(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-20
(54)【発明の名称】マルチチューブ適合器
(51)【国際特許分類】
A61J 15/00 20060101AFI20220912BHJP
A61M 16/04 20060101ALI20220912BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20220912BHJP
A61M 39/10 20060101ALI20220912BHJP
【FI】
A61J15/00 Z
A61M16/04 Z
A61M25/00 500
A61M39/10 130
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502303
(86)(22)【出願日】2020-02-05
(85)【翻訳文提出日】2022-01-12
(86)【国際出願番号】 US2020016830
(87)【国際公開番号】W WO2021158216
(87)【国際公開日】2021-08-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522015397
【氏名又は名称】ジョワイユ ラボ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】イー チン、リウ
(72)【発明者】
【氏名】シン ファ、ツァイ
【テーマコード(参考)】
4C047
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C047NN14
4C047NN15
4C047NN17
4C066JJ02
4C066JJ04
4C267AA04
4C267AA34
4C267BB32
4C267BB34
4C267BB40
4C267BB62
4C267CC20
4C267CC21
4C267FF01
4C267HH21
(57)【要約】
本発明は、人体の消化器系又は呼吸器系に適用するための、複数の外側チューブに接続されるマルチチューブ体適合器を開示する。マルチチューブ体適合器は、マルチチャンバの収容空間を形成する筐体を含む。複数のチャンバは、互いに連通していない。複数のチャンバの一方の端部は、それぞれ、接続ポートをもたらし、複数のチャンバのもう一方の端部は、複数の開口を有する延長体に共通に接続される。チャンバ、接続ポート及び開口を接続することによって、呼吸器系及び消化器系に対する供給路を個別にもたらす供給路を形成できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトの消化器系及び呼吸器系に適用するために複数の外側チューブに接続されるマルチチューブ適合器であって、
第1のチャンバ及び第2のチャンバを有する収容空間を形成する筐体を含み、
前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは、互いに接続されておらず、
前記第1のチャンバは、第1の接続ポートを有し、
前記第2のチャンバは、第2の接続ポートを有し、
前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは、第1の開口及び第2の開口を有する延長体を有し、
前記第1の開口は、前記第1のチャンバに接続され、
前記第2のチャンバは、前記第2のチャンバに接続され、
前記第1の接続ポートは、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口に接続され、前記第1の接続ポートが、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口を通じて呼吸器系との第1の供給路を更に確立可能にし、
前記第2の接続ポートは、前記第2のチャンバ及び前記第2の開口に接続され、前記第2の接続ポートが、前記第2のチャンバ及び前記第2の開口を通じて消化器系との第2の供給路を更に確立可能にすることを特徴とする、
マルチチューブ適合器。
【請求項2】
前記第1のチャンバに配設される開閉構成要素を更に含み、前記開閉構成要素は、前記第1の接続ポート及び前記第1の開口に対して選択的であり、前記第1の接続ポートは、前記開閉構成要素に従って前記第1のチャンバ及び前記第1の開口に接続され、前記第1の接続ポートが、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口を通じて呼吸器系との前記第1の供給路を更に確立可能にする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項3】
