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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】シャワー器用フィルタ
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/68 20060101AFI20220914BHJP
   C02F 1/28 20060101ALI20220914BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20220914BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20220914BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20220914BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20220914BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
C02F1/68 520K
C02F1/68 510A
C02F1/68 530B
C02F1/68 540A
C02F1/68 540Z
C02F1/28 G
A61Q19/00
A61Q19/10
A61K8/67
A61K8/73
A61K8/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020569889
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(85)【翻訳文提出日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 KR2020010473
(87)【国際公開番号】W WO2021251547
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0069183
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520485804
【氏名又は名称】エムワイ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ピョ
【テーマコード(参考)】
4C083
4D624
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AD241
4C083AD261
4C083AD351
4C083AD641
4C083CC23
4C083CC25
4C083DD41
4C083EE10
4D624AA01
4D624AB12
4D624AB16
4D624BA07
4D624BB06
4D624BC01
4D624CA04
4D624CB12
4D624DB03
4D624DB26
(57)【要約】
本発明の一実施形態に係るシャワー器用フィルタは、内部にビタミンCまたはビタミンC誘導体100重量部、塩100重量部、キサンタンガム3~13重量部を含む水処理用ゲル組成物を含んで、用水に溶けている塩素を取り除くとともに、肌に天然ミネラルを与えて肌の美容にも役立つというメリットがある。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビタミンCまたはビタミンC誘導体100重量部、塩100重量部、キサンタンガム3~13重量部を含む水処理用ゲル組成物。
【請求項2】
前記水処理用ゲル組成物は、
メチルセルロース3~13重量部、デキストリン3~13重量部、トウモロコシ澱粉3~13重量部をさらに含む請求項1に記載の水処理用ゲル組成物。
【請求項3】
前記水処理用ゲル組成物は、ハリグワエキス、緑茶エキス、ボウフウエキスの少なくとも一つと粉末牛乳をさらに含む請求項1に記載の水処理用ゲル組成物。
【請求項4】
フィルタ部材(150)と水処理用ゲル組成物が充填された充填部(140)を納める軟水器本体(110)と、
前記軟水器本体(110)の第1の位置に結合され、外部から用水を伝達される給水口(121)を有する給水キャップ(120)と、
前記軟水器本体(110)の第2の位置に結合され、ろ過されて軟水化された用水を外部に排出する出水口(131)を有する出水キャップ(130)と、
を備えるが、
前記フィルタ部材(150)は、前記充填部(140)の下端と前記給水キャップ(120)との間に配置され、前記給水キャップ(120)を介して供給された用水をろ過し、
前記充填部(140)は、
前記水処理用ゲル組成物が充填され、上部が開かれた充填ハウジング(141)と、
前記開かれた充填ハウジング(141)の上部を覆い、前記充填ハウジング(141)に充填された前記水処理用ゲル組成物の一部が放出される放出孔(142)が形成された充填ハウジングキャップ(142)と、
を備えることを特徴とするシャワー器用フィルタ。
【請求項5】
