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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/455 20060101AFI20220907BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20220907BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/68 N
H01L21/302 101B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574824
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(85)【翻訳文提出日】2021-12-15
(86)【国際出願番号】 KR2020009047
(87)【国際公開番号】W WO2021006676
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0083462
(32)【優先日】2019-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オォ ウーン キョ
(72)【発明者】
【氏名】キム ヤン ウーン
(72)【発明者】
【氏名】ユー クワン ス
(72)【発明者】
【氏名】キム ドゥ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ハ ヤン ギュ
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F131
【Fターム(参考)】
4K030AA13
4K030AA14
4K030AA17
4K030AA18
4K030BA02
4K030BA10
4K030BA18
4K030BA22
4K030BA29
4K030CA12
4K030EA03
4K030EA04
4K030EA05
4K030EA06
4K030FA01
4K030KA05
4K030KA17
4K030KA30
5F004AA01
5F004BA04
5F004BB28
5F004BD04
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA32
5F131AA34
5F131BA03
5F131CA05
5F131CA32
5F131DA02
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA03
(57)【要約】
本発明は、熱膨張率の差を考慮して第1電極と第2電極の位置を予め調整することにより、工程が進行して第1電極および第2電極の熱膨張が発生しても前記第1電極と第2電極とが接触してショートが起こるのを防止できるようにした基板処理装置に関する。本発明による基板処理装置によれば、工程進行中の温度上昇によって第1電極および第2電極が熱膨張が生じても前記第1電極と第2電極との間のショートを防止でき、大面積基板処理装置で薄膜の均一度を維持できる効果がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための反応空間を提供する工程チャンバと、
前記基板を支持する基板支持部と、
前記工程チャンバの内部に設けられて、前記基板に対向し、前記基板側に突出した複数の突出電極を含む第1電極と、
前記第1電極の下部に位置し、前記突出電極が挿入される複数の挿入ホールが形成された第2電極と、を含み、
前記第2電極の挿入ホールは、前記突出電極が挿入される上面の第1ホールおよび前記上面と対向する下面の第2ホールを含み、
前記第1ホールは、第1開口を有し、前記第2ホールは、第2開口を有し、
前記第2電極の中心部における前記第1開口の面積と、前記第2電極のエッジ部における前記第1開口の面積とは、互いに異なることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1ホールは、
前記第2電極の中心部における前記第1開口の面積が、前記第2電極のエッジ部における前記第1開口の面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1ホールは、
前記第2電極の中心部から前記エッジ部へいくほど前記第1開口の面積が大きくなることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記挿入ホールは、
前記上面から前記下面に沿って第1高さおよび前記第1開口を有する第1領域と、
前記第1領域の下部において第2高さおよび前記第2開口を有する第2領域と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1開口の面積は、前記第2開口の面積より小さいか等しいことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1領域と前記第2領域との間に第3高さを有する第3領域を含み、
前記第3領域は、テーパされたことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第2電極の中心部における前記第2高さは、前記第2電極のエッジ部における前記第2高さより低いことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第2領域の下部において第4高さおよび第3開口を有する第4領域を含み、
