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特表2022-540422埋め込み可能補綴物を送達する方法およびデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-15
(54)【発明の名称】埋め込み可能補綴物を送達する方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20220908BHJP
   A61F 2/966 20130101ALI20220908BHJP
【FI】
A61F2/24
A61F2/966
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500675
(86)(22)【出願日】2020-07-07
(85)【翻訳文提出日】2022-02-25
(86)【国際出願番号】 US2020040990
(87)【国際公開番号】W WO2021007200
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】62/871,916
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/740,172
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507331221
【氏名又は名称】エリクシアー メディカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】サーハン, モタシム
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】バート, ビナヤク
(72)【発明者】
【氏名】パラスチャク, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】セルナ, ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097BB04
4C097MM10
4C097SB10
4C267AA05
4C267AA56
4C267BB02
4C267BB07
4C267BB43
4C267BB45
4C267BB48
4C267BB62
4C267CC19
4C267GG34
4C267HH11
(57)【要約】
弁輪を再成形するためのシステムは、縦方向軸に沿った長さと、該長さに沿った略側方方向における少なくとも1つの凹部とを有する細長いテンプレートを含む。予備成形されたテンプレートが、少なくとも弁輪の内周壁の領域に対して位置付けられ、テンプレート上の少なくとも1つのアンカが、弁輪の内周壁の領域の少なくとも1つのセグメントを該凹部の中に再位置付けするように、弁輪の側方壁の中に前進させられる。このように、弁輪の周辺長が、弁尖の接合を向上させるように、および/または弁の逆流を排除する、または減少させるように、縮小および/または再成形されることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術位置特定ツールであって、前記外科手術位置特定ツールは、
係合端を有するシャフトであって、前記シャフトは、内部組織表面にインプラントを送達すること、またはそれに対して介入ツールを係合させることを行うように構成されている、シャフトと、
前記シャフトの前記係合端から外向きに延びている1つ以上のプローブ要素と
を備え、
前記プローブ要素は、前記内部組織表面に対して係合させられると、検出可能に偏向するように構成されている、外科手術位置特定ツール。
【請求項2】
前記送達されるインプラントは、組織インプラントである、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項3】
前記送達されるインプラントは、組織成形テンプレートである、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項4】
前記プローブ要素は、医療撮像デバイスによって撮像されるように構成されている、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項5】
前記プローブ要素は、放射線不透過性であり、蛍光透視下で撮像可能である、請求項2に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項6】
前記プローブ要素は、音響的に不透明またはエコー源性かつ撮像可能であり、超音波下で撮像可能である、請求項2に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項7】
前記プローブ要素は、光学撮像センサを使用して光学的に可視である、請求項2に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項8】
前記プローブ要素は、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)によって検出可能である、請求項7に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項9】
前記プローブ要素の偏向を検出することが可能なセンサをさらに備えている、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項10】
前記センサは、応力または歪みトランスデューサを備えている、請求項9に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項11】
前記シャフトは、前記係合端まで延びているチャネルを含む、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項12】
前記チャネルは、前記シャフトの全長に延びている、請求項11に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項13】
前記チャネルは、インプラントを送達するように構成されている、請求項11に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項14】
前記チャネルは、介入ツールを位置付けるように構成されている、請求項11に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項15】
前記係合端の近傍に取り付けられた介入ツールをさらに備えている、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項16】
複数のプローブ要素を備えている、請求項1に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項17】
3~24個のプローブ要素を備えている、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項18】
前記プローブ要素は、前記シャフトの軸方向中心線に対して対称に配置されている、請求項17に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項19】
前記プローブ要素は、前記シャフトの軸方向中心線に対して非対称に配置されている、請求項17に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項20】
全てのプローブ要素は、同じ長さを有する、請求項17に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項21】
少なくともいくつかのプローブ要素は、異なる長さを有する、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項22】
より長いプローブ要素は、より短いプローブ要素が組み入れられている、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項23】
前記プローブ要素は、前記シャフトの前記係合端から離れる遠位方向において半径方向外向きにテーパ状になる、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項24】
前記プローブ要素は、円錐形パターンにおいて半径方向外向きにテーパ状になる、請求項23に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項25】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、偏向させられていないとき、線形である、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項26】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、偏向させられていないとき、非線形である、請求項14に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項27】
前記プローブ要素と前記シャフトの軸方向中心線との間の角度は、前記プローブ要素の近位区分から前記プローブ要素の遠位区分まで変化する、請求項26に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項28】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、一定の断面を有する、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項29】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、可変断面を有する、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項30】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、主として、それらが前記シャフトに取り付けられている基部端において偏向するように構成されている、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項31】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、それらの長さに沿って偏向するように構成されている、請求項16に記載の外科手術位置特定ツール。
