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびフェロセンは、任意選択により置換されている。
【0060】
いくつかの実施形態では、添加剤は、1-ブタンチオール、1-デカンチオール、1-ドデカンチオール、1-ヘプタンチオール、1-ヘキサデカンチオール、1-ヘキサンチオール、1-ノナンチオール、1-オクタデカンチオール、1-オクタンチオール、1-ペンタデカンチオール、1-ペンタンチオール、1-プロパンチオール、1-テトラデカンチオール、1-デカンチオール、1-ウンデカンチオール、1-ドデカンチオール、臭化(11-メルカプトウンデシル)-N,N,N-トリメチルアンモニウム、(11-メルカプトウンデシル)ヘキサ(エチレングリコール)、(11-メルカプトウンデシル)テトラ(エチレングリコール)、1-(11-メルカプトウンデシル)イミダゾール、1-メルカプト-2-プロパノール、11-(1H-ピロール-1-イル)ウンデカン-1-チオール、11-(フェロセン化)ウンデカンチオール、塩酸11-アミノ-1-ウンデカンチオール、11-アジド-1-ウンデカンチオール、11-メルカプト-1-ウンデカノール、11-メルカプトウンデカンアミド、11-メルカプトウンデカン酸、11-メルカプトウンデシルヒドロキノン、11-メルカプトウンデシルホスホン酸、12-メルカプトドデカン酸、塩酸16-アミノ-1-ヘキサデカンチオール、16-メルカプトヘキサデカンアミド、16-メルカプトヘキサデカン酸、塩酸3-アミノ-1-プロパンチオール、3-クロロ-1-プロパンチオール、3-メルカプト-1-プロパノール、3-メルカプトプロピオン酸、4-メルカプト-1-ブタノール、6-(フェロセン化)ヘキサンチオール、塩酸6-アミノ-1-ヘキサンチオール、6-メルカプト-1-ヘキサノール、6-メルカプトヘキサン酸、塩酸8-アミノ-1-オクタンチオール、8-メルカプト-1-オクタノール、8-メルカプトオクタン酸、9-メルカプト-1-ノナノール、トリエチレングリコールモノ-11-メルカプトウンデシルエーテル、11-メルカプトウンデシルトリフルオロアセテート、1H,1H,2H,2H-ペルフルオロデカンチオール、2-エチルヘキサンチオール、2-メチル-1-プロパンチオール、2-メチル-2-プロパンチオール、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロ-1-ヘキサンチオール、3-メルカプト-N-ノニルプロピオンアミド、3-メチル-1-ブタンチオール、4-シアノ-1-ブタンチオール、ブチル3-メルカプトプロピオネート、シス-9-オクタデセン-1-チオール、メチル3-メルカプトプロピオネート、tert-ドデシルメルカプタン、tert-ノニルメルカプタン、1,1’,4’,1”-テルフェニル-4-チオール、1,4-ベンゼンジメタンチオール、1-アダマンタンチオール、1-ナフタレンチオール、2-フェニルエタンチオール、4’-ブロモ-4-メルカプトビフェニル、4’-メルカプトビフェニルカルボニトリル、4,4’-ビス(メルカプトメチル)ビフェニル、4-ジメルカプトスチルベン、4-(6-メルカプトヘキシルオキシ)ベンジルアルコール、4-メルカプト安息香酸、9-フルオレニルメチルチオール、9-メルカプトフルオレン、ビフェニル-4-チオール、シクロヘキサンチオール、シクロペンタンチオール、m-カルボラン-1-チオール、m-カルボラン-9-チオール、チオフェノール、トリフェニルメタンチオール、L-システイン、チオグリコール酸、チオグリセリン、チオ乳酸、N-アセチルL-システイン、1,4-ブタンジチオールジアセテート、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]ヘキサ(エチレングリコール)メチルエーテル、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]テトラ(エチレングリコール)、[11-(メチルカルボニルチオ)-ウンデシル]-トリ(エチレングリコール)酢酸、[11-(メチルカルボニルチオ)ウンデシル]トリ(エチレングリコール)メチルエーテル、ヘキサ(エチレングリコール)モノ-11-(アセチルチオ)ウンデシルエーテル、S,S’-[1,4-フェニレンビス(2,1-エチンジイル-4,1-フェニレン)]ビス(チオアセテート)、S-[4-[2-[4-(2-フェニルエチニル)フェニル]エチニル]-フェニル]チオアセテート、S-(10-ウンデセニル)チオアセテート、S-(11-ブロモウンデシル)チオアセテート、S-(4-アジドブチル)チオアセテート、S-(4-ブロモブチル)チオアセテート、S-(4-シアノブチル)チオアセテート、ジチオスレイトール(DTT)、1,2-エタンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、1,5-ペンタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、1,7-ヘプタンジチオール、1,8-オクタンジチオール、1,9-ノナンジチオール、1,10-デカンジチオール、1,11-ウンデカンジチオール、1,12-ドデカンジチオール、1,13-トリデカンジチオール、1,14-テトラデカンジチオール、1,16-ヘキサデカンジチオール、ジチオールブチルアミン(DTBA)、テトラ(エチレングリコール)ジチオール、ヘキサ(エチレングリコール)ジチオール、2-メルカプトエチルエーテル、2,2’-チオジエタンチオール、2,2’-(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、プロパン-1,2,3-トリチオール、トリメチロールプロパントリス(2-メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトアセテート)、ペンタエリスリチルテトラチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)4アーム-PEG2K-SH、4アーム-PEG5K-SH、4アームアーム-PEG10K-SH、4アーム-PEG20K-SH、4アーム-ポリ(エチレンオキシド)チオール末端、8アーム-PEG10K-SH(ヘキサグリセロールコア(hexaglyerol core))、8アーム-PEG10K-SH(トリペンタエリスリトールコア)、8アーム-PEG20K-SH(ヘキサグリセロールコア(hexaglyerol core))、8アーム-PEG20K-SH(トリペンタエリスリトールコア)、8アーム-ポリ(エチレンオキシド)チオール末端、1,2-ジチアン-4,5-ジオール、αリポ酸、βリポ酸、3H-1,2-ジチオール(dithiole)、3-プロピル-1,2-ジチオラン、3-アセチル-1,2-ジチオラン、1,2-ジチオラン-4-カルボン酸、1,2-ジチオラン-3-ペンタノール、1,2,4-ジチアゾリジン、1,2-ジチアン、1,2-ジチエパン、1,2-ジチオカン、および1,2-ジチオカン-3,8-ジオールからなる群から選択される1種以上のチオール化合物である。
【0061】
モノマー
いくつかの実施形態において、添加剤は、アクリレート、メタクリレート、ビニル基を含むモノマー、アルキン基を含むモノマー、およびマレイミド基を含むモノマーからなる群から選択される1種以上のモノマーを含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、添加剤は、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸tert-ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸シクロオクチル、アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸3,5,5-トリメチルヘキシル、アクリル酸8-メチルノニル、アクリル酸3-イソブチルノニル、アクリル酸3-(シクロヘキシルメチル)ノニル、アクリル酸3-ブチル-7,11-ジメチルドデシル、アクリル酸(E)-3-ブチル-7,11-ジメチルドデカ-2-エン-1-イル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸PEG、ジアクリル酸1,6-ヘキサンジオール、アクリル酸オクタフルオロペンチル、フルオレセイン-o-アクリレート、フルオレセイン-o-o-ジアクリレート、ポリ(エチレングリコール)-ジアクリレート(PEG-DA)、およびマルチアームPEGアクリレート(PEG-AA)からなる群から選択される1種以上のアクリレートまたはメタクリレートモノマーである。いくつかの実施形態では、モノマーは、PEG-DA250、PEG-DA575、PEG-DA700、PEG-DA1k、PEG-DA1.5k、PEG-DA2k、およびPEG-DA6kからなる群から選択されるポリ(エチレングリコール)-ジアクリレートまたはポリエチレングリコールジアクリレート(PEGジアクリレートまたはPEG-DA)である。
【0063】
いくつかの実施形態において、添加剤は、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、ヘプチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、N,N-ジメチル-2-(ビニルオキシ)-エチルアミン、シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘプチルビニルエーテル、シクロオクチルビニルエーテル、2-(ジメチルアミノ)エチルビニルエーテル、2-(ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、1-(ビニルオキシ)アダマンタン、ビニルオキシトリメチルシラン(vinyloxy-timethylsilane)、およびビニルオキシトリエチルシランからなる群から選択されるビニル基を含む1種以上のモノマーである。
【0064】
いくつかの実施形態において、添加剤は、N-エチルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-アラキドニルマレイミド、フルオレセイン-5-マレイミド、スクシンイミジル-[(N-マレイミドプロピオンアミド)-ジエチレングリコール]エステル、ポリ(エチレングリコール)(PEG)-マレイミド、およびメトキシ-PEG-マレイミドからなる群から選択されるマレイミド基を含む1種以上のモノマーである。
【0065】
触媒
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の触媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のチオール化合物および触媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のモノマーおよび触媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、アミン、ホスフィン、およびラジカル開始剤からなる群から選択される1種以上の触媒である。
【0066】
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のアミン触媒を含む。いくつかの実施形態では、1種以上のアミン触媒は、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンからなる群から選択される。
【0067】
いくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のホスフィン触媒を含む。いくつかの実施形態では、1種以上のホスフィン触媒は、ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリ(p-トリル)ホスフィン、トリス(2,4,6-トリメチルフェニル)-ホスフィン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィン、ジシクロヘキシル-(2,6-ジイソプロピルフェニル)ホスフィン、およびトリス(ヒドロキシメチル)ホスフィンからなる群から選択される。
【0068】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上のラジカル開始剤触媒を含む。いくつかの実施形態では、1種以上のラジカル開始剤触媒は、過酸化物、アゾ化合物、光開始剤からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、ラジカル開始剤触媒は過酸化物である。いくつかの実施形態では、ラジカル開始剤触媒は、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-ブチルペルアセテート、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジクミル、過酸化ベンゾイル、および過酸化tert-ブチルからなる群から選択される過酸化物である。
【0069】
いくつかの実施形態において、ラジカル開始剤触媒はアゾ化合物である。いくつかの実施形態では、アゾ化合物は、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)および2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)からなる群から選択される。
【0070】
いくつかの実施形態において、ラジカル開始剤触媒は、光開始剤である。いくつかの実施形態では、光開始剤はアリールケトンである。いくつかの実施形態では、光開始剤は、アセトフェノン、アニソイン、アントラキノン、アントロキノン-2-スルホン酸、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物、4-ベンゾイルビフェニル、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、カンフルキノン、2-クロロチオキサンテン-2-オン、ジベンゾスベレノン、2,2’-ジエトキシアセトフェノン、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、4-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジメチルベンジル、2,5-ジメチルベンゾフェノン、3,4-ジメチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、4’-エトキシアセトフェノン、2-エチルアントラキノン(2-ethylantrhaquinone)、3’-ヒドロキシアセトフェノン、4’-ヒドロキシアセトフェノン、3-ヒドロキシアセトフェノン、4-ヒドロキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-メチルベンゾフェノン、3-メチルベンゾフェノン、ギ酸メチルベンゾイル、2-メチル-4’-(メチルチオ)2-モルホリノプロピオフェノン、フェナントレンキノン、4’-フェニオキシアセトフェノン、チオキサンテン-9-オン、およびジフェニル(2,4,6-トリメチル-ベンゾイル)ホスフィンオキシドからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、光開始剤は、2,2’-ジエトキシアセトフェノンである。