前記第3開口の面積は、前記第2開口の面積より大きいか等しいことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板を処理するための反応空間を提供する工程チャンバと、
前記基板を支持する基板支持部と、
前記工程チャンバの内部に設けられて、前記基板に対向し、内部に第1ガス噴射ホールを具備し、前記基板側に突出した複数の突出ノズルを含む第1噴射プレートと、
前記第1噴射プレートの下部に位置し、前記突出ノズルが挿入され、第2ガスが噴射される複数の第2ガス噴射ホールが形成された第2噴射プレートと、を含み、
前記第2噴射プレートの第2ガス噴射ホールは、前記突出ノズルが挿入される上面の第1ホールおよび前記上面と対向する下面の第2ホールを含み、
前記第1ホールは、第1開口を有し、前記第2ホールは、第2開口を有し、
前記第2噴射プレートの中心部における前記第1開口の面積と、前記第2噴射プレートのエッジ部における前記第1開口の面積とは、互いに異なることを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
前記第1ホールは、
前記第2噴射プレートの中心部における前記第1開口の面積が、前記第2電極のエッジ部における前記第1開口の面積より小さいことを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1ホールは、
前記第2噴射プレートの中心部から前記エッジ部へいくほど前記第1開口の面積が大きくなることを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記挿入ホールは、
前記上面から前記下面に沿って第1高さおよび前記第1開口を有する第1領域と、
前記第1領域の下部において第2高さおよび前記第2開口を有する第2領域と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第1開口の面積は、前記第2開口の面積より小さいか等しいことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1領域と前記第2領域との間に第3高さを有する第3領域を含み、
前記第3領域は、テーパされたことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第2噴射プレートの中心部における前記第2高さは、前記第2噴射プレートのエッジ部における前記第2高さより低いことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第2領域の下部において第4高さおよび第3開口を有する第4領域を含み、
前記第3開口の面積は、前記第2開口の面積より大きいか等しいことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関し、より詳しくは、工程条件によってガスの流速と滞留時間およびプラズマ密度を調節して基板処理工程の効率を向上させることができるようにした基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体素子、平板ディスプレイおよび太陽電池(Solar Cell)などを製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならない。このために、基板に特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などのような基板に対する処理工程が行われる。
【0003】
このような基板に対する処理工程は基板処理装置によって行われる。従来技術による基板処理装置は、基板を処理するチャンバと、基板を支持する基板支持部と、前記基板支持部の上側に配置された電極部とを含む。従来技術による基板処理装置は、前記電極部を通して基板にガスを供給することにより、前記基板に対する処理工程を行う。
【0004】
しかし、従来技術による基板処理装置は、下部電極のガスインレット面とガスアウトレット面がフラットな形態を有し、上部電極の中心部および外郭部のガス供給流路の直径が同じ大きさを有する。
【0005】
これは、下部電極を通してガスを供給する過程でガスの流速とガスの滞留時間および中心部と外郭部でのプラズマ密度の差に対する考慮がなかったからであり、これによって基板処理工程の効率が低下し、大面積装置で基板に均一な薄膜を形成するのに困難があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、基板処理装置の下部電極である第2電極でガスが供給される挿入ホールの入口の開口面積が中心部を基準としてエッジ部へいくほど漸進的に増加するようにし、第2電極の下面に凹ドーム形状の構造を持たせることで、中心部よりはエッジ部でガスの流速を減少させてガスの滞留時間を増加させ、プラズマ密度を高めて均一な薄膜を形成し、基板処理工程の効率を高められるようにした基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を達成するための、本発明の実施例による基板処理装置は、基板を処理するための反応空間を提供する工程チャンバと、前記基板を支持する基板支持部と、前記工程チャンバの内部に設けられて、前記基板に対向し、前記基板側に突出した複数の突出電極を含む第1電極と、前記第1電極の下部に位置し、前記突出電極が挿入される複数の挿入ホールが形成された第2電極と、を含み、前記第2電極の挿入ホールは、前記突出電極が挿入される上面の第1ホールおよび前記上面と対向する下面の第2ホールを含み、前記第1ホールは、第1開口を有し、前記第2ホールは、第2開口を有し、前記第2電極の中心部における前記第1開口の面積と、前記第2電極のエッジ部における前記第1開口の面積とは、互いに異なることを特徴とする。