閉鎖構成要素を更に含み、前記閉鎖構成要素は、前記第1の供給路及び前記第2の供給路を選択的に閉鎖するように、前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つに結合される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項4】
締結器を更に含み、前記締結器は、前記筐体を人体上に固定するか又は外側チューブを前記筐体上に固定するように、前記筐体に配設される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項5】
表示器を更に含み、前記表示器は、前記第1の供給路及び前記第2の供給路を表示するように、前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つの開口に配設される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項6】
前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つは、フールプルーフ機構を有することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項7】
センサ・モジュールを更に含み、前記センサ・モジュールは、前記第1の接続ポート、前記第2の接続ポート、前記第1のチャンバ、前記第2のチャンバ、前記第1の開口、前記第2の開口、前記第1の供給路、前記第2の供給路の少なくとも1つの状況を検出するように、前記収容空間に配設され、前記状況は、ガス流、液体流、酸素濃度、二酸化炭素濃度、PH値、光源、音源、温度、湿度、風力及び高さ等の物理量の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項8】
前記筐体に配設される出力モジュールを更に含み、前記出力モジュールは、発光、熱エネルギーの出力、音を出すこと、微弱電流の生成、振動の生成の少なくとも1つが可能である、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項9】
前記筐体に配設される入力モジュールを更に含み、前記入力モジュールは、音及び映像の少なくとも1つを捕捉する、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項10】
前記延長体の前記第1の開口の場所は、呼吸器系に隣接し、前記延長体の前記第2の開口の場所は、消化器系に隣接し、前記延長体は、長さを調節することによって消化器系まで延長することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療デバイスに関し、詳細には、人体の消化器系及び/又は呼吸器系に対する用途で使用されるマルチチューブ適合器に関する。
【背景技術】
【0002】
食事又は嚥下の問題を伴う患者は、概して、ストレスの軽減若しくは医学的診断の目的で、流動食の投入、又は逆に胃の内容物の排出を促進するため、鼻腔、咽喉及び食道を通じて胃に挿入されるカテーテルを必要とする。
【0003】
湿性咳(即ち、痰を伴う咳)の問題を伴う患者は、概して、負圧吸引により痰を排出して気道の開放を保つため、鼻腔又は口腔を通じて咽喉及び気管上部に入れられるカテーテルを必要とする。
【0004】
血中酸素減少症を伴う患者は、高濃度酸素を鼻腔に送出して呼吸器の働き及び血中酸素濃度を改善するカテーテルを必要とする。
【0005】
上記を伴う患者は、食事、痰の排出及び呼吸等の生命支持機能を維持するため、複数のカテーテルの配置を同時に必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に鑑みて、本発明は、従来技術の上述の欠点を克服できる新たな看護の方法を提供する、マルチチューブ適合器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の目的は、マルチチューブ適合器を提供することであり、マルチチューブ適合器は、1つ又は複数の外側チューブに接続され、複数の供給路を確立し、これにより、ヒトの内臓の支持、又はヒト体内からの分泌物(例えば、痰、唾液等)の排出といった目的を達成する。
【0008】
本発明の第2の目的は、消化器系若しくは呼吸器系内で独立して使用できる、又は消化器系及び呼吸器系の両方で同時に使用できる前記マルチチューブ適合器を提供することである。
【0009】
本発明の第3の目的は、マルチチャンバ筐体を有する前記マルチチューブ適合器を提供することであり、マルチチャンバは、チャンバの間の様々な物質(例えば、液体、粉薬、ガス等)が互いに干渉しない目的を達成するように、互いに接続されていない。