【0071】
いくつかの実施形態において、添加剤がモノマーを含むとき、触媒の量は、モノマーに対して約0.1mol%~約100mol%である。いくつかの実施形態では、添加剤が1種以上のチオール化合物を含むとき、触媒の量は、チオール化合物に対して約0.1mol%~約100mol%である。いくつかの実施形態では、触媒の量は、モノマーに対してまたはチオール化合物に対して約1mol%~約100mol%である。いくつかの実施形態では、触媒の量は、モノマーに対してまたはチオール化合物に対して、約1mol%、約2mol%、約3mol%、約4mol%、約5mol%、約6mol%、約7mol%、約8mol%、約9mol%、約10mol%、11mol%、約12mol%、約13mol%、約14mol%、約15mol%、約16mol%、約17mol%、約18mol%、約19mol%、約20mol%、21mol%、約22mol%、約23mol%、約24mol%、約25mol%、約26mol%、約27mol%、約28mol%、約29mol%、約30mol%、31mol%、約32mol%、約33mol%、約34mol%、約35mol%、約36mol%、約37mol%、約38mol%、約39mol%、約40mol%、41mol%、約42mol%、約43mol%、約44mol%、約45mol%、約46mol%、約47mol%、約48mol%、約49mol%、約50mol%、51mol%、約52mol%、約53mol%、約54mol%、約55mol%、約56mol%、約57mol%、約58mol%、約59mol%、約60mol%、61mol%、約62mol%、約63mol%、約64mol%、約65mol%、約66mol%、約67mol%、約68mol%、約69mol%、約70mol%、71mol%、約72mol%、約73mol%、約74mol%、約75mol%、約76mol%、約77mol%、約78mol%、約79mol%、約80mol%、81mol%、約82mol%、約83mol%、約84mol%、約85mol%、約86mol%、約87mol%、約88mol%、約89mol%、約90mol%、91mol%、約92mol%、約93mol%、約94mol%、約95mol%、約96mol%、約97mol%、約98mol%、約99mol%、および約100mol%からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、触媒の量は、モノマーに対してまたはチオール化合物に対して約1mol%~約75mol%である。いくつかの実施形態では、触媒の量は、モノマーに対してまたはチオール化合物に対して約20mol%~約50mol%である。
【0072】
いくつかの実施形態において、各添加剤の濃度は、約0.1重量%~約15重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の添加剤の総濃度は、約0.1重量%~約15重量%である。いくつかの実施形態では、各添加剤の濃度は、独立して、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.25重量%、約1.5重量%、約1.75重量%、約2重量%、約2.25重量%、約2.5重量%、約2.75重量%、約3重量%、約3.25重量%、約3.5重量%、約3.75重量%、約4重量%、約4.25重量%、約4.5重量%、約4.75重量%、約5重量%、約5.25重量%、約5.5重量%、約5.75重量%、約6重量%、約6.25重量%、約6.5重量%、約6.75重量%、約7重量%、約7.25重量%、約7.5重量%、約7.75重量%、約8重量%、約8.25重量%、約8.5重量%、約8.75重量%、約9重量%、約9.25重量%、約9.5重量%、約9.75重量%、約10重量%、約10.25重量%、約10.5重量%、約10.75重量%、約11重量%、約11.25重量%、約11.5重量%、約11.75重量%、約12重量%、約12.25重量%、約12.5重量%、約12.75重量%、約13重量%、約13.25重量%、約13.5重量%、約13.75重量%、約14重量%、約14.25重量%、約14.5重量%、約14.75重量%、および約15重量%からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の添加剤の濃度は、約0.1重量%~約10重量%である。いくつかの実施形態では、各添加剤の濃度は、約0.1重量%~約10重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の添加剤の濃度は、約0.1重量%~約8重量%である。いくつかの実施形態では、各添加剤の濃度は、約0.1重量%~約8重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の添加剤の濃度は、約0.1重量%~約5重量%である。いくつかの実施形態では、各添加剤の濃度は、約0.1重量%~約5重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の添加剤の濃度は、約2重量%である。いくつかの実施形態では、各添加剤の濃度は、約2重量%である。
【0073】
染料組成物
いくつかの実施形態において、本明細書において、1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物を提供する。本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、混合物は、1種以上の毛髪染料を含む。
【0074】
いくつかの実施形態において、1種以上の毛髪染料は、1種以上の酸化染料を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の酸化染料は、複数の酸化染料前駆体から形成される。いくつかの実施形態では、複数の酸化染料前駆体は、1種以上の初期中間体および1種以上のカプラーを含む。いくつかの実施形態では、毛髪染料組成物は、複数の酸化染料前駆体を含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、1種以上の毛髪染料または1種以上の酸化染料前駆体の濃度は、約0.01重量%~約15重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の毛髪染料または1種以上の酸化染料前駆体の濃度は、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.11重量%、約0.12重量%、約0.13重量%、約0.14重量%、約0.15重量%、約0.16重量%、約0.17重量%、約0.18重量%、約0.19重量%、約0.2重量%、約0.21重量%、約0.22重量%、約0.23重量%、約0.24重量%、約0.25重量%、約0.26重量%、約0.27重量%、約0.28重量%、約0.29重量%、約0.3重量%、約0.31重量%、約0.32重量%、約0.33重量%、約0.34重量%、約0.35重量%、約0.36重量%、約0.37重量%、約0.38重量%、約0.39重量%、約0.4重量%、約0.41重量%、約0.42重量%、約0.43重量%、約0.44重量%、約0.45重量%、約0.46重量%、約0.47重量%、約0.48重量%、約0.49重量%、約0.5重量%、約0.51重量%、約0.52重量%、約0.53重量%、約0.54重量%、約0.55重量%、約0.56重量%、約0.57重量%、約0.58重量%、約0.59重量%、約0.6重量%、約0.61重量%、約0.62重量%、約0.63重量%、約0.64重量%、約0.65重量%、約0.66重量%、約0.67重量%、約0.68重量%、約0.69重量%、約0.7重量%、約0.71重量%、約0.72重量%、約0.73重量%、約0.74重量%、約0.75重量%、約0.76重量%、約0.77重量%、約0.78重量%、約0.79重量%、約0.8重量%、約0.81重量%、約0.82重量%、約0.83重量%、約0.84重量%、約0.85重量%、約0.86重量%、約0.87重量%、約0.88重量%、約0.89重量%、約0.9重量%、約0.91重量%、約0.92重量%、約0.93重量%、約0.94重量%、約0.95重量%、約0.96重量%、約0.97重量%、約0.98重量%、約0.99重量%、約1重量%、約1.01重量%、約1.02重量%、約1.03重量%、約1.04重量%、約1.05重量%、約1.06重量%、約1.07重量%、約1.08重量%、約1.09重量%、約1.1重量%、約1.11重量%、約1.12重量%、約1.13重量%、約1.14重量%、約1.15重量%、約1.16重量%、約1.17重量%、約1.18重量%、約1.19重量%、約1.2重量%、約1.21重量%、約1.22重量%、約1.23重量%、約1.24重量%、約1.25重量%、約1.26重量%、約1.27重量%、約1.28重量%、約1.29重量%、約1.3重量%、約1.35重量%、約1.4重量%、約1.45重量%、約1.5重量%、約1.55重量%、約1.6重量%、約1.65重量%、約1.7重量%、約1.75重量%、約1.8重量%、約1.85重量%、約1.9重量%、約1.95重量%、約2重量%、約2.05重量%、約2.1重量%、約2.15重量%、約2.2重量%、約2.25重量%、約2.3重量%、約2.35重量%、約2.4重量%、約2.45重量%、約2.5重量%、約2.55重量%、約2.6重量%、約2.65重量%、約2.7重量%、約2.75重量%、約2.8重量%、約2.85重量%、約2.9重量%、約2.95重量%、約3重量%、約3.1重量%、約3.2重量%、約3.3重量%、約3.4重量%、約3.5重量%、約3.6重量%、約3.7重量%、約3.8重量%、約3.9重量%、約4重量%、約4.1重量%、約4.2重量%、約4.3重量%、約4.4重量%、約4.5重量%、約4.6重量%、約4.7重量%、約4.8重量%、約4.9重量%、約5重量%、約5.1重量%、約5.2重量%、約5.3重量%、約5.4重量%、約5.5重量%、約5.6重量%、約5.7重量%、約5.8重量%、約5.9重量%、約6重量%、約6.1重量%、約6.2重量%、約6.3重量%、約6.4重量%、約6.5重量%、約6.6重量%、約6.7重量%、約6.8重量%、約6.9重量%、約7重量%、約7.1重量%、約7.2重量%、約7.3重量%、約7.4重量%、約7.5重量%、約7.6重量%、約7.7重量%、約7.8重量%、約7.9重量%、約8重量%、約8.1重量%、約8.2重量%、約8.3重量%、約8.4重量%、約8.5重量%、約8.6重量%、約8.7重量%、約8.8重量%、約8.9重量%、約9重量%、約9.1重量%、約9.2重量%、約9.3重量%、約9.4重量%、約9.5重量%、約9.6重量%、約9.7重量%、約9.8重量%、約9.9重量%、約10重量%、約10.25重量%、約10.5重量%、約10.75重量%、約11重量%、約11.25重量%、約11.5重量%、約11.75重量%、約12重量%、約12.25重量%、約12.5重量%、約12.75重量%、約13重量%、約13.25重量%、約13.5重量%、約13.75重量%、約14重量%、約14.25重量%、約14.5重量%、約14.75重量%、および約15重量%からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、1種以上の毛髪染料または1種以上の酸化染料前駆体の濃度は、約0.01重量%~約10重量%である。いくつかの実施形態では、1種以上の毛髪染料または1種以上の酸化染料前駆体の濃度は、約0.01重量%~約5重量%である。
【0076】
いくつかの実施形態において、1種以上の初期中間体は、パラ-フェニレンジアミン(para-phenylenediame)、4-アミノフェノール、1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される。
【0077】
いくつかの実施形態において、1種以上のカプラーは、3-アミノフェノール、レゾルシノール、2-メチルレゾルシノール、1-ナフトール、2-メチル-5-アミノフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン、4-クロロレゾルシノー、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2-アミノ-ヒドロキシエチルアミノアニソール、メタフェニレンジアミン、2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、6-ヒドロキシインドール、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される。
【0078】
いくつかの実施形態において、混合物は、溶液、スプレー、リンス、ムース、ジェル、パウダー、シャンプーおよびクリームからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、添加剤組成物は、溶液、スプレー、リンス、ムース、ジェル、パウダー、シャンプーおよびクリームからなる群から選択される。
【0079】
いくつかの実施形態において、混合物は、アルカリ化剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤は、水酸化アンモニウム、アンモニア、アルキルアミン、アルカンジアミン、アルカノールアミン、ポリアルキレンポリアミン、複素環アミン、アルカリ土類水酸化物、アルカリ金属水酸化物、およびカーボネートからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤は、水酸化アンモニウム、アンモニア、エチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン、n-プロピルアミン、イソブチルアミン、2-エチルブチルアミン、ジエチルアミン、1,3-ジアミノプロパン、エチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、2,2’-イミノジプロピルアミン、3,3-イミノジプロピルアミン、ビス-ヘキサメチレントリアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、ジイソプロピルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N-(2-ヒドロキシエチル)アニリン、N-メチル-N(2-ヒドロキシエチル)アニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アニリン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-ヒドロキシエチルモルホリン、N-フェニルモルホリン、ピペリジン、N-ヒドロキシエチルピペリジン、ピペラジン、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、および重炭酸ナトリウムからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤はアンモニアである。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤はモノエタノールアミンである。
