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特表2022-540003スマート仮想キューのためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】スマート仮想キューのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220907BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20220907BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576846
(86)(22)【出願日】2020-06-23
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 US2020039110
(87)【国際公開番号】W WO2020263811
(87)【国際公開日】2020-12-30
(31)【優先権主張番号】62/867,634
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/714,223
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【弁理士】
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】リングアンティ ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】バレト ケイシー
(72)【発明者】
【氏名】ケリー ウイリアム オースティン
(72)【発明者】
【氏名】ハンリー カイル ピー
(72)【発明者】
【氏名】トレイナー マーク ジェームス
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC18
(57)【要約】
システムは、アミューズメントパークアトラクションから定員減少イベントの指示を受け取り、アトラクションの定員の減少を判定し、アトラクションの仮想キュー内に定員減少イベントの影響を受ける復帰時刻を有する各ゲストを識別し、影響を受ける復帰時刻を有するゲストを仮想キューから除去し、仮想キューから除去されたゲストのための再収容時間スロットを生成し、仮想キューから除去されたゲストの各々のための再収容時間スロット内の2以上の更新された復帰時刻を選択し、仮想キューから除去された各ゲストに、2以上の更新された復帰時刻から単一の更新された復帰時刻を選択するためのゲスト入力を要求する通知を提供し、単一の更新された復帰時刻の対応する選択を受け取ったときに各ゲストを仮想キューに戻す、ように構成された仮想キューコントローラを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサおよびメモリを含む仮想キューコントローラを備え、
前記プロセッサは、
アミューズメントパークアトラクションから定員減少イベントの指示を受け取ることと、
前記定員減少イベントに関連する前記アトラクションの定員の減少を判定することと、
前記定員の減少に基づいて、前記定員減少イベントの影響を受ける前記アトラクションの仮想キュー内の復帰時刻を有する各ゲストを識別することと、
影響を受ける復帰時刻を有するゲストを前記仮想キューから除去することと、
前記仮想キューから除去された前記ゲストのための再収容時間スロットであって、当該再収容時間スロットの長さが、前記仮想キューから除去された前記ゲストの影響を受ける復帰時刻の総数に基づいており、前記再収容時間スロットが、前記影響を受ける全ての復帰時刻の後に続く、再収容時間スロットを生成することと、
前記仮想キューから除去された前記ゲストの各々のための前記再収容時間スロット内の2以上の更新された復帰時刻を選択することと、
前記仮想キューから除去された各ゲストに、前記2以上の更新された復帰時刻から単一の更新された復帰時刻を選択するためのゲスト入力を要求する通知を提供することと、
前記単一の更新された復帰時刻の対応する選択を受け取ったときに各ゲストを前記仮想キューに戻すことと、
を前記仮想キューコントローラに行わせるために前記メモリからアクセスされる命令を実行するように構成される、
仮想キューシステム。
【請求項2】
前記定員減少イベントは、前記アトラクションの停止時間イベントを含む、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項3】
前記定員減少イベントは、部分的稼動停止を含み、少なくとも1つの乗り物車両、乗り物座席、またはこれらの組み合わせは、前記部分的稼動停止中に動作から外される、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項4】
前記定員減少イベントは、前記アトラクションから前記少なくとも1つの乗り物車両を除去することを含み、前記影響を受ける復帰時刻の数は、前記乗り物車両の座席数に基づく、
請求項3に記載の仮想キューシステム。
【請求項5】
前記影響を受ける復帰時刻は、前記定員減少イベント中に予定されている全ての復帰時刻のサブセットを含む、
請求項4に記載の仮想キューシステム。
【請求項6】
前記仮想キューコントローラは、前記仮想キューから除去された各ゲストのそれぞれのゲスト関連装置に前記通知を伝えるように構成された通信回路を含む、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項7】
前記再収容時間スロットは、前記定員減少イベントの推定される終了の後に続く、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項8】
前記再収容時間スロットは、前記定員減少イベントと同時に発生する、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項9】
前記仮想キューコントローラは、過去のデータおよび現在の仮想キューデータに少なくとも部分的に基づいて前記アミューズメントパークアトラクションの無断キャンセル復帰時刻の量を推定するように構成され、前記再収容時間スロットの少なくとも一部は、前記定員減少イベント終了後の予測される無断キャンセル復帰時刻を埋めるように構成された超過定員復帰時刻を含む、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項10】
前記仮想キューコントローラは、前記定員減少イベントに関連する前記アトラクションの定員減少を判定するとともに時間ウィンドウ内の既存の復帰時刻と前記定員減少との間の関係が所望の許容範囲外であると判定することによって、前記影響を受ける復帰時刻を識別するように構成される、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項11】
時間ウィンドウ内の前記影響を受ける復帰時刻の数は、前記時間ウィンドウ内の既存の復帰時刻と前記定員減少との間の関係が前記時間ウィンドウ内の既存の復帰時刻の減少後に所望の許容範囲内になるように前記時間ウィンドウ内の既存の復帰時刻を減少させることに基づく、
請求項1に記載の仮想キューシステム。
【請求項12】
利用可能なゲスト用座席の数に基づく定員を有するアミューズメントパークアトラクションと、
プロセッサおよびメモリを含む仮想キューコントローラであって、
定員減少イベント中の前記利用可能なゲスト用座席の前記数の減少に関連する前記定員減少イベントに少なくとも部分的に基づいて、仮想キューから前記アミューズメントパークアトラクションへのゲストエントリー許可を抑える通知を出力し、
前記仮想キュー内の影響を受ける復帰時刻であって、前記定員減少イベント中の前記アミューズメントパークアトラクションへの復帰時刻に関連する、影響を受ける復帰時刻、を有するゲストを識別し、
前記影響を受ける復帰時刻のうちの1つを有する少なくとも1人のゲストを前記仮想キューから除去し、
前記仮想キュー内に再収容空間を生成し、
前記仮想キューから除去された前記少なくとも1人のゲストに関連するゲスト関連装置に、前記仮想キューからの除去と、前記再収容空間に対応する複数の新たな復帰時刻と、を示すゲスト通知を提供し、
前記ゲスト関連装置を介した前記ゲストによる前記複数の新たな復帰時刻のうちの1つの新たな復帰時刻の選択についての選択通知を受け取り、
前記選択された新たな復帰時刻を、前記新たな復帰時刻以降においてエントリーのために提示されたときに検証する、
ように構成された仮想キューコントローラと、
前記アミューズメントパークアトラクションの入口に配置されたセンサアセンブリであって、前記ゲスト関連装置から情報を受け取り、当該ゲスト関連装置からの情報を前記仮想キューコントローラに検証のために送信するように構成されたセンサアセンブリと、
