(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】サイドリンクマルチユーザ多入力多出力
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20220906BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20220906BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220906BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20220906BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20220906BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W92/18
H04W72/04 132
H04W72/04 131
H04W16/28
H04W8/22
H04W72/04 136
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500604
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(85)【翻訳文提出日】2022-02-16
(86)【国際出願番号】 US2020070255
(87)【国際公開番号】W WO2021007597
(87)【国際公開日】2021-01-14
(32)【優先日】2019-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ホ・リュ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE25
5K067JJ13
5K067KK02
5K067KK03
(57)【要約】
本開示の様々な態様は、一般に、ワイヤレス通信に関する。いくつかの態様では、ユーザ機器(UE)は、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信し得る。UEは、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信し得る。数多くの他の態様が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、前記UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信するステップと、
前記1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記1つまたは複数の受信パラメータが、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリーム、または
前記1つまたは複数のダウンリンクストリーム
のうちの少なくとも1つの時間周波数アラインメントを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間周波数アラインメントが、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信時間間隔(TTI)持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、
前記1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、または、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの前記TTI持続時間が、前記1つまたは複数のダウンリンクストリームの前記TTI持続時間と少なくとも部分的に整合するかどうか
のうちの少なくとも1つを識別する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記時間周波数アラインメントが、
1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのサイドリンクストリームのそれぞれの復調基準信号(DMRS)が整合するかどうか、
1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの1つのダウンリンクストリームのそれぞれのDMRSが整合するかどうか、または、
1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの前記1つのサイドリンクストリームの前記それぞれのDMRSが、1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの前記1つのダウンリンクストリームの前記それぞれのDMRSと整合するかどうか
のうちの少なくとも1つを識別する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
1つまたは複数の受信パラメータの前記指示を送信するステップが、
1つまたは複数の受信パラメータの前記指示を、前記UEのサービング基地局、または前記1つもしくは複数のサイドリンクストリームを前記UEに送信する1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つに送信するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
サイドリンク通信およびアップリンク通信のための前記UEの1つまたは複数の送信パラメータ、1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別するステップと、
前記1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するステップと
を含む方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の送信パラメータが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームまたは前記1つまたは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するために利用可能な、前記UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別するパラメータを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UEの前記1つまたは複数の送信パラメータと、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信する1つまたは複数の他のUEに関連付けられた受信パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのためのそれぞれの送信の送信を構成するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記1つまたは複数の他のUEに関連付けられた前記受信パラメータが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのサイドリンクストリームのための複数の復調基準信号(DMRS)送信を処理するために、前記1つまたは複数の他のUEの各UEのそれぞれの能力を識別する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのための前記それぞれの送信の前記送信を構成することに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの送信を送信するステップ
をさらに含み、
前記それぞれの送信が、
それぞれの復調基準信号(DMRS)送信
を含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項11】
1つまたは複数の他のUEに関連付けられた前記受信パラメータの指示を、前記UEのサービング基地局または前記1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つから受信するステップ
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームを構成するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの前記送信を構成するステップが、
前記1つまたは複数のアップリンクストリームを受信する前記UEのサービング基地局に、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのスケジューリング指示を送信するステップ
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの前記送信を構成するステップが、
前記UEが前記UEの1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの量に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成するステップ
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記UEが、前記UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別する、前記1つまたは複数の送信パラメータに含まれるパラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの前記量を決定するステップ
をさらに含む請求項13に記載の方法。
【請求項16】
ワイヤレス通信のためのユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと
を備え、前記メモリおよび前記1つまたは複数のプロセッサが、
サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、前記UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信することと、
前記1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信することと
を行うように構成されている、
UE。
【請求項17】
前記1つまたは複数の受信パラメータが、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリーム、または
前記1つまたは複数のダウンリンクストリーム
のうちの少なくとも1つの時間周波数アラインメントを示す、請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記時間周波数アラインメントが、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信時間間隔(TTI)持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、
前記1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、または、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの前記TTI持続時間が、前記1つまたは複数のダウンリンクストリームの前記TTI持続時間と少なくとも部分的に整合するかどうか
のうちの少なくとも1つを識別する、請求項17に記載のUE。
【請求項19】
前記時間周波数アラインメントが、
1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのサイドリンクストリームのそれぞれの復調基準信号(DMRS)が整合するかどうか、
1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの1つのダウンリンクストリームのそれぞれのDMRSが整合するかどうか、または、
1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの前記1つのサイドリンクストリームの前記それぞれのDMRSが、1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの前記1つのダウンリンクストリームの前記それぞれのDMRSと整合するかどうか
のうちの少なくとも1つを識別する、請求項17に記載のUE。
【請求項20】
前記1つまたは複数のプロセッサが、1つまたは複数の受信パラメータの前記指示を送信するとき、
1つまたは複数の受信パラメータの前記指示を、前記UEのサービング基地局、または前記1つもしくは複数のサイドリンクストリームを前記UEに送信する1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つに送信する、
請求項16に記載のUE。
【請求項21】
ワイヤレス通信のためのユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサと
を備え、前記メモリおよび前記1つまたは複数のプロセッサが、
サイドリンク通信およびアップリンク通信のための前記UEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別することと、
前記1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信することと
を行うように構成されている、
UE。
【請求項22】
前記1つまたは複数の送信パラメータが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームまたは前記1つまたは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するために利用可能な、前記UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別するパラメータを含む、請求項21に記載のUE。
【請求項23】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記UEの前記1つまたは複数の送信パラメータと、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信する1つまたは複数の他のUEに関連付けられた受信パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのためのそれぞれの送信の送信を構成する
ようにさらに構成されている、請求項21に記載のUE。
【請求項24】
前記1つまたは複数の他のUEに関連付けられた前記受信パラメータが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのサイドリンクストリームのための複数の復調基準信号(DMRS)送信を処理するために、前記1つまたは複数の他のUEの各UEのそれぞれの能力を識別する、請求項23に記載のUE。
【請求項25】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのための前記それぞれの送信の前記送信を構成することに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの送信を送信する
ようにさらに構成されており、
前記それぞれの送信が、
それぞれの復調基準信号(DMRS)送信
を含む、
請求項23に記載のUE。
【請求項26】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
1つまたは複数の他のUEに関連付けられた前記受信パラメータの指示を、前記UEのサービング基地局または前記1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つから受信する
ようにさらに構成されている、請求項23に記載のUE。
【請求項27】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成する
ようにさらに構成されている、請求項21に記載のUE。
【請求項28】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの前記送信を構成するとき、
前記1つまたは複数のアップリンクストリームを受信する前記UEのサービング基地局に、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームのスケジューリング指示を送信する、
請求項27に記載のUE。