前記フィルタ部材(150)においてろ過された用水は、前記出水キャップ(130)の内部において前記水処理用ゲル組成物と混合されて前記シャワー器ヘッド(10)またはシャワー器用ホース(30)に放出されることを特徴とする請求項4に記載のシャワー器用フィルタ。
【請求項6】
前記水処理用ゲル組成物は、
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の水処理用ゲル組成物であることを特徴とする請求項4に記載のシャワー器用フィルタ。
【請求項7】
(1)黄土100重量部、ゼオライト20~40重量部、発酵米糠5~30重量部を混合する混合ステップと、
(2)前記混合ステップにより混合された混合物を製丸器に入れて回転させてペレットを形成するペレット形成ステップと、
(3)前記ペレット形成ステップにより形成されたペレットを焼成する焼成ステップと、
を含む水処理用ボールの形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の供給装置から伝達された用水をろ過し、かつ、軟水化してシャワー器ヘッドに伝達するシャワー器用フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、家庭において洗顔用及びお風呂用の水として用いられる水は用水である。一般に用いられる用水は、浄水処理施設において塩素成分を投入して消毒しており、このようにして消毒された原水は、塩素が残留している状態で家庭に供給される。
【0003】
原水内に溶解されている残留塩素は、敏感な肌と反応して各種の肌のトラブルを引き起こしたり、発がん物質の発生の原因となったりする。
【0004】
用水に溶解されている残留塩素を取り除くために、家庭においてフィルタを用いている。一般に、家庭において用いるフィルタは、陽イオン交換樹脂とフィルタで硬水を濾して用水に含まれている塩素、カルシウム、マグネシウムなどを取り除いて軟水にする。
【0005】
陽イオン交換樹脂には、塩化ナトリウムが高濃度で含まれている。前記陽イオン交換樹脂にカルシウムやマグネシウムなどの陽イオンが含まれている硬水を通過させると、イオン交換により硬度成分はナトリウムに置き換えられて樹脂に吸着され、水にはナトリウムが抜け出て軟水となる。
【0006】
しかしながら、既存のフィルタに含まれている陽イオン交換樹脂は、高価でありながらも、使用寿命が短く、しかも、残留塩素の除去効率が劣るというデメリットがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためのものであり、長寿命のシャワー器用フィルタ
を提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明は、低コストのシャワー器用フィルタを提供することを目的としている。
【0009】
さらに、本発明は、肌の美容にも役立つシャワー器用フィルタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態に係る水処理用ゲル組成物は、ビタミンCまたはビタミンC誘導体100重量部、塩100重量部、キサンタンガム3~13重量部を含んでいてもよい。
【0011】
また、前記水処理用ゲル組成物は、メチルセルロース3~13重量部、デキストリン3~13重量部、トウモロコシ澱粉3~13重量部をさらに含んでいてもよい。
【0012】
さらに、前記水処理用ゲル組成物は、ハリグワエキス、緑茶エキス、ボウフウエキスの少なくとも一つと粉末牛乳をさらに含んでいてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る水処理用ボールの形成方法は、(1)黄土100重量部、ゼオライト20~40重量部、発酵米糠5~30重量部を混合する混合ステップと、(2)前記混合ステップにより混合された混合物を製丸器に入れて回転させてペレットを形成するペレット形成ステップと、(3)前記ペレット形成ステップにより形成されたペレットを焼成する焼成ステップと、を含んでいてもよい。
【0014】
また、前記焼成ステップは、前記ペレットを180℃~250℃の温度で0.5~3時間1次焼成した後、350℃~700℃の温度で0.5~2時間2次焼成してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明のシャワー器用フィルタは、用水に溶けている塩素を取り除くとともに、肌に天然ミネラルを与えて肌の美容にも役立つというメリットがある。
【0016】
また、本発明のシャワー器用フィルタは、小型であり、しかも、使用寿命が長いというメリットがある。
【0017】
さらに、本発明のシャワー器用フィルタは、シャワー器に取り付けやすいというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明のシャワー器用フィルタの外部を示すものである。
図2】本発明のシャワー器用フィルタの内部を示すものである。
図3】本発明のシャワー器用フィルタの内部における水の流れを示すものである。
図4】シャワー器ヘッドとシャワー器用ホースとの間に本発明のシャワー器用フィルタが取り付けられたことを示すものである。
