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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】グリコール酸の調製方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 51/235 20060101AFI20220914BHJP
   C07C 59/06 20060101ALI20220914BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20220914BHJP
【FI】
C07C51/235
C07C59/06
C07B61/00 300
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569959
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(85)【翻訳文提出日】2021-12-06
(86)【国際出願番号】 CN2019093182
(87)【国際公開番号】W WO2020258131
(87)【国際公開日】2020-12-30
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】508079739
【氏名又は名称】ローディア オペレーションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イェン, チェン
(72)【発明者】
【氏名】クセマ, ブライト
(72)【発明者】
【氏名】ストレフ, ステファーヌ
【テーマコード(参考)】
4H006
4H039
【Fターム(参考)】
4H006AA02
4H006AC46
4H006BA13
4H006BA22
4H006BA26
4H006BA55
4H006BA60
4H006BB31
4H006BE30
4H006BN10
4H006BS10
4H039CA65
4H039CC30
(57)【要約】
溶媒及び担持触媒の存在下、グリコールアルデヒドを分子状酸素で酸化することを含む、グリコール酸の調製方法が提供される。前記担持触媒は、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属と、(ii)Biと、(iii)担体とを含む。有利なことには、この担持金属触媒は従来技術で使用されている触媒よりも活性が高い。更に、この触媒は酸素が豊富に存在する条件でより安定である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との存在下で、グリコールアルデヒドを分子状酸素で酸化することを含む、グリコール酸の調製方法。
【請求項2】
前記担持触媒中の前記貴金属に対するBiの重量比が0.03~1の範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記担持触媒中の前記貴金属に対するBiの重量比が0.2~0.3の範囲である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記貴金属の担持量が、触媒の総重量を基準として1~10重量%の範囲である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記貴金属の前記担持量が、触媒の総重量を基準として3~5重量%の範囲である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
グリコールアルデヒドに対する前記担持触媒の重量割合が5~50重量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
グリコールアルデヒドに対する前記担持触媒の重量割合が5~10重量%である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記貴金属がPtである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記担体が炭素又は酸化アルミニウムである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
分子状酸素が酸素ガス又は空気の形態で供給される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
分子状酸素が少なくとも99%の純度を有する酸素ガスの形態で供給される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
グリコールアルデヒドと、分子状酸素と、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との混合物。
【請求項13】
分子状酸素が少なくとも99%の純度を有する酸素ガスの形態である、請求項12に記載の混合物。
【請求項14】
前記溶媒が水である、請求項12又は13に記載の混合物。
【請求項15】
