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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-16
(54)【発明の名称】電気接着デバイスホルダ
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/80 20160101AFI20220909BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20220909BHJP
   H02J 50/05 20160101ALI20220909BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220909BHJP
【FI】
H02J50/80
H02J50/40
H02J50/05
H02J50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022501135
(86)(22)【出願日】2020-07-07
(85)【翻訳文提出日】2022-02-18
(86)【国際出願番号】 US2020041036
(87)【国際公開番号】W WO2021007226
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】62/871,160
(32)【優先日】2019-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/956,054
(32)【優先日】2019-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522009961
【氏名又は名称】セルフィー スナッパー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】コチ デニス
(57)【要約】
開示された実施形態は、デバイスを外的物体及び他の標的表面に固定するための電気接着デバイスホルダを含む。様々な実施形態において、電気接着デバイスホルダは、デバイスに取り外し可能に取り付けるデバイスケースに組み込むことができる。デバイスケースは、電気接着デバイスに電力を供給するための一体化電源を含むことができる。様々な実施形態において、電気接着デバイスホルダは、スマートフォン又はカメラなどのデバイスに直接取り付けることができる。デバイスを外的物体に固定するための電源駆動式の携帯可能な機構を提供することで、電気接着デバイスホルダは、デバイスのスクリーンを見るためのより良い視点を提供し、カメラの視野を広げることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気接着デバイスホルダであって、
デバイスに取り付けられるように構成されたデバイスケースと、
前記デバイスケースに統合された電気接着デバイスと、
を備え、
前記電気接着デバイスは、
絶縁材料内に配置された1又は2以上の電極を含む柔軟フィルムであって、前記絶縁材料の少なくとも片面に塗布された化学接着剤を含む絶縁材料と、
前記1又は2以上の電極に接続された電源と、
前記電気接着デバイスに組み込まれたセンサであって、外的物体の1又は2以上の特性を測定するセンサデータを収集するよう構成されたセンサと、
前記センサと通信するデジタルスイッチであって、前記センサデータに基づいて前記1又は2以上の電極の調整可能電圧出力を制御するように構成されたデジタルスイッチと、
を含み、
前記1又は2以上の電極の前記調整可能電圧出力が、前記電気接着デバイスを前記外的物体に固定する電気接着力を生成する、電気接着デバイス。
【請求項2】
前記デジタルスイッチは、電圧コンバータを動作させて、前記電源からの低電圧を前記調整可能電圧出力に変換することにより前記調整可能電圧出力を生成することによって前記調整可能電圧出力を制御する、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項3】
前記デジタルスイッチは、前記センサによって測定された前記外的物体の1又は2以上の特性に基づいて、前記電圧コンバータを動作させて前記調整可能電圧出力を変更するように構成されている、請求項2に記載の電界放出デバイスホルダ。
【請求項4】
前記電気接着力は、
前記1又は2以上の電極にて前記調整可能電圧を発生させるステップと、
前記調整可能電圧出力により、前記外的物体に電荷を誘起するステップと、
前記外的物体上の電荷と前記1又は2以上の電極上の反対側の電荷とを相互作用させて、電気接着力を生じさせるステップと、
によって前記電気接着デバイスを前記外的物体に固定する、
請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項5】
ユーザから受け取った手動入力に応答して前記センサを作動させるように構成されたセンサ作動機構と、
前記センサのステータス状態を可視的に表示するように構成されたステータスライトと、
を更に備える、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項6】
前記センサは、電極導電率センサ、誘電導電率センサ、ホール効果センサ、磁界センサ、ポロシティセンサ、時間領域反射率(TDR)ポロシティセンサ、モーションセンサ、超音波センサ、レーダーセンサ、赤外線センサ、ドットフィールド投影深度センサ、又は飛行時間深度センサを含む、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項7】
前記外的物体の1又は2以上の特性は、導電性、電気的特性、磁気的特性、多孔性、透過性、表面モルホロジ、表面プロファイル、表面テクスチャ、及びセンサからの距離のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項8】
前記外的物体は、金属、木、プラスチック、セラミック、コンクリート、乾式壁、ガラス、又は石のうちの少なくとも1つから形成されている、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項9】
前記デバイスは、スマートフォンである、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項10】
デバイスがカメラである、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項11】
ワイヤレス充電信号を電気に変換して電源を充電する受信コイルを更に備える、請求項1に記載の電気接着デバイスホルダ。
【請求項12】
統合された電気接着デバイスを有するデバイスであって、
絶縁材料中に配置された1又は2以上の電極を含む柔軟フィルムであって、前記絶縁材料が前記絶縁材料の少なくとも片面に塗布された化学的接着剤を含む、柔軟フィルムと、
前記1又は2以上の電極に接続された電源と、
前記電気接着デバイスに組み込まれたセンサであって、外的物体の1又は2以上の特性を測定するセンサデータを収集するように構成されたセンサと、
前記センサと通信するデジタルスイッチであって、前記センサデータに基づいて前記1又は2以上の電極の調整可能電圧出力を制御するように構成されたデジタルスイッチと、
を備え、
前記1又は2以上の電極の調整可能電圧出力が、前記電気接着デバイスを前記外的物体に固定する電気接着力を生成する、デバイス。
【請求項13】
前記デジタルスイッチは、電圧コンバータを動作させて、前記電源からの低電圧を前記電圧出力に変換することにより前記調整可能電圧出力を生成することによって前記調整可能電圧出力を制御する、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記デジタルスイッチは、前記センサによって測定された前記外的物体の1又は2以上の特性に基づいて、前記電圧コンバータを動作させて前記調整可能電圧出力を変更するように構成されている、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
電気接着力は、
前記1又は2以上の電極にて調整可能電圧を発生させるステップと、
前記調整可能電圧出力により、前記外的物体に電荷を誘起するステップと、
前記外的物体上の電荷と前記1又は2以上の電極の反対側の電荷とを相互作用させて、電気接着力を生じさせるステップと、
によって前記電気接着デバイスを前記外的物体に固定する、
請求項12に記載のデバイス。
【請求項16】
前記電気接着デバイスは、化学接着剤、機械的ファスナー、熱ファスナー、乾式接着、ベルクロ、吸引接着、真空接着、磁気テープ、及び電磁テープのうちの少なくとも1つを使用して前記デバイスと統合される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項17】
前記電気接着デバイスが、前記デバイスの表面に取り外し可能に取り付けられる、請求項12に記載のデバイス。
【請求項18】
前記デバイスが、スマートフォン、カメラ、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットコンピュータ、又はテレビジョンである、請求項12に記載のデバイス。
【請求項19】
電気接着デバイスホルダによって生成された電圧を調整する方法であって、
電気接着デバイスホルダに組み込まれた電気接着デバイスの1又は2以上のセンサからセンサデータを受信するステップと、
前記センサデータに基づいて、外的物体の1又は2以上の特性を決定するステップと、
前記電気接着デバイスの電圧コンバータによって、前記電気接着デバイスの1又は2以上の電極に印加される調整可能電圧を生成するステップであって、前記生成するステップは、前記外的物体の1又は2以上の特性に基づいて前記調整可能電圧の強さを変更する前記電気接着デバイスのデジタルスイッチによって制御される、ステップと、
前記1又は2以上の電極上の電荷と、前記調節可能電圧によって誘起される前記外的物体上の反対側の電荷との間の相互作用によって生じる電気接着力を用いて、前記電気接着デバイスのホルダを前記外的物体に取り付けるステップと、
を含む、方法。
【請求項20】
前記センサデータに基づいて、前記外的物体が導電性であると決定するステップと、
前記外的物体が導電性であると決定したことに応答して、前記導電性の外的物体と安全に相互作用することができる低い電圧を生成するステップと、
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記センサデータに基づいて、前記外的物体が絶縁性であると決定するステップと、
前記外的物体が絶縁性であると決定したことに応答して、前記絶縁性の外的物体と安全に相互作用できる高電圧を生成するステップと、