【0008】
上記の技術的課題を達成するための、本発明の他の実施例による基板処理装置は、基板を処理するための反応空間を提供する工程チャンバと、前記基板を支持する基板支持部と、前記工程チャンバの内部に設けられて、前記基板に対向し、内部に第1ガス噴射ホールを具備し、前記基板側に突出した複数の突出ノズルを含む第1噴射プレートと、前記第1噴射プレートの下部に位置し、前記突出ノズルが挿入され、第2ガスが噴射される複数の第2ガス噴射ホールが形成された第2噴射プレートと、を含み、前記第2噴射プレートの第2ガス噴射ホールは、前記突出ノズルが挿入される上面の第1ホールおよび前記上面と対向する下面の第2ホールを含み、前記第1ホールは、第1開口を有し、前記第2ホールは、第2開口を有し、前記第2噴射プレートの中心部における前記第1開口の面積と、前記第2噴射プレートのエッジ部における前記第1開口の面積とは、互いに異なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明による基板処理装置によれば、基板処理装置の下部電極である第2電極でガスが供給される挿入ホールの入口の開口面積が中心部を基準としてエッジ部へいくほど漸進的に増加するようにすることで、中心部からエッジ部へいくほどガスの流速が遅くなり、これによってガスの滞留時間が増加して成膜に参加できる時間が長くなるというメリットがある。
【0010】
また、本発明による基板処理装置によれば、第2電極の下面に凹ドーム形状の構造を持たせることで、第2電極と基板との間の距離が中心部からよりエッジ部からさらに近くなるようにすることで、中心部におけるプラズマ密度を低下させ、エッジ部におけるプラズマ密度を増加させることができる効果がある。
【0011】
全体として、本発明は、電極部の形状加工を通じてガスを供給する過程でガスの流速と滞留時間およびプラズマ密度の調節により基板処理工程の効率を増加させることができるというメリットがある。
【0012】
また、本発明の他の基板処理装置によれば、基板処理装置の第1噴射プレートの突出ノズルが挿入され、第2ガスが噴射される第2ガス噴射ホールの入口の開口面積が中心部を基準としてエッジ部へいくほど漸進的に増加するようにすることで、中心部からエッジ部へいくほど第1噴射プレートおよび第2噴射プレートから噴射されたガスの流速が遅くなり、これによってガスの滞留時間が増加して成膜に参加できる時間が長くなるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明による基板処理装置の一実施例を示す断面図である。
図2】本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第1実施例による拡大図である。
図3図2の「C」部分の拡大図である。
図4】本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第2実施例による拡大図である。
図5図4の「D」部分の拡大図である。
図6】本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第3実施例による拡大図である。
図7図6の「E」部分の拡大図である。
図8】本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第4実施例による拡大図である。
図9】本発明による基板処理装置の他の実施例を示す断面図である。
図10】本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第1実施例による拡大図である。
図11図10の「C」部分の拡大図である。
図12】本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第2実施例による拡大図である。
図13図12の「D」部分の拡大図である。
図14】本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第3実施例による拡大図である。
図15図14の「E」部分の拡大図である。
図16】本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第4実施例による拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明による基板処理装置の一実施例を示す断面図である。
【0016】
図1示すように、本発明による基板処理装置100は、工程チャンバ110と、基板支持部120と、チャンバリッド130と、前記基板支持部に対向する第1電極141および第2電極142を含む電極モジュール140とを備える。
【0017】
工程チャンバ110は、基板処理工程のための反応空間101を提供する。この時、工程チャンバ110の一側底面は、反応空間101を排気させるための排気口(図示せず)に連通可能である。
【0018】
前記基板支持部120は、工程チャンバ110の内部に設けられ、複数の基板Sまたは1つの大面積基板Sを支持する。前記基板支持部120は、工程チャンバ110の中央底面を貫通する支持軸(図示せず)によって支持される。この時、工程チャンバ110の下面の外部に露出する前記支持軸は、工程チャンバ110の下面に設けられるベローズ(図示せず)によって密閉される。一方、基板支持部120は、駆動装置(図示せず)によって昇降または下降可能であり、場合によっては、駆動装置の駆動によって回転することもできる。
