(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】オーバーチューブ装置および内視鏡アッセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 1/01 20060101AFI20220906BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
A61B1/01 511
A61B1/00 716
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577900
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 CN2020098137
(87)【国際公開番号】W WO2020259592
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519000319
【氏名又は名称】南▲微▼医学科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MICRO‐TECH (NANJING) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO. 10, GAOKE THIRD ROAD, NATIONAL NEW & HIGH TECHNOLOGY INDUSTRIAL DEVELOPMENT ZONE, PUKOU DISTRICT, NANJING, JIANGSU 210032, CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】521567099
【氏名又は名称】カフェス,アーサー ジョン
【氏名又は名称原語表記】KAFFES,ARTHUR JOHN
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カフェス,アーサー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】李常青
(72)【発明者】
【氏名】史春夏
(72)【発明者】
【氏名】▲韋▼建宇
(72)【発明者】
【氏名】沈正▲華▼
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161AA06
4C161CC06
4C161FF43
4C161GG24
4C161JJ13
4C161LL02
(57)【要約】
オーバーチューブ装置(l0)および内視鏡アッセンブリ(100)を提供し、オーバーチューブ装置(l0)は、近位端(14)と遠位端(16)とを有するオーバーチューブ本体(18)を含み、オーバーチューブ本体(18)にボア(20)が設けられ、ボア(20)がオーバーチューブ本体(18)の遠位端(16)から近位端(14)への方向に沿って延伸し、ボア(20)が、中に内視鏡本体(101)の挿通部分(102)を挿通するように構成され、オーバーチューブ本体(18)に引張りルーメン(48)が形成され、引張りルーメン(48)がオーバーチューブ本体(18)の遠位端(16)から近位端(14)への方向に沿って延伸し、引張りルーメン(48)が、中に引張り部品(54)を挿通するように構成され、引張り部品(54)の遠位端がオーバーチューブ本体(18)の遠位端部分(44)と固定される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、前記オーバーチューブ本体が外面と内面とを有し、前記内面により、長手方向軸線に沿って延伸するボアが規定し、
前記オーバーチューブ本体が、前記外面と前記内面との間の、前記長手方向軸線に対する径方向において規定された厚さを有し、
前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に第1引張りルーメンが形成され、前記第1引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
前記第1引張りルーメンが、その中に、前記オーバーチューブ本体の前記遠位端側の部分の移動を実現するアッセンブリを受け入れるように構成され、前記オーバーチューブ装置を内視鏡本体の挿通部分に装着して、前記挿通部分を構造的に支持することができる
ことを特徴とするオーバーチューブ装置。
【請求項2】
少なくとも1つのグルーブをさらに備え、
前記少なくとも1つのグルーブが前記オーバーチューブ本体の前記外面に形成され、前記少なくとも1つのグルーブが前記オーバーチューブ本体の中間線に対する遠位端側に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項3】
第2引張りルーメンをさらに備え、
前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第2引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第2引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項4】
第3引張りルーメンをさらに備え、
前記第3引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第3引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第3引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項3に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項5】
第4引張りルーメンをさらに備え、
前記第4引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第4引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第4引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項4に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項6】
リングをさらに備え、
前記リングが、前記オーバーチューブ本体の中間線から遠位端へ前記オーバーチューブ本体の前記外面を囲むように構成され、検査中に観察設備により観察されるものである
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項7】
前記オーバーチューブ本体の、前記長手方向軸線に対して平行にオフセットしたエッジをさらに有し、
前記エッジにより、径方向向きの開口が規定され、前記開口が、前記オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる前記内視鏡本体の一部により前記径方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項8】
前記オーバーチューブ本体の、前記長手方向軸線回りに形成されたエッジをさらに有し、
前記エッジにより、長手方向向きの開口が規定され、前記開口が、前記オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる前記内視鏡本体の一部により前記長手方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項9】
前記オーバーチューブ本体は、前記ボア内に位置する前記内視鏡本体の挿通部分よりも堅い
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項10】
遠位端へ延在する挿通部分を有し、前記挿通部分の前記遠位端と隣接する画像または動画をとるためのセンサを有する内視鏡本体と、
中に前記内視鏡本体の前記パス部分を配置するためのボアを規定したオーバーチューブ装置とを備え、
前記オーバーチューブ装置のオーバーチューブ本体が、医療手術中に、前記内視鏡本体の前記挿通部分を構造的に支持するように構成される
ことを特徴とする内視鏡アッセンブリ。
【請求項11】
前記オーバーチューブ本体は、前記内視鏡本体の前記挿通部分よりも堅い
ことを特徴とする請求項10に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項12】
前記オーバーチューブ本体において前記オーバーチューブ本体の内面と外面との間に形成され、直径が前記ボアの直径より小さい第1引張りルーメンと、
前記第1引張りルーメン内に設置されるとともに前記オーバーチューブ本体と接続される第1金属ワイヤとをさらに備え、
前記オーバーチューブ本体のハンドルを利用して前記第1金属ワイヤを操作することにより、前記オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を第1平面で曲がらせまたは移動させ、前記内視鏡本体の前記挿通部分が前記オーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される
ことを特徴とする請求項11に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項13】
第2引張りルーメンと第2金属ワイヤとをさらに備え、
前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第2引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体の長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置され、
前記第2金属ワイヤが、前記第2引張りルーメン内に設置されるとともに前記オーバーチューブ本体と接続され、
前記オーバーチューブ本体の前記ハンドルを利用して前記第2金属ワイヤを操作することにより、前記オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を前記第1平面に垂直の第2平面で曲がらせまたは移動させ、前記内視鏡本体の前記挿通部分が前記オーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される
ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項14】
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、
前記オーバーチューブ本体にボアが設けられ、前記ボアが前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、前記ボアが、中に内視鏡本体の挿通部分を挿通するように構成され、
前記オーバーチューブ本体に引張りルーメンが形成され、前記引張りルーメンが前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、前記引張りルーメンが、中に引張り部品を挿通するように構成され、
前記引張り部品が前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と前記遠位端部分内に位置する前記挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、前記引張り部品の遠位端が前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される
ことを特徴とするオーバーチューブ装置。
【請求項15】
前記遠位端部分の外面は、フレキシブルフィルムを巻き付けることにより形成される
ことを特徴とする請求項14に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項16】
前記フレキシブルフィルムが、前記オーバーチューブ本体の軸方向に沿ってらせん状に巻き付けられて熱収縮成形により前記遠位端部分の外面として形成される
ことを特徴とする請求項15に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項17】
前記オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分が、金属編組カテーテルであり、前記金属編組カテーテル内に位置する前記挿通部分を支持するように構成される。
ことを特徴とする請求項14に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項18】
前記金属編組カテーテルは、チューブボディと、前記チューブボディの内部に成形されるとともに金属ワイヤで編んだ編組カテーテル構造とを含む
ことを特徴とする請求項17に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項19】
引張り部品をさらに備え、
前記引張り部品が前記引張りルーメンにスライドして挿通されることが可能であり、
前記引張り部品が前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と前記遠位端部分に位置する前記挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、前記引張り部品の遠位端が前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項20】
前記オーバーチューブ本体は、中間部分と近位端部分とをさらに含み、前記遠位端部分、前記中間部分および前記近位端部分が、前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って順に接続され、
前記遠位端部分の材質の硬度をaとし、
前記中間部分の材質の硬度をbとし、
前記近位端部分の材質の硬度をcとしたとき、
a<b≦cを満たす
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項21】
装着部品をさらに備え、
前記装着部品が、コネクタと、前記コネクタと接続されるバレルとを含み、前記バレルが前記オーバーチューブ本体の近位端部分に環装され、
前記近位端部分に、引張りルーメンと連通するとともに、前記引張りルーメンに位置する前記引張り部品を、前記バレルおよび前記コネクタ経由で延出するようにガイドするように構成されるガイド孔が設けられる
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項22】
前記バレルに取付ポートが接続され、前記取付ポートが医療用チューブと接続するように構成され、前記取付ポートが前記ボアと連通する
ことを特徴とする請求項21に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項23】
操作部品とハンドルとをさらに備え、前記操作部品が前記コネクタと接続され、前記ハンドルが、前記コネクタを介して延出する前記引張り部品と接続され、
前記引張り部品の移動を駆動するように、前記ハンドルが前記操作部品にスライド可能に接続される
ことを特徴とする請求項21に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項24】
前記ハンドルが所定方向に沿って前記操作部品に対してスライドするとき、前記引張り部品を駆動して前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動させるように構成されるとともに、前記ハンドルが前記所定方向と逆の方向に沿って前記操作部品に対してスライドすると、自動的にロックされるように構成される
ことを特徴とする請求項23に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項25】
前記ハンドルは、スライディングボディと、前記スライディングボディに回動可能に接続されるボタンとを備え、