【0080】
いくつかの実施形態において、アルカリ化剤の濃度は、約0.05重量%~約15重量%である。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤の濃度は、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.11重量%、約0.12重量%、約0.13重量%、約0.14重量%、約0.15重量%、約0.16重量%、約0.17重量%、約0.18重量%、約0.19重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%、約2重量%、約2.1重量%、約2.2重量%、約2.3重量%、約2.4重量%、約2.5重量%、約2.6重量%、約2.7重量%、約2.8重量%、約2.9重量%、約3重量%、約3.1重量%、約3.2重量%、約3.3重量%、約3.4重量%、約3.5重量%、約3.6重量%、約3.7重量%、約3.8重量%、約3.9重量%、約4重量%、約4.1重量%、約4.2重量%、約4.3重量%、約4.4重量%、約4.5重量%、約4.6重量%、約4.7重量%、約4.8重量%、約4.9重量%、約5重量%、約5.1重量%、約5.2重量%、約5.3重量%、約5.4重量%、約5.5重量%、約5.6重量%、約5.7重量%、約5.8重量%、約5.9重量%、約6重量%、約6.25重量%、約6.5重量%、約6.75重量%、約7重量%、約7.25重量%、約7.5重量%、約7.75重量%、約8重量%、約8.25重量%、約8.5重量%、約8.75重量%、約9重量%、約9.25重量%、約9.5重量%、約9.75重量%、約10重量%、約10.25重量%、約10.5重量%、約10.75重量%、約11重量%、約11.25重量%、約11.5重量%、約11.75重量%、約12重量%、約12.25重量%、約12.5重量%、約12.75重量%、約13重量%、約13.25重量%、約13.5重量%、約13.75重量%、約14重量%、約14.25重量%、約14.5重量%、約14.75重量%、および15重量%からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤の濃度は、約0.05重量%~約10重量%である。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤の濃度は、約0.1重量%~約5重量%である。いくつかの実施形態では、アルカリ化剤の濃度は、約1.5重量%~約3.5重量%である。
【0081】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、混合物は、酸化剤をさらに含む。本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、毛髪への適用のために混合する前に、酸化剤は、毛髪染料組成物とは別にパッケージングされる。いくつかの実施形態では、酸化剤は、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸tert-ブチル、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジクミル、過酸化ベンゾイル、および過酸化tert-ブチルからなる群から選択される過酸化物である。いくつかの実施形態では、酸化剤は、過酸化水素である。
【0082】
いくつかの実施形態において、酸化剤の濃度は、約0.5重量%~約15重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.75重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約1.25重量%、約1.5重量%、約1.75重量%、約2重量%、約2.25重量%、約2.5重量%、約2.75重量%、約3重量%、約3.25重量%、約3.5重量%、約3.75重量%、約4重量%、約4.25重量%、約4.5重量%、約4.75重量%、約5重量%、約5.25重量%、約5.5重量%、約5.75重量%、約6重量%、約6.25重量%、約6.5重量%、約6.75重量%、約7重量%、約7.25重量%、約7.5重量%、約7.75重量%、約8重量%、約8.25重量%、約8.5重量%、約8.75重量%、約9重量%、約9.25重量%、約9.5重量%、約9.75重量%、約10重量%、約10.25重量%、約10.5重量%、約10.75重量%、約11重量%、約11.25重量%、約11.5重量%、約11.75重量%、約12重量%、約12.25重量%、約12.5重量%、約12.75重量%、約13重量%、約13.25重量%、約13.5重量%、約13.75重量%、約14重量%、約14.25重量%、約14.5重量%、約14.75重量%、および約15重量%である。
【0083】
いくつかの実施形態において、酸化剤の濃度は、約2.5容量(2.5V、0.75重量%)、約5容量(5V、1.5重量%)、約10容量(10V、3重量%)、約15容量(15V、4.5重量%)、約20容量(20V、6重量%)、約25容量(25V、7.5重量%)、約30容量(30V、9重量%)、約35容量(35V、10.5重量%)、約40容量(40V、12重量%)、および約50容量(50V、15重量%)から選択される。
【0084】
いくつかの実施形態において、1種以上の毛髪染料は、1種以上の直接毛髪染料を含む。いくつかの実施形態では、1種以上の直接毛髪染料は、Acid Blue 1、Acid Blue 3、Acid Blue 5、Acid Blue 7、Acid Blue 9、Acid Blue 62、Acid Blue 104、Acid Brown 13、Acid Orange 3、Acid Orange 6、Acid Orange 7、Acid Orange 10、Acid Orange 11、Acid Orange 20、Acid Orange 24、Acid Red 14、Acid Red 33、Acid Red 35、Acid Red 41、Acid Red 50、Acid Red 51、Acid Red 52、Acid Red 87、Acid Red 92、Acid Red 94、Acid Red 95、Acid Red 98、Acid Red 184、Acid Green 1、Acid Green 9、Acid Green 22、Acid Green 25、Acid Green 50、Acid Yellow 1、Acid Yellow 9、Acid Yellow 73、Acid Violet 9、Acid Violet 50、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 99、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 2、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet 11、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 40、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87、Direct Black 51、Direct Red 23、Direct Red 80、Direct Red 81、Direct Violet 48、Direct Yellow 12、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Blue 72、Disperse Brown 1、Disperse Orange 3、Disperse Red 1、Disperse Red 3、Disperse Red 11、Disperse Red 13、Disperse Red 14、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Red 19、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15、Disperse Violet 27、HC Blue 2、HC Blue 4、HC Blue 5、HC Blue 6、HC Blue 8、HC Blue 9、HC Blue 10、HC Blue 11、HC Blue 12、HC Blue 13、HC Blue 14、HC Blue 15、HC Brown 1、HC Brown 2、HC Green 1、HC Orange 1、HC Orange 2、HC Orange 3、HC Orange 5、HC Red 1、HC Red 3、HC Red 7、HC Red 8、HC Red 9、HC Red 10、HC Red 11、HC Red 13、HC Red 14、HC Violet 1、HC Violet 2、HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、HC Yellow 6、HC Yellow 7、HC Yellow 8、HC Yellow 9、HC Yellow 10、HC Yellow 11、HC Yellow 12、HC Yellow 13、HC Yellow 14、HC Yellow 15、Disperse Red 3、Disperse Red 19、Acid Black 1、Acid Red 1、Acid Red 73、Solvent Red 23、Scarlet Red、Brilliant Black 1、Brown 1、CI 20040、CI 21100、CI 21108、CI 21230、CI 27755、CI 28440、Acid Black 52、Acid Red 18、Acid Red 27、Lithol Rubin B、Betanine、Lithol Red、CI 15800、CI 15880、Hansa Red B、CI 12085、Pigment Red 22、CI 15865:2、CI 16155、Acid Red 26、CI 14700、Solvent Orange 7、Acid Red 88、CI 11680、CI 11710、CI 11725、CI 11920、CI 12010、CI 12085、CI 12120、CI 12150、CI 12370、CI 12420、CI 12480、CI 12490、Acid Yellow 23、Acid Red 195、CI 12700、CI 14700、CI 14815、CI 15525、CI 15580、CI 15630、CI 15850、CI 15980、CI 15985、CI 16035、Acid Red 155、Acid Yellow 121、Acid Red 180、Acid Yellow 11、CI 12075、CI 12100、CI 42053、Acid Violet 43、CI 69825、Solvent Blue 63、CI 58000、CI 61565、Acid Blue 80、CI 69800、CI 10006、Rhodamine B、Japan Red 104、Japan Red 223、Acid Yellow 73、CI 45396、CI 45410、CI 45370、CI 51319、および美容的に許容されるそれらの塩からなる群から選択される。
【0085】
いくつかの実施形態において、混合物は、以下の成分、すなわち、界面活性剤、増粘剤、香料、金属イオン封鎖剤、UV遮蔽剤、ワックス、シリコーン、防腐剤、セラミド、オイル、ビタミン、プロビタミン、乳白剤、乳化剤、キレート剤、染色遅延剤、溶媒および緩衝剤のうちの1つ以上をさらに含む。いくつかの実施形態では、添加剤組成物、第1の添加剤組成物、第2の添加剤組成物、および/または第3の添加剤組成物は、以下の成分、すなわち、界面活性剤、増粘剤、香料、金属イオン封鎖剤、UV遮蔽剤、ワックス、シリコーン、防腐剤、セラミド、オイル、ビタミン、プロビタミン、乳白剤、乳化剤、キレート剤、染色遅延剤、溶媒および緩衝剤のうちの1つ以上をさらに含む。前述の助剤の例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第10版、2004年(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)で参照できる。界面活性剤の例としては、これらに限定されないが、オレス-5、オレイン酸、およびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0086】
増粘剤の例としては、これらに限定されないが、脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール)、エトキシル化フェノール(例えば、オクトキシノール-1、ノノキシノール-4、およびノノキシノール-9)、ならびにポリマー(例えば、ヒドロキシエチルセルロース)が挙げられる。
【0087】
乳化剤の例としては、これらに限定されないが、Pluracare L64(商標)およびInconam 30(商標)が挙げられる。
キレート剤の例としては、これらに限定されないが、EDTAが挙げられる。
【0088】
溶媒の例としては、これらに限定されないが、緩衝剤、水、C~C低級アルコール(例えば、エタノール、2-プロパノールおよびイソプロパノール)、アセトン、メチルエチルケトン(methyletylcetone)、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン、C~C10アルキル、ジメチルイソソルビド、エトキシジグリコール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、およびこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、溶媒は低負荷である。いくつかの実施形態では、溶媒は有機溶媒でない。いくつかの実施形態では、溶媒は水を含む。いくつかの実施形態では、溶媒は水である。
