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特表2022-541167呼吸器アセンブリおよびその使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】呼吸器アセンブリおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/06 20060101AFI20220914BHJP
   A61M 16/00 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
A61M16/06 Z
A61M16/00 305A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502104
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(85)【翻訳文提出日】2022-03-11
(86)【国際出願番号】 US2020038944
(87)【国際公開番号】W WO2021007021
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】62/872,776
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522014220
【氏名又は名称】スナップ シーパップ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ヘザリントン,スチュアート
(57)【要約】
鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートを含む。各シートは患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、強磁性リングはシートの下面に位置し、シートの上面は鼻孔と密封可能に連結するように構成される。一対のポストが設けられ、各ポストは第一端に位置する磁気リングと、第二端に位置するレセプタクルとを含み、当該磁気リングは、強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である。また、コネクタが提供され、当該コネクタはポスト端部に一対のチャネル開口部を含み、各チャネル開口部はそれと実質的に気密な接続を形成するように、ポストのレセプタクルの1つと協働するサイズおよび形状に規定されており、通気端部の吸気口は、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性ドーム形状リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
第1端部に位置し、前記ドーム形状リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストと、
ポスト端部に一対のチャネル開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各チャネル開口部が、前記レセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、前記ポストの前記レセプタクルと協働するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタと、
を備える、鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項2】
各レセプタクルがチャネル開口部に挿入されるように構成されている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
各レセプタクルは、チャネル開口部内に1つ以上の取外部を含み、前記取外部は前記ポストを保持または取り外すために旋回可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記コネクタの前記通気孔端部の前記吸気口を、前記流体源に接続されたフレキシブルチューブに接続する通気孔をさらに備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記流体源は、高流量生成器、持続気道陽圧(CPAP)機、流体タンク、または加湿器から選択される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記流体は、ガス、ガスの混合物、または薬物を含むガスから選択される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ポストの上面は、角度を有している、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記角度は約0~45度である、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するボール形状のレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストと、
ポスト端部に一対のソケット開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各ソケット開口部が、前記ボール形状のレセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、ボールおよびソケットアレンジメントにおいて前記ボール形状のレセプタクルを受容するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタと、
を備える、鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項10】
各ボール形状のレセプタクルがソケット開口部に挿入されるように構成されている、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ポストの上面は、角度を有している、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記角度は約0~45度である、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記磁気リングに対向する前記強磁性リングの面は、実質的に平坦な表面を有する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項14】
一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストと、
ポスト端部に一対のチャネル開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各チャネル開口部が、前記レセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、前記ポストの前記レセプタクルと協働するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタと、
を備える、鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項15】
前記磁気リングの上面は、角度を有している、請求項14に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記角度は約0~45度である、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状を有する開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートと、
シート端部に一対のスリップリングを有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各スリップリングがチャネル開口部を規定するマグネットを含み、前記マグネットが前記スリップリングの周りで旋回可能に傾きを有するように構成されており、各マグネットが、前記シートとともに実質的に気密な接続を形成するように、前記強磁性リングのうちの1つに取り外し可能に取り付け可能であるサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタと、
を備え、
前記チャネル開口部は、円形、楕円形、卵形、または涙滴形の形状を有している、
鼻呼吸器アセンブリ。
【請求項18】
前記強磁性リングの開口部は、円形、楕円形、卵形、または涙滴形状を有しており、
前記強磁性リングの開口部の形状は、前記磁性リングの前記チャネル開口部の形状と一致している、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記コネクタの前記通気孔端部の前記吸気口を、前記流体源に接続された前記フレキシブルチューブに接続する中空エルボをさらに備える、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項20】
中空エルボを前記フレキシブルチューブに接続するスイベル軸継手をさらに備える、請求項18に記載のアセンブリ。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2019年7月11日に出願された米国仮特許出願第62/872,776号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[技術分野]
本開示の主題は呼吸器アセンブリに関連し、特に、鼻孔連結部分を有し、鼻孔と密封可能に連結する呼吸器アセンブリに関連する。
【0003】
[背景]
顔面マスク、および鼻カニューレは、睡眠障害および呼吸障害を有する個人を処置する目的において、典型的に使用される。鼻カニューレおよび/または顔面マスクの使用により、高流量の呼吸器ガスを個人に供給することができる。持続気道陽圧(CPAP)マスクは、環境空気または酸素富化空気などの処置流体を、所定の、または所望の圧力設定下において、患者に供給することを可能にする。
【0004】
現在市販されている典型的なマスク、およびカニューレは、嵩張り、審美性の観点から好ましくなく、人間工学的な観点から効率的でない。さらに、従来のマスク、およびカニューレは、患者の皮膚と密封可能に連結されなければならず、見苦しい摩耗痕を残し、それが消え去るにはかなりの時間を要する。口および/または鼻孔を包含するマスクの隆起部と、個人の頭部の周りに配置されるストラップまたは接続部との両方により、くぼみまたは摩耗痕が引き起こされる。従来のマスクおよびカニューレは、嵩張る性質を有するために、着用者が睡眠中に頭部を動かす能力に制約がかかる。例えば、従来のマスクの着用者が睡眠中に横向きになると、枕がマスクに触れてマスクが外れ、それによってマスクアセンブリ内の気圧が低下する可能性がある。その結果、着用者は目覚めることになるか、さもなければ理想的な気圧下の処置ガスを吸入しないことになる。
【0005】
したがって、従来のマスクに係る欠点に対処する、改良された呼吸器アセンブリが必要とされている。
【0006】
[発明の概要]
当該概要が提供される目的は、以下の詳細な説明においてさらに詳述される概念を、簡略化された形態において、紹介することである。当該概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別する意図は有さず、また、特許請求される主題の範囲を限定するものとして解釈されるべきでもない。
【0007】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。様々な実施形態によれば、当該鼻呼吸器アセンブリは一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性ドーム形状リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリは、さらに第1端部に位置し、前記ドーム形状リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに、ポスト端部に一対のチャネル開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各チャネル開口部が、前記レセプタクルと共に実質的に気密な接続を形成するように、前記ポストの前記レセプタクルと協働するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタを備える。
