(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】自己調整型の統合された安全機能を持つ超低廃棄物の使い捨て注射器
(51)【国際特許分類】
A61M 5/315 20060101AFI20220907BHJP
【FI】
A61M5/315 514
A61M5/315 550X
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577016
(86)(22)【出願日】2020-06-24
(85)【翻訳文提出日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 US2020039454
(87)【国際公開番号】W WO2020264048
(87)【国際公開日】2020-12-30
(32)【優先日】2019-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521177038
【氏名又は名称】シャープス テクノロジー, インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SHARPS TECHNOLOGY INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100110788
【氏名又は名称】椿 豊
(72)【発明者】
【氏名】バーラー, バリー, ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ブラックマン, アラン
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066GG01
4C066GG15
4C066HH13
4C066HH18
(57)【要約】
システム(10)は、注射器アセンブリ(14)に取り付けられるニードルヘッド(12)を持つ。注射器アセンブリ(14)は、バレル(16)およびプランジャー(18)を含む。プランジャー(18)は、バレル(16)内からアクセス可能な穴開口部(26)を有する。管状スペーサー(40)は、バレル(16)内に配置されている。管状スペーサー(40)は、中央開口部(42)を定義する。ニードルヘッド(12)は、ニードルベース(36)から延在するニードル(30)を有する。ニードルベース(36)は、管状スペーサー(40)の中へ延在する。プラグ(28)は、ニードル(30)へのアクセスをブロックする。プラグ(28)は、管状スペーサー(40)からプランジャー(18)の穴開口部(26)の中へ移動される。プラグ(28)が移動されるときに、プラグ(28)は、プランジャー(18)内の穴開口部(26)の中へ移動する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニードルおよび注射器システムであって、
注射器バレルと、
第1の端部および反対側の第2の端部を有するプランジャーロッドとを備え、前記プランジャーロッドは、その中に形成された、前記第1の端部からアクセス可能な穴を有し、前記プランジャーロッドは、前記注射器バレル内で第1の位置と第2の位置との間で相互に動くことができ、
前記注射器バレルに取り付けられたニードルヘッドを備え、前記プランジャーロッドの前記第1の端部は、前記注射器バレル内の前記ニードルヘッドに面し、
前記注射器バレル内に配置されたプラグを備え、前記プランジャーロッドが前記第1の位置と前記第2の位置との間を動くときに、前記プラグは、前記ニードルヘッドから前記プランジャーロッドの前記穴の中へ移動する、ニードルおよび注射器システム。
【請求項2】
前記穴は、前記プラグの全てをその中に受け入れるようなサイズである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プラグは、前記穴内に受け入れられた場合に前記穴を完全に満たす、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ニードルヘッドは、前記注射器バレルの中へ延在する管状スペーサーを含み、前記管状スペーサーは、前記管状スペーサーを通って延在する中央開口部を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プラグが前記プランジャーロッド内の前記穴に移動される前に、前記中央開口部は、前記プラグの少なくとも一部を受け入れ、保持する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ニードルヘッドは、前記注射器バレルに選択的に接続するカラーをさらに含み、前記カラーは、前記管状スペーサーの前記中央開口部の中へ延在するニードルベースを支持する、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