(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】グラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル
(51)【国際特許分類】
B29C 48/345 20190101AFI20220907BHJP
D01F 9/12 20060101ALI20220907BHJP
B29C 48/695 20190101ALI20220907BHJP
C01B 32/182 20170101ALN20220907BHJP
【FI】
B29C48/345
D01F9/12
B29C48/695
C01B32/182
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020551325
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(85)【翻訳文提出日】2020-09-16
(86)【国際出願番号】 CN2020078636
(87)【国際公開番号】W WO2021098087
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】201911129177.0
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520360187
【氏名又は名称】スージョウ カンロニクス エレクトロニック テクノロジー カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520360198
【氏名又は名称】シェンジェン ハンファ ティーエム テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【氏名又は名称】山内 博明
(74)【代理人】
【識別番号】100115451
【氏名又は名称】山田 武史
(72)【発明者】
【氏名】グゥオ マーズ
(72)【発明者】
【氏名】フゥァン ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】チェン ウェンビン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウィリアム
【テーマコード(参考)】
4F207
4G146
4L037
【Fターム(参考)】
4F207AB18
4F207AB25
4F207AJ08
4F207AR20
4F207KL64
4F207KL98
4G146AA01
4G146AB06
4G146AB07
4G146AD20
4G146CB07
4L037CS04
4L037CT40
4L037FA01
4L037PA31
4L037PC05
4L037PG04
4L037UA06
(57)【要約】
【課題】熱伝導ガスケットの熱伝導性能を向上させること。
【解決手段】本発明の単一キャビティ・マルチフローチャンネルは、相対する第1の入口と第1の出口とを含む第1の押出室と、上流側に設けられ且つ第1の出口に接続される第2の入口と下流側に設けられる第2の出口とを有していて斜めに設置される第1の成形室と、熱伝導混合物の流れ方向に沿って水平で前記第1の成形室内に設けられる隔板によって分けられる複数のフローチャンネルと、相対する第3の出口と前記フローチャンネルの流出端に接続される第3の入口とを含み、内壁が第3の入口から第3の出口に向けて細くなるように設置される第2の成形室と、を備える単一キャビティ・マルチフローチャンネルである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一キャビティ・マルチフローチャンネルであって、
相対する第1の入口(1-1)と第1の出口(1-2)とを含む第1の押出室(1)と、
上流側に設けられ且つ第1の出口(1-2)に接続される第2の入口(2-1)と下流側に設けられる第2の出口(2-2)とを有していて斜めに設置される第1の成形室(2)と、
熱伝導混合物の流れ方向に沿って水平で前記第1の成形室(2)内に設けられる隔板(4)によって分けられる複数のフローチャンネル(3)と、
相対する第3の出口(5-1)と前記フローチャンネル(3)の流出端に接続される第3の入口(5-2)とを含み、内壁が第3の入口(5-1)から第3の出口(5-2)に向けて細くなるように設置される第2の成形室(5)と、を備えることを特徴とするグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項2】
前記第1の押出室(1)の内壁には、第1の粗部と第1の入口(1-1)に近くに設置される第1の平滑部とが設けられることを特徴する請求項1に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項3】
前記フローチャンネル(3)の内壁には、第2の粗部と第2の平滑部とが設けられ、前記第2の粗部と第2の平滑部とが前記フローチャンネル(3)の内壁に交互に配列されることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項4】
前記熱伝導混合物は、ベース樹脂、炭素繊維、熱伝導性粉体からなる混合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項5】