前記スライディングボディが前記操作部品にスライド可能に接続され、前記引張り部品が前記スライディングボディと接続され、
前記操作部品に、所定方向に沿って並列に複数のラチェット歯が設けられ、前記ボタンにラチェット爪が設けられ、前記スライディングボディが所定方向に沿って移動するとき、前記ラチェット爪が前記ラチェット歯を迂回して移動し、または、前記スライディングボディが所定方向と逆の方向に沿って移動するとき、前記ラチェット爪が前記ラチェット歯によりロックされるように、前記ラチェット爪と前記ラチェット歯とが協働可能に構成される
ことを特徴とする請求項24に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項26】
前記オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分は、長手方向軸線を有し、前記所定方向と前記長手方向軸線とがなした夾角dが、15°≦d≦75°を満たす
ことを特徴とする請求項24に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項27】
前記ボアが前記オーバーチューブ本体の遠位端を貫通して遠位端孔が形成され、前記遠位端孔が、前記挿通部分の遠位端の送り出される箇所として構成される
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項28】
前記オーバーチューブ本体の遠位端に遠位端透明キャップが形成され、前記遠位端孔が前記遠位端透明キャップに形成される
ことを特徴とする請求項27に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項29】
第1リングをさらに備え、前記第1リングが前記オーバーチューブ本体の遠位端部分に環装され、前記第1リングが、観察設備によりスキャンするときに観察されるように構成される
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項30】
密封部品をさらに備え、
前記ボアが前記オーバーチューブ本体の近位端を貫通して挿入孔が形成され、前記挿入孔が、前記挿通部分の遠位端を挿入する箇所として構成され、
前記密封部品が、前記オーバーチューブ本体の近位端に取り付けられ、前記挿通部分が前記ボアに挿通されるときに前記オーバーチューブ本体と前記挿通部分との間の隙間を密封するように構成される
ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項31】
内視鏡本体と、請求項14に記載のオーバーチューブ装置とを備え、
前記内視鏡本体の挿通部分を前記ボア内にスライドして挿通することが可能である
ことを特徴とする内視鏡アッセンブリ。
【請求項32】
バルーンカテーテルと、前記バルーンカテーテルと接続されるバルーンとをさらに備え、前記バルーンおよび前記バルーンカテーテルが前記オーバーチューブ本体の引っ張りを補助するように構成される
ことを特徴とする請求項31に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項33】
前記オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分が金属編組カテーテルであり、前記金属編組カテーテルの材質の硬度をeとし、前記挿通部分の材質の硬度をfとしたとき、e>fを満たす
ことを特徴とする請求項31または32に記載の内視鏡アッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療器具の分野に属し、具体的に、オーバーチューブ装置および内視鏡アッセンブリに関する。
【0002】
関係出願の相互参照
本出願は、2019年6月28日に米国特許商標庁に提出された、番号が62/868,421であり、名称が「胆道鏡オーバーチューブ」である米国仮出願、および2019年12月23日に米国特許商標庁に提出された、番号が62/952,531であり、名称が「胆道鏡オーバーチューブ」である米国仮出願に基づいて優先権を主張し、その内容のすべては本開示に参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
医療用オーバーチューブは、低侵襲カテーテルによる診断および治療手術において、主に、チャンネルの構築、器具の送入または回収、薬物の送入または体液の導出などに使用されている。医師は、オーバーチューブバルーン、スネア、バルーンカテーテル、ガイディングプローブなどの既存の器具を、オーバーチューブを経由して患者の体内に入らせて相応の操作を行うことができる。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、内視鏡本体をより容易に操作して、組織にスムーズに通して所定の位置に到達させることができるオーバーチューブ装置および内視鏡アッセンブリを提供する。
【0005】
本開示の実施例は、下記のように実現される。
【0006】
第1局面において、本開示の実施形態によるオーバーチューブ装置は、
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、オーバーチューブ本体が外面と内面とを有し、内面により、長手方向軸線に沿って延伸するボアが規定され、
オーバーチューブ本体が、外面と内面との間の、長手方向軸線に対する径方向において規定された厚さを有し、
オーバーチューブ本体において内面と外面との間に第1引張りルーメンが形成され、第1引張りルーメンの直径がボアの直径より小さく、
第1引張りルーメンが、その中に、オーバーチューブ本体の遠位端側の部分の移動を実現するアッセンブリを受け入れるように構成され、オーバーチューブ装置を内視鏡本体の挿通部分に装着して、挿通部分を構造的に支持することができる。
【0007】
任意選択で、少なくとも1つのグルーブをさらに備え、
少なくとも1つのグルーブがオーバーチューブ本体の外面に形成され、少なくとも1つのグルーブがオーバーチューブ本体の中間線に対する遠位端側に位置する。
【0008】
任意選択で、第2引張りルーメンをさらに備え、
第2引張りルーメンが、オーバーチューブ本体において内面と外面との間に形成され、第2引張りルーメンの直径がボアの直径より小さく、
断面視で、第2引張りルーメンが、長手方向軸線に対して、第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される。
【0009】
任意選択で、第3引張りルーメンをさらに備え、
第3引張りルーメンが、オーバーチューブ本体において内面と外面との間に形成され、第3引張りルーメンの直径がボアの直径より小さく、
断面視で、第3引張りルーメンが、長手方向軸線に対して、第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される。
【0010】
任意選択で、第4引張りルーメンをさらに備え、
第4引張りルーメンが、オーバーチューブ本体において内面と外面との間に形成され、第4引張りルーメンの直径がボアの直径より小さく、
断面視で、前記第4引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される。
【0011】
任意選択で、リングをさらに備え、
リングが、オーバーチューブ本体の中間線から遠位端へオーバーチューブ本体の外面を囲むように構成され、検査中に観察設備により観察されるものである。
【0012】
任意選択で、オーバーチューブ本体の、長手方向軸線に対して平行にオフセットしたエッジをさらに有し、
エッジにより、径方向向きの開口が規定され、開口が、オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる内視鏡本体の一部により径方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成される。
【0013】
任意選択で、オーバーチューブ本体の、長手方向軸線回りに形成されたエッジをさらに有し、
エッジにより、長手方向向きの開口(遠位端孔)が規定され、開口が、オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる内視鏡本体の一部により長手方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成される。
【0014】
任意選択で、オーバーチューブ本体は、ボア内に位置する内視鏡本体の挿通部分よりも堅い。
【0015】
第2局面において、本開示の実施形態による内視鏡アッセンブリは、
遠位端へ延在する挿通部分を有し、挿通部分の遠位端と隣接する画像または動画をとるためのセンサを有する内視鏡本体と、
中に内視鏡本体のパス部分を配置するためのボアを規定したオーバーチューブ装置とを備え、
オーバーチューブ装置のオーバーチューブ本体が、医療手術中に、内視鏡本体の挿通部分を構造的に支持するように構成される。
【0016】
任意選択で、オーバーチューブ本体は、内視鏡本体の挿通部分よりも堅い。
【0017】
任意選択で、オーバーチューブ本体においてオーバーチューブ本体の内面と外面との間に形成され、直径がボアの直径より小さい第1引張りルーメンと、
第1引張りルーメン内に設置されるとともにオーバーチューブ本体と接続される第1金属ワイヤとをさらに備え、
オーバーチューブ本体のハンドルを利用して第1金属ワイヤを操作することにより、オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を第1平面で曲がらせまたは移動させ、内視鏡本体の挿通部分がオーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される。
【0018】
任意選択で、第2引張りルーメンと第2金属ワイヤとをさらに備え、
第2引張りルーメンが、オーバーチューブ本体において内面と外面との間に形成され、第2引張りルーメンの直径がボアの直径より小さく、
断面視で、第2引張りルーメンが、オーバーチューブ本体の長手方向軸線に対して、第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置され、
第2金属ワイヤが、第2引張りルーメン内に設置されるとともにオーバーチューブ本体と接続され、
オーバーチューブ本体のハンドルを利用して第2金属ワイヤを操作することにより、オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を第1平面に垂直の第2平面で曲がらせまたは移動させ、内視鏡本体の挿通部分がオーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される。
【0019】
第3局面において、本開示の実施形態によるオーバーチューブ装置は、
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、
オーバーチューブ本体にボアが設けられ、ボアがオーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、ボアが、中に内視鏡本体の挿通部分を挿通するように構成され、
オーバーチューブ本体に引張りルーメンが形成され、引張りルーメンがオーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、引張りルーメンが、中に引張り部品を挿通するように構成され、
引張り部品がオーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、オーバーチューブ本体の遠位端部分と遠位端部分内に位置する挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、引張り部品の遠位端がオーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される。
【0020】
任意選択で、遠位端部分の外面は、フレキシブルフィルムを巻き付けることにより形成される。
【0021】
任意選択で、フレキシブルフィルムが、オーバーチューブ本体の軸方向に沿ってらせん状に巻き付けられて熱収縮成形により遠位端部分の外面として形成される。
【0022】
任意選択で、オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分が、金属編組カテーテルであり、金属編組カテーテル内に位置する挿通部分を支持するように構成される。
【0023】
任意選択で、金属編組カテーテルは、チューブボディと、チューブボディの内部に成形されるとともに金属ワイヤで編んだ編組カテーテル構造とを含む。
【0024】
任意選択で、オーバーチューブ装置は、引張り部品をさらに備え、
引張り部品が引張りルーメンにスライドして挿通されることが可能であり、引張り部品がオーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、オーバーチューブ本体の遠位端部分と遠位端部分に位置する挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、引張り部品の遠位端がオーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される。
【0025】
任意選択で、オーバーチューブ本体は、中間部分と近位端部分とをさらに含み、遠位端部分、中間部分および近位端部分が、オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って順に接続され、
遠位端部分の材質の硬度をaとし、
中間部分の材質の硬度をbとし、
近位端部分の材質の硬度をcとしたとき、
a<b≦cを満たす。
【0026】
任意選択で、オーバーチューブ装置は、装着部品をさらに備え、
装着部品が、コネクタと、コネクタと接続されるバレルとを含み、バレルがオーバーチューブ本体の近位端部分に環装され、
近位端部分に、引張りルーメンと連通するとともに、引張りルーメンに位置する引張り部品を、バレルおよびコネクタ経由で延出するようにガイドするように構成されるガイド孔が設けられる。
【0027】
任意選択で、バレルに取付ポートが接続され、取付ポートが医療用チューブと接続するように構成され、取付ポートがボアと連通する。
【0028】
任意選択で、オーバーチューブ装置は、操作部品とハンドルとをさらに備え、操作部品がコネクタと接続され、ハンドルが、コネクタを介して延出する引張り部品と接続され、
引張り部品の移動を駆動するように、ハンドルが操作部品にスライド可能に接続される。
【0029】
任意選択で、ハンドルが所定方向に沿って操作部品に対してスライドするとき、引張り部品を駆動してオーバーチューブ本体の近位端に向かって移動させるように構成されるとともに、ハンドルが所定方向と逆の方向に沿って操作部品に対してスライドすると、自動的にロックされるように構成される。
【0030】
任意選択で、ハンドルは、スライディングボディと、スライディングボディに回動可能に接続されるボタンとを備え、
スライディングボディが操作部品にスライド可能に接続され、引張り部品がスライディングボディと接続され、
操作部品に、所定方向に沿って並列に複数のラチェット歯が設けられ、ボタンにラチェット爪が設けられ、スライディングボディが所定方向に沿って移動するとき、ラチェット爪がラチェット歯を迂回して移動し、または、スライディングボディが所定方向と逆の方向に沿って移動するとき、ラチェット爪がラチェット歯によりロックされるように、ラチェット爪とラチェット歯とが協働可能に構成される。
【0031】
任意選択で、オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分は、長手方向軸線を有し、所定方向と長手方向軸線とがなした夾角dが、15°≦d≦75°を満たす。
【0032】
任意選択で、ボアがオーバーチューブ本体の遠位端を貫通して遠位端孔が形成され、遠位端孔が、挿通部分の遠位端の送り出される箇所として構成される。
【0033】
