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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】型の準備とペーストの充填
(51)【国際特許分類】
   B22F 12/67 20210101AFI20220914BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220914BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20220914BHJP
   B29C 64/106 20170101ALI20220914BHJP
   B28B 1/30 20060101ALI20220914BHJP
   B22F 10/10 20210101ALI20220914BHJP
   B22F 10/66 20210101ALI20220914BHJP
   B22F 12/63 20210101ALI20220914BHJP
【FI】
B22F12/67
B33Y10/00
B33Y30/00
B29C64/106
B28B1/30
B22F10/10
B22F10/66
B22F12/63
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022502294
(86)(22)【出願日】2020-07-10
(85)【翻訳文提出日】2022-03-10
(86)【国際出願番号】 IL2020050777
(87)【国際公開番号】W WO2021009748
(87)【国際公開日】2021-01-21
(31)【優先権主張番号】62/873,909
(32)【優先日】2019-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519383061
【氏名又は名称】トリトン テクノロジーズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TRITONE TECHNOLOGIES LTD.
【住所又は居所原語表記】12 Amal Street, Park Afek Industrial Zone, Rosh HaAyin, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベン-ツァー オフェル
(72)【発明者】
【氏名】ケダール イーライ
(72)【発明者】
【氏名】フェルドマン アロン
【テーマコード(参考)】
4F213
4G052
4K018
【Fターム(参考)】
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4G052DA02
4G052DB12
4G052DC06
4K018BD04
4K018CA44
4K018EA51
4K018EA60
(57)【要約】
付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置である。層形成装置は、型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、ペーストを広げて型空間を充填するように構成されたブレードと、を備える。ブレードは、平面内にペーストを平滑化するために平面内に位置合わせされ、ペーストは、成形層表面と連続する上面により閉じ込められる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、
前記型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記ペーストを広げて前記型空間を充填するように構成されたブレードと、
を備え、
前記ブレードは、前記平面内に前記ペーストを平滑化するために前記平面内に位置合わせされ、
前記ペーストは、それにより、前記成形層表面と連続する上面により閉じ込められる、
層形成装置。
【請求項2】
前記ブレード用の調整可能取付部であって、それにより、前記ブレードを前記ローラと同じ高さおよび向きに調整する調整可能取付部を備える、
請求項1に記載の層形成装置。
【請求項3】
取付部を備え、
前記ブレードおよび前記ローラは、前記取付部上にともに取り付けられる、
請求項1または請求項2に記載の層形成装置。
【請求項4】
前記取付部は、微調整部を含む、
請求項3に記載の層形成装置。
【請求項5】
前記ブレードは、前記取付部上で微調整可能である、
請求項4に記載の層形成装置。
【請求項6】
前記ローラは、前記取付部上で微調整可能である、
請求項4または請求項5に記載の層形成装置。
【請求項7】
前記層を覆う前記ローラの高さと、前記層を覆う前記ブレードの高さとが、ともに変化するように構成された、
請求項1~6の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項8】
プリント後に型を平滑化するタスクと、前記型内部のペーストを充填して広げるタスクと、前記ペーストを平滑化するタスクとを、シングルパスで実行するように構成された、
請求項1~7の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項9】
前記ペーストを分配する塗布部をさらに備える、
請求項1~8の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項10】
前記塗布部は、前記層形成装置の上に幅方向に延びるスロットダイを含む、
請求項9に記載の層形成装置。
【請求項11】
前記スロットダイは、調整可能取付部上に位置する、
請求項10に記載の層形成装置。
【請求項12】
前記塗布部は、微調整可能である、
請求項9~11の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項13】
前記塗布部は、前記平面の数十ミクロンの範囲内に配置される、
請求項9~11の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項14】