前記第1の入口(1-1)に接続される押出装置(6)をさらに備え、前記押出装置(6)は、圧板(6-4)によって仕切られた油圧室(6-2)とプレス室(6-3)とが設けられた筐体(6-1)を含み、前記筐体(6-1)の上端のプレス室(6-3)に近くには供給口(6-7)が設けられ、前記筐体(6-1)の外部には、前記油圧室(6-2)に近くに設置される第1の給油孔(6-5)と、プレス室(6-3)の近くに設置されるとともに前記第1の入口(1-1)に接続される排出口(6-6)とが接続されて、前記第1の給油孔(6-5)には、前記筐体(6-1)の側端に接続される第1の筒体(7-1)を含む油圧器(7)が接続され、前記第1の筒体(7-1)の上端の内壁には、第1の筒体(7-1)と同軸設置される第1のケーシングパイプ(7-2)が接続され、前記第1のケーシングパイプ(7-2)の上端が前記第1の筒体(7-1)の上端の内壁に接続され、前記第1のケーシングパイプ(7-2)の下端には、取付板(7-3)が密閉して設置され、前記第1のケーシングパイプ内(7-2)には、その下端に前記取付板(7-3)の上端が回転可能に接続され、側端が前記第1のケーシングパイプ(7-2)の内壁にスライド可能に接続される栓(7-4)が接続され、前記栓(7-4)の側端には、複数の給油溝(7-5)が周方向に配置され、複数の前記給油溝(7-5)が前記栓(7-4)の中心軸を中心として等間隔で直設され、前記第1のケーシングパイプ(7-2)の側端の下端に近くには、前記給油溝(7-5)と協働する複数の第1の排油孔(7-21)が設けられ、前記取付板(7-3)の上には、前記給油溝(7-5)と協働する複数の第2の排油孔(7-31)が設けられ、前記第1の排油孔(7-21)が第2の排油孔(7-31)と互い違いに配置され、前記栓(7-4)の上端には、側端が前記第1のケーシングパイプ(7-2)の内壁にスライド可能に接続される第1の回転ブロック(7-6)が設けられ、前記第1の回転ブロック(7-6)の下端と前記栓(7-4)の上端との間には回転室(7-71)が形成され、前記第1の回転ブロック(7-6)の下端の側端に近くには回転ロッド(7-7)が直設され、前記回転ロッド(7-7)の第1の回転ブロック(7-6)から離れた端部にはスライドブロック(7-8)が接続され、前記栓(7-4)の上端の中央位置には、側端にスライド溝(7-0)が設けられた柱体(7-9)が直設され、前記スライド溝(7-0)がリング状に首尾接続して設置され、前記スライドブロック(7-8)が前記スライド溝(7-0)内にスライド可能に接続され、前記第1の筒体(7-1)の上端には、回転モーター(8-1)が接続されて、前記回転モーター(8-1)の出力端には、回転ディスク(8-2)が接続され、前記回転ディスク(8-2)の上に回転溝(8-3)が設けられ、前記回転溝(8-3)が楕円状に首尾接続して設置され、前記第1の回転ブロック(7-6)の上端には、伝動ロッド(8-4)が直設され、前記伝動ロッド(8-4)の下端が前記第1の回転ブロック(7-6)の上端の中央位置に接続され、前記伝動ロッド(8-4)の上端が前記第1の筒体(7-1)の上端を貫通して、前記伝動ロッド(8-4)の上端に第2の回転ブロック(8-5)が設けられ、前記第2の回転ブロック(8-5)が前記回転溝(8-3)内にスライド可能に接続され、第1の給油管(8-6)の一端が前記第1の筒体(7-1)の側端、第1のケーシングパイプ(7-2)の側端から前記回転室(7-71)内に接続され、第1の給油管(8-6)の他端が油圧機(8-8)の出油端に接続され、第1の排油管(8-7)の一端が前記第1の筒体(7-1)の側端の上端に近くを貫通して、第1の排油管(8-7)の他端が前記第1の給油孔(6-5)に接続され、前記第1の筒体(7-1)の下端にはアンロード管(8-9)が貫通して接続されていることを特徴とする請求項1に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項6】
前記第1の筒体(7-1)の内壁の第1の排油管(8-7)に近い端部には、第2の管体(9-1)を含むストッバー(9)が接続され、前記第2の管体(9-1)の上端は前記第1の筒体(7-1)の上端の内壁に接続され、前記第2の管体(9-1)内には、柱形状のブロック(9-2)がスライド可能に接続され、前記柱形状のブロック(9-2)の上端にL形のロッド(9-3)が接続され、前記L形のロッド(9-3)の他端が前記第1の筒体(7-1)の上端を貫通して前記伝動ロッド(8-4)に接続され、前記第1の排油管(8-7)の第1の給油孔(6-5)から離れた端部は、前記第2の管体(9-1)の側端から貫通して前記第2の管体(9-1)内に接続されることを特徴とする請求項5に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項7】
前記筐体(6-1)の側端には、油戻し管(6-8)が接続され、前記油戻し管(6-8)の一端が前記油圧室(6-2)に近くに設置され、前記油戻し管(6-8)の他端が油貯蔵タンク(6-9)に接続されることを特徴とする請求項5に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項8】
前記油圧機(8-8)の給油端が、パイプによって油貯蔵タンク(6-9)に接続されることを特徴とする請求項5に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項9】
前記筐体(6-1)の側端の排出口(6-6)の近くには、第2のケーシングパイプ(10-1)を含む油戻し装置(10)が接続され、前記第2のケーシングパイプ(10-1)が前記筐体(6-1)の側端に横向きで接続され、前記第2のケーシングパイプ(10-1)の筐体(6-1)に近い端部には開口(10-2)が設けられ、第1の伝動ロッド(10-3)の一端は前記筐体(6-1)の側端の排出口(6-6)の近くを貫通して、前記圧板(6-4)のプレス室(6-3)に近い端部に接続され、前記第1の伝動ロッド(10-3)の他端に伝動ブロック(10-4)が接続されて、前記伝動ブロック(10-4)が前記第2のケーシングパイプ(10-1)の内壁にスライド可能に接続され、前記第2のケーシングパイプ(10-1)の筐体(6-1)から離れた端部には、それぞれ第2の排油管(10-5)、第2の油戻し管(10-6)が接続され、前記第2の排油管(10-5)の第2のケーシングパイプ(10-1)から離れた端部が前記アンロード管(8-9)に接続されて、前記第2の油戻し管(10-6)の第2のケーシングパイプ(10-1)から離れた端部が油貯蔵タンク(6-9)に接続され、前記第2の油戻し管(10-6)の上には電動スイッチ(10-7)が接続されることを特徴とする請求項6に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【請求項10】