【0010】
本発明の第4の目的は、複数の外端部(即ち、複数の接続ポート)を有する前記マルチチューブ適合器を提供することであり、複数の外端部は、外側チューブ及び単一内端部(即ち、本発明で述べる延長体)にそれぞれ接続する。
【0011】
本発明の第5の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、外端部及び内端部は、単一多機能デバイスの目的を達成するように、物質を一方向又は双方向で交換できる。
【0012】
本発明の第6の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、外側チューブの誤配置を回避する目的は、チューブ誤配置防止(又はフールプルーフ)機構によって達成できる。
【0013】
本発明の第7の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、様々な機能への適合は、チャンバ寸法の調節により達成できる。
【0014】
本発明の第8の目的は、供給路を閉鎖して未使用供給路を保護するように、閉鎖構成要素を有する前記マルチチューブ適合器を提供することである。
【0015】
本発明の第9の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、患者の鼻、顔、耳又は頭部上にマルチチューブ適合器を配置することは、外側チューブを固定する締結器により促進できる。
【0016】
本発明の第10の目的は、監視、計算及び記録の目的を達成するため、電子構成要素(例えば、制御モジュール、センサ等)と組み合わせた前記マルチチューブ適合器を提供することである。
【0017】
本発明の第11の目的は、表示器を有する前記マルチチューブ適合器を提供することであり、表示器は、供給路を表示する目的で接続ポートの開口に配設される。
【0018】
本発明の第12の目的は、延長体が複数の開口を有する(即ち、単一チューブ体の口径内に複数の開口を設ける)前記マルチチューブ適合器を提供することであり、延長体の長さは、臓器の付近又は内部にあるように柔軟に決定できる。
【0019】
本発明の第13の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、延長体は、代替的に、内側チューブに接続でき、内側チューブを通じて、延長体を臓器の付近又は内部に配設できる。
【0020】
本発明の第14の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、延長体の開口は、物質を直接供給する、又は臓器若しくは導通排液路から物質を抽出(若しくは排出)する目的を達成するように、臓器の付近に配設できる。
【0021】
本発明の第15の目的は、診断及び観察の目的を達成するように、外部診断デバイスの挿入を可能にする経路を有する前記マルチチューブ適合器を提供することである。
【0022】
本発明の第16の目的は、前記マルチチューブ適合器を提供することであり、外側チューブ及び/又は内側チューブは、洗浄、費用低減等、様々なニーズ及び達成すべき効果に適合するように、それぞれ取り替え得る。
【0023】
上記の目的を達成するため、本発明は、複数の外側チューブに接続され、人体の消化器系又は呼吸器系に適用されるマルチチューブ適合器を提供する。マルチチューブ適合器は、筐体を含む。筐体は、第1のチャンバと第2のチャンバとを含む収容空間を形成する。第1のチャンバ及び第2のチャンバは、互いに接続されていない。更に、第1のチャンバは、第1の接続ポートを有する一方で、第2のチャンバは、第2の接続ポートを有し、第1のチャンバ及び第2のチャンバは、第1の開口及び第2の開口を伴う延長体を有する。第1の開口は、第1のチャンバに接続される一方で、第2の開口は、第2のチャンバに接続される。本明細書において、第1の接続ポートは、第1のチャンバ及び第1の開口に接続され、第1の接続ポートが、第1のチャンバ及び第1の開口を介して呼吸器系との第1の供給路を更に確立可能にする。第2の接続ポートは、第2のチャンバ及び第2の開口に接続され、第2の接続ポートが、第2のチャンバ及び第2の開口を介して第2の供給路を更に確立可能にする。
【0024】
従来技術と比較すると、本発明で開示するマルチチューブ適合器は、複数の外側チューブに接続でき、これにより、外部機器への接続によって様々な機能をもたらす(例えば、食物を与える、酸素を供給する、痰を取り出す、薬剤を注入する)。本発明で開示するマルチチューブ適合器は、複数の独立チャンバを提供するため、チャンバは、指定された機能を独立して干渉せずに実行できる。更に、本発明では、複数のチャンバに接続される単一チューブ体である延長体が設けられ、この単一チューブ体は、臓器(例えば、胃、肺等)の付近又は内部にそれぞれ配設される複数の開口を備える。
