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特表2022-541085ネットワークアクセス装置に接続する方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】ネットワークアクセス装置に接続する方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/10 20180101AFI20220914BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20220914BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W28/06 110
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554656
(86)(22)【出願日】2020-07-17
(85)【翻訳文提出日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 CN2020102638
(87)【国際公開番号】W WO2021248629
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】202010509506.0
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521406639
【氏名又は名称】チョントゥー ジミー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU XGIMI TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Building 4, Zone A, Tianfu Software Park, No. 1129 Century City Road, High-tech Zone, Chengdu, Sichuan, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー ハオ
(72)【発明者】
【氏名】シエ ファン
(72)【発明者】
【氏名】リャオ ヤン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
(57)【要約】
本願は、ネットワークアクセス装置に接続する方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を開示する。当該方法は、接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、パラメータAP-EHT Capabilities、フィールドAP-Primary Linkを含むEHT Operation、TWT responder support及びTWT requiredを含む、ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信することと、接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージに基づいてマルチリンク動作を実行することと、を含む。本願は、端末にネットワークアクセス装置の管理及び制御に基づいてマルチリンク動作を実行させ、ネットワーク全体のスループット及び無線リソースの利用効率を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、
ネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドAP-ML Supportを含むパラメータAP-EHT Capabilitiesと、マルチリンク動作におけるメインリンクを示すためのフィールドAP-Primary Linkを含むパラメータEHT Operationと、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder supportと、ネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求するか否かを示すためのパラメータTWT requiredと、を含む、ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信することと、
接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することと、
を含み、
接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにおけるパラメータAP-EHT Capabilities、EHT Operation及びTWT responder supportがネットワークアクセス装置のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11EHTOptionImplementedはネットワークアクセス装置がEHT特性をサポートすることを示す場合、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにパラメータAP-EHT Capabilities及びEHT Operationが含まれることと、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11TWTOptionActivatedはネットワークアクセス装置がTWT操作の使用を要求することを示し、且つ、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートする場合、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示すTWT responder supportを設定することと、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11MultiLinkImplementedはネットワークアクセス装置がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、AP-Primary Linkを設定することと、
を含む、
ことを特徴とするネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項2】
メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、
TWT requiredはネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求することを示し、且つ、TWT responder supportはネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示し、AP-ML Supportはネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートすることを示すと、AP-Primary Linkに示されたメインリンク情報に基づいて、前記メインリンクでTWT要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、