前記回転モーター(8-1)の入力端に接続されるレギュレータ回路を含み、前記レギュレータ回路は、M型電界効果トランジスタM111を含み、前記M型電界効果トランジスタM111のグリッドが、トライオードQ112のコレクタに接続され、前記トライオードQ112のエミッタが、トライオードQ111のエミッタに接続されて、前記トライオードQ111のベースがトライオードQ112のベース及びトライオードQ111のコレクタに接続され、トライオードQ111のコレクタが抵抗器R111の一端に接続されて、前記抵抗器R111の他端は接地していて、前記トライオードQ112のエミッタは、第1のレギュレータ回路の入力端Vinとして、トライオードQ115のコレクタ及び抵抗器R112の一端に接続され、前記抵抗器R112の他端は充電コンデンサーC111の一端に接続され、前記充電コンデンサーC111は、抵抗器R117に並列接続されて、前記充電コンデンサーC111の他端が接地していて、前記トライオードQ112のコレクタは、第1のレギュレータ回路の出力端Voutとして機能して、前記トライオードQ112のコレクタとトライオードQ113のベースとの間には抵抗器R113が接続され、前記トライオードQ113のコレクタと電源Vccとの間には抵抗器R114が接続されて、前記トライオードQ113のエミッタは接地していて、トライオードQ114のコレクタと前記充電コンデンサーC111の一端との間には抵抗器R115が接続されて、トライオードQ114のエミッタは接地して、前記トライオードQ114のベースはトライオードQ113のコレクタに接続されて、トライオードQ115のエミッタとベースとの間には抵抗器R116が接続されて、
前記M型電界効果トランジスタM111のソースがM型電界効果トランジスタM112のドレインに接続されて、前記M型電界効果トランジスタM112のグリッドがM型電界効果トランジスタM113のグリッド及びM型電界効果トランジスタM113のドレインに接続され、前記M型電界効果トランジスタM111のドレインがN型電界効果トランジスタN111のドレインに接続されて、前記N型電界効果トランジスタN111のグリッドがN型電界効果トランジスタN114のグリッド及びドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN111のソースがN型電界効果トランジスタN112のドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN112のグリッドがN型電界効果トランジスタN115のグリッドに接続され、N型電界効果トランジスタN112のソースは接地していて、前記N型電界効果トランジスタN111のドレインがN型電界効果トランジスタN113のグリッドに接続され、前記M型電界効果トランジスタM113のドレインがN型電界効果トランジスタN115のドレインに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のドレインが第3のN型電界効果トランジスタN113のドレインに接続され、M型電界効果トランジスタM112のドレインがそれぞれ第4のN型電界効果トランジスタN114のドレイン、トライオードQ115のエミッタに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のソースがM型電界効果トランジスタM113のソースに接続されるとともに電源Vccに接続されて、前記N型電界効果トランジスタN113、N型電界効果トランジスタN114、N型電界効果トランジスタN115のソースはいずれも接地することを特徴とする請求項5に記載のグラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い熱伝導性のガスケットの製造の技術分野に関して、具体的には,グラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネルに関する。
【背景技術】
【0002】
ビッグデータ、5G、AI、モノのインターネット等の迅速な発展に伴って、電子部品の熱源出力が高まっている。放熱に対する要求が向上するにつれ、断面熱伝導材料の熱伝導効率に対する要求が高まっている。通常の熱伝導シートは、熱伝導の機能に対する要求を満足することができなくなるため、放熱に対する要求を満足するように、熱伝導係数がより高い熱伝導ガスケットが要望されている。グラフェンファイバーは、その材料そのものの優れた熱伝導係数に起因して、熱伝導ガスケットの製造に用いられていく。
【0003】
研究の結果、熱伝導ガスケットにおける熱伝導グラフェンファイバーとシートとが同一の方向に配向して配列する場合には、軸方向又はシートの平面方向で優れた熱伝導性能を実現することができることがわかった。従来技術では、熱伝導ガスケットの押出成形の段階において、単一キャビティにより材料を押出すため、熱伝導グラフェンファイバーとシートとの配向配列が不十分となり、熱伝導ガスケットの熱伝導性能も不十分になることを発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明は、グラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネルを開示して、熱伝導ガスケットの熱伝導性能を向上させることができる。本発明の単一キャビティ・マルチフローチャンネルは、
相対する第1の入口と第1の出口とを含む第1の押出室と、
上流側に設けられ且つ第1の出口に接続される第2の入口と下流側に設けられる第2の出口とを有していて斜めに設置される第1の成形室と、
熱伝導混合物の流れ方向に沿って水平で前記第1の成形室内に設けられる隔板によって分けられる複数のフローチャンネルと、
相対する第3の出口と前記フローチャンネルの流出端に接続される第3の入口とを含み、内壁が第3の入口から第3の出口に向けて細くなるように設置される第2の成形室と、を備える単一キャビティ・マルチフローチャンネルである。
【0005】
