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特表2022-539694ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関するユーザ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関するユーザ装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20220906BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220906BHJP
   H04W 48/08 20090101ALI20220906BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/04 136
H04W48/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576389
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(85)【翻訳文提出日】2021-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2020063696
(87)【国際公開番号】W WO2021008756
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】19186108.7
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タオ ミン-フン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】シャー リキン
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンチャオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA43
5K067BB21
5K067CC22
5K067DD27
5K067EE02
5K067EE10
5K067FF05
5K067FF20
5K067FF31
(57)【要約】
本開示は、繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作する処理回路を備えるユーザ装置(UE)に関する。UEの受信機は、省電力信号を受信する。処理回路は、省電力信号受信後の間欠受信機能の、1つ以上のモニタリング期間中にダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、省電力信号に基づいて判定する。省電力信号は、UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報をUEが取得するか否かについての通知情報を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)であって、
動作中において、繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作する処理回路と、
動作中において、省電力信号を受信する受信機と、
を備え、
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号受信後の前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、前記省電力信号に基づいて判定し、
前記省電力信号は、前記UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む、
ユーザ装置。
【請求項2】
前記処理回路は、動作中において、受信した前記省電力信号に含まれる前記通知情報に基づく前記さらなる情報を取得するか否かについて判定し、
前記さらなる情報を取得すると判定された場合、前記処理回路および前記受信機は、動作中において、前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中に前記さらなる情報のための前記ダウンリンク制御チャネルをモニターして、前記さらなる情報を取得する、
請求項1に記載のユーザ装置。
【請求項3】
前記通知情報は、前記UEがそれぞれの他機能の前記さらなる情報を取得するか否かについて別々に示すように、1つ以上の他機能のそれぞれのための少なくとも1つのビットを含む、
請求項1または請求項2のユーザ装置。
【請求項4】
前記1つ以上の他機能は、
前記さらなる情報が、更新されたシステム情報であり、前記受信機が、動作中において、前記省電力信号が受信されたシステム情報修正期間後のシステム情報修正期間中に前記さらなる情報を取得する、システム情報更新機能と、
前記さらなる情報が、公衆警告情報であり、前記受信機が、動作中において、前記省電力信号を受信した後の前記公衆警告情報を受信するための、次の可能な期間中に前記さらなる情報を取得する、公衆警告システム機能と、
の1つ以上である、
請求項1~3の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項5】
前記処理回路は、動作中において、
任意選択的に、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さと前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間の長さとの比率と、任意選択的に前記UEが接続されている基地局によって設定される閾値との比較に基づく、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さ、および、前記1つ以上の他機能の前記ブロードキャスト期間の長さ、
または、
前記UEが接続されている基地局から以前に受信した設定情報、
に基づいて前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号を受信するか否か判定すする、
または、
前記処理回路は、前記通知情報を有するフォーマット、および、前記通知情報を有さないフォーマットである、前記省電力信号における両方のフォーマットをモニターする、
請求項1~4の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項6】
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号であるか否かについて判定し、
前記ブロードキャスト期間は、前記UEが、前記通知情報を受信するために少なくとも1回、モニターすべき期間であり、
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号である場合、前記省電力信号が前記通知情報を含むと判定し、
任意選択的に、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号ではない場合、前記処理回路は、動作中において、前記最初の信号ではない前記省電力信号が前記通知情報を含まないと判定する、
請求項1~5の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項7】
前記受信機は、動作中において、前記省電力信号の受信をモニターし、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の前の時間オフセットである省電力信号受信時に前記省電力信号を受信し、
任意選択的に、前記時間オフセットは、前記UEが接続されている基地局によって設定されており、
前記省電力信号に基づく、1つ以上の前記モニタリング期間中の前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについての判定は、
前記省電力信号受信時の前記省電力信号のウェイクアップ信号の有無の判定により、
または、
受信された前記省電力信号のウェイクアップ信号の1つ以上のビットの値を判定することにより、
実行される、
請求項1~6の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項8】
前記通知情報を取得するために前記ダウンリンク制御チャネルを少なくとも1回、前記UEによってモニターされる前記1つ以上の他機能のために、繰り返しブロードキャスト期間が規定され、
前記処理回路は、前記省電力信号の前記通知情報を受信した場合、前記省電力信号が受信されるブロードキャスト期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをさらにモニターして他の通知情報を取得しないと判定し、
任意選択的に、前記繰り返しブロードキャスト期間のそれぞれにおいて、前記通知情報が受信され得る、1つ以上のページング機会が規定され、
前記UEは、前記省電力信号の前記通知情報を受信しない場合に前記通知情報を受信するように、前記1つ以上のページング機会の少なくとも1つについて、前記通知情報を取得するために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターする、
請求項1~7の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項9】
前記省電力信号において前記通知情報が受信されない前記繰り返しブロードキャスト期間のうちの1つにおいて、1つのブロードキャスト期間における最後のページング機会よりも前に前記通知情報が受信されなかった場合、前記処理回路は、前記最後のページング機会で前記ダウンリンク制御チャネルをモニターし、前記1つのブロードキャスト期間における前記通知情報を受信し、
任意選択的に、前記省電力信号において前記通知情報が受信されない前記繰り返しブロードキャスト期間のうちの1つにおいて、前記UEが前記省電力信号の受信のために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターする1つの省電力信号受信機会、または、前記UEがダウンリンク制御情報の受信のために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするモニタリング期間、と、1つのページング機会が重複する場合、前記処理回路は、前記ページング機会と重複しているときに前記ダウンリンク制御チャネルをモニターして、前記1つのブロードキャスト期間における前記通知情報を受信する、
請求項1~8の何れか1項に記載のユーザ装置。
【請求項10】
基地局であって、
動作中において、繰り返しモニタリング期間中にダウンリンク制御チャネルを介してユーザ装置(UE)にダウンリンク制御情報を送信することに関する間欠受信機能を前記基地局に接続された前記UEで動作させる処理回路と、
動作中において、省電力信号を前記UEに送信する送信機と、
を備え、
前記省電力信号は、前記省電力信号の受信の後に前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて前記UEに示しており、
前記省電力信号は、前記UEおよび前記基地局により動作される1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む、
基地局。
【請求項11】
前記通知情報は、前記さらなる情報を取得されることを示しており、
前記送信機は、動作中において、前記1つ以上の他機能におけるブロードキャスト期間中に前記さらなる情報を送信し、
任意選択的に、前記1つ以上の他機能は、
前記さらなる情報が、更新されたシステム情報であり、前記送信機が、動作中において、前記省電力信号が送信されるシステム情報修正期間の後のシステム情報修正期間中に前記さらなる情報を送信するシステム情報更新機能と、
前記さらなる情報が、公衆警告情報であり、前記送信機が、動作中において、前記省電力信号を送信した後の前記公衆警告情報を送信するための、次の可能な期間中に前記さらなる情報を送信する公衆警告システム機能と。
1つ以上である、
請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
前記処理回路は、動作中において、
任意選択的に、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さと前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間の長さとの比率と、閾値との比較に基づく、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さ、および、前記1つ以上の他機能の前記ブロードキャスト期間の長さ、
に基づいて前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号を送信するか否かについて判定し、
任意選択的に、設定情報を前記UEに送信する前記送信機により前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号が送信されるか否かに関してUEを設定する、
請求項10または請求項11に記載の基地局。
【請求項13】
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号であるかについて判定し、
前記ブロードキャスト期間は、前記UEが、前記通知情報を受信するために少なくとも1回、モニターすべき期間であり、
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号である場合、前記省電力信号が前記通知情報を含むと判定し、
任意選択的に、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号ではない場合、前記処理回路は、動作中において、前記最初の信号ではない前記省電力信号が前記通知情報を含まないと判定する、
請求項10~12の何れか1項に記載の基地局。
【請求項14】
前記送信機は、動作中において、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の前の時間オフセットである省電力信号送信時に前記省電力信号を送信し、
任意選択的に、前記時間オフセットは、前記基地局によって設定されている、
請求項10~13の何れか1項に記載の基地局。
【請求項15】
ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、
繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作するステップと、
省電力信号を受信するステップと、
前記省電力信号受信後の前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、前記省電力信号に基づいて判定するステップと、
を有し、
前記省電力信号は、前記UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、3GPP通信システムなどの通信システムにおける方法、装置及び物に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、第5世代(5G)とも呼ばれる次世代セルラ技術の技術仕様に取り組んでいる。
【0003】
1つの目的は、enhanced mobile broadband(eMBB)、ultra-reliable low-latency communications(URLLC)、massive machine type communication(mMTC)を少なくとも含む、全ての利用シナリオ、要件及び配置シナリオ(例えば、TR38.913 version 15.0.0のセクション6を参照されたい)に対処する単一の技術的枠組みを提供することである。例えば、eMBB配置シナリオは、屋内ホットスポット、密集した都市、地方、都市マクロ及び高速を含んでもよく、URLLC配置シナリオは、産業制御システム、モバイルヘルスケア(リモートモニタリング、診断及び処置)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドのための広域モニタリング及び制御システムを含んでもよく、mMTC配置シナリオは、スマートウェアラブル及びセンサネットワークなどの非時間クリティカルなデータ伝送による多数のデバイスによるシナリオを含んでもよい。eMBB及びURLLCサービスは、その双方が極めて広い帯域幅を要求する点で類似するが、URLLCサービスは超低遅延を好ましくは要求しうる点で異なる。
【0004】
第2の目的は、順方向互換性を実現することである。Long Term Evolution(LTE,LTE-A)セルラシステムとの後方互換性は必要とされず、全く新しいシステム設計及び/又は新規な特徴の導入を容易にする。
【0005】
1つの非限定的かつ例示的な実施形態は、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する手順を含む、UE電力を節約することを容易にするための改良された手順を提供することを容易にする。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、ここに開示される技術は、ユーザ装置であって、動作中において、繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作する処理回路を備えることを特徴とする。ユーザ装置は、動作中において、省電力信号を受信する受信機をさらに備える。処理回路は、動作中において、省電力信号受信後の間欠受信機能の、1つ以上のモニタリング期間中にダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、省電力信号に基づいて判定する。省電力信号は、UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報をUEが取得するか否かについての通知情報を含む。
【0007】
一般的または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的な組合せとして実装され得ることに留意されたい。
【0008】
開示された実施形態および異なる実装のさらなる利益および利点は、明細書および図面から明らかになり得る。利益および/または利点は、明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができ、これらは、そのような利益および/または利点のうちの1つまたは複数を得るためにすべてが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下において、例示的な実施例が、添付した図面を参照してより詳細に説明される。