【0019】
前記チャンバリッド130は、工程チャンバ110の上部を覆うように設けられて、反応空間101を密閉する。チャンバリッド130は、上部電極である第1電極141および下部電極である第2電極142を含む電極モジュール140を支持し、電極モジュール140が挿入されて着脱可能に結合される。
【0020】
前記チャンバリッド130の上面には、工程チャンバ110内部の電極モジュール140に第1ガスおよび第2ガスを供給する第1ガス供給部(図示せず)および第2ガス供給部(図示せず)を含むことができる。
【0021】
前記第1ガス供給部(図示せず)は、第1ガス供給ライン151を通して第1ガスである反応ガスを電極モジュール140に供給する。反応ガスは、プラズマ形成のための気体や付随的反応のためのガスをいう。例えば、前記反応ガスは、水素(H)、窒素(N)、酸素(O)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、水(HO)、またはオゾン(O)などからなる。
【0022】
前記第2ガス供給部(図示せず)は、第2ガス供給ライン152を通して第2ガスであるソースガスをガス噴射モジュール140に供給する。ソースガスは、形成しようとする薄膜の主成分を含むガスをいう。例えば、前記ソースガスは、シリコン(Si)、チタン族元素(Ti、Zr、Hfなど)、またはアルミニウム(Al)などのガスからなる。
【0023】
工程チャンバ110の外部には、プラズマ電源を供給するためのプラズマ電源供給部(図示せず)が設けられる。
【0024】
電極モジュール140を構成する前記第1電極141および前記第2電極142は、前記基板支持部120に対向するように工程チャンバの上部に着脱可能に結合できる。
【0025】
前記第1電極141は、多角形の平板状または円形の板状などの構造であってもよい。前記突出電極141aは、前記第1電極141と一体型または分離型であってもよいし、前記第1電極141と連結されて第1電極141と同一の電圧を有することができる。
【0026】
前記第2電極142は、多角形の平板状または円形の板状などの構造であってもよいし、前記工程チャンバ内に設けられ、前記突出電極141aが貫通する複数の挿入ホール142aが形成される。
【0027】
図2は、本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第1実施例による拡大図であり、図3は、図2の「C」部分の拡大図である。
【0028】
図2および図3を参照すれば、本発明による基板処理装置の挿入ホール142aは、前記突出電極が挿入される上面の第1ホール142a1および前記上面と対向する下面の第2ホール142a2を含み、前記第1ホール142a1は、第1開口を有し、前記第2ホール142a2は、第2開口を有する。この時、第1開口の開口面積である第1開口の面積Di 1と、第2開口の開口面積である第2開口の面積Do 1とが互いに異なって形成されることが分かる。
【0029】
一方、前記第1開口の面積Diは、領域ごとに互いに異なって実現可能である。
【0030】
すなわち、図2に示すように、本発明による基板処理装置の第1開口の面積Diは、前記第2電極142の中心部と、前記中心部を取り囲む周辺部および前記周辺部を取り囲むエッジ部とでそれぞれ互いに異なって実現可能である。前記第2電極142の中心部における第1開口の面積Di 1は、前記第2電極の周辺部における第1開口の面積Di 2、Di 3…およびエッジ部における第1開口の面積Di nよりも小さく形成される。
【0031】
すなわち、第1開口の面積Diは、前記第2電極142の中心部から周辺部を経てエッジ部へいくほどより大きくなる。このように第1開口の面積Diの大きさを中心部からエッジ部へいくほどより大きくすることで、中心部に比べてエッジ部でガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間が増加し、プラズマ密度が増加する。
【0032】
前記第1開口の面積Di 1は、挿入ホール142aが前記第2電極142の上面を貫通した面積であり、前記第2開口の面積Do 1は、挿入ホール142aが前記第2電極142の下面を貫通した面積である。
【0033】
一方、本発明の第1実施例による基板処理装置の挿入ホール142aは、突出電極が挿入された方向である上面から下面に沿って第1高さH1および第1開口を有する第1領域と、第2高さH2および第2開口を有する第2領域とを含むことができる。この時、前記第1領域は、第1ホール142a1に対応する領域であり、前記第2領域は、第2ホール142a2に対応する領域であり、第1領域と第1ホールおよび第2領域と第2ホールは、それぞれ同一の参照番号で説明することとする。
【0034】
前記第1領域142a1は、第1実施例による挿入ホール142aの上部に相当する。前記第1領域は、上下方向(Z軸方向)を基準として第1開口の面積Di 1を有し、前記第2領域142a2の上部に位置する。前記第1領域142a1は、上端が前記第2電極142の上面を貫通し、下端が前記第2領域142a2に連結されるように形成される。
【0035】
前記第2領域142a2は、第1実施例による挿入ホール142aの下部に相当する。前記第2領域142a2は、上下方向を基準として第2開口の面積Do 2を有し、前記第1領域142a1の下部に位置する。前記第2領域142a2は、上端が前記第1領域142a1に連結され、下端は前記第2電極142の下面を貫通する。
