(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】免疫チェックポイント阻害剤抵抗性癌の予防、改善または治療用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 39/395 20060101AFI20220906BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220906BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220906BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220906BHJP
C07K 16/42 20060101ALN20220906BHJP
C07K 16/46 20060101ALN20220906BHJP
【FI】
A61K39/395 E
A61P35/00 ZNA
A61K45/00
A61K39/395 T
A61P43/00 121
C07K16/42
C07K16/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500743
(86)(22)【出願日】2020-07-13
(85)【翻訳文提出日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 KR2020009181
(87)【国際公開番号】W WO2021006714
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0084098
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518426066
【氏名又は名称】グッド ティー セルズ、 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【氏名又は名称】小野寺 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】キム ボム ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム ジュン ホ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA17
4C084MA23
4C084MA31
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4C084NA05
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4C085GG04
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4C085GG08
4H045AA11
4H045AA30
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA22
4H045EA28
4H045FA72
4H045FA74
(57)【要約】
本発明は、本発明は、制御性T細胞の表面に存在するタンパク質であるLrig-1タンパク質に特異的に結合できる結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物に関し、本発明によるLrig-1タンパク質に特異的結合分子は、Lrig-1タンパク質が高いレベルで発現している制御性T細胞、すなわち腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)に属する制御性T細胞または活性化した制御性T細胞の機能を抑制して、制御性T細胞によりエフェクターT細胞の機能が抑制される現象を非常に効果的に遮断することによって、免疫回避がん、すなわち免疫チェックポイント阻害剤に耐性が存在するがんを効果的に予防、改善または治療することができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療用薬学組成物。
【請求項2】
前記Lrig-1タンパク質は、配列番号1または3で表されるアミノ酸配列からなる、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項3】
前記Lrig-1タンパク質は、配列番号2または4で表されるポリヌクレオチドによりコード化される、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項4】
前記Lrig-1タンパク質は、制御性T細胞(Regulatory T cell;Treg)の表面に存在する、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項5】
前記制御性T細胞は、腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)または活性化した制御性T細胞である、請求項4に記載の薬学組成物。
【請求項6】
前記結合分子は、抗体またはその断片である、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項7】
前記抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体(humanized antibody)、ヒト抗体(human antibody)、二価(bivalent)抗体、二重特異性分子、ミニボディ(minibody)、ドメイン抗体、二重特異性抗体(bispecific antibody)、抗体模倣体、ユニボディ(unibody)、ダイアボディ(diabody)、トリアボディ(triabody)、テトラボディ(tetrabody)またはこれらの断片である、請求項6に記載の薬学組成物。
【請求項8】
前記薬学組成物は、抗がん治療剤をさらに含む、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項9】
前記がんは、固形がんである、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項10】
前記がんは、胃がん、肝がん、膠細胞腫、卵巣がん、大腸がん、頭頸部がん、膀胱がん、腎細胞がん、乳がん、転移がん、前立腺がん、すい臓がん、黒色腫または肺がんである、請求項1に記載の薬学組成物。
【請求項11】
Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療用薬学組成物。
【請求項12】
前記がんは、固形がんである、請求項11に記載の薬学組成物。
【請求項13】
前記がんは、胃がん、肝がん、膠細胞腫、卵巣がん、大腸がん、頭頸部がん、膀胱がん、腎細胞がん、乳がん、転移がん、前立腺がん、すい臓がん、黒色腫または肺がんである、請求項11に記載の薬学組成物。
【請求項14】
個体にLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法。
【請求項15】
個体にLrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御性T細胞(T regulatory cell;Treg cell)の表面に存在するタンパク質であるLrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合できる結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性癌の予防、改善または治療用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
免疫抗がん剤は、がん自体を攻撃する既存の抗がん剤とは異なり、人工免疫タンパク質を体内に注入して免疫系を刺激することによって、免疫細胞が選択的にがん細胞のみを攻撃するように誘導する治療薬である。これらの免疫抗がん剤には、免疫チェックポイント阻害剤、免疫細胞治療剤、免疫ウイルス治療剤などがある。
【0003】
免疫抗がん剤などのような抗体基盤がん治療法は、通常の薬物に比べて潜在的に特異性が高くて、副作用が低いという特性を有する。その理由は、抗体による正常細胞と新生細胞間の精密な区別が可能であることと、これらの作用方式が細胞毒性免疫細胞の流入および相補的な活性化のような毒性が少ない免疫学的抗腫瘍メカニズムに依存するためである。
【0004】
抗体基盤療法のための標的は、正常細胞と新生細胞を適切に区別できる基礎となる特定の性質を有しなければならない。効果的かつ安全な抗体療法を開発するにあたって、腫瘍細胞にのみ独占的に限定されるか、正常組織上では全く検出されない標的が理想的であることはいうまでもない。他の観点において、高度な過発現は、治療機会の窓の基礎になり得、遺伝子増幅の結果としてヒト上皮成長因子受容体タイプ2(HER-2)により例示される低い副作用は、抗体トラスツズマブ(ハーセプチン)の優れた標的である。
【0005】
腫瘍治療法においてすでに承認を受けたり臨床開発中にある抗体の他の標的は、腫瘍細胞上の標的分子の数字上の過発現に基づかない、固有な特性を有する。プロテオグリカンMUC-1に対する抗体の場合、標的の骨格中に存在するペプチド反復エピトープが腫瘍細胞でアンダーグリコシル化されてその正常なカウンターパートに変更される。CD20(リツキシマブ)、CD52(キャンパス-1H)およびCD22(エプラツズマブ)に対する抗体の場合、抗体標的は、腫瘍細胞と正常のリンパ球上で匹敵するほどの発現レベルを示す。これと関連して、標的陰性幹細胞が正常のリンパ球レパートリーを復旧させるので、抗体による正常細胞の除去は寛容できる。抗体標的の互いに異なる接近性のさらに他の例は、がん胎児性抗原(CEA)とカルボニックアンヒドラーゼIX(CA9)である。これらの二つの抗原は、全部それぞれ結腸と腎臓の正常上皮で発現する。しかしながら、放射能標識された造影抗体は、腫瘍組織と正常組織を正確に区別するので、細胞毒性抗体はよく寛容される。これは、おそらくIgG抗体が接近しない正常な上皮組織の管腔側にのみCA9とCEAの発現が限定されたためと見なされる。抗原上皮細胞接着分子(Ep-CAM)も、このカテゴリーに属する。上皮細胞に対する相同器官細胞接着分子であって、これは、細胞間空間に位置する。興味深いことに、高親和性抗Ep CAM抗体は、非常に毒性が高い反面、中間程度の親和性抗体は、よく寛容されるという点である。これは、正常細胞に対するEp-CAM標的の接近性だけでなく、抗体結合の動力学(kinetics)が新しい治療機会の窓を設けることができることを示唆することである。
【0006】
新生組織と関連した病気を治療するにあたって、8つの抗体が承認されたが、これらの大部分は、リンパ種と白血病に関するものである。ただ3個の単クローン抗体、すなわち、ハーセプチン(Herceptin)、アバスチンおよびアービタックスのみが、ガン死亡率の90%以上を占める固形がんの種類に含まれる。実質的に残存する医学的要請、顕著な臨床的メリットが認定されたmAbがすでに提供され、これらの相当な商業的成功も、様々なグループの患者に対する抗体基盤療法の開発とこれらの効能増強がよく均衡を保持した新しい革新的な接近法を開発する動機を提供した。
【0007】
しかしながら、肺がんなどの場合、PD-1/PD-L1阻害剤の全奏効率(overall response rate(ORR)が15~20%未満に至っている。このようなPD-1/PD-L1阻害剤を用いた治療的効能の限界性を適切に説明する現象は、腫瘍微小環境で形成された免疫抑制機序として提示されてきた。これより、腫瘍微小環境を改善して免疫チェックポイント阻害剤の奏効率を高めるために、腫瘍抗原を認知するT細胞の数を増加させたり、TNFRS刺激剤を利用する戦略および腫瘍に特定の抗原ワクチンを追加で注射するなどの戦略などが使用されているが、まだその効用性が不十分である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一目的は、Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate,ADC)を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、個体にLrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する結合分子を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、個体に抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate,ADC)を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法を提供することにある。
【0012】
しかしながら、本発明が達成しようとする技術的課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は、下記の記載から当該技術分野における通常の知識を有する者が明確に理解できる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
1.Lrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物
本発明の一具現例によれば、Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物に関する。
【0014】
本発明の前記組成物は、薬学組成物または食品組成物として使用できる。
【0015】
本発明において前記結合分子は、Lrig-1タンパク質が高いレベルで発現している制御性T細胞(Regulatory T cell;Treg)、すなわち腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)に属する制御性T細胞または活性化した制御性T細胞の機能を抑制して、制御性T細胞によりエフェクターT細胞の機能が抑制される現象を非常に効果的に遮断することによって、免疫回避がん、すなわち免疫チェックポイント阻害剤に耐性が存在するがんを効果的に予防、改善または治療することができる。
【0016】
本発明において前記Lrig-1タンパク質が表面に存在する制御性T細胞は、腫瘍浸潤リンパ球または活性化した制御性T細胞であってもよい。
【0017】
本発明において前記「活性化した制御性T細胞」とは、エフェクターT細胞(effector T cell)の誘導と拡散を抑制したり、下方制御できる機能が活性化した制御性T細胞を意味する。前記Lrgi-1タンパク質が表面に存在しない制御性T細胞とは異なり、Lrig-1タンパク質が表面に存在する場合には、エフェクターT細胞の誘導と拡散を抑制する機能が活性化していてもよい。
【0018】
本発明において前記「腫瘍浸潤リンパ球」とは、血流から腫瘍組織がある部位に移動してがん組織または腫瘍微小環境(Tumor microenvironment;TME)に浸潤したリンパ球を意味する。前記腫瘍浸潤リンパ球により細胞毒性免疫反応が誘発されることがあるが、Lrig-1タンパク質が表面に存在する制御性T細胞の場合には、エフェクターT細胞の作用を抑制する機能が活性化(活性化した制御性T細胞)しているので、細胞毒性免疫反応をかえって抑制できる。
【0019】
本発明において前記「免疫チェックポイント阻害剤抵抗性」とは、免疫チェックポイント阻害剤、例えば、PD-1阻害剤(pembrolizumabとnivolumab)またはPD-L1阻害剤(atezolizumab)などにより初めから薬物に対する反応がない非反応群であるか、薬物の長期間の処置によって免疫チェックポイント阻害剤を外部物質として認識してこれを除去する免疫反応が誘導されるなどの機序を通じて薬物に対する反応が減少または消去される現象を有することを意味する。
【0020】
本発明において前記「がん」は、哺乳類で典型的に制御されない細胞成長と特徴づけられた生理的状態を示す。本発明において予防、改善または治療の対象となるがんは、固形臓器(solid organ)で異常的に細胞が成長して発生した塊りからなる固形がん(solid tumor)であり、例えば、固形臓器の部位によって胃がん、肝がん、膠細胞腫、卵巣がん、大腸がん、頭頸部がん、膀胱がん、腎細胞がん、乳がん、転移がん、前立腺がん、すい臓がん、黒色腫または肺がんなどが挙げられ、例えば、黒色腫であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0021】
本発明において前記「Lrig-1タンパク質」は、制御性T細胞の表面に存在する1091個のアミノ酸からなる膜貫通型タンパク質であって、細胞外あるいはルーメン側のロイシンリッチリピート配列(leucine-rich repeat(LRR))と3つの免疫グロブリン様ドメイン(immunoglobulin-like domains)、細胞膜貫通配列および細胞質尾部で構成されている。LRIG遺伝子ファミリーは、LRIG1、LRIG2とLRIG3遺伝子が存在し、これら間のアミノ酸は、非常に保全的に構成されている。前記LRIG1遺伝子は、正常皮膚で高く発現していて、基底と濾胞細胞に発現して上皮幹細胞の増殖を調節できる。したがって、表皮の恒常性の維持に重要な役割をし、不在時に乾癬や皮膚がんに発展することがある。LRIG1遺伝子が位置する染色体3p14.3部分が切断される場合には、がん細胞に発展する可能性があることが報告されたことがあり、実際に腎臓がん(renal cell carcinoma)と扁平上皮がん(cutaneous squamous cell carcinoma)では、LRIG1遺伝子の発現が非常に減少していることが確認された。ところで、最近では、前記Lrig-1タンパク質を発現するがんは、20~30%程度に過ぎないことが明らかにされた。一方、本発明の目的上、前記Lrig-1タンパク質は、ヒトまたはマウスに存在するタンパク質であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0022】
本発明において前記Lrig-1タンパク質は、ヒト由来の配列番号1で表されるポリペプチドであるか、マウス由来の配列番号3で表されるポリペプチドであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0023】
本発明において前記配列番号1で表されるLrig-1タンパク質は、配列番号2で表されるポリヌクレオチドによりコード化されるものであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0024】
本発明において前記配列番号3で表されるLrig-1タンパク質は、配列番号4で表される ポリヌクレオチドによってコード化されるものであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0025】
本発明において使用される「結合分子」は、キメラ、ヒト化またはヒト単クローン抗体のような単クローン抗体を含む完全な(intact)免疫グロブリン(immunoglobulin)、または抗原に結合する免疫グロブリン、例えばインフルエンザAウイルスの単量体HAまたは三量体HAとの結合のために完全な(intact)免疫グロブリンと競争する免疫グロブリン断片を含む可変性ドメインを意味する。構造とは関係なく、抗原-結合断片は、完全な(intact)免疫グロブリンにより認識された同じ抗原と結合される。抗原-結合断片は、結合分子のアミノ酸配列の2個以上の連続基、20個以上の連続アミノ酸残基、25個以上の連続アミノ酸残基、30個以上の連続アミノ酸残基、35個以上の連続アミノ酸残基、40個以上の連続アミノ酸残基、50個以上の連続アミノ酸残基、60個以上の連続アミノ酸残基、70個以上の連続アミノ酸残基、80個以上の連続アミノ酸残基、90個以上の連続アミノ酸残基、100個以上の連続アミノ酸残基、125個以上の連続アミノ酸残基、150個以上の連続アミノ酸残基、175個以上連続アミノ酸残基、200個以上の連続アミノ酸残基、または250個以上の連続アミノ酸残基のアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドを含んでもよい。
【0026】
本発明において前記「抗原-結合断片」は、特にFab、F(ab’)、F(ab’)2、Fv、dAb、Fd、相補性決定領域(CDR)断片、一本鎖抗体(scFv)、二価(bivalent)一本鎖抗体、一本鎖ファージ抗体、ユニボディ(unibody)、ダイアボディ(diabody)、トリアボディ、テトラボディ、ポリペプチドへの特定抗原に結合するのに十分な免疫グロブリンの一つ以上の断片を含有するポリペプチドなどを含む。前記断片は、合成によりまたは完全な免疫グロブリンの酵素的または化学的分解により生成されるか、組換えDNA技術により遺伝工学的に生成されてもよい。生成方法は、当該技術分野によく知られている。
【0027】
本発明において前記結合分子は、抗体またはその断片であってもよい。
【0028】
本発明において前記抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体(humanized antibody)、ヒト抗体(human antibody)、二価(bivalent)抗体、両特異性分子、ミニボディ(minibody)、ドメイン抗体、二重特異性抗体(bispecific antibody)、抗体模倣体、ユニボディ(unibody)、ダイアボディ(diabody)、トリアボディ(triabody)、テトラボディ(tetrabody)またはその断片であってもよいが、これらに制限されるものではない。
【0029】
本発明において、前記「抗体」は、免疫学的に特定抗原と反応性を有する免疫グロブリン分子を含む、抗原を特異的に認識する受容体の役割をするタンパク質分子を意味する。本発明の目的上、前記抗原は、制御性T細胞(regulatory T cell)の表面に存在するLrig-1タンパク質であってもよい。好ましくは、前記Lrig-1タンパク質のロイシンリッチ領域(Leucine Rich Region)または免疫グロブリン様ドメインを特異的に認識するものであってもよいが、これらに制限されない。
【0030】
本発明において前記抗体は、2個の全長の軽鎖および2個の全長の重鎖を有する完全な形態だけでなく、抗体分子の機能的な断片を含む。前記抗体分子の機能的な断片とは、少なくとも抗原結合機能を保有している断片を意味し、Fab、F(ab’)、F(ab’)2およびFvなどがある。
【0031】
本発明において前記抗体は、拮抗性(antagonist)抗体であってもよい。
【0032】
本発明において前記「拮抗性(antagonist)抗体」とは、細胞表面の特定分子または細胞内特定分子と結合することによって、拮抗性抗体とリガンドの結合により発生する細胞内の生物学的作用または活性を抑制する作用をする抗体をいう。例えば、本発明において前記拮抗性抗体は、制御性T細胞の表面に存在するLrig-1タンパク質と結合して細胞内あるいは細胞間にLrig-1タンパク質による一つ以上の生物学的作用を減少または抑制させることができる。
【0033】
本発明において前記「免疫グロブリン」は、重鎖および軽鎖を有し、それぞれの重鎖および軽鎖は、不変領域および可変領域を含む。軽鎖および重鎖の可変領域は、相補性決定領域(complementarity determining region、以下「CDR」という)と呼ばれる3個の多変可能な領域および4個の構造領域(Framework region)を含む。前記CDRは、主に抗原の抗原決定基(Epitope)に結合する役割をする。それぞれの鎖のCDRは、典型的にN末端から始めて順次にCDR1、CDR2およびCDR3と称し、また、特定CDRが位置している鎖により識別される。
【0034】
また、本発明において前記「単クローン抗体」は、実質的に同じ抗体集団から収得した単一分子組成の抗体分子を称する言葉であり、特定の抗原決定基(Epitope)に対して単一の結合特異性および親和性を示す。
【0035】