前記塗布部は、前記平面からの距離が、30ミクロン、30ミクロン未満、25ミクロン未満、20ミクロン未満、15ミクロン未満、10ミクロン未満、5ミクロン未満、および1ミクロンで構成されるグループのうちの一つである位置にある、
請求項9~12の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項15】
前記塗布部は、分配部であり、端から端へ移動可能である、
請求項9に記載の層形成装置。
【請求項16】
前記ペーストは、担体中に金属またはセラミック粉末を含む、
請求項1~15の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項17】
成形品の層に関する製造の方法であって、複数の層の各層において
充填空間を規定する型壁をプリントするステップと、
前記型壁をローラで上方から平滑化して、前記型壁の上層表面用の平面を規定するステップと、
ブレードを用いて、前記ブレードの下面がペーストの上層表面を規定するように前記充填空間内に前記ペーストを広げるステップと、
を有し、
前記方法は、前記ブレードを前記平面と予め位置合わせし、それによって前記ブレードが前記ペーストの前記上層表面を前記平面内にするステップを含む、
層に関する製造の方法。
【請求項18】
後続層の型壁用のベースとして前記上層表面を使用するステップを含む、
請求項17に記載の層に関する製造の方法。
【請求項19】
前記ローラと同じ高さおよび向きに前記ブレードを調整するステップを含む、
請求項17または請求項18に記載の層に関する製造の方法。
【請求項20】
前記ブレードおよび前記ローラを共通取付部上で使用するステップを含む、
請求項17~19の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項21】
前記共通取付部上で塗布部から前記ペーストを分配するステップを含む、
請求項20に記載の層に関する製造の方法。
【請求項22】
前記塗布部は、プリント幅に沿って延びるスロットダイである、
請求項21に記載の層に関する製造の方法。
【請求項23】
前記塗布部は、シリンジ型の分配部であり、
前記方法は、前記共通取付部の動作に垂直な方向において、プリント幅に沿って前記シリンジ型の分配部を移動させるステップを含む、
請求項21に記載の層に関する製造の方法。
【請求項24】
前記ブレード、前記ローラまたは前記塗布部の向きまたは高さを微調整するステップを含む、
請求項21に記載の層に関する製造の方法。
【請求項25】
前記平面から数十ミクロンまたはシングルミクロンの高さで前記塗布部から前記ペーストを分配するステップを含む、
請求項21~24の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項26】
プリント後に前記型壁を平滑化するタスクと、型空間内で前記ペーストを充填して広げるタスクと、前記ペーストを平滑化するタスクとをシングルパスで実行して前記層を製造するステップを含む、
請求項17~25の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項27】
前記ペーストは、担体中に金属またはセラミック粉末を含む、
請求項17~26の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項28】
部品をプリントする層に関する3Dプリント装置用の方法であって、
各層は、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填して前記層を形成することにより、形成され、
前記3Dプリント装置は、
3Dプリントを実行して、成形材料を用いて各型壁を形成するように構成された少なくとも1つのプリントヘッドと、
上から前記型壁を転がして第1平面に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記型空間に前記ペーストを広げるように構成されたブレードと、
を備え、
前記方法は、
前記第1平面内で前記ブレードを前記ローラと位置合わせすることによって、前記第1平面内で前記ペーストを平滑化し、それによって、前記成形層表面に連続する上面に前記ペーストを閉じ込めるステップを有する、
3Dプリント装置用の方法。
【請求項29】
付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、
前記型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記型空間内に前記ペーストを分配するように構成されたスロットダイと、
前記ペーストを広げて前記型空間を充填するように構成されたブレードと、
を備え、
前記ブレードは、前記平面内に前記ペーストを平滑化するために前記平面内に位置合わせされる、
層形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、令和1年7月14日に出願された米国仮特許出願第62/873,909号の優先権の利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、いくつかの実施形態では、型の準備およびペースト充填のプロセスに関し、より詳細には、充填プロセス中のペーストの平滑化に関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
付加製造、または3Dプリントは、現在、プロトタイプ部品の作成や小縮尺化製品用に広く使用されている積層方法である。
【0004】
一般に、付加製造は、樹脂を使用し、比較的柔らかい部品を製造する。
【0005】
それらの比較的高い溶融温度のために、金属およびセラミック材料は、付加製造の手順において使用するのがより困難である。
【0006】
付加製造技術は、部品を層毎に形成するという製造工程であるため、機械加工など従来の生産工程に比べると一般的に遅い。
【0007】
