(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】解除可能な締結装置
(51)【国際特許分類】
F16B 35/04 20060101AFI20220907BHJP
E04F 15/02 20060101ALI20220907BHJP
F16B 2/06 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
F16B35/04 H
E04F15/02 J
F16B2/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021576872
(86)(22)【出願日】2020-06-26
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 NO2020050183
(87)【国際公開番号】W WO2020263107
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521205319
【氏名又は名称】バッグイン エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】セッケサテル,カレ
(72)【発明者】
【氏名】ロッシング,インガー ヘレネ
(72)【発明者】
【氏名】パーベルス ペテルセン,エリック
【テーマコード(参考)】
2E220
3J022
【Fターム(参考)】
2E220AA57
2E220AB04
2E220AB24
2E220AC03
2E220DB03
2E220EA11
2E220FA13
2E220GB43X
3J022DA30
3J022EA04
3J022EB03
3J022EC02
3J022ED10
3J022FA01
3J022FB03
3J022FB12
3J022HA02
3J022HB04
(57)【要約】
板(19)用の解除可能な締結装置(1)であって、2枚の隣接した板(19)の間に挿入し、板(19)の裏面に当接するように構成されたアンカ(2)を含む、解除可能な締結装置(1)。解除可能な締結装置は、アンカ(2)と螺合連結したロッド(4)及びロッド(4)に連結した回転要素(6)を更に含む。回転要素(6)は、板(19)の頂面に位置付けるように構成され、使用者によって回転されるように構成される。回転要素(6)はロッド(4)を回転するように構成され、それによってアンカ(2)を回転要素(6)に向かって螺合する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板(19)用の解除可能な締結装置(1)であって、
2枚の隣接した板(19)の間に挿入し、前記板(19)の裏面に当接するように構成されたアンカ(2)と、
前記アンカ(2)と螺合連結したロッド(4)と、
前記ロッド(4)に連結した回転要素(6)であって、前記回転要素(6)は、前記板(19)の頂面に位置付けるように構成され、使用者によって回転されるように構成される、回転要素(6)とを含み、
前記回転要素(6)は、前記ロッド(4)を回転するように構成され、それによって前記アンカ(2)を前記回転要素(6)に向かって螺合する、解除可能な締結装置(1)。
【請求項2】
前記締結装置(1)は、前記アンカ(2)と前記回転要素(6)との間に位置付けられた基部(12)を更に含み、従って前記回転要素(6)と前記板(19)との間の直接接触を防止する、請求項1に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項3】
前記基部(12)は、前記回転要素(6)を収容するための凹部(15)を更に含む、請求項2に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項4】
前記基部(12)は、目視検査及び排水のための開口(18)を含む、請求項2又は3に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項5】
前記締結装置(1)は、前記基部(12)と前記回転要素(6)との間に位置付けられたバネ(14)を更に含み、前記バネ(14)は、前記アンカ(2)が前記板(19)の前記裏面に位置付けられ、前記アンカ(2)を前記板(19)の前記裏面に向かって付勢する際に圧縮するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項6】
前記バネ(14)は螺旋であり、前記ロッド(4)は前記バネ(14)を通って延在する、請求項5に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項7】
前記アンカ(2)は、前記板の前記裏面との摩擦を増加するために少なくとも1つの摩擦要素(3)を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの摩擦要素(3)は点である、請求項7に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項9】