【請求項29】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成するとき、
前記UEが前記UEの1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの量に少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成する、
請求項27に記載のUE。
【請求項30】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記UEが、前記UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別する、前記1つまたは複数の送信パラメータに含まれるパラメータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの前記量を決定する
ようにさらに構成されている、請求項29に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、「SIDELINK MULTI-USER MULTIPLE INPUT MULTIPLE OUTPUT」と題する2019年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/872,554号、および「SIDELINK MULTI-USER MULTIPLE INPUT MULTIPLE OUTPUT」と題する2020年7月9日に出願された米国非仮特許出願第16/946,870号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信、ならびに、サイドリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)のための技法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなど、様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用する場合がある。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システム、およびロングタームエボリューション(LTE)を含む。LTE/LTEアドバンストは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)モバイル規格への拡張のセットである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE)のための通信をサポートできる、いくつかの基地局(BS)を含んでよい。ユーザ機器(UE)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局(BS)と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)とはBSからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)とはUEからBSへの通信リンクを指す。本明細書でより詳細に説明するように、BSは、ノードB、gNB、アクセスポイント(AP)、無線ヘッド、送信受信ポイント(TRP)、ニューラジオ(NR)BS、5GノードBなどと呼ばれる場合がある。
【0005】
上記の多元接続技術は、都市レベル、国家レベル、地域レベル、さらには世界レベルで様々なユーザ機器が通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。5Gと呼ばれる場合もあるニューラジオ(NR)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を高め、コストを減らし、サービスを改善し、新しいスペクトルを利用し、サイクリックプレフィックス(CP)を伴う直交周波数分割多重化(OFDM)(CP-OFDM)をダウンリンク(DL)上で使用し、CP-OFDMおよび/またはSC-FDM(たとえば、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)としても知られている)をアップリンク(UL)上で使用して他のオープン規格とより良好に統合し、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートすることによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良好にサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスへの需要が高まり続けるにつれて、LTE技術およびNR技術のさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、これらの技術を採用する他の多元接続技術および電気通信規格に適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの態様では、ユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数のマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)受信パラメータの指示を送信するステップと、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信するステップとを含み得る。
【0007】
いくつかの態様では、UEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別するステップと、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するステップとを含み得る。
【0008】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのUEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含んでもよい。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信することと、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信することとを行うように構成され得る。
【0009】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのUEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含んでもよい。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別することと、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信することとを行うように構成され得る。
【0010】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してよい。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信することと、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信することとを行わせ得る。
【0011】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶してよい。1つまたは複数の命令は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別することと、1つまたは複数のサイドリンクストリームまたは1つまたは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信することとを行わせ得る。
【0012】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、装置の1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信するための手段と、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信するための手段とを含み得る。
【0013】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、サイドリンク通信およびアップリンク通信のための装置の1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別するための手段と、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するための手段とを含み得る。
【0014】
態様は、一般に、添付の図面および本明細書を参照しながら本明細書で十分に説明し、添付の図面および本明細書によって示すような、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、ユーザ機器、基地局、ワイヤレス通信デバイス、および/または処理システムを含む。
【0015】
上記は、以下の発明を実施するための形態がよりよく理解されてもよいように、本開示による例の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。追加の特徴および利点について、以下で説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を実行するために他の構造を修正または設計するための基礎として容易に利用されてもよい。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方が、関連する利点とともに、添付の図に関して検討されると以下の説明からよりよく理解されよう。図の各々は、特許請求の範囲の限定の定義としてではなく、例示および説明のために提供される。
【0016】
上述した本開示の特徴が詳細に理解され得るように、そのうちのいくつかが添付の図面に示される態様を参照することによって、上記で簡単に要約した、より詳細な説明が得られてよい。しかしながら、本説明は他の等しく効果的な態様を許容し得るので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様しか示さず、したがってその範囲の限定と見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じかまたは類似の要素を識別し得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の様々な態様によるワイヤレス通信ネットワークの一例を示すブロック図である。
【
図2】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークの中で基地局(BS)がユーザ機器(UE)と通信している一例を示すブロック図である。
【
図3】本開示の様々な態様による、BSまたはUEなど、ワイヤレス通信デバイスの例示的なハードウェア構成要素を示す図である。
【
図4A】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおけるフレーム構造の一例を示すブロック図である。
【
図4B】本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおける例示的な同期通信階層を示すブロック図である。
【
図5】本開示の様々な態様による、ノーマルサイクリックプレフィックスを伴う例示的なスロットフォーマットを示すブロック図である。
【
図6A】本開示の様々な態様による、サイドリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)の例を示す図である。
【
図6B】本開示の様々な態様による、サイドリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)の例を示す図である。
【
図7A】本開示の様々な態様による、サイドリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)の例を示す図である。
【
図7B】本開示の様々な態様による、サイドリンクマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)の例を示す図である。
【
図8】本開示の様々な態様による、たとえば、UEによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図9】本開示の様々な態様による、たとえば、UEによって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の様々な態様が、添付の図面を参照して、以下でより十分に説明される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する任意の数の態様を使用して、装置が実装されてよくまたは方法が実践されてよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいかなる態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことを理解されたい。
【0019】
次に、様々な装置および技法を参照しながら電気通信システムのいくつかの態様が提示される。これらの装置および技法は、以下の詳細な説明において説明され、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示される。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0020】
態様について、5GまたはNR無線アクセス技術(RAT)に一般的に関連付けられた用語を使用して本明細書で説明する場合があるが、本開示の態様は、3G RAT、4G RAT、および/または5Gに続くRAT(たとえば、6G)など他のRATに適用され得ることに留意されたい。
【0021】
図1は、本開示の態様が実践されてもよい、ワイヤレスネットワーク100を示す図である。ワイヤレスネットワーク100は、LTEネットワーク、または5GもしくはNRネットワークなどの何らかの他のワイヤレスネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110(BS110a、BS110b、BS110c、およびBS110dとして示される)と、他のネットワークエンティティとを含んでもよい。BSは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、NR BS、ノードB、gNB、5GノードB(NB)、アクセスポイント、送信受信ポイント(TRP)などと呼ばれる場合もある。各BSは、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供してもよい。3GPPでは、「セル」という用語は、用語が使用される文脈に応じて、BSのカバレージエリア、および/またはこのカバレージエリアにサービスするBSサブシステムを指すことができる。
【0022】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または別のタイプのセルのための通信カバレージを提供してもよい。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーしてよく、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることがある。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることがあり、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることがある。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることがあり、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)の中のUE)による制限付きアクセスを可能にすることがある。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110aは、マクロセル102aのためのマクロBSであってもよく、BS110bは、ピコセル102bのためのピコBSであってもよく、BS110cは、フェムトセル102cのためのフェムトBSであってもよい。BSは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。「eNB」、「基地局」、「NR BS」、「gNB」、「TRP」、“「AP」、「ノードB」、「5G NB」、および「セル」という用語が、本明細書では互換的に使用される場合がある。