図1】3GPP NRシステムの一例となるアーキテクチャを示す図である。
図2】LTE eNB、gNB及びUEのための一例となるユーザ及び制御プレーンアーキテクチャを示す図である。
図3】NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す概略図である。
図4】RRC接続のセットアップ/再構成手順のシーケンス図である。
図5】enhanced Mobile Broadband(eMBB)、Massive Machine Type Communications(mMTC)およびUltra-reliable and Low Latency Communications(URLLC)の使用シナリオを示す概略図である。
図6】非ローミングシナリオのための例示的な5Gシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
図7】モバイル端末のDRX動作を示し、特にショート及びロングDRX周期によるDRX機会及びon-duration期間を示す図である。
図8】UEにおけるウェイクアップ信号、DRX動作におけるその効果およびPDCCHモニタリング動作の例示的な実施を示す図である。
図9】SI更新またはPWS通知のためのページング機会を、UEがモニターするために追加的にウェイクアップする必要がある問題のあるシナリオを示す図である。
図10】UEとgNBとの一例となる簡略化された構成を示す図である。
図11】改良されたダウンリンク制御チャネルモニタリング手順の一例となる実現形態によるUEの構成を示す図である。
図12】UEにおいて動作される様々な機能と、ダウンリンク制御チャネルのモニタリングにおける関連する並列動作とを示す図である。
図13】改良された解決策の例示的な実施による、UEの挙動に関するフロー図である。
図14】改良された解決策のための例示的な実施による、gNBの挙動に関するフロー図である。
図15】改良された解決策に従った、拡張された省電力信号の受信と、ページング機会のためにウェイクアップしないという利点とを示す図である。
図16A】改良された解決策による、拡張された省電力信号の異なる構造を示す図である。
図16B】改良された解決策による、拡張された省電力信号の異なる構造を示す図である。
図17A】ウェイクアップ信号に追加されて拡張された省電力信号を形成する通知情報の異なるフォーマットを示す図である。
図17B】ウェイクアップ信号に追加されて拡張された省電力信号を形成する通知情報の異なるフォーマットを示す図である。
図17C】ウェイクアップ信号に追加されて拡張された省電力信号を形成する通知情報の異なるフォーマットを示す図である。
図17D】ウェイクアップ信号に追加されて拡張された省電力信号を形成する通知情報の異なるフォーマットを示す図である。
図18】異なるDRX周期長とそれに対応する拡張された省電力信号の送信回数を示す図である。
図19】異なるDRX周期長とそれに対応する拡張された省電力信号の送信回数を示す図である。
図20】SI修正期間中の最初のウェイクアップ信号のみが通知情報で延長される、改良された解決策の変形例を示す図である。
図21】SI修正期間における最初のウェイクアップ信号が、どのようにして3つのUEについて延長されるかを示すフロー図である。
図22】改良された解決策のための例示的な実施に従った、UEの挙動のためのフロー図である。
図23】改良された解決策のための例示的な実施に従った、gNBの挙動のためのフロー図である。
図24】改良された解決策のための例示的な実施に従った、UEの挙動のためのフロー図である。
図25】改良された解決策のための例示的な実施に従った、gNBの挙動のためのフロー図である。
図26】第2の改良された解決策のための、他の例示的な実施による、UEの挙動のためのフロー図である。
図27】第2の改良された解決策を使用する場合、異なるシナリオにおけるUEのためのアクティブ時間のシーケンスを示す図である。
図28】第2の改良された解決策を使用する場合、異なるシナリオにおけるUEのためのアクティブ時間のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
5G NRシステムアーキテクチャ及びプロトコルスタック
3GPPは、100GHzまでの範囲の周波数において動作するNR(New Radio Access Technology)の開発を含む、単に5Gと呼ばれる第5世代セルラ技術のための次のリリースに取り組んでいる。5G規格の最初のバージョンは、2017年の終わりに完了され、5G NR規格に準拠したスマートフォンの試行と商業展開に進むことを可能にした。
【0011】
特に、全体のシステムアーキテクチャは、gNBを含み、UEに対してNG無線アクセスユーザプレーン(SDAP/PDCP/RLC/MAC/PHY)及び制御プレーン(RRC)プロトコルターミネーションを提供するNG-RAN(Next Generation-Radio Access Network)を想定する。gNBは、Xnインタフェースによって互いに相互接続される。gNBはまた、NG(Next Generation)インタフェースによってNGC(Next Generation Core)に接続され、より詳細には、NG-CインタフェースによってAMF(Access and Mobility Management Function)(例えば、AMFを実行する特定のコアエンティティ)と、NG-UインタフェースによってUPF(User Plane Function)(例えば、UPFを実行する特定のコアエンティティ)とに接続される。図1において、NG-RANアーキテクチャが示される(例えば、3GPP TS38.300 v15.6.0のセクション4を参照されたい)。
【0012】
様々な異なる配備シナリオがサポート可能である(例えば、3GPP TR38.801 v14.0.0を参照されたい)。例えば、非集中配備シナリオがそこに提示され(例えば、TR38.801のセクション5.2を参照されたい。集中配置はセクション5.4に示される)、5G NRをサポートする基地局が配備可能である。図2は、一例となる非集中配備シナリオ(例えば、TR38.801のFigure 5.2-1を参照されたい)を示し、更にgNBとLTE eNBとの双方に接続されるユーザ装置(UE)と共にLTE eNBを示す。NR 5Gのための新たなeNBは、例示的にgNBと呼ばれうる。eLTE eNBは、EPC(Evolved Packet Core)とNGC(Next Generation Core)との接続性をサポートするeNBの進化型である。
【0013】
NRのユーザプレーンプロトコルスタック(例えば、3GPP TS38.300 セクション4.4.1を参照されたい)は、ネットワーク側でgNBにおいて終端される、PDCP(Packet Data Convergence Protocol、TS38.300のセクション6.4を参照されたい)サブレイヤ、RLC(Radio Link Control、TS38.300のセクション6.3を参照されたい)サブレイヤ、及びMAC(Medium Access Control、TS38.300のセクション6.2を参照されたい)サブレイヤを有する。さらに、新たなアクセス層(AS)サブレイヤ(SDAP,Service Data Adaptation Protocol)が、PDCP(例えば、3GPP TS38.300のサブクローズ6.5を参照されたい)の上に導入される。制御プレーンプロトコルスタックがまた、NRに対して規定される(例えば、TS38.300のセクション4.4.2を参照されたい)。レイヤ2機能の概略は、TS38.300のサブクローズ6に与えられる。PDCP、RLC及びMACサブレイヤの機能は、TS38.300のセクション6.4,6.3及び6.2にそれぞれ列記される。RRCレイヤの機能は、TS38.300のサブクローズ7に列記される。
【0014】
例えば、MACレイヤは、異なるニューメロロジのハンドリングを含む、論理チャネルの多重化及びスケジューリングとスケジューリング関連機能とを扱う。
【0015】
物理レイヤ(PHY)は、例えば、符号化、PHY HARQ処理、変調、マルチアンテナ処理、及び適切な物理時間周波数リソースへの信号のマッピングを担当する。それはまた、トランスポートチャネルの物理チャネルへのマッピングを扱う。物理レイヤは、トランスポートチャネルの形式によりサービスをMACレイヤに提供する。物理チャネルは、特定のトランスポートチャネルの送信に利用される時間周波数リソースのセットに対応し、各トランスポートチャネルは、対応する物理チャネルにマッピングされる。1つの物理チャネルは、ランダムアクセスに利用されるPRACH(Physical Random Access Channel)である。
【0016】
NRのための利用ケース/配備シナリオは、データレート、遅延及びカバレッジに関する多様な要件を有するeMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra-Reliable Low-Latency Communications)及びmMTC(massive Machine Type Communication)を含みうる。例えば、eMBBは、IMT-Advancedによって提供されるもの3倍のオーダのピークデータレート(ダウンリンクについて20Gbpsと、アップリンクについて10Gbps)とユーザ体感データレートとをサポートすることが期待される。他方、URLLCのケースでは、よりタイトな要件が超低遅延(ユーザプレーン遅延のUL及びDLのそれぞれについて0.5ms)及び高信頼性(1ms内に1-10-5)に対して課される。最終的に、mMTCは、好ましくは、高い接続密度(都市環境において1,000,000デバイス数/km)、厳しい環境での大きなカバレッジ、及び低コストデバイスのための極めて長寿命のバッテリ(15年間)を要求しうる。
【0017】
従って、1つのユースケースに適したOFDMニューメロロジ(例えば、サブキャリア間隔、OFDMシンボル持続時間、サイクリックプリフィックス(CP) 持続時間、スケジューリングインターバル毎のシンボル数など)は、別のユースケースでは良好には機能しないかもしれない。例えば、低遅延サービスは、好ましくは、mMTCサービスより短いシンボル持続時間(及び、従ってより大きなサブキャリア間隔)及び/又はスケジューリング間隔毎のより少ないシンボル(別名、TTI)を必要としうる。さらに、大きなチャネル遅延スプレッドを有する配備シナリオは、好ましくは、短い遅延スプレッドを有するシナリオよりも長いCP持続時間を必要としうる。同様のCPオーバ-ヘッドを保持するため、サブキャリア間隔はそれに応じて最適化されるべきである。NRは、サブキャリア間隔の複数の値をサポートしてもよい。これに対応して、現在、15kHz、30kHz、60kHz・・・のサブキャリア間隔が検討されている。シンボル持続時間Tとサブキャリア間隔Δfは、Δf=1/Tuの式を介し直接関連する。LTEシステムと同様に、“リソースエレメント”という用語は、1つのOFDM/SC-FDMAシンボルの長さに対して1つのサブキャリアから構成される最小のリソースユニットを示すのに利用できる。
【0018】
新しい無線システム5G-NRでは、各ニューメロロジ及び搬送波に対して、サブキャリアとOFDMシンボルのリソースグリッドが、アップリンクとダウンリンクについてそれぞれ規定される。リソースグリッドにおける各要素は、リソースエレメントと呼ばれ、周波数領域の周波数インデックス及び時間領域のシンボル位置に基づいて特定される(3GPP TS38.211 v15.6.0を参照されたい)。
【0019】
NG-RANと5GCとの間の5G NR機能分割
図3は、NG-RANと5GCとの間の機能分割を示す図である。NG-RAN論理ノードはgNB またはng-eNBである。5GCには、論理ノードAMF、UPF、およびSMFがある。
【0020】
特に、gNBとng-eNBは以下の主な機能をホストする。
・無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、接続モビリティ制御、アップリンクとダウンリンクとの両方におけるUEへのリソースの動的割り当て(スケジューリング)などの無線リソース管理のための機能
・IPヘッダの圧縮、暗号化、データの完全性保護
・AMFへのルーティングがUEによって提供される情報から決定され得ない場合のUEアタッチメントにおけるAMFの選択
・UPFへのユーザプレーンデータのルーティング
・AMFへの制御プレーン情報のルーティング
・接続の設定と解除
・ページングメッセージのスケジューリングと送信
・システムブロードキャスト情報(AMFまたはOAMから発信される)のスケジューリングおよび送信
・モビリティおよびスケジューリングのための測定および測定報告設定
・アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング
・セッション管理
・ネットワークスライシングのサポート
・QoSフロー管理とデータ無線ベアラへのマッピング
・RRC_INACTIVE状態のUEのサポート
・NASメッセージの配布機能
・無線アクセスネットワークシェアリング
・デュアルコネクティビティ
・NRとE-UTRAとの間の緊密な相互作用
【0021】
アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)は、以下のメイン機能をホストする。
・非アクセス層(NAS)、シグナリング終了
・NASシグナリングセキュリティ
・アクセス層(AS)、セキュリティコントロール
・3GPPアクセスネットワーク間のモビリティのためのコアネットワーク(CN)ノード間シグナリング
・アイドルモードUE到達可能性(ページング再送の制御および実行を含む)
・レジストレーションエリア管理
・システム内およびシステム間モビリティの支援
・アクセス認証
・ローミング権のチェックを含むアクセス権限
・モビリティ管理制御(サブスクリプションおよびポリシー)
・ネットワークスライシングのサポート
・セッション管理機能(SMF)、選択
【0022】
さらに、ユーザプレーン機能(UPF)は、以下のメイン機能をホストする。
・RAT内/間モビリティのアンカーポイント(該当する場合)
・データネットワークへの相互接続の外部PDUセッションポイント
・パケットルーティングと転送
・ポリシールール施行のパケット検査およびユーザプレーン部分
・トラフィック使用報告
・データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするアップリンク分類子
・マルチホームPDUセッションをサポートする分岐ポイント
・パケットフィルタリング、ゲーティング、UL/DLレート施行などのユーザプレーンのためのQoS処理
・アップリンクトラフィック検証(SDFからQoSへのフローマッピング)
・ダウンリンクパケットバッファリングとダウンリンクデータ通知トリガ
【0023】
最後に、セッション管理機能(SMF)は、以下のメイン機能をホストする。
・セッション管理
・UE IPアドレスの割り当てと管理
・UP機能の選択と制御
・トラフィックを適切な宛先にルーティングするための、ユーザプレーン機能(UPF)でのトラフィックステアリングの設定
・ポリシー施行およびQoSの制御部分
・データ通知のダウンリンク
【0024】
RRC接続のセットアップと再設定の手順
図4は、NASの一部(TS38.300 v15.6.0参照)のためのRRC_IDLEからRRC_CONNECTEDへのUEの移行のコンテキストにおける、UE、gNB、AMF(5GCエンティティ)間のいくつかの相互作用を示す図である。
【0025】
RRCは、UEおよびgNB設定のために使用される上位レイヤシグナリング(プロトコル)である。特に、この移行はAMFがUEコンテキストデータ(例えば、PDUセッションコンテキスト、セキュリティキー、UE無線能力およびUEセキュリティ能力などを含む)を準備し、それをINITIAL CONTEXT SETUP REQUESTと共にgNBに送信することを含む。次に、gNBは、UEとのASセキュリティをアクティブにする。これは、UEに対してSecurityModeCommandのメッセージを送信するgNBと、SecurityModeCompleteのメッセージでgNBに応答するUEと、によって実行される。その後、gNBは、RRCReconfigurationのメッセージをUEに送信し、それに応答して、UEからRRCReconfigurationCompleteのメッセージをgNBによって受信することによって、シグナリング無線ベアラ2(SRB2)、およびデータ無線ベアラ(DRB(複数可))を設定するための再設定を実行する。信号のみの接続の場合、SRB2およびDRBは設定されないので、RRCReconfigurationに関連するステップはスキップされる。最後に、gNBは、設定手順がINITIAL CONTEXT SETUP RESPONSEで完了したことをAMFに通知する。
【0026】
したがって、本開示では、動作中に、gNodeBとの次世代(NG)接続を確立する制御回路と、動作中に、初期コンテキスト設定メッセージを、NG接続を介してgNodeBに送信して、gNodeBとユーザ装置(UE)との間のシグナリング無線ベアラ設定を引き起こす送信機とを備える、第5世代コア(5GC)のエンティティ(たとえばAMF、SMFなど)が提供される。具体的には、gNodeBは、シグナリング無線ベアラを介して、リソース割り当て設定情報要素を含むシグナリングである無線リソース制御(RRC)をUEに送信する。次に、UEは、リソース割り当て設定に基づいて、アップリンク送信またはダウンリンク受信を実行する。
【0027】
2020年以降のIMTの利用シナリオ
図5は、5G NRのためのいくつかの使用事例を示す図である。3GPP NR(3rd Generation Partnership Project new radio)では、IMT-2020によって多種多様なサービスおよびアプリケーションをサポートすることが想定されている3つのユースケースが考慮されている。eMBB(enhanced mobile broadband)のフェーズ1の仕様が完成している。eMBBサポートをさらに拡張することに加えて、現在および将来の作業は、Ultra-reliable and Low Latency Communications(URLLC)およびMassive Machine Type Communicationsのための標準化を伴うことになる。図5は、2020年以降のIMTについて想定される使用シナリオのいくつかの例を示す図である。