を更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、2019年7月7日に出願された米国仮出願第62/871,160号の利益を主張するものであり、その内容全体が引用により本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2019年12月31日に出願された米国仮出願第62/956,054号の利益を主張するものであり、その内容全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般に、対象物の取り付け及び固定に関し、特に、電子デバイスを外的物体及び他の標的表面に装着するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子デバイスを壁、家具、木、鏡、窓及び他の外的物体及び/又は標的表面に取り付けることで、既存のデバイスの機能を最適化し、新しい機能を提供することができる。コンテンツの視聴、写真撮影、他者とのコミュニケーション、及び電子デバイスの他の日常的な使用は、典型的には、個人的な活動であって、他者と共有することは困難である。また、電子デバイスを使用する際には、少なくとも一方の手が電子デバイスを保持することで塞がっているので、マルチタスクを行うことは困難である。更に、毎年何百万もの電子デバイスが、安全でない場所から落下することで故障している。従って、電子デバイスを外的物体及び/又は他の標的表面上の固定位置に固定して、デバイスをハンズフリーで使用でき、電子デバイスのグループでの相互作用を容易にするデバイスホルダを開発する必要性がある。
【0004】
従来、電子デバイスを外的物体及び他の標的表面に装着し固定することに関する問題を解決するために、これまで取り組まれてきたが、機械的な装着機構は、信頼性が低く、嵩高である。また、機械的な装着機構は、電子デバイスの組み立て及び取り付けに時間及び手間が必要となる。場合によっては、装着機構を取り付ける際に電子デバイスを損傷させる可能性があり、これは、装着機構のネジ、クランプ、クリップ、及び他の構成要素が、電子デバイスのスクリーン又は他の脆弱な構成要素に強く接触して、電子デバイスに擦過傷、破断、へこみ、又は他の損傷を与える可能性があることに起因する。多くの機械的装着システムは嵩高であり、外的物体又は他の標的表面に恒久的又は半恒久的に取り付けなければならない。電子デバイスが装着システムに取り付けられていない、又は装着システムから取り外されている場合、装着システムが露出され、見た目が悪い。機械的装着システムはまた、外的物体が装着システム及び/又は電子デバイスの重量を支持できない場合、取り付けの際に固定される外的物体を損傷する可能性がある。電子デバイスのための携帯可能で電源駆動の装着システムは検討されていない。
【0005】
開示された主題の様々な目的、特徴、及び利点は、同じ参照符号が同じ要素を表す以下の図面を参照しながら検討したときに、以下の詳細な説明を参照してより完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】電子デバイスを保持するための例示的な電気接着デバイスを示す図である。
図2図1に示す例示的な電気接着システムを用いて外的物体に装着される電子デバイスを示す図である。
図3】ケースに組み込まれた電気接着デバイスホルダの分解図である。
図4図4の電気接着デバイスホルダに含まれる例示的なプロセッサを示す図である。
図5図3の電気接着デバイスホルダの例示的なワイヤレス充電の実施形態を示す図である。
図6A図3の電子デバイスホルダの代替の透視図である。
図6B図3の電子デバイスホルダの代替の透視図である。
図7A】スマートフォンに組み込まれた例示的な電気接着デバイスホルダを示す図である。
図7B】スマートフォンに組み込まれた例示的な電気接着デバイスホルダを示す図である。
図8A】カメラに組み込まれた例示的な電気接着デバイスホルダを示す図である。
図8B】カメラに組み込まれた例示的な電気接着デバイスホルダを示す図である。
図9】デジタルスイッチを使用して電気接着デバイスによって生成される電圧を調整する例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で使用される用語「デバイス」及び「装置」は、スマートフォン、コンピュータ、ラップトップ、テレビジョン、カメラ及び同様のものを有する何れかの物体及び電気部品を指す。
【0008】
本明細書で使用される用語「1つのコンテンツ」及び「複数のコンテンツ」は、電子デバイスによってキャプチャされて電子デバイス上で視聴することが可能な画像、ビデオ、オーディオレコード、及びオーディオビジュアル作品を指す。
【0009】
本明細書で使用される用語「外的物体」及び「複数の外的物体」は、壁、家具、木、鏡、窓、及び任意のサイズの電子デバイスを取り付けるための露出領域を有する他の何れかの物体及び/又は標的表面を指す。外的物体に含まれる取り付け表面は、粗くても滑らかでもよく、また外的物体は、1又は2以上の導電性及び/又は非導電性材料から構成することができる。
【0010】
(システムの例示的な実施形態)
Rev1-2は、外的物体にデバイスを固定するためのデバイスホルダに組み込むことができる例示的な電気接着デバイス及びシステムを示している。電気接着システムを使用したデバイスホルダの実施形態は、様々な表面に迅速且つ確実に取り付けることができるように、デバイスの背面に取り外し可能に取り付け及び/又は組み込むことができる。電気接着システムを用いてデバイスを外的物体に取り付けることで、複数の人がデバイスと相互作用することができ、デバイスをハンズフリーで使用することができ、また、デバイスが固定位置に固定され、落下、置き忘れ、及び損傷を防ぐことができる。
【0011】
図1は、デバイスホルダに含むことができる電気接着デバイス100を示す。様々な実施形態において、電気接着デバイス100は、1又は2以上の電極104と、電極104とケース及び/又はデバイスとの間の絶縁材料102とを含む柔軟フィルムとして実装することができる。電気接着フィルムは、電気接着デバイス100をケース及び/又はデバイスに取り付けることを可能にするように、絶縁材料102及び/又は電極104に塗布された化学接着剤を含むことができる。また、ケース及び/又はデバイスに電気接着デバイスを固定するのに使用される追加の取り付け機構は、機械的ファスナー、熱ファスナー(例えば、溶接、スポット溶接、又はスポット溶融の場所)、乾式接着、ベルクロ(登録商標)、吸引/真空接着、磁気又は電磁取り付け、又はテープ(例えば:片面又は両面)を含むことができる。所与の状況で望ましい又は必要とされるデバイスの携帯性の程度及び電気接着デバイスのサイズに応じて、取り付け機構は、恒久的、一時的、又は取り外し可能な取り付け形態を提供することができる。
【0012】
絶縁体102は、絶縁体の複数の異なる層から構成することができる。図示の目的で、電気接着デバイス100は、2つのペアの4つの電極を有するものとして示されているが、より多くの又はより少ない電極を所定の電気接着デバイス100に使用することができることは、容易に理解されるであろう。所与の電気接着デバイス100において単一の電極しか使用されていない場合、好ましくは、反対の極性の少なくとも1つの電極を有する相補的な電気接着デバイス100が共に使用される。サイズに関しては、電気接着デバイス100は、実質的にスケールが不変である。すなわち、電気接着デバイスのサイズは、表面積が1平方センチメートル未満から数メートルを上回る範囲とすることができる。更に大きな表面積又は小さな表面積も可能であり、所与のデバイスの要求に合わせてサイズ決定することができる。
【0013】
様々な実施形態において、電気接着デバイス100は、デバイスの後面全体を覆うことができる。1又は2以上の電極104は、1又は2以上の既知の電気接続部106を用いて、電源112(例えば、バッテリ、AC電源、DC電源、及び同様のもの)に接続することができる。電源管理集積回路110は、電源112の出力を管理し、電圧を調整し、電源112の変更機能を制御することができる。デバイスを支持するのに十分な電気接着力を提供する電気接着力を生成するために、電源112からの低電圧電力は、電圧コンバータ108を使用して1又は2以上の電極104で高電圧の電荷に変換されなければならない。1又は2以上の電極104上の高電圧は電界を形成し、この電界は、電気接着デバイス100と接触及び/又は近接した外的物体及び/又は他の標的表面と相互作用する。電界は、標的表面を局所的に分極し、及び/又は1又は2以上の電極104の電荷と反対の電荷を標的表面上に誘起することができる。1又は2以上の電極104と標的表面上の反対の電荷は引き付け合い、電極104と標的表面との間に電気的接着を引き起こす。誘導電荷は、誘電分極の結果であるか、又は弱導電性材料及び電荷の静電誘導の結果とすることができる。標的表面が、例えば銅などの、強い導電体の材料を含む場合には、誘導電荷は、電界を完全に打ち消すことができる。この場合、内部電界はゼロになるが、それでも誘導電荷が形成され、電気接着デバイス100に電気接着力(すなわち、ローレンツ力)を与える。
【0014】
このように、1又は2以上の電極104に印加される調整可能な電圧は、電気接着デバイス100と、外的物体及び/又は他の標的表面の材料との間に全体的な電気接着力を提供する。電気接着力は、電気接着デバイス100を標的表面に保持する。全体的な電気接着力は、電気接着デバイス100と、電気接着デバイス100に取り付けられた消費者用デバイス又は他の物体の重力に打ち勝つのに十分とすることができる。従って、電気接着剤の力を用いて、電気接着デバイス100に装着された消費者デバイスを標的表面上で高く保持することができる。様々な実施形態では、複数の電気接着デバイスを標的表面に配置して、標的表面に対する追加の電気接着力を提供することができるようになる。電気接着力の組み合わせは、標的表面上の大きな物体を持ち上げ、移動させ、ピックアンドプレース、取り付け、又は固定するのに十分なものとすることができる。
【0015】
1又は2以上の電極104から調整可能な電圧を除去すると、電気接着デバイス100と標的表面との間の電気接着力が停止する。このように、1又は2以上の電極104の間に調整可能な電圧がない場合、電気接着デバイス100は、標的表面に対してより容易に移動することができる。この状態では、電気接着デバイス100は、調整可能な電圧が印加される前後で移動することができる。良好に制御された電気的な活性化及び非活性化により、例えば、比較的少量の電力消費でありながら、約50ミリ秒未満の応答時間など、高速な接着及び脱離が可能になる。
【0016】