前記アンカ(2)は2つの摩擦要素(3)を含む、請求項7又は8に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項10】
前記アンカ(2)は細長い、請求項1~9のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項11】
前記アンカ(2)は長手方向軸を中心に対称である、請求項1~10のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項12】
前記回転要素(6)は、外部装置を前記締結装置(1)に結合するための連結手段(9、10)を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項13】
前記連結手段は、前記回転要素(6)を通る開口(9)である、請求項1~12のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項14】
前記回転要素(6)は、目視検査及び排水のための開口(11)を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項15】
前記ロッド(4)は、前記アンカ(2)が前記ロッド(4)から離断することを防ぐためのストッパ(5)を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項16】
前記ロッド(4)は前記回転要素(6)に固定される、請求項1~15のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項17】
前記ロッド(4)は、前記回転要素(6)内の対応する開口(8)と相互連結するための固定ナット(7)を含み、従って前記回転要素(6)に関連して前記ナット(7)及び前記ロッド(4)が回転することを防ぐように構成される、請求項1~16のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解除可能な締結装置に関し、より詳細には板用の解除可能な締結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
テラス、及び異なる上げ床、並びに他の構造は、板を並べて配置することによって提供される。板は木材であってもよく、又は複合部材若しくは類似材料から作成されてもよい。板は、水が床から排出され、板が膨張して張力を発生することなく若干動くことができるように、一般に2~10mm離間して配置される。
【0003】
このようなテラス及び構造の上に、様々な器具又は他の構造さえも固着する必要があることが時にはあり得る。このような器具及び構造は、テント、庭園家具用カバー、テラスランプ、ハンモック、傘、その他であることがある。これらは、一般にロープ、紐、ワイヤ、その他を用いて固着することがある。ロープ及び紐をテラス若しくは構造に直接繋ぎ留め若しくは連結することが現実的でない又は不可能である時に、締結装置が容易に確実に締結するために利用されることがある。このような締結装置は、一般に公知のボルト、フック及び釘であり得る。
【0004】
しかしテラス又は構造に物を永久に繋ぎ留めることが望ましくないことがしばしばあり、ボルト、フック及び釘は取り除いた時に小さいが跡が残るので、構造の外観を永久に損なう。これは公知の締結装置のもつ大きな問題である。従って最良の機能を果たす場所を見つけるためにボルト又は釘をあちこち移動させることは望ましくなく、それによって最適ではない締結装置の位置付けをもたらすことがある。
【0005】
当業者ではない人が重い荷重を板が並んで配置された構造に固着しようとして、一般的に公知の締結装置を十分に繋ぎ留めることは厄介で難しいこともある。公知の締結装置は、床又は類似の構造から突出することもあり、締結装置によって見た目も美しくなくなり、使用しない時に邪魔にもなる。
【0006】
中国公開特許第106468297A号は、第2の対象に締結するようにハンドルを有する締結具について記載している。締結具は、第2の対象の締結部を係合するために頭部を備える。
【0007】
米国特許出願公開第2018156256A1号は、設置する対象の部材に形成した貫通穴に挿入するピン体を有する締結部について記載している。ピン体は、弾性断面及び対を形成する係止部を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って公知の技術の上記の欠点を低減又は除去するために、改良した解除可能な締結装置が必要とされている。これを達成して最先端を超える更なる利点を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
一実施形態では、板用の解除可能な締結装置であって、2枚の隣接した板の間に挿入し、板の裏面に当接するように構成されたアンカと、アンカと螺合連結したロッドと、ロッドに連結した回転要素であって、回転要素は、板の頂面に位置付けるように構成され、使用者によって回転されるように構成される、回転要素とを含み、回転要素は、ロッドを回転するように構成され、それによってアンカを回転要素に向かって螺合する、解除可能な締結装置が提供される。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、締結装置は、アンカと回転要素との間に位置付けられた基部を更に含み、従って回転要素と板との間の直接接触を防止する。