前記第1の押出室の内壁には、第1の粗部と第1の入口に近くに設置される第1の平滑部とが設けられることが好ましい。
【0006】
前記フローチャンネルの内壁には、第2の粗部と第2の平滑部とが設けられ、前記第2の粗部と第2の平滑部とが前記フローチャンネルの内壁に交互に配列されることが好ましい。
【0007】
前記熱伝導混合物は、ベース樹脂、炭素繊維、熱伝導性粉体からなる混合物を含有することが好ましい。
【0008】
前記第1の入口に接続される押出装置をさらに備えることが好ましい。前記押出装置は、圧板によって仕切られた油圧室とプレス室とが設けられた筐体を含む。前記筐体の上端のプレス室に近くには供給口が設けられる。前記筐体の外部には、前記油圧室に近くに設置される第1の給油孔と、プレス室の近くに設置されるとともに前記第1の入口に接続される排出口とが接続される。前記第1の給油孔には、前記筐体の側端に接続される第1の筒体を含む油圧器が接続される。前記第1の筒体の上端の内壁には、第1の筒体と同軸設置される第1のケーシングパイプが接続される。前記第1のケーシングパイプの上端が前記第1の筒体の上端の内壁に接続される。前記第1のケーシングパイプの下端には、取付板が密閉して設置される。前記第1のケーシングパイプ内には、その下端に前記取付板の上端が回転可能に接続され、側端が前記第1のケーシングパイプの内壁にスライド可能に接続される栓が接続される。前記栓の側端には、複数の給油溝が周方向に配置され、複数の前記給油溝が前記栓の中心軸を中心として等間隔で直設される。前記第1のケーシングパイプの側端の下端に近くには、前記給油溝と協働する複数の第1の排油孔が設けられる。前記取付板の上には、前記給油溝と協働する複数の第2の排油孔が設けられる。前記第1の排油孔が第2の排油孔と互い違いに配置される。前記栓の上端には、側端が前記第1のケーシングパイプの内壁にスライド可能に接続される第1の回転ブロックが設けられる。前記第1の回転ブロックの下端と前記栓の上端との間には回転室が形成される。前記第1の回転ブロックの下端の側端に近くには回転ロッドが直設される。前記回転ロッドの第1の回転ブロックから離れた端部にはスライドブロックが接続される。前記栓の上端の中央位置には、側端にスライド溝が設けられる柱体が直設される。前記スライド溝がリング状に首尾接続して設置され、前記スライドブロックが前記スライド溝内にスライド接続される。前記第1の筒体の上端には回転モーターが接続され、前記回転モーターの出力端には回転ディスクが接続され、前記回転ディスクの上に回転溝が設けられ、前記回転溝が楕円状に首尾接続して設置される。前記第1の回転ブロックの上端には、伝動ロッドが直設され、前記伝動ロッドの下端が前記第1の回転ブロックの上端の中央位置に接続され、前記伝動ロッドの上端が前記第1の筒体の上端を貫通して、前記伝動ロッドの上端に第2の回転ブロックが設けられ、前記第2の回転ブロックが前記回転溝内にスライド接続される。第1の給油管の一端が前記第1の筒体の側端、第1のケーシングパイプの側端から前記回転室内に接続され、第1の給油管の他端が油圧機の出油端に接続される。第1の排油管の一端が前記第1の筒体の側端の上端に近くを貫通して、第1の排油管の他端が前記第1の給油孔に接続され、前記第1の筒体の下端にはアンロード管が貫通して接続されている。
【0009】
前記第1の筒体の内壁の第1の排油管に近い端部には、第2の管体を含むストッバーが接続されることが好ましい。前記第2の管体の上端は前記第1の筒体の上端の内壁に接続される。前記第2の管体内には、柱形状のブロックがスライド可能に接続され、前記柱形状のブロックの上端にL形のロッドが接続され、前記L形のロッドの他端が前記第1の筒体の上端を貫通して前記伝動ロッドに接続される。前記第1の排油管の第1の給油孔から離れた端部は、前記第2の管体の側端から貫通して前記第2の管体内に接続される。
【0010】
前記筐体の側端には、油戻し管が接続され、前記油戻し管の一端が前記油圧室に近くに設置され、前記油戻し管の他端が油貯蔵タンクに接続されることが好ましい。
【0011】
前記油圧機の給油端がパイプによって油貯蔵タンクに接続されることが好ましい。
【0012】
前記筐体の側端の排出口の近くには、第2のケーシングパイプを含む油戻し装置が接続されることが好ましい。前記第2のケーシングパイプが前記筐体の側端に横向きで接続され、前記第2のケーシングパイプの筐体に近い端部には開口が設けられる。第1の伝動ロッドの一端は前記筐体の側端の排出口の近くを貫通して、前記圧板のプレス室に近い端部に接続され、前記第1の伝動ロッドの他端に伝動ブロックが接続され、前記伝動ブロックが前記第2のケーシングパイプの内壁にスライド接続される。前記第2のケーシングパイプの筐体から離れた端部には、それぞれ第2の排油管、第2の油戻し管が接続される。前記第2の排油管の第2のケーシングパイプから離れた端部が前記アンロード管に接続され、前記第2の油戻し管の第2のケーシングパイプから離れた端部が油貯蔵タンクに接続され、前記第2の油戻し管の上には電動スイッチが接続される。
【0013】
前記回転モーターの入力端に接続されるレギュレータ回路を含むことが好ましい。前記レギュレータ回路は、M型電界効果トランジスタM111を含む。前記M型電界効果トランジスタM111のグリッドがトライオードQ112のコレクタに接続され、前記トライオードQ112のエミッタがトライオードQ111のエミッタに接続され、前記トライオードQ111のベースがトライオードQ112のベース及びトライオードQ111のコレクタに接続され、トライオードQ111のコレクタが抵抗器R111の一端に接続され、前記抵抗器R111の他端は接地している。前記トライオードQ112のエミッタは、第1のレギュレータ回路の入力端Vinとして、トライオードQ115のコレクタ及び抵抗器R112の一端に接続され、前記抵抗器R112の他端は充電コンデンサーC111の一端に接続される。前記充電コンデンサーC111は、抵抗器R117に並列接続されて、前記充電コンデンサーC111の他端が接地する。前記トライオードQ112のコレクタは、第1のレギュレータ回路の出力端Voutとして機能する。前記トライオードQ112のコレクタとトライオードQ113のベースとの間には抵抗器R113が接続され、前記トライオードQ113のコレクタと電源Vccとの間には抵抗器R114が接続され、前記トライオードQ113のエミッタが接地する。トライオードQ114のコレクタと前記充電コンデンサーC111の一端との間には抵抗器R115が接続され、トライオードQ114のエミッタは接地する。前記トライオードQ114のベースはトライオードQ113のコレクタに接続され、トライオードQ115のエミッタとベースとの間には抵抗器R116が接続される。