【0008】
1つ以上の実施形態によれば、各レセプタクルは、チャネル開口部に挿入されるように構成される。
【0009】
1つ以上の実施形態によれば、各レセプタクルは、、チャネル開口部内に1つ以上の取外部を含み、前記ポストを保持または取り外すために旋回可能である。
【0010】
前記コネクタの前記通気孔端部の前記吸気口を、前記流体源に接続されたフレキシブルチューブに接続する通気孔をさらに備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【0011】
1つ以上の実施形態によれば、前記流体源は、高流量生成器、持続気道陽圧(CPAP)機、流体タンク、または加湿器から選択される。
【0012】
1つ以上の実施形態によれば、前記流体は、ガス、ガスの混合物、または薬物を含むガスから選択される。
【0013】
1つ以上の実施形態によれば、前記フレキシブルチューブは、約2~4mmの内径を有している。
【0014】
1つ以上の実施形態によれば、前記ポストの上面は、角度を有している。
【0015】
1つ以上の実施形態によれば、前記角度は約0~45度である。
【0016】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。当該鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリは、さらに第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するボール形状のレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストを備える。当該鼻呼吸器アセンブリはさらに、ポスト端部に一対のソケット開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各ソケット開口部が、前記ボール形状のレセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、ボールおよびソケットアレンジメントにおいて前記ボール形状のレセプタクルを受容するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタを備える。
【0017】
1つ以上の実施形態によれば、各ボール形状レセプタクルがソケット開口部に挿入されるように構成される。
【0018】
1つ以上の実施形態によれば、前記アセンブリは通気孔をさらに備え、当該通気孔は、コネクタの通気孔端部の前記吸気口を、前記流体源に接続された前記フレキシブルチューブに接続する。
【0019】
1つ以上の実施形態によれば、前記流体源は、高流量生成器、持続気道陽圧(CPAP)機、流体タンク、または加湿器から選択される。
【0020】
1つ以上の実施形態によれば、前記流体は、ガス、ガスの混合物、または薬物を含むガスから選択される。
【0021】
1つ以上の実施形態によれば、前記フレキシブルチューブは、約2~4mmの内径を有している。
【0022】
1つ以上の実施形態によれば、前記ポストの上面は、角度を有している。
【0023】
1つ以上の実施形態によれば、前記角度は約0~45度である。
【0024】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。当該鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリは、さらに第1端部に位置し、前記強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である磁気リングと、第2端部に位置するレセプタクルと、を含み、前記第1端部から前記第2端部に延伸する通路を有する、一対のポストを備える。当該鼻呼吸器アセンブリは、さらにポスト端部に一対のチャネル開口部を有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各チャネル開口部が、前記レセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、前記ポストの前記レセプタクルと協働するサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタを備える。
【0025】
1つ以上の実施形態によれば、前記磁気リングの上面は、角度を有している。
【0026】
1つ以上の実施形態によれば、前記角度は約0~45度である。
【0027】
本明細書には、鼻呼吸器アセンブリが開示される。当該鼻呼吸器アセンブリは、一対のシートであって、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、前記シートの下面に位置し、かつ円周方向において前記開口部に合わせて配置された強磁性リングを有し、前記シートの上面が前記鼻孔と密封可能に連結するように構成されている、一対のシートを備える。当該鼻呼吸器アセンブリは、さらにシート端部に一対のスリップリングを有し、通気孔端部に吸気口を有するコネクタであって、各スリップリングがチャネル開口部を規定するマグネットを含み、前記マグネットが前記スリップリングの周りで旋回可能に傾きを有するように構成されており、各マグネットが、前記シートとともに実質的に気密な接続を形成するように、前記強磁性リングのうちの1つに取り外し可能に取り付け可能であるサイズおよび形状に規定されており、前記吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する、コネクタを備え、前記チャネル開口部は、円形、楕円形、卵形、または涙滴形の形状を有している。
【0028】
1つ以上の実施形態によれば、強磁性リングの開口部は円形、楕円形、卵形、または涙滴形の形状を有しており、内部において強磁性リングの開口部の形状は、磁気リングのチャネル開口部の形状と相補的、または一致する。
【0029】
1つ以上の実施形態によれば、鼻呼吸器アセンブリは、中空エルボをさらに備え、当該中空エルボはコネクタの通気孔端部の入口を流体源に接続されたフレキシブルチューブに接続する。
【0030】
1つ以上の実施形態によれば、鼻呼吸器アセンブリは、中空エルボを前記フレキシブルチューブに接続するスイベル軸継手をさらに備える。
[図面の簡単な説明]
前述のこと、および後述の好ましい実施形態の〔詳細な説明〕は、添付の図面と併せて読まれると、より良く理解される。例示の目的のために、図面に例示的な実施形態が示されているが、本開示の主題は、開示されている特定の方法および手段に限定されない。
【0031】
本明細書に図示、説明、および議論される実施形態は、本発明の例示である。本発明のこれらの実施形態は、図に関連して記載されているので、記載されている方法および/または具体的な構造に、様々な修正または改造を加えうることが、当業者には明らかであろう。当然のことながら、添付の特許請求の範囲の範囲内において、その趣旨および意図される範囲から逸脱することなく、上記の教示は改造および変形に適用される。本発明の教示に依存し、それらを通してこれらの教示が当技術分野を進歩させた修正、適応、または変形はすべて、本発明の趣旨および範囲内にあると考えられる。したがって、本発明は例示された実施形態のみに決して限定されないことが理解されるため、これらの説明および図面は限定的な意味で考慮されるべきではない。
【0032】
図1~4は、本開示の主題の実施形態の一部に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
【0033】
図5は、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングおよびシートの側面斜視図である。
【0034】
図6は、一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るドームリングの上面斜視図である。
【0035】
図7は、一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るシートの上面斜視図である。
【0036】
図8は、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るソケットマグネットポストの側面斜視図である。
【0037】
図9は、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るマグネットの側面斜視図である。
【0038】
図10は、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクターの側面斜視図である。
【0039】
図11は、一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得る通気孔の側面斜視図である。
【0040】
図12図14は、本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
【0041】
図15Aは、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートおよびポートマグネットポストの側面斜視図である。
【0042】
図15Bは、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る追加のボールおよびソケットアレンジメントを含む、シートおよびポートマグネットポストの側面斜視図である。
【0043】
図16は、一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクタの上面斜視図である。
【0044】
図17は、一部の実施形態において、開示された強磁性リングと共に使用され得る強磁性リングの側面斜視図である。
【0045】
図18は、一部の実施形態において、開示された強磁性リングと共に使用され得るポートマグネットポストの側面斜視図である。
【0046】
図19は、一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るマグネットの側面斜視図である。
【0047】
図20および図21は、一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
【0048】
図22図24は、一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
【0049】
図25は、一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの様々な構成要素の模式図を含む。
【0050】
図26は、一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの一部を形成し得る強磁性リングを含むシートの変形実施形態の模式図を含む。
【0051】
〔詳細な説明〕
以下に、本発明の実施例における技術的解決策が、本発明の実施例に係る図面に関連して、明確かつ包括的に示されている。明確に、以下に示された実施例は実施例の一部にすいぎず、本発明の全ての実施例ではない。概して、本明細書の図面に示され、示された本発明の実施例の構成要素は、様々な構成に従って配置され、設計されることができる。したがって、以下の図面に提供される本発明の実施例の詳細な説明は、本発明の特許請求される範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の選択された実施例を表すものに過ぎない。本発明の実施例に基づいて、発明のための労力なしに当業者によって得られ得る他の実施例の全ては、本発明の保護の範囲内にある。
【0052】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であることも、または開示された実施形態に限定されることも意図されていない。記載された実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形を加え得ることが、当業者には明らかであろう。実施形態の原理、実用的な応用、または市場で見出される技術に対する技術的改良を最もよく説明するように、または当業者が本明細書において開示される実施形態を理解することを可能にするように、本明細書において使用される用語は、選択された。
【0053】