【0036】
すなわち、本発明の第1実施例による基板処理装置の挿入ホール142aは、第1高さH1および第1開口の面積Di 1を有する第1領域142a1と、第2高さH2および第2開口の面積Do 1を有する第2領域142a2とを含み、第2高さH2および第2開口の面積Do 1を第1高さH1および第1開口の面積Di 1より大きくすることで、第1領域142a1である第1ホールを抜け出たガスが第2領域142a2である第2ホールで拡散しながらガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間がさらに長くなる。
【0037】
この時、第1高さH1は、第2高さH2に比べて小さくすることが好ましい。これによって第1領域142a1を抜け出たガスが拡散する領域を大きくすることで、ガスの流速が遅くなる効果を得ることができる。
【0038】
図4は、本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第2実施例による拡大図であり、図5は、図4の「D」部分の拡大図である。
【0039】
図4および図5に示された本発明の第2実施例による基板処理装置は、図2および図3に示された本発明の第1実施例による基板処理装置と比較して、挿入ホール142aの下面の開口がテーパされた形態で実現されたという点で相違がある。
【0040】
本発明の第2実施例による基板処理装置の挿入ホール142aは、第1高さH1を有する第1領域142a1と、第2高さH2を有する第2領域142a2と、第4高さH4を有する第4領域142a4とを含むことができる。
【0041】
前記第1領域142a1は、第2実施例による挿入ホール142aの上部に相当する。前記第1領域142a1は、上下方向を基準として第1開口の面積Diを有し、前記第2領域142a2の上部に位置する。前記第1領域142a1は、上端が前記第2電極142の上面を貫通し、下端が前記第2領域142a2に連結されるように形成される。
【0042】
前記第2領域142a2は、前記第1領域142a1の下部に位置する。前記第2領域142a2は、上端が前記第1領域142a1の下部に連結され、下端が前記第4領域142a4に連結されるように形成される。前記第2領域142a2は、上下方向を基準として上端および下端とも第2開口の面積Doを有する。
【0043】
前記第4領域142a4は、前記第2領域142a2の下部に位置する。前記第4領域142a4は、上下方向を基準として、上端は第2開口の面積Do 1を有し、下端は第3開口の面積Dout 1を有する。前記第4領域142a4は、上端が第2領域142a2に連結され、下端は前記第2電極142の下面を貫通する。
【0044】
図5に示すように、本発明の第2実施例による基板処理装置は、挿入ホール142aの上面の開口面積である第1開口の面積Di 1と、挿入ホール142aの内部面の開口面積である第2開口の面積 Do 2および挿入ホール142aの下面の開口面積である第3開口の面積Dout 1とが互いに異なって形成されることが分かる。
【0045】
本発明の第1実施例と比較して、第3開口の面積Dout 1を第2開口の面積Do 1に比べて大きくする場合、第1領域142a1および第2領域142a2を抜け出たガスが第4領域142a4でより拡散しながらガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間がさらに長くなる。
【0046】
図6は、本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第3実施例による拡大図であり、図7は、図6の「E」部分の拡大図である。
【0047】
図6および図7に示された本発明の第3実施例による基板処理装置は、図2および図3に示された本発明の第1実施例による基板処理装置と比較して、挿入ホール142aの中間がテーパされた形態で実現されたという点で相違がある。
【0048】
本発明の第3実施例による基板処理装置の挿入ホール142aは、第1高さH1を有する第1領域142a1と、第2高さH2を有する第2領域142a2と、第3高さH3を有する第3領域142a3とを含むことができる。
【0049】
前記第1領域142a1は、第3実施例による挿入ホール142aの上部に相当する。前記第1領域142a1は、上下方向(Z軸方向)を基準として第1開口の面積Diを有し、上端が前記第2電極142の上面を貫通する。
【0050】
前記第2領域142a2は、第3実施例による挿入ホール142aの下部に相当する。前記第2領域142a2は、上下方向を基準として第2開口の面積Doを有し、前記第2電極142の下面を貫通する。
【0051】
前記第3領域142a3は、前記第1領域142a1と前記第2領域142a2との間に位置し、上下方向を基準としてテーパされて形成される。前記第3領域142a3は、上下方向を基準として、上端は第1開口の面積Diを有し、下端は第2開口の面積Doを有する。
【0052】
本発明の第3実施例による基板処理装置は、このような構造によってガスが前記第1領域142a1から前記第3領域142a3へ進入しながら拡散が行われ、これによって流速が減少した状態で前記第3領域142a3および前記第2領域142a2に沿って流動しながら追加の拡散が行われる。したがって、本発明の第3実施例による挿入ホール142aは、第1実施例による挿入ホール142aと比較して、ガスの流速をさらに減少させることにより、ガスの滞留時間をより延長させることができるだけでなく、プラズマ密度をさらに上昇させることができる効果がある。