特定の材料(例えば、金属及び他の導体)に過剰な電圧を印加すると、火花、炎、電撃、及び他の危険な状況を引き起こす可能性がある。印加電圧が低過ぎると、電気接着デバイス100を標的表面に確実に取り付けるには十分ではない弱い接着力が発生する。適切な調整可能電圧が生成されて電極104に印加され、十分な電気接着力を確実に発生させるために、デジタルスイッチ116が、電圧コンバータ108を自律的に制御することができる。デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100に含まれる1又は2以上のセンサ114によって収集されたセンサデータに基づいて、電圧コンバータ108の電圧出力を制御することができる。デジタルスイッチ116は、センサデータを受信し、センサデータに基づいて1又は2以上の特性を決定し、1又は2以上の特性に基づいて電圧コンバータを制御するためのプログラマブルロジックを含むマイクロコントローラ又は他の集積回路とすることができる。デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100を標的表面に取り付けるために使用される調整可能な出力電圧を生成、変更、設定、及び/又は維持するために、電圧コンバータ108を動作することができる。
【0017】
例えば、センサ114によって導電性標的表面(例えば、金属)を検出することに応答して、デジタルスイッチ116は、導電性標的表面に電気接着デバイス100を取り付けて固定するのに十分な調整可能な電圧を生成するように、電圧コンバータ108を動作させることができる。また、調整可能な電圧出力は、導電性表面に適用しても安全とすることができ、高電圧を生成している電気接着デバイス100が導電性標的表面に接触及び/又は近接して配置されたときに生じる、火花、災、又は他の危険な状態を排除することができる。同様に、センサ114が異なる特性を有する異なる表面を検出すると、デジタルスイッチ116は、電圧コンバータ108を制御して、電気接着デバイス100をその異なる表面に取り付けて固定するのに十分な異なる調整可能電圧を生成する。例えば、センサ114によって有機標的表面(例えば、木材、乾式壁、布地及び同様のもの)を検出することに応答して、デジタルスイッチ116は、危険な状態を生じさせることなく、電気接着デバイスを有機標的表面に接着させて固定するのに十分であり得る調整可能な電圧を電圧コンバータ108に生成させることができる。また、調節可能電圧は、電気接着デバイス100が誤って移動したときに生じる可能性のある危険な状態を回避するために、電圧出力を最小限にすることができる。デジタルスイッチ116は、センサ114によって平滑な標的表面(例えば、ガラス)又は絶縁標的表面(例えば、プラスチック、石、シートロック、セラミック、及び同様のもの)を検出したことに応答して、危険な状態を生じることなく平滑な及び/又は絶縁標的表面に電気接着デバイス100を取り付けて固定するのに十分な調整可能電圧を電圧コンバータ108に生成させることができる。このように、電気接着デバイス100は、センサ114によって決定された標的表面の特性に基づいて調整される調整可能電圧レベルを有し、その結果、安全上の問題なしに様々な標的表面に取り付けるのに安全に使用できる電気接着デバイス100が得られる。
【0018】
調整可能電圧の強さ(すなわち、電圧量)は、標的表面の材料に応じて変化することができる。例えば、導電性標的表面(例えば、金属)に電気接着デバイス100を取り付けるのに必要な調整可能電圧の強さは、絶縁性標的表面、滑らかな標的表面、及び/又は有機標的表面に電気接着デバイス100を取り付けるために必要な調整可能電圧を小さくすることができる。電気接着デバイス100を有機標的表面に取り付けるのに必要な調節可能電圧の強さは、電気接着デバイス100を導電性標的表面に接着させるのに必要な調節可能電圧よりも大きく、電気接着デバイス100を絶縁標的表面に接着させるのに必要な調節可能電圧よりも小さくすることができる。絶縁性標的表面に電気接着デバイスを取り付けるために必要な調整可能電圧の強度は、有機性標的表面又は導電性標的表面に電気接着デバイスを取り付けるために必要な調整可能電圧よりも高くすることができる。電気接着デバイス100は、任意のタイプの表面(例えば、金属、有機、粗い、滑らか、起伏のある、絶縁性、導電性、及び同様のもの)に取り付けるように構成することができる。幾つかの実施形態では、電気接着デバイス100を滑らかで平坦な表面に取り付けることが好ましいとすることができる。
【0019】
幾つかの標的表面に電気接着デバイス100を取り付けるには、極めて高い電圧が必要である。例えば、粗い標的表面、極めて滑らかな標的表面(例えば、ガラス)、及び/又は絶縁標的表面に電気接着デバイス100を取り付けるためには、極めて高い電圧出力が必要となる場合がある。高電圧出力を生成する電気接着デバイスは、導電性表面に接触し及び/又は近接して配置されたときに、火花、災、電撃及び他の危険な状態を生成する可能性がある。安全上の問題を回避するために、電気接着デバイス100の幾つかの実施形態では、高電圧を生成しないようにし、電気接着デバイス100を導電性標的表面、有機標的表面及び同様のものに取り付けるのに十分な出力調整可能電圧のみを生成することができる。
【0020】
電気接着デバイス100が新しい標的表面に移動されると、センサ114は、新しい標的表面の1又は2以上の特性を自動的に検出し、及び/又は新しい標的表面の材料タイプ、表面テクスチャ、表面モルホロジ、又は他の特性を決定することができる。デジタルスイッチ116は、材料の種類及び/又は新しい標的表面の特性に基づいて、電圧コンバータ108によって生成された調整可能電圧出力を修正及び/又は維持することができる。電圧コンバータ108を用いて生成する調整可能電圧を決定するために、デジタルスイッチ116は、センサ114から受信したセンサデータに基づいて調整可能電圧を決定するためのロジックを含むことができる。例えば、デジタルスイッチ116は、ルックアップテーブルを使用して、センサデータに基づいて適切な調整可能電圧を決定するためのロジックを含むことができる。また、デジタルスイッチ116に組み込まれたロジックは、センサデータに基づいて適切な調整可能電圧を計算するための1又は2以上のアルゴリズムを含むことができる。更に、電気接着デバイス100が標的表面から離れて移動したことをセンサ114が検出した場合、デジタルスイッチ116は、センサ114によって新しい標的表面が検出されるまで、電圧コンバータ108をパワーダウン及び/又は電圧コンバータ108からの調整可能電圧出力を終了させることができる。
【0021】
1又は2以上のセンサ114は、標的表面の特性を測定するため多種多様なセンサ114を含むことができる。各センサ114は、センサ制御回路118によって動作することができる。センサ制御回路118は、センサ114に含まれてもよく、別個の構成要素であってもよい。センサ制御回路118は、センサ114を制御するためのプログラマブルロジックを有するマイクロコントローラ又は他の集積回路とすることができる。例えば、センサ制御回路118は、センサデータの取り込みを開始する、センサデータの取り込みを中止する、センサのサンプルレートを設定する、センサ114によって測定されたセンサデータの送信を制御する、及び同様のものを行うことができる。センサ114は、導電率センサ(例えば、電極導電率センサ、誘導導電率センサ。及び同様のもの)、ホール効果センサ及び他の磁界センサ、ポロシティセンサ(例えば、時間領域反射率(TDR)ポロシティセンサ)、波形センサ(例えば、超音波センサ、レーダーセンサ、赤外線センサ、ドットフィールド投影深度センサ、飛行時間深度センサ)、モーションセンサ、表面テクスチャセンサ、表面プロファイルセンサ、表面モルホロジセンサ及び同様のものを含むことができる。1又は2以上のセンサ114によって測定されたセンサデータは、標的表面の1又は2以上の特性を決定するのに使用することができる。例えば、センサデータは、標的表面の導電性及び他の電気的又は磁気的特性、材料の多孔性、浸透性、及び表面モルホロジ、材料の硬度、平滑性、表面プロファイル、及び他の表面特性、標的表面がセンサからの距離及び同様のものを決定するのに使用することができる。センサデータから得られた1又は2以上の特性を用いて、デジタルスイッチ116を直接制御することができる。また、センサデータは、図4に示すデータ分析モジュール422に送ることができる。データ分析モジュール422は、センサデータを精査し、これを用いて標的表面の特性及び/又は材料タイプ(例えば、金属、木材、プラスチック、セラミック、コンクリート、乾式壁、ガラス、石、及び同様のもの)を決定することができる。次いで、デジタルスイッチ116は、データ分析モジュール422によって決定された標的表面に対する特性及び/又は材料の種類に基づいて、電圧コンバータ108から出力される電圧を制御することができる。
【0022】
デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100の本質的な安全機能として機能することができる。デジタルスイッチ116は、導電性標的表面への高電圧の印加に起因する可能性がある、火花、災、電撃、及び他の安全上の問題のリスクを低減することができる。電気接着デバイス100によって生成される電圧を自律的に制御することにより、デジタルスイッチ116はまた、ユーザが電気接着デバイス100の電圧出力を手動で設定する際に生じる可能性のあるヒューマンエラーを最小限に抑えることができる。例えば、ヒューマンエラーは、ユーザが電圧設定の変更を忘れてしまったこと、子供が電気接着デバイスで遊んでいて電圧設定に注意を払わなかったこと、ユーザが導電面と絶縁面を間違えること、及び同様のことを含むことができる。これらのエラーは、デジタルスイッチ116を使用して、1又は2以上のセンサ114から受信したセンサデータ及び/又はデータ分析モジュール422によって行われた材料分類に基づいて、電圧コンバータ108によって生成された電圧を自動的に調整することで排除することができる。
【0023】
図2に示すように、安全性を促進し、ユーザエクスペリエンスを向上させるために、電気接着デバイス100及び/又は電気接着デバイス100と統合されたデバイス200は、センサ114及び/又はデジタルスイッチ116を作動させるための機構(例えば、ボタン、機械的スイッチ、UI要素など)を含むことができる。また、センサ114及びデジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100及び/又はデバイス200の電源が入ったときに自動的にオンになることができる。電気接着デバイス100及び/又はデバイス200はまた、センサ114及び/又はデジタルスイッチ116のステータスを電気接着デバイス100のユーザに伝達するためのシグナリング機構(例えば、ステータスライト、UI要素、機械的スイッチ、及び同様のもの)を含むことができる。シグナリング機構を用いて、特定の標的表面に対する適切な調整可能電圧が決定されたことを伝達することができる。
【0024】
様々な実施形態において、シグナリング機構は、センサ114及び/又はデジタルスイッチ116の電源が入り、標的表面材料又は他の特性を感知しているが、標的表面の適切な調整可能電圧を決定していないときに赤になるステータスライトとすることができる。次いで、ステータスライトは、デジタルスイッチ116がセンサデータを受信し、特定の標的表面に対する適切な調整可能電圧が決定され、適切な調整可能電圧出力を生成して、電気接着デバイス100が標的表面に取り付ける準備ができたときに、緑色になることができる。また、特定の標的表面に対する調整可能電圧の決定及び/又は特定の標的表面に対する調整可能電圧出力の生成に関する何らかの問題がある場合、ステータスライトは、点滅する赤及び/又は黄色になることができる。例えば、センサ114がセンサデータを収集できない場合、データ分析モジュール422が標的表面材料の材料タイプ又は他の特性を決定できない場合、デジタルスイッチ116が電圧コンバータ108を動作できない場合、電圧コンバータ108が正しい調整可能電圧を生成できない場合、及び同様のことの場合、ステータスライトは、赤の点滅及び/又は黄色に点灯することができる。