本発明において前記「全長抗体」は、2個の全長の軽鎖および2個の全長の重鎖を有する構造であり、それぞれの軽鎖は、重鎖とジスルフィド(Disulfide)結合で連結されていて、IgA、IgD、IgE、IgM、およびIgGを含む。前記IgGは、その亜型(subtype)として、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含む。
【0036】
また、本発明において前記「抗体の機能的な断片」は、抗原結合機能を保有している断片を意味し、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFvなどを含む。前記Fabは、軽鎖および重鎖の可変領域と軽鎖の不変領域および重鎖の一番目の不変領域(CH1ドメイン)を有する構造であり、1個の抗原結合部位を有する。また、Fab’は、重鎖CH1ドメインのC末端に一つ以上のシステイン残基を含むヒンジ領域(hinge region)を有するという点からFabと差異がある。F(ab’)2抗体は、Fab’のヒンジ領域のシステイン残基がジスルフィド結合を成して生成される。Fv(Variable fragment)は、重鎖可変部位および軽鎖可変部位のみを有している最小の抗体断片を意味する。二重鎖Fv(dsFv)は、ジスルフィド結合で重鎖領域と軽鎖領域が連結されていて、一本鎖Fv(scFv)は、一般的にペプチドリンカーを介して重鎖の可変領域と軽鎖の可変領域が共有結合で連結されている。前記抗体断片は、タンパク質加水分解酵素、例えばパパインまたはペプシンを利用する場合、FabまたはF(ab’)2の断片を得ることができ、遺伝子組換え技術を用いて作製できる。
【0037】
本発明において前記「キメラ抗体」は、マウス抗体の可変領域およびヒト抗体の不変領域を組換えした抗体であり、マウス抗体に比べて免疫反応が大きく改善された抗体である。
【0038】
本発明において前記「ヒト化抗体」は、ヒトでない種に由来する抗体のタンパク質配列をヒトで自然的に生産された抗体変異体と類似に変形させた抗体を意味する。その例として、前記ヒト化抗体は、マウス由来のCDRをヒト抗体由来のFRと組換えしてヒト化可変領域を製造し、これを好適なヒト抗体の不変領域と組換えしてヒト化抗体を製造できる。
【0039】
本発明において前記「ユニボディ」は、一般的な抗体に比べてさらに長時間の間治療効果などが発揮できるように安定した小さい抗体形式を生産する技術により作製されたものであり、ユニボディは、IgG4抗体のヒンジ領域を除去して、標的に結合できる領域が一つだけが存在するように作製されたものであってもよい。全体サイズのIgG4抗体と比較して、前記ユニボディは、安定性の観点から非常に優れている。このようなユニボディは、先行特許および文献などを参考として作製できる。
【0040】
本発明において前記結合分子は、
配列番号5、13、21および29からなる群から選ばれるアミノ酸配列からなる重鎖CDR1;配列番号6、14、22および30からなる群から選ばれたアミノ酸配列からなる重鎖CDR2;配列番号7、15、23および31からなる群から選ばれたアミノ酸配列からなる重鎖CDR3;を含む重鎖可変領域;および
配列番号8、16、24および32からなる群から選ばれるアミノ酸配列からなる軽鎖CDR1;配列番号9、17、25および33からなる群から選ばれるアミノ酸配列で表される軽鎖CDR2;配列番号10、18、26および34からなる群から選ばれるアミノ酸配列からなる軽鎖CDR3;を含む軽鎖可変領域を含む結合分子であってもよい。
【0041】
本発明において前記結合分子は、
(a)配列番号5で表される重鎖CDR1、配列番号6で表される重鎖CDR2、および配列番号7で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;
(b)配列番号13で表される重鎖CDR1、配列番号14で表される重鎖CDR2、および配列番号15で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;
(c)配列番号21で表される重鎖CDR1、配列番号22で表される重鎖CDR2、および配列番号23で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;および
(d)配列番号29で表される重鎖CDR1、配列番号30で表される重鎖CDR2、および配列番号31で表される重鎖CDR3を含む重鎖領域;からなる群から選ばれる重鎖可変領域;および
(e)配列番号8で表される軽鎖CDR1、配列番号9で表される軽鎖CDR2、および配列番号10で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
(f)配列番号16で表される軽鎖CDR1、配列番号17で表される軽鎖CDR2、および配列番号18で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;
(g)配列番号24で表される軽鎖CDR1、配列番号25で表される軽鎖CDR2、および配列番号26で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;および
(h)配列番号32で表される軽鎖CDR1、配列番号33で表される軽鎖CDR2、および配列番号34で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域;からなる群から選ばれる軽鎖可変領域;を含む結合分子であってもよい。
【0042】
本発明において前記結合分子は、
(1)配列番号5で表される重鎖CDR1、配列番号6で表される重鎖CDR2、および配列番号7で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;および配列番号8で表される軽鎖CDR1、配列番号9で表される軽鎖CDR2、および配列番号10で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含む結合分子;
(2)配列番号13で表される重鎖CDR1、配列番号14で表される重鎖CDR2、および配列番号15で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;および配列番号16で表される軽鎖CDR1、配列番号17で表される軽鎖CDR2、および配列番号18で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含む結合分子;
(3)配列番号21で表される重鎖CDR1、配列番号22で表される重鎖CDR2、および配列番号23で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;および配列番号24で表される軽鎖CDR1、配列番号25で表される軽鎖CDR2、および配列番号26で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含む結合分子;および
(4)配列番号29で表される重鎖CDR1、配列番号30で表される重鎖CDR2、および配列番号31で表される重鎖CDR3を含む重鎖可変領域;および配列番号32で表される軽鎖CDR1、配列番号33で表される軽鎖CDR2、および配列番号34で表される軽鎖CDR3を含む軽鎖可変領域を含む結合分子;からなる群から選ばれる結合分子であってもよい。
【0043】
本発明において、前記結合分子は、
配列番号11、19、27および35からなる群から選ばれるいずれか一つのアミノ酸配列からなる重鎖可変領域;および
配列番号12、20、28および36からなる群から選ばれるいずれか一つのアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域;を含む結合分子であってもよい。
【0044】
本発明において前記結合分子は、
(1)配列番号11で表される重鎖可変領域、および配列番号12で表される軽鎖可変領域を含む結合分子;
(2)配列番号19で表される重鎖可変領域、および配列番号20で表される軽鎖可変領域を含む結合分子;
(3)配列番号27で表される重鎖可変領域、および配列番号28で表される軽鎖可変領域を含む結合分子;および
(4)配列番号35で表される重鎖可変領域、および配列番号36で表される軽鎖可変領域を含む結合分子;からなる群から選ばれる結合分子であってもよい。
【0045】
本発明において前記結合分子は、Fc領域(Fragment crystallization region)または不変領域(constant region)をさらに含んでもよい。この際、前記Fc領域は、IgA、IgD、IgE、IgM、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4抗体のFc領域であるか、それに由来したものであってもよく、あるいはハイブリッドFc(hybrid Fc)領域であってもよい。
【0046】
本発明において前記Fc領域は、哺乳動物由来IgA、IgD、IgE、IgM、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4抗体のFc領域であってもよく、好ましくは、ヒト由来IgA、IgD、IgE、IgM、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4抗体のFc領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0047】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号37で表されるマウス由来IgG2a不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0048】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号38で表されるマウス由来免疫グロブリンカッパ(kappa)不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0049】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号39または40で表されるヒト由来IgG1不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0050】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号41で表されるヒト由来免疫グロブリンカッパ(kappa)不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0051】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号42で表されるヒト由来IgG2不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0052】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号43で表されるヒト由来IgG3不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0053】
本発明の一例として、前記不変領域は、配列番号44で表されるヒト由来IgG4不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0054】
本発明の一例として、前記不変領域は、ヒト由来免疫グロブリン ラムダ(lambda)不変領域であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0055】
本発明において前記「ハイブリッドFc」は、ヒトIgGサブクラスの組み合わせまたはヒトIgDおよびIgGの組み合わせから誘導できる。前記ハイブリッドFcは、生物学的活性分子、ポリペプチドなどに結合する場合、生物学的活性分子の血清半減期を増加させるだけでなく、Fc-ポリペプチド融合タンパク質をコードするヌクレオチドが発現するとき、ポリペプチドの発現レベルを高める効果がある。
【0056】
本発明の一例として、前記ハイブリッドFc領域は、配列番号45で表されるハイブリッドFcであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0057】
本発明の前記結合分子において前記Fcまたは不変領域は、前記可変領域にリンカー(linker)で連結されてもよい。この際、前記FcのC-末端にリンカーが連結され、前記リンカーに本発明の結合分子のN末端が連結されてもよいが、これに制限されるものではない。
【0058】
本発明において前記「リンカー(linker)」は、目的とする疾患の組織または細胞内で過発現する酵素により切断できる配列を含んでもよい。上記のように過発現する酵素により切断できる場合には、Fc部分によってポリペプチドの活性が低下するのを効果的に防止できる。本発明では、リンカーの好適な例として、血液内に最も多く存在するヒトアルブミンの282番~314番目の部分に位置する33個のアミノ酸からなるペプチドリンカー、より好ましくは、292番~304番目の部分に位置する13個のアミノ酸からなるペプチドリンカーであってもよく、このような部分は、3次元構造上、大部分が外部に露出した部分であり、体内で免疫反応を誘導する可能性が最小化された部分である。ただし、これに制限されるものではない。
【0059】
本発明の結合分子は、配列番号37、39、40、42、43、44および45からなる群から選ばれるアミノ酸配列からなる重鎖不変領域をさらに含んでもよい。
【0060】
本発明の結合分子は、配列番号38または41で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖不変領域をさらに含んでもよい。
【0061】
本発明の結合分子は、
配列番号37で表されるアミノ酸配列からなる重鎖不変領域;および
配列番号38で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖不変領域をさらに含んでもよい。
【0062】
本発明の結合分子は、
配列番号39、40、42、43または44で表されるアミノ酸配列からなる重鎖不変領域;および
配列番号41で表されるアミノ酸配列からなる軽鎖不変領域をさらに含んでもよい。
【0063】
本発明の結合分子は、
配列番号45で表されるアミノ酸配列からなる重鎖不変領域をさらに含んでもよい。
【0064】
本発明の結合分子は、
配列番号46で表される重鎖、および配列番号47で表される軽鎖を含む結合分子;
配列番号48で表される重鎖、および配列番号49で表される軽鎖を含む結合分子;
配列番号50で表される重鎖、および配列番号51で表される軽鎖を含む結合分子;および
配列番号52で表される重鎖、および配列番号53で表される軽鎖を含む結合分子;からなる群から選ばれる結合分子であってもよい。
【0065】
本発明の結合分子は、
配列番号90で表される重鎖、および配列番号91で表される軽鎖を含む結合分子であってもよい。
【0066】
本発明の結合分子は、抗体であることを特徴とするが、これに限定されるものではない。前記抗体は、単クローン抗体(monoclonal antibody)、全長抗体(full-length antibody)または抗体の一部分であり、Lrig-1タンパク質に結合する能力を有し、本発明の結合分子と競合的にLrig-1抗原決定部位に結合する抗体断片を全部含む。
【0067】
本発明において前記結合分子は、Lrig-1タンパク質に結合でき、その他の他のタンパク質に結合できる二重特異性抗体または二重特異的抗原結合断片として提供できる。
【0068】
本発明において前記二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片は、本発明による結合分子を含んでもよい。本発明において一例として、前記二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片は、Lrig-1タンパク質に結合できる抗原結合ドメインを含み、ここで、Lrig-1に結合できる抗原結合ドメインは、本発明による結合分子を含むか、これで構成されてもよい。
【0069】
本発明において提供する二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片は、本発明によるLrig-1タンパク質に結合できる結合分子である抗原結合ドメイン、および他の標的タンパク質に結合できる抗原結合ドメインを含む。ここで、他の標的タンパク質に結合できる抗原結合ドメインは、Lrig-1タンパク質以外の他のタンパク質であり、例えば、PD-1または細胞表面受容体であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0070】
本発明による二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片は、任意の好適なフォーマットに記載されたフォーマットで提供できる。例えば、二重特異性抗体または二重特異的抗原結合断片は、二重特異性抗体接合体(例:IgG2、F(ab’)2またはCovX-ボディ)、二重特異的IgGまたはIgG型分子(例:IgG、scFv4-Ig、IgG-scFv、scFv-IgG、DVD-Ig、IgG-sVD、sVD-IgG、または2イン(in)1-IgG、mAb2、またはTandemab common LC)、非対称性二重特異的IgGまたはIgG型分子(例:kih IgG、kih IgG common LC、CrossMab、kih IgG-scFab、mAb-Fv、電荷ペアまたはSEED-ボディ)、小型二重特異性抗体分子(例:ダイアボディ(Db)、dsDb、DART、scDb、tandAbs、タンデムscFv(taFv)、タンデムdAb/VHH、トリプルボディ、トリプルヘッド、Fab-scFv、またはF(ab’)2-scFv2)、二重特異的FcおよびCH3融合タンパク質(例:taFv-Fc、ジ-ダイアボディ、scDb-CH3、scFv-Fc-scFv、HCAb-VHH、scFv-kih-Fc、またはscFv-kih-CH3)、または二重特異的融合タンパク質(例:scFv2-アルブミン、scDb-アルブミン、taFv-毒素、DNL-Fab3、DNL-Fab4-IgG、DNL-Fab4-IgG-サイトカイン2)であってもよい。当製造メーカは、本発明による二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片を公知の方法により設計し、製造することができる。
【0071】
本発明において前記二重特異性抗体を生産する方法は、還元性ジスルフィドまたは非還元性チオエーテル結合と抗体または抗体断片の化学的架橋結合を含んでもよい。例えば、N-スクシンイミジル-3-(-2-ピリジルジチオ)-プロピオネート(SPDP)は、ジスルフィド連結された二重特異的F(ab)2ヘテロダイマーを生成するために、例えば、ヒンジ領域SH-グループを通じてFab断片を化学的に架橋結合させるのに使用できる。
【0072】
また、本発明において前記二重特異性抗体を生産するための他の方法は、二重特異性抗体を分泌できるクアドローマ細胞を生成するために、抗体-生産ハイブリドーマを、例えば、ポリエチレングリコールと融合させる過程を含む。
【0073】
本発明において前記二重特異性抗体および二重特異的抗原結合断片は、例えば、抗原結合分子のためのポリペプチドをコード化する核酸作製物から発現により組換えを用いて生産できる。例えば、2個の抗原結合ドメイン(すなわち、PD-1に結合できる抗原結合ドメインのための軽鎖および重鎖可変ドメイン、および他の標的タンパク質に結合できる抗原結合ドメインのための軽鎖および重鎖可変ドメイン)のための軽鎖および重鎖可変ドメインをコード化し、抗原結合ドメイン間の好適なリンカーまたは二量体化ドメインをコード化する配列を含むDNA作製物は、分子クローニング技術により製造できる。組換え二重特異性抗体は、以後、好適な宿主細胞(例:哺乳類の宿主細胞)の中で作製物の発現(例:試験管内)により生産でき、引き続いて、発現した組換え二重特異性抗体は、任意に精製できる。
【0074】
本発明において前記抗体は、非改変親抗体と比較して抗原に対する抗体の親和性が改善された改変抗体が生成される親和性成熟工程により生成できる。親和性成熟抗体は、当該技術分野に公知となった手続きで生産できる。
【0075】
本発明において提供する結合分子は、Lrig-1タンパク質に特異的に結合できる限り、前記アミノ酸配列の変異体を含んでもよい。例えば、抗体の結合親和性および/またはその他生物学的特性を改善させるために、抗体のアミノ酸配列に変化を与えることができる。このような変形は、例えば抗体のアミノ酸配列残基の欠失、挿入および/または置換を含む。
【0076】
本発明において前記アミノ酸変異は、アミノ酸の側鎖置換体の相対的類似性、例えば、疎水性、親水性、電荷、サイズなどに基づいて行われる。アミノ酸の側鎖置換体のサイズ、形および種類に対する分析により、アルギニン、リシンとヒスチジンは、全部正電荷を帯びた残基であり;アラニン、グリシンとセリンは、類似のサイズを有し;フェニルアラニン、トリプトファンとチロシンは、類似の形状を有することが分かる。したがって、このような考慮事項に基づいて、アルギニン、リシンおよびヒスチジン;アラニン、グリシンおよびセリン;そしてフェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシンは、生物学的に機能均等物といえる。
【0077】
本発明において前記変異を導入するにあたって、アミノ酸の疎水性インデックス(hydropathic index)が考慮できる。それぞれのアミノ酸は、疎水性と電荷によって疎水性インデックスが付与されている:イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(-0.4);スレオニン(-0.7);セリン(-0.8);トリプトファン(-0.9);チロシン(-1.3);プロリン(-1.6);ヒスチジン(-3.2);グルタメート(-3.5);グルタミン(-3.5);アスパルテート(-3.5);アスパラギン(-3.5);リシン(-3.9);およびアルギニン(-4.5)。タンパク質の相互的な生物学的機能(interactive biological function)を付与するにあたって、疎水性アミノ酸インデックスは大変重要である。類似の疎水性インデックスを有するアミノ酸で置換する場合、類似の生物学的活性を保有できることは公知の事実である。疎水性インデックスを参照して変異を導入させる場合、好ましくは、±2以内、より好ましくは、±1以内、より好ましくは、±0.5以内の疎水性インデックス差を示すアミノ酸の間に置換をする。
【0078】
本発明において類似の親水性値(hydrophilicity value)を有するアミノ酸間の置換が均等な生物学的活性を有するタンパク質を招くことも、よく知られている。次の親水性値がそれぞれのアミノ酸残基に付与されている:アルギニン(+3.0);リシン(+3.0);アスパルテート(+3.0±1);グルタメート(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);スレオニン(-0.4);プロリン(-0.5±1);アラニン(-0.5);ヒスチジン(-0.5);システイン(-1.0);メチオニン(-1.3);バリン(-1.5);ロイシン(-1.8);イソロイシン(-1.8);チロシン(-2.3);フェニルアラニン(-2.5);トリプトファン(-3.4)。親水性値を参照して変異を導入させる場合、好ましくは、±2以内、より好ましくは、±1以内、より好ましくは、±0.5以内の親水性値の差を示すアミノ酸間で置換を行うことができる。
【0079】
本発明において前記分子の活性を全体的に変更させないタンパク質におけるアミノ酸交換は、当該分野に公知となっており、最も通常的に起こる交換は、アミノ酸残基Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Gln/Glu間の交換である。
