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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-22
(54)【発明の名称】通信機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20220914BHJP
   H05K 7/18 20060101ALI20220914BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20220914BHJP
【FI】
H05K7/20 G
H05K7/18 K
G06F1/20 B
G06F1/20 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022502533
(86)(22)【出願日】2020-05-22
(85)【翻訳文提出日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 CN2020091924
(87)【国際公開番号】W WO2021017595
(87)【国際公開日】2021-02-04
(31)【優先権主張番号】201910691426.9
(32)【優先日】2019-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】姫 升 涛
(72)【発明者】
【氏名】郭 雨 龍
(72)【発明者】
【氏名】李 帥
(72)【発明者】
【氏名】魯 進
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AB08
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA04
5E322BA05
5E322BC04
5E322CA05
(57)【要約】
本発明は、通信機器を開示し、ケースと、上から下へ順に設けられる第1カード基板領域と、第2カード基板領域と、第3カード基板領域とを含み、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域は、独立する空気路を有し、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の後方には、前記第2カード基板領域の空気路に連通する中間層空気路がさらに設けられ、前記第2カード基板領域の空気路からの排気は、前記中間層空気路を介して前記第1カード基板領域の上方及び第3カード基板領域の下方のうちの少なくとも1つの箇所に案内され、第1カード基板領域の空気路及び第3カード基板領域の空気路のうちの少なくとも1つの空気路からの排気に混合し、さらに空冷モジュール及びシステム排気通路を介して排出される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器であって、ケースと、上から下へ順に設けられる第1カード基板領域と、第2カード基板領域と、第3カード基板領域とを含み、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域は、独立する空気路を有し、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の後方には、前記第2カード基板領域の空気路に連通する中間層空気路がさらに設けられ、前記第2カード基板領域の空気路からの排気は、前記中間層空気路を介して前記第1カード基板領域の上方及び第3カード基板領域の下方のうちの少なくとも1つの箇所に案内され、第1カード基板領域の空気路及び第3カード基板領域の空気路のうちの少なくとも1つの空気路からの排気に混合し、さらに空冷モジュール及びシステム排気通路を介して排出される通信機器。
【請求項2】
前記ケースの前面には、それぞれ、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の吸気孔が設けられ、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の空気路は、前記第1カード基板領域の吸気孔に連通する第1空気路、前記第2カード基板領域の吸気孔に連通する第2空気路及び前記第3カード基板領域の吸気孔に連通する第3空気路を含み、前記第1空気路、第2空気路及び第3空気路は、相互に独立する請求項1に記載の通信機器。
【請求項3】
前記ケースには、前記第1カード基板領域の上方に位置して前記第1空気路に連通する第1空気混合通路、及び前記第3カード基板領域の下方に位置して前記第3空気路に連通する第2空気混合通路が設けられ、前記中間層空気路は、前記第2空気路をそれぞれ前記第1空気混合通路、第2空気混合通路に連通させ、前記第1空気混合通路、第2空気混合通路は、それぞれの空冷モジュールを介して前記システム排気通路にそれぞれ連通する請求項2に記載の通信機器。
【請求項4】
前記第1カード基板領域におけるカード基板は、縦方向に平行して配列され、前記第1カード基板領域の吸気孔は、前記第1カード基板領域と第2カード基板領域との間のケースの前面に設けられ、前記第1空気路は、前記第1カード基板領域、ケースの両側壁面及び第1止め板から形成される吸気通路を含み、前記第1止め板は、前記第1カード基板領域の下方に位置して前記第1空気路と第2空気路を隔離し、
前記第3カード基板領域におけるカード基板は、縦方向に平行して配列され、前記第3カード基板領域の吸気孔は、前記第3カード基板領域と第2カード基板領域との間のケースの前面に設けられ、前記第3空気路は、前記第3カード基板領域、ケースの両側壁面及び第2止め板から形成される吸気通路を含み、前記第2止め板は、前記第3カード基板領域の上方に位置して前記第3空気路と第2空気路を隔離する請求項2又は3に記載の通信機器。