【0025】
本明細書において、電圧コンバータ108によって生成される電圧は、以下:250Vから10,000V、500Vから10,000V、1,000Vから10,000V、1,500Vから10,000V、2,000Vから10,000V、3,000Vから10,000V、4,000Vから10,000V、5,000Vから10,000V、6,000Vから10,000V。7,000Vから10,000Vまで、250Vから1,000Vまで、250Vから2,000Vまで、250Vから4,000Vまで、500Vから1,000Vまで、500Vから2,000Vまで、500Vから4,000Vまで、1,000Vから2,000Vまで。1,000Vから4,000V、1,000Vから6,000V、2,000Vから4,000V、2,000Vから6,000V、4,000Vから6,000V、4,000Vから10,000V、6,000Vから8,000V、及び8,000Vから10,000Vの何れか1又は2以上のDC電圧範囲として定められる。
【0026】
本明細書に記載されているように、電圧コンバータ108によって生成される電圧は、以下:250Vrmsから10,000Vrms;500Vrmsから10,000Vrms;1,000Vrmsから10,000Vrms。1,500Vrmsから10,000Vrmsまで;2,000Vrmsから10,000Vrmsまで;3,000Vrmsから10,000Vrmsまで;4,000Vrmsから10,000Vrmsまで;5,000Vrmsから10,000Vrmsまで;6,000Vrmsから8,000Vrmsまで;7,000Vrmsから8,000Vrmsまで、8,000Vrmsから10,000Vrmsまで、9,000Vrmsから10,000Vrmsまで、250Vrmsから1,000Vrmsまで、250Vrmsから2,000Vrmsまで、250Vmから4,000Vrmsまで、500Vrmsから1,000Vrmsまで、500Vrimから2,000Vrmsまで、500Vmlsから4,000Vrmsまで。1,000Vから2,000Vrms、1,000Vrmsから4,000Vrms、1,000Vから6,000Vrms、2,000Vrmsから4,000Vrms、2,000Vrmsから6,000Vrms、4,000Vmlsから6,000Vrms、4,000Vrmsから8,000Vrms、及び6,000Vrmsから8,000Vmnsの何れか1又は2以上のAC電圧範囲として定義される。
【0027】
本明細書に記載されているように、電圧コンバータ108によって生成される電圧は、以下:約250Vから約10,000V;約500Vから約10,000V;約1,000Vから約10,000V;約1,500Vから約10,000V;以下の何れか1又は2以上の直流電圧の範囲として定義される。約2,000Vから約10,000Vまで、約3,000Vから約10,000Vまで、約4,000Vから約10,000Vまで、約5,000Vから約10,000Vまで、約6,000Vから約8,000Vまで、約7,000Vから約8,000Vまで、約250Vから約1,000Vまで。約250Vから約2,000Vまで、約250Vから約4,000Vまで、約500Vから約1,000Vまで、約500Vから約2,000Vまで、約500Vから約4,000Vまで、約1,000Vから約2,000Vまで、約1,000Vから約4,000Vまで、約1,000Vから約6,000Vまで。約2,000Vから約4,000V、約2,000Vから約6,000V、約4,000Vから約6,000V、約4,000Vから約8,000V、約6,000Vから約8,000V、約8,000Vから約10,000V、及び約9,000Vから約10,000Vの何れか1又は2以上のDC電圧範囲として定義される。
【0028】
本明細書に記載されているように、電圧コンバータ108によって生成される電圧は、以下:約250Vrmsから約10,000Vrms;約500Vrmsから約10,000Vrms。約1,000Vrms~約10,000Vrms;約1,500Vrms~約10,000Vrms;約2,000Vrms~約10,000Vrms;約3,000Vrms~約10,000Vrms;約4,000Vrms~約10,000Vrms;約5,000Vrms~約10,000Vrms。約6,000Vrmsから約8,000Vrmsまで、約7,000Vrmsから約8,000Vrmsまで、約250Vrmsから約1,000Vrmsまで、約250Vrmsから約2,000Vrmsまで、約250Vrmsから約4,000Vrmsまで、約500Vrmsから約1,000Vrmsまで 約500Vrmsから約2,000Vrms、約500Vrmsから約4,000Vrms、約1,000Vrmsから約2,000Vrms、約1,000Vrmsから約4,000Vrms、約1,000Vrmsから約6,000Vrms、約2,000Vrmsから約4,000V. ;約2,000Vrmsから約6,000Vrms;約4,000Vrmsから約6,000Vrms;約4,000Vrmsから約8,000Vrms;約6,000Vrmsから約8,000Vrms;約8,000Vrmsから約10,000Vrms;及び約9,000Vrmsから約10,000Vrmsの何れか1又は2以上のAC電圧範囲として定義される。
【0029】
本明細書で説明するように、電源112から出力される電圧は、以下:2.0Vから249.99 V;2.0Vから150.0V;2.0Vから100.0V;2. 0Vから50.0Vまで、5.0Vから249.99Vまで、5.0Vから150.0Vまで、5.0Vから100.0Vまで、5.0Vから50.0Vまで、50.0Vから150.0Vまで、100.0Vから249.99Vまで、100.0Vから130.0Vまで、及び10.0Vから30.0Vまでの何れか1又は2以上の電圧の何れか1又は2以上のDC電圧範囲として定義される。
【0030】
本明細書に記載されているように、電源112から出力される電圧は、以下:2.0Vrmsから249.99Vrms;2.0Vrmsから150.0V;2.0Vrmsから100.0V;2.0V.から50. 0Vrmsから249.99 Vrmsまで、5.0Vrmsから150.0Vrmsまで、5.0Vrmsから100.0Vrmsまで、5.0Vrmsから50.0Vrmsまで、50.0Vrmsから150.0Vrmsまで、100.0Vrmsから249.99 Vrmsまで、100.0Vrmsから130.0Vrmsまで、及び10.0Vrmsから30.0Vrmsまでの何れか1又は2以上のAC電圧範囲として定義される。
【0031】
本明細書に記載されているように、電源112から出力される電圧は、以下:約2.0Vから約249.99V;約2.0Vから約150.0V;約2.0Vから約100.0V;約2.0Vから約50.0V;約5.0Vから約50.0V、0Vから約249.99Vまで;約5.0Vから約150.0Vまで;約5.0Vから約100.0Vまで;約5.0Vから約50.0Vまで;約50.0Vから約150.0Vまで;約100.0Vから約249.99Vまで;約100.0Vから約130.0Vまで;及び約10.0V及び約30.0Vまでの何れか1又は2以上のDC電圧範囲として定義される。
【0032】
本明細書に記載されているように、電源112から出力される電圧は、以下:約2.0Vrmsから約249.99Vrms;約2.0Vrmsから約150.0Vrms;約2.0Vrmsから約100.0Vrms;約2.0Vから約50.0Vrms;約5. 0Vrmsから約249.99 Vrmsまで、約5.0Vrmsから約150.0Vrmsまで、約5.0Vrmsから約100.0Vrmsまで、約5.0Vrmsから約50.0Vrmsまで、約50. 0Vrmsから約150.0Vrms;約100.0Vrmsから約249.99Vrms;約100.0Vrmsから約130.0Vrms;及び約10.0Vrmsから約30.0Vrmsの何れか1又は2以上のAC電圧の範囲として定義される。
【0033】
図2は、電気接着デバイス100のホルダを有するデバイス200を示す。様々な実施形態において、電気接着デバイス100は、外的物体210の表面、又は壁、鏡、木、家具及び同様のものを含む他の標的表面にデバイス200を取り付けるのに使用することができる。図2は、電気接着デバイス100を用いて外的物体210に装着されたデバイス200の側面図である。電気接着デバイス100は、外的物体210の1又は2以上の特性を測定するための1又は2以上のセンサ114を含むことができる。
【0034】
デバイス200を外的物体210に取り付けるために、1又は2以上のセンサ114は、外的物体210の特性を決定する。センサデータに基づいて、電気接着デバイス100は、1又は2以上の電極104に調整可能電圧を印加し、調整可能電圧は、1又は2以上の電極104の周りに局所的な電界220を誘起し、外的物体210の内側部分212からの反対電荷が、電極104の表面の周りに蓄積される。この反対電荷の蓄積により、デバイス200に取り付けられた電気接着デバイス100と外的物体210との間に電気接着力が生じる。電気接着力は、調整可能電圧が印加されている間、デバイス200を外的物体210の標的表面214に固定するのに十分である。電気接着デバイス100は、電気接着力を生成するために、外的物体210の標的表面214と直接的に関与する必要はないことを理解すべきである。代わりに、外的物体210の標的表面214は、1又は2以上の電極104上の調整可能電圧と相互作用するために、電気接着デバイス100に近接していなければならない。従って、電気接着デバイス100は、滑らかで均一な表面だけでなく、粗く凹凸のある表面にもデバイス200を固定することができる。更に、1又は2以上の電極を含む電気接着デバイス100の部分は、標的表面214とのより良い接触を促進するために、湾曲している、平坦である、及び/又は調整可能な表面を有することができる。
【0035】