を備える、仮想キューシステム。
【請求項13】
前記複数の新たな復帰時刻は、前記定員減少イベント後の時間に予定される、
請求項12に記載の仮想キューシステム。
【請求項14】
前記定員減少イベントは、単一の乗り物車両の利用可能なゲスト用座席の喪失を含む、
請求項12に記載の仮想キューシステム。
【請求項15】
前記仮想キューから除去された前記少なくとも1人のゲストは、同じ復帰時刻を有する一部のゲストのみが前記仮想キューから除去されるように前記同じ復帰時刻を有する一群のゲストのサブセットを含む、
請求項12に記載の仮想キューシステム。
【請求項16】
前記再収容空間は、前記仮想キューから除去されたゲストの総数に少なくとも部分的に基づく、
請求項12に記載の仮想キューシステム。
【請求項17】
定員減少イベントの指示を受け取ることと、
前記定員減少イベント中のアミューズメントパークアトラクションのゲストスループットの低下を判定することと、
前記ゲストスループットの低下に基づいて、前記定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストの仮想キュー復帰時刻の総数を判定することと、
影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する各個別のゲストを識別することと、
前記定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストのための前記仮想キュー復帰時刻の総数に基づくサイズの再収容時間スロットを前記仮想キュー内に生成することと、
影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する前記個別のゲストの各々に、前記再収容時間スロット内の複数の利用可能な新たな復帰時刻を示す通知を提供することと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記新たな復帰時刻を選択するとともに確認する個別のゲストからの確認の要求を含む遅延メッセージを出力することと、前記個別のゲストからの確認を受け取ることに応じて、前記個別のゲストに前記新たな復帰時刻を示す通知を提供することと、を含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記定員減少イベントのタイプは、前記アミューズメントパークアトラクションの動作を停止することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記定員減少イベントは、部分的稼動停止を含み、前記アミューズメントパークアトラクションの少なくとも1つの乗り物車両、前記アミューズメントパークアトラクションの乗り物座席、またはこれらの組み合わせは、前記部分的稼動停止中に動作から外される、
請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2019年6月27日に出願された「スマート仮想キューのためのシステムおよび方法(Systems and Methods for a Smart Virtual Queue)」という名称の米国仮特許出願第62/867,634号の利益を主張するものであり、この文献の開示は全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般にアミューズメントパークの分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、仮想キューにおける定員減少イベント(reduced capacity events)を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0003】
本セクションは、以下で説明する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく、上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0004】
テーマパークまたはアミューズメントパークアトラクションはますます人気が高まってきており、乗客に独特な動きおよび視覚的体験を提供する様々なアミューズメントパークアトラクションが創出されている。様々なアミューズメントパークアトラクションにエントリーするゲストは、物理的キューではなく仮想キュー内にゲストを配置する仮想キューシステムを利用することができ、これによって仮想キュー内の自分の位置が前に進んでいる間にアミューズメントパークの他の特徴を楽しむことができる。しかしながら、アミューズメントパークアトラクションの実際の乗車時間(loading times)は、アミューズメントパークアトラクションの停止時間または部分的閉鎖によって影響を受けることがあり、これによってゲストはアミューズメントパークの乗車列(loading lines)内で長時間にわたって待つことが必要になって仮想キューを有する利点の一部が否定されてしまうようになる。従って、定員減少イベント(アミューズメントパークアトラクションの停止時間または部分的閉鎖)中の仮想キューシステムを改善することが望ましいと認識されている。
【発明の概要】
【0005】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろいくつかの開示する実施形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と類似し得るまたは異なり得る様々な形態を含むことができる。
【0006】
ある実施形態によれば、システムが、プロセッサおよびメモリを有する仮想キューコントローラを含む。プロセッサは、アミューズメントパークアトラクションから定員減少イベントの指示を受け取ることと、定員減少イベントに関連するアトラクションの定員の減少を判定することと、定員の減少に基づいて、アトラクションの仮想キュー内に定員減少イベントの影響を受ける復帰時刻(return time)を有する各ゲストを識別することと、影響を受ける復帰時刻を有するゲストを仮想キューから除去することと、仮想キューから除去されたゲストのための再収容時間スロット(reaccommodation time slot)を生成することと、を仮想キューコントローラに行わせるためにメモリからアクセスされる命令を実行するように構成される。再収容時間スロットの長さは、仮想キューから除去されたゲストの影響を受ける復帰時刻の総数に基づく。再収容時間スロットは、影響を受ける全ての復帰時刻の後に続く。プロセッサは、仮想キューから除去されたゲストの各々のための再収容時間スロット内の2以上の更新された復帰時刻を選択することと、仮想キューから除去された各ゲストに、2以上の更新された復帰時刻から単一の更新された復帰時刻を選択するためのゲスト入力を要求する通知を提供することと、単一の更新された復帰時刻の対応する選択を受け取ったときに各ゲストを仮想キューに戻すことと、を仮想キューコントローラに行わせるためにメモリからアクセスされる命令を実行するようにも構成される。
【0007】
ある実施形態によれば、利用可能なゲスト用座席の数に基づく定員を有するアミューズメントパークアトラクションと、プロセッサおよびメモリを有する仮想キューコントローラと、を有する仮想キューシステムが提供される。仮想キューコントローラは、定員減少イベント中の利用可能なゲスト用座席の数の減少に関連する定員減少イベントに少なくとも部分的に基づいて、仮想キューからアミューズメントパークアトラクションへのゲスト入場許可を抑える通知を出力し、仮想キュー内の影響を受ける復帰時刻であって、定員減少イベント中のアミューズメントパークアトラクションへの復帰時刻に関連する、影響を受ける復帰時刻を有するゲストを識別し、影響を受ける復帰時刻のうちの1つを有する少なくとも1人のゲストを仮想キューから除去し、仮想キュー内に再収容空間を生成し、仮想キューから除去された少なくとも1人のゲストに関連するゲスト関連装置に、仮想キューからの除去と、再収容空間に対応する複数の新たな復帰時刻と、を示すゲスト通知を提供し、ゲスト関連装置を介したゲストによる複数の新たな復帰時刻のうちの1つの新たな復帰時刻の選択についての選択通知を受け取り、選択された新たな復帰時刻を、新たな復帰時刻以降においてエントリーのために提示されたときに検証するように構成される。仮想キューシステムは、アミューズメントパークアトラクションの入口に配置されたセンサアセンブリであって、ゲスト関連装置から情報を受け取り、ゲスト関連装置からの情報を仮想キューコントローラに検証のために送信するように構成されたセンサアセンブリも含む。
【0008】