【0028】
URLLCのユースケースは、スループット、レイテンシ、および有効性などの能力に対する厳しい要件を有し、産業製造または生産プロセスの無線制御、遠隔医療手術、スマートグリッドにおける流通自動化、輸送安全などの将来の垂直アプリケーションのためのイネーブラの1つとして想定されている。URLLCの高信頼性は、TR 38.913によって設定された要件を満たす技術を識別することによってサポートされる。リリース15におけるNR URLLCについては、キー要件は、UL(アップリンク)については0.5msのターゲットユーザプレーンレイテンシ、およびDL(ダウンリンク)については0.5msのターゲットユーザプレーンレイテンシを含む。パケットの1回の伝送の一般的なURLLC要件は、1msのユーザプレーンレイテンシが32バイトのパケットサイズに対して1E-5のBLER(ブロックエラーレート)である。
【0029】
RAN1の観点から、信頼性は、多くの可能な方法で改良することができる。信頼性を改善するための現状の範囲は、URLLC、よりコンパクトなDCIフォーマット、PDCCHの繰り返しなどのための別個のCQIテーブルを定義することを含む。しかし、NRがより安定し、開発されるにつれて(NR URLLCキー要求に対して)、高信頼性を達成するための範囲が広がるかもしれない。Rel.15におけるNR URLCCの特定の使用事例には、拡張現実/仮想現実(AR/VR)、e-health、e-safety、およびミッションクリティカルアプリケーションが含まれる。
【0030】
さらに、NR URLCCが対象とする技術強化は、レイテンシの改善および信頼性の改善を目指している。レイテンシ改善のための技術拡張には、設定可能なニューメロロジ、柔軟なマッピングによる非スロットベーススケジューリング、無料(設定済み許可)アップリンクの許可、データチャネルのスロットレベルの繰り返し、ダウンリンクのプリエンプションが含まれる。プリエンプションとは、すでにリソースが割り当てられている伝送を停止し、すでに割り当てられているリソースが、後で要求された別の伝送に使用されるが、遅延が少なく、優先順位の高い要件があることを意味する。したがって、既に許可された伝送は、後の伝送によってプリエンプトされる。プリエンプションは、特定のサービスタイプとは無関係に適用可能である。例えば、サービスタイプA(URLCC)のための伝送は、サービスタイプB(eMBBなど)のための伝送によってプリエンプトされ得る。信頼性改善に関する技術強化には、1E-5のターゲットBLERのための専用CQI/MCSテーブルが含まれる。
【0031】
mMTC(massive machine type communication)のユースケースは、非常に多数の接続されたデバイスが、典型的には、比較的少量の非遅延センシティブデータを送信することを特徴とする。装置は低コストで、バッテリ寿命が非常に長いことが要求される。NRの観点から、非常に狭い帯域幅の部分を利用することは、UEの観点から省電力を有し、長いバッテリ寿命を可能にする一つの可能な解決策である。
【0032】
このように、NRの信頼性の範囲が広がることが期待される。すべての場合に対する、特にURLLCおよびmMTCに必要な1つの重要な要件は、高信頼性または超信頼性である。無線の観点およびネットワークの観点から信頼性を改善するために、いくつかのメカニズムが考えられる。一般に、信頼性を改善するのに役立ついくつかの重要な潜在的領域がある。これらの領域の中には、コンパクトな制御チャネル情報、データ/制御チャネルの繰り返し、および周波数、時間、および/または空間領域に関するダイバーシティがある。これらの領域は、特定の通信シナリオにかかわらず、一般に信頼性に適用可能である。
【0033】
NR URLLCについては、ファクトリーオートメーション、輸送産業、およびファクトリーオートメーション、輸送産業、電力供給を含む電力供給など、より厳しい要件を有するさらなる使用事例が特定されている。より厳しい要件は、より高い信頼性(10~6レベルまで)、より高い有効性、256バイトまでのパケットサイズ、数μs程度までの時間同期であり、値は、周波数範囲に応じて1μsまたは数μsとすることができ、短いレイテンシは、使用ケースに応じて、0.5~1ms程度、特に目標ユーザプレーンレイテンシは0.5msとすることができる。
【0034】
さらに、NR URLLCについては、RAN1の観点からのいくつかの技術強化が識別されている。これらの中には、コンパクトDCI、PDCCHの繰り返し、増加したPDCCHのモニタリングに関連するPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)強化がある。さらに、UCI(アップリンク制御情報)拡張は、拡張HARQ(ハイブリッド自動再送要求)およびCSIフィードバック拡張に関連する。また、ミニスロットレベルホッピングおよび再送/反復エンハンスメントに関連するPUSCHエンハンスメントも識別されている。「ミニスロット」という用語は、スロット(14個のシンボルを含むスロット)よりも少ない数のシンボルを含む送信時間間隔(TTI)を指す。
【0035】
QoS制御
5G QoS(Quality of Service)モデルはQoSフローに基づいており、保証されたフロービットレート(GBR QoSフロー)を必要とするQoSフローと、保証されたフロービットレートを必要としないQoSフロー(非GBR QoSフロー)の両方をサポートする。したがって、NASレベルでは、QoSフローはPDUセッションにおけるQoS差別化の最も細かい粒度である。QoSフローは、NG-Uインタフェース上のカプセル化ヘッダで運ばれるQoSフローID(QFI)によってPDUセッション内で識別される。
【0036】
各UEについて、5GCは、1つまたは複数のPDUセッションを確立する。各UEについて、NG-RANは、PDUセッションと一緒に少なくとも1つのデータ無線ベアラ(DRB)を確立し、そのPDUセッションのQoSフロー(複数可)のための追加のDRB(複数可)は、例えば、図4を参照して上記で示されるように、その後に構成され得る(それは、そうするときにNG-RANまでである)。NG-RANは、異なるPDUセッションに属するパケットを異なるDRBにマッピングする。UE内および5GC内のNASレベルパケットフィルタは、ULおよびDLパケットをQoSフローに関連付け、一方、UE内およびNG-RAN内のASレベルマッピングルールは、ULおよびDL QoSフローをDRBに関連付ける。
【0037】
図6は、5G NR非ローミング参照アーキテクチャを示す(TS 23.501 v16.1.0、セクション4.23を参照)。アプリケーション機能(AF)、例えば、図5で例示的に説明されている5Gサービスをホストする外部アプリケーションサーバは、例えば、トラフィックルーティングに対するアプリケーションの影響、または、ネットワーク露出機能(NEF)へのアクセス、または、ポリシー制御(ポリシー制御機能、PCFを参照)のためのポリシーフレームワーク(例えば、QoS制御)との対話、をサポートするサービスを提供するために、3GPPコアネットワークと対話する。オペレータの配置に基づいて、オペレータによって信頼されていると見なされるアプリケーション関数は、関連するネットワーク関数と直接対話することができる。オペレータがネットワーク機能に直接アクセスすることを許可されていないアプリケーション機能は、NEFを介して外部公開フレームワークを使用して、関連するネットワーク機能と対話する。
【0038】
図6は、5Gアーキテクチャのさらなる機能ユニット、すなわち、ネットワークスライス選択機能(NSSF)、ネットワークリポジトリ機能(NRF)、統合データ管理(UDM)、認証サーバ機能(AUSF)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、およびデータネットワーク(DN)、すなわち、オペレータサービス、インターネットアクセスまたはサードパーティサービスを示す。
【0039】
ダウンリンク制御チャネルモニタリングPDCCH DCI
UEによって動作される機能の多くは、例えば、UEに向けられる特定の制御情報又はデータを受信するためのダウンリンク制御チャネル(例えば、PDCCHについては、3GPP TS38.300 v15.6.0のセクション5.2.3を参照されたい)のモニタリングを含む。
【0040】
これらの機能の非網羅的なリストは、以下に示される。
・ページングメッセージモニタリング機能
・システム情報取得機能
・間欠受信(DRX)機能のための通知モニタリング動作
・間欠受信(DRX)機能のためのinactivityモニタリング動作
・ランダムアクセス機能のためのランダムアクセスレスポンス受信
・PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤのリオーダリング機能
【0041】
本説明は、上記の機能のリストに着目する。しかしながら、ここに説明されるPDCCHモニタリングを向上させるためのコンセプト及び態様はまた、PDCCHモニタリングに関する他の機能に適用可能である。
【0042】
上述したように、PDCCHモニタリングは、制御情報及びユーザトラフィック(例えば、PDCCH上のDCI及びPDCCHによって通知されるPDSCH上のユーザデータ)など、UEに意図された情報を識別及び受信するためUEによって実行される。
【0043】
ダウンリンクにおける制御情報(ダウンリンク制御情報(DCI)と呼ばれ得る)は、5G NRにおいてLTEにおけるDCIと同じ目的を有し、すなわち、例えば、ダウンリンクデータチャネル(例えば、PDSCH)又はアップリンクデータチャネル(例えば、PUSCH)をスケジューリングする特別な制御情報セットである。5G NRでは、すでに規定されているいくつかの異なるDCIフォーマットがある(TS38.212 v15.6.0のセクション7.3.1を参照されたい)。
【0044】
これらの機能のそれぞれのPDCCHモニタリングは、特定の目的を果たし、従って、終わりまで開始される。PDCCHモニタリングは、典型的には、少なくともUEによって動作されるタイマに基づいて制御される。タイマは、PDCCHモニタリングを制御する目的を有し、例えば、UEがPDCCHをモニタリングする最大時間を制限する。例えば、UEは、PDCCHを無期限にモニタリングする必要はないが、電力を節約することができるように、ある時間の後にモニタリングをストップしてもよい。これに対応して、タイマは、UEが意図された目的のためにPDCCHモニタリングをスタートするとき、スタートされてもよい。そして、タイマが満了すると、UEは、意図された目的のためにPDCCHモニタリングをストップしてもよく、電力を節約する機会を有する。
【0045】
上で列記された機能が、以下でより詳細に説明される。
【0046】
5G NRにおけるページング手順
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるページング機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0047】
5G NRには、2つの異なるページング手順、RANベースページング手順(例えば、RANベース通知エリアに基づく)と、コアネットワークベースページング手順(例えば、TS38.300におけるセクション9.2.5の“Paging”など、いくつかのセクションにおいてRANページング及びCNページングに言及する3GPP TS38.300 v15.6.0、TS38.304 v15.4.0及びTS38.331 v15.6.0を参照されたい)。
【0048】
ページングにより、ネットワークはページングメッセージを介しRRC_IDLEとRRC_INACTIVE状態のUEに到達し、ショートメッセージを介しシステム情報の変更と公衆警告情報(ETWS/CMAS(Earthquake and Tsunami Warning System/Commercial Mobile Alert System)のような)通知をRRC_IDLE、RRC_INACTIVE及びRRC_CONNECTED状態のUEに通知することができる。ページングメッセージとショートメッセージとの双方は、UEによってモニタリングされるPDCCH上のP-RNTIによってアドレス指定される。しかしながら、実際のページングメッセージ(ページングレコードなどによる)は、その後にPCSCHで送信されるが(PDCCHによって通知される)、ショートメッセージはPDCCHを介し直接送信できる。
【0049】
RRC_IDLEでは、UEは、CN始動ページングチャネルのページングチャネルをモニタリングするが、RRC_INACTIVEでは、UEはまた、RAN始動ページングのページングチャネルをモニタリングする。UEは、ページングチャネルを連続的にモニタリングする必要はないが、RRC_IDLE又はRRC_INACTIVEのUEが、DRX周期毎に1つのページング機会(PO)の間にページングチャネルをモニタリングすることしか必要としないページングDRXが規定される(3GPP TS38.304 v15.3.0のセクション6.1及び7.1などを参照されたい)。ページングDRX周期は、ネットワークによって設定される。
【0050】
CN始動ページングとRAN始動ページングのUEのPOは、同じUE IDに基づいており、双方のPOが重複する。ページングフレーム(PF)におけるPOの数は、システム情報を介し設定可能であり、ネットワークは、それらのIDに基づいてUEをそれらのPOに分散してもよい。POは、PDCCHモニタリング機会のセットであり、ページングDCIが送信可能な複数のタイムスロット(例えば、サブフレーム又はOFDMシンボル)から構成することができる。1つのPFは、1つの無線フレームであり、1つ以上のPO又はPOのスタートポイントを含んでもよい。
【0051】
RRC_CONNECTEDにあるとき、UEは、システム情報(SI)変更通知及び/またはPWS(Public Warning System)通知についてシステム情報において通知される何れかのPOにおけるページングチャネルをモニタリングする。帯域幅適応(BA)(TS38.300のセクション6.10を参照されたい)の場合、RRC_CONNECTED のUEは、共通サーチスペースが設定されるアクティブなBWP上のページングチャネルのみをモニタリングする。
【0052】
UEがページングメッセージを受信すると、PDCCHモニタリングは、UEによってストップできる。ページングの原因に応じて、UEは、システム情報を取得し、又は、基地局とRRC接続を確立し、そしてネットワークからのトラフィック/命令を受信するなどを継続してもよい。
【0053】
NRシステム情報取得
現在規格化されているバージョンによる、上記で簡単に述べられたPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるシステム情報取得機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0054】
5G NRでは、システム情報(SI)は、MIB(Master Information Block)及びいくつかのSIB(System Information Block)に分割される(3GPP TS38.331 v15.6.0のセクション5.2など、3GPP TS38.300 v15.6.0のセクション7.3など、3GPP TS38.213 v15.6.0のセクション13などを参照されたい)。MIBは、BCH上で送信され、セルからSIB1を取得するため必要とされるパラメータを含む。SIB1は、DL-SCH上で周期的に送信され、利用可能性及びスケジューリングに関する情報、例えば、SIBのSIメッセージへのマッピング、周期性、1つ以上のSIBがオンデマンドでのみ提供されるか否かの通知を有する他のSIBのSIウィンドウサイズ、及び、この場合、SIリクエストを実行するためUEによって必要とされる設定を含む。
【0055】
SIB1以外のSIBは、DL-SCH上で送信されるシステム情報メッセージ(SIメッセージにおいて搬送される。同じ周期性を有するSIBは、同じSIメッセージにマッピングすることができる。各SIメッセージは、周期的に発生する時間領域ウィンドウ(全てのSIメッセージに対して同じ長さを有するSIウィンドウとして参照される)内で送信される。各SIメッセージはSIウィンドウに関連付けされ、異なるSIメッセージのSIウィンドウは重複しない。
【0056】
UEは、SI取得手順を適用してアクセス層(AS)と非アクセス層(NAS)の情報を取得し、RRC_IDLE、RRC_INACTIVE及びRRC_CONNECTEDモードのUEに適用する。例えば、UEは、セル選択時(例えば、電源投入時)、セル再選択時、カバレッジ外からの復帰時、同期完了による再設定後、他のRAT(Radio Access Technology)からネットワークに入った後、システム情報が変更されたという通知(SI変更通知)の受信後、及び、UEが格納されたSIBの有効なバージョンを有していないとき、SI取得手順を適用してもよい。修正期間が利用され、すなわち、更新されたSIが、SI変更通知が送信されるものに続く修正期間において報知される。修正期間は、デフォルトのページング周期(例えば、230/640/1280/2560ms)に、対応する係数(mоdificatiоnPeriоdCоeff 2/4/8/16)を乗算すること(修正期間=ページング周期×mоdificatiоnPeriоdCоeff)により規定することができる。
【0057】
UEは、DCI(例えば、TS38.331で規定される)を介しP-RNTIと共に送信されるショートメッセージにおけるSI変更に関する通知を受信する。
【表1】
【0058】
RRC_IDLE又はRRC_INACTIVEのUEは、DRX周期毎にそれ自体のページング機会においてSI変更通知をモニタリングしてもよい(TS 38.331のセクション5.2.2.2.2参照)。UEがアクティブなBWPに共有サーチスペースを提供して、ページングをモニターする場合、RRC_CONNECTEDのUEは、変更周期毎に少なくとも1回、任意のページング機会においてSI変更通知をモニタリングする。
【0059】
SIメッセージ取得のため、1つ以上のPDCCHモニタリング機会が決定され、これは、SIB1のPDCCHモニタリングに対するものと同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、UEは、SIウィンドウにおいて、SIメッセージのPDCCHが、送信された各SSB(Synchronization Signal Block)に対応する少なくとも1つのPDCCHモニタリング機会において送信されると想定する。SIB1コンフィギュレーションは、SIB1のスケジューリングをモニタリングするため、UEが必要とするサーチスペース及び他のPDCCH関連パラメータに関する情報を提供する。