任意選択で、オーバーチューブ本体の遠位端で遠位端透明キャップが形成され、遠位端孔が遠位端透明キャップに形成される。
【0034】
任意選択で、オーバーチューブ装置は、第1リングをさらに備え、第1リングがオーバーチューブ本体の遠位端部分に環装され、第1リングが、観察設備によりスキャンするときに観察されるように構成される。
【0035】
任意選択で、オーバーチューブ装置は、密封部品をさらに備え、
ボアがオーバーチューブ本体の近位端を貫通して挿入孔が形成され、挿入孔が、挿通部分の遠位端を挿入する箇所として構成され、
密封部品が、オーバーチューブ本体の近位端に取り付けられ、挿通部分がボアに挿通されるときにオーバーチューブ本体と挿通部分との間の隙間を密封するように構成される。
【0036】
第4局面において、本開示の実施形態による内視鏡アッセンブリは、内視鏡本体と、上記の第3局面によるオーバーチューブ装置とを備え、内視鏡本体の挿通部分がボア内にスライドして挿通されることが可能である。
【0037】
任意選択で、内視鏡アッセンブリは、バルーンカテーテルと、バルーンカテーテルと接続されるバルーンとをさらに備え、バルーンおよびバルーンカテーテルがオーバーチューブ本体の引っ張りを補助するように構成される。
【0038】
任意選択で、オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分が金属編組カテーテルであり、金属編組カテーテルの材質の硬度をeとし、挿通部分の材質の硬度をfとしたとき、e>fを満たす。
【0039】
従来技術に比べて、本開示の実施例は、下記の有益効果を含む。
【0040】
該装置によれば、医師により内視鏡本体をより容易に操作して、組織にスムーズに通して所定の位置に到達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本開示の例示的な実施形態は、下記で説明し、図面を利用して示し、付する特許請求の範囲に明確に限定、記載される。本明細書に完全に取り込まれ、その一部として構成される図面は、本開示の各態様の様々な例、方法および他の例示的な実施形態を示している。図面に示されたエレメント(element、要素)境界(例えば、枠、枠グループ、または他の形状)は、境界の一例であると理解すべきである。当業者であればわかるように、いくつかの例において、1つの要素が複数の要素として設計されてもよく、複数の要素が1つの要素として設計されてもよい。いくつかの例において、別の要素の内部コンポーネントとして示されている要素は、外部コンポーネントとして利用することができ、その逆もまたそうである。また、比例で要素を描く必要がない。
【0042】
【
図1】本開示の実施形態による内視鏡アッセンブリの模式図である。
【
図2】本開示の実施形態による第1種のオーバーチューブ装置の全体構成図である。
【
図3】第1種のオーバーチューブ装置の第1角度から見た模式図である。
【
図4】第1種のオーバーチューブ装置の第2角度から見た模式図である。
【
図5】
図4におけるA-A線に沿った断面図である。
【
図6】第1種のオーバーチューブ装置の第3角度から見た模式図である。
【
図7】本開示の実施形態による第2種のオーバーチューブ装置の全体構成図である。
【
図8】第2種のオーバーチューブ装置の第1角度から見た模式図である。
【
図9】第2種のオーバーチューブ装置の第2角度から見た模式図である。
【
図10】第2種のオーバーチューブ装置の第3角度から見た模式図である。
【
図11】第2種のオーバーチューブ装置におけるハンドル、操作部品などの関連コンポーネントの模式図である。
【
図12】第2種のオーバーチューブ装置における装着部品とその関連部品の模式図である。
【
図13】第2種のオーバーチューブ装置における装着部品の模式図である。
【
図14】第2種のオーバーチューブ装置におけるハンドル、操作部品の模式図である。
【
図15】第2種のオーバーチューブ装置におけるハンドル、操作部品の分解されたあとの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
なお、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、1つの図面で定義された場合、その他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。同時に、すべての図面において、同様な符号は、同様な部品(parts、部分)を示す。
【0044】
胆道鏡検査は、主に治療困難な胆管結石の治療および胆管狭窄の評価に用いられる。また、胆道の腫瘍を、一般的に内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP)または経皮経肝胆道造影法(PTC)の従来の胆管造影法によって診断することができる。
【0045】
内視鏡的逆行性胆管膵管造影法によるX線イメージングでは十分に診断できなく、または治療の介入に直接の可視化が必要とされる場合、医師は、胆道鏡を利用することができる。胆道鏡を操作することにより、医師が胆管、肝(肝臓)管および膵管を見て検査することができる。
【0046】
十二指腸内視鏡は、口、喉および胃を通って小腸(十二指腸)の上部に進入する柔軟性のある発光チューブである。ERCPに十二指腸内視鏡を使用する。十二指腸内視鏡は、複数の小さな作業部品を備える複雑な機器である。例示的な十二指腸内視鏡に、作業チャンネルと呼ばれる内部チャンネルまたは通路が設けられている。
【0047】
総胆管鏡は、十二指腸内視鏡の作業チャンネルを通って胆道に進入することができる。従来の総胆管鏡は、いくつかの欠陥がある。すなわち、総胆管鏡は、使い捨て製品であるため、手術するたびに新しい総胆管鏡を購入しなければならない(コストを計上しなければならない)患者にとって、高価なものである。他の欠陥として、総胆管鏡の直径は、十二指腸内視鏡に進入できるほど十分小さくなければならない。したがって、十二指腸内視鏡の作業チャンネル(約1.2mm)が小さいため、総胆管鏡をより小さくしなければならない。直径が小さいので、操作者が容易に制御できるほど十分の強度を有する装置の製造が困難である。
【0048】
他の例において、一部の医師は、極細胃鏡を利用し、総胆管鏡経由で胆道に進入させるのではなく、極細胃鏡を鼻経由で胃に進入してさらに胆道に進入させる。極細胃鏡が繰り返し利用可能な製品であり、極細胃鏡が総胆管鏡よりも厚いため、極細胃鏡が比較的に太い作業チャンネル(2.0mm)を有し、通常径を有する装置を利用できるので、総胆管鏡に対して極細胃鏡の利用が有利であると一部の医師が考えている。これらの部品の多くが繰り返し利用可能であるため、患者にとってコストが低くなる。
【0049】
極細胃鏡には欠陥がないと言うわけではなく、総胆管鏡の代わりに極細胃鏡を利用することには下記の欠陥がある。例えば、極細胃鏡に、構造上の完備性の問題が存在している。すなわち、現在の極細胃鏡は、極細胃鏡をガイドして胆道に進入させるための他の器具を利用しなければならない。極細胃鏡が柔らかすぎて胆道に直接進入することができない。一般的に、極細胃鏡をガイドして胆道に進入させるように、医師がオーバーチューブバルーン、スネア、バルーンカテーテルおよびガイディングプローブなどの従来の器具を利用するが、これが使用に不便である。
【0050】
胆道鏡、十二指腸内視鏡、総胆管鏡および胃鏡などの上記の各種の手術器具(内視鏡)は、多少欠陥があって、手術において操作不便なところがある。
【0051】
本開示の実施形態によるオーバーチューブ装置によれば、相応の手術用器具の進入、例えば、従来技術における内視鏡の進入をより容易にすることができる。
【0052】
図1に示すように、本実施形態による内視鏡アッセンブリ100は、オーバーチューブ装置10と内視鏡本体101(医療用観察設備)とを備え、オーバーチューブ装置10がボア(bore)20を有し、内視鏡本体101の挿通部分(passing portion)102(細長い部分)がボア20内に挿通されることができる。挿通部分102の遠位端のセンサ103は、オーバーチューブ装置10の遠位端を通って、写真または動画を撮ることができ、したがって、医師が該当する領域の実際の状況をはっきりと見ることができる。挿通部分102がオーバーチューブ装置10のボア20内に挿通されるとき、内視鏡の極薄細長い部分を胆道または胆管に通して挿入するように、オーバーチューブ装置10がより大きな強度および剛性を提供してパス部分102を支持することができる。一般的に、医師がリアルタイムな情報をタイムリーに取得できるように、手術時に観察設備200により上記の器具の状況を観察する。
図1において、内視鏡アッセンブリ100は、バルーンカテーテル302と、バルーンカテーテル302と接続されるバルーン301とをさらに備え、バルーン301およびバルーンカテーテル302がオーバーチューブ本体18の引っ張りを補助するように構成される。1種の使用方式として、まず、オーバーチューブ本体18を内視鏡本体101に環装し、両方をともに胃に進入させ、内視鏡本体101が幽門を直接通ることができるが、一般的にオーバーチューブ本体18にともに幽門を通らせることができなく、このとき、内視鏡本体101の鉗子チャンネルを介して0.89mmのガイドワイヤを通して、ガイドワイヤを十二指腸に留置し、内視鏡本体101を引き抜き、ガイドワイヤに沿ってバルーン301およびバルーンカテーテル302を挿入し、バルーン301が十二指腸の位置に到達したあと、バルーン301を膨らませて固定し、バルーンカテーテル302の補助によりオーバーチューブ本体18に幽門を通らせて十二指腸に到達させ、バルーン301内の圧力を下げ、バルーンカテーテル302を引き抜き、再び内視鏡本体101をオーバーチューブ本体18に沿って十二指腸まで到達させ、内視鏡本体101がオーバーチューブ本体18の支持および補助により胆道に進入し、このようにして、手術を実行する。
【0053】
図1と併せて、本明細書において、「遠位端」、「近位端」などの用語を説明し、ここでの説明は、本開示をよく理解するためのものにすぎず、本開示を限定するものではない。一般的に、オーバーチューブ装置10の使用中、医療関係者の操作を容易にするように、オーバーチューブ装置10の先端部分(
図1における相対位置では、オーバーチューブ装置10の左端を指す)が体内に進入し、オーバーチューブ装置10の後端部分(
図1における相対位置では、オーバーチューブ装置10の右端を指す)が体外に残される。このため、「遠位端」を、ある要素または部品の、体内に比較的に近い先端部分として理解することができ、「近位端」を、ある要素または部品の、体外に比較的に近い後端部分として理解することができる。どの要素または部品の「近位端」、「遠位端」が明示されていない場合、オーバーチューブ装置10全体としての近位端または遠位端、あるいは、内視鏡本体101全体としての近位端または遠位端を指すと理解することが認められる。
【0054】
以下、本実施形態によるオーバーチューブ装置10および該オーバーチューブ装置10を備える内視鏡アッセンブリ100を詳細に説明する。
【0055】
図2に示される本実施形態による第1種のオーバーチューブ装置10は、近位端14と遠位端16とを有するオーバーチューブ本体18(Tube)を含む。オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18は、近位端14から遠位端16まで延在する。オーバーチューブ本体18は、その内部にボア20が規定され、該ボア20がその中に内視鏡本体101の挿通部分102を受け入れるように構成される。一具体的な実施形態において、オーバーチューブ本体18が内視鏡本体101の挿通部分102よりも堅い。
【0056】
近位端14の外に、より幅広な円柱状のバレル22が設置されてもよく、該バレル22に、ハンドル26(Handle)を受けるコネクタ24が接続される。コネクタ24およびバレル22は、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18よりも大きい外径を有する。
【0057】
一具体的な実施形態において、コネクタ24は、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18の長手方向軸線28に対してある角度でずれて構成される。より具体的に、コネクタ24は長手方向軸線28に対して角dをなし、例えば、dが約30°である。なお、コネクタ24の長手方向軸線28に対してずれる角度dは、ハンドル26を容易に把持できるように設けられる任意の角度であってもよい。いくつかの具体的な実施形態において、角度dが約15°~約75°であってもよい。より具体的な実施形態として、角度dが約25°~約55°であってもよい。例えば、dは、15°、25°、30°、40°、45°、55°、75°などから選択することができる。
【0058】
バレル22は肩部32まで延在するとともに縮径してオーバーチューブ本体18の外径を規定する。オーバーチューブ本体18は、肩部32と中間部分34との間に略直線的に延在する。中間部分34は、オーバーチューブ本体18の中間線35またはオーバーチューブ本体18の中間部分に位置し、またはその近くに位置してもよいが、これに限定されない。
図1に示すように、中間部分34は、中間線35に対する遠位端側に位置する。つまり、中間部分34は、ただ(simple)近位端14と遠位端16との間の部分を指す。中間線35は、近位端14と遠位端16との間の中間にある点または線を指し、
図2において、破線で中間線35を示す。
【0059】
図2において、オーバーチューブ本体18は、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18の外面50に複数のグルーブ36(Groove)が形成されるように構成されてもよい。グルーブ36は、中間部分34と中間部分34から離間する第1リング38との間に位置する。一具体的な実施形態において、グルーブ36は、少なくともオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18の円周に沿って部分的に延在する。一具体的な実施形態において、グルーブ36は、オーバーチューブ本体18の円周に沿って全周に延在してもよい。グルーブ36がオーバーチューブ本体18の円周に沿って非全周的に延在する場合、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44を曲がり可能にするように、グルーブ36同士が互い違いにしたりずれたりして設けられる。互い違いにしたりずれたりして設けられるグルーブ36は、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18のそれぞれの対応側に交互に設けられる。例えば、グルーブ36は、第1グルーブ36Aと、第2グルーブ36Bと、第3グルーブ36Cとを含み、第1グルーブ36Aがオーバーチューブ本体18の第1側に位置し、第2グルーブ36Bがオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18における反対側の、第1グルーブ36Aからより遠位の位置に位置する。第3グルーブ36Cは、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18における、第1グルーブ36Aと同じ側の、第2グルーブ36Bよりも遠位の位置に位置する。そのようなまたは類似のグルーブパターンあるいは構造は、複数のグルーブ36が第1リング38でまたはその直前の位置まで終わるように形成される。グルーブ36は、製造、成形時に形成された凹溝の形式のものであり、またはそもそも完全な構造であったがカットの方式により形成されたものである。なお、カットの角度、深さなどによって、具体的に形成されるグルーブ36の大きさなども異なる。該グルーブ36は、凹溝、ノッチなどとも呼ばれる。
【0060】