金属およびセラミックに適した付加製造の方法を見出すために、本発明者らは、国際特許公開第WO 2018/203331号に記載されたプロセスを設計し、その内容は、その全体が本開示に組み込まれる。このプロセスでは、従来の成形または機械加工技術ではこれまで不可能であった形状を製造するために、または既知の付加製造技術で使用することが困難または不可能である材料を使用するために、または既知の付加製造技術で可能であるよりも速く形状を製造するために、付加製造が成形技術と組み合わされる。ここに記載されている方法では、付加製造を使用して型を作成し、次いで型に最終製品の材料を充填する。最終製品の層は、個々の成形を用いて別々に製造され得、ここで、次の層は、前の層の上に作成される。前の層は、実際には、新しい層の型を支持し、同様に、新しい層のためのフロアを提供してもよい。
【0008】
型の材料は、典型的には、入手可能な又は特殊化された3Dプリントのインクに基づく、樹脂のようなろう質材料である。型を充填するために使用される材料は、典型的には、粉末としての製品材料を有するペースト担体である。すなわち、金属またはセラミックペーストは、粘性液体形状である。材料は容易に広げられ、その後の焼結は担体を蒸発させ、粉末を溶解させ、固体製品を提供する。
【0009】
ここに記載されているように、2つの別個の塗布部を有する特殊なプリント装置が提供され、1つ目の塗布部は型をプリントするためのものであり、例えば、3Dプリントに必要とされるように3自由度を有し、2つ目の塗布部は、型が形成されると型を充填するためのペーストを提供する。
【0010】
プリント装置は、プリント後に型を平坦にするためにローラを使用することができる。
【0011】
広げた後、ここに記載されているように、ペーストは硬化され、次に切断されて、型と位置合わせされた平滑化した層を提供する必要があり得る。ペーストを型に沿って正しく平坦にし、型表面上の正確な高さに保つことで、精密な製品を形成することができる。特に、ペーストが足りないと、モデルの間違った製造につながり、また、型表面を超えてペーストが多すぎると、必要なモデルにも影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
なお、製造されている部品とローラとの間には相対運動があることに留意されたい。従って、ローラを適用し、それからブレードを適用することは、(いずれにせよ、一緒に動くことから)それ自体が平滑化した平面を保証することはできず、別個の平滑化操作が必要である。
【発明の概要】
【0013】
本実施形態は、型を平滑化するローラによって規定される同一平面にペーストを広げるブレードまたはスクイージーを設定することによって、型を充填すること、および各層の形成における別個の平滑化の工程を排除または著しく低減することを目的とする層形成装置を提供する。
【0014】
本発明の実施形態によれば、ローラを用いて型壁をプレスし、塗布部が型壁内にペーストを塗布し、ブレードを用いてペーストを広げる。ローラとブレードの両方が型内で同じ平面を規定するように、ブレードがローラの高さと向きになるように調整される。ペースト塗布部及びブレードと組み合わされたローラは、3Dプリント装置又は付加製造装置の一部として機能することができる層形成装置を形成する。ペースト塗布部の高さは、ローラ及びブレードと協調させることができる。
【0015】
したがって、ブレードは、そのような層形成装置を形成するためにローラと同じ取付部に取り付けられてもよく、ブレードおよびローラの一方または両方は、微調整のための準備を有してもよい。塗布部は、予め設定された幅にわたってペーストを塗布するスロットダイであってもよく、または、指定された点にペーストを塗布する1つ以上のポイント分配部であってもよい。型形状を充填するために、ポイント分配部は、端から端に動かされてもよい。
【0016】
取付部では、ローラの高さを変更した場合、同時にブレードの高さも変更される。これにより、プリントされる製品または一部と、ブレードおよびローラを保持する単一の取付部との間の相対的移動、ローラおよびブレードの両方が一緒に規定する平面に影響を及ぼさない。
【0017】
なお、プリント後の型のプレス、ペーストの塗布および型内部のペーストの広がりの3つの工程が、シングルパスで行われることに留意されたい。任意選択で、ペーストを平滑化するさらなる工程を実施することができる。
【0018】
本発明のいくつかの実施形態の態様によれば、付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、ペーストを広げて型空間を充填するように構成されたブレードと、を備え、ブレードは、平面内にペーストを平滑化するために平面内に位置合わせされ、ペーストは、それにより、成形層表面と連続する上面により閉じ込められる層形成装置が提供される。
【0019】
ペースト塗布部は、ローラとブレードとの間の層形成装置上に取り付けてもよい。
【0020】
実施形態は、ブレードをローラと同じ高さおよび向きに調整する、ブレード用の調整可能取付部を備える。
【0021】
層形成装置は、取付部を備えていてもよく、ブレードおよびローラは、取付部上にともに取り付けられ、塗布部と一緒になっていてもよい。
【0022】
取付部は、微調整可能であってもよい。
【0023】
ブレードは、取付部上で微調整可能であってもよい。
【0024】
ローラは、取付部上で微調整可能であってもよい。
【0025】
層を覆うローラの高さと、層を覆う前記ブレードの高さとが、ともに変化してもよい。
【0026】
層形成装置は、プリント後に型を平滑化するタスクと、型内部のペーストを充填して広げるタスクと、をシングルパスで実行してもよい。ペーストを平滑化するタスクも、シングルパスで実行してもよいし、ペーストの乾燥に続いて行われてもよい。
【0027】
ペーストを分配する塗布部が設けられていてもよく、ローラおよびブレードに沿って調整可能で、かつ、微調整可能であってもよい。
【0028】
塗布部は、層形成装置の上に幅方向に延びるスロットダイを含んでいてもよい。
【0029】
スロットダイは、調整可能取付部上に位置していてもよい。
【0030】
塗布部は、微調整可能であってもよい。
【0031】
塗布部は、平面の数十ミクロンの範囲内に配置されていてもよい。
【0032】
塗布部は、30ミクロン、30ミクロン未満、25ミクロン未満、20ミクロン未満、15ミクロン未満、10ミクロン未満、5ミクロン未満、および1ミクロンの範囲内の以下の距離のいずれかにあってもよい。塗布部は、30ミクロン、30ミクロン未満、25ミクロン未満、20ミクロン未満、15ミクロン未満、10ミクロン未満、5ミクロン未満、および1ミクロンの何れかの距離の範囲内であってもよい。