【請求項5】
前記第2カード基板領域の吸気孔は、前記第2カード基板領域のパネルに設けられ、前記第2空気路は、前記第2カード基板領域、ケースの壁面、第3止め板及び第4止め板から形成される通気通路を含み、前記第3止め板は、前記第2カード基板領域の上方に位置して前記第2空気路と第1空気路を隔離し、前記第4止め板は、前記第2カード基板領域の下方に位置して前記第2空気路と第3空気路を隔離する請求項2又は3に記載の通信機器。
【請求項6】
前記第2カード基板領域におけるカード基板は、横方向に平行して配列され、前記第2カード基板領域の吸気孔は、前記第2カード基板領域のパネルの中間部に設けられ、前記第2カード基板領域の両側には通気空間があり、前記第2カード基板領域の頂部には第1仕切り板が設けられ、前記第2カード基板領域の底部には第2仕切り板が設けられ、前記第1仕切り板及び第2仕切り板の両側の前記通気空間に対応する位置に通気孔が設けられ、前記第1仕切り板、第3止め板及びケースの壁面は、前記第2空気路の1つの排気通路を形成し、前記第2仕切り板、第4止め板及びケースの壁面は、前記第2空気路の別の排気通路を形成する請求項5に記載の通信機器。
【請求項7】
前記第2カード基板領域の両側の通気空間は、前記第2カード基板領域におけるプリント回路基板の両側に開設される通気孔を介して連通する請求項6に記載の通信機器。
【請求項8】
前記第2カード基板領域におけるカード基板は、横方向に平行して配列され、前記第2カード基板領域の吸気孔は、前記第2カード基板領域のパネルの中間部に設けられ、前記第3止め板は、前記第2カード基板領域の頂部に位置する第1仕切り板であり、前記第4止め板は、前記第2カード基板領域の底部に位置する第2仕切り板であり、前記第2カード基板領域の両側と前記ケースの両側壁面との間には、共に通気空間があり、前記第2カード基板領域の裏板の両側における2つの前記通気空間に対応する位置に2つの通気孔が設けられている請求項5に記載の通信機器。
【請求項9】
前記中間層空気路は、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の裏板、前記裏板の後方に設置される第3仕切り板及び前記ケースの両側壁面から構成され、
前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の裏板は、別体構成であり、前記中間層空気路と前記第2空気路との間は、異なる裏板間の間隔を介して連通し、或いは、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の裏板は、一枚の裏板であり、前記中間層空気路と前記第2空気路との間は、前記裏板に開設された貫通孔を介して連通する請求項2又は3に記載の通信機器。
【請求項10】
前記空冷モジュールは、前記中間層空気路の後上部に設置される第1空冷モジュール、及び前記中間層空気路の後下部に設置される第2空冷モジュールを含み、前記システム排気通路は、前記中間層空気路の後方に位置しかつ前記第1空冷モジュールと第2空冷モジュールとの間に位置し、導風板により第1排気通路と第2排気通路に分けて、或いは、
前記空冷モジュールは、前記第1空気混合通路の上方に設置される第1空冷モジュール、及び前記中間層空気路の後下部に設置される第2空冷モジュールを含み、前記システム排気通路は、前記第1空冷モジュールの上方に位置する第1排気通路と前記中間層空気路の後方に位置する第2排気通路を含み、前記第2排気通路と前記第1空気混合通路との間は導風板により仕切られる請求項3に記載の通信機器。
【請求項11】
前記第1排気通路と第2排気通路は、それぞれ、前記ケースの後面における排気孔を介して外部に連通する請求項10に記載の通信機器。
【請求項12】
前記機器中間部の第2カード基板領域は、1つのカード基板領域を含み、或いは、
前記機器中間部の第2カード基板領域は、複数のカード基板領域を含み、前記複数のカード基板領域の空気路間は、相互に連通され又は相互に隔離される請求項1~3のいずれか一項に記載の通信機器。
【請求項13】
前記第1空気混合通路、第2空気混合通路、システム排気通路のうちの少なくとも1つの壁面には吸音材が設けられている請求項3に記載の通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器通気の技術分野に属し、より具体的には、空気路を有する通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
情報レートへの要求が向上することに伴って、5G通信時代が来て、通信製品は、集積化・高出力へ発展し、機器の放熱は、非常に大きなチャレンジに直面する。かつ、経営者の機器室における機器の物理数量が不変である場合には、機器室全体の消費電力が急に増加し、機器室の給電、冷却などが不足する問題は、ますます悪化している。エネルギーを節約し、コストを節約するという点から考慮すると、経営者は、機器室を改良し、マイクロモジュール、マイクロコールドプールなどを布置する方案により機器の冷・熱通路を隔離し、機器室冷却のエネルギー効率比を向上させる。
【0003】