記ニードルヘッドは、前記ニードルベースから延在するニードルをさらに含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ニードルヘッドは、前記ニードルの一部を取り囲む安全シースをさらに含み、前記安全シースは、前記ニードルに対して相対的に移動することができ、前記ニードルを選択的に遮蔽する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プランジャーロッドが前記第1の位置から前記第2の位置に動くときに、前記プランジャーロッドは、前記スペーサーに接触して前記スペーサーを前進させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記スペーサーが前記プランジャーロッドによって前進されるときに、前記ニードルベースは、前記スペーサー内の前記中央開口部を通って動く、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ニードルベースが、前記スペーサー内の前記中央開口部を通って動くときに、前記ニードルベースは、前記ニードルヘッドから前記プラグを移動させる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
ニードルおよび注射器システムであって、
バレルおよびプランジャーを含む注射器アセンブリを備え、前記プランジャーは、その中に形成され、前記バレル内からアクセス可能な開口部を有し、
前記バレルに配置された管状スペーサーを備え、前記管状スペーサーは、そこを通って延在する中央開口部を有し、
前記注射器アセンブリに選択的に取り付けられたニードルヘッドを備え、前記ニードルヘッドは、ニードルベースから延びるニードルを有し、前記ニードルベースは、前記管状スペーサーの前記中央開口部の中へ延在し、
前記管状スペーサーの前記中央開口部をブロックするプラグを備え、前記プランジャーが前記バレル内の前記管状スペーサーを移動させるときに、前記プラグは、前記管状スペーサーの前記中央開口部から前記プランジャーの前記開口部の中へ移動する、ニードルおよび注射器システム。
【請求項13】
前記プランジャー内の前記開口部は、前記プラグの全てをその中に受け入れるようなサイズである、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プラグは、前記開口部内に受け入れられた場合に、前記プランジャー内の前記開口部を完全に満たす、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記ニードルアセンブリは、前記ニードルの一部を取り囲む安全シースをさらに含み、前記安全シースは、前記ニードルを遮蔽するために前記ニードルに対して相対的に動くことができる、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記プランジャーが前記バレル内で前記ニードルに向かって動くときに、前記プランジャーは、前記管状スペーサーに接触し、前記管状スペーサーを前進させる、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記管状スペーサーが前記プランジャーによって前進されるときに、前記ニードルベースは、前記管状スペーサー内の前記中央開口部を通って動く、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記ニードルベースが前記スペーサー内の前記中央開口部を通って動くときに、前記ニードルベースは、前記ニードルヘッドから前記プラグを移動させる、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
【0002】
一般に、本発明は、ニードルまたはカニューレを通じて注射を行うために使用される注射器に関する。より具体的には、本発明は、注射器が最後の投与に使用された後に注射器内に保持される注射材料の量を最小化するために設計された複数回投与注射器に関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
【0004】
アメリカ合衆国では、毎年何百万もの注射が行われている。注射は通常、皮下注射ニードルおよび注射器を使用して行われる。皮下注射ニードルの長さおよびニードルの寸法は、用途と、注射が筋肉内、皮下、静脈内、または皮内のいずれであるかとによって異なる。注射される化合物もまた大きく異なる。生理食塩水などのいくつかの注射材料は、非常に安価である。しかし、特定の遺伝子治療化合物などの多くの医薬品化合物は、一注射ごとに数万ドルの費用がかかる可能性がある。そのため、医薬品の1ミリリットルの何分の一かは、数百ドルの価値がある。
【0005】
