IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中興通訊股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特表2022-539745情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体
<>
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図1
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図2
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図3
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図4
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図5a
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図5b
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図6
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図7
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図8
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図9
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図10
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図11
  • 特表-情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20220906BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20220906BHJP
【FI】
H04W72/04 111
H04W16/32
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577159
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 CN2020097420
(87)【国際公開番号】W WO2020259435
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】201910550193.0
(32)【優先日】2019-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 燕
(72)【発明者】
【氏名】黄 成 富
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE24
(57)【要約】
本願は情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体を開示する。前記情報管理方法は:ユーザ機器にセカンダリノードを追加した後、前記セカンダリノードが前記ユーザ機器の履歴情報を記録するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器にセカンダリノードを追加した後、前記セカンダリノードが前記ユーザ機器の履歴情報を記録するステップを含む
情報管理方法。
【請求項2】
前記セカンダリノードは、マスターノードが送信した他のセカンダリノードでの前記ユーザ機器の履歴情報を受信した場合、前記他のセカンダリノードでの前記ユーザ機器の履歴情報を保存するステップ
をさらに含む請求項1に記載の情報管理方法。
【請求項3】
セカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、前記セカンダリノードが前記ユーザ機器の履歴情報をマスターノードに送信するステップ
をさらに含む請求項1に記載の情報管理方法。
【請求項4】
前記セカンダリノードが前記マスターノードに送信する履歴情報は、前記セカンダリノード自身が記録した前記ユーザ機器の履歴情報を含むか、または、前記セカンダリノード自身が記録した前記セカンダリノードでの前記ユーザ機器の履歴情報と、前記セカンダリノードが受信した他のセカンダリノードでの前記ユーザ機器の履歴情報とを含む
請求項3に記載の情報管理方法。
【請求項5】
マスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をセカンダリノードに送信するステップ
を含む情報管理方法。
【請求項6】
前記マスターノードがソースセカンダリノードから前記ユーザ機器の履歴情報を取得するステップ
をさらに含む請求項5に記載の情報管理方法。
【請求項7】
前記のマスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をセカンダリノードに送信するステップは:
前記マスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、前記ユーザ機器の履歴情報をターゲットセカンダリノードに送信するステップを含む
請求項5又は6に記載の情報管理方法。
【請求項8】
前記のマスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をセカンダリノードに送信するステップは:
前記マスターノードがソースマスターノードであり、前記ソースマスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、前記ユーザ機器の履歴情報をターゲットマスターノードに送信し、前記ターゲットマスターノードが前記ユーザ機器の履歴情報をターゲットセカンダリノードに送信するステップを含む