【0023】
いくつかの態様では、セルは、必ずしも静止しているとは限らない場合があり、セルの地理的エリアは、モバイルBSの位置に従って移動する場合がある。いくつかの態様では、BSは、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、互いにかつ/またはワイヤレスネットワーク100の中の1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続されてもよい。
【0024】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含んでもよい。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータの送信を受信することができ、かつそのデータの送信を下流局(たとえば、UEまたはBS)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEのための送信を中継することができるUEであってもよい。
図1に示す例では、中継BS110dは、マクロBS110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、BS110aおよびUE120dと通信し得る。中継BSは、中継局、中継基地局、リレーなどと呼ばれる場合もある。
【0025】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、中継BSなどを含む異種ネットワークであってよい。これらの異なるタイプのBSは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、および干渉に対する異なる影響を有することがある。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、5~40ワット)を有することがあるが、ピコBS、フェムトBS、および中継BSは、もっと低い送信電力レベル(たとえば、0.1~2ワット)を有することがある。
【0026】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合してよく、これらのBSのための協調および制御を行ってよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBSと通信し得る。BSはまた、たとえば、ワイヤレスまたはワイヤラインバックホールを介して、直接または間接的に互いと通信し得る。
【0027】
UE120(たとえば、120a、120b、120c)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであり得る。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン(たとえば、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレット))、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、車両コンポーネントもしくはセンサー、スマートメーター/センサー、産業用製造機器、全地球測位システムデバイス、または、ワイヤレスもしくは有線媒体を介して通信するように構成される任意の他の適切なデバイスであり得る。
【0028】
いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC:machine-type communication)UE、または発展型もしくは拡張マシンタイプ通信(eMTC:enhanced machine-type communication)UEと見なされてよい。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、基地局、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、またはいくつかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、リモートデバイス、センサー、メーター、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、有線またはワイヤレスの通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための接続性またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてよく、かつ/またはNB-IoT(狭帯域モノのインターネット)デバイスとして実装されてよい。いくつかのUEは、顧客構内機器(CPE:Customer Premises Equipment)と見なされてよい。UE120は、プロセッサ構成要素、メモリ構成要素などの、UE120の構成要素を収容するハウジングの内側に含められてよい。
【0029】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが所与の地理的エリアの中に展開され得る。各ワイヤレスネットワークは、特定のRATをサポートしてよく、1つまたは複数の周波数上で動作してよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアの中で単一のRATをサポートし得る。いくつかの場合、NRまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0030】
いくつかの態様では、2つ以上のUE120(たとえば、UE120aおよびUE120eとして示される)は、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを使用して(たとえば、互いに通信するための媒介として基地局110を使用せずに)直接通信してよい。たとえば、UE120は、ピアツーピア(P2P)通信、デバイス間(D2D)通信、(たとえば、車両間(V2V)プロトコル、ビークルツーインフラストラクチャ(V2I)プロトコルなどを含み得る)ビークルツーエブリシング(V2X)プロトコル、メッシュネットワークなどを使用して通信し得る。この事例では、UE120は、スケジューリング動作、リソース選択動作、および/または基地局110によって実行されるものとして本明細書の中の他の場所で説明する他の動作を実行し得る。
【0031】
いくつかの態様では、BS110および/またはUE120は、ミリ波(mmW)を使用して通信する(たとえば、送信および/または受信する)ことが可能であり得る。ミリ波通信を改善するために、BS110および/またはUE120は、指向性ミリ波ビームを集束させるためにビームフォーミングを使用し得る。基地局110および/またはUE120は、制御通信、データ通信(たとえば、定常状態データレート通信、ピークデータレート通信など)などのために、初期ミリ波リンクを確立するために、そのようなビームを使用してもよい。ビームフォーミングは、特定の角度の信号が強め合う干渉を受け、他の角度の信号が弱め合う干渉を受けるように、アンテナアレイ内のアンテナ素子を組み合わせることによって、アンテナアレイを使用して達成され得る。基地局110および/またはUE120は、ミリ波ビームを使用して、(たとえば、BS-UE間通信、UE-UE間通信、BS-BS間通信などを介して)他のデバイスと通信することができる。
【0032】
上記のように、
図1は一例として提供される。他の例は、
図1に関して説明したものとは異なる場合がある。
【0033】
図2は、
図1における基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであってもよい、基地局110およびUE120の設計200のブロック図である。基地局110はT個のアンテナ234a~234tが装備されてよく、UE120はR個のアンテナ252a~252rが装備されてよく、ただし、一般に、T≧1かつR≧1である。
【0034】
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも部分的に基づいて、UEごとに1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UE用に選択されたMCSに少なくとも部分的に基づいて、UEごとにデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などのための)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、グラント、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを提供してもよい。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))用の基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、適用可能な場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに提供してもよい。各変調器232は、それぞれの出力シンボルストリームを(たとえば、OFDM用などに)処理して、出力サンプルストリームを取得してもよい。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得してもよい。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ234a~234tを介して送信されてもよい。以下でより詳細に説明する様々な態様によれば、同期信号は、追加の情報を伝達するために、位置符号化を用いて生成されることが可能である。
【0035】
UE120において、アンテナ252a~252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信し得、それぞれ、受信された信号を復調器(DEMOD)254a~254rに提供し得る。各復調器254は、受信された信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得し得る。各復調器254は、入力サンプルを(たとえば、OFDM用などに)さらに処理して、受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rからの受信シンボルを取得し得、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し得、検出されたシンボルを提供し得る。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し得、UE120のための復号データをデータシンク260に提供し得、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に提供し得る。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP:reference signal received power)、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)、基準信号受信品質(RSRQ:reference signal received quality)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定し得る。いくつかの態様では、UE120の1つまたは複数の構成要素は、ハウジングの中に含められてよい。
【0036】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からのデータおよびコントローラ/プロセッサ280からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを備える報告用の)制御情報を受信し、処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号のための基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ264からのシンボルは、適用可能な場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコーディングされてもよく、変調器254a~254rによって(たとえば、DFT-s-OFDM用、CP-OFDM用などに)さらに処理され、基地局110へ送信されてもよい。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、適用可能な場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送信された復号されたデータおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に提供してもよい。基地局110は、通信ユニット244を含んでもよく、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信してもよい。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294、コントローラ/プロセッサ290、およびメモリ292を含んでもよい。
【0037】
基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または
図2の任意の他の構成要素は、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、サイドリンクマルチユーザMIMO(MU-MIMO)に関連付けられた1つまたは複数の技法を実行してもよい。たとえば、基地局110のコントローラ/プロセッサ240、UE120のコントローラ/プロセッサ280、および/または
図2の任意の他の構成要素は、たとえば、
図8のプロセス800、
図9のプロセス900、および/または本明細書で説明する他のプロセスの動作を実行または指示し得る。メモリ242および282は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。いくつかの態様では、メモリ242および/またはメモリ282は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を備えてもよい。たとえば、1つまたは複数の命令は、基地局110および/またはUE120の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、たとえば、
図8のプロセス800、
図9のプロセス900および/または本明細書で説明するような他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。スケジューラ246は、ダウンリンク上および/またはアップリンク上のデータ送信のためにUEをスケジュールしてもよい。
【0038】
いくつかの態様では、UE120は、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UE120の1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信するための手段、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、UE120は、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別するための手段、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、コントローラ/プロセッサ280、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258などの、
図2に関して説明するUE120の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0039】
上記のように、
図2は一例として提供される。他の例は、
図2に関して説明されたもとのは異なる場合がある。
【0040】