片面に3フレーム及び3フレーム以上のカード基板領域に配置される通信機器に対して、従来の上下の空気路、左右の空気路、前後の空気路などの形式は、ヒートカスケーディングがあって、熱抵抗が大きく、熱点が集中される問題があり、それにより、機器は、放熱しにくく、応用場面又は配置が制限される。例えば、1種の通信機器において、中間フレームのカード基板領域は、サブラックとキャビネット側面との間に単方向に通気し、風抵抗が比較的大きく、放熱を影響する。かつ、中間フレームのカード基板領域は、キャビネットの壁に向けて熱い空気を排出し、熱点が集中され、キャビネットの壁の温度が比較的高く、カスタマーの感知度が悪い。別の通信機器において、中間フレームのカード基板領域は、上、下フレームのカード基板領域から通気し、通過する溝領域には、酷いヒートカスケーディングがあり、上、下カード基板領域のカード基板は、配置が制限され、或いは配置されることができない。
【発明の概要】
【0004】
以下、本文に詳しく説明する主題を簡単的に説明する。本説明は、特許請求の範囲を限定するためのものではない。
【0005】
本発明の実施例によって提供される通信機器は、ケースと、上から下へ順に設けられる第1カード基板領域と、第2カード基板領域と、第3カード基板領域とを含み、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域は、独立する空気路を有し、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の後方には、前記第2カード基板領域の空気路に連通する中間層空気路がさらに設けられ、前記第2カード基板領域の空気路からの排気は、前記中間層空気路を介して前記第1カード基板領域の上方及び第3カード基板領域の下方のうちの少なくとも1つの箇所に案内され、第1カード基板領域の空気路及び第3カード基板領域の空気路のうちの少なくとも1つの空気路からの排気に混合し、さらに空冷モジュール及びシステム排気通路を介して排出される。
【0006】
本発明の上記実施例に係る通信機器は、中間層空気路を設計することにより、システムの空気路分布がより合理になり、通信機器の放熱性能を効果的に改善することができる。
【0007】
図面及び詳しい説明を読んで理解した後に、他の方面を理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一例示的な実施例に係る通信機器の前部模式図である。
図2図1に示す通信機器の内部構成の模式図であり、空気路に関する部分を示している。
図3A図1に示す通信機器の空気路の模式図である。
図3B】別の例示における通信機器の空気路の模式図である。
図4図1に示す通信機器において第2カード基板領域におけるカード基板の模式図である。
図5図1に示す通信機器において第2カード基板領域における第1仕切り板、第2仕切り板の模式図である。
図6図1に示す通信機器の各カード基板領域の裏板が一枚の裏板であるときに、機器内部構成の模式図であり、空気路に関する部分を示している。
図7】本発明に係る別の例示的な実施例に係る通信機器の内部構成及び空気路の模式図である。
図8図7における裏板の模式図である。
図9図7に示す通信機器における第2カード基板領域の空気路の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、複数の実施例を説明するが、この説明は、例示的なものであり、制限的なものではなく、当業者にとっては、本発明に説明される実施例に含まれる範囲内には、より多くの実施例及び実現方案を含むことができる。図面には、多くの実現できる特徴の組合せを示すが、かつ具体的な実施形態において論述したが、開示された特徴の多くのほかの組合せも、実現できるものである。特に制限しない限り、いずれかの実施例の任意の特徴又は素子は、ほかの実施例のうちの任意の特徴及び素子と組み合わせて使用することができ、或いはいずれかの実施例のうちの任意の特徴又は素子を置換することができる。
【0010】
本発明の一例示的な実施例に係る通信機器は、複数の仕切り板を設置し、かつ機器内部の既存の裏板などの構成特徴を組み合わせることにより、中間部のカード基板領域における中間層空気路を形成し、上部、中間部及び下部のカード基板領域の吸気/排気通路を独立にする。システムの空冷モジュールは、機器の後方領域に設けられ、各カード基板領域を吸気し、中間部のカード基板領域には、パネルから吸気して、熱源デバイスを放熱した後に、気流が中間層空気路へ流れ、上部のカード基板領域及び下部のカード基板領域を経った高温気流に混合した後に、後部の空冷モジュールにより機器から吸出し、システムの放熱を完了する。上記設計に基づいて、全体的に機器が前方から進入して後方から排出する空気路を実現すると共に、一方、機器内部の各カード基板領域の空気路を独立にし、機器内部の気流、温度分布がより均一であり、ヒートカスケーディングがあって、熱点が集中される問題を解決する。他方、機器内部の空気路の障害物が比較的少なく、制御でき、中間フレームの熱抵抗が大きい問題を解決できる。また、機器内部の空気路に吸音材を設置してもよく、それによりシステムの騒音を低減させ、システムの放熱能力を向上させる。
【0011】
本発明の一例示的な実施例に係る通信機器は、ケースと、上から下へ順に設けられ第1カード基板領域と、第2カード基板領域と、第3カード基板領域とを含み、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域は、独立する空気路を有し、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の後方には、前記第2カード基板領域の空気路に連通する中間層空気路がさらに設けられ、前記第2カード基板領域の空気路からの排気は、前記中間層空気路を介して前記第1カード基板領域の上方及び第3カード基板領域の下方のうちの少なくとも1つの箇所に案内され、第1カード基板領域の空気路及び第3カード基板領域の空気路のうちの少なくとも1つの空気路からの排気に混合し、さらに空冷モジュール及びシステム排気通路を介して排出される。一例において、前記中間層空気路は、前記第2カード基板領域の空気路からの排気を2つに分流して前記第1カード基板領域の上方及び第3カード基板領域の下方に案内され、それぞれ、第1カード基板領域の空気路及び第3カード基板領域の空気路からの排気に混合するように構成される。別の例において、前記中間層空気路は、前記第2カード基板領域の空気路からの排気を前記第1カード基板領域の上方又は第3カード基板領域の下方に案内させ、第1カード基板領域の空気路又は第3カード基板領域の空気路からの排気に混合するように構成される。