第1リング38は、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18の外面50の円周方向に沿って全周に延在してもよい。一具体的な実施形態において、第1リング38は、金属で製造され、すなわち、金属リング(Metal ring)であり、このようにすれば、オーバーチューブ装置10の該部分(すなわち、第1リング38)がCTスキャンではっきりと見えるようになる。該具体的な実施形態において、第1リング38が金属で製造されると想定しているが、そのものが目視検査またはX線のような他の識別方式で見えれば任意の材料を使用してもよい。
【0061】
オーバーチューブ本体18は、径方向向きの開口40(Side hole)が形成され、該開口40が第1リング38の遠位端側に位置する。径方向向きの開口40は、長手方向軸線28に対して延在するエッジ42によって規定される。開口40は、オーバーチューブ本体18の側壁の厚さを完全に貫通するように、オーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18のボア20と開放連通する貫通開口である。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44は、エッジ42の遠位端に位置する。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44は、オーバーチューブ本体18の末端まで延在し、この末端がオーバーチューブ装置10の遠位端16として構成される。オーバーチューブ装置10の遠位端16にある略円形のエッジによって遠位端孔45(Distal hole)が規定される。
【0062】
本明細書におけるより詳細な説明では、少なく1本の金属ワイヤ(Wire)または複数本の金属ワイヤがオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18に嵌め込まれ、操作者がハンドル26を把持して、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44を長手方向軸線28に対して曲がらせることができる。その内の1本の金属ワイヤを引っ張ったり、緩めたり/緩んだりする方式または他の方式で操作して遠位端16を所望方向に曲がらせて、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44の曲がることを実現する。複数のグルーブ36により、オーバーチューブ本体18を所望方向へ曲がらせることが可能である。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44の曲がる能力により、内視鏡本体101が胆道または管道に進入することを許すように操作者によってオーバーチューブ本体18をガイドしまたは配置することができ、内視鏡本体101の備えたセンサ103(例えば、カメラ)が開口40により画像または動画をとることができ、したがって、胆道が操作者に検査されることが可能になる。
【0063】
図2および
図3を参照して、オーバーチューブ装置10の遠位端16が明瞭に説明される。該実施形態において、遠位端部分44が第2リング46によりカバーされ、該第2リング46も金属材料によって形成されてもよいが、これに限定されない。第2リング46は、オーバーチューブ装置10の遠位端16に構造的剛性を提供し、内視鏡本体101の挿通部分102を支持し、該挿通部分102がボア20に挿通され、その一部(例えば、センサ103)が径方向の開口40を通って外に露出する。
【0064】
図4に示すように、オーバーチューブ本体18は、オーバーチューブ本体18の外面50と内面52との間に狭い引張りルーメン48(Lumen)が形成されるように構成される。なお、引張りルーメン48の直径は、オーバーチューブ本体18のボア20よりも著しく狭い。引張りルーメン48が外面50と内面52との間に設けられるため、オーバーチューブ装置10の遠位端16の曲がりまたは撓みを制御するように少なくとも1本の金属ワイヤ(引張り部品54)が引張りルーメン48内に配置される。なお、引張りルーメン48は、オーバーチューブ本体18の遠位端16での移動を実現するアッセンブリ(引張り部品54)を受け入れるように構成され、これによって、オーバーチューブ装置を内視鏡本体101の挿通部分102に環装して、構造上において挿通部分102を支持することができる。また、内面52により、長手方向軸線に沿って中央に延伸するボア20が規定される。
【0065】
なお、引張りルーメン48は、オーバーチューブ本体18の内部に形成されてもよく、その外部に形成されてもよく、その外壁に形成されてもよい。例えば、該引張りルーメンを形成するためオーバーチューブ本体18の外壁にグルーブを開設し、引張り部品54を該グルーブに配置する。
【0066】
図4、
図5および
図6に示すように、一具体的な実施形態において、長手方向軸線28回りに複数本の金属ワイヤ(引張り部品54)が配置される。一具体的な実施形態において、
図5の断面図(Cross section)に示すように、長手方向軸線28に対して約180°隔てて配置される少なくとも2本の金属ワイヤ(引張り部品54)が存在する。他の具体的な実施形態において、4本の金属ワイヤ(引張り部品54)を有し、各金属ワイヤがそれぞれの引張りルーメン48に配置されるとともに、長手方向軸線28に対して互いに約90°隔てて配置される。各金属ワイヤ(引張り部品54)は、いずれもハンドル26と操作可能に接続される。一具体的な実施形態において、第1引張りルーメン48A内に配置される第1金属ワイヤ54A、第2引張りルーメン48B内に配置される第2金属ワイヤ54B、第3引張りルーメン48C内に配置される第3金属ワイヤ54Cおよび第4引張りルーメン48D内に配置される第4金属ワイヤ54Dを有する。第1金属ワイヤ54Aおよび第3金属ワイヤ54Cは、オーバーチューブ装置10の遠位端16の第1平面56での移動を制御するように構成され、第2金属ワイヤ54Bおよび第4金属ワイヤ54Dがオーバーチューブ装置10の遠位端16の第2平面58での移動を制御するように構成され、該第2平面58が第1平面56に垂直の面である。なお、第1金属ワイヤ54Aと第3金属ワイヤ54Cとが平行に設置され、第1金属ワイヤ54Aおよび第3金属ワイヤ54Cにより規定されたそれらを通る面が第1平面56である。同様に、第2金属ワイヤ54Bと第4金属ワイヤ54Dとが平行に設置され、第2金属ワイヤ54Bおよび第4金属ワイヤ54Dにより規定されたそれらを通る面が第2平面58である。
【0067】
なお、断面視で、第2引張りルーメン48Bは、長手方向軸線に対して、第1引張りルーメン48Aと90度~180度隔てて配置される。第3引張りルーメン48Cは、長手方向軸線に対して、第1引張りルーメン48Aと90度~180度隔てて配置される。第4引張りルーメン48Dは、長手方向軸線に対して、第1引張りルーメン48Aと90度~180度隔てて配置される。
【0068】
上記の角度が90度~180度に限定されなく、45度~180度であってもよい。また、上記の角度について、
図5における時計回り方向に基づいて相対位置を理解してもよく、
図5における反時計回り方向に基づいて相対角度を理解してもよい。
【0069】
図5に示すように、一具体的な実施形態において、第1引張りルーメン48A、第2引張りルーメン48B、第3引張りルーメン48Cおよび第4引張りルーメン48Dが順に円周方向に均等に分布し、すなわち、時計回り方向に基づいて相対位置を理解する場合、第2引張りルーメン48Bが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと90度隔てて配置され、第3引張りルーメン48Cが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと180度隔てて配置され、第4引張りルーメン48Dが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと270度隔てて配置される。
【0070】
同じ道理で、反時計回り方向に基づいて相対位置を理解する場合、第4引張りルーメン48Dが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと90度隔てて配置され、第3引張りルーメン48Cが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと180度隔てて配置され、第2引張りルーメン48Bが長手方向軸線に対して第1引張りルーメン48Aと270度隔てて配置される。
【0071】
医師よる操作時に、ハンドル26を通じて第1金属ワイヤ54Aを操作することにより、遠位端部分44を第1平面56で曲がらせまたは移動させることができ、ハンドル26を通じて第2金属ワイヤ54Bを操作することにより、遠位端部分44を第2平面58で曲がらせまたは移動させることができる。
【0072】
本開示の例示的な局面において、オーバーチューブ装置10は、内視鏡本体101の挿通部分102を支持する。オーバーチューブ装置10によれば、内視鏡本体101がより容易に胆道または胆管に進入することに寄与できるとともに、内視鏡本体101の挿通部分102を、内視鏡手術中に常に所望の位置に保つことができる。このようにして、ハンドル26を把持する操作者が手術中にオーバーチューブ装置10の遠位端16の指向(すなわち、曲がる)角度を保ちまたは固定することができ、したがって、操作者が胆道または胆管の内部をよりよく制御、観察することができる。
【0073】
ここで胆道および胆管について説明しているが、オーバーチューブ装置10は、組織、血管または媒体により形成される内腔の内側壁の一部を操作者により観察することができる任意の内視鏡本体101と合わせて使用することができる。このため、オーバーチューブ装置10のボア20内に担持されまたは設置される内視鏡本体101の挿通部分102を形成する材料よりも剛性の高い材料を提供することにより、オーバーチューブ装置10が、追加の外部支持を必要とする任意の内視鏡本体101に適用されることができる。オーバーチューブ装置10が繰り返し利用可能な製品であり、該製品が内視鏡手術を受ける異なる患者の間で消毒して繰り返し利用可能であるため、オーバーチューブ装置10の使用は、医療手術のコストの削減に寄与できる。
【0074】
オーバーチューブ装置10によれば、操作者が内視鏡本体101の遠位端をよりよく制御でき、内視鏡本体101の遠位端を少なくとも90°曲がらせることができ、これが従来の手術器具では実現できなかったことである。また、医療手術中に、所望の張力下で金属ワイヤ(引張り部品54)のうちの1本をロックしてオーバーチューブ装置10の遠位端16を所望の曲がり角度に固定するように、ハンドル26はロックを備えてもよい。
【0075】
操作中、内視鏡本体101の挿通部分102をオーバーチューブ本体18のボア20に挿入することにより、オーバーチューブ装置10と内視鏡本体101とを組み立てる。該挿通部分102は、オーバーチューブ本体18の近位端14に向かって挿入され、オーバーチューブ本体18の遠位端16から送り出される。
【0076】
なお、オーバーチューブ装置10(device)が内視鏡本体101に組み立てられると、遠位端16が押されて胆管または胆道をくぐり抜けることができる。胆道には、ユーザーまたはオペレーターがナビゲートして通過する必要のある自然に形成された曲線が含まれる場合がある。まず、ハンドル26を通じて金属ワイヤ(引張り部品54)のうちの少なくとも1本に対する調整を済ませ、そして、内視鏡本体101を制御してボア20をくぐり抜けさせることにより胆道の曲線に対するナビゲーションを実現する。金属ワイヤ(引張り部品54)を操作して遠位端16を少なくとも1つの平面の方向において移動させる。例えば、操作者が第1金属ワイヤ54Aを操作してオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18の遠位端16を第1平面56内で移動させる。または、操作者が第2金属ワイヤ54Bを操作してオーバーチューブ本体18の遠位端16の第2平面58での移動を制御する。金属ワイヤ(引張り部品54)を操作することにより、オーバーチューブ本体18の遠位端16を所望の位置に向け、これによって、内視鏡本体101の挿通部分102に搭載されるセンサ103が開口40から径方向で外へ観察することが許される。また、センサ103が内視鏡本体101の挿通部分102の遠位端に位置する場合、センサ103が遠位端孔45から外を見って胆道または胆管の一部を観察することができる。
【0077】
オーバーチューブ装置10は、内視鏡本体101の挿通部分102をオーバーチューブ本体18の内部に配置することができるように構成され、したがって、内視鏡本体101が、オーバーチューブ装置10が食道に沿って胃まで下へ挿入される過程および胆道検査の過程において可視化になる。金属ワイヤ(引張り部品54)によりオーバーチューブ装置10を所定の位置に移動させ、そして内視鏡本体101に外へ遠位端孔45を通らせ、これによって内視鏡本体101の遠位端を胆管または管道の開口に挿入することができる。現在、十二指腸内視鏡について、胆管または胆道を検査することは、ツーステッププロセスである。すなわち、内視鏡本体101を適切な位置に配置し、そして、外科医師によりX線および他の放射線ツールにより該オーバーチューブ装置10が適切な位置に配置されたことを確認する装置がある。本開示の実施形態によるオーバーチューブ装置10によれば、外科医師がツーステッププロセスを放棄して、内視鏡本体101を胆道または胆管における正確な位置に簡単に配置することができる。オーバーチューブ装置10を主な診断ツールとして利用することを考えていなかったが、従来技術による装置または技術が胆道または胆管における、閉塞を引き起こす任意の異物または外物を捕らえることができないとわかったあと、オーバーチューブ装置10を外観検査ツールとして利用することが認められる。すなわち、これは、胆道に沿って直接可視化にする上記のオーバーチューブ装置10により実現される。本開示の実施形態によるオーバーチューブ装置10は、より高い解像度を有し、正確な位置に配置されて胆道内を移動することができる内視鏡カメラ(センサ103)を使用することができる単一の使い捨てツールを提供する。胃内の物理的位置および解剖学的位置のため、従来、これは困難なことであった。このため、金属ワイヤ(引張り部品54)により制御して適切な位置に配置することができるこのオーバーチューブ装置10を備えることにより、内視鏡本体101が、X線および放射線による配置のツーステッププロセスを実行することなく、外へ通過して胆道をより精確かつ正確に可視化することができ、このようにして、操作全体がより容易になる。
【0078】
図7~
図15を参照し、
図7~
図15は、本実施形態による第2種のオーバーチューブ装置10を示す。この第2種のオーバーチューブ装置10は、
図2~
図6に示された第1種のオーバーチューブ装置10と類似する箇所を有する。以下、主に相違点を詳細に説明する。類似箇所について、互いに参照することできる。なお、第1種のオーバーチューブ装置10の関連技術的特徴は、矛盾がない限り、第2種のオーバーチューブ装置10に結合することができ、同様に、第2種のオーバーチューブ装置10の関連技術的特徴が、矛盾がない限り、第1種のオーバーチューブ装置10に結合することができる。
【0079】
同様に、この第2種のオーバーチューブ装置10と
図1における内視鏡本体101とが合わせて使用することができ、内視鏡アッセンブリ100の2つの主要部分として構成されることができ、該内視鏡本体101の挿通部分102が同様に第2種のオーバーチューブ装置10のボア20にスライドして挿通されることができる。
【0080】
図7~
図9に示すように、該オーバーチューブ装置10は、近位端14と遠位端16とを有するオーバーチューブ本体18(オーバーチューブとも呼ばれ、overtube)を含む。オーバーチューブ本体18にボア20が設けられ、ボア20がオーバーチューブ本体18の遠位端16から近位端14への方向に沿って延伸し、ボア20が、中に内視鏡本体101の挿通部分102を挿通するように構成される。
【0081】
図8および