【請求項32】
内部組織表面を位置特定および修正する方法であって、前記方法は、
前記内部組織表面上の標的場所に対してシャフトの係合端上の1つ以上のプローブ要素を係合させることと、
前記1つ以上のプローブ要素の偏向を観察し、前記標的場所に対する前記シャフトの係合端の位置を決定することと、
前記シャフトの前記係合端が前記標的場所に対して所望の位置にあるとき、組織修正事象を開始することと
を含む、方法。
【請求項33】
前記プローブ要素を観察することは、蛍光透視撮像、超音波撮像、および光学撮像のうちの少なくとも1つを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上のプローブ要素は、放射線不透過性であり、蛍光透視で撮像される、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記プローブ要素は、音響的に不透明であり、超音波によって撮像される、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記プローブ要素は、カメラによって光学的に撮像される、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記プローブ要素は、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)によって撮像される、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記プローブ要素を観察することは、前記プローブ要素に結合されたセンサを使用して、前記プローブ要素の偏向を検出することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
前記センサは、応力または歪みトランスデューサを備えている、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
組織修正事象を開始することは、前記シャフトからインプラントを送達することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項41】
前記インプラントは、襞形成クリップを備えている、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記標的場所は、心臓弁輪に近接した組織上にある、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記心臓弁輪は、僧帽弁輪を備えている、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
組織修正事象を開始することは、前記標的場所に対して介入ツールを係合させるように前記シャフトを位置付けることを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項45】
前記介入ツールは、前記シャフトを通して、前記係合端の近傍の位置に前進させられる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記内部組織表面上の前記標的場所に対して複数のプローブ要素を係合させることを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項47】
3~24個のプローブ要素を係合させることを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記プローブ要素は、前記シャフトの軸方向中心線に対して対称に配置されている、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記プローブ要素は、前記シャフトの軸方向中心線に対して非対称に配置されている、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
全てのプローブ要素は、同じ長さを有する、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
少なくともいくつかのプローブ要素は、異なる長さを有する、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
より長いプローブ要素は、より短いプローブ要素が組み入れられている、請求項46に記載の方法。
【請求項53】
前記プローブ要素は、前記シャフトの前記係合端から離れる遠位方向において半径方向外向きにテーパ状になる、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記プローブ要素は、円錐形パターンにおいて半径方向外向きにテーパ状になる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、偏向させられていないとき、線形である、請求項46に記載の方法。
【請求項56】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、偏向させられていないとき、非線形である、請求項46に記載の方法。
【請求項57】
前記プローブ要素と前記シャフトの軸方向中心線との間の角度は、前記プローブ要素の近位区分から前記プローブ要素の遠位区分まで変化する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、一定の断面を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項59】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、可変断面を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項60】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、主として、それらが前記シャフトに取り付けられている基部端において偏向するように構成されている、請求項46に記載の方法。
【請求項61】
前記プローブ要素のうちの少なくともいくつかは、それらの長さに沿って偏向するように構成されている、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全内容が参照することによって本明細書に組み込まれる2019年7月9日に出願された米国仮第62/871,916号(弁理士整理番号第32016-718.101号)の利益を主張し、2020年1月10日に出願された米国特許出願第16/740,172号(弁理士整理番号第32016-717.501号)の一部継続出願である。
(発明の分野)
【0002】
本発明は、概して、医療デバイスおよび方法に関し、具体的に、心臓学の分野におけるそれらに関する。より具体的に、本発明は、治療、修復、または置換のために心臓弁にアクセスするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
心臓弁は、重要な生物学的機能を有し、形状、設計、および寸法を含む広範囲の解剖学的構成を伴い、障害または機能不全を引き起こし得る病状等の一連の異なる症状の影響を受ける。僧帽弁は、例えば、左心房と左心室との間の接合部に位置する前および後尖を含む輪から成る。弁尖は、腱索を介して左心室心臓乳頭筋に取り付けられている。弁障害または機能障害は、弁の障害または機能障害を引き起こす弁(または輪)の形状、サイズ、および寸法、腱索の長さまたは機能性、弁尖機能を含む弁構成の変化によって、引き起こされ、または、悪化させられ得る。
【0004】
例えば、外科手術弁形成術、人工腱索の埋め込みまたは腱索の修復、および切除弁尖外科手術弁修復を含む種々の心臓外科手術手技が、日常的に実施されている。これらの手技は、典型的に、心臓切開を介して実施され、心臓切開は、典型的に、長い回復時間および関連付けられる合併症を伴う危険な侵襲性手技である患者の胸部および心臓を切開することを含むバイパス外科手術を使用する。
【0005】
そのような心臓切開手技の代替として、低侵襲性外科手術および経皮的デバイスおよび手技が、僧帽弁を置換または修復するために開発されている。弁修復のための低侵襲性外科手術および経皮的選択肢は、典型的に、より侵襲性の外科手術技法を再現しようと試みる。しかしながら、多くのそのようなデバイスは、大きいサイズ、複雑な使用、限定された効能、および異なる解剖学的弁構成に対する限定された適用可能性等の1つ以上の不利点を有する。
【0006】
これらの理由から、多くの経皮的および低侵襲性心臓手技、特に、僧帽弁に対して実施されるそれらの結果は、切開外科手術弁修復手技に劣ることが証明されている。そのような劣った結果は、多くの場合、経皮的および低侵襲性心臓手技中の心臓弁の解剖学的構造の限定された可視化からもたらされる。いかなる単一の撮像モダリティも、必要な全ての解剖学的情報を提供しない。超音波撮像方法は、組織断面を示すことに適しているが、撮像される組織に関連する介入ツールの位置を示すことに適していない。対照的に、蛍光透視撮像は、ツール位置を十分に明らかにするが、組織を十分に明らかにしない。
【0007】