図3は、本開示の様々な態様による、BS110またはUE120など、ワイヤレス通信デバイスの例示的なハードウェア構成要素を概念的に示す図である。図示された構成要素は、アンテナ要素選択のため、ワイヤレス信号の送信および/または受信のためのビームフォーミングのため、送信および/または受信などのために使用され得る構成要素を含み得る。アンテナ素子選択および位相シフトの実施のための多数のアーキテクチャがあり、その一例のみがここに示されている。アーキテクチャ300は、モデム(変調器/復調器)302を含み得る。アーキテクチャ300は、送信のためのデジタルアナログ変換器(DAC)304、第1のミキサ306、第2のミキサ308、および/またはスプリッタ310を含み得る。アーキテクチャ300は、複数の第1の増幅器312、複数の送信位相シフタ314(Tx位相シフタ314として示される)、複数の第2の増幅器316、および/または複数のアンテナ素子(AE)320を含むアンテナアレイ318(アンテナパネルとも呼ばれ得る)を含み得る。アーキテクチャ300はまた、送信のための局部発振器A330および局部発振器B332を含む。アーキテクチャ300は、送信チェーンと受信チェーンとを含み得る。アーキテクチャ300の送信チェーンは、構成要素304、306、308、310、312、314、316、318、320、330、および/または332(またはこれらの構成要素の任意のサブセット)を含み得る。アーキテクチャ300の受信チェーンは、モデム302、アンテナアレイ318のアンテナ素子320の少なくともいくつか、複数の第3の増幅器344、複数の受信位相シフタ(Rx位相シフタ)346、複数の第4の増幅器348、コンバイナ350、第3のミキサ352、局部発振器C354、第4のミキサ356、局部発振器D358、および/またはアナログデジタル変換器(ADC)360を含み得る。いくつかの態様では、構成要素は、受信チェーンと送信チェーンの両方に含まれ得る。送信チェーンおよび受信チェーンの動作を以下に説明する。
【0041】
送信される信号がアーキテクチャ300の構成要素間をどのように進行するかを示すために、様々な構成要素を接続する伝送線または他の導波路、ワイヤ、トレースなどが示されている。ボックス322、324、326、および328は、異なるタイプの信号が進行するか、または処理されるアーキテクチャ300内の領域を示す。具体的には、ボックス322は、デジタルベースバンド信号が進行するか、または処理される領域を示し、ボックス324は、アナログベースバンド信号が進行するか、または処理される領域を示し、ボックス326は、アナログ中間周波数(IF)信号が進行するか、または処理される領域を示し、ボックス328は、アナログ無線周波数(RF)信号が進行するか、または処理される領域を示す。
【0042】
アンテナ素子320の各々は、RF信号を放射(たとえば、送信)または受信するための1つまたは複数のサブ素子(図示せず)を含んでもよい。たとえば、単一のアンテナ素子320は、交差偏波された信号を独立して送信または受信するために使用することができる第2のサブ素子と交差偏波された第1のサブ素子を含み得る。アンテナ素子320は、線形、2次元、または他のパターンで配置されたパッチアンテナまたは他のタイプのアンテナを含んでもよい。アンテナ素子320間の間隔は、アンテナ素子320によって別々に送信または受信された所望の波長を有する信号が、(たとえば、所望のビームを形成するために)互いに相互作用または干渉し得るようにしてもよい。たとえば、波長または周波数の予想される範囲が与えられると、間隔は、その予想される範囲内で別個のアンテナ素子320によって送信または受信される信号の相互作用または干渉を可能にするために、隣接するアンテナ素子320間の間隔の波長の1/4波長、半波長、または他の分数の波長を提供し得る。
【0043】
モデム302は、デジタルベースバンド信号を処理および生成し、また、DAC304、第1のミキサ306、第2のミキサ308、スプリッタ310、第1の増幅器312、送信位相シフタ314、および/または第2の増幅器316の動作を制御して、アンテナ素子320の1つもしくは複数またはすべてを介して信号を送信し得る。いくつかの態様では、モデム302は、アンテナ素子320のうちの1つまたは複数を介して信号を受信するために、第3の増幅器344、受信位相シフタ346、第4の増幅器348、コンバイナ350、第3のミキサ352、第4のミキサ356、および/またはADC360の動作を制御する。いくつかの態様では、モデム302は、本明細書で説明するワイヤレス規格などの通信規格に従って、信号を処理し、動作を制御し得る。
【0044】
DAC304は、モデム302から受信された(送信される)デジタルベースバンド信号をアナログベースバンド信号に変換し得る。第1のミキサ306は、局部発振器A330を使用して、アナログベースバンド信号をIF内のアナログ中間周波数(IF)信号にアップコンバートし得る。たとえば、第1のミキサ306は、信号を局部発振器A330によって生成された発振信号と混合して、ベースバンドアナログ信号をIFに「移動」させてもよい。いくつかの態様では、処理またはフィルタリング(図示せず)がIFにおいて行われ得る。第2のミキサ308は、局部発振器B332を使用して、アナログIF信号をアナログ無線周波数(RF)信号にアップコンバートし得る。第1のミキサ306と同様に、第2のミキサ308は、IFアナログ信号をRFに、または信号が送信または受信される周波数に「移動」させるために、信号を局部発振器B332によって生成された発振信号と混合し得る。モデム302および/またはビームフォーミングマネージャ334は、所望のIFおよび/またはRF周波数が生成され、所望の帯域幅内の信号の処理および送信を容易にするために使用されるように、局部発振器A330および/または局部発振器B332の周波数を調整し得る。
【0045】
アーキテクチャ300では、第2のミキサ308によってアップコンバートされた信号は、スプリッタ310によって複数の信号に分割または複製される。アーキテクチャ300内のスプリッタ310は、ボックス328内のその存在によって示されるように、RF信号を複数の同一またはほぼ同一のRF信号に分割する。いくつかの態様では、分割は、ベースバンドデジタル信号、ベースバンドアナログ信号、またはIFアナログ信号を含む任意のタイプの信号で行われ得る。これらの信号の各々は、アンテナ素子320に対応し得る。これらの信号のうちの信号は、増幅器312、316、送信位相シフタ314、および/またはアンテナアレイ318の対応するアンテナ素子320に供給され、それによって送信されるそれぞれのアンテナ素子320に対応する他の素子を通って進行し、それらによって処理されてもよい。いくつかの態様では、スプリッタ310は、電源に接続され、スプリッタ310を出るRF信号が、スプリッタ310に入る信号に等しいか、またはそれよりも大きい電力レベルであるように、何らかの利得を提供するアクティブスプリッタであり得る。いくつかの態様では、スプリッタ310は、電源に接続されていないパッシブスプリッタであり、スプリッタ310を出るRF信号は、スプリッタ310に入るRF信号よりも低い電力レベルであってもよい。
【0046】
スプリッタ310によって分割された後、結果として生じるRF信号は、第1の増幅器312などの増幅器、またはアンテナ素子320に対応する送信位相シフタ314に入り得る。第1および第2の増幅器312、316は、それらの一方または両方がいくつかの態様に含まれない可能性があるので、破線で示されている。いくつかの態様では、第1の増幅器312と第2の増幅器314の両方が存在する。いくつかの態様では、第1の増幅器312も第2の増幅器314も存在しない。いくつかの態様では、2つの増幅器312、314の一方が存在し、他方は存在しない。例として、スプリッタ310がアクティブスプリッタである場合、第1の増幅器312は使用されないことがある。さらなる例として、送信位相シフタ314が利得を提供することができるアクティブ位相シフタである場合、第2の増幅器316は使用されないことがある。増幅器312、316は、所望のレベルの正または負の利得を提供し得る。正の利得(正のdB)を使用して、特定のアンテナ素子320による放射のための信号の振幅を増大させることができる。負の利得(負のdB)を使用して、特定のアンテナ素子による信号の振幅を減少させ、かつ/または放射を抑制することができる。増幅器312、316の各々は、(たとえば、モデム302またはビームフォーミングマネージャ334によって)独立して制御されて、各アンテナ素子320の利得の独立した制御を提供してもよい。たとえば、モデム302および/またはビームフォーミングマネージャ334は、スプリッタ310、第1の増幅器312、送信位相シフタ314、および/または第2の増幅器316のうちの1つまたは複数に接続された少なくとも1つの制御線を有し得る。少なくとも1つの制御線は、各構成要素、およびしたがって各アンテナ素子320に所望の量の利得を提供するように利得を構成するために使用され得る。
【0047】
送信位相シフタ314は、送信される対応するRF信号に構成可能な位相シフトまたは位相オフセットを提供し得る。送信位相シフタ314は、パッシブ位相シフタ(たとえば、電源に直接接続されていない)であってもよい。パッシブ位相シフタは、何らかの挿入損失を導入する可能性がある。そのような場合、第2の増幅器316は、挿入損失を補償するために信号をブーストし得る。送信位相シフタ314は、アクティブ位相シフタがある量の利得を提供するか、または挿入損失を防止するように、電源に接続されたアクティブ位相シフタであってもよい。送信位相シフタ314の各々の設定は、独立であってもよく、これは、各送信位相シフタ314が、所望の量の位相シフト、または同じ量の位相シフト、または何らかの他の構成を提供するように設定され得ることを意味する。モデム302および/またはビームフォーミングマネージャ334は、送信位相シフタ314の各々に接続された少なくとも1つの制御線を有し得る。少なくとも1つの制御線は、アンテナ素子320間に所望の量の位相シフトまたは位相オフセットを提供するように送信位相シフタ314を構成するために使用されてもよい。
【0048】
受信チェーンは、送信チェーンと同様であるが反対の方法で動作し得る。たとえば、アンテナ素子320は、RF信号を受信し得る。受信位相シフタ346は、対応するアンテナ素子320上で受信されたRF信号に構成可能な位相シフトまたは位相オフセットを提供し得る。受信位相シフタ446は、上記でより詳細に説明したように、アクティブ位相シフタまたはパッシブ位相シフタとすることができる。第3の増幅器344は、(たとえば、受信位相シフタがパッシブ位相シフタであるとき)RF信号を減衰または増幅し得る。第4の増幅器348は、RF信号を(たとえば、コンバイナ350に適した振幅に)減衰または増幅し得る。増幅器344、348の各々は、(たとえば、モデム302またはビームフォーミングマネージャ334によって)独立して制御されて、対応するアンテナ素子320上で受信された各RF信号の利得の独立した制御を提供してもよい。たとえば、モデム302および/またはビームフォーミングマネージャ334は、コンバイナ350、第3の増幅器344、受信位相シフタ346、および/または第4の増幅器348のうちの1つまたは複数に接続された少なくとも1つの制御線を有し得る。少なくとも1つの制御線は、各構成要素、およびしたがって各アンテナ素子320に所望の量の利得(たとえば、正または負の利得)を提供するように利得を構成するために使用され得る。第3および第4の増幅器344、348は、それらの一方または両方がアーキテクチャ300に含まれない可能性があるので、破線で示されている。
【0049】
集合的に、第3の増幅器344、受信位相シフタ346、および/または増幅器348は、結合器350および/または中間もしくはベースバンド処理のための位相および/または振幅次元において均質化される、アンテナ素子320において異なる振幅、位相などを有し得るそれぞれのRF信号を提供し得る。
【0050】
受信位相シフタ346で位相シフトが行われた後、コンバイナ350は、ボックス328でその存在によって示されるように、RF信号を結合して結合されたRF信号にする。いくつかの態様では、分割は、ベースバンドデジタル信号、ベースバンドアナログ信号、またはIFアナログ信号を含む任意のタイプの信号で行われ得る。いくつかの態様では、コンバイナ350は、コンバイナ350を出るRF信号がダウンコンバージョンに適切な電力レベルにあるように、ある程度の減衰を提供するアクティブコンバイナであってもよい。いくつかの態様では、コンバイナ350は、パッシブコンバイナであり、その場合、第4の増幅器348は、それぞれのRF信号に適切なレベルの減衰を提供し得る。
【0051】
第3のミキサ352は、RF信号をIFに、またはRF信号が受信される周波数に「移動」させるために、RF信号を、局部発振器C354によって生成された発振信号と混合し得る。たとえば、第3のミキサは、局部発振器C354を使用して、アナログRF信号をアナログIF信号にダウンコンバートし得る。いくつかの態様では、処理またはフィルタリング(図示せず)がIFドメインにおいて行われ得る。第4のミキサ356は、局部発振器D358を使用して、アナログIF信号をアナログベースバンド信号にダウンコンバートし得る。たとえば、第4のミキサ356は、IFアナログ信号をベースバンドに「移動」させるために、IF信号を、局部発振器D358によって生成された発振信号と混合して、それによってアナログベースバンド信号を生成することができる。ADC360は、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換し得る。モデム302は、デジタルベースバンド信号を処理し得る。
【0052】
アーキテクチャ300は、信号を送信および/または受信するためのアーキテクチャを例示するための単に例として与えられている。アーキテクチャ300および/またはアーキテクチャ300の1つもしくは複数の部分は、任意の数の送信チェーン、受信チェーン、アンテナ素子、および/またはアンテナパネルを収容または提供するために、アーキテクチャ内で複数回繰り返され得ることを理解されたい。さらに、多数の代替アーキテクチャが企図される。たとえば、単一のアンテナアレイ318のみが示されているが、2つ、3つ、またはそれ以上のアンテナアレイがアーキテクチャ300に含まれてもよく、各々は、それら自体の対応する増幅器、位相シフタ、スプリッタ、コンバイナ、ミキサ、DAC、ADC、および/またはモデムのうちの1つまたは複数を有する。たとえば、単一のUEは、UE上の異なる物理的位置で、または異なる方向で信号を送信または受信するための2つ、4つ、またはそれ以上のアンテナアレイを含み得る。さらに、ミキサ、スプリッタ、コンバイナ、増幅器、位相シフタ、および他の構成要素は、異なる実装されたアーキテクチャの異なる信号タイプエリア(たとえば、ボックス322、324、326、328のうちの異なるもの)に配置され得る。たとえば、異なる態様において、アナログRF、アナログIF、アナログベースバンド、またはデジタルベースバンド周波数で、信号の分割または組合せが行われ得る。同様に、増幅、減衰、および/または位相シフトもまた、異なる周波数で行われ得る。たとえば、いくつかの態様では、スプリッタ310、増幅器312、316、または位相シフタ314のうちの1つまたは複数が、DAC304と第1のミキサ306との間、または第1のミキサ306と第2のミキサ308との間に配置され得る。いくつかの態様では、コンバイナ350、増幅器344、348、または受信位相シフタ346のうちの1つまたは複数が、ADC360と第4のミキサ356との間、または第4のミキサ356と第3のミキサ352との間に配置され得る。いくつかの態様では、構成要素のうちの2つ以上の機能が1つの構成要素に結合されてもよい。たとえば、送信位相シフタ314は、第1および/または第2の増幅器312、316を含むかまたは置き換えるために増幅を実行し、あるいは受信位相シフタ346は、第3および/または第4の増幅器344、348を含むかまたは置き換えるために増幅または減衰を実行し得る。別の例として、別個の送信位相シフタ314または受信位相シフタ346の必要性をなくすために、第2のミキサ308または第3のミキサ352によって位相シフトが実施され得る。この技法は、局部発振器(LO)位相シフトと呼ばれることがある。この構成のいくつかの態様では、第2のミキサ308または第3のミキサ352内に、複数のIF-RFミキサまたはRF-IFミキサ(たとえば、アンテナ素子320ごとに1つ)があってもよい。そのような場合、局部発振器B332または局部発振器C354は、異なる局部発振器信号(たとえば、異なる位相オフセットを有する)を各IF-RFミキサまたはRF-IFミキサに供給する。
【0053】