【0025】
別の実施形態では、構造区別化(例えば、チューブ直径、チューブ形状等)、識別区別化(例えば、色、テキスト、パターン等)等、複数のフールプルーフ機構は、患者の臓器に損傷を生じさせる、又は患者の生命を危険にさらすおそれがあるチューブの誤配置を回避するように提供される。
【0026】
また別の実施形態では、チャンバ及び/又は延長体の開口の寸法を柔軟に調節することによって、例えば、ガスに必要な開口の寸法は、液体に必要な寸法よりも小さいといった様々なニーズに対処できる。
【0027】
別の実施形態では、センサ又は制御モジュールが提供され、マルチチューブ適合器の各チャンバに関連する状態の監視、記録、表示で使用するように、マルチチューブ適合器を知的化する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明のマルチチューブ適合器の第1の実施形態の断面構造図である。
【
図2】外側チューブに接続されている本発明のマルチチューブ適合器の第1の実施形態の概略図である。
【
図3】本発明のマルチチューブ適合器の第2の実施形態の構造図である。
【
図4】本発明のマルチチューブ適合器の第3の実施形態の構造図である。
【
図5】本発明のマルチチューブ適合器の第4の実施形態の構造図である。
【
図6】本発明のマルチチューブ適合器の第5の実施形態の構造図である。
【
図7】本発明のマルチチューブ適合器の第6の実施形態の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の目的、特徴及び機能を完全に理解するため、以下の特定の実施形態によって、添付の図面と共に本発明を以下のように詳細に説明する。
【0030】
本発明において、「a」又は「one」は、本明細書で説明する単位、要素及び構成要素を説明するために使用される。このことは、説明の便宜上で使用されるにすぎず、本発明の範囲に対する一般的な意味を提供する。したがって、別段に記載されていない限り、1つに対する説明は、1つ、少なくとも1つ、及び2つ以上を含むと理解されたい。
【0031】
本発明の状況は、以下のとおりである。用語「備える」、「含む」、「有する」又は「含有する」は、非排他的包含物を包含することを意図する。例えば、複数の要素を備える構成要素、構造、物品又はデバイスは、本明細書で列挙する要素に限定されるものではなく、具体的に列挙されていない要素を含んでよいが、こうした要素は、典型的には、当該構成要素、構造、物品又はデバイスに固有のものである。他の要件。更に、用語「又は」は、別段に明記されていない限り、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味する。
【0032】
図1を参照されたい。
図1は、本発明のマルチチューブ適合器の第1の実施形態の構造図である。
図1において、マルチチューブ適合器10は、ヒトの消化器系(例えば、食道、胃、腸等)及び呼吸器系(例えば、咽喉、気管支、肺等)に適用するため、1つ又は複数の外側チューブ2(
図2を参照)に接続できる。外側チューブ2の一方の端部22は、マルチチューブ適合器10に接続される一方で、もう一方の端部24は、ガス・ボンベ、外部呼吸機器、負圧機器又は噴霧機器等、別の機器に選択的に接続できる。特に、外側チューブ2は、組立て、分解又は省略が自由であってよい。例えば、マルチチューブ適合器10がガス・ボンベから酸素を得る必要がある場合、マルチチューブ適合器10及びガス・ボンベは、外側チューブ2を通じて接続して酸素を供給できる。マルチチューブ適合器10の機能が霧状薬剤を供給することである場合、薬剤は、外側チューブ2を使用せずに直接受けることが可能である。
【0033】
図1に戻る。マルチチューブ適合器10は、筐体12を含む。
【0034】
筐体12は、第1のチャンバ14と第2のチャンバ16とを含む収容空間SPを形成する。本明細書では、筐体12の形状は、例示の目的で管状であるが、筐体12は、本発明では制約条件を一切伴わずに、あらゆる形状、サイズ、材料等であってよい。チャンバの数は、例示の目的では2つであるが、他の実施形態では、チャンバの数は、3つ、4つ以上に増加できる。特に、例示のため、第1のチャンバ14は、ガス(又は粉体)を供給するように指定される一方で、第2のチャンバ16は、液体を供給するように指定される。
【0035】
