(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01P 1/30 20060101AFI20220906BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20220906BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20220906BHJP
H01Q 1/42 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
H01P1/30 Z
H05K7/20 H
H01Q21/06
H01Q1/42
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576896
(86)(22)【出願日】2020-06-16
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 KR2020007769
(87)【国際公開番号】W WO2020262871
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】10-2019-0077894
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005720
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キョ スン ジ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウー ヨー
(72)【発明者】
【氏名】ベ モーク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ミン ソン ユン
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソー ヨ
【テーマコード(参考)】
5E322
5J021
5J046
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA05
5E322BB04
5E322BC02
5J021AA05
5J021AA09
5J021AA11
5J021HA06
5J021JA08
5J046AB03
5J046BA07
5J046RA11
5J046RA12
(57)【要約】
【課題】放熱特性に優れたアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置は、下部ハウジングと、前記下部ハウジング上に配置し、一面に形成した第1の放熱フィンを含む中間ハウジングと、前記下部ハウジングと前記中間ハウジングによって形成した第1の収容空間と、前記第1の収容空間に配置した少なくとも1つの第1の発熱素子と、前記中間ハウジング上に配置し、少なくとも一面に形成した第2の放熱フィンを含む1つ以上の放熱支持台と、前記1つ以上の放熱支持台上で支持されるアンテナモジュールと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部ハウジングと、
前記下部ハウジング上に配置し、一面に形成した第1の放熱フィンを含む中間ハウジングと、
前記下部ハウジングと前記中間ハウジングによって形成した第1の収容空間と、
前記第1の収容空間に配置した少なくとも1つの第1の発熱素子と、
前記中間ハウジング上に配置し、少なくとも一面に形成した第2の放熱フィンを含む1つ以上の放熱支持台と、
前記1つ以上の放熱支持台上で支持されるアンテナモジュールと、を含むアンテナ装置。
【請求項2】
前記放熱支持台は、第1の方向に突出し、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って離間して2つ以上配置することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記第1の放熱フィンは、相互に隣接する前記放熱支持台の間に前記第2の方向に沿って離隔して複数個配置し、前記放熱支持台の高さ方向に突出することを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記複数の第1の放熱フィンは、第1の高さを有する2つ以上の放熱フィン及び前記第1の高さを有する2つ以上の放熱フィンとの間に前記第1の高さより高い第2の高さを有する少なくとも1つの放熱フィンを含むことを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記複数の第1の放熱フィンは全て同じ高さを有し、互いに隣接する2つ以上の放熱フィンを含むことを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
放熱支持台は、第1の方向及び第2の方向とは異なる第3の方向に延び、
