(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-12
(54)【発明の名称】発光素子及び照明デバイスのための支持体
(51)【国際特許分類】
F21S 43/19 20180101AFI20220905BHJP
F21S 45/47 20180101ALI20220905BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20220905BHJP
F21S 43/15 20180101ALI20220905BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20220905BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20220905BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20220905BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220905BHJP
F21W 103/10 20180101ALN20220905BHJP
F21W 103/55 20180101ALN20220905BHJP
F21Y 107/40 20160101ALN20220905BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20220905BHJP
【FI】
F21S43/19
F21S45/47
F21S43/14
F21S43/15
F21V19/00 170
F21V29/503
F21V29/70
F21Y115:10
F21W103:10
F21W103:55
F21Y107:40
F21Y113:13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500923
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2020067672
(87)【国際公開番号】W WO2021004789
(87)【国際公開日】2021-01-14
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517152128
【氏名又は名称】ルミレッズ ホールディング ベーフェー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】エプマイヤー,マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ウェーバー,カルステン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルマイヤー,ペトラ
(72)【発明者】
【氏名】ギーセ,フランク
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013AA01
3K013BA01
3K013CA02
3K013CA16
3K013EA13
(57)【要約】
とりわけ、発光素子のための支持体が開示され、支持体は、
少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)を備え、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は配置方向(8)を有し、配置方向(8)に沿って配置される少なくとも1つの発光素子(22)を収容するように構成される、取付区画(4)と、取付区画(4)に隣接して配置される本体区画(10)と、本体区画(10)から少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)への電気的接続を提供する導体(12)とを含み、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は、配置方向(8)に沿って少なくとも2つの接触区画(16)を含み、各接触区画は、導体(12)に対応し、絶縁区画によって分離され、本体区画(10)は、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)から側方に突出し、本体区画(10)が電源に接続されるときに、電圧が少なくとも2つの接触区画(16)のいずれかの間に印加される。照明デバイス(20)及び照明デバイス(20)を製造する方法が更に開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子のための支持体であって、
少なくとも1つの取付面を備え、該少なくとも1つの取付面は、配置方向を有し、該配置方向に沿って配置される少なくとも1つの発光素子を収容するように構成される、取付区画と、
前記取付区画に隣接して配置される本体区画と、
前記本体区画から前記少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供する導体と、を含み、
前記少なくとも1つの取付面は、前記配置方向に沿って少なくとも2つの接触区画を含み、各接触区画は、導体に対応し、
前記本体区画は、前記少なくとも1つの取付面から側方に突出し、
前記本体区画が電源に接続されるときに、電圧が前記少なくとも2つの接触区画のうちのいずれかの接触区画の間に印加され、
前記取付区画及び前記本体区画は、導体の層状構造を含み、
前記導体の前記層状構造の延長方向は、前記取付区画の前記少なくとも1つの取付面の前記配置方向に対して実質的に垂直に延び、
前記導体の前記層状構造は、角度付き区画を含み、
前記本体区画の長さは、前記配置方向に対して実質的に平行に延びる、
支持体。
【請求項2】
前記少なくとも2つの接触区画の2つの隣接する接触区画を分離する絶縁区画を更に含む、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記本体区画が電源に接続されるときに、更なる電圧が前記少なくとも2つの接触区画の少なくとも2つの更なる接触区画のうちのいずれかの更なる接触区画の間に印加される、請求項1又は2に記載の支持体。
【請求項4】
前記本体区画が電源に接続されるときに、電圧が前記少なくとも1つの接触区画に印加されないように、少なくとも1つの接触区画が接続されない、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項5】
少なくとも1つのセンサを更に含む、請求項1~4のうちのいずれか1項に記載の支持体であって、
前記本体区画は、前記少なくとも1つのセンサを含み、前記少なくとも1つのセンサは、少なくとも2つの接触区画に結合されることで、前記少なくとも1つのセンサによって収集される情報が、前記結合を介して少なくとも読取可能である、
支持体。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサは、頂側面を介して互いに少なくとも部分的に接続される本体区画の頂側面、及び/又は少なくとも3つの側面のうちの少なくとも1つの側面に配置される、請求項1~5のうちのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサは、当該支持体の温度を収集するように構成される少なくとも1つの温度センサである、請求項6に記載の支持体。
【請求項8】
前記少なくとも1つの取付面は、前記配置方向に配置される複数の発光素子を収容するように構成される、請求項6又は7に記載の支持体。
【請求項9】
前記取付区画は、互いに隣接して配置される少なくとも2つの取付面を含み、且つ/或いは
前記少なくとも2つの取付面は、互いに対してある角度で又は互いに対して実質的に平行に配置される、
請求項1~8のうちのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項10】
前記取付区画は、3つの取付面を含み、該3つの取付面のうちの1つの取付面は、他の2つの取付面の間に配置され、特に45°~135°、特に45°~75°の包囲角度で、或いは他の2つの取付面に対して実質的に垂直に配置される、請求項9に記載の支持体。
【請求項11】
前記複数の発光素子のうちの少なくとも1つの発光素子は、前記複数の発光素子のうちの他の発光素子の1つ以上とは異なる波長の光を放射するように構成される、請求項1~10のうちのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項12】
異なる波長の光を放射するように構成される前記少なくとも1つの発光素子は、黄色又は青色を表す波長の光を放射するように更に構成される、請求項11に記載の支持体。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載の支持体と、
前記少なくとも1つの取付面の前記配置方向に沿って取り付けられる少なくとも1つの照明素子と、を含み、
前記少なくとも1つの発光素子は、前記少なくとも2つの接触区画と電気的に接触する、
照明デバイス。
【請求項14】
電源への接続のためのソケットを更に含み、該ソケットは、前記本体区画に接続される、請求項13に記載の照明デバイス。
【請求項15】
照明デバイス、特に請求項13又は14に記載の照明デバイスを製造する方法であって、
請求項1~12のうちのいずれか1項に記載の支持体を提供することと、
前記少なくとも1つの取付面の前記配置方向に沿って少なくとも1つの発光素子を取り付けることと、を含み、
前記少なくとも1つの発光素子は、前記接触区画に電気的に接触させられる、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動車照明のような用途における改良された熱輸送(heat transport)及び光学特性(optical characteristics)のための、特に層状構造を含む、照明デバイス内の発光素子のための支持体(support)に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ワイヤフィラメントを含む白熱光源のような従来の光源を、LEDのような発光素子を含む照明デバイスに置き換える努力がなされている。幾つかの特定の用途のために、例えば、自動車照明では、そのような照明デバイスの「レトロフィット(改造)(retrofitting)」を行うことが望ましい。例えば、白熱電球のような従来の光源のみをLED照明デバイスで置換するならば有利である一方で、ランプの残りの素子、例えば、反射器カップ及びレンズのような光学素子は、置換を必要としない。従って、従来の標準的な光源、例えば、H7ハロゲン電球についての1:1置換を表す、そのようなレトロフィット照明デバイスを提供する努力がある。