図3は、ケース310に統合された例示的な電気接着デバイス100を示す。デバイス200に固定されたときには、ケース310は、電気接着デバイス100を使用してデバイス200を外的物体に固定することができるデバイスホルダとして機能する。電気接着デバイス100を作動及び非作動にするために、1又は2以上の電気接続部106は、プロセッサ300から電源112に電気信号を伝達することができる。電気信号は、1又は2以上の電極104に印加する調整可能電圧を示すことができる。電気信号によって示される調整可能電圧は、1又は2以上のセンサ114によって測定された外的物体210の1又は2以上の特性に依存することができる。プロセッサ300は、1又は2以上の電極104に電気接着電圧を生じさせるために、低電圧の電流を高電圧の電流に変換する電圧コンバータの1又は2以上の機能を実行することができる。ケース310は、スマートフォン保護ケース、タブレット保護ケース、カメラ保護ケース及び同様のものを含む、任意の既知のデバイスケースとすることができる。ケース310は、例えば、デバイス200の縁部を覆って延伸し、デバイス200を確実に覆うように後退することを含む、任意の既知の方法でデバイスに取り付けることができる。
【0036】
図4は、電気接着デバイス100の1又は2以上の構成要素を装着するための例示的なボード400を示している。ボード400は、1又は2以上の電気回路、例えば、回路基板、プリント回路基板及び同様のものを含む任意の既知の基板とすることができる。ボード400は、構成要素のうちの1又は2以上の構成要素のコマンド及び命令を実行するためのプロセッサ300を含むことができる。命令のプログラムを実行するための適切なプロセッサ300は、例として、あらゆる種類のコンピュータの、汎用及び特定用途のマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサの両方、及び唯一のプロセッサ又は複数のプロセッサ又はコアのうちの1つを含むことができる。一般に、プロセッサ300は、揮発性メモリ412又は不揮発性メモリ414、或いはその両方から命令及びデータを受け取ることができる。適切な揮発性メモリ412は、RAM、高速メモリ、ダブルデータレートメモリ、4Rメモリ及び同様のものを含むことができる。好適な不揮発性メモリ414は、組み込みMMC又はeMMC、半導体ドライブ、又はSSD及び同様のものを含むことができる。
【0037】
電源112の電流からの電圧を電気接着用の調整可能電圧出力に変換するために、プロセッサ300は、電圧コンバータ108に対する命令を実行することができる。電圧コンバータ108の動作は、デジタルスイッチ116によって制御することができる。電圧コンバータ108によって出力される調整可能電圧の強さを示すことにより、デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100の調整可能電圧出力を制御するのに使用することができる。様々な実施形態において、デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100と相互作用する外的物体及び/又は他の標的表面の材料の種類及び/又は他の特性に基づいて、電圧コンバータ108によって生成される調整可能電圧出力の強さを調整するのに使用することができる。
【0038】
1又は2以上のセンサ114の組み合わせを使用して、電気接着デバイス100と相互作用する外的物体及び/又は他の標的表面の材料の種類及び/又は他の特性を決定することができる。センサ114は、電気接着デバイス110と相互作用する材料の導電性を測定する導電率センサとすることができる。導電率センサは、導電性を測定するための1又は2以上の電極を含むことができる。1又は2以上の電極を使用して導電性を測定するには、電極は、外的物体又は他の標的表面に接触して配置される。次いで、電圧が電極の1つに印加され、電流を発生させる。次いで、第2の電極を用いて、標的表面材料に流れる電流を測定する。第2の電極で測定された電流が大きいほど、標的表面材料の導電性が高くなる。また、導電率センサは、2又は3以上のトロイダルコイルを用いて導電性を測定する非接触センサ(すなわち、誘起型導電センサ)を含むことができる。導電性を測定するために、1つのコイルが、標的表面の方向で電界を放出する。第2のコイルは、第1のコイルによって放出される電界によって誘起される微小電流の大きさを測定する。誘起電流の強さは、標的表面材料に存在するイオンの数に比例する。
【0039】
他のセンサ114は、ホール効果センサ又は材料の磁気特性に基づいて標的表面材料の電気特性を決定することができる他の磁界センサを含むことができる。また、ポロシティセンサを使用して、標的表面材料の表面特性を決定することができる。ポロシティセンサは、時間領域反射率測定(TDR)を適用して、非飽和多孔質材料における水分移動を測定することができる。TDRベースのポロシティセンサは、波動パルス又は他の信号を標的表面材料に放出することができる。次いで、TDRポロシティセンサは、標的表面材料から跳ね返ってくる反射信号を検出し、反射波形の分析に基づいてポロシティ及び水分含量を決定する。また、センサ114は、標的表面材料の特性を検出するために、超音波センサ、レーダーセンサ、赤外線センサ、ドットフィールド投影深度センサ、飛行時間深度センサ、及び他の波形ベースセンサを含むことができる。
【0040】
センサ制御回路118は、1又は2以上のセンサ114の1又は2以上の態様を制御するのに使用することができる。例えば、センサ制御回路118は、センサ114のサンプルレート、導電率センサの電極又はコイルに印加される電圧の量、TDRポロシティセンサによって放出される信号の強さ、及び同様のものを制御することができる。センサ制御回路118は、センサデータの測定値用に高いサンプリングレートを確保するためのロジックを含むことができる。例えば、0.1~5秒のサンプリングレートを使用して、ユーザが電気接着デバイス100を壁、ドア、鏡又は他の標的表面に接触させるのにかかる時間内で標的表面の特性を正確に決定するのに十分なデータを取得することができる。プロセッサ300は、第2のセンサによって収集されたセンサデータに基づいて、1つのセンサによって行われた測定値を補正するために、1又は2以上のセンサ114間の通信を容易にすることができる。例えば、ある材料の導電性は、その材料の温度に依存する場合がある。従って、温度センサによって収集された温度データを用いて、導電率センサによって得られた導電性測定値を調整することができる。センサデータの精度及び信頼性を向上させるために、センサ制御回路118はまた、通信モジュール420及び/又はデータ分析モジュール422へのセンサデータの送信を制御するロジックを含むことができる。例えば、センサ制御回路118は、データがデータ分析モジュール422に提供される前に、又はデジタルスイッチ116の動作を制御するのに使用される前に、センサデータがエラーを含まず、適切に機能するセンサによって収集されることを保証することができる。
【0041】
1又は2以上のセンサ114によって捕捉された測定値及び他のセンサデータは、データ分析モジュール422に送信することができる。データ分析モジュール422は、センサデータを精緻化するために1又は2以上の動作を実行することができる。例えば、データ分析モジュール422は、センサデータポイントのタイムスタンプ、一連のセンサ測定値の平均化、センサデータの別の形式又は単位への変換、及び/又はアウトラインの除去、変動の低減、誤差の最小化及び同様のもののため他の統計的動作の実行によって、センサデータの品質を体系化及び改善することができる。また、データ分析モジュール422は、例えば、統計的分析、アルゴリズム分析、及び/又はヒューリスティック分析などの任意の既知の技術を用いてセンサデータを分析し、標的表面材料の種類を決定することができる。
【0042】
表面材料の種類が決定されると、デジタルスイッチ116は、電圧コンバータ108を動作させて、電気接着デバイス100を標的表面に接着させるのに十分な電圧を生成することができる。デジタルスイッチ116は、電気接着デバイス100の安全な動作を保証するために、標的表面材料に基づいて電圧コンバータ108によって出力される電圧を動的に調整することができる。電気接着デバイス100を標的表面に取り付けるのに必要な電圧は、標的表面材料の特性、例えば、材料の導電性及び他の電気的又は磁気的特性、材料の多孔性、表面モルホロジ、表面テクスチャ、表面プロファイル、及び他の表面特性などに依存する。
【0043】
様々な実施形態において、1又は2以上のセンサ114からの出力は、1又は2以上のカメラ416によって取り込まれた画像データと組み合わせることができる。センサデータ及び画像データの組み合わせを用いて、標的表面材料の材料タイプ及び/又は他の特性を決定し、及び/又は電気接着デバイス100のユーザを確認することができる。カメラ416は、電気接着デバイス100に、又は電気接着デバイス100と統合されたデバイス200に含めることができる。カメラ制御回路418は、カメラ416を動作させて、標的表面材料及び電気接着デバイス100のユーザの画像を含む画像データを取り込むことができる。カメラ制御回路418は、カメラ416に含めることができ、又は、電気接着デバイス100の別個の構成要素とすることができる。
【0044】
標的表面材料の材料タイプ及び/又は他の特性を決定するために、1又は2以上のセンサ114からのセンサデータ及びカメラ416からの画像データは、データ分析モジュール422に送信することができる。データ分析モジュール422は、1又は2以上の画像分類タスクを実行する機械学習システム424を含むことができる。例えば、機械学習システム424は、標的表面の材料の種類を予測する材料予測を生成することができる。また、機械学習システム424は、電気接着デバイス100のユーザが許可されたユーザであるかどうかを予測するユーザ予測を生成することができる。機械学習システム424は、データ処理パイプライン及び分類エンジンを含むことができる。データ処理パイプラインは、1又は2以上の機械学習モデルをトレーニングするために、画像データ及びセンサデータを含むトレーニングデータを準備することができる。分類エンジンは、1又は2以上の機械学習アルゴリズム及び/又はニューラルネットワーク又は他のディープラーニングシステムを使用してトレーニングデータを処理することにより、1又は2以上の機械学習モデルを生成することができる。
【0045】
標的表面の材料タイプを予測する材料分類モデルを生成するために、機械学習システム424は、畳み込みニュートラルネットワーク(CNN)を使用して、異なる材料の複数の画像を含むトレーニングデータを処理することができる。CNNは、1又は2以上の畳み込み層を用いて、トレーニングデータに含まれる画像から特徴を抽出することにより、材料分類モデルをトレーニングすることができる。次いで、畳み込み層からの出力は、1又は2以上の分類層(例えば、全結合層)、例えば、フィードフォワード層、逆畳み込み層、最大プーリング層及び同様のものに供給されて、畳み込み層によって抽出された特徴に基づいて材料予測を生成することができる。
【0046】