ある実施形態によれば、方法は、定員減少イベントの指示を受け取ることと、定員減少イベント中のアミューズメントパークアトラクションのゲストスループットの低下を判定することと、ゲストスループットの低下に基づいて、定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストの仮想キュー復帰時刻の総数を判定することと、影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する各個別のゲストを識別することと、定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストの仮想キュー復帰時刻の総数に基づくサイズの再収容時間スロットを仮想キュー内に生成することと、影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する個別のゲストの各々に、再収容時間スロット内の複数の利用可能な新たな復帰時刻を示す通知を提供することと、を含む。
【0009】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらのおよびその他の特徴、態様および利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の態様による、仮想キューシステムを含むアミューズメントパークの実施形態の概略図である。
【0011】
図2】本開示の態様による、仮想キューシステムの実施形態のブロック図である。
【0012】
図3】本開示の態様による、定員減少イベント中の仮想キューシステム技術の実施形態のフロー図である。
【0013】
図4】本開示の態様による、アミューズメントパークアトラクションの仮想キューシステムの実施形態のグラフである。
【0014】
図5】本開示の態様による、仮想キューシステムの利用可能な再収容時間スロットのサイズを判定する方法の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の1以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実施の特徴を全て説明していない場合もある。いずれかの工学または設計プロジェクトに見られるいずれかのこのような実施の開発では、実装によって異なり得るシステム関連およびビジネス関連の制約の順守などの開発者の特定の目的を達成するために数多くの実装固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑で時間が掛かる場合もあるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作および製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0016】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、「a」、「an」および「the」といった冠詞は、これらの要素が1つ以上存在することを意味するように意図される。「備える(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」という用語は、包括的なものとして意図されており、列記する要素以外のさらなる要素が存在し得ることを意味する。また、本開示の「1つの実施形態」または「ある実施形態」についての言及は、記載する特徴も含むさらなる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるように意図するものではないと理解されたい。
【0017】
テーマパークまたはアミューズメントパークアトラクションはますます人気が高まってきており、乗客に独特な動きおよび視覚的体験を提供する様々なアミューズメントパークアトラクションが創出されている。様々なアミューズメントパークアトラクションにエントリーするゲストは、物理的キューではなく仮想キュー内にゲストを配置する仮想キューシステムを利用することができ、これによって仮想キュー内の自分の位置が前に進んでいる間にアミューズメントパークの他の特徴を楽しむことができる。仮想キューシステムによっては、ゲストがアミューズメントパークアトラクションに到着する時刻を示す復帰時刻をゲストに提供するものもある。ゲストは、復帰時刻にアミューズメントパークアトラクションに戻り、限られた長さの物理的キューまたは乗車列内で待ってからアミューズメントパークアトラクションにエントリーする(たとえば、アミューズメントパークアトラクションの乗り物車両に乗り込む)ように指示される。なお、乗車列は、先入れ先出しの配置である場合もまたはそうでない場合もある、乗車エリアに集まった乗車する一群のゲストを意味することもできると理解されたい。従って、本明細書に示す乗車列は、乗車エリアに集まった限定数のゲストを意味することができる。一般に、乗車エリアまたは限られた長さの物理的キューまたは乗車列は、アミューズメントパークアトラクションのための緩衝域として機能し、アミューズメントパークアトラクションの乗車時刻にアミューズメントパークアトラクションを満杯の定員まで満たすのに十分な量のゲストが存在するように十分なゲストを有する。しかしながら、限られた長さの乗車列は、ゲストが乗車列内で費やす必要がある時間を短縮してゲストがアミューズメントパークの他の側面(たとえば、食事、買い物および他の娯楽施設)を楽しむ時間が増えるように、長さを短くすることもできる。仮想キューシステムは、乗車列の長さが短くなるだけでなく、各乗り物サイクルまたはアトラクションの稼動中にアミューズメントパークアトラクションを満杯の定員まで満たすのに十分な数のゲストを有することができるように、所定数のゲストがアトラクション誘導エリアに到着することを可能にする。
【0018】
残念ながら、アミューズメントパークアトラクションは、定員減少イベント(たとえば、アミューズメントパークアトラクションの停止時間および/またはアトラクションの部分的閉鎖)によって定員満杯で稼働しないことがある。定員減少イベント中には、乗車列から離れる(たとえば、アミューズメントパークアトラクションに乗り込む)よりも多くのゲストが乗車列に入ってくる(たとえば、復帰時刻またはそれ以降に仮想キューから到着する)場合がある。これにより、乗車列内に存在するゲストに遅延が生じることがある。乗車列から離れるゲストよりも乗車列に入ってくるゲストの方が多いため乗車列の長さが長くなり、これによってゲストは、復帰時刻またはそれ以降にアミューズメントパークアトラクションに戻った後に長時間にわたって乗車列内で待つことになる。乗車列内で長時間にわたって待たされることでゲストは不便さおよび/または不満を感じる恐れがあり、仮想キューを提供する利点の一部が失われてしまう。
【0019】
さらに、定員減少イベントによる遅延によって乗車列内の時間が延びると、アミューズメントパーク全体の効率にさらなる悪影響が及ぶ恐れもある。ゲストは、自身の復帰時刻に基づいて特定の時点に乗り物から退出すると予想し、これに応じて計画(たとえば、家族との昼食予定、その後のアミューズメントパークアトラクションのキュー)を立てていることがある。しかしながら、乗車列内の時間が延びるとゲストの予想退出時間が遅れ、これによってゲストの計画に矛盾が生じる恐れがある。従って、乗車列が遅延すると、ゲストがアミューズメントパーク内のその後のアミューズメントパークアトラクションの仮想キューの復帰時刻に遅れて到着しまたは現れないこともあり、その後のアミューズメントパークアトラクションの遅延および/または効率の低下が生じることがある。さらに、乗車列が遅延すると、ゲストが定員減少イベント中にキュー内に留まることで家族との食事の予定を逃してしまう場合もあり、これによってゲストはさらなる不便さおよび/または不満を感じる恐れがある。
【0020】
これらを踏まえて、本明細書では、定員減少イベントに関連するゲストおよびアミューズメントパークの両方に対する悪影響を防止または軽減するために望ましい長さの乗車列を維持するのに役立つ、定員減少イベント中に仮想キューシステムを管理するためのシステムおよび方法を提供する。
【0021】
図1は、仮想キューシステム12を含むアミューズメントパーク10の実施形態の概略図である。仮想キューシステム12は、コンピュータシステム14と、モニタリングセンサ16と、無線通信システム18と、システムディスプレイ20と、ゲスト関連装置22(たとえば、アクティブウェアラブルゲスト装置、ゲストモバイル装置など)と、アミューズメントパーク10内のアミューズメントパークアトラクション24のそれぞれの仮想キューの動作を調整する他のコンポーネントとを含む。上述したように、様々なアミューズメントパークアトラクションにエントリーするゲスト26は、仮想キューシステム12を利用してアミューズメントパークアトラクション24の物理的キューではなく仮想キューに入ることができる。ある実施形態では、ゲスト26が、ゲスト関連装置22を使用して、アミューズメントパークアトラクション24の仮想キューに入るための仮想キュー要求を提出することができる。他の実施形態では、ゲスト26が、アミューズメントパーク10の至る所に配置されたキオスク28を介して仮想キュー要求を入力することができる。ある実施形態では、キオスク28がアミューズメントパークアトラクション24に近接して配置される。他の実施形態では、キオスク28がアミューズメントパークの一般エリア(たとえば、食事エリア30)に配置される。