【0033】
塗布部は、分配部であってもよく、端から端へ移動可能であってもよい。
【0034】
ペーストは、担体中の金属またはセラミック粉末であってもよい。
【0035】
本実施形態のさらなる態様によれば、成形品の層に関する製造の方法であって、複数の層の各層において充填空間を規定する型壁をプリントするステップと、型壁をローラで上方から平滑化して、型壁の上層表面用の平面を規定するステップと、ブレードを用いて、ブレードの下面がペーストの上層表面を規定するように充填空間内にペーストを広げるステップと、を有し、上記の方法は、ブレードを平面と予め位置合わせし、それによってブレードがペーストの上層表面を前記平面内にするステップを含む、方法が提供される。
【0036】
この方法は、後続層の型壁用のベースとして上層表面を使用するステップを含んでいてもよい。
【0037】
この方法は、ローラと同じ高さおよび向きににブレードを調整するステップを含んでいてもよい。
【0038】
この方法は、ブレードおよび前記ローラを共通取付部上で使用するステップを含んでいてもよい。
【0039】
この方法は、共通取付部上で塗布部からペーストを分配するステップを含んでいてもよい。
【0040】
この方法は、プリント幅に沿って延びるスロットダイを塗布部として使用してもよい。
【0041】
塗布部は、シリンジ型の分配部であってもよく、方法は、共通取付部の動作に垂直な方向において、プリント幅に沿ってシリンジを移動させるステップを含んでもよい。
【0042】
この方法は、ブレード、ローラまたは塗布部の向きまたは高さを微調整するステップを含んでいてもよい。
【0043】
この方法は、平面から数十ミクロンまたはシングルミクロンの高さでスロットダイからペーストを分配するステップを含んでいてもよい。
【0044】
この方法は、プリント後に型壁を平滑化するタスクと、型空間内でペーストを充填して広げるタスクと、ペーストを平滑化するタスクとをシングルパスで実行して層を製造するステップを含んでいてもよい。
【0045】
本発明の第3の態様によれば、部品をプリントする層に関する3Dプリント装置用の方法が提供される。各層は、型壁をプリントして型空間を規定し、型空間をペーストで充填して層を形成することにより、形成され、3Dプリント装置は、3Dプリントを実行して、成形材料を用いて各型壁を形成するように構成された少なくとも1つのプリントヘッドと、上から型壁を転がして第1平面に成形層表面を形成するように構成されたローラと、型空間にペーストを広げるように構成されたブレードと、を備え、上記の方法は、第1平面内でブレードをローラと位置合わせすることによって、第1平面内でペーストを平滑化し、それによって、成形層表面に連続する上面にペーストを閉じ込めるステップを有する。
【0046】
本発明のさらに別の態様によれば、付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、型空間内にペーストを分配するように構成されたスロットダイと、ペーストを広げて型空間を充填するように構成されたブレードと、を備え、ブレードは、平面内にペーストを平滑化するために平面内に位置合わせされる、層形成装置が提供される。
【0047】
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および/または科学用語は、本発明が関係する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験において使用することができるが、例示的な方法および/または材料を以下に記載する。矛盾する場合には、定義を含む特許明細書が優先する。さらに、材料、方法、および実施例は、例示にすぎず、必ずしも限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、単に例として本明細書に記載される。ここで図面を詳細に特に参照すると、示される詳細は、例として、および本発明の実施形態の例示的な議論の目的のためであることが強調される。この点に関して、図面を参照した説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにする。
図1】本発明の実施形態に係る、型壁の平滑化と付加製造時のペーストの広がりを組み合わせた、ローラとブレードを保持する取付部で構成される層形成装置の側面からの簡略図である。
図2図1の実施形態を用いた付加製造の動作モードを示す簡略化したフローチャートである。
図3図1に対応する層形成装置の側面から見た断面図である。
図4図1の層形成装置の平面図である。
図5】本発明の例示的な実施形態における、層形成装置の、プリントトレイに対するマウントの相対運動を示す3D斜視図である。
図6図1の層形成装置の変形例を上方から見た図である。
図7図6の積層装置の斜視図である。
図8】本発明の実施形態によるペーストを挿入するためにスロットダイを型壁のレベルまで下げた図1の積層装置の側面図である。
図9】テーブル上で成形された形状と取付部とを示す簡略図である。
図10】本発明の代替実施形態の斜視図である。
図11】本発明の代替実施形態の側面図である。
図12】本発明の代替実施形態の上から見た図である。なお、幅方向にわたって分配するスロットダイは、シリンジなどのシングルポイント分配部に置き換えられ、シリンジは、層形成装置の移動方向に対して垂直または他の非平行方向に移動可能である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明は、いくつかの実施形態において、上記で概説したように、型の準備およびペースト充填の工程に関し、より詳細には、充填工程中にペーストを平滑化することに関するが、これに限定されるものではない。
【0050】
新しい型層をプリントした後、シリンダまたはローラを使用して、型表面、典型的にはろう質の表面をある程度までプレスし、平坦化する。
【0051】
次に、ペーストを塗布して型を充填し、製品または部品の層を製造する。
【0052】
ペーストは、ここで、ペーストの頂部および型の上を通過するブレードによって平滑化される。