【0012】
一例において、前記ケースの前面には、それぞれ、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の吸気孔が設けられ、前記第1カード基板領域、第2カード基板領域及び第3カード基板領域の空気路は、前記ケース内に設けられる、前記第1カード基板領域の吸気孔に連通する第1空気路、前記第2カード基板領域の吸気孔に連通する第2空気路及び前記第3カード基板領域の吸気孔に連通する第3空気路を含み、前記第1空気路、第2空気路及び第3空気路は、相互に独立する。
【0013】
一例において、前記ケースには、前記第1カード基板領域の上方に位置して前記第1空気路に連通する第1空気混合通路、及び前記第3カード基板領域の下方に位置して前記第3空気路に連通する第2空気混合通路が設けられ、前記中間層空気路は、前記第2空気路をそれぞれ前記第1空気混合通路、第2空気混合通路に連通させ、前記第1空気混合通路、第2空気混合通路は、それぞれの空冷モジュールを介して前記システム排気通路にそれぞれ連通する。
【0014】
一例において、前記システム排気通路と前記ケースの後面に設置される排気孔は、連通している。
【0015】
本発明の実施例に係る通信機器は、4フレーム以上の通信機器であってもよく、4つ以上のカード基板領域を有し、この場合、上部の1つの第1カード基板領域及び下部の1つの第3カード基板領域以外に、ほかのカード基板領域は、いずれも中間部の第2カード基板領域である。つまり、本文における第2カード基板領域は、1つのカード基板領域又は複数のカード基板領域を含んでもよい。第2カード基板領域が複数のカード基板領域を含むと、前記第2カード基板領域の空気路が複数のカード基板領域の空気路を含み、前記複数のカード基板領域の空気路が相互に連通されてもよく、相互に隔離されてもよい。
【0016】
本発明の実施例において、第1カード基板領域、第2カード基板領域、第3カード基板領域におけるカード基板は、制御、処理、信号伝送などの機能を実現する機能カード基板であり、通信機器の正常な業務機能を実現する。第1裏板、第2裏板、第3裏板は、それぞれ、第1カード基板領域、第2カード基板領域、第3カード基板領域の後部に設置される回路基板であり、それぞれのカード基板領域におけるカード基板は、対応する裏板に挿入されて運転される。
【0017】
本発明の上記実施例に係る通信機器は、以下の少なくとも1つの特徴を有する。
機器内部の各カード基板領域は、空気路が独立し、機器内部の気流、温度分布がより均一であり、ヒートカスケーディングがあって、熱点が集中される問題を解決する。
【0018】
機器内部は、空気路の障害物が少なく、制御でき、中間フレームの熱抵抗が大きい問題を解決する。
【0019】
機器の前部に吸気孔を設置し、後部に排気孔を設置することにより、全体的には、前方から吸気され、後方から排出される空気路の形式を実現する。
【0020】
本発明の一例示的な実施例において、図1図5に示すように、第1カード基板領域21のカード基板は、縦方向に平行して配列され、第1カード基板領域21の吸気孔11-1は、第1カード基板領域21と第2カード基板領域22との間のケース1の前面11に設けられ、第1空気路は、第1カード基板領域21、ケース1の両側壁面及び第1止め板から形成される吸気通路21-1を含み、第1止め板は、第1カード基板領域21の下方に位置して第1空気路21-1と第2空気路を隔離する。
【0021】
第3カード基板領域23におけるカード基板は、縦方向(縦方向が鉛直方向である)に平行して配列され、第3カード基板領域23の吸気孔11-2は、第3カード基板領域23と第2カード基板領域22との間のケース1の前面11に設けられ、第3空気路は、第3カード基板領域23、ケース1の両側壁面及び第2止め板から形成される吸気通路23-1を含み、第2止め板は、第3カード基板領域23の上方に位置し、第3空気路と第2空気路を隔離する。図1図5に示す例において、第1止め板は、前方が後方よりも低い第1導風板51であり、第2止め板は、前方が後方よりも高い第2導風板52である。しかしながら、本出願は、これに限定されず、第1止め板と第2止め板は、水平に設置されてもよい。
【0022】
第2カード基板領域22におけるカード基板は、横方向(横方向が水平方向である)に平行して配列され、第2カード基板領域22の吸気孔62-1は、第2カード基板領域22のパネル62に設けられ、第2空気路は、第2カード基板領域22、ケース1の壁面、第3止め板及び第4止め板から形成される通気通路を含み、第3止め板は、第2カード基板領域22の上方に位置して第2空気路と第1空気路を隔離し、第4止め板は、第2カード基板領域22の下方に位置して第2空気路と第3空気路を隔離する。ここでの第3止め板及び上記第1止め板は、同一の板であってもよく、同一の板ではなくてもよい。第4止め板及び上記第2止め板は、同一の板であってもよく、同一の板ではなくてもよい。2つの空気路を隔離する止め板は、1枚であってもよく、複数枚であってもよい。
【0023】
以下、2つの例を挙げて第2カード基板領域22の2種の具体的な構成を説明する。