さらに前記放熱支持台の一側面から第2の方向に突出し、前記第3の方向に沿って延びる1つ以上の第2の放熱フィンを含むことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記第2の放熱フィンは、前記放熱支持台の高さ方向に沿って離間して複数個を配置することを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記複数の第2の放熱フィンは、第1の幅を有する2つ以上の放熱フィン及び前記第1の幅を有する2つ以上の放熱フィンの間に、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する少なくとも1つの放熱フィンを含むことを特徴とする請求項7に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記放熱支持台は、前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる第3の方向に延び、
さらに少なくとも一側面に前記放熱支持台が延びる方向に前記放熱支持台の一端に隣接して配置し、前記放熱支持台を冷却するように構成する送風ファンモジュールを含むことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記送風ファンモジュールの少なくとも一面から外部に向かって突出する保護突起を含むことを特徴とする請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記送風ファンモジュールは、さらに少なくとも一面から突出した1つ以上のグリップ部を含むことを特徴とする請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記放熱支持台は前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる第3の方向に延び、
少なくとも一側面に、さらに前記放熱支持台が延びる方向に前記放熱支持台の他端に隣接するように配置したメッシュ部を含むことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項13】
前記第1の収容空間には電源部(power supply unit、PSU)を配置することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項14】
前記放熱支持台は、前記アンテナモジュール及び前記第1の収容空間に配置した素子を電気的につなぐように構成することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項15】
前記放熱支持台は内部に第2の収容空間と、
前記第2の収容空間に配置した基板、及び、
前記基板に実装する1つ以上のFPGA素子を含むことを特徴とする請求項14に記載のアンテナ装置。
【請求項16】
前記アンテナモジュールは、プリント回路基板(PCB)及び前記PCBに実装したアンテナ素子を含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項17】
前記第1の収容空間に配置し、さらにデジタルプロセッシング回路を具現したデジタルボードを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項18】
前記下部ハウジングは、下部ハウジングの少なくとも一面から下方に突出する下部放熱部を含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項19】
さらに前記アンテナモジュール上に配置したレドームを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項20】
前記放熱支持台と前記第2の放熱フィンは一体に押出成形して製造することを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記載されている内容は、単に本開示の背景情報を提供するだけであり、従来技術を構成するものではない。
【0003】
無線通信技術、例えば、マイモ(Multi-Input and Multi Output)技術は、多数のアンテナ(ANT)を用いてデータ伝送容量を劇的に増やす技術である。可能なアンテナシステムとして、チャネル容量が増加し、より多くのデータを送受信することができる。
【0004】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させるにつれてチャネル容量が増加し、より多くのデータを伝送することができるようになる。たとえば、アンテナ数を10個に増やすと、現在の単一アンテナのシステムに比べて同じ周波数帯域を使用して約10倍のチャネル容量を確保可能である。
【0005】
マイモ技術では、ANTの数が増加するにつれて、それに応じてトランスミッター及びフィルタの数も一緒に増加する。一方、マイモアンテナのカバレッジ(coverage)拡張のためには高出力が必要であり、このような高出力による消費電力と発熱量は重量及びサイズを減らすのに否定的な要因として作用する。
【0006】