【0060】
以下に説明するように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテキスト内で上記を要約すると、システム情報取得機能が、SI変更通知を検出し、その後、次の修正期間において更新されたシステム情報を受信することが可能なPDCCHを(例えば、ページング機会の何れかの間で)、RRC_CONNECTEDのUEがモニターすることを含む。
【0061】
公衆警告システム(PWS)
どのような通信技術を使用するかにかかわらず、災害やその他の緊急事態に関する警報、警告、重要な情報を適時かつ正確に受け取る能力を公衆が有することを保証することに関心がある。地震、津波、ハリケーン、野火事などの災害から学んだように、このような能力は、公衆が家族や自分自身を重大な傷害、または生命や財産の喪失から守るために適切な行動をとることを可能にするために不可欠である。
【0062】
3GPPシステム上に警告通知を配布するメカニズムを提供することにより、警報通知の信頼性、弾力性、およびセキュリティを向上させるこの関心は、例えば3GPP技術仕様書22.268 v16.3.0に従って、公開警告システムを確立するための推進力である。
【0063】
公衆警告システムは、ETWS(地震および津波警告システム)とCMAS(商用移動体警告システム)とを区別し、無線緊急警告と呼ぶこともできる。
【0064】
地震・津波警告システムによれば、公衆警告システムは、3GPPネットワークを介して通知領域内で一次警告通知および二次警告通知を受信する能力を有するUEに、警告通知プロバイダによって提供される地震および津波に特有の警告通知を配信する。
【0065】
商用モバイル警報システムによれば、公衆警告システムは、警告通知プロバイダによって提供される警告通知をCMAS対応PWS-UEに配信する。CMASは、以下の警告通知のクラスを定義している。大統領、差し迫った脅威、公共安全、児童虐待緊急事態、および州/地方WEA試験。
【0066】
3GPPネットワークを介して通知領域内で警告通知を受信する能力を有し、専用警告表示および受信時の警告通知の表示など、PWSサービスに固有の挙動に準拠するユーザ装置(UE)を、PWS-UEと呼ぶことができる。ePWSという用語で知られているPWSシステムの強化もある。以下では、(UEがPWS-UEまたはePWS-UEとして特に言及されていない場合であっても)UEがPWSおよび/またはePWSをサポートすると仮定する。
【0067】
PWSは、確認応答を必要とせずに、複数のユーザに同時に警告通知をブロードキャストすることができる。
【0068】
PWSの主要要件の1つ(ETWSに関する要件など) は、警告がユーザに迅速に配信されることである。ETWSは、地震または津波の差し迫った発生などの警報に関する十分な情報を依然として示しながら、ネットワーク上で迅速に送信されるのに十分小さい一次通知を区別する。一次通知は、4秒以内にUEに配信されるものとする。一方、二次通知は、大量のデータ(例えば、テキスト、何をするべきかを指示するためのオーディオ、地図のようなグラフィックデータ)を伝達することができ、一次通知ほど迅速に配信される必要はない。
【0069】
UEは、TS38.331セクション5.2.2.2.2に記載されているように、DCIを介してP-RNTI(ページングRNTI)と共に送信されるショートメッセージでPWS通知を受信する。RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVEのETWSまたはCMAS対応UEは、DRX周期ごとに、自身のページング機会におけるPWS通知に関する通知をモニターするものとする。RRC_CONNECTEDのETWSまたはCMAS対応UEは、UEがページングをモニターするためにアクティブなBWP上の共通検索空間を提供されている場合、少なくともデフォルトページング周期ごとに1回は、ページング機会の発生時にPWS通知に関する指示をモニターするものとする。
【0070】
UEがPWS通知を受信した場合(たとえば、ショートメッセージのETWSAndCMASIndicatiоnビット(上記を参照)が1に設定されている場合)、UE は直ちに公衆警告メッセージを取得する必要がある。公衆警告メッセージを取得することは、公衆警告メッセージを含む対応するシステム情報、例えば、上述したETWSに関する一次および/または二次通知を直ちに受信することを含むことがある。
【0071】
例えば、UEがPWS通知を受信した後、UEは、直ちにSIB1と、SIB6、SIB7、およびSIB8のうちの1つまたは複数とを取得する(TS38.331 v15.6.0のセクション5.2.2.2.2を参照されたい)。SIB6はETWS一時通知を含み、SIB7はETWS二次通知を含み、SIB8はCMAS通知を含む(TS38.331 v15.6.0のセクション6.3.1を参照)。
【0072】
LTE及び5G NRにおける間欠受信(DRX)
現在規格化されているバージョンによるPDCCHモニタリングに関する5G NRにおけるシステム情報取得機能の例示的な実現形態が、以下において簡単化及び省略された形式で説明される。
【0073】
UEにおけるバッテリ消費を低減するため、UEがPDCCHを監視するのに費やす時間を最小限に抑える機構が利用され、これは、間欠受信(DRX)機能と呼ばれる。DRX機能は、RRC_IDLEに対して設定でき、この場合、UEは、特定のDRX値又はデフォルトのDRX値(defaultPagingCycle)を利用する。デフォルトのページング周期はシステム情報において報知され、32、64、128、256個の無線フレームの値を有することができる。UEは、DRX周期毎に1つのページング機会においてウェイクアップする必要があり、ページング機会は、1サブフレームである。DRX機能はまた。“RRC_CONNECTED”UEに対して設定でき、これにより、ダウンリンク制御情報(又は単に、UEはPDCCHをモニタリングすると表現される)のダウンリンク制御チャネルを常にモニタリングする必要はない(3GPP Technical Standard TS36.321 15.6.0、chapter 5.7 を参照されたい)。
【0074】
以下のパラメータが、例えば、移動ノードがアクティブになるOn-Duration周期(すなわち、DRX Active Time)と、移動ノードがDRXにある周期(すなわち、DRX Active Timeにない)とが、DRX UEの動作を規定するのに利用可能である。
【0075】
On-duration:ユーザ装置が、DRXからウェイクアップした後にPDCCHを受信及びモニタリングするダウンリンクサブフレームの持続時間、すなわち、より具体的には、PDCCHを有するサブフレーム(PDCCHサブフレームとも呼ばれる)の持続時間。ここで、“PDCCH”という用語は、PDCCH、EPDCCH(設定されるとき、サブフレームにおける)、又は、R-PDCCHが設定されてサスペンドされていない中継ノードに対して、R-PDCCHを表すことが留意されるべきである。ユーザ装置がPDCCHの復号に成功した場合、ユーザ装置は、アウェイク/アクティブのままであり、inactivityタイマをスタートする[1~200サブフレーム;16ステップ:1~6、10~60、80、100、200]。
DRX inactivity timer:ユーザ装置がPDCCHの最後の復号化成功からPDCCHの復号化に成功するまで待機するダウンリンクサブフレームの持続時間。UEがこの期間においてPDCCHの復号化に失敗すると、それはDRXに再び入る。ユーザ装置は、第1の送信のみに対して(すなわち、再送のためではない)PDCCHの1回の復号化成功に続いて、inactivityタイマを再スタートする[1~2560サブフレーム;22ステップ、10スペア:1~6、8、10~60、80、100~300、500、750、1280、1920、2560]。
DRX Retransmission timer:最初の利用可能な再送時間後にUEによってダウンリンク再送が期待される連続するPDCCHサブフレームの数を指定する。[1~33サブフレーム、8ステップ:1、2、4、6、8、16、24、33]。
DRX short cycle:短いDRX周期に対して可能な非アクティビティ期間に続くon-durationの周期的繰り返しを指定する。このパラメータは任意的である[2~640サブフレーム;16ステップ:2、5、8、10、16、20、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640]。
DRX short cycle timer:DRX Inactivity Timerが満了した後にUEが短いDRX周期に続く連続するフレームの数を指定する。このパラメータは任意的である[1~16サブフレーム]。
Long DRX Cycle Start offset:(TS36.321のセクション5.7に規定される式によって決定される)on-durationがスタートするときのサブフレームのオフセットと、DRX長周期に対する可能な非アクティビティ期間に続きon-durationの周期的繰り返しを指定する[周期の長さ10~2560サブフレーム;16ステップ:10、20、30、32、40、64、80、128、160、256、320、512、640、1024、1280、2048、2560;オフセットは[選択された周期の0~サブフレーム長]の間の整数である]。
【0076】
UEが起動している総持続時間は、“アクティブ時間”又はDRX Active Timeと呼ばれる。アクティブ時間は、例えば、DRX周期のon-durationを含み、inactivityタイマが満了していない間にUEが連続受信を実行している時間と、1つのHARQ RTTの後にダウンリンク再送を待機している間にUEが連続受信を実行している時間とを含む。同様に、アップリンクについて、UEは、アップリンク再送グラントがPDCCHを介し受信可能なサブフレームにおいて、すなわち、最大再送数に到達するまでの最初のアップリンク送信後の8ms毎に起動される(すなわち、DRX Active Timeにおいて)。上記に基づいて、最小のActive Timeは、on-durationに等しい固定長であり、最大は、例えば、PDCCHアクティビティに応じて可変である。
【0077】
“DRX期間”又は“DRXオフ期間”は、UEがバッテリ節約目的のためにダウンリンクチャネルの受信をスキップすることが可能である、すなわち、ダウンリンクチャネルをモニタリングすることが必要とされないダウンリンクサブフレームの持続時間である。DRXの動作は、電力を節約するため、移動端末に(現在アクティブなDRX周期に従って)無線回路を繰り返し非アクティビティ化する機会を与える。UEが実際にDRX期間中にDRXに留まるか(すなわち、アクティブでない)否かは、UEによって決定されてもよく、例えば、UEは、On-Duration期間には実行可能でない、従って、他の時間、例えば、DRXオフ時間中に実行される必要がある異周波測定を通常実行する。
【0078】
競合する要件を満たすため、2つのDRX周期(短い周期及び長い周期)が各UEに対して設定することができ、短いDRX周期は任意選択的であり、すなわち、長いDRX周期のみを使用することができる。短いDRX周期、長いDRX周期及び連続受信の間の遷移は、タイマ又はeNodeBからの明示的なコマンドによって制御される。ある意味において、短いDRX周期は、UEが長いDRX周期に入る前に、遅いパケットが到着した場合における確認期間とみなすことができる。UEが短いDRX周期にある間にデータがeNodeBに到着した場合、データは、次のon-duration時間における送信のためにスケジューリングされ、そして、UEは連続受信を再開する。他方、短いDRX周期の間にeNodeBにデータが到着しない場合、UEは、パケットアクティビティが時間終了したと仮定して、長いDRX周期に入る。
【0079】
アクティブ時間中、UEは、PDCCHをモニタリングし、設定されたSRS(Sounding Reference Signal)を報告し、PUCCH上でCQI(Channel Quality Information)/PMI(Precoding Matrix Indicator)/RI(Rank Indicator)/PTI(Precoder Type Indication)を報告する。UEがアクティブ時間にないとき、タイプ0トリガされたSRS及びPUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIは報告されなくてもよい。CQIマスクがUEに設定される場合、PUCCH上のCQI/PMI/RI/PTIの報告は、On-Durationサブフレームに限定される。
【0080】
図7は、DRX動作の例を開示する。UEは、長いDRX周期と短いDRX周期とに対して同じ“on-duration”期間中にスケジューリングメッセージ(例えば、PDCCH上のそれのC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identity)によって示されるダウンリンク/アップリンク割当てとも呼ばれうる)を確認する。スケジューリングメッセージが“on-duration期間”中に受信されると、UEは、“inactivity timer”をスタートし、Inactivity Timerの動作中に全てのサブフレームにおいてPDCCHをモニタリングし続ける。この期間中、UEは、“連続受信モード”にあるとみなすことができる。Inactivity Timerの動作中にスケジューリングメッセージが受信されると、UEはInactivity Timerを再スタートし、それが満了になると、UEは、短いDRX周期に移行し、“short DRX cycle timer”を開始する(短いDRX周期が設定されると仮定する)。short DRX cycle timerが満了すると、UEは、長いDRX周期に移行する。短いDRX周期はまた、DRX周期、すなわち、(そのように設定されている場合には)短いDRX周期又は(短いDRX周期が設定されていない場合には)長いDRX周期にすぐにUEを入れるためにeNBが任意の時間に送信可能なDRX MAC Control Elementによって開始されてもよい。
【0081】
LTEについて上述したDRXの基本コンセプトはまた、いくつかの相違はあるが、新たな5G NRに適用される。標準化はDRXを進歩及び規定した(3GPP TS38.321 v15.6.0の“Discontinuous Reception(DRX)”というタイトルのセクション5.7を参照されたい)。
【0082】
PDCCHという用語は、例えば、共通サーチスペースによるPDCCH、UE固有サーチスペースのPDCCH又は5G NRにおけるGC-PDCCH(Group Common PDCCH)を表してもよいことに留意すべきである。従って、5G-NR DRX機構は、概念的には図7に示すように作用する。
【0083】
後述するように、PDCCHモニタリングのための改良されたコンセプト及び態様のコンテキスト内で上記を要約すると、UEは、On-Duration時間及びDRX-inactivity時間をそれぞれ制御するため、タイマを使用してPDCCHをモニタリングする。対応するタイマの実行中、UEは、DRX動作についてPDCCHをモニタリングし続けることが必要とされる。
【0084】
省電力化-ウェイクアップ信号
5G NR UEに対するUE電力効率をLTEのものより良好にすることができ、改良のための技法と設計が同定され、上記の点で採用されることを確実にするために、UE電力消費の研究は重要である。3GPPでは、現在、NRシステムにおけるレイテンシおよび性能を考慮して、UE電力を節約する方法の研究が進められている。例えば、UE電力消費特性の適応をトリガするために、省電力信号/チャネル/手順が使用される。
【0085】
とりわけ、DRX動作をどのように改良するかが研究されている。省電力信号/チャネルは、DRX動作へのUE適応をトリガすることができ、DRX ON Duratiоnの前または開始時に、省電力信号/チャネル(ウェイクアップ信号とも呼ぶことができる)を構成して、DLデータ到着があるときにのみウェイクアップするようにUEをトリガすることを含む。UEは、省電力信号(ウェイクアップ信号)が検出されない場合、少なくともPDCCHモニタリングの間、DRX ON Duratiоnでウェイクアップする必要はない。任意選択で、UE電力消費をさらに低減するために、DRX ON Duratiоn中にPDSCH受信の完了後にUEがスリープ状態に戻ることを可能にするための指示として使用されるスリープ進行通知が存在することができる。
【0086】
UEのPDCCHモニタリングの機会の数及び/又はPDCCHブラインド復号の試みの数が低減される場合、UEの電力消費は、低減されることができる。これは、PDCCHモニタリングをトリガ/スキップするために上述のウェイクアップ信号を使用することによって容易にされ得る。
【0087】
いくつかの予備的な合意は、3GPPにおいて達成されている可能性があり、これは、必須ではないが、さらなる説明のために例示的であると仮定することができる。例えば、UEがウェイクアップ信号(例えば、WUS)を用いて構成される場合、UEは、DRX周期のOn-Duratiоnの前の既知の時間オフセットで、WUSのためのダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニターすることができ、時間オフセットの正確な量についてはまだ合意がない。
【0088】
次のDRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターするか否かを通知することとは別に、DRX手順に他の関連する影響は、少なくとも現時点では、存在しない。
【0089】
ウェイクアップ信号の他の態様は、依然として議論中である。例えば、ウェイクアップ信号は、後続のDRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターするためにウェイクアップすべきか否かをUEに通知するために使用される。しかしながら、ウェイクアップ信号命令(モニターすべきか、またはモニターすべきでないかにかかわらず)が、UEによって次のDRX On-Duratiоnのみに適用されるべきか、または複数の後続のDRX On-Duratiоnに適用されるべきかが、依然として議論される。しかしながら、単純化のために、異なるように言及されない場合、ウェイクアップ信号は、次のDRX On-Duratiоnのみ(例えば、ウェイクアップ信号に続く1つのOn-Duratiоn期間)のための通知を提供し、その結果、ウェイクアップ信号は、DRX周期ごとに(それぞれ、上述のように、On-Duratiоn期間の前に)UEによってモニターされる必要があり得ることが、以下のために例示的に仮定される。