【0011】
本発明の別の実施形態によれば、基部は、回転要素を収容するための凹部を更に含む。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、基部は、目視検査及び排水のための開口を含む。
【0013】
本発明の別の実施形態によれば、締結装置は、基部と回転要素との間に位置付けられたバネを更に含み、バネは、アンカが板の裏面に位置付けられ、アンカを板の裏面に向かって付勢する際に圧縮するように構成される。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、バネは螺旋であり、ロッドはバネを通って延在する。
【0015】
本発明の別の実施形態によれば、アンカは、板の裏面との摩擦を増加するために少なくとも1つの摩擦要素を含む。
【0016】
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの摩擦要素は点である。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、アンカは2つの摩擦要素を含む。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、アンカは細長い。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、アンカは長手方向軸を中心に対称である。
【0020】
本発明の別の実施形態によれば、回転要素は、外部装置を締結装置に結合するための連結手段を含む。
【0021】
本発明の別の実施形態によれば、連結手段は、回転要素を通る開口である。
【0022】
本発明の別の実施形態によれば、回転要素は、目視検査及び排水のための開口を含む。
【0023】
本発明の別の実施形態によれば、ロッドは、アンカがロッドから離断することを防ぐためのストッパを含む。
【0024】
本発明の別の実施形態によれば、ロッドは回転要素に固定される。
【0025】
本発明の別の実施形態によれば、ロッドは、回転要素内の対応する開口と相互連結するための固定ナットを含み、従って回転要素に関連してナット及びロッドが回転することを防ぐように構成される。
【0026】
図面の簡単な説明
上述の特性及び他の特性は、添付の概略図を参照して、非限定例として与えられた実施形態の以下の記載から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】解除可能な締結装置の実施形態の上からの斜視図である。
【
図2】解除可能な締結装置の下からの斜視図である。
【
図3】解除可能な締結装置及び2枚の板の側面図である。
【
図4】板に締結していない時の解除可能な締結装置を通した断面図である。
【
図5】板に締結した時の解除可能な締結装置及び板を通した断面図である。
【
図6】ソーラーパネル及び光源を含む解除可能な締結装置の第2の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
詳細な説明
以下の記載は、「水平」、「垂直」、「横」、「前後」、「上下」、「上部」、「下部」、「内部」、「外部」、「前方」、「後方」、その他などの用語を使用することがある。これらの用語は、概して図に示されたように、並びに本発明の通常使用に関連した視野及び配向を指す。用語は読者の利便性のために使用されるに過ぎず、限定するものではない。
【0029】
まず
図1を参照すると、解除可能な締結装置1の実施形態が示されている。締結装置1はアンカ2を含む。アンカ2は、2枚の隣接した板の間に挿入し、板の裏面に当接するように構成される(
図5を参照してより詳細に記載する)。板は、例えばテラスのデッキ板であってもよく、
図1に示されていない。
図3及び5を参照されたい。
【0030】
アンカ2は細長い本体を含み、これは好ましくは幅より高さが大きく、高さより長さが大きい。アンカ2は、好ましくは金属などの硬質で堅固な材料から作成される。アンカ2は、変形することなく板の裏面に十分に当接することができるように、少なくとも垂直方向に比較的固いことがある。
【0031】
アンカ2は、板の裏面との摩擦を増加するために摩擦要素3を含んでもよい。摩擦要素3は、示された実施形態では細長いアンカ2の遠位端に位置付けられた点である。点は板に若干侵入し、従って確実な固定を生み出すことがある。別法として摩擦要素3は、単にアンカ2上の粗面、ゴムスタッドなどの柔らかい面積、又は堅固なアンカ2と板の裏面との間の摩擦を増やすことがあるあらゆる他の要素であってもよい。
【0032】