更に、第1のチャンバ14及び第2のチャンバ16は、互いに接続されておらず、本明細書では、第1のチャンバ14及び第2のチャンバ16の形成方法は、限定されず、例えば、形成方法は、一体型であっても、収容空間(SP)内に仕切り板(図示せず)を追加して第1のチャンバ14及び第2のチャンバ16に分割してもよい。一実施形態では、第1のチャンバ14の寸法は、第2のチャンバ16の寸法以下であるか、又は第2のチャンバ16の寸法は、第1のチャンバ14の寸法以下である。
【0036】
第1のチャンバ14は、第1の接続ポート142を有する一方で、第2のチャンバ16は、第2の接続ポート162を有する。本明細書では、例示のための一例として、第1の接続ポート142は、円筒形である一方で、第2の接続ポート162は、ひし形であるが、他の実施形態は、上記の形状に限定されない。第1の接続ポート142及び第2の接続ポート162は、フールプルーフの(又は誤配置防止と呼ぶ)目的を達成するように、異なる形状を有するように構成できる。更に、第1の接続ポート142及び第2の接続ポート162は、突出形状を有する一方で、別の実施形態では、マルチチューブ適合器10’の第2の実施形態の
図3を参照すると、第1の接続ポート142’及び第2の接続ポート162’は、平坦開口である。
【0037】
図1に戻る。第1のチャンバ14及び第2のチャンバは、第1の開口182及び第2の開口184を有する延長体18に接続され、第1の開口182の直径は、第2の開口184の直径以下である。代替的に、第2の開口184の直径は、第1の開口182の直径以下である。
【0038】
本明細書では、第1のチャンバ14は、第1の開口182に接続され、第2のチャンバ16は、第2の開口184に接続されている。更に、第1の開口182は、気管(図示せず)に対応でき、第2の開口184は、胃(図示せず)に対応できる。本実施形態では、延長体18は、内側チューブとして直接作用できる、又は延長体18は、(
図4に示す)別の外部内側チューブ4に更に接続する。外部内側チューブ4の内部は、開口の数に従って対応する空間を形成する必要がある。即ち、外部内側チューブ4の内部は、チャンバを延長させる特徴を有し、外部内側チューブ4の内部空間も、チャンバが互いに接続されていないという点で、対応するチャンバの特徴を有することに留意されたい。
【0039】
図3に戻って参照する。第1の開口182及び第2の開口184の場所は、本発明では限定されない。第1の開口182及び第2の開口184は、
図1のように延長体18の両側に設けてよい一方で、第2の開口184’は、
図3のように延長体18の底部に設けてもよい。更に、延長体18の長さ及び形状も限定されない。
図4において、延長体18’は外部内側チューブ4に接続できるため、延長体18’をあまり長くする必要がない。したがって、
図1の延長体18の長さは、
図4の延長体18’の長さよりも著しく長い。
【0040】
図1に戻る。第1の開口182は、第1のチャンバ14に接続される一方で、第2の開口184は、第2のチャンバ16に接続され、第1の接続ポート142は、第1のチャンバ14及び第1の開口182を接続し、第1の接続ポート142が、第1のチャンバ14及び第1の開口182を通じて例えば呼吸器系との第1の供給路FPPを更に確立可能にする。第2の接続ポート162は、第2のチャンバ16及び第2の開口184に接続され、第2の接続ポート162が、第2のチャンバ16及び第2の開口184を通じて例えば消化器系との第2の供給路SPPを更に確立可能にする。
【0041】
異なる適用シナリオによれば、第1の供給路FPP及び第2の供給路SPPは、主に、いくつかの構成、例えば、第1の供給路が、負圧を通じて痰等の分泌物を咽喉から取り出して円滑な呼吸を維持するように働く第1の構成、第1の供給路FPPが、外部粉薬、噴霧薬剤、酸素又は噴霧水蒸気を引き込み、これらを治療のために咽喉に供給するように働く第2の構成、第2の供給路が鼻腔チューブに同様に作用して外部から食物を与える第3の構成、及び第3の構成を使用する場合、第3の構成を第1の構成又は第2の構成と同時に利用する第4の構成を有する。上述の4つの構成の他に、他の述べていない構成が更に含められる。
【0042】
本発明のマルチチューブ適合器の第4の実施形態の構造図である、
図5を参照されたい。
図5において、マルチチューブ適合器10’’は、第1の実施形態の筐体12に加えて、開閉構成要素20を更に含む。
【0043】
開閉構成要素20は、第1のチャンバ14に配設される。開閉構成要素20は、第1の接続ポート142及び第1の開口182に選択的に接続する。開閉構成要素20に基づく第1の接続ポート142は、第1のチャンバ14第1の開口182を選択的に接続し、第1の接続ポート142が、第1のチャンバ14及び第1の開口182を通じて第1の供給路FPPを更に確立可能にする。