【0053】
ブレード、つまりスクイージーは、ブレードとシリンダが型の上面を基準にして同じ高さになるように較正されている。
【0054】
したがって、ろう状の型をプレスするシリンダは、プリントされる部品に沿って移動する間、平面を規定する。同じレベルでペーストを塗布するために、塗布部を平面と位置合わせさせることもできる。また、ろう状の型内のブレードによって規定される平面は、同じ平面に沿っている。その結果、個々の層は、成形およびペースト用に一緒に規定される全体的な表面を有する。
【0055】
このようにして、塗布されたペーストは、型の頂部によって規定される平面と同じレベルで広げられる。これは、型が完全に充填されるが、型の頂部を超える部分には充填されないことを意味する。
【0056】
利点は、過剰なペーストを切り取る必要性を排除することを含み得る。
【0057】
製造される部品とローラとの間には相対運動がある。従って、ローラ、塗布部及びブレードを別々に適用しても、それ自体が平滑化した平面を保証することはできない。本実施形態を使用することにより、層形成装置と部品との間の相対的移動は、ブレードとローラとの間の相対的位置に影響を及ぼさない。本実施形態による層形成装置を使用すると、層プリント工程は迅速であり、ペーストは、ペースト装置から塗布された直後に広げられる。
【0058】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その出願において、以下の説明に記載され、および/または図面および/または実施例に示される構成要素および/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。
【0059】
次に、図面を参照すると、図1は、部品または成形品を層状にプリントするための3Dプリント装置用の取付部10を備える層形成装置を図示する。説明したように、各層は、閉じた型空間を規定する型壁をプリントすることによって形成される。次に、塗布部を用いて、閉じられた空間にペーストを充填して層を形成する。3Dプリント装置は、樹脂材料、典型的にはインクジェットノズルを提供するノズルを含み、ノズルは、樹脂または任意の他の適切な型材料を使用して、各層のための様々な型壁を形成するために3Dプリント装置を実行することができる。
【0060】
ローラ12を使用して、プリント後に型壁を上方から平滑化してもよく、そのアイデアは、良く規定された平面内に存在する型の層表面を形成することである。
【0061】
ペーストは、スロットダイ49または以下により詳細に説明する任意の他の塗布部を介して塗布され、ブレード14は、型空間を充填するためにペーストを広げるために使用される。ブレード14は、ペーストを平滑化するように型壁上面の同じ明確に規定された平面内に本実施形態に従って位置合わせされ、平面内で型壁上面と位置合わせされる層表面を形成する。したがって、ペーストは、型壁内で、かつ型の層表面と連続する上面の下に閉じ込められてもよい。塗布部は、図示のように、ローラ及びブレードと共に一般的に取り付けることもできる。
【0062】
ブレード14に調整可能取付部16を設けてブレードを取り付け、必要に応じてブレードを調整して、ローラ12と同じ高さと向きにすることができる。ピン18は、ブレードのマクロ調整および解除を可能にすることができる。微調整ピン44は、微調整を可能にする。同様に調整可能取付部20をローラ用に設けてもよく、再びマクロ調整ピン22を設けてマクロ調整及び解除を可能にしてもよい。微調整ピン40は、微調整を可能にすることができる。
【0063】
更なる微調整ピン43及びマクロ調整ピン45は、スロットダイ49を保持する調整可能取付部47を作動させる。スロットダイ49は、型内にペーストを分配する。表面上にコーティングを分配するためのスロットダイが知られているが、本実施形態では、スロットダイは、型を充填するために使用される。スロットダイは、一般に、分配される材料を保持するための内部空間を残すように互いに嵌合する2つの金属片と、材料が内部空間から分配されるスロットとから構成される。スロットサイズは、分配される材料の粘度および流速に対して最適化されるパラメータである。スロットダイと型表面との間の距離は、分配されるペーストの量を規定する。したがって、距離が長ければ長いほど、より多くの材料が分配され、最終的に無駄になる。
【0064】
本実施形態では、距離は、より少ないペーストがブレードによって拭き取られなければならないように最小化される。さらに、非常に短い距離では、スロットがキャビティ上に配置されない限り、ペーストはスロットから流出することができず、その結果、例えば、ペーストは型壁上で浪費されない。したがって、本実施形態によれば、スロットと型表面との間の距離は、30ミクロン未満、または10ミクロン未満、または5ミクロン以下に維持することができる。
【0065】
取付部10は、ブレード14とローラ12との両方およびスロットダイ49のようなペースト塗布部を保持することができ、これにより、一旦調整されたブレードとローラとの間に相対的な移動がなくなり、ブレードとローラとの両方が同じ平面に保持できるようになる。従って、ブレード及びローラの両方は、取付部上で微調整を受けることができる。あるいは、他方を基準として固定した状態で、ブレードとローラの一方のみを微調整可能とすることもできる。3つの機構は全て、1つのフレーム又はケージ、例えばフレーム50内に一緒に配置され、プリントされる部品に対して移動し、3つ全てが位置合わせされることが好ましいことに留意されたい。
【0066】
実施形態において、取付部は、層の上のローラの高さと層の上のブレードの高さとが一緒に変化するように調節可能である。
【0067】
この取付部は、ローラとブレードと塗布部とを一緒に取り付けることによって、プリント後の型の平滑化することと、型にペーストを塗布することと、型内部のペーストの広がりおよびペーストの平滑化を行うこととと3つのタスクの全てを行うことができ、形成されている層の上で取付をシングルパスで全て行うことができる。
【0068】
ペーストは、付加製造技術を用いて金属又はセラミックで作られた部品又は成形品の製造方法を提供するように、担体中に金属又はセラミック粉末を含むことができる。
【0069】