したがって、必要とされるものは、低侵襲性外科手術および経皮的技法、特に、拍動する心臓に対して実施されるそれら、特に、僧帽弁修復および置換のために実施されるそれらにおける使用、またはそれらとの使用のためのデバイス、ツール、システム、および方法である。そのようなデバイス、ツール、システム、および方法は、好ましくは、現在の撮像技術の限界を克服しながら、弁逆流に対処し、デバイス移動を最小化し、または排除し、種々の弁構成を有するより広範な患者母集団に適用可能であるべきである。本明細書の本発明は、これらの必要性のうちの少なくともいくつかを満たす。
【0008】
(背景技術のリストアップ)
共同所有の第PCT/US2019/032976号は、輪に取り付けられる細長いテンプレートを使用して、弁輪を再成形するためのシステムおよび方法を説明している。本共同所有の出願の全開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、身体器官、管腔、空洞、または輪の低侵襲性外科手術および/または経皮的治療または修復のためのデバイスおよび方法を備えている。好ましい例では、本発明は、弁輪および弁尖を備えている心臓弁の切開型外科手術、低侵襲性外科手術、および経皮的治療または修復のためのデバイスおよび方法を備えている。心臓弁の例は、大動脈、僧帽、肺動脈、および三尖弁を含む。ある例は、具体的弁を示すが、本明細書に説明および請求される本発明は、身体内の全ての弁、加えて、他の身体輪、管腔、空洞、および器官に適用可能である。
【0010】
一例では、細長いデバイスは、デバイスの一部の近傍の係合端または領域から延びているウィスカ、フラップ、フィーラ、ワイヤ、センサ等の1つ以上のプローブ要素を有する。プローブ要素は、典型的に、細長いデバイスのシャフトまたは他の本体の中心軸に対して外向きかつ遠位に延びている。プローブ要素は、外科手術手技中に組織に係合し、それによって偏向させられることが可能な任意の材料から形成され得る。好適なポリマーは、ペバックス、ナイロン、abs、ePTFE等、ヒドロゲル、金属、または複合材料を含む。それらは、硫酸バリウム、次炭酸ビスマス、オキシ塩化ビスマス、タングステン等を含む放射線不透過性添加剤を用いて構築され得る。それらは、白金バンド、放射線不透過性インク、または放射線不透過性添加剤を伴うポリマーの区分を含むそれらの長さに沿って配置された放射線不透過性マーカを有し得る。それらは、中空ガラスビーズ、エアポケット、または異なる剛性または密度の2つ以上の材料を含むエコー源性特徴を用いて構築され得る。それらは、ビードブラスティング、表面テクスチャ加工、または再帰反射テクスチャ(半球またはコーナキューブ形状を含む)を含み得るエコー源性表面仕上げを用いて構築され得る。プローブ要素の寸法は、厳密な用途に依存するであろうが、概して、0.1mm~1mmの厚さ、0.5mm~2mmの幅、および1mm~10mmの長さを有するであろう。
【0011】
さらなる例では、プローブ要素は、それらの蛍光透視可視性を強化するために、例えば、ストリップ、層、特徴、パターン等の形態における放射線不透過性材料を含み得る。なおもさらなる例では、プローブ要素は、超音波撮像技法に対するそれらの可視性を改良するために、エコー源性特徴を含み得る。例えば、エコー源性特徴は、以下のうちの1つ以上のものを含み得る:再帰反射表面テクスチャ、気泡、中空ガラスビーズ、閉鎖セル発泡体構造、または有意に異なる剛性を伴う材料の混合物。好ましい例では、プローブ要素は、放射線不透過性材料およびエコー源性特徴の両方を組み込むであろう。
【0012】
いくつかの例では、プローブ要素は、シースに取り付けられる。他の例では、プローブ要素は、シースを通過する療法、診断、位置特定/位置付け、またはマーキングデバイスに取り付けられる。他の例では、プローブ要素は、埋め込み可能デバイスに取り付けられる。さらなる例では、埋め込み可能デバイスは、標的組織と結合する螺旋アンカである。なおもさらなる例では、プローブ要素は、埋め込み後に組織が治癒する間、組織に並置して埋め込み可能デバイスを保持するように、または安定させるように構成および配置される。なおもさらなる例では、プローブ要素は、埋め込み後に組織が治癒する間、埋め込み可能デバイスによって組織に並置して保持されるように構成および配置される。
【0013】
いくつかの例では、標的組織は、僧帽弁輪を備えている。他の例では、標的組織は、大動脈弁輪を備えている。なおも他の例では、標的組織は、三尖弁輪を備えている。また他の例では、標的組織は、肺動脈弁輪を備え、さらなる例では、標的組織は、1つ以上の静脈弁を備えている。
【0014】
プローブ要素は、種々の方法で、例えば、標的組織に係合することに応答して偏向することによって、標的組織と相互作用し得る。他の例では、プローブ要素相互作用は、電気的に標的組織と接触すること、結合すること、またはそれを感知することを含み得る。なおも他の例では、プローブ要素は、例えば、血液または他の流体流動、印加電流、または他の刺激に応答して、組織と接触していないとき、振動、発振、または別様に移動するように構成され得る。そのような場合、組織接触は、プローブ要素が組織接触に応答するときに移動を停止すると、検出されることができる。
【0015】
追加の例では、プローブ要素は、細長いデバイスに取り付けられ、標的組織と細長いデバイス上の場所との間の距離を示す様式で標的組織と相互作用するように構成される。さらなる例では、プローブ要素は、細長いデバイスとプローブ要素との間の距離が、増加または減少させられるにつれて、標的組織と異なるように相互作用する。他の例では、異なる個々のプローブ要素またはプローブ要素の組は、標的組織と細長いデバイスとの間の距離に応じて、標的組織と異なるように相互作用し、例えば、より長いプローブ要素は、より短いプローブ要素より早く組織に係合することに応答して偏向し得、細長いデバイスに対して特定の角度で向けられたプローブ要素は、他のプローブ要素より早く組織に係合することに応答して偏向し得、異なる形状(線形、非線形、正弦、二分岐、三分岐等)を有するプローブ要素は、より短いプローブ要素と異なる時間に組織に係合することに応答して偏向し得る。
【0016】
いくつかの例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、静脈系を横断し得る。他の例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、下大静脈を横断し得る。さらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、右心房と左心房との間の隔壁を横切る。なおもさらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、卵円窩の領域において右心房と左心房との間の隔壁を横切る。
【0017】
いくつかの例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、動脈系を横断する。さらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、大動脈を横断する。またさらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、左心室に進入する。なおもさらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、左心室から左心房に横切る。他の例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、僧帽弁の弁尖間で左心室から左心房に横切る。
【0018】
第1の側面では、本発明は、外科手術位置特定ツールの形態における装置を提供する。外科手術位置特定ツールは、種々の外科手術手技、特に、視覚的アクセスが限定され、典型的に、蛍光透視、超音波、光学コヒーレンストモグラフィ(OCT)、光学カメラ等に依拠する、低侵襲性および経皮的外科手術手技において使用され得る。本発明の外科手術位置特定ツールは、位置決めツールが、多くの場合、標的場所が、外部ビジョンニング能力を使用して適正に可視化されることができない患者組織部位上の標的場所に接近し、それに係合すると、位置フィードバックを提供することができる。特に、位置フィードバックは、下記により詳細に説明されるであろうように、外科手術位置特定ツール上の1つ以上のプローブ要素によって提供され得る。
【0019】
本発明の原理に従って構築された例示的外科手術位置特定ツールは、それに結合される1つ以上のプローブ要素を有するシャフトを備えている。シャフトは、典型的に、係合端を有し、シャフトは、通常、内部組織表面にインプラントを送達すること、またはそれに対して介入ツールを係合させることを行うように構成されるであろう。1つ以上のプローブ要素は、シャフトの係合端から外向きに延びているように結合されるか、または、別様に構成され得、プローブ要素は、典型的に、内部組織表面に対して、またはそれと近接して係合させられると、検出可能に偏向するように構成される。
【0020】
いくつかの事例では、プローブ要素は、蛍光透視、超音波、OCT、またはそのような低侵襲性または経皮的外科手術手技を実施することにおいて一般的に採用されるタイプの他の光学撮像システムのうちのいずれかを含む医療撮像デバイスによって撮像されるように構成され得る。より具体的に、プローブ要素は、それらが、蛍光透視下で撮像可能であるように、放射線不透過性であり、典型的に、放射線不透過性マーカを組み込むか、または、それに取り付けられ得る。代替として、プローブ要素は、超音波観察下の撮像を強化するために、音響的に不透明であり得る。なおも他の事例では、プローブ要素は、組織標的部位に近接した他のデバイス上に設置されるカメラ、CCD等による視認等、光学撮像センサを使用して光学的に可視であり得る。なおもさらなる事例では、偏向は、応力センサ、歪みセンサ、位置エンコーダ等のプローブ要素に取り付けられるセンサによって検出され得る。
【0021】
なおも他の事例では、本発明の外科手術位置特定ツールのシャフトは、インプラントを標的組織部位に送達するように構成されるであろう。例えば、シャフトは、シャフトの係合端まで延びている、または、それに開放するチャネルを有し得る。チャネルは、シャフトを通して、またはその中に途中までしか延びていない容器または他の空洞であり得る。しかしながら、殆どの事例では、チャネルは、係合端が、標的外科手術部位に隣接して位置した後、インプラントが、シャフトを通して送達され得るように、シャフトの全長に延びているであろう。