【0044】
例えば、開閉構成要素20は、バッフル(図示せず)及びエラストマ(図示せず)を更に含む。バッフルは、エラストマと結合される。バッフルの一方の端部を第1の接続ポート142の一方の側壁に配設する一方で、バッフルのもう一方の端部は、第1の接続ポート142のもう一方の側壁に対して置き、外力がバッフルに印加された際にエラストマの変形のために第1の接続ポート142及び第1のチャンバ14を接続するようにする。
【0045】
更に、開閉構成要素20は、受動開放構造を有してよく、受動開放構造の構成パターンは、(1)そのままの状況では、開閉構成要素20は、第1の供給路FPP又は第2の供給路SPPを閉鎖し、(2)例えば外側チューブを挿入すると、開閉構成要素20は、第1の供給路FPP又は第2の供給路SPPを確立する。
【0046】
本発明のマルチチューブ適合器の第5の実施形態の構造図である、
図6を参照されたい。
図6において、マルチチューブ適合器10’’は、第1の実施形態の筐体12に加えて、締結器24と、閉鎖構成要素26と、表示器28とを更に含む。
【0047】
締結器24は、筐体12を人体上に固定する又は外側チューブを固定するように筐体12上に配設される。締結器24は、例えば、バックル又はc字形リングであるように構成できる。人体上に固定する構成において、マルチチューブ適合器10’’’は、バックルと組み合わせて、ストラップを介して頭部に固定できる。外側チューブを固定する構成において、外側チューブは、c字形リングを介してスナップ留めできる。
【0048】
閉鎖構成要素26は、接続ポート142(又は第2の接続ポート162)と結合し、第1の供給路FPP及び第2の供給路SPPを選択的に閉鎖する。例えば、閉鎖構成要素26は、蓋、カバー又は弁等であってよく、蓋は、例示のための一例として解釈されたい。
【0049】
表示器28は、第1の接続ポート142(又は第2の接続ポート162)の開口に配設され、例えば、第1の供給路FPP及び第2の供給路SPPの供給方向を表示でき、表示器28の形態はスリーブであってよい。
【0050】
本発明のマルチチューブ適合器の第6の実施形態の構造図である、
図7を参照されたい。
図7において、マルチチューブ適合器10’’’’は、第1の実施形態の筐体12に加えて、センサ・モジュール30、出力モジュール32と、入力モジュール34とを更に含む。
【0051】
センサ・モジュール30は、第1の接続ポート、第2の接続ポート、第1のチャンバ、第2のチャンバ、第1の開口、第2の開口、第1の供給路、第2の供給路の状況を検出するように筐体12上に配設される。これらの状況は、ガス流、液体流、光源、音源、温度、湿度、風力、酸素濃度、二酸化炭素濃度、PH値、高さ等の物理量を含む。上述の物理量の検出に従って、アプリケーション(APP)による計算を通じて空気流の状況、食事を与えた回数、食事を与えた時間等を得ることができる。出力モジュールは、筐体上に配設され、出力モジュールは、発光する、熱エネルギーを出力する、音を鳴らす、微弱電流を生成する、等である。
【0052】
出力モジュール32は、筐体12上に配設される。出力モジュール32は、発光、熱エネルギーの出力、音を鳴らすこと、微弱電流の生成、振動の生成が可能であり、例えば、LED構成要素、電熱結合構成要素、スピーカ、電池、モータ等であってよい。
【0053】
入力モジュール34は、筐体12上に配設される。入力モジュール34は、音、映像を捕捉し、マイクロフォン、写真レンズ等であってよい。
【0054】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態によって上述の説明で開示しているが、当業者は、実施形態が、本発明の範囲を限定するためではなく、本発明の例示のために使用しているにすぎないことを理解していることを前提とする。実施形態におけるあらゆる等価の変形形態又は置換は、本発明の範囲によって含まれることを留意されたい。したがって、本発明で請求するものは、特許請求の範囲に従うものとする。
【手続補正書】
【提出日】2020-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトの消化器系及び呼吸器系に適用するために複数の外側チューブに接続されるマルチチューブ適合器であって、
鼻腔、咽喉及び食道を通じて胃に挿入され、
第1のチャンバ及び第2のチャンバを有する収容空間を形成する筐体を含み、
前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは、互いに接続されておらず、
前記第1のチャンバは、第1の接続ポートを有し、