【0014】
前記M型電界効果トランジスタM111のソースがM型電界効果トランジスタM112のドレインに接続されて、前記M型電界効果トランジスタM112のグリッドがM型電界効果トランジスタM113のグリッド及びM型電界効果トランジスタM113のドレインに接続される。前記M型電界効果トランジスタM111のドレインがN型電界効果トランジスタN111のドレインに接続されて、前記N型電界効果トランジスタN111のグリッドが第4のN型電界効果トランジスタN114のグリッド及びドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN111のソースがN型電界効果トランジスタN112のドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN112のグリッドがN型電界効果トランジスタN115のグリッドに接続され、N型電界効果トランジスタN112のソースは接地している。前記N型電界効果トランジスタN111のドレインが第3のN型電界効果トランジスタN113のグリッドに接続され、前記M型電界効果トランジスタM113のドレインがN型電界効果トランジスタN115のドレインに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のドレインが第3のN型電界効果トランジスタN113のドレインに接続され、M型電界効果トランジスタM112のドレインがそれぞれ第4のN型電界効果トランジスタN114のドレイン、トライオードQ115のエミッタに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のソースがM型電界効果トランジスタM113のソースに接続されるとともに電源Vccに接続されて、第3のN型電界効果トランジスタN113、第4のN型電界効果トランジスタN114、N型電界効果トランジスタN115のソースはいずれも接地する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下、本発明の実施の形態又は従来技術の技術的解決策をより明確に説明するために、実施の形態又は従来技術を述べることに使用される図面を簡単に説明する。もちろん、以下に説明する図面は、本発明のある実施の形態であり、当業者であれば、創造的な作業なしに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【符号の説明】
【0016】
1 第1の押出室
2 第1の成形室
3 フローチャンネル
4 隔板
5 第2の成形室
6 押出装置
7 油圧器
9 ストッバー
10 油戻し装置
1-1 第1の入口
1-2 第1の出口
2-1 第2の入口
2-2 第2の出口
5-1 第3の入口
5-2 第3の出口
6-1 筐体
6-2 油圧室
6-3 プレス室
6-4 圧板
6-5 第1の給油孔
6-6 排出口
6-7 供給口
6-8 油戻し管
6-9 油貯蔵タンク
7-0 スライド溝
7-1 第1の筒体
7-2 第1のケーシングパイプ
7-3 取付板
7-4 栓
7-5 給油溝
7-6 第1の回転ブロック
7-7 回転ロッド
7-8 スライドブロック
7-9 柱体
8-1 回転モーター
8-2 回転ディスク
8-3 回転溝
8-4 伝動ロッド
8-5 第2の回転ブロック
8-6 第1の給油管
8-7 第1の排油管
8-8 油圧機
8-9 アンロード管
9-1 第2の管体
9-2 柱形状のブロック
9-3 L形のロッド
10-1 第2のケーシングパイプ
10-2 開口
10-3 第1の伝動ロッド
10-4 伝動ブロック
10-5 第2の排油管
10-6 第2の油戻し管
10-7 電動スイッチ
7-21 第1の排油孔
7-31 第2の排油孔
7-71 回転室
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の技術的解決策を明らかに完全に説明する。説明される実施例は、本発明の実施例の全てではなく、実施例の一部である。本発明における実施例に基づいて、当業者であれば、創造的な作業なしに得られる他の実施例の全ては、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【実施例】
【0018】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明をさらに説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施例は、グラフェンファイバーの配向配列の押出成形装置に用いられる単一キャビティ・マルチフローチャンネルを提供する。当該単一キャビティ・マルチフローチャンネルは、
相対する第1の入口1-1と第1の出口1-2とを含む第1の押出室1と、
上流側に設けられ且つ第1の出口1-2に接続される第2の入口2-1と下流側に設けられる第2の出口2-2とを有していて斜めに設置される第1の成形室2と、
熱伝導混合物の流れ方向に沿って水平で前記第1の成形室2内に設けられる隔板4によって分けられる複数のフローチャンネル3と、
相対する第3の出口5-2と前記フローチャンネル3の流出端に接続される第3の入口5-1とを含み、内壁が第3の入口5-1から第3の出口5-2に向けて細くなるように設置される第2の成形室5と、を備える単一キャビティ・マルチフローチャンネルである。
【0020】
上記の技術的解決策の動作原理及び有益な効果は、以下のとおりである。