【0022】
仮想キューシステム12は、無線通信システム18の通信回路を介して仮想キュー要求を受け取ることができる。仮想キューシステム12は、仮想キュー要求に基づいてゲスト26をアミューズメントパークアトラクション24の仮想キューに入れ、ゲスト26に復帰時刻、またはゲストがアトラクション24にエントリーするにつれて前に進む仮想キュー内の動的位置を提供することができる。たとえば、仮想キューシステム12は、午後1:45、午後2:00、午後2:15にアミューズメントパークアトラクションの利用可能な時間スロットを有することができる。ゲスト26は、ゲスト関連装置22を使用して、2:00の復帰時刻を求める仮想キュー要求を送信することができる。これに応じて、仮想キューシステム12はゲスト26を仮想キューに入れ、ゲスト26に午後2:00にアミューズメントパークアトラクション24に戻るように通知を提供することができる。
【0023】
ある実施形態では、ゲストが自身の裁量で一群の利用可能な復帰時刻から選択を行うことができ、ゲストによっては、その日の自分の旅程に基づいてより遅い復帰時刻を選択する者もいる。すなわち、仮想キューコントローラは、第1のゲスト36が午後2:00の復帰時刻を選択し、第2のゲスト38が午後2:05の復帰時刻を選択し、第3のゲスト40が午後2:10の復帰時刻を選択することを可能にすることができる。各時間スロットにおける利用可能な復帰時刻は一日の初めに事前設定され、これらがもはや利用できなくなるまでゲストに配分することができる。
【0024】
ある実施形態では、仮想キューシステム12が、復帰時刻またはキュー位置を判定してゲスト26に提供する他の方法を組み込むこともできる。ある実施形態では、ゲストが、仮想キュー内のゲスト26の位置に基づいてアトラクションに戻る。仮想キューシステム12は、仮想キュー要求に応じてゲスト26を仮想キュー内に配置し、他のゲストに対して利用可能な仮想キュー内の位置にゲスト26を追加することができる。たとえば、第1のゲスト36、第2のゲスト38および第3のゲスト40は、それぞれの第1、第2および第3の仮想キュー要求を送信することができる。第1のゲスト36は仮想キュー内の第1の位置に割り当てられ、第2のゲスト38は仮想キュー内の第2の位置に割り当てられ、第3のゲスト40は仮想キュー内の第3の位置に割り当てられることができる。これらのゲストは、仮想キュー内の自分の位置が仮想キューの先頭になった時点でアトラクションに戻ることができる。ある実施形態では、システム12が、ゲストが仮想キューの先頭に到達するまでの予想時間の推定値を提供することができ、この推定値は、本明細書に示すような復帰時刻として機能することができる。
【0025】
ゲストは、自身の復帰時刻またはそれ以降にアトラクション24に戻ることができる。ある実施形態では、センサ16がNFCリーダなどの無線リーダとして実装され、ゲスト関連装置22と通信してゲスト関連装置に関連するゲストの復帰時刻を確認することができ、この通信に基づいて、現在の時刻が指示された復帰時刻またはそれ以降であるとの判定に基づいて、有効な復帰時刻の指示(たとえば、緑色の光、ゲスト関連装置22にプッシュ送信される有効な通知)を提供することができる。ゲストが復帰時刻前の時点でアトラクション24にエントリーしようと試みた時には、無効な復帰時刻指示(たとえば、赤色の光、ゲスト関連装置22にプッシュ送信される無効な通知)を提供することができる。センサ16は、ゲスト関連装置22との通信を実行するように構成することはできるが、有効または無効な復帰時刻の判定は、本明細書に示すようなセンサ16に通信可能に結合された仮想キューコントローラ42によって実行することができる。
【0026】
図2は、仮想キューシステム12の実施形態のブロック図である。仮想キューシステム12は、仮想キューを管理するように構成された仮想キューコントローラ42を含む。仮想キューコントローラ42は、ゲスト関連装置22、アミューズメントパークオペレータ装置44およびアミューズメントパークアトラクションエントリーシステム46、またはこれらのいくつかの組み合わせを含む、仮想キューシステム12の他のコンポーネントと通信するように構成することができる。仮想キューシステム12の各コンポーネントは、仮想キューシステム12の他のコンポーネントと通信するための通信回路48a、48b、48cおよび48dを含むことができる。たとえば、仮想キューコントローラ42は通信回路48aを含むことができる。通信回路は、アンテナ、無線トランシーバ回路、並びに信号処理ハードウェアおよび/またはソフトウェア(たとえば、ハードウェアまたはソフトウェアフィルタ、A/Dコンバータ、マルチプレクサ増幅器)、或いはこれらの組み合わせを含むことができ、赤外線(IR)無線通信、衛星通信、放送ラジオ、マイクロ波ラジオ、Bluetooth、Zigbee、Wifi、UHF、NFCなどを介して無線通信経路を通じて通信するように構成することができる。1つの実施形態では、通信回路48a、48b、48cおよび48dが、アミューズメントパークアトラクションの環境内に配置された複数のIRトランシーバを含む。
【0027】
仮想キューコントローラ42は、プロセッサ50aおよびメモリ52aを含むことができる。プロセッサ50aは、1以上の処理装置を含むことができ、メモリ52aは、1以上の有形の非一時的機械可読媒体を含むことができる。一例として、このような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、または光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶装置、或いは機械実行可能命令またはデータ構造の形の所望のプログラムコードを保持または記憶するために使用することができてプロセッサ50aまたは他のプロセッサベースの装置(たとえば、モバイル装置)がアクセスできる他のいずれかの媒体を含むことができる。ある実施形態では、メモリ52aが、様々な制御システム信号54を出力するためにプロセッサ50aによって実行可能な命令を記憶するように構成される。たとえば、プロセッサ50aは、ゲスト関連装置22からの仮想キュー要求58およびメモリ52aに記憶された命令に基づいてゲストを仮想キュー内に配置し、通信回路48aを介して復帰時刻を示す通知56をゲスト関連装置22に出力する命令を実行することができる。
【0028】
上述したように、仮想キューコントローラ42は、ゲストのための通知56をそれぞれのゲスト関連装置22に出力するように構成される。たとえば、通知56は、指定された復帰時刻にアミューズメントパークアトラクションに戻るようにゲストに指示することができる。別の例では、通知56が遅延メッセージを含むことができる。ある実施形態では、仮想キューコントローラ42が、アミューズメントパークアトラクションの定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストを識別し、影響を受ける仮想キューの復帰時刻を含む遅延メッセージをゲストに出力するように構成される。ゲスト関連装置22は、個人用ゲスト装置(たとえば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)、またはゲストに提供されるアミューズメントパークキュー装置(たとえば、スマートリストバンド、アクティブウェアラブル、ポータブル通信装置など)とすることができる。ゲスト関連装置22は、プロセッサ50bおよびメモリ52bを有することができる。さらに、ゲスト関連装置22は、ディスプレイ62b(たとえば、画面)および入力装置64b(たとえば、タッチ画面、キーパッド、キーボードなど)を備えたオペレータインターフェイス60bを含むことができる。ゲスト関連装置22は、ディスプレイ62b上に通知56を表示するように構成することができる。ある実施形態では、ゲストが、入力装置64bを介して通知56に応答することができる。たとえば、ゲストは、入力装置64bを介して復帰時刻を確認することができる。
【0029】