【0080】
本発明において前記Lrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子は、下記式1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含むエピトープに特異的に結合するものであってもよい:
【0081】
[式1]
Lx1Lx2x3N
【0082】
上記式1中、
x1~x3は、それぞれ独立して、中性アミノ酸、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸または芳香族アミノ酸であってもよい。ここで、前記中性アミノ酸は、グリシン(glycine;G)、アラニン(alanine;A)、バリン(valine、V)、ロイシン(leucine;L)、イソロイシン(isoleucine;I)、セリン(serine;S)またはスレオニン(threonine;T)であり、前記酸性アミノ酸は、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、グルタミン酸(glutamic acid;E)、アスパラギン(asparagine;N)またはグルタミン(glutamine;Q)であり、前記塩基性アミノ酸は、リシン(lysine;K)、アルギニン(arginine;R)またはヒスチジン(histidine;H)であり、前記芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン(phenylalanine;F)またはチロシン(tyrosine;Y)であってもよい。
【0083】
本発明の一例として、前記x1~x3は、それぞれ独立して、アスパラギン(asparagine;N)、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、セリン(serine;S)、チロシン(tyrosine;Y)、アルギニン(arginine;R)、フェニルアラニン(phenylalanine;F)、リシン(lysine;K)、ヒスチジン(histidine;H)、ロイシン(leucine;L)、バリン(valine;V)、スレオニン(threonine;T)、アラニン(alanine;A)、グルタミン(glutamine;Q)、グルタミン酸(glutamic acid;E)およびグリシン(glycine;G)からなる群から選ばれるアミノ酸であってもよい。
【0084】
本発明の他の例示として、前記x1は、アスパラギン(asparagine;N)、フェニルアラニン(phenylalanine;F)、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、リシン(lysine;K)、ヒスチジン(histidine;H)、バリン(valine;V)、アルギニン(arginine;R)およびスレオニン(threonine;T)からなる群から選ばれるアミノ酸であり、前記x2は、セリン(serine;S)、グルタミン(glutamine;Q)、アラニン(alanine;A)、アスパラギン(asparagine;N)、グルタミン酸(glutamic acid;E)、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、フェニルアラニン(phenylalanine;F)およびグリシン(glycine;G)からなる群から選ばれるアミノ酸であり、前記x3は、チロシン(tyrosine;Y)、ヒスチジン(histidine;H)、グリシン(glycine;G)、アルギニン(arginine;R)、アスパラギン(asparagine;N)、ロイシン(leucine;L)、リシン(lysine;K)およびフェニルアラニン(phenylalanine;F)からなる群から選ばれるアミノ酸であってもよい。
【0085】
本発明のさらに他の例示として、前記x1~x3は、それぞれ独立して、それぞれ独立して、アスパラギン(asparagine;N)、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、セリン(serine;S)、チロシン(tyrosine;Y)およびアルギニン(arginine;R)からなる群から選ばれるアミノ酸であってもよい。
【0086】
本発明のさらに他の例示として、前記x1は、アスパラギン(asparagine;N)またはアスパラギン酸 (aspartic acid;D)であり、前記x2は、セリン(serine;S)またはアスパラギン(asparagine;N)であり、前記x3は、チロシン(tyrosine;Y)またはアルギニン(arginine;R)である。
【0087】
本発明において前記エピトープは、上記式1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含むものであり、10~20mer、好ましくは、10~15mer、より好ましくは、11~14merからなってもよい。
【0088】
また、本発明において前記エピトープにおいて上記式1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、前記エピトープのN末端から3~6番目、好ましくは、4~6番目、より好ましくは、5番目に位置することができる。
【0089】
本発明の一例として、上記式1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドは、下記表1の配列番号54~67のうちいずれか一つのアミノ酸配列で表され得るが、これに制限されるものではない:
【0090】
【0091】
本発明において前記Lrig-1タンパク質のエピトープは、下記表2の配列番号68~79のうちいずれか一つのアミノ酸配列で表されるポリペプチドを含むものであってもよい:
【0092】
【0093】
本発明の他の一例として、前記エピトープは、配列番号66または68のアミノ酸配列で表され得るが、これに制限されるものではない。
【0094】
本発明において上述した生物学的均等活性を有する変異を考慮すると、本発明の結合分子は、配列リストに記載された配列と実質的な同一性(substantial identity)を示す配列も含むものと解される。
【0095】
本発明において用語「実質的な同一性」とは、本発明の配列と任意の他の配列を最大限対応するように並列し、当該技術分野において通常的に用いられるアルゴリズムを用いて並列された配列を分析した場合に、最小61%の相同性、より好ましくは、70%の相同性、より好ましくは、80%の相同性、最も好ましくは、90%の相同性を示す配列を意味する。配列比較のためのアラインメント方法は、当該技術分野に公知となっている。アラインメントに対する多様な方法およびアルゴリズムは、NCBI Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)は、NBCI(National Center for Biological Information)などで接近可能であり、インターネット上のBLSATであるhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/でblastp、blasm、blastx、tblastn and tblastxのような配列分析プログラムと連動して利用することができる。このプログラムを用いた配列相同性比較方法は、オンライン(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/blast_help.html)を通じて確認できる。
【0096】
本発明において前記結合分子、好ましくは前記抗体は、抗体を生産する通常の方法により生成できるが、親和性成熟(Affinity maturation)により生成できる。
【0097】
本発明において前記「親和性成熟(Affinity maturation)」は、活性化したB細胞が免疫反応過程で抗原に対する親和性が増加した抗体を生産する過程を意味する。本発明の目的上、前記親和性成熟は、自然で起こる過程と同一に、突然変異と選択の原理に基づいて親和性成熟により生成された抗体または抗体断片を生成できる。
【0098】
本発明において前記抗がん剤は、その他公知の抗がん治療剤と組み合わせて使用できる。
【0099】
本発明において前記「抗がん治療剤」は、例えば、ナイトロジェンマスタード、イマチニブ、オキサリプラチン、リツキシマブ、エルロチニブ、ネラチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、ニロチニブ、セマキサニブ、ボスチニブ、アキシチニブ、セディラニブ、レスタウルチニブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、ボルテゾミブ、スニチニブ、カルボプラチン、ソラフェニブ、ベバシズマブ、シスプラチン、セツキシマブ、ビスカムアルバム、アスパラギナーゼ、トレチノイン、ヒドロキシカルバミド、ダサチニブ、エストラムスチン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、イブリツモマブ・チウキセタン、ヘプタプラチン、メチルアミノレブリン酸、アムサクリン、アレムツズマブ、プロカルバジン、アルプロスタジル、硝酸ホルミウムキトサン、ゲムシタビン、ドキシフルリジン、ペメトレキセド、テガフール、カペシタビン、ギメラシル、オテラシル、アザシチジン、メトトレキサート、ウラシル、シタラビン、フルオロウラシル、フルダラビン、エノシタビン、フルタミド、カペシタビン、デシタビン、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン、カルモフール、ラルチトレキセド、ドセタキセル、パクリタキセル、イリノテカン、ベロテカン、トポテカン、ビノレルビン、エトポシド、ビンブラスチン 、イダルビシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ピラルビシン、アクラルビシン、ペプロマイシン、テムシロリムス、テモゾロミド、ブスルファン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、アルトレタミン、ダカルバジン、チオテパ、ニムスチン、クロラムブシル、ミトラクトール、ロイコボリン、トレトニン、エキセメスタン、アミノグルテチミド、アナグレリド、オラパリブ、ナベルビン、ファドロゾール、タモキシフェン、トレミフェン、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール、ビカルタミド、ロムスチン、5FU、ボリノスタット、エンチノスタット、カルムスチン、VEGF抗体(ベバシズマブ)、EGFR抗体(セツキシマブ)、HER-2抗体(トラスツズマブ)、PD-1阻害剤(ペムブロリズマブ、ニボルマブ)、PD-L1阻害剤(アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、STI-1014、CX-072)、CTLA-4抗体(イピリムマブ)、LAG-3抗体(BMS-986016、IMP-731、IMP-321)、CD137抗体(ウレルマブ、PF-05082566)、GITR抗体(BMS-986153、BMS-986156、TRX-518、MK-4166)、IDO拮抗剤(INCB-024360、インドキシモド、NLG-919)、OXO抗体(MEDI-6383またはMEDI-6469)、OXO40L拮抗剤(RG-7888)、CD40拮抗剤(ルカツムマブ、ダセツズマブ)およびCD27抗体(バルリルマブ)、)、CD20抗体(リツキシマブ)、CD52抗体(キャンパス-1H)、CD22抗体(エプラツズマブ)、CD25抗体、TIGIT抗体(tiragolumab)、CCR4抗体、FR4抗体、CD15s抗体、PI-16抗体およびLAIR-1抗体からなる群から選ばれるが、これらに制限されるものではない。
【0100】
本発明において、「予防」または「改善」は、本発明の薬学組成物を用いて疾患の症状を遮断したり、その症状を抑制または遅延させるすべての行為なら制限なしで含んでもよい。
【0101】
また、本発明において、「治療」は、本発明の薬学組成物を用いて疾患の症状が好転したり、有益になるすべての行為なら制限なしで含んでもよい。
【0102】
本発明において、前記薬学組成物は、カプセル、錠剤、顆粒、注射剤、軟膏剤、粉末または飲料の形態であることを特徴とし、前記薬学組成物は、ヒトを対象とすることを特徴とする。
【0103】
本発明において前記薬学組成物は、これらに限定されるものではないが、それぞれ通常の方法により散剤、顆粒剤、カプセル、錠剤、水性懸濁液などの経口型剤形、外用剤、坐剤および滅菌注射溶液の形態に剤形化して使用できる。本発明の薬学組成物は、薬学的に許容可能な担体を含んでもよい。薬学的に許容される担体は、経口投与時には、結合剤、滑沢剤、崩解剤、賦形剤、可溶化剤、分散剤、安定化剤、懸濁化剤、色素、香料などを使用でき、注射剤の場合には、緩衝剤、保存剤、無痛化剤、可溶化剤、等張化剤、安定化剤などを混合して使用でき、局所投与用の場合には、基剤、賦形剤、潤滑剤、保存剤などを使用できる。本発明の薬学組成物の剤形は、上述したような薬剤学的に許容される担体と混合して多様に製造できる。例えば、経口投与時には、錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル剤(elixir)、サスペンション、シロップ、ウェハーなどの形態で製造でき、注射剤の場合には、単位投薬アンプルまたは多回投薬の形態で製造できる。その他、溶液、懸濁液、錠剤、カプセル、徐放性製剤などに剤形化できる。
【0104】
一方、製剤化に適した担体、賦形剤および希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアガム、アルギネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾアート、プロピルヒドロキシベンゾアート、タルク、マグネシウムステアレートまたは鉱物油などが使用できる。また、充填剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤、防腐剤などをさらに含んでもよい。
【0105】
本発明による前記薬学組成物の投与経路は、これらに限定されるものではないが、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、骨髄内、硬膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下または直腸が含まれる。経口または非経口投与が好ましい。
【0106】
本発明において、前記「非経口」とは、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、硬膜内、病巣内および頭蓋骨内注射または注入技術を含む。本発明の薬学組成物は、また、直腸投与のための坐剤の形態で投与できる。
【0107】
本発明の前記薬学組成物は、使用された特定化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排出率、薬物配合および予防または治療される特定疾患の重症度を含む様々な要因によって多様に変わることができ、前記薬学組成物の投与量は、患者の状態、体重、病気の程度、薬物の形態、投与経路および期間によって異なるが、当業者が適宜選択でき、1日に0.0001~50mg/kgまたは0.001~50mg/kgで投与できる。投与は、1日に1回投与してもよく、数回に分けて投与してもよい。前記投与量は、いかなる面でも本発明の範囲を限定するものではない。本発明による医薬組成物は、丸剤、糖衣錠、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁剤に剤形化できる。
【0108】
本発明の前記食品組成物は、各種食品類、例えば、飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、菓子、餅、パンなどの形態で製造できる。本発明において前記有効成分が食品組成物に含まれる場合、その量は、全体重量の0.1~50%の割合で添加できるが、これに制限されるものではない。
【0109】
本発明において前記食品組成物が飲料の形態で製造される場合、指示された割合で前記食品組成物を含むこと以外に、特別な制限点はなく、通常の飲料のように多様な香味剤または天然炭水化物などをさらなる成分として含有できる。具体的に、天然炭水化物としてブドウ糖などのモノサッカライド、果糖などのジサッカライド、スクロースなどのポリサッカライド、デキストリン、シクロデキストリンなどのような通常の糖およびキシリトール、ソルビトール、エリトリトールなどの糖アルコールなどを含んでもよい。前記香味剤としては、天然香味剤(ソーマチン、ステビア抽出物(例えばレバウディオサイドA、グリチルリチンなど)および合成香味剤(サッカリン、アスパルテームなど)などが挙げられる。
【0110】
本発明において前記食品組成物は、様々な栄養剤、ビタミン、ミネラル(電解質)、合成風味剤および天然風味剤などの風味剤、着色剤、ペクチン酸およびその塩、アルギン酸およびその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などをさらに含んでもよい。
【0111】
本発明において前記成分は、独立してまたは組み合わせて使用できる。前記添加剤の割合は、本発明の核心的な要素に該当しないが、本発明の食品組成物100重量部当たり0.1~約50重量部の範囲で選択できるが、これに制限されるものではない。
【0112】
2.抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物
本発明の他の具現例によれば、Lrig-1タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を有効成分として含む組成物を提供する。
【0113】
本発明において前記抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用薬学組成物において、抗体、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性、がん、予防、改善などに関連した内容は、上記で記載したところと同一なので、その記載を省略する。
【0114】
本発明において前記「抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate、ADC)」とは、抗体と薬物の生物学的活性を低下させることなく、薬物と抗体を化学的に連結した形態を称する。本発明において前記抗体-薬物複合体は、抗体の重鎖および/または軽鎖のN末端のアミノ酸残基に薬物が結合した形態、具体的には、抗体の重鎖および/または軽鎖のN末端、α-アミン基に薬物が結合した形態をいう。
【0115】
本発明において前記「薬物」は、細胞に特定の生物学的活性を有する任意の物質を意味し、これは、DNA、RNAまたはペプチド(Peptide)を含む概念である。前記薬物は、α-アミン基と反応して架橋できる反応性基を含む形態であってもよく、α-アミン基と反応して架橋できる反応性基を含むリンカーが連結されている形態も含む。
【0116】
本発明において前記α-アミン基と反応して架橋できる反応性基の例としては、抗体の重鎖または軽鎖のN末端のα-アミン基と反応して架橋できるものであれば、その種類は、特に制限されず、当該技術分野に公知となったアミン基と反応する種類を全部含む。その例として、イソチオシアネート(Isothiocyanate)、イソシアネート(Isocyanates)、アシルアジド(Acyl azide)、NHSエステル(NHS ester)、スルホニルクロリド(Sulfonyl chloride)、アルデヒド(Aldehyde)、グリオキサール(Glyoxal)、エポキシド(Epoxide)、オキシラン(Oxirane)、カルボネート(Carbonate)、アリールハライド(Aryl halide)、イミドエステル(Imidoester)、カルボイミド(Carbodiimide)、アンハイドライド(Anhydride)およびフルオロフェニルエステル(Fluorophenyl ester)のうちいずれか一つであってもよいが、これらに制限されるものではない。
【0117】
本発明において前記抗がん剤は、これらに制限されるものではないが、ナイトロジェンマスタード、イマチニブ、オキサリプラチン、リツキシマブ、エルロチニブ、ネラチニブ、ラパチニブ、ゲフィチニブ、バンデタニブ、ニロチニブ、セマキサニブ、ボスチニブ、アキシチニブ、セディラニブ、レスタウルチニブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、ボルテゾミブ、スニチニブ、カルボプラチン、ソラフェニブ、ベバシズマブ、シスプラチン、セツキシマブ、ビスカムアルバム、アスパラギナーゼ、トレチノイン、ヒドロキシカルバミド、ダサチニブ、エストラムスチン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、イブリツモマブ・チウキセタン、ヘプタプラチン、メチルアミノレブリン酸、アムサクリン、アレムツズマブ、プロカルバジン、アルプロスタジル、硝酸ホルミウムキトサン、ゲムシタビン、ドキシフルリジン、ペメトレキセド、テガフール、カペシタビン、ギメラシル、オテラシル、アザシチジン、メトトレキサート、ウラシル、シタラビン、フルオロウラシル、フルダラビン、エノシタビン、フルタミド、カペシタビン、デシタビン、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン、カルモフール、ラルチトレキセド、ドセタキセル、パクリタキセル、イリノテカン、ベロテカン、トポテカン、ビノレルビン、エトポシド、ビンブラスチン、イダルビシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ピラルビシン、アクラルビシン、ペプロマイシン、テムシロリムス、テモゾロミド、ブスルファン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、アルトレタミン、ダカルバジン、チオテパ、ニムスチン、クロラムブシル、ミトラクトール、ロイコボリン、トレトニン、エキセメスタン、アミノグルテチミド、アナグレリド、オラパリブ、ナベルビン、パドラゾール、タモキシフェン、トレミフェン、テストラクトン、アナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール、ビカルタミド、ロムスチン、5FU、ボリノスタット、エンチノスタットおよびカルムスチンからなる群から選ばれることができる。
【0118】
3.Lrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法
本発明のさらに他の具現例によれば、個体にLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法に関する。
【0119】
本発明の前記予防または治療方法において、Lrig-1タンパク質、結合分子、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性、がん、治療、予防などに関連した内容は、上記で「1.結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物」に記載された事項と同一なので、その記載を省略する。
【0120】
本発明の前記「個体」は、疾患の発病が疑われる個体であって、前記疾患の発病が疑われる個体は、当該疾患が発病したか、発病できるヒトを含むマウス、家畜などを含む哺乳動物を意味するが、本発明において提供する結合分子で治療可能な個体は、制限なしで含まれる。
【0121】