【0022】
また他の事例では、シャフトのチャネルまたは他の特徴は、電気外科手術デバイス、組織アブレーションデバイス、組織切除デバイス等の介入ツールを位置付けるように構成され得る。そのような事例では、シャフトは、別個の介入ツールを位置付けるように構成され得るか、または、代替として、シャフト自体が、介入ツールを組み込み得、すなわち、介入ツールまたはデバイスは、介入能力を組み込むために、位置決めツールと統合され得る。
【0023】
ある事例では、本発明の位置決めツールは、シャフトの係合端において複数のプローブ要素、典型的に、2~24個のプローブ要素を有するであろう。プローブ要素は、シャフトの軸方向中心線に対して対称または非対称に配置され得る。プローブ要素は、同じまたは異なる長さを有し得る。プローブ要素は、同じまたは異なる形状を有し得る。プローブ要素は、シャフトの係合端から離れるような方向において半径方向外向きにテーパ状になるように集合的に配置され得、例えば、円錐の大きい端部がシャフトの係合端から離れるように離間される略円錐形構成において配置され得る。なおも他の事例では、プローブ要素は、シャフトの軸方向中心線に対して同じまたは異なる角度で向けられてもよく、角度は、プローブ要素の近位端または区分からプローブ要素の遠位端または区分に向かう方向において変動し得る。プローブ要素は、一定の断面積または形状を有し得るか、または、それらの長さに沿って変動する断面積または形状を有し得る。別の事例では、プローブ要素は、主として、それらがシャフトに取り付けられている基部端において偏向するように構成され得るか、または、それらの長さに沿って分散される偏向を有するように構成され得る。
【0024】
第2の側面では、本発明は、患者の内部組織表面を位置特定および修正する方法を提供する。方法は、内部組織表面上の標的場所に対してシャフトの係合端上またはその近傍の1つ以上のプローブ要素を係合させることを含む。プローブ要素のうちの1つ以上のものの偏向が、次いで、標的場所に対するシャフトの係合端の位置を決定するために観察される。組織修正事象が、次いで、シャフトの係合端が、組織上の標的場所に対して所望の位置にあるとき、開始され得る。
【0025】
具体的事例では、プローブ要素を観察することは、蛍光透視撮像、超音波撮像、および光学撮像のうちの少なくとも1つを含み得る。蛍光透視撮像の場合、1つ以上のプローブ要素は、放射線不透過性、部分的に放射線不透過性であるか、または、プローブ要素の長さに沿って配置された放射線不透過性要素またはマーカを含み得る。超音波撮像の場合、1つ以上のプローブ要素は、音響的に透明、反射性、またはエコー源性であり得る。光学撮像の場合、プローブ要素は、標的組織の場所の近傍のツール上のカメラによって撮像され得る。他の事例では、プローブ要素は、OCTまたは他の外科手術撮像方法によって撮像され得る。撮像の代替として、プローブ要素の偏向は、応力トランスデューサ、歪みトランスデューサ、位置エンコーダ等のプローブ要素に取り付けられ、または結合される運動センサを使用して検出され得る。
【0026】
組織修正事象を開始することは、シャフトから標的場所またはその近傍の組織にインプラントを送達することを含み得る。例えば、インプラントは、僧帽弁輪等の心臓弁輪上に埋め込まれるように意図される襞形成先端または他の要素を備え得る。
【0027】
他の事例では、組織修正事象を開始することは、標的組織に対して介入ツールを係合させるようにシャフトを位置付けることを含み得る。例えば、介入ツールは、シャフトを通して、標的組織場所の近位に保持されているツールの係合端の近傍の位置に前進させられ得る。他の事例では、介入ツールは、位置決めツールのシャフトと統合され得る。
【0028】
本発明の方法のさらなる事例では、複数のプローブ要素が、内部ツール表面上の標的場所に対して係合させられるであろう。複数のものは、典型的に、2~24個のプローブ要素の範囲内である2つ以上のプローブ要素を備え得る。プローブ要素は、シャフトの中心線に対して対称または非対称に配置され得る。プローブ要素は、全て同じ長さを有し得るか、または、異なる長さを有し得る。プローブ要素は、典型的に、異なる時間において、またはシャフトの異なる位置場所において組織に係合するために、互いに組み合わせられる、または別様に組み込まれるより長いプローブ要素と、より短いプローブ要素とを備え得る。プローブ要素は、シャフトの係合端から離れる遠位方向において半径方向外向きに、例えば、半径方向外向きの円錐形パターンにおいてテーパ状になり得る。プローブ要素の形状は、線形、非線形、蛇行等を含め、変動し得る。プローブ要素は、類似する角度または異なる角度でプローブシャフトの中心線から半径方向外向きに偏向し得る。プローブ要素は、一定の断面形状または面積を有し得るか、または、断面形状または面積は、異なる個々のプローブ要素またはその群の間で変動し得る。プローブ要素は、主として、それらがシャフトに取り付けられている基部端において偏向するように構成され得、例えば、基部端は、プローブ要素の偏向のための旋回軸または支点としての機能を果たし得る。他の事例では、プローブ要素は、それらの長さに沿って可撓性であり、自由空間においてシャフトに取り付けられている基部端と遠位端との間で分散様式で偏向するように構成され得る。
(参照による組み込み)
【0029】
本明細書に言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照することによって組み込まれることが具体的かつ個々に示される場合と同程度に、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の新規の特徴が、添付される請求項に詳細に記載される。本発明の特徴および利点のより深い理解が、本発明の原理が利用される例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態、および付随の図面を参照することによって取得されるであろう。
【0031】
図1図1は、プロービング要素が遠位かつ外向きに延びている細長いデバイスを示す。プローブ要素の幅に応じて、それらは、より高い剛性を有するフラップと見なされることができ、以降でプローブ要素と見なされるであろう。
【0032】
図2図2は、プロービング要素および一体中心チャネルを伴う細長いデバイスの端面図を示す。
【0033】
図3図3は、プロービング要素がデバイスと一直線に遠位に延びている細長いデバイスを示す。
【0034】
図4図4は、図1の細長いデバイスの側面図を示す。
【0035】
図5図5は、ある角度で組織壁に接近し、組織壁は、移動可能組織セグメント、例えば、弁尖を有する図1の細長いデバイスを示す。
【0036】
図6図6は、プロービング要素が偏向させられ、標的組織と接触する壁と接触する図5の細長いデバイスを示す。
【0037】
図7図7は、プロービング要素が、それが移動するときに移動可能組織セグメントと接触したままである図6の細長いデバイスを示す。
【0038】
図8図8は、様々な長さのプローブ要素を有する細長いデバイスの端面図を示す。
【0039】
図9図9は、主として、細長いデバイスから外向きに延びているプローブ要素を有する細長いデバイスの側面図を示す。
【0040】
図10図10は、可変断面を伴うプローブ要素を有する細長いデバイスの端面図を示す。示されるように、断面は、より薄く、したがって、細長いデバイスの近傍は、より可撓性であり、ヒンジ効果を作成する。
【0041】
図11図11は、可変断面を伴うプローブ要素を有する細長いデバイスの端面図を示す。示されるように、断面は、プローブ要素の先端に向かって幅または厚さが低減し、1つ以上のプローブ要素上にあまり外傷性ではないより可撓性の先端を作成する。
【0042】
図12図12は、架橋セグメントによって端部において接続されるプローブ要素を有する細長いデバイスの端面図を示す。
【0043】
図13図13は、プローブ要素のうちの少なくともいくつかの上に分岐構造を伴うプローブ要素を有する細長いデバイスの端面図を示す。
【0044】
図14図14は、プローブ要素の長さに沿って変化する細長いデバイスに対する角度を伴うプローブ要素を有する細長いデバイスの側面図を示す。
【0045】
図15図15は、内向きかつ遠位に向けられるプローブセグメントを作成するように分岐するプローブ要素を有する細長いデバイスの側面図を示す。
【0046】
図16図16は、内向きかつ近位に向けられるプローブセグメントを作成するように分岐するプローブ要素を有する細長いデバイスの側面図を示す。
【0047】
図17図17は、2つの隣接する接続されたプローブ要素を示し、接続は、接続が部分的に折り重なることを可能にする形状を有し、それによって、接続およびプローブ要素は、より小さい直径に内向きに移動し得る。
【0048】
図18図18は、中心チャネルを通した定着デバイスを伴う断面図におけるプローブ要素を伴う細長いデバイスを示す。定着デバイスは、標的組織に結合される。
【0049】
図19図19は、プローブ要素を伴う細長いデバイス、および組織に結合される定着デバイス、および定着デバイスに結合される組織成形テンプレートを示す。
【0050】
図20図20は、プローブ要素のアレイがその長さに沿って配置された細長いデバイスを示す。
【0051】
図21図21は、プローブ要素が中実中心支持体を有する細長いデバイスを示す。
【0052】
図22図22は、細長いデバイスに関する代替断面区分幾何学形状を示す6つのパネルを有する。
【0053】
図23図23Aおよび23Bは、プローブ要素を伴う細長いデバイスを示し、細長いデバイスは、一方の部材を他方の部材に対して近位または遠位に移動させることによってデバイスの高さまたは直径が変化することを可能にする内部構造を有する。
【0054】