前記メインリンクでネットワークアクセス装置から送信されたTWT応答メッセージを受信し、前記TWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末が利用する各リンクに適用することと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項3】
パラメータEHT Operationは、ネットワークアクセス装置が端末にTR操作を実行させる条件を示すためのフィールドAP-STR Supportをさらに含み、当該フィールドは、
送信電力と受信電力との差の閾値を示すためのAP-Diff_TxRxと、
送信周波数と受信周波数との差の閾値を示すためのAP-Min_Fと、
のパラメータのうちの一つ又は複数を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項4】
メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、
端末の送信電力と受信電力との差の絶対値がAP-Diff_TxRx以下であり、又は/及び、送信周波数と受信周波数との差の絶対値がAP-Min_F以上である場合、STR操作を使用すること、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項5】
接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにおけるパラメータEHT Operationがネットワークアクセス装置のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11SimultaneoursTxRxPreferredはネットワークアクセス装置がSTR操作の優先的な使用を要求することを示す場合、AP-STR Supportに含まれるパラメータを設定すること、
を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項6】
接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドSTA-ML Supportを含むパラメータSTA-EHT Capabilitiesと、端末がTWT要求機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT requester supportと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項7】
パラメータSTA-EHT Capabilitiesは、端末がSTR操作を実行できる条件を示すためのフィールドSTA-STR Supportをさらに含み、
当該フィールドは、
送信電力と受信電力との差の閾値を示すためのSTA-Diff_TxRxと、
送信周波数と受信周波数との差の閾値を示すためのSTA-Min_Fと、
のパラメータのうちの一つ又は複数を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項8】
メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、
端末の送信電力と受信電力との差の絶対値がSTA-Diff_TxRx以下であり、又は/及び、送信周波数と受信周波数との差の絶対値がSTA-Min_F以上である場合、STR操作を使用すること、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項9】
接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が使用するメインリンクを示すためのパラメータSTA-Primary Linkをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項10】
接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-EHT Capabilities及びTWT resquester supportが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11EHTOptionImplementedは端末がEHT特性をサポートすることを示す場合、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにパラメータSTA-EHT Capabilitiesが含まれていることと、
パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11TWTOptionActivatedは端末がTWT操作を使用することを示し、且つ、端末がTWT要求機能をサポートする場合、端末がTWT要求機能をサポートすることを示すTWT resquester supportを設定することと、
パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示し、且つ、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信を要求する場合、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートすることを示すSTA-ML Supportを設定し、又は、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートすることを示すSTA-ML Supportを設定することと、
を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項11】
接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-EHT Capabilitiesが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11SimultaneoursTxRxPreferredは端末がSTR操作の優先的使用を要求することを示す場合、STA-STR Supportに含まれるパラメータを設定すること、
を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項12】
接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-Primary Linkが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにパラメータSTA-Primary Linkが含まれること、
を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法。
【請求項13】
プログラムを記憶するためのメモリと、
前記メモリに結合されているプロセッサと、
を含み、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することで、前記端末に請求項1乃至12のいずれか1項に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法を実行させる、