以下の特許請求の範囲におけるすべての手段、または機能部材とステップとにおける、対応する構造、材料、動作、および等価物は、明確に特許請求される場合は、他の特許請求される部材と組合せて機能を遂行するための、任意の構造、材料、または動作を含むことが意図される。本発明の説明は、例示および説明の目的で提示されているが、網羅的であることも、または開示された形態に限定されることも意図されていない。当業者には、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形を加え得ることが、明らかであろう。本発明の原理および実用的な応用を最もよく説明するために、また、当業者が、企図される特定の使用に適した様々な修正を伴う様々な実施形態について、本発明を理解することを可能にするために、実施形態は選択され、説明された。
【0054】
〔詳細な説明〕に照らして、これら、およびほかの変更を本開示に加えることができる。上記の説明は本開示の特定の実施形態を説明し、企図される最良の形態を説明するが、上記がどれほど詳細にテキストに現れるかに関わらず、本教示は多くの方法で実施されることが可能である。システムの詳細は、その実施の詳細においてかなり変化し得るが、当該システムの詳細は、本明細書に開示される主題によって依然として包含される。上述のように、本開示の特定の特徴または態様を説明する際に使用される特定の用語は、その用語が関連付けられる本開示の任意の特定の特性、特徴、または態様に限定されるように、本明細書において用語が再定義されることを、暗示するものと解釈されるべきではない。概して、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上記の実施形態の〔詳細な説明〕の項においてそのような用語が明示的に定義されない限りは、本開示を明細書に開示された特定の実施形態に限定するものと、解釈されるべきではない。したがって、本開示の実際の範囲は、開示された実施形態のみならず、特許請求の範囲の下において、本開示を実行または実施するすべての同等の方法も包含する。
【0055】
別段の定義がない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本明細書において開示される主題が関係する当業者に、一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似、または同等の任意の方法、装置、および材料が、本明細書に開示される主題の実施または試験において使用され得るが、代表的な方法、装置、および材料がここに記載される。
【0056】
長年の特許法慣例に従い、「a」、「an」及び「the」という用語は、特許請求の範囲を含む本明細書において使用される場合、「1以上」を意味する。したがって、例えば、「装置」への言及は、複数の前記装置の意味を含む、という具合である。
【0057】
別段の示唆がない限り、明細書および特許請求の範囲において使用される構成要素、状態などの量を表すすべての数字は、すべての場合において、「約」という語によって修飾されるものと理解されるべきである。したがって、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、それに反する示唆がない限り、本明細書に開示される主題によって得られることが求められる所望の特性に応じて、変化し得る近似値である。
【0058】
本明細書において、「約」という用語は、質量、重量、時間、体積、濃度、および/またはパーセンテージの値または量を指す場合、開示される一括案および方法において適切である変動、すなわち、一部の実施形態においては特定の量から+/-20%、一部の実施形態おいては特定の量から+/-10%、一部の実施形態おいては特定の量から+/-5%、一部の実施形態においては特定の量から+/-1%、一部の実施形態では特定の量から+/-0.5%、および一部の実施形態では特定の量から+/-0.1%の、変動を包含し得る。
【0059】
本開示の主題の実施形態は、鼻呼吸器アセンブリを対象とする。図1図11は、本開示の主題の1つ以上の実施形態に係る、患者に取り付け可能な鼻呼吸器アセンブリ5などの、鼻呼吸器アセンブリを示す。図示のように、鼻呼吸器アセンブリは患者の鼻孔(すなわち、外鼻孔)に係合するように構成されたシート25を含む。鼻呼吸器アセンブリはまた、ポスト20などのソケットマグネットポストを含む。各ポスト20の一つの端部は、磁界の存在により、シート25上の強磁性ドーム形状リング62に取り外し可能に取り付けられるように構成されており、各ポスト20のもう一方の端部は、鼻コネクタ90の開口部と係合するように構成されている。様々な実施形態においては、各ポスト20がソケットマグネットポストを表し得る。一実施形態においては、強磁性ドーム形状リング62は永久マグネットであってよい。
【0060】
したがって、鼻呼吸器アセンブリ5は一対のシート25を含み、各シートは患者の鼻孔を覆うように適合する大きさおよび形状の開口部17を画定し、強磁性ドーム形状リング62はシートの下側に配置され、開口部と円周方向に適合され、シートの上側は鼻孔と密封可能に連結するように構成される。
【0061】
鼻呼吸器アセンブリ5は一対のポスト20を含み、各ポスト20は、第一端に配置されたマグネット50(例えば、図1に示される磁気リングの形態)と、第1端部から第二端部に延びる通路を有する第二端に配置されたレセプタクル35とを含む。各マグネット50は、開口部を画定する。マグネット50は、出口端部16において強磁性ドーム形状リング62に取り外し可能に取り付けられる。一実施形態においては、マグネット50はマグネット50と強磁性ドーム形状リング62との間の界面において実質的に気密な接続を維持し続けながら、ボール、およびソケットの配列において強磁性ドーム形状リング62の表面の周りを旋回可能に移動、または回転するように構成される。強磁性ドーム形状リング62は、鼻呼吸器アセンブリ5の着用者が覚醒中または睡眠中のいずれかに、頭部を移動させる際に、鼻コネクタ90が不注意に外れる可能性を、有利に防止または低減し、それによって、理想的な圧力下において患者の鼻孔への、治療ガスの継続的な供給を可能にする。少なくとも1つの実施形態においては、強磁性ドーム形状リング62は、マグネット50が鼻呼吸器アセンブリ5を着用している患者の顔が突然の急激な運動で動かされたときに、それとの実質的に気密な接続を維持し続けながら、ボール、およびソケットの配列において強磁性ドーム形状リング62の表面の周りを旋回可能に移動または回転することを可能にし得るものである。少なくとも1つの実施形態においては、強磁性ドーム形状リング62は、着用者の枕が鼻呼吸器アセンブリ5の一部に接触するか、または鼻呼吸器アセンブリ5に流体を供給するチューブに剪断力を加えるときに、実質的に気密な接続を維持し続けながら、マグネット50がボールおよびソケットアレンジメントにおいて強磁性ドーム形状リング62の表面の周りを旋回可能に移動または回転することを可能にし得る。
【0062】
鼻呼吸器アセンブリ5の鼻コネクタ90は、一対のチャネル開口部15を含み、各チャネル開口部15は、ポスト20のチャネル36が鼻コネクタ90のチャネル開口部15と、通気孔端部において流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通するように構成される通気孔継手54などの吸着口と整列するように、レセプタクル35の1つと協働して実質的に気密な接続を形成するようなサイズおよび形状を有する。一実施形態においては、通気孔70などの通気孔が、通気孔継手54とフレキシブルチューブとの間に配置される。通気孔70は、通気孔継手54と協働して、それと実質的に気密な接続を形成するようなサイズおよび形状を有する通気孔レセプタクル98と、それと実質的に気密な接続を形成するように図21で示されるチューブ10などのフレキシブルチューブと協働するようなサイズ、および形状の吸気口38とを含む。
【0063】
したがって、鼻呼吸器アセンブリ5は、患者の鼻腔への治療ガスを受け入れるための、少なくとも1つの通気孔70を備える。図11に示されるように、通気孔70の一方の端部は、呼吸気体を提供する図21に示されるチューブ10などの流体チューブを介して流体源(図示せず)に流体連通するように構成された吸気口38を有し、通気孔70のもう一方の端部に配置された通気孔レセプタクル98は、鼻コネクタ90の通気孔継手54と係合する。したがって、鼻呼吸器アセンブリ5は、流体の流れが生じる場所の近位に配置された1つ以上の通気孔70を含んでもよい。通気孔70は任意の所望の位置に配置することができ、その位置は、本明細書に示す位置に限定されないことを理解されたい。一部の実施形態においては、通気孔70は、アダプタを含むソケットを備えてもよい。アダプタは、チューブ10(チューブ10は、図21において示されている)と実質的に気密接続を可能にするように、任意の所望の形に構成してよい。一部の実施形態においては、チューブ10は、フレキシブルチューブを表す。一部の実施態様においては、アダプタの外径は、チューブ10の内径よりも大きい。このようにして、アダプタは、所望の時間の間、チューブ内に保持され、そしてチューブは睡眠中のように、患者または着用者によって偶発的に外されることはあり得ない。アダプタは、任意の公知のメカニズムを用いて、チューブ10に取り外し可能に接続され得る。
【0064】
一部の実施形態においては、流体源は高流量生成器、持続気道陽圧(CPAP)機械、流体タンク、加湿器、または当技術分野において知られている、または使用される任意の他の流体源であってよい。本明細書において使用される「流体」という用語は、ヒトの気道への送達に適した任意のガス、ガスの混合物、または薬物(エアロゾル薬物など)を伴うガスを指す。例えば、図21に示されるチューブ10などのフレキシブルチューブは、流体源から流体を供給するために、吸気口38と結合してよい。チューブ10は、任意の公知のフレキシブルチューブを含んでよい。本明細書において使用される「チューブ」という語は、流体が流れる任意の導管、送達導管、管、配管、チャネル、または流路を指す。本明細書において使用される「フレキシブル」(flexible:可撓性)という用語は、屈曲可能であり、柔軟であり、人体の一般的な形状および輪郭に、容易に一致する任意のチューブを指す。一部の実施形態においては、チューブ10は、(以下に限定されるわけではないが)ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、シリコン樹脂、フルオロポリマー、およびそれらの組み合わせまたは共重合体などの、医療階級の材料から構築されてよい。チューブ10は、フレキシブル、弾性、および中空であってよい。一部の実施形態においては、チューブ10は約2~4mmの内径を有してよいが、より大きい、またはより小さい直径を有するチューブを使用してよい。例えば、チューブ10の内径は、特定の着用者の好み、および/または必要性に合わせて調節するために、増減されてよい。一部の実施形態においては、使用中、チューブ10は患者の耳殻上に引っ掛けてよく、使用中、顎の下に持ち上げてよい。
【0065】
図1に示されるように、例えば、ポスト20は、強磁性ドーム形状リング62とマグネット50との間の接触を介して、シート25の強磁性ドーム形状リング62に向かって延伸して接触する、鼻プロング(prong)として構成される。シート25は、着用者の鼻孔に取り付けられるように構成され、吸気口38において受け入れられた流体は、シート25のそれぞれの開口部17を介して着用者の鼻孔に送達される。強磁性ドーム形状リング62は、シート25の一体化した構成要素であり、強磁性ドーム形状リング62の開口部は、シート25の各開口部17と位置合わせされる。
【0066】
図8に示すように、各ポスト20の上端は、マグネット50などのマグネットを収容するように構成された、マグネットソケット52を含む。ポスト20はさらに、ポスト本体30、レセプタクル35、およびチャネル36を含む。一部の実施形態においては、ポスト20が互いに平行、または略平行である。マグネット50は、リング形状であるように図示されているが、本開示の主題の趣旨から逸脱しない限りは他の形状も可能である。同様に、強磁性ドーム形状リング62は、当該強磁性ドーム形状リング62がとる任意の形状がマグネット50の形状と相補的、または一致するように、他の形状をとってもよい。様々な実施形態においては、強磁性ドーム形状のリング62は強磁性材料製であり、実質的に気密な結合またはそれとの付着を形成するように、マグネット50の磁場によって引きつけられる。
【0067】