モデム302および/またはビームフォーミングマネージャ334は、アーキテクチャ300の他の構成要素のうちの1つもしくは複数を制御して、1つもしくは複数のアンテナ要素320を選択し、および/または1つもしくは複数の信号の送信または受信のためのビームを形成し得る。たとえば、アンテナ素子320は、アーキテクチャ300の1つまたは複数の対応する増幅器の振幅を制御することによって、信号の送信または受信のために個別に選択または選択解除され得る。送信のためのビームフォーミングは、異なるアンテナ素子320上で複数の信号を使用してビーム(送信ビームと呼ばれることもある)を生成することを含み、複数の信号のうちの1つまたは複数またはすべては、互いに対して位相がシフトされる。形成されたビームは、物理層または上位層の基準信号または情報を搬送し得る。複数の信号の各信号がそれぞれのアンテナ素子320から放射されると、放射された信号は、互いに相互作用(たとえば、干渉、増幅)して、結果として得られる送信ビームを形成する。送信ビームの形状(たとえば、サイドローブの振幅、幅、および/または存在)および方向(たとえば、アンテナアレイ318の表面に対するビームの角度)は、送信位相シフタ314によって与えられる位相シフトまたは位相オフセット、および互いに対して複数の信号の増幅器312、316によって与えられる振幅を修正することによって動的に制御することができる。
【0054】
受信のためのビームフォーミングは、特定の形状および方向でビームを受信するために、それぞれの位相シフトに基づいて、異なるアンテナ素子320上の信号を処理することによって、ビーム(受信ビームと呼ばれることもある)を生成することを含む。送信ビームと同様に、受信ビームの形状および方向は、受信位相シフタ346によって与えられる位相シフトまたは位相オフセット、および互いに対して複数の信号の増幅器344、348によって制御される振幅を修正することによって制御することができる。いくつかの態様では、ビーム(たとえば、送信ビームまたは受信ビーム)は、複数のクラスタをカバーするように(たとえば、2つ以上の最良のビームのセットに関連付けられたクラスタをカバーするように)成形または方向付けられ得る。いくつかの態様では、複数のビームは、複数のクラスタをカバーするように同位相にされ得る。
【0055】
ビームフォーミングマネージャ334は、本明細書で説明するように、ワイヤレス通信デバイスの送信ビームおよび/または受信ビームを構成し得る。たとえば、動作中、ビームフォーミングマネージャ334は、ビーム間の衝突を引き起こすことなく、各ビームが、同じ時間周波数リソース上で、および同じまたは部分的に重複する送信時間間隔(TTI)で、同じ通信を搬送し得るように、複数のビームのうちの各ビームを、それぞれの受信機(たとえば、UEまたはBS)に異なる空間方向で送信させ得る。各ビームのためのそれぞれの復調基準信号(DMRS)は、時間、周波数、および/または符号空間において直交方式で送信され得る(たとえば、直交カバーコード(OCC)または巡回シフトがそれぞれのDMRSに適用され得る)。いくつかの態様では、ビームフォーミングマネージャ334は、アーキテクチャ300の1つまたは複数の他の構成要素内に部分的にまたは完全に配置され得る。いくつかの例では、ビームフォーミングマネージャ334は、モデム302内に配置され得る。
【0056】
上記のように、
図3は一例として提供される。他の例は、
図3に関して説明されたもとのは異なる場合がある。
【0057】
図4Aは、電気通信システム(たとえば、NR)における周波数分割複信(FDD)のための例示的なフレーム構造400を示す。ダウンリンクおよびアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレーム(時々、フレームと呼ばれる)の単位に区分され得る。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有してよく、(たとえば、0~Z-1というインデックスを有する)Z個(Z≧1)のサブフレームのセットに区分され得る。各サブフレームは、所定の持続時間(たとえば、1ms)を有してもよく、スロットのセット(たとえば、サブフレーム当たり2
m個のスロットが
図4Aに示されており、ここで、mは、0、1、2、3、4などの、送信に使用されるヌメロロジーである)を含んでもよい。各スロットは、L個のシンボル期間のセットを含んでもよい。たとえば、各スロットは、(たとえば、
図4Aに示すように)14個のシンボル期間、7個のシンボル期間、または別の数のシンボル期間を含んでもよい。サブフレームが2個のスロットを含む場合(たとえば、m=1のとき)、サブフレームは、2L個のシンボル期間を含んでもよく、ここで、各サブフレームにおける2L個のシンボル期間は、0~2L-1のインデックスを割り当てられ得る。いくつかの態様では、FDD用のスケジューリング単位は、フレームベース、サブフレームベース、スロットベース、シンボルベースなどであってもよい。
【0058】
いくつかの技法が、フレーム、サブフレーム、スロットなどに関して本明細書で説明されるが、これらの技法は、5G NRにおいて「フレーム」、「サブフレーム」、「スロット」など以外の用語を使用して呼ばれることがある、他のタイプのワイヤレス通信構造に等しく適用され得る。いくつかの態様では、ワイヤレス通信構造は、ワイヤレス通信規格および/またはプロトコルによって規定される周期的な時間制限通信単位を指してよい。追加または代替として、
図4Aに示すものとは異なる構成のワイヤレス通信構造が使用されてよい。
【0059】
いくつかの電気通信(たとえば、NR)では、基地局は同期信号を送信し得る。たとえば、基地局は、基地局によってサポートされるセルごとにダウンリンク上で1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)などを送信し得る。PSSおよびSSSは、セル探索およびセル捕捉のためにUEによって使用され得る。たとえば、PSSは、シンボルタイミングを決定するためにUEによって使用されてよく、SSSは、基地局に関連する物理セル識別子、およびフレームタイミングを決定するためにUEによって使用されてよい。基地局はまた、物理ブロードキャストチャネル(PBCH:physical broadcast channel)を送信し得る。PBCHは、UEによる初期アクセスをサポートするシステム情報などの、いくつかのシステム情報を搬送し得る。
【0060】
いくつかの態様では、基地局は、
図4Bに関して以下で説明するように、複数の同期通信(たとえば、SSブロック)を含む同期通信階層(たとえば、同期信号(SS:synchronization signal)階層)に従って、PSS、SSS、および/またはPBCHを送信し得る。
【0061】
図4Bは、同期通信階層の一例である例示的なSS階層を概念的に示すブロック図である。
図4Bに示すように、SS階層はSSバーストセットを含んでよく、SSバーストセットは、複数のSSバースト(SSバースト0~SSバーストB-1として識別され、ここで、Bは、基地局によって送信され得るSSバーストの繰返しの最大数である)を含んでよい。さらに示すように、各SSバーストは、1つまたは複数のSSブロック(SSブロック0~SSブロック(b
max_SS-1)として識別される、ここで、b
max_SS-1は、SSバーストによって搬送され得るSSブロックの最大数である)を含んでもよい。いくつかの態様では、異なるSSブロックは、異なってビームフォーミングされてよい。SSバーストセットは、
図3Bに示すように、Xミリ秒ごとのような、周期的にワイヤレスノードによって送信されてよい。いくつかの態様では、SSバーストセットは、
図4BではYミリ秒として示される、固定のまたは動的な長さを有してよい。
【0062】
図4Bに示すSSバーストセットは、同期通信セットの一例であり、本明細書で説明する技法に関して他の同期通信セットが使用されてよい。さらに、
図3Bに示すSSブロックは、同期通信の一例であり、本明細書で説明する技法に関して他の同期通信が使用されてよい。
【0063】
いくつかの態様では、SSブロックは、PSS、SSS、PBCH、ならびに/または他の同期信号(たとえば、3次同期信号(TSS:tertiary synchronization signal))および/もしくは同期チャネルを搬送するリソースを含む。いくつかの態様では、SSバーストの中に複数のSSブロックが含まれ、PSS、SSS、および/またはPBCHは、SSバーストの各SSブロックにわたって同じであってよい。いくつかの態様では、SSバーストの中に単一のSSブロックが含まれてよい。いくつかの態様では、SSブロックは、長さが少なくとも4シンボル期間であってよく、ここで、各シンボルは、PSS(たとえば、1つのシンボルを占有する)、SSS(たとえば、1つのシンボルを占有する)、および/またはPBCH(たとえば、2つのシンボルを占有する)のうちの1つまたは複数を搬送する。
【0064】
いくつかの態様では、
図4Bに示すように、SSブロックのシンボルは連続している。いくつかの態様では、SSブロックのシンボルは連続していない。同様に、いくつかの態様では、SSバーストの1つまたは複数のSSブロックは、1つまたは複数のスロットの間の連続した無線リソース(たとえば、連続したシンボル期間)の中で送信されてよい。追加または代替として、SSバーストの1つまたは複数のSSブロックは、連続していない無線リソースの中で送信されてもよい。
【0065】
いくつかの態様では、SSバーストは、バースト期間を有してよく、それによって、SSバーストのSSブロックは、バースト期間に従って基地局によって送信される。言い換えれば、SSブロックは、各SSバーストの間に、反復され得る。いくつかの態様では、SSバーストセットは、バーストセット周期性を有してよく、それによって、SSバーストセットのSSバーストは、固定のバーストセット周期性に従って基地局によって送信される。言い換えれば、SSバーストは、各SSバーストセットの間、反復され得る。
【0066】
基地局は、いくつかのスロットの中で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:physical downlink shared channel)上でシステム情報ブロック(SIB:system information block)などのシステム情報を送信し得る。基地局は、スロットのC個のシンボル期間の中で物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で制御情報/データを送信してよく、ここで、Bはスロットごとに構成可能であってよい。基地局は、各スロットの残りのシンボル期間の中でPDSCH上でトラフィックデータおよび/または他のデータを送信してよい。
【0067】
上記に示すように、
図4Aおよび
図4Bは例として提供される。他の例は、
図3Aおよび
図3Bに関して説明するものとは異なってよい。
【0068】
図5は、ノーマルサイクリックプレフィックスを伴う例示的なスロットフォーマット510を示す。利用可能な時間周波数リソースが、リソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロットの中でサブキャリアのセット(たとえば、12本のサブキャリア)をカバーしてよく、いくつかのリソース要素を含んでよい。各リソース要素は、1つのシンボル期間の中で(たとえば、時間的に)1本のサブキャリアをカバーしてよく、実数値または複素数値であってよい1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
【0069】
いくつかの電気通信システム(たとえば、NR)では、FDDのためのダウンリンクおよびアップリンクの各々に対してインターレース構造が使用され得る。たとえば、0~Q-1というインデックスを伴うQ個のインターレースが規定されてよく、ただし、Qは、4、6、8、10、またはいくつかの他の値に等しくてよい。各インターレースは、Qフレームだけ離間されるスロットを含んでよい。具体的には、インターレースqは、スロットq、q+Q、q+2Qなどを含んでもよく、ここで、q∈{0, ..., Q-1}である。
【0070】
UEは、複数のBSのカバレージ内に位置し得る。UEにサービスするために、これらのBSのうちの1つが選択され得る。サービングBSは、受信信号強度、受信信号品質、経路損失などの、様々な基準に少なくとも部分的に基づいて選択され得る。受信信号品質は、信号対雑音干渉比(SNIR:signal-to-noise-and-interference ratio)もしくは基準信号受信品質(RSRQ)、またはいくつかの他のメトリックによって数量化され得る。UEは、干渉している1つまたは複数のBSからの大きい干渉をUEが観測することがある支配的干渉シナリオにおいて動作し得る。
【0071】
本明細書で説明する例の態様は、NR技術または5G技術に関連し得るが、本開示の態様は、他のワイヤレス通信システムとともに適用可能であり得る。ニューラジオ(NR)は、(たとえば、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースのエアインターフェース以外の)新しいエアインターフェースまたは(たとえば、インターネットプロトコル(IP)以外の)固定トランスポートレイヤに従って動作するように構成された無線を指すことがある。態様では、NRは、CPを有するOFDM(本明細書では、サイクリックプレフィックスOFDMまたはCP-OFDMと呼ばれる)および/またはSC-FDMをアップリンク上で利用してもよく、CP-OFDMをダウンリンク上で利用し、時分割複信(TDD)を使用する半二重動作に対するサポートを含んでもよい。態様では、NRは、たとえば、CPを有するOFDM(本明細書では、CP-OFDMと呼ばれる)および/または離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)をアップリンク上で利用してもよく、CP-OFDMをダウンリンク上で利用し、TDDを使用する半二重動作に対するサポートを含んでもよい。NRは、広帯域幅(たとえば、80メガヘルツ(MHz)を超える)を対象とする拡張モバイルブロードバンド(eMBB)サービス、高いキャリア周波数(たとえば、60ギガヘルツ(GHz))を対象とするミリ波(mmW)、後方互換性がないMTC技法を対象とするマッシブMTC(mMTC)、および/または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)サービスを対象とするミッションクリティカルを含んでもよい。
【0072】
いくつかの態様では、100MHzの単一のコンポーネントキャリア帯域幅がサポートされてもよい。NRリソースブロックは、0.1ミリ秒(ms)の持続時間にわたって、サブキャリア帯域幅が60または120キロヘルツ(kHz)の12個のサブキャリアにまたがってもよい。各無線フレームは、40個のスロットを含んでもよく、10msの長さを有してもよい。したがって、各スロットは0.25msの長さを有してもよい。各スロットは、データ送信のためのリンク方向(たとえば、DLまたはUL)を示してもよく、スロットごとのリンク方向は、動的に切り替えられてもよい。各スロットは、DL/ULデータならびにDL/UL制御データを含んでもよい。
【0073】
ビームフォーミングがサポートされてよく、ビーム方向は動的に構成されてよい。プリコーディングを伴うMIMO送信もサポートされてよい。DLにおけるMIMO構成は、最大8ストリームのマルチレイヤDL送信を伴う最大8本の送信アンテナ、およびUE当り最大2ストリームをサポートし得る。UE当り最大2ストリームを用いるマルチレイヤ送信がサポートされてよい。複数のセルのアグリゲーションは、最大8個のサービングセルとともにサポートされ得る。代替として、NRは、OFDMベースのインターフェース以外の異なるエアインターフェースをサポートしてよい。NRネットワークは、中央ユニットまたは分散ユニットなどのエンティティを含んでもよい。
【0074】
上記のように、
図5は一例として提供される。他の例は、
図5に関して説明したものとは異なる場合がある。
【0075】
ワイヤレスネットワークでは、2つ以上のユーザ機器(UE)または2つ以上の統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノードなどの2つ以上の従属エンティティが、サイドリンク通信を使用して互いに通信し得る。そのようなサイドリンク通信の現実世界の適用例は、公共安全、近接サービス、UEからネットワークへの中継、D2D通信、V2X通信、V2V通信、IoE通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、または様々な他の適切な適用例を含んでもよい。サイドリンク信号は、スケジューリングエンティティがスケジューリングまたは制御の目的で利用される場合があるにもかかわらず、スケジューリングエンティティ(たとえば、BSまたはIABドナー)を通じて通信を中継することなく、ある従属エンティティから別の従属エンティティ(たとえば、UE間、またはIABノード間など)に送信される通信を指すことがある。いくつかの例では、サイドリンク通信は、認可周波数スペクトル、Wi-Fiなどのセルラー通信以外の目的のために予約された(産業科学医療(ISM)無線帯域(たとえば、5GHz)などの)無認可周波数スペクトルを使用して送信され得る。
【0076】