ことを特徴とするネットワークアクセス装置に接続された端末。
【請求項14】
接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信するための接続要求メッセージ送信装置と、
ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信し、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージには、ネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドAP-ML Supportを含むパラメータAP-EHT Capabilitiesと、マルチリンク動作におけるメインリンクを示すためのフィールドAP-Primary Linkを含むEHT Operationと、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder supportと、ネットワークアクセス装置が端末にTWT操作を実行させるか否かを示すためのパラメータTWT requiredとが含まれる接続応答メッセージ受信装置と、
接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行するためのマルチリンク動作装置と、
を含み、
接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにおけるパラメータAP-EHT Capabilities、EHT Operation及びTWT responder supportがネットワークアクセス装置のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11EHTOptionImplementedはネットワークアクセス装置がEHT特性をサポートすることを示す場合、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージには、パラメータAP-EHT Capabilities及びEHT Operationが含まれることと、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11TWTOptionActivatedはネットワークアクセス装置がTWT操作の使用を要求することを示し、且つ、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートする場合、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示すTWT responder supportを設定することと、
パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11MultiLinkImplementedはネットワークアクセス装置がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、AP-Primary Linkを設定することと、
を含むことを特徴とするネットワークアクセス装置に接続された端末。
【請求項15】
マルチリンク動作装置がメッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、
TWT requiredはネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求することを示し、且つ、TWT responder supportはネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示し、AP-ML Supportはネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートすることを示す場合、AP-Primary Linkに示されたメインリンク情報に基づいて、前記メインリンクでTWT要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、
前記メインリンクでネットワークアクセス装置から送信されたTWT応答メッセージを受信し、前記TWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末が使用する各リンクに適用することと、
を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載のネットワークアクセス装置に接続された端末。
【請求項16】
コンピュータ命令を含み、
端末にコンピュータ命令が実行されることで、端末に請求項1乃至12のいずれか1項に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信の分野に関し、特に、ネットワークアクセス装置に接続する方法、端末及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
802.11beネットワークは、Extremely High Throughput(EHT)ネットワークとも呼ばれ、一連のシステム特性及び様々なメカニズムにより機能を強化して非常に高いスループットを実現する。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の使用の持続的な増加に伴い、多くの環境(例えば、家庭、企業及びホットスポット)において無線データサービスを提供することはますます重要になる。特に、ビデオトラフィックは継続的に多くのWLAN配置における主要なトラフィックタイプである。4k及び8kのビデオ(20Gbpsの未圧縮レート)が登場しているため、これらのアプリケーションのスループット要件は絶えず発展している。例えば仮想現実又は拡張現実、ゲーム、遠隔オフィス及びクラウドコンピューティングのような新型の高スループット・低遅延アプリケーシプログラムは急増する(例えば、リアルタイムゲームの遅延が5ミリ秒より低い)。
【0003】
これらのアプリケーションプログラムの高スループット及び厳しいリアルタイム遅延要求に鑑み、ユーザは、WLANを使用するとき、そのアプリケーションプログラムをサポートするために、スループットがより高く、信頼性がより高く、遅延及びジッタがより少なく、電源効率がより高いことを望む。ユーザは、タイムセンシティブネットワーク(TSN)との集積を改善することにより、異種イーサネット及び無線LANでのアプリケーションプログラムをサポートすることを望む。802.11beネットワークは、総スループットをさらに向上させかつ遅延を低下させることによりWLANの競争力を確保すると同時に、旧版技術標準との後方互換性及び共存を確保することを目的とする。2.4GHz、5GHz及び6GHz周波数帯で動作する802.11は、装置との互換性を有する。
【0004】
802.11beネットワークにおいて、上記目的を実現するために、端末とアクセスポイントとの間に複数のデータ伝送リンクを確立することができ、複数のリンクで同時に伝送することにより、伝送速度を向上させることを提案する。
【発明の概要】
【0005】
マルチリンクをサポートする端末は、ネットワークに接続され、ネットワークアクセス装置と能力情報を交換する必要があり、そしてネットワークアクセス装置は端末の能力に基づいて当該端末に対応的なパラメータを割り当てるべきである。