【0003】
しかしながら、従来の光源を改造するために照明デバイスを構成すること(configuring)は困難である。第1に、照明デバイスは、従来の光源と同じ光学素子を使用することを意図しているので、従来の光源の照明パターンは、発光素子の配置(arrangement)及び仕様(specification)によって密接に模倣されなければならない。例えば、LEDは、白熱光源のフィラメントの形状を表すように配置され、LEDは、配置方向に沿って配置されることが必要とされることがある。第2に、LEDからの熱輸送は、LEDの長寿命を確実にするために効果的でなければならず、それは特に困難である。何故ならば、従来の光源の照明パターンを再現することは、複数のLEDを互いに非常に近接して配置することを必要とすることがあり、それは小さい容積内で熱の集中を招くことがあるからである。自動車照明におけるようなレトロフィット用途では、高い光出力が必要とされ、それも発光素子の高い熱出力を招くことがある。第3に、発光素子は、効率的な方法で電気エネルギが供給されなければならず、電気接続における追加の発熱は、低減されなければならない。
【0004】
プリント回路基板(PCB)に基づくレトロフィット用途のためのLEDのための支持体を提供する試みがなされており、それはLEDの電気的接続に効果的な熱輸送で提供することがある。しかしながら、PCBは、LEDの配置を実質的に平坦な又は二次元の形状に制約するので、PCBを支持体として有するフィラメントの形状を模倣することは不満足である。
【0005】
従来技術からの他の支持体は、熱輸送が依然として更に最適化されることがあるように、小さな断面を有する導体上に並列に接続された有意な数のLEDを配置することを依然として必要とする。
【0006】
特許文献1は、ヒートシンク部分と、LED取付面でヒートシンク部分に取り付けられたLED構成とを含む、LEDモジュールに言及している。ヒートシンク部分は、3D形状を形成する成形板金キャリアを有し、それは、基本的に、長方形ベースを有するピラミッドである。取付面は、ピラミッド状キャリアの頂部上の平坦な領域によって画定される。
【0007】
特許文献2は、ベースと、ベースと共に収容されるプリント回路基板と、複数の電気コネクタとを含む、発光ダイオード電球に言及している。発光ダイオードは、複数の電気コネクタの各々の電気コネクタ上の第2の端に隣接する導電性プレート間に電気的に接続される。コネクタの電気的な端は、上方の実質的に平坦な表面と、アンダーカットされた表面とを含み、発光ダイオードは、アンダーカットされた表面上に配置される。
【0008】
特許文献3は、一列に規則的に配置され且つ光学素子によって全面的に覆われた照明素子を有する基板を含むランプにおける使用のためのLEDパッケージを開示している。
【0009】
特許文献4は、内側導体と、中間導体と、外側導体とを含む、同心的に繋がれたパワー半導体デバイスパッケージを開示している。1つの半導体デバイスが、内側導体に取り付けられる。内側導体の平坦面に沿って取り付けられるのは、多数の半導体デバイスである。
【0010】
特許文献5は、光源がフレキシブル基板の第1の区画の第1のものの前面に取り付けられ、ライニング部材が第1の区画の後面に接続されている、車両用ヘッドライトに言及している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、現在のレトロフィット照明モジュールが1つの光源において複数の機能を組み合わせる可能性を欠いていることは、知られている解決策の欠点である。個々のLEDを調光すること(dimming)又はブーストすること(boosting)による更なるダイナミクスは可能でない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
よって、とりわけ、本発明の目的は、少なくとも1つの発光素子が支持体の上に配置されるときに効果的な熱輸送及び電気伝導を提供する、発光素子のための支持体を提供することである。支持体は、レトロフィット(改造)(retrofitting)用途において望ましい光学特性を可能にする、様々な形状、特に三次元配置の発光素子を提供することもある。本発明は、更に、レトロフィット用途のために特に熱輸送及び照明パターンを向上させる照明デバイスに関する。本発明は、更に、そのような照明デバイスを製造する方法に関する。
【0013】
本発明の第1の例示的な態様によれば、発光素子のための支持体が提案され、支持体は、少なくとも1つの取付面を備え、少なくとも1つの取付面は、配置方向を有し、前記配置方向に沿って配置される少なくとも1つの発光素子を収容するように構成される、取付区画と、取付区画に隣接して配置される本体区画と、本体区画から少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供するための導体とを含み、少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って少なくとも2つの接触区画を含み、各接触区画は、導体に対応し、本体区画は、少なくとも1つの取付面から側方に突出し、本体区画が電源に接続されるときに、電圧が少なくとも2つの接触区画のいずれかの接触区画の間に印加される。
【0014】
本発明の第2の例示的な態様によれば、本発明の第1の例示的な態様による支持体と、少なくとも1つの取付面の配置方向に沿って取り付けられる少なくとも1つの発光素子とを含み、少なくとも1つの発光素子は、少なくとも2つの接触区画に電気的に接触する、照明デバイスが提案される。
【0015】
本発明の第3の例示的な態様によれば、照明デバイス、特に本発明の第2の例示的な態様に従った照明デバイスを製造する方法が提案され、方法は、本発明の第1の例示的な態様に従った支持体を提供することと、少なくとも1つの取付面の配置方向に沿って少なくとも1つの発光素子を取り付けることとを含み、少なくとも1つの発光素子は、接触区画に電気的に接触させられる。
【0016】
本発明の第1、第2、及び/又は第3の例示的な態様の例示的な実施形態は、以下に記載する特性及び/又は構成のうちの1つ以上を有することがある。
【0017】
支持体は、少なくとも1つの取付面を備える取付区画を含む。取付面は、1つ以上の発光素子のための適切な取付面を提供することがある。例えば、取付面は、LED及び/又はLEDダイのような発光素子を収容するのに適した領域を提供するために、少なくとも部分的に平坦又は平面的であってよい。少なくとも1つの取付面は、配置方向を有し、配置方向に沿って配置される少なくとも1つの発光素子を収容するように構成される。配置方向は、少なくとも1つの取付面及び/又は少なくとも1つの発光素子の延長方向に対応してよい。例えば、配置方向は、少なくとも1つの取付面及び/又は少なくとも1つの発光素子の最長寸法に対応してよい。少なくとも1つの取付面は、具体的には、複数の発光素子が、一列になって、例えば直線に沿って配置されることがあるように構成されることがあり、配置方向は、発光素子の線の向きに対応する。幾つかの実施形態において、少なくとも1つの取付面は、単一の発光素子のみを収容するように構成されてよく、発光素子は、例えば、伸長の方向に対応する配置方向を有する細長い(長方形の)形状を有する。
【0018】
白熱光源をフィラメントで置き換えることを意図する照明デバイスにおける使用のための支持体の実施形態において、配置方向は、フィラメントの延長方向、すなわち、フィラメントの最長寸法の方向に対応してよい。その場合には、少なくとも1つの取付面は、白熱光源の照明を効果的に模倣するために、少なくとも1つの発光素子を収容してよい。
【0019】
本体区画は、取付区画に隣接して配置され、特に、本体区画は、例えば、少なくとも1つの取付面に取り付けられた1つ以上の発光素子によって生成される熱が取付区画から本体区画に伝達されることがあるように、取付区画に熱的に接触する。本体区画は、特に、発光素子によって生成される熱に適した熱放散を提供し、発光素子のための冷却を提供するように構成された、容積及び/又は表面を含んでよい。
【0020】
導体は、本体区画から少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供することがある。本体区画は、例えば、ソケットによって、電源に接続されてよい。導体は、本体区画から取付区画への、従って、少なくとも1つの取付面に取り付けられる1つ以上の発光素子への電力の伝達を提供することがある。更に、本体区画は、ヒートシンクとして並びに支持体の環境への熱伝導体として作用することがある。
【0021】
少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って少なくとも2つの接触区画を含む。例えば、接触区画は、例えば、はんだ付けによる又は導電性接着剤を用いた、発光デバイスとの電気的接触を可能にする、取付面の表面上の接触パッチ又は接触領域として構成されてよい。各接触区画は、導体に対応し、従って、例えば、本体区画が電源に接続されるときに、電圧が隣接する接触区画の間に電圧が印加されるように、本体区画に電気的に接続される。
【0022】
上述のように、本体区画は、少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供することがあり、ヒートシンクとして並びに熱伝導体として同時に作用することがあり、それは、高い熱出力を備える発光素子、例えば、自動車ヘッド照明のような高電流用途のためのLED光源が使用されるときに、特に有利である。本体区画は少なくとも1つの取付面から側方に突出するので、特に本体区画の容積は拡大され、本体区画は、取付区画からの有意に改良された熱伝達を提供する。導電性は、拡大された導体の断面の故に改良されて、少なくとも1つの取付面に収容される発光素子に大電流を供給することが可能にされることがある。更に、本発明に従った支持体は、フィラメントに基づく白熱光源のような従来の光源の照明を密接に模倣することを可能にする場合があることが判明した。特に、ハロゲン電球のような光源の照明パターンは、支持体に基づく発光素子(例えば、少なくとも1つのLED)と非常に近接して再現されることがある。従って、本発明に従った支持体は、レトロフィット光源の光学的、熱的、及び電気的側面の最適化を提供することがある。
