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特表2022-540177幅が拡大した開口部を含む流体収集装置と、システム及び使用方法
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  • 特表-幅が拡大した開口部を含む流体収集装置と、システム及び使用方法 図1
  • 特表-幅が拡大した開口部を含む流体収集装置と、システム及び使用方法 図2A
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  • 特表-幅が拡大した開口部を含む流体収集装置と、システム及び使用方法 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-14
(54)【発明の名称】幅が拡大した開口部を含む流体収集装置と、システム及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/451 20060101AFI20220907BHJP
【FI】
A61F5/451
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022501025
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(85)【翻訳文提出日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 US2020040860
(87)【国際公開番号】W WO2021007144
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】62/871,830
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518427339
【氏名又は名称】ピュアウィック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PureWick Corporation
【住所又は居所原語表記】2030 Gillespie Way, Suite 109, El Cajon, CA 92020, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス アシュレイ マリー
(72)【発明者】
【氏名】スケルトン サラ
(72)【発明者】
【氏名】エバンス メーガン
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC24
4C098CC39
4C098CE14
(57)【要約】
流体収集装置の流体不透過性バリアの例と流体収集装置の流体不透過性バリアを形成する方法。流体不透過性バリアは、少なくとも部分的に、チャンバ、導管を受け入れるように構成された開口、及び開口部を画定する。流体透過性本体は、チャンバ内に少なくとも部分的に配置されて、開口部の少なくとも一部分を横切って延び、流体を開口部から離して吸い上げるように構成される。流体透過性本体は、流体透過性本体を通って長手方向に延在するスロットを含み、スロットはその中に導管を少なくとも部分的に受け入れるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に、チャンバ、導管を受け入れるように構成された開口、及び開口部を画定する流体不透過性バリアと、
少なくとも部分的に前記チャンバ内に配置されて前記開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、流体を前記開口部から離して吸い上げるように構成される流体透過性本体であって、長手方向に前記流体透過性本体を通って延びて、その中に導管を少なくとも部分的に受容するように構成されるスロットを含んでいる流体透過性本体と、を備える、
流体収集装置。
【請求項2】
前記開口部は、少なくとも約4cmの長手方向の長さ、及び前記長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きい横方向の幅を含み、前記開口は前記開口部の前記横方向の幅の実質的に中心とされる軸上に配置される、請求項1に記載の流体収集装置。
【請求項3】
前記横方向の幅は前記長手方向の長さより大きい、請求項2に記載の流体収集装置。
【請求項4】
前記横方向の幅は前記長手方向の長さより少なくとも1.5倍大きい、請求項2に記載の流体収集装置。
【請求項5】
前記横方向の幅は約5cm~約7.5cmである、請求項2に記載の流体収集装置。
【請求項6】
前記流体透過性本体と前記流体不透過性バリアによって画定されるリザーバを更に備え、前記リザーバが前記開口の遠位側に配置される、請求項1~5のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項7】
前記リザーバは、前記開口の前記横方向の幅の実質的に中心にある前記軸上に位置合わせされる、請求項6に記載の流体収集装置。
【請求項8】
前記流体不透過性バリアは、
前記開口を画定する第1の側面と、
前記第1の側面の遠位側にある第2の側面と、
前記第2の側面から延びる突起であって、前記リザーバがその中に配置される突起と、
を含む、請求項6に記載の流体収集装置。
【請求項9】
前記流体不透過性バリアは、前記第1の側面と前記第2の側面との間に延びる2つの長手方向の側面を含み、ここで前記開口部は実質的に長方形である、請求項8に記載の流体収集装置。
【請求項10】
入口と出口を含んでいる導管を更に備え、ここで前記導管の少なくとも一部分は前記開口を通って延在し、前記流体透過性本体の前記スロット内に配置されて、前記入口を前記リザーバと流体連通に配置する、請求項6に記載の流体収集装置。
【請求項11】
前記流体透過性本体は、前記導管と前記開口部との間に配置された2つ以下の材料の層を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項12】
前記流体透過性本体は、前記スロットの少なくとも一部分を覆う1つ以上のカバーを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項13】
導管を受け入れるように構成された開口を画定する第1の側面、前記第1の側面の遠位側にある第2の側面、及び前記第2の側面から延びる突起を有する流体不透過性バリアであって、更に、チャンバ及び開口部を画定している流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に少なくとも部分的に配置されて、前記開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、前記流体不透過性バリアと共に、前記流体不透過性バリアの前記突起内に配置されるリザーバを少なくとも部分的に画定する流体透過性本体であって、流体を前記開口部から離して前記リザーバに吸い上げるように構成されている流体透過性本体と、を備える、
流体収集装置。
【請求項14】
前記開口部は横方向の幅と長手方向の長さを含み、前記開口と前記突起は前記開口部の前記横方向の幅の実質的に中心とされる軸上に配置される、請求項13に記載の流体収集装置。
【請求項15】
前記長手方向の長さは少なくとも約4cmであり、前記横方向の幅は前記長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きい、請求項14に記載の流体収集装置。
【請求項16】
前記横方向の幅は約5cm~約7.5cmである、請求項15に記載の流体収集装置。
【請求項17】
前記横方向の幅は、前記長手方向の長さより少なくとも1.5倍大きい、請求項15に記載の流体収集装置。
【請求項18】
前記流体不透過性バリアは、前記第1の側面と前記第2の側面との間に延びる2つの長手方向の側面を含み、かつ、
前記開口部は実質的に長方形である、
請求項13~17のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項19】
入口と出口を含んでいる導管を更に備え、ここで前記導管の少なくとも一部分は前記開口及び前記流体透過性本体を通って延在し、前記入口を前記リザーバと流体連通に配置する、請求項13~18のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項20】
前記流体透過性本体は、前記導管と前記開口部との間に配置された2つ以下の材料の層を含む、請求項19に記載の流体収集装置。
【請求項21】
前記流体透過性本体はスロットを含み、前記導管は少なくとも部分的に前記スロット内に配置される、請求項19又は20に記載の流体収集装置。
【請求項22】
前記流体透過性本体は、前記スロットの少なくとも一部分を覆う1つ以上のカバーを、前記導管が前記スロット内に少なくとも部分的に配置される場合に含む、請求項21に記載の流体収集装置。
【請求項23】
前記流体透過性本体は、その中に導管を少なくとも部分的に受け入れるようにサイズを決められたスロットを含む、請求項13~18のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項24】
前記流体透過性本体は、前記スロットを少なくとも部分的に覆う1つ以上のカバーを含む、請求項23に記載の流体収集装置。
【請求項25】
導管を受け入れるように構成された開口を画定する第1の側面、及び前記第1の側面の遠位側にある第2の側面を有する流体不透過性バリアであって、更にチャンバと開口部を画定し、前記開口部が少なくとも約4cmの長手方向の長さ、及び前記長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きい横方向の幅を含んでいる、流体不透過性バリアと、
前記チャンバ内に少なくとも部分的に配置される流体透過性本体であって、その結果、前記流体透過性本体の実質的に平面の部分は前記開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、前記流体不透過性バリアと共に、前記流体不透過性バリアの前記突起内に配置されるリザーバを少なくとも部分的に画定し、流体を前記開口部から離して前記リザーバに吸い上げるように構成されている流体透過性本体と、を備える、
流体収集装置。
【請求項26】
前記流体不透過性バリアは、前記第2の側面から延びる突起を含み、前記開口及び前記突起は、前記開口部の前記横方向の幅の実質的に中心とされる軸上に配置される、請求項25に記載の流体収集装置。