図5】水栓とシャワー器用ホースとの間に本発明のシャワー器用フィルタが取り付けられたことを示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明において、用水とは、水の供給装置から供給されるあらゆる水を意味する。例えば、前記用水は、地下水、用水、海水などを網羅する。
【0020】
〈水処理用ゲル組成物〉
本発明の一実施形態に係る水処理用ゲル組成物は、ビタミンCまたはビタミンC誘導体、塩、キサンタンガム、メチルセルロース、デキストリン、トウモロコシ澱粉、機能性エキスを含んでいてもよい。
【0021】
本発明の一実施形態に係る水処理用ゲル組成物は、次のステップを経て製造可能である。
【0022】
(1)ビタミンCまたはビタミンC誘導体100重量部、塩100重量部を混合した後、100~120リットルに混合する。好ましくは、ビタミンC30~40kg、塩30~40kgを100~120リットルの水に混合してビタミン-塩混合溶液を製造する。
【0023】
(2)粘度保持成分を製造する。前記粘度保持成分は、キサンタンガム3~13重量部、メチルセルロース3~13重量部、デキストリン3~13重量部、トウモロコシ澱粉3~13重量部を水に混合して製造する。
【0024】
好ましくは、前記粘度保持成分は、キサンタンガム1~5kgと水10~20リットルとをミキサーを用いて約30分間混合する。次いで、メチルセルロース1~5kgと水10~20リットルとを追加した後、再びミキサーを用いて30分間混合する。次いで、デキストリン1~5kgとトウモロコシ澱粉1~5kgとを追加し、水5~10リットルを追加して適正な粘度が出るようにミキサーで混合する。
【0025】
(3)前記ビタミン-塩混合溶液に前記粘度保持成分を追加して、ビタミンCまたはビタミンC誘導体と塩が水に徐々に溶けながら最終的にビタミンと塩とが混合されたタイプのゲル成分となるようにする。
【0026】
また、実施形態に応じて、肌に役立つエキスを添加してもよい。前記水処理用ゲル組成物には、ハリグワエキス、緑茶エキス、ボウフウエキスの少なくとも一つと粉末牛乳(粉乳)がさらに含まれていてもよい。
【0027】
このような過程を経て製造された水処理用ゲル組成物は、温度が調節可能なタンクに搬送される。タンクの充填器を用いて、水処理用ゲル組成物を後述する充填部140に充填する。好ましくは、前記充填器は、温度が調節可能なものであって、充填の際に充填器の内部の温度を40~70℃に保って水処理用ゲル組成物の粘度を保持してもよい。
【0028】
好ましくは、本発明の水処理用ゲル組成物に含まれているビタミンCは、全体の水処理用ゲル組成物の質量に35~45%を占めてもよい。
【0029】
本発明の水処理用ゲル組成物に含まれている塩は、用水に溶けている塩素を取り除くとともに、塩に溶けている天然ミネラルがシャワーを浴びる際に肌に供給されて肌の美容にも役立つ。
【0030】
したがって、本発明の水処理用ゲル組成物は、シャワーを浴びる際に肌にビタミンCとともにミネラルを供給することができて、既存のビタミンCしか含有していなかったシャワー器用フィルタに比べて肌の美容にさらに適しているというメリットがある。
【0031】
また、本発明の塩は、塩化ナトリウム以外のミネラルが豊富なピンク塩、死海の塩、含硫黄塩(ブラック岩塩)を用いて既存の陽イオン交換樹脂に含有されていた単なる塩化ナトリウムよりも肌の美容に役立つ。
【0032】
〈水処理用ボール(ball)〉
本発明の一実施形態に係る水処理用ボールは、ゼオライト、黄土、米糠エキスを含んでいてもよい。
【0033】
本発明の一実施形態に係る水処理用ボールは、下記のステップを経て製造されてもよい。
【0034】
(1)米糠発酵ステップ
米糠、米糠発酵物質、水を混合して米糠を発酵させてもよい。この過程により発酵米糠を製造することができる。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、発酵米糠を製造するために米糠100重量部を基準として米糠発酵物質5~30重量部、水50~150重量部を混合して米糠を発酵させてもよい。前記米糠発酵物質は、酵母、乳酸菌、発酵酒、酢の少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0036】
上記のように、米糠が含まれている混合物を35~40℃の温度で36時間~84時間攪拌しながら発酵米糠を製造してもよい。好ましくは、35~38℃の温度で36~48時間攪拌してもよい。
【0037】
(2)混合ステップ
前記米糠発酵ステップにおいて発酵された米糠(以下、発酵米糠と称する)と黄土、ゼオライトを混合してもよい。
【0038】
好ましくは、黄土100重量部に基づいて、ゼオライト20~40重量部、発酵米糠5~30重量部を混合器に入れ、30~60分間混合してもよい。
【0039】
(3)ペレット形成ステップ
前記混合ステップを経たバルク状態の材料を製丸器に入れ、回転させながら円柱状または球状のペレットを形成してもよい。このようにして形成されたペレットは、10~40℃で0.5~5時間乾燥してもよい。
【0040】
このように、混合物をペレットとして形成する場合に、発酵米糠から抽出されるミネラルの割合が高くなるというメリットがある。