押出装置は、熱伝導混合物を第1の入口1-1から第1の押出室1内に押し出す。熱伝導混合物は、第1の押出室1内で一次押出しが完了すると、一次押出し体を形成する。一次押出し体における高い熱伝導のグラフェンファイバーは、一次押出し体の長手方向に沿って一次配向配列しており、一次押出し体は第1の出口1-2から排出され、第2の入口2-1から第1の成形室2内に入る。隔板4によりフローチャンネル3と同じ数量の二次押出し体に分離される。押出力が変わらない場合、一次押出し体におけるグラフェンファイバーを複数の二次押出し体のそれぞれに分離される。二次押出し体における高い熱伝導のグラフェンファイバーは、二次押出し体の長手方向に沿って二次配向配列される。複数のフローチャンネル3から排出された二次押出し体は、前記フローチャンネル3の流出端から第3の入口5-1に流入する。前記第2の成形室5は、内壁が細くなるように設置されている。二次押出し体を厚さ方向で三次押出しを行うと、第3の押出し体は、長手方向に伸展して、第3の押出し体を形成して、第3の出口5-2から押し出される。三次押出し体における高い熱伝導のグラフェンファイバーは、三次押出し体の長手方向に沿って三次配向配列している。このように、単一キャビティ体・マルチフローチャンネルに対する設計によって、熱伝導混合物におけるグラフェンファイバーの配向配列の効果をよく改良し、熱伝導ガスケットの熱伝導率が改善される。
【0021】
【0022】
配向率とは、シートを電子顕微鏡によって観察して、グラフェンファイバーの合計数量に対するシートの単位面積あたりの理想的な長さのグラフェンファイバーの数量の割合を求めることによって定義される。例えば、電子顕微鏡によって一定の倍数(2000倍又は5000倍)でシート面積あたりのグラフェンファイバーの合計数量を観察して、グラフェンファイバーの長さが70%より大きいグラフェンファイバーの数量を選別して、グラフェンファイバー長さが70%より大きいグラフェンファイバーの数量のグラフェンファイバーの合計数量に対する割合を算出することによって、配向率を得る。表1に示すように、押出装置の押出力が同じ場合では、フローチャンネル数量が多ければ多いほど、配向率が高くなる。よって、熱伝導グラフェンファイバーとシートの配向配列がより理想的となる。このように、熱伝導ガスケットの熱伝導性能もより理想的となる。
【0023】
一実施例では、前記第1の押出室1の内壁には、第1の粗部と第1の入口1-1に近くに設置される第1の平滑部とが設けられる。
【0024】
上記の技術的解決策の有益な効果は、押出装置の押出力が一定である場合、一次押出し体が第1の押出室1内で成形されて、第1の押出し体が第1の粗部の位置までに流れると、摩擦力の増加により、第1の押出し体の流速が低下して、第1の押出し体におけるグラフェンファイバーの流れ方向でのランダム配列が低減して、第1の押出し体におけるグラフェンファイバーの配向配列の効果を改良することである。
【0025】
一実施例では、前記フローチャンネル3の内壁には、第2の粗部と第2の平滑部とが設けられ、前記第2の粗部と第2の平滑部とが前記フローチャンネル3の内壁に交互に配列されることが好ましい。
【0026】
上記の技術的解決策の有益な効果は、第2の押出し体が第2の粗部の位置までに流れると、摩擦力の増加により、第2の押出し体の流速が低下して、第2の押出し体におけるグラフェンファイバーの流れ方向でのランダム配列が低減して、第2の押出し体におけるグラフェンファイバーの配向配列の効果を改良することである。
【0027】
一実施例では、前記熱伝導混合物は、ベース樹脂、炭素繊維、熱伝導性粉体からなる混合物を含有することが好ましい。
【0028】
図2~
図4に示すように、一実施例では、前記第1の入口1-1に接続される押出装置6をさらに備えることが好ましい。前記押出装置6は、圧板6-4によって仕切られた油圧室6-2とプレス室6-3とが設けられた筐体6-1を含む。前記筐体6-1の上端のプレス室6-3に近くには供給口6-7が設けられる。前記筐体6-1の外部には、前記油圧室6-2に近くに設置される第1の給油孔6-5と、プレス室6-3の近くに設置されるとともに前記第1の入口1-1に接続される排出口6-6とが接続されている。第1の給油孔6-5には、前記筐体6-1の側端に接続される第1の筒体7-1を含む油圧器7が接続される。前記第1の筒体7-1の上端の内壁には、第1の筒体7-1と同軸設置される第1のケーシングパイプ7-2が接続され、前記第1のケーシングパイプ7-2の上端が前記第1の筒体7-1の上端の内壁に接続され、前記第1のケーシングパイプ7-2の下端には、取付板7-3が密閉して設置される。前記第1のケーシングパイプ7-2内には、その下端に前記取付板7-3の上端が回転可能に接続され、側端が前記第1のケーシングパイプ7-2の内壁にスライド可能に接続される栓7-4が接続される。前記栓7-4の側端には、複数の給油溝7-5が周方向に配置され、複数の前記給油溝7-5が前記栓7-4の中心軸を中心として等間隔で直設される。前記第1のケーシングパイプ7-2の側端の下端に近くには、前記給油溝7-5と協働する複数の第1の排油孔7-21が設けられる。前記取付板7-3の上には、前記給油溝7-5と協働する複数の第2の排油孔7-31が設けられる。前記第1の排油孔7-21が第2の排油孔7-31と互い違いに配置されている。前記栓7-4の上端には、側端が前記第1のケーシングパイプ7-2の内壁にスライド可能に接続される第1の回転ブロック7-6が設けられる。前記第1の回転ブロック7-6の下端と前記栓7-4の上端との間には回転室7-71が形成される。前記第1の回転ブロック7-6の下端の側端に近くには回転ロッド7-7が直設される。前記回転ロッド7-7の第1の回転ブロック7-6から離れた端部にはスライドブロック7-8が接続される。前記栓7-4の上端の中央位置には、側端にスライド溝7-0が設けられた柱体7-9が直設される。前記スライド溝7-0がリング状に首尾接続して設置され、前記スライドブロック7-8が前記スライド溝7-0内にスライド可能に接続される。