請求項5又は6に記載の情報管理方法。
【請求項9】
セカンダリノードがセカンダリノード変更を開始した場合、ユーザ機器の履歴情報に基づいてターゲットセカンダリノードを選択するステップを含む
セカンダリノード変更方法。
【請求項10】
前記セカンダリノードがマスターノードから前記ユーザ機器の履歴情報を取得するステップ
をさらに含む請求項9に記載のセカンダリノード変更方法。
【請求項11】
メモリと、プロセッサとを含むノードであって、前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサによって読み取られて実行された時、請求項1から8の何れか一項に記載の情報管理方法を実現する
ノード。
【請求項12】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には1つ以上のプログラムが記憶されており、前記1つ以上のプログラムは1つ以上のプロセッサによって実行されて、請求項1から8の何れか一項に記載の情報管理方法を実現できる
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項13】
メモリと、プロセッサとを含むノードであって、前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサによって読み取られて実行された時、請求項9又は10に記載のセカンダリノード変更方法を実現する
ノード。
【請求項14】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には1つ以上のプログラムが記憶されており、前記1つ以上のプログラムは1つ以上のプロセッサによって実行されて、請求項9又は10に記載のセカンダリノード変更方法を実現できる
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は中国特許庁に2019年06月24日に提出された、出願番号が201910550193.0である中国特許出願の優先権を主張し、その出願の全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は、情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代移動通信技術(5G:5th Generation)のネットワーク建設初期に、長期的発展型(LTE:Long Term Evolution)ネットワークを基に5Gホットスポットを配置し、5G基地局のみを建設し、5G無線システムを関連技術中のLTEネットワークに接続することで、5Gシステムの迅速な展開を実現することができる。デュアル接続技術によりLTEと5Gシステム間の連携を実現し、ユーザ通信速度の向上に有益である。標準プロトコルでは、LTEシステム内のデュアル接続(DC:Dual Connectivity)を区別するために、第4世代移動通信技術(4G:4th Generation)と5Gとのデュアル接続技術をマルチ無線デュアル接続(MR-DC:Multi-Radio Dual Connectivity)と呼び、新しい無線(NR:New Radio)内のデュアル接続も含まれる。MR-DC、すなわちマルチ無線デュアル接続は本文において、特に4Gと5Gとのデュアル接続技術を指す。MR-DCプロトコルは2つのアーキテクチャを定義する。
【0004】
MR-DC with EPC、すなわち進化型汎用移動通信システムの地上無線アクセスと新しい無線のデュアル接続(EN-DC:E-UTRA-NR Dual Connectivity)は、eNBをマスターノードとし、gNBをセカンダリノードとする方式で、ノンスタンドアローン(NSA:Non-Standalone)端末にサービスを提供する。
【0005】
MR-DC with 5GCは、次世代無線アクセスとE-UTRA-NRデュアル接続(NGEN-DC:NG-RAN E-UTRA-NR Dual Connectivity)とNR-E-UTRAデュアル接続(NE-DC:NR-E-UTRA Dual Connectivity)とを含み、主な区別は、第5世代コアネットワーク(5GC:5G Core)に接続し、どのネットワーク要素をマスターノードとして、どのネットワーク要素をセカンダリノードとするかである。
【0006】
関連技術では、デュアル接続のシナリオでセカンダリノード(SN:Secondary Node)によって開始するSN変更(SN Change)は、マスターノード(MN:Master Node)に通知することでターゲットSNへのSN追加(SN Add)操作を実行する。SNがSN Changeの開始を決定するには、信号品質などの関連要素のみを考慮するので、改善する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の少なくとも1つの実施例は情報管理方法、セカンダリノード変更方法、ノード及び記憶媒体を提供する。
【0008】
本願の少なくとも1つの実施例は、ユーザ機器にセカンダリノードを追加した後、前記セカンダリノードが前記ユーザ機器の履歴情報を記録するステップを含む情報管理方法を提供する。
【0009】
本願の少なくとも1つの実施例は、マスターノードがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をセカンダリノードに送信するステップを含む情報管理方法を提供する。
【0010】
本願の少なくとも1つの実施例は、セカンダリノードがセカンダリノード変更を開始した場合、ユーザ機器の履歴情報に基づいてターゲットセカンダリノードを選択するステップを含むセカンダリノード変更方法を提供する。
【0011】
本願の少なくとも1つの実施例は、メモリと、プロセッサとを含むノードを提供し、前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサによって読み取られて実行された時、何れか一つの実施例に記載の情報管理方法を実現する。