【0023】
「突出した側方」の下では、視認者が(例えば、取付面の表面に対して垂直な方向において)少なくとも1つの取付面に面するとき、本体区画は、少なくとも1つの取付面の1つの縁(エッジ)を越えて延びることが特に理解されてよい。例えば、本体区画は、本体区画が少なくとも1つの取付面の少なくとも1つの縁を越えて延びる点において、配置方向に対して側方に突出してよく、少なくとも1つの縁は、配置方向に対して実質的に平行に延びる。
【0024】
本体区画が電源に接続されるとき、電圧が少なくとも2つの接触区画のうちのいずれかの接触区画の間に印加される。例えば、2つの接触区画の場合には、電圧がそれら2つの接触区画の間に印加されてよい。2つよりも多くの接触区画、例えば、3つの接触区画の場合、電源が3つの接触区画のうちの任意の2つの接触区画の間に印加されてよい。例えば、幾つかの非限定的な例を挙げるだけでも、電圧が第1の接触区画と第2の接触区画との間、及び/又は第1の接触区画と第3の接触区画との間、及び/又は第2の接触区画と第3の接触区画との間に印加されてよい。更に、複数の接触区画(例えば、少なくとも2つの接触区画)の場合には、例えば、本体区画が電源に接続されているときに、電源が2つの異なる接触区画の間に印加される電圧を印加することが可能にされる。このようにして、複数の発光素子が取付区画に配置される場合には、本体区画が電源に接続されるときに、複数の発光素子の個々の組み合わせをアドレス指定して発光させてよい。
【0025】
本発明の例示的な実施形態によれば、支持体は、少なくとも2つの接触区画のうちの2つの隣接する接触区画を分離する絶縁区画を更に含む。よって、少なくとも2つの接触区画の各々の隣接する接触区画は、絶縁区画によって分離されることがある。そのような絶縁区画は、絶縁体によって形成されてよい。
【0026】
本発明の例示的な実施形態によれば、本体区画が電源に接続されるときに、更なる電圧が少なくとも2つの接触区画のうちの少なくとも2つの更なる接触区画のうちのいずれかの更なる接触区画の間に印加される。この例示的な実施形態において、支持体は、少なくとも4つの接触区画を含むことが理解されるであろう。従って、本体区画が電源に接続されるときに、第1の電圧及び、例えば、並列の第2の電圧が、それぞれ、接触区画のうちのいずれかの接触区画の間に印加されてよい。第1の電圧及び第2の電圧は、異なる値であってよい。
【0027】
本発明の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの接触区画は、本体区画が電源に接続されるときに、電圧が少なくとも1つの接触区画に印加されないように接続されない。電圧が支持体によって構成される少なくとも2つの接触区画の間に印加され、少なくとも1つの接触区画が接続されない必要があるときに、取付区画は、少なくとも3つの接触区画を含むことが理解されるであろう。本体区画が電源に接続されるときに、電圧が任意の2つの接触区画の間に印加されることができるが、少なくとも1つの接触区画は、電圧が印加されないように接続されないでよい。
【0028】
本発明の例示的な実施形態によれば、本体区画は、少なくとも1つのセンサを更に含み、少なくとも1つのセンサは、少なくとも2つの接触区画(例えば、取付区画の少なくとも2つの接触区画)に結合されるので、少なくとも1つのセンサによって収集される情報は、結合を介して少なくとも読取可能である。少なくとも1つのセンサは、情報を収集(例えば、測定)するように構成されてよい。収集された情報は、例えば、少なくとも1つのセンサによって収集された情報が他の実体(エンティティ)によって利用されることができるように、支持体によって構成される或いは支持体に接続可能な他の実体によって読取可能である。更に、結合を介して、少なくとも1つのセンサは、制御可能であってよい。例えば、限定されないが幾つかの例を挙げれば、少なくとも1つのセンサが情報を収集(例えば、測定)し始めること、及び/又は少なくとも1つのセンサをトリガして収集した情報を出力することをトリガすること、又はそれらの組み合わせ。
【0029】
本発明の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つのセンサは、互いに少なくとも部分的に互いに接続された本体区画の頂側面、及び/又は少なくとも3つの側面のうちの少なくとも1つの側面に配置される。原則として、少なくとも1つのセンサは、合理的である限り、支持体に対して任意の位置に取り付けられてよい。これは、例えば、特定の種類の少なくとも1つのセンサを指すことがある。例えば、少なくとも1つの発光素子の近傍の温度を示す温度情報の場合、例えば、少なくとも1つのセンサを少なくとも1つの発光素子の近傍に位置付けることが合理的であると考えられることがある。少なくとも1つのセンサによって収集された情報が読取可能であるように、少なくとも1つのセンサを結合することができる限り、少なくとも1つのセンサの実際の位置は、ユーザの要望に応じて選択されてよい。
【0030】
本発明の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つのセンサは、温度、すなわち、支持体又は支持体によって構成される1つ以上のコンポーネントの温度情報を収集するための少なくとも1つの温度センサである。少なくとも1つの温度センサの例は、熱電対である。
【0031】
本発明の次の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って配置される複数の発光素子を収容するように構成される。発光素子は、例えば、一列になって、特にフィラメントの延長方向を表す直線において、配置方向に沿って配置されてよい。少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って少なくとも3つの交互の接触区画を含んでよく、各々の交互の接触区画は、導体に対応し、絶縁区画によって分離される。ある実施形態において、交互の接触区画は、交互の極性を提供するように構成される。例えば、隣接する接触区画の間の極性は、(+/-/+又は/+/-のようなシーケンスのように)互いに対して反転される。追加的に又は代替的に、少なくとも1つの接触区画は、+/nc/-又は/nc/+のようなシーケンスが有効にされるように接続されない(nc)ことがある。発光素子は、異なる極性を有する2つの接触区画に接触させられることがあり、例えば、発光素子は、2つの隣接する交互の接触区画に接触させられることがある。少なくとも2つの接触区画のいずれかの間に電圧を印加することを可能にすることによって、低ビーム、DRL(昼間走行光)、PL(位置灯)、又はそれらの組み合わせのような、複数の照明機能、及び/又はブースト、調光、高速スイッチング、又は同じ支持体とのそれらの組み合わせのような、ビームダイナミクスを提供することが可能にされる。特定の照明機能は、特定の発光素子、又は支持体によって構成される複数の発光素子の組み合わせに依存する場合があることが理解されるであろう。
【0032】
例えば、複数の発光素子は、一列になって、例えば、「1×N」構成において、配置方向に沿って配置されてよい。配置方向に沿って配置される「1×N」構成の各々の発光素子は、異なる対の交互の接触区画に接触してよい。例えば、「2×N」構成、「3×N」構成又はより一層大きなアレイのような、発光素子のアレイについて、同じペアの交互の接触区域に接触する複数の発光素子を備える構成も可能である。
【0033】
配置方向に沿って少なくとも3つの交互の接触区画を設けることによって、熱伝達及び電気伝導をもたらす導体の数が増加し、特に熱が本体区画に効果的に伝達される点において、取付面に取り付けられる発光素子への熱伝達及び電気伝導が改良されることがある。例えば、配置方向に沿って配置されたN個の発光素子を有する「1×N」構成では、N+1個の接触区画及びN+1個の導体を提供して、熱伝達を最適化してよい。従って、複数の発光素子が並列に接続され、熱伝達が同じ導体を介してもたらされる、従来技術の単純な柱状形状と比較して、本発明に従った支持体は、発光素子の改良された効率及び寿命をもたらすことがある。少なくとも3つの交互の接触区画を設けることは、単一又は複数の発光素子を互いに独立して作動させる可能性も開く。
【0034】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付区画は、少なくとも2つの取付面を含む。複数の取付面を使用することによって、フィラメントによって提供される照明をより高い精度で模倣することができる。例えば、各取付面の配置方向は、実質的に互いに平行であってよく、取付面は、フィラメントの異なる側面を表す。具体的には、発光素子を取り付けるための連続した領域が得られるように、少なくとも2つの取付面が互いに隣接して配置される。少なくとも2つの取付面は、例えば、同じ方向に向かう幾つかの照明領域を得るために、特に複数のフィラメントを有する光源を模倣するために、互いに実質的に平行に配置されてよい。少なくとも2つの取付面、特に隣接する取付面は、例えば、45°~135°、特に45°~75°の範囲の包囲角度(enclosing angle)で、又は実質的に互いに対して垂直に、配置されてもよい。例えば、互いに対してある角度で配置される取付面は、フィラメントの異なる側面を表すことがあり、且つ/或いは増大した照明角度を提供することがある。
【0035】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、取付区画は、3つの取付面を含む。更に、3つの取付面のうちの1つは、他の2つの取付面の間に配置されてよく、任意的に、他の2つの取付面に直ぐ隣接して配置されてよい。取付区画は、例えば、4つの側面を含み、3つの側面は、取付面を提供し、第4の側面は、本体区画に接触を提供する。特に、3つの取付面のうちの1つは、45°~135°、特に45°~75°の包囲角度で配置されてよく、又は他の2つの取付面に対して実質的に垂直に配置されてよい。