図24図24Aおよび24Bは、バスケットを形成するために遠位端において接続するプローブ要素を有する細長いデバイスを示す。バスケットの一方の端部を他方の端部に対して近位または遠位に移動させることは、バスケットの直径を調節する。
【0055】
図25図25は、細長いデバイスが、標的組織に対する2つのプローブ要素の向きを変化させるために、軸のまわりに回転するように構成された2つのプローブ要素を有する簡略化された細長いデバイスを示す。
【0056】
図26図26は、少なくとも2つの異なる材料から成る2つのプローブ要素を有する細長いデバイスを示す。
【0057】
図27図27Aおよび27Bは、プローブ要素と外側シースとを有する細長いデバイスを示す。プローブ要素を外側シースに対して近位または遠位に移動させることは、プローブ要素の有効長を調節する。
【0058】
図28図28A-28Cは、異なる長さのプローブ要素および標的組織に送達されるべき組織結合アンカを伴う入れ子式細長いデバイスのシステムを示す。
【0059】
図29図29は、複数の独立したプローブ要素を伴い、そのうちの1つ以上のものが、その他のうちの1つ以上に対して近位および遠位に移動させられ得る細長いデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本明細書および請求項に使用されるような語句「弁輪」は、心臓弁の基部における開口部を包囲するリング様組織構造を意味し、それは、弁の弁尖を支持する。例えば、僧帽弁、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁、静脈弁の輪、および身体内の弁の他の輪である。僧帽弁では、輪は、典型的に、僧帽弁の弁尖を支持する鞍形構造である。
【0061】
弁輪に適用されるような、本明細書および請求項に使用されるような語句「周壁」は、弁輪の組織の表面または一部、および/または、弁輪に隣接した組織の一部を意味する。
【0062】
本明細書および請求項に使用されるような「凹部」は、テンプレートの表面において形成されるくぼみまたはウェルを意味する。凹部は、角度で接合された(例えば、直線である)平坦領域を備え得るが、より典型的に、曲線状底部部分を有し、それが略直線状および/または曲線状壁または脚部の対を接合しているであろう。曲線状底部部分は、45°~180°、60°~180°、60°~135°、および90°~135°の例示的範囲を伴って、典型的に、少なくとも45°、多くの場合、少なくとも60°、通常、少なくとも90°、典型的に、少なくとも135°の円弧に及び、時として、全180°に及ぶであろう。本発明の凹部は、典型的に、中心軸の各側に対向壁または脚部を有し、対称であろう。しかしながら、他の場合、凹部は、等しくない長さを有し、各側の壁または脚部を伴って非対称であり、時として、単一の壁のみを有し得る。凹部の例は、円または球体またはその他の内面を含む。
【0063】
本明細書および請求項に使用されるような「凸部」は、円、放物線、楕円等の外部のようなテンプレート上の曲面を意味する。凸部は、典型的に、凹部のそれと反対側のテンプレートの表面上に形成され、逆もまた同様であろう。凸部の例は、円または球体またはその他の外面を含む。
【0064】
本明細書および請求項に使用されるように、「インプラント」は、切開外科手術、血管内外科手術方法、経皮的外科手術方法、および最小侵襲性または他の方法を含む外科手術方法によって、患者の身体の中に導入され、身体中の定位置に残される物品またはデバイスを意味する。例えば、大動脈弁置換インプラント、冠状動脈ステントインプラント、または他のタイプのインプラント。
【0065】
図1に示されるように、細長いデバイス101は、1つ以上のプローブ要素103の中に延びているプローブ要素接合部102を有する。図1では、8つのプローブ要素103が、細長いデバイス101から遠位かつ外向きに延びているが、しかしながら、他の形状および数のプローブ要素も、有利であり得る。
【0066】
プローブ要素は、例えば、1つ以上のプローブ要素を一緒にインサート成型し、細長いデバイスに取り付けることによって;プローブ要素材料から形成された管をレーザ切断することによって;または、所望のプローブ要素パターンを平坦において切断し、細長いデバイスに適合するように(必要とされる場合)それを成形することによって;光化学エッチングによって;または、これらのプロセスの組み合わせによって形成されることができる。プローブ要素は、(特に、射出成型された変形の場合に)処理中に成形されること、切断後に形状に合わせて曲げられること、または、後処理において最終形状に熱設定されることができる。ヒンジ点、センサ、伝導性パッド、またはワイヤ等の追加の特徴が、接合、溶接、圧着等を含むプロセスによって取り付けられることができる。
【0067】
図2は、図1からの細長いデバイス101の端面図を示し、プローブ要素の内面202および中心チャネル201を示す。中心チャネル201は、標的組織部位への療法または診断デバイスまたは物質の送達のために使用され得る。インプラントが、中心チャネル201を通して設置され得る。中心チャネル201は、マーカを組織の中に設置するために、または、プローブ要素に隣接した組織、管腔、または体腔を撮像するために、造影剤液を注入するためにも使用され得る。中心チャネル201は、標的組織に生検を行うために、または標的組織を除去するためにも使用され得る。
【0068】
図3は、プローブ要素接合部302と、細長いデバイス301の方向に遠位に延びている1つ以上のプローブ要素303とを有する細長いデバイス301を示す。この構成におけるプローブ要素303は、細長いデバイス301と同じサイズのチャネルを通して送達可能である。標的組織部位への送達のために、この構成においてプローブ要素303を形成すること、または、この構成において外向きに向けられたプローブ要素(例えば、図2に示されるプローブ要素202)を一時的に拘束することが、有利であり得る。
【0069】
図4は、約45度の角度で細長いデバイスから外向きかつ遠位に延びている1つ以上のプローブ要素402を有する細長いデバイス401の側面図を示す。
【0070】
図5は、約45度の角度で標的組織501に接近する図4の細長いデバイス401を示す。この角度で、上部プローブ要素503は、ほぼ直角に標的組織に接近し、底部プローブ要素504は、標的組織にほぼ平行である。標的組織の可動セグメント502は、標的組織にほぼ平行である。
【0071】
図6は、約45度の角度で標的組織601に接近する図4の細長いデバイス401を示す。細長いデバイス401および標的組織601が、接近して保持されているとき、上部プローブ要素603は、標的組織にほぼ平行に上向きに延びているように偏向し、底部プローブ要素604は、標的組織にほぼ平行に下向きに向けられたままである。標的組織の可動セグメント602は、標的組織にほぼ平行である。
【0072】
図7は、約45度の角度で標的組織701に接近する図4の細長いデバイス401を示す。この図では、標的組織の可動セグメント702は、標的組織701にほぼ垂直な位置に移動している。細長いデバイス401および標的組織701が、接近して保持されているとき、上部プローブ要素703は、標的組織にほぼ平行に上向きに偏向させられたままであり、底部プローブ要素704は、可動組織セグメント702とともに偏向する。この構成では、プローブ要素704の運動を示す画像が、標的組織の可動セグメント702の運動を推測するために使用されることができる。プローブ要素704の運動を示す画像は、標的組織の可動セグメント702に対する細長いデバイス401の場所を推測するためにも使用されることができる。
【0073】
図8は、1つ以上の短いプローブ要素802と、1つ以上の長いプローブ要素803A-Bとを有する細長いデバイス801の端面図を示す。使用時、長いプローブ要素803A-Bは、細長いデバイス801からの第1の距離(線804によって示される)において移動する組織とともに移動するであろう一方、短いプローブ要素802は、該第1の距離における組織運動によって影響を受けないであろう。細長いデバイス801が、移動する組織のより近くに、該第1の距離を下回る第2の距離(線805によって示される)まで移動させられると、短いプローブ要素802と長いプローブ要素803Aおよび803Bとの両方が、組織運動によって影響を受けるであろう。同様に、3つの異なる長さ、4つの異なる長さ、または5つ以上の異なる長さのプローブ要素が、移動する組織に対する細長いデバイスの位置を示すために使用され得る。プローブ要素は、類似する方式で静止した組織特徴(例えば、壁における管腔開口部)と相互作用し、長いプローブ要素803は、最初に静止した組織特徴に反応し、短いプローブ要素802は、細長いデバイス801が、静止した組織特徴のより近くに移動させられるときにのみ反応することができる。
【0074】
図9は、細長いデバイス901から外向きに延びている1つ以上のプローブ要素902を有する細長いデバイス901の端面図を示す。プローブ要素902と細長いデバイス901の長軸との間の角度は、垂直に近い。この構成では、プローブ要素902は、標的組織の表面における隆起または曲線に応答して移動するであろう。
【0075】
図10は、様々な断面を伴う1つ以上のプローブ要素1001を有する細長いデバイスの端面図を示す。示されるように、プローブ要素1001と細長いデバイスとの接合部の近傍に低減させられた断面1002が、存在する。この低減させられた断面1002は、より可撓性の「ヒンジ」領域を作成し、標的組織と相互作用するとき、プローブ要素1001がとる形状に対する増加させられた制御をもたらす。
【0076】
図11は、様々な断面を伴う1つ以上のプローブ要素1101を有する細長いデバイスの端面図を示す。示されるように、プローブ要素1101の遠位端の近傍に低減させられた断面1102が、存在する。この低減させられた断面1102は、より可撓性の先端領域を作成し、標的組織と相互作用するとき、プローブ要素1101がとる形状に対する増加させられた制御をもたらす。
【0077】