【請求項27】
前記横方向の幅は約5cm~約7.5cmである、請求項25又は26に記載の流体収集装置。
【請求項28】
前記横方向の幅は、前記長手方向の長さより少なくとも1.5倍大きい、請求項25~27のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項29】
前記流体不透過性バリアは、前記第1の側面と前記第2の側面との間に延びる2つの長手方向の側面を含み、かつ、
前記開口部は実質的に長方形である、
請求項25~28のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項30】
入口と出口を含んでいる導管を更に備え、ここで前記導管の少なくとも一部分は前記開口及び前記流体透過性本体を通って延在し、前記入口を前記リザーバと流体連通に配置する、請求項25~29のいずれか一項に記載の流体収集装置。
【請求項31】
前記流体透過性本体は、前記導管と前記開口部との間に配置された2つ以下の材料の層を含む、請求項30に記載の流体収集装置。
【請求項32】
前記流体透過性本体はスロットを含み、前記導管は少なくとも部分的に前記スロット内に配置される、請求項30又は31に記載の流体収集装置。
【請求項33】
前記流体透過性本体は、前記スロットの少なくとも一部分を覆う1つ以上のカバーを、前記導管が前記スロット内に少なくとも部分的に配置される場合に含む、請求項32に記載の流体収集装置。
【請求項34】
埋没陰茎を有するユーザから流体を収集する方法であって、
前記ユーザの前記埋没陰茎上に、流体収集装置の開口部であって、流体不透過性バリアによって画定され、少なくとも約4cmの長手方向の長さ、及び前記長手方向の長さと実質的に等しいかそれより大きい横方向の幅を含む開口部を配置することと、
前記ユーザの前記埋没陰茎から排出された流体を、前記流体不透過性バリアによって画定された前記流体収集装置のチャンバの中に受け取ることと、を含む、
方法。
【請求項35】
流体収集装置の開口部を前記ユーザの前記埋没陰茎上に配置することは、前記流体収集装置の流体透過性本体を前記埋没陰茎上の皮膚に隣接して配置することを含み、前記流体透過性本体は前記ャンバ内に配置され、前記流体収集装置の前記開口部を通して前記ユーザの前記皮膚に露出される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ユーザの前記埋没陰茎から排出される流体を、前記流体不透過性バリアによって画定される前記流体収集装置のチャンバの中に受け取ることは、前記流体不透過性バリアの突起内に配置され、かつ少なくとも部分的に画定されるリザーバに流体を受容することを含む、請求項34又は35に記載の方法。
【請求項37】
前記チャンバからその中に配置された導管を介して前記流体を吸引するのに有効な吸引を加えることを更に含む、請求項34~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
流体収集システムを組み立てる方法であって、
導管を流体収集装置の流体不透過性バリアの開口を通して挿入することと、
流体透過性本体を通って長手方向に延びるスロットであって、その中に少なくとも部分的に受け入れるように構成されるスロットの中に前記導管を挿入することと、
前記流体透過性本体を前記流体不透過性バリアによって画定されたチャンバ内に配置することと、を含む、
方法。
【請求項39】
前記導管を、流体透過性本体を通って長手方向に延びるスロットの中に挿入することは、前記導管を、前記流体透過性本体を通って長手方向に延びるT字形スロットの中に挿入し、その結果、前記流体透過性本体の1つ以上のカバーは前記スロットを少なくとも部分的に覆い、前記流体透過性本体内に前記導管を包み込むことを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記流体透過性本体を前記流体不透過性バリアによって画定されるチャンバ内に配置することは、前記流体透過性本体を前記流体不透過性バリアによって画定される前記チャンバ内に配置し、前記導管が、前記開口の遠位側にある前記流体不透過性バリアの突起内に配置され、かつ少なくとも部分的に画定されるリザーバと流体連通する状態であることを含む、請求項38又は39に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年7月9日に出願された米国仮出願第62/871,830号の優先権を主張し、その開示はその全体が、この参照によって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
個人は、可動性が限られているか、又は損なわれている場合があり、そのため、通常の排尿プロセスが困難であるか、又は不可能である。例えば、個人は、可動性を損なう手術を受けたか、又は障害がある可能性がある。別の例では、個人は、制限された移動条件、例えばパイロット、運転手、及び危険区域での労働者が経験するような移動条件にある場合がある。更に、個人からの流体収集は、モニタリング目的又は臨床試験のために必要とされてもよい。
【0003】
便器、及び尿道カテーテル、例えばフォーリカテーテルを用いて、これらの状況のいくつかに対処し得る。しかし、便器及び尿道カテーテルには、それらに関連するいくつかの問題がある。例えば、便器は、不快感、褥瘡溢れ(pressure ulcers spills)、その他の衛生上の問題を引き起こす場合がある。尿道カテーテルは不快で痛みを伴う場合があり、尿路感染症を引き起こす可能性がある。
【0004】
したがって、流体収集装置のユーザ及び製造業者は、集尿するための新しく改善された装置、システム、及び方法を引き続き求めている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される実施形態は、流体収集装置と、流体収集装置を組み立てる方法である。一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと流体透過性本体を含む。流体不透過性バリアは、少なくとも部分的に、チャンバ、導管を受け入れるように構成された開口、及び開口部を画定する。流体透過性本体は、少なくとも部分的にチャンバ内に配置されて開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、流体を開口部から離して吸い上げるように構成される。流体透過性本体は、流体透過性本体を通って長手方向に延在するスロットを含み、スロットはその中に導管を少なくとも部分的に受け入れるように構成される。
【0006】
一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと流体透過性本体を含む。流体不透過性バリアは、導管を受け入れるように構成された開口を画定する第1の側面、第1の側面の遠位側の第2の側面、及び第2の側面から延びる突起を有する。流体不透過性バリアはまた、チャンバと開口部を画定する。流体透過性本体は、少なくとも部分的にチャンバ内に配置されて、開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、流体不透過性バリアと共にリザーバを少なくとも部分的に画定し、リザーバは流体不透過性バリアの突起に配置される。流体透過性本体は、流体を開口部からリザーバへ吸い上げるように構成される。
【0007】
一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと流体透過性本体を含む。流体不透過性バリアは、導管を受け入れるように構成された開口を画定する第1の側面、及び第1の側面の遠位側の第2の側面を有する。流体不透過性バリアはまた、チャンバと開口部を画定する。開口部は、少なくとも約4cmの長手方向の長さ、及び長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きい横方向の幅を含む。流体透過性本体は、少なくとも部分的にチャンバ内に配置されて、その結果、流体透過性本体の実質的に平面の部分は開口部の少なくとも一部分を横切って延在する。流体透過性本体はまた、チャンバ内に少なくとも部分的に配置されて、流体不透過性バリアと共にリザーバを少なくとも部分的に画定し、リザーバは流体不透過性バリアの突起に配置される。流体透過性本体は、流体を開口部からリザーバへ吸い上げるように構成されている。
【0008】
開示された実施形態のいずれかからの特徴は、限定されることなく、互いに組み合わせて使用され得る。加えて、本開示の別の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を考慮することにより、当業者に明らかになるであろう。
【0009】
図面は、本開示のいくつかの実施形態を示し、同一の参照番号は、図面に示される異なる図又は実施形態における同一又は類似の要素又は特徴を指す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態による、流体収集装置の正面図である。
図2A図1の流体収集装置の線2-2に沿った断面図である。
図2B図1の流体収集装置の線2-2に沿った断面図であり、導管は取り除かれている。
図3図1の流体収集装置の線3-3に沿った断面図である。
図4図1の流体収集装置の線3-3に沿った流体不透過性バリアの断面図であり、流体透過性本体と導管は取り除かれている。
図5】一実施形態による、流体収集装置を組み立てる方法の流れ図である。
図6】一実施形態による、流体を収集する方法の流れ図である。