【0090】
さらに、ウェイクアップ信号の正確な構造も合意されていない。さらに、後続のDRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターするか否かについて、UEに対する暗黙の命令として既に、その存在/不在が、受け取られるような方法で、または、ウェイクアップ信号がいずれの場合にも送信されるが、ウェイクアップ信号の内容(例えば、その中の1つまたは複数のビット)が、後続のDRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターするか否かについて、UEに対する明示的な命令を提供するような方法で、ウェイクアップ信号が実装されるか否かは、合意されない。しかしながら、単純化のために、異なるように言及されない場合、ウェイクアップ信号の内容は、次のDRX On-DuratiоnのためのUE挙動に関する明示的な指示を提供することが、以下のために例示的に仮定される。
【0091】
図8は、上記の例示的な仮定のいくつかを考慮に入れた、ウェイクアップ信号の例示的な実施と、UEにおけるDRX動作およびPDCCHモニタリング動作に対するウェイクアップ信号の影響とを示す図である。そこから明らかなように、UEは、構成されたDRX周期ごとのDRX機能のOn-Duratiоn期間の前における、正確なタイミングで(「時間オフセット」を参照)、ウェイクアップ信号を取得するためにPDCCHをモニターする。ウェイクアップ信号が示す(「スリープ」または「ウェイクアップ」)ことに応じて、WUSがOn-Duratiоnをモニターしないと通知した場合、UEは、次に、通知に従って、スリープを継続し、したがって、次のOn-Duratiоn中にPDCCHをモニターしない(WUSは、「スリープ」を通知するように示され、On-Duratiоnがドットおよびクロスアウトするように示されている)。または、UEは、通知に従って、ウェイクアップし、したがって、次のOn-Duratiоn中にPDCCHをモニターする(WUSは「ウェイクアップ」を示し、On-Duratiоnが、実線、および、クロスアウトされないように示されている)。
【0092】
上述のように、省電力は、将来のUE要件にとって重要である。ウェイクアップ信号は、DRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターするためにUEがウェイクアップする必要がある回数の低減を促進する方法に関する1つの方法である。
【0093】
しかしながら、本発明者らは、DRX動作およびDRX動作によるPDCCHモニタリングから独立して、UEが最良に回避されるべき電力を消費するさらなる例を確認した。上述のように、UEは、UEがシステム情報更新をモニターすることを伴うシステム情報取得機能を動作させ、もしあれば、UEが更新されたシステム情報を取得することを伴う。さらに、UEは、UEが公衆警告通知をモニターすることを含み、もしあれば、UEが実際の公衆警告メッセージを取得することを含む公衆警告システム機能を動作させる。
【0094】
特に、特定の例示的な実施(電流3GPP標準化に基づく)によれば、UE(RRC_CONNECTED)は、修正期間ごとに少なくとも1回、ページングの場面でシステム情報変更通知をモニターすることが要求される。同様に、UE(RRC CONNECTED))は、デフォルトのページング周期(TS38.331を参照)ごとに少なくとも1回、ページング機会にPWS通知をモニターする必要がある。特定の例示的な実施形態では、SI変更通知およびPWS通知は、通常、ショートメッセージ(上記に示される)で一緒に送信される。
【0095】
上述の3GPP標準化によって提供される要件を満たすために、UEがウェイクアップし、SI変更通知またはPWS通知のためのページング機会をモニターしなければならないのは、(例えば、UEまたはチップ製造業者による)特定のUE実装次第であることに留意されたい。
【0096】
修正期間は、最小値として720ms(320ms×2)から最大値として40960ms(2560ms×16)までとすることができる。デフォルトのページング周期は、最小値として320msから最大値として2560msまでとすることができる。
【0097】
その結果、UEがウェイクアップ信号を用いて構成される場合であっても(例えば、これは、UEが散発的なトラフィックのみを有し、ほとんどの時間を有し、仮定して行うことができ、WUSは、UEがDRX On-Duratiоnの間ウェイクアップする必要がないことを通知する)、また、ウェイクアップ信号が、UEがDRX周期の次のDRX On-Duratiоn中にウェイクアップする必要がないことを示す場合であっても、UEは、SI変更通知および/またはPWS通知があるかどうかをチェックするために、適切なページング機会にさらにウェイクアップする必要が依然としてある。
【0098】
これは、図8に類似し、可能なSI更新および/またはPWS通知をモニターするためにUEがウェイクアップしなければならない追加の時間(すなわち、ページング機会)を示す、図9に簡略化された形で例示的に示される。例示を容易、かつ、簡略化するために、ダウンリンク制御チャネルをモニターするためにUEによって使用されない他のページング機会は、図9から省略されている。図9から明らかなように、修正期間およびデフォルトのページング周期は、DRX機能(およびOnおよびOff Duratiоnを有するそのDRX周期)と並行して(かつ独立して)UEによって動作される。任意のページング機会にSI変更通知を修正期間ごとに少なくとも1回取得し、任意のページング機会にPWS通知をデフォルトのページング周期ごとに少なくとも1回取得するための要件に適合するために、例示的に、UEは、図9に示されるように、ページング機会をウェイクアップし、モニターする必要がある。このため、UEは、追加の電力を消費し、その量は、デフォルトのページング周期の長さ(PWS通知のため)および修正期間の長さ(SI更新通知のため)に依存する。長さが短ければ短いほど、UEは、より頻繁にウェイクアップする必要があり、より多くの電力が消費されることになる。
【0099】
結果的に、本発明者らは、上述の欠点のうちの1つまたは複数を回避することを容易にするように、ダウンリンク制御チャネル(たとえば、PDCCH)のモニタリングを改良する可能性を確認した。例えば、これは、システム情報取得機能の一部としてPDCCHのモニタリングがどのように実行されるかを改良すること、および/または公衆警告システム機能の一部としてPDCCHのモニタリングがどのように実行されるかを改良することを含むことができる。
【0100】
以下において、UE、基地局及びこれらの要求を充足する手順が、5G移動通信システムに対して想定される新たな無線接続技術に対して主として説明されるが、それはまたLTE移動通信システムにおいて利用されうる。異なる実現形態及び変形がまた説明される。以下の開示は、上述されるような説明及び発見によって実現されたが、例えば、少なくともそれの一部に基づくものであってもよく、また、そのようなシステム内で実現されてもよい。
【0101】
一般に、本開示の基礎となる原理を明確且つ理解可能な方法で説明可能にするため、多くの仮定がここでなされることに留意すべきである。しかしながら、これらの仮定は、本開示の範囲を限定すべきでない例示目的のためにここでなされる単なる具体例として理解されるべきである。当業者は、請求項において展開される以下の開示の原理は異なるシナリオに対して、ここに明示的には説明されない方法で適用可能であることを認識するであろう。
【0102】
さらに、以下で使用される手順、エンティティ、レイヤなどの用語の一部は、次の3GPP 5G通信システムのために新しい無線アクセス技術のコンテキストにおいて用いられる具体的な用語がまだ十分には決定されていないか、又は、最終的に変更される可能性があるが、LTE/LTE-Aシステム又は現行の3GPP 5Gの標準化で使用される用語に密接に関連する。従って、用語は、実施例の機能に影響を与えることなく将来変更されうる。このため、当業者は、実施例及びそれらの保護範囲が、より新しい又は最終的に合意された用語の欠落のためにここで例示的に使用される特定の用語に制限されるべきではなく、本開示の機能及び原理の基礎となる機能及び概念に関してより広く理解されるべきであることを認識する。
【0103】
例えば、移動局、移動ノード、ユーザ端末又はユーザ装置(UE)は、通信ネットワーク内の物理エンティティ(物理ノード)である。1つのノードは、複数の機能エンティティを有してもよい。機能エンティティは、同一又は別のノード又はネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装及び/又は提供するソフトウェア又はハードウェアモジュールを表す。ノードは、ノードが通信可能な通信施設又は媒体に当該ノードをアタッチする1つ以上のインタフェースを有してもよい。同様に、ネットワークエンティティは、他の機能エンティティ又は対応するノードと通信しうる通信施設又は媒体に機能エンティティをアタッチする論理インタフェースを有してもよい。
【0104】
ここでの“基地局”又は“無線基地局”とは、通信ネットワーク内の物理エンティティを表す。移動局と同様に、基地局は、いくつかの機能エンティティを有してもよい。機能エンティティは、同一又は別のノード又はネットワークの他の機能エンティティに所定の機能セットを実装及び/又は提供するソフトウェア又はハードウェアモジュールを表す。物理エンティティは、スケジューリングとコンフィギュレーションとの1つ以上を含む、通信デバイスに関するいくつかの制御タスクを実行する。基地局の機能及び通信デバイスの機能は、単一のデバイス内に統合されてもよいことに留意されたい。例えば、移動端末はまた、他の端末のための基地局の機能を実装してもよい。LTEで使用される用語は、eNB(又はeNodeB)であるが、5G NRのために現在使用されている用語は、gNBである。
【0105】
特許請求の範囲および説明で使用される「繰り返しモニタリング期間」という用語は、(ダウンリンク制御チャネルの)モニタリングを実行することができ、周期的に発生する期間を指すものとして広く理解されるべきである。
【0106】
特許請求の範囲および説明において使用される「省電力信号」という用語は、主にUE側で電力を節約する端部を容易にするために送信され、前記端部のために、それに応じてUEによって処理される信号またはメッセージを指すものとして広く理解されるべきである。このように、ウェイクアップ信号は省電力信号となる。省電力信号は、通知情報をさらに含むことができる。
【0107】
特許請求の範囲および説明で使用される「機能」という用語は、例えば、UE(基地局も参加することができる)によって実行(動作)され、さらなる機能またはステップ(例えば、ダウンリンク制御チャネルのモニタリング、ならびに修正および情報の伝送/受信)を含むことができるプロセスを指すものとして広く理解されるべきである。例示的な機能は、間欠受信機能、システム情報取得機能、または公衆警告システム機能である。
【0108】
図10は、ユーザ装置(通信デバイスとも呼ばれる)及びスケジューリングデバイス(ここでは、例えば、eLTEのeNB(あるいは、ng-eNBと呼ばれる)又は5G NRにおけるgNBなどの基地局に配置されることが例示的に想定される)の全体的な簡略化された例示的なブロック図を示す。UE及びeNB/gNBは、それぞれ送受信機を使用して(無線)物理チャネルを介し互いに通信している。
【0109】
通信デバイスは、送受信機及び処理回路を有してもよい。次に、送受信機は、受信機及び送信機を有し及び/又は機能してもよい。処理回路は、1つ以上のプロセッサ又は任意のLSIなどの1つ以上のハードウェアであってもよい。送受信機と処理回路との間には、入力/出力ポイント(又はノード)があり、それを介して、処理回路は、動作中に送受信機を制御し、すなわち、受信機及び/又は送信機を制御し、受信/送信データをやりとりすることができる。送受信機は、送信機及び受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器などを含むRF(Radio Frequency)フロントエンドを含んでもよい。処理回路は、処理回路によって提供されるユーザデータ及び制御データを送信し、及び/又は処理回路によってさらに処理されるユーザデータ及び制御データを受信するよう送受信機を制御するなど、制御タスクを実現してもよい。処理回路はまた、判定、決定、計算、測定などの他のプロセスを実行することを担当してもよい。送信機は、送信処理及びそれに関連する他の処理を実行することを担当してもよい。受信機は、受信処理及びチャネルのモニタリングなどの関連する他の処理を実行することを担当してもよい。
【0110】
第1実施形態
UEで動作する1つまたは複数の機能に従ってダウンリンク制御チャネルのモニタリングの処理方法についての改良された手順を以下で説明する。
【0111】
図11は、改良された手順の1つの解決策による簡略化され、かつ、例示的なUE構造を示し、図10に関連して説明された一般的なUE構造に基づいて実装され得る。当該図に示されるUEの様々な構造要素は、例えば、制御データおよびユーザデータならびに他の信号を交換するために、例えば、対応する入力/出力ノード(図示せず)を用いて、互いに相互接続され得る。例示のために示されていないが、UEは、さらなる構造要素を含んでもよい。
【0112】
図11から明らかなように、UEは、ダウンリンク制御チャネルモニタリング回路、省電力信号受信機、モニタリング判定回路、情報受信機、および機能動作回路を含んでもよい。
【0113】
この場合、以下の開示から明らかになるように、処理回路は、したがって、間欠受信機能を動作させること、ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かを判定すること、UEによって動作される他機能に関するさらなる情報を取得するか否かを判定すること、およびUEにおいて他機能を動作させること等のうちの1つ以上を、少なくとも部分的に実行するように例示的に構成され得る。
【0114】
したがって、受信機は、例示的に、省電力信号内の省電力信号および通知情報の受信、ダウンリンク制御チャネルのモニタリング、およびUEによって動作される他機能に関するさらなる情報の受信等、のうちの1つ以上を少なくとも部分的に実行するように構成され得る。
【0115】
図12は、改良された手順を説明するために関連することになる、UEによって動作され得るいくつかの機能#1から#Nの概略図である。これらの機能の各々は、UEが、当該機能に従って受信されるべき情報に関する通知をモニターし、受信しなければならないことを含む。この点に関して、UEは、ダウンリンク制御チャネルをモニターし、次いで、対応する機能特有情報を受信することになる。このような機能の2つの例、すなわち、システム情報取得機能および公衆警告システム機能は、既に説明されている。改良された手順の基礎となる概念および変形は、主に、上記の例示的な機能(SI取得およびPWS)の一方または両方に関して説明されるが、基礎となる概念および変形は、上記の点で限定されず、他の機能にも適用され、拡張され得る。
【0116】
図13は、以下でより詳細に説明される、改良された手順による例示的なUE挙動のためのシーケンス図である。
【0117】
UEは、接続された基地局と共にDRX(Discontinued Reception)機能をサポートし、動作すると仮定する。これは、既に、UEと基地局との間のダウンリンク制御チャネルが、基地局によって送信されることができ、UEに向けられるダウンリンク制御情報についてUEによってモニターされることを含む。当該接続において、DRX機能は、UEがダウンリンク制御チャネルをモニターすることができる繰り返しモニタリング期間を規定する。
【0118】
さらに、UEは、基地局によって適宜通知されたときに、その機能に関するさらなる情報を取得することをそれぞれ含む1つ以上の他機能を動作させると仮定する。例えば、これらの他機能は、UEが、このさらなる情報を取得する必要があるか否かを、特定の機能関連および繰り返しブロードキャスト期間のそれぞれについて少なくとも1回チェックすることを必要とする。このチェックは、例えば、UEが適切な通知のためにダウンリンク制御チャネルをモニタリングすることによって行うことができる。
【0119】
これらの機能の例としては、例えば、システム情報取得機能や公衆警告システム機能が挙げられる。したがって、システム情報が更新された場合には、基地局によってシステム情報変更通知がブロードキャストされる。次に、UEは、(ブロードキャスト期間として)修正期間毎に少なくとも1回、例えば、SI変更通知をブロードキャストするために基地局によって使用されるページング機会のうちの1つで、このシステム情報変更通知をモニターすることができる(この点に関して、3GPP標準における現在の定義に従う場合の例示的な実施形態による)。次いで、UEは、次の修正期間(省電力信号及びSI更新通知が受信された変更期間に続く)の間、更新されたシステム情報を取得する。
【0120】
同様に、PWS通知は、公衆警告メッセージがブロードキャストされる場合に基地局によってブロードキャストされる。UEは、デフォルトのページング周期毎に少なくとも1回、例えば、PWS通知(上記の点で3GPP標準における現在の定義に従う場合の例示的な実施による)をブロードキャストするために基地局によって使用されるページング機会のうちの1つで、このPWS通知をモニターする必要がある場合がある。その後、UEは、省電力信号とPWS通知、公衆警告メッセージ(例えば、適切なSI機会/ウインドウ)を受信した後、できるだけ早く取得する。
【0121】
更に、UEは、UE電力消費を更に減少させることを可能にすることによってDRX動作を強化するために、現在3GPPで議論されているウェイクアップ信号のような省電力信号の使用のために一般的に構成されると仮定される。上記でより詳細に説明したウェイクアップ信号の関連する態様を要約すると、ウェイクアップ信号は、UEがDRX機能の1つ以上の後続のモニタリング期間(たとえば、On-Duratiоn)中にダウンリンク制御チャネルをモニターすべきか否かを通知するために、基地局によって使用されることが期待される。従って、ウェイクアップ信号に基づいて、UEは、省電力信号(例えば、図8および9参照)の受信に続くDRX機能のモニタリング期間のうちの1つ以上の期間の間、ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かを判定する。