従来の皮下注射ニードルおよび注射器を使用して注射を行う場合、注射が完了した後、ニードルおよび注射器の内部に、必然的にある程度の体積の注射材料が残る。残った医薬品は、注射後ニードルおよび注射器とともに捨てられる。この無駄になる医薬品は、すべての注射を考慮すると、無駄になる医薬品に数十億ドルを追加する。
【0006】
従来技術では、本質的に皮下注射器およびニードルの内部に残る残留材料の体積についてはほとんど考慮されていない。いくつかのニードルおよび注射器のアセンブリは、注射器プランジャーとニードルヘッドとが面一で接触するように設計されている。そのような先行技術の設計は、リーの米国特許第6,616,636号およびジェンツェンの米国特許第5,902,270号によって例示されている。しかし、病院などの実際の医療環境では、様々な注射器が、具体的な医療用途に応じて、様々なニードルヘッドで使用される。いくつかのニードルヘッドと注射器との組み合わせは、医薬品化合物の排出に効率的あるが、そうでない組み合わせもある。
【0007】
ニードルヘッドおよび注射器が安全な注射器アセンブリの一部である場合、問題はさらに複雑になる。安全な注射器アセンブリは、注射を実行し、かつ針刺し(needle stick)損傷の可能性を最小限に抑えるためのメカニズムを提供するように設計されている。針刺し損傷は医療従事者の間で一般的である。米国国立労働安全衛生研究所によれば、針刺し損傷は、皮下ニードル、採血ニードル、静脈内(IV)スタイレット、およびIVデリバリーシステムの部品を接続するために使用されるニードルなどのニードルによって引き起こされる損傷として定義される。針刺し損傷は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、および新型コロナウイルス感染症などの血液感染性病原体を感染させる可能性がある。医療従事者にとって、針刺し損傷は、医療従事者のこれらの病気のかなりの部分の原因となっている。
【0008】
米国疾病対策センターによると、アメリカ合衆国では、毎年300万人以上の医療従事者がニードル事故によって血液や体液にさらされていると推定されている。ほとんどの医療従事者は、使用済みのニードルを使用および廃棄するための手順の訓練を受けている。たとえば、針刺し損傷の可能性を防ぐために、使用済みのニードルに再度キャップを付けるべきではない。しかし、多くの研究により、再度キャップを付けることが医療従事者の間で依然として広く行われていることが明らかになっている。
【0009】
針刺し損傷の数を減らすために、ニードルが皮膚から引っ込められた瞬間にニードルを自動的にカバーするように機能する様々な安全ニードルが開発されている。これは通常、シースがニードルの先端を覆うまで、ニードルのシャフトに沿って管状シースを前進させることによって達成される。そのような先行技術は、米国特許第6,626,863号、米国特許出願公開第2007/0016140号、米国特許出願公開第2007/0016145号、および米国特許出願公開第2008/0009808号によって例示されている。しかし、ニードルヘッド内に安全メカニズムを統合すると、通常、ニードルヘッド内に追加のスペースが必要になる。ニードルヘッドのスペースが増えるということは、ニードルヘッドに残留した医薬化合物が集まり得るデットスペースが広いことを意味する。結果として、設計においてバランスをとらなければならない反対の懸念がしばしばある。デザインの安全機能は、安全機能のために保持されている無駄になる医薬品とのバランスが取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,616,636号
【特許文献2】米国特許第5,902,270号
【特許文献3】米国特許第6,626,863号
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0016140号
【特許文献5】米国特許出願公開第2007/0016145号
【特許文献6】米国特許出願公開第2008/0009808号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、ニードルが注射後に自動的に遮蔽され、アセンブリが大きい体積の注射される材料を保持しない、皮下ニードルおよび注射器のアセンブリの改良の必要がある。これらの必要は、以下に記載および請求される本発明によって満たされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の開示
【0013】
本発明は、ニードルおよび注射器システムであり、ニードルヘッドは、注射器アセンブリに取り付けられる。注射器アセンブリは、バレルとプランジャーとを含む。プランジャーは、バレル内からアクセス可能な一端に形成された穴開口部を有する。
【0014】
管状スペーサーはバレル内に配置される。管状スペーサーは、管状スペーサーを通じて延在する中央開口部を定義する。
【0015】