特に、RF(Radio Frequency)素子とデジタル素子を具現したモジュールが積層構造で結合されたマイモアンテナを限られた空間に設置する場合、設置の容易性や空間活用性を最大化するためにコンパクト化及び小型化設計の必要性が台頭している。さらに、そのような場合、実装した通信部品で発生する熱に対する効果的な放熱構造に関する設計が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本開示は、放熱特性に優れたマイモアンテナ装置を提供することに主な目的がある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上で述べた課題に限定されず、言及していないまた他の課題は、下の記載から通常の技術者に明確に理解することができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一実施例に係ると、下部ハウジングと、前記下部ハウジング上に配置し、一面に形成した第1の放熱フィンを含む中間ハウジングと、前記下部ハウジングと前記中間ハウジングによって形成した第1の収容空間と、前記第1の収容空間に配置した少なくとも1つの第1の発熱素子と、前記中間ハウジング上に配置し、少なくとも一面に形成した第2の放熱フィンを含む1つ以上の放熱支持台と、前記1つ以上の放熱支持台に支持されるアンテナモジュールと、を含むアンテナ装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
【
図2】本開示の一実施例に係るアンテナ装置の底面斜視図である。
【
図3】本開示の一実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【
図4】本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す斜視図である。
【
図5】本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す平面図である。
【
図6】本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す正面図である。
【
図7】本開示の一実施例に係る放熱支持台の内部を表す正面斜視図である。
【
図8】本開示の一実施例に係る送風ファンモジュールの分解斜視図である。
【
図9】本開示の他の実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
【
図10】本開示の他の実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【
図11】本開示の他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す平面図である。
【
図12】本開示の他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す正面図である。
【
図13】本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
【
図14】本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【
図15】本開示のまた他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す平面図である。
【
図16】本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の一部の実施例を例示的な図面を通して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加する際には、同一の構成要素に対しては、たとえ異なる図面に表示しても、できるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意されたい。なお、本開示を説明するにあたり、関連する公知の構成または機能についての具体的な説明が本開示の要旨を不明瞭にすると判断した場合には、その詳しい説明は省く。
【0012】
本開示に係る実施例の構成要素を説明するにあたり、第1の、第2の、i)、ii)、a)、b)などの符号を使用する場合がある。このような符号は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであり、その符号によって当該構成要素の本質又は順番や順序等が限定されない。本明細書中のある部分が、ある構成要素を「含む」または「具備」する場合、これは、明示的に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0013】
本開示を理解する際のクロストークを防ぐために、「上方」または「上方」(upward)は、レドーム190(
図1参照)が設けられた方向を指す。また、「下方」または「下方」(downward)は、下部ハウジング110(
図1参照)が設けられた方向を指す。また、「側方」とは、上方と下方との間の方向を指す。また、「上に」は基準面に接して上方に位置するものと接触せずに相対的に上方に位置するもの全てを含むものとする。
【0014】
本開示における「第1の方向」は、下方から上方に向かう方向を意味する。さらに、「第2の方向」は、第1の方向とは異なる方向、好ましくは第1の方向に対して垂直な方向を指す。さらに、「第3の方向」は、第1の方向及び第2の方向とは異なる方向、好ましくは第1の方向及び第2の方向の両方に対して垂直な方向を指す。本開示では、第2の方向が中間ハウジング140の幅方向であり、第3の方向が中間ハウジング140の長手方向であると想定して説明するが、必ずしもこれに限定されない。上のような方向に関連する用語は、説明の便宜及び理解の混乱を防止するためであり、したがって本開示の権利範囲が限定されるべきではない。
【0015】
さらに、本開示の図面に示す回路は、本発明の本質的な内容に該当するものではなく、理解のために抽象的に表現したものに過ぎず、したがって本開示の権利範囲が限定されるべきではない。
【0016】