ここで、本発明の実施形態による図1の装置の使用を示す簡略化されたフローチャートである図2を参照する。
【0070】
複数の層が次々に設けられる、成形品の層状製造方法が提供される。いくつかの実施形態では、層プリントの間に他の動作を挿入することができる。
【0071】
最初に、マシーンは、ブレードをローラ及びスロットダイに位置合わせさせることによって、ブレードの下面及びローラ及び運動軸によって共通平面を規定するように、設定される(30)。ポイント分配部の場合、位置合わせはあまり正確でなくてもよく、またはポイント分配部は、より多くの材料などを提供するために、より高く位置合わせされてもよい。すなわち、ローラは、特定の平面内に表面を平滑化するように位置合わせされ、ブレードの下面は、その同じ平面内にペーストを平滑化するように位置合わせされる。位置合わせは、最初に実行され、一定間隔でチェックされてもよい。マシーンが位置合わせを保持する方法に依存して、再位置合わせは、多かれ少なかれ頻繁に実行される必要があり、頻度は、型および/またはペーストに使用される材料に応じて変化し得る。
【0072】
次いで、少なくとも1つのプリントノズルを有するプリントヘッドを用いて、型壁をプリントする(32)。ノズルは、インクジェットノズルであってもよい。型壁は、ペーストで充填されるべき内部空間を規定する閉じた形状であってもよい。
【0073】
型壁の上面は、典型的には、付加製造において一般的であるような平滑化を必要とする。型壁の平滑化は、ローラと共に上方から行われ(34)、型の上面は、そのとき、位置合わせ平面内にある。
【0074】
スロットダイを用いてペーストが分配され(35)、次いでブレードを用いて、ペーストを充填空間内、型壁の閉鎖領域内に広げる(36)。事前の位置合わせのため、ブレード下面は、ローラに続く型壁の平滑面に位置合わせする。したがって、ブレードは、ペーストの上面が位置合わせ面内にあり、かつ型の上面と連続していることを確実にする。
【0075】
位置合わせされた層の上面は、次いで、型壁および次の層のペーストのためのベースとして利用可能である。
【0076】
ブレードを事前に位置合わせさせることは、ブレードをローラと同じ高さ及び向きに調整することを含んでもよく、ブレード及びローラは、共通取付部に配置することができ、これにより、ブレード又はローラの、向き又は高さを微調整して位置合わせを達成することができる。
【0077】
この方法は、したがって、プリント後の型壁の平滑化、型空間内部のペーストの充填および広がり、およびペーストの平滑化の全ての作業を行うことができる、シングルパスで層を完成させることを可能にしてもよい。
【0078】
ここで、図1のプリント装置の取付部10の断面である図3を参照する。
【0079】
ローラ12を使用して、プリント後に型壁を上方から平滑化することができ、そのアイデアは、良く規定された平面内に存在する型の層表面を形成することである。
【0080】
ブレード14は、スロットダイから分配されるペーストを広げて、型空間を充填するために使用される。ブレード14は、ペーストを滑らかにして層表面を形成するように、成形壁上面の同じ明確に規定された平面内に本実施形態に従って位置合わせされ、これは、平面内で型壁上面と位置合わせされる。したがって、ペーストは、型壁内で、かつ型の層表面と連続する上面の下に閉じ込められてもよい。
【0081】
調整可能取付部16は、微調整ピン40と弾性取付部42とを有し、弾性取付部は、ローラ12と同じ高さおよび向きを達成するように必要に応じてブレードを調整するために、ピン40によってブレード14の微調整を行うように調整される。同様に調整取付部20をローラ用に設けてもよく、再び、微調整ピン44を設けて、ばね取付部46上の微調整を可能にしてもよい。同様に、調整取付部49をスロットダイのために設けてもよく、微調整は調整ピン43及び45を用いて行うことができる。
【0082】
ここで、実施形態の上方からの図である図4を参照する。取付部10は、フレーム50と、第1、第2および第3のクロス(cross)支持部52,54,56とからなる。第1の支持部52はローラを保持し、第3の支持部56はブレードを保持する。微調整ピン40及び44は、支持部のいずれかの端部に位置している。取付部は、プリントが行われるテーブル58上を摺動する。
【0083】
次に、図1のプリント装置の3D斜視断面図である図5を参照する。フレーム50は見えないが、図4のように、取付部10は、第1、第2及び第3のクロス支持部52,54,56からなる。第1の支持部52はローラを保持し、第3の支持部56はブレードを保持する。微調整ピン40及び44は、支持部のいずれかの端部に位置している。取付部又は層形成装置10は、プリントが行われるテーブル58に対して相対的に移動する。テーブル58は、スタンド64によって保持されているベース62上のロックレール60上に固定されている。一般的に、取付部10がプリントされる部分に対して移動する任意の実施形態を使用することができ、取付部の下でテーブルがスライドする図5の構造は単なる例示である。層形成装置は、ブレードが到着する前にローラが型に合致するような方法でテーブルに対して移動する。ピラー63は、連続する層をプリントするためにテーブル58を下降させることを可能にする。
【0084】
ここで、図6および図7を参照する。この図は、より小型のマシーンのための図1の取付部10の変形例を示す。以前の図面と同一の部分には同一の参照番号を付し、本実施形態の理解のために必要な場合を除き、再び説明しない。図6は、上方から見た図であり、図7は、3D斜視図である。変形例では、ブレードとローラは取付部よりも狭く、フレームの内側に保持される。取付部または層形成装置10は、層形成工程の間、矢印59の方向に移動する。
【0085】
ここで、スロットダイ49を下げてペースト材料を型内に注入する図1の取付部10の側面図を示す簡略化された概略図である図8を参照する。図8は、以前の図と同じ部分には同じ番号を付し、本実施形態の理解のために必要な場合を除いて、再び説明しない。スロットダイを型のレベルまで下げることは、スロットの下に空間がないので、ペーストが型自体の上に押し出されないことを確実にするのに役立ち得る。
【0086】