本発明の前記方法は、本発明において提供する結合分子を薬学的有効量で投与することを含んでもよい。好適なトータル1日使用量は、正しい医学的判断の範囲内で治療医師により決定でき、1回または数回に分けて投与できる。しかし、本発明の目的上、特定の患者に対する具体的な治療的有効量は、達成しようとする反応の種類と程度、場合によって他の製剤が使用されるか否かを含む具体的な前記有効成分を含む組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別および食事、投与時間、投与経路および前記有効成分を含む組成物の分泌率、治療期間、具体的組成物と共に使用されるか、同時に使用される薬物を含む多様な因子と医薬分野によく知られた類似因子によって相異に適用することが好ましい。
【0122】
本発明の前記免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法は、一つ以上の疾患に対する治療的活性を有する化合物または物質を投与することをさらに含む併用療法であってもよいが、これに制限されるものではない。
【0123】
本発明において前記「併用」は、同時に、個別にまたは順次に投与を示すのと理解しなければならない。前記投与が順次または個別に行われる場合、2次成分投与の間隔は、前記併用の有利な効果を失わないようにすることでなければならない。
【0124】
本発明において前記結合分子の投与用量は、患者体重1kg当たり約0.0001μg~500mgであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0125】
4.抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法
本発明のさらに他の具現例によれば、個体にLrig-1タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法に関する。
【0126】
本発明の前記予防または治療方法において、Lrig-1タンパク質、結合分子、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性、がん、治療、予防などに関連した内容は、上記で「1.結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物」に記載された事項と同一であり、抗体-薬物複合体と関連した内容は、上記で「2.抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防、改善または治療用組成物」に記載された事項と同一であり、個体、併用および投与などに関連した内容は、上記で「3.結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法」に記載されたところと同一なので、その記載を省略する。
【発明の効果】
【0127】
本発明によるLrig-1タンパク質に特異的結合分子、好ましくは、抗体は、Lrig-1タンパク質が高いレベルで発現している制御性T細胞(Regulatory T Cell;Treg)、すなわち腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)に属する制御性T細胞または活性化した制御性T細胞の機能を抑制して、制御性T細胞によりエフェクターT細胞の機能が抑制される現象を非常に効果的に遮断することによって、免疫回避がん、すなわち免疫チェックポイント阻害剤に耐性が存在するがんを効果的に予防、改善または治療することができる。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【
図1】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質の構造を示す図である。
【
図2】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質の構造を示す図である。
【
図3】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質の発現レベルを示す図である。
【
図4】本発明の一実施例によるLrig-1 mRNAの発現レベルを示す図である。
【
図5】本発明の一実施例によるLrig-1 mRNAの発現レベルを示す図である。
【
図6】本発明の一実施例によるLrig-1、Lrig-2およびLrig-3 mRNAの発現レベルを示す図である。
【
図7】本発明の一実施例による制御性T細胞と非制御性T細胞内Lrig-1タンパク質の発現量の比較結果を示す図である。
【
図8a】本発明の一実施例による制御性T細胞の表面にLrig-1タンパク質の発現を示す図である。
【
図8b】本発明の一実施例による制御性T細胞の表面にLrig-1タンパク質の発現を示す図である。
【
図9】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質特異的単クローン抗体(GTC110-01、GTC110-02、GTC110-03およびGTC110-04)のLrig-1タンパク質に対する結合力を分析した結果を示す図である。
【
図10】一実施例においてマイクロアレイを用いてLrig-1タンパク質に対する単クローン抗体(GTC110-04)10μg/mlのエピトープマッピング結果を示す図である。
【
図11】本発明の一実施例においてマイクロアレイを用いてLrig-1タンパク質に対する単クローン抗体(GTC110-04)100μg/mlのエピトープマッピング結果を示す図である。
【
図12】本発明の一実施例においてマイクロアレイを用いてLrig-1タンパク質に対する単クローン抗体(GTC110-04)のエピトープマッピング結果を示す図である。ここで、ヒト抗体04(Human antibody 04)は、単クローン抗体GTC110-04を意味する。
【
図13】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質特異的単クローン抗体(GTC110-01、GTC110-02、GTC110-03およびGTC110-04)の制御性T細胞内でLrig-1タンパク質誘導Stat3リン酸化制御機構を分析した結果を示す図である。ここで、01は、GTC110-01、02は、GTC110-02、03は、GTC110-03および04は、GTC110-04を意味する。
【
図14a】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質の発現レベルによるTregのエフェクターT細胞(effector T cell)の抑制効果を確認した結果を示す図である。
【
図14b】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質の発現レベルによるTregのエフェクターT細胞(effector T cell)の抑制効果を確認した結果を示す図である。
【
図15】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質特異的単クローン抗体(GTC110-04)またはPD-1抗体を用いた免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がん治療効果の実験設計図を簡略に示したものである。
【
図16】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質特異的単クローン抗体(GTC110-04)またはPD-1抗体を用いた免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がん治療による腫瘍のサイズの減少を確認した結果を示す図である。
【
図17】本発明の一実施例によるLrig-1タンパク質に特異的単クローン抗体(GTC110-04)またはPD-1抗体を用いた免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がん治療による腫瘍浸潤リンパ球の細胞分布をフローサイトメトリー(FACS)を用いて確認した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0129】
最良の形態
本発明の一実施例は、Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する結合分子を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療用薬学組成物に関する。
【0130】
本発明の他の実施例は、Lrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を有効成分として含む免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療用薬学組成物に関する。
【0131】
本発明のさらに他の実施例は、個体にLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法に関する。
【0132】
本発明のさらに他の実施例は、個体にLrig-1(leucine-rich and immunoglobulin-like domains 1)タンパク質に特異的に結合する抗体または抗原結合断片;および薬物を含む抗体-薬物複合体を薬学的に有効量で投与する段階を含む、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療方法に関する。
【0133】
以下、本発明を下記の実施例により詳細に説明する。ただし、下記実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が下記実施例により限定されるものではない。
【0134】
実施例
[準備例1]T細胞の亜型細胞の培養
制御性T細胞(regulatory T cell;Treg、以下、「Treg」という)のみにおいてLrig-1タンパク質が発現するかを確認するために、T細胞の亜型(subset)であるTh0、Th1、Th2、Th17およびiTregを準備した。ここで、iTregは、自然的に分離したnTregとは異なり、下記の組成を含む培地で分化を人工的に誘導した細胞を意味する。
【0135】
T細胞の亜型は、まず、マウスの脾臓からナイーブ(naive)T細胞を分離した後、ウシ胎児血清(FBS;hyclone,logan,UT)10%を含むRPMI1640(Invitrogen Gibco,Grand Island,NY)栄養培地に下記表3の成分をそれぞれさらに含ませて、37℃、5%CO2培養器内で72時間培養を通じてそれぞれの細胞へ分化誘導した。
【0136】
【0137】
[準備例2]Lrig-1タンパク質の発現レベルによるTreg分離
Foxp3-GFP KIマウスの脾臓からナイーブT細胞を分離した後、前記分離したナイーブT細胞を前記準備例1の表1に記載されているiTreg組成で4日または6日間培養することによって、ナイーブT細胞をiTregに分化させた。次に、前記iTregをLrig-1 PE抗体(R&D system FAB3688P)を用いて染色した後、蛍光活性化セルソーター(Fluorescence-Activated Cell Sorter;FACS)を用いてFOXP3+細胞中でLrig-1の発現レベルによって、4日間培養されたiTreg Lrig-1lowおよびiTreg Lrig-1highと、6日間培養されたiTreg Lrig-1lowに分離した。
【0138】
[実施例1]Lrig-1構造分析
制御性T細胞の表面タンパク質であるLrig-1タンパク質に特異的抗体を作製するために、Lrig-1タンパク質の細胞外ドメインの3次元立体構造を予測した。
【0139】
まず、抗原決定基(Epitope)塩基配列の予測のために、Lrig-1タンパク質の細胞外ドメイン(Extracellular domain;ECD)の構造を確認するために、Uniprot(http://www.uniprot.org)とRCSB Protein Data Bank(http://www.rcsb.org/pdb)ツールを用いて3次元立体構造を予測した後、その結果を
図1および
図2に示した。
【0140】
図1に示すように、Lrig-1タンパク質の細胞外ドメインのうち、Lrig-LRRドメイン(アミノ酸配列41~494番)内には、LRR1~LRR15の計15個のロイシンリッチ領域(Leucine rich region)が存在した。前記LRRドメインそれぞれは、23~27個のアミノ酸から構成され、ロイシンは、3~5個が存在した。
【0141】
また、
図2に示すように、Lrig-1タンパク質の細胞外ドメインのうち、Lrig-1タンパク質のアミノ酸配列494~781番には、免疫グロブリン様ドメイン(Immunoglobulin-like domain)が3個存在した。
【0142】
[製造例1~8]Lrig-1タンパク質に特異的単クローン抗体の作製
本発明によるLrig-1タンパク質に結合する結合分子である抗体を作製した。
【0143】
前記抗体を作製するために、Lrig-1タンパク質が発現する細胞を作製した。具体的に、配列番号2に該当するDNA断片およびpcDNA(hygro)を切断酵素で切断した後、37℃で培養して、ライゲーション(Lrigation)して、Lrig-1タンパク質のDNA配列が挿入(insert)されているpcDNAを作製した。前記作製された配列番号2が挿入されたpcDNAは、L細胞に形質注入(transfection)を通じて導入されて、L細胞の表面にLrig-1タンパク質が発現できるようにした。
【0144】
前記細胞表面に発現するLrig-1に結合できる軽鎖(Light chain)および重鎖(heavy chain)アミノ酸の配列をHuman scFv libraryから選別して、計8個の重鎖および軽鎖を選別した。
【0145】
前記選別された重鎖および軽鎖アミノ酸配列をmlgG2a Fc領域またはヒトIgG1と融合して製造例1~5に該当する単クローン抗体(monoclonal antibody)を作製した。前記モノクローナル抗体の配列は、下記表4の通りである。
【0146】
【0147】
[実施例2]Lrig-1 mRNAのTregにおける特異的発現の確認
Lrig-1タンパク質がTregに特異的バイオマーカー(biomarker)として作用できるかを検証した。
【0148】
前記検証のために、マウスの脾臓からCD4ビーズを通して磁気活性化セルソーター(magnet-activated cell sorting;MACS)を用いてCD4+ T細胞を分離した。以後、CD25抗体を用いて、蛍光活性化セルソーター(FACS)を用いてTreg(CD4+CD25+ T)および非制御性T(CD4+CD25- T)細胞を分離した。それぞれの細胞および前記準備例1で分化した細胞は、トリゾール(Trizol)を用いてmRNAを抽出し、ゲノムRNAは、gDNA抽出キット(Qiagen)を用いて製造メーカが提供するプロトコルによってgDNAを除去した。gDNAが除去されたmRNAは、BDsprint cDNA合成キット(Clonetech)を用いてcDNAを合成した。
【0149】
前記cDNAでLrig-1 mRNAの発現量を定量的に確認するために、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(real time PCR)を行った。
【0150】
前記リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応は、SYBR Green(Molecular Probes)を用いて製造メーカが提供するプロトコルによって95℃で3分、61℃で15秒、72℃で30秒ずつ40サイクルの条件で、下記表5のプライマーを用いて行い、相対的遺伝子発現量は、ΔΔCT方法を用いて計算し、HPRTを用いて一般化(normalization)して、その結果を
図3~
図6に示した。
【0151】
【0152】
図3に示すように、非制御性T(CD4
+CD25
- T)細胞に比べてTreg(CD4
+CD25
+ T)においてLrig-1の発現が18.1倍高いことが分かる。これは、従前に知られているTregのマーカーであるLag3およびIkzf4と比較したとき、約10倍程度発現量が高いレベルであった。
【0153】
また、
図4および
図5に示すように、他の種類の免疫細胞に比べて、Treg、特に分化が誘導された制御性T細胞(iTreg)に比べて、自然的に分離したTreg(nTreg)においてLrig-1 mRNAの発現が顕著に高かった。また、
図6に示すように、Lrigファミリーに該当するLrig-1、Lrig-2およびLrig-3のmRNAのうち、Lrig-1のmRNA発現レベルが最も高かった。
【0154】
前記結果を通じて、本発明によるLrig-1タンパク質は、Treg、特に自然的に存在するTregにおいて特異的に発現することが分かる。
【0155】
[実施例3]Lrig-1タンパク質のTregにおける特異的発現の確認
Lrig-1 mRNAから発現したLrig-1タンパク質がTregのみにおいて特異的に発現するかを確認した。
【0156】
Treg特異的転写因子であるFOXP3プロモーターにRFP(Red fluorescence protein)が結合したFOXP3-RFP注入(Knock-in)マウスを用いて、前記マウスの脾臓からCD4ビーズにて磁気活性化セルソーター(magnet-activated cell sorting;MACS)を用いてCD4
+ T細胞を分離した。以後、RFPタンパク質を用いて、蛍光活性化セルソーター(FACS)を通じて制御性T(CD4
+RFP
+ T)細胞および非制御性T(CD4
+RFP
- T)を分離して得た。それぞれの前記細胞は、購入したLrig-1抗体および陰性対照群は、アイソタイプ(isotype)を通じて染色して、蛍光活性化セルソーターでLrig-1タンパク質の発現量を測定して、その結果を
図7に示した。
【0157】
図7に示すように、点線で表される非制御性T細胞の場合、陰性対照群とほぼ同じLrig-1タンパク質の発現レベルを示したが、Tregの場合、Lrig-1タンパク質の発現レベルが高い細胞が多数存在した。
【0158】
前記結果を通じて、本発明によるLrig-1タンパク質は、Tregにおいて特異的に発現することが分かる。
【0159】
[実施例4]Treg表面におけるLrig-1タンパク質特異的発現の確認
Lrig-1タンパク質が細胞治療のターゲットとなるためには、Tregの表面で発現する場合、さらに効果的にターゲット治療をすることができるので、Lrig-1タンパク質がTregの表面で発現するか否かを確認した。
【0160】
前記準備例1のそれぞれの分化したT細胞亜型を抗CD4-APCおよび抗Lrig-1-PE抗体で染色し、蛍光活性化セルソーター(Fluorescence-Activated Cell Sorter;FACS)を用いてそれぞれの細胞表面でLrig-1タンパク質の発現量を測定して、その結果を
図8aおよび
図8bに示した。
【0161】
図8aおよび
図8bに示すように、活性化したT細胞(activated T cell)、Th1細胞、Th2細胞、Th17細胞およびナイーブ(Naive)T細胞では、Lrig-1タンパク質の発現が0.77~15.3の量で発現する反面、iTregでは、83.9と高く発現した。
【0162】
前記結果を通じて、本発明によるLrig-1タンパク質は、Tregにおいて特異的に発現するだけでなく、特にTregの細胞表面でさらに高く発現することが分かる。
【0163】
[実施例5]本発明による抗体のLrig-1タンパク質に対する結合能の評価
前記製造例1~4で作製された本発明による単クローン抗体がLrig-1タンパク質を良好に認識するかを確認するために、Lrig-1タンパク質を安定的に発現するL細胞に前記製造例1~4の抗体それぞれを結合させた後、マウス抗体を認識でき、かつ、eFlour 670がコンジュゲーション(conjugation)された二次抗体(secondary antibody)を入れた後、FACSを用いて前記単クローン抗体のLrig-1タンパク質に対する結合能を分析して、その結果を
図9に示した。
【0164】
図9に示すように、本発明によるLrig-1タンパク質特異的製造例1~8が、いずれも、L細胞の表面に存在するLrig-1タンパク質を効果的に認識して結合したことを確認できた。
【0165】
[実施例6]本発明によるLrig-1タンパク質のエピトープの決定
制御性T細胞の表面に存在するLrig-1タンパク質において各LRRドメインとIg-likeドメインに存在する前記製造例4のGTC110-04クローン抗体の結合エピトープを発掘するために、下記の実験を行った。
【0166】
1.実験の準備
(1)マイクロアレイ
Lrig-1タンパク質のペプチド切断を防止するために、前記Lrig-1タンパク質のCおよびN末端にGSGSGSGリンカーを伸張させた。伸張した抗原配列は、14個のアミノ酸のペプチド-ペプチド重複によって15個のアミノ酸に翻訳された。最終LRIG1ペプチドのマイクロアレイの結果、1,091個の異なるペプチドがデュプリケート(duplicate)と確認され、さらなるHA(YPYDVPDYAG、102 spots)コントロールペプチドによりフレーム(framed)された。
【0167】
(2)実験材料
試料:製造例4のGTC110-04単クローン抗体
洗浄バッファー:PBS、0.05% Tween 20(各培養後に10秒経過したとき、3回)によるpH7.4
ブロッキングバッファー(Blocking Buffer):RocklandブロッキングバッファーMB-070(最初アッセイ30分前)
培養バッファー:10%ブロッキングバッファーを追加した洗浄バッファー
アッセイ条件:培養バッファー内抗体の濃度を1μg/ml、10μg/mlおよび100μg/mlに調節;4℃で16時間培養し、140rpmで撹拌
二次抗体:ヤギ抗ヒトIgG(H+L)DyLight680(0.2μg/ml);常温で培養バッファー内45分間染色
対照群抗体:マウス単クローン性抗-HA(12CA5)DyLight800(0.5μg/ml);常温で培養バッファー内45分間染色
スキャナ:LI-COR Odyssey Imaging System;スキャニングオフセット(scanning offset)0.65mm、解像度21μm、7/7(red=700nm/green=800nm)のスキャニング強度
【0168】
2.実験方法
メインアッセイで干渉を起こすことができる抗原由来ペプチドと相互作用を起こすことができるかを確認するために、培養バッファー内で二次抗体および対照群抗体を使用してLrig-1ペプチドのマイクロアレイ複製の前染色(pre-staining)を行った。以後、培養バッファー内で製造例4のGTC110-04単クローン抗体(1μg/ml、10μg/mlおよび100μg/ml)とともに、他のLrig-1ペプチドのマイクロアレイ複製のさらなる培養を行った後、二次抗体および対照群抗体を使って染色した。LI-COR Odyssey Imaging Systemを用いて7/7(red/green)のスキャニング強度で読み出し(read-out)を行った。スポット強度の定量化およびペプチド注釈(peptide annotation)は、16ビットグレースケールTIFFファイルで示した。PepSlide Analyzerを用いてマイクロアレイイメージを分析した。その結果は、
図10~
図12に示し、分析されたエピトープ配列は、下記表6に示した。
【0169】
【0170】
3.実験結果
図10~
図12に示すように、制御性T細胞上に存在するLrig-1タンパク質に特異的に結合してがんを効果的に治療する単クローン抗体(GTC110-04)は、Lrig-1タンパク質のうち、配列番号68~79で表されるアミノ酸配列からなるエピトープに特異的に結合して上記の機能を発揮することを確認できた。さらに、配列番号66および68で表されるエピトープは、ロイシンリッチタンパク質(leucine rich repeat)を共通にしており、具体的には、N末端から5番目のアミノ酸位置に下記式1のアミノ酸配列で表される共通配列(consensus sequence)を含んでいることが分かる。
【0171】
[式1]
Lx1Lx2x3N