【0053】
図8は、本発明による基板処理装置における、図1の「A」部分の第4実施例による拡大図である。
【0054】
図8を参照すれば、本発明の第4実施例による基板処理装置は、第2電極142の上面は、第1電極142と平行な状態で形成されるが、第2電極142の下面は、中心部が凹んだドーム形状に形成されていることが分かる。このように第2電極142の下面をドーム形状に形成して、前記第2電極142の中心部における前記第2高さH2を、前記第2電極142のエッジ部における前記第2高さH2より低くすることで、第2電極142と基板支持部120との間の距離が第2電極142の中心部からエッジ部へいくほど近くなる。
【0055】
これによって中心部におけるプラズマ密度を低下させ、エッジ部におけるプラズマ密度を増加させることで、大面積基板処理処置において基板に均一な薄膜を形成できる効果がある。
【0056】
一方、第2電極142の下面は、凹状に凹んだドーム構造の代わりに段差を有する構造に形成することもできる。この時、中心部における第2電極142の下面と、エッジ部における第2電極142の下面とは、5mm~10mmの高さ差Hdを有することが好ましい。
【0057】
上述のように、本発明による基板処理装置は、第1電極および第2電極を含む電極部の形状加工を通じてガスを供給する過程でガスの流速と滞留時間およびプラズマ密度の調節により基板処理工程の効率を増加させることができるというメリットがある。
【0058】
図9は、本発明による基板処理装置の他の実施例を示す断面図である。
【0059】
図9示すように、本発明による基板処理装置900は、工程チャンバ910と、基板支持部920と、チャンバリッド130と、前記基板支持部に対向する第1噴射プレート941および第2噴射プレート942を含むガス噴射モジュール940とを備える。
【0060】
工程チャンバ910は、基板処理工程のための反応空間901を提供する。この時、工程チャンバ910の一側底面は、反応空間901を排気させるための排気口(図示せず)に連通可能である。
【0061】
前記基板支持部920は、工程チャンバ910の内部に設けられ、複数の基板Sまたは1つの大面積基板Sを支持する。前記基板支持部920は、工程チャンバ910の中央底面を貫通する支持軸(図示せず)によって支持される。この時、工程チャンバ910の下面の外部に露出する前記支持軸は、工程チャンバ910の下面に設けられるベローズ(図示せず)によって密閉される。一方、基板支持部920は、駆動装置(図示せず)によって昇降または下降可能であり、場合によっては、駆動装置の駆動によって回転することもできる。
【0062】
前記チャンバリッド930は、工程チャンバ910の上部を覆うように設けられて、反応空間901を密閉する。チャンバリッド930は、第1ガスを噴射する第1噴射プレート941および第2ガスを噴射する第2噴射プレート942を含むガス噴射モジュール940を支持し、ガス噴射モジュール940が挿入されて着脱可能に結合される。
【0063】
前記チャンバリッド930の上面には、工程チャンバ910内部のガス噴射モジュール940に第1ガスおよび第2ガスを供給する第1ガス供給部(図示せず)および第2ガス供給部(図示せず)を含むことができる。
【0064】
前記第1ガス供給部(図示せず)は、第1ガス供給ライン951を通して第1ガスである反応ガスをガス噴射モジュール940に供給する。反応ガスは、プラズマ形成のための気体や付随的反応のためのガスをいう。例えば、前記反応ガスは、水素(H)、窒素(N)、酸素(O)、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、水(HO)、またはオゾン(O)などからなる。
【0065】
前記第2ガス供給部(図示せず)は、第2ガス供給ライン952を通して第2ガスであるソースガスをガス噴射モジュール940に供給する。ソースガスは、形成しようとする薄膜の主成分を含むガスをいう。例えば、前記ソースガスは、シリコン(Si)、チタン族元素(Ti、Zr、Hfなど)、またはアルミニウム(Al)などのガスからなる。
【0066】
工程チャンバ910の外部には、プラズマ電源を供給するためのプラズマ電源供給部(図示せず)が設けられる。
【0067】
ガス噴射モジュール940を構成する前記第1噴射プレート941および前記第2噴射プレート942は、前記基板支持部920に対向するように工程チャンバの上部に着脱可能に結合できる。
【0068】
前記第1噴射プレート941は、反応空間に第1ガスを噴射し、前記第2噴射プレート942は、反応空間に第2ガスを噴射する。
【0069】
前記第1噴射プレート941は、前記工程チャンバ内に設けられ、前記基板S側に突出した複数の突出ノズル941aを含む。
【0070】
前記第1噴射プレート941の突出ノズル941aには、前記第1ガス供給ライン951を通して第1ガス供給部(図示せず)から供給された第1ガスが基板Sに噴射できるように複数の第1ガス噴射ホール941bが形成される。
【0071】
この時、前記第1ガスは、前記基板Sに噴射されてもよいし、前記突出ノズル941aの長さによって前記突出ノズル941aと前記第1ガス噴射ホール141bとの間から噴射されてもよい。
【0072】
前記第1噴射プレート941は、多角形の平板状または円形の板状などの構造であってもよい。前記突出ノズル941aは、前記第1噴射プレート941と一体型または分離型であってもよいし、前記第1噴射プレート941と連結されて第1噴射プレート941と同一の電圧を有することができる。