ある実施形態では、通知56が、ゲストの復帰時刻にゲストにアミューズメントパークアトラクションに戻って乗車列に入るように指示することができる。ゲストは、それぞれの復帰時刻にアミューズメントパークアトラクションエントリーシステムのエントリー口66を通じて乗車列に入ることができる。エントリー口66は、ゲストが乗車列に入ったことを検出するように構成することができる。アミューズメントパークアトラクションエントリーシステム46は、プロセッサ50dおよびメモリ52dを含むことができる。プロセッサ52dは、ゲストの検出と、メモリデバイスに記憶された命令とに少なくとも部分的に基づいて、ゲストが乗車エリアに入ったことを示すカウンタ信号68を通信回路48dを介して仮想キューコントローラ42に出力する命令を実行するように構成することができる。ある実施形態では、エントリー口66が、仮想キューコントローラ42に直接カウンタ信号68を出力するように構成される。ある実施形態では、エントリー口66が、ゲスト関連装置22を検出するように構成された(たとえば、センサ16を含む)センサアセンブリ70を含む。仮想キューコントローラ42は、エントリー口66におけるゲスト関連装置22の検出に少なくとも部分的に基づいてゲストが乗車列に入ったと判定するように構成することができる。ある実施形態では、エントリー口66が、エントリー口66を通じたエントリー時点でゲストが有効な復帰時刻を有していることも検証する。仮想キューシステム12は、アミューズメントパークアトラクションエントリーシステム46および/またはエントリー口66から受け取られたカウンタ信号68に基づいて、乗車列に入ったゲストの数を判定することができる。ある実施形態では、アミューズメントパークアトラクションが、各ゲストが通過する毎にアミューズメントパークアトラクションにカウンタ信号68を出力するように構成された回転ドアを含むことができる。
【0030】
アミューズメントパークアトラクションエントリーシステムは、乗車列から離れた(たとえば、アミューズメントパークアトラクションにエントリーした)ゲストを検出するように構成された乗車口72を含むこともできる。アミューズメントパークアトラクションエントリーシステム46および/または乗車口72は、乗車列から離れたゲストの検出を示す第2のカウンタ信号74を仮想キューコントローラ42に出力するように構成することができる。仮想キューコントローラ42は、第2のカウンタ信号74に基づいて乗車列内のゲストの総数を判定するように構成することができる。ある実施形態では、乗車列エリアが、アミューズメントパークアトラクションエントリーシステム46のセンサアセンブリ70を含むことができる。センサアセンブリ70は、乗車列内の各ゲスト装置を検出して仮想キューコントローラ42に総ゲスト数信号76を出力するように構成された複数のセンサを有することができる。仮想キューコントローラ42は、総ゲスト数信号76に少なくとも部分的に基づいてキュー内のゲストの総数を判定するように構成することができる。
【0031】
本明細書に示すように、仮想キューコントローラ42は、アトラクションの仮想キューを管理し、定員減少イベントに応じて仮想キューから1以上のゲストを除去するように構成される。定員減少イベントの指示は、アトラクションのオペレータから受け取られた信号に基づくこともできるが、仮想キューコントローラ42を、キュー情報に基づいて定員減少イベントを識別するように構成することもできる。ある実施形態では、仮想キューコントローラ42が、乗車列内のゲストの総数が所定の閾値または許容値を超えたことに少なくとも部分的に基づいて、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われている可能性があると判定するように構成される。仮想キューコントローラ42は、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われている可能性があると判定したことに応じて、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われている可能性があることを示す定員減少通知78をアミューズメントパークオペレータ装置44に出力することができる。アミューズメントパークオペレータ装置44は、コンピュータ、スマートフォン、タブレット、ラップトップなどとすることができる。アミューズメントパークオペレータ装置44は、プロセッサ50cおよびメモリ52cを有することができる。さらに、アミューズメントパークオペレータ装置は、ディスプレイ62c(たとえば、画面)および入力装置64c(たとえば、タッチ画面、キーパッド、キーボードなど)を備えたオペレータインターフェイス60cを含むことができる。アミューズメントパークオペレータ装置44は、ディスプレイ62c上に定員減少通知78を表示するように構成することができる。定員減少通知78は、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われている可能性があることをオペレータに示すことができる。定員減少通知78は、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われているかどうか、並びに定員減少イベントの重大性および/または継続時間をオペレータが判定するためのデータを含むことができる。定員減少通知78は、入力装置64cを介してオペレータ応答80(たとえば、定員減少イベントの確認または却下)を入力するためのプロンプトを含むこともできる。ある実施形態では、仮想キューコントローラ42が、定員減少イベントの確認を受け取ったことに応じて、オペレータが定員減少イベントの重大性および/または継続時間に関連するオペレータ入力84を提供することを要求するプロンプトを含む指示要求82を送信することができる。
【0032】
ある実施形態では、オペレータが、オペレータインターフェイス60cを介して仮想キューコントローラ42に定員減少イベント信号86を手動で出力することができる。たとえば、アミューズメントパークアトラクションの乗り物車両はメンテナンスを必要とすることがある。オペレータは、乗り物車両をアミューズメントパークアトラクションのメイン軌道からサービス軌道に誘導することができる。メイン軌道上に乗り物車両が存在しなければ、アミューズメントパークアトラクションは、定員満杯で動作するのに十分な乗り物を有していない可能性がある。オペレータは、アミューズメントパークアトラクションが定員満杯未満で動作していることを示す定員減少イベント信号86を手動で出力することができる。定員減少イベント信号86は、定員減少の量、定員減少の予想継続時間などを示すデータを含むことができる。ある実施形態では、オペレータが、食べ物のこぼれ、天候による遅延、完全なシステムメンテナンス(たとえば、稼動停止)などを含む他の理由で定員減少イベント信号86を出力することもできる。さらに、オペレータは、アミューズメントパークアトラクションが定員満杯で動作していることを示す定員減少イベント終了信号88を手動で出力することができる。
【0033】
ある実施形態では、定員減少を、平均乗り物稼動時間(たとえば、2分、5分)である乗り物サイクル当たりに利用可能な組の全体的減少の関数とすることができる。たとえば、6つの座席を有する単一の乗り物車両が非稼働状態である場合、定員減少は乗り物サイクル当たり6座席とすることができる。通常は乗り物が全ての乗り物車両にわたって定員満杯で120席を有し、1時間当たり平均10回稼動している(1時間当たり1200人のゲストである)場合、6座席の損失は乗り物定員の6%の減少、または1時間当たり72席の損失となる。同様に、食べ物のこぼれによって乗り物車両の1つの座席が非稼動状態である場合、定員減少は乗り物サイクル当たり1座席とすることができる。
【0034】
ある実施形態では、仮想キューコントローラ42が、アミューズメントパークオペレータ装置44から定員減少イベントの確認または定員減少イベント信号86が受け取られたことに少なくとも部分的に基づいて、アミューズメントパークアトラクションに定員減少イベントが生じていると判定するように構成される。
【0035】
図3は、定員減少イベント中(ブロック90)の仮想キューシステムの実施形態のフロー図である。定員減少イベントは、アミューズメントパークアトラクションの部分的稼動停止を含むことができる。たとえば、部分的稼動停止は、アミューズメントパークアトラクションの少なくとも1つの乗り物車両、乗り物座席、またはこれらの組み合わせを稼動停止することを含むことができる。アミューズメントパークアトラクションは、部分的稼動停止中には、満杯の乗り物定員の0%超かつ100%未満の割合で動作するように構成される。ある実施形態では、仮想コントローラが、定員減少イベントに少なくとも部分的に基づいて、仮想キューからアミューズメントパークアトラクションへのゲストエントリー許可を抑える通知を出力するように構成される。さらに、定員減少イベントは、アミューズメントパークアトラクションの停止時間イベントを含むこともできる。停止時間イベントは、アミューズメントパークアトラクションの完全な稼動停止を含むことができ、従って停止時間イベント中にはアミューズメントパークアトラクションの動作が停止するようになる。具体的には、アミューズメントパークは、停止時間イベント中には満杯の乗り物定員の0%で動作するように構成される。