【0089】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、混合物のpHは、約0.1~約14である。本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、添加剤組成物のpHは、約0.1~約14である。いくつかの実施形態では、混合物のpHは、約1~約13である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約5~約14である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、約8.0、約8.1、約8.2、約8.3、約8.4、約8.5、約8.6、約8.7、約8.8、約8.9、約9.0、約9.1、約9.2、約9.3、約9.4、約9.5、約9.6、約9.7、約9.8、約9.9、約10.0、約10.1、約10.2、約10.3、約10.4、約10.5、約10.6、約10.7、約10.8、約10.9、約11.0、約11.1、約11.2、約11.3、約11.4、約11.5、約11.6、約11.7、約11.8、約11.9、約12.0、約12.1、約12.2、約12.3、約12.4、約12.5、約12.6、約12.7、約12.8、約12.9、約13.0、約13.1、約13.2、約13.3、約13.4、約13.5、約13.6、約13.7、約13.8、約13.9、および約14.0からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約7~約14である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約8~約13である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約10~約11である。
【0090】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、混合物のpHは、約0.1~約6である。本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態では、添加剤組成物のpHは、約0.1~約6である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、約1.0、約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2.0、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、約3.0、約3.1、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、および約6.0からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約1~約5である。いくつかの実施形態では、混合物または添加剤組成物のpHは、約1~約4である。
【0091】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、混合物を、約30秒間~約180分間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約30秒、約45秒、約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約6分、約7分、約8分、約9分、約10分、約11分、約12分、約13分、約14分、約15分、約16分、約17分、約18分、約19分、約20分、約21分、約22分、約23分、約24分、約25分、約26分、約27分、約28分、約29分、約30分、約31分、約32分、約33分、約34分、約35分、約36分、約37分、約38分、約39分、約40分、約41分、約42分、約43分、約44分、約45分、約46分、約47分、約48分、約49分、約50分、約51分、約52分、約53分、約54分、約55分、約56分、約57分、約58分、約59分、約60分、約65分、約70分、約75分、約80分、約85分、約90分、約95分、約100分、約105分、約110分、約115分、約120分、約125分、約130分、約135分、約140分、約145分、約150分、約155分、約160分、約165分、約170分、約175分、および約180分からなる群から選択される時間の間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約30秒間~約60分間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約1分間~約45分間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約15分間~約45分間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約30分間、適用する。いくつかの実施形態では、混合物を、約25分間、適用する。
【0092】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、各添加剤を、約30秒間~約180分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約30秒、約45秒、約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約6分、約7分、約8分、約9分、約10分、約11分、約12分、約13分、約14分、約15分、約16分、約17分、約18分、約19分、約20分、約21分、約22分、約23分、約24分、約25分、約26分、約27分、約28分、約29分、約30分、約31分、約32分、約33分、約34分、約35分、約36分、約37分、約38分、約39分、約40分、約41分、約42分、約43分、約44分、約45分、約46分、約47分、約48分、約49分、約50分、約51分、約52分、約53分、約54分、約55分、約56分、約57分、約58分、約59分、約60分、約65分、約70分、約75分、約80分、約85分、約90分、約95分、約100分、約105分、約110分、約115分、約120分、約125分、約130分、約135分、約140分、約145分、約150分、約155分、約160分、約165分、約170分、約175分、および約180分からなる群から選択される時間の間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約30秒間~約60分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約1分間~約45分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約15分間~約45分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約30分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約5分間~約30分間、適用する。いくつかの実施形態では、各添加剤を、約15分間、適用する。
【0093】
いくつかの実施形態において、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、毛髪サンプルに添加剤を適用した後または第1の添加剤を適用した後、約30秒、約45秒、約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約6分、約7分、約8分、約9分、約10分、約11分、約12分、約13分、約14分、約15分、約16分、約17分、約18分、約19分、約20分、約21分、約22分、約23分、約24分、約25分、約26分、約27分、約28分、約29分、および約30分からなる群から選択される時間の範囲内で、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約15分内で、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約15分内で、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約10分内で、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、第1の添加剤を毛髪サンプルに適用した後、約1分内で、混合物を、処置した毛髪サンプルに適用する。
【0094】
いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、第1の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30分以内に、第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約30秒、約45秒、約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約6分、約7分、約8分、約9分、約10分、約11分、約12分、約13分、約14分、約15分、約16分、約17分、約18分、約19分、約20分、約21分、約22分、約23分、約24分、約25分、約26分、約27分、約28分、約29分、および約30分からなる群から選択される時間の範囲内で、添加剤、第1の添加剤、第2の添加剤、または第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、第1の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約15分以内に、第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、第1の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約10分以内に、第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、第1の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約5分以内に、第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、第1の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。いくつかの実施形態では、混合物を毛髪サンプルに適用した後、約1分以内に、第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用する。
【0095】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、方法は、以下:
1)毛髪を濯ぐステップ、
2)毛髪を洗浄するステップ、および
3)毛髪を乾燥するステップ
のうちの1つ以上をさらに含む。
【0096】
ケラチン含有物質の例示的特性
いくつかの実施形態において、毛髪を染色することによって毛髪が損傷する。いくつかの実施形態では、毛髪はまた、洗浄、乾燥、ブラッシング、摩擦、スタイリング、脱色、日光曝露、熱処理、および薬品の利用からなる群から選択される1つ以上のストレスに応答して損傷する。例えば、毛髪への薬品の利用としては、パーマネントウェーブ(パーマ)、縮毛矯正、リラクシング、およびスムージングが挙げられる。
【0097】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の酸化防止剤、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、1種以上の酸性化剤、1種以上のポリカルボン酸、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、1種以上の脂肪酸エステル、1種以上のペプチド、1種以上のチオール化合物、1種以上のモノマー、1種以上の触媒、およびこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、添加剤は、1種以上の酸化防止剤を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、または1種以上のペプチドを含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のチオール化合物を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のモノマーを含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上の触媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のチオール化合物および1種以上の触媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤は、1種以上のモノマーおよび1種以上の触媒を含む。
【0098】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0099】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0100】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料、αリポ酸、ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチルL-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の混合物を含む毛髪組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸および少なくとも1種のアミノ酸または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含む方法を提供する。
【0101】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する、方法を提供する。
【0102】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する、方法を提供する。
【0103】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニンまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって、処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0104】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性を改善する方法を提供する。
【0105】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の添加剤を含む組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0106】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)毛髪染料を含む第1の毛髪組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)グルコノラクトンおよびクエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ならびにN-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システイン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の毛髪組成物を、毛髪に適用し、ここで、グルコノラクトン、クエン酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の毛髪組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって、染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0107】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性を改善する方法を提供する。