トレーニング中、畳み込み層は、トレーニングデータの画像から特徴を抽出することができる。分類層のトレーニング可能なパラメータは、モデル性能を最大化するために初期化及び更新することができる。モデルの性能は、トレーニングタスクの目的関数のエラーとして近似することができる。トレーニングタスクは、例えば、木質材料の画像を分類する、導電性材料の画像を分類する、及び同様のものの画像分類タスクを含むことができる。モデルの性能を向上させ、1又は2以上のトレーニングタスクのエラーを最小限にするために、更新されたハイパーパラメータ、特徴及び/又はモデルパラメータを使用して、1又は2以上のトレーニングサイクルを繰り返すことができる。トレーニング後、展開のために選択された材料分類モデル(例えば、少なくとも90%の分類精度を有する材料分類モデル)に含まれる抽出された特徴セット及びトレーニングされた重み及び/又は他のパラメータは、材料タイプ予測を生成するために、データ分析モジュール422によって推論され得るモデルファイルに保存される。
【0047】
材料タイプ予測の精度を向上させるために、機械学習システム424は、1又は2以上のセンサ114からのデータを組み込むことができる。データ処理パイプラインは、予測を生成するために分類エンジンによって使用されるトレーニングデータセットにセンサデータを組み込むことができる。例えば、赤外線センサ、飛行時間深度センサ、導電率センサなどを含むセンサによって収集された、深度測定値、導電性値、波の強度及び同様のものを含むセンサデータは、分類エンジンによって処理することができる。1又は2以上の機械学習アルゴリズム及び/又はニューラルネットワーク層が、センサデータから特徴を抽出することができる。次いで、センサデータの特徴は、材料分類モデルに追加され、より正確な予測を行うために用いることができる。更に、分類エンジンは、センサデータを使用して別の材料分類モデルを生成することができる。次いで、分類エンジンは、センサデータの材料分類モデルと画像データの材料分類モデルをアンサンブルして、材料タイプ予測を生成することができる。
【0048】
また、機械学習システム424は、電気接着デバイス100のユーザが許可されたユーザであるか否かを予測するユーザ検証モデルを生成することができる。ユーザ検証モデルを生成するために、機械学習システム424は、畳み込みニュートラルネットワーク(CNN)を用いて、人、動物、及び物体の複数の画像を含むトレーニングデータを処理することができる。CNNは、1又は2以上の畳み込み層を用いて、トレーニングデータに含まれる画像から特徴を抽出することにより、ユーザ検証モデルをトレーニングすることができる。次いで、畳み込み層からの出力は、例えば、フィードフォワード層、逆畳み込み層及び同様のものなどの1又は2以上の分類層に供給され、畳み込み層によって抽出された特徴に基づいてユーザ予測を生成することができる。
【0049】
ユーザ検証モデルは、電気接着デバイス100の追加の安全特徴とすることができる。例えば、ユーザ検証モデルは、トレーニングデータに含まれる、電気接着デバイス100の許可されたユーザの1又は2以上の画像を認識するようにトレーニングすることができる。電気接着デバイス100の電源が入り、又は作動したときには、カメラ416が自動的にユーザの画像を取り込むことができる。次いで、この画像は、ユーザ検証モデルを用いて分類されて、ユーザ予測を生成することができる。また、電気接着デバイス100は、電気接着デバイス100と統合されたスマートフォン又は他のデバイス200に内蔵されたフェイススキャンアプリ(例えば、IOS Face Scan)又は他のフェイシャルスキャン技術を使用して、ユーザを検証することができる。許可されていないユーザ、例えば小さな子供が電気接着デバイス100を使用しようとした場合、ユーザ検証モデルは、子供を許可されていないユーザとして分類するユーザ予測を生成することができる。許可されていないユーザ予測を受信したことに応答して、データ分析モジュール422は、デジタルスイッチ116に電圧コンバータ108をパワーダウンさせることができる。電圧コンバータ108をパワーダウンさせることで、電気接着デバイス100が電圧を生成することを防止し、監視されていない子供又は他者が電気接着デバイス100によって生成された調整可能電圧によって危害を受けることがないようにする。
【0050】
また、ユーザ検証モデルは、電気接着デバイス100の偶発的な使用を防止することができる。電気接着デバイス100が誤って作動した場合、カメラ416によって撮影された画像データはユーザの顔のものではないことになる。代わりに、画像データは、ユーザの腕、バッグ又はポケットの中、ユーザのペット及び同様のものを取り込むことができる。次いで、この画像データは、ユーザ検証モデルに送られ、ユーザ予測を生成する。ユーザ検証モデルは、画像データにユーザの顔が含まれていないので、画像データを許可されていないユーザとして分類するユーザ予測を生成することになる。これを受けて、データ分析モジュール422は、デジタルスイッチ116に電圧コンバータ108をパワーダウンさせ、これによって電気接着デバイス100が調整可能電圧を生成しないようにすることができる。許可されていないユーザを検出したことに応答して、電圧コンバータ108を自動的にパワーダウンさせることにより、ユーザ検証モデルは、調整可能電圧を誤って又は意図せずに発生させることから生じる可能性がある危険性及び危険な状況を回避することができる。ユーザ検証モデルはまた、許可されたユーザのみが電気接着デバイス100を使用することを可能にするセキュリティ特徴として機能することができる。
【0051】
プロセッサ300は、外部デバイスとの通信を容易にするために、通信モジュール420に結合することができる。通信モジュール420は、外部デバイス(例えば、ラップトップ、スマートウォッチ、外部ハードドライブ、タブレット、スマートフォン及び同様のもの)にデータ及び/又はメッセージを送信するための無線通信モジュールを含むことができる。例えば、通信モジュール420は、有線及び/又は無線の接続経路を介してデバイス200に接続し、デバイス200を使用して電気接着デバイス100の制御を可能にすることができる。無線通信モジュールは、Wi-Fiチップ、内蔵Bluetoothモジュール及び同様のものを含むことができる。通信モジュール420は、例えば、Bluetooth、Wi-Fi及び同様のものなどの任意の既知の有線又は無線通信プロトコルを使用してデータを送信することができる。通信を高速化するために、通信モジュール420は、センサ制御回路118、デジタルスイッチ116、カメラ制御回路418、及び/又はデータ分析モジュール422の複数の部分を接続するための複数のピンを有することができる。
【0052】
通信モジュール420は、通知システム426を含むことができる。通知システム426は、通信モジュール420を介して、電気接着デバイス100に取り付けられたデバイス200及び/又は遠隔デバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートフォン、コンピュータ、又は電気接着デバイス100に取り付けられていない他の消費者デバイス)に接続することができる。通知システム426は、ユーザが、電気接着デバイス100及び/又は電気接着デバイス100を使用して標的表面に固定された消費者デバイス200を忘れることを防止するためにユーザに警告することができる。通知システム426は、電気接着デバイス100が設定された時間の間オンにされた後、デバイス200及び/又はリモートデバイスに通知(例えば、電子メールメッセージ、プッシュ通知など)を送信するために、デバイス200及び/又はリモートデバイスと統合することができるプログラム可能ロジックを含むことができる。例えば、電気接着デバイス100が、3分、5分、10分、又はユーザによって設定された他の時間期間にわたってオンにされた場合に、通知システム426は、通知を送信することができる。通知システム426は、デバイス200及び/又は電気接着デバイス100のGPSモジュール、マッピングアプリケーション、又は他のロケーションシステムと統合して、通知に電気接着デバイス100のロケーション情報(例えば、現在のジオロケーション)を含めることができる。
【0053】
また、通知システム426は、電気接着デバイス100がデバイス200との接続をもはや確立できなくなった場合に、デバイス200及び/又は遠隔デバイスに通知を送ることができる。例えば、デバイス200は、Bluetooth(登録商標)及び/又はWifi接続を介して電気接着デバイス100に接続することができる。デバイス200が電気接着デバイス100と接続できなくなった場合、及び/又はデバイス200が接続範囲の外側限界に移動した場合、通知システム426は、デバイス200及び/又はリモートデバイスに通知を送信することができる。通知は、電気接着デバイス100とデバイス200との間の接続が失われた及び/又は弱いことを示し、電気接着デバイス100及び/又はデバイス200の地理的位置を提供することができる。通知システム426はまた、1又は2以上の電子的及び/又は機械的通知を提供することができる。例えば、通知システム426は、電気接着デバイス100が設定された時間の間オンにされたままである場合、及び/又はデバイス200との接続を確立することができなくなった場合にビープ音又は他のオーディオ通知を行い、及び/又は点滅光又は他の可視通知を生成するようにプログラムすることができる。
【0054】
電源112からの電力の充電及び引き出しを制御するために、プロセッサ300は、電源管理集積回路(PANIC)110上で命令を実行することができる。ボード400は、プロセッサ300に結合されたUSBポートに壁面充電器を差し込むことによって、電源112を充電するためにUSBコントローラと相互作用する内蔵LiPoly充電器を含むことができる。電源112は、電気接着デバイス100の電気部品を稼働するための電気エネルギーを供給する。PMIC110は、電源112を充電せずに電気デバイス100を使用できる時間を長くするために、1又は2以上のコンポーネントへの電力を調節することができる。例えば、PMIC110は、電気接着デバイス100が使用されていないときに、プロセッサ300及び揮発性メモリ412にのみ電力を供給することができる。また、PMIC110は、電気接着デバイス100の1又は2以上の構成要素が使用されていないときに、パワーダウンすることができる。例えば、PMIC110は、電気接着デバイス100のユーザが検証された後にカメラ416及びカメラ制御回路418をパワーダウンさせ、電気接着デバイス100が標的表面に確実に取り付けられたときにセンサ114及びセンサ制御回路118をパワーダウンさせること、及び同様のことを行うことができる。
【0055】