【0006】
第1の態様において、本願は、接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、ネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドAP-ML Supportを含むパラメータAP-EHT Capabilitiesと、マルチリンク動作におけるメインリンクを示すためのフィールドAP-Primary Linkを含むパラメータEHT Operationと、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder supportと、ネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求するか否かを示すためのパラメータTWT requiredとを含む、ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信することと、接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することと、を含むネットワークアクセス装置に接続する方法を提供する。
【0007】
例示的に、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、TWT requiredはネットワークアクセス装置が端末にTWT操作を実行させることを示し、且つ、TWT responder supportはネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示し、AP-ML Supportはネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートすることを示すと、AP-Primary Linkに示されたメインリンク情報に基づいて、前記メインリンクでTWT要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、前記メインリンクでネットワークアクセス装置から送信されたTWT応答メッセージを受信し、前記TWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末に用いられる各リンクに適用することと、を含む。
【0008】
選択肢として、パラメータEHT Operationは、ネットワークアクセス装置が端末にSTR操作を実行させる条件を示すためのフィールドAP-STR Supportをさらに含み、当該フィールドは、送信電力と受信電力との差の閾値を示すためのAP-Diff_TxRxと、送信周波数と受信周波数との差の閾値を示すためのAP-Min_Fとのパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
【0009】
例示的に、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、端末の送信電力と受信電力との差の絶対値がAP-Diff_TxRx以下である、又は/及び、送信周波数と受信周波数と差の絶対値がAP-Min_F以上である場合、STR操作を使用することをさらに含む。
【0010】
一つの可能な設計において、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにおけるパラメータAP-EHT Capabilities、EHT Operation及びTWT responder supportがネットワークアクセス装置のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11EHTOptionImplementedはネットワークアクセス装置がEHT特性をサポートすることを示すのみの場合、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージには、パラメータAP-EHT Capabilities及びEHT Operationが含まれることと、パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11TWTOptionActivatedはネットワークアクセス装置がTWT操作を使用させることを示し、且つ、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートする場合、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示すTWT responder supportを設定することと、パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11MultiLinkImplementedはネットワークアクセス装置がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、AP-Primary Linkを設定することと、を含む。
【0011】
別の可能な設計において、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージにおけるパラメータEHT Operationがネットワークアクセス装置のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、パラメータテーブルにおけるパラメータAP-dot11SimultaneoursTxRxPreferredはネットワークアクセス装置がSTR操作の優先的な使用を要求することを示す場合、AP-STR Supportに含まれるパラメータを設定すること、を含む。
【0012】
選択肢として、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートするか否かことを示すためのフィールドSTA-ML Supportを含むパラメータSTA-EHT Capabilitiesと、端末がTWT要求機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT requester supportと、を含む。
【0013】
選択肢として、パラメータSTA-EHT Capabilitiesは、端末がSTR操作を実行できる条件を示すためのフィールドSTA-STR Supportをさらに含み、当該フィールドは、送信電力と受信電力との差の閾値を示すためのSTA-Diff_TxRxと、送信周波数と受信周波数との差の閾値を示すためのSTA-Min_Fと、のパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
【0014】
例示的に、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、端末の送信電力と受信電力との差の絶対値がSTA-Diff_TxRx以下、又は/及び、送信周波数と受信周波数との差の絶対値がSTA-Min_F以上である場合、STR操作を使用すること、をさらに含む。
【0015】