【0036】
本発明の例示的な実施形態によれば、複数の発光素子のうちの少なくとも1つの発光素子は、複数の発光素子の他の発光素子のうちの1つ以上とは異なる波長の光を放射するように構成される。それぞれの発光素子が放射することがある異なる波長及び/又は強度は、複数の発光素子が一緒に異なる波長の混合物に従った付加的な色を放射することを可能にすることがある。
【0037】
本発明の例示的な実施形態によれば、異なる波長の光を放射するように構成された少なくとも1つの発光素子は、黄色又は青色を表す波長の光を放射するように更に構成される。複数の発光素子のうちの少なくとも1つの発光素子が黄色又は青色を表す波長の光を放射するように構成される場合、既知の白熱電球の光を模倣し得ることが可能にされ、ここで、青色を含む光の混合物を冷白色と呼び、白色を含む光の混合物を暖白色と呼ぶ。
【0038】
本発明の例示的な実施形態によれば、本体区画は、少なくとも区画において、取付区画からの距離の増加に伴って増加する断面積を有する。これにより、支持体に基づく照明デバイスの光学特性は、取付区画に収容される発光素子によって放射されるより少量の光が本体区画によって遮断される一方で、本体区画は熱特性を最適化するために大きい容積及び表面積を備えることがあるという点で、更に改良されることがある。特に、少なくとも三角形の断面が、少なくとも区画において、三角形の断面の縁に配置される取付区画を備えるときには、本体区画の容積及び表面積が最適化される一方で、本体区画によって遮断又は反射される光の量は、三角形の断面の適切な開口角度を選択することによって制御されることができる。三角形の断面の開口角度は、例えば、大きな容積の本体区画(より大きな開口角度)又はより大きな照明角度(より小さな開口角度)について選択されてよい。
【0039】
幾つかの実施形態において、三角形の断面は、0°~90°、すなわち、>0°~90°の開口角度を有してよい。この範囲において、本体の熱特性は、多くの用途にとって十分である一方で、特にレトロフィット用途に適した照明角度を提供する。30°~45°の範囲内の開口角度を選択されるとき、照明角度は改良されることがある。本体区画によるより高い熱伝達を必要とするより高い熱生成の用途については、50°~70°の範囲内の、特に約60°の開口角度が有利であることが見出されている。
【0040】
取付区画及び本体区画は、導体の、好ましくは導体及び絶縁層の層状構造を含む。層状構造は、取付区画及び/又は本体区画に導体を提供するための特に単純な構成を表し、特に取付区画及び/又は本体区画は、層状構造によって一体的に形成されてよい。導体は、取付面が接触区画の層状構造も含むように、接触区画の少なくとも一部を形成してもよい。
【0041】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、導体は、金属シート材料(metal sheet materialを含む。シート材料を使用することによって、本体区画及び/又は取付区画の層状構造は特に単純な方法で提供されることがあり、支持体は費用効果的に製造されることがある。例えば、シート材料の大きさ及び厚さは、支持体の電気伝導率及び熱伝導率の要件に従って選択されてよい。異なる金属材料がシート材料のためのベースとして可能である。ある実施形態において、金属シート材料は、銅ベースであるか、或いは銅からなる。銅は、許容可能な材料コストの観点から、非常に高い電気伝導率及び熱伝導率を提供することがある。
【0042】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、金属シート材料は、主面と、側面とを含み、接触区画の各々は、それぞれ、金属シート材料の側面によって少なくとも部分的に形成される。シート材料の主面は、最大寸法を有するシート材料の表面であってよい。接触区画が金属シート材料の側面によって形成されるとき、例えば、接触区画は、少なくとも1つの発光素子への電気的及び熱的接触に適した(小さな)寸法を有することがある一方で、金属シート材料は、電気的及び熱的輸送のための大きな容積及び断面を提供することがある。
【0043】
導体の層状構造の延長方向(extension direction)、好ましくは、導体及び絶縁層の層状構造の延長方向は、取付区画内の少なくとも1つの取付面の配置方向に対して実質的に垂直に延びる。特に、層状構造は、少なくとも1つの取付面の配置方向に対して実質的に垂直に延びる金属シート材料に基づく。この意味における延長方向は、層状構造の層に対して平行な方向を表すことがある。電気的及び熱的輸送は、主に導体(例えば、金属シート材料)によって提供されてよく、延長方向は、配置方向に対して実質的に垂直であり、取付区画から本体区画への非常に直接的で効果的な電気伝達及び熱伝達を得ることができる。
【0044】
他の実施形態において、導体、特に金属シート材料、及び絶縁層の層状構造の延長方向は、少なくとも1つの取付面の配置方向に対して実質的に平行に延びる。「実質的に垂直」の下では、90°±10°の角度、特に90°±5°の角度が理解されてよい。「実質的に平行」の下では、0°±10°の角度、特に0°±5°の角度が理解されてよい。
【0045】
導体(例えば、金属シート材料)の、好ましくは導体及び絶縁層の層状構造は、角度付き区画(angled section)を含む。角度付き区画では、取付区画は、本体区画の長さに対して、すなわち、本体区画の最長寸法に対して特定の向きにおいて配置されてよい。例えば、本体区画は、例えば、ソケットを介した、電源への電気的接続のために構成された第1の端と、第1の端とは反対側の第2の端と、第1の端を第2の端に接続する側面とを有することがある。取付区画は、本体の側面に設けられてよく、熱伝達は更に改良される。特に、角度付き区画は、本体区画の長さが配置方向に対して実質的に平行に延びるように構成される。熱伝達を最適化することに加えて、そのような配置は、様々な従来の光源における配置に類似する。
【0046】
本発明の次の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って配置される複数の発光素子を収容するように構成される。発光素子は、例えば、フィラメントの延長方向を表すように、一列になって、特に直線において、配置方向に沿って配置されてよい。少なくとも1つの取付面は、配置方向に沿って少なくとも3つの交互の接触区画を含んでよく、各々の接触区画は、導体に対応し、絶縁区画によって分離される。ある実施形態において、交互の接触区画は、交互の極性を提供するように構成される。例えば、隣接する接触区画の間の極性は、(+/-/+又は/+/-のようなシーケンスのように)互いに対して反転される。発光素子は、異なる極性を有する2つの接触区画に接触させられてよく、例えば、発光素子は、2つの隣接する交互の接触区画に接触させられてよい。
【0047】
例えば、複数の発光素子は、一列になって、例えば、「1×N」構成において、配置方向に沿って配置されてよい。配置方向に沿って配置される「1×N」構成の各々の発光素子は、異なるペアの交互の接触区画に接触してよい。例えば、「2×N」構成、「3×N」構成又はより一層大きいアレイのような発光素子のアレイについて、同じペアの交互の接触区画に接触する複数の発光素子を有する構成も可能である。
【0048】
配置方向に沿って少なくとも3つの交互の接触区画を設けることによって、熱伝達及び電気伝導を提供する導体の数が増加し、特に熱が本体区画に効果的に伝達される点において、取付面に取り付けられる発光素子への熱伝達及び電気伝導が改良されることがある。例えば、配置方向に沿って配置されるN個の発光素子を有する「1×N」構成では、N+1個の接触区画及びN+1個の導体を提供して熱伝達を最適化してよい。従って、複数の発光素子が並列に接続され、熱伝達が同じ導体を介して行われる、従来技術の単純な柱状形状と比較して、本発明に従った支持体は、発光素子の改良された効率及び寿命をもたらすことがある。少なくとも3つの交互の接触区画を設けることは、単一又は複数の発光素子を互いに独立して作動させる可能性も開く。
【0049】
第2の態様に従った照明デバイスは、第1の態様に従った支持体と、少なくとも1つの取付面の配置方向に沿って取り付けられる少なくとも1つの発光素子とを含む。少なくとも1つの発光素子は、例えば、少なくとも1つの照明素子の接触パッチが接触区画とそれぞれ電気的に接触する点で、少なくとも2つの接触区画に電気的に接触する。電気的接触及び/又は機械的接続は、例えば、(例えば、はんだペーストを用いて)はんだ付けされた接触及び/又は導電性接着剤との接触に基づいてよい。少なくとも1つの発光素子は、対応する接触区画と関連する導体に電圧を印加することによって作動させられることがある。例えば、本体区画は、電源に電気的接触を提供するように構成されてよい。
【0050】
従って、本発明の次の実施形態において、照明デバイスは、電源への接続のためのソケットを更に含んでよく、ソケットは、本体区画に接続される。ソケットは、特に、意図される用途、特に所要のタイプのレトロフィットに適した、標準ソケットである。幾つかの実施形態において、ソケットは、自動車用のハロゲン電球及び/又は白熱電球の標準ソケットであってよい。そのようなソケットの一例は、H7ソケットである。本体区画及び少なくとも1つの取付面を有する取付区画は、フィラメントの配置及び従来の光源における取付けを模倣するように配置されてよい。例えば、発光素子の配置方向及び配置は、特にハロゲンフィラメントのような標準フィラメントの配置に対応する。ソケットが使用されるとき、特にソケットに対する取付面の距離及び向きは、従来の光源におけるソケットに対するフィラメントの距離及び向きに対応してよい。
【0051】
第3の態様による方法において、少なくとも1つの発光素子は、例えば、少なくとも1つの照明素子の接触パッチが接触区画に電気的に接続されるように、接触区画に電気的に接触させられる。電気的接触は、例えば、はんだ付けを用いて、特にはんだペーストを使用することによって及び/又は導電性接着剤を使用することによって、確立されてよい。