図3に示されるように、シート25の下側は、マグネット50と組み合わさる強磁性ドーム形状リング62を含み、吸気口38において受容された流体が、シート25のそれぞれの開口部を介して着用者の鼻孔に送達されるように、連続した導管を提供する。マグネット50がシート25の強磁性ドーム形状リング62に着脱可能に取り付けられると、各ポスト20の上端、すなわち出口端部16は着用者の鼻孔の内部と流体連通し、一方、ポスト20の下端は鼻コネクタ90の内部と流体連通し、呼吸流体が各ポスト20の出口端部16(すなわち上部ポスト開口部)から各シート25の開口部17を通って着用者の鼻孔の内部に流れる。したがって各ポストは、流体源から患者の鼻腔へ流体を運ぶための独自の経路を備える。ポスト20は断面が円形、楕円形、または長方形などの様々な断面を有してよく、開口部17は、ポスト20の断面と相補的な、または一致する形状を有する。ポスト20のマグネット50は、シート25の強磁性ドーム形状リング62と係合するように構成される。同様に、シート25は着用者、または患者の鼻孔に係合するように構成される。シートは、患者の鼻孔と同一平面の、密封可能な係合を提供するように構成されてよい。各シート25は、患者の鼻孔、または患者の鼻孔を取り囲む皮膚の外側に直接接触する。ポスト20の内部は、患者の鼻腔への流体の流れを可能にするように、その全長を通過するチャネル36の形態の、貫通開口部を含む。
【0068】
一部の実施形態においては、各シート25は、1つ以上のフレキシブル接着シート(別個に図示せず)と係合するか、またはそれを含み、患者の鼻孔との密封可能な係合を提供する。シート25は、織布、プラスチック、および/またはラテックスを含む(しかし、これらに限定されない)任意の公知の材料から構築されてよい。例えば、一部の実施形態において、シート25はポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ラテックス、またはこれらの組み合わせから構成されてよい。一部の実施形態においては、シート25は発泡医療テープ、外科用テープ、および/または低アレルギー誘発テープであってよい。上述のように、シート25の患者接触面は、接着剤を有してよい。当該接着剤は、当技術分野において知られている、または使用されている任意の医学的に安全な接着剤であってよい。例えば、接着剤は、1つ以上のアクリレート(メタクリレート、アルキルアクリレート、またはエポキシジアクリレートなど)、アクリル酸、ポリ塩化ビニル、アルキルエステル、またはそれらの組み合わせから選択してよい。一部の実施形態においては、当該接着剤は感圧性接着剤であり、シート25は所望に応じて患者の皮膚に接着、および除去されることが可能である。当該接着剤は、毎日使用される際に、皮膚に軽度の刺激を生じさせるか、またはまったく刺激を生じさせないように選択されてよい。一部の実施形態においては、当該接着剤は親水コロイドテープとして構成されてよく、および/または患者の体温が当該接着剤を暖めるにつれて、鼻孔により強力に付着するポリウレタン反応層を含んでよい。あるいは、一部の実施形態においては、当該接着剤は、取り外し可能な連結を提供するように、患者の鼻孔または鼻係合部に直接塗布されてよい(例えば、別個の接着テープは使用されない)。
【0069】
マグネットソケット52は、ポスト20の第1端部の周辺に配置されている。一部の実施形態においては、マグネットソケット52(すなわち、ポストの上面)は、ポスト本体30に対して角度を有してよく、患者の鼻孔上のより良い位置決めのために、シート25の強磁性ドーム形状リング62への付着性を高めることが可能となる。(例えば、図20において示されるように)。一部の実施形態においては、角度は約5、10、15、20、25、30、35、40、または45度など、約0~45度であってよい。例えば、一部の実施態様においては、マグネットソケット52の円周、周囲、または最大寸法の部分(largest dimension)に平行な平面が、コネクタのチャネル開口部に最も近いチャネル36の底部の中心を通る横軸に垂直な平面と、約0~45度の角度を形成すように構成されてよい。別の実施例として、一部の実施態様において、マグネットソケット52の円周、周囲、または最大寸法の部分に平行な平面が、通気孔70上に設けられた開口部の中心を通る横軸に垂直な、横方向の主平面と、約0~45度の角度を形成するように構成されてよい。一部の実施形態においては、ポスト本体の一部をある角度をつけて外側に突出させることにより、角度が形成されてよい。一部の実施形態においては、チャネル開口部15の真下の領域を含む、鼻コネクタ90の1つ以上の構成要素を改変することによって、角度が形成されてよい。あるいは、一部の実施形態においては、ポスト本体30はある角度において切断された上端部を有し、実質的に円筒形のままであり得る。ポスト本体30は、その内部にチャネル36を収容し、患者の鼻腔へ流体を流すことを可能にする。一部の実施形態においては、ポスト本体30は円形、楕円形、または正方形の断面形状を有してよい。しかしながら、ポスト本体30の形状は限定されず、任意の所望の形状に構成されてよい。さらに、チャネル36は、正方形、三角形、円形、楕円形などの任意の所望の断面形状を有してよい。マグネットソケット52、マグネット50、および開口部17も様々な断面形状をとってよい。1つ以上の実施形態によれば、磁気リングの上面は、角度が付けられている。そのような実施形態においては、当該磁気リングは、当該磁気リングの異なる領域において、異なる厚さを有してよい。
【0070】
一部の実施形態においては、ポスト20はチャネル開口部15および/またはソケットと係合するように、第2のポスト端部上に構成されたレセプタクル35をさらに含む。一部の実施形態においては、レセプタクル35はテーパ状リッジを備えてよい。しかしながら、レセプタクルの形状は限定されず、チャネル開口部15の挿入を可能にし、および/またはチャネル開口部15の端部に設けられたソケットとの接続を可能にするように構成されてよい。一部の実施形態においては、レセプタクル35は、チャネル開口部15の受容部分と選択的に係合するように構成されてよい。レセプタクル35とチャネル開口部15との係合は、多数の異なる構造的構成を用いて達成されてよい。例えば、レセプタクル35は、チャネル開口部15上のそれぞれの陥入受容部と、選択的に係合するための円周方向に延伸する部分であってよい。あるいは、レセプタクル35はボールジョイントであってよく、チャネル開口部15上の受容部は、チューブソケットであってもよい。
【0071】
一部の実施形態においては、ポスト20はチャネル36と連通する1つ以上の通気孔を含んでよく、患者の呼吸能力が妨げられないことを確実にし、および任意に過剰な流体が排気口を有することをさらに確実にする。通気孔は、任意の所望の構成にサイズおよび形状が規定されてよく、流体の流れが生じる任意の領域の近位に配置されてよい。したがって、通気孔は、ポストのフランジ、本体、および/またはコネクタ上に配置されてよい。全ての排出された流体(例えば、CO)の操作が制御され、流量を所望の設定に変更するために滴定可能であるように、通気孔は、サイズおよび位置を変化させてよい。一部の実施形態においては、通気孔は極めて薄い厚さ(例えば、ナノスケールからマイクロスケール)を有するポリマー繊維、膜、および/またはウェブ(web)を含んでよい。
【0072】
ポスト20は、任意の所望の材料から構成されてよい。例えば、当該ポストは、ラバー、シリコンポリマー、アクリレートポリマー、またはそれらの組み合わせから構成されてよい。当該ポストを構成するために使用される材料は、本明細書において言及される材料に限定されないことを理解されたい。ポスト20は、シート25を鼻孔の周囲の皮膚に直接取り付け、次いでマグネット50を強磁性ドーム形状リング62に取り付けることによって、各患者の鼻孔の外側部分に取り付け可能である。当該配置において、チャネル36は、鼻孔開口部と整列して配置される。一部の実施形態においては、接着剤を含む改良型シートを使用して、シートを鼻孔に取り付けてよい。したがって、改良型シートの接着面を使用して、シート25を患者の皮膚に接着してよい。ポスト20は、シート25と共に、患者の鼻孔と同一平面上に密封可能に係合するように構成されてよい。ポスト20が患者の鼻孔のそれぞれの外側部に固定された後、鼻コネクタ90のチャネル開口部15は、ポスト20の第2端部においてチャネル36に向かって平行移動されてよい。ポストの開口出口端部16(ガス流端部)は、強磁性ドーム形状リング62を備えた実質的に気密な取り付け部内にある。流体はチューブから、鼻コネクタの内部を通って流れ、出口端部16を介してポストから出て、患者の鼻腔に流入する。
【0073】
使用に際しては、上記で詳細に説明したように、シート25は、鼻孔を取り囲む皮膚に直接取り付けることによって、各鼻孔の外側部分に取り付けられてよい。次いで、チューブ10などのチューブを介して流体源と接続された配置のポスト20はシートに向かって平行移動され、マグネット50はシート25の強磁性ドーム形状リング62に取り付けられる。使用者がポストとシートとの結合を外すことを望む際は、マグネット50は鼻コネクタ、チューブ、ポスト、および通気孔のうちの1つ以上を鼻孔から遠ざけるように穏やかに引っ張ることによって、強磁性ドーム形状リング62から取り外されることが可能であり、その結果、シート25の強磁性ドーム形状リング62はマグネット50から取り外される。一実施形態においては、強磁性ドーム形状リング62は、それ自体が永久マグネットである(マグネット50が引きつける物質から形成された強磁性ドーム形状リング62のかわりに)。強磁性ドーム形状リング62自体が永久マグネットであることは、一実施形態においては、強磁性ドーム形状リング62とマグネット50との間の結合を改善するように、有利に作用する。
【0074】
本明細書に開示される鼻呼吸器アセンブリは、多種多様な用途を有する。例えば、一部の実施形態においては、鼻呼吸器アセンブリは、当該鼻呼吸器アセンブリを介した呼吸器ガスの高流量送達のために使用されてよい。一部の実施形態においては、空気が体温付近(例えば、約37℃)まで加熱され、および/または加湿されて(例えば、100%の相対湿度)、気道水分喪失、気道冷却、鼻への刺激などを低減することができる。高流量治療においては、酸素源は典型的には圧縮空気とブレンドされ、空気、約22%~約99%の空気と酸素のブレンド、または酸素ブレンダーの使用による100%の酸素の送達を可能にする。有利には、開示された鼻呼吸器アセンブリは、成人のために約50リットル/分までの流量の呼吸器ガスを送達するために十分なサイズのチューブを含んでよい。鼻呼吸器アセンブリ、およびその構成要素はまた、呼出中に流体の流れが生じることを可能にし、吸入中の過剰なガスの漏出をさらに可能にする目的を果たすように、十分に小さく構成され得る。有益なことに、送達される流量が吸気流量に見合うことが可能なので、送達される気体は、室内空気によって希釈されない。
【0075】
あるいは、またはさらに、開示された鼻呼吸器アセンブリは、持続気道陽圧(CPAP)機と共に使用されてよい。CPAP機は、患者の気道を絶えず開いた状態に保つために、通常、持続的に穏やかな空気圧をかける。その結果、患者のステントと共に使用されるCPAP機は、肺胞を有利に開放させ、それにより、換気のために肺の表面積のより多くを活用することができる。CPAP機は一般に、睡眠時無呼吸などの、呼吸に問題のある人に使用される。あるいは、CPAP機は、肺がまだ完全には発達していない早産児を治療するために使用されてよい。一部の実施形態においては、開示された鼻呼吸器アセンブリは、従来のCPAPマスクの代替として使用されてよい。
【0076】
開示された鼻呼吸器アセンブリは、睡眠時無呼吸、または他の障害を診断するためなど、臨床設定における圧力記録用途において、さらに使用されてよい。特に、睡眠時無呼吸は、呼吸低下事象、および無呼吸事象を規定する呼吸停止エピソードに関連する特徴的な臨床的特徴に基づいて診断され得る。開示された鼻呼吸器アセンブリは、圧力変換器に接続された鼻プロングを用いて鼻圧を測定することによって、鼻圧を測定する目的において使用されてよい。
【0077】
開示されたアセンブリはさらに、流体タンク、加湿器、または当技術分野において公知の、または使用されている任意の他の流体源と共に使用するされてよい。有利には、開示された鼻呼吸器アセンブリは、従来の呼吸マスクおよびカニューレに一般的に見られる耳の上の痛み、および唇の痛みを除去することが可能である。加えて、開示された鼻呼吸器アセンブリは、流体送達のために使用される際に、気体(例えば、酸素)のより良好な制御を可能にし得る。一部の実施形態においては、開示された鼻呼吸器アセンブリは、ストラップおよびマスクを有さないため、使用の際の快適さを増大させる。その結果、患者は医師の指示に従い、アセンブリを使用する可能性が高くなる。さらに、マスクおよびストラップによる、見苦しい皮膚の圧痕は除去される。開示された鼻呼吸器アセンブリは、患者の動作中、または枕に押し付けられたときなど、不慮に外れる可能性は低い。