【0036】
定員減少イベント中には、アミューズメントパークアトラクションの乗り物定員の減少によって乗車列に入るゲストの量が乗車列から離れる(たとえば、アミューズメントパークアトラクションにエントリーする)ゲストの量を上回る可能性が高いため、アミューズメントパークアトラクションの乗り物定員の減少割合に基づいて乗車列の長さが増加し始める可能性がある。仮想キューシステムは、乗車列内での過剰な待ち時間を避けるために、アミューズメントパークアトラクションの乗車列へのゲストエントリー許可を抑えるように構成することができる。
【0037】
ある実施形態では、乗車列へのゲストエントリー許可を抑えるために、仮想キューコントローラが、定員減少イベントの影響を受けるキュー復帰時刻を識別するように構成される(ブロック92)。たとえば、停止時間イベント中の復帰時刻を有するゲストは、停止時間イベント中に乗車列内でさらなる時間を過ごすと仮定されるので、定員減少イベントの影響を受けると思われる。別の例では、定員減少イベント直後の復帰時刻を有するゲストは、乗車列が所定の長さよりも長くなって長時間にわたって乗車列内で待たされる可能性があるため、定員減少イベントの影響を受けると考えられる。
【0038】
前方のゲストがアトラクションにエントリーするにつれて動的に前に進む仮想キュー内の特定の位置に基づいてゲストに通知またはリマインダ(たとえば、ゲスト関連装置22への出力)として推定復帰時刻が提供される実施形態では、仮想キューコントローラを、定員減少イベントの影響を受ける推定復帰時刻に対応する仮想キュー内の影響を受ける位置を識別するように構成することができる。仮想キューコントローラは、影響を受ける復帰時刻および/または仮想キュー内の影響を受ける位置(およびこれらの関連する影響を受ける復帰時刻)に基づいて、定員減少イベントの影響を受けるゲストを識別するように構成することができる。
【0039】
仮想キューコントローラは、いくつかの定員減少イベントの後に、定員減少イベントの影響を受けた復帰時刻はなかったと判定することもある。すなわち、仮想キューコントローラは、定員減少イベントの影響を受ける復帰時刻を有するゲストを識別できないことがある。このような場合、仮想キューコントローラは、定員減少イベントに応じてさらなる動作を行わない。しかしながら、いくつかの事例では、仮想キューコントローラが、少なくとも1つの復帰時刻が定員減少イベントの影響を受けると判定することができる(ブロック94)。仮想キューコントローラは、復帰時刻が影響を受ける仮想キュー内のゲストを長時間にわたって乗車列内に座らせるのではなく、影響を受ける復帰時刻、または影響を受ける復帰時刻を有するゲストを仮想キューから除去するように構成することができる(ブロック96)。仮想キューコントローラは、どのゲストまたは復帰時刻が仮想キューから除去されたかを示すデータをメモリデバイスに記憶するように構成することができる。
【0040】
ある実施形態では、仮想キューコントローラ42が、定員減少イベント中における定員喪失の閾値(たとえば、10%超)および閾値数の復帰時刻の存在(たとえば、75個超の所与の復帰時刻、1時間の間に期限を迎える200個超の復帰時刻)の両方に基づいて、影響を受ける特定のゲストの仮想キューからの除去をトリガすることができる。従って、所与の定員減少イベントの結果、その定員減少イベントに関連する時間ウィンドウ内で全てのゲストが仮想キューから除去されることも、またはほんの一部のゲストが仮想キューから除去されることもある。
【0041】
仮想キューコントローラ42は、特定の時間ウィンドウにわたる復帰時刻と乗車定員との間の所定の関係を達成するように構成することができる。すなわち、時間ウィンドウ内の時点に開始して期限を迎えるまたは有効になる復帰時刻は、その時間ウィンドウに関連するものとみなすことができる。1つの例では、仮想キューコントローラ42を、特定の時間内に期限を迎えるまたは有効になる復帰時刻の数をその時間の総定員の特定の割合未満に保つように構成することができる。1つの例では、総定員に対する復帰時刻の目標割合が50%以下、35%以下、25%以下である。定員の減少によって割合関係が変化する場合、仮想キューコントローラ42は、所望の関係が再確立されるまで対象の時間ウィンドウ中に仮想キューからゲストを除去するように構成される。たとえば、50%の目標では、乗り物が1時間当たり1200人のゲストを有し、特定の時間内に期限を迎える復帰時刻が約600人のゲストである。しかしながら、5つの乗り物車両が運転から除去されて乗り物サイクル当たり合計30席分が定員減少する場合、乗り物サイクルが1時間当たり10回発生するとすれば、総乗り物定員は1時間当たり300席分減少する。このような例では、その時間の600個の復帰時刻が定員の50%超に相当する。従って、仮想キューコントローラ42は、50%の関係が再確立されるまでその時間ウィンドウ中に仮想キューからゲストを除去することができる。さらに、システム12が、過剰な数の期限を迎える復帰時刻を含む定員減少イベントの時間中にさらなる復帰時刻をインベントリに有している場合には、定員減少イベント中にさらなるゲストが復帰時刻を取得するのを防ぐために、これらの復帰時刻をインベントリから除去することができる。提供する例では、関係を再構築するために少なくとも100人のゲストが除去される。この100人のグループは、合計600個の期限を迎える復帰時刻のサブグループにしか相当しない。本技術は、乗り物定員に対する入ってくるゲストのより細かな調整およびより目標を定めた復帰時刻の変更を可能にし、これらはゲストの総人口に見えることなく影響を受けるゲストのみに対して対処することができる。本明細書で説明するように、除去は、その日の後の時点に利用可能な再収容施設を提供することに関連することができる。
【0042】
別の例では、定員減少が1時間当たり300席発生したものの、その時間の未処理の復帰時刻の数が200個のみである場合、関係は50%未満に維持されており、従って定員減少イベントによって仮想キューからのゲストの除去がトリガされないこともある。しかしながら、定員減少イベントを考慮して、さらなるゲストが利用できるこの時間中の多くの新たな復帰時刻を再調整し、またはインベントリから除去することもできる。
【0043】
定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去は、後入れ先出し方式で行うことができる。すなわち、ごく最近に配分された復帰時刻を有するゲストは、その日の早い時点に選択された復帰時刻を有するゲストよりも先に仮想キューから除去することができる。別の例では、定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去が、グループのサイズを考慮して、より大きなグループを残してより小さなグループを除去し、またはこの逆を行うことができる。別の例では、定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去が、ゲストステータス(たとえば、VIPステータス)を考慮して、よりステータスの高いゲストの除去を避けることができる。ゲストステータス(たとえば、VIPステータス)は、そのゲストがエクスプレスパス購入者であるかどうか、年間パス保有者であるかどうか、リゾートゲストであるかどうか、またはマルチパークチケット保有者であるかどうかに少なくとも部分的に基づくことができる。別の例では、定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去が、乗車履歴を考慮することができる。その日の早いうちにそのアミューズメントパークアトラクションに乗ったゲストは除去することができる。さらに、そのアミューズメントパークアトラクションに一度も乗ったことがないゲスト(たとえば、初めての乗客)は、他のゲストよりも優先することができる。さらに、仮想キューシステムは、定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去の決定において、ゲストが別のアトラクションの仮想キューに入っているかどうか、ゲストに関連するゲスト装置22のタイプまたはブランド、アミューズメントパーク内のゲストの位置(たとえば、アミューズメントパークアトラクションからのゲストの距離)、ゲストがパーク内に存在するかどうか、またはその他の要因を考慮することもできる。いくつかの実施形態では、仮想キューシステムが、上述した要因のうちの1つまたは2つ以上に基づいて、定員減少イベントに応答した仮想キューからのゲストの除去を決定することができる。
【0044】