前記貴金属がPtである、請求項12~14のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項16】
前記担体が炭素である、請求項12~14のいずれか一項に記載の混合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との存在下で、グリコールアルデヒドを分子状酸素で酸化することを含む、グリコール酸の調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グリコール酸は、従来、主に清缶剤、洗浄剤、皮革なめし剤、金属イオンのキレート剤などとして使用されてきた。近年、その用途は、化粧品、パーソナルケア、及び外用医薬品にまで広がっている。医薬品のために使用されるグリコール酸は、高純度グレードを必要とし、より低レベルの有害不純物を含むことが望まれる。グリコール酸は、近年、生分解性とガスバリア機能とを備えたポリグリコール酸の原料としても期待されている。
【0003】
グリコール酸を製造するための従来知られている方法の典型的な例としては、(1)高温高圧条件下、強酸性触媒の存在下で一酸化炭素と、ホルムアルデヒドと、水とを反応させる方法;(2)ホルムアルデヒドをシアン化水素と反応させる方法;(3)クロロ酢酸と水酸化ナトリウムとを反応させる方法;(4)エチレングリコールの酸化によって得られるグリオキサールと強アルカリとの間でカニッツァーロ反応を行ってグリコール酸塩を形成し、次いで酸を添加して、得られたグリコール酸塩からグリコール酸を遊離させる方法;(5)エチレングリコールを酸化することにより得られるグリオキサールと水との間の液相反応を無機触媒の存在下で行う方法;(6)貴金属触媒及び酸素の存在下でエチレングリコールを接触酸化する方法;並びに(7)エチレングリコールをメタノール及び酸素で酸化的エステル化してグリコール酸メチルを得た後、これをグリコール酸へと加水分解する方法;が挙げられる。
【0004】
方法(1)は、高温高圧条件下、酸性ポリオキソメタレートなどの強酸性触媒の存在下で行われる。そのため、高温高圧の特殊な反応装置及び特殊な反応条件が必要である。それと同時に、高温高圧の反応条件を使用して得られるグリコール酸には、多量の様々な不純物が含まれている。
【0005】
ホルムアルデヒドをシアン化水素と反応させる方法(2)では、非常に有毒な出発原料、すなわちシアン化水素を使用する必要がある。
【0006】
モノクロロ酢酸を水酸化ナトリウムと反応させる方法(3)は、ほぼ化学量論量の水酸化ナトリウムを使用することを必要とする。1つの問題点は、生成した塩化ナトリウムがスラリー濃度を上げ、作業性を低下させることである。もう1つの問題点は、この塩を完全に除去することはできず、生成物中に残ることである。
【0007】
方法(4)~(7)に共通する問題点は、エチレングリコールが化石由来原料から製造されることである。例えば、エチレングリコールは、エチレンオキシドを原料として製造することができる。エチレングリコールの製造工程は長く、それに加えて、爆発性のあるエチレンオキシドを製造プロセスで適切に取り扱わなければならない。
【0008】
Electrochimica Acta(1994),39(11-12),1877-80で報告されているように、グリコールアルデヒドを酸化するための以前の取り組みでは、Pt電極上でのグリコールアルデヒドの電気化学的酸化による主生成物はグリオキサールであり、グリコール酸の生成はわずかにすぎないことが示されている。選択性をグリコール酸にシフトするためには、Biの吸着原子層の堆積による電極表面の電気化学的修飾が必要であるが、工業生産に容易には変換されないプロセスである。
【0009】
従来の製造方法は、上述した欠点を有している。特に、これらの方法によって得られるグリコール酸は、化石由来原料を利用している。
【0010】
米国特許出願公開第2013/0281733号明細書には、モリブデン含有酸性触媒の存在下、180℃で0.5MPaのOを使用して、グリコールアルデヒドをグリコール酸に酸化したことが報告されている。この場合のグリコールアルデヒドは、セルロース酸化における中間体であった。この方法により得られるグリコール酸の収率は低い。
【0011】
国際公開第2018/095973号パンフレットには、金属系触媒の存在下でグリコールアルデヒドからグリコール酸を調製する方法が教示されている。前記金属系触媒は、Pt、Pd、及びこれらの混合物からなる群から選択される。しかしながら、この触媒の活性が不十分であることから、実施例1によれば、担体への高い触媒担持が必要である。
【0012】
従来の技術の欠点を克服することができる、低コスト、複雑でない装置、穏やかな反応条件、取り扱い易さなどの望ましい特徴を有する、バイオベースの材料などの安価且つ持続可能な原料に基づいた、グリコール酸を高収率且つ高選択率で調製するための工業的に利用可能なプロセスを開発することが依然として求められている。具体的には、本発明者らは、今回、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属と、(ii)Biと、(iii)担体とを含む担持触媒が、先行技術で使用されている金属触媒よりも活性であることを見出した。その結果、グリコール酸に対する選択性及び収率は、この種類の担持触媒を使用することによって十分に改善することができる。それと同時に、反応における基質への触媒の高い負荷量は必要ではない。更に、触媒は酸素が豊富に存在する条件でより安定である。