ニードルヘッドは、注射器アセンブリに選択的に取り付けられる。ニードルヘッドは、ニードルベースから延在するニードルを有する。ニードルベースは、管状スペーサーの中央開口部の中へ延在する。
【0016】
プラグは、管状スペーサーの中央開口部をブロックすることによって、ニードルへのアクセスをブロックするバレルの内部に設けられる。プランジャーがバレル内の管状スペーサーと接触してバレル内の管状スペーサーを移動させるときに、プラグは、管状スペーサーの中央開口部からプランジャーの開口部の中へ移動する。プラグが管状スペーサーから移動するとき、プラグは、プランジャー内の穴開口部の中へ移る。これにより、プランジャーは、管状スペーサーに対してフラッシュを押すことができる。
【0017】
管状スペーサーがプランジャーによって移動されると、管状スペーサーは、ニードルを前進させて覆う安全シースを動かし、その中でニードルを安全にする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面の簡単な説明
【0019】
本発明をよりよく理解するために、添付の図面と併せて検討される、その例示的な実施の形態の以下の説明が参照される。
【
図1】ニードルおよび注射器システムのヘッドを、そのニードルが露出された状態で使用する準備ができている状態で示す。
【
図3】
図1の例示的な実施の形態の分解断面図である。
【
図4】注射器サブアセンブリに取り付ける前のヘッドサブアセンブリの断面図である。
【
図5】ニードルおよび注射器システムの中に引き込まれている材料を示す、
図1の例示的な実施の形態の断面図である。
【
図6】ニードルおよび注射器システムから移動されている材料を示す、
図1の例示的な実施の形態の断面を示す。
【
図7】ニードルおよび注射器システムから移動された全ての材料を示す、
図1の例示的な実施の形態の断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明を実施するためのベストモードの詳細な説明
【0021】
本発明のニードルおよび注射器システムは、様々な方法で構成することができ、多くのアプリケーションでの使用に適合させることができる。しかし、記述および説明の目的のために、1つの例示的な実施の形態のみが選択される。しかし、説明された実施の形態は、単なる例示であり、添付の特許請求の範囲を解釈する場合の限定であると考えられるべきでない。
【0022】
図1、
図2、
図3を参照して、本発明のニードルおよび注射器システム10が示されている。示される実施の形態では、ニードルおよび注射器システム10は、使用前に医療専門家によって選択的に結合される2つの主要なサブアセンブリを含む。主要なサブアセンブリは、ヘッドサブアセンブリ12と、注射器サブアセンブリ14とを含む。ヘッドサブアセンブリ12は、後で説明するように、機械的接続を用いて注射器サブアセンブリ14を機械的に係合させる。したがって、医療専門家のニーズに応じて、異なる注射器サブアセンブリに対して異なるヘッドサブアセンブリを選択的に取り付けることができる。
【0023】
注射器サブアセンブリ14は、注射器バレル16と、注射器バレル16の中へ延在するプランジャーロッド18とを含む。プランジャーロッド18は、第1の端部20および反対側の第2の端部21を有する。第1の端部20は、注射器バレル16の中へ延在する。完全に前進した第1の位置と完全に格納された第2の位置との間で、注射器バレル16内のプランジャーロッド18を手動で動かすために用いられるサムパッド22で、第2の端部21は終了する。プランジャーロッド18の第1の端部20は、エラストマーピストンヘッド24で終了する。ピストンヘッド24は、環状の形状であり、注射器バレル16の内部でプランジャーロッド18をシールする。
【0024】
ブラインド穴26は、プランジャーロッド18内に形成され、ブラインド穴26は、プランジャーロッド18の第1の端部20で開口する。ピストンヘッド24の環状の形状によって、注射器バレル16内からブラインド穴26へのアクセスをピストンヘッド24がブロックすることが抑制される。ブラインド穴26は、第1の長さでプランジャーロッド18まで延在する。
【0025】
細長いプラグ28が設けられる。細長いプラグ28は、プランジャーロッド18内の穴ブラインド26と同じ長さを有し、プランジャーロッド18のブラインド穴26内に完全に受け入れられることができる。細長いプラグ28は、ヘッドサブアセンブリ12と注射器サブアセンブリ14との間を移動するが、細長いプラグ28は、後で説明するように、ヘッドサブアセンブリ12の一部として最初はパッケージ化される。ヘッドサブアセンブリ12は、ニードル30を保持する。ニードル30は、プラスチックのニードルベース32から前方に延在する。ニードルベース32は、注射器サブアセンブリ14と係合するサイズおよび形状のカラー34を含む。カラー34は、ねじ接続またはバヨネット接続などの機械的接続を用いて注射器バレル16に係合する。これにより、医療専門家は、ヘッドサブアセンブリ12および注射器サブアセンブリ14を手動で接続および切断することができる。中央支柱36は、カラー34内に同心円状に配置される。円筒形空洞38は、カラー34を中央支柱36から分離する。ニードル30は、中央支柱36を通って、中央支柱36内へ延在する。ニードル30は中央支柱36に取り付けられるので、中央支柱36はカラー34に取り付けられ、カラー34は注射器バレル16に取り付けられ、ニードルおよび注射器システム10の動作中に、ニードル30と注射器バレル16との間に相対的な動きは無い。