上記のように、いくつかの場合には、UEは、1つまたは複数のマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)ストリームを送信および/または受信するために、ビームフォーミングおよび/または複数のアンテナパネル(いくつかの場合には、マルチパネルと呼ばれ得る)を使用することが可能であり得る。各ストリームは、他のビームと空間多重化されるそれぞれのビーム(またはビームのセット)上で送信および/または受信され得る。しかしながら、UEは、BSからのストリーム(ダウンリンクストリームと呼ばれ得る)および他のUEからのストリーム(サイドリンクストリームと呼ばれ得る)の同時および/または部分的に重複した受信に関連付けられた特定の能力を有することがある。したがって、BSおよび他のUEが、UEの能力を認識していない場合、BSおよび/または他のUEは、UEの能力のために、UEがサポートしない方法で、ストリームをUEに送信し得る。これにより、UEが特定のストリームをドロップする、特定のストリームを受信する際に遅延が生じる、定義されていないUE挙動が生じるなどの可能性がある。
【0077】
さらに、UEは、BSへのストリーム(アップリンクストリームと呼ばれ得る)および他のUEへのサイドリンクストリームの同時および/または部分的に重複した送信に関連付けられた特定の能力を有することがある。したがって、BSがUEの能力を認識していない場合、BSは、UEの能力のために、UEがサポートしない方法で、BSおよび/または他のUEにストリームを送信するようにUEをスケジュールし得る。これにより、UEが特定のストリームを送信することを控える、特定のストリームを送信する際に遅延が生じる、定義されていないUE挙動が生じるなどの可能性がある。
【0078】
本明細書で説明するいくつかの態様は、サイドリンクMU-MIMOための技法および装置を提供する。いくつかの態様では、UEは、BSおよび/または1つもしくは複数の他のUEに、UEの1つまたは複数の受信パラメータ(たとえば、1つまたは複数のMU-MIMO受信パラメータ)の指示を送信し得る。1つまたは複数の受信パラメータは、UEの受信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。このようにして、BSおよび他のUEは、UEの受信能力を認識し、UEの受信能力によってサポートされる方法で、UEへのストリームの送信をスケジュールまたは調整し得る。これは、UEが特定のストリームをドロップする可能性を低減し、特定のストリームを受信する際の遅延を低減し、(たとえば、複数のストリームが多重化され、UEに送信されることを可能にすることによって)ワイヤレスネットワーク容量を増大させる。
【0079】
さらに、いくつかの態様では、UEは、UEの1つもしくは複数の送信パラメータ(たとえば、1つもしくは複数のMU-MIMO送信パラメータ)に少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームをBSおよび/または1つもしくは複数の他のUEと調整することによって、1つもしくは複数のサイドリンクストリームの送信を構成し得る。1つまたは複数の送信パラメータは、UEの受信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。このようにして、BSおよび他のUEは、BSが、アップリンクストリームの送信をスケジュールまたは調整し、UEが、UEの送信能力によってサポートされる方法で、サイドリンクストリームの送信を構成し得るように、UEの送信能力を認識する。これは、特定のストリームが送信されない可能性を低減し、特定のストリームを送信する際の遅延を低減し、(たとえば、複数のストリームがUEによって多重化され、送信されることを可能にすることによって)ワイヤレスネットワーク容量を増大させる。
【0080】
図6Aおよび
図6Bは、本開示の様々な態様による、サイドリンクMU-MIMOの1つまたは複数の例600を示す図である。
図6Aおよび
図6Bに示すように、例600は、受信機UEおよび1つまたは複数の送信機UEなどの複数のUE(たとえば、UE120)間のサイドリンク上のサイドリンク通信、および/または受信機UEとBS(たとえば、BS110)との間のアクセスリンク上のダウンリンク通信を含み得る。いくつかの態様では、より多くの量のUEおよび/またはBSが、例600に含まれ得る。
【0081】
いくつかの態様では、BSおよびUEは、ワイヤレスネットワーク100および/または別のワイヤレスネットワークなどのワイヤレスネットワークに含まれ得る。いくつかの態様では、BSは、ワイヤレスネットワークにおける受信機UEのサービングBSであり得る。BSおよび受信機UEは、フレーム構造(たとえば、フレーム構造400および/または別のフレーム構造)、スロットフォーマット(たとえば、スロットフォーマット510および/または別のスロットフォーマット)などで構成され得るアクセスリンクを介して通信し得る。アクセスリンクは、アップリンクおよびダウンリンクを含み得る。いくつかの態様では、UEは、ワイヤレスネットワークに含まれる従属エンティティであってもよく、サイドリンクを介して通信してもよい。いくつかの態様では、サイドリンクは、フレーム構造(たとえば、フレーム構造400および/または別のフレーム構造)、スロットフォーマット(たとえば、スロットフォーマット510および/または別のスロットフォーマット)などで構成され得る。
【0082】
いくつかの態様では、UEおよび/またはBSは、ワイヤレスネットワークにおいて通信を実行することが可能であり得る。たとえば、BSは、1つまたは複数のダウンリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクMU-MIMOストリーム)を受信機UEおよび/または他のUEに送信することが可能であってもよく、送信機UEは、受信機UEおよび/または他のUEにサイドリンク通信を送信することが可能であってもよく、受信機UEは、1つまたは複数のアップリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のアップリンクMU-MIMOストリーム)をBSおよび/または他のBSに送信することが可能であってもよく、受信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のサイドリンクMU-MIMOストリーム)を送信機UEおよび/または他のUEに送信することが可能であってもよい。別の例として、BSは、受信機UEおよび/または他のUEから1つまたは複数のアップリンクストリームを受信することが可能であってもよく、送信機UEは、受信機UEおよび/または他のUEからサイドリンク通信を受信することが可能であってもよく、受信機UEは、BSおよび/または他のBSから1つまたは複数のアップリンクストリームを受信することが可能であってもよく、受信機UEは、送信機UEおよび/または他のUEから1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信することが可能であってもよい。
【0083】
いくつかの態様では、受信機UEは、受信能力を有するように構成されてもよい。受信機UEの受信能力は、受信機UEのハードウェア構成、受信機UEのソフトウェアおよび/またはファームウェア構成、ワイヤレスネットワークにおける受信機UEのネットワーク構成またはサブスクリプションなどに少なくとも部分的に基づき得る。受信機UEの受信能力は、BSおよび/または他のBSからダウンリンクストリームを受信する受信機UEの能力、送信機UEおよび/または他のUEからサイドリンクストリームを受信する受信機UEの能力などを決定し得る。さらに、受信機UEのMIMO受信能力は、受信機UEにおいて受信されたダウンリンクストリームおよび/またはサイドリンクストリームに関連付けられたDMRS送信を受信する受信機UEの能力を決定し得る。
【0084】
図6Aに、参照番号602によって示すように、ダウンリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の受信を調整するために、受信機UEは、受信機UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信し得る。1つまたは複数の受信パラメータは、1つまたは複数のMU-MIMO受信パラメータであり得る。1つまたは複数の受信パラメータは、受信機UEの受信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。いくつかの態様では、受信機UEは、1つまたは複数の受信パラメータの指示をBSおよび/または送信機UEに送信し得る。このようにして、BSおよび/または送信機UEは、ダウンリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信が受信機UEの受信能力によってサポートされるように、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、ダウンリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。
【0085】
いくつかの態様では、BSが送信機UEのためのサービングBSとして機能し、送信機UEがスケジュールモードで動作している(たとえば、BSが送信機UEのためのサイドリンク送信をスケジュールする)場合、BSは、BSおよび送信機UEのためのダウンリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。いくつかの態様では、送信機UEが別のBSによってサービスされる場合、BSおよび/または送信機UEは、受信機UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を他のBSに転送し、BSおよび他のBSは、ダウンリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。いくつかの態様では、送信機UEが、自律モード(たとえば、送信機UEが、時間周波数リソースの構成されたプールからサイドリンク通信を自律的にスケジュールするモード)で動作している場合、および/またはサービングBSのカバレージ外にある場合、送信機UEは、送信機UE間のサイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。
【0086】
いくつかの態様では、受信機UEの1つまたは複数の受信パラメータは、サイドリンクストリームの送信時間間隔(TTI)持続時間が時間領域において少なくとも部分的にまたは完全に整合するかどうか、ダウンリンクストリームのTTI持続時間が時間領域において少なくとも部分的にまたは完全に整合するかどうか、および/またはサイドリンクストリームのTTI持続時間が時間領域においてダウンリンクストリームのTTI持続時間と少なくとも部分的にまたは完全に整合するかどうかを識別する時間周波数アライメントパラメータを含み得る。
【0087】
受信機UEの受信能力は、受信機UEの受信チェーンのADC(たとえば、ADC360)に関連付けられた自動利得制御(AGC)整定時間を含み得る。AGC設定時間は、ADCの利得を、アナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換するための利得設定点に収束させるのにADCが要する持続時間であり得る。ADCの利得が利得設定点に落ち着く前に、ADCがアナログベースバンド信号をデジタルベースバンド信号に変換する場合、結果として得られるデジタルベースバンド信号は、(たとえば、ADCの利得が利得設定点に対して高すぎるために)飽和する可能性があり、または(たとえば、ADCの利得が利得設定点に対して低すぎるために)ノイズが多い可能性がある。
【0088】
サイドリンクストリームおよび/またはダウンリンクストリームのTTI持続時間が整合されていない場合、受信機UEは、異なる時間に異なる量のストリームを受信し得るので、受信機UEのADCの利得設定は、変わり得る。受信機UEのAGC整定時間のために、受信機UEのADCが、サイドリンクストリームおよび/またはダウンリンクストリームのTTI持続時間が整合されていないために利得設定の変化をサポートすることができない場合、受信機UEは、受信機UEに送信されるサイドリンクストリームおよび/またはダウンリンクストリームのTTI持続時間が整合されることを示すように1つまたは複数の受信パラメータを構成し得る。
【0089】
加えて、受信機UEの受信能力は、受信機UEのチャネル推定能力を含み得る。UEのチャネル推定能力は、同じストリームのための複数のDMRS送信を処理する受信機UEの能力を含み得る。いくつかの場合には、複数のストリームの送信が部分的に(たとえば、周波数、時間において、空間的に、など)重複する場合、各ストリームの送信は、重複部分と非重複部分との間で電力の変化を経験し得る。部分的な重複による電力の変化は、重複部分と非重複部分との間の位相不連続性を引き起こす可能性がある。したがって、部分的に重複したストリームの送信機は、各部分についての別個のDMRS(たとえば、各重複部分についてのDMRS、および各非重複部分についてのDMRS)を送信し得る。したがって、受信機UEが、同じストリームについて複数のDMRSを処理することができない場合、受信機UEは、受信機UEに送信されるサイドリンクストリームおよび/またはダウンリンクストリームのTTI持続時間が、各ストリームについて単一のDMRSが送信されるように整合されることを示すように、1つまたは複数の受信パラメータを構成し得る。
【0090】
いくつかの態様では、受信機UEの1つまたは複数の受信パラメータは、受信機UEに送信されたサイドリンクストリームに関連付けられたそれぞれのDMRS送信が、時間ドメインおよび/または周波数ドメインにおいて整合するかどうか(たとえば、同じシンボルおよび/または同じリソース要素において送信されるかどうか、同じTTI持続時間を有するかどうかなど)、受信機UEに送信されたダウンリンクストリームのそれぞれのDMRS送信が、時間ドメインおよび/または周波数ドメインにおいて整合するかどうか、サイドリンクストリームのそれぞれのDMRSが、時間ドメインおよび/または周波数ドメインにおいてダウンリンクストリームのそれぞれのDMRSと整合するかどうか、サイドリンクストリームのそれぞれのDMRSおよびダウンリンクストリームのそれぞれのDMRSが、直交方式で送信されるかどうか(たとえば、時間、周波数、および/またはコード空間において直交化される)などを識別する時間周波数アライメントパラメータを含み得る。
【0091】
図6Bに、参照番号604によって示すように、受信機UEは、BSからの1つまたは複数のダウンリンクストリーム、BSから1つまたは複数のダウンリンクストリームに関連付けられた1つまたは複数のダウンリンクDMRS送信、送信機UEからの1つまたは複数のサイドリンクストリーム、送信機UEからの1つまたは複数のサイドリンクストリームに関連付けられた1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信などを受信し得る。いくつかの態様では、1つもしくは複数のダウンリンクストリーム、1つもしくは複数のダウンリンクDMRS送信、1つもしくは複数のサイドリンクストリーム、および/または1つもしくは複数のサイドリンクDMRS送信は、1つもしくは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0092】
たとえば、BSは、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間が整合される(たとえば、時間領域において少なくとも部分的にまたは完全に重複する)ように、1つまたは複数のダウンリンクストリームを送信してもよく、送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が整合されるように、1つまたは複数のサイドリンクストリームを送信してもよく、BSおよび送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間と整合されるように、1つまたは複数のダウンリンクストリームおよび1つまたは複数のサイドリンクストリームをそれぞれ送信してもよい。
【0093】
別の例として、BSは、1つまたは複数のダウンリンクDMRS送信のTTI持続時間が整合される(たとえば、時間領域において少なくとも部分的にまたは完全に重複する)ように、1つまたは複数のダウンリンクDMRS送信を送信してもよく、送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信のTTI持続時間が整合されるように、1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信を送信してもよく、BSおよび送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間と整合されるように、1つまたは複数のダウンリンクストリームおよび1つまたは複数のサイドリンクストリームをそれぞれ送信してもよい。