図1は、本開示の一実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
図2は、本開示の一実施例に係るアンテナ装置の底面斜視図である。
図3は、本開示の一実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【0017】
図1ないし
図3を参照すると、アンテナ装置100は、下部ハウジング110、中間ハウジング140、下部ハウジング110、及び中間ハウジング140によって形成される第1の収容空間120、第1の発熱素子122、放熱支持台150、及びアンテナモジュール160の全部又は一部を含む。
【0018】
下部ハウジング110はアンテナ装置100の最も下側に位置する。
図2を参照すると、下部ハウジング110は下部放熱部112を含む。
【0019】
下部放熱部112は、下部ハウジング110の一面にてアンテナ装置100の外部に向かって延びる1つ以上の放熱フィンが離間して並ぶヒートシンクの形態であってもよい。しかしながら、下部放熱部112は、必要に応じて蛇行パターンで曲がった形態などのような適切な形態を採用することができる。
【0020】
下部放熱部112は、下部ハウジング110と共に一体的に押出成形して製造することができる。しかしながら、本開示はこれに限定されず、下部放熱部112は個別に製造し、下部ハウジング110に着脱自在な形態であってもよい。
【0021】
中間ハウジング140は、下部ハウジング110の上に配置し、下部ハウジング110と少なくとも一部が接して第1の収容空間120を形成する。このとき、中間ハウジング140と下部ハウジング110とは嵌合方式で結合する。
【0022】
中間ハウジング140は、一面に第2の方向に突出する1つ以上の第1の放熱フィン142を含む。第1の放熱フィン142の具体的な構造及び効果については、
図4ないし
図6で詳しく記述する。
【0023】
第1の収容空間120は、下部ハウジング110及び中間ハウジング140の結合によって形成する空間である。第1の収容空間120には、第1の発熱素子122及びデジタルボード130などを配置してもよい。
【0024】
第1の発熱素子122は、基板及び基板に実装する電源部(Power Supply Unit、PSU)を含む。このとき、基板は印刷回路基板(PCB)で具現する。一方、PSUは、複数の通信部品を含む電装部品に動作電源を提供するように構成する。PSUは、下部ハウジング110の内側面に形成したドッキングホール(図示せず)を介してドッキング設置するようにドッキング突起(図示せず)を備えるが、必ずしもこれに限定される必要はない。一方、PSUの動作中に発生した熱は、ドッキング突起及びドッキングホールを介して下部ハウジング110及び中間ハウジング140のうちの1つ以上に伝達されてもよい。したがって、PSUから発生した熱が下部ハウジング110に伝達されると、下部放熱部112を介して外部に放熱が行われることで、第1の収容空間120を適切に冷却することができる。
【0025】
もし、PSUから発生した熱が中間ハウジング140に伝達されると、第1の放熱フィン142を介して放熱が行われることで、第1の収容空間120を適切に冷却することができる。
【0026】
デジタルボード130にはデジタルプロセッシング回路を具現する。具体的に、デジタルボード130は、基地局から受信したデジタル信号をアナログRF(Radio Frequency)信号に変換し、アンテナモジュール160で受信したアナログRF信号をデジタル信号に変換して基地局に送信する機能を行う。
【0027】
放熱支持台150は、中間ハウジング140上に1つ以上配置する。放熱支持台150の一端は中間ハウジング140の一面によって支持され、他端の少なくとも一部はアンテナモジュール160と電気的につながるように構成する。
【0028】
1つ以上の放熱支持台150は、第1の方向に沿って突出し、第3の方向に沿って延びる。一方、放熱支持台150を複数個配置する場合、複数の放熱支持台150の少なくとも一部は、第2の方向に沿って互いに離間して配置してもよい。また、放熱支持台150を複数個配置する場合、複数の放熱支持台150のうちの少なくとも一部は、互いに少なくとも一面同士が接するように配置してもよい。したがって、空間効率的に集約が可能である。
【0029】
複数の放熱支持台150は、互いに並ぶように配置することが好ましい。これにより、相互に隣接する複数の放熱支持台150の間に空間を形成することができ、それによって空気が流動するようになる。したがって、電装部品によって発生した熱を流路を介してアンテナ装置100の外部に放出することができる。しかしながら、本開示による放熱支持台150は必ずしもこれに限定される必要はなく、複数の放熱支持台150は相互に隣接する放熱支持台150同士をV字状に交互に配置してもよい。
【0030】
放熱支持台150の横断面は長方形であってもよいが、必ずしもこれに限定されず、少なくとも一端が高さが減少するように構成した台形などの形態を採用することができる。
【0031】
放熱支持台150は、少なくとも一側面にて第2の方向に突出し、第1の方向に沿って突出する1つ以上の第2の放熱フィン154を含む。第2の放熱フィン154の具体的な構成と効果は、
図4ないし
図6で詳しく記述する。
【0032】