【0052】
本発明の例示的な実施形態によれば、支持体を提供することは、金属シートを積み重ねること(積層させること)を含んでよい。上述のように、導体の層状構造は、銅シートのような金属シート材料を使用することによって提供されてよい。積み重ねられた金属シート材料は、本体区画及び/又は取付区画の形状、並びに本体区画から少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供する導体を提供することがある。特に、金属シートは、金属シートの主面上に積層されてよい。金属シート間の絶縁層は、金属シート間の電気的接触を防止するように配置されてよい。幾つかの実施形態において、金属シート材料は、主面上に1つ以上の絶縁層を有する複合材料として提供されてよい。別の例示的な実施形態では、金属シート間の絶縁層の少なくとも一部を形成するよう、接着剤が積層前及び/又は積層中に金属シート材料上に配置される。接着剤を使用することによって、金属シートは同時に互いに機械的に接続され且つ絶縁されることがある。
【0053】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、金属シートは、角度付き区画を形成するよう曲げられる。曲げることは、シートが少なくとも部分的に支持体に必要な形状にさせられるように、シートを積み重ねる前に行われてよい。曲げは金属シートの積層中又は積層後に行われることも可能である。例えば、金属シートの間に絶縁層が配置された金属シートのスタックが、複合材料又は半完成品として提供され、支持体の形状に曲げられてよい。
【0054】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、支持体を提供することは、特に金属シートの積層後の材料除去を含む。例えば、本体区画及び/又は取付区画の少なくとも一部を積層及び提供するために、長方形の形状のような規則的な形状の金属シートが使用されてよい。支持体のより複雑な形状、例えば、本体区画の少なくとも区画の前述の三角形の断面、互いに対してある角度で配置された取付面のような1つ以上の取付面の特定の形状などを得るために、金属シート材料及び/又は絶縁層の材料が除去されてよい。例えば、支持体の形状は、切削、研削、切断、及び/又はエッチングによって少なくとも部分的に得られてよい。
【0055】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの発光素子の取付けは、少なくとも1つの発光素子を支持層上に取り外し可能に固定することと、少なくとも1つの発光素子上に接触材料を塗布することと、支持層上に固定された少なくとも1つの発光素子を少なくとも1つの取付面に塗布することとを含み、接触材料は、少なくとも1つの発光素子を接触区画に接続する。取付面は、複雑な形状を有することがあり、特に、三次元の(平坦でない)方法で配置されることがあるので、例えば、はんだマスクのような標準的な技術によっては、はんだの信頼性の高い位置決めが可能でないことがある。はんだマスクを複雑に成形された比較的小さな取付面に適用することは困難なことがある。更に、はんだが取付面の縁付近に配置されるときには、位置決め及びはんだの量を制御することは困難である。従って、特にはんだのリフロー中に、発光素子の望ましくない再位置決めが生じることがある。
【0056】
例えば、少なくとも1つの発光素子が支持層の上に既に固定されているときには、少なくとも1つの発光素子の上に、特に少なくとも1つの発光素子の接触パッチの上に、はんだペーストのような接触材料を塗布することが有利であることが見出された。支持層は、少なくとも1つの発光素子の正確な位置決めのために使用されてよく、少なくとも1つの発光素子は、接触区画に接続されてよい。例えば、少なくとも1つの発光素子は、接触材料が接触区画に接触するように、取付面に適用される。接触材料は、リフロー及び/又は硬化を受けることがある。支持層は、接触材料のリフロー及び/又は硬化の前、後又は間に除去されてよい。
【0057】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、支持層に固定された少なくとも1つの発光素子を少なくとも1つの取付面に適用することは、少なくとも1つの取付面の形状に適合するように支持層を曲げることを含む。支持層を曲げることは、発光素子が複数の取付面上に同時に取り付けられることがあるように、複数の取付面の形状を適合させるために特に有用なことがある。
【0058】
ある実施形態によれば、支持層上に固定された発光素子は、SMT技術によって塗布されてよい。支持層は、吸引ノズルのような1つ以上の保持デバイスによって持ち上げられてよい。例えば、各発光素子又は(例えば、各群が取付面に対応する)発光素子の群のために、保持デバイスが使用されてよい。保持デバイスは、取付面の形状に対応する支持層の形状を得るために並びに取付面上に発光素子を適用するために、互いに対して位置決めされてよく、回転されてよい。
【0059】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、支持層は、少なくとも1つの所定の曲げ線を有する。曲げ線は、例えば、支持層の区画を分離する線に対応してよく、各区画は、取付面に対応する発光素子又は発光素子の群に対応する。曲げ線によって、支持層の曲げの精度、従って、発光素子の位置決めの精度を大幅に向上させることができる。曲げ線は、例えば、支持層内の穿孔によって形成されてよい。支持層の残余と比較して、減少された厚さ及び/又はより高い可撓性(フレキシビリティ)を有する異なる材料のような、他の構成も、追加的に又は代替的に可能なことがある。
【0060】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、支持層に固定された少なくとも1つの発光素子を少なくとも1つの取付面に適用することは、支持層の切断を含む。ある実施形態において、支持層は、発光素子が支持層上に固定される前に切断されてよい。例えば、支持層は、セグメントに切断されてよく、各セグメントは、発光素子の群を支持する。発光素子の各群は、各取付面に独立して適用され得る支持層のストリップが得られるように、例えば、取付面に対応してよい。別の実施形態において、支持層は、発光素子を固定した後であるが、接触材料が適用される前に、切断されてよい。別の実施形態において、支持層は、少なくとも1つの発光素子が固定され、接触材料が塗布された後に、切断されてよい。
【0061】
支持層としては、例えば、ポリイミド接着テープが用いられてよい。ポリイミド接着テープは、接触材料が硬化した後に、例えば、接触材料として使用されるはんだペーストのリフローの後に、除去されてよい。別の実施形態では、表面上に硬化性接着層、例えば、UV硬化性接着テープを有する支持層が使用されてよい。この場合には、紫外線硬化性接着剤を紫外線に曝すことによって接触材料を硬化させる前に、支持層をより容易に除去することができ、発光素子は、支持層から解放されることがある。次に、接触材料の硬化は、支持層なしで行われてよい。
【0062】
少なくとも1つの発光素子は、特に、発光可能な少なくとも1つの半導体素子を含んでよい。特に、少なくとも1つの発光素子は、少なくとも1つのLEDを含んでよい。LEDは、p-n接合、ダイオード、及び/又はトランジスタのような、少なくとも1つの半導体素子を含んでよい。例えば、LEDは、別個の又は組み合わされたLEDダイ及び/又はLEDパッケージの形態で提供されてよく、特に少なくとも1つのLEDは、基板、例えば、サファイア基板上に配置されてよい。LEDパッケージは、(例えば、蛍光体に基づく)波長変換素子を含んでよく、且つ/或いは、拡散層、回折素子(例えば、レンズ)及び/又は反射素子(例えば、反射器カップ)のような、少なくとも1つの光学素子を含んでよい。LED又は複数のLEDは、例えば、LEDリードフレームに一体化されてよい。
【0063】
本発明に従った支持体及び/又は照明デバイスは、特に、自動車照明における使用、例えば、自動車ヘッドライトとしての使用のために構成されることがある。
【0064】
上述の本発明の構成及び例示的な実施形態は、本発明に従った異なる態様に等しく関連することがある。このセクションにおける本発明の提示は、一例であるに過ぎず、限定的ではないことが理解されるべきである。
【0065】
本発明の他の構成は、添付の図面に関連して考慮される以下の詳細な記述から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、添付の特許請求の範囲を参照すべき本発明の限界の定義としてではなく、専ら例示の目的のために設計されていることが理解されるべきである。図面は、縮尺通りに描かれておらず、本明細書に記載する構造及び手順を概念的に例示することを意図したものに過ぎないことが更に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【
図1】支持体の第1の実施形態の概略を側面図において示している。
【
図2】支持体の第1の実施形態の概略を頂面図において示している。
【
図3】支持体の第1の実施形態の概略を正面図において示している。
【
図4】支持体の第1の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図5】照明デバイスの第1の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図6】照明デバイスの第2の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図7】照明デバイスの第2の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図8】照明デバイスの第3の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図9】照明デバイスの第4の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図10】照明デバイスの第5の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図11】照明デバイスの第6の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図12】照明デバイスの第7の実施形態の概略を斜視図において示している。