【0172】
上記式1中、
x1~x3は、それぞれ独立して、中性アミノ酸、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸または芳香族アミノ酸であってもよい。ここで、前記中性アミノ酸は、グリシン(glycine;G)、アラニン(alanine;A)、バリン(valine;V)、ロイシン(leucine;L)、イソロイシン(isoleucine;I)、セリン(serine;S)またはスレオニン(threonine;T)であり、前記酸性アミノ酸は、アスパラギン酸 (aspartic acid;D)、グルタミン酸(glutamic acid;E)、アスパラギン(asparagine;N)またはグルタミン(glutamine;Q)であり、前記塩基性アミノ酸は、リシン(lysine;K)、アルギニン(arginine;R)またはヒスチジン(histidine;H)であり、前記芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン(phenylalanine;F)またはチロシン(tyrosine;Y)であってもよい。
【0173】
[実施例7]本発明による抗体のTreg内シグナル伝達経路の調節
前記製造例1~4で作製された本発明による単クローン抗体がLrig-1タンパク質を通じてTreg内のシグナル伝達経路にどのような影響を及ぼすかを分析するために、前記製造例1~4の抗体をTregに処理して、前記Tregの表面に存在するLrig-1タンパク質を刺激した後、ホスホチロシン免疫ブロット(phosphotyrosine immunoblot)を用いて刺激されたTreg内に存在するStat3タンパク質のチロシンリン酸化(tyrosine phosphorylation)程度を分析し、その結果を
図13に示した。
【0174】
図13に示すように、本発明によるLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子である単クローン抗体(GTC110-01、GTC110-02、GTC110-03およびGTC110-04)は、Stat3のリン酸化(phosphorylation)をiTreg細胞と同じレベルに継続して維持および減少させることを確認できた。
【0175】
[実施例8]Lrig-1発現レベルによるTregの機能の確認
前記準備例2で分離した4日間培養されたiTreg Lrig-1
low(以下、「4d iTreg Lrig-1
low」という)、4日間培養されたiTreg Lrig-1
high(以下、「4d iTreg Lrig-1
high」という)または6日間培養されたiTreg Lrig-1
low(以下、「6d iTreg Lrig-1
low」という)とC57BL/6マウスから分離したエフェクターT細胞(effector T cell)を1:1または2:1の割合で混合して培養し、前記TregそれぞれによるエフェクターT細胞の抑制程度をFACSを用いて分析して、その結果を
図14aおよび
図14bに示した。
【0176】
図14aおよび
図14bに示すように、エフェクターT細胞が4d iTreg Lrig-1
lowおよび6d iTreg Lrig-1
lowと混合された場合には、15.3%(2:1)24.4%(2:1)のエフェクターT細胞がその機能が抑制された反面、4d iTreg Lrig-1
highと混合された場合には、45.1%(2:1)または34.2%(1:1)のエフェクターT細胞の機能が抑制された。
【0177】
これを通じて、本発明によるLrig-1タンパク質が表面に発現しているTregは、エフェクターT細胞を抑制できる活性化したTregであり、腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)であることが分かる。したがって、Tregの表面に発現しているLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子は、TregがエフェクターT細胞を抑制する機能を効果的に抑制することによって、究極的にエフェクターT細胞によりがん細胞の死滅を誘導できる。
【0178】
ひいては、これは、がん細胞とエフェクターT細胞との間に起こる腫瘍細胞の免疫チェックポイント回避とは別のメカニズムであり、エフェクターT細胞の活性を維持させることによって、免疫チェックポイント阻害剤により抵抗性を有するがんにも非常に有用に適用して、がんを予防、改善または治療できることが分かる。
【0179】
[実施例9]免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がん治療効果の確認(1)
前記製造例で作製された本発明による単クローン抗体(GTC110-04)と既存の免疫チェックポイント阻害剤であるPD-1抗体の固形がんに対する治療効果を比較するために、
図15に示すように、B16F10黒色腫細胞(melanoma cell)をマウスの背中に3×10
5細胞の量で皮下注射(subcutaneous injection)した後、4日、8日、12日目に前記製造例8の抗体(GTC110-04)またはPD-1抗体を200μgの量で腹腔内注射した。前記黒色腫細胞の移植後、時間の経過による腫瘍の体積変化を測定して、その結果を
図16に示した。
【0180】
図16に示すように、PD-1抗体を注射した場合には、腫瘍のサイズが陰性対照群と類似した程度に過ぎなかったが、本発明によるLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子である単クローン抗体(GTC110-04)を注射した場合には、陰性対照群に比べて腫瘍のサイズが顕著に減少した。
【0181】
これによって、本発明によるLrig-1タンパク質特異的単クローン抗体は、PD-1により治療できない免疫チェックポイント阻害剤抵抗性が存在する固形がん細胞の成長を抑制でき、これを通じて、免疫チェックポイント阻害剤抵抗性が存在する固形がんを効果的に予防、改善または治療できることが分かる。
【0182】
[実施例10]免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がん治療効果の確認(2)
前記実施例9の黒色腫動物モデルの腫瘍浸潤リンパ球の細胞分布を確認した。
【0183】
具体的に、前記黒色腫マウスモデルから腫瘍組織を摘出した後、2mlのPBS(2%のFBS含む)が含有されている6ウェルプレートに前記摘出された腫瘍組織を入れ、e-チューブを用いて細切した。この際、腫瘍組織のサイズがあまり大きい場合には、はさみを用いて1次切断をした。前記細切した腫瘍組織と、e-チューブの壁についているすべての組織をストレーナー(strainer)を用いて濾して、50mlチューブに入れた後、最終ボリュームを20mlに調節して、4℃で2000rpmで10分間遠心分離した。以後、サクションを用いて上澄み液を除去し、3mlのRBC溶解バッファー(lysis buffer)を入れ、常温で30秒間反応させた後、2%のRPMIを入れて不活性化させた。次に、遠心分離を行い、上澄み液を除去した後に、ストレーナーを用いて再懸濁されたペレットを濾した後、遠心分離を行った。以後、8mlの赤色の44%パーコール(percoll)(percoll:RPMI=11:14)を用いて再懸濁されたペレットを15mlチューブに移し、5mlのきれいな67%パーコール(percoll:PBS=67:33)をパステルピペットを用いてゆっくり前記15mlチューブの下層に入れた。前記15mlチューブを4℃で2000rpmで20分間ブレーキがかからない条件の遠心分離を行い、バフィーコート(buffy coat)の上より約1mlまで除去した後に、バフィーコートを分離して15mlチューブに移して収納した。以後、バフィーコートが含まれた15mlチューブに2%のFBSが含有されたPBSを用いて再懸濁させた後に、腫瘍浸潤リンパ球の細胞数を測定した。
【0184】
かくして得られた腫瘍浸潤リンパ球細胞を1×10
6細胞数/200μlの量で丸底の96ウェル細胞培養プレートの各ウェルに分注し、2500rpmで2分間遠心分離を行った。以後、上澄み液を除去し、PBSに希釈された1次マーカー(CD4、CD8、Lrig-1)を標的とする抗体を各ウェルに50μlずつ分注した後に、ピペッティングして、よく混ぜた。次に、ホイルを用いてプレートに光を遮断し、4℃冷蔵庫で30分間培養し、150μlのPBSを追加で入れ、遠心分離を行った。以後、固定化/パーム(perm)試薬を各ウェル当たり80μlずつ分注し、4℃で30分間培養した後に、120μlの1×パームバッファーを入れ、遠心分離を行った。最後に、1×パームバッファーに含まれた1μlの2次マーカー(Foxp3)を各ウェル当たり50μlずつ分注し、4℃で30分間培養した後に、遠心分離を行って得られた細胞を200μlのPBSに再懸濁させた後に、通常の方法によってFACSを測定し、その結果を
図17に示した。
【0185】
図17に示すように、PD-1抗体を注射した場合には、腫瘍で浸潤されたCD8+ T細胞の数が、対照群(Control)と比較してその増加が非常に少ない反面、本発明によるLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子である単クローン抗体(GTC110-04)を注射した場合には、陰性対照群と比較して約2倍以上腫瘍で浸潤されたCD8+ T細胞の数が増加した。ひいては、PD-1抗体によっては、腫瘍で浸潤されたCD4+Foxp3+ T細胞の数が変化しない反面、前記単クローン抗体(GTC110-04)によっては、腫瘍で浸潤されたCD4+Foxp3+ T細胞の数が顕著に減少することを確認した。
【0186】
前記結果を通じて、本発明によるLrig-1タンパク質に特異的に結合する結合分子は、腫瘍で浸潤されたCD4+Foxp3+ T細胞の数を顕著に減少させて、エフェクターT細胞の機能を向上させることによって、非常に効果的に免疫チェックポイント阻害剤抵抗性がんの予防または治療にシナジー効果が発揮されるようにすることができることが分かる。
【0187】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明の権利範囲は、これに限定されるものではなく、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な修正および変形が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【産業上の利用可能性】
【0188】
本発明によるLrig-1タンパク質に特異的結合分子は、Lrig-1タンパク質が高いレベルで発現している制御性T細胞(Regulatory T cell;Treg)、すなわち腫瘍浸潤リンパ球(tumor infiltrating lymphocytes;TIL)に属する制御性T細胞または活性化した制御性T細胞の機能を抑制して、制御性T細胞によりエフェクターT細胞の機能が抑制される現象を非常に効果的に遮断することによって、免疫回避がん、すなわち免疫チェックポイントに耐性が存在するがんを効果的に予防、改善または治療することができる。
【0189】
配列リストのフリーテキスト
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checkpoint inhibitor resistant cancer
<130> POPB204125PCT
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<210> 1
<211> 759
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 1
Gly Pro Arg Ala Pro Cys Ala Ala Ala Cys Thr Cys Ala Gly Asp Ser
Leu Asp Cys Gly Gly Arg Gly Leu Ala Ala Leu Pro Gly Asp Leu Pro
Ser Trp Thr Arg Ser Leu Asn Leu Ser Tyr Asn Lys Leu Ser Glu Ile
Asp Pro Ala Gly Phe Glu Asp Leu Pro Asn Leu Gln Glu Val Tyr Leu
Asn Asn Asn Glu Leu Thr Ala Val Pro Ser Leu Gly Ala Ala Ser Ser
His Val Val Ser Leu Phe Leu Gln His Asn Lys Ile Arg Ser Val Glu
Gly Ser Gln Leu Lys Ala Tyr Leu Ser Leu Glu Val Leu Asp Leu Ser
Leu Asn Asn Ile Thr Glu Val Arg Asn Thr Cys Phe Pro His Gly Pro
Pro Ile Lys Glu Leu Asn Leu Ala Gly Asn Arg Ile Gly Thr Leu Glu
Leu Gly Ala Phe Asp Gly Leu Ser Arg Ser Leu Leu Thr Leu Arg Leu
Ser Lys Asn Arg Ile Thr Gln Leu Pro Val Arg Ala Phe Lys Leu Pro
Arg Leu Thr Gln Leu Asp Leu Asn Arg Asn Arg Ile Arg Leu Ile Glu
Gly Leu Thr Phe Gln Gly Leu Asn Ser Leu Glu Val Leu Lys Leu Gln
Arg Asn Asn Ile Ser Lys Leu Thr Asp Gly Ala Phe Trp Gly Leu Ser
Lys Met His Val Leu His Leu Glu Tyr Asn Ser Leu Val Glu Val Asn
Ser Gly Ser Leu Tyr Gly Leu Thr Ala Leu His Gln Leu His Leu Ser
Asn Asn Ser Ile Ala Arg Ile His Arg Lys Gly Trp Ser Phe Cys Gln
Lys Leu His Glu Leu Val Leu Ser Phe Asn Asn Leu Thr Arg Leu Asp
Glu Glu Ser Leu Ala Glu Leu Ser Ser Leu Ser Val Leu Arg Leu Ser
His Asn Ser Ile Ser His Ile Ala Glu Gly Ala Phe Lys Gly Leu Arg
Ser Leu Arg Val Leu Asp Leu Asp His Asn Glu Ile Ser Gly Thr Ile
Glu Asp Thr Ser Gly Ala Phe Ser Gly Leu Asp Ser Leu Ser Lys Leu
Thr Leu Phe Gly Asn Lys Ile Lys Ser Val Ala Lys Arg Ala Phe Ser
Gly Leu Glu Gly Leu Glu His Leu Asn Leu Gly Gly Asn Ala Ile Arg
Ser Val Gln Phe Asp Ala Phe Val Lys Met Lys Asn Leu Lys Glu Leu
His Ile Ser Ser Asp Ser Phe Leu Cys Asp Cys Gln Leu Lys Trp Leu
Pro Pro Trp Leu Ile Gly Arg Met Leu Gln Ala Phe Val Thr Ala Thr
Cys Ala His Pro Glu Ser Leu Lys Gly Gln Ser Ile Phe Ser Val Pro
Pro Glu Ser Phe Val Cys Asp Asp Phe Leu Lys Pro Gln Ile Ile Thr
Gln Pro Glu Thr Thr Met Ala Met Val Gly Lys Asp Ile Arg Phe Thr
Cys Ser Ala Ala Ser Ser Ser Ser Ser Pro Met Thr Phe Ala Trp Lys
Lys Asp Asn Glu Val Leu Thr Asn Ala Asp Met Glu Asn Phe Val His
Val His Ala Gln Asp Gly Glu Val Met Glu Tyr Thr Thr Ile Leu His
Leu Arg Gln Val Thr Phe Gly His Glu Gly Arg Tyr Gln Cys Val Ile
Thr Asn His Phe Gly Ser Thr Tyr Ser His Lys Ala Arg Leu Thr Val
Asn Val Leu Pro Ser Phe Thr Lys Thr Pro His Asp Ile Thr Ile Arg
Thr Thr Thr Val Ala Arg Leu Glu Cys Ala Ala Thr Gly His Pro Asn
Pro Gln Ile Ala Trp Gln Lys Asp Gly Gly Thr Asp Phe Pro Ala Ala
Arg Glu Arg Arg Met His Val Met Pro Asp Asp Asp Val Phe Phe Ile
Thr Asp Val Lys Ile Asp Asp Ala Gly Val Tyr Ser Cys Thr Ala Gln
Asn Ser Ala Gly Ser Ile Ser Ala Asn Ala Thr Leu Thr Val Leu Glu
Thr Pro Ser Leu Val Val Pro Leu Glu Asp Arg Val Val Ser Val Gly
Glu Thr Val Ala Leu Gln Cys Lys Ala Thr Gly Asn Pro Pro Pro Arg
Ile Thr Trp Phe Lys Gly Asp Arg Pro Leu Ser Leu Thr Glu Arg His
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Glu Asp Ala Gly Arg Tyr Thr Cys Glu Met Ser Asn Thr Leu Gly Thr
Glu Arg Ala His Ser Gln Leu Ser Val Leu Pro Ala Ala Gly Cys Arg
Lys Asp Gly Thr Thr Val Gly
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aaggcctacc tttccttaga agtgttagat ctgagtttga acaacatcac ggaagtgcgg 360
aacacctgct ttccacacgg accgcctata aaggagctca acctggcagg caatcggatt 420
ggcaccctgg agttgggagc atttgatggt ctgtcacggt cgctgctaac tcttcgcctg 480
agcaaaaaca ggatcaccca gcttcctgta agagcattca agctacccag gctgacacaa 540
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Leu Pro Ser Trp Thr Arg Ser Leu Asn Leu Ser Tyr Asn Arg Leu Ser
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Leu Ser Ser Asn Asn Ile Thr Glu Ile Arg Ser Ser Cys Phe Pro Asn
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Glu Leu Tyr Ile Ser Ser Glu Ser Phe Leu Cys Asp Cys Gln Leu Lys
Trp Leu Pro Pro Trp Leu Met Gly Arg Met Leu Gln Ala Phe Val Thr
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Ile Arg Thr Gly Thr Thr Ala Arg Leu Glu Cys Ala Ala Thr Gly His
Pro Asn Pro Gln Ile Ala Trp Gln Lys Asp Gly Gly Thr Asp Phe Pro
Ala Ala Arg Glu Arg Arg Met His Val Met Pro Asp Asp Asp Val Phe
Phe Ile Thr Asp Val Lys Ile Asp Asp Met Gly Val Tyr Ser Cys Thr
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ctgtccttca acaacctcac gcggctggat gaggagagtc tagcggagtt gagcagcctc 900
agtatcctgc gcctcagtca caacgccatc agtcacattg ctgaaggcgc cttcaaggga 960
ctcaagagtc tgcgggtctt ggacctggac cataacgaga tctcgggtac aatcgaggat 1020
accagtggtg cctttacggg gcttgacaac ctcagcaagc tgactctgtt tggaaacaag 1080
atcaaatctg tggctaagag agccttctcg ggcctggaaa gcctggaaca cctgaacctt 1140
ggagagaatg caatcaggtc tgtccagttt gatgcctttg caaagatgaa gaaccttaaa 1200
gagctctaca tcagcagtga gagcttcctg tgtgactgcc agctcaagtg gctgccccca 1260
tggctaatgg gtaggatgct gcaggccttt gtgacagcca cctgtgccca tccagagtcg 1320
ctgaagggcc agagcatttt ctcagtgctg ccagacagct ttgtgtgtga tgactttcca 1380
aagccacaga tcatcaccca gcctgagacg accatggctg tggtgggcaa ggacatccgt 1440
ttcacatgct ccgcagccag cagcagcagc tcaccaatga ccttcgcctg gaagaaggac 1500
aatgaggtcc tggccaatgc agacatggag aactttgccc acgtccgtgc acaggacggc 1560
gaagtgatgg agtataccac tatcctgcac ctccgtcacg tcacctttgg gcacgagggc 1620
cgctaccagt gtatcatcac aaaccacttt ggctccacat actcccacaa agccaggctc 1680
actgtgaatg tgttgccatc attcactaaa ataccccatg acattgccat ccggactggc 1740
accacagccc gcctcgagtg tgctgccacg ggccacccta accctcagat tgcctggcag 1800
aaggatggag gcaccgattt cccggcagct cgtgagcgac gcatgcatgt tatgccagac 1860
gatgatgtgt tcttcatcac tgatgtgaaa atagacgaca tgggggtcta cagctgcact 1920
gcccagaact cggcaggctc ggtttcagcc aacgctaccc tcacagtctt agaaactcca 1980