【0041】
(4)焼成ステップ
前記ペレット形成ステップにおいて形成されたペレットを180℃~250℃の温度で0.5~3時間1次焼成した後、350℃~700℃の温度で0.5~2時間2次焼成して結晶化された水処理用ボールを形成してもよい。
【0042】
上記の過程により形成された水処理用ボールは、米糠から抽出した天然ミネラルを多量に含む。
【0043】
前記水処理用ボールに含まれているゼオライトを介して重金属及びリンが吸着され、発酵米糠及び黄土に多量に含まれているミネラルを介して用水に含まれている有害物質、悪臭、フッ素が取り除かれることが可能になる。
【0044】
特に、米糠から抽出した天然ミネラルには、フィチン酸(phytic acid)成分が多量含まれている。前記フィチン酸は、体内の農薬、薬物、毒素を取り除くデトックスの効果がある。
【0045】
また、米糠と黄土に含まれているビタミンCと硫酸化物質は、肌をきれいにし、かつ、肌をツルツルにする他、美白効果が抜群である。
【0046】
さらに、米糠と黄土に含まれている天然ミネラルを用いて、抗菌及びアンモニア脱臭効果を得ることができる。本発明の一実施形態に係る水処理用ボールを用いると、アンモニア脱臭率95.9%、大腸菌抗菌率99.9%、遠赤外線放射率92.5%を示すという効果が得られる。
【0047】
〈シャワー器用フィルタ〉
本発明の一実施形態に係るシャワー器用フィルタ100は、フィルタ本体110、給水キャップ120、出水キャップ130、充填部140、フィルタ部材150を備えていてもよい。
【0048】
(1)フィルタ本体110
前記フィルタ本体110は、内部に前記充填部140とフィルタ部材150を納める。
【0049】
前記フィルタ本体110と充填部140は、一種の容器であり、充填ハウジング141の内部に水処理用ゲル組成物が充填される。
【0050】
前記フィルタ本体110は、出水面と給水面が両方とも開かれた中空の形状である。例えば、前記フィルタ本体110は、上面と下面が両方とも開かれ、断面が円形の形状または多角形の形状である容器であってもよい。好ましくは、前記フィルタ本体110は、上面と下面が両方とも開かれた円筒状であってもよい。
【0051】
前記出水面とは、水処理済みの用水が出水される側の面のことをいい、給水面とは、異物と重金属が含まれている用水が給水される側の面のことをいう。
【0052】
中空形状のフィルタ本体110の内部にフィルタ部材150、充填部140が配置される。図2を参照すると、給水面の上部にフィルタ部材150が配置され、前記フィルタ部材の上部に充填部140が配置される。出水面-充填部140-フィルタ部材150の順に配置される。
【0053】
(2)給水キャップ120
前記フィルタ本体110の開かれた給水面には、前記給水面を覆い、前記給水面の少なくとも一部を密閉する給水キャップ120が結合されてもよい。上述したように、前記給水面は、異物と重金属が含まれている用水が給水される面であって、前記給水キャップ120は、外部から用水を伝達されてフィルタ本体110の内部に伝達する機能と、給水面を覆って前記給水面の少なくとも一部を密閉する機能と、を併せ持つ。
【0054】
前記給水キャップ120には、外部から用水を伝達されるための給水口121が形成される。
【0055】
図4を参照すると、前記給水口121は、シャワー器用ホース30と結合されて、シャワー器用ホース30から用水を伝達されて前記フィルタ本体110の内部に伝達してもよい。
【0056】
あるいは、図5を参照すると、前記給水口121は、水栓20の下端に結合されて、前記水栓20から用水を伝達されて前記フィルタ本体110の内部に伝達してもよい。
【0057】
前記給水キャップ120における前記フィルタ本体110と接続される側の断面は、前記フィルタ本体110の断面と同じ形状でありながらも、前記フィルタ本体110の断面の広さよりも大きいため、前記給水キャップ120の内面にフィルタ本体110の外面が接する。
【0058】
前記給水キャップ120は、高速融着、接着、熱融着などによりフィルタ本体110に固定される。
【0059】
(3)フィルタ部材150
本発明の第1の実施形態によれば、前記フィルタ部材150は、充填部140の下部と給水キャップ120の上部との間に配置されてもよい。
【0060】
前記給水口121を介して流れ込んだ用水には、各種の異物が含まれていてもよい。前記フィルタ部材150は、流れ込んだ用水に含まれている異物をろ過してもよい。
【0061】
図3を参照すると、前記フィルタ部材150においてろ過された用水は、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142の外面に沿って出水キャップ130に向かって移動する。前記ろ過された用水は、充填部140の外面に沿って移動する間には、充填部140に充填された水処理用ゲル組成物または水処理用ボールと混ざらない。
【0062】
本発明の第2の実施形態によれば、フィルタ部材150は、第1のフィルタ部材と第2のフィルタ部材を備えていてもよい。
【0063】