【
図13a】照明デバイスを製造する方法の実施形態の概略図を示している。
【
図13b】照明デバイスを製造する方法の実施形態の概略図を示している。
【
図13c】照明デバイスを製造する方法の実施形態の概略図を示している。
【
図13d】照明デバイスを製造する方法の実施形態の概略図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0067】
以下の記述は、本発明の理解を深めるのに役立つものであり、この明細書の上記要約セクションにおいて提供される記述と共に読まれて補足的に理解されるべきである。
【0068】
図1、
図2、
図3は、それぞれ、少なくとも1つの発光素子のための支持体2(support)の第1の実施形態の概略を側面図、頂面図、及び正面図において示している。
図4において、支持体2の第1の実施形態は、斜視図において示されている。
【0069】
特に
図1及び
図2に見ることができるように、支持体2は、3つの取付面6a、6b、6cを備える取り付け区画4を含み、取付面6a、6b、6cは、配置方向8を有する。取付面6a、6b、6cは、配置方向8に沿って配置される発光素子を収容するように構成される。取付面6bは、他の2つの取付面6a、6cの間に配置され、他の2つの取付面6a、6cに対して実質的に垂直に配置される。
【0070】
本体区画10が取り付け区画4に隣接して配置され、取り付け区画4に熱的に接触する。支持体2は、本体区画10を電源に接続することによって発光素子に電力を提供することがあるように、本体区画10から取付面6a、6b、6cへの電気的接続を提供する導体12を含む。取り付け区画4及び本体区画10は、金属シート材料、特に銅をベースにしたシート材料から形成された導体12と、導体12の間に配置された絶縁層13との、層状構造を含む。
【0071】
絶縁層13及び導体12を形成する金属シート材料の延長方向は、取付区画における取付面6a、6b、6cの配置方向8に対して実質的に垂直に延びる。本体区画10の一部分において、延長方向は、配置方向8に対して実質的に平行に延びる。導体12及び絶縁層13の層状構造は、角度付き区画18(angled section)を含み、本体区画10の長さは、配置方向8に対して実質的に平行に延びる。
【0072】
図1に見ることができるように、取付面6a、6b、6cは、配置方向8に沿って接触区画16を含み、各接触区画16は、導体12に対応しており、絶縁層13によって形成された絶縁区画によって分離されている。導体12を形成する金属シート材料は、主面と、側面とを含み、接触区画16の各々は、金属シート材料の側面によって形成されている。
【0073】
図3の正面図に特に見ることができるように、本体区画10は、配置方向8に対して取付面6a、6b、6cから側方に突出する。例えば、視認者(viewer)が取付面6bに面するとき、本体区画は、取付面6a、6b、6cのエッジを越えて延びる。すなわち、本体区画10は、取付区画4に比べて増大した幅を有する。
【0074】
本体区画10は、取付区画4からの距離が増大するにつれて増大する断面積を有し、それは特に
図2の頂面図から明らかである。本体区画10は、三角形の断面を有し、取付区画4は、三角形の断面のエッジに配置されている。三角形の断面は、45°の開口角度を有する。既に上述したように、本体区画は、少なくとも1つの取付面への電気的接続を提供することがあり、ヒートシンク並びに熱伝導体として同時に作用することがあり、それは高い熱出力を備える発光素子、例えば、自動車ヘッド照明のような用途のためのLED光源が使用されるときに特に有利である。本体区画10が取付面6a、6b、6cから側方に突出するので、本体区画10の容積が拡大され、本体区画10は、取付区画4からの有意に改良された熱伝達を提供すると同時に、レトロフィット用途に適した効果的な導電率及び光学特性を提供する。
【0075】
特に、ハロゲン電球のような光源の照明パターンは、支持体2の取付面6a、6b、6cに取り付けられた発光素子と共に非常に密接に再現されることがある。取付面6a、6b、6cの各々は、配置方向8に沿って配置された複数の発光素子を収容するように構成される。この第1の実施形態において、取付面6a、6b、6cは、各々、配置方向8に沿って6つの接触区画16を含み、各接触区画16は、導体12に対応しており、絶縁区画13によって分離されている。配置方向は、白熱光源内のフィラメントの伸長方向に対応することがある。
【0076】
本発明に従った照明デバイス20の第1の実施形態が
図5に示されており、照明デバイス20は、
図1~
図4に示すような支持体2の第1の実施形態を含む。5つの発光素子22が、各取付面6a、6b、6cの配置方向8に沿って取り付けられている。各発光素子22は、2つの隣接する(交互の)接触区画16に電気的に接触している。
【0077】
図6には、本発明に従った照明デバイス20の第2の実施形態が示されており、電源に接続するためのソケット24が設けられており、ソケット24は、支持体2の本体区画10に接続されている。支持体2は、
図1~
図4に示す第1の実施形態に従って構成される。ソケット24は、自動車用途におけるH7ハロゲンランプに対応する標準ソケットを表す。
【0078】
図7~
図12は、本発明に従った照明デバイス20の更なる実施形態をそれぞれ示しており、
図5に示す本発明の第1の実施形態とは対照的に、照明デバイス20の複数の照明機能のうちの他の機能を可能にする並びに/或いは任意の更なる構造的構成を含む導体12a~12fの異なる制御が図示されている。
【0079】
図7は、
図5に示す照明デバイスに基づく本発明の実施形態を示している。各接触区画16は、導体12a~12fに対応する。導体12a~12fに対応する2つの隣接する接触区画の間には、それぞれの絶縁区画13が支持体2によって構成されている。各発光素子22は、LEDダイである。低ビーム、DRL、PL、又はそれらの組み合わせのような、複数の照明機能を可能にするために、かつ/又はブースト(boosting)、調光(dimming)、高速スイッチング(fast switching)、又はそれらの組み合わせのようなビームダイナミクス(beam dynamics)を提供するために、1つ以上の電圧を導体12a~12fの任意の組み合わせに印加して、LEDダイに印加されている1つ以上の電圧をもたらすことができる。例えば、1つ以上の電圧が、例えば、特定の予め画定された時間間隔で適時に印加されて、例えば、支持体によって可能にされる走行光がもたらされることがある。
図5に示すように、導体12aは+極性で印加され、導体12fは-極性で印加される一方で、導体12b~12eは(「NC」によって示すように)接続されない。これは、例えば、
図5に示す例示的な実施形態のLEDダイ22の全てが、それぞれのLEDダイ22によって画定されるような光を放射することになる場合がある。
【0080】
図8において、導体12a及び12bは、交互の極性(12a:+極性、12b:-極性)の電圧で印加されており、導体12e及び12fは、(例えば、導体12a、12bに印加された電圧とは異なる)交互の極性(12e:+極性、12f:-極性)の第2の電圧で印加されており、導体12c及び12dは、(「NC」によって示すように)接続されておらず、その結果、導体12a及び12bに結合されたLEDダイ22のスイッチはオンにされ、更に、導体12e及び12fに結合されたLEDダイ22のスイッチはオンにされる一方で、他のLEDダイ22のスイッチもオフにされる。
【0081】
図9に示す支持体2の例示的な実施形態は、任意的なセンサ14aを含み、
図9のセンサは、温度センサ14aであり、支持体2の側面に取り付けられている。導体12c及び12dを介して、温度センサ14aによって収集される情報(例えば、LEDダイ22の近傍で測定された温度値を示す温度情報)を読み取ることができる。導体12c、12dは、交互の極性(12c:-極性、12d:+極性)の電圧で印加されている一方で、導体12a、12b、12e、12fは、(「NC」によって示すように)接続されていない。導体のこの制御によって、温度センサ14aによって収集される情報が読み取られることがある。例えば、温度センサ14bの情報が読み取られるべきでない場合、図示のようにそれぞれの電圧で印加される導体12c及び12dは、スイッチがオンにされている導体12c、12dを介して接続されたそれぞれのLEDダイをもたらすことができる。
【0082】
対照的に、
図11では、別のセンサ14b、例えば、温度センサが、支持体によって構成され、このセンサ14bは、支持体の側面に配置されており、導体12c、12d、及び12eに結合されている。この結合を介して、例えば、センサ14bによって収集される情報及び/又はセンサ14bの制御が可能にされる。
【0083】
図12では、更なるセンサ14c、例えば、温度センサ14cが、支持体の頂側面(top side)に構成される。この実施形態において、それぞれのセンサ14cは、導体12aを介して結合されて、(例えば、上記で議論したように)それぞれのセンサ14cによって収集される情報が少なくとも読み取られること及び/又は相応してそれぞれのセンサ14cを制御することを可能にする。
【0084】
図10において、LEDダイ22は、特定のLEDダイ22aを含み、それは、黄色及び/又は青色の色をもたらす、ある波長の光を放射することが可能にされた、LEDダイであってよい。このようにして、例えば、冷たい白色光又は暖かい白色光の放射が可能にされることがある。
【0085】
本発明の全ての例示的な態様に従った例示的な実施形態は、以下の構成のうちの1つ以上を可能にする。
- 各Cu(銅)-ストライプは、電気ポート(導体など)である。
- アドレス指定LEDは、個別に又はグループ(全てのLEDがオン)で可能にされる。
- アドレス指定LEDは、個別に又はグループ(ウェルカムモード(welcome mode))で可能にされる。
- 追加のLEDを(例えば、青色LEDのような他の色のLED)異なる場所に配置することが可能にされる。