図7】一実施形態による、流体収集のためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に開示される実施形態は、流体収集装置と流体収集装置を形成する方法である。流体収集装置をユーザに適切に配置することは、ユーザから液体を収集する流体収集装置の重要な要素である。しかし、ユーザの特定の身体的属性により、流体収集装置の適切な配置を維持することが困難になることが多い。例えば、痩せた体型の女性では、円筒形の流体収集装置を女性の脚の間で女性の尿道に対して配置したままにすることが難しい場合があり、これはユーザには流体収集装置を所定の位置に保持するのに必要な肉付きがないためである。別の例では、男性が埋没陰茎であり、陰部又は陰嚢の余分な皮膚で覆われていると、流体収集装置を男性の尿道に直接配置することが困難となる場合がある。本明細書に開示される流体収集装置の実施形態は、従来の流体収集装置よりも実質的に平坦で幅が広い流体収集装置を含む。実質的に平坦で幅の広い流体収集装置は、より痩せた患者への流体収集装置のより簡単な配置と固定を可能にする。例えば、実質的に平坦で幅の広い流体収集装置は、いくつかの実施形態では、内腿、又は大腿と骨盤との間の継ぎ目を使用して、女性ユーザの尿道に対して流体収集装置をより安全に配置する。埋没陰茎を有する男性の別の例では、実質的に平坦で幅の広い流体収集装置は、埋没陰茎の上の男性の皮膚に配置されてもよい。より幅の広い流体収集装置は、男性のより多くの表面積を覆い、流体収集装置が、埋没陰茎につながる皮膚の襞から排出された尿のより多くを収集することを可能にする。より幅の広い流体収集装置を使用して、創傷からの流体排出物を覆い、収集することもできる。
【0012】
一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと流体透過性本体を含む。流体不透過性バリアは、少なくとも部分的に、チャンバ、導管を受け入れるように構成された開口、及び開口部を画定する。流体透過性本体は、少なくとも部分的にチャンバ内に配置されて、開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、流体を開口部から離して吸い上げるように構成される。流体透過性本体は、流体透過性本体を通って長手方向に延在するスロットを含み、スロットはその中に導管を少なくとも部分的に受け入れるように構成される。
【0013】
一実施形態では、流体収集装置は、流体不透過性バリアと流体透過性本体を含む。流体不透過性バリアは、導管を受け入れるように構成された開口を画定する第1の側面、第1の側面の遠位側の第2の側面、及び第2の側面から延びる突起を有する。流体不透過性バリアはまた、チャンバと開口部を画定する。流体透過性本体は、少なくとも部分的にチャンバ内に配置されて、開口部の少なくとも一部分を横切って延在し、流体不透過性バリアと共にリザーバを少なくとも部分的に画定し、リザーバは流体不透過性バリアの突起に配置される。流体透過性本体は、流体を開口部から離してリザーバへ吸い上げるように構成される。
【0014】
本明細書に開示される流体収集装置は、個人から流体を収集するように構成される。流体収集装置によって収集される流体は、尿を含み得る。流体収集装置によって収集される流体はまた、膣分泌物、陰茎分泌物、生殖液、血液、汗、又は別の他の体液のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0015】
本明細書に記載の流体収集装置は、流体収集システムで使用され得る。流体収集システムは、流体収集装置、流体貯蔵容器、及び携帯型真空源を含み得る。流体収集装置に収集された流体(例えば、尿又は別の体液)は、流体収集装置から導管を介して除去され得て、導管は流体収集装置の内部領域に突出する。例えば、導管の第1の開口端部は、流体収集装置内のリザーバへ延在し得る。導管の第2の開口端部は、流体収集装置又は携帯型真空源の中に延在し得る。吸引力は、流体収集装置の内部領域に、導管の第2の端部に加えられた吸引力(例えば、真空)に応答する導管の第1の開口端部を介して導入され得る。吸引力は、導管の第2の開口端部に、携帯型真空源によって直接又は間接的に加えられ得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、携帯型真空源は、流体収集装置の中、又は上に配置され得る。そのような実施形態では、導管は、流体収集装置から延在し、携帯型真空源にその中の第1のポイントで取り付けられ得る。追加の導管は、携帯型真空源にその上の第2のポイントで取り付けられ得て、流体収集装置から延在してもよく、流体貯蔵容器に取り付けられてもよい。したがって、真空(例えば、吸引)は、流体貯蔵容器を介して流体収集装置を通して引き出され得る。尿などの流体は、流体収集装置から携帯型真空源を使用して排出され得る。
【0017】
図1は、一実施形態による、流体収集装置100の正面図である。流体収集装置100は、女性又は男性のいずれかから流体を受け取るように構成された流体収集装置100の一例である。流体収集装置100は、流体不透過性バリア102を含み、それは長手方向の長さBDに実質的に等しいか、それより大きい横方向の幅BDを有している。「長手方向の長さ」及び「横方向の幅」という用語を用いて、流体不透過性バリア102及び流体不透過性バリアの開口部106の寸法を説明するが、いくつかの実施形態では、横方向の幅は、長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きくてもよい。横方向の幅が長手方向の長さに実質的に等しいか、それより大きい状態で、流体不透過性バリア102は、様々な一般的な幾何学的前面プロファイルを含み得て、例えば、実質的に長方形、実質的にダイアモンド形、実質的に円形、実質的に楕円形などである。例えば、図1に示される流体不透過性バリア102は、実質的に長方形の前面プロファイルを含み、第1の側面140a、第1の側面140aの遠位側にある第2の側面140b、及びそれぞれが第1の側面140aと第2の側面140bとの間に延びる2つの長手方向の側面130を有している。第1の側面140a及び第2の側面140bは、それぞれ、横方向の幅BDを有し得て、2つの長手方向の側面130は、それぞれ、長手方向の長さBDを有し得る。
【0018】
多くの実施形態において、流体不透過性バリア102の横方向の幅BDは、流体不透過性バリア102の長手方向の長さBDよりも大きい。例えば、横方向の幅BDは、長手方向の長さBDの少なくとも約1.25倍、長手方向の長さBDの少なくとも約1.5倍、長手方向の長さBDの少なくとも約1.75倍、長手方向の長さBDの少なくとも約2倍、長手方向の長さBDの少なくとも約2.25倍、長手方向の長さBDの少なくとも約2.5倍、長手方向の長さBDの少なくとも約2.75倍、長手方向の長さBDの少なくとも約3倍、長手方向の長さBDの約1.25~約3.25倍、長手方向の長さBDの約1.25~約2.25倍、長手方向の長さBDの約2.25~約3.25倍、長手方向の長さBDの約1.25~約1.75倍、長手方向の長さBDの約1.75~約2.25倍、長手方向の長さBDの約2.25~約2.75倍、又は長手方向の長さBDの約2.75~約3.25倍、大きくてもよい。横方向の幅BDは、異なる実施形態に従って変化し得る。例えば、横方向の幅BDは、約1.5インチ(約3.8cm)~約5インチ(約12.7cm)、約1.5インチ~約4インチ(約10.2cm)、約1.5インチ~約3インチ(約7.6cm)、約1.5インチ~約2.5インチ(約6.4cm)、約2インチ(約5.1cm)~約3インチ、約2.5インチ~約3.5インチ(約8.9cm)、約3インチ~約4インチ、約3.5インチ~約4.5インチ(約11.4cm)、約4インチ~約5インチ、約1.5~約2インチ、約2インチ~約2.5インチ、約2.5インチ~約3インチ、約3インチ~約3.5インチ、約3.5インチ~約4インチ、約4インチ~約4.5インチ、約4.5インチ~約5インチ、少なくとも約1.5インチ、少なくとも約2インチ、少なくとも約2.5インチ、少なくとも約3インチ、少なくとも約3.5インチ、少なくとも約4インチ、少なくとも約4.5インチ、少なくとも約5インチ、約1.5インチ、約2インチ、約2.5インチ、約3インチ、約3.5インチ、約4インチ、約4.5インチ、約5インチ、約1.5インチ未満、約2インチ未満、約2.5インチ未満、約3インチ未満、約3.5インチ未満、約4インチ未満、約4.5インチ未満、又は約5インチ未満であり得る。
【0019】
流体不透過性バリア102が、実質的に長方形、実質的にダイアモンド形、実質的に円形、又は実質的に楕円形の前面プロファイルを含むかどうかにかかわらず、流体不透過性バリア102は、実質的に平坦又は平面であり得る(図2A図4に示す)。つまり、流体不透過性バリア102は、実質的に平坦な裏側を含み、開口部106を、実質的に平面プロファイルを有する前側に画定し得る。流体不透過性バリア102の深さは、異なる実施形態に従って変化し得る。例えば、流体不透過性バリア102は、約0.25インチ(約6.4cm)~約0.5インチ(約1.3cm)、0.5インチ~約0.75インチ(約1.9cm)、0.75インチ~約1インチ、0.25インチ~約0.33インチ(約0.84cm)、約0.33インチ~約0.5インチ、約0.5インチ~約0.66インチ(約1.68cm)、約0.66インチ~約0.75インチ、少なくとも約0.25インチ、少なくとも約0.33インチ、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約0.66インチ、少なくとも約0.75インチ、約0.25インチ、約0.33インチ、約0.5インチ、約0.66インチ、約0.75インチ、約0.25インチ未満、約0.33インチ未満、約0.5インチ未満、約0.66インチ未満、又は約0.75インチ未満の深さBD図2A図2Bに示される)を含み得る。深さBDは、横方向の幅BDと長手方向の長さBDの両方より小さい。例えば、長手方向の長さBDは、深さBDの少なくとも1.25倍、深さBDの少なくとも1.5倍、深さBDの少なくとも1.75倍、深さBDの少なくとも2倍、深さBDの少なくとも2.5倍、又は深さBDの少なくとも3倍、大きくあり得る。
【0020】
流体不透過性バリア102はまた、流体不透過性バリア102の側面から延びる1つ以上の突起を含み得る。例えば、図1に示される流体不透過性バリア102は、側面140bから長手方向に延びる突起127を含む。突起127は、側面140bから少なくとも約0.25インチ、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約0.75インチ、少なくとも約1インチ、少なくとも約1.25インチ(約3.2cm)、少なくとも約1.5インチ、少なくとも約1.75インチ(約4.4cm)、少なくとも約2インチ、約0.25インチ~約2インチ、約0.25インチ~約1インチ、約1インチ~約2インチ、約0.25インチ~約0.75インチ、約0.5インチ~約1インチ、約0.75インチ~約1.25インチ、約1インチ~約1.5インチ、約1.25インチ~約1.75インチ、又は約1.5インチ~約2インチに延在してもよい。突起127は、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約0.75インチ、少なくとも約1インチ、少なくとも約1.25インチ、約0.25インチ~約2インチ、約0.25インチ~約1.25インチ、約0.25インチ~約0.5インチ、約0.5インチ~約0.75インチ、約0.75インチ~約1インチ、又は約1インチ~約1.25インチ、約1.25インチ~約1.75インチ、又は約1.5インチ~約2インチの最大横方向の幅を含み得る。突起127は、上記で提供された延長寸法及び横方向の幅の任意の組み合わせを含み得る。