選択肢として、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が使用するメインリンクを示すためのパラメータSTA-Primary Linkをさらに含む。
【0016】
一つの可能な設計において、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-EHT Capabilities及びTWT resquester supportが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11EHTOptionImplementedは端末がEHT特性をサポートすることを示すのみの場合、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにパラメータSTA-EHT Capabilities情報ユニットが含まれていることと、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11TWTOptionActivatedは端末がTWT操作を使用することを示し、且つ、端末がTWT要求機能をサポートする場合、端末がTWT要求機能のサポートを示すTWT resquester supportを設定することと、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示し、且つ、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信を要求する場合、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートすることを示すSTA-ML Supportを設定し、又は、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示す場合、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートすることを示すSTA-ML Supportを設定することと、を含む。
【0017】
別の可能な設計において、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-EHT Capabilitiesが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11SimultaneoursTxRxPreferredは端末がSTR操作の優先的な使用を要求することを示す場合、STA-STR Supportに含まれるパラメータを設定すること、を含む。
他の可能な設計において、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにおけるパラメータSTA-Primary Linkが端末のローカルのパラメータテーブルに基づいて設定されることは、パラメータテーブルにおけるパラメータSTA-dot11MultiLinkImplementedは端末がマルチリンク動作をサポートすることを示すのみの場合、接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージにパラメータSTA-Primary Linkが含まれること、を含む。
【0018】
第2の態様において、本願は、プログラムを記憶するためのメモリと、前記メモリに結合されているプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行することで、前記端末に第1の態様又は第1の態様の可能的な実現方式にいずれか1項に記載のネットワークアクセス装置に接続する方法を実行させるネットワークアクセス装置に接続された端末を提供する。
【0019】
第3の態様において、本願は、接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信するための接続要求メッセージ送信装置と、ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信し、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージには、ネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドAP-ML Supportを含むパラメータAP-EHT Capabilitiesと、マルチリンク動作におけるメインリンクを示すためのフィールドAP-Primary Linkを含むEHT Operationと、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder supportと、ネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求するか否かを示すためのパラメータTWT requiredとが含まれる接続応答メッセージ受信装置と、接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行するためのマルチリンク動作装置と、を含むネットワークアクセス装置に接続された端末を提供する。
【0020】
例示的に、マルチリンク動作装置がメッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、TWT requiredはネットワークアクセス装置が端末によるTWT操作の実行を要求することを示し、且つ、TWT responder supportはネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示し、AP-ML Supportはネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートすることを示す場合、AP-Primary Linkに示されたメインリンク情報に基づいて、前記メインリンクでTWT要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、前記メインリンクでネットワークアクセス装置から送信されたTWT応答メッセージを受信し、前記TWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末により使用される各リンクに適用することと、を含む。
【0021】
第4の態様において、本願は、コンピュータ命令を含み、端末にコンピュータ命令が実行されることで、端末に第1の態様又は第1の態様の可能的な実現方式のいずれ一つに記載のネットワークアクセス装置に接続する方法を実行させるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0022】
本願は、端末とネットワークアクセス装置との交互メッセージにおけるパラメータの設定により、端末にネットワークアクセス装置の管理及び制御でマルチリンク動作を実行させ、一本のリンクのみでTWT要求及びTWT応答メッセージを伝送し、次に当該リンクで受信されたTWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末が使用する各リンクに適用し、且つ所定の条件を満たす場合にSTR操作を実行し、ネットワーク全体のスループット及び無線リソース利用効率を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本願における技術案を説明する。