【発明の概要】
【0013】
従って、本発明は、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との存在下で、グリコールアルデヒドを分子状酸素で酸化することを含む、グリコール酸の調製方法に関する。
【0014】
本発明は、グリコールアルデヒドと、分子状酸素と、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との混合物にも関する。
【0015】
定義
特許請求の範囲を含めた本明細書の全体を通して、用語「1つを含む」は、特に明記しない限り、用語「少なくとも1つを含む」と同じ意味であると理解されるべきであり、「~の間」は、その両端を含むと理解されるべきである。
【0016】
本明細書で用いるところでは、有機基に関連して専門用語「(C~C)」(式中、n及びmはそれぞれ整数である)は、基が、1基当たりn個の炭素原子からm個の炭素原子を含有し得ることを示す。
【0017】
冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、冠詞の文法的対象の1つ又は2つ以上(即ち少なくとも1つ)を指すために使用される。
【0018】
用語「及び/又は」は、「及び」、「又は」の意味及びまた、この用語に関連する要素の他の可能な組み合わせも全て包含する。
【0019】
説明の継続において、特に明記しない限り、端の値は、与えられている値の範囲に含まれることが明記される。
【0020】
比、濃度、量及び他の数値データは、本明細書において範囲形式で示される場合がある。このような範囲形式は、単に便宜上及び簡潔さのために使用され、範囲の限界点として明示的に列挙される数値を包含するだけでなく、それぞれの数値及び部分範囲が明示的に列挙されるかのようにその範囲内に包含される全ての個々の数値又は部分範囲を包含するように柔軟に解釈されるものと理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
分子状酸素による酸化を受けるグリコールアルデヒドは、バイオベースの原料である場合がある。バイオベースの原料とは、元々は生物に由来する1種以上の物質からなる製品を指す。これらの物質は、天然有機化合物であっても自然界に存在する合成有機化合物であってもよい。例えば、グリコールアルデヒドは、米国特許第7,094,932号明細書、米国特許第5,397,582号明細書、及び国際公開第2017/216311号パンフレットに記載されているようなC~C酸素化物の混合物を生成するための炭水化物の高温断片化によって製造することができることが知られている。
【0022】
~C酸素化物混合物を得るための熱による断片化に使用される炭水化物は、単糖及び/又は二糖であってもよい。一実施形態では、単糖及び/又は二糖は、スクロース、ラクトース、キシロース、アラビノース、リボース、マンノース、タガトース、ガラクトース、グルコース、及びフルクトース;又はこれらの混合物からなる群から選択される。更なる実施形態では、単糖は、グルコース、ガラクトース、タガトース、マンノース、フルクトース、キシロース、アラビノース、リボース;又はこれらの混合物からなる群から選択される。
【0023】
本明細書において、分子状酸素とは、共有結合によって一体に保持された2つの酸素原子から構成される二原子分子である。
【0024】
一実施形態では、分子状酸素は、酸素ガスの形で供給される。好ましくは、酸素ガスの純度は少なくとも99%である。酸化反応は、この実施形態では有利には1~10barの範囲であるO分圧で行われる。
【0025】
別の実施形態では、分子状酸素は空気の形態で供給される。酸化反応は、この実施形態では有利には0.15~1barの範囲である空気分圧で行われる。
【0026】
反応は、バッチ式反応器又は連続式反応器の中で行うことができる。バッチ式反応器では、グリコールアルデヒドに対する分子状酸素のモル比は、好ましくは1~10mol/molの範囲である。連続型反応器では、分子状酸素の流量は、好ましくは、0.1~0.5L/分の範囲である。
【0027】
担持触媒中の貴金属は、Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される。好ましくは貴金属はPtである。
【0028】
金属触媒への担体は特に限定されない。これは、特に、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ランタン(La)、二酸化ニオブ(NbO)、酸化セリウム(CeO)、及びこれらの混合物からなる群から選択される金属酸化物であってよい。
【0029】
支持体はゼオライトとすることもできる。ゼオライトは、結晶構造とイオンを変化させる特有の能力とを持つ物質である。当業者は、米国特許第4503023号明細書に記載されているゼオライトLなどの、報告されている調製方法による、或いはZEOLYSTから入手可能なZSMなどの商業的な購入による、これらのゼオライトの入手方法を容易に理解することができる。