【0122】
改良されたUE動作によれば、このウェイクアップ信号は、UEが、UEによって動作する他機能(1つ以上)に関するさらなる情報を取得するか否かに関する関連する通知情報も搬送するように拡張される。この拡張ウェイクアップ信号は、例示的に、(拡張)省電力信号と称することもできる。あるいは、ウェイクアップ信号と共に1つの省電力信号メッセージに明示的に含まれるのではなく、関連する通知情報を他の何らかの形態で一緒に送信することができる。いずれにしても、UEは、通知情報と共に省電力信号を受信する。
【0123】
このような拡張省電力信号を使用することによって、UEは、省電力信号に基づいて、特に含まれる通知情報に基づいて、既に他のUE動作機能のさらなる情報を取得するか否かを判定することができる。UEは、他機能(1つ以上)のそれぞれのブロードキャスト期間中に通知情報を再び受信する必要はなく、別の方法で前記目的のために実行しなければならないダウンリンク制御チャネルのモニタリングをスキップすることができる。
【0124】
例えば、他機能がシステム情報取得機能であるとすると、UEは、通知情報を有する省電力信号を受信したばかりの修正期間(ここでは、SI変更通知)において、SI変更通知を再度受信する必要がない。したがって、UEは、従来技術の動作と比較して、修正期間当たりのページング機会のモニタリングをスキップすることができる。
【0125】
SI変更通知がシステム情報の変更を示さない場合、UEは、システム情報を取得する必要がない。一方、SI変更通知がシステム情報の変更を示す場合、UEは、後続/次の修正期間において、適切なシステム情報取得機会(例えば、SIウィンドウ)中に更新されたシステム情報を取得する。例えば、システム情報は、PDCCH上のリソース情報によって示されるように、ダウンリンク制御チャネル、PDCCH上の1つ以上のモニタリング機会を用いて基地局によってブロードキャストされ、実際のシステム情報はダウンリンク共有チャネル上でブロードキャストされ得る。
【0126】
図14は、上述したような改良された手順(例えば、図13に関して)に参加するための基地局(例えば、gNB)の挙動のシーケンス図であり、したがって、基地局は、上述したUEに関連して既に述べたDRX機能をサポートし、動作すると仮定する。これに対応して、基地局の観点から、これは、DRX機能のために規定された繰り返しモニタリング期間中にダウンリンク制御チャネルを介してダウンリンク制御情報を送信することを含む。
【0127】
さらに、基地局は、その機能に関連する情報をブロードキャストすることと、ブロードキャストされる実際の情報についての対応する通知を事前にブロードキャストすることとをそれぞれ伴う他の機能を動作させることも想定される。図13に関して上述したように、これらの機能の例は、例えば、システム情報取得機能又は公衆警告システム機能である(詳細は上述を参照)。
【0128】
さらに、基地局は、現在3GPPで議論されているウェイクアップ信号のような、省電力信号の使用をサポートすることも同様に想定される。上記の図13に関して説明したことと一致して、基地局は、1つ以上の後続のモニタリング期間(たとえば、On-Duratiоn)中にダウンリンク制御チャネルをモニターするかどうかについてUEに命令するように、ウェイクアップ信号をUEに送信する。改良された基地局動作によれば、ウェイクアップ信号は、UEが、基地局(およびUE)によって動作される他機能(1つ以上)に関するさらなる情報を取得するか否かに関する関連する通知情報も搬送する省電力信号を形成するように拡張される。
【0129】
例えば、更新されたシステム情報が利用可能な場合、対応するSI変更通知が、省電力信号の一部として、ウェイクアップ信号とともにUEに送信される。更新されたシステム情報は、そのセル内の基地局によってブロードキャストされ、次のSI修正期間においてUEによって取得され得る。
【0130】
先に説明したように、省電力信号及び付属の通知情報に基づく改良された手順により、UEは、SI修正期間中に、ページング機会のモニタリングをスキップすることができる。したがって、基地局の観点から、基地局は、これらのページング機会においても通知情報をブロードキャストする必要がない。他方、他のUE(例えば、省電力信号を介して通知情報を受信しないUE)は、これらのページング機会から通知情報を取得する必要が依然としてある可能性があるので、基地局は、ページング機会において通知情報を依然としてブロードキャストすることができる。
【0131】
図15は、上述の改良された手順の1つの例示的な変形が実施される例示的なシナリオにおけるイベントのシーケンスを示す。図15は、図9と同様であり、従来技術で遭遇するいくつかの追加の問題を説明するために使用される。図15のこの例示的なシナリオでは、本発明は、1つの他機能、ここではシステム情報取得機能にのみ適用されると仮定されるが、PWSに基づくシナリオにも、または両方の機能が並列に動作されるシナリオにも適用可能であることは明らかである。したがって、ウェイクアップ信号(WUS)は、UEが更新されたシステム情報を取得するか否かを追加的に示す通知情報(図15では「noti.」というボックスで示されており、ここではSI変更通知である)で拡張される。ウェイクアップ信号(省電力信号の一部)の機能は変更する必要がないため、ウェイクアップ信号がさらに「スリープ」する可能性があることをUEに示すため、対応するOn-DuratiоnがPDCCHのモニタリングに使用されない結果となる。しかし、さらに重要なことには、適切なSI変更通知が省電力信号を使用して受信されるので、UEは、このSI変更通知を取得するために、ページング機会に(少なくとも修正期間毎に)追加でウェイクアップする必要がない。図15のシナリオでは、これは、2つのPO(各修正期間に1つ)が、PDCCH上でSI変更通知を搬送するメッセージをモニターするためにUEによって使用されないことを意味する(対応するPOは、図15でクロスアウトされて示される)。これにより、UEは、(スキップされたOn-Duratiоnによって節約されるものに加えて)電力を節約することができる。
【0132】
図15には示されていないが、SI更新通知が、システム情報が更新されたことを示す場合、UEは、SI更新通知の指示に従い、次の修正期間に更新されたシステム情報を取得してもよい。
【0133】
3GPP規格への改良された解決策の1つの可能な実装を以下に提示する。例えば、TS38.331 v15.6.0の対応するセクション5.2.2.2.2「SI変更通知及びPWS通知」は、以下のように変更することができる
【0134】
RRC_CONNECTED内のUEは、TS38.213[13]、第13項に規定されているように、ページングをモニターするためにアクティブなBWP上に共通探索スペースがUEに提供される場合、任意のページング機会または省電力信号内のSI変更通知を、修正期間ごとに少なくとも1回モニターするものとする。
【0135】
RRC_CONNECTED内のETWSまたはCMAS対応UEは、ページングをモニターするためにアクティブなBWP上に共通探索空間がUEに提供される場合、任意のページング機会または省電力信号内のPWS通知に関する通知を、デフォルトdefaultPagingCycleごとに少なくとも1回モニターするものとする。
【0136】
これは、UEが省電力信号においてSI変更通知およびPWS通知も取得することを可能にすることによって、UEに対する制限を緩和し、その結果、UEは、省電力信号において指示/通知を取得することができる場合に、「任意のページング機会」を追加的にモニターする必要がない。
【0137】
UE内の他機能に関連する適切な通知情報も含めるために、省電力信号の拡張方法に関するいくつかの可能な変形形態がある。3GPPは、ウェイクアップ信号の実際の内容または構造を定義するまで進歩していないことに留意されたい。例えば、UEのためのコンテンツがDCI内にあり、RRC通知を使用して基地局によって設定可能である、新しいDCIフォーマットが導入され得る(UEによってモニターされるために)。DCIは、UE特有のサーチスペース(UESS)または共通のサーチスペース(CSS)、あるいはその両方で送信できる。同じDCIが1つ以上のUEの情報(UE-Aの場合はビットフィールド0~3、UE-Bの場合はビットフィールド4~6、UE-Cの場合はビットフィールド7~9など)を、DCIフォーマット2_3(3GPP TS38.212 v15.6.0を参照)に現在定義されているのと同じまたは同様の方法で伝送することも可能である。したがって、ウェイクアップ信号の任意の適切な構造を想定することができる。
【0138】
図16Aおよび図16Bから明らかなように、省電力信号は、例えば、ウェイクアップ信号の前または後(すなわち、省電力信号の始めまたは終わり)に通知情報を含むように構成することができる。
【0139】
さらに、通知情報の実施方法に関して、いくつかの可能な変形がある。例えば、省電力信号の通知情報の一部には、他の機能毎に少なくとも1ビットが含まれている。これにより、UEが機能関連情報を取得するか否かを機能毎に個別に示すことができる。図17A、B、C、およびDは、その異なる変形例を開示する。図17Aおよび図17Bは、上述の2つの例示的な機能のうちの1つ、具体的には、システム情報更新通知ビットおよび公衆警告システム通知ビットについて例示的に示されるように、通知情報のそれぞれが、1つの機能のみについて通知ビットの提供方法を示す。図17Cは、通知情報が、2つの例示的な機能の両方のためのビットをどのように提供することができるかを示す。1つの他の可能な例示的な実施として、上記の点に関する現在の3GPP定義(3GPP TS38.331を参照)は、例えば、systemInfoModificationビット(systemInfoModification:1に設定された場合、SIB6、SIB7、およびSIB8以外のBCCH修正の指示)およびetwsAndCmasIndicationビット(etwsAndCmasIndication:1に設定された場合、ETWS一次通知および/またはETWS二次通知および/またはCMAS通知の指示)を使用することによって、再使用することができる。
【0140】
図17Dは、現在の3GPP定義に基づくさらに別の変形例を示す。この解決策によれば、ページングメッセージ(例えば、PDCCHフォーマット1_0;P-RNTI)においてSI変更通知およびPWS通知を提供するために現在定義されているショートメッセージは、省電力信号によって搬送されるように再使用される。
【0141】
さらに、拡張された省電力信号は、例えば、DRX On-Duratiоn期間の前の時間オフセットで、適切な繰り返し機会に送信されることができる。これは、図15に示されており、3GPPにおける現在の議論と一致している。時間オフセットの値は、例えば、省電力信号(またはウェイクアップ信号)の使用のためにUEを構成するときに、例えば、基地局によって構成することができる。したがって、UEは、省電力信号を受信することができるように、ダウンリンク制御チャネルをモニターするタイミングを認識している。しかしながら、別のタイミングも同様に可能である。
【0142】
上述したように、ウェイクアップ信号はまた、例えば、その有無によって、後続のDRX On-Duratiоnをモニターするか否かに関してUEの挙動方法を暗黙的に示してもよい。改良された手順のそのような変形では、省電力信号は、送信された場合、常に通知情報を含むが、基地局がUEに、後続のDRX On-Duratiоnをモニターすること(例えば、省電力信号がウェイクアップ信号を含む)または、モニターしないこと(例えば、省電力信号がウェイクアップ信号を含まない)を指示することを望むか否かに応じて、ウェイクアップ信号を含むことも、含まないこともある。
【0143】
代替的に、ウェイクアップ信号は、省電力信号中に常に存在することができ、UEが後続のDRX On-Duratiоnをモニターしなければならないか否かに関してUEがの挙動方法を示す1つ以上のビットを含むことができる。
【0144】
上記手順のさらなる改良は、通知情報と共に拡張省電力信号をいつ最良に使用するかに関する。それに対応して、そのような拡張省電力信号がUEと、UEが接続されている基地局との間で使用されるか否かは、構成可能であり得る。言い換えると、UEおよび基地局は、そのような拡張省電力信号の使用をサポートすることができるが、実際には、(おそらくは上記で仮定されたように)常時ではなく、あるシナリオにおいてのみ可能である。例えば、本発明者らは、通知情報を送信することによって引き起こされる追加のオーバーヘッドが、さらに、省電力信号(ならびに通知情報を処理するためのいくつかの追加のUE電力)において、拡張された省電力信号を特定の時間にのみ使用することによってさらに低減され得ることを発見した。
【0145】
例えば、通知情報によって引き起こされる追加のオーバーヘッドと、ページング機会(例えば、図15を参照)中にスキップされたPDCCHのモニタリングで見込まれる省電力との間にはトレードオフがある。一般に、最悪の場合のシナリオは、省電力信号が、非常に長い修正期間(および/または非常に長いデフォルトのページング周期)と組み合わせて、すべてのDRX On-Duratiоnの前に送信される場合である。特に、10msの最小DRX周期が使用され、40960(2560ms×16)の最長SI修正期間に基づくSI構成を有するDRX構成における例示的なシナリオでは、通知情報は4096回(40960/10)送信される。一方、見込まれる省電力利得は、UEが、省電力信号を既に有する通知情報を受信したために、1つのページング機会においてPDCCHのモニタリングをスキップすることである。このような場合、追加のオーバーヘッドと追加の処理能力が、見込まれる省電力利得を上回る可能性がある。
【0146】
これは、2560msの最大デフォルトページング周期がUEによって使用され、再び10msの最小DRX周期が仮定される、PWSに基づくシナリオにも同様に適用される。この場合、通知情報を含む省電力信号は256回(2560ms/10ms)送信され、1つのページング機会にPDCCHのモニタリングをスキップする省電力利得に反する。
【0147】
DRX周期の(再)構成、デフォルトページング周期、係数、修正期間、および省電力信号が送信される回数(例えば、On-Duratiоn毎、または省電力信号が3つのOn-Duratiоnに関係する場合は3回目のOn-Duratiоn毎)によって、考えられる不利点と、拡張省電力信号によって引き起こされる可能性のある利点との間の上述の比率が変化し得る。
【0148】
改良された手順の1つの可能な変形例によれば、拡張省電力信号は、不利点と利点との間の上述の比率が好ましいと見なされる場合、例えば、ある閾値を上回る場合にのみ使用される。言い換えれば、UE省電力とシグナリングオーバーヘッドの間に良好なトレードオフがある場合にのみ、拡張省電力信号が使用される。そうでなければ、例えば、通常のウェイクアップ信号(通知情報なし)、または省電力信号を有さないウェイクアップ信号のそれぞれを使用することができる。
【0149】
良好なトレードオフがあるか否かを判定するために例示的に使用される1つの可能な比率は、DRX周期の長さ、対、機能関連ブロードキャスト期間の長さ(例えば、SI修正期間またはデフォルトページング周期)を使用する。例えば、DRX周期長/機能関連ブロードキャスト期間長の比を計算し、閾値に対して比較することができる。比率が閾値を上回る場合、良好なトレードオフを有し、拡張省電力信号を使用するシナリオを表すと考えられる。比率が閾値を下回る場合、拡張省電力信号を使用しない方が良い悪いトレードオフを有するシナリオを表すと考えられる。
【0150】
図18は、DRX周期長がSI修正期間長の約1/4であり、上記で定義された比が約1/4になる第1のSI機能に基づくシナリオを例示的に示す。この場合、拡張省電力信号のないUEは5回ウェイクアップする必要がある(ウェイクアップ信号をモニターするために4回、SI変更通知のためにページング機会をモニターするために1回)。一方、拡張省電力信号を使用する場合、UEは4回ウェイクアップしなければならず、すなわち、拡張省電力信号をモニターするために4回ウェイクアップしなければならない。
【0151】
図19は、上述の比率が1になるように、DRX周期長がSI修正期間長と同じである別のSI機能に基づくシナリオを例示的に示す。この場合、拡張省電力信号のないUEは2回ウェイクアップする必要がある(ウェイクアップ信号をモニターするのに1回、SI変更通知のページング機会をモニターするのに1回)。一方、拡張省電力信号を使用する場合、UEは1回ウェイクアップしなければならない。すなわち、SI変更通知も含む拡張省電力信号をモニターするための1回である。
【0152】
比率が高いほど(例えば、1に近いほど)、トレードオフは良化し、比率が低いほど(例えば、0に近いほど)、トレードオフは悪化する。拡張省電力信号が図19のシナリオ(1>0.75のため)で使用されるが、図18のシナリオ(0.25<0.75のため)では使用されないように、1つの可能かつ例示的な閾値は0,75とすることができる。もちろん、0.5のような他の閾値も使用することができる。
【0153】
改良された手順の1つの可能な例示的な変形例によれば、拡張省電力信号を使用するか否かを決定する方法の1つの例示的な手順が、DRX周期長/ブロードキャスト期間長の比率を適切な閾値と比較することに基づいて例示的に実施される、見込まれるな利点と不利点との間のトレードオフに基づいて、上記で提示される。
【0154】
UEと基地局は、拡張省電力信号または通常の省電力信号(すなわち、ウェイクアップ信号のみ)が使用されるか否か、また、正確にいつ使用されるかについて同じ理解を持つべきである。1つの例示的なオプションによれば、拡張省電力信号を送信する責任を負う基地局は、上述のように拡張省電力信号を使用するか否かを決定する責任も負う。基地局は、基地局が上述の比率を判定するために使用される長さを認識するように、DRX機能、ならびにUEのための他の関連する機能(SI取得機能およびPWS機能など)を構成する責任を負う。基地局は、閾値との比率や比較に基づいて決定を行った後、拡張省電力信号が使用されるか否かをUEに適切に指示することができる。
【0155】
UEに命令することは、例えば、ウェイクアップ信号のために行われるべきUE構成と組み合わされることができる。ウェイクアップ信号を使用するためにUEを構成することは、(ウェイクアップ信号又は拡張省電力信号についてUEがモニターしなければならないOn-Duratiоnのどれだけ前にあるかを判定するように)時間オフセットについてUEに指示すること、又は各ウェイクアップ信号が関係するDRX On-Duratiоnの数、及び他のウェイクアップ信号関連のパラメータを含むことがある。さらに、基地局は、ウェイクアップ信号が通知情報で拡張されているかどうかをUEに通知することができる。