仮想キューコントローラは、仮想キューから除去されたゲストが利用できるその後の時間を生成および/または識別し、仮想キューから除去されたゲストが利用できるその後の時間に基づいて、仮想キュー内に再収容時間スロットを生成するように構成される(ブロック98)。再収容時間スロットまたは再収容空間は、仮想キューから除去されたゲストに新たな復帰時刻またはオプションを提供するように構成される(ブロック100)。再収容時間スロットは、定員減少イベントの終了直後に開始するように構成することができる。たとえば、最初の新たな復帰時刻は、定員減少イベントが午後2:00に終了することを受けて午後2:00に予定することができる。ある実施形態では、再収容時間スロットが定員減少イベント中に開始することができる。たとえば、(たとえば、複数時間にわたって80%の乗車定員で動作している)長期部分的稼動停止中には、再収容時間スロットが長期部分的稼動停止の開始から20分後に開始することができる。ある実施形態では、再収容時間スロットが、仮想キューから除去された各ゲストを収容するのに十分な量の新たな復帰時刻を含むことができる。再収容時間スロットは、ゲストが自分の予定に合う新たな復帰時刻を柔軟に取得できるように、異なる時点に新たな復帰時刻を有することができる。たとえば、復帰時刻スロットは、午後2:00、午後2:15、午後2:30および午後2:45に新たな復帰時刻を有することができる。
【0045】
仮想キューコントローラは、仮想キューから除去されたゲストに対応するゲスト関連装置に遅延メッセージを出力するように構成することができる。遅延メッセージは、定員減少イベントが発生したことを示すメッセージを含むことができる。遅延メッセージは、ゲストが仮想キューから除去されたことをゲストに示すこともできる。さらに、遅延メッセージは、アミューズメントパークアトラクションの仮想キューの再エントリーオプション(たとえば、新たな復帰時刻)を選択するようにゲストに促すように構成することができる。再エントリーオプションは、再収容時間スロット内の新たな復帰時刻に対応することができる。ゲストは、ゲスト関連装置の入力装置を介して復帰オプションまたは再エントリーオプションの一方を選択することができる(ブロック102)。たとえば、ゲストは、アクティブなウェアラブルを有することができる。アクティブなウェアラブルは、そのディスプレイ(たとえば、画面)上に遅延メッセージを表示することができる。遅延メッセージは、午後2:00、午後2:15または午後2:30における新たな復帰時刻を含む再エントリーオプションをゲストに提供することができる。ゲストは、入力装置を使用して午後2:00の復帰時刻を選択し、午後2:00における新たな復帰時刻の選択を確認することができる。別の例では、新たな復帰時刻がゲストにとって都合の良いものではない場合もある。遅延メッセージは、新たな復帰時刻を拒絶する再入力オプションをさらに含むことができる。ゲストが新たな復帰時刻を拒絶した場合、仮想キューシステムは、ゲストを仮想キューから除去することに対する電子補償(たとえば、別のアトラクションの優先的なキュー配置)のフォームをゲストに提示することができる(ブロック104)。さらに、ゲスト関連装置は、ゲスト関連装置から仮想キューコントローラに再エントリーオプション(たとえば、新たな復帰時刻の選択、確認または拒絶)を出力するように構成される。いくつかの実施形態では、再収容時間スロットが、仮想キューから除去された各ゲストにとって十分な新たな復帰時刻を有していない場合もある。すなわち、仮想キューから除去されたゲストのための新たな復帰時刻の総数よりも仮想キューから除去されたゲストの総数の方が多い場合がある。従って、一部のゲストが再収容されないこともある。仮想キューシステムは、再収容されないゲストに電子補償を提示することができる。
【0046】
仮想キューコントローラは、選択または確認された新たな復帰時刻に対応する再収容空間内の新たな復帰時刻を示す通知をゲスト関連装置に提供するように構成される(ブロック106)。ゲスト関連装置は、ゲスト関連装置のディスプレイを介してゲストに通知を提供することができる。ある実施形態では、通知が、ゲストがアミューズメントパークアトラクションの入り口で提示するための検証(たとえば、コード、スキャン可能な指標、信号出力など)を含む。ゲストは、この検証を使用して新たな復帰時刻にアミューズメントパークアトラクションの乗車列に入ることができる(ブロック108)。
【0047】
図4は、アミューズメントパークアトラクションの仮想キューシステムの実施形態のグラフである。グラフ110は、定員減少イベントおよび再収容時間スロット112、114、116を含む。ある実施形態では、再収容時間スロット112が定員減少イベントの後に開始するように構成される。図示の実施形態では、再収容時間スロット112が定員減少イベントの直後に開始している。再収容時間スロット112は、再収容時間スロット112内の新たな復帰時刻を含む。たとえば、図示の実施形態では、再収容時間スロット112が、午後2:00に開始して午後3:00に終了するように構成される。従って、新たな復帰時刻は、午後2:00、午後2:15、午後2:30および午後2:45分とすることができる。新たな復帰時刻は、対応するアミューズメントパークアトラクションに基づいていずれかの好適な増分で発生することができる。
【0048】
ある実施形態では、再収容時間スロットの継続時間が、仮想キューから除去された影響を受ける仮想キュー復帰時刻114の総数に基づく。すなわち、再収容時間スロット112は、仮想キューから除去されたゲストの総数に少なくとも部分的に基づいて可変サイズを有することができる。たとえば、図示の実施形態では、定員減少イベントが、乗り物のスループットを30%低下させた午後1:00~午後2:00の部分的アトラクション閉鎖イベント130(たとえば、アミューズメントパークアトラクションの1以上の乗り物車両がメンテナンスのために移動した)を有することができる。従って、午後1:00~午後2:00の復帰時刻を有するゲストの少なくとも30%が定員減少イベントの影響を受けて仮想キューから除去されている。残りの70%のゲスト(たとえば、影響を受けていないゲスト132)は、定員減少イベント中にも仮想キュー内に復帰時刻を保持することができる。この例では、アミューズメントパークアトラクションが1時間当たり600人のゲストスループットを有することができる。従って、仮想キューコントローラは、定員減少イベント中に仮想キューから180人のゲストを除去することができる。ある実施形態では、再収容時間スロット112が、仮想キューから除去された全てのゲストを定員減少イベント直後の時間枠内に収容するように構成される。従って、再収容スロットは、180人のゲスト全員を再収容時間スロット112内に収容するように、午後2:00に開始して午後2:18分まで(たとえば、18分間)続くことができる。しかしながら、ある実施形態では、定員減少イベント直後に仮想キュー内に復帰時刻を有するゲストの混乱を最小化するために、再収容時間スロット112が延長時間枠にわたって発生する。たとえば、図示の実施形態では、再収容時間スロット112が午後2:00に開始して午後3:00まで続く。
【0049】
ある実施形態では、再収容時間スロット112のための十分な空間を生成するために、再収容時間スロット112中に復帰時刻を有する少なくとも一部のゲストを仮想キュー124から除去することができる。これらのゲストには、第2の再収容時間スロット114内の新たな復帰時刻を含む再エントリーオプションが提供される。さらに、第2の再収容時間スロット114中に復帰時刻を有する少なくとも一部のゲストを仮想キューから除去して、第3の再収容時間スロット116内の新たな復帰時刻を含む再エントリーオプションを提供することもできる。別の実施形態では、仮想キューシステムが、定員減少イベント後に全てのゲストを仮想キューから除去するように構成される。仮想キューから除去された各ゲストには、再エントリーオプションを提供することができる。しかしながら、仮想キューから除去される前により早い復帰時刻を有していたゲストには、再エントリーオプションを選択する際に優先権を与えることができる。たとえば、元々の復帰時刻が午後2:00であるゲストは、元々の復帰時刻が午後2:30であるゲストよりも優先される。ある実施形態では、ゲストに提供される再エントリーオプションを、仮想キューから除去される前のそれぞれの復帰時刻に基づいて制限することができる。
【0050】