図12は、1つ以上の分岐部1202がプローブ要素1201のうちの1つ以上から延び、隣接するプローブ要素1201のうちの1つ以上に接続する2つ以上のプローブ要素1201を有する細長いデバイスの端面図を示す。示されるように、分岐部1202は、8つのプローブ要素1201の各々の端部から延び、隣接するプローブ要素1201の各々を接続し、連続的リングを形成する。プローブ要素1201の先端の近位の場所から延びている分岐部1202を有すること、または、プローブ要素1201の一部を接続し、その他を接続されていないままにすることが、有利であり得る。
【0078】
図13は、プローブ要素のうちの1つ以上から延びているフォーク状分岐部1302と、単一の分岐部1303とを有する1つ以上のプローブ要素1301を有する細長いデバイスの端面図を示す。各プローブ要素1301は、いかなる分岐部も有していないこと、1つ以上のフォーク状分岐部1302を有すること、1つ以上の単一の分岐部1303を有すること、または、フォーク状分岐部1302と単一の分岐部1303との組み合わせを有することができる。フォーク状分岐部1302および単一の分岐部1303は、プローブ要素1301まで実質的に平面に延びていること、または、細長いデバイスに対してプローブ要素1301から内向きまたは外向きに偏向させられていることができる。
【0079】
図14は、細長いデバイス1401の長軸に対して、第1の角度で細長いデバイス1401から延びている近位セグメント1402と、第2の角度で近位セグメント1402から延びているプローブ要素の遠位セグメント1403とを有する1つ以上のプローブ要素を有する細長いデバイス1401を示す。示されるように、第2の角度は、第1の角度と比較して、細長いデバイス1401に対してより浅い角度である。異なる角度における近位セグメント1402および遠位セグメント1403を有するプローブ要素は、直線状プローブ要素と異なる方法で標的組織と相互作用し、直線状プローブ要素がもたらすであろうものと異なる標的組織の場所および運動についての情報をもたらすであろう。同じ細長いデバイスにおいて、直線状プローブ要素と異なる角度における近位セグメント1402および遠位セグメント1403を有するプローブ要素との両方を組み合わせることが、さらに有利であり得る。
【0080】
図15は、細長いデバイス1501の長軸に対する第1の角度で配置され、1つ以上の分岐部1505が細長いデバイス1501の長軸に対する第2の角度で配置された1つ以上のプローブ要素1502を有する細長いデバイス1501の側面図を示す。示されるように、分岐部1505は、分岐点から遠位かつ内向きに延びている。分岐部1505が、分岐点から遠位かつ外向きに延びていること、またはプローブ要素1502と実質的に同じ平面内に留まることが、有利であり得る。
【0081】
図16は、細長いデバイス1601の長軸に対する第1の角度で配置され、1つ以上の分岐部1605が細長いデバイス1601の長軸に対する第2の角度で配置された1つ以上のプローブ要素1602を有する細長いデバイス1601の側面図を示す。示されるように、分岐部1605は、分岐点から近位かつ内向きに延びている。1つ以上の分岐部1605が、分岐点から近位かつ外向きに延びていること、またはプローブ要素1602と実質的に同じ平面内に留まることが、有利であり得る。
【0082】
図17は、曲がり部1703を有する接続分岐部1702によって接続された2つの隣接するプローブ要素1701Aおよび1701Bを示す。曲がり部1703は、プローブ要素1701Aおよび1701Bが互いに対して移動するように、折り畳むことができる。小さい直径の送達構成では、接続分岐部1702は、曲がり部1703においてそれ自体に折り重ねられ、プローブ要素1701Aおよび1701Bは、互いに接近し、アセンブリが、標的身体エリアへのアクセスのために適切にサイズを決定されたカテーテルを通過することを可能にするであろう。
【0083】
図18は、標的組織1803と接触する1つ以上のプローブ要素1802を有する細長いデバイス1801の断面図を示す。標的組織1803に対する細長いデバイス1801の場所が、1つ以上のプローブ要素1802によって支援される撮像方法によって検証されると、組織結合アンカ1804が、細長いデバイス1801の中心チャネルを通して設置され、所望の場所において標的組織に結合される。プローブ要素1802は、種々の撮像モダリティと組み合わせて、標的組織1803の可視性を強化し、標的組織1803に対して組織結合アンカ1804を正確に設置することを支援するために使用されることができる。
【0084】
図19は、標的組織1903と接触する1つ以上のプローブ要素1902を有する細長いデバイス1901の等角図を示す。組織結合アンカ1904が、細長いデバイス1901の中心チャネル内に配置されている。組織成形テンプレート1905が、組織結合アンカに結合され、組織成形テンプレート1905は、標的組織を所望の構成に再成形する。プローブ要素1902は、種々の撮像モダリティと組み合わせて、標的組織1903の可視性を強化し、標的組織に対して正しい回転向きにおいて組織成形テンプレート1905を設置することを支援するために使用されることができる。組織成形テンプレート1905の設置後、プローブ要素1902は、組織の再成形および運動が標的パラメータ以内であることを検証するために使用されることができる。
【0085】
図20は、その長さに沿って配置されたプローブ要素群のアレイを有する細長いデバイス2001を示す。個々のプローブ要素群2002の変位および運動は、細長いデバイス2001の長軸に対してある組織特徴を位置づけるために、または別の組織特徴に対して2つ以上の組織特徴を位置づけるために使用されることができる。
【0086】
図21は、1つ以上のプローブ要素2102と、中実中心断面2103とを有する細長いデバイス2101を示す。断面2103は、小さい管腔にアクセスするために、または他の器具に並んで適合するために、細長いデバイス2101の外形を可能な限り小さくするように最適化されることができる。
【0087】
図22は、多角形2201、管状2202、円形2203、平坦2204、切り抜き2205、および正方形2206を含む本発明による、細長いデバイスに関する一連の可能な断面幾何学形状を示す6つのパネルを含む。密接に関連する形状、例えば、異なる数の辺を伴う多角形、複数の管腔を伴う管、楕円、弓形セグメント、長方形等も、細長いデバイスに関する断面として利点を有し得る。
【0088】
図23Aおよび23Bは、可変高さまたは直径を伴う細長いデバイス2300を示す。細長いデバイス2300は、1つ以上のプローブ要素2303を有する第1の細長いセグメント2301と、1つ以上のプローブ要素2304を有する第2の細長いセグメント2302とを備え、2つの細長いセグメント2301および2302は、細長いセグメント2301および2302を互いに対して近位または遠位に移動させることによって、それらの間の分離距離、したがって、高さまたは直径が、変化し得るように、段2305のアレイによって接続される。図23Aは、幅が狭く小さい直径の短い構成におけるデバイスを示し、図23Bは、幅が広く大きい直径の細長い構成におけるデバイスを示す。
【0089】
図24Aおよび24Bは、遠位ハブ2402および近位ハブ2403に接合され、遠位ハブがシャフト2404に結合され、近位ハブがシャフト2404にスライド可能に係合させられた1つ以上のプローブ要素2401を伴う細長いデバイスを示す。ハブ2402および2403が、一緒により近接した状態にされると、プローブ要素2401は、より曲がり、増加させられた直径(図24Aに示されるような)を有する。ハブ2402および2403が、遠くに離れるように移動させられると、プローブ要素2401は、一直線になり、減少させられた直径(図24Bに示されるような)を有する。この変化可能な直径は、体腔、嚢、動脈瘤、または他の組織特徴の形状およびサイズを可視化するために使用されることができる。
【0090】
図25は、軸2504の周りで時計回りまたは反時計回りに回転(2503)させられ得る1つ以上のプローブ要素2502を有する細長いデバイス2501を示す。
【0091】
図26は、二次特徴2503を伴う1つ以上のプローブ要素2602を有する細長いデバイス2601を示す。二次特徴は、強化された撮像特性を伴う第2の材料(例えば、エコー源性層)または細長いデバイス2601を通して戻るように延びている接続を伴う感知要素(例えば、圧力センサ、歪みセンサ、圧電材料、マイクロホン、酸素センサ、電極、または他の類似する感知機器)であり得る。そのようなセンサは、追加の情報をユーザにもたらし得、例えば、プローブ要素2602における血液酸素化は、それが静脈血液系にあるか、動脈血液系にあるかを示し得る。
【0092】
図27Aおよび27Bは、1つ以上のプローブ要素2702と、細長いデバイス2701の周囲に配置されたスライド可能スリーブ2703とを有する細長いデバイス2701を示す。図27Aは、プローブ要素2702に対して近位に後退させられたスライド可能スリーブ2703を示し、プローブ要素2702の第1の長さが、スライド可能スリーブ2703から遠位に延びている。この構成では、プローブ要素2702は、細長いデバイス2701を標的組織の略近傍に誘導するために使用され得る。
【0093】
図27Bは、プローブ要素2702に対して遠位に延長されたスライド可能スリーブ2703を示し、プローブ要素2702の第2の長さが、スライド可能スリーブ2703から遠位に延びている。この第2の長さは、図27Aに図示される第1の長さより短い。この構成では、プローブ要素2702は、図27Aに示される構成を上回る精度で細長いデバイス2701を標的組織に誘導するために使用され得る。
【0094】