【0024】
本願の実施例において、「例示的」、「例えば」などの用語は例、例証又は説明を示すことに用いられる。本願において「例示」と記載された全ての実施例又は設計案は他の実施例又は設計案よりも好ましい又はより優れた利点を有すると解釈されるべきではない。具体的には、「例示」の用語は具体的な方式で概念を表示することを意図する。
【0025】
以下、本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、具体的な実施例を参照しながら、本願をさらに詳細に説明する。理解されるように、ここで説明された具体的な実施例は本願を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。
【0026】
本願のネットワークアクセス装置に接続する方法は、接続要求又は再接続要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、ネットワークアクセス装置から送信された接続応答又は再接続応答メッセージを受信することと、接続応答又は再接続応答メッセージ内容を読み取り、メッセージに基づいてマルチリンク動作を実行することと、を含み、接続応答メッセージ又は再接続応答メッセージは、ネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドAP-ML Supportを含むパラメータAP-EHT Capabilitiesと、マルチリンク動作におけるメインリンクを示すためのフィールドAP-Primary Linkを含むパラメータEHT Operationと、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder supportと、ネットワークアクセス装置が端末にTWT操作を実行させか否かを示すためのパラメータTWT requiredと、を含む。いくつかの実施例において、パラメータEHT Operationは、ネットワークアクセス装置が端末にSTR操作を実行させる条件を示すためのフィールドAP-STR Supportをさらに含む。
【0027】
いくつかの実施例において、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を実行することは、TWT requiredはネットワークアクセス装置が端末にTWT操作を実行させることを示し、且つ、TWT responder supportはネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートすることを示し、AP-ML Supportはネットワークアクセス装置が複数のリンクによるデータの送受信をサポートすることを示す場合に、AP-Primary Linkにより示されたメインリンク情報に基づいて、前記メインリンクでTWT要求メッセージをネットワークアクセス装置に送信することと、前記メインリンクでネットワークアクセス装置から送信されたTWT応答メッセージを受信し、前記TWT応答メッセージにおけるパラメータを、端末が使用する各リンクに適用することと、を含む。
【0028】
いくつかの実施例において、接接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が複数のリンクの使用によるデータの送受信をサポートするか否かを示すためのフィールドSTA-ML Supportを含むパラメータSTA-EHT Capabilitiesと、端末がTWT要求機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT requester supportと、を含む。選択可能に、パラメータSTA-EHT Capabilitiesは、端末がSTR操作を実行できる条件を示すためのフィールドSTA-STR Supportをさらに含む。接続要求メッセージ又は再接続要求メッセージは、端末が使用したいメインリンクを示すためのパラメータSTA-Primary Linkをさらに含んでもよい。
【0029】
例示的に、端末及びネットワークアクセス装置は、ローカルでパラメータテーブルをメンテナンスすることができ、当該パラメータテーブルは、少なくとも以下のパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
dot11EHTOptionImplemented:trueは、現在の装置がEHT特性をサポートすることを示す。
dot11TWTOptionActivated:trueは、現在の装置がTWT操作を使用することを示す。
dot11SimultaneoursTxRxPreferred:trueは、現在の装置がSTR操作を優先的に使用することを示す。
dot11MultiLinkImplemented:trueは、現在の装置がマルチリンク動作をサポートすることを示す。
【0030】
端末又はネットワークアクセス装置は、パラメータテーブルにおけるパラメータ値に基づいて、相互作用する情報に含まれるパラメータ又は情報ユニットを決定することができる。
【0031】
以下、具体的な実施例を参照しながら説明する。
【0032】
以下の具体的な実施例において、STAは、ネットワークにおける端末装置を示し、APは、ネットワークにおけるアクセスポイントを示し、ネットワークアクセス装置のうちの1種であり、他の実施例において、ネットワークアクセス装置は、他の装置であってもよく、例えばルータなどであり、以下にAPのみを例示的な実施例として説明する。
【0033】
当該具体的な実施例において、STA及びAPは、いずれもローカルで一つのパラメータテーブルをメンテナンスし、少なくとも以下のパラメータのうちの一つ又は複数を含む。
dot11EHTOptionImplemented:trueは、現在の装置がEHT特性をサポートすることを示す。
dot11TWTOptionActivated:trueは、現在の装置がTWT操作を使用することを示す。
dot11SimultaneoursTxRxPreferred:trueは、現在の装置がSTR操作を優先的に使用することを示す。
dot11MultiLinkImplemented:trueは、現在の装置がマルチリンク動作をサポートすることを示す。
【0034】
ネットワークアクセス装置に接続する方法は、以下のステップを含む。
1.STAが接続要求(Association request)メッセージをAPに送信し、例示的に、メッセージは、パラメータCapabilityinformation(当該STAがどのような性能を備えるかをAPに通知することに用いられる)と、EHTCapabilities(当該STAが備える超高スループット実施能力をAPに通知することに用いられる)と、STAがTWT要求機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT requester supportと、を含み、表1に示す通りである。
【0035】
【表1】
【0036】
ここで、EHT Capabilitiesは表2に示すようなフィールドを含む。
【0037】
【表2】
【0038】