【0094】
別の例として、BSは、1つまたは複数のダウンリンクDMRS送信が直交する(たとえば、時間、周波数、および/またはコード空間において直交化される)ように、1つまたは複数のダウンリンクDMRS送信を送信してもよく、送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信のTTI持続時間が直交するように、1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信を送信してもよく、BSおよび送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間と直交するように、1つまたは複数のダウンリンクストリームおよび1つまたは複数のサイドリンクストリームをそれぞれ送信してもよい。
【0095】
このようにして、受信機UEは、BSおよび/または1つもしくは複数の送信機UEに、受信機UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信し得る。1つまたは複数の受信パラメータは、受信機UEの受信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。このようにして、BSおよび送信機UEは、受信機UEの受信能力を認識し、受信機UEの受信能力によってサポートされる方法で、受信機UEへのストリームの送信をスケジュールまたは調整し得る。これは、受信機UEが特定のストリームをドロップする可能性を低減し、特定のストリームを受信する際の遅延を低減し、(たとえば、複数のストリームが多重化され、受信機UEに送信されることを可能にすることによって)ワイヤレスネットワーク容量を増大させる。
【0096】
上記で示したように、
図6Aおよび
図6Bは1つまたは複数の例として与えられる。他の例は、
図6Aおよび
図6Bに関して説明したものとは異なっていてもよい。
【0097】
図7Aおよび
図7Bは、本開示の様々な態様による、サイドリンクMU-MIMOの1つまたは複数の例700を示す図である。
図7Aおよび
図7Bに示すように、例700は、送信機UEおよび1つまたは複数の受信機UEなどの複数のUE(たとえば、UE120)間のサイドリンク上のサイドリンク通信、および/または送信機UEとBS(たとえば、BS110)との間のアクセスリンク上のアップリンク通信を含み得る。いくつかの態様では、より多くの量のUEおよび/またはBSが、例700に含まれ得る。
【0098】
いくつかの態様では、BSおよびUEは、ワイヤレスネットワーク100および/または別のワイヤレスネットワークなどのワイヤレスネットワークに含まれ得る。いくつかの態様では、BSは、ワイヤレスネットワークにおける送信機UEのサービングBSであり得る。BSおよび送信機UEは、フレーム構造(たとえば、フレーム構造400および/または別のフレーム構造)、スロットフォーマット(たとえば、スロットフォーマット510および/または別のスロットフォーマット)などで構成され得るアクセスリンクを介して通信し得る。アクセスリンクは、アップリンクおよびダウンリンクを含み得る。いくつかの態様では、UEは、ワイヤレスネットワークに含まれる従属エンティティであってもよく、サイドリンクを介して通信してもよい。いくつかの態様では、サイドリンクは、フレーム構造(たとえば、フレーム構造400および/または別のフレーム構造)、スロットフォーマット(たとえば、スロットフォーマット510および/または別のスロットフォーマット)などで構成され得る。
【0099】
いくつかの態様では、UEおよび/またはBSは、ワイヤレスネットワークにおいて通信を実行することが可能であり得る。たとえば、BSは、1つまたは複数のダウンリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のダウンリンクMU-MIMOストリーム)を送信機UEおよび/または他のUEに送信することが可能であってもよく、受信機UEは、送信機UEおよび/または他のUEにサイドリンク通信を送信することが可能であってもよく、送信機UEは、1つまたは複数のアップリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のアップリンクMU-MIMOストリーム)をBSおよび/または他のBSに送信することが可能であってもよく、送信機UEは、1つまたは複数のサイドリンクストリーム(たとえば、1つまたは複数のサイドリンクMU-MIMOストリーム)を受信機UEおよび/または他のUEに送信することが可能であってもよい。別の例として、BSは、送信機UEおよび/または他のUEから1つまたは複数のアップリンクストリームを受信することが可能であってもよく、受信機UEは、送信機UEおよび/または他のUEからサイドリンク通信を受信することが可能であってもよく、送信機UEは、BSおよび/または他のBSから1つまたは複数のダウンリンクストリームを受信することが可能であってもよく、送信機UEは、受信機UEおよび/または他のUEから1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信することが可能であってもよい。
【0100】
いくつかの態様では、送信機UEは、送信能力を有するように構成されてもよい。送信機UEの送信能力は、送信機UEのハードウェア構成、送信機UEのソフトウェアおよび/またはファームウェア構成、ワイヤレスネットワークにおける送信機UEのネットワーク構成またはサブスクリプションなどに少なくとも部分的に基づき得る。送信機UEの送信能力は、アップリンクストリームをBSおよび/または他のBSに送信する送信機UEの能力、サイドリンクストリームを受信機UEおよび/または他のUEに送信する送信機UEの能力などを決定し得る。さらに、送信機UEのMIMO送信能力は、アップリンクストリームおよび/またはサイドリンクストリームに関連付けられたDMRS送信を送信する送信機UE能力を決定し得る。
【0101】
図7Aに、参照番号702によって示すように、アップリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信を構成するために、送信機UEは、送信機UEの1つまたは複数の送信パラメータの指示を送信し得る。1つまたは複数の送信パラメータは、1つまたは複数のMU-MIMO送信パラメータであり得る。1つまたは複数の送信パラメータは、送信機UEの送信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。いくつかの態様では、送信機UEは、1つまたは複数の送信パラメータの指示をBSおよび/または受信機UEに送信し得る。このようにして、BSは、アップリンクストリームおよび対応するDMRS送信の送信を調整することができ、送信機UE、BS、および/または受信機UEは、1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、サイドリンクストリームおよび対応するDMRS送信の送信などを調整し、構成し得る。このようにして、アップリンクストリーム、サイドリンクストリーム、および/または対応するDMRS送信の送信は、送信機UEの送信能力によってサポートされる。
【0102】
いくつかの態様では、BSが、受信機UEのためのサービングBSとして機能し、受信機UEがスケジュールモードで動作している(たとえば、BSが受信機UEのためのサイドリンク送信をスケジュールする)場合、BSおよび/または送信機UEは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信をスケジュールし得る。いくつかの態様では、受信機UEが別のBSによってサービスされる場合、BSおよび/または受信機UEは、送信機UEの1つまたは複数の送信パラメータの指示を他のBSに転送し、BSおよび他のBSは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。いくつかの態様では、受信機UEが、自律モード(たとえば、受信機UEが、時間周波数リソースの構成されたプールからサイドリンク通信を自律的にスケジュールするモード)で動作している場合、および/またはサービングBSのカバレージ外にある場合、受信機UEおよび送信機UEは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。
【0103】
いくつかの態様では、送信機UEの1つまたは複数の送信パラメータは、同時ストリーム(たとえば、同時サイドリンクストリーム、同時アップリンクストリーム、同時サイドリンクストリームおよびアップリンクストリームなど)の送信が、周波数領域において連続している(たとえば、連続サブキャリアを占有する)かどうかを識別する周波数マッピングパラメータを含み得る。周波数マッピングパラメータは、送信機UEの1つまたは複数の送信チェーンのピーク対平均電力比(PAPR)能力に少なくとも部分的に基づき得る。同じ増幅器(たとえば、増幅器312、316など)を通過する非連続的な(たとえば、周波数領域における)送信は、送信のPAPRを増加させ得る相互変調歪みを経験し得る。したがって、BSおよび/または送信機UEは、同時ストリームの結合された送信電力が、送信機UEの送信チェーンのPAPR能力を超えないように、同時ストリームの送信を構成し得る。
【0104】
いくつかの態様では、送信機UEの1つまたは複数の送信パラメータは、送信機UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別するパラメータを含み得る。送信機UEは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信を送信するために利用可能な送信機UEのアンテナパネルまたはアレイの量に少なくとも部分的に基づいて、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を構成し得る。たとえば、送信機UEは、送信機UEのアンテナパネルまたはアレイの量に少なくとも部分的に基づいて、各アンテナパネルまたはアレイを介して送信され得る(たとえば、時間領域、周波数領域、空間領域など)多重化サイドリンクストリームの量を決定し得る。
【0105】
いくつかの態様では、送信機UEは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリング指示をBSに送信することによって、アップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整および/または構成し得る。このようにして、BSは、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリングを認識し、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリング指示および1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいてアップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリング許可を提供し得る。
【0106】
追加および/または代替として、送信機UEは、アップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリング指示を、BS、受信機UEのサービングBS、および/または受信機UEに送信することによって、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整および/または構成し得る。このようにして、BS、受信機UEのサービングBS、および/または受信機UEは、アップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリングを認識し、アップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信のスケジューリング指示、ならびに1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、サイドリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整し得る。
【0107】
いくつかの態様では、送信機UEは、受信機UEに関連付けられた受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、アップリンクストリームおよび/または対応するDMRS送信の送信を調整および/または構成し得る。送信機UEは、BSから、および/または、各受信機UEから、各受信機UEのための受信の指示を受信し得る。いくつかの態様では、BSは、各受信機UEのサービングBSから、各受信機UEの受信の指示を受信し得る。受信機UEのための受信パラメータは、ストリームのための複数のDMRS送信を処理する受信機UEの能力を識別し得る。
【0108】
上記のように、複数のストリームの送信が部分的に(たとえば、周波数において、空間的に、など)重複する場合、各ストリームの送信は、重複部分と非重複部分との間で電力の変化を経験し得る。部分的な重複による電力の変化は、重複部分と非重複部分との間の位相不連続性を引き起こす可能性がある。したがって、部分的に重複したストリームの送信機は、各部分についての別個のDMRS(たとえば、各重複部分についてのDMRS、および各非重複部分についてのDMRS)を送信し得る。したがって、受信機UEが、同じストリームについて複数のDMRSを処理することができない場合、受信機UEは、受信機UEに送信されるサイドリンクストリームが、サイドリンクストリームのために単一のDMRSが送信されるようにスケジュールされることを示すように、関連する受信パラメータを構成し得る。
【0109】
図7Bに、参照番号704によって示すように、送信機UEは、1つまたは複数のアップリンクストリームをBSに送信し、1つまたは複数のアップリンクストリームに関連付けられた1つまたは複数のアップリンクDMRS送信をBSに送信し、1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信機UEに送信し、1つまたは複数のサイドリンクストリームに関連付けられた1つまたは複数のサイドリンクDMRS送信を送信機UEに送信し得る。いくつかの態様では、1つもしくは複数のアップリンクストリーム、1つもしくは複数のアップリンクDMRS送信、1つもしくは複数のサイドリンクストリーム、および/または1つもしくは複数のサイドリンクDMRS送信は、1つもしくは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいてよい。
【0110】
たとえば、送信機UEは、1つもしくは複数のアップリンクストリームおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクストリームの送信が、UEの1つもしくは複数の送信パラメータおよび/または受信機UEの受信パラメータを満たすように、1つもしくは複数のアップリンクストリームおよび/または1つもしくは複数のサイドリンクストリームを送信し得る。別の例として、送信機UEは、1つもしくは複数のアップリンクDMRS送信および/または1つもしくは複数のサイドリンクDMRS送信の送信が、UEの1つもしくは複数の送信パラメータおよび/または受信機UEの受信パラメータを満たすように、1つもしくは複数のアップリンクDMRS送信および/または1つもしくは複数のサイドリンクDMRS送信を送信し得る。
【0111】
このようにして、送信機UEは、UEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームをBSおよび/または受信機UEと調整することによって、1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成し得る。1つまたは複数の送信パラメータは、送信機UEの受信能力に少なくとも部分的に基づいてもよい。このようにして、BSおよび受信機UEは、BSがアップリンクストリームの送信をスケジュールまたは調整することができるように、送信機UEの送信能力を認識し、送信機UEは、送信機UEの送信能力によってサポートされる方法で、サイドリンクストリームの送信を構成し得る。これは、特定のストリームが送信されない可能性を低減し、特定のストリームを送信する際の遅延を低減し、(たとえば、複数のストリームが送信機UEによって多重化され、送信されることを可能にすることによって)ワイヤレスネットワーク容量を増大させる。
【0112】
上記で示したように、
図7Aおよび
図7Bは1つまたは複数の例として与えられる。他の例は、
図7Aおよび