図9に示すように、本実施形態において、引張りルーメン48が円孔であり、ボア20も円孔であり、引張りルーメン48の直径がボア20の直径より小さい。このようにして、ボア20において、外径の比較的に大きい挿通部分102を挿通することができ、引張りルーメン48において、外径の比較的に小さい引張り部品54(例えば、金属ワイヤ)を挿通することができる。ボア20がオーバーチューブ本体18の近位端14を貫通して挿入孔15を形成し、挿入孔15は、挿通部分102の遠位端を挿入する箇所として構成される。ボア20がオーバーチューブ本体18の遠位端16を貫通して遠位端孔45を形成し、遠位端孔45は、挿通部分102の遠位端の送り出される箇所として構成される。このようにして、内視鏡本体101の挿通部分102が挿入孔15によりボア20に挿入されて、遠位端孔45から送り出されることができる。
【0082】
本実施形態において、オーバーチューブ本体18に引張りルーメン48が形成され、引張りルーメン48がオーバーチューブ本体18の遠位端16から近位端14への方向に沿って延伸し、引張りルーメン48は、中に引張り部品54を挿通するように構成され、引張り部品54の遠位端がオーバーチューブ本体18の遠位端部分44と固定することにより、引張り部品54がオーバーチューブ本体18の近位端14に向かって移動するとき、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44と遠位端部分44内に位置する挿通部分102とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動する。
【0083】
図8および
図9に示すように、オーバーチューブ本体18は、中間部分34と近位端部分37とをさらに含み、遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37がオーバーチューブ本体18の遠位端16から近位端14への方向に沿って順に接続される。引張りルーメン48は、オーバーチューブ本体18の遠位端16を貫通しておらず、引オーバーチューブ本体18の近位端14を貫通する。近位端部分37にガイド孔371が設けられ、引張り部品54が、オーバーチューブ本体18の、その近位端14に近い壁におけるガイド孔371から引張りルーメン48に挿入され、近位端14から遠位端16への方向に沿ってさらに進入し、引張り部品54の遠位端が最も遠い位置に進入したら、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44と固定され、このようにして、引張り部品54の近位端を引っ張ってオーバーチューブ本体18の近位端14に向かって移動させるとき、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44が相応に曲がりまたは移動し、または曲がりながら移動する。ボア20内に挿通部分102が插通されている場合、遠位端部分44が曲がるとき、該遠位端部分44内に位置する挿通部分102も曲がりまたは移動し、または曲がりながら移動する。なお、該遠位端部分44の全体または一部は、比較的に柔らかい材質のものであり、引張り部品54を引っ張る過程において、遠位端部分44が力を受けて曲がりまたは変位し、または曲がりながら変位し、このようにして、該遠位端部分44内に位置する挿通部分102もともに曲がりまたは変位し、または曲がりながら変位するように動かされる。
【0084】
図7および
図10に示すように、遠位端部分44の外面は、フレキシブルフィルム441の巻き付けにより形成される。遠位端部分44の内面は、チューブボディの内壁により規定され、フレキシブルフィルム441およびチューブボディの材質がいずれもポリエーテルブロックアミド共重合体(Pebax)であり、したがって、遠位端部分44の曲がりに寄与できる。フレキシブルフィルム441は、幅が5mm~10mmであり、厚さが0.1mm~0.2mmである薄膜である。具体的に、フレキシブルフィルム441をオーバーチューブ本体18の軸方向に沿ってらせん状に巻き付けて熱収縮成形することにより、該遠位端部分44の外面を形成する。該オーバーチューブ本体18の軸方向は、オーバーチューブ本体18の長手方向として理解することができ、
図7において矢印で示される方向である。熱収縮成形は、熱風を吹き付けることにより実現することができる。
図10に示すように、1種の方式において、フレキシブルフィルム441を外面に巻き付けた(Coil)あと、リフロー(Reflow)成形を行う。フレキシブルフィルム441の硬度は、35Dを選択することができる。1種の方式において、遠位端部分44の曲がり半径がφ28mm未満である。巻き付ける方向は、時計回りであってもよく、反時計回りであってもよい。
【0085】
本実施形態において、オーバーチューブ本体18の中間部分34および近位端部分37は、金属編組カテーテル181であり、金属編組カテーテル181内に位置する挿通部分102を支持するように構成される。
図8に示される金属編組カテーテル181の材質の硬度をeとして、挿通部分102の材質の硬度をfとした場合、e>fを満たす。なお、金属編組カテーテル181は、その中に挿通される挿通部分102に強度および硬度を提供することにより、該挿通部分102を支持することができる。また、中間部分34および近位端部分37の金属編組カテーテルの材質は、同じであってもよく、異なってもよい。
【0086】
本実施形態において、金属編組カテーテル181は、チューブボディ182と、チューブボディ182の内部に成形されるとともに金属ワイヤで編んだ編組カテーテル構造183とを含む。1種の成形方式として、まず、金属ワイヤで編んだ編組カテーテル構造183を製造して成形させ、チューブボディの溶融材料をラミネート加工により編組カテーテル構造183に成形させて、編組カテーテル構造183が完全にチューブボディ182の内部に成形される。1つの選択可能な実施形態において、編組カテーテル構造183は、ステンレス鋼コイルを採用することができる。上記と併せて、遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37がいずれも金属編組カテーテルである場合、この3つの部分の金属ワイヤの材質が同じであってもよく、異なってもよく、この3つの部分のチューブボディの材質が同じであってもよく、異なってもよい。一般的に、チューブボディの材質は、医用材料を採用する。例えば、チューブボディ182の材質は、熱可塑性ポリウレタ弾性ゴム(Thermoplastic polyurethanes)であってもよく、ポリテトラフルオロエチレン(Poly tetra fluoro etylene)などであってもよい。
【0087】
具体的に、本実施形態において、遠位端部分44の材質の硬度をaとし、中間部分34の材質の硬度をbとし、近位端部分37の材質の硬度をcとした場合、a<b≦cを満たす。つまり、遠位端部分44の材質が比較的に柔らかく、中間部分34および近位端部分37の材質が比較的に硬い。このようにして、引張り部品54が引っ張られるとき、遠位端部分44が真先に曲げられる。なお、この3つの部分の材質がそれぞれ異なる場合、この3つの部分を接続するときにリフロー(reflow)により接続することができる。一般的に、ここで、遠位端部分44の長さが60mm~70mmであり、中間部分34の長さが800mm~900mmであり、近位端部分37の長さが30mm~50mmである。具体的に実施する場合、この3つの部分の長さが上記の範囲に限定されないことが無論である。
【0088】
また、一般的に、遠位端部分44は、曲がり直径を10mm~30mmに収める場合、医師の操作に寄与でき、曲がるときに体の血管または組織をよりスムーズに通ることができる。具体的に実施する場合、曲がり直径が上記の範囲に限定されない。
【0089】
上記と併せて、該オーバーチューブ装置10は、内視鏡本体101の挿通部分102を補助支持することができ、これによって、医師が挿通部分102の遠位端を所定位置(例えば、胆管内)に容易に配置することができる。そして、手術中、挿通部分102の遠位端が常に所定位置に保たれる。このようなオーバーチューブ装置10が繰り返し利用可能であるため、手術時の使用コストが比較的に低い。また、オーバーチューブ装置10と内視鏡本体101との協働によれば、内視鏡本体101のセンサ103に、より良い遠位端視角を提供することができ、医師が、診断位置や治療位置をより容易かつ直接に見ることができる。
【0090】
本実施形態において、オーバーチューブ装置10は、引張りルーメン48にスライドして挿通されることが可能な引張り部品54をさらに備える。引張り部品54の遠位端16がオーバーチューブ本体18の遠位端部分44と固定され、したがって、引張り部品54がオーバーチューブ本体18の近位端14に向かって移動するとき、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44と遠位端部分44内に位置する挿通部分102とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動する。
【0091】
引張り部品54は、金属ワイヤを採用することができ、細長い金属ワイヤであれば、ある程度の強度と硬度を保証できるとともに、ある程度の柔軟性を有するため、遠位端部分44が曲がるとき、該金属ワイヤもともに曲がる。
図8および
図9に示すように、本実施形態において、引張り部品54が1つあり、すなわち、1本の金属ワイヤのみを利用して引っ張るように構成される。他の実施形態において、引張り部品54が2つ以上あってもよく、したがって、引張りルーメン48も2つ以上あり、例えば、第1種のオーバーチューブ装置10において、
図5に示すように、引張り部品54が4つあり、第1金属ワイヤ54A、第2金属ワイヤ54B、第3金属ワイヤ54Cおよび第4金属ワイヤ54Dを含み、それに対応して、引張りルーメン48も4つあり、第1引張りルーメン48A、第2引張りルーメン48B、第3引張りルーメン48Cおよび第4引張りルーメン48Dを含む。1つの選択可能な実施形態において、2つ以上の引張りルーメン48がオーバーチューブ本体18の円周方向に沿って均等に分布する。
【0092】
図8および
図9に示すように、オーバーチューブ本体18の遠位端16で遠位端透明キャップ17が形成され、遠位端孔45が遠位端透明キャップ17内に形成される。なお、オーバーチューブ本体18の成形時にその遠位端16で遠位端透明キャップ17を直接成形してもよく、オーバーチューブ本体18の成形後、さらにその遠位端16で遠位端透明キャップ17を成形してもよい。成形の方式は、押出成形、溶接、接着などに限定されない。遠位端透明キャップ17は、十分大きい空間を保つように安定に支持でき、これによって、医師の操作に寄与し、手術時間が短縮され、また、医師が遠位端透明キャップ17を通じてより広い視野を得ることができる。
【0093】
図9に示すように、遠位端16の遠位端孔45における空気の存在による観察障害を防止するため、本実施形態において、遠位端透明キャップ17に通気孔171が設けられ、通気孔171が遠位端透明キャップ17の壁を貫通して遠位端孔45と連通する。このようにして、ここに集まる空気が通気孔171を介して排出され、集まる空気で医師の観察、診断が影響されることを防止することができる。
【0094】
任意選択で、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44に開口40が設けられ、開口40がオーバーチューブ本体18の壁を貫通してボア20と連通する。開口40は、挿通部分102の遠位端のセンサ103が開口40により画像または動画をとることを許すように構成される。第1種のオーバーチューブ装置10の構造と同様に、
図3、
図4および
図6に示すように、センサ103が画像または動画をとることを寄与するように遠位端部分44に開口40が設けられる。具体的に実施するとき、該開口40が長手方向に伸びてもよく、円周方向に伸びてもよい。具体的に実施するとき、開口40を設けなくてもよく、この場合、センサ103が遠位端孔45により画像または動画をとるようになる。
【0095】
図9に示すように、オーバーチューブ本体18は、外面50と内面52とを有し、ボア20が内面52により規定され、引張りルーメン48が外面50と内面52との間に形成される。外面50と内面52との径方向での距離によりオーバーチューブ本体18の厚さが規定がされる。該引張り部品54は、外面50と内面52との間に形成された引張りルーメン48内に挿通される。一実施形態において、オーバーチューブ本体18を成形するときにその中間層において引張りルーメン48を開設してもよく、オーバーチューブ本体18を成形するときにその中間層に細い管を配置して、成形が完成したあと、該細い管の内部により引張りルーメン48が形成されるようにしてもよい。なお、該ボア20は中心孔であり、すなわち、該ボア20がオーバーチューブ本体18の断面の中心位置に位置する。
【0096】
任意選択で、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44にグルーブ36が設けられ、グルーブ36が、オーバーチューブ本体18の曲がり方向を規定するように構成される。例えば、
図2で示される第1種のオーバーチューブ装置10において、グルーブ36を開設することにより遠位端部分44の曲がり方向を規定し、グルーブ36の数、位置、形状などが限定されない。
【0097】
一実施形態において、グルーブ36とボア20とが連通していない。つまり、グルーブ36がオーバーチューブ本体18の外面50に形成される。グルーブ36がオーバーチューブ本体18の内面52を貫通していなく、すなわち、グルーブ36が内面52により規定されたボア20と連通していない。一実施形態において、ボア20とグルーブ36とが連通してもよい。
【0098】
図8および
図9に示すように、オーバーチューブ装置10は、第1リング38をさらに備え、第1リング38がオーバーチューブ本体18の遠位端部分44に環装され、第1リング38が、観察設備200によりスキャンするときに観察されるように構成される。
【0099】
例えば、CTスキャン、X線の照射を行うとき、該第1リング38が識別されることができ、これによって、医師が該第1リング38の位置を迅速に特定して、遠位端部分44の位置を特定することができる。一実施形態において、該第1リング38は、完全に該オーバーチューブ本体18の外面50に環装され、該当箇所の外面50をカバーする。また、一実施形態において、該第1リング38が引張り部品54の遠位端と固定接続され、例えば、引張り部品54の遠位端が第1リング38の内壁に溶接固定される。
【0100】
図11および
図12に示すように、該オーバーチューブ装置10は、装着部品21をさらに備え、装着部品21が、コネクタ24と、コネクタ24と接続されるバレル22とを含み、バレル22がオーバーチューブ本体18の近位端部分37に環装され、近位端部分37に、引張りルーメン48と連通するガイド孔371(
図8、
図9で示される)が設けられ、これによって、引張りルーメン48に位置する引張り部品54を、バレル22およびコネクタ24経由で延出するようにガイドできる。コネクタ24を介して延出する引張り部品54によれば医師の操作に寄与できる。また、一実施形態において、コネクタ24とバレル22とが比較的に硬い材質のものにより一体成形され、このようにして、オーバーチューブ本体18の近位端付近の強度および硬度をある程度で強化することができる。
【0101】
図12に示すように、バレル22に取付ポート221が接続され、取付ポート221が医療用チューブ222と接続するように構成され、取付ポート221がボア20と連通する。医療用チューブ222を介して取付ポート221に液体を注入することができ、液体がボア20内に進入してボア20に沿って流れて遠位端孔45から流出し、これによってオーバーチューブ本体18の遠位端16を洗い流す。あるいは、遠位端孔45における液体を排出するように、医療用チューブ222を介して液体を吸引することができる。使用の利便性を向上させるように、医療用チューブ222の端部にルアーコネクタ224が接続される。