図28A-28Cは、外側シース2801と、内側シース2802と、組織結合アンカ2806に結合されたアンカシャフト2803とから成る細長いデバイスを示す。図28Aは、外側シース2801が、内側シース2802の遠位端および組織結合アンカ2806の両方を覆う図28のデバイスを示す。外側シース2801は、第1の長さを有する1つ以上のプローブ要素2804を有する。図28Bは、内側シース2802の遠位端が、外側シース2801の遠位端から遠位に延びているように、内側シース2802が外側シース2801に対して遠位に移動させられた図28のデバイスを示す。内側シース2802は、内側シースの遠位端上に第2の長さを有する内側プローブ要素2805を有する。内側プローブ要素2805の第2の長さは、外側シース2801のプローブ要素2804と異なる。異なる長さの要素は、異なるサイズの特徴を解決するために使用されることができる。加えて、より長いプローブ要素が、標的組織の近傍に接近するために使用されることができ、より短いプローブ要素は、その位置付けを精緻化するために使用されることができる。図28Cは、内側シース2802および外側シース2803の両方から遠位に延びている組織結合アンカ2806を示す。この構成では、組織結合アンカは、標的組織に結合されることができる。
【0095】
図29は、少なくとも1つの拡張可能プローブ要素2902A、2902B、または2902Cを有する細長いデバイス2901を示す。少なくとも1つのプローブ要素2902Aは、少なくとも1つの他のプローブ要素2902Bに対して近位または遠位に拡張されること、または後退させられることができる。プローブ要素2902Aは、分岐部2903Aとともに示され、それは、標的組織に対する分岐部の位置を示す方法で静止した組織、移動可能組織、または流体流動と相互作用することができる。2つのプローブ要素2902Aおよび2902Bの相対的位置を調節することによって、ユーザは、標的組織における線形構造、例えば、弁輪のセグメントを可視化することができる。3つの独立したプローブ要素2902A、2902B、および2902Cの相対的位置を調節することによって、ユーザは、標的組織における平面構造、例えば、弁輪を可視化することができる。
(実施例)
【0096】
一実施例では、細長いデバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられる。さらなる例では、プローブ要素は、身体組織と接触して偏向する。さらなる例では、プローブ要素は、放射線不透過性であり、蛍光透視検査においてそれらを可視にする。別の例では、プローブ要素は、エコー源性特徴を含む。さらなる例では、エコー源性特徴は、再帰反射表面テクスチャである。別の例では、エコー源性特徴は、音波を散乱させる表面テクスチャである。別の例では、エコー源性特徴は、プローブ要素内の異なる密度の材料である。さらなる例では、エコー源性材料は、プローブ要素の材料内に含まれる中空細孔である。別の例では、エコー源性材料は、プローブ要素の材料内に含まれる中空ビーズである。別の例では、プローブ要素は、異なる密度を有する材料の層から構築される。
【0097】
一実施例では、プローブ要素は、低減させられた外形に内向きに折り畳めるように構成され、プローブ要素を伴う細長いデバイスが、プローブ要素が拡張されたときより小さい管腔を通過することを可能にする。さらなる例では、要素は、遠位かつ内向きに折り畳める。別の例では、要素は、近位かつ内向きに折り畳める。
【0098】
一実施例では、細長いデバイスは、標的組織を治療すること、それに定着すること、それをマーキングすること、または別様にそれに影響を及ぼすことを行うためのデバイスを送達するための器具チャネルを含む。別の例では、器具チャネルは、細長いデバイスの中心に置かれている。別の例では、細長いデバイスは、2つ以上の器具チャネルを含む。
【0099】
一実施例では、プローブ要素は、細長いデバイス先端が、標的組織の区分に接近するとき、変形するように構成される。さらなる例では、この変形は、1つ以上の撮像モダリティ(すなわち、超音波検査、蛍光透視、CT走査、MRI等)を介して可視であろう。さらなる例では、プローブ要素は、組織移動に応答して撓み、1つ以上の撮像モダリティ上で可視の組織運動の指示を与える。
【0100】
一実施例では、プローブ要素の全ては、実質的に同じ長さである。別の例では、細長いデバイスは、2つ以上の異なる長さを有するプローブ要素を含む。さらなる例では、1つ以上のプローブ要素は、長い長さを有し、1つ以上のプローブ要素は、短い長さを有する。さらなる例では、プローブ要素は、3つ以上の異なる長さを有する。別の例では、2つ以上のプローブ要素の各々は、異なる長さを有する。別の例では、細長いデバイスは、位置付けを精緻化するために所望の構成のプローブ要素が標的組織と整列した状態にするために、標的組織に対して回転させられることができる。
【0101】
一実施例では、プローブ要素は、それらの長さに沿って実質的に一貫した断面を有する。さらなる例では、プローブ要素は、低減させられた断面の1つ以上の区分を有する。別の例では、プローブ要素は、要素の長さに沿って変動する断面を有する。
【0102】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスから要素の遠位端まで単一のバンドを形成する。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、第2の遠位または近位端点を作成する側面から延びている1つ以上の分岐部を有する。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、プローブ要素の端部から延びている1つ以上の分岐部を有する。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、プローブ要素の側面または端部から延び、1つ以上の隣接するプローブ要素に接続する分岐部を有する。別の例では、2つの隣接するプローブ要素は、遠位端において接続され、質量における実質的な増加を伴わずに組織とのさらなる接触を可能にする。さらなる例では、2つの隣接するプローブ要素は、折り畳み可能分岐部によって遠位端において接続され、それは、それらが拡張構成におけるものより小さい直径を通して送達され得るように、隣接するプローブ要素の遠位端が互いにより近くに移動することを可能にする。
【0103】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスとの接合部の近傍で曲がり、実質的に直線方向において要素の遠位端まで続く。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスとの接合部からある距離において配置された曲がり部を有する。好ましい例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスの接合部の近傍の第1の曲がり部と、第1の曲がり部の遠位の実質的に同じ方向における第2の曲がり部とを有する。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスの接合部の近傍の第1の曲がり部と、第1の曲がり部の遠位の実質的に反対の方向における第2の曲がり部とを有する。別の例では、1つ以上のプローブ要素は、それらの長さのかなりの部分に沿って連続的曲がり部を有する。
【0104】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、分岐点の近傍で曲がるプローブセグメントを作成するように分岐する。好ましい例では、プローブセグメントは、分岐点から内向きかつ遠位に延びている。別の例では、プローブセグメントは、分岐点から内向きかつ近位に延びている。別の例では、プローブセグメントは、分岐点から外向きかつ遠位に延びている。別の例では、プローブセグメントは、分岐点から外向きかつ近位に延びている。
【0105】
一実施例では、各要素は、要素が定位置または異なる位置に移動または操作され得るように、細長い構造に結合されている。さらなる例では、細長い構造は、縫合糸、ワイヤ等を備えている。別の例では、各プローブ要素は、独立して移動可能である。
【0106】
一実施例では、1つ以上のプローブ要素は、遠隔で作動させられる細長い構造に取り付けられている。別の例では、2つ以上の細長い構造が、独立して遠隔で作動させられる。さらなる例では、1つ以上のプローブ要素は、遠隔で読み取られ得るセンサを含む。
【0107】
一実施例では、少なくとも1つの中空チャネルを有する細長いデバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられる。さらなる例では、細長いデバイスは、シースである。さらなる例では、シースは、止血弁を含む。さらなる例では、シースは、身体の外側に位置する制御装置によって操向されることができる。
【0108】
一実施例では、少なくとも1つの中空チャネルを有する細長いデバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、拡張可能構造が、中空チャネル内に含まれる。さらなる例では、拡張可能構造は、細長いデバイスからそれを解放するために遠位に押される。さらなる例では、拡張可能構造は、細長いデバイスからの解放時、自己拡張する。別の例では、拡張可能構造は、ステントである。別の例では、拡張可能構造は、人工弁を含む。
【0109】
一実施例では、細長いデバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、細長いデバイスは、少なくとも部分的に外側の細長いデバイスを通して設置される。さらなる例では、外側の細長いデバイスは、シースである。さらなる例では、外側の細長いデバイスは、拡張可能構造を含む。さらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、少なくとも部分的に拡張可能構造内に配置される。別の例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、拡張可能構造に並んで配置される。
【0110】