アンテナモジュール160は、アンテナ基板162に実装した通信部品、例えばアンテナ素子164を含む。このとき、アンテナ基板162は印刷回路基板(PCB)として具現することができる。一方、アンテナ基板の背面には、キャビティフィルタ(cavity filter,図示せず)をアンテナ素子164の個数だけ配置し、関連の基板(図示せず)を続いて積層する構造を有する。
【0033】
送風ファンモジュール170は、アンテナ装置100の少なくとも一側面に配置する。送風ファンモジュール170は、アンテナ装置100の内部に冷気を供給することにより、アンテナ装置100を冷却するように構成する。このために、送風ファンモジュール170は、第3の方向に延びる放熱支持台150の一端に隣接して配置する。
【0034】
本開示の一実施例では、送風ファンモジュール170はアンテナ装置100の一側面にのみ配置することを示す。しかしながら、本開示はこれに限定されず、アンテナ装置100の他側面に配置することができる。すなわち、複数の送風ファンモジュール170は、第3の方向に延びる放熱支持台150の一端及び他端にそれぞれ隣接するように配置してもよい。
【0035】
一方、送風ファンモジュール170の具体的な構成は、
図8で詳しく説明する。
【0036】
アンテナ装置100は、メッシュ部180をさらに含む。メッシュ部180は、第3の方向に延びる放熱支持台150の他端に隣接するようにアンテナ装置100の他側面に配置する。メッシュ部180を介して冷気を吸入または吐出することができる。これにより、アンテナ装置100内部の加熱された空気が外部に吐出され、アンテナ装置100を適切に冷却することができる。
【0037】
メッシュ部分180は1つ以上の穴を含み、1つ以上の穴は正六角形の形態です。この場合、アンテナ装置100の構造的安定性及び材料のコスト削減などの効果を奏する。しかしながら、本開示はこれに限定されず、1つ以上の穴は多様な形状及びサイズを有する。
【0038】
アンテナ装置100は、レドーム(radome)190をさらに含む。レドーム190はアンテナモジュール160上に配置し、アンテナモジュール160の少なくとも一部を覆うように構成する。レドーム190は、アンテナモジュール160を外部の風圧などから保護する役割を果たす。
【0039】
図4は、本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合された状態を示す斜視図である。
図5は、本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合された状態を示す平面図である。
図6は、本開示の一実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合された状態を示す正面図である。
【0040】
図4ないし
図6を参照して、本開示の一実施例に係る第1の放熱フィン142及び放熱支持台150の特徴について説明する。
【0041】
第1の放熱フィン142は、相互に隣接する複数の放熱支持台150の間に第2の方向に沿って離間して複数個を配置してもよい。第1の放熱フィン142は、複数の放熱支持台150によって形成される流路と並ぶ方向に延びる。したがって、流路を介して冷気が供給されると、冷気の流れ方向とは反対方向に抵抗が発生しない。これにより、効率的な放熱が可能になる。
【0042】
複数の第1の放熱フィン142は、第1の高さを有する2つ以上の放熱フィン142aを含んでもよい。さらに、複数の第1の放熱フィン142は、2つ以上の放熱フィン142aの間に第1の高さより高い第2の高さを有する2つ以上の放熱フィン142bを含んでもよい。さらに、複数の第1の放熱フィン142は、2つ以上の放熱フィン142bの間に第2の高さより高い第3の高さを有する1つ以上の放熱フィン142cをさらに含んでもよい。しかしながら、本開示の一実施例に係る第1の放熱フィン142は、必ずしもこれに限定されず、第3の高さよりも高い第4の高さを有する放熱フィンをさらに含んでもよい。ここで、第1ないし第4の高さは、中間ハウジング140の一面から最も離間している地点の第1の放熱フィン142の高さを意味する。
【0043】
図6に示すように、相互に隣接する放熱支持台150の間に形成した複数の第1の放熱フィン142は、全体として中央が最も突出した形態を有してもよい。
【0044】
一方、最も高い高さを有する放熱フィンの直下には、第1の収容空間120にて最も高い高さを有する放熱フィンの延在方向に沿って電装部品が並ぶ。したがって、発熱素子に最も近い部分で放熱が最もよく行われ、放熱効率を最大にすることができる。
【0045】
一方、
図4ないし
図6では、複数の放熱支持台150が互いに平行であり、第1の放熱フィン142が複数の放熱支持台150に平行に延びるように示すが、必ずしもこれに限定される必要はない。例えば、相互に隣接する複数の放熱支持台がV字状に離間している場合であっても、流路が延びる方向に沿って第1の放熱フィン142が延びても構わない。
【0046】
放熱支持台150は、少なくとも一側面にて第2の方向に突出する1つ以上の第2の放熱フィン154を含む。第2の放熱フィン154は第3の方向に沿って延びる。
【0047】
第2の放熱フィン154は、第1の方向に沿って並ぶように配置した複数の第2の放熱フィン154a、154b、154cを含んでもよい。
【0048】