ある実施形態では、仮想キューコントローラが、アミューズメントパークアトラクションの予測される無断キャンセル(no-shows)122の量を判定するように構成される。たとえば、仮想キューコントローラは、ゲストの9%がそれぞれの復帰時刻に到着しないであろう(たとえば、予測される無断キャンセル122)と判定することができる。従って、それぞれの復帰時刻にはゲストの91%しか到着しないと予測することができる(たとえば、予測到着126)。仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量を、過去のデータおよび現在の仮想キューデータに少なくとも部分的に基づいて判定するように構成することができる。仮想キューコントローラは、アミューズメントパークアトラクションの予測される無断キャンセル122の量を判定する際に、時刻、日付、天候パターン、特別イベント、過去のキューデータ、現在のキューデータ、およびその他の好適な要因を考慮することができる。
【0051】
一般に、仮想キューコントローラは、アミューズメントパークアトラクションの満杯の乗り物定員120(たとえば、100%の乗り物定員)に対応する数のゲストを仮想キュー124内に配置するように構成することができる。たとえば、アミューズメントパークアトラクションのゲストスループットが1時間当たり600人である場合、仮想キューコントローラは、午後2:00~午後3:00の間の復帰時刻を有する600人のゲスト(たとえば、100%の乗り物定員)を仮想キュー内に配置することができる。しかしながら、上述したように、一般に一部のゲストは復帰時刻に到着しないと思われる。いくつかのアミューズメントパークアトラクションは、予測される無断キャンセル122の分の座席を埋めるために、乗車列とは別に待機列を含む。しかしながら、アミューズメントパークアトラクションは、定員減少イベントの影響を受けるゲストの量を低減するために、待機列を閉じて、予測される無断キャンセル122の分の座席を再収容時間スロットからのゲストで埋めることができる。すなわち、仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量に基づいて、満杯の乗り物定員120(たとえば、100%)時のゲストスループットを上回る量のゲストを再収容時間スロット内に配置することができる。
【0052】
たとえば、アミューズメントパークアトラクションの定員満杯時のゲストスループットは、1時間当たり600人とすることができる。仮想キューコントローラは、午後2:00~午後3:00の間の予測される無断キャンセル122の量が仮想キューのゲストの約9%であると判定することができる。仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量および満杯の乗り物定員時のゲストスループットに基づいて、午後2:00~午後3:00の間の再収容時間スロット112内に約660人のゲストを配置することができる。仮想乗り物コントローラは、予測される無断キャンセル122の量を考慮して、仮想キューからの約600人のゲストが実際にアミューズメントパークアトラクションに到着するはずであると判定することができ、従ってアミューズメントパークアトラクションは、仮想キュー124からのゲストのみをエントリー許可して満杯の定員120で動作するようになる。これにより、仮想キューからのゲストのスループットが一時的に高まって、より素早く再収容時間スロット112にゲストを収容できるようになる可能性がある。従って、再収容時間スロット112に対応するために仮想キューから除去する必要がある定員減少イベント直後の復帰時刻を有するゲストを低減することができる。
【0053】
ある実施形態では、仮想キューコントローラが、定員減少イベント中に仮想キューを管理している間に所定の誤差範囲を組み込むことができる。仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量および予測される無断キャンセル122の所定の誤差範囲に基づいて、満杯の乗り物定員120時のゲストのスループットを上回る量のゲストを再収容時間スロット112内に配置することができる。従って、仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量に基づいて予測した数よりも多くのゲストが復帰時刻に到着した場合に乗車列の長さが所望の量を上回ってしまう可能性を防ぐために、予測される無断キャンセル122の量よりも少ない超過ゲストを仮想キュー124内に配置することができる。たとえば、仮想キューコントローラは、予測される無断キャンセル122の量が40人のゲストであると判定することができる。予測される無断キャンセル122の所定の誤差範囲は25%とすることができる。従って、仮想キューコントローラは、満杯の乗り物定員120時のゲストのスループットを上回って40人のゲストを割り当てるのではなく、30人のゲストのみを割り当てることができる。
【0054】
さらに、仮想キューコントローラは、新たな復帰時刻を定員減少イベント中に仮想キュー124から除去されたゲストに制限するように構成される。従って、仮想キューコントローラは、再収容時間スロット112、114、116中の復帰時刻を求める新たなゲストからの仮想キュー要求を受け入れないように構成することができる。仮想キューコントローラは、定員減少イベント中および再収容時間スロット112中にアミューズメントパークアトラクションが利用不可であることを示す信号をゲスト関連装置に出力するように構成することができる。定員減少イベントおよび再収容時間スロット112中に新たなゲストがキューに入るのを防ぐことは、定員減少イベントおよび再収容時間スロット112中に乗車列の長さを維持してアミューズメントパークアトラクションの一貫したスループットを維持するのに役立つことができる。
【0055】
図5は、仮想キューシステムの再収容時間スロットのサイズを判定する方法の実施形態のフロー図である。方法の開始にあたり、アミューズメントパークアトラクションが定員減少イベントに見舞われることができる。方法は、定員減少イベントの指示を受け取るステップを含む(ブロック140)。方法は、定員減少イベント中のアミューズメントパークアトラクションのゲストスループットの低下を判定するステップをさらに含む(ブロック142)。オペレータは、仮想キューコントローラが定員減少イベント中のアミューズメントパークアトラクションのゲストスループットの低下を判定できるように、ユーザインターフェイスを介して定員減少イベントの重大性を出力することができる。
【0056】
方法は、ゲストスループットの低下に基づいて、定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストの仮想キュー復帰時刻の総数を判定するステップを含むことができる(ブロック144)。方法は、影響を受ける仮想キュー復帰時刻の総数を定員減少イベントの継続時間に基づいて判定することを含むこともできる。方法は、影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する各個別のゲストを識別するステップ(ブロック146)をさらに含むことができる。メモリデバイスは、個別のゲストの仮想キューデータを記憶することができる。仮想キューコントローラは、仮想キューデータを分析して、どのゲストが影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有しているかを判定することができる。
【0057】
方法は、仮想キュー内に再収容時間スロットを生成するステップ(ブロック148)をさらに含むことができる。再収容時間スロットのサイズは、定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内のゲストの仮想キュー復帰時刻の総数に基づくことができる(ブロック148)。再収容時間スロットは、定員減少イベントの影響を受ける仮想キュー内の各ゲストを収容できるほど十分に大きなサイズを含むことができる。さらに、方法は、影響を受ける仮想キュー復帰時刻を有する個別のゲストの各々に、再収容時間スロット内の新たな復帰時刻の可能性を示す通知を提供するステップ(ブロック150)を含むことができる。
【0058】
本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正および変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に含まれる全てのこのような修正および変更も対象とすることが意図されていると理解されたい。
【0059】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のものまたは純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物および具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「…[機能]を[実行]する手段」または「…[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】