tccttggcag tgcctctgga agaccgtgtg gtaactgtgg gagaaacagt ggccttccag 2040
tgcaaagcaa ccgggagccc cacaccacgc atcacctggc ttaagggagg tcgcccattg 2100
agcctcacag agcgccacca tttcactcca ggcaaccagc tgctggttgt tcagaatgtg 2160
atgatagacg atgcagggcg gtatacctgt gagatgtcta atcccctggg cactgagcga 2220
gcacatagcc agctgagcat tttacctacc cctggctgcc ggaaggatgg gaccaccgta 2280
ggc 2283
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Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr Asp
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Trp Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Ile
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Ala Arg Gly Leu Gly Leu Cys Lys Thr Gly Leu Cys Tyr Tyr Tyr Asp
Ala Met Asp Val
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Ala Asp Asn
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Ala Ala Trp Asp Ser Ser Leu Ser Ala Tyr Val
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Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr
Asp Met Ser Trp Val Arg Gln Val Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Trp Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Ile Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Gly Leu Gly Leu Cys Lys Thr Gly Leu Cys Tyr Tyr Tyr Asp
Ala Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser
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<400> 12
Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Thr Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Asn Asn
Ser Val Thr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asp Asn Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Ala Ala Trp Asp Ser Ser Leu
Ser Ala Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu
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Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr Tyr
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Gly Ile Ser His Asp Ser Gly Ser Lys
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Ala Arg His Trp Thr Thr Phe Asp Tyr
1 5
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Ala Asn Ser
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Gly Ala Trp Asp Tyr Ser Leu Ser Ala Tyr Val
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Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr
Tyr Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Gly Ile Ser His Asp Ser Gly Ser Lys Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg His Trp Thr Thr Phe Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val
Thr Val Ser Ser
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Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Ser Asn
Asn Val Thr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asn Ser Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Ala Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Ala Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu
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Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr Ala
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Ala Ile Tyr Pro Gly Gly Gly Ser Ile
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Ala Arg Asp Ile Leu Pro Cys Pro Trp Gly Arg Cys Tyr Tyr Asp Tyr
Ala Met Asp Val
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Ser Ser Asn Ile Gly Ser Asn Thr
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Ala Asp Asn
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Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu Ser Gly Tyr Val
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<400> 27
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr
Ala Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Ala Ile Tyr Pro Gly Gly Gly Ser Ile Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Asp Ile Leu Pro Cys Pro Trp Gly Arg Cys Tyr Tyr Asp Tyr
Ala Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser
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<211> 110
<212> PRT
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<220>
<223> GTC110-03 light chain_variable region
<400> 28
Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Asp Ser Ser Ser Asn Ile Gly Ser Asn
Thr Val Ser Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asp Asn Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Gly Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu
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<211> 8
<212> PRT
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Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr Ala
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<211> 9
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Val Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Thr
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<211> 20
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Ala Arg Val Ile Ser Asn Cys His Leu Gly Val Cys Tyr Tyr Ser Asn
Gly Met Asp Val
<210> 32
<211> 8
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
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<400> 32
Ser Ser Asn Ile Gly Asn Asn Asp
<210> 33
<211> 3
<212> PRT
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<220>
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<400> 33
Ser Asp Ser
<210> 34
<211> 11
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<220>
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<400> 34
Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu Ser Gly Tyr Val
<210> 35
<211> 127
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> GTC110-04 heavy chain_variable region
<400> 35
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr
Ala Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Val Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Thr Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Val Ile Ser Asn Cys His Leu Gly Val Cys Tyr Tyr Ser Asn
Gly Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser
<210> 36
<211> 110
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> GTC110-04 light chain_variable region
<400> 36
Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Asn Asn
Asp Val Tyr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ser Asp Ser Gln Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Gly Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu
<210> 37
<211> 328
<212> PRT
<213> Mus musculus
<400> 37
Thr Thr Ala Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Val Cys Gly Asp Thr
Thr Gly Ser Ser Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe Pro
Glu Pro Val Thr Leu Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly Val
His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser Ser
Ser Val Thr Val Thr Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Ser Ile Thr Cys
Asn Val Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile Glu
Pro Arg Gly Pro Thr Ile Lys Pro Cys Pro Pro Cys Lys Cys Pro Ala
Pro Asn Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys Ile
Lys Asp Val Leu Met Ile Ser Leu Ser Pro Ile Val Thr Cys Val Val
Val Asp Val Ser Glu Asp Asp Pro Asp Val Gln Ile Ser Trp Phe Val
Asn Asn Val Glu Val His Thr Ala Gln Thr Gln Thr His Arg Glu Asp
Tyr Asn Ser Thr Leu Arg Val Val Ser Ala Leu Pro Ile Gln His Gln
Asp Trp Met Ser Gly Lys Glu Phe Lys Cys Lys Val Asn Asn Lys Asp
Leu Pro Ala Pro Ile Glu Arg Thr Ile Ser Lys Pro Lys Gly Ser Val
Arg Ala Pro Gln Val Tyr Val Leu Pro Pro Pro Glu Glu Glu Met Thr
Lys Lys Gln Val Thr Leu Thr Cys Met Val Thr Asp Phe Met Pro Glu
Asp Ile Tyr Val Glu Trp Thr Asn Asn Gly Lys Thr Glu Leu Asn Tyr
Lys Asn Thr Glu Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Tyr Phe Met Tyr
Ser Lys Leu Arg Val Glu Lys Lys Asn Trp Val Glu Arg Asn Ser Tyr
Ser Cys Ser Val Val His Glu Gly Leu His Asn His His Thr Thr Lys
Ser Phe Ser Arg Thr Pro Gly Lys
<210> 38
<211> 107
<212> PRT
<213> Mus musculus
<400> 38
Arg Thr Val Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro Ser Ser Glu
Gln Leu Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu Asn Asn Phe
Tyr Pro Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly Ser Glu Arg
Gln Asn Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser Lys Asp Ser
Thr Tyr Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp Glu Tyr Glu
Arg His Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr Ser Thr Ser
Pro Ile Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys
<210> 39
<211> 330
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 39
Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys
Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr
Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser
Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser
Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr
Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys
Lys Val Glu Pro Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys
Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro
Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys
Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp
Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu
Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu
His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn
Lys Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly
Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu
Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr
Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn
Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe
Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn
Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr
Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
<210> 40
<211> 330
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 40
Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys
Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr
Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser
Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser
Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr
Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys
Lys Val Glu Pro Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys
Pro Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro
Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys
Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp
Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu
Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu
His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn
Lys Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly
Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu
Met Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr
Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn
Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe
Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn
Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr
Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