前記第1の筒体7-1の上端には、回転モーター8-1が接続され、前記回転モーター8-1の出力端には、回転ディスク8-2が接続され、前記回転ディスク8-2の上に回転溝8-3が設けられ、前記回転溝8-3が楕円状に首尾接続して設置される。前記第1の回転ブロック7-6の上端には、伝動ロッド8-4が直設され、前記伝動ロッド8-4の下端が前記第1の回転ブロック7-6の上端の中央位置に接続され、前記伝動ロッド8-4の上端が前記第1の筒体7-1の上端を貫通して、前記伝動ロッド8-4の上端に第2の回転ブロック8-5が設けられ、前記第2の回転ブロック8-5が前記回転溝8-3内にスライド可能に接続される。第1の給油管8-6の一端が前記第1の筒体7-1の側端、第1のケーシングパイプ7-2の側端から前記回転室7-71内に接続され、第1の給油管8-6の他端が油圧機8-8の出油端に接続される。第1の排油管8-7の一端が前記第1の筒体7-1の側端の上端に近くを貫通して、第1の排油管8-7の他端が前記第1の給油孔6-5に接続され、前記第1の筒体7-1の下端にはアンロード管8-9が貫通して接続されている。
【0029】
上記の技術的解決策の作動原理及び有益な効果は、以下のとおりである。
熱伝導混合物を供給口6-7からプレス室6-3内に入れて、供給口6-7を閉じる。この時、給油溝7-5と第1の排油孔7-21とが連通して、油圧機8-8を動作させ、油圧オイルを第1の給油管8-6、回転室7-71、給油溝7-5、第1の排油孔7-21、第1の排油管8-7、第1の給油孔6-5の順で送って油圧室6-2内に入れる。そして、圧板6-4をプレス室6-3の方向へ移動させて、プレス室6-3内の熱伝導混合物を排出口6-6、第1の入口1-1から第1の押出室1内に押し出す。その押出力の大きさは、油圧機8-8の出力により決定される。プレス室6-3内の押出しを終了した後、油圧機8-8の動作を停止して、回転モーター8-1を作動させ、その出力端に接続された回転ディスク8-2を回転させ、第2の回転ブロック8-5が回転溝8-3内をスライドする。前記第2の回転ブロック8-5が前記伝動ロッド8-4の上端に接続されているので、伝動ロッド8-4により第1の回転ブロック7-6、回転ロッド7-7、スライドブロック7-8がこの順で通過され、第1のケーシングパイプ7-2内で上下に動くことで、前記スライドブロック7-8がスライド溝7-0内でスライドする。スライド溝7-0が首尾接続したリング形状のスライド溝であるため、スライドブロック7-8がスライド溝7-0の下流側へスライドして、さらに、柱体7-9、栓7-4が前記取付板7-3上で回転する。この時、給油溝7-5は、第2の排油孔7-31と連通されているので、圧板6-4を手動で押して油圧室6-2の方向へ動かすと、油圧室6-2における油圧オイルは、逆向きで第1の排油管8-7、アンロード管8-9から排出される。
【0030】
図5に示すように,一実施例では、前記第1の筒体7-1の内壁の第1の排油管8-7に近い端部には、第2の管体9-1を含むストッバー9が接続されることが好ましい。前記第2の管体9-1の上端は前記第1の筒体7-1の上端の内壁に接続される。前記第2の管体9-1内には、柱形状のブロック9-2がスライド可能に接続され、前記柱形状のブロック9-2の上端にL形のロッド9-3が接続され、前記L形のロッド9-3の他端が前記第1の筒体7-1の上端を貫通して前記伝動ロッド8-4に接続される。前記第1の排油管8-7の第1の給油孔6-5から離れた端部は、前記第2の管体9-1の側端から貫通して前記第2の管体9-1内に接続される。
【0031】
上記の技術的解決策の作動原理及び有益な効果は、以下のとおりである。
第1の回転ブロック7-6が降りる時、伝動ロッド8-4に接続されたL形のロッド9-3が同時に降り、L形のロッド9-3が柱形状のブロック9-2が第2の管体9-1内で降りる。これによって、前記第1の排油管8-7が塞がれる。この時、給油溝7-5と第2の排油孔7-31とが連通して、前記栓7-4の外壁が第1の排油孔7-21を塞ぐことになる。油圧オイルが第1の給油管8-6、回転室7-71、給油溝7-5、第2の排油孔7-31、アンロード管8-9から排出される。圧板6-4を手動で押して油を排出するように、前記筐体6-1外で油圧室6-2に連通したパイプが接続されてもよい。排出した油圧オイルは、油圧機8-8に循環的に入れるように、アンロード管8-9から排出した油圧オイルとともに油貯蔵装置内に収集してもよい。
【0032】
図6に示すように、一実施例では、前記筐体6-1の側端には、油戻し管6-8が接続され、前記油戻し管6-8の一端が前記油圧室6-2に近くに設置され、前記油戻し管6-8の他端が油貯蔵タンク6-9に接続されることが好ましい。
【0033】
上記の技術的解決策の有益な効果は、油圧室6-2の油圧オイルを収集することである。
【0034】
一実施例では、前記油圧機8-8の給油端が、パイプによって油貯蔵タンク6-9に接続されることが好ましい。
【0035】
上記の技術的解決策の有益な効果は、リサイクルするように、油貯蔵タンク6-9内の油圧オイルが油圧機8-8内に戻ることである。
【0036】
一実施例では、前記筐体6-1の側端の排出口6-6の近くには、第2のケーシングパイプ10-1を含む油戻し装置10が接続されることが好ましい。前記第2のケーシングパイプ10-1が前記筐体6-1の側端に横向きで接続され、前記第2のケーシングパイプ10-1の筐体6-1に近い端部には開口10-2が設けられる。第1の伝動ロッド10-3の一端は前記筐体6-1の側端の排出口6-6の近くを貫通して、前記圧板6-4のプレス室6-3に近い端部に接続され、前記第1の伝動ロッド10-3の他端に伝動ブロック10-4が接続されて、前記伝動ブロック10-4が前記第2のケーシングパイプ10-1の内壁にスライド可能に接続される。前記第2のケーシングパイプ10-1の筐体6-1から離れた端部には、それぞれ第2の排油管10-5、第2の油戻し管10-6が接続される。前記第2の排油管10-5の第2のケーシングパイプ10-1から離れた端部が前記アンロード管8-9に接続され、前記第2の油戻し管10-6の第2のケーシングパイプ10-1から離れた端部が油貯蔵タンク6-9に接続され、前記第2の油戻し管10-6の上には電動スイッチ10-7が接続される。