アンカ2はロッド4に連結される。連結はネジ状であるので、アンカ2は回転するとロッド2上で上下に螺合することができる(ネジは図には見えない)。ロッド4は、アンカ2がロッド2から長さ方向外方に延在するように、アンカ2の中央でアンカ2に連結されてもよい。アンカ2は、好ましくはロッド2から外方に対称に延在する。アンカ2がロッド4から離断することを防ぐために、ロッド4は下端にストッパ5を含んでもよい。アンカ2がロッド4上でその極限位置に螺合して下がると、ストッパ5はアンカ2がロッド4から離断することを防ぐ。
【0033】
締結装置1は回転要素6を更に含む。回転要素6は板の頂面に位置付けるように構成され、使用者によって回転されるように構成される。回転要素6はロッド4に連結される。示された実施形態では、ロッド4は回転要素6を通って延在し、ロッド4の上端に固定されたナット7を含む。ナット7及びロッド4は、回転要素6内の対応する開口8内に着座してもよく、従ってその中でナット7及びロッド4が回転要素6に関連して回転するのを防止される。回転要素6が使用者によって回転されると、ロッド4もそれにつれて回転される。別法としてロッド4は、ロッド4及び回転要素6が1つの部品によって形成されるように、回転要素6に固定されてもよい。
【0034】
回転要素6が使用者によって回転され、アンカ2が板の裏面に当接するので、回転を防止された時に、アンカ2はその結果として頂面上に回転要素6から、及び裏面からはアンカ2から十分な圧力が板に加えられるまで上方に螺合される。締結装置1の使用者は、回転要素6を回転している時に摩擦要素3が板に侵入し、アンカ2の本体が板に当接すると、抵抗の急な増加に気づくことがある。締結装置1は、次いで適切に締結される。
【0035】
締結装置1は締結手段を含んでもよく、回転要素6は、好ましくは連結手段9、10を含む。示された実施形態では、連結手段9、10は開口9であり、開口9を通ってロープ、カラビナフック、その他が取り付けられてもよい。開口9は、示された実施形態では回転要素6に架かる橋10の下に形成される。連結手段9、10は、使用者が回転要素6を回転する時に把持部として作用してもよい。2本の指で例えば橋10を容易に挟むことができる。
【0036】
回転要素6は、排水のために開口11を更に含んでもよい。水が回転要素6の頂部に累積するのではなく、開口11を通って排水することができ、例えば水が凍って締結装置1の機能を損なうことを防ぐ。開口11は、アンカ2が2枚の板の下に位置付けられた時に、アンカ2がどのように配向されているかを目視で確認するために、使用者によって目視検査にも使用してもよい。
【0037】
締結装置1は基部12を更に含んでもよい。基部12の一部は、アンカ2と回転要素6との間に提供され、すなわちロッド4は基部12を通って延在する。従って基部12は、回転要素6が板と直接接触するのを防き、そのため回転要素6がそれに対して回転するように平滑面を提供する。別法として基部12は連結手段も含んでもよく、連結手段にロープ、カラビナフック、その他が取り付けられてもよい。基部上の連結手段は、基部の一部、突起フック、その他を通る単なる開口又は孔であってもよい。
【0038】
基部12は上方に延在し、そのため回転要素6がその中に収容されるための凹部15を形成してもよい。基部12は、回転要素6から外方にも延在して、そのため傾斜側面13を含んでもよい。側面13は、締結装置1に平滑な外部形状を提供してもよい。回転要素6の橋10も、例えばテラスの床に締結された時に、ロープ、衣類、その他が締結装置1に偶発的に引っ掛からないように、側面13に一致する形状を備えた形状であってもよい。
【0039】
締結装置はバネ14を更に含んでもよい。バネ14は、回転要素6と基部12との間で回転要素6の裏面に提供される。バネ14は好ましくは巻きバネであり、ロッド4はバネ14を通って延在する。バネ14は回転要素6と基部12との間で圧縮されてもよく、回転要素6を、ひいてはロッド4及びアンカ2も上方に付勢してもよい。バネ14は
図4及び5を参照して更に記載される。
【0040】
次に
図2を参照すると、基部12は排水及び目視検査のために開口16を追加として含んでもよい。開口16は、回転要素6の開口11に一致して形状されて位置付けられる。回転要素6及び基部12が位置合わせされると、開口11、16は重なり合い、水は回転要素6の頂部から開口11、16を通り、板の間の間隙を通って排出することができる。回転要素6がその中に位置付けられるための凹部を形成するように基部12が形成される場合に、排水は特に重要である。
【0041】
基部12は切抜き17も含んでもよい。切抜き17は基部12の裏面に、特に側面13が遠くまで延在する場合に側面13の下に提供されてもよい。切抜き17は重量を下げ、材料使用を低減する。
【0042】
図2では、凹部15の底部内の開口18も見ることができる。ロッド4は開口18を通って延在する。
【0043】
図3は、アンカ2が2枚の隣接した板19の間で、板19の下に挿入された時の締結装置1を示す。締結装置1は、板19の上の位置から
図3の位置に下方に案内されている。隣接した板19の間に締結装置1を挿入した時、アンカ2は、細長いアンカ2の長さ方向が概して2枚の板19の間の間隙の長さ方向に一致するように配向しなければならない。