複数の第2の放熱フィン154は、第1の幅を有する2つ以上の放熱フィン154aを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン154は、2つ以上の放熱フィン154aの間に第1の幅より長い第2の幅を有する2つ以上の放熱フィン154bを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン154は、2つ以上の放熱フィン154bの間に第2の幅よりも長い第3の幅を有する1つ以上の放熱フィン154cをさらに含んでもよい。しかしながら、本開示の一実施例に係る第2の放熱フィン154は、必ずしもこれに限定されず、第3の幅よりも長い第4の幅を有する放熱フィンをさらに含んでもよい。このとき、第1ないし第4の幅は、放熱支持台150の一面から最も離間している地点での第2の放熱フィン154の幅に該当する。
【0049】
図5に示すように、複数の第2の放熱フィン154は、放熱支持台150の一端で幅が減少する形態で構成する。
【0050】
図6に示すように、複数の第2の放熱フィン154は、全体として中央が最も突出した形態で構成する。
【0051】
放熱支持台150は、内部に第2の収容空間151を有する。第2の収容空間151には電装部品を配置してもよい。したがって、アンテナ装置100は、内部空間に効率的に電装部品を集約可能であり、同時に効率的な放熱が可能である。以下、
図7にて放熱支持台150の内部構造について説明する。
【0052】
図7は、本開示の一実施例に係る放熱支持台の内部を表す正面斜視図である。
【0053】
図7を参照すると、放熱支持台150は、第2の収容空間151、第2の発熱素子153、第2の放熱フィン154、及びRF信号接続部155を含む。
【0054】
第2の収容空間151は、放熱支持台150の内部に形成した空き空間である。第2の収容空間151には、第2の発熱素子153を配置してもよい。
【0055】
第2の発熱素子153は、例えばFPGAモジュールであってもよい。 FPGAモジュールは、第2の収容空間151に配置するFPGA用基板153a及びFPGA基板153a上に設けられた複数のFPGA153bを含む。
【0056】
FPGA153bは、電装部品の一種であり、放熱が必要な電装素子に該当する。本開示の一実施例に係るアンテナ装置100は、
図4ないし
図6で参照するように、FPGAモジュールから発生した熱を第2の放熱フィン154を介して放出することができる。
【0057】
RF信号接続部155は、放熱支持台150の少なくとも一面に1つ以上配置し、第2の収容空間151に配置した電装部品から発生した電気信号をアンテナモジュール160に伝達することができる。これにより、放熱支持台150は、第1の収容空間120に配置した電装部品とアンテナモジュール160との間を電気的につなぐ。このために、RF信号接続部155は、少なくとも一部が金属で形成してもよい。
【0058】
第2の収容空間151には、FPGA153bだけでなく、マルチバンドフィルタ(Multi-Band Filter、MBF)もさらに配置することができる。
【0059】
また、第2の収容空間151には増幅器(power amplifier)をさらに配置することができる。
【0060】
図8は、本開示の一実施例に係る送風ファンモジュールの分解斜視図である。
【0061】
図8を参照すると、送風ファンモジュール170は、流路が形成された一端に配置する。
【0062】
送風ファンモジュール170は、1つ以上のブレード172、送風ファンハウジング174、送風ファンカバー176及び保護突起178を含む。
【0063】
1つ以上のブレード172は所定の方向に回転し、アンテナ装置100の内部に冷気を供給することができる。
【0064】
送風ファンハウジング174は、1つ以上のブレード172の少なくとも一部を囲むように構成する。送風ファンハウジング174は、アンテナ装置100の少なくとも一面から延びて形成してもよい。
【0065】
送風ファンカバー176は、送風ファンハウジング174と結合し、送風ファンカバー176と送風ファンハウジング174との間に1つ以上のブレード172を収納するように構成する。
【0066】
保護突起178は、送風ファンカバー176の少なくとも一部からアンテナ装置100の外部に向かって突出する。保護突起178は、送風ファンモジュール170を配置した一面で最も突出する。したがって、アンテナ装置100の一面に配置したポートが外部の衝撃から損傷するのを防止することができる。例えば、アンテナ装置100が外風などによって転倒する場合、ポートが地面と衝突することを防止することができる。
【0067】
図9は、本開示の他の実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
図10は、本開示の他の実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【0068】
図9及び
図10を参照すると、本開示の他の実施例に係るアンテナ装置200は、一側面の以外にも他の側面にメッシュ部180をさらに含んでもよい。
図9及び
図10では、メッシュ部180が送風ファンモジュール170を除く3つの側面に配置することが図示しているが、必ずしもこれに限定される必要はなく、送風ファンモジュール170を除く2つ以上の側面に配置するのであれば足りる。
【0069】
アンテナ装置200の一側面の以外にも、他の側面にメッシュ部180を配置することにより、より多くの体積の冷気を供給することができる。したがって、送風ファンモジュール170をさらに配置しなくても、アンテナ装置200の内部をより効率的に放熱することができる。