【0108】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0109】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびトリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、ここで、αリポ酸およびアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約10重量%であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0110】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性を改善する方法を提供する。
【0111】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0112】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用するが、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)グルコノラクトン、クエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ならびにN-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、ある期間、染色処置した毛髪サンプルに適用するが、ここで、グルコノラクトン、クエン酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0113】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む混合物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性を改善する方法を提供する。
【0114】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料および第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0115】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用するが、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)グルコノラクトン、クエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システインまたはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するが、ここで、グルコノラクトン、クエン酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0116】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む混合物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性を改善する方法を提供する。
【0117】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第1の添加剤を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用し、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料および第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第2の添加剤を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用し、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)第3の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%の濃度の第3の添加剤を含む第3の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0118】
別の態様において、本開示は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性が改善される、毛髪を染色する方法であって、
i)毛髪サンプルを準備するステップと、
ii)N-アセチル-L-システインならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第1の組成物を、ある期間、毛髪サンプルに適用するが、ここで、N-アセチル-L-システインならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第1の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iii)1種以上の毛髪染料、αリポ酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、ピロリドンカルボン酸、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第2の組成物を、ある期間、処置した毛髪サンプルに適用するが、ここで、αリポ酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第2の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であり、それによって染色処置した毛髪サンプルを作製するステップと、
iv)グルコノラクトン、クエン酸ならびにグリシン、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、トリプトファン、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、およびN-アセチル-L-システイン、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸を含む第3の組成物を、染色処置した毛髪サンプルに適用するが、ここで、グルコノラクトン、クエン酸ならびに少なくとも1種のアミノ酸および/または少なくとも1種のN-アセチルアミノ酸の総濃度が、第3の組成物の総重量の約0.1重量%~約15重量%(例えば、約0.1重量%~約10重量%)であるステップと、
を含み、それによって、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する方法を提供する。
【0119】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、毛髪を染色する方法は、染色処置した毛髪サンプルの疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性からなる群から選択される1つ以上の特性を改善する。
【0120】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルの疎水性を用いて、毛髪の性質における改善を評価する。一般的に、表面に対して約90°を超える前進水接触角は、疎水性と見なされる。いくつかの実施形態において、前進水接触角は、約70°超である。いくつかの実施形態において、前進水接触角は、約80°超である。いくつかの実施形態において、前進水接触角は、約90°超である。いくつかの実施形態において、前進水接触角は、約100°超である。
【0121】
いくつかの実施形態において、前進水接触角は、約70°、約71°、約72°、約73°、約74°、約75°、約76°、約77°、約78°、約79°、約80°、約81°、約82°、約83°、約84°、約85°、約86°、約87°、約88°、約89°、約90°、約91°、約92°、約93°、約94°、約95°、約96°、約97°、約98°、約99°、約100°、約101°、約102°、約103°、約104°、約105°、約106°、約107°、約108°、約109°、および約110°からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、前進水接触角は約100°である。
【0122】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルの破断伸びを用いて、毛髪の強度を評価する。高強度の材料は、より多くの応力および歪みに耐えることができる。高強度の材料は、破断前にさらに伸ばすことができる。
【0123】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルのヤング率を用いて、毛髪の強度を評価する。ヤング率(または弾性率)は、縦方向の張力または圧縮下のときの、長さの変化に耐える材料の能力尺度である。ヤング率は、縦応力を歪みで割ったものに等しい。
【0124】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルの最大抗張力を用いて、材料の構造的完全性を評価する。最大抗張力は、材料を伸ばす傾向がある負荷に耐える材料の能力である。
【0125】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルのタンパク質の損失値を用いて、材料の強度および構造的完全性を評価する。例えば、染毛、脱色、パーマ、または縮毛矯正などの化学的処置の後、毛髪が損傷するようになり、結果としてより高いタンパク質の損失につながる。より高いタンパク質の損失値はより高い損傷およびより低い構造的完全性と関連付けられる。
【0126】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルの変性温度を用いて、材料の強度および構造的完全性を評価する。例えば、染毛、脱色、パーマ、または縮毛矯正などの化学的処置の後、毛髪が損傷する。損傷した材料は、低下した変性温度と関連付けられる。
【0127】
いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルの保色性を用いて、毛髪の性質における改善を評価する。保色性は、複数のシャンプーサイクル全体にわたって評価し、消費者が自分の毛髪を染色した後、4~6週間の間のシャンプーの回数をシミュレートする。保色性は、目視により定性的に、かつ比色計を使用して定量的に評価することができる。
【0128】
本明細書で開示する方法のいくつかの実施形態において、「官能評価法」によって染色処置した毛髪サンプルを評価する。本明細書で用いられる場合、「官能評価法」は、人々による染色処置した毛髪サンプルの比較官能評価を指す。これらの人々は、サンプルの触感(例えば、扱いやすさ、滑らかさ、コンディショニング感)および外観の性質(例えば、色、縮れ、繊維の揃い、およびカール形状)を評価する官能評価法において訓練を受けた。評価は、多くの場合、並行して行われ、すなわち、染色処置した毛髪サンプルを、未処置または対照の染色処置した毛髪サンプルと比較する。いくつかの実施形態では、官能評価法は盲検である。すなわち、評価する人は、評価前のサンプルの処置状況を知らない。いくつかの実施形態では、官能評価の結果を、なし、適度にコンディショニングされた、または非常に豊か、に分類する。
【0129】
いくつかの実施形態において、官能評価の結果は、「感覚スコア」として表される。典型的には、染色処置した毛髪サンプルならびに未処置または対照の染色処置した毛髪サンプルは2つずつ準備し、無作為に盲検し、目視、触感および官能特性全般について、-2から2のスケールで、盲検条件下、訓練を受けた官能分析家によって評価する。官能分析家は、有資格のヘア・スタイリストおよびかなり長期の経験を持つ、毛髪の官能特性を評価する、化粧品科学者である。官能分析家は、-2のスコアを完全に望ましくないと見なされる毛束に割り当て、+2のスコアは、完全にソフトなナチュラル感がある魅力的な毛髪に割り当て、中間スコアは、これらの2つの極端の間とする。いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルは、真新しい毛髪を模倣している。いくつかの実施形態において、染色処置した毛髪サンプルは、真新しい毛髪と同様の特徴を有する。
【0130】
いくつかの実施形態において、添加剤を用いた染色処置した毛髪サンプルは、洗浄に耐性がある保色性をもたらす。いくつかの実施形態では、染色処置した毛髪は、揃いが改善されていた。いくつかの実施形態では、染色処置した毛髪は、滑らかさが長持ちする。いくつかの実施形態では、染色処置した毛髪は、つやが改善されている。例えば、添加剤を用いて染色処置した毛髪の性質は、疎水性、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、変性温度、および保色性のうちの1つ以上に基づいて評価することができる。
【0131】
いくつかの実施形態において、毛髪処置は、改善された保色性に加えて、洗浄に耐性がある機能(すなわち、疎水性)層を生成する。いくつかの実施形態では、処置した毛髪は、揃いが改善されている。いくつかの実施形態では、処置した毛髪は、つやが改善されている。例えば、毛髪の健康状態を、破断伸び、ヤング率、最大抗張力、タンパク質の損失値、および変性温度のうちの1つ以上に基づいて評価することができる。
【0132】
模範的なキット
本開示の一態様は、i)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、ii)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
【0133】
本開示の一態様は、i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、iii)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
いくつかの実施形態において、キットは、i)複数の酸化染料前駆体を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む添加剤組成物と、iii)取扱説明書と、を含む。
【0134】
本開示の一態様は、i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iii)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