【0102】
図12および
図13に示すように、装着部品21において、貫通する連通孔223を有し、連通孔223の一端がバレル22の内部と連通し、連通孔223の他端がコネクタ24の装着口241と連通し、このようにして、引張り部品54が連通孔223を通って装着口241から延出することができる。
【0103】
引張り部品54をよりよく制御するため、本実施形態において、オーバーチューブ装置10は、操作部品12とハンドル26とをさらに備え、操作部品12がコネクタ24と接続し、ハンドル26が、コネクタ24を介して延出する引張り部品54と接続し、引張り部品54の移動を動かすようにハンドル26が操作部品12にスライド可能に接続される。
【0104】
具体的に、操作部品12の遠位端は、コネクタ24の装着口241に装着される。ハンドル26が引張り部品54を引っ張って移動させるとき、オーバーチューブ本体18の遠位端を曲がらせまたは移動させることができる。
【0105】
医師により実際に操作するとき、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44を、一定期間において曲がった状態に保つことがよくある。このため、本実施形態において、
図14に示すように、ハンドル26は、所定方向(
図14において、矢印で示される方向)に沿って操作部品12に対してスライドするときに引張り部品54を動かしてオーバーチューブ本体18の近位端14に向かって移動させるように構成されるとともに、所定方向と逆の方向に沿って操作部品12に対してスライドすると自動的にロックすることができるように構成される。
【0106】
ハンドル26の自動ロック可能な手段によれば、引張り部品54が適切な位置に移動したときにオーバーチューブ本体18と相対固定されることができ、このようにして、比較的に長い期間にオーバーチューブ本体18の遠位端部分44を曲がった状態に保つことができる。
【0107】
具体的に、一実施形態において、
図14および
図15に示すように、ハンドル26は、スライディングボディ261と、スライディングボディ261に回動可能に接続されるボタン262とを備え、スライディングボディ261が操作部品12にスライド可能に接続され、引張り部品54がスライディングボディ261と接続される。操作部品12に、所定方向に沿って並列に複数のラチェット歯121が設けられ、ボタン262にラチェット爪263が設けられる。スライディングボディ261が所定方向に沿って移動するとき、ラチェット爪263がラチェット歯121を迂回して移動し、または、スライディングボディ261が所定方向と逆の方向に沿って移動するとき、ラチェット爪263がラチェット歯121によりロックされるように、ラチェット爪263とラチェット歯121とが協働可能に構成される。
【0108】
該ラチェット爪263とラチェット歯121との協働により構成される機構がラチェット機構に類似し、スライディングボディ261が所定方向に沿ってスライドするとき、ラチェット爪263がラチェット歯121を迂回して、操作部品12に対して変位する。スライディングボディ261が所定方向と逆の方向に沿ってスライドするとき、ラチェット爪263が隣接する2つのラチェット歯121の間の領域に止められてラチェット歯121によりロックされ、スライディングボディ261がこれ以上移動できなくなる。医師により操作ボタン262を操作してボタン262をスライディングボディ261に対して所定角度回転させて、ボタン262におけるラチェット爪263にラチェット歯121を迂回させることにより、スライディングボディ261が操作部品12に対して再び移動可能になる。
【0109】
図15に示すように、操作部品12の近位端に第1フィンガーリング120が形成され、スライディングボディ261に2つの第2フィンガーリング264が形成される。ボタン262にシャフト265が設置され、シャフト265がスライディングボディ261と回動可能に接続されることにより、ボタン262とスライディングボディ261との回動可能な接続が実現される。また、スライディングボディ261にグルーブがさらに開設され、グルーブ内に弾性片266が取り付けられ、ボタン262が弾性片266と接触し、弾性片266の作用でボタン262の復帰を補助することができ、したがって、医師により押されていたボタン262が放されると、ボタン262が復帰して、迅速の自動ロックを実現することができる。
【0110】
図11と併せて、オーバーチューブ本体18の中間部分34および近位端部分37は、長手方向軸線28を有し、所定方向と長手方向軸線28とがなす夾角dは、15°≦d≦75°を満たす。dが15°、30°、45°、75°などであってもよい。
【0111】
図11および
図12に示すように、オーバーチューブ装置10は、密封部品60をさらに備える。ボア20がオーバーチューブ本体18の近位端14を貫通して挿入孔15を形成し、挿入孔15は、挿通部分102の遠位端を挿入する箇所として構成される。密封部品60は、オーバーチューブ本体18の近位端14に取り付けられ、挿通部分102がボア20に挿通されるときにオーバーチューブ本体18と挿通部分102との間の隙間を密封するように構成される。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44が人体の胃内に進入したあと、密封部品60によって密封したあと、オーバーチューブ本体18の内部と胃との間に正圧が形成されて、胃が膨らみ、手術の実行に寄与できる。
【0112】
密封部品60は、ゴムまたはシリコンゴム材質のものを採用することができる。内視鏡本体101の挿通部分102がボア20内に挿通されるとき、オーバーチューブ本体18の近位端14の密封性を維持するためにこの位置で密封部品60を設置することにより、挿通部分102を挿通するとき、この位置が常に密封環境に保たれることを保証することができる。
【0113】
いくつかの実施形態
図1を参照し、
図1に示される内視鏡アッセンブリ100は、オーバーチューブ装置10と内視鏡本体101とを備え、オーバーチューブ装置10がボア20を有するオーバーチューブ本体18を含み、オーバーチューブ本体18が遠位端16と近位端14とを有し、ボア20が、遠位端16から近位端14への方向に沿って延伸するとともに、遠位端16および近位端14を貫通する。オーバーチューブ本体18は、遠位端16から近位端14への方向に沿って順に接続される遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37を含む。内視鏡本体101の挿通部分102が細長い部分であり、該挿通部分102を近位端14に通したあとボア20内にスライドして挿通することができ、該挿通部分102が遠位端16からはみ出すことができ、該挿通部分102の遠位端に設置されるセンサ103が、写真または動画をとるように構成される。遠位端部分44は、該遠位端部分44内のパス部分102をともに曲がらせるように曲がることが可能である。観察設備200は、手術中に人体をスキャンすることにより遠位端16の位置を特定するように構成される。遠位端部分44のストレート状態および曲がった状態の2つの状態を
図1が示している。
【0114】
図2を参照し、
図2に示されるオーバーチューブ装置10は、ボア20を有するオーバーチューブ本体18を含み、オーバーチューブ本体18が遠位端16と近位端14とを有し、ボア20が遠位端16から近位端14への方向に沿って延伸し、ボア20が遠位端16を貫通して遠位端孔45を形成し、ボア20が近位端14を貫通して挿入孔15を形成する。オーバーチューブ本体18は、遠位端16から近位端14への方向に沿って順に接続される遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37を含む。
図2に示された遠位端部分44が曲がった状態を呈する。遠位端部分44の外に第1リング38と第2リング46が環装され、第1リング38と第2リング46が間隔をあけて設置され、間隔をあけて設置される第1リング38と第2リング46の間のオーバーチューブ本体18に、ボア20と連通する開口40が設けられ、該開口40の輪郭がそのエッジ42により規定される。オーバーチューブ本体18の外面50にグルーブ36が設けられ、グルーブ36が、第1リング38と中間部分34との間に位置し、第1グルーブ36Aと、第2グルーブ36Bと、第3グルーブ36Cとを含むように複数設けられる。グルーブ36の位置、数、形状などが限定されない。中間部分34に中間線35が規定され、中間部分34および近位端部分37が長手方向軸線28を有する。近位端部分37の外にバレル22が環装され、バレル22の遠位端とオーバーチューブ本体18との間に肩部32が規定される。バレル22にコネクタ24が接続され、コネクタ24に操作部品12が固定され、操作部品12に、ハンドル26がスライド可能に設置される。ハンドル26は、スライド方向について2つの矢印を参照することができ、その延在方向が破線で示される。該スライド方向と長手方向軸線28とが角度dをなし、dが鋭角である。ハンドル26は、遠位端部分44の曲がり状態にすることまたはストレート状態にすることを制御するように構成される。
【0115】
図3を参照し、
図3に示されるオーバーチューブ装置10は、オーバーチューブ本体18を含み、オーバーチューブ本体18の遠位端部分44に第1リング38と第2リング46が環装され、第2リング46がオーバーチューブ本体18の遠位端16に近接し、第1リング38と第2リング46が間隔をあけて設置され、オーバーチューブ本体18に開口40が設けられ、開口40が第1リング38と第2リング46との間に位置し、開口40の輪郭がそのエッジ42により規定され、開口40がオーバーチューブ本体18内のボア20と連通する。遠位端16に遠位端45が設けられる。
【0116】
図4を参照し、
図4に示されるオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18はボア20を有し、オーバーチューブ本体18の外面50と内面52との間に引張りルーメン48が形成され、引張りルーメン48内に引張り部品54が插通される。引張りルーメン48は、第1引張りルーメン48Aと、第2引張りルーメン48Bと、第4引張りルーメン48Dとを含み、引張り部品54は、第1金属ワイヤ54Aと、第2金属ワイヤ54Bと、第4金属ワイヤ54Dとを含む。第1金属ワイヤ54Aは第1引張りルーメン48A内に挿通され、第2金属ワイヤ54Bは第2引張りルーメン48B内に挿通され、第4金属ワイヤ54Dは第4引張りルーメン48D内に插通される。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44に第1リング38と第2リング46が環装され、第2リング46がオーバーチューブ本体18の遠位端16に近接し、第1リング38と第2リング46が間隔をあけて設置され、オーバーチューブ本体18に開口40が設けられ、開口40が第1リング38と第2リング46との間に位置し、開口40の輪郭がそのエッジ42により規定され、開口40がオーバーチューブ本体18内のボア20と連通する。遠位端16に遠位端孔45が設けられる。オーバーチューブ本体18は、長手方向軸線28を有する。
【0117】
図5を参照し、
図5に示されるオーバーチューブ本体18の外面50と内面52との間に、第1引張りルーメン48A、第2引張りルーメン48B、第3引張りルーメン48Cおよび第4引張りルーメン48Dが形成され、第1引張りルーメン48A、第2引張りルーメン48B、第3引張りルーメン48Cおよび第4引張りルーメン48Dがオーバーチューブ本体18の円周方向に沿って均等に分布し、第1引張りルーメン48A、第2引張りルーメン48B、第3引張りルーメン48Cおよび第4引張りルーメン48Dの中に、それぞれ第1金属ワイヤ54A、第2金属ワイヤ54B、第3金属ワイヤ54Cおよび第4金属ワイヤ54Dが插通される。オーバーチューブ本体18内のボア20は、その長手方向軸線28に沿って延伸する。第1金属ワイヤ54Aと第3金属ワイヤ54Cとが平行に設置され、両方も通る平面が第1平面56である。第2金属ワイヤ54Bと第4金属ワイヤ54Dとが平行に設置され、両方も通る平面が第2平面58である。
【0118】
図6を参照し、
図6に示されるオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18はボア20を有し、オーバーチューブ本体18の外面50と内面52との間に引張りルーメン48が形成され、引張りルーメン48内に引張り部品54が插通される。引張りルーメン48は、第1引張りルーメン48Aと第3引張りルーメン48Cとを含み、引張り部品54は、第1金属ワイヤ54Aと、第2金属ワイヤ54Bと、第3金属ワイヤ54Cとを含む。オーバーチューブ本体18の遠位端部分44に第1リング38と第2リング46が環装され、第2リング46がオーバーチューブ本体18の遠位端16に近接し、第1リング38と第2リング46が間隔をあけて設置され、オーバーチューブ本体18に開口40が設けられ、開口40が第1リング38と第2リング46との間に位置し、開口40の輪郭がそのエッジ42により規定され、開口40がオーバーチューブ本体18内のボア20と連通する。オーバーチューブ本体の遠位端16に遠位端孔45が設けられる。引張り部品54の遠位端が第1リング38と固定される。
【0119】
図7を参照し、
図7に示されるオーバーチューブ装置10のオーバーチューブ本体18は遠位端16と近位端14とを有し、遠位端16に遠位端孔45が設けられ、近位端14に挿入孔15が設けられる。オーバーチューブ本体18は、遠位端16から近位端14への方向に沿って順に接続される遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37を含む。近位端部分37の外に操作部品12が接続され、操作部品12にハンドル26がスライド可能に接続され、操作部品12の近位端に第1フィンガーリング120が形成される。ハンドル26のスレイド方向について、2つの矢印を参照することができる。
【0120】
図8を参照し、
図8に示されるオーバーチューブ本体18は、ボア20と、引張りルーメン48と、遠位端16と、近位端14とを有し、ボア20が近位端14を貫通して挿入孔15を形成し、ボア20が遠位端16を貫通して遠位端孔45を形成する。オーバーチューブ本体18は、遠位端16から近位端14への方向に沿って順に接続される遠位端部分44、中間部分34および近位端部分37を含む。遠位端部分44の外に第1リング38が環装され、遠位端16に遠位端透明キャップ17が成形され、遠位端孔45が遠位端透明キャップ17に形成される。近位端部分37に引張りルーメン48と連通するガイド孔371が設けられ、引張り部品54がガイド孔371を介して引張りルーメン48内に插通されて第1リング38まで延在して第1リング38と固定接続される。オーバーチューブ本体18の中間部分34および近位端部分37は金属編組カテーテル181であり、金属編組カテーテル181が、チューブボディ182と、チューブボディ182内に成形される編組カテーテル構造183とを含む。
【0121】
図9および
図10を参照し、
図9で示されるオーバーチューブ本体18は、ボア20と、引張りルーメン48と、遠位端16と、近位端14とを有し、ボア20が近位端14を貫通して挿入孔15を形成し、ボア20が遠位端16を貫通して遠位端孔45を形成する。オーバーチューブ本体18にガイド孔371が設けられ、ガイド孔371が引張りルーメン48と連通し、これによって、外部の引張り部品54がガイド孔371を介して引張りルーメン48内に延在し、引張り部品54の遠位端が、オーバーチューブ本体18の遠位端16の付近まで延在し、オーバーチューブ本体18の外に環装される第1リング38と固定接続される。オーバーチューブ本体18の遠位端16に遠位端透明キャップ17が形成され、遠位端孔45が遠位端透明キャップ17に形成され、遠位端透明キャップ17に遠位端孔45と連通する通気孔171が設けられる。オーバーチューブ本体18は、外面50と内面52とを有し、外面50と内面52との間に該引張りルーメン48が形成され、引張りルーメン48内に引張り部品54が挿通され、引張り部品54が第1リング38と固定接続される。