【0021】
突起127は、側面140bから延びる球根状、半球形、又は円筒形の突起であり得る。突起127はまた、突起127の頂点に向かって傾斜している側面140bの2つの部分を含み得る。突起127は、チャンバ104内にリザーバ122(図3に示される)を少なくとも部分的に画定し、以下により詳細に説明される。突起127は、軸107上に配置され得て、軸107は開口部106の横方向の幅OD又は流体不透過性バリア102の横方向の幅BDの実質的に中心とされる。流体不透過性バリア102はまた、突起127の反対側に配置された追加の突起125を含み得て、例えば側面140aから長手方向に延びる。いくつかの実施形態では、突起125は、開口124(図4に示される)を画定し、開口124は導管108(例えば、少なくとも1つのチューブ)を受け入れるようにサイズを決められる。開口124は、軸107上に配置され得て、軸107は開口部106の横方向の幅OD又は流体不透過性バリア102の横方向の幅BDの実質的に中心とされる。別の実施形態では、流体不透過性バリア102は、流体不透過性バリア102の異なる部分に開口124を画定してもよい。開口124は、導管108又は少なくとも1つのチューブに対して少なくとも実質的に流体密なシールを形成するように構成され得て、それにより、流体がチャンバ104から逃げるのを実質的に防止する。
【0022】
流体不透過性バリア102はまた、少なくとも部分的にチャンバ104(例えば、図4に示される内部領域)を画定し、開口部106を画定する内向きの境界、又は縁部129を含む。開口部106は、長手方向の長さODと、長手方向の長さODに実質的に等しいか、それより大きい横方向の幅ODとを含む。横方向の幅ODが長手方向の長さODと実質的に等しいか、それより大きい状態で、開口部106は、様々な一般的な幾何学的前面プロファイルを含み得て、例えば、実質的に長方形、実質的にダイアモンド形、実質的に円形、実質的に楕円形などである。例えば、図1に示される開口部106は、横方向の幅ODと長手方向の長さODを有する実質的に長方形の開口部106を含む。
【0023】
多くの実施形態では、開口部106の横方向の幅ODは、開口部106の長手方向の長さODよりも大きい。例えば、横方向の幅ODは、長手方向の長さODの少なくとも約1.25倍、長手方向の長さODの少なくとも約1.5倍、長手方向の長さODの少なくとも約1.75倍、長手方向の長さODの少なくとも約2倍、長手方向の長さODの少なくとも約2.25倍、長手方向の長さODの少なくとも約2.5倍、長手方向の長さODの少なくとも約2.75倍、長手方向の長さODの少なくとも約3倍、長手方向の長さODの約1.25~約3.25倍、長手方向の長さODの約1.25~約2.25倍、長手方向の長さODの約2.25~約3.25倍、長手方向の長さODの約1.25~約1.75倍、長手方向の長さODの約1.75~約2.25倍、長手方向の長さODの約2.25~約2.75倍、又は長手方向の長さODの約2.75~約3.25倍、大きくてもよい。横方向の幅ODは、異なる実施形態に従って変化し得る。例えば、横方向の幅ODは、約1.5インチ~約5インチ、約1.5インチ~約4インチ、約1.5インチ~約3インチ、約1.5インチ~約2.5インチ、約2インチ~約3インチ、約2.5インチ~約3.5インチ、約3インチ~約4インチ、約3.5インチ~約4.5インチ、約4インチ~約5インチ、約1.5~約2インチ、約2インチ~約2.5インチ、約2.5インチ~約3インチ、約3インチ~約3.5インチ、約3.5インチ~約4インチ、約4インチ~約4.5インチ、約4.5インチ~約5インチ、少なくとも約1.5インチ、少なくとも約2インチ、少なくとも約2.5インチ、少なくとも約3インチ、少なくとも約3.5インチ、少なくとも約4インチ、少なくとも約4.5インチ、少なくとも約5インチ、約1.5インチ、約2インチ、約2.5インチ、約3インチ、約3.5インチ、約4インチ、約4.5インチ、約5インチ、約1.5インチ未満、約2インチ未満、約2.5インチ未満、約3インチ未満、約3.5インチ未満、約4インチ未満、約4.5インチ未満、又は約5インチ未満であり得る。
【0024】
流体不透過性バリア102は、開口部106の少なくとも一部分を取り囲む縁を形成し得る。開口部の少なくとも一部分を取り囲む縁は、BDとOD又はBDとODの差の約半分であり得る。BDは、ODよりも少なくとも約0.125インチ(約0.32cm)、少なくとも約0.25インチ、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約0.75インチ、少なくとも約1インチ、少なくとも約1.25インチ、少なくとも約1.5インチ、少なくとも約1.75インチ、少なくとも約2インチ、約0.125インチ~約2インチ、約0.125インチ~約0.25インチ、約0.25インチ~約0.5インチ、約0.5インチ~約0.75インチ、約0.75インチ~約1インチ、約1インチ~約1.25インチ、約1.25インチ~約1.5インチ、約1.5インチ~約1.75インチ、約1.75インチ~約2インチ、約0.125インチ、約0.5インチ、約0.75インチ、約1インチ、約1.25インチ、約1.5インチ、約1.75インチ、又は約2インチ、大きくてもよい。BDは、ODよりも少なくとも約0.125インチ(約0.32cm)、少なくとも約0.25インチ、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約0.75インチ、少なくとも約1インチ、少なくとも約1.25インチ、少なくとも約1.5インチ、少なくとも約1.75インチ、少なくとも約2インチ、約0.125インチ~約2インチ、約0.125インチ~約0.25インチ、約0.25インチ~約0.5インチ、約0.5インチ~約0.75インチ、約0.75インチ~約1インチ、約1インチ~約1.25インチ、約1.25インチ~約1.5インチ、約1.5インチ~約1.75インチ、約1.75インチ~約2インチ、約0.125インチ、約0.5インチ、約0.75インチ、約1インチ、約1.25インチ、約1.5インチ、約1.75インチ、又は約2インチ、大きくてもよい。
【0025】
開口部106は、流体不透過性バリア102内に形成され、それを通って延在し、それによって流体が流体収集装置100の外側からチャンバ104に入ることを可能にする。開口部106は、女性の尿道に隣接して配置されるか、女性の尿道の上の皮膚に隣接して配置されるか、又は埋没陰茎を有する男性の陰茎の上の皮膚に隣接して配置されるように構成され得る。流体収集装置は、従来の流体収集装置よりも流体不透過性バリア102のより大きな横方向の幅BD又は開口部106のより大きな横方向の幅ODのうちの少なくとも1つを有し、より痩せた患者への流体収集装置100のより容易な配置及び固定を可能にする。上記のように、実質的に平坦で幅の広い流体収集装置100は、内腿、又は大腿と骨盤との間の継ぎ目を使用して、女性ユーザの尿道に対して流体収集装置100をより安全に配置する。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア102の裏側は、折り目又は継ぎ目を含み得て、それにより、流体不透過性バリアは、流体収集装置100を女性ユーザの脚の間と尿道に対してより確実に固定するための二つ折り構成をより容易に達成することを可能にする。折り目又は継ぎ目は、流体不透過性バリアの裏側に配置され、軸107と実質的に位置合わせされ得る。埋没陰茎を有する男性の別の例では、実質的に平坦で幅の広い流体収集装置100は、男性の埋没陰茎の上の皮膚に配置されてもよい。より幅広い流体収集装置100は、男性のより多くの表面積を覆い、流体収集装置が、埋没陰茎につながる皮膚の襞から排出された尿のより多くを収集することを可能にする。より幅広い流体収集装置100を使用して、創傷からの流体排出物を覆い、収集することもできる。
【0026】
液体収集装置100が女性の尿道に近接して配置されるか、女性の尿道の上の皮膚に隣接して配置されるか、又は埋没陰茎を有する男性の陰茎上の皮膚に隣接して配置される場合、尿は、流体収集装置100の内部領域又はチャンバ104に開口部106を介して入ることができる。したがって、流体収集装置100は、流体をチャンバ104の中に開口部106を介して受容するように構成される。一実施形態では、流体不透過性バリア102は、個人に付着されるように構成され得て、例えば個人に接着付着(例えば、ヒドロゲル接着剤を用いて)される。例えば、接着剤を使用して、開口部を取り囲む縁の少なくとも一部分を個人に固定することができる。一実施形態によると、適切な接着剤はヒドロゲル層であり、米国特許出願公開第2017/0189225号に開示されているものなどであり、その開示は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
流体不透過性バリア102はまた、流体をチャンバ104内に一時的に貯蔵し得る。例えば、流体不透過性バリア102は、任意の適切な流体不透過性材料で形成されてもよく、例えば、流体不透過性ポリマ(例えば、シリコーン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなど)、ポリウレタンフィルム、熱可塑性エラストマ(TPE)、ゴム、熱可塑性ポリウレタン、オイル、別の適切な材料、又はそれらの組み合わせである。このように、流体不透過性バリア102は、流体が、開口部106から離隔されるチャンバ104の部分を出るのを実質的に防止する。流体不透過性バリアは可撓性であり、流体収集装置100が着用者の身体に対して配置されたときに屈曲又は湾曲することを可能にする。流体不透過性バリアの例には、限定するものではないが、Versaflex CL2000X TPE、Dynaflex G6713 TPE、又はSilpuran6000/05A/Bシリコーンのうちの少なくとも1つを含む流体不透過性バリアを含み得る。一実施形態では、流体不透過性バリア102は、空気透過性及び流体不透過性であり得る。そのような実施形態では、流体不透過性バリア102は、複数の孔を画定する疎水性材料で形成され得る。流体不透過性バリア102は、マーキング、例えば1つ以上のマーキングをその上に含んでもよく、ユーザが装置100を着用者に位置合わせするのに役立つ。例えば、流体不透過性バリア102上の線(例えば、開口部106の反対側)は、医療従事者が、開口部106を着用者の尿道又は陰茎上に位置合わせすることを可能にし得る。例では、マーキングは、1つ以上の位置合わせガイド又は方向指示器、例えばストライプ又はハッシュを含み得る。そのようなマーキングは、装置100を恥骨などのような1つ以上の解剖学的特徴に位置合わせするように配置され得る。