前記第1のフィルタ部材は、充填部140の下部と給水キャップ120の上部との間に配置されてもよい。また、前記第2のフィルタ部材は、充填部140の上部と出水キャップ130の上部との間に配置されてもよい。
【0064】
前記第1のフィルタ部材は、前記給水口121を介して流れ込んだ用水に含まれている異物をろ過してもよい。
【0065】
前記第1のフィルタ部材においてろ過された用水は、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142の外面に沿って出水キャップ130に向かって移動する。前記ろ過された用水は、充填部140の外面に沿って移動する間には、充填部140に充填された水処理用ゲル組成物または水処理用ボールと混ざらない。
【0066】
本発明の第3の実施形態によれば、フィルタ部材150は、第1のフィルタ部材と第2のフィルタ部材を備えていてもよい。
【0067】
前記第1のフィルタ部材は、充填部140の下部と給水キャップ120上部との間に配置されてもよい。また、前記第2のフィルタ部材は、充填部140の上部と出水キャップ130の上部との間に配置されてもよい。
【0068】
前記第1のフィルタ部材は、前記給水口121を介して流れ込んだ用水に含まれている異物をろ過してもよい。
【0069】
前記第1のフィルタ部材においてろ過された用水は、充填ハウジング141の内部に流れ込み、出水キャップ130に向かって移動する。前記ろ過された用水は、充填部140の内部に流れ込みながら、充填部140に充填された水処理用ゲル組成物または水処理用ボールと混ざることができる。この過程において、用水内のフッ素は多量のミネラルとイオン交換をするようにし、取り除かれる。また、水処理用ゲル組成物または水処理用ボールに含まれている多量のミネラルを含んでいるその他の物質が用水に溶けて出水キャップ130に向かって移動する。
【0070】
出水キャップ130に向かって移動された用水は、第2のフィルタ部材により2次的にろ過されてもよい。
【0071】
(4)充填部140
前記充填部140は、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142を備えていてもよい。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、前記充填ハウジング141は、下面が密閉され、上面の少なくとも一部が開かれて水処理用ゲル組成物が充填される一種の容器である。前記フィルタ本体110の断面と同じ形状でありながらも、前記フィルタ本体110の断面の広さよりも小さいため、フィルタ本体110の内部に収められ得る。前記充填ハウジング141は、水処理用ゲル組成物または水処理用ボールの成分が外部に放出できない材質であり、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)材質であってもよい。
【0073】
前記充填ハウジングキャップ142は、充填ハウジング141と同じ材質から形成され、前記充填ハウジング141の上面の少なくとも一部を覆って密閉するとともに、充填ハウジング141に充填された水処理用ゲル組成物の一部を放出してもよい。
【0074】
前記充填ハウジングキャップ142には、直径が約0.02~0.1mmである放出孔142が形成されて、充填ハウジング141の内部に充填された水処理用ゲル組成物が非常に低速で放出されるようにして、既存のシャワー器用フィルタよりも使用期間が長くなるというメリットがある。
【0075】
前記充填ハウジングキャップ142の外面には多数の突起142が形成されて、充填部140がフィルタ本体110の内部に挿入される場合に内部において動かないように固定してもよい。
【0076】
好ましくは、まず、フィルタ本体110の内部にフィルタ部材150を挿入し、次いで、水処理用ゲル組成物が充填された充填ハウジング141を挿入した後、充填ハウジング141の開かれた上部に充填ハウジングキャップ142を固定して、充填部140がフィルタ本体110の内部において動くことを防いでもよい。
【0077】
第1の実施形態によれば、前記充填ハウジング141の上部の外周面にはねじ山が形成されており、充填ハウジングキャップ142の内面にはねじ溝が形成されて、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142とが螺合可能になる。あるいは、逆に、前記充填ハウジング141の上部の外周面にはねじ溝が形成されており、充填ハウジングキャップ142の内面にはねじ山が形成されて、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142とが螺合可能になる。
【0078】
第2の実施形態によれば、前記充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142は、熱融着、高速融着などの融着過程により結合されてもよい。
【0079】
第3の実施形態によれば、前記充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142は、接着剤により結合されてもよい。
【0080】