図7Bに関して説明したものとは異なっていてもよい。たとえば、いくつかの場合には、UEおよび/またはgNBは、(全二重動作におけるように)送信と受信の両方のリンクで同時に処理することができるランク(たとえば、ストリームの数)、TTI持続時間、DMRSにおけるそれらの重複または非重複の範囲などに関する制限によっても左右され得る全二重機能を備え得る。そのような能力はまた、サイドリンクUE間で直接に、または構成されている場合、サービング基地局を介して、上記のように交換され得る。
【0113】
図8は、本開示の様々な態様による、たとえば、UEによって実行される例示的なプロセス800を示す図である。例示的なプロセス800は、UE(たとえば、UE120など)がサイドリンクMU-MIMOに関連付けられた動作を実行する一例である。
【0114】
図8に示すように、いくつかの態様では、プロセス800は、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信することを含み得る(ブロック810)。たとえば、UEは(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282、モデム302、アンテナ素子320、増幅器312および/または316、ビームフォーミングマネージャ334などを使用して)、上述のように、サイドリンク通信およびダウンリンク通信のための、UEの1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信し得る。
【0115】
図8にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス800は、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信することを含み得る(ブロック820)。たとえば、UEは(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282、モデム302、アンテナ素子320、増幅器344および/または348、ビームフォーミングマネージャ334などを使用して)、上述のように、1つまたは複数の受信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを受信し得る。
【0116】
プロセス800は、以下で、かつ/または本明細書の中の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含んでよい。
【0117】
第1の態様では、1つまたは複数の受信パラメータが、UEに関連付けられた1つまたは複数のストリームのための時間周波数アラインメントを示す。第2の態様では、単独で、または第1の態様と組み合わせて、1つまたは複数のストリームが、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のダウンリンクストリームのうちの少なくとも1つを含む。
【0118】
第3の態様では、単独で、または第1および第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、時間周波数アラインメントが、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間が少なくとも部分的に整合するかどうか、1つまたは複数のサイドリンクストリームのTTI持続時間が、1つまたは複数のダウンリンクストリームのTTI持続時間と少なくとも部分的に整合するかどうか、1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのそれぞれの復調基準信号(DMRS)が整合するかどうか、1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの1つのそれぞれのDMRSが整合するかどうか、あるいは、1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのそれぞれのDMRSが、1つまたは複数のダウンリンクストリームのうちの1つのそれぞれのDMRSと整合するかどうか、のうちの少なくとも1つを識別する。
【0119】
第4の態様では、単独で、または第1から第3までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、1つまたは複数の受信パラメータの指示を送信することが、1つまたは複数の受信パラメータの指示を、UEのサービング基地局、または1つもしくは複数のサイドリンクストリームをUEに送信する1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つに送信することを含む。
【0120】
図8はプロセス800の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス800は、
図8に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。加えて、または代わりに、プロセス800のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてもよい。
【0121】
図9は、本開示の様々な態様による、たとえば、UEによって実行される、例示的なプロセス900を示す図である。例示的なプロセス900は、UE(たとえば、UE120など)がサイドリンクMU-MIMOに関連付けられた動作を実行する一例である。
【0122】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別することを含み得る(ブロック910)。たとえば、UEは(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282、モデム302、アンテナ素子320、増幅器312、316、344および/または348、ビームフォーミングマネージャ334などを使用して)、上述のように、サイドリンク通信およびアップリンク通信のためのUEの1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のサイドリンクストリームを識別してもよい。
【0123】
図9にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信することを含み得る(ブロック920)。たとえば、UEは(たとえば、受信プロセッサ258、送信プロセッサ264、コントローラ/プロセッサ280、メモリ282、モデム302、アンテナ素子320、増幅器312および/または316、ビームフォーミングマネージャ334などを使用して)、上述のように、1つもしくは複数のサイドリンクストリームまたは1つもしくは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信し得る。
【0124】
プロセス900は、以下で説明し、ならびに/または本明細書の他の箇所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関連して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの追加の態様を含んでもよい。
【0125】
第1の態様では、1つまたは複数の送信パラメータが、1つまたは複数のサイドリンクストリームまたは1つまたは複数のアップリンクストリームのうちの少なくとも1つを送信するために利用可能な、UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別するパラメータを含む。第2の態様では、単独で、または第1の態様と組み合わせて、プロセス900は、UEの1つまたは複数の送信パラメータと、1つまたは複数のサイドリンクストリームを受信する1つまたは複数の他のUEに関連付けられた受信パラメータとに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームのためのそれぞれの送信の送信を構成することをさらに含む。
【0126】
第3の態様では、単独で、または第1および第2の態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、1つまたは複数の他のUEに関連付けられた受信パラメータが、1つまたは複数のサイドリンクストリームのうちの1つのサイドリンクストリームのための複数のDMRS送信を処理するために、1つまたは複数の他のUEの各UEのそれぞれの能力を識別する。第4の態様では、単独で、または第1から第3までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、プロセス900は、1つまたは複数のサイドリンクストリームのためのそれぞれの送信の送信を構成することに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの送信を送信することをさらに含み、それぞれの送信は、それぞれのDMRS送信を含む。
【0127】
第5の態様では、単独で、または第1から第4までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、プロセス900は、1つまたは複数の他のUEに関連付けられた受信パラメータの指示を、UEのサービング基地局または1つまたは複数の他のUEのうちの少なくとも1つから受信することをさらに含む。第6の態様では、単独で、または第1から第5までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、プロセス900は、1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームを構成することを含み、1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成することが、1つまたは複数のアップリンクストリームを受信するUEのサービング基地局に、1つまたは複数のサイドリンクストリームのスケジューリング指示を送信することを含む。
【0128】
第7の態様では、単独で、または第1から第6までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、プロセス900は、1つまたは複数の送信パラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームを構成することを含み、1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成することが、UEがUEの1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの量に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のサイドリンクストリームの送信を構成することを含む。第8の態様では、単独で、または第1から第7までの態様のうちの1つまたは複数と組み合わせて、プロセス900は、UEが、UEのアンテナパネルまたはアレイの量を識別する、1つまたは複数の送信パラメータに含まれるパラメータに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のアンテナパネルまたはアレイを介して送信することができる多重化されたサイドリンクストリームの量を決定することをさらに含む。
【0129】
図9はプロセス900の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス900は、
図9に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス900のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0130】
上記の開示は例示および説明を提供するが、網羅的であることまたは開示する精密な形態に態様を限定することを意図しない。修正および変形が、上記の開示に照らして行われてよく、または態様の実践から獲得され得る。
【0131】
本明細書で使用する「構成要素」という用語は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組合せとして広く解釈されるものとする。本明細書で使用するプロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装される。
【0132】
本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、文脈に応じて、値がしきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指す場合がある。
【0133】
本明細書で説明するシステムおよび/または方法が異なる形態のハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装され得ることは明らかであろう。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動について、特定のソフトウェアコードを参照することなく本明細書で説明した。ソフトウェアおよびハードウェアは、本明細書での説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計されることが可能であることを理解されたい。
【0134】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲において記載され、かつ/または本明細書の中で開示されても、これらの組合せは、様々な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くが、特許請求の範囲において具体的に記載されない方法で、および/または本明細書で開示されない方法で組み合わせられてもよい。以下に列挙する各従属クレームは、1つのクレームのみに直接従属する場合があるが、様々な態様の開示は、クレームセットの中のあらゆる他のクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または、a、b、およびcの任意の他の順序)を包含するものとする。
【0135】
本明細書で使用する要素、行為、または命令はいずれも、そのように明示的に説明されない限り、重要または必須として見なされるべきでない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものであり、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてよい。さらに、本明細書で使用するとき、「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目との組合せなど)を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてよい。1つの項目だけが意図される場合、「唯一の(only one)」という句または類似の言葉が使用される。また、本明細書で使用するとき、「有する(has)」、「有する(have)」、「有すること(having)」などの用語は、オープンエンドな用語であるものとする。さらに、「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味するものとする。
【符号の説明】
【0136】
100 ワイヤレスネットワーク
102a マクロセル
102b ピコセル
102c フェムトセル
110 BS
120 UE
130 ネットワークコントローラ
200 設計
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
232 変調器(MOD)
234 アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252 アンテナ
254 復調器(DEMOD)
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 アーキテクチャ
302 モデム
304 デジタルアナログ変換器(DAC)
306 第1のミキサ
308 第2のミキサ
310 スプリッタ
312 第1の増幅器
314 送信位相シフタ
316 第2の増幅器
318 アンテナアレイ
320 アンテナ素子(AE)
330 局部発振器A
332 局部発振器B
334 ビームフォーミングマネージャ
344 第3の増幅器
346 受信位相シフタ
348 第4の増幅器
350 コンバイナ
352 第3のミキサ
354 局部発振器C
356 第4のミキサ
358 局部発振器D
360 アナログデジタル変換器(ADC)
400 フレーム構造
446 受信位相シフタ
510 スロットフォーマット
800 プロセス
900 プロセス
【国際調査報告】