図5は、電気接着デバイスホルダ500の例示的なワイヤレス充電の実施形態を示している。図示のように、電気接着デバイスホルダ500は、1又は2以上のセンサ114を含む統合された電気接着デバイス100を含むことができる。ケース310に内蔵された電源112をワイヤレス充電するために、ケース310に内蔵された充電受信コイル502は、デバイス200に含まれる誘導コイル504からのワイヤレス充電信号506(例えば、交番電磁界又は他の既知のワイヤレス充電信号)を受信する。次いで、充電受信コイル502は、ワイヤレス充電信号506を電力に変換して電源112に供給し、電源112を充電する。電気接着デバイス100の電源112を充電することで、デバイス200と電気接着デバイスホルダ500との間の有線接続を不要にすることができる。また、ワイヤレス充電のための誘導コイル504を有するデバイスの電気接着デバイスホルダ500に充電受信コイル502を含めることで、電気接着デバイスホルダ500の有線充電をサポートする通信相互作用(例えば、USB充電ポート、マイクロUSB充電ポートなど)をデバイスホルダに持たせる必要性を排除することができる。また、図5に示すように、デバイス200は、誘導コイル506を含むワイヤレス充電デバイスのワイヤレス充電信号506を受信するための充電受信コイル502を含むことができる。従って、デバイス200の電源をワイヤレス充電して、デバイス200に含まれる誘導コイル502に電力を供給し、ワイヤレス充電信号506を電気接着デバイスホルダ500の受信コイル502に供給して、電気接着デバイスホルダ500に含まれる電源112をワイヤレスで充電することができる。
【0056】
図6A-Bは、例示的な電気接着デバイスホルダ500の平坦正面図600及び平坦背面図602を示す。図6Aに示すように、電気接着デバイスホルダ500は、デバイス200を保持するケースとして実装することができる。様々な実施形態において、デバイスは、フロントカメラ604と、コンテンツを見るためのスクリーン608とを含むことができる。電気接着デバイス100は、図6Bに示すように、電気接着デバイスホルダ500の背面部分に組み込むことができる。この向きにより、可視スクリーンを有する電気接着デバイス100と機能フロントカメラ604を使って、デバイス200を外的物体に取り付けることができる。取り付け面の表面積を最大化するために、電気接着デバイス100は、電気接着デバイスホルダ500の背面部分のほとんどを覆うことができる。様々な実施形態において、電気接着デバイス100は、リアカメラ及び/又はリアカメラに光を通すための孔606、及び/又はスピーカ/マイクロフォン610又はスピーカから及び/又はマイクロフォンに音を出すための孔を含む領域を除いて、電気接着デバイスホルダ500の背面部分全体を覆うことができる。
【0057】
1又は2以上のセンサ114は、電気接着デバイス100と、電気接着デバイス100を作動させるため及び/又は電圧出力を調整するためのボタン612、ラッチ、又は他の機構とに取り付けることができる。ボタン612、ラッチ、又は他の機構は、電気接着デバイスホルダ500の前面に取り付けることができる。様々な実施形態では、ボタン612、ラッチ、又は他の機構を覆って、取り外し可能なカバーを配置することができる。取り外し可能なカバーを用いて、電圧出力の生成及び/又は調整を誤って行うことを防ぐことができる。取り外し可能なカバーは、センサ及びデジタルスイッチと組み合わせて、又はこれらの代わりに安全機構として使用することができる。
【0058】
図7A-Bは、デバイス200に組み込まれた電気接着デバイス100の好ましい実施形態の平坦正面図700及び平坦背面図702を示す。図7Aに示すように、電気接着デバイス100は、フロントカメラ604及び表示スクリーン608を有するデバイス200に直接取り付けることができる。表示スクリーン608は、ユーザが電気接着デバイス100を動作するための制御コマンドを入力することを可能にする1又は2以上のUIディスプレイ704を提示することができる。例えば、UIディスプレイ704は、ユーザが電気接着デバイス100を作動及び/又は電圧出力を調整するために選択又は他の方法で対話することができるデジタルUI要素706(例えば、選択可能なボタン)を含むことができる。様々な実施形態において、デバイス200は、デバイス200のユーザを認証するための認証機構を有することができる。例えば、デバイス200は、指紋スキャン、顔スキャン、又は他のバイオメトリック認証機構、パスワード認証機構、別のデバイスへのアクセスを必要とする多要素認証機構及び同様のものを有することができる。デバイス200の認証機構は、UIディスプレイ704及び/又は電気接着デバイス100と統合されて、許可されていないユーザがUIディスプレイ704及び/又はUI要素706にアクセスすること、及び/又は誤って電圧出力を生成及び/又は調整することを防止することができる。デバイス200の認証機構は、センサ及びデジタルスイッチと組み合わせて、或いはこれらに代えて、安全機構として使用することができる。
【0059】
図7Bは、電気接着デバイス100がデバイス200の背面部分に取り付けられて、表示スクリーン608及びフロントカメラ604が見える状態でデバイス200が標的表面に取り付けることができるようになることを示している。様々な実施形態では、デバイス200は、電気接着デバイス100を使用して、幾らか離れた距離で及び地面から幾らかの距離で標的表面に取り付けることができる。デバイス200を標的表面に装着することで、スクリーン608を見るための視点及び/又はフロントカメラ604の視野を改善することができる。電気接着デバイス100は、化学的接着剤、機械的ファスナー、熱ファスナー(例えば、溶接、スポット溶接、又はスポット溶融位置)、乾式接着、ベルクロ(登録商標)、吸引/真空接着、磁気又は電磁取り付け、テープ(例えば:片面又は両面)及び同様のものを含む、任意の既知の装着機構を使用してデバイス200に取り付けることができる。電気接着デバイス100はまた、標的表面の1又は2以上の特性を測定するための1又は2以上のセンサ114を含むことができる。所与の状況で望まれる又は必要とされるデバイスの携帯性の程度及び電気接着デバイス100のサイズに応じて、取り付け機構は、恒久的、一時的、又は取り外し可能な取り付け形態を作成することができる。
【0060】
図8A-Bは、カメラデバイス812と統合された電気接着デバイス100の好ましい実施形態の平坦正面図800及び平坦背面図802を示す。図8Aに示すように、電気接着デバイス100は、ハウジング804、眼部分808、開口部810、及びLEDライト806を有するカメラデバイス812に直接取り付けることができる。ハウジング804は、カメラデバイス812の電気部品(例えば、プロセッサ、制御回路、電源、イメージセンサ及び同様のもの)を含む回路基板を配置することができる。ハウジング804は、ハウジング804の表面から横方向に延びる眼部分808を含むことができる。眼部分808は、1又は2以上のカメラ部品(例えば、レンズ、イメージセンサなど)を配置することができる。眼部分808の一端は、光がレンズを通過してハウジング804及び/又は眼部分808の内部に配置されたイメージセンサに到達することができる開口部810を含む。LEDライト806は、ハウジング804の外面に埋め込まれて、弱光条件での自撮りコンテンツの取り込みを可能にするための追加の光(すなわち、フラッシュ)を提供することができる。
【0061】
電気接着デバイス100を作動させるため及び/又は電圧出力を調整するためのボタン612、ラッチ、又は他の機構がある。ボタン612、ラッチ、又は他の機構は、カメラデバイス812の前面に取り付けることができる。様々な実施形態において、取り外し可能なカバーは、ボタン612、ラッチ、又は他の機構の上に配置することができる。取り外し可能なカバーを用いて、電圧出力の生成及び/又は調整を誤って行うことを防ぐことができる。取り外し可能なカバーは、センサ及びデジタルスイッチと組み合わせて、或いはこれらの代わりに安全機構として使用することができる。
【0062】
図8Bは、電気接着デバイス100がハウジング804の後部に取り付けられて、眼部分808の開口部810が遮られない状態で、カメラデバイス812が標的表面に取り付けることができるようになることを示している。様々な実施形態において、カメラデバイス812は、電気接着デバイス100を使用して、幾らか離れた距離で及び地面から幾らかの距離で標的表面に取り付けることができる。標的表面の1又は2以上の特性を測定するために、1又は2以上のセンサ114が電気接着デバイス100に取り付けることができる。1又は2以上のセンサ114によって収集されたセンサデータに応答して、電気接着デバイス100によって生成された電圧は、標的表面に適合するように変更することができる。カメラデバイス812を標的表面に装着することで、カメラデバイス812によって取り込まれる視点及び/又はカメラデバイス812の視野を改善することができる。電気接着デバイス100は、化学的接着剤、機械的ファスナー、熱ファスナー(例えば、溶接、スポット溶接、又はスポット溶融位置)、乾式接着、ベルクロ(登録商標)、吸引/真空接着、磁気又は電磁取り付け、テープ(例えば:片面又は両面)及び同様のものを含む、任意の既知の装着機構を使用してカメラデバイス812に取り付けることができる。所与の状況で望まれる又は必要とされるカメラデバイス812の携帯性の程度及び電気接着デバイス100のサイズに応じて、取り付け機構は、恒久的、一時的、又は取り外し可能な形態を作成することができる。
【0063】
図9は、電気接着デバイス900によって生成される電圧を調節するための例示的な方法を示すフローチャートである。902において、電気接着デバイスに含まれる1又は2以上のセンサが初期化される。様々な実施形態において、センサは、電気接着デバイスの電源が入ったとき、標的表面に向けられたとき、移動されたとき、又は他の何れかのトリガーイベントに応答して自動的に初期化することができる。また、センサは、機械式(ボタンなど)又はデジタル式(UI要素など)の作動機構と相互作用することによって、ユーザがセンサ及び/又は電気接着デバイスを手動で作動させることに応じて初期化することができる。
【0064】
1又は2以上のセンサが初期化されると、センサは、センサデータを収集することができる。904において、1又は2以上のセンサからのセンサデータが受信される。センサは、導電率センサ(例えば、電極導電率センサ、誘導導電率センサなど)、ホール効果センサ及び他の磁界センサ、ポロシティセンサ(例えば、時間領域反射率(TDR)ポロシティセンサ)、波形センサ(例えば、超音波センサ、レーダーセンサ、赤外線センサ、ドットフィールド投影深度センサ、飛行時間深度センサ)、モーションセンサ、及び同様のものを含むことができる。センサデータはまた、カメラ及び他のイメージセンサにより収集された画像データを含むことができる。
【0065】
906において、センサデータを用いて、電気接着デバイスのユーザを許可されたユーザとして検証することができる。ユーザが許可されたユーザであるかどうかを決定するために、電気接着デバイスに含まれるカメラは、ユーザの画像を取り込むことができる。画像は、データ分析モジュールに転送され、電気接着デバイスの所有者によって識別された人々の画像を許可されたユーザとして認識するようにトレーニングされた機械学習システムによって、許可されたユーザとして分類することができる。許可されたユーザを検出するために、電気接着デバイスはまた、フェイススキャンアプリ(例えば、iOS Face Scan)又は電気接着デバイスと統合されたスマートフォン又は他の消費者デバイスに組み込まれた他のフェイススキャン技術と統合することができる。906において、データ分析モジュールが許可されたユーザを識別した場合、908において、センサ及び/又はデータ分析モジュールが標的表面を分類することになる。906において、データ分析モジュールが許可されたユーザを識別しない場合、電気接着デバイスは、1又は2以上のプロセスを終了し、及び/又は電源を切り、902において許可されたユーザによってセンサが初期化されるのを待機する。