【0078】
一部の実施形態においては、開示された鼻呼吸器アセンブリは、本明細書に開示された鼻呼吸器アセンブリの形態のCPAPアセンブリが有する再使用可能な部分を消毒するために使用され得る、消毒エンクロージャ(sanitizing enclosure)を含んでよい。本明細書において使用される「消毒」という用語は、すべての、またはほぼすべての微生物種の除去を指す。消毒エンクロージャは、活性化酸素および/またはUV光発生器を含んでよく、それらは再使用可能なCPAP要素を洗浄、および/または消毒するために使用される。例えば、一部の実施形態においては、発生器は当該エンクロージャ、および再利用可能なCPAPシステムの内部の含有物を消毒するために活性酸素を生成することが可能である。活性酸素(Oまたはオゾンとしても知られている)は水中、および大気中の実質的にすべての既知の種のウイルスを死滅させることが示されている、安全な自然発生ガスである。特に、活性酸素は、おそらく酵素制御システムの作動を阻害および遮断することによって、細菌細胞の代謝を妨害することが示されている。十分な量の活性酸素は細胞膜を突破し、細菌を破壊する。活性酸素は、タンパク質コートを通って核酸の中心部に拡散することによってウイルスRNAに損傷をもたらし、ウイルスを破壊する。より高濃度においては、活性酸素は酸化によってウイルスカプシドを破壊し、DNA構造またはRNA構造に影響を及ぼす。活性酸素は、大腸菌、インフルエンザウイルス、ブドウ球菌、レンサ球菌、口内炎ウイルスなど、数十種類の有害な病原体を破壊するために有効であることが、示されている。
【0079】
一部の実施形態においては、発生器は、発生器の内部、および/または開示されたシステムの内部において、約10~500ppm(百万分率)の濃度の活性酸素を生成することが可能である。一部の実施形態においては、発生器はエンクロージャの内部、および関連するCPAP機器の含有物を消毒するためにUV光を生成することが可能である。この目的のために、発生器は、1つ以上の紫外線を含んでよく、当該1つ以上の紫外線は予め設定された期間にわたって作動させられることが可能である。UV光は、細菌、ウイルス、酵母、およびカビを含む微生物を不活性化する目的において、非常に有効である。一部の実施形態においては、UV光は約100~280ナノメートルの範囲であり、細菌、ウイルス、カビ、酵母、およびその他の微生物中のDNA分子を損傷し、それらの複製を妨げ、そして危害を及ぼすことが知られている。
【0080】
消毒エンクロージャは、CPAP使用者のソケット(またはマスク)、チューブ、加湿器、およびCPAPチャンバ内のカビ、バクテリア、およびウイルスの約99%を死滅させることが可能である。当該消毒エンクロージャは、非常に効果的であることに加えて、使い易いように設計されている。使用者は単に、自らのソケットまたはマスクを当該消毒エンクロージャ内に配置し、蓋を閉じ、離れるだけでよい。重要なことは、消毒プロセスの開始前に、CPAP装置を分解する必要がないことである。有利なことに、当該消毒エンクロージャは毎日使用することができる。一実施形態においては、当該消毒エンクロージャは1日に実行される複数の消毒サイクルをサポートするように構成される。当該エンクロージャは、円形、楕円形、正方形、三角形、楕円形、六角形、五角形、星形、抽象的な形状など、任意の所望の形状に構成されてよい。当該エンクロージャは、任意の所望のサイズに構成されてよい。一部の実施形態においては、当該エンクロージャはCPAPアセンブリのサイズと比較して、比較的小さいサイズであってよい。例えば、当該エンクロージャは、たったの約5.0、4.75、4.5、4.25、4.0、3.75、3.5、3.25、3.0、2.75、2.5、2.25、2.0、1.75、1.5、1.25、または1.0インチなど、約5インチ未満の高さ、幅、および深さを有してよい。しかしながら、エンクロージャはその内部に特定のCPAP要素を収容するために、任意の所望のサイズを有してよい。
【0081】
図12図19は、本開示の主題の1つまたは複数の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリ105の構成要素を示す。鼻呼吸器アセンブリ105は、ここで説明される以外の構成要素については、鼻呼吸器アセンブリ5と同一または類似の構成要素を有していてよい。ここでは、図1図11に示す鼻呼吸器アセンブリ5に対する鼻呼吸器アセンブリ105の主な相違点について説明する。鼻呼吸器アセンブリ105は、例えば図15Aに示すように、強磁性ドームリングの代わりに、ポスト120に対向する実質的に平坦な主面を有する強磁性リング162を含む。したがって、強磁性リング162の、(磁気リングの形態である)マグネット150に対向する面は、実質的に平坦な表面を有する。さらに、鼻呼吸器アセンブリ105のポスト120は、例えば図15Aに示すように、ボールおよびソケットアレンジメントにおいて鼻コネクタ190のソケット開口部115と協働するボール形状のレセプタクル135を含む。ボール形状のレセプタクル135は、ソケット開口部115の内面の周りで旋回可能に移動または回転しつつ、ソケット開口部115とともに実質的に気密な接続を維持するように構成されている。いくつかの実施形態では、図16に示されるように、例えば、通気孔継手154が、(鼻コネクタの底面に設けられるのとは対照的に)鼻コネクタ190の側面に位置していてもよい。例えば図15Aに示されるように、実質的に平坦な主面を有する強磁性リング162は、強磁性リング162を横切るマグネット150のスライド移動を可能にし、簡便な切断機構を可能にする。強磁性リング162自体が(マグネット150が引き付ける材料で形成された強磁性リング162ではなく)永久磁石である一実施形態では、マグネット150の極性は、対応する強磁性リング162の極性に応じて、強磁性リング162に対して引っ張りまたは押し付けの磁力を示す。この引っ張り力又は押し付け力は、強磁性リング162のマグネット150への簡便な接続/強磁性リング162のマグネット150からの簡便な分離のために都合よく設計されてよい。
【0082】
マグネット150は、ポスト120の出口端部で強磁性リング162に取り外し可能に取り付けられる。一実施形態では、マグネット150は、強磁性リング162の表面の周りで移動または回転しつつ、マグネット150と強磁性リング162との間の界面において実質的に気密な接続を維持し続けるように構成されている。したがって、強磁性リング162は、鼻呼吸器アセンブリ105の着用者が覚醒時または睡眠時のいずれかにおいて頭部を移動させるときに、鼻コネクタ190が不注意で外れる可能性を有利に防止または低減でき、それにより、理想的な圧力下での患者(または着用者)の鼻孔への治療ガスの継続的な供給が可能となる。少なくとも1つの実施形態では、鼻呼吸器アセンブリ105を装着している患者の顔が突然の痙攣のような動き(ぴくぴくした動き)で動かされるときに、強磁性リング162は、マグネット150が強磁性リング162の表面の周りで移動または回転することを可能にしつつ、マグネット150とともに実質的に気密な接続を維持し続けることができる。少なくとも1つの実施形態では、着用者の枕が鼻呼吸器アセンブリ105の一部に接触するか、もしくはずれる力を発生させるとき、または、着用者の枕が鼻呼吸器アセンブリ105に流体を供給する管に接触するか、もしくはずれる力を発生させるときに、強磁性リング162は、マグネット150が強磁性リング162の表面の周りで移動または回転することを可能にしつつ、マグネット150とともに実質的に気密な接続を維持し続けることができる。
【0083】
別の実施形態では、例えば図15Bに示すように、ポスト120は、マグネット150の直下に位置する追加のボールおよびソケットアレンジメント137を含む。ボールおよびソケットアレンジメント137は、マグネット150とポスト本体130の上端部(すなわち、シート125に対向するポスト本体130の端部)との間に配置されている。ボールおよびソケットアレンジメント137は、マグネット150が強磁性リング162(強磁性リング162は図17で別に図示されている)を受容する旋回ヘッドを、鼻の外側に広がる鼻孔に対して様々なピッチおよび角度で提供する。各ボールおよびソケットアレンジメント137は、各マグネット150がポスト本体130の上端部(すなわち、端部に対向するシート125)に対して0~90度の角度で旋回するように設けられている。したがって、当業者が理解するように、ボール形状のソケットアレンジメント137のボール形状部分は、ポスト本体130の上端部またはその近傍に設けられた、適切に協働するソケットアレンジメントの内面の周りで旋回可能に移動または回転しつつ、ポスト本体部130とともに実質的に気密な接続を維持し続けるように構成されている。換言すれば、ボールおよびソケットアレンジメント137は、鼻呼吸器アセンブリ5のボールおよびソケットアレンジメントにおいて、ボール形状のレセプタクル35が鼻コネクタ90のチャネル開口部15と協働する方法と同様に動作する。ボールおよびソケットアレンジメント137はさらに、鼻呼吸器アセンブリ105のボールおよびソケットアレンジメントにおいて、ボール形状のレセプタクル135がソケット開口部115の内面と協働する方法と同様に動作してよい。
【0084】
鼻呼吸器アセンブリ105の残りの構成要素は、鼻呼吸器アセンブリ5の各構成要素と実質的に類似または同一であってよい。鼻呼吸器アセンブリ105の構成要素に付与される番号は、鼻呼吸器アセンブリ5の各構成要素に追加された、先頭の100の位の「1」を含む。例えば、鼻呼吸器アセンブリ105のマグネット150は、鼻呼吸器アセンブリ5のマグネット50と実質的に類似または同一の特徴であってよく、別の例として、鼻呼吸器アセンブリ105の通気孔継手154は、鼻呼吸器アセンブリ5の通気孔継手54と実質的に類似または同一の特徴であってよい。したがって、鼻呼吸器アセンブリ105、および、開口部117、マグネットソケット152、シート125、チャネル136、鼻コネクタ190、通気孔170、ポスト120を含むその様々な構成要素は、本明細書で特に説明されている場合を除いて、鼻呼吸器アセンブリ105の対応する構成要素から先頭の100の位の「1」を除外することによって到達する鼻呼吸器アセンブリ5の各構成要素と、類似または同一の特徴を有してよい。
【0085】
したがって、鼻呼吸器アセンブリ105は、一対のシート125を備え、各シートが、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部117を規定しており、シートの下面に位置し、かつ円周方向において開口部に合わせて配置された強磁性リング162を有し、シートの上面が鼻孔と密封可能に連結するように構成されている。ポスト120のような一対のポストが設けけられており、各ポストは、第1端部に位置するマグネット150(例えば、磁気リングの形態である)と、第2端部に位置するボール形状のレセプタクル135と、を含み、第1端部から第2端部に延伸する通路を有している。マグネット150は、強磁性リング162に取り外し可能に取り付け可能である。鼻コネクタ190が設けられており、鼻コネクタ190は、ポスト端部に一対のソケット開口部115を有し、各ソケット開口部115が、ボール形状のレセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、ボールおよびソケットアレンジメントにおいてボール形状のレセプタクル135を受容するサイズおよび形状に規定されている。鼻コネクタ190は、通気孔端部に、通気孔継手154のような吸気口を有し、吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブと流体連通する。
【0086】