【0028】
流体収集装置100は、チャンバ104内に配置された流体透過性本体120又は層を含む。流体透過性本体120は、開口部106の少なくとも一部分(例えば、すべて)を覆うか、又はそれを横切って延在し得る。例えば、流体透過性本体120は、開口部106の少なくとも一部分を横切って延在する上部又は第1の表面111(図2A及び図2Bに示す)と、第1の表面111の反対側の底部又は第2の表面109(図2A及び図2Bに示す)を含む。第2の表面109の少なくとも大部分(例えば、すべて)は、流体不透過性バリア102の内面103とインターフェースし得る。一実施形態では、流体透過性本体120と導管108の少なくとも一部分とは、チャンバ104を少なくとも実質的に完全に満たし得る。別の例では、流体透過性本体120と導管の少なくとも一部分とは、チャンバ104を実質的に完全に満たさなくてもよい。そのような例では、流体収集装置100は、チャンバ104内に配置されたリザーバ122を含み、以下でより詳細に説明される。チャンバ104内にある流体は、流体透過性本体120を通ってリザーバ122に流れてもよい。これらと別の実施形態では、流体透過性本体120、導管108の少なくとも一部分、及びリザーバ122は、チャンバ104を少なくとも実質的に完全に満たし得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体120は、流体不透過性バリア102の突起127内に少なくとも部分的に延在する。流体透過性本体120はまた、流体不透過性バリア102の突起127に無くてもよい。
【0029】
流体透過性本体120は、任意の流体を開口部106から吸い上げ、それによって流体がチャンバ104から逃げるのを防ぐように構成され得る。流体透過性本体120はまた、流体を一般にチャンバ104の内部に向かって吸い上げてもよく、以下でより詳細に論じられる。流体透過性本体120の一部分は、流体収集装置100の外面の一部分を画定し得る。具体的には、流体収集装置100の外面の部分を画定する流体透過性本体120の部分は、開口部106によって露出される流体透過性本体120の部分であり得て、開口部106はユーザに接触する流体不透過性バリア102によって画定される。更に、流体収集装置100の外面の部分を画定する流体透過性装置の部分は、開口部にガーゼ又は別のウィッキング材料による被覆がなくてもよい。
【0030】
流体透過性本体120は、流体を吸い上げ得る任意の材料を含み得る。本明細書に参照される透過性特性は、ウィッキング、毛細管作用、拡散、又は別の類似の特性若しくはプロセスであってもよく、本明細書では「透過性」及び/又は「ウィッキング」と呼ばれる。そのような「ウィッキング」は、ウィッキング材料の中への吸収を含まない場合がある。流体透過性本体120は、一方向性の流体移動布を含み得る。これによって、流体透過性本体120は、女性の尿道の周りの領域から流体を除去し、それにより、尿道を乾いたままにし得る。流体透過性本体120は、流体が、一般に、チャンバ104内に形成された空隙のリザーバ122(図3に示す)に向かって流れるのを可能にし得る。例えば、流体透過性本体120は、多孔性又は繊維性材料、例えば親水性ポリオレフィンを含み得る。いくつかの実施形態では、流体透過性本体120は、親水性ポリオレフィンなどの多孔性若しくは繊維性材料からなるか、又は本質的にそれからなる。流体透過性本体120で使用され得るポリオレフィンの例は、限定するものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマ、又はそれらの組み合わせを含む。多孔性又は繊維性材料は、実質的に平坦又は平面の形状に押し出され、流体不透過性バリア102のチャンバ104内に嵌合し得る。流体透過性本体120は、流体不透過性バリア102の形状に概ね相補的な形状であり得る。例えば、流体透過性本体120は、実質的に平坦又は平面の部分を含み得て、その部分は開口部106の少なくとも一部分を横切って延びる。流体透過性本体120はまた、追加的又は代替的に、実質的に平坦又は平面の部分を含み得て、その部分は開口部106の反対側の流体不透過性バリア102の裏側とインターフェースする。流体透過性本体120は、様々な密度又は寸法を含み得る。更に、流体透過性本体120は、様々な製造方法に従って製造され得て、例えば成形、押し出し、又は焼結である。
【0031】
いくつかの実施形態では、流体透過性本体120は、単一の多孔性本体を含む。つまり、使用中、流体透過性本体120は、導管108から延び、流体不透過性バリア102と開口部106をインターフェースする。単一の流体透過性本体120は、従来のシステムに有利であり、従来のシステムは畝織り圧縮包帯で覆われたエアレイド不織布パッドを通常必要とするが、単一の流体透過性本体120は、流体収集装置100内の構成要素の数を減らし、流体収集装置100の組み立て時間を短縮し、単一の構成要素のみに対する貯蔵期間データを必要とし、ラテックスを含まない単一の構成要素を供給するためである。いくつかの実施形態では、流体透過性本体120の単一の多孔性材料の少なくとも一部分は、開口部106とリザーバ122との間に連続的に延在して、任意の流体を開口部106からリザーバ122に直接吸い上げる。更に、流体不透過性バリア102は可撓性であり、流体透過性本体120は、身体から流体を吸い上げるように構成されており、身体から流体を吸収して身体に対して流体を保持するのではないため、流体収集装置100には、いくつかの実施形態では、開口部106を画定する内側縁部129にシール又はクッションリングがない。これら及び別の実施形態では、流体透過性本体120は、外面、及び開口部106と流体透過性本体120内に配置された導管108との間の単一の層又はタイプの材料を含む。
【0032】
別の実施形態では、流体透過性本体120は、流体透過性材料の2つ以上の層を含み得て、開口部106と流体透過性本体120内に配置された導管108との間に2つの層以下の材料を含む(又は存在しない)場合がある。例えば、流体収集装置100は、流体透過性本体の少なくとも一部分を覆うか、又はその周囲を包む流体透過性膜を含み得て、流体透過性膜と流体透過性本体の両方がチャンバ104内に配置された状態にある。流体透過性膜は、開口部106の少なくとも一部分(例えば、すべて)を覆うか、又はそれを横切って延在することができる。流体透過性膜は、任意の流体を開口部106から離して吸い上げるように構成され得て、それによって、流体がチャンバ104から逃げることを防止する。本明細書で言及される透過性特性は、ウィッキング、毛細管作用、拡散、又は、別の同様の特性若しくはプロセスであり得て、本明細書では「透過性」及び/又は「ウィッキング」と呼ばれる。いくつかの実施形態では、流体透過性膜又は流体透過性支持体の少なくとも一方は、流体を開口部106から離して吸い上げるように構成されたナイロンを含む。流体透過性膜及び流体透過性支持体の材料はまた、天然繊維を含み得る。そのような例では、材料は、材料の中への流体の吸収を防止又は制限するためのコーティング、例えば撥水コーティングを有してもよい。そのような「ウィッキング」は、ウィッキング材料の中への吸収を含まない場合がある。別の言い方をすれば、実質的に材料の中への流体の吸収は、材料が流体に曝され、流体から除去された後、しばらくの間、起こり得ず、あるいは、流体の実質的にすべて又は大部分は、材料が流体に曝され、流体から除去された後、しばらくの間、ウィッキング材料及び/又は流体透過性本体120に存在しない。吸収が望ましくない場合、「実質的に吸収しない」という用語は、ウィッキング材料の中への流体の吸収の公称量(例えば、吸収性)を可能し、例えばウィッキング材料の乾燥重量の約10重量%未満、約7重量%未満、約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、又はウィッキング材料の乾燥重量の約0.5重量%未満である。
【0033】
流体透過性膜はまた、流体を一般にチャンバ104の内部に向かって吸い上げることができ、以下により詳細に説明する。流体透過性膜は、流体を吸い上げることができる任意の材料を含み得る。例えば、流体透過性膜は布を含み得て、例えば、ガーゼ(例えば、絹、リネン、ポリエステルなどのポリマベースの材料、又は綿ガーゼ)、ナイロン、別の柔らかい布(例えば、ジャージニット布など)、又は別の滑らかな布(例えば、レーヨン、サテンなど)である。ガーゼ、柔らかい布、及び/又は滑らかな布から流体透過性膜を形成することにより、流体収集装置100によって引き起こされる擦れを減らし得る。流体透過性膜、流体透過性支持体、チャンバ、及びそれらの形状と構成の別の実施形態は、2017年6月2日に出願された米国特許出願第15/612,325号、2016年9月8日に出願された米国特許出願第15/260,103号、2017年6月1日に出願された米国特許出願第15/611,587号、2019年4月29日に出願されたPCT特許出願第PCT/US19/29608号に開示され、これらのそれぞれの開示は、その全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。多くの実施形態では、流体透過性本体120は、多孔性ナイロン構造(例えば、紡糸ナイロン繊維)を含む流体透過性支持体と、多孔性ナイロン構造の周囲又は上にガーゼを含む流体透過性膜とを含む。
【0034】
図2Aは、図1の線2-2に沿った流体収集装置100の断面図であり、図2Bは、図1の線2-2に沿った流体収集装置100の、導管108を取り除いた状態の断面図である。流体透過性本体120はまた、その中に導管108を少なくとも部分的に受け入れるようにサイズを決められたスロットを含む。スロットは、流体透過性本体120に沿って長手方向に延在し、第2の表面109から流体透過性本体120内の適切な深さまで延び得る。スロットは、導管108を流体透過性本体120内に配置させることができ、導管108を流体透過性本体120の長手方向の長さに通して押すことを用いる。