- LEDの極性を利用して二重又は多重の機能(例えば、LEDを順次式に、よって、時間的に異なる方法でオンにするころ)を実現することが可能にされる。
【0086】
コネクタ間で、極性が異なってよい(先行技術:より高次のコネクタは、より高い電位を有する)。更に、LEDダイスをオフにすることができ、センサを有効にすることができ、且つ/或いは他のLEDダイスを選択的に作動させることができる。本発明の例示的な実施形態の通常動作において、全てのLEDダイは、直列に作動する(例えば、コネクタ1は正の電位を有し、最後のコネクタは負の電位を有し、それらの間の全てのコネクタは絶縁され、よって、直列作動が実現される)。
【0087】
図13a~13dは、本発明に従った照明デバイスを製造する方法、特に第1の実施形態に従った照明デバイスを製造する方法の概略図を示している。
【0088】
支持体2が提供される、例えば、
図1~
図4に示す第1の実施形態に従って構成される。支持体2は、金属シートのスタック(積層)と、金属シート間の絶縁層の配置とによって提供されてよく、絶縁層は、金属シートに塗布される接着剤によって形成されることができる。金属シートは、実質的に垂直な角度を備える角度付き区画を形成するように曲げられてよく、
図1~
図4に示すような支持体2の形状を得るために、材料除去が行われてよい。
【0089】
次に、発光素子22が、
図13a~
図13dに示すように、支持体2に取り付けられる。
図13aは、正面図を表しており、発光素子22は、支持層26、例えば、接着性ポリイミドテープ又はUV硬化性接着テープに取り外し可能に固定される。支持層26は、発光素子22をグループに分割する穿孔28の形態の所定の曲げ線を有し、各グループは、取付面6a、6b、6cに対応する。接触材料としてのはんだペーストが、発光素子22(図示せず)の接触区画に塗布される。
【0090】
支持層26は、保持デバイスの吸引ノズル30a、30b、30cによってピックアップされる。3つの吸引ノズル30a、30b、30c、又は3つのグループの吸引ノズル30a、30b、30cが使用され、それぞれが発光素子22のグループ及び取付面6a、6b、6cに対応する。
図13bの支持体2の頂面図に示すように、取付面6bに対応する発光素子22が印加された後に、
図13cに示すように、支持層26が穿孔28で曲げられて、取付面6a、6b、6cの形状に一致するように、吸引ノズル30a、30cが再位置決めされ且つ回転される。
【0091】
代替的に、支持層26は、ストリップに切断されてよく、各ストリップは、取付面6a、6b、6c(図示せず)に対応し、ストリップは、同様に適用される。
【0092】
はんだペーストは、はんだペーストが発光素子22を取付面6a、6b、6cの接触区画16に永久的に接続するように、発光素子22の位置決め後にリフローを受ける。支持層22は、リフロー後に(例えば、接着性ポリイミドテープが使用されるときに)又はリフロー前に(例えば、発光素子22への接着を低減するためにUV光に曝露されることができるUV硬化性接着テープを使用するときに)発光素子から除去されてよい。発光素子20が、
図13dに示すように得られる。本発明の例示的な実施形態は、例えば、自動車灯のH7アーキテクチャに100%互換可能なアーキテクチャを可能にする。更に、複数の照明機能(ロービーム、DRL(昼間走行光)、PL(位置光)など)を組み込むこと、及び/又は、電源に接続されるときに、接触区画のいずれかの間で電圧が印加されることを可能にすることによって、同じレトロフィット照明モジュールでビームダイナミクス(ブースト、調光、高速スイッチングなど)を提供することが可能である。
【0093】
以下の実施形態も開示されているものと考えられる。
【0094】
実施態様1:
発光素子のための支持体であって、
- 少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)を備え、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は、配置方向(8)を有し、配置方向(8)に沿って配置される少なくとも1つの発光素子(22)を収容するように構成される、取付区画(4)と、
- 取付区画(4)に隣接して配置される本体区画(10)と、
- 本体区画(10)から少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)への電気的接続を提供する導体(12)と、を含み、
- 少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は、配置方向(8)に沿って少なくとも2つの接触区画(16)を含み、各接触区画は、導体(12)に対応し、
- 本体区画(10)は、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)から側方に突出する、
支持体。
【0095】
実施態様2:
本体区画(10)は、少なくとも区画において、取付区画(4)から距離が増大するにつれて増大する断面、少なくとも区画において、三角形の断面を有し、取付区画(4)は、三角形の断面の縁(エッジ)に配置される、
実施形態1に従った支持体。
【0096】
実施態様3:
三角形の断面は、0°~90°、特に30°~45°の開口角度(opening angle)を有する、
実施形態2に従った支持体。
【0097】
実施態様4:
取付区画(4)及び/又は本体区画(10)は、導体(12)及び絶縁層(13)の層状構造を含む、
実施形態1~3のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0098】
実施態様5:
導体(12)は、金属シート材料、特に銅ベースのシート材料を含む、
実施形態1~4のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0099】
実施態様6:
金属シート材料は、主面と、側面とを含み、接触区画の各々は、それぞれ、金属シート材料の側面によって少なくとも部分的に形成される、
実施形態5に記載の支持体。
【0100】
実施態様7:
取付区画内の導体、特に金属シート材料、及び絶縁層の層状構造の延長方向は、少なくとも1つの取付面の配置方向(8)に対して実質的に垂直に又は実質的に平行に延びる、
実施形態4~6のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0101】
実施態様8:
導体(12)及び絶縁層(13)の層状構造は、特に本体区画(10)の長さが配置方向(8)に対して実質的に平行に延びるように、角度付き区画(18)を含む、
実施形態4~7のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0102】
実施態様9:
取付区画(4)は、互いに隣接して配置される少なくとも2つの取付面(6a,6b,6c)を含み、且つ/或いは
少なくとも2つの取付面(6a,6b,6c)が、互いにある角度で又は互いに実質的に平行に配置される、
実施形態1~8のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0103】
実施態様10:
取付区画(4)は、3つの取付面(6a,6b,6c)を含み、3つの取付面のうちの1つ(6b)は、他の2つの取付面(6a,6c)の間に配置され、特に45°~135°、特に45°~75°の包囲角度(enclosing angle)で配置され、或いは他の2つの取付面(6a,6c)に対して実質的に垂直に配置される、
実施形態9に記載の支持体。
【0104】
実施態様11:
少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は、配置方向(8)に沿って配置される複数の発光素子(22)を収容するように構成され、
少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)は、配置方向(8)に沿って少なくとも3つの交互の接触区画(16)を含み、各々の交互の接触区画(16)は、導体(12)に対応し、絶縁区画によって分離される、
実施形態1~10のうちのいずれか1つに記載の支持体。
【0105】
実施態様12:
- 実施形態1~11のいずれかに従った支持体(2)と、
- 少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)の配置方向(8)に沿って取り付けられる少なくとも1つの発光素子(22)と、を含み、
少なくとも1つの発光素子(22)は、少なくとも2つの接触区画(16)に電気的に接触する、
照明デバイス。
【0106】
実施態様13:
照明デバイスは、電源への接続のためのソケット(24)を更に含み、ソケット(24)は、本体区画(10)に接続される、
実施形態12に記載の照明デバイス。
【0107】
実施態様14:
照明デバイス(20)、特に実施形態12又は13に記載の照明デバイス(20)を製造する方法であって、
- 実施形態1~11のいずれかに記載の支持体(2)を提供することと、
- 少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)の配置方向(8)に沿って少なくとも1つの発光素子(22)を取り付けることと、を含み、
少なくとも1つの発光素子(22)は、接触区画(16)に電気的に接触させられる、
方法
【0108】
実施態様15:
支持体(2)を提供することは、金属シートを積み重ねることと、金属シートの間に絶縁層を配置することとを含む、
実施形態14に記載の方法。
【0109】
実施態様16:
金属シートは、特に実質的に垂直な角度を備える、角度付き区画(18)を形成するように曲げられる、
実施形態15に記載の方法。
【0110】
実施態様17:
支持体(2)を提供することは、特に金属シートを積み重ねた後に、金属を除去することを含む、
実施形態14~16のうちのいずれかに記載の方法。
【0111】
実施態様18:
少なくとも1つの発光素子(22)を取り付けることは、
- 支持層(26)の上に少なくとも1つの発光素子(22)を取り外し可能に固定すること、
- 少なくとも1つの発光素子(22)の上に接触材料を適用(塗布)すること、及び