2.APがSTAにより送信された情報を受信した後、STAに接続識別子AID及びメインリンクPrimary Linkを割り当て、接続応答(Association response)メッセージに含ませてSTAに送信し、例示的に、メッセージには、パラメータCapability information(当該APがどのような性能を備えるかをSTAに通知することに用いられる)と、EHT Capabilities(当該APが備える超高スループット実施能力をSTAに通知することに用いられる)及びEHT Operation(STAの操作を示すことに用いられる)と、ネットワークアクセス装置がTWT応答機能をサポートするか否かを示すためのパラメータTWT responder support及びネットワークアクセス装置が端末にTWT操作を実行させるか否かを示すためのパラメータTWT requiredとが含まれ、表3に示す通りである。
【0039】
【表3】
【0040】
ここで、EHT Capabilitiesは表4に示すようなフィールドを含む。
【0041】
【表4】
【0042】
ここで、EHT Capabilitiesは表5に示すようなフィールドを含む。
【0043】
【表5】
【0044】
3.STAがAssociation responseメッセージを受信した後、メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を行い、例示的に、
TWT required値が1であり、且つ、TWT responder support値が1であり、ML Support値が1である場合に、Primary Linkにより示されたマルチリンク情報に基づいて、当該メインリンクでTWT requestメッセージをAPに送信し、例示的に、メッセージには、以下が含まれる。
Request type:設定された値及びその意味は、以下の通りである。
「Request」:STAは、APがTWTパラメータを決定することを要求する。
「Suggest」:STAはTWTパラメータを提供し、同時にAPが異なるTWTパラメータを設定することを受ける。
「Demand」:STAはTWTパラメータを提供するが、APが異なるTWTパラメータを設定することを受けない。
Request typeが「suggest」又は「demand」である場合、さらに以下のパラメータを含む必要がある。
Target Wake Time:TWTモードにおける次回のウェイクアップ時間。
TWT wake interval:TWTモードにおける二回のウェイクアップの間の間隔時間。
Minimum TWT awake duration:ウェイクアップ状態でデータの送受信を実行する最小時間。
【0045】
4.APがTWT requestメッセージを受信した後、TWTパラメータを設定し、TWT responseメッセージをSTAに送信し、例示的に、メッセージには、以下が含まれる。
Response type:設定された値及びその意味は、以下の通りである。
「Accept」:APはSTAの要求を受信する。
「Alternate」:APは異なるTWTパラメータを提供する。
「Dictate」:APは異なるTWTを提供し、同時に提供されたTWTパラメータを変更することができない。
「Reject」:APはSTAの要求を拒否する。
Response typeが「Accept」、「Alternate」、「Dictate」である場合、さらに以下のパラメータを含む必要がある。
Target Wake Time:TWTモードにおける次回のウェイクアップ時間。
TWT wake interval:TWTモードにおける二回のウェイクアップの間の間隔時間。
Minimum TWT awake duration:ウェイクアップ状態でデータ送受信を実行する最小時間。
【0046】
5.STAがTWT responseメッセージを受信した後、例示的に、
Response type=Acceptである場合に、STAが使用する各リンクで、受信したTWTパラメータに基づいてTWT操作を実行する。
Response type=Alternateである場合、STAがメッセージ中のTWTパラメータを受信すれば、STAが受信したTWTパラメータを含むTWT requestメッセージがAPに送信され、STAがメッセージ中のTWTパラメータを受信しなければ、STAにより提案されたTWTパラメータを含むTWT requestメッセージがAPに送信される。
Response type=Dictateである場合、STAがメッセージ中のTWTパラメータを受信すれば、STAが受信したTWTパラメータを含むTWT request メッセージがAPに送信され、STAがメッセージ中のTWTパラメータを受信しなければ、TWT requestメッセージがAPに送信されない。
【0047】
別の具体的な実施例において、ネットワークアクセス装置に接続する方法のステップ1及びステップ2は上記実施例と同じであり、ここで説明を省略する。当該具体的な実施例において、ネットワークアクセス装置に接続する方法はさらに以下のステップを含む。
【0048】
23.STAがAssociation responseメッセージを受信した後、メッセージ内容を読み取り、メッセージ内容に基づいてマルチリンク動作を行い、例示的に、
メッセージにパラメータDiff_TxRxが含まれる場合、STAが複数のリンクで同時にデータの送信及びデータの受信を行うと、STAの送信電力は、受信電力とDiff_TxRxとの合計を超えない。
メッセージにパラメータMin_Fが含まれる場合、STAが複数のリンクで同時にデータの送信及びデータの受信を行うと、STAの送信周波数は受信周波数とMin_Fとの合計以上である(送信周波数が受信周波数より大きい場合)又は受信周波数とMin_Fとの差以下である(送信周波数が受信周波数より小さい場合)。
メッセージにパラメータDiff_TxRx及びMin_Fが含まれる場合、STAが複数のリンクで同時にデータの送信及びデータの受信を行うと、STAの送信電力は受信電力とDiff_TxRxとの合計を超えず、且つ、TAの送信周波数は受信周波数とMin_Fとの合計以上である(送信周波数が受信周波数より大きい場合)又は受信周波数とMin_Fとの差以下である(送信周波数が受信周波数より小さい場合)。
【0049】
別の具体的な実施例において、ステップ1におけるAssociation requestメッセージ中のパラメータにPrimary Linkを追加し、例示的に、メッセージには、表6に示すようなパラメータが含まれる。
【0050】
【表6】
【0051】
当該具体的な実施例の他の部分は上記実施例を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0052】
別の具体的な実施例において、前の二つの具体的な実施例におけるAssociation requestメッセージ及びAssociation responseメッセージを、Reassociation requestメッセージ及びReassociation responseメッセージに置き換えることができる。当該具体的な実施例の他の部分は上記実施例を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0053】