【0035】
スロットは、L字形(図示せず)又はT字形のスロットとして構成され得て、略平面であり流体透過性本体120の第1の表面111及び第2の表面109に実質的に平行な第1の部分204と、流体透過性本体120の第1の表面111及び第2の表面109に対して実質的に垂直であるか、さもなければ角度を付けられた第2の部分206を有する。スロットの第2の部分206は、第2の表面109からスロットの第1の部分204まで延在し得る。スロットの第2の部分206は、導管108が挿入され得るスロットの第1の部分204へのアクセスを可能にする。スロットの第1の部分204は、流体透過性本体120の第2の表面109から第1の表面111までの約半分又はそれよりも少なく配置され得る。スロットの第1の部分204及び第2の部分206は、流体透過性本体120の切り込み又は分割を含み得て、それにより、導管108を流体透過性本体120のスロット内に通して配置することを可能にする。スロットの第1の部分204又は第2の部分206の少なくとも一方は、第1の部分204又は第2の部分206によって分割された流体透過性本体120の隣接部分がそれぞれの第1の部分204又は第2の部分206で互いにインターフェースすることを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、スロットの第1の部分204又は第2の部分206のうちの少なくとも一方は、スロットの第1の部分204又は第2の部分206によって分割された流体透過性本体120の部分の間にギャップ又は空間を配設するように構成され得る。いくつかの実施形態では、スロットは、I字形スロット(図示せず)として構成され得て、それは流体透過性本体120の第1の表面111及び第2の表面109に対して実質的に垂直であるか、さもなければ角度が付けられる。スロットは、第2の表面109から流体透過性本体内のある深さまで延在し得る。例えば、スロットは、流体透過性本体120の中に半分以下で延びてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、スロットは、導管108に相補的にサイズを決められたボア又はチャネルを含む。導管108に相補的にサイズを決められたボア又はチャネルを有する実施形態では、スロットは、流体透過性本体120の第2の表面109からボア又はチャネルにつながる第2の部分206を含み得る。代替的に、ボア又はチャネルは、第2の表面109からボア又はチャネルにつながるスロットなしに、流体透過性本体120を通って長手方向に延在してもよい。
【0037】
流体透過性本体120はまた、スロットを少なくとも部分的に覆うか、又はスロットの少なくとも一部分を覆う1つ以上のカバー202を含み得る。例えば、図2Bに示されるように、T字形スロットは、スロットの第1の部分204を覆う2つのカバー202を形成する。2つのカバー202は、スロットの第2の部分206で互いにインターフェースし得て、それによって、導管108を流体透過性本体120内に実質的に包み込む。例えば、導管108は、2つのカバー202の間のスロットの第2の部分206を通して、導管108がスロットの第1の部分204に到達するまで導管108を動かすことによって、スロットに挿入され得る。
【0038】
図3は、図1の線3-3に沿った流体収集装置100の断面図である。流体収集装置100はまた、チャンバ104内に少なくとも部分的に配置された導管108を含む。導管108(例えば、チューブ)は、流体不透過性バリア102の突起127にある入口110と、入口110から下流に配置された流体不透過性バリア102の突起125にある出口112とを含む。導管108は、チャンバ104の内部領域と流体貯蔵容器(図示せず)又は携帯型真空源(図示せず)との間の流体連通を設ける。例えば、導管108は、チャンバ104及び/又はリザーバ122の内部領域を、流体貯蔵容器又は携帯型真空源と直接又は間接的に流体的に結合し得る。導管108が流体透過性本体120内に配置された状態で、流体収集装置100が多くの固定装置のいずれかを用いてユーザに固定されるとき、チャンバ104に受容された流体は、導管108を通して除去され得る。
【0039】
図示の実施形態では、導管108は、チャンバ104内に少なくとも部分的に配置され、流体透過性本体120のスロットの少なくとも一部分とインターフェースする。例えば、導管108は、突起125(例えば、出口112に近接する)から流体不透過性バリア102の中に延びてもよく、流体透過性本体120のスロットを通って突起127(例えば、突起125の反対側)へ、リザーバ122に近接するポイントまで延びてもよく、その結果、入口110はリザーバ122と流体連通する。例えば、図示の実施形態では、入口110は、リザーバ122内に配置される。しかし、別の実施形態では、入口110は、リザーバ122を部分的に画定する流体透過性本体120の端部と同一平面上、又はその後方に配置され得る。流体収集装置100に収集された流体は、導管108を介してチャンバ104の内部領域から除去され得る。導管108は、プラスチックチューブ(例えば、医療用チューブ)などの可撓性材料を含み得る。そのようなプラスチックチューブは、熱可塑性エラストマ、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレンなどのチューブを含み得る。いくつかの実施形態では、導管108は、シリコーン又はラテックスを含み得る。
【0040】
流体不透過性バリア102は、流体をその中のリザーバ122に貯蔵し得る。リザーバ122は、チャンバ104の占有されていない部分であり、他の材料はない。いくつかの実施形態では、リザーバ122は、流体透過性本体120及び流体不透過性バリア102によって少なくとも部分的に画定される。リザーバ122は、チャンバ104の内部領域の任意の部分に配置されてもよい。例えば、流体リザーバ122は、チャンバ104の突起127に少なくとも部分的、又は全体的に配置されてもよい。図示の実施形態では、リザーバ122は、流体透過性本体120の端部123の少なくとも一部分と、流体不透過性バリア102の第2の突起127とによって画定される。一実施形態では、リザーバ122は、入口110に最も近いチャンバ104の部分(例えば、第2の端部領域)に配置され得る。しかし、リザーバ122は、チャンバ104内の異なる位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、導管108は、流体不透過性バリア102を通ってリザーバ122まで延在し得て、流体透過性本体120を通って延びることはない。したがって、これら及び別の実施形態では、流体透過性本体120は、ボアがなくてもよい(例えば、ボアは、流体透過性本体120に無くてもよい)。別の実施形態では、流体収集装置100は、複数のリザーバを含み得て、例えば、入口110に最も近いチャンバ104のチャンバの部分(例えば、第2の端部領域)に置かれた第1のリザーバと、出口112に最も近いチャンバ104の部分(例えば、第1の端部領域)に置かれた第2のリザーバである。別の例では、流体透過性本体120は、導管108の少なくとも一部分から離隔され、リザーバ122は、流体透過性本体120と導管108との間の空間であってもよい。
【0041】
リザーバ、 流体不透過性バリア、流体透過性膜、流体透過性本体、チャンバ、及びそれらの材料と構成の別の実施形態は、2017年6月2日に出願された米国特許出願第15/612,325号、2016年9月8日に出願された米国特許出願第15/260,103号、及び2017年6月1日に出願された米国特許出願第15/611,587号に開示され得て、それぞれの開示は、その全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
流体不透過性バリア102、流体透過性本体120は、導管108を、少なくとも部分的にチャンバ104内に配置するように構成されてもよい。例えば、流体透過性本体120は、導管108を収容する空間、例えばスロットを形成するように構成され得る。別の例では、流体不透過性バリア102は、導管108(例えば、少なくとも1つのチューブ)を受容するようにサイズを決められた開口124を画定し得る。少なくとも1つの導管108は、開口124を介してチャンバ104内に配置され得る。開口124は、導管108又は少なくとも1つのチューブに対して少なくとも実質的に流体密シールを形成するように構成され得て、それによって、流体がチャンバ104から逃げるのを実質的に防止する。
【0043】
いくつかの実施形態では、導管108は、流体透過性本体120を通って、少なくとも部分的に、リザーバ122及び/又は突起127の中に延在し得る。いくつかの実施形態では、導管108は、流体透過性本体120を通って延在し、流体透過性本体120の本体123で、又はその前で終端し得て、その結果、導管108はリザーバ122の中に延在しない(又はリザーバ122が導管108に存在しない)。例えば、導管108の端部(入口110など)は、一般に、流体透過性本体120の端部123と同一平面又は面一であってもよい。別の実施形態では、導管108の端部は、流体透過性本体120の端部123から窪んでいてもよい。導管108の端部はまた、部分的にリザーバ122の中に延在することと、流体透過性本体120の端部123から窪むか、又はそれと同一平面になることとの間で選択的に移動可能であり得る。
【0044】
流体収集装置100に固定されると、導管108は、1つ以上の流体貯蔵容器(図示せず)及び携帯型真空源(図示せず)と流体連通し、その間を少なくとも部分的に延びるように構成される。例えば、導管108は、1つ以上の流体貯蔵容器と携帯型真空源に流体的に結合され、その間を少なくとも部分的に延びるように構成されてもよい。一実施形態では、導管108は、携帯型真空源(図示せず)に直接接続されるように構成される。そのような例では、導管108は、流体不透過性バリア102から少なくとも1フィート、少なくとも2フィート、少なくとも3フィート、又は少なくとも6フィートまで延在し得る。別の例では、導管108は、流体貯蔵容器(図示せず)又は携帯型真空源(図示せず)の少なくとも一方に間接的に接続されるように構成される。いくつかの例では、導管はつや消し又は不透明(例えば、黒色)であり得て、その中の流体の視認性を不明瞭にする。いくつかの実施形態では、導管はカテーテル固定装置を用いて着用者の皮膚に固定され、例えば、C.R.Bard,Inc.から入手可能なSTATLOCK(登録商標)カテーテル固定装置であり、限定するものではないが米国特許第6,117,163号、第6,123,398号、及び第8,211,063号に開示されるものを含み、これらの開示はすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0045】