図20および図21は、本開示の主題の1つまたは複数の実施形態に係る、鼻呼吸器アセンブリ205などの鼻呼吸器アセンブリの構成要素を示す。鼻呼吸器アセンブリ205は、ここで説明される以外の構成要素については、鼻呼吸器アセンブリ105と同一または類似の構成要素を有していてよい。ここでは、図12図19に示す鼻呼吸器アセンブリ105に対する鼻呼吸器アセンブリ205の主な相違点について説明する。鼻呼吸器アセンブリ205のポスト220は、実質的に気密な配置において鼻コネクタ290の開口部と協働するレセプタクルを含む。一実施形態では、鼻呼吸器アセンブリ205の通気孔270は、鼻呼吸器アセンブリ105の通気孔170とは異なり、L字型の曲がり部を含んでいなくてもよい。さらに、強磁性リング262は、ドーム形状を有していても有していなくてもよい。ポスト220の上面は、例えば図20に示すように、角度を有している(傾斜している)。マグネットソケット252は、ポスト220の第1端部の周囲に位置している。いくつかの実施形態では、マグネットソケット252(例えば、ポスト220の上面)は、ポスト220の本体に対して角度を有していてもよい(例えば、図20を参照)。この場合、シート225の強磁性リング262への取り付けを向上させ、患者の鼻孔上においてより良好な位置決めを行うことができる。いくつかの実施形態では、角度は、約5、10、15、20、25、30、35、40、または45度など、約0~45度の間であってよい。例えば、いくつかの実施形態では、マグネットソケット252の円周、周囲または最大寸法の部分に平行な平面は、鼻部コネクタ290のチャネル開口部に最も近いポートマグネットポスト200によって設けられたチャネルの底部の中心を通る垂直な軸に垂直な平面に対して、約0~45度の角度を形成するように構成されてよい。別例として、いくつかの実施形態では、マグネットソケット252の円周、周囲又は最大寸法の部分に平行な平面は、通気孔270に設けられた開口部の中心を通る垂直な軸に垂直な横方向の主平面に対して、約0~45度の角度を形成するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、角度は、ポスト本体の一部をある角度で外側に膨らませることによって作り出されてよい。いくつかの実施形態では、角度は、ポスト220のチャネル開口部の真下の領域を含む、鼻コネクタ290の1つまたは複数の構成要素を修正することによって作り出されてよい。あるいは、いくつかの実施形態では、ポスト220の本体は実質的に円筒形のままであってよく、上端部がある角度で切断されていてもよい。(ポスト20のポスト本体30の特徴を共有する)ポスト220の本体は、その内部にチャネルを収容し、患者の鼻腔への流体の流れを許容する。いくつかの実施形態では、本体は、円形、楕円形、または四角形の断面形状を有してよい。しかしながら、本体の形状は限定されず、任意の所望の形状に構成されてよい。さらに、(ポスト20のチャネル36と特徴を共有する)ポスト220のチャネルは、四角形、三角形、円形、楕円形などの任意の所望の断面形状を有していてよい。マグネットソケット252、マグネット250および開口部217もまた、様々な断面形状をとることができる。1つまたは複数の実施形態によれば、磁気リングの上面は、角度を有している。そのような実施形態では、磁気リングは、磁気リングの異なる領域において異なる厚さを有していてよい。鼻呼吸器アセンブリ205の残りの構成要素は、鼻呼吸器アセンブリ105の各構成要素と実質的に類似または同一の特徴を有していてよい。鼻呼吸器アセンブリ205の構成要素に付与される番号は、先頭の100の位において、鼻呼吸器アセンブリ105の対応する各構成要素に番号を付与するために使用される「1」の代わりとして「2」を含む。例えば、鼻呼吸器アセンブリ205のマグネット250は、鼻呼吸器アセンブリ105のマグネット150と実質的に類似または同一であってよく、さらなる例として、鼻呼吸器アセンブリ205の通気孔270は、鼻呼吸器アセンブリ105の通気孔170と実質的に類似または同一であってよい。したがって、鼻呼吸器アセンブリ205、および、シート225、鼻コネクタ290、ポスト220を含むその様々な構成要素は、本明細書に特に説明されている場合を除いて、鼻呼吸器アセンブリ105の対応する各構成要素と類似または同一の特徴を有してよい。
【0087】
したがって、鼻呼吸器アセンブリ205は、一対のシート225を備え、各シート225が、患者の鼻孔を覆うように適合するサイズおよび形状に規定された開口部を規定しており、シート225の下面に位置し、かつ円周方向において開口部に合わせて配置された強磁性リング262を有し、シートの上面が鼻孔と密封可能に連結するように構成されている。ポスト220のような一対のポストが設けられており、各ポストは、第1端部に位置するマグネット250(例えば、磁気リングの形態である)と、第2端部に位置するレセプタクルと、を含み、第1端部から第2端部に延伸する通路を有している。マグネット250は、強磁性リングに取り外し可能に取り付け可能である。鼻コネクタ290のようなコネクタが設けられており、コネクタは、ポスト端部に一対のチャネル開口部を有し、各チャネル開口部が、レセプタクルとともに実質的に気密な接続を形成するように、ポストレセプタクルの1つと協働するサイズおよび形状に規定されている。コネクタは、通気孔端部に吸気口を有し、吸気口が、流体源に接続されたフレキシブルチューブ(例えばチューブ10)と流体連通する。
【0088】
図22図24は、現在開示されている主題の1つまたは複数の実施形態による鼻呼吸器アセンブリ305の構成要素を示す。いくつかの実施例では図22~24に示すように、例えば、鼻呼吸器アセンブリ305のチャネル開口部は鼻呼吸器アセンブリ305のポストと解放可能に接続するソケットとして構成することができる。各ソケットは、図22乃至図24にラベル付けされたスナップオンコネクタ320のような、ソケットからポストを係合および脱離させるための1つまたは複数の取外部を含むことができる。取外部はスナップ嵌め、ねじ嵌め、摩擦嵌め、磁気吸引などを含む(ただし、これらに限定されない)当技術分野で知られている、または使用されている多種多様な接続機構のいずれかの形態とすることができる。例えば、いくつかの実施例では、取外部が受け口のカラー端部から延びる1つまたは複数のアームとして構成することができる。アームはアームを枢動させるときにてこの作用を提供するために斜めに構成することができ、それによってソケットカラーを容易に放出するために凹部内に配置されたポストから離れるように変形させることができる。さらに、導管330のような導管を通気孔70と管10との間に設けることができる。
【0089】
図25および図26は、本開示の主題の1つまたは複数の実施形態による、鼻呼吸器アセンブリ405Aおよび鼻呼吸器アセンブリ405Bの構成要素を示す。図25に図示されるように、鼻呼吸器アセンブリ405Aは中空エルボ480Aと流体接続するチューブ410を含み、チューブ410とエルボ480Aとの間の実質的に気密な接続を提供するように作動するスイベル軸継手454を有する。スイベル軸継手454は、エルボ480Aおよびチューブ410の一方が他方に対して旋回可能に移動することを都合良く可能にすることができる。
【0090】
鼻コネクタ490に面するエルボ480Aの端部は、鼻コネクタ490の通気端部と協働して、それと実質的に気密な接続を形成するようなサイズおよび形状である。したがって、エルボ480Aを通って延びる中空開口を通って、エルボ480Aに面する鼻コネクタ490の通気端は、流体源に接続されたフレキシブルチューブ410と流体連通するように構成される。したがって、一実施形態では、エルボ480Aなどの中空エルボが鼻コネクタ490とフレキシブルチューブ410との間に配置される。
【0091】
エルボ480Aは、鼻呼吸器アセンブリ405Aを着用している被験者によって吐き出されたCOの排出を容易にするようなサイズ及び形状のCO排出口491Aを含む。同様に、エルボ480Bは、鼻呼吸器アセンブリ405Bを装着している被験者によって吐き出されたCOの通気を容易にするようなサイズ及び形状のCO排出口491Bを含む。鼻呼吸器アセンブリ405A及び鼻呼吸器アセンブリ405Bの各々はエルボ480A及びエルボ480Bの両側に設けられた対応する窪んだノッチ493(図25を参照)と係合するディフューザキャップに設けられた突起を介してエルボ480Aに取り外し可能に取り付けられるディフューザキャップ492を更に含むことができ、窪んだノッチは互いに対角線上に配置される。CO排気口491Aは被験者の呼吸能力が妨げられないことを確実にし、余分な液体が気口を有することを確実にするように動作する。CO排出口491Aは任意の所望の構成に寸法決めされ、成形されることができ、液体の流れが生じる任意の領域の近位に配置されることができる。CO排出口491Aは全ての吐き出された流体(実施例については二酸化炭素)の操作が制御され、流量を所望の設定に変更するように滴定可能であるように、サイズおよび位置を変化させることができる。いくつかの実施形態では、CO排出口491Aが極めて薄い厚さ(一実施例として、ナノスケールからマイクロスケール)を有するポリマー繊維、膜、および/またはウェブを含むことができる。
【0092】
鼻コネクタ490は、本開示の主題の1つまたは複数の実施形態による、シリコーンまたは同様の他の可撓性材料で構成することができる。通気端に対向する鼻コネクタ490の側面(すなわち、エルボ480Aに面する端に対向する端)に配置された一枚の鼻コネクタ490は図25に示すように、フランジ470Aなどのフランジを含む。鼻コネクタ490のシート端部上に存在するフランジ470Aは、本開示の主題の1つまたは他の実施形態によるシリコーンまたは同様の他の可撓性材料を含むことができる。図25に示すように、フランジ470Aはその中にしっかりと保持されたスリップリング460A、460B、460Cまたは460Dのような2つのスリップリングを収容し、フランジ470Aはシリコンシートまたは同様の他の材料を含む。各スリップリング460A、460B、460Cまたは460Dは、それぞれのマグネット450A、450B、450Cまたは450Dをその中にしっかりと保持する。図25に示されるように、マグネット550はマグネット550を円周方向に囲む隆起部402を含み、マグネット650は、マグネット650を円周方向に囲む溝部404を含む。
【0093】
様々な実施形態において、各マグネット450A、450B、450Cまたは450Dには、マグネットを円周方向に囲む溝404または隆起部402のいずれかが設けられてもよい。マグネット450A、450B、450Cまたは450Dの溝404または隆起部402はマグネット450A、450B、450Cまたは450Dとそれぞれのスリップリング460A、460B、460Cまたは460Dとの間に、増大した安全な結合を提供するように動作する。各スリップリングは、可撓性材料で作られている。いくつかの実施形態では、各スリップリングがマグネット450Aを保持するその内側縁部またはその近くにLDPE(低密度ポリエチレン)などの材料、およびその外側縁部またはその近くにK-樹脂(共重合体)という商品名で販売されているスチレンブタジエンコポリマー(SBC)などの材料を含むことができる。このスリップリングの一部を形成する材料の組合せは、有利に、円マグネット450Aを、実施例のために、それに固定されつつそれぞれのスリップリング460A内でスイングすることができる。換言すれば、スリップリング460A、460B、460Cまたは460Dの構成に使用される材料は、マグネット450A、450B、450Cまたは450Dを保持するそれぞれのスリップリング460A、460B、460Cまたは460Dに対して旋回可能に移動するマグネット450A、450B、450Cまたは450Dを都合よく提供することができる。いくつかの実施形態では、スリップリングがマグネットを取り囲み、その外側縁部と内側縁部との間の各スリップリングの内側の残りの空隙を充填して、患者によるアセンブリの使用中にアセンブリの患者の鼻で感じられる可能性があるトルクを低減または排除することによって、鼻呼吸器アセンブリを装着する患者の快適性を向上させるのに役立つ、軟質再生可能な膜をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、軟質再生可能な膜が患者によるアセンブリの使用中にアセンブリの患者の鼻で感じられるトルクを都合よく低減または排除することができるシリコーンまたは同様の他の材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、スリップリングの全体がマグネット450A、450B、450C、または450Dと、マグネットを取り囲み、スリップリングの内側の空隙全体を満たす軟質再生可能な膜とのみから構成されてもよい。
【0094】