【0135】
本開示の一態様は、i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iv)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
【0136】
いくつかの実施形態において、キットは、i)複数の酸化染料前駆体を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iv)取扱説明書と、を含む。
【0137】
本開示の一態様は、i)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iii)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、iv)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
【0138】
本開示の一態様は、i)1種以上の毛髪染料を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iv)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、v)取扱説明書と、を含むキットを提供する。
【0139】
いくつかの実施形態において、キットは、i)複数の酸化染料前駆体を含む毛髪染料組成物と、ii)1種以上の添加剤を含む第1の添加剤組成物と、iii)1種以上の添加剤を含む第2の添加剤組成物と、iv)1種以上の添加剤を含む第3の添加剤組成物と、v)取扱説明書と、を含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、キットは、a)酸化剤を含む酸化剤組成物をさらに含む。いくつかの実施形態では、酸化剤は、他の成分から分離される。
いくつかの実施形態において、各添加剤組成物は、1種以上の添加剤および溶媒を含む。いくつかの実施形態では、添加剤素背物は、1種以上の添加剤および溶媒を含む。いくつかの実施形態では、第1の添加剤組成物は、1種以上の添加剤および溶媒を含む。いくつかの実施形態では、第2の添加剤組成物は、1種以上の添加剤および溶媒を含む。いくつかの実施形態では、第3の添加剤組成物は、1種以上の添加剤および溶媒を含む。本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態において、添加剤は、約0.1重量%~約15重量%の濃度である。本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態では、各添加剤は、約0.1重量%~約15重量%の濃度である。本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態では、第1の添加剤は、約0.1重量%~約15重量%の濃度である。本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態では、第2の添加剤は、約0.1重量%~約15重量%の濃度である。本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態では、第3の添加剤は、約0.1重量%~約15重量%の濃度である。
【0141】
いくつかの実施形態において、各添加剤は、独立して、1種以上の酸化防止剤、1種以上のアミノ酸、1種以上のアミノ酸誘導体、1種以上の酸性化剤、1種以上のポリカルボン酸、1種以上の脂肪酸、1種以上の脂肪アルコール、1種以上の脂肪酸エステル、1種以上のペプチド、1種以上のチオール化合物、1種以上のモノマー、1種以上の触媒、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0142】
いくつかの実施形態において、毛髪染料組成物は、1種以上の毛髪染料および溶媒を含む。いくつかの実施形態において、毛髪染料組成物は、1種以上の酸化染料前駆体および溶媒を含む。
【0143】
本明細書で開示するキットのいくつかの実施形態において、1種以上の毛髪染料または1種以上酸化染料前駆体の濃度は、約0.01重量%~約15重量%である。
いくつかの実施形態において、溶媒は、ジメチルスルホキシド、水、C~C低級アルコール(例えば、エタノール、2-プロパノールおよびイソプロパノール)、アセトン、メチルエチルケトン(methylethylcetone)、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ジエトキシエタン、ジメトキシエタン、C~C10アルキル、ジメチルイソソルビド、エトキシジグリコール、プロピレングリコール、緩衝剤、またはこれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、溶媒は水を含む。いくつかの実施形態において、溶媒は水である。
【実施例
【0144】
ここで、本発明を全般的に説明するが、これは、以下を参照することによってより簡単に理解されるものであり、これは、本発明の特定の態様および実施形態の例示のみを目的として含まれ、本発明を限定することは意図しない。
【0145】
実施例1-染色処置中の添加剤
αリポ酸
αリポ酸濃縮液
染色処置中に添加剤としてαリポ酸(ALA)を取り入れる試験を実施した。リポ酸は、金属イオン(例えば、Fe2+およびCu2+)をキレートする能力、反応性酸素種を捕捉する能力、および酸化的損傷を修復する能力に基づいて、強力な抗酸化特性を示すことが報告されている。理論に束縛されるものではないが、毛髪の染色工程中のALAなどの酸化防止剤の使用は、酸化染毛工程により生じる毛髪の損傷を低減できることが提示される。初期のスクリーニングとして、カラージェル(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、p-アミノフェノール、p-フェニレンジアミン、および6-ヒドロキシインドール)を含む)ならびに顕色剤(H、20容量-6重量%)を含む自宅用カラー製品のL’OREAL(登録商標)Paris Intense Red Copper(RR07/Warmer)を使用した。ALA濃縮液の効果を研究するために、ALA粉末を、1gのカラージェルおよび1gの顕色剤を含有するカラリング混合物中に混合することによって、0.5重量%~2重量%の範囲のALA濃縮液を試験した。最終カラー混合物は、10.5のpHを有し、ALAの添加は、混合物のpHに影響しなかった。最終カラー混合物を5分間混合し、1回(1×)脱色した毛束(1.5g)上に乗せて全面的にマッサージし(約1分)、発色させるために25分間維持した。図1は、添加剤を用いずに処置した毛束と比較して0.5重量%~2重量%の範囲の種々のALA濃度での1×脱色した毛束上の発色を示す。最大1重量%までのALA濃度では、顕著なカラー干渉は観察されなかった。
【0146】
示差走査熱量測定を毛束上で実行し、毛髪の変性温度(Td)に与えるALA濃度の効果を決定した。図2は、ALA添加剤を使用した場合と使用しなかった場合の染色処置した毛束上で収集した変性温度を示す。添加剤を使用しなかった場合の染色処置した毛束は、処置後、Tdに約8℃の減少を示した。しかしながら、ALAを添加した場合、Tdにおいて3~5℃の回復が観察された。最大Td上昇は、2重量%のALAを使用することによって達成された。Td値の有意な上昇は、染色処置中に添加剤としてALAを使用することによる毛髪強度の改善を示す。
【0147】
全ての染色処置した毛束の保色性は、毛束を、反復性の洗浄および乾燥サイクルに供することによって評価した。毛髪サンプルをPHDシャンプーおよびコンディショナーで洗浄し、3、7および10回の洗浄後の色の変化を評価した。図3は、添加剤を使用しない対照と比較した、1重量%のALAの存在下の染色処置した毛束を示す。両方の毛束は、10回の洗浄後に若干明るくなったが、非常に類似した保色性が観察された。
【0148】
同様に、サロンでの毛髪染色処置中に、添加剤としてリポ酸も検討した。毛髪染色剤(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、硫酸1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、および硫酸トルエン-2,5-ジアミン)を含む)を含むWella(Colortango)永久マスク(4VR-マホガニー)ヘアカラー製品と、Wella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)との混合物を、染色処置として使用した。予備試験では、2重量%のALA粉末を直接、1gのカラークリームおよび1gの顕色剤を含有するカラー混合物中に混合した。最終カラー混合物を5分間混合し、1×脱色した毛束(1.5g)上に乗せて全面的にマッサージし(約1分)、発色させるために30分間維持した。図4に示すように、染色処置中に添加剤として2重量%のALAを使用した場合、最小限のカラー干渉が観察された。また、洗浄試験は、ALA添加剤を用いて染色処置した毛束において保色性が改善されたことも示す(図4)。
【0149】
色の変化をさらに定量化するために、添加剤として2%のALAを使用した場合と使用しなかった場合の染色処置した毛束に対して比色分析を実施した。図5は、添加剤として2%のALAを使用した場合と使用しなかった場合の染色処置した毛束の全色差(ΔE)を示す。添加剤として2重量%のALAを使用したとき、より低いΔEが達成され、ALAにより強化された染色防止が示唆される。
【0150】
示差走査熱量測定は、添加剤を使用しなかったとき、染色処置後に毛髪の変性温度が3℃低下したことを示す(図6)。しかしながら、添加剤として2重量%のALAを使用したとき、染色処置後、Tdに検出可能な低下は観察されず、ALAの存在下での染色処置により毛髪の損傷が最小限に抑えられたことが示唆される。
【0151】
ALAによるマネキン頭部の試験
添加剤としてALAを使用する効果を評価するためにマネキン頭部を使用して、さまざまな試験を実施した。添加剤として2重量%のALAを使用したサロンでの染色処置における研究を、脱色および非脱色のマネキン(MQ)の両方で実施した。MQ毛髪(「Helen」Deluxe Lesson Head、18インチ、100%ヒト毛髪、ミディアムブラウンカラー、ゴムベース-J6)を、ドライヤー下での15分間の処置(Clairol Professional BW2粉末脱色剤32g、Salon Care顕色剤(H、30容量-9重量%、48g))の前に脱色した。Wella(Colortango)永久マスク(4VR-マホガニー)ヘアカラー製品(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、硫酸1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、および硫酸トルエン-2,5-ジアミンなど)を含む)とWella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)との混合物を、染色処置として使用した。この試験中、MQの片側は、添加剤を使用せずに染色処置を施し、他方側は、添加剤として2重量%のALAを使用して処置した。最終カラー混合物75gを両側に使用するが、これは5分間混合し、1×脱色したMQ上に乗せて全面的にマッサージし、発色させるために30分間維持した後、水で濯いだ。図7は、2重量%のALAで染色処置した右側の色の方が若干濃く見えたことを示す。盲検官能および色の評価による官能評価は、ALAを使用した右側が、添加剤を一切使用しなかった左側と比べて、より滑らかな感触を持ち、よりつやがあり、よりソフトであることを示す。
【0152】
最小限のカラー干渉を達成するために、より低いALA濃度1重量%を使用した別のMQ試験を実施した。図8は、両側の全体が、非常に類似した発色を示したことを示す。しかしながら、添加剤を使用しなかった左側は、色分布がより不均一だった。2重量%のALAによる処置と一致して、1重量%のALAによる処置も、添加剤を一切使用しなかった側と比較して、改善された官能特性(すなわち、より滑らかでつやがあり、よりソフトである)を示した。
【0153】
MQの両側の毛髪の変性温度も収集した。図9に示すように、添加剤を使用しなかった染色処置は、2℃のTd低下をもたらした。対照的に、1重量%のALAの存在下で染色処置した側は、有意なTd上昇が観察された。Tdが未処置の毛髪のレベルさえも超えるようになる事実は、添加剤を用いた染色処置の後に改善された毛髪の強度を示唆する。
【0154】
αリポ酸と共添加剤としてのアミノ酸
共添加剤としてアミノ酸をALAと共に取り入れて健康上の利益をさらに改善することも検討した。一連のアミノ酸を、単一、二元および三元ブレンド系とALAで研究した。加えて、市販のアミノ酸混合物も試験した。
【0155】
i.αリポ酸と単一アミノ酸
本明細書中の研究は、最も一般的に毛髪から浸出されると知られるアミノ酸(アラニン:Ala、グリシン:Gly、セリン:Ser、プロリン:Pro)、塩基性側鎖を有するアミノ酸(アルギニン:Arg、リジン:Lys)、酸性側鎖を有するアミノ酸(アスパラギン酸:Asp、グルタミン酸:Glu)、アセチル化アミノ酸(N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、N-アセチルアラニン、N-アセチルL-システイン)、および疎水性アミノ酸(チロシン:Tyr、トリプトファン:Trp)に焦点を当てた。
【0156】
カラージェル(毛髪染色剤)および顕色剤(H、20容量-6%)からなるL’OREAL Paris Intense赤銅鉱(PR07/Warmer)自宅用カラー製品を染色処置として使用した。ALAおよびアミノ酸を粉末形態で、1gのカラージェルおよび1gの顕色剤を含有する混合物中に直接添加した。ALAおよびアミノ酸の総濃度は、3重量%未満に維持した。カラー混合物を5分間混合し、脱色した毛束(1.5g)上に乗せて全面的に(約1分)マッサージし、発色させるために30分間維持した。トリートメントの後、毛束を水で十分に洗浄し、自然乾燥した。盲検評価パネルによる官能および色評価は、アミノ酸添加剤で処置したほぼ全ての毛束が、改善された感覚をもたらし、アラニンおよびグリシンで処置した毛束が最も好ましかったことを示した。図22は、ALAとアミノ酸添加剤(アラニン、グリシン、およびセリンなど)との混合物の存在下で処置した毛束が、第1回の洗浄の後、添加剤なしで、または1重量%のALA単独で処置した対照と同様の色を呈したことを示す。10回の洗浄後、添加剤なしの場合と比較して、ALAおよびアミノ酸混合物で処置した毛束で低度の退色が観察され、アミノ酸の中でも、ALA-グリシン系は、目視的に最良の保色性を示した。
【0157】
熱量分析(図23)でも、ALAとの共添加剤としてアラニン、グリシン、またはセリンを使用したとき、非常に低いΔEが達成されたことを示し、これらのアミノ酸によって染色防止が改善されたことが示唆される。DSC分析(図24)は、毛髪の変性温度(Td)における追加のブーストが、1重量%のALAと1重量%のグリシン、アスパラギン酸、またはチロシンとの混合物で達成されたことを示す。概して、Tdのブーストおよび保色性の利益に基づいて、グリシンは、主要な単一アミノ酸共添加剤と認定された。