【0122】
図11を参照し、
図11に示されるオーバーチューブ本体18の近位端14に挿入孔15が設けられる。オーバーチューブ本体18の近位端部分37にバレル22が環装され、バレル22にコネクタ24が接続され、バレル22およびコネクタ24により装着部品21を構成し、バレル22に取付ポート221が設けられる。コネクタ24に装着口241が設けられ、装着口241から延出する引張り部品54がハンドル26と操作可能に接続され、ハンドル26が操作部品12にスライド可能に取り付けられ、操作部品12の近位端に第1フィンガーリング120が形成される。ハンドル26は、操作部品12にスライド可能に設置されるスライディングボディ261と、スライディングボディ261に回動可能に接続されるボタン262とを備え、スライディングボディ261が2つの第2フィンガーリング264を含む。ハンドル26が所定方向に沿って操作部品12に対してスライドするとき、引張り部品54を所定方向に沿ってスライドするように駆動し、ハンドル26が所定方向と逆の方向に沿ってスライドすると自動的にロックされることができ、ボタン262によりロックを解除することができる。所定方向は、図における矢印に示される方向であり、破線で示され、該所定方向とオーバーチューブ本体18の長手方向軸線28とが夾角dをなし、dが鋭角である。
【0123】
図12を参照し、
図12に示されるオーバーチューブ本体18の外にバレル22が環装され、バレル22にコネクタ24が接続され、バレル22およびコネクタ24により装着部品21を構成し、バレル22とコネクタ24とが一体成形される。バレル22に取付ポート221が設けられ、取付ポート221が医療用チューブ222と接続することができ、医療用チューブ222を介してオーバーチューブ本体18のボア20内に液体を注入し、またはボア20から液体を排出することができる。コネクタ24に装着口241が設けられ、引張り部品54が装着口241から延出する。オーバーチューブ本体の近位端14に挿入孔15が設けられ、挿入孔15をカバーする位置に密封部品60が設置され、内視鏡本体101の挿通部分102を挿入孔15内に挿通するとき、密封部品60が両方の隙間を密封する。
【0124】
図13を参照し、
図13に示された装着部品21は、一体成形されたコネクタ24とバレル22を含み、バレル22に取付ポート221が設けられ、取付ポート221がバレル22の内部と連通し、バレル22の内部とコネクタ24の内部とを連通するように、装着部品21に連通孔223が設けられる。
【0125】
図14を参照し、
図14で示された操作部品12の近位端に第1フィンガーリング120が形成され、所定方向(ストレート矢印で示される)に沿って間隔をあけた複数のラチェット歯121が並列に設置される。操作部品12の中間領域が、中空で構成され、それにスライド溝が形成される。ハンドル26は、スライディングボディ261とボタン262とを備える。スライディングボディ261が該スライド溝により操作部品12とスライド可能に接続される。ボタン262は、一端がスライディングボディに回動可能に接続され、他端がスライディングボディ261に形成される第2フィンガーリング264の内部に位置する。ボタン262にラチェット爪263が設けられ、スライディングボディ261が所定方向に沿って操作部品12に対して移動するとき、ラチェット爪263がラチェット歯121を迂回して続けて移動し、スライディングボディ261が所定方向と逆の方向に沿って操作部品12に対して移動するとき、ラチェット爪263が隣接する2つのラチェット歯121の間に止められるように、ラチェット爪263とラチェット歯121とが協働可能に構成される。ボタン262が、図面における円弧状矢印で示される方向に沿ってスライディングボディ261に対して回動するとき、ラチェット爪263がラチェット歯121を迂回することができ、このようにして、スライディングボディ261が、所定方向と逆の方向に沿って操作部品12に対して移動することができる。
【0126】
図15を参照し、
図15に示される操作部品12の近位端に第1フィンガーリング120が設置されるとともに、間隔をあけた複数のラチェット歯121が設けられる。ハンドル26は、スライディングボディ261と、ボタン262と、ラチェット爪263と、シャフト265と、スライディングボディ261の両側に成形された2つの第2フィンガーリング264とを備える。ボタン262の一端に、該シャフト265とラチェット爪263とが設置され、シャフト265とスライディングボディ261とが、シャフト265の軸線に対して回動可能に接続され、ラチェット爪263とラチェット歯121とが協働して機能し、ボタン262の他端が、該当する第2フィンガーリング264の内部に位置する。
【0127】
様々な発明概念は1つまたは複数の方法により表されることができ、それらの例を提供した。該方法の一部として行われる動作は、任意の適切な順序で実行することができる。したがって、示された順序と異なる順序で実行される動作の実施形態を構築することができ、また、実施形態において動作が順に実行すると説明したとしても、いくつかの同時に実行する動作を含んでもよい。
【0128】
本明細書において、種々の発明の実施形態を説明したが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施するための種々の他の手段および/または構造、および/または本明細書に記載の結果および/または1つまたは複数の利点を得られる種々の他の手段および/または構造を容易に想到することができ、そのような変形および/または変更はいずれも本明細書に説明した発明の実施形態の範囲に属する。より一般的に、本明細書に説明されたすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的なことであり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成が、本開示により教示される1つまたは複数の具体的な応用によって決まることが、当業者であれば容易に理解できる。本明細書に説明された具体的な発明の実施形態の多くの均等物を、一般実験を用いることにより特定することが、当業者であれば理解、利用することができる。したがって、上記の実施形態は、例示的なものにすぎず、付する特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で、具体的に説明および保護しようとする方式と異なる方式で発明の実施形態を実施することができる。本開示の発明の実施形態は、本明細書に説明された各単独の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法を対象とする。また、矛盾のない限り、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組み合わせも、本開示の発明的範囲内に属する。本明細書で定義および使用されるすべての定義は、辞書の定義(control over dictionary definitions)、参照により明細書に組み込まれた定義、および/または定義された用語の通常の意味と理解されたい。
【0129】
特に断りがない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される「1つ(a、an)」は、「少なくとも1つ」と理解されたい。「および/または」というフレーズは、明細書および特許請求の範囲において使用される場合、このようにロジックする要素のことを指していると理解すべき、すなわち、場合によって結合して存在したり分けて存在する要素の「任意の一方または両方」を意味する。「および/または」で列挙される複数の要素は、同様な方式で解釈すべきであり、すなわち、このように結合する要素のうちの「1つまたは複数」と解釈すべきである。「および/または」によって具体的に示される要素以外、具体的に示された要素と関係があってもなくあっても、任意の他の要素が存在してもよい。このため、非限定的な例として、「含む(comprising)」のような開放式語句と合わせて使用する場合、「Aおよび/またはB」の使用は、一実施形態においてAのみ(任意でB以外の要素を含む)を指し、他の実施形態においてBのみ(任意でA以外の要素を含む)を指し、さらに他の実施形態においてAとBの両方(任意で他の要素を含む)を指すことができる。本明細書および特許請求の範囲において使用される「または」は、前述で定義された「および/または」と同じ意味を有すると理解すべきである。例えば、リストにおいて項目を分ける場合、「または」あるいは「および/または」は、包括的なものとして解釈すべき、すなわち、複数の要素または要素リストのうちの少なくとも1つを含むが、1つ以上も含み、そして、他の列挙していない項目を含んでもよい。「~のうちの1つのみ」または「~のうちのちょうど1つ」、または「~からなる(consisting of)」等の明確に限定する用語が特許請求の範囲で使用される場合のみ、複数の要素または要素リストのうちのちょうど1つを含むことを意味する。一般的に、「いずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちのちょうど1つ」等の排他性の用語が使用されるとき、本明細書で使用される「または」と同様に、排他的代替物(すなわち、「一方または他方を指し、両方を含むのではない」)と解釈すべきである。「主に~からなる(Consisting essentially of)」は、特許請求の範囲で使用される場合、特許法の分野における通常の意味を有するものとする。
【0130】
本明細書および特許請求の範囲で使用される、1つまたは複数の要素のリストを引用するフレーズの「少なくとも1つ」は、要素リストから選択される任意の1つまたは複数の要素という少なくとも1つの要素を意味すると理解すべきであるが、必ずしも要素のリスト内で具体的に列挙された要素のうちの少なくとも1つを含むとは限らなく、また、要素リストにおける要素の任意の組合せを排除するのではない。この定義は、フレーズの「少なくとも1つ」で表す要素のリスト内で具体的に示された要素以外の要素が、具体的に示された要素に関係してもしなくても、任意で存在することも許される。そのため、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも一方」(または同等の「AまたはBの少なくとも一方」または同等の「Aおよび/またはBの少なくとも一方」)は、一実施形態では、少なくとも1つを意味してもよく、任意選択で、Bが存在せずに(また、任意選択で、B以外の要素を含んでもよい)2つ以上のAを含むことを意味する。他の実施形態では、少なくとも1つを意味してもよく、任意選択で、Aが存在せずに(また、任意選択で、A以外の要素を含んでもよい)2つ以上のBを含むことを意味する。他の実施形態では、少なくとも1つのAを含み、任意選択で、2つ以上のAを含み、および、少なくとも1つのBを含み、任意選択で、2つ以上のBを含む(任意選択で他の要素を含む)ことを意味する。
【0131】
本明細書で、1つの特徴または要素が別の特徴または要素「に」配置されると記載する場合、直接に別の特徴または要素に配置してもよく、または介在する特徴および/または要素が存在してもよい。対照的に、1つの特徴または要素が別の特徴または要素「に直接」配置されると記載する場合、介在する特徴または要素は存在しないことになる。ある特徴または要素が他の特徴または要素に「接続」、「取り付け」または「結合」されると記載する場合、他の特徴または要素に直接接続、取り付けまたは結合してもよく、または介在する特徴または要素が存在してもよいと理解すべきである。対照的に、ある特徴または要素が他の特徴または要素に「直接接続」、「直接取り付け」または「直接結合」すると記載する場合、介在する特徴または要素は存在しないことになる。1つの実施形態を参照して説明しまたは示されているが、このように説明しまたは示された特徴および要素は、他の実施形態に適用することもできる。別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴をいう場合、隣接する特徴と重なり合う部分または隣接する特徴の下に位置する部分を有してもよいことが当業者であれば理解できる。
【0132】
説明を容易にするため、本明細書において「下方」、「~の下」、「下部」、「上方」、「上部」、「上」、「後ろ」、「前」などの空間的に相対的な用語は、図面に示された1つの要素または特徴と(複数の)他の要素または(複数の)他の特徴との関係を説明するために利用される。なお、空間的に相対的な用語は、図面に示される方向以外、該当設備の使用または操作中の異なる方向も表す。例えば、図面における装置をひっくり返される場合、他の要素または特徴の「下方」または「下」に位置すると説明されている要素は、他の要素または特徴の「上方」に位置するようになる。したがって、用語の「下方」は、上方と下方の両方の要素の方向を表すことが可能である。この装置を他の方向に向けて(90度または他の方向に回転する)、本明細書で使用される空間的に相対的な用語はそれに基づいて解釈される。同様に、特に断りがない限り、本明細書に使用される「上向き」、「下向き」、「垂直」、「水平」、「側方向」、「横方向」、「縦方向」などの用語は、解釈するためのものにすぎない。
【0133】
本明細書において、用語の「第1」「第2」を用いて各種の特徴/要素を説明することができるが、特に断りがない限り、これらの特徴/要素がこれらの用語に限定されない。これらの用語は、1つの特徴/要素と他の特徴/要素を区別して説明するために用いられる。したがって、本開示の教示から逸脱しない限り、本明細書でいう第1特徴/要素を第2特徴/要素と称することもでき、同様に、本明細書でいう第2特徴/要素を第1特徴/要素と称することもできる。
【0134】
実施形態は、本開示の実現方式または例である。明細書において、「1種の実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一具体的な実施形態」または「他の実施形態」などの使用は、実施形態を参照しながら説明される特定の特徴、構造または特性が本開示の少なくともいくつかの実施形態に含まれることを意味するが、必ずしもすべての実施形態に含まれるとは限らない。複数回利用される「1種の実施形態」、「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一具体的な実施形態」または「他の実施形態」などは、必ずしも同一の実施形態を指すとは限らない。本明細書において、コンポーネント、特徴、構造または特性が「含まれてもよい」、「含まれることが可能がである」、または「含まれることができる」ことが記載される場合、該特定コンポーネント、特徴、構造または特性が必ずしも含まれると要求しない。明細書または特許請求の範囲において「1つの(a/an)」要素と記載する場合、該要素が1つしか存在しないと意味するとは限らない。明細書または特許請求の範囲において「付加的な」要素と記載する場合、1つ以上の該付加的な要素の存在を排除しない。
【0135】
特に断りがない限り、実施形態で使用されるものを含み、本明細書および特許請求の範囲に使用されるすべての数字は、「約」または「略」という用語が明記されていなくても、「約」または「略」という用語が付いているものとして理解してもよい。範囲および/または位置を説明するとき、「約」または「略」というフレーズを用いて、説明された数値および/または位置が、該当値および/または位置の合理的な所望範囲内にあることを示すことができる。たとえば、数値は、規定値(または値の範囲)の+/-0.1%、規定値(または値の範囲)の+/-1%、規定値(または値の範囲)の+/-2%、規定値(または値の範囲)の+/-5%、規定値(または値の範囲)の+/-10%などの値であることができる。本明細書に列挙された任意の数値の範囲は、その中に含まれるすべてのサブ範囲を含む。特に断りがない限り、方法の順序が限定的なものと見なすべきではない。該方法のいくつかのステップは、異なる順序で実行しても同様の結果を得ることできる。