<210> 41
<211> 107
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 41
Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu
Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe
Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln
Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser
Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu
Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser
Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys
<210> 42
<211> 326
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 42
Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg
Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr
Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser
Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser
Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Asn Phe Gly Thr Gln Thr
Tyr Thr Cys Asn Val Asp His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys
Thr Val Glu Arg Lys Cys Cys Val Glu Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro
Pro Val Ala Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp
Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp
Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly
Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn
Ser Thr Phe Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Val His Gln Asp Trp
Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu Pro
Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln Pro Arg Glu
Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met Thr Lys Asn
Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile
Ser Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr
Thr Pro Pro Met Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys
Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys
Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu
Ser Leu Ser Pro Gly Lys
<210> 43
<211> 377
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 43
Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg
Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr
Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser
Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser
Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr
Tyr Thr Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys
Arg Val Glu Leu Lys Thr Pro Leu Gly Asp Thr Thr His Thr Cys Pro
Arg Cys Pro Glu Pro Lys Ser Cys Asp Thr Pro Pro Pro Cys Pro Arg
Cys Pro Glu Pro Lys Ser Cys Asp Thr Pro Pro Pro Cys Pro Arg Cys
Pro Glu Pro Lys Ser Cys Asp Thr Pro Pro Pro Cys Pro Arg Cys Pro
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Lys Trp Tyr
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
Gln Tyr Asn Ser Thr Phe Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Thr Lys Gly Gln
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Ser Gly Gln Pro Glu Asn Asn
Tyr Asn Thr Thr Pro Pro Met Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Ile
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn Arg Phe Thr Gln
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys
<210> 44
<211> 327
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 44
Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Cys Ser Arg
Ser Thr Ser Glu Ser Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr
Phe Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser
Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser
Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Lys Thr
Tyr Thr Cys Asn Val Asp His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys
Arg Val Glu Ser Lys Tyr Gly Pro Pro Cys Pro Ser Cys Pro Ala Pro
Glu Phe Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys
Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val
Asp Val Ser Gln Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp
Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe
Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp
Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu
Pro Ser Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg
Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Gln Glu Glu Met Thr Lys
Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp
Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys
Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser
Arg Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Glu Gly Asn Val Phe Ser
Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser
Leu Ser Leu Ser Leu Gly Lys
<210> 45
<211> 245
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Hybrid Fc_Heavy region
<400> 45
Arg Asn Thr Gly Arg Gly Gly Glu Glu Lys Lys Lys Glu Lys Glu Lys
Glu Glu Gln Glu Glu Arg Glu Thr Lys Thr Pro Glu Cys Pro Ser His
Thr Gln Pro Leu Gly Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr
Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val
Ser Gln Glu Asp Pro Glu Val Gln Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val
Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Phe Asn Ser
Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu
Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Gly Leu Pro Ser
Ser Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro
Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Gln Glu Glu Met Thr Lys Asn Gln
Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala
Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr
Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Arg Leu
Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Glu Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser
Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser
Leu Ser Leu Gly Lys
<210> 46
<211> 457
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> GTC110-01 heavy chain_mouse IgG2 Fc_full sequence
<400> 46
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr
Asp Met Ser Trp Val Arg Gln Val Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Trp Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Ile Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Gly Leu Gly Leu Cys Lys Thr Gly Leu Cys Tyr Tyr Tyr Asp
Ala Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala
Ser Thr Thr Ala Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Val Cys Gly Asp
Thr Thr Gly Ser Ser Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe
Pro Glu Pro Val Thr Leu Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly
Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser
Ser Ser Val Thr Val Thr Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Ser Ile Thr
Cys Asn Val Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile
Glu Pro Arg Gly Pro Thr Ile Lys Pro Cys Pro Pro Cys Lys Cys Pro
Ala Pro Asn Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys
Ile Lys Asp Val Leu Met Ile Ser Leu Ser Pro Ile Val Thr Cys Val
Val Val Asp Val Ser Glu Asp Asp Pro Asp Val Gln Ile Ser Trp Phe
Val Asn Asn Val Glu Val His Thr Ala Gln Thr Gln Thr His Arg Glu
Asp Tyr Asn Ser Thr Leu Arg Val Val Ser Ala Leu Pro Ile Gln His
Gln Asp Trp Met Ser Gly Lys Glu Phe Lys Cys Lys Val Asn Asn Lys
Asp Leu Pro Ala Pro Ile Glu Arg Thr Ile Ser Lys Pro Lys Gly Ser
Val Arg Ala Pro Gln Val Tyr Val Leu Pro Pro Pro Glu Glu Glu Met
Thr Lys Lys Gln Val Thr Leu Thr Cys Met Val Thr Asp Phe Met Pro
Glu Asp Ile Tyr Val Glu Trp Thr Asn Asn Gly Lys Thr Glu Leu Asn
Tyr Lys Asn Thr Glu Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Tyr Phe Met
Tyr Ser Lys Leu Arg Val Glu Lys Lys Asn Trp Val Glu Arg Asn Ser
Tyr Ser Cys Ser Val Val His Glu Gly Leu His Asn His His Thr Thr
Lys Ser Phe Ser Arg Thr Pro Gly Lys
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Arg Val Thr Ile Ser Cys Thr Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Asn Asn
Ser Val Thr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asp Asn Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Ala Ala Trp Asp Ser Ser Leu
Ser Ala Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu Arg Thr
Val Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro Ser Ser Glu Gln Leu
Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly Ser Glu Arg Gln Asn
Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp Glu Tyr Glu Arg His
Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr Ser Thr Ser Pro Ile
Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys
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Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asp Tyr
Tyr Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Gly Ile Ser His Asp Ser Gly Ser Lys Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg His Trp Thr Thr Phe Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val
Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Thr Ala Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala
Pro Val Cys Gly Asp Thr Thr Gly Ser Ser Val Thr Leu Gly Cys Leu
Val Lys Gly Tyr Phe Pro Glu Pro Val Thr Leu Thr Trp Asn Ser Gly
Ser Leu Ser Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp
Leu Tyr Thr Leu Ser Ser Ser Val Thr Val Thr Ser Ser Thr Trp Pro
Ser Gln Ser Ile Thr Cys Asn Val Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys
Val Asp Lys Lys Ile Glu Pro Arg Gly Pro Thr Ile Lys Pro Cys Pro
Pro Cys Lys Cys Pro Ala Pro Asn Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe
Ile Phe Pro Pro Lys Ile Lys Asp Val Leu Met Ile Ser Leu Ser Pro
Ile Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser Glu Asp Asp Pro Asp Val
Gln Ile Ser Trp Phe Val Asn Asn Val Glu Val His Thr Ala Gln Thr
Gln Thr His Arg Glu Asp Tyr Asn Ser Thr Leu Arg Val Val Ser Ala
Leu Pro Ile Gln His Gln Asp Trp Met Ser Gly Lys Glu Phe Lys Cys
Lys Val Asn Asn Lys Asp Leu Pro Ala Pro Ile Glu Arg Thr Ile Ser
Lys Pro Lys Gly Ser Val Arg Ala Pro Gln Val Tyr Val Leu Pro Pro
Pro Glu Glu Glu Met Thr Lys Lys Gln Val Thr Leu Thr Cys Met Val
Thr Asp Phe Met Pro Glu Asp Ile Tyr Val Glu Trp Thr Asn Asn Gly
Lys Thr Glu Leu Asn Tyr Lys Asn Thr Glu Pro Val Leu Asp Ser Asp
Gly Ser Tyr Phe Met Tyr Ser Lys Leu Arg Val Glu Lys Lys Asn Trp
Val Glu Arg Asn Ser Tyr Ser Cys Ser Val Val His Glu Gly Leu His
Asn His His Thr Thr Lys Ser Phe Ser Arg Thr Pro Gly Lys
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Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Ser Asn
Asn Val Thr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asn Ser Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Ala Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Ala Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu Arg Thr
Val Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro Ser Ser Glu Gln Leu
Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly Ser Glu Arg Gln Asn
Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp Glu Tyr Glu Arg His
Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr Ser Thr Ser Pro Ile
Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys
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Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr
Ala Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Ala Ile Tyr Pro Gly Gly Gly Ser Ile Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Asp Ile Leu Pro Cys Pro Trp Gly Arg Cys Tyr Tyr Asp Tyr
Ala Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala
Ser Thr Thr Ala Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Val Cys Gly Asp
Thr Thr Gly Ser Ser Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe
Pro Glu Pro Val Thr Leu Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly
Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser
Ser Ser Val Thr Val Thr Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Ser Ile Thr
Cys Asn Val Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile
Glu Pro Arg Gly Pro Thr Ile Lys Pro Cys Pro Pro Cys Lys Cys Pro
Ala Pro Asn Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys
Ile Lys Asp Val Leu Met Ile Ser Leu Ser Pro Ile Val Thr Cys Val
Val Val Asp Val Ser Glu Asp Asp Pro Asp Val Gln Ile Ser Trp Phe
Val Asn Asn Val Glu Val His Thr Ala Gln Thr Gln Thr His Arg Glu
Asp Tyr Asn Ser Thr Leu Arg Val Val Ser Ala Leu Pro Ile Gln His
Gln Asp Trp Met Ser Gly Lys Glu Phe Lys Cys Lys Val Asn Asn Lys
Asp Leu Pro Ala Pro Ile Glu Arg Thr Ile Ser Lys Pro Lys Gly Ser
Val Arg Ala Pro Gln Val Tyr Val Leu Pro Pro Pro Glu Glu Glu Met
Thr Lys Lys Gln Val Thr Leu Thr Cys Met Val Thr Asp Phe Met Pro
Glu Asp Ile Tyr Val Glu Trp Thr Asn Asn Gly Lys Thr Glu Leu Asn
Tyr Lys Asn Thr Glu Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Tyr Phe Met
Tyr Ser Lys Leu Arg Val Glu Lys Lys Asn Trp Val Glu Arg Asn Ser
Tyr Ser Cys Ser Val Val His Glu Gly Leu His Asn His His Thr Thr
Lys Ser Phe Ser Arg Thr Pro Gly Lys
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Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Asp Ser Ser Ser Asn Ile Gly Ser Asn
Thr Val Ser Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ala Asp Asn Asn Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Gly Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu Arg Thr
Val Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro Ser Ser Glu Gln Leu
Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly Ser Glu Arg Gln Asn
Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp Glu Tyr Glu Arg His
Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr Ser Thr Ser Pro Ile
Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys
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Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr
Ala Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Val Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Thr Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Val Ile Ser Asn Cys His Leu Gly Val Cys Tyr Tyr Ser Asn
Gly Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala
Ser Thr Thr Ala Pro Ser Val Tyr Pro Leu Ala Pro Val Cys Gly Asp
Thr Thr Gly Ser Ser Val Thr Leu Gly Cys Leu Val Lys Gly Tyr Phe
Pro Glu Pro Val Thr Leu Thr Trp Asn Ser Gly Ser Leu Ser Ser Gly
Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Asp Leu Tyr Thr Leu Ser
Ser Ser Val Thr Val Thr Ser Ser Thr Trp Pro Ser Gln Ser Ile Thr
Cys Asn Val Ala His Pro Ala Ser Ser Thr Lys Val Asp Lys Lys Ile
Glu Pro Arg Gly Pro Thr Ile Lys Pro Cys Pro Pro Cys Lys Cys Pro
Ala Pro Asn Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Lys
Ile Lys Asp Val Leu Met Ile Ser Leu Ser Pro Ile Val Thr Cys Val
Val Val Asp Val Ser Glu Asp Asp Pro Asp Val Gln Ile Ser Trp Phe
Val Asn Asn Val Glu Val His Thr Ala Gln Thr Gln Thr His Arg Glu
Asp Tyr Asn Ser Thr Leu Arg Val Val Ser Ala Leu Pro Ile Gln His
Gln Asp Trp Met Ser Gly Lys Glu Phe Lys Cys Lys Val Asn Asn Lys
Asp Leu Pro Ala Pro Ile Glu Arg Thr Ile Ser Lys Pro Lys Gly Ser
Val Arg Ala Pro Gln Val Tyr Val Leu Pro Pro Pro Glu Glu Glu Met
Thr Lys Lys Gln Val Thr Leu Thr Cys Met Val Thr Asp Phe Met Pro
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Tyr Ser Cys Ser Val Val His Glu Gly Leu His Asn His His Thr Thr
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Asp Val Tyr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
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Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Gly Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu Arg Thr
Val Ala Ala Pro Thr Val Ser Ile Phe Pro Pro Ser Ser Glu Gln Leu
Thr Ser Gly Gly Ala Ser Val Val Cys Phe Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
Lys Asp Ile Asn Val Lys Trp Lys Ile Asp Gly Ser Glu Arg Gln Asn
Gly Val Leu Asn Ser Trp Thr Asp Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
Ser Met Ser Ser Thr Leu Thr Leu Thr Lys Asp Glu Tyr Glu Arg His
Asn Ser Tyr Thr Cys Glu Ala Thr His Lys Thr Ser Thr Ser Pro Ile
Val Lys Ser Phe Asn Arg Asn Glu Cys
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<212> PRT
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<211> 6
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<400> 58
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<211> 6
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<400> 59
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<223> Lrig-1 epitope
<400> 60
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<212> PRT
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<212> PRT
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<212> PRT
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<211> 6
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<211> 6
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<223> Lrig-1 epitope
<400> 66
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<223> Lrig-1 epitope
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<223> Lrig-1 epitope
<400> 68
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<223> Lrig-1 epitope
<400> 70
Arg Leu Thr Gln Leu Asp Leu Asn Arg Asn Arg Ile Arg
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<211> 15
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<213> Artificial Sequence
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<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<213> Artificial Sequence
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<211> 15
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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<211> 15
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<211> 13
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
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Arg Arg Met His Val Met Pro Asp Asp Asp Val Phe Phe
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<211> 13
<212> PRT
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<211> 24
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<223> mouse Lrig-1 reverse primer
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<210> 82
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
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<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
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<400> 83
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<210> 84
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> mouse Lrig-3 forward primer
<400> 84
cagcaccttg agctgaacag aaac 24
<210> 85
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> mouse Lrig-3 reverse primer
<400> 85
ccagcctttg gtaatctcgg ttag 24
<210> 86
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> mouse Foxp3 forward primer
<400> 86
ctttcaccta tcccaccctt atcc 24
<210> 87
<211> 24
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> mouse Foxp3 reverse primer
<400> 87
attcatctac ggtccacact gctc 24
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<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> ACTG1 Forward primer
<400> 88
ggcgtcatgg tgggcatggg 20
<210> 89
<211> 20
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> ACTG1 reverse primer
<400> 89
atggcgtggg gaagggcgta 20
<210> 90
<211> 458
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> GTC110-04 heavy chain_human IgG1
<400> 90
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly
Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr
Ala Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val
Ser Val Ile Ser His Gly Gly Gly Ser Thr Tyr Tyr Ala Asp Ser Val
Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr
Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys
Ala Arg Val Ile Ser Asn Cys His Leu Gly Val Cys Tyr Tyr Ser Asn
Gly Met Asp Val Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala
Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser
Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe
Pro Glu Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly
Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu
Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr
Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Lys
Val Glu Pro Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro
Ala Pro Glu Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys
Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val
Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr
Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu
Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His
Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys
Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln
Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Glu Glu Met
Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro
Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn
Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu
Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val
Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln
Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys Tyr
<210> 91
<211> 217
<212> PRT
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> GTC110-04 Light chain_human IgG1
<400> 91
Gln Ser Val Leu Thr Gln Pro Pro Ser Ala Ser Gly Thr Pro Gly Gln
Arg Val Thr Ile Ser Cys Ser Gly Ser Ser Ser Asn Ile Gly Asn Asn
Asp Val Tyr Trp Tyr Gln Gln Leu Pro Gly Thr Ala Pro Lys Leu Leu
Ile Tyr Ser Asp Ser Gln Arg Pro Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser
Gly Ser Lys Ser Gly Thr Ser Ala Ser Leu Ala Ile Ser Gly Leu Arg
Ser Glu Asp Glu Ala Asp Tyr Tyr Cys Gly Thr Trp Asp Tyr Ser Leu
Ser Gly Tyr Val Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Thr Val Leu Arg Thr
Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu
Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro
Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly
Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr
Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His
Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val
Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys
【配列表】
【国際調査報告】