【0012】
本願の少なくとも1つの実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には1つ以上のプログラムが記憶されており、前記1つ以上のプログラムが1つ以上のプロセッサによって実行されて、何れか一つの実施例に記載の情報管理方法を実現できる。
【0013】
本願の少なくとも1つの実施例は、メモリと、プロセッサとを含むノードを提供し、前記メモリにはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサによって読み取られて実行された時、何れか一つの実施例に記載のセカンダリノード変更方法を実現する。
【0014】
本願の少なくとも1つの実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には1つ以上のプログラムが記憶されており、前記1つ以上のプログラムが1つ以上のプロセッサによって実行されて、何れか一つの実施例に記載のセカンダリノード変更方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本願の一実施例が提供する情報管理方法のフローチャート(SN側)である。
図2】本願の一実施例が提供する情報管理方法のフローチャート(MN側)である。
図3】本願の一実施例が提供するセカンダリノード変更方法のフローチャートである。
図4】本願の一実施例が提供するノードのブロック図である。
図5a】本願の一実施例が提供するEN-DCシナリオにおけるコントロールプレーンアーキテクチャの概略図である。
図5b】本願の一実施例が提供するEN-DCシナリオにおいてSNがSN Changeを開始するフローチャートである。
図6】本願の一実施例が提供する5GCに接続されたMR-DCシナリオにおいてSNがSN Changeを開始するフローチャートである。
図7】本願の一実施例が提供するEN-DCシナリオにおいてMNハンドオーバーにSNが付き、SNを変更しないフローチャートである。
図8】本願の一実施例が提供するEN-DCシナリオにおいてMNハンドオーバーにSNが付き、SNを変更するフローチャートである。
図9】本願の一実施例が提供するノードのブロック図である。
図10】本願の一実施例が提供するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のブロック図である。
図11】本願の一実施例が提供するノードのブロック図である。
図12】本願の一実施例が提供するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を合わせて本願の実施例を説明する。矛盾しない限り、本願における実施例及び実施例における特徴は互いに任意に組み合わせてもよい。
【0017】
添付図面のフローチャートに示されたステップは、一組のコンピュータ実行可能な命令のようなコンピュータシステム内で実行することができる。また、フローチャートには論理的順序が示されているが、場合によっては、こことは異なる順序で図示または説明されたステップを実行してもよい。
【0018】
本願の一実施例では、デュアル接続システムに使用できる情報管理方法を提供し、前記方法はSN側のマスター/セカンダリセル(PScell:SpCell of a secondary cell group)でのユーザ機器の履歴情報を記録して伝達し、SN Changeの決定を補助することで、より良いターゲットSNを選択し、システムのロバスト性を高める。
【0019】
本願の一実施例はデュアル接続システムのユーザ機器履歴情報の管理方法を提供し、SNがMNから搬送した履歴情報を保存し、現在のSNにおける履歴情報を記録し、SNの履歴情報をMNに渡し、SNが履歴情報を参照してターゲットSNを選択してSN Changeプロセスを開始するステップを含む。
【0020】
図1に示すように、本願の一実施例は次のステップを含む情報管理方法を提供する:
ステップ101、ユーザ機器(UE:User Equipment)にSNを追加した後、前記SNは、前記ユーザ機器の履歴情報を記録する。
【0021】
本願の少なくとも1つの実施例において、ユーザ機器にセカンダリノードを追加した後、前記セカンダリノードが前記ユーザ機器の現在の履歴情報を記録するステップを含む情報管理方法を提供する。本実施例が提供する案は、ユーザ機器の履歴情報を後で便利に使用できるように、この履歴情報を記録する。
【0022】
SNのUEへの追加に成功した後、SNが変更または削除されるまで、SNによって、このプロセスでのPScellChangeによるPScellの変更後の履歴情報も含め、PScellに記録された履歴情報を記録する。
【0023】
一実施例では、前記SNは、Secondary gNodeB(SgNB)、Secondary eNodeB(SeNB)を含むが、これらに限定されない。
【0024】
一実施例では、前記履歴情報に含まれる内容は、現在のプロトコル定義と一致し、過去にアクセスしたセルの情報を含み、前記過去にアクセスしたセルの情報はセルシステム、セル識別子、セルタイプ、現在のセルの滞留時間などの情報を含む。前記ユーザ機器の現在の履歴情報とは、ユーザ機器が現在のSNでセルに滞留する情報である。
【0025】
一実施例では、前記方法はさらに:前記SNは、MNが送信した他のSNでの前記ユーザ機器の履歴情報を受信した場合、他のSNでの前記ユーザ機器の履歴情報を保存するステップを含む。一実施例では、前記SNはターゲットSNであり、前記MNはSN追加(Add)プロセスを開始し、このときMNはSN追加要求(SN Addition Request)メッセージを通じて履歴情報をターゲットSNに搬送する。
【0026】