前記第2のチャンバは、第2の接続ポートを有し、
前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバは、
咽喉に隣接する第1の開口及び
胃に隣接する第2の開口を有する延長体を有し、
前記第1の開口は、前記第1のチャンバに接続され、
前記第2のチャンバは、
前記第2の開口に接続され、
前記第1の接続ポートは、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口に接続され、前記第1の接続ポートが、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口を通じて呼吸器系との第1の供給路を更に確立可能にし、
前記第2の接続ポートは、前記第2のチャンバ及び前記第2の開口に接続され、前記第2の接続ポートが、前記第2のチャンバ及び前記第2の開口を通じて消化器系との第2の供給路を更に確立可能にすることを特徴とする、
マルチチューブ適合器。
【請求項2】
前記第1のチャンバに配設される開閉構成要素を更に含み、前記開閉構成要素は、前記第1の接続ポート及び前記第1の開口に対して選択的であり、前記第1の接続ポートは、前記開閉構成要素に従って前記第1のチャンバ及び前記第1の開口に接続され、前記第1の接続ポートが、前記第1のチャンバ及び前記第1の開口を通じて呼吸器系との前記第1の供給路を更に確立可能にする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項3】
閉鎖構成要素を更に含み、前記閉鎖構成要素は、前記第1の供給路及び前記第2の供給路を選択的に閉鎖するように、前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つに結合される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項4】
締結器を更に含み、前記締結器は、前記筐体を人体上に固定するか又は外側チューブを前記筐体上に固定するように、前記筐体に配設される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項5】
表示器を更に含み、前記表示器は、前記第1の供給路及び前記第2の供給路を表示するように、前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つの開口に配設される、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項6】
前記第1の接続ポート及び前記第2の接続ポートの少なくとも1つは、フールプルーフ機構を有することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項7】
センサ・モジュールを更に含み、前記センサ・モジュールは、前記第1の接続ポート、前記第2の接続ポート、前記第1のチャンバ、前記第2のチャンバ、前記第1の開口、前記第2の開口、前記第1の供給路、前記第2の供給路の少なくとも1つの状況を検出するように、前記収容空間に配設され、前記状況は、ガス流、液体流、酸素濃度、二酸化炭素濃度、PH値、光源、音源、温度、湿度、風力及び高さ等の物理量の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項8】
前記筐体に配設される出力モジュールを更に含み、前記出力モジュールは、発光、熱エネルギーの出力、音を出すこと、微弱電流の生成、振動の生成の少なくとも1つが可能である、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項9】
前記筐体に配設される入力モジュールを更に含み、前記入力モジュールは、音及び映像の少なくとも1つを捕捉する、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項10】
前記延長体の前記第2の開口の場所は、前記延長体の一方の端部分に位置し、前記延長体の前記第1の開口は、前記延長体のもう一方の端部分に位置するか、又は延長体の中間部分に位置することを特徴とする、請求項1に記載のマルチチューブ適合器。
【請求項11】
マルチチューブ適合器に接続される内側チューブであって、
鼻腔、咽喉及び食道を通じて胃に挿入される単一チューブ体として形成され、
前記内側チューブの内側に分離して位置する第1のチャンバ及び第2のチャンバを含み、
前記第1のチャンバは、咽喉に隣接する第1の開口を有し、
前記第2のチャンバは、前記単一チューブ体の端部分内で胃に隣接する第2の開口を有する、
内側チューブ。
【国際調査報告】