図1図5に示す例において、第2カード基板領域22の吸気孔62-1は、第2カード基板領域22のパネル62の中間部に設けられ、第3止め板は、前方が後方よりも低い第1導風板51であり、第4止め板は、前方が後方よりも高い第2導風板52であり、第2カード基板領域22の両側には通気空間があり、第2カード基板領域22の頂部には第1仕切り板34が設けられ、底部には第2仕切り板35が設けられている。図5に示すように、第1仕切り板34及び第2仕切り板35の両側には通気孔6が設けれている。一例において、図4に示すように、第2カード基板領域22の両側における通気空間は、第2カード基板領域22におけるプリント回路基板の両側に開設される通気孔5を介して連通する。この例において、図3Aに示すように、上記構成から構成される第2空気路は、上方に位置する1つの排気通路22-1と下方に位置する1つの排気通路22-2を含む。ここでの「上方」、「下方」は、排気通路22-1と排気通路22-2との相対的な位置関係を示す。
【0024】
図7図9に示す別の例において、裏板8は、一枚の裏板であり、第2カード基板領域22の吸気孔62-1は、第2カード基板領域22のパネルの中間部に設けられ、第3止め板は、第2カード基板領域22の頂部に位置する第1仕切り板34であり、第4止め板は、第2カード基板領域22の底部に位置する第2仕切り板35であり、第2カード基板領域22の両側とケース1の両側壁面との間には、共に通気空間がある。図8に示すように、第2カード基板領域22における裏板8の両側には、2つの通気空間に対応する位置に2つの通気孔82が設けられて第2空気路と中間層空気路2を連通する。この例において、第2空気路は、左側の排気通路22-1’、及び右側の排気通路22-2’を含む。
【0025】
中間層空気路2と第2空気路との連通方式は、複数種があってもよい。
図1~5に示す例において、第1カード基板領域21、第2カード基板領域22及び第3カード基板領域23の裏板は、離れて設置され、中間層空気路2は、第1カード基板領域21の第1裏板31、第2カード基板領域22の第2裏板32、第3カード基板領域23の第3裏板33、及びこれらの裏板の後方に設置される第3仕切り板36及びケース1の両側壁面から構成される。第2空気路は、上方に位置する排気通路22-1と下方に位置する排気通路22-2を含む。この例において、中間層空気路2と第2空気路との間は、異なる裏板間の間隔を介して連通する。
【0026】
図6に示す例において、第1カード基板領域21、第2カード基板領域22及び第3カード基板領域23の裏板は、一枚の裏板7である。第2空気路は、上方に位置する排気通路22-1と下方に位置する排気通路22-2を含む。この場合、中間層空気路2と第2空気路との間は、裏板7において、上方に位置する排気通路22-1に対応する通気孔71及び下方に位置する排気通路22-2に対応する通気孔72を介して連通する。
【0027】
図7~9に示す例において、第1カード基板領域21、第2カード基板領域22及び第3カード基板領域23の裏板は、一枚の裏板8であり、第2空気路は、左側の排気通路22-1’と右側の排気通路22-2’を含む。一枚の裏板8は、左側の排気通路22-1’に対応する位置に通気孔81が開設され、右側の排気通路22-2’に対応する位置に通気孔82が開設されている。
【0028】
図2図3Aに示すように、前記空冷モジュールは、中間層空気路2の後上部に設置される第1空冷モジュール41、及び中間層空気路2の後下部に設置される第2空冷モジュール42を含み、システム排気通路は、中間層空気路の後方に位置しかつ第1空冷モジュール41と第2空冷モジュール42との間に位置し、第3導風板53により第1排気通路12-2と第2排気通路12-3に分けて、第1排気通路12-2及び第2排気通路12-3は、それぞれ、ケース1の後面12における排気孔12-1を介して外部に連通する。第2空気混合通路4は、第3カード基板領域23の排気通路でもあり、第1空気混合通路3は、第1カード基板領域21の排気通路でもある。図3Bに示す別の例において、空冷モジュールは、第1空気混合通路3の上方に設けられる第1空冷モジュール41’、及び中間層空気路2の後下部に設置される第2空冷モジュール42’を含み、システム排気通路は、第1空冷モジュール41’の上方に位置する第1排気通路12-2’と中間層空気路2の後方に位置する第2排気通路12-3’を含み、第2排気通路12-3’と第1空気混合通路3との間は、第3導風板53’を介して仕切られる。第1排気通路12-2’と第2排気通路12-3’は、それぞれ、ケース1の後面12における排気孔12-1を介して外部に連通する。
【0029】
上記実施例のうちの第1空気混合通路3、第2空気混合通路4、システム排気通路のうちの少なくとも1つの壁面には吸音材が設けられて、それにより、できるだけ騒音を除去する。
【0030】
上記例示的な実施例において、第1仕切り板34と第2仕切り板35の構成特徴は、同じであってもよく、それぞれ、第2カード基板領域22の上、下面に密着し、第2カード基板領域22に対して鏡像対称である。第3仕切り板36と第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33の間は、所定の距離を間隔し、中間層空気路3を形成する。第3仕切り板36とケース1の後面12との間は、所定の距離を間隔し、第3仕切り板36の上部とケース1の後面12との間には第1空冷モジュール41が設けられ、第1空冷モジュールは、必要に応じて位置調整を行うことができる。第3仕切り板36の下部とケース1の後面12との間には第2空冷モジュール42が設けられ、第2空冷モジュール42は、必要に応じて位置調整を行うことができる。第3仕切り板36の中間部位置とケース1の後面12との間には第3導風板53が設けられ、第3導風板53、第3仕切り板36の第3導風板53よりも上方の部分、ケース1壁面及びケース1の後面12の間は、システムの第1排気通路12-2を形成する。第3導風板53、第3仕切り板36の第3導風板53よりも下方の部分、ケース1の壁面及びケース1の後面12の間は、システムの第2排気通路12-3を形成する。