一実施例では、細長いデバイスが、遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、細長いデバイスは、少なくとも部分的にシースを通して設置される。さらなる例では、シースは、インプラントを含む。さらなる例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、少なくとも部分的にインプラント内に配置される。別の例では、プローブ要素を伴う細長いデバイスは、インプラントに並んで配置される。
【0111】
一実施例では、インプラントが、プローブ要素に取り付けられる。さらなる例では、インプラントは、送達構成と、埋め込み構成とを有する。さらなる例では、プローブ要素は、インプラントが、展開構成にあるとき、組織と相互作用するように偏向する。さらなる例では、プローブ要素は、インプラントが埋め込み構成にあるとき、組織に対して保持される。一例では、器具チャネルを有する細長いデバイスが、その遠位端において1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、組織結合アンカが、少なくとも部分的に器具チャネル内に含まれる。さらなる例では、細長いデバイスは、プローブ要素が標的組織と細長いデバイスとの間の位置関係を可視化することを支援することを使用して、標的組織と並置して設置される。さらなる例では、組織結合アンカは、インプラント部分と、送達部分とから成る。さらなる例では、組織結合アンカを近位に後退させることは、それをプローブ要素に近接させる。さらなる例では、組織結合アンカを近位に後退させることは、器具チャネル内に組織結合アンカの遠位端を位置付け、組織結合アンカを遠位に拡張させることは、組織結合アンカの遠位先端を標的組織と並置するように設置する。さらなる例では、送達部分を方向転換させることは、インプラント部分を方向転換させ、それに標的組織を螺旋状に貫通させる。さらなる例では、組織結合アンカの送達部分は、インプラント部分から取り外されることができる。
【0112】
一実施例では、細長いデバイスが、その遠位端に取り付けられるプローブ要素を有し、少なくとも部分的に組織成形テンプレートを含み、細長いデバイスおよび組織成形テンプレートは、標的組織に結合される組織結合アンカの周囲にスライド可能に配置される。さらなる例では、細長いデバイスおよび組織成形テンプレートは、プローブ要素が標的組織と接触して偏向するまで、組織結合アンカの上を遠位に前進させられる。さらなる例では、組織成形テンプレートを含む細長いデバイスは、組織結合アンカのまわりに回転させられ、組織成形テンプレートを標的組織と整列させる。さらなる例では、組織成形テンプレートは、組織結合アンカに結合され、細長いデバイスから解放される。さらなる例では、細長いデバイスは、プローブ要素が組織成形テンプレートによって成形された組織に接触するように、回転させられ、前進させられ、および/または後退させられ、成形された組織の可視化および所望の組織成形効果の検証を支援する。
【0113】
一実施例では、細長いデバイスが、その長さの少なくとも一部に沿って配置されたプローブ要素のアレイを有し、細長いデバイスは、標的組織に隣接して設置される。さらなる例では、標的組織の第1の特徴が、細長いデバイス上のプローブ要素の第1の領域を偏向させ、標的組織のこの第1の特徴の場所を示す。さらなる例では、標的組織の第2の特徴が、細長いデバイス上のプローブ要素の第2の領域を偏向させ、標的組織のこの第2の特徴の場所および第1の特徴と第2の特徴との間の距離を示す。さらなる例では、標的組織の少なくとも1つの特徴は、弁である。
【0114】
一実施例では、細長いデバイスが、その遠位端に結合された1つ以上のプローブ要素を有し、細長いデバイスは、1つの管腔を有する断面、2つ以上の管腔を有する断面、またはいかなる管腔も有していない断面を有する。さらなる例では、いかなる管腔も有していない断面は、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、またはより多い数の辺を有する多角形である形状を有する。別の例では、いかなる管腔も有していない断面は、円形、長円形、楕円形、または別の主に丸形の形状である。別の例では、いかなる管腔も有していない断面は、弓形形状、「L」形状、「C」形状を有するか、または部分的に開放するチャネルを備えている。
【0115】
一実施例では、細長いデバイスが、その遠位端に結合された1つ以上のプローブ要素を有し、角度付き段によって互いに接続された2つ以上の細長い区分から成る。さらなる例では、細長い区分の相対的位置を近位-遠位方向において変化させることは、細長い区分の高さ、または幅、または直径を変化させる。
【0116】
一実施例では、細長いデバイスが、1つ以上のプローブ要素の少なくとも1つの端部に結合された静止ハブに結合され、プローブ要素のうちの少なくとも1つの別の端部は、細長いデバイスとスライド可能に係合させられた移動可能ハブに結合される。さらなる例では、1つ以上のプローブ要素は、細長いデバイスから離れるように外向きに曲がり、膨らみを形成する。さらなる例では、移動可能ハブを静止ハブに向かって移動させることは、膨らみの直径を増加させ、移動可能ハブを静止ハブから離れるように移動させることは、膨らみの直径を減少させる。さらなる例では、膨らみの調節可能直径は、身体構造の直径を可視化するために使用される。
【0117】
一実施例では、細長いデバイスが、細長いデバイスの遠位端またはその近傍における少なくとも1つのプローブ要素に取り付けられ、少なくとも1つのプローブ要素は、第1の材料と、第2の材料とを備えている。さらなる例では、2つの材料の間の特性の差異は、プローブ要素の撮像を強化する。別の例では、2つの材料の間の異なる電気特性は、プローブの領域における条件についての情報を身体の外側に位置するディスプレイに送信する。さらなる例では、情報は、以下のうちの1つ以上を含む:プローブ要素における歪み、圧力、温度、電気伝導率、酸素飽和度。別の例では、第2の材料自体は、情報を身体の外側に位置するディスプレイに送信することが可能な感知デバイスを備えている。さらなる例では、感知デバイスがディスプレイに送信する情報は、以下のうちの1つ以上を含む:プローブ要素における歪み、圧力、温度、電気伝導率、酸素飽和度。別の例では、プローブ要素の材料のうちの1つは、導電性であり、EKG測定値等の電気情報を身体の外側に位置するディスプレイに通信する。
【0118】
一実施例では、細長いデバイスが、少なくとも1つのプローブ要素に取り付けられ、調節部材が、細長いデバイスにスライド可能に結合され、1つ以上のプローブ要素に接触する。さらなる例では、プローブ要素に対する調節部材の近位-遠位位置を調節することは、プローブ要素の有効長を変化させる。さらなる例では、プローブ要素に対して遠位に調節部材を移動させることは、プローブ要素の有効長をより短くし、プローブ要素に対して近位に調節部材を移動させることは、プローブ要素の有効長をより長くする。さらなる例では、プローブ要素の有効長は、標的組織に対する細長い部材の初期位置付け中、比較的に長い位置に調節され、最終位置付け中、比較的により短い位置に調節され、必要に応じて、可変位置精度を可能にする。
【0119】
一実施例では、その遠位端に結合された第1の長さを有する1つ以上のプローブ要素を有する第1の細長いデバイスが、その遠位端に結合された第2の長さを有する1つ以上のプローブ要素を有する第2の細長いデバイスにスライド可能に結合される。さらなる例では、第1の細長いデバイスのプローブ要素は、第2の細長いデバイスのプローブ要素に対して遠位に拡張されることができるか、または、第2の細長いデバイスのプローブ要素に対して近位に後退させられることができる。さらなる例では、第1の細長いデバイスのプローブ要素は、第2の細長いデバイスのプローブ要素より長い。さらなる例では、第1の細長いデバイスは、標的組織に対する結合される細長いデバイスの初期位置付けに関して最遠位であるように配置され、次いで、第2の細長いデバイスは、結合される細長いデバイスの精密な最終位置付けに関して最遠位であるように配置される。さらなる例では、組織結合アンカが、結合される細長い部材にスライド可能に結合され、最終位置付けが、達成されると、標的組織に結合するように構成される。
【0120】
一実施例では、細長いデバイスが、それらの長さに沿って配置されたプローブ要素を有する2つ以上の独立して位置付け可能なアームを含む。さらなる例では、プローブ要素を有するアームは、標的組織における線形構造を位置づけるために使用される。別の例では、細長いデバイスが、それらの長さに沿って配置されたプローブ要素を有する3つ以上の独立して位置付け可能なアームを含む。さらなる例では、プローブ要素を有する3つのアームは、標的組織における平面構造を位置づけるために使用される。さらなる例では、平面構造は、心臓弁である。別の例では、細長いデバイスは、1つ以上のプローブ要素に取り付けられ、独立して制御可能なアームのうちの1つとしての機能を果たす。
【0121】
別の実施例では、デバイスが、プローブ要素に取り付けられる。なおもさらなる例では、デバイスは、療法デバイスである。別の例では、デバイスは、診断デバイスである。また別の例では、デバイスは、位置特定または位置付けデバイスである。さらなる例では、デバイスは、少なくとも1つの療法、診断、位置付け、位置特定、またはマーキングデバイスを送達することが可能なチャネルを伴うシースである。
【0122】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、説明されたが、そのような実施形態が、例としてのみ提供されることが当業者に明白であろう。多数の変形例、変更、および代用が、ここで、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項が、本発明の範囲を定義し、これらの請求項の範囲内の方法および構造およびそれらの均等物が、それによって網羅されることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図25
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図27A
図27B
図28A
図28B
図28C
図29
【国際調査報告】