【0026】
管状スペーサー40は、ヘッドサブアセンブリ12の一部として設けられる。管状スペーサー40は、中央支柱36とカラー34との間の円筒形空洞38内に位置づけられる。管状スペーサー40は、ニードルベース32の中央ポスト36を受け入れる中央コンジット42を定義する。管状スペーサー40の円筒形空洞38の長さは、中央支柱36の長さと正確に同じである。管状スペーサー40は、ニードルベース32から分離されており、中央支柱36の長さに沿って自由にスライドできる。
【0027】
ニードル30の一部を取り囲む安全シース44が設けられる。安全シース44は、アクチュエータキャップ46に取り付けられる。アクチュエータキャップ46は、ニードルベース32の外部にわたって延在するようなサイズである。アクチュエータキャップ46は、ニードルベース32の外部に沿って相互に移動できる。アクチュエータキャップ46は、注射器サブアセンブリ14の外部でアクセス可能な機械的リリース48を使用して選択的にロックおよびロック解除できる。したがって、アクチュエータキャップ46は、選択的に解放されることができ、ニードル30およびニードルベース32に対しておよび移動されることができることは理解されるだろう。
【0028】
図2および
図3と併せて
図4を参照すると、細長いプラグ28は、使用前にはヘッドサブアセンブリ12の一部であることが分かる。細長いプラグ28は、管状スペーサー40の導管42内の中央に位置づけられる。ヘッドサブアセンブリ12および注射器サブアセンブリ14が相互接続されるときに、これはニードル30をブロックし、ヘッドサブアセンブリ12内にニードル30を隔離する。ヘッドサブアセンブリ12が注射器バレル16に一旦取り付けられると、ニードルおよび注射器システム10の装填を開始することができる。ニードルおよび注射器システム10を装填するために、プランジャーロッド18は注射器バレル16内に前進される。プランジャーロッド18の第1の端部20がヘッドサブアセンブリ12に向かって移動するときに、第1の端部20は、細長いプラグ28に接触する。細長いプラグ28は、プランジャーロッド18内のブラインド穴26に入る。ブラインド穴26は、締まり嵌めで細長いプラグ28を受け入れ、保持する。
【0029】
図4と併せて
図5を参照すると、細長いプラグ28がブラインド穴26の中に受け入れられた後、プランジャーロッド18が引っ込められることが分かる。プランジャーロッド18は、細長いプラグ28を保持し、細長いプラグ28を管状スペーサー40から引き抜く。これにより、ニードル30はクリアされ、ニードル30を通じて流体を注射器バレル16内に引き込むことができる。
【0030】
図6および
図7を参照すると、ニードルおよび注射器アセンブリ10が満たされた後、プランジャーロッド18が手動で注射器バレル16内に前進されることが分かる。注射器バレル16内へ前もって引き込まれた液体は、ニードル30を通って移動される。ピストンヘッド24がヘッドサブアセンブリ12に向かって前進するときに、ピストンヘッド24は、ニードルベース32の中央支柱36の周りの円筒形空洞38に管状スペーサー40を押し込む。同時に、細長いプラグ28は、プランジャーロッド18内のブラインド穴26の中へ押し込まれる。ピストンヘッド24が中央支柱36に接触するときに、管状スペーサー40は、円筒形の空洞38を完全に満たす。ニードル30の内部に残る非常に小さい体積を除いて、全ての液体は注射器バレル16から移動される。
【0031】
管状スペーサー40が前進するプランジャーロッド18によって前方に押されると、管状スペーサー40は、ニードルベース32に対してアクチュエータキャップ46を前方に動かす。アクチュエータキャップ46が前方に動くと、安全シース44もまた前方に動き、安全シース44はニードル30の先端を覆う。結果として、ニードル30は、注射器バレル16が空になるのとちょうど同じときに、遮蔽され無害化される。
【0032】
図示および説明される本発明の実施の形態は単なる例示であり、当業者はその実施の形態に多くの変形を加えることができることが理解されよう。そのようなすべての実施の形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【国際調査報告】