ここで、図8の取付部を上方からの斜視図で示す簡略図である図9を参照する。以前の図と同じ部分には同じ番号を付し、本実施形態の理解のために必要な場合を除いて、再び説明しない。プリントテーブル58上には、ペーストで充填される2つの成形形状90がある。層形成装置は、前後に移動し、テーブル上を1回通過して各層を形成し、各形状をペーストで充填する。動作パスは、ローラが前端側にある方向にある。リターンの移動はブレードを前側にする。
【0087】
ここで、図1の取付部の変形例の斜視図、側面図および上方からの図である、図10図11および図12を参照する。以前の図と同じ部分には同じ番号を付し、本実施形態の理解のために必要な場合を除いて、再び説明しない。取付部100では、取付部の幅にわたって延在するスロットダイの代わりに、シリンジ92などの1つ以上のシングルポイント分配部がペーストを提供する。シングルポイント分配部92は、中央に取り付けられ、微調整することができる。使用時には、シングルポイント分配部92は、矢印96によって示されるように、装置方向に対して典型的には垂直である方向、または任意の他の適切な角度である方向に、端から端へ移動し、制御可能な方法で、必要に応じてペーストを分配する。分配部のこのような移動は、本明細書では、端から端への移動と呼ばれる。従って、所与の速度でのキャリッジの前進運動と組み合わされた適当な対角線角は、ペースト分配の垂直線を生成し得る。あるいは、端から端への移動は、取付部が静止している場合に実行され、取付部は、その後、行間で前方に移動する。あるいは、取付部とシリンジまたは他のシングルポイント分配部との両方が同時に移動して、ペーストの全体的な螺旋形状を与え、次いで、このペーストは、ブレードを使用して平滑化される。
【0088】
シングルポイント分配部の例には、一般的なシリンジ、蠕動ポンプ、空気圧シリンジ、任意の種類の手動および動力付きシリンジまたはシリンジ分配部、Viscotecによって提供されるPreeflow(登録商標)分配部などのサーボ制御オーガポンプ、およびマイクロ分配部が含まれる。様々な分配部は、圧力などを介して様々な方法で制御することができる。
【0089】
本出願から成熟する特許の存続期間中に、多くの関連するペーストおよびプリントヘッドが開発されることが予想され、対応する用語の範囲は、このような新しい技術の全てを先験的に含むことが意図される。
【0090】
用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、およびそれらの複合体は、「含むであるがこれに限定されない」を意味する。
【0091】
「から成る」という用語は、「含むがこれに限定される」を意味する。
【0092】
本明細書で使用されるように、単数形は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の参照を含む。
【0093】
本発明の特定の特徴は、明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明されており、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよく、本説明は、そのような実施形態が本明細書に明示的に記載されているかのように解釈されるべきであることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで提供されてもよく、または本発明の任意の他の説明された実施形態に対する修正として適切であってもよく、本説明は、そのような別々の実施形態、サブコンビネーション、および修正された実施形態が本明細書で明示的に記載されているかのように解釈されるべきである。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしで動作不能でない限り、それらの実施形態の本質的な特徴と見なされるべきではない。
【0094】
本発明をその特定の実施形態に関連して説明してきたが、多くの代替、修正、および変形が当業者には明らかであろうことは明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および広い範囲内にある、そのような代替、修正、および変形のすべてを包含することが意図される。
【0095】
本明細書において言及される全ての刊行物、特許および特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示されたかのように、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。さらに、本出願における任意の参考文献の引用または同定は、そのような参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることを容認するものとして解釈されるべきではない。セクションの見出しが使用される限り、それらは必ずしも限定するものと解釈されるべきではない。さらに、本出願の任意の優先権文書は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-05-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、
前記型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記ペーストを広げて前記型空間を充填するように構成されたブレードと、
前記ブレード用の調整可能取付部であって、それにより、前記ブレードを前記ローラと同じ高さおよび向きに調整する調整可能取付部と、
を備え、
前記ブレードは、前記平面内に前記ペーストを平滑化するために前記平面内に位置合わせされ、
前記ペーストは、それにより、前記成形層表面と連続する上面により閉じ込められる、
層形成装置。
【請求項2】
取付部を備え、
前記ブレードおよび前記ローラは、前記取付部上にともに取り付けられる、
請求項1記載の層形成装置。
【請求項3】
前記取付部は、微調整部を含む、
請求項に記載の層形成装置。
【請求項4】
前記ブレードは、前記取付部上で微調整可能である、
請求項に記載の層形成装置。
【請求項5】
前記ローラは、前記取付部上で微調整可能である、
請求項または請求項に記載の層形成装置。