【0156】
あるいは、基地局によって明示的に指示されるのではなく、UEは、現在の構成が良好なトレードオフまたは不良なトレードオフを提示するか否かを、それ自体によって判定することができる。特に、良好なトレードオフシナリオと不良なトレードオフシナリオとを区別するための関連パラメータ(例えば、DRX周期長、デフォルトのページング周期長、SI修正期間長など)も、UEに知られている。次に、比率が比較される閾値は、例えば、3GPP規格によって規定され、したがって、UE動作コードの一部であるとき、または別の方法でUEにハードコードされるときに、UEにも知られることができ、またはネットワークオペレータまたは基地局によって単純に構成されることができる。この場合、基地局とUEの両方は、拡張省電力信号を使用するか否かを決定するために同じルールを適用し、同じ結論に到達し、従って、通常のウェイクアップ信号が使用されるか、拡張省電力信号が使用されるか否かと同期される。
【0157】
さらに別の可能な解決策は、UEが、使用される通常のウェイクアップ信号か、拡張省電力信号かを事前に知っていないことに基づいている。むしろ、基地局は、どの信号が送信されるかを決定することができる(例えば、良好のトレードオフと不良のトレードオフとに関する上記の考察に基づいて)。しかしながら、UEは、信号の両方のフォーマット(すなわち、拡張されたウェイクアップ信号および通常のウェイクアップ信号)についてダウンリンク制御チャネルをモニターし、したがって、2つの信号のうちの1つを常に首尾よくブラインド復号することができる。これは、受信されるべき信号が通常のウェイクアップ信号であるか、または拡張された省電力信号であるかを判定するために、UEを事前に構成すること、またはUEが事前に規則を適用することの必要性を取り除く。
【0158】
全体的に、これらの解決策は、省電力信号が全てのUE(例えば、拡張省電力信号に対して長いDRX周期のモニタリングを有するUEと、通常のウェイクアップ信号のみに対して短いDRX周期のモニタリングを有するUE)に対して調整されるという利点を有する。さらに、通知情報は、常に送信されるのではなく、対応する電力利得がそれを正当化するときにのみ送信されるので、全体的なシグナリングオーバーヘッドが低減される。
【0159】
改良された手順のさらなる変形形態は、通知情報をさらに送信することによって引き起こされるシグナリングオーバーヘッドをさらに低減することも達成する。ウェイクアップ信号で毎回通知情報(拡張省電力信号)を送信するのではなく、一部の場合は拡張省電力信号が送信されるが、すべてではない。残りの場合は通常のウェイクアップ信号が送信される。例えば、拡張省電力信号は、機能関連ブロードキャスト期間(例えば、SI修正期間又はデフォルトのページング周期)の1つ(又は数回)の(例えば、第1の)機会にのみ送信することができ、一方、機能関連ブロードキャスト期間の残りの機会(例えば、第2、第3等)では、通常のウェイクアップ信号が送信される。したがって、対応して、通知情報は、ウェイクアップ信号とともに、機能関連ブロードキャスト期間ごとに少なくとも1回ブロードキャストされ、したがって、UEが、通知情報を取得するためのページング機会においてPDCCHのモニタリングをスキップすることを可能にされるという利点も達成する。
【0160】
UEおよび基地局は、どの信号(複数可)が追加の通知情報を搬送すること、どちらがウェイクアップ信号、例えば、関連するブロードキャスト期間の第1の信号、第2の信号などを搬送するかについて同じ理解を有することができる。従って、UEは事前に信号のタイプ(通常のウェイクアップ信号対拡張省電力信号)を知ることができ、従って、適切なフォーマットに基づいてダウンリンク制御チャネルを適切にモニターすることができる。一方、ブラインド復号は、UE側での処理を増加させ、したがってUE電力を浪費するが、常に2つの異なるフォーマットに対して可能である。
【0161】
この改良された変形(図20に関する上記の説明を参照)は、拡張省電力信号を全く使用するか否かを判定することに関して、上記(図18、19に関連して)に提示された改良とは別個に、またはそれと一緒に適用することができる。例えば、通知情報の送信をウェイクアップ信号送信機会のうちの1つ(またはいくつか)だけに制限することによって、増加したシグナリングオーバーヘッドのマイナスの影響が著しく制限され得るので、UEは、DRX周期の特定の長さ、およびブロードキャスト期間長から独立して、拡張省電力信号を使用するように構成され得る。一方、通知情報が送信される回数は、拡張省電力信号がUEと基地局との間で全く使用されるか否かに影響を及ぼすパラメータとして使用することもできる。
【0162】
図20は、例示的なSI取得機能関連シナリオを示しており、第1の信号のみが、通知情報を伴う拡張省電力信号であり(SI変更通知は、図中の「noti.」を参照)、残りの信号は、通常のウェイクアップ信号である(通知情報を伴わない)。
【0163】
図21は、いくつかのUE(UE-A、UE-B、UE-C)を考慮に入れた別のシナリオを示す。例示的に、これら3つのUEに対して同じSI修正期間、ここでは例えば640msが構成されると仮定する。一方、3つのUEは、異なるDRX周期を有する。図21から明らかなように、それぞれ第1の信号は拡張省電力信号(通知情報を含む)であり、他の信号は通常のウェイクアップ信号である。したがって、この例示的なシナリオでは、UE-AおよびUE-Bには、3つのウェイクアップ信号がそれぞれ提供され、第1のウェイクアップ信号は、通知情報で拡張される。より大きなDRX周期を有するUE-Cには、2つのウェイクアップ信号が提供され、第1のウェイクアップ信号は、通知情報で拡張される。
【0164】
例示的な仮定は、UEがRRC_CONNECTEDモードにあることである。本発明は、RRC_IDLEまたはRRC_INACTIVEモードにあるUEにも使用することができる。ただし、アイドル状態またはインアクティブ状態のUEは、ネットワークに到達できるように、どのような場合(たとえば、DLデータがUEに転送可能な場合)でもページング機会をモニターする必要がある。したがって、UEがページング機会のモニタリングをスキップすることができるという利点は、アイドルUEまたはインアクティブUEに対して常に達成されるとは限らない。さらに、3GPPは、省電力信号(例えば、ウェイクアップ信号)が最終的に、アイドルまたはインアクティブUEに関連して使用されないことを決定する場合がある。これらの場合、RRC_IDLEおよびRRC_INACTIVEにおけるUEについて、通知情報は、省電力信号を介して通知情報を取得するために使用される追加の電力が(たとえ送信されたとしても)価値がない可能性があるように、(基地局がそれらのページング機会において通知情報を送信すると仮定して)それらのページング機会においてUEによって取得されることができる。
【0165】
上述の改良された方法の1つの例示的な変形のより詳細な実装が、図22に関して説明され、図13に関連して説明された解決策と比較して、UE挙動のための様々な追加のステップを図示する。具体的には、この解決策は、UEが、拡張省電力信号が使用されるか否か、および、どのように使用されるかを判定すると仮定する。これは、例えば、基地局から対応する設定情報を受信することによって(例えば、拡張省電力信号を使用するかどうかを決定する責任を負う)、または、ある規則(基地局によって使用されるのと同じ規則)に基づいてこれを自律的に決定することによって、上記で説明されたオプションのうちの1つに従って実装され得る。
【0166】
UEの挙動は、拡張省電力信号を使用するか否かによって異なる。省電力信号が通知情報を含むように構成されているか否かを区別した後の右側の分岐は、通知情報と共に拡張省電力信号を受信するステップを含む。省電力信号(例えば、省電力信号内のウェイクアップ信号)は、UEが後続のDRX On-Duratiоn中にPDCCHをモニターすべきか否かを判定するために、UEによって使用されることができる。さらに、省電力信号内の通知情報は、UEが、UEによって動作する別の機能(例えば、SI取得機能またはPWS機能)に関するさらなる情報(例えば、更新されたシステム情報または公衆警告メッセージ)をUEが取得する必要があるかどうかを判定するために、UEによって使用され得る。その結果に応じて、UEは、このさらなる情報を取得するか否かのいずれかである。
【0167】
省電力信号が通知情報を含むように構成されるか否かの区別の後の左側の分岐は、拡張省電力信号を利用しないステップを含み、したがって、適切なページング機会中に通知情報をモニターする必要性をスキップするという追加の利点を達成しない。これは、左右の分岐、特に、通知情報を受信するために適切なページング機会中に通知情報のモニタリングに関する左側の分岐の追加のステップを比較することから明らかになる。
【0168】
図22に関連して上で説明したUE挙動と一致して、上で説明した改良された方法の1つの例示的な変形例のより詳細な実装を、図23に関して説明し、図23は、図14に関連して説明した解決策と比較して、基地局挙動のための様々な追加のステップを示す。そこから明らかなように、基地局は、追加の通知情報の有無にかかわらず、省電力信号を使用するためにUEを構成し、したがって、例えば、(例えば、ウェイクアップ信号の使用を構成するときに)UEに適切な設定情報を送信することが例示的に想定される。また、この構成によれば、基地局は、通知情報の有無にかかわらず、省電力信号を送信する。この特定の例示的なシナリオでは、基地局は、いずれの場合にも、(省電力信号だけでなく)ページング機会にも通知情報を送信する(例えば、アイドルモードにあるUE、ウェイクアップ信号で構成されていないUEなど、他のUEに通知情報を伝達するように)と仮定される。
【0169】
上述した改良された方法の1つの例示的な変形例のより詳細な実装を、対応するUE挙動を示す図24に関して説明する。特に、改良された方法は、機能関連ブロードキャスト期間内の第1の省電力信号送信機会(例えば、SI修正期間またはデフォルトのページング周期)のみが、通知情報をUEに搬送するために使用され、一方、機能関連ブロードキャスト期間内の残りの省電力信号送信機会(複数可)は、単に(通知情報なしで)ウェイクアップ信号を搬送するために使用されるようなものであると例示的に仮定される。これに対応して、図24のシーケンス図は、省電力信号に関する構成を判定するステップを示し、特に、UEが、(例えば、基地局からの設定情報に基づいて)通知情報を取得するためにそれぞれの第1の省電力信号送信機会のみが使用されるべきであると判定することを含むことができる。
【0170】
したがって、さらなる動作中に、UEは、現在の機会が第1の機会であるか否かを判定し、それに対応して、通常のウェイクアップ信号(すなわち、最初の機会でない場合には通知情報なしの省電力信号、図24における左側のNOの分岐)または拡張省電力信号(すなわち、最初の機会の場合には通知情報付きのウェイクアップ信号、図24の右側のYESの分岐)のいずれかの受信についてPDCCHをモニターする。以前に説明したものと同様に、UEは、いずれの場合にも、ウェイクアップ信号部分を受信し、それに基づいて、後続のDRX On-Duratiоn中にダウンリンク制御チャネルを監視するか否かを判定することができる。図24の解決策によれば、省電力信号内で通知情報を受信すると、UEは、関連する機能のさらなる情報(更新されたシステム情報または公衆警告メッセージなど)がUEによって取得される必要があることを通知情報が示すかどうかを判定することに進むことができる。以前に既に説明したように、UEは、次いで、通知情報内の指示に従い、さらなる情報を取得するか、または取得しない。
【0171】
図24に関連して上で説明したUE挙動と一致して、上で説明した改善された方法の1つの例示的な変形のより詳細な実装を、対応する基地局挙動を示す図25に関して説明する。これに対応して、基地局は、通常のウェイクアップ信号(通知情報なし)を残りの省電力信号の機会で送信しながら、例えば、ブロードキャスト期間の最初の省電力信号の機会にのみ拡張省電力信号を送信するなど、省電力信号がいつ、どのように送信されるかを判定する責任を負うことができる。基地局は、図25から明らかなように、この判定された構成に従って、ウェイクアップ信号および拡張省電力信号を送信する。さらに、基地局は、適切なページング機会の間に通知情報をさらに送信することが再び例示的に想定される。
【0172】
第2の実施の形態
以下では、図9に関連して前に説明したように、本発明者によって確認された問題を解決するための別の第2の解決策を説明する。上述の第1の解決策に関して、第2の解決策はまた、他の機能(例えば、SI取得機能、PWS機能)及びダウンリンク制御チャネルのモニタリングのためのそれらの要件に関連して、UEに対して省電力の可能性を提供することを容易にする。第1の実施形態について既に行われたのと同じ仮定を、この第2の解決策にも適用することができる。
【0173】
第2の解決策は、他の時間に通知情報をモニターする必要性を回避するために、通知情報でウェイクアップ信号を拡張することに基づいていないので、第1の解決策とは異なる。これに対応して、第2の解決策は、第1の解決策(および変形例)とは独立して使用することができ、または、特に、(通知情報を有する)拡張省電力信号がブロードキャスト期間中に使用されない場合(例えば、良好なトレードオフがない場合)、第1の解決策の変形例のいくつかを補足するために使用することができる。
【0174】
それによれば、UEは、基地局が、ウェイクアップ信号の受信に続く1つ以上のDRX On-Duratiоnをモニターするように、またはモニターしないようにUEに通知することを可能にするために、上で導入されたようなウェイクアップ信号を使用するように構成されると仮定される。
【0175】
さらに、UEにおける他機能(SI取得機能またはPWS機能など)に関する通知情報は、適切な繰り返しページング機会にブロードキャストされるページングメッセージによって、UEに基地局により提供されると仮定する。したがって、UEは、定期的に発生するページング機会について知っており、UEは、ブロードキャスト期間毎に少なくとも1回、ページング機会のいずれかにおいて通知情報をモニターしようとする。これにより、UEは、少なくともブロードキャスト期間ごとに1回、重要な情報(例えば、更新されたシステム情報、公衆警告メッセージ)がさらに取得されるべきか否かをチェックする。
【0176】
現在、要求を満たすために通知情報をモニタリングするためにどの特定のページング機会がUEによって選択されるかは、UEの実施、例えば、UEまたはチップ製造業者に任されている。しかしながら、第2の解決策は、必要に応じて、UEによって動作される1つ以上の他機能の通知情報を受信するために、ダウンリンク制御チャネルをモニタリングするために、ブロードキャスト期間当たりの最後のページング機会を使用するというアイデアに基づく。
【0177】
特定のブロードキャスト期間中に、UEは、ウェイクアップ信号、および、できる限り後続のDRX On-Duratiоn(ウェイクアップ信号によってそのように命令される場合)をモニターし、受信するためにウェイクアップする。したがって、UEは、ダウンリンク制御チャネルをモニターするために、ブロードキャスト期間毎に、ある回数すでにウェイクアップしている。ページング機会は、DRX周期から独立して、したがって、それらのモニタリング時間から独立して規定される。それにもかかわらず、(DRX On-Duratiоn中に)ウェイクアップ信号またはダウンリンク制御情報のためにダウンリンク制御チャネルを監視するためにいずれにしても起動しているUEが、このオーバーラップするページング機会においてページングメッセージをモニターする機会をとることができるように、ページング機会のうちの1つまたは複数は、これらのモニタリング時間にオーバーラップすることができる。これにより、UEは、このオーバーラップするページング機会中に、対応するページングメッセージ内の通知情報を取得することができる。そのような場合、通知情報は以前のページング機会に既に受信されているので、同じブロードキャスト期間の別のページング機会のためにさらにウェイクアップする必要はない。
【0178】
一方、そのようなオーバーラップするページング機会がブロードキャスト期間に存在しない場合、通知情報は利用可能ではなく、すなわち、このブロードキャスト期間中にまだ受信されていない場合、UEは、通知情報を有するページングメッセージを取得することができるように、ブロードキャスト期間の最後のページング機会でウェイクアップしなければならない場合がある。最後のページング機会まで待機することによって、ウェイクアップ信号を受信するための、またはDRX On-Duratiоnのための他のPDCCHモニタリング時間と、以前のページング機会がオーバーラップする可能性が高くなる。
【0179】
このUE挙動は、図26に例示的に示されており、これは、上述の基礎原理に基づく例示的で簡略化された実施のためのUE挙動のシーケンス図である。そこから明らかなように、DRXおよびウェイクアップに関する通常のUE動作は、図26の左側の分岐に示されている。第2の解決策の基礎となる原理は、図26の中間枝および右枝に反映されており、これらは互いに分離して例示的に図示されている。明らかなように、UEは、各ウェイクアップ時間(ウェイクアップ信号を受信するためのものであっても、DRX On-Duratiоnのためのものであってもよい)について、ページング機会が現在このウェイクアップ時間とオーバーラップしているか否かを決定することができる。ページング機会がオーバーラップする場合、UEは、そのオーバーラップするページング機会に通知情報を含む可能性があるページングメッセージもモニターする機会を得る。
【0180】
さらに、UEは、それぞれのブロードキャスト期間において最後のページング機会に到達したとき、通知情報が以前に(例えば、オーバーラップするページング機会において)すでに受信されたかどうかをチェックする。それが既に受信されている場合、最後のページング機会にウェイクアップする必要はない。一方、通知情報が利用可能でない場合、UEはウェイクアップし、現在のブロードキャスト期間の最後のページング機会をモニターして、通知情報を受信する。
【0181】
したがって、通知情報は、送信されたとしても、UEによって取得することができ、そのことに基づいて、UEは、別の機能に関連するさらなる情報も取得する必要があるかどうかを導出することができる。
【0182】