入口110と出口112は、携帯型真空源(図示せず)とチャンバ104(例えば、リザーバ122)との間で流体連通(例えば、直接又は間接的に)するように構成される。例えば、導管108の入口110及び出口112は、携帯型真空源をリザーバ122に直接又は間接的に流体的に結合するように構成されてもよい。一実施形態では、入口110及び/又は出口112は、雄型コネクタを形成してもよい。別の例では、入口110及び/又は出口112は、雌型コネクタを形成してもよい。一実施形態では、入口110及び/又は出口112はリブを含み得て、それらは確実な結合を容易にするように構成される。一実施形態では、入口110及び/又は出口112は、先細り形状を形成し得る。一実施形態では、入口110及び/又は出口112は、剛性又は可撓性材料を含み得る。
【0046】
入口110をチャンバ104の重量測定的に低いポイント又はその近傍に配置することで、導管は、入口110が他の場所に配置された場合よりも多くの流体を受け取り、貯留の可能性を低減できる(例えば、流体の貯留は微生物の増殖と悪臭を引き起こす可能性がある)。例えば、流体透過性本体120内の流体は、毛細管力のために任意の方向に流動し得る。しかし、流体は、重力の方向に流動することに優先性を示し得て、特に流体透過性本体120の少なくとも一部分が流体で飽和される場合にそうである。
【0047】
携帯型真空源が導管108内に真空/吸引を加えると、チャンバ104内(例えば、第1の端部領域125、第2の端部領域127、又はチャンバ104内の別の中間位置に配置されたリザーバ122内)の流体(複数可)は、入口110の中に引き込まれ、導管108を介して流体収集装置100から引き出され得る。
【0048】
一実施形態では、導管108は、少なくともチャンバ104に挿入可能であるように構成される。このような一実施形態では、導管108は、1つ以上のマーカをその外部に含み得て、それは導管108のチャンバ104中への挿入を容易にするように構成される。例えば、導管108は、1つ以上のマーキングをその上に含み得て、それらは導管108の過度の挿入、又は挿入不足を防止するように構成され、例えば導管108がリザーバ122内又はリザーバ122に隣接して配置されるように構成された入口110を画定する場合である。別の実施形態では、導管108は、チャンバ104に対する導管108の正確な回転を容易にするように構成された1つ以上のマーキングをその上に含み得る。一実施形態では、1つ以上のマーキングは、線、ドット、ステッカ、又は任意の他の適切なマーキングを含み得る。例では、導管108は、第1の端部領域(例えば、出口112に近接する)から流体不透過性バリア102の中に延在し得て、第2の端部領域(例えば、第1の端部領域の反対側)へリザーバ122に近接するポイントまで延在でき、その結果、入口110は、リザーバ122と流体連通する。いくつかの実施形態では(図示なし)、導管108は第2の端部領域に入ることができ、入口110は第2の端部領域(例えば、リザーバ122内)に配置されてもよい。流体収集装置100に収集された流体は、チャンバ104の内部領域から導管108を介して除去され得る。導管108は、本明細書に開示されるようなプラスチックチューブ(例えば、医療用チューブ)などの可撓性材料を含み得る。いくつかの例では、導管108は、弾性である1つ以上の部分を含んでもよく、例えば、導管が可撓性であることを可能にする直径又は壁厚の1つ以上を有する。
【0049】
一実施形態では、流体収集装置100の1つ以上の構成要素は、抗菌材料を含み得て、例えば、流体収集装置が着用者又は着用者の体液に接触する可能性がある場合の抗菌材料である。抗菌材料は、抗菌コーティングを含み得て、例えばニトロフラゾン又は銀コーティングである。抗菌材料は、微生物の増殖、例えば、流体の貯留又は滞留による微生物の増殖を阻止し得る。一実施形態では、流体収集装置100の1つ以上の構成要素(例えば、不透過性バリア102、導管108など)は、臭気遮断又は吸収材料、例えば、シクロデキストリン含有材料又はTPEポリマを含み得る。
【0050】
本明細書に開示される実施形態のいずれかでは、導管108は、その中の流体の流れを測定する流量計(図示せず)、導管108を本明細書に開示されたシステム又は装置の1つ以上の構成要素(例えば、携帯型真空源又は流体貯蔵容器)に固定するための1つ以上の固定装置(例えば、StatLok固定装置、図示せず)又は継手、あるいは本明細書のシステム及び装置内の流体の流れを制御する1つ以上の弁を含み、又は動作可能に結合され得る。
【0051】
一実施形態では、本明細書の流体収集装置又はシステムの導管108の少なくとも一部分は、少なくとも部分的に不透明な材料で形成され得て、その中にある流体を見え難くし得る。例えば、本明細書に開示される導管108の第1のセクションは、不透明材料又は半透明材料で形成され得て、一方、第2のセクションは、透明材料又は半透明材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、第1のセクションは、透明又は半透明材料を含んでもよい。不透明又はほぼ不透明材料とは異なり、半透明材料は、本明細書の装置及びシステムのユーザが、導管108内の流体の流れを阻止している流体又は流出物を視覚的に識別することを可能にする。
【0052】
本明細書に開示される例、システム又は装置のいずれかでは、流体収集装置のシステムは、流体収集装置のチャンバの内側に配置された水分センサ(図示せず)を含んでもよい。そのような例では、水分センサは、コントローラに、又は直接、携帯型真空源に、動作可能に結合され得て電気信号を供給することができ、電気信号は水分がチャンバの1つ以上の部分で検出されるか又は検出されないことを示している。水分センサ(複数可)は、水分が存在する表示を供給してもよく、それに応答して、コントローラ又は携帯型真空装置は、チャンバへの吸引の開始を指示し、そこから流体を除去し得る。適切な水分センサは、容量センサ、体積センサ、電位センサ、抵抗センサ、周波数領域反射測定センサ、時間領域反射測定センサ、又は他の適切な水分センサを含み得る。実際には、水分センサはチャンバ内の水分を検出してもよく、コントローラ又は携帯型真空源に信号を供給して携帯型吸引装置を作動させてもよい。
【0053】
図4は、流体収集装置100のその線3-3に沿った流体不透過性バリア102の断面図であり、流体透過性本体120と導管108は取り除かれている。図4は、流体不透過性バリア102の内面103によって少なくとも部分的に画定されたチャンバ104、ならびに突起125によって画定された開口124を示す。いくつかの実施形態では、流体不透過性バリア102は、突起127を含まないか、又は突起127が存在せず、開口124は、第1の側面140a又は流体不透過性バリア102の他の部分によって画定され得る。
【0054】
図5は、一実施形態による、本明細書に開示される流体収集装置及び/又は流体収集システムを組み立てる方法500の流れ図である。方法500は、動作505を含み得て、それは流体不透過性バリアを供給することを記述する。流体不透過性バリアは、本明細書に開示される任意の流体不透過性バリアを含み得て、例えば流体不透過性バリア102である。流体不透過性バリアは、少なくとも部分的にチャンバと、更にそれを貫通する開口部を画定する。開口部は、女性の尿道に隣接して配置されるか、女性の尿道の上の皮膚に隣接して配置されるか、埋没陰茎を有する男性の陰茎上の皮膚に隣接して配置されるか、又は創傷の上に配置されるように構成される。
【0055】
方法は、動作510を含み得て、それは流体透過性本体を流体不透過性バリアのチャンバの中に挿入することを記述する。流体透過性本体は、本明細書に開示される任意の流体透過性本体を含み得て、例えば流体透過性本体120である。流体透過性本体が流体不透過性バリアのチャンバの中に挿入されると、流体透過性本体は、流体不透過性バリアの少なくとも一部分とインターフェースし、開口部の少なくとも一部分を覆う。流体透過性本体は、任意の流体を開口部から離して吸い上げるように構成される。いくつかの実施形態では、動作510は、流体透過性本体を流体不透過性バリアのチャンバに挿入すること、又は配置することを含み得て、その結果、リザーバは、開口の遠位側の流体透過性本体の突起によってチャンバ内に画定される。いくつかの実施形態では、動作510は、流体透過性本体を、流体不透過性バリアによって画定されるチャンバ内に挿入すること、又は配置することを含み得て、導管はリザーバと流体連通にあり、リザーバは開口の遠位側にある流体不透過性バリアの突起に配置され、少なくとも部分的に画定される。いくつかの実施形態では、動作510は、流体透過性本体を流体不透過性バリアのチャンバの中に挿入すること、又は配置することを含み得て、その結果、流体透過性本体、導管、及びリザーバは実質的にチャンバのすべてを満たす。
【0056】
方法は、動作515を含み得て、それは導管の入口を流体透過性本体の中に挿入することを記述する。導管は、流体透過性本体の中に、流体不透過性バリアの突起にある流体不透過性バリアによって画定される開口を通して挿入され得る。
【0057】
方法は、動作520を含み得て、それは、導管の少なくとも一部分(例えば、導管の入口)を流体透過性本体の長手方向に通過するスロットの中に少なくとも部分的に挿入することを記述する。スロットは、少なくとも部分的に流体透過性本体を通って延び、流体透過性本体によって画定される。導管は、流体透過性本体の少なくとも一部分とインターフェースする。いくつかの実施形態では、流体透過性本体のスロットの中に導管を挿入することは、流体透過性本体を通って長手方向に延びるT字形スロットに導管を挿入することを含み、その結果、流体透過性本体の1つ以上のカバーはスロットを少なくとも部分的に覆い、流体透過性本体内に導管を包み込む。流体透過性本体をつまんで、流体透過性本体の2つのカバーの間のT字形スロットを開き、導管の挿入を可能にしてもよい。
【0058】