一実施例では、前記方法はさらに:SNの変更または修正プロセスにおいて、前記SNが前記ユーザ機器の履歴情報をMNに送信するステップを含む。一実施例では、SN変更(SN Change)またはSN修正(SN Modify)プロセスにおいて、ソースSNは履歴情報をMNに搬送する。このうち、SN変更プロセスにおいて、SN変更要求(SN change Required)メッセージを通じて履歴情報を搬送することができる。SN修正プロセスにおいて、SN修正要求確認(SN Modification Request Acknowledge)メッセージを通じて履歴情報を搬送することができる。
【0027】
一実施例では、前記SNが前記MNに送信する履歴情報は、前記SN自身が記録したユーザ機器の履歴情報(前記セカンダリノードでの前記ユーザ機器の履歴情報と前記セカンダリノードの追加前の前記ユーザ機器の履歴情報とを含む)を含むか、または、前記SN自身が記録した前記SNでのユーザ機器の履歴情報と、前記SNが受信した他のSNでの前記ユーザ機器の履歴情報とを含む。ソースSNが伝達する履歴情報には、他のMNからソースSNに搬送された履歴情報と、ソースSN自身が新たに記録した履歴情報とが含まれており、履歴情報の蓄積である。一実施例では、記録された履歴情報が制限数を超えた場合は一部の記録を削除し、例えば最も古い記録を順次削除する。ただし、制限数は必要に応じて設定することができる。
【0028】
図2に示すように、本願の一実施例は以下のステップを含む情報管理方法を提供する:ステップ201、MNは、SNの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をSNに送信する。
【0029】
一実施例では、SN ADD要求にユーザ機器の履歴情報を搬送させることができる。
一実施例では、前記MNは、ソースSNから前記ユーザ機器の履歴情報を取得する。
【0030】
一実施例では、前記MNがSNの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をSNに送信することは:
前記MNがSNの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をターゲットSNに送信するステップを含む。
【0031】
一実施例では、前記MNがセカンダリノードの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をセカンダリノードに送信するステップは:
前記MNがソースMNであり、前記ソースMNがSNの変更または修正プロセスにおいて、ユーザ機器の履歴情報をターゲットMNに送信し、前記ターゲットMNによって前記ユーザ機器の履歴情報をターゲットSNに送信するステップを含む。
【0032】
図3に示すように、本願の一実施例は次のステップを含むセカンダリノード変更方法を提供する:
ステップ301、SNがSNの変更を開始する場合、ユーザ機器の履歴情報に基づいてターゲットSNを選択する。
【0033】
SNがSN Changeを開始すると決定した場合、ターゲットSNを選択する必要があるが、この場合、信号品質を加えて、履歴情報を参照してより良いSNを選択して変更することができる。システムの実現によっては、一連の選択アルゴリズムを提供することができ、例えば同等の信号品質において、セルの滞留時間を参照し、滞留時間の比較的長いSNをターゲットSNとして選択するなど、選択アルゴリズムは必要に応じて設定できるが、本願はこれに対して限定しない。
【0034】
一実施例では、前記方法はさらに:前記SNがMNから前記ユーザ機器の履歴情報を取得するステップを含む。
【0035】
本実施例が提供する案は、SNでのユーザ機器の履歴情報を記録して伝達し、SNがSN Changeの決定を開始する際に前記履歴情報を参照することで、SN Changeのターゲット側を選択し、システムのロバスト性を高める。
【0036】
本願の一実施例はノード400を提供する。図4に示すように、同図は概略図であり、ノードの実現を限定するものではない。ノードをデュアル接続におけるSN側とする場合、前記ノード400は:記録モジュール401を含む。
【0037】
記録モジュール401は、SNの追加に成功した後、現在のSNの、SN内のPScell変更などの履歴軌跡全体を含む履歴情報を記録するように構成されている。
【0038】
一実施例では、前記ノード400はさらに:
MNが送信したSNでのユーザ機器の履歴情報を受信するように構成されている受信モジュール402であって、この履歴情報はSN Add要求メッセージに搬送させることができる受信モジュール402と、
SNでの前記ユーザ機器の履歴情報を記憶するように構成されている記憶モジュール403と、を含む。
【0039】
一実施例では、前記ノード400はさらに:SNがSN Changeを開始する時、UEの履歴情報をMNに送信するように構成されている送信モジュール404を含む。例えば、SN Change要求メッセージに履歴情報を搬送させる。
【0040】
一実施例では、前記ノード400はさらに:SN Changeを開始する際に、UEの履歴情報に基づいて決定を行ってターゲットSNを確定する決定モジュール405を含む。その中で、既定のアルゴリズムを用いて、最適なターゲットSNを選択することができる。
【0041】
以下、いくつかの応用実例を通して本願を説明する。
本願の一実施例はセカンダリノード変更方法を提供し、図5aに示すように、本実施例はEN-DCシナリオに関し、EN-DCシナリオにおいて、eNB(すなわち図5aでのMeNBで、本実施例ではマスターノードMN)のみが進化型パケットコアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core)とS1-Cシグナリング接続され、SgNB(本実施例ではセカンダリノードSN)はEPCとは接続されていない。eNBとgNBとの間はX2-Cを介してEN-DC関連のシグナリングをやり取りする。UEとLTEとの間にはシグナリング接続があり、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングと非アクセス層(NAS:Non-Access-Stratum)シグナリングのやり取りをする。SgNB接続の確立に成功した後、SgNBとのRRCシグナリングのやり取りを行うこともできる。