【0070】
図11は、本開示の他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す平面図である。
図12は、本開示の他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す正面図である。
【0071】
図11及び
図12を参照すると、本開示の他の実施例に係るアンテナ装置200の第2の放熱フィン254は比較的少なく突出してもよい。第2の放熱フィン254の突出した長さは、放熱支持台250の内部に形成した基板及び基板に実装した電装部品の種類及び配置に応じて適切に選択することができる。
【0072】
また、第2の放熱フィン254は、第1の方向に沿って並ぶように配置した複数の第2の放熱フィン254a、254bを含んでもよい。
【0073】
複数の第2の放熱フィン254は、第1の幅を有する2つ以上の放熱フィン254aを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン254は、2つ以上の放熱フィン254aの間に第1の幅よりも長い第2の幅を有する2つ以上の放熱フィン254bを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン254は、2つ以上の放熱フィン254bの間に第2の幅よりも長い第3の幅を有する1つ以上の放熱フィン(図示せず)をさらに含んでもよい。ここで、第1ないし第3の幅は、放熱支持台250の一面から最も離間した地点での放熱フィン254の幅を指す。
【0074】
図11に示すように、本開示の他の実施例に係る放熱フィン254は、相対的に最長の幅を有する部分を短く形成する。すなわち、複数の第2の放熱フィン254は、放熱支持台250の一端で相対的に離間した地点で幅が減少する形態で構成する。
【0075】
図13は、本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の正面斜視図である。
図14は、本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の分解斜視図である。
【0076】
図13及び
図14を参照すると、本開示のまた他の実施例で、また別のアンテナ装置300はグリップ部378をさらに含んでもよい。
【0077】
グリップ部378は、送風ファンモジュール370の少なくとも一部からアンテナ装置300の外部に向かって突出するように構成し、略ハンドルの形態で構成してもよい。グリップ部378は、送風ファンモジュール170を配置したアンテナ装置300の一面に配置したポートよりも突出している。したがって、外部の衝撃からポートを保護することができる。
【0078】
グリップ部378は、使用者が手で持ちやすいように形成することが好ましい。したがって、アンテナ装置300をユーザが移動させる時、把持部378を把持して移動することができ、ユーザの利便性の点で優れている。
【0079】
図15は、本開示のまた他の実施例に係る放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す平面図である。
図16は、本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置の放熱支持台が中間ハウジングに結合した状態を示す正面図である。
【0080】
図15及び
図16を参照すると、本開示のまた他の実施例に係るアンテナ装置300の複数の第1の放熱フィン342はすべて同じ高さを有してもよい。これは、中間ハウジング340から伝達される熱量及び第1の収容空間(図示せず)に配置する電装部品の配置などに応じて異なるように設計する。
【0081】
本開示のまた他の実施例に係る第2の放熱フィン354は、複数の第2の放熱フィン354は、第1の幅を有する2つ以上の放熱フィン354aを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン354は、2つ以上の放熱フィン354aの間に第1の幅よりも長い第2の幅を有する2つ以上の放熱フィン354bを含んでもよい。さらに、複数の第2の放熱フィン354は、2つ以上の放熱フィン354bの間に第2の幅よりも長い第3の幅を有する1つ以上の放熱フィン(図示せず)をさらに含んでもよい。ここで、第1ないし第3の幅は、放熱支持台350の一面から最も離間した地点での放熱フィン354の幅を指す。
【0082】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施例の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0083】
[関連出願の相互参照](CROSS-REFERENCE TO RELATED APPLICATION)
本特許出願は、2019年06月28日付で韓国に出願した特許出願番号第10-2019-0077894号及び2020年01月16日付で韓国に出願した特許出願番号第10-2020-0005720号に対し、米国特許法1 (a)条(35 U.S.C§119(a))に従って優先権を主張すると、そのすべての内容は参考文献として本特許出願に併合される。なお、本特許出願は米国以外の国家に対しても上と同じ理由で優先権を主張すると、そのすべての内容は参考文献として本特許出願に併合される。
【国際調査報告】