【0158】
ii.αリポ酸と二元アミノ酸ブレンド
また、染色処置中にALAと共に使用するのに主要な二元アミノ酸ブレンドを特定するために、一連の実験を実施した。特に、1重量%の濃度の、アラニン、セリン、プロリン、チロシン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの第2のアミノ酸を、1重量%のグリシンと共に添加した。図25は、0.1または1重量%のALA、1重量%のグリシン、および1重量%の濃度の1種以上のアミノ酸の混合物の存在下で染色した毛束の変性温度の、未処置の毛束および添加剤なしで染色した毛束との比較を示す。
【0159】
盲検評価パネルによる官能評価は、グリシン-チロシンアミノ酸ブレンドで処置した毛束が、最も好ましい感覚をもたらしたことを示した。目視観測および熱量分析(図26および図27)は両方とも、0.5重量%のALAと主要な二元アミノ酸ブレンド(1重量%のグリシンおよび1重量%のチロシン)との混合物が、1回目の洗浄後に最小限のカラー干渉を示し、10回目の洗浄後に、より緩やかな退色を示し、この二元アミノ酸ブレンドによって染色防止の利益が強化されたことが示唆される。
【0160】
iii.αリポ酸と三元アミノ酸ブレンド
先の実験は、グリシンとチロシンとの混合物が、主要な二元共添加剤系と認定されたことを示した。三元アミノ酸共添加剤形をさらに検討した。アラニン、プロリン、グルタミン酸およびロイシンを、0.5重量%の濃度で、グリシンおよびチロシンとの第3のアミノ酸としてスクリーニングした。スクリーニングしたアミノ酸の中では、アラニンが、第3のアミノ酸として使用したときに、さらなるTdブーストをもたらした(図28)。アラニンを第3のアミノ酸共添加剤として使用したとき、いくらかの染色防止の利益も観測された。
【0161】
iv.αリポ酸と市販のアミノ酸混合物
ALA系への共添加剤としてのさまざまな市販のアミノ酸混合物もスクリーニングした。試験した市販のアミノ酸混合物(液体形態)は、18MEA-NJ、Kera Veg 18、Kerarice、Ama-Prot、Keratrix、およびKeranutriを含み、一方で、固体形態のブレンドは、Crotein-HKPおよびVARI-KER 100を含んでいた。18MEA-NJおよびKeratrixで処置した毛束は、改善された感覚を示した。加えて、変性温度の顕著な改善が、Kerarice、KeranutriおよびAMA-PROT共添加剤で観測された(図29)。概して、これらの市販のアミノ酸混合物で顕著な染色防止の利益は観測されなかった。
【0162】
v.αリポ酸と共添加剤としての脂肪酸および脂肪アルコール
毛髪脂質の一部として浸出することが知られる一連の脂肪酸(リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、およびパルミトレイン酸など)を共添加剤として試験した。加えて、ステアリル、セチル、およびミリスチルアルコールなどの脂肪アルコールも検討した。0.5重量%のALA-1重量%のグリシンおよび0.5重量%のALA-0.5または1重量%のグリシン-0.5または1重量%のチロシンの主要系を使用した。脂肪酸および脂肪アルコールを、0.1~0.5重量%の範囲の濃度で試験した。パルミチン酸およびステアリン酸を共添加剤として使用したとき、改善された感覚が達成された。0.3重量%の濃度でパルミチン酸をALA-グリシン-チロシン系と共に使用したとき、同等のまたはより低いΔEが達成され、加えられた保色性の利益を示した(図30および図31)。パルミチン酸をALA-グリシン-チロシン系と共に使用した場合、追加で2℃のTdブーストも観測された。脂肪アルコールでは、明確な感覚または染色防止の利益は観測されなかった。
【0163】
アミノ酸およびN-アセチルアミノ酸
アミノ酸(例えば、グリシン、セリン、およびアラニン)またはN-アセチルアミノ酸(例えば、N-アセチルグリシン、N-アセチルセリン、およびN-アセチルアラニン)を、染色処置中の添加剤として検討した。毛髪染色剤(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、硫酸1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、および硫酸トルエン-2,5-ジアミンなど)を含む)を含むWella(Colortango)永久マスク(4VR-マホガニー)サロンカラー製品とWella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)とを、染色処置として使用した。全てのアミノ酸を粉末形態で、1gのカラークリームおよび1gの顕色剤を含有するカラー混合物中に添加し、結果としてアミノ酸の最終濃度を1重量%にした。カラー混合物を5分間混合し、1×脱色した毛束(1.5g)上に乗せて全面的にマッサージ(約1分)し、発色させるために30分間維持した。トリートメント後、染色した毛束を脱イオン水で十分に洗浄し、自然乾燥した。図10は、アミノ酸およびN-アセチルアミノ酸添加剤の存在下で処置した全ての毛束が、添加剤なしで処置した対照と同様の色を呈したことを示し、アミノ酸およびN-アセチルアミノ酸添加剤によってカラー干渉が最小限に抑えられたことが示唆される。盲検官能および色評価パネルによる官能評価は、アミノ酸およびN-アセチルアミノ酸添加剤で処置したほぼ全ての毛束が、改善された感覚をもたらすことを示し、N-アセチルアラニンを用いた毛束が全ての評価した人たちに好まれる。
【0164】
毛束を反復洗浄および乾燥サイクルに供することによって保色性も評価し、3、7および10回の洗浄後の色の変化を評価した。図11A~11Cは、異なるアミノ酸の存在下で染色処置した毛束の洗浄試験の、添加剤なしの対照との比較を示す。全ての毛束は、洗浄試験を通して漸進的な退色を経るが、アミノ酸またはN-アセチルアミノ酸添加剤で処置した毛束のいくつかは、よりゆっくりの退色が観測された。色の変化をさらに定量化するために、全ての染色した毛束に対して熱量分析を実施した。図12は、アミノ酸添加剤で処置した毛束またはアミノ酸添加剤なしで処置した毛束の全色差(ΔE)を示す。セリン、N-アセチルセリン、またはグリシンを添加剤として使用したとき、より低いΔE値が達成され、アミノ酸およびN-アセチルアミノ酸によって染色防止が強化されたことが示唆される。
【0165】
アミノ酸ブレンド
ALAおよびアミノ酸ブレンド系の先の結果に基づいて、グリシンおよびチロシンは、主要のアミノ酸添加剤と認定された。次の研究において、グリシン(Gly)およびチロシン(Tyr)ブレンドを単独で使用して、または追加のさまざまなアミノ酸を用いて一連の試験を実施した。全ての実験において、グリシンおよびチロシンの濃度は、それぞれ、1重量%および0.5重量%に固定した。
【0166】
三元AAブレンド
第1の一連の実験において、アラニン(Ala)およびトリプトファン(Trp)などの疎水性アミノ酸を、それぞれ0.5重量%の濃度で、プロリン(Pro)と共に検討した。図32で見られるように、染色中にいずれかのアミノ酸混合物を添加したとき、添加剤を一切使用せずに染色した毛束と比較して、観測された全カラー損失は少なかった。これらのブレンドの中でも、グリシン-チロシン-プロリン系およびグリシン-チロシン-アラニン系は、10回の洗浄を通して最も少ないカラー損失を示した。
【0167】
負に帯電している毛髪に対して高い親和性を有することが予測され、したがって、染料分子の損失に対して防護壁を作る、塩基性アミノ酸のポリリジン(リジンアミノ酸のポリマー)も、グリシン-チロシンブレンドと共に、0.25~1重量%の濃度の追加のアミノ酸として検討した。しかしながら、目視評価および熱量分析は両方とも、若干の染色防止の利点の達成のみを示した。
【0168】
三元アミノ酸ブレンド
ピロリドンカルボン酸(PCA)およびアルギニン(Arg)を、全アミノ酸の濃度を2重量%に固定して、グリシンおよびチロシンと共に、さまざまな濃度でスクリーニングした。試験した全ての異なるPCA:Arg比の中で、2:1のPCA:Arg(0.33%のPCAおよび0.17%のArg)濃度比で、即座のカラー干渉なしで最小のカラー損失が観測された。
【0169】
グリシン-チロシン-アラニン系、グリシン-チロシン-プロリン系で得られた結果に基づいて、PCAを、これらのアミノ酸の最上部に取り入れて、保色性をさらにブーストした。加えて、PCAとグルタミン酸またはアルギニンも検討した。グリシン-チロシン-PCA-プロリン系およびグリシン-チロシン-PCA-グルタミン酸系で処置した毛束が両方とも、カラリング混合物単独で処置した毛束と比較して有意なTdブーストを示すことが発見され(図33)、これらの系により毛髪の損傷を防護する利益が示される。
【0170】
グルコノラクトンおよびクエン酸混合物
研究は、毛髪が、グルコノラクトンおよびクエン酸の混合物(GLCA)を使用したトリートメントによって強化できることを示した。N-アセチル-グリシン(NAG)の添加もまた、毛髪の官能特性をさらに改善することができる。したがって、この研究では、グルコノラクトン、クエン酸、およびN-アセチル-グリシンの混合物(GLCA-NAG)を、染色処置中の添加剤として検討した。毛髪染色剤(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、硫酸1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、および硫酸トルエン-2,5-ジアミンなど)を含む)を含むWella(Colortango)永久マスク(4VR-マホガニー)サロンカラー製品と、Wella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)とを染色処置として使用した。予備試験では、GLCA-NAG粉末混合物を、1gのカラークリームおよび1gの顕色剤を含有するカラー混合物中に直接混ぜ入れ、その結果、GLCA-NAGの最終濃度を2重量%にした。最終カラー混合物を5分間混合し、1×脱色した毛束(1.5g)上で十分(約1分)マッサージし、発色させるために30分間維持した。図13に示すように、GLCA-NAGを用いてまたは用いずに処置した毛束は両方とも、同様の発色を示し、GLCA-NAG混合物によってカラー干渉が最小限に抑えられたことが示唆される。
【0171】
図14は、添加剤を使用しなかった場合、染色処置後、毛髪の変性温度が8℃低下することを示す。しかしながら、添加剤として2重量%のGLCA-NAGを使用した場合、染色処置後、Tdは最小限の低下のみ(約2℃)しか観測されず、GLCA-NAGの存在下の染色処置によって毛髪の損傷が最小限に抑えられ、毛髪の強度が改善することが示唆される。加えて、GLCA-NAGの濃度は、Tdまたは保色性を犠牲にせずに、重要な各成分の0.5重量%までさらに低減することができる。主要な第2級アミノ酸としてN-アセチルグリシン(NAG)に加えて、それぞれ1重量%の濃度の、アラニン(Ala)、グリシン(Gly)、グルタミン酸(Glu)、アスパラギン酸(Asp)、およびリジン(Lys)を含めた他のアミノ酸添加剤も検討した。スクリーニングした全てのアミノ酸の中で、グルタミン酸、アスパラギン酸、およびリジンが、染色防止の利点を示した。
【0172】
ポリフェノール
没食子酸、カテキン、フェルラ酸を含めたポリフェノールのリストも、染色処置中の添加剤として検討した。先の研究において、ポリフェノールによって性能が改善することが示されたリジンおよびL-アルギニンなどのアミノ酸も、選択したポリフェノールと共に添加した。この研究において、毛髪染色剤(初期中間体およびカプラー(N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-パラフェニレンジアミンおよび2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソールなど)を含む)を含むWella(Color Toucn)永久マスク(6/75-ダークブロンド/ブラウンレッド-バイオレット)サロンカラー製品と、Wella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)とを、染色処置用に使用した。予備試験では、ポリフェノールを粉末形態で、1gのカラークリームおよび1gの顕色剤を含有するカラー混合物中に添加し、結果としてポリフェノールの最終濃度を2重量%にした。最終カラー混合物を5分間混合し、1×脱色した毛束(1.5g)上で十分にマッサージし、発色させるために30分間維持した。図15は、没食子酸またはフェルラ酸添加剤によるトリートメントが、添加剤を一切使用しない対照と比較して若干明るい赤色をもたらしたことを示す。しかしながら、カテキン添加剤(アミノ酸なし、またはアミノ酸の存在下)で処置した全ての毛束において、明確なカラー干渉は現れなかった。
【0173】
実施例2-前処理としての添加剤
N-アセチルL-システイン
低いpH(約2.0)のN-アセチル-L-システイン(NALC)などのチオール分子の送達は、染色前の前処理としてのNALC溶液の使用につながる。1×脱色したミディアムブラウンのストレートヘア束(約1.5g)を少量(約0.4g)の2重量%、5重量%または10重量%の濃度およびpH2.0のNALC水溶液で15分間処置した。前処理の後、毛束を、毛髪染色剤(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、硫酸1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、および硫酸トルエン-2,5-ジアミンなど)を含む)を含むWella(Colortango)永久マスク(4VR-マホガニー)ヘアカラー製品とWella専門(Welloxon Perfect(商標))顕色剤(H、20容量-6重量%)との混合物で染色した。最終カラー混合物を5分間混合し、前処理した1×脱色毛束(1.5g)上で十分に(約1分)マッサージし、発色させるために30分間維持した。図16に示すように、N-アセチル-L-Cysで処置した毛束は、全ての濃度で最小限のカラー干渉を示した。洗浄試験(図17)も、NALCで前処理した、染色処置した毛束が、改善された保色性を示したことを示した。
【0174】
重要な成分であるN-アセチルL-システイン(NALC)に加えて、グリシン、アルギニン、プロリン、グルタミン酸、およびピロリドンカルボン酸を含めた、さまざまなアミノ酸をも。共添加剤として検討した。グリシンまたはプロリンのいずれかを有する系は、NALC前処理単独と比較して低い全カラー損失(より良好な保色性)をもたらした。共添加剤としてプロリンまたはグルタミン酸をNALCと共に使用した場合、追加の感覚における利益が観測された。
【0175】
市販のドロップイン製品によるN-アセチルL-システイン(NALC)前処理