【0042】
図5bに示すように、以下のステップを含む:
ステップ501、UEがMNへのアクセスに成功してから、MNがSN(本実施例におけるソースSN)にSgNB追加要求(SgNB Addition Request)メッセージを送信してSNの追加を要求し、SNを初めて追加するので、SNの履歴情報は搬送されない。
【0043】
ステップ502、ソースSNはMNにSgNB追加要求確認(SgNB Addition Request Acknowledge)メッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0044】
ステップ503、MN側でUEの再構成に成功した後、MNはソースSNにSgNB再構成完了(SgNB Reconfiguration Complete)メッセージを送信してソースSNに再構成に成功した旨を知らせ、そしてソースSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。
【0045】
ステップ504、ソースSNはSN Changeプロセスを開始し、この時点では、参照できる履歴情報はない(この時点では、ソースSN自身が記録した履歴情報のみがあって、他のSNからの履歴情報はない)。ソースSNはMNにSgNB変更要求(SgNB Change Required)メッセージを送信してSN Changeを要求し、ソースSNのPScellでの履歴情報が搬送される。
【0046】
ステップ505、MNはターゲットSNにSgNB追加要求(SgNB Addition Request)メッセージを送信してSNの追加を要求し、ソースSNの履歴情報が搬送される。
【0047】
ステップ506、ターゲットSNはMNにSgNB追加要求確認(SgNB Addition Request Acknowledge)メッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0048】
ステップ507、MNはソースSNにSgNB変更確認(SgNB Change Confirm)メッセージを返信してSN Changeを確認する。
【0049】
ステップ508、MN側でUEの再構成に成功した後、MNはターゲットSNにSgNB再構成完了(SgNB Reconfiguration Complete)メッセージを送信してターゲットSNに再構成が成功した旨を知らせ、そしてターゲットSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。ターゲットSNは、後続のSN Change決定時に、ソースSNから搬送された履歴情報を参照して、次のターゲットSNを選択し、SN ChangeプロセスにおいてターゲットSNがMNに送信するSgNB Change RequiredメッセージにソースSNの履歴情報(ソースSNから取得した履歴情報)とターゲットSNの履歴情報(ターゲットSNが記録した履歴情報)を搬送させる。
【0050】
ステップ509、MNは、ソースSNにUEコンテキスト解放(UE Context Release)を送信し、UEコンテキストを解放するようにSNに通知する。
【0051】
図6に示すように、本願の一実施例は、以下のステップを含む、5GCに接続されたMR-DCシナリオにおいてSNがSN Changeを開始する実現案を提供する。
【0052】
ステップ601、UEがMNへのアクセスに成功してから、MNがSN(このSNは本実施例においてソースSNと示す)にSN追加要求(SN Addition Request)メッセージを送信してSNの追加を要求し、SNを初めて追加するので、SNの履歴情報は搬送されない。
【0053】
ステップ602、ソースSNはMNにSN追加要求確認(SN Addition Request Acknowledge)メッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0054】
ステップ603、MN側でUEの再構成に成功した後、MNはソースSNにSN再構成完了(SN Reconfiguration Complete)メッセージを送信してソースSNに再構成が成功した旨を知らせ、そしてソースSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。
【0055】
ステップ604、ソースSNはSN Changeプロセスを開始し、この時点では、参照できる履歴情報はない(ソースSN自身が記録した履歴情報のみある)。ソースSNはMNにSN変更要求(SN Change Required)メッセージを送信してSN Changeを要求し、ソースSNのPScellでの履歴情報が搬送される。
【0056】
ステップ605、MNはターゲットSNにSN追加要求(SN Addition Request)メッセージを送信してSNの追加を要求し、ソースSNの履歴情報が搬送される。
【0057】
ステップ606、ターゲットSNはMNにSN追加要求確認(SN Addition Request Acknowledge)メッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0058】
ステップ607、MNはソースSNにSN変更確認(SN Change Confirm)メッセージを返信してSN Changeを確認する。
【0059】
ステップ608、MN側でUEの再構成に成功した後、MNはターゲットSNにSN再構成完了(SN Reconfiguration Complete)メッセージを送信してターゲットSNに再構成に成功した旨を知らせ、そしてターゲットSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。ターゲットSNは、後続のSN Change決定時に、ソースSNから搬送された履歴情報を参照して、次のターゲットSNを選択し、SN ChangeプロセスにおいてターゲットSNがMNに送信するSN Change RequiredメッセージにソースSNとターゲットSNの履歴情報を搬送させる。