【0031】
上記例示的な実施例において、第1カード基板領域21とケース1の頂部の内面とは所定の距離を間隔し、第1カード基板領域21の上部、第1空冷モジュール41の上部及びケース1は、第1空気混合通路3を形成する。第1カード基板領域21と第2カード基板領域22の上部の第1仕切り板34との間には第1導風板51が設けられ、第1導風板51と第1カード基板領域21との間は所定の距離を間隔し、第1導風板51、第1カード基板領域21及びケース1の左右側壁には、第1カード基板領域21の吸気通路21-1が設けられている。
【0032】
上記例示的な実施例において、第2カード基板領域22のパネルの中間部には吸気孔62-1が設けられて、第2カード基板領域22の吸気通路を形成する。図1~6に示す例において、第2カード基板領域22におけるカード基板のプリント回路基板(PCB)の左側、右側には、それぞれ、一定の通気面積を有する通気孔5が設けられ、第1仕切り板34、第2仕切り板32の、第2カード基板PCBの通気孔5に対応する位置には、サイズが近い通気孔6が設けられ、第1仕切り板34、第2仕切り板32に設けられる通気孔6は、第2カード基板領域22の排気口である。第1導風板51と第2カード基板領域21の上部の第1仕切り板34とは所定の距離を間隔し、第1導風板51、第1仕切り板34及びケース1の左右壁面の間に第2カード基板領域22の第1排気通路22-1を形成し、第1裏板31と第2裏板32との間の隙間を介して中間層空気路3に連通する。第2カード基板領域22の第2仕切り板35と第3カード基板領域23との間には第2導風板52が設けられ、第2仕切り板35と第2導風板52との間は所定の距離を間隔し、第2仕切り板35、第2導風板52及びケース1の左右壁面の間には第2カード基板領域22の第2排気通路22-2を形成して中間層空気路3に連通する。
【0033】
上記例示的な実施例において、第2導風板52と第3カード基板領域23は所定の距離を間隔し、第2導風板52、第3カード基板領域23及びケース1の左右側壁面には第3カード基板領域23の吸気通路23-1が形成されている。
【0034】
上記例示的な実施例において、第3カード基板領域23とケース1の底部の内面は所定の距離を間隔し、第3カード基板領域23の下部、第2空冷モジュール42の下部及びケース1の内面には第2空気混合通路4が形成されている。
【0035】
機器が作動する時に、システム気流は、ケースの前面の吸気孔から第1カード基板領域、第2カード基板領域、第3カード基板領域の吸気通路に進入し、対応するカード基板領域におけるカード基板の熱消費デバイスを経って、熱消費デバイスを放熱した後に、対応するカード基板領域の排気通路に流れる。第1カード基板領域の排気通路における高温気流は、中間層空気路に進入して上へ流れる第2カード基板領域の高温気流と第1空気混合通路に混合し、第1空冷モジュールによりシステムの第1排気通路から吸出される。第3カード基板領域の排気通路における高温気流は、中間層空気路に進入して下へ流れる第2カード基板領域の高温気流と第2空気混合通路に混合し、第2空冷モジュールによりシステムの第2排気通路から吸出される。システムの第1排気通路及び第2排気通路を経った高温気流は、ケースの後面の排気孔を介して機器外へ流出し、すべての過程によりシステムの放熱を実現する。
【0036】
上記例示的な実施例において、さらに、第1空気混合通路、第2空気混合通路、第1排気通路、第2排気通路などの空気路の壁面に吸音材が設けられてもよく、それにより、システムの内部空気路に騒音を低減させ、システムの放熱能力を向上させる。
【0037】
本発明の上記実施例に係る通信機器は、以下の少なくとも1つの効果を有する。
中間層空気路を設置することにより、システムの空気路の分布がより合理になり、システム放熱を効果的に改善することができ、機器のヒートカスケーディングがあって、風抵抗が大きく、気流の局所温度が高いという放熱問題を解決する。
【0038】
全体的に前方から吸気され、後方から排気されることを実現でき、経営者の機器室における冷・熱空気路が隔離されるという機器の布置要求を満たし、フレームとキャビネットとを一体化させる構成の必要がない。
【0039】
本発明の実施例に係る通信機器は、空気路の合理設計により、システムの放熱能力を向上させ、製品が後続きに容量拡張、バージョンアップすることに備える。
【0040】
以下、さらに、図1図9に示す実施例を詳しく説明する。
図1図5に示すように、通信機器は、ケース1、第1カード基板領域21、第2カード基板領域22、第3カード基板領域23、第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33、第1仕切り板34、第2仕切り板35、第3仕切り板36、第1空冷モジュール41、第2空冷モジュール42、第1導風板51、第2導風板52、第3導風板53を含む。
【0041】
ケース1の前面11には通気孔11-1(即ち、上記の吸気孔11-1)及び通気孔11-2(即ち、上記の吸気孔11-2)が設けられている。後面12には通気孔12-1(即ち、上記の排気孔12-1)が設けられている。通気孔11-1、11-2は、通信機器の吸気領域であり、通気孔12-1は、通信機器の排気領域である。
【0042】