【0066】
908において、センサ及び/又はデータ分析モジュールは、センサデータを使用して標的表面の1又は2以上の特性を決定することによって、標的表面を分類することができる。例えば、センサデータは、標的表面の導電性及び他の電気的又は磁気的特性、材料の多孔性、浸透性、表面モルホロジ、硬度、平滑性、及び他の表面特性及び同様のものを決定するのに使用することができる。センサデータから決定された1又は2以上の特性を用いて、デジタルスイッチを直接制御し、910において、標的表面に基づいて電圧を生成することができる。センサデータはまた、データ分析モジュールに送ることができる。データ分析モジュールは、センサデータを精査し、これを用いて標的表面の特性及び/又は材料タイプ(例えば、金属、木材、プラスチック、セラミック、コンクリート、乾式壁、ガラス、石、及び同様のもの)を決定することができる。次いで、デジタルスイッチ116は、データ分析モジュールによって決定された標的表面の特性及び/又は材料の種類に基づいて、910において電圧コンバータから出力される電圧を制御することができる。
【0067】
910において、デジタルスイッチは、電圧コンバータを動作させ、標的表面に基づいて電圧を生成する。デジタルスイッチは、標的表面に過大な電圧をかけることで生じる可能性がある、スパーク、災、電撃及び他の安全上の問題を解消するために、標的表面に応じて電圧コンバータの電圧出力を自律的に変更することができる。導電性の標的表面(例えば、金属)をセンサが検出した場合、デジタルスイッチは、電圧コンバータを動作させて低電圧を発生させることができる。センサが、滑らかな表面(例えば、ガラス)又は絶縁標的表面(例えば、プラスチック、石材、シートロック、セラミック及び同様のもの)を検出した場合、デジタルスイッチは、電圧コンバータを動作させて高電圧を発生させることができる。
【0068】
912において、電圧コンバータが、標的表面に適用しても安全な電圧出力を生成すると、電気接着デバイスは、標的表面に取り付けることができる。電気接着デバイスを取り付けるためには、電気接着デバイスを標的表面に接触及び/又は近接させて配置することができる。電気接着デバイスが新しい標的表面に移動すると、センサ、自動的に新しい標的表面の1又は2以上の特性を検出し、新しい標的表面を分類することができる。次いで、デジタルスイッチは、新たな標的表面の材料の種類及び/又は特性に基づいて、電圧コンバータによって生成される電圧出力を変更及び/又は維持することができる。更に、電気接着デバイスが標的表面から離れたことをセンサが検出した場合、デジタルスイッチは、センサが新しい標的表面を検出するまで、電圧コンバータの電源を切り、電圧コンバータからの電圧出力を終了させることができる。
【0069】
前述の説明は、電気接着デバイスのホルダに関する複数の具体的で例示的な実施形態及び詳細事項を提供することにより、記載された実施形態の完全な理解を伝えることを意図している。しかしながら、本開示は、例証に過ぎないこれらの具体的な実施形態及び詳細事項に限定されないことを理解すべきである。更に、公知のシステム及び方法に照らして、当業者であれば特定の設計及び他の要求に応じて、任意の数の代替の実施形態において意図した目的及び利点のために本発明の使用を理解するであろう。
【0070】
本明細書に記載される方法は、デバイス(例えば、図1の電気接着デバイス100)内で発生する処理を表すことができる。本明細書に記載される主題は、デジタル電子回路、又は本明細書に開示されている構造的手段及びその構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、又はこれらの組み合わせで実装することができる。本明細書に記載される主題は、情報担体(例えば、機械読み取り可能な記憶デバイス)に有形的に具現化された、又はデータ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のコンピュータ)により実行するため又はデータ処理デバイスの動作を制御するために伝播信号にて具現化された1又は2以上のコンピュータプログラムなど、1又は2以上のコンピュータプログラム製品として実装することができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、コードとも呼ばれる)は、コンパイル言語又はインタプリタ言語を含むあらゆる形式のプログラミング言語で記述することができ、スタンドアローンのプログラムとして、或いはコンピューティング環境での使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は他のユニットとしてを含む、あらゆる形式で展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応するものではない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部に、又は当該プログラム専用の単一のファイルに、或いは、格納されたり、格納されたり、複数の協調ファイル(例えば、1又は2以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を格納するファイル)に格納することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータでもしくは1つのサイトの複数のコンピュータで実行されるように、或いは、複数のサイトに分散して通信ネットワークで相互に接続されるように展開することができる。
【0071】
本明細書に記載された主題の方法のステップを含む、本明細書に記載されたプロセス及び論理フローは、1又は2以上のコンピュータプログラムを実行する1又は2以上のプログラマブルプロセッサによって実行され、入力データを動作して出力を生成することによって本明細書に記載された主題の機能を実行することができる。また、プロセス及びロジックフローは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途ロジック回路によって実行することができ、本明細書に記載されている主題の装置着は、このように実装することができる。
【0072】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、例として、汎用及び専用マイクロプロセッサ、及びあらゆる種類のデジタルコンピュータの1又は2以上の何れかのプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、読み取り専用メモリ又はランダムアクセスメモリ、或いはその両方から命令及びデータを受け取ることになる。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1又は2以上のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを格納するための1又は2以上の大容量記憶デバイス(例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスク)を含み、又はこれらからデータを受け取りもしくはデータをこれらに転送するように動作可能に結合される。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに好適な情報キャリアは、例として、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイス、磁気ディスクなどの半導体メモリデバイスを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサ及びメモリは,専用ロジック回路により補完すること、又は専用ロジック回路に組み込むことができる。
【0073】
開示された主題は、以下の説明にて記載され又は図面に例示された構成の詳細及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。開示された主題は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行及び実施することができる。また、本明細書で使用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。このため、本開示に基づく概念は、開示された主題の幾つかの目的を実行するための他の構造、方法、及びシステムを設計するための基礎として容易に利用できることを当業者であれば理解するであろう。従って、特許請求の範囲は、開示された主題の精神及び範囲から逸脱しない限り、このような均等の構造を含むものとみなされるべきである。
【0074】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に示す場合を除き、複数形も含むことが意図されている。本明細書で使用される用語「includes」及び/又は「including」は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を明示しているが、1又は2以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことが更に理解されるであろう。
【0075】
本明細書で使用される場合、用語「及び/又は」及び「少なくとも1つ」は、関連するリストアップされた項目の1又は2以上の項目の何れか及び全ての組み合わせを含む。
【0076】
本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供するために、特定の詳細事項が上述の説明及び図1~9に記載されている。しかしながら、本発明の様々な実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、電気接着、装着システム、ユーザデバイス、及びサーバデバイス、その他に多くの場合関連する周知の構造及びシステムを説明する他の詳細事項は、以下では記載されていない。
【0077】
開示された主題は、上述の例示的な実施形態において説明及び例示されたが、本開示は説明のためにのみなされたものであり、開示された主題の精神及び範囲から逸脱することなく、開示された主題の実施構成の詳細における多数の変更がなし得ることは理解される。
【符号の説明】
【0078】
100 電気接着デバイス
102 絶縁材料
104 電極
106 電気接続部
108 電圧コンバータ
112 電源
114 センサ
116 デジタルスイッチ
118 センサ制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
【国際調査報告】