【0060】
ステップ609、MNは、ソースSNにUEコンテキスト解放(UE Context Release)を送信し、UEコンテキストを解放するようにSNに通知する。
【0061】
図7に示すように、以下のステップを含む:
ステップ701、UEがMN(このMNは本実施例におけるソースMNで、以下ソースMNと称する)へのアクセスに成功してから、ソースMNがSNにSgNB Addition Requestメッセージを送信してSNの追加を要求し、SNを初めて追加するので、SNの履歴情報は搬送されない。
【0062】
ステップ702、SNはソースMNにSgNB Addition Request Acknowledgeメッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0063】
ステップ703、ソースMN側でUEの再構成に成功した後、ソースMNはSNにSgNB Reconfiguration Completeメッセージを送信してSNに再構成に成功した旨を知らせ、そしてSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。
【0064】
ステップ704、ソースMNがハンドオーバーを開始する前に、SN Modifyプロセスを開始する必要があり、ソースMNはSNにSgNB修正要求(SgNB Modification Request)メッセージを送信してSN構成情報を要求する。
【0065】
ステップ705、SNはソースMNにSgNB修正要求確認(SgNB Modification Request Acknowledge)メッセージを返信し、SNのPScellでの履歴情報が搬送される。
【0066】
ステップ706、ソースMNはターゲットMNにハンドオーバー要求(Handover Request)メッセージを送信してハンドオーバーを開始し、UEコンテキスト情報にSNの履歴情報を搬送させる。
【0067】
ステップ707、ターゲットMNはSNの追加プロセスを開始し、ターゲットMNはSNにSgNB追加要求(SgNB Addition Request)を送信し、同様にSNでの履歴情報が搬送される。
【0068】
ステップ708、SNは、同じUEでありかつPScellが変化していないと認識したら、現在のセルでの滞留時間を引き続き記録し、そうではなく、PScellが変化したならば、新しいセルでの情報を改めて記録し、SNはターゲットMNにSN追加要求確認(SN Addition Request Acknowledge)メッセージを返信する。
【0069】
ステップ709、ターゲットMNはソースMNにハンドオーバー要求確認(Handover Request Acknowledge)メッセージを返信する。
【0070】
ステップ710、ソースMNはSNの解放準備プロセスを開始し、ソースMNはSNにSgNB解放要求(SgNB Release Request)を送信する。
【0071】
ステップ711、SNはソースMNにSgNb解放要求確認(SgNB Release Request Acknowledge)メッセージを送信する。
【0072】
ステップ712、ターゲットMN側でUEの再構成に成功した後、ターゲットMNはSNにSN Reconfiguration Completeメッセージを送信してSNに再構成に成功した旨を知らせる。
【0073】
ステップ713、ターゲットMNはソースMNにUEコンテキスト解放(UE Context Release)メッセージを送信し、UEコンテキストの解放を開始するようにソースMNに通知する。
【0074】
ステップ714、ソースMNはSNのUEコンテキスト解放を開始し、ソースMNはSNにUE Context Releaseメッセージを送信する。
【0075】
図8に示すように、以下のステップを含む:
ステップ801、UEがMN(本実施例ではソースMNと称する)へのアクセスに成功してから、ソースMNがSN(後続のステップにおいて、ソースSNと称する)にSgNB Addition Requestメッセージを送信してSNの追加を要求し、SNを初めて追加するので、SNの履歴情報は搬送されない。
【0076】
ステップ802、ソースSNはソースMNにSgNB Addition Request Acknowledgeメッセージを返信してSNの追加を確認する。
【0077】
ステップ803、ソースMN側でUEの再構成に成功した後、ソースMNはソースSNにSgNB Reconfiguration Completeメッセージを送信してソースSNに再構成に成功した旨を知らせ、そしてソースSNは現在のPScellでの履歴情報を記録し始めてもよい。
【0078】
ステップ804、ソースMNがハンドオーバーを開始する前に、SN Modifyプロセスを開始する必要があり、ソースMNはソースSNにSgNB Modification Requestメッセージを送信してSN構成情報を要求する。
【0079】
ステップ805、ソースSNはソースMNにSgNB Modification Request Acknowledgeメッセージを返信し、ソースSNのPScellでの履歴情報が搬送される。
【0080】
ステップ806、ソースMNはターゲットMNにHandover Requestメッセージを送信してハンドオーバーを開始し、UEコンテキスト情報にソースSNでのUEの履歴情報を搬送させる。
【0081】
ステップ807、ターゲットMNはターゲットSNへの追加プロセスを開始し、ターゲットMNはターゲットSNにSgNB追加要求(SgNB Addition Request)を送信し、同様にソースSNでの履歴情報が搬送される。
【0082】