性能を強化するための市販のカラードロップイン製品と併せて、染色サービス前のN-アセチルL-システイン前処理も検討した。この目的のために、Olaplex製のOlaplex No.1(Bond Multiplier)およびNo.2(Bond Perfector)、Virtue製のColorkick、Framesi製のPro-Force Bonder 101&Sealer 102、ならびにWella製のWellaplex No.1およびNo.2の4つの製品を検討した。図34は、NALC前処理をした場合としなかった場合の、市販のカラリングドロップイン混合物で処置した毛束を水中に浸漬した後の全カラー損失を示す。全ての市販のトリートメントで、NALC前処理は、全カラー損失を低減し、保色性が改善されたことを示した。
【0176】
実施例3-後処理としての添加剤
グルコノラクトンとクエン酸との混合物
染色中の添加剤としての使用に加えて、染色後の後処理としてGLCA-NAGも検討した。カラージェル(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、p-アミノフェノール、p-フェニレンジアミン、および6-ヒドロキシインドールなど)を含む)ならびに顕色剤(H、20容量-6重量%)を含むカラー製品である、L’OREAL(登録商標)Paris Intense赤銅鉱(PR07/Warmer)カラー製品を使用した。カラージェル(1g)と顕色剤(1g)とを5分間混合することによって染色処置を実施した。混合物を1×脱色毛束(1.5g)上で十分に(約1分)マッサージし、発色させるために25分間維持した。染色した毛束を脱イオン水で十分にすすいだ後、2重量%のGLCA-NAG水溶液(pH2.0)でさらに処置し、15分間維持した後、ブローアウトした。図18に示すように、GLCA-NAGによる後処理の後、目立った色の変化は観測されなかった。
【0177】
両方の毛束上で示差走査熱量測定を実施し、後処理としてのGLCA-NAGの、毛髪の熱的特性への効果を決定した。図19は、GLCA-NAG後処理した場合としなかった場合の、染色処置した毛束上で収集した編成温度を示す。添加剤なしの染色処置は、約6.5℃のTd低下をもたらした。しかしながら、GLCA-NAG後処理の後、Tdは5℃回復し、GLCA-NAG系による有意な強化の利益があったことが示唆される。
【0178】
両方の毛束を過酷な洗浄および乾燥のサイクルに供することによって保色性をさらに試験し、3、7および10回の洗浄後の色の変化を評価した。図20は、後処理を一切行わない対照の毛束の色が、10回目の洗浄後により明るくなったことを示す。しかしながら、GLCA-NAG後処理を行った毛束の場合、10回目の洗浄後、目立った色の変化は観測されなかった。この結果は、GLCA-NAG後処理による保色性の改善を示唆する。
【0179】
ポリフェノール
Tdを上昇させ、さらなる架橋を介して損傷を最小限に抑えるために、後処理としてのポリフェノールを使用する可能性も検討した。この研究では、1×脱色したミディアムブラウンのストレートヘアを、カラージェル(初期中間体およびカプラー(2-メチル-5-ヒドロキシ-エチルアミノフェノール、p-アミノフェノール、p-フェニレンジアミン、および6-ヒドロキシインドールなど)を含む)ならびに顕色剤(H、20容量-6重量%)を含むカラー製品であるL’OREAL(登録商標)Paris Intense赤銅鉱(PR07/Warmer)カラー製品で処置した。カラージェル(1g)と顕色剤(1g)とを5分間混合することによって染色処置を実施した。混合物を1×脱色毛束(1.5g)上で十分に(約1分)マッサージし、発色させるために25分間維持した。染色処置後、毛束をタンニン酸(TA)後処理液でマッサージし(約1分)、15分間維持して反応させた後、ブローアウトした。2つの異なる濃度(2重量%および4重量%)のTA後処理液を試験した。図21は、いずれのTA濃度でも、目立ったカラー干渉は観測されなかったことを示す。示差走査熱量測定分析は、両方の濃度のTA液で後処理した毛束の毛髪変性温度が、若干(約1℃、データの図示せず)上昇したことを示し、TA系によっていくらかの強化の恩恵を受けたことを示唆する。
【0180】
市販のトリートメントとの比較
染色工程中に添加する主要添加剤の特有の混合物を加えた、NALCベースの前処理ステップと、GLCA-NAG成分をベースとする後処理ステップと、を包含する系を、市販製品と比較した。具体的には、Olaplex製のOlaplex No.1(Bond Multiplier)およびNo.2(Bond Perfector)、Virtue製のColorkick、ならびにBramesi製のPro-Force Bonder 101 & Sealer 102の3つの最も普及している市販系を検討した。この研究用の本発明の系では、0.5重量%のNALCを用いて前処理を実施するが、一方で添加剤ブレンドは、0.5重量%のALAと1重量%のグリシンとの混合物を含み、後処理ステップは、それぞれ0.5重量%の濃度の、グルコノラクトン、クエン酸、およびN-アセチルグリシン(GLCA-NAG)を含んでいた。図35aで見ることができるように、3、7および10回の洗浄の後、本発明の系では、全カラー損失は、市販製品と比較してかなり減少し、本発明の系が保色性の利益を与える上での優れた性能を示した。加えて、図35bはまた、本発明の系の使用が、市販のトリートメントと比較して最大のTdブースト(+3℃)をもたらし、色が長持ちする利益に加えて、本発明の系が、優れた健康上の利益も毛髪に送達することを示す。別々の実験において、2つの他の市販の系(Lakme製のi.plex1(Premium Bond)およびi.plex2(Keratech I.Power)、ならびにAltema製のColor Hold)を、本発明の系と比較した。両方の系が、LP系に劣る性能を示した。
【0181】
実施例4-染色処置した毛髪サンプルの特性評価
毛髪を染色する方法を、本明細書において開示した。
示差走査熱量測定
示差走査熱量測定(DSC)分析を、濡れた毛髪と乾燥した毛髪の両方で実施した。湿式法DSCの場合、約5~10mgの毛髪を、ステンレス製の圧力抵抗性サンプル皿に秤量し、50μLの水を添加した。次いで、DSC分析に先立って、皿を密封し、サンプルを終夜平衡化した。次いでサンプルを、5℃/minの加熱速度で30℃から250℃に加熱した。乾式法DSCの場合、約5~10mgの毛髪を、アルミニウム製サンプル皿に秤量し、蓋で密封した。後に蓋に穴を開け、分析中に水分を逃がした。また、サンプルを、5℃/minの加熱速度で30℃から250℃に加熱した。さまざまな毛髪サンプルの編成温度を記録した。
【0182】
熱量測定
染色堅牢度および鮮やかさの度合いを決定するために、多数の毛束を、実施例1~3で上述するように作製した。毛束を乾燥した後、毛束を対照の毛束と比較する目視検査を実施し、染料の鮮やかさおよび染色堅牢度を評価した。加えて、Konica Minolta Chroma Meter CR-400とSpectraMagic(商標)NX Lite CM-S100w 1.91.0002ソフトウェアパッケージを使用して毛束の染色堅牢度について本発明の方法を分析し、複数回のシャンプーサイクルの後に色を保つことが分かった。
【0183】
官能検査
盲検性官能検査を用いて、添加剤を用いた染色処置後の毛束およびマネキンの目視および触覚特性を評価した。概して、添加剤を用いた染色処置は、扱いやすく、滑らかでソフト、かつ触覚特性でコンディショニングされた感触を有する毛髪をもたらした。目視評価は、縮れの最小化、良好な繊維の揃い、より優れたつや、およびより優れた保色性を示した。
【0184】
つや検査
添加剤を用いて染色処置した毛束のつや特性を、添加剤を用いずに染色処置した毛束と比較した。盲検性官能評価者は、最良のつやを示すサンプルを決定した。
【0185】
機械的検査
単一毛髪繊維の機械的性質について、INTRON(登録商標)3342機械的検査を介して試験したとき、添加剤を用いて染色処置した毛束を、添加剤を用いずに染色処置した毛束と比較する。
【0186】
毛髪サンプルの機械的特性評価を、100Nロードセル(Instron#2519-103)を装備したINSTRON(登録商標)3342(Instron、Norwood MA)で実施する。試験中にサンプルがグリップから滑り落ちるのを防ぐ変形型Instron2710-101グリップを介して、毛髪サンプルを機器に取り付ける。例えば、INSTRON(登録商標)を使用して、単繊維毛髪サンプルを評価することができる。
【0187】
伸張試験は、機器を操作するために使用されるBluhill Liteソフトウェア中にプログラムされている。伸張試験を用いて、ヤング率、破断伸び、および最大抗張力を測定することによって、毛髪の剛性、伸縮性、および強度を決定する。ヤング率は、材料剛性の尺度として利用し、一方で、破断伸びは、材料たわみ性の尺度として使用する。毛髪サンプルが機器のグリップ中に固定されるように、サンプルを機器に取り付ける。機器のグリップの距離を調節して、サンプルが、ゼロに近い(+0.01N)機器の力により示されるニュートラル伸長にあるようにした。その結果、サンプルが破壊するまで、20mm/minで伸長を実施する。伸長中に機器によって記録される応力歪みデータをExcelにエクスポートし、Excelで、記録された機械的性質が計算される。
【0188】
Excelテンプレートを使用して、機器から作られたデータからパラメータ数を自動的に抽出する。ヤング率(YM)は、0.1%~0.4%の応力-歪み曲線の直線勾配として算出する。線形回帰のRの二乗値は0.98超であるか、またはデータ点は切り捨てられる。破断伸びは、サンプル、例えば、毛髪繊維の破断時の歪みとして決定する。極限応力は、実験中に記録された最大応力として算出する。最大抗張力は、伸長する傾向がある負荷に耐える材料の能力である。最大抗張力は、材料またはサンプルが、破壊前に引っ張られる間に耐えることができる最大応力である。
【0189】
吸水試験
先ず、毛髪サンプルをデシケーター中で16時間乾燥する。サンプルを秤量し、90%RHの湿度室中に15分間入れる。次いでサンプルを取り出し、再度秤量する。
【0190】
水接触角
自動ディスペンサー(Model500、Rame-Hart)を装備したゴニオメーターを使用して水接触角(CA)を測定する。前進角および後退角を、液適法で、1μLの液滴を表面上に付着させ、次いで容量を4μLに増やし、最終的にそれを減少させることによって測定する。前進角は、液滴成長中に観測される最大角度と考えられる。後退角は、接触面縮小の直前の液滴形状の相関性において測定される。各CA値は、4つの液滴の測定から平均を出し、推定される最大誤差は4°とする。蒸留水を使用してCAを測定する。
【0191】
走査電子顕微鏡(SEM)
添加剤の有無にかかわらず損傷した毛髪表面の形態変化を研究するために、走査電子顕微鏡(SEM)分析法を用いる。毛髪を、各処置法に適したやり方で、脱色後、染毛後、ならびに未処置の毛髪および脱色した毛髪の添加剤による処置後、評価する。脱色および染毛の後、未処置の毛髪に比べて、毛小皮が劇的に浮いて現れることが予測される。毛小皮形態は、さまざまな処置の後に観察される。毛小皮の外観、特に毛小皮の浮きおよび毛小皮表面の滑らかさを評価し、未処置の毛髪および添加剤を使用せずに染毛した毛髪と比較する。
【0192】
タンパク質損失のLowry分析法
添加剤を使用する場合と使用しない場合の染色処置後の毛髪サンプルの変化を研究するために、タンパク質定量分析法を用いる。脱色、染色、および添加剤処置などのさまざまな化学的処置を適用した後、毛小皮は損傷状態になり、結果として大きなタンパク質の損失につながる。この損失(添加剤の使用時および未使用時)を定量化するために、改良型Lowryタンパク質分析法を用いた。最初に毛髪繊維を1/4インチの断片に切り、約250mgの毛髪を、シンチレーション用バイアル中の4mLの水中に浸漬させる。次いでバイアルを自動ボルテックス機に4時間置く。次いで上清を集め、各毛髪サンプルに対して1:1比で、0.2NのNaOH溶液で希釈し、30分間静置して可溶化する。次いで、約200μLの可溶化タンパク質溶液を2mLのEppendorf管に添加し、20秒間隔で1mLの改良型Lowry試薬と混合する。各サンプルを3倍にして実行する。約10分後、100μLのFolin-Ciocalteu試薬を各サンプルに添加し、ボルテックスする。次いで溶液を放置して、さらに30分間展開させる。30分後、溶液をクベットに移し、紫外線可視分光光度計を使用して約750nmの吸光度を測定する。脱色後および染色処置後に、脱色した毛髪に比べて未処置の毛髪でタンパク質の損失が増大することによって示されるように、タンパク質は、毛髪繊維から容易に侵出することが予測される。さらに、毛髪繊維などの市販製品を用いた化学的処置は、さらにタンパク質の損失の増大につながった。タンパク質の損失は、添加剤によって低減すると予測される。
【0193】
参照により組み込む文献
本明細書において言及するまたは引用する記事、特許、および特許出願、ならびに他の全ての文献および電子的手段により入手可能な情報は、あたかも一つ一つの発行物が特異的かつ個別に、参照により組み込まれるように示されるかのように同じ範囲で、参照によりその全内容が組み込まれる。出願者らは、該記事、特許、特許出願、または他の物理的な文献および電子文献のいずれかからの任意のおよび全ての材料および情報を、この出願に物理的に組み込む権利を留保する。
【0194】
本発明を、本明細書中で広範かつ総称的に説明してきた。当業者は、機能を実行しかつ/または結果および/もしくは本明細書に記載される1つ以上の利益を得るために他のさまざまな手段および/または構造を容易に想像し、そのようなバリエーションおよび/または修正のそれぞれは、本発明の範囲内にあると考えられる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載の全てのパラメータ、寸法、材料、および配置は例示であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または配置は、本発明の教示が用いられる特定の応用例(複数可)によって決まることを容易に理解するであろう。当業者は、わずかな日常実験を用いて、本明細書に記載の本発明の特定の実施形態に対する多くの同等部分を認めるか、または確認できるであろう。したがって、前述の実施形態は例として挙げただけであり、特に記載されるか、または請求されない限り、添付の特許請求の範囲およびその同等部分の範囲内で、本発明を実践できることを理解されたい。本発明は、本明細書に記載の一つ一つの特徴、系、記事、材料、キット、および/または方法を対象とする。加えて、該特徴、系、記事、材料、キット、および/または方法が互いに矛盾しなければ、2つ以上の該特徴、系、記事、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせも、本発明の範囲内に含まれる。さらに、包括的開示の範囲内に含まれる狭域種および亜属種のそれぞれも、本発明の一部を形成する。これには、切除した材料が具体的に本明細書中に列挙されているか列挙されていないかにかかわらず、属から任意の素材を除去する条件付きで、または否定的限定付きで、本発明の一般的記述が含まれる。
図1
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図35(b)】
【国際調査報告】