- 支持層(26)の上に固定された少なくとも1つの発光素子(22)を少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)に適用(塗布)することを含み、接触材料は、少なくとも1つの発光素子(22)を接触区画(16)に接続する、
実施形態14~17のうちのいずれかに記載の方法。
【0112】
実施態様19:
支持層(26)の上に固定された少なくとも1つの発光素子(22)を少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)に適用することは、少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)の形状を適合させるように支持層(26)を曲げることを含み、支持層(26)は、特に材料削減又は穿孔のような材料弱化の、少なくとも1つの所定の曲げ線(28)を有する、
実施形態18に記載の方法。
【0113】
実施態様20:
支持層(26)の上に固定された少なくとも1つの発光素子(22)を少なくとも1つの取付面(6a,6b,6c)に提供することは、支持層(26)の切断を含む、
実施形態18又は19に記載の方法。
【0114】
本明細書では、記載する実施形態において提示されるあらゆる接続は、関連するコンポーネントが動作的に結合されるように理解されるべきである。従って、接続は、直接的又は任意の数もしくは組み合わせの介在要素を用いて間接的であることができ、コンポーネント間に単に機能的関係があってよい。
【0115】
更に、本明細書に記載する或いは図示する方法、プロセス及び行為のいずれも、汎用又は専用プロセッサ内の実行可能な命令を使用して実装されてよく、そのようなプロセッサによって実行されるべきコンピュータ可読記憶媒体(例えば、ディスク、メモリ、又は同等物)に格納されてよい。「コンピュータ可読記憶媒体」への言及は、FPGA、ASIC、信号処理デバイス、及び他のデバイスのような特殊化された回路を包含するものと理解されるべきである。
【0116】
「A及び/又はB」という表現は、(i)A、(ii)B、(iii)A及びBの3つのシナリオのいずれか1つを含むと考えられる。更に、単数形の表現(「a」)は、「1」として理解されるべきではない。すなわち、「(ある)要素」という表現の使用は、更なる要素も存在することを排除しない。「含む(comprising)」という用語は、開放的な意味に、すなわち、「要素Aを含む」物体は、要素Aに加えて更なる要素も含むこともあると理解されるべきである。
【0117】
全ての提示される実施形態は、例示的であるに過ぎず、特定の例示的な実施形態について提示されるいずれかの構成は、それ自体で、同一の又は別の特定の例示的な実施形態について提示されるいずれの構成との組み合わせにおいて、及び/又は言及されていない他の構成と組み合わせにおいて、本発明のいずれかの態様と共に使用されてよいことが理解されるであろう。特に、この明細書において提示される例示的な実施形態は、それが技術的に合理的であり、例示的な実施形態が互いに対する代替でない限り、互いに全ての可能な組み合わせにおいて開示されているものと理解されるべきである。更に、特定のカテゴリ(方法/装置/コンピュータプログラム/システム)における例示的な実施形態について提示されるあらゆる構成は、あらゆる他のカテゴリの例示的な実施形態において対応する方法において使用されてよいことも理解されるであろう。提示される例示的な実施形態における構成の存在は、この構成が本発明の本質的な構成し、省略又は置換し得ないことを仮名寿司も意味しないことも理解されるべきである。
【0118】
構成が引き続き列挙される構成のうちの少なくとも1つを含むという陳述は、構成が全ての引き続き列挙される構成又は複数の引き続き列挙される構成の少なくとも1つの構成を含むようには必須ではない。任意の組み合わせにおける列挙された構成の選択又は列挙される構成のうちの1つのみの選択も可能である。全ての引き続き列挙される構成の特定の組み合わせも同様に考えられてよい。また、列挙される構成のうちの1つのみの複数が可能であってもよい。
【0119】
上記で提示される方法ステップのシーケンスは必須ではなく、代替的なシーケンスも可能である。それにもかかわらず、図面に例示的に示される方法ステップの特定のシーケンスは、それぞれの図によって記載されるそれぞれの実施形態についての方法ステップの1つの可能なシーケンスとして考えられるべきである。本発明は、例示的な実施形態によって上記に記載された。当業者に自明であり且つ添付の請求項の範囲から逸脱することなく実施することができる代替的な方法及び変形があることに留意のこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0120】
【特許文献1】国際公開第2016/156463A1号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1760391A2号明細書
【特許文献3】国際公開第2009/037645A2号
【特許文献4】米国特許出願公開第2003/0006423A1号明細書
【特許文献5】特開2010-198847号公報
【手続補正書】
【提出日】2022-03-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子のための支持体であって、
少なくとも1つの取付面を
含む、取付区画であって、
前記少なくとも1つの取付面は、配置方向を有し、該配置方向に沿っ
て少なくとも1つの発光素子を収容するように構成される、取付区画と、
前記取付区画に隣接
する、本体区画であって、本体区画が前記少なくとも1つの取付面から側方に突出するように、前記配置方向に対して平行に延びる長さを有する、本体区画と、
各接触区画が導体に対応するように、前記本体区画
を前記少なくとも1つの取付面
に接続
する、複数の導体と、を含み、該
複数の導体は、前記導体の層状構造の延長方向が前記少なくとも1つの取付面の前記配置方向に対して実質的に垂直に延びるように、導体の層状構造
であり、
前記導体の前記層状構造は、角度付き区画を含
む、
支持体。
【請求項2】
前記少なくとも2つの接触区画の2つの隣接する接触区画を分離する絶縁区画を更に含む、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記本体区画が電源に接続されるときに、
電圧が前記少なくとも2つの接触区画
のうちのいずれか
の接触区画の間に印加される、請求項
1に記載の支持体。
【請求項4】
前記本体区画が電源に接続されるときに、
更なる電圧が前記少なくとも
2つの接触区画
のうちの前記少なくとも2つの更なる接触区画のうちのいずれかの接触区画の間に印加され
る、請求項
3に記載の支持体。
【請求項5】
前記本体区画は、
少なくとも1つのセンサを含み、
少なくとも2つの接触区画に結合されることで、前記少なくとも1つのセンサによって収集される情報が、前記結合を介して少なくとも読取可能である、
請求項1に記載の支持体。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサは、頂側面を介して互いに少なくとも部分的に接続される本体区画の頂側面、
少なくとも1つの側面、又は頂側面及び少なくとも3つの側面のうちの少なくとも1つの側面
の両方に配置される、請求項1~5のうちのいずれか1項に記載の支持体。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサは、当該支持体の温度を収集するように構成される少なくとも1つの温度センサである、請求項6に記載の支持体。
【請求項8】
前記少なくとも1つの取付面は、前記配置方向に配置される複数の発光素子を収容するように構成される、請求項
7に記載の支持体。
【請求項9】
前記取付区画は、互いに隣接して配置される少なくとも2つの取付面を含み
、 前記少なくとも2つの取付面は、互いに対してある角度で又は互いに対して実質的に平行に配置される、
請求項
1に記載の支持体。
【請求項10】
前記取付区画は、3つの取付面を含み、該3つの取付面のうちの1つの取付面は、他の2つの取付面の間に配置さ
れる、請求項
1に記載の支持体。
【請求項11】
当該支持体は、少なくとも2つの発光素子を含み、少なくとも1つの発光素子は、
別の発光素
子とは異なる波長の光を放射するように構成される、請求項
1に記載の支持体。
【請求項12】
異なる波長の光を放射するように構成される前記少なくとも1つの発光素子は、黄色又は青色を表す波長の光を放射するように更に構成される、請求項11に記載の支持体。
【請求項13】
少なくとも1つの取付面を有する取付区画を含む、支持体であって、前記少なくとも1つの取付面は、配置方向を有し、前記少なくとも1つの取付面は、前記配置方向に沿って少なくとも2つの接触区画を含む、支持体であって、本体区画を更に含む、支持体と、
前記少なくとも1つの発光素子が、前記少なくとも2つの接触区画と電気的に接触するように、前記少なくとも1つの取付面の前記配置方向に沿って取り付けられる少なくとも1つの照明素子と、を含
む、
照明デバイス。
【請求項14】
電源への接続のため
に前記本体区画に接続されるソケットを更に含
む、請求項13に記載の照明デバイス。
【請求項15】
照明デバイ
スを製造する方法であって、
支持体を提供することと、
前記支持体の取付区画の少なくとも1つの取付面
の配置方向に沿って少なくとも1つの発光素子を取り付けることと
、
前記少なくとも1つの発光素子
を前記取付面の少なくとも1つの接触区画に電気的に
接続することと、を含む、
方法。
【請求項16】
前記本体区画が電源に接続されるときに、電圧が前記少なくとも1つの接触区画に印加されないように、少なくとも1つの接触区画が接続されない、請求項1に記載の支持体。
【請求項17】
前記取付区画は、互いに対してある角度で配置される或いは互いに対して実質的に平行に配置される少なくとも2つの取付面を含む、請求項1に記載の支持体。
【請求項18】
前記3つの取付面のうちの前記1つの取付面は、45°~135°の包囲角度で前記他の2つの取付面の間に配置される、請求項10に記載の支持体。
【請求項19】
前記3つの取付面のうちの前記1つの取付面は、前記他の2つの取付面に対して実質的に垂直に配置される、請求項10に記載の支持体。
【国際調査報告】