【0030】
触媒の担体は、更には珪藻土、粘土、又は炭素であってもよい。
【0031】
好ましくは、担体は炭素又は酸化アルミニウム(Al)である。より好ましくは、担体は炭素である。
【0032】
貴金属の担持量は、触媒の総重量を基準として1~10重量%の範囲であり、好ましくは3~5重量%の範囲である。
【0033】
担持触媒中の貴金属に対するBiの重量比は、好ましくは0.03~1、より好ましくは0.2~0.3の範囲である。
【0034】
驚くべきことに、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属と、(ii)Biと、(iii)担体とを含む担持触媒が、より優れた触媒活性を有することが見出された。その結果、同じ性能を達成するために、基質への触媒の負荷量を従来技術よりも下げることができる。グリコールアルデヒドに対する担持触媒の好ましい重量割合は、5~50%、より好ましくは5~10%である。
【0035】
本発明による方法で使用される担持触媒としては、Johnson MattheyのPt-Bi/Cなどの市販されているものが挙げられる。
【0036】
本発明による方法で使用される溶媒は、水、エーテル、メタノール、又はエタノールであってよい。好ましい溶媒は水である。
【0037】
本発明による方法は、
(i)グリコールアルデヒドと、分子状酸素と、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒とを混合する工程;
(ii)工程(i)で得られた混合物を適切な温度で適切な時間加熱してグリコール酸を調製する工程;
を含む。
【0038】
適切な温度は、好ましくは20~120℃とすることができる。
【0039】
適切な時間は、好ましくは0.25時間~25時間とすることができる。
【0040】
本発明は、グリコールアルデヒドと、分子状酸素と、溶媒と、(i)Pt、Pd、Ru、及びRhからなる群から選択される貴金属、(ii)Bi、並びに(iii)担体を含む担持触媒との混合物にも関する。
【0041】
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示するために含められる。言うまでもなく、本発明は、記載される実施例に限定されない。
【実施例
【0042】
原材料
- グリコールアルデヒド二量体、CAS No.23147-58-2、純度>95%、Adamas-betaより
- 5%Pt-1.5%Bi/C、タイプ160、CAS No.7440-06-4、Johnson Matthey
- 5%Pt/C、CAS No.7440-06-4、Johnson Matthey
【0043】
実施例1
テフロンインサートを備えたステンレス鋼製オートクレーブに、240mgのグリコールアルデヒド、2.0mLの水、及び25mgの5重量%Pt-1.5重量%Bi/C触媒を入れた。オートクレーブを閉じ、10barの酸素を入れた。オートクレーブを80℃まで加熱し、磁気撹拌子を使用して撹拌し、6時間保持した。反応後、生成物をHPLCで分析した。グリコールアルデヒドの変換率は97%であり、グリコール酸への収率は78%であった。
【0044】
実施例2
テフロンインサートを備えたステンレス鋼製オートクレーブに、240mgのグリコールアルデヒド、1.5mLの水、及び50mgの5重量%Pt-1.5重量%Bi/C触媒を入れた。オートクレーブを閉じ、10barの酸素を入れた。オートクレーブを30℃まで加熱し、磁気撹拌子を使用して撹拌し、24時間保持した。反応後、生成物をHPLCで分析した。グリコールアルデヒドの変換率は83%であり、グリコール酸への収率は74%であった。
【0045】
実施例3
テフロンインサートを備えたステンレス鋼製オートクレーブに、240mgのグリコールアルデヒド、1.5mLの水、及び50mgの5重量%Pt/C触媒を入れた。オートクレーブを閉じ、10barの酸素を入れた。オートクレーブを30℃まで加熱し、磁気撹拌子を使用して撹拌し、24時間保持した。反応後、生成物をHPLCで分析した。グリコールアルデヒドの変換率は72%であり、グリコール酸への収率は56%であった。
【0046】
実施例4
コンデンサーを備えたガラスフラスコに、480mgのグリコールアルデヒド、4.0mLの水、及び50mgの5重量%Pt-1.5重量%Bi/C触媒を入れた。空気を0.1L/分で液体混合物に吹き込んだ。ガラスフラスコを60℃まで加熱し、7時間保持した。反応後、生成物をHPLCで分析した。グリコールアルデヒドの変換率は82%であり、グリコール酸への収率は71%であった。
【0047】
実施例5
コンデンサーを備えたガラスフラスコに、480mgのグリコールアルデヒド、4.0mLの水、及び150mgの5重量%Pt/C触媒を入れた。空気を0.1L/分で液体混合物に吹き込んだ。ガラスフラスコを60℃まで加熱し、7時間保持した。反応後、生成物をHPLCで分析した。グリコールアルデヒドの変換率は18%であり、グリコール酸への収率は16%であった。
【国際調査報告】