方法500の動作505、510、515、及び520は、例示を目的とするものである。例えば、方法500の動作505、510、515、及び520は、異なる順序で実行され、複数の動作に分割され、変更され、補足され、又は組み合わされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、動作510は動作515及び520に先行し、別の実施形態では、動作515及び520は動作510に先行する。一実施形態では、方法500の動作505、510、515、及び520のうちの1つ以上は、方法500から省略され得る。動作505、510、515、及び520のいずれも、本明細書に開示される流体収集装置又はシステムのいずれかを使用することを含み得る。
【0059】
図6は、流体を収集するための方法600の流れ図である。特定の例では、方法600は、埋没陰茎を有するユーザから流体を収集するための方法を含む。方法600は、流体収集装置をユーザの身体に配置する動作605を含む。動作605は、流体収集装置の開口部をユーザの埋没陰茎上に配置することを含み得て、開口部は流体不透過性バリアによって画定されており、少なくとも約4cmの長手方向の長さと、長手方向の長さに実質的に等しいか、又はそれより大きい横方向の幅を含んでいる。いくつかの実施形態では、動作605は、流体収集装置の開口部をユーザの女性の尿道の上、又はそこに隣接して配置すること、流体収集装置の開口部を女性の尿道の上の皮膚に、又はそこに隣接して配置すること、あるいは流体収集装置の開口部を創傷の上に配置することを含み得る。流体不透過性バリアは、本明細書に記載の任意の流体不透過性バリアを含み得て、例えば、流体不透過性バリア102である。いくつかの実施形態では、流体収集装置の開口部をユーザの埋没陰茎上に配置することは、流体収集装置の流体透過性本体を、埋没陰茎上の皮膚に隣接して配置することを含む。流体透過性本体は、流体収集装置の流体不透過性バリアのチャンバ内に配置され、ユーザの身体に、流体不透過性バリアによって画定される流体収集装置の開口部を通して露出される。
【0060】
方法600はまた、流体収集装置をユーザに固定する動作610を含む。方法600はまた、流体をユーザから流体収集装置のチャンバの中に受け取る動作615を含む。動作615は、リザーバに流体を受容することを含み得て、リザーバは、遠位側にある流体不透過性バリアの突起内に配置されて少なくとも部分的に画定される。いくつかの実施形態では、方法600は、吸引を加える動作を含み、吸引は流体をチャンバから、その中に配置された導管を介して吸引するのに有効である。
【0061】
方法600の動作605、610、及び615は、例示を目的とするものである。例えば、方法600の動作605、610、及び615は、異なる順序で実行され、複数の動作に分割され、変更され、補足され、又は組み合わされてもよい。一実施形態では、方法600の動作605、610、及び615のうちの1つ以上は、方法600から省略され得る。動作605、610、及び615のいずれも、本明細書に開示される流体収集装置又はシステムのいずれかを使用することを含み得る。
【0062】
図7は、一実施形態による、流体収集のためのシステム10のブロック図である。システム10は、流体収集装置12、流体貯蔵容器14、及び携帯型真空源16を含む。流体収集装置12は、本明細書に記載の流体収集装置のいずれかを含み得て、例えば、流体収集装置100である。流体収集装置12、流体貯蔵容器14、及び携帯型真空源16は、1つ以上の導管17を介して、互いに流体的に結合され得る。導管17は、導管108など、本明細書に記載の導管のいずれかを含み得る。流体収集装置12は、流体貯蔵容器14又は携帯型真空源のうちの1つ以上に、導管17を介して動作可能に結合されてもよい。流体収集装置12内に収集される流体(例えば、尿又は別の体液)は、流体収集装置12から導管17を介して除去され得て、導管17は、流体収集装置12の内部領域の中へ突出する。例えば、導管17の第1の開口端部は、流体収集装置12の中へ、その中のリザーバまで延在され得る。導管17の第2の開口端部は、流体収集装置12又は携帯型真空源16の中へ延在し得る。吸引力は、流体収集装置12の内部領域の中へ、導管17の第2の端部に加えられる吸引力(例えば、真空)に応答する導管17の第1の開口端部を介して導入され得る。吸引力は、導管17の第2の開口端部に、直接又は間接的のいずれかで携帯型真空源16によって加えられてもよい。
【0063】
吸引力は、流体貯蔵容器14を介して間接的に加えられてもよい。例えば、導管17の第2の開口端部は、流体貯蔵容器14の中に配置され得て、追加の導管17は、流体貯蔵容器14から携帯型真空源16へ延在し得る。したがって、携帯型真空源16は、流体貯蔵容器14を介して流体収集装置12に吸引を加えることができる。吸引力は、流体貯蔵容器14を介して直接的に加えられてもよい。例えば、導管17の第2の開口端部は、携帯型真空源16内に配置され得る。追加の導管17は、携帯型真空源16から、流体収集装置12の外側のポイントへ、例えば、流体貯蔵容器14へ延在し得る。そのような例では、携帯型真空源16は、流体収集装置12と流体貯蔵容器14との間に配置され得る。
【0064】
流体収集装置12は、女性の尿道に隣接して、又は、男性の埋没陰茎上の皮膚に配置されるように、形状及びサイズを決められ得る。例えば、流体収集装置12の流体収集部材は、流体収集装置12のチャンバ(例えば、流体収集装置部材の内部領域)を少なくとも部分的に画定する流体不透過性のバリアを含み得る。より詳細に上記で説明したように、流体収集装置12は、従来の流体収集装置よりも幅広い開口部を含み得る。また、流体不透過性バリアは、外部環境からそれを通って延在する開口部を画定する。開口部は、女性の尿道に隣接して、又は、男性の埋没陰茎上に位置合わせされるように、流体収集部材上に配置され得る。流体収集装置12の流体収集部材は、流体不透過性バリアの中に配置される流体透過性本体を含み得る。流体透過性本体は、流体透過性膜及び流体透過性膜内に配置された流体透過性支持体を含み得る。導管17は第1の端部領域で流体収集装置12の中に延在し、流体不透過性バリア、流体透過性膜、又は流体透過性支持体のうちの1つ以上を通って、流体収集装置12の流体収集部材の第2の端部領域へ延在し得る。本明細書におけるシステム及び方法と共に使用するための例示的な流体収集装置は、より詳細に下記に説明される。
【0065】
いくつかの例では、流体貯蔵容器14は、バッグ(例えば、排液バッグ)、ボトル又はカップ(例えば、収集ジャー)、又は、尿などの体液を貯蔵するための任意の他の封入された容器を含み得る。いくつかの例では、導管17は、流体収集装置12から延在し、流体貯蔵容器14にその中の第1のポイントで取り付けられ得る。追加の導管17は、流体貯蔵容器14にその上の第2のポイントにおいて取り付けられてもよく、携帯型真空源16に延在して取り付けられてもよい。例えば、流体貯蔵容器14は、第1の導管のセクションに流体的に結合された容器を含み得て、第1の導管のセクションは流体収集装置12の流体収集部材にも流体的に結合される。容器は、導管17の第2のセクションに流体的に結合され得て、第2のセクションは携帯型真空源にも流体的に結合される。そのような例では、携帯型真空源16は、容器を介して流体収集部材に真空/吸引を提供し、流体収集部材のチャンバ内に吸引を提供し得る。したがって、真空(例えば、吸引)は、流体貯蔵容器14を介して流体収集装置12を通して引かれ得る。流体がチャンバから排出されるとき、流体は、導管の第1のセクションを通って流体貯蔵容器に移動され得て、そこで保持されてもよい。尿などのような流体は、流体収集装置12から携帯型真空源16を用いて排出され得る。
【0066】
いくつかの例では、携帯型真空源16は、流体収集装置12の中、又は上に配置され得る。そのような例では、導管17は、流体収集装置から延在し、携帯型真空源16にその中の第1のポイントで取り付けられ得る。追加の導管17は、携帯型真空源16にその上の第2のポイントで取り付けられ得て、流体収集装置12から外へ延在でき、流体貯蔵容器14に取り付けられ得る。したがって、真空(例えば、吸引)は、流体貯蔵容器14を介して流体収集装置12を通して引かれ得る。
【0067】
携帯型真空源16は、手動真空ポンプ、及び、電気真空ポンプ、ダイヤフラムポンプ、遠心ポンプ、変位ポンプ、磁気駆動式ポンプ、蠕動ポンプ、又は、真空を生成するように構成された任意のポンプのうちの1つ以上を含み得る。携帯型真空源16は、真空又は吸引を供給し、流体収集装置12の流体収集部材から流体を除去し得る。いくつかの実施形態では、携帯型真空源16は、電源コード(例えば、電源ソケットに接続されている)、1つ以上のバッテリ、又は、更には手動電源(例えば、手動式真空ポンプ)のうちの1つ以上によって給電され得る。いくつかの例では、携帯型真空源16は、流体収集装置12の外側に、上に、又は中に嵌号するようにサイズ及び形状を決められてもよい。例えば、携帯型真空源16は、1つ以上の小型ポンプ又は1つ以上のマイクロポンプを含み得る。本明細書で開示される携帯型真空源16は、スイッチ、ボタン、プラグ、リモコン、又は、携帯型真空源16を作動させるのに適切な任意の他の装置のうちの1つ以上を含み得る。本明細書に開示される携帯型真空源16は、吸引又は真空を供給する携帯型手段を提供し得て、本明細書における装置及びシステムの使用を病院又はケア施設環境の外部において可能にし、病院又はケア施設環境では、真空ラインが患者の部屋の中へ配管されるか、又は、より大きい(例えば、患者が容易に運搬し得るよりも大きいか又は重い)真空源が配置されていることを理解する必要がある。例えば、携帯型真空源は、ユーザの移送の間に、ユーザ(例えば、患者)又は補助者(例えば、看護師)によって運搬されるのに十分に小さく軽量であり得る。
【0068】
本明細書で使用される場合、「約」又は「実質的に」という用語は、「約」又は「実質的に」によって±10%又は±5%まで変更された用語の許容可能な変動を指す。更に、「未満」、「以下」、「超える (greater than)」、「より大きい」、又は「以上」という用語は、エンドポイントとして、「未満」、「以下」、「超える」、「より大きい」、又は「以上」という用語によって変更される値を含む。
【0069】
様々な態様及び実施形態が本明細書に開示されるが、別の態様及び実施形態が考えられる。本明細書に開示される様々な態様及び実施形態は、例示を目的とするものであり、限定することを意図するものではない。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】