【0037】
上記の技術的解決策の作動原理及び有益な効果は、以下のとおりである。
第1の回転ブロック7-6が降りる時、栓7-4が第1のケーシングパイプ7-2内で回転する。この時、給油溝7-5と第2の排油孔7-31とが連通して、栓7-4の外壁が第1の排油孔7-21を閉塞し、また、柱形状のブロック9-2が降りて、第1の排油管8-7を閉塞する。油圧機8-8が、油圧オイルを第1の給油管8-6、回転室7-71、給油溝7-5、第2の排油孔7-31、アンロード管8-9、第2の排油管10-5の順で通過させ、第2のケーシングパイプ10-1内に入れることによって、伝動ブロック10-4、第1の伝動ロッド10-3、圧板6-4を順に押して、油圧室6-2に向けて動かす。油戻し管6-8を開放すると、油圧室6-2内の油圧オイルが油貯蔵タンク6-9内に戻る。プレス室6-3を開放して、熱伝導混合物を置いてもよい。押出しを必要とする時、油戻し管6-8を閉塞し、第2の排油管10-5を閉塞して、第1の回転ブロック7-6を上げ、栓7-4を第1のケーシングパイプ7-2内で回転させる。この時、給油溝7-5と第1の排油孔7-21とが連通して、柱形状のブロック9-2が昇がり、第1の排油管8-7が開放されて、油圧機8-8によって油圧オイルを第1の給油管8-6、回転室7-71、給油溝7-5、第1の排油孔7-21、第1の排油管8-7の順で通過させて油圧室6-2内に入れて、圧板6-4をプレス室6-3に向けて動かして、熱伝導混合物を排出口6-6から押し出すとともに、電動スイッチ10-7がオンにして、第2のケーシングパイプ10-1内の油圧オイルを伝動ブロック10-4の作用により油貯蔵タンク6-9内に押し出す。
【0038】
図7に示すように、一実施例では、前記回転モーター8-1の入力端に接続されるレギュレータ回路を含むことが好ましい。前記レギュレータ回路は、M型電界効果トランジスタM111を含む。前記M型電界効果トランジスタM111のグリッドが、トライオードQ112のコレクタに接続され、前記トライオードQ112のエミッタが、トライオードQ111のエミッタに接続されて、前記トライオードQ111のベースがトライオードQ112のベース及びトライオードQ111のコレクタに接続され、トライオードQ111のコレクタが抵抗器R111の一端に接続されて、前記抵抗器R111の他端は接地している。前記トライオードQ112のエミッタは、第1のレギュレータ回路の入力端Vinとして、トライオードQ115のコレクタ及び抵抗器R112の一端に接続され、前記抵抗器R112の他端は充電コンデンサーC111の一端に接続される。前記充電コンデンサーC111は、抵抗器R117に並列接続されて、前記充電コンデンサーC111の他端が接地している。前記トライオードQ112のコレクタは、第1のレギュレータ回路の出力端Voutとして機能する。前記トライオードQ112のコレクタとトライオードQ113のベースとの間には抵抗器R113が接続され、前記トライオードQ113のコレクタと電源Vccとの間には抵抗器R114が接続されて、前記トライオードQ113のエミッタは接地している。トライオードQ114のコレクタと前記充電コンデンサーC111の一端との間には抵抗器R115が接続され、トライオードQ114のエミッタは接地している。前記トライオードQ114のベースはトライオードQ113のコレクタに接続されて、トライオードQ115のエミッタとベースとの間には抵抗器R116が接続されている。
前記M型電界効果トランジスタM111のソースがM型電界効果トランジスタM112のドレインに接続されて、前記M型電界効果トランジスタM112のグリッドがM型電界効果トランジスタM113のグリッドに接続されるとともに、M型電界効果トランジスタM113のドレインに接続される。前記M型電界効果トランジスタM111のドレインがN型電界効果トランジスタN111のドレインに接続されて、前記N型電界効果トランジスタN111のグリッドが第4のN型電界効果トランジスタN114のグリッド及びドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN111のソースがN型電界効果トランジスタN112のドレインに接続され、前記N型電界効果トランジスタN112のグリッドがN型電界効果トランジスタN115のグリッドに接続され、N型電界効果トランジスタN112のソースは接地している。前記N型電界効果トランジスタN111のドレインが第3のN型電界効果トランジスタN113のグリッドに接続され、前記M型電界効果トランジスタM113のドレインがN型電界効果トランジスタN115のドレインに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のドレインが第3のN型電界効果トランジスタN113のドレインに接続され、M型電界効果トランジスタM112のドレインがそれぞれ第4のN型電界効果トランジスタN114のドレイン、トライオードQ115のエミッタに接続され、前記M型電界効果トランジスタM112のソースがM型電界効果トランジスタM113のソースに接続されるとともに電源Vccに接続されて、第3のN型電界効果トランジスタN113、第4のN型電界効果トランジスタN114、N型電界効果トランジスタN115のソースはいずれも接地している。
【0039】
上記の技術的解決策の有益な効果は、レギュレータ回路11により、回転モーター8-1の入力端の電圧をよりよく安定させることである。
【0040】
もちろん、上記の実施例は、実装を限定するためのものではなく、明確な説明のための単なる例示である。当業者にとって、上記の説明に基づいて、他の異なる形態の変化や変更をしてもよい。ここで、全ての実装を列挙することはできないし、また、その必要もない。これに基づく明らかな変化や変更は、本発明によって作成された保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】