【0073】
前記第2噴射プレート942には、前記第2ガス供給ライン952を通して供給された第2ガスが基板Sに噴射できるように複数の第2ガス噴射ホール942aが形成される。
【0074】
前記第2噴射プレート942は、多角形の平板状または円形の板状などの構造であってもよいし、前記工程チャンバ内に設けられ、前記突出ノズル941aが貫通する複数の第2ガス噴射ホール942aが形成される。
【0075】
図10は、本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第1実施例による拡大図であり、図11は、図10の「C」部分の拡大図である。
【0076】
図9図11を参照すれば、本発明による基板処理装置900は、第2ガス噴射ホール942aの上部の開口面積である第1開口の面積Di 1と、第2ガス噴射ホール942aの下部の開口面積である第2開口の面積Do 1とが互いに異なって形成されることが分かる。
【0077】
一方、前記第1開口の面積Diは、領域ごとに互いに異なって実現可能である。
【0078】
すなわち、図10に示すように、本発明による基板処理装置900の第1開口の面積Diは、前記第2噴射プレート942の中心部と、前記中心部を取り囲む周辺部および前記周辺部を取り囲むエッジ部とでそれぞれ互いに異なって実現可能である。前記第2噴射プレート942の中心部における第1開口の面積Di 1は、前記第2噴射プレート942の周辺部における第1開口の面積Di 2、Di 3…およびエッジ部における第1開口の面積Di nよりも小さく形成される。
【0079】
すなわち、第1開口の面積Diは、前記第2噴射プレート942の中心部から周辺部を経てエッジ部へいくほどより大きくなる。このように第1開口の面積Diの大きさを中心部からエッジ部へいくほどより大きくすることで、中心部に比べてエッジ部でガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間が増加し、プラズマ密度が増加する。
【0080】
前記第1開口の面積Di 1は、第2ガス噴射ホール142aが前記第2噴射プレート942の上面を貫通した面積であり、前記第2開口の面積Do 1は、第2ガス噴射ホール942aが前記第2噴射プレート942の下面を貫通した面積である。
【0081】
本発明による基板処理装置の第2ガス噴射ホール942aは、突出ノズル941aが挿入された方向に沿って第1高さH1を有する第1領域942a1と、第2高さH2を有する第2領域942a2とを含むことができる。この時、前記第1領域は、第1ホール942a1に対応する領域であり、前記第2領域は、第2ホール942a2に対応する領域であり、第1領域と第1ホールおよび第2領域と第2ホールは、それぞれ同一の参照番号で説明することとする。
【0082】
前記第1領域942a1は、第2ガス噴射ホール942aの上部に相当する。前記第1領域942a1は、上下方向(Z軸方向)を基準として第1開口の面積Di 1を有し、前記第2領域942a2の上部に位置する。前記第1領域942a1は、上端が前記第2噴射プレート942の上面を貫通し、下端が前記第2領域942a2に連結されるように形成される。
【0083】
前記第2領域942a2は、第2ガス噴射ホール942aの下部に相当する。前記第2領域942a2は、上下方向を基準として第2開口の面積Do 2を有し、前記第1領域942a1の下部に位置する。前記第2領域942a2は、上端が前記第1領域942a1に連結され、下端は前記第2噴射プレート942の下面を貫通する。
【0084】
すなわち、本発明による基板処理装置の第2ガス噴射ホール942aは、第1高さH1および第1開口の面積Di 1を有する第1領域942a1と、第2高さH2および第2開口の面積Do 1を有する第2領域942a2とを含み、第2高さH2および第2開口の面積Do 1を第1高さH1および第1開口の面積Di 1より大きくすることで、第1領域942a1を抜け出たガスが第2領域942a2で拡散しながらガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間がさらに長くなる。
【0085】
この時、第1高さH1は、第2高さH2に比べて小さくすることが好ましい。これによって第1領域942a1を抜け出たガスが拡散する領域を大きくすることで、ガスの流速が遅くなる効果を得ることができる。
【0086】
図12は、本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第2実施例による拡大図であり、図13は、図12の「C」部分の拡大図である。
【0087】
図12および図13に示された本発明の第2実施例による基板処理装置は、図10および図11に示された本発明の第1実施例による基板処理装置と比較して、第2ガス噴射ホール942aの下面の開口がテーパされた形態で実現されたという点で相違がある。
【0088】
本発明の第2実施例による基板処理装置の第2ガス噴射ホール942aは、第1高さH1を有する第1領域942a1と、第2高さH2を有する第2領域942a2と、第4高さH4を有する第4領域942a4とを含むことができる。
【0089】
前記第1領域942a1は、第2実施例による第2ガス噴射ホール942aの上部に相当する。前記第1領域942a1は、上下方向を基準として第1開口の面積Diを有し、前記第2領域942a2の上部に位置する。前記第1領域942a1は、上端が前記第2噴射プレート942の上面を貫通し、下端が前記第2領域942a2に連結されるように形成される。