第1カード基板領域21には、一連の縦方向に平行して配列されるカード基板61が設けられている。第2カード基板領域22には、横方向に平行して配列されるカード基板62が設けられている。第3カード基板領域23には、縦方向に平行するカード基板63が設けられている。
【0043】
第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33は、それぞれ、第1カード基板領域21、第2カード基板領域22、第3カード基板領域23におけるカード基板の回路基板であり、各カード基板間の信号通信、回路接続などの機能を実現し、第1カード基板領域21におけるカード基板61、第2カード基板領域22におけるカード基板62、第3カード基板領域23におけるカード基板63は、対応する第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33に挿入されて運転する。カード基板領域に対応する裏板の裏面には、絶縁・断熱材料が設置されて第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33を保護することができる。
【0044】
第3仕切り板36と第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33は、一定の気流通路の距離を設置して中間層空気路2を形成する。第3仕切り板36とケース1の後面12との間は、所定の距離を間隔し、第3仕切り板36の上部とケース1の後面12との間には第1空冷モジュール41が設けられている。第3仕切り板36の下部とケース1の後面12との間には第2空冷モジュール42が設けられている。第3仕切り板36の中間部位置とケース1の後面12との間には第3導風板53が設けられて第3仕切り板36とケース1の後壁との間の空間を仕切る。第3仕切り板36の中間部よりも上方の位置とケース1の後面12との間にはシステムの第1排気通路12-2が形成されている。第3仕切り板36の中間部よりも下方の位置とケース1の後面12との間にはシステムの第2排気通路12-3を形成する。
【0045】
第1カード基板領域21は、ケース1に対して上部に位置し、第1カード基板領域21とケース1の上部の内面とは所定の距離を間隔し、第1カード基板領域21の上部、第1空冷モジュール41の上部及びケース1の壁面から取り囲まれる空間は、第1空気混合通路3を形成する。
【0046】
第2カード基板領域22は、ケース1に対して中間部に位置し、第2カード基板領域22の上面、下面には、その特徴が同じである第1仕切り板34、第2仕切り板35が設けられ、第1仕切り板34及び第2仕切り板35は、第2カード基板領域22に対して鏡像対称であり、第1仕切り板34と第1カード基板領域21との間には第1導風板51が設けられ、第2仕切り板35と第3カード基板領域23との間には第2導風板52が設けられている。
【0047】
第2カード基板領域22におけるカード基板62のパネルには通気孔62-1が設けられ、第2カード基板領域22の吸気孔である。カード基板62のPCBの左側、右側には、一定の通気面積を有する通気孔5が設けられている。第1仕切り板34、第2仕切り板35の、カード基板62のPCBの通気孔に対応する位置には、サイズが近い通気孔6が設けられ、第2カード基板領域の排気孔である。
【0048】
第1カード基板領域21と第1導風板51との間は、所定の距離を間隔し、第1カード基板領域21、第1導風板51及びケース1の壁面は、第1カード基板領域21の吸気通路21-1を形成する。
【0049】
第2カード基板領域22の第1仕切り板34と第1導風板51の間は、所定の距離を間隔し、第1仕切り板34、第1導風板51及びケース1壁面の間に第2カード基板領域22の第1排気通路22-1を形成して中間層空気路2に連通する。
【0050】
第2カード基板領域22の第2仕切り板35と第2導風板52との間は所定の距離を間隔し、第2仕切り板35、第2導風板52及びケース1壁面の間には第2カード基板領域22の第2排気通路22-2を形成して中間層空気路2に連通する。
【0051】
第3カード基板領域23と第2導風板52との間は、所定の距離を間隔し、第3カード基板領域23、第2導風板及びケース1の壁面は、第3カード基板領域23の吸気通路23-1を形成する。
【0052】
第3カード基板領域23とケース1の底部の内面は、所定の距離を間隔し、第3カード基板領域23の下部、第2空冷モジュール42の下部及びケース1壁面から取り囲まれる空間は、第2空気混合通路4を形成する。
【0053】
システム気流は、ケース1の前面11の通気孔11-1から第1カード基板領域21の吸気通路21-1に進入し、第1カード基板領域21におけるカード基板61の熱源デバイスを経って、熱を第1空気混合通路3にもたらす。
【0054】
システム気流は、ケース1の前面11の通気孔11-2から第3カード基板領域23の吸気通路23-1に進入し、第3カード基板領域23におけるカード基板63の熱源デバイスを経って、熱を第2空気混合通路4にもたらす。
【0055】
システム気流は、第2カード基板領域22におけるカード基板62のパネルの通気孔62-1から第2カード基板領域22に進入し、カード基板62の熱源デバイスを経って、上へ熱を第2カード基板領域22における第1排気通路22-1にもたらし、その後に中間層空気路2に進入し、さらに、上へ第1空気混合通路3に進入する。第1カード基板領域21及び第2カード基板領域22の高温気流は、第1空気混合通路3に混合し、第1空冷モジュール41によりシステムの第1排気通路12-2まで吸出される。
【0056】