ステップ808、ターゲットSNはターゲットMNにSN追加要求確認(SN Addition Request Acknowledge)メッセージを送信し、ターゲットSNは現在のSNでのUEの履歴情報を記録する。
【0083】
ステップ809、ターゲットMNはソースMNにHandover Request Acknowledgeメッセージを返信する。
【0084】
ステップ810、ソースMNはソースSNの解放準備プロセスを開始し、ソースMNはソースSNにSgNb解放要求(SgNB Release Request)を送信する。
【0085】
ステップ811、ソースSNはソースMNにSgNb解放要求確認(SgNB Release Request Acknowledge)メッセージを送信する。
【0086】
ステップ812、ターゲットMN側でUEの再構成に成功した後、ターゲットMNはターゲットSNにSN Reconfiguration Completeメッセージを送信してターゲットSNに再構成に成功した旨を知らせる。
【0087】
ステップ813、ターゲットMNはUEコンテキスト解放を開始するようにソースMNに通知し、ターゲットMNはソースMNにUEコンテキスト解放(UE Context Release)メッセージを送信する。
【0088】
ステップ814、ソースMNはソースSNのUEコンテキスト解放を開始し、ソースMNはソースSNにUE Context Releaseメッセージを送信する。
【0089】
図9に示すように、本願の一実施例はメモリ910と、プロセッサ920とを含むノード90を提供し、前記メモリ910にはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサ920によって読み取られて実行された時、何れか一つの実施例に記載の情報管理方法を実現する。
【0090】
図10に示すように、本願の一実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体100を提供し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体100には、1つ以上のプロセッサによって実行されて、何れか一つの実施例に記載の情報管理方法を実現できる1つ以上のプログラム1010が記憶されている。
【0091】
図11に示すように、本願の一実施例はメモリ1110と、プロセッサ1120とを含むノード110を提供し、前記メモリ1110にはプログラムが記憶されており、前記プログラムが前記プロセッサ1120によって読み取られて実行された時、何れか一つの実施例に記載のセカンダリノード変更方法を実現する。
【0092】
図12に示すように、本願の一実施例はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体120を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体120には、1つ以上のプロセッサによって実行されて、何れか一つの実施例に記載のセカンダリノード変更方法を実現できる1つ以上のプログラム1210が記憶されている。
【0093】
上記で開示された方法のすべてまたはいくつかのステップ、システム、装置内の機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びそれらの適切な組み合わせとして実施できる。ハードウェアによる実施形態では、上記説明で言及された機能モジュール/ユニット間の区分は、物理的組立体の区分に必ずしも対応しているとは限らず、例えば、一つの物理的組立体は複数の機能を有することができ、または、一つの機能またはステップは複数種類の物理的組立体によって協働して実行されることができる。いくつかの組立体またはすべての組立体は、デジタルシグナルプロセッサまたはマイクロプロセッサのようなプロセッサによって実行されるソフトウェアとして、或いはハードウェアとして、或いは特定用途向け集積回路のような集積回路として実施することができる。そういったソフトウェアは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に分散することができ、コンピュータ読み取り可能な媒体はコンピュータ記憶媒体(または非一時的な媒体)及び通信媒体(または一時的な媒体)を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は情報(例えばコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術において実施される、揮発性と不揮発性の、取り外し可能と取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、読み出し専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、電気的に消去可能な読み出し専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、ポータブルな読み取り専用コンパクトディスクメモリ(CD-ROM:Compact Disc Read Only Memory)、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Video Disk)、その他の光ディスクストレージ、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気ストレージ装置、または所望の情報を記憶するために使用できかつコンピュータによってアクセス可能なその他任意の媒体を含む。さらに、通信媒体は通常、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波または他の伝送メカニズムのような変調データ信号中の他のデータを含み、任意の情報伝送媒体を含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】