図3では、この長さ方向は図の平面の入出方向に一致する。従ってアンカ2、ロッド4又はストッパ5の幅Wは、2枚の板19の間の距離を超えてはならない。ほとんどの板19は一般に約2~10mmだけ離間されるので、アンカ2、ロッド4又はストッパ5の最大幅Wは約1~10mm、より好ましくは約2~5mm、より好ましくは約4mmであるべきである。
【0044】
図3では、回転要素6は、凹部15の内側にある下部位置にある。側面13及び橋10は湾曲した外部形状を有してもよく、2つの要素が一緒に平滑な連続した面を形成する際に、締結装置1は、先に記載したように他の対象に引っ掛かるのを回避する。この位置では、回転要素6及び開口9も基部12によって一部が隠され、不要な対象が回転要素6の中に偶発的に衝突することを防ぐ。
【0045】
次に
図4及び5を参照すると、
図4は非付勢状態の締結装置1を示し、
図5は2枚の板19に締結された締結装置1を示す。
図5では、回転要素6は板19の頂面に位置付けられ、アンカ2は板19の裏面に当接している。
図4では、バネ14は完全に又はほぼ完全に伸びており、アンカ2はロッド4の先端に螺合されている。締結装置1を設置する前に、アンカ2は、アンカ2から基部12の裏面までの距離Dを調節するためにロッド4上で上下に螺合されてもよい。距離Dは、バネ14が完全に圧縮されるように、回転要素6を凹部15の中の端まで圧縮することによって最大にすることができる。
【0046】
回転要素6が凹部15に対して位置付けられた時の距離Dは、締結装置1を締結するべき板19の厚さTより小さくてはならないが、好ましくは若干大きくあるべきである。板19の厚さTがわからない場合に、距離Dは最大であることが可能であり、使用者は距離Dが板19の厚さにほぼ等しい場合より数回多く回転要素6を回転しなければならなくなる。ロッド4は、距離Dが一実施形態では個人用に例えば20~29mmの厚さの板19を収容し、別の実施形態では業務用に例えば40~49mmの厚さの板19を収容するように調節できるような長さであってもよい。従って締結装置1は、異なる厚さTの板19に締結するために容易に適合することができる。
【0047】
距離Dが板19の厚さTより若干大きいように、アンカ2がロッド4上に位置付けられた時に、アンカ2及びロッド4は、
図3を参照して記載されたように、2枚の隣接した板19の間の間隙に挿入される。回転要素6は、好ましくはアンカ2が板19の下に位置付けられた時にアンカ2を回転できるために、バネ14が圧縮されるように(これも
図3に示されているように)若干下方に押し付けなければならないことがある。板19の間の間隙を通って挿入される時、アンカ2は、
図3を参照して示されて記載されたように、間隙とほぼ位置合わせされてもよい。アンカ2を板19の裏面に当接させるために、アンカ2は若干回転しなければならない。アンカ2の長手方向が板19の間の間隙に垂直であるように最適な回転は90°であるが、板19の間の間隙の幅に依存して約10°~170°のあらゆる角度が十分であることがある。
【0048】
開口11、16を通るアンカ2を目視検査することにより、アンカ2が回転した量及びアンカ2がそもそも回転したかどうかを確認することが容易である。
図5に示されたようにアンカ2がほぼ90°回転した時に、摩擦要素3は板19の下に位置付けられる。こうしてアンカ2は、回転要素6が解除されて、バネ14が回転要素6、ロッド4及びアンカ2を上方に付勢すると、板19の裏面に当接する。アンカ2が板19に当接すると、バネ14からの付勢力及び摩擦要素3は、回転要素6が回転しても、アンカ2が板19の裏面上で更に回転するのを防止する。
【0049】
バネ14の付勢力だけでは、締結装置1を板19にしっかりと締結するのに十分ではないことがあるので、使用者はその後回転要素6を回転させ、その結果アンカ2及び回転要素6を互いに向かって螺合させてもよい。こうしてロッド4はアンカ2を通って螺合され、回転要素6は、バネ14が完全に圧縮されてアンカ2が板19に当接するまで凹部15の中に螺合される。そのようにすると、摩擦要素3は板19に侵入し、アンカ2を確実に固着させ得る。こうして締結装置1は板19に締結される。同様に逆の動作により、締結装置1を板19から目に見える跡を残すことなく解除する。
【0050】
次に
図6を参照すると、解除可能な締結装置100の第2の実施形態が示されている。解除可能な締結装置100が第1の実施形態と同様に構築され、板に締結されているが、第2の実施形態では、ソーラーパネル120が回転要素106上に提供される。ソーラーパネル120は光源121に電力供給する。別法としてソーラーパネル120は、太陽光発電の光源の分野で公知であるように、光源121に電力供給するように提供された電池を充電してもよい。別法としてソーラーパネル及び/又は光源は、基部112上に提供されてもよい。
【0051】
光源121は、回転要素106の周囲に配置されたLEDストリップであってもよい。解除可能な締結装置100は、その結果テラス又は締結することができた解除可能な締結装置100のどこかを装飾し又は照らすために光源として使用されてもよい。ソーラーパネル120は、見栄えの良い形状を作成し、引っ掛かることを回避し、解除可能な締結装置100が足にぶつかる危険を最小にし、その他のために、わずかな湾曲を有し、又は湾曲したカバーの下に提供されてもよい。