本発明の他の実施形態に係る前記充填ハウジング141は、下面の少なくとも一部が開かれ、上面の少なくとも一部が開かれて水処理用ゲル組成物が充填される一種の容器である。前記フィルタ本体110の断面と同じ形状でありながらも、前記フィルタ本体110の断面の広さよりも小さいため、フィルタ本体110の内部に収められ得る。前記充填ハウジング141は、水処理用ゲル組成物または水処理用ボールの成分が外部に放出できない材質であり、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)材質であってもよい。
【0081】
前記充填ハウジングキャップ142は、充填ハウジング141と同じ材質から形成され、前記充填ハウジング141の上面の少なくとも一部を覆って密閉するとともに、充填ハウジング141に充填された水処理用ゲル組成物の一部または水処理用ボールの成分を放出してもよい。
【0082】
前記充填ハウジングキャップ142の外面には多数の突起142が形成されて、充填部140がフィルタ本体110の内部に挿入される場合に、内部において動かないように固定してもよい。
【0083】
好ましくは、まず、フィルタ本体110の内部にフィルタ部材150または第1のフィルタ部材を挿入し、次いで、水処理用ゲル組成物が充填された充填ハウジング141を挿入した後、充填ハウジング141の開かれた上部に充填ハウジングキャップ142を固定して、充填部140がフィルタ本体110の内部において動くことを防いでもよい。
【0084】
第1の実施形態によれば、前記充填ハウジング141の上部の外周面にはねじ山が形成されており、充填ハウジングキャップ142の内面にはねじ溝が形成されて、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142とが螺合可能になる。あるいは、逆に、前記充填ハウジング141の上部の外周面にはねじ溝が形成されており、充填ハウジングキャップ142の内面にはねじ山が形成されて、充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142とが螺合可能になる。
【0085】
第2の実施形態によれば、前記充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142は、熱融着、高速融着などの融着過程により結合されてもよい。
【0086】
第3の実施形態によれば、前記充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142は、接着剤により結合されてもよい。
【0087】
(5)出水キャップ130
前記フィルタ本体110の開かれた出水面には、前記出水面の少なくとも一部を覆って密閉する出水キャップ130が結合されてもよい。また、前記出水キャップ130には出水口131が形成されて、水処理済みの用水を外部に排出してもよい。
【0088】
図4を参照すると、前記出水口131は、シャワーヘッド10と連結されて、水処理済みの用水を前記シャワーヘッド10に伝達してもよい。
【0089】
あるいは、図5を参照すると、前記出水口131は、シャワーヘッド10に用水を供給するシャワー器用ホース20と結合されて、フィルタ本体110の内部において水処理された用水を前記シャワーヘッド10に伝達してもよい。
【0090】
前記出水キャップ130の一部の面は、前記フィルタ本体110の断面と同じ形状でありながらも、前記フィルタ本体110の断面の広さよりも大きいため、前記出水キャップ130の内面にフィルタ本体110の外面が接する。
【0091】
図3を参照すると、前記フィルタ部材150においてろ過された用水は、不透水性材質の充填ハウジング141と充填ハウジングキャップ142の外面に沿って前記出水キャップ130に向かって移動する。また、充填ハウジング141に充填された水処理用ゲル組成物は、同様に、充填ハウジングキャップ142に形成された微細な孔である放出孔142を介して放出されて出水キャップ130に向かって移動し、出水キャップ130の内部においてろ過された用水と混合される。
【0092】
第1のフィルタ部材において1次的にろ過された用水は、充填ハウジング141の内部に流れ込んだ後、水処理用ゲル組成物または水処理用ボールの成分と混ざって前記出水キャップ130に向かって移動してもよい。前記出水キャップ130に向かって移動しながらフッ素が取り除かれ、多量のミネラル及びその他の水処理用ゲル組成物または水処理用ボールの成分が含まれている用水は、第2のフィルタ部材により2次的にろ過されてもよい。前記2次的にろ過された用水は、出水口131を介してシャワー器ヘッド10に向かって放出される。
【0093】
前記出水キャップ130は、高速融着、接着、熱融着などによりフィルタ本体110に固定される。
【0094】
本発明のフィルタ本体110、給水キャップ120、出水キャップ130、充填ハウジング141は、不透水性の材質であり、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)材質であってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】