図27および図28は、上述の第2の解決策を使用する例示的なシナリオを示す。図27、28の例示的なシナリオは、他機能がSI取得機能であると仮定しているが、他機能がPWS機能であるシナリオにも同じ説明が適用される。このようなPWS関連のシナリオでは、ブロードキャスト期間はSI修正期間ではなくデフォルトのページング周期であり、通知情報はSI変更通知ではなくPWS通知である。
【0183】
図27から明らかなように、規則的に発生するページング機会のいずれも、ウェイクアップ信号取得期間のいずれとも、UEの他のアクティブ時間ともオーバーラップしないと仮定される。したがって、UEは、SI修正期間の最後のページング機会を使用して、ページングメッセージおよび通知情報を取得する。
【0184】
図28から明らかなように、規則的に発生するページング機会の1つが実際にUEのモニタリング期間(この場合、DRX On-Duratiоnの期間)とオーバーラップし、その結果、UEは、いずれの場合にも既に起動しているので、対応するオーバーラップするページング機会中にページングメッセージおよび通知情報(もしあれば)を取得することができると仮定する。図27の場合と比較して、UEは、最後のページング機会に再びウェイクアップする必要がない。
【0185】
さらなる態様
第1の態様によれば、ユーザ装置(UE)であって、
動作中において、繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作する処理回路と、
動作中において、省電力信号を受信する受信機と、
を備え、
前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号受信後の前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、前記省電力信号に基づいて判定し、
前記省電力信号は、前記UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む。
【0186】
第1の態様に加えて提供される第2の態様によれば、前記処理回路は、動作中において、受信した前記省電力信号に含まれる前記通知情報に基づく前記さらなる情報を取得するか否かについて判定する。前記さらなる情報を取得すると判定された場合、前記処理回路および前記受信機は、動作中において、前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中に前記さらなる情報のための前記ダウンリンク制御チャネルをモニターして、前記さらなる情報を取得する。
【0187】
第1または第2の態様に加えて提供される第3の態様によれば、前記通知情報は、前記UEがそれぞれの他機能の前記さらなる情報を取得するか否かについて別々に示すように、1つ以上の他機能のそれぞれのための少なくとも1つのビットを含む。
【0188】
第1から第3の態様のいずれかに加えて提供される第4の態様によれば、前記1つ以上の他機能は、
前記さらなる情報が、更新されたシステム情報であり、前記受信機が、動作中において、前記省電力信号が受信されたシステム情報修正期間後のシステム情報修正期間中に前記さらなる情報を取得する、システム情報更新機能と、
前記さらなる情報が、公衆警告情報であり、前記受信機が、動作中において、前記省電力信号を受信した後の前記公衆警告情報を受信するための、次の可能な期間中に前記さらなる情報を取得する、公衆警告システム機能と、
の1つ以上である。
【0189】
第1から第4の態様のうちのいずれかに加えて提供される第5の態様によれば、前記処理回路は、動作中において、
任意選択的に、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さと前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間の長さとの比率と、任意選択的に前記UEが接続されている基地局によって設定される閾値との比較に基づく、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さ、および、前記1つ以上の他機能の前記ブロードキャスト期間の長さ、
または、
前記UEが接続されている基地局から以前に受信した設定情報、
に基づいて前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号を受信するか否か判定すする、
または、
前記処理回路は、前記通知情報を有するフォーマット、および、前記通知情報を有さないフォーマットである、前記省電力信号における両方のフォーマットをモニターする。
【0190】
第1から第5の態様のうちのいずれかに加えて提供される第6の態様によれば、前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号であるか否かについて判定し、前記ブロードキャスト期間は、前記UEが、前記通知情報を受信するために少なくとも1回、モニターすべき期間であり、前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号である場合、前記省電力信号が前記通知情報を含むと判定する。
任意選択的な解決策において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号ではない場合、前記処理回路は、動作中において、前記最初の信号ではない前記省電力信号が前記通知情報を含まないと判定する。
【0191】
第1~第6の態様のいずれかに加えて提供される第7の態様によれば、前記受信機は、動作中において、前記省電力信号の受信をモニターし、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の前の時間オフセットである省電力信号受信時に前記省電力信号を受信し、
任意選択的に、前記時間オフセットは、前記UEが接続されている基地局によって設定されている。前記省電力信号に基づく、1つ以上の前記モニタリング期間中の前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについての判定は、前記省電力信号受信時の前記省電力信号のウェイクアップ信号の有無の判定により、または、受信された前記省電力信号のウェイクアップ信号の1つ以上のビットの値を判定することにより、実行される。
【0192】
第1から第7の態様のうちの1つに加えて提供される第8の態様によれば、前記通知情報を取得するために前記ダウンリンク制御チャネルを少なくとも1回、前記UEによってモニターされる前記1つ以上の他機能のために、繰り返しブロードキャスト期間が規定され、前記処理回路は、前記省電力信号の前記通知情報を受信した場合、前記省電力信号が受信されるブロードキャスト期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをさらにモニターして他の通知情報を取得しないと判定する。任意選択的な実施例において、前記繰り返しブロードキャスト期間のそれぞれにおいて、前記通知情報が受信され得る、1つ以上のページング機会が規定され、前記UEは、前記省電力信号の前記通知情報を受信しない場合に前記通知情報を受信するように、前記1つ以上のページング機会の少なくとも1つについて、前記通知情報を取得するために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターする。
【0193】
第1から第8の態様のうちの1つに加えて提供される第9の態様によれば、前記省電力信号において前記通知情報が受信されない前記繰り返しブロードキャスト期間のうちの1つにおいて、1つのブロードキャスト期間における最後のページング機会よりも前に前記通知情報が受信されなかった場合、前記処理回路は、前記最後のページング機会で前記ダウンリンク制御チャネルをモニターし、前記1つのブロードキャスト期間における前記通知情報を受信する。さらに、任意選択的に、前記省電力信号において前記通知情報が受信されない前記繰り返しブロードキャスト期間のうちの1つにおいて、前記UEが前記省電力信号の受信のために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターする1つの省電力信号受信機会、または、前記UEがダウンリンク制御情報の受信のために前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするモニタリング期間、と、1つのページング機会が重複する場合、前記処理回路は、前記ページング機会と重複しているときに前記ダウンリンク制御チャネルをモニターして、前記1つのブロードキャスト期間における前記通知情報を受信する。
【0194】
第10の態様によれば、基地局であって、
動作中において、繰り返しモニタリング期間中にダウンリンク制御チャネルを介してユーザ装置(UE)にダウンリンク制御情報を送信することに関する間欠受信機能を前記基地局に接続された前記UEで動作させる処理回路と、
動作中において、省電力信号を前記UEに送信する送信機と、
を備え、
前記省電力信号は、前記省電力信号の受信の後に前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて前記UEに示しており、
前記省電力信号は、前記UEおよび前記基地局により動作される1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む。
基地局。
【0195】
第10の態様に加えて提供される第11の態様によれば、前記通知情報は、前記さらなる情報を取得されることを示しており、前記送信機は、動作中において、前記1つ以上の他機能におけるブロードキャスト期間中に前記さらなる情報を送信し、任意選択的に、前記1つ以上の他機能は、
前記さらなる情報が、更新されたシステム情報であり、前記送信機が、動作中において、前記省電力信号が送信されるシステム情報修正期間の後のシステム情報修正期間中に前記さらなる情報を送信するシステム情報更新機能と、
前記さらなる情報が、公衆警告情報であり、前記送信機が、動作中において、前記省電力信号を送信した後の前記公衆警告情報を送信するための、次の可能な期間中に前記さらなる情報を送信する公衆警告システム機能と。
1つ以上である。
【0196】
第10または第11の態様に加えて提供される第12の態様によれば、前記処理回路は、動作中において、
任意選択的に、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さと前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間の長さとの比率と、閾値との比較に基づく、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の長さ、および、前記1つ以上の他機能の前記ブロードキャスト期間の長さ、
に基づいて前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号を送信するか否かについて判定し、
任意選択的に、設定情報を前記UEに送信する前記送信機により前記通知情報の有無にかかわらず、前記省電力信号が送信されるか否かに関してUEを設定する。
【0197】
第10から第12の態様のいずれかに加えて提供される第13の態様によれば、前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号であるかについて判定し、前記ブロードキャスト期間は、前記UEが、前記通知情報を受信するために少なくとも1回、モニターすべき期間であり、前記処理回路は、動作中において、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号である場合、前記省電力信号が前記通知情報を含むと判定する。任意選択的に、前記省電力信号が前記1つ以上の他機能のブロードキャスト期間中の最初の信号ではない場合、前記処理回路は、動作中において、前記最初の信号ではない前記省電力信号が前記通知情報を含まないと判定する。
【0198】
第10~第13の態様のいずれかに加えて提供される第14の態様によれば、前記送信機は、動作中において、前記間欠受信機能の前記モニタリング期間の前の時間オフセットである省電力信号送信時に前記省電力信号を送信し、任意選択的に、前記時間オフセットは、前記基地局によって設定されている。
【0199】
第15の態様によれば、ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、
繰り返しモニタリング期間中に前記UEに意図されたダウンリンク制御情報のためのダウンリンク制御チャネルのモニタリングに関する間欠受信機能を動作するステップと、
省電力信号を受信するステップと、
前記省電力信号受信後の前記間欠受信機能の、1つ以上の前記モニタリング期間中に前記ダウンリンク制御チャネルをモニターするか否かについて、前記省電力信号に基づいて判定するステップと、
を有し、
前記省電力信号は、前記UEによって動作する1つ以上の他機能に関するさらなる情報を前記UEが取得するか否かについての通知情報を含む。
【0200】
本開示のハードウェア及びソフトウェア実装
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアと連動するソフトウェアによって実現することができる。上述した各実施例の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路等のLSIによって部分的又は全体的に実現可能であり、各実施例で説明される各処理は、同一のLSI又はLSIの組合せによって部分的又は全体的に制御されてもよい。LSIは、個別にチップとして形成されていてもよいし、あるいは、機能ブロックの一部又は全部を含むように1つのチップが形成されていてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力を含んでもよい。ここで、LSIとは、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI又はウルトラLSIとして呼ばれうる。しかしながら、集積回路を実現する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサを用いて実現されてもよい。さらに、LSI内部に配置される回路セルの接続及び設定が再設定可能なLSI又はリコンフィギュラブルプロセッサの製造後にプログラミング可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)が利用されてもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。半導体技術や他の派生技術の進歩の結果として、将来の集積回路技術がLSIに取って代わる場合、機能ブロックは、将来の集積回路技術を用いて集積化することができる。バイオテクノロジーも適用できる。
【0201】
本開示は、通信装置と呼ばれる、通信機能を有する何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムによって実現することができる。
【0202】
そのような通信装置のいくつかの非限定的な例は、電話機(例えば、携帯(セル)電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例えば、ラップトップ、デスクトップ、ネットブック)、カメラ(例えば、デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレーヤ(デジタルオーディオ/ビデオプレーヤ)、ウェアラブルデバイス(例えば、ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、デジタルブックリーダ、遠隔ヘルス/遠隔医療(リモートヘルス及びリモート医療)デバイス、及び通信機能を提供する車両(例えば、自動車、飛行機、船舶)、並びにそれらの様々な組み合わせを含む。
【0203】
通信装置は、携帯型又は可動型であることに限定されず、スマートホームデバイス(例えば、家電、ライティング、スマートメータ、制御パネル)、自動販売機及び“Internet of Things(IoT)”のネットワークにおける他の何れかの“物”など、非携帯型又は固定型である何れかのタイプの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0204】
通信は、例えば、セルラシステム、無線LANシステム、衛星システムなど、及びそれらの様々な組合せを介してデータを交換することを含んでもよい。
【0205】
通信装置は、本開示に記載された通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラ又はセンサなどのデバイスを含んでもよい。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号又はデータ信号を生成するコントローラ又はセンサを含んでもよい。
【0206】
通信装置はまた、基地局、アクセスポイントなどのインフラストラクチャファシリティと、上記の非限定的な例におけるものなどの装置と通信又は制御する他の何れかの装置、デバイス又はシステムを含んでもよい。
【0207】
さらに、各種実施例はまた、プロセッサ又はハードウェアにより直接実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、ソフトウェアモジュール及びハードウェア実現形態の組み合わせが可能であってもよい。ソフトウェアモジュールは、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの何れかのタイプのコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。異なる実施例の個別の特徴は個別に又は任意の組み合わせにより他の実施例に対する主題であってもよいことがさらに留意されるべきである。
【0208】
多数の変形及び/又は改良が、具体的な実施例に示されるような本開示に対して行うことができることが当業者によって理解されるであろう。従って、本実施例は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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図16A
図16B
図17A
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図17C
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【国際調査報告】