システム気流は、第2カード基板領域22におけるカード基板62のパネルの通気孔62-1から第2カード基板領域22に進入し、カード基板62の熱源デバイスを経って、下へ熱を第2カード基板領域22の第2排気通路22-2にもたらし、その後に中間層空気路2に進入し、下へ第2空気混合通路4に進入する。第3カード基板領域23及び第2カード基板領域22の高温気流は、第2空気混合通路4に混合し、第2空冷モジュール42によりシステムの第2排気通路12-3まで吸出される。
【0057】
システムの第1排気通路12-2、システムの第2排気通路12-3を経った高温気流は、ケース1の後面12の通気孔12-1を通過し、機器外へ流出し、すべての過程によりシステムの放熱を実現する。
【0058】
第1空気混合通路3、第2空気混合通路4、システムの第1排気通路12-2、システムの第2排気通路12-3の壁面などの位置に吸音材が設けられ、システム内部気流通路に騒音低減設計を行う。
【0059】
上記第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33は、別体構成であり、一枚の裏板7(図6を参照)であってもよい。一枚の裏板7において、第1カード基板領域21と第2カード基板領域22との間に対応する位置には通気孔71が設けられている。一枚の裏板7において、第3カード基板領域23と第2カード基板領域22との間の位置には通気孔72が設けられ、第2カード基板領域22の第1排気通路22-1、第2排気通路22-2は、それぞれ、通気孔37、通気孔38を介して中間層空気路2に連通する。空気路の形式は、上記と一致する。
【0060】
図7図9に示すように、本発明の第2実施例であり、システム構成及び大部分の空気路の形式は、上記第1実施例と一致し、相違点は、上記第2カード基板領域22及びその空気路の形式である。
【0061】
第1裏板31、第2裏板32、第3裏板33は、一枚の裏板8である。第2カード基板領域22におけるカード基板62のPCB板には、通気孔5が設置されず、第1仕切り板34、第2仕切り板35には通気孔6が設置されていない。
【0062】
第2カード基板領域22の左右両側は、それぞれ、ケース1の左右両側と所定の距離を間隔し、一枚の裏板8と第2カード基板領域22とが対応する左右には、同じサイズの通気孔81、通気孔82が開設されている。
【0063】
第2カード基板領域22の左側、ケース1の左側壁、第1仕切り板34、第2仕切り板35は、第2カード基板領域22の第1排気通路22-1’を形成し、通気孔81を介して中間層空気路2に連通する。
【0064】
第2カード基板領域22の右側、ケース1の右側壁、第1仕切り板34、第2仕切り板35は、第2カード基板領域22の第2排気通路22-2’を形成し、通気孔82を介して中間層空気路2に連通する。
【0065】
システム気流は、第2カード基板領域22におけるカード基板62のパネルの通気孔62-1から第2カード基板領域22に進入し、カード基板62の熱源デバイスを経って、左側及び右側へ、それぞれ熱を第2カード基板領域22の第1排気通路22-1’、第2排気通路22-2’にもたらし、その後に一枚の裏板8の通気口81、82を通過した後に、中間層空気路2に進入し、上方及び下方へ、それぞれ、第1空気混合通路3、第2空気混合通路4に進入し、第1カード基板領域21、第3カード基板領域23の高温気流に混合し、それぞれ、第1空冷モジュール41、第2空冷モジュール42によりシステムの第1排気通路12-2、システムの第2排気通路12-3まで吸出される。
【0066】
システムの第1排気通路12-2、システムの第2排気通路12-3を経った高温気流は、ケース1の後面12の通気孔12-1を通過し、機器外へ流出し、すべての過程によりシステムの放熱を実現する。
【0067】
本発明に係る通信機器は、合理的な空気路の設計及び騒音低減処置により、ヒートカスケーディングがあって、風抵抗が大きく、気流の局所温度が高いなどの問題を解決し、機器は、前方から吸気され、後方から排出される空気路の形式を採用し、評価によれば、溝位置の放熱能力は40%程度向上する。
【0068】
本発明の説明において、「装着」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広義的に理解すべきであり、例えば、「接続」とは、固定して接続してもよく、取り外し可能に接続してもよく、或いは、一体的に接続してもよく、直接的に接続してもよく、中間媒体を介して間接的に接続してもよい。当業者は、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。本発明の説明において、「一実施例」、「幾つかの実施例」、「具体的な実施例」などの記述は、該実施例又は例示を組み合わせて説明する具体的な特徴や、構成、材料、フィーチャーが本発明の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本明細書において、「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「左側」、「右側」は、機器の方向を基準としている。本明細書において、上記用語に対する模式的な記述は、必ずしも同じ実施例又は実例を示すわけではない。かつ、説明される具体的な特徴や、構成、材料、フィーチャーは、いずれかの1つ又は複数の実施例や例示において適当な方式により組み合わせることができる。以上、本発明が掲示される実施形態であるが、前記内容は、本発明を分かりやすくために採用される実施形態であり、本発明を制限するものではない。当業者は、本発明が掲示される精神又は範囲を逸脱しない前提で、実施の形式及び細部に対して任意の修正及び変更を行うことができるが、本発明の特許保護の範囲は、添付される特許請求の範囲に限定される範囲を基準とする。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】