本願の他の実施例はさらにネットワークアクセス装置に接続された端末を提供し、当該端末は上記具体的な実施例に記載の方法を実現する機能を有する。機能はハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアを利用して対応的なソフトウェアを実行することで実現されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは上記機能に対応する一つ又は複数の装置又はモジュールを含み、例えば、記憶装置又はモジュール、接続要求メッセージ送信装置又はモジュール、接続応答メッセージ受信装置又はモジュール、マルチリンク動作装置又はモジュールなどである。
【0054】
本願の実施例が提供するネットワークアクセス装置に接続された端末は、上記実施例のネットワークアクセス装置に接続する方法を実現することに用いられ、本願の実施例が提供するネットワークアクセス装置に接続された端末の実現原理及び技術的効果は類似し、ここでは説明を省略する。
【0055】
本願の他の実施例はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含むことができ、コンピュータ命令が端末で実行される場合、端末に上記具体的な実施例におけるネットワークアクセス装置に接続する方法の対応的なステップを実行させる。
【0056】
理解すべきことは、本願の様々な実施例において、上記各プロセスの番号の大きさは実行順序の前後を意味するものではなく、一部又は全部のステップを並列に実行する又は前後に実行することができ、各プロセスの実行順序はその機能及び固有論理で決定されるべきであり、本願の実施例の実施プロセスに任意の限定を構成するべきではない。
【0057】
当業者であれば、本明細書に開示の実施例を参照して説明された各例のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせで実現することができることと理解すべきである。これらの機能がハードウェアで実行されるか又はソフトウェアで実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計制約条件に依存する。専門技術者は各特定のアプリケーションに対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0058】
当業者であれば、説明の利便性及び簡潔のために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程が、前述の方法の実施例における対応過程を参照することができることを明確に理解することができる。ここでは説明を省略する。
【0059】
本願が提供するいくつかの実施例において、理解すべきことは、開示されたシステム、装置及び方法は、他の方式で実現することができる。例えば、以上に説明された装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実現する時に他の分割方式を有することができ、例えば複数のユニット又はコンポーネントを結合する又は他のシステムに統合することができ、又はいくつかの特徴を無視する、又は実行しないことができる。また、表示される又は議論される相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインタフェース、装置又はユニットの間接結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形式であってもよい。
【0060】
前記分離部材として説明されたユニットは物理的に分離されてもよいし、物理的に分離されなくてもよい。ユニットとして表示された部材は物理的ユニットであってもよいし、物理的ユニットでなくてもよい。つまり、一つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の需要に応じてそのうちの一部又は全部のユニットを選択して本実施例の解決手段の目的を達成することができる。
【0061】
また、本願の各実施例における各機能ユニットは一つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが単独で物理的に存在してもよく、二つ又は二つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0062】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形式で実現され且つ独立した製品として販売される又は使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。このような理解に基づいて、本願の技術案の本質又は従来の技術に寄与する部分又は当該技術案の部分はソフトウェア製品の形式で現れることができ、当該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置又は端末装置などであってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干な命令を含む。前述の記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクなどの様々なプログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0063】
本願の実施例において使用される用語は特定の実施例を説明する目的のみであり、本発明を限定することを意図するものではない。本願の実施例及び添付の特許請求の範囲に使用される単数の形式の「一」、「前記」及び「当該」は、コンテキストが他の意味を明確に示すことを除き、複数の形式を含むことを意図する。さらに理解されるように、本明細書で使用される用語「及び/又は」は一つ又は複数の関連する列挙項目の任意又は全ての可能な組み合わせを含む。本明細書における符号「/」は、一般的に前後関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0064】
コンテキストに依存して、例えばここで使用された単語「場合」は、「…場合に」又は「…とき」又は「決定に応答して」又は「検出に応答して」と解釈することができる。同様に、コンテキストに依存して、フレーズ「決定する場合」又は「検出する場合(記述された条件又はイベント)」は、「決定するとき」又は「決定に応答する場合」又は「検出する場合(記述された条件又はイベント)に応答する場合」又は「検出する場合(記述された条件又はイベント)」と解釈することができる。
【0065】
当業者であれば理解できるように、上記実施例の方法における全部又は一部のステップの実現はプログラムにより関連ハードウェアを命令して完了することができ、前記プログラムは一つの装置の読み取り可能な記憶媒体に記憶することができ、当該プログラムを実行する時、上記全部又は一部のステップを含み、前記記憶媒体は、例えば、FLASH(登録商標)、EEPROMなどである。
【0066】
前述のように、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、任意の本技術分野に精通する当業者は本願に開示された技術的範囲内で、容易に想到できる変更又は置換は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本願の保護範囲は請求範囲の保護範囲を基準とすべきである。
【国際調査報告】