【0136】
特許請求の範囲および明細書において、すべてのつなぎ言葉は、例えば「含む(comprising)」、「包含(including)」、「持つ(carrying)」、「有する(having)」、「含有(containing)」、「関与(involving)」、「所有(holding)」、「~からなる(composed of)」などが、開放的なものとして理解すべきであり、即ち、含むが、これらに限定されないという意味である。米国特許庁の特許審査手続マニュアルの解釈のように、「~によって構成される(consisting of)」および「主に~によって構成される(consisting essentially of)」というつなぎ言葉のみが、それぞれ閉鎖的または半閉鎖的なものである。前の説明において、簡潔、明確および理解のために、いくつかの用語が使用される。このような用語は、説明するために用いられたものにすぎず、広く解釈されたいため、従来技術の要求がある以外、不必要な制限を暗示していない。また、本開示の各種の実施形態の説明および解釈が例示的なものにすぎず、本開示が、示されまたは説明された細部まで限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0137】
上記のように、本開示は、オーバーチューブ装置および内視鏡アッセンブリを提供し、オーバーチューブ装置の使用コストが比較的に低く、そして、該装置によれば、医師が内視鏡本体をより容易に補助操作でき、内視鏡本体を、組織をスムーズに通過して所定位置に到達させることができる。
【符号の説明】
【0138】
10…オーバーチューブ装置
12…操作部品
120…第1フィンガーリング
121…ラチェット歯
14…近位端
15…挿入孔
16…遠位端
17…遠位端透明キャップ
171…通気孔
18…オーバーチューブ本体
181…金属編組カテーテル
182…チューブボディ
183…編組カテーテル構造
20…ボア
21…装着部品
22…バレル
221…取付ポート
222…医療用チューブ
223…連通孔
224…ルアーコネクタ
24…コネクタ
241…装着口
26…ハンドル
261…スライディングボディ
262…ボタン
263…ラチェット爪
264…第2フィンガーリング
265…シャフト
266…弾性片
28…長手方向軸線
32…肩部
34…中間部分
35…中間線
36…グルーブ
36A…第1グルーブ
36B…第2グルーブ
36C…第3グルーブ
37…近位端部分
371…ガイド孔
38…第1リング
40…開口
42…エッジ
44…遠位端部分
441…フレキシブルフィルム
45…遠位端孔
46…第2リング
48…引張りルーメン
48A…第1引張りルーメン
48B…第2引張りルーメン
48C…第3引張りルーメン
48D…第4引張りルーメン
50…外面
52…内面
54…引張り部品
54A…第1金属ワイヤ
54B…第2金属ワイヤ
54C…第3金属ワイヤ
54D…第4金属ワイヤ
56…第1平面
58…第2平面
60…密封部品
100…内視鏡アッセンブリ
101…内視鏡本体
102…挿通部分
103…センサ
200…観察設備
301…バルーン
302…バルーンカテーテル
【手続補正書】
【提出日】2022-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、前記オーバーチューブ本体が外面と内面とを有し、前記内面により、長手方向軸線に沿って延伸するボアが規定し、
前記オーバーチューブ本体が、前記外面と前記内面との間の、前記長手方向軸線に対する径方向において規定された厚さを有し、
前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に第1引張りルーメンが形成され、前記第1引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
前記第1引張りルーメンが、その中に、前記オーバーチューブ本体の前記遠位端側の部分の移動を実現するアッセンブリを受け入れるように構成され、前記オーバーチューブ装置を内視鏡本体の挿通部分に装着して、前記挿通部分を構造的に支持することができる
ことを特徴とするオーバーチューブ装置。
【請求項2】
少なくとも1つのグルーブをさらに備え、
前記少なくとも1つのグルーブが前記オーバーチューブ本体の前記外面に形成され、前記少なくとも1つのグルーブが前記オーバーチューブ本体の中間線に対する遠位端側に位置する
ことを特徴とする請求項1に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項3】
第2引張りルーメンをさらに備え、
前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第2引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第2引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項1に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項4】
第3引張りルーメンをさらに備え、
前記第3引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第3引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第3引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項3に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項5】
第4引張りルーメンをさらに備え、
前記第4引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第4引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第4引張りルーメンが、前記長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置される
ことを特徴とする請求項4に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項6】
リングをさらに備え、
前記リングが、前記オーバーチューブ本体の中間線から遠位端へ前記オーバーチューブ本体の前記外面を囲むように構成され、検査中に観察設備により観察されるものである
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項7】
前記オーバーチューブ本体の、前記長手方向軸線に対して平行にオフセットしたエッジをさらに有し、
前記エッジにより、径方向向きの開口が規定され、前記開口が、前記オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる前記内視鏡本体の一部により前記径方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成さ
れ、
前記オーバーチューブ本体の、前記長手方向軸線回りに形成されたエッジをさらに有し、
前記エッジにより、長手方向向きの開口が規定され、前記開口が、前記オーバーチューブ本体により遮られまたはカバーされる前記内視鏡本体の一部により前記長手方向向きの開口から外へ観察することを許すように構成される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項8】
前記オーバーチューブ本体は、前記ボア内に位置する前記内視鏡本体の挿通部分よりも堅い
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項9】
遠位端へ延在する挿通部分を有し、前記挿通部分の前記遠位端と隣接する画像または動画をとるためのセンサを有する内視鏡本体と、
中に前記内視鏡本体の前記パス部分を配置するためのボアを規定したオーバーチューブ装置とを備え、
前記オーバーチューブ装置のオーバーチューブ本体が、医療手術中に、前記内視鏡本体の前記挿通部分を構造的に支持するように構成される
ことを特徴とする内視鏡アッセンブリ。
【請求項10】
前記オーバーチューブ本体において前記オーバーチューブ本体の内面と外面との間に形成され、直径が前記ボアの直径より小さい第1引張りルーメンと、
前記第1引張りルーメン内に設置されるとともに前記オーバーチューブ本体と接続される第1金属ワイヤとをさらに備え、
前記オーバーチューブ本体のハンドルを利用して前記第1金属ワイヤを操作することにより、前記オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を第1平面で曲がらせまたは移動させ、前記内視鏡本体の前記挿通部分が前記オーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される
ことを特徴とする請求項
9に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項11】
第2引張りルーメンと第2金属ワイヤとをさらに備え、
前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体において前記内面と前記外面との間に形成され、前記第2引張りルーメンの直径が前記ボアの直径より小さく、
断面視で、前記第2引張りルーメンが、前記オーバーチューブ本体の長手方向軸線に対して、前記第1引張りルーメンと90度~180度隔てて配置され、
前記第2金属ワイヤが、前記第2引張りルーメン内に設置されるとともに前記オーバーチューブ本体と接続され、
前記オーバーチューブ本体の前記ハンドルを利用して前記第2金属ワイヤを操作することにより、前記オーバーチューブ本体の遠位端側の部分を前記第1平面に垂直の第2平面で曲がらせまたは移動させ、前記内視鏡本体の前記挿通部分が前記オーバーチューブ本体と共に曲がりまたは移動するように構成される
ことを特徴とする請求項
10に記載の内視鏡アッセンブリ。
【請求項12】
近位端と遠位端とを有するオーバーチューブ本体を含み、
前記オーバーチューブ本体にボアが設けられ、前記ボアが前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、前記ボアが、中に内視鏡本体の挿通部分を挿通するように構成され、
前記オーバーチューブ本体に引張りルーメンが形成され、前記引張りルーメンが前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って延伸し、前記引張りルーメンが、中に引張り部品を挿通するように構成され、
前記引張り部品が前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と前記遠位端部分内に位置する前記挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、前記引張り部品の遠位端が前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される
ことを特徴とするオーバーチューブ装置。
【請求項13】
引張り部品をさらに備え、
前記引張り部品が前記引張りルーメンにスライドして挿通されることが可能であり、
前記引張り部品が前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動するとき、前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と前記遠位端部分に位置する前記挿通部分とがともに曲がりまたはともに移動し、またはともに曲がりながら移動するように、前記引張り部品の遠位端が前記オーバーチューブ本体の遠位端部分と固定される
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項14】
前記オーバーチューブ本体は、中間部分と近位端部分とをさらに含み、前記遠位端部分、前記中間部分および前記近位端部分が、前記オーバーチューブ本体の遠位端から近位端への方向に沿って順に接続され、
前記遠位端部分の材質の硬度をaとし、
前記中間部分の材質の硬度をbとし、
前記近位端部分の材質の硬度をcとしたとき、
a<b≦cを満たす
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項15】
装着部品をさらに備え、
前記装着部品が、コネクタと、前記コネクタと接続されるバレルとを含み、前記バレルが前記オーバーチューブ本体の近位端部分に環装され、
前記近位端部分に、引張りルーメンと連通するとともに、前記引張りルーメンに位置する前記引張り部品を、前記バレルおよび前記コネクタ経由で延出するようにガイドするように構成されるガイド孔が設けられ
、
操作部品とハンドルとをさらに備え、前記操作部品が前記コネクタと接続され、前記ハンドルが、前記コネクタを介して延出する前記引張り部品と接続され、
前記引張り部品の移動を駆動するように、前記ハンドルが前記操作部品にスライド可能に接続され、
前記ハンドルが所定方向に沿って前記操作部品に対してスライドするとき、前記引張り部品を駆動して前記オーバーチューブ本体の近位端に向かって移動させるように構成されるとともに、前記ハンドルが前記所定方向と逆の方向に沿って前記操作部品に対してスライドすると、自動的にロックされるように構成される
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項16】
前記ハンドルは、スライディングボディと、前記スライディングボディに回動可能に接続されるボタンとを備え、
前記スライディングボディが前記操作部品にスライド可能に接続され、前記引張り部品が前記スライディングボディと接続され、
前記操作部品に、所定方向に沿って並列に複数のラチェット歯が設けられ、前記ボタンにラチェット爪が設けられ、前記スライディングボディが所定方向に沿って移動するとき、前記ラチェット爪が前記ラチェット歯を迂回して移動し、または、前記スライディングボディが所定方向と逆の方向に沿って移動するとき、前記ラチェット爪が前記ラチェット歯によりロックされるように、前記ラチェット爪と前記ラチェット歯とが協働可能に構成される
ことを特徴とする請求項
15に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項17】
前記オーバーチューブ本体の中間部分および近位端部分は、長手方向軸線を有し、前記所定方向と前記長手方向軸線とがなした夾角dが、15°≦d≦75°を満たす
ことを特徴とする請求項
15に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項18】
前記ボアが前記オーバーチューブ本体の遠位端を貫通して遠位端孔が形成され、前記遠位端孔が、前記挿通部分の遠位端の送り出される箇所として構成さ
れ、
前記オーバーチューブ本体の遠位端に遠位端透明キャップが形成され、前記遠位端孔が前記遠位端透明キャップに形成される
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項19】
第1リングをさらに備え、前記第1リングが前記オーバーチューブ本体の遠位端部分に環装され、前記第1リングが、観察設備によりスキャンするときに観察されるように構成される
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【請求項20】
密封部品をさらに備え、
前記ボアが前記オーバーチューブ本体の近位端を貫通して挿入孔が形成され、前記挿入孔が、前記挿通部分の遠位端を挿入する箇所として構成され、
前記密封部品が、前記オーバーチューブ本体の近位端に取り付けられ、前記挿通部分が前記ボアに挿通されるときに前記オーバーチューブ本体と前記挿通部分との間の隙間を密封するように構成される
ことを特徴とする請求項
12に記載のオーバーチューブ装置。
【国際調査報告】