【0052】
回転要素106は、指で回転要素106を把持してそれを回転することにより、第1の実施形態と同様に回転される。
【0053】
本発明は上述した実施形態を参照して記載されたが、修正及び変形は本発明の範囲から逸脱することなく行うことができ、このような修正及び変形は本発明の分野及び範囲内に留まるものであることを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テラス及び類似した上げ床又は板(19)
を並べて配置することによって提供された構造のための解除可能な締結装置(1)であって、
2枚の隣接した板(19)の間に挿入し、前記板(19)の裏面に当接するように構成されたアンカ(2)と、
前記アンカ(2)と螺合連結したロッド(4)と、
前記ロッド(4)に連結した回転要素(6)であって、前記回転要素(6)は、前記板(19)の頂面に位置付けるように構成され、使用者によって回転されるように構成され
、
前記回転要素(6)は、前記ロッド(4)を回転するように構成され、それによって前記アンカ(2)を前記回転要素(6)に向かって螺合する、
回転要素(6)と、
前記アンカ(2)と前記回転要素(6)との間に位置付けられ、従って前記回転要素(6)と前記板(19)との間で直接接触することを防止する、基部(12)と、
前記基部(12)と前記回転要素(6)との間に位置付けられたバネ(14)であって、前記バネ(14)は、前記アンカ(2)が前記板(19)の前記裏面に位置付けられ、前記アンカ(2)を前記板(19)の前記裏面に向かって付勢する際に圧縮するように構成される、バネ(14)とを含む、解除可能な締結装置(1)。
【請求項2】
前記基部(12)は、前記回転要素(6)を収容するための凹部(15)を更に含む、請求項
1に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項3】
前記基部(12)は、目視検査及び排水のための開口(18)を含む、請求項
1又は2に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項4】
前記バネ(14)は螺旋であり、前記ロッド(4)は前記バネ(14)を通って延在する、請求項
1~3のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項5】
前記アンカ(2)は、前記板の前記裏面との摩擦を増加するために少なくとも1つの摩擦要素(3)を含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの摩擦要素(3)は点である、請求項
5に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項7】
前記アンカ(2)は2つの摩擦要素(3)を含む、請求項
5又は6に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項8】
前記アンカ(2)は細長い、請求項1~
7のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項9】
前記アンカ(2)は長手方向軸を中心に対称である、請求項1~
8のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項10】
前記回転要素(6)は、外部装置を前記締結装置(1)に結合するための連結手段(9、10)を含む、請求項1~
9のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項11】
前記連結手段は、前記回転要素(6)を通る開口(9)である、請求項1~
10のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項12】
前記回転要素(6)は、目視検査及び排水のための開口(11)を含む、請求項1~
11のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項13】
前記ロッド(4)は、前記アンカ(2)が前記ロッド(4)から離断することを防ぐためのストッパ(5)を含む、請求項1~
12のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項14】
前記ロッド(4)は前記回転要素(6)に固定される、請求項1~
13のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【請求項15】
前記ロッド(4)は、前記回転要素(6)内の対応する開口(8)と相互連結するための固定ナット(7)を含み、従って前記回転要素(6)に関連して前記ナット(7)及び前記ロッド(4)が回転することを防ぐように構成される、請求項1~
14のいずれか一項に記載の解除可能な締結装置(1)。
【国際調査報告】