いくつかのさらなる実施形態では、マグネットの外周とスリップリングの外輪郭との間の空間の内側部分(すなわち、マグネットの外周に隣接する部分)は細長く、緩く、極めて可撓性であり、シリコーン樹脂の薄層を含み、この薄層はスリップリングに対して、またはマグネットに対して外側に跳ね返って、トルクを低減するために、鼻呼吸器アセンブリの使用中に患者によって開始される運動に適応するのを助けるように構成される。同じ実施形態ではマグネットの外周とスリップリングの外側輪郭との間の空間の外側部分(すなわち、スリップリングの外周に隣接する部分)はマグネットの外周に隣接する部分に比べて細長く、柔軟性が少なく、厚いシリコン層を含むことができる。更に、スリップリングを直接隣接して取り囲むフランジ470Aの材料は、マグネットの外周に隣接する部分に対して細長く、柔軟性が少なく、厚いシリコン層を含み得る。このような構成は、患者によるアセンブリの使用中にアセンブリの患者の鼻で感じられる可能性があるトルクを低減または排除することによって、鼻呼吸器アセンブリを装着する患者の快適性レベルをさらに向上させるのに役立つことができる。
【0095】
様々な実施形態ではスリップリング460A、460B、および460Cの外周は標準寸法であってもよいが、スリップリングの内側開口の周囲の寸法はその中に受け入れられるそれぞれのマグネットのために構成され適応された内側開口のサイズ及び形状によって変化することができ;換言すれば、スリップリングの内側開口はその中に受け入れられるべきマグネットを確実に保持するためのサイズ及び形状である。したがって、内側開口の寸法は、丸いマグネット450A、長円形マグネット450B、長円形マグネット450C、および裂け目滴下マグネット450Dのそれぞれについて異なるものとすることができる。
【0096】
マグネット450A、450B、450Cまたは450Dのそれぞれは、それぞれの強磁性リング462A、462B、462Cまたは462D(図26を参照)と磁気吸引力を介してシート425A、425B、425Cまたは425D(図26を参照)とを磁気的に取り付けて、それと実質的に気密な連結を形成することができる。シート425A~425D上に置かれた様々な円周形状の強磁性リング462A~462Dを設けることにより、患者に取り付けることができる鼻呼吸器アセンブリ405Aまたは鼻呼吸器アセンブリ405Bに一体化されたときに、患者の経験を改善することができる。
【0097】
実施例のために、スリップリング460Aによって適所に保持された丸いマグネット450Aは、シート425A(図26を参照)の強磁性リング462A(図26を参照)に磁気的に取り付け、それと実質的に気密接続を形成する。患者による鼻呼吸器アセンブリ405Aの使用中、丸いマグネット450Aがシート425Aの強磁性リング462Aに着脱可能に取り付けられると(図26を参照)、鼻コネクタ490の丸いマグネット450A上のチャネル開口部415の上端は着用者の鼻孔の内部と流体連通し、一方、チャネル開口部415の下端は鼻コネクタ90の内部と流体連通し、その結果、呼吸流体はチューブ410からエルボ480Aを通り、フランジ470Aの各チャネル開口部415を通り、各シート425Aの開口部417Aを通り、着用者の鼻孔の内部に流れる。したがって、各チャネル開口部415は、流体源から患者の鼻腔へ流体を運ぶための独特の経路を備える。
【0098】
鼻呼吸器アセンブリ405Aはシート425A、425B、425C、または425Dなどの一対のシートをさらに含むことができ、各シートは患者の鼻孔の上に適合するようなサイズおよび形状の開口部を画定し、それぞれの強磁性リング462A、462B、462C、または462Dはシートの下側に配置され、開口部と円周方向に位置合わせされ、シートの上側は鼻孔と密封可能に係合するように構成される。丸いマグネット450Aのチャネル開口部415は円形断面を有し、これは、シート425Aの開口部417Aの円形断面を補う/一致させる。丸いマグネット450Bのチャネル開口部415は長円形の断面を有し、これは、シート425Bの開口部417Bの長円形の断面を補う/一致させる。丸いマグネット450Cのチャネル開口部415は長円形の断面を有し、これは、シート425Cの開口部417Cの長円形の断面を補う/一致させる。丸いマグネット450Dのチャネル開口部415は、シート425Dの開口部417Dの裂け目滴下断面を補う/一致させる裂け目滴下断面を有する。したがって、マグネット450A、450B、450Cまたは450Dのそれぞれは、シート425A、425B、425Cまたは425D(図26参照)のそれぞれの強磁性リング462A、462B、462Cまたは462D(図26参照)と係合するように構成される。各シート425A、425B、425Cまたは425Dは、患者の鼻孔に係合するように構成される。各シート425A、425B、425Cまたは425Dは、患者の鼻孔の外側または患者の鼻孔を取り囲む皮膚に直接接触する。シートは、患者の鼻孔と同一平面で密封可能な係合を提供するように構成することができる。
【0099】
様々な実施形態では、各シート425A、425B、425C、または425Dは1つまたは複数の可撓性接着シート(図示せず)と係合するか、またはそれを含み、患者の鼻孔との密封可能な係合を提供する。シート425A、425B、425C、または425Dは織布、プラスチック、および/またはラテックスを含む(ただし、これらに限定されない)任意の既知の材料から構成することができる。例えば、いくつかの実施例では、シートがポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ラテックス、またはそれらの組み合わせから構成することができる。いくつかの実施形態ではシート425A、425B、425Cまたは425Dは発泡医療テープ、外科用テープ、および/または低アレルギー誘発テープであり得る。シート425A、425B、425Cまたは425Dの患者接触面は接着剤を含むことができる。接着剤は、当技術分野で知られている、または使用されている任意の医学的に安全な接着剤であってよい。実施例として、接着剤は、1つ以上のアクリレート(メタクリレート、アルキルアクリレート、またはエポキシジアクリレートなど)、アクリル酸、ポリ塩化ビニル、アルキルエステル、またはそれらの組み合わせから選択することができる。いくつかの実施形態では、接着剤がシートが所望に応じて、患者の皮膚に接着され、除去され得るように、感圧接着剤である。接着剤は、毎日使用される場合、皮膚に軽度の刺激を示すか、または刺激を示さないように選択され得る。いくつかの実施形態では、接着テープが親水コロイドテープとして構成することができ、および/または患者の体温が接着剤を暖めるにつれて鼻孔により付着するポリウレタン反応層を含むことができる。あるいは、いくつかの実施形態では接着剤が取り外し可能な連結を提供するために、患者の鼻孔または鼻係合部に直接的に適用され得る(実施例のために、シートは使用されない)。様々な実施形態では各シート425A、425B、425C、または425D、またはその中に存在する接着剤はそれぞれのマグネット450A、450B、450C、または450D(図25で提示)の形に適合するように構成される。
【0100】
様々な実施形態では、マグネット450A、450B、450Cまたは450Dが鼻の表面に対して直接的または間接的に静止するように設けることにより、トルクを大幅に低減することができる。加えて、シフトおよびスピンするためのマグネット450A、450B、450Cまたは450Dの能力は、トルクを大幅に低減するのに役立とう。換言すれば、マグネット450A、450B、450C、または450Dがマグネット450A、450B、450C、または450Dをしっかりと保持するスピンリング460A、460B、460C、または460Dに対して旋回可能に移動し、一方、それぞれのマグネット450A、450B、450C、または450Dがそれぞれの強磁性リング462A、462B、462C、または462Dとの気密接続を維持する能力は、さもなければ患者によるアセンブリの使用中にアセンブリの患者の鼻で感じられる可能性があるトルクを低減または排除することによって、鼻呼吸器アセンブリを装着する患者の快適さを増大させるのに役立つことができる。
【0101】
したがって、様々な実施形態では鼻呼吸器アセンブリ405Aが一対のシート425Cを備え、各シート425Cは患者の鼻孔の上に適合するようなサイズおよび形状の開口部を画定し、強磁性リング462Cはシートの下側に配置され、開口部と円周方向に整列され、シート425Cの上側は鼻孔と密封可能に係合するように構成される。鼻呼吸器アセンブリ405Aはシート端部に一対のスリップリング460Cを含む鼻コネクタ490をさらに備え、各スリップリング460Cはチャネル開口部415を定義するマグネット450Cを含み、マグネット450Cはスリップリング460Cの周りで旋回形状傾斜するように構成され、各マグネット450Cは、強磁性リング462Cのうちの1つに取り外し可能に取り付け可能であって、それと実質的に気密な接続を形成するような寸法、形状であり、流体源に接続されたフレキシブルチューブ410と流体連通する通気端部に入口を備え、チャネル開口部は楕円形を有する。様々な実施形態では、チャネル開口部が円形、楕円形、卵形、または涙滴形、あるいは同様の他の形状を有することもできる。強磁性リングの開口部は、磁気リングのチャネル開口部の形状に相補する/適合する形状を有することができる。実施例のために、強磁性リング462Cの開口部417Cは、磁気リングのチャンネル開口部の長円形状に相補する/適合する長円形状を有することができる。
【0102】
鼻呼吸器アセンブリ405Aは、コネクタの通気端の入口を流体源に接続されたフレキシブルチューブ410に接続する中空エルボ480Aをさらに備えることができる。いくつかの実施態様において、スイベル軸接手454は、中空エルボ480Aをフレキシブルチューブ410に接続することができる。
【0103】
図25の右下側は、本開示の主題の1つまたは複数の実施形態による鼻呼吸器アセンブリ405Bをさらに示す。鼻呼吸器アセンブリ405Bは、本明細書で説明されることを除いて、鼻呼吸器アセンブリ405Aと同じまたは類似の構成要素を有することができる。鼻呼吸器アセンブリ405Bは鼻コネクタ490などの鼻コネクタを省略することができ、言い換えれば、鼻呼吸器アセンブリ405Bではフランジ470Bがエルボ480Bのシート端部に直接取り付けることができ、シート端部はスイベル軸継手454を含むエルボ480Bの側部の反対側に配置される。スイベル軸継手454は、エルボ480Bに対してチューブ410が回転することをスイベル軸継手454が可能にするように、チューブ410に接続する。CO排出口491BはCO排出口491Aと同様に、または同等に構成することができる。いくつかの実施形態では、鼻呼吸器アセンブリ405Bが各鼻孔に1つずつ、チューブ410、エルボ480B、およびフランジ470Bのペアを含むことができる。いくつかの実施形態では、フランジ470Bが図25のフランジ470Aに関して、実施例のために示されるように、同じ単一フランジ上に2つのスリップリングを含むことができる。鼻呼吸器アセンブリ405Bは他のすべての点において、鼻呼吸器アセンブリ405Aと類似または同一であり、類似したものとして動作することができる。
【0104】
鼻呼吸器アセンブリ405Aおよび鼻呼吸器アセンブリ405Bの残りの構成要素は鼻呼吸器アセンブリ105のそれぞれの構成要素と実質的に類似または同一の特徴を有することができ、鼻呼吸器アセンブリ405A/405Bの構成要素は、鼻呼吸器アセンブリ105のそれぞれの並列構成要素にラベル付けするために使用される「1」の代わりに「4」の100位の接頭辞を含む数字でラベル付けされる。一実施例として、鼻呼吸器アセンブリ405A/405Bのマグネット450は、鼻呼吸器アセンブリ105のマグネット150と実質的に同様または同一であり得る。さらなる実施例として、鼻呼吸器アセンブリ405A/405Bのシート425は、鼻呼吸器アセンブリ105のシート125と実質的に類似または同一であり得、以下同様である。
【0105】
様々な実施形態では、管10に接続された流体源が高流量酸素(HFO)源を含むことができ、鼻呼吸器アセンブリ5/105/205/305および本明細書に記載されるアセンブリの他の構成要素は高流量鼻カニューレ(HFNC)と組み合わせて使用することができ、またはその1つ以上の属性を含むことができる。したがって、様々な実施形態では、本明細書に記載される様々な鼻呼吸器アセンブリが例えば、Salter Labs(15LPMまでの酸素流の有効な送達を伴う成人高流量カニューレ1600HF)、Vapotherm(95%~100%相対湿度および33℃~43℃の温度範囲を伴う40LPMまでの流量範囲を伴う2000i高流量治療システム)、Teleflex(40LPMまでの流量を伴うComfort Flo加湿システム)、およびFisher & Paykel Healthcare(Optiflow(登録商標)およびAIRVO(登録商標)2デバイス(両方とも60L/分までの流量を送達することができる))によって製造される機器など、加湿された空気流を送達するように設計されたHFNCシステムと連動して動作するように構成される。