【0090】
前記第2領域942a2は、前記第1領域942a1の下部に位置する。前記第2領域942a2は、上端が前記第1領域942a1の下部に連結され、下端が前記第4領域942a4に連結されるように形成される。前記第2領域942a2は、上下方向を基準として上端および下端とも第2開口の面積Doを有する。
【0091】
前記第4領域942a4は、前記第2領域942a2の下部に位置する。前記第4領域942a4は、上下方向を基準として、上端は第2開口の面積Do 1を有し、下端は第3開口の面積Dout 1を有する。前記第4領域942a4は、上端が第2領域942a2に連結され、下端は前記第2噴射プレート942の下面を貫通する。
【0092】
図13に示すように、本発明の第2実施例による基板処理装置は、第2ガス噴射ホール942aの上面の開口面積である第1開口の面積Di 1と、第2ガス噴射ホール942aの内部面の開口面積である第2開口の面積Do 2と、第2ガス噴射ホール942aの下面の開口面積である第3開口の面積Dout 1とが互いに異なって形成されることが分かる。
【0093】
本発明の第1実施例と比較して、第3開口の面積Dout 1を第2開口の面積Do 1に比べて大きくする場合、第1領域942a1および第2領域942a2を抜け出たガスが第4領域942a4でより拡散しながらガスの流速が遅くなり、これによって反応空間でガスの滞留時間がさらに長くなる。
【0094】
図14は、本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第3実施例による拡大図であり、図15は、図14の「E」部分の拡大図である。
【0095】
図14および図15に示された本発明の第3実施例による基板処理装置は、図10および図11に示された本発明の第1実施例による基板処理装置と比較して、第2ガス噴射ホール942aの中間がテーパされた形態で実現されたという点で相違がある。
【0096】
本発明の第3実施例による基板処理装置の第2ガス噴射ホール942aは、第1高さH1を有する第1領域942a1と、第2高さH2を有する第2領域942a2と、第3高さH3を有する第3領域942a3とを含むことができる。
【0097】
前記第1領域942a1は、第3実施例による第2ガス噴射ホール942aの上部に相当する。前記第1領域942a1は、上下方向(Z軸方向)を基準として第1開口の面積Diを有し、上端が前記第2噴射プレート942の上面を貫通する。
【0098】
前記第2領域942a2は、第3実施例による第2ガス噴射ホール942aの下部に相当する。前記第2領域942a2は、上下方向を基準として第2開口の面積Doを有し、前記第2噴射プレート942の下面を貫通する。
【0099】
前記第3領域942a3は、前記第1領域942a1と前記第2領域942a2との間に位置し、上下方向を基準としてテーパされて形成される。前記第3領域942a3は、上下方向を基準として、上端は第1開口の面積Diを有し、下端は第2開口の面積Doを有する。
【0100】
本発明の第3実施例による基板処理装置は、このような構造によってガスが前記第1領域942a1から前記第3領域942a3へ進入しながら拡散が行われ、これによって流速が減少した状態で前記第3領域942a3と前記第2領域942a2に沿って流動しながら追加の拡散が行われる。したがって、本発明の第3実施例による第2ガス噴射ホール942aは、第1実施例による第2ガス噴射ホール942aと比較して、ガスの流速をさらに減少させることにより、ガスの滞留時間をより延長させることができるだけでなく、プラズマ密度をさらに上昇させることができる効果がある。
【0101】
図16は、本発明による基板処理装置における、図9の「A」部分の第4実施例による拡大図である。
【0102】
図16を参照すれば、本発明の第4実施例による基板処理装置は、第2噴射プレート942の上面は、第1噴射プレート941と平行な状態で形成されるが、第2噴射プレート942の下面は、中心部が凹んだドーム形状に形成されていることが分かる。このように第2噴射プレート942の下面をドーム形状に形成して、前記第2噴射プレート942の中心部における前記第2高さH2を、前記第2噴射プレート942のエッジ部における前記第2高さH2より低くすることで、第2噴射プレート942と基板支持部120との間の距離が第2噴射プレート942の中心部からエッジ部へいくほど近くなる。
【0103】
これによって中心部におけるプラズマ密度を低下させ、エッジ部におけるプラズマ密度を増加させることで、大面積基板処理処置において基板に均一な薄膜を形成できる効果がある。
【0104】
一方、第2噴射プレート942の下面は、凹状に凹んだドーム構造の代わりに段差を有する構造に形成することもできる。この時、中心部における第2噴射プレート942の下面と、エッジ部における第2噴射プレート942の下面とは、5mm~10mmの高さ差Hdを有することが好ましい。
【0105】
上述のように、本発明による基板処理装置は、第1噴射プレートおよび第2噴射プレートを含むガス噴射モジュールの形状加工を通じてガスを供給する過程でガスの流速と滞留時間およびプラズマ密度の調節により基板処理工程の効率を増加させることができるというメリットがある。
【0106】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義する本発明の基本概念に基づいてより多様な実施例で実現可能であり、これらの実施例も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】