【請求項6】
前記層を覆う前記ローラの高さと、前記層を覆う前記ブレードの高さとが、ともに変化するように構成された、
請求項1~の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項7】
プリント後に型を平滑化するタスクと、前記型内部のペーストを充填して広げるタスクと、前記ペーストを平滑化するタスクとを、シングルパスで実行するように構成された、
請求項1~の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項8】
前記ペーストを分配する塗布部をさらに備える、
請求項1~の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項9】
前記塗布部は、前記層形成装置の上に幅方向に延びるスロットダイを含む、
請求項に記載の層形成装置。
【請求項10】
前記スロットダイは、調整可能取付部上に位置する、
請求項に記載の層形成装置。
【請求項11】
前記塗布部は、微調整可能である、
請求項10の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項12】
前記塗布部は、前記平面の数十ミクロンの範囲内に配置される、
請求項10の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項13】
前記塗布部は、前記平面からの距離が、30ミクロン、30ミクロン未満、25ミクロン未満、20ミクロン未満、15ミクロン未満、10ミクロン未満、5ミクロン未満、および1ミクロンで構成されるグループのうちの一つである位置にある、
請求項11の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項14】
前記塗布部は、分配部であり、端から端へ移動可能である、
請求項に記載の層形成装置。
【請求項15】
前記ペーストは、担体中に金属またはセラミック粉末を含む、
請求項1~14の何れか1項に記載の層形成装置。
【請求項16】
成形品の層に関する製造の方法であって、複数の層の各層において
充填空間を規定する型壁をプリントするステップと、
前記型壁をローラで上方から平滑化して、前記型壁の上層表面用の平面を規定するステップと、
ブレードを用いて、前記ブレードの下面がペーストの上層表面を規定するように前記充填空間内に前記ペーストを広げるステップと、
を有し、
前記方法は、前記ブレードを前記ローラおよび前記平面と予め位置合わせし、それによって前記ブレードが前記ペーストの前記上層表面を前記平面内に閉じ込めるステップを含む、
層に関する製造の方法。
【請求項17】
後続層の型壁用のベースとして前記上層表面を使用するステップを含む、
請求項16に記載の層に関する製造の方法。
【請求項18】
前記ローラと同じ高さおよび向きに前記ブレードを調整するステップを含む、
請求項16または請求項17に記載の層に関する製造の方法。
【請求項19】
前記ブレードおよび前記ローラを共通取付部上で使用するステップを含む、
請求項1618の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項20】
前記共通取付部上で塗布部から前記ペーストを分配するステップを含む、
請求項19に記載の層に関する製造の方法。
【請求項21】
前記塗布部は、プリント幅に沿って延びるスロットダイである、
請求項20に記載の層に関する製造の方法。
【請求項22】
前記塗布部は、シリンジ型の分配部であり、
前記方法は、前記共通取付部の動作に垂直な方向において、プリント幅に沿って前記シリンジ型の分配部を移動させるステップを含む、
請求項20に記載の層に関する製造の方法。
【請求項23】
前記ブレード、前記ローラまたは前記塗布部の向きまたは高さを微調整するステップを含む、
請求項20に記載の層に関する製造の方法。
【請求項24】
前記平面から数十ミクロンまたはシングルミクロンの高さで前記塗布部から前記ペーストを分配するステップを含む、
請求項2023の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項25】
プリント後に前記型壁を平滑化するタスクと、型空間内で前記ペーストを充填して広げるタスクと、前記ペーストを平滑化するタスクとをシングルパスで実行して前記層を製造するステップを含む、
請求項1624の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項26】
前記ペーストは、担体中に金属またはセラミック粉末を含む、
請求項1625の何れか1項に記載の層に関する製造の方法。
【請求項27】
部品をプリントする層に関する3Dプリント装置用の方法であって、
各層は、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填して前記層を形成することにより、形成され、
前記3Dプリント装置は、
3Dプリントを実行して、成形材料を用いて各型壁を形成するように構成された少なくとも1つのプリントヘッドと、
上から前記型壁を転がして第1平面に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記型空間に前記ペーストを広げるように構成されたブレードと、
を備え、
前記方法は、
前記第1平面内で前記ブレードを前記ローラと位置合わせすることによって、前記第1平面内で前記ペーストを平滑化し、それによって、前記成形層表面に連続する上面に前記ペーストを閉じ込めるステップを有する、
3Dプリント装置用の方法。
【請求項28】
付加製造において形成される層であって、型壁をプリントして型空間を規定し、前記型空間をペーストで充填することによりそれぞれが形成される層を準備する層形成装置であって、
前記型壁を上から転がして、平面内に成形層表面を形成するように構成されたローラと、
前記型空間内に前記ペーストを分配するように構成されたスロットダイと、
前記ペーストを広げて前記型空間を充填するように構成されたブレードと、
を備え、
前記ブレードは、前記平面内に前記ペーストを平滑化するために前記平面内に位置合わせされる、
層形成装置。
【国際調査報告】