【0106】
当技術分野で周知のように、HFOシステムは実施例のために、鼻呼吸器アセンブリ5などの鼻呼吸器アセンブリを通して高流量の空気/酸素混合物を送達することができ、それによって、他の形態の換気に代わるものを提供する。60LPMまでの流速、高分子湿度、および正確な酸素送達を提供することによって、HFO装置は、選択された患者集団における非侵襲的換気および挿管の必要性を低減し得る。適切な患者におけるHFNCを介したHFO療法の利用は、酸素化を改善し、患者の呼吸仕事量を低下させ、機械的人工換気などのより侵襲的な治療形態の代替として役立つ。HFNCからの利益の大部分は加熱と加湿の他に、最適なフローからくる。HFNCは患者の咽頭の死腔(酸素が低く、COが高い古いガス)を置き換えるか、または洗い流す高流量の新鮮なガスの連続的な流れを提供し、それによって、患者が現在再呼吸する各呼吸は、二酸化炭素から洗い流され、酸素富化ガスで置き換えられ、呼吸効率を改善する。
【0107】
HFOシステムは、鼻プロングまたはカニューレを介して60LPMの最大流量で100%まで加熱および加湿された酸素を送達することができる、加熱され、加湿された高流量鼻カニューレ(HFNC)からなることができる。空気/酸素ブレンダーは患者の吸気流量要求とは無関係に、正確な酸素送達を提供することができる。HFOシステムは広範囲の患者ケア分野で利用することができ、臨界医療、救急部門、終末期シナリオ、および在宅ケアリング環境における患者集団に投与することができる。呼吸障害のある患者を管理する際には、ガス交換の改善と呼吸仕事量の減少が臨床エンドポイントとなる。HFOシステムは、軽度から中等度の低酸素血症の患者を治療する場合を含む、広範な患者集団および治療領域において正確な酸素送達を提供することができる。適切な患者におけるHFO治療は酸素化を改善することができ、非侵襲的または侵襲的換気を必要とせずに患者の呼吸仕事量を低下させることができる。さらに、一部の患者ではICU滞在期間を短縮できる可能性がある。加湿式HFNC酸素療法は低酸素血症性呼吸不全の多くの患者に十分な酸素化を提供でき、挿管を辞退した患者にはNIVの代替となる可能性がある。高流量酸素投与はまた、終末期臨床分野においても利用することができる。
【0108】
加熱および加湿された酸素は、標準的な酸素療法と比較していくつかの利点を有する。鼻カニューレまたは非再呼吸マスク(NRBM)などの別のデバイスを通して送達される標準的な酸素療法は、低温(加温されていない)および乾燥(加湿されていない)ガスを送達する。この低温で乾燥したガスは気道炎症を引き起こし、気道抵抗を増大させ、粘液線毛機能を障害し、おそらく分泌クリアランスを障害する可能性がある。また、正常な呼吸の間、気体を暖め、加湿するために、かなりの量のエネルギーが個人によって消費される。したがって、加熱され加湿された酸素は特に急性呼吸不全の状況において、分泌クリアランスを改善し、気道炎症を低下させ、エネルギー消費を低下させることができる。本明細書に記載されるようなアセンブリと組み合わされる、加熱され、加湿された高いフロー鼻カニューレの使用は、すべての年齢層にわたる呼吸不全の患者の治療において有利に使用され得る。一実施例では、加熱および加湿された高流量鼻腔カニューレまたは高流量鼻腔カニューレ(HFNC)が100%の相対湿度で37℃まで気体を加熱することができ、60リットル(L)/分までの流量で0.21~1.00%の吸入酸素濃度(FiO)を送達することができる。流量およびFiOは、患者の流量およびFiO要件に基づいて独立して滴定することができる。したがって、sにおける鼻酸素の臨床使用のための重要な要素は、その有効な加湿である。
【0109】
本開示の主題の様々な実施形態は、高流量酸素(HFO)源および/または高流量鼻腔カニューレ(HFNC)と共に使用することができる。HFO源および/またはHFNCを含む実施形態は有利にはポスト20などのソケットマグネットポストを含む、前述の開示された主題の様々な態様を含むことができ、各ポスト20の一端は、磁界の存在によってシート25上の強磁性ドーム形状リング62に取り外し可能に取り付けられるように構成される。各ポスト20の他端は、鼻コネクタ90の開口に係合するように構成することができる。HFO源および/またはHFNCを含む様々な実施形態では、それぞれのポスト20が第一端に配置されたマグネット50(図1に示すような磁気リングの形態の実施例)と、第1のポストから第二端に延びる通路を有する第二端に配置されたレセプタクル35とを含むことができる。マグネット50は、出口端部16において強磁性ドーム形状リング62に取り外し可能に取り付けることができる。HFO源および/またはHFNCを含む一実施形態では、マグネット50は、マグネット50と強磁性ドーム形状リング62との間の界面で実質的に気密な接続を維持しながら、ボールソケット装置で強磁性ドーム形状リング62の表面の周りを旋回可能に移動または回転するように構成することができる。
【0110】
HFO源および/またはHFNCを含むいくつかの実施形態では、各ポスト20の上端がマグネット50などのマグネットを収容するように構成されたマグネットソケット52を含むことができる(実施例については図8を参照)。HFO源を含むいくつかの実施形態では、図3に示すように、シート25の下面はマグネット50と協働して、吸気口38でHFO源から受け取った流体がシート25のそれぞれの開口部を介して着用者の鼻孔に送達されるように、連続管路を提供する強磁性ドーム形状リング62を含むことができる。マグネット50がシート25の強磁性ドーム形状リング62に着脱自在に取り付けられると、各ポスト20の上端部、すなわち出口端部16は、着用者のノーズトリルの内部と流体連通している。ポスト20の下端部は呼吸流体が各ポスト20の出口端部16(すなわち、上側ポスト開口部)から各シート25の開口部17を通って着用者の鼻孔の内部に流れるように、鼻コネクタ90の内部と流体連通している。このように、各々のポストは、流体源(実施例として、HFNCを有する又は有さないHFO源)から被験者の鼻腔へ流体を運ぶための独特の経路を含む。マグネットソケット、ポストの第一端の周りに配置される。HFO源および/またはHFNCを含むいくつかの実施形態では、マグネットソケット52(すなわち、ポストの上面)は被験者の鼻孔上でのより良好な位置決めのために、シート25の強磁性ドーム形状リング62への取り付けを強化することを可能にするために、ポスト本体30に対して角度をつけることができる(一実施例として、図20で示されるように)。マグネットソケット52、マグネット50および開口部17も様々な断面形状をとることができる。HFO源および/またはHFNCを含む1つまたは複数の実施形態によれば、磁気リングの上面は傾斜している。HFO源および/またはHFNCを含むそのような実施形態では、磁気リングが磁気リングの異なる領域において異なる厚さを有することができる。
【0111】
本明細書で開示される主題の様々な実施形態は本明細書で開示されるように、鼻呼吸器アセンブリのエンドユーザの好みに基づいて、ユーザが、HFO源と規則的フロー連続気道陽圧(CPAP)源との間で前後に交換することをさらに可能にすることができる。一実施例として、エンドユーザはエンドユーザが健康である場合には鼻呼吸器アセンブリを規則的なフローのCPAP源と共に使用し、エンドユーザが病気であるか、または、そうではなく空気/酸素の増加した給気を必要とする場合には、規則的なフローのCPAP源をHFO源と交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
図1】本開示の主題の実施形態の一部に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図2】本開示の主題の実施形態の一部に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図3】本開示の主題の実施形態の一部に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図4】本開示の主題の実施形態の一部に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図5】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るドームリングおよびシートの側面斜視図である。
図6】一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るドームリングの上面斜視図である。
図7】一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るシートの上面斜視図である。
図8】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るソケットマグネットポストの側面斜視図である。
図9】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るマグネットの側面斜視図である。
図10】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクタの側面斜視図である。
図11】一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得る通気孔の側面斜視図である。
図12】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図13】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図14】本開示の主題の一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図15A】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得るシートおよびポートマグネットポストの側面斜視図である。
図15B】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る追加のボールおよびソケットアレンジメントを含む、シートおよびポートマグネットポストの側面斜視図である。
図16】一部の実施形態において、開示された鼻呼吸器アセンブリと共に使用され得る鼻コネクタの上面斜視図である。
図17】一部の実施形態において、開示された強磁性リングと共に使用され得る強磁性リングの側面斜視図である。
図18】一部の実施形態において、開示された強磁性リングと共に使用され得るポートマグネットポストの側面斜視図である。
図19】一部の実施形態において、開示されたアセンブリと共に使用され得るマグネットの側面斜視図である。
図20】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図21】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図22】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図23】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図24】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの斜視図である。
図25】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの様々な構成要素の模式図を含む。
図26】一部の実施形態に係る鼻呼吸器アセンブリの一部を形成し得る強磁性リングを含むシートの変形実